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＜Ｘ＞：Kh（略号）を参照。

＜Ｘ−１＞：紫電シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｘ−０１＞：パキスタン海軍MG-110型潜水艦１番艦。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｘ−１＞：アメリカの高速試験機、別名マッハ・バスター。当初はXS-1（Experimental Sonic-1の略）という名称で、1948年に改称された。1943年からNACAとアメリカ陸海軍で設計に入ったが、遷音速から超音速で飛行する際のデータは銃弾の衝撃波による空気密度変化を画像化したシュリーレン写真しかなく、当然ながら超音速風洞など存在せず（模型を遷音速風洞内に入れると衝撃波が発生してエネルギーが失われ、それ以上加速できなくなる）、取り敢えず強力なロケットを積んで音速を突破することにした。胴体は12.7mm機銃M2の弾丸を参考としたアルミニウム合金製流線型とし、コクピットもその中に埋め込んである。機体構造は18Gに耐えられるよう強固に作られており、事故の際には操縦席右のパネルを外して脱出する。主翼は中翼配置で、後退翼の理論はまだ知らなかったのでテーパー式の層流直線翼を採用し、アスペクト比はデータが無いので当時の戦闘機に倣って６にした。造波抵抗を局限するため翼厚比を当時の戦闘機の半分となる8%にしたが、スパン8.5mの主翼を厚さ0.1mの付け根で支えることになったため、重量増を忍んで構造強化に努めている。推進はRMI社製XLR-11ロケット（推力6000ポンド・2.72トン）単発で、作動時間が短いため自力で離陸する余裕は無く、B-29の爆弾倉に懸吊されて高度2-3万フィート（6096-9144m）で発進、胴体のロケットモーターに点火して加速する。1946年1月18日に初飛行し、ベル社で７機が製作された。テスト飛行の結果、音速に近づくと昇降舵の効きが悪くなることが分かり、水平安定板自体の角度を変化させる電動モーターを取り付けている。1947年10月14日にチャック・イェーガー（前日に落馬して肋骨を折っていたが、それを隠して乗り込んだ）が操縦し、高度6100mでB-29から切り離され、高度12800mまで上昇した後に水平飛行で加速して音速を突破、マッハ1.06に到達した。1948年3月10日には民間人初の音速突破を記録。3月26日、マッハ1.45を記録。1949年8月8日、21929.5mの最大高度記録を達成。初号機は1950年5月12日に退役した。主翼を薄翼にし、ロケットモーターやコクピットを改造したX-1E（元はX-1の２号機）は1955年12月に初飛行し、1956年8月に最大速度マッハ2.24を記録。また、胴体を５フィート（1.52m）延長して強化型ロケットモーターを搭載し、射出座席を装備したX-1Aは1953年12月12日にマッハ2.44を出した。X-1Aの改良型であるX-1Bも生産されたが、X-1Cは計画のみで製作されず、X-1Dは初飛行で事故を起こして失われた。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、世界の傑作機No.104、月刊JWings10,’05、月刊エアワールド9,’00、世紀の失敗物語、歴史群像10,’08、月刊航空ファン1,’15

＜Ｘ−１＞：アメリカ海軍潜航艇。水中を高速で長駆移動して港湾を襲撃するのが主任務の小型艇で、主機にワルター機関を採用した唯一のアメリカ潜水艦である。船型は涙滴型船体で、JPソナーと昇降式JTソナーを備える。全長15.1m、最大幅2.1m、吃水1.9m、水上排水量29トン、水中排水量36トン。主機はワルター機関１基、出力30馬力、１軸推進、水上速力15ノット、水中速力12ノット、水上航続距離500海里以上。艦首にXT-20機雷（77kg）を装備する。乗員4-8名。1955年10月7日に竣工した。1957年に主機の爆発事故を起こし、その後主機をディーゼル・エレクトリック方式に変更、量産化も断念されている。調査などに使用されて1974年7月4日に除籍され、アナポリスで記念艦になった。参考：アメリカ潜水艦史

＜Ｘ１＞：イギリス海軍巡洋潜水艦。第１次大戦時にドイツが建造した巡洋潜水艦に刺激され、戦後に遠洋での海上交通破壊作戦用として建造した、就役当時世界最大の大型潜水艦である。船体は複殻式。主任務に叶う強力な砲熕兵装を持ち、艦橋後部に2．7m測距儀を装備する。船体が巨大になりすぎて操縦が難しく、遠洋に出られないという欠点があった。機関系の故障も多く、早期退役に追い込まれている。全長110.8m、水上排水量2520トン、水中排水量3585トン。主機は推進用ディーゼル２基、発電用ディーゼル２基、電動モーター２基、水上出力6000馬力、水中出力2100馬力、水上速力19.5ノット、水中速力９ノット。安全潜航深度110m。兵装は5.2インチ（13.2cm）連装砲２基、53.3cm魚雷発射管６門（魚雷12本）。1920年進水、1925年9月23日竣工。1933年退役。1936年に除籍された。参考：月刊世界の艦船6,’16、日本潜水艦物語

＜Ｘ１Ｇシリーズ＞：防衛庁技術研究本部実験機。元は保安庁が初等練習機審査用として1953年に１機だけ購入したサーブ91Bサフィール練習機で、1956年に防衛庁が購入して高揚力実験機にした。参考：月刊軍事研究12,’08

　＜Ｘ１Ｇ１＞：主翼を改造し、フルスパンの後縁フラップとスポイラーを装備している。エンジンはライカミングO-435-1（141.7kW）。防衛庁購入前の1954年から改造し、1957年12月から1958年3月まで実験に使用した。参考：月刊軍事研究12,’08

　＜Ｘ１Ｇ２＞：主翼前縁へのBLCをテストするため、空気供給源のガスタービンを追加し、重量増に合わせてエンジンをコンチネンタルIO-470-D（216.3kW）に換装したもの。1959年4月から1960年9月まで実験に附され、成果はPS-1に活かされた。参考：月刊軍事研究12,’08、月刊JWings4,’16

　＜Ｘ１Ｇ３＞：翼端に大型のウイングレットを取り付け、翼端渦制御実験に使用したもの。また、失速しにくい翼断面形の開発にも用いられ、C-1輸送機の主翼開発に応用された。飛行期間は1962年4-8月。参考：月刊軍事研究12,’08

　＜Ｘ１Ｇ１Ｂ＞：X1G3の機体形状をX1G1に戻したもので、要するにX1G1のエンジン強化型である。飛行実験支援や用務飛行に使用され、1985年に退役した。1994年3月からかかみがはら航空宇宙科学博物館に展示されている。2014年に一般財団法人日本航空協会から重要航空遺産として認定された。参考：月刊軍事研究12,’08、月刊JWings11,’12、朝雲

＜Ｘ２＞：P711（潜水艦）またはSJX61-2（スクラムジェットエンジン）を参照。

＜Ｘ−０２＞：パキスタン海軍MG-110型潜水艦２番艦。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｘ−２＞：アメリカの高速試験機、別名スターバスター。ベル社が開発した。X-1を拡大して後退翼を採用しており、翼断面型はバイ・コンベックス形状である。胴体はＫモネル鋼製、主翼と尾翼はステンレス製で、700F（371℃）以上の高温に耐えられるようになっていた。射出座席は無く、緊急時には機首が丸ごと外れる（低空ではパイロットだけ脱出する）。フライ・バイ・ワイヤも検討されたが、問題が多く採用されなかった。発射母機はB-50である。総重量11.3トン。推進はカーチス社製XLR-25ロケット（推力15000ポンド・6.8トン）。1946年に２機が発注され、２号機の方が先に完成し、1952年6月27日に初飛行した。1953年5月12日、２号機がEB-50Aからの燃料注入中に炎上し、切り離された後に爆発する事故を起こして失われた。1955年8月5日に初号機が完成し、11月11日に初飛行した。1956年9月7日、最大高度38465mを記録。9月27日（26日？）、エドワーズ空軍基地上空で最大速度マッハ3.169を記録（地上からのレーダー計測による）したが、直後に機体はコントロールを失って墜落、パイロットは脱出できず死亡した。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊エアワールド9,’00、世紀の失敗物語、月刊JWings10,’05、2,’15、月刊航空ファン1,’15

＜Ｘ−２＞：シコルスキー社の技術実証用ヘリコプター。XH-59Aをベースとした高速飛行研究用ヘリコプターで、高速性、低振動性、低騒音、パイロット作業負担低減が主な研究テーマである。機体制御問題解決のためアクティブ振動抑制装置（機体構造フレームを動かして振動を吸収する）やフライ・バイ・ワイヤを搭載している。機体は複合材を多用して機体重量を軽減し、抗力を抑えるため流線型とした。４翅×２の複合材製二重反転ローター式（巡航時回転数毎分360回、ホバリング時回転数毎分464回）で、ABCローター技術を取り入れており、上下ローター間隔は457mm。ローターマストに抗力軽減用フェアリングを装着することもできるが、飛行テストは不要ということで本機には装着されていない。ちなみに付けると速度が15ノットほど速くなるという。テイルローターは無く、テイルブーム尾端には６翅のプッシャープロペラ（高速巡航時回転数毎分2041回、最大回転数毎分2529回、プラス63度からマイナス６度の可変式）が付いており、メインエンジンによりギアを介して駆動する。前進飛行時にはプッシャープロペラのみで推進力を発生させるため、二重反転ローターの回転面はホバリング時と同じ水平状態になる。後部胴体には水平安定板があり、その先端が下に曲げられていて垂直安定板の役目を果たしている。また、胴体尾部下面にも垂直安定板が付く。降着装置は尾輪式で、主輪は引き込み式、尾輪は固定式。経費節減のため既存の機体からかなりの部品を流用している。全長10.1m、メインローター直径8.05m（7.9m？）、尾部プロペラ直径2.04m、空虚重量2.404トン、総重量2.767トン、最大離陸重量3.602トン。エンジンはLHTEC社製T800-LHT-801ターボシャフト（離陸時1215kW、最大連続出力918kW）単発、最大速度253ノット、燃料搭載量2000リットル、航続距離702海里。乗員２名。シュワイザー333にX-2用フライ・バイ・ワイヤを装備した操縦システム試験機は2005年11月3日に初飛行、X-2初号機は2008年8月27日に初飛行した。2009年1月23日から尾部プロペラを併用した飛行テストを行っている。飛行テストの結果、垂直安定板と水平安定板の増積が必要となったため、水平安定板先端の垂直安定板を後縁に方向舵（速度100ノット以上で機能する）が付いた通常の垂直尾翼とし、胴体尾部垂直安定板の途中にも水平安定板を取り付けた。2010年9月15日、17回目の飛行で目標としていた最大速度463km（250ノット）を達成。2010年11月4日の20回目の飛行（軍に対するデモ飛行）で開発作業を終了、2011年4月のデモフライトで試験プログラムを全て完了した。制作費などを含めたテストの総経費は5000万ドルで、2016年10月からスミソニアン航空宇宙博物館ウドバー・ヘイジー・センターに展示中。実用型としてS-97を製作しており、UH-60やAH-64の後継となる将来型垂直輸送機FVLのCS3及び実証機JMR-TDに更なる発展型のSB>1で応募している。参考：月刊航空ファン6,’11、8,’09、8’10、5,’13、月刊軍事研究6,’11、2,’09、10,’10、3,’11、3,’12、2,’16、月刊JWings11,’17、世界航空機年鑑2018-2019

＜Ｘ−２ファミリー＞

＜Ｘ２クレーン＞：シコルスキー社がJHL計画／JFTL計画に提案した重輸送ヘリコプター。X-2をベースとする二重反転ローター式クレーンヘリで、吊り下げ能力40トン。参考：月刊軍事研究9,’13

＜Ｘ２ハイスピードリフター＞：シコルスキー社がJHL計画／JFTL計画に提案した重輸送ヘリコプター。X-2をベースとする二重反転ローター式大型ヘリで、機内に20トンまでの貨物や車両を搭載できる。尾部に推進用プロペラがあると貨物積み降ろしの邪魔になるので、胴体中央上部にスタブウイングを設け、その翼端に牽引式プロペラを装着している。最大速度445km。参考：月刊軍事研究9,’13

＜Ｘ−２＞：防衛装備庁と三菱重工が開発した先進技術実証機。ATD-Xの実機版で、2016年1月28日に三菱重工名古屋航空宇宙システム製作所小牧南工場で公開され、制式名がX-2に決定した。ステルス性や高機動飛行制御システム、ポスト・ストール・マニューバ（PSM）や多数機を相手にした場合のPSMの有効性といった研究に使用される。胴体は三菱重工、コクピット周囲は川崎重工、主翼と尾翼は富士重工、エンジンはIHIが製作し、三菱重工が組み立てた。関連企業は1000社に上り、国産化率は95%に達する。機首断面はソロバン玉状（オジャイブ形状）で、ピトー静圧システムとして機首両側面にそれぞれ多機能プローブ２本と静圧口３個が用意されている。防衛装備庁による２回目の飛行までは機首先端に長い標準ピトー管が装着されており、機体備え付けのピトー静圧システムの較正に使ったようである。機体外板パネルは新型軽量複合材を採用、極力大型にして継ぎ目を無くし、数少ない継ぎ目部分も前後縁を傾斜させたり鋸歯状にしたりしてステルス性を考慮した。エアインテイク周辺などには電波吸収複合材を使っている。主翼はクリップドデルタ翼で、翼端は翼弦線を頂点とする山型に加工してステルス性への細かい配慮を見せている。高い運動性能も発揮させるため、主翼には高仰角空力設計も適応した。前縁フラップと後縁フラッペロンを持つ。水平尾翼は全遊動式、垂直尾翼は外側に傾けられており、安定板＋ラダー構造である。主翼、水平尾翼、垂直尾翼の前後縁とエアインテイク前縁は後退角や前進角を揃えるエッジ・マネージメントを適用した。高機動試験のため、基本三舵の作動角がかなり大きく取られている。風防、キャノピー、射出座席はT-4の流用で、風防とキャノピーに酸化インジウム錫ITO（Indium Tin Oxide）製透明電動膜コーティングと保護膜コーティングを施してコクピットでのレーダー波乱反射（ヘルメットのRCSが最も大きいらしい）を防いでいる。風防とキャノピーの境目に１本、キャノピー中間に１本のフレームを持つ。計器板は大型多機能ディスプレイ４基（中央下寄りに上下２枚、右に上下２枚）でグラスコクピット化され、中央正面にHUDがある。コクピット後部左右の胴体上面にある環境制御システムECS（電子機器冷却装置）排気部は前後辺が鋸歯状に加工されており、開口部はメッシュで覆った。胴体両側のエアインテイクは外側に向かって後傾しつつ下方に拡大する形状で、胴体から少し離したダイバーターを採用しており、ダイバーターレス・スーパーインレット以上の高速飛行を試みる可能性も考えられたが、少なくとも第28回目の飛行試験までは超音速飛行は実施しなかった模様。ダクトはスネーク・ダクトを採用し、内部にRAMも貼った。エンジン排気口には上部と下部左右に120度間隔で耐熱インコネル材製の推力偏向パドルが取り付けられている。パドル後縁は鋸歯状だが、これはエンジン排気と外気との混合を促進して温度を下げる対赤外線ステルス性向上対策で、アクチュエーター関連パーツごとパドルが剥き出しになっており、後方象限の対レーダー・ステルス性は限定される。推力偏向は低速高仰角での失速後機動テスト用で、F-22のような高々度での機動能力テストは実施しない。前脚と主脚はT-2の流用（主脚ホイールのみ新型）で、前脚扉前後縁と主脚扉後縁は鋸歯状としてステルス性に配慮した。前脚は後方、主脚は主輪を90度前に捻って前方に引き込まれる。後部胴体下面にT-2から流用したアレスティング・フックがあり、外付けなので前方と左右をフェアリングで覆っている。操縦系統は三重デジタルフライバイワイヤで、前縁フラップのみフライバイライトという説もある。操縦桿はパイロット正面中央にあるが、ストロークは15mmくらい。推力飛行統合制御IFPC（Integrated Flight and Propulsion Control）システムを搭載しており、基本三舵と推力偏向パドルをコンピュータで自動統合制御するため、パイロットがいちいちパドルを操作する必要が無い。着陸時にはラダーを両方とも外側に開いてスピードブレーキ代わりにする。油圧は5000psi。ステルス性優先のため構造重量がかさんでおり、F-16Cより一回り小さいのに空虚重量が１トン以上重く、機体構造軽量化技術の研究（2014-18年度）や電動アクチュエーション技術の研究（2015-18年度）といった軽量化技術を並行して研究している。ウェポンベイやレーダー含むFCSは搭載しておらず、ウエポン内装化空力技術の研究（2010-15年度）、ウエポンリリース・ステルス化の研究（2013-17年度）、ステルス戦闘機用レドームに関する研究（2015-20年度）、先進統合センサ・システムに関する研究（2010-16年度）、戦闘機用統合火器管制技術の研究（2012-17年度）、コンフォーマル・レーダー・システムの研究（1998-2003年度）、スマートスキン機体構造の研究（2006年度から）、先進RF（高周波電磁波）自己防御シミュレーションの研究（2013-18年度）で別個に開発する予定で、FCSは2018年度にF-2戦闘機に積んで飛行試験に入る。スマートスキンだけは一部に導入されているらしいが、見た目では全く分からない。全長14.17m、全幅9.1m、全高4.51m、空虚重量9.7トン（総重量8.1トン？）。エンジンはIHI製XF5-1ターボファン（アフターバーナーと推力偏向パドル３枚付。推力５トン）双発、最大速度は超音速（マッハ２？）。乗員１名。ステルス性や高運動性の確認試験を行うのも初めてなので、こういった試験手法を確立させる事も飛行試験の目的に含まれている。研究成果はF-2後継機やi3ファイターの実用化に活かされる筈である。2016年2月9日からタキシング試験に入り、三菱重工エプロンでテストを行った。2月11日0943-0956、名古屋空港滑走路でタキシング試験を実施。2月24日0900過ぎ、名古屋空港滑走路でタキシング試験を実施。3月1日、タキシング試験を実施。3月15-17日、タキシング試験を実施。3月16-17日はフルアフターバーナーでの高速走行試験を行っている。4月4日、緊急脱出装置の部品の一部が品質管理上の問題で正常に作動しない可能性があることが判明し、交換作業を行うことになった。4月5日、滑走路に出てそのままエプロンに戻った。4月12日、高速走行試験で前脚を滑走路から離した。4月20日に初飛行する予定だったが、空域のシーリングが規定を下回る天候不良で延期された。実機製作は１機のみのため、絶対に無傷で納入せねばならず、慎重な飛行可否判断を行っている。また、飛行中の万が一の異常発生に備え、機体性能余裕を最低限に設定した上で複合故障を起こした状態を想定したシミュレータ訓練を繰り返した。4月22日、社内初飛行を実施。三菱重工の社内パイロットが操縦して0847に県営名古屋空港を離陸、飛行開発実験団F-15DJ戦闘機とF-2A戦闘機がチェイサーとなり、Ｊ訓練空域を時速370km・高度4500mで飛行して基本飛行特性と機体システムを確認、0913に岐阜基地に着陸した。5月16日、地上滑走試験を実施。5月18日、２回目の社内飛行試験を行い、0842頃に岐阜基地を離陸、脚を収納しての飛行特性を確認するなどし、0910頃に岐阜基地に着陸した。飛行開発実験団F-2A戦闘機とT-4練習機が随伴している。夕方、地上滑走試験を実施。5月20日、地上滑走試験を実施。6月13日、岐阜基地で防衛装備庁に納入された。当初予定の2014年度末から１年以上遅れたが、三菱重工がMRJの開発に人手を取られたのが原因という説もある。荷重較正作業などを行って11月から本格的なテスト飛行を行う予定。10月30日、岐阜基地航空祭で初めて一般公開（地上展示）された。11月21日、岐阜基地で高速地上滑走試験を実施。11月28日、岐阜基地で高速地上滑走試験を実施。11月29日、防衛装備庁による初の試験飛行を実施。0853に岐阜基地を離陸し、0954に着陸した。12月6日、高速タキシングを実施。12月7日、防衛装備庁による２回目の試験飛行を実施。1003に岐阜基地を離陸し、1058に着陸した。12月14日、防衛装備庁による３回目の飛行試験を実施。機首の標準ピトー管を外していた。1005に岐阜基地を離陸、1106に着陸している。12月15日、タキシーチェックを実施。2017年1月25日、標準ピトー管を取り付けて４回目の飛行試験を実施。0957に岐阜基地を離陸し、1059頃に着陸した。2月1日、標準ピトー管ありで５回目の飛行試験を実施。0951に岐阜基地を離陸し、1039に着陸した。2月3日、標準ピトー管ありで６回目の飛行試験を実施。1007に岐阜基地を離陸し、1100に着陸した。2月8日、標準ピトー管ありで７回目の飛行試験を実施。2月13日、標準ピトー管ありで８回目の飛行試験を実施。2月14日、標準ピトー管ありで９回目の飛行試験を実施。2月22日、標準ピトー管なしで10回目の飛行試験を実施。AAM-4/4B空中試験用計測ポッドを搭載したF-15J戦闘機も同時間帯に飛行した。2月24日、標準ピトー管なしで11回目の飛行試験を実施。2月27日、標準ピトー管なしで12回目の飛行試験を実施。2月28日、標準ピトー管なしで13回目の飛行試験を実施。3月3日、標準ピトー管ありで14回目の飛行試験を実施。3月10日、15回目の飛行試験を実施。3月16日、16回目の飛行試験を実施。3月17日、標準ピトー管ありで17回目の飛行試験を実施。初めて着陸時に両ラダーを外側に開きスピードブレーキとして使用した。その後エンジンを交換したらしく、4月下旬からエンジンテストに入り、5月12日に滑走試験を実施。5月15日に標準ピトー管ありで18回目の飛行試験を行った。5月18日、標準ピトー管無しで19回目の飛行試験を実施。5月23日、標準ピトー管無しで20回目の飛行試験を実施。5月29日、標準ピトー管無しで21回目の飛行試験を実施。5月30日、標準ピトー管無しで22回目の飛行試験を実施。6月5日、23回目の飛行試験を実施。6月上旬に行う予定だった飛行試験はトラブルのためか暫く延期され、8月23日に地上でスピン・リカバリー・シュート展張試験を実施。8月30日0700-0800、標準ピトー管ありで遠州灘沖Ｋ空域において早朝飛行試験を実施（通算24回目）。スピン・リカバリー・シュートは台座のみで本体は付けていなかった。9月4日0703-0748、標準ピトー管ありで早朝飛行試験を実施（通算25回目）。9月25日、標準ピトー管あり、スピン・リカバリー・シュート台座のみで飛行試験を実施（通算26回目）。10月5日0951-1033、標準ピトー管あり、スピン・リカバリー・シュートありで飛行試験を実施（通算27回目）。スピン・リカバリー・シュートを搭載しての初飛行試験だった。10月10日、標準ピトー管あり、スピン・リカバリー・シュートありで飛行試験を実施（通算28回目）。高仰角領域での失速特性を確認した。10月11日、標準ピトー管あり、スピン・リカバリー・シュートありで飛行試験を実施（通算29回目）。10月26日、標準ピトー管あり、スピン・リカバリー・シュートありで飛行試験を実施（通算30回目）。10月27日、標準ピトー管あり、スピン・リカバリー・シュートありで飛行試験を実施（通算31回目）。10月31日、標準ピトー管あり、スピン・リカバリー・シュートありで最後の飛行試験を実施（通算32回目）。テストの結果、ステルス機の特性からくる整備性不良や冷却能力不足、スネーク・ダクトに起因する高仰角飛行時などの空気流量減少といった課題が判明しており、国産ステルス機開発に活かされる。2020年8月19日、岐阜基地から搬出された。どこにいったかは不明。参考：月刊JWings4,’16、3,’18、7,’16、8,’16、9,’17、1,’17、2,’17、3,’17、5,’17、6,’17、8,’17、11,’17、12,’17、1,’18、2,’18、1,’20、11,'20、月刊航空ファン4,’16、5,’16、6,’16、7,’16、8,’16、9,’16、3,’17、8,’17、11,’17、12,’17、1,’18、月刊軍事研究4,’16、6,’16、12,’17、世界航空機年鑑2018-2019、MAMOR vol.114、朝雲

＜Ｘ−０３＞：パキスタン海軍MG-110型潜水艦３番艦。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｘ−３＞：アメリカの高速試験機、別名スティレット（Stiletto、短剣）。ダグラス社製ロケット・ジェット混合動力機で、自力で離陸してマッハ２を出すのを目標とした。超音速飛行時の抵抗を減らすため、胴体をエンジン直径とほぼ同じまで絞っている。主翼は音速突破時に抵抗の低い後退翼ではなく、マッハ1.5以上の超音速域で抵抗が小さくなる直線テーパー翼とし、アスペクト比も極端に小さくして造波抵抗を抑え、翼厚比も4.5%と薄くした。翼断面型を層流翼のような前縁に丸みのある形状にすると、超音速飛行時にも一部で発生する垂直衝撃波が大きい抵抗を生むので、高速飛行だけを考えればミサイルの安定翼のようなダイヤモンド型（前縁を極力薄く尖らせ、極端に潰れた菱形断面にする）とし、斜め衝撃波だけを生じるようにするのが良いが、低速時の空力特性、強度、剛性などを考えて六角形で妥協した。低速で迎え角を取ると主翼上面の気流が前縁側から剥がれて失速するという懸念があり、一応は気流が剥離しても渦列をなして翼上面に張り付くので心配無いということだったが、実飛行で確認することとなった。エアインテイクは胴体中央背面左右に開いている。全長20.35m、全幅6.91m、全高3.82m、自重6.51トン、全備重量9.44トン。搭載予定のJ46ジェットエンジンが完成せず、取り敢えず出来合いのJ34-WE-17（A/B時推力2.22トン）を搭載して１機が製作され、1952年10月20日から試験飛行を行ったが、最大速度マッハ0.95と水平飛行では音速を突破できず、失敗作となった。低速迎え角飛行時の気流剥離に関しては予想通りで、離着陸は問題無く行っている。参考：月刊JWings11,’05、10,’05、世界の傑作機No.104、月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−３＞：イギリス海軍X3級潜水艇。1943年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜Ｘ−３＞：ユーロコプター社の高速ハイブリッドヘリコプターデモンストレーターで、エックス・キューブドと読む。計画名称H3（Highspeed longrange Hybrid Helicopter）、フランス民間登録番号F-ZXXX。AS365N3の改造型で、メインローターをEC155B1と同じ５翅に変更、キャビン上部両側に下反角を持つスタブウイングを取り付け、先端に５翅プルプロペラを装着してある。プルプロペラでトルクを相殺するので、テイルローターは不要であり、フェネストロンを外して双垂直尾翼に変更した。エンジンはロールスロイス・チュルボメカ製RTM322（2270軸馬力）。2010年9月6日に初飛行し、11月29日に真対気速度180ノットを出した。2011年5月12日に232ノットを記録している。参考：月刊JWings9,’11、月刊航空ファン3,’11、月刊軍事研究3,’12、9,’11

＜Ｘ３級＞：Ｘクラフト・シリーズ（潜水艇）を参照。

＜Ｘ４＞：H160シリーズ（ヘリ）を参照。

＜Ｘ−４＞：アメリカの無尾翼機試験機、別名バンタム。ノースロップ社が２機を製作し、1948年12月16日から試験飛行を行った。参照：月刊JWings10,’05、月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−４＞：イギリス海軍X3級潜水艇。1943年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜Ｘ−４＞：ドイツ国防軍試作空対空ミサイル。弾体中央に大型の安定翼が４枚付いており、左右の２枚にはそれぞれ有線誘導用ワイヤーがリールに巻かれている。信管は音響近接式で、巡航飛行中のB-17のエンジンが発する200Hzの音が一定レベルを超えると作動する。Fw190A、Me262、Ju88搭乗の誘導員が遠隔操縦して敵に向かわせる。本体全長2.01m、直径0.22m、全幅0.726m、発射重量60kg、弾頭重量20kg（破片型）。推進はBMW109-548ロケット、飛翔距離1.5-4km。有効破壊半径8m。Fw190F-8を使用して1944年8月11日に発射試験が行われ、Ju88でもテストされた（Me262では行われていない）が、実用化直前に終戦となり、ドイツ空軍には引き渡されなかった。参考：月刊軍事研究1,’12、フォッケウルフFw190A/F/Gシリーズ、月刊丸4,’07

＜Ｘ−５＞：スパイク海外シリーズ（対戦車ミサイル）を参照。

＜Ｘ−５＞：アメリカの可変翼（全可変翼）試験機。ベル社とNACAが共同開発し、２機が製作され、1951年6月20日に初飛行した。２号機は1953年10月に墜落、パイロットも死亡したが、１号機は1955年10月25日まで試験飛行を繰り返した。参考：月刊JWings10,’05、月刊エアワールド9,’00、戦闘機のしくみ

＜Ｘ−５＞：イギリス海軍X5級潜水艇。1943年竣工。1943年に戦没した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜Ｘ５級＞：Ｘクラフト・シリーズ（潜水艇）を参照。

＜Ｘ−６＞：B-36ファミリー（原子力ジェット機）を参照。

＜Ｘ−６＞：イギリス海軍X5級潜水艇。1943年竣工。1943年9月、ソース作戦で沈没した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜Ｘ−７＞：アメリカの極超音速試験無人機。ロッキード社製で、61機が製作され、1951年4月26日に初飛行した。主翼を矩形翼にしたり、テーパーのきつい菱形翼にしたりと様々な機体が作られており、極超音速飛行に有利な翼をいろいろと試したようである。エンジンはラムジェット。マッハ4.31を記録した。参考：月刊エアワールド9,’00、世界の傑作機No.104

＜Ｘ−７＞：イギリス海軍X5級潜水艇。1943年竣工。1943年9月、ソース作戦で沈没した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜Ｘ−７＞：ドイツ軍の有線誘導式対戦車ミサイル、別名Rotkappchen（赤頭巾）。射程1km、装甲貫徹力250mm。ルールシュタール社で1944年2月から開発されたが、実戦には間に合わなかった。参考：月刊グランドパワー10,’03、第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜Ｘ−８＞：アメリカの高層大気観測無人ロケット。エアロジェット社製で、108機が製作され、1947年11月24日に初飛行した。最大到達高度195km。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−８＞：イギリス海軍X5級潜水艇。1943年竣工。1943年9月、ソース作戦で沈没した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜Ｘ−９＞：アメリカのGAM-63ラスカル空対地ミサイル試験用無人機。ベル社製で、31機が製作され、1949年4月28日に初飛行した。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−９＞：イギリス海軍X5級潜水艇。1943年竣工。1943年9月、ソース作戦で沈没した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜Ｘ−１０＞：アメリカのSM-64ナバホ地対地巡航ミサイル試験用無人機。ノースアメリカン製で、13機が製作された。SM-64の80%スケールで、カナード付きの無尾翼デルタ機であり、垂直尾翼はＶ字型をしている。全長20.17m、全幅8.59m、自重11.703トン、通常離陸重量15.876トン、最大離陸重量19.187トン。エンジンはウェスティングハウス社製XJ-40-WE-1ターボジェット（A/B時推力48.49kN）、巡航速度マッハ2.08、航続距離1370km。1953年10月14日に初飛行し、1957年2月4日までテストを繰り返したが、実験中に事故で数機が失われた。１機がライト・パターソン基地にある空軍博物館に展示されている。参考：月刊JWings12,’06、月刊エアワールド9,’00、月刊丸2,’08

＜Ｘ１０＞：イギリス海軍X5級潜水艇。1943年竣工。1943年9月、ソース作戦で沈没した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜Ｘ−１１＞：アメリカのアトラスICBM原型無人実験機。コンベア社が1946年4月に提案し、MX-774ハイロック計画の名称で契約が結ばれ、８機が製作された。ベースはドイツのA-4ロケットで、燃料タンクをインテグラル式に、弾頭を切り離し式に、姿勢制御をジンバル方式に変更している。1947年7月にハイロック計画は打ち切られたが、X-11の試作は継続され、1957年6月11日に初飛行した。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−１２＞：アメリカのアトラスICBM原型無人実験機。コンベア社製で、５機が製作され、1958年7月9日に初飛行した。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−１３＞：アメリカのテイルシッター方式ジェットVTOL試験機、別名ヴァーティジェット（Vertijet）。ライアン社製。無尾翼デルタ機で、推力偏向ノズル付きエンジンを搭載し、エアインテイクはコクピットのすぐ後ろの機体両側に設けた。圧縮機から空気の一部を取り出して主翼端から噴射し、ロールとヨーを制御する。機首下面にはプラットフォーム（駐機用の支柱）に引っかけるノーズフックが装着された。垂直尾翼は姿勢変更時の大仰え角での操作性を考慮して大型のものを装着しており、主翼端にも垂直フィンが付く。座席はVTOL時にパイロットが視界を得るため、60度前傾することができる。前輪式降着装置もあり、CTOLでの通常離着陸も可能。全長7.14m、全幅6.4m、全高4.62m、自重2.419トン、離陸総重量3.317トン。エンジンはロールスロイス社製エイボンRA.28-49ターボジェット単発、最大速度777km、航続距離310km。２機が製作された。CTOL初飛行は1955年12月10日、VTOL初飛行は1956年5月28日で、垂直離陸・水平飛行・垂直着陸の初試験は1957年4月11日である。戦闘機として制式化された暁にはF-109の名称が与えられる予定だったともいわれるが、ライアン社の願望レベルの話だったようだ。参考：月刊JWings10,’05、10,’09、月刊エアワールド9,’00、月刊軍事研究7,’11

