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＜Ｓ＞：翼面積を参照。

＜Ｓ＞：アメリカ海軍の安全褒章受賞を表すマーク。参考：月刊JWings11,’04

＜Ｓ＞：Seitemgeweher（銃剣）の略。参考：世界の軍用銃

＜Ｓ＞：Srednaya Podbodnaya Rodka（中型潜水艦）の略。参考：現代の潜水艦

＜Ｓ＞：作戦（Siroyevoy）または量産型（Sereeynyy）またはロケット弾（Snaryad）のロシア語略。参考：月刊JWings4,’20

＜ｓ＞：Schwere（重）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜Ｓ０−６９＞：ソ連軍のK-11Eジャマー用アンテナ。参考：月刊エアワールド7,’04

＜Ｓ−０１＞：MiG-15シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓ−１＞：SS-105（旧Ｓ型潜水艦）またはSu-7シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓ０１＞：イギリス海軍ポーパス級哨戒潜水艦ポーパス（Porpoise）。1958年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ１Ａ＞：電光（夜間戦闘機）を参照。

＜Ｓ１Ｂ＞：アメリカ海軍原潜用加圧水型原子炉。ベクテル社が開発した。一次冷却水は自然循環式と循環ポンプの併用である。発生する雑音のエネルギーは20ワット電球未満らしい。出力60000馬力。炉心寿命42年で、就役中に炉心交換が要らず、燃料交換の必要もない。SSBN(X)／コロンビア級戦略原潜に搭載予定。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船7,’22

＜Ｓ１．Ｇｅｗ２５１（ａ）＞：M1ガーランド海外シリーズ（小銃）を参照。

＜Ｓ１Ｗ＞：アメリカ海軍の試験用加圧水型原子炉。当初はSTR（Submarine Thermal Reactor、潜水艦用熱原子炉）�Tという名称で、1955年に改称された。原潜用原子炉の試験炉で、ウェスティングハウス・エレクトリック社が製作し、アイダホ州アーコ国立原子炉試験施設の水槽内にSSN-571ノーチラスと同じ内殻を建造、その中に収容している。出力15000軸馬力。1953年3月30日に臨界に達し、6月から全力運転を実施、各種試験に賦された。大西洋横断に必要な96時間連続運転のテストも行われている。参考：月刊軍事研究6,’07、4,’97、月刊世界の艦船10,’14、ザ・マーチ17号

＜Ｓ−０２＞：MiG-15シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓ−２＞：SS-106（潜水艦）または71式音響掃海具を参照。

＜Ｓ−２曲技機シリーズ＞：アメリカのピッツ社（1983年からクリスデン社、1991年からアビアット社）が開発した複葉アクロバット機。S-1曲技機の複座型で、原型機は1967年に初飛行した。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓ−２Ａ＞：S-1より機体を大型化するついでに空力性能を改善し、エンジンを強化、曲技性能や操縦性が向上した。胴体は鋼管溶接フレームと木製縦通材に羽布張り（一部軽合金パネル）、コクピットはタンデム複座で複操縦装置を備え、キャノピーは一体式。主翼は複葉で、木製構造羽布張り、上翼に軽い後退角が付き、上下翼ともエルロンを備える。フラップは無い。荷重制限マイナス3Gからプラス6G。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓ−２Ｂ＞：S-2Aの改良型で、1982年に登場し、1983年にＮ類とＡ類の形式証明を取得した。全長5.71m、翼スパン6.1m（上翼）／5.79m（下翼）、全高2.02m、自重521kg、最大離陸重量737kg。翼面積11.61平方メートル（上下翼計）。エンジンはライカミング製EIO-540-D4A5（260馬力）単発、巡航速度280km、最大速度341km、失速速度100km、実用上昇限度6400m、海面上昇率毎分820m、燃料搭載量110リットル、航続距離510km。乗員２名。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓ−２Ｃ＞：S-2Bの改良型で、1998年に発表された。主翼と垂直尾翼を改良し、プロペラを３翅にしている。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓ−２Ｓ＞：S-2Bの単座型で、1978年から製作された。胴体を0.36m短縮し、エンジンを換装している。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜Ｓ−２対潜哨戒機シリーズ＞：アメリカ海軍艦上対潜哨戒機、別名トラッカー（Tracker）。飛行甲板長170mの護衛空母から運用でき、AF-2S/Wがハンター・キラー２機１組で行っていた任務を１機で遂行可能な機体としてグラマン社が開発した。小型高性能のAN/APG-33G対潜レーダーを装備し、大型のAN/APS-20を搭載したライバル機を破って採用され、1954年に就役し、1967年までに1286機（1269機？うちデハビランド・カナダのライセンス生産99機）が生産された。参考：月刊JWings 5,’02、3,’04、月刊世界の艦船11,’15、10,'22、月刊航空ファン3,’18

　＜ＸＳ２Ｆ−１＞：エレベーターサイズの関係で胴体は短い。ラダーは前後２枚に分割して後部を人力操作とし、前部は発着艦時や片発停止時の補助に使用した。主翼は肩翼配置の折り畳み式で、折り畳みラインは左右非対称にしてあり、左右主翼を機体上面で交差させて全幅を短縮する。主翼後縁の大部分はスロッテッド・フラップで、エルロンの面積が不足したため、スポイラーを設置して補った。主翼前縁には固定式スラットを装備する。捜索用レーダーは小型のAN/APS-33Gで、機体下面の円筒形レドームに引き込み式に装備し、巡航時の抗力を減らした。ソノブイランチャーはエンジンナセル後部にある。全長12.8m。エンジンはライトR-1820-76サイクロン（1425馬力）双発。モックアップは1950年12月に完成したが、朝鮮戦争勃発でF9Fの生産に追われ、試作初号機の初飛行は1952年12月4日、海軍引き渡しは1956年8月17日までずれ込んだ。２号機はそれより早く、1953年7月3日に引き渡されている。参考：月刊航空ファン11,’02

　＜ＹＳ２Ｆ−１＞：先行量産型。エンジンをライトR-1820-82（1525馬力）に換装した。エンジン後方には左右それぞれSSQ-1大型ソノブイ２本とSSQ-2小型ソノブイ８本を収容する。1953年7月30日に初飛行し、空母適性試験などに使用された。参考：月刊航空ファン11,’02

　＜Ｓ２Ｆ−１＞：最初の量産型で、1962年に機種名統一でS-2Aに改称された。YS2F-1の燃料容量を2060リットルに増加させたものである。MADはAN/ASQ-8で、右主翼前縁にAN/AVQ-2Aサーチライトを装備する。後期型ではレーダーをAN/APS-38とし、大型ソノブイの搭載を止めた。生産途中でECM装置をAN/APA-70CからAN/APA-69Aに換装し、逆Ｙ字アンテナをレドーム式に変更している。乗員は前席左のパイロット、右の副操縦士兼航法通信士、後席左のMAD/ECM操作士、右のレーダー／ソノブイ操作士。740機が生産されて1954年2月から実戦配備され、1958年からMk.101核爆雷を搭載した。参考：月刊航空ファン11,’02、月刊JWings3,’04、月刊軍事研究9,’03、アメリカの核兵器

　＜Ｓ２Ｆ−１Ｓ＞：1962年に機種名統一でS-2Bとなった。無音潜航中の潜水艦を探知するため、AN/AQA-3ジェゼベル低周波パッシブ・ソノブイ表示装置とジュリー発音反響測定装置によるアクティブ・ソノブイ・システムを搭載したもの。S2F-1から138機が改造された。参考：月刊航空ファン11,’02

　＜Ｓ２Ｆ−１Ｓ１＞：1962年に機種名統一でS-2Fとなった。S2F-1Sのジュリー装置を改良したもので、S2F-1Sの全機が改修され、更にS2F-1も改修を受け、合計244機が就役した。参考：月刊航空ファン11,’02

　＜Ｓ２Ｆ−２＞：1962年に機種名統一でS-2Cとなった。Mk.90核爆雷を搭載するため、胴体爆弾倉左にバルジを設けたもので、水平尾翼スパンを1.42m延ばして機動性を確保、外翼下面のパイロンを強化してAero 6Aロケット弾ポッドを搭載できるようにした。全備重量は11.406トンに増え、最大速度は15km低下している。1954年7月12日に初飛行し、60機が生産されて1955年から１個飛行隊あたり４機が配備された。小型軽量のMk.101核爆雷が実用化されると第一線を退き、標的曳航機US-2Cに改造された。参考：月刊航空ファン11,’02、アメリカの核兵器

　＜Ｓ２Ｆ−３＞：1962年に機種名統一でS-2Dとなった。S2F-1S1のアクティブ・ソノブイ・システムを新型に変更して機体を再設計したもの。前部胴体を457mm延長し、幅を85mm拡大、水平尾翼はS2F-2と同じ幅の広いものとした。エンジンを換装、燃料容量を2756リットルに増やし、航法装置としてAN/APN-122ドップラーレーダーを搭載、MADをAN/ASQ-10Aに変更し、ECM装置はAN/ALD-2Bに換装して両翼端にアンテナを埋め込んだチップを取り付け、ソノブイランチャーを左右16本ずつに倍増している。全長13.3m、全幅22.1m、自重8.31トン、総重量10-11.86トン。翼面積46.4平方メートル。エンジンは水噴射装置付R-1820-82WA（1525馬力）双発、哨戒速度130ノット（高度450m）、巡航速度160ノット、最大速度243ノット、航続距離1170海里、哨戒時間6-9時間。ウェポンベイに誘導魚雷２本または爆雷2-4発、主翼下パイロン６カ所に誘導魚雷、爆雷、対潜爆弾、127mmロケット弾などを搭載できる。乗員４名。1959年5月20日に初飛行し、100機が生産された。参考：空軍、月刊航空ファン11,’02

　＜Ｓ２Ｆ−３Ｓ＞：1962年に機種名統一でS-2Eとなった。S2F-3の捜索レーダーをAN/APS-38からAN/APS-88Aに換装し、AN/ASA-13航法コンピュータとAN/ASA-31ジュリー装置用コンピュータの換わりにAN/ASN-30自動航法コンピュータを搭載し、ジェゼベルをAN/AQA-4に更新、ドップラーレーダーをAN/APN-153に換装して胴体下の引き込み式レドーム直後に設置した。全長13.26m、全幅22.12m／8.33m（主翼折り畳み時）、全高5.07m、自重8537kg、全備重量12095kg、最大離陸重量13500kg。エンジンはライトR-1820-82A空冷星形９気筒（1525馬力）双発、プロペラはハミルトン・スタンダード43D51-303定速３翅フルフェザリング（直径3.3m）、巡航速度241km、最大速度404km、実用上昇限度6125m、燃料搭載量2060リットル、航続距離2090km。武装はMk.46短魚雷２発または爆雷１発、５インチHVAR６発またはズーニーロケット弾６発。乗員４名。252機が生産され、1962年8月末から配備された。参考：月刊航空ファン11,’02

＜Ｓ−２Ａ＞：S2F-1を参照。

＜Ｓ−２Ｂ＞：S2F-1Sを参照。

＜Ｓ−２Ｃ＞：S2F-2を参照。

＜Ｓ−２Ｄ＞：S2F-3を参照。

＜Ｓ−２Ｅ＞：S2F-3Sを参照。

＜Ｓ−２Ｆ＞：S2F-1S1を参照。

　＜Ｓ−２Ｇ＞：S-3バイキング配備完了までの繋ぎとして開発したもの。S2F-3S/S-2Eのアクティブ・ソノブイ・システムをS-3と同じAN/AQA-7DIFARに換え、AN/ARW-77誘導装置を装備し、AGM-12Bブルパップ対艦ミサイルを搭載可能とした。S-2Eから49機が改造されて1972年12月から引き渡され、1977年8月に全機退役した。参考：月刊航空ファン11,’02

＜Ｓ−２ファミリー＞

　＜Ｅ−１＞：E-1シリーズ（早期警戒機）を参照。

　＜Ｓ−２Ｔ＞：エンジンをTPE331ターボプロップに換装したもので、別名ターボ・トラッカー。カリフォルニア州などで、森林火災消火機として使用されている。参考：月刊JWings5,’02

　＜ＴＦ−１＞：C-1A（輸送機）を参照。

　＜ＵＳ−２Ｃ＞：標的曳航機型。S-2C（S2F-2）を改造したもので、捜索レーダーやMADなどは外した。時速480kmで標的を曳航できる。JD-1（UB-26インベーダー）の後継として1964年から48機が配備された。1981年までに全機退役した。参考：月刊航空ファン11,’02

　＜ファイアキャット＞：森林消火機型で、カナダのコンエア社が改造した。キャビンフロアを0.2mほど上にずらし、ウェポンベイに水タンク４基を設置している。エンジンはライトR-1820双発。参考：月刊航空ファン3,’18、月刊JWings5,’02

＜Ｓ−２海外シリーズ＞

　＜Ｓ−２（アルゼンチン海軍）＞：アルゼンチン海軍対潜哨戒機。空母用としてS-2A/E/Gを導入し、S-2Eのうち４機をS-3Tに改修した。空母が無くなった後も陸上から運用しており、アメリカ海軍との共同訓練ついでに発着艦訓練を行っている。参考：月刊JWings8,’21

　＜Ｓ−２（イタリア空軍）＞：イタリア空軍対潜哨戒機。1957年から配備された。アトランティックに後を譲って退役した。参考：月刊航空ファン3,’18

　＜Ｓ−２（韓国海軍）＞：韓国海軍対潜哨戒機。S-2A/Eを計26機導入し、1970-2001年に運用した。参考：月刊航空ファン6,’19

　＜Ｓ−２Ａ（アルゼンチン海軍）＞：アルゼンチン海軍対潜哨戒機。空母インデペンデンシア用として1962年に７機導入した。参考：月刊JWings8,’21

　＜Ｓ−２Ｅ（アルゼンチン海軍）＞：アルゼンチン海軍対潜哨戒機。1978年に６機を導入した。後に４機をS-2Tに改修した。参考：月刊JWings8,’21

　＜Ｓ２Ｆ−１（海上自衛隊）＞：海上自衛隊対潜哨戒機。愛称は、おおたか。コクピット上面に前方捜索用レーダーポッド（ECM方位探知アンテナ？）、爆弾倉後方の胴体下面に引き込み式AN/APS-38海面捜索レーダー用レドーム、右主翼外翼部中央前縁に光量7000万カンデラの海面照射用サーチライト、胴体尾部に引き込み式AN/ASQ-8/-10MADブーム、エンジンナセル後端にソノブイ投下装置（大型２本、小型８本収容）を持つ。ECMも搭載している。非常時に備えてアレスティング・フックはそのまま装備した。全長13m、全幅21.23m、全高4.97m、自重7130kg、全備重量11113kg。翼面積45.1平方メートル。エンジンはライトR-1820-82（1275馬力）双発、巡航速度293km、最大速度462km／250ノット、実用上昇限度10668m、燃料搭載量1530リットル、航続距離1000海里（1490海里？）、航続時間６時間。胴体内にMk44対潜魚雷２発または対潜爆弾２発または150kg対潜爆弾４発を収容でき、主翼外翼部内側左右３基ずつのパイロンに127mmロケット弾計６発を装備できる。乗員４名。全機グラマン社が新造し、1957年4月から1959年6月に60機がMAP供与された。1983年3月に全機退役した。参考：日本の戦力、月刊世界の艦船1,’79増刊、5,’02増刊、6,'22、自衛隊装備カタログ1981、日本の防衛戦力Part3、月刊丸1,’10別冊、月刊JWings6,’14、4,’20

　＜Ｓ−２Ｆ（タイ海軍）＞：タイ海軍対潜哨戒機。1966年に６機、1971年に５機がMAP供与された。参考：月刊航空ファン12,’17

　＜Ｓ−２Ｇ（アルゼンチン海軍）＞：アルゼンチン海軍対潜哨戒機。1990年代に３機導入した。参考：月刊JWings8,’21

　＜Ｓ−２Ｔ（アルゼンチン海軍）＞：アルゼンチン海軍対潜哨戒機。S-2Eのエンジンをターボプロップに換装し、機体前部構造を強化、発電機の能力を向上させた。エンジンはアライドシグナル331-15双発、プロペラは５翅。参考：月刊JWings8,’21

　＜追蹤者式反潜機＞：台湾軍対潜哨戒機。1967年にアメリカ海軍中古S-2A、1970年代にS-2E（３機）とS-2Gを導入し、1992年からターボプロップ化改良型S-2T（渦輪追蹤者式反潜機。21機。26機？）を配備した。陸上基地での運用で、当初は海軍の指揮下に空軍が運用したが、1998年のE-2ホークアイ導入をきっかけに運用も海軍に移され、その後空軍に戻っている。Ｔ型は胴体下面に引き込み式レドームを、尾部にMADブームを搭載する。2017年12月1日、S-2TがP-3Cに後を譲って退役した。S-2AとS-2Tが台湾航空教育展示館に展示されている。参考：月刊航空ファン8,’09、6,’16、2,’18、3,’18、中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊JWings3,’18

＜Ｓ−２海外ファミリー＞

　＜Ｓ２Ｆ−Ｃ（海上自衛隊）＞：海上自衛隊連絡機。S2F-1から対潜機材を降ろし、７名分の座席を設けている。全長12.8m、全幅21.2m、全高5m、全備重量9.92トン。エンジンはライトR-1820-82（1275馬力）双発、巡航速度278km、最大速度230ノット、実用上昇限度5400m、航続距離774海里。乗員２名。客席７席。２機が改造され、1974-80年に使用された。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊、5,’02増刊、6,'22、月刊航空ファン11,’02、日本の防衛戦力Part3

　＜Ｓ２Ｆ−Ｕ（海上自衛隊）＞：海上自衛隊標的曳航機。S2F-1を改造したもので、対潜機器、コクピット上部レドーム、主翼下パイロン、アレスティング・フックを外し、胴体後部下面レドームに標的曳航用ワイヤー巻取機（ワイヤー長2000-3000m）を搭載した。全長12.8m、全幅21.2m、全高5m、全備重量11.793トン（10.1トン？）。エンジンはライトR-1820-82（1275馬力）双発、巡航速度278km、最大速度230ノット、実用上昇限度5400m、航続距離772海里。乗員４名。４機が改造され、1970-80年度に使用された。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊、5,’02増刊、4,’14、6,'22、日本の防衛戦力Part3

　＜ファイアキャット（フランス）＞：フランス内務省市民安全局の森林消防機。ファイアキャットを導入したもので、1981-87年に14機を配備した。参考：月刊航空ファン3,’18

　＜ターボ・ファイアキャット（フランス）＞：フランス内務省市民安全局の森林消防機Turbo Firecat。ファイアキャットの改良型で、エンジンをプラット＆ホイットニー・カナダ社製PT6A-67AFターボプロップに換装し、プロペラを５翅としている。消火用水タンク総容量7500ポンド（3.4トン）。19機を導入した。参考：月刊航空ファン3,’18

＜Ｓ−２弾道ミサイル＞：フランス軍の中距離弾道ミサイル。フランス初の実用IRBMで、1971年に実用化された。M-1と共通の部品を多く使っている。全長14.8m、直径1.5m、重量31.9トン。弾頭は150キロトン単弾頭、誘導は慣性誘導。推進はアエロスパシアル／SEP902ヘリソン（P16）１段目ロケット（推力55トン、燃焼時間76秒）＋アエロスパシアル／SEP903（P10）２段目ロケット（推力4.5トン、燃焼時間50秒）、推進薬はA1/AP/PUイソレーン、射程3000km。地下サイロに収容される。参考：ザ・マーチ17号、月刊軍事研究2,’01、月刊世界の艦船12,’11、軍事力バランス78年版

＜Ｓ２−２００＞：スイスのソロータン社が開発した機関銃で、ベルサイユ条約により機関銃の開発が禁止されていたドイツが協力している。迅速な銃身交換システムと、直銃床による安定した射撃性能を持つ。作動は反動利用式で、反動により銃身と遊底が後退すると、遊底は尾筒内のカムの中を移動するローラー２個により回転、銃身との結合を解かれる。すると銃身のみが復座を開始し、遊底は暫く後退した後、復座バネにより押し戻され、次弾を装填して元の位置に戻り、回転して再び銃身と結合、薬室を閉鎖する。これにより滑動部を軽量化し、高い発射速度を実現した。全長1.2m、銃身長0.6m、重量7.7kg。使用弾口径7.92mm、発射速度毎分800発。給弾は25発入り箱形弾倉。参考：月刊PANZER1,’01、拳銃・小銃・機関銃、日本の防衛戦力Part8

＜Ｓ２−２００海外シリーズ＞

　＜ＭＧ３０＞：オーストリア軍機関銃。1938年にオーストリアがドイツに併合されるとドイツ軍にも同名で配備され、二線級部隊などで使用された。全長1.174m、銃身長0.596m、重量7.7kg。口径7.92mm、発射速度毎分800発、装弾数25発（箱形弾倉、側面から装着）。参考：月刊PANZER1,’01、世界の軍用銃

　＜ＭＧ３１Ｍ＞：ハンガリー陸軍機関銃。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

＜Ｓ２Ｃ＞：アメリカ海軍タリビー級原潜の加圧水型原子炉。一次冷却水はポンプで循環させる。出力2500軸馬力。参考：アメリカ潜水艦史

＜Ｓ２Ｆシリーズ＞：S-2シリーズ（艦上対潜哨戒機）を参照。

＜Ｓ２Ｇ＞：アメリカ海軍シーウルフ級（初代）原子力潜水艦の液体金属冷却中速中性子原子炉。加圧水型より高効率の原潜用原子炉として潜水艦用中間原子炉SIRの名称で研究され、ジェネラル・エレクトリック社が製作した。冷却水の代わりに金属ナトリウム（融点97.72℃）を使用しており、500℃に加熱された液体ナトリウムをポンプで循環させ、過熱器付熱交換器に通して発生させた過熱蒸気によりタービンを回す。出力15000馬力。加圧水型より小型軽量高効率という触れ込みだったが、地上試験用実験炉SIR MkAのテストの段階で高温蒸気系統や蒸気発生装置からナトリウムが漏れる事故が多発し、シーウルフ級に積んだSIR MkB/S2Gも同様の事故を就役前から多発したため、就役後３年でS2Wa加圧水型原子炉に交換せざるを得なくなった。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究9,’06、3,’16、月刊世界の艦船6,’21、10,’23

＜Ｓ２Ｗ＞：アメリカ海軍ノーチラス級原子力潜水艦の加圧水型原子炉。当初はSTR（Submarine Thermal Reactor、潜水艦用熱原子炉）�Uという名称でウェスティングハウス・エレクトリック社が製作し、1955年に改称された。蒸気発生器２基と一次冷却水ポンプ２基を持つ２ループ式で、325℃160気圧の一次冷却水を熱交換器に通して二次冷却水を加熱し、225℃40気圧の飽和蒸気を発生させてタービンを回す。熱出力60MW、タービン出力15000馬力。参考：月刊軍事研究9,’06、4,’97、月刊世界の艦船10,’14、ザ・マーチ17号、アメリカ潜水艦史

＜Ｓ２Ｗａ＞：アメリカ海軍シーウルフ級（初代）原子力潜水艦の加圧水型原子炉。ナトリウムによる腐食事故を多発して使い物にならなかったS2Gの代替で、ウェスティングハウス・エレクトリック社が製作した。S2Wとほぼ同じものである。参考：アメリカ潜水艦史

＜Ｓ−２型魚雷艇＞：ドイツ海軍魚雷艇。排水量46.5トン。主機はガソリンエンジン、速力36ノット。兵装は53cm魚雷発射管２門、20mm機関砲１門。S-2からS-5の４隻が竣工した。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜Ｓ−２級＞：旧Ｓ級シリーズ（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−０３＞：MiG-15シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓ−３＞：SS-107（潜水艦）を参照。

＜Ｓ３シリーズ＞：フランス軍の戦略弾道ミサイル（SSBS、Sol-Sol Balistique Strategique）。参考：ザ・マーチ17号

＜Ｓ３＞：1976年12月に初試射され、1979年に開発が終了した。全長13.8m、直径1.5m、重量25.8トン。弾頭は１メガトン水爆単弾頭、誘導は慣性EMDサジテール・デジタルコンピュータ。推進はアエロスパシアル／SEP902ヘリソン（P16）１段目ロケット（推力55トン、燃焼時間76秒）＋アエロスパシアル／SEPリタ�U（P6）２段目ロケット（推力3.2トン、燃焼時間52秒）、射程3000km。リアクションタイムは３分20秒。1978年4月からS2に替わって配備された。参考：ザ・マーチ17号

　＜Ｓ−３Ｄ＞：1980年に就役した。弾頭はTN-61、威力１メガトン。射程3500km。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜Ｓ−３シリーズ＞：アメリカ海軍艦上対潜哨戒機、別名バイキング（Viking）、通称フーバー（掃除機メーカー。エンジン吸気音が掃除機に似ているので）。世界初のジェット艦上対潜哨戒機である。1968年にVSXとしてアメリカ海軍が出した要求にロッキード社が応じたもので、マクダネル・ダグラス、ノースアメリカン・ロックウェル、ジェネラルダイナミクス／グラマン／IBMに勝って1969年8月にアメリカ海軍との間で契約が結ばれ、艦上機の製作に長けたLTV社（折り畳み主尾翼、エンジンポッド、降着装置開発製造）及び対潜戦コンピュータ担当のユニバック社が開発に加わった。1970年度予算で飛行試験機８機と地上試験機２機が発注され、YS-3Aでなく最初からS-3Aとして完成している（尾翼にS-3Aと書いてある）。冷戦終結による潜水艦脅威の減少で対潜任務をP-3と対潜ヘリに譲って空中給油機として使用されるようになり、2009年1月19日に空母航空団でのS-3Bの運用が終了した。2016年1月11日、VX-30での運用が終了し、アメリカ海軍で完全退役した。最後の２機のうち１機はNASAに移管されて試験飛行に使用される。この時点でデイビス・モンサンにS-3Bが83機とS-3AやS-3ファミリーが30機弱モスボールされていた。参考：ザ・マーチ23号、世界の軍用機1979、1982、月刊航空ファン4,’16、月刊世界の艦船8,’11、11,’15

　＜Ｓ−３Ａ＞：1971年11月8日に原型初号機が完成、1972年1月21日に初飛行し、1974年に就役して2月20日からVS-41を皮切りに配備され、1975年にCV-67ジョン・Ｆ・ケネディへの搭載が始まった。太い胴体に細長い主翼を付けており、気流の影響を受けやすいターボファンエンジンは胴体や主翼から離してポッド式に吊り下げ、エンジンスペースが不要となった胴体内には爆弾倉、ソノブイランチャー、対潜機器収容室を設けている。主翼は肩翼配置で、低空での低速飛行が可能なように後退角の小さい大面積翼を採用した。全翼幅にわたる前縁スラットと、翼幅の70%を占める大きなフラップを装備しており、エセックス級空母での運用が可能。主翼上面にはエルロンと連動する大型スポイラーを持つ。主翼と垂直尾翼は折り畳み式で、エセックス級のエレベーターに搭載できるようにした。機首にAN/APS-116捜索レーダー、胴体にAN/ARR-76ソノブイ受信機、OL-82A/AYS音響処理装置、OL-89B FLIR、AN/ALR-47ESMなど、尾部にAN/ASQ-81MADを搭載している。対潜システムはP-3Cアップデート�Tに準ずるもので、頭脳はAN/AYK-10（ユニバック1832）デジタルコンピュータ（プロセッサ２個、32768ワードのメモリ２個、入出力コントローラ、インターフェース２組、電源２個からなる）、一体化制御システム、戦術ディスプレイ、デジタル磁気テープユニット、磁気ドラムシステムで構成され、対潜センサーやアビオニクスからのデータを統合してディスプレイに表示する。機体下のソノブイ投下口からはSSQ-36/-41A/-47B/-50/-53/-62ソノブイ、Mk25/Mk58発煙筒、Mk84SUS（Signal Underwater Sound）ブイなどを投下可能。胴体内爆弾倉にはB57核爆弾なら２発、Mk46魚雷・Mk36爆雷・Mk82爆弾なら４発を収容できる。翼下パイロン（片側１カ所ずつ、容量2500ポンド・1.13トン）にはLAU-10/-61/-68/-69ロケットランチャー、Mk82爆弾、Mk20クラスター爆弾、Mk52/55/56機雷２発、Mk36爆雷６発、照明弾、300ガロン（1136リットル）増槽などを装着できる。コクピットはサイドバイサイド２列の４名乗り。機長（士官）はAN/ASA-82戦術ディスプレイ、AN/ASQ-147A一体化制御システム（INCOS）キーセット、OD-59A/A飛行用ディスプレイ／インターフェースシステム、AN/ASW-33自動操縦装置、AN/AYN-5A機速・高度用コンピュータセット、AN/ASW-25B自動着艦装置用受信機、AN/ARA-63Aレシーバー・デコーダー、AN/ASQ-147A兵装制御装置を操作し、飛行と兵装発射を担当する。副機長・戦術コーディネーター（COTAC。士官）はAN/ASA-82、AN/ASQ-147A、OD-59A/A、AN/ASN-92(V)空母慣性航法装置、AN/APN-200ドップラー航法システム、AN/ASN-107A高度・方位参照装置、AN/APN-201Aレーダー高度計・高度警報セット、AN/ARN-84タカン、AN/ARN-83長波自動方位探知機、AN/ARC-153A短波無線機、AN/ARC-156A超短波無線機、CV-2830AYCデータ・ターミナル・セット、LS-601/AIインターコム・システム、AN/APX-72/76A(V)敵味方識別装置、AN/APS-116レーダー、OR-89B/AA前方監視赤外線装置、AN/ALR-47ESM、AN/ASQ-81MADの操作を行い、航法、通信、非音響センサーを担当する。戦術航空士（TACCO。士官）はAN/ASA-82、AN/ASQ-147A、AN/ARS-2ソノブイ・リファレンス・システムを操作し、作戦行動を指示する。音響センサー・オペレーター（SENSO。下士官）はAN/ASA-82、OL-82A/AYS音響データプロセッサ、AN/ARR-76ソノブイ受信機、AN/ASH-27Aアナログテープレコーダー、AN/ASA-65A(V)磁気補整システムの操作を行い、目標探知を行う。全長16.26m／15.06m（尾翼折り畳み時）、全幅20.93m／8.99m（主翼折り畳み時）、全高6.93m／4.65m（尾翼折り畳み時）、自重12.076トン、総重量19.295トン、最大離陸重量21.34トン。エンジンはGE社製TF34-GE-2（推力4.21トン）双発、哨戒飛行速度160ノット、巡航速度350ノット、最大速度440ノット、実用上昇限度10675m、燃料搭載量7192リットル＋1136リットル増槽２本、航続距離2000海里／3000海里（フェリー）。兵装は魚雷または爆雷６発、魚雷または爆雷４発＋ASM２発など。乗員４名。1978年7月までに187機が生産された。参考：ザ・マーチ23号、世界の軍用機1979、1982、世界軍用機年鑑1990-91、軍事分析湾岸戦争、月刊世界の艦船4,’04増刊、月刊航空ファン4,’16、4,’72

　＜Ｓ−３Ｂ＞：S-3Aに対潜機材の改良とASM運用能力の追加を施したもので、1981年から兵装システム向上計画WSIPの名称で開発され、1983年にS-3Aから２機を改造、1984年9月13日に初飛行して試験に入り、1987年から量産改修に入った。音響処理装置をAN/UYS-1プロテュースに、レーダーを逆合成開口機能付のAN/APS-137に、FLIRをOR-263に、ESMをAN/ALR-76に換装しており、AGM-84A/CやAGM-65の運用が可能である。爆弾倉とソノブイランチャーの間にAN/ALE-39チャフ・フレアディスペンサーも装備した。兵装ステーションは爆弾倉内のSta.1-4（左から順）と主翼下W5/W6の計６ヵ所。Sta.1-4にはBRU-14/Aボムラックを並列または前後左右に装着できる。W5/W6のパイロンにはBRU-11/Aボムラックが内蔵されていて、TERを介して兵装を搭載する。ソノブイランチャーはSLT（ソノブイ・ランチャー・チューブ）と呼ばれ、60基が十字型に並ぶ。全長16.26m、全幅20.93m／8.99m（主翼折り畳み時）、全高6.93m、自重12.09トン、着艦重量17.1トン、離陸重量19.28トン、最大設計総重量23.83トン。エンジンはGE社製TF34-GE-2（推力4.21トン。TF34-GE-400A、推力4.71トン？）双発、最大速度450ノット（834km）、戦闘上昇限度12200m、燃料容量7316リットル＋1003リットル増槽２本、航続距離3700km（フルペイロード）。兵装は爆弾倉内にハープーン２発、Mk44/Mk46対潜魚雷４発、Mk56/Mk60機雷２発、B57核爆雷２発など、翼下パイロンに907kg機雷２発、227kg爆弾６発、70mmロケット弾42発など。乗員４名。160機を改造する予定だったが、冷戦終結でソ連原潜部隊の脅威が減少したため119機に止まり、所属も対潜飛行隊から制海飛行隊に改称されている（略称はVSのまま）。ただ海洋哨戒任務の頻度が低いため、KA-6D/A-6E引退後には対潜機器を対潜要員座席ごと撤去し、SLTも塞いでしまい、A/A42-R1バディ空中給油ポッドを１基と300ガロン増槽エアロ1Dを１基搭載しての空中給油母機ミッションをこなすようになった。しかし速度が遅いため後方地域での任務にしか就けないという欠点があり、F/A-18E/Fによるバディ給油が行われるようになったため、退役した。参考：月刊世界の艦船4,’04増刊、月刊JWings12,’01、10,’01、5,’06、月刊航空ファン4,’16、7,’99

＜Ｓ−３ファミリー＞

　＜ＥＳ−３Ａ＞：SIGINT機型、別名シーシャドー。EA-3Bの後継で、通信中継や航空部隊指揮管制も行える。胴体上面にカヌーまたはトップハットと呼ばれる前後に長いフェアリングを装着しており、内部にAN/APS-137ISARレーダーを搭載する。最大速度829km。乗員４名。1989年に初飛行し、S-3Aから16機が改造されて1992年5月からVQ-5とVQ-6で運用され、EP-3Eアリーズ�Uに後を譲って1999年5月までに全機退役した。参考：月刊丸6,’01、月刊軍事研究6,’01、月刊JWings11,’99、月刊世界の艦船11,’15、月刊航空ファン4,’16

　＜ＫＳ−３Ａ＞：空母航空団用空中給油機型。KA-6Dと同じ空中給油システムを搭載しており、左主翼下にサージェント・フレッチャーD-704バディ・ポッド、右主翼下に300ガロン（1136リットル）増槽を装備する。S-3Aの５号機を改造してテストが行われたが、実用化には至らなかった。代わりにS-3Bの主翼下にバディ・ポッドを積んで済ませている。参考：月刊軍事研究11,’15、月刊航空ファン4,’16、ザ・マーチ23号

　＜Ｓ−３Ｂ　ＳＳＵ＞：SSUは監視システム近代化の略。AN/APS-137B(V)5合成開口レーダー、KuバンドRTSDL（リアルタイム・センサー・データリンク）、JTIDS／リンク16ターミナルなどを装備しており、目標データをリアルタイムで攻撃機に転送できる。また、AGM-32B(V)2マーヴェリック・プラス・システムを搭載しており、AGM-65Fの運用が可能。後部胴体上部に衛星通信用アンテナも追加した。原型機は試験を兼ねて不朽の自由作戦に参加した。参考：月刊航空ファン2,’02

　＜Ｓ−３Ｂテストベッド＞：テストベッド機型。NP-3Dの後継で、対潜器材を降ろして機体を補強、オーバーホールを行って機体寿命を5-6年延長した。VX-30に３機が引き渡される予定。参考：月刊航空ファン8’10

　＜Ｓ−３ＣＯＤ＞：計画空母艦上輸送COD機型の仮称。C-2の不足を補うCOD機で、海軍要求に応じ1970年代前半にロッキード社が提案した。胴体を太くして後部にランプを設け、主降着装置を胴体両下部のスポンソンに移設してある。離陸重量25.08トン。ペイロード5.257トン。S-3ユーティリティCODに負けて採用されなかった。参考：月刊JWings7,’21

　＜Ｓ−３ユーティリティＣＯＤ＞：計画空母艦上輸送COD機型の仮称。C-2の不足を補うCOD機で、海軍要求に応じ1970年代前半にロッキード社が提案した。胴体前部を1.78m延ばして人員・貨物室とし、ウェポンベイも貨物スペースにしてある。1974年9月に採用され、1977年度予算要求でパーツ12機分の先行取得費が計上されたが、議会下院が認めず計画中止になった。参考：月刊JWings7,’21

　＜ＵＳ−３Ａ＞：連絡輸送機型。C-2の不足を補うCOD機で、海軍要求に応じ1970年代前半にロッキード社が提案した。対潜機器を撤去して貨物スペースとし、人員６名＋貨物2.09トンまたは貨物のみ3.4トンを搭載可能とした。翼下パイロンには1000ポンド（454kg）貨物ポッドを懸架できる。1976年7月2日（1977年7月？）に初飛行し、この時はS-3ユーティリティCODに負けて採用されなかったが、1980年代にS-3Aから６機が改造されて使用された。参考：世界軍用機年鑑1990-91、世界の軍用機1979、1982、月刊航空ファン4,’16、月刊JWings7,’21、3,’21

　＜アウトロー・バイキング＞：水平線以遠空中センサー情報システムOASIS�V搭載型。参考：月刊航空ファン4,’16

　＜アラジン・バイキング＞：陸上監視・電子偵察機型。６機が改造され、ボスニア・ヘルツェゴビナに投入された。参考：月刊航空ファン4,’16

　＜オルカ・バイキング＞：アビオニクス用テストベッド機型。参考：月刊航空ファン4,’16

　＜カリプソ・バイキング＞：麻薬密輸監視機型。参考：月刊航空ファン4,’16

　＜グレイウルフ・バイキング＞：移動目標監視機型。AN/APG-76収容ポッドを搭載している。参考：月刊航空ファン4,’16

　＜ベアトラップ・バイキング＞：機密指定のため詳細不明。参考：月刊航空ファン4,’16

＜Ｓ−３海外シリーズ＞

　＜Ｓ−３Ｂ（韓国海軍）＞：韓国海軍が2016年に纏める哨戒機要求（12-20機導入、2018年までに契約、2020年から運用）に応募する予定で、採用されればアリゾナ州デビスモンサン空軍基地にモスボールされている機体のうち12機にオーバーホールと改修を施して提供する。ただ北朝鮮が戦略型潜水艦の建造を進めているとされるため、P-8Aが導入されるかもしれない。参考：月刊軍事研究4,’14、月刊航空ファン4,’16、6,’16、12,’16

＜Ｓ−３Ａ＞：アメリカ軍の航空機用５チャンネルGPS受信器。ロックウェル・コリンズ社が開発した。湾岸戦争時にはB-52G、F-117A、MH-53J、RC-135、RU-21H、A-6E、EP-3E、HH-60H、HH-65H、MH-53E、RP-3に装備されていた。参考：月刊軍事研究3,’08

＜Ｓ−３Ｖ＞：ロシア軍のヘリコプター搭載用爆雷。全長1.3m、直径0.211m、重量94kg。誘導はアクティブ音響式。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜Ｓ３Ｗ＞：アメリカ海軍の原潜用原子炉。ウェスティングハウス社がスケート級原潜用に開発した小型加圧水式原子炉で、S2Wの小型化版である。ハリバット級にも搭載された。出力6600軸馬力。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究4,’97、月刊世界の艦船6,’21

＜Ｓ−３級＞：旧Ｓ級第２グループ（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−４＞：SS-109（潜水艦）を参照。

＜Ｓ４＞：アメリカのジョビー・アビエーション社が開発したeVTOL。全電動ティルト・プロップ式VTOL機で、前側面が大型窓に覆われたコクピットの天井にガルウイング式の主翼が付いており、短いテイルブームの先にＶ型尾翼を持つ。主翼端、内外翼部境界前縁、尾翼端にティルトプロップ式電動モーター計６基が付いていて、主尾翼端の４基はナセルごと、内外翼部境界前縁の２基はプロペラ部分だけが90度上を向いてVTOLを行う。全長7.3m、全幅10.7m。最大速度322km、蓄電池はLi-Ni-CO-Mg電池４パック、航続距離240km。アメリカ空軍アジリティ・プライム計画フェーズ３に2020年5月に選定され、12月に軍の耐空証明を取得しており、2023年に試作機をアメリカ空軍に引き渡す予定。参考：月刊JWiings4,’21

＜Ｓ−４＞：海上自衛隊の自走式掃海装置。海自初の水中処分具で、1968年から研究され、1973年に制式化される筈だったが何故か２年遅れて1975年に制式化されたので、75式機雷処分具ともいう。本体は直径1.8m・厚さ0.8mの円盤形で、中心部には垂直方向に処分用爆雷を搭載できる。後部左右に電動式ポンプジェット・スラスター（コルト・ノズル・プロペラ？）２基を備え、円盤周囲には組込型垂直スラスターも持つ。1.5トンクレーンで海面に降ろされ、母艦からの有索ケーブルを通して電力と操縦制御信号を受け、CICから処分士（概ね二等海尉）により遠隔操作されて処理する沈底機雷の直上に移動、処分用爆雷を投下して誘爆させる。爆雷を投下すると自動的に浮上するので、爆発に巻き込まれないよう本体を回収する必要があるが、水上だとプロペラが半分顔を出してしまい、航走性能も良くないので、航走させるよりもケーブルを巻き取って回収した方が早い。全長2.3m。速力５ノット、運用深度30m、最大深度60m。係維掃海具は装備していない。はつしま型から搭載された。参考：月刊軍事研究11,’03、月刊世界の艦船3,’10、1,’95、艦載兵器ハンドブック改訂第２版、海上自衛隊全艦艇史、丸スペシャルNo.76

＜Ｓ−４＞：ドイツ海軍S-2型魚雷艇。1932年竣工。1936年にスペインに売却され、LT-11となった。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜Ｓ４Ｇ＞：アメリカ海軍の原潜用加圧水型原子炉。GE社がSAR（Submarine Advanced Reactor）の名称で開発した。一次冷却水はポンプで循環させる。トライトン級原潜に搭載された。参考：月刊世界の艦船10,’14、アメリカ潜水艦史

＜Ｓ４Ｗ＞：アメリカ海軍の原潜用加圧水型原子炉。ウェスティングハウス社製。S3Wの遮蔽方式を変更したもので、背が高くなった。出力6600軸馬力。スケート級に搭載された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究4,’97

＜Ｓ−５＞：SS-110（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−５＞：ソ連軍57mmロケット弾。1940年代末から50年代初めにかけて開発された。弾頭はHE、対人用破片、HEAT、チャフ、照明弾など９種類が用意されている。本体直径55mm、最大重量4kg。最大有効射程4km。８連装ポッドUB-8-57、16連装ポッドUB-16-57、32連装ポッドUB-32-57に収容される。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック、攻撃ヘリコブラ＆アパッチ

＜Ｓ−５ロケット弾シリーズ（ブルガリア）＞：ブルガリア軍57mmロケット弾。ソ連のS-5ロケット弾を改良したものである。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｓ−５Ｋ＞：対戦車弾頭型。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｓ−５ＫＯ＞：破砕弾頭型。全長1010mm、直径55mm、翼スパン275mm、重量4.5kg。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｓ−５Ｍ＞：汎用型。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｓ−５ＭＯ＞：破砕弾頭型。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜Ｓ５Ｇ＞：アメリカ海軍の原潜用加圧水型原子炉。ジェネラル・エレクトリック社製。一次冷却水自然循環式の試験炉で、巡航速力までは自然循環のみ、それ以上ではポンプ併用で一次冷却水を循環させる。出力17000軸馬力。配管系が大型大重量になるという欠点があり、ナーワル級原潜１隻のみの搭載となった。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究9,’06、4,’97

＜Ｓ５Ｗ＞：アメリカ海軍の原潜用加圧水型原子炉。ウェスティングハウス社製。S2Wの拡大改良型で、出力を上昇させると共に燃料交換を容易にした。出力15000軸馬力。スキップジャック級、スレッシャー級、スタージョン級、ジョージ・ワシントン級、イーサン・アレン級、ラファイエット級に搭載され、標準原子炉とも呼ばれた。参考：月刊軍事研究4,’97、8,’05、6,’07、月刊世界の艦船8,’18

＜Ｓ５Ｗ海外シリーズ＞

　＜ＰＷＲ１＞：イギリス海軍の原潜用加圧水型原子炉。S5Wを輸入したものである。ヴァリアント級、レゾリューション級、チャーチル級、スイフトシュア級に搭載された。ただ冷却系統の不具合が多発したため、トラファルガー級には改良型を搭載したが、やはり冷却水漏れを連発している。参考：月刊世界の艦船10,’23、月刊軍事研究8,’05

＜Ｓ−６＞：SS-111（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−６＞：海上自衛隊の係維掃海具で、53式普通掃海具改６の通称。うわじま型から搭載された。参考：海上自衛隊全艦艇史

＜Ｓ６Ｇ＞：アメリカ海軍のロサンゼルス級原潜用加圧水型原子炉。ジェネラル・エレクトリック社製。原子力巡洋艦用D2G原子炉の改良型で、一次冷却水を自然循環併用として循環ポンプからの雑音を減らした。出力35000馬力。核燃料の寿命は当初9-13年だったが、SSN-719以降は退役まで交換不要としている。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究9,’06、4,’97

＜Ｓ６Ｕ−ＭＴＫ＞：海上自衛隊輸送艇１号型の４サイクル・ディーゼルエンジン。三菱重工が開発した。出力1500馬力。参考：月刊世界の艦船11,'17増刊

＜Ｓ６Ｕ−ＭＴＰＫ＞：海上自衛隊ひびき型音響観測艦の４サイクル・ディーゼルエンジン。三菱重工が開発した。出力1320馬力。参考：月刊世界の艦船11,'17増刊

＜Ｓ６Ｗ＞：アメリカ海軍のシーウルフ級原潜用加圧水型原子炉。ウェスティングハウス社製。雑音を小さくするため、一次冷却水の循環はポンプと自然循環の併用とした。出力45000馬力（52000馬力？）。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究4,’97

＜Ｓ−６型魚雷艇＞：ドイツ海軍の魚雷艇。S-2型を大型化して凌波性を向上させ、主機をディーゼルに換装したものである。排水量75トン。主機はMAN社製ディーゼル（1320馬力）３基、速力35ノット。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜Ｓ−７＞：SS-112（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−７＞：アメリカ軍の昼間偵察用ストリップ撮影カメラ。レンズは６インチ（152mm）F6.3（写角38.5°）または88mmF6.8（双眼。写角34.5°）。ネガ寸法９インチ×200フィート（0.23m×61m）、フィルム寸法9.5インチ×200フィート（0.24m×61m）、フィルム速度毎秒5-37インチ（127-940mm）。参考：空軍

＜Ｓ０７＞：イギリス海軍ポーパス級哨戒潜水艦シーライオン（Sealion）。1961年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ−７シリーズ＞：海上自衛隊の深々度用掃海装置。S-4の後継となる深々度用有線自走遠隔機雷処分具として1978年度から技本が開発したもので、機雷を発見するソナーの方が開発できなかったため1983年度に一旦中止されたが、ZQS-3中深度用機雷探知ソナーとの組み合わせで中深度用に切り替えて制式化された。参考：月刊軍事研究11,’03、1,’02、月刊世界の艦船1,'15増刊、12,'22、1,’02、3,’10、5,’13

　＜Ｓ−７−１型＞：水深300mまでの中深度用。本体は円筒形で、前部に上下方向のスラスターを内蔵した垂直ダクトがあり、Ｘ字型の安定尾翼を持ち、尾翼間左右に電動式ポンプジェット・スラスター１基ずつ（上下に旋回できる）を装備する。先端にZQS-3アクティブソナー、水中ライト、水中LLLTVを備え、下部に係維機雷のワイヤーカット用マニュピレータを搭載、沈底機雷処分用爆雷１発を胴体下に吊り下げられる。母艦が発見した機雷に母艦からの有線誘導で向かい、駆動電力も母艦から供給され、誘導ケーブルと同軸の光ファイバーケーブルでソナーの映像信号やLLLTV画像を送る。全長2.8m、直径1.5m、重量860kg（950kg？）。うわじま型掃海艇が装備した。参考：月刊軍事研究11,’03、艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船1,'15増刊、12,'22

　＜Ｓ−７−２型＞：水深500mまでの深々度用。深々度用機雷探知ソナーとしてアメリカからAN/SQQ-32を導入することになったため、開発を再開して完成させた。やえやま型掃海艇が装備した。参考：月刊軍事研究11,’03、月刊世界の艦船12,’22

＜Ｓ．７＞：イタリア空軍練習機。SAIアンブロジーニ社がSAI.7T練習機をベースに開発し、1949年に初飛行した。主翼は低翼配置。降着装置は尾輪式で、主脚のみ引き込み脚である。エンジンはアルファロメオ社製空冷倒立直列６気筒ガソリン（225馬力）単発。乗員２名（タンデム複座）。145機が生産された。参考：月刊JWings1,’24

＜Ｓ−７＞：ロシア軍の単葉練習機。イーゴリ・シコルスキーが1912年4月にモスクワ航空ショーで最高賞となったS-6Aを更に改良したもので、1912年7月に完成させ、8月の国際軍事競技会に参加した。合板製の新型胴体にS-6Aの主尾翼と降着装置を取り付けている。競技会では降着装置を損傷してしまったが、修理の後、1913年にロシア軍が練習機として使用した。全長8.2m、全幅10m、重量776kg。エンジンはノーム・ラムダ（70馬力）単発、プロペラは２翅、最大速度108km。作られたのは１機のみで、1914年にブルガリア陸軍が購入して第１次大戦に投入している。参考：ウォーマシン・レポートNo.67

＜Ｓ７Ｇ＞：アメリカ海軍のシーウルフ級原潜用原子炉。ジェネラル・エレクトリック社製。参考：月刊軍事研究6,’07

＜Ｓ７級魚雷艇＞：ドイツ海軍魚雷艇。S1級の船体を延長して航洋性を向上させ、主機をディーゼルに変更したものである。全長32.36m、全幅5.06m、排水量75.8トン。主機はディーゼル、出力2880馬力、最大速力30ノット、航続距離758海里（22ノット）。兵装は魚雷発射管２門、2cm対空機関砲１門。1934-35年にS7からS13の７隻が就役した。参考：グラフィックアクション29

＜Ｓ−８＞：SS-113（潜水艦）を参照。

＜Ｓ０８＞：イギリス海軍ポーパス級哨戒潜水艦ウォーラス（Walrus）。1961年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ−８＞：海上自衛隊の深々度用係維掃海具。掃海索は直径9mm・長さ500m、曳航索は直径16mm・長さ1650m。展開器２組と沈降器３組が付いており、水中位置監視装置も装備して深々度でも確実に作動できるようにしてある。やえやま型掃海艇に搭載された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊世界の艦船12,’22

＜Ｓ−８ロケット弾シリーズ＞：ソ連軍の80mm空対地ロケット弾。1970年代後半に開発された。B-8M1またはB-8V20ランチャーに装填される。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｓ−８Ｂ＞：徹甲弾型。弾頭重量7.41kg。厚さ800mmの鉄筋コンクリートを貫通できるとされる。射程3km。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｓ−８Ｄ＞：燃料気化弾頭型。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｓ−８ＫＯ＞：基本のHEAT弾頭型。全長1.57m、全備重量11.3kg、弾頭重量3.6kg。装甲貫徹力400mm。最大速度毎秒650m、有効射程4km。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック、月刊軍事研究3,’99

　＜Ｓ−８Ｏ＞：照明弾頭型。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｓ−８Ｐ＞：チャフ弾頭型。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｓ−８Ｔ＞：S-8KOの威力強化型。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜Ｓ８Ｇ＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜用静粛型加圧水型原子炉。ジェネラル・エレクトリック社製。一次冷却水の循環にタービンポンプ、ジェットポンプ、自然循環を併用しているとみられ、S6G原子炉の７割増しの出力を発揮するにも関わらず、騒音が20デシベル低い。出力60000馬力。参考：月刊軍事研究9,’06、4,’97

＜Ｓ８Ｕ−ＭＴＰＫ＞：海上自衛隊にちなん型海洋観測艦用４サイクル・ディーゼルエンジン。三菱重工が開発した。出力1460馬力。参考：月刊世界の艦船11,'17増刊

＜Ｓ−９＞：SS-114（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−０９＞：イギリス海軍オベロン級潜水艦オベロン（Oberon）。1961年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ．９シリーズ＞：オランダ軍初等練習機。フォッカー社が1937年に開発し、11月に初飛行した。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜Ｓ．９／１＞：最初の量産型。機体は木金混合、主翼は複葉である。エンジンはアームストロング・シドレー製ジャネット・メジャー（165馬力）単発。陸軍航空隊に20機が装備された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜Ｓ．９／２＞：全長7.6m、全幅9.5m、全備重量980kg。エンジンはメナスコ社製バッカニアB6（168馬力）単発、最大速度193km、実用上昇限度4500m、航続距離750km。乗員２名。15機が生産されて海軍に引き渡された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜Ｓ−９＞：ドイツ海軍S-6型魚雷艇。1934年竣工。第２次大戦後、アメリカに引き渡された。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜Ｓ９Ｇ＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜用加圧水型原子炉。ジェネラル・エレクトリック社製。S8Gの小型化版で、一次冷却水は自然循環式と循環ポンプの併用である。出力40000軸馬力。炉心寿命33-40年で、就役中に交換が要らない。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究7,'15、6,’07、月刊世界の艦船10,’14

＜Ｓ１０＞：Ar396海外シリーズ（練習機）またはRKP-55（潜対地ミサイル）またはSS-115（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１０＞：イギリス海軍オベロン級潜水艦オーディン（Odin）。1962年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ−１０機雷処分具＞：海上自衛隊の自航式可変深度ソナー（PVDS）方式水中航走式機雷掃討具。S-7の後継として技本が開発し、三菱重工が生産した。自走機雷対策のため掃海艇の前方に進出して掃討を行う中深度前駆掃討具で、自航式可変深度ソナーの胴体下に処分用爆雷１個を搭載できるようにしたものである。潜航するまでは母艦甲板上のコントローラーで操縦し、潜航してからはCICで遠隔操縦を行う。前部に掃海艇用ハルソナー並の高性能アクティブソナー（捜索ソナーと類別ソナー）、識別テレビカメラを搭載しており、CICでこれらから得られた情報を分析、機雷と判断されると遠隔操作で係維索切断用カッターや処分用爆雷により処分する。従来型の処分用爆雷の他、係維索に取り付けると索に沿って機雷缶まで登っていくタイプも運用できる。VDSの代わりに使うことも可能。駆動電力は母艦からケーブルで送られるため、バッテリー切れを気にする必要がなくなり、従来２基搭載していたところを１基で済ませることができるようになった。大型なので運用が難しいらしい。全長3.4m、幅1.8m、重量995kg。運用深度はCAPTOR機雷が掃討できるくらいの深さ。ひらしま型とえのしま型に搭載された。参考：月刊世界の艦船3,’10、1,'15増刊、5,’13、1,’14、10,'15、1,'21、海上自衛隊全艦艇史、月刊丸1,’10別冊、月刊軍事研究9,’12、12,’13

＜Ｓ−１０型魚雷艇＞：ドイツ海軍魚雷艇。S-6型の主機をベンツ社製ディーゼルに換装したものである。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜Ｓ−１１＞：SS-116（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１１＞：イギリス海軍オベロン級潜水艦オーフュース（Orpheus）。1960年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ１１＞：ナミビア海軍エレファント級哨戒艦１番艦エレファント（Elephant）。2011年12月起工、2012年5月公試開始。参考：月刊世界の艦船8,’12

＜Ｓ−１２＞：SS-117（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１２＞：イギリス海軍オベロン級潜水艦オリンパス（Olympus）。1962年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ−１２＞：ロシア軍単葉機。イーゴリ・シコルスキーが開発し、1913年に国際軍事競技会で２位となったS-11がベースで、単座化するなどして小型軽量化した。重量681kg。エンジンはノーム・ラムダ（80馬力）単発。1913年9月に初飛行し、12機を配備、第１次大戦に投入した。ロシア革命後も労農赤軍が1922年まで１機を使用している。参考：ウォーマシン・レポートNo.67

＜Ｓ−１３＞：SS-118（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１３＞：イギリス海軍オベロン級潜水艦オシリス（Osiris）。1964年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ１３＞：ソ連海軍Ｓ�\bis型潜水艦。第２次大戦中にドイツ客船ヴィルヘルム・グストロフとゲネラール・フォン・シュトイベンを撃沈し、艦長は国民的英雄として没後の1990年にソ連英雄を授与された。参考：月刊世界の艦船6,’09

＜Ｓ−１３＞：ドイツ海軍S-10型魚雷艇。1935年竣工。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜Ｓ−１３シリーズ＞：ソ連軍122mm空対地ロケット弾。1980年代半ばに実用化された。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｓ−１３Ｂ＞：貫徹弾頭型。土なら3m、強化コンクリートなら1mを貫通できる。弾頭重量23kg。射程1.1-4km。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｓ−１３Ｄ＞：燃料気化弾頭型。弾頭重量32kg。射程1.6-3km。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｓ−１３ＯＦ＞：対人・対ソフトスキン弾頭型。弾頭重量33kg。射程1.1-3km。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｓ−１３Ｔ＞：タンデム弾頭貫徹型。強化コンクリート1mを貫通でき、滑走路やバンカーの破壊に使用する。弾頭重量16.3kg＋21kg。射程1.1-3km。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜Ｓ−１４＞：SS-119（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１４＞：イギリス海軍オベロン級潜水艦オンスロート（Onslaught）。1962年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ１４級魚雷艇＞：ドイツ海軍魚雷艇。S7級の改良型で、船体を大型化し、主機出力を強化した。全長34.62m、全幅5.1m、排水量92.5トン。機関出力4500馬力、最大速力35.5ノット、航続距離500海里（32ノット）。兵装は魚雷発射管２門、2cm対空機関砲１門。1937-39年にS14からS25の12隻が建造された。参考：グラフィックアクション29

＜Ｓ−１５＞：SS-120（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１５＞：イギリス海軍オベロン級潜水艦オッター（Otter）。1962年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ１５＞：ブラジル海軍アマゾナス級潜水艦ゴイアス（Goiás）。元はアメリカ海軍ガトー級潜水艦SS-425トランペットフィッシュで、1973年10月15日に購入した。1990年4月に除籍された。参考：月刊世界の艦船10,’23

＜Ｓ１５ＴＯＥ＞：フランスのラフリーが開発した６輪装甲車。３名用キャビン上部に機銃１丁を装備する銃塔が載っている。全長5m、全幅2.3m、全高2.9m、重量５トン。1934年に25両が生産され、植民地部隊に配備された。車体後部を兵員室とした装甲兵員輸送車型、後ろ向きに47mm砲を搭載した自走砲型も製作されている。参考：世界の軍用車両(4)

＜Ｓ−１６＞：SS-121（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１６＞：イギリス海軍オベロン級潜水艦オラクル（Oracle）。1963年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ−１６＞：ソ連軍160mm空対地ロケット弾。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜Ｓ−１６＞：ロシア軍複葉護衛戦闘偵察機。イリヤ・ムロウメツ爆撃の護衛と偵察が主任務で、イーゴリ・シコルスキーが開発し、1915年2月6日に初飛行した。エンジンは100馬力を予定したが、80馬力のものしか積めず、性能低下に繋がっている。ロシア軍機として初めてプロペラ同調機銃を装備したが、故障が多く、パイロットが機銃を上翼中央に移設する事態も多発した。全長5.9m、全幅8m、全高2.78m、重量676kg。エンジンはノーム（80馬力）単発、プロペラは２翅、最大速度120km。海軍用水上機型など５タイプ34機が生産され、ロシア革命後は労農赤軍が1924年まで使用した。参考：ウォーマシン・レポートNo.67

＜Ｓ１６Ｕ−ＭＴＫ＞：海上自衛隊かしま型練習艦用４サイクル・ディーゼルエンジン。三菱重工が開発した。出力4000馬力。参考：月刊世界の艦船11,'17増刊

＜Ｓ１６Ｕ−ＭＴＰＫ＞：海上自衛隊にちなん型・しょうなん型海洋観測艦用４サイクル・ディーゼルエンジン。三菱重工が開発した。出力3600馬力。参考：月刊世界の艦船11,'17増刊

＜Ｓ−１７＞：SS-122（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１７＞：イギリス海軍オベロン級潜水艦オセロット（Ocelot）。チャタム海軍工廠で建造された最後のイギリス軍艦である。1962年進水、1964年1月13日竣工。1992年に除籍され、チャタム造船歴史博物館に展示されている。参考：月刊軍事研究10,’05、月刊世界の艦船5,’83、12,’16

＜Ｓ−１８＞：SS-123（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１８＞：イギリス海軍オベロン級潜水艦オートゥス（Otus）。１963年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ−１８＞：ドイツ海軍S-18級魚雷艇。1938年竣工。1944年、アドリア海で戦没した。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜Ｓ−１８＞：ロシア軍試作複葉戦闘機。イーゴル・シコルスキーが開発した。コクピットはタンデム複座で、周囲を装甲で固めてあり、前席に銃手兼観測手、後席に操縦士が位置する。機首下面はガラス張りで、観測手の視界を確保した。全長9.7m、全幅16.5m、重量2100kg。エンジンはサンビーム・クルセイダー（150馬力）双発。乗員２名。1917年5月に初号機が完成し、２機目も製作されたが、エンジン不調と装甲による重量増で飛行できず、ロシア革命時の混乱で行方不明になってしまった。参考：ウォーマシン・レポートNo.67

＜Ｓ１８−１１００＞：スイスのソロータン社が開発した輸出用20mm半自動式対戦車ライフル。運用要員3-5名。ハンガリー、オランダ、イタリアなどに輸出された。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

＜Ｓ１８−１１００海外シリーズ＞

　＜ＰｚＢ７８５（ｓ）＞：ドイツ国防軍対戦車ライフル。第２次大戦時に鹵獲して使用したものである。全長2.16m、銃身長1.3m、重量54.7kg。口径20mm、装弾数５発または10発。装甲貫徹力15-18mm（衝角30度、射距離300m）。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

＜Ｓ−１８級魚雷艇＞：ドイツ海軍魚雷艇。排水量92.5トン。主機はベンツ製ディーゼル（2000馬力）３基、速力38.5ノット。S-18などが竣工した。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜Ｓ−１９＞：SS-124（潜水艦）を参照。

＜Ｓ１９＞：イギリス海軍Ｓ級潜水艦第１グループ、スターフィッシュ（Starfish）。1933年竣工。1940年に戦没した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜Ｓ１９＞：イギリス海軍オベロン級潜水艦オポッサム（Opossum）。1964年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ−２０＞：SS-125（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−２０＞：イギリス海軍オベロン級潜水艦オポチューン（Opportune）。1964年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ−２０＞：インド海軍641型潜水艦クルシュラ（Kursura）。参考：月刊世界の艦船6,’83

＜Ｓ−２０＞：ロシア軍複葉戦闘機。ライセンス中のニューポール17戦闘機を参考にイーゴリ・シコルスキーが開発した。全長6.5m、全幅8.6m、重量570kg。エンジンはローン・モノスパ（100馬力）単発、最大速度190km。1916年9月に初号機が完成し、性能的にはニューポール17を上回ったが、イリヤ・ムロウメツ爆撃機の生産に集中するため、５機で製造が打ち切られた。参考：ウォーマシン・レポートNo.67

＜Ｓ−２０型＞：元級・海外シリーズ（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−２１＞：SS-126（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−２１＞：イギリス海軍オベロン級潜水艦オニクス（Onyx）。1967年竣工・就役。フォークランド紛争に参加し、潜望鏡による偵察や特殊部隊輸送などを行った。アルゼンチン降伏後も暫く周辺海域に留まった後帰路についたが、途中で主機が故障して８ノットでイギリスに辿り着いた。参考：月刊軍事研究9,’05、月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ２１＞：インド海軍641型潜水艦カーランジ（Karanj）。1970年就役。1978年1月、神戸に寄港。参考：月刊世界の艦船6,’83、現代の潜水艦

＜Ｓ２１＞：オランダのデ・シェルデ社が開発した試作迎撃戦闘機。低翼配置逆ガル翼のツインテールブーム機で、エンジンをコクピット後方の重心近くに設置してプッシャー式プロペラを装備している。全長7.42m、全幅8.99m、全備重量2500kg。エンジンはダイムラー・ベンツ社製DB600Ga（1085馬力）単発、最大速度590km、実用上昇限度10060m。武装は7.9mmFN機銃４丁、23mm機関砲２門（１門は対地攻撃用、１門はモーターカノンで後ろを撃つ）。完成前にドイツ軍の侵攻にあって接収された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、週刊エアクラフトNo.84

＜Ｓ．２１＞：映画「紅の豚」で主人公が乗っていた試作戦闘飛行艇。サボイア社製という設定である。参考：月刊JWings5,’10

＜Ｓ２１＞：ドイツ海軍魚雷艇。1940年5月23日、S23と共同でフランス駆逐艦ジャグアールを雷撃して撃沈した。参考：月刊世界の艦船6,’01

＜Ｓ２１＞：ブラジル海軍オベロン級潜水艦Tonelero。1978年竣工。参考：現代の潜水艦

＜Ｓ−２２＞：SS-127（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−２２＞：イギリス海軍レゾリューション級戦略原潜レゾリューション（Resolution）。1967年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ−２２＞：インド海軍641型潜水艦カンデリ（Kanderi）。参考：月刊世界の艦船6,’83

＜Ｓ−２２Ｉ＞：Su-7I（戦闘機）を参照。

＜Ｓ−２３＞：SS-128（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−２３＞：イギリス海軍レゾリューション級戦略原潜レパルス（Repulse）。1968年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ２３＞：インド海軍641型潜水艦カルヴァリ（Kalvari）。参考：月刊世界の艦船6,’83

＜Ｓ．２３＞：ショート社の４発飛行艇。イギリス政府が航空郵便で全世界に郵便物を配達する方針を発表したことに伴い、1934年に開発した。機体は全金属製。主翼は高翼配置の単葉で、ガウジ型電動着陸フラップを装備する。艇体内に郵便物1500kgを積載できる他、24名分の座席を設置でき、イスの代わりに16名分の寝台を置くこともできる。操縦席は機首の２階部分にあり、喫煙室や調理室も備えていた。全長26.82m、全幅34.74m、全高9.7m、自重10700kg、最大離陸重量19700kg。エンジンはブリストル・ペガサス�]Ｃ星型（920馬力）４基、プロペラは可変ピッチ３翅、巡航速度265km、最大速度322km、最大巡航高度6100m、航続距離1200km。1936年7月4日に原型機が初飛行し、10月22日から定期路線に就航した。２号機は構造を強化して総重量を20412kgに増やし、長距離用燃料タンクを搭載している。総生産数31機。第２次大戦時に２機がイギリス空軍に徴用され、水上監視レーダーの実験に使用された他、地中海や太平洋戦線で兵員輸送任務に就いた。参考：週刊エアクラフトNo.93

＜Ｓ２３＞：ソ連軍180mmカノン砲。1950年代に開発された。射程30km（通常弾）／43km（RAP弾）。イラク軍や北朝鮮軍も配備した。参考：月刊グランドパワー3,’95、月刊PANZER5,’03

＜Ｓ２３＞：ドイツ海軍魚雷艇。1940年5月23日、S21と共同でフランス駆逐艦ジャグアールを雷撃して撃沈した。参考：月刊世界の艦船6,’01

＜Ｓ−２４＞：SS-129（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−２４Ｂ＞：ソ連軍240mm空対地ロケット弾。全長2.22m、重量235kg。参考：世界の傑作機No.162

＜Ｓ−２５＞：SS-130（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−２５＞：ソ連軍初の地対空ミサイル、米軍コードSA-1、NATOコードはギルド。1954年から配備された。参考：月刊航空情報11,’09

＜Ｓ−２５ＬＤ＞：ロシアの短射程空対地ミサイル。S-250FMロケット弾にKh-25のセミアクティブレーザー誘導システムを付けたものである。全長4.1m、直径0.34m、翼スパン1.17m、重量400kg。射程10km。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜Ｓ−２６＞：SS-131（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−２６＞：イギリス海軍レゾリューション級戦略原潜レナウン（Renown）。1968年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ．２６＞：ショート社の飛行艇。大西洋横断飛行用として３機が製作された。全長30.89m、全幅40.9m、全高11.45m、自重17100kg、最大離陸重量33300kg。エンジンはブリストル・ハーキュリーズ�W（1380馬力）４発、巡航速度290km、最大速度336km、最大巡航高度6100m、航続距離520km。初号機は1939年6月に初飛行し、インペリアル航空に引き渡されたが、第２次大戦勃発で３機全てがイギリス空軍に徴用されて洋上長距離偵察機として使用され、１機が1941年6月に撃墜され、残る２機は1941年末にイギリス海外航空に移管された。２号機は1943年1月9日にエンジン故障で墜落、３号機は1954年5月に海上で悪天候に遭い沈没している。参考：週刊エアクラフトNo.93

＜Ｓ−２６級魚雷艇＞：ドイツ海軍魚雷艇。船体は木と軽金属で出来ており、船首甲板を高くして凌波性を高め、操舵室を流線型にしている。魚雷発射管を前部甲板で覆って耐波性を向上させた。全長34.94m、全幅5.28m、排水量109トン。機関出力6000馬力、最大速力39ノット、航続距離700海里（35ノット）。兵装は魚雷発射管２門（前甲板両舷）、予備魚雷２本または機雷、20mm単装機関砲１門（艦首）、37mm単装機関砲または20mm単装機関砲１門（後甲板）。1943年までに115隻（S-26からS-29の４隻？）が竣工した。参考：グラフィックアクション29、写真集ドイツの巡洋艦

＜Ｓ２６Ｔ型潜水艦＞：元級・海外シリーズ（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−２７＞：SS-132（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−２７＞：イギリス海軍レゾリューション級戦略原潜リヴェンジ（Revenge）。1969年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ−２８＞：SS-133（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−２８＞：イギリス海軍ヴァンガード級戦略ミサイル原子力潜水艦１番艦SSBN-05ヴァンガード（Vanguard、先陣）。1986年9月起工、1993年8月（1994年12月？）就役。2002-2005年、核燃料交換を含む大規模オーバーホールを受けた。2009年2月3日夜から4日未明頃、北大西洋東部で戦略哨戒のため潜航中にS-616ル・トリオンファンと水中衝突した。水中速力は５ノット以下だったため、ミサイル区画右舷の軽微な損傷で済み、死傷者も出なかった。その後３年間に及ぶ大改修工事に入り、2012年9月に完工した。10月、フロリダ沖でSLBM発射試験を実施した際に舵機が故障、アメリカのジョージア州にある造船所で修理した。2015年12月2日、大規模整備・炉心交換LOP(R)及び2030年代までの艦令延長工事のためデヴォンポート基地に入港。2023年5月（2022年7月？）、工事を終えて復帰。参考：月刊軍事研究5,’01、6,’10、現代の潜水艦、月刊世界の艦船2,’10、4,’10、12,’11、9,’12増刊、5,’13、3,’16、10,’18、10,’22、8,’23

＜Ｓ．２８／４３＞：イギリス軍試作攻撃戦闘機のイギリス航空省仕様名で、ブラックバーン社内名称B-48ファイアクレスト（Firecrest。鳥のキクイタダキ）。ファイアブランド攻撃戦闘機の改良型で、1943年9月に層流翼による速度性能改善型として計画され、更に前下方視界を改善するため機内配置を一新することにし、11月に試作機２機（セントーラス搭載）の製作が正式決定、1945年3月にネイピア搭載の２機、4月にセントーラス搭載の１機が追加された。コクピット前方にあった燃料タンクを移設してコクピットを前にずらし、胴体もコクピット部分が最も高くなるよう形状変更している。主翼は斜め前後の視界を改善するため直線テーパー逆ガル翼に換装しており、前縁に後退角、後縁に極浅い前進角、内翼に6.5度の下反角、外翼に９度の上反角が付く。主翼は上に折り畳む方式で、天井が低いイギリス空母の格納庫に収まるよう、外翼端を更に畳む機構を持つ。垂直尾翼は増高した。エンジンはセントーラス57空冷星型複列18気筒ガソリン（2825馬力）またはネイピアE.122（3500馬力）単発。試作初号機は1947年4月1日に初飛行した。試作２号機は初号機の試験結果から外翼の上反角を３度に減らして1948年2月に初飛行している。３号機は地上試験用で、セントーラス搭載機は製作されず、制式化には至らなかった。参考：月刊JWings10,’22

＜Ｓ−２８Ａ型＞：アドハフェル級（コルベット）を参照。

＜Ｓ−２９＞：SS-134（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−２９＞：イギリス海軍ヴァンガード級戦略ミサイル原子力潜水艦２番艦SSBN-06ヴィクトリアス（Victorious、勝利）。1995年12月（1月？）就役。2013年6月、クライド基地を出港。参考：月刊軍事研究5,’01、月刊世界の艦船2,’10、11,’13

＜Ｓ−３０＞：SS-135（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−３０＞：イギリス海軍ヴァンガード級戦略ミサイル原子力潜水艦３番艦SSBN-07ヴィジラント（Vigilant、寝ずの番）。1996年11月就役。参考：月刊軍事研究5,’01、月刊世界の艦船2,’10

＜Ｓ３０＞：ブラジル海軍209/1400型潜水艦１番艦トゥピ（Tupi）。1989年就役。2016年、近代化改装を受けた。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船11,’22

＜Ｓ．３０＞：ショート社の飛行艇。S.23のエンジンをブリストル・パーシュース�]�UＣ（890馬力）に換装し、離陸重量を21772kgに強化したものである。1938年に８機が発注され、うち４機は航続距離延長のため空中給油装置を付けていた。第２次大戦中に２機がイギリス空軍に徴用され、水上監視レーダーの実験や、地中海・太平洋戦線での兵員輸送任務に投入された。参考：週刊エアクラフトNo.93

＜Ｓ３０級魚雷艇＞：ドイツ海軍魚雷艇。全長32.76m、全幅4.9m、排水量100-102トン。機関出力3600馬力、最大速力36ノット、航続距離450海里（30ノット）。兵装は魚雷発射管２門、2cm対空機関砲１門、7.92mm機銃2-10門、機雷10個。1939-40年にS30-37とS54-61の16隻が建造された。参考：グラフィックアクション29

＜Ｓ−３１＞：SS-136（潜水艦）を参照。

＜Ｓ３１＞：アルゼンチン海軍209/1200型潜水艦サルタ。1974年就役。1994-95年、近代化改装を実施。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船4,’09

＜Ｓ−３１＞：イギリス海軍ヴァンガード級戦略ミサイル原子力潜水艦４番艦SSBN-08ヴェンジェンス（Vengeance、復讐）。1999年11月就役。その後はトライデントD-5発射試験を含む長期公試を行い、2001年2月上旬から実戦配備に就いている。2012-15年、核燃料交換と長期オーバーホール工事を実施。2015年12月4日、工事を終えてデヴォンポート基地を出港。参考：月刊軍事研究5,’01、月刊世界の艦船2,’10、6,’01、3,’16

＜Ｓ３１＞：ブラジル海軍209/1400型潜水艦２番艦タモヨ（Tamoio）。1994年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ−３１＞：ベネズエラ海軍209/1300型潜水艦１番艦サバロ。1976年就役。2009年、近代化改装を終えて復帰した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究4,’10

＜Ｓ−３２＞：SS-137（旧Ｓ型潜水艦）またはSu-17（戦闘機）またはSu-47（試作戦闘機）を参照。

＜Ｓ３２＞：ブラジル海軍209/1400型潜水艦３番艦ティンピラ（Timbira）。1996年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ−３２＞：ベネズエラ海軍209/1300型潜水艦２番艦カリベ。1977年就役。2017年、近代化改装を終了。ただ換装した蓄電池に問題があり、2018年から再度の工事に入ったらしい。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船4,‘20

＜Ｓ３２Ｃ＞：サーブ32/A32ファミリー（偵察機）を参照

＜Ｓ−３３＞：SS-138（潜水艦）を参照。

＜Ｓ３３＞：ブラジル海軍209/1400型潜水艦４番艦タパヨ（Tapaj）。2000年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ−３４＞：SS-139（潜水艦）を参照。

＜Ｓ３４＞：ブラジル海軍209/1400改型潜水艦ティクナ（Tikuna）。1996年起工、2005年就役。参考：月刊世界の艦船10,’12、4,'20、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ−３５＞：SS-140（潜水艦）を参照。

