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＜ナーヴァル級＞：フランス海軍潜水艦。マキシム・ローブーフが設計した。船殻を二重構造にして強度を高めてあり、燃料タンクとバラストタンクを分離している。水上航行は蒸気機関を使用し、潜航時はバッテリーで電動モーターを駆動する方式を採用、試験航行では12時間の連続潜航に成功し、実用性の高さを証明した。吃水が浅いので水上航行時に危険が伴うこと、潜入のため蒸気機関を停止するのに15分かかることが欠点。全長34m、全幅3.8m、水上排水量117トン、水中排水量202トン。蒸気機関出力220馬力、電動モーター出力80馬力、水上速力9.8ノット、水中速力5.3ノット、水上航続距離552km（8.8ノット）、水中航続距離93km（2.2ノット）。兵装は45cm魚雷発射管４門。乗員13名。1899-1901年に11隻が就役した。参考：Ｕボート入門

＜ナーカ＞：SS-380（潜水艦）を参照。

＜ナーガパーシャ＞：403（潜水艦）を参照。

＜ナーカンプカノーネ�T＞：PzW39軽戦車ファミリーを参照。

＜ナーカンプカノーネ�U＞：PzW39軽戦車ファミリーを参照。

＜ナーキス＞：ベルギー海軍フラワー級掃海艇。1990年3月就役。参考：JShips Vol.24

＜ナースホルン＞：ホルニッセ（対戦車自走砲）を参照。

＜ナーデーヨン＞：069（潜水艦）を参照。

＜ナートン＞：M1166（トン級機雷掃討艇）を参照。

＜ナーブロー＞：K578（フリゲート）を参照。

＜ナーワル＞：N45（ポーパス級潜水艦）またはSS-17（Ｄ級潜水艦）またはSS-167（ナーワル級潜水艦）またはSSN-671（ナーワル級攻撃原潜）を参照。

＜ナーワル＞：フランスのネクスター社（旧Giat社）が開発した水上艦搭載用軽量機関砲システムNARWHAL（Naval Remotely Weapon Highly Accurate lightweight）。三軸安定化された砲塔、25mm/30mm機関砲、光学センサーを装備しており、25mm機関砲型は弾薬200発で重量350kg、30mm機関砲型は150発で400kg。オプションで赤外線暗視装置やレーザー測距器の搭載が可能。参考：月刊軍事研究2,’07、1,’08

＜ナーワル１５シリーズ＞：フランスのネクスター社が開発した艦載20mm機関砲NARWHAL（NAval Remote Weapon Highly Accurate Lightweight）15。1980年代から運用された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

　＜ナーワル１５Ａ＞：有人マウントに20mm単装機関砲M621を搭載したもの。使用弾は20mm×102弾（重量100g）。発射速度毎分750発。参考：月刊世界の艦船12,'20、1,'15増刊

　＜ナーワル１５Ｂ＞：有人マウントに20mm単装機関砲M693を搭載したもの。使用弾は20mm×139弾（重量120g）。有効射程2000m（HE）／1200m（AP）、最大射程10000m（HE）／6800m（AP）。発射速度毎分800発。参考：月刊世界の艦船12,'20、1,'15増刊

＜ナーワル２０シリーズ＞：フランスのネクスター社が開発した艦載遠隔操作式20mm機関砲NARWHAL（NAval Remote Weapon Highly Accurate Lightweight）20。ナーワル15シリーズに安定化装置と電子光学センサーを追加し、無人遠隔操作式にしたものである。参考：月刊世界の艦船12,'20、月刊軍事研究2,’15

　＜ナーワル２０Ａ＞：20mm単装機関砲M621を搭載するタイプ。砲身付け根上部にEO/IRセンサーとレーザー測距器があり、目標自動追尾機能を持つ。マウント重量350kg。全周旋回可能、俯仰角マイナス15度からプラス65度（50度？）、俯仰旋回速度毎秒60度。使用弾は20mm×102NATO標準弾（重量100g）、初速毎秒980-1030m。発射速度毎分800発（750発？）。アルバニア海軍やレバノン海軍が哨戒艇に搭載した。参考：月刊軍事研究2,’15、月刊世界の艦船1,’15増刊、12,’20

　＜ナーワル２０Ｂ＞：ナーワル20Aの機関砲を20mm単装機関砲M693に換装したもの。マウント重量400kg。全周旋回可能、俯仰角マイナス15度からプラス65度。使用弾は20mm×139弾（重量120g）、初速毎秒1050-1250m、有効射程1000-2000m、最大射程6000-10000m。発射速度毎分750発（800発？700発？）。シャルル・ド・ゴール級空母、ホライズン級駆逐艦、FREMM型フリゲートなどに搭載された。参考：月刊軍事研究2,’15、月刊世界の艦船12,'20、1,’15増刊

＜ナーワル級＞：Ｄ級（アメリカ潜水艦）を参照。

＜ナーワル級＞：アメリカ海軍潜水艦Narwhal級。Ｖボートの１つで、当初の１番艦艦名からV-5級ともいう。艦隊に随伴して作戦行動を行う大型巡洋潜水艦で、アーゴノート級の機雷兵装を外し、雷装を強化した。耐圧船殻は複殻式。海上交通破壊作戦で護衛艦艇に対抗するため、甲板砲はオマハ級軽巡の主砲と同じものを積んだ。全長113.2m（SS-167）／112.95m（SS-168）、幅10.13m、吃水5.17m、水上排水量2730トン（SS-167）／3156トン（SS-168）、水中排水量4050トン（SS-167）／4040トン（SS-168）。主機はディーゼル直結推進方式＋ディーゼル・エレクトリック方式、水上用機関局・MAN式10-A-20 7/8R型10気筒２サイクルディーゼル（2350馬力、345rpm）２基（直結）＋機関局・MAN式６気筒４サイクルディーゼル（450馬力）２基（発電用）＋水中用ウェスティングハウス式電動機（SS-167）／リッジウェイ式電動機（SS-168）２基、水上出力5600馬力、水中出力1600馬力（SS-167）／2200馬力（SS-268）、２軸推進、水上速力17ノット（計画値は21ノットだった）、水中速力８ノット、重油搭載量732トン（SS-167）／593.6-608トン（SS-168）、エレクトリック・ストレージ・バッテリー社製ULS37蓄電池120セル２群計240セル、航続距離9380海里（水上10ノット、SS-167）／18000海里（水上10ノット、SS-168）、航続時間10時間（水中５ノット）。安全潜航深度91m。兵装は533mm魚雷発射管６門（艦首４門、艦尾２門。魚雷24-26本＋非耐圧区画予備12-16本）、53口径152mm単装砲Mk18が２門（セイル前後）、7.62mm単装機銃２丁。乗員89名。SS-167ナーワル、SS-168ノーチラスの２隻が1930年に竣工した。運用してみると、予備浮力が小さい、急速潜航能力が低いといった欠点を指摘されている。また、主機も不調で、実際には水上速力14ノット以上を発揮するのが困難だったため、1941年に主機をGM製258型ディーゼルに換装した。太平洋戦争中に外装式魚雷発射管４門（艦種２門・艦尾２門）を増設し、機銃をエリコン20mm単装機関砲４門に換装している。1945年に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船11,'23、6,’09、9,’12増刊

＜ナーワル級＞：アメリカ海軍攻撃原潜Narwhal級。スタージョン級攻撃原潜が就役当初に静粛性不足を指摘されたため、解決策として自然循環式原子炉の採用と直結タービンによる減速歯車省略という案が出され、これをテストするために建造された実験潜水艦である。艦型は涙滴型で、船体中央平行部をスタージョン級より延長して機関系を収めた。スタージョン級より排水量が1000トンほど増えた分は原子炉の出力強化でカバーしている。潜舵はセイル・プレーン。AN/BQQ-2ソナーシステムを搭載する。全長95.9m、幅11.5m、吃水8.8m、水上排水量4450トン、水中排水量5350トン。主機は原子力蒸気タービン方式、S5G原子炉１基・直結式蒸気タービン１基、出力17000馬力、１軸推進、水上速力20ノット、水中速力25ノット。安全潜航深度396m。兵装は533mm魚雷発射管４門（艦前部両舷２門ずつで、セイル後部直下に発射口がある。Mk48魚雷なら26本、Mk37魚雷なら44本。機雷も搭載可）。乗員120名。SSN-671ナーワルが1969年に竣工・就役した。その後ハープーンとトマホークの運用能力が追加されている。冷戦終結後にはUUV運用能力が付与された。一次冷却水を自然循環させるための配管と低回転対応の蒸気タービンがスペースと重量を喰い、船体が大型化するという欠点があり、同型艦は作られなかったが、静粛性は期待通りで、成果はオハイオ級の設計に取り入れられている。1999年に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13、8,’18、ザ・マーチ17号

＜ナーンタリ＞：フィンランド海軍ミサイル艇Naantali。2022年5月16-17日、R2000ハミナ級ミサイル艇トルニオ、ハメンマー級敷設艦02ハメンマー、カタンパー級機雷掃討艇41プルンパー、ヒリエ級汚染制御艦899ハリ、油防除船999ロウヒと共に、バルト海で、アメリカ海軍LHD-3キアサージ、LSD-44ガンストン・ホール、DDG-107グレイブリイ、スウェーデン海軍支援艦P04カールスクローナとの共同演習に参加。参考：月刊世界の艦船8,’22

＜ナイアガラ＞：APA-87（攻撃輸送艦）を参照。

＜ナイアガラ＞：アメリカ海軍魚雷艇母艦。1943年5月23日、サンクリストバル島の東60海里でラバウルの日本海軍陸攻隊の空襲を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ナイアガラ・フォールズ＞：T-AFS-3（戦闘給糧艦）を参照。

＜ナイアサランド＞：K587（フリゲート）を参照。

＜ナイアド＞：93（軽巡洋艦）を参照。

＜ナイアド＞：イギリス海軍リアンダー級フリゲートNaiad。1965年就役。参考：月刊世界の艦船9,’96

＜ナィアド＞：スウェーデン海軍ネッケン級潜水艦３番艦。1979年8月13日進水、1981年6月26日竣工。1993-96年に新型FCSや新型ソナーなどを搭載し、ヴェステルイェトランド級に準ずる性能となった。2003年現在、退役済み。参考：月刊軍事研究2,’03、5,’02

＜内火通船＞：日本海軍の通船。全長10m、最大幅2.2m、排水量４トン。機関出力20馬力、速力７ノット。参考：小艦艇入門

＜内火艇＞：艦艇に搭載され、陸上との交通に使用する動力付きボートのこと。参考：月刊PANZER9,’06

　＜内火艇（日本海軍）＞：日本海軍の雑役船。軍艦に搭載される他、軍港、学校、工廠などで使用される。軍艦に積むものは艦名と番号（大和２号など）が付き、港湾などで使用されるものは公称1428号などと呼ばれる。17メートル型、15メートル型、長官艇、12メートル型、11メートル型、９メートル型、7.5メートル型、６メートル型の８種類がある。６メートル型と7.5メートル型は艇体前部に操舵所があり、他は中央部に設けられていて、後部が船室になっている。艇首は7.5メートル型以外は直立型。舵は吊り舵を採用した。乗員は操舵手１名、機関手１名、接岸要員１名の３名で、９メートル型以上の内火艇には海軍兵学校出身の若い士官である艇指揮（チャージ）も乗船する。艦長などVIPの送迎、正式な儀式などの際にはベテランの艇長に代わって艇指揮が号令を出すが、経験年数が浅いので、軽く当たりゴスタンになる事もあった。将官が乗る時は黄色、佐官（艦長含む）は赤、尉官は青の絨毯を座席に敷く。参考：小艦艇入門、丸スペシャルNo.77、海軍よもやま物語

＜内火艇揚収装置電動機＞：自衛隊の機器。ユニバーサル特機製。参考：月刊軍事研究9,’16

＜内火ランチ（日本海軍）＞：日本海軍の雑役船。オープン・デッキ型の内火艇を指し、12メートル型、11メートル型、９メートル型、８メートル型の４種類がある。参考：小艦艇入門

＜内管自由交換砲身＞：ライナー交換式砲身を参照。

＜ナイキ防空ミサイル・シリーズ＞：アメリカ陸軍地対空ミサイルNike。1945年からベル電話研究所が開発した。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊

　＜ナイキ・アジャックス＞：MIM-3（HIM-3A？）。1952年7月に発射実験に成功し、1953年12月に最初の大隊が配備された。誘導は無線コマンドリンク方式で、追尾レーダーが捉えた目標データを地上コンピュータに送り、ミサイル追随レーダーで追いかけているミサイルの位置と比較してコンピュータが見越し衝突コースを計算、ミサイルに向けて飛翔コース修正電波を送信する。ミサイルの諸元は以下の通り。全長10.2m、発射重量1.04トン。推進は液体燃料ロケット１段＋固体燃料ロケット１段、最大射程40km。１個中隊1000名でミサイル９発を運用する。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、空軍、日本の防衛戦力Part7

　＜ナイキ・ハーキュリーズ＞：MIM-14（HIM-14A？）Nike Hercules。ナイキ・アジャックスの改良型で、1953年からウエスタン・エレクトリック社で開発され、1958年から配備された。全長12.65m（ブースター込み）、直径0.8m、翼スパン1.88m、発射重量4.72トン。M97弾頭部に通常弾頭またはW7/W31核弾頭を搭載する。推進は固体燃料ロケット、最大速度マッハ3.3、最大射程130km。誘導は指令誘導式。最大射程140kmの地対地ミサイルとしても使用可能。アメリカ、NATO（イタリア、ギリシャ、スペイン、トルコ、ノルウェー、ベルギーなど）、韓国に配備された。参考：アメリカの核兵器、グラフィックアクション39、月刊軍事研究10,’10、ミリタリー・バランス1989-1990

　＜ナイキ・ゼウス＞：LIM-49A Nike Zeus。対ICBM用で、当初は超音速巡航ミサイルにも対応する予定だったらしい。弾頭はW50核弾頭。推進は３段ロケット、有効射高560km。1959年に配備が決定した。1963年6月から1966年5月までクェゼリン諸島に１基が常時アラート配備されていたが、ソ連からアメリカ本土を狙うコースからかけ離れているため、衛星迎撃用だったともいわれる。1967年に退役した。参考：月刊軍事研究5,’07、核兵器事典

＜ナイキ海外シリーズ＞

　＜勝利女神力士型防空飛弾＞：台湾空軍地対空ミサイル。ナイキ・ハーキュリーズを導入したものである。参考：月刊航空ファン8,’09

　＜ナイキ・アジャックス（自衛隊）＞：自衛隊初の地対空ミサイル。1962年に導入を決定し、1963年にアメリカ陸軍から92発が供与され、陸上自衛隊第101・第102高射大隊（習志野、武山、入間、霞ヶ浦駐屯地）に配備した。その後広域防空を航空自衛隊が担うことになり、1964年4月1日に空自に移管され、第１・第２高射群に配備している。参考：スピアヘッドNo.7、陸上自衛隊地上戦力の全容、月刊航空ファン1,’15

　＜ナイキＪ＞：航空自衛隊地対空ミサイル。ナイキ・ハーキュリーズのライセンス生産版で、ナイキ・アジャックスの後継として採用した。核搭載能力が問題になったため、弾頭取り付け部分を改変し、核弾頭を搭載できないようにしてある。システムはミサイルランチャー（トレーラーに載せて移動可能）、目標捕捉レーダー、ミサイル追随レーダーなどで構成される。ミサイル全長12.5m、直径0.8m、翼スパン2.1m、重量4.5トン。推進は固体燃料ロケット２段式、最大速度マッハ３、有効射程130km。誘導は無線指令方式。生産は三菱重工。1973年にアメリカから1985年で維持部品の支援を打ち切るとの連絡が入ったため、後継としてペトリオットを導入することになった。参考：日本の戦力、自衛隊装備カタログ1981、月刊軍事研究10,’10、9,’12、日本の防衛戦力Part7

　＜ナイキ・フェニックス＞：ナイキＪの後継として三菱重工が提案したもので、独自技術と外国の技術を導入した改良型である。ペトリオットに負けて採用されなかった。参考：月刊軍事研究9,’12

＜内舷式エレベーター＞：エレベーター（空母）を参照。

＜内舷マッチ＞：日本海軍用語で、雑巾のこと。古い手ぬぐいや布を集めて下級兵が自作する。参考：海軍よもやま物語

＜ナイザム＞：G38（駆逐艦）を参照。

＜ナイジェラ＞：K19（コルベット）を参照。

＜ナイジェリア＞：60（軽巡洋艦）を参照。

＜ナイジェリア海軍＞：1982年、アラドゥ級フリゲート１隻が就役。2012年、サンダー級フリゲート２隻が就役開始。2015年、P18N型外洋哨戒艦２隻が就役開始。2021年11月、トルコのデアルサン造船所に76メートル級外洋哨戒艦２隻を発注した。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊、6,’19、12,’22

＜ナイジェリア海軍（１９７７年）＞：兵力3500名、予備役2000名。フリゲート１隻、コルベット２隻、大型哨戒艇４隻、フォード級哨戒艇２隻、上陸用舟艇１隻を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜ナイジェリア海軍（１９８９年）＞：兵力5000名。アパパに西部コマンド司令部、カラバルに東部コマンド司令部、ワリに基地がある。アラドゥ級フリゲート１隻、オブマ級練習フリゲート１隻、エリノミ級コルベット２隻、オトボ級コルベット１隻、エクペ級ミサイル艇３隻、シリ級ミサイル艇３隻、マクルジ級哨戒艇４隻、小型内海哨戒艇38隻、オヒュエ級掃海艇２隻、アンベ級戦車揚陸艦２隻、測量艦１隻、リンクスMk89ヘリ３機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ナイジェリア海軍（２０１５年）＞：現役兵力8000名（航空隊、特殊作戦ユニット１個200名、沿岸警備隊含む）。アパパに西部コマンド司令部、カラバルに東部コマンド司令部がある。MEKO360型アラドゥ級フリゲート１隻、エリノミ級コルベット１隻、P18N型コルベット１隻、サンダー級フリゲート２隻、アヤム級ミサイル艇３隻（うち１隻は部品取り用、１隻は非稼動）、エクペ級哨戒艇３隻、小型哨戒艇107隻、オヒュエ級（レリチ級）掃海艇２隻、アンベ級戦車揚陸艦１隻、スティングレイ20級LCVP４隻、兵站支援船10隻、AW139（AB139）汎用ヘリ２機、AW109E汎用ヘリ３機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナイジェリア空軍＞：2015年、Mi-8/-17汎用ヘリ６機の配備を開始。2017年4月24日、Mi-35M攻撃ヘリが就役開始。参考：月刊JWings3,’18、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナイジェリア空軍（１９７７年）＞：兵力6000名。Il-28軽爆撃機４機、MiG-17戦闘機12機、MiG-21J戦闘機20機、F27輸送機12機、F28輸送機１機、C-130H輸送機６機、C-47輸送機７機、DC-6輸送機１機、ノラトラ輸送機６機、ホワールウインド３機、BO105ヘリ４機、ピューマ２機、MiG-15練習機４機、ブルドッグ練習機20機、P149D練習機10機、Do27/28輸送機23機、ナバホ練習機３機、L-29練習機８機、アルエート�Vヘリ６機を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜ナイジェリア空軍（１９８９年）＞：兵力9500名。アルファ・ジェット攻撃機22機、MiG-21MF戦闘機11機（＋改良中12機）、MiG-21U戦闘機６機、ジャギュアSN戦闘機18機、ジャギュアBN戦闘機４機、L-39練習機24機、MB339AN練習機12機、Bo105D攻撃ヘリ17機、F27MR哨戒機２機、Bo105D哨戒ヘリ４機、C-130H輸送機６機、C-130H-30輸送機３機、Do228要人輸送機３機、F27輸送機３機、G222輸送機５機、Do28D軽輸送機18機、Do-128-6軽輸送機18機、SA330ヘリ２機、AS332ヘリ12機、Bo105Cヘリ４機、MiG-21U練習機２機、ブルドッグ練習機25機、ヒューズ300練習ヘリ14機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ナイジェリア空軍（２０１５年）＞：現役兵力10000名。作戦能力は極めて低い。F-7NI戦闘機11機、FT-7NI戦闘機３機、ATR-42-500MP電子情報収集機２機、C-130H輸送機１機（＋保管中４機以上）、C-130H-30輸送機１機（＋保管中２機以上）、G-222輸送機３機（＋保管中２機以上）、ビーチ350キングエア輸送機３機、セスナ550サイテーション輸送機１機、Do-128D-6ターボ・スカイサーヴァント輸送機８機、Do-228-100輸送機１機、Do-228-200輸送機５機（うち要人輸送機２機）、B727要人輸送機１機、B737BBJ要人輸送機１機、BAe125-800要人輸送機１機、ファルコン7X要人輸送機２機、ファルコン900要人輸送機２機、ガルフストリーム�W要人輸送機１機、ガルフストリーム�X要人輸送機１機、エアビートル58機（＋修理待ち20機以上）、アルファ・ジェットＡ練習機２機、アルファ・ジェットＥ練習機10機、L-39練習機23機、MB339AN練習機12機（全て近代化改修中）、Mi-24P攻撃ヘリ２機、Mi-24V攻撃ヘリ４機、Mi-35攻撃ヘリ３機、Mi-35P攻撃ヘリ２機、AW109LUH汎用ヘリ６機、SA341汎用ヘリ３機以上、AS332汎用ヘリ２機（＋保管中４機以上）、AS350B汎用ヘリ４機、AW109汎用ヘリ１機、ベル205汎用ヘリ１機、CH-3無人機１機以上、エアロスター無人機９機（非稼動）、R-3空対空ミサイル、PL-9C空対空ミサイルを保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナイジェリア軍＞：1960年の独立以来７回のクーデターを起こし、1966年にはイボ族独立要求による内戦が勃発して200万人以上が死亡したが、1999年以降は民政を維持している。参考：MAMOR vol.152

　＜ナイジェリア軍（２０１５年）＞：現役総兵力80000名（陸軍62000名、海軍8000名、空軍10000名）、準軍事組織82000名（港湾局警察2000名、保安・市民防衛軍警察80000名）。コートジボアールにUNOCIオブザーバー３名、コンゴ民主共和国にMONUSCO要員１名とオブザーバー19名、ギニア・ビサウにECOWASのECOMIB要員160名、レバノンにUNIFIL要員１名、リベリアにUNMIL要員1408名、歩兵大隊２個、オブザーバー10名、マリにMINUSMA要員178名、通信中隊１個、野戦病院１個、オブザーバー２名、南スーダンにUNMISS要員２名とオブザーバー３名、スーダンにUNAMID要員928名、歩兵大隊１個、オブザーバー５名、UNISFA要員１名、西サハラにMINURSOオブザーバー３名を派遣している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナイジェリア陸軍＞：1983年、ヴィッカーズMk3B戦車108両の配備を開始。参考：ウォーマシンレポート11

＜ナイジェリア陸軍（１９７７年）＞：兵力221000名。歩兵師団４個、工兵旅団４個、砲兵連隊４個、偵察連隊４個からなる。スコーピオン軽戦車、FV601サラディン装甲車45両、AML60/90装甲車15両、フェレット偵察車25両、FV721フォックス偵察車数両、FV603サラセン装甲兵員輸送車12両、76mm/25ポンド/105mm/122mm/130mm砲、20mm/40mm高射機関砲を保有する。参考：軍事力バランス78年版

＜ナイジェリア陸軍（１９８９年）＞：兵力80000名。機甲師団１個、混成師団１個、機械化師団２個からなる。T-55戦車60両、ヴィッカーズMk3B戦車72両、スコーピオン軽戦車100両、FV601サラディン偵察車20両、AML-60偵察車120両、AML-90偵察車60両、FV721フォックス偵察車55両、FV603サラセン装甲兵員輸送車10両、4K7FA装甲兵員輸送車300両、105mm砲M-56を200門、122mm砲D-30/D-74を200門、155mm砲FH-77Bを25門、155mm自走砲パルマリア25門、81mm迫撃砲200門、84mm無反動砲カールグスタフ、106mm無反動砲M-40、20mm高射機関砲60門、ZSU-23-4自走対空機関砲30両、60口径40mm高射機関砲、ブローパイプ携帯地対空ミサイル48基、ローランド自走地対空ミサイル16基を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ナイジェリア陸軍（２０１５年）＞：現役兵力62000名。特殊作戦大隊１個、レンジャー大隊１個、第３機甲師団（機甲旅団１個、砲兵旅団１個）、第１機械化師団（偵察大隊１個、機械化旅団１個、自動車化歩兵旅団１個、砲兵旅団１個、工兵連隊１個）、第２機械化師団（偵察大隊１個、機甲旅団２個、砲兵旅団１個、工兵連隊１個）、第81混成師団（偵察大隊１個、機械化旅団１個、砲兵旅団１個、工兵連隊１個）、第７歩兵師団（特殊作戦大隊１個、偵察大隊１個、機甲旅団１個、歩兵旅団１個、歩兵旅団４個、砲兵旅団１個、工兵連隊１個）、第82混成師団（偵察大隊１個、機械化旅団１個、自動車化歩兵旅団２個、水陸両用旅団１個、砲兵旅団１個、工兵連隊１個）、多国間統合任務軍旅団１個、大統領警護旅団（警護大隊４個）１個、防空連隊１個からなる。ヴィッカーズMk3B戦車176両、T-55戦車100両、T-72AV戦車12両、T-72M1戦車４両以上、スコーピオン軽戦車157両、AML-60偵察車90両、AML-90偵察車40両、EE-9偵察車70両、FV721フォックス偵察車50両、サラディンMk2偵察車20両、VBL偵察車72両、コブラ偵察車110両、BTR-4EN歩兵戦闘車10両、BVP-1歩兵戦闘車数両、4K-7FAシュタイア装甲兵員輸送車250両、MT-LB装甲兵員輸送車67両、FV603サラセン装甲兵員輸送車10両、AVGPグリズリー改／ピラーニャ�T６×６輪装甲兵員輸送車110両、BTR-3U装甲兵員輸送車47両、BTR-80装甲兵員輸送車５両、EE-11装甲兵員輸送車数両（を保有しているという報告あり）、レヴァ４×４輪装甲車23両、ストレイト・スパータン装甲車数両、ストレイト・クーガー（イギリギ）装甲車数両、ビッグフット装甲車数両、155mm自走砲パルマリア39両、105mm砲M-56を50門、122mm砲D-30/D-74を37門、130mm砲M-46を７門、155mm砲FH-77Bを24門（全て保管中）、122mm多連装ロケットAPR-21を25両、122mm多連装ロケットRM-70を数両、81mm迫撃砲200門、82mm迫撃砲100門、120mm迫撃砲30門以上、スイングファイア対戦車ミサイル、84mm無反動砲カールグスタフ、106mm無反動砲M40A1、ローランド自走地対空ミサイル16両、ブローパイプ携帯地対空ミサイル、9K32携帯地対空ミサイル、23mm自走高射機関砲ZSU-23-4を30両、20mm高射機関砲60門以上、23mm高射機関砲ZU-23、70口径40mm高射機関砲、RASIT対車両・対砲レーダー数基、AVGPハスキー装甲回収車、グライフ装甲回収車２両、ヴィッカーズARV装甲回収車15両、MTU-20戦車橋、VAB戦車橋を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナイスコドゥカイツェ＞：エストニアの女性民兵組織。有事の際には地域部隊の医療支援や後方支援などを行う。参考：月刊軍事研究12,’11

＜内戦＞：Civil War。一揆などの混乱状態を収拾できず、政府軍と反政府軍に分かれて戦闘を行っている状態。反政府軍が勝利した場合、国家の正当性の連続が絶たれるため、諸外国から承認してもらう必要がある。参考：月刊軍事研究8,’95

＜内線作戦＞：Interior lines of operation。戦域の中央に位置する軍が、外周に分散配置された敵に対して行う作戦のこと。全軍を１カ所に集中させ、分散した敵を各個撃破する。敵が外線作戦を始めたのを待ち受けて反撃する防御作戦を行う場合と、敵が外線作戦を始める前に奇襲をかける攻勢作戦に出る場合があり、いずれにせよ情報収集を確実に行って敵の勢力や位置を正確に把握し、主力が機動力を発揮して敵戦力集中前に各個撃破することになる。味方の全力で敵の一部にあたるので有利だが、タイミングを間違えると敵の外線作戦をまともに喰らって包囲殲滅されてしまうので注意。参考：月刊軍事研究5,’12、5,’15

＜内蔵対抗手段セット＞：AN/ALQ-135（電子戦装置）を参照。

＜ナイチンゲール＞：C-9A（患者輸送機）またはGHシリーズ（汎用機）またはUC-70シリーズ（輸送機）を参照。

＜ナイチンゲール部隊＞：ドイツ国防軍がバルバロッサ作戦時に編成した、ウクライナの民族主義者からなる対ソ連部隊。ブランデンブルク連隊第１大隊に組み込まれてバルバロッサ作戦に参加した。1941年6月29日、ソ連軍を駆逐した後のリヴォフのNKVD刑務所でウクライナ民族主義者が処刑されているのを発見、市内でも4000体に及ぶ処刑遺体を見つけた。1959年、ソ連はリヴォフでの虐殺をナイチンゲール部隊のせいだと告発したが、多国籍調査委員会による調査の結果、やはりNKVDが犯人であると結論づけられた。参考：月刊PANZER2,’12

＜ナイト＞：DD-633（駆逐艦）を参照。

＜ナイト＞：イスラエル陸軍メルカヴァMk3／サブラ戦車用FCS。エルビット社が開発した。砲手用二軸安定化照準器（倍率８倍の照準眼鏡、倍率１倍の潜望鏡、レーザー測距器、熱線暗視装置からなる）、車長用全周旋回潜望鏡（倍率4-14倍）、自動追尾装置などを組み合わせてあり、走行間射撃能力を持つ。参考：月刊PANZER9,’10

＜ナイトアタック・ホーネット＞：F/A-18Dナイトアタック・ホーネット（戦闘攻撃機）を参照。

＜ナイト・イーグル＞：スキャン・イーグル・シリーズ（無人機）を参照。

＜ナイトイントルーダー＞：B-57シリーズ（爆撃機）を参照。

＜ナイト・イントルーダー３００＞：韓国陸軍（空軍？）無人機Night Intruder 300。韓国のKAIが開発した。全長4.7m、全幅6.4m、最大離陸重量290kg。巡航速度120-150km、最大速度185km、最大航続距離457km、最大運用半径120km以上（データリンク使用時）／200km以上（非使用時）。ペイロード45kg。システムは機体６機、地上管制ステーション、地上データ端末局、発着管制局で構成される。2004年に５セットを導入した。参考：月刊軍事研究10,’05、月刊PANZER2,’11、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナイトウォッチ＞：E-4B（国家空中作戦センター）を参照。

＜ナイトウォッチ＞：アメリカ陸軍のワイヤー式警戒システム。75mm×100mm×40mm・重量200gの本体（通称ブラックボックス）に長さ1300mのワイヤー1-2本を繋ぐ。ワイヤーが切られるとアラームが鳴り、赤ランプが点灯する。イヤホンを繋いでおくと、音が漏れずに便利である。参考：コンバット・バイブル

＜内膅銃＞：内筒砲を参照。

＜内筒砲＞：大口径砲の砲身内にセットする小口径砲で、射撃訓練に使用される。砲身摩耗や実弾浪費を防ぎながら射撃をシミュレートすることが可能で、1880年頃にフランスで考案された。射撃場の狭い日本陸軍でも採用され、内膅銃として制式化された。参考：月刊軍事研究11,’05、帝国陸軍戦車と砲戦車

＜ナイトストーカー＞：TH-1S(Mod)訓練ヘリを参照。

＜ナイト・ストーカーズ＞：第160特殊作戦航空連隊を参照。

＜ナイト・ストライク�T作戦＞：湾岸戦争ルクイ・ポケットの戦いで1991年2月20日にアメリカ第１騎兵師団が開始した作戦。参加したのは第１騎兵師団第２旅団の１個大隊に２個工兵小隊と防空砲兵班（M-163自走高射機関砲装備。敵陣地掃射部隊）を編入した兵力600名の騎兵支隊である。中央に大隊本部、対戦車中隊（M-901戦車駆逐車12両）、防空砲兵班（M-163自走高射機関砲２両）、工兵小隊２個（M-9装甲ドーザー４両）を置き、前後を歩兵中隊１個ずつ（M-2歩兵戦闘車計28両）、左右を戦車中隊１個ずつ（M-1A1戦車計28両）で固め、前方に偵察小隊（M-3騎兵戦闘車６両）を配し、国境を越えて進撃した。10km進んだ所でイラク第25歩兵師団第103旅団の防御陣地があり、１個砲兵大隊とA-10A攻撃機の支援の下で粉砕、捕虜の収容に入った。この時上空を旋回していたA-10A攻撃機が周辺に配置された隠蔽砲兵陣地を発見。警告する間も無く、130mm野砲大隊６個及び155mm長距離重砲大隊１個からの射撃が開始され、更にT-55戦車５両と対戦車砲中隊（T12対戦車砲６門）の砲撃も加わり、M-163自走高射機関砲１両が被弾して１名が死亡、１名が負傷した。更にM-2歩兵戦闘車２両も被弾し、２名が戦死、８名が負傷している。騎兵支隊は戦車中隊を前進させて歩兵中隊を後退させ、その隙にA-10A攻撃機と砲兵隊が発砲炎及び旅団観測班が照射した目標標定レーザーに向かって制圧射撃を行い、砲兵陣地を破壊した。1400、騎兵支隊は砲兵の煙幕射撃に隠れて撤収し、夕方にサウジアラビアに帰投した。イラク軍は戦死200名、捕虜18名の人的損害を出している。参考：月刊軍事研究8,’08

＜ナイトスポットＭＲ＞：スイスのベクトロニクス社が開発した狙撃用暗視装置。通常のスコープの前に取り付けるタイプで、左右上部にはレールマウントも付いている。参考：月刊軍事研究8,’12

＜ナイト・ディッパーズ＞：HSC-5（海上戦闘ヘリコプター飛行隊）を参照。

＜ナイトバイ＞：日本海軍士官のスラングで、夜這いのこと。Night這い。参考：帝国陸海軍事典

＜ナイトハルト式ゴム懸架＞：ナイトハルトはNEIDHARTと書く。共振に対して吸収性が良いため、照準器に悪影響を与えず、強い自己減衰性を持つため、制振性にも優れる。ショック・アブソーバーも不要。参考：月刊PANZER12,’02

＜ナイトファルコン＞：F-16ブロック40（戦闘機）を参照。

＜ナイトホーク＞：F-117（ステルス爆撃機）またはHH-60S（救難ヘリ）またはMH-60S（多用途ヘリ）を参照。

＜ナイトホークス＞：VA-185（攻撃飛行隊）またはVFA-136（戦闘攻撃飛行隊）を参照。

＜ナイトホーク・ターゲッティングポッド＞：AN/AAS-38B（目標指示ポッド）またはAN/ASQ-38B（赤外線暗視ポッド）を参照。

＜ナイトメアーズ＞：VMFAT-502（訓練飛行隊）を参照。

＜内南洋＞：日本南洋委任統治地の通称。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜内燃機関＞：原動機の内部で火を燃やし、その燃焼ガスのエネルギーを動力として直接取り出すエンジンのこと。容積型内燃機関のガソリンエンジンやディーゼルエンジン、連続型内燃機関のガスタービンエンジンがある。参考：月刊軍事研究6,’16、11,’16、自動車メカニズム図鑑、月刊JWings2,’00

＜内燃機関（２５ＭＳＯ用）＞：自衛隊の機器。三菱重工製。参考：月刊軍事研究2,’16

＜内部圧縮型エアインテイク＞：エアインテイクを参照。

＜ナイフエッジ＞：機体を90度バンクさせ、機体をラダーだけで支えて真っ直ぐに飛行させる機動。主翼の揚力で機体が曲がらないよう操縦桿を押し続ける必要があり、パイロットには横向きの重力とマイナスＧが掛かり続けるという見た目以上に辛い機動である。参考：月刊JWings7,’12

＜ナイフエッジ＞：ブルーインパルス編隊連携機動飛行の１つ。２機または単機で会場右から進入し、機体を90度傾けて高度と針路を維持したまま会場を横切り、姿勢を元に戻して左に抜ける。参考：月刊JWings9,’14

＜ナイフフィッシュ＞：アメリカ海軍のLCS対機雷戦ミッションパッケージ埋没機雷掃討モジュール向け水上対機雷戦用水中無人艇SMCM UUV（Surface Mine Countermeasure Unmanned Undersea Vehicle）、Knifefish。AN/WLD-1が能力不足だったため、代替として2011年9月からジェネラル・ダイナミクス社が開発した。ブルーフィン21がベースで、見た目は魚雷状をしており、モジュラー構造で改良が容易。LCSから発進して予めプログラムされた経路を航行しつつ、搭載した低周波広帯域合成開口ソナーで機雷を探知し、アメリカ海軍研究所が開発した自動目標識別ソフトウェアで識別する。全長6.7m（5.7m？5.8m？）、直径0.533m、重量1.36トン（0.77トン？）。巡航速力６ノット、動力源はリチウム・イオン電池、航続時間16時間。2012年4月にプロトタイプが公表されており、2017年から運用テストを行う予定。2019年8月、ジェネラル・ダイナミクス社ミッション・システムズ部門に低率初期生産LRIP契約が発注された。参考：月刊軍事研究2,’17、8,’14、8,'15、8,’12、7,’12、月刊世界の艦船7,’16、11,’19

＜内フレーム式耐圧船殻＞：耐圧船殻を参照。

＜ナイフ・レスト＞：ソ連軍二次元早期警戒レーダーのNATOコード。P-8の改良型である。参考：ザ・マーチ17号

　＜ナイフ・レストＡ＞：地上設置型。使用周波数70-73MHz。参考：ザ・マーチ17号

　＜ナイフ・レストＢ＞：車載型、ソ連名称P-10。使用波長VHF、使用周波数70-73MHz、探知距離200-250km。1953年に登場した。参考：月刊航空ファン5,’17、ザ・マーチ17号

＜ナイフ・レスト（艦載型）＞：ソ連海軍艦載対空捜索レーダーのNATOコード。長方形アンテナを持つ。使用周波数75GHz（Ｐバンド）、ピーク出力100kW、パルス繰り返し周波数50PPS。探知距離150km。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ナイフ・レスト（中国海軍）＞：517型シリーズ（レーダー）を参照。

＜内務科＞：日本海軍のダメージ・コントロール担当科。昭和18年12月1日に施行された改定艦船令に基づき新編された。トップは内務長で、内務士と掌内務長が補佐し、内務科員が平時は運用部、工業部、電機部、補機部、戦時は内務科用具庫員、応急部、注排水部、電機部に分かれて配属されている。主任務は艦内防御、運用、電機、艦内工作、潜水作業で、戦闘時には内務長が防御指揮官となって防御総指揮官たる副長を補佐し、艦長の命により所管業務全般を指揮する。新任内務長は必要な補習教育を受けることになり、海軍兵学校出身者に対して電機・補機、工作、注排水、海軍機関学校出身者に対して運用・応急の講習が実施された。参考：月刊丸4,’13、5,’13

＜内務実施＞：日本陸軍用語で、散髪や身の回りの整理などを行う時間のこと。参考：帝国陸海軍事典

＜内務班（韓国軍）＞：ネムバンを参照。

＜内務班（日本陸軍）＞：日本陸軍の兵営生活の基本単位。日本陸軍において、軍隊は大家族、中隊は一個の家、内務班は家庭にあたり、内務班は兵としての教育を行う場である。曹洞宗永平寺僧房を参考に設立したとされ、教育内容は軍隊内務書で事細かに規定されており、昭和18年には軍隊内務令に格上げされた。しかし内務班長の資質の問題から私的制裁が横行し、昭和8年には山崎慶一郎大尉編著で「内務教育の参考」という本が出され、「私的制裁根絶に関する研究」「私的制裁根絶に関する指導監督案」といった項を設けて根絶が図られたが、日華事変勃発で急速な増員が行われると教育が行き届かなくなり、ますます酷くなった。入隊初日は大隊指揮官の先導で営門をくぐり、営庭に整列して各中隊の各内務班に配属される。自分の名前が書かれた寝台に服、軍靴、スリッパが置いてあるので、それに着替える。サイズは大雑把だが、体を衣服のサイズに合わせろと無茶を言われる。その後は駆け足（初年兵は移動時常に駆け足）で舎前営庭に集合し、部隊長の訓示を受けた後、尾頭付きの鯛に赤飯といった食事が出る。初日は上官も古参兵も穏やかだが、翌日からは豹変するので注意。兵営内は中央廊下を隔てて舎前と舎後に分かれており、壁と垂直に寝台が並べられていて、壁に１段の棚があって各自の手箱が積んである。手箱に軍隊内務令・作戦要務令などの典範令、私物（はがきなど）、筆箱などを収め、傍に二装軍衣袴、襦袢、袴下、靴下、巻袢などをきっちり畳んで置き、棚の下に銃剣、鉄帽、編上靴、裁縫袋、食器袋などを吊す。収容位置は全て決められているので、暗闇でも判別可能である。畳み方が悪いのが週番下士官に見つかると、丸ごと棚から下に落とされる。初年兵は三年兵や四年兵の隣の寝台に割り当てられ、この古参兵が「戦友」として初年兵の面倒を見る。初年兵が用事で内務班を出る時には「○○二等兵、○○に行って参ります」、帰った時には「○○二等兵、○○より戻りました」と大声で報告する。古参兵に話す時には、「○○二等兵、○○どのに用事」という枕詞を付ける。参考：新兵サンよもやま物語、帝国陸海軍事典、月刊軍事研究7,’95、2,’09、内務教育の参考

＜内務班長（日本陸軍）＞：日本陸軍の中隊附諸官。諸規定や上官の命令意図を班員に伝達し、中隊長の旨を奉じ自ら模範となり班員を指導、的確に教練や内務を実施させる。また、兵の身元、性質、行状、技能、心身状態、交友関係、通信などの状況を熟知し、勤怠を監督、人事・賞罰・休暇などに関する事項を上申する。点呼の際は人員とその状況を検査する。支給・修理交換・返納・保存、兵器・馬匹の手入れ、兵舎などの清潔整頓を監督し、班員の服装を正整にし、衛生と火の元取締に注意する。外出者の服装を点検し、注意事項を伝達して外出証を渡す。参考：内務教育の参考

＜内務班長徽章＞：航空自衛隊の徽章。営舎に居住する航空自衛官の指導を主任務とする航空自衛官で、営舎に居住している者が付ける。参考：MAMOR vol.62

＜ナイヤード＞：フランス海軍シレーヌ級潜水艦Naiade。1927年竣工。1942年11月、ツーロンで自沈した。イタリア軍が引き揚げたが、1943年に戦没した。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜内翼＞：Inner wing。製造や修理の便を考慮し、主翼を外側と内側に分けて作った際の、内側部分のこと。主翼を左外側、中央部、右外側に分けて作った場合には中央翼ともいう。通常は輸送時に外せるよう外翼とボルトで結合するが、ヘリコプターなどで主翼全体を一気に運べるようになったため、内外翼を一体化したものもある。主翼構造に関係無く、単に主翼の内側部分を指すこともあるので注意。参考：航空用語事典増補改訂版