＜Ｘ−１４＞：アメリカの推力偏向方式ジェットVTOL試験機。ベル社製。後部胴体と尾翼はT-34メンター、主翼はビーチクラフト社製ボナンザで、機首にエンジン２基を搭載し、胴体中央下面の重心位置に置かれた推力偏向ノズルで垂直離着陸を行う。試験機なので、降着装置は固定脚、コクピットは開放式である。離陸総重量1.4トン。エンジンはアームストロング・シドレーASV.8ターボジェット（推力0.8トン）双発、水平最大速度476km。１機が製作され、1957年2月に初飛行し、5月17日に水平飛行への移行に成功した。1959年にNASAに移管されてエンジンをJ85ターボジェットに換装、X-14Bとなった。以降もテストを続け、1981年5月に着陸事故を起こして損傷し、退役した。参考：月刊JWings10,’09、月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−１５シリーズ＞：アメリカの極超音速試験機。参考：月刊JWings2,’05

＜Ｘ−１５＞：1952年夏にNACAで極超音速機の研究が始まり、実機は1954年12月（7月？10月？）から開発され、1955年１月にメーカーに要求説明が行われ、1957年9月からノースアメリカン社が機体を作り、1958年10月に初号機が完成し、３機が製作された。主任務は大気圏内外での極超音速飛行の解析で、B-52から空中発進してXLR-99ロケットに点火する。機体外板はインコネルＸと呼ばれる耐熱合金と、チタンで内張したステンレス鋼の二重構造で、最大1200F（648.9℃）に達する表面温度に耐えられるようにしてある。主翼は25%翼弦後退角25度で、フラップは付いているがエルロンは無く、ロールは水平尾翼で制御する。垂直尾翼は上下２枚あり、楔形断面をしていて後縁が厚さ600mmもあるため、方向舵が付けられず、上部垂直尾翼の上半分を可動式にして方向操縦を行うことにした。下部垂直尾翼は着陸時に滑走路に擦る可能性があるため、着陸進入中に切り離される。水平安定板には下反角が付く。大気圏外飛行中は舵が利かないので、高圧過酸化水素ガスを機首上下左右と翼端上下から噴射して姿勢制御を行う。コクピットには操縦桿が２本付いており、右が大気圏内、左が高度36000m以上の大気圏外用である。パイロットはデビッド・クラーク社製MC-2高々度与圧服を着用する。緊急脱出装置は当初カプセル式とする予定だったが、テストパイロットの意見を入れて射出座席を装備した。射出されるとヘッドレスト両脇の折り畳み式安定翼が水平に開き、座席下部のＶ字安定ブームが展張、高度15000フィート（4572m）で座席とパイロットが切り離され、パラシュートが開く。極超音速の動圧や摩擦熱はフットレスト部分のデフレクターが防いでくれる。ただし射出座席が実際の事故時に使用されたことは無かった。降着装置は前脚ダブルタイヤと尾部両側面引き込み式スキッド。全長15.25m、全幅6.71m。３機が製作され、1959年3月10日にB-52に吊り下げられて初進空し、6月8日にB-52から射出されて初飛行したが、この時はロケットの開発が間に合わず、X-1と同じLR-11-5（推力3.62トン）を２基積んでいた。1961年にロケットをXLR-99（推力22.5トン、作動時間230秒）に換装し、飛行テストを繰り返した。３号機は1967年11月15日に墜落して失われている（パイロットも脱出できず死亡）。デルタ翼型なども考えられていたが、開発されなかった。初号機はスミソニアン航空宇宙博物館に展示されている。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊エアワールド9,’00、月刊JWings2,’05、2,’15、月刊航空ファン1,’15

＜Ｘ−１５Ａ−２＞：X-15の２号機が1962年11月9日に不時着して大破したが、これを機に大幅な改良を取り入れたものである。機体を延長し、胴体下部左に液体酸素、右に無水アンモニアを入れる燃料タンクを配置した。1967年10月3日にマッハ6.7を記録したが、この時の衝撃波で垂直尾翼外板が熔け、引退となってしまった。ライト・パターソン空軍基地のアメリカ空軍博物館に展示されている。参考：月刊JWings2,’05、月刊航空ファン1,’15

＜Ｘ−１６＞：アメリカ空軍計画高々度戦略偵察機。高々度偵察機ウェポンシステムMX-2147／ボールド・イーグル計画にベル社が応じたものである。胴体は細長く、後部主脚収容部の後ろが偵察カメラ収容スペースになっている。主翼は高翼配置で、後退角15度、アスペクト比11.98と極めて細長く、J57エンジンを内側寄りに左右１基ずつ装着している。降着装置は自転車式で、前後主輪はダブルタイヤの後方引き込み式、補助輪は翼端（主翼中央下面？）ポッドに収容される。全長18.55m、翼スパン35m、全高5.2m、自重10.6トン、総重量16.4トン。翼面積102.29平方メートル。エンジンはプラット＆ホイットニー社製J57-P-37Aターボジェット（静止推力4.5トン、高度20000mで推力0.3-0.4トン）双発、巡航速度885km、実用上昇限度21900m、航続距離5310km。乗員１名。1954年5月から開発に移り、9月から試作機を製作、1956年度予算で28機が発注されたが、試作初号機完成直前に高々度侵攻戦略偵察をCIAのU-2が担うことになり、計画中止となった。参考：月刊JWings2,’17、月刊軍事研究3,’15、月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−１７＞：アメリカの無人再突入試験機。ロッキード社が26機を製作し、1956年4月17日に初飛行した。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−１８＞：アメリカのティルトウイング式VTOL試験機。チェイス社製YC-122C試作輸送機の機体に、90度上向きにできる主翼を取り付けたものである。低速時のピッチング制御のため、機体尾部に排気吹き出し口を２ヵ所設けた。ヒラー社が２機（１機？）を製作し、1959年11月24日に初飛行、20回の試験が行われたが、主翼は最大50度までしか傾けられていない。参考：週刊エアクラフトNo.130、月刊エアワールド9,’00、月刊JWings12,’22

＜Ｘ−１９＞：アメリカ空軍ティルトプロペラVTOL試験機。カーチス・ライト社プロペラ事業部が自主開発して1960-61年にNASAでテストしたX-100試験機がベースである。主翼端と水平尾翼端にプロペラが付いており、これをティルトさせてVTOLを行う。垂直−水平飛行間の遷移時にはプロペラから下向きのサイドフォースが発生して揚力を補うので、翼面積を最小限に抑えて速度性能を向上させることが可能となった。エンジンはアブコ・ライカミング社製T55ターボシャフト（2000軸馬力級）双発。２機が製作され、初号機は1963年11月20日に初飛行したが、着陸時に片側の主脚を損傷している。1964年6月26日に飛行試験を再開したが、8月25日に墜落して全損、パイロットは脱出して無事だったが、開発は中止された。完成済みの２号機は飛行前にお蔵入りとなり、空軍航空博物館に所蔵されている。参考：月刊JWings1,'22、月刊丸3,’14、月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−２０＞：アメリカの計画軍用単座有人宇宙機実験機、別名ダイノソア。ボーイング社が製作する予定だったが、計画のみに終わった。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ２０＞：イギリス海軍X20級潜水艇。1943年竣工。オーバーロード作戦直前、イギリス軍の上陸地点海底に３日間ほど着座し、作戦時には上陸地点を合図した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜Ｘ２０級＞：Ｘクラフト・シリーズ（潜水艇）を参照。

＜Ｘ−２１＞：アメリカのB-66改造吸い込み境界層制御試験機。ノースロップが２機製作し、1963年4月18日に初飛行した。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ２１＞：イギリス海軍X20級潜水艇。1943年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜Ｘ−２２＞：アメリカのティルト・ダクテッド・ファンVTOL試験機。ベル社が２機製作し、1966年3月17日に初飛行した。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ２２＞：イギリス海軍X20級潜水艇。1943年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜Ｘ−２３＞：アメリカの極超音速リフティング・ボディ軌道再突入試験機。マーチン社が４機製作し、1966年12月21日に初飛行した。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ２３＞：イギリス海軍X20級潜水艇。1943年竣工。オーバーロード作戦直前、イギリス軍の上陸地点海底に３日間ほど着座し、作戦時には上陸地点を合図した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜Ｘ−２４＞：アメリカのリフティング・ボディ試験機。マーチン社が１機製作し、1969年4月17日に初飛行した。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ２４＞：イギリス海軍X20級潜水艇。1943年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜Ｘ−２４Ａ＞：DARPAのVTOL試作機（Vertical Take-Off and Landing Experimental Aircraft、VTOL X-Plane）計画に基づいてオーロラフライトサイエンスが開発している電動VTOL機。EDP（Electric Distributed Propulsion）コンセプトに基づき、主翼や尾翼に電動モーターを多数装着している。小型実験機VX-24Aを作ってテスト中。参考：月刊JWings12,’17

＜Ｘ−２５＞：アメリカのジャイロコプター試験機。ベンセン社が３機製作し、1968年6月5日に初飛行した。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ２５＞：イギリス海軍X20級潜水艇。1943年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜Ｘ−２６＞：アメリカのQT-2静粛偵察機用試験機。ロッキード社が６機製作し、1967年7月頃に初飛行したらしい。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−２７＞：アメリカのCL-1200ランサー用計画試験機。ロッキード社が製作予定だったが、作られなかった。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−２８＞：アメリカの単発軽飛行艇実験機。オスプレイ社が１機を製作し、1970年8月12日に初飛行した。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−２９Ａ＞：グラマンが開発したカナード付き前進翼無水平尾翼実験機。機体を小型軽量化し、エンジンも低推力で済ませ、かつ現用機よりも空力性能を向上させるのが目的である。胴体前部はF-5A戦闘機をそのまま利用し、主脚やサーボ・アクチュエーターはF-16Aのものを使用した。主翼は前進角33度44分で、後縁にほぼフルスパンのフラッペロンを持つ。前進翼特有の欠点を克服するため、複雑な荷重にも耐えられる複合材を使用し、２次構造材としてアルミやチタンを利用、ヴァリアブル・キャンバー、静安定緩和RSS、クローズド・カップルド・カナード、スーパークリティカル翼などの最新技術を適用した。ピッチ制御は全遊動式カナードとストレーキ（機体尾部まで延びている）後端のフラップを使用する。操縦は３チャンネルのフライバイワイヤ。全長16.44m、全幅8.29m、全高4.36m、自重6.26トン、最大離陸重量8.074トン。エンジンはF404-GE-400ターボファン（ミリタリー推力4.81トン、A/B時推力7.258トン）単発、最大速度マッハ1.46、燃料搭載量2214リットル。乗員１名。２機が製作され、初号機は1984年12月14日、２号機（高迎え角飛行のためスピン回復用ドラッグシュート装備）は1989年3月に初飛行し、1991年9月30日までテストフライトを繰り返した。テスト時最大速度マッハ1.6、最大高度15240m。初号機はオハイオ州のアメリカ空軍博物館に、２号機はカルフォルニア州エドワード空軍基地内のNASAドライデン・リサーチ・センターに展示され、モックアップはスミソニアン航空宇宙博物館にある。参考：世界軍用機年鑑1990-91、月刊JWings4,’03、月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−３０＞：アメリカの計画エアロスペースプレーン試験機、別名国家航空宇宙機NASPまたは新オリエント・エクスプレス。1980年代前半から設計に入り、スクラムジェットエンジンで秒速8kmに達して宇宙に飛び出して任務後は大気圏に再突入・帰還するという機体になる筈だった。開発費が２兆円近くかかりそうだったので、計画は中止された。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−３１＞：アメリカ国防省・空軍・海軍・NASAとドイツ国防省の共同実験機。DARPAの契約でロックウェルとMBBが製作し、機動能力向上試験と失速後機動実験に使用された。エンジン排気口にストレーキ３枚を付けてあり、これを使用して推力を偏向させる。機体下部に長方形のエアインテイクを持ち、前方カナードも装備している。主翼は低翼のクリップドデルタ翼で、水平尾翼は無い無尾翼デルタ型式である。自重5.175トン、最大離陸重量7.228トン。エンジンは推力偏向ノズル付きF404-GE-400ターボファン単発、超過禁止速度マッハ1.6。1990年10月11日に初飛行し、1993年4月にヘルペスト・マニューバーに成功。初号機は1995年1月19日にピトー管氷結で墜落したが、２号機は最後まで試験に供され、1995年6月にテストを終了した。垂直尾翼を殆どまたは全て撤去した状態での飛行試験（VECTOR試験）なども行っている。２号機はドイツのミュンヘン郊外にあるオーベルシュライスハイムのドイツ博物館分室に展示された。参考：月刊エアワールド9,’00、月刊JWings7,’04、月刊航空ファン7,’00、月刊軍事研究4,’14、1,’98、月刊丸2,’08

＜Ｘ−３２＞：ボーイング社のJSF概念実証機。ダイレクト・リフト式VTOLを採用した無尾翼デルタ翼機である。ただし艦上機CV型の発着艦性能に問題があったらしく、JSFとして生産する時には水平尾翼を付けることになっていた。機首下にエアインテイクがあり、双垂直尾翼を外側に傾けるなどステルス性を意識した形状となっている。VTOLの際は機体後部の二次元推力偏向装置付き主排気ノズルを閉じ、AV-8ハリアーと同様にエンジン両側の排気ノズルから真下にジェットを噴射してパワーを得る。機首左右と後部胴体左右にはピッチ制御用排気口、両主翼下にはロール制御用排気口を持つ。ただし、ハリアーよりも遙かに重量のある機体を浮かす必要があるので、滑走路はかなり頑丈にしておかないと熔けたりして大変なことになる。主脚は主翼付け根に格納されるが、ウェポンベイと干渉するので、兵装の緊急投棄が難しい。CTOL型（CV型と共通化）のX-32Aは2000年9月18日初飛行、S/VTOL型のX-32Bは2001年3月29日初飛行で、S/VTOLモードでの飛行には2001年4月16日に初成功した。VTOL方式が意外と複雑で、開発経費もかさむとみられ、機首のレーダー収容スペースやVTOL型の兵装搭載スペースが無いといった問題があり、F-35に負けて採用されなかった。参考：月刊航空ファン2,’02、月刊JWings4,’00、月刊軍事研究7,’11、4,’14、9,'15、9,’18、月刊航空情報8,’12、月刊世界の艦船9,’01

＜Ｘ−３３＞：ロッキード・マーチン社が開発しているSSTO打ち上げ機の無人技術デモンストレーター。リフティング・ボディ形態、リニア・エアロスパイク方式ロケットモーター、複合材製液体水素燃料タンクなどを採用している。最大到達高度70km・飛行距離1500kmの弾道飛行を行う予定だが、完成が遅れまくっている。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−３４＞：オービタル・サイエンシズ社が開発した、空中発射方式無人打ち上げ機デモンストレーター。L-1011トライスター改造機から発射される。最大速度はマッハ８で、衛星軌道には乗らず（最大到達高度76km以上）に帰還し、着陸して再使用可能。推進はファストラック１段式液体燃料ロケット、燃料はケロシン、酸化剤は液体酸素、推力266.7kN。1999年4月30日にロールアウトした。参考：月刊エアワールド9,’00、月刊航空ファン7,’99

＜Ｘ−３５＞：F-35シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｘ−３６＞：ボーイング社の無垂直尾翼機。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−３７シリーズ＞：NASAとボーイング社が開発した無人パスファインダー。参考：月刊JWings9,’00

＜Ｘ−３７＞：主翼はダブルデルタ、尾翼は双尾翼。スペースシャトルに乗せられ、軌道上で放出される。他の衛星とランデブー可能で、INS/GPSを併用しつつ再突入し、完全自動で着陸する。全長8.4m、全幅4.6m。推進はAR2-3ロケットモーター（推力3.18kN）、燃料はRP-10、酸化剤は過酸化水素。2006年に計画がNASAからアメリカ空軍に移管され、X-37Bとなった。参考：月刊JWings9,’00、3,’18

　＜Ｘ−３７Ｂ＞：2006年にX-37開発計画がアメリカ空軍とDARPAに移管されて改称されたもの。製作はボーイング社のファントムワークスである。機首に電子制御装置、胴体前部にJP-8燃料タンク、胴体中央に実験区画、胴体後部に過酸化水素水タンク、尾部にAR2-3ロケットという構成をしている。主翼はオージー翼で、水平尾翼は無く、尾翼はＶ字。スペースシャトルは退役したため、使い捨てロケットで打ち上げる。全長8.8m、全幅4.6m、重量5.4トン。推進はAR2-3ロケット、燃料はJP-8、酸化剤は過酸化水素。ペイロード0.3トン。初号機は2010年4月22日にアトラス501ロケットで打ち上げられ、高度400km以上を周回し、225日間宇宙に滞在して第１回飛行ミッションOTV-1を終え、12月4日0116にバンデンバーグ空軍基地に着陸した。その間何をしていたかは不明。２号機は2011年3月5日に打ち上げられたが、こちらも270日以上宇宙空間に滞在して低軌道での実験（OTV-2）に投入されると発表されただけで、具体的に何をしているかは不明であり、467日間宇宙に滞在して帰還した。2012年12月11日に初号機が２度目の打ち上げ（３号機が初の打ち上げ？）に成功、軌道に投入された。OTV-3ミッションで何をしていたのかは相変わらず不明のまま674日間も宇宙に滞在し、2014年10月17日にバンデンバーグ空軍基地に帰還した。2015年5月に４回目の打ち上げを行う予定で、ホール電圧による電気推進システムであるホールスラスターの試験を行う予定。ちなみにこれまでの打ち上げでもホールスラスターの実験を行っていたらしい。2017年5月7日、718日間の宇宙滞在とOTV-4ミッションを終えて地球に帰還。衛星軌道上での誘導・航法・制御、大気圏突入と熱対策試験、飛行特性試験、自動操縦・自動着陸検証を行い、搭載電子機器を含む機体再使用性能評価を実施したらしい。2017年9月7日、ラストミッションとなるOTV-5ミッションのためファルコン９ロケットでケネディ宇宙センターから打ち上げられた。2019年10月27日、779日間の宇宙滞在とOTV-5ミッションを終えて地球に帰還した。振動ヒートパイプという冷却装置のテストなどを行っていたらしい。参考：月刊軍事研究10,’14、9,’11、11,’17、月刊航空ファン2,’11、3,’13、7,’15、12,’17、月刊JWings5,’11、3,’13、1,’15、3,’18、2,’20

＜Ｘ−３８＞：国際宇宙ステーション計画の乗員帰還機デモンストレーター。機体はリフティング・ボディ形式である。全長8.7m、全幅4.4m、軌道質量8200kg。製作はスケイルド・コンポジット社で、1998年3月にNB-52での投下・滑空テストを開始した。大気圏内試験機３機（V131-133）、宇宙用試験機（V201以降）の２種がある。試験結果を受けての実機開発は2002年にキャンセルされた。参考：月刊エアワールド9,’00、月刊JWings3,’15

＜Ｘ−３９＞：アメリカの試験機。公表されていないが、空軍FATE（Future Aircraft Technology Enhancement）計画の無人デモンストレーターらしい。無人戦闘機構想にも組み込まれているようだ。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−４０＞：ボーイング社の試験機。空軍SMV（Space Maneuvering Vehicle）構想に基づいて開発されており、短時間で打ち上げ可能な多目的軍用無人宇宙機を目指している。形態はX-37とほぼ同じ。全長6.6m、重量1.1トン。1998年8月から空中投下試験中。参考：月刊エアワールド9,’00、月刊軍事研究4,’07

＜Ｘ−４１＞：アメリカの試験機。中身は不明で、機動可能な大気圏再突入体といわれる。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−４２＞：アメリカの試験機。中身は不明で、X-41に打ち上げロケットを組み合わせたものらしい。参考：月刊エアワールド9,’00

＜Ｘ−４３＞：アメリカの無人極超音速試験機「ハイパーＸ」の１段目。全長3.7m、全重１トンのリフティング・ボディ機で、機体内の殆どをSJX61スクラムジェットエンジン（燃料は炭化水素）が占める。ペガサス打ち上げ実験機の先端に取り付けられ、空中発射されてマッハ７以上に加速、データを送信した後、海に突っ込んで生涯を終える。製造はマイクロクラフト社で、1999年11月に引き渡された。2004年11月16日、マッハ9.6の最速記録を達成したが、スクラムジェットエンジンの作動時間は10秒だった。参考：月刊エアワールド9,’00、月刊JWings10,’05、6,’19、月刊航空ファン8’10

＜Ｘ−４５シリーズ＞：アメリカの統合無人戦闘航空システム（J-UCAS）用研究機。DARPAとの契約でボーイング社が有人ステルス研究機バード・オブ・プレイをベースに1999年から開発した。空軍向けの主任務はSEADであり、海軍向けは艦載して監視・偵察・目標指示支援に使用、後にSEAD任務も行えるようにする予定だった。参考：月刊軍事研究10,’04、2,’17、5,’15、11,’10、JWings11,’07

　＜Ｘ−４５Ａ＞：試験機で、実機よりも小型に作ってある技術デモンストレーター機である。機体形状は無尾翼機で、六角形の胴体に後退角45度の矩形翼が付いている。ウェポンベイは１ヵ所。全長8.08m、全幅10.3m、全高2.13m、自重3.629トン。エンジンはハニウェルF124-GA-100（推力31kN）、巡航速度マッハ0.75、最大作戦高度10668m（13200m？）、燃料搭載量1.12トン、航続距離2405km、滞空時間1.5時間。ペイロード0.68トン。２機が製作され、初号機は2002年5月22日に初飛行（事前プログラムによる完全自律飛行）した。後に２機編隊飛行や誘導兵器の投下試験にも成功し、2006年にテストを終えた。参考：月刊軍事研究5,’12、10,’04、2,’17、8,’17、月刊航空情報8,’02

　＜Ｘ−４５Ｂ＞：全翼機型。空軍の要求が格上げされたために開発した。B-2のような形をしている。参考：月刊軍事研究5,’12、11,’10

　＜Ｘ−４５Ｃ＞：実機で、空軍がX-45Bの３倍の航続力を要求したため、燃料容量増大などの改良を行った。胴体・主翼前縁は50度以上の後退角を持ち、翼端が内側に向けて切り取られている。胴体後部の三角形の張り出し部分上面に扇形の排気口があり、赤外線放射を抑制する。GPSや自動操縦装置などを完備し、高度な自律飛行能力を持つ。全長11.89m、全幅14.94m、運用自重8.165トン、最大総重量16.556トン。エンジンはF404-GE-102、飛行速度マッハ0.8、実用上昇限度12192m、燃料搭載量6.35トン、戦闘行動半径370km、航続距離2400km、滞空時間７時間。最大ペイロード2.041トン。兵装は2000ポンド爆弾なら２発、SDBなら8-12発、JDAMなら２発などになる予定で、エンジン左右のウェポンベイに積む。しかし空軍が新型爆撃機開発計画を優先することになり、キャンセルされてしまったため、ファントム・レイとして自主開発することにした。参考：月刊軍事研究5,’12、10,’04、2,’05、11,’10

　＜Ｘ−４５Ｎ＞：海軍向けで、UCAS-Dに応募したが、X-47Bに負けて採用されなかった。参考：月刊軍事研究11,’10

＜Ｘ−４７シリーズ＞：アメリカ軍試作無人攻撃機。J-UCASのノースロップ・グラマン社版である。参考：月刊軍事研究10,’04

　＜Ｘ−４７Ａ＞：小型の技術デモンストレーター機、別名ペガサス。前縁後退角55度・後縁前進角35度の菱形をした全翼機で、低速での飛行性能に優れ、後部胴体下面には拘束フックがあり、USAV-Nの評価も考えている。ウェポンベイは無い。全長5.95m、全幅5.94m、全高1.86m、自重1.74トン、最大離陸重量2.495トン。エンジンはプラット＆ホイットニー・カナダ社製JT15D-5Cターボファン（推力14.18kN）単発、巡航速度は亜音速、運用高度12192m、航続距離2778km。2000年から開発され、2003年2月23日に初飛行した。参考：月刊軍事研究5,’12、10,’04、11,’10、2,’17

　＜Ｘ−４７Ｂ＞：実機で、通称アイアンレイブンまたはスーパードローン。性能はX-45Cとほぼ同じ予定だが、航続距離が4500海里以上、戦闘行動半径が1500海里以上ある。これもX-45C同様に一旦キャンセルされてしまったが、海軍用のUCAS-Dとして復活、2007年8月1日に採用が決定した。ステルス性に優れる全翼機で、X-47Aよりも機体を一回り大きくして胴体左右に前縁後退角35度の折り畳み主翼（上面にスポイラー、後縁にエレボン付き）を追加した。胴体はアルミ合金とチタン合金、主翼はアルミ合金構造材とカーボン外板の組み合わせである。通信装置はAN/ARC-210とTTNT。遠隔操作装置はCDU制御装置。全長11.64m、全幅18.93m／9.42m（主翼折り畳み時）、全高3.17m／5.27m（主翼折り畳み時）、自重6.35トン、最大発艦重量20.2トン、最大離陸重量21トン。エンジンはプラット＆ホイットニー社製F100-PW-220Uターボファン（推力10.8トン・65kN。A/B無し）単発、巡航速度マッハ0.45、最大速度は亜音速、実用上昇限度12192m、航続距離3890km以上、滞空時間6.6時間。胴体内左右のウェポンベイに計2.041トンまでの兵装（2000ポンド級GBU-31JDAMなら計２発、GBU-39なら計８発）を収容でき、航続距離が長いので、東風21D型対艦弾道弾の射程外から攻撃を仕掛けることができる。2008年12月16日に初号機（Air Vehicle-1、AV-1）が完成した。2009年からテストフライトを行い、2011年後半に空母でのテストを開始する予定だったが、初飛行は2011年2月4日に遅れた。2011年7月2日、本機の自動着艦システムPGPS（精密GPS）をF/A-18Dに搭載してCVN-69ドワイト・Ｄ・アイゼンハワーでの着艦シミュレーションを行い、成功裏に終了した。胴体中央右上面に引き込み式空中給油受油プローブを追加した２号機（AV-2）は2011年11月22日に初飛行した。12月、初号機がパタクセントリバー海軍航空基地に到着。2012年6月、２号機がパタクセントリバー海軍航空基地に到着。7月29日、パタクセントリバー海軍航空基地でテスト飛行を開始。11月15日、パタクセントリバー海軍航空基地でコントロール・ディスプレイ・ユニット（無線操縦装置）のテストに成功。11月26日、ノーフォークに停泊中のCVN-75ハリーＳ・トルーマンに２号機がホイストで搭載されて３週間にわたる飛行甲板テストを開始。11月29日、パタクセントリバー海軍航空基地で初号機が地上でのカタパルト射出に成功。2013年5月4日、パタクセントリバー海軍航空基地で地上アレスティング装置による着陸試験に成功。5月14日、２号機がCVN-77ジョージ・Ｈ・Ｗ・ブッシュからのカタパルト射出（UAVとして世界初）に成功。65分間飛行士、パタクセントリバー海軍航空基地に着陸した。5月17日、CVN-77ジョージ・Ｈ・Ｗ・ブッシュでのタッチ・アンド・ゴー試験に成功。7月10日、CVN-77ジョージ・Ｈ・Ｗ・ブッシュでのアレスティング・フックによる拘束着艦試験（UAVとして世界初）に成功。11月9日、ノーフォーク沖でCVN-71セオドア・ルーズベルトでの洋上試験を開始。2014年4月10日、パタクセントリバー海軍航空基地で初の夜間飛行試験に成功した。8月17日、CVN-71セオドア・ルーズベルトでF/A-18との同時運用試験を実施。同月に空母での運用試験を終了し、２機でカタパルト射出８回、タッチ・アンド・ゴー30回、拘束着艦７回、ウエーブオフ（着艦進入からの上昇離脱）、アボート（代替陸上基地への帰投）などを行った。2015年4月15日、KC-707とのドライコンタクト（空中給油プローブをドローグに差し込むだけで給油はしない）に成功。4月22日、コバム社製FR300T給油ユニット装備KC-707との完全自動空中給油（給油量4000ポンド・1.814トン）に成功した。6月、費用対効果が低いとしてUCLASS計画が見直されることになり、UCLASS計画向けの開発は終了、他の無人機関連研究評価試験を引き続き行うことになった。参考：月刊軍事研究10,’04、5,’15、5,’12、2,’17、10,’18、2,’05、11,’10、9,’11、3,’13、8,’13、8,'15、11,’15、月刊JWings11,’07、3,’09、4,’11、8,’11、10,’11、1,’13、6,’13、8,’13、9,’13、2,’14、7,’14、7,’15、月刊世界の艦船8,’11、2,’13、11,’14、10,’18、9,’19、月刊航空ファン11,’16、2,’12、7,’15

＜Ｘ−４８シリーズ＞：ボーイング社が開発中のブレンデッド・ウイング・ボディ実験機。将来型亜音速空中給油輸送機（翼スパン73m、エンジン推力75000ポンド・34トン）として2030年頃の実用化を目指しており、これの8.5/100スケールモデルとなっている。参考：月刊JWings11,’12

＜Ｘ−４８Ｂ＞：抗力をできるだけ少なくして内部容積を大きくとれる形状は球体だが、それを飛ばすのは無理なので、飛行可能な形状にしていった結果、尾翼を無くした平べったい丸みを帯びた菱形形状機体を主翼と滑らかに連結したものが最適と分かり、全翼機（ブレンデッド・ウイング・ボディ）形状を採用した。エンジンは機体後縁上面から後方に突き出す形で３基搭載している。これらによって抗力減少と航続距離・ペイロード増大が期待でき、静粛性の向上にもなる。ステルス性は無く、RAMなどを適応する予定は無い。主翼後縁外側にスプリット・ラダー、翼端ウイングレット後縁に方向舵を持つ。主翼後縁は形状が複雑なため、操縦翼は左右合わせて20枚もある。主翼前縁にはスラットがあるが、機体規模が小さくアクチュエータを装備できないため、下げ位置または上げ位置で固定したものを使用する。機体中央後方には長いドローグ・ブームがあり、内部にドラッグシュートを収容する。操縦は地上操縦ステーションから遠隔操作で行う。全長3.96m、翼スパン6.22m、重量227kg、最大重量237kg。エンジンはジェットキャットP200ターボジェット（推力55ポンド・24.9kg）３発、巡航速度222km、最大速度118ノット、巡航高度10000フィート・3048m、最大高度3048m、航続時間35分。飛行荷重制限プラス4.5Gからマイナス3G。BWB-17と呼ばれる小型模型で実験が行われた後、2001年に遠隔操縦システムを確立し、2005年に試作機が完成、2007年7月に初飛行した。試作機は２機が製作されており、１機は試験飛行に、１機は風洞実験に附され、2010年までに試験飛行を92回行っている。参考：月刊軍事研究7,’08、12,’07、月刊JWings11,’12

＜Ｘ−４８Ｃ＞：X-48Bの改良型で、2012年8月7日に初飛行した。エンジンをアドバンスドマイクロターボ（推力40kg）双発に換装し、機体尾部を延長して側面に垂直尾翼を追加、ウイングレットを廃止している。参考：月刊JWings11,’12

＜Ｘ−４９Ａ＞：アメリカ陸海軍試作ハイブリッド・ヘリコプター、別名スピードホーク。パイアセキ・エアクラフト社が開発した。SH-60Fのテイルパイロンを半ばでカットし、推力偏向ダクテッドプロペラVTDP（Vectored Thrust Ducted Propeller）を搭載している。VTDPはモデル16H-1シリーズのリングテイルの垂直ベーンを十字翼に変更したような感じで、収容した５翅プロペラで推進力を発生させる他、メインローターのトルク打ち消しや、３軸姿勢制御作用もある。プロペラをリバースピッチにすれば急減速も可能。低速時にはVTDP後端からセクターと呼ばれる延長部がせり出し、プロペラ後流を左側に誘導してテイルローターと同じ役割をする。左右キャビンドア下方には細長い固定翼（フラッペロン付き）が装着されており、高速飛行時には揚力の50%を分担する。降着装置は引き込み式。1997年からアメリカ海軍がYSH-60Fの改造に着手し、2004年にアメリカ陸軍に移管されて2007年6月29日に初飛行した。2008年10月まで飛行実験が行われ、速度性能47%増し、振動・変動荷重50%減を記録している。参考：月刊JWings7,’13、月刊軍事研究3,’12、朝雲