＜Ｓ３５＞：フランス陸軍騎兵戦車、制式名称はAutomitrailleuse de Combat Modele 1935 SOMUA。騎兵部隊（軽機械化師団DLM）の装甲化を目的としてAMC34/35を開発したが、能力不足だったため、火力・防御力・機動力のバランスがとれた戦車として1934年に要求を発出、ソミュア社がAC3の社内名称で開発して1935年4月に試作車（車体のみ）が完成し、テストの結果採用されて1936年から量産された。車体下部は左右２分割で鋳造してボルトで一体化し、車体上部は前後２分割で鋳造、上下をボルトで固定して車体を組み上げる。このため、被弾や誘爆でボルトが吹き飛び、上部車体が脱落してしまうことがあった。車体前方左が操縦手席、右が通信手席、中央が戦闘室、後方が機関室という配置で、駆動系を後方に集中させたため、車体後部が長い。操向は円形ハンドルで行う。機関室上面に大型の吸排気グリルがあるが、固定されているので、車体後部側面に前後２枚のアクセスハッチを設けて整備の便を図った。下部転輪は小直径型シングルタイプ片側９枚、誘導輪は前部、起動輪は後部にあり、上部転輪は片側２枚で、履帯支持用スキッドレールもある。スカートは無い。サスペンションは２輪１組の下部転輪を２組ペアで水平リーフスプリングにより緩衝する方式（最後部の１枚だけコイルスプリング独立懸架）で、設計担当技師がスコダ社での勤務経験を有していたため、LT35軽戦車と似たような作りになっていて、複雑な形状の鋼板により保護されている。サスペンションの能力が低く、車幅に比べて背が高いため、不整地走行時の安定性が低いとみられる。履帯は量産50両目までは履帯ピッチ75mm、51両目以降は144×105mmのものを使用した。砲塔は１名用全溶接砲塔APX-1CE（試作車と量産４両目まではAPX-1砲塔＋47mm戦車砲SA34）で、シャールB-1bisやシャールD2に搭載されたAPX-1の砲塔リングを拡大したものであり、32口径47mm戦車砲SA35（徹甲弾90発＋榴弾28発）を右にオフセット装備し、その左に同軸7.5mm機銃M1931（3750発）を搭載する。砲塔上部左寄りに視察用キューポラがあるが、小型のためここからの出入りはできず、砲塔後面ドアから出入りした。砲塔駆動は電動式で、手動ハンドルにより微調整を行う。重量19.5トン。エンジンはソミュア社製Ｖ型８気筒ガソリン（190馬力）、最大速度40.7km。装甲厚は車体前面35mm、砲塔前面55mm。乗員３名（車長、操縦手、通信手）。600両を生産して軽機械化師団３個に配備する予定だったが、値段が高く300両に減らされ、後に200両が追加され、1940年6月初めのドイツ侵攻までに427両（430両？）が生産された。実戦配備されていたのは290両（416両？396両？）とされる。スペックではドイツ軍戦車に勝っていたが、車長が砲手と装填手と機銃手を兼ねていたのと、無線機を搭載できたのが少数だった上に無線機自体の能力も低かったのとで、運用の柔軟性に欠け、惨敗した。連合軍がオーバーロード作戦でフランスに上陸すると1944年10月に第13竜騎兵連隊を編成、ドイツから再鹵獲したS35戦車17両を装備する戦車中隊が隷下に入っている。1945年4月のロヤン・ポケット攻略戦が最後の実戦参加となった。参考：月刊PANZER12,’03、6,’18、10,’01、月刊JGround Vol.11、歴史群像6,’10

＜Ｓ３５ファミリー＞

　＜ＡＵ４０＞：自走砲型。1936年に開発された。車体前部右に75mm砲を固定装備しており、砲塔は機銃のみを装備する小型銃塔に換装して主砲の射撃統制に用いた。後にアメリカのM3中戦車に影響を与えた。参考：月刊PANZER12,’03

＜Ｓ３５海外シリーズ＞

　＜Ｐａｎｚｅｒｋａｍｐｆｗａｇｅｎ３５−Ｓ　７３９（ｆ）＞：ドイツ国防軍戦車。第２次大戦黄作戦で鹵獲したもので、ライトや無線機をドイツ式に変更し、車体右に長さ2mのアンテナロッドを追加、車長用キューポラも車長が出入りできるよう大型２枚ハッチ付きに換えた。一部にツィンメリット・コーティングを施したり、車体後面に雑具箱やジェリカンラックを追加したりしたものがある。全長5.46m、全幅2.11m、全高2.62m、重量20トン。主砲は4.7cmKwK35(f)L/34（118発）で、俯仰角はプラスマイナス18度ずつ。副武装は主砲左の7.5mmMG31(f)で、装弾数1250発、左右10度ずつ旋回可能。装甲厚は車体前面下部36mm（曲面）、上部36mm22度、側面下部35mm０度、上部35mm22度、後面下部35mm０度／25mm30度、上部25mm30度、底面20mm90度、上面20mm82度／90度、砲塔前面56mm０度、側面46mm22.5度、後面46mm22.5度、上面30mm72.5度／90度、防楯56mm（曲面）。エンジンはソミュアV-8（190馬力）、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度37km、航続距離257km。無線機はFuG5。乗員３名。297両を鹵獲してフランス駐留ドイツ軍に配備し、1941-44年に主として訓練部隊で使用したが、一部は装甲列車に搭載されたり、対パルチザン用としてバルカン半島やフィンランド（第211戦車大隊が1941年6月に使用）に送られたりしたものもあった。ノルマンディ戦の時点でも少数が配備されており、1944年12月30日でも12両が前線にあった。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER10,’01、12,’03、6,’18

＜Ｓ３５Ｅ＞：サーブ35/J35シリーズ（偵察機）を参照。

＜Ｓ−３６＞：SS-141（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−３７＞：SS-142（潜水艦）またはSu-47（試作戦闘機）を参照。

＜Ｓ−３８＞：SS-143（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−３８級＞：ドイツ海軍魚雷艇。基準排水量93トン。主機はダイムラー・ベンツ社製MB501ディーゼル３基6000馬力、速力39ノット。1940-44年に90隻が竣工した。参考：月刊世界の艦船2,’15

＜Ｓ−３９＞：SS-144（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−４０＞：SS-145（潜水艦）を参照。

＜Ｓ４０＞：ベルギーの曲技飛行練習機。全長9.9m、全幅12.7m、全備重量1035kg。エンジンはルノー４ベイ（140馬力）単発、最大速度215km、実用上昇限度4750m。乗員２名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜Ｓ−４０＞：イギリス海軍アップホルダー級潜水艦１番艦アップホルダー。後にカナダ海軍アップホルダー級潜水艦879チコーティミになった。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−４０＞：インド海軍641型潜水艦ヴェラ（Vela）。1973年就役。2001年に改装工事を受けた。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−４０＞：ブラジル海軍スコルペヌ級潜水艦１番艦リアシュエロ（Riachuelo）。2010年5月27日、ファースト・スチール・カット実施、2011年7月起工、2018年12月14日進水、2019年9月25日公試開始。2020年8月12日、初の自力航行試験を実施。2021年3月、浸水事故を起こした。2022年9月1日就役、イタグアイ基地で就役式典が行われた。9月10日、リオ・デ・ジャネイロ沖でブラジル独立・海軍創設200周年記念国際観艦式に参加。参考：月刊世界の艦船4,’18、3,’19、12,’19、11,’20、5,’22、11,'22、12,’22

＜Ｓ−４１＞：861（エジプト209/1400型潜水艦）またはSS-146（アメリカ潜水艦）を参照。

＜Ｓ−４１＞：アルゼンチン海軍TR-1700型潜水艦１番艦サンタ・クルス（Santa Cruz）。1982年9月28日進水、1984年就役。2008年、チリの装備品展に出席するため出港したが、途中で水圧液が海水で汚染されてしまい、帰投した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船4,’09、5,’83

＜Ｓ−４１＞：イギリス海軍アップホルダー級潜水艦２番艦アンシーン。後にカナダ海軍アップホルダー級潜水艦876ヴィクトリアになった。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−４１＞：インド海軍641型潜水艦Vagir。1973年就役。参考：現代の潜水艦

＜Ｓ−４１＞：ブラジル海軍スコルペヌ級潜水艦２番艦フマイタ（Humaitá）。2020年12月11日進水。2023年3月、リオデジャネイロ沖で潜航試験を実施。参考：月刊世界の艦船3,’21、7,’23

＜Ｓ４１＞：ペルー海軍アブタオ級潜水艦ドス・デ・マヨ（Dos de Mayo）。1954年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’86

＜Ｓ−４２＞：864（エジプト209/1400型潜水艦）またはSS-153（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−４２＞：アルゼンチン海軍TR-1700型潜水艦２番艦サン・ファン（San Juan）。1985年就役。2014年、延命改装を実施し、主機、電動機、蓄電池などを交換した。2017年11月13日、乗員44名を乗せアルゼンチン南部ウスアイアを出港。その後、シュノーケルから海水が艦内に浸入して蓄電池がショートしたと司令部に報告してきたため、司令部では予備の蓄電池を使用してマルデプラタの海軍基地に向かうよう指示した。11月15日、バルデス半島沖を通過後、蓄電池の不具合を伝える交信を最後に行方不明となった。包括的核実験禁止条約局CTBOが世界中の海底に設置している聴音装置のうち、アセンション諸島のものが爆発音を探知しており、アルゼンチン海軍駆逐艦D13サランディ、フリゲートのロサレス、ドラモンド、S-2T哨戒機、スーパーキングエア300哨戒機が捜索を実施、アメリカ海軍はマッキャン救難チェンバー、USV、救難モジュールを提供すると共にP-8A哨戒機２機を派遣し、NASAがP-3哨戒機、イギリス海軍が氷海警備艦A173プロテクターで捜索に協力、ウルグアイ、チリ、ブラジル、ペルー、南アフリカも艦艇で捜索したが見つからず、11月30日にアルゼンチン海軍が乗員の生存は絶望的と発表した。12月20日、2014年に行った改装に関して贈収賄や蓄電池の不良品疑惑が持ち上がったため、海軍工廠とドイツのメーカー２社にアルゼンチン警察の捜索が入った。2018年2月14日、所在確定や発見に繋がる情報に対し、アルゼンチン政府が500万ドルの報奨金を出すことになった。3月、アルゼンチン政府が、行方不明になった当時の任務を、訓練ではなくフォークランド諸島周辺での艦艇と航空機の確認だったと発表した。8月、アルゼンチン国防省が、アメリカのオーシャン・インフィニティ社の協力で捜索することを決めた。11月17日、オーシャン・インフィニティ社がソナーでバルデス半島沖の深度2600フィート・793mに沈む船体らしき物体を発見した。事故原因は第３蓄電池で火災が発生したためという報告が出されている。参考：月刊世界の艦船2,’18、3,’18、5,’18、8,’18、11,’18、2,’19、10,’19、7,'20、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−４２＞：イギリス海軍アップホルダー級潜水艦３番艦アーシュラ。後にカナダ海軍アップホルダー級潜水艦878コーナーブルックになった。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−４２＞：インド海軍641型潜水艦ヴァグリ（Vagli）。1974年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−４２＞：シコルスキー社の４発飛行艇、別名クリッパー。参考：月刊航空ファン12,’17

＜Ｓ−４２＞：ブラジル海軍スコルペヌ級潜水艦３番艦トネレロ（Tonelero）。参考：月刊世界の艦船11,’22

＜Ｓ４２＞：ペルー海軍アブタオ級潜水艦アブタオ（Abtao）1954年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’86

＜Ｓ−４３＞：867（エジプト209/1400型潜水艦）またはSS-154（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−４３＞：イギリス海軍アップホルダー級潜水艦４番艦ユニコーン。後にカナダ海軍アップホルダー級潜水艦877ウインザーになった。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−４３＞：インド海軍641型潜水艦ヴァグシール（Vagsheer）。1974年12月就役。1997年4月退役。参考：月刊世界の艦船6,’83、7,’22

＜Ｓ−４３シリーズ＞：シコルスキー社の双発水陸両用飛行艇。S-42クリッパーとの対比でベビー・クリッパーというニックネームを冠された。各型計53機が生産され、うち７機がJRS-1としてアメリカ海軍に、５機がOA-8としてアメリカ陸軍に採用されている。参考：月刊航空ファン12,’17

　＜Ｓ−４３＞：中距離島嶼間運送用に使われた。参考：月刊航空ファン12,’17

　＜Ｓ−４３Ｂ＞：機首を延長し、双垂直尾翼を採用したもの。参考：月刊航空ファン12,’17

＜Ｓ−４３＞：ブラジル海軍スコルペヌ級潜水艦４番艦アンゴスツラ（Angostura）。2023年4月起工。参考：月刊世界の艦船7,’23、10,’23

＜Ｓ−４３＞：ペルー海軍アブタオ級潜水艦Angamos。1957年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’86

＜Ｓ−４４＞：870（エジプト潜水艦）またはSS-155（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−４４＞：インド海軍209/1500型潜水艦１番艦シシュマール（Shisyumar）。1986年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−４４＞：ソ連海軍100mm連装高角砲で、後にSM-5-1と改称された。砲弾重量15.6kg。初速毎秒1000m、射程24.2km、射高17.8km、発射速度毎分18発。68K型巡洋艦に搭載された。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜Ｓ４４＞：ペルー海軍アブタオ級潜水艦Iquique。1957年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’86

＜Ｓ−４５＞：SS-156（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−４５＞：インド海軍209/1500型潜水艦２番艦シャンクシュ（Shankush）。1986年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−４５＞：中国空軍の標的曳航機。全長2.1m、全幅1.6m、発射重量15kg。エンジンはガソリン、最大速度162km、滞空時間１時間。カタパルトで発射され、パラシュートまたは固定式降着装置により着陸する。参考：月刊軍事研究3,’03

＜Ｓ−４６＞：SS-157（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−４６＞：イギリス海軍チャーチル級原潜チャーチル（Churchill）。1970年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ−４６＞：インド海軍209/1500型潜水艦３番艦シャルキ（Shalki）。1992年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−４７＞：SS-158（潜水艦）または潜補型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−４７＞：インド海軍209/1500型潜水艦４番艦シャンクル（Shankul）。1994年就役。2019年5月1-10日、フランス海軍との合同演習ヴァルナ19に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船9,’19

＜Ｓ−４８＞：SS-159（潜水艦）を参照。

＜Ｓ４８＞：イギリス海軍チャーチル級原潜２番艦コンカラー（Conqueror）。1971年竣工。1982年4月、フォークランド紛争に参加。5月2日、フォークランド紛争でアルゼンチン海軍巡洋艦ヘネラル・ベルグラーノをMk8無誘導魚雷で撃沈（Mk24タイガーフィッシュも積んでいたが、炸薬量が多く信頼性の高いMk8を使った）し、世界初の原子力潜水艦による撃沈を記録した。1990年末に退役した。参考：月刊軍事研究5,’01、7,’07、月刊世界の艦船2,’10、5,’83、9,’12増刊

＜Ｓ４８＞：ペルー海軍ガピー�TＡ型潜水艦パコーチャ（Pacocha）。元はアメリカ海軍SS-403アテュールで、1974年7月31日に売却され、1975年に就役した。1982年、新型蓄電池を搭載。1988年8月26日、第８共和丸と衝突して沈没し、乗員８名が死亡した。参考：月刊世界の艦船6,’01、5,’86、アメリカ潜水艦史

＜Ｓ−４９＞：SS-160（潜水艦）を参照。

＜Ｓ４９＞：ペルー海軍ガピー�TＡ型潜水艦ラ・ペドレラ（La Pedrera）。元はアメリカ海軍SS-406シー・ポーチャーで、1974年7月1日に売却され、1975年に就役した。1982年、蓄電池を新型に換装した。参考：月刊世界の艦船6,’01、5,’86、アメリカ潜水艦史

＜Ｓ−５０＞：SS-161（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−５０＞：イギリス海軍チャーチル級原潜カレイジャス（Courageous）。1971年竣工。1982年4月、フォークランド紛争に参加。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ．５０＞：チェコスロバキアのレトブ社が開発した爆撃機。ドイツによる併合後に原型機が完成した。主翼は低翼単葉、尾翼は双垂直尾翼、降着装置はスパッツ付き固定脚。全長12.77m、全幅17.3m。エンジンはアビアR.K.17（420馬力）またはノーム・ローヌ14M-8（700馬力）双発、最大速度280km、実用上昇限度7500m、航続距離1300km。乗員３名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜Ｓ−５１＞：R-5シリーズ（ヘリ）またはSS-162（潜水艦）または潜丁型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−５１Ｂ＞：潜丁型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−５１Ｃ＞：潜丁型改（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−５３＞：ソ連軍85mm戦車砲。後座長330mm。砲身長54.6口径、重量1150kg（砲架含む）。後に改良型のZIS-S-53も生産された。参考：月刊グランドパワー12,’04

＜Ｓ５４−２型＞：潜（戊）型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−５５潜水艦＞：インド海軍877EM型潜水艦１番艦シンドゥゴーシュ（Sindhughosh）。1986年就役。2008年1月7日、ムンバイ北400海里で演習中に露頂深度で商船と衝突した。2014年1月17日、ムンバイ港内で座礁した。2015年2月19日、アラビア海で露頂深度から特殊部隊を発進させていたところ、潜望鏡が漁船と衝突した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船11,’13、11,’18

＜Ｓ−５５装甲車＞：トルコ陸軍４輪装甲車。ランドローバーのシャシーに装甲ボディを載せたものである。装甲厚8mm。重量3.6トン。車体上に銃塔（MG3機銃など）を持つ車両もある。乗車兵員６名。北アイルランドのイギリス軍も配備した。参考：月刊PANZER9,’02

＜Ｓ−５５ヘリコプター＞：アメリカ陸軍の要求でシコルスキー社が開発したヘリコプターで、H-19として制式化された。メインローターには８度の捩り下げが付いている。参考：月刊JWings12,’17、航空用語事典増補改訂版

＜Ｓ−５５海外シリーズ＞

　＜Ｓ−５５（海上自衛隊）＞：海上自衛隊訓練／救難ヘリコプター。1954年5月にS-55Aヘリを２機購入し、11月に１機を追加、館山航空隊で訓練に使用したが、1965年までに全機事故で喪失した。1960・1962年度には性能向上型S-55Aヘリ10機を三菱重工でライセンス生産（ノックダウン生産？）し、1960年から八戸・徳島・鹿屋救難飛行隊に配備して救難、輸送、訓練に使用している。全長18.97m、胴体長12.6m、メインローター直径16.15m、全高4.65m、自重2250kg、総重量3200kg（S-55Aは3500kg。3270kg？）。エンジンはプラット&ホイットニー社製R-1340-57（600軸馬力）単発、メインローターは３翅、最大速度176km（160km？）、実用上昇限度3220m、航続距離640km。乗員２名＋搭乗隊員10名。S-62J救難ヘリに後を譲り、1970年度までに全機退役した。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊、5,’02増刊、月刊JWings5,’18、4,’22、1,’24

　＜Ｓ−５５（自衛隊）＞：自衛隊のヘリコプター。三菱重工が1954年からノックダウン生産した。救難・輸送ヘリとして陸上自衛隊にH-19Cヘリ32機（14機？）、海上自衛隊にS-55ヘリ12機（10機？13機？14機？）、航空自衛隊にH-19Cヘリ21機（17機？）が納入され、海上保安庁向けに２機、企業向けに１機が生産されている。参考：月刊JWings4,’03、月刊世界の艦船1,’79増刊

　＜ホワールウインド＞：ホワールウインドを参照。

＜Ｓ−５６潜水艦＞：インド海軍877EM型潜水艦２番艦シンドゥドヴァイ（Sindhudhvaj。Sindhuvaj？）。1987年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ−５６ヘリコプター・シリーズ＞：アメリカ海軍・海兵隊の輸送ヘリコプター。シコルスキー社製で、1950年から海兵隊向け補給任務用ヘリとして開発され、1953年12月に初飛行、1956年に海兵隊に初納入された。参考：月刊JWings7,’02、4,’20

　＜Ｓ−５６＞：双発・シングルローターの大型機で、機体前端に貨物搭載用クラムシェル・ドアがあり、その上に操縦席を設けた。エンジンは当初ターボシャフトにする筈だったが、供給が足りなかったので、プラット＆ホイットニー製R2800レシプロエンジンを機体中央両側面上部に張り出した巨大なナセルに搭載している。胴体脇に増槽を装着可能。参考：月刊JWings7,’02

　＜Ｈ−３７＞：アメリカ陸軍向け。H-37シリーズを参照。参考：月刊JWings7,’02

＜Ｓ−５７潜水艦＞：インド海軍877EM型潜水艦３番艦シンドゥライ（Sindhuraj）。1987年就役。2020年11月3-6日、マラバール2020（前段）に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊JWings2,'21

＜Ｓ−５８潜水艦＞：インド海軍877EM型潜水艦４番艦シンドゥヴィル（Sindhuvir）。1988年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−５８ヘリコプター＞：シコルスキー社のヘリコプター。S-55ヘリコプターを大型化してキャビン容積を増やし、エンジン出力を２倍にして搭載重量を増加させたものである。アメリカ陸軍がH-34、アメリカ海軍がHUS-1輸送ヘリ及びHSS-1対潜ヘリとして採用した。参考：月刊JWings4,’03、月刊世界の艦船6,’22

＜Ｓ−５８海外シリーズ＞

＜Ｓ−５８（自衛隊）＞：自衛隊のヘリコプター。三菱重工がS-55ヘリの経験を基にライセンス生産した。三自衛隊に納入され、南極観測用としても重宝された。参考：月刊JWings4,’03

＜Ｓ−５８Ｔ（インドネシア空軍）＞：インドネシア空軍ヘリコプター、別名コドット（Codot、オオコウモリ。機首形状が似ているので）。元はアメリカから供与されたUH-34Dで、1970年代にエンジンをプラット＆ホイットニー・カナダ社製PT6T-6ツインパックに換装したものである。参考：月刊航空ファン2,’19

＜ウェセックス＞：ウェセックスを参照。

＜Ｓ−５９潜水艦＞：インド海軍877EM型潜水艦５番艦シンドゥラトナ（Sindhuratna）。1989年（1988年？）就役。2013年8月14日未明、近くに停泊していたS-63シンドゥラクシャクが爆発事故を起こし、巻き込まれて損傷した。2014年2月26日、ムンバイ沖40海里で電池から漏洩した水素ガスに引火して電池室で火災が発生し、２名が死亡、７名が負傷した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船11,’13、11,’18

＜Ｓ−６０＞：潜丁二型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ６０高射機関砲＞：ソ連陸軍牽引式57mm単装高射機関砲。1944年から野戦防空用に開発され、第２次大戦末期にジェット機が登場したためレーダー管制による射撃システムを追加して1950年から生産された。61Kの構造を踏襲しており、４輪架台に載せて移動し、車輪を付けた状態で射撃するなら５秒で射撃状態になり、地面に固定させて射撃するのにも20秒しかかからない。砲口初速毎秒1000m、有効射高4000m（目視）／6000m（レーダー）、最大射高8800m、最大射程12km（対地射撃）。給弾は４発クリップ、持続発射速度毎分70発。重量5.1トン。操作要員７名。1957年までに5725門が生産された。後継のZSU-23-4等の登場後は友好諸国に輸出され、北ベトナム軍、イラク軍、ユーゴスラビア軍などが使用している。参考：月刊軍事研究2,’03、8,’04、月刊PANZER10,’01、12,’04、月刊グランドパワー3,’95

＜Ｓ−６０高射機関砲中隊＞：S-60高射機関砲８門、SON-9牽引式レーダーシステム（NATOコードはフラップ・ホイール）、PUA30測距・照準管制システム、指揮車両からなる。各砲は有線回線で結ばれ、射撃方向などを一元管制されて、ジェット機に対し弾幕を張る。参考：月刊軍事研究2,’03、月刊PANZER10,’01

＜Ｓ−６０潜水艦＞：インド海軍877EM型潜水艦６番艦シンドゥケサリ（Sindhukesari）。1989年就役。2020年2月9-13日、ムンバイの西部海軍コマンド司令部を訪問した山村海幕長が艦を視察した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、朝雲

＜Ｓ−６１＞：インド海軍877EM型潜水艦７番艦シンドゥキリ（Sindhukiri。Sindhukirti？）。1990年就役。2004年から船体補修と兵装・電子・ソナー・通信装備改装工事（クラブＳ運用能力追加など）に入っており、2010年に完了する予定だったが、2015年5月になって漸く洋上公試を開始した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊軍事研究6,’09、月刊世界の艦船8,’15

＜Ｓ−６１＞：スペイン海軍ダフネ級潜水艦１番艦デルフィン（Delfin）。1973年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−６１シリーズ＞：シコルスキー社製双発タービンヘリコプター。軍用型はSH-3またはHSS-2という。参考：月刊JWings4,’03

　＜Ｓ−６１Ｔ＞：アメリカ国務省輸送ヘリ、別名トリトン。アメリカ大使館で人員貨物輸送を行うのが主任務である。退役したSH-3や民間のS-61のメイン・ローターをコンポジット・メイン・ローター・ブレードと呼ばれる新型に換装してペイロードを１トン以上増やし、機内配線をモジュラー化した。オプションでSAGEM社製デジタルコクピットを搭載可能。2010年6月2日に２機が引き渡され、最終的には110機ほど配備される予定。参考：月刊JWings9,’10

＜Ｓ−６１海外シリーズ＞

　＜Ｓ−６１Ａ（海上自衛隊）＞：海上自衛隊南極観測支援用多用途ヘリで、愛称は、ちどり。機体はHSS-2と同じで、対潜装備を外して床を強化し、物資輸送用キャビン（長さ8.46m、幅1.94m、高さ1.92m）にしてある。両側面にはキャンバス製折り畳みベンチがあり、人員27名の搭乗が可能。操縦士乗降用扉の横にはペンギンと氷山をあしらった南極マークが描かれていて、キャビン左舷には窓が３つ追加されており、南極用ということでエアインテイクへのアイス・デフレクター装着、ヒーター強化、特殊コンパス追加、機首下面バックミラー装備などの改修が施された。全長20.9m（22.15m？）、胴体長16.69m、ローター直径18.9m、胴体幅4.98m、全高5.13m、自重5.066トン、全備重量8.664トン。エンジンはT58-IHI-8Bターボシャフト（1250馬力）双発／１機のみHSS-2Aと同じT58-IHI-10M（1400馬力）双発、巡航速度120ノット、最大速度249km、航続距離885km。貨物搭載量1.73トン。乗員３名（操縦士、副操縦士、航空士）。生産は三菱重工で、４機を導入し、第101航空隊に配備、南極観測船AGB-5001ふじとAGB-5002しらせに搭載した。2001年に退役し、導入初号機は名古屋港の南極観測船AGB-5001ふじと共に展示されている。参考：丸スペシャルNo.78、月刊世界の艦船1,’79増刊、6,’22、月刊JWings9,’23

　＜Ｓ−６１Ａ−１＞：海上自衛隊南極観測支援用多用途ヘリ。S-61Aのエンジン強化型である。全長22.15m、胴体長16.69m、メインローター直径18.9m、全高5.13m、自重5.07トン、最大離陸重量7.85トン。エンジンはCT58-IHI-10M（1500軸馬力）双発、最大速度250km、実用上昇限度3440m、ホバリング高度限界2500m（地面効果外）、航続距離900km。乗員２名＋搭乗人員20名。飛行時間の少ない海自HSS-2Bから２機が改造され、2008年10月まで使用された。参考：月刊JWings5,’18、6,’02、月刊世界の艦船4,’12

　＜Ｓ−６１Ａ−４（マレーシア空軍）＞：マレーシア空軍輸送ヘリ、別名Nuri。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜Ｓ−６１ＡＨ（海上自衛隊）＞：海上自衛隊輸送・救難ヘリ。、愛称は、ちどり。HSS-2から対潜機器を降ろし、キャビン前部の床を強化、救難ホイストと探照灯を装備した。胴体下面中央にはカーゴフックがあり、スリング輸送が可能で、スリング貨物確認のため機首とスポンソンにバックミラーを付け、胴体左舷後部にバブルウインドウを設けた。全長22.15m、胴体長16.69m、メインローター直径18.9m、全高5.13m、自重5.07トン（5.5トン？）、最大離陸重量7.85トン、全備重量9.299トン。。エンジンはCT58-IHI-10M（1500軸馬力。T58-IHI-10M1ターボシャフト・1400馬力？）双発、巡航速度115ノット、最大速度144ノット・250km、実用上昇限度3440m、ホバリング高度限界2500m（地面効果外）、航続距離537海里・900km。物資・機材1.55トンを搭載できる。乗員３名（４名？）＋搭乗隊員16名（24名？）。生産は三菱重工で、1976年（1973年？）から1987年に13機が配備された。UH-60Jに後を譲り、2001年3月6日までに全機退役した。導入初号機は鹿屋航空基地史料館に展示されている。参考：月刊JWings5,’18、4,'22、6,’06、6,’01、6,’02、1,’99、自衛隊装備年鑑1996、月刊丸5,’07、月刊世界の艦船6,’22、1,’79増刊

＜Ｓ−６１級＞：ドイツ海軍高速ミサイル艇。ヤグアル級魚雷艇の後継で、指揮艇としての装備も持つ。全長57.5m、満載排水量391トン。主機はディーゼル、速力35ノット以上。兵装は76mm単装砲２門、エグゾセ艦対艦ミサイル発射筒４基、533mm魚雷発射管２門。後部の76mm砲はRAMに換装する予定もある。1976-77年にS-62（艦番号P6112）など10隻が就役した。参考：月刊世界の艦船8,’82増刊

＜Ｓ−６２＞：P6112（ミサイル艇）を参照。

＜Ｓ−６２＞：インド海軍877EM型潜水艦８番艦シンドゥヴィジャイ（Sindhuvijay）。1991年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−６２＞：スペイン海軍ダフネ級潜水艦２番艦トニーナ（Tonina）。1973年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−６２＞：シコルスキー社のヘリコプター。S-61の技術実証機で、エンジンを単発にしてあり、1968年5月に初飛行した。テストの結果、それまでのレシプロ・ヘリとは段違いの性能を発揮したため、量産に移されている。参考：月刊JWings4,'22、4,’03

＜Ｓ−６２海外シリーズ＞

　＜Ｓ−６２（航空自衛隊）＞：航空自衛隊救難・離島輸送ヘリ。H-21の代替として1962年6月に採用を決定、９機を調達した。参考：月刊JWings4,’03

　＜Ｓ−６２（海上自衛隊）＞：海上自衛隊救難ヘリで、愛称は、らいちょう。S-55Aの後継で、三菱重工がライセンス生産した。全長19m、全幅16.2m、全高4.9m、自重2.509トン、全備重量3.763トン。エンジンはT58-IHI-8BM2（845馬力）単発、最大速度102ノット、実用上昇限度3353m、航続距離360海里。乗員３名。座席数13。救難用としては小型すぎたため、S-61Aに後を譲って退役した。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊

　＜Ｓ−６２Ａ（海上自衛隊）＞：海上自衛隊救難ヘリ。参考：月刊JWings4,’03

　＜Ｓ−６２Ａ（航空自衛隊）＞：航空自衛隊救難ヘリ。航空自衛隊初のターボシャフトエンジン・自動安定装置ASE搭載ヘリで、高山での救難も可能となった。機体下部が艇体形状の水密構造なので、着水しての救難活動も行える。1963年8月21日から1983年2月25日まで使用された。参考：月刊航空ファン1,’19

　＜Ｓ−６２Ｊ（海上自衛隊）＞：海上自衛隊救難ヘリ。三菱重工でライセンス生産して1965-70年に９機を受領し、S-55の後継として配備した。単発なので片眼のジャックと呼ばれている。全長18.97m、胴体長13.58m、メインローター直径16.15m、全高4.33m、自重2.509トン、総重量3.763トン（3.4トン）。エンジン出力730軸馬力、巡航速度150km、最大速度167km。乗員３名＋搭乗隊員10名。エンジン出力不足でS-61AHに後を譲り、1985年（1986年？）に全機退役した。徳島航空基地に展示されている。参考：日本の防衛戦力Part3、月刊JWings5,’18、4,'22、月刊丸5,’07、月刊世界の艦船6,’22

　＜Ｓ−６２Ｊ（航空自衛隊）＞：航空自衛隊救難ヘリ。H-19Cの後継として採用された。全長18.97m、メインローター直径16.1m、全幅14.06m、全高4.87m、全備重量3.4トン。エンジンはT58-IHI-110ターボシャフト（875馬力を730軸馬力に減格）単発、巡航速度158km、最大速度162km、実用上昇限度3000m、航続距離516km。乗員３名＋搭乗隊員10名。性能不足で1963年から９機が配備されたに止まり、KV-107に後を譲って1983年に全機退役した。空自浜松広報館に展示されている。参考：月刊JWings5,’14、自衛隊装備カタログ1981、月刊丸5,’07

＜Ｓ−６３＞：インド海軍877EM型潜水艦９番艦シンドゥラクシャク（Sindhurakshak）。1997年12月24日（1998年？）就役。2010年2月、ヴィシャカパトナム港に停泊中、電池の不備で水素が漏れ出し、引火して火災が発生した。ロシアに回航されて修理され、ついでに指揮管制装置の強化、ソナーと電子装備の換装、3M54ミサイル搭載改修などを行っている。2013年1月26日、修理・改装を完工し、インドに向かった。2月19日、ポーツマスに入港。2月24日、ポーツマスを出港。8月14日未明（13日未明？）、翌日からのパキスタン沖哨戒に備え、魚雷やミサイルを満載してムンバイ軍港の海軍工廠で停泊していたところ、艦内で爆発が起き、火災が発生した。消火には成功したが、艦は大破着底し、18名が艦内に閉じ込められ死亡。脱出した兵士にも負傷者が出た。爆発の影響で近くにいたS-59シンドゥラトナも損傷している。原因は不明だが、事故直前に上甲板にいた乗員に変わった様子が無かったことから、事故を予感させる事象無しにいきなり爆発したらしい。また、当初サボタージュが疑われており、人為的な原因が関与している可能性がある。サルベージを行おうとしたが、損傷が大きく現役復帰は無理で、除籍された。ダイバーの訓練施設に転用するらしい。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船11,’13、4,’98、6,’13、4,’14、11,’18、4,'20、月刊軍事研究7,’15

＜Ｓ−６３＞：スペイン海軍ダフネ級潜水艦３番艦マルソパ（Marsopa）。1975年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−６４＞：インド海軍8773型潜水艦１番艦シンドゥシャストラ（Sindhushastra）。2000年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−６４＞：スペイン海軍ダフネ級潜水艦４番艦ナルバル（Narval）。1975年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−６４シリーズ＞：シコルスキー社のクレーンヘリ。1959年に完成した研究ヘリS-60のエンジンをターボシャフトにしたもので、原型機は1962年5月9日に初飛行した。後に製造権をエリクソン・エアクレーン社に売却している。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓ−６４Ａ＞：最初の量産型。通常のシングルローター・ヘリのキャビン部分をモジュラー式コンテナポッドに置き換えて多任務対応にする、というコンセプトで設計された。コンテナポッド未装備状態だと、通常ヘリのキャビン部分がすっぽり抜け落ちた妙な形状になる。キャビンが無い分、自重が減っているので、機外スリング重量が増えた。降着装置は前輪式で、前脚はコクピット下部にあり、主輪は中央胴体左右のパイロンから伸びた長い支柱に取り付けられている。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓ−６４Ｅ＞：エンジンを強化してFAAの形式証明を取得したもの。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓ−６４Ｆ＞：消火ヘリ型、別名ヘリ・タンカー（Heli Tanker）。森林火災消火事業にも携わっていたエリクソン・エアクレーン社が開発した。コンテナポッドとして9500リットル入り水タンクとシュノーケルポンプを積んでおり、強力なポンプにより１分足らずで消火用水を補給できる。全長27.23m、メインローター直径21.6m、全高7.82m、自重10.225トン、総重量21.36トン。エンジンはプラット＆ホイットニー社製JFTD112-5A（4430軸馬力）双発、経済巡航速度167km、最大速度193km、最大燃料搭載量5152リットル、航続距離400km、航続時間2.28時間。乗員５名。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜Ｓ−６８＞：ソ連軍牽引式57mm連装高射機関砲。S-60を連装化したものである。発射速度は２門で毎分200-240発。有効射程4000m、最大射程12000m、最大射高8000m。参考：異形戦車ものしり大百科、月刊PANZER10,’01、月刊軍事研究2,’03

＜Ｓ−６９＞：XH-59A（試作ヘリ）を参照。

＜Ｓ−７０＞：UH-60ヘリ海外ファミリーを参照。

＜Ｓ−７０＞：ロシア軍のオホートニクＢ計画に基づきスホーイが開発しているステルス全翼型UCAV。機体はF-15より一回り大きく、RAM塗布複合材製、全翼機形状で、前縁は一直線の後退角を持ち、後縁はＷ字をしている。機首上面に平べったいエアインテイク、尾部上面に平べったい排気口がある。全長15m、全幅21m、最大離陸重量16ないし20トン。エンジンはAL-31FまたはAL-41ターボファン単発、最大速度1000km、戦闘行動半径4000km、航続距離6000km。機内搭載量３トン。2019年8月3日、ロシア国防省が初飛行したと発表した。参考：月刊JWings12,’21、月刊軍事研究10,’17

＜Ｓ−７０Ａ＞：UH-60A（汎用ヘリ）またはUH-60ファミリー（消防ヘリ）を参照。

＜Ｓ−７０Ｂ＞：SH-60B（対潜ヘリ）を参照。

＜Ｓ−７０Ｂ（トルコ）＞：UH-60ヘリ海外ファミリーを参照。

＜Ｓ−７０Ｃ２＞：UH-60ヘリ海外シリーズを参照。

＜Ｓ−７０Ｃ（Ｍ）１＞：UH-60ヘリ海外ファミリーを参照。

＜Ｓ−７０Ｃ（Ｍ）１（ＳＩＧＩＮＴ用）＞：UH-60ヘリ海外ファミリーを参照。

＜Ｓ−７０Ｃ（Ｍ）２＞：UH-60ヘリ海外ファミリーを参照。

＜Ｓ−７０ｉ＞：UH-60ヘリ海外シリーズを参照。

＜Ｓ−７０型＞：アゴスタ級潜水艦（スペイン海軍）を参照。

＜Ｓ−７１＞：スペイン海軍アゴスタ級潜水艦１番艦ガレルナ（Galerna）。1983年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−７２＞：スペイン海軍アゴスタ級潜水艦２番艦シロッコ（Siroco）。1983年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−７２シリーズ＞：アメリカ陸軍・NASAのローターシステム研究機RSRA。シコルスキー社製。参考：アメリカ空軍の第一線機

＜Ｓ−７２＞：必要に応じて純ヘリコプター、純固定翼機、ハイブリッド・ヘリコプターに形態変化できる機体で、２機が製作された。動力系はS-61と共通で、ローターは各種テスト用に交換が可能である。胴体にはTF34ターボファンエンジンと迎え角をマイナス９度からプラス15度まで変化できる可変取り付け角式低翼配置固定翼が付いており、エルロンやフラップも付いていて固定翼型主翼としても使用できるので、テスト用ローターの性能が不足で機体を支えられなくても何とかなり、いざとなればローターを爆発ボルトで吹っ飛ばして帰還でき、射出座席での脱出も可能。垂直安定板中央には５翅のテイルローターがあり、頂部に翼スパン2.6mの水平安定板が付く。コクピットは並列複座で、他に実験機器監視要員１名が同乗する。操縦装置は機長側がフライ・バイ・ワイヤ、副操縦士側が機械式。初号機はヘリコプター形態で完成しており、諸元は以下の通り。胴体長21.52m、メインローター直径18.9m、翼スパン13.74m、全高4.42m（ローターハブ頂部まで）、自重6.572トン（ヘリ形態）、設計離陸重量8.346トン（ヘリ形態）。エンジンはGE社製T58-GE-5（1400馬力）双発、最大速度160ノット。1976年10月12日に初飛行し、シコルスキー社で実験を行った後、1978年夏にNASAに引き渡された。1978年春には胴体両側にGE社製TF34-400Aターボファン（推力4.21トン）を１基ずつ追加したハイブリッド・ヘリ形態の２号機が完成し、試験を開始した。これに伴い尾翼を複葉式にし、テイルブーム後部に主翼と連動してプラスマイナス８度で迎え角が変化する可変取り付け角式水平尾翼（翼スパン7.62m）を追加している。自重9.535トン、総重量11.884トン。最大速度300ノット。参考：アメリカ空軍の第一線機、世界の軍用機1979、1982

　＜Ｓ−７２Ｘ１＞：離着陸時に回転翼、飛行時にＸ字の固定翼として使用できるＸ翼をローターの代わりに取り付けたタイプ。Ｘ翼は対称翼断面で、前後縁に圧縮空気噴射スロットを持ち、回転翼としての使用時は循環流を、固定翼としての使用時は後方流を生み出して揚力発生の助けとする。また、回転翼のピッチ制御や固定翼のロール制御もスロットからの噴射制御で行う。全長25.17m、胴体長21.51m、Ｘ翼直径17.59m、総重量15.094トン。エンジンはGE社製T58-GE-10ターボシャフト（1500軸馬力）２基＋GE社製TF34-GE-400Aターボファン（推力4.27トン）２基、最大速度200ノット（回転翼時）／314ノット（固定翼時）、実用上昇限度3050m。乗員３名。1983年からＸ翼の開発に入ったが、資金難で飛行試験を行えず、1988年に開発中止になった。参考：世界軍用機年鑑1990-91、月刊軍事研究3,’12

＜Ｓ７３＞：インド海軍アリハント級潜水艦アリハント（Arihant）。2004年起工、2009年7月26日進水、2012年（2014年12月？）公試開始。2013年8月12日、原子炉が臨界に達した。2015年10月、ニルブハイ巡航ミサイルの発射テストを行う予定。11月、サガリカSLBMの試射に成功した。2016年3月、K-4SLBMの試射に成功した。8月（10月？2018年5月？）就役。2017年3月、港内で停泊中に開いていた後部ハッチから海水が浸入し、大浸水して10ヶ月以上も非稼動状態に追い込まれた。原因は不明だが、閉じるべきハッチを開けていた際に、艦後部が沈み込むか何かで海水を被ったとみられる。事故が公表されたのは2018年1月になってからだった。2018年11月、初の戦略航海に出撃した。2022年10月14日、SLBM（K-15かK-4かは不明）の発射実験を行い、ベンガル湾の目標に着弾させた。参考：月刊世界の艦船10,’17、3,’10、11,’13、1,'16、11,’18、5,'20、6,'21、1,'23、月刊軍事研究6,’17、9,’12、12,’16

＜Ｓ−７３＞：スペイン海軍アゴスタ級潜水艦３番艦ミストラル（Mistral）。1985年就役。2011年2月4-17日、プラウド・マンタ2011演習に参加。2016年2月22日からダイナミック・マンタ2016に参加。2018年3月5-16日、ダイナミック・マンタ2018演習に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、JShips Vol.44、月刊世界の艦船5,’16、6,’18

＜Ｓ−７４＞：スペイン海軍アゴスタ級潜水艦４番艦トラモンタナ（Tramontana）。1986年就役。2001年5月28日から6月4日、スコットランドのファスレーン基地でイギリス潜水艦部隊100周年記念式典に参加。2011年3月、リビア作戦に参加。2017年9月8-21日、ダイナミック・モナーク2017演習に参加。2019年2月25日から3月8日、ダイナミック・マンタ2019に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船9,’01、12,’17、5,’19、月刊JWings7,’11

＜Ｓ−７５＞：アメリカ陸軍先進複合材機体計画ACAPに基づいてシコルスキー社が試作したヘリ。1984年7月27日に初飛行した。S-76の動力系を流用し、複合材製胴体と前輪式降着装置を装備する。目標は金属製従来機と比較して重量22%・コスト17%の削減だったが、実際には重量24%・コスト23%の削減を達成した。全長15.98m、胴体長13.62m、メインローター直径13.41m、全高4.5m、自重2.696トン、総重量3.842トン。エンジンはアリソン製250-C30（700軸馬力）双発、最大速度151ノット、航続時間２時間18分。乗員２名＋搭乗兵員６名。参考：世界軍用機年鑑1990-91

＜Ｓ−７５シリーズ＞：ソ連軍の地対空ミサイルシステム、米軍コードSA-2、NATOコードはガイドライン（Guideline）。アメリカ軍のジェット戦略爆撃機（要するにB-52）を撃墜する目的で1954年10月から開発された。1959年10月7日、北京上空高度20600mで偵察飛行するRB-57Dを撃墜したのが初戦果である。1961年5月1日にはゲイリー・パワーズ操縦のU-2を撃墜したが、迎撃に上がったMiG-19Pも一緒に撃ち落としてしまった。SR-71偵察機の出現により旧式化が明らかとなり、S-300シリーズに後を譲ってロシア軍では1999年に退役した。参考：月刊グランドパワー1,’04、月刊軍事研究7,’99

　＜Ｓ−７５＞：最初の量産型、別名ドヴィナ（Dvina）。1957年12月11日に制式採用された。V-750Vミサイル、SM-63発射台、RSN-75ファン・ソング誘導レーダーシステム、指揮統制システムからなる。システムは６輪トラクターZIL-157、６輪トラクターZIL-137、装軌式トラクターで移動し、牽引状態から初弾を装填して戦闘準備が整うまで140分かかる。ミサイル再装填にかかる時間は10-12分。基本編制単位は連隊で、発射台６基、ミサイル12発、ファン・ソング１組、指揮管制車１両で構成される。参考：月刊グランドパワー1,’04

　＜Ｓ−７５Ｎ＞：V-750VKミサイル（V-750VNともいう）を用いるシステムで、別名デスナ。1959年に採用され、1960年代にS-75M1と改称された。キューバ危機でキューバに配備され、U-2を撃ち落としている。参考：月刊グランドパワー1,’04

　＜Ｓ−７５Ｍ１＞：S-75Nを1960年代に改称したもの。参考：月刊グランドパワー1,’04

　＜Ｓ−７５Ｍ３＞：改良型、別名Volkhov。音速飛行目標に対する有効射高が100-30000mとなった。ベトナム戦争や中東戦争で活躍した。参考：月刊グランドパワー1,’04、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜Ｓ−７５ＭＶ＞：別名ヴォルホフ（Volkhov）。V-750Mまたは弾頭威力の高いV-755ミサイルを使用する。参考：月刊グランドパワー1,’04

　＜Ｓ−７５改良型＞：S-75MV以降、V-760核ミサイルやV-758ミサイルを搭載したり、SM-90発射台を装備したりと改良が続けられた。参考：月刊グランドパワー1,’04

＜Ｓ−７５海外シリーズ＞

　＜Ｓ−７５（中国軍）＞：中国軍地対空ミサイル。1958年から導入した。参考：月刊軍事研究6,’14

　＜紅旗１＞：中国軍地対空ミサイル、別名HQ-1。ライセンス生産版で、1966年に配備された。参考：月刊軍事研究9,’08

　＜サイエド１＞：イラン軍地対空ミサイル。国産化型で、S200アンガラ（SA-5ガモン）とコンビを組んで配備される。参考：月刊軍事研究12,’99

　＜サヤド１＞：イラン軍地対空ミサイル。国産化型で、サイエド１とほぼ同じらしい。ミサイル全長10.842m、胴体直径0.5m、発射重量2.32トン、弾頭重量0.195トン。最大速度マッハ3.6。参考：月刊軍事研究11,’11

　＜テンルア＞：北ベトナム軍地対空ミサイルで、テンルアはミサイルの意。S-75MVを導入したもので、発射システム95セット、ミサイル7658発が引き渡され、ベトナム戦争に投入された。参考：月刊グランドパワー1,’04

＜Ｓ−７５海外ファミリー＞

　　＜Ｓ−７５地対地ミサイル＞：北朝鮮軍地対地ミサイル。射程80km。1990年代末に開発したが、戦力化はされていないようだ。参考：月刊軍事研究7,’09

　＜アッサムード＞：アッサムード（地対地ミサイル）を参照。

＜Ｓ−７６シリーズ＞：シコルスキー社のシングルローター・ヘリ。同社初の民間用中型ヘリで、1975年1月に開発が発表された。参考：世界航空機年鑑2018-2019、世界軍用機年鑑1990-91、ザ・マーチ23号、月刊世界の艦船7,’18

　＜Ｓ−７６標準型＞：1977年3月13日に初飛行した。メインローターは４翅で、桁と前縁はチタン製、コアはノーメックス・ハニカム製、外皮はグラスファイバー複合材製、翼端はケブラー製である。ローターブレーキを備えており、メインローターを回転させずにエンジンを回せる。テイルローターは複合材製４翅。降着装置は前輪式完全引き込み脚。全長16m、メインローター直径13.41m、全幅3.15m、全高4.52m、空虚重量2.54トン、最大離陸重量4.671トン。エンジンはアリソン製250-C30双発、最大巡航速度269km、最大速度287km、実用上昇限度4572m、ホバリング高度限界1890m（地面効果内）／853m（外）、燃料容量4690ポンド（2.127トン）、航続距離748km。有効ペイロード2.131トン。乗員２名（サイドバイサイド）。客席数13。参考：ザ・マーチ23号、世界軍用機年鑑1990-91、世界航空機年鑑2018-2019、月刊航空ファン2,’19

　＜Ｓ−７６Ａ＞：最初の量産型。1978年11月にFAAの型式証明を獲得した。エンジンはアリソン製250-C30/-C30S（離昇出力650軸馬力）双発。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊世界の艦船7,’16

　＜Ｓ−７６Ｂ＞：エンジンをプラット＆ホイットニー・カナダ社製PT6B-36A/-36B（980軸馬力）に換装し、トランスミッション吸収出力を1607軸馬力に向上させ、機体フレームを強化したもの。1984年6月22日に初飛行し、1985年10月に形式証明を取得した。参考：世界航空機年鑑2018-2019、世界軍用機年鑑1990-91

　＜Ｓ−７６Ｃ＞：エンジンをアリエル1S1に換装し、機体構造を改良したもので、1991年に型式証明を取得した。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊世界の艦船7,’16

　＜Ｓ−７６Ｃ＋＞：S-76のエンジンをアリエル2A1に換装したもので、1996年6月に形式証明を取得した。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊世界の艦船7,’18

　＜Ｓ−７６Ｃ＋＋＞：S-76C+のエンジンをアリエル2S2に換装し、低騒音型QUIET ZONEギアボックスを搭載、改良型地上接近警報EGPWSや一体型CVR/FDRを装備したもので、2005年12月に形式証明を取得した。オプションで機体自己診断システムHUMS、自動脱落式ELT、緊急着水用フロートなどを追加できる。2006年1月から引き渡された。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊世界の艦船7,’18

　＜Ｓ−７６Ｄ＞：改良型で、2009年2月に初飛行し、2012年に形式証明を取得した。エンジンを強化し、ローターブレードの形状と素材を変更、アビオニクスを更新し、ほぼ全ての飛行を自動で行える。機体の状態は常時メーカーにネット経由で送られるようになっており、メンテナンス効率が向上した。機体基本構造はアルミニウムのハニカム構造で、各所に炭素繊維複合材を適用している。メインギアボックスのフレームを胴体に直接取り付け、胴体フレームにアクティブ振動制御装置を搭載して振動を抑えた。キャビンは標準が４席×３列で、最前列を外してコクピットとの間に隔壁を設けた要人輸送仕様にもできる。メインローターは全複合材製４翅とし、テイルローターも低騒音型４翅に換装した。テイルブーム尾端に水平安定板と垂直安定板があり、垂直安定板端左舷側にテイルローターが付く。計器板はフル・グラスコクピットで、HUMSや発展型地上接近警報装置EGPWSも装備しており、１名で計器飛行が行える。降着装置は油圧引き込み前輪式、ブレーキは油圧式。不時着水用フロートを装着できる。全長15.97m、メインローター直径13.69m、全高4.41m、最大離陸重量5.386トン。エンジンはプラット＆ホイットニー・カナダ社製PW210Sターボシャフト（片発時30秒間緊急出力1123軸馬力、片発時２分間緊急出力1091軸馬力、片発時最大連続出力1027軸馬力）双発、巡航速度265km、最大速度287km、実用上昇限度4572m、最大燃料搭載量298ガロン（1128リットル）、航続距離834km。乗員1-2名。客席数12-13。参考：月刊世界の艦船7,’16

　＜Ｓ−７６プラス＞：エンジンをチュルボメカ製アリエル1S（700軸馬力）に換装したもの。参考：世界軍用機年鑑1990-91

　＜Ｓ−７６ユティリティー＞：標準型に強化型キャビン床、スライドドア、複操縦装置などを追加したもの。オプションで低圧タイヤの固定式降着装置を搭載できる。参考：世界軍用機年鑑1990-91

　＜Ｓ−７６Ｍｋ�U＞：機体形状を洗練するなどしたもの。SUU-11A/Bミニガン、FN HMP重機関銃ポッド、GPU-ZA機関砲ポッド、B.E.I軽量19連装FFARランチャー、M-60Dドアガン、ドアマウント式ミニガンなどの搭載が可能。機外吊り下げ容量1.185トン。搭乗兵員12名。参考：ザ・マーチ23号

＜Ｓ−７６海外シリーズ＞

　＜Ｓ−７６Ｂ−７（タイ海軍）＞：タイ海軍ヘリ。1996年に６機を導入した。参考：月刊航空ファン4,’18

　＜シコルスキー式Ｓ７６Ｄ型＞：海上保安庁中型回転翼航空機、公式略称シコルスキー76D型。S-76D捜索救難型（サーチ・アンド・レスキュー・コンフィギュレーション）を導入したもので、赤外線カメラ、サーチライト、救難ホイスト（右舷側）などを装備する。機内はエアコン完備で、救出した要救助者に優しい環境である。メインローターは４翅で、手動で折り畳みでき、その際の固定器具ブレードフォールディングキットは機内に積んでいける。エンジン出力に余裕があり、外気温が高くても最大離陸重量近くでの洋上ホバリングが可能。全長16m、ローター直径13.4m、全高4.4m、自重3.866トン、最大離陸重量5.386トン。エンジンはプラット＆ホイットニー社製PW210Sターボシャフト（966馬力）双発、巡航速度129ノット、最大速度155ノット、実用航続距離608海里。最大搭乗者数14名。2015年から就役した。2021年3月26日、12機目が広島航空基地に配備された。参考：月刊世界の艦船7,’18、10,'20、6,'21、月刊航空ファン2,’19

　＜シコルスキー式Ｓ７６Ｃ型＞：海上保安庁中型回転翼航空機、公式略称シコルスキー76型。S-76C／S-76C+（904・905号機）／S-76C++（909号機）捜索救難型を導入したもので、赤外線カメラ、サーチライト、ホイストなどを装備する。メインローター折り畳み機構は無いが、４翅中２翅のピンを２本ずつ抜くと後ろに纏めることができる。全長16m、メインローター直径13.4m、全高4.4m、自重3.604トン、最大離陸重量5.307トン。エンジンはターボシャフト（725馬力）双発、巡航速度135ノット、最大速度155ノット、実用航続距離607海里。最大搭乗者数14名。1995-98年に４機が就役し、事故で１番機と３番機を喪失したため1998年度第一次補正計画と平成17年度補正計画で１機ずつ補充、2011年3月の東日本大震災で1998年度第一次補正計画機が全損した。参考：月刊世界の艦船7,’18、10,’20

＜Ｓ−８０Ａ級＞：スペイン海軍AIP潜水艦。アゴスタ級S-70型の後継としてスコルペヌ級ベースのS-80型を予定していたが、2003年の戦略見直しで一回り大型にして長期行動能力と陸上攻撃能力を持たせることにし、S-80A型になった。開発はナヴァンティア社で、予定諸元は以下の通りだった。全長71m、幅7.3m、水中排水量2426トン。主機はディーゼル・エレクトリック＋燃料電池AIP方式、ディーゼル発電機（出力1200kW）３基・PEM燃料電池（出力300kW）・永久磁石同期電動機（出力3500kW）、水中速力20ノット、潜航時間15日間（水中速力４ノット）／20日間（艦内電力節減）。兵装は533mm魚雷発射管６門（魚雷、ハープーン、機雷計18発。トマホークも運用可能）。乗員32名。４隻を建造予定で、１番艦S-81イサーク・ペラルは2007年に起工した。ただ2012年11月に70トン（125トン？）の重量オーバーと81mmの重心上昇が見つかり、一旦潜入すると浮上できなくなるという致命的な欠点が判明。ジェネラル・ダイナミクス社エレクトリック・ボート部の協力を得て2016年4月6日に耐圧船殻を7m延長して浮力を増加させるという解決策が漸く纏まり、2023年に就役する予定となった。設計はPegasoシステムというモジュラー方式で、構成変更や整備が容易。艦内配置は艦首から魚雷発射管（中央）／艦首ソナー（下部）、魚雷発射管室、発令所、燃料電池AIP室、ディーゼル発電機室、電動機室、十字舵、プロペラで、魚雷発射管室後方から燃料電池AIP室前部あたりまでの舷側下寄りにフランク・ソナー・アレイが付き、艦後部上面から艦尾十字舵の縦舵上縁にTASSの鞘が伸びている。潜舵はセイル・プレーン。艦は大型化したが電動モーターはそのままなので、水中速力が予定より１ノット落ちた。AIPはナバンティア（UTCパワー？）製PEM燃料電池BEST（Bio-Ethanol Stealth Technology。バイオエタノールから水素を生成し液体酸素と反応させる）で、開発が遅れたため1-2番艦には後日搭載する。艦載戦闘システムはロッキード・マーチン製SUBICS、兵装ハンドリング機材WHDE（Weapon Handling and Discharge Equipment）はバブコック製。ソナーはL3ハリス社製艦首円筒アレイ、船体側面フランク・アレイ、曳航ソナー、測距ソナー、機雷／障害物探知ソナーを組み合わせる。セイルには非貫通型電子光学マスト2010AP（光学センサーのみ）、非貫通型複合マスト2010OS（低照度高分解可視光撮像装置、赤外線撮像装置、レーザー測距器からなる）、低被探知レーダー、ESM、IFF、船舶自動識別装置などを装備し、セイル前縁付け根にフェアリングを持つ。魚雷発射管にはWHLS（Weapon Handling and Launching System）と呼ばれる装置を搭載しており、兵装を魚雷発射管に装填した後の密閉、海水注入、射出をエアタービンポンプで半自動的に行う。音響デコイ発射機はバブコック製。全長80.81m、幅（船殻直径）7.3m、水上排水量2695トン、水中排水量2965トン。主機はディーゼル・エレクトリック／AIP方式、ディーゼル３基＋燃料電池AIP＋電動モーター１基、AIP出力300kW、１軸推進、水上速力12ノット以上、水中速力19ノット以上、連続水中行動日数15日間（AIP航走４ノット）。兵装は533mm魚雷発射管６門（艦首上段４門、下段２門。DM2A4魚雷、ハープーン、トマホーク計18本またはSAES沈底機雷）。乗員32名＋特殊部隊８名。１番艦S-81イサーク・ペラルは2023年に就役した。２番艦ナルシソ・モントリオル、３番艦、４番艦を建造予定。参考：月刊軍事研究1,’13、4,’10、1,’07、1,’14、5,’15、月刊世界の艦船7,'21、3,’20、9,'23、11,’16、10,’17、10,’13、3,’14、5,’16、7,’16、4,'20、5,’20、12,’23、2,’24

＜Ｓ−８１＞：スペイン海軍S-80A級潜水艦１番艦イサーク・ペラル（Isaac Peral）。2007年起工。2019年12月18日、船殻再組み立てを終了。2021年4月17日、ナバンティア社カタルヘナ造船所の建造建屋から引き出された。4月22日、進水式挙行。8月末、戦闘システムにICSC（Integrated Combat System Core）バージョンVC9.0SCAをインストールして試験を開始。2022年5月27日、カルタヘナ湾で公試を開始。2023年3月、初潜航試験を実施。11月30日就役。参考：月刊世界の艦船9,'23、10,’13、3,’20、7,’21、11,’21、8,’22、2,’24

＜Ｓ８１＞：ソ連海軍潜水艦。元はドイツ海軍Ｕボート�ZＣ型潜水艦U1057である。1945年11月就役。参考：ナチスＵボート

＜Ｓ８２＞：ソ連海軍潜水艦。元はドイツ海軍Ｕボート�ZＣ型潜水艦U1058である。1945年11月就役。参考：ナチスＵボート

＜Ｓ８３＞：ソ連海軍潜水艦。元はドイツ海軍Ｕボート�ZC41型潜水艦U1064である。1945年11月就役。参考：ナチスＵボート

＜Ｓ−８３−�U＞：中国が開発したレーザー測距器、別名82式揚州。測定距離300-3000m、誤差10m以内。参考：月刊グランドパワー6,’04、月刊軍事研究4,’02、月刊PANZER3,’01

＜Ｓ８４＞：ソ連海軍潜水艦。元はドイツ海軍Ｕボート�\C40型潜水艦U1305である。1945年11月就役。参考：ナチスＵボート

＜Ｓ８４／９８＞：ドイツ軍の銃剣。1915年に採用された。GeW98とKar98kに装着できる。参考：世界の軍用銃

＜Ｓ−８７＞：イギリス海軍トラファルガー級原子力潜水艦２番艦タービュラント（Turbulent）。1984年4月就役。2003年3月に始まったイラク戦争でトマホークを発射。2011年3月、リビア作戦に参加。2021年現在、退役済。参考：月刊世界の艦船2,’10、6,'21、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊JWings7,’11、月刊軍事研究5,’18

＜Ｓ−８８＞：イギリス海軍トラファルガー級原子力潜水艦３番艦タイアレス（Tireless）。1985年10月就役。2000年5月、原子炉冷却パイプに亀裂が生じて冷却不能に陥り、原子炉温度が制御不能なレベルに上昇、メルトダウンの一歩手前になった。乗員の応急処置で何とか回復したが、同様の欠陥がS-106スプレンディド、S-109シュパーブ、S-92タレント、S-90トーベイ、S-107トラファルガー、S-87タービュラントでも発見され、2002年秋までかかって各艦の修理を行っている。2014年6月20日に退役した。参考：月刊世界の艦船2,’10、6,’01、9,’14、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−９０＞：イギリス海軍トラファルガー級原子力潜水艦４番艦トーベイ（Torbay）。1987年2月就役。2011年5月20日、大西洋でNATO共同訓練に参加。2021年現在、退役済。参考：月刊世界の艦船2,’10、8,’11、6,'21、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−９１＞：イギリス海軍トラファルガー級原子力潜水艦５番艦トレンチャント（Trenchant）。1989年1月就役。2013年9月、バブコック社ロイアル造船所にドックインして整備改装工事に入った。2016年8月19日、ポーツマス基地で復帰式典を実施。2018年3月7日からICEX2018演習に参加。2022年5月退役。参考：月刊世界の艦船2,’10、11,’16、6,’18、8,'22、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ９１．３３＞：ルーマニア軍の航空機搭載用機関砲ポッド。内部にGSh-23L連装機関砲と弾薬200発を収容する。全長3.57m、重量250kg。IAR99とIAR109に搭載した。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜Ｓ−９２＞：Me262海外シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓ−９２＞：イギリス海軍トラファルガー級原子力潜水艦６番艦タレント（talent）。1990年5月就役。2022年5月退役。参考：月刊世界の艦船2,’10、8,'22、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−９２シリーズ＞：シコルスキー社の中型ヘリ。S-61の後継として1995年から開発され、1998年12月に初飛行し、2002年12月にアメリカ連邦航空局、2004年6月にEASAの型式証明を取得した。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊軍事研究2,’08

＜Ｓ−９２＞：UH-60の胴体を再設計して一回り大型にしており、コクピットに多機能ディスプレイ５基を持つ。全長20.88m、胴体長17.1m、メインローター直径17.17m、全高5.47m、自重7.597トン、総重量12.018トン、最大離陸重量12.837トン。エンジンはGE製CT7-8Aターボシャフト（２チャンネルFADEC付。3000馬力）双発、巡航速度256km、最大速度306km、実用上昇限度4267m、海面上昇率毎分488m、ホバリング高度限界2743m（地面効果内）／1981m（外）、航続距離1482km。乗員２名。客席数19-22。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊軍事研究2,’08、月刊JWings10,’17

＜Ｓ−９２Ａ＞：別名スーパー・ホーク（Super Hawk）。メインローターは複合材製４翅。計器板は大型統合デジタルMFD４基でグラスコクピット化した。量産初号機は2004年3月に引き渡された。参考：世界航空機年鑑2018-2019、THE MILITARY BALANCE 2016

＜Ｓ−９２ファミリー＞

　＜Ｈ−９２＞：軍用型、別名スーパー・ホーク（Super Hawk）。S-92ヘリバスがベースで、操縦系統をデジタル式フライ・バイ・ワイヤとしている。全長20.9m、胴体長17.32m、メインローター直径17.2m、胴体幅3.89m、全高6.45m、空虚重量6.895トン、総重量11.431トン。エンジンはCT7-8（3000馬力）双発、巡航速度280km、最大速度287km、ホバリング高度限界2172m（地面効果外）／3536m（内）、航続距離880km。海兵隊の大統領専用ヘリとして提案され、2005年の選定ではVH-71Aに負けて採用されなかったが、開発費高騰でVH-71Aが計画中止になったため、VH-92Aとして採用された。参考：月刊軍事研究9,’04、9,’09、月刊JWings10,’17、世界航空機年鑑2018-2019

　＜ＣＨ−９２Ａ＞：アメリカ海兵隊練習・汎用ヘリ。２機をHMX-1に配備する予定。参考：月刊航空ファン8,’19

　＜ＨＨ−９２＞：アメリカ空軍向け捜索救難ヘリとして提案しているもの。地形追随／回避レーダー、FLIR、空中給油受油プローブ、ホイスト、電子妨害装置、チャフ・フレアディスペンサーを追加する他、ミニガンの搭載を可能とする。参考：月刊軍事研究2,’08

　＜ＶＨ−９２Ａ＞：アメリカ海兵隊の大統領専用ヘリ。2012年11月のVXX計画に応募したもので、2014年5月7日に試験機６機（EMD２機、地上試験用システム実証試験機４機）が発注された。キャビンをVIP仕様に変更し、環境制御システムECS（Environmental Control System）とフレッシュエア吸気口を備えて快適な空の旅を提供する。燃料タンクはスポンソン内のみとし、機体にNEMP対策を施して抗堪性を増した。ローターに防氷・除氷装置を備え、コクピットも寒冷地対応で、冬のアラスカ訪問も問題無い。メインローター、テイルローター、水平安定板を手動で折り畳んでC-17に搭載できる。試験初号機EMD-0は2015年1月7日に連邦航空局に登録された機体で、2017年7月28日に初飛行し、2018年8月にアメリカ海軍に納入されてHX-21に配備され、2019年1月31日に民間登録を抹消してアメリカ海軍のビューロナンバーが付与され、5月30日にマイルストーンＣを達成した。これを受け、6月10日にLRIPロット１の６機がシコルスキーに発注されている。2019-23会計年度に21機（システム実証試験機４機含む）をHMX-1に配備する予定で、2019年度にEMD機２機が配備されて転換訓練が開始された。2020年2月19日、LRIPロット�Uの６機を発注した。2022-23年に引き渡される予定。参考：月刊航空ファン8,'19、2,’17、10,’17、月刊軍事研究9,’14、月刊JWings8,’14、10,’17、9,’19、5,’20

＜Ｓ−９２海外シリーズ＞

　＜Ｓ−９２（タイ）＞：タイ王室用VIPヘリ。AS332L-2の後継として３機を導入し、タイ空軍第２航空団第201飛行隊に配備した。参考：月刊航空ファン3,’13

　＜Ｓ−９２Ａ（警視庁）＞：警視庁ヘリ。AS332L1の後継として導入し、2011年11月に日本に搬入されて11月末に初飛行した。胴体長17.1m。エンジンは双発で、出力は１基あたり3000軸馬力。参考：月刊JWings3,’12

＜Ｓ−９２海外ファミリー＞

　＜ＣＨ−１４８＞：CH-148シリーズを参照。

＜Ｓ−９３＞：イギリス海軍トラファルガー級原子力潜水艦７番艦トライアンフ（Triumph）。1991年10月就役。不朽の自由作戦でトマホークを発射した。2011年3月19日からエラミー作戦に参加。同日、トマホーク15発を発射した。参考：月刊世界の艦船2,’10、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究6,’10、5,’18、月刊航空ファン6,’11

＜Ｓ−９４＞：イギリス海軍アスチュート級攻撃型原子力潜水艦１番艦アスチュート（Astute）。1999年末ファースト・スチール・カット施行、2001年1月起工、財政上の問題で2007年6月8日に進水した。8月、ターボジェネレーターのベアリングが破損。2009年11月15日、公試開始。11月20日、ファスレーン港に初入港。2010年8月27日就役。10月22日朝、スコットランドのスカイ島沖で座礁し、夕方に大型曳船により離礁した。死傷者や放射能漏れは無かった。2011年11月8日、メキシコ湾でトマホークの初発射試験を行い、潜望鏡深度からブロック�Vとブロック�Wを１発ずつ発射してフロリダ州エグリン空軍基地試射場の標的に命中させた。11月28日、ノーフォークに入港。2014年5月、完全運用状態となった。10月7日、８ヶ月間の海外作戦航海（総航程27000海里）を終えてクライド海軍基地に入港。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究8,’08、2,’09、5,’12、月刊世界の艦船2,’10、3,’10、1,’11、2,’12、1,’15、10,’17

＜Ｓ−９５＞：イギリス海軍アスチュート級攻撃型原子力潜水艦３番艦アートフル（Artful）。2005年3月11日起工、2013年9月20日命名式実施、2014年5月17日進水、2015年8月13日公試開始。2021年6月6日、ジブラルタルに入港し、程無く出港した。参考：月刊世界の艦船12,’13、2,’10、8,’14、10,'15、8,'21、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−９６＞：イギリス海軍アスチュート級攻撃型原子力潜水艦２番艦アンブッシュ（Ambush）。2003年10月起工、2011年1月6日進水、2012年9月15日公試開始。9月19日、ファスレーン基地に入港。2013年3月1日就役。2015年9月11-23日、イタリア近海でダイナミック・マンタ2015に参加。参考：月刊世界の艦船1,’13、2,’10、4,’11、5,’13、12,’15、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−９７＞：イギリス海軍アスチュート級攻撃型原子力潜水艦４番艦オーディシャス（Audacious）。2009年3月起工。2016年に就役予定だったが、技術的な問題で工期が長引いている。2016年12月16日、命名式実施、2017年4月28日進水。2020年4月7日、母港のクライドに初入港した。2021年1月就役予定。参考：月刊世界の艦船2,’10、3,’17、7,’17、7,’20

＜Ｓ−９７＞：シコルスキー社が開発している軽戦術ハイブリッド・ヘリコプター、別名レイダー（Raider）。X2デモンストレーターの高速飛行技術にRAH-66コマンチのステルス技術を加味しており、胴体は複合材製で、４翅×２の二重反転ローターと６翅プッシャープロペラを持ち、ローターマスト部分には成型カバーが付いている。機体は小型化されていて、メインローターを畳めばC-17輸送機に４機を収容できる。機首下面に光学センサーを持ち、キャビン後方の胴体両側にスタブウイングを装備する。コクピットは並列複座で、サイクリック・ピッチ・レバーとコレクティブ・ピッチ・レバーはサイドスティック式HOTASを採用した。計器板は大型MFD２基が横に並ぶグラスコクピットである。機体尾部下面に垂直安定板、左右に水平尾翼があり、水平尾翼端に垂直尾翼を持つ。降着装置は尾輪式（コクピット直後左右に主輪、胴体尾部垂直安定板下部に尾輪）引き込み脚。操縦系統はフライ・バイ・ワイヤで、アクティブ機体振動制御装置を持つ。全長10.76m、メインローター直径10.06m（10.7m？10.4m？）、尾翼幅2.93m、尾部プロペラ直径2.1m、最大総重量4.761トン、最大離陸重量4.99トン。エンジンはGE製CT7-8ターボシャフト（2500-3000軸馬力。YT706、1900kW？）単発、巡航速度200ノット以上、最大速度220ノット・407km（外部兵装あり）／250ノット・463km（ダッシュ）、ホバリング限界高度3048m（地面効果無し）／6000フィート（1829m。地面効果無し、華氏95度）、航続距離308海里、滞空時間2.7時間。乗員２名。キャビンに兵員６名を収容できる。スタブウイングに12.7mmガンポッド、７連装ロケットポッド、ヘルファイアを搭載可能。2013年9月20日から実機の組み立てに入っており、初号機は2014年10月2日に公開され、2015年5月22日に初飛行した。２号機も製作されている。アメリカ陸軍武装空中索敵機（AAS）計画に提案する予定だったが、既存機の改造機を充てるという要求に合致しないため、除外されてしまったらしい。他に採用される当ても無く、ボーイングと組んで将来型垂直離着陸機FVLのCS3に大型化版のSB>1を提案した。2017年8月2日、フロリダ州ウエストパームビーチでの試験飛行で降着装置を収納してホバリングしていたところ、胴体着陸する事故を起こし、乗員１名が負傷した。参考：月刊航空ファン6,’11、月刊軍事研究4,’11、6,’11、3,’12、2,’16、月刊JWings5,’14、11,’17、1,’12、12,’14、8,’15、3,’18、7,'21、世界航空機年鑑2018-2019、月刊丸6,’14、朝雲

＜Ｓ９８＞：イギリス海軍Ｓ級潜水艦第１グループ、シーホース（Seahorse）。1933年竣工。1940年に戦没した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜Ｓ−９８＞：イギリス海軍アスチュート級攻撃型原子力潜水艦５番艦アンソン（Anson）。2011年10月起工。2017年就役予定だったが予算不足などで工事が遅れた。2020年12月11日、BAEシステムズ社バロー・イン・ファーネス工場で命名式を実施。2021年4月20日進水。2022年8月31日就役、バロー・イン・ファーネスで就役式典が行われた。母港はクライド基地。参考：月刊世界の艦船3,’21、6,’21、7,’21、11,’22、5,’23

＜Ｓ−９８＞：イギリス海軍ドレッドノート級攻撃原潜ドレッドノート（Dreadnaught）。イギリス初の原子力潜水艦である。1959年6月起工、1960年10月21日進水、1963年4月就役。1980年、原子炉２次冷却水漏洩事故を起こした。1982年（1983年？）に退役した。参考：月刊軍事研究5,’01、5,’17、月刊世界の艦船10,’23

＜Ｓ９８＞：ドイツ軍の銃剣。GeW98用で、1898年に採用された。参考：世界の軍用銃

＜Ｓ９８＞：南アフリカ海軍ダフネ級潜水艦１番艦ウムコント（Umkhont）。1971年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ９８／０５＞：ドイツ軍の銃剣。片側がノコギリの歯になっている。参考：世界の軍用銃

＜Ｓ−９９＞：Bf109海外シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓ−９９＞：イギリス海軍アスチュート級攻撃型原子力潜水艦６番艦アガメムノン（Agamemnon）。参考：月刊世界の艦船6,’21

＜Ｓ９９＞：南アフリカ海軍ダフネ級潜水艦２番艦アセガイ（Assegaai）。1971年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−１００＞：Yak-17海外シリーズ（戦闘機）またはサエク（戦闘爆撃機）またはB-585（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１００＞：イギリス海軍アスチュート級攻撃型原子力潜水艦７番艦エジンコート（Agincourt）。参考：月刊世界の艦船6,’21

＜Ｓ１００シリーズ＞：スウェーデン空軍の早期警戒機、別名アーガス（Argus）。参考：月刊軍事研究1,’17

＜Ｓ１００Ｂ＞：サーブ340コミューター機にPS-890エリアイ早期警戒レーダーシステムを搭載したもので、胴体上面に支柱を介して平均台型レドームを装着してアンテナを収容した。ストリクス90防空システムとのVHF/UHFデータリンク（通信速度4800bps）も積んでいる。方向安定性強化のため、胴体尾部下面にベントラルフィン２枚を装着し、胴体尾端に電源供給兼冷却用APU（サーブ2000と同じもの）を内蔵した。全長19.73m、全幅21.44m、全高6.97m。翼面積41.81平方メートル。エンジンはターボプロップ双発、哨戒速度300km（485km？）、最大速度522km、哨戒時間7-9時間（180km進出）。操作要員３名。1994年1月17日にサーブ340AEWの名称で初飛行し、1996-99年に６機が配備された。後にS100Dに改良された。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊軍事研究1,’17、5,’18、8,’05、10,’07、9,’08、月刊JWings7,’04

＜Ｓ１００Ｄ＞：S100Bにリンク16を追加したもの。2008年までに配備６機の改修を終えた。その後レーダーを改良して捜索範囲を左右150度ずつに拡大している。うち２機はタイ空軍に売却された。参考：月刊軍事研究1,’17

＜Ｓ１００海外シリーズ＞

　＜Ｓ１００（ＵＡＥ空軍）＞：UAE空軍早期警戒機。2009年に輸出契約が結ばれ、２機を導入した。参考：月刊軍事研究1,’17、月刊JWings1,’21

　＜Ｓ１００（ポーランド空軍）＞：ポーランド空軍早期警戒機。2023年、サーブ社に２機を発注した。参考：月刊JWings10,’23

　＜Ｓ１００Ｄ（タイ空軍）＞：タイ空軍早期警戒機。JAS39と同時にスウェーデン空軍の中古２機を輸入した。参考：月刊軍事研究1,’17

＜Ｓ１００級＞：ドイツ海軍高速魚雷艇。S26級の改良型で、艦橋を軽合金製にして防御力を向上し、武装も強化した。全長34.05m、全幅5.1m、排水量109トン。機関出力6000馬力、最大速力39ノット、航続距離700海里（35ノット）。兵装は魚雷発射管２門、2cm対空機関砲２門、7.92mm機銃２丁。49隻が建造された。参考：グラフィックアクション29

＜Ｓ−１０１＞：Yak-23海外シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓ−１０１＞：エクアドル海軍209/1300型潜水艦１番艦シリ（Shyri）。1977年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ−１０１＞：南アフリカ海軍209/1400M型潜水艦１番艦マンサティシ（Manthatisi）。2000年7月起工、2004年6月15日進水、2005年9月竣工。参考：月刊軍事研究12,’08、JShips Vol.20、月刊世界の艦船3,’05

