




中国海軍戦闘艦艇として日本に初めて寄港したシェンツェン。「ツェン」の部分の漢字は土偏に川です。
ルーフー級の改良型として建造されましたが、051B型はこれ一隻のみで同型艦はなく、技術試作的な面があるのかも知れません。中国とフランスを半分ずつ組み合わせたような駆逐艦です。

艦首。左舷の錨収容部は成形されており、ステルス性に配慮した作りとなっています。

主錨を少し降ろしたところ。

前甲板には100mm連装砲PJ33Aがあり、その後ろの一段高くなったところに対空ミサイル8連装発射機が用意されています。

2004年の改装工事で、主砲防循はステルス型に、対空ミサイルはHQ-7からHQ-7Aにそれぞれ換装されました。

ミサイルランチャーを後方から見たところ。フランスのクロタルの改良型です。こちらは主砲と違ってステルス性を考慮しておらず、据えられている部分も船体側面と段差があり、主砲だけステルスにしてもあまり意味がないような。

前部マストはタワー型で、ステルス性に配慮した作りになっていますが、これも細かい隙間や段差がある上、後部にラティスマストが載っていて、中途半端感は否めません。

前部マストを後方から見たところ。

艦橋上部前方、マストの前にはボール状の装置が。光学・赤外線監視装置と思われます。

マスト前方には階段状の構造があり、343G型主砲FCSレーダー用及び345型対空ミサイルFCSレーダー用とみられるアンテナが載っています。

前部マスト頂部には360S対空・対水上捜索レーダーもしくは517H1対空捜索レーダーとみられるアンテナがあります。マスト側面にボール状のものありますが、詳細不明。


前部煙突の付け根にはチャフ/フレアディスペンサーと思われる発射機があります。前方のものは横5連装が上下に3段になった946式100mm15連装妨害材発射機、後方のものは縦2連装が横に5列、少しずつ角度をずらして架台に装着されている947式130mm10連装妨害材発射機。

反対舷も同様の装備。短魚雷はYu-7、対艦ミサイルはYJ-83を搭載します。

後部マストの付け根にはボール状の大型フェアリングがありますが、詳細不明。

後部マスト頂部中央には381Aシーイーグル(タイプ38Cライス・シールド?)3次元捜索レーダー、その両側にはRM1290航海レーダーを装備。

後部マスト後方にタイプ363(タイプ5/7ナイフ・レスト?)レーダーを搭載。

後部煙突後方はヘリ格納庫とヘリ甲板です。

ヘリ格納庫の側面には軽く傾斜が付けられており、ステルス性を考慮したようにも見えますが、上に乗っている砲塔やレーダーなどが全てを台無しにしている気がします。

格納庫前方の白いドームは衛星通信システムのアンテナフェアリングかな。ヘリ甲板にはZhi-9Cヘリの後部が見えています。

ヘリ格納庫上面には4基の37mm連装対空機関砲タイプ76Aと、2基の347GライスランプFCSレーダー。ロシアのAK-630と類似のCIWSと思われます。

ヘリ格納庫は2機分を確保。右舷後部にガラス張りの管制室があるようです。

ヘリ甲板上のZhi-9Cヘリコプター。ドーファン2Aのライセンス生産型で、対潜任務に使用されます。右側面にはホイストも付いており、救難任務も行えると思われます。