＜Ｘ−５１Ａ＞：アメリカ空軍、DARPA、プラット＆ホイットニー、ロケットダイン、ボーイングが共同開発した極超音速スクラムジェットエンジン実験機、別名ウェーブライダー。機体外形は先端の平たいミサイル状で、機首下面に受け口状のエアインテイクがある。機体内部には前方からリチウムイオン電池、IMU/GPS航法装置、エンジンサブシステム・燃料ポンプ、エンジン・燃料タンク、アンテナ・制御機構が収容され、アンテナ・制御機構の部分に小翼６枚が付く。エンジンはJP-7燃料を使用するSJY61（X-43用SJX61の改良型）で、エンジンを燃料で冷却することによりエンジン保護と燃料温度上昇を図っている。尾部にMLRS用ロケットを流用した固体燃料ロケットブースターを装着して第412試験航空団第419試験飛行隊B-52Hの左主翼内側パイロンから射出され、マッハ4.5-6.0以上を出す予定で、機体は使い捨てである。2004年に４機が発注され、2005年9月27日に制式名称が付いた。全長7.62m（ブースター及び機体との接続部含む）／4.27m（機体のみ）、固体燃料ロケットブースター長1.8m、自重1.814トン。推進はプラット＆ホイットニー／ロケットダインSJY61スクラムジェットエンジン単発、燃料搭載量0.122トン（JP-7）、最大速度（巡航速度？）マッハ６、上昇限度21336m以上、航続距離400海里以上。2009年12月9日にB-52Hに搭載されて初飛行した。2010年5月25日に初の自力飛行を行う予定だったが、母機の問題で翌5月26日に初飛行、ロケットブースターでマッハ4.8に加速し、更にスクラムジェットエンジンを140秒間作動させてマッハ５を出した。2011年3月24日に２回目のテスト飛行を行う予定だったが天候不順などで延期され、6月13日に２回目のテスト飛行を行ったが、スクラムジェットエンジンが作動せず不時着水した。2012年8月14日、３回目のテスト飛行を行い、太平洋標準時1136に切り離されたが、16秒後に巡航制御フィン１枚が不具合を起こし、その15秒後には不具合を起こしたフィンが取り付け部分から外れて落下、制御不能になってスクラムジェットエンジン作動前に墜落した。2013年5月1日、高度15420mでB-52Hから切り離され、ロケットブースターでマッハ4.8に加速し、スクラムジェットエンジンでマッハ5.1に到達、高度21000mを６分間で426kmを飛行し、太平洋に突入した。これでテスト機４機を使い切り、飛行テストは終了した。参考：月刊軍事研究11,’14、7,’18、5,’08、9,’10、2,’13、7,’13、月刊航空ファン6,’10、8’10、月刊JWings11,’12、9,’11、11,’12、7,’13

＜Ｘ−５６Ａ＞：ロッキード社の無人フラッター制御実験機。2015年11月19日、エドワーズで墜落した。参考：月刊航空ファン5,’16

＜Ｘ−５７＞：NASAの電気推進航空機LEAPTech研究機、別名マクスウェル。P2006T双発プロペラ機がベースで、従来のエンジンを外し、電動プロペラを主翼端に１基ずつと主翼前縁に６基ずつ取り付けている。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings4,’21

＜Ｘ−５９＞：ロッキード・マーチン社スカンクワークスが開発している民間超音速機の技術実証機QST（Quiet Supersonic Technology）。衝撃波抑制技術の実証機で、高度55000フィート・16500mを時速940マイル・1504kmで飛ぶ。2017年から開発し、2019年末にNASAが機体製作を承認した。参考：月刊航空ファン2,’19、3,’20

＜Ｘ−６１Ａ＞：DARPAが2016年から開発中のISR用UAV、別名グレムリンGremlin。C-130やC-17などの機内に積んだGADS（Gremlins air vehicle Autonomous Docking System）や主翼下パイロンから発進し、自律飛行（僚機と群れを組むこともある）でISR任務を実施、情報をリアルタイムで地上司令部に送信し、必要なら兵装を搭載して攻撃任務も行い、任務を終えると母機に戻ってGADSにより空中で回収され、基地に戻って簡易整備を行い、20回くらい繰り返し使用できる。重量318kg。エンジンはジェットで、速度マッハ0.8、航続距離556-1111km、滞空時間1-3時間。ペイロード27-54kgで、GBU-69誘導爆弾の搭載も可能。母機内のコンソールで操作員１名が８機同時に管制する。価格は１機あたり70万ドル。コンポジットエンジニアリング、GA-ASI、ダイネティック、ロッキード・マーチンと第１段階（フェーズ１）契約を締結し、実現性を探った。どうやら上手く行くと考えたらしく、実証機予備設計やコンポーネントのリスク低減試験を行うフェーズ２契約をダイネティクス及びGA-ASIと締結している。これも順調だったようで、フェーズ３契約をダイネティクス社中心のグループと締結した。2019年7月5日に南カリフォルニアで地震が起きて機材が損傷している。2019年11月にC-130から発進して初飛行したが、機械的トラブルで回収用パラシュートが開かず空中回収には失敗、そのまま墜落した。参考：月刊航空ファン6,’16、6,’17、8,’18、月刊軍事研究10,’18、8,’17、月刊JWings12,’19、4,’20

＜Ｘ−６２Ａ＞：アメリカ空軍人工知能飛行実験機、別名VISTA（Variable In-flight Simulation Test Aircraft、可変安定性飛行シミュレータ試験機）。元はNF-16D試験機で、アメリカ空軍研究所スカイボーグ計画・DARPA航空戦革新ACEプログラムに基づき、カルスパン社製アップデート型VISTAシミュレーション・システムVSS、ロッキード・マーチン社スカンクワークス製自律操縦シミュレーションシステムSACS、同スカンクワークス製モデル追随型アルゴリズムMDAからなるアインシュタイン・ボックスを搭載したのに伴い、2021年6月14日に改称された。2022年12月、人工知能制御による初の飛行試験に入り、累計17時間のテスト飛行を行った。参考：月刊JWings10,’21、5,’23

＜Ｘ１１４＞：西ドイツ陸軍実験機。全方向性機という名称でVFWフォッカー社が製作した。固定翼機とホバークラフトを組み合わせたもので、主翼下にホバーフロートが付いており、機体上部のプッシャー式ダクテッドプロペラで推進する。Ｔ字尾翼を持つ。参考：軍事力バランス77年版

＜Ｘ２００＞：中国友泰順城公司が開発した無人ヘリ。２翅×２の二重反転ローターを持つ。降着装置はスキッド式。ペイロード100kg。飛行試験中らしい。参考：月刊軍事研究9,’12

＜Ｘ−２１１＞：J87（エンジン）を参照。

＜Ｘ−３００＞：SA340（ヘリ）を参照。

＜Ｘ−５５５＞：ロシアがRKP-55をベースに開発した潜水艦発射型戦略巡航ミサイル。1999年に発射実験に成功した。参考：ソ連／ロシア原潜建造史

＜Ｘ−６００＞：中国軍の試作巡航ミサイル。HNシリーズや長風シリーズの原型で、HY-4空対艦ミサイルをベースとするXW-41や、鷹撃６型ベースのYJ-61など複数のタイプが開発され、1985年に発射試験が行われたらしい。参考：月刊軍事研究8,’12

＜Ｘ１１００−３Ｂ＞：アメリカ陸軍M1戦車シリーズのオートマチック・トランスミッション。前進４段・後進２段で、超信地旋回が可能。ステア・スロットルの制御レバーは、Ｄ（通常前進駆動）、Ｌ（低速前進駆動）、Ｒ（後退）、Ｎ（ニュートラル）またはPVT（超信地旋回）の位置に設定できる。ブレーキは常用制動ペダルとパーキング・ブレーキの２種があり、前者はエンジン回転時に２分以上繋げると警告ランプが点る。また、エンジン停止状態で車両速度が5km以下になると作動しなくなる。その場合はパーキング・ブレーキを使用する。参考：戦車マガジン10,’93別冊

＜ＸＡ２＞：O2シリーズ（観測機）を参照。

＜ＸＡ２Ｄ＞：A2D（攻撃機）を参照。

＜ＸＡ２Ｊ＞：アメリカ海軍試作艦上攻撃機、別名スーパー・サヴェジ。ノースアメリカン社が社内名称NA-163で開発し、1952年1月に初飛行した。T40ターボプロップエンジンに故障が頻発し、A-3艦上攻撃機に負けて採用されなかった。参考：月刊JWings2,’22

＜ＸＡ−３＞：自強ファミリー（試作攻撃機）を参照。

＜ＸＡ３Ｄ−１＞：A-3シリーズ（攻撃機）を参照。

＜ＸＡ−４Ａ＞：A-4シリーズ（攻撃機）を参照。

＜ＸＡ４Ｄ−１＞：A-4シリーズ（攻撃機）を参照。

＜ＸＡ−８＞：XH-26（ヘリ）を参照。

＜ＸＡ−２１＞：アメリカ陸軍試作攻撃機。ステアマン社が開発した。主翼は肩翼配置で、インテグラルタンクを装備。不時着水に備え、胴体下部を水密構造にして水に浮くようにしてあった。全長15.8m、全幅19.8m、全高3.66m、全備重量6700kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製P2180ツイン・ホーネット（1150馬力）双発。１機のみ試作され、採用されなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＡ−３２シリーズ＞：アメリカ陸軍試作急降下爆撃機。1942年に原型機２機をブリュースターに発注したが、採用されなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＡ−３２＞：試作初号機。主翼は中翼配置。全長12.4m、全幅13.7m、全備重量9050kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-2800（2000馬力）単発、最大速度500km。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＡ−３２Ａ＞：試作２号機。主翼に20mm機関砲２門ずつを搭載した。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＡ−３８＞：ビーチクラフト社の試作攻撃機、別名グリズリー。機首に75mm砲を搭載する。全長15.77m、全幅20.52m、全備重量16000kg。エンジンはライト社製R-3350-43デュプレックス・サイクロン（2300馬力）双発、最大速度605km。試作機２機が製作されてアメリカ陸軍に提案されたが、採用はされなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＡ−４１＞： アメリカ陸軍試作攻撃機。1942年11月に試作機２機をバルティ社に発注した。全幅16.5m、全備重量11トン。エンジンはR-4360ワスプメジャー（3000馬力）単発、最大速度584km。P-47で十分だったので採用されなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＡ−４３＞：アメリカ陸軍試作攻撃機。1944年からカーチス・ライト社が開発した。ジェットエンジン２基を纏めて主翼内寄りに装着している。全長22.8m、全幅23.6m、自重17.8トン、総重量28.1トン。エンジンはGE製TG-180ターボジェット４発。1945年末に計画中止になった。参考：月刊JWings1,’22

＜ＸＡ−４４＞：アメリカ陸軍航空軍計画攻撃機。1945年3月10日に発出した要求にコンベア社が応じたもの（社内名称モデル112）で、1945年11月にXA-44の名称が付いた。無水平尾翼前進翼機で、胴体両側にエアインテイクがある。主翼は肩翼配置で、25%翼弦前進角12度、横安定性確保のため上反角を持つ。全長21.58m、翼スパン25.87m、最大離陸重量27.388トン。翼面積111.6平方メートル。エンジンはジェネラル・エレクトリック社製TG180ターボジェット（推力17.8kN）３発。1946年7月、XB-53計画軽爆撃機に改称された。参考：月刊JWings3,’23

＜ＸＡ−４５＞：XB-51（試作爆撃機）を参照。

＜ＸＡ１００−ＧＥ−１００＞：ジェネラル・エレクトリック社が開発している可変サイクル式ターボファンエンジン。アメリカ空軍適応型エンジン移行プログラムAETPに基づくもので、初号機は2020年12月、２号機は2021年8月末から試運転に入り、2022年8月にテストを完了した。F-35A/C向け通常型は2027年から搭載可能となる予定。F-35B向けリフトファン抽気・推力偏向ノズル対応型を作るかは未定である。参考：月刊JWings11,’21、12,’22

＜ＸＡ１０１＞：プラット＆ホイットニー社が開発している可変サイクル式ターボファンエンジン。アメリカ空軍適応型エンジン移行プログラムAETPに基づくもので、2021年9月に初試運転を行った。参考：月刊JWings3,’22

＜ＸＡ１８０＞：フィンランド軍６×６輪装甲車。フィンランドのパトリア・ヴィークル社が開発し、1983年に採用された。車体は装甲鋼板の溶接製で、SISU社製XA-105VKトラックのコンポーネントを流用している。車体前部左が操縦手席、右が車長席、後方左が機関室、右が通路、後部が兵員室で、兵員室には歩兵10名が搭乗可能。また、兵員室左右にはビジョンブロック付ガンポートが３カ所ずつにあり、車体後部と上部に乗降用ハッチを持つ。前４輪がステアリングする。車体上面には自衛用に7.62mm機銃または12.7mm機銃１丁を搭載できる。車体前面に径16mm、長さ50mのワイヤーを持つ牽引能力９トンのウインチを装備しており、NBC防護装置を追加可能。全長7.35m、全幅2.9m、全高2.6m、重量15.5トン。エンジンはバルメット612DWI直列６気筒水冷ディーゼル（246馬力）、路上最大速度95km、水上最大速力10km（プロペラ推進）。アイルランド、エストニア、オランダ、スウェーデン、ノルウェーにもPKO向けとして採用された。参考：世界の軍用車両(4)、月刊PANZER6,’98、3,’03、5,’04、3,’05、月刊軍事研究4,’97、月刊丸3,’13

＜ＸＡ１８０ファミリー＞

　＜クロタルＮＧ地対空ミサイル搭載型＞：クロタル海外シリーズを参照。

＜国連軍型＞：PKO展開地域での対狙撃兵用。車体中央部のターレットを外し、12.7mm機銃DShKM銃塔を搭載した。参考：月刊PANZER6,’98

　＜ＴＡＲ８７＞：伸縮式アーム上にジラフ対空レーダーを搭載したタイプ。APUを装備しており、独立運用が可能な他、フィンランド国内の電線を利用して必要な電力を得ることもできる。展開に10-15分、撤収に5-10分かかる。水上航行は不能。要員は下士官２名＋兵６名。１個大隊に３両が配備される。参考：月刊軍事研究12,’08、月刊PANZER6,’98

　＜対戦車型＞：車体上部にAT-4ファゴット対戦車ミサイルランチャーを搭載したもの。参考：月刊PANZER6,’98

＜ＸＡ−１８０海外シリーズ＞

　＜Ｐaｔｇｂ１８０＞：スウェーデン陸軍装甲車。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜ＸＡ−１８０ＥＳＴ＞：エストニア軍装甲車。12.7mm機銃用のリングマウントを追加しており、51両を輸入した。更に指揮統制車両型２両、装甲救急車型４両、通信車両型３両を輸入している。アフガニスタンに投入された。参考：月刊PANZER6,’05、月刊グランドパワー6,’10

＜ＸＡ−１８５＞：フィンランド軍６×６輪装甲兵員輸送車。XA-180の機関系を強化してペイロードを増大した。参考：月刊軍事研究8,’14

＜ＸＡ−１８５ファミリー＞

＜ＸＡ−１８５（ＮＢＣ偵察車型）＞：フィンランド軍NBC偵察車。XA-185にγ線・中性子線検知器、生物剤検知器、化学剤検知識別装置、採取装置、気象システム、汚染地域自動表示マーカーなどを搭載したものである。全長7.36m、全幅2.9m、全高2.78m、重量20トン台。エンジンはディーゼル（246馬力）、最大速度100km、航続距離900km。乗員４名。参考：月刊軍事研究6,’11

＜ＸＡ１８６＞：ノルウェー陸軍装輪装甲兵員輸送車。XA180のエンジン強化型である。参考：月刊PANZER6,’13

＜ＸＡ２００＞：フィンランド陸軍６×６輪装甲兵員輸送車。パトリア・ヴィークル社製で、2001年初めに最終引き渡しされた。軍用トラックSA-150VKのコンポーネントを流用した全溶接構造の車体を持ち、7.62mm弾から全周防御できるが、オプションの装甲パッケージで14.5mmAP弾も防御できる。付加装甲無しなら後部のプロペラで水上航行が可能である。懸架装置は板バネと油圧式ショック・アブソーバー。7.62mmまたは12.7mm機銃を搭載する１名用銃塔が標準装備だが、90mm砲まで搭載可能とされる。指揮通信車やNBC偵察車などの各種バリエーションも提案されている。全長7.45m、全幅2.95m、全高2.6m、自重14.5トン、全備重量22トン（増加装甲あり）。エンジンはバルメット612DWIBICディーゼル（275馬力）、変速機はアリソンMD3560PRトルクコンバータ付きオートマチック（前進６段、後進１段）、最大速度95km、航続距離600km。参考：月刊PANZER5,’04、7,’00

＜ＸＡ２００ファミリー＞

　＜ＸＡ２０２装輪装甲指揮車＞：フィンランド軍指揮通信車。車体上に昇降式マストアンテナ（高さ24m）を装備しており、無線リンクと光ファイバー有線リンクの構築が可能。展開にかかる時間は30分（通信準備に15分、カモフラージュに15分）、撤収にかかる時間も30分。参考：月刊軍事研究1,’09

＜ＸＡ２０２シリーズ＞

　＜ＸＡ２０２Ｓ＞：フィンランドのパトリア・ヴィークル社製６輪装甲車。１名用20mm砲塔を搭載したものもある。専用キットで負傷者後送、整備、指揮所、補給任務用に改造できる。スウェーデンに採用された。参考：月刊軍事研究10,’02

＜ＸＡ２０２海外シリーズ＞

　＜Ｐａｔｇｂ２０２＞：スウェーデン陸軍装甲車。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ＸＡ２０３海外シリーズ＞

　＜Ｐａｔｇｂ２０３＞：スウェーデン陸軍６×６輪装甲車。海外派遣部隊用に輸入した。車体底部はＶ字をしており、車高も高く、地雷に対する防御力が高い。車体全周に追加装甲も施した。車体上にはPbv302から取り外した20mm機関砲塔を装備しており、攻撃力も大きい。兵員室にはエアコンを標準装備していて、スーダン紛争に派遣された際には便利だったという。最大速度95km、航続距離600km。乗員３名（車長、操縦手、砲手）＋乗車歩兵７名。前線指揮車、装甲救急車、回収車、迫撃砲用弾薬運搬車のファミリーがある。参考：月刊軍事研究9,’08、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ＸＡ２０３海外ファミリー＞

　＜Ｐａｔｇｂ２０３（装甲救急車）＞：砲塔を外し、車内に軽傷者２名または軽傷者１名＋担架１床を載せられるようにしたもの。乗員４名（車長、操縦手、軍医、衛生兵）。参考：月刊軍事研究9,’08

＜ＸＡ３６０海外シリーズ＞

　＜Ｐａｔｇｂ３６０＞：スウェーデン陸軍装甲車。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ＸＡＣ＞：西安航空機会社を参照。

＜ＸＡＦ＞：アメリカ軍の試作対空捜索レーダー。1937年に完成し、1938年にBB-34ニューヨーク及びBB-35テキサスに搭載され、1939年2月にカリブ海で各種試験が実施された。縦5.2m・横5.5mのアンテナ（通称ベッドスプリング）を装備し、送信周波数195MHz（Ｐバンド）、尖頭出力15kW。水上艦船を16km、航空機を77kmで探知でき、発射した砲弾の弾道や弾着も観測可能なことが分かり、CXAMとして実用化された。参考：月刊軍事研究5,’04、7,’08、11,’08、月刊世界の艦船10,’22

＜ＸＡＩ＞：航空阻止を参照。

＜ＸＡＪ−１＞：AJシリーズ（艦上攻撃機）を参照。

＜ＸＡＲ＞：アメリカ軍試作レーダー。CXAM1の送信出力を330kWに増大し、アンテナを小型化したものである。1941年7月にDD-189セムスに搭載されて試験され、SAレーダーやSCレーダーに発展した。参考：月刊軍事研究5,’04

＜ＸＡＳＭ−３＞：ASM-3（空対艦ミサイル）を参照。

＜ＸＡＳＭ−３ダミー飛しょう体＞：航空自衛隊のXASM-3テスト器材。XASM-3と同じ外見で、赤黄緑の三色市松模様に塗られている。発射母機適合試験用のＡ型、投棄試験用のＢ型、投下試験用に操舵装置の付いたＣ型などに細分される。参考：月刊JWings5,’16

＜ＸＡＴ−５＞：台湾の漢翔航空工業AIDCが開発している新型高等練習機。AT-3自強の後継で、経国戦闘機をベースにインターナル・タービン・エンジンカンパニー社（ハネウェル・エアロスペース社とAIDCのジョイントベンチャー）製F124ターボファンエンジンを搭載する。2019年9月に試作初号機がロールアウトする予定で、2020年6月から試験飛行に入り、2026年までに66機を揃える。参考：月刊軍事研究12,’18

＜ＸＡＴ−６Ｅ＞：AT-6シリーズ（練習機）を参照。

＜ＸＡＴ−１３＞：アメリカ陸軍航空隊爆撃機乗員用射撃練習機の試作機。第２次大戦ヨーロッパ戦線で爆撃機防御兵装の重要性が認識されたため、フェアチャイルド社に発注したものである。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-1340-AN-1ワスプ星形９気筒レシプロ双発。１機が試作され、XAT-14と共にテストを受け、AT-21に進んだ。参考：週刊エアクラフトNo.97

＜ＸＡＴ−１４シリーズ＞：アメリカ陸軍航空隊爆撃機乗員用射撃練習機の試作機。XAT-13と同じ目的でフェアチャイルド社に発注した。参考：週刊エアクラフトNo.97

＜ＸＡＴ−１４＞：XAT-13のエンジンをレンジャー社製V-770-6に換装している。１機が試作され、後にXAT-14Aに改修された。参考：週刊エアクラフトNo.97

＜ＸＡＴ−１４Ａ＞：爆撃照準手用練習機。XAT-14を改造したもので、機銃を撤去した。参考：週刊エアクラフトNo.97

＜ＸＡＴ−１５Ａ＞：アメリカ陸軍航空隊爆撃機乗員用射撃練習機の試作機。1942年にステアマン社が開発した。全長12.9m、全幅18.2m、全高4m、自重4830kg、全備重量6510kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-1340-AN-1（550馬力）双発、最大速度333km、航続距離1370km。7.7mm機銃１丁を装備する。乗員５名。２機が試作されたのみで、採用はされなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＡＴＭ−１＞：64式対戦車誘導弾シリーズを参照。

＜ＸＡＴＭ−５＞：01式軽対戦車誘導弾を参照。

＜ＸＡＴＭ−６＞：中距離多目的誘導弾を参照。

＜ＸＢ−１５＞：アメリカ陸軍航空隊試作爆撃機。1933年7月に計画した長距離爆撃機技術実証機プロジェクトＡにボーイング社が応募したもので、マーチン社の案に勝って採用され、XBLR-1（Experimental Bomber, Long Range, No.1）の名称が付与されて１機を作ることになり、1934年にXB-15に改称された。降着装置は尾輪式。全長26.7m、全幅45.4m、総重量32トン。エンジンはレシプロ（850馬力）４基。自衛武装は銃座５ヵ所。1937年10月に初飛行して研究開発に使用された。第２次大戦勃発で貨物機に転用されている。参考：月刊航空ファン2,’18、図解世界の軍用機史

＜ＸＢ−１９＞：アメリカ陸軍航空隊試作爆撃機。プロジェクトＡに続いて1935年2月に計画された長距離爆撃機試作計画プロジェクトＤにダグラス社が応募したもので、シコルスキー社に勝ってXBLR-2（Experimental Bomber, Long Range, No.2）の名称で設計が開始された。アメリカ本土に配備し、アラスカ、ハワイ、パナマなどに敵が侵攻してきそうになったら出撃して防衛にあたるのが主任務である。予算が下りずに機体製造が1938年にずれこんだため、ダグラス社では設計の改良を提案したが陸軍航空隊では細部変更のみとし、1941年春に初号機が完成した。降着装置は前輪式である。全長40.34m、全幅64.62m。エンジンは空冷レシプロ（2000馬力）４基。自衛武装は銃座８ヵ所。1941年6月27日に初飛行した。参考：月刊航空ファン2,’18

＜ＸＢ−２４＞：B-24爆撃機シリーズを参照。

＜ＸＢ−２４Ｂ＞：B-24爆撃機シリーズを参照。

＜ＸＢ−２６Ｄ＞：B-26爆撃機ファミリーを参照。

＜ＸＢ−２６Ｅ＞：B-26爆撃機ファミリーを参照。

＜ＸＢ−２６Ｈ＞：B-26爆撃機ファミリーを参照。

＜ＸＢ−２８＞：アメリカ陸軍航空軍試作爆撃機。ノースアメリカン社がB-25の発展型として開発した。与圧キャビンを付けて高々度爆撃機としており、胴体・尾翼を新設計、エンジンも換装したのでB-25との共通性は殆ど無い。全長17.2m、全幅22.1m、全高4.3m、自重11600kg、全備重量16210kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-2800-11（2000馬力）双発、最大速度598km、実用上昇限度10550m、航続距離4380km。武装は12.7mm機銃６丁。爆弾搭載量1800kg。乗員５名。1942年4月に初号機が初飛行したが、２号機がテストフライト中に事故で失われ、開発は中止された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＢ−２９＞：B-29シリーズ（爆撃機）を参照。

＜ＸＢ−２９Ｅ＞：B-29シリーズ（爆撃機）を参照。

＜ＸＢ−２９Ｇ＞：B-29シリーズ（爆撃機）を参照。

＜ＸＢ−２９Ｈ＞：B-29シリーズ（爆撃機）を参照。

＜ＸＢ−３５＞：アメリカ陸軍航空軍試作長距離爆撃機。XB-36の対抗馬で、ノースロップ社が開発し、全翼機という先進性が注目されて1942年2月から詳細設計を行い、7月から試作に入ったが、試作機の完成は太平洋戦争終結後にずれこんで1946年6月25日に初飛行した。全長16.2m、全幅52.4m、全高6.1m、全備重量81650kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-4360（3000馬力）４発、推進はプッシャー式二重反転プロペラ、最大速度629km、実用上昇限度12190m、航続距離12070km。生産型では自衛用に12.7mm機銃20丁を搭載する予定だった。爆弾搭載量23680kg。乗員11名。試作機２機の他に増加試作型YB-35が１機製作されてテストが行われ、量産機200機の発注を受けたが、エンジンとプロペラにトラブルが多発し、量産直前で開発が中止された。YB-35は後にYB-49に改造されている。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊JWings2,’18、12,’17

＜ＸＢ−３６＞：B-36シリーズ（爆撃機）を参照。

＜ＸＢ−３９＞：B-29ファミリー（試作爆撃機）を参照。

＜ＸＢ−４２＞：アメリカ海軍試作混合動力爆撃機、別名ミックスマスター。1943年6月の試作発注に基づいてダグラス社が開発し、1944年5月に初飛行した。全長16.4m、全幅21.5m、全高5.7m、自重9500kg、全備重量16200kg。エンジンは機体後部のアリソン社製V-1710液冷12気筒ガソリン２基（推進は胴体尾部のプッシャー式二重反転プロペラ）と主翼下のジェットエンジン左右１基ずつ、巡航速度502km、最大速度660km、上昇限度8960m、航続距離2900km。武装は12.7mm機銃２丁。爆弾搭載量3600kg。1949年まで様々なテストを行った。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊JWings12,’20

＜ＸＢ−４３＞：アメリカ空軍試作爆撃機、別名ジェットマスター。XB-42の純ジェット型で、アメリカ空軍初のジェット爆撃機だが、試作のみに終わった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、航空ジャーナル9,’77臨時増刊

＜ＸＢ−４４＞：B-29爆撃機ファミリーを参照。

＜ＸＢ−４５＞：B-45シリーズ（爆撃機）を参照。

＜ＸＢ−４６＞：アメリカ陸軍航空軍試作４発ジェット爆撃機。1944年11月（8月15日？）に出された要求に基づいてコンベア社が開発した。細く絞った胴体にアスペクト比11.6の細長い主翼（直線翼）を取り付けており、主翼やや内側寄りにJ35-Cジェットエンジン（推力1.8トン）２基を収容するナセルが付いている。重量オーバーで1946年8月に書類審査の段階でB-45に負け、試作初号機は一応1947年4月2日に初飛行したが、速度性能（最大速度マッハ0.7止まり）とスポイラーの操縦性が悪い、胴体が細すぎてアビオニクスや核爆弾の収容スペースが無いといった欠点があり、試作２号機・３号機は生産中止にされ、初号機は1950年7月までテストされた後1952年2月に解体された。参考：月刊JWings4,’11、3,'23、月刊航空ファン3,’17

＜ＸＢ−４７＞：B-47シリーズ（爆撃機）を参照。

＜ＸＢ−４７Ｄ＞：B-47シリーズ（爆撃機）を参照。

＜ＸＢ−４８＞：アメリカ陸軍航空軍試作ジェット戦略爆撃機。1944年8月15日に出された要求に基づいてマーチン社が開発した。直線翼の半ばにJ35-Bジェットエンジン（推力1.732トン）を３基一纏めにして搭載しており、エンジンポッド３基を少し離して配置、下面を外板で繋ぎ、エンジンポッド間に空気を通してエンジンを冷やすようにしている。自転車式降着装置を初めて装備した。1945年3月末に試作機の製作が決定、1947年10月21日（6月？）に初飛行したが、エンジンポッドの間を通る空気が大きな抵抗を生むために速度性能が悪く、B-47に負けて採用されなかった。参考：月刊JWings4,’11、航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊丸7,’14、月刊航空ファン3,’17

＜ＸＢ−５１＞：アメリカ陸軍航空軍試作ジェット戦術爆撃機、通称フライング・シガー。A-26インベーダーの後継で、マーチン社が1948年4月23日に試作発注を受けてXA-45の名称で開発し、後にXB-51に改称された。機首下方左右に巡航用、胴体後部に離陸・加速用のジェットエンジンを搭載した３発機で、胴体後部エンジン用のエアインテイクは垂直尾翼付け根前方にあり、巡航時にはカバーが閉じるようになっている。更に胴体尾部左右にJATOの装着も可能。主翼は可変取り付け角式（プラス３度からマイナス７度。離陸距離短縮用）後退翼で、後退角35度、後縁には高い翼面荷重を補う全幅にわたるスロッテッド・フラップが装着されており、前縁スラットも持つ。主翼上面にはスポイラーが付いており、外翼にはエルロンがあるが、エルロン・リバーサルの問題から後に外された。機首は交換式で、爆撃照準器を装備する爆撃型、20mm機関砲（180発）８門を搭載する対地支援攻撃型、偵察カメラを内蔵する偵察型を付け替えて各種任務に対応する。爆弾倉は回転式と呼ばれるもので、爆弾倉扉の裏側に爆弾を取り付けてあり、扉を半回転させて爆弾を機外に露出させてから投下する。帰投したら扉を付け替えれば兵装再搭載が完了する。尾翼はＴ字型。自転車式降着装置を採用しており、主翼端に補助輪を持つ。全長25.93m、全幅16.18m、自重13.419トン、総重量25.366-28.330トン。エンジンはGE社製水メタノール噴射装置付J47-GE-13（推力2.36トン）３発、巡航速度860km、最大速度1040km、戦闘行動半径1730km、航続距離2596km。武装は機首の20mm機関砲８門。爆弾搭載量4722kg。乗員は操縦士と航法士兼無線士で、後者の座席は胴体内に埋没しているため、一見単座機に見える。1949年10月27日（28日？）に初号機が、1950年4月17日に２号機が初飛行したが、1951年3月にB-57に破れて採用が取り消された。回転式爆弾倉のテストのみ続行したものの、1952年5月9日に２号機が墜落して全損、1956年3月25日には初号機も墜落して全損してしまった。機首のエンジンを胴体中央上面に移した飛行艇型も計画されたが、ペーパープランに終わっている。参考：月刊丸7,’14、月刊JWings6,’07、7,’17、航空ジャーナル9,’77臨時増刊

＜ＸＢ−５２＞：B-52シリーズ（爆撃機）を参照。

＜ＸＢ−５３＞：アメリカ空軍計画軽爆撃機。元はXA-44試作攻撃機で、1946年7月に改称された。ついでに設計変更も加えてあり、機首に航法兼爆撃手用透明窓を追加、主翼の25%翼弦前進角を30度に増やし、上反角をきつくした。全長24.23m、翼スパン24.55m。翼面積127.4平方メートル。胴体内爆弾倉に100ポンド爆弾なら64発、500ポンド爆弾なら20発、1000ポンド爆弾なら12発、12000ポンド爆弾なら１発、Mk13魚雷なら２本を搭載可能。前進翼特有の主翼付け根部分の強度問題が解決困難とみられ、1946年12月に計画中止にされた。参考：月刊JWings3,’23