＜Ｓ−１０２＞：イギリス海軍ヴァリアント級原子力潜水艦１番艦ヴァリアント（Valiant）。1962年1月起工、1966年8月就役。1967年、シンガポールからイギリス本土まで19300kmを28日間連続潜航で踏破した。1982年4月、フォークランド紛争に参加。参考：月刊軍事研究5,’01、9,’12、月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ−１０２＞：エクアドル海軍209/1300型潜水艦２番艦ユアンカビルカ（Huancavilca）。1978年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ−１０２＞：南アフリカ海軍209/1400M型潜水艦２番艦シャーロット・マクセク（Charlotte Maxeke）。2007年竣工。2011年2月10日、南アフリカ沖でFFG-29スティーブン・Ｗ・グローブスと共同演習を行った。参考：月刊軍事研究12,’08、月刊世界の艦船5,’11

＜Ｓ１０２Ｂ＞：スウェーデン空軍の電子情報収集機。ガルフストリーム�Wベースで、２機を導入した。参考：月刊JWings7,’01

＜Ｓ−１０３＞：イギリス海軍ヴァリアント級原子力潜水艦２番艦ウォースパイト（Warspite）。1967年竣工・就役。参考：月刊軍事研究5,’01

＜Ｓ−１０３＞：南アフリカ海軍209/1400M型潜水艦３番艦クイーン・モジャジ（Queen Modjadji）。2008年竣工。参考：月刊軍事研究12,’08

＜Ｓ−１０４＞：イギリス海軍スイフトシュア級原子力潜水艦４番艦セプター（Sceptre）。1978年2月就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’10

＜Ｓ−１０５＞：イギリス海軍スイフトシュア級原子力潜水艦５番艦スパータン（Spartan）。1979年就役。1982年4月、フォークランド紛争に参加。アルマンダ計画により、艦橋後方に特殊部隊用ドライデッキ・シェルターを搭載する改装工事を受けた。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究5,’04、月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ−１０６＞：イギリス海軍スイフトシュア級原子力潜水艦６番艦スプレンディド（Splendid）。1981年就役。1982年4月、フォークランド紛争に参加。1986年、ソ連海軍タイフーン級戦略原潜TK12と衝突した。1998年5月、イギリス原潜として初めて実戦でトマホーク・ミサイル（トマホーク・ブロック�V潜対地ミサイル）を発射し、ユーゴスラビアの目標に命中させた。1999年のアライド・フォース作戦でトマホークを発射。2003年3月に始まったイラク戦争でトマホークを発射。2001年5月28日から6月4日、スコットランドのファスレーン基地でイギリス潜水艦部隊100周年記念式典に参加。参考：月刊軍事研究5,’01、5,’17、5,’18、月刊世界の艦船9,’01、5,’83

＜Ｓ−１０７＞：イギリス海軍トラファルガー級原子力潜水艦１番艦トラファルガー（Trafalgar）。1978年（1979年4月？）起工、1981年7月1日進水、1983年5月就役。不朽の自由作戦でトマホークを発射した。2009年12月に退役した。参考：月刊世界の艦船2,’10、5,’83、10,’18、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究6,’10

＜Ｓ−１０８＞：イギリス海軍スイフトシュア級原子力潜水艦２番艦ソブリン（Sovereign）。1974年就役。2001年5月28日から6月4日、スコットランドのファスレーン基地でイギリス潜水艦部隊100周年記念式典に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船9,’01

＜Ｓ−１０９＞：イギリス海軍スイフトシュア級原子力潜水艦３番艦シュパーブ（Superb）。1976年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−１１０＞：ギリシャ海軍209/1100型潜水艦（209型第１バッチ）１番艦グラフコス（Glavkos）。1971年就役。2000年までに209/1200型（209型第２バッチ）相当への改装を終了した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−１１１＞：ギリシャ海軍209/1100型潜水艦（209型第１バッチ）２番艦ネレウス（Nereus）。1972年就役。2000年までに209/1200型（209型第２バッチ）相当への改装を終了した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−１１１＞：ドイツ海軍S-26型魚雷艇。1942年3月15日、英仏海峡でイギリスの機動砲艇３隻と交戦して鹵獲されたが、直後に沈没した。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜Ｓ−１１２＞：ギリシャ海軍209/1100型潜水艦（209型第１バッチ）３番艦トリトン（Triton）。1972年就役。1993年までに209/1200型（209型第２バッチ）相当への改装を終了した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ１１２ｃ＞：おやしお型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ１１３＞：はやしお型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１１３＞：ギリシャ海軍209/1100型潜水艦（209型第１バッチ）４番艦プロテウス（Proteus）。1972年就役。2000年までに209/1200型（209型第２バッチ）相当への改装を終了した。2011年2-月4-17日、プラウド・マンタ2011演習に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、JShips Vol.46

＜Ｓ１１５＞：おおしお型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ１１６＞：なつしお型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１１６＞：ギリシャ海軍209/1200型（209型第２バッチ）１番艦ポセイドン（Poseidon）。1979年就役。2014年10月、ノーブル・ジャスティフィケーション演習に参加。2015年9月11-23日、イタリア近海でダイナミック・マンタ2015に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船1,’15、12,’15

＜Ｓ１１７＞：あさしお型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１１７＞：ギリシャ海軍209/1200型（209型第２バッチ）２番艦アンピトリテ（Amphitrite。Amfrititi？）。1979年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ１１８＞：うずしお型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１１８＞：ギリシャ海軍209/1200型（209型第２バッチ）３番艦オケアノス（Okeanos）。1979年就役。2014年10月、ノーブル・ジャスティフィケーション演習に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ１１９＞：うずしお型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１１９＞：ギリシャ海軍209/1200型（209型第２バッチ）４番艦ポントス（Pontos）。1980年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ１１９Ａ＞：うずしお型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１２０＞：ギリシャ海軍214型潜水艦１番艦パパニコリス（Papanikolis）。2006年に竣工したが、性能不足としてギリシャ海軍が引き取りを拒否した。ただ実際には単なる財政問題だったようで、ドイツ海軍で2008年にテストを行って性能が十分であると証明したが、メーカーとギリシャ政府との交渉が上手くいかず、2009年9月21日に一旦契約がキャンセルされた。その後の再交渉で引き取りが決定、2010年11月2日に就役した。2019年2月25日から3月8日、ダイナミック・マンタ2019に参加。2021年2月22日から3月5日、シチリア島近海でダイナミック・マンタ2021演習に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船4,’10、1,’11、5,’19、6,’21

＜Ｓ−１２１＞：ギリシャ海軍214型潜水艦２番艦カトソニス（Katsonis）。進水後に建造計画がキャンセルされたが、復活した。2016年6月23日就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船4,’10、1,’11、10,’16

＜Ｓ１２２＞：ゆうしお型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１２２＞：ギリシャ海軍214型潜水艦３番艦ピピノス（Pipinos）。進水後に建造計画がキャンセルされたが、復活した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究8,’09、月刊世界の艦船4,’10、1,’11

＜Ｓ−１２２Ａ＞：ソ連軍地対地ミサイルシステム、別名マルス、西側呼称フロッグ２。3R-1ミサイルと2P2ランチャーで構成される。1955年に完成したが、試験装備の意味合いが強く、1959年から25両または50両が量産されたのみに終わった。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、月刊PANZER8,’02

＜Ｓ１２３＞：ゆうしお型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１２３＞：ギリシャ海軍214型潜水艦３番艦（４番艦？）マトロゾス（Matrozos）。進水後に建造計画がキャンセルされたが、復活した。2016年6月23日就役。2018年3月5-16日、ダイナミック・マンタ2018演習に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船4,’10、1,’11、10,’16、6,’18

＜Ｓ−１２５シリーズ＞：ソ連軍の中高度用地対空ミサイル、米軍コードSA-3、NATOコードはゴア（Goa）。1950年代末に開発・配備が確認された。1964年頃から本格的に配備されている。参考：月刊軍事研究2,’03

＜Ｓ−１２５＞：別名ペチョラ（Pechora）またはネヴァ（Neva）。トラック搭載２連装／４連装ミサイルランチャーサイト、トラック搭載P-15目標探知識別レーダー、管制レーダー（NATOコードはロー・ブロー）、予備ミサイル２発搭載６輪トラックZIL-157でシステムを構成する。レーダー有効半径180km、有効高度32km。ミサイルは全長6.7m、直径0.6m、発射重量400kg。推進は２段式固体ロケット、最大速度マッハ３以上、有効高度100-25000m、射程6-25km。誘導は無線コマンドリンク方式。1960年代半ば以降にはソ連友好諸国に輸出された。参考：月刊軍事研究2,’03、月刊戦車マガジン2,’81、軍事分析湾岸戦争、THE MILITARY BALANCE 2016

＜Ｓ−１２５Ｍ＞：別名（NATOコード？）ネヴァＭ（Neva M）、米軍コードSA-3B。5V27Dミサイル、４連装ミサイルランチャー5P73、SNR-125射撃管制誘導レーダーシステム（NATOコードはロー・ブロー）からなる。参考：月刊航空ファン8,’09

＜Ｓ−１２５ファミリー＞

　＜Ｍ−１艦対空ミサイルシステム＞：M-1シリーズを参照。

＜Ｓ−１２５海外シリーズ＞

　＜Ｓ−１２５−２ＢＭ＞：トルクメニスタン軍地対空ミサイル。S-125の改良型で、ベラルーシのBSVTとアレフクルフが開発した。参考：月刊軍事研究4,’18

＜Ｓ−１２５改（イラク）＞：イラク軍地対空ミサイル。６輪または８輪トラックの荷台に連装発射機を搭載した車両を、2002年初めにサザン・ウォッチ作戦中のTIALD偵察システム搭載トーネードが撮影した。参考：月刊軍事研究2,’03

＜ＳＡＭ−７９＞：フィンランド陸軍地対空ミサイル。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ペチョラ２（エジプト）＞：エジプト軍地対空ミサイル。エジプトの改良計画に基づいてロシアとベラルーシが製作した。S-300PMU1と同じ電子ハードウェアを使用し、赤外線映像チャンネルにより夜間もパッシブモードで交戦可能。使用ミサイルは5V24改または5V27で、新型固体ロケットブースターを搭載し、新型弾頭、ECCM、改良型信管などにより、高度65フィート（19.8m）の巡航ミサイルも撃ち落とせる。射程27km、最大射高65000m。固定型と機動型があり、UNK2M管制キャビン及びUNV2Mアンテナポストと発射機を最大10km離せる。参考：月刊軍事研究9,’01

＜ペチョラ２Ｍ（エジプト）＞：エジプト軍地対空ミサイル。ペチョラ２の改良型で、KRTZ-125-2M対レーダーミサイル妨害システムと昼夜兼用目標探知システムを装備する。改良費用が思った以上にかさんだため、この改良が実施されるかどうかは不透明である。参考：月刊軍事研究9,’06

＜ペチョラ２Ｍ（シリア）＞：シリア軍地対空ミサイル。ロシアから2011-13年に12個中隊分を導入した。システムは5P73-2M自走式２連装ランチャー３両、SNR-125M-2M自走目標迎撃レーダー１両、P-18目標捕捉レーダー１基で構成され、車載式のため機動力が高い。ミサイルは射程が32kmに増大した。参考：月刊軍事研究2,’14、月刊丸7,’14

＜Ｓ１２６＞：はるしお型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１２６＞：イギリス海軍スイフトシュア級原潜１番艦スイフトシュア（Swiftsure）。1973年竣工。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜Ｓ−１２８＞：ドイツ海軍S-26型魚雷艇。1944年、英仏海峡で戦没した。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜Ｓ１２９＞：はるしお型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ１３０＞：おやしお型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ１３１＞：そうりゅう型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ１３１＞：パキスタン海軍ダフネ級潜水艦１番艦ハンゴル（Hangor）。1969年就役。1971年12月8日、第３次印パ戦争でインド海軍フリゲート・ククリに魚雷３本を命中させて撃沈した。これが第２次大戦後初の潜水艦による艦船の戦果である。1990年に衝突事故を起こし、２年間かけて修理した。参考：月刊軍事研究7,’05、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船6,’83

＜Ｓ１３２＞：パキスタン海軍ダフネ級潜水艦２番艦シュシュク（Shushuk）。1970年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ１３３＞：パキスタン海軍ダフネ級潜水艦３番艦マングロ（Mangro）。1970年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ１３４＞：パキスタン海軍ダフネ級潜水艦４番艦ガジ（Ghazi）。元は1969年にポルトガルで就役したS-165カチャローテである。1975年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ１３５＞：パキスタン海軍アゴスタ級潜水艦１番艦ハシュマート（Hashmat）。1979年就役。2014年3月25-27日、DIMDEX2014に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船7,’14

＜Ｓ１３６＞：パキスタン海軍アゴスタ級潜水艦２番艦フルマート（Hurmat）。1980年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ１３７＞：パキスタン海軍アゴスタ90B型潜水艦１番艦カリド（Khalid）。1999年就役。2023年1月25日、トルコのSTMで行われていた指揮管制装置・ソナー・潜望鏡などの改装が終わり、パキスタン海軍に引き渡された。参考：月刊軍事研究7,’05、月刊世界の艦船4,’23

＜Ｓ１３８＞：パキスタン海軍アゴスタ90B型潜水艦２番艦サアド（Saad）。2003年就役。参考：月刊軍事研究7,’05

＜Ｓ１３９＞：パキスタン海軍アゴスタ90B型潜水艦３番艦ハムザ（Hamza）。2006年就役。参考：月刊軍事研究7,’05、4,’10

＜Ｓ−１４６＞：ソ連海軍613型潜水艦。1956-57年に改装工事を受け、P-613型となった。以降P-5巡航ミサイルの発射実験を21回実施している。参考：ソ連／ロシア原潜建造史

＜Ｓ−１６３＞：ポルトガル海軍ダフネ級潜水艦アルバコラ（Albacora）。2000年に退役し、部品取り用になった。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−１６４＞：ポルトガル海軍ダフネ級潜水艦バラクーダ（Barracuda）。1968年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−１６５＞：ポルトガル海軍ダフネ級潜水艦カチャローテ（Cachalote）。1975年にパキスタンに売却され、S134ガジとなった。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−１６６＞：ポルトガル海軍ダフネ級潜水艦デルフィム（Delfim）。1969年就役。2001年5月28日から6月4日、スコットランドのファスレーン基地でイギリス潜水艦部隊100周年記念式典に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船9,’01

＜Ｓ−１７１＞：U22（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１７２＞：U23（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１７３＞：U24（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１７４＞：U25（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１７５＞：U26（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１７７＞：U28（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１７８＞：U29（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１７９＞：U30（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１８１＞：U31（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１８２＞：U32（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１８３＞：U33（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１８４＞：U34（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１９０＞：U11（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１９１＞：U12（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１９４＞：U15（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１９５＞：U16（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１９６＞：U17（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１９７＞：U18（潜水艦）を参照。

＜Ｓ−１９９＞：Bf109海外シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓ−２００＞：ソ連軍長距離地対空ミサイルシステム、別名VegaまたはAngara、米軍コードSA-5、NATOコードはガモン（Gammon）。5V28地対空ミサイルを使用する。参考：月刊軍事研究3,’18、THE MILITARY BALANCE 2016

＜Ｓ２０１＞：イギリス国防省の実験用大型無人水中艇XLUUV（eXtra-Large Uncrewed Underwater Vehicle）、別名マンタ。2020年3月5日にMsubs Ltd.への発注を公表した。全長9m、重量8.9トン。フェーズ１でMsubsの自律航法装置を有人潜水艇に組み込んで自律運用と短距離航洋の試験を行い、フェーズ２でUUVの実験を行う。参考：月刊世界の艦船6,’20

＜Ｓ．２１１シリーズ＞：SIAIマルケッティ／アエルマッキ社の輸出用ジェット練習機。SF-260の後継を狙って1976年からSIAIマルケッティが自主開発し、1977年にパリ航空ショーで公開され、同年にアエルマッキが開発を引き継ぎ、1981年4月10日に初飛行した。参考：世界航空機年鑑2018-2019、世界軍用機年鑑1990-91

＜Ｓ．２１１＞：機体構造は極力削り出し一体構造を省いて金属接着を多用し、一部に複合材も使用している。主翼はスーパークリティカル翼型で高翼配置、25%翼弦後退角15度30分、下反角２度、アスペクト比5.08、翼厚比は付け根15%・翼端13%。2.5Gの維持旋回が可能で、T-33練習機と同等またはそれ以上の訓練機動が行える。単発機だが、エアインテイクは胴体左右に付く。コクピットは差圧4psiの与圧式で、座席はマーチンベイカー製Mk10射出座席（スルーキャノピー方式）のタンデム複座、前席にHUDを装備でき、後席は前席より0.28m高く視界良好、キャノピーは一体型右開きである。操縦系統は人力。尾翼は垂直・水平共に安定板＋舵の組み合わせで、全遊動式ではない。AHRSとTACANを装備する。全長9.31m、全幅8.43m、全高3.8m、自重1.85トン、総重量2.2トン、最大総重量2.75トン（練習機型）／3.15トン（武装型）。エンジンはプラット＆ホイットニー・カナダ社製JT15D-4Cターボファン（推力1.134トン）単発、巡航速度345ノット、最大速度360ノット、制限マッハ数0.8、上昇限度12000m、燃料容量800リットル（胴体内ブラダータンク２個、主翼内インテグラルタンク）＋270リットル増槽２個、航続距離900海里（機内燃料、30分余裕）、フェリー航続距離1340海里、訓練時間85分。主翼下に２カ所ずつのハードポイントを持ち、兵装0.6トンを搭載可能。乗員２名。シンガポール（30機）、ソマリア（６機）、ハイチ（４機）、ブルキナファソ（２機）が採用、1984年11月から量産された。参考：世界軍用機年鑑1990-91、世界の軍用機1982、世界航空機年鑑2018-2019、月刊軍事研究3,’08

＜Ｓ．２１１Ａ＞：アメリカ空海軍共通練習機JPATS計画向けで、エンジンを強化した。全長9.53m、全幅8.46m、全高3.73m、自重1.85トン、最大離陸重量2.75トン。翼面積12.6平方メートル。エンジンはJT15D-5C（推力1.447トン）単発、最大巡航速度667km、実用上昇限度12800m、航続距離1667km。乗員２名。T-6に負けて採用されなかった。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜Ｓ−２２５＞：ソ連軍の拠点防御用移動式弾道ミサイル防御システム、別名アゾフ。クローナ宇宙監視システムやRSN-225レーダーなどからなる。参考：月刊軍事研究9,’11、2,’16

＜Ｓ２２５Ｘ＞：イギリスのBAe、スウェーデンのサーブ、フランスのトムソンCSFがスカイフラッシュを基に共同開発していた中距離空対空ミサイル。ボディ・リフトで揚力を得る。後部フィンが付くが、カナードは無い。誘導はアクティブ・レーダー・ホーミング、射程100km前後。ミーティアが開発されることになり、こちらは中止された。参考：月刊丸10,’97、軍用機ウェポン・ハンドブック

＜Ｓ−２５０ＦＭ＞：ロシア軍250mm空対地ロケット弾。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜Ｓ２８０＞：アメリカ軍の電子装備シェルター。ヴィックナー社が開発した。M35トラックなどの荷台に搭載でき、通信機材、レーダー機材、整備機材、電子装備を収容する。室内サイズ3.5m×2.0m×1.8m、自重0.612トン。ペイロード2.26トン。参考：月刊戦車マガジン6,’89

＜Ｓ−３００＞：TH-55シリーズ（ヘリ）を参照。

＜Ｓ−３００＞：ノルウェー海軍ウーラ級潜水艦１番艦ウーラ（Ula）。1989年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−３００シリーズ＞：ロシア軍汎用防空システム。1960年代末から開発され、ロシア版パトリオットとも呼ばれる。対弾道ミサイル能力も持つらしい。陸軍防空部隊用にアンティ設計局が開発したS-300Vシリーズ（装軌式車両搭載）と、防空軍用にアルマーズ設計局が開発したS-300Pシリーズ（装輪式車両搭載）に分かれる。参考：月刊軍事研究7,’12、月刊グランドパワー9,’03

＜Ｓ−３００Ｖ＞：システム名称9K81。前線における限定核戦争で戦術核ミサイルを迎撃する防空システムとして1969年5月から開発された。戦術・戦域弾道ミサイル迎撃用の9M82ミサイル２連装発射機9A82または航空機・低空巡航ミサイル迎撃用の9M83ミサイル４連装発射機9A83、9S457指揮車両（9S4574？）、9S15Mオブゾル３／9S19M2インビル目標捜索車両、9S32ミサイル管制・誘導車両（9M82用9A92管制レーダーまたは9M83用9A93管制レーダー搭載）、9M82用9A84／9M83用9A85ミサイルコンテナ再装填車両、9T83ミサイルコンテナ搬送用重トレーラーから構成される。各車両の車体はT-80戦車のコンポーネントを流用しているが、非装甲とみられる。誘導はTVM方式で、１目標あたり２発または発射機２基からミサイル４発を誘導でき、最大48発を同時発射可能。1998年には改良型ミサイル9M82Mが採用された。システム１セットで１個旅団を構成する。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、月刊軍事研究10,’98、2,’03

＜Ｓ−３００Ｖ４＞：S-300Vの改良型、別名ヴィチャージ。アンティ2500ベースで、短・中距離弾道ミサイルの迎撃も可能。交戦距離300km。2012年からS-300Vと交代して配備されており、2020年までに９個旅団に装備予定。参考：月刊軍事研究11,’14、7,’12

　＜Ｓ−３００ＰＳ＞：ソ連防空軍向け装輪型。アルマーズ設計局が開発し、1979年に採用された。米軍コードSA-10/SA-10B、NATOコードはグランブル（Grumble）。８輪重トラックMAZ-543Mに5P85SDミサイル発射システム４本を搭載、内部に9M96E/9M96E2ミサイル（5V55R説もあり）を１発ずつ収納する。垂直発射式で、3-5秒ごとの連続発射が可能。有効射程75km、迎撃高度27km。FL-95ソスナ自走アンテナや衛星誘導システムにより管制される。発射時には１・２軸、３・４軸間のジャッキで車体を固定する。ランチャー制御装置は車体左側面第２・第３軸の間にある。キャビン後方に電子機材の収納部とおぼしき構造物を持つ。エンジン排気は車体左側面第１・第２軸間のジャッキ収納部前方に開口した部分から排出される。参考：月刊グランドパワー9,’03、月刊軍事研究5,’02、THE MILITARY BALANCE 2016

＜Ｓ−３００ＰＭ＞：S-300PSの改良型、米軍コードSA-20、NATOコードはガーゴイル（Gargoyle）。システムは54K6-1指揮所、64N6捜索探知レーダー（最大探知距離300km、同時追尾可能数100目標）、30N6-1射撃統制レーダー（最大探知距離200km、同時追尾可能数12目標）、9M96-1ミサイル、9M96-2ミサイル、48N6ミサイルからなる。1993年から配備された。2012年までに配備全システムがファヴォリートＳと呼ばれる改良型に改修されたらしい。参考：月刊軍事研究7,’12、THE MILITARY BALANCE 2016

＜Ｓ−３００ＰＭ２＞：開発中のS-300PM改良型。演算システムをエルブリス、バゲート、RAMEKなどと呼ばれるものに換装し、交戦距離を15-20%ほど拡大する。参考：月刊軍事研究7,’12

　＜Ｓ−３００ＰＭＵ１＞：米軍コードSA-10C、NATOコードはグランブル（Grumble）。システムを８輪トラックに搭載したもので、捜索レーダーアンテナも長方形になっている。車載可能なミサイル発射筒４本に、射程150kmの48N6Eミサイル１発ずつ計４発を収納する。ミサイルはコールド・ランチ方式で発射され、空中でメインモーターに点火する。中国も1993年以降に導入した。参考：月刊軍事研究4,’00、ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、月刊PANZER4,’04、THE MILITARY BALANCE 2016

＜Ｓ−３００ＰＭＵ２＞：米軍コードSA-20、NATOコードはガーゴイル（Gargoyle）。システムは96L6E防空レーダー、76N6低高度早期警戒レーダー、30N6E射撃指揮レーダー、54K6E2戦闘指揮所、ミサイルランチャー4-8両（８輪重トラック後部に４連装ランチャーを搭載する5P85SEまたは４輪の牽引式トレーラーに４連装ランチャーを搭載する5P85TE）で構成され、全て装輪車両により自走化されており、これで１個中隊を形成する。使用ミサイルは48N6E2。中国軍が導入した。参考：月刊軍事研究6,’14、1,’98、12,’04、ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、THE MILITARY BALANCE 2016

＜Ｓ−３００ファミリー＞

　＜Ｓ−３００Ｆ＞：艦対空ミサイルシステム版の海軍制式名で、別名3K41リフまたはフォート（Fort。フォールト？）、米軍コードSA-N-6、NATOコードはグランブル（Grumble）。M-22艦対空ミサイルの後継となる射程75km・同時６目標迎撃エリア・ディフェンス・ミサイルとして1969年からアルタイル研究所で開発され、1976-83年にカーラ級巡洋艦アゾフでテストされ、キーロフで最終テストを受けて1984年に実用化され、キーロフ級とスラヴァ級に搭載された。ミサイル名称は5V55RM（V-500Rともいう）または48N6Eで、誘導は指令誘導＋TVM＋セミアクティブ・レーダー方式。48N6Eミサイルの最大射程は150kmだが、射撃指揮装置の改良が間に合わず、1993年までは有効射程93kmが限界だった。スラヴァ級では８連装垂直発射機B-204（B-203？）にバラバン（太鼓の意）キャニスターごと装填される。B-204はバラバン・キャニスターを円周上に並べる方式で、発射用ハッチは１箇所にしか無いので、発射後はキャニスターを回転させて次弾を発射用ハッチの下に位置させる必要があり、発射間隔が３秒に１発となっている。キーロフ級1-3番艦では８連装垂直発射機PU-203からコールド・ランチ方式（初期型はホット・ランチだった）で発射される。PU-203はミサイル８発を収納したシリンダー状コンテナを使用する方式で、再装填は容易になったが、発射用ハッチは相変わらずコンテナ１基あたり１箇所しか無いので、発射間隔は３秒に１発のままである。誘導レーダーは3R41トップ・ドーム誘導レーダー（フェイズド・アレイ式）で、スラヴァ級は後部上構上に１基、キーロフ級には２基が搭載されていて、１基あたり12目標を同時追尾し、うち６目標に対して１目標当たり２発、計12発のミサイルを誘導できる（１基あたり６発を管制？）。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、月刊世界の艦船12,’18、3,’20、月刊軍事研究12,’98、12,’02、艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊丸3,’90

　＜Ｓ−３００ＦＭ＞：ロシア海軍の艦対空ミサイルシステム、別名フォートＭ（Fort M。フォールトＭ？）、輸出名称はリフＭ（Rif M）、米軍コードSA-N-20。S-300Fの改良型で、30N6火器管制レーダーと48N6E2長距離艦対空ミサイルを使用する。キーロフ級４番艦ピョートル・ヴェリキーに搭載された。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、月刊軍事研究11,’11、艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’17

　＜ＳＡ−Ｎ−６＞：西側推定諸元は以下の通り。ミサイル全長7m、直径0.45m、翼スパン1m、重量1480kg、弾頭重量90kg。推進は固体燃料ロケット、最大速度マッハ３、射程100km。誘導はARH。参考：月刊世界の艦船5,’91

＜Ｓ−３００海外シリーズ＞

　＜Ｓ−３００（シリア）＞：シリア軍地対空ミサイルシステム。2010年に９億ドルで調達契約を結び、2011年には１億ドルを追加して導入システムをS-300PMU2とする契約も締結した。イスラエルの安全保障に影響があるとしてアメリカが懸念を表明し、2012年6月に契約が履行されないという説も出されたが、詳細は不明。参考：月刊軍事研究1,’14

　＜Ｓ−３００ＦＭ（中国海軍）＞：中国海軍艦対空ミサイルシステム。051C型駆逐艦に搭載した。参考：月刊世界の艦船4,’21

　＜Ｓ−３００ＰＭＵ（カザフスタン）＞：カザフスタン軍地対空ミサイルシステム。2010年にロシアから無償供与を受けることが決まり、2013年に供給される予定。参考：月刊軍事研究8,’11、9,’12

　＜Ｓ−３００ＰＭＵ１（中国）＞：中国軍地対空ミサイルシステム、別名紅旗10（HQ-10）、国産版はCSA-9。1993年以降３回購入し、10個大隊に配備した。参考：月刊軍事研究12,’04、12,’09、2,’15

　＜Ｓ−３００ＰＭＵ２（アゼルバイジャン）＞：アゼルバイジャン軍地対空ミサイルシステム。ナゴルノ・カラバフ地方に関して対立関係にあるアルメニアのスカッドミサイルから石油精製施設を防衛するため、ロシアから導入した。ロシアは集団安全保障条約機構CSTOでアルメニアとも協力関係にあるが、アゼルバイジャンのガバラにあるダリャール弾道ミサイル早期警戒レーダー維持の関係もあって売却したようである。参考：月刊軍事研究9,’12

　＜Ｓ−３００ＰＭＵ２（アルジェリア空軍）＞アルジェリア空軍地対空ミサイルシステム。2006年に８個大隊分32基を発注し、2008年から引き渡された。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜Ｓ−３００ＰＭＵ２（イラン）＞：イラン軍地対空ミサイルシステム。2007年にイラン国防省が導入についてロシアと合意した（５個大隊８億ドル）と発表したが、ロシア側は否定しており、交渉したことも無いと発言していて、実際どうなのかは不明。その後ロシアは検討中であるとしたが、技術的な問題が発生しているという。イランの替わりにサウジアラビアへ輸出するという説も出たが、ロシア側は否定した。2010年6月の安保理決議1929号で地対地ミサイルのイランへの輸出が禁止されたことに伴い、弾道ミサイルに転用可能な本ミサイルも9月には売却中止となったが、イランは2011年4月にこれを不服として国際仲裁裁判所に提訴した。また、取引中止によりロシアはイランに40億ドルの賠償を支払わなければならなくなるという誤情報を流布する勢力もあるらしい。代わりにBavar-373という国産ミサイルを開発中とされていたが、2015年4月になって禁輸措置解除でロシアと合意したらしく、2016年4月17日のイラン陸軍記念日軍事パレードでは捜索レーダー車と機動式通信システム車が行進した（発射機や射撃指揮レーダーの姿は無し）。2016年9月に２個連隊分（発射機16両）を引き渡す予定で、2017年に４個中隊の配備が衛星により確認されている。うち１個中隊は2017年4月17-26日にペルシャ湾岸ブーシェフル空軍基地へ展開したのがエアバス・ディフェンス・アンド・サテライト社の衛星画像で確認された。参考：月刊軍事研究12,’08、5,’10、1,’11、1,’13、2,’15、6,’15、9,’15、6,’16、9,’16、7,’17、12,’17

　＜Ｓ−３００ＰＭＵ２（中国）＞：中国軍地対空ミサイルシステム、別名紅旗18（HQ-18）。2004年に83M6E2車両搭載指揮所１両、90Zh6E2ミサイル中隊８個、48N6E2誘導ミサイル１セットを９億8000万ドルで契約した。最大射程200km（ちなみに台湾海峡の幅は185km）、弾道ミサイルは40km、低空飛行目標は28-38kmまで迎撃可能である。同時に36目標と交戦でき、72発のミサイルを指向できる。更に８個中隊を導入するらしい。参考：月刊軍事研究6,’14、12,’04、12,’09、月刊世界の艦船6,’09

　＜Ｓ−３００Ｖ（インド）＞：インド軍地対空ミサイルシステム。1998年6月に購入契約を結んだ。インドが独自に開発したラジェンドラ・フェイズド・アレイ・レーダーと、アカシュ短距離地対空ミサイルと共に運用される。参考：月刊軍事研究10,’98

　＜Ｓ−３００ＶＭ（ベネズエラ）＞：ベネズエラ軍地対空ミサイルシステム。S-300Vの輸出型を導入した。最大索敵範囲200km、最大迎撃高度25km、同時追尾目標数４目標。参考：月刊軍事研究3,’15

＜Ｓ−３０１＞：ノルウェー海軍ウーラ級潜水艦６番艦ウートシラ（Utsira）。1992年就役。2016年6月20日から7月2日、ダイナミック・マングース2016に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船10,’16

＜Ｓ−３０２＞：ノルウェー海軍ウーラ級潜水艦５番艦ウートステイン（Utstein）。1991年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−３０３＞：ノルウェー海軍ウーラ級潜水艦３番艦ウートヴァール（Utvaer）。1990年就役。2010年9月27日、CVN-65エンタープライズ空母打撃群と共同対潜演習を行うため、アメリカ海軍ノーフォーク基地に入港した。これがノルウェー潜水艦初のアメリカ訪問である。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船12,’10

＜Ｓ３０３（ｆ）＞：MCG海外シリーズ（ハーフトラック）またはMCL海外シリーズ（ハーフトラック）を参照。

＜Ｓ−３０４＞：ノルウェー海軍ウーラ級潜水艦４番艦ウートハウグ（Uthaug）。1991年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−３０５＞：ノルウェー海軍ウーラ級潜水艦２番艦ウーレット（Uredd）。1990年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−３０６＞：ノルウェー海軍コッベン級潜水艦Skolpen。1966年就役。参考：現代の潜水艦

＜Ｓ３０７（ｆ）＞：MCG海外シリーズ（ハーフトラック）を参照。

＜Ｓ−３０８＞：ノルウェー海軍コッベン級潜水艦Stord。1967年就役。参考：現代の潜水艦

＜Ｓ−３０９＞：ノルウェー海軍コッベン級潜水艦スヴェンナー（Svenner）。1967年就役。2001年5月28日から6月4日、スコットランドのファスレーン基地でイギリス潜水艦部隊100周年記念式典に参加。参考：現代の潜水艦、月刊世界の艦船9,’01

＜Ｓ３１２＞：ツカノT.1（練習機）を参照。

＜Ｓ−３１９＞：ノルウェー海軍コッベン級潜水艦Kunna。1964年就役。参考：現代の潜水艦

＜Ｓ−３２０＞：デンマーク海軍ナルヴァーレン級潜水艦１番艦ナルヴァーレン（Narhvalen）。1970年就役。1993-95年、トゥムレーレン級に準ずる改装工事を受けた。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ−３２１＞：デンマーク海軍ナルヴァーレン級潜水艦２番艦ノルドカペレン（Nordkaperen）。1970年就役。1995-98年、トゥムレーレン級に準ずる改装工事を受けた。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ−３２２＞：デンマーク海軍トゥムレーレン級潜水艦１番艦トゥムレーレン（Tumleren）。元はノルウェー海軍コッベン級潜水艦ウートヴァールである。1989年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−３２３＞：デンマーク海軍トゥムレーレン級潜水艦２番艦ゼーレン（Saelen）。元はノルウェー海軍コッベン級潜水艦ウートハウグである。1990年就役。1990年12月、曳航中に沈没したため、引き揚げられて修理に回された。ノルウェー海軍コッベン級潜水艦カウラの部品を購入して修理、1993年8月に復帰した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−３２４＞：デンマーク海軍トゥムレーレン級潜水艦３番艦スプリンゲレン（Springeren）。元はノルウェー海軍コッベン級潜水艦キヤである。1991年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−３２５＞：デンマーク海軍ネッケン級潜水艦クロンボア（Kronborg）。スウェーデン海軍ネッケン級潜水艦１番艦ネッケンを2001年8月から借りたものである。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−３３０シリーズ＞：シコルスキー・グローバル・ヘリコプターズの小型ヘリ。元はシュワイザー社が開発したシュワイザー330で、2009年の会社統合により改称された。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓ−３３０＞：日本での登録名称はヒューズ269D。1988年6月14日に初飛行し、1992年9月にFAAの形式証明を取得した。ベースはシュワイザー300C／S-300Cで、キャビンを前後1.98m・幅1.83mに拡大し、通常３席・積めれば４席を横並びにできるようにした。機首も尖らせ、テイルブームに周囲にフェアリングを設け、フェアリング中央上面にドーザルフィン、フェアリング後端に水平安定板を装着しており、空力特性、安定性、操縦性、オートローテーション特性が向上し、安定増強装置や油圧操縦装置を不要とした。1993年から引き渡された。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓ−３３０ＳＰ＞：S-330のメインローターを拡大し、巡航速度を30kmほど高めたもの。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓ−３３３＞：日本での登録名称はヒューズ269DA。S-330の改良型で、2000年9月に登場した。全長9.5m、メインローター直径8.38m、全高3.35m、自重0.567トン、総重量1.157トン。エンジンはロールス・ロイス社製250-C20W（最大出力420馬力、定格出力280軸馬力）単発、経済巡航速度174km、最大速度222km、ホバリング高度限界2713m（地面効果内）／1798m（外）、海面上昇率毎分420m、航続距離590km。乗員1-2名、乗客2-3名。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜Ｓ３３６＞：トルコ海軍ガピー�UＡ型潜水艦Murat Reis。参考：現代の潜水艦

＜Ｓ３３８＞：トルコ海軍ガピー�UＡ型潜水艦Ulucalireis。参考：現代の潜水艦

＜Ｓ３４０＞：軽雪上車を参照。

＜Ｓ３４０＞：トルコ海軍ガピー�UＡ型潜水艦Cerbe。参考：現代の潜水艦

＜Ｓ３４２＞：トルコ海軍タング級潜水艦１番艦フズルレイス（Hizirreis）。元はアメリカ海軍タング級潜水艦SS-567ガジョンである。1983年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ３４３＞：トルコ海軍タング級潜水艦２番艦プルレイス（Pirireis）。元はアメリカ海軍タング級潜水艦SS-563タングである。1980年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ３４７＞：トルコ海軍209/1200型潜水艦１番艦アトゥライ（Atilay）。1976年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ３４８＞：トルコ海軍209/1200型潜水艦２番艦サルドゥライ（Saldiray）。1977年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ３４９＞：トルコ海軍209/1200型潜水艦３番艦バトゥライ（Batiray）。1978年就役。2011年2月4-17日、プラウド・マンタ2011演習に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、JShips Vol.46

＜Ｓ−３５０＞：残雪除去機材（牽引式）を参照。

＜Ｓ３５０＞：トルコ海軍209/1200型潜水艦４番艦ユルドゥライ（Yildiray）。1981年就役。2011年3月、リビア作戦に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊航空ファン6,’11

＜Ｓ−３５０＞：アルマーズ・アンティが開発中の中距離防空システム、別名ヴィチャージ（騎士）。韓国軍向けに設計したKM-SAMの改良型で、2007年に開発が公表され、2013年に概ね開発を終えた。システムは全て装輪車両に車載される。使用ミサイルは9M96、9M96E2、9M100で、航空機なら水平1.5-60km・垂直0.01-30km、弾道ミサイルなら水平1.5-30km・垂直2-25kmの範囲をカバーする。１個大隊は50K6A戦闘指揮所１両、50N6A多機能レーダー1-2両、50P6A自走12連装地対空ミサイル発射機８基で構成され、ミサイル32発を同時に管制し、航空機なら16目標、弾道ミサイルなら12目標と同時交戦できる。MAKS2013で初公開され、2014年9月にはウクライナ国境付近へと試験配備したらしい。S-300P系や9K37ブークの後継として2015年からロシア軍が実戦配備予定で、2020年までに38個大隊を揃える予定である。参考：月刊軍事研究11,’14、11,’13

＜Ｓ−３５０海外シリーズ＞

　＜Ｓ−３５０輸出型＞：50K6E戦闘指揮所１両、50N6E多機能レーダー1-2両、50P6E自走12連装地対空ミサイル発射機８基で１個大隊を構成する。参考：月刊軍事研究11,’13

＜Ｓ３５１＞：トルコ海軍209/1200型潜水艦５番艦ドーアナイ（Doganay）。1984年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ３５２＞：トルコ海軍209/1200型潜水艦６番艦ドルナイ（Dolunay）。1990年就役。2016年2月22日からダイナミック・マンタ2016に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船5,’16

＜Ｓ３５３＞：トルコ海軍209/1400型潜水艦１番艦プレヴェゼ（Preveze）。1994年就役。2015年9月11-23日、イタリア近海でダイナミック・マンタ2015に参加。2017年9月8-21日、ダイナミック・モナーク2017演習に参加。2022年3月、マルマラ海でロケットサン社製長魚雷AKYAの試射を実施。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船12,’15、12,’17、6,’22

＜Ｓ３５４＞：トルコ海軍209/1400型潜水艦２番艦サカルヤ（Sakarya）。1995年就役。2011年2月4-17日、プラウド・マンタ2011演習に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、JShips Vol.46

＜Ｓ３５５＞：トルコ海軍209/1400型潜水艦３番艦18マルト（18Mart）。1998年就役。2020年2月24日から3月6日、ダイナミック・マンタ2020に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船6,’20

＜Ｓ３５６＞：トルコ海軍209/1400型潜水艦４番艦アナファルタラル（Anafartalar）。1999年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ３５７＞：トルコ海軍209/1400型潜水艦５番艦ギュル（Gür）。2019年2月25日から3月8日、ダイナミック・マンタ2019に参加。2021年1月20日、ロケットサン社製AKYA長魚雷の試射を実施。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船5,’19、6,’22

＜Ｓ３５８＞：トルコ海軍209/1400型潜水艦６番艦チャナッカレ（Canakkale）。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ３５９＞：トルコ海軍209/1400型潜水艦７番艦ブラクレイス（Burakreis）。2017年9月8-21日、ダイナミック・モナーク2017演習に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船12,’17

＜Ｓ３６０＞：トルコ海軍209/1400型潜水艦８番艦。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−４００＞：ロシア陸軍中長距離地対空ミサイルシステム、別名トリウームフ（Triumf。勝利という意味のルーマニア語。トライアンフ？）、米軍コードSA-21、NATOコードはグラウラー（Growler）。S-300PMUの改良型で、S-300PSの後継としてアルマーズ・アンティ社が開発した。システムは装輪車両に車載されており、55K6/55K6E指揮所、30K6E指揮システム、54K6E操作局、86M6E自動管制システム（三次元捕捉レーダーを含む）、91N6/91N6E捜索レーダー（探知距離600km）、98Zh6E対空ミサイルコンプレックスで構成される。98Zh6Eは92N2/92N2E多機能レーダー（探知距離400km）、96L6E全高度レーダー（探知距離300km。オプション）、92N6E射撃指揮レーダー、5P85TE2ミサイルランチャー車両からなり、１個大隊には5P85TE2ランチャー車８基ミサイル32発（最大12基48発）が配備される。使用ミサイルは9M96E（射程40km）、9M96E2（射程120km）、9M96M（射程135km）、40N6（射程は対航空機400km／対弾道ミサイル240km）、48N6（射程150km）、48N6DM（射程は対航空機250km／対中距離弾道ミサイル60km）、48N6E（射程150km）、48N6E2、48N6M（射程200km）。通常の航空脅威のみならず、ステルス機、巡航ミサイル、戦術・戦略ミサイル、AWACS、長距離ジャマーなどへの対応も可能で、システム防御範囲は400kmに及ぶ。2004年2月に開発が終了、2005年に実戦配備用の引き渡しを受け、2007年4月からシステムが稼働、2009年5月9日の赤の広場での軍事パレードで初公開された。ただ2010年現在で実戦配備されていたのはモスクワの１個連隊（２個大隊）だけらしく、2011年2月16日に漸く２個目の連隊がモスクワに配備された（第210地対空ミサイル連隊と第606地対空連隊）。2020年までに28個連隊56個大隊を配備する予定で、北方領土にも配備を検討しているといわれるが、３個目の配備先はカリーニングラードの第173地対空ミサイル連隊の１個大隊で、４個目はナホトカの第589地対空ミサイル連隊の１個大隊（2012年8月16日）であり、生産遅延により１個連隊の半分ずつしか配備できていなかった。2015年秋、シリアのフメイミム空軍基地に配備された。2015年末現在、10個連隊が配備を完了し、年３個連隊ペースで更新が続いている。2017年11月現在、17個連隊35個大隊が配備されている。中国、トルコ、UAEにも売り込みを図っており、イランも興味を示しているという。参考：月刊軍事研究11,’14、1,’10、5,’05、2,’17、2,’00、7,’99、12,’10、7,’11、7,’12、3,’13、8,’17、月刊航空ファン4,’10、月刊航空情報3,’10、THE MILITARY BALANCE 2016

＜Ｓ−４００海外シリーズ＞

　＜Ｓ−４００（インド）＞：インド軍地対空ミサイルシステム。2018年6月5日に５セットを導入する意向を明らかにした。アメリカは反対しているが、最終的にはランチャー30基とミサイル6000発を購入して５個高射隊に配備するらしい。参考：月刊軍事研究12,’18、月刊航空ファン2,’20

　＜Ｓ−４００（中国）＞：中国軍地対空ミサイルシステム、紅旗19（HQ-19）。2010年11月に発注し、2015年には配備したいとしていたが、製造上の問題から2017年以降にずれこむらしく、2017年になってロシアで要員訓練が始まった。最初の機材（制御ステーション、レーダーステーション、発電機、予備パーツ、工具など）は2018年に船積みされたらしく、2018年4月3日にコマンドポスト、レーダーステーション、発電機など連隊規模のシステムが中国に到着したとタス通信が報道した。JY-27AやJL-1Aなどの早期警戒レーダー網と組み合わせ、射程3000kmまでの弾道ミサイルをミッドコース迎撃する弾道ミサイル迎撃システムを構築中である。参考：月刊軍事研究7,’18、9,’18、12,’18、月刊航空ファン11,’18

　＜Ｓ−４００（トルコ）＞：トルコ軍地対空ミサイルシステム。アメリカからパトリオットを導入しようとしたが、国産化を要求したため契約不成立となり、代わりに導入を決めた。NATOは兵器体系の統一性が失われる、アメリカはF-35の能力がロシア側に筒抜けになるとして猛反対したが、2019年7月12日からAn-124輸送機でトルコにシステムが搬入され、7月26日に最初の１セットが配備された。これを受けてアメリカはF-35A戦闘機引き渡しと操縦士・整備員教育を停止している。参考：月刊JWings10,’19、月刊航空ファン10,’19

＜Ｓ−４００Ｓ＞：ドイツ海軍Ｕボート用送信器。Ｕボートから陸上基地への通信に使用する。使用波長は短波、周波数3-30MHz、出力200kW。参考：Ｕボート入門

＜Ｓ４０４Ｂ＞：フランス陸軍４×４輪1.5トントラック。メルセデス・ベンツ・ウニモグ社製で、路外機動能力が高い。参考：月刊戦車マガジン11,’92

＜Ｓ−４３４＞：シコルスキー・グローバル・ヘリコプターズの小型ヘリ。S-330シリーズがベースで、エンジンとトランスミッションを強化、メインローターを４翅とし、総重量を増やして燃料搭載量やペイロードを増加させた。胴体内には座席3-4席を並列で設置でき、両端の席に操縦装置があり、中央の1-2席は両端より後方に位置する。降着装置はスキッド式で、グラウンド・クリアランス0.71mのハイスキッドもある。エアインテイクには防氷装置が付く。全長9.4m、メインローター直径8.38m、全高3.35m、自重0.61トン、総重量1.315トン（機内搭載）／1.451トン（機外スリング）。エンジンはロールス・ロイス社製250-C20W（最大出力420軸馬力、定格出力320軸馬力）単発、最大巡航速度194km、ホバリング高度限界3993m（地面効果内）／3810m（外）、燃料搭載量318リットル。乗員１名。客席数2-3。

＜Ｓ−５００シリーズ＞：ロシアが開発中の長距離地対空ミサイルシステム、別名プロメテーイまたはトリウムファートルＭ。アルマーズ・アンティが1990年代から開発しており、交戦距離600km・高度200km圏内の10目標（秒速7kmの極超音速／弾道飛翔体、巡航ミサイル含む）に対応できるという。システムは装輪車両に搭載されており、大気圏内目標用と弾道ミサイル防衛用で構成が違う。大隊単独でも、レゾナンスＮ固定型レーダーや早期警戒管制機などと組み合わせても運用可能。10個大隊を揃える予定で、2021年にモスクワ周辺に前量産型１個連隊が配備され、2022年から量産に入った。。参考：月刊軍事研究11,’14、7,’12、7,’10、1,’10、朝雲

＜Ｓ−５００（大気圏内目標用）＞：無人機を含む航空機、マッハ15.6までの弾道ミサイル（MRBM級）、極超音速巡航ミサイルを迎撃する。交戦距離400km。85Zh6-1戦闘指揮システム、長距離捜索レーダー（使用周波数Ｘバンドらしい）、55K6MA指揮所（３軸トラック搭載）、91L6AMアクティブ・フェイズド・アレイ式Ｘバンド捜索・射撃指揮レーダー（５軸トラック搭載。96L6レーダー？）、51P6Mランチャー車両、40N6Mミサイル（最大射程400km）で構成される。参考：月刊軍事研究11,’14、7,’18、朝雲

＜Ｓ−５００（弾道ミサイル防衛用）＞：単独でも射程3500kmまでの弾道ミサイル迎撃能力を持ち、弾道ミサイル警戒システムと連携すればICBM、低軌道衛星、極超音速兵器の迎撃も行える。交戦距離600km、最大射高180km。85Zh6-2戦闘指揮システム、76T6レーダー（４軸トラック搭載）、77T6アクティブ・フェイズド・アレイ式Ｘバンド捜索・射撃指揮レーダー（５軸トラック搭載）、77P6ランチャー車両（５軸トラック）、77N6-Nミサイル、77N6-N1ミサイルで構成される。2014年7月にミサイル初試射に成功した。2018年の試射で482km先の目標を撃墜している。参考：月刊軍事研究11,’14、月刊世界の艦船2,’17、朝雲

＜Ｓ−５１８＞：イタリア海軍1018型ナザリオ・サウロ級潜水艦１番艦ナザリオ・サウロ（Nazario Sauro。第１次大戦で戦死した潜水艦ジャチント・プリノ艦長）。1980年就役。2002年に退役し、2009年からミラノのガラタ海洋博物館で展示されている。参考：月刊世界の艦船9,’13、現代の潜水艦

＜Ｓ−５１９＞：イタリア海軍1018型ナザリオ・サウロ級潜水艦２番艦フェチア・ディ・コッサート（Fecia di Cossato）。1979年（1980年？）就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ−５２０＞：イタリア海軍1018型ナザリオ・サウロ級潜水艦３番艦レオナルド・ダ・ヴィンチ（Leonardo da Vinci）。1981年（1982年？）就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜Ｓ−５２１＞：イタリア海軍1018型ナザリオ・サウロ級潜水艦Guglielmo Marconi。1982年竣工。参考：現代の潜水艦

＜Ｓ−５２２＞：イタリア海軍改サウロ級潜水艦１番艦サルヴァトーレ・ペロシ（Salvatore Pelosi）。1988年就役。2015年9月11-23日、イタリア近海でダイナミック・マンタ2015に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦戦12,’15

＜Ｓ−５２３＞：イタリア海軍改サウロ級潜水艦２番艦ジュリアーノ・プリニ（Giuliano Prini）。1989年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−５２４＞：イタリア海軍改サウロ級潜水艦３番艦プリモ・ロンゴバルド（Primo Longobardo）。1994年就役。2011年2月4-17日、プラウド・マンタ2011演習に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、JShips Vol.44

＜Ｓ−５２５＞：イタリア海軍改サウロ級潜水艦４番艦ジャンフランコ・ガッツァーナ・プリアロッジア（Gianfranco Gazzana Priaroggia）。1995年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−５２６＞：イタリア海軍212A型潜水艦１番艦サルバトーレ・トダロ（Salvatore Todaro）。2006年3月就役。2016年2月22日からダイナミック・マンタ2016に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究3,’08、月刊世界の艦船5,’16

＜Ｓ−５２７＞：イタリア海軍212A型潜水艦２番艦シレ（Scirè）。2007年2月就役。2019年2月25日から3月8日、ダイナミック・マンタ2019に参加。4月29日から5月10日、マーレ・アペルト2019演習に参加。参考：月刊軍事研究3,’08、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船9,’16、5,’19、8,’19

＜Ｓ．５２８＞：チェコスロバキア軍の複葉多用途機。1930年代後半に採用された。全長9.88m、全幅13.71m、全備重量3000kg。エンジンはノーム・ローヌ14Krsd（800馬力）単発、最大速度330km、実用上昇限度9600m。乗員２名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜Ｓ．５３０シリーズ＞：マトラ社の空対空ミサイル。参考：世界軍用機年鑑1990-91

　＜Ｓ．５３０Ｄ＞：全長3.795m、直径0.263m、翼スパン0.565m、発射重量265kg、弾頭重量30kg。誘導はSARH。推進は固体燃料ロケット、最大射程24.3km。参考：世界軍用機年鑑1990-91

　＜Ｓ．５３０Ｆ＞：全長3.45m、直径0.263m、翼スパン0.64m、発射重量245kg、弾頭重量30kg以上。誘導はSARH。推進は固体燃料ロケット、最大射程13.5km。参考：世界軍用機年鑑1990-91

＜Ｓ−６０１＞：フランス海軍リュビ級原子力潜水艦１番艦リュビ（Rubis。ルビー）。1983年2月就役。2022年12月2日退役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’10、3,’23

＜Ｓ−６０２＞：フランス海軍リュビ級原子力潜水艦２番艦サフィール（Saphir）。1979年9月1日起工、1984年7月6日就役。2019年7月に退役した。総航程120万海里。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船9,’19、2,’10、4,’20

＜Ｓ−６０３＞：フランス海軍リュビ級原子力潜水艦３番艦カサビアンカ（Csabianca）。1987年5月（4月？）就役。1994年6月に改装を受け、艦首形状変更で全長が1.5m延びた。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’10、6,’21

＜Ｓ−６０４＞：フランス海軍リュビ級原子力潜水艦４番艦エムロード（Émeraude）。1988年9月就役。2020年11月30日、支援船セーヌと共にグアム基地に入港。12月15-17日、アメリカ海軍及び海上自衛隊及びフランス海軍との共同訓練に参加。DDH-181ひゅうが及びDDG-56ジョン・Ｓ・マッケーンと沖ノ鳥島周辺海空域で対潜訓練を行った。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’10、2,’21、月刊JWings3,’21

＜Ｓ−６０５＞：フランス海軍リュビ級原子力潜水艦５番艦アメティスト（Améthyste）。1992年3月就役。2011年3月、アルマッタン作戦に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’10、月刊JWings7,’11

＜Ｓ−６０６＞：フランス海軍リュビ級原子力潜水艦６番艦ペルル（Perle）。1993年7月就役。2014年8月15日、コート・ダジュール沖でドラグーン作戦70周年記念国際観艦式に参加。2015年9月11-23日、イタリア近海でダイナミック・マンタ2015に参加。2016年9月9-26日、カットラス・フューリー2016に参加。2020年6月12日1035（現地時間）、ツーロンで整備中に艦内で火災が発生した。6月13日0150頃に鎮火したが、発令所、魚雷発射管室、居住区の一部に延焼している。艦前半部が高熱に曝されたため、退役済のS-602サフィールの前半部と入れ替え、整備を再開する予定で、修理には１億2000万ユーロかかり、海軍が7000万ユーロ、ネイヴァル・グループが5000万ユーロを負担する。12月10日、半潜没型輸送船ロールドック・ストームに載せられ、ツーロンを出港、修理先のシェルブールに向かった。2021年1月、修理を開始。6月13日、S-602サフィールの前半部と結合する作業が始まった。結合部にはプラグを挿入するので船体が1.4m長くなり、ここにはケーブル再接続用ジャンクション・ボックスと追加居住区を設ける。10月31日、結合作業を終えて修理を完了、ツーロンに移動した。全長が1m、水中排水量が68トン増えている。2023年5月17日、公試開始。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’10、11,’14、12,’15、12,’16、9,’20、1,'21、3,’21、7,’21、1,’22、8,’23

＜Ｓ−６１０＞：フランス海軍ル・ルドゥタブル級戦略ミサイル原子力潜水艦３番艦ル・フードロワイアン（Le Foudroyant、電撃のような）。1971年12月進水、1974年6月就役。1993年、M-4A弾道ミサイル搭載改修を受けてランフレクシブル級となった。その後、M-4B弾道ミサイルを搭載している。1996年（1998年？）に退役した。2021年9月9日、ネイヴァル・グループで解体に入った。参考：月刊軍事研究2,’01、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船12,’11、12,’21

＜Ｓ−６１１＞：フランス海軍ル・ルドゥタブル級戦略ミサイル原子力潜水艦１番艦ル・ルドゥタブル（Le Redoutable、恐ろしい）。1964年末起工、1967年3月進水、1971年12月就役。同級としては唯一M-4A弾道ミサイルを搭載せず、船体改修も受けずに1991年12月に第一線を退き練習艦になった（一応退役扱い）。参考：月刊軍事研究2,’01、月刊世界の艦船12,’11

＜Ｓ−６１２＞：フランス海軍ル・ルドゥタブル級戦略ミサイル原子力潜水艦２番艦ル・テリブル（Le Terrible、恐ろしい）。1969年12月進水、1973年1月就役。1990年、M-4A弾道ミサイル搭載改修を受けてランフレクシブル級となった。その後、M-4B弾道ミサイルを搭載している。1996年6月退役。現役中には69回の戦略パトロールを実施した。参考：月刊軍事研究2,’01、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船9,'96

＜Ｓ−６１３＞：フランス海軍ル・ルドゥタブル級戦略ミサイル原子力潜水艦４番艦ランドンタブル（L’Indomptable、手に負えない）。1976年12月就役。1989年、M-4A弾道ミサイル搭載改修を受けてランフレクシブル級となった。2003年に退役した。2020年3月から2021年8月、ネイヴァル・グループで解体された。参考：月刊軍事研究2,’01、月刊世界の艦船12,’11、12,’21

＜Ｓ−６１４＞：フランス海軍ル・ルドゥタブル級戦略ミサイル原子力潜水艦５番艦ル・トナン（Le Tonnant、雷のような）。1980年5月就役。1987年、M-4A弾道ミサイル搭載改修を受けてランフレクシブル級となった。1999年に退役した。2018年9月から2020年2月、ネイヴァル・グループで解体された。参考：月刊軍事研究2,’01、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船12,’11、12,’21

＜Ｓ−６１５＞：フランス海軍ル・ルドゥタブル級戦略ミサイル原子力潜水艦６番艦ランフレクシブル（L’Inflexible、不屈な）。1980年起工、1982年進水、1985年4月就役、フランス海軍初のM-4A弾道ミサイル搭載艦となった。2-5番艦もM-4A弾道ミサイル搭載改修を受けると、船体構造が変更されたこともあり、クラス名が本艦と合わせてランフレクシブル級に改称された。1989年以降、M-4B弾道ミサイルを搭載した。2008年に退役した。参考：月刊軍事研究2,’01、月刊世界の艦船12,’11

＜Ｓ−６１６＞：フランス海軍ル・トリオンファン級戦略ミサイル原子力潜水艦１番艦ル・トリオファン（Le Triomphant、堂々たる）。1989年6月起工、1993年7月進水、1997年3月就役。2009年2月3日夜から4日未明頃、哨戒を終えて母港に戻るため北大西洋東部を潜航中にS-28ヴァンガードと水中衝突した。水中速力は５ノット以下だったため、セイルと潜舵の軽微な損傷で済み、死傷者も出なかった。参考：月刊軍事研究2,’01、6,’10、月刊世界の艦船4,’10、9,’12増刊

＜Ｓ−６１７＞：フランス海軍ル・トリオンファン級戦略ミサイル原子力潜水艦２番艦ル・テメレール（Le Temeraire、大胆不敵な）。1994年（1993年？）起工、1996年（1998年？）進水、1999年12月23日就役。2018年、M-51.2SLBM搭載改修を開始。参考：月刊軍事研究2,’01、月刊世界の艦船3,’00、12,’11、4,’20

＜Ｓ−６１８＞：フランス海軍ル・トリオンファン級戦略ミサイル原子力潜水艦３番艦ル・ビジラン（Le Vigilant、用心深い）。1997年起工、2003年進水、2004年11月就役。2013年5月、M-51ミサイルの発射試験を行ったが、失敗してミサイルは空中爆破された。参考：月刊軍事研究2,’01、月刊世界の艦船2,’10、12,’11、1,’15

＜Ｓ−６１９＞：フランス海軍ル・トリオンファン級戦略ミサイル原子力潜水艦４番艦ル・テリブル（Le Terrible）。2002年11月起工、2008年3月進水。2010年1月27日、M-51ミサイルの海中発射試験に成功した。M-51ミサイルを搭載して2010年9月20日に就役した。2023年4月19日、オーバーホール完了後の機能検証試験として、M-51SLBMの試射を実施。参考：月刊軍事研究2,’01、9,’10、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船4,’09、12,’10、7,’23

＜Ｓ−６２０＞：フランス海軍アゴスタ級潜水艦アゴスタ（Agosta）。1977年7月就役。参考：ザ・マーチ39号

＜Ｓ−６２２＞：フランス海軍アゴスタ級潜水艦La Praya。1978年竣工。参考：現代の潜水艦

＜Ｓ−６２３＞：フランス海軍アゴスタ級潜水艦Ouessant。1978年竣工。参考：現代の潜水艦

＜Ｓ−６３６＞：フランス海軍シュフラン級攻撃原潜２番艦デュゲイ・トルーアン（Duguay Trouin）。2009年6月起工。2021年11月26日、ネイヴァル・グループのシェルブール造船所の建造建屋外に引き出された。2023年3月27日、公試開始。7月28日、フランス国防調達局に引き渡された。参考：月刊世界の艦船6,'23、2,’22、9,’23、11,’23

＜Ｓ−６５５＞：フランス海軍実験潜水艦ル・ジムノト（Le Gymnote、デンキウナギ）。M-1ミサイル水中発射実験が主任務で、1964年5月に進水した。セイル後部に高さ2mの上構があり、その上甲板上に垂直発射筒４本を持つ。自艦位置計測用に天体追跡望遠鏡とSINS慣性航法装置を搭載した。全長84m、幅10.6m、吃水7.6m、水上排水量3000トン、水中排水量3250トン。1966年10月17日就役。1967年4月に浮上状態でミサイルを発射、1969年に水中発射にも成功した。更にM-2、M-20、M-4A、M-4Bの発射実験にも供され、1986年7月17日に退役した。参考：月刊軍事研究2,’01

＜Ｓ−７８８＞：アメリカ海軍・海兵隊ファイアースカウト無人機システム用移動式管制ステーション。内部にエア・ヴィークル・オペレーター（AVO）とミッション・ペイロード・オペレーター（MPO）が位置し、それぞれ操縦とミッション機器操作を担当する。MQ-8Bなら３機、MQ-8Cなら２機を同時に運用可能。参考：月刊軍事研究7,’03、12,’16

＜Ｓ−８００＞：N007（レーダー）を参照。

＜Ｓ−８０２＞：オランダ海軍ワルラス級潜水艦１番艦ワルラス（Walrus。セイウチ）。1985年10月進水。1986年8月に内部火災を起こし、S-808とS-810の部品を流用して修復、1988年9月に再進水した。1992年就役。2023年10月12日、退役式典が行われた。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船1,’24

＜Ｓ−８０３＞：オランダ海軍ワルラス級潜水艦２番艦ゼーレーヴ（Zeeleeuw。アシカ）。1990年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜Ｓ−８０８＞：オランダ海軍ワルラス級潜水艦３番艦ドルフィン（Dolfjin。イルカ）。1993年就役。2013年7月3-7日、サンクトペテルブルクでIMDS2013に参加。2020年3月末、乗員58名のうち８名が新型コロナウイルスに感染した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究10,’13、月刊世界の艦船7,’20

＜Ｓ−８１０＞：オランダ海軍ワルラス級潜水艦４番艦ブルインヴィス（Bruinvis。ネズミイルカ）。1994年就役。2001年5月28日から6月4日、スコットランドのファスレーン基地でイギリス潜水艦部隊100周年記念式典に参加。2009年、機雷回避ソナーの搭載工事を完了。2010年9-11月、海賊の通信を傍受するためソマリア沖のアデン湾に展開。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船9,’01、9,’10、4,’11

＜Ｓ１１００＞：SIPAの試作COIN機。フランス空軍の要求で開発した。全長11.3m、全幅14.7m、自重4000kg、総重量6200kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-1340空冷星型（610馬力）双発。乗員３名。1958年4月24日に初飛行したが、アルジェリア独立戦争終結で使い道が無くなり、採用されなかった。参考：月刊JWings3,’12

＜Ｓ−１２５０＞：航空自衛隊の12.5トンセミトレーラー。富士車輌製。参考：自衛隊装備カタログ1981

＜Ｓ１８５０Ｍ＞：AMS社（Alenia Marconi Systems、現BAEシステムズ社）の三次元対空捜索レーダー、イギリス名称1046型、フランス名称DRBV27。SMART-Lの対ジャミング能力・信号処理能力向上型である。アンテナは矩形フェイズド・アレイ式で、送受信用16素子、受信用８素子の計24素子で構成され、水平2.2度、垂直６度のＬバンド（Ｄバンド。1-2GHz）電波ビーム16本（14本？）により仰角70度までを捜索、アンテナ面を毎分12回転させて全周をスキャンする。探知距離400km（大型機）／220km（戦闘機）／65km（ミサイル、RCS0.001平方メートル）、追尾可能目標数1000（航空機）／100（水上目標）。弾道ミサイルの探知・追尾も可能とされる。1010/1011型敵味方識別装置と一体化されている。ホライゾン型、45型デアリング級駆逐艦、クイーン・エリザベス級空母に搭載された。参考：月刊軍事研究4,’07、4,’14、1,’07、月刊世界の艦船2,’14、1,'15増刊

＜Ｓ−２０００＞：メルセデス・ベンツ社の軍用トラック。車体の主要部は14.5mm弾に抗堪可能。４×４輪４トン、４×４輪６トン、６×６輪10トンの３種類が計画されている。機関は採用国の要望に応じて変更できる。参考：月刊PANZER11,’00

＜Ｓ２０５４＞：2054型（ソナー）を参照。

＜Ｓ２０７６＞：2076型（ソナー）を参照。

＜Ｓ２１７０＞：2170型（魚雷防御装置）を参照。

＜ＳＡ＞：アメリカ海軍の艦載対空レーダー。XAR試作レーダーを基に開発され、矩形状アンテナ（ダイポール３本２列計６本を配置）は縦1.52m・横2.67mに小型化した。回転数毎分1.25または５回。使用波長1.36m、周波数220MHz（VHF／Ｐバンド）、送信出力100kW、探知距離74km（爆撃機）／56km（戦闘機）。指示器はPPI方式である。1942年9月から納入され、太平洋戦争終結までに400基以上が製造された。海上自衛隊のくす型とあさひ型も装備している。参考：月刊軍事研究5,’04、月刊世界の艦船3,’10、11,’17増刊、第２次大戦のアメリカ軍艦、アメリカ護衛艦史、丸スペシャルNo.78

＜ＳＡ＞：突撃隊（シュトゥルムアプタイルンク）の略。1921年7月、ナチス党首のヒトラーとバイエルン自衛軍エルンスト・レームが、党の会合を力で守る組織の必要性で一致し、9月10日からナチスが組織作りに取りかかり、1922年10月5日に編成された。ワイマール共和国軍第19歩兵連隊で軍事訓練を受けさせており、1923年には軍隊流の階級や規律を定めている。1923年3月、レームがSAの組織と行動は国家社会主義運動を実現するためのものでナチスのみに属するものではないと表明。数ヶ月後にはSAのエアハルト海軍大尉がヒトラーの下からSAを引き揚げてしまったため、ヒトラーはアドルフ・ヒトラー突撃隊という新たな護衛隊を作って演説会場に連れて行くようになった。11月、ミュンヘン一揆に参加したが、一揆は失敗、レームは軍を追放され、司令部指揮官としてヒトラーが送り込んでいたゲーリングは重傷を負ってオーストリアに脱出した。1924年、SA将校ロスバッハが、第１次大戦時にドイツが東アフリカ植民地軍用として配備した褐色シャツを大量に入手し、茶色のネクタイと共にSAの制服として定めた。1924年4月、ヒトラーがレームをSA司令官に就任させた。1925年4月30日、レームがSAの指揮に関してヒトラーによる介入を拒んだため、ヒトラーとレームは決別し、ヒトラーはSS（親衛隊）の編組に入った。1927年、ヒトラーがドイツ各地のSAを組織化することにし、ザロモンを国家SA総監に任命、SSをその指揮下に入れた。1930年、隊員が10万人に達し、犯罪者なども流入して粗暴な行為が続出するようになった。SA司令官ザロモンとヒトラーの対立が決定的となり、ザロモンは司令官の職を追われた。9月2日、ヒトラーが司令官を兼任し、ボリビアに追放していたレームを幕僚長として呼び戻した。ザロモン追放に反感を抱くSA高級将校が反乱を起こしたが、SSベルリン司令官のスパイ行為や資金不足により頓挫している。1932年4月、ワイマール政府の政令で解散を命じられたが、7月には取り消された。1933-34年、隊員は300万人だった。1933年12月、レームがヒトラー政権に入閣。SAとドイツ国軍を統合して自身が最高司令官になることを提案したため、危険だと判断したヒトラーはSAに１ヶ月の公式休暇を出した。1934年2月末、ヒトラーがドイツ軍を唯一の国防軍とし、SAは補助組織であると調停した。レームはヒトラー批判を強めたため、4月下旬からSSの情報機関であるSDが反乱容疑の証拠集めと武器の収集を開始、6月29日深夜から30日未明にSS部隊がSA幹部やナチス政敵の逮捕に踏み切り（「長いナイフの夜」と呼ばれる）、7月1日0200に静養中のレームを逮捕してミュンヘンに送った。7月2日、レームがミュンヘンで銃殺され、他のSA幹部もゲーリングの私邸に連れ込まれて次々と射殺された。7月20日にSSが分離し、組織の体をなさなくなり、消滅した。参考：武装親衛隊、ゲシュタポ、グラフィックアクション２

＜ＳＡ−１＞：S-25（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−１＞：アメリカ海軍の艦載対空レーダー。1942年に制式化された。使用周波数Ｐバンド、波長1.65m、探知距離20-25海里。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＡ−２＞：S-75シリーズ（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ２−３７Ａ＞：ヨルダン空軍の偵察・哨戒機。単発ターボプロップ機で、FLIR２基を搭載する。1997年に導入した。参考：月刊JWings1,’05

＜ＳＡ−３＞：S-125シリーズ（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ．４＞：スペリン（試作爆撃機）を参照。

＜ＳＡ−４＞：2K11（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ４Ｄ１０５＞：陸上自衛隊60式自走106mm無反動砲Ｃ型用ディーゼルエンジン。水冷直噴直列４気筒４サイクルで、ターボ・スーパーチャージャーとデュアル・サーキット・アフタークーラーを搭載する。ボア105mm、ストローク115mm、総排気量3980cc。出力150馬力（回転数2800rpm）。コマツ製。参考：月刊PANZER12,’02

＜ＳＡ−５＞：5V28（地対空ミサイル）またはS-200（地対空ミサイルシステム）を参照。

＜ＳＡ−６＞：2K12（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−７＞：9M32（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−７Ｂ＞：9M32M（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−８＞：9K33（地対空ミサイルシステム）を参照。

＜ＳＡ−８Ｂ＞：9K33M3（地対空ミサイルシステム）を参照。

＜ＳＡ−９＞：9K31（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−１０＞：S-300PS（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−１０Ｂ＞：S-300PS（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−１１＞：9K37（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−１２Ａ＞：9M82（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−１２Ｂ＞：9M83（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−１３＞：9K35シリーズ（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−１４＞：9K34（携帯地対空ミサイル）または9K36（携帯地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−１５＞：9K330シリーズ（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−１６＞：9K310（携帯地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−１６Ａ＞：UF-1飛行艇ファミリーを参照。

＜ＳＡ−１７＞：9K37M1-2（地対空ミサイル）または9M38-M2（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−１８＞：9K38（地対空ミサイル）または9M313（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−１９＞：9M311（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−２０＞：S-300PM（地対空ミサイル）またはS-300PMU2（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−２１＞：S-400（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−２２＞：パンツィールS1（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−２４＞：9K338（地対空ミサイル）または9M342（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ３５＞：フランス陸軍S35戦車用34口径47mm戦車砲。SA32の砲身を延長したもので、シュナイダー社が開発した。閉鎖機は水平鎖栓式。徹甲弾（弾体重量1.725kg）だと初速毎秒855m、最大射程8000m。装甲貫徹力56mm（弾着角60度）／40mm（射距離400m、弾着角30度）。発射速度毎分20発。1937年から量産された。参考：月刊丸10,’97、歴史群像6,’10、月刊PANZER6,’18

＜ＳＡ３５＞：フランスのシュナイダー社が開発した17.1口径75mm榴弾砲。シュナイダーM19山砲を車載用に改良したもので、閉鎖機を水平鎖栓式に換えている。榴弾（弾体重量4.99kg）だと初速毎秒425m、最大射程8200m。砲弾破片数330-650枚、威力半径25m。参考：月刊丸10,’97

＜ＳＡ８０シリーズ＞：L85シリーズ（自動小銃）を参照。

＜ＳＡ２２７ＣＣ＞：メトロ・シリーズ（コミューター機）を参照。

＜ＳＡ２２７ＤＣ＞：メトロ・シリーズ（コミューター機）を参照。

＜ＳＡ３１５シリーズ＞：インド空軍ヘリコプター。ヒマラヤなど高地帯での作業用に要請したヘリ計画に、シュド・アビアシオン社が応じたもので、1969年3月17日に初飛行し、1970年9月にフランス航空局の耐空証明を取得した。民間向けとしてもチリや日本などに輸出され、計447機が生産されている。参考：世界航空機年鑑2018-2019、週刊エアクラフトNo.97

　＜ＳＡ３１５Ａ＞：別名ラマ（Lama）。アルエート�Uの機体を強化してアルツースト�VＢエンジンを搭載し、SA316Bアルエート�Vのローター及び駆動機構を装着したものである。全長12.92m、メインローター直径11m、全高3.09m、自重1.021トン、総重量1.95トン。エンジンはサフラン製アルツースト�VＢ（562軸馬力）単発、巡航速度162km、海面上昇率毎分480m、ホバリング高度限界6096m（地面効果内）／5800m（外）、航続距離510km。最大スリング重量1.135トン。乗員１名。客席数４。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜ＳＡ３１５Ｂ＞：別名ラマ（Lama）。総重量1.95トン。最大スリング重量1.14トン。1972年6月21日に12442mの絶対高度記録を打ち立てている。参考：週刊エアクラフトNo.97

　＜チータ＞：Cheetah。インドのHAL社が1972年からライセンス生産したもので、連絡・軽輸送ヘリとして使用された。参考：週刊エアクラフトNo.97、月刊軍事研究11,’03

　＜チータル＞：Cheetal。SA315BのエンジンをTM333-2M2ターボシャフト（1100軸馬力）に換装したもので、HAL社が開発し、インド陸空軍が採用した。2014年10月、３機がアフガニスタン空軍に引き渡された。参考：月刊JWings12,’14

＜ＳＡ３１５Ｂ海外シリーズ＞

　＜カビアオ＞：チータと同規格のものをブラジルのヘリブラス社がライセンス生産したもの。参考：週刊エアクラフトNo.97

＜ＳＡ３１６Ｂ＞：アルエート�Vシリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＡ３１６Ｃ＞：アルエート�Vシリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＡ３１８Ｃ＞：アルエート�Uシリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＡ３１９Ｂ＞：アルエート�Vシリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＡ３２１シリーズ＞：フランス海軍大型３発ヘリコプター、別名シュペルフルロン（Super Frelon）。実用ヘリとして世界初の３発機で、シュド・アビアシオン社（後にアエロスパシアル社）が開発した。1963年7月には原型機が速度記録を出している。参考：世界の軍用機1982、1979

