対空目標を機関砲で追いかけます。後ろの観客席のカメラも一緒。
訓練展示。姿勢制御で車体を下げているところ。
砲塔後部両側にアンテナ、後面左に物入れ。
捜索レーダーは全周旋回して目標を探します。旋回部分にミル単位の目盛り付き。数字が100ミルごと、小目盛りが20ミルごとかな。
砲塔後部の円盤が追尾レーダーのアンテナ、横長の棒が捜索レーダーと敵味方識別装置のアンテナで、円盤の向かって左に低光量TVカメラとレーザー測距器が付いてます。移動時には高さを抑えるため後ろに倒すことが可能。
砲塔上面の中央から後ろにセンサーを満載。光学系は後ろを向けたり蓋で塞いだりとカバー機構も備えています。
機関砲付け根の機関部。空薬莢が下、ベルトリンクが上から出てきます。側面に付いてるドアは恐らく整備用で、給弾補助具を使って給弾する際は機関部の上から弾薬を入れていきます。
主武装は35mm機関砲2門。砲塔両脇に外装してあり、俯角5度から仰角85度まで取ることができます。自走高射機関砲の誕生以来ずっと砲塔に内蔵されていた機関砲を、俯仰ターレット式に外装して十分な可動域を確保しつつ砲塔の巨大化を防ぐ秀逸なデザインで、ゲパルト以降は標準の装備法になりました。高速飛行する敵機に対応するため、砲塔旋回や機関砲の俯仰は極めてスムーズ。
ちなみに非公式ニックネームはガンタンク。あっちは地対空でなく地対地ですけども。
87式自走高射機関砲(その2)
ハッチと、その前方のセンサー類。砲塔内には左に車長(班長)、右に射手が位置しており、ハッチは共通の横長1枚となっています。
ハッチ前方の箱の中にあるのは照準潜望鏡で、これを通して目標を目視で捉えて射撃することもでき、レーダーアンテナ部分が被弾するなどして全損しても戦闘を継続可能。
その脇で棒の上に載ってるのはレーザー検知器。レーザー被照射を警告するだけでなく、車長席左の表示器に45度刻みで照射方向を表示し、更に砲同期スイッチを押せば自動で照射方向に砲塔を向けてくれます。
武装はエリコン社製35mm機関砲KDA。機関砲部はゲパルトと同じものをそっくりそのまま導入したらしいです。機関砲先端にあるのは初速測定器。
弾薬は1門あたり対空弾210発と対地弾10発で、前者は砲塔内、後者は砲塔外の弾倉にセットし、ダブルフィードで撃ち分けます。
集団が見たい方は東千歳駐屯地へ。
高射学校での観閲行進。