＜ＸＢ−６２＞：SM-62シリーズ（巡航ミサイル）を参照。

＜ＸＢ−７０＞：アメリカ空軍試作超音速爆撃機、別名バルキリー。B-52の後継となる高々度超高速爆撃機で、1954年にWS-110Aとして研究を開始し、機体総重量222.264トン以下、巡航速度マッハ3-3.2、巡航高度33600m、航続距離9070海里、戦闘行動半径5500海里以上で、目標に1000海里まで接近したところで超音速飛行に移り、目標上空70000-75000フィート（21336-22860m）を高速で駆け抜けて生残性を確保するという要求性能が出され、1958年1月24日（1957年12月？）にノースアメリカン社の案が採用された。ちなみに愛称は公募で決定している。しかし開発運用費の高騰や、高々度高速飛行では今後の防空システムの進化で思ったより生残性が高くならないと判明したことなどから、同年には量産されるかどうかが未確定となり、1961年には超音速実験のみに使用されることが決まり、AV1・AV2の試作機２機のみが製作された。機体形状は前方カナード（単なる水平尾翼の代わりではあるが）付き無尾翼デルタ翼機である。外板はステンレス・スチールを多用して高速時の温度上昇（300℃以上）に耐えられるようにしたが、溶接に難渋し、試作初号機では５番燃料タンクからの漏れが止まらず使用禁止になるわ、マッハ３に近づくと外皮が剥離するわでさんざんだったため、２号機で改良している。コクピットはサイド・バイ・サイドで、射出座席は超音速脱出に備えてカプセル式を採用し、乗員それぞれに用意した。コクピット前方の機首上面は可動式になっていて、超音速飛行時は風防を覆って抗力を減らす。パイロットは前が完全に見えなくなるが、その状態になったらほぼ直線飛行しかしないので問題無い。コクピット後方はアビオニクス収容部で、その両脇に前方カナード翼が付く。前方カナード翼は前縁後退角31.7度、取り付け角可変型で、後縁にフラップを持つ。アビオニクス収容部後方の胴体内は燃料タンクに充てられている。主翼は低翼配置（というか機首部分は板上フェアリングを介して主翼の上に乗っている感じ）で、前縁後退角65.56度、後縁にエレボン６枚がある。翼幅の60%の所にはヒンジが通っていて、その外側が遷音速域で下方25度、マッハ2.5以上で下方64.5度（試作２号機では69.5度）に折れ曲がり、機体下部の衝撃波を囲って揚力に転換するコンプレッション・リフト効果を得ると共に、垂直安定板を補助し、機体重心を適切な位置に移動させる。この際、後縁エレボンのうち外側２枚は一緒に下に折れるので使用不能となる。垂直尾翼は双垂直尾翼で、全遊動式。エンジンは６基を機体下面に横一列で搭載している。エアインテイクは左右２つに分かれており、エンジン３基ずつを担当、中央の可変ランプによりマッハ３での圧縮比は32にも達する。エアダクトの真ん中に前脚室と爆弾倉があるが、爆弾倉はYB-70でテスト予定だったため、XB-70ではテスト機器収容スペースに充てられ、爆弾倉扉も飛行中は開閉できないようにされた。排気口は胴体尾部にあり、四角いフェアリングの中にエンジン６基の丸いノズルが横一列に並ぶ。エンジン収容部の下面外板を外せばエンジンに直接アクセスできるので整備は容易、エンジン交換も１基あたり25分しかかからない。主脚は引き込んでもマッハ３で飛行する際は180度に加熱されるので、表面に銀色の耐熱コーディングを施した。全長57m、全高10m。エンジンはジェネラル・エレクトリック社製YJ93-GE-3ターボジェット（A/B時推力128kN）６基。搭載核爆弾はB41とB53。1964年5月11日（9月21日？）に初号機が初飛行した。２号機は主翼に上反角５度を付け、可変ランプ・外翼折り曲げを自動にするなどの改良を施している。1966年6月8日、テスト終了後にF-4B、F-5A、T-38A、F-104Nと共にＶ字飛行をして撮影サービスをした直後、XB-70（２号機）の後方気流にF-104Nが巻き込まれて裏返しとなり、XB-70の後上面に激突、F-104Nは粉砕され、XB-70の垂直尾翼２枚も吹き飛んだ。XB-70はそのまま錐揉みに入り墜落、乗員１名死亡（脱出できなかった）・１名重傷（射出座席のカプセルが閉じる際に右腕を挟まれた）という惨事になった。テストを終了した初号機はオハイオ州デイトンにある空軍博物館第４ハンガー展示場で展示されている。参考：JWings8,’04、2,’15、月刊丸4,’17、月刊軍事研究10,’17、2,’18、アメリカの核兵器、世界の傑作機No.172

＜ＸＢＱ−３＞：アメリカ軍の飛行爆弾。AT-21射撃練習機を改造したもので、無線操縦システムと炸薬1.8トンを搭載している。１機が改造された。参考：週刊エアクラフトNo.97

＜ＸＢＴ−１＞：BT-1（艦上爆撃機）を参照。

＜ＸＢＴ−２＞：SBDシリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜ＸＢＴ２Ｃ−１＞：アメリカ海軍試作艦上攻撃機。1943年9月の新型艦上攻撃機（艦爆と艦攻を統一）要求に応じてカーチス社が開発した。XBTCのエンジンをR-3350にしてプロペラも通常型に換装し、胴体形状などを洗練している。全長11.8m、全幅14.4m、全備重量7250kg。エンジンはライト社製R-3350-24W（2500馬力）、最大速度561km。乗員２名。試作機９機が発注され、1945年3月に初飛行したが、ADシリーズとAM-1シリーズに負けて採用されず、1940年代末にキャンセルされて９機目は作られなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊JWings11,'20、12,’19

＜ＸＢＴ２Ｄ−１＞：ADシリーズ（艦上攻撃機）を参照。

＜ＸＢＴ−１７＞：アメリカ陸軍試作基本練習機。ステアマン社が開発した。胴体前半は鋼管溶接骨組みに合板張り、後半はアルミニウム合金のセミモノコック、主翼と尾翼は全木製である。全長8.5m、全幅10.9m、全備重量1880kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-985-AN-1（450馬力）単発、最大速度306km、実用上昇限度6100m、航続距離900km。乗員２名。1942年1月にテストされたが、採用されなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＢＴＣシリーズ＞：アメリカ海軍試作艦上攻撃機、通称エッグビーター（Eggbeater）。1943年9月の新型艦上攻撃機（艦爆と艦攻を統一）要求に応じてカーチス社が開発したが、エンジンが強力すぎて扱いに難渋したらしく、XBT2Cに進んだ。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊航空ファン7,’99、月刊JWings12,’19

＜ＸＢＴＣ−１＞：最初の計画型。1942年6月に開発契約が締結されたが、搭載予定のライト社製R-3350エンジンをB-29に取られてしまい製作されず、エンジン強化換装型のXBTC-2に進んだ。参考：月刊JWings11,'20、12,’19、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＢＴＣ−２＞：XBTC-1のエンジンをR-4360に換装したもの。1942年12月31日に２機の試作契約が締結された。胴体中央に爆弾倉があり、500ポンド／1000ポンド爆弾または650ポンド／1000ポンド爆雷を１発収容できる。爆弾倉下面に2000ポンド魚雷１本を搭載可能。主翼は直線テーパー翼で、内翼部は初号機・２号機とも共通であり、前縁後退角・後縁前進角付きで上・下反角は無く、後縁に隙間フラップ、その直前の上下面にダイブブレーキがある。外翼部は初号機が前縁が機軸に垂直・後縁が内翼部と同じ前進角付き（モデルＡ）、２号機が前縁が内翼部と同じ後退角付き・後縁が機軸に垂直（モデルＢまたはデュプレックス・ウイング）となっていて、10度の上反角があり、前縁スラット、後縁エルロン、エルロン直前の下面にデュプレックス・フラップ（スプリット・フラップのように下面の一部が下がる構造で、パンタグラフと類似の機構により主翼との間に隙間もできる）が付き、内翼部と外翼部の境目で上に折り畳めるのは両方同じ。主翼下面に兵装ステーションが３カ所ずつ用意されており、500ポンド／1000ポンド爆弾または325ポンド爆雷を１発ずつ搭載可能。降着装置は尾輪式引き込み脚で、主脚は内側引き込みで内翼部に、尾脚は胴体尾部に収容される。全長11.8m、全幅15.3m、全備重量9500kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-4360-8（3000馬力）、推進は初号機がカーチス・エレクトリック社製二重反転プロペラ（３翅×２、直径4.32m）／２号機がエアロプロダクツ社製二重反転プロペラ（３翅×２、直径4.11m）、最大速度621km。固定武装は20mm機関砲（200発）４門（左右内翼部に２門ずつ）。乗員１名。初号機は1945年1月20日に初飛行した。1946年初めまでに初号機の主翼がモデルＢ仕様に変更されている。1946年7月に２機ともパタクセント・リバー基地に配備され、海軍航空試験センターでの試験が始まったが、1947年3月17日に２号機が事故で全損してパイロットが骨折し、初号機も8月に海軍航空資材センターに移管されて12月に除籍された。参考：月刊JWings11,’20、月刊航空ファン7,’99

＜ＸＢＴＤ−２＞：アメリカ海軍試作艦上攻撃機。BTD-1艦上攻撃機を混合動力機にしたもので、胴体中央下部の爆弾倉にジェット燃料タンク、胴体上面のキャノピー直後にエアインテイク、胴体後部下面にウェスティングハウス社製J30ジェットエンジン（推力0.39トン）を斜め下向きに搭載する。高温のジェット排気も斜め下向きに出てくるが、降着装置が前輪式なので飛行甲板とは距離が開いており、運用には問題無い。BTD-1から２機が改造されてテストされた。参考：月刊JWings1,’20

＜ＸＢＴＫ−１＞：アメリカ海軍試作艦上攻撃機。1943年9月の新型艦上攻撃機（艦爆と艦攻を統一）要求に応じてカイザー・フリートウイングズ社が開発した。護衛空母向けのため、同じ要求に基づくAM-1、AD、XBTC/XBT2Cより小型軽量にしている。エンジン冷却は排気ポンプ方式で、排気管を胴体側面に集めて排気を胴体側面ダクト内に排出し、周囲の空気を巻き込むことでエンジン周辺の高温冷却空気を強制排気、胴体中央側面のダクト排気口から排出する。主翼は内翼部が矩形・水平、外翼部がテーパー・上反角付きで、境目から折り畳むことが可能。内翼部後縁のフラップは左右で一繋ぎになっていて、胴体下面を跨ぐ部分は兵装搭載時には引き上げたままにできる。フラップ直前の主翼上下面に櫛形ダイブブレーキがあり、ダイブブレーキからの後流を避けて水平尾翼は胴体でなく垂直尾翼下部に付けた。垂直尾翼前方にドーザルフィンを持つ。ハードポイントは胴体中心線下と内翼部下面（主翼折り畳み部分のすぐ内側）の計３カ所で、外翼部下面に５インチHVAR用単装レールランチャー４基（主翼折り畳み部分のすぐ外側に並列）が設けられている。胴体中心線下には2200ポンド級魚雷１本や2000ポンド級までの爆弾１発、内翼部下面には1000ポンド級までの爆弾やクラスター弾、650ポンド級までの爆雷、機雷、増槽、APS-4レーダーポッド（右）などを搭載可能。全長11.9m、全幅14.8m、全備重量5800kg。翼面荷重１平方メートルあたり200kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-2800-34W（2000馬力。R-2800-22W？）単発、プロペラはハミルトン・スタンダード社製スーパーハイドラマティック・プロペラ（４翅）、最大速度600km。固定武装は20mm機関砲２門（内翼部の主翼折り畳み部分すぐ内側）。機外兵装ペイロード2270kg。乗員１名。試作初号機は1945年4月12日に初飛行した。排気ポンプ方式は、コクピットが蒸し風呂になり着陸後にパイロットが降りられないくらい胴体側面が過熱する割に、冷却が不十分でオーバーヒートを起こしかけるという問題が判明し、通常のカウルフラップ方式に戻されている。ついでにプロペラも通常のハイドラマティック・プロペラ（４翅。ハブにカバーが付いた）にした。２号機は失速特性改良のため外翼部前縁にスロットを追加し、1946年3月に初飛行している。実用試験機20機も発注されたが、エンジンが非力、失速特性が悪いといった欠点があり、護衛空母も用無しになっていて、ADシリーズとAM-1シリーズに負けて採用されず、試作機２機と完成済み実用試験機５機はスクラップにされた。参考：月刊JWings8,'20、12,’19、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊航空ファン7,’99

＜ＸＢＴＭ−１＞：AM-1シリーズ（艦上攻撃機）を参照。

＜ＸＣ−２＞：C-2シリーズ（輸送機）を参照。

＜ＸＣ２＞：ジェネラル・アトミックス・エアロノーティカル・システムズ社の自社UAV用可搬式軽量制御装置。ラップトップコンピュータ、操縦桿、通信ユニットからなり、見通し内Ｃバンド・データリンクとオプションの見通し線外Kuバンド・データリンクにより、飛行前後の機体チェック、自動離着陸、飛行制御、センサー操作を行うことが可能で、軽量なので運用も運搬も１人で済む。総重量11.34kg。参考：月刊軍事研究8,’18

＜ＸＣ−８Ａ＞：C-8A輸送機ファミリーを参照。

＜ＸＣ−６５＞：アメリカ陸軍輸送機、別名スカイカー。スタウト社の開発した飛行自動車を研究用として1942年に導入したものである。飛行自動車自体に実用性が無く、採用はされなかった。全長6.1m、全幅10.67m、全備重量579kg。巡航速度177km。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＣ−６９Ｅ＞：C-69シリーズ（輸送機）を参照。

＜ＸＣ−８２＞：C-82シリーズ（輸送機）を参照。

＜ＸＣ−８２Ｂ＞：C-119シリーズ（輸送機）を参照。

＜ＸＣ−９９＞：アメリカ空軍試作輸送機。元はコンソリデーテッド・バルティー社がB-36の主尾翼、降着装置、エンジンをそのまま流用して1942年5月から設計していたモデル36民間旅客機（乗客144名）で、アメリカ陸軍航空軍が注目して1942年12月31日に試作機１機を発注した。要求は巡航速度292マイル、最大速度335マイル、ペイロード10万ポンド（45.4トン。空挺隊なら400名、担架なら300床）で航続距離1720マイル、ペイロード１万ポンド（4.54トン）なら航続距離8100マイルである。B-36の胴体をダルマ型に太くして２階建てにし（主翼は中翼配置になった）、与圧化を考慮して大部分をアルミニウム合金製セミモノコック構造で製作、マグネシウム合金は主翼外板の一部、機体尾部、カーゴドアの一部などに止めている。カーゴドアは主翼直前の胴体下面と後部胴体下面の２箇所にあり、電動でスライドして開く。後部胴体下面カーゴドアの後ろにはクラムシェル扉が２組設けられていて、全て開けば大型貨物も空挺投下できる。貨物は機内から4000ポンド（1.81トン）ホイスト（胴体１・２階に２組ずつある）で吊り上げて後部開口部から搭載する。主脚は当初シングルタイヤだったが、1948年末にB-36と同じ４輪ボギー式に換装された。全長56.39m、全幅70.1m、最大離陸重量144.96トン。エンジンはR4360-25レシプロ（3500馬力）６基。最大搭載重量45.753トン。乗員は操縦士、副操縦士、航空機関士２名、航法士、通信士、スキャナー兼ロードマスター２名（後部胴体下部左右の窓から主脚とエンジンを見張る）。初飛行はYB-36より10日程早い1947年11月24日で、1949年5月26日に空軍に引き渡され、Ｘナンバーが付いたままテキサス州ケリー空軍基地サンアントニオ航空資材エリアに配備された。1949年6月、エンジンをR-4360-41に換装し、飛行試験用装備を撤去した。その後も実用評価試験が続き、1957年8月（3月？）まで運用されたが、量産には至らなかった。2004年に分解されてケリー空軍基地からライト・パターソン空軍博物館に空輸されており、レストアを待っているらしい。参考：世界の傑作機No.125、月刊JWings3,’05

＜ＸＣ−１１９Ａ＞：C-119シリーズ（輸送機）を参照。

＜ＸＣ−１２０＞：C-119シリーズ（輸送機）を参照。

＜ＸＣ−１２３＞：C-123シリーズ（輸送機）を参照。

＜ＸＣ−１２３Ａ＞：C-123シリーズ（輸送機）を参照。

＜ＸＣ−１２３Ｄ＞：C-123シリーズ（輸送機）を参照。

＜ＸＣ−１４２Ａ＞：アメリカ陸海空軍計画４発ティルトウイング輸送機。LTV、ヒラー、ライアンが1960年代に共同開発した。主翼は高翼配置で、エンジン２基ずつと大型のフラップが付いており、垂直近くに立ち上げてのVTOLや、傾斜角を変えながらのSTOLが可能である。胴体尾端上面にピッチ制御用テイルローターを持つ。降着装置は前輪式で、主脚はバルジに付いている。エンジンはGE製T64ターボプロップ（3080馬力）４発。貨物ペイロード５トン。兵員32名を搭載できる。ベトナム戦争で資金が無くなり、開発中止になった。参考：月刊JWings9,'20、12,’10

＜ＸＣ−３６０＞：フィンランド国防軍８×８輪装甲車。パトリア社が開発した。車体上には12.7mm機銃を搭載した遠隔操作銃塔プロテクターがあり、レーザー測遠機、赤外線暗視装置、テレビカメラ、発煙弾発射機８基を装備している。重量26トン。エンジンはスカニア社製DI12。参考：月刊PANZER6,’05

＜ＸＣ−３６０ファミリー＞

　＜ＡＭＯＳ砲塔搭載型＞：フィンランド国防軍自走迫撃砲。AMOSを搭載する。2003年3月に24両を発注した。参考：月刊PANZER6,’05

＜ＸＣＡＳ＞：オンコールCASに於いて、空中でアラートに就くこと。参考：月刊航空ファン2,’02

＜ＸＣＧ−１０Ａ＞：アメリカの軍用グライダー、別名トロージャン・ホース（トロイの木馬）。レイスター・カウフマン社が開発した。全木製で、高翼の片持ち式主翼を付け、兵員や貨物は胴体後部ドアから収容する。全長20m、全幅32m。兵員40名または貨物６トンを搭載できる。1944年に完成し、小数のみ生産された。参考：月刊丸4,’99

＜ＸＣＧ−１４シリーズ＞：アメリカ陸軍航空軍試作強襲グライダー。チェイス社が1945年1月に初飛行させたMS-1全木製グライダーがベースで、1946年1月に全金属製軽グライダーの要求（曳航速度306km、ペイロード3.632トン）を出したアメリカ陸軍航空軍が金属製に変更させたものである。参考：月刊JWings6,’20

＜ＸＣＧ−１４＞：チェイス社名称MS-7。MS-1の胴体を鋼管フレーム・木製外板構造に変更したものである。降着装置は尾輪式。搭乗兵員15名。参考：月刊JWings6,’20、12,'22、月刊丸4,’99

＜ＸＣＧ−１４Ａ＞：胴体延長型。搭乗人員24名。参考：月刊JWings6,’20、12,’22

＜ＸＣＧ−１４Ｂ＞：XCG-18を参照。

＜ＸＣＧ−１６＞：アメリカの試作軍用グライダー。ジェネラル・エアボーンが開発した。全木製の半全翼形状で、翼断面形状の中央胴体に外翼を装着し、外翼付け根からブームを後方に延ばしてブーム間に水平尾翼を張り、水平尾翼中央に垂直尾翼を取り付けてある。貨物は機首を上に開いて積み込む。兵員40名または貨物４トンを搭載可能。１機のみ試作された。参考：月刊丸4,’99

＜ＸＣＧ−１７＞：アメリカの試作軍用グライダー。ダグラス社が製作した。C-47のエンジンとプロペラを外してグライダーにしたもので、エンジンナセルはそのまま残してエアインテイクにキャップを填めてある。C-54で曳航される。滑空比1:12、最大曳航速度460km、失速速度60km。搭乗兵員40名。1944年に１機が試作されたが、戦況が順調だったので必要無しと判断されて製作されなかった。参考：月刊丸4,’99

＜ＸＣＧ−１８＞：アメリカ陸軍航空軍試作強襲グライダー。XCG-14Aの改良型であるXCG-14Bを改称したものである。平時に量産して戦時まで長期保管するため、全金属製の要求があり、史上初の全金属製輸送グライダーとなった。XCG-14Aより大型化しており、胴体断面は矩形で、後部の切れ上がった部分にランプを持つ。主翼は高翼配置、降着装置は前輪式固定脚。1947年12月に初飛行したが、グライダーの時代は終わっていたので、エンジンを付けたYC-122の開発に移った。参考：月刊JWings6,’20、12,’22

＜ＸＣＧ−２０＞：アメリカ陸軍航空軍試作強襲グライダー。1946年1月にアメリカ陸軍航空軍が発出した重グライダー（ペイロード16000ポンド・7257kg）要求に応じ、チェイス社がMS-3として開発した。機体は全金属製。全幅33m。兵員67名が搭乗できる。試作初号機は製作途中でXC-123試作侵攻輸送機に改造され、XCG-20としては２機が完成して1950年4月に初飛行した。うち１機は後にXC-123Aに改造されている。参考：月刊JWings6,’20、12,'22、月刊丸4,’99

＜ＸＣＨ−６２＞：アメリカ陸軍試作重輸送ヘリコプター、別名HLH（Heavy Lift Helicopter）。CH-47を大型化してクレーンヘリ化してあり、コクピット後方に下面がえぐれた胴体を繋いで後部両側にパイロンを装着、前輪式降着装置を取り付けている。エンジンはアリソン製T701-AD-700ターボシャフト。胴体内に兵員12名を収容可能。スリング容量33.6トン（地面効果内）／19.2トン（外）。ベトナム戦争末期に製作が開始されたが、途中で戦争が終わり、初号機完成前に計画中止となった。参考：月刊軍事研究9,’13、月刊JWings11,’18

＜ＸＣヘビー＞：アメリカ空軍計画輸送機。機体に入らないサイズの貨物をポッドに入れ、機体に取り付けて運ぶというのがコンセプトで、人員輸送ポッド、空中給油ポッド、戦略巡航ミサイル・空中発射弾道ミサイル収容ポッドなども搭載できる。ボーイング社がモデル497、ダグラス社がモデル1240で応じたが、ダグラス社の検討で素直に貨物が入るサイズの大型輸送機を作った方が高性能で安上がりという結論が出たため計画中止になり、ダグラス社に通常輸送機型のYC-132を発注した。参考：月刊JWings5,’21

　＜モデル４９７＞：ボーイング社案。胴体下にポッドを取り付ける。主翼は逆ガル式後退翼で、内外翼部の境目に大型ポッドがあり、その前後に引き込み式降着装置を持つ。尾翼は通常型で、水平尾翼は胴体尾部に付く全長45m、翼スパン64m、全高19m。エンジンはT34-P-10ターボプロップ（8300軸馬力）６発。参考：月刊JWings5,’21

　＜モデル１２４０＞：ダグラス社案。胴体の無いツインテールブーム機といった形状で、後退角付きの主翼にエンジンナセルが左右２基ずつ計４基付いており、内側エンジンナセルが大きく前後に飛び出してテイルブームを構成、ブーム後端上面に垂直尾翼、両ブーム後端間に水平尾翼がある。外側エンジンナセル後部にはブースト用ターボジェットエンジンを収容する。コクピットは最初は両エンジンナセル前部に１つずつ設ける予定だったが、後に左エンジンナセルのみになった。貨物ポッドは主翼中央下面に装着、降着装置は貨物ポッドに付く。エンジンはプラット＆ホイットニー社製T57ターボプロップ（初期案）／T34ターボプロップ（後期案）４発＋ブースト用GE製J53ターボジェット２基。参考：月刊JWings5,’21

＜ＸＥ１＞：イギリス海軍XE1級潜水艇。1945年竣工。1945年7月31日、ストラグル作戦に参加。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、月刊丸2,’08

＜ＸＥ１級＞：Ｘクラフト・シリーズ（潜水艇）を参照。

＜ＸＥ２＞：イギリス海軍XE1級潜水艇。1945年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＸＥ３＞：イギリス海軍XE1級潜水艇。1945年竣工。1945年7月31日、ストラグル作戦に参加し、高雄を大破させた。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、月刊丸2,’08

＜ＸＥ４＞：イギリス海軍XE1級潜水艇。1945年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＸＥ５＞：イギリス海軍XE1級潜水艇。1945年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＸＥ６＞：イギリス海軍XE1級潜水艇。1945年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＸＥ７＞：イギリス海軍XE1級潜水艇。1945年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＸＥ８＞：イギリス海軍XE1級潜水艇。1945年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＸＥ９＞：イギリス海軍XE1級潜水艇。1945年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＸＥ１１＞：イギリス海軍XE1級潜水艇。1945年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＸＥ１２＞：イギリス海軍XE1級潜水艇。1945年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＸＥ−２５＞：C-101シリーズ（練習機）を参照。

＜ＸＦ２＞：F-2シリーズ（支援戦闘機）を参照。

＜ＸＦ２Ｆ−１＞：F2Fシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ２Ｒ−１＞：アメリカ海軍試作混合動力艦上戦闘機、別名ダーク・シャーク（Dark Shark）。ライアン・エアロノーティカル社が開発した。FR-1の機首レシプロエンジンをGE社製T31ターボプロップ（2300軸馬力）に換装したもので、機首を延長、プロペラを４翅にしている。1946年11月に初飛行したが、重量過大で性能が悪く、ジェットエンジンをウェスティングハウス社製J34（推力1.905トン）に換装すると共に機体全体をリフレッシュしたF2R-2が計画されたが、そのまま没になった。参考：月刊JWings4,’16

＜ＸＦ２Ｙ−１＞：YF2Yシリーズ（水上機）を参照。

＜ＸＦ３−１＞：F3-IHI-30シリーズ（エンジン）を参照。

＜ＸＦ−３−２０＞：F3-IHI-30シリーズ（エンジン）を参照。

＜ＸＦ−３−３０＞：F3-IHI-30シリーズ（エンジン）を参照。

＜ＸＦ３−４００＞：技術研究本部試作ターボファンエンジン。F3-IHI-30がベースで、アフターバーナーとFADECを追加し、燃焼器とタービンを改良してタービン入口温度を1400℃に上昇させ推力を強化した。最大推力3.4トン、推力重量比７。1990-94年度に研究試作し、二次元推力偏向ノズルのテストも行った。参考：月刊航空ファン5,’16

＜ＸＦ３Ｄ−１＞：F3Dシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ３Ｆ−１＞：F3Fシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ３Ｆ−２＞：F3Fシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ３Ｆ−３＞：F3Fシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ３Ｈ−１＞：F3Hシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ３Ｈ−１Ｎ＞：F3Hシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ３−ＩＨＩ−４００＞：F3-IHI-30シリーズ（エンジン）を参照。

＜ＸＦ４Ｂ−１＞：F4Bシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ４Ｄ−１＞：F4Dシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ４Ｆ−１＞：F4Fシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ４Ｆ−２＞：F4Fシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ４Ｆ−３＞：F4Fシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ４Ｈ−１＞：F4シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ４Ｕ−１＞：F4Uシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ４Ｕ−３＞：F4Uシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ４Ｕ−３Ｂ＞：F4Uシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ５−１＞：技術研究本部第３研究所とIHIが開発したアフターバーナー付きターボファンエンジン。エンジン本体は1995-2008年度、推力偏向パドルやエアインテイク設計は2000-08年度に試作・試験が行われた。FRP、GRP、セラミック複合材を多用して軽量化に努め、インコネルなど耐熱素材や耐熱チタンなどの新素材も使っている。ファン３段、圧縮機６段、高圧タービン１段、低圧タービン１段。圧力比26（ファン4.2、圧縮機6.3）、タービン入口温度1600度。全長3m、ファン直径0.62m、重量0.64トン。推力５トン、推力重量比８。FADEC付き。テスト用に４基が製作された。X-2実験機用の２基は2013年3月に納入されている。レーダーやウェポンベイが無く兵装も搭載しないX-2用としても推力が低く、タービン入口温度を高めるなどした推力強化型のXF9-1や、推力重量比はそのままにアメリカのF119やF135並の推力を持つ次世代ハイパワー・スリム・エンジンを研究中。参考：月刊航空ファン5,’16、4,’16、月刊JWings4,’16、3,’18、MAMOR Vol.46、月刊軍事研究2,’16、朝雲

＜ＸＦ５Ｆ−１＞：アメリカ海軍試作艦上戦闘機、別名スカイロケット（Skyrocket）。1938年からグラマン社が開発した。主翼前縁が機首より前にあるという奇抜な設計で、安全性を高めるため双発機とし、主翼半ばからエンジンが突き出している。水平尾翼は上反角付きで、垂直尾翼は水平尾翼端に付く双尾翼型式である。固定武装は機首に集中させており、外翼部に爆弾倉を設けて小型爆弾20発を収容、爆撃機編隊の上からばらまいて一網打尽にする。1940年4月1日に初飛行したが、トラブルが続出したため、カウリングを変更したり、機首を主翼前縁と同じラインまで前進させたり、主翼付け根にフィレットを設けたり、垂直尾翼を増積したり、尾輪を小さくしたりと機体改良を行って試験飛行を繰り返した。全長8.75m、全幅12.8m、全高3.45m、自重3680kg、全備重量4600kg。エンジンはライト社製R-1820-40/42（1200馬力）双発、巡航速度340km、最大速度616km、上昇限度10000m、航続距離1930km。固定武装は23mmマドセン機関砲２丁で、量産機には12.7mm機銃２丁と7.62mm機銃２丁を積む予定だった。乗員１名。性能不足で採用されず１機しか作られなかったが、F7Fの開発データを提供している。参考：第２次大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、図解世界の軍用機史、月刊航空ファン7,’99

＜ＸＦ５Ｕ＞：ヴォート社が開発した円盤型翼機、別名スキマー（Skimmer）、通称パンケーキ。円盤の前半分を切り落として中央前方にコクピットを搭載、その両脇にエンジンを置き、最外部に前方延長軸を設けて４翅プロペラを装着している。円盤後部に水平尾翼と垂直尾翼が２枚ずつ付く。発艦時は母艦と向かい風の合成風力により短距離で発艦し、着艦時には左右のプロペラを逆回転させて翼端失速を防ぎつつ約90度の降下角でストンと降りられる準STOVL艦上戦闘機（船団護衛用）というふれ込みで1944年夏から開発され、1947年に試作機が完成したが、太平洋戦争が終わっていたのと、ジェット化の流れに乗り遅れ、地上滑走試験のみで初飛行も行われないままに1949年に計画がキャンセルされた。参考：第２次大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、世界の傑作機No.162、月刊JWings8,’13

＜ＸＦ６Ｆ−１＞：F6Fシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ６Ｆ−２＞：F6Fシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ６Ｆ−３＞：F6Fシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ６Ｆ−４＞：F6Fシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ６Ｆ−６＞：F6Fシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ７−１０＞：F7シリーズ（エンジン）を参照。

＜ＸＦ７Ｕ−１＞：F7Uシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ−８Ａ＞：F-8シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ８Ｂ＞：アメリカ海軍試作長距離戦闘攻撃機。零戦に対抗できる長大な航続距離を持つ艦上戦闘機モデル400としてボーイング社が提案し、1943年4月にアメリカ海軍が試作発注を出した。3000馬力の戦略爆撃機用エンジンを搭載し、特攻隊を遙か遠方で迎撃することを目的としている。迎撃だけでなく、制空、急降下爆撃、水平爆撃、雷撃の５役をこなすよう設計され、Five-in-one Fighterという渾名が付けられた。プロペラは強烈なトルクを打ち消すため二重反転式を採用している。コクピットの真下にあたる胴体下部には爆弾倉があり、壁面に装着した爆弾ラック（B-17爆撃機と同じもの）を介して250ポンド／500ポンド爆弾なら４発、1000ポンド／1600ポンド爆弾なら２発を搭載でき、長距離迎撃時の270ガロン（1022リットル）増加燃料タンク収容スペースとしても使用できた。ちなみにアメリカ海軍では爆弾倉を不要と判断しているが、ボーイング社側が押し切っている。主翼はテーパー翼で、当初は90度後方に捻って折り畳む設計だったが、試作機では上方折り畳み式となった。降着装置は尾輪式で、主脚は内翼部に取り付けられており、90度回転して後ろに引き込まれる。全長13.2m、全幅16.5m、全高4.95m、自重6130kg、全備重量9300kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製XR-4360-10（3000馬力）単発、推進は二重反転プロペラ（３翅×２）、最大速度695km、実用上昇限度11430m、燃料容量1454リットル（機内）／2476リットル（爆弾倉内増槽使用時）／3611リットル（爆弾倉内増槽＋翼下増槽２本使用時）、航続距離4500km。固定武装は20mm機関砲６門。爆弾搭載量1450kg。初号機は1944年11月27日、２号機は1945年11月27日、３号機は1946年7月23日に初飛行し、速度性能は良好だったが、終戦とジェット機の登場で存在意義が無くなり、採用されなかった。複座の純粋艦上攻撃機型も計画されたが、こちらも作られずに終わった。参考：月刊JWings3,’14、第２次大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＦ８Ｕ−１＞：F-8シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ９−１＞：防衛装備庁がIHIと契約して開発した将来戦闘機用ターボファンエンジン。軸長4.8m、エンジン入口部直径1m、ファン３段、圧縮機６段、高圧タービン平均入口温度1800℃、目標推力はミリタリー静止推力11トン以上、A/B時静止推力15トン以上であり、XF5-1の３倍に達する。ファンは高効率ブレードとディスクを線形摩擦接合LFW（Linear Friction Welding）で接合し、一体削り出しよりも費用を低減した。圧縮機はブレードとディスクが一体構造になったブリスクである。燃焼器は二重壁の複合冷却式として耐熱性を高めた。燃料噴射弁は最適な内部油路を形成するため3Dプリンターを使用し、圧力損失を最大で１割ほど減らしている。燃料噴射には広角スワーラ（旋回渦）方式を採用し、噴射直後に燃料を広範囲に拡散させて出口温度を均一化した。高圧タービンブレード（動翼・静翼とも）は耐熱性に優れたニッケル基耐熱単結晶超合金だが、それでも入口部温度が融点を超えるため、表面に冷却空気噴出口を設けて耐熱性を更に向上させている。高圧タービンディスクはニッケル・コバルト基超合金の鍛造、タービンを囲うシュラウドはセラミック基複合材CMC（Ceramic Matrix Composites）で製作している。将来戦闘機の必要電力増大に備え、スターターと発電機を一体化した小型軽量かつ大発電容量のスターター・ジェネレーターを積んだ。テスト用エンジンであり、計測用機器の取り付けスペースなどを確保しているため、機体への搭載用エンジンを作る際には小型化が可能だが、量産化するには生産性やコストの面で一工夫要る。将来戦闘機に１機あたり量産型エンジン２基を積むことになる。2010年度に防衛装備庁が次世代エンジン主要構成要素の研究試作としてIHIに発注、2013年度には戦闘機用エンジン要素の研究試作が開始され、2017年6月28日に研究用のコアエンジンが防衛装備庁に納入された。圧縮機、燃焼室、高圧タービンからなるユニットで、自立運転できる。7月から札幌試験場でテストを行い、高圧タービン入口温度1800℃での作動健全性確認などを行った。コアエンジンにファン、低圧タービン、アフターバーナー、排気ノズルを追加するとXF9-1になり、2015年度から戦闘機用エンジンシステムの研究試作として開発されていて、2018年6月29日にIHI瑞穂工場で防衛装備庁航空装備研究所に納入され、エンジン技術研究部でテストを実施、7月にドライ推力11トン、8月にA/B時推力15トンを達成した。航空装備研究所エンジン技術研究部が2016-20年度に推力偏向ノズルの研究を行っており、全周20度に偏向できる三次元推力偏向ノズルを試作してテストする。2020年3月、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で試験を中断。6月に再開し、7月1日に全データを取得して試験を完了した。参考：月刊航空ファン10,’17、2,’18、9,’18、2,’19、月刊航空情報9,’17、月刊JWings8,’19、9,’17、月刊軍事研究9,’17、9,’18、朝雲