　＜ＳＡ３２１０＞：原型機で、SE3200フルロンをベースに開発された。テイルブームを延長、メインローターを６翅に、テイルローターを５翅にしている。全備重量10トン。初号機はチュルボメカ製チュルモ�VC2エンジン（出力1250軸馬力）を装備し、２号機は着水できるように底面を改造、胴体後方下部両側にフロートを付けて海軍型のテストに使われ、３号機はエンジンをチュルモ�VC3（出力1475軸馬力）に変更、４号機はエンジンをチュルモ�VC5（出力1450軸馬力）に換装してフロートを着脱し水陸両方のテストに使用され、５号機は水上型でチュルモ�VC3エンジン搭載、後にチュルモ�VC5に換装し、６号機はチュルモ�VC3エンジンを搭載した。３号機は後に番号を03から07に変更している。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ａ＞：陸上運用の基本型で、フロートは付いていない。計画のみ。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｂ＞：フランス空軍向け陸上型で、チュルモ�VC3エンジンを搭載する予定だった。計画のみ。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｃ＞：24人乗り民間機型。計画のみ。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｄ＞：水上型で、フロートと対潜装備を搭載、チュルモ�VC3エンジンを搭載する予定だった。計画のみ。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｅ＞：水上輸送型。計画のみ。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｆ＞：34ないし37人乗りの民間型で、フロートの代わりに荷物収容具を装備する。エンジンはチュルモ�VC3で、後にチュルモ�VC6（出力1550軸馬力）に換装した。1967年4月7日に初飛行したが、１機しか製作されず、フランス空軍が導入して要人輸送機として配備し、1970年7月から1971年1月まで運用した。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｇ＞：フランス海軍対潜ヘリ。1965年11月30日に初飛行し、1966年から引き渡された。胴体はセミモノコック構造の水密艇型（ただし腐食の恐れがあるので着水は緊急時のみ）で、機首の上半分がガラス張りになっており、パイロットに良好な視界を提供する。機首前面にはピトー管、左右にはFMホーミング／自動方向探知器用双子アンテナ、その上に操縦士／副操縦士用ドア、下面にはIFFアンテナが付き、上面左右にはヒーター用エアインテイクがある。コクピットはサイドバイサイドで、右に操縦士、左に副操縦士が座る。コクピット左右には緊急時に投棄できるドアが付いているが、あくまでも非常用で、パイロットはキャビンドアから乗り込む。前輪は緩衝装置（伸縮可能）が付いた固定式ダブルタイヤで、ステアリング可能。胴体両側前方にはキャビンドアがあり、右ドアの上方には容量275kgの救難用ホイストが用意されている。キャビン側壁には折り畳み式の座席が用意されていて、後方左右には緊急脱出口があり、キャビン床下前方にはレーダー高度計、中央から後方には燃料タンクが収容される。キャビン内には対潜要員３名が位置し、キャビン後方は貨物搭載ランプになっている。胴体左側面上方からHF通信用タオルバーアンテナがテイルブーム後端まで延びる。胴体側面後方には支柱を介して主脚用油圧緩衝装置（伸縮可能）内蔵フロートを装備し、主輪は固定式ダブルタイヤで、補助フロートも付いている。胴体下面には容量５トンの外部搭載フックがある。胴体上部はエンジン及びトランスミッション収容部で、トランスミッション及びメインローターマストを挟んで前方にエンジン２基、後方やや左に１基が搭載される。前方エンジンのエアインテイクは前に開いていて、その間に冷却用エアインテイクがあり、排気口は側面に開いている。後方エンジンのエアインテイクは胴体後部上面に開いていて、排気口はメインローターマスト後方左右にある。メインローターは全長8.6mの６翅で、中空Ｄ型断面アルミニウム合金の主桁にアルミニウム合金の外板を張り付けてあり、油圧で折り畳むことが可能。回転数は毎分207-212回である。テイルブームはセミモノコック構造で、機体後部貨物扉上部から突き出していて、上方をテイルローター駆動用シャフトが通り、上面にはVHF通信用ブレードアンテナ、側面にはVOR用タオルバーアンテナが付く。垂直安定板との境界部にヒンジが付いていて、右側に折り畳むことができる。垂直安定板上方右には固定式の水平尾翼が支柱１本で支えられており、外側上面にはIFFアンテナがある。左側には直径4mの５翅アルミ合金製テイルローターを装備。対潜機器はレーダーやディッピング・ソナーなど。全長23.03m、胴体長19.4m、メインローター直径18.9m、全高6.66m、自重6.863トン、総重量13トン。エンジンはチュルボメカ製チュルモ3C6（1550馬力）３発、巡航速度135ノット、最大速度148ノット、実用上昇限度3150m、ホバリング高度限界2170m（地面効果内）、航続距離443海里、哨戒時間４時間。兵装は胴体側面の魚雷４本または爆雷４発で、ウェポンベイに250kg爆雷８発を積むこともある。乗員３名（７名？）。参考：世界の軍用機1979、1982、週刊エアクラフトNo.41、空軍

　＜ＳＡ３２１Ｇａ＞：輸送ヘリ型、別名SA321S。SA321Gのレーダーを外したもので、兵員なら27-30名、担架なら15床＋看護員２名、貨物なら５トン（懸吊も可）を乗せられる。キャビン右前部のドア上に容量275kgのホイストを装備可能。エンジンはチュルモ�VC3である。５機が生産され、フランス海軍に配備された。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｇｂ＞：対潜ヘリ型。潜水艦攻撃の他、掃海や船舶曳航などを任務とする。SA321Gベースで、左右のフロート上にシルフ対潜レーダーを収容した半球形フェアリングを装備、キャビン内にディッピング・ソナーを搭載し、胴体内に操作員３名が搭乗する。胴体中央両側下部に１トンホーミング魚雷L5またはL6用連装パイロンを装着可能で、アメリカのMk46魚雷も使用できる。全長23.03m、胴体長19.4m、メインローター直径18.9m、全高6.76m、自重6.863トン、全備重量12トン（第１グループ）／12.5トン（第１グループ改良後）／13トン（第２グループ）。エンジンはチュルモ�VC3（第１グループ）／チュルモ�VC7（第２グループ。最大定格出力1610軸馬力、連続定格出力1290軸馬力）３発、巡航速度248km、実用上昇限度3100m、航続距離1020km（3.5トン積載）、哨戒航続時間４時間。19機が配備された。後にエグゾセミサイル（２発）搭載改修を受け、機首にORD31Dエラクレス�Tレーダー（捜索範囲は左右180度、上下30度、捜索距離はRCS1000平方メートルの目標で80km）を装備、シルフ対潜レーダーを外した（一時期、両方装備した機体もあった）。リンクス導入に伴い対潜任務を譲り、奇襲部隊輸送などに使用されるようになった。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｇｃ＞：SA321Ga第１グループを改称したもの。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｈ＞：輸出用の輸送ヘリ型、輸出名称SA321KまたはSA321L。フロートを外している。自重6.45トン。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｊ＞：民間型。１機のみ製作され、1967年7月6日に初飛行した。自重7.12トン、全備重量13トン。エンジンはチュルモ�VC6。参考：週刊エアクラフトNo.41、世界の軍用機1982

　＜ＳＡ３２１Ｓ＞：SA321Gaを参照。

＜ＳＡ３２１海外シリーズ＞

　＜ＳＡ３２１ＧＭ＞：リビア空軍対潜ヘリ。採用第２段で、1980-81年に６機が納入された。ORB-32WASエラクレス�Uとソナーを搭載している。エラクレス�Uのアンテナは720mm×300mmの大きさで、両フロートに装備されており、全周をカバーする。胴体両側に500リットル補助燃料タンク、ソナー、曳航MADを追加することが可能。エンジンはチュルモ�VC7で、エアインテイクにはエアフィルターが付く。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１ＧＶ＞：イラク空軍対艦／対潜ヘリ。ORB-31Dレーダーとフロートを装備し、エグゾセ運用能力を持ち、エアインテイクにエアフィルターを装着している。1976年後半から10機が納入され、1980-81年に６機が追加され、バスラ地区の陸上基地に配備された。イラン・イラク戦争でエグゾセによりカーグ島石油精製施設付近の船舶を攻撃した。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｊａ（ザイール空軍）＞：ザイール空軍要人輸送ヘリ。レーダーを外してエアインテイクにエアフィルターを付けている。モブツ大統領の個人機として１機を導入した。参考：月刊航空ファン4,’17、世界の軍用機1979、週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｊａ（中国海軍）＞：中国海軍のICBM弾道測定・着弾観測・弾体回収用ヘリ。民間型SA321Jがベースで、機体後部に貨物ドアがあり、兵員27名または4-5トンの貨物、対潜装備を収容できる。OPD-31Dレーダーを搭載。全備重量13トン。エンジンはチュルモ�VC6。1975-77年に16機を輸入し、うち４機が遠隔測定、４機が航空測量、４機が捜索回収用に配備され、ICBM実験支援に使用された。1985年までに少なくとも３機が事故で失われている。1980年代に３機に対してORB32WASレーダー、SFIM自動操縦装置、クルゼ・ナディル航法装置、シントラー・アルカテルHS12アクティブ／パッシブ水中ソナー、トムソンCSF社製ランパロ・ソノブイ処理装置を搭載してA244S対潜魚雷を運用可能とする対潜ヘリへの改修計画を立て、1987年に初飛行したが、機体が大型過ぎて艦載できなかった。参考：月刊航空ファン4,’17、世界の軍用機1979、週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｋａ＞：イスラエル軍輸送ヘリ。採用第１群である。エンジンはチュルモ�VE3（出力1475軸馬力）で、後にチュルモ�VE6（出力1570軸馬力）に換装し、更にGE製T58-17（出力1895軸馬力）に換えた。エアインテイクにはエアフィルターが付いている。７機が引き渡される予定だったが、２機が納入前に墜落してしまった。第３次中東戦争に参加し、シャルム・エル・シェイクにある飛行場にヘリボーンを行った。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｋｂ＞：イスラエル軍輸送ヘリ。採用第２群で、７機が引き渡された。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｌ＞：南アフリカ空軍輸送ヘリ。レーダーとフロートを外し、エアインテイクにエアフィルターを取り付けた。AML装甲車を懸吊輸送するのが主任務とみられる。1967年7月27日から1969年11月に16機が就役した。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜ＳＡ３２１Ｍ＞：リビア空軍輸送ヘリ。採用第１段で、フロートはあるがレーダーは無い。エンジンはチュルモ�VE6で、エアインテイクにエアフィルターを持つ。1971-72年に８機が引き渡された。参考：週刊エアクラフトNo.41

　＜Ｚ−８シリーズ＞：Z-8シリーズを参照。

＜ＳＡ３３０シリーズ＞：フランス陸軍進攻輸送ヘリ／イギリス空軍戦術輸送ヘリ、別名ピューマ（Puma）。アエロスパシアル社が開発して1965年4月15日に原型機が初飛行、1967年2月の合意でSA341ガゼル、リンクスと共に英仏共同開発が決まり、1969年からフランスに、1970年からイギリスに引き渡された。参考：世界の軍用機1982、1979、月刊航空ファン4,’18

　＜ＳＡ３３０Ｂ＞：フランス陸軍向け量産型。メインローターは全関節型４翅で、テイルローターはテイルブーム右にあり、左には水平安定板が付いている。キャビンは長さ6.05m、幅1.8m、高さ1.55m、床面積7.8平方メートル、容積11.4立方メートルで、兵員なら16-21名、担架なら６床と看護員４名を搭載できる。降着装置は半引き込み式。全天候飛行が可能で、自動操縦装置を持つ。自衛用に20mm機関砲、7.62mm機銃、ミサイル、ロケット弾の装備が可能。胴体長14.06m、ローター直径15m、自重3.358トン、総重量6.4トン。エンジンはチュルボメカ製チュルモ�VC4（1320軸馬力）双発、経済巡航速度136ノット、最大巡航速度147ノット、実用上昇限度4600m、航続距離250km（ペイロード２トン）／500km（ペイロード1.5トン）／334海里（最大）。スリング容量3.2トン。乗員２名。130機が生産された。参考：世界の軍用機1979、空軍

　＜ＳＡ３３０Ｃ＞：輸出型。参考：世界の軍用機1979

　＜ＳＡ３３０Ｅ＞：イギリス空軍向け量産型。40機が生産された。参考：世界の軍用機1979

　＜ＳＡ３３０Ｈ＞：輸出型。参考：世界の軍用機1979

　＜ＳＡ３３０Ｊ＞：SA330Lの民間型。参考：世界の軍用機1982

　＜ＳＡ３３０Ｌ＞：メインローターをグラスファイバーに換え、総重量を増したもの。全長18.15m、胴体長14.06m、ローター直径15m、全高5.14m、自重3.536トン、総重量7.4トン。エンジンはチュルボメカ製チュルモ4C（1575馬力）双発、巡航速度146ノット、最大速度158ノット、実用上昇限度6000m、ホバリング高度限界4450m（地面効果外）／4520m（内）、航続距離309海里。乗員2-3名＋搭乗人員21名。参考：世界の軍用機1982、1979

＜ＳＡ３３０海外シリーズ＞

　＜ＩＡＲ３３０＞：イスラエルのエルビット・システムズとウクライナが共同開発した近代化型。アビオニクスと兵器システムを一新している。ルーマニアが78機、UAE空軍が16機採用した。参考：月刊JWings1,’01

　＜ＩＡＲ３３０（ＵＡＥ空軍）＞：UAE空軍輸送ヘリ。Ｌ型及びSM型16機を導入した。参考：月刊JWings11,’07

　＜ＮＳＡ３３０＞：インドネシアのヌルタニオが生産したもの。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜ＳＡ３３０（ＵＡＥ空軍）＞：UAE空軍輸送ヘリ。Ｃ型及びＦ型10機を運用している。参考：月刊JWings11,’07

＜ＳＡ３３０海外ファミリー＞

　　＜ＨＤ１９＞：スペイン空軍救難ヘリ。2017年4月28日に最後の１機が退役した。参考：月刊航空ファン8,’17

＜ＳＡ３４０＞：SA341シリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＡ３４１シリーズ＞：シュドアビアシオン社／アエロスパシアル社の軽ヘリコプター、別名ガゼル（Gazelle）。アルエート�Uの後継となるイギリス・フランス向け軍用ヘリとして開発した。イギリスは1967年2月にSA330ピューマ、リンクスと共に英仏共同開発協定を結び、ウェストランド社が生産した。生産契約機数は1986年1月1日までで1195機。不朽の自由作戦に投入されたが、高温高地環境に対応できず、夏は2300から1100までしか活動できなかったらしい。参考：週刊エアクラフトNo.72、世界の軍用機1979、月刊JWings2,’03、月刊軍事研究3,’10、月刊航空ファン4,’18

　＜ＳＡ３４０＞：試作型で、当初はX-300と呼ばれた。初号機はＴ字尾翼に通常のテイルローターを持ち、開発中止になったチュルボメカ製オレドン・ターボシャフトエンジン（出力450軸馬力）の代わりにアスタズー�U（出力360軸馬力）を搭載して1967年4月7日に初飛行した。２号機はMBB社と共同開発した複合材製ローターブレードとリジッドレスローターヘッド、垂直安定板埋め込み型テイルローター（フェネストロン）を装備して1968年4月12日に完成した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４１＞：増加試作型。操縦性の問題からメインローターを半関節型に変更し、エンジンをアスタズー�V（最大定格出力590軸馬力）に変更、乗員室を延長し、尾部を拡大した。最大重量1.8トン。４機が生産されてテストが行われたが、機体が共振を起こしたり、トランスミッションに振動が生じたりとトラブルが続き、解決に１年かかった。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４１Ｂ＞：イギリス陸軍向け、別名ガゼルAH-1。リンクスとペアを組んで運用される偵察ヘリだが、特別な観測・偵察装置は持たない。テイルファンはフェネストロンと呼ばれるダクテッド・テイルファンで、垂直安定板内に13翅のテイルローター（直径695mm）を埋め込んであり、危険性を無くすと共に高速飛行を可能としている。ベースはアルエート�Uで、機体形状を洗練し、一部に合金ハニカム板を使用したセミモノコック胴体の前半部に広い窓を取り付けた。機首先端にはコクピット換気用エアインテイクのカバーがあり、その下にVHF/FM帰投装置用のバーが取り付けられていて、両端から上下にダイポールアンテナが延びている。機首下方にはピトー管が付く。乗員席はサイドバイサイドで、右に機長、左に副機長が位置する。飛行計器はNVG対応。乗員席の後ろには１名掛け座席と２名掛け座席を１つずつ搭載（座席を外して貨物室にすることも可能）、その左後方に手荷物室がある。担架を収容する際には後部座席と副機長席を外す。座席後方は燃料タンクになっていて、胴体内最後部に潤滑油冷却装置を収容する。コクピット上面右には外気温度計が突き出しており、胴体やや後方下部にスキッド式降着装置が付く。胴体後部上方がエンジン及びトランスミッション収容部で、前方にトランスミッションとメインローターマスト、後方にエンジンが収容されていて、エアインテイクメインローターマストの後ろに開口するが、異物吸入防止用金網があまり役に立たないという欠点がある。ローターヘッドは半関節型で、部品数や潤滑部分を抑えて整備を容易にしている。３翅の積層ガラス繊維製ローターブレードは前縁にポリウレタン、内部にハニカム構造を採用し、後縁のやや外側寄りにはタブが付く。上から見て時計回りに回転し、手動で折り畳みが可能。テイルブームはほぼ円形断面で、胴体尾部と滑らかに繋がっており（エンジン収容部とは段差がある）、上面にテイルローター駆動シャフトが露出、下面には前方にVHF通信用の三角形アンテナ、その後ろにチェルトン社製PTR1751UHF無線機用の大型ブレードアンテナが装備されている。テイルブーム後端両側中央からは翼端板付きの水平安定板が出る。テイルブーム後端は垂直安定板に繋がっていて、垂直安定板下方に13翅のフェネストロン（右側から見ると時計回りに回転する）を収め、上端にはUHFアンテナを内蔵する。スフェナ社製の安定装置、計器飛行用自動操縦装置、レッカール・ドップラー社製ミニ戦術航法システム（TANS）を持つ。胴体やや後方両側にスタブウイングの装着が可能で、TOWミサイル４発、HOTミサイル４発、50mmロケット弾72発、7.62mm機銃２丁などを搭載して武装ヘリとしても使用できる。全長11.97m、胴体長9.53m、メインローター直径10.5m、全高3.15m、自重0.908トン、総重量1.8トン。エンジンはチュルボメカ製アスタズー3B（590馬力）単発、巡航速度142ノット、最大速度167ノット、実用上昇限度5000m、ホバリング高度限界2850m（地面効果内）／2000m（外）、航続距離361海里。ペイロード0.5-0.6トン。212機が生産された。フォークランド紛争では後部乗員室左のドアに7.62mm機銃１丁を搭載し、スタブウイングに68mmSNEBロケットポッドを装備して出撃したが、ロケット弾の照準は不正確（色鉛筆で照準線を手書きしていた）だった。また、地上からの小火器などによる反撃で３機が撃墜された。参考：世界の軍用機1979、1982、月刊JWings2,’03、攻撃ヘリコブラ＆アパッチ、週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４１Ｂ改＞：イギリス陸軍航空隊の計画改良型。機体をSA342標準型に改修し、ルーフにフェランティAF532光学照準器（倍率2.5倍／10倍の選択式）を搭載、ドップラー航法システムを追加してリンクス武装ヘリとペアで運用する。67機を改良予定だった。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４１Ｃ＞：イギリス海軍向け、別名ガゼルHT-2。40機が生産された。参考：週刊エアクラフトNo.72、世界の軍用機1979

　＜ＳＡ３４１Ｄ＞：イギリス空軍向け練習ヘリ、別名ガゼルHT-3。29機が生産され、第２飛行訓練学校と中央飛行学校分遣隊で使用された。参考：週刊エアクラフトNo.72、世界の軍用機1979

　＜ＳＡ３４１Ｅ＞：イギリス空軍向け連絡ヘリ、別名ガゼルHCC-4。SA341Dから３機が改修された他、新規生産された１機は第32飛行隊で要人輸送に使用された。参考：週刊エアクラフトNo.72、世界の軍用機1979

　＜ＳＡ３４１Ｆ＞：フランス陸軍航空隊向け。170機が生産され、1973-77年に引き渡された。後に40機がSA341Mに、62機がSA341F／キャノンに改造された。また、偵察型にはルーフ装着式サイトとVHF/FM無線機が追加された。セクスタン２軸安定化HUDとミストラル連装発射機２基を搭載するテストが行われ、湾岸戦争中に試験的に実戦配備されており、40機にこの改造を施す予定。参考：週刊エアクラフトNo.72、月刊軍事研究7,’97、世界の軍用機1979

　＜ＳＡ３４１Ｆ／キャノン＞：右着陸スキッド前方支柱付け根に20mm機関砲M621を１門装備したもの。専用照準器は付いていない。62機が改造された。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４１Ｇ＞：民間型。エンジンをアスタズー�Vに換装した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４１Ｈ＞：輸出型。エンジンはアスタズー�V。参考：週刊エアクラフトNo.72、世界の軍用機1979

　＜ＳＡ３４１Ｍ＞：フランス陸軍航空隊向け武装ヘリ。SA341Fにスタブウイングを設けてHOT対戦車ミサイル片側２基ずつを装備、ルーフに照準器を装備したものである。当初は110機を改修する予定だったが、最大重量ギリギリだったため40機に減らされ、1978年9月から配備された。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２＞：SA341Bのエンジン強化型。アスタズー11AH（定格出力858軸馬力）に換装したもので、1973年5月11日に初飛行した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２Ｊ＞：民間型。最大重量1.9トン。エンジンはアスタズー14H（出力858軸馬力）。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２Ｍ＞：SA342Lにアスタズー14H（870馬力。アスタズー14M？）を搭載し、ペイロードを増やしたもの。SFIMPA85G自動エンジン始動装置、クルーゼ・ナルディ自律航法装置、デッカ80ドップラーレーダー、夜間飛行装置も搭載した。排気口にはデフレクターを装備し、排気をローターに向けて噴射することで排煙を冷却、赤外線受動誘導ミサイルに対する脆弱性を減少させている。7.62mm機銃とスタブウイングにHOTミサイル６発（通常はHOTミサイル４発で運用する）を搭載可能で、射手席（コクピット左）ルーフにはSFIM製APX M39照準器を装着した。全長11.97m、胴体長9.53m、メインローター直径10.5m、全高3.19m、自重0.991トン、最大離陸重量1.9トン。エンジンはチュルボメカ製アスタズー14Mターボシャフト（出力858軸馬力）単発、最大巡航速度260km、実用上昇限度4100m、燃料搭載量425リットル、最大航続距離710km。ペイロードは機内0.9トン＋機外0.7トン。1980年2月からフランス陸軍に配備され、エジプトやクウェートも導入した。参考：週刊エアクラフトNo.72、世界の軍用機1979、1982、月刊Jwings2,’03、月刊軍事研究7,’97

　＜ＳＡ５４２Ｍ＞：フランス陸軍向け武装ヘリ。参考：世界軍用機年鑑1990-91

　＜ガゼルＡＨ．１＞：SA341Bを参照。

　＜ガゼルＡＨ．３Ｎ２＞：イギリス海兵隊向け。ガゼルAH.1の排気口にデフレクターを装備可能としたもので、胴体後方下部にシャーマリー地上照明弾２発を搭載できる。少数を配備した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ガゼルＨＣＣ４＞：SA341Eを参照。

　＜ガゼルＨＴ２＞：SA341Cを参照。

　＜ガゼルＨＴ３＞：SA341Dを参照。

＜ＳＡ３４１海外シリーズ＞

　＜ＳＡ３４２Ｋ＞：SA342の輸出型。離陸重量1.9トン。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２Ｌ＞：輸出型。SA342Kのフェネストロンを改良したものである。UAE空軍に13機が輸出された。参考：週刊エアクラフトNo.72、月刊JWings11,’07

　＜ＳＡ３４２Ｌ１＞：SA342Lのエンジンをアスタズー14M（連続定格出力592軸馬力）に換装したもので、最大重量が２トンになった。1958年に採用された。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４１（セネガンビア）＞：SA341Hを1973年に１機導入した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４１（チャド）＞：SA341Hを1975年に１機受領した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４１（クウェート）＞：HOT装備の武装型と、非武装の連絡型を導入した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４１（ユーゴスラビア）＞：1973-74年にSA341Hを21機フランスから購入し、112機を国産した。1982年からSA342Lを100機ライセンス生産した。当初はサガー対戦車ミサイルを左右のスタブウイングに２発ずつ搭載していたが、後にサガーの間に9M32対空ミサイル１発を挟むようになった。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（アブダビ）＞：SA342を10機導入し、訓練用に使用した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（アンゴラ）＞：SA342Lを採用し、1985年6月に６機を購入した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（イスラエル）＞：1982年のレバノン紛争でシリアから少なくとも１機のSA342Lを鹵獲し、イスラエルのマークを付けて運用した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（イラク）＞：HOT搭載型SA342Lを1977年末までに40機、1980-81年に20機導入した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（エール）＞：SA342Lを1979年と1981年に１機ずつ導入し、アイルランド航空隊に配備した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（エジプト）＞：SA342Kを４機とSA342Lを50機導入し、24機をHOT対戦車ミサイル搭載型、12機を20mm機関砲搭載型、12機をSA12ASM搭載型として運用した。更にSA342Lを36機（うち30機はエジプトで製作。HOT対戦車ミサイル搭載型24機、20mm機関砲型12機）追加している。TOWミサイルを運用している可能性もある。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（カタール）＞：カタール警察飛行隊／空軍ヘリ。1974年にウェストランド社製のものを２機購入し、警察飛行隊で使用した。1983年にはSA342を２機フランスから導入し、空軍に配備した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（ガボン）＞：SA342Lを1985年に導入した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（カメルーン）＞：SA342LのHOT対戦車ミサイル搭載型４機を1981-82年に導入した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（ギニア）＞：SA342を１機導入した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（シリア）＞：1976年からHOT装備型SA342Lを50機配備した。1982年のレバノン紛争で数機を喪失したため、補充として15機を追加発注している。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（ブルンジ）＞：SA342Lの20mm機関砲M621装備型２機を1982年に購入した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（モロッコ）＞：モロッコ憲兵隊／空軍ヘリ。1976-77年にSA342Kを３機導入し、憲兵隊に配備した。1982年にはSA342Lを24機導入し、HOTや機関砲を搭載して空軍に配備している。他にも４機を憲兵隊用に購入した。西部サハラ紛争でポリサリオのゲリラと交戦した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（ヨルダン）＞：1975-76年にSA342を24機（HOT搭載型12機、非武装の連絡観測型12機）導入した。1977年と1983年にSA342Lを追加購入している。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（リビア）＞：40機を導入したようだ。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（ルワンダ）＞：1983年からSA342Lを６機導入した。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ３４２（レバノン）＞：1980年にSA342Lを４機導入し、SS11/SS12対戦車ミサイルと20mm機関砲を搭載して運用している。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＡ５４２Ｌ−１＞：SA542Mの輸出型。全長11.97m、胴体長9.53m、メインローター直径10.5m、全高3.19m、自重0.997トン、総重量２トン。エンジンはチュルボメカ製アスタズー14M（858軸馬力）単発、巡航速度140ノット、最大速度151ノット、実用上昇限度4100m、ホバリング高度限界3040m（地面効果内）／2370m（外）、燃料容量545リットル、航続距離383海里。HOT対戦車ミサイル4-6発、2.75インチ（70mm）ロケット弾ポッド２基、7.62mm機銃２丁、20mm機関砲などを搭載可能。座席数５席。参考：世界軍用機年鑑1990-91

＜ＳＡ３４２＞：SA341シリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＡ３６０＞：アエロスパシアル社の３トン級単発ヘリ、別名ドーファン（Dauphin）。1972年6月2日に初飛行した。参考：月刊世界の艦船4,’12

＜ＳＡ３６５シリーズ＞：アエロスパシアル社の中型ヘリ、別名ドーファン２（Dauphine 2。Dorphin 2？）。SA360ドーファンを双発化してトランスミッションを強化したものである。1979年3月31日に初飛行した。参考：世界の軍用機1982、世界軍用機年鑑1990-91

　＜ＳＡ３６５＞：メインローターはグラスファイバー製４翅で、先端に後退角を持ち、ローターヘッドは軽量で部品数の少ないスターフレックスと呼ばれる複合材製のものを採用した。胴体は軽合金製。機首にはレーダーを搭載でき、コクピットは並列複座。テイルブーム後部両側に水平安定板、その端部に垂直安定板がある。テイルローターは11翅フェネストロンで、上部に垂直安定板が付く。降着装置は前輪式引込脚で、前輪がダブル、主輪がシングルである。油圧は二重。全長12.07m、メインローター直径11.93m、全幅3.21m（メインローター折り畳み時）、全高4.07m、最大総重量4.1トン。エンジンはチュルボメカ製アリエル1M710ch双発、巡航速度120ノット、最大行動半径120-170海里、最大航続時間５時間30分＋予備飛行時間30分。兵装はAS15TT対艦ミサイル2-4発、対潜魚雷２本。乗員2-3名。参考：世界航空機年鑑2018-2019、ザ・マーチ33号、世界の軍用機1982、世界軍用機年鑑1990-91

　＜ＳＡ３６５Ｃ＞：原型機。1978年に形式証明を取得した。エンジンはアリエル1A（660軸馬力）双発。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜ＳＡ３６５Ｎ＞：改良型。1979年3月31日に初飛行した。エンジンはアリエル1C（700軸馬力）双発。参考：世界の軍用機1982、世界軍用機年鑑1990-91、世界航空機年鑑2018-2019

　＜ＳＡ３６５Ｎ−１＞：SA365Nのエンジンを強化し、フェネストロン直径を1.1mに拡大、自動操縦装置や計器飛行パネルを改良したもの。1987年から引き渡され、中国空海軍も配備した。参考：世界航空機年鑑2018-2019、世界軍用機年鑑1990-91

　＜ＳＡ３６５Ｎ−２＞：SA365N-1のエンジンをアリエル1C2（737軸馬力）に強化し、ペイロードを0.15トン増やしたもの。1989年から量産された。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜ＡＳ３６５Ｎ−３＞：SA365N-2の改良型。エンジンをアリエル2Cに換装し、トランスミッションを強化、フェネストロンを10翅の低騒音型に換え、アビオニクスなども改良した。胴体長11.63m（13.73m？）、メインローター直径11.94m、全幅3.25m、全高4.06m、自重2.302トン、最大離陸重量4.3トン。エンジンはチュルボメカ製アリエル2C（739軸馬力。851軸馬力？）双発、巡航速度274km（287km？）、最大速度287km、実用上昇限度4050m、海面上昇率毎分396m、ホバリング高度限界2620m（地面効果内）／1150m（外）、航続距離815km。乗員1-2名。客席数12-13。1997年10月に形式証明を取得し、1998年から引き渡された。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊航空情報8,’12

　＜ＳＡ３６６Ｇ−１＞：HH-65Aを参照。

＜ＳＡ３６５ヘリコプター海外シリーズ＞

　＜ＨＨ−６５Ａ＞：アメリカ沿岸警備隊ヘリコプター、メーカー名称SA366G-1/AS366G-1。1980年7月23日に初飛行した。全長13.46m、胴体長11.43m、メインローター直径11.93m、全高4.01m、自重2.59トン、総重量4.03トン（3.9トン？）。エンジンはライカミング製LTS101-750A-1ターボシャフト（680軸馬力。725軸馬力？）双発、巡航速度128ノット、最大速度175ノット、実用上昇限度5000m、ホバリング高度限界1627m（地面効果外）／2290m（内）、燃料容量1100リットル、航続距離490海里。座席数14。1989年までに101機が引き渡された。参考：世界航空機年鑑2018-2019、世界の軍用機1982、世界軍用機年鑑1990-91

　＜ＨＨ−６５Ｃ＞：アメリカ沿岸警備隊ヘリコプター。HH-65Aのエンジンをアリエル2C2-CG（アリエル2C1？）に換装したものである。参考：月刊世界の艦船4,’12、世界航空機年鑑2018-2019

　＜ＨＭ−１パンテーラＫ＞：ブラジル陸軍航空隊汎用ヘリ。AS365Kを導入したものである。36機を配備した。参考：月刊航空ファン10,’16

　＜ＨＭ−１パンテーラＫ２＞：ブラジル陸軍航空隊汎用ヘリ。HM-1パンテーラＫの改良型で、エンジンをアリエル2C2-CGに換装し、フェネストロン、レーダー、航法システムを最新型に更新、計器板をグラスコクピット化してNVG対応としている。機首下面に細長いフェアリング、コクピット上部にワイヤーカッター、テイルブーム付け根下面にブレードアンテナを追加した。ブラジルのヘリブラス社が改修を行っており、2021年までにパンテーラＫ全機の改修を終える予定。参考：月刊航空ファン10,’16

　＜ＳＡ３６５Ｃ（スリランカ空軍）＞：スリランカ空軍汎用ヘリ。1979年に２機を購入し、負傷者後送任務やVIP輸送任務に就いた。その後沿岸哨戒に任務を移し、1989年に退役した。参考：月刊航空ファン9,’17

＜ＳＡ３６５Ｆ＞：サウジアラビア軍対水上・対潜ヘリ。機首下面にアグリオン15レーダーを搭載しており、AS15TT対艦ミサイル２発を装備可能。胴体後部左舷にMADブームを装着し、対潜魚雷を搭載して対潜戦にも投入できる。全長13.74m、胴体長12.11m、メインローター直径11.94m、全高3.97m、自重2.172トン、総重量4.1トン。エンジンはチュルボメカ製アリエル1M（700軸馬力）双発、巡航速度154ノット、最大速度160ノット、実用上昇限度3600m、ホバリング高度限界2150m（地面効果内）／1200m（外）、燃料搭載量1135リットル、航続距離467海里。乗員２名＋搭乗兵員10名。20機を採用した。参考：世界軍用機年鑑1990-91、世界の軍用機1982

　＜ＳＡ３６５Ｍ＞：サウジアラビア陸軍に提案されたもので、HOT対戦車ミサイルを装備できる。参考：世界の軍用機1982

　＜Ｚ−９シリーズ＞：Z-9シリーズを参照。

　＜直９シリーズ＞：Z-9シリーズを参照。

＜ＳＡ３６６Ｇ−１＞：SA365海外シリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＡ５４２Ｌ−１＞：SA341海外シリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＡ５４２Ｍ＞：SA341シリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＡ１９１８＞：フランス陸軍21口径37mm戦車砲。R35戦車に搭載された。参考：月刊PANZER7,’10

＜ＳＡ１９３４＞：フランス軍25mm対戦車砲。口径長72、重量496kg。弾丸重量320g、砲口初速毎秒900m。装甲貫徹力は射距離600mで50mmという触れ込みだったが、とてもそんな威力は無かったらしく、黄作戦ではドイツ軍戦車隊に蹴散らされた。イギリス大陸派遣軍も50門を装備していたが、ダンケルク撤退で全て放棄している。参考：米英軍戦闘兵器カタログVol.1

＜ＳＡ１９３４海外シリーズ＞

　＜ＰａＫ１１２（ｆ）＞：ドイツ国防軍25mm対戦車砲。黄作戦で鹵獲し、フランスの後方部隊や沿岸防備部隊に配備した。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4、米英軍戦闘兵器カタログVol.1

＜ＳＡ１９３７＞：フランス軍47mm対戦車砲。口径長53、全備重量1.05トン。初速毎秒855m、装甲貫徹力は射距離200mで80mm。参考：月刊PANZER9,’06

＜ＳＡ１９３７海外シリーズ＞

　＜ＰａＫ１８１（ｆ）＞：ドイツ国防軍47mm対戦車砲。黄作戦で鹵獲して使用した。装甲貫徹力は射距離200mで80mm。最大射程6500m。フランス所在の部隊に配備された。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ＳＡ１９３９＞：フランス軍47mm対戦車砲。ドイツ国防軍が黄作戦で鹵獲し、4.7cm PaK193(f)として使用した。参考：月刊PANZER9,’06

＜ＳＡ３１８０＞：アルエート�Uシリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＡ３２１０＞：SA321シリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＡ９５１０Ｓ＞：コングスベルグ社の潜水艦用機雷探知アクティブソナー。使用周波数70-100kHz。参考：月刊世界の艦船1,’17

＜ＳＡＡＢ＞：サーブ社を参照。

＜ＳＡＡＣ＞：アメリカのシンガー社が開発した空戦シミュレータで、Singer’s Air-to-Air Combatの略。敵機の模型が糸で吊してあり、操縦者の操作に合わせてテレビカメラが移動、映像を操縦者周囲に投影する。航空自衛隊のベテランパイロットが試しに乗ったところ、あまりに熱中しすぎて何度も燃料切れ判定になったらしい。参考：月刊丸5,’07

＜ＳＡＡＦ＞：南アフリカ空軍を参照。

＜ＳＡＡＭ＞：フランス海軍とイタリア海軍の艦載ポイント／ローカル・ディフェンス・システムで、Surface-to-Air Anti Missileの略。PAAMSがベースで、シルベールA43垂直発射機に収容したアスター15艦対空ミサイルを使用する。フランス海軍がクロタルNGの後継としてシャルル・ド・ゴール級空母に搭載したものはSAAM-FR、イタリア海軍がカブール級空母に搭載したものはSAAM-ITで、レーダーなどの構成が違う。参考：月刊世界の艦船12,’18

＜ＳＡＡＳＭ＞：選択的利用性対妨害モジュール（Selective Availability Anti-Spoofing Module）の略。参考：月刊軍事研究6,’15

＜ＳＡＡＳＭモジュール（Ｐ−１用）＞：自衛隊の機器。アメリカ空軍省に発注している。参考：月刊軍事研究7,’15

＜ＳＡＡＳＭモジュール（ＨＲＮ−１１５−９、ＨＲＮ−１２１Ｐ（Ｙ）モジュール用）＞：自衛隊の機器。アメリカ空軍省に発注している。参考：月刊軍事研究8,’15

＜ＳＡＡＳＭモジュール（ＳＨ−６０Ｋ用）＞：自衛隊の機器。アメリカ空軍省に発注している。参考：月刊軍事研究5,’18

＜ＳＡＡＷ＞：インド国防研究開発機構が2013年から開発した飛行場攻撃用精密誘導兵器。固定翼機から投下し、GPS誘導で着弾、飛行場施設（滑走路、通常格納庫、バンカーなど）を破壊する。重量120kg。射程100km以上。ジャギュア、Su-30MKI、ラファールに搭載可能。2018年8月16-18日に実射テストを行い、所定の破壊効果を確認した。参考：月刊軍事研究2,’19

＜ＳＡＢ＞：ロシア語で照明弾（Svetyashchaya AviaBomba）の略。参考：月刊JWings5,’12

＜ＳＡＢＣＡ＞：ベルギーの航空関連会社Société Anonyme Belge de Constructions Aéronautizues SA/NV。2019年3月5日、フォッカー・エアロスペースが保有していた株式43.57%分をダッソー・アビアシオンに売却し、ダッソー・アビアシオンが株式の96.53%を保有することになった。参考：月刊航空ファン6,’19

＜ＳＡＢＩＲシステム＞：Special Airborne Mission Installation And Responseの略。C-130のパラトループドアの代わりに装着する汎用パイロン装置で、ドアの上半分に大型バブルウインドウ、下部に上下可動式のパイロンが付く。参考：月刊JWings11,’12

＜ＳＡＢＭＩＳ＞：海上対弾道ミサイルシステム（Sea-based Anti-Ballistic Missile System）の略。

＜ＳＡＢＲ＞：AN/APG-83（レーダー）を参照。

＜ＳＡＢＲＥ＞：アメリカ軍が開発中のLCAC搭載水際障害物除去システムで、浅海強襲警戒の略。長さ123mの導爆索を発射し、地雷などを誘爆させる。参考：月刊軍事研究3,’98

＜ＳＡＣ＞：戦略航空コマンドを参照。

＜ＳＡＣ＞：NATO加盟国共同空輸プログラムStrategic Airlift Capability。NATO加盟国のアメリカ、エストニア、オランダ、スロベニア、ノルウェー、ハンガリー、ブルガリア、ポーランド、リトアニア、ルーマニアと、NATOとの平和パートナーシップ協定締結国のスウェーデン及びフィンランドが共同出資し、C-17輸送機３機を運用している。参考：月刊JWings6,’20

＜ＳＡＣ２００シリーズ＞：スペインのバサン社が中国に提案したCTOL空母。チャクリ・ナルエベット級がベースで、１隻あたりのコストはフリゲート並みの３億5000万から４億ドルであり、契約してから４年後に１隻目引き渡し、２隻目は３年半で建造できるという。中国の他、潜在的顧客としてインド、アルゼンチン、ブラジル、日本への輸出も狙っているらしい。参考：月刊軍事研究8,’95

　＜ＳＡＣ２００＞：格納庫にはCTOL機21機を収容でき、A4Mスカイホークなど小型機の運用に適する。E-2CやS-2Eなどの搭載も可能。エレベーターは航空機用２基、弾薬用１基で、蒸気カタパルト２基、アレスティング・ワイヤ及びエマージェンシー・バリア３基を持つ。排水量23000トン。最大速力26ノット、作戦運用距離7500海里（15ノット）。搭載機はCTOL機21機とヘリ４機。乗員は航空要員など含め1000名。参考：月刊軍事研究8,’95

　＜ＳＡＣ２２０＞：MiG-29K、F/A-18C/D、ラファールＭなどの運用に適した大型版。全長221.8m、排水量25000トン。最大速力26ノット、作戦運用距離7500海里（15ノット）。参考：月刊軍事研究8,’95

＜ＳＡＣＬＯＳ＞：対戦車ミサイルの誘導方式の１つで、Semi-Automatic Command to Line Of Sight（半自動指令照準線一致）の略。単に半自動誘導式ともいう。照準器に目標を捉え、照準線の真ん中に捉えておけば、ミサイルが自動的に舵をきって目標に飛んでいくものである。ミサイル尾部の赤外線発生源を照準器が捉え、これを基にコンピュータが照準線との誤差を計算して飛行信号を有線または無線で送るものが多い。照準手（射手を兼ねることも多い）が命中まで照準を続ける必要があるので、反撃に弱い。参考：月刊JWings9,’01、月刊軍事研究4,’01、攻撃ヘリコブラ＆アパッチ

＜ＳＡＣＭ＞：アメリカ空軍研究所がAIM-120の後継として開発している空対空ミサイルで、Small Adcanced Capabilities Missileの略。軽量化しつつ射程を延伸し、価格は抑える。推力偏向により機動性能も高く、オフ・ボアサイト能力も高度で真後ろの敵も撃てる。戦闘機だけでなく、B-21戦略爆撃機の自衛用として搭載する計画もある。参考：月刊JWings10,’17

＜ＳＡＣＯ＞：Special Action Committee on Okinawa（沖縄に関する特別行動委員会）の略。沖縄にあるアメリカ軍基地の返還を進めるべく日米が設置した委員会である。参考：月刊JWings11,’15、11,’17

＜ＳＡＣＴ＞：Similar Aircraft Combat Training（同機種空戦訓練）の略。参考：月刊JWings11,’15

＜ＳＡＤ＞：CIAの軍事作戦部門で、Special Activities Division（特別行動隊）の略。各種スペシャリスト150名を擁し、装備として高性能カメラ、特殊ヘリ、武装プレデターに航空機まで持っている。2001年9月27日に既にアフガンに入り、不朽の自由作戦に先立ち作戦行動を行っていたらしい。2001年11月17日、アルカイダ幹部のムハマド・アテフをMQ-1L武装プレデターによるミサイル攻撃で殺害したといわれる。参考：月刊軍事研究2,’04

＜ＳＡＤＡ＞：UAV用の自動着艦システムで、Systeme d’Appontage et de Decollage Automatiqueの略。赤外線センサーにより機体を着艦グリッド中心に維持する。VTOL型UAVをシーステート５でも２分以内に着艦させることが可能。参考：月刊軍事研究5,’09

＜ＳＡＤＡＲＭ＞：M898（誘導砲弾）を参照。

＜ＳＡＤＬ＞：レイセオン社の状況認識用データリンク（Situational Awareness Data Link）。地上の目標近くにいる味方部隊の位置を自動的に表示できる。参考：月刊軍事研究4,’03

＜ＳＡＤＭ＞：アメリカ軍の核地雷（ADM）で、Special Atomic Demolotion Munitionの略。制式名称はM129またはM159。全長900mm、全幅・全高700mm弱、重量70kg。輸送用コンテナ寸法890×665×673mm。弾頭はW54、威力は１キロトンと0.1キロトンの選択式。２名で運用するが、無理をすれば１名で運べなくもないため、スーツケース核爆弾とも呼ばれた。1985年にはヨーロッパと韓国を含め300発が配備されていたらしい。参考：世紀の失敗物語、アメリカの核兵器、核兵器事典、月刊軍事研究10,’10

＜ＳＡＤＯＣシリーズ＞：イタリア海軍の艦載戦闘システムSistema Automatico per la Direzione delle Operazioni di Combattimento、別名アテナ（ATHENA、Architecture and Technologies Handling Electronic Naval Applications）。アメリカ海軍のNTDSがベースである。参考：月刊世界の艦船6,'22、10,’11

　＜ＳＡＤＯＣ１＞：初期型で、1960年代末に開発され、1970年から運用された。参考：月刊世界の艦船10,’11、6,’22

　＜ＳＡＤＯＣ２＞：ジュゼッペ・ガリバルディ級空母、ルポ級フリゲート、マエストラーレ級フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船6,'22、10,’11

　＜ＳＡＤＯＣ３＞：別名IPN-S。カブール級空母、ホライズン級フリゲート、FREMM級フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船6,’22

　＜ＳＡＤＯＣ４＞：トリエステ級強襲揚陸艦、外洋多用途警備艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船6,’22

　＜ＩＰＮ−１０＞：SADOC2の小型輸出版。サンタ・マリア級フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船6,'22、10,’11

　＜ＩＰＮ−２０＞：

＜ＳＡＤＳ−ＴＧ＞：アメリカ海軍潜水艦用高周波アクティブソナー。ロサンゼルス級に追加装備された。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ＳＡＥＴ＞：自動誘導音響電動式の略。

＜ＳＡＥＴ−２＞：SAET-50（魚雷）を参照。

＜ＳＡＥＴ−４０＞：ソ連軍の対潜魚雷。水上艦から発射できる。直径406mm、弾頭重量100kg。雷速30ノット、航走距離10km。誘導はパッシブ・アクティブ音響式。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ＳＡＥＴ−５０シリーズ＞：ソ連軍の誘導式電動魚雷。参考：月刊世界の艦船9,’10

＜ＳＡＥＴ−５０＞：ET-46にドイツのＴ�Xをベースとした誘導装置を搭載したもので、SAET-2の名称で1949年からテストを行い、1950年に制式化した。全長7.454m、直径533mm、重量1649kg、炸薬重量300kg。雷速23ノットで航走距離4.6km。作戦可能深度1-10m。12-16ノットで航行中の駆逐艦なら600-800m先から追尾できる。参考：月刊世界の艦船9,’10

＜ＳＡＥＴ−５０Ｍ＞：SAET-50の主機や静粛性能を強化したもので、1955年に制式化された。全長7.454m、直径533mm、重量1649kg、炸薬重量300kg。雷速29ノットで航走距離6km。作戦可能深度1-10m。参考：月刊世界の艦船9,’10

＜ＳＡＥＴ−６０シリーズ＞：ソ連軍の対水上艦用魚雷。参考：月刊世界の艦船9,’10

＜ＳＡＥＴ−６０＞：水上艦・潜水艦から発射でき、潜水艦には自艦防御用として搭載される。1961年に就役した。全長7.8m、直径533mm、重量2000kg（1855kg？）、弾頭重量300kg（400kg？）。銀亜鉛電池でモーターを駆動し、雷速42ノットで目標に接近、35ノットに減速して追尾に入る。航走距離15-42km（13km？）。作戦可能深度2-14m。誘導はパッシブ・アクティブ音響式。参考：月刊世界の艦船9,’10、艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ＳＡＥＴ−６０Ｍ＞：SAET-60の改良型で、1969年に就役した。全長7.8m、直径0.533m、重量2000kg、炸薬重量300kg。雷速35ノットで航走距離15-42km。作戦可能深度2-14m。参考：月刊世界の艦船9,’10

＜ＳＡＥＴ−６０長魚雷・海外シリーズ＞

　＜Ｙｕ−４＞：中国海軍長魚雷、別名は魚４。SAET-50の中国版で、中国製では初の有線誘導魚雷である。パッシブ音響誘導のYu-4A（1982年量産開始）とパッシブ・アクティブ音響誘導のYu-4B（1987年量産開始）の２種がある。全長7.75m、直径0.533m、重量1775kg、弾頭重量400kg、炸薬重量309kg。銀亜鉛電池による電動モーター推進、最大雷速40ノット、雷速30ノットで航走距離8.1海里（15km）。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、4,'21、11,’17、6,’14、中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜ＳＡＦ＞：Sustainable Aviation Fuel（持続可能な航空燃料）の略。バイオマス原料、使用済み食料油、廃材チップなどを原料にした航空燃料で、温室効果ガス排出量を削減できる。量産体制が整っておらず、通常の航空燃料より数倍高額という課題がある。2022年11月12-19日、空自特別航空輸送隊B-777政府専用機２機が岸田総理を乗せSAFによる任務飛行を行った。2022年11月16日、イギリス空軍がA330MRTT空中給油輸送機を使用済み食用油原料の100%SAFで飛行させ、JET-1燃料と変わらない性能を発揮したという。2023年6月12日、飛行開発実験団がグリーンファイター・プロジェクトの名称でF-15J戦闘機とF-2B戦闘機をSAFで飛行させるテストを行い、飛行性能に問題が無いことを確認した。参考：月刊JWings9,'23、2,’23

＜ＳＡ　ＦＮ＞：FN社のセミオートマチックライフルで、SAはサイーブ・オートマチックの略。第２次大戦後に開発した。作動はガス圧利用式、閉鎖はティルト・ボルト式。全長1.13m、銃身長0.59m、重量4.55kg。ライフリングは４条右回り。使用弾は7.62mm×57弾、7mm×57弾、7.62mm×63弾などで、採用国により違う。装弾数10発。少数だがフルオート・モデルも製作された。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＡＧ＞：Surface Action Group（水上行動群）の略。アメリカ海軍空母打撃群CSGが任務に応じて隷下の水上戦闘艦数隻により編成する部隊で、洋上警備や他国との訓練・演習などを行う。参考：月刊軍事研究3,’15

＜ＳＡＧＥ＞：アメリカ空軍の防空システムSemi-Automatic Ground Environment（半自動地上管制組織）、別名416Lシステム。空中迎撃効果を高めるため、正確迅速に敵情を迎撃基地に伝えることを目的とした施設で、敵味方識別などを手作業で行っていては高速化する航空機に対応できないために開発され、1958年7月1日に初のSAGE指示センターがマクガイア空軍基地で開設、1961年12月1日に全米21ヵ所の指示センターが完成し、1963年にフル稼働した。多数の早期警戒レーダーサイトと防空管制コンピュータを電話回線で結び、リアルタイムでデータの送受信を行う。使用するコンピュータはIBM社製AN/FSQ-7（元はアメリカ海軍の航空機シミュレータ用ホワールウインド）で、１台あたり27000本の真空管と300万ワットの電力を消費する。防空管制コンピュータはレーダー情報を処理して迎撃戦闘機の自動操縦装置に会敵予想地点などを送信し、自動的に迎撃戦闘機をそちらに向かわせる。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊世界の艦船10,’11、月刊軍事研究2,’00、空軍

＜ＳＡＧｒ．＞：SeeAufklarungsGruppe（海上偵察飛行隊）の略。参考：グラフィックアクション36

＜ＳＡＩ．７Ｔ＞：イタリア空軍試作練習機。SAIアンブロジーニ社製レース用単葉軽飛行機SAI.7を複座練習機として採用したものである。1941年からテストされたが、10機生産されたところで終戦を迎えた。全長8.17m、全幅8.79m、全備重量1380kg。エンジンはイソッタ・フラスキニ・ベータRC10（280馬力）単発、最大速度400km、航続距離900km。乗員２名（タンデム複座）。戦後に発展型のS.7がイタリア空軍で採用された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、月刊JWings1,’24

＜ＳＡＩ１０７シリーズ＞：イタリア軍の軽戦闘機。ASI7スポーツ機をベースに開発された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜ＳＡＩ１０７＞：1942年に完成した。エンジンはイソッタ・フラスキニ・ガンマ（540馬力）単発。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜ＳＡＩ２０７＞：エンジン強化型で、13機が生産された。全長8.02m、全幅9m、全備重量2420kg。エンジンはイソッタ・フラスキニ・デルタRC40（750馬力）単発、最大速度640km、実用上昇限度12000m、航続距離850km。固定武装は20mm機関砲２門、12.7mm機銃２丁。乗員１名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜ＳＡＩ４０３＞：空力学的洗練を加えたもの。1942年末に完成し、量産化予定だったが、その前にイタリアが降伏した。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＡＩＣ＞：アメリカの技術・情報サポート・整備企業で、Science Applications International Corporationの略。ヴァージニア州タイソンズコーナーに本社がある。参考：月刊軍事研究5,’16、11,’15

＜ＳＡＫ−４０／Ｌ−７０＞：ボフォース70口径40mm機関砲を参照。

＜ＳＡＫ−４０／Ｌ−７０−６００＞：ボフォース40mm機関砲シリーズを参照。

＜ＳＡＫＩＴＳ＞：AN/ASQ-T47（訓練支援ポッド）を参照。

＜ＳＡＫ　Ｍｋ３＞：Mk2（艦砲）を参照。

＜ＳＡｋｒロケット弾シリーズ＞：エジプトのSAkr社が開発した122mmロケット弾。BM-21などから発射できる。参考：月刊PANZER3,’05

　＜ＳＡｋｒ−１０＞：Ｓ字安定翼を持つ。弾頭はHEAT-MP子爆弾。推進は固体燃料ロケット、最大射程11km。参考：月刊PANZER3,’05

　＜ＳＡｋｒ−１８＞：Ｓ字安定翼を持つ。弾頭はHEAT-MP子爆弾72発。推進は固体燃料ロケット、最大射程20km。参考：月刊PANZER3,’05

　＜ＳＡｋｒ−３６＞：直線状安定翼を持つ。弾頭はHEAT-MP子爆弾98発またはキャニスター弾頭（リーフレット4000枚撒布可）。推進は固体・液体複合ロケット、最大射程36km（子爆弾）／31km（キャニスター弾）。参考：月刊PANZER3,’05

　＜ＳＡｋｒ−４５＞：直線状安定翼を持つ。弾頭はHEAT-MP子爆弾72発またはキャニスター弾頭。推進は固体・液体複合ロケット、最大射程45km（子爆弾）／42km（キャニスター弾）。参考：月刊PANZER3,’05

＜ＳＡＬ＞：ドイツ空軍7.92mm機銃MG15用旋回銃架。射界は右100度、左120度、俯角40度、仰角70度。参考：世界の傑作機No.157

＜ＳＡＬ−６−８０＞：イタリア軍の超音速機用ロケット弾ポッド。BPDロケット弾（81mm）を６発収容できる。全長2.6m、直径0.296m、重量144-162kg。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ＳＡＬＨ＞：セミアクティブ・レーザー・ホーミングを参照。

＜ＳＡＬＩＳ計画＞：NATOの大型貨物空輸計画で、Strategic Airlift Interim Solutionの略。ウクライナのアントノフ・エアラインズ及びロシアのボルガ・ドニエプルが運航するAn-124-100輸送機（前者２機、後者４機）をチャーターして空輸を行うものである。2018年末の契約更新でボルガ・ドニエプルが契約延長を拒否したため、アントノフ・エアラインズから４機をチャーターし、不足分は自前のA400Mで運ぶことになった。参考：月刊航空ファン4,’19

＜ＳＡＬＴ＞：Strategic Arms Limitation Treaty/ Talks（戦略兵器制限条約・交渉）の略。参考：現代の潜水艦

　＜ＳＡＬＴ−�T＞：1972年にアメリカとソ連との間で調印された。戦略核兵器の保有数を相手の先制攻撃に耐えて反撃を行える（相互確証破壊）分量に制限するもので、SLBMを制限して過度な核攻撃能力を持たせないだけでなく、命中精度が高く相手の戦略核兵器を潰し反撃を行わせないために使われるICBMや、反撃による核ミサイルを撃墜して被害を減らす弾道ミサイル迎撃システムを制限し、確証破壊能力を確保、これによって核戦争を抑止する内容となっている。ただ恒久条約となったのはABM制限条約のみで、ICBMとSLBMは５年間の暫定制限条約に止まった。参考：月刊軍事研究9,’18、月刊丸3,’90

＜ＳＡＬＴ−�U＞：1976年6月18日に調印された。内容がMIRVの搭載を制限しないものだったため、弾頭数はかえって増加した上、1981年にはソ連のアフガニスタン侵攻を理由にアメリカが批准を拒否して発効せず、START-�Tに引き継がれることとなった。参考：核兵器事典、月刊丸3,’90、月刊軍事研究10,’09

＜ＳＡＭ＞：地対空ミサイル／艦対空ミサイル（Surface to Air Missile）または特別航空任務（Special Air Mission）の略。

＜ＳＡＭ＞：スウェーデン海軍の浅海掃海用双胴型水上無人艇で、Self-propelled Acoustic and Magnetic Mine sweep（自航式音響・磁気機雷掃海具）の略。1983年頃に開発した。船体下部のゴム製フロート２本で海面に浮かび、母艦から無線で２隻同時に操縦できる。船体の周りに磁場発生用コイルを巻いてあり、発電機の電力で強力な磁場を発生させて磁気機雷を誘爆させる。また、電動ハンマー打撃式の音響発生器により音響機雷を処分する。啓開後は船体尾部に取り付けられたランチャー８本からマーカー・ブイを設置して掃海海面を表示できる。吃水が浅いため、浅瀬や水深1m以下の浅海でも行動可能。全長18m、全幅6.1m、自重25トン（15トン？）。速力８ノット。参考：月刊軍事研究11,’03、月刊世界の艦船1,’14、1,’04、3,’10、海上自衛隊全艦艇史

＜ＳＡＭ海外シリーズ＞

　＜ＳＡＭ（海上自衛隊）＞：海上自衛隊自航式掃海具、制式名は遠隔操縦式掃海具１型。小型掃海艇退役に伴い浅海域掃海用として採用し、掃海管制艇MCL-721ふくえ、MCL-723やくしま、MCL-724ははじま、いえしま型などで運用できるようにした。掃海管制艇の完全除籍に伴い、2020年10月1日に運用を終了した。参考：月刊軍事研究11,’03、月刊世界の艦船1,’14、1,’04、3,’10、12,'20、海上自衛隊全艦艇史

＜ＳＡＭ−１＞：81式短距離地対空誘導弾シリーズを参照。

＜ＳＡＭ−２＞：91式携帯地対空誘導弾を参照。

＜ＳＡＭ−２Ｂ＞：個人携帯地対空誘導弾改を参照。

＜ＳＡＭ−３＞：93式近距離地対空誘導弾を参照。

＜ＳＡＭ１３＞：ソ連のモスカリョフ技師が開発したタンデム双発戦闘機。フォッカーD23の影響を受けたツインテールブーム機で、水平尾翼の真ん中に１枚の垂直尾翼を持つ。1940年に初飛行し、最大速度560kmを記録したが、ドイツ侵攻による工場疎開の際に破壊された。全長7.85m、全幅7.3m、全備重量2610kg。エンジンはルノーMV-6（270馬力）双発、最大速度600km、実用上昇限度10000m、航続距離850km。固定武装は7.62mm機銃４丁。乗員１名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＡＭ−２５＞：ソ連の軽輸送機。SAM-5の改良型で、1942年から開発された。機体は全木製で、主翼は高翼配置。胴体左に大型のドアと窓があり、人員・貨物の積み降ろしや写真撮影に適していた。全長8.02m、全幅11.49m、全備重量1280kg。エンジンはM11F（165馬力）単発、最大速度200km、実用上昇限度4850m、航続距離1760km。乗員１名＋搭乗兵員６名。第２次大戦には間に合わず、戦後民間用として少数のみ生産された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＡＭ−７８＞：9M32海外シリーズ（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡＭ−７９＞：S-125海外シリーズ（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡＭ−８６＞：9K34海外シリーズ（地対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡＭＡＳＡＭＡ２０２３＞：米比主催共同訓練Exercise SAMASAMA2023。マニラ及びレガズピ周辺海空域で、2023年10月2-7日に停泊フェーズ（専門者会合）、10月8-13日に洋上フェーズ（捜索救難訓練、洋上補給など）が行われ、アメリカ海軍DDG-105デューイ、フィリピン海軍哨戒艦サン・アントニオ、C-90哨戒機、海上自衛隊DD-108あけぼの、イギリス海軍P234スペイ、カナダ海軍FFH-331バンクーバーが参加した。参考：月刊世界の艦船12,’23

＜ＳＡＭ−Ｎ−６＞：タロス・シリーズ（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡＭ−Ｎ−６ｂ＞：タロス・シリーズ（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡＭ−Ｎ−７＞：テリア（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡＭ−Ｎ−８＞：アメリカ海軍がタイフォン・プログラムで開発した長射程艦対空ミサイル、別名タイフォンLR。後にRIM-50Aと改称された。タロスの後継で、ブースターで射出された後にラムジェットで飛翔し、高度15-29000m、有効射程5500m-200海里。W60核弾頭の搭載が可能。誘導は慣性とTVM。マッハ３の航空機やマッハ４の短距離ロケットの迎撃にも成功したが、スタンダード艦対空ミサイルの開発に集中することになり、こちらの開発は中止された。参考：月刊軍事研究3,’03、月刊世界の艦船3,’05、10,’11、アメリカの核兵器

＜ＳＡＭ−Ｎ−９＞：アメリカ海軍がタイフォン・プログラムで開発した中射程艦対空ミサイル、別名タイフォンMR。後にRIM-55Aと改称された。RIM-24ターターがベースの小型艦用艦対空ミサイルで、ブースターを廃止し、固体ロケット・サステナーを採用した。W60核弾頭の搭載が可能。射程40海里。誘導は慣性とTVM。飛行試験前の1963年にキャンセルされた。参考：月刊世界の艦船3,’05、10,’11、アメリカの核兵器

＜ＳＡＭＰシリーズ＞：フランス軍の爆弾。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｍｋ８１＞：重量130kg。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｍｋ８２＞：重量250kg。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｍｋ８３＞：全長3.03m、直径0.356m、翼スパン0.5m、重量500kg。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜Ｍｋ８４＞：重量1000kg。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ＳＡＭＰ　ＢＬ　６１＞： 250ポンド級破片爆弾。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜ＳＡＭＰ　ＢＬ　７０＞： 1000ポンド級破片爆弾。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜ＳＡＭＰＳＯＮ＞：サンプソン（多機能レーダー）を参照。

＜ＳＡＭＰ／Ｔシステム＞：フランスとイタリアの合弁会社が開発した地対空ミサイルシステムで、Sol-Air Moyenne Portée / Terrestreの略。使用ミサイルはアスター30ブロック１を地対空ミサイルに改造したもので、射程100km。射程600km級の弾道ミサイルにも対応できるらしい。参考：月刊軍事研究6,’09、月刊航空情報11,’10、月刊世界の艦船11,’17

＜ＳＡＭＰ／Ｔ　ＮＧ＞：フランス空軍・イタリア陸軍・イタリア空軍地対空ミサイル。アスター30ブロック１／ブロック１NT（New Technology）地対空ミサイルを使用する。参考：月刊世界の艦船4,’23

＜ＳＡＭカラー＞：アメリカ空軍の要人輸送機に施されているカラーリングで、SAMはSpecial Air Mission（特別航空任務）の略。機首上面を輝く群青色、下面をライトブルー（緑がかった水色）で塗り、間に金の帯を入れ、胴体尾部まで引っ張ったもので、群青色は未来、ライトブルーは伝統を示す。ケネディ大統領がVC-137C大統領専用機用カラーリングとして採用したのが始まりで、VC-118Aにも施され、後継のVC-25Aにも使用されている。参考：月刊航空ファン11,’18

＜ＳＡＮ＞：フクス装甲車ファミリーを参照。

＜ＳＡ−Ｎ−１＞：M-1シリーズ（艦対空ミサイルシステム）を参照。

＜ＳＡ−Ｎ−２＞：M-2（艦対空ミサイルシステム）を参照。

＜ＳＡ−Ｎ−３＞：M-11（艦対空ミサイルシステム）を参照。

＜ＳＡ−Ｎ−３Ａ＞：V-611（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−Ｎ−３Ｂ＞：V-611M（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−Ｎ−４＞：オーサＭ（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−Ｎ−５＞：9M32（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−Ｎ−６＞：S-300F（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−Ｎ−７＞：3K90（艦対空ミサイルシステム）または9M38（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−Ｎ−８＞：9K34（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−Ｎ−９＞：3M95（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−Ｎ−１０＞：9K310（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−Ｎ−１１＞：3M88（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−Ｎ−１２＞：9K40（艦対空ミサイルシステム）またはシュチル１（艦対空ミサイルシステム）を参照。

＜ＳＡ−Ｎ−１４＞：9K38（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡ−Ｎ−２０＞：48N6（艦対空ミサイル）または48N6E2（艦対空ミサイル）またはS-300FM（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＡＮ５１１＞：スイス・アームズ社の対物ライフル。バイポッドとフォアグリップを標準装備し、機関部は塩害に耐えられる。銃身長915mm、815mm、700mm、560mm、445mmの５種がある。作動はボルトアクション式。使用弾は12.7mm×99弾、装弾数５発。有効射程1600m。参考：月刊軍事研究1,’12

＜ＳＡＮＤＦ＞：南アフリカ国防軍を参照。

＜ＳＡＰ施設用電子セキュリティシステム＞：自衛隊の機器。日本エアロスペース製。参考：月刊軍事研究1,’18

＜Ｓ＆ＴＦ＞：日米装備・技術定期協議を参照。

＜Ｓ＆Ｗ社＞：スミス＆ウエッソン社を参照。

＜ＳＡＮＭ５６＞：SLT-56（タンク・トランスポーター）を参照。

＜ＳＡＯ＞：AMX-10RC装甲車ファミリーを参照。

＜ＳａｎＰｚＲｄ＞：パンデュル装甲兵員輸送車ファミリーを参照。

＜ＳＡＰ＞：半徹甲（Semi-Armour Piercing）の略。

＜ＳＡＰ＞：警視庁SATタスクフォースチームの通称。ペルー日本大使公邸占拠事件を受けてSAT（当時はSAPと呼ばれていた）隊員から緊急編成された武装海外派遣チームがベースで、同時多発テロ後に12人の常設チームとなり、SAPがSATに改称されたのを受けてSAPの名を引き継いだ。参考：ストライク・アンド・タクティカルマガジンNo.42

＜ＳＡＰ１４＞：ロシアのKNIRTIが2009年のモスクワ航空宇宙技術展示会で発表した、Su-27シリーズ用電子戦ポッド。D-E-Fバンドをカバーし、センターラインパイロンに搭載して使用する。SAP518と組み合わせて使用することも可能。参考：月刊軍事研究2,’10

＜ＳＡＰ５１８＞：ロシアのKNIRTIが2009年のモスクワ航空宇宙技術展示会で発表した、Su-27シリーズ用電子戦ポッド。G-H-I-Jバンドをカバーし、両翼端または翼下パイロンに１基ずつ搭載する。SAP14と組み合わせて使用することも可能。参考：月刊軍事研究2,’10

＜ＳＡＰＨＥＩ＞：Semi-Armour Piercing High Explosive Incendiary（半徹甲焼夷榴弾）の略。ザ・マーチ18号

＜ＳＡＰＩプレート＞：インターセプター・ボディー・アーマーの小火器弾防御用プレートで、Small Arms Protective Insertの略。ライフル弾を防ぐ能力を持っている。参考：月刊PANZER1,’05、月刊軍事研究5,’07、8,’16

＜ＳＡＰＰＡＲタブ＞：戦闘工兵タブ（アメリカ陸軍）を参照。

＜ＳＡＰＰＨＩＲＥ＞：オットー・メララ社が開発中の軽車両用遠隔操作銃塔で、Search And Protect Panoramic Highly Integrated Remote Electricの略。赤外線カメラ、CCDカメラ、レーザー測距器と、グレネードランチャー、機銃、小口径ガトリングガンなどの軽武装を組み合わせたもので、80度まで仰角を取れる。参考：月刊軍事研究9,’06

＜ＳＡＰ施設用電子セキュリティシステム＞：自衛隊の機器。日本エアロスペース製。参考：月刊軍事研究2,’18

＜ＳＡＲ＞：S4G（原子炉）または合成開口レーダーまたは捜索救難を参照。

＜ＳＡＲ２１＞：シンガポールのブルパップ式突撃銃。銃床前方に統合レーザー照準装置を装備しており、銃床前部のスイッチを押すと赤外線または赤色光ドットを投射する。照準器は倍率1.5倍の光学照準器（レーザー照準装置と連動）で、３倍のものと交換できる。アイアンサイトも付いている。全長805mm、空虚重量3.82kg。使用弾は5.56mmライフル弾M193またはSS109、作動はガス圧式、発射速度毎分450-650発。参考：月刊軍事研究3,’00

＜ＳＡＲ８０＞：シンガポール軍の突撃銃で、SARはスターリング・オートマチック・ライフルの略。イギリスのスターリング・アーマメント社が開発し、シンガポールのCISがライセンス生産した。生産性向上のためレシーバーはプレス加工にしてある。全長970mm、銃身長480mm、重量3.51kg。ライフリングは６条右回り。作動はガス圧式。使用弾は5.56mm×45弾、装弾数30発。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＡＲＥＸ＞：タイ運輸省航空輸送局が毎年行っている捜索救難演習で、Search And Rescue EXerciseの略。軍、警察、民間が参加する。一般公開日もあり、装備品展示が行われることもある。参考：月刊JWings10,’09

＜ＳＡＲＧＥ＞：サージ（UGV）を参照。

＜ＳＡＲ／ＧＭＴＩ＞：陸上移動目標識別（GMTI）能力を持つ合成開口レーダー（SAR）のこと。参考：月刊軍事研究12,’12、月刊航空ファン10,’14

＜ＳＡＲＨ＞：セミアクティブ・レーダー・ホーミングを参照。

＜ＳＡＲＰ＞：緊急発進及び帰投手順（Scrumble And Recovery Produce）の略。飛行場では着陸機優先・管制官への通報先着順という原則があるが、これに縛られると軍民共用空港でスクランブル発進する際にいつまで経っても発進できないし、帰投の際も燃料切れ寸前になっていることが多く急いで着陸する必要があるため、スクランブル機最優先として予め決めておくルールのことである。日本では防衛省（防衛庁）と国土交通省の間で取り決めを行っている。スクランブル機の離着陸は国土交通省航空交通管制部の管制承認を要する計器飛行方式で行うため、パイロットがタキシング前のチェックを行いタキシング許可を飛行場管制席に要求している間に、防空指揮所からスクランブルを通達されたラプコンが航空交通管制部に管制承認を要求し、航空交通管制部が防空指揮所への飛行命令（スクランブルオーダー）という形式でラプコンへの管制承認を通達する。離陸後もいちいちラプコン出域管制席の指示に従って他の航空機を避けていく暇は無いので、出撃・帰投専用の空中回廊を設定しておき、スクランブルがかかったら回廊付近を飛行している航空機に避けてもらう。ラプコン管轄の進入管制区から出る手前で要撃管制官がラプコンの出域管制席から管制を引き継ぎ、以降は防空指揮所の指示で国籍不明機に向かう。参考：空軍、月刊JWings5,’17、5,’04

＜ＳＡＲＰ＞：トルコのアセルサン社が開発した遠隔操作兵装ステーションStabilized Advanced Remote weapon station Platform。7.62mm機銃、12.7mm機銃（250発）、40mmてき弾銃を搭載可能で、安定化装置、レーザー測距器、熱線暗視装置などを一体化している。俯仰角マイナス10度からプラス60度。重量200kg以下。アルタイ戦車に搭載される予定。参考：月刊軍事研究7,’13

＜ＳＡＲループ＞：ドイツ連邦軍の偵察衛星システム。システム開発はOHBシステム社、センサー開発はタレス社である。衛星は分解能1mのＸバンド合成開口レーダーを装備しており、画像を戦略偵察コマンドに送る。大きさ4m×3m×2m、重量720kg。フランスのエリオス２偵察衛星と情報を共有でき、ヨーロッパ衛星システムの中核をなす。2006年12月から2008年7月22日に高度500kmの準極軌道３つに衛星５基が打ち上げられた。2007年12月から限定使用されており、2010年初めまでにフル稼働する予定。参考：月刊軍事研究4,’09

＜ＳＡＳ＞：安定増強装置または合成開口ソナーを参照。

＜ＳＡＳ＞：イギリス陸軍特殊空挺任務部隊（スペシャル・エア・サービス）の略。北アフリカ戦に於いて敵後方部隊に攻撃を加えて攪乱するため1941年7月に創設された部隊で、デビッド・スターリング中佐が発案した。LRDGの情報・補給支援を基に、武装ジープを駆って攻撃任務に就いている。1950-60年代の植民地独立時代には共産ゲリラとの戦闘を行った他、現地民を対ゲリラ戦力に育成する指導も実施した。1965年にイギリスがスエズ運河より東に関与しなくなってからは、北アイルランド紛争に投入された他、オランダでの列車乗っ取り事件や在ロンドン・イラン大使館人質事件で活躍した。1982年にはフォークランド紛争に参加し、敵地深くでの偵察、陽動、軍事施設襲撃などを実施している。部隊標識や専用の制服は無いため、別の連隊のものを流用する。選抜試験は年に２回行われ、体力試験と地図判読、25kgの完全武装で64kmを20時間で踏破する試験などを４週間掛けて行う。合格者は14週間の初期訓練を受けるが、ここまでクリアするのは志願者の２割といわれる。任期は３年で、その後は原隊に復帰するか、予備役となる。参考：月刊軍事研究7,’97、兵器最先端５、月刊グランドパワー3,’02、コンバット・バイブル２

　＜ＳＡＳ（１９９６年）＞：常備部隊は第22SAS連隊で、予備として第21・第23SAS連隊があり、戦時に充足される。１個連隊は本部・本部中隊、訓練隊、戦闘中隊（兵員72名）４個、両用戦小隊、機動小隊、空輸小隊、山地小隊、対反乱中隊で構成される。参考：月刊軍事研究7,’97

＜ＳＡＳ−ＣＲＷ＞：SASのテロ対処専任部隊で、CRWは対革命戦部隊の略。市街地の建物に人質を取って立て籠もるテロリストの制圧、身柄の確保、人質の救出を主任務とする。フード付き難燃性ユニフォーム、射距離5mでの拳銃弾に耐えるGPVg防弾ベスト、SF10ガスマスク、CT100無線装置などを装着して突入する。参考：月刊軍事研究4,’99

＜ＳＡＳＲ＞：M107（狙撃銃）を参照。

＜ＳＡＳＲ＞：オーストラリア陸軍特殊航空任務連隊。特殊部隊で、C-130、S-70、DHC-4カリブーなどを使用し、揚陸作戦前の海岸に上陸したり、陸上戦や市街戦に投入されたりする。参考：月刊JWings12,’01、月刊軍事研究9,’03

＜ＳＡＳＳ＞：ガリレオ・アヴィオニカ社の赤外線捜索探知装置で、Silent Acquisition and Surveillance Systemの略。精度１ミルの安定化装置が付いた全周旋回俯仰装置上に搭載されており、毎分60回転以上（または手動操作）して航空機やミサイルが発する波長3-5ミクロン及び8-12ミクロンの赤外線を探知する。俯仰角マイナス20度からプラス45度、俯仰視野角５度、最大追尾数100目標。FREMMに搭載されているが、装備位置がタワーマスト中央前方のため、後方が死角になっている。他にカブール級に搭載予定。参考：月刊軍事研究1,’09、3,’08、12,’09

＜ＳＡＳアサルトベスト＞：SASのアサルトベスト。イギリス軍が1996年に採用したアサルトベストを改良したもので、メッシュを多用して通気性を向上させると共に軽量化した。ポーチ類は前面から側面にかけて取り付けられており、後面が空いているのでバックパックとの併用が可能。参考：歴史群像6,’08

＜ＳＡＳパトロール・ジープ＞：エアボーン・リコン・ジープを参照。

＜ＳＡＴ＞：日本警察の特殊部隊で、特殊急襲部隊の略。元は1977年のダッカ・ハイジャック事件を受けて警視庁第６機動隊内に創設された秘密部隊である。また、大阪府警の場合は大阪府警第２機動隊０（ゼロ）中隊が元である。1996年にSATという名称になり、警視庁（１個中隊／３個小隊）、大阪府警（１個中隊／２個小隊）、北海道警（１個小隊）、千葉県警（１個小隊）、神奈川県警（１個小隊）、愛知県警（１個小隊）、福岡県警（１個小隊）に編成された。国内でのテロやゲリラ事件に対処するのが主任務（立て籠もり事件などにも対処する）で、GSG9で幹部の育成を行ったとされ、SASの協力も得たようだ。後に沖縄県警も50名の部隊を編成した。参考：月刊軍事研究6,’04、8,’04、3,’07、12,’12、月刊世界の艦船4,’10

＜ＳＡＴ−２１００Ｂ＞：自衛隊の衛星データ・ユニット。シマヅプレシジョンインスツルメンツインク製。参考：月刊軍事研究8,’14

＜ＳＡＴＣＯＭ＞：アメリカ軍の衛星通信システム。折り畳み式DMC-120通信用アンテナ、PRC-74無線機、PRC-70の改良型であるデジタルメッセンジャーを組み合わせた携行可能型もあり、世界中のどことでも通信できる。参考：コンバット・バイブル２

＜ＳＡＴＣＯＭＳシステム＞：ランドローバー野外機動車両ファミリーを参照。

＜ＳＡＴＩＲシリーズ＞：西ドイツ海軍がフランス海軍と共同開発した艦載FCSで、System zur Auswertung Taktischer Informationen auf Raketenzerstorrenの略。直訳すれば戦術情報処理システムだが、実際には戦闘管制システムで、NTDSとSENITをベースにした。参考：月刊世界の艦船10,’11、6,’22

　＜ＳＡＴＩＲ　Ｚ１０３＞：初期型。103型リュッチェンス級駆逐艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船10,’11

　＜ＳＡＴＩＲ�U＞：F122型ブレーメン級フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船6,’22

　＜ＳＡＴＩＲ�V＞：F123型ブランデンブルク級フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船6,’22