＜ナイラナ＞：D05（護衛空母）を参照。

＜ナヴァロ＞：APA-215（攻撃輸送艦）を参照。

＜ナヴィガトリ級＞：イタリア海軍駆逐艦Navigatori級。フランス海軍シャカル級駆逐艦に対抗して建造された。船体は長船首楼型で、艦首は直立に近い。船体外板は亜鉛メッキを施した高張力鋼の薄板で構成されており、隔壁数は19。機関はシフト配置で、前部機械室は左舷軸、後部機械室は右舷軸に接続されている。艦橋上及び後部煙突と２番魚雷発射管の間に方位盤を持つ。全長107.3m、幅10.2m、吃水3.6m、基準排水量1900トン、満載排水量2580トン。主機はブルゾー式／トーシ式／パーソンズ式蒸気タービン２基、主缶はオデロ／ヤーロー缶（蒸気圧力2.16MPa）４基、出力50000馬力、２軸推進、速力38ノット、航続距離3800海里（18ノット）。兵装は1926年型50口径12cm連装砲（防盾付き）３基（船体前中後部に１基ずつ）、39口径40mm単装機関砲２門、13.2mm連装機銃２基、533mm魚雷３連装発射管２基（前部煙突直後と後部マスト直前。使用魚雷はSi270）、爆雷投下軌条２条、機雷敷設軌条（ニコロッソ・ダ・レッコは搭載せず）、機雷86個または104個。機雷搭載時には魚雷は使用不能になる。乗員173名。アルヴィセ・ダ・モスト、ニコロッソ・ダ・レッコ、ジョバンニ・ダ・ヴェラツァーノ、ランツェロット・マロチェロ、レオーネ・パンカルド、ウゴリーノ・ヴィヴァルディ、アントニオット・ウソディマーレなど12隻が1929-31年に就役した。初期には魚雷不足から前部魚雷発射管に45cm魚雷用の発射レールが付けている。船体の軽量化を図るあまり復元性が不足していたため、1930年に艦橋を３層から２層に減らし、マストを三脚式から単脚式に変更、煙突を低くし、後部方位盤を機銃に換装した。1932年にも魚雷発射管を連装にするなど復元性改善工事を行っている。動揺が大きいためジャイロ・スタビライザーを装備する計画もあり、この時点で燃料タンクの一部を移動させてスペースを確保していたが、結局搭載されなかった。1933-34年、39口径40mm単装機関砲を２門追加した。1939-40年、アントニオット・ウソディマーレとニコロッソ・ダ・レッコ以外が改装を受け、艦首形状をクリッパー型にしてフレアーを設け、船体幅を1m拡大して燃料タンクを増やすと共に復元性を改善した。舵は半平衡舵に換装している。これで基準排水量2125トン、満載排水量2888トンとなった。1942年、ニコロッソ・ダ・レッコ、ジョバンニ・ダ・ヴェラツァーノ、ランツェロット・マロチェロ、レオーネ・パンカルド、ウゴリーノ・ヴィヴァルディがソナーを搭載。1942年末、レオーネ・パンカルドとランツェロット・マロチェロがレーダーを装備。参考：月刊世界の艦船10,’06

＜ナヴィリス＞：ネイヴァル・グループとフィンカンティエーリが対等出資で設立した会社Naviris。2020年1月14日、完全実働体制に入った。参考：月刊世界の艦船4,’20

＜ナウティーロ＞：イタリア海軍フルット級潜水艦Nautilo。1943年7月26日就役。1943年9月9日、ドイツ軍に接収され、UIT19となった。参考：ナチスＵボート

＜苗穂支処＞：陸上自衛隊の補給処支処。1957年11月20日、北海道地区補給処隷下に新編された。1961年10月14日、火災が発生。2019年9月26日、札幌市立新川中学校２年生８人の職業体験を支援した。参考：北海道補給処ホームページ、朝雲

　＜苗穂支処（２０１５年）＞：北海道補給処隷下で、苗穂分屯地に置かれている。総務課、会計課、整備課、補給課からなる。参考：第11旅団ホームページ

＜苗穂駐屯地＞：警察予備隊・保安隊の駐屯地。元は明治41年に開設された陸軍糧秣本廠札幌派出所である。1952年1月28日、北海道地区補給廠が開設された。10月15日、警察予備隊が保安隊に改編され、保安隊の駐屯地となった。12月1日に廃止され、苗穂分屯地になった。参考：北海道補給処ホームページ

＜苗穂分屯地＞：陸上自衛隊の分屯地。所在地は北海道札幌市東区苗穂町7-1-1。1952年12月1日、保安隊島松駐屯地開設に伴い、苗穂駐屯地から降格、島松駐屯地の分屯となった。12月10日、北海道地区補給廠が島松駐屯地に移った。1954年7月1日、自衛隊発足に伴い、陸上自衛隊の分屯地となった。1956年、北海道地区補給処施設部が移駐。1957年11月20日、北海道地区補給処苗穂支処が新編された。1965年、北部方面調査隊丘珠派遣隊連絡班が設置された。1971年、札幌地方連絡部苗穂地区隊が新編された。1974年、航空自衛隊第１補給処東京支処札幌分室が移駐した。1975年、第314基地通信中隊苗穂派遣隊が新編された。1980年、北海道地区補給処施設部が廃止された。2007年、札幌地方協力本部東部地区隊が白石地域事務所に移駐した。2019年11月20日、札幌市立向陵中学校の職業体験に協力し、生徒７人に装備品実習、バケットローダー体験乗車、救急包帯使用法実演などを行った。2020年6月18日、第９高射隊がPAC3機動展開訓練を実施。2021年7月16日、隊員５名が樹木選定を実施。参考：第11旅団ホームページ、北海道補給処ホームページ、JGround Vol.23、朝雲

　＜苗穂分屯地（２０１５年）＞：北海道補給処苗穂支処、第314基地通信中隊苗穂派遣隊、航空自衛隊第１補給処東京支処調達部札幌調達室が駐屯している。参考：第11旅団ホームページ、陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜ナエラ＞：RG-31シリーズ（装甲車）を参照。

＜なおしま＞：MSC-684（掃海艇）を参照。

＜那珂＞：日本海軍川内型軽巡洋艦３番艦Naka。本当は１番艦になる筈だったが、横浜船渠で建造中の大正12年9月1日に関東大震災が発生して全損、大正13年5月24日に再起工して最初から作り直したため、３番艦になった。工事が遅れたついでに艦首をＳ字型にしている。大正14年3月24日進水、11月30日竣工。昭和2年8月24日、美保関事件で駆逐艦葦に衝突し、艦首を大破した。1930年代半ばに近代化改装を実施。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制では第４水雷戦隊旗艦、兵力部署では第４水雷戦隊所属だった。昭和17年2月27日、スラバヤ沖海戦に参加。4月1日、クリスマス島攻略作戦に参加中、クリスマス島近海でSS-197シーウルフの雷撃を受け１本が第１缶室右舷に命中し、損傷した。ジャワ島チラチャップに引き返して応急修理を受け、4月10日にシンガポール島セレター軍港に帰港。その後シンガポール島南のケッペル商港に移って第101工作部と工作艦朝日の工作部による応急修理を受け、内地に帰投してから本格修理を行っている。昭和19年2月17日、トラック空襲で沈没した。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T、第２次大戦日本海軍作戦年誌、連合艦隊巡洋艦、近代巡洋艦史、月刊世界の艦船9,’14、9,’13増刊、12,’17、2,’19

＜ナカイーマ＞：九五式水上偵察機（ドイツ海軍）を参照。

＜長池演習場＞：陸上自衛隊の演習場。2017年11月25日、京都地本が募集対象者ら29人に体験型勤労感謝ツアーを実施。参考：朝雲

＜長いナイフの夜＞：SA（突撃隊）を参照。

＜ナガイモ＞：C-141B（輸送機）を参照。

＜長浦＞：日本海軍雄島型救難船。昭和19年2月、トラック大空襲でラバウルを放棄することになり、ラバウル航空基地の整備員や通信兵を乗せて敷設艇夏島と共にトラック環礁に向かった。2月22日、DD-570チャールズ・オズバーン、DD-572ダイソン、DD-478スタンレー、DD-509コンヴァース、DD-512スペンスの砲撃を受けて沈没した。参考：小艦艇入門

＜長浦丸＞：龍田（水雷砲艦）を参照。

＜中折れ式回転式拳銃＞：回転式拳銃を参照。

＜長坂小銃射撃場＞：陸上自衛隊の演習場。神奈川県にある。在日米軍の地位協定に基づく日米共同施設区域である。参考：月刊軍事研究4,’10

＜長崎型原爆＞：インプローシブ型原爆を参照。

＜長崎原爆死没者追悼平和祈念館＞：原爆死没者名簿を納め、死没者を追悼する施設で、医療や平和関連の国際協力資料も展示されている。追悼の水盤には夜になると死没者と同じ数の灯りがともる。所在地は長崎県長崎市平野町7-8。開館時間は5-8月0830-1830、9-4月0830-1730、8月7-9日0830-2000。休館日は12月29-31日。入館料は無料。参考：MAMOR vol.58

＜長崎原爆資料館＞：長崎原爆の資料や、核兵器開発の歴史などを展示する資料館で、被爆50周年記念事業の一環として創設された。所在地は長崎県長崎市平野町7-8。開館時間は5-8月0830-1830、9-4月0830-1730、8月7-9日0830-2000。休館日は12月29-31日。入館料は大人200円。参考：MAMOR vol.58

＜長崎原爆投下＞：広島に続く２発目の原爆投下は、当初昭和20年8月20日に予定されていたが、ソ連が参戦準備を早めていることを知り、8月11日に繰り上げた。更に、天候が悪化する恐れがあったため、8月9日に繰り上げている。攻撃目標は小倉市中心部、予備目標は長崎市中心部で、爆撃高度は28000-30000フィート（8534-9144m）、爆撃速度は時速200マイル、照準は目視に限るという指示が出された。原爆投下などのため日本に向かうのは、小倉の天候偵察用B-29爆撃機１機、予備目標長崎の天候偵察用B-29爆撃機１機、Mk�V原爆ファットマン搭載B-29爆撃機「ボックスカー（Bockscar）」、観測用ラジオゾンデ（落下傘付き）３個を搭載した物理観測用B-29爆撃機「グレートアーティスト」、写真撮影用B-29爆撃機１機の計５機である。8月9日0130、テニアン基地で原爆搭載機ボックスカーの飛行前点検を開始。ボックスカーの機関士が予備燃料系統で燃料漏れを発見したが、修理には燃料を抜き取って原爆を降ろす必要があったため、そのまま出発することになった。予定より１時間遅れた0300頃、ボックスカー、グレートアーティスト、写真撮影機がテニアンを離陸。屋久島上空で集結しようとしたが、写真撮影機が集合位置を間違えたため、ボックスカーとグレートアーティストは45分ほど付近で滞空し、諦めて小倉に向かった。0600、日本陸軍中央特殊情報部がV600番台のコールサインを持つ少数機グループが九州北部に向かっていることをキャッチし、陸軍参謀本部に報告したが、前日に同様の方法で広島原爆投下爆撃機部隊を事前に探知したとして中央特殊情報部を表彰していたにも関わらず、陸軍参謀本部では何も対応を取らなかった。天候偵察機は２時間前に目視爆撃可能を報告していたが、ボックスカーが小倉に侵入した時には市街が雲に覆われており、40分かけて３回ほど侵入したが、目視はできず、燃料は長崎侵入１回分＋沖縄への帰投分にまで減少、ボックスカーは長崎に向かった。0748、長崎地区に警戒警報が発令された。0810、長崎地区に空襲警報が発令された。0830、長崎地区の空襲警報が解除された。1053、B-29爆撃機２機が熊本県天草方面から北進し、島原半島西部橘湾を経て長崎上空に向かった。香焼島に布陣していた高射砲第134連隊第３中隊は、北西の伊王島付近を飛行するB-29爆撃機１機を発見し、高射砲で1-2発射撃したが、飛行高度が高すぎて届かなかった。金比羅山に布陣していた高射砲第134連隊第４中隊は、西の岩屋山に向けて進んでいるB-29爆撃機を発見、下方に落下傘３個を視認した。B-29爆撃機発見の報を受け、警急姿勢にあった飛行第４戦隊の二式複座戦闘機が迎撃のため山口県小月飛行場を出撃したが、B-29爆撃機を見つけられなかった。大村基地の第343航空隊と第352航空隊にはB-29爆撃機来襲情報が入ったが、少数機で偵察任務と判断したためか迎撃命令は出されず、出撃準備に入った第352航空隊戦闘902飛行隊（月光装備）には準備取りやめの指令が下っている。1055、ボックスカーとグレートアーティストは島原半島南端から西北西に飛行して長崎に爆撃侵入を開始。長崎上空には高度1000m付近に片積雲が南北20km・東西5kmの範囲で漂っており、その下にスモッグがかかっていたため、長崎市街地を視認することができなかった。長崎半島東海岸線上空に到達した時、右前方の雲の切れ目から松山町の陸上競技場を視認したため、ボックスカーは北西に針路を変更、松山町に向かった。1100頃、グレートアーティストの乗員が原爆の炸裂光を防御する遮光眼鏡をかけた時、ボックスカーは前方800mを飛行していた。進路変更から2.5km飛行した地点（爆心地の南東3.2km）の高度29000フィート（8839m）でボックスカーは飛行速度200マイルでMk�V原爆を投下し、150度の急反転を実施、急降下で加速して離脱に入った。針路を西南西にとったままのグレートアーティストも観測用ゾンデ３個を投下、同じく急旋回して離脱に入った。金比羅山南稜南東斜面にある西山町１丁目の住民が、金比羅山頂を西に飛行するB-29爆撃機と、投下されたばかりの原爆を目撃。大浦元町の長崎測候所で気象観測を終えた直後、北方の高度45度に落下傘３個を視認。長崎測候所から南西に1kmのところにある鍋冠山に布陣していた高射砲第134連隊第２中隊防空監視哨が方位160度を旋回しているB-29爆撃機（グレートアーティストと思われる）１機を発見。1102、Mk�V原爆が松山町上空で炸裂。本来の目標だった長崎市街地からは北に２マイル離れていた。写真撮影機は長崎の南東160kmを飛行していた。大村基地では炸裂の閃光と爆音が観測され、第343・第352航空隊の隊員が被爆者の救助に向かった。1700頃、大村基地の第343航空隊に電話が入り、長崎の病院が全て燃えたので大村海軍病院に負傷者を運ぶから支援を頼むとのことで、本田稔少尉（分隊士）が整備担当兵員を集めて救援隊を結成し、病院に向かった。貨車に載せられて海軍病院に到着した負傷者は本田少尉が「この世で見てはならないものを見てしまった」という程の悲惨な有様で、救援隊は全員涙を流しながら無言で院内に運び込み、その後数日間は食事も喉を通らなかったという。死傷者は95000人に達し、２万戸の建物が破壊された。グレートアーティストが投下したパラシュート付きゾンデには原爆開発者が嵯峨根博士宛てに書いた手紙が貼り付けてあり、戦後に博士の元に届けられた。内容は以下のようだったという。「アメリカの学友３人より、親愛なる嵯峨根へ。一緒に学んだが我々の方が先に作った。３個を製作し、１個をニューメキシコで実験し、１個を広島に、１個を長崎に投下した。威力の大きさが分かるだろうから、貴下は速やかに貴国指導者に対して戦争を終結するよう進言してほしい。友情をもって」。昭和60年、ボックスカー爆撃手は長崎を訪問して謝罪したいという意思を長崎市長に伝えたが、断られた。1985-2004年のデータで、骨髄異形成症候群の発症率が、3km以遠での被爆者集団を１とすると、1.5-2.99kmでは1.3、1.5km以内では2.8に上昇していることが判明しており、被爆後40-60年を経過しても被爆による過剰発生が認められている。また、被爆時年齢が20歳未満の方が20歳以上よりリスクが高く、女性より男性の方が1.3倍リスクが高いことも分かった。20歳以下の被爆者にはMGUS（Monolonal Gammopathy of Undetermined Significance）の過剰リスクも認められている。参考：丸エキストラ版No.114、月刊丸11,’72、1,’12、月刊航空ファン7,’15、血液フロンティア12,’11、歴史群像8,’15

＜中崎茂＞：日本陸軍エース。大正6年、熊本県生まれ。昭和14年9月、陸軍士官学校を卒業し、その後航空兵となり、熊谷飛行学校で操縦学生を卒業、明野で戦技教育を受け、飛行第５戦隊に配属された。その後明野で教官を務め、昭和17年8月に飛行第50戦隊第３中隊長に転属、シンガポールに着任した。10月、ビルマに進出。昭和18年1月23日、チッタゴン飛行場を攻撃したが、被弾損傷し、引き返すのは無理だと判断して敵輸送船に突入して戦死した。4月29日付で第３航空軍司令官から個人感状が授与されている。公認撃墜数９機、非公認撃墜数13機。最終階級は少佐。参考：日本陸軍戦闘機隊

＜長崎事件＞：明治19年8月、清国海軍北洋水師の定遠・鎮遠など６隻が、中露国境確定交渉使節団をウラジオストクまで迎えに行った帰りに、補給整備のため三菱長崎造船所ドックに入渠（定遠級を整備できるドックがこの時点では本ドックとシンガポールのドックしか無かった）した。8月13日、清国水兵が休暇で長崎に上陸したが、警官隊及び市民と衝突して80名以上の死傷者を出した。これにより深刻な外交問題になり、更に北洋水師のトップが天津の日本領事に対して強力な艦隊の無い日本を攻撃してやると罵ったため、最終的に賠償金で解決が図られたものの、日本の対清国感情は一気に悪化し、海軍力増強を図る契機ともなっている。明治24-25年に北洋水師の艦隊が再度来日し、親善交流を図った。参考：歴史群像10,’18

＜長崎防衛支局＞：九州防衛局の支局。三菱重工長崎造船所関連の業務が大量にあるため、長崎に支局を置いたものである。九州７県と山口県下関市が管轄地域で、装備品の監督・検査と、原価監査業務を行う。調達本部長崎支部を改編して2007年に創設された。2017年2月25日、長崎市で清掃ボランティア活動に参加。参考：朝雲、MAMOR vol.135

＜ナカシッゼ装甲自動車＞：第７シベリア・コサック騎兵連隊長N.A.ナカシッゼが考案した小型装甲車。当時の自動車車体を4.5mm厚の装甲板に換装し、8mmオチキス機銃装備銃塔を乗員室天井に取り付けた。防弾ガラスはまだ無いので、開閉式の装甲シャッターを装着している。全長4.8m、全幅1.7m、全高2.4m、重量３トン。エンジン出力37馬力、最大速度50km。乗員3-4名。1905年にフランスで９両生産され、1906年に帝政ロシアで試験運用を受け、後の参考とされた。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（上）

＜ながしま＞：MCL-732（掃海管制艇）またはMSC-680（掃海艇）を参照。

＜中仮屋国盛＞：日本海軍エース。大正9年、鹿児島県生まれ。昭和12年6月、乙種飛行予科練習生となり、横浜航空隊に入隊した。昭和15年3月、飛行練習生課程を卒業し、大分航空隊に配属された。その後大村航空隊、鹿屋航空隊に配属され、昭和16年4月、第12航空隊所属となり、漢口基地に進出した。5月26日に初陣を飾り、２機を撃墜した。9月、第３航空隊に転属となった。太平洋戦争開戦後はフィリピン及び蘭印で空戦に参加。チモール島クーパンに移動してダーウィン攻撃を行った。昭和18年5月、本土に帰還し、大村航空隊の教官となった。昭和19年5月、飛曹長に昇進し、第653航空隊に転属した。6月、マリアナ沖海戦に参加。10月、捷一号作戦発動に伴い、フィリピンのルソン島バンバン基地を経てセブに展開した。11月中旬、本土に帰還。第601航空隊に転属となり、終戦を迎えた。総撃墜数16機。最終階級は少尉。参考：日本海軍戦闘機隊

＜中島式双発輸送機シリーズ＞：日本海軍輸送機、略符号L1N1。中島飛行機製AT-2旅客機を昭和12年に採用したものである。新規生産と陸軍からの移管機を少数のみ運用した。参考：月刊丸3,'18別冊

　＜中島式双発輸送機（前期型）＞：全長15.3m、全幅19.91m、自重3500kg。エンジンは中島製寿二型双発、巡航速度310km、最大速度360km、航続距離1200km。ペイロード1750kg。乗員３名＋輸送人員８名。参考：月刊丸3,'18別冊

　＜中島式双発輸送機（後期型）＞：全長15.3m、全幅19.83m、自重3703kg。エンジンは中島製寿七型または寿八型双発、巡航速度350km、最大速度385km。参考：月刊丸3,'18別冊

＜中島飛行機製作所＞：日本の航空機会社。日本飛行機製作所の所長だった中島知久平（元海軍機関大尉）が、川西派との対立が鮮明となったために袂を分かち、大正8年12月26日に群馬県で設立した。大正13年、東京府豊多摩郡に東京製作所を設置。昭和13年、北多摩郡武蔵野町に武蔵野製作所、田無町に田無鋳鍛工場を開設した。昭和16年、武蔵野町に多摩製作所、三鷹町に三鷹研究所を開設した。昭和18年、武蔵野製作所と多摩製作所を武蔵製作所として統合した。従業員は40000人（徴用・学徒含む）だった。昭和20年、八王子市の陸軍参謀本部地下壕に浅川地下工場（エンジン製造施設。従業員1000人）を開設した。4月1日に国営化され、第１軍需工廠となった。昭和1-20年に24933機を生産した。戦後は富士重工・SUBARUになった。参考：丸エキストラ版No.71、首都防空網と空都多摩

＜中島文吉＞：日本海軍エース。大正7年、富山県生まれ。昭和11年9月、海軍操縦練習生を卒業し、鹿屋航空隊に配属された。日華事変勃発後は台湾に移動。昭和13年3月、第13航空隊に転属。7月、第15航空隊に転属。昭和16年9月、第３航空隊に転属。昭和17年11月、第252航空隊に転属となり、ラバウルに進出。昭和18年2月、マーシャル群島に展開した。10月6日、ウエーク島付近で敵戦闘機の奇襲攻撃を受けて戦死した。総撃墜数16機。最終階級は飛曹長。参考：日本海軍戦闘機隊

＜中島ローレン水冷Ｗ型１２気筒＞：日本海軍の航空機用水冷ガソリンエンジン。大正13年に中島飛行機製作所がフランスのローレン社から製造権を購入して国産化したものである。一四式水上偵察機、一五式飛行艇などに搭載された。参考：月刊丸9,’97

＜中瀬正幸＞：日本海軍エース。大正7年、徳島県生まれ。昭和9年、乙種飛行予科練習生となって横須賀航空隊に入った。昭和13年3月、飛行訓練生課程を修了、三等航空兵曹となり、大村航空隊に配属された。昭和13年末、第14航空隊に配属されて日華事変に参加。その後横須賀航空隊に移り、昭和15年7月、第12航空隊に転属となった。10月4日、成都攻撃で太平寺飛行場に着陸し、指揮所を炎上させた。昭和16年3月14日、成都攻撃でI-15bis戦闘機６機（不確実１機含む）を撃墜。5月26日、３機を撃墜。9月、第３航空隊に転属した。12月8日、太平洋戦争開戦時にはフィリピン攻撃に参加。昭和17年2月9日、セレベス島マカッサル付近で装甲車を銃撃中に被弾して戦死し、二階級特進で飛行特務少尉となった。総撃墜数18機。参考：日本海軍戦闘機隊

＜ナカソネ大将＞：アメリカ陸軍大将Paul Miki Nakasone。祖は沖縄からのハワイ移民（姓は仲宗根）で、父親がオアフ島生まれの日系二世であり、第２次大戦にアメリカ陸軍情報部日本語学兵として参加している。1963年11月19日、ミネソタ州セントポール生まれ。予備役将校訓練課程ROTCによりセントジョンズ大学卒業後の1986年に陸軍少尉となった。1987年、南カリフォルニア大学に入学。1989年、修士号を取得。1990年、軍事情報将校上級課程を修了して国防情報大学に入り、1991年に修士号を取得した。1991年10月、在韓米軍第８軍情報幕僚となった。1993年1月、第８軍第２歩兵師団第102軍事情報大隊Ａ中隊長となった。1996年、陸軍指揮幕僚大学に入学、1997年に卒業して7月から第８軍第501軍事情報旅団情報幕僚となった。1999年7月、国防情報局DIAの情報幕僚となった。2002年6月、第206軍事情報大隊長となった。2004年6月、第24歩兵師団情報部長となった。2005年7月、イラクの自由作戦イラク多国籍軍情報計画部長となった。2006年、陸軍戦略大学に入校。2007年に修士号を取得し、6月からNSA作戦センター長となった。2010年6月、USCYBERCOM幕僚となった。2011年6月、統合参謀本部J5（政策部）地域間政策部次長となった。2012年1月、准将に昇任した。6月、国際治安支援部隊ISAFのJ2（情報部長）となった。2013年8月、陸軍サイバー軍副司令官（作戦担当）となった。2014年5月、USCYBERCOM国家任務部隊司令官となった。2015年4月、少将に昇任した。2016年10月、中将に昇任して第２軍司令官兼陸軍サイバー軍司令官となった。2018年5月4日、大将に昇任してUSCYBERCOM司令官兼NSA長官兼CSS長となり、日系人４人目のアメリカ軍大将・日系人初のアメリカ情報部門トップとなった。参考：月刊軍事研究9,’18

＜ながつき＞：DD-167（護衛艦）を参照。

＜長月（初代）＞：日本海軍神風型駆逐艦28番艦。明治40年7月31日竣工。大正元年8月28日に三等駆逐艦に類別変更された。大正13年12月1日に掃海艇に転籍となった。昭和3年8月1日、第11号掃海艇に改称された。昭和5年6月1日に除籍され、廃駆逐艦第11号となって昭和5年7月2日に廃船、昭和6年5月28日に売却された。参考：日本駆逐艦史

＜長月（２代目）＞：日本海軍睦月型駆逐艦８番艦。昭和2年4月30日竣工、第30号駆逐艦という名称で一等駆逐艦に類別された。昭和3年8月1日に長月と改称。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制も兵力部署も第22駆逐隊に所属していた。昭和18年2月1日、イサベル島沖海戦に参加。5月28日、ショートランドで座礁した。7月5日、クラ湾夜戦に参加。7月6日に揚陸地点に向かう途中で座礁して放棄され、爆撃を受けて沈没した。11月1日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜ナカト＞：ソ連海軍ナヌチュカ�W型ミサイル艇Nakat。1995年、P-800艦対艦ミサイルのテストを実施。参考：月刊世界の艦船6,’15

＜長門＞：日本海軍長門級戦艦１番艦Nagato。大正6年8月28日起工、大正8年11月9日進水、大正9年11月25日竣工・就役。大正9年12月1日、第１艦隊第１戦隊に配属された。大正10年5月1日、連合艦隊旗艦となった。8月5日、豊後水道で夜間訓練中に演習用魚雷が命中してプロペラが欠損し、高速運転できなくなった。8月23日、青島で連合艦隊旗艦任務を臨時旗艦の扶桑に変更。9月18日、連合艦隊旗艦任務に復帰した。10月31日、連合艦隊旗艦を退いた。大正11年12月1日、連合艦隊旗艦となった。大正12年9月1日、関東大震災が発生したため、演習を中止して物資を積み込み、最大戦速で救援に向かった。途中でイギリス海軍軽巡I30ディスパッチが近づいてきたため、公表最大速力23ノットに合わせ急減速し、遣り過ごしている。大正13年3月30日、奄美大島から鹿児島に向かう途中で連合艦隊曳航教練に参加したが、左舷艦首が陸奥の右舷９番副砲付近に接触し、主錨が切断された。12月1日、連合艦隊旗艦を退いて予備艦籍に編入され、砲術学校練習艦となった。大正14年、古鷹型巡洋艦での航空機運用をテストするため、ハインケル製HD-25水上偵察機とハインケル式滑走台を第２主砲塔上に搭載、運用試験を行った。7月14日、摂政宮の江田島（海軍兵学校卒業式）行啓で御召艦として江田内に入港。12月1日、第１艦隊第１戦隊に配属され、連合艦隊旗艦となった。昭和3年4月9-14日、香港を公式訪問した。これが長門唯一の海外公式訪問である。10月13日、小演習の対抗戦を終えて横須賀に入港。12月10日、連合艦隊旗艦と第１艦隊第１戦隊を退き、海軍砲術学校練習艦となった。昭和5年12月1日、第１艦隊第１戦隊に配属され、連合艦隊旗艦となった。昭和6年12月1日、連合艦隊旗艦と第１艦隊第１戦隊を退いた。昭和9年4月、大改装に入った。昭和10年11月15日、第１艦隊第１戦隊に配属された。昭和11年1月（5月20日？）、大改装を完工。2月4日、連合艦隊旗艦となった。昭和12年1月21日、連合艦隊旗艦を退いた。7月7日、日華事変勃発時には第１艦隊第１戦隊に所属していた。8月20-22日、将兵2000名を乗せて徳島県松島港を出港、上海沖へ移動。8月23日、他艦に将兵を移乗させて任務を終了。12月1日、第１艦隊第１戦隊を退いた。昭和13年12月15日、第１艦隊第１戦隊に配属され、連合艦隊旗艦となった。昭和16年8月11日、連合艦隊第１戦隊に転属。10月9-13日、室積沖でハワイ作戦の図上演習を実施。12月8日、太平洋戦争開戦時は連合艦隊旗艦で、第１戦隊に所属しており、瀬戸内海柱島沖で「トラトラトラ」の電信をキャッチした。同日中に柱島を出撃して第１航空艦隊の帰路援護にあたり、12月13日に柱島に戻っている。昭和17年2月12日、連合艦隊旗艦を退いた。3月15日、呉にドックイン。小規模工事を行い、4月9日にドックを出た。6月5日、ミッドウェイ海戦に参加したが、先行する空母艦隊が壊滅したため、何もせずに引き返した。7月14日、第１艦隊第２戦隊に転属。7月18日、船体整備のため、呉にドックイン。7月22日、ドックを出た。昭和18年1月25日、ドックインして主給水タンクの修理を実施。2月2日、修理を終えてドックを出た。5月31日、ドックインして工事に入った。6月6日、工事を終了してドックを出た。その後柱島に回航され、8月7日に出港。8月23日、トラックに入港。10月17日、アメリカ艦隊の来襲情報が入ったため、トラックを出港。10月19日、ブラウンに入港。10月23日、ブラウンを出撃してアメリカ艦隊迎撃に向かったが、遭遇しなかったため10月26日にトラックに帰投した。昭和19年2月1日、アメリカ艦隊の来襲情報が入り、退避のためトラックを出港。2月4日、パラオに入港。2月16日、パラオを出港。2月21日、リンガに到着。2月25日、第２艦隊第１戦隊に転属。3月6日、第１戦隊旗艦となった。3月30日、リンガを出港。シンガポールで修理に入り、4月半ばにリンガに戻った。5月4日、第１戦隊旗艦を大和に譲った。5月11日、リンガを出港。5月14日、タウイタウイに到着。6月13日、タウイタウイを出撃。6月19日、マリアナ沖海戦に参加。6月22日、沖縄に入港。6月23日、沖縄を出港。6月24日、柱島に帰投。7月20日、リンガに入港。10月18日、リンガを出港。10月20日、ブルネイに入港。10月22日、比島沖海戦のためブルネイを出撃。主砲181発を射撃し、シブヤン海海戦で爆弾２発を被弾し52名が戦死、サマール沖海戦からの退却中に爆弾４発を受けて38名が戦死した。11月15日、第１艦隊第３戦隊に転属。11月16日、ブルネイを出港。11月23日、瀬戸内海に到着し、臼杵湾で仮泊。11月24日0555、臼杵湾を出港し、第17駆逐隊の護衛下に横須賀に向かった。11月25日、横須賀に帰港。修理を受けたが、完工後も燃料が無く係留状態になった。昭和20年1月1日、第２艦隊第１戦隊に転属。2月1日、第２艦隊第１戦隊を退いた。2月20日、警備艦となった。4月20日、第４予備艦となった。5月には乗員が967名に減らされ、手空きの間に横須賀工廠で小銃生産の手伝いなどを行っている。6月1日、特殊警備艦に指定され、煙突、後部マスト上部、方位盤、探照灯などを撤去されて横須賀港小海岸壁に繋留された。14cm副砲と12.7cm連装高角砲も同月に陸揚げされている。7月18日、横須賀でアメリカ艦上機の爆撃を受けて爆弾３発を被弾。司令塔付近に１発が直撃するなどして羅針艦橋にいた艦長や副長を含む35名が戦死した。8月1日、相模湾に向かう敵輸送船団を発見したとの報が入り、曳船に曳航されて出撃しかけたが、誤認と判明した。本土決戦の際には浮砲台として使用される予定だったが、8月15日、中破状態で終戦を迎えた。8月20日、最後の艦長として杉野修一大佐（旅順港閉塞の杉野孫七兵曹長の長男）が着任。8月下旬、小海岸壁を離れて沖に停泊した。8月30日、アメリカ海軍に接収され、APD-124ホレイス・Ａ・バスから要員が移乗した。9月15日、日本軍艦籍から除籍された。捕鯨再開で大洋漁業が捕鯨母船を第２復員省から借用しようとした際、第２復員省では損傷が軽微で遠出も効く（ついでに日本側に残せる）として本艦を第１候補に挙げたが、さすがに不便ということで艦尾スリップウェイを鯨引き揚げに利用できる輸送艦第１号型が引き渡されている。昭和21年3月、工作艦AR-9デルタによる整備を終えて東京湾で試運転を実施。3月18日、アメリカ海軍要員180名を乗せて横須賀を出港。エニウェトク環礁を経由してビキニ環礁に向かった。7月1日、クロスロードＡ作戦の標的艦となり、20キロトン原爆を距離1500mで喰らったが、殆ど損害無し（中破？）。7月25日、クロスロードＢ作戦の標的艦となり、距離200mで原爆水中爆発を受けた。7月29日夜半から30日早朝にかけて沈没したとみられるが、最後の姿を見たものは誰もおらず、今も水深50mの海底に眠っている。参考：戦艦入門、U.S.ウェポン・ハンドブック、第２次世界大戦日本海軍作戦年誌、図解日本の戦艦、帝国陸海軍事典、月刊世界の艦船12,’15、12,’10、7,’11、10,’11、1,’12、4,’12、10,'20、6,'21、7,'22、月刊丸8,’15別冊、日本海軍艦隊総覧、歴史群像10,’18

＜長門型＞：日本海軍ポスト・ジュットランド級戦艦Nagato型。八八艦隊計画最初の戦艦群で、伊勢型の改良型として開発が始まり、イギリス海軍クイーン・エリザベス級戦艦の15インチ（381mmm）砲を上回り、アメリカ海軍が搭載を検討していると伝えられた16インチ砲（正確には4mm大きい16.1インチ・410mm砲）を装備し、クイーン・エリザベス級戦艦（25ノット）やアメリカ戦艦に優位を保てる速力を持たせた。設計中にジュットランド海戦が勃発したため、戦訓に基づいて大落角弾に対する防御力を強化することになり、平賀造船官が改設計を加え、集中防御方式を採用している。船型は船首楼型で、第２主砲塔あたりまで船首楼がある。艦首形状はスプーン・バウで、艦底から水線部まで60度の傾斜があり、そこから垂直に立ち上がる。日本海軍が配備していた連繋式の一号機雷を乗り越えるためにこの形になったが、海が荒れると波飛沫が艦橋にまで降りかかるという欠点があった。船首楼甲板は最上甲板に繋がっていて、最上甲板は第３主砲塔あたりまで延びており、上甲板と最上甲板の間にケースメート式副砲を設けた。最上甲板の上にもケースメート式副砲を搭載する上構があり、その上には前方から前檣楼、第１煙突、第２煙突、後部三脚マストが配置してある。前檣楼（日本海軍戦艦として初採用）は１本の柱を中心に６本の支柱を立てた構造で、柱の半分が破壊されても崩れることは無い。最頂部は水線上から62.8mの所にあり、方位盤射撃指揮所（二式方位盤搭載）が設置されている。その下が射撃指揮所、更に下が檣楼指揮所、そのまた下が高所測距所で、ここに基線長10mの測距儀を搭載した。その下が３段に亘る探照灯甲板（陸奥は上部探照灯台が檣楼指令所になっている）で、10基（陸奥は６基）の探照灯を設置してある。前檣楼の一番下は円筒形の司令塔になっていて、上段に羅針艦橋（陸奥は副砲用測距儀を２基搭載）が設けられた。主砲塔は四五口径三年式四〇サンチ砲の連装砲塔で、前甲板と後甲板に背負い式で２基ずつ搭載されている。３連装（アメリカでは14インチ・356mm３連装砲塔を採用していた）や４連装も検討されたが、連装砲塔すら駆動に必要な水圧不足で斉射できないのに３連装や４連装は技術的に無理があること、ジュットランド海戦で主砲交互射撃による弾着修正の有効性が証明されたことから、従来通りの連装になった。砲身間隔2.49m、ローラー・パス径9m、バーベット内径10.21m、旋回部重量892トン。動力は水圧式、俯仰角マイナス５度からプラス30度、俯仰速度毎秒５度、旋回速度毎秒３度。最大射程30200m、最大到達高5520m。仰角20度まで自由装填可能という触れ込みだが、高仰角での装填不良を防ぐため、実際には仰角７度固定で装填していた。発射間隔24秒。装甲厚は防楯305mm（を40度傾斜させている）、側面230mm、上面152mm、バーベット300mm。各砲塔には波式六メートル砲塔測距儀（陸奥は武式八メートル測距儀）が搭載されている。目標までの距離は檣楼と各砲塔の測距儀から得たデータを距離平均器に入力して割り出し、それを距離曲線盤に入力して射撃計算に使う。副砲は伊勢型と同じ五〇口径三年式十四サンチ単装砲で、上甲板に左右７門ずつと最上甲板に左右３門ずつをケースメート式に装備しており、最大仰角は上甲板が20度、最上甲板が25度（最大射程17000m）。副砲用には基線長3.5mの測距儀を用意した。４番砲塔付近の水線下に53サンチ舷側水中発射管を片舷２門ずつ装備する。主機は当初並列直結タービン２基４軸60000軸馬力で25ノット（アメリカの21ノット戦艦に対抗）を発揮する予定だったが、ジュットランド海戦の戦訓から、オール・ギヤード・タービン４基４軸80000軸馬力26.5ノットに高速化した。減速歯車はウェスティングハウス社製フローティング・ピニオン型で、長門は全輸入だが、陸奥はホブ盤だけを輸入して歯車は横須賀工廠で削っている。このホブ盤の輸入に時間がかかり、陸奥の竣工が３ヶ月遅れた。長門型の諸元は当然ながら極秘だが、この減速歯車諸元や軸馬力はアメリカ海軍側に筒抜けだったと思われる。実際、速力公表値はアメリカ戦艦を少し上回るくらいの23ノットにして計画速力は極秘としていたが、アメリカ海軍艦艇識別表には推定26ノットと実際に近い値が記載されていた。主缶は海軍技術本部造船部門で全て重油専焼にするよう求めたが、第５部長（造機部門）が日本で石油が採れないことを理由に混焼缶の搭載を主張、21基中６基だけ混焼缶にした。機関区画は前方に主缶区画、後方に主機区画を配し、シフト配置にはなっていない。主缶区画は前から第１・第２・第３・第４缶室で、第1-3缶室に専焼缶を５基ずつ、第４缶室に混焼缶６基を置いた。煙突は直立式２本で、前部煙突が第１・第２缶室、後部煙突が第３・第４缶室からの煙を排出する。前方の第１煙突の方が背が高く、艦橋に排煙が逆流してこないようキャップを付けた。主機区画は第４缶室後方の機械室で、縦隔壁２枚により３区画に分けられ、外側区画に外舷軸用主機１基ずつ、中央区画に内舷軸用主機２基を置いている。後部マストトップにはアンテナ展張用張り出し桁６本と長いトップマストが付いているが、前部よりも背は低い。中段には後部探照灯台があり、110cm探照灯２基を搭載した。基部には艦載艇吊り上げ用クレーン、マストトップ付近に巻き上げ用滑車がある。陸奥は新造時から後部マスト基部に副砲用4.5m測距儀、後部マスト中段の探照灯台に示数盤を搭載していた。艦尾付近の舷側上部と前後部は甲鈑を張らず、その分舷側水線と甲板の防御力を強化する集中防御方式を採用し、非装甲部は防水区画（艦全体で1000区画）を細分して対応している。舷側装甲（VC甲鈑）は水線部305mm、その上が229mm、水線下が76mmの垂直装甲板からなる。水線下から艦底にかけての船体内側にも76mm（25.4mm厚３枚重ね）の装甲（高張力鋼）が張られており、上部は外側に向かって傾斜していて、端部付近で下層防御甲鈑と、端部で舷側装甲と繋げられた。甲板装甲は２層の高張力鋼製防御甲鈑からなる。上層は厚さ70mmで、ほぼ水平に張られ、端部で舷側装甲上縁と繋がっている。下層（中甲板）は内側50.8mm（25.4mm厚２枚重ね）・外側76.2mm（25.4mm厚３枚重ね）の高張力鋼で、外側では下に向かって傾斜しており、端部で水雷防御縦壁の端部付近に繋がっていて、舷側装甲内側に位置し、二重装甲を形成する。艦尾から23mの艦底部から艦尾材を持ち、艦尾末端は尖っていた。艦尾には艦内式スターン・ウォークがあり、舷側には長門のみ防雷網展張用ブームを持つ。艦尾両舷には小錨も用意されており、こことスターン・ウォークとの間に長門は舷窓２つとモンキーラッタル、陸奥は舷窓３つのみがある。舵は釣り合い式が２枚で、舵軸は垂直、面積は１枚あたり55.74平方メートル。全長215.8m、水線幅28.96m、深さ15.7m、平均吃水9.14m、基準排水量32720トン、常備排水量33800トン（うち防御重量10560トン、機関重量4100トン）。主機は技本式トリプルフロー高低圧オール・ギヤード・タービン４基、主缶はロ号艦本式重油専焼水管缶（蒸気圧力1.79MPa、過熱262℃。1.89MPa？）15基＋ロ号艦本式混焼水管缶（蒸気圧力1.79MPa、過熱262℃。1.89MPa？）６基、出力80000馬力、４軸推進、プロペラ直径4.19m、回転数230rpm、公表速力23ノット、計画速力26.5ノット、公試時最大速力26.728ノット、石炭搭載量1600トン、重油搭載量3400トン、航続距離5500海里（16ノット）。兵装は四五口径三年式四〇サンチ砲連装砲塔４基（艦前後に２基ずつ背負い式で装備）、五〇口径三年式十四サンチ単装砲20門（上甲板舷側に左右７門ずつ、最上甲板に３門ずつ）、四〇口径三年式八サンチ単装高角砲４門（前部煙突付近の露天甲板両舷に２門ずつ）、短８サンチ砲８門、安式五三サンチ魚雷発射管８門（水上は後部煙突両側上構内に片舷２門ずつ限定旋回式、水中は４番砲塔付近の水線下に固定式４門。使用魚雷は六年式魚雷）。装甲厚は水線部305mm（VC甲鈑）、甲板76mm（NVNC甲鈑。竣工時は高張力鋼）＋70mm（高張力鋼）、砲塔前楯305mm（VC甲鈑）、砲塔側楯230mm（VC甲鈑）、砲塔天蓋152mm（VC甲鈑）、バーベット305mm、司令塔356mm（VC甲鈑。330mm？）。艦載艇は17メートル内火艇２隻、12メートル内火艇２隻、11メートル内火艇１隻、９メートル・カッター４隻、６メートル通船１隻。乗員1331名（長門。士官73名、下士官304名、兵959名）／1333名（陸奥竣工時）。長門と陸奥の２隻が大正9-10年に竣工した。竣工直後（長門）、後部マスト中段の探照灯台付近に示数盤、後部マスト基部に副砲用4.5m測距儀を装備。大正10年、長門の防雷網を撤去したが、取り付け用ブラケット基部の撤去は第１次改装時に行った。参考：戦艦入門、図解日本の戦艦、続・日本海軍製鋼技術物語、月刊世界の艦船12,’15、3,’15、6,'21、1,’12、2,’10、12,’10、月刊丸11,’09

　＜Ａ１２５案＞：設計中の加賀型戦艦で取り入れる改良を２番艦陸奥に適用する案で、陸奥変体案とも呼ばれる。排水量はそのままに、艦後部主砲塔を１基増やしてピラミッド型に配置し、機関区画を短縮してバイタル・パートを縮小、舷側装甲を25度傾斜の12インチ（304.8mm）装甲（上から下まで同じ厚さ）として装甲重量を抑えつつ防御力を強化した。全長215.8m、水線幅31.1m、排水量33800トン。機関出力80000馬力、速力26.5ノット。兵装は45口径41cm連装砲塔５基、14cm単装砲16門。装甲厚は水線部305mm（傾斜25度）、水平146mm（上甲板70mm＋中甲板76mm）。火力は増えるが１門あたりの弾薬数が減るので継戦能力が削がれる、排水量が予定より大きくなる恐れがある、工期が遅れる、ペアを組む１番艦長門との運用法が違ってくるので混乱を招きかねない、といった問題があり、採用されなかった。参考：月刊世界の艦船6,’20