＜ＸＦ１０Ｆ＞：アメリカ海軍試作可変後退翼戦闘機、別名ジャギュア（Jaguar、ジャガー）。グラマン社の開発で、F9Fクーガーを一回り大きくした戦闘機として設計したが、途中で要求が変わり、更に大型の機体になった。そのままでは空母に着艦できなくなったため、可変取り付け角翼に変更したがそれでも無理で、可変後退翼（13.5-42.5度）を使用している。空力中心の移動を抑えるため、後退角が変わると共に主翼の回転軸も前後に移動するようにした（全可変翼）。1952年に初号機が完成し、5月に初飛行したが、機体ピッチ制御システムが煩雑だったこと、後退角の変化による操縦安定性の変化に対応できなかったこと、エンジンが所定の性能を出せなかったことから1953年4月に開発中止となった。参考：月刊JWings7,’05、月刊軍事研究3,’12、戦闘機のしくみ

＜ＸＦ−１１＞：アメリカ陸軍航空隊試作偵察機。前方180度の視界を持つ高々度長距離偵察機として1943年10月に要求が出され、ヒューズ・エアクラフト社、ボーイング社、リパブリック社が設計を行い、1944年2月にヒューズ・エアクラフト社とリパブリック社が採用されて前者がXF-11、後者がXF-12になり、試作機３機（飛行試験２機＋静強度試験１機）と量産機100機が発注された。機体は全金属製で、外形はP-38戦闘機類似のツイン・テールブーム機である。主翼はアスペクト比10.5。テイルブーム後端に垂直尾翼、垂直尾翼付け根間に水平尾翼がある。総重量21546kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R4360ガソリン（3000馬力）双発、プロペラはハミルトン・スタンダード社製二重反転プロペラ（４翅×２）、最大速度720km、実用上昇限度13000m。機体開発が遅れて静強度試験機が完成したのは終戦間際の1945年6月になり、エンジンは更に遅れて試作初号機初飛行は1946年7月7日にずれこみ、しかも右舷側二重反転プロペラの後部側油圧が抜けリバースピッチで固定されてしまい墜落、操縦していた社長のハワード・ヒューズが左肺挫傷などで死にかけた。試作２号機はプロペラを通常４翅に変更して再びハワード・ヒューズが操縦、1947年4月5日に初飛行したが、第２次大戦終戦で量産はキャンセルされ、試作のみに終わった。参考：月刊JWings11,’22

＜ＸＦ１１Ｃ−３＞：BF2Cシリーズ（戦闘爆撃機）を参照。

＜ＸＦ−１２＞：アメリカ陸軍航空隊試作偵察機、別名レインボー（Rainbow）、通称は最も美しいプロペラ４発機または空飛ぶ写真現像所。前方180度の視界を持つ高々度長距離偵察機として1943年10月に要求が出され、ヒューズ・エアクラフト社、ボーイング社、リパブリック社が設計を行い、1944年2月にリパブリック社のものが採用された（ちなみにヒューズ・エアクラフト社もXF-11として採用されている）。胴体は流線型で、コクピットは機首部分に埋め込まれており、機首下方までガラス窓が設けられていて視界は良好。コクピットは与圧式で、前部左に操縦士、右に副操縦士、後部左に航法士兼写真偵察員、右に航空機関士が座る。長距離ミッションでは更に無線士、偵察助手1-2名、クルーチーフが乗り、電子偵察ではフェレット・レーダー操作員５名と気象担当官２名が搭乗する。胴体内にK-17B、K-18、K-19、K-22といった偵察カメラを搭載し、夜間撮影用にM-46フラッシュ爆弾18発を収容する。機内に現像装置も積んでいる。主翼はアスペクト比10.2の直線翼。エンジンナセルは長大な流線型で、後端からターボチャージャーの排気を噴射することにより250馬力相当の推力を発揮できる。プロペラは二重反転（３翅×２、直径4.9m）を予定し、当初ハミルトン・スタンダードが製作する予定だったが、陸軍の意向でエアロプロダクツが作ることになった。しかし大直径プロペラの設計経験が無く開発に失敗、試作初号機にはカーチス・エレクトリック社製４翅プロペラ（二重反転でなく通常のもの）を装備している。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-4360ワスプ・メジャー空冷星型28気筒ガソリン（3250馬力＋排気噴流250馬力）４発、巡航速度644km、最大速度744km、巡航高度12192m、航続距離6437km。1945年12月に試作初号機が完成し、1946年2月4日に初飛行したが、1947年7月10日の最大重量最大沈下率着陸試験で右降着装置、右主翼、エンジン２基が破損した。1947年9月の空軍独立後はXR-12と改称されてテストが続けられたが、1948年11月7日に２号機が燃料漏れによる２番エンジン爆発で墜落して２名が死亡、ジェット機の登場もあって1952年6月に開発中止となり、初号機は標的機にされた。リパブリック社では民間型の売り込みも行ったが、高すぎて売れなかった。参考：月刊JWings8,’12、1,’12

＜ＸＦ１２Ｃ−１＞：SBCシリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜ＸＦ１４Ｃ＞：アメリカ海軍試作艦上戦闘機。カーチス社がXP-62をベースに開発し、1943年9月（1944年7月？）に初飛行して1944年夏にテストされたが、採用されなかった。全長11.51m、全幅14.02m、全高5.18m、自重4780kg、全備重量6780kg。エンジンはライトXR-3350-16（2300馬力）、最大速度673km、実用上昇限度12100m、航続距離2460km。固定武装は20mm機関砲４門。乗員１名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊JWings12,’21

＜ＸＦ−１５＞：F-15A（偵察機）を参照。

＜ＸＦ１５Ｃ＞：アメリカ海軍試作混合動力艦上戦闘機。カーチス・ライト社が開発し、1944年から試作された。エンジンは機首のプラット＆ホイットニー社製R-2800-34W（2100馬力）と機体後下部のJ36遠心式ターボジェット（推力1.25トン）、予定最大速度755km。固定武装は20mm機関砲４門。乗員１名。1945年2月27日に初号機がレシプロエンジンのみ搭載して初飛行した。しかし初号機は事故で喪失し、尾翼をＴ字に変更した２・３号機もトラブルが相次ぎ、最大速度もF8F戦闘機の20km増し程度で、採用されなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊JWings1,’22

＜ＸＦ−８４Ｈ＞：F-84戦闘機ファミリーを参照。

＜ＸＦ−８５＞：マクダネル社の試作寄生戦闘機、別名ゴブリン。B-36爆撃機の爆弾倉に吊り下げられ、適宜切り離して護衛戦闘機として使用する。コクピットの付いた短く太い胴体にウイングレット付きの主翼と短い尾翼６枚を取り付けていて、コクピット前方には懸吊フックがある。全長4.57m、全幅6.43m、総重量2.06トン。エンジンはウエスティングハウス製J34-WE-22（推力1.36トン）、最大速度1068km。固定武装は機首の12.7mm機銃４丁（左右２丁ずつ）。1945年10月に発注され、1948年8月23日にEB-29Bから空中発進したが、その際に母機と接触して不時着した。その後のテストでも安定性や操縦性が悪く、発進できても帰投が困難であり、試作２機が製作されたのみでB-36爆撃機からの発進テストは行われず、計画は中止された。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、世界の傑作機No.125

＜ＸＦ−８７＞：アメリカ軍試作夜間戦闘機、別名ブラックホーク。カーチス・ライト社が開発した。XA-43試作ジェット攻撃機の転用で、ジェット４発の戦闘機を目指した。全長19.1m（18.9m？）、全幅18.3m、自重11.8トン、総重量16.93-22.63トン。エンジンはウエスティングハウス製XJ34-WE-7ターボジェット（推力1.361トン）４発、最大速度966km。固定武装は20mm機関砲４門。乗員２名（操縦士とレーダー手、並列複座）。１機が製作されて1948年3月に初飛行し、戦闘機型57機と偵察機型RF-87Aを30機発注したが、重すぎて実用化できず、F-89に負けて10月に開発中止になった。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、アメリカジェット戦闘機、月刊JWings12,’21、1,'22

＜ＸＦ−８８シリーズ＞：アメリカ陸軍航空軍試作ジェット戦闘機。ペネトレーション・ファイター計画に基づいてマクダネル社が開発した。参考：月刊JWings2,’05、月刊航空ファン11,’92

　＜ＸＰ−８８＞：1946年6月に試作契約を結んだもの。後にXF-88と改称された。参考：月刊JWings2,’05

　＜ＸＦ−８８＞：空軍創設に伴い改称されたもので、ブードゥーというニックネームも与えられた。主翼は後退角35度、付け根にエアインテイクがある。エンジンはウエスティングハウス社製J34双発。１機が製作され、1948年10月20日に初飛行し、航続距離は2800kmあったが、速度が1000km強しか出なかった。参考：月刊JWings2,’05、月刊航空ファン11,’92

　＜ＸＦ−８８Ａ＞：２号機で、機首に20mm機関砲M39を６門搭載したもの。エンジンにはアフターバーナーを装備したが、水平飛行では超音速に達しなかった。全長16.49m、全幅12.09m、総重量10.45-13.5トン。エンジンはウエスティングハウス製J34-WE-22（A/B時推力1.64トン）双発、最大速度マッハ1.03、航続距離2700km。1949年4月26日に初飛行し、1950年6月からロッキード社製XF-90A、ノースアメリカン社製YF-93A（F-86C）と比較審査に入り、最も優れているとして9月には採用されかけたが、エンジンを強化した分航続距離が伸びず、開発中のXB-52の航続距離にはついて行けそうもなかったので、開発がキャンセルされた。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊JWings2,’05、月刊航空ファン11,’92

＜ＸＦ−８９＞：F-89シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ−９０＞：アメリカ陸軍航空軍試作長距離進攻戦闘機。ペネトレーション・ファイター計画に基づいてロッキード社が開発した。主翼は後退角35度・翼厚比8%の後退翼を採用している。全長16.8m、全幅12.18m、総重量12.33-14.1トン。エンジンはウエスティングハウス製XJ34-WE-11（A/B時推力1.9トン）双発、最大速度1075km、航続距離1534km（3700km？）。1949年6月4日に初飛行したが、重量増とエンジンパワー不足で予定通りの性能が出ず、必要性も薄いと判断され、1950年に開発は中止された。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、世界の傑作機No.104、月刊航空ファン11,’92

＜ＸＦ−９１＞：アメリカ陸軍航空軍試作ジェット・ロケット混合動力戦闘機、別名サンダーセプター（Thunderceptor）。1945年12月に超音速ターボジェット戦闘機として設計を要求、ロケットで超音速まで加速するリパブリック社の案が1946年5月に採用されて開発が始まった。後退翼を採用し、翼端失速を防ぐために逆テーパー翼を使用、更に可変取り付け角構造（マイナス２度からプラス６度）まで取り入れた。前縁にはフルスパンのスラットを持つ。主翼は外側の方が厚いので、主脚は外側に折り畳まれる。エンジンはJ47ターボジェットエンジンと、尾部上下２基ずつの加速用カーチス・ライトXLR27-CW-1ロケットモーターの予定だったが、ロケットの開発が間に合わず、X-1マッハバスターにも使用されたリアクション・モーターズ社製XLR-11-RM-9を使用した。全長14.22m、全幅9.54m、総重量12.92トン。翼面積30平方メートル。エンジンはGE社製J47-GE-3（推力2.36トン）１基＋リアクション・モーターズ社製XLR11-RM-9（推力0.68トン）４基、最大速度1190km。固定武装は20mm機関砲４門。1949年2月24日に試作初号機がロールアウトし、5月9日に初飛行した。２号機はテストの途中で垂直・水平尾翼をＶ字尾翼に改めている。後に２機とも機首にレーダーを搭載、エアインテイクを機首下方に移し、２号機はその際Ｖ字尾翼を元に戻した。1951年12月9日、水平飛行で音速を突破。その後のテストでマッハ1.71を記録した。しかしこの頃には信頼性の高いアフターバーナー付き高出力ターボジェットエンジンや、翼端失速対策が開発されていた上、２号機がテスト中に墜落して失われたため、実用化されなかった。１号機はオハイオ州デイトンにある空軍博物館に保存されている。参考：月刊JWings4,’07、12,'23、航空ジャーナル9,’77臨時増刊

＜ＸＦ−９２Ａ＞：アメリカ陸軍航空軍の無尾翼デルタ実験機で、世界初のデルタ翼機でもある。1945年9月にから遷音速迎撃機として要求が出され、コンベア社では当初後退翼・Ｖ字尾翼のロケット発進・ラムジェット巡航・ターボジェット帰還機を提案したが、風洞実験で翼端失速を起こしまくったため設計を変更。ドイツのリピッシュ博士の理論に基づいてNACAが実施したデルタ翼実験のデータを取り入れ、前縁後退角60度のデルタ翼を使用した無尾翼デルタ機とすることにし、推力不十分なターボジェットエンジンを外してロケット発進・ラムジェット巡航方式を採用した。機首エアインテイク内にある円錐状の張り出しにコクピットを埋め込むという変わった形状をしており、緊急脱出装置は機首を分離する方式で、パラシュートである程度まで減速した後パイロットがコクピットから抜け出し、自らパラシュート降下する。1947年12月にXP-92の名称で実験機が完成しているが、これはアリソン製J33-A-21ターボジェットエンジンを積んており、通常のコクピットを装備していた。1948年6月9日に高速タキシー試験を行ったが、機体が傾斜して翼端を擦る恐れがあったため、離陸させて回避し、非公式初飛行となった。8月には計画中止となってしまったが、空力テスト用として実験機の開発は継続され、エンジンをJ33-A-23に強化してコクピット形状を変更、1948年9月18日に初飛行した。1949年5月に空軍に移管されてXF-92Aと改称され、1949年10月からテストを再開、1950-51年にエンジンをアフターバーナー付きのJ33-A-29に換装するなどの改修を受け、1953年にもJ33-A-19へとエンジンを積み替えて主翼に境界層フェンスを取り付け、1953年10月14日に着陸滑走時の事故で損傷するまで各種テストに使用された。このデータを元にF-102デルタダガーが開発されている。全長12.93m、全幅9.53m、総重量5.9-6.8トン。エンジンはアリソン社製J33-A-29（A/B時推力3.73トン）単発、最大速度マッハ0.95。オハイオ州デイトンにあるライトパターソン基地の空軍博物館で展示中。参考：月刊JWings9,’10、11,’04

＜ＸＦ−９８＞：AIM-4シリーズ（空対空ミサイル）を参照。

＜ＸＦ−１０２＞：F-102シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ−１０３＞：アメリカ空軍試作迎撃戦闘機。リパブリック社が開発した。XJ67ターボジェットエンジンとXRJ55アフターバーナー兼用ラムジェットエンジンを搭載し、ターボジェットとアフターバーナーで離陸、高度15000mでマッハ２に加速し、アフターバーナー部分に吸気を直接吹き込んでラムジェットに切り替え、マッハ４で飛行する。コクピットは胴体内に埋まっており、視界はペリスコープで得る。全長25m、全幅10.93m。兵装は空対空ミサイル６発とロケット弾36発。XJ67エンジンの出力不足と開発費高騰で1957年8月21日に開発中止となった。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊

＜ＸＦ−１０４Ａ＞：F-104シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦ−１０９＞：アメリカ空海軍計画超音速VTOL戦闘機。マッハ２を出せるVTOLとして要求され、ベル社の188案が採用されて1960年12月（1961年春？）にモックアップが完成して公開されたが、実機の製作には至らなかった。XF-109というのはベル社の発表によるもので、実際には名称申請が２回却下され、空軍から正式に付けられたものではない。翼端に偏向式エンジン２基ずつ、尾部にエンジン２基、コクピット後部にリフトエンジン２基を搭載している。全長18.9m、全幅7.24m、全高3.89m、総重量10.858トン。エンジンはJ85ターボジェット（推力1.18トン、A/B時推力1.75トン。リフトエンジンのみA/B無し）８基、最大速度マッハ2.3。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊丸5,’07、月刊JWings10,’09

＜ＸＦＣ−ＪＡＳ＞：アメリカ海軍の燃料電池試験無人機。主翼はＸウイングである。巡航速度30ノット、最大速度52ノット、航続時間６時間以上。2013年5月、シー・ロビンに詰めて潜航中のSSN-719プロヴィデンスのトマホーク用VLSから射出され、飛行に成功した。参考：月刊世界の艦船6,’16、5,’18

＜ＸＦＪ−１＞：FJシリーズ（艦上戦闘機）を参照。

＜ＸＦＪ−２Ｂ＞：FJ-2（艦上戦闘機）を参照。

＜ＸＦＬ−１＞：P-39戦闘機ファミリーを参照。

＜ＸＦＭ−１シリーズ＞：アメリカ陸軍航空隊試作長距離多座戦闘機、別名エアラクーダ。B-17の護衛が主任務で、ベル社が製作した。単座戦闘機がメインとなったため、量産は見送られた。参考：月刊エアワールド7,’04

　＜ＸＦＭ−１＞：試作型で、1937年に完成した。中翼配置の双発機で、プロペラは推進式である。エンジンナセル前部が射手席となっていて、エンジンナセル前方に搭載した37mm機関砲１門と7.62mm機銃１丁（スポッティングライフル兼用）を操作する。緊急時に射手がそのまま脱出するとプロペラに巻き込まれるので、翼内を這って胴体に潜り込んでから降下するという方法をとった。胴体両側面にも12.7mm機銃１丁ずつを装備する。エンジンはターボチャージャー付。乗員５名。参考：月刊エアワールド7,’04、月刊丸6,’01

　＜ＹＦＭ−１＞：２次試作型で、1938年6月に発注された。主脚を完全引き込みに変更するなどしている。飛行テストでターボチャージャーが爆発したため、２号機からはスーパーチャージャーに換えた。参考：月刊エアワールド7,’04

　＜ＹＦＭ−１Ａ＞：前輪式に変更したもの。参考：月刊エアワールド7,’04

＜ＸＦＲ−１＞：FRシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦＲ−４＞：FRシリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＦＶ−１＞：アメリカ海軍試作テイルシッター方式VTOL。1948年のVTOL艦上戦闘機要求に基づいてロッキード社が設計し、1951年3月に採用された。ロッキード社テストパイロットの苗字からサーモンという非公式ニックネームが付けられている。主翼は直線テーパー翼で、アスペクト比３、翼厚比6%。前縁にスラット、後縁に主翼全幅にわたるエルロンを持ち、翼端増槽が付く。機首両側にエアインテイク、胴体下面に排気口がある。尾翼はＸ字で、全てに舵面が用意されており、尾翼端後縁に尾輪がある。通常離陸重量5816kg、設計離陸重量6595kg、最大離陸重量7358kg。エンジンはアリソン社製XT40-A-6ターボプロップ（4000軸馬力。量産型は離昇出力7100軸馬力のXT40-A-14を予定）で、推進は二重反転プロペラ。1954年6月16日に固定式の仮主脚・仮尾脚を使って通常離陸方式で初飛行した（実際にはその前の1953年12月23日の滑走試験中に速度が上がりすぎて離陸している）。トランジッション中に機体が回転してしまうという欠点があり、量産型に積む予定のエンジン（試作用はVTOLギリギリの出力しか無い）がいつまで経っても完成せず、垂直離陸試験を行えないまま1955年6月に計画中止となった。初号機はヒラー・ヘリコプターズ社製VTOL実験機の地上試験機として使われた後にサンディエゴ航空宇宙博物館に送られ、完成直前だった２号機はペンサコーラ海軍航空博物館に展示されている。参考：月刊JWings5,’15、4,’15、月刊軍事研究7,’11、世界の傑作機No.162

＜ＸＦＶ−１２Ａ＞：アメリカ軍のVTOL実験機で、将来完成を予定していた海上統制艦に搭載するV/STOL戦闘機の原型としてロックウェル社で1971年10月から開発された。原型機はA-4の前部胴体と降着装置、F-4のエアインテイクと主翼桁間構造、F-14Bに搭載予定だったF401エンジンなどをかき集めて1977年7月に完成した。前部カナード翼付きの無尾翼デルタ翼機で、主翼端に垂直安定板と方向舵が付いている。V/STOLはオーギュメンター・ウイングにより行い、エンジン排気を主翼とカナードから下に噴射して周囲の空気ごと地面に押しつけて浮上する。主翼は高翼配置で後退角35度、下反角10度で、エジェクターフラップ部分にチタン製のハニカム構造を使用している他はアルミニウム合金製である。垂直安定板は19度外側に傾けてあり、その下に35度傾いたフィンを設けた。カナードは低翼配置で、下反角５度、フルスパンの後縁フラップを装着しており、高速時の操縦翼としても使用される。全長13.39m、全幅8.69m、全高3.15m、運用自重6.26トン、VTOL最大重量8.845トン、STOL最大離陸重量11トン。エンジンはプラット＆ホイットニー社製F401-PW-400（ミリタリー推力7.438トン、A/B時推力12.74トン）単発、最大速度マッハ1.5-1.6（マッハ2.2-2.4？）、航続距離850海里以上。兵装は主翼端と胴体下面両側に装備する予定だった。乗員１名。完成後はホバリング・リグを使用したテスト飛行の後、実際にVTOL形式での飛行に入ることになったが、揚力を140%増加できる筈のオーギュメンター・ウイングが70%増の性能しか示さなかったため、１ミリたりとも浮かず、飛べないままで1981年に計画中止となった。参考：世界の軍用機1979、月刊軍事研究7,’11、月刊Jwings4,’00、月刊丸2,’08、ワイルドウェポン

＜ＸＦＹ−１＞：アメリカ海軍試作テイルシッター式VTOL艦上戦闘機。1948年に要求を発出し、1951年3月にコンベア社の案が採用された。非公式にポゴ（Pogo。日本での商品名はホッピング）というニックネームを付けられている。胴体はコクピットとターボプロップエンジンを収めた短いもので、機首のプロペラは二重反転式である。主翼は前縁後退角52度のクリップドデルタを採用、水平尾翼は無く、垂直尾翼は背部と腹部両方に付く。主翼及び垂直尾翼の後端からは車輪が伸びていて、離着陸時には機体を垂直に立てる。離着陸時の視界確保のため、座席を前に45度傾けることができた。緊急時には腹部垂直尾翼を爆発ボルトで吹き飛ばし、胴体着陸する。全長10.66m、全幅8.43m、垂直尾翼幅6.98m、自重5345kg、最大離陸重量7371kg。エンジンはアリソン製YT40-A-6ターボプロップ（5850馬力）単発、プロペラはカーチス・ライト社製二重反転（３翅×２、直径4.87m）、最大速度982km、実用上昇限度13320m。量産型ではT40-A-14ターボプロップ（7100馬力）を積む。両翼端に20mm連装機関砲ポッド計２基または70mmロケット弾計46発（25連装ポッド計２基？）を搭載する計画もあった。乗員１名。1954年8月1日に初の垂直離着陸試験を行い、11月2日に初の垂直離陸・水平飛行・垂直着陸を実施した。操縦性に問題があり、着陸時にはスピードブレーキの無い機体を減速させるために急激な引き起こしを行い、機体が垂直で安定したら翼端ポッドに装備するレーダー高度計で得た降下率の値と、後ろを振り返ってなんとか見える地上の様子を確認しながら慎重に降りるという作業が必要で、着艦はほぼ不可能であり、性能もジェット戦闘機に及ばず、1956年8月に計画中止となった。1973年からスミソニアン航空宇宙博物館に展示されている。参考：月刊JWings4,’15、週刊エアクラフトNo.68、月刊軍事研究7,’11、月刊航空ファン10,’17

＜ＸＨ−１＞：AH-2シリーズ（攻撃ヘリ）を参照。

＜ＸＨ−１Ａ＞：UH-1ヘリ・ファミリーを参照。

＜ＸＨ−２＞：AH-2シリーズ（攻撃ヘリ）を参照。

＜ＸＨ−１８＞：ケレット・オートジャイロ社が1945年にアメリカ陸軍に提案したヘリコプターで、陸軍航空軍（後に空軍に移行）ではスカイクレーンのニックネームを付けた。戦車を降着装置４本の間に吊り下げて川などの踏破困難な地形を飛び越えるのが主任務である。前脚と前輪はB-25、後脚と後輪はC-54、コクピットはCG-15の流用で、胴体に外板は無く、両側にエンジンが剥き出しで装着されている。トルク打ち消し機構を省くため、ローターブレード先端からエンジン圧縮機抽出高圧空気を噴出して回転させる方式を採用しているが、ベアリングで胴体と接触している部分に摩擦が発生してローター回転方向と同じ方向に機体が回転してしまうため、テイルローターも付いている（ヨー制御にも使用する）。メインローターは直径40m、幅1.8m、NACA23018翼型という分厚い超大型のもので、内部に高圧ガス配管と燃料配管が通っていて、先端部に４カ所の燃焼室があり、圧縮空気だけでなく燃焼ガスを噴出することもできる。全長16.25m、メインローター直径40m、全高9.17m、自重12.956トン、最大離陸重量19.731トン。エンジンはJ35ターボジェット（圧縮空気抽出用ガスタービンとして使用する）双発、ローター出力1000馬力相当（圧縮空気）／3500馬力相当（燃焼ガス）、最大速度145km、実用上昇限度3995m、航続距離64km。1949年に開発計画が25万ドルでヒューズ社に売却され、1950年3月に地上試験が開始され、ベアリングをローラーからボールベアリングに変更しピッチ制御機構を強化するなどの改修を加えて1952年9月16日に初飛行した。ただフットペダルが重すぎて危険と判断され、高度30mまで上昇しただけに終わった。その後改善を受けて飛行テストが繰り返されたが、ローター１回転あたり３回の周期で振動を起こすためローター機構が持たず、ブレードに140kgの錘を追加したが、1955年12月までに10時間ほど飛行したところでブレードが寿命となり、耐用時間が短すぎるということで開発中止になった。参考：月刊JWings6,’11

＜ＸＨ−２１＞：H-21シリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＸＨ−２６＞：アメリカ陸軍試作ティップ・ジェット方式ヘリコプター、別名ジェット・ジープ。アメリカン・ヘリコプター社が開発したティップ・ジェット方式ヘリコプターに注目して試作を要求したもので、社内名称はXA-8である。分解してジープで牽引するトレーラーに載せ、現場で２名が20分かけて組み立てるというコンセプトで、１名がぎりぎり座れるキャビンと短いテイルブーム（後部に水平安定板とその翼端に垂直安定板が付く）、２翅メインローター（翼端にパルスジェットエンジン付き）、１翅テイルローター（反対側にマスバランスがある）、スキッド式降着装置を持つ。メインローター直径7.9m、自重181.6kg、総重量454kg。エンジンはAJ-7・5-1パルスジェット（推力16.8kg）双発、最大速度129km、実用上昇限度1220m、航続時間1.5時間。初号機は1952年7月3日に初飛行し、５機が生産されてアメリカ陸空軍のテストに供されたが、30km以上先まで響く騒音が解決できず、採用されなかった。参考：月刊JWings5,’12

＜ＸＨ−２８＞：アメリカ空軍試作ティップ・ジェット方式ヘリコプター。XH-18の実用型で、1951年にヒューズ・エアクラフト社と開発計画を結び、1954年8月に設計を終了してモックアップが製作された。胴体と脚は外板で覆われており、ローターはチタニウム製４翅である。M4中戦車を吊って80km飛行するのが目標だったが、1955年12月にXH-18共々開発中止になった。参考：月刊JWings6,’11

＜ＸＨ−３３＞：XV-3（VTOL実験機）を参照。

＜ＸＨ−４０＞：UH-1シリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＸＨ−５１Ａ＞：アメリカ陸海軍試作ヘリコプター。ロッキード社が開発した。リジッド型ローターの研究機で、リード・ラグ・ヒンジとフラッピング・ヒンジを省略している。ただ当時の金属製素材ではローターにかかる外力を弾性で吸収しきるのに無理があり、ローターマスト頂部に制御ジャイロと称する短い棒を３翅のメインローター間に計３本生やし、ジャイロ効果で残存影響を打ち消すようにした。機首はガラス張りで、コクピットはサイド・バイ・サイド、後席も用意されているが観測機材で埋まっている。テイルブーム後部に水平安定板があり、テイルブーム尾部から上に延びる垂直安定板先端左側に２翅のテイルローターが付く。エンジンはプラット＆ホイットニー・カナダ社製PT6B-9ターボシャフト（550馬力）単発。1962年に初飛行した。後に高速飛行時の安定性を強化するためメインローターを４翅とし、制御ジャイロも４本に増やしたモデル286に改造され、1967年1月に宙返りを行って世界初のヘリによる宙返りを記録している。更に胴体下部両側に翼を装着し、左翼付け根にプラット＆ホイットニー社製J60-2ターボジェットエンジンを装着、右翼端にバラストポッドを搭載して複合動力ヘリに改造され、1967年11月に緩降下で486.9kmの速度記録を出した。参考：月刊JWings3,’18

＜ＸＨ−５９Ａ＞：アメリカ陸軍試作ヘリコプター。1972年2月7日に２機の製作が決定し、シコルスキー社が開発した。社内名称はS-69。通常のヘリは、前進速度が上昇すると、後進側のローターブレードが受ける気流速度が低下し、失速に陥って揚力が減少してしまうため、従来の高速試験ヘリでは機体に固定翼を取り付けて高速前進中の揚力を補っていた。これに対し、前進側のローターブレードが発生する揚力はそのままで、後進側のローターブレードの揚力は利用しない方式をシコルスキー社が1964年から前進ブレード構想ABC（Advanced Blade Concept）として検討しており、これをテストするのが主目的である。ローターが１組だと左右の揚力バランスが崩れてひっくり返るため、二重反転ローターを採用した。胴体は全金属製モノコック構造で、双垂直尾翼（方向舵付き）を持ち、テイルローターは無い。メインローターは全金属製で、３翅ブレードを上下２段に装備している。取り付けはリジッド式で、上下ローター間隔を極力短縮した。降着装置は前輪式完全引き込み脚。1973年7月26日に初飛行したが、8月に低速飛行時サイクリック・ピッチ・コントロールの見積もりが低すぎたのが原因で墜落してしまい（総飛行時間４時間）、1975年7月21日から２号機で飛行試験を再開した。結果、二重反転ローター機特有の運動性・速度性能の良さを発揮し、最大水平速度160ノット、緩降下時194.5ノット、横進飛行速度40ノット、後進速度30ノット、荷重2.2Gを記録した。その後、J60-P-3Aターボジェットエンジン２基を胴体両側に付けてYH-59Aハイブリッド・ヘリに改造され、水平速度300ノットを目指したテストを1978年末から実施、1979年4月に水平飛行で204ノットを記録している。全長12.62m、胴体長12.42m（12.24m？）、ローター直径10.97m、全高3.94m、設計離陸重量4.082トン（XH-59A）／5.035トン（YH-59A）。エンジンはプラット＆ホイットニー・カナダ社製PT6T-3Bツインパック・ターボシャフト（1800馬力。1825軸馬力？）１基とP&W社製J60-P-3Aターボジェット（推力1.36トン）２基、最大速度160ノット、ホバリング高度限界2040m（地面効果内、XH-59A）／183m（地面効果内、YH-59A）。乗員２名。1981年までテストが行われ、高速性能は発揮できたものの、ローター回転数制御などがメカニカル機構のためコントロールに限界があり、計器を読めない程の振動に悩まされて実用性は無かった。シコルスキー社はエンジンをT700-GE-700双発に換装して尾部にプッシャープロペラを装着、ターボジェットエンジンを外したXH-59Bを提案したが、採用されなかった。参考：アメリカ空軍の第一線機、世界の軍用機1979、1982、月刊航空ファン6,’11、月刊軍事研究3,’12、6,’11

＜ＸＨＲＰ−１＞：パイアゼッキ社のタンデムローター式ヘリコプター。試作機は1945年3月21日に初飛行した。量産型は1948年8月に完成し、アメリカ海軍や海兵隊に納入されている。参考：月刊軍事研究9,’07

＜ＸＩＭ−９９＞：ボマーク・シリーズ（地対空ミサイル）を参照。

＜ＸＪ−３＞：J-3シリーズ（ターボジェットエンジン）を参照。

＜ＸＪＬ−１＞：コロンビア・エアクラフト社の水上機。J2Fの後継として第２次大戦中から開発した。全長13.75m、全幅15.24m、全高4.88m。エンジンはライトR-1820-56（1350kW）単発、最大速度191.5km。試作機初飛行が終戦後の1946年10月25日にずれこみ、飛行試験機２機と静強度試験機１機が完成したのみで開発中止になった。参考：月刊JWings5,’11

