2023年に来日したイタリア海軍外洋多用途警備艦フランチェスコ・モロジーニの後ろに控える、もがみ型護衛艦。両クラスの就役開始は、もがみ型2020年、外洋多用途警備艦2021年と、ほぼ同時期です。任務の差はありますが、早くからステルス艦形を採用してきたヨーロッパ艦よりステルスに見えるのは、海自初なのでは。
艦後部はヘリ甲板。周囲の手摺りはステルス性保持のため金属板になっています。
上構後部はヘリ格納庫。搭載するのはSH-60K哨戒ヘリですが、任務の関係上、MCH-101掃海輸送ヘリも立ち寄るかも?。
格納庫上にはRAM21連装発射機があります。
船体右側面には四角いシャッターが4枚あります。煙突下の一番左がOZZ-5機雷探知機揚収用。少し高くなっている左から2番目が洋上給油装置用。タワーマストの下にある左から3番目が舷梯用。艦橋前端下方にある一番右の小さいのが短魚雷3連装発射管用。
ナックルラインから上の船体舷側を下方とは逆傾斜にして上構側面と段差無く繋げ、開口部は全てシャッターで塞ぐという分かりやすいステルス艦。
主砲もステルス防楯の127mm単装砲Mk45Mod4です。むらさめ型護衛艦より基準排水量は少ないですが、76mm砲でなく127mm砲を積んだあたりに運用思想が表れています。
横須賀基地に停泊中のもがみ型護衛艦。これまでの護衛艦とは一線を画す、徹底したステルス形状をしています。
艦後面には中央に後部汎用区画(に収容したUSVや作業艇)揚収口、左にVDS揚収ドア、右にTASS繰り出し用ラッパ状金具があります。
艦橋上にそそり立つタワーマストと、更にそそり立つNORA-50複合通信空中線。タワーマストの大きな四角がOPY-2用平板アンテナ、その上下にあるのがNOLQ-3E電波探知妨害装置用アンテナ。タワーマスト頂部のイボ付き円盤はIFF送信用アンテナ。その上の角張ってる平板に付いてる窓がOAX-3光学複合センサー。
タワーマスト前方には横にかなり長いアンテナがあります。航海レーダーかな。
その前方とタワーマスト後方にある灰色ドームはNORA-1D衛星通信アンテナ。