＜長門型（改装）＞：大正10年から昭和8年まで行われた。大正11年、弾着観測用に一〇式係留気球を搭載。航行中に前檣楼後部に生じる乱流で第１煙突からの煙が主砲射撃指揮所の方に流れてくるという欠点があったため、煙突頂部にフードを付けた。しかし不十分だったため、大正13年には煙突自体を後方へ大きく曲げている。この際、前檣楼上部探照灯甲板の探照灯２基を撤去して測的所に改造し、中部探照灯甲板の探照灯をスペリー式110サンチ探照灯に換装した。大正14年、副砲射撃指揮所や探照灯照射指揮所などを改造。陸奥は前檣楼羅針艦橋左舷側の副砲用測距儀を一段高い位置に移した。長門は後部マスト両舷と後部に四〇口径三年式八サンチ単装高角砲計３門を追加。大正15年、後部マスト後部の甲板上に水上偵察機搭載施設と水上機吊り上げ用デリック及び一四式水上偵察機２機を搭載、後部マストヤードを補強し、三角ヤードを装着した。昭和元年、後楼と第３砲塔の間に水上偵察機１機を搭載し、弾着観測用気球を廃止。水上機吊り上げ用デリックを後部マストに装備、後部マストヤードの右横桁に補強材を取り付けて巻き上げ用滑車を搭載した。カタパルトは無いので、水上から発進させる。昭和2年1-5月、陸奥の艦首をクリッパー型に換えてフレアーを付け、凌波性を向上させた。昭和3年、陸奥の煙突頂部に雨水覆い格子を取り付けた。昭和4年、長門が高射器２基と武式4.5m測距儀２基を搭載。昭和5年、長門が八九式射撃盤と7.7mm単装機銃を搭載。陸奥は予備艦となった昭和5-7年にかけ、測的所に測的盤と一三式見張り方位盤を搭載、中部探照灯台の探照灯を撤去して前部煙突前方に移し、その跡を主砲予備司令所に改造、檣楼指令所を拡大し、羅針艦橋前方に見張り指揮所兼下部見張り所を設置した。また、後部マスト後方に呉式二号三型射出機を装備、航空機揚収用デリックの位置を変更し、後部マスト中段の探照灯台を低くしている。水上機は九〇式二号二型を搭載した。昭和6年度、示数盤を白地に黒数字から黒地に白数字へと変更。昭和6年夏、長門が後部マスト中段探照灯台の探照灯を110cm探照灯２基から150cm探照灯１基に変更。昭和7年、長門・陸奥共に高角砲を四〇口径八九式十二糎七連装高角砲４基（後部マスト両舷など）に換装し、第１・第２煙突間に九一式高射装置と九四式4.5m高角測距儀を搭載。長門は後部マスト後方に呉式二号三型射出機（先端を上方に折り畳み可能）を装備した。搭載機は九〇式二号二型水上偵察機３機。また、長門は後部マスト基部に見張り所を新設し、航空機揚収用クレーンと後部マスト中段の探照灯台に小変更を加えた。昭和8年、長門の艦首をクリッパー型に変更してフレアーを付けた。参考：戦艦入門、図解日本の戦艦、近代戦艦史、月刊世界の艦船12,’15、4,’12、1,’18

＜長門型（大改装）＞：長門は昭和9年4月から10年1月まで実施され、更に昭和12年12月から１年間予備艦になった際に対空兵装を強化した。陸奥は昭和9年9月から11年9月まで実施され、昭和13年12月から１年間予備艦になった際に対空兵装を強化した。主砲塔を加賀型戦艦に搭載予定だった最大仰角向上型に換装、主砲俯仰角をマイナス３度からプラス43度とし、射程を37900mに延長。砲塔の揚弾・装填機構を空気圧式に変更して装填秒時を21.5秒に短縮した。これに伴い九四式方位盤照準装置一型、九二式射撃盤、九二式測的盤改一、九四式一〇メートル正像合致式二重式測距儀（前檣楼と２・３番砲塔。１・４番砲塔の測距儀は廃止）を採用し、砲側照準装置、弾着観測鏡、電波探信儀なども改良した。装填は仰角20度まで可能という触れ込みだが、実際には７度固定で装填していたのは旧砲塔と同じ。砲塔の装甲も強化され、防楯457mm、側面280mm、上面250mmとなった。重量は1020トンである。長門は２番砲塔に三脚式の空中線展張用支柱、陸奥は２・３番砲塔に四脚式の空中線展張用支柱を装備。前檣楼頂部の方位盤照準装置の真下には戦闘艦橋が設けられ、測距所前方に防空指揮所、その下に上部見張り所と副砲指揮所（見張り方位盤２基を装備）が設置された。更に下は主砲前部予備指揮所として方位盤と4.5m測距儀を装備し、その下は前部探照灯・見張り指揮所兼下部見張り所で、両舷に110cm探照灯と90cm信号用探照灯を２基ずつ搭載した。羅針艦橋を拡張し、上部に天蓋を設けて閉鎖式としている。その下が順に副砲予備指揮所（長門はガラス窓付き、陸奥は開放ブルワーク）、司令塔艦橋、下部艦橋となっている。副砲仰角も35度に上げて最大射程19750mとし、副砲用九四式方位盤二型を６基装備、両舷最前部の副砲を１門ずつ撤去し、魚雷発射管も取り除いた。対空兵装として毘式40mm連装機銃２基を追加している。応急注排水装置、注排水指揮室、注排水管制室を装備。主缶をロ号艦本式重油専焼缶10基（空気予熱器・過熱器付き。大型４基、小型６基。小型はもともと搭載していた混焼缶を改造したもの。蒸気性状1.96MPa、280℃。1.79MPa？）とし、缶室は前方から第１、第２、その後ろに第3-6を田の字に配置し、第１と第２に小型缶を３基ずつ横に並べ、第3-6に大型缶１基ずつを収容した。蒸気性状強化で出力が2000馬力ほど上がっている。煙突を大型の１本に纏めて元の１番煙突後方に立てた。煙突後部の蒸気捨て管は、長門は３本、陸奥は４本。煙突周囲に探照灯台を設置し、110cm探照灯６基を搭載した。輻射熱防止のため、探照灯台に近い煙突部には防熱板が取り付けられている。水中防御強化のため、全長の75%に及ぶ大型のバルジを舷側に装着、幅が34.6mとなった。バルジ内の吃水線上部分には外径225mm・厚さ2mmの亜鉛パイプを詰め込んで爆発時の衝撃を吸収するようにしてある。バルジによる速力低下に対応するため、艦尾を8.7m（7.32m？）延長しており、大改装後の艦尾には軽いシアが付いた。舵取機動力は蒸気式から油圧式に変更している。弾火薬庫上部に厚さ127mm、機関室・缶室上部に厚さ76mmの装甲板を追加。舷側底部の防御縦壁に厚さ25mmの鋼板３枚を装備。後部マスト後方に主砲後部予備射撃所、主砲・副砲後部予備指揮所、後部艦橋を新設し、主砲用九四式方位盤照準装置一型、副砲用測距儀と方位盤二型を搭載（陸奥は副砲用測距儀と方位盤を一体として装備）、トップマストを短縮したが、残ったマストは長門の方が少し長かった。従来の航空艤装を撤去し、一段下の甲板を航空甲板に改装、呉式二号五型射出機（後檣楼と干渉するので先端を折り畳み式にした）を中心線上に搭載し、航空機運搬用軌条とターンテーブルを設置、３番砲塔左舷に張り出しを設けて４トン起倒式クレーンを装備し、九五式水上偵察機３機を搭載した。これらの航空艤装改装は陸奥では昭和12年1月までの追加工事で実施されている。昭和12年、副砲用九四式射撃盤を搭載。昭和12年（長門）／昭和13年（陸奥）、毘式40mm連装機銃を撤去して九六式二五ミリ連装機銃10基（前檣楼見張り指揮所両側、その後方の探照所両側、司令塔艦橋両側に１基ずつ、煙突後部に４基）を搭載し、九五式射撃装置を前檣楼測的所両側と煙突両側に１基ずつ装備した。探照所の探照灯２基は撤去している。測的所前方には防空指揮所を新設、戦闘艦橋と防空指揮所のブルワークに遮風装置を装備し、前檣楼後部にカバープレートを取り付けた。これにより、前檣楼は大和以上の巨大なものとなっている。昭和12年（長門）、後部マストを短縮して陸奥と同じ長さにした。昭和13年、副砲用測距儀を基線長4.5mのものに換装。昭和13年（長門）、２番砲塔の空中線展張用三脚型支柱を撤去し、２・３番砲塔に四脚型支柱を立てた。後部マストの航空機揚収用クレーンを撤去、マストヤードを改修。全長224.9m、幅34.6m、深さ15.9m、吃水9.5m、基準排水量39130トン（長門）／39050トン（陸奥）、公試排水量43580トン。主機は技本式ギヤード・タービン４基、主缶はロ号艦本式重油専焼水管缶10基、出力82000馬力、４軸推進、速力25ノット（長門）／25.3ノット（陸奥）、航続距離10600海里（16ノット、長門）／10000海里（16ノット、陸奥。8650海里？）。兵装は四五口径三年式四一サンチ砲連装砲塔４基、五〇口径三年式十四サンチ単装砲18門、四〇口径八九式十二糎七連装高角砲４基、短８サンチ単装砲８門、九六式二五ミリ連装機銃10基。装甲厚は舷側305mm、甲板176mm、バーベット343mm、砲塔前楯457mm、司令塔330mm。カタパルト１基と水偵３機を搭載する。乗員1368名。参考：月刊世界の艦船12,’15、図解日本の戦艦、戦艦入門、日本海軍艦隊総覧

＜長門型（大改装後）＞：昭和16年の出師準備作業発動により、舷側に舷外電路を装備。太平洋戦争開戦時の長門の諸元は以下の通り。基準排水量39150トン。機関出力80000軸馬力、最大速力25ノット。兵装は四五口径三年式四一サンチ砲連装砲塔４基、五〇口径三年式十四サンチ単装砲18門、四〇口径八九式十二糎七連装高角砲４基、九六式二五ミリ連装機銃10基だった。マリアナ沖海戦後、方位盤射撃装置後部に二一号電探、戦闘艦橋両舷に二式哨信儀、測距所両舷に二二号電探を搭載。後部マスト両舷に一三号電探を装備。また対空機銃を強化し、司令塔艦橋両舷の25ミリ連装機銃を３連装に換装、司令塔艦橋後方に25ミリ３連装機銃を追加し、艦首前甲板両舷に防楯付き25mm単装機銃12丁を装備、２・３番砲塔上面に機銃台を設けて25ミリ３連装機銃２基ずつを装備し、総数は九六式25mm機銃単装30丁、連装10基、３連装14基となった。上甲板以下の舷窓は塞いでいる。昭和19年7月、機銃の増設を実施。艦尾先端に25ミリ３連装機銃３基、４番砲塔両舷に防楯付き25mm単装機銃５丁ずつを搭載した。兵装は四五口径三年式四一サンチ砲連装砲塔４基、五〇口径三年式十四サンチ単装砲18門、四〇口径八九式十二糎七連装高角砲４基、九六式25mm機銃３連装14基、連装10基、単装30丁となった。昭和19年10月の比島沖海戦時（長門）は零式観測機を搭載した。比島沖海戦後（長門）、損傷復旧工事を実施。ついでに煙突探照灯台と司令塔艦橋の間に機銃台を増設して25ミリ３連装機銃を両舷に３基ずつ（２基ともいわれる）搭載し、煙突前方の探照灯２基を撤去して25ミリ３連装機銃２基を積んだ。昭和20年4月頃、擬装のため煙突上部と後部マスト上部を切断した。終戦までに副砲全てを撤去し、高角砲・機銃の相当数を陸揚げしている。参考：図解日本の戦艦、戦艦入門、月刊世界の艦船9,’14

＜長門丸＞：MS-34（掃海艇）を参照。

＜長波＞：日本海軍夕雲型駆逐艦５番艦。昭和17年6月30日竣工。10月26日、南太平洋海戦に参加。11月7日、ガダルカナル島沖で爆撃を受けて大破した。11月11日、ラバウル港外で爆撃を受けて大破した。11月30日、ルンガ沖夜戦で被弾損傷した。昭和18年7月26日、キスカ島撤退作戦に向かう途中、アッツ島南方700海里で接触事故を起こした。11月2日、ブーゲンビル島沖海戦に参加。昭和19年10月22日、比島沖海戦に参加。11月11日、第３次多号作戦（オルモック輸送作戦）に従事中、オルモック湾で艦上機の攻撃を受けて沈没した。昭和20年1月10日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍艦隊総覧

＜長沼分屯基地＞：航空自衛隊の分屯基地。第11高射隊と第24高射隊が置かれている。所在地は北海道夕張郡長沼町馬追台。1971年12月に開設され、第11高射隊が新編された。1972年5月、ナイキＪ地対空ミサイルの配備を開始。1990年4月、ペトリオット地対空ミサイルの配備を開始。8月、第24高射隊が新編された。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊JWings8,’14、6,’10別冊付録

＜永野修身＞：海軍兵学校28期卒。日露戦争で海軍重砲隊中隊長を務め、旅順港を砲撃し、レトウィザンに命中弾を与えた。昭和2年2月1日から昭和3年1月15日、練習艦隊司令官を務めた。昭和12年2月2日、第１艦隊司令長官となった。12月1日、軍事参議官となった。昭和16年4月、軍令部総長となり、日米早期開戦を主張。執務室で居眠りしまくるのでも有名だった。太平洋戦争終結後、戦犯容疑で起訴されたが、判決前の昭和22年1月5日に67歳で死去した。参考：日本海軍艦隊総覧

＜中野学校＞：日本陸軍の特殊部隊養成学校。後方勤務要員養成所令という勅令に基づき、後方勤務要員養成所という名称で昭和13年1月に九段牛ヶ淵の愛国婦人会別館に設立された。外部向け名称は陸軍省分室である。陸軍初の軍直轄情報将校養成機関で、手本となる人物は日露戦争で民衆側に立った秘密工作を行い、ロシア２個軍団を奉天会戦に参加させなかった明石元二郎大佐であり、この時の手法をベースにした個人工作重視の特務機関が行き詰まったため、組織的な工作を教授すべく設立された。修業年限は約１年で、社会経験があり軍隊一色に染まりきっていない予備士官学校を中心に最優秀の人員を生徒（陸軍士官学校卒業中隊長クラスの乙種学生、教育期間が１年長い乙種長期学生、予備士官学校卒業の丙種学生、現役下士官の戊種学生。乙種卒業生に高度教育を施す甲種、戊種卒業生に高度教育を施す丁種も制定されたが、徴募前に終戦となった）として集め、本名とは別の名前を付けて寄宿舎生活を送らせている（乙種学生は校外居住も可）。秘匿のため生徒は長髪に背広姿だった。当初は民間人を装って他国で長期に亘り情報を収集する任務を教育するのが目的だったが、設立後すぐに第２次大戦が勃発したため、昭和20年1月までは平時における秘密戦、占領地行政、プロパガンダ業務、外地でのゲリラ戦などを教え、2月以降は本土防衛時の内地におけるゲリラ戦や外地の残地諜者・通信に関する教育が行われ、敗戦後の被占領地域でゲリラ戦を行う泉部隊も考えられた。教育は学科（一般教養13科目、語学、専門科目11科目）、術科（護身術、自動車操縦、写真、変装、解錠術など）、実科（諜報、防諜、謀略など）があり、英語、ロシア語、中国語の３班に分かれての語学教育と、徒労に終わる可能性もある情報収集を黒衣の存在に徹して行う「無私の精神」を身に付けるための精神教育が重視された。また、外国事情、犯罪捜査、法医学、忍法、飛行機操縦などの特殊講義も適宜行われた。他の時間は何をしていても良く、外泊も可能である。暴力による教育は無く、軍人である身分を秘匿するため天皇の名が出ても直立不動の姿勢は取らず、天皇制について自由に論じることもあったという。工作任務は白人に虐げられているアジア民族を解放するのが目的であるとする「謀略は誠なり」という精神を掲げており、軍首脳部と意見が衝突することも多く、派遣先の民族独立運動者と共闘して命を失った者もいた。卒業生は2500名強で、卒業後は樺太特務機関、インド国民軍の編成に関わった光機関、ビルマ独立運動を支援した南機関などに入っている。また、インドネシア郷土防衛義勇軍編成を成功させてインドネシア国軍の父と呼ばれた柳川大尉も本学校の卒業生である。昭和14年春、第一期生18名が卒業し、３名が訓練要員として養成所に残り、２名が防衛課で国内防諜業務にあたり、３名が満州に、３名が中国に、４名が南方に渡り、１名がアメリカ駐在武官付に、１名がドイツ駐在武官付に、１名が中国駐在武官付に任命された。昭和14年4月、中野の電信隊跡に移転した。昭和15年8月、陸軍中野学校令が制定され,中野学校に改称された。外部向け名称は東部三十三部隊で、兵要地誌研究所という看板を掛けている。これを機に諜報戦器材開発も行うようになり、登戸研究所と関係を強めた。また、モットーも「無私の精神」から「誠」に変更され、正門右手には楠木正成を祀った楠公社が建てられている。昭和16年3月、参謀総長直轄となった。昭和19年8月、静岡にゲリラ戦幹部教育を行う二俣分教所が開設された。昭和20年3月10日、東京大空襲では焼け残った。4月、本学校出身の少佐13名が中心となりクーデターを起こそうとしたが失敗し、憲兵隊に検挙された。4月中旬、群馬県富岡中学校に移転し、校門には陸軍省通信研究所という札を掛けた。参考：戦時用語の基礎知識、陸海軍学校と教育、太平洋戦争情報戦、歴史群像8,’02、8,’17

＜中野学校二俣分教所＞：中野学校の分校。太平洋戦争勃発後、情報戦よりもゲリラ戦が重視されるようになったのを受け、昭和19年8月に静岡で開設された。主任務はゲリラ戦幹部要員教育である。３期728名が入校した。参考：陸海軍学校と教育

＜長野喜一＞：日本海軍エース。大正11年、静岡県生まれ。昭和14年6月、海軍に入隊し、昭和16年7月に操縦練習生を卒業、10月に千歳航空隊に配属された。太平洋戦争開戦後はタロア島で防空任務に就いた。昭和17年6月、第２航空隊に転属となり、本土に帰還。8月、ラバウルに進出。10月25日、ガダルカナル島上空で被弾しつつもF4F戦闘機４機（不確実１機含む）を撃墜した。昭和18年3月までに、公認19機撃墜（不確実３機含む）のスコアをあげた。7月、厚木航空隊に転属となった。その後第203航空隊戦闘304飛行隊に配属され、昭和19年4月に北千島で防空任務に就いた。10月、捷一号作戦に伴い台湾沖航空戦に参加。10月22日、フィリピンのバンバン基地に進出。11月6日、バンバン上空で戦死した。推定総撃墜機数は二十数機とみられる。最終階級は飛曹長。参考：日本海軍戦闘機隊

＜長野飛行場＞：日本陸軍の飛行場。参考：月刊JWings11,’18

＜仲道渉＞：日本海軍エース。大正11年、大阪生まれ。昭和15年、呉海兵団に入隊。昭和16年5月、土浦航空隊に入隊し、7月に丙種予科練習生を卒業、霞ヶ浦航空隊及び大分航空隊で操縦訓練を行い、昭和17年7月に飛行練習生課程を卒業した。昭和17年12月、隼鷹に搭乗。昭和18年夏、第204航空隊に転属となり、ブインに展開した。昭和19年3月、本土に帰還。11月、第721航空隊に転属。神雷特攻隊の護衛に就き、終戦を迎えた。公認総撃墜数15機。最終階級は飛曹長。参考：日本海軍戦闘機隊

＜中村亀三郎＞：海軍兵学校33期卒。大正6年、海軍大学校卒業。軍令部参謀、第３艦隊参謀、練習艦隊参謀、海軍大学校教官、那珂艦長、利根艦長を経て昭和2年に軍令部第１班第２課長、昭和4年に軍令部第１班第１課長となった。ロンドン軍縮会議では加藤�ｪ治軍令部長から指名されて随員となり、軍令部の反軍縮の意向を強行に主張、スチムソン全権と激論の末に相手の燕尾服の尾を掴まえて退場を要求されるに至っている。軍縮が決まると旅費の残りで豪遊しつつシベリア経由で早々に日本に帰った。その後加古艦長、長門艦長を経て昭和6年10月10日から昭和8年11月15日まで第２艦隊参謀長を務め、教育局長、練習艦隊司令官（昭和9年9月20日から昭和10年8月1日まで）、軍令部第１部長を歴任し、中将に昇任して海軍大学校校長、舞鶴要港部司令官、佐世保鎮守府司令長官などを務め、昭和15年に予備役に入った。昭和19年11月2日、60歳で死去した。参考：日本海軍艦隊総覧

＜中村三郎＞：日本陸軍エース。大正9年、滋賀県生まれ。昭和16年3月、航空士官学校を卒業して少尉となり、明野飛行学校乙課程を修了し、昭和16年7月に満州の飛行第１戦隊所属となった。11月、第１野戦補充飛行隊に転属。昭和17年4月、飛行第64戦隊に転属。5月5日、保山攻撃で１機を撃墜し、初戦果を挙げた。昭和18年11月、本土に帰還して明野甲学生となった。昭和19年2月上旬、人員不足から中退して飛行第64戦隊に復帰、第１中隊長となった。10月6日午前、ボーファイター１機を撃墜。午後に基地でB-25爆撃機の急襲を受けたため離陸、１機を撃墜したが、２機目の防御砲火に被弾して戦死した。死後に個人感状が授与され、二階級特進で中佐となっている。総撃墜破数20機。参考：日本陸軍戦闘機隊

＜中村佳雄＞：日本海軍エース。大正12年、北海道生まれ。昭和15年、海軍に入隊し、機関兵となったが、昭和16年2月に丙種予科練習生となって土浦航空隊に転属、昭和17年1月に飛行練習生課程に入って大村航空隊で訓練を受け、7月に一等飛行兵となって第６航空隊に配属され、10月からラバウルで任務に就いた。昭和18年6月7日、ルッセル島上空で３機（不確実１機含む）を撃墜。昭和19年1月、第302航空隊に転属、本土に帰還。その後横須賀航空隊に転属し、昭和20年1月に第343航空隊戦闘701飛行隊に転属となり、終戦を迎えた。公認撃墜機数９機、総飛行時間1830時間。最終階級は飛曹長。参考：日本海軍戦闘機隊

＜中谷芳市＞：日本海軍エース。大正10年、長野県生まれ。昭和16年11月、丙種予科練習生を卒業、千歳航空隊に配属された。昭和17年2月1日、初陣でルオット島から出撃し、艦爆１機を撃墜して初戦果を挙げた。8月、台南空に配属となり、ラバウルに派遣された。12月、第201航空隊に転属となり、マーシャル群島に展開した。昭和18年春、内地に帰還。7月、ブインに進出。12月、第331航空隊に転属となり、サバンに展開した。昭和19年3月、第202航空隊に配属され、その後第221航空隊配属となり、本土に帰還。筑波航空隊及び谷田部航空隊で教員となり、終戦を迎えた。総撃墜数16機。最終階級は飛曹長。参考：日本海軍戦闘機隊

＜長良＞：日本海軍長良型軽巡洋艦。大正11年4月21日竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制では第16戦隊、兵力部署では比島部隊第４急襲（護衛）隊に所属していた。昭和17年1月25日、ケンダリーで駆逐艦初春と衝突して損傷、内地で修理を行った。2月23日、バリ島攻略作戦参加のためマカッサルを出撃。6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。6月13日、呉に帰港。8月24日、第２次ソロモン海戦に参加。10月26日、南太平洋海戦に参加。11月13日、第３次ソロモン海戦に参加。昭和18年1月24日、マリアナ諸島のアナタハン島沖で爆発事故を起こし、小破した。5月31日、幌筵海峡でサモン丸から補給中に触礁した。7月15日、カビエンで触雷して損傷した。12月5日、クェゼリンからルオットに向かう途中で爆撃を受けて小破した。昭和19年8月7日、熊本県杵島の南12海里でSS-246クローカーの雷撃を受け沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊丸1,’07、1,’77、連合艦隊巡洋艦、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T、海軍操舵員よもやま物語

＜長良型＞：日本海軍軽巡洋艦。5500トン型の１つで、八四艦隊計画で３隻、八六艦隊計画で３隻が建造された。球磨型の改良型で、魚雷発射管を61cmに変更し、司令塔と後部艦橋を廃止して前部艦橋を拡大している。艦橋内に航空機格納庫を設け、格納庫から１番砲塔上に航空機滑走台を装備したが、後に呉式二号二型射出機（後部マスト前方）に換装、航空機格納庫は旗艦設備に転用し、滑走台の方は暫く４連装13mm機銃座として使用した後に撤去した。艦首はスプーン型だが、阿武隈のみ昭和5年の軽巡北上との衝突事故で艦首を喪失した際の修理時にクリッパー型に換えている。全長162.2m、幅14.2m、吃水4.8m、常備排水量5570トン。主機は蒸気タービン、出力90000馬力、４軸推進、速力36ノット、航続距離5000海里（14ノット）。兵装は五〇口径三年式十四サンチ単装砲７門、四〇口径三年式八サンチ高角砲２門、八年式六一サンチ連装魚雷発射管４基。九〇式水上偵察機１機を搭載する。乗員440名。長良、五十鈴、名取、由良、鬼怒、阿武隈の６隻が大正11-14年に竣工した。参考：近代巡洋艦史、連合艦隊巡洋艦、月刊世界の艦船12,’10、4,’12、8,'20、日本海軍艦隊総覧

＜長良川丸＞：日本陸軍輸送船Nagaragawa maru。元は大正6年5月に進水した日下部汽船小型貨客船で、太平洋戦争開戦により陸軍に徴用された。垂線間長57.9m、幅9.75m、深さ5.64m、満載吃水5.06m、総トン数990トン、重量トン数1550トン。主機はドイツ製三連成レシプロ蒸気機関１基１軸585馬力、航海速力8.5ノット、最大速力10ノット。昭和18年10月20日、ニューギニア島北西部ソロンからマノクワリに向かう途中、ニューギニア島北端クール東北東15kmで爆撃を受けて沈没した。参考：月刊世界の艦船3,’23

＜那岐山丸＞：日本海軍特設運送船。元は昭和6年4月25日に竣工した三井物産の貨物船で、太平洋戦争勃発により海軍に徴用された。垂線間長109.73m、幅15.24m、深さ8.84m、満載吃水7.18m、総トン数4391トン、重量トン数6788トン。主機は三井B&W製4SA型ディーゼル１基2150馬力、航海速力12ノット、最大速力14.3ノット。昭和19年3月30日、パラオで停泊中にアメリカ第58機動部隊艦上機の爆撃を受けて沈没した。参考：月刊世界の艦船2,’12

＜ナグ＞：インド陸軍車載対戦車ミサイルNag。全長1.9m、直径0.19m、発射重量42kg。弾頭はタンデムHEAT。誘導は画像赤外線（ミリ波レーダー誘導も開発中）、最大射程4km。1980年代初めから開発したが、要求性能に達せず計画が遅れまくり、2009年に実用化したとされて2011-12年に最初の443発を配備する予定とした。しかし実際には更に遅れたらしく、2018年4月に漸くミサイル300発とランチャー25基を発注している。インド陸軍で保有している対戦車ミサイル44000基を交換するには数も完成時期も全く足りないため、ジャベリンの導入も決めた。参考：月刊軍事研究9,’10、1,’11、2,’19、軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ナクソス＞：FuG350（逆探）またはFuMB7（電探）を参照。

＜ナクソスＺＭ＞：FuMB23/28（電探）を参照。

＜ナクパドン＞：イスラエル軍重装甲兵員輸送車Nakpadon。暴動鎮圧警備用で、ナグマホン／ミフレシェットの改良型である。ベースはセンチュリオン戦車で、車体前側面のアップリケ装甲を爆発反応装甲内蔵型とし、3M11対戦車ミサイル、RPG-7V対戦車ロケット、20mm徹甲弾に対抗できるとされる。前部スカートはセラミック積層型で更に分厚くなり、最後部スカートにも防護層を追加した。戦闘室は洗練された形状となり、アップリケ装甲を装着、上面には視察ブロック付き車長用ウルダン型キューポラを装備した。重量55トン。エンジンはAVDS-1790-2AC（750馬力）で、一部はAVDS-1790-6A（900馬力）に換装している。1990年代初めから運用された。参考：イスラエル軍現用戦車と兵員輸送車1985-2004、月刊PANZER6,’14、5,’01

＜ナクポドン＞：イスラエル軍突撃工兵車。センチュリオン戦車がベースで、砲塔を外し、メルカヴァMk.�V戦車と同様のモジュラー装甲を搭載、スカートを分厚くし、ブレイザー爆発性反応装甲を装着した。車長用キューポラはM113装甲兵員輸送車の流用で、兵員室前方左右にCL-3030発煙弾発射機２基ずつを装備する。戦闘室などはナグマショットと同じ。参考：月刊PANZER10,’02

＜ナグマショット＞：イスラエル陸軍突撃工兵車。元はナメルの計画中止を受けて開発したセンチュリオン戦車改造重装甲兵員輸送車で、名称もナグマシュ（輸送車）＋ショット（センチュリオン戦車のイスラエル陸軍制式名）の造語である。センチュリオンの砲塔を外し、戦闘室部分に分厚い装甲板でキャビンを設け、機関銃４丁（12.7mm機銃１丁、7.62mm機銃３丁）分のピントル・マウントと52mm/60mm迫撃砲３門を搭載し、スカートをスペースド・アーマーに換えた。車体前部にはドーザーや地雷除去装置を装着可能。乗降場所はキャビン上面４ヵ所のハッチのみで、降りる時には一旦車体上に身を晒さなければならない。乗員２名（車長、操縦手）＋工兵６名（４名？８名？）。1980年に重装甲兵員輸送車として完成したが、乗車人数が少ない、ハッチからの乗降が不便といった欠点があって歩兵部隊では歓迎されず、工兵隊に配備されて1982年のレバノン侵攻ガリラヤ平和作戦から実戦参加し、ゲリラや武装勢力の拠点を破壊するのに使われた。実戦では車体前部や側面に爆発反応装甲を付けていることが多い。参考：月刊PANZER6,’14、10,’02、イスラエル軍現用戦車と兵員輸送車1985-2004、月刊軍事研究4,’97

＜ナグマチョン＞：ナグマホン（装甲兵員輸送車）を参照。

＜ナグマハン＞：イスラエル軍重装甲兵員輸送車。M48戦車をベースに、アチザリットと同様の改修を加えている。参考：月刊PANZER5,’01

＜ナグマホン・シリーズ＞：イスラエル軍重装甲兵員輸送車。参考：月刊PANZER6,’14

＜ナグマホン＞：nagmachon。1980年代の改造当初はM48戦車ベースだったが、耐久性が低かったので後にセンチュリオン戦車をベースにした。基本構造はナグマショットと同じで、砲塔を外して戦闘室を兵員室に改造し、車体装甲を強化している。主任務が暴動鎮圧警備のため、兵員室部分を一段高くして視界を良くし、更に兵員室上面前部に指揮官用視察キューポラを追加した。車体・兵員室前側面は装甲厚200-300mmに達し、ナグマショットよりも多くの外付けERAを装備している。底部は重要部分をスペースド・アーマーとした。サイドスカートは７つに分かれており、前４つはERAが組み込まれて分厚くなっている。重量増に合わせ、サスペンションに油圧式バンプストッパを追加したが、エンジンはそのまま。武装はピントル・マウントのFN-MAG機銃２丁で、兵員室上面には視察ブロックが組み込まれた防楯が前面と左右に装着されているが、隙間が大きい上に機銃用ピントル・マウントが隙間部分にあったため、あまり役に立たなかった。全長7.82m、全幅3.38m（スカート除く）、全高3m超、戦闘重量52トン。エンジンはコンチネンタル社製AVDS-1790-2AC空冷Ｖ型12気筒ターボチャージド・ディーゼル（750馬力）、トランスミッションはアリソン社製CD850-6（前進２速・後進１速）、最大速度43km、航続距離500km。車体前部左右にCL-3030発煙弾発射機２基ずつを搭載する。乗員２名（車長、操縦手）＋乗車歩兵7-8名（10名？）。参考：イスラエル軍現用戦車と兵員輸送車1985-2004、月刊PANZER6,’14、10,’02

＜ミフレチェット＞：怪物の意。あまり役に立たなかった兵員室上面の防楯を外し、背の高い密閉式戦闘室を追加したもので、移動指揮所型ともいわれる。戦闘室にはガンポート２カ所があり、各所に視察ブロックが設けられていて、全周監視・射撃が可能。TOGAやスラット装甲も張り巡らされており、不格好なので、戦闘室にはケンネル（犬小屋）などというニックネームが付けられた。参考：月刊PANZER6,’14、イスラエル軍現用戦車と兵員輸送車1985-2004

＜南雲忠一＞：なぐもちゅういち。明治20年3月25日、山形県米沢市生まれ。明治38年12月2日、海軍兵学校第36期入学。明治41年11月21日、海軍兵学校第36期卒。ハンモック・ナンバーは191名中７番。専門は水雷である。砲術学校普通科、水雷学校普通科、海軍大学校乙種学生、水雷学校高等科、海軍大学校甲種学生を経て少佐に任官した。駆逐艦長、砲艦艦長、水雷戦隊参謀、軍令部第１班第１課、第11駆逐隊司令、高雄艦長（昭和8年就任）、山城艦長を務め、少将に昇進後は第１水雷戦隊司令、第８戦隊司令、水雷学校校長、第３戦隊司令、海軍大学校校長となった。艦隊派の主戦派で、軍縮に抵抗し、伏見宮軍令部総長が軍令部の権限拡大を図った際には軍令部課長として同調、反対する海軍省井上成美課長に貴様を殺すことなんか簡単だと脅しを掛けている。昭和16年4月10日に第１航空艦隊司令長官となって太平洋戦争開戦を迎えた。硬直人事の弊害で突然航空部隊に転じたせいか指揮がやや消極的なきらいがあり、実際に作戦を指揮したのは航空戦のプロフェッショナルだった源田実中佐で、真珠湾攻撃に向かう際には草鹿龍之介参謀長に対して「えらいことを引き受けてしまった、断れば良かった」と漏らしている。それでも真珠湾攻撃は成功し、セイロン島攻撃なども順調にこなしたが、ミッドウェイ海戦では時々刻々と変化する戦況に対応しきれず敗れた。昭和17年7月14日、第１航空艦隊司令長官を退き、第３艦隊司令長官に就任して南太平洋海戦を戦い、第２次ソロモン海戦を最後に機動部隊の指揮からは外された。11月11日、佐世保鎮守府長官に就任。昭和18年6月21日に呉鎮守府長官に就任。昭和18年10月20日に第１艦隊司令長官となり、昭和19年2月25日まで務めた。3月4日、中部太平洋艦隊司令長官兼第14航空艦隊司令長官に就任。7月8日（67歳）、サイパン戦で戦死し、死後に大将に昇任した。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊、日本海軍艦隊総覧、月刊丸12,’92、海軍操舵員よもやま物語

＜嘆きの壁＞：神殿の丘を参照。

＜投込拒馬＞：鉄条網を参照。

＜ナゲット＞：フライトコースを修了したばかりの新人パイロットのこと。参考：月刊航空ファン11,’11

＜ナゲブ＞：イスラエル軍のヘリ用軽機関銃。口径を5.56mmにして軽量化した。重量7.2kg。発射速度毎分950発。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜なこもっこ＞：青森地方協力本部のマスコットキャラ。胴体右腹側に青森県の形の模様が入っている。参考：MAMOR vol.118

＜名古屋海軍航空隊＞：日本海軍航空隊。愛知県にある。操縦教育を行う。参考：陸海軍学校と教育

＜名古屋丸＞：日本海軍名古屋丸型特設潜水母艦Nagoya maru。元は南洋海運の貨客船である。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時には第４潜水戦隊に所属していた。昭和19年1月2日、SS-233ヘリングの攻撃を受け沈没した。参考：日本潜水艦物語、日本の潜水艦パーフェクトガイド、アメリカ潜水艦史

＜名古屋丸型＞：日本海軍特設潜水母艦Nagoya maru型。元は南洋海運の貨客船である。総トン数6071トン。名古屋丸が就役した。参考：月刊モデルアート9,’15増刊

＜ナゴルノ・カラバフ独立戦争＞：ナゴルノ・カラバフ地方はアゼルバイジャン社会主義共和国国土の20%を占める地域で、ソ連時代には同共和国の自治州となっていた。しかし大部分はアルメニア系住民が占めており、1988年にアゼルバイジャン共和国からの分離とアルメニアへの帰属を要求。更にソ連が崩壊すると1991年にナゴルノ・カラバフ共和国として独立宣言を行ったため、アゼルバイジャンとの間で紛争が発生した。アルメニアだけでなく、親欧米路線への転換やカスピ海の資源開発を巡ってアゼルバイジャンと対立していたロシアもナゴルノ・カラバフ側を支援、兵力が500名しかなく傭兵に頼らざるを得ないアゼルバイジャンは押されまくり、ナゴルノ・カラバフ自治州はほぼ独立状態となった。1994年、ロシアとフランスの仲介で停戦が成立したが、カスピ海の資源開発に参画しようとするロシアはナゴルノ・カラバフをアゼルバイジャン共和国に止めると調停案に明記させており、独立を求めるアルメニア側との対立が継続することになった。その後ロシアはアルメニアに駐留する一方で、アゼルバイジャンにもS-300PMU-2地対空ミサイルといった最新兵器を売却するなど、双方に対する軍事的関与を行っている。2007年、全欧安全保障協力機構がマドリード原則を提示、アルメニア軍が撤退した後でナゴルノ・カラバフ独立についての住民投票を行うとしたが、双方に蹴られた。2011年7月、ロシア、フランス、アメリカが仲介してアルメニアとアゼルバイジャンの大統領同士が会談し、仲介３カ国はマドリード原則に沿う共同宣言を発表したが、やはり両国による合意は得られなかった。2014年11月12日1345、アルメニアのMi-24攻撃ヘリがアゼルバイジャンのイグラ携帯地対空ミサイルにより撃墜され、少なくとも２名が死亡した。アルメニアはナゴルノ・カラバフ政府軍所属の非武装Mi-24攻撃ヘリが撃墜されたとしてアゼルバイジャンを非難、報復を宣言し、アゼルバイジャンは同国領空を侵犯したアルメニア軍所属武装Mi-24攻撃ヘリであるとしてアルメニアを非難、撃墜した分隊長を叙勲している。2016年4月2日、アゼルバイジャン軍とナゴルノ・カラバフ政府軍が交戦を開始。互いに相手側が先に攻撃してきたとしており、アゼルバイジャン友好国のトルコとナゴルノ・カラバフ友好国のロシアも互いに非難している。ロシアが仲介し、4月5日に停戦が合意された。2020年9月27日、アルメニア軍とアゼルバイジャン軍による大規模武力衝突が発生。9月29日にはアルメニアのパシニャン首相とアゼルバイジャンのアリエフ大統領がロシア国営テレビに出演し、非難合戦を繰り広げた。同日、アルメニア国防省が、トルコ空軍F-16戦闘機によりアルメニア空軍Su-25攻撃機が撃墜され、アゼルバイジャン軍司令部にトルコ軍高官がいると発表したが、トルコ大統領府は否定している。アゼルバイジャン軍はIAI社製ハロプUAVを徘徊型兵器として使用し、44日間にアルメニア軍戦車など185両を破壊した。参考：月刊軍事研究10,’11、5,’15、6,’16、月刊PANZER12,’04、月刊JWings12,’20、朝雲

＜ナゴルノ・カラバフ軍＞

＜ナゴルノ・カラバフ軍（２０１５年）＞：兵力18000-20000名。戦車200-300両（T-72戦車など）、装甲車200-300両（BRDM-2偵察車、BMP-1/-2歩兵戦闘車など）、火砲・自走砲232門（2S1自走砲、2S3自走砲、D-30榴弾砲、2A36榴弾砲、D20榴弾砲、BM-21自走多連装ロケット、WM-80自走多連装ロケット、120mm迫撃砲M74/M75など）、9P148自走対戦車ミサイル、9P149自走対戦車ミサイル、9M113対戦車ミサイル、73mm無反動砲SPG-9、S-75地対空ミサイル、S-125地対空ミサイル、2K11地対空ミサイル、2K12地対空ミサイル、9K33地対空ミサイル、9K310携帯地対空ミサイル、9K38携帯地対空ミサイル、23mm自走高射機関砲ZSU-23-4、23mm高射機関砲ZU-23-2、9K72弾道ミサイル、Mi-24攻撃ヘリ５機、Mi-8MT汎用ヘリ５機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナザー＞：ナスル１（対艦ミサイル）を参照。

＜ナザール＞：イランが開発した対艦ミサイルNasir。ナスル１のエンジンをターボジェットに変更し、固体燃料ロケットブースターを装着したものらしい。参考：月刊軍事研究9,’17

＜ナサールＦ１５Ａ＞：アメリカ空軍F-104戦闘機用射撃指揮装置で、ナサールはNorth American Search And Ranging Radarの略。機首の全天候レーダーが目標を探知すると、方向、距離、接近率を測定・計算し、光学照準器及びPPI方式レーダースコープに表示すると共に、コンピュータにより目標速度、大気密度、風などの補正を入れたデータを射撃照準器に伝達し、最適攻撃位置を示す。対地攻撃（機銃、ロケット弾、爆弾）にも使用可能。参考：月刊丸1,’77、自衛隊装備カタログ1981

＜ナサールＦ１５海外シリーズ＞

　＜ナサールＦ１５Ｊ＞：航空自衛隊F-104J要撃戦闘機用射撃指揮装置NASARR F15J。ノースアメリカン社製で、ナサールF15Aから対地攻撃能力（慣性航法装置、核兵器管制装置など）を外して空対空要撃専用とし、レーダースコープをＢスコープに変更、捜索角度を拡大してセンタースキャニング能力を追加し、BADGEシステムとのデータリンクを装備した。機関砲によるリード・パーシュート（見越し角追尾）攻撃、ロケット弾によるコリジョン・コース（衝突経路）攻撃が可能で、コクピットのレーダースコープに表示される操縦誤差信号がスコープ中心にくるように操縦すれば、ロケット弾はプリセット・プログラム通りに自動発射され、機関砲は発射タイミングが表示される。ただレーダーが捉えた敵機の電波反射中心と、光学照準器で目視した敵機の中央部がずれることがしばしばで、当初は不具合として報告され、解析に難渋した。全天候航法用マッピング・モードにはグラウンド・マップ（地形判読）、カウンター・マップ（設定高度以上／以下の地形表示）、テレイン・アボイダンス（地形障害回避）の３種類がある。グラウンド・マップは前方120度のレーダー反射波を表示するもので、方位分解能を通常の３割増しにしてあり、捜索距離は20/40/80海里。表示されるのはレーダー反射波そのもので、地図として判読するのはパイロットの役目であり、クラッターはスイッチ操作で反射波の受信感度を調整して除外し、受信強度から建造物や地形などを判別するという職人技が要る。カウンター・マップは自機より低い高度を設定し、それより高い地形を表示するモードで使用することが多く、高度6000フィート（1829m）を飛行中に自機より2000フィート（610m）低い位置に高度を設定、それより高い障害物を表示して衝突に注意する、といった具合に利用する。テレイン・アボイダンスは低空飛行の際の地形障害衝突防止に使用するモードで、基本はカウンター・マップと同じだが、画面上にフェイル・ワーニング・カーサー（FWC）と呼ばれる円弧の警報表示線が表示される。FWCよりも自機に近い所では地形がレーダー波の死角（レーダーは前方を円錐状にスキャンするので、真下などを見ることは不可能）に入ってしまい、表示の信頼性が低くなるため、障害物がここに入ってくる前に回避行動を取るようにする。各種不具合が多発し、新三菱重工の受け入れ検査では不良率が25-35%に達する有様で、初年度納入の24機が間に合わなくなる可能性が出てきたため、24号作戦と銘打って新三菱重工、防衛庁・航空自衛隊、関係各社の人材と資材をフル動員して何とか年度末までに完納した。ただ以降も不具合と修理のイタチごっこが続いたため、1963年8月29-31日に防衛庁、航空幕僚監部、調達本部、空自補給処、新三菱重工、ロッキード社が会議を開いて根本対策を立て、漸く順調な納品が行えるようになっている。参考：世界の傑作機No.104、自衛隊装備カタログ1981