＜ＸＪＲ２Ｆ−１＞：UF-1シリーズ（飛行艇）を参照。

＜ＸＪＲ４００＞：陸上自衛隊の警務用オートバイ。ヤマハ製ロードスポーツ型オートバイに赤色灯、サイレン、スピーカーなどを追加したものである。参考：スピアヘッドNo.6

＜ＸＫ−２＞：K-2（戦車）を参照。

＜ＸＫＯ−１＞：KT-1ファミリー（試作機）を参照。

＜ＸＬ−５Ｆ＞：L-5シリーズ（観測機）を参照。

＜ＸＬ−６＞：L-6シリーズ（観測機）を参照。

＜ＸＬＩＭ−４９Ａ＞：アメリカ陸軍対弾道ミサイル用地上発射核ミサイル、別名スパータン。ナイキ・ゼウスの改良型で、セーフガードABMを構成する。大気圏外でW71水爆を炸裂させて強力なＸ線を放出し、敵弾道ミサイルの弾頭を破壊する。弾体重量13トン。射程900km。実用性に難があったのと、ABM条約の締結により、1974年に配備から外された。参考：アメリカの核兵器、核兵器図鑑

＜ＸＬＮＰ−１＞：アメリカ海軍の練習用グライダー。TG-8の海軍型である。参考：週刊エアクラフトNo.130

＜ＸＬＮＴ−１＞：L-2ファミリー（グライダー）を参照。

＜ＸＬＲ２５０＞：陸上自衛隊のオートバイ、別名エル・シノア250。ホンダ技研工業の250ccオートバイである。全長2.17m、全幅0.86m、全高1.2m、重量121kg。エンジンは空冷（排気量248cc）、最大速度135km。リアブレーキはドラムブレーキ。師団・旅団所属の偵察隊などに配備された。１個分隊は4-6台編成で、２台１組で行動する。参考：自衛隊装備カタログ1981、JGround Vol.11、自衛隊装備年鑑1996、スピアヘッドNo.6

　＜警務用＞：交通整理・車両誘導用。全長2.11m、全幅0.855m、全高1.085m、重量217kg。最大速度160km。参考：自衛隊装備年鑑1996

　＜偵察用＞：偵察・連絡用。全長2.165m、全幅0.86m、全高1.21m、重量121kg。最大速度120km。参考：自衛隊装備年鑑1996

＜ＸＬＲＡ−１＞：アメリカ海軍の強襲上陸用水陸両用グライダー。強襲上陸時にPBYで牽引し、１個連隊715名を突入させるのが主任務で、アライド・アビエーションが開発した。主翼は低翼配置の直線翼。全幅22m。乗員２名。兵員10名を搭載できる。100機を発注し、試作機２機で1943年春からテストされたが、防備を固めたところにグライダーで突っ込むのは無謀ということで、開発中止となった。参考：月刊航空ファン1,’20、月刊丸4,’99

＜ＸＬＲＱ−１＞：アメリカ海軍の水陸両用グライダー。XLRA-1と同じ経緯でブリストルが開発した。全幅22m。乗員２名。兵員10名を搭載できる。100機を発注し、試作機２機で1943年春からテストに入ったが、XLRA-1と同じく開発中止となった。参考：月刊航空ファン1,’20、月刊丸4,’99

＜ＸＬＵＵＶ計画＞：S201（イギリスUUV）またはオルカ（アメリカUUV）を参照。

＜ＸＭ１（ＧＭ）＞：M-1シリーズ（戦車）を参照。

＜ＸＭ１（クライスラー）＞：M-1シリーズ（戦車）を参照。

＜ＸＭ３＞：アメリカ陸軍武装ヘリコプター型UH-1用アーマメント・サブシステムで、1963年5月に開発された。XM156マウントに2.75インチ（70mm）ロケット弾チューブ24連（４×６列）箱形ポッドを搭載したもので、機体左右に１基ずつ搭載する。システム総重量は、１発4.5kgのロケット弾計48発を含め652kg。発射は２連射または12連射または48斉射で、照準は機長がMk.�[レティクル・サイトで行う。参考：月刊航空ファン7,’00、月刊JWings6,’13

＜ＸＭ４＞：アメリカ陸軍予備役大尉グレゴリー・Ａ・ピッケル氏が考案した仕様変換型歩兵戦闘車（RIFV）。M-1A1の車体を流用した歩兵戦闘車で、M-1A1のコンポーネントと75%が共通である。車体前部に乗員室、中央に兵員室、後方左に機関室、右に搭乗員用通路があり、上面中央には搭乗歩兵用ハッチ３基を持つ。戦闘重量50-55トン。エンジン出力1000-1200馬力、路上最大速度72km、路外最大速度48km。武装は7.62mm/12.7mm機銃または自動てき弾発射機で、参加する紛争強度によって付け外しする。装甲厚は均質圧延鋼板換算で600mm（対徹甲弾）／1300mm（対HEAT）で、高強度紛争参加時なら更にリアクティブアーマーと、PDSと呼ばれるクレイモア地雷のような対人近接防御兵器を装備する。搭乗歩兵８名。参考：月刊軍事研究4,’97

＜ＸＭ６Ｅ３＞：M6E3（アーマメント・サブシステム）を参照。

＜ＸＭ８＞：M8（空挺戦車）またはOICW（小銃）を参照。

＜ＸＭ１２＞：アメリカ陸軍のガンポッド。SUU-16/Aバルカン砲ポッドのアメリカ陸軍型である。参考：月刊PANZER12,’02

＜ＸＭ１６＞：XM21（ミニガン・システム）を参照。

＜ＸＭ１８Ｅ−１＞：アメリカ陸軍のガンポッド。SUU-11A/Aミニガンポッドのアメリカ陸軍型で、ベルトリンク給弾式のため、発射速度が毎分4000発になっている。参考：月刊PANZER1,’03

＜ＸＭ１８Ｅ−２＞：アメリカ陸軍のガンポッド。SUU-11A/Aミニガンポッドのアメリカ陸軍型で、発射速度が毎分2000と毎分4000発の切り替え式になった。参考：月刊PANZER1,’03

＜ＸＭ１９＞：アメリカ軍試作7.62mmガンポッド。M60機銃２丁を収容する。SUU-11/Aに負けて試作のみに終わった。参考：月刊軍事研究10,’15

＜ＸＭ２１＞：アメリカ陸軍のアーマメント・サブシステム。UH-1BヘリにM134ミニガンを搭載するための器材で、当初はXM16と呼ばれた。設計はジェネラル・エレクトリック社とスプリングフィールド工廠。UH-1Bにはスタブウイングが付いていないので、アングルを後付けして７連装80mmロケットランチャーM158とM134ミニガンを搭載する。参考：月刊PANZER1,’03

＜ＸＭ２２＞：アメリカ海軍SEALsが仮制式化した突撃銃で、オリジナル名称はストーナーM63。レシーバー、銃身、給弾機構、撃発機構などはユニット化されており、これらを交換することでカービンや機関銃などに変換できる。作動はガス圧利用式。全長980mm、銃身長500mm、重量4.55kg。ライフリングは４条右回り。使用弾は5.56mm×45弾、装弾数30発。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＸＭ２３＞：アメリカ海軍SEALsが仮制式化した突撃銃。XM22の短銃身・折り畳みストック版である。全長930mm／675mm（ストック折り畳み時）、重量3.8kg。ライフリングは６条右回り。使用弾は5.56mm×45弾、装弾数30発。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＸＭ２４＞：アメリカ陸軍試作105mm戦車砲。M68戦車砲の長砲身型である。砲身長7m、口径長65。参考：月刊世界の艦船1,’79別冊

＜ＸＭ２５＞：アメリカ陸軍20mm機関砲ポッド。SUU-23/Aを採用したものである。参考：月刊PANZER12,’02

＜ＸＭ２５＞：アメリカ陸軍が開発中の25mmグレネードランチャー、別名IAWS（Indivirual Airburst Weapon System）。OICWの開発が失敗したので、スマートグレネードだけを取り出して威力不足解消のため口径を25mmに拡大したものである。システム開発担当はヘッケラー＆コッホ社とアリアント・テクシステムズ社。ランチャーは小銃型で、上部にL3イオス・ブラシアー社製XM104火器管制装置を装着する。XM104にはレーザー測距機、デジタルコンパス、信管セット装置、弾道コンピュータが組み合わされていて、目標位置をてき弾に送信、てき弾が目標までの自転数を計算して敵の頭上で空中炸裂する。照準器は光学と赤外線暗視が用意されており、倍率は両者とも２倍。使用弾は25mm×40弾で、弾種は榴弾（破片を毎秒1500mで周囲6mに撒き散らす）、対人、サーモバリック、非致死性、ドア破壊、徹甲（装甲貫徹力50mm）、訓練など。信管は空中炸裂、着弾起爆PD（Point Detonation）、遅延起爆PDD（Point Detonation Delay）の３モードを持ち、XM104からの指令で切り換えられる。全長749mm、システム総重量6.35kg。ガス圧作動式セミオートで、弾倉は４発入り箱型。初速毎秒210m、有効射程500m（直撃）／700m（空中炸裂）、最大射程1000m。2005年までにプロトタイプ６丁がアメリカ陸軍に配備された。2010年10月には第101空挺師団に５丁と弾薬1000発を配備して不朽の自由作戦アフガンで実戦テストに投入、高い評価を得た。2013年から量産予定だったが、弾薬が１発1000ドルするので二の足を踏んでいるようである。参考：朝雲、ストライク・アンド・タクティカルマガジン5,’12、月刊軍事研究11,’14、6,’07、11,’11

＜ＸＭ２６＞：シーモア・システムズ社がアメリカ陸軍制式M4ショットガンの後継として開発している12ゲージ・ショットガン。単体で使用できる他、ストックを外せばライフル下部に取り付けて使用することもできる。銃口には伸縮式のリードが付いており、ドアの蝶番を破壊する際にはこれを伸ばして安全距離を取ることができる。装填・排莢は本体左のレバーを操作することで行う。装弾数５発。参考：月刊軍事研究6,’07

＜ＸＭ２７Ｅ−１＞：アメリカ陸軍のアーマメント・サブシステム。OH-6A偵察ヘリコプターを武装化すべく開発された。XM70E-1照準器を機内に収容し、パイロット後方に2000発入りベルトリンク弾倉とアングル保持用パイプを設け、この上にM134ミニガンを固定してカバーを掛けている。リンクの排出用に、エンジンの排気負圧を利用してリンクを吸引するシステムを搭載した。参考：月刊PANZER1,’03

＜ＸＭ２９＞：OICW（歩兵火器）を参照。

＜ＸＭ３５＞：アメリカ陸軍試作アーマメント・サブシステム。M195ガトリング砲と950発ベルトリンク弾薬の給弾システムを組み合わせている。AH-1G用に試作されたが、採用されなかった。参考：月刊PANZER12,’02

＜ＸＭ４０Ｅ５＞：アメリカ軍のクラスター兵器用子爆弾。CBU-40/Aに収容される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＸＭ４１Ｅ１＞：アメリカ軍のクラスター兵器用子爆弾。CBU-39/Aに収容される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＸＭ９３＞：M93（地雷）を参照。

＜ＸＭ１００＞：アメリカ軍の吸着式除洗システムSDS。民間企業が開発し、1999年4月に陸・海・空軍に採用された。酸化アルミニウム化合物で作られた吸着剤で、スプレータイプである。参考：月刊軍事研究8,’02

＜ＸＭ１０１＞：アメリカ陸軍の各種車両用共通遠隔操作機銃CROWS。レコン・オプティカル・インコーポレーション製で、M1117装甲治安車両用に開発された。２軸安定化装置を備えており、M249、M240、M2、Mk19、GAU-19/Aなどを搭載可能。第２世代FLIR、18倍・27倍切り替え式昼夜間兼用照準器、レーザー測距器も装備しており、探知距離5km、識別距離2km。高度なFCSにより、レーザー測距器のデータに基づいて弾道計算を行い、照準を自動補正できる。照準と機銃の動きを別にすることも可能。機銃台座の左が弾薬搭載スペースで、12.7mm弾なら500発、40mmてき弾なら96発、7.62mm弾または5.56mm弾なら2000発以上を搭載できる。2003年12月、原型完成の段階でイラクに投入され、M1114やM1117に搭載して実戦投入された。M93フォックスやストライカーへの搭載も試験中。2005年現在、前生産試験の段階にある。参考：月刊軍事研究2,’05、月刊PANZER7,’05

＜ＸＭ１０７＞：アメリカ軍12.7mm狙撃銃。有効射程1400m以上で、破壊力も大きく、イラク戦争では1400m先の敵兵に初弾命中させて胴体を真っ二つにしてしまった。照準用のレオポルド・サイトは弾道に一致しておらず、区切りが500mごとと大雑把で、使えない。参考：月刊軍事研究4,’04

＜ＸＭ１１１＞：TADM（核地雷）を参照。

＜ＸＭ１３０＞：アメリカ陸軍20mmガトリング砲。GAU-4/Aを採用したもので、XM-25ポッドに組み込まれている。参考：月刊PANZER12,’02

＜ＸＭ１３３＞：GE社の試作ミニガン。20mmガトリング砲GAU-4/Aのシステムをスケールダウンして1965年から製作されたが、M134（GAU-2B/A）と比較して性能に劣るため採用されなかった。参考：月刊PANZER1,’03

＜ＸＭ１４１＞：アメリカ軍70mmロケット弾７連装ランチャー。参考：月刊JWings6,’13

＜ＸＭ１４８＞：アメリカ陸軍試作小銃てき弾発射機。M79グレネードランチャーをM16ライフルにくっつけたもので、M79の銃身をM16のハンドガードの下に付け、照準器をランチャー左に設置、トリガーをM16のトリガー・ガードの下まで延長している。M16も普通に発射できるので、護衛が要らない。ベトナム戦争に投入され、後に改良型のM203が開発された。参考：コンバット・バイブル

＜ＸＭ１５０＞：アメリカ陸軍MBT70試作戦車用30口径152mmガンランチャー。MGM-51シレイラ対戦車ミサイル、APFSDS弾、HEAT弾、フレチェット弾などを発射できる。シレイラの射程が短くHEAT弾と被る上、FCSが複雑になり故障が頻発、実用化には至らなかった。参考：月刊軍事研究2,’12

＜ＸＭ１５１＞：M151シリーズ（ジープ）を参照。

＜ＸＭ１５１Ｅ１＞：M151シリーズ（ジープ）を参照。

＜ＸＭ１５１Ｅ２＞：M151シリーズ（ジープ）を参照。

＜ＸＭ１５６＞：アメリカ陸軍試作クラス�T無人機。RQ-16Aがベースで、主任務は偵察、観測、IED捜索などである。ダクテッド・ファン型で、重量18kg。エンジン出力10馬力。2010年に開発中止になった。参考：月刊軍事研究2,’09、10,’12

＜ＸＭ１５７＞：アメリカ陸軍試作クラス�U／�V無人機。RQ-16Aをベースに開発したが、2010年に開発中止になった。参考：月刊軍事研究10,’12

＜ＸＭ１５７＞：アメリカ軍のM16アーマメント・サブシステム用2.75インチ（70mm）ロケット弾７連装ポッド。個々のチューブが交換できず、前方装填式で安全性に欠け、1964年中に使用停止となった。参考：月刊航空ファン7,’00

＜ＸＭ１５８＞：アメリカ軍のM16アーマメント・サブシステム用2.75インチ（70mm）ロケット弾７連装ポッド。個々のチューブが交換可能で、後方装填式のため安全性も高く、1965年以降は専らこちらが使用された。参考：月刊航空ファン7,’00

＜ＸＭ１５９＞：アメリカ軍2.75インチ（70mm）ロケット弾19連装ポッド。XM3サブシステム用24連装ポッドを軽量化するために製作された。弾数は少ないが、搭載ヘリの機動性と航続性能の改善が可能となった。参考：月刊航空ファン7,’00

＜ＸＭ１７７シリーズ＞：M16小銃の短銃身型。採用されなかった。参考：月刊軍事研究4,’99

＜ＸＭ１７７＞：銃口には減音機能を持つフラッシュ・ハイダーを装着している。全長800mm、重量3kg。発射速度毎分850発、装弾数30発。参考：月刊軍事研究4,’99

＜ＸＭ１７７Ｅ１＞：銃身を10インチ（254mm）にしたもの。参考：月刊軍事研究4,’99

＜ＸＭ１７７Ｅ２＞：E1では曳光弾の発火不良が見られたため、銃身を11インチ（279mm）に延長したもの。参考：月刊軍事研究4,’99

＜ＸＭ２１４＞：アメリカ空軍計画5.56mmガトリング砲、通称シックス・パック。7.62mmガトリング砲GAU-2B/Aのスケールダウン版である。空中からでは威力不足が予想され、計画のみで中止された。三脚設置式の地上型も検討されたが、弾薬消費量が多すぎて陣地防御には向かないとされ、こちらも採用されなかった。参考：月刊PANZER1,’03

＜ＸＭ２４６＞：アメリカ軍試作自走高射機関砲。M247の対抗馬としてジェネラル・エレクトリック社が開発した。エリコン35mm機関砲と、ファランクスをベースとしたFCSを搭載している。M247に負けて採用されなかった。参考：世界の軍用車両(2)

＜ＸＭ２６１＞：アメリカ軍M1911拳銃用の対人殺傷用ショット弾。参考：コンバット・バイブル

＜ＸＭ２９１＞：アメリカ陸軍ウォーターヴリート兵器廠の試作140mm戦車砲、別名ATACS（先進戦車砲システム）。砲口エネルギーは18メガジュール。砲弾重量28.5kgで、分離装薬式だが、XM91自動装填装置により発射速度毎分8-12発を発揮する。参考：月刊軍事研究4,’01

＜ＸＭ３０７＞：アメリカ陸軍がMk19の後継として設計した25mmグレネードランチャー、別名ACSW（先進自衛火器）。25mm×59弾を使用するので、XM25用25mm×40弾は使用できない。部品５つを交換するとXM312になる。FCS計画の一環だったが、計画ごとキャンセルされた。参考：月刊軍事研究9,’14、11,’11

＜ＸＭ３１２＞：アメリカ陸軍がM2の後継として設計した12.7mm重機関銃。XM307とコンパーチブルで、部品を交換すればXM307に早変わりする。発射速度毎分260発。こちらもFCS計画ごとキャンセルされ、XM806のベースになった。参考：月刊軍事研究9,’14、11,’11

＜ＸＭ３６０＞：アメリカ陸軍が将来型戦車MCS用に開発していた軽量120mm戦車砲。砲身重量771kg、全備重量1860kg。使用弾はアクティブ装甲や爆発反応装甲を装備した主力戦車も破壊できる先進運動エネルギー徹甲弾AKE、強化コンクリートに0.76×1.3mの穴を開けられる多目的榴弾LOS-MP、遠距離目標用のXM1111。試作砲塔に搭載して実射テストも行われていたが、MCSごと開発中止になった。参考：月刊軍事研究2,’10、7,’09

＜ＸＭ４０８＞：アメリカ陸軍試作3/4トン６×６輪トラック。M151ジープの車体後部を0.98m延長して６×６輪（前１軸・後２軸）にし、リア・サスペンションをリーフ・スプリングに変更したものである。貨物搭載量0.7トン弱。乗員８名。フォード社で1958年に４両が試作されてテストされたが、採用されなかった。参考：THE JEEP

＜ＸＭ４３７Ｅ１＞：アメリカ陸軍４×４輪16トン屈折式輸送車両。キャタピラー社の開発で、M520ゴーアを大型化したような形状をしている。回収車や燃料輸送車といったバリエーションも作られたが、大型過ぎたため運用に難があり、殆ど使われなかった。参考：月刊PANZER7,’11

＜ＸＭ７０１＞：アメリカ軍試作歩兵戦闘車。MICV65に応じてパシフィックカー・アンド・ファウンドリー社が提案した。M109の車体を流用して兵員室と銃眼を設け、20mm機関砲M139と7.62mm機銃を装備する砲塔を載せたものである。重量27トン。1964年3月に試作が決定し、1966年までテストが行われたが、重すぎてC-141での輸送ができない、図体が大きすぎるなどの欠点があり、ベトナム戦争による財政逼迫もあって開発中止になった。参考：M1A1戦車とM2/3戦闘車

＜ＸＭ７２３＞：アメリカ軍試作歩兵戦闘車。XM765歩兵戦闘車では能力不足だったため、装甲と速力を強化したもので、FMC社が開発した。車体のベースはLVTP-7で、装甲鋼板とアルミ装甲によるスペースドアーマーを採用し、14.5mm弾に対する抗堪力を得た。武装は１名用砲塔に装備した20mm機関砲M139で、車体側面と後面には銃眼計６個を持つ。最大速度は72kmだが、トランスミッションの性能が不良だった。乗員２名＋乗車歩兵９名。機関砲を当時開発中の外部動力作動式に換装する計画が出て砲塔の改設計が必要となった上、XM800との統合化計画も浮上し、M2ブラッドレイを開発することになった。参考：M1A1戦車とM2/3戦闘車

＜ＸＭ７３４＞：アメリカ軍の試作装甲兵員輸送車。M113に連装機銃装備の銃塔を取り付けたものである。参考：M1A1戦車とM2/3戦闘車

＜ＸＭ７６５＞：アメリカ軍試作歩兵戦闘車。BMP-1の出現に伴い、1968年にアメリカ軍が設置した調査委員会が歩兵戦闘車の必要性を認めたため、同年にMICVプロジェクト局が設立され、検討を開始した。これにFMC社が提示したのが本車で、M113をベースにイスパノスイザ20mm機関砲を搭載したものである。しかし86師団編成で予定された新型戦車（後のM-1）に追随するには機動力が足らず、攻撃力も防御力も不足していて、アメリカ軍では採用されず、YPR765のベースとなった。参考：M1A1戦車とM2/3戦闘車

＜ＸＭ７７７＞：M777シリーズ（榴弾砲）を参照。

＜ＸＭ７８５＞：アメリカ軍155mm榴弾砲用核砲弾。M454核砲弾の後継として開発され、W82中性子弾頭を装備する。長さ871mm、直径153mm、重量43kg。M549RAPとセットで運用され、射程22-30km。M109自走砲、M198牽引砲、M114牽引砲から発射可能。参考：アメリカの核兵器、月刊PANZER10,’03、ミリタリー・バランス1989-1990、核兵器図鑑

＜ＸＭ８００＞：アメリカ陸軍試作機甲偵察車。M114とM551の両方を更新する車両として1971年10月からFMCとロッキードで競争試作された。1973年からテストされ、FMCの方が高評価を得たが、ベトナム戦争の戦費がかさんでおり、1974年11月に開発中止となって歩兵戦闘車開発計画と一体化され、M-3ブラッドレイに後を譲った。参考：M1A1戦車とM2/3戦闘車

＜ＸＭ８０３＞：MBT70シリーズ（試作戦車）を参照。

＜ＸＭ８０６＞：ジェネラル・ダイナミクス社とIGG社がM2重機関銃の後継として開発した12.7mm機銃。XM312がベースで、軽合金や樹脂を多用しており、M2重機関銃の半分以下の重量で、同じ弾薬を使える。最大発射速度も半分だが、実用上は支障が無く、発射反動を６割減らすことに成功した。更に発射速度の遅い狙撃モードもあり、遠距離精密射撃も可能。ピカティニー軌条を標準装備する。本体重量18kg、三脚ありで28kg。発射速度毎分40発（狙撃モード）／毎分264発（最大）。2012年からアメリカ陸軍でテストする予定だったが、予算不足で調達の見込みが立たないとして中止になり、M2重機関銃をM2-QCBに改修して済ますことになった。参考：月刊軍事研究9,’14、4,’12、5,’11、11,’11

＜ＸＭ８０８＞：アメリカ陸軍計画装輪偵察車両。ロッキード社がプライベート・ベンチャーで開発したツイスター高機動装輪車両をベースとしている。前部車体と後部車体にそれぞれ２軸４輪のタイヤとエンジンを持ち、両者が三次元屈折ジョイントで結合されていて、高い不整地踏破能力を持つ。1968年に開発契約が結ばれたが、途中で要求が変わったのでキャンセルされた。参考：月刊PANZER7,’11

＜ＸＭ９３５＞：アメリカ陸軍が開発している120mm迫撃砲弾。M933/M934迫撃砲弾の頭部に155mm榴弾用４枚カナード翼付き精密誘導キット信管、尾部に射程延伸用フォールド・バック・フィンを取り付けたGPS誘導砲弾である。CEP10m以内。第101空挺師団などに試験配備されており、2011年3月には不朽の自由作戦アフガンで実戦テストが行われた。参考：月刊軍事研究8,’13

＜ＸＭ９４３＞：アメリカ陸軍が開発していた120mm戦車砲弾で、別名STAFF。曲射弾道を取り、頂部に達して下降する段階で弾頭部のミリ波センサーが作動し、低空飛行中のヘリコプターや戦車の上面を探知、破壊する。予算不足で2000年に開発が打ち切られた。参考：月刊軍事研究7,’08

＜ＸＭ９８２＞：エクスカリバー（誘導砲弾）を参照。

＜ＸＭ９９１／Ｕ＞：アメリカ軍のＬ字型ライト。フラッシュも可能で、底には予備電球、３種のレンズを収容する。スリングなどに取り付けて使用できるので、手が塞がらず便利。参考：コンバット・バイブル

＜ＸＭ１１０９＞：M1114（装甲車）を参照。

＜ＸＭ１１１１＞：アメリカ軍がMCS用XM360戦車砲向けに開発していた120mm中射程弾MRM。有効射程16km（2-12km？）で、徹甲弾型のMRM-KE（加速用ロケット付き。飛翔速度マッハ４）とHEAT型のMRM-CEがある。複合センサー（MRM-KEがミリ波レーダー＋セミアクティブレーザー、MRM-CEが赤外線画像＋セミアクティブレーザー）を搭載しており、撃ち放しが可能。参考：月刊軍事研究2,’10、2,’11、11,’11

＜ＸＭ１１４７＞：アメリカ軍が開発中の120mm滑腔砲M256用発展型高性能多目的弾AMP（Advanced Multi-Purpose）／高性能多目的曳光弾（HEMP-T）。従来のM830/M830A1多目的榴弾、M908榴弾、M1028キャニスター弾の任務を１種類でこなせる。弾薬データリンクADL（Ammunition Data Link）にも対応し、M-1A2SEPv3のFCSとの間でデータをやりとりして命中精度を向上させることが可能。オービタルATK社がジェネラル・ダイナミクス・オードナンス・アンド・タクティカル・システムズ社に勝って契約を獲得した。参考：月刊軍事研究3,’17、7,’17

＜ＸＭ１１５８＞：M977ファミリー（給水車）を参照。

＜ＸＭ１２０３＞：NLOS-C（自走砲）を参照。

＜ＸＭ１２０４＞：NLOS-M（自走迫撃砲）を参照。

＜ＸＭ１２０５＞：アメリカ陸軍がFCSの一環として開発していた野戦回収整備車両。旅団支援大隊整備中隊に配備され、戦場での保守修理牽引作業を行う。固有の乗員３名の他に回収車両の乗員２名を乗せるスペースが確保されており、乗せない場合は貨物スペースになる。参考：月刊PANZER9,’10

＜ＸＭ１２０６＞：アメリカ陸軍がFCSの一環として開発していた歩兵戦闘車。１個分隊９名が搭乗でき、ライフル分隊、重火器分隊、小銃指揮班、中隊指揮班が使用する。砲塔には30mm機関砲Mk44、7.62mm同軸機銃、12.7mm重機関銃を搭載し、アクティブ防護システムも装備する。全長6.3m、全幅2.5m、戦闘重量24トン。エンジンはハイブリッド電気駆動式、MTU5R890ディーゼル発電機（696馬力）２基、最大速度90km、航続距離750km。乗員２名。参考：月刊PANZER9,’10、月刊軍事研究8,’13

＜ＸＭ１２０７＞：アメリカ陸軍がFCSの一環として開発していた救急車両。１時間以内に重傷者に対して外科医による高度救命治療を受けさせるのが主任務で、担架４床、担架３床＋負傷者３名、負傷者６名といった組み合わせで前線からの後送を行う。参考：月刊PANZER9,’10

＜ＸＭ１２０８＞：アメリカ陸軍がFCSの一環として開発していた救急車両。前線近くで高度救命医療を行うことができる。参考：月刊PANZER9,’10

＜ＸＭ１２０９＞：アメリカ陸軍がFCSの一環として開発していた指揮車両。統合C4ISRセットを装備しており、自らの戦闘チームや他の戦闘チームの情報を共有して指揮を助ける。中隊レベルまでの隊本部に配備される。参考：月刊PANZER9,’10

＜ＸＭ１２１６＞：アメリカ陸軍小型無人車両。2004年からアイロボット社が開発した。パックボット510の改良型で、EO/IRセンサー用アーム（最大長500mm）とグリッパー用アーム（最大長610mm）が１本ずつ用意されていて、車体前端に視野角107度のカメラが追加されている。GPS、マイク、スピーカーを内蔵する。全長761mm、車体長607mm、幅437mm／348mm（フリッパー無し）、全高65mm、重量14.5kg。モーター駆動、最大速度10km。グリッパー持ち上げ能力6.8kg（格納時）／3.2kg（最大展張時）。MOLLE個人装具のバックパックに入れて持ち運べる。6108両を生産して１個小隊に１両ずつ配備する予定だったが、CRS-Iを開発することになり、少数生産のみで打ち切られた。参考：月刊軍事研究2,’17、7,’12

＜ＸＭ１２１７＞：MULE（UGV）を参照。

＜ＸＭ１２１８＞：MULE（UGV）を参照。

＜ＸＭ１２１９＞：MULE（UGV）を参照。

＜ＸＭ２００１＞：クルセイダー自走砲を参照。

＜ＸＭ２００２＞：クルセイダー弾薬補給車を参照。

＜ＸＭ２０１０＞：アメリカ軍の狙撃銃。M24の後継で、.300ウインチェスター・マグナムを使用する。サイレンサーを装備可能。参考：月刊軍事研究11,’11

＜ＸＭ９６０３＞：南アフリカのデネル社が開発した長射程155mm榴弾。M64装薬を使用すると射程40km、弾体に螺旋回転のガス発生装置を取り付けると射程は50kmに達する。加害半径は29m。参考：月刊PANZER1,’04

＜ＸＭＩＭ−４６＞：アメリカ陸軍短射程地対空ミサイル、別名モーラー（Mauler）。全長1.83m、直径0.127m、重量55kg。射程8km。1950年代末から開発したが、問題が多く、実用化されなかった。代わりにMIM-72を採用した。参考：月刊世界の艦船3,’05

＜ＸＮ−１＞：LaWS（レーザー砲）を参照。

＜Ｘ−Ｎｅｔ＞：イギリスのキネティックが開発した重車両阻止用ネット。オランダDSM社製ダイネマ強化ポリエチレンを網状に加工してスパイクを取り付けたもので、遠隔操作式投射装置を使って車両前方に展張し、タイヤに絡ませて16.3トンまでの大型車両を停止させる。参考：月刊丸12,’11

＜ＸＯ−２＞：O-2シリーズ（観測機）を参照。

＜ＸＯ３Ｃ−１＞：SOCシリーズ（観測機）を参照。

＜ＸＯ−６シリーズ＞：アメリカ陸軍試作観測機。参考：週刊エアクラフトNo.93

＜ＸＯ−６＞：O-2観測機を全金属製にしたもの。1920年代半ばにトーマス・モース社が５機を製作した。参考：週刊エアクラフトNo.93

＜ＸＯ−６Ｂ＞：XO-6を小型化したもの。O-19シリーズのベースとなった。参考：週刊エアクラフトNo.93

＜ＸＯ−１４＞：アメリカ陸軍試作観測機。ダグラス社が製作したO-2H観測機縮小型で、ダグラス社製航空機として初めて車輪ブレーキを装備した。１機のみ生産された。参考：週刊エアクラフトNo.93

＜ＸＯ−２５＞：O-25シリーズ（観測機）を参照。

＜ＸＯ−３１＞：O-31シリーズ（観測機）を参照。

＜ＸＯ−４６＞：O-46シリーズ（観測機）を参照。

＜ＸＯ−６０シリーズ＞：アメリカ陸軍試作観測機。ケレット社が開発したオートジャイロである。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＯ−６０＞：R-915-1エンジン（300馬力）搭載型。７機が発注されて試験を受けた。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＹＯ−６０＞：エンジンを改良型のR-915-3（出力は300馬力のまま）に換えたもので、XO-60から６機が改造された。ヘリコプターの方が高性能になってきたので、採用されなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＯ−６１＞：L-6シリーズ（観測機）を参照。

＜ＸＯＳ＞：DARPAの軍用強化外骨格計画に基づきレイセオン・サルコス社が開発中の軍用強化外骨格。各部にアクチュエータ計30基を装備、装着者の動作角度や速度などをセンサーがキャッチしてコンピュータが指令を出し、油圧シリンダーを作動させてパワーアシストを行うことにより、90kgの荷物を軽々と持ち上げることができ、装着者には10分の１の負担しかかからない。本体重量は68kgあるが、パワーアシストで全てカバーされる。電源が外部にあるのでケーブルを引きずりながら使用するしかなく、大型でバランスを取るのが難しいためか本体を頭上からケーブルで支える必要があり、主に弾薬積み降ろしなどの後方支援用として考えられている。参考：月刊軍事研究2,’09