＜ＳＡＴＬＩＮＫ−１６＞：S-TADIL-Jを参照。

＜ＳＡＴ／Ｍａｒｋ＞：CV9040歩兵戦闘車ファミリーを参照。

＜ＳＡＴＲ＞：AN/SPN-50(V)1航空管制レーダーを参照。

＜ＳＡＴＳ＞：戦術支援短滑走路を参照。

＜ＳＡＴＴ−３＞：自衛隊の対潜戦術訓練装置。三菱重工製。参考：月刊軍事研究2,’16

＜ＳＡＴの原則＞：アメリカ軍が考案した捕虜収容所での心得で、脱走に備えたものである。ＳはSave（備蓄）の略で、衣類、金属片、服、布、紙切れ、糸、腐敗しにくい食料を備蓄し、適度な運動と睡眠で体力と筋力を保持する。ＡはAdd to（追装）で、我慢できる食糧の一部、昆虫や植物などを脱出用備蓄に追加する。サンダル、手袋、帽子などは藁、布きれ、板きれで自作し、配給されたものは備蓄しておく。ＴはTake care of（手入れ）で、備品を手入れして長持ちさせること。布きれや糸くずで衣類の綻びを繕ったり、紙やカンバスを靴の内底にして傷みを防いだりする。健康状態の維持も含まれる。参考：米海軍サバイバルマニュアル

＜ＳＡＵ−１２２＞：ユーゴスラビア陸軍122mm自走砲。ロシアが直接支援車両として開発したものを配備した。車体のベースはMT-LBで、車体後部に全周旋回密閉砲塔を載せている。主砲はD-30野砲の車載型である。浮航能力を持つ。参考：ウォーマシン・レポートNo.26、月刊PANZER5,’03

＜Ｓａｖ１０１＞：Sav m/43シリーズ（突撃砲）を参照。

＜Ｓａｖ　ｍ／４３シリーズ＞：スウェーデン陸軍の突撃砲。38(t)戦車をライセンス生産したStrv m41の独自改造型で、1943年2月にスカニア・バビス社に試作命令（この時の主砲はボフォース製75mm榴弾砲m/02L/27）が出され、採用が決定、36両が生産された。参考：月刊PANZER6,’01、月刊丸12,’10

＜Ｓａｖ　ｍ／４３＞：砲塔を外し、戦闘室部分に車幅一杯の固定戦闘室を設け、ボフォース製27口径105mm榴弾砲Sak m/44（43発）を搭載している。密閉式戦闘室は前面装甲厚30mm、ボルト止めで、操縦室も戦闘室内右に設けた。砲口に多孔式マズルブレーキ、主砲上面に駐退機、基部に半球式の内装式防楯、防楯左脇に直接照準口、戦闘室上面左前部にペリスコープ式照準器のカバー付き照準口がある。車体前部にはトラベリング・クランプを装備する。戦闘室後部中央には無線機収容ボックスがあり、上部にアンテナ基部、後部に有線電話用ケーブル・リールが付いている。全長4.6m、全幅2.14m、全高2.29m、重量12.4トン。エンジンはスカニア・バビス603・2水冷６気筒ガソリン（160馬力）、最大速度43km、航続距離180km。乗員４名。参考：月刊PANZER6,’01、世界の軍用車両(1)

＜Ｓａｖ１０１＞：突撃砲兵車両101型。駐退機を砲の下方に移したもので、第２次大戦後に改修され、1970年まで使用された。参考：月刊PANZER6,’01

＜ＳＡＷ＞：分隊機関銃を参照。

＜ＳＡＷＳ＞：ユーロコプター社とATE社が共同開発した武装ヘリキットで、Stand Alone Weapon Systemの略。AS350やEC635を武装ヘリに改造できる。参考：月刊軍事研究8,’10

＜ＳＡ型発音装置＞：イギリス海軍の音響掃海具、通称カンゴ・ハンマー（Kango Hammer）またはハンマー・ボックス。道路掘削ドリルのカンゴを改造しており、圧搾空気でドリルを動かして鉄板を叩き、大きな音を出させる。船首から突き出した腕から水中に投入して作動させると、1600m以内の音響機雷を誘爆させることができる。第２次大戦時に開発されて掃海艇ハーウィックに試験搭載され、成績が良好だったため実用化された。参考：歴史群像12,’09、第２次大戦のイギリス軍艦

＜ＳＡ車＞：泥濘地作業車を参照。

＜ＳＢ＞：特別機動船（海自）を参照。

＜ＳＢ＞：アメリカ海軍の艦載対空レーダー。1943年に制式化された。使用波長0.75m、出力15kW、探知距離24海里。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＢ＞１＞：アメリカ陸軍JMR-TD/FLRAAにシコルスキーとボーイングが応募した複合ヘリで、SB>1はSikorsky and Boeing are greater than oneの略。別名デファイアント。シコルスキー製X-2実験高速複合ヘリ／S-97レイダーがベースで、推進は二重反転ローター（４翅×２）＋テイルブーム後端８翅プッシャー・プロペラである。メインローターは手動で折り畳みが可能。機体は複合材製で、S-97より大型化した。テイルブーム後部両側に水平安定板、水平安定板端とテイルブーム後部下面に垂直安定板を持つ。降着装置は尾輪式引き込み脚で、主脚はキャビン下面両側、尾脚はテイルブーム後部下面垂直安定板端に付いている。飛行制御はフライ・バイ・ワイヤで、アクティブ式振動制御装置も備える。エンジンはハネウェルT55ターボシャフト（4000-4800軸馬力）双発、巡航速度460km。乗員４名＋搭乗歩兵12名。2017年度に初飛行する予定だったが、パワートレーンシステムの試験装置でトラブルが発生したため、実機にも改修を施して15時間の追加試験を行うことになり延期され、2019年3月21日に初飛行した。この際、プッシャー・プロペラは使用しなかった。2020年6月9日、初めて200ノットを超えた。10月、水平速度211ノット・390km、降下飛行で232ノット・430kmを記録した。2022年、量産機にはハネウェル製HTS7500ターボシャフトエンジン（7500軸馬力）を搭載する事になった。2022年12月5日、FLRAA計画でV-280の採用が発表され、こちらは落選した。参考：月刊JWings4,’19、1,’15、11,’17、3,’19、6,’19、9,’20、4,’21、2,’23

＜ＳＢ−１シリーズ＞：ソ連空軍双発爆撃機、開発名称ANT-39。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集

＜ＳＢ−１＞：マーチン製B-10爆撃機と外見が似ているのでマーチン・ボマーという渾名が付けられ、アメリカ機のコピーという噂も出た。主翼は単葉、降着装置は半引き込み式。エンジンはM-25（750馬力）双発。防御兵装は7.62mm機銃３丁。爆弾500kgを搭載可能。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集

＜ＭＩ−１３＞：海軍採用型。長距離戦闘機として使用された。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集

＜ＳＢ−２シリーズ＞：ソ連空軍双発爆撃機Skorostoni Bomberdirovshchik-2（高速爆撃機２型）。ツポレフ設計局がANT-40の名称で1933年から開発し、初号機が1934年10月7日に初飛行、1935-41年に6664機が生産された。1936年に配備が始まった時点では非常に高性能の機体で、スペイン内乱やノモンハン事件では敵戦闘機が追いつけなかった。独ソ戦では緒戦で大損害を受け、生き残った機体は夜間爆撃を行っている。チェコスロバキアは国産化型を含め164機を配備したが、ドイツによる併合で接収され、ドイツ国防軍では練習機や標的曳航機として使用した。中国も200機前後を配備している。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、ウォーマシン・レポートNo.67、第２次大戦ソ連軍用機写真集、月刊軍事研究6,’14

　＜ＳＢ−２＞：機体は全金属製モノコック構造だが、設計に不慣れだったため、タキシング中に軋むような音がしばしば出た。主翼は高翼単葉、キャビンは密閉式、降着装置は尾輪式で油圧式半引き込み脚である。エンジンはM-100液冷直列で、ラジエーターがエンジンナセル前方に張り出しており、高速爆撃機といいつつあまり速くなかった。コクピットは装甲化し、燃料タンクには防漏装備を施している。防御武装は機首の２連装7.62mm機銃、胴体後上部・後下部の7.62mm機銃１丁ずつ。爆弾搭載量は600kgで、70kg爆弾６発と10kg爆弾４発が標準だが、250kg爆弾、100kg爆弾、25kg爆弾なども積める。後にエンジンをM-100AAUに換装し、最大速度421kmを出して名実共に高速爆撃機となった。スペイン内乱で共和党軍に供与され、カチューシャのニックネームで使用された。1937年には中国に供与され、日華事変でソ連空軍パイロットが搭乗して日本軍を爆撃している。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集、月刊航空ファン11,’17、月刊JWings6,’23

　＜ＳＢ−２Ｍ−１００Ａ＞：エンジンをM-100A（860馬力）に換装したもの。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集

　＜ＳＢ−２ｂｉｓ３＞：エンジンをM-103に換え、３翅可変ピッチプロペラを装備、ラジエーターをカウリング下方に移して抗力を減らしたもので、爆弾搭載量が増えた。後上方銃座をMV-3に換装し、風防を球形にしている。全長12.24m、全幅20.33m、全高3.48m、自重4427kg、全備重量6175kg（7880kg？）。エンジンはクリモフ製M-103液冷Ｖ型12気筒ガソリン（960馬力）双発、最大速度419km（450km？）、実用上昇限度10500m、航続距離1800km（2300km？）。防御武装は7.62mm機銃４丁。爆弾搭載量600kg（1600kg？）。乗員３名。こちらも中国に供与され、国民党軍は1946年まで使用していた。参考：月刊JWings6,'23、第２次大戦ソ連軍用機写真集、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、ウォーマシン・レポートNo.67

　＜ＳＢ−ＲＫ＞：エンジンをM-105Rに換装し、機体各部を強化、主翼下面前方にダイブブレーキを追加し、急降下爆撃を可能としたもの。1940年10月に初飛行し、後にAr-2に改称された。全長12.5m、全幅18m、全高3.56m、重量6660kg。エンジンはM-105R（1100馬力）双発、最大速度443km、航続距離1500km。自衛武装は機首の連装7.62mm機銃ShKAS、胴体後部上下の単装7.62mm機銃ShKAS。爆弾搭載量は爆弾倉600kg＋主翼下1000kgで、標準的には100kg爆弾６発または250kg爆弾２発または500kg爆弾１発を搭載する。乗員３名。性能ではPe-2に勝っていたが、政治的に負けて1940-41年に190機を生産したのみに終わった。参考：ウォーマシン・レポートNo.67、第２次大戦ソ連軍用機写真集

＜ＳＢ−２ファミリー＞

　＜ＰＳ−４０＞：民間輸送機型。アエロフロートが使用した。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集

　＜操縦練習機＞：練習機型。キャビン前方に学生用の開放式操縦席を設けている。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集

＜ＳＢ２Ａシリーズ＞：アメリカ海軍の艦上爆撃機、別名バッカニア（Buccaneer）。ブリュースター社がSBN-1の後継として1939年4月から開発した。1940年にアメリカ、イギリス、オランダから1000機以上発注されたが、直後にオランダがドイツに降伏、量産も遅れ、実戦には投入されていない。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊丸8,’95

＜ＳＢ２Ａ−１＞：機体を大型にして降着装置を翼内収納とし、自衛用に動力銃塔を搭載、エンジンも強化した。全長11.9m、全幅14.3m、全高4.7m、自重4500kg、全備重量6480kg。エンジンはライト社製R-2600-8（1700馬力）、巡航速度260km、最大速度440km、実用上昇限度7600m、航続距離2700km。自衛武装は7.62mm機銃２丁と7.62mm旋回機銃２丁。爆弾454kgを搭載可能。140機が採用された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＳＢ２Ａ−２＞：機首の固定機銃を12.7mmに換え、主翼折り畳み機構と着艦フックを装備、艦上運用可能としたもの。1943年に80機が発注された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＳＢ２Ａ−３＞：1944年に60機が発注された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＳＢ２Ａ−４＞：オランダ向けに162機が生産されていたもので、ドイツに占領されてしまったためアメリカ海兵隊夜間戦闘機隊に配備された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜Ａ−３４＞：アメリカ陸軍名称。採用はされていない。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＳＢ２Ａ海外シリーズ＞

　＜バッカニア�T＞：イギリス空軍爆撃機。750機が納入された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＳＢ２Ｃシリーズ＞：アメリカ海軍艦上急降下爆撃機、別名ヘルダイバー（Helldiver）。1938年8月にアメリカ海軍航空局が要求を出し、カーチス社が応募したもので、1939年5月15日にプロトタイプが発注され、1940年12月に試作機が完成、12月18日に初飛行した。不具合が多発したものの、国際情勢が逼迫していたのと、競争相手のXSB2A-1の性能が輪をかけて悪かったため、採用された。量産開始後、発注数が多すぎてカーチス社だけでは生産できなくなり、カナディアンカー・アンド・ファウンドリー社とフェアチャイルド・カナダ社でそれぞれSBW及びSBFとしてライセンス生産した。総生産数は各型計5106機。参考：月刊JWings4,’03、3,’09、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＳＢ２Ｃ−１＞：試作機。R-2600エンジンを搭載してペイロードや飛行性能を向上させつつ、空母のエレベーターに２機載せられるサイズに収めるという要求だったため、全長を切り詰め、胴体内に1000ポンド爆弾用爆弾倉を設けたので胴体が太短くなり、安定性と操縦性が悪かった。P-40から流用した主翼は低速性能を持たせるために長大で、胴体とのバランスが悪く、エンジンも新型だったので故障が多発した。主翼中央部に折り畳み機構があり、主翼後縁内翼部にフラップ兼上下分割式ダイブブレーキ（表面に小さい孔を多数空けている）を、前縁外翼部に脚下げに連動して展張する前縁スラットを持つ。尾輪は引き込み式。テスト飛行中の1941年2月に事故で大破してしまったため、800カ所にも及ぶ設計変更を行い、エンジンの不具合を解消し、胴体を0.31m延長、垂直尾翼面積を拡大して再び飛行を開始した。それでもトラブルが続き、武装や防弾要求が厳しくなって試験期間が延びたものの、太平洋戦争開戦で必要性に迫られ、1941年11月に採用が決定した。翌12月には再び墜落事故を起こしている。参考：月刊JWings4,’03、3,’09、1,’16、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、図解世界の軍用機史

　＜ＳＢ２Ｃ−１＞：量産型で、1942年6月30日に初飛行した。初期の数機は試作機と共に試験飛行に投入されている。尾脚を固定式とし、垂直尾翼にドーサルフィンを追加、燃料タンクをセルフ・シーリングとして容量を増やし、パイロットと射手に対する防弾装甲を追加した。急降下爆撃時に投下した爆弾が自機プロペラと接触しないよう、爆弾倉内にスイングアームを備える。自重4590kg、全備重量6785kg。エンジンはR-2600-8サイクロン14（1700馬力）、プロペラはスピナー付き３翅、最大速度452km、燃料容量320米ガロン（1211リットル）。自衛武装は主翼内の12.7mm機銃４丁と、キャノピー後部の12.7mm旋回機銃１丁。爆弾倉と両主翼下にそれぞれ1000ポンド（453.6kg）までの兵装を搭載可能。１年半近いテスト飛行で機体改修点は889箇所にものぼり、採用取り消し寸前までいったが、着艦事故を多発しながらも空母に配備されて1943年11月11日に実戦参加した。主翼と水平尾翼が近すぎて低速での操縦性が悪いため、着艦操作が難しく、軽空母や護衛空母には搭載できなかった。200機が生産され、1943年11月にCV-17バンカーヒルに搭載されてラバウル空襲を行い、初陣を飾った。後期型では旋回機銃を7.7mm２丁に変更している。参考：月刊JWings4,’03、3,’09、1,’16、8,’20

　＜ＳＢ２Ｃ−１Ａ＞：A-25Aを海兵隊が導入したもので、Ａはarmyのこと。410機が陸軍から譲られ、特に改造はされず、訓練機として使用された。参考：月刊JWings4,’03

　＜ＳＢ２Ｃ−１Ｃ＞：主翼内固定武装を20mm機関砲２門に換えたもので、Ｃはカノンの頭文字。778機が生産された。参考：月刊JWings4,’03

　＜ＸＳＢ２Ｃ−２＞：試作水上機型。双フロートを装備する。試作のみに終わった。参考：月刊JWings4,’03

　＜ＳＢ２Ｃ−３＞：エンジンをR-2600-20に、プロペラをスピナー無し４翅に換えたもの。生産途中から急降下時のバフェッティング防止のため、ダイブブレーキに孔を開けた。全長11.2m、全幅15.2m、全高4.7m、自重4720kg、全備重量6831kg（7600kg？）。翼面積39.2平方メートル。エンジンはライトR-2600-20空冷星型複列14気筒レシプロ（1900馬力）単発、最大速度473km、実用上昇限度8940m、航続距離1875km（爆弾454kg搭載）。固定武装は主翼の20mm機関砲２門と、12.7mm旋回機銃１丁（7.62mm旋回機銃２丁？）。爆弾倉に1000ポンド（453.6kg）、両翼下に最大1000ポンド（453.6kg）の爆弾を搭載できる。乗員２名。1112機が生産され、1944年以降配備された。参考：月刊JWings4,’03、1,’16、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、図解世界の軍用機史

　＜ＳＢ２Ｃ−４＞：SB2C-3の兵装搭載量増加型。主翼下面に５インチ（127mm）ロケットランチャー左右４基ずつを装備し、ハードポイントも追加して爆弾搭載量を450kg増大した。スピナーが再び付いている。全長11.176m、全幅15.14m、全高5.15m（4m？）、自重4784kg、全備重量7536kg。エンジンはライトR-2600-20空冷星型複列14気筒（1900馬力）単発、最大速度475km（高度5090m）、実用上昇限度8870m、航続距離1875km。固定武装は7.62mm機銃２丁、20mm機関砲２門。爆弾908kg（1000ポンド爆弾１発＋500ポンド爆弾２発）、127mmHVAR８発を搭載可能。乗員２名。生産数2045機。参考：月刊JWings3,’09、4,’03、8,’20

＜ＳＢ２Ｃ−４Ｅ＞：SB2C-4の右翼下面にポッド式AN/APS-4レーダーを搭載したもの。生産ライン上でランダムに改造され、生産機は不明。参考：月刊JWings4,’03

＜ＳＢ２Ｃ−５＞：最終生産型。SB2C-4の内部燃料容量を35米ガロン（132.5リットル）増加させ、スピナーを廃止し、操縦席の風防をフレームレスとしている。1945年2月から970機が生産されて輸出も行われ、フランス海軍がインドシナ紛争に投入している。参考：月刊JWings4,’03

＜ＸＳＢ２Ｃ−６＞：エンジンをライトR-2600-22（2100馬力）に換装したもの。SB2C-1Cから２機が改造されたが、終戦で採用されなかった。参考：月刊JWings4,’03

＜Ａ−２５Ａ＞：SB2C-1の陸軍型、別名シュライク。着艦フックと主翼折り畳み機構を廃止し、無線機などを陸軍仕様に変更、主輪を大型化し、尾輪をチューブタイプとした。生産途中で前縁スラットを廃止している。890機が配備されたが、兵員不足などで使い切れず訓練任務に回され、後に410機がSB2C-1Aとして海兵隊に譲られた。10機はオーストラリア空軍にレンドリースされている。全長11.2m、全幅15.2m、全高5.1m、全備重量7550kg。エンジンはライトR-2600-8（1700馬力）単発、最大速度452km、実用上昇限度7530m、航続距離1790km。武装は20mm機関砲２丁と7.7mm機銃２丁。爆弾900kgを搭載可能。乗員２名。参考：月刊JWings4,’03、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＳＢ２Ｕシリーズ＞：アメリカ海軍艦上偵察爆撃機、別名ヴィンディケイター（Vindicator）。1934年末に試作発注を受けてボート社が開発し、1936年1月4日に試作機が初飛行、テストの結果採用された。169機が生産され、主に海兵隊が使用している。ミッドウェイ海戦で重巡洋艦三隈に体当たり攻撃したのはこの機体。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、図解世界の軍用機史、月刊世界の艦船3,’21

　＜ＳＢ２Ｕ−１＞：量産型。1936年10月から生産され、1940年初めから空母で運用された。胴体後部と外翼後縁が羽布張りの単葉機である。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＢ２Ｕ−２＞：SB2U-1の装備改良型。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＢ２Ｕ−３＞：エンジンを換装して航続距離を延伸し、防弾装備と武装を強化、増槽搭載を可能としたもの。全長10.36m、全幅12.8m、全高3.12m、自重2560kg、全備重量4270kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-1535-02ツインワスプジュニア（825馬力）、最大速度391km、上昇限度7200m、航続距離1800km。武装は12.7mm機銃２丁。爆弾454kgを搭載できる。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜Ｓ．Ｂ．３＞：スタージョン艦上爆撃機ファミリー（試作艦上対潜機）を参照。

＜ＳＢ．５＞：イギリスの低速空力試験機。P.1A超音速研究機の最適な水平尾翼位置を探るために製作された試験機で、ショート社が製作した。Ｔ字尾翼タイプと、胴体尾部下方に水平尾翼を持つタイプの２種類の後部胴体を付け替えて低速飛行時の操縦安定性をテストする。ついでに主翼前縁後退角を地上で50度・60度・69度に変更できるようにし、後退翼の実験にも使えるようにした。後退角と共に主翼の支点も前後にずれて空力中心を同じ位置にする機構を持つ。機体サイズはP.1Aの８分の７で、単発にした。主翼は木製で、前後縁のみ金属製。水平尾翼は上下の位置に関わらずクリップド・デルタ形状の全遊動式水平安定板である。降着装置は前輪式固定脚。全長16.69m（Ｔ字尾翼）／16.08m（下方水平尾翼）、全幅10.72m（後退角50度）／9.3m（60度）／7.92m（69度）、自重4.173トン、総重量5.443トン。エンジンはロールスロイス社製ダーウェントMk8ターボジェット（推力1.633トン）単発。１機が製造されて1952年12月2日にＴ字尾翼・主翼後退角50度で初飛行した。1953年7月、Ｔ字尾翼・主翼後退角60度で飛行試験を開始。1954年1月、下方水平尾翼・主翼後退角60度への換装を完了し、2月に飛行試験を開始。下方に水平尾翼を付けた方が操縦安定性が良いと判定され、P.1Aに取り入れられた。1954年春、主翼前縁ドループを廃止して飛行テストを行ったところ、ウイングドロップが発生。イギリス王立航空機研究所ではフェンス、P.1A製造元のイングリッシュ・エレクトリック社ではソー・カットを薦め、後者を取り入れて問題を解決した。その後は前縁フラップや前縁ドループのテストに使用され、1958年4月から主翼後退角を69度にし、エンジンをブリストル・シドレー社製オーフュースBE.26（推力2.2トン）単発に換装、ゼロゼロ射出座席を装備する改造を実施。1960年10月18日に改造後の初飛行を行い、コンコルド（当時はまだ超音速旅客機SST）の主翼前縁渦の研究に投入された。それが終了すると帝国テストパイロット学校の低速飛行特性訓練機となり、1968年に退役した。Ｔ字尾翼の後部胴体と一緒にイギリス空軍博物館に展示されている。参考：月刊JWings9,’16

＜ＳＢ９＞：オーストラリア空軍軽攻撃機、別名ストーマー。FARシーカーの攻撃機型で、機体を大型化しており、コクピットはタンデム式で、前方に操縦士、後方に兵器システム操作士が搭乗し、コクピット後方に多翅プロペラ付きエンジンがある。総重量1.68トン。エンジンはロールスロイス社製モデル250ターボプロップ、最大速度155ノット、航続距離550海里。ペイロード0.725トン。翼下ハードポイントは２箇所で、7.62mm機銃ポッド、12.7mm機銃ポッド、70mmロケット弾ハイドラ70またはCRV7搭載ポッドを搭載できる。機首下部のターレットに20-25mm機関砲を搭載することも検討中。参考：月刊軍事研究3,’03

＜ＳＢ−１４＞：トンプソン社製のNATO標準敵味方識別装置。参考：月刊航空ファン11,’02

＜ＳＢ−２５＞：海上自衛隊特別機動船25号。2014年7月25-26日、舞鶴地方隊若狭湾展示訓練に参加。参考：月刊世界の艦船10,’14

＜ＳＢ−２９＞：B-29爆撃機ファミリーを参照。

＜ＳＢ−８１＞：イタリアの対戦車地雷。圧力作動式信管を備える。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜ＳＢ−２００＞：ロシア空軍のサブスケール訓練爆弾。フィン・アッセンブリを交換すれば低抵抗型と高抵抗型に換装可能。参考：月刊JWings5,’13

＜ＳＢ−４０８＞：ロシア海軍スリヴァ型航洋曳船。2022年4月19日0900頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦アドミラル・パンテレーエフ、改アルタイ型補給艦１隻、民間船３隻（ガスプロム社パイプ敷設船アカデミーク・チェルスキー、同社オフショア船イヴァン・シドレンコ、同社オフショア船オスタップ・シェレメタ）と共に、男女群島西80kmを北東に航行するのを、第４航空群P-1哨戒機とPG-829しらたかが確認した。その後これらは対馬海峡を北上し、日本海に向かっている。参考：月刊世界の艦船7,’22

＜ＳＢ４２７Ｍ＞：ベル427海外ファミリーを参照。

＜ＳＢ−５２１＞：ロシア海軍ゴーリン級航洋曳船。2022年10月13日0900頃、グリシャ�X型警備艦MPK-82と共に、宗谷岬160kmを西に航行するのを、第２航空群P-3C哨戒機とPG-827くまたかが確認した。その後これらは宗谷海峡を西に進んでいる。参考：月刊世界の艦船3,’23

＜ＳＢ−５２２＞：ロシア海軍ゴーリン級航洋曳船。1997年9月29日、対馬海峡を通過し、タイで10月26日まで開催された兵器展示会に向かった。1998年1月11日、西表島の南西90kmをウラジオストクに向け航行するのを第５航空群P-3Cが確認した。2012年7月8日、スラヴァ級ミサイル巡洋艦ワリャーグ、ソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦ビストルイ、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、同アドミラル・ヴィノグラードフ、グリシャ�X型警備艦ウスト・イリムスク、同メテル、同コレーツ、改アルタイ級補給艦イリム、フィニク型測量艦GS-84、モマ型測量艦アンタークティダ、ユグ型海洋観測艦ヴィーツェ・アドミラル・ヴォロンツォフと共に、宗谷岬の北東60kmを西に航行するのを、第２航空群P-3Cが確認した。2013年7月13-14日、スラヴァ級ミサイル巡洋艦ワリャーグ、ソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦ビストルイ、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、同アドミラル・ヴィノグラードフ、グリシャ�X型警備艦ウスト・イリムスク、同メテル、同ステリャーク、タランタル�U型ミサイル艇R-79、タランタル�V型ミサイル艇R-11、同R-14、同R-18、同R-19、同R-20、ソーニャ型掃海艇BT-256、同艇番号553、ロプーチャ�T型揚陸艦オスラビア、アリゲーター�W型揚陸艦ニコライ・ヴィルコフ、ドゥブナ級補給艦イルクート、フィニク型測量艦GS-397、ユグ型海洋観測艦ヴィーツェ・アドミラル・ヴォロンツォフ、オビ型病院船イルティシュ、ソルム型航洋曳船MB-99、中国海軍051C型ミサイル駆逐艦116石家荘、同115瀋陽、054A級フリゲート538煙台、同546塩城、福清型補給艦881洪澤湖と共に宗谷海峡を東に航行するのを、第２航空群P-3Cが確認した。2015年2月5日0600（1800？）頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦アドミラル・パンテレーエフ、ドゥブナ級補給艦ペチェンガと共に、上対馬北東75kmを南西に航行するのを、第１航空群P-3Cが確認した。8月16日1100頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦アドミラル・パンテレーエフ、ドゥブナ級補給艦ペチェンガと共に、下対馬南西110-170kmの東シナ海を北東に航行するのを、MSC-686うくしまと第１航空群P-3Cが確認した。その後対馬海峡を北上して日本海に入っている。2022年2月1-15日、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦アドミラル・パンテレーエフ、同マーシャル・シャポシニコフ、ステレグシュチイ級フリゲートのグレミャーシチイ、同アルダー・ツィデンジャポフ、同ソブエルシェンヌイ、同グロームキイ、グリシャ�X型警備艦メテル、同コレーツ、同MPK82、ナヌチュカ�V型ミサイル艇イネイ、キロ級潜水艦３隻、アリゲーター�W型揚陸艦ニコライ・ヴィルコフ、ロプーチャ�T型揚陸艦オスラビア、同アドミラル・ニヴェルスキー、マーシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦マーシャル・クリロフ、改アルタイ級補給艦１隻、イーゴリ・ベロウソフ級潜水艦救難艦イーゴリ・ベロウソフ、ソルム型航洋曳船MB99、同MB148、オホーツク型航洋曳船アレクサンドル・ピスクノフ、オビ級病院船イルティシュ、民間砕氷船カピタン・フレブニコフと共に、日本海とオホーツク海南部で活動するのを、DD-120しらぬいと第２航空群P-3C哨戒機が確認した。3月14日0000頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、キロ級潜水艦３隻、マーシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦マーシャル・クリロフと共に、宗谷岬南東130kmを北西に航行するのを、DD-112まきなみが確認した。その後これらは宗谷海峡を西に進んでいる。参考：月刊世界の艦船10,’12、4,’15、11,’15、3,'23、月刊丸4,’98、朝雲

＜ＳＢ８００ＲＳ＞：ドイツ国防軍の対艦爆弾、別名Kurt1/2またはPrismenbombe（プリズム爆弾）。Fw190F-8の胴体下面前後に円筒ドラム型懸吊具を装着し、その中に爆弾を収容、高速回転させてから投下し、水面をスキップさせて目標艦に突入させる。ラインメタル社で800発が製作されたが、実戦では使用されなかったようである。参考：フォッケウルフFw190A/F/Gシリーズ

＜ＳＢＡＴシリーズ＞：ブラジル軍の航空機発射型ロケット弾。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜ＳＢＡＴ−３７＞：直径37mm。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜ＳＢＡＴ−７０＞：直径70mm。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜ＳＢＡＴ−１２７＞：全長1.3m、直径127mm、翼スパン0.4m、重量48kg。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ＳＢＣシリーズ＞：アメリカ海軍複葉艦上爆撃機、別名ヘルダイバー（Helldiver）。カーチス社が開発し、太平洋戦争勃発時にも少数が前線配備されていた。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＦ１２Ｃ−１＞：1932年に発注された原型機で、この時は複座戦闘機として開発されていた。主翼は高翼単葉である。エンジンはライト社製R-1510-92ホワールウインド（625馬力）単発。1933年に初飛行した。参考：週刊エアクラフトNo.84

　＜ＸＳ４Ｃ−１＞：1933年末に索敵機に変更されたのに伴い、XF12C-1から改称された。参考：週刊エアクラフトNo.84

　＜ＸＳＢＣ−１＞：1934年1月に索敵爆撃機に変更されたのに伴い、XS4C-1から改称された。エンジンをライト社製R-1820に換装している。1934年の急降下テストで主翼が壊れて大破した。参考：週刊エアクラフトNo.84、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＳＢＣ−２＞：XSBC-1に代わる原型機。急降下爆撃向きに胴体形状を改良し、主翼を複葉にした。エンジンはライト社製R-1510-12ホワールウインド12（700馬力）。参考：週刊エアクラフトNo.84、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＳＢＣ−３＞：エンジンをプラット＆ホイットニー社製R-1535-82ツインワスプジュニア（700馬力。825馬力？）に換えたもの。1936年3月に初飛行し、採用された。参考：週刊エアクラフトNo.84、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＢＣ−３＞：XSBC-3の量産型で、1936年8月29日に発注され、83機が生産されて1937年7月7日から配備された。参考：週刊エアクラフトNo.84、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＸＳＢＣ−４＞：SBC-3後期生産型の１機にライト社製R-1820-22エンジンを装備したもの。参考：週刊エアクラフトNo.84

　＜ＳＢＣ−４＞：XSBC-4の量産型。174機が生産され、1939年3月からアメリカ海軍に納入された。うち50機は第２次大戦勃発を受けてフランスに送られたが、黄作戦でフランスが降伏してしまい、５機だけイギリスが回収してクリーブランドと名付け、訓練に使用した。アメリカ海軍で足りなくなった50機は、フランス向け追加生産分90機のうちから割り当てたが、これにはセルフシーリング式燃料タンクを搭載している。全長8.57m、全幅10.36m、全高3.17m、自重2065kg、全備重量3211kg。エンジンはライト社製R-1820-34サイクロン９（900馬力。950馬力？）単発、巡航速度282km、最大速度381km、実用上昇限度7320m（8300m？）、航続距離950km／652km（227kg爆弾搭載時）。自衛武装は7.62mm前方固定機銃１丁、7.62mm旋回機銃１丁。227kg爆弾（454kg爆弾？）１発を搭載できる。太平洋戦争開戦時、CV-8ホーネットに２個飛行隊が配備されており、海兵隊も１個飛行隊で使用していた。参考：週刊エアクラフトNo.84、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＳＢＣＴ＞：ストライカー旅団戦闘団を参照。

＜ＳＢＤシリーズ＞：アメリカ海軍艦上爆撃機、別名ドーントレス（Dauntless、恐れ知らず）。BT-1の改良型で、当初はXBT-2という名称だったが、1938年にノースロップ社がダグラス社に吸収されたため、ダグラス社製の索敵爆撃機ということでSBDになった。1944年7月までに5936機が生産された。アメリカ軍では1944年半ばまで使用されてSB2Cに後を譲っている。陸軍型はニューギニアに投入されたが、大損害を出したため、1942年には大部分を訓練用とした。ニュージーランド、フランス、メキシコに輸出されたものは第２次大戦後も使用されている。参考：月刊JWings1,’03、6,’08、7,’19、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊世界の艦船10,22

　＜ＸＢＴ−２＞：試作型。ノースロップが設計し、BT-1を改造して1938年4月25日に初飛行した。参考：月刊JWings6,’08、月刊世界の艦船3,'21

＜ＸＳＢＤ−１＞：ノースロップの吸収合併に伴い、XBT-1を改称したもの。主脚の引き込み方式をフェアリング内半引き込みから主翼内完全引き込みに改良し、翼端に固定スラットを追加、風防形状を変更した。1938年8月から試験され、カウリングの成形、エアブレーキ使用時のバフェッティングを防ぐための水平尾翼と昇降舵の改良、ドーサルフィン追加などの改修を受けて採用された。参考：月刊JWings1,’03、6,’08、10,’16

　＜ＳＢＤ−１＞：最初の量産型。1939年4月8日に制式採用され、1940年5月1日に初飛行、9月6日から納入され、57機が生産された。全金属製で、コクピット前後に防弾板を配置している。主翼は低翼配置で、幅を狭くして折り畳み機構を省き、翼弦長を大きく取った。三本桁構造で、中央翼と外翼からなり、外翼に上反角が付く。中央翼下面後縁は多孔式ダイブブレーキになっている。外翼後縁内側のフラップはダイブブレーキ兼用の上下分割多孔式で、フラップとして使う時は上下一体で下がり、ダイブブレーキとして使う時は上下に開く。外翼後縁外側はエルロンである。引き起こし時の失速を防ぐため、外翼前縁寄りに固定スロットが３つ用意されている。燃料タンクと潤滑油タンクはセルフ・シーリング式。主脚は完全引き込み式で、収容部後方の主桁にカタパルトフックを持つ。尾輪は固定式で、直前に着艦フックがある。エンジンはR-1820-32（1000馬力）単発、プロペラはハミルトン・スタンダード製３翅定速。固定武装は機首の12.7mm機銃２丁と、キャノピー後部の7.7mm旋回機銃１丁。胴体下面にスイングアーム付きの爆弾架があり、1000ポンド爆弾１発を搭載でき、急降下爆撃の際にはスイングアームで爆弾をプロペラ回転圏外から投下する。主翼下に100ポンド爆弾を１発ずつ搭載可能。乗員２名（操縦士、無線手兼銃手。タンデム複座）。殆どが海兵隊に装備された。参考：月刊JWings10,’16、1,’03、7,’19

　＜ＳＢＤ−２＞：SBD-1の搭載燃料増加型。燃料搭載量を210米ガロン（795リットル）から320米ガロン（1211リットル）に増やし、機首の12.7mm機銃を１丁に減らした。1940年12月8日から1941年5月に87機が生産され、CV-6エンタープライズやCV-2レキシントンに配備された。参考：月刊JWings1,’03

　＜ＳＢＤ−３＞：SBD-2のエンジンをR-1820-52に換装し、防漏タンクと防弾装甲を追加したもの。機首の機銃を12.7mm機銃２丁に戻し、不時着水用の緊急展張フローティングシステムを廃止した。後期型では旋回機銃をベルト給弾式7.7mm機銃２丁に換装し、一部の機体にASBレーダーを搭載している。全長9.79m、全幅12.66m、全高4.14m、自重2878kg、全備重量4717kg（4245kg？3789kg？）。エンジンはR-1820-52空冷星型複列９気筒（1000馬力）単発、最大速度402km、実用上昇限度8260m、航続距離2165km。武装は7.62mm機銃２丁、12.7mm機銃２丁。爆弾454kgを搭載できる。乗員２名。1941年3月18日から引き渡された。参考：月刊JWings1,’03、6,’08、7,’19

　＜ＳＢＤ−３Ａ＞：A-24を参照。

　＜ＳＢＤ−４＞：SBD-3のバッテリーを12Vから24Vに強化し、プロペラをハミルトン・スタンダード油圧定速式に換装、スピナーを外したもの。1942年10月18日から780機が引き渡された。参考：月刊JWings1,’03

　＜ＳＢＤ−４Ａ＞：A-24Aを参照。

　＜ＳＢＤ−５＞：SBD-4のエンジンをR-1820-60に換え、気化器用エアインテイクをカウリング上部から内部に移設、ガンサイトをレフレクターサイトに変更し、カウルフラップを１枚にしたもの。兵装搭載量も増加し、機体下部に1600ポンド（725.7kg）まで、主翼パイロンに片側325ポンド（174.7kg）まで搭載できるようになった。全長10.09m、全幅12.66m、全高4.14m、自重2960kg、全備重量4850kg（4245kg？）。エンジンはライトR-1820-60空冷星型９気筒レシプロ（1200馬力）単発、最大速度406km、実用上昇限度7960m、航続距離1794km。自衛武装は12.7mm機銃２丁、7.62mm旋回機銃２丁。爆弾1020kgを搭載できる。乗員２名。1943年2月21日から2964機が生産され、後に多くがASBレーダーを搭載した。参考：月刊JWings1,’03、10,’16、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、図解世界の軍用機史

　＜ＳＢＤ−５Ａ＞：A-24Bを参照。

　＜ＸＳＢＤ−６＞：試作改良型。後継機となるSB2Cヘルダイバーの開発が遅れたので、間を埋めるために大幅な改修を行った。エンジンをR-1820-66（1350馬力）に換え、防漏タンクを全てゴム製にして燃料搭載量を増やしている。1944年2月8日に引き渡されてテストを受けた。参考：月刊JWings1,’03

　＜ＳＢＤ−６＞：XSBD-6生産型で、多くの機体がASBレーダーを追加している。最初1450機が発注されたが、1944年3-7月に450機のみ引き渡された。参考：月刊JWings1,’03

　＜Ａ−２４＞：アメリカ陸軍急降下爆撃機、別名バンシー。Ju87の成功に刺激を受けて導入を決め、生産工場が海軍直轄だったので海軍呼称SBD-3Aで発注した。SBD-3のアレスティングフックを除去し、尾輪をゴム製ソリッドタイヤから空気タイヤに変更、各種装備を陸軍規格に改めている。1941年6月17日から引き渡され、168機が生産された。全長10m、全幅12.6m、全高3.9m、自重2840kg、全備重量4170kg。エンジンはライトR-1820-2（1000馬力）単発、最大速度402km、実用上昇限度7920m、航続距離2090km。自衛武装は12.7mm機銃２丁と7.7mm機銃２丁。爆弾540kgを搭載可能。乗員２名。参考：月刊JWings1,’03、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜Ａ−２４Ａ＞：陸軍型で、海軍呼称SBD-4A。SBD-4にA-24と同じ改修を加えたものである。1942年10月から1943年3月に170機が引き渡された。参考：月刊JWings1,’03

　＜Ａ−２４Ｂ＞：陸軍型。SBD-5にA-24と同様の改修を加えたものである。最初にSBD-5Aとして発注された60機は海兵隊に渡され、1942年11月12日に陸軍管轄の工場にA-24Bとして1200機を発注し、こちらが陸軍に配備された。ただし途中で585機がキャンセルされたので、実際の生産数は615機である。参考：月刊JWings1,’03

＜ＳＢＤファミリー＞

　＜ＲＡ−２４Ａ＞：無線操縦ドローン実験機。A-24Aから１機が改造された。参考：月刊JWings1,’03

　＜ＳＢＤ−１Ｐ＞：SBD-1改造の写真偵察機型。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＢＤ−２Ｐ＞：SBD-2改造の写真偵察機型。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＢＤ−３Ｐ＞：SBD-3改造の写真偵察機型。43機が生産された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＳＢＤ海外シリーズ＞

　＜ドーントレスＤＢ　Ｍｋ．�T＞：イギリス軍がテストしたSBD-5。1943年に９機が送られ、海軍で４機、空軍で５機がテストされたが、既に時代遅れで採用されなかった。参考：月刊JWings1,’03

＜ＳＢＦ＞：SB2Cシリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜ＳＢＨＴＫ＞：ロッキード・マーチン社が開発中の弾道ミサイル防衛用大気圏内迎撃ミサイルで、Sea Based Hit-To-Killの略。パトリオットPAC3MSEをベースとしており、SM-2ブロック�WＡに換わる海上でのターミナル・フェーズ迎撃用ミサイルとしての採用を目指している。参考：月刊軍事研究7,’07、11,’07

＜ＳＢＩ−１６＞：N007（レーダー）を参照。

＜ＳＢＩＲＳ＞：アメリカ軍早期警戒衛星で、宇宙配備赤外線システム（Space Based Infrared System）の略。冷戦終結後、大量破壊兵器を弾頭にした射程の短い弾道ミサイルを配備する第三国やテロリストグループを監視するために開発した弾道ミサイル防衛システムである。DSP衛星の後継で、人工衛星によりミサイル警戒情報を発し、宇宙配備赤外線センサーによりミッドフェーズまで追跡し、ミサイル特性を各種衛星で把握、被害状況を予測し提供する。赤外線センサーの探知能力が高く、墜落航空機の炎上場所も見つけられるらしい。2014年7月にウクライナでブーク地対空ミサイルにより撃墜されたマレーシア航空機関連の赤外線情報も探知したとされる。ミッション・コントロール・ステーション１ヵ所、静止軌道衛星４基、長楕円軌道衛星２基で構成される。2016年12月に稼動した。参考：日米イージス艦とミサイル防衛、月刊軍事研究12,’98、9,’05、6,’09、11,’13、朝雲

　＜ＳＢＩＲＳ−ＧＥＯ＞：SBIRS・HIGHの静止軌道衛星型で、GEOはGeosynchronousの略。短波長赤外線センサー、中波長赤外線センサー、地表温度探査用赤外線センサーSee-to-Groundを組み合わせたSCANセンサーとSTEP&SHAREセンサーからなり、SCANセンサーで衛星側を向いている地球全体を走査して弾道ミサイルらしい赤外線スポットを見つけ出し、高解像度のSTEP&SHAREセンサーを使用して解析する。DSP衛星より検知能力が向上しており、発射地点の特定精度は５倍以上、着弾予想地点の特定精度は10倍以上になったらしい。2011年5月4日に初号機SBIRS GEO-1が打ち上げられ、静止軌道に投入された。2013年3月にGEO-2が打ち上げられた。2017年1月20日に赤外線センサーの探知能力を強化したGEO-3の打ち上げに成功した。2018年1月19日、GEO-4が打ち上げられた。5-6号機は新型バスのLM2100を使って2020-21年に打ち上げ予定。参考：月刊軍事研究9,’17、11,’17、7,’18、月刊航空ファン7,’11、5,’16、4,’17

　＜ＳＢＩＲＳ−ＨＥＯ＞：SBIRS・HIGHの長楕円軌道型で、SBIRS-GEOで監視しにくい高緯度をカバーする。単独の衛星ではなく、アメリカ政府の他の長楕円軌道衛星の一部として搭載されており、国家偵察局NROのSIGINT衛星の一部を構成しているという説もある。センサーはSBIRS-GEOのSCANセンサーと同様のものを積んでおり、データを100Mbpsで地上に送る。初号機HEO-1は2008年11月から運用中。３号機HEO-3は2014年に打ち上げられ、2015年5月に軌道に乗った。４号機HEO-4は2015年に打ち上げられた。参考：月刊軍事研究9,’17、11,’17、月刊航空ファン5,’16

＜ＳＢＩＲＳ・ＨＩＧＨ＞：戦略・戦域弾道ミサイルの発射や飛翔などに関する全地球レベルでの戦域データを提供する。静止軌道型SBIRS-GEO、長楕円軌道型SBIRS-HEO、地上局などにより運用される。コブラブラス・マルチスペクトラムセンサーとコブラブラス地上システムにより、DSPを上回る観測能力と情報伝達能力を持つ予定。全長1.8m、本体幅5.1m、高さ2.1m、重量2.85トン。発電力2435W。参考：月刊軍事研究12,’98、9,’05、4,’07、6,’09、日米イージス艦とミサイル防衛、月刊航空ファン5,’16

＜ＳＢＩＲＳ・ＬＯＷ＞：広視野の捕捉センサー（短波赤外線SWIRセンサー）と狭視野の追尾センサーを搭載し、発射から大気圏再突入までのミサイルを監視、迎撃ミサイルに必要データを送る。具体的には、発射直後に波長1-3ミクロンの短波赤外線で弾道ミサイルを捉え、波長3-8ミクロンの中波赤外線によりブースト段階の高温ミサイルを追跡、波長8-13ミクロンの長波赤外線でミッドコース段階及び放出後の小型弾頭を追尾する。周回軌道が低いのでICBMの弾頭を横や下から観測でき、超低温の宇宙空間がバックになるので目標からの赤外線を探知しやすい。同時目標追尾能力は100以上とされ、詳細なデータを2.1Gbpsで地上に送付、真弾頭と囮・デブリを判別する。静止できない1350km・傾斜角58度の低軌道を周期２時間で周回しているため、データを他の衛星に送って監視を切らさないようにする必要があり、全地球の24時間監視には最低でも12基を要し、運用は20基以上で行う。重量１トン。2001年には開発担当がアメリカ空軍からミサイル開発局に移り、2002年に宇宙追跡監視システムSTSS（Space Tracking and Surveillance System）に名前が変わった。合計24基を配置する予定で、2007年にテストベッドの２基を打ち上げる筈だったが、最初の実証機STSS-D（Demonstrater）は2009年9月に打ち上げられた。2013年2月12日、FTM-20試験に参加し、CG-70レイク・エリーに情報を送ってランチ・オン・リモートで弾道ミサイルを迎撃させることに成功した。しかしその後は動きが無く、開発が止まった状態になっている。参考：日米イージス艦とミサイル防衛、月刊軍事研究9,’17、11,’13、9,’05、12,’98、4,’07、6,’09、2,’11

＜ＳＢＩネット＞：アメリカ国土安全保障省が2006年にボーイングに発注した国境警備監視ネットワークで、ソース・ボーダー・イニシエイト・ネットの略。合衆国南北9660kmにわたる国境線に1800基の監視タワー（レーザーと赤外線カメラ搭載）を建設する他、衛星や無人機なども活用する。参考：月刊軍事研究6,’07

＜ＳＢＬＲＤ＞：アメリカ軍の対弾道ミサイル用高出力レーザー衛星で、Space Based Laser Readiness Demonstrater（宇宙配備レーザー実証機）の略。全長20.12m、直径4.57m、重量17.5トンの衛星に直径4mの反射鏡を搭載し、メガワット級レーザーを弾道ミサイルに照射して撃墜する。大気圏内迎撃兵器の開発に注力しているため、開発ペースは遅い。参考：月刊軍事研究2,’08

＜ＳＢＭＳ＞：NTWD（弾道ミサイル防衛）を参照。

＜ＳＢ−ＭＶ１＞：イタリアの対戦車地雷。磁気及び振動感応式信管を持つ。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜ＳＢＮ−１＞：アメリカ海軍艦上爆撃機。ブリュースター社がCV-6エンタープライズ及びCV-5ヨークタウン用に開発した。1936年4月15日に原型機XSBA-1が初飛行し、その後エンジンを換装するなどして世界最速艦爆というふれこみで採用されたが、ブリュースター社では量産が間に合わないため、SBN-1に名称変更されて海軍航空機工廠で生産された。全長8.43m、全幅11.9m、全高2.64m、全備重量3100kg。エンジンはライト社製XR-1820-22（950馬力）、最大速度420km、実用上昇限度8600m、航続距離1630km。自衛武装は7.62mm機銃１丁、12.7mm機銃１丁。爆弾227kgを搭載可能。乗員２名。完成時には既に時代遅れで、1940-42年に30機のみ生産されて訓練に使用された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊丸8,’95

＜ＳＢＲＦ＞：安全保障会議（ロシア）を参照。

＜ｓＢｒＫ（Ｅ）＞：ブルノ・シリーズ（列車砲）を参照。

＜ＳＢＳ＞：SDBシリーズ（誘導爆弾）を参照。

＜ＳＢＳ＞：アメリカ海軍の特殊部隊。小型高速舟艇を使用し、海岸や河川での偵察、上陸作戦支援、敵部隊侵入阻止などを主任務とする。参考：兵器最先端５

＜ＳＢＳ＞：イギリス海兵隊の特殊部隊で、特別舟艇攻撃隊（Special Boat Squadron / Service）の略。参考：兵器最先端５、月刊世界の艦船12,’18

＜ＳＢＳ−４０＞：自衛隊の発動発電機用鉛蓄電池。カイト製。参考：月刊軍事研究12,’15

＜ＳＢＳ１５５／５２＞：スペイン陸軍52口径155mm榴弾砲。サンタバルバラ社製で、155mm榴弾砲M114の後継である。参考：月刊PANZER9,’12

＜ＳＢＳＳシリーズ＞：アメリカ空軍宇宙コマンドの宇宙配備監視衛星で、Space Based Surveillance Systemの略。低軌道を周回しつつ衛星やデブリなど宇宙空間にある物体を電子光学センサーで監視するのが主任務で、地上から監視する時に問題となる大気の状態や天候などの影響を受けない。参考：月刊軍事研究3,’13、10,’14

　＜ＳＢＳＳブロック１０＞：重量1031kg。2010年9月25日に初号機がミノタウロス４ロケットで打ち上げられ、高度630kmの太陽同期軌道に投入されたが、電子機器の作動に問題があり、２年越しの修理の後、2012年8月20日に漸く初度作戦能力を獲得した。参考：月刊軍事研究3,’13、10,’14

＜ＳＢＴ＞：SM-2ERブロック�W（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＢＵ＞：特別警備隊（海上自衛隊）を参照。

＜ＳＢＵ−３８＞：AASM（空対地ミサイル）を参照。

＜ＳＢＵ−５４＞：AASM（空対地ミサイル）を参照。

＜ＳＢＵ−６４＞：AASM（空対地ミサイル）を参照。

＜ＳＢＷ＞：SB2Cシリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜ＳＢＸＲ＞：海上配備Ｘバンド・レーダーを参照。

＜ＳＢ器＞：日本陸軍の試作湿地突破用特殊運搬車。対ソ連用で、沿海州で主攻方面とされた地域（特に黒竜江と松花江沿岸）が大湿地帯であり、ここを突破して重火器や物資を輸送できる車両として三菱重工が開発した。当初陸軍ではカタパルト付きの小型舟艇を試作したが、泥濘では復元力が働かずにそのまま沈んでしまうため、車両型にしたものである。接地圧を減らすための幅広の鉄履帯を持ち、腹がつかえないように車体底面にはゴム履帯を装備、水上航行用のスクリューも搭載した。全長10m、重量10トン。機関出力100馬力。歩兵１個分隊を載せられる。昭和8年に完成して試験が行われたが、泥沼では車体の左右バランスが崩れ、履帯も泥にめりこんで動けなくなってしまい、FB器が開発されることになった。参考：工兵入門、歴史群像6,’01

＜ＳＢ艇＞：機動艇を参照。

＜ＳＣ＞：60式化学防護車を参照。

＜ＳＣ水上機シリーズ＞：アメリカ海軍の水上偵察機。SOCやOS2Uの後継で、アメリカ海軍が二式水上戦闘機に刺激されたらしく、1942年6月の要求提案には水上偵察機に加えて水上戦闘機の能力も掲げられており、それに基づいてカーチス社が開発した。参考：月刊航空ファン10,’16、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＣ−１＞：最初の量産型。基本は陸上機で、水上用フロートはコンバージョンキットとなっている。全長11.1m、全幅12.5m、全高3.9m、自重2870kg、全備重量4100kg。エンジンはライト社製R-1820-62（1350馬力）、巡航速度210km、最大速度505km、上昇限度11400m、航続距離1000km。固定武装は12.7mm機銃２丁。爆弾300kgを搭載できる。1944年2月に原型機が初飛行した。当初500機が発注され、更に450機の追加発注を受け、1944年10月から生産に入ったが、太平洋戦争終結により566機で終了した。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊航空ファン10,’16

　＜ＳＣ−２＞：SC-1の改良型。10機が生産された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＳＣ爆弾シリーズ＞：ドイツ国防軍の爆弾で、SCは通常爆弾のこと。弾体尾部に黄色いラインが引かれている。参考：月刊丸8,’87、世界の傑作機No.157

　＜ＳＣ５０＞：50kg爆弾。参考：月刊丸8,’87

　＜ＳＣ２５０＞：250kg爆弾。参考：月刊丸8,’87

　＜ＳＣ５００＞：500kg爆弾。参考：月刊丸8,’87

　＜ＳＣ１０００＞：1000kg爆弾。参考：月刊丸8,’87

＜ＳＣレーダー＞：アメリカ海軍の艦載対空レーダー。XAR試作レーダーを基に開発されており、近距離なら艦船も探知できる。アンテナは縦2.3m・横2.6m。使用波長1.5m、周波数Ｐバンド／VHF、送信出力100kW、探知距離25-30海里（航空機）／19km（戦艦）。モニターはＡスコープ式。1941年末から搭載された。CV-8ホーネットに積んだものは調子がイマイチで、CXAMに換装されている。海自ありあけ型も装備した。参考：月刊軍事研究5,’04、第２次大戦のアメリカ軍艦、歴史群像12,’09、月刊世界の艦船11,'17増刊、10,’22

＜ＳＣ−１＞：アメリカ海軍の対空兼対水上監視レーダー。探知距離25-30海里。参考：歴史群像8,’02

＜ＳＣ．１＞：ショート社が開発したリフトエンジン式VTOL試験機。ロールスロイス社製VTOL実験リグTMRの成功を受け、実際の機体に搭載してテストするもので、イギリス供給省がER.143Tで要求を出し、アブロ社、パーシバル社、フェアリー社に勝って採用された。無尾翼デルタ機で、主翼は前縁後退角54度、後縁にエルロンとエレベーターを持つ。コクピット直後にRB108ターボジェット（推力9.47kN）４基をリフト用として垂直に、胴体最後部にRB108ターボジェット１基を推進用として30度上向きに搭載している。リフトエンジンは前後35度まで傾斜を変更することが可能。垂直着陸でリフトエンジンを始動させる際は、機体上面エアインテイクからの空気の他に、水平飛行用エンジンからの抽気を使用することもできる。胴体前後と主翼端にリフトエンジンから抽出した圧縮空気を噴射する反動制御装置（RCS）を持ち、胴体前後のものは左右に旋回してヨー制御にも使う。燃料タンクは主翼内にあり、胴体タンクは無い。降着装置は前輪式固定脚。風防とキャノピーは胴体最前部の上３分の２くらいを占め、視界は良好。フォーランド社製射出座席を装備する。操縦システムは３軸安定増強装置付きで、人力系統に加えて三重の電子系統を持ち（人力系統が優先）、舵面の作動は電動モーター式。全長7.7m、全幅7.16m、全高3.25m、自重2.84トン、最大離陸重量3.493トン（VTOL）／3.65トン（通常滑走）。翼面積19.65平方メートル。燃料搭載量1000リットル、航続距離41km。1956年11月に初号機がリフトエンジン無しで完成、1957年4月2日に初飛行した。後に射出座席をマーチン・ベイカー社製Mk.V4に換装し、方向安定性不足が判明したため垂直尾翼前縁にドーサルフィンを追加している。1958年5月26日に２号機が初の垂直離陸を実施、1960年4月6日に水平飛行への遷移に成功した。1960年夏には初号機もリフトエンジンを積み終わり、テストに加わっている。1963年10月2日、２号機の安定増強装置が飛行中に全基同時に故障してしまい、高度10mから墜落、パイロットが死亡した。機体は修理を受けてテストに復帰している。1971年まで飛行試験に使用されて退役した。初号機はロンドン科学博物館、２号機はアルスター交通博物館に展示されている。参考：JWings5,’16、月刊軍事研究7,’11、世界の傑作機No.162

＜ＳＣ−１＞：ソ連軍の核爆雷。威力10キロトン。参考：月刊世界の艦船11,’22

＜ＳＣ−２＞：アメリカ海軍の艦船用対水上・対空レーダー。1943年に制式化された。SC-1の改良型で、アンテナを大型化しており、アンテナ上部にIFFを持つ。使用波長50cm、周波数帯VHF、出力20kW、探知距離40海里（戦闘機、高度10000フィート・3048m）／80海里（爆撃機、高度10000フィート・3048m）。終戦までに400基以上が生産された。CV-6エンタープライズやエセックス級空母などに搭載され、海上自衛隊あさかぜ型も積んでいる。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、丸スペシャルNo.78、月刊世界の艦船6,’12、10,’22

＜ＳＣ−７−３Ｍシリーズ＞

＜ＳＣ−７−３Ｍ＞：別名スカイバン。双発プロペラ機で、全長の割に背が高く、主翼は高翼配置、垂直尾翼は双尾翼で水平尾翼両端に付く。オーストリア陸軍航空隊で使用されている。参考：月刊エアワールド10,’03

＜ＳＣ−７−３Ｍ−１００＞：UAE空軍が１機を導入した。参考：月刊JWings11,’07

＜ＳＣ１９＞：中国軍の低軌道衛星破壊用対衛星ミサイル。東風21Cの改造型とされ、10輪TELに搭載される。全長10.7m、重量14.7トン。ペイロード２トン、迎撃体重量0.6トン。推進は２段式固体燃料ロケット、迎撃可能高度1500km。終末誘導は赤外線画像式。弾道ミサイル迎撃実験と称する衛星迎撃実験を2013年1月27日に実施している。参考：月刊軍事研究8,’17、10,’14

＜ＳＣ２１＞：アメリカ海軍の21世紀水上戦闘艦（Surface Combatant for the 21st century）計画。タイコンデロガ級の後継となる次期巡洋艦CG21と、スプルーアンス級駆逐艦及びオリヴァー・ハザード・ペリー級フリゲートの後継となる次期駆逐艦DD21の開発計画で、1990年代末から検討が始まった。旧式化が進む駆逐艦・フリゲートの方を早期に代替する必要があり、DD21を先に開発、これをベースにCG21を完成させる予定としている。DD21はアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦より廉価に収める予定だったが、予算オーバーが激しくなって2001年11月に再検討され艦種計画名称を変更、次期駆逐艦DD(X)をメインに開発し、これらの技術を次期巡洋艦CG(X)と沿海戦闘艦LCSに流用することになった。LCSは量産に移ったが、DD(X)ズムウォルト級は３隻の建造に止まり、CG(X)は開発中止になっている。参考：月刊軍事研究8,’12、月刊世界の艦船8,’16

＜ＳＣ−５４Ｄ＞：C-54ファミリー（捜索救難機）を参照。

＜ＳＣ７０＞：AR70シリーズ（突撃銃）を参照。

＜ＳＣ−９５Ｂ＞：EMB-110ファミリー（捜索救難機）を参照。

＜ＳＣ−１０５Ａ＞：C-295輸送機・海外ファミリーを参照。

＜ＳＣ−１２７＞：イギリスのスチール・コア・デザイン社が開発した12.7mmブルパップ式対物狙撃銃、別名サンダーボルト。全長1.5m、銃身長0.76m、重量16kg。有効射程2200m。参考：月刊軍事研究12,’13

＜ＳＣ−１３０Ｂ＞：HC-130B（捜索救難機）を参照。

＜ＳＣ−１３０Ｅ＞：C-130海外ファミリー（捜索救難機）を参照。

＜ＳＣ−４９７級＞：アメリカ海軍木造駆潜艇。SC-449/-450/-453の試作艇３隻をベースに開発され、330隻強が建造された。全長33.8m、幅5.2m、吃水1.8m、基準排水量95トン。主機はディーゼル、出力2400馬力、２軸推進、速力20ノット。兵装は76mm単装砲または40mm機関砲１門、爆雷兵装。乗員28名。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＣ−４９７級・海外シリーズ＞

＜ＳＣ−４９７級（フランス海軍）＞：フランス海軍木造駆潜艇。全長33.7m、幅5.7m、吃水2m、基準排水量110トン。主機はディーゼル、出力1000馬力、速力15ノット。兵装は40mm単装機関砲１門、20mm単装機関砲３門、爆雷投射機２基。1943-44年にアメリカから50隻が引き渡された。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜ＳＣ−６５７＞：アメリカ海軍駆潜艇。1943年8月19日、U134潜水艦に撃墜されたZNP-K型飛行船の乗員を救助した。参考：ナチスＵボート

＜ＳＣ−６９９＞：アメリカ海軍駆潜艇。昭和19年5月27日、西部ニューギニアで空襲を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＣ−１３２６＞：アメリカ海軍駆潜艇。昭和19年7月21日、グアム島付近で沿岸砲の射撃を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＣ−１４６６級＞：アメリカ海軍木造駆潜艇。SC-497級とほぼ同じ艇をカナダで建造したものである。８隻が就役した。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＣＡＦ＞：FCAS（戦闘機システム）を参照。

＜ＳＣＡＬＰ＞：スカルプ（誘導爆弾）を参照。

＜ＳＣＡＬＰ−ＥＧ＞：スカルプEG（誘導爆弾）を参照。

＜ＳＣＡＬＰＥＬ＞：ロッキード・マーチン社の市街地近接支援用レーザー誘導爆弾で、Small Contained-Area Laser Precision Energetic Load（被害限局型レーザー精密誘導弾）の略。ペイブウェイ�U用強化型レーザー誘導訓練弾（ELGTR）の弾着表示用発煙剤の代わりに炸薬を詰めたもので、ペイブウェイ�Uを運用できる航空機なら搭載可能。元々弾体が細く、収容できる炸薬が少ないので、被害を限局することができる。全長1.91m、弾体直径0.101m、全備重量45.4kg。CEP2m未満。2010年にアメリカ海軍がテストしたが、まだ採用には至っていない。参考：月刊軍事研究10,'15、6,’11、月刊航空ファン5,’13

＜ＳＣＡＲ＞：Strike Coordinating Armed Reconnaissance（攻撃調整用武装偵察）の略。

＜ＳＣＡＲシリーズ＞：アメリカ特殊作戦コマンドが採用予定のアサルトライフルで、SOCOM戦闘突撃銃（Special Operations Forces Combat Assault Rifle）の略。メーカーはFNハースタル社である。銃身は357mmの標準型、255mmのカービン型、459-510mmの狙撃型が用意される。2005年末から製造し、2007年1月から配備する予定。参考：月刊軍事研究5,’05

　＜ＳＣＡＲ−Ｈ＞：.30口径の重突撃銃版（SCAR-Heavy）で、制式名称MK17。全長965mm、重量3.51kg。使用弾は7.62mm×51NATO弾、有効射程500m、発射速度毎分625発。装弾数20発。M14及びM11の後継となる。参考：月刊軍事研究3,’13、11,’06、5,’05

　＜ＳＣＡＲ−Ｌ＞：.22口径の軽突撃銃版。アッパー・レシーバー上部とハンドガードにピカティニー・レールを装着している。肩当ては長さ、チークパッドは高さの調節が可能。照門は折り畳み式。重量3.28kg。使用弾は5.56mm×45弾、装弾数30発。銃身下部にてき弾発射機を装備できる。M4A1及びMK12の後継となる。89式小銃後継候補に挙げられたが、20式小銃に敗れて採用されなかった。参考：朝雲、月刊軍事研究11,’06、5,’05

　＜ＳＣＡＲプレシジョン＞：狙撃銃版。ハンドガード四方にレールマウントを持つ。使用弾は7.62mm×51NATO弾。DSEi2013に展示された。参考：月刊軍事研究12,’13

＜Ｓ．Ｃ．Ａ．Ｒ−ＰＯＤシリーズ＞：オーストリアのエアボーン・テクノロジー社が開発した航空機用偵察ポッド。軽量なので航空機にもヘリにも積め、無線式コントローラーで管制するので母機に改造が要らない。どこかの国に採用されてPC-9に搭載されているらしい。参考：月刊軍事研究10,’16

　＜Ｓ．Ｃ．Ａ．Ｒ−ＰＯＤ１０＞：ポッド先端に電子光学センサーターレットが付いており、ポッドにミッションコンピュータ、データリンク、ムービングマップ、サーチライト、電子戦装置、駆動用バッテリーなどを収容する。GPSとの連動が可能。重量66kg。参考：月刊軍事研究10,’16

　＜Ｓ．Ｃ．Ａ．Ｒ−ＰＯＤ１５＞：レーダーなどを追加した機能拡大型。重量120kg。参考：月刊軍事研究10,’16

＜ＳＣＡＳ＞：Stability and Control Augumentation System（安定性・制御増強装置）の略。AH-64やAH-1W/Zに搭載されている、フライ・バイ・ワイヤによる操縦バックアップシステムである。機体のジャイロ及びエアデータセンサーから入力された情報と、パイロットの操縦装置からの入力信号をコンピュータで処理、飛行状態に対してパイロットの操縦操作が適切か判断し、補正量を計算、油圧アクチュエーターに伝達してスウォッシュ・プレートを作動させ、推力を変化させる。参考：世界の傑作機No34、月刊JWings1,’20

＜ＳＣＢ−９＞：テレボーン・パリッシュ級（戦車揚陸艦）を参照。

＜ＳＣＢ−１８＞：ローリー級（ドック型輸送揚陸艦）を参照。

＜ＳＣＢ−２５＞：LCU-1466級（汎用揚陸艇）を参照。

＜ＳＣＢ−４７＞：ガピー�T改装（潜水艦）を参照。

＜ＳＣＢ−４７Ａ＞：ガピー�U改装（潜水艦）を参照。

＜ＳＣＢ−４７Ｃ＞：ガピー�UＡ改装（潜水艦）を参照。

＜ＳＣＢ−５６＞：アルバコア級実験潜水艦フェーズ�Tを参照。

＜ＳＣＢ−６４＞：ノーチラス級（原潜）を参照。

＜ＳＣＢ−７５＞：トーマストン級（ドック型揚陸艦）を参照。

＜ＳＣＢ−７７＞：トゥレーア級（攻撃貨物油槽艦）を参照。

＜ＳＣＢ−７８＞：ポール・リヴィア級（攻撃輸送艦）を参照。

＜ＳＣＢ−１１９＞：サフォーク・カウンティ級（戦車揚陸艦）を参照。

＜ＳＣＢ−１４９＞：LCU-1610級（汎用揚陸艇）を参照。

＜ＳＣＢ−１４９Ｂ＞：LCU-1610級（汎用揚陸艇）を参照。

＜ＳＣＢ−１５７＞：イオー・ジマ級（強襲揚陸艦）を参照。

＜ＳＣＢ−１５７Ａ＞：イオー・ジマ級（強襲揚陸艦）を参照。

＜ＳＣＢ−１６０＞：エンタープライズ級（原子力空母）を参照。

＜ＳＣＢ−１６９＞：ロング・ビーチ級（原子力巡洋艦）を参照。

＜ＳＣＢ−１８８＞：スレッシャー級（攻撃原潜）を参照。

＜ＳＣＢ−１８８Ａ＞：スタージョン級（攻撃原潜）を参照。

＜ＳＣＢ−１８８Ｍ＞：スレッシャー級（攻撃原潜）を参照。

＜ＳＣＢ−１８９＞：ベインブリッジ級（原子力フリゲート）を参照。

＜ＳＣＢ−２１２＞：ベルナップ級（フリゲート）を参照。

＜ＳＣＢ−２２２＞：トラクスタン級（原子力フリゲート）を参照。

＜ＳＣＢ−２２３＞：ガピー�V改装（潜水艦）を参照。

＜ＳＣＢ−２２７＞：アメリカ海軍計画原子力フリゲート。タイフォン艦対空ミサイルシステムを搭載するフリゲートを1963年度から建造する予定になったため、1961年1月に全長170.7m・排水量8700トンでAN/SPG-59レーダー（素子数3400）、SAM-N-8タイフォンLR発射機１基、SAM-N-9タイフォンMR発射機２基、アスロック（タイフォンLR発射機で運用）、AN/SQS-26ソナーを積む艦が提案された。これをベースに検討が進められたのがSCB-227で、8月25日には排水量9700トンで主機を原子力とするＦ案（タイフォンLR40発、タイフォンMR80発、速力28ノット）、Ｆ案からタイフォンLR発射機を抜いたＬ案、Ｆ案の主機をCONAG方式にしたＧ案（速力30ノット）、排水量16100トンの原子力巡洋艦（タイフォンLR60発、タイフォンMR120発）にするＨ案が出され、費用対効果から9月にＦ案が採用された。その後、軽巡洋艦クラスに船体が拡大され、1962年4月には以下の諸元となった。全長182.9m、排水量10825トン。主機は原子力蒸気タービン方式、D2G原子炉２基２軸60000馬力、最大速力28ノット。兵装はSAM-N-8タイフォンLR発射機１基（アスロック兼用。40発）、SAM-N-9タイフォンMR発射機２基（80発）、38口径127mm単装両用砲Mk12が２門。DASH無人機３機またはHU2K対潜ヘリ１機を搭載する。乗員501名。費用が高すぎるとして1963年度の建造予算が議会で認められず、通常動力に変更して建造費を節減しようとしたもののタイフォンの方がマクナマラ国防長官により開発中止になってしまい、計画のみに終わった。参考：月刊軍事研究11,’15

＜ＳＣＢ−２４０・６５＞：アメリカ海軍計画原子力フリゲート。タイフォンの開発継続を狙う海軍が1965年度予算での建造を目論んだもので、SCB-227をベースにSAM-N-8タイフォンLR／アスロックの装弾数を60発に増やし、DASH関連設備を廃止している。やはりタイフォンごとマクナマラ国防長官に蹴られ、計画のみに終わった。参考：月刊軍事研究11,’15

＜ＳＣＢ−２４１・６５＞：カリフォルニア級（原子力ミサイル・フリゲート）を参照。

＜ＳＣＢ−４００＞：ブルー・リッジ級（揚陸指揮艦）を参照。

＜ＳＣＢ−４０３・６５＞：チャールストン級（貨物揚陸艦）を参照。

＜ＳＣＢ−４０５＞：ニューポート級（戦車揚陸艦）を参照。

＜ＳＣＢ−４０６＞：LCU-1610級（汎用揚陸艇）を参照。

＜ＳＣＢ−４１０＞：タラワ級（強襲揚陸艦）を参照。

＜ＳＣＢ計画＞：イギリス海軍が計画しているSSBN用VLF通信ブイで、Submarine Communications Buoyの略。バブコック社などが開発中。参考：月刊軍事研究3,’15

＜ＳＣＣ＞：日米安全保障協議委員会を参照。

＜ＳＣＣＭ＞：安全保障協力協議会合を参照。

＜Ｓｃｈ−�V級＞：ソ連海軍潜水艦。全長57m、幅6.2m、吃水3.8m、水上排水量578トン、水中排水量704.5トン。主機はディーゼル２基1370馬力＋電動モーター２基800馬力、水上巡航速力8.5ノット、水上最大速力12.5ノット、水中巡航速力2.5ノット、水中最大速力6.3ノット、最大燃料搭載量43トン、水上航続距離6000海里（8.5ノット）、水中航続距離123海里（2.5ノット）／8.5海里（6.3ノット）。戦闘潜航深度75m、最大潜航深度90m。連続潜航時間72時間、電池充電時間12時間、連続航海日数20日。兵装は533mm魚雷発射管６門（艦前部４門、後部２門。魚雷10本）、45mm砲２門（990発）。乗員38名。４隻が建造された。バルバロッサ作戦開始時には４隻が現役にあり、大戦中に３隻を喪失した。参考：月刊世界の艦船6,’09

＜Ｓｃｈ−�X級＞：ソ連海軍潜水艦。全長58.5m、幅6.2m、吃水3.8m、水上排水量592トン、水中排水量715トン。主機はディーゼル２基1370馬力＋電動モーター２基800馬力、水上巡航速力8.5ノット、水上最大速力11.9ノット、水中巡航速力2.8ノット、水中最大速力8.5ノット、最大燃料搭載量53.0トン、水上航続距離4500海里（8.5ノット）／1100海里（11.9ノット）、水中航続距離100海里（2.8ノット）／９海里（8.5ノット）。戦闘潜航深度75m、最大潜航深度90m。連続潜航時間72時間、電池充電時間12時間、連続航海日数20日。兵装は533mm魚雷発射管６門（艦前部４門、後部２門。魚雷10本）、45mm砲２門（1000発）。乗員40名。12隻が建造された。バルバロッサ作戦開始時には11隻が現役にあり、終戦時も11隻が現役だった。参考：月刊世界の艦船6,’09

＜Ｓｃｈ−�Xｂｉｓ級＞：ソ連海軍潜水艦。全長58.5m、幅6.2m、吃水4m、水上排水量586トン、水中排水量702.2トン。主機はディーゼル２基1370馬力＋電動モーター２基800馬力、水上巡航速力8.5ノット、水上最大速力12.9ノット、水中巡航速力２ノット、水中最大速力７ノット、最大燃料搭載量58トン、水上航続距離4500海里（8.5ノット）／2200海里（12.9ノット）、水中航続距離100海里（２ノット）／７海里（７ノット）。戦闘潜航深度75m、最大潜航深度90m。連続潜航時間72時間、電池充電時間17時間、連続航海日数20日。兵装は533mm魚雷発射管６門（艦前部４門、後部２門。魚雷10本）、45mm砲２門（1000発）。乗員37名。13隻が建造された。バルバロッサ作戦開始時には13隻が現役にあり、大戦中に３隻を喪失した。参考：月刊世界の艦船6,’09

＜Ｓｃｈ−�Xｂｉｓ２級＞：ソ連海軍潜水艦。全長58.8m、幅6.2m、吃水4m、水上排水量591.3トン、水中排水量707.6トン。主機はディーゼル２基1370馬力＋電動モーター２基800馬力、水上巡航速力５ノット、水上最大速力13.5ノット、水中巡航速力2.7ノット、水中最大速力8.4ノット、最大燃料搭載量53トン、水上航続距離5100海里（５ノット）、水中航続距離104海里（2.7ノット）／18海里（8.4ノット）。戦闘潜航深度75m、最大潜航深度90m。連続潜航時間72時間、電池充電時間12時間、連続航海日数20日。兵装は533mm魚雷発射管６門（艦前部４門、後部２門。魚雷10本）、45mm砲２門（1000発）。乗員39名。14隻が建造された。バルバロッサ作戦開始時には14隻が現役にあり、大戦中に４隻を喪失した。参考：月刊世界の艦船6,’09

＜Ｓｃｈ−�]級＞：ソ連海軍近海用中型潜水艦。全長58.8m、幅6.2m、吃水4m、水上排水量586トン、水中排水量702.3トン。主機はディーゼル２基1600馬力＋電動モーター２基800馬力、水上巡航速力8.5ノット、水上最大速力12ノット、水中巡航速力2.5ノット、水中最大速力８ノット、燃料搭載量56トン、水上航続距離6100海里（8.5ノット）、水中航続距離120海里（2.5ノット）／8.5海里（８ノット）。戦闘潜航深度75m、最大潜航深度90m、連続潜航時間72時間、電池充電時間12時間、連続航海日数20日。兵装は魚雷発射管６門（艦前部４門、後部２門。魚雷10本）、45mm砲２門（1000発）。乗員40名。32隻が起工され、32隻が竣工した。バルバロッサ作戦開始時には31隻が現役にあり、戦時中に17隻が失われた。参考：月刊世界の艦船6,’09

＜Ｓｃｈ−�]ｂｉｓ級＞：ソ連海軍潜水艦。全長58.8m、幅6.4m、吃水4m、水上排水量590トン、水中排水量708.3トン。主機はディーゼル２基1600馬力・電動モーター２基800馬力、水上巡航速力8.9ノット、水上最大速力12ノット、水中巡航速力2.9ノット、水中最大速力９ノット、最大燃料搭載量263トン、水上航続距離6310海里（8.9ノット）、水中航続距離108.5海里（2.9ノット）／8.9海里（９ノット）。戦闘潜航深度75m、最大潜航深度90m。連続潜航時間72時間、電池充電時間12時間、連続航海日数20日。兵装は533mm魚雷発射管６門（艦前部４門、後部２門。魚雷10本）、45mm砲２門（1000発）。乗員40名。13隻が起工され、11隻が建造された。バルバロッサ作戦開始時には２隻が現役にあり、戦時中に７隻が就役し、５隻を喪失した。参考：月刊世界の艦船6,’09