＜ナサールＲ−１４Ａ＞：アメリカ空軍F-105D戦闘機用レーダー。空対地モードは地上マッピング、コンターマッピング、地形回避の３つ。航法用スケールは最大140kmである。AN/APN-131ドップラー・レーダー及び中央大気諸元コンピュータと組み合わされており、航法精度は良好だが、通常兵器による自動盲目爆撃を行えるほどの精度は無く、位置フィックスを提供できるコンバット・スカイ・スポットやサンダー・スティック�Uの追加装備が必要だった。参考：アメリカ空軍の第一線機

＜ナザネイアル・グリーン＞：SSBN-636（ジェームズ・マディソン級戦略原潜）を参照。

＜なさみ＞：MST-471（掃海母艇）を参照。

＜那沙美＞：日本海軍夏島型敷設艇。昭和9年竣工。太平洋戦争開戦後は昭和18年11月まで夏島と同じ行動を取った。12月19日から横須賀−サイパンの護衛任務に就き、その後ラバウルへ進出した。昭和19年2月22日、ラバウルで至近弾を受けて小破した。3月30日、ラバウルで爆撃を受けて大破した。4月1日（9月30日？）、ラバウルで140機の爆撃を受け、至近弾で浸水して沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、写真集日本の小艦艇

＜なさみ型＞：海上自衛隊掃海母艇。元は日米相互防衛援助協定に基づいて供与されたアメリカ陸軍輸送艇FS-408（1945年5月10日竣工）で、マニラで引き渡され、後部に甲板室を新設した。全長54m、最大幅9.8m、深さ4.4m、吃水2.4m、基準排水量700トン、満載排水量780トン。主機はディーゼル２基２軸1000馬力、速力12ノット。乗員20名。MST-471なさみが1955年に就役した。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'17増刊、5,’02増刊

＜ナザリオ・サウロ＞：S518（潜水艦）を参照。

＜ナザリオ・サウロ級＞：1018型（潜水艦）を参照。

＜ナザン・ホール＞：SSBN-623（潜水艦）を参照。

＜梨（初代）＞：日本海軍樅型駆逐艦５番艦。大正8年12月10日竣工、二等駆逐艦に類別された。昭和15年2月1日に除籍された。参考：日本駆逐艦史

＜梨（２代目）＞：日本海軍松型駆逐艦28番艦（22番艦？）。昭和20年3月15日竣工。7月上旬、後甲板から回天を発進できるようにした。7月28日、山口県平群島沖で停泊中にアメリカ艦上機の空襲を受けて沈没し、38名が戦死した。9月15日に除籍された。昭和29年9月30日（7月？）に引き揚げられ、昭和31年5月31日に海上自衛隊に編入されてDE-261わかばと改称され、昭和46年3月31日に除籍された。装備していた四〇口径八九式十二糎七高角砲と九二式四連装水上発射管が海自第１術科学校に展示されている。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の防衛戦力Part7、月刊世界の艦船12,’15、6,'22、日本海軍艦隊総覧

＜ナジート・シリーズ＞：イラン陸軍自走単装ロケットランチャーNazeat。参考：月刊軍事研究4,’07、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜ナジート４＞：直径335.6mm。射程80km。参考：月刊軍事研究4,’07

　＜ナジート１０＞：弾頭とロケットモーターの間にロケットノズル４基が付いたセクションがあり、これで弾体をスピンさせて飛翔中の安定を保つ。弾頭が分離されるとパラシュートを開き、弾頭を垂直向きに降下させて破片威力を増す。直径455mm、弾頭重量230kg。射程150km。CEPは射程の5%。参考：月刊軍事研究11,’14、4,’07

＜ナジールＭＭ＞：フランス海軍砲射撃指揮装置Najir Multi Mission。電子光学センサー、レーザー測距器、弾道計算機からなる。探知距離20km（コルベット）／17km（哨戒艇）／16km（戦闘機）、測距距離0.05-40km。フロレアル級フリゲートとFREMM級フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船3,’22

＜ナジム・アル・ザフィル＞：951（フリゲート）を参照。

＜ナシャク＞：K83（ミサイル艇）を参照。

＜ナシャシャブ＞：RPG-32（対戦車ロケット）を参照。

＜ナシャシャブ・クアッド＞：クアッド・シリーズ（対戦車ロケットランチャー）を参照。

＜ナシャト＞：K87（ミサイル艇）を参照。

＜ナシュホン＞：イスラエル国防軍が開発している歩兵支援用UGV。ガーディアン−LSをベースとしている。参考：月刊軍事研究12,’09

＜ナジョージュヌイ級＞：ラジプット級（ミサイル駆逐艦）を参照。

＜ナショナル・スチール造船会社＞：アメリカの造船会社National Steel and Shipbuilding Company（NASSCO）。元はカリフォルニア・アイアン社で、1905年に設立され、第２次大戦中から輸送艦を建造した。1949年、ナショナル・スチール造船会社に改称した。1960年代から戦車揚陸艦や高速戦闘支援艦を建造。1995年、ジェネラル・ダイナミクス社傘下となった。その後ルイス・アンド・クラーク級補給艦を建造している。参考：月刊軍事研究9,’07

＜ナショナル・ランウェイ・サイクリング＆スケーティング＞：シンガポール空軍パヤ・レバ基地で年に一回行われている開放イベント。シンガポール国防予備軍組合とシンガポール空軍が主催しており、開放した滑走路を自転車で走って健康増進に努めるというものである。2010年には7000名が参加した。参考：月刊JWings9,’10

＜ナジン級＞：北朝鮮海軍フリゲートNajin級。ソ連海軍コラ型フリゲートを参考に国産したらしい。全長102m、全幅10m、吃水2.7m、満載排水量1524トン。主機はディーゼル３基３軸18000馬力、速力24ノット。兵装はCSS-N-2艦対艦ミサイル（CSS-N-1？）単装発射筒２基、100mm単装砲２門、80口径57mm連装砲２基、30mm連装機関砲２ないし６基、14.5mm連装機銃４基、RBU-1200対潜ロケット２基、爆雷投射機２基、爆雷投下軌条２条。乗員180名。1973-75年に艦番号531と631の２隻が就役した。2015年現在、１隻が艦対艦ミサイルをKN-01に換装したという説がある。参考：月刊世界の艦船9,’01、3,’92増刊、9,’17、7,’13、1,'15増刊、JShips Vol.24、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナスール１＞：TL-6B海外シリーズ（空対艦ミサイル）を参照。

＜ナスール２＞：TL-6B海外シリーズ（空対艦ミサイル）を参照。

＜那須山丸＞：日本海軍特設運送船Nasusan maru。元は三井物産船舶部の中型貨物船で、昭和6年9月29日に竣工し、太平洋戦争で日本海軍に徴用された。垂線間長109.73m、幅15.24m、深さ8.84m、吃水7.19m、総トン数4403トン、重量トン数6735トン。主機は三井B&W製4SA型ディーゼル１基１軸2110馬力、航海速力11.5ノット、最大速力14.3ノット。昭和17年12月、三井船舶に移籍した。年末、特設給油船に改造された。昭和19年6月24日、高雄から門司に向かう途中、長崎県野母崎南西20kmでSS-306タングの雷撃を受け沈没した。参考：月刊世界の艦船12,’17

＜ナスターティウム＞：K107（コルベット）を参照。

＜ナスティー級＞：ギリシャ海軍魚雷艇。ノルウェーが建造した。兵装は533mm魚雷発射管４門。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ナストイチブイ＞：ソ連海軍ソブレメンヌイ級駆逐艦Nastoychivy、旧名称モスコウスキー・コムソモーレツ（Moskowski Komsomolets）。1988年4月7日起工、1992年6月進水、1993年3月27日竣工。参考：月刊軍事研究11,’99、月刊世界の艦船6,’15

＜那須野飛行場＞：日本陸軍の飛行場。昭和15年、栃木県那須郡黒磯町に開設された。参考：首都防空網と空都多摩

＜ナスビ＞：BDU-33/Bシリーズ（訓練爆弾）を参照。

＜ナスホルン＞：ホルニッセ（対戦車自走砲）を参照。

＜那須丸＞：日本海軍特設救難船Nasu maru。元は昭和2年4月1日に竣工した東京サルベージのサルベージ船で、昭和9年に東京サルベージが合併で日本サルベージになったため、そちらに移籍し、太平洋戦争勃発で日本海軍に徴用されて特設救難船になった。垂線間長53.46m、幅8.84m、深さ5.03m、総トン数693トン、重量トン数507トン。主機は三連成汽機１基１軸1203馬力、航海速力11ノット、最大速力13ノット。排水能力毎時3000トン。船員27人＋救助員45人。昭和20年7月12日、新潟校外で触雷して損傷した。10月5日に沈没した。参考：月刊世界の艦船8,’16

＜ナスル＞：47（補給艦）を参照。

＜ナスル＞：パキスタン陸軍短距離弾道ミサイルNasr、別名ハトフ９（Hatf-9）。核弾頭を搭載可能で、侵攻してきたインド軍通常戦力に圧倒された場合に戦術使用する非対称エスカレーション核抑止用とみられる。弾頭威力１キロトン以下。射程60-70km。４連装（２×２）箱型ランチャーに収容され、４軸８輪TELに搭載される。2013年に配備された。参考：月刊軍事研究10,’17、9,’18、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナスル１＞：イラン軍艦対艦／地対艦ミサイルNasr 1。中国のC704対艦ミサイルをベースに国産化したもので、ケイヴァン級高速哨戒艇や固定／移動式地上ランチャーに搭載される。弾頭重量130kg（半徹甲）。誘導はアクティブレーダー式。飛翔速度マッハ0.8-0.9、最大射程38km（地対艦）。参考：月刊軍事研究9,’11、月刊世界の艦船11,’17、月刊航空ファン10,’18

＜ナスル・アル・バハル＞：オマーン海軍ナスル・アル・バハル級補給揚陸艦Nasr Al Bahr。1982年5月就役。参考：月刊世界の艦船5,’86

＜ナスル・アル・バハル級＞：オマーン海軍補給揚陸艦Nasr Al Bahr級（Nasr el Bahr級？）。イギリスのブルクマリーン社が建造した。船型はLST型で、艦首に２つ折りランプを持つが、バウ・ドアは無いため、航洋性に制限がある。船体中央は全通車両甲板で、高さを確保するため１甲板分のコーミングで囲まれていて、艦尾にもランプが用意されている。車両甲板両舷は通路スペースである。車両甲板前部上面は開閉式天井で覆われ、左右に移動するガントリークレーンが付く。車両甲板中央上面に艦橋、後部上面にヘリ甲板がある。艦後面左舷側に投揚錨装置を持つ。全長93m、幅15.5m、吃水2.6m、排水量2500トン。主機はディーゼル２基、出力5120馬力、速力16ノット。兵装は40mm連装機関砲２基、20mm単装機関砲２門。乗員81名。兵員240名と戦車７両を搭載できる。ナスル・アル・バハルが1982年に就役した。参考：月刊世界の艦船5,’86、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナスル級＞：福清型補給艦（パキスタン海軍）を参照。

＜ナセル＞：カウリングを参照。

＜鉈＞：日本陸軍の木工器材。参考：工兵入門

＜灘風＞：日本海軍峯風型駆逐艦５番艦。大正10年9月30日竣工、一等駆逐艦に類別された。昭和15年4月1日に哨戒艇に転籍し、第２号哨戒艇と改称された。昭和20年7月25日戦没、9月30日に除籍された。参考：日本駆逐艦史

＜なだしお＞：SS-577（潜水艦）を参照。

＜なだしお・第一富士丸衝突事故＞：1988年7月23日午後、SS-577なだしおは伊豆大島沖で行われた展示訓練を終え、浦賀水道を北上して横須賀基地に向かった。1400過ぎ、富士商事の大型遊漁船第一富士丸は船員８人・釣り客36人の定員のところを船員９人・釣り客39人の超過状態で、搭乗者名簿も作らず、何人が乗っているかも分からない状態のまま横浜港鈴掛埠頭から伊豆大島に向け出港した。1530頃、第２海堡近くで針路を西（270度）に転じたなだしおは、浦賀水道を横切りつつ横須賀基地に向かっていた。セイルには艦長、副長兼航海長、水雷長、見張り員の４名がおり、周囲警戒にあたっていた。第一富士丸は浦賀水道航路西側境界線の更に西、横須賀港港界線を南南東（148度）に進んだ。1532、互いの距離は1.7海里だった。1533、なだしおの右舷28度方向・距離1.4海里に第一富士丸が位置していた。この時、なだしおの左舷27度方向・距離1050mに針路330度・速力４ノットで進む全長7.2mのヨットがおり、なだしおはこちらに気を取られていた。1534、なだしおは針路270度・速力10.8ノット、第一富士丸は針路148度・速力9.8ノットで航行していた。1534過ぎ、なだしおの右舷側29度・距離１海里に第一富士丸が位置していたが、なだしおは引き続き左舷30度・距離600mまで接近したヨットに注意を払っていた。ちなみに第一富士丸から見てヨットは左舷10度・距離1600mに位置していた。1536、なだしおと第一富士丸の距離は1kmとなり、なだしおとヨットの距離は300mを切った。直後にヨットは左に舵を切り、針路270度でなだしおと同航する針路をとった。なだしおは右舷30度・距離700mまで迫った第一富士丸の前を通過しようと前進強速を命令。第一富士丸は機関半速を命じて速度を落とした。しかし1537過ぎには400mまで接近し、衝突の危険を感じたなだしおは機関停止・スクリュー後進をかけて右に舵を切り、第一富士丸は機関半速のまま左に舵を取った。直後の1538頃、第一富士丸がなだしお艦首右舷に乗り上げるようにして衝突、第一富士丸は左に横転してそのまま沈没した。なだしおは付近の自衛艦に連絡し、３人を救助したが、海上保安庁には事故を通報しなかった。連絡を受けて横須賀港に入港しようとしていたDE-220ちとせが引き返し、同乗していた医師を内火艇に乗せて捜索救難にあたり、水面下に第一富士丸乗客を発見したため二尉が海に飛び込んで引き揚げ、医師がそのまま救急処置を施して横須賀地区病院に搬送したが、死亡が確認されている。海自は7月29日までに艦艇20隻以上とダイバー150名以上を投入して捜索救難を行ったが、船員２人と乗客28人が死亡した。海難審判第一審ではなだしお側に主因があるとされ、第二審では双方同等の責任があるとされたが、刑事裁判の東京高裁判決ではやはりなだしお側に主因があると認定され、なだしおの艦長に禁錮２年半・執行猶予４年、第一富士丸の船長に禁錮１年半・執行猶予４年の判決が下された。事件直後になだしお艦長の謝罪が遅れ、海自幹部も第一富士丸側を非難するなど対応が最悪で、批判の集中砲火を浴びる羽目になっている。参考：月刊軍事研究4,’08、月刊世界の艦船6,’01、5,’02増刊、6,’22

＜那智＞：日本海軍妙高型巡洋艦２番艦Nachi。大正13年11月26日起工、昭和2年6月15日進水、昭和3年11月26日竣工。12月4日、横浜沖の御大礼特別観艦式に参加。昭和4年11月30日、第２艦隊第４戦隊に編入された。昭和7年12月1日、予備艦となった。昭和10年2月、第１次近代化改装及び第４艦隊事件に伴う補強工事を開始。この時高角砲を12.7cm連装高角砲に換装している。4月1日、海軍砲術学校練習艦となった。5月30日、南紀勝浦に停泊中に日本国防婦人会勝浦分会が訪艦した。7月10日、佐世保警備戦隊に編入された。11月15日、第２艦隊第５戦隊に編入された。昭和11年6月、第１次近代化改装を終了。昭和12年7月7日、日華事変勃発時には第５戦隊に所属していた。8月20日、上海上陸作戦に参加。9月15日、北支沿岸作戦に参加。12月1日、予備艦となった。昭和13年10月から第２次近代化改装を実施。昭和15年3月31日、第２次近代化改装を終了。5月1日、第２艦隊第５戦隊に編入された。昭和16年9月5日、第５戦隊旗艦となった。12月8日、太平洋戦争開戦時は建制も兵力部署も第５戦隊に所属してパラオに進出しており、フィリピン攻略及び蘭印攻略作戦を支援。昭和17年2月17日、チモール島攻略作戦に参加。2月27日、スラバヤ沖海戦に参加。3月中旬、佐世保に入港して修理を実施。6月3日、第５艦隊旗艦となり、アリューシャン作戦に従事。昭和18年3月27日、アッツ島沖海戦に参加、砲撃により７発を被弾して損傷し、戦死者14名、重傷者21名を出した。横須賀に帰港後２ヶ月間の修理を行い、レーダーを装備している。7月10日、第１次キスカ撤収作戦に参加。9月6日、岩手県沖でアメリカ潜水艦の雷撃を受けたが、不発で小破に止まった。昭和19年10月21日、第５艦隊旗艦（第21戦隊所属）として比島沖海戦に参加。10月25日、スリガオ海峡で重巡最上と衝突して錨甲板左舷中部を損傷した。10月27日、マニラ湾に入港、応急修理に入った。10月29日、マニラ湾内で艦上機の攻撃を受けて小破した。11月5日、マニラ湾に停泊中、CV-16レキシントン艦上機の空襲を受けて魚雷２本と爆弾多数を被弾、４番砲塔弾火薬庫が誘爆し、後部機械室で船体が切断されて沈没、艦長以下781名が戦死した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊丸10,’93、1,’07、連合艦隊巡洋艦、月刊世界の艦船9,’14、1,'22、日本海軍艦隊総覧、比島決戦

＜ナチス犯罪＞：ナチスが政権を獲得していた1933年1月30日から1945年5月7日の間に行われた自国民への弾圧・迫害、ヨーロッパ在住ユダヤ人に対する虐殺・非人間的行為、ヨーロッパ及び旧ソ連地域への侵略と住民及び捕虜に対する虐殺・非人間的行為。これらを侵した犯罪人は、ドイツ各州検事局の裁判、1958年に設置されたナチス犯罪追跡センターによる裁判、連合軍のニュルンベルク裁判またはナチス占領国での裁判で裁かれている。参考：月刊軍事研究2,’08

＜ナチャ級＞：ソ連海軍航洋型掃海艇プロジェクト266M/266ME、Natya級。船体は低磁性アルミ・鋼合金製で、搭載兵装による警備哨戒も行える。�T−�V型があり、�U型は掃討専門らしい。MG69/79高周波ソナー（使用周波数49KHz）、GKT2機械式掃海具、AT2音響式掃海具、TEM3磁気式掃海具を搭載する。全長61mまたは67m、幅9m、吃水2.2m、基準排水量650トン、満載排水量817-873トン。主機はディーゼル、速力16-20ノット。兵装は30mm連装機関砲AK230が２基、25mm連装機関砲２基、9M32または9K34艦対空ミサイル４連装発射機２基（マニュアル照準）、RBU-1200対潜ロケットランチャー２基、機雷投下軌条２条。1970年から30年以上にわたり、艦番号913コブロベッツなど40隻以上が建造された。参考：月刊軍事研究7,’05、月刊世界の艦船6,’15、8,’82増刊、10,'15、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナチャ級・海外シリーズ＞

　＜ナチャ級（シリア海軍）＞：シリア海軍掃海艇Natya級。兵装は9K32艦対空ミサイル４連装発射機２基。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜ポンディチェリ級＞：インド海軍掃海艇Pondicherry級。基準排水量650トン、満載排水量817-891トン。主機はディーゼル、速力20ノット。兵装は30mm連装機関砲２基、25mm連装機関砲４基、RBU1200対潜ロケット発射機２基。係維・音響・磁気掃海具を装備する。乗員80名。M61ポンディチェリ、M62ポルバンダル、M63ベディ、M64バヴナガル、M65アレッペイ、M66ラトナギリ、パトナギリ、アレピ、M72コンカンなどが1978-80年と1986-88年に６隻ずつ就役した。参考：月刊世界の艦船6,’83、3,’14、6,’16、月刊軍事研究7,’05、THE MILITARY BALANCE 2016

＜なつぐも＞：DD-117（護衛艦）またはTV-3510（練習艦）を参照。

＜夏雲＞：日本海軍朝潮型駆逐艦７番艦Natsugumo。昭和13年2月10日竣工、一等駆逐艦に類別された。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制も兵力部署も第９駆逐隊に所属していた。昭和17年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。8月11日、柱島を出撃。8月17日、トラックに到着。8月21日、トラックを出撃してガダルカナルに向かった。8月24日、第２次ソロモン海戦に参加。10月11日0600、ガダルカナル島輸送のためショートランドを出撃。10月12日、サボ島沖でアメリカ軍機の爆撃を受けて沈没した。11月15日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’14、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜ナックルライン＞：フレアーの上方に厚みを持たせたもので、波飛沫の返しを良くするためと、上甲板の必要以上の広がりを防ぐために付けられる。月刊世界の艦船4,’98、艦船メカニズム図鑑

＜なつしお＞：SS-523（なつしお型潜水艦）またはSS-584（はるしお型潜水艦）を参照。

＜夏潮＞：日本海軍陽炎型駆逐艦６番艦Natsushio。昭和15年8月31日竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制も兵力部署も第15駆逐隊に所属していた。昭和17年2月8日、マカッサルで潜水艦S-37の雷撃を受けて大破し、2月9日に沈没した。2月28日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’14、帝国海軍太平洋作戦史�T、日本海軍艦隊総覧

＜なつしお型＞：海上自衛隊潜水艦、計画番号S116。はやしお型の発令所・ソナー室拡大型である。耐圧船殻はNS30鋼製で、外フレームのみNS46鋼に変更した。艦内配置ははやしお型と同じ。全長を2m（うち発令所区画1.5m）延長しており、長さと幅の比が大きくなったため、はやしお型と主機編成や機関出力は同じだが水中速力が１ノット増えた。上甲板は穴開き甲板にして上構の一部を形成するようにし、艦前部の潜舵は折り畳み式に変更している。艦首内にJQO-4捜索用パッシブソナー、セイル付け根前面のフェアリングにJQO-3攻撃指揮用パッシブソナー、セイル下方の艦底に吊り下げ式JQS-3アクティブソナーがある。艦底ソナーの引き込み筒が艦底から2mくらい突出しており、沈座時の安定性は十分に検討したらしいが、実際に沈座する際には不便だった。潜望鏡は56式３型10メートル潜望鏡を１本のみ（発令所を拡大しても２本分のスペースは無かったらしい）装備しており、電子潜望鏡を新規開発して追加搭載する案は蹴られたので、故障などに備えて予備潜望鏡を積んでいた。航海レーダーはZPS-2。全長61m、最大幅6.5m、深さ6.4m、吃水4.1m、基準排水量790トン、水中排水量1000トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式、三菱神戸ズルツァー6LDA25B型中速ディーゼル（水上675馬力・シュノーケル610馬力）２基・主発電機２基・主電動機（水上450馬力・水中1160馬力）２基、水上出力900馬力、水中出力2300馬力、２軸推進、水上速力11ノット、水中速力15ノット。蓄電池は寿命750サイクルの水冷気泡撹拌型クラッド式２群計240個。兵装は試製58式３連装水中魚雷発射管（試製54式魚雷８本）。乗員40名。SS-523なつしお、SS-524ふゆしおの２隻が1963年に就役し、1978年と1980年に除籍された。はやしお型と同様に艦が小さすぎて荒天時の運用に難があった。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'17増刊、10,’12、9,'15、11,'20、1,’79増刊、5,’02増刊、3,’10、11,’00、丸スペシャルNo.76、No.78、歴史群像10,’11

＜夏島＞：日本海軍戸島型敷設特務艇。参考：小艦艇入門

＜夏島＞：日本海軍夏島型敷設艇。昭和8年7月31日竣工。昭和14年5月27日、海軍記念日に合わせて東京港で公開訓練を実施。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は佐伯防備隊付属で、佐伯を拠点に豊後水道で対潜掃討を実施した。昭和17年2-4月、広島湾に機雷と防潜網を敷設した。昭和18年4月から旅順方面で哨戒任務に就いた。12月10日、佐伯を出撃し、南東方面に展開。昭和19年2月、トラック大空襲を受けてラバウルを放棄することになったため、ラバウルの整備員及び通信兵を乗せて救難工作船長浦と共にトラックに向かった。2月22日、ニューハノバー北方でアメリカ駆逐艦DD-570チャールズ・オズバーン、DD-572ダイソン、DD-478スタンレー、DD-509コンヴァース、DD-512スペンスの攻撃を受けて沈没した。参考：小艦艇入門、第２次大戦日本海軍作戦年誌、写真集日本の小艦艇

＜夏島型＞：日本海軍敷設艇。燕型の改良型で、船首楼を延長して凌波性を向上させ、船体前後の機雷搭載用ダビット１基ずつに加えて後部マスト直前の両舷に機雷積み込み用スキッドビームを装着し、船内後部を捕獲網庫から機雷庫に変更した。後甲板は木甲板にしてあり、高さ1.2mのブルワークを設置、防潜網や捕獲網を搭載できる。前後マストは三脚マストになった。猿島は主機をディーゼルに変更して航続距離延伸と乗員減少を図っており、船首楼を短縮、機関関連施設や煙突の設計も変えた。水線長70m、最大幅7.5m（猿島は7.49m）、基準排水量450トン（猿島は566トン）、公試排水量510トン（猿島は583トン）。主機はレシプロ機関（猿島はディーゼル）、出力2300馬力（猿島は2100馬力）、速力19ノット（猿島は18ノット）。兵装は四〇口径三年式八サンチ高射砲２門（船首楼甲板、後部マスト直後）、九三式13ミリ単装機銃１丁（後部マスト直前）。機雷120個を搭載する。昭和8-9年に夏島、那沙美、猿島の３隻が竣工した。建造中に友鶴事件が起きたため、竣工直後に艦尾の部分を残してブルワークを撤去し、アンチ・ローリング・タンクを廃止、固定バラストとバラスト・キールを積んでいる。参考：小艦艇入門、写真集日本の小艦艇、月刊モデルアート9,’15増刊、月刊世界の艦船11,’13

＜ナッシュビル＞：CL-43（軽巡洋艦）またはLPD-13（揚陸艦）を参照。

＜ナッセル＞：イラク軍地対地ミサイル。K13空対空ミサイルがベースである。射程25km。参考：月刊丸4,’99

＜ナッソー＞：ACV-16（護衛空母）またはLHA-4（強襲揚陸艦）を参照。

＜ナッソー＞：ドイツ海軍ナッソー級戦艦１番艦Nassau。1908年3月進水、1909年10月1日（1910年？）竣工。1916年5月31日、ジュットランド海戦に第１戦艦戦隊第２小隊３番艦として参加し、主砲弾106発を射撃した。夜戦ではイギリス海軍駆逐艦スピットファイアに体当たりし、主砲爆風で艦橋と第１煙突を吹き飛ばしたが、２発を被弾して戦死者11名を出した。1919年11月に除籍され、戦後賠償艦として1920年に日本に引き渡された。日本海軍は戦利駆逐艦２隻と共にオランダの解体業者に19000ポンドで売却している。参考：近代戦艦史、月刊丸2,’08、月刊世界の艦船8,'18、6,’16

＜ナッソー級＞：ドイツ海軍ド級戦艦Nassau級。戦隊旗艦設備のある２番艦の名を取ってヴェストファーレン級と呼ばれることもある。日露戦争後、イギリスが単一巨砲艦を開発しているというイギリスの新聞記事が出たために設計を開始、ドレッドノートの性能が明らかになると砲門数を従来の３倍に増やした戦艦として建造を始めた。主砲塔６基を船体に六角形に配置、砲口径をイギリスのド級戦艦より一回り小さくして軽量化した分で重装甲を施し、水中防御として前後部砲塔まで達する縦通魚雷防御隔壁を設け、艦内区画を細分化、水密区画の扉を廃止している。機関はタービンを巡洋戦艦用に回す必要があり、石油供給量も少なかったため、石炭専焼のレシプロ機関を採用した。３軸推進なのは２基２軸よりも主機を小型化できるためと、キール運河での操艦性を確保するためである。砲塔は旋回・俯仰とも電動式で、復座は圧縮空気式、装填及び尾栓操作は手動式。全長146.1m、幅26.9m、吃水8.1m、常備排水量18569-18873トン。主機は直立３気筒３段膨張レシプロ蒸気機関３基、主缶はシュルツ・ソーニクロフト式石炭専焼缶（蒸気性状1.57MPa、飽和温度）12基、３軸推進、出力22000馬力（26000馬力？）、速力19.5ノット。兵装は28.3cm砲SK L/45連装砲塔６基、14.9cm単装砲12門、8.8cm単装砲16門、45cm水中発射管６門。装甲厚は水線部300mm、甲板80mm。乗員1008名。ナッソー、ヴェストファーレン、ラインラント、ポーゼンの４隻が1910年に竣工した。後に北海の波浪に対応するため、ビルジ・キールを装着している。艦尾の8.8cm砲は波を被って射撃不能になるため後に撤去され、上部構造物後部にある8.8cm砲も第１次大戦中に撤去された。参考：近代戦艦史、月刊丸2,’08、12,’11、月刊世界の艦船8,’18、1,’12、6,’16

＜ナッソー協定＞：ポラリス・ミサイル・セールス合意を参照。

＜ナッター＞：Ba349（戦闘機）を参照。

＜ナッチャンＷｏｒｌｄ＞：津軽海峡フェリーが保有するインキャット社製112m級波浪貫通型双胴船。船体はアルミ合金製で、船首中央下部のセンターバウ後部に荒天用折り畳み式スタビライザー（Ｔフォイル）を装備する。船内車両甲板は上のTier1と下のTier2に分かれており、前者は搭載最大高4.35m、８トントラック56両と乗用車26両を積め、後者は搭載最大高2.1m、乗用車152両を積める。搭載できる最大車重は車軸あたり12トンで、２軸４輪車両なら24トンまで可能であり、接地荷重の小さい装軌車両ならもっと重い車両も積載可能。積み降ろしは船尾から行っていたが、専用岸壁が必要なため、2011年秋に船体を改造して左舷後部にランプウェイを取り付け、一般港でも積み降ろし可能とした。操舵は右手のジョイスティックと左手のスラスト・コントロールで行う。全長112m、全幅30.5m、最大吃水3.93m、総トン数10712トン。主機はMAN社製28/33 Ｖ型20気筒４サイクル高速ディーゼル（回転数1000rpm、12200軸馬力）４基、減速歯車はZF社製、推進はヴァルチラ社製ウォータージェット４基（内部プロペラ回転数460rpm）、最大速力39ノット（ペイロード600トン、9/10全力。ペイロード100トン増で１ノットずつ低下）、燃料搭載量900キロリットル（軽油）。変針はノズルの推力線変更（片舷２軸ずつが左右30度の範囲で動く）、後進はノズルをスクープで覆うことにより行う。最大ペイロード1380トン。運航要員９人（船長、機関長、甲板員、機関員５名など）。最大旅客収容人数772人。2008年4月に竣工して青函航路で運航を開始したが、2009年11月から夏のみの営業となっており、暇な時期を活かして防衛省と輸送使用契約を締結し、訓練、災害派遣、有事などでの輸送を担任することになった。ただし実際に有事で運用する際は、自衛隊法第103条の規定により民間船員に運航させることができないので、船だけ借りて自衛隊員が運航する必要がある。2011年10月29日から行われた北部方面隊協同転地演習に協力、アメリカ陸軍がTSV-1Xスピアヘッドに装着していた重車両積み降ろし用ランプを装着して苫小牧西港から大分港まで90式戦車４両、89式装甲戦闘車10両、78式戦車回収車１両、90式戦車回収車１両、87式自走高射機関砲２両、96式自走120mm迫撃砲２両を含む車両52両、隊員230名を輸送した。2013年11月1-18日、平成25年度自衛隊統合演習に参加し、北海道や東北の陸自部隊を宮古島などに輸送した。2016年10月10日から11月11日に実施された鎮西28演習に参加する第２師団第２戦車連隊90式戦車28両を、苫小牧港から大分港まで輸送した。2017年2月28日と3月1日、横浜大桟橋で陸自車両や渡河ボートを載せて一般公開された。11月6-24日、平成29年度自衛隊統合演習（実動演習）に参加。第２師団の隷下部隊を苫小牧港から大分港まで海上輸送した。2018年2月10-11日、観光船としての利用を開始し、函館周辺の日帰りツアーを行った。用船契約は防衛省が優先で、観光ツアーが中止になった場合には返金となる。9月6日に発生した北海道胆振東部地震の災害派遣に参加。2019年8月27日、令和元年度北部方面隊長距離機動訓練に参加し、第７師団第71戦車連隊90式戦車などを釧路港から苫小牧港まで輸送した。同日夜に函館港に帰港している。2020年8月24日から9月10日、令和2年度方面隊実動演習（北部方面隊）に参加。第７師団増強第72戦車連隊の装軌車両11両と装輪車両32両を釧路港から苫小牧港まで輸送した。2021年9月5-8日、第７師団の令和3年度長距離機動訓練に参加。9月15日から11月下旬、令和3年度陸上自衛隊演習に参加。2022年8月22-25日、北部方面隊の令和4年度長距離機動訓練に参加し、第７師団第71戦車連隊10式戦車などを室蘭港や苫小牧西港で積載、釧路港で卸下した。参考：月刊世界の艦船11,’11、12,’12、4,’12、1,’14、5,’17、11,’19、11,'20、12,'21、11,'22、図解船の科学、月刊軍事研究8,’16、MAMOR vol.143、月刊JWings11,'20、朝雲

＜夏月＞：日本海軍秋月型駆逐艦11番艦。昭和20年4月8日竣工。6月16日、山口県六連灯台の南3.1kmの地点で触雷して損傷した。昭和20年10月5日に除籍され、特別輸送艦として使用された後、昭和22年9月3日に賠償艦としてイギリスに引き渡された。その後売却され、昭和23年に解体された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍艦隊総覧

＜ナット＞：A239（通船）を参照。

＜ナット・シリーズ＞：イギリス空軍単座練習機Gnat（ブヨ）。イギリスのフォーランド社が開発した。レッド・アローズの初代アクロバット機として1965-79年に使用された他、戦闘機型がインド空軍に採用されて印パ戦争で活躍している。参考：月刊JWings9,’04、ジェット戦闘機

　＜Ｆｏ−１３９＞：試作機、別名ミッジ（Midge、羽虫）。アームストロング・シドレー社製バイパー（推力0.744トン）を搭載し、時速973kmを誇った。総重量2.04トン。１機のみ製作された。参考：月刊JWings9,’04

　＜ナット（原型機）＞：Fo-139を大型化してエンジンをブリストル製オーフュースＢ・Or1（推力1.49トン）単発に換装している。1955年7月18日に初飛行した。参考：月刊JWings9,’04

＜ナットＴ．１＞：練習機型。胴体を延長してタンデム複座とし、主翼下に燃料タンクを標準装備する。射出座席を搭載し、アデン砲は外した。1957年にイギリス空軍が発注し、1962年2月から配備された。参考：月刊JWings9,’04

＜ナット・ファミリー＞

＜ナットＦ．１＞：戦闘機型。エンジンをオーフュース701-01ターボジェットに換装、左右インテイク外側に30mm機関砲１門ずつを装備し、主翼下にパイロンを１基ずつ装着した。全長9.07m、全幅6.75m、全高2.7m、総重量3.02-4.03トン。エンジンはロールスロイス製オーフュース701-01ターボジェット（推力2.134トン）単発、最大速度1120km、実用上昇限度15250m、航続距離1900km、戦闘行動半径400海里（制空）／105-140海里（Lo-Lo-Lo）。固定武装は30mmアデンMk4機関砲（90発）１門ずつ。500ポンド爆弾または３インチ（76.2mm）ロケット弾18発を搭載できる。イギリスでは採用されなかったが、ユーゴスラビアが２機、フィンランドが13機、インドがライセンス生産含め240機を採用した。参考：月刊JWings9,’04、世界の軍用機1979、ジェット戦闘機

＜ナット海外ファミリー＞

　＜アジート＞：インド空軍戦闘機Ajeet（非征服者）。インドの独自改良型で、主翼内に500リットル入りインテグラル・タンクを設け、ゼロゼロ射出座席を搭載、通信／航法システムを装備した。全長9.04m、全幅6.73m、全高2.46m、自重2.307トン、総重量3.539トン、最大総重量4.17トン。エンジンはHAL/BSオルフュース701（推力2.04トン）単発、最大速度マッハ0.96、実用上昇限度13720m、燃料容量1350リットル＋150リットル増槽２個、戦闘行動半径400海里（制空）／105-140海里（Lo-Lo-Lo）。固定武装は30mmアデン砲（90発）２門。ハードポイントは４カ所、兵装ペイロード0.68トンで、赤外線受動誘導式空対空ミサイル２発や爆弾などを搭載可能。乗員１名。1975年3月に初飛行、1977-82年に79機が引き渡され、1991年まで運用された。参考：世界の軍用機1982、1979、月刊JWings9,’04

　＜ナット（インド空軍）＞：インド空軍戦闘機。175機をライセンス生産した。印パ戦争ではパキスタン空軍MiG-19戦闘機、F-86F戦闘機、F-104A戦闘機を撃墜し、相手のAIM-9サイドワインダー空対空ミサイルを機動でかわしたこともある。参考：月刊JWings4,’23

＜ナット７５０シリーズ＞：リーディング・システムズ社が開発した無人機GNAT750、開発コードはティア１。元はDARPAと契約して1988年から開発したアンバー無人機の操縦訓練機で、1989年夏に初飛行し、アンバー無人機の開発キャンセル後も輸出向けに独自開発を続けた。リーディング・システムズ社が財政難から1991年にジェネラル・アトミックス社に買収されてジェネラル・アトミックス・エアロノーティカル・システムズ社になったため、そちらで開発を継続して完成させている。発展型のRQ-1がアメリカ軍に制式採用された。参考：月刊軍事研究12,’17、3,’05、5,’11、月刊JWings7,’14、12,’21

　＜ナット７５０＞：アンバー無人機を大型化したもので、主翼は低翼配置テーパー翼に変更し、GPSを追加して独立航法を可能とした。尾翼は下向きＶ字である。ペイロードは200kg以上で、電子光学センサー・ターレット（胴体下面）や合成開口レーダー（視野は左右150度ずつ、俯角40度）などを搭載できる。全長5.33m、全幅10.76m、全高0.75m、最大離陸重量520kg。エンジンはロタックス512（65馬力。ロタックス582？）、推進はプッシャー・プロペラ、最大速度192km、運用高度7600m、滞空時間48時間。1993年にアメリカ統合参謀本部が13機を借り受け、ユーゴスラビアの監視任務に投入した。データリンク装置が見通し線内でしか運用できないため、RG-8Aモーターグライダーを通信中継機として使用している。参考：月刊軍事研究4,’07、12,’17、5,’12、3,’05、月刊JWings8,’11、12,’21

　＜ナット７５０−４５＞：ナット750のセンサー改良型で、別名I-MAE（暫定型中高度滞空）、DARPA呼称ティア１MAE。ユーゴスラビア紛争でのナット750の活躍を受けてアメリカ軍が運用を決めたが、予算が間に合わないため、CIAの資金で購入、ロフティ・ビュー（Lofty View）のコードネームを付けて1994年からクロアチアでのセルビア軍監視任務に投入した。参考：月刊軍事研究12,’17

　＜ナットＢＴ＞：無人機操縦訓練型。ナット750を小型にしてセンサーなどを外したものである。参考：月刊軍事研究12,’17

　＜ナットＸＰ＞：Ｉナット・シリーズ（無人機）を参照。

　＜Ｉナット＞：Ｉナット（無人機）を参照。

＜ナットＢＴ＞：ナット750シリーズを参照。

＜ナットＸＰ＞：Ｉナット・シリーズを参照。

＜菜っ葉服＞：日本海軍が太平洋戦争中に制定した、第三種軍装の通称。木綿地で緑色をしているのでこう呼ばれる。動きやすさを優先したためか、ダブダブである。帽子は緑色の略帽を被る。参考：海軍よもやま物語

＜ナップ＞：DD-653（駆逐艦）を参照。

＜ナティック調査開発研究所＞：アメリカ軍の個人用装備開発研究所。糧食、衣服、防弾ベスト、サバイバル用品などを開発しており、民間にも技術を移転している。参考：ミリタリー・イラストレイテッド17

＜なでしこ＞：LSSL-453（警備艇）を参照。

＜ナト＞：四式中型装軌貨車ファミリーを参照。

＜ナトマ・ベイ＞：CVE-62（護衛空母）を参照。

＜名取＞：日本海軍長良型軽巡洋艦Natori。大正9年12月14日起工、大正11年2月16日進水、大正11年9月15日竣工。昭和2年12月1日、第２水雷戦隊旗艦となった。昭和7年12月1日、第１艦隊第７戦隊に編入された。昭和12年7月7日、日華事変勃発時には第８戦隊に所属していた。8月10日、第１艦隊第８戦隊に編入され、中国沿岸作戦に参加。昭和13年12月10日、佐世保を出港し、台湾馬公に展開した。12月15日、第５艦隊第９戦隊に編入された。以降は中国大陸沿岸を行動して援蒋行為の遮断を行ったが、昭和14年上旬に洞山湾で艦砲射撃をしていたところ、海図に載っていない暗礁にプロペラが接触して破損、佐世保に帰投した。9月25日、予備艦に編入され、昭和15年度まで舞鶴で修理と旗艦としての整備を実施した。昭和15年11月15日、第２遣支艦隊第５水雷戦隊旗艦となった。11月19日から仏印進駐作戦に参加。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制では第５水雷戦隊旗艦、兵力部署では第１急襲（護衛）隊第５水雷戦隊所属で、比島攻略作戦に参加。12月10日、B-17爆撃機の爆撃を受け、至近弾により小破、戦死７名と負傷者15名を出したが、そのままリンガエン湾上陸作戦支援にあたった。12月31日、マレー部隊に編入され、第２次マレー上陸作戦に参加。昭和17年1月31日、ジャワ攻略作戦に参加。3月1日、バタビア沖海戦に参加し、重巡CA-30ヒューストンを共同撃沈した。3月10日、第２南遣艦隊第16戦隊旗艦となり、東インド方面で警戒任務を行った。5月、第２南遣艦隊旗艦となった。8月22日、スラバヤで沈没船に接触した。昭和18年1月9日、アンボン南西18海里で潜水艦の雷撃を受け、船体後部を切断、戦死７名と負傷12名の損害が出た。1月21日、アンボンでB-24爆撃機の爆撃を受けて小破した。1月31日、シンガポールで応急修理に入った。2月6日、舞鶴に帰投し、修理と改装に入った。昭和19年4月16日、修理改装を終了。4月20日、中部太平洋艦隊に編入され、瀬戸内海西部で訓練に入った。5月15日、第３水雷戦隊に編入された。6月5日、呉を出港し、第126防空隊をダバオに輸送した。マリアナ沖海戦では補給隊の護衛を行った。6月25日、連合艦隊付属となり、マニラ−パラオ間の輸送任務に就いた。8月18日、サマール島の東600kmでSS-365ハードヘッドの雷撃を受け、左舷艦橋下缶室に被雷して沈没した。副長宮本績少佐や便乗者を含む550名が戦死し、艦長の久保田智大佐は航海長小林英一大尉に自らの戦訓や意見を延べ、マニラ海軍司令部へ伝達すること、カッターに出来るだけ多くの生存者、乾パン、水筒を積んで行くことを命令し、沈む艦に残った。航海長含む生存者200名弱は、航海長を指揮官、通信長松永市郎大尉を次席指揮官として軍艦名取短艇隊を編成し、定員45名のカッター３隻に移乗。友軍偵察機が落とした通信筒には駆逐艦２隻が救助に向かっているとあったが、発煙筒や発光信号も無い状態では発見される可能性は低いとして航海長は陸岸への漕艇を命じた。航海用具も水も無く救助を待つべきとする生存者に対し航海長は、友軍偵察機が生存者を確認した状態で陸岸に誰も辿り着かなかった場合には、名取の乗員全員が行方不明と認定されてしまい、戦死した戦友や、凱旋が叶わなければ立派な戦死を望んでいる家族に申し訳が立たない、何としても陸岸まで漕いでいくと説得。昼は方角が分からないため、夜間のみ天測航法で必死に漕ぎ、水はスコールを汲んで間に合わせ、１日10時間漕いでも15日掛かるところを13日目の8月31日に183名（被雷時に重傷を負っていた10名強が途中で死亡）がミンダナオ島に辿り着いた。参考：月刊丸8,’95、第２次大戦日本海軍作戦年誌、陸海軍学校と教育、近代巡洋艦史、月刊世界の艦船8,’10、日本海軍艦隊総覧

＜ナトロナ＞：APA-214（攻撃輸送艦）を参照。

＜ナナイモ＞：カナダ海軍キングストン級哨戒艇。2011年10月6-12日、サンフランシスコ・フリート・ウィークに参加。参考：JShips Vol.46

＜斜め銃＞：日本海軍第251航空隊司令の小園安名中佐が昭和18年に考案した兵装で、迎撃機の機体に30度上向きに機関銃を搭載し、爆撃機の下に潜り込んで防御力の弱い機体下面を撃ち抜くものである。最初は夜間戦闘機月光に搭載されてB-17爆撃機やB-24爆撃機に戦果を挙げ、後にドイツでもシュレーゲ・ムジーク（斜め音楽、ジャズ音楽）として実戦使用、陸軍も上向き砲として装備した。ただ海軍では全方向射撃ができる動力銃塔の開発も継続している。参考：月刊JWings12,’01、4,’16、歴史群像6,’08

＜斜め衝撃波＞：Oblique shock wave。流れに対して波面が斜めになっている衝撃波のこと。この波面を通過する気流は、波面に直行する成分が亜音速に減速されるが、波面と平行な成分は変化せず、全体として減速するものの超音速のままとなる。参考：航空用語事典増補改訂版

＜斜め翼＞：スリューウイング（Slew wing）、オブリークウイング（Oblique wing）ともいう。主翼を斜めに付けたもので、一方が前進翼に、一方が後退翼になる。VG翼の一種で、テーパー翼の中央にピボー（回転軸）を付け、低速時は直線翼、高速時は回転させて斜め翼にするという手法をとる。ピボーが１つで済むので２点ピボー式の可変後退翼より単純軽量構造となり、可変後退翼のように揚力中心が前後に動かないので複雑な飛行制御装置が要らない。アスペクト比を大きく取れるので、空力効率や燃料効率が良く、フラップも不要。前進翼につきものの空力弾性変形を防ぐため、複合材により空力弾性的テーラリングを施す必要がある。参考：航空用語事典増補改訂版、月刊軍事研究11,’11、月刊JWings12,’00

＜ナナヨン＞：74式戦車の愛称。参考：月刊JWings6,’01

＜何物をも恐れる無かれ＞：イギリス陸軍機甲部隊のモットー。参考：月刊グランドパワー1,’01

＜浪速＞：日本海軍浪速型巡洋艦Naniwa。明治19年2月就役。6月26日、日本に回航された。明治37年1月20日、佐世保工廠で三六式無線電信機の搭載改修を行った。明治42年、敷設艦に改造された。参考：月刊世界の艦船6,’16、4,'21、敷設艦 工作艦 給油艦 病院船

＜浪速型＞：日本海軍二等巡洋艦Naniwa型。イギリスのアームストロング社で建造された防護巡洋艦（エルジック・クルーザー）である。重装甲艦に対抗するため大口径砲を積み、速力性能を損なわないよう装甲を防護甲板のみとしてあり、砲防楯も舷側装甲も無い。防護甲板はタートルバック形状とし、下方の機関室スペースを拡大、大型主機を搭載できるように工夫した。垂線間長91.4m、幅14m、常備排水量3709トン。速力18ノット。兵装はクルップ製35口径26cm単装砲２門、15cm砲６門、35.6cm魚雷発射管４門。浪速と高千穂が明治19年に竣工した。参考：月刊丸7,’14、月刊世界の艦船6,’16

＜浪速造船所＞：太平洋戦争中はTS型戦時標準油槽船を建造した。参考：戦時標準船入門

＜浪速丸＞：MS-37（掃海艇）を参照。

＜ナヌク＞：ラインメタル社が開発した12.7mm機銃搭載遠隔操作銃塔Nanuk。SKWAてき弾発射機（発煙弾、破片弾、催涙弾などを発射可能）及びビデオカメラなどの視察装置、C4IRシステムを組み合わせたタイプが６輪装甲車フィンチに搭載されてユーロサトリ2008に展示された。参考：月刊軍事研究10,’08

＜ナヌチュカ型シリーズ＞：ソ連海軍ミサイル艇のNATOコード、Nanuchka型。オサ級ミサイル艇の拡大改良型らしく、兵装により�T−�W型に分かれる。ソ連海軍には�T型／�V型／�W型計38隻が1969-91年に配備された。参考：月刊世界の艦船8,’82増刊、3,’05、11,’14

　＜ナヌチュカ�T型＞：船型は平甲板型で、艦橋後部にMR-331バンド・スタンド対空警戒レーダー用大型レドームを搭載する。全長60.3m（59.3m？）、幅12.2m（12.6m？）、吃水3.1m（2.4m？）、基準排水量780トン（600トン？）、満載排水量900トン（700トン？660トン？）。主機はM503Aディーゼル６基３軸24000馬力、速力34ノット（32ノット？）、航続距離は15ノットで4500海里（12ノットで2500海里？）。兵装はP50/SS-N-9艦対艦ミサイル３連装発射筒２基、57mm連装砲AK-725が１基、オーサＭ艦対空ミサイル連装発射機１基。乗員70名。参考：月刊世界の艦船8,’82増刊、6,’83、9,'22、10,’14、1,'15増刊

　＜ナヌチュカ�U型＞：輸出型とみられ、艦対艦ミサイルをP15M/SS-N-2Cに変更している。P50/SS-N-9艦対艦ミサイル用フィッシュ・ボウル管制レーダーが撤去されたため、MR-331バンド・スタンドの位置が低くなった。10隻が建造され、インドに引き渡された。リビアにも４隻が引き渡されている。参考：月刊世界の艦船6,’83、8,’82増刊、3,’05、5,’86

＜ナヌチュカ�V型＞：ナヌチュカ�T型の改良型、1234.1型Nanuchka�V型。MR-331バンド・スタンド対空警戒レーダーを艦橋頂部に、フィッシュ・ボウル管制レーダーをマスト中段に移し、主砲を強化、上構後端に30mmCIWSを１基追加した。全長59.3m、幅12.2m、吃水3.1m、満載排水量671トン（770トン？900トン？）。主機はM503Aディーゼル６基３軸24000馬力、速力33-34ノット、航続距離4500海里（15ノット）。兵装は76mm単装砲AK-176が１門（後甲板）、30mmCIWS１基（上構後端）、P50/SS-N-9艦対艦ミサイル３連装発射筒２基（艦橋両舷俵積み）、オーサＭ艦対空ミサイル連装発射機１基。乗員70名。艦番号418イネイ、艦番号423スメルチ、艦番号450ラズリーフ、艦番号560ジブなどが就役した。スメルチは2019年7月16日に宗谷岬沖で確認された際、艦対艦ミサイルをKh-35の４連装発射筒４基（艦橋両舷に前方向きタンデムで２基ずつ）に換装していた。参考：月刊丸12,’92、月刊世界の艦船6,’83、9,’12、10,’13、11,’14、6,’15、10,’19、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナヌチュカ�W型＞：1234.7型。兵装は76mm単装砲AK-176など。ナカトのみ竣工した。参考：月刊世界の艦船11,’14、6,’15

＜ナヌチュカ型・海外シリーズ＞

　＜ヴィジャイ・ドゥルグ級＞：インド海軍ミサイル艇Vijay Durg級。ナヌチュカ�U型を導入したものである。全長60.3m、幅12.2m、吃水3.1m、基準排水量780トン、満載排水量900トン。主機はM503Aディーゼル６基３軸24000馬力、速力34ノット、航続距離4500海里（15ノット）。兵装はP15M/SS-N-2C艦対艦ミサイル連装発射筒２基、57mm連装砲１基、オーサＭ／SA-N-4艦対空ミサイル連装発射機１基。乗員70名。K71ヴィジャイ・ドルグ、K72シンドゥ・ドルグ、K73ホス・ドゥルグが就役した。参考：月刊世界の艦船6,’83

　＜ナヌチュカ�U型（アルジェリア海軍）＞：アルジェリア海軍ミサイル艇、別名レイズ・ハミドゥ（Rais Hamidou）級。兵装はP15M/SS-N-2C艦対艦ミサイル発射筒４基。2015年時点の兵装は、Kh-35艦対艦ミサイル連装発射筒４基以内、9M33艦対空ミサイル連装発射機１基、AK630CIWS１基、57mm連装砲１基。参考：ミリタリー・バランス1989-1990、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜ナヌチュカ�U型（リビア海軍）＞：リビア海軍ミサイル艇、別名イーン・アル・ガザラ級。兵装はP15M/SS-N-2C艦対艦ミサイル連装発射筒２基。艇番号416、417、418、FG149の４隻が1981-85年に引き渡された。参考：ミリタリー・バランス1989-1990、月刊世界の艦船5,’86

＜ナノＳＡＲ＞：スキャン・イーグルUAV用合成開口レーダーNanoSAR。世界最小の合成開口レーダーといわれ、2008年に実用化された。重量0.9kg。参考：月刊軍事研究4,’11

＜ナノＵＡＶ＞：超小型UAVのこと。小さい上に静粛性が高いため発見しにくく、無力化も難しい。参考：月刊軍事研究6,’13

＜ナノサット＞：アメリカ空軍超小型衛星。ボーイング社が開発した。気象予測センサーとGPS受信機を搭載しており、収集した気象データをＳバンド小型無線機（送信速度毎秒1MB）により地上に送る。大きさ300mm×100mm×100mm、重量4kg弱。２基が納入されており、2013年夏に打ち上げられる予定。参考：月刊軍事研究3,’13

＜なのちゃん＞：長野地方協力本部のマスコットキャラ。名前の由来は信濃。長野県柄の迷彩鉄帽を被った牛で、体の模様はピンク色であり、黄色いリンゴ型のカウベルをしている。長野募集案内所が善光寺通りにあるので、牛に引かれて善光寺参りということで牛になった。2022年5月14日、しんちゃんと共に、長野県白馬村ウイング21アリーナで行われたオリンピック選手凱旋報告会で広報支援を行った。参考：MAMOR vol.132、朝雲

＜ナパ＞：APA-157（攻撃輸送艦）を参照。

＜ナパームＢ＞：ガソリン33%、ベンゼン21%、ポリスチレン・クリスタル増粘剤46%を混合したナパーム剤で、粘性が低いため広範囲に飛び散り、威力が増す。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック、月刊JWings3,’13

＜ナパーム弾＞：ジェル状の燃料を地表にばらまいて点火し、焼夷効果をもたらす兵器のことで、ナパームは初期に使用されていたナフテン酸アルミニウム＋パルミチン酸または前線即席製作用のナフサ（Naphtha）＋ヤシ油（Palm Oil）が語源らしい。初使用はテニアン島上陸作戦。投下地点付近では酸素が大量に消費されるため、窒息をもたらすことが多い。現在はナパームＢが使用されている。燃焼温度が高く大火傷を負わせるので非人道的という批判が出たため、アメリカ軍ではケロシンに増粘剤を加えた低燃焼温度のものを使用、名称も火炎爆弾（ファイアボム）に変更している。参考：月刊軍事研究4,’02、4,’11、ワイルドウエポン

＜ナバガ型＞：667A型（戦略原潜）を参照。

＜ナバガＭ型＞：667AM型（戦略原潜）を参照。

＜那覇管制隊＞：航空自衛隊の管制隊。航空保安管制群の隷下で、那覇基地に置かれている。那覇基地の管制は国土交通省が担当するので、主に自衛隊機運航情報処理伝達などの飛行管理中枢業務を行う。2023年2月9-20日の令和4年度航空保安管制競技会において、飛行管理部門実技で優勝した。参考：月刊JWings4,’16、8,’14、5,’23

＜那覇気象隊＞：航空自衛隊の気象隊。航空気象群の隷下で、那覇基地に置かれている。参考：月刊JWings8,’14

＜那覇基地＞：航空自衛隊の航空基地。面積212万平方メートル。滑走路は3000m×45m・ランウェイ18L/36Rの第１滑走路と、2700m×60m・ランウェイ18R/36Lの第２滑走路（2020年3月26日運用開始）があり、陸自那覇駐屯地（第15飛行隊／第15ヘリコプター隊）、海自那覇航空基地（第５航空群）、民間那覇空港と共用である。航空交通管制は国土交通省交通局那覇空港事務所が担当し、スクランブル発進の管制も国土交通省の航空管制官が行うが、管制塔庁舎は那覇基地の中にある。自衛隊機は主に第２滑走路を使い、国土交通省管理なのでアーミングエリアは無く誘導路でアーミングを行う。所在地は沖縄県那覇市当間301。最寄り駅はゆいレール赤嶺駅。大元は1933年（昭和8年）に開港した日本海軍小禄飛行場で、一時民間空港となった後1942年に再度海軍が使用するようになり、太平洋戦争沖縄戦でアメリカ軍に占領され、沖縄本土復帰に伴い1972年5月15日に那覇分屯基地が開設され、10月11日に那覇基地となった。三方を海に囲まれているため、塩害がキツイ。滑走路が１本なので緊急着陸により塞がれると民間航空などの運用に支障を来すことがあり、必要に応じて嘉手納基地にダイバートする。2020年に滑走路が２本に増えたが、民間航空の発着数も増えているので、相変わらず嘉手納基地にダイバートしている。南側の高台には海軍第226設営隊（山根部隊）が設置した海軍砲台（五〇口径四一式十五サンチ単装砲と思われる砲を収容。DD-559ロングショーに命中弾を与えたとされる）が残されていて、予約すれば見学可能。1972年5月15日、臨時那覇施設管理隊が新編された。10月11日、臨時那覇基地隊、臨時第83航空隊、臨時沖縄航空警戒管制隊、臨時那覇管制隊、臨時那覇気象隊などが新編された。10月31日、臨時那覇救難隊が編成された。11月7日、第207飛行隊が百里基地から移駐した。11月10日、第83航空隊が新編された。1973年10月16日、南西航空混成団、南西航空警戒管制隊、第５高射群などが新編され、臨時那覇救難隊が那覇救難隊に改編された。1982年4月、アメリカ軍から全面返還された。1985年11月26日、第207飛行隊が解隊され、第302飛行隊が千歳基地から移駐した。1992年3月31日、那覇ヘリコプター空輸隊が新編された。1995年、第５高射群指揮所運用隊が与座岳分屯基地から移駐した。2009年1月19日、第204飛行隊が百里基地から移駐した。3月26日、第302飛行隊が百里基地に移った。2009年7月1-2日、那覇市内中学３校の生徒18人が部隊を見学した。2011年6月18日、那覇基地幹部会、准曹士会、空自OB会が糸満市摩文仁の平和祈念公園で清掃ボランティアに参加。7月2日、基地准曹会が豊見城市瀬長島の清掃ボランティアを実施。2012年3月7日、基地体育館で平成23年度南西航空混成団ラッパ吹奏競技会を実施。第83航空隊Ａチームが団体戦で最優秀に選出された。12月25日2000頃、訓練から戻ったF-15戦闘機が着陸後に誘導路を移動中、誘導路上のライトに車輪が接触。破損したライトの破片清掃のため滑走路が38分間閉鎖され、航空機16便に遅れが出た。2013年12月2-5日、第２回日米最先任下士官等会議を実施。在沖縄日米部隊の最先任上級曹長ら50名が参加し、意見交換や、嘉手納基地、キャンプ・ハンセン、ホワイトビーチの見学などを行った。2014年4月20日、第603飛行隊が新編され、第603飛行隊新編行事が行われた。10月17日、熊本県自衛隊父兄会女性部32人が研修のため基地を訪問した。2015年3月4日、西部地区指揮官会議が行われた。3月26日、第５移動通信隊が新編された。7月1日、第９航空団飛行群準備室が創設された。2016年1月31日、第９航空団が新編され、第304飛行隊が築城基地からの移動を完了した。7月15日、西部地区指揮官会議（西部方面総監、佐世保地方総監、西部航空方面隊司令官が参加）と日米将官級懇談（アメリカから第３海兵遠征軍副司令官、第18航空団司令官、第７艦隊両用部隊幕僚長が参加）が開催された。9月24日、稲田防衛大臣の視察を受けた。2017年1月30日1319頃、第204飛行隊F-15DJ戦闘機が離陸する直前、前脚タイヤが外れて滑走路南端付近で停止した。死傷者は無く、燃料を抜いてクレーンで移動させたが、運航再開は1530前となり、民間便40便に欠航、20便に目的地変更などの影響が出た。原因は前脚の車軸に水素脆化（溶接などの際に水素が吸収されて金属が脆化する）による初期亀裂が発生し、離着陸時などの衝撃で拡大していて、離陸直前のエンジン作動確認で出力を上げた際の力に耐えきれず破断したためで、通常2400飛行時間で行っていた脚の分解点検前の530飛行時間で事故が起きており、200飛行時間おきに車軸通電試験を行う事にした。7月1日、南西航空混成団が南西航空方面隊に、南西航空警戒管制隊が南西航空警戒管制団に改編された。2018年4月25日、西部地区指揮官会議と日米将官級懇談会を実施し、西部方面総監、佐世保地方総監、西部航空方面隊司令官、第３海兵師団長、第７艦隊水陸両用部隊司令官、第18航空団副司令官が出席して意見交換を行った。7月17日1738頃、着陸滑走中の第603飛行隊E-2C早期警戒機の前輪と左主輪が損傷して滑走路上で停止した。滑走路が1919まで閉鎖され、民間航空機に行き先変更などの影響が出ている。10月13日、基地業務群が緊急登庁支援運営訓練を実施。10月20日、自衛隊記念日行事の体験飛行を実施。11月11日、岩屋防衛大臣が視察した。12月12日、インド空軍参謀長ビレンデル・シン・ダノア大将が訪問し、南西航空方面隊司令官と会談、第９航空団F-15戦闘機などを視察した。2019年3月4-5日、九州・沖縄地区三自衛隊指揮官（佐世保地方総監、西部航空方面隊司令官、南西航空方面隊司令官、西部方面総監代理など）による西部地区指揮官会議と、アメリカ軍司令官級（第７艦隊揚陸部隊司令官、第18航空団司令官、第３海兵遠征軍司令官）を加えた日米将官級懇談会を実施。8月21-22日、沖縄地本の沖縄パワーアドベンチャーに協力し、生活体験を行った。12月12日、海自第５航空群と、空海自の給油車が相互の航空機に給油する協定を締結した。2020年2月1-2日、基地准曹会が平和祈念公園ゴミ回収ボランティアに参加。2月19日、沖縄県内三自衛隊部隊・機関、沖縄県家族会、沖縄県隊友会が、大規模災害時等における派遣隊員の家族支援に対する協定を締結した。2月24-28日、令和元年度日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練に参加。3月3-13日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休校措置を受け、緊急登庁支援の活用の特例措置が取られたことに伴い、基地勤務隊員の子供を預かる緊急登庁支援所を厚生センター内に開設した。3月26日、第１滑走路の西側1310m沖合に建設された第２滑走路（長さ2700m、幅60m、ランウェイ18R/36L。ランウェイ18Rエンド東側誘導路をアーミングエリア代わりに使用）の運用を開始した。平行滑走路同時離陸が可能だが、エプロンと第２滑走路との移動には第１滑走路を跨ぐ必要があり、運用効率はあまり良くない。10月21日、岸防衛大臣が視察した。2021年11月8-9日、山崎統幕長とインド太平洋軍司令官アクイリーノ海軍大将が視察した。11月16日、第204飛行隊F-15DJ戦闘機を使用して擱座航空機吊り上げ訓練を実施。2022年2月28日、第301飛行隊F-35A戦闘機２機（F-35AX-21など）と第302飛行隊F-35A戦闘機２機（F-35AX-24など）が新田原基地経由で到着した。4月18日、沖縄地本が令和4年度広報大使委嘱式を実施。2023年3月16日、第５高射群が南西高射群に改編された。

参考：那覇基地ホームページ、MOLIBITO Vol.3、月刊JWings11,’09、10,’12、12,'20、4,’11、3,’13、6,’10別冊付録、7,’14、1,’15、7,'15、10,’15、3,’16、4,’16、3,’17、4,’17、9,’17、3,’20、5,’20、6,’20、7,'20、3,'22、5,'22、6,'23、航空自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊航空ファン4,’16、1,’15、4,’17、6,’17、10,’18、MAMOR vol.102、vol.134、朝雲

＜那覇基地（２００７年度）＞：南西航空混成団司令部、第83航空隊第302飛行隊（F-4EJ改戦闘機、T-4練習機）、同南西支援飛行班（T-4練習機）、航空救難団那覇救難隊（UH-60J救難ヘリ、U-125A救難捜索機）、同那覇ヘリコプター空輸隊（CH-47J輸送ヘリ）、南西航空警戒管制隊、第５高射群、南西航空施設隊、南西航空音楽隊、自衛隊那覇病院などが所在している。参考：月刊JWings6,’07

＜那覇基地（２０１５年）＞：南西航空混成団司令部、第83航空隊、第83航空隊第204飛行隊、同南西支援飛行班、警戒航空隊第603飛行隊、那覇救難隊、那覇ヘリコプター空輸隊、南西航空警戒管制隊、第５高射群、第17高射隊、南西航空施設隊、南西航空音楽隊、那覇管制隊、那覇気象隊、航空システム通信隊第５移動通信隊、航空システム通信隊第４通信監査班、自衛隊那覇病院が置かれている。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊JWings8,’14

＜那覇基地（２０２０年）＞：第９航空団、第９航空団第204飛行隊（F-15J/DJ戦闘機、T-4練習機）、同第304飛行隊（F-15J/DJ戦闘機、T-4練習機）、同南西支援飛行班（T-4練習機）、警戒航空隊飛行警戒監視群第603飛行隊（E-2C早期警戒機）、航空救難団那覇救難隊（UH-60J救難ヘリ、U-125A救難捜索機）、同那覇ヘリコプター空輸隊（CH-47J輸送ヘリ）などが所在している。参考：月刊JWings3,’20

＜那覇救難隊＞：航空自衛隊の救難隊。1972年10月31日、臨時那覇救難隊として航空救難団飛行群隷下に那覇基地で新編された。装備機はMU-2S救難捜索機２機とKV-107�U救難ヘリ２機である。11月11日、与那国島からの急患空輸で初災害派遣を実施。1973年10月16日、那覇救難隊に改称された。装備機はMU-2S救難捜索機とKV-107�U救難ヘリである。1999年3月11日、MU-2S救難捜索機のラストフライトを実施。3月12日、MU-2S救難捜索機が浜松救難隊に移動し、U-125A救難捜索機への機種更新を終えた。2006年9月、KV-107�U救難ヘリからUH-60J救難ヘリに機種転換した。2007年3月30日、鹿児島県徳之島天城山山頂付近に墜落した第101飛行隊CH-47JAヘリの乗員捜索に参加。収容のためUH-60J救難ヘリでベースレグの左旋回に入ったところ、正面の報道ヘリが右旋回してきたため、衝突の危険を感じてUH-60J救難ヘリが回避操作を取った。運輸安全委員会が航空重大インシデントとして調査し、UH-60J救難ヘリの回避操作により衝突や接触の危険性は無かったが、捜索救難活動を最優先で行えるよう取材飛行は配慮すべきと結論づけた。2009年4月、空中給油受油装置付きUH-60J救難ヘリを２機受領した。2010年2-3月、沖縄周辺の訓練空域でアメリカ空軍空中給油機からの空中給油試験を10回ほど実施した。3月11日1300、第11管区海上保安本部長から南西航空混成団に対し、那覇の南東440kmを航行中の中国船籍冷凍運搬船の船長が心筋梗塞を起こした疑いがあり緊急搬送の必要があると災害派遣が要請されたため、1315にU-125A救難捜索機と沖縄赤十字病院の医師・看護師１名ずつを乗せたUH-60J救難ヘリが離陸し、船長を収容して1700に基地に帰投、那覇市消防本部の救急車に引き渡した。その後ヘリのクルー全員が税関の検疫を受けて災害派遣任務を完了している。11月10日、行方不明になったナスコ・ダイアモンドを捜索中の第５航空群から転覆した救命ボートや救命筏などを発見したとの報を受け、前進待機中の宮古島分屯基地からU-125A救難捜索機とUH-60J救難ヘリが離陸。1830頃に現場に到着したが、救命ボートは海没しており、捜索は実施されなかった。11月11日1400、海保と台湾コーストガードに救助された乗員３人の容態が悪化したため、U-125A救難捜索機とUH-60J救難ヘリが宮古島分屯基地を離陸、UH-60J救難ヘリは石垣島で医師１名を乗せて現場に向かい、1730から３人を収容して1920過ぎに石垣島に到着、３人は病院に搬送された。１2月8日、沖大東島の南400kmを航行中の香港船籍の貨物船ベスト・リッチで負傷者が発生し、海上保安庁に救助要請があったため、1035に第11管区海上保安本部から南西航空混成団司令に災害派遣要請が出された。1100、UH-60J救難ヘリが那覇基地を離陸し、南大東島で医師と看護師を乗せて現場に向かった。また、U-125A救難捜索機２機が離陸して情報収集にあたっている。UH-60J救難ヘリは1540に現場に到着して負傷者を収容。1800までにU-125A救難捜索機は帰投し、UH-60J救難ヘリは南大東島空港で海上保安庁の航空機に負傷者を引き継いで2100過ぎに帰投した。2200過ぎに撤収命令が出た。2011年1月5日、初飛行訓練を実施。2月12日午前、沖縄本島の南南東940kmを航行していたまぐろ延縄漁船で脳梗塞の疑いのある患者が出たため、第11管区海上保安本部に救助要請があり、2月13日0520に同本部から空自に災害派遣要請が出た。0600にUH-60J救難ヘリが離陸し、宮古島分屯基地で医師らを乗せてU-125A救難捜索機と合流、巡視船に収容されていた患者を収容して1300に宮古島で救急車に引き継いだ。1500過ぎにU-125A救難捜索機とUH-60J救難ヘリは那覇基地に帰投した。2月28日、沖縄本島の南東370kmを航行中のオーストラリア船籍LNGタンカーで乗員が腹部腫瘍からの出血が原因と見られる腹痛を起こしたため、1000前に第11管区海上保安本部に救助要請があった。現場が遠いため、第11管区海上保安本部長は南西航空混成団司令に災害派遣を要請、1400過ぎにUH-60J救難ヘリ１機（医師１人同乗）とU-125A救難捜索機１機で現場に向かった。1500過ぎ、タンカー船尾のヘリ甲板に救難員がホイスト降下して患者を収容し、1630過ぎに那覇基地に帰投、患者を消防の救急隊に引き継いだ。6月6日2000頃、沖縄県糸満市喜屋武岬の南85kmを航行中のパナマ船籍タンカーで乗員が行方不明になり、海中に転落したとみられたため、6月7日0833に第11管区海上保安本部長から南西航空混成団司令に災害派遣要請があり、0900過ぎにU-125A救難捜索機１機とUH-60J救難ヘリ１機が離陸して捜索を実施、1900過ぎに撤収した。6月22日、沖縄県東方沖で小型漁船が行方不明になったため、U-125A救難捜索機１機で24日まで捜索を行った。11月30日1800過ぎ、沖縄本島の南780kmを航行中の日本船籍LNGタンカーから、急性虫垂炎の疑いのある乗組員がいるとの通報が、第11管区海上保安本部に入った。12月1日0630過ぎ、第11管区海上保安本部が南西航空混成団司令に急患輸送の災害派遣を要請。0700過ぎ、U-125A救難捜索機１機とUH-60J救難ヘリ１機（医師１人同乗）が離陸し、0800前にU-125A救難捜索機、0830頃にUH-60J救難ヘリがタンカー上空に到達、救難員がホイスト降下して担架で患者を吊り上げて収容した。U-125A救難捜索機は1030過ぎ、UH-60J救難ヘリは1050頃に那覇基地に帰投し、患者を消防の救急隊に引き継いだ。2012年5月9日午後、マグロ延縄漁船の男性乗員が鮫に噛まれて左手首を骨折したため、1945に第10管区海上保安本部長から南西航空混成団司令に災害派遣要請が出された。2020、U-125A救難捜索機１機とUH-60J救難ヘリ１機が離陸し、2220過ぎに患者をUH-60J救難ヘリに収容、5月10日0000過ぎに那覇空港で救急隊へ患者を引き継いだ。9月9日、名護漁港で行われた沖縄県総合防災訓練に参加。10月20日2030頃、沖縄本島南東150kmでセントビンセント・グレナディーン船籍の貨物船ミンヤンが航行不能となり火災も発生、乗員64人のうち43人が取り残されたため、10月21日0121に第11管区海上保安本部から南西航空混成団司令に災害派遣要請が出され、0150過ぎからU-125A救難捜索機が情報収集のため離陸、0200過ぎにUH-60J救難ヘリ２機が現場に到着した。海上保安庁の対応で間に合ったため、0249に撤収した。11月24日1600頃、沖縄県那覇市北西180kmの東シナ海を航行中のギリシャ船籍貨物船EPICで急患が発生したため、第11管区海上保安本部から南西航空混成団司令に災害派遣要請が出された。1730過ぎ、U-125A救難捜索機１機とUH-60J救難ヘリ１機が現場に到着し、1800前に患者をストレッチャーに載せてホイストで収容、1830過ぎに那覇基地で救急隊に引き継いだ。2013年5月28日0843頃、沖縄本島東方沖126kmでアメリカ空軍第18航空団F-15C戦闘機が墜落したため、0925にU-125A救難捜索機１機とUH-60J救難ヘリ１機が離陸し、0955にパイロットを発見、1008にUH-60J救難ヘリが救出してアメリカ軍に引き渡した。2015年9月18日、チリ中部沖地震による津波警報発令に伴い、U-125A救難捜索機１機で情報収集を実施。2016年4月18日、石垣島南東300海里のLNGタンカーで乗員が左母指を負傷したため、U-125A救難捜索機１機とUH-60J救難ヘリ１機で負傷者を新石垣空港に輸送した。6月12日、那覇基地西北西164海里のイカ釣り漁船で傷病者が出たため、U-125A救難捜索機１機とUH-60J救難ヘリ１機で傷病者を那覇基地に輸送した。9月3日、八重山諸島南西沖地震を想定した平成28年度離島統合防災訓練に参加。9月22日1350頃、VMA-542所属AV-8B攻撃機が沖縄県東方沖225kmの洋上に墜落したため、1454にUH-60J救難ヘリ１機、1455にU-125A救難捜索機１機を離陸させて捜索し、1525にU-125A救難捜索機がパイロットを発見した。アメリカ軍機が救助している。12月7日に墜落したVMFA-115所属F/A-18C+戦闘機のパイロット捜索に参加。2017年9月2日、沖縄県と周辺海空域で沖縄本島北西沖地震を想定した平成29年度離島統合防災訓練に参加。2018年6月7日、那覇市北西沖40kmで民間ヘリが遭難信号を出してレーダーから消えたため、1533に東京空港事務所長から南西航空方面隊司令官に捜索救助の災害派遣要請が出され、1535に在空のUH-60J救難ヘリが現場に向かい、1543にU-125A救難捜索機とUH-60J救難ヘリが那覇基地を離陸、1552にUH-60J救難ヘリが要救助者をホイストで救助して那覇基地で消防に引き渡した。1747に撤収要請が出されて活動を終了している。6月11日0630頃、早朝訓練のため嘉手納基地を離陸した第18航空団第44戦闘飛行隊F-15C戦闘機７機のうち１機が沖縄本島南端南80kmに墜落し、パイロットが緊急脱出したため、0740にUH-60J救難ヘリで救助した。足を骨折しており、キャンプ瑞慶覧に搬送している。6月13日、嘉手納基地から第44戦闘飛行隊長以下４名が部隊を訪問し、パイロット救助の謝意を伝え、記念品を交換した。10月15日、6月11日の在日米空軍パイロット救助で功績のあった隊員９名（U-125A救難捜索機乗員４名、UH-60J救難ヘリ乗員５名）が在日米空軍司令官兼第５航空軍司令官から空軍功績勲章を授与された。11月9日1714頃、那覇市西24kmの洋上でレジャーボートが転覆し、乗員８人が漂流していると第11管区海上保安本部に通報があり、日没が迫っていて海保船舶・ヘリでは全員の救助が困難なことから、1724に南西航空方面隊に災害派遣要請があった。南西航空方面隊からの出動命令を受け、1738にU-125A救難捜索機１機、1740にUH-60J救難ヘリ１機が離陸。乗員８人のうち４人は自力で、残る４人は海保ヘリで端島に辿り着いており、1811からUH-60J救難ヘリでピックアップして海保那覇航空基地に搬送、海保に引き継いだ。2020年2月6日、日米エア・フォース友好協会沖縄地区表彰式で機上整備員の松山曹長が表彰された。9月7日、UH-60J救難ヘリ１機で台風10号の被害情報収集を行った。2021年4月1日、沖大東島付近で漁船が座礁、乗員６人が洋上に落下し、３人は海保と漁船が救助したが、残る３人は沖大東島に自力で上陸して救助が必要になったため、1645に第11管区海上保安本部長から南西航空方面隊司令官に海難救助の災害派遣要請が出された。1706からU-125A救難捜索機１機とUH-60J救難ヘリ１機が離陸。1920にUH-60J救難ヘリが３人を救出し、2106に沖縄本島で海上保安庁に引き渡した。9月14-16日、沖縄県那覇市北西の東シナ海上空で日米共同訓練に参加し、UH-60J救難ヘリがアメリカ空軍MC-130輸送機と空中給油訓練を行った。2022年5月14日、沖縄地本の部隊研修に協力し、入隊希望者31人にUH-60J救難ヘリ・U-125A救難捜索機見学を行った。2023年10月23-27日、与那国島東方、宮古島東方、沖縄本島南方で、日米共同訓練レスキュー・フラッグ・オキナワに参加。U-125A救難捜索機とUH-60J救難ヘリが、第71航空隊US-2救難飛行艇、アメリカ空軍第353特殊作戦航空団MC-130J特殊作戦機、第33救難飛行隊HH-60G特殊作戦ヘリと、捜索救助訓練（外洋でのUS-2救難飛行艇からHH-60G特殊作戦ヘリへの患者移送など）を行った。参考：航空救難団ホームページ、朝雲、月刊JWings2,'23、10,’12、8,’13、7,’13、12,'15、12,’16、2,’17、8,’18、6,'21、12,'21、1,'24、月刊航空ファン7,’99、11,’16、9,’18

　＜那覇救難隊（２０１５年）＞：航空救難団隷下で、那覇基地に置かれている。U-125A救難捜索機、UH-60J救難ヘリを装備する。参考：月刊航空ファン4,’16

　＜那覇救難隊（２０２０年）＞：航空救難団隷下で、那覇基地に置かれている。U-125A救難捜索機、UH-60J救難ヘリを装備する。参考：月刊JWings6,’20

＜那覇航空基地＞：海上自衛隊の航空基地。陸自那覇駐屯地（第15飛行隊／第15ヘリコプター隊）、空自那覇基地、民間那覇空港と共用である。所在地は沖縄県那覇市字当間252。大元は1933年（昭和8年）8月に開設された小禄海軍飛行場である。1972年5月15日、第１航空群臨時那覇施設管理隊が新編された。7月16日、臨時那覇施設管理隊が解隊され、航空集団臨時沖縄航空派遣隊が新編された。12月、臨時沖縄航空派遣隊が解隊され、臨時沖縄航空隊（P-2J哨戒機６機）が新編された。1973年6月（10月16日？）、臨時沖縄航空隊が解隊され、沖縄航空隊が新編された。1981年7月15日、第５航空群が新編され、沖縄航空隊が第５航空隊に改編された。1990年7月11日、P-3C哨戒機の配備を開始。1993年7月11日、第９航空隊が新編された。2001年3月22日、那覇航空基地隊が改編された。2008年3月26日、第９航空隊が解隊され、第５航空隊が改編された。2010年6月19-28日、オーストラリア空軍AP-3C哨戒機１機とC-130J輸送機１機の親善訪問を受けた。2011年2月9日、横浜ベイスターズの新人選手９人が基地を訪問し、昼食のカレーを喫食、第５航空群P-3C哨戒機と、隣接する空自第83航空隊F-15戦闘機を見学した。10月、委託売店が閉店した。2012年6月1-9日、オーストラリア空軍AP-3C哨戒機の親善訪問を受けた。2015年4月13日、委託売店の安里商店が開店した。2018年11月11日、岩屋防衛大臣が視察した。2019年8月21-22日、沖縄地本の沖縄パワーアドベンチャーに協力し、生活体験を行った。2020年10月21日、岸防衛大臣が視察した。参考：第５航空群ホームページ、月刊航空ファン4,’16、月刊世界の艦船9,’10、8,’12、月刊JWings6,’10別冊付録、朝雲

＜那覇航空基地（２００７年度、改編前）＞：第５航空群第５航空隊（P-3C哨戒機）、同第９航空隊（P-3C哨戒機）が所在している。参考：月刊JWings6,’07

＜那覇航空基地（２０１２年度）＞：第５航空群第５航空隊（P-3C哨戒機）が所在している。参考：月刊JWings2,’13別冊付録

＜那覇航空基地（２０１５年）＞：第５航空群が所在している。参考：第５航空群ホームページ

＜那覇航空基地（２０２０年）＞：第５航空群第５航空隊（P-3C哨戒機）が所在している。参考：月刊JWings3,’20

＜那覇航空基地隊＞：海上自衛隊の航空基地隊。参考：第５航空群ホームページ

＜那覇航空基地隊（２０１５年）＞：第５航空群隷下で、那覇航空基地に置かれている。本部、管理隊、警衛隊、運航隊、経理隊、厚生隊からなる。参考：第５航空群ホームページ

＜那覇港湾施設＞：在日米軍の施設。沖縄県那覇市にあり、面積56万平方メートルで、アメリカ陸軍の管理下に置かれている。1974年に移設条件付きでの返還が決定したが、話が進まず、1995年5月の日米合同委員会で浦添埠頭地区への移転と本施設の返還が決まったものの、浦添市が受け入れを表明したのは2001年で、未だ返還されていない。参考:月刊軍事研究4,’10、月刊世界の艦船3,’12

＜那覇システム通信分遣隊＞：海上自衛隊のシステム通信分遣隊。2015年4月1日、第５航空群から那覇地球局の衛星通信業務を引き継ぎ、那覇衛星地球局舎の運用を開始した。2016年6月25日、沖縄県豊見城市の豊埼美らSUNビーチで隊員家族を招いてビーチパーティを実施。開始前には参加者全員で海岸清掃を行っている。参考：朝雲

＜ナバジャトラ＞：バングラデシュ海軍明級潜水艦Nabazhatra。元は中国海軍明級潜水艦艦番号356で、2016年11月17日に大連の造船所でバングラデシュに引き渡された。2017年就役。参考：月刊世界の艦船2,’17、4,’20

＜那覇駐屯地＞：陸上自衛隊の駐屯地。広報資料館には沖縄戦、自衛隊不発弾処理、患者輸送の資料などが展示されている。所在地は沖縄県那覇市鏡水679。ゆいレール赤嶺駅から徒歩20分、小禄駅から徒歩10分。1973年2月に開設された。2008年11月28日、筑波大学附属高校修学旅行生７人が駐屯地を見学し、不発弾処理について学んだ。2009年6月6日、第61回沖縄県銃剣道大会を実施。第２部で銃剣道南警隊チーム（空自）が団体優勝した。7月1-2日、那覇市内中学３校の生徒18人が部隊を見学した。2010年3月26日、西部方面輸送隊第103輸送業務隊が新編された。2012年6月16日、那覇駐屯地曹友会主催の平和祈念公園清掃奉仕を実施。陸自隊員・家族460名、海自隊員・家族130名、空自隊員・家族550名、隊友会会員など計1300名が参加した。2017年9月29日、第５高射群がPAC-3機動展開訓練を実施。2018年4月9日、第15旅団が宮古警備隊新編準備隊の編成完結式を実施。11月11日、岩屋防衛大臣が視察した。2019年8月21-22日、沖縄地本の沖縄パワーアドベンチャーに協力し、生活体験を行った。2020年、第15情報隊が新編された。10月21日、岸防衛大臣が視察した。2021年1月15日、成人祝賀行事を行い、那覇市・沖縄市・南城市・八重瀬町の首長が初めて祝賀メッセージを寄せた。2022年3月17日、第15施設中隊が第15施設隊に改編された。5月18日、社会福祉協議会と連携したボランティア活動に係る取り組みがSDGs優秀賞に選ばれ、防衛省で岸防衛相から表彰状を授与された。参考：JGround Vol.23、月刊JWings6,’10別冊付録、12,’17、6,'22、西部方面後方支援隊ホームページ、朝雲、MAMOR vol.86、vol.91

＜那覇駐屯地（２００７年度）＞：第１混成団第101飛行隊（LR-1連絡偵察機、LR-2連絡偵察機、CH-47JA輸送ヘリ、UH-60JA多用途ヘリ）などが所在している。参考：月刊JWings6,’07

＜那覇駐屯地（２０１５年）＞：第15旅団司令部、第15旅団司令部付隊、第51普通科連隊、第15偵察隊、第15後方支援隊、第15通信隊、第15施設中隊、第15特殊武器防護隊、第15音楽隊、第101不発弾処理隊、西部方面輸送隊第103輸送業務隊、第332基地通信中隊、第136地区警務隊、第430会計隊、那覇駐屯地業務隊が駐屯している。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜那覇駐屯地業務隊＞：陸上自衛隊の駐屯地業務隊。2010年3月26日、第１混成団第101後方支援隊管理隊から改編されて那覇駐屯地で新編された。2012年3月5日、沖縄県内の企業など187団体が作る東日本大震災支援協力会議から感謝状を贈呈された。2014年4月19日、駐屯地統一家族オリエンテーションを実施。30家族90人を迎え、沖縄での生活における注意事項や、各種イベント情報などを伝達した。2019年7月24日、宮古島駐屯地・支部新編準備業務の功績で、陸幕長から２級賞状と副賞が贈呈された。12月19日、働き方改革推進のための取り組みコンテストで防衛大臣賞を受賞した。2020年4月1日、第15旅団の旅団レディネスチェックを受けた。参考：朝雲

＜那覇ヘリコプター空輸隊＞：航空自衛隊のヘリコプター空輸隊。1992年3月31日に那覇基地で航空救難団隷下に新編された。装備機はCH-47J輸送ヘリである。2007年3月30日、陸自第101飛行隊CH-47JA輸送ヘリが墜落事故を起こし、３週間ほど飛行停止処分が執られたため、その間の緊急患者空輸任務を肩代わり（件数14件）した。2009年3月7日、奄美空港で鹿児島地本のヘリ体験搭乗を支援。募集対象者、入隊予定者、地元協力者ら52人をCH-47J輸送ヘリに乗せ、20分のフライトを行った。2010年2月24日0351頃、那覇空港から久米島に向けて飛行していたCH-47J輸送ヘリの右エンジンに異常が発生したため、1601に宮古空港に予防着陸した。乗員４名は全員無事だった。2011年1月5日、初飛行訓練を実施。3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。3月18日0851、入間基地から松島基地へCH-47J輸送ヘリで救援物資を輸送。3月19日、CH-47J輸送ヘリで松島に灯油を輸送。2012年3月5日、沖縄県内の企業など187団体が作る東日本大震災支援協力会議から感謝状を贈呈された。9月9日、名護漁港で行われた沖縄県総合防災訓練に参加。2013年7月19日1700過ぎ、慶良間諸島安慶名敷島の山林火災の災害派遣に参加し、CH-47J輸送ヘリ１機が空中消火を行った。2015年6月3日1324頃、那覇空港を離陸滑走していた全日空1694便B737-800の前方を、管制官の許可を受けずに離陸した那覇ヘリコプター空輸隊CH-47J輸送ヘリが横切ったため、1694便は離陸を中止した。その後方から日本トランスオーシャン航空610便B737-400が着陸進入しており、管制官はやり直しを命じたが、610便はそのまま1694便が滑走路離脱・解放前に着陸し、1694便の570m手前で停止した。国土交通省が重大インシデントとして運輸安全委員会で調査している。防衛大臣は航空機保有全部隊に管制指示の厳守、基本手順の徹底を指示し、航空救難団は再発防止教育の徹底を実施した。9月5日、沖縄本島と周辺海域で実施された平成27年度離島統合防災訓練に参加。2016年9月3日、八重山諸島南西沖地震を想定した平成28年度離島統合防災訓練に参加。2017年4月27日、国土交通省運輸安全委員会が2015年6月3日に発生した重大インシデントの調査報告書を発表。管制官が「スタンバイ（待機せよ）」と指示したのをCH-47J輸送ヘリの機長が「スタンバイデパーチャー（離陸準備せよ）」と勘違いし、全日空機に管制官が「イミディエット・テイクオフ（すぐ離陸せよ）」と伝えたのをCH-47J機長が聞き取れず、CH-47J副操縦士が復唱したため自機への離陸指示と間違い、離陸してしまった。日本トランスオーシャン航空の機長は滑走路上に全日空機がいるのを確認したが、管制官の着陸許可に従い着陸態勢に入っており、管制官の着陸やり直し指示が接地寸前まで遅れたため、那覇空港での業務経験に基づいてそのまま着陸した。防止策として、航空自衛隊は機長と副操縦士間で認識の齟齬がみられたら管制官への再確認などを徹底することとしている。国交省では管制官にヘリが滑走路を横断するような指示や許可を出さないよう通達を行った。9月2日、沖縄県と周辺海空域で沖縄本島北西沖地震を想定した平成29年度離島統合防災訓練に参加。2018年3月6日1848頃、CH-47J輸送ヘリが練成訓練の一環として沖永良部島分屯基地ヘリポートに着陸しようと場周飛行を行っていた際、乗員はドアを操作していなかったが、後部カーゴランプドア上半分（幅2.4m、高さ1.6m、厚さ0.04m、重さ31kg）が外れて地面に落下した。基地隊員と空自ヘリが周辺を捜索し、3月7日0655頃に空自ヘリがヘリポート南東200mの草地で発見、沖永良部島分屯基地内に回収している。6月6日、空幕がCH-47Jカーゴランプドア脱落事故の調査結果を公表。2月の定期検査で整備員がカーゴドアを取り外した際、ハンドルを規定の角度以上に回したためロック機構が損傷し、そのままドアを取り付けたため完全にロックされず、飛行中の機体振動などでロック機構が外れたのが原因だった。再発防止策として、カーゴドア取り外し時のロック機構損傷防止手順の設定、カーゴドアのロック状態を外部から確認できる表示装置の追加、ロック機構が損傷していてもカーゴドアが脱落しない機構の装着、カーゴドアロック機構特性と再発防止の教育を挙げており、機体に対する措置は陸自CH-47輸送ヘリにも施している。10月18-26日、平成30年度航空総隊総合訓練（実動訓練）に参加。2020年9月4日、台風10号接近に伴う離島住民避難の災害派遣に参加。10月30日、空自若年隊員顕彰受賞者に選出された江添２等空曹に顕彰盾が伝達された。参考：航空救難団ホームページ、MAMOR vol.52、月刊航空ファン6,’11、8,’15、7,’17、5,’18、8,’18、9,'18、月刊JWings10,’12、12,’12、8,’15、8,’18、朝雲

　＜那覇ヘリコプター空輸隊（２０１５年）＞：航空救難団隷下で、那覇基地に置かれている。CH-47Jヘリを装備する。参考：月刊航空ファン4,’16

　＜那覇ヘリコプター空輸隊（２０２０年）＞：航空救難団隷下で、那覇基地にある。CH-47Jヘリを装備する。参考：月刊JWings6,’20

＜ナバホ＞：SM-64シリーズ（巡航ミサイル）またはT-ATF-169（曳船）またはT-ATS-6（航洋救難曳船）を参照。

＜ナバホ級＞：アメリカ海軍航洋救難曳船Navajo級。ポーハタン級航洋曳船とセイフガード級救難艦の後継である。全長80m、幅18m、吃水5.4m、排水量5110トン。主機はヴァルチラ製8L32ディーゼル２基、最大速力15.1ノット、航続距離8170海里。乗員42名。T-ATS-6ナバホ、T-ATS-7チェロキー・ネイション、T-ATS-8サギノー・オジブワ・アニシナアベ、T-ATS-9レニ・レナペ、T-ATS-10マスコーギー・クリーク・ネイション、T-ATS-11ビリー・フランク・ジュニア、T-ATS-12、T-ATS-13、T-ATS-14、T-ATS-15の10隻を建造予定。参考：月刊世界の艦船9,'23、10,’22

＜ナバホ族＞：ネイティブ・アメリカンの部族の１つ。太平洋戦争時、日本にナバホ語を解読できる人物がいなかったため、普通にしゃべるだけで暗号通信と同じ効果があり、通信士としてアメリカ軍部隊に配属された。参考：米英軍戦闘兵器カタログVol.1

＜ナバラ＞：スペイン海軍フリゲートNavarra。2019年3月24日、DD-106さみだれとの海賊対処共同訓練に参加。7月22日、海自ソマリア沖海賊対処第45次水上部隊との海賊対処共同訓練に参加し、DD-107いかづちと戦術運動・通信・写真撮影の各訓練を行った。10月6日、第45次水上部隊DD-107いかづちとの海賊対処共同訓練に参加し、アデン湾西部で戦術運動・クロスデッキ・写真撮影の各訓練を行った。参考：月刊世界の艦船6,’19、10,’23、12,’23

＜ナハリヤ・アパート占拠事件＞：1974年6月24日、イスラエル北部のナハリヤで、突撃銃や手榴弾により武装したパレスチナ解放人民戦線ゲリラ３名が発見され、イスラエル軍との間で銃撃戦となった。ゲリラはアパートに押し入り、住民28人を人質に立て籠もったため、イスラエル軍数百名が包囲して強行突入し、ゲリラ全員を射殺したが、人質３人が死亡、５人が負傷し、突入部隊も１名が死亡、５名が負傷した。参考：月刊軍事研究7,’97

＜ナハン型＞：ナハング型かも。イラン海軍国産沿岸特殊作戦用潜水艇Nahang型。ソナーや兵装は無く、フロッグマン用水中モーターを搭載している。前後に長いセイルを持つ。全長25m、水中排水量115トン。2006年から１隻を運用中。参考：月刊世界の艦船11,’16、月刊軍事研究1,’11、2,’09

＜ナピア・デルティックＴ１８−１１Ｂ＞：イギリス海軍ダーク級魚雷艇／海上自衛隊魚雷艇９号型用高速ディーゼル。ユンカース社が開発した航空機用ディーゼルがベースで、対向配置にした６気筒を、共通のクランク軸を中心に三角形に組み合わせてある。18気筒36ピストン２サイクル直結ブロワー付き、重量4.8トン。出力2500馬力、回転数2000rpm。参考：丸スペシャルNo.78

＜ナピア・デルティックＴ１８−３７Ｋ＞：海上自衛隊魚雷艇10号型用ディーゼル。ナピア・デルティックT18-11Bの出力増大型である。重量7.1トン（減速機、逆転機、過給機含む）。出力3140馬力、回転数2100rpm。参考：丸スペシャルNo.78

＜ナビゲーター＞：AT-7シリーズ（練習機）を参照。

＜ナビゲーター＞：イスラエルのハーテンホフ社が開発した４×４輪装甲車。兵員室にはガンポート付ビジョンブロック片側３個ずつが用意されており、兵員は向かい合わせに座る。サスペンションは独立懸架式コイルスプリング。エンジンはカミンズ製271PSまたは345PS、航続距離1000km。乗員９名（ショート・ホイール・ベース）／15名（ロング・ホイール・ベース）。参考：月刊軍事研究9,’08

＜ナビタイマー＞：腕時計とストップウォッチを組み合わせたクロノグラフに、E6B航空計測システム（風速や風向による航路の割り出しや、上昇／降下率・燃料消費量測定などが行える）を組み込んだもので、スイスのブライトリング社が開発した。フランス空軍やエジプト空軍で制式化され、イタリア空軍アクロバットチームのフレッチェ・トリコローリ隊員も愛用している。参考：ミリタリー・イラストレイテッド17

＜ナヒモヴェッツ＞：ロシア海軍プロジェクト21980グラチョノク型哨戒艇Nakhimovets。2022年7月31日、サンクト・ペテルブルグでロシア海軍記念日祝賀行事に参加。2023年7月30日、サンクト・ペテルブルグでロシア海軍記念日祝賀行事に参加。参考：月刊世界の艦船10,’22、10,’23

＜ナファヌア＞：サモア哨戒艇Nafanua。2016年11月16日、ニュージーランドのデヴォンポート海軍基地に入港。11月19日、ニュージーランド海軍創設75周年記念国際観艦式に参列。参考：月刊世界の艦船2,’17

＜ナファヌア�U＞：サモアのガーディアン級哨戒艇Nafanua�U。2019年8月、オーストラリアから引き渡された。参考：月刊世界の艦船11,’19

＜ナフクラトウサ級＞：カビルド級ドック型揚陸艦（ギリシャ海軍）を参照。

＜ナブコム＞：航法通信士（海上自衛隊）を参照。

＜ナフション・エイタム＞：G550早期警戒機（イスラエル空軍）を参照。

＜ナブスター衛星＞：GPS衛星を参照。

＜鍋釜事件＞：1972年の沖縄返還に際し、航空自衛隊が沖縄に部隊を展開させることになったため、国防会議での配備決定に先立って2月17日に先発要員２名を派遣し、3月7日に車両や寝具を積んださくら丸を那覇港に到着させたところ、空自によるモグリ輸送でありシビリアン・コントロールの逸脱として追究された事件。隊員と物資は一旦引き上げることになり、事前準備が中断された。沖縄返還に伴う防空任務の引き継ぎは、沖縄返還日当日または直後に空自が那覇空港に展開し、半年以内にスクランブルを開始、1973年7月1日までにナイキ地対空ミサイルと航空警戒管制組織を運用するというもので、沖縄が返還されてから準備をしていては間に合わないため、1972年2月に航空総隊司令部に沖縄室を置いて配備計画を策定しており、先発要員（50名が選定された）と物資の輸送は防衛庁で承認されていた。にも関わらず、国会答弁などでは自衛隊の暴走という流れになってしまったため、自衛隊（制服組）と防衛庁（背広組）との間に相当の亀裂が入ったらしい。参考：月刊軍事研究1,’15、月刊航空ファン4,’16

＜ナホトカ号重油流出事故＞：1997年1月2日、サハリンに向けてＣ重油19000キロリットルを運搬していたロシア油槽船ナホトカ号（乗員32人）が、島根県隠岐島北東130kmで荒天により難破し、スラミングにより船体が船首から50mのところで２つに割れ、重油5240キロリットルが流出し、船首部分が福井県三国町海岸まで漂流したため、島根県から秋田県にかけての海岸に大量の重油が漂着して甚大な被害が出た事故。1月2日0251、船体が破断して沈没しつつあるというナホトカ号からの緊急無線を第８管区海上保安本部が受信。以降は連絡が取れなくなり、海保で美保航空基地から現場に航空機を飛ばしたが、天候が悪すぎて発見できなかった。0820頃、ナホトカ号の後部船体が沈没。1040、第８管区海上保安本部から第６航空団司令に災害派遣要請が出された。小松救難隊では航空機の発進準備を整えていたが、風速25m以上の強風と雨ですぐには離陸できず、風が一時弱まったのを見計らって1055にMU-2S救難捜索機１機とUH-60J救難ヘリ１機が小松基地から出動した。1140、MU-2S救難捜索機が現場に到着し、海保機からの位置情報を基に救命浮舟を発見。1211、UH-60J救難ヘリが現場に到着。1216、UH-60J救難ヘリが救命浮舟数隻を発見し、うち１隻に乗員が乗り込んでいるのを確認した。波高8mの荒天の中、機体重量との兼ね合いで5-6人ずつ収容して現場近くの巡視船に移送することにし、1236までに６人を救助。巡視船へと向かったが、波が高すぎて巡視船への移送が難しく、1240に断念した。風上に機首を向けて回転翼の揚力を増やし、そのまま残る全員を救助する方針に変更、1250までに３人、1305までに更に３人を救出し、救命浮舟にいた12人全員を乗せて小松基地に向かった。1306、MU-2S救難捜索機が後部船体を確認。1348、MU-2S救難捜索機に帰投指示が出された。1356、UH-60J救難ヘリが小松基地に着陸。1438、MU-2S救難捜索機が小松基地に帰投した。他に巡視船わかさが別の救命浮舟１隻から16人、海保ヘリがライフラフトから３人を救出したが、救助を拒んで船内に残った船長は発見できず1月4日正午に捜索を終了、1月26日に福井県の海岸で船長の遺体が発見された。重油流出により、各府県からも自衛隊に災害派遣要請が行われ、航空自衛隊は沿岸海域で偵察飛行を行い、入間・三沢・春日ヘリコプター空輸隊CH-47J輸送ヘリ延べ49機で回収重油を詰めた土嚢の輸送にあたった。海上自衛隊は舞鶴から艦船を出して油処理剤の撒布と海上での重油回収を実施、陸上自衛隊は金沢駐屯地から人員を派遣して海岸の重油を回収し、3月31日に撤収要請を受けた。海上自衛隊の派遣規模は延べ人員77222名、艦艇920隻、航空機220機だった。重油回収作業にあたった地元住民やボランティア計５人が過労死している。参考：月刊航空ファン7,'15、8,'15、2,'16、月刊軍事研究3,’97、図解船の科学、月刊世界の艦船7,’19、6,’22

＜ナホド・ラガン＞：ブルネイ海軍ナホド・ラガン級外域哨戒艇１番艇。1999年起工、2001年進水。参考：月刊軍事研究12,’02

＜ナホド・ラガン級＞：ブルネイ海軍外域哨戒艇。F2000コルベットの派生型で、アレニア・マルコーニ・システムズ社製ノーチス�U戦闘・射撃管制システムをベースにした総合戦闘システムを備え、E/Fバンド三次元監視・目標指示レーダーAWS9を１基、1802SWレーダー追跡機２基、ラダメク・システム2500電子光学照準器１基、タレス・アンダーウォーター・システムズ製TMS4130C1ハル・ソナーを搭載する。兵装はオットー・ブレダ社製76/62スーパーラピッド単装砲１門、シーウルフ艦対空ミサイル用16セル垂直発射機１基、MM40エグゾセ・ブロック２艦対艦ミサイル８発、MSIディフェンス製DS30B REMSIG砲２門。カットラス242ESM、スコーピオン・ジャマー、スーパーバリケード・デコイ・システムを装備する。後甲板はヘリ甲板だが、格納庫は無い。１番艦ナホド・ラガン、２番艦ベンダハラ・サカン、３番艦ジェランバクの３隻が就役した。参考：月刊軍事研究12,’02

＜ナボブ＞：D77（護衛空母）を参照。

＜ナポレオン砲＞：四斤野砲を参照。

＜生井清＞：日本陸軍エース。大正8年、茨城県生まれ。昭和15年6月、陸軍航空士官学校を卒業し、明野飛行学校で訓練を受け、11月に乙種学生課程を修了し、飛行第33戦隊配属となった。昭和17年9月から広東に展開。11月2日、桂林攻撃でP-40戦闘機を撃墜し、初戦果を挙げた。昭和18年6月、第１中隊長となった。9月、ハノイに進出。11月、ビルマに進出。昭和19年1月、バンコクに進出。2月、ホランジアに展開した。3月30日、空襲で航空機が壊滅したため、パレンバンに退いた。10月下旬、マニラに展開。12月、戦隊長となった。昭和20年1月上旬、台湾に退いた。その後戦力回復と共にパレンバンに進出。6月、少佐に昇進し、第９飛行師団司令部付となり、終戦を迎えた。総撃墜数は確実12機、不確実８機。最終階級は少佐。参考：日本陸軍戦闘機隊

＜ナマコロ＞：佐世保地方隊のゆるキャラ。ナマコがモチーフで、佐世保地方隊創設65周年に合わせ、2018年の自衛隊記念日行事で発表された。参考：朝雲

＜鉛蓄電池＞：Lead-acid battery。陽極電極に鉛または鉛合金、陽極活物質に二酸化鉛、電解液に希硫酸、セパレータに樹脂製多孔質隔離板、陰極活物質に鉛、陰極電極に鉛または鉛合金を使用した二次電池で、放電すると硫酸鉛と水になる。起電力は大きさに関わらず、１セルあたり2-2.2ボルトで、高電圧を得たいなら複数を繋げる。放電を続けると電圧が徐々に低下、1.75ボルトを下回ると急激な電圧低下を来すと共に電池の性能劣化が起こるため、これを下回らない範囲で使用する。放電すると電解液中の硫酸イオンが陽極・陰極に移動し、電解液の比重が下がるため、この比重低下具合を測定（ポイント）すれば残容量を推定できる。19世紀半ばに発明され、信頼性が高い、短時間急速放電から長時間緩放電まで対応できる、メモリー効果が無い、安価といった利点と、大きく重い、電解質が危険という欠点に鑑み、自動車用バッテリーなどとして広く利用されている。潜水艦用バッテリー（重いので艦底バラストを兼ねる）としても汎用されており、海上自衛隊では480セル（最大電圧960ボルト）を搭載、水中最大速力発揮時には30分で一気に放電（日本海軍時代は１時間だった）して強力な電力を発生させる。ただし放電電流量が大きくなると電池容量が急激に低下するという欠点があり、効率の点で言えば細く長く使う方が好ましく、第２次大戦時には水中速力3-4ノットなら72時間くらい潜っていられた。とはいえ単位重量・単位体積あたりの蓄電容量が低いので、それ以上水中を動き回るとなるとAIPを併用したり別種の二次電池を使ったり原子力にしたりといった工夫が要る。充電時に電流を流しすぎると水素が発生し、完全充電に近くなると水素発生の限界電流量が低くなるため、蓄電容量の８割くらい充電したら充電速度を遅くしていかねばならず、完全充電に時間がかかる。よって、潜水艦では完全充電を待たずに充電を止めて潜るが、充放電の度に電池の蓄電容量が減少してしまう。これを回復させるためにはある程度水素が発生するレベルの充電を行う必要があり、電池室に溜まった水素をディーゼル発電機に給気させて燃やす処置も要することから、基地に戻ってからでないと作業が行えない。うっかり容器を倒すと電解液が漏れ出し、更に電解液が海水と混ざると塩素ガスが出るので注意が要る。参考：月刊軍事研究10,’06、月刊世界の艦船4,’14、11,’16、7,’17、11,'20、2,'23、Ｕボート入門

　＜鉛蓄電池（ドイツ海軍Ｕボート）＞：第２次大戦初期のＵボートは、硬化ゴムケース内に電解液を入れ、電極を刺して全体を木箱に詰めた電池を銅線で繋いで使っていた。1940年以降は硬化ゴムケースを柔軟なゴムバッグに変更している。浮上時には真っ先に充電に入るが、急速すぎると水素が発生するので注意。また、熱帯では充電時にオーバーヒートするという欠点があり、インド洋経由で日本まで往復するとバッテリーが使い物にならなくなるため、神戸にバッテリー製造所を設けている。主にAFA社が生産したが、爆撃やサボタージュで滞ることもあった。参考：Ｕボート入門

＜なみえ＞：海上自衛隊遠隔操縦自動掃海具SAMのニックネーム。由来はTRFのSAMの元嫁。参考：JShips Vol.24

＜ナミカ＞：BMP-2海外シリーズ（歩兵戦闘車）を参照。

＜波風＞：日本海軍野風型駆逐艦２番艦。大正11年11月11日竣工、一等駆逐艦に類別された。昭和19年8月8日、択捉島の北130海里でアメリカ潜水艦の雷撃を受けて船体後部を切断、大破した。昭和20年10月5日に除籍され、特別輸送艦として使用された。昭和22年10月3日、青島で中国に引き渡され、国府海軍所属の潘陽となった。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍艦隊総覧

＜波切り板＞：チャインを参照。

＜ナミ車＞：日本陸軍の海上牽引器材。FB器の車体両側に固定式の浮嚢を付け、前後に波避けの板を装備して凌波性を付与している。運貨筒や兵器装着大型フロートを浜辺まで運搬するため開発されたが、試作のみで実用化されなかった。参考：歴史群像6,’01

＜ナミビア海軍＞：

　＜ナミビア海軍（２０１５年）＞：現役兵力200名。哨戒艇５隻、F406輸送機１機、S-61L汎用ヘリ１機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナミビア空軍＞：

　＜ナミビア空軍（２０１５年）＞：F-7NM戦闘機６機、FT-7NG戦闘機２機、O-2A観測機５機、An-26輸送機２機、リアジェット36輸送機１機、Y-12輸送機２機、ファルコン900要人輸送機１機、K-8練習機４機、Mi-25攻撃ヘリ２機、H425汎用ヘリ１機、SA315ラマ汎用ヘリ（チーター）１機、SA316Bアルエート�V汎用ヘリ（チェタック）３機、Mi-8汎用ヘリ１機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナミビア軍＞：

　＜ナミビア軍（２０１５年）＞：現役総兵力9200名（陸軍9000名、海軍200名）、準軍事組織（警察軍、特殊野戦軍、国境警備隊、特殊予備役軍、漁業局）6000名。コートジボアールにUNOCIオブザーバー２名、リベリアにUNMIL要員１名とオブザーバー１名、南スーダンにUNMISS要員３名とオブザーバー１名、スーダンにUNAMID要員６名とオブザーバー３名、UNISFA要員２名とオブザーバー２名を派遣している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナミビア陸軍＞：

　＜ナミビア陸軍（２０１５年）＞：現役兵力9000名。偵察連隊１個、歩兵旅団３個、大統領警護大隊１個、砲兵旅団１個、対戦車連隊１個、防空連隊１個、工兵連隊１個、通信連隊１個、兵站大隊１個からなる。T-54/-55戦車、T-34戦車、BRDM-2偵察車12両、BTR-60装甲兵員輸送車10両、05P式装輪装甲車８両、ウルフ・ターボ２装甲車30両、キャスパー装甲車20両、140mm砲G-2を24門、122mm多連装ロケットBM-21を５両、81mm/82mm迫撃砲40門、82mm無反動砲B-10、57mm対戦車砲、76mm対戦車砲ZIS-3を12門、9K32携帯地対空ミサイル、23mm自走高射機関砲Zumlac、14.5mm対空機銃ZPU-4を50基、T-54/-55戦車回収車（を保有しているという報告あり）を保有している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナムウゥン＞：781（コルベット）を参照。

＜ナムポ＞：570（敷設艦）を参照。

＜ナムポ級＞：南甫級（敷設艦）を参照。

＜ナムヤン級＞：南陽級（掃海艇）を参照。

＜ナメル・シリーズ＞：イスラエル陸軍重装甲兵員輸送車Namer（虎の意。メルカヴァ輸送車Nagmash Merkavaの略でもある）。当初はNamera（雌豹）だったが、途中で最後のａが外れた。参考：月刊PANZER6,’14

＜ナメル＞：中東戦争やレバノン侵攻でM113装甲兵員輸送車が多大な損害を受けたため、戦車に随伴して作戦を遂行するのに十分な装甲を持つ歩兵用車両として開発が決まった。メルカヴァMk.�T戦車を流用して試作車４両を製作されたが、価格がメルカヴァMk.�Tと同じくらいになってしまい、それなら戦車を生産した方が良いということで一旦開発中止になっている。重装甲兵員輸送車としてはアチザリット、ナグマショット、ナグマホン、プーマといった旧式戦車改造車両で済ませていたが、2004年のガザ侵攻で更なる防御力強化の必要性が露呈し、基本装甲の分厚いメルカヴァMk.�Tを流用した重装甲兵員輸送車を再度製作することとなった。2005年2月に試作初号車が完成し、2006年の南レバノン侵攻による戦訓を取り入れ、メルカヴァMk.�T／�Uベースの量産車が2008年から100両以上製作されて２個旅団に配備された。参考：月刊PANZER6,’14

＜ナメル�W＞：メルカヴァMk.�W戦車の砲塔を撤去して車体を上に延長し、兵員出入り口を追加した。分厚いIMI社・ラファエル社製モジュラー式追加複合装甲を装着し、底面装甲を強化、正面及び上面には装甲を追加できる。トップアタック防御のため、乗員用ハッチは車体上面には存在しない。車体前方に３つ、後方に１つの光学カメラを装備しており、非冷却式赤外線カメラや微光暗視装置も搭載していて、車内から全周を監視できる。戦闘管理システムはメルカヴァMk.�Wの流用である。全長7.6m、全幅3.8m、全高2.7m、戦闘重量62トン。エンジンはテレダイン・コンチネンタル社製AVDS-1790-9AR液冷（空冷？）12気筒ターボチャージド・ディーゼル（1200馬力）、トランスミッションはオシュコシュ・アシュケロン（前進４速・後進１速）、最大速度60km、航続距離500km。兵装はC04迫撃砲、ラファエル社製サムソン遠隔操作式兵装ステーション（7.62mm機銃FN-MAG、12.7mm機銃M2、40mm自動擲弾発射機Mk19などを装備可）。乗員３名＋搭乗歩兵９名（詰めれば12名）。車体はジェネラル・ダイナミクス社が製作し、最終組み立てをイスラエルで行う。アクティブ防御システムの搭載が予定されていたが、トロフィーとアイアン・フィストの統合型が完成するまで装備しないことになった。2008年から生産し、250-300両を配備する予定。参考：月刊PANZER6,’14、月刊軍事研究2,’13、8,’13、4,’11、1,’12、イスラエル軍現用戦車と兵員輸送車1985-2004

＜ナメル・ファミリー＞

　＜装甲救急車型＞：装甲救急車。ナメル�Wがベースで、担架２床、衛生兵、応急救護器材を収容する。参考：月刊PANZER6,’14

　＜装甲工兵車型＞：装甲工兵車。ドーザーブレード装着型、破砕機装備型、牽引式架橋型の３種があり、全て履帯幅地雷処理ローラーを装着できる。後にアクティブ防御装置トロフィーを追加した。参考：月刊軍事研究9,’16

＜ナヤド＞：スウェーデン海軍ネプチューン級機雷敷設潜水艦２番艦で、水の精の意。1942年9月26日進水。1966年4月1日退役。参考：月刊軍事研究1,’03

＜納屋の扉＞：PaK43/41（対戦車砲）を参照。

＜ナヤラ＞：RG60（装甲車）を参照。

＜名寄演習場＞：陸上自衛隊の演習場。面積173万平方メートル。在日米軍の地位協定に基づく日米共同施設区域である。参考：月刊軍事研究4,’10

＜名寄駐屯地＞：陸上自衛隊の駐屯地。北勝館では日本軍兵士の遺品やイラク復興支援の資料などが展示されている。所在地は北海道名寄市字内淵84。JR日進駅からタクシーで30分弱。1952年8月15日に着工し、12月5日に駐屯地管理隊が名寄に入り、12月19日に第30駐屯地会計隊、12月20日に第３連隊先遣隊が続き、1953年3月9日に第３連隊主力が名寄に到着し、5月24日に名寄駐屯地が開設された。5月25日、北部方面通信所名寄支所が新編された。1954年5月6日、第62連隊第２大隊が秋田駐屯地から移駐した。5月12日、第２偵察中隊が旭川駐屯地から移駐した。6月10日、第400警務大隊第２中隊名寄警務分遣隊が新編された。9月、第２特車隊が新編された。10月5日、第２特車大隊が編成を完結。1955年9月6日、第２特車大隊が上富良野駐屯地に移駐した。1957年12月12日、第301地区施設隊が旭川駐屯地から移駐した。1963年5月1日、駐屯地音楽隊が新編された。1966年10月30日、北勝館が落成・開館した。1972年3月24日、第４高射特科群が新編された。2015年9月12日、陸幕長が初度視察を行い、隊員を激励した。2016年4月26日、屋内訓練場で健康教育と法令教育を行った。2020年3月9日、北海道赤十字血液センター旭川事業所の献血に協力し、113名が献血した。6月5日、北海道赤十字血液センター旭川事業所の献血に駐屯地司令以下117名が協力した。7月29日、名寄自衛隊協力婦人会の協力で駐屯地花壇コンクールを行い、駐屯地業務隊医務室が特選を受賞した。8月20-27日、旭川大短大食物栄養専攻２年生３人の給食管理実習を支援した。8月20日、ソマリア沖海賊対処行動支援隊第13次隊要員の帰国行事を実施。12月4日、創立67周年記念行事を36年振りに厳冬期に実施。2021年1月12日、新成人隊員64名の激励行事として雪上３本綱引き大会を行い、第２偵察隊が優勝した。10月5-7日、北海道名寄産業高校と美深中学校の生徒７人の総合的な学習の時間を支援した。2022年1月11日から2月14日に名寄市南広場で開催されたなよろ雪質日本一フェスティバルに協力し、第４高射群や第318高射中隊が大雪像を製作した。1月14日、新成人隊員86名の激励行事として雪上３本綱引きを実施。1月16日、名寄市民文化センターエンレイホールで定期演奏会を開催し、名寄駐屯地音楽隊、名寄駐屯地朔北太鼓、第２師団第２音楽隊、遠軽自衛隊音楽隊が演奏した。3月16日、第３普通科連隊が第４普通科中隊と重迫撃砲中隊の廃止式を実施。3月17日、第３普通科連隊が第３即応機動連隊に改編され、編成完結行事が行われた。5月21日、名寄市民文化センターで第34回定期演奏会春のコンサートを実施。名寄駐屯地音楽隊、朔北太鼓（名寄駐屯地同好会）、第２師団第２音楽隊、遠軽自衛隊音楽隊、留萌駐屯地音楽隊が参加した。参考：JGround Vol.23、月刊JWings6,’10別冊付録、戦車隊長、MAMOR vol.91、朝雲、上富良野駐屯地ホームページ

　＜名寄駐屯地（２０１５年）＞：第２師団第３普通科連隊、第２特科連隊第２大隊、第２偵察隊、第２後方支援連隊第２整備大隊第１普通科直接支援中隊、同第２整備大隊偵察直接支援中隊、同第２整備大隊特科直接支援中隊第２直接支援小隊、第４高射特科群、北部方面後方支援隊第101高射直接支援大隊第２直接支援中隊、第301基地通信中隊名寄派遣隊、第119地区警務隊名寄派遣隊、第342会計隊、名寄駐屯地業務隊、旭川地方協力本部名寄出張所、旭川地方協力本部道北地区援護センター名寄分室が駐屯している。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015、名寄駐屯地ホームページ

＜名寄駐屯地業務隊＞：陸上自衛隊の駐屯地業務隊。元は1952年12月5日に美幌駐屯地から名寄駐屯地に移駐した駐屯地管理隊である。2013年、名寄市立大学の給食経営管理実習の支援を開始。2018年7月18日、駐屯地業務で優れた功績を挙げたとして、山崎陸幕長から２級賞状と副賞が授与された。12月13-14日、駐屯地レクリエーションセンターで生涯生活設計セミナーを開催。2020年5月25-29日、名寄市立大学保健福祉学部栄養学科３年生５人の給食経営管理実習を支援した。7月29日、名寄駐屯地花壇コンクールで医務室が特選を受賞した。8月21日、定期健診で要注意とされた隊員50名に健康管理教育を実施。2021年5月27日、健康管理上の改善対象隊員53名に、第１回健康管理教育を実施。参考：名寄駐屯地ホームページ、朝雲

＜なら＞：PF-282（警備船）を参照。

＜楢（初代）＞：日本海軍楢型駆逐艦１番艦。大正7年4月30日竣工、二等駆逐艦に類別された。昭和5年6月1日、掃海艇に転籍し、第９号掃海艇と改称された。昭和11年7月1日に雑役船に編入され、楢に改称された。昭和15年11月15日に廃船となり、太平洋戦争中に解体された。参考：日本駆逐艦史

＜楢（２代目）＞：日本海軍松型駆逐艦12番艦。昭和19年11月26日竣工。昭和20年6月30日、関門海峡で触雷し、艦尾を損傷した。11月30日に除籍され、昭和23年7月1日に解体を完了した。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍艦隊総覧

＜ナラオン＞：KT-100（練習機）を参照。

＜奈良海軍航空隊＞：日本海軍航空隊。奈良県丹波市にある。飛行予科練習生教育を行う。参考：陸海軍学校と教育

＜楢型＞：日本海軍二等駆逐艦。大正6年に桃型駆逐艦が地中海に派遣されたため内地の駆逐艦が足りなくなり、臨時軍事費によって６ヶ月で建造したものである。桃型とほぼ同じだが、桃型が荒天で船体損傷を受けたため、艦底を強化した。全長85.9m、水線幅7.7m、吃水2.4m、基準排水量770トン。主機はブラウン・カーチス式蒸気タービン２基、主缶はロ号艦本式水管缶４基（重油専焼２基、混焼２基）、出力17500馬力、２軸推進、速力31.5ノット、航続距離3000海里（14ノット）。兵装は45口径12サンチ単装砲３門、6.5ミリ単装機銃２丁、45サンチ魚雷３連装発射管２基。乗員112名。大正7年に楢、槇、欅、椿など６隻が就役した。参考：日本駆逐艦史、月刊世界の艦船5,’11、11,’20

＜奈良基地＞：航空自衛隊の基地。松林苑には幹部候補生学校の概要や日本軍の史料が展示されており、基地見学ツアーで閲覧可能。所在地は奈良県奈良市法華寺町1578。宇和奈辺古墳と小奈辺古墳に接している。JR奈良駅からバス（「航空自衛隊」下車）。元は1942年4月に開設された厚生省西部国民勤労訓練所で、太平洋戦争終結でアメリカ軍が駐屯した。1956年9月にアメリカ軍が撤収して11月に奈良基地として開設され、幹部候補生学校が防府基地（現防府南基地）から移転してきた。1957年3月、幹部候補生学校が編成を完結。2010年7月8日1130過ぎ、奈良市消防本部からドクターヘリ着陸の協力要請があり、1200過ぎにドクターヘリが着陸、患者を市消防局の救急車に移して1224に離陸した。8月5日、空幕長と在日米軍司令官兼第５航空軍司令官が基地を視察した。2012年1月17日、新しい車両整備場とボイラー室が落成した。3月19日、空自幹部候補生学校業務部調理競技会を実施。業務部給養班から４チームが参加し、Ｄチームが優秀、Ｂチームが優良を獲得した。2014年7月17日、航空中央音楽隊が士気振作演奏を実施。2017年9月3日、クリーンアップならキャンペーンに参加。2020年3月5日、基地モニター10人を招いて基地モニター会議を開催。8月27日、宇治地域事務所が見学会を行い、宇治地域の高校生・大学生など９人が基地を見学した。参考：奈良基地ホームページ、月刊JWings6,’10別冊付録、MAMOR vol.91、朝雲

　＜奈良基地（２０１５年）＞：空自幹部候補生学校、奈良地方警務隊が所在している。参考：奈良基地ホームページ

＜習志野演習場＞：陸上自衛隊の演習場。2018年1月18日、安倍首相とオーストラリアのターンブル首相が訪問し、特殊作戦群の訓練展示や輸送防護車など装備品の視察を行った。参考：月刊JWings4,’18

＜習志野駐屯地＞：陸上自衛隊の駐屯地。陸軍騎兵学校跡地で、敷地内には地上11mからの飛び降りを行える跳出塔と、高さ83mの降下訓練塔がある。空挺館には日本軍や自衛隊の資料が展示されている。敷地面積271000平方メートル。所在地は千葉県船橋市薬円台3-20-1。新京成電鉄習志野駅から徒歩20分、JR津田沼駅からバス15分（「自衛隊前」下車）。1951年に開設された。1954年8月20日、特科学校高射科が高射学校に改編された。1955年12月10日、高射学校が下志津駐屯地に移駐した。1957年1月、第107特科大隊が横浜駐屯地に移った。1963年1月、第101高射大隊第１中隊・第２中隊が新編された。5月、第101高射大隊第２中隊が武山駐屯地に移駐した。1964年4月、第101高射大隊第１中隊が空自第１高射隊に改編され、習志野分屯基地に移った。2011年3月11日、東日本大震災で建物の一部が破損した。2015年7-12月、千葉地本が曹士食堂で予備自衛官等制度食堂広報を実施。2019年8月28日、国際防衛ラグビー競技会自衛隊代表選手34名を、自衛隊ラグビーを強くする会と選手所属部隊指揮官ら11人が激励した。参考：JGround Vol.23、習志野分屯基地ホームページ、高射学校ホームページ、陸上自衛隊地上戦力の全容、MAMOR vol.91、朝雲、横浜駐屯地ホームページ、武山分屯基地ホームページ、月刊PANZER6,’18

　＜習志野駐屯地（２０１５年）＞：第１空挺団、特殊作戦群、習志野駐屯地業務隊が駐屯している。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜習志野駐屯地業務隊＞：陸上自衛隊の駐屯地業務隊。2015年11月11日、板妻駐屯地で家族支援訓練に参加。2020年3月4日、駐屯地内でコンビニを運営するセブン＆アイ・フートシステムズ及びセブン−イレブン・ジャパンと災害時における商品供給等に関する協定を締結し、通常営業時間0600-2300を災害時には24時間営業とすることが可能となった。参考：朝雲

＜習志野分屯基地＞：航空自衛隊の分屯基地で、入間基地の分屯である。第１高射隊が置かれている。所在地は千葉県船橋市薬円台3-20-1。1964年4月、習志野駐屯地の陸上自衛隊第101高射大隊第１中隊が航空自衛隊に移管され、第１高射隊となったのを機に開設された。2018年1月18日、安倍首相とオーストラリアのターンブル首相が訪問し、第１高射隊を視察した。参考：習志野分屯基地ホームページ、月刊JWings6,’10別冊付録、8,’14、4,’18、航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜ナリニョ＞：コロンビア海軍東海級コルベットNariño。元は韓国海軍東海級コルベット艦番号755安養で、2014年10月4日に引き渡された。2016年9月18-28日、ユニタス2016演習に参加。参考：月刊世界の艦船4,’15、12,’16

＜成増飛行場＞：日本陸軍の飛行場。昭和18年12月、東京府板橋区成増町に開設され、飛行第47戦隊が調布飛行場から移駐した。昭和19年2月、軍機保護法施行規則に基づく機密飛行場に指定された。参考：首都防空網と空都多摩、月刊航空ファン11,’15

＜ナリャート・シリーズ＞：ロシアの衛星攻撃システム。参考：月刊軍事研究2,’16

　＜ナリャート＞：別名75P6またはナリャートＶまたはIS-MD。IS-MUと同じ14F11キラー衛星をツィクロン３に積んで静止軌道まで打ち上げるという説や、UR-100NU大陸間弾道ミサイル改造打ち上げロケットにブリーズＫ上段ステージを積んで複数のキル・ビークルを搭載するという説があり、開発進捗状況も1993年に開発中止となった説、1994年に14F11をNR-100UTTKh改造ロケットで打ち上げて実験した説、改良型のナリャートVN/VRの開発が進められている説などが出されている。参考：月刊軍事研究2,’16

　＜ナリャートＶＮ＞：2009年のロシア国防次官の発言にあったもので、2010年の宇宙部隊司令官の発言と合わせると、キラー衛星型らしい。14F153衛星でテストしているともいわれる。参考：月刊軍事研究2,’16

　＜ナリャートＶＲ＞：2009年のロシア国防次官の発言にあったもので、2010年の宇宙部隊司令官の発言と合わせると、目標衛星に接近して観察する偵察衛星型らしい。14F153衛星でテストしているともいわれる。参考：月刊軍事研究2,’16

＜ナリヤン・マル＞：ソ連海軍グリシャ�X型フリゲートNaryan-Mar。参考：月刊世界の艦船6,’15

＜成生＞：日本海軍測天型敷設艇なりゅう。太平洋戦争開戦時は舞鶴防備戦隊に所属しており、若狭湾で哨戒を行った。昭和16年12月12日、友島水道で触礁。昭和17年5月から串本を基地として対潜掃討を実施。昭和18年7月、舞鶴防備隊に転属。昭和19年1月、紀伊防備隊に転属。8月、横須賀鎮守府に転属。昭和20年2月16日、和歌山県潮岬の南67海里でSS-408セネットの雷撃を受けて沈没した。参考：写真集日本の小艦艇、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ナルヴァーレン＞：S-320（潜水艦）を参照。

＜ナルヴァーレン級＞：205型・海外シリーズ（潜水艦）を参照。

＜ナルヴァル（初代）＞：フランス海軍ルカン級潜水艦Narval。1926年竣工。1940年に戦没した。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜ナルヴァル（２代目）＞：フランス海軍ナルヴァル級潜水艦Narval。大元はイタリア海軍アッチアイーオ級潜水艦ブロンツォで、イギリス海軍潜水艦P.714となっていたのを1944年1月末に引き渡された。1948年に解体された。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜ナルヴァル級＞：フランス海軍潜水艦Narval級。元はイギリス海軍潜水艦P.714で、大元は1943年7月にシシリー島で拿捕したイタリア海軍アッチアイーオ級潜水艦ブロンツォである。全長60.2m、幅6.5m、吃水5.4m、水上排水量714トン。主機はディーゼルと電動モーター、出力1600馬力、速力14ノット。兵装は533mm魚雷発射管６門、7.5cm単装砲１門、20mm機関砲２門。1944年1月に引き渡され、ナルヴァル（２代目）として就役した。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜ナルヴィク＞：F304（フリゲート）を参照。

＜ナルヴィク海戦＞：第２次大戦中の1940年4月9日早朝、ノルウェー侵攻ヴェーゼル演習作戦発動に伴い、ドイツ海軍第１任務群駆逐艦Z21（旗艦。ボンテ代将座乗）、Z22、Z17、Z18、Z19、Z9、Z13、Z12、Z2、Z11が第３山岳師団山岳猟兵200名ずつを乗せてノルウェーの要港ナルヴィクを強襲、降伏勧告に応じなかったノルウェー海防戦艦エイスヴォルとノルゲを雷撃で撃沈して将兵を上陸させ、0800に占領、第１任務群は撤収に必要な燃料の補給を待った。ノルウェー周辺には機雷敷設ウィルフレッド作戦のため巡洋戦艦レナウン以下イギリス海軍部隊が派遣されており、海が荒れていたためドイツ軍による上陸作戦は可能性が低いと考えていたが、一応第２駆逐艦戦隊嚮導駆逐艦H87ハーディ（旗艦。ウォーバートン・リー大佐座乗）、駆逐艦H01ホットスパー、H43ハボック、H35ハンターに駆逐艦H55ホスタイルを付けてナルヴィク方面に送り込むことにした。途中でノルウェーからナルヴィクが占領されているという情報が入ったため、欺瞞のため一旦別針路を取り（ＵボートU51が欺瞞に引っ掛かって第２駆逐艦戦隊を発見したものの通報しなかった）、ナルヴィクに突入。ドイツ側は湾口のオフォトフィヨルドにZ17を配置して警戒していたが、イギリス第２駆逐艦戦隊がドイツ艦を装ったのに欺され、4月10日0430にH87ハーディ、H35ハンター、H43ハボックが単縦陣で突入して奇襲に成功、H87ハーディの雷撃でZ21を撃沈してボンテ代将を戦死させ、港内に停泊していたZ22を撃沈し、駆逐艦３隻を大破、１隻を中破、１隻を小破させた。煙で視界が悪化したため一旦撤収し、視界が開けるのを待って再度突入したが、戦闘音を聞きつけて0540にドイツ駆逐艦Z9、Z13、Z12が到着。イギリス駆逐艦隊は後退したものの、次いで到着したドイツ駆逐艦Z2とZ11を味方艦と誤認してしまい、0557に先制砲撃を喰らってH87ハーディが大破擱座しリー大佐が戦死、H35ハンターが沈没し、H01ホットスパーが大破、H43ハボックが中破した。損傷艦含むイギリス駆逐艦３隻は離脱に成功し、その際にドイツ補給艦を撃沈したため、ドイツ駆逐艦は弾薬を消費したままナルヴィクに釘付けとなっている。4月13日、イギリス海軍は戦艦03ウォースパイト、駆逐艦F03コサック、F67ベドウィン、F75エスキモー、F21パンジャビー、H99ヒーロー、D03イカルス、F50キンバリー、H74フォレスター、H69フォックスハウンドからなる反撃部隊をナルヴィク港に向かわせた。1152、ウォースパイトが索敵のためソードフィッシュを発艦させた。ナルヴィク港にはＵボートU64が停泊しており、ソードフィッシュが爆撃で沈めている。1234、イギリス艦隊がナルヴィク港外に到達。ドイツ側は反撃も空しく駆逐艦８隻全てを沈められ（ドイツ駆逐艦の処刑場と呼ばれた）、イギリス側の損害は駆逐艦２隻大破（F75エスキモー艦首喪失など）、１隻小破だった。この結果、ドイツ海軍は保有駆逐艦の半分を失う大損害を受けてしまい、制空権は確保していたため戦線の崩壊は免れたが、ドイツ第３山岳師団は補給を絶たれ、フランスで連合国が敗北してイギリス軍が港から去る6月6日まで悲惨な状況に置かれている。第２駆逐艦戦隊司令リー大佐にはビクトリア・クロス、ドイツ第１任務群司令ボンテ代将には騎士鉄十字章が授与された。参考：月刊世界の艦船11,’17、4,’17、月刊PANZER12,’02、月刊軍事研究8,’02、JShips VOL.70、月刊丸3,’90、グラフィックアクション44