＜ＸＰ−１＞：P-1シリーズ（哨戒機）を参照。

＜ＸＰ−１用航法データ＞：自衛隊の機器。ジーイー・エンジンサービス・ディストリビューション・ジャパンが受注している。参考：月刊軍事研究1,’12

＜ＸＰ２＞：ネクスター・システムズ社が自主開発した６×６輪装甲車技術デモンストレーター。2010年に完成し、2011年9月のDSEiで公開された。車体はアルミニウム装甲板の全溶接構造で、スポールライナーとアップリケ装甲を装着する。乗員用衝撃減衰シートを採用した。装甲レベルは耐弾、耐地雷、耐IED全てNATOレベル４。エンジンはカミンズ社製ディーゼル、トランスミッションはZF社製オートマチック、サスペンションは独立懸架の油圧式。２日間の独立行動が可能。乗員２名（操縦手と車長）＋搭乗歩兵９名。参考：月刊軍事研究3,’12、1,’12

＜ＸＰ２Ｖ−１＞：P-2シリーズ（哨戒機）を参照。

＜ＸＰ２Ｖ−２＞：P-2シリーズ（哨戒機）を参照。

＜ＸＰ３Ｙ−１＞：PBYシリーズ（哨戒飛行艇）を参照。

＜ＸＰ４Ｍ−１＞：P4Mシリーズ（哨戒爆撃機）を参照。

＜ＸＰ４Ｙ−１＞：コンソリデーテッド社製試作飛行艇、別名コレヒドール（Corregidor）。PBMシリーズの対抗馬として開発された。XPBM-1とほぼ同じ機体に強力なエンジンを搭載しており、機体性能では上になる筈だったが、エンジンが優先的にB-29に回されて使用不能になり、発注がキャンセルされた。全長22.6m、全幅33.5m、全備重量21770kg。エンジンはR-3350-8、最大速度398km、実用上昇限度6500m、航続距離5300km。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊航空ファン9,’02

＜ＸＰ５Ｙ−１＞：アメリカ海軍試作対潜飛行艇。1945年12月にアメリカ海軍が総重量74.842トンの４発ターボプロップ飛行艇を要求し、1946年8月（5月27日？）にコンベア社が試作機２機の契約を結んだ。胴体は全長と全幅の比が10対１で、主翼もアスペクト比10.85と細長く、翼面荷重は１平方メートルあたり338kg。エンジンはウェスティングハウス社製XT-30の予定だったが開発が遅れまくり、二重反転プロペラ（３翅×２、直径4.6m）付きアリソン製T40-A-4ターボプロップエンジン（XT38を２基並列にしてトランスミッションで繋いだもの）に変更した。対潜機器としてレーダーやMADを搭載し、ECMも装備する。全長38.9m、全幅44.5m、総重量66トン（72.58トン？）。エンジンはアリソン製XT40-A-5（5500馬力）４発、最大速度631km、航続距離7360km。自衛武装は20mm機関砲連装砲塔５基（機首両側、後部胴体両側、尾部）。対潜爆弾、爆雷、対潜ロケット弾、対潜魚雷を搭載できる。乗員11名。機体は1948年12月に完成したがエンジンの開発が遅れ、1950年4月18日にサンディエゴ湾から初飛行した。エンジントラブルが多発しまくったため２号機にはエンジンを付けずパーツを１号機に全て回すことにし、テストを続行したが、エンジントラブルなどで8月に対潜飛行艇としての採用が取り消されて輸送飛行艇に変更され、R3Yトレードウインドとして完成した。ちなみに初号機は1953年7月15日にエレベーターのトルクチューブが破損して墜落全損している（乗員は全員脱出）。２号機には結局エンジンが付かず、1957年にスクラップになった。参考：月刊JWings9,'15、週刊エアクラフトNo.68、月刊丸11,’09

＜ＸＰ６Ｍ−１＞：P6Mシリーズ（飛行艇）を参照。

＜ＸＰ−３７＞：アメリカ陸軍試作戦闘機、カーチス社名称モデル75I。1939年1月のアメリカ陸軍航空隊による戦闘機競争試作にカーチス社がXP-40及びXP-42と共に応募した。P-36戦闘機のエンジンをアリソン製V-1710-8液冷レシプロに換装し、ラジエーターをエンジン両脇に配置してその部分に半円形の冷却空気取り入れ口を設け、ジェネラル・エレクトリック社製スーパーチャージャーを搭載している。試作機は最大速度547kmを発揮したが、スーパーチャージャーに故障が多発したのと、前からエンジン、燃料タンク、コクピットという配置にしたので地上では前が見えないという欠点があり、制式化されなかった。参考：月刊丸6,’14、12,’21、月刊JWinigs12,’21

＜ＸＰ−３８＞：P-38シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−３８Ｋ＞：P-38シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−３９＞：P-39シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−３９Ｂ＞：P-39シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−３９Ｅ＞：P-39シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−４０＞：P-40シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−４０Ｆ＞：P-40シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−４０Ｇ＞：P-40シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−４０Ｑ＞：P-40シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−４１＞：P-43（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−４２＞：アメリカ陸軍試作戦闘機、カーチス社名称モデル75S。1939年1月のアメリカ陸軍航空隊による戦闘機競争試作にカーチス社がXP-37及びXP-40と共に応募した。P-36戦闘機がベースで、カウリングを前方に延長して大型スピナーと滑らかに繋げている。速度性能は向上したが、冷却空気の流量が不十分で空冷エンジンが過熱するため、採用されなかった。参考：月刊JWings12,’21

＜ＸＰ−４６＞：アメリカ陸軍試作戦闘機。P-40の後継として1939年からカーチス社が試作し、1941年2月に初飛行した。武装を強化して機体を小型化している。主脚は間隔を広げて内側引き込みとした。全長9.2m、全幅10.5m、全高4m、自重2550kg、全備重量3320kg。エンジンはアリソン製V-1710-39（1150馬力）単発、最大速度571km、実用上昇限度8990m、航続距離1150km。固定武装は機首の12.7mm機銃２丁と外翼の7.62mm機銃４丁ずつ（7.7mm機銃計10丁？）。乗員１名。P-40Dと性能が変わらず、試作機１機のみで開発中止になった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊JWings12,’21

＜ＸＰ−４７Ｂ＞：P-47シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−４７Ｅ＞：P-47シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−４７Ｆ＞：P-47シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−４７Ｈ＞：P-47シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−４７Ｊ＞：P-47シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−４８＞：アメリカ陸軍試作軽戦闘機。ダグラス社が1939年に設計した。アスペクト比の非常に高い主翼を持ち、大直径プロペラを装備、降着装置は前輪式。全長6.62m、全幅9.75m、全高2.74m、自重998kg、全備重量1270kg。エンジンはヴィー・レンジャーSGV-770倒立12気筒。武装は12.7mm機銃１丁、7.62mm機銃１丁。採用されなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＰ−４９＞：アメリカ陸軍試作護衛戦闘機。陸軍が1939年に出した要求に応え、ロッキードが開発した。P-38Jのエンジンをコンチネンタル�]�W−1430液冷（1600馬力）に変更したもので、1942年11月11日に完成したが、P-38Jよりも速度が出ず、採用されなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＰ−５０＞：アメリカ陸軍試作護衛戦闘機。1939年に要求した開発計画にグラマンが応じたもので、XF5F-1をベースに開発した。全長10m、全幅12.8m、全高3.5m、自重3710kg、全備重量4400kg。エンジンはライトR-1820-67/69（1200馬力）双発、最大速度687km、実用上昇限度12200m、航続距離890km。武装は20mm機関砲２門。乗員１名。1941年2月18日に初飛行したが、後にターボチャージャーが爆発して失われ、採用もされなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＰ−５１＞：P-51シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−５１Ｆ＞：P-51シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−５１Ｇ＞：P-51シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−５１Ｊ＞：P-51シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−５３＞：カーチス社の試作戦闘機。XP-46（P-40？）の主翼を層流翼に換え、エンジンをコンチネンタル社製V-1430-3倒立Ｖ型12気筒液冷（離昇出力1600馬力、緊急時最大2100馬力、総排気量23400cc）にしたもので、1940年10月にアメリカ陸軍航空隊に提案した。ただエンジンが完成しなかったので、XP-60シリーズに後を譲っている。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊JWings12,’21

＜ＸＰ−５４＞：アメリカ陸軍航空隊試作迎撃戦闘機、別名スウーズ・グース（Swoose Goose）。1939年12月に発出された要求に応じてヴァルティ社が開発した。ツイン・テールブーム機で、中央胴体は砲弾型、後部にライカミングXH-2470-1試作エンジンを搭載し、プッシャー式プロペラで推進する。主翼は逆ガル翼で、時速800km以上を狙っていた。1943年1月15日に初飛行したが性能が予定よりも悪く、エンジンも完成せず、開発が中止された。全長16.7m、全幅16.4m、全高4.4m、自重6920kg、全備重量8270kg。エンジンはライカミングXH-2470-1試作液冷ガソリン（2300馬力）単発、最大速度613km、実用上昇限度11280m、航続距離800km。武装は37mm機関砲２門、12.7mm機銃２丁。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊丸8,’11

＜ＸＰ−５５＞：アメリカ陸軍航空隊試作エンテ翼迎撃戦闘機、別名アセンダー（Ascender）、社内名称CW-24。1939年12月に発出された要求に基づいてカーチス社が開発し、途中で契約を打ち切られかけたため実物大デモンストレーターCW-24Bを1941年12月に初飛行させて試作を継続した。前方カナード、プッシャー式プロペラ、前輪式降着装置を持ち、機体後部上下と後退角の付いた主翼端に垂直安定板を装着する。エンジンはプラット＆ホイットニー社製X-1800（1850馬力）を使う予定だったが、完成しなかったのでアリソン製V-1710-95（1275馬力）に換え、1943年7月19日に初飛行した。全長9m、全幅12.4m、全高3.5m、自重2880kg、全備重量3600kg。最大速度628km、実用上昇限度10910m、航続距離1020km。武装は機首の12.7mm機銃４丁。試作機３機が製作されたが、初号機が1943年11月に墜落し、失速性能や安定性に欠ける、エンジン冷却に不備がある、性能が足らないといった欠点も指摘され、1944年に開発中止となった。1945年5月に３号機がエアショーで墜落して失われている。参考：月刊丸8,’11、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊JWings12,’21

＜ＸＰ−５６＞：アメリカ陸軍航空隊試作迎撃戦闘機、別名ブラック・ブレット、社内開発企画名称N-2。XP-54/-55と同じ陸軍航空隊の要求に基づいて、ノースロップ社が開発した。無尾翼のプッシャー式二重反転プロペラ装備機で、機体にはマグネシウム合金を使用し、主翼はガル翼とした。全長8.4m、全幅12.9m、全高3.4m、自重3950kg、全備重量5150kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-2800-29（2000馬力）、最大速度748km、実用上昇限度10060m、航続距離720km。武装は20mm機関砲２門、12.7mm機銃４丁。試作機２機が発注され、1943年9月6日に初飛行したが、飛行試験で安定性が悪く、改造を加えたがものにならず、1944年8月に開発中止となった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊航空ファン1,’17、月刊丸8,’11

＜ＸＰ−５８＞：アメリカ陸軍航空隊試作長距離護衛戦闘機。P-38を大型化したもので、1940年4月から開発した。全長15.1m、全幅21.33m、全高4.87m、自重14350kg、全備重量17780kg。エンジンはアリソン製V-3420-11/13（2600馬力）双発、最大速度702km、実用上昇限度11640m、航続距離2700km。武装は37mm機関砲４門、12.7mm機銃４丁。乗員２名（１名は中央胴体後部に位置）。途中で攻撃機に切り替わったり迎撃機になったりして初飛行が1944年6月6日にずれこみ、不要とみなされて開発中止になった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＰ−５９＞：ベル社の試作戦闘機。双胴単座で、主翼は後退角付き、プッシャー式二重反転プロペラを装備する。降着装置は前輪式。エンジンはコンチネンタル14-1430を使用する予定だったが、入手困難だったのでダブルワスプに変更した。採用されなかった。参考：月刊JWings11,’10

＜ＸＰ−５９Ａ＞：P-59シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−６０シリーズ＞：アメリカ陸軍航空隊試作戦闘機。XP-53のエンジンが開発遅延で完成の見込みが立たなかったため、別のエンジンにしたもので、カーチス社が開発したが、結局量産されなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊JWings12,’21

　＜ＸＰ−６０＞：カーチス社内名称モデル90。XP-53のエンジンをパッカード・マーリンV-1650に換えたもの。1941年9月18日に初飛行した。後にXP-60Dに改造された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊JWings12,’21

　＜ＸＰ−６０Ａ＞：社内名称モデル95A。エンジンをジェネラル・エレクトリック社製スーパーチャージャー付きのアリソン社製V-1710-75（1425馬力）に換えたもの。２機が製作された。参考：月刊JWings12,’21、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＹＰ−６０Ａ−１＞：P-60Aの前生産型。エンジンをR-2800に換装した。２機が製作された。後にYP-60Eに改造された。参考：月刊JWings12,’21、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜Ｐ−６０Ａ＞：YP-60Aの量産型で、1900機が発注されたが、全てキャンセルされた。参考：月刊JWings12,’21、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＰ−６０Ｂ＞：社内名称モデル95B。XP-60Aにライト社製ターボチャージャーを追加したもので、１機が製作された。後にXP-60Eに改造された。参考：月刊JWings12,’21、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＰ−６０Ｃ＞：社内名称モデル95C。XP-60Aのエンジンをクライスラー社製倒立Ｖ型16気筒液冷ガソリン（2500馬力）に換装する予定だった機だが、完成する見込みが無かったのでR-2800-53エンジンと二重反転プロペラを搭載した。参考：月刊JWings12,’21、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＰ−６０Ｄ＞：社内名称モデル90B。XP-60に４翅プロペラを付けたもの。1943年5月に墜落して喪失した。参考：月刊JWings12,’21、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＰ−６０Ｅ＞：XP-60Bの改造機で、エンジンをR-2800-10に、プロペラを４翅にしている。1944年1月に墜落して喪失した。参考：月刊JWings12,’21、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＹＰ−６０Ｅ＞：XP-60Eの実用試験型で、YP-60A-1から改造された。バブルキャノピーを持つ。全長10.3m、全幅12.6m、全高3.8m、自重3760kg、全備重量4680kg。エンジンはR-2800-10（2000馬力）単発、最大速度660km、実用上昇限度11580m、航続距離500km。武装は12.7mm機銃４丁。乗員１名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊JWings12,’21

＜ＸＰ−６１＞：P-61シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−６１Ｄ＞：P-61シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−６１Ｅ＞：P-61シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−６２＞：アメリカ陸軍試作高々度迎撃戦闘機。カーチス社が開発した。主翼はテーパー翼で、外翼部により大きい上反角を持つ。主脚は主翼に付き、内側に引き込まれる。与圧コクピットを搭載する予定もあった。全長12.04m、全幅16.36m、全高4.9m、自重5341kg、全備重量6650kg、総重量7552kg。エンジンはライトR-3350-17（2300馬力）、予定最大速度721km。固定武装は20mm機関砲８門または12.7mm機銃12丁。1942年5月にアメリカ陸軍航空軍が100機を発注し、1943年7月21日に初飛行したが、性能が悪くエンジンも発火癖があり、9月に開発が中止された。参考：月刊JWings12,’21、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＰ−６３＞：P-63シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−６３Ａ＞：P-63シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−６５＞：アメリカ陸軍試作戦闘機。XF7F-1のエンジンをライトR-2800-22W（1700馬力、スーパーチャージャー付き）に換えたものだが、採用されなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＰ−６７＞：アメリカ陸軍試作長距離戦闘機、別名バット。1941年7月29日にマクダネル社へ２機発注した。空力学的に洗練されたデザインと、37mm機関砲６門という強力な武装が特徴だったが、エンジンの完成が遅れて初飛行が1944年1月6日にずれ込み、しかも火災事故で初号機が失われて開発は中止された。全長13.6m、全幅16.8m、全高4.8m、自重8050kg、全備重量10490kg。エンジンはコンチネンタル社製�]�W-1430-17/-19（1350馬力）双発、最大速度652km、実用上昇限度11400m、航続距離3000km。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＰ−７１＞：アメリカ陸軍計画長距離戦闘機。カーチス社が開発した。エンジンはポッド式で、二重反転式プッシャー・プロペラが付く。翼スパン25.07m。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-4360空冷星型28気筒ガソリン。試作前に計画中止になった。参考：月刊JWings12,’21

＜ＸＰ−７２＞：アメリカ陸軍試作戦闘機。P-47サンダーボルトのエンジンをプラット＆ホイットニー社製R-4360ワスプ・メジャー（3500馬力）に換え、プロペラを３翅×２の二重反転式としている。1944年2月に初飛行し、加速性能の良さからV-1迎撃任務を予定していたが、開発中止となった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＰ−７５シリーズ＞：アメリカ陸軍航空軍試作長距離戦闘機、別名イーグル。ジェネラル・モーターズ社フィッシャー・ボディ事業部の開発で、設計したのはカーチス社を辞めてフィッシャー・ボディ事業部航空機開発部門に入ったドノヴァン・Ｒ・バーリンであり、1942年9月にアメリカ陸軍航空軍に設計案を持ち込み、10月に試作機２機の発注を受けた。参考：月刊JWings4,’17、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＰ−７５＞：陸軍航空軍からの要求性能は重量5443kg、最大速度708km、実用上昇限度11582m、高度9144mまで上昇時間7.5分、固定武装12.7mm機銃4-6丁（＋37mmモーターカノン１門）で、迎撃戦闘機として上昇力が重視されていた。初飛行まで半年の猶予しか無く、開発期間短縮のため、P-40Eの風防とキャノピー、F4Uの中央翼、P-51の外翼パネル、A-24の尾翼や主脚を流用することにした。F4Uの主翼を流用するので逆ガルになる予定だったが、風洞実験で問題が見つかり、中央翼は下反角の無いオリジナルに設計変更されている。降着装置もA-24でなくF4Uの流用となった。V-1710エンジン２基を連結して出力2600馬力を発揮するV-3420エンジンを胴体内の中央翼上に載せており、胴体中央下面に冷却器用エアインテイクが突き出している。1943年11月17日に初号機が初飛行してテストに入ったが、垂直尾翼の面積が足らずヨーイングを起こしやすく、高速時のエルロン作動も重く、気化器の過熱でエンジンも所定の性能を発揮できなかった。参考：月刊JWings4,’17、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊航空ファン6,’16

　＜ＸＰ−７５Ａ＞：長距離護衛戦闘機型。1943年7月にアメリカ陸軍航空軍が迎撃戦闘機からの転換を打診し、こちらが正式発注されることになった。翼内燃料タンクを設けて航続距離を増している。翼端形状を変更し、バブルキャノピーを採用、垂直尾翼を増積した。全長12.6m、全幅15m、全高5m、自重5110kg、全備重量8080kg。エンジンはアリソン製V-3430-23（2600馬力）、プロペラはエアロプロダクツ社製二重反転式（３翅×２、直径3.96m）、最大速度650km、航続距離1850km。武装は12.7mm機銃10丁（機首４丁、外翼３丁ずつ）。初号機は1944年初めに初飛行し、９機が製造されてテストを行ったが、1944年4月8日に３号機、8月5日に初号機が墜落した。参考：月刊JWings4,’17、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊航空ファン6,’16

　＜Ｐ−７５Ａ＞：量産型。離陸重量8808kg。エンジンはV-3420（2300馬力）単発、プロペラは二重反転式のアリスンV-342（３翅×２）、最大速度650km、航続距離3267km。2500機を生産予定だったが、P-51より性能に劣り、５機しか作られなかった。初号機は1944年9月15日に初飛行したが、10月10日に墜落している。参考：月刊JWings4,’17

＜ＸＰ−７７＞：アメリカ陸軍試作軽戦闘機。1942年5月にベル社へ25機が発注されたが、エンジンの開発が遅れて２機に減らされた。ジュラルミンが不足しても作れるよう、木製の主桁に金属外皮を組み合わせている。全長7m、全幅8.4m、全高2.5m、自重1295kg、全備重量1625kg。エンジンはレンジャーV-770-6（520馬力、スーパーチャージャー付き）、最大速度531km、実用上昇限度9150m、航続距離550km。武装は20mm機関砲１門、12.7mm機銃２丁。1944年4月1日に初飛行したが、最大速度が予定の660kmには程遠く、採用されなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＰ−７９シリーズ＞：アメリカ陸軍試作無尾翼戦闘機、別名フライング・ラム（Flying ram）。1943年にノースロップ社が開発した。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＰ−７９＞：ロケット推進型。機体はマグネシウム合金製で、翼端から取り入れた空気でエレボンを作動させる。３機を試作していたが、実用化困難とみられたため、アメリカ陸軍航空軍が推進をジェットエンジンに換えるよう要請し、XP-79Bに進んだ。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊航空ファン8,’17

　＜ＸＰ−７９Ｂ＞：ジェットエンジン双発型。エンジンの間にパイロットがうつ伏せに位置する。エンジンには高翼の主翼が取り付けられており、主翼前縁が強化されていて、爆撃機に体当たりして撃墜することを狙っていた。エンジン後上部には垂直尾翼が１枚ずつ取り付けられている。水平尾翼は無い。全長4.26m、全幅11.58m、全高2.1m、自重2.65トン、全備重量3.93トン。エンジンはウェスティングハウス社製19Bジェット（推力0.62トン）双発、最大速度880km、実用上昇限度12190m、航続距離1600km。武装は12.7mm機銃４丁。1945年9月12日に初号機が初飛行したが、スピンを起こして墜落、開発中止となった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、航空ジャーナル9,’77臨時増刊

＜ＸＰ−８０＞：P-80シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−８０Ａ＞：P-80シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−８０Ｒ＞：P-80戦闘機ファミリーを参照。

＜ＸＰ−８１＞：アメリカ陸軍航空軍試作混合動力長距離護衛戦闘機。1943年夏にB-29護衛用長距離戦闘機（巡航速度403km、最大速度805km、戦闘上昇限度11430m、戦闘行動半径1250マイル）として要求が出され、9月にコンベア社が応じ、1944年1月に陸軍航空軍が地上静止試験機１機と試作機２機を発注した。機首にターボプロップエンジン１基、胴体後部にターボジェットエンジン１基（エアインテイクは胴体中央背部左右にある）を搭載しており、巡航飛行時にはターボジェットエンジンを切り、航続距離を稼ぐ。主翼は低翼単葉の直線テーパー翼（前縁が機軸と垂直、後縁が前進角付きで、25%翼弦で正確にいうと微妙に前進翼）。降着装置は前輪式で、前脚は90度横に回して機首下面に、主脚は内側に引き込んで主翼下面に収容される。全長13.67m、全幅15.39m、全高4.27m、自重5.786トン、最大離陸重量11.181トン。翼面積39.5平方メートル。エンジンはGE社製XT31-GE-1軸流式ターボプロップ（2300馬力）１基とアリソン社T33-GE-5遠心式ターボジェット（推力1.7トン）１基、巡航速度443km、最大速度769km、実用上昇限度10820km、機内燃料容量3070リットル、航続距離4023km。固定武装は12.7mm機銃または20mm機関砲６門（主翼に片側３門ずつ）。ターボプロップエンジンの開発が遅れたため、初号機はV-1650-7マーリンエンジンとアリソン社製J33ターボジェットエンジンの組み合わせで1945年2月11日に初飛行し、1945年12月21日にGE社製XT31（TG-100ともいう）ターボプロップエンジンに換装して飛行している。２号機はターボジェット用エアインテイク前方の胴体の凹ませ方を改良（NACAインテイク）し、垂直尾翼を延長して1947年2月に初飛行したが、ターボプロップエンジンの出力が予定の60%しか出ず、太平洋戦争も終結して使用予定が無くなったため、２号機初飛行前の1947年1月末にYP-81実用試験機13機の発注が取り消されており、5月9日に計画中止となった。6月に一応２機とも陸軍航空軍に引き渡されたが、特に使われることも無く、1949年にエドワーズ空軍基地近郊の射爆場に移され、1994年にオハイオ州デイトンにある空軍博物館が残骸を回収、レストア待ちの状態にある。参考：月刊JWings11,’15、週刊エアクラフトNo.68、航空ジャーナル9,’77臨時増刊

＜ＸＰ−８２＞：P-82シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−８２Ａ＞：P-82シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−８３＞：アメリカ陸軍航空軍試作長距離護衛戦闘機。XP-81と同時期にベル社が開発した。主翼にジェットエンジンを取り付けた純ジェット機で、胴体を太くして必要な燃料を収容し、更に翼下増槽を吊り下げて航続距離3300kmを確保している。全長13.7m、全幅16.2m、総重量10.95-12.5トン。エンジンはGE社製J33-GE-5（推力1.82トン）双発、最大速度842km、航続距離2790km。固定武装は12.7mm機銃６丁。試作機２機が生産されたが、飛行試験で性能が悪いことが判明し、戦闘機としての使用に耐えないと判断され、採用されなかった。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊

＜ＸＰ−８６＞：F-86シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−８８シリーズ＞：XF-88シリーズ（試作戦闘機）を参照。

＜ＸＰ−９２＞：XF-92A（試作戦闘機）を参照。

＜ＸＰＢ２Ｍシリーズ＞：アメリカ海軍試作哨戒爆撃飛行艇、別名マーズ（Mars）。1935年に航続距離5000マイルの長距離哨戒爆撃飛行艇として要求が出され、マーチン社の案がコンソリデーテッド、ボーイング、ボート・シコルスキーに勝って採用され、1938年8月に試作機が発注された。ベースはPBMで、大型化して４発にしている。１機のみ製作され、JRM輸送飛行艇のベースとなった。参考：月刊JWings6,’16

　＜ＸＰＢ２Ｍ−１＞：胴体は３層構造で、最下層中央部が６基の燃料タンクとなっている。主翼は高翼配置の直線翼で、アスペクト比10.9。主翼内側前縁にエンジン、外側下面にフロートが付く。地上に引き上げるための引き込み式降着装置（ビーチング・ギア）を持つが、陸上機としての運用はできない。水平尾翼は艇体尾部上端に上反角付きで装着した。水平尾翼端に双垂直尾翼があり、水平尾翼に対して垂直なので、外から見ると内側に傾いている。全長35.74m、全幅60.96m、自重34279kg、総重量65317kg。翼面積342.4平方メートル。エンジンはライト社製R-3350空冷星形18気筒レシプロ（2000馬力）４発、プロペラは３翅、巡航速度240km、最大速度356km、航続距離7958m。自衛武装は機首・尾部銃座。乗員11名。1941年9月27日に完成し、11月5日に進水した。12月5日に右内側第３エンジンが炎上して脱落する事故を起こしている。1942年、エンジンをR-3350-18（出力2200馬力）に換装。6月23日に初飛行した。10月までテストが行われ、アメリカ海軍に引き渡されたが、哨戒爆撃飛行艇の必要性が無くなっていたため、輸送飛行艇型のXPB2M-1Rに改造された。参考：月刊JWings6,’16

　＜ＸＰＢ２Ｍ−１Ｒ＞：XPB2M-1を輸送飛行艇に改造したもの。胴体床面を強化してドアを大型化し、装甲と兵装を外している。マーチン社で改造して1943年11月にアメリカ海軍に引き渡され、第８航空輸送飛行隊に配備されてテストに使用された。1944年1月、第２航空輸送飛行隊に転属し、太平洋戦線で輸送任務に就いた。1945年3月に退役した。参考：月刊JWings6,’16

＜ＸＰＢＢ−１＞：アメリカ軍試作長距離哨戒爆撃飛行艇、別名シーレンジャー（Sea Ranger）。1940年6月にボーイング社に試作機が発注され、1942年7月9日に初飛行した。全長28.9m、全幅42.6m、全高10.4m、自重18840kg、全備重量45870kg。エンジンはライトR-3350-8（2300馬力）、巡航速度254km、最大速度367km、上昇限度6830m、航続距離10140km。自衛武装は12.7mm機銃８丁。爆弾9070kgを搭載可能。沿岸哨戒にあたる予定だったが、陸上機でのパトロールに方針変更された上、使用エンジンがB-29に回されて確保できず、生産工場までB-29に奪われて生産されなかった。代わりにB-24の哨戒型であるPB4Y-1が配備されている。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊航空ファン9,’02

＜ＸＰＢＭ−１＞：PBMシリーズ（飛行艇）を参照。

＜ＸＰＢＭ−２＞：PBMシリーズ（飛行艇）を参照。

＜ＸＰＢＳ−１＞：アメリカ軍試作飛行艇。アメリカ軍機初の尾部銃座搭載機で、シコルスキー社が開発し、1937年8月に初飛行した。全長23.2m、全幅37.8m、全備重量22030kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-1830-68（1050馬力）双発、最大速度365km。採用されなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＰＧ−１＞：アメリカ陸軍航空軍試作モーターグライダー。CG-4にエンジンを積んだもので、第２次大戦時に試作された。参考：月刊JWings6,’20

＜ＸＰＧ−２＞：PG-2シリーズ（モーターグライダー）を参照。

＜ＸＰＶ−１＞：アメリカ陸軍特殊作戦コマンドが配備するISR用軽無人機、別名Tern。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ＸＰＶ−２＞：アメリカ陸軍特殊作戦コマンドが配備するISR用軽無人機、別名Mako。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ＸＱ−５８Ａ＞：アメリカ空軍Attritable UAV試作機、別名バルキリー。アメリカ空軍研究所が考案した低価格損耗容認機技術LCAAT（Low Cost Attritable Aircraft Technology）コンセプトに基づくもので、F-35Aと有人・無人チームを組んで行動する。また、一定の作戦能力を持ちつつ安価に纏め、損耗を恐れず作戦に投入できるようにする。ステルス形状で、胴体背部にエアインテイクがあり、主翼は中翼配置の後退翼、尾翼はＶ字。ロケットブースターで地上スタンドから射出する。損耗しなかった場合にどうするかは未公表だが、パラシュートで回収して再使用するという説がある。全長8.88m（9.14m？）、翼スパン6.7m（8.23m？）、最大射出重量2.722トン。エンジンはターボファン単発、最大速度567ノット・マッハ0.85（0.72？）、実用上昇限度13715m、航続距離1849海里・3400km（5556km？）。最大兵装搭載量0.998トン。胴体内に爆弾倉が２カ所あり、ハードポイントが計４カ所用意されていて、GBU-38JDAMやGBU-39SDBを2-4発、各種アビオニクス、偵察機器、小型無人機を積める。2016年7月にクラトス社と開発契約（この時の名称はXQ-222）を締結し、第１ロットの99機は１機あたり３万ドル、第２ロットの100機は１機あたり２万ドルで作ることになった。民生技術を応用して短期間に完成させ、初号機は2018年夏に初飛行する予定だったが、2019年3月5日になり、着陸時にエアクッション式降着装置のトラブルで機体が損傷している。2020年1月23日、ライト・パターソン空軍基地の空軍研究所で飛行試験に入った。12月9日、ゲートウェイ・ワンの実験に参加。2021年3月26日、アリゾナ州ユマ試験場で飛行試験を行い、エリア−Ｉ社製アルティウス600UAVをウェポンベイから投下した。2023年7月25日、離陸から着陸までの全過程を人工知能AIが決定して飛行するテストに成功した。参考：月刊JWings4,'21、12,'21、10,’18、6,’19、4,’20、3,'21、6,'21、10,'23、月刊軍事研究10,’18、月刊航空ファン6,’19、朝雲

＜ＸＱ−２２２＞：XQ-58A（試作機）を参照。

＜ＸＲ−１シリーズ＞：アメリカ陸軍試作ヘリコプター。アメリカ陸軍が最初に試験したヘリコプターで、プラット・ル・ペイジが開発した。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＲ−１＞：ローターはサイド・バイ・サイド式で、開放式コクピットを持つ。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-985-21（440馬力）。乗員２名。1941年に１機が導入されて試験された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＲ−１Ａ＞：コクピットを密閉式にし、エンジンをプラット＆ホイットニー社製R-985-AN-1（450馬力）に換装したもの。1942年に１機を導入して試験が行われた。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＲ６Ｏ＞：R6Oシリーズ（輸送機）を参照。

＜ＸＲ−１２＞：XF-12（試作偵察機）を参照。

＜ＸＲＤ−１＞：RDシリーズ（飛行艇）を参照。

＜ＸＲＧＬ４０＞：リップルエフェクト社が開発した車載40mmグレネードランチャー。射程800mの40mm×51弾を使用する６連グレネードランチャー２基と、光学等倍照準器GR40を俯仰角マイナス46度からプラス71度のマウントに装着している。夜間暗視装置の追加や、GRF40照準器への換装も可能。参考：月刊軍事研究1,’09

＜ＸＲＩＭ−４＞：海上自衛隊が開発していた艦対空ミサイル。AAM-4をベースにした撃ちっ放し式個艦防空ミサイルで、誘導はARHである。シースパローESSM導入で開発中止になった。参考：月刊世界の艦船3,’10

＜ＸＲＩＭ−４６＞：アメリカ海軍試作個艦防空ミサイル、別名シー・モーラー（Sea Mauler）。陸軍のXMIM-46の海軍版だが、XMIM-46共々実用化されなかった。参考：月刊世界の艦船3,’05

＜ＸＲＯＮ＞：アメリカ海兵隊が1950年代に開発していた二重反転ローター式小型有人ヘリ。アメリカ海軍も駆逐艦用艦載ヘリとして注目し、無人化してダッシュを開発した。参考：月刊世界の艦船10,’13