＜Ｓｃｈ．Ｓｐｒｇｒ．Ｐａｔｒ＞：ドイツ国防軍8.8cm高射砲Flak18/36/37用試作重榴弾。Sprgr.Patrの炸薬量を増やしたものである。弾丸重量10.06kg。開発が遅れて制式化には至らなかった。参考：月刊グランドパワー9,’04

＜ＳＣＩＦｉＲＥ＞：アメリカ空軍とオーストラリアが共同開発している空中発射型スクラムジェット推進極超音速巡航ミサイルで、南十字星統合飛行探査試験の略。2020年に共同開発が決定し、2021年6月にボーイング社、ロッキード・マーチン社、レイセオン社に予備設計を発注、2022年9月2日にレイセオン社案が採用された。オーストラリアでテストを行う予定。参考：月刊JWings12,’22

＜ＳＣＩＲＩ＞：イラク・イスラム最高評議会を参照。

＜ＳＣＩネットワーク＞：アメリカ海軍の機微情報通信用艦内ネットワークで、Sensitive Compartmented Information Networksの略。後にCANESに統合された。参考：月刊軍事研究2,’16

＜ＳＣＬ＞：スタンダード・コンフィギュレーション・ロードを参照。

＜ＳＣＬＡＲ−Ｈ＞：オットー・メララ社の多目的ロケット発射機。安定化架台に５列４段19連装ロケット発射機（上３段に105mmロケット弾15発、下段に118mmロケット弾４発）を据えたもので、チャフ・フレア搭載ロケット弾、照明ロケット弾、地上攻撃用ロケット弾を射出できる。旋回角左右150度ずつ、俯仰角マイナス５度からプラス60度（0-55度？）。オットー・デコイ発射システムODLS（OTO Decoy Launching System）を構成する。カブール級空母、アンドレア・ドリア級フリゲート、FREMM級フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、5,'22、月刊軍事研究1,’07

＜ＳＣＯ＞：上海協力機構を参照。

＜ＳＣＯＭＢＡ＞：スペイン海軍とナバンディアが1990年代末から開発した艦載戦闘システムで、Sistema de COMbate de los Buques de la Armadaの略。大型艦から小型艦にまで対応できるよう、モジュラー形式を採用している。ファン・カルロス�T世級、メテオロ級外洋哨戒艦に搭載された。F-110型イージス・フリゲートにも搭載予定。参考：月刊世界の艦船10,’11、12,’19

　＜ＳＣＯＭＢＡ（Ｆ−１１０型用）＞：F-110型イージス・フリゲート向け。イージスシステム・ベースライン9C2相当とされ、対空戦闘システムはInternational Aegis Fire Control LoopやAN/SPY-7(V)2レーダーで構成される。参考：月刊世界の艦船6,’23

＜ＳＣＯＵＴ＞：スカウト（レーダー）を参照。

＜ＳＣＲ−１８３＞：アメリカ陸軍のMF通信装置。使用周波数は受信が200-400kHzと2.5-7.7MHz、送信が2.5-7.7MHz。使用電圧12V、出力3.5W。B-26に搭載された。参考：世界の傑作機No.155

＜ＳＣＲ−１８７−Ａ＞：アメリカ陸軍のMF/HF通信機。使用周波数は受信が1.5-18MHz、送信が1-12MHz、使用電圧12V、出力75W。B-26に搭載された。参考：世界の傑作機No.155

＜ＳＣＲ−１９４＞：アメリカ陸軍・海兵隊の背負い式AM無線機。使用周波数27.5-52.2MHz。1935-36年に配備され、偵察員や弾着観測員が使用した。参考：ラバウル航空戦

＜ＳＣＲ−１９５＞：アメリカ陸軍・海兵隊の背負い式AM無線機。使用周波数52-65MHz。1935-36年に配備され、偵察員や弾着観測員が使用した。参考：ラバウル航空戦

＜ＳＣＲ−２６８＞：アメリカ陸軍の移動式対空レーダー。波長1.1-1.5mのVHF帯メートル波レーダーである。昭和17年4月にコレヒドールで日本軍に鹵獲され、日本で展示されている。参考：月刊軍事研究7,’08

＜ＳＣＲ−２７１＞：アメリカ陸軍の対空レーダー。日本軍警戒のためフィリピンのコレヒドール島に設置された。波長2.8m、使用周波数106MHz、出力50kW、警戒範囲300km。参考：兵器メカニズム図鑑

＜ＳＣＲ−２７４−Ｎ＞：アメリカ陸軍のLF受信装置。使用周波数は受信190-9100kHz、送信3-9.2MHz。B-26B以降に搭載された。参考：世界の傑作機No.155

＜ＳＣＲ−２８３＞：アメリカ陸軍のMF通信装置。使用周波数は200-400kHzと4.15-7.7MHz。使用電圧24V。B-26Aに搭載された。参考：世界の傑作機No.155

＜ＳＣＲ−２８７＞：アメリカ陸軍のMF/HF通信機。SCR-187-Aを24ボルト規格に変更したものである。B-26Aに搭載された。参考：世界の傑作機No.155

＜ＳＣＲ−２８７−Ａ＞：アメリカ陸軍のMF/HF通信機。B-26B以降に搭載された。参考：世界の傑作機No.155

＜ＳＣＲ−３００＞：アメリカ陸軍・海兵隊の背負い式FM無線機。使用周波数40-48MHz。1943年春に配備されてオーバーロード作戦や太平洋戦争に投入され、レイテ島ではAM無線の混信で有線電話を引っ張る日本軍を尻目に、連隊と大隊の交信を維持して的確な攻撃を行った。参考：ラバウル航空戦

＜ＳＣＲ−５０８＞：アメリカ陸軍・海兵隊の車載FM無線機。送信機１基、受信機２基、ファントムアンテナ１基、架台１基、車内通話制御箱、予備品箱からなり、車長または砲手が操作する。使用周波数20-27.9MHz。10チャンネルの周波数切り替え機能を持つ。1942年3月に配備され、M4戦車と砲兵との交信に重宝した。M24軽戦車にも搭載された。参考：ラバウル航空戦、月刊PANZER11,’86

＜ＳＣＲ−５２２−Ａ＞：アメリカ陸軍のAM方式VHF通信装置。使用周波数100-150MHz、出力6W。B-26B-10以降に搭載された。参考：世界の傑作機No.155

＜ＳＣＲ−５３６＞：アメリカ陸軍・海兵隊の携帯式AM無線機。高さ300mm、重量3kg。使用周波数3.5-6MHz、平均交信距離１マイル、最大交信距離５マイル。1942年初めから分隊や小隊に配備された。イタリア上陸作戦時は防水機能を追加している。参考：ラバウル航空戦

＜ＳＣＲ−５３５−Ａ＞：アメリカ陸軍Mk3敵味方識別装置。B-26シリーズに搭載されている。参考：世界の傑作機No.155

＜ＳＣＲ−５９５−Ａ＞：アメリカ陸軍Mk3敵味方識別装置。使用周波数157-187MHz、ピーク出力5W。B-26シリーズに搭載されている。参考：世界の傑作機No.155

＜ＳＣＲ−６０８＞：アメリカ陸軍・海兵隊の車両用FM無線機。SCR-508の周波数違い版で、1942年3月に配備された。送信機１基、受信機２基、ファントムアンテナ１基、架台１基、車内通話制御箱、予備品箱からなる。使用周波数27-38.9MHz。参考：ラバウル航空戦、月刊PANZER11,’86

＜ＳＣＲ−６９５−Ａ＞：アメリカ陸軍Mk3敵味方識別装置。使用周波数157-187MHz／200MHz、ピーク出力3-4W。B-26シリーズに搭載された。参考：世界の傑作機No.155

＜ＳＣＲ−７２０＞：アメリカ陸軍の航空機用レーダー。アンテナはパラボラ型（直径740mm）、使用周波数3GHz。参考：月刊世界の艦船6,’12

＜ＳＣＳ＞：アメリカ海軍の計画多目的軽空母で、Sea Control Ship（制海艦）の略。エセックス級など第２次大戦型空母の大量退役を控えて1971年に計画し、1974年に設計を完了した。主任務はシーレーン防衛で、経空脅威が低い北大西洋において、対潜ヘリ２機を常時在空させて15日間連続のソノブイ作戦を行う他、揚陸作戦にも対応できる。全通飛行甲板を持ち、アイランドは右舷やや後方にある。運用するのはVTOLとヘリのみで、カタパルトや着艦制動装置は持たない。全長200m、水線長185m、飛行甲板長175.4m、水線幅24.4m、吃水6.6m、満載排水量14300トン。主機はLM2500ガスタービン（45000軸馬力）２基、２軸推進、速力26ノット。XFV-12またはAV-8A３機、SH-3Gヘリ14機、LAMPS２機を搭載する。兵装はファランクス２基。建造費が安上がりで工期が短くて済むというメリットがあり、1971年11月にLPH-9グアムが臨時制海艦改修を受け、1972-74年にAV-8A攻撃機とSH-3A対潜ヘリを載せてテストを行い、運用結果が概ね良好だったため1975-81年度にナショナル・スチール社で８隻を建造する予定になった。しかし15日間連続ソノブイ作戦能力が実戦では発揮できないとみられたのと、30年以上運用する場合にAV-8ハリアー及びSH-3対潜ヘリの後継機開発がどうなるか不安があったのとで議会が予算を承認せず、推進派のズムウォルト海軍作戦部長も計画を取り下げたため、建造されなかった。参考：丸スペシャルNo.90、月刊世界の艦船10,'22、月刊コンバットマガジン7,’09、月刊軍事研究7,’11

＜ＳＣＳ＞：アメリカ海軍の計画艦で、Small Combat Ship（小型戦闘艦）の略。沿海戦闘艦LCSが調達打ち切りになってしまったため、その後継としてアメリカ海軍が2014年4月8日にRFIを発出した。完全新設計だと時間がかかりすぎるので、LCSの改良型になるらしく、ロッキード・マーチン社とオースタルUSA社が参加するようだ。また、LCSを作っていないハンチントン・インガルス工業ではコースト・ガード用バーソルフ級大型カッターの改良型を推している。海軍のタスクフォースは40年も遡ってオリヴァー・ハザード・ペリー級との比較から開始したが、2014年12月11日に国防長官がLCSの改良型とするよう決定した。船体を小型化しつつ、三次元レーダーと多機能TASSを追加、攻勢的制海に必要な水平線以遠攻撃用ミサイルを搭載し、攻撃力と防御力を強化する。対空兵装はESSM８発の予定だったが、ESSM16発＋スタンダードSM-2用Mk41VLS８セルに強化するかもしれない。2018年度予算要求でFFG(X)に改称された。参考：月刊世界の艦船8,’14、3,’15、8,’17、月刊軍事研究1,’16、6,’18

＜ＳＣＳ＞：ロッキード・マーチン社がサウジアラビア海軍向けに提案している将来水上戦闘艦。船体はフリーダム級を大型化したもので、AN/SPY-1F(V)レーダー、Mk41VLS、SM-2ブロック�VＢ／ESSMを搭載してイージス艦にする。BMD能力が追加されるかもしれない。参考：月刊軍事研究4,’11

＜ＳＣ（Ｘ）Ｒ＞：LCU-1700級（揚陸艇）を参照。

＜Ｓｄ＞：潜水隊（海自）またはSonder（特殊）の略。参考：ジャーマンタンクス、日本の防衛戦力Part3

＜ＳＤ＞：アメリカ軍の潜水艦用対空レーダー。1941年に制式化された。ホイップアンテナを使用するため、方位測定は無理だが、対空警戒には十分な役割を果たせる。使用波長2.65m、周波数Ｐバンド、出力100kW、探知距離20海里。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船9,’12増刊

＜ＳＤ＞：SSの情報機関で、保安部隊の略。1931年夏に�Tｃ部として創設された。初代隊長は1931年6月にSSに入隊したラインハルト・ハイドリヒである。1934-36年、保安警察、ゲシュタポ、刑事警察を吸収し、1938年にはドイツのほぼ全ての警察権力を掌握、上部組織として国家保安本部RSHAを創設し、警察権力の統合整理を進めた。参考：武装親衛隊、ゲシュタポ

＜ＳＤシリーズ＞：ドイツ国防軍の爆弾で、SDは破片爆弾のこと。SCシリーズよりも炸薬が少なく、弾体が厚い。弾体尾部に赤いラインが引かれている。参考：月刊丸8,’87、世界の傑作機No.157

＜ＳＤ２５０＞：250kg爆弾。参考：月刊丸8,’87、世界の傑作機No.157

＜ＳＤ−１＞：HQ-61（地対空／艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＤ−１Ｃ＞：アメリカ海軍のスポッティング・ドリー。空母飛行甲板上の艦上機移動に使用する。高さ600mmと小型ながら、RA-5Cのような大型機を１両で動かせる。ただし安全のため、ドリー操作員１名の他に両主翼端・尾翼端に１名ずつ、コクピット内に１名（ブレーキ係）がつく。参考：アメリカジェット戦闘機

＜ＳＤ３−３０＞：ショート330（旅客機）を参照。

＜ＳＤ−１０＞：PL-12シリーズ（空対空ミサイル）を参照。

＜ＳＤ−４４＞：ソ連空挺軍85mm対戦車砲。85mm対戦車砲M1944を空挺用にしたもので、小型化して動力装置を追加し、短距離自走を可能としている。参考：ワルシャワ条約機構軍特殊部隊

＜ＳＤ１４００Ｘ＞：ドイツ国防軍の空対艦誘導爆弾の通称。ドイツ航空学研究所マックス・クラマー博士が250kg汎用爆弾SC250の尾部に無線操縦翼を取り付けた誘導爆弾を完成させ、1938年に投下実験に成功したのが開発のきっかけである。大型徹甲爆弾に滑空翼を取り付けて射程を延ばし、無線操縦によりトーチカや主力艦などの硬目標に向かい、ほぼ真上から直撃して破壊するというのがドイツ国防軍の考えたコンセプトで、ルールシュタール社が開発に加わったため、ルールシュタール・クラマーX-1の制式名が付けられて本格的な開発が始まった。ベースが1400kg徹甲爆弾PC1400（通称フリッツ）だったのでPC1400XやフリッツＸといった通称も付けられ、FX1400と呼ばれたりもしている。PC1400徹甲爆弾の中央に安定翼４枚をＸ字に配置、後部にFuG230シュトラスブルク誘導受信機・ジャイロ・バッテリーなどの制御装置を積み、元々の尾部を外して十字の飛翔制御翼とそれを囲む八角形の箱型枠、誘導視認用発光装置を装着している。飛翔制御翼にはスポイラーが用意されており、これを開閉して軌道を変更する。バッテリーの電解液はゲル状にして飛翔姿勢変化時の漏洩を防止した。信管はAZ38Bで、弾体側面の安定翼間（ラックに搭載した状態では上面に位置する）に装着される。母機にはFuG203ケール誘導送信機を搭載する。パイロンはETG2000/�UＸを使う。全長3.25m、全幅1.35m、発射重量1570kg、弾頭重量300kg（アマトール）。最大飛翔速度900km。誘導は無線式。母機は高度4000-7000mを飛行し、目標との距離3000mでLotfe爆撃照準器により照準し、SD1400Xを投下する。その後SD1400Xは弾頭部を下に向けて落下、抗力により水平速度が落ちるので、母機は6300mに上昇して水平速度を落とし、SD1400Xの真上を飛びながら目標に直進、母機が目標上空に達した時にSD1400Xが命中するようにする。誘導装置と誘導方法はHs293と同じで、誘導手がSD1400X尾部の発光装置と目標が重なるようにFuG203のジョイスティックを操作すれば命中してくれる。投下から命中まで40秒、厚さ500mmの装甲板を撃ち抜いて炸裂する。無線送信機は18チャンネルなので、18発の同時運用が可能だが、実戦でそんなに同時投下することは無いだろうということで、尾部発光装置は５色しか用意されていない。母機を予定していたHe177の開発が難航したため、取り敢えずDo217K-2などに搭載された。推進力を持たないので、天候や発射位置などに制限があるのが欠点である。1943年9月9日にイタリア降伏後の残存海軍艦艇攻撃のために使用されたのが最初で、サレルノ上陸アバランチ作戦に対する反撃にも使用され、アメリカ軽巡CL-42サバンナを撃破、イギリス戦艦03ウォースパイトと軽巡66ウガンダを損傷させた。1944年1月にはイギリス軽巡洋艦95スパータンとイギリス駆逐艦ヤヌスを撃沈し、アメリカ軽巡CL-41フィラデルフィアを撃破している。後に連合国側が艦艇上空に迎撃戦闘機を待機させ、誘導電波にジャミングをかけるようになったため、母機の損害が増大、命中率も低下した。2500発が生産されたが、実戦投入されたのは100発前後といわれる。参考：歴史群像6,’14、月刊丸1,’98、4,’07、丸エキストラ版No.71、世界の傑作機No.145、グラフィックアクション29、月刊航空ファン11,’11

＜ＳＤＡＣＳ＞：固体燃料軌道変更・姿勢制御システム（Solid Divert and Attitude Control System）の略。

＜Ｓｄ．Ａｈ＞：Sonder Anhanger（特殊トレーラー）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ａｈ．１＞：ドイツ国防軍のトレーラーで、特殊トレーラー１型の略。Sd.Kfz.2専用２輪トレーラーで、タイヤはSd.Kfz.2の前輪をそのまま使用している。オープントップだが、キャンバスで覆うことも可能。全長1.86m、全幅1m、全高0.848m、自重110kg、全備重量450kg。ペイロード350kg。参考：月刊グランドパワー5,’04、月刊PANZER4,’11

＜Ｓｄ．Ａｈ．１１５＞：ドイツ国防軍のトレーラーで、特殊トレーラー115型の略。10トンクラス軽戦車（�U号戦車）牽引用４輪トレーラーである。全長9.08m、全幅2.45m、全高1.45m、車体重量５トン。ペイロード10トン。参考：月刊PANZER4,’05

＜Ｓｄ．Ａｈ．１１６＞：ドイツ国防軍のトレーラーで、特殊トレーラー116型の略。前部４輪トレーラーと後部４輪トレーラーの間を車両搭載ランプで接続したもので、�W号戦車級までの戦車を搭載してSd.Kfz.9で牽引可能。車両搭載時には後部トレーラーを外し、搭載ランプに車両を載せてから後部トレーラーの手動ウインチでランプを持ち上げ、後部トレーラーと接続する。後部トレーラーには動力と操縦装置が搭載されている。車輪はリーフスプリングで独立懸架され、全輪同時にブレーキをかけられる。重量13.4トン。参考：月刊PANZER8,’02

＜Ｓｄ．Ａｈ．２０１＞：ドイツ国防軍のトレーラーで、特殊トレーラー201型の略。Flak18牽引用で、前輪がシングルタイヤ、後輪がダブルタイヤになっている。参考：月刊グランドパワー9,’04、月刊丸12,’92

＜Ｓｄ．Ａｈ．２０２＞：ドイツ国防軍のトレーラーで、特殊トレーラー202型の略。Flak36牽引用で、Sd.Ah.201の前輪もダブルタイヤにしたものである。Flak18も牽引可能。参考：月刊グランドパワー9,’04、月刊丸12,’92

＜ＳＤＡＭ＞：フランス海軍の艦載回転翼無人機開発計画Système de Drone Aérien pour la Marine。2022年12月7-15日、エアバス・ヘリコプターズ製VSR700無人ヘリ（海洋監視レーダー、船舶自動識別装置、光学センサー装備）を使用して自動発着艦試験を９回行い、シー・ステート５でも安全に自動発着艦が実施できることを確認した。2023年10月2-9日、D652プロヴァンスでVSR700無人ヘリの飛行試験を実施。参考：月刊世界の艦船4,’23、1,’24

＜ＳＤＡトラッキング・レイヤー計画＞：アメリカ宇宙開発庁SDA（Space Development Agency）が開発している極超音速兵器監視衛星。低軌道衛星に広視野角（Wide Field Of View）センサーを搭載する。2020年6月、スペースＸ社とL3ハリス・テクノロジーズ社にプロトタイプ４基ずつを発注した。2022年に打ち上げ予定。参考：月刊世界の艦船5,’21

＜ＳＤＢ＞：BRU-61/A（スマートボムラック）を参照。

＜ＳＤＢシリーズ＞：アメリカ軍の誘導爆弾で、Small Diameter Bomb（小直径爆弾）の略。F-22やF-35などの胴体内爆弾倉に搭載するため、JDAMを小直径軽量化し、射程延伸用展長翼を装着したもので、1990年代半ばにMMTD（Miniaturized Munitions Technology Demonstration）という名称で研究が始まり、1998年にSBS（Small Diameter Bomb）に改称され、更にI-250SSB（Small Smart Bomb）を経てSDBになった。もちろん機外搭載も可能で、F-15E、F-16、F/A-18などでも運用できる。参考：月刊軍事研究9,’18、2,’04、4,’03、12,’04、月刊JWings6,’09

　＜ＳＤＢインクリメント�T＞：固定目標攻撃用貫徹型。高速着弾により2000ポンド徹甲弾頭BLU-109/Bと同等の貫徹力を有し、折り畳み式主翼でスタンドオフ能力を追加した。ボーイングがGBU-39/B、ロッキード・マーチンがGBU-41/Bを試作し、GBU-39/Bが採用された。参考：月刊軍事研究9,’18

＜ＳＤＢ（ＦＬＭ型）＞：破壊力限定型で、FLMはFocused Lethality Munition（集中破壊弾薬）の略。2006年4月に開発が決定し、2006年8月からボーイングが開発した。弾体を複合材にし、爆薬も爆風超低破片型（威力可変式？）に変更、周辺被害を局限するものである。2008年3月に試作弾が引き渡されてアメリカ空軍でテストされ、GBU-39A/Bとして実用化された。参考：月刊JWings6,’09、月刊軍事研究9,’18

＜ＳＤＢインクリメント�U＞：アメリカ空海軍がSDBインクリメント�Tの後継として共同開発した。2002年5月に全天候下で移動目標への攻撃が可能という要求が出され、ボーイングのGBU-40/B、ロッキード・マーチンのGBU-42/B、レイセオンのGBU-53/Bが争い、2010年8月にGBU-53/Bが採用された。F-15E、F/A-18E/F、F-35に搭載する。参考：月刊軍事研究9,’18、1,’11、月刊JWings11,’10

＜ＳＤＢ−Ｍｋ３級＞：インド海軍哨戒艇。排水量167トン。速力30ノット。兵装は60口径40mm機関砲２基。参考：月刊軍事研究3,’02

＜ＳＤＤ＞：システム開発実証（System Development and Demonstration）の略。参考：月刊JWings3,’11

＜Ｓｄ　Ｆｇｓｔ＞：Sonderfahrgestell（特製車台）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳＤＦアワー＞：沖縄コミュニティFMのラジオ放送番組で、那覇市所在の三自衛隊各部隊が交代でパーソナリティを担当している。放送時間は毎週金曜日2000-2100。参考：朝雲

＜Ｓｄｇ１＞：日本海軍の通常弾用減ニッケル鋼。口径15cm未満用（No.1の後継）として太平洋戦争中に開発した。炭素0.45-0.55%、珪素0.05-0.40%、マンガン0.45-0.80%、リン0.050%未満、硫黄0.050%未満を含む。降伏点は１平方ミリメートルあたり35kg以上、引っ張り強さは１平方メートル当たり65kg以上。参考：続・海軍製鋼技術物語

＜Ｓｄｇ２＞：日本海軍の通常弾用減ニッケル鋼。口径15-36cm用（No.2の後継）として太平洋戦争中に開発した。炭素0.40-0.50%、珪素0.05-0.40%、マンガン0.70-1.20%、リン0.045%未満、硫黄0.045%未満を含む。降伏点は１平方ミリメートルあたり50kg以上、引っ張り強さは１平方メートル当たり70kg以上。参考：続・海軍製鋼技術物語

＜Ｓｄｇ３＞：日本海軍の通常弾用減ニッケル鋼。口径36-40cm用（No.3の後継）として太平洋戦争中に開発した。炭素0.40-0.50%、珪素0.05-0.40%、マンガン0.30-0.70%、リン0.040%未満、硫黄0.040%未満、ニッケル0.60-1.7%、クロム0.50-1.0%を含む。降伏点は１平方ミリメートルあたり55kg以上、引っ張り強さは１平方メートル当たり80-100kg。参考：続・海軍製鋼技術物語

＜ＳＤＩ＞：アメリカの弾道ミサイル防衛計画で、戦略防衛構想の略。レーガン大統領が1983年3月28日に科学の力で核兵器を葬り去るという演説を行い、その１年後に発表した。当時はソ連の核戦力がアメリカを圧倒しており、ソ連がICBM全力でアメリカのICBM基地に先制攻撃を仕掛けると基地が全滅してしまい、残ったSLBMとB-52で報復攻撃を行っても前者は弾頭数に限りがあり、後者は防空網突破が困難で十分な効果が得られず、ソ連がSLBMと爆撃機で再報復を行った場合にはアメリカの大都市が壊滅するという状況だった。これを解決するため、ソ連の先制攻撃ICBMの一部を破壊することでアメリカのICBM基地が全滅するのを防ぎ、報復攻撃に十分な核弾頭を確保すべく計画されたのが本構想である。静止軌道上の早期警戒衛星と大気圏内無人空中光学監視プラットフォームが赤外線センサーでICBMの発射を監視し、大気圏外探査機が再突入体と囮弾頭を見分け、核励起Ｘ線レーザー、軌道周回型レーザー衛星、電磁レールガン衛星、高速ロケット衛星、化学レーザー衛星、ブリリアント・ペブルスなどにより、ブースト段階（宇宙空間に出てきたところを狙う）、ミッドコース段階、ターミナル段階で迎撃する。また、敵の早期警戒衛星を撃墜するミサイルや、地上発射型迎撃ミサイル（大気圏外と大気圏内の二段構え）、潜水艦発射型核励起Ｘ線レーザーなども含まれていた。当然ながらABM条約違反である。1990年代初めから順次配備する予定で、1987年5月にはFLAGEを行った。参考：兵器メカニズム図鑑、歴史群像6,’04、月刊丸8,’87、3,’90、11,’09、月刊軍事研究9,’11、ミリタリー・バランス1989-1990

＜ＳＤＩＯ＞：Strategic Defense Initiative Organization（戦略防衛構想機構）の略。1983年のレーガン大統領のSDI計画発表を受けて1984年に設立された。1993年、クリントン政権下で解消され、BMDOに引き継がれた。参考：月刊軍事研究10,’03

＜ＳＤＩ構想＞：シャングリラ・ダイアログ・イニシアチブ構想の略。2016年5月のシャングリラ会合で中谷防衛大臣が提唱した構想で、海空における共通のルール・法規の普及、ASEAN諸国警戒監視能力向上、災害対処能力強化を三本柱とする。参考：朝雲

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ＞：Sonderkraftfahrzeug（特殊車両）の略で、ドイツ陸軍が車両カテゴリーを区別するために使用した。参考：月刊グランドパワー3,’11、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２シリーズ＞：ドイツ陸軍輸送車、別名ケッテンクラート（Kettenkrad）。HK100を制式化したもので、当初はKfz.620と呼ばれていたが、制式化に伴いSd.Kfz.2と改称された。Ju52やGo242で空輸できる。1940年に試作車が完成し、1941年から量産され、1944年までに8415両（8345両？8871両？）が生産された。初実戦投入は1941年のクレタ島攻略メルクール作戦。戦後も民間用として1949年までに550両が生産（価格は6800ライヒスマルク）されている。参考：月刊グランドパワー5,’04、月刊PANZER4,’11

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２（先行生産車）＞：1940年生産型。小型装軌車両にオートバイの前半部を埋め込んだような形状で、車体前部にＴ字ハンドルとフロントフォークにより支えられた車輪があり、中央にトランスミッションとエンジンを備え、後部に車体、その左右に千鳥型転輪と履帯を持つ。車体最前部にクレトラック式操向装置、ブレーキ操作レバー、変速レバーが置かれており、車体後方には兵員２名を後ろ向きに乗せる座席が設けられていて、リアパネルの牽引具に軽火砲（LG40、GebG36、Pak35/36、2cmFlak38など）や専用の２輪トレーラーSd.Ah.1を装着することができる。座席の下には工具などが収容されている。屋根が無く、キャンバスを張ることもできないので、悪天候時は悲惨。機関室前方の車体側面部左右には21リットルずつの燃料が入る。前部車輪はNSU社のオートバイのものをそのまま使ったため、スポーク式となっていたが、強度に問題があり、間も無くプレス型ホイールに換装した。座席はオートバイそのままである。右のハンドルグリップがアクセルで、フォークの後ろにはコイル・スプリングを装備、ハンドル中央部に油圧式ショックアブソーバーを持つ。ハンドル前方にヘッドライトと防空型前照灯が付いている。他の大型ハーフトラックと同様、ハンドルを15度以上切ると、旋回側の起動輪にブレーキがかかり、旋回を容易にする。よって、低速ならば前輪が無くても操向でき、雪の多い時などは抵抗を少なくするために前輪を外したりした。装軌部分は前方に起動輪、後方に誘導輪があり、第１・第３転輪が第２・第４転輪と車体の間に挟まれている。サスペンションはトーションバー式、履帯は中央にゴムパッドの付いたZpw51/170/12片側40枚で、幅広プレートと呼ばれるグローサーを装着することも可能。内側の転輪スポークは８本。全長3m、全幅1m、全高1.2m、自重1235kg、戦闘重量1560kg。エンジンはオペル製オリンピア液冷直列４気筒（総排気量1478cc、出力36馬力）、トランスミッションはNSU製ドライ・クラッチ式（前進３段・後進１段／高低２段）、最大速度70km、燃費リッター6.25km（整地）／4.5km（不整地）、航続距離250km。貨物搭載能力235kg、牽引能力450kg。参考：月刊グランドパワー5,’04、月刊PANZER4,’11

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２（１９４１年生産型）＞：内側転輪（第１・第３転輪）のスポークが６本になった。前輪のフォークも薄型のものになり、車体前方上部にフックが直付けされている。参考：月刊グランドパワー5,’04、月刊PANZER4,’11

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２（１９４２年生産型）＞：車体前方のフックを下部に移し、外側転輪の孔を小型化、車体後部中央のライトハウジングを大型化した。後に車体後部両側のアームレストを塞ぎ、前照灯を撤去している。参考：月刊PANZER4,’11、月刊グランドパワー5,’04

　＜ＨＫ１０２＞：試作拡大型。エンジンをオペル・カピタン直列６気筒（総排気量2473cc、出力55馬力）またはフォードＶ型８気筒（総排気量2200cc、出力60馬力）に強化し、車体を0.3m延長、外側転輪を１軸追加し、後部に兵員４名を乗せられるようにした。ペイロード700kg。1944-45年に20-30両が試作された（１両が製作された？）のみに終わった。参考：月刊PANZER4,’11、月刊グランドパワー5,’04

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２ファミリー＞

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２／１＞：クライネ・ケッテンクラート・フィヤ・フェルドファンケーブル（小型ケッテンクラート野戦電話線敷設車）。機関室上方に支柱を立て、その間に野戦電話ケーブル用のドラム２個を搭載したもので、Sd.Anh.1/1を牽引する。参考：月刊グランドパワー5,’04、月刊PANZER10,’03、4,’11

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２／２＞：クライネ・ケッテンクラート・シュヴェラー・フェルドファンケーブル（小型ケッテンクラート重野戦電話線敷設車）。動力線などケーブル敷設用で、Sd.Anh.1/1を牽引する。参考：月刊グランドパワー5,’04、月刊PANZER10,’03

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．３０４＞：無線操縦式爆薬運搬車、別名シュプリンガー（ノミ）。ゴリアテより強力で、Ｂ�Wよりも安い車両として開発された。ケッテンクラートの足周りを流用し、転輪を２組増やしている。車体は装甲板製箱形で、後部に操縦席があり、目標の近くまで有人で操縦し、その後無線操縦に切り替えて爆薬330kgを投下、安全距離まで退避させた後に爆破する。全長3.17m、全幅1.43m、全高1.45m、重量2.4トン。装甲厚は車体前面下部10mm45度、上部10mm30度、側面8mm０度、後面9mm45度、底面8mm90度、上面8mm75-90度、操縦室前面9mm20度、側面9mm15度。エンジンはオペル・オリンピア（37馬力）、トランスミッションはZF製6D11、最大速度42km、航続距離200km。無線操縦装置はUKE6（極短波無線受信機６型）を組み込んだKE6（短波無線機６型）。乗員１名。1944年10月から1945年2月に50両が生産された。無線操縦戦車中隊に配備され、�V号突撃砲無線操縦車１両と本車３両で１個小隊を構成する。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー5,’04、月刊丸8,’98、月刊PANZER4,’11

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．３＞：ドイツの治安警察用４輪装甲車。1920年代にライヒスヴェアがダイムラー社に開発を命じた。厚さ10mmの装甲車体を持ち、警察官12人を搭載する。武装は無い。参考：世界の軍用車両(4)

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．３シリーズ＞：ドイツ国防軍の兵站部隊用ハーフトラック、別名マウルティア（ラバ）。SS第２装甲師団ダス・ライヒがソ連の泥濘を克服すべくフォード３トン自動貨車の後輪を外してカーデンロイド豆戦車の足周りをくっつけたハーフトラックがベースで、1942年から開発した。既存のトラックの車体を利用し、後部に履帯付き駆動装置を搭載しており、サスペンション、起動輪（前方）、誘導輪（後方）、上部転輪（片側あたり２枚）、下部転輪（片側あたり４枚）をユニット化し、トラックに簡単に装着できるようにしていて、現地改造も容易だった。３タイプあるが、キャビンでだいたい判別できる。参考：月刊PANZER3,’04、4,’04

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．３ａ＞：最初の量産型で、オペル3,6/36Sトラック（３トン級）をハーフトラックに改造したもの。下部転輪がスポーク型でなく、４箇所に孔が開いた形をしている。履帯などを装備した関係で、ペイロードが２トンに減った。車重5.93トン。エンジンはオペル製水冷６気筒ガソリン（出力68馬力、総排気量3600cc）、最大速度38km、燃料搭載量82リットル、航続距離160km（路上）／80km（路外）。1942-43年に4000両が生産された。参考：月刊PANZER3,’04

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．３ｂ＞：フォードG398TS/V3000S（３トン級）ベースで、他の２種に比べてボンネットが長い。車重5.86トン。エンジンはフォード90度Ｖ型水冷８気筒ガソリン（出力95馬力、総排気量3900cc）、最大速度39.6km、燃料搭載量110リットル、航続距離180km（路上）／90km（路外）。ペイロード２トン。1942-44年に14000両が生産された。参考：月刊PANZER3,’04、8,’03

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．３ｃ＞：KHD（クロックナー・フンボルト・ドイツ）製S3000（３トン級）ベース。前部フェンダーがタイヤから少し離れている。車重6.65トン。エンジンはKHD製F4M513水冷４気筒ディーゼル（出力80馬力、総排気量4900cc）、最大速度40km、燃料搭載量70リットル、航続距離170km（路上）／80km（路外）。ペイロード２トン。1942-44年に500両が生産された。参考：月刊PANZER3,’04、ジャーマンタンクス

　＜４．５トン型＞：PaK43牽引用で、正式名称はGleisketten Lastkraftwagen 4.5t offen Maultier。メルセデス・ベンツL450OSベースで、車体後部に�U号戦車のシャシーを搭載し、トランスミッションをベンツ製Fak45に換装、サスペンションを改良して原型と同じペイロードを維持した。車重12.7トン。エンジンは67/4水冷６気筒ディーゼル（出力112馬力、総排気量7200cc）、最大速度36km、航続距離200km（路上）／100km（路外）。ペイロード4.5トン。1943-44年に1500両が生産された。参考：月刊PANZER3,’04

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．３ファミリー＞

＜２ｃｍＦｌａｋ搭載型＞：自走高射機関砲型。車体後部に2cm高射機関砲を搭載している。参考：月刊PANZER3,’04

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．４弾薬車＞：ロケット弾運搬車型。Sd.Kfz.4/1のランチャーを外し、予備ロケット弾を搭載している。1943年4月から1944年に289両が生産され、19両はSd.Kfz.4/1に改造された。参考：月刊PANZER3,’04

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．４／１パンツァーヴェルファー４２＞：パンツァーヴェルファー42（自走ロケット砲）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．４／１パンツァーヴェルファー４３＞：パンツァーヴェルファー43（自走ロケット砲）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．４／１（２４連装）＞：パンツァーヴェルファー42自走ロケット砲（8cmロケット搭載型）を参照。

＜救急車指揮型＞：指揮用の箱形キャビンを持つ。参考：月刊PANZER3,’04

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．４＞：Sd.Kfz.3ファミリー（弾薬車）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．４／１パンツァーヴェルファー４２＞：パンツァーヴェルファー42（自走ロケット砲）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．４／１パンツァーヴェルファー４３＞：パンツァーヴェルファー43（自走ロケット砲）を参照。

＜Ｓｄ.Ｋｆｚ.４／１（24連装）＞：パンツァーヴェルファー42自走ロケット砲（8cmロケット搭載型）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．６シリーズ＞：ドイツ国防軍５トンハーフトラック。1934年からクラウス・マッファイ社がKM l4という名称で試作したが、８トンハーフトラックの開発を行うことになったためビュッシングNAG社が引き継ぎ、BN l4型という試作車を製作、1935年にBN l5型という量産車を完成させた。次いで1936-37年にエンジンとトランスミッションを改良したBN l7の生産に移り、1938-39年には転輪を片側４組から６組に増やしたBN l8（エンジンはマイバッハNL38TUK）が生産され、最後にフロントグリル下部の牽引器取り付けバーの幅を広げ、エンジンをHL54TUKRM（出力115馬力、総排気量5420cc）に変更してボンネット全長を拡大したBN l9/l9bが量産された。また、ダイムラー・ベンツ社ではBN l5、BN l7、BN l8と同仕様のDB l5、DB l7、DB ｌ8が作られている。1942年まで生産され、その後はsWSに移行した。参考：月刊グランドパワー3,’11、月刊PANZER4,’04

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．６＞：トラクター型。渡河工兵用の舟艇や機材を運搬する。Sd.Kfz.11で済むので用無しと判断され、1942年に生産中止となった。参考：月刊PANZER4,’04

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．６／１＞：重砲牽引型。砲兵に配備されてleFH18を牽引したが、パワー不足のため1942年に生産中止となった。参考：ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．６／２＞：自走高射機関砲型。後部架台に3.7cmFlak36を搭載したもので、1941年のバルバロッサ作戦を受けて防空能力強化が必要となり開発された。車体のベースはBN l9で、架台の側後面は背の低い装甲板で覆われており、外側に倒して射界及び操作スペースを確保できた。ただ乗員用ライフルを収容するスペースまでは用意できず、前後フェンダー間に３丁ずつ搭載している。全長6.27m、全幅2.28m、全高2.79m、全備重量10.5トン。機関砲俯仰角マイナス８度からプラス85度。照準器はFlaksvisier40。エンジンはマイバッハHL38TUKRM、トランスミッションは前進８速・後進２速、最大速度48km、航続距離250km。乗員７名。予備弾薬を積んだトレーラーを牽引する。参考：ジャーマンタンクス

　＜ディアナ＞：自走砲型、制式名称はSd.Kfz.6 mit 7.62cm FK36(r)。ソ連から鹵獲した76.2mm野砲FK36(r)または76.2mm野砲FK296(r)を車体後部に搭載したものである。旋回角は左右30度ずつ。全長6.33m、全幅2.26m、全高2.98m、重量10.5トン。装甲厚は戦闘室全周10mm０度、上面オープン、防楯10mm。エンジンはマイバッハHL54TUKRM、トランスミッションは前進８速・後進４速、最大速度50km、航続距離317km。乗員５名。９両が改造され、1942年1月に６両、2月に３両がドイツ・アフリカ軍団第605戦車駆逐大隊に引き渡されて使用された。1942年5-6月のガザラ・ボックス戦で活躍している。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER5,’04、5,’10

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．７シリーズ＞：ドイツ陸軍の砲牽引用８トンハーフトラック。クラウス・マッファイ社製KMm11の軍用名で、各型合計12000両以上が生産された。参考：月刊PANZER5,’81、5,’04

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．７＞：15cm重榴弾砲sFH18、10cmカノン砲K18、8.8cm高射砲シリーズの牽引に使用された。第525・第560・第605重戦車駆逐大隊の8.8cmFlak18牽引用のものは、上部車体を装甲化している（このタイプの生産数は40両以下）。参考：月刊PANZER4,’04、7,’10、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．７／１＞：自走高射機関砲型。車体後部に2cm４連装Flak38を搭載している。タングステン弾芯のAP40徹甲弾を使用して地上車両にも高い攻撃力を有したが、タングステンの枯渇により同弾はすぐ使えなくなった。1941年から生産され、終戦まで使用された。全備重量11.5トン。乗員10名。後にヤーボの反撃から身を守るため、キャビン、砲、プラットホーム前部に装甲を施し、防楯形状も改良した。参考：月刊PANZER5,’04、3,’04

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．７／２＞：自走高射機関砲型。Sd.Kfz.6/2自走高射機関砲の後継で、車体後部に3.7cmFlak36を搭載している。1945年2月までに123両が生産された。1943年秋頃からキャビンとボンネットを装甲化するようになった。参考：月刊PANZER5,’81、3,’04

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．７／６＞：対空観測用機材搭載型。参考：ジャーマンタンクス

＜５ｃｍＦｌａｋ４１搭載型＞：自走対空砲型。後部架台に5cmFlak41を搭載する。1942年にテストされたが、砲自体が失敗作のため、実戦に投入されたかは不明。参考：月刊PANZER5,’04

＜Ａ４ミサイル発射管制車＞：A4弾道ミサイル発射班の移動発射管制所。装甲キャブ型の後部に背の高い操作室を設けている。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER4,’04

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．７海外シリーズ＞

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．７ブレダ６１＞：イタリアで生産したもの。エンジンをブレダT14（140馬力）に換装している。1943-44年に100両が生産され、イタリア駐留ドイツ国防軍が使用した。参考：月刊PANZER5,’81

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．８シリーズ＞：ドイツ国防軍12トンハーフトラック。15-21cm級重砲牽引用に開発された。各型計4000両が生産され、機甲師団整備中隊に６両前後が配備された。参考：月刊PANZER5,’81

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．８＞：15cm重カノン砲K16、10cmカノン砲K18、21cm臼砲、21cm長榴弾砲などを牽引した。17cm長カノン砲K18は２分割して２両で牽引する。空軍でも10.5cmFlak38/39や8.8cmFlak41の牽引用に使用した。参考：月刊PANZER4,’04

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．８ファミリー＞

　＜Ｆｌａｋ１８搭載型＞：自走砲型。トーチカ破壊用などとして1938年8月16日に開発が決定し、8月23日には試作車のテストが始まった。フレームとサスペンションを改良してシャシーの許容重量を17トンに上げ、装甲車体（操縦室部分だけが上に張り出している）を架装した。搭載するのは防楯付き8.8cm高射砲Flak18だが、俯仰角はマイナス３度からプラス15度で、対地射撃専用である。左右151度ずつ旋回できるが、基本的に正対して射撃を行う。搭載弾数18発＋α（40発？）。全長7.35m、全幅2.5m、全高2.8m、重量20トン。装甲厚は車体前側面14.5mm、後面8mm、上面オープン、防楯10mm。エンジンはマイバッハ製HL85TUKRM、トランスミッションは前進８速・後進２速、最大速度50km、航続距離260km。乗員４名（車長、操縦手、砲手２名。計９名？）で、砲の左に位置する砲手が装填手を兼ねる。10両が完成し、白作戦、ベルギー侵攻作戦、独ソ戦で使用され、1943年3月までに全車両が破壊された。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー9,’04、月刊PANZER6,’04、4,’04

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．９シリーズ＞：ドイツ陸軍18トンハーフトラック。1935年の第２次ハーフトラック開発要求に基づく21cm級重砲牽引型で、1937年に試作車が完成し、採用された。2500両が生産され、非装甲にも関わらず前線での戦車回収など危険な任務もこなし、第２次大戦終戦まで使用された。参考：月刊PANZER5,’81、8,’02

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．９先行量産型＞：試作型FM gr1をそのまま量産したもので、1937年から生産された。シャシーはＨ型フレームを左右に配して前後のビームで結合したスケルトン型で、前端にラジエーター、その後ろにHL98TUKエンジン（230馬力）、更に後方にZF製アフォン・トランスミッションがあり、装軌部分前方の起動輪と、牽引能力７トンのウインチに動力を伝達する。装軌部分の転輪はシングルタイプ片側６枚で、千鳥式配置である。サスペンションはトーションバー式。履帯はZgw50/440/260で、片側47枚。操向は前輪で行うが、操向角が15度を超えると、旋回側の履帯が駆動を停止して操向を補助する。車体前端に金属パイプ製のバンパーを装備した車両が存在する。車体は金属製で、前部がボンネット、中央が操縦室、後部が荷台である。ボンネットは上部と左右に分かれ、全て取り外し可能。操縦室前部は３名が座れ、その後ろには４名乗りのシートがあり、操縦室内には７名が座れる。操縦室側面は半円形に切り取られているが、ドアは付いていない（寒い時にキャンバスで塞ぐことは可能）。荷台の後面は下開きのドアになっており、荷台前方左右にも雑具箱のドアが付いている。主に戦車回収車として使用され、�W号戦車クラスなら１両で牽引できたが、�X号・�Y号クラスではパワー不足で、３両繋げて引っ張ったりした。また、24cm長カノン砲を５分割して５両に載せて移動させたり、同様にスコダ24cm重榴弾砲M39やクルップ21cm長カノン砲K39も分解して運送したりした。Sd.Ah.116特殊トレーラーを牽引可能。全長8.25m、全幅2.6m、全高2.85m、自重15.13トン、戦闘重量18トン。最大速度50km、航続距離260km（整地）／130km（不整地）。参考：月刊PANZER8,’02、4,’04

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．９先行量産型その２＞：1938年に完成した試作２号車F2をそのまま量産したもの。各部を簡易化して生産コストを８割に抑え、トランスミッションをZF製G65VL230に変更した。参考：月刊PANZER8,’02

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．９量産型＞：1939年に完成したF3。エンジンをHL108TUKRM（250馬力）に変更した。1944年までに派生型と合わせて2500両前後が生産されたようだ。FAMOの他、フォマークやタトラ社でもライセンス生産された。参考：月刊PANZER8,’02

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．９簡易型＞：荷台前部の雑具箱ドアを廃止、荷台側面のリブも無くし、フェンダー形状を単純化、起動輪・転輪・車輪なども簡易化した。参考：月刊PANZER8,’02

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．９ファミリー＞

　＜Ｆｌａｋ１８搭載型＞：自走高射砲型。1942年半ばから開発され、対空専用だったらしい。後部架台に8.8cmFlak18を搭載し、前側面14.5mm厚・後上面8mm厚の装甲キャビンと10mm厚の防楯を装着した。俯仰角マイナス３度からプラス85度、全周旋回可能。射撃時には車体後部側面の装甲板を倒し、そこに付いている左右２本ずつの脚で車体を固定する。搭載弾数40発。全長9.32m、全幅2.65m、全高3.67m、重量25トン。エンジンはHL108TURKM、トランスミッションは前進８速・後進２速、最大速度50km、航続距離260km。乗員９名。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー9,’04、月刊PANZER6,’04

　＜Ｆｌａｋ３７搭載型＞：自走高射砲型。後部架台に8.8cmFlak37をそのまま搭載し、14.5mm厚の装甲キャブを被せた。後部荷台の枠は起倒式で、射撃時は乗員の操砲スペースとなる。1943年7-9月に12両（14両？）が生産され、イタリア戦線に投入された。参考：月刊グランドパワー9,’04、月刊PANZER6,’04、4,’04、ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．９／１＞：荷台にビルシュタイン社製６トンクレーンを搭載したもの。クレーンは全周旋回可能な電気動力式である。1940年に開発され、1941年から配備された。参考：月刊PANZER8,’02、9,’03

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．９／２＞：10トンクレーンを装備したもの。クレーンの動力はガソリンエンジンと発動機によるハイブリッド式である。バランスをとるため、反対側にはカウンターウェイト兼用アームを持つ。シャシーは長さを250mm、幅を75mm拡大し、履帯枚数は片側49枚に増えた。クレーン操作時のジャッキは大きくて備え付けにできず、専用トレーラーで牽引する。1942年から配備された。参考：月刊PANZER8,’02

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．９／６＞：40トンの動力ウインチを装備したもの。写真が存在しないので、計画のみかもしれない。参考：月刊PANZER8,’02

　＜砲兵型＞：操縦室後方に２列の座席を追加し、荷台を弾薬庫として左右に観音開き式のドアを設けた。写真１枚のみ残されており、生産されたか試作のみなのかは不明。参考：月刊PANZER8,’02

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１０シリーズ＞：ドイツ陸軍１トンハーフトラック。1936年からの第２次ハーフトラック計画で開発され、1936年に先行生産車D6、1937年に量産車D7が完成した。3.7cmPaK35/36やSd.Ah.32弾薬トレーラーの牽引が主任務で、後に5cmPaK39、7.5cm対戦車砲、7.5cm・15cm歩兵砲、2cm高射機関砲も牽引するようになった。参考：月刊グランドパワー9,’03

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１０＞：前部に１軸２輪のタイヤ、後部に転輪片側５枚ずつと起動輪・誘導輪片側１枚ずつを装備する。車体前部は機関室、車体後部は兵員４名を収容できる荷台となっている。エンジンはマイバッハHL38（100馬力）／HL42（100馬力。1937年以降）、トランスミッションはマイバッハSRG10210H。後期型は転輪形状を変更した。参考：月刊グランドパワー9,’03、月刊PANZER4,’04、月刊戦車マガジン6,’89

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１０／１＞：化学偵察車型。ガス探知機を搭載する。参考：ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１０／２＞：除染車両。ガス中和剤撒布機材を搭載する。参考：ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１０／３＞：除染車両。ガス中和剤噴霧器を搭載する。参考：ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１０／４＞：自走高射機関砲型、別名デマークD7。D7車体の後部荷台に2cmFlak30を搭載したものである。操縦室後方に固定フレームを設けて重量に耐えられるようにし、その上に床板を装着してFlak30を載せ、左右と後ろに格子状鋼板を設置している。床板前後には折り畳み式シートを２個ずつ装着した。格子状鋼板には即応用30式弾薬箱（20発入りの32/28式弾倉を収容）が側面に４個ずつ、後面に２個取り付けられており、戦闘時には格子状鋼板を倒して操作スペースを確保した。副操縦席後方にも30式弾薬箱２個を搭載できる。全長4.75m、全幅2.16m、全高2m、重量5.5トン。Flak30は全周旋回可能、俯仰角マイナス10度からプラス90度。弾薬搭載数280発（260発？240発？）。２輪式トレーラーSd.Ah.32に予備弾薬640発、Flakvisier35照準器、基線長式測距儀（基線長1m）を積んで牽引する。エンジンはマイバッハHL38TRKM、トランスミッションは前進７速・後進１速、最大速度65km（50km？）、航続距離300km（220km？）。乗員７名。1939年からSd.Kfz.10/5と合わせて610両（1009両？）が生産された。陸軍の対空中隊に３個小隊18両が配備され、1941年11月1日からは１個小隊あたり10両に増やされ、1943年6月1日からは１個対空中隊で12両に減った。戦車大隊本部中隊、装甲てき弾兵重中隊、スキー猟兵連隊重中隊にも配備されている。空軍では１個中隊に12両が配備され、1943年10月1日からは１個中隊に２個小隊22両（＋牽引式Flak30またはFlak38を９門装備する１個小隊）という編成になった。1940年までは防楯を付けないタイプも生産されたが、1940年7月19日に防楯を標準装備するよう通達が出されている。また、1940年の生産車から前部左右フェンダー上にK98小銃３丁を収容できるラックを装着し、車体後部にローディングランプ２枚を付けてFlak30を弾薬トレーラーに積み替えられるようにした。これに伴い、車体前面にローディングランプ取り付け用フレームを追加している。1941年、Flak30を積み降ろしするのはあまり実用的で無いことが判明し、ローディングランプと車体前面のフレームを廃止した。1942年、K98小銃ラックに鋼板製カバーを付けるようになった。1943年1月29日、操縦席前面、左右、ラジエーター前面に8mm装甲板を取り付ける改修が開始された。操縦席前面装甲板には左右に長方形の視察窓があり、ビジョンブロックを填めたり、スライド式シャッターで塞いだりすることが可能。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー6,’10、月刊PANZER5,’04、1,’04、月刊戦車マガジン6,’89

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１０／５＞：自走高射機関砲型。2cmFlak38を後部荷台に搭載したもので、床板とFlak38の間にスペーサーをかましたものもある。10/4と同様に弾薬トレーラーを牽引した。架台前方がFlak30よりも広いため、それに合わせて床板を左右0.15mずつ拡幅しており、後部フェンダーも後方に広がった形状となっている。1942年からFlak38搭載Sd.Kfz.10/4という名称で製作され、1943年10月1日にSd.Kfz.10/5に改称された。1943年1月29日、操縦席前面、左右、ラジエーター前面に8mm装甲板を取り付ける改修が開始された。操縦席前面装甲板には左右に長方形の視察窓があり、ビジョンブロックを填めたり、スライド式シャッターで塞いだりすることが可能。参考：月刊グランドパワー6,’10、月刊PANZER5,’04、月刊戦車マガジン6,’89

　＜ＰａＫ３６搭載型＞：対戦車自走砲型。3.7cm対戦車砲PaK35/36の車輪、車軸、脚を外し、操縦席後部に搭載している。防楯はそのまま使用した。一部に砲周囲と車体前面に増加装甲を付けたものがある。正式生産されたものと、現地改修されたものが両方存在するようだ。参考：月刊グランドパワー9,’03、ジャーマンタンクス

　＜ＰａＫ３８搭載型＞：対戦車自走砲型。武装親衛隊が現地改修したもので、車体後部側面を外して車体後部をフラットにし、5cm対戦車砲PaK38を防楯ごと搭載している。車体前面と操縦室には装甲板を張った。5cm対戦車砲PaK38の生産は1941年半ばからだが、同年冬の初めには本車両が登場、50両前後が製作された。現地改修なので、操縦席の装甲板を切り欠いて機銃を搭載したり、ガントラベルロックをボンネット前面や操縦席装甲板に装着したりと、微妙なバリエーションがある。参考：月刊グランドパワー9,’03、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１１シリーズ＞：ドイツ陸軍３トン半ハーフトラック。試作名称HL kl 5。参考：ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１１＞：キャビン直後に密閉式弾薬庫があり、その両側に観音開きの２枚ドアを持つ。弾薬庫の後ろはオープントップの兵員室で、屋根代わりのキャンバスをかけることができる。10.5cm軽榴弾砲leFH18、7.5cm対戦車砲PaK40、2cm高射機関砲Flak18、3.7cm高射機関砲Flak36、ネーベルベルファーの牽引に用いられた他、大戦後期には重量オーバーの8.8cm高射砲まで牽引していた。初期量産型140両（1938-39年製造）はボルクヴァルト社製HL kl 6またはハノマーク社製H kl 6で、密閉式キャビンを持ち、キャビンのルーフと弾薬庫の高さが同じで、兵員室後面中央に乗降用開口部があり、タイヤサイズは幅184mm・内径508mmである。中期以降の量産車ではキャビンのルーフがオープン式のキャンバストップに変更され、後部弾薬庫の高さが兵員室と同じ高さになり、乗降用開口部には左右開きのドアが付き、タイヤサイズは幅190mm・内径457mmとなった。参考：月刊グランドパワー3,’11、月刊PANZER4,’04

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１１／１＞：煙幕車両。発煙装置を搭載している。フレームランチャー式28cm/30cm/32cmロケットランチャーを運用でき、ロケット弾を木枠ごと兵員室に収容する。10cmネーベルベルファー40用牽引車兼ロケット弾運搬車としても使用された。15cmネーベルベルファー41も牽引できるが、こちらのロケット弾は長すぎて弾庫に収まらない。参考：月刊グランドパワー3,’11、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１１／２＞：除染車両。ガス中和剤撒布機材を搭載している。参考：ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１１／３＞：除染車両。ガス中和剤噴霧器を搭載している。参考：ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１１／４＞：ロケット弾輸送車、別名ネーベルクラフトワーゲン。発煙装置を搭載したものといわれていたが、15cmネーベルベルファー41及び21cmネーベルベルファー42を運用要員ごと運ぶ車両であることが判明した。荷台の幅を広げて左右の弾薬庫を繋げ、長いロケット弾を収容できるようにしてある。フレームランチャー式28cm/30cm/32cmロケットランチャーを運用でき、その場合はロケット弾を木枠ごと兵員室に収容した。参考：月刊グランドパワー3,’11、月刊戦車マガジン5,’84別冊、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１１／５＞：化学偵察車型。ガス探知機を搭載している。参考：ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１０１＞：�T号戦車Ａ型または�T号戦車Ｂ型を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１１１＞：�T号戦車ファミリーを参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１２１＞：�U号戦車シリーズを参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１２２＞：�U号火炎放射戦車Ａ型または�U号火炎放射戦車Ｂ型を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１２３＞：�U号戦車Ｌ型を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１２４＞：ヴェスペ（自走榴弾砲）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１３１＞：�U号戦車車体搭載7.5cmPak40/2を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１３２＞：�U号戦車D/E型7.62センチPaK36(r)装甲自走車体を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１３５＞：ロレーヌ37N海外ファミリー（自走砲）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１３５／１＞：15cm sFH13榴弾砲搭載ロレーヌ・シュレッパーを参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１３８＞：マルダー�VＨ（対戦車自走砲）またはマルダー�VＭ（対戦車自走砲）または弾薬運搬車Ｋ型を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１３８／１＞：グリレＨ（自走砲）またはグリレＫ（自走砲）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１３９＞：マルダー�V（対戦車自走砲）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１４０＞：38(t)対空戦車Ｌ型を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１４０／１＞：38(t)式偵察用戦車を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１４１＞：�V号戦車Ａ／Ｂ／Ｃ／Ｄ／Ｅ／Ｆ／Ｇ／Ｈ／Ｊ前期型または�V号指揮戦車Ｊ型を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１４１／１＞：�V号戦車Ｊ後期型／Ｌ型／Ｍ型を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１４１／２＞：�V号戦車Ｎ型を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１４１／３＞：�V号火炎放射戦車を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１４２＞：�V号突撃砲Ａ／Ｂ／Ｃ／Ｄ／Ｅ型を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１４２／１＞：�V号突撃砲Ｆ／Ｇ型を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１４２／２＞：42式10.5cm突撃榴弾砲を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１４３＞：�V号観測戦車を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１６１＞：�W号戦車Ａ／Ｂ／Ｃ／Ｄ／Ｅ／Ｆ型を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１６１／１＞：�W号戦車Ｇ型を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１６１／２＞：�W号戦車Ｇ／Ｈ／Ｊ型を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１６１／３＞：メーベルヴァーゲン（対空戦車）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１６１／４＞：ヴィルベルヴィント（対空戦車）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１６２＞：�W号駆逐戦車Ｆ型を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１６２／１＞：�W号駆逐戦車ランクを参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１６４＞：ホルニッセ（自走砲）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１６５＞：フンメル（自走砲）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１６５／１＞：�W号ｂ型自走砲を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１６６＞：�W号突撃榴弾砲を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１６７＞：�W号突撃砲を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１７１＞：�X号戦車シリーズを参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１７２＞：ヤークトパンター・シリーズ（駆逐戦車）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１７３＞：ヤークトパンター・シリーズ（駆逐戦車）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１７９＞：ベルゲパンター（戦車回収車）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１８１＞：�Y号戦車シリーズを参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１８２＞：ティーガーＢ型（戦車）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１８４＞：フェルディナンド・シリーズ（駆逐戦車）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１８５＞：ヤークトティーガー88mm砲搭載型（駆逐戦車）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．１８６＞：ヤークトティーガー（駆逐戦車）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２２１＞：ドイツ陸軍４輪装甲偵察車両。Kfz13/14が民間車両ベースで機動性に欠けたため、ドイツ国防軍とドイツ自動車メーカーが協力して開発した軍用共通車台「標準車台�T型」を利用した。車体は全溶接製で、7.62mm機銃弾に抗堪できる。不整地専用のギアを持ち、後輪の操向も可能である。最初の143両は覘視孔の蓋が圧延鋼板の切り出しだったが、生産性が悪く鋳造式に換えられた。全長4.8m、全幅1.95m、全高1.7m、重量４トン。車体中央上部にMG34機銃１丁（1050発）を搭載した銃塔を持つ。装甲厚は車体前面8mm36度、側面8mm35度、後面5mm31度、底面非装甲、上部構造物前面8mm37度、側面8mm35度、後面5mm65度、上面5mm90度、銃塔前面8mm35度、側面8mm35度、後面8mm35度、上面オープン（手榴弾防御用の開閉式金網付き）。エンジンはホルヒ801（75馬力）、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度90km、航続距離320km。無線機はFuG Spr Ger a（装備していないという説も）。乗員２名。1935-1940年に339両が生産され、戦車・軽機甲及び機械化歩兵師団偵察大隊の装甲偵察車中隊に配備された。1942年頃まで残っていた車両は、銃塔前面を切り欠いてsPzB41ゲルリッヒ砲（俯仰角はマイナス５度からプラス45度）を防楯ごと搭載し、終戦まで使用している。参考：ジャーマンタンクス、世界の軍用車両(4)、月刊PANZER2,’02

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２２２シリーズ＞：ドイツ陸軍４×４輪装甲偵察車両。Sd.Kfz.221の車内配置を踏襲しつつ、車体形状を改めて装甲を強化、通信範囲7kmの小型無線機と2cm機関砲を搭載した。任務は敵装甲偵察車との遭遇戦闘である。1943年6月までに989両が完成し、通常は長距離無線機を持つSd.Kfz.223と組み合わせて使用され、終戦まで用いられた。参考：月刊PANZER2,’02、ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２２２前期型＞：シャシーはSd.Kfz.221と同じだが、新型の車体は複雑な面取りで、全溶接製である。車体前部の操縦手席には、前方に２基（操縦手と無線手用）と両側に１基ずつの視察口を備え、砲塔にも左右・後部に１基ずつ視察口があり、それぞれ防弾ガラス付き視察スリットが開けてある。サスペンションはコイル・スプリング、ゴム製バッファ、二重作動式ショック・アブソーバーによる独立懸架式。タイヤは210×18空気入り防弾式で、車体側面にスペアホイールを取り付ける。ブレーキは機械式。操向は基本的に前２輪で、全輪操向も可能だが、後に時速20km以上での全輪操向は転倒するので禁止された。砲塔はオープントップで、前面中央に2cm機関砲KwK30（後にKwK38。装弾数180発、10発マガジンで給弾）１門とその左に7.92mm機関銃MG34（1050発）１丁を搭載する。俯仰角はマイナス８度からプラス87度で、対空射撃が可能であり、照準器は対地用T.Z.A.3aペリスコープと対空用フリーゲル対空バイザー38が用意されている。全長4.8m、全幅1.95m、全高2m、自重1.96トン、戦闘重量4.8トン。装甲厚は車体前面下部8mm36度、上部8mm37度、側面8mm35度、後面下部5mm31度、上部8mm31度、底面非装甲、上面5mm90度、砲塔全周8mm35度、上面オープン。エンジンはホルヒ3.5リットル８気筒Ｖ型液冷ガソリン（75馬力）、トランスミッションは前進５段・後進１段（不整地用ギアもある）、最大速度85km、燃料搭載量100リットル、航続距離350km。無線機はFuG Spr Ger ‘a’（Fu5）。乗員３名。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER2,’02、世界の軍用車両(4)

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２２２後期型＞：エンジンをホルヒ3.8リットル８気筒Ｖ型液冷ガソリン（81馬力。後に90馬力に強化）に換えたもので、最大速度が90kmに向上した。ブレーキは油圧式にしている。前面装甲厚を30mmに強化、リアパネルには8mm厚の装甲カバーを追加した。参考：世界の軍用車両(4)、月刊PANZER2,’02、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２２３シリーズ＞：ドイツ陸軍４輪装甲車。Sd.Kfz.222に遠距離連絡用無線機を搭載したものである。1938年9月から1944年1月に708両（550両？）が生産され、軽機甲師団、戦車師団、機械化歩兵師団の装甲偵察車中隊に配備され、終戦まで使用された。参考：ジャーマンタンクス、世界の軍用車両(4)

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２２３前期型＞：Sdkfz.222から20mm機関砲を撤去し、7.92mm機銃MG34（1050発）１丁を砲塔中央に装備、FuG10長距離無線機を追加して車体上に大型の伸縮式フレームアンテナを搭載した。全長4.8m、全幅1.95m、全高1.75m（アンテナ収納時）／1.83m（伸張時）。重量4.4トン。装甲厚は車体前面下部8mm36度、上部8mm37度、側面8mm35度、後面下部5mm31度、上面8mm31度、底面非装甲、上面5mm90度、砲塔全周8mm35度、上面オープン。エンジンはホルヒ3.5または3.8、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度85km、航続距離300km。乗員３名。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER2,’02、世界の軍用車両(4)

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２２３後期型＞：エンジンをホルヒ801/V（81馬力）に変更し、ブレーキを油圧式に換え、前面装甲厚を30mmに増やしたＢ型シャシーを使用したもので、ビジョンブロックを鋳造製の頑丈なものにし、起倒式アンテナに換えてロッドアンテナを装備している。1942年5月以降に生産された。参考：世界の軍用車両(4)、月刊PANZER12,’99

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２３１＞：ドイツ陸軍６×４輪重装甲車。短期間に低コストで開発するため、民生用トラック（G3トラック、G31トラック、M206トラックのいずれか）のシャシーに装甲車体を載せた。車体後部にも操縦席を持ち、どちらでも操縦が可能である。全長5.57m、全幅1.82m、全高2.25m、重量5.35トン。武装は砲塔の20mm機関砲KwK30（200発）１門と7.92mm機銃MG13（1500発）１丁で、俯仰角マイナス12度からプラス20度。装甲厚は車体前面下部8mm25-35度、上部8mm25度、側面下部8mm35度、上部8mm37度、後面下部8mm25-42度、上部8mm30度、下面非装甲、上面5mm80-90度、砲塔前面8mm０度、側面8mm30度、後面8mm30度、上面5mm75-90度、防楯8mm０度。エンジンはビュッシングNAG社製Ｇ型またはダイムラーベンツ社製MO9またはマギルス社製s88液冷６気筒ガソリン（70馬力）、トランスミッションは前進４速・後進１速、最大速度62km、航続距離300km。無線機はFuG Spr Ger a。乗員４名。1933年から123両が生産されて機械化偵察大隊に配備され、８輪型Sd.Kfz.231が登場するとそれに車体番号ごと譲って退役した。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER2,’02、7,’05、世界の軍用車両(4)

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２３１＞：ドイツ陸軍８×８輪重装甲車。６輪装甲車版が民間トラックベースで能力不足だったため、1934年から８輪駆動・８輪操向のシャシーと装甲車体を製作し、1935年に試作車２両が完成した。車体は複雑な面取をしており、いかにも生産性が悪そうである。操縦装置は前後に１つずつ用意されている。全長5.85m、全幅2.2m、全高2.35m、重量8.3トン。武装は砲塔の20mm機関砲KwK30/KwK38（180発）１門と7.92mm機銃MG34（2100発）１丁、俯仰角マイナス10度からプラス26度、照準器はTZF6。装甲厚は車体前面下部10mm35度、上部15mm28度、側面8mm35度、後面下部10mm25度、上部8mm35度、下面非装甲、上面6mm84-90度、砲塔前面15mm20度、側後面8mm30度、上面6mm80-90度、防楯15mm20度。エンジンはビュッシング-NAG社製L8V液冷Ｖ型８気筒ガソリン（150馬力）、トランスミッションは前進６速・後進６速、最大速度95km、航続距離300km。無線機はFuG Spr Ger a。乗員４名。1936年から生産され、1938年から６輪型Sd.Kfz.231に代わって機械化偵察大隊の装甲偵察車中隊、重装備小隊に６両ずつ配備された。1940年初めから車体前後に厚さ8mmのパックシュッツ（対戦車砲防護用増加装甲。空間を空けて設置されているので物入れにもなる）を装着。1942年からパックシュッツを外して前面装甲板を30mmに強化し、重量が9.1トンに増えた。1942年9月、Sd.Kfz.234の量産開始に伴い生産中止となったが、第２次大戦終結まで使用されている。参考：ジャーマンタンクス、世界の軍用車両(4)、月刊PANZER7,’05

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２３１ファミリー＞

　＜弾道測定車＞：1945年にヒラースレーベンの射撃演習地で１両が発見された。シャシーと車体前半部を流用し、後部に背の高い操縦室及び観測室を設けている。操縦室前面に上開き装甲カバー２枚が付いたガラス窓、側面に後方開きドアを持つ。参考：ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２３２＞：ドイツ陸軍６×４輪重装甲車。Sd.Kfz.231（６輪）に中距離通信用Fu11無線機とフレームアンテナを搭載したものである。30両前後が生産された。参考：世界の軍用車両(4)、月刊PANZER7,’05、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２３２＞：ドイツ陸軍８×８輪重装甲車。Sd.Kfz.231（８輪）に中距離通信用Fu12無線機（Fu11 SE100？）を搭載し、車体上面にフレームアンテナ（支持架は中央にある）を装着したものである。同軸機銃弾数1050発（機銃を廃止したものもある）。６輪型に代わって1938年から機械化偵察大隊の装甲偵察車中隊、重装備小隊に配備された。後期生産型ではフレームアンテナを廃止し、シュテルン（星形）アンテナを装備した。参考：ジャーマンタンクス、世界の軍用車両(4)、月刊PANZER7,’05、8,’10

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２３３＞：ドイツ陸軍８×８輪重装甲車。Sd.Kfz.231（８輪）に7.5cm短砲身砲StuK37を搭載したものである。車体内部に右にオフセットした状態で砲座を設け、操縦室前面装甲右側を切り欠いて砲を搭載、車体上面をオープントップにして操作スペースを確保した。全長5.85m、全幅2.2m、全高2.25m、重量8.7トン。主砲は7.5cmStuK37L/24（32発）、旋回角左右12度ずつ、俯仰角マイナス10度からプラス12度。照準器はSflZF1。副武装は車内に搭載したMG42機銃１丁（1500発）。装甲厚は車体前面下部30mm35度、上部15mm30度、側面8mm35度、後面下部10mm25度、上部8mm35度、上面6mm84度、防楯15mm30度。エンジンはビュッシング−NAG社製L8V、トランスミッションは前進６速・後進６速、最大速度80km、航続距離300km。無線機はFuG Spr Ger a。乗員３名。最初10両がSd.Kfz.231（８輪）から改造され、1942年10月から1943年11月に109両が生産されて偵察大隊の装甲偵察中隊に１個小隊６両が配備された。生産中に操砲スペース側面に装甲板を追加している。当初は榴弾による火力支援が主任務だったが、後にHEAT弾を搭載して対戦車任務にも投入され、終戦まで使用された。参考：ジャーマンタンクス、世界の軍用車両(4)、月刊PANZER7,’05

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２３４シリーズ＞：ドイツ陸軍８×８輪重装甲偵察車両。大型の８輪装甲車は各種無線機を搭載できるため便利だったが、従来の８輪装甲車は生産性が悪く、シャシーの剛性も不足しており、また北アフリカ戦で使用する熱帯地仕様の重装甲車も必要となったため、1940年8月から開発された。水不足の砂漠でも使用できるよう、Sd.Kfz.231（８輪）の液冷ガソリンエンジンでなくチェコのタトラ社に新規開発させた空冷ディーゼルエンジンを搭載することにしたが、このエンジンの開発に手間取り、完成した頃には北アフリカ戦が終わりかけていたため結局熱帯型はキャンセルされている。試作車２両は1942年初めと夏に納入され、最初にSd.Kfz.234/2が生産されることになり、その後Sd.Kfz.234/1とSd.Kfz.234/3の生産に移り、Sd.Kfz.234/3は更にSd.Kfz.234/4へと移行した。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER7,’05、10,’10、世界の軍用車両(4)

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２３４／１＞：別名ゲラート95（95号器材）。車体はモノコック構造として剛性を増しており、六角形の砲塔（Sd.Kfz.250/9ノイと同じ揺動砲架38型）に2cmKwK38機関砲１門（480発）とMG42機銃１丁（2400発。主砲左）及びTZF3a照準器（主砲右）を搭載する。砲塔はオープントップで、天井に手榴弾避けの金網を張った。砲塔駆動は手動式、全周旋回可能、俯仰角マイナス４度からプラス70度。フェンダーは上に拡大し、補助装甲板兼荷物入れとして使用した。車体長5.86m、全幅2.33m、全高2.1m、戦闘重量11.5トン。装甲厚は車体前面下部30mm35度及び50度、上部30mm40度、側面8mm35度、後面下部10mm31度及び46度、底面5mm90度、上面6mm87-90度、砲塔前面30mm40度、側面8mm40度、後面8mm38度、上面オープン、防楯10mm40度。エンジンはタトラ103空冷Ｖ型12気筒ディーゼル（210馬力）、トランスミッションは前進６段・後進６段（副変速機付）、最大速度90km、航続距離1000km（路上）／600km（路外）。サスペンションはリーフスプリングとスイングアームで、８輪全て独立懸架であり、全輪操向。無線機はFuG Spr Ger aで、指揮官車のみFuG12も積む。乗員４名。1944年8月から1945年1月に230両前後が生産され、機甲師団及び機甲てき弾兵師団に配備されて終戦まで使用された。定数は機甲偵察大隊(d)型装甲偵察中隊１個あたり19両。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER7,’05、9,’10、世界の軍用車両(4)

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２３４／２＞：別名プーマ。密閉式の六角形断面砲塔にダブルバッフル式マズルブレーキ付5cmKwK39/1（60発。Pzgr.39徹甲弾27発とSprgr.38榴弾28発？）と同軸MG42機銃１丁（1050発）を装備する。照準器はTZF4b。防楯はザウコップ式で、機銃もカバーした。砲塔駆動は手動、全周旋回可能、俯仰角マイナス７度からプラス25度。防御力を高めるため視察用クラッペを全廃しており、車長・砲手用ハッチにはそれぞれ全周旋回可能なＲ型ペリスコープが、車長用ハッチ直前には引き込み式T.Rbl.F.3ペリスコープがある。砲塔両側面に発煙弾発射機３基ずつを装備する。車体後面には右に短機関銃ポートがあるのみで、ドアは無い。車体長6m、全幅2.33m、全高2.38m、戦闘重量11.74トン。装甲厚は車体前面下部30mm30度または55度、上部30mm35度、側面8mm30度、後面下部10mm40度、上部10mm22度、底面5mm90度、上面6mm87-90度、砲塔前面30mm20度、側後面10mm25度、上面10mm90度。エンジンはタトラ103空冷12気筒Ｖ型ディーゼル（総排気量14.825リットル、210馬力）、最大速度85km、燃料330リットル、航続距離900km（不整地600km）。無線機はFu.Spr.fで、半数くらいはFuG12も搭載していた。乗員４名。Sd.Kfz.234/1よりも先に量産されたが、防楯の生産遅延で３ヶ月ほど生産がストップ、1944年1月までに101両を生産したに留まり、機甲偵察大隊の(a)型装甲偵察車中隊に１個あたり25両が配備された。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER7,’05、9,’10、世界の軍用車両(4)

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２３４／３＞：5cm砲では敵戦車に対抗できなくなることが予想されたため、24口径7.5cm砲K51に換装した火力支援型で、1943年9月から開発された。砲塔は無く、K51を直接オープントップ戦闘室に据え付けており、厚さ15mmの防楯を装備する。射界左右12度ずつ、俯仰角マイナス10度からプラス12度、照準器はSfl ZF1b。主砲携行弾数は30発程度とも50発とも60発ともいわれる。副武装として主砲右に同軸7.92mm機銃MG34/MG42（1950発）１丁を搭載しており、対空射撃の際に便利なよう、簡単に取り外せるようになっていた。車体長5.86m、全幅2.33m、全高2.21m、戦闘重量11.5トン。装甲厚は車体前面下部30mm30度及び55度、上面30mm35度、側面8mm30度、後面下部10mm40度、上部10mm22度、底面5mm90度、上面6mm88度、戦闘室前面及び防楯15mm40度、側面15mm０度、後面15mm38度、後面10mm。エンジンはタトラ103、トランスミッションは前進６速・後進６速、最大速度90km、航続距離1000km。無線機はFuG Spr Ger a。乗員５名（４名という説もある）。1944年4月から機甲偵察大隊本部／本部中隊に３両（ｄ型装甲偵察車中隊に１個小隊６両？）が配備される予定だったが、実際の配備は6月以降になった。1944年12月までに88両が生産された。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER7,’05、5,’10、9,’10、世界の軍用車両(4)

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２３４／４＞：長砲身対戦車砲搭載型、通称パックヴァーゲン（Pakwagen、対戦車車両）。1944年10月28日の会議で出されたヒトラーの命令に基づいて開発された。主砲を防楯付の7.5cmPaK40に換え、AK7B84(640/�T)砲架を装備したもので、射界左右12度ずつ、俯仰角マイナス３度からプラス22度、照準器はZF３×８°と38A遠距離用望遠照準器。携行弾数は12発しかない（60発説あり）。副武装は対空機銃マウントの7.92mm機銃MG42。戦闘室は厚さ14.5mmの装甲板で囲まれており、後部装甲板はヒンジで倒せる。無線機はFu.Spr.f。1944年12月から1945年3月に89両が生産された。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER7,’05、9,’10、世界の軍用車両(4)