＜ナルヴィク従軍シールド章＞：ドイツの従軍章。ドイツでは第２次大戦初となる従軍章で、1940年8月19日に制定された。盾には山岳猟兵のシンボルであるエーデルワイス、海軍の錨、空軍のプロペラを組み合わせたモチーフが刻まれ、盾上部にNARVIKの文字があり、盾の上には鈎十字を掴む鷲が乗っている。ナルヴィクでの戦闘に参加した陸海空軍将兵に授与（海軍は金章、陸空軍は銀章）され、受章者は海軍3661名、陸軍2755名、空軍2161名だった。参考：グラフィックアクション44

＜ナルヴィク防御要塞＞：ドイツ国防軍の要塞。第２次大戦のノルウェー占領後に建造し、1943年に竣工した。ナルヴィク北西50kmのハルスタッド（名称はトロンデン要塞）と南西100kmのエンゲロヤに、Ｈ級戦艦用47口径40.6cm砲SKC/34を、それぞれ４門と３門据え付けた。弾頭はほぼ手作りで、１弾ごとに重量が違うという、かなり適当なものだった。戦後ノルウェーに接収され、1961年に第一線装備から外された。ハルスタッドは稼働状態で残されており、特別許可を受けたガイドの案内があれば見学可能。エンゲロヤは取り壊されて公園となり、４門のうち１門が保存されている。参考：月刊軍事研究8,’02、11,’09、月刊PANZER1,’03、月刊丸4,’07

＜鳴尾丸＞：日本の貨物船。昭和19年11月10日、モマ〇七船団の一員として六連島を出港。11月12日、潜水艦の雷撃を受け、魚雷２本を被雷して弾火薬が誘爆、轟沈した。693名全員が戦死している。参考：戦時標準船入門、輸送船入門

＜ナルカ級＞：ルーマニア海軍魚雷艇Naluca級。兵装は533mm魚雷単装発射管４門。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナルキッサス＞：K74（コルベット）を参照。

＜なるしお＞：SS-569（うずしお型潜水艦）またはSS-595（おやしお型潜水艦）を参照。

＜なるしま＞：MSC-657（掃海艇）を参照。

＜ナルディＦ．Ｎ．３０５−�U＞：ルーマニア軍複葉練習機。イタリアのピアッジョ社が開発し、1938年2月と8月に38機が引き渡され、1950年代初めまで使用された。参照：月刊エアワールド8,’05

＜鳴戸＞：日本海軍隠戸型給油艦Naruto。大正13年10月30日竣工、運送艦に類別された。昭和2年6月15日、第１遣外艦隊に編入された。11月10日、第１遣外艦隊から外れた。昭和16年12月8日、太平洋戦争勃発時は連合艦隊補給部隊に所属していた。昭和17年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。11月12日、ショートランド泊地で爆撃を受けて小破した。昭和18年10月12日、ラバウルで爆撃を受けて小破した。昭和19年1月14日、ラバウルで爆撃を受けて擱座した。3月2日、ラバウルで爆撃を受けて大破し、3月15日に放棄された。4月30日、除籍された。参考：日本海軍特務艦船史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、月刊世界の艦船3,’15、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜ナルバル＞：S-64（潜水艦）を参照。

＜鳴海＞：日本海軍鳴海型砲艦Narumi。元は大正10年に竣工したイタリア東洋艦隊河用砲艦エルマーノ・カルロット（Ermanno Carlotto）で、昭和18年9月9月のイタリア単独降伏時に自沈したのを黄浦江で接収して引き揚げ、第１工作部で修理整備して11月1日に砲艦鳴海として就役させたものである。昭和20年1月15日、揚子江武漢でアメリカ機動部隊の空襲を受けて小破した。9月、国民政府に接収され、江鯤（Chiangkun）と改称された。昭和22年5月3日、日本の艦籍から除かれた。昭和24年、中国共産党に接収された。昭和35年頃まで使用されたらしい。参考：日本海軍特務艦船史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜鳴海型＞：日本海軍砲艦Narumi型。元はイタリア海軍河用砲艦エルマーノ・カルロットで、第２次大戦でのイタリア降伏を受けて上海で自沈していたのを引き揚げ、第１工作部で整備して揚子江の哨戒に就かせたものである。垂線間長48.8m、最大幅7.5m、吃水0.7m、基準排水量180トン。主機は直立式３段膨張レシプロ蒸気機械２基、主缶はヤーロー式重油専焼水管缶２基、出力1100馬力、２軸推進、速力14ノット、重油搭載量56トン。兵装は四〇口径三年式八サンチ単装砲１門、単装機銃３丁。乗員44名。鳴海が就役した。参考：日本海軍特務艦船史

＜ナルワル＞：K-331（潜水艦）を参照。

＜ナレースアン＞：421（フリゲート）を参照。

＜ナレースアン級＞：タイ海軍フリゲートNaresuan級。船体は中国に発注し、完成後にタイに回航、西側兵器を中心とした兵装と西側製の主機を搭載して完成した。ただ船体の軽量化を重視しすぎたため、砲熕公試で主砲爆風により船体が損傷している。全長120m、幅13m、吃水3.8m、基準排水量2980トン、満載排水量3028トン。主機はCODOG方式、出力50000馬力、２軸推進、速力32ノット。兵装はRGM-84Aハープーン艦対艦ミサイル４連装発射筒Mk141が２基、LCHR艦対空ミサイル（RIM-7M？）用Mk41VLS（８セル）１基、127mm単装砲Mk45Mod2が１門、324mm短魚雷３連装発射管Mk32が２基、37mm連装機関砲76A型２基。スーパーリンクス300ヘリコプター１機を搭載できる。艦番号421ナレースアンと422タクシンの２隻が1994-95年に就役した。2012年に近代化予算が承認され、艦対空ミサイルをESSM（Mk41VLSに32発搭載）にした。参考：JShips Vol.24、月刊世界の艦船9,’96、3,’92増刊、12,’18、12,’12、3,’13、11,’14、1,'15増刊、2,’18、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ナレスボロー・キャッスル＞：K389（コルベット）を参照。

＜ナレスワン＞：タイ海軍タクシン級軽巡洋艦。1939年起工、1941年8月進水。1942年8月にイタリアが取得してエトナ級軽巡洋艦ヴェスヴィオとなった。参考：近代巡洋艦史

＜南阿丸＞：日本海軍特設艦船。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制では第11航空艦隊補給部隊所属、兵力部署では南方部隊航空部隊付属だった。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜南医１３＞：中国海軍919型病院船２番船Nanyi 13。2020年11月30日就役、南沙諸島永暑礁で就役式典が行われた。参考：月刊世界の艦船3,’21、4,’22

＜南運９５１＞：中国海軍大運級輸送艦１番艦の艦番号で、艦名は海倉。1992年3月就役。2002年8月、艦番号883陽澄湖（Yangchenghu。洞庭湖、Dongtinghu？）に艦名変更された。参考：月刊世界の艦船3,’10、3,’13、5,’15、中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜南運９５２＞：中国海軍大運級輸送艦２番艦の艦番号で、艦名は不明。1992年8月就役。2002年8月、艦番号884鏡泊湖（Jingbohu）に艦名変更された。参考：月刊世界の艦船3,’10、中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜南運９５３＞：中国海軍南倉型補給艦１番艦南倉（ナンツァンNancang）。1996年6月就役。後に艦番号885青海湖になった。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船1,’04、3,’18

＜南運型＞：南倉型補給艦を参照。

＜南海＞：772（ミサイル艇）または白菊練習機ファミリーまたは野埼（給糧艦）を参照。

＜南海艦隊（中国海軍）＞：中国海軍の艦隊。広州軍区に属し、福建省東山地区（北緯27度あたり）からベトナム国境までの海域と、南沙諸島、西沙諸島を担当する。2013年5月14日、南シナ海で東海艦隊との合同演習を実施。2014年1月20日、駆逐艦２隻と揚陸艦１隻で海南島三亜基地を出港し、1月29日にインド洋に入り、演習を実施して南シナ海に戻った。2016年2月1日、軍区が戦区に改編され、南部戦区に属するようになった。参考：月刊世界の艦船3,’13、月刊軍事研究4,’14、2,’15、朝雲

　＜南海艦隊（１９８９年）＞：東山（北緯23度30分くらい）からベトナム国境まで及び南沙・西沙諸島の沿岸防衛と洋上監視を主任務とする。司令部は湛江、基地は汕頭、広州、海口、楡林、北海、黃埔、南沙諸島、西沙諸島にあり、沿岸警備区９個を有する。潜水艦戦隊２個、護衛艦戦隊２個、機雷戦戦隊１個、両用戦戦隊１個、海兵隊旅団１個からなる。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜南海艦隊（２０１２年）＞：司令部は湛江にある。海南島三亜に駆逐艦支隊、潜水艦第２基地（093型攻撃原潜２隻、094型戦略原潜２隻）、潜水艦支隊（宋型、元型、キロ級）、広東省湛江に駆逐艦支隊、揚陸艦支隊（071級ドック型輸送揚陸艦３隻）、作戦支援支隊、広東省下川島に潜水艦支隊（明型８隻）、広東省上川島に高速艇支隊、海口に高速艇支隊、汕頭水警区に哨戒艇大隊とフリゲート大隊、北海水警区に駆逐艇大隊２個、西沙水警区に哨戒艇中隊が置かれており、南海艦隊航空兵に海航第８師団、海航第９師団、海航独立第７飛行団、陸戦隊として海軍陸戦隊第１旅、第164旅が編成されている。参考：月刊世界の艦船3,’13

　＜南海艦隊（２０１４年）＞：司令部は湛江にある。旗艦は駆逐艦167深圳。隷下作戦部隊は駆逐艦第２支隊（湛江。051型旅大級２隻、051B型１隻、052B型１隻、054A型４隻）、駆逐艦第９支隊（三亜。052B型１隻、052C型２隻、052D型１隻、054A型４隻）、高速艇第26支隊（上川島）、高速艇第11支隊（海口）、作戦支援艦第３支隊（湛江）、揚陸艦第６支隊（湛江。071型３隻）、潜水艦第32支隊（三亜。039型、636型）、潜水艦第52支隊（下川島。035型）、南海艦隊航空兵（海口）、海軍陸戦隊第１・第164旅団（湛江）。南海艦隊航空兵は海軍第８師団（海南島加来基地。J-8DH戦闘機、J-11BS戦闘機、H-6爆撃機）、海軍航空第９師団（陵水基地と楽東自治県の飛行場。J-8DH戦闘機、J-11BS戦闘機、JH-7A戦闘爆撃機）、第３師団（広西桂平基地。H-6D爆撃機、H-6U空中給油機）、レーダー第３旅団からなる。基地組織は広州保障基地（汕頭水警区）、湛江保障基地（北海水警区、南沙巡防区）、楡林保障基地（西沙水警区、沿岸防衛ミサイル第46大隊）、原子力潜水艦第２基地（三亜。093型３隻、094型３隻）。汕頭水警区は哨戒艇大隊とフリゲート第２大隊、北海水警区は駆潜艇大隊、南沙巡防区はフリゲート第１大隊、西沙水警区は哨戒艇大隊を隷下に置く。参考：月刊軍事研究2,’15、3,’15

　＜南海艦隊（２０１５年）＞：東山（北緯23度30分くらい）からベトナム国境までの海域（南沙諸島や西沙諸島を含む）と広州軍区を担当する。司令部は湛江、支援基地は楡林と広州にある。戦略原潜４隻、攻撃原潜２隻、攻撃型潜水艦16隻、ミサイル駆逐艦７隻、ミサイル・フリゲート20隻、コルベット11隻、哨戒艇40隻、ドック型輸送揚陸艦３隻、揚陸艦艇23隻、掃海艦艇９隻を配備する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜南海艦隊（２０１７年）＞：南部戦区の海軍部隊で、司令部は湛江にある。駆逐艦第２支隊（湛江）、駆逐艦第９支隊（三亜）、護衛艦第17支隊（広州）、護衛艦第18支隊（三亜）、護衛艦第19支隊（三亜）、潜艇第32支隊（三亜）、潜艇第72支隊（江門）、登陸艦第６支隊（湛江）、作戦支援艦第３支隊（湛江）などからなる。参考：月刊世界の艦船3,’18

　＜南海艦隊（２０２０年）＞：南部戦区の海軍部隊で、南シナ海の主権確保を主任務とする。戦略原潜６隻、攻撃原潜２隻、通常動力潜水艦13隻、空母17山東、ミサイル駆逐艦12隻、フリゲート12隻、旧型フリゲート２隻、コルベット22隻、ミサイル艇38隻、対機雷戦艦艇16隻、揚陸艦５隻、中・小型水陸両用戦艦艇22隻、早期警戒機飛行隊１個、固定翼哨戒飛行隊１個、中型爆撃機飛行隊１個、艦載戦術攻撃機飛行隊２個（うち練成中１個）、戦闘機飛行隊１個、ヘリ飛行隊１個を保有する。参考：月刊世界の艦船7,’21

＜南海支隊＞：日本陸軍のグアム・ラバウル攻略部隊。昭和16年11月6日、歩兵第144連隊を主力として創設された。昭和17年5月18日、第17軍の隷下に入った。参考：月刊丸6,’01

＜南海丸＞：日本海軍特設艦船。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は連合艦隊補給部隊に所属していた。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜南海レスキュー＞：陸上自衛隊中部方面隊が南海トラフ地震を想定して2013年から毎年行っている大規模災害対処訓練。東海・北陸・近畿・中国・四国２府19県が実施範囲で、自衛隊統合防災演習に合わせて各自治体、警察、消防、在日米軍などとも連携し実施する。参考：MAMOR vol.133

　＜南海レスキュー２６＞：2014年6月1-11日に実施された。参考：朝雲

　＜南海レスキュー２８＞：2016年7月5-9日に実施された。第10師団、第９師団、久居駐屯地業務隊など隊員5500名、在日米陸軍４名、第３海兵遠征軍２名、オーストラリア軍３名、車両700両、航空機10機が参加し、自治体と共に、救援活動、応急復旧、民生支援などの実動訓練を行った。参考：朝雲

　＜南海レスキュー２９＞：第５回で、2017年6月20-23日に実施された。中部方面隊隷下各部隊に第９師団や空自も加え、隊員12000名、車両700両、航空機20機が参加し、初動情報収集、急速部隊展開、警察・消防・高速道路会社などと連携した救助活動、医療活動、電力会社などと連携した給油訓練、通信事業者と連携した通信器材空輸訓練などを行っている。参考：MAMOR vol.133、朝雲

　＜南海レスキュー３０＞：2018年10月13-14日に実施された。参考：朝雲

　＜南海レスキュー０１＞：2020年2月21-23日に実施された。中部方面隊、陸上総隊、東部方面隊、航空学校から隊員7000名、車両800両、航空機20機が参加し、南海トラフ地震対処計画に基づく関係自治体との連携、計画の実効性確認・検証などを行った。参考：朝雲

　＜南海レスキュー０３＞：2022年2月11日に実施された。陸上自衛隊UH-1Jヘリ、海上自衛隊MSC-683つのしま、航空自衛隊第401飛行隊C-130H輸送機、第402飛行隊C-1輸送機、第403飛行隊C-2輸送機、アメリカ空軍第36空輸飛行隊C-130J-30輸送機、国土交通省、海上保安庁、和歌山県、和歌山県警などが参加し、最大震度７の南海トラフ地震発生を想定した訓練を行った。参考：月刊JWings5,’22

＜南華丸＞：小谷汽船貨物船Nankwa maru。元は明治39年に竣工したイギリスのノマディック汽船所属ヴィジゴースで、大正11年に山本汽船商会が購入して南華丸に改称、大正12年に山本汽船に移籍し、昭和10年に小谷杢之助が購入した。垂線間長109.73m、幅15.21m、深さ8.35m、満載吃水6.896m、総トン数4065トン、重量トン数6650トン。主機は三連成レシプロ蒸気機関１基１軸1700馬力、航海速力９ノット、最大速力12ノット。太平洋戦争勃発で日本陸軍の輸送任務に就いた。昭和18年、東海汽船に移籍。昭和19年2月1日、ニューギニアのソロンからハルマヘラ島に向かっていたところ、ハルマヘラ島北東端の東12kmでSS-256ヘイクの雷撃を受け沈没した。参考：月刊世界の艦船4,’18

＜ナンガラ＞：402（潜水艦）を参照。

＜ナンカン＞：833（病院船）を参照。

＜南救５０６＞：863（潜水艦救難艦）を参照。

＜南京＞：131（駆逐艦）または155（ミサイル駆逐艦）を参照。

＜南京基地＞：中国軍航空基地。2550m滑走路と掩体13基を持つ。参考：月刊軍事研究8,’14

＜南京軍区＞：中国軍の大軍区で、戦時には東部軍になる。福建省、江西省、上海警備区などを担当している。台湾侵攻時には主力になると予想される。1955年4月1日に創設された。1985年6月の改編で安徽省、江蘇省、浙江省、江西省、福建省、上海警備区（上海直轄市）が管轄区域となった。2013年11月頃、南京軍区担当空軍（空第８軍）司令部を福州基地から南京基地に移動させたらしい。2016年2月1日、東部戦区に改編された。山東省は北部戦区に移管されている。参考：月刊軍事研究4,’05、5,’15、月刊航空ファン5,’16

　＜南京軍区（１９８９年）＞：上海警備区、江蘇省軍区、浙江省軍区、福建省軍区、江西省軍区、安徽省軍区からなる。集団軍３個、機甲師団１個、歩兵師団11個が配置されている。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜南京軍区（２０１５年）＞：上海警備区、江蘇省軍区、浙江省軍区、福建省軍区、江西省軍区、安徽省軍区からなる。第１集団軍（機甲旅団１個、水陸両用機械化師団１個、機械化歩兵旅団１個、自動車化歩兵旅団１個、航空旅団１個、砲兵旅団１個、多連装ロケット旅団１個、防空旅団１個、工兵連隊１個、電子戦連隊１個）、第12集団軍（特殊部隊旅団１個、機甲旅団１個、機械化歩兵旅団２個、自動車化歩兵旅団１個、砲兵旅団１個、防空旅団１個、工兵連隊１個）、第31集団軍（特殊部隊旅団１個、水陸両用機甲旅団１個、即応自動車化歩兵師団２個、自動車化歩兵旅団１個、航空連隊１個、砲兵旅団１個、防空旅団１個、工兵連隊１個、電子戦連隊１個）、東海艦隊、東海艦隊航空兵第４海軍航空師団（Su-30MK2戦闘機連隊１個、Mi-8/Ka-28/Ka-31ヘリ連隊１個、殲撃10型Ａ戦闘機連隊１個）、同航空兵第６海軍航空師団（殲轟７型戦闘機連隊２個、轟炸６型Ｇ爆撃機連隊１個）、南京軍区空軍第３戦闘機師団（殲撃７型Ｇ戦闘機連隊１個、殲撃10型／10型Ａ／10型Ｓ戦闘機連隊１個、Su-30MKK戦闘機連隊１個）、同空軍第10爆撃機師団（轟炸６型Ｈ爆撃機連隊１個、轟炸６型Ｋ爆撃機連隊１個）、同空軍第14戦闘機師団（殲撃11型戦闘機連隊２個、殲撃７型Ｅ戦闘機連隊１個）、同空軍第26特殊作戦師団（KJ-200/-500/-2000/Y-8T早期警戒機連隊１個、Mi-171/Z-8戦闘捜索救難連隊１個）、第28攻撃師団（殲轟７型Ａ攻撃機連隊２個、強撃５型D/E攻撃機連隊１個）、上海基地（殲撃７型Ｅ／殲撃８型Ｈ／JZ-8F／Su-30MKK戦闘攻撃偵察旅団２個）、地対空ミサイル旅団３個、高射砲旅団１個、独立地対空ミサイル連隊２個が配置されている。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜南京事件（その１）＞：1927年3月、国民革命軍に追われた中国北方軍閥が南京を撤退する際に各国の大使館や公使館を破壊・略奪した事件。更に追撃する国民党軍や南京市民も加わった。中国に進出して100年になるヨーロッパ諸国や、対中21ヵ条を飲ませた日本に対する排外運動を背景に生じたものである。各国領事館の設備や武器弾薬が略奪され、外国人は殺害・暴行された。これに対して米英艦隊が200発ほど艦砲の盲目射撃を行い、漸く鎮圧している。参考：月刊PANZER2,’02

＜南京事件（その２）＞：日華事変を参照。

＜南原＞：781（コルベット）を参照。

＜南遣艦隊（日本海軍）＞：日本海軍の艦隊。昭和16年7月31日、仏印方面警備担当の大本営直轄艦隊として新編された。司令長官は平田昇中将である。10月21日、連合艦隊に編入され、小澤治三郎中将が司令長官となった。10月31日、第９根拠地隊を編入した。12月8日、太平洋戦争開戦時は連合艦隊南方部隊マレー部隊として陸軍第25軍のマレー攻略作戦を支援した。昭和17年1月3日、第１南遣艦隊に改称された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’13増刊、歴史群像4,’16

　＜南遣艦隊（昭和１６年１２月８日、太平洋戦争開戦時）＞：司令長官は小澤治三郎中将。建制上は連合艦隊隷下で、練習巡洋艦香椎、海防艦占守、第９根拠地隊、第11特別根拠地隊、補給部隊（木曽川丸、第五播州丸、第二号春日丸）を隷下に置く。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T、日本海軍艦隊総覧、帝国陸海軍事典

＜南康＞：833（病院船）を参照。

＜軟鋼＞：炭素含有量0.25%以下（0.13-0.20%）の低炭素鋼で、引っ張り強さは１平方ミリメートルあたり40kg。加工はしやすいが防弾能力に欠ける。比重当たりの引っ張り強さ（重量強度比）も木材の3-5割くらいで、軽量かつ強いことが求められる航空機材料としても使いにくい。参考：月刊丸2,’08、図解雑学　船のしくみ、航空用語事典増補改訂版

＜南号作戦＞：太平洋戦争時の昭和20年1月20日に大本営が指示した「燃料並びに重要物資緊急還送作戦の実施に関する陸海軍中央協定」に基づいて実施された、南方（シンガポール）からの石油輸送作戦。タンカーは神機突破輸送隊と命名され、タンカー乗員は油輸送特攻船乗組員と書かれたマークを胸に縫いつけて輸送にあたった。3月末までに11回の作戦でシンガポールから30隻が出港し、７隻（６隻？５隻？）が内地に到着、７万トン（17万キロリットル？）の石油輸送に成功した。昭和20年1月20日、最初のヒ八八Ａ船団が出港。2月22日に出港したヒ九六船団は沖縄海上特攻部隊への給油を行っている。3月5日、最後のヒ八八ｉ船団が出港。参考：月刊軍事研究12,’07、写真集日本の小艦艇、戦時標準船入門

＜南郷茂男＞：日本陸軍エース。大正6年、東京生まれ。昭和14年4月、航空士官学校を卒業し、明野で戦技教育を受け、8月に飛行第33戦隊に赴任した。昭和16年春、航空士官学校教官となった。昭和17年1月、飛行第59戦隊第２中隊長となり、南方に進出。3月2日、ジャワに到着した。昭和18年6月20日、ダーウィン攻撃に参加。7月12日、東部ニューギニアのブーツ基地に移動。昭和19年1月23日、ウエワク迎撃戦で未帰還となり、戦死認定された。4月29日、個人感状が授与され、二階級特進で中佐となった。総撃墜数15機。参考：日本陸軍戦闘機隊

＜南郷茂章＞：なんごうもちふみ。日本海軍エース。大正13年、海軍兵学校に入校し、昭和2年に卒業して艦隊勤務を行い、昭和7年11月に飛行学生を修了してパイロットになった。赤城戦闘機隊、横須賀航空隊に配属され、昭和10年にイギリス大使館付海軍武官補佐官となった。昭和12年10月、日華事変勃発で第13航空隊分隊長となり、中部中国戦線に配置された。12月2日、南京上空で２機を撃墜し、分隊では13機のスコアを挙げ、支那方面艦隊長官から感状を授与された。同月、蒼龍飛行隊長となった。昭和13年夏、第15航空隊飛行隊長となり、安慶に進出。7月18日、南昌上空でグラディエーター戦闘機１機を撃墜した後、敵機と衝突して墜落、戦死した。総撃墜数８機。最終階級は少佐。戦死後は軍神として有名になった。参考：日本海軍戦闘機隊

＜南光丸＞：石原産業海運合資貨物船Nankoh maru。大元は大正5年11月に竣工したイギリスのスチームシップ・アードギャリー社所属アードグレインジで、大正11年に山下汽船が購入して南光丸となり、昭和4年に南洋鑛業公司が購入、昭和5年に南洋鑛業公司が石原産業海運合資に改称されてそちらの所属となった。垂線間長117.35m、幅15.72m、深さ8.84m、満載吃水7.29m、総トン数4714トン、重量トン数7800トン。主機は三連成レシプロ蒸気機関１基１軸2600馬力、航海速力10ノット、最大速力10.5ノット。太平洋戦争中は日本陸軍の輸送を行った。昭和18年6月11日、フィリピンのレガスピから台湾の高雄に向かう途中、台湾南端付近で座礁して沈没した。参考：月刊世界の艦船8,’22

＜南沙海戦＞：1988年3月、ベトナムが実効支配していた南沙諸島赤瓜礁を中国海軍南海艦隊が攻撃し、占領した戦闘。1988年1月21日、中国南海艦隊が南沙諸島周辺のパトロールを開始。1月31日、中国南海艦隊所属ジャンフー級フリゲートから永暑礁に７名が上陸、中国国旗を立てた。中国は更に2月22日からジャンフー�T型フリゲート１隻とジャンナン級フリゲート２隻など13隻を派遣。3月13日、ジャンナン級フリゲートの乗員が赤瓜礁に上陸。これに対してベトナム海軍はポルノクニイＢ級揚陸艦２隻を赤瓜礁に向かわせ、睨み合いとなった。3月14日、ジャンナン級フリゲート２隻が赤瓜礁に到着。0730、ベトナム兵43名が赤瓜礁にベトナム国旗を立てた。これに対して中国も58名を上陸させ、距離100mで両軍が対峙。ベトナム兵が中国兵の前に立てた国旗を中国兵が引き抜いたのをきっかけに銃撃戦となった。艦船も加わって大規模な海戦に発展し、中国フリゲートは100mm連装砲でベトナム揚陸艦１隻を撃沈し、１隻を損傷させ、1050に赤瓜礁のベトナム兵は降伏している。兵士の損害はベトナム側戦死60名、中国側戦死40名。これにより中国が赤瓜礁、永暑礁、華陽礁、東門焦、南薫礁、渚碧島を支配下に収め、以降は軍を常駐させるようになった。台湾は実効支配している南沙諸島太平島に中国艦艇を停泊させ、飲料水や食料を提供していて、2005年には南沙諸島は中国の領土であり、台湾は中国と共同でここを防衛するという黙約を結んでいたという記事を台湾の聯合報紙が伝えている。参考：月刊軍事研究8,’10、月刊航空ファン4,’16

＜南沙諸島＞：Spratly Islands。南シナ海にある岩礁や珊瑚礁の集まりで、810km×900km圏内に島が100、岩礁が300あり、人は住んでおらず、満潮になると海没するものも多い。最も大きいのは太平島で、長さ1.3km、海抜3.8mである。230万トンに及ぶ石油が埋蔵されているとされ、周辺各国が領有権を主張している。中国にとっては原潜基地のある海南島を防衛し、原潜を外洋へと自由に展開させる（とはいっても南シナ海から外洋に出られる水深100m超の海峡は２ヵ所しか無いが）のに重要な地域でもあり、スカボロー礁及び西沙諸島と結ぶ三角地帯は太平洋−インド洋航路を扼し、通信ケーブルが敷設され、水深3000-4000mの南シナ海盆が位置する重要地帯である。アメリカは南シナ海も日米安保条約第６条（極東条項）に含まれると考えているらしく、南沙諸島自体には関与しないが、中国の台頭を踏まえて中国海軍艦艇のバシー海峡経由での太平洋進出ルート監視などを日本に求めてくるかもしれない。1930年頃から日本が新南群島と名付けて実効支配し、1938年には台湾高雄市新南群島という地名を付けた。太平洋戦争後は中国国民党政府が太平島を接収して1150m滑走路を建設し、1951年5月には南ベトナムが領有権を主張した。9月のサンフランシスコ講和条約締結で南沙諸島の領有権を日本が放棄したため、中国、台湾、ベトナムが全域の領有権、フィリピン、マレーシア、ブルネイが一部の領有権を主張するようになった。1970年代後半に海底油田の存在が判明、以降は領有権争いが激化している。中国は国連に九段線という地図を提出、フィリピン・マレーシア・ベトナムの沿岸沿いまで南シナ海全てを自国の領域であるとし、1947年に中華民国政府が作ったので1994年発効の国連海洋法条約は適応されないという無茶な理屈を付けた。1980年代にベトナムのカムラン湾からソ連が撤退すると中国が南沙諸島に進出を開始。1987年4月、中国が、適当な時期に「島」を取り戻す権利がある、と表明。1988年3月、中国とベトナムとの間で南沙海戦が勃発し、中国が渚碧礁／スビ礁、安達礁、東門礁／ヒューズ礁、南薫礁／ガベン礁、赤瓜礁／ジョンソン・サウス礁、永暑礁／ファイアリー・クロス礁、華陽礁／クアテロン礁の実効支配体制を確立、南海艦隊隷下に守備隊を発足させた。1990年、フィリピン海軍が揚陸艦シエラ・マドレをセカンド・トーマス礁（仁愛礁）に座礁させた。以降海兵隊を常駐させている。1992年、中国が領海法を制定し、南沙諸島を自国領土に組み込んだ。1991-92年にフィリピンからアメリカ軍が撤退したことを受け、1995年1月に中国海軍南海艦隊がフィリピンEEZ内にあるミスチーフ礁（中国名は美済礁）に現れ、フィリピン漁船を追放して占領。１ヶ月後には建造物が完成しており、フィリピンは他国から知らされて漸く事態を把握したが、フィリピン海軍には第２次大戦中に就役した中古のフリゲートとコルベットしか無く、何もできなかった。2002年、中国とASEANが南シナ海行動宣言に調印。2004年、中国とフィリピンが共同で海底油田調査を開始。翌2005年にはベトナムも加わったが、３年の調査期間が過ぎると中国は共同歩調を止めて関係国に資源探査活動の中止を迫った。2007年、ベトナムは長沙島の飛行場を整備し、移民の奨励を始めた。2010年現在、ベトナムが29カ所、マレーシアが10カ所、フィリピンが８カ所（パグアサ島など）、中国が７カ所（渚碧礁／スビ礁、安達礁、東門礁／ヒューズ礁、南薫礁／ガベン礁、赤瓜礁／ジョンソン・サウス礁、永暑礁／ファイアリー・クロス礁、華陽礁／クアテロン礁。他に美済礁／ミスチーフ礁をフィリピンと係争）、台湾が２カ所（太平島／イツアバ島など）を制圧している。2011年5月、中国国家海洋局の監視船がトンキン湾周辺海域でベトナム石油探査船のケーブルを切断した。フィリピン軍がフィリピンの主張するEEZ内にあるアミーダグラス環礁に中国艦船が建設資材を運び込むのを発見。7月9日、ブルネイ沖の南シナ海で日米豪海軍共同訓練が行われた。2012年7月21日、中国が南沙諸島、西沙諸島、中沙諸島を纏めて海南省三沙市と命名。２日前の7月19日には共産党中央軍事委員会が三沙市に三沙警備区を設置すると決定している。7月24日、フィリピン海軍哨戒機がパグアサ島（中国名は中業島）から12海里のスービ礁に玉亭型戦車揚陸艦がいるのを発見した。7月25日、フィリピン軍はフィリピンが実効支配しているパグアサ島から５海里の地点に中国海軍フリゲート２隻と中国漁業監視船・民間漁船二十数隻が集結していると発表した。また、渚碧礁に建設されたレーダー施設の写真も公開した。10月1日、フィリピン軍西部コマンド司令官が実効支配するパグアサ島などに２個海兵大隊800名を配備すると発表した。また、1125万ドルかけてパグアサ島滑走路を全天候・昼夜間仕様に改造することも決定した。2013年1月、フィリピンがハーグの国際仲裁裁判所に対し、国連海洋法条約違反などとして中国を提訴した。12月、中国が実効支配する島礁で大規模な埋め立て工事を開始。2014年、中国が華陽礁で大規模な造成工事を開始。南薫礁の真ん中には300m×250mの陸地を作った。5月、台湾国防部とフィリピン政府が中国による赤瓜礁（英名ジョンソン南礁、比名マビニ礁）での大規模埋め立て工事を報じた。2500-3500m級滑走路２本を持つ航空基地（H-6爆撃機運用可）や、5000トン／10000トン／50000トン級岸壁・埠頭１基ずつに修理施設などを含む軍港施設を作るらしい。8月19日、海南島沖の公海上を飛行していたアメリカ海軍P-8A哨戒機に中国空軍J-11戦闘機（J-11BH？）が最短距離20フィート（6.1m）まで異常接近する事態が発生した。9月末、台湾国家安全局が、華陽礁で中国による造成工事が進み、面積が180倍の18ヘクタールになっていると発表した。10月20日、新華社通信が、埋め立て工事により永暑礁（ファイアリー・クロス礁）の面積が0.9平方キロメートルになったと報道。太平島よりも大きくなり、中国は永暑島に改称、5000トン級の海軍艦艇が停泊できる埠頭や、ヘリポートを建設中で、レーダー、ELINT施設、燃料タンクを既に設置している。11月21日、ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリーが永暑島の衛星画像を公開。3000m×200-300mの人工島や空母が接岸できる規模の軍港が作られていた。

2015年1月6日、中国海南省三沙市が南沙諸島に人民武装部を発足させたと宣言。1月下旬、第７艦隊司令官が海自の南シナ海における哨戒活動参加への期待感を示した。1月24日、東門礁に75000平方メートルの人工島が建設されていると判明した。1月下旬から中国が美済礁／ミスチーフ礁の浚渫作業を本格的に開始。2月4日、中谷防衛大臣とベトナム国防次官兼海軍司令官が防衛省で会談し、南シナ海における海洋安全保障分野での協力強化で一致した。3月18日、フィリピンがハーグの常設仲裁裁判所に追加の埋め立て証拠書類を提出。3月23日にエアバス・ディフェンス・アンド・スペースが撮影した衛星画像で、永暑島に3000m級滑走路の建設が開始されていることが判明した。更に空母が接岸できる軍港も作っている。3月31日、アメリカ太平洋軍司令官ハリス大将がオーストラリアのキャンベラで講演し、中国は南沙諸島に砂の万里の長城を築いていると批判した。5月30日、アメリカのカーター国防長官が中国による大規模埋め立てを国際ルール・規範の逸脱であるとして名指しで批判し、即時停止を求めた。6月5日、渚碧礁／スビ礁に2000m以上の新滑走路が建設されているとアメリカの戦略国際問題研究所が発表。6月12日、来日したアメリカ太平洋軍司令官ハリス大将が、南シナ海は公海であり、主権は規範や国際法の下に築かれねばならないと発言。6月16日、中国外務省が埋め立て作業を近く完了させると発表。7月2日、アメリカの戦略国際問題研究所が永暑島の3000m級滑走路がほぼ完成していると発表した。誘導路、レーダー、衛星アンテナも設置されている。8月6日、中国が渚碧礁に滑走路（3250m）を建設していることが判明。8月20日、アメリカ国防総省がアジア太平洋海洋安全保障戦略を公表し、6月までに中国が埋め立てた範囲は2900エーカー（11.7平方キロメートル）以上に及んでいるとし、急ピッチの拡大を牽制した。9月3日に撮影された衛星画像で、渚碧礁／スビ礁に3300m級滑走路の建設が進められていることが判明した。9月8日に撮影された衛星画像から、アメリカの戦略国際問題研究所は美済礁／ミスチーフ礁でも飛行場工事（滑走路長2644m）が行われていると発表した。同月の米中首脳会談で習近平国家主席はオバマ大統領に人工島を軍事利用しないと延べたが、10月に中国海軍が永興島に殲撃11BH戦闘機を展開。10月27日、アメリカ海軍が航行の自由作戦を開始。中国が埋め立てで建設した人工島は領土とは認められないとし、DDG-82ラッセンでスービ礁／渚碧礁の12海里以内を航行した。中国海軍ミサイル駆逐艦170蘭州、フリゲート533台州などが追跡している。10月29日、アメリカ海軍リチャードソン作戦部長と中国海軍呉勝利司令員がテレビ電話で会談した。11月2日、ハリス太平洋軍司令官が中国を訪問し、中央軍委副主席や総参謀長と会談した。11月3日、ADMMプラスでカーター国防長官と常万全国防部長が会談。常国防部長は南シナ海を中国の核心的利益とし、域外国の関与を認めないと主張、カーター国防長官は南シナ海でアメリカは数十年活動しており、埋め立てと軍事化を新規に進めている域外国は中国の方だとした。11月5日、カーター国防長官がCVN-71セオドア・ルーズヴェルトを視察し、中国に多くの懸念を持っていると述べた。11月7日、シンガポールを訪問した習近平国家主席が大学の講演で南沙諸島は古来から中国の領土であると主張した。11月8-9日、アメリカ空軍B-52爆撃機２機が航行の自由作戦に参加し、島嶼から15海里以上離れた公海上を飛行した。中国地上管制官から２回警告を受けている。11月20日、中国海軍が周辺海域で北海・東海・南海艦隊の合同対抗演習を実施。12月10日、アメリカ空軍B-52爆撃機２機が中国人工島12海里以内を飛行。中国は領空侵犯であると抗議した。

2016年1月2日、中国が永暑島／ファイアリー・クロス礁の3000m級滑走路に民間機２機を離着陸させ、中国外交部が永暑島に空港を開設したと発表した。ベトナムが抗議している。1月6日、永暑島／ファイアリー・クロス礁の滑走路に中国政府がチャーターした民間機２機が飛来した。同日公表された国際民間航空機関の航空図にも三沙永暑空港として記載されていたが、ベトナム政府が抗議して取り消されている。2月15-16日、カリフォルニアでASEAN諸国首脳会議が行われているタイミングで中国軍が永興島にHQ-9地対空ミサイル中隊（２個大隊ランチャー８基？）を配備。2月23日、中国外相がワシントンを訪問しているタイミングで中国軍が永興島に殲撃11戦闘機とJH-7戦闘攻撃機を展開。3月、アメリカとフィリピンが南シナ海で共同パトロールを実施。3月14日、中国中央軍事委員会機関紙が赤瓜礁に空港（2000m級滑走路）が完成したと報じた。3月31日、米中首脳会談で南シナ海問題を話し合ったが、物別れに終わった。4月、アメリカとフィリピンが南シナ海で共同パトロールを実施。永興島にHQ-9地対空ミサイルランチャー４基が配備された。4月9-16日にバリカタン16演習に参加したアメリカ空軍第51戦闘航空団第25戦闘飛行隊所属A-10C攻撃機のうち５機がクラーク空軍基地に止まり、4月19日からスカボロー礁周辺の警戒飛行を開始。4月15日、中国中央軍事委員会副主席が永暑礁を訪問。5月17日、香港南方の南シナ海上空でアメリカ海軍EP-3電子偵察機に中国軍殲撃11戦闘機２機が距離15mまで接近したため、EP-3が緊急回避行動をとった。アメリカと中国は互いに非難している。6月4日、イギリス戦略研究所アジア安全保障会議でアメリカ国務長官が中国による南沙諸島の軍事拠点化を批判した。7月10日、中国がウッディー島に配備していたHQ-9地対空ミサイル大隊を072A型揚陸艦で撤収させた。常駐設備が未だ完成していないとみられる。7月12日、ハーグ国際仲裁裁判所が、南シナ海ほぼ全域を主権範囲内とする中国の主張には法的根拠が無く国際法違反であるというフィリピンの訴えを、全面的に認める判決を出した。九段線に国際法上の根拠は無く、中国が埋め立てたのは島で無く岩か低潮高地で、EEZも存在しないとしている。中国は判決を批判し、これを無視した行動を取り続けている。7月13日、南方航空公司と海南航空公司の民間航空機がミスチーフ礁とスビ礁の滑走路に着陸。7月17日、中国の海軍司令員がアメリカ海軍作戦部長と北京で会談し、埋め立てを途中で止めたり、軍備を解いて無防備にしたりすることは絶対に無いと述べた。7月18日、中国空軍が南シナ海で定期空中哨戒を実施していると発表。12月15日、フィリピンのスービック湾北西50海里の南シナ海公海上でT-AGS-62ボウディッチが観測用無人潜水艇LBSグライダーシステム２基を回収しようとした際、追尾していた中国海軍大浪型（Dalang型）潜水艦救難艦が小型ボートを降ろしてUUV１基をアメリカ艦から450m先で略奪した。ボウディッチは船舶無線で返還を求めたが、中国側は無視。12月19日になってほぼ同じ場所でDDG-89マスティンに返還している。年末、中国が長興礁で軍事施設の建設をほぼ完了。戦闘機用格納庫16基、ヘリ格納庫４基、Y-8格納庫５基、弾薬庫、燃料タンクなどを建造し、殲撃11B戦闘機を配備した。

2017年2月8日、スカボロー礁付近を飛行していたアメリカ海軍EP-3E電子偵察機が中国軍機の異常接近を受けた。4月14日、渚碧礁に戦闘機用格納庫24基、大型格納庫４基、円周状に配置された大型レーダー／ELINT施設などが確認された。5月24日、DDG-105デューイがミスチーフ環礁／美済礁の12海里内を航行した。これがトランプ政権下で初の南沙諸島での航行の自由作戦である。6月、中国海軍が南沙巡防区を南沙水警区に格上げした。7月2日、DDG-63ステザムが航行の自由作戦の一環として南沙諸島トリトン島近海を航行した。中国はDDG-63ステザムが領海内に侵入したため、駆逐艦、フリゲート、掃海艇１隻ずつと殲撃11B戦闘機２機により警告を行ったと発表している。10-12月、中国が永暑礁に高周波レーダーとみられる施設を設置。

2018年4月18日、中国がミスチーフ環礁／美済礁やファイアリー・クロス環礁／永暑礁にECM装置を配備。

2020年4月、中国が南沙諸島及び周辺海域を南沙区として行政区に編入。7月13日、アメリカのポンペイオ国務長官が、中国による南シナ海ほぼ全域の海洋権益の主張は完全に違法であるという声明を発表した。7月23日、オーストラリア政府が国連事務総長に中国の南シナ海での領有権や海洋権益の主張には法的根拠が無いとする書簡を送った。11月30日、中国海軍がファイアリー・クロス環礁／永暑礁で病院船南医13の就役式典を実施。

2023年10月18日、南シナ海や東シナ海上空の国際空域で、中国空軍機によるアメリカ空海軍機や同盟国軍機への異常接近が多発（２年間で180件以上）していると、アメリカ国防総省が非難した。10月24日夜、南シナ海上空を飛行していたアメリカ空軍B-52H爆撃機に中国空軍殲撃11型戦闘機が最小10フィートまで近接する危険な飛行を行った。

参考：月刊軍事研究8,’10、1,’15、1,’13、5,’13、3,’15、5,’15、7,’15、9,'15、11,'15、12,’15、1,’16、3,’16、6,’16、7,’16、8,’16、12,’16、1,’17、4,’17、12,’17、4,’18、10,’18、月刊世界の艦船10,’16、9,’11、3,’10、1,’15、1,’16、2,'16、5,’16、3,’17、2,’19、3,'21、1,'24、月刊JWings11,’14、1,'16、月刊航空ファン4,’16、5,’16、6,’16、7,’16、8,’16、9,’16、朝雲

＜南沙水警区＞：中国海軍の水警区。2017年6月、南沙巡防区から格上げされて新編された。参考：月刊世界の艦船2,’19

＜ナンサッチ＞：Z-38（駆逐艦）を参照。

＜南山＞：晴嵐改（攻撃機）を参照。

＜ナンシー＞：A202（曳船）を参照。

＜ナンシールー＞：JKC-135A（ミサイル観測機）を参照。

＜南充＞：557（コルベット）を参照。

＜南昌＞：101（055型ミサイル駆逐艦）または163（旅大�T型駆逐艦）を参照。

＜南昌向塘基地＞：中国軍航空基地。2550m滑走路、シェルター24基、掩体17基を持つ。参考：月刊軍事研究8,’14

＜ナンズモンド＞：ID-1395（特設運送船）を参照。

＜ナンスモンド・カウンティ＞：LST-1064（揚陸艦）を参照。

＜南清艦隊＞：日本海軍の艦隊。明治38年12月20日に新編された。トップは司令長官でなく司令官である。明治41年12月24日、第３艦隊に改編された。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊、日本海軍艦隊総覧

＜南西アジア従軍章（アメリカ陸軍）＞：アメリカ陸軍の従軍章South West Asia Service Medal（SWASM）。1990年以降、デザート・シールド作戦またはデザート・ストーム作戦、1995年までの停戦監視作戦に従軍した将兵に授与される。参考：コンバットマガジン7,’06

＜南西警備隊＞：陸上自衛隊が石垣島に新編する予定の警備隊。参考：朝雲

＜南西航空音楽隊＞：航空自衛隊の音楽隊。1985年1月29日（1986年？）、南西航空混成団隷下に那覇基地で新編された。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。2018年5月20日、那覇市のなんみん祭で演奏会を実施。実行委員会から感謝状が贈呈された。2019年3月2日、沖縄コンベンションセンターで定期演奏会を実施。参考：航空中央音楽隊ホームページ、MAMOR vol.52、vol.108、月刊JWings8,’14、朝雲

　＜南西航空音楽隊（２０１５年）＞：南西航空混成団隷下で、那覇基地に置かれている。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊航空ファン4,’16

＜南西航空警戒管制隊＞：航空自衛隊の航空警戒管制隊。1973年10月16日、那覇基地で新編された。1978年10月、奄美通信隊が西部航空警戒管制団から異動してきた。1992年7月27日から8月7日、コープ・ノース92-4に参加。2008年12月16日、スクランブル指令2000回達成で統合幕僚長から２級賞状を授与された。2010年8月4日、平成22年度後方競技会（通信・ラッパ吹奏部門）を実施。通信部門は南西防空管制群、ラッパ部門は第53警戒隊が最優秀賞を受賞した。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。9月8日、第４移動警戒隊が炊事車による野外炊飯訓練を実施し、鶏の唐揚げなどを作って南西航空混成団副司令らに振る舞った。2013年4月4-5日、日米共同訓練に参加。7月5-20日、那覇基地と周辺空域で日米共同空中給油訓練に参加。2014年4月20日、防衛大臣から一級賞状を授与された。2017年7月1日、6月29日、緊急発進指令累積5000回の功績で、防衛大臣から一級賞状が授与された。南西航空警戒管制団に改編された。参考：MAMOR vol.52、朝雲、月刊JWings6,’13、8,’14、9,’17、月刊航空ファン11,’92、那覇基地ホームページ、航空自衛隊パーフェクトガイド2015、奄美大島分屯基地ホームページ

＜南西航空警戒管制隊（２０１０年）＞：南西航空混成団隷下で、那覇基地に置かれている。隷下に第53警戒隊（宮古島、J/FPS-2）、第54警戒隊（久米島、J/FPS-4）、第55警戒隊（沖永良部島、AN/FPS-20）、第56警戒群（与座岳、J/FPS-5）、第４移動警戒隊（那覇）、奄美通信隊（奄美大島）を置く。参考：月刊航空ファン4,’10、月刊軍事研究6,’10

＜南西航空警戒管制隊（２０１５年）＞：南西航空混成団隷下で、司令部は那覇基地にある。南西防空管制群、整備隊、第53警戒隊、第54警戒隊、第55警戒隊、第56警戒群、第４移動警戒隊、奄美通信隊を隷下に置く。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜南西航空警戒管制団＞：航空自衛隊の航空警戒管制団。2017年7月1日、南西航空警戒管制隊から改編されて那覇基地で創設され、南西航空方面隊の隷下に入った。2018年7月5-8日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。2019年2月22日と2月25日から3月1日、平成30年度日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練に参加。2020年2月24-28日、令和元年度日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練に参加。2021年2月22-26日、令和2年度日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練に参加。2022年2月15-17日、沖縄県那覇南東の太平洋上で日米共同訓練に参加。3月4日、沖縄県那覇北西の東シナ海上空で日米共同訓練に参加。6月22日、那覇南方の太平洋上でアメリカ空軍第34爆撃飛行隊B-1B爆撃機２機との共同訓練（要撃戦闘訓練）に参加。7月6日と7月11-12日、日本海・太平洋・東シナ海上空で、アメリカ空海軍との共同訓練に参加。8月4日、沖縄周辺で日米共同訓練に参加。8月9日、沖縄周辺で日米共同訓練に参加。9月28日、沖縄周辺空域で日米共同訓練に参加。10月13日、沖縄周辺空域で日米共同訓練に参加。第９航空団と共に、アメリカ空軍第18航空団F-15C戦闘機２機と、各種戦術訓練を行った。10月18日、沖縄周辺空域で日米共同訓練に参加。第９航空団と共に、アメリカ空軍第18航空団F-15C戦闘機６機と、各種戦術訓練を行った。11月29日、沖縄市周辺空域で日米共同訓練に参加。第９航空団F-15戦闘機４機と共に、アメリカ空軍第３航空団F-22A戦闘機２機、第18航空団KC-135空中給油輸送機１機、アメリカ海軍CVW-5所属EA-18G電子戦機２機、アメリカ海兵隊第１海兵航空団F-35B戦闘機４機と、各種戦術訓練を行った。12月14日、沖縄周辺空域で日米共同訓練に参加。第９航空団F-15戦闘機４機と共に、アメリカ空軍第18航空団F-15C戦闘機１機、同KC-135空中給油輸送機２機、アメリカ海軍CVW-5所属EA-18G電子戦機２機、アメリカ海兵隊第１海兵航空団F-35B戦闘機２機と、各種戦術訓練を行った。2023年1月10日、沖縄周辺空域で日米共同訓練に参加。第９航空団F-15戦闘機２機と共に、アメリカ空軍第28爆撃航空団B-1B爆撃機２機と、各種戦術訓練を行った。1月19日、沖縄周辺空域で日米共同訓練に参加。第８航空団F-2戦闘機３機、第９航空団F-15戦闘機12機、警戒航空団E-767早期警戒管制機１機と共に、アメリカ空軍第18航空団F-15戦闘機10機、KC-135空中給油輸送機１機、E-3早期警戒管制機１機、HH-60救難ヘリ２機、アメリカ海軍VP-10所属P-8哨戒機１機と、各種戦術訓練を行った。3月14日、日米共同訓練に参加。第９航空団F-15戦闘機４機と共に、アメリカ空軍F-22戦闘機２機、F-16戦闘機４機、KC-135空中給油輸送機１機と、沖縄周辺空域で各種戦術訓練を行った。5月16日、沖縄周辺空域で日米共同訓練に参加。第９航空団F-15戦闘機８機、警戒航空団E-2C早期警戒機１機と共に、アメリカ空軍F-15E戦闘機６機、KC-135空中給油輸送機２機、アメリカ海軍F/A-18戦闘機４機、EA-18G電子戦機２機、E-2C早期警戒機１機、アメリカ海兵隊F-35B戦闘機４機と、各種戦術訓練を行った。6月7-10日、沖縄東方海空域でアメリカ主催大規模広域訓練LSGE23の一環として日米仏共同訓練Multi Big-Deck Eventに参加。第９航空団F-15戦闘機４機と共に、DDH-183いずも、DD-106さみだれ、アメリカ空軍B-52H爆撃機、アメリカ海軍CVN-68ニミッツ、CVN-76ロナルド・レーガン、CG-52バンカーヒル、CG-54アンティータム、CG-62ロバート・スモールズ、DDG-73ディケイター、DDG-93チャンフーン、DDG-108ウェイン・Ｅ・メイヤー、DDG-115ラファエル・ペラルタ、フランス海軍D-657ロレーヌと、各種戦術訓練（対潜戦、対空戦、対水上戦、LINKEXなど）及びPHOTOEXを行った。6月28日、沖縄周辺空域で日米共同訓練を実施。第９航空団F-15戦闘機４機と共に、アメリカ空軍F-35A戦闘機４機、B-52H爆撃機２機、KC-135空中給油輸送機１機と、各種戦術訓練を行った。6月30日、沖縄周辺空域で日米共同訓練に参加。第９航空団F-15戦闘機２機と共にアメリカ空軍B-52H爆撃機２機と各種戦術訓練を行った。8月10日、沖縄周辺空域で日米共同訓練を実施。第９航空団F-15戦闘機２機と共にB-52H爆撃機と各種戦術訓練を行った。10月6日、茨城県東方の太平洋上及び沖縄周辺で日米共同訓練に参加。第７航空団F-2戦闘機２機、第９航空団F-15戦闘機４機、中部航空警戒管制団と共に、アメリカ空軍B-52H爆撃機２機、F-35A戦闘機４機、F-15E戦闘機４機、アメリカ海兵隊F-35B戦闘機４機と、各種戦術訓練を行った。10月17日、日本海上と沖縄周辺で日米共同訓練に参加。第２航空団F-15戦闘機４機、第６航空団F-15戦闘機４機、第９航空団F-15戦闘機４機、北部航空警戒管制団、中部航空警戒管制団と共に、アメリカ空軍B-52H爆撃機２機、F-35A戦闘機６機、KC-135空中給油輸送機１機と、各種戦術訓練を行った。11月7日、沖縄周辺で日米共同訓練に参加。第９航空団F-15戦闘機４機と共に、アメリカ空軍B-52H爆撃機２機、KC-135空中給油輸送機２機、KC-46A空中給油輸送機２機、アメリカ海軍F-35C戦闘機４機、F/A-18戦闘機12機、EA-18G電子戦機２機、アメリカ海兵隊F-35B戦闘機４機と、各種戦術訓練を行った。12月12日と15日、沖縄周辺で日米共同訓練に参加。第９航空団F-15戦闘機８機と共に、アメリカ空軍F-35A戦闘機６機、アメリカ海軍EA-18G電子戦機６機、アメリカ海兵隊F-35B戦闘機５機、KC-130空中給油輸送機２機と、各種戦術訓練を行った。2024年1月17日と19日、沖縄周辺区区域で日米共同訓練に参加。第９航空団F-15戦闘機27機、警戒航空団E-767早期警戒管制機１機・E-2C早期警戒機２機、第３輸送航空隊KC-46A空中給油輸送機２機と共に、アメリカ空軍F-35A戦闘機10機と、各種戦術訓練を行った。参考：月刊JWings9,’17、5,’19、5,'22、9,'22、10,'22、11,'22、12,'22、1,'23、2,'23、3,'23、4,'23、5'23、7,'23、8,'23、9,'23、11,'23、1,'24、3,'24、4,'24、朝雲

　＜南西航空警戒管制団（２０１７年７月１日新編時）＞：南西航空方面隊隷下で、那覇基地に置かれている。南西防空管制群、第56警戒群、第53警戒隊、第54警戒隊、第55警戒隊、第４移動警戒隊、奄美通信隊からなる。参考：月刊航空ファン9,’17

　＜南西航空警戒管制団（２０２０年）＞：南西航空方面隊隷下で、那覇基地に置かれている。参考：月刊JWings6,’20

＜南西航空混成団＞：航空自衛隊の航空混成団。沖縄の返還に伴い1973年10月16日に那覇基地で新編された。1985年1月29日、南西航空音楽隊が新編された。1992年7月27日から8月7日、コープ・ノース92-4に参加。2010年10月21日、奄美大島豪雨に対する鹿児島県知事の災害派遣要請を受け、通信支援を実施した。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に司令部が参加。3月25日、災害派遣要請に基づく海上保安本部業務への貢献を評価され、第11管区海上保安本部から感謝状を授与された。9月2日、平成23年度沖縄県総合防災訓練に参加。2013年5月22-27日、奄美大島で鹿児島県総合防災訓練に参加。8月23日、那覇駐屯地で県内防災関係機関との合同防災図上訓練に参加。2016年1月24-25日の九州・中国地方寒波に対する災害派遣に参加。1月31日、第83航空隊が廃止され、第９航空団が新編された。2017年7月1日、南西航空方面隊に改編された。参考：月刊JWings1,’04、9,’17、朝雲、月刊軍事研究11,’11、1,’15、月刊航空ファン11,’92、1,’15、4,'16、MAMOR vol.52

　＜南西航空混成団（１９７３年１０月１６日新編時）＞：隊員数2940名。南西航空混成団司令部、第83航空隊、南西航空警戒管制隊、第５高射群、那覇基地隊、南西航空施設隊を隷下に置く。参考：朝雲

　＜南西航空混成団（１９８０年代前半）＞：南西航空混成団司令部、第83航空隊、南西航空警戒管制隊、第５高射群、那覇基地隊などを隷下に置く。参考：日本の戦力、自衛隊装備カタログ1981

　＜南西航空混成団（２００７年度）＞：第83航空隊、南西航空警戒管制隊、第５高射群、南西航空施設隊、南西航空音楽隊などを隷下に置く。参考：月刊JWings6,’07

　＜南西航空混成団（２０１０年）＞：航空総隊隷下で、司令部は那覇基地にある。第83航空隊、南西航空警戒管制隊、第５高射群、南西航空施設隊、南西航空音楽隊などを隷下に置く。参考：月刊航空ファン4,’10

　＜南西航空混成団（２０１５年）＞：航空総隊隷下で、司令部は那覇基地にある。第83航空隊、南西航空警戒管制隊、第５高射群、南西航空施設隊、南西航空音楽隊などを隷下に置く。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜南西航空施設隊＞：航空自衛隊の航空施設隊。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。2017年7月1日、南西航空方面隊の隷下に移った。2020年7月1日、隊員自主募集の功績で、丸茂空幕長から第５級賞状を授与された。2021年7月1日、令和2年度隊員自主募集の功績で、司令部が井筒空幕長から第５級賞状を授与された。参考：MAMOR vol.52、月刊JWings8,’14、朝雲

　＜南西航空施設隊（２０１５年）＞：南西航空混成団隷下で、那覇基地に置かれている。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜南西航空方面隊＞：航空自衛隊の航空方面隊。2017年7月1日、南西航空混成団から改編されて航空総隊隷下に那覇基地で創設された。那覇基地での新編式典中にもF-15戦闘機がスクランブル発進している。11月9-15日、鹿児島県徳之島空港で航空機展開訓練に参加。12月15日、嘉手納基地体育館で日米幹部相互学習交流を実施。南西航空方面隊幹部と在沖縄米４軍士官に加え、陸自第15旅団と海自第５航空群の幹部も加わり、ドッジボール総当たり戦などで交流を深めた。2018年7月5日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。8月10日、服務スローガン「あいさつ　礼節　身だしなみ　ひいてはそれが抑止力」及び「凜として　美ら島守る　南西空」を決定。9月25-28日、アメリカ第18航空団と嘉手納基地で日米ガイドラインに基づく同盟調整メカニズムの協議を行い、平時から有事までの運用面における調整要領について意見交換した。2019年4月19日、沖縄県宮古島市の海岸に漂着した油状物体除去の災害派遣に司令部が参加。7月23日、総務課渉外班長以下５名がアメリカ海兵隊太平洋基地通信戦略運用部広報ワークショップに参加。8月2日と5日、司令部、第９航空団、那覇病院の新採用者４名に新任事務官等研修を実施。9月26日、空上げをテーマに調理競技会を実施。第19高射隊が優勝した。2020年6月4日、司令部医務官と自衛隊那覇病院長以下隊員11名が在日米海兵隊キャンプ・フォスターの在沖米海軍新型コロナ統合対策本部と在沖海軍病院を研修した。2021年2月22-26日、令和2年度日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練に参加。7月1日、令和2年度隊員自主募集の功績で、井筒空幕長から第３級賞状を授与された。2022年5月23日、南西航空方面隊司令官がオーストラリア空軍副本部長メレディス少将と那覇基地で会談した。2023年3月16日、第５高射群が南西高射群に改編された。参考：月刊航空ファン9,’17、月刊JWings9,’17、6,'23、MAMOR vol.141、vol.150、朝雲

　＜南西航空方面隊（２０１７年７月１日新編時）＞：航空総隊隷下で、司令部は那覇基地にある。隷下に第９航空団、南西航空警戒管制団、第５高射群、南西航空施設隊、南西航空音楽隊を置く。参考：月刊航空ファン9,’17

　＜南西航空方面隊（２０２０年）＞：航空総隊隷下で、司令部は那覇基地にある。第９航空団、南西航空警戒管制団、第５高射群などを隷下に置く。参考：月刊JWings6,’20

＜南西高射群＞：航空自衛隊の高射群。2023年3月16日、第５高射群から改編されて南西航空方面隊隷下に那覇基地で新編された。参考：月刊JWings6,’23

＜南西支援飛行班＞：航空自衛隊の支援飛行班。1972年9月25日に新編され、T-33A練習機が配備された。1980年、B-65連絡機の配備を開始。1984年4月3日、飛行無事故１万時間を達成。1992年4月13日、飛行無事故２万時間を達成。1993年からT-4練習機が配備された。1999年3月31日、B-65連絡機が退役した。2000年2月23日、飛行無事故３万時間を達成。2010年8月24日、飛行無事故４万時間を達成。2011年1月6日、初飛行訓練を実施。2016年1月31日、第９航空団の隷下に移った。参考：月刊JWings12,’10、2,'23、朝雲

　＜南西支援飛行班（２０１５年）＞：第83航空隊隷下で、那覇基地に置かれている。T-4練習機を装備する。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊航空ファン4,’16

　＜南西支援飛行班（２０２０年）＞：第９航空団隷下で、那覇基地に置かれている。参考：月刊JWings6,’20

＜南西部戦略方面（ソ連軍、１９８９年）＞：司令部はウクライナのベルツイにある。南部軍集団、キエフ軍管区、オデッサ軍管区からなり、戦車師団10個、自動車化狙撃師団18個、空挺師団１個、砲兵師団３個、空中強襲旅団２個を置き、主力戦車8400両、火砲／迫撃砲／多連装ロケット発射機7200門、フロッグ／9K79地対地ミサイル112基、スカッド地対地ミサイル114基、武装ヘリ190機、その他ヘリ160機、作戦機645機を配備する。独自に１個航空軍（Su-24戦闘機180機）を保有する。戦時に動員を行い、ハンガリーの軍団３個とブルガリア・ルーマニアの戦車師団３個・自動車化狙撃師団16個を加えれば、諸兵科連合５個軍からなる方面軍を４個編成できる。戦略兵力としてUR-100N大陸間弾道ミサイル90基、Il-20/-22電子情報収集機５機、Su-25/MiG-25戦闘飛行連隊３個75機、S-75/S-125/S-200/S-300地対空ミサイルサイト120ヵ所があるが、これらは軍中央の統制下にある。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜南西方面艦隊（日本海軍）＞：日本海軍の艦隊。昭和17年4月10日にマニラで編成された。司令長官は高橋伊望中将（第２南遣艦隊と兼務）である。隷下に第１海上護衛隊が新編され、第１南遣艦隊、第２南遣艦隊、第３南遣艦隊、足柄も編入された。インド洋方面の敵艦隊攻撃と海上交通破壊作戦を主任務とする。7月8日、足柄が旗艦となった。昭和18年7月1日、隷下に第331航空隊が編成された。9月20日、足柄が第16戦隊に転出した。11月30日、第４南遣艦隊が新編された。昭和19年3月25日、第９艦隊が編入された。4月1日から5月3日、古賀長官の殉職により、本艦隊司令長官の高須四郎大将が連合艦隊の指揮を執った。7月10日、第９艦隊が解隊された。10月20日、比島沖海戦に参加（第21戦隊、第１水雷戦隊）。その後は陸軍部隊をフィリピンに送り込むのが主任務となった。12月末、ミンドロ島サンホセ泊地夜襲作戦を実施。これが最後の海上作戦となった。昭和20年2月、第１南遣艦隊が第10方面艦隊に転出した。3月、第４南遣艦隊が解隊された。5月、第２南遣艦隊が第10方面艦隊に転出した。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍戦闘機隊、月刊世界の艦船6,’09、12,’10、9,’13増刊、比島決戦

　＜南西方面艦隊（昭和１９年８月）＞：連合艦隊隷下で、司令長官は三川軍一中将。第１航空艦隊、第１南遣艦隊、第２南遣艦隊、第３南遣艦隊、第４南遣艦隊、第13航空艦隊を隷下に置く。参考：比島決戦

＜難窃通信機＞：日本陸軍の通信機。大正12年5月に制式化された。参考：工兵入門

＜南倉＞：南運953（補給艦）を参照。

＜南倉型補給艦＞：中国海軍補給艦ナンツァン（Nancang）型。ウクライナ製の民間タンカーを1993年に購入し、補給艦に艤装したものである。後部にヘリ格納庫とヘリ甲板を持ち、VERTREPが可能。補給ポストは門型で、補給ステーションは液体貨物４カ所、ドライカーゴ２カ所。全長178.9m（188.9m？）、全幅25.3m、吃水11m、満載排水量37594トン。主機はディーゼル、出力11600馬力、１軸推進、速力16ノット。Zhi-8ヘリ１機の運用が可能。補給用燃料搭載量23000トン。南運953南倉（後に艦番号885青海湖）が1996年に就役した。2003年に908型／南運型（福蘇型？）と改称された。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’19、6,’14、3,’18、4,’21、4,’22、5,’23

＜南測４２９＞：中国海軍639型測量艦の艦番号Nance429。2011年進水、2012年1月就役。参考：月刊世界の艦船5,’12

＜南測４３０＞：中国海軍639型測量艦の艦番号Nance430。参考：月刊世界の艦船12,’14

＜南拖１８１＞：中国海軍北拖721型救難曳船の艦番号Nantuo181。2008年就役。参考：月刊世界の艦船9,’09

＜南拖１８９＞：中国海軍北拖721型救難曳船の艦番号Nantio189。2011年1月3日進水、2012年1月13日就役、南海艦隊に配備された。参考：月刊世界の艦船6,’12

＜ナンタケット＞：LCS-27（沿海戦闘艦）を参照。

＜ナンチャン＞：163（駆逐艦）を参照。

＜南調４１１＞：中国の測量艦の艦番号。2004年7月6日、沖ノ鳥島の西200kmを航行するのを第５航空群P-3C哨戒機が確認した。参考：月刊世界の艦船3,’05

＜ナンチン＞：131（駆逐艦）を参照。

＜ナンツァン＞：南運953（補給艦）を参照。

＜ナンツァン型＞：南倉型（補給艦）を参照。

＜南通＞：511（053H型フリゲート）または533（054A型フリゲート）または601（054A型フリゲート）を参照。

＜ナンディミスラ＞：スリランカ海軍ナンディミスラ級ミサイル艇Nandimithra。2013年5月22日、スリランカ東方海域でソマリア海賊対処帰りのDD-104きりさめ、DD-114すずなみと親善訓練を実施。2014年4月27日、スリランカ西方海域でソマリア海賊対処帰りのDD-106さみだれ、DD-113さざなみと親善訓練を実施。2017年7月23日、哨戒艇P620サユラと共に、スリランカ周辺海域でDDH-183いずも、DD-113さざなみと親善訓練（捜索救難など）を実施。参考：月刊世界の艦船8,’14、10,’17、朝雲

＜ナンディミスラ級＞：スリランカ海軍ミサイル艇Nandimithra級。イスラエル製サール４級ミサイル艇を導入したものである。満載排水量457トン。兵装はガブリエル�U艦対艦ミサイル単装発射筒３基、76mm砲１門。ナンディミスラなどが竣工した。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜南東方面艦隊（日本海軍）＞：日本海軍の艦隊。昭和17年12月24日にラバウルで編成された。司令長官は草鹿任一中将。第11航空艦隊が主力で、ラバウルに部隊を置き、南東方面（ガダルカナル、東部ニューギニア、ビスマルク諸島、ソロモン諸島方面）への航空作戦を担当する。昭和18年7月3日、将旗をブインからラバウルに戻した。11月15日、第９艦隊が新編された。昭和19年3月25日、第９艦隊が南西方面艦隊に転属した。アメリカ軍がラバウルを孤立化する作戦を採ったため、孤立状態になってしまい、食料や兵器を自給しつつ終戦を迎え、昭和20年9月2日に解隊された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’13増刊、帝国海軍太平洋作戦史�T

　＜南東方面艦隊（昭和１９年８月）＞：連合艦隊隷下で、司令長官は後藤英次中将。隷下に第５艦隊と第12航空艦隊を置く。参考：比島決戦

＜ナントン＞：511（フリゲート）を参照。

＜ナンニン＞：162（駆逐艦）を参照。

＜南寧＞：162（駆逐艦）または162（ミサイル駆逐艦）を参照。

＜ナンネリー・キャッスル＞：K446（コルベット）を参照。

＜ナンバー＞：日本海軍士官のスラングで、女性と性行為をした回数のこと。参考：帝国陸海軍事典

＜ナンバーテン＞：最低という意味のスラング。

＜ナンバープレート（自衛隊）＞：自動車番号標を参照。

＜ナンバーワン＞：最高という意味のスラング。

＜ナンハイ＞：772（ミサイル艇）を参照。

＜ナンバる＞：日本海軍士官のスラングで、女性と何回も性行為をすること。頑張るともかけてあるようだ。参考：帝国陸海軍事典

＜ナンピン＞：517（フリゲート）を参照。

＜ナンフ＞：フランス海軍シレーヌ級潜水艦。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜南部軍管区（ロシア軍）＞

　＜南部軍管区（ロシア軍、２０１５年）＞：司令部はロストフ・ナ・ドヌにある。陸軍部隊は軍司令部２個、スペツナズ旅団２個、偵察旅団１個、自動車化狙撃旅団９個（うち１個ずつがアルメニア、アブハジア、南オセチアに展開）、軽／山岳自動車化狙撃旅団３個、砲兵旅団１個、多連装ロケット旅団１個、多連装ロケット連隊１個、イスカンデルＭ地対地ミサイル旅団１個、防空旅団２個、工兵旅団１個、NBC連隊３個、兵站旅団２個からなる。海軍部隊は黒海艦隊とカスピ小艦隊からなる。空軍部隊は第４航空防空軍隷下のMiG-29/Su-30SM連隊１個、MiG-29飛行隊１個（アルメニア）、Su-27連隊１個、Su-27SM2/SM3/Su-30M2連隊１個、Su-24M連隊１個、Su-25SM/SM3連隊２個、Su-34連隊１個、Su-24MR連隊１個、An-12/Mi-8連隊１個、Ka-52A飛行隊１個、Mi-28N飛行隊３個、Mi-35飛行隊１個、Mi-8/-26飛行隊６個、9K317連隊１個、S-300PS連隊１個、S-300PM連隊１個、S-400/96K6パンツィールS1連隊１個からなり、MiG-29戦闘機63機、Su-27戦闘機34機、Su-24M戦闘機40機、Su-27SM2戦闘機12機、Su-27SM3戦闘機12機、Su-30M2戦闘機４機、Su-30SM戦闘機３機、Su-34戦闘機36機、Su-35SM/SM3攻撃機85機、Su-24MR偵察機24機、An-12輸送機12機、Ka-52A攻撃ヘリ16機、Mi-28N攻撃ヘリ34機、Mi-35攻撃ヘリ14機、Mi-26輸送ヘリ10機、Mi-8輸送ヘリ62機、9K317地対空ミサイル、S-300PS/PM地対空ミサイル、S-400地対空ミサイル、96K6パンツィールS1地対空ミサイルを保有する。空挺軍は空挺師団１個、空中強襲旅団１個からなる。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜南部軍管区（ロシア軍、２０１６年）＞：司令部はロストフ・ナ・ドヌにある。陸軍部隊は第49諸兵科連合軍（自動車化歩兵旅団３個など）と第58諸兵科連合軍（自動車化歩兵旅団５個、砲兵旅団１個、多連装ロケット旅団１個、戦術弾道ミサイル旅団１個など）。海軍部隊は黒海艦隊とカスピ小艦隊。空軍部隊は第４空軍防空軍の防空師団２個と混成航空師団２個など。直轄部隊は指揮旅団１個、通信旅団１個、偵察旅団１個、多連装ロケット旅団１個、特殊作戦旅団３個、工兵旅団１個、NBC防護旅団１個、電子戦旅団１個、鉄道旅団２個、架橋大隊１個など。管内に第７・第56空中襲撃旅団が駐屯しているが、南部軍管区ではなく空挺軍の指揮下にある。戦略ロケット軍の部隊は無い。参考：月刊軍事研究12,’16

＜南部軍集団（ソ連軍、１９８９年）＞：南西部戦略方面の隷下で、司令部はハンガリーのブダペストにある。兵力65000名。戦車師団２個、自動車化狙撃師団２個、空中強襲旅団１個（Mi-8/-24ヘリ50機）、Su-17/-24/MiG-21対地攻撃戦闘飛行連隊５個210機、MiG-23/-29戦闘飛行連隊３個135機、Su-17/Yak-28偵察機20機、電子戦機５機からなる。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜南部式拳銃シリーズ＞：日本海軍の拳銃。明治41年に陸軍で制式化選考を受けたが採用されず、海軍で「陸式拳銃」として採用された。製造は東京砲兵工廠と東京瓦斯電気株式会社。参考：月刊PANZER5,’01、GUN用語事典

　＜南部式拳銃小型＞：通称ベビー・ナンブ。将校護身用で、陸軍各学校の優秀者にも恩寵品として下賜された。作動はショートリコイル・ブローバックで、ストライカー式の撃発機構を持つ。グリップ・セーフティがトリガー・ガード下部に付く。全長170mm、銃身長80mm、重量500g。口径7mm、装弾数6+1発。参考：月刊PANZER5,’01

　＜南部式拳銃大型乙＞：遠距離照準可能なタンジェント式照門を装備する。作動機構などは小型と同じ。全長230mm、銃身長120mm、重量1kg。口径8mm、装弾数8+1発。南部式拳銃嚢が付属する。参考：月刊PANZER5,’01

＜南部式拳銃大型甲＞：拳銃自体は乙と同じで、南部式拳銃嚢の代わりにホルスター兼用の着脱型銃床（予備マガジン格納可）が付属する。参考：月刊PANZER5,’01

＜南部式拳銃嚢＞：南部式拳銃大型乙用の革製ホルスター。予備マガジンも一緒に格納でき、上に９発・下に７発の予備弾が入るケースが付いている。参考：月刊PANZER4,’93

＜南部式小型拳銃嚢＞：南部式拳銃小型用の牛革製ホルスター。南部式拳銃嚢を小型にしたもので、予備マガジンを銃と一緒に格納できる。予備弾14発入りポケットが付いているタイプもある。参考：月刊PANZER4,’93

＜南部戦区＞：中国軍の戦区。広州軍区が担当していた湖南省、広東省、広西壮族自治区、海南省と、成都軍区が担当していた貴州省、雲南省を管轄する。戦略方向は南シナ海。連合作戦指揮機構は広州、陸軍司令部は南寧、海軍南海艦隊司令部は湛江、空軍司令部は広州に置かれている。2016年2月1日に創設された。2017年4月、第14集団軍が廃止され、第42集団軍が第74集団軍に改編され、第41集団軍が第75集団軍に改編されて軍部が雲南省昆明に移った。参考：月刊航空ファン5,’16、月刊軍事研究5,’16、9,’17

　＜南部戦区（２０１６年２月１日）＞：連合作戦指揮機構は広州にある。戦区陸軍司令部は南寧にあり、第14集団軍（雲南省昆明）、第41集団軍（江西省柳州）、第42集団軍（広東省恵州）を置く。海軍は南海艦隊が司令部を湛江に置いており、海軍航空隊第３爆撃航空団（殲轟７型戦闘爆撃機、轟油６型空中給油機）、第８航空団（轟炸６型Ｇ爆撃機／轟油６型DU空中給油機装備の第23航空連隊など）、第９航空団（殲撃11BH戦闘機）を配備する。戦区空軍司令部は広州にあり、防空指揮所を南寧に置き、第２航空団、第８轟炸師（轟炸６型Ｋ爆撃機装備の第22航空連隊、轟油６型空中給油機装備の第23航空連隊、轟炸６型Ｋ爆撃機装備の第24航空連隊）、第９航空団、第13輸送航空団、第18航空団、第42航空団、第44空挺団、第45空挺団を配備する。火箭軍基地は第53基地（雲南省昆明）と第55基地（湖南省懐化）。参考：月刊軍事研究5,’16、11,’16、月刊航空ファン5,’16

＜南部戦略方面（ソ連軍、１９８９年）＞：司令部はバクーにある。北カフカス軍管区、ザカフカス軍管区、トルキスタン軍管区に戦車師団２個、自動車化狙撃師団36個、空挺師団１個、砲兵師団３個、独立自動車化狙撃旅団２個、空中強襲旅団２個を配備し、動員をかければ諸兵科連合９個軍・2-3個方面軍を編成できる。主要装備は主力戦車8600両、火砲／多連装ロケット発射機／迫撃砲10000門、フロッグ弾道ミサイル152基、スカッド弾道ミサイル66基、ヘリ400機、戦術航空兵力560機。防空部隊はザカフカスのリャキにある早期警戒レーダー、MiG-23/-25/Su-15/-27/Yak-28戦闘飛行連隊７個265機、Il-20/-22電子情報収集機５機で、防空軍が管轄する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜南部の黒い悪魔＞：ハルトマン（ドイツ空軍エース）を参照。

＜南部仏印進駐＞：北部仏印進駐によりアメリカから航空機用ガソリンを輸入できる見込みが無くなった日本は、昭和15年9月からドイツに降伏したオランダとの間で蘭印の石油を輸入する交渉を進めていたが、上手く行く筈も無く、昭和16年6月18日に決裂して打ち切られてしまった。直後の6月22日にドイツがバルバロッサ作戦を発動してソ連に侵攻、満州国境のソ連軍がヨーロッパ戦線へと移動を開始し、北方の脅威が減少。これにより、日本は米穀の確保及び石油など南方資源獲得の足がかりとして南部仏印に進駐することにし、ふ号作戦と命名して準備を行い、フランスのビシー政権との外交交渉を進めた。それ以前の昭和16年2月には三亜から陸上偵察機でユエ、ツーラン、サラバン、ビエンチャンなどの隠密偵察を行っている。更に2月下旬にはビシー政権と援蒋ルート（ビルマルート）閉鎖で合意し、南部仏印のサイゴンに監視要員を少数派遣できるようになっていた。嶋田海軍大臣が山本連合艦隊司令長官らに南部仏印進駐の決定を説明した折、山本長官が航空軍備はできているのかと質し、古賀峯一第２艦隊長官が本件のような重大事を艦隊長官の考えも聞かず簡単に決めて万一戦になったら勝てる訳が無い、軍令部は一体どう考えているのかと話を振ったところ、永野軍令部総長の回答は、政府が決めたからしょうがない、であった。事前に進駐を知らされていなかった井上成美航空本部長や豊田副武艦政本部長も強く反発したが、既に決定後で、どうにもならなかった。7月中旬、フランスとの外交交渉が決裂した場合の武力進駐及びその際のアメリカ軍の干渉に備え、第２航空戦隊と第７戦隊が三亜に展開。7月22日、フランスが日本と日仏防衛協定を締結して進駐を容認した。7月25日、南部仏印進駐部隊（ふ号作戦部隊）が第２航空戦隊と第７戦隊の護衛を受けて三亜を出港。北部仏印進駐などを含めた日本の行為に対し、アメリカが日本資産の凍結を表明。7月26日にはイギリス、7月27日にはオランダが続いた。7月28日、南部仏印進駐部隊がナトランに入泊。7月30日、サイゴンに進駐部隊が進出、フランス兵の捧げ銃に迎えられた。7月31日には海軍航空部隊（神川丸と富士川丸の水上機）もサイゴン郊外に展開し、8月4日までに全部隊の進駐を終えた。これに対し、7月30日にイギリスが日本に対する石炭輸出を禁止し、8月1日にアメリカは日本に対する石油の全面禁輸を実施。当時の日本は石油消費量の86%をアメリカからの輸入に頼っていたため、２年以内に石油が底を尽くことが予想され、太平洋戦争への歩みを早めることとなった。参考：月刊航空ファン8,’18、月刊丸12,’92、戦時用語の基礎知識、日本海軍艦隊総覧

＜南平＞：517（フリゲート）を参照。

＜南甫＞：570（機雷敷設艦）を参照。

＜ナンポＤ級＞：北朝鮮海軍強襲艇Nampo D級。艇体は双胴または三胴らしい。1997年から５隻が建造された。参考：月刊世界の艦船7,’13

＜南方軍（日本陸軍）＞：日本陸軍の軍。昭和16年11月6日に新編された。総司令官は寺内寿一大将である。隷下に第14軍、第15軍、第16軍、第25軍を置く。昭和19年3月、総司令部がシンガポールからマニラに移り、第14軍が隷下に入り、第７方面軍が新編された。太平洋戦争終戦後も終戦処理を行っている。昭和21年1月13日から2月24日、参謀長らが九七式重爆改造輸送機仁南号（廃棄処分予定機の中で状態の良いものを選んだ）に搭乗してシンガポール、ラブアン、マカッサル、モロタイ、サルミ、バタビア、ブキチンギ、モールメンの各地に出張した。参考：歴史群像4,’16、月刊丸8,’95、太平洋海戦史

　＜南方軍（昭和１９年後半）＞：総司令官は寺内寿一元帥で、司令部はマニラにあり、後にサイゴンに移った。ビルマ方面軍、第２方面軍、第７方面軍、第14方面軍、第18軍、第37軍、第38軍、第39軍、第３航空軍、第４航空軍を隷下に置く。参考：比島決戦

＜南方軍集団（ドイツ国防軍）＞：ドイツ国防軍の軍集団。1944年9月20日、南ウクライナ軍集団から改称されて新編された。バルバロッサ作戦開始時の司令官はフォン・ルンテシュテット元帥、参謀長はゾーデンシュテルン大将。第１装甲集団、第６軍、第11軍、第17軍を擁し、後方地域に第103軍集団を置いた。軍集団予備は第99軽師団、陸軍総司令部予備は第34兵団と第51軍団。バルバロッサ作戦開始後、ルーマニア第３・第４軍も隷下に入った。参考：WW�U欧州戦史シリーズVol.4、歴史群像4,’18

＜南方政務部＞：日本海軍の組織。南方占領地の海軍軍政を行うのが主任務である。昭和16年12月に創設された。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊

＜南方占領地行政実施要項＞：昭和16年11月20日に大本営政府連絡会議で決定された。占領地に対する軍政実施の目的を、治安回復、資源獲得、作戦軍の自活としている。陸海軍の軍政担任区分も示されており、陸軍は香港、フィリピン、スマトラ、マレー、ジャワ、イギリス領ボルネオを担当し、海軍はオランダ領ボルネオ、セレベス、モルッカ群島、ニューギニア、小スンダ列島、ビスマルク諸島、グアム島を担当することになったが、互いに口を挟める状況に無かったため、海軍勢力範囲の陸上状況に関する調査や防御陣地敷設に関しては殆どゼロの状態になってしまった。また、占領地住民に対する方針として、資源獲得と作戦軍自活のため民衆生活に及ぼす重圧は我慢させるとしており、大東亜の共栄とは程遠く住民の反感を買い、戦況が不利になるとツケを現地将兵が命で払わされる羽目になった。参考：激闘太平洋戦記、比島決戦

＜南方転地演習＞：陸上自衛隊の演習。在北海道部隊が本州に移動するもので、北朝鮮・中国への対処、災害派遣を念頭に2005年6月に初めて行われた。参考：月刊軍事研究9,’05

　＜南方転地演習（２００５年）＞：第５旅団や第11師団の一部が輸送機、輸送艦、民間フェリーなどに分乗して朝霞駐屯地に移動し、戦闘訓練を行った。参考：月刊軍事研究9,’05

　＜南方転地演習（２００８年）＞：2008年8月25日から9月6日、東富士演習場市街地戦闘訓練場で行われた。参加部隊は東北方面隊第９師団第39普通科連隊の600名である。参考：月刊軍事研究11,’08

＜南方特殊作戦コマンド＞：SOCSOUTHを参照。

＜南方部隊（太平洋戦争第一段作戦第一期兵力部署）＞：連合艦隊隷下で、第２艦隊司令長官近藤信竹中将が指揮する。本隊（第４戦隊、第３戦隊第２小隊、第４駆逐隊、第６駆逐隊第１小隊、第８駆逐隊）、比島部隊、馬來部隊、航空部隊、潜水部隊（第６潜水戦隊）、補給隊（補給艦船34隻）からなる。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜南方部隊航空部隊（太平洋戦争第一段作戦第一期兵力部署）＞：南方部隊隷下で、第11航空艦隊司令長官塚原二四三中将が指揮する。第１空襲部隊（第21航空戦隊）、第２空襲部隊（第23航空戦隊）、第1001部隊（第１航空隊輸送機隊、横須賀第１特別陸戦隊、横須賀第３特別陸戦隊）、付属（天城山丸、南阿丸、第五日の丸、辰神丸、日春丸、りおん丸、葛城丸、慶洋丸、加茂川丸、小牧丸）からなる。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜南甫級＞：韓国海軍機雷敷設艦Nampo（ナムポ）級。指揮管制艦や練習艦としても使うらしい。船型は船首楼型で、ナックルラインより上の舷側を逆傾斜にしてステルス性を考慮、マストも太いタワーマストにした。船首楼甲板にステルス防楯の単装砲１門を装備する。後甲板はヘリ甲板。全長114m、幅17m、深さ28m、満載排水量4240トン。乗員120名。艦番号570南甫が2018年に竣工した。参考：月刊世界の艦船8,’15、1,’19

＜ナンポ級＞：北朝鮮海軍強襲艇Nampo級。チョンジン級攻撃艇を強襲艇に改修したもので、艇首にバウ・ドアを持つが、使い勝手が悪かったのか溶接で塞いでいるらしい。排水量76トン。速力36ノット。人員35名を乗せられる。１975年から建造された。参考：月刊世界の艦船7,’13

＜ナン・マッカーディ制度＞：アメリカの制度。装備品が予定調達経費を25%以上オーバーした場合、議会がキャンセルを要求できる。参考：月刊航空ファン3,’20

＜ナンヤン＞：DD-914（駆逐艦）を参照。

＜南洋海軍区＞：日本海軍の海軍区。南洋群島委任統治区域の海岸海面を指す。横須賀鎮守府の所管である。参考：帝国陸海軍事典

＜南陽級＞：韓国海軍沿岸掃海艇ナムヤン級。元はアメリカ海軍MSC-294級である。船体は木造で、AN/UQS-1機雷探知ソナーを装備する。満載排水量380トン。兵装は20mm連装機関砲１基、12.7mm機銃３丁。1963-68年に３隻が引き渡された。参考：月刊軍事研究5,’05

＜南洋部隊（日本海軍、太平洋戦争第一段作戦第一期兵力部署）＞：連合艦隊隷下で、トップは第４艦隊司令長官井上成美中将。主隊（鹿島）、グアム島攻略部隊（津軽、聖川丸、朧、第５防備隊、第23駆逐隊）、グアム島攻略支援隊（第６戦隊）、ウエーク島攻略部隊（第６水雷戦隊、第27潜水隊、金龍丸、金剛丸、第32号哨戒艇、第33号哨戒艇、舞鶴第２特別陸戦隊１個中隊）、ウエーク島攻略掩護隊（第18戦隊）、ハウランド方面攻撃支援隊（第19戦隊、朝凪、夕凪、第51警備隊、天洋丸）、潜水部隊（第７潜水戦隊）、航空部隊（東方空襲部隊・西方空襲部隊の第24航空戦隊、神威、五州丸）、防備部隊（第３根拠地隊、第４根拠地隊、第５根拠地隊、第６根拠地隊）、付属（舞鶴第２特別陸戦隊）、補給隊（補給艦船21隻）からなる。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

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