＜ＸＳ−１＞：X-1（実験機）を参照。

＜ＸＳ−１＞：DARPAが2013年9月から開発中の衛星打ち上げ機Experimental Spaceplane-1。最大速度マッハ10以上の極超音速機を１段目として使用、２段目に使い捨てロケットを装着して重量3000-5000ポンド（1.36-2.27トン）の衛星を積み、軌道に投入する。１段目の極超音速機は１日間の整備で再利用でき、有事には10日間で10回打ち上げる。打ち上げ費用は500万ドルに抑える予定。2017年5月24日、ボーイング社が作ることになった。参考：月刊軍事研究4,’14、月刊JWings3,’18、月刊航空ファン5,’18

＜ＸＳ２Ｆ−１＞：S-2シリーズ（対潜哨戒機）を参照。

＜ＸＳ４Ｃ−１＞：SBCシリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜ＸＳＡＭ−Ａ−１＞：GAPA（地対空ミサイル）を参照。

＜ＸＳＡＭ−Ｎ−６＞：タロス・シリーズ（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＸＳＢ２Ｃ−１＞：SB2Cシリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜ＸＳＢ２Ｃ−２＞：SB2Cシリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜ＸＳＢ２Ｃ−６＞：SB2Cシリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜ＸＳＢ２Ｄ−１＞：アメリカ海軍試作艦上爆撃機、別名デストロイヤー（Destroyer）。SBDドーントレスの後継で、アメリカ海軍が1941年2月に要求を出し、6月にダグラス社に対して試作機２機を発注した。キャノピーは前後に長く、後端に後部機銃手が位置し、胴体上下の潜望鏡式照準器の画像をスイッチで切り換えつつ銃塔を遠隔操作する。胴体中央下部が大型爆弾倉で、爆弾倉扉を外せば魚雷も搭載可能。主翼桁は爆弾倉上面を通っており、素直に中翼配置にすると主脚柱が長くなりすぎるので逆ガル翼（外翼上反角14度）とし、屈曲部に上方折り畳み機構を付けた。翼型は層流翼で、発着艦性能強化のため後縁にフルスパンの隙間フラップを持ち、外翼上下面にダイブブレーキがある。主尾翼には防氷装置を装備する。垂直尾翼付け根前縁には大型のドーザルフィンがあり、遠隔操作銃塔と干渉しないよう前部を切り落とした形状になっている。艦上で小回りを効かすため、降着装置は艦上機初の前輪式とした。エンジンはライト社製R3350-14空冷星型複列18気筒ガソリン（2300馬力）単発、プロペラは３翅。自衛武装は20mm機関砲２門（主翼屈曲部内翼側）、胴体上下のフェランド潜望鏡式望遠照準機付き遠隔操作式12.7mm単装（連装？）銃塔（装弾数は上500発、下300発）。1600ポンド・726kg徹甲爆弾、1000ポンド・454kg爆弾、Mk13航空魚雷なら２発、200ガロン・757リットル増槽なら１本を搭載可能。爆弾倉右に77.5ガロン・293リットル増槽、左に爆弾という混載もできる。1943年4月8日に初飛行したが、予定より2500ポンド・1.134トンの重量オーバーとなり、鍛造品を多用したために価格も高騰、層流翼の生産性も悪く、SB2D-1として358機が発注されたものの1944年6月にキャンセルされ、単座のBTD-1に切り替えることになった。参考：月刊JWings1,’20、週刊エアクラフトNo.137、月刊航空ファン7,’99

＜ＸＳＢＡ−１＞：SBN-1（艦上爆撃機）を参照。

＜ＸＳＢＣ−１＞：SBCシリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜ＸＳＢＣ−２＞：SBCシリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜ＸＳＢＣ−３＞：SBCシリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜ＸＳＢＣ−４＞：SBCシリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜ＸＳＢＤ−１＞：SBDシリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜ＸＳＢＤ−６＞：SBDシリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜ＸＳＨ−６０Ｌ＞：UH-60海外ファミリー（試作哨戒ヘリ）を参照。

＜ＸＳＭ−６２Ａ＞：SM-62シリーズ（巡航ミサイル）を参照。

＜ＸＳＮ２Ｊ−１＞：ノースアメリカン社の試作練習機、社内名称NA-142。SNJ練習機の後継で、試作機２機が製作されて初号機は1947年2月10日に初飛行した。エンジンはR-1820単発。採用されなかった。参考：月刊JWings5,’19

＜ＸＳＯ２Ｃ−１＞：カーチス社の試作水上機。SOC改良型。採用されなかった。参考：週刊エアクラフトNo.72

＜ＸＳＯ２Ｕ−１＞：ボート社の試作水上機。SO3Cに負けて採用されなかった。全長11m、全幅11.6m、全備重量2350kg。エンジンはレンジャーXV-770-4（450馬力）、最大速度325km。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＳＲインターセプター＞：XSMGワールド社がキネティックの協力を得て開発した高速ボート。船体は全長9-25mの７種がラインアップされており、炭素繊維複合材製で、主要部にケブラーを使用している。兵装は操縦席前方の格納式12.7mm遠隔操作式機銃で、キャビン後方左右に7.62mm機銃を１丁ずつ追加できる。エンジンは５種類が用意されており、推進はウォータージェット、最大速力55-85ノット。参考：月刊軍事研究12,’09、1,’12

　＜インターセプター１４＞：全長14.6m、満載排水量11.5トン。参考：月刊軍事研究12,’09

　＜インターセプター１９＞：全長19.3m。参考：月刊軍事研究12,’09

＜ＸＳＳ−１１＞：アメリカ空軍の実験衛星。対衛星攻撃、衛星修理・燃料補給の実験を行っているともいわれる。参考：月刊軍事研究4,’07

＜ＸＳＳＭ−Ａ−３＞：SM-62シリーズ（巡航ミサイル）を参照。

＜ＸＳＳＭ−Ｎ−９＞：レギュラス�U（巡航ミサイル）を参照。

＜ＸＳＴＡＴ＞：AN/BRC-6（曳航アンテナ）を参照。

＜ＸＴ１＞：イギリス海軍XT1級潜水艇。1944年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＸＴ１級＞：Ｘクラフト・シリーズ（潜水艇）を参照。

＜ＸＴ２＞：イギリス海軍XT1級潜水艇。1944年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＸＴ３＞：イギリス海軍XT1級潜水艇。1944年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＸＴ４＞：イギリス海軍XT1級潜水艇。1944年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＸＴ５＞：イギリス海軍XT1級潜水艇。1944年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＸＴ−５＞：台湾の国家中山科学研究院と航空工業発展中心が自強の後継として開発しているジェット練習機、別名藍鵲（Blue Magpie、ヤマムスメ。台湾の国鳥）。2020年から飛行試験を行い、2026年までに66機を配備する予定。参考：月刊航空ファン5,’17

＜ＸＴ６＞：イギリス海軍XT1級潜水艇。1944年竣工。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＸＴ−２８＞：T-28シリーズ（練習機）を参照。

＜ＸＴ−３５シリーズ＞：ライト社のターボプロップ・エンジン。元はロッキード社がXJ37ターボジェットエンジンをベースに開発しており、1947年にライト社に開発計画を売却した。B-52爆撃機用エンジンの候補になったが、開発遅延で1949年3月に開発中止になった。参考：月刊JWings6,’23

　＜ＸＴ３５−１＞：圧縮機は遠心式２段。出力5000-5000軸馬力。参考：月刊JWings6,’23

　＜ＸＴ３５−５＞：圧縮機は遠心式３段。出力8900軸馬力。参考：月刊JWings6,’23

＜ＸＴ−３７＞：T-37シリーズ（練習機）を参照。

＜ＸＴＢ２Ｄ−１＞：アメリカ海軍試作艦上攻撃機、別名スカイパイレート（Skypirate。デバステイター�U？）。TBFアベンジャー艦攻の後継としてダグラス社に発注された。ミッドウェイ級大型空母向けで、大型の機体に大出力エンジンを搭載し、トルクは二重反転プロペラで相殺する。主翼は低翼配置で、折り畳み機構とフルスパンの二重隙間フラップを持つ。降着装置は前輪式で、主脚は主翼に付いており、外側に引き込む。全長14.02m（初号機）／14.6m（２号機）、全幅21.34m、自重8348kg、全備重量15770kg、最大総重量15948kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-4360-8ワスプ・メジャー（3350馬力）単発、推進は二重反転プロペラ（４翅×２）、最大速度548km。固定武装は12.7mm機銃７丁。兵装搭載量1800kg。胴体内爆弾倉にMk13航空魚雷２本や1000ポンド爆弾2-4発、内翼下面ハードポイント（容量2000ポンド・907kg。左右計４カ所）にMk1魚雷計４本などを搭載できる。乗員３名。試作機２機が製作され、1945年3月13日（5月？）に初号機が初飛行したが、太平洋戦争終結により採用されなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊JWings1,’20、週刊エアクラフトNo.137、月刊航空ファン7,’99

＜ＸＴＢ３Ｆ＞：AF-2（対潜哨戒機）を参照。

＜ＸＴＢ３Ｆ−１＞：グラマン社の試作攻撃機。TBFの後継で、1945年12月に初飛行したが、艦上攻撃機としては採用されず、対潜哨戒機AF-1として量産された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＸＴＢＦ−１＞：TBFシリーズ（艦攻）を参照。

＜ＸＴＥ−１＞：アメリカのエド社が開発した水上機。太平洋戦争終結により採用されなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜Ｘ−ｔｅｒａｓｏ＞：東京のベンチャー企業MIRAI-LABO社が開発したLED投光器。Ｘ字に開く４本の折り畳みアームにLEDを据え付け、バッテリーに繋いだものである。アームは可動式なので、必要な方向だけに光を集中させることが可能。バッテリーは太陽光で充電可能なリチウムイオン電池を使用しており、AC電源なら６時間の充電で最大18時間使え、フル充電で１年間放っておいても電力の８割が残る。9Wの省エネモードと18Wの照度大モードがあり、最大照射距離50m。15m先で最大30ルクス以上の明るさで、800W水銀灯より1.5倍明るい。ガラスを使っておらず、発熱も最小限で、危険性を抑制した。重量5kgで、背負子が用意されており、人間が背負って運用できる。海自呉基地、警察、消防などが採用した。参考：朝雲、月刊軍事研究1,’18

＜ＸＴＧ−０１＞：インドネシアの国立航空宇宙研究所が1975-1980年に開発した小型偵察・通信中継用RPV。翼スパン2.43m、重量7kg。エンジンは１気筒1.7馬力、推進はプッシャープロペラ、最大速度112km、燃料搭載量2.5リットル、航続時間１時間。参考：スパイ機

＜ＸＴＰ−１＞：AH-2シリーズ（攻撃ヘリ）を参照。

＜ＸＴＳ−１−１０＞：TS1-M-10A（ターボシャフトエンジン）を参照。

＜ＸＴＳ−２＞：技術研究本部が開発中のターボシャフトエンジン。TS1-M-10の出力強化型である。出力1300馬力。参考：月刊軍事研究12,’11

＜Ｘ−Ｔｒｙ３Ｄ＞：エリコン・コントラバス社が開発した、対空機関砲・短距離地対空ミサイル用捜索追尾レーダー・システム。強力なECM下でもUAVや巡航ミサイルなど小目標を探知・追尾することが可能で、探知距離25km/30km/45kmの３バージョンがあり、前二者はFCS用で武装システム２つを管制でき、後一者は警戒用である。参考：月刊軍事研究8,’06

＜ＸＵ−１＞：73式装甲車シリーズを参照。

＜ＸＵ−２＞：73式装甲車シリーズを参照。

＜ＸＵ−Ｓ＞：新明和工業が一般財団法人総合研究奨励会Global Observation System研究会と長岡技術科学大学の支援で開発している固定翼無人機Experimental Unmanned / Unity aircraft by ShinMaywa。機体はCRP製で、長時間滞空とペイロード確保のため極端に軽量化している。主翼内翼部後縁に電動モーターとプッシャープロペラが付く。無線遠隔操作と自律操縦が可能。全長2.5m、全幅6m、全高0.4m、自重17kg（電池含む。8kg？）。動力源はリチウムイオンポリマー電池、推進は電動モーター＋プッシャープロペラ双発。2019年10月9日、新潟市西区第三赤塚埋め立て処分地で飛行試験を行い、高度100mの見通し線内を１時間以上自律飛行した。2020年10月22日、長時間継続飛行（無人地帯での目視外飛行で滞空時間３時間42分・飛行距離135km）試験に成功した。飛行試験を終えて性能を確立したら、通信・情報収集機器を積んで実任務利用を図る予定。2020年10月27-29日、佐渡空港で電波伝搬特性試験を実施。総務省が2016年に電動飛行機・ロボット向け無線通信帯域として設定した169MHz帯域の無線通信実証試験を行った。参考：月刊航空ファン1,’20、月刊JWings1,’21

＜ＸＵＳ−２＞：US-1A改（飛行艇）を参照。

＜ＸＶ−１＞：アメリカ陸空軍のV/STOL実験機。1950年8月に設計要求が出され、マクダネル社が開発した。ツインテールブームの複合ヘリで、ローターブレード先端から圧縮空気を噴射してメインローターを回転させ揚力を獲得、胴体後部のプロペラで推進力を得る。胴体後部に翼が付いていて、半ばからテイルブームが後ろに延びる。参考：月刊JWings7,’16

＜ＸＶ−２＞：アメリカ陸空軍のV/STOL実験機。1950年8月に設計要求が出され、シコルスキー社が開発した。無尾翼（垂直尾翼も無い）デルタ翼機で、胴体背部の引き込み式ローターにより垂直離着陸する。ローターブレードは１翅で、反対側にバラストアームが付いており、バラストアームを前方、ローターブレードを後方に向けて胴体上部に格納する。実機は製作されなかった。参考：月刊JWings7,’16

＜ＸＶ−３＞：アメリカ陸空軍のティルトローター式V/STOL実験機。1950年8月にコンヴァーチブル機計画として設計要求が出され、XH-33という名称でベル社がFa269の資料を基に開発し、後にXV-3と改称された。主翼端に３翅全関節式ローター（直径7.6m。２号機はセミリジッド２翅）を左右１つずつ備え、胴体中央に搭載したエンジンから高低２段の分配ギアボックスを介して延長軸で結ばれたローターだけが電動モーターでティルトする方式である。降着装置はスキッド式。操縦装置はヘリコプター式。全長9.2m、全幅9.5m、全高4m、自重1907kg、総重量2218kg。翼面積10.8平方メートル。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-985AN-1空冷星形９気筒レシプロ（450馬力）単発、巡航速度269km、最大速度296km、実用上昇限度15000フィート（4572m）、航続距離220海里。乗員２名（タンデム複座）。初号機は1954年12月に完成し、1955年8月11日にヘリ形態で垂直離陸して初飛行したが、8月18日にローターの異常振動でハードランディング、機体を損傷した。1956年3月29日から試験飛行を再開したが、1956年10月25日にトランジッション中の異常振動で墜落して全損、パイロットも重傷を負った。NASAとベル社が異常振動の原因究明にあたり、空力的共鳴によるものと判明したため、ローターをセミリジッド２翅にして主翼に支柱を付けた２号機は1957年9-10月にNACAのエイムズ研究センターで実機による風洞試験を行い、1958年1月21日にヘリ形態で初飛行した。しかし5月にトランジッション中の異常振動が発生、風洞内に戻され、操縦系統の剛性を３倍に高めて12月12日に試験飛行を再開し、12月18日にトランジッションに成功した。1959年4月13日、スキッド式降着装置に車輪を取り付け、離陸滑走距離60mの短距離離陸STOに成功した。1962年7月までテストが行われ、２号機は250回の試験飛行（うち遷移飛行110回）を実施している。その後もNASAでの風洞試験に供され、1966年5月20日のテストで主翼端の疲労破壊を起こして退役した。オハイオ州デイトンにある空軍博物館に展示されている。参考：月刊JWings7,'20、7,’16、12,’10、アメリカ空軍の第一線機、月刊軍事研究10,’12、月刊丸3,’14、6,’01

＜ＸＶ−４シリーズ＞：アメリカのV/STOL実験機。ロッキード社が開発した。参考：月刊軍事研究7,’11

　＜ＸＶ−４Ａ＞：当初はVZ-10と呼ばれた。胴体中央上下面にドア付きの長い開口部があり、VTOLの際には主翼付け根上部に１基ずつ取り付けられているプラット＆ホイットニー社製JT12Aターボジェットエンジン（推力19.7kN）の排気をそこに導いて噴射する。1962年7月7日に初飛行、11月30日に繋留されてのVTOL試験を開始し、1963年5月24日に初フリーホバリングを実施、11月8日に前進飛行への遷移に成功した。その後のテスト中に墜落して失われている。参考：月刊軍事研究7,’11

　＜ＸＶ−４Ｂ＞：２号機で、エンジンをGE社製J85ターボジェット（推力13.4kN）６基に変更、うち４基をリフトエンジンとして使用している。1968年8月からテストされたが、1969年3月に墜落して失われた。参考：月刊軍事研究7,’11

＜ＸＶ−５＞：アメリカのリフトファン式VTOL試験機、別名バーティファン。ライアン社が開発した。両主翼内に下向き大型ファン１基ずつ（合計推力71kN）、機首にピッチ制御用小型ファンが装備されており、エンジンからの動力を抽出してVTOL時に駆動する。エンジンはGE社製J85ターボジェット（推力11.85kN）双発。1964年5月25日に初飛行し、２機が製作されて1971年までテストが続けられたが、ファン装備による重量過大と燃料搭載スペース圧迫により、実用化は見送られた。参考：月刊軍事研究7,’11

＜ＸＶ−６＞：ハリアー・シリーズ（VTOL）を参照。

＜ＸＶ−８＞：アメリカ陸軍輸送研究コマンドSTOL実験機、別名フリープ（Fleep。Flying Jeepの略）。フレキシブル・ウィング式空中汎用機計画に基づき、ライアン社が開発した。１名用の簡易STOL機で、軽輸送、連絡、偵察などに使用する。荷台前部にコクピット、後部にエンジンとプッシャー式プロペラ、下面に前輪式降着装置を持つ。荷台上方には荷台から延びた支柱を介して前方を頂点とする三角形の帆が張られており、両端と中央の支柱によって羽布が翼型に展張するようになっている。尾翼はプロペラ直後に垂直尾翼を取り付けたタイプと、荷台後端左右に外側に傾けた尾翼１枚ずつを持つタイプが製作された。全長5.94m、翼スパン10.18m、自重506kg、設計総重量1043kg。翼面積41.8平方メートル。エンジンはコンチネンタル製IO-360-A空冷水平対向６気筒ガソリン（210馬力）単発、最大速度105km、航続距離193km。1961年からテストされたが、量産はされなかった。参考：月刊JWings10,’16

＜ＸＶ−１５＞：アメリカ陸軍のティルトローター実験機。1973年5月からアメリカ陸軍とNASAの資金でベル社が開発した。三菱重工製MU-2Jビジネス機の胴体（対抗案のボーイング社がMU-2Jを使っていて、ベル社製の本機は独自開発という説もある）に主翼と双尾翼を付け、主翼端に０度から95度まで角度を変えられるエンジンと３翅ローターを装着した。エンジンはT53の出力強化型で、緊急時には短時間だけ1800軸馬力を発揮でき、垂直に立てても作動する。片方のエンジンが停止しても推力がアンバランスにならないよう、左右ローターは伝導軸で連結した。固定翼機モードでローターがぶれた際に主翼前縁とぶつからないよう、主翼に前縁前進角6.5度を付けている。操縦はヘリ形態がコレクティブ・ピッチ操作、水平飛行時が三舵操作である。降着装置は前輪式。全長12.83m、全幅17.42m（ローター回転時）、翼スパン10.67m、ローター直径7.62m、全高3.86m（4.67m？）、自重4.354トン（5.354トン？）、空虚重量4.574トン、総重量5.9トン（VTOL時）／6.8トン（STOL時）。翼面積15.7平方メートル。エンジンはライカミングLTC1K-4K（1800馬力）双発、経済巡航速度200ノット、最大巡航速度303ノット、最大速度557km（後にローターを複合材製にして596km）、実用上昇限度8840m、ホバリング高度限界2635m（地面効果外）、航続距離445海里。乗員２名（サイド・バイ・サイド）＋搭載歩兵14名。1976年に初号機が完成し、1977年5月3日にホバリング（ヘリ形態）での初飛行に成功した。この頃にはアメリカ陸軍がAH-64の開発で忙しくなっており、1979年にアメリカ海軍・海兵隊が引き継いで同年に２号機が完成、4月23日にホバリングで初飛行し、7月24日（29日？）にホバリングから水平飛行へのトランジッションに成功した。1992年8月20日、初号機がボルトの閉め忘れで墜落した。２号機は国際航空宇宙博物館に展示されている。これを基にV-22が開発された。参考：アメリカ空軍の第一線機、世界の軍用機1982、1979、月刊軍事研究10,’05、9,’12、月刊JWings7,'20、8,’06、月刊丸3,’14、月刊航空ファン11,’92

＜ＸＶ−２４＞：DARPAの垂直離着陸実証機計画（VTOL X-Plane）でオーロラ・フライト・サイエンス社が開発した垂直離着陸機、別名ライトニング・ストライク（Lightning Strike）。環境調査飛行機・センサー技術（DEPS）形態で、複合材製のカナード翼と主翼を持ち、ティルト方式ロールスロイス社製AE1107Cターボシャフトエンジンで垂直離着陸を行い、ハネウェル社製発電機３基でカナード翼の70kWモーターと主翼の100kWモーターを駆動、カナード翼下３基ずつと主翼下９基ずつ計24基のダクテッド・ファンを回して前進する。フェーズ１として20分の１スケールモデルが開発された。参考：月刊JWings12,’19

＜ＸＷ２Ｆ−１＞：E-2A（早期警戒機）を参照。

＜ＸＸ１４４０ＢＥ（ＳＰＡ−Ｚ−８８５１２）＞：自衛隊の電子管。日本電気製。参考：月刊軍事研究7,’18

＜ＸＹ作戦＞：太平洋戦争時に在中国アメリカ軍が行った北部ビルマ挟撃作戦。アメリカ式の装備と訓練を施したＸ部隊（第１軍・第６軍）と、雲南遠征軍（Ｙ部隊）により、北部ビルマの日本軍を包囲殲滅するもので、Ｘ部隊はミートキーナに集結し、第１軍が南のバモーを攻撃、第６軍は更に南に大きく回ってイラワジ河を渡河し、東に進んで外側包囲網を作る。Ｙ部隊は騰越から南に向かいモーニューを制圧、バモーから東に向かう第１軍と手を結び内側包囲網を完成させる。昭和19年10月に作戦が開始され、11月には第６軍がイラワジ河を渡河したが、12月中旬に蒋介石が雲南遠征軍から２個師団を引き抜いて他の戦線に回したため、昭和20年1月27日にXY部隊がモーニューで合流したものの、日本軍には逃げられてしまった。参考：日本戦車隊戦史

＜Ｘウイング＞：AV2090（アンテナ）を参照。

＜Ｘウインド４０００＞：DCNS社がユーロネイヴァル2014でコンセプトと模型を発表した水上戦闘艦XWIND 4000。船型はステルス三胴船で、中央船体の船首は波浪貫通型である。船型を活かして後甲板は広い飛行甲板になっており、ヘリ／UAV発着スポット２カ所が並列で設けられていて、格納庫も２つある。上部構造物に各種センサーのプラナー・アレイ・アンテナが貼り付けられており、対空目標や小型水上目標を全周監視することができる。システムは完全デジタル化されており、全デジタル艦とも称される。主機はディーゼル・エレクトリック方式、２軸推進、最大速力30ノット。兵装はステルスシールド付き中口径砲１門（前甲板）、VLS３基、CIWS。捜索用／攻撃用UAVを運用可能。参考：月刊軍事研究1,’15

＜Ｘ型巡洋艦＞：ソ連海軍計画重巡洋艦。単独で作戦を行える重巡洋艦として1935年5月に第１中央造船設計局が原案を作成した。全長236m、幅22m、吃水6.6m、基準排水量15520トン、常備排水量17350トン、満載排水量20000トン。主機出力21万馬力、速力38ノット、航続距離5000海里。兵装は240mm３連装砲４基、130mm連装両用砲６基、45mm機関砲６門、12.7mm機銃４丁、533mm３連装魚雷発射管２基。装甲厚は舷側115mm、甲板75mm。カタパルト１基、航空機12機、小型潜水艇２隻を搭載する。乗員728名。採用されなかった。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜Ｘクラフト＞：アメリカ海軍研究局が開発した高速双胴船で、元はLSC-Xと呼ばれていた。予定する諸元は以下の通り。全長73m、全幅22m、排水量1000トン。主機はCODOG方式、推進はウォータージェット４基、巡航速力20ノット、最大速力50ノット以上／40ノット（シーステート４）、航続距離4000海里（20ノット）。上甲板にSH-60級ヘリ２機が発着可能なスポットがあり、UAVの運用も可能。船体後部に多目的ランプがあり、11m級水上艇・潜水艇を発進・回収できる。接岸時はランプ経由で小型車両のRO-ROができる。シーファイター級双胴実験艦として完成した。参考：月刊軍事研究2,’04、月刊世界の艦船4,’15

＜Ｘクラフト・シリーズ＞：イギリス海軍特殊潜水艇。ベースは陸軍の河川用小型潜航艇で、港湾に侵入して停泊中の艦船を攻撃するのを主任務とし、両舷に機雷（炸薬はアマトール２トン）を搭載し、攻撃地点でフロッグマンが取り外して攻撃目標艦艇の船底に装着、爆破する。第２次大戦ソース作戦、オーバーロード作戦、ストラグル作戦に参加した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、連合軍の傑作兵器駄作兵器

　＜Ｘ３級＞：原型。全長15.3m、幅1.7m、吃水1.7m、水上排水量27トン。主機はディーゼル及び電動モーター、出力42馬力、水上速力6.5ノット。X3とX4の２隻が竣工した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

　＜Ｘ５級＞：実用量産型。艇前部に蓄電池、その後ろにフロッグマン出入り用デービス式ウェット・アンド・ドライ室、その後ろに乗員室（上下にハッチを持ち、シュノーケルと潜望鏡２本が付いている）、その後ろに機関室がある。全長15.6m、幅1.8m、吃水1.8m、水上排水量27トン。主機はディーゼル及び電動モーター、出力42馬力、水上速力6.5ノット、燃料搭載量1063リットル。兵装は艇体両側面の機雷１発ずつで、敵艦に取り付けるか、投下するかして使用する。乗員４名（艇長、航海士、潜水士、操舵員）。X5、X6、X7、X8、X9、X10の６隻が竣工した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

　＜Ｘ２０級＞：全長15.6m、幅1.8m、吃水1.8m、水上排水量27トン。主機はディーゼル及び電動モーター、出力42馬力、水上速力6.5ノット。X20、X21、X22、X23、X24、X25の６隻が竣工した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

　＜ＸＥ１級＞：極東用。エアコンを装備したため、やや大型になった。フロッグマン１名が搭乗しており、防潜網排除やケーブル切断などの作業を行うことが可能。全長16.2m、幅1.8m、吃水1.8m、水上排水量30トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式、出力42馬力、水上速力6.5ノット、水中速力４ノット、水上航続距離900km、水中航続距離150km。兵装は１トン機雷２個。乗員４名。XE1、XE2、XE3、XE4、XE5、XE6、XE7、XE8、XE9、XE11、XE12の11隻が竣工した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、月刊丸2,’08

　＜ＸＴ１級＞：訓練用。全長15.6m、幅1.8m、吃水1.8m、水上排水量27トン。主機はディーゼル及び電動モーター、出力42馬力、水上速力6.5ノット。XT1、XT2、XT3、XT4、XT5、XT6の６隻が竣工した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜Ｘ線＞：波長10nm以下の電磁波で、放射線の一種であり、原子核外から放出される。1895年にレントゲンによって発見された。陽極（タングステンなど金属板）と陰極（フィラメント）に高電圧を掛けると、陰極から電子が飛び出して陽極にぶつかり、Ｘ線が発生する。透過性が高いため、医療診断に使用される他、強直性脊椎炎や乳腺症などの激痛部位に照射して除痛にも使用される。参考：放射線健康科学、図解・電波のしくみ、知ることから始めよう放射線のいろいろ

＜Ｘ線ＴＶ装置＞：自衛隊の機器。日立製作所製。参考：月刊軍事研究10,’18

＜Ｘ線検査用垂直尾翼受台＞：自衛隊の機器。川崎重工製。参考：月刊軍事研究3,’14

＜Ｘ装置＞：ドイツ国防軍の電波誘導爆撃装置。クニッケバインなどから発せられる電波を受信し、電波交差点でストップウォッチのスイッチを順次押していくと、目標地点上空でストップウォッチの針が交差し、電流が流れて自動的に爆弾が投下される。第２次大戦時に使用した。当初は多数機が装備して個別に目標に向かっていたが、1940年10月26日のバーミンガム爆撃では第100特殊爆撃航空団の少数機のみが装備して目標に焼夷弾を投下、後続の爆撃機編隊はその火災を目印に一斉投弾した。1941年初めまで運用され、Ｙ装置に後を譲った。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜Ｘ舵＞：潜水艦の舵が正面から見てＸ字をしているもので、海自では後舵装置または単に後舵という。１枚ごとに独立した油圧シリンダーで動かすので、３枚が破損しても残る１枚で操舵できる。従来の十字舵に比べ、舵スパンを２の平方根倍だけ長く取れる、旋回半径が小さい、旋回中の艦の動揺や傾斜が少ない、着底しても破損の危険性が低い、接岸時のことを考慮して横舵を短くする必要が無い、水中での三次元運動が可能になる、全ての舵が縦横舵を兼ねるので損傷時でも運動能力が落ちない、十字舵よりプロペラから離しても同様の舵効果を得られるのでプロペラに流入する水流が安定し雑音も少ない、傾いているのでアクティブソナーに対する音響ステルス性がある、水上航行時も舵が空を切る面積が少ないので効きが良い、などのメリットを持つ。急速潜航には不便らしい。アメリカ海軍がAGSS-569で1960年代に試験しているが、信頼性に乏しいとして採用しなかった。実用艦ではワルラス型、ヴェステルイェトランド級、ゴトランド級、212型、そうりゅう型、シュフラン級が採用した。参考：月刊丸10,’97、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究1,’12、4,’10、2,’12、月刊世界の艦船9,’12増刊、1,’12、11,’11

＜Ｘバンド＞：

　＜Ｘバンド（ＩＥＥＥ　Ｓｔｄ．）＞：アメリカ電気電子学会標準規定（IEEE Std.）では周波数帯8-12GHzの電波を指す。波長2.5-3.75cmで、センチメートル波の一種である。早期警戒レーダー、追尾レーダー、射撃指揮レーダー、航海レーダー、気象レーダー、精測進入レーダー、速度違反取締用レーダーで使用される。参考：レーダシステムの基礎理論、レーダの基礎、月刊航空ファン5,’17、月刊エアワールド4,’00、ロッキードF-117ナイトホーク

　＜Ｘバンド（アメリカ軍、第２次大戦時）＞：周波数帯5-15GHzの電波のこと。参考：ロッキードF-117ナイトホーク

＜Ｘバンド衛星通信中継器＞：自衛隊の機器。日本電気製。参考：月刊軍事研究6,’13

＜Ｘバンド・レーダー＞：Ｘバンドの電波を使用するレーダーのこと。新素材の高出力半導体の出現により実用化された。Ｉバンド帯とＪバンド帯を同時にカバーすることができ、解像度が高く、移動目標を捉えるのに適するが、雨や雲などでレーダー波が散乱してしまうので、探知距離を長くするには大きな出力が必要である。Ｘバンド気象レーダーの場合、降水強度毎時30-50mm以上の発達した積乱雲があると、その後方の雲や雨の状況はほぼ得られなくなってしまう。参考：月刊軍事研究9,’08、6,’09、レーダの基礎

＜Ｘフェアファーレン＞：ドイツ空軍の爆撃航法システム。1934年にドイツのプレンドル博士がドイツ空軍の指示で開発した。電波発信局から500km以内を高度6000mで飛行する爆撃機に目標を指示するもので、定められたコードをモールス信号に変更して200-500kHz帯の電波で連続的に発信し、爆撃機側がそれを受信して爆撃コースに乗る。フランスに送信所を80カ所以上設置し、イギリス本土爆撃に使用した。イギリス側はマスキング・ビーコンで対抗した。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜Ｘマイナー＞：M.30（飛行試験機）を参照。

＜Ｘ翼＞：X wing。十字の回転翼を飛行中に固定して固定翼にするもの。ヘリコプターのように垂直離着陸やホバリングが可能で、固定翼機のように高速が出せる。またはアスペクト比が大きく異なる２種類の主翼を十字に組み合わせ、胴体に対して１点のピボット周りに回転できるようにしたもので、VG翼の一種。離着陸時にはアスペクト比と翼面積が大きい方を主翼として使用し、離着陸性能を増大させ、高速飛行時には90度回転させてアスペクト比と翼面積を小さい方を主翼として使い、速度性能を発揮する。参考：月刊JWings12,’00、10,’09別冊付録、航空用語事典増補改訂版

＜Ｘライター＞：イギリス海軍上陸用舟艇X-Lighter、通称ビートル（Beetle、カブトムシ。見た目から）。第１次大戦時に開発された世界初の強襲上陸用舟艇で、装甲化されており、艇首の支柱からランプを降ろして兵員を上陸させる。参考：月刊世界の艦船4,’22

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