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２３４（２ｃｍＫｗＫ３８装備型）＞：自走高射機関砲型。20mm機関砲KwK38を全周装甲板付き簡易砲架に載せて戦闘室に搭載したものである。全周旋回可能、俯仰角マイナス５度からプラス60度。少数が現地改造された。参考：月刊PANZER9,’10

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２４７シリーズ＞：ドイツ陸軍偵察大隊指揮官用装甲車。参考：ジャーマンタンクス、世界の軍用車両(4)

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２４７Ａ＞：クルップ社製L2H143トラックがベースの６×４輪型。エンジンはクルップ社製M307（57馬力）、最大速度70km、航続距離350km。1937-38年に10両が生産された。参考：ジャーマンタンクス、世界の軍用車両(4)

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２４７Ｂ＞：４輪版。シャシーは車体前部にエンジンがあるEG�U型で、車体後部は機材・人員収容スペースとなっており、車体上面はオープントップである。自衛武装や固有の無線機は無い。全長5m、全幅2m、全高1.8m、重量4.46トン。装甲厚は車体前面下部8mm35度、上部8mm38度、側面8mm35度、後面下部8mm35度、上部8mm30度、底面非装甲、上面6mm90度、戦闘室上面オープン。エンジンはホルヒ3.5、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度80km、航続距離400km。乗員６名。1941年7月から1942年1月に58両が生産され、各偵察大隊に１両ずつ配備された。参考：ジャーマンタンクス、世界の軍用車両(4)

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０シリーズ＞：ドイツ陸軍装甲兵員輸送ハーフトラック。Sd.Kfz.10を装甲化したもので、軽量化のため車体を短くして転輪を１枚減らしている。歩兵半個分隊を運搬できる牽引力１トンのハーフトラックとしてデマーク社とビュッシンクNAG社で開発され、1941年6月から生産された。車体には前期型（アルテ）と後期型（ノイ）があり、それぞれ12種類のバリエーションがある。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０前期型（アルテ）＞：アルテは旧式のこと。先に開発が進んでいたSd.Kfz.251を参考にしており、シャシーは装甲板のリベット止めで、車体は複雑な面取りをしている。車体前部がエンジン室、中央が戦闘室、後部が兵員室。戦闘室前部左に操縦席、右に車長兼無線手席があり、前面及び側面には防弾ガラス入りビジョンバイザーを装備する。車長席の前にはFu.Spr.Ger.f無線機を搭載。戦闘室前部上面中央に防楯付き機銃架を装備する。兵員室には左に３名用ベンチ、右後部に１名用前向き座席がある。ベンチ下は弾薬などの収容箱になっており、背もたれの後ろには7.92mm機銃MG34の予備銃身、照準器、双眼鏡、ペリスコープなどを搭載する。兵員室内右側面にはKar98kライフル４丁、MG34機銃１丁、対空射撃用三脚、信号拳銃ホルスターを掛けるラックがある。兵員室後面左に乗降ドアがあり、上部中央に機銃用ピントルマウントを持つ。前輪は6.00×20インチ（152×508mm）、サスペンションはリーフスプリング。履帯部分の転輪はスチール製で直径550mm、４枚を千鳥式に配置し、サスペンションはトーションバー式である。起動輪は前方にあり、誘導輪は転輪と同じものを使用した。履帯は湿式のZpw51/240/260、片側38枚。ステアリングを切ると、まず前輪のみが旋回し、一定以上になると旋回内側の履帯にブレーキがかかる。全長4.56m、全幅1.95m、全高1.66m、重量8.5トン。装甲厚は車体前面14.5mm12度、側面下部8mm30度、上部8mm35度、後面下部8mm45度、上部8mm17度、底面6mm90度、操縦室前面10mm30度、上面オープン。エンジンはHL42TRKM液冷６気筒ガソリン（100馬力）、トランスミッションはマイバッハ製VG10218H（前進７速・後進３速）、最大速度65km、航続距離350km。1941年6月から1943年9月（10月？）に4250両が生産された。参考：月刊グランドパワー11,’98、月刊グランドパワー10,’00別冊、ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０後期型（ノイ）＞：ノイは新型のこと。車体側後面などの面取りを単純化し、量産を容易にしたもの。車体側面装甲板と一体化した雑具箱２つを装備し、操縦手・車長用の側面視察用ビジョンバイザーを単なるスリットにした。これにより、主要装甲板数は19枚から９枚に減っている。全長4.61m、全幅1.95m、全高1.66m、重量5.36トン。装甲厚は車体前面15mm12度、操縦室前面10mm30度、側面下部8mm30度、上部8mm35度、後面下部8mm45度、上部8mm10度、底面6mm90度、兵員室上面オープン。エンジンはマイバッハHL42TUKRM、トランスミッションは前進７速・後進３速、最大速度60km、航続距離300km。無線機はFuG Spr Ger f。乗員２名。1943年10月から1945年初めに2378両が生産された。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー11,’98、月刊グランドパワー10,’00別冊

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０／１＞：基本の兵員輸送型。通信装置付の250/1-�Tと、無線機付きの250/1-�Uの２種がある。防楯付き7.62mmMG34機銃１丁を兵員室前部に、対空用7.62mmMG34機銃１丁を兵員室後部に搭載する。機銃弾搭載数2010発。全高（防楯含む）1.98m、車重5.38トン。乗員２名＋乗車兵員４名。MG34機関銃小隊0.5個を運ぶものは、車内に三脚架を収容している。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー10,’00別冊、月刊グランドパワー11,’98

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０／２＞：軽通信小隊（自動車化）用の電話ケーブル敷設車。兵員室右の椅子を撤去して電話線ケーブル収納庫を設置し、右フェンダーに電話線を繰り出すホルダーを装着した。自衛用にMG34機銃１丁、MP38短機関銃２丁、Kar98kライフル４丁を搭載する。重量5.44トン。乗員４名。参考：月刊グランドパワー11,’98、月刊グランドパワー10,’00別冊、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０／３＞：大型無線機搭載の指揮車両。兵員室右の椅子を撤去して無線機を搭載しており、前面装甲板下部のサスペンションカバーを布製に換えた。重量5.35トン。自衛用にMG34機銃１丁、MP38短機関銃１丁、Kar98kライフル３丁を搭載する。乗員４名。機動部隊と司令部の連絡用にFu.12無線機を搭載し、2mロッドアンテナ（後に2m星形アンテナ）を装備する250/3-�T、空軍との連絡用にFu.7無線機を搭載し、ロッドアンテナを装備する250/3-�U、Fu.7とFu.8無線機を搭載し、フレームアンテナ（後に昇降式8m星形アンテナ）を装備した250/3-�V、適宜無線機を換装する250/3-�W（アンテナはフレーム、後に星形）の４種がある。ロンメルが北アフリカで使用した「グライフ（GREIF）」と「アドラー（ADLER）」が有名（Sd.Kfz.250/5説もある）。参考：月刊グランドパワー11,’98、10,’00別冊、ジャーマンタンクス、グラフィックアクション39

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０／４＞：突撃砲部隊向け観測車両。Sd.Kfz.253の後継で、1943年に採用されたため、全てノイ型で製作されたとみられる。Sd.Kfz.250/5の無線機をFu.15とFu.16に換えたものである。同じ車番号でMG34機銃を連装装備する対空車両も計画されたが、こちらは生産されなかった。参考：月刊グランドパワー11,’98、月刊グランドパワー10,’00別冊、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０／５＞：砲兵隊用装甲観測車型。Sd.Kfz.253の後継で、戦闘室左上面前方には観測双眼鏡支持架を取り付けるＶ字フレームがあり、車体後部にアンテナ基部のボックスを装備する。室内右の椅子は外して無線機ラックに変更し、左のベンチシートも廃止して双眼望遠鏡用支持ボールと小型シートを取り付けた。自衛用にMG34機銃１丁とMP38短機関銃２丁を搭載する。初期はフレームアンテナ、後期は2m星形アンテナを装備した。Fu.4c型受信機とFu.8無線機を搭載した250/5-�Tと、Fu.8の代わりにFu.12無線機を搭載した250/5-�U（後に軽観測用装甲車と改称）がある。参考：月刊グランドパワー11,’98、月刊グランドパワー10,’00別冊、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０／６＞：装甲弾薬運搬車。Sd.Kfz.252の後継で、車内とSd.Anh.32トレーラーに弾薬を収容する。Fu.16無線機を搭載し、自衛用にMG34機銃１丁とMP38短機関銃１丁を積む。7.5cmStuK37L24用Ａ型（重量5.95トン、弾薬70発）と、7.5cmStuK40用Ｂ型（重量6.09トン、弾薬60発）の２種類が存在する。参考：月刊グランドパワー11,’98、月刊グランドパワー10,’00別冊、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０／７＞：自走迫撃砲型。8cm迫撃砲Gr.W34を搭載したもので、兵員室後部に左右１つずつ座席があり、右後部と中央部に弾薬42発を積む。迫撃砲は車内でも車外でも射撃可能。自衛用にMG34機銃１丁を搭載しているが、兵員室前方銃架は射撃の邪魔になるので外した。他にMP38短機関銃２丁とKar98kライフル３丁を積んでいる。指揮官車兼弾薬運搬車型もあり、砲座を残して迫撃砲を撤去、シートを左に１つ追加して前方銃架を復活させ、弾薬66発を搭載した。参考：月刊グランドパワー11,’98、月刊グランドパワー10,’00別冊、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０／８＞：7.5cm自走砲型。24口径7.5cm砲と弾薬20発を積んだもので、1943年春にKwK37を搭載して少数が製作され、1944年10月からはK51を搭載してノイ車体から本格的に生産された。前方銃架を撤去して防楯付きの砲を搭載し、右に同軸機銃架を装備、無線手席を外し、ビジョンバイザーを塞いでいる。軽装甲偵察中隊の第４小隊に配備された。参考：月刊グランドパワー11,’98、月刊グランドパワー10,’00別冊、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０／９＞：偵察車型。初期型はSd.Kfz.222と同じ2cmKwK38機関砲塔を兵員室天井の砲塔リングに載せ、兵員室の機銃架を廃止、後部ドアにビジョンバイザーを追加した。武装は2cm機関砲KwK38（100発。俯仰角マイナス10度からプラス85度）１門、同軸MG34機銃１丁、MP38短機関銃１丁。照準器はTZF3a。無線機はFu.12で、砲塔後部にアンテナがある。Sd.Kfz.222よりも路外性能に優れており、後継として1943年5月から生産された。ノイ車体を使用した後期型は、砲塔を大型六角形に、砲架を38型揺動砲架に換えており、後部ドアにバイザー無い。参考：月刊グランドパワー11,’98、月刊グランドパワー10,’00別冊、ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０／１０＞：歩兵部隊向け小隊長車。PaK35/36を操縦室上面に搭載しており、初期には牽引型の脚・車輪・車軸を外してそのまま搭載していた（一部防楯まで外した車両がある）が、後期生産車では砲架を改修して砲の取り付け位置を低くし、防楯も背の低い二重の専用のものを砲の左側のみに装着するようになった（一部に右側に自作の防楯を装備したものもある）。砲前方の車体には背の低い防弾板を溶接している。旋回角左右30度ずつ、俯仰角マイナス８度からプラス25度、照準器はZF2×16°。兵員室右後方に弾薬庫があり、弾薬216発（128発？）を積む。兵員室後部に7.92mm機銃MG34を１丁（1100発）、MP38短機関銃２丁、Kar98kライフル１丁を収容する。兵員室前部に操縦手と無線手、後部に砲手と装填手が乗る。火力不足のためSd.Kfz.250/8やSd.Kfz.250/11に後を譲っており、ノイ車体版は存在しない。参考：月刊グランドパワー11,’98、9,’03、ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０／１１＞：指揮官用車両。2.8cm対戦車砲sPzB41（168発）を兵員室前方の砲架に搭載する。車体後部に野戦軽砲架を収容しており、車外に設置して運用可能。自衛用に7.92mm機銃MG34を１丁（1100発）、MP38短機関銃２丁、Kar98kライフル３丁を装備する。乗員６名。第２次大戦後半からは威力不足でSd.Kfz.250/8に後を譲った。参考：月刊グランドパワー11,’98、月刊グランドパワー10,’00別冊、ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０／１２＞：砲兵用軽装甲測定車。Sd.Kfz.250/3から前後の機銃架を外し、観測用双眼望遠鏡用架台設置のためのピボットを装着している。最初はFu.8無線機を搭載していたが、後にFu.12に換装した。自衛用に7.92mm機銃MG34を１丁（1100発）、MP38短機関銃１丁、Kar98kライフル４丁を搭載する。重量5.8トン。乗員3-5名。参考：月刊グランドパワー11,’98、月刊グランドパワー10,’00別冊

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５０（現地改修）＞：専用の架台と防楯を取り付け、2cmFlak38を搭載したり、フランス製25mm対戦車砲を取り付けたり、5cmPak38を装備したり、後部装甲車体を外して貨物輸送用にしたりしている。参考：月刊グランドパワー11,’98、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１シリーズ＞：ドイツ陸軍の装甲ハーフトラック。Sd.Kfz.11を装甲化したもので、歩兵１個分隊を搭載する装甲兵員輸送車である。1938年に試作車が完成し、1939年に採用され、6月から生産された。1939年は239両、1940年は337両と最初の２年は量産ペースが上がらなかったが、1942年からの３年で15000両が生産されている。基本型はA-D型の４種あり、それぞれSd.Kfz.251/1-23までの派生型がある。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊、月刊PANZER11,’01、5,’04

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１Ａ型＞：車体はサイズを最小にして容積を最大にするため、六角形断面の複雑なものになっている。車体側面に視察用バイザー片側３基ずつ、車体後部に乗降扉２枚があり、上面はオープントップである。動力は履帯部前部の起動輪にのみ伝達され、前輪は操向のみ行う。前輪操向角度が15度を超えると、履帯の差動装置が作動して旋回を補助するようになっている。起動輪は周囲にゴムが巻かれており、鋼鉄製ローラーが歯の役目を果たす。転輪は片側７枚で、軽量化のため肉抜き孔付きプレス鋼板２枚合わせ（ゴム輪付き）を採用した。千鳥式配置のため、転輪間やプレス鋼板間に泥や雪が詰まりやすいのが欠点。誘導輪は内側転輪と同じものを使用している。懸架装置はトーションバー式。履帯はゴムパッド付き湿式で、連結部分の注油式ベアリングに頻繁にグリスを注入する必要があり、前線では不評だった。全長5.8m、全幅2.1m、全高1.75m、重量7.81トン。兵員室前部に小さな防楯付きの機銃架、後部にスイング式の機銃架があり、MG34またはMG42を搭載できる。装甲厚は車体前面下部14.5mm21度、上面10mm33度、側面下部8mm35度、上部8mm35度、後面下部8mm30度、上部8mm40度、底面6mm90度、上面オープン。エンジンはマイバッハHL42TUKRM水冷６気筒ガソリン（100馬力）、トランスミッションはハノマーク021-32785U50（副変速機付き、前進４段×２、後進１段×２）、最大速度52km、航続距離300km。無線機はFuG Spr Ger f。乗員は操縦室左に操縦手、右に分隊長、後部兵員室に向かい合わせに５名ずつの計12名。参考：月刊PANZER11,’01、月刊グランドパワー10,’00別冊、ジャーマンタンクス、月刊戦車マガジン11,’92

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１Ｂ型＞：車体側面の視察用バイザーを操縦室左の１つのみとしたもの。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１Ｃ型＞：簡易型。車体装甲板を上下２枚合わせから１枚とし、機関室側面にエンジン吸気口防御用の張り出しを設けた。鋲止めで製作された車両も存在する。1939年6月から1943年9月にA/B/C型計4650両が生産された。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊、ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１Ｄ型＞：1943年9月以降生産型。機関室側面の張り出しを無くし、車体側面は雑具箱と一体化、車体後部のレイアウトを変更し、車載機銃をMG42に換装した。初期生産型ではノテックライトのみ装備していたが、後にボッシュライトも装備している。全長5.98m、全幅2.1m、全幅1.75m、重量９トン。装甲厚は車体前面下部15mm22度、上部10mm33度、側面下部8mm35度、上部8mm35度、後面8mm33度、底面6mm90度、上面オープン。エンジンはマイバッハHL42TUKRM水冷６気筒ガソリン（総排気量4171cc、出力100馬力）、トランスミッションはハノマーク021-32785U50（副変速機付き、前進４段×２、後進１段×２）、最大速度52km、航続距離300km。無線機はFuG Spr Ger f。乗員２名。10602両が生産された。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊、月刊PANZER8,’05、ジャーマンタンクス、月刊戦車マガジン11,’92

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１ファミリー＞

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／１＞：基本の装甲兵員輸送車型で、通信装置付の251/1-�Tと無線機付きの251/1-�Uの２種がある。重量8.5トン（９トン？）。装甲てき弾兵分隊（乗員計12名）を搭載するもので、戦車部隊に随伴する場合にはFuG5無線機を装備したりした。機甲歩兵大隊重機関銃分隊（乗員計11名）、7.92mmMG34機銃２丁、7.92mmMG42またはMG34機銃１丁、機銃弾2010発を搭載するバージョンもあった。参考：月刊PANZER11,’01、月刊グランドパワー10,’00別冊、ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／１（４０式ロケット弾発射器付き）＞：自走ロケットランチャー、別名グランドスツーカ。車体両側のユニットに28cm（榴弾５発）・32cm重ヴォルフ機材（焼夷弾１発）用の28/32cmロケット弾重ヴォルフラーメン40を取り付けている。機甲工兵第２小隊に配備され、ワルシャワ蜂起の鎮圧作戦でロケット弾を市街地に叩き込み、ワルシャワ市街を灰燼に帰した。参考：月刊PANZER９,’03、12,’03、ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／２＞：自走迫撃砲。8cm迫撃砲Gr.W34（66発）を搭載したもので、自衛用にMG34またはMG42機銃（2010発）を装備する。重量8.64トン。乗員８名。機甲歩兵中隊重装備小隊に配備された。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER11,’01

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／３＞：指揮車型。大型無線機を搭載しており、1942年までのFuG8装備型や、FuG11+FuG12+Kdo FuGTr装備型の初期型はフレームアンテナを装備した。自衛武装はMG34またはMG42機銃２丁（2010発）。重量8.5トン。乗員７名。搭載無線機の組み合わせは、師団や砲兵と戦車部隊の連絡用がFuG4+FuG5＋FuG8、師団と砲兵の連絡用がFuG4＋FuG8、師団と戦車部隊の連絡用がFuG5＋FuG8、地上と航空機の連絡用がFuG1+FuG7、指揮司令用がFuG11+FuG12+Kdo FuGTr、FuG Tr 100mw単独、FuG Tr 80mw単独、FuG Tr 30mw単独、FuGTr 15kzW単独の計９種類で、Sd.Kfz.ナンバーは251/3、251/3−�T／−�U／−�V／−�W／−�Xの計６種類である。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー10,’00別冊

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／４＞：歩兵砲牽引車。7.5cmLeIG18の牽引用で、車内に7.5cm砲弾120発とMG34機銃１丁（1100発）を収容する。重量8.75トン。乗員７名。1942年にSd.Kfz.251/9に後を譲った。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER11,’01

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／５＞：工兵用無線指揮車。FuG4＋FuG8無線機またはFuG5＋FuG8無線機を搭載する。重量8.87トン。武装は7.92mm機銃MG34が２丁（4800発）。乗員９名。1943年に廃止された。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER11,’01

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／６＞：装甲指揮車。FuG11とFuG Tr 100mw無線機（後期型はFuG12とFuG19）を搭載する。重量8.5トン。武装は7.92mm機銃MG34が１丁（1100発）。乗員８名。1943年に廃止された。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER11,’01

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／７＞：工兵用車両。兵員室両側に小型の突撃橋を搭載したもので、後部ベンチシートを廃止し、地雷や工兵機材を収容するトレイを設けている。無線機の違いによりSd.Kfz.251/7−�T／−�Uの２種があり、本部中隊配備車両はFuG5無線機を増設した。全高2.7m、重量8.07トン。武装はPzB39対戦車ライフル１丁（40発）及び7.92mm機銃MG34またはMG42が２丁（4800発）。乗員7-8名。3.7cmPaK35/36の車輪、車軸、脚、防楯を外して砲を操縦室上面に搭載した車両も存在する。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー10,’00別冊、月刊グランドパワー9,’03

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／８＞：装甲救急車型。無線機の違いでSd.Kfz.251/8−�T／−�Uの２種があり、戦車大隊本部中隊配備車両はFuG5無線機を搭載した。重量7.47トン。乗員３名。軽傷者４名と担架２床を収容可能。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER11,’01

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／９＞：装甲てき弾兵向け火力支援車両、通称シュツンメル（切り株）。�W号戦車長砲身化により余った24口径75mm砲KwK37（52発）を兵員室左前部に搭載している。旋回角左右12度ずつ、俯仰角マイナス10度からプラス12度、照準器はSfl ZF1。副武装は7.92mm機銃MG34またはMG42が２丁（2010発）。1942年6月に実戦テストが行われ、150両が発注されて機甲化重機甲歩兵大隊に配備された。1944年、砲の装着方法が変更され、砲自体の名称もK51に変更されている。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー10,’00別冊

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／１０＞：対戦車自走砲型。3.7cmPaK35/36を操縦室上面に搭載したもので、初期には牽引型の脚・車輪・車軸を外してそのまま積んでいたが、後に背の低いものに変更、後期生産車では砲架を車載専用に改修して砲の取り付け位置を低くし、防楯も背の低い二重のものを砲の左側のみに装着するようになった。砲前方の車体には背の低い防弾板を溶接している。兵員室後部のシートを外して弾薬12発を納めるラックを片側７個ずつ装着しており、装弾数は計168発。副武装としてPz.B.39対戦車ライフル（40発）及び7.92mm機銃MG34またはMG42（1100発）を１丁搭載する。全高2.17m、重量8.02トン。乗員３名。歩兵部隊の小隊長車として配備された。簡易車体Ｄ型に3.7cmPaK35/36を搭載したものもあるが、これの防楯は全て背の低い二重のものである。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー9,’03、2,’99

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／１１＞：電話線敷設車。電線架設設備と電話交換台を搭載しており、装甲軽野戦電線架設車と中型野戦電線架設車の２種がある。全高2.17m、重量8.5トン。7.92mm機銃MG34またはMG42を２丁（2010発）搭載する。乗員５名。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER11,’01

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／１２＞：砲兵観測車。FuG8無線機を搭載し、フレームアンテナを付けている。乗員６名。1943年に廃止された。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER11,’01

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／１３＞：砲兵用装甲聴音記録車。録音機材を搭載する。1943年に廃止された。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER11,’01

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／１４＞：砲兵用装甲音響測距車。全高2.5m、重量8.5トン。乗員８名。1943年に廃止された。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER11,’01

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／１５＞：装甲投光車両。砲兵用観測照明機材を搭載する。1943年に廃止された。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER11,’01

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／１６＞：自走火炎放射器。車体後部左右両側に口径14mmのケーベ式ポンプ加圧型火炎放射器を厚さ9.5mmの防楯付きで搭載し、車内後部にオートバイ用ZW1101エンジン（専用燃料25リットル）を積んだ。旋回角160度、俯仰角マイナス10度からプラス24度、最大射程60m（１基）／45m（２基同時）。車内に700リットルのNr19燃料油を搭載し、２秒間の放射を２基計80回行える。車内前部右に車長兼機銃手兼無線手が位置し、自衛用の防楯付きMG34/MG42機銃１丁（車内にもう１丁搭載。装弾数2010発）を装備する。車内には42式7mm軽火炎放射器と延長用10mホースも収容した。全高2.1m、重量8.62トン。乗員４名。1943年1月から300両が生産された。1944年5月生産車からは火炎放射器を小型にし、点火方式をカートリッジ式に変更、防楯形状も改良し、42式7mm軽火炎放射器は搭載しなくなった。参考：月刊グランドパワー1,’04、月刊PANZER12,’03、異形戦車ものしり大百科、ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／１７＞：自走高射機関砲型。兵員室に2cmFlak38（600発）を搭載したもので、最初はA/B型車体の兵員室側面装甲板を左右に膨らませて射界を確保したが、次いで側面装甲の後半部を外して後部架台を設置した車両が作られ、更に戦闘室にフレームを立ててターレット上の防楯で囲み、車体を改造せずに済むタイプが製作された。他に7.92mm機銃MG34またはMG42を２丁（600発）搭載する。Ｃ型ベースのものは兵員室側面をカットして開閉式プラットフォームを設けてあり、ヘルマン・ゲーリング師団向けの独自改造車といわれる。Ｄ型車体ベースのものは車体を無改造で使っている。全高2.25m、重量8.8トン。乗員４または６名。1943年10月26日には存在が確認されている。参考：月刊PANZER5,’04、1,’01、ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／１８＞：装甲観測車で、251/18-�T／-�Tａ／-�U／-�Uａの４種に細分される。Sd.Kfz.250の代替車両で、FuG12無線機を搭載する。乗員６名。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER11,’01

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／１９＞：装甲電話通信作業車。電話交換機を搭載して移動交換局にしたもので、電話通信隊に配備された。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER11,’01

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／２０＞：装甲投光車両、920号兵器器材Infrarotscheinwerfer（赤外線探照灯）。FG1251観測機材及びFG1221望遠観測機材を搭載したものはウーフーと呼ばれる。乗員４名。参考：月刊PANZER11,’01

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／２１＞：MG131、MG151/15、MG151/20といった航空機用機関砲を三連装にして後部架台に搭載した車両。ベルト給弾式で、砲座に大型の弾薬箱（AP・HE計3000発収容）を備え、打殻薬莢とリンクはシュートを通って車外に排出される。発射速度は３門で毎分750発。最大仰角60度、全周旋回可能。直接照準器を装備する。全長5.28m、全幅2.13m、全備重量7.65トン。装甲厚7.5-15mm。エンジンはマイバッハHL42水冷、最大速度48km、航続距離300km。1944年8月から生産された。参考：月刊PANZER5,’04、ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／２２＞：対戦車自走砲型。車輪を外した7.5cmPaK40L/46（22発）を搭載したものである。旋回角左29度・右18度、俯仰角マイナス３度からプラス22度。乗員４名。1944年12月から生産され、1945年型編成戦車師団の戦車駆逐大隊に９両、機甲偵察大隊に３両、火砲小隊に６両が配備された。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー10,’00別冊

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１／２３＞：装甲偵察車型。Sd.Kfz.234/1と同様の揺動砲架型2cmKwK38搭載砲塔を装備し、FuG12無線機を搭載している。俯仰角マイナス10度からプラス85度、装弾数100発。副武装は7.92mm機銃MG42（2010発）１丁。1944年12月28日に制式化された。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER11,’01

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１Ｄ３型＞：装甲無線通信車型。車体後部に星形アンテナを装着している。Fu8/Fu4無線機を装備する１型、Fu8/Fu5を装備する２型、Fu7/Fu1を装備する３型、Fu11/Fu1/Fu12を装備する４型、Fu11/Fu1を装備する５型に細分化される。参考：月刊PANZER5,’01

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１カリオペ＞：自走ロケットランチャー型。アメリカ軍から鹵獲した60連装ロケットランチャーT34カリオペを兵員室に横向きに搭載したもので、俯仰アームが当たる位置の兵員室側面を切り欠いている。現地改造と思われるが、かなり大がかりである。参考：ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１試作対戦車自走砲＞：試作対戦車自走砲型。7.5cmPaK44L/70を搭載したもので、1944年1月28日に試作車が完成したが、車体に比べて砲が大きすぎ、生産はされなかった。参考：ジャーマンタンクス

　＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５１装甲弾薬車＞：弾薬運搬車として使用したもの。機甲部隊に配備された。参考：ジャーマンタンクス

　＜ウーフー＞：UHU（ワシミミズク）。Sd.Kfz.251/20にFG1251赤外線投光器を搭載したものである。全周旋回可能で、非使用時には折り畳む。無線機はFuG5。乗員４名。1944年8月に600両が発注され、終戦までに60両程度が生産されてZG1221赤外線暗視望遠鏡搭載�X号戦車Ｇ型５両に１両の割合で配備され、夜間索敵に使用された。参考：ジャーマンタンクス、月刊軍事研究8,’01

　＜ファルケ＞：ZG1221赤外線暗視望遠鏡を搭載したもの。乗員12名。機甲てき弾兵部隊に配備され、てき弾兵を乗せて赤外線パンター中隊のZG1221赤外線暗視望遠鏡搭載�X号戦車Ｇ型及びウーフーと行動を共にし、夜間戦闘を行った。参考：月刊軍事研究8,’01、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５２＞：ドイツ陸軍の弾薬運搬車。ベースはSd.Kfz.250で、車体後部を斜めに削ぎ落とし、天井も含めて装甲化、車内に弾薬箱を搭載している。更に32式特殊トレーラー（Sd.Anh.32）を牽引し、75mm砲弾200発を運搬できた。全長4.7m、全幅1.95m、全高1.8m、重量5.73トン。武装は車内の7.92mm機銃１丁。装甲厚は車体前面下部18mm12度、上部18mm30度、側面8mm30度、後面下部8mm45度、後面上部8mm55度、底面8mm90度、上面8mm90度。エンジンはマイバッハHL42TRKM液冷６気筒ガソリン（100馬力）、トランスミッションは前進７速・後進３速、最大速度65km、航続距離320km。無線機はFuG15またはFuG16。乗員２名（操縦手、弾薬運搬手）。1940年6月から1941年6月に285両が完成し、�V号突撃砲中隊に配備されたが、わざわざ専用の車両を作るのも無駄が多いので、Sd.Kfz.250/6に後を譲った。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊、月刊PANZER6,’05、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５３＞：ドイツ陸軍軽装甲観測車。ベースはSd.Kfz.250で、車体上面を装甲板で塞ぎ、円形の大きなハッチを設け、上面右に2mの起倒式アンテナを収容する木製ケースを設置した。車内には伸縮式双眼ペリスコープを収容し、FuG15及びFuG16無線機を前部左に追加している。全長4.7m、全幅1.95m、全高1.8m、重量5.7トン。武装は車内のMG34機銃１丁。装甲厚は車体前面下部18mm12度、上部18mm30度、側面8mm30度、後面下部8mm45度、上部8mm23度、底面8mm90度、上面8mm90度。エンジンはマイバッハHL42TRKM、トランスミッションは前進７速・後進３速、最大速度65km、航続距離320km。乗員２名。1940年8月から1941年6月に435両が生産され、�V号突撃砲中隊本部及び各小隊に１両ずつ配備された。生産性が低く、Sd.Kfz.250/5に後を譲っている。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊、月刊PANZER4,’04、1,’02、ジャーマンタンクス

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５３＞：ドイツ陸軍の装甲指揮車。コマンド・ポスト車両のはしりである。ベースは８輪重装甲車Sd.Kfz.231で、砲塔を廃止してキャビンを上方に伸ばし、車内にFu11無線機を追加して無線手を増員した。戦闘室直後に長さ9mの伸縮式アンテナを装備する。参考：月刊PANZER6,’01

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２５４＞：ドイツ陸軍の装輪装軌併用式装甲観測車。RR-7ザウエルのシャシーにダイムラー・ベンツ製装甲車体を搭載しており、車体上面オープントップ部分周囲にはFuG8無線機用アンテナを鉢巻型に装備した。全長4.5m、全幅2.07m、全高2.2m、重量6.4トン。車内にMG34機銃を１丁装備する。装甲厚は車体前面下部15mm20度、上部15mm40度、側面下部8mm０度、上部8mm35度、後面8mm15度、底面6mm90度、上面6mm90度。エンジンはザウエルCRDv液冷４サイクルディーゼル（70馬力）、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度60km（装輪）／30km（装軌）、航続距離400km（装輪）／90km（装軌）。装輪走行中に4-7秒で装軌形態に変更可能。FuG4/FuG8/FuG SprGer f無線機を搭載する。乗員７名。1941年から機甲砲兵大隊に配備され、北アフリカ及び東部戦線で使用された。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー10,’00別冊

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２６０＞：ドイツ陸軍４輪装甲無線車。４輪装甲車用共通シャシーにSd.Kfz.221と類似した装甲車体を載せ、上面開口部に手榴弾避けの金属ネットを取り付けている。標準装備のFu5無線機に加えてFu7中距離無線機を搭載しており、棒状アンテナを持つ。全長4.83m、全幅1.99m、全高1.78m、重量4.3トン。装甲厚は車体前面8mm35度、側面8mm35度、後面下部5mm30度、上部8mm30度、底面非装甲、上面5mm（戦闘室上面はオープン）。エンジンはホルヒ3.5または3.8、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度85km、航続距離310km。1940年11月から1943年4月にSd.Kfz.261と合わせて493両が生産された。機甲兵科の師団・旅団・連隊司令部付き通信隊、本部付き通信隊、通信大隊機甲無線中隊に配備され、終戦まで使用された。参考：ジャーマンタンクス、世界の軍用車両(4)

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２６１＞：ドイツ陸軍４輪装甲無線車。Sd.Kfz.260のFu7無線機をFu12長距離無線機に換え、棒状アンテナの代わりにフレームアンテナを搭載したもので、諸元や配備先はSd.Kfz.260と同じである。参考：ジャーマンタンクス、世界の軍用車両(4)

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２６３＞：ドイツ陸軍６輪重装甲車。Sd.Kfz.231の砲塔から20mm機関砲を外して（7.62mm機銃はそのまま）固定式とし、Fu11無線機、フレームアンテナ、伸縮式ホイップアンテナを搭載したものである。1932-37年に28両が生産され、機械化通信大隊に配備された。参考：ジャーマンタンクス、世界の軍用車両(4)、月刊PANZER7,’05

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２６３＞：ドイツ陸軍８輪重装甲車。Sd.Kfz.231の砲塔を外し、車体中央を上に延長して戦闘室を増設、Fu11無線機と折り畳みの地図机などを搭載したものである。車体上部にフレームアンテナ（支持架は前方にある）、車体後部に最大長9mの伸縮式アンテナが追加された。全長5.85m、全幅2.2m、全高2.9m、重量8.1トン。防御兵装は、戦闘室前面のボールマウント式MG34機銃（1050発）。装甲厚は車体前面8mm30-35度、側面8mm35度、後面10mm31度、上面5mm90度、下面非装甲、戦闘室前面18mm17度、側面8mm35度、後面10mm35度、上面6mm90度。エンジンはビュッシング-NAG社製L8V、トランスミッションは前進６速・後進６速、最大速度100km、航続距離300km。乗員５名。1938年から240両が生産され、６輪型のSd.Kfz.263に代わって機械化師団または戦車師団の偵察大隊本部中隊や師団司令部、軍・軍団司令部に配備された。後にフレームアンテナを外して星形アンテナに交換している。参考：ジャーマンタンクス、世界の軍用車両(4)、月刊PANZER7,’05

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２６５＞：�T号戦車Ａ型指揮戦車または�T号戦車Ｂ型指揮戦車を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２６６＞：�V号指揮戦車Ｅ型または�V号指揮戦車Ｈ型を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２６７＞：�V号指揮戦車D1型・Ｅ型・Ｈ型・Ｋ型または�X号戦車ファミリーまたは�Y号戦車シリーズまたはティーガーＢ指揮戦車を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．２６８＞：�V号指揮戦車D1型・Ｅ型・Ｈ型・Ｋ型または�X号戦車ファミリーまたは�Y号戦車シリーズまたはティーガーＢ指揮戦車を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．３００＞：Ｂ�T（地雷清掃車）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．３０１＞：Ｂ�Wシリーズ（地雷清掃車）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．３０２＞：ゴリアテ・シリーズ（無人車両）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．３０３＞：ゴリアテ・シリーズ（無人車両）を参照。

＜Ｓｄ．Ｋｆｚ．３０４＞：Sd.Kfz.2輸送車ファミリーを参照。

＜ＳＤＬＦ＞：F135-PW-600（ターボファンエンジン）を参照。

＜ＳＤＬＳ＞：発展型シー・スパローESSM用発射装置で、Ship Defence Launching Systemの略。甲板に対して20度の固定角でミサイルを発射するもので、甲板に埋め込む必要が無く、低コストで装備できる。参考：月刊軍事研究6,’01

＜ＳＤＯ−ＳｕＲＳ＞：イタリア海軍が2019年から計画した新型潜水艦救難艦Special and Diving Operations-Submarine Rescue Ship。アンテオ級救難艦の後継で、モジュラー設計取り入れ、救助用潜水艇による潜水艦救難に加え、潜水支援や特殊作戦にも使えるようにする。バウ・スラスター２基を備え、艦尾アジマス・ポッドと組み合わせて細かい操艦が可能。全長120m、幅20m、排水量8500トン。主機は統合電気推進方式、推進はアジマス・ポッド２基、最大速力15ノット。2021年、建造担当がイタリアのT.マリオッティ造船所に決まった。参考：月刊世界の艦船4,’19、9,’21

＜ＳＤＲ＞：ソフトウェア無線機を参照。

＜ＳＤ−ＲＯＷ＞：ランドシステム・ダイナミクス社の遠隔操作式兵装ステーションで、Self Defence Remotely Operation Weaponの略。各種5.56mm機銃または7.62mm機銃にCCDカメラを組み合わせており、オプションで暗視装置を搭載可能。銃架高さ640mm、幅470mm。総重量65kg（弾薬含む）。俯仰角マイナス20度からプラス65度、旋回角左右135度ずつ。参考：月刊軍事研究3,’11、朝雲

＜ＳＤＳ＞：SRDRS（潜水艦救難装置）またはXM100（除染剤）を参照。

＜ＳＤＴＡ＞：System Demonstration Test Article（システム実証試験機）の略。要するに増加試作機のこと。参考：月刊JWings5,’18、月刊航空ファン8,’19

＜ＳＤＴＩ＞：スペルヴェル（UAV）を参照。

＜ＳＤＵ−５／Ｅ＞：アメリカ４軍共通救難援護要請用ストロボライト。1960年代から使用された。専用電池により8km届く可視光ランプを１分間に50回点滅させる。連続使用時間12時間。1990年代後半にMS2000に交替した。参考：月刊コンバットマガジン11,’03

＜ＳＤＶ＞：Mk11（潜航艇）を参照。

＜ＳＤＶ＞：小型潜航艇（Swimmer Delivery Vehicle）の略。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＤＶ＞：アメリカ海軍の潜水艇で、SEAL輸送艇（SEAL Delivery Vehicle）の略。乗員はアクアラングを装着して乗船する。潜航深度45m、航続距離35海里。操縦士２名＋同乗員４名。参考：月刊世界の艦船4,’10

＜ＳＤＶ３４０＞：韓国海軍特殊作戦旅団の兵員輸送用潜水艇。全長7.9m。巡航速力3.5ノット、航続距離45海里。５隻が就役した。参考：月刊軍事研究11,’12

＜ＳＤＶ１０００Ｗ＞：韓国海軍が2013年から調達予定の兵員輸送用潜水艇。特殊部隊員10名に酸素を供給しつつ、深度18mを３時間航行できる。全長13m。水上速力35ノット、水上航続距離150海里、水中航続距離25海里。最大ペイロード1.5トン。参考：月刊軍事研究11,’12

＜ＳＤＶ（Ｘ）＞：イギリスのジェイムス・フィッシャー・ディフェンス社が開発している小型潜水艇。搭乗員には開放型呼吸システムが用意されており、６時間以上潜航できる。全長7.35m、全幅2.65m、高さ1.6m、乾燥重量3.3トン。主機はブラシレス直流電動機２基。乗員２名＋特殊作戦員６名。参考：月刊軍事研究1,’12

＜ＳＤＷ−１＞：DTシリーズ（雷撃機）を参照。

＜ＳＥ＞：アメリカ海軍の対水上レーダー。1942年に制式化された。使用周波数Ｓバンド、出力30kW、探知距離8-12海里。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜Ｓ．Ｅ．５シリーズ＞：イギリス空軍の複葉戦闘機。王立航空機工廠が開発し、原型機は1916年11月に初飛行した。総生産数5205機。参考：月刊JWings10,’19

　＜Ｓ．Ｅ．５＞：上翼を高めに設置して前方・上方視界を確保し、機首固定機銃に加えて上翼後縁に旋回機銃１丁を装備した。エンジンはイスパノスイザ8A液冷Ｖ型８気筒ガソリン（のライセンス生産型。150馬力）単発。参考：月刊JWings10,’19

＜Ｓ．Ｅ．５ａ＞：エンジンを強化し、翼スパンを縮めて速度性能を向上させたもの。当初はイスパノスイザ8B系エンジン（200馬力）をそのまま搭載していたが、減速装置に故障が多発したため、ウールズレイ社で直結式に改良したヴァイパーに積み替えた。全長6.38m、全幅8.11m、全高2.89m、全備重量879.9kg（902kg？）。エンジンはウールズレイ社製W.�Wａヴァイパー液冷Ｖ型８気筒ガソリン（220馬力）単発、最大速度194km（高度4572m）、航続時間３時間。固定武装はヴィッカーズ7.7mm固定機銃１丁（機首左）、ルイス7.7mm旋回機銃１丁（上翼中央後縁）。爆弾搭載量45kg。乗員１名。1916年に制式化され、5205機が生産されて第１次大戦に参加、第１次大戦における最優秀戦闘機とも呼ばれた。参考：月刊JWings10,’19、図解世界の軍用機史、月刊航空ファン12,’18

＜ＳＥ．１００＞：フランス空軍試作双発戦闘機。1939年3月29日に初飛行し、採用されたが、プロトタイプ２機が完成したのみで量産には移されなかった。全長11.75m、全幅15.7m、全備重量6500kg。エンジンはノームローン14N-24/25（1080馬力）双発、最大速度580km。固定武装は20mm機関砲５門。乗員２名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜Ｓ．Ｅ．１１６＞：フランス空軍の要求でシュド・エスト社が開発したCOIN機、別名ヴォルティジュール。エンジンはライト社製R-1300サイクロン空冷星型（800馬力）双発。参考：月刊JWings3,’12

＜Ｓ．Ｅ．１１７＞：フランス空軍試作COIN機。S.E.116のエンジンをバスタンに換装したものである。全長12.28m、全幅17.97m、自重4200kg、総重量5635-6520kg。エンジンはチュルボメカ製バスタン（760軸馬力）双発。乗員３名（操縦士、航法士、兵器手）。胴体に５名または担架２床を収容できる。1958年12月15日に初飛行したが、1959年1月9日に墜落事故を起こして失われた。アルジェリア独立戦争終結でCOIN機も要らなくなり、採用されなかった。参考：月刊JWings3,’12

＜ＳＥ２１２＞：デュランダール（試作戦闘機）を参照。

＜ＳＥ３１３Ｂ＞：アルエート�Uシリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＥ３１６Ａ＞：アルエート�Vシリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＥ５２０Ｚ＞：D520シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＳＥ５３５＞：DH100FB53（戦闘機）を参照。

＜ＳＥ７００＞：フランスのシュド・エスト社が開発したオートジャイロ。ドイツ占領下の1944年に数機が製作された。胴体長6.28m、ローター直径13.28m。エンジンはベアルン6D（330馬力）単発、最大速度220km。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＥ３１３０＞：アルエート�Uシリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＥ３１４０＞：アルエート�Uシリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＥ３１６０＞：アルエート�Vシリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＥ３２００＞：シュド・エスト社のヘリコプター、別名フルロン（モンクマバチ）。エンジンはチュルボメカ製チュルモ�VＢ（出力800軸馬力）３基で、２基はローターシャフトの前に、１基は後ろに置かれている。メインローターは直径15mの４翅。テイルローターも４翅で、短めのテイルブーム先端に取り付けられており、全遊動式水平安定板も持つ。２機が製作され、初号機は1959年6月10日に初飛行した。SA3210に発展した。参考：週刊エアクラフトNo.41

＜ＳＥ５０００＞：シュド・エスト社の試作ジェット戦闘機、別名バルデュール（乱暴者）。主翼は高翼配置の後退翼（後退角42度）で、半ばに境界層フェンスを持つ。垂直尾翼上部から後退角付きの水平尾翼が出ている。降着装置はスキッド式で、離陸には専用の台車を使う。全長13.49m、全幅10m、自重4.465トン、総重量6.3トン。エンジンは試作機がアター101Bターボジェット（推力2.8トン）単発、前量産型がアター101E4（推力3.7トン）単発。1953年8月1日に試作初号機SE5000-01、1955年9月に前量産型初号機SE5003が初飛行した。通常の引き込み車輪式降着装置に必要な複雑な機構が無く、機体を小型軽量にでき、低圧ダブルタイヤの台車により前線滑走路でも運用可能というふれ込みだったが、着陸後に専用牽引車を使って移動用台車に乗せる手間がかかり、採用されなかった。参考：月刊世界の艦船9,’14

＜ＳＥ５０００−０１＞：SE5000（試作戦闘機）を参照。

＜ＳＥ５００３＞：SE5000（試作戦闘機）を参照。

＜ＳＥＡ１２９フェーズ５＞：オーストラリア海軍洋上無人機システム採用計画。艦載ISR&T（情報収集・監視・偵察・ターゲッティング）無人航空機システムの採用計画で、ノースロップ・グラマウ・オーストラリア＋レオナルド・オーストラリア、インシツ・パシフィック、BAEシステムズ・オーストラリア、レイセオン・オーストラリア、テキストロン・システムズ・オーストラリアが最終候補に挙がっている。参考：月刊JWings6,’21

＜ＳＥＡ１０００＞：オーストラリア海軍のコリンズ級潜水艦後継計画。2007年に開始され、2009年には概念設計を2011年までに終えて12隻を南オーストラリア州で建造する予定を立てたが、潜水艦増勢による造船振興を謳った選挙向け失業対策だったらしく設計は進まず、2013年5月になって首相、国防省、国防資材担当相が4000トン級の大型通常動力潜水艦で、８年かけて設計し、７年かけて１番艦を建造、コリンズ級（改修で寿命を28年から35年に延長）が退役する2030年代初めに間に合わせ、最終的に12隻を（うち６隻はオーストラリア南部の国営ASC造船所で）建造すると発表した。直後の9月に総選挙で政権交代となり、計画が進捗。主任務は戦略的抑止で、戦時には水上艦に先んじて前方に展開し、太平洋とインド洋の共通域や南シナ海に及ぶ遠距離海域（3500海里先くらい）に数週間留まって攻撃を行い、作戦日数は30日以上に及ぶ。潜対地巡航ミサイル運用能力、機雷敷設能力、特殊部隊輸送能力、沿岸行動による情報収集能力も欲しいらしい。戦闘システムはアメリカのAN/BYG-1、兵装はMk48Mod7CBASS長魚雷などを使うことが決定しており、全体の設計は完全新作、既存潜水艦の能力強化、既存潜水艦の兵装・戦闘システム改良、既存潜水艦の改設計のいずれかとする。既存潜水艦としては海自そうりゅう型にも興味を示しており、2014年10月16日の日豪防衛相会談で技術協力を日本側に正式要請した。他にティッセンクルップ・マリン・システムズが216型、サーブ社がA26型を拡大した4000トン型、DCNS社がシュフラン級攻撃原潜の通常動力型（ショートフィン・バラクーダ・ブロック1A）を売り込み中で、ティッセンクルップ・マリン・システムズは受注獲得時のオーストラリア国営ASC造船所の買収も検討している。ただこの頃はオーストラリア国内で失業対策が課題となっていて、元々失業対策も兼ねていた計画で国外潜水艦を完全輸入するのは無理があり、潜水艦造船所のある南オーストラリア州選出議員からは一般競争入札にしないと首相の信任を拒否するとまで言われたため、2015年2月20日に国防省が競争的評価プロセスに関する文書を出し、コリンズ級と同等の航続距離や潜航深度、コリンズ級を上回るステルス性とセンサー能力、戦闘システムと主兵装は米豪共同開発のもの（要するにAN/BYG-1）という能力基準を提示、潜在的パートナーに対し、事前概念設計やオーストラリア国内企業参画の選択肢、コストとスケジュール、技術開示といった提案を行うよう求めた。3月、日本、ドイツ、フランスのいずれかから技術情報提供を受け、オーストラリア国内で共同開発生産を行うこととなった。3月25日、オーストラリア海軍高官が、将来潜水艦に関してはステルス性を最優先とするが、ライフサイクルコスト500億オーストラリアドル以内というコスト、信頼性や維持整備も重視していると述べた。11月30日、防衛省がオーストラリア政府にそうりゅう型をベースとした提案書を提出した。2016年4月26日、オーストラリア政府はフランスDCNS社から技術情報提供を受けると発表した。オーストラリアの新聞は原子力潜水艦の建造を視野に入れていたと書いたが、軍では否定しているようである。5月、オーストラリア政府が日本とドイツに代表団を送り、落選理由を説明したが、ドイツは納得できず激怒して内容をリークしている。主に静粛性を重視したとのことだが、コンセプト・デザインすら決まっていない状態で静粛性を判断するのは海自元潜水艦隊司令官をもってしても「驚くべき荒技であると感心せざるを得ない」。8月、DCNS社製のインド海軍向けスコルペヌ級潜水艦に関する大量の機密文書の漏洩が発覚。DCNS社は漏洩の責任を否定し、オーストラリア海軍潜水艦の機密保持を保証するとしている。2018年12月13日、クラス名がアタック級、１番艦がアタックに決定した。2019年2月11日、オーストラリア政府とネイヴァル・グループが戦略的パートナー合意を締結し、漸く共同設計・建造の準備が整った。3月5日、６億500万オーストラリア・ドルでネイヴァル・グループに設計契約を発注した。１番艦は2023年末起工、2030年代初め引き渡し、2034年末戦力化の予定。11月、ライフサイクルコストが少なくとも800億オーストラリアドルに跳ね上がる見込みとなった。2020年1月、ネイヴァル・グループが15ヶ月の設計遅延を要求していたことが判明。2月、ネイヴァル・グループが、オーストラリア国内での建造比率は従来示していた90%以上でなく60%以上と表明した。2021年2月、国防相がオーストラリアを訪問したネイヴァル・グループのCEOに不満と失望を伝えた。6月、国防相が計画失敗に備えた代替案を慎重に策定していると表明。9月15日、アメリカ・イギリスとの間で新たな安全保障パートナーシップのAUKUSを構築すると発表し、原潜関連技術を導入してSSN-AUKUSを建造することになり、アタック級は没になってしまった。建造に時間が掛かるため、SEA1450計画でコリンズ級を2040年代まで運用できるようにする。当然ながらフランスは激怒して駐米大使を召還したため、9月23日にアメリカのバイデン大統領がフランスのマクロン大統領に電話で謝罪し、10月末の対面会談で徹底した議論を行い信頼回復を図る事になった。2022年、ネイヴァル・グループに５億5500万ユーロの解決金を支払うことでフランスと和解した。7月、原潜就役までの繋ぎとして、韓国がKSS-3型ベースの潜水艦を契約から７年で引き渡すと提案した。参考：月刊世界の艦船12,'21、12,’18、5,’15、6,’16、6,'23、12,’14、9,'15、10,'15、2,'16、7,’16、11,’16、3,’19、5,’19、11,'22、10,'23、月刊軍事研究5,’15、6,’15、7,'15、2,'16、4,'16、10,’16、月刊JWings7,’16、朝雲

＜ＳＥＡ１１１４＞：コリンズ級（潜水艦）を参照。

＜ＳＥＡ１１８０フェーズ１＞：アラフラ級（哨戒艦）を参照。

＜ＳＥＡ１３００＞：NSM艦対艦ミサイル（オーストラリア海軍）を参照。

＜ＳＥＡ１４００＞：ホバート級（イージス艦）を参照。

＜ＳＥＡ１４４５＞：改ケープ級（哨戒艇）を参照。

＜ＳＥＡ１６５４フェーズ３＞：サプライ級（補給艦）を参照。

＜ＳＥＡ３０３６＞：オーストラリアの太平洋島嶼諸国海洋警備能力強化構想Project Sea 3036、別名PPB-R（Pacific Patrol Boat-Replacement）。オーストラリアで哨戒艇を建造して島嶼諸国に供与し、哨戒能力の強化を図るものである。2019年8月、サモアにガーディアン級哨戒艇ナファヌア�Uを供与した。2020年3月6日、フィジー海軍に哨戒艇サヴェナカを引き渡した。2022年3月、ミクロネシア連邦にガーディアン級哨戒艇１番艇トシオ・ナカヤマを引き渡した。参考：月刊世界の艦船11,’19、6,’20、6,’22

＜ＳＥＡ４０００＞：ホバート級（イージス艦）を参照。

＜ＳＥＡ５０００＞：オーストラリア海軍の対潜フリゲート計画。アンザック級フリゲートの後継で、戦闘システムはイージスシステム、レーダーはCEAFAR2-X/S/Lバンド多機能レーダー、戦闘システムとセンサーのインターフェースはサーブ・オーストラリア製ATI（Australian Tactical Interface）、艦対空ミサイルはSM-2ブロック�VＡを予定しており、CECも導入する。DCNS社がFREMM型ベース、フィンカンティエーリ社がFREMM型ベース（DCNS社とは別個）、ナバンティア社がホバート級ベース、ティッセンクルップ社マリン・システムズがF125型ベース、BAEシステムズ社が26型ベース、三菱重工が3000トン型将来護衛艦30DXベースのものを提案し、BAEシステムズ社の26型ベースGCS-A（Global Combat Ship-Australia）が採用された。クラス名はハンター級で、１番艦は2020年にオーストラリア国内で起工される予定。参考：月刊世界の艦船3,’16、4,’17、11,’17、1,’18、9,’18

＜ＳＥＡ９１００フェーズ１＞：MH-60R（オーストラリア海軍）を参照。

＜ＳＥＡＣＡＴ＞：シーキャット（多国間訓練）を参照。

＜ＳＥＡＣＬＡＤ＞：フランスのラクロワ（Lacroix）社が開発した艦船用デコイシステムで、SEAborne Countermeasures Lacroix Advanced Decoysの略。円筒形をした様々な大きさのデコイファミリーから構成されており、ラクロワ社のシレーナ発射機や他社の色々な発射機に適合する。2005年にR91シャルル・ド・ゴール及びD615ジャン・バールのSAGAIE-NG発射機用として搭載されており、ホライゾン級やFREMMのNGDS発射機にも搭載予定。参考：月刊軍事研究1,’09

　＜ＳＥＡＬＡＴ＞：音響デコイ兼ジャマー。海中に投射され、アクティブ・パッシブ音響誘導及び航跡誘導魚雷、潜水艦のソナーに対抗する。１発で10分以上効果が持続する。参考：月刊軍事研究1,’09

　＜ＳＥＡＬＥＭ＞：対電波用デコイ。周波数2-35GHz対応で、RCSは2000-20000平方メートルあり、１発で40秒以上効果が持続する。参考：月刊軍事研究1,’09

　＜ＳＥＡＬＩＲ＞：対赤外線用デコイ。近・中・遠赤外線全てをカバーする。１発で40秒以上効果が持続する。参考：月刊軍事研究1,’09

　＜ＳＥＡＭＯＳＣ＞：対可視光用デコイ。要するに発煙弾で、赤外線やレーザー光を遮る効果もある。参考：月刊軍事研究1,’09

＜ＳＥＡＤ＞：Suppression of Enemy Air Defense（敵防空網制圧）の略で、ディフェンス・サプレッションやSAMサプレッションと呼ばれることもある。防空システムを無力化する航空作戦で、対地作戦ではなく攻勢対空戦の一種である。歴史は古く、第２次大戦中にアメリカ軍がレーダー照準の対空火器に対抗してAN/APA-24方向探知レーダーを搭載した爆撃機フェレットと別の攻撃機によりハンター・キラー作戦を行っている。参考：月刊軍事研究2,’03、月刊JWings8,’17

　＜ＳＥＡＤ（アメリカ海軍）＞：既知の目標に対レーダーミサイルを発射して敵のレーダー照射を抑制し、その隙に航空部隊を侵入させるという戦法も使用する。艦上機の機数が限られるため、SEAD専用機は持たず、艦上攻撃機改造電子戦機に対レーダーミサイルを搭載してSEADにあたらせている。参考：月刊軍事研究2,’03

＜ＳＥＡＤ（アメリカ空軍）＞：SAMサイトを叩くのが目的で、リーサルSEADやDEADとも呼ばれる。対地任務ではなく、対空任務に分類している。ベトナム戦争ではF-100Fワイルドウィーズル�T、F-105Fワイルドウィーズル�U／�V、F-105Gワイルドウィーズル�V、F-4Cワイルドウィーズル�Wが使用され、AGM-45シュライク装備の２機と爆装の２機で出撃して11389ソーティをこなし、管制レーダーをシュライクで、ミサイルランチャーを爆弾やロケット弾で制圧した。湾岸戦争ではF-4Gワイルドウィーズル�Xが4326ソーティを実施、AGM-88HARMを1961発発射して地対空ミサイル射撃中隊35個を破壊した。ノーザン／サザン・ウォッチ作戦以降はF-16がAGM-88で実施している。ノーザン／サザン・ウォッチ作戦では67000ソーティをこなし、防空目標35個を撃破した。ボスニア紛争では2451ソーティで防空目標52個を破壊、コソボ紛争／アライド・フォース作戦では4538ソーティで兵装1000発以上を発射し、2K12射撃中隊３個とSAM用レーダー10基を撃破した。イラク戦争ではAGM-88の使用数は408発と少なく、AGM-65、JDAM、WCMDを積んでDEADに専念している。参考：月刊軍事研究2,’03、7,’14、10,’04、2,’09

　＜ＳＥＡＤ（イスラエル空軍）＞：レバノン紛争で、ベッカー渓谷のシリア軍防空陣地に対してSEADをかけた。指揮管制を行うのはF-15の護衛を受けたE-2C早期警戒機で、常に２機が監視飛行を行っており、B707電子戦機が支援する。まずはE-2Cから遠隔操作されるマスティフUAVが防空陣地に接近し、追尾レーダー探知装置及びAGM-45/-78対レーダーミサイルを装備したF-4戦闘機は丘の影を旋回して待機する。敵の戦闘機が出てきた場合には、E-2Cが捕捉して味方戦闘機に迎撃命令を出す。マスティフが追尾レーダーに捕捉されると、F-4は丘の上に短時間ポップアップを繰り返し、追尾レーダーを逆探知する。逆探知に成功したら直ちに急上昇し、反横転して背面飛行に移り、上昇姿勢のままで対レーダーミサイルを投げ上げる。対レーダーミサイルは追尾レーダーの電波に乗ってアンテナを破壊、防空陣地は無力化されるので、E-2Cが爆装クフィールに連絡し、残ったミサイル発射機などを撃破する。1982年10月までに破壊された防空陣地は、イスラエル発表で40ヵ所以上、シリア発表で30ヵ所弱にのぼる。参考：週刊エアクラフトNo.72

＜ＳＥＡＦＬＩＲ２８０−ＨＤ＞：アメリカのFLIR社が開発した艦載電子光学赤外線撮像装置。可視光カメラ、LLLTV、フォーカル・プレーン・アレイ方式赤外線カメラ（周波数3-5ミクロン、視野角2-40度、光学ズーム20倍×電子ズーム４倍）、アイセーフレーザー測距器（パルス繰り返し周波数1-10Hz、最大測距距離30km）、近赤外線レーザー照射器（出力1-2W）、近赤外線レーザーポインター（出力150mW）を１つのセンサーヘッド（重量25kg）に統合している。参考：月刊軍事研究3,’14

＜ＳＥＡＬ＞：アメリカ海軍特殊部隊で、Sea、Air、Landの頭文字を繋ぎ合わせて名付けられた。1961年1月に非正規戦対応部隊としてケネディ大統領が承認し、UDT（水中破壊部隊）の第２次大戦・朝鮮戦争従軍経験者を中心にメンバーを選抜してSEALチーム１とチーム２を結成、ベトナムに派遣されて水上での対ゲリラ戦や南ベトナム海軍への訓練などを行った。1979年のイラン大使館占拠事件において人質解放作戦が失敗したため、1980年からのレーガン政権下で特殊部隊を強化することになり、同年10月に対テロ作戦専門のチーム６（現在の名称は特殊戦開発群）が誕生した。1988年10月、海軍特殊戦コマンド隷下となった。湾岸戦争では近接航空支援の目標指示を行った他、サウジアラビア海軍・クウェート海軍に掃海、戦闘偵察、CSARなどを指導し、地上戦では陽動上陸作戦やクウェート市解放作戦を行った。不朽の自由作戦ではチーム２、３、８から計７個小隊が派遣され、テロリスト掃討作戦を実施。イラク戦争ではジェシカ・リンチ上等兵救出作戦を行っている。その後、チーム７やチーム10が新編された。2010年現在、海軍特殊戦コマンド第１海軍特殊作戦群の隷下にチーム１（極東以外のアジア太平洋地域担当）、チーム３（中東担当）、チーム５（極東担当）、チーム７（アメリカ西海岸担当）、SEAL輸送チーム１が、第２海軍特殊作戦群の隷下にチーム２（ヨーロッパ担当）、チーム４（アメリカ本土担当）、チーム８（アフリカ担当）、チーム10（アメリカ東海岸担当）、SEAL輸送チーム２が編成されている。他に海軍特殊戦開発群DEVGRU（シール・チーム６の秘匿名称）と呼ばれる暗殺部隊があるらしいが、アメリカは存在を認めていない。その後、新編された第11海軍特殊戦群隷下にシール・チーム17が配属された。16名で１個小隊を構成し、１個チームは作戦小隊６個で編成される。水中から敵地に侵入して偵察等の作戦を行う他、水中に潜航したままの特殊作戦も行える。メンバー候補は事前訓練、BUD/S、空挺降下訓練、SEALS戦術訓練、教育課程を受けて隊員に認定される。参考：月刊コンバットマガジン11,’03、月刊JWings12,’01、月刊丸9,’97、8,’11、月刊世界の艦船4,’10

＜ＳＥＡＬＡＴ＞：SEACLAD（デコイ）を参照。

＜ＳＥＡＬＥＭ＞：SEACLAD（デコイ）を参照。

＜ＳＥＡＬＩＲ＞：SEACLAD（デコイ）を参照。

＜ＳＥＡＬ支援母艦攻撃原潜＞：アメリカ海軍のSEAL支援用特殊任務原潜。ラファイエット改級戦略原潜がベースで、ポセイドンSLBM用垂直発射筒を16基全てLOLICに改造、セイル後方の上甲板にDDS２基を搭載し、最大65名を収容できる居住区画を設けている。乗員は士官14名と下士官・兵130名で、SEAL67名または海兵隊100名を乗せられる。SSBN-642カメハメハとSSBN-645ジェームス・Ｋ・ポークの２隻が改造された。カメハメハは1992年7月にSSN-642に艦種変更され2002年3月に退役、ポークは1994年にSSN-645に艦種変更され1999年7月に退役した。参考：月刊軍事研究10,’03、現代の潜水艦、アメリカ潜水艦史

＜ＳＥＡＬ水中爆破基礎課程＞：BUD/Sを参照。

＜ＳＥＡＬ輸送艇＞：SDVを参照。

＜ＳＥＡＭＯＳ＞：ドイツ海軍が2005年から運用予定の垂直離着陸UAV。ドルニエ社の開発である。DASHがベースで、二重反転ローターを持つ。前部胴体下のセンサーはRQ-8Aファイアスカウトと同じマルチミッションペイロード型EO/IRジンバル・ターレット・センサーで、UHF双方向データリンクによりデータ送受信を行う。飛行管制・全自動着艦のため、GPS/INSハイブリッド航法を採用している。ローター直径6m、離陸重量1060kg。エンジンはボーイングT-50BO-12ターボシャフト（300馬力）、滞空時間4.5時間。参考：月刊軍事研究1,’04

＜ＳＥＡＭＯＳＣ＞：SEACLAD（デコイ）を参照。

＜ＳＥＡＰＡＲ＞：オランダのタレス社が計画している艦載レーダー。APARを短距離艦対空ミサイル用に改造したものである。基準排水量1500トン級の艦に搭載可能。2007年から製造可能な段階に入るとされているが、注文が無い。参考：月刊軍事研究8,’06

＜ＳｅｅＭｅ計画＞：DARPAの衛星情報迅速取得計画Space enabled effects for Military engagements。寿命60-90日の小型衛星を24基ほど打ち上げ、撮影した画像を既存の携帯受信器により90分以内に受信する。打ち上げには航空機を使用して費用を抑える予定。衛星はレイセオン社がシエラネバダ社、SRIインターナショナル社、アリゾナ大学の協力を得て開発（2012年12月に契約受注）しており、画像データ処理装置はATK社がロゴス・テクノロジー社と南カリフォルニア大学の協力で開発中（2013年4月に契約受注）。参考：月刊軍事研究4,’14

＜ＳｅａＲＡＭ接断盤＞：自衛隊の機器。ジェイ・アール・シー特機製。参考：月刊軍事研究8,’13

＜ＳｅａＲＡＭ用ブラスト弾ＲＩＭ−１１６形＞：自衛隊の火器。伊藤忠アビエーションが受注している。参考：月刊軍事研究11,’14

＜ＳＥＡＲＣＨ−ＭＥ＞：西部航空方面隊が配備している救難教育用器材で、長野県のテレネット社が開発した。教官に親機、学生に子機（72mm×41mm×15mm、46g）を持たせておき、洋上救難教育中に学生が行方不明になったら、親機に子機のIDを入力してサーチボタンを押すと、子機が発する電波を親機が受信して方角や距離を表示するので、それを頼りに捜索する。親機１基で子機20基を同時に捜索可能。有効距離1000-1500m。子機は深度40mまでの防水仕様だが、水中からは電波が届かないため、ライフジャケット上部に取り付ける。潜水員が使う場合、子機自体が水に浮かぶのでそのまま放出しても良いが、緊急用シグナルフロート先端に付けておくと更に確実である。参考：朝雲

＜ＳＥＡＳＡＴ＞：アメリカのＡレーダー海洋監視衛星。1978年に打ち上げられた海洋監視画像レーダー衛星で、世界で初めて合成開口レーダーを搭載していた。周回高度800km、分解能25m。参考：月刊軍事研究3,’02

＜ＳＥＡ−ＳＬＡＭ＞：AGM-84E（対地ミサイル）を参照。

＜ＳＥＡＷＥＢ＞：アメリカ軍の水中音響探知システム。P-3CでソノブイやUUVを短時間に多数投入し、音響情報をノード・ブイからP-3Cや通信衛星に発信、潜水艦の位置や速力などを解析するものである。展開と最適化には１日強しかかからず、90日間の警戒監視が可能。参考：朝雲

＜ＳＥＣＢＡＴ＞：Société Européenne de Construction de l’avion Breguet Atlantic（ブレゲー・アトランティック生産欧州企業）の略。アトランティックMk1対潜哨戒機の開発企業を一纏めにしたもので、ブレゲー社が1961年に設立した。参考：月刊JWings12,’23

＜ＳＥＣＣ＞：ボーイング社が開発中の無人機で、ScanEagle Compressed Carriageの略。アメリカ空軍で開発中止になったボミネーターの機体に、スキャンイーグルの通信／監視／帰還システムを装備したもので、コンテナに搭載され、C-130、V-22、P-8のパイロンから空中発射される。戦闘艦や潜水艦（ミサイルチューブに入れる）からの射出も可能で、射出されると翼を展開、エンジンと操作系を始動して飛翔する。偵察装備の他、誘導爆弾やミサイルも搭載でき、地上ステーションや発射母体から遠隔操作でき、任務を終えると地上基地、水上艦、浮上中の潜水艦に帰投する（もちろん使い捨ても可能）。2011年に実用化予定。参考：月刊軍事研究12,’09

＜ＳＥＣＴＲ＞：DARPAがBAEシステムズ社と契約して開発中の精密誘導兵器用光学シーカーSeeker Cost Transformation。GPSが妨害されても誘導性能を保てる安価なシーカーを目指している。参考：月刊航空ファン8,’18

＜ＳＥＤＧＭ＞：SLAM-F（対機雷戦システム）を参照。

＜ＳＥＩＥ＞：イギリスの潜水艦乗員用個人脱出装具Submarine Escape Immersion Equipment。1990年頃に開発した。保温ライナーが仕込んであり、浮上すれば救命筏を兼ねる。参考：月刊世界の艦船9,’12増刊

＜ＳＥＬＢ型ＲＳＣ−５６型＞：エリコン社の地対空ミサイル。1958年に開発された。ランチャーは１軸トレーラーに載せられており、牽引移動して野戦防空に使える。射程60km。誘導はレーダー・ビーム・ライディング。参考：日本の防衛戦力Part7

＜ＳＥＬＢ型ＲＳＣ−５６型・海外シリーズ＞

　＜ＳＥＬＢ型ＲＳＣ−５６型（自衛隊）＞：第２次大戦中に駐日大使を務めたオットー元駐日ドイツ大使が売り込み、防衛庁技術研究所が1958年にシステム一式（ミサイル10発付）を３億6000万円で購入して技術研究を行った。ホークより射程は長かったが、他の性能には劣り、配備には至らなかった。研究終了後は岐阜基地に展示されていた。参考：日本の防衛戦力Part7

＜ＳＥＬＩＳ＞：空軍最先任下士官国際会議を参照。

＜ＳＥＭ＞：シュペル・エタンダール近代化型（攻撃機）を参照。

＜ＳＥＮＩＴ＞：フランス海軍の艦載戦闘システムで、Systeme d’Exploitation Navale des Informations Tactiquesの略。アメリカ海軍のNTDSがベースで、1960年代から開発した。参考：月刊世界の艦船10,’11

　＜ＳＥＮＩＴ１＞：最初の完成版。シュフラン級ミサイル駆逐艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船10,’11

　＜ＳＥＮＩＴ２＞：コンピュータ能力強化型。空母フォッシュに搭載され、シュフラン級ミサイル駆逐艦もこちらに改修された。参考：月刊世界の艦船10,’11

　＜ＳＥＮＩＴ３＞：

　＜ＳＥＮＩＴ４＞：

　＜ＳＥＮＩＴ５＞：開発中止になった。参考：月刊世界の艦船6,’22

　＜ＳＥＮＩＴ６＞：

　＜ＳＥＮＩＴ７＞：フランス海軍名称TAVITAC 2000。ラファイエット級フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船6,’22

　＜ＳＥＮＩＴ８＞：空母R-91シャルル・ド・ゴールとホライズン級駆逐艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船10,’11

　＜ＳＥＮＩＴ９＞：ミストラル級強襲揚陸艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船10,’11

　＜ＳＥＮＩＴ　ＥＬＦ＞：SENIT8のダウングレード版。ラファイエット級フリゲートに近代化改修で搭載された。参考：月刊世界の艦船6,’22

＜ＳＥＮＩＴ２０００＞：ノルウェー海軍ショルド級高速哨戒艇の戦闘管制システム。フランスのDCN社とノルウェーのコングスベルグ社が共同開発した。フランス海軍原子力空母R-91シャルル・ド・ゴールに搭載されているSENIT8の改良型で、全自動モードで目標探知、IFF、リアルタイム脅威評価、交戦が可能であり、フリゲートに匹敵する情報処理能力を持つ。ハードウェアもSENIT8と同一で、ベースはヒューレット・パッカード社のRISCプロセッサ。データバスはリアルタイム・イーサネット・システムで、インターフェースは平面液晶ディスプレイを使用して専有面積と重量の軽減を図っている。参考：月刊軍事研究1,’00

＜ＳＥＮＳＥ気象衛星＞：ボーイング社の小型気象衛星。気象センサーとGPSを搭載しており、伝送速度1MbpsのＳバンド送信器でデータを地上に送る。大きさは300mm×300mm×100mm、重量4kg未満。2012年12月に完成した。参考：月刊軍事研究4,’14

＜ＳＥＮＴＩＮＥＬ＞：AN/MPQ-64（レーダー）を参照。

＜Ｓｅｎｔｒａｘ＞：カナダのセンスター社が開発した屋外周辺侵入探知システム。センサーを地中に一定間隔で埋めることにより、上を通過する侵入者を探知する。参考：月刊軍事研究4,’97

＜ＳＥＰ＞：スウェーデン防衛機器管理局がテスト中の先進技術全装軌実証車両。二重独立走行装置、電動変速機、ゴム製履帯、データバス、組み込みテスト装置、新型地雷防護装置を備え、前部搭載エンジンは軌道を動かす電動モーターの発電機と連動している。内部容積82立方メートル、戦闘重量13.5トン。路上最大速度85km。ペイロード６トン。内部容積とペイロードが同じ装輪型も存在し、相互に交換可能なミッションモジュールを搭載する。参考：月刊軍事研究1,’01

＜ＳＥＰ＞：BAEシステムズ・ヘグルント社が開発中の８×８輪戦術装甲車で、SEPは次期多目的モジュラー型装甲車両の略。小型エンジンを車体両側のスポンソン内に１基ずつ搭載しているため、車内が広いのが特徴である。スポンソンの外側にはアクティブ防護システムを装着しており、生残性も高い。全長6m、全幅2.8m、全高2.2m、戦闘重量27トン。エンジンはディーゼル（270馬力）、最大速度110km、航続距離600km。ペイロード12.5トン。2008年のユーロサトリで展示された。元々スウェーデン陸軍の開発要求に応じたものだが、装軌型と６×６輪の別車両を開発することになり採用されなかった。そこでイギリス陸軍に提案したがピラーニャ�Xに負け、引き続き輸出市場に出されている。参考：月刊軍事研究10,’08、9,’08

＜ＳＥＰＥＣＡＴ＞：Société Européenne de Production de l’Avion d’Ecole de Combat et d’Appui Tactique（戦闘練習機戦術支援機生産欧州企業）の略。ジャギュア超音速軽攻撃練習機の開発企業で、1966年にブレゲー社とBACが共同で設立した。組織が複雑だった上に開発期間が半年ほど長くなり、開発費用が2-2.5%ほど余計に掛かっている。参考：月刊軍事研究2,’08、月刊JWings12,'23、6,’14

＜ＳＥＰＩＲＢ＞：イギリスのウルトラ・エレクトロニクス社が開発した射出式緊急通信ブイ。潜水艦が沈没した際に緊急信号を発するための使い捨て通信ブイで、海面に浮かぶと緊急デジタル信号と位置情報（誤差100ヤード・91.4m）を通信衛星に発信する。バッテリー寿命48時間以上。参考：月刊世界の艦船7,’17

＜ＳＥＰＰＩＡ＞：MN105（機雷）を参照。

＜ＳＥＲＥ＞：Survival, Evasion, Resistance and Escapeの略。参考：月刊航空ファン11,’19

＜ＳＥＲＥＢ＞：フランス政府が1959年9月に設立した半官半民の企業で、Societe pour l’Etude et la Realisation d’Engins Ballstigues（弾道ミサイル実現・演習のための協会）の略。陸上サイロ及び潜水艦発射弾道ミサイルの開発を行う目的で設立され、開発ロケットには宝石の名前が付けられている。1965年11月にディアマン・ロケットの打ち上げに成功すると、ノール・アビシオン社とシュド・アビシオン社に合併統合してアエロスパシアル社を設立し、生産能力を譲った。また、固体ロケット燃料生産会社としてSEP社（推進剤のヨーロッパ社）も設立した。参考：月刊軍事研究2,’01

＜ＳＥＲＯシリーズ＞：ドイツのカール・ツァイス・オプトロニクス社が開発した耐圧船殻貫通型潜望鏡。捜索用にも攻撃用にも使用でき、ESM、GPS、通信アンテナなども統合している。参考：月刊世界の艦船12,’21

　＜ＳＥＲＯ１４＞：光学測距装置が付く。212A型潜水艦に捜索用として搭載された。参考：月刊世界の艦船12,’21

　＜ＳＥＲＯ１５＞：レーザー測距器が付く。212A型潜水艦に攻撃用として搭載された。参考：月刊世界の艦船12,’21

＜ＳＥＲＯ４００＞：船体動揺に対して安定化されている。全周旋回可能、俯仰視野マイナス15度からプラス60度（オプションで75度まで拡張可）。直接目視は視野水平36度×垂直28度・倍率1.5倍、８度×6.5度・６倍、4.2度×3.4度・12倍の３モードが用意されていて、他にも可視光テレビ、LLLTV、赤外線撮像装置を備える。また、最大測距距離10000ヤード（9144m）のレーザー測距器を追加することも可能。南アフリカ海軍209/1400M型潜水艦や214型潜水艦に搭載された。トルコ海軍209/1400型潜水艦の近代化改装でも搭載予定。参考：月刊軍事研究12,’08、月刊世界の艦船12,’21

＜ＳＥＳ＞：表面効果船を参照。

＜ＳＥＳ１００Ａ＞：SESPO（表面効果船計画）を参照。

＜ＳＥＳ１００Ｂ＞：SESPO（表面効果船計画）を参照。

＜ＳＥＳ２０００＞：アメリカ海軍の表面効果実験船。元はベル・ハンター社が建造し、1980年にアメリカ海軍が購入してコースト・ガードと共同で実験を行っていた33m型表面効果実験船SES110BHで、1981-82年に船体中央部を15m延長したものである。船型は双胴船体の中央にエアクッションを装着した表面効果船型。全長48.8m、幅11.9m、吃水1.7m（浮上時）／2.6m（非浮上時）、満載排水量200トン。主機は航行用GM社製ディーゼル２基２軸3200馬力＋浮上用ディーゼル４基1740馬力、速力32ノット、航続距離5000海里。ペイロード71トン。乗員13名。イギリス、フランス、スペイン、西ドイツ、カナダなどNATO諸国でも共同実験が行われた。その後コースト・ガードでWSES-1ドラドと改称されてテストに賦され、再度アメリカ海軍が導入してIX-515シー・フライアーとなった。参考：月刊世界の艦船2,’87、6,’83、7,’11

＜ＳＥＳＤＡ＞：フランス国防調達局の陸上試験施設で、Site d’Expérimentations de Systémes de défense Aérienneの略。フランス南部のサン＝マンドリエにある。参考：月刊世界の艦船9,’19

＜ＳＥＳＰＯ＞：アメリカ海軍の表面効果船開発計画Surface Effect Ship Office Project。1969年に開始され、100トンの船を80ノットで航走させる予定とした。予想以上の速力と耐波性を示し、3KSESを開発することになった。参考：日本の防衛戦力Part3

　＜ＳＥＳ１００Ａ＞：アエロジェット社に発注したタイプ。1972年に竣工し、1976年に89ノット、1977年に90.3ノットを出した。シーステート３で50ノット以上を維持したり、60ノットで航行中にスタンダードSM-1を発射したりすることにも成功している。参考：日本の防衛戦力Part3

　＜ＳＥＳ１００Ｂ＞：ベル・エアロスペース社に発注したタイプで、1972年に竣工した。参考：日本の防衛戦力Part3

＜ＳＥＳＵＢ　９６０＞：スウェーデン海軍潜水艦用戦闘システム。サーブ社が開発した。参考：月刊世界の艦船5,’17

＜ＳＥＴ＞：自動誘導電動式魚雷の略。

＜ＳＥＴ１５＞：ルーマニアの試作複葉戦闘機。全幅9.4m、全備重量1550kg。エンジンはノームローン9Krsd（500馬力）単発、最大速度286km、実用上昇限度9400m。固定武装は機銃２丁。乗員１名。採用はされなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＥＴ−４０＞：ソ連軍の対潜魚雷。SET-53やSET-53Mの追尾能力では最新の静粛潜水艦に対抗できなくなったため、誘導装置を改良したもので、1962年に就役した。水上艦・潜水艦どちらからも発射できる。全長4.5m、直径400mm、重量550kg、炸薬重量80kg。推進は銀亜鉛電池駆動の電動モーター、雷速29ノット、航走距離7.5km。作戦可能深度200m。誘導はパッシブ・アクティブ音響式。北朝鮮軍にも供与された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、9,’10

＜ＳＥＴ−４０Ｕ＞：ソ連軍の魚雷。SET-40の改良型で、1968年に就役した。全長4.5m、直径400mm、重量550kg、炸薬重量80kg。雷速29ノット、航走距離7.5km。作戦可能深度200m。参考：月刊世界の艦船9,’10

＜ＳＥＴ−５３＞：ソ連軍の対潜魚雷。SAET-50ベースで、1958年に就役した。全長7.8m、直径533mm、重量1472kg、炸薬重量92kg。雷速23ノット、航走距離6km（後に7.5km）。作戦可能深度20-200m。速力10-12ノットの潜水艦を300m以内で探知できる。参考：月刊世界の艦船9,’10、

＜ＳＥＴ−５３Ｍ＞：ソ連軍の対潜魚雷。水上艦・潜水艦どちらでも発射できる。SET-53の改良型で、傾斜調整装置や針路調整装置などを追加し、バッテリーを換装、推進力を強化して静粛性も向上させた。全長7.8m、直径533mm、重量1472kg、炸薬重量92kg。推進は電池駆動の電動モーター、雷速29ノット、航走距離14km。作戦可能深度20-200m。誘導はパッシブ・アクティブ音響式。1964年に就役し、ポーランド軍にも輸出された。参考：月刊世界の艦船9,’10、艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ＳＥＴ−６５＞：ソ連軍の対潜魚雷。水上艦・潜水艦に搭載可能。全長7.8m、直径533mm、重量1.75トン、炸薬重量0.2トン（0.25トン？）。推進は銀亜鉛電池駆動の電動モーター、雷速40ノットで航走距離15-16km。誘導はパッシブ・アクティブ音響式、有効追尾距離800m、攻撃可能深度400m。信管はアクティブ音響（作動距離10m）。1965年に就役した。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、9,’10、ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜ＳＥＴ−６５Ｅ＞：ロシア軍の対潜魚雷。水上艦と潜水艦で運用でき、２発で西側原潜を確実に沈められるとされる。1993年に就役した。全長7.8m、直径533mm、重量1.85トン（1.7トン？）、弾頭重量0.25トン（0.205トン？）。推進は銀亜鉛電池駆動の電動モーター、雷速40ノット、航走距離15-16km。最大深度460m（200m？）。誘導はパッシブ・アクティブ音響式。インド軍、リビア軍にも輸出された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、3,’13、艦載兵器ハンドブック改訂第２版、ソ連／ロシア原潜建造史

＜ＳＥＴ−６５Ｅ海外シリーズ＞

　＜Ｙｕ−３＞：中国海軍対潜魚雷、別名は魚３。SET-65Eのコピーである。全長7.8m、直径0.533m、重量1340kg、炸薬重量205kg。推進は銀亜鉛電池駆動の電動モーター、最大雷速35ノットで航走距離13km。最大運用深度400m。誘導はパッシブ・アクティブ音響式。1984年から量産した。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、11,’17、6,’14、4,'21、月刊軍事研究4,’05

＜ＳＥＴ−６５Ｋ＞：ソ連軍の長魚雷。全長7.728m、直径533mm、重量1.703トン、炸薬重量0.205トン。信管は着発または音響近接式。誘導は航跡追尾（対艦）／パッシブ・アクティブ音響（対潜）。推進は電動モーター、最大雷速40ノット、最大航走距離16km。対潜運用深度27-400m。参考：月刊軍事研究1,’18

＜ＳＥＴ−６５ＫＥ＞：ソ連軍の長魚雷。全長7.728m、直径533mm、重量1.703トン、炸薬重量0.205トン。信管は着発または音響近接式。誘導は航跡追尾（対艦）／パッシブ・アクティブ音響（対潜）。航走距離15km（雷速40ノット）。対潜運用深度27-400m。水上艦と潜水艦で運用できる。北朝鮮軍にも供与された。参考：月刊軍事研究11,’11、月刊世界の艦船9,’10

＜ＳＥＴ−７２＞：ソ連軍の対潜水艦・対水上艦兼用魚雷。MGT-1やSET-40の後継として1972年に制式化された。全長4.5m、直径406mm（400mm？）、重量735kg、弾頭重量80kg。推進は銀マグネシウム電池駆動の電動モーター、航走距離8km（雷速40ノット）／10km（雷速29ノット）。作戦可能深度450m。誘導はパッシブ・アクティブ音響。水上艦と潜水艦で運用できる。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、9,’10、艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ＳＥＴ−７３＞：ソ連軍の対潜魚雷、別名MGT-3、NATOコードはE40-75A。全長4.5m、直径0.4m、炸薬重量100kg。推進は電動モーター、雷速30ノット、航走距離13km。水上艦と潜水艦で運用できる。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＥＴＩＳ＞：フランス海軍FREMM用艦載戦闘システムで、Ship Enhanced Tactical Information Systemの略。SENITがベースである。FREMM級フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船10,’11、6,’22

　＜ＳＥＴＩＳ３．０＞：アミラル・ロナルク級フリゲート用。参考：月刊世界の艦船6,’22

＜ＳＥＶ＞：WIG（航空機）を参照。

＜ＳＥＷＡＣＯシリーズ＞：オランダ海軍の艦載戦闘システムで、SEncer Weapon control And COmmand（Sensor WeApon Control system？）の略。1970年代にシグナール社が開発した。輸出版はSTACOSという。参考：月刊世界の艦船10,’11、6,'22

　＜ＳＥＷＡＣＯ�T＞：トロンプ級フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船10,’11

　＜ＳＥＷＡＣＯ�U＞：

　＜ＳＥＷＡＣＯ�W＞：

　＜ＳＥＷＡＣＯ�X＞：

　＜ＳＥＷＡＣＯ�Y＞：ヤコブ・ヴァン・ヘームスケルク級フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船10,’11

　＜ＳＥＷＡＣＯ�ZＢ＞：カレル・ドールマン級フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船10,’11

　＜ＳＥＷＡＣＯ�\＞：デ・ゼーベン・プロヴィンシェン級フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船10,’11

＜ＳＥＷＡＣＯ−ＦＤ＞：ドイツ海軍F124型フリゲートやK130型ブラウンシュヴァイク級コルベットに搭載されている戦闘指揮システムで、FDはFull Distributed（完全分散方式）の略。SEWACO�\の改良型で、対空戦、対水上戦、対潜戦、電子戦、航海、データリンク、通信などの各機能を、バス・インターフェース・ユニットを介してデジタル光ファイバーネットワークで結んでいる。CICには多機能コンソール、戦術ディスプレイ、ワークステーションが置かれており、これも戦闘システムデータバスで接続されていて、戦闘指揮システムソフトウェアにより各機能の運用を行う。参考：月刊軍事研究11,’06、月刊世界の艦船10,’11

＜ＳＥＷＩＰ＞：アメリカ海軍の水上艦用電子戦装置開発計画で、Surface Electronic Warfare Improvement Programの略。AN/SLQ-32(V)の後継を予定していたAN/SLY-2が没になったため、代わりに開発したもので、AN/SLQ-32(V)の改良型になった。参考：月刊世界の艦船5,'22、8,’19

　＜ＳＥＷＩＰブロック�TＡ＞：AN/SLQ-32(V)の旧式部品を新型に換装したもの。2003年に開発された。参考：月刊世界の艦船5,’22

　＜ＳＥＷＩＰブロック�TＢ１＞：

　＜ＳＥＷＩＰブロック�TＢ２＞：

　＜ＳＥＷＩＰブロック�TＢ３＞：AN/SLQ-32(V)の旧式部品を新型に換装したもの。2013年に開発された。参考：月刊世界の艦船5,’22

＜ＳＥＷＩＰブロック�U＞：AN/SLQ-32(V)6電子戦装置を参照。

＜ＳＥＷＩＰブロック�V＞：AN/SLQ-32(V)7電子戦装置を参照。

＜SEＷＩＰブロック�VＴ＞：AN/SLQ-59（電子戦装置）を参照。

＜ＳＥＷＩＰブロック�W＞：開発中の新型で、電子光学機能を追加している。参考：月刊世界の艦船5,’22

＜ＳＦ＞：グリーンベレーまたは自衛艦隊を参照。

＜ＳＦ＞：アメリカ海軍の対水上レーダー。1942年に制式化された。使用波長10cm、周波数P-Sバンド、出力80kW、探知距離8-12海里。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＦ無人機シリーズ＞：中国の機体膨張式UAV。2014年8月29-31日の天津国際無人機展で公表した。機体はポリ塩化ビニル製で、使用時に電動ポンプで空気（水素やヘリウムも可）を送り込んで膨らませる。重心付近にペイロードベイ（ペイロード25kg）があり、推進用電動モーター、フラップ作動用サーボ、自動飛行制御装置を積む。飛行速度20km、最大高度4000m、行動半径100km。参考：月刊軍事研究2,’15

　＜ＳＦ−１＞：翼スパン2.5m。参考：月刊軍事研究2,’15

　＜ＳＦ−２＞：翼スパン3m。参考：月刊軍事研究2,’15

　＜ＳＦ−３＞：翼スパン4.3m。参考：月刊軍事研究2,’15

＜ＳＦ−５Ａ＞：F-5海外シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＳＦ−５Ｂ＞：F-5海外シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＳＦ−５Ｍ＞：F-5海外シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＳＦ−７＞：SS-166（潜水艦）を参照。

＜ＳＦ８＞：ドイツ海軍複葉水上練習機。サブラツニグ社が開発し、30機が発注された。参考：航空ファン9,’11

＜ＳＦ３７＞：サーブ37シリーズ（偵察機）を参照。

＜ＳＦ．２６０シリーズ＞：SIAI-マルケッティの単発スポーツ機。F.250軽飛行機（エンジン出力250馬力）の出力強化型で、1964年に初飛行した。ただ高性能すぎて民間ではあまり売れず、軍用練習機として多くの国で採用され、軍民計850機強が生産されている。参考：世界航空機年鑑2018-2019、世界の軍用機1979、1982

　＜ＳＦ．２６０Ｍ＞：軍用練習機型で、1970年10月10日に初飛行した。機体構造を強化し、緊急用キャノピー離脱装置と複操縦装置を搭載している。コクピットは並列複座で、後ろにもう１席追加可能。全長7.1m、全幅8.35m（翼端増槽含む）、全高2.41m、自重799kg、最大総重量1200kg。エンジンはライカミングO-540-E4A5レシプロ（260馬力）単発、最大巡航速度174ノット、最大速度183ノット、実用上昇限度4665m、航続距離890海里。座席数2-3。イタリア、ザイール、ザンビア、シンガポール、タイ、ビルマ、フィリピン、ベルギー、マレーシア、モロッコが採用した。参考：世界の軍用機1979、月刊JWings11,’14

　＜ＳＦ．２６０ＳＷ＞：哨戒型、別名シーウォリア。左翼端タンク先端にペンディックスRDR1400レーダー、右翼端タンク先端に70mm斜めカメラを搭載している。参考：世界の軍用機1979

　＜ＳＦ．２６０Ｅ＞：全長7.1m、全幅8.35m、全高2.41m、自重779kg、最大離陸重量1200kg。翼面積10.1平方メートル。エンジンはAEIO-540D4-A5（出力260馬力）単発、プロペラはHC-C2YK-1BF/8477-8R、最大巡航速度337km、実用上昇限度6100m、航続距離2018km。乗員2-3名。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜ＳＦ．２６０ＴＰ＞：エンジン改良型。1981年に開発された。全長7.4m、全幅8.35m、全高2.41m、自重0.795トン、最大離陸重量１トン。エンジンはアリソン製250-B17Cターボプロップ（420軸馬力を350軸馬力に減格）単発、最大巡航速度200ノット、最大速度206ノット、実用上昇限度7620m、航続距離950km。乗員２名。参考：世界の軍用機1982、月刊JWings11,’14

　＜ＳＦ．２６０Ｗ＞：訓練・軽攻撃型、別名ウォーリア（Warrior）。機体構造を更に強化して翼下にパイロン2-4基を設け、300kgまでの武装を搭載できるようにしたもの。全長7.1m、全幅8.35m、全高2.41m、最大離陸重量1350kg。エンジンはライカミングE4A5（250馬力）単発、プロペラは機首の２翅、巡航速度162ノット。乗員２名。アイルランド、チュニジア、ドバイ、フィリピンが購入した。参考：世界の軍用機1979、ザ・マーチ５号、月刊JWings11,’14

＜ＳＦ．２６０海外シリーズ＞

　＜ＳＦ．２６０ＭＰ（スリランカ空軍）＞：スリランカ空軍練習機。1991年にベルギーのブローカーを通してミャンマー空軍から12機を購入した。2001年に退役した。参考：月刊航空ファン10,’17

　＜ＳＦ．２６０ＭＢ（ビルマ空軍）＞：ビルマ空軍練習機兼COIN機。1975年と1979年に10機ずつを購入した。1982年、武装勢力に１機が撃墜された。1988年の民主化運動弾圧による経済制裁を受け航空燃料不足で退役に追い込まれ、アメリカに４機、スリランカ空軍に12機を売却した。参考：月刊航空ファン12,’16

　＜ＳＦ．２６０ＴＰ（スリランカ空軍）＞：スリランカ空軍COIN機。1985年に６機、1986年に２機、1988年に３機を導入し、連絡機や練習機としても使用した。LTTEにより２機が撃墜されている。2004年に退役した。参考：月刊航空ファン10,’17

＜ＳＦ３００＞：セティス級（フリゲート）またはフリーヴェフィスケン級（哨戒艇）を参照。

＜ＳＦ５００＞：タレス社のフェイズド・アレイ・レーダーSea Fire 500。アンテナは４面固定型で、送受信モジュールに窒化ガリウム半導体を使用し、三次元対空レーダー（弾道ミサイル探知可）、対水上レーダー、対地レーダー（沿岸部）、アスター艦対空ミサイル射撃管制、艦砲射撃管制、ESM、クラッター観測などを行える。電波水平線から天頂までの全周捜索が可能で、捜索距離400km以上（対空）／80km以上（対水上）、追尾目標数800以上。参考：月刊軍事研究2,’15

＜ＳＦ６００＞：SIAI−マルケッティの双発軽輸送機、別名カングーロ（Cangro）。機体は角型断面で、後部左に幅広のスライドドアがあり、貨物・人員搭載や空挺降下に使用される。主翼は矩形で高翼配置、パイロンを片側２カ所ずつ装着でき、外翼パイロンには増槽用燃料配管が付く。降着装置は前輪式で、標準は固定脚だが、引き込み脚への変更も可能。1987年春にイタリアで型式証明を取得した。全長12.15m、全幅15m、全高4.6m、自重1.875トン、最大離陸重量3.4トン。エンジンはアリソン製250-B17Cターボプロップ（420軸馬力）双発、最大巡航速度160ノット、実用上昇限度7315m、燃料容量1100リットル＋600リットル増槽。乗員２名＋搭乗兵員９名。参考：世界軍用機年鑑1990-91

＜ＳＦＡＲＰ＞：アメリカ海軍航空隊の訓練で、Strike Fighter Advanced Readuness Program（海軍戦闘攻撃機上級課程訓練）の略。空母航空団CVWの戦闘攻撃飛行隊VFAが行う空対空・空対地戦闘訓練で、１個CVW隷下の４個VFAが前段と後段に分かれてキーウエスト海軍航空基地に展開し、戦術支援航空団TSW隷下の仮想敵飛行隊及び戦闘攻撃兵器学校SFWSと訓練する。期間は3-4週間で、空対空戦闘訓練では２機または４機編隊を組み、３倍の仮想敵に対して戦闘を挑む。参考：月刊航空ファン11,’19

＜ＳＦＣ＞：インド戦略軍コマンドを参照。

＜ＳＦＣＣ／ＳＴ−ＡＣＣリギング器材＞：自衛隊の機器。島津製作所製。参考：月刊軍事研究2,’18

＜ＳＦＣＦ＞：ダッシュの誘導装置で、水中攻撃指揮装置の略。

＜ＳＦＣＳ＞：UWFCS（射撃指揮装置）を参照。

＜ＳＦＣＳ−８＞：海上自衛隊の護衛艦搭載水中攻撃指揮装置。OQE-18攻撃制御盤、OQA-21信号変換盤、OQA-22対勢指示器、OQA-60武器連接盤、OQE-23データ記録器などから構成される。ソナーで潜水艦を探知してからアスロック・短魚雷を発射するまでを一元処理する。参考：自衛隊装備年鑑1996

＜ＳＦＤ３４２＞：自衛隊の電子管。丸文が受注している。参考：月刊軍事研究5,’18

＜ＳＦＥＣＭＡＳ＞：フランス特殊航空機器研究製作所（la Societe Francaise d’Etude et de Constructions de Materiel Aeronautiques Speciaux）の略。フランスの航空機会社で、アルセナル社が1952年に民営化されたものである。1955年、SNCANに吸収され、ノール・アヴィアシオンとなった。参考：月刊JWings6,’14

＜ＳＦＥＣＭＡＳ１４０２＞：ジェルフォー�T（戦闘機）を参照。

＜ＳＦＦ＞：Self Forging Fragment（自己鍛造弾）の略。EFP（Explosive Formed Renetrator）ともいう。HEATのライナーを皿形に近づけると、ジェット先端の粒子速度が遅くなり、後続のライナースラグとぶつかり合って秒速2000m超の細長い高速徹甲弾となる（これをスミネー・シャルダン効果という）。ライナー質量の全てが同速のメタルジェットとなり、ブレークアップ（断裂）が起きないので、装甲貫徹力は空力による速度低下が問題となるのみで、近距離で口径の1.5倍、75m地点でも口径の１倍あり、1000口径飛翔しても威力が保てる。スタンドオフはライナー直径の5-10倍である。速度が比較的遅いため、徹甲弾にも対応できるERAでないと効果が無い。トップアタック弾や底面貫徹弾として使用される。小惑星探査機はやぶさ２の衝突装置にも使用され、重量2kgのライナーを初速毎秒2000mで射出し、小惑星リュウグウにクレーターを作った。参考：月刊軍事研究11,’08、月刊グランドパワー10,’03、月刊戦車マガジン1,’88、火器弾薬技術ハンドブック、月刊JWings6,’19

＜ＳＦＦ＞：JTRS-HMSの組み込み型通信機で、Small Form Fitの略。音声通話機能は必要無いのでデータ通信専用になっている。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜ＳＦＦ−Ａ＞：UGS/IMS（Unattended Ground Sensor/ Intelligent Munitions System）用。２チャンネル対応、使用周波数225-400MHz。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜ＳＦＦ−Ｂ＞：指揮官向け個人携帯用２チャンネル型通信機。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜ＳＦＦ−Ｃ＞：個人携帯用通信機。AN/PRC-154のデータ通信部分として完成した。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜ＳＦＦ−Ｄ＞：FCS Class�T／�UUAV用単チャンネル通信機。使用周波数225-400MHz。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜ＳＦＦ−Ｅ＞：FCS Class�VUAV用２チャンネル通信機。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜ＳＦＦ−Ｆ＞：SUGV（小型無人車両）用通信機。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜ＳＦＦ−Ｇ＞：NLOS発射指令受信用通信機。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜ＳＦＦ−Ｈ＞：UGS（Unattended Ground Sensor）用ゲートウェイ・ノード。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜ＳＦＦ−Ｊ＞：NLOS発射機・ミサイル間双方向データリンク用通信機。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜ＳＦＦ−Ｋ＞：射場計測用通信機。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜ＳＦＦ−Ｌ＞：指揮官用携帯情報端末機。参考：月刊軍事研究1,’12

＜ＳＦＧ７５＞：ドイツ陸軍�W号戦車Ａ型の変速機。ZF社製。ギア比は１速が1:6.75（4.8km）、２速が1:3.36（9.7km）、３速が1:2.12（15.3km）、４速が1:1.42（22.8km）、５速が1:1（32.4km）で、後進は1:6.4（5.1km）である。

＜ＳＦＧｐ＞：特殊作戦群を参照。

＜ｓＦＨ＞：schwere Feldhaubitze（重野戦榴弾砲）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜ｓＦＨ１３　Ｌ／１７＞：ドイツ陸軍15cm榴弾砲。クルップ社が開発し、1917年から配備された。戦闘重量2.2トン。榴弾だと最大射程8900m。Gr39 H1/A成型炸薬弾（重量25kg）だと、砲口初速毎秒460m、有効射程2000m、装甲貫徹力160mm。参考：ジャーマンタンクス、第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ｓＦＨ１８　Ｌ２９.６＞：ドイツ陸軍15cm重榴弾砲。1927年から開発され、1933年に制式化され、1934-45年に6776門が生産された。閉鎖機は水平鎖栓式（右開き）。砲身長29.6口径、戦闘重量5.512トン、最大重量6.3トン。射界64度、俯仰角マイナス３度からプラス45度。Gr19Stg榴弾（弾丸重量43.5kg・炸薬重量4.3kg。信管はAZ23平頭瞬発など）ならチャージ８で射程13325m（初速毎秒520m）、チャージ６で射程9725m。ただしチャージ７・８を使用するには部隊指揮官の承認が必要だった。他にGr39 H1A成型炸薬弾（重量25kg、砲口初速毎秒465m、装甲貫徹力160mm、有効射程2000m）、RAP、発煙弾なども発射可能。Sd.Kfz.7で牽引される。１門あたりの価格は40000RM。フィンランドやイタリアに輸出もされた。参考：月刊PANZER4,’02、月刊グランドパワー3,’05、7,’98、ジャーマンタンクス、第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4、月刊戦車マガジン5,’84別冊

＜ｓＦＨ１８／４０＞：sFH42（榴弾砲）を参照。

＜ｓＦＨ１８Ｍ＞：ドイツ陸軍15cm榴弾砲。sFH18にマズルブレーキを装着したものである。重量45.5kg・射程19kmのRAPを発射可能だが、砲に負担が掛かるため、それほど使用されていない。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ｓＦＨ２５（ｔ）＞：Vz.25海外シリーズ（榴弾砲）を参照。

＜ｓＦＨ３６＞：ドイツ陸軍15cm榴弾砲。sFH18を軽量化して馬匹牽引を可能としたもので、砲身を1.14m短縮し、砲架を軽合金製にして戦闘重量を3.28トンとした。砲口には多孔式マズルブレーキを装着している。弾薬重量43.5kg、射程12.5km。1939年からラインメタル社で生産されたが、第２次大戦開戦で軽合金が不足するようになり、1942年に生産中止となった。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ｓＦＨ４０＞：ドイツ陸軍試作15cm重榴弾砲。クルップ社とラインメタル社が開発した。sFH18を長砲身化して仰角を70度までとれるようにし、最大射程を15km台に延ばしたものである。砲口には多孔式マズルブレーキを装着した。砲身長4.875m、口径長32.5、戦闘重量5.4トン。使用弾重量43.5kg、砲口初速毎秒595m。1938年に試作砲が完成したが、生産ラインの統一性を保つために採用されなかった。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ｓＦＨ４２＞：ドイツ陸軍試作15cm重榴弾砲。sFH18の砲架にsFH40の砲身を装着したもので、砲口には新型の多孔式マズルブレーキを装着した。戦闘重量5.47トン。使用弾重量45.4kg、初速毎秒595m、最大射程15675m。1942年に余っていた砲身46本を使用して製作されたが、量産には移されなかった。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ｓＦＨ４３＞：ドイツ陸軍試作15cm重榴弾砲。十字脚や３本脚などを使用して360度射撃を可能としたもので、スコダ社、ラインメタル社、クルップ社の３社で競争試作された。戦闘重量６トン弱、射程15-18kmを狙っていたが、設計中に終戦となった。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ｓＦＨ３９６（ｒ）＞：M30海外シリーズ（榴弾砲）を参照。

＜ｓＦＨ４４３（ｒ）＞：M10海外シリーズ（榴弾砲）を参照。

＜ｓＦＨ４４５（ｒ）＞：M09/30海外シリーズ（榴弾砲）を参照。

＜ｓＦＨ４４６（ｒ）＞：M1910/30海外シリーズ（榴弾砲）を参照。

＜Ｓｆｌ＞：Selbstfahrlafette（自走砲）の略。

＜ＳｆｌＺＦ＞：ドイツ陸軍15cm榴弾砲StuH43用照準器。視野８度。�W号突撃榴弾砲ブルムベアと33B式突撃歩兵砲sIG33Bに搭載された。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳｆｌＺＦ１／Ｒｂｌｆ３２＞：ドイツ陸軍7.5cm砲StuK L/24または7.5cm砲K37 L/24用単眼式照準器。倍率５倍、視野８度。有効距離1500m（徹甲弾）／3000m（榴弾）／6000m（間接照準）。�V号突撃砲A-E型、Sd.Kfz.233、Sd.Kfz.251/9に搭載された。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳｆｌＺＦ１ａ／Ｒｂｌｆ３６＞：ドイツ陸軍7.5cm砲StuK40、7.5cm対戦車砲PaK39、7.5cm砲StuK42、10.5cm砲StuH42、8.8cm砲StuK43/1用単眼式照準器。倍率５倍、視野８度。有効距離は7.5cm砲StuK40だと1500m（Pzgr.40高速徹甲弾）／2000m（徹甲弾）。7.5cm砲StuK42だと3000m（徹甲弾）／5000m（榴弾）。10.5cm砲StuH42だと12325m（間接照準）。�V号突撃砲F/G型、�W号突撃砲、�W号駆逐戦車Ｆ型、�W号駆逐戦車ZL型、�W号駆逐戦車ランク、ヘッツァー、フェルディナンドに搭載された。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳｆｌＺＦ１ｂ／Ｒｂｌｆ３６＞：ドイツ陸軍7.5cm砲K51 L/24用単眼式照準器。倍率５倍、視野８度。Sd.Kfz.234/3、Sd.Kfz.250/8、Sd.Kfz.251/9（後期型）に搭載された。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳｆｌＺＦ５＞：ドイツ陸軍8.8cm戦車砲StuK43用単眼式照準器。倍率３倍、視野８度。有効距離3000m（徹甲弾）／5400m（榴弾）／15300m（間接照準）。ヤークトパンター初期型に搭載された。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳＦＯ＞：エンジン故障（バード・ストライクや戦闘による損傷など）の際の緊急操作訓練のことで、Simulated Flame Outの略。エンジンをアイドルに絞って基地上空の高いところから急降下し、そのまま滑走路に滑り込む訓練や、脚とフラップを降ろすタイミングを調整するなどして高度・速度を制御しつつ360オーバーヘッド・アプローチに入る訓練などを行う。参考：月刊JWings2,’13、1,’04、5,’04

＜ＳＦＯＲ＞：ボスニア紛争の停戦監視部隊で、ボスニア治安軍の略。IFORを引き継いで1996年12月20日に活動を開始した。治安改善を受け、2004年末にEUFORアルテアに後を譲って活動を終えた。参考：ウォーマシン・レポートNo.26

＜ＳＦＰ９＞：ヘッケラー・コッホ社のストライカー式自動式拳銃。陸自9mm拳銃の製造中止に伴い後継として提案し、防衛省が2017年度予算でベレッタAPX及びグロック17と共に購入して比較試験を実施、採用された。グリップ後部はモジュラー式で、手の大きさに合わせて３種類から選択できる。弾倉は片手で交換可能。全長186mm、重量710g。使用弾はNATO標準9mm×19弾、装弾数15発。2020年度予算で323丁を2000万円で調達した。2021年度から配備予定。参考：月刊JWings8,'20、2,’20、朝雲

＜ＳＦ−ＰＡＬＣ＞：狭小着地点・精密接近／着陸能力の略。参考：月刊JWings1,’20

＜ＳＦＲＰ＞：警察予備隊に必要に応じて在日米軍装備を貸与する制度で、Special FECOM Reserve Program（特別極東軍事予備品計画）の略。整備や修理はアメリカが担当する。参考：月刊軍事研究9,’03

＜ＳＦＴＭ−０１＞：アメリカ海軍の弾道ミサイル迎撃試験で、SM-3 block �UＡ cooperative development project Flight Test, standard Missile 01の略。スタンダードSM-3ブロック�UＡの初試射試験である。2017年2月4日（日本時間。ハワイ時間2月3日2230）、太平洋ミサイル射場からクラトス・ディフェンス・アンド・セキュリティ社製MRBM-T4E中距離弾道ミサイル標的を発射し、DDG-53ジョン・ポール・ジョーンズ（イージスシステム・ベースライン9C2／イージスBMD5.1）がSM-3ブロック�UＡを発射、直撃して撃墜した。参考：月刊航空ファン5,’17、月刊世界の艦船5,’17

＜ＳＦＴＭ−０２＞：アメリカ海軍の弾道ミサイル迎撃試験。2017年6月21日、DDG-53ジョン・ポール・ジョーンズがハワイ沖でSM-3ブロック�UＡによる模擬標的迎撃試験を行ったが、失敗した。データリンク操作員が間違って標的を味方ミサイルに指定したため、SM-3ブロック�UＡが誤射を防ごうと自爆したのが原因らしい。他にPMRFのイージス・アショアによる模擬交戦も行われ、こちらは成功裏に終了している。参考：月刊軍事研究12,’18

＜ＳＦＷ＞：センサー付き信管型兵器の略。BLU-106/BまたはBLU-108/BシリーズまたはCBU-97/BシリーズまたはCBU-105/Bシリーズを参照。

＜ＳＦＷＰ＞：太平洋戦闘攻撃航空団（Strike Fighter Wing, Pacific）の略。

＜ＳＦシステム＞：海上自衛隊のC3Iシステムで、Self defence Fleet System（自衛艦隊システム）の略。1972年から建設され、1975年4月から運用された。これを管理支援するプログラム業務隊も新設している。自衛艦隊司令官やその他の主要作戦部隊指揮官に対し、作戦に必要な情報を収集処理して必要な時に送付、作戦指揮や業務の効率的な計画実施を可能とするシステムである。司令部システムとして自衛艦隊司令部作戦室にHITAC8700電子計算機、大型スクリーン、状況表示ステータスボード、X-Yプロッター、グラフィック・ディスプレイなどが設置されており、メモリーには海上自衛隊各部隊の情報、目標に関する情報、訓練・ウォーゲーム・シミュレーションなどで得られた情報、気象・海象の基礎情報などが記録されている。海上自衛隊各部隊からの情報は各通信隊の通信系を経由して市ヶ谷の電子交換システムNASC（Nacal Automatic Switching Center）に送られ、NASCからSFシステムに入力される。また、後方や補給の情報は需給統制システムのコンピュータ、気象や海象は統合気象中枢システムのコンピュータ、防空情報や不明機・味方機に関する情報はBADGEシステムから入力される。処理統合されたこれらの情報は、自衛艦隊司令官や幕僚の要求に応じてスクリーンやディスプレイなどに表示される。また、海上幕僚監部に送られて海幕システムの大型スクリーンに投影される他、主要陸上作戦部隊司令部にある端末装置にも送付される。1999年3月1日、MOFシステムに後を譲って廃止された。参考：日本の防衛戦力Part3、月刊世界の艦船7,’19

＜ＳＧ＞：SchlachtGeschwader（地上攻撃航空団）の略。参考：グラフィックアクション36

＜ＳＧ＞：アメリカ海軍の対水上レーダー、通称シュガー・ジョージ。1941年に制式化され、1942年4月からエセックス級空母などに搭載された。アンテナはトランケイテッド・パラボラ型で、毎分4.8ないし12回転する。使用波長10cm（アメリカ海軍初の10センチメートル波レーダー）、周波数Ｓバンド、出力50kW、有効探知距離27km（高度500フィート・152.4mを飛行中の爆撃機）／15海里（駆逐艦）／41km（戦艦）。PPIスコープを使用する。サボ島沖夜戦での勝利に貢献した。海上自衛隊あさかぜ型・ありあけ型護衛艦も搭載している。参考：歴史群像12,’09、第２次大戦のアメリカ軍艦、丸スペシャルNo.78、月刊世界の艦船6,’12

＜ＳＧ−１＞：ドイツ海軍SG-1級高速護衛艦ジュピテル。1942年竣工。1944年8月、連合軍の爆撃を受けて損傷し、自沈した。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜ＳＧ−１級高速護衛艦＞：ドイツ海軍高速護衛艦。元はフランス海軍サン・ソウシ級水上機母艦で、完成前にドイツ国防軍が接収し、竣工させたものである。基準排水量1372トン。速力16ノット。兵装は10.5cm砲３門、37mm機関砲４門。SG-1ジュピテル、SG-2、SG-3、SG-4の４隻が就役した。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜ＳＧ−２＞：ドイツ海軍SG-1級高速護衛艦。1944年に沈没した。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜ＳＧ−３＞：ドイツ海軍SG-1級高速護衛艦。戦後、フランスに返還されて就役した。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜ＳＧ−４＞：ドイツ海軍SG-1級高速護衛艦。戦後、フランスに返還されて就役した。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜ＳＧ４３＞：M1943（重機関銃）を参照。

＜ＳＧ１１３＞：フォルスターゾンデ（無反動砲）を参照。

＜ＳＧ３５７＞：イギリス軍JP233ディスペンサー用滑走路破壊子爆弾。散布後にフィン４枚とパラシュートで垂直落下し、タンデム弾頭の１段目により滑走路を破壊、地面に潜り込んでから２段目が炸裂し、クレーターを作る。周囲の舗装が盛り上がるので、補修が面倒。参考：軍事分析湾岸戦争

＜ＳＧ５００狙撃銃＞：東ドイツの狙撃銃で、IMES社が開発した。ベースはMPi-KMで、銃身を重量のある長いものに変更し、ショルダーストックにチークピースを装着した。全長990mm、銃身長505mm、重量4.175kg。ライフリングは４条右回り。使用弾は7.62mm×39弾、装弾数10発。東ドイツでは採用されなかったが、ペルーに輸出されて使用された。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＧ５００ロケットランチャー＞：ドイツ空軍Me163B戦闘機の対爆撃機用ロケット弾発射装置、別名イェーガーファウスト。主翼付け根両側に50mmロケット弾垂直発射筒５基ずつを装着し、光センサーにより爆撃機の下面を通過すると同時に自動発射する。発射筒はロケット弾と逆方向に撃ち出され、反動を吸収する。参考：月刊JWings7,’02

＜ＳＧ５１０シリーズ＞：スイスのSIG社が開発した南米向け突撃銃。Stgw57の使用弾を7.62mm×51NATO標準弾に換えたものである。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＧ５１０−４＞：イタリアのベレッタ社がライセンス生産し、チリ軍が1961年に採用した。作動は反動利用式、閉鎖はローラーロッキング方式。全長1011mm、銃身長507mm、重量4.8kg。ライフリングは４条右回り。使用弾は7.62mm×51弾、装弾数20発。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＧ５４０シリーズ＞：スイスのSIG社が開発した輸出用突撃銃。フランス、ポルトガル、チリでライセンス生産された。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＧ５４０−１＞：チリ軍採用型。SG510-4の後継としてSG542-1と共に採用され、チリのFAMAE社でライセンス生産された。ショルダーストックはスケルトンストックである。作動はガス圧利用式、閉鎖機構はターンボルト方式。全長950mm、銃身長492mm、重量4.1kg。ライフリングは６条右回り。使用弾は5.56mm×45弾（M193）、装弾数30発。輸出も行われている。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＧ５４２−１＞：チリ軍採用型。SG510-4の後継としてSG540-1と共に採用され、チリのFAMAE社でライセンス生産された。プレス加工を多用しており、生産性が高い。作動はガス圧利用式、閉鎖機構はターンボルト方式。全長997mm、銃身長497mm、重量3.95kg。ライフリングは４条右回り。使用弾は7.62mm×51弾、装弾数20発。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＧ５４３＞：カービン型で、銃身を短縮した。全長805mm／550mm（ストック短縮時）、銃身長326mm、重量3.3kg。ライフリングは６条右回り。使用弾は5.56mm×45弾（M193）、装弾数30発。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＧ５４１＞：SG551（カービン）を参照。

＜ＳＧ５４２−１＞：SG540シリーズ（突撃銃）を参照。

＜ＳＧ５４３＞：SG540シリーズ（突撃銃）を参照。

＜ＳＧ５５０シリーズ＞：SIG社の突撃銃。スイス軍がSG550とSG551を1990年にStgw90という名称で制式採用した。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＧ５５０＞：作動はガス圧利用式、閉鎖はターンボルト式。ショルダーストックはスケルトン式で、レシーバーの右側面に折り畳める。全長1m／0.77m（ショルダーストック折り畳み時）、銃身長0.535m、重量4.05kg。ライフリングは６条右回り。使用弾は5.60mm×45弾GP82で、5.56mm×45NATO標準弾と互換性を持つ。装弾数30発。銃身先端にロケットグレネードを装着可能で、この機構を省いた簡易型も存在する。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＧ５５０スナイパー・ライフル＞：狙撃銃型。基本はSG550だが、狙撃用に部品を再設計し、銃身も肉厚なものに変更、二脚とカール・ツァイス社製光学スコープを標準装備した。全長1.13m／0.905m（ストック折り畳み時）、銃身長0.65m、重量7.02kg。ライフリングは６条右回り。使用弾は5.6mm×45弾GP82、装弾数20発。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＧ５５１＞：銃身を短くしたカービン型で、当初はSG541コープスバッフェと呼ばれた。軍の特殊部隊に採用され、輸出市場や民間にも出されている。ライフルグレネードや銃剣の装着はできなくなった。全長830mm／600mm（ストック折り畳み時）、銃身長365mm、重量3.45kg。ライフリングは４条右回り。使用弾は5.6mm×45弾GP82、装弾数30発。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＧ５５１Ｐ＞：SG551の警察特殊部隊向け。ヘンゾルド６×42光学スコープとチークピースを標準装備している。全長833mm／607mm（ストック折り畳み時）、銃身長363mm、重量3.4kg。ライフリングは６条右回り。使用弾は5.6mm×45弾GP82、装弾数20発。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＧ５５２＞：サブマシンガン型。銃身はSG551より短い。参考：最新軍用ライフル図鑑、ストライク・アンド・タクティカルマガジン3,’12

＜ＳＧ１１５６／Ａ＞：海上自衛隊P-3C改修型の音響信号発生装置。日本無線製。参考：月刊軍事研究8,’95

＜ＳＧＥ４００／３＞：イタリア製のNBC防護マスク。ポリカーボネイト製の全透明フルフェイスマスクで、拳銃弾や散弾に耐える防弾性能と衝撃吸収能力を持つ。参考：月刊軍事研究4,’97

＜ＳＧｅｒ＞：Sondergerat（特殊器材）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳＧＦ＞：在日米軍基地の警備隊で、Security Guard Forceの略。憲兵隊の基地警備任務を補佐する。日本人も雇用されており、拳銃とショットガンで武装して警備に当たる。参考：ストライクアンドタクティクスマガジン5,’12

＜ＳＧＦｓ＞：アメリカ軍の第２世代熱線暗視装置。広範囲偵察用LRAS3、M2A3用IBAS・CIV、M1A2戦車用CITVに使用されている。参考：月刊PANZER1,’02

＜ＳＧＭ＞：アメリカ特殊作戦コマンドの誘導爆弾で、Small Glide Munition（小型滑空弾）の略。アメリカのダイナティックス社が開発中である。AGM-114の半分の全備重量ながら、推進装置が無いため倍の弾頭重量を持つ。共通型発射筒CLTに装填され、発射されると折り畳み滑空翼を展開して目標に向かう。全備重量27kg、弾頭重量16kg。AC-130Uに搭載する予定。参考：月刊JWings9,’16

＜ＳＧＭ＞：ソ連軍の7.62mm機関銃。

＜ＳＧＭ海外シリーズ＞

　＜５９式−Ｔ＞：中国軍のライセンス生産版で、車載型。

＜ＳＧＭシリーズ＞：ギリシャ軍のGPS誘導爆弾シリーズ。尾部にセイリナGPS誘導キットを取り付けてある。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜ＳＧＭ５００＞：重量269kg。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜ＳＧＭ１０００＞：全長3.07m、直径0.356m、翼スパン0.54m、重量499kg。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜ＳＧＭ２０００＞：重量955kg。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ＳＧＭ−８０＞：ドイツのクルップ・アトラス社が開発した沈底機雷。円筒形で、高速艇や潜水艦から敷設できる。信管は磁気・音響・水圧。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ＳＧＭ５００＞：SGM誘導爆弾シリーズ（ギリシャ）を参照。

＜ＳＧＭ１０００＞：SGM誘導爆弾シリーズ（ギリシャ）を参照。

＜ＳＧＭ２０００＞：SGM誘導爆弾シリーズ（ギリシャ）を参照。

＜ＳＧＰＶ−ＬＣＳ＞：ゴーウインド級コルベット（マレーシア海軍）を参照。

＜ＳＧＲ＞：Sortie Generation Rate（出撃率）の略。参考：月刊世界の艦船8,’20

＜ＳＧＲ−Ａ１＞：韓国のサムスン・テックウィン社が開発した遠隔操作ターレット。ターレット下部の捜索用CCDカメラ・非冷却式赤外線暗視装置で目標を探知し、火器の横に搭載されているCCDカメラ・投光器・レーザー測距機で目標を追尾、7.62mm機銃または非致死性火器を使用して目標を制圧する。地上設置型は司令室１カ所で複数のターレットを制御でき、国境監視任務や重要目標防衛任務などへの使用が想定されている。車載も可能。参考：月刊軍事研究7,’07

＜ＳＧＲＳ＞：EL/M2228X（レーダー）を参照。

＜ＳＨ−０１＞：A-135（弾道ミサイル防衛システム）を参照。

＜ＳＨ１＞：NORINCOの装輪自走砲。外見は駐鋤に至るまでカエザールにそっくりで、６×６輪トラックに装甲キャビンを配し、後部に初速計測レーダー付き52口径155mm榴弾砲を搭載している。クラスノポールをベースに開発したレーザー誘導弾の発射も可能。弾丸及びモジュラー装薬20発分を搭載する。俯仰角0-70度、最大射程53km（RAP）、発射速度毎分4-6発。戦闘重量22トン。最大速度90km、航続距離600km。自衛武装はキャビン上の12.7mm機銃。乗員５名。SH1自走砲２両で１個小隊を編成し、３個小隊と指揮通信車１両で１個中隊、４個中隊と大隊指揮通信車、気象レーダー車、兵站車両で１個大隊を編成、更に上級部隊には偵察部隊と射撃調整レーダーを配備する。これらはC4IRシステムによりネットワーク化される。2002年から開発し、試作型と先行量産型の２両が完成、中国軍にも配備されたらしい。参考：月刊軍事研究5,’07、4,’08、6,’11

＜ＳＨ２＞：NORINCOの装輪自走砲。SH1の122mm版で、車体中央にD30榴弾砲を搭載している。最大射程27km（ベースブリード）。参考：月刊軍事研究5,’07

＜ＳＨ−２Ｄ＞：UH-2ヘリ・ファミリーを参照。を参照。

＜ＳＨ−２Ｅ＞：UH-2ヘリ・ファミリーを参照。を参照。

＜ＳＨ−２Ｆ＞：UH-2ヘリ・ファミリーを参照。

＜ＳＨ−２Ｇ＞：UH-2ヘリ・ファミリーを参照。

＜ＳＨ−２Ｇ（Ａ）＞：UH-2ヘリ海外ファミリーを参照。

＜ＳＨ−２Ｇ（Ｉ）＞：UH-2ヘリ海外ファミリーを参照。

＜ＳＨ−２Ｇ（ＮＺ）＞：UH-2ヘリ海外ファミリーを参照。

＜ＳＨ−３シリーズ＞：アメリカ海軍対潜ヘリ、別名シー・キング（Sea King）。アメリカ海軍初の全天候双発ヘリで、HSS-1（S-58）の後継として1957年から開発され、1959年にHSS-2（会社名称S-61B）として試作機が完成し、採用された。日本の三菱重工、イギリスのウェストランド、イタリアのアグスタでライセンス生産も行われ、計1500機以上が量産されている。参考：世界航空機年鑑2018-2019、世界の軍用機1982、1979

＜ＳＨ−３Ａ＞：最初の量産型。メインローターは全関節式の金属製５翅で、自動折り畳み機構を持つ。胴体は完全水密のセミモノコック構造で、尾部を自動的に折り畳むことができる。テイルローターは金属製５翅。キャビンにはソナー操作員２名が位置する。降着装置は尾輪式で、主脚は胴体側面の安定用補助フロートに付いており、引き込み式ダブルタイヤである。AN/AQS-13ソナー、AN/APN-130レーダー装置、電子航法器材（安定装置、自動航法装置、ドップラーレーダー、電波高度計）などを搭載し、対潜索敵及び攻撃の両任務に就く。総重量9.3トン。エンジンはGE社製T58-GE-8B（1250軸馬力）双発、巡航速度220km、実用上昇限度4480m、航続距離1000km。兵装はMk46短魚雷２本。乗員４名（操縦士、副操縦士、ソナー員２名）。兵員22名が搭乗可能。255機が生産され、1961年9月から就役した。参考：世界の軍用機1979、1982、世界軍用機年鑑1990-91、軍事分析湾岸戦争、月刊丸3,’90

＜ＳＨ−３Ｄ＞：エンジンを強化し、対潜装備を換装したもの。胴体長16.7m、ローター直径18.9m、自重5.38トン、総重量8.45トン。エンジンはT58-GE-10（1400軸馬力）双発、巡航速度118ノット、最大速度144ノット、航続距離542海里、哨戒時間４時間。乗員４名。1966年から72機が就役した。参考：空軍、世界軍用機年鑑1990-91、世界の軍用機1979、1982

＜ＳＨ−３Ｈ＞：対潜装備を新型に変え、電子監視測定装置とレーダーを搭載、シースキミング・ミサイルの監視任務にも就けるようにしたもの。機首左右とテイルブーム下面にESM、キャビン中央下面にディッピング・ソナー吊下部、その後ろに監視レーダー、更に後ろにソノブイ・ランチャー、右フロート後端にMADを装備する。全長22.15m、胴体長16.84m、メインローター直径18.9m、全高5.13m、自重6.335トン、総重量9.524トン。エンジンはGE社製T58-GE-10（1400軸馬力）双発、巡航速度118ノット、最大速度144ノット、実用上昇限度4480m、ホバリング高度限界3200m（地面効果内）／2500m（外）、航続距離524海里。乗員４名。SH-3A/D/Gから改良され、1971年から就役した。SH-60Fに後を譲って2006年に全機退役した。参考：世界軍用機年鑑1990-91、世界の軍用機1979、1982、空軍、月刊航空ファン8,'19

＜ＳＨ−３ファミリー＞

　＜ＣＨ−３Ａ＞：アメリカ空軍輸送ヘリ。1962年4月に海軍からSH-3Aを３機借りたもので、大西洋上レーダーステーション（テキサス・タワー）への輸送任務に使用した。後にCH-3Bに改称された。参考：アメリカ空軍の第一線機

　＜ＣＨ−３Ｂ＞：アメリカ空軍輸送ヘリ。SH-3Aの輸送ヘリ型で、３機を発注した。人員25名または貨物2.267トンを搭載できる。CH-3Aもこの名称に変更され、輸送連絡任務やドローン回収任務に就いた。参考：アメリカ空軍の第一線機

　＜ＣＨ−３Ｃ＞：アメリカ空軍輸送ヘリ。元はシコルスキー社が海兵隊用侵攻輸送ヘリとして開発したもので、1962年11月に採用した。胴体後部に油圧ランプドアを追加し、胴体左右スポンソンをフロート兼用として大型化、降着装置を前輪式引き込み脚としている。機内にはAPUやウインチを持つ。エンジンはGE社製T58-GE-1（1300軸馬力）双発。1963年6月17日に初飛行し、41機（75機説あり）が生産されて1963年末から引き渡された。ベトナム戦争時は無人標的機の回収に使用していた。後にCH-3E規格に改造されている。参考：アメリカ空軍の第一線機、世界の軍用機1979、1982、月刊軍事研究5,’04、世界軍用機年鑑1990-91

　＜ＣＨ−３Ｅ＞：アメリカ空軍輸送ヘリ。CH-3CのエンジンをT58-GE-5に換えたもので、1966年に就役した。キャビンは長さ7.89m、幅1.98m、高さ1.91m、床面積15.6平方メートル、容積29.7立方メートル。全長22.25m、胴体長17.45m、メインローター直径18.9m、全高5.51m、自重６トン、通常離陸重量9.635トン、最大離陸重量10トン。エンジンはGE社製T58-GE-5（1500軸馬力）双発、巡航速度125ノット、最大速度141ノット、実用上昇限度3385m、ホバリング高度限界1250m（地面効果内）、燃料容量2430リットル、航続距離404海里（10%リザーブ）。ペイロード2.27トン。乗員2-3名。兵員25-30名または担架15床を搭載できる。42機（45機説あり）が新規生産され、CH-3Cの大部分も改修された。参考：アメリカ空軍の第一線機、世界の軍用機1979、空軍

　＜ＨＨ−３Ａ＞：アメリカ海軍捜索救難ヘリ。ホイストを装備する。参考：世界の軍用機1979

　＜ＨＨ−３Ｅ＞：アメリカ空軍捜索救難ヘリ。別名はジョリーグリーン・ジャイアント（野菜の缶詰のブランド名）で、救難ヘリのコールサインだったジョリーに機体塗装のグリーンを加え、缶詰のトレードマークに引っかけたものであり、当初はベトナム将兵による独自ニックネームだったが、後にアメリカ空軍も認可した。CH-3Eの改良型で、胴体にチタン合金装甲を装着し、コクピットのガラスをアクリル製に変更、エアインテイクにシールドを装備した。敵領域での救難が主任務で、200ガロン（757リットル）増槽２基を胴体スポンソン外側に搭載し、固定式空中給油プローブを機首右側に装備する。救難用ホイスト（容量272kg、ケーブル長73.2m、折り畳みシート付き）も搭載。自衛用に7.62m機銃２丁を装備する。全長22.25m、胴体長17.45m、メインローター直径18.9m、全高5.51m、自重6.093トン、総重量10トン。エンジンはGE社製T58-GE-5（1500軸馬力）双発、巡航速度134ノット、最大速度143ノット、実用上昇限度4145m、ホバリング高度限界2960m（地面効果内）／910m（外）、航続距離403海里。乗員2-3名＋搭乗兵員30名。1964年7月からテストされ、1965年11月5日から50機が引き渡されたが、CH-3Eからの改造のみなのか、新規製造があるのかは不明。参考：月刊軍事研究5,’04、世界の軍用機1979、アメリカ空軍の第一線機、世界軍用機年鑑1990-91

　＜ＨＨ−３Ｆ＞：沿岸警備隊向け。自動航法装置やレーダーを改良し、燃料タンク容量を増やした。キャビンに兵員なら20名、担架なら９床＋看護員６名を乗せられる。1968年から50機が引き渡された。参考：世界の軍用機1979、1982

　＜ＮＶＨ−３Ｄ＞：アメリカ海兵隊試験ヘリ。VH-3Dから１機が改造された。参考：月刊航空ファン8,’19

　＜ＲＨ−３Ａ＞：アメリカ海軍掃海ヘリ。1965年に採用された。胴体両側のドアにバブルウインドウを設け、尾輪の後ろにあたる後部胴体に掃海具曳航用チューブとフックを付けている。参考：世界の軍用機1979、1982

　＜ＳＨ−３Ｇ＞：アメリカ海軍捜索救難ヘリ。SH-3Aの対潜装備を外し、ホイストを付けたものである。参考：世界の軍用機1979、世界軍用機年鑑1990-91

　＜ＵＨ−３Ｈ＞：アメリカ海軍の要人輸送ヘリ。キャビン後部に３席のシートを設けている。参考：月刊JWings7,’05

　＜ＶＨ−３Ａ＞：アメリカ海軍・海兵隊の要人輸送ヘリ。アメリカ海兵隊HMX-1には1963年から配備され、1976年に運用を終了した。参考：月刊航空ファン8,’19、世界の軍用機1979

＜ＶＨ−３Ｄ＞：アメリカ海兵隊要人輸送ヘリ、通称ホワイトサイド。乗降ドアがタラップを兼ねており、カメラに向かって手を振ることができるので、メイン機として使用される。大統領が乗るとマリーン・ワン、副大統領が乗るとマリーン・ツー、海外の国家元首が乗るとステイト・ワンというコールサインになる。全長21.9m、胴体長16.5m、メインローター直径18.91m、全高5.1m、自重6.895トン、最大離陸重量9.752トン。エンジンはT58-GE-400B（1400馬力）双発。乗員４名。第１海兵試験評価ヘリコプター飛行隊HMX-1エグゼクティブフライト分遣隊に1974年から11機が配備された。うち１機がNVH-3D試験ヘリに改造されている。後継機開発VXX計画が一旦没になったため、全機にSLEP改修を施した。2012年度に再開されたVXXで後継機がVH-92Aに決まり、2022会計年度第２四半期に退役する予定。参考：月刊JWings1,’01、6,’09、5,’10、月刊航空ファン8,’19、月刊軍事研究6,’07

＜ＶＨ−３Ｄ（ＳＬＥＰ改修）＞：後継機VH-71Aの計画中止に伴い実施された運用寿命延長改修。運用寿命を4000飛行時間延長し、ついでにアビオニクスやキャビン装備を更新している。機体下面のAN/ALQ-144赤外線妨害装置を外し、AN/AAQ-24(V)DoN LAIRCMを搭載、機体下面にレーザー・ターレット３基を装着した。AN/AAR-47ミサイル警報とAN/AVR-2レーザー警報も追加している。グラスコクピット化、エンジン強化、複合材製テイルローター採用といった更なる近代化も提案されたが、新後継機VH-92Aの実用化の方が早かった。参考：月刊航空ファン8,’19

＜ＳＨ−３海外シリーズ＞

　＜ＡＳＨ−３Ｄ（イタリア海軍）＞：イタリア海軍対潜ヘリ。SH-3Dをライセンス生産したものである。参考：月刊世界の艦船9,’12

　＜ＡＳＨ−３Ｄ（イラン海軍）＞：イラン海軍対潜哨戒・輸送ヘリ。20機を導入し、８機を対潜哨戒ヘリ、12機を要人などの輸送ヘリとして使用した。参考：月刊JWings2,’19

　＜ＡＳＨ−３Ｈ＞：イタリア海軍対潜ヘリ。SH-3Hをライセンス生産したものである。参考：月刊世界の艦船9,’12

　＜ＣＨ−１２４＞：カナダ航空コマンド対潜ヘリ、別名シーキング（Sea King）。SH-3Dを導入したもので、対潜戦の他に捜索救難や輸送など多任務に投入される。ローターマスト後部の機体上部に黒いレドームがあり、機体下部にソノブイ・ランチャーが張り出している。機首にカメラボールを装着することも可能。参考：月刊JWings7,’01、5,’07、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜ＨＳＳ−２シリーズ＞：HSS-2シリーズを参照。

　＜ＳＨ−３Ｄ（スペイン海軍）＞：スペイン海軍対潜ヘリ。ヘリ空母用に導入した。参考：月刊丸3,’90、月刊JWings5,’14

　＜ＳＨ−３Ｈ（インド海軍）＞：インド海軍対潜ヘリ。2007年にアメリカ海軍の中古６機を供与された。参考：月刊航空ファン4,’16

　＜シーキングＨＡＳ．Ｍｋ１＞：イギリス海軍対潜ヘリ。イギリスのウェストランド社がライセンス生産したもので、SH-3Dに相当し、1966年6月に発注した。胴体は全金属製セミモノコック構造で、水密性を持ち、キャビン両側に主脚格納部を兼ねるフロートが１つずつ取り付けられている。ただし着水は緊急時に限られ、フロート内に装備されている膨張式エアバッグを使用する必要がある。エンジンはGE社製T58をロールスロイス社でライセンス生産したノームH1400で、エアインテイク前面には異物避けを装着する。キャビン上方のエンジン・トランスミッション収容部後方に卵形レドームを追加し、捜索レーダーを収容した。キャビン内部にはディッピング・ソナーを搭載。胴体側面下方に誘導魚雷または爆雷を４発まで装備できる。尾輪は固定式。テイルブームとメインローターは折り畳み可能である。テイルローターは５翅。最大重量9.299トン。対潜装置はエッコディッピング・ソナーダー、プレッシー195型ディッピングソナー、マルコーニAW96ブルーオーキッドドップラーレーダー、ルイス・ネットワークMk31自動飛行操縦安定装置など。乗員４名（操縦士２名、対潜作戦・レーダー操作員２名）。４機が輸入され、56機がライセンス生産され、1969年から納入された。参考：週刊エアクラフトNo.21

　＜シーキングＨＡＳ．Ｍｋ２＞：イギリス海軍対潜ヘリ。HAS.Mk1のエンジンをノームH.1400-1に換装し、トランスミッションを改修、テイルローターを６翅にしたものである。全備重量9.526-9.707トン。低空最大速度259km、実用上昇限度4270m、航続距離1280km。武装ペイロード2.948トン。21機が新規生産された。後にジェゼベルを搭載した。参考：週刊エアクラフトNo.21

　＜シーキングＨＡＳ．Ｍｋ２Ａ＞：イギリス海軍対潜ヘリ。HAS.Mk1をMk2規格にしたもので、46機が改修された。参考：週刊エアクラフトNo.21

　＜シーキングＨＡＳ．Ｍｋ３＞：イギリス空軍捜索救難ヘリ。HAS.Mk2にARI5955捜索レーダーと戦術航法装置を追加し、エンジンの定格出力を強化、燃料を500リットル増載して3714リットルにした。レーダー警戒装置やチャフ／フレア・ディスペンサーも装備する。1977年から19機が納入された。参考：週刊エアクラフトNo.21

　＜シーキングＨＡＳ．Ｍｋ５＞：イギリス海軍対潜ヘリ。対潜能力強化型である。機首にはバッテリーが収められており、中央上部には空気取り入れ口が２つ並び、左右にはVHFアンテナが立っていて、下面には帰投用アンテナが付いている。コクピット周囲はガラス張りで、前面左右のガラスにはワイパーが付いており、前面中央のガラスには大気温度プローブが装着されていて、コクピット上部左右にＬ字のピトー管がある。操縦席はサイドバイサイドで、右に操縦士、左に副操縦士が位置し、操縦士席後方には燃料制御コンピュータがあり、副操縦士席後方にはキャビンに通じるドアが設けられている。キャビン前方にはプレッシー195型ディッピングソナー及びウインチ、ケーブルドラムなどが搭載され、中央部にはソナー操作員席とレーダー観測員席が前向きに取り付けられていて、その後方左にデータ表示板やマルコーニ社製軽量音響処理表示装置のコンソールが置かれ、右にデータ処理員席がある。キャビン最後部には煙マーカー容器やレーダー送受信機が置かれる。キャビン床下には燃料タンク５個があり、容量は計3200リットル。キャビン外面の前方両側には主脚収容部兼フロートが支柱２本を介して取り付けられており、緊急着水時には浮き袋が膨らむようになっている。主車輪はダブルタイヤ。キャビンドアは右舷側に取り付けられており、上方にホイストやホイスト用投光器が装備されている。胴体後部のソノブイ・ランチャーは新型に換装した。胴体下面の四隅にパイロンがあり、Mk46短魚雷、スティング・レイ短魚雷、Mk11Mod3爆雷（重量145kg、炸薬重量80kg）を搭載可能。胴体尾部に固定式尾輪があり、シングルタイヤで、ステアリングする。尾輪上方右舷側にＬ字の燃料投棄管が出ている。キャビンの上にはエンジン及びトランスミッション収容部があり、前部にロールスロイス社製ノームH.1400-1ターボシャフトエンジン２基が並列で置かれ、エアインテイク前方には異物吸入防止カバーが付く。排気口はメインローターマスト前方側面に開口している。エンジン後方がメインローターマスト及びメインギアボックスで、ローターヘッドはフェアリングで覆われる。メインローターは複合材製５翅で、後方への折り畳みが可能。メインギアボックス後方には潤滑油冷却器が収容されている。キャビン後方上部にはMEL ARI5991シーサーチャーＩバンドレーダーのアンテナを収容した円筒形のレドームがあり、HAS.Mk2と違って頂部が平らに成型された。胴体後方から太いテイルブームが延びていて、上面にUHFアンテナ、下面にトランスポンダーアンテナが付く。テイルブーム後端は垂直安定板に繋がっており、ヒンジにより格納時には右に折り畳むことができる。垂直安定板上部右に固定式水平安定板、左に６翅のテイルローターが付く。対潜アビオニクスはAQS-902軽音響処理表示装置（ニムロッドMR.Mk2用AQS-901のヘリ版）、戦術航法装置、MIR-2オレンジ・クロップ電子支援装置（機首及び後部胴体側面に計４ヵ所の探知アンテナを持つ）など。また、AW96の代わりにデッカ71ドップラーレーダーとデッカ戦術航法装置を装備した。全長22.15m／14.4m（折り畳み時）、胴体長17.01m、メインローター直径18.9m、全高4.85m、自重6.201トン、最大離陸重量9.525トン。エンジンはロールスロイス社製ノームH.1400-1ターボシャフト（出力1660軸馬力）双発、最大巡航速度208km、ホバリング高度限界1525m（地面効果内）／975m（外）、燃料搭載量2.585トン、航続距離1230km（標準燃料）。最大外部搭載量2.948トン。30機が新造された他、HAS.Mk2/2A全機を改修した。1981年にAN/ASQ-81MAD（AN/AQS-81？）を右側フロートに装備してテストし、オプションで搭載可能となった。参考：週刊エアクラフトNo.21

　＜シーキングＨＡＳ．Ｍｋ６＞：Mk5のトランスミッションを改良し、最大重量を9.752トンにする計画型で、対潜システムも改修する。シーイーグル対艦ミサイル２発を搭載可能。参考：週刊エアクラフトNo.21

　＜シーキングＭｋ４２＞：インド海軍対潜ヘリ。シーキングHAS.Mk1相当で、エンジン後方の機体上面にあるレドームにAW391レーダーを装備する。エンジンはロールスロイス製ノーム1400。ウェストランド社がライセンス生産したものを1971年に12機購入し、２個飛行中隊に配備した。参考：週刊エアクラフトNo.21、月刊JWings5,’14、月刊航空ファン4,’16、月刊世界の艦船10,’16

　＜シーキングＭｋ４２Ａ＞：インド海軍対潜ヘリ。Mk42にドミニオン・アルミニウム・ファブリケーティング社製定着装置を追加したもので、３機を導入した。参考：週刊エアクラフトNo.21

　＜シーキングＭｋ４２Ｂ＞：インド海軍対潜・対水上ヘリ。スーパーサーチャーレーダー、トムソン・シントラ社製HS12ディッピング・ソナー、AQS-902軽音響処理表示装置を追加しており、シーイーグル対艦ミサイル、A244S短魚雷、A244mod3短魚雷、APR2短魚雷、Mk11爆雷などを運用可能。ゴダヴァリ級フリゲートとデリー級駆逐艦への搭載用に21機導入し、後にヴィラート級軽空母でも運用した。参考：週刊エアクラフトNo.21、月刊JWings7,’05、月刊世界の艦船3,’20、10,’16

　＜シーキングＭｋ４２Ｃ＞：インド海軍のコマンドー輸送ヘリ。６機を導入した。2020年現在で11機に増えている。参考：月刊航空ファン4,’16、月刊世界の艦船3,’20

　＜シーキングＭｋ４３＞：ノルウェー空軍捜索救難ヘリ。10機を第330飛行中隊に配備した。参考：週刊エアクラフトNo.21

　＜シーキングＭｋ４３Ａ＞：ノルウェー空軍捜索救難ヘリ。エンジンをノームH.1400-1にしている。１機が第330飛行中隊に配備された。参考：週刊エアクラフトNo.21

　＜シーキングＭｋ４５＞：パキスタン海軍対水上・対潜ヘリ。AM39エグゾセを装備可能。６機を導入した。参考：週刊エアクラフトNo.21

　＜シーキングＭｋ４７＞：エジプト海軍対潜ヘリ。シーキングHAS.Mk2相当である。参考：週刊エアクラフトNo.21

　＜シーキングＭｋ４８＞：ベルギー空軍（海軍と協同運用）ヘリ。シーキングMk41ベースで、５機を配備しており、４機は捜索救難に、１機は要人輸送に使用された。NH90NFHに後を譲って2019年3月に退役予定。参考：週刊エアクラフトNo.21、月刊航空ファン12,’18

　＜シーキングＭｋ５０＞：オーストラリア海軍対潜ヘリ。シーキングHAS.Mk1がベースで、ペンディックスAQS-13Bディッピングソナーを装備する。エンジンはノームH.1400-1。1974年後半から10機が納入された。参考：週刊エアクラフトNo.21

　＜シーキングＭｋ５０Ａ＞：オーストラリア海軍対潜ヘリ。Mk50のキャビン後部隔壁位置を変えたものである。２機を配備した。参考：週刊エアクラフトNo.21

＜ＳＨ−３海外ファミリー＞

　＜ＨＨ−３Ｆ＞：イタリア空軍捜索救難ヘリ、別名ペリカン（Pelican）。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜ＳＨ−３Ｗ（スペイン海軍）＞：スペイン海軍早期警戒ヘリ。ヘリ空母R11プリンシペ・デ・アストリアス用で、胴体右にイギリスから導入したサーチウォーター対水上レーダーを装備する。参考：月刊JWings5,’14

　＜コマンドー＞：コマンドー・シリーズを参照。

　＜シーキングＡＥＷ．Ｍｋ２＞：イギリス軍早期警戒ヘリ。レーダー・ピケット艦が大損害を受けたフォークランド紛争の戦訓から、早期警戒機の必要性が認識されたため、シーキングHAS.Mk2（Mk.1？）の胴体右にニムロッドMR.Mk2と同じソーン・EMIサーチウォーター対水上捜索レーダーを外部レドーム式に搭載したものである。レドームはケブラー製で、直径1.8mあり、地上では直径0.3mのスイベル（自在軸受け）アームにより90度後方に折り畳まれているが、使用時には下方に降ろされ、全周を捜索する。探知距離160km（高度3050m）、同時目標探知能力250（初期型）／400（後期型）。コッサー・ジュビリー・ガーズマンIFF、フェランティFIN1110INS、MIR-2ESMを装備する。全長22.15m、胴体長17.02m、メインローター直径18.9m、全高5.13m、自重7.654トン、最大全備重量9.525トン。エンジンはノームH.1400-1（出力1590軸馬力）双発、巡航速度90ノット（レーダー使用時）／211km（非使用時）、最大速度230km、上昇限度3050m、航続距離563km（最大搭載）／1507km（最大燃料）。1982年7月に初飛行し、11機がシーキングHAS.Mk2（Mk.1？）から改造された（うち１機は空力学的試験用）。参考：スパイ機、週刊エアクラフトNo.21、月刊航空ファン7,’99、月刊世界の艦船9,’13、6,’16

＜シーキングＡＳａＣ．Ｍｋ７＞：イギリス軍の早期警戒指揮管制ヘリで、Airborne Surveilance and Controlの略。フォークランド紛争の戦訓を元に開発された。胴体右舷側にレドームがあり、空中で下向きして捜索する。アフガニスタンでの対テロ戦支援に投入したため機体の劣化が激しくなり、マーリンASaC.Mk5に後を譲って2018年9月26日にラストフライトを行い退役した。参考：月刊軍事研究4,’14、月刊JWings5,’14、月刊航空ファン12,’18、7,’19、月刊世界の艦船2,’22

　＜シーキングＨＣ．Ｍｋ４＞：イギリス海軍の戦術強襲輸送ヘリ。コマンドーMk2がベースで、燃料を増載し、外部荷物フックを装備、デッカ戦術航法装置とデッカ71ドップラー航法装置を搭載した。ローターとテイルブームの折り畳み機構は残されている。キャビンドアに7.62mm機銃を装備可能。兵員27名を乗せて216海里飛行できる。39機が生産された。参考：週刊エアクラフトNo.21、月刊軍事研究3,’10

　＜シーキングＭｋ４Ｘ＞：イギリス国立航空研究所が使用した開発作業機。参考：週刊エアクラフトNo.21

　＜シーキングＭｋ４１＞：西ドイツ海軍捜索救難ヘリ。ソナーを外したシーキングHAS.Mk1である。胴体は全金属製セミモノコック構造で、機首には操縦手用サーチライトと副操縦手用引き込み式サーチライトがあり、下面には前からハネウェルAN/APN-71電波高度計用アンテナ、ホバリング時下方照射用投光器、ILSアンテナ、衝突防止灯、デッカ航法装置用アンテナが並ぶ。胴体左右には主脚収容部兼安定フロートが付いていて、緊急着水用膨張フロートが内蔵されている。胴体右にはスライド式の主貨物ドアがあり、上方に容量272kgのブリーズBL10300動力駆動ウインチが、下方にはADF用タオルバーアンテナが付く。胴体左前方には２分割ドアを持つ。胴体内に22名を収容でき、胴体下面中央には機内から操作可能な貨物フックを装備可能。胴体下面後方にはADF用枠型アンテナがあり、更に後ろには海軍や沿岸警備隊艦船との通信に使用するVHFアンテナが付いている。胴体最後部には固定式の尾輪があり、脇から燃料投棄管が突き出していて、山岳救助などで重量を減らしたい場合に燃料を捨てる。胴体の上にはエンジンとトランスミッションが収容されており、エアインテイクの前には納屋の戸というニックネームの付いた異物吸入防止プレートが設置され、両脇にピトー管がある。メインローターは全関節式で、動力式折り畳み機構を持つ。胴体上部やや後ろにMEL社製AW391捜索レーダーを収容した半卵形レドームがある。テイルブーム前方上面にはUHF/VHFアンテナ、中央上面右寄りにILSアンテナ、下面にIFFトランスポンダーが付いている。テイルブームは全金属製セミモノコック構造で、尾部に垂直安定板がある。垂直安定板とテイルブームの境目にはヒンジが付いていて、右舷側に折り畳むことが可能。垂直安定板上部右に固定式水平安定板、左にフラッピングヒンジ付き６翅テイルローター（直径3.14m）がある。22機を導入した。２機が退役した後、残った20機はフェランティ・シースプレー・レーダー、レーダー警戒受信機、ECMを追加し、コルモラン２対艦ミサイル（最大４発）搭載改修を受けた。参考：週刊エアクラフトNo.21

＜ＳＨ４＞：NORINCOの装輪105mm自走榴弾砲。SH1の105mm版である。参考：月刊軍事研究8,’11

＜ＳＨ−５＞：中国海軍の国産対潜飛行艇Shui Houy 5（水轟５）。Be-12の後継として1969年から設計され、1976年4月3日に試作初号機が初飛行した。西側が存在を知ったのは1987年である。主翼は高翼配置で、外翼部に下反角を持ち、運輸８型の流用とみられる。双尾翼で、水平安定板には上反角が付く。機首にドップラーレーダー、艇体にソノブイ、胴体尾部にMADを装備し、主翼下のハードポイント４カ所にC-801対艦ミサイル、短魚雷、機雷などを搭載できる。全長38.9m、全幅36m、全高9.79m、最大離陸重量45トン。エンジンは渦奨５（WJ5A）ターボプロップ（3150ehp）４発、最大速度299ノット、戦闘行動半径1200海里、航続距離2563海里。乗員５名強。1986年9月3日から引き渡されたが、既に対潜飛行艇自体が時代遅れで、量産機は４機（試作機１機と合わせて全生産数５機）に止まった。1987年の黒竜江省での大規模山林火災を受け、1989年から１機が消防飛行艇に改造されたらしい。2013年に１機が墜落した。参考：世界軍用機年鑑1990-91、中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究12,’14、月刊JWings10,’16、7,’20

＜ＳＨ−０８＞：53T6（ミサイル）を参照。

＜ＳＨ０９＞：スイスのコプターが開発している小型ヘリコプター。メインローターは複合材製５翅。キャビン側面に大型スライディングドアがある。キャビン後面はクラムシェル・ドアで、その上からテイルブームが後方に延び、尾端のテイルローターにはシュラウドが付く。2014年10月2日に原型初号機が初飛行した。メインローター直径11m、空虚重量1.3トン、最大離陸重量2.65トン。エンジンはハネウェルHTS-900-2（離昇出力1020軸馬力）単発、巡航速度260km、航続距離800km。機内搭載量1.35トン、機外スリング容量1.5トン。乗員１名＋乗客７名。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜ＳＨ−１１＞：51T6（ミサイル）を参照。

＜ＳＨ−１４Ｄ＞：リンクス海外シリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＨ−３２＞：AS332海外シリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＨ−３４シリーズ＞：HSS-1シリーズ（ヘリ）を参照。

＜ＳＨ３７＞：サーブ37シリーズ（哨戒攻撃機）を参照。

＜ＳＨ−６０Ｂ＞：UH-60ヘリ・ファミリーを参照。

＜ＳＨ−６０Ｂ　ＲＤＫ改修＞：UH-60ヘリ・ファミリーを参照。

＜ＳＨ−６０Ｆ＞：UH-60ヘリ・ファミリーを参照。

＜ＳＨ−６０Ｊ＞：UH-60ヘリ海外ファミリーを参照。

＜ＳＨ−６０Ｊ／Ｋ／ＵＨ−６０Ｊ／ＭＨ−５３Ｅ用カートリッジ（ホイスト用）＞：自衛隊の機器。シマヅプレシジョンインスツルメンツインク製。参考：月刊軍事研究1,’16

＜ＳＨ−６０Ｊ／Ｋ／ＵＨ−６０Ｊ／ＭＨ−５３Ｅ用フライトレコーダー用射出用カートリッジ（技術提携国産）＞：自衛隊の機器。関東航空計器製。参考：月刊軍事研究2,’15

＜ＳＨ−６０Ｊ／Ｋ／ＵＨ−６０Ｊ用エマージェンシーフロート用カートリッジ（国産）＞：自衛隊の火工品。カヤバ工業製。参考：月刊軍事研究12,’14

＜ＳＨ−６０Ｊ／Ｋ／ＵＨ−６０Ｊ用エンジン消火用カートリッジ（国産）＞：自衛隊の火工品。ダイキン工業製。参考：月刊軍事研究12,’14

＜ＳＨ−６０Ｊ／Ｋ、ＵＨ−６０Ｊ用カートリッジ（エマージェンシーフロート用）＞：自衛隊の火工品。カヤバ工業製。参考：月刊軍事研究7,’13

＜ＳＨ−６０Ｊ／Ｋ／ＵＨ−６０Ｊ用カートリッジ（エマージェンシーフロート用・国産）＞：自衛隊の機器。KYB製。参考：月刊軍事研究5,’17

＜ＳＨ−６０Ｊ／Ｋ／ＵＨ−６０Ｊ用カートリッジ（国産・エンジン消火用）＞：自衛隊の火工品。ダイキン工業製。参考：月刊軍事研究11,’17

＜ＳＨ−６０Ｊ／Ｋ／ＵＨ−６０Ｊ用カートリッジ（ホイスト用）＞：自衛隊の機器。シマヅプレシジョンインスツルメンツ製。参考：月刊軍事研究12,’18

＜ＳＨ−６０Ｊ／Ｋ、ＵＨ−６０Ｊ用部品（技術提携国産）＞：自衛隊の機器。シンフォニア・テクノロジー製。参考：月刊軍事研究7,’16

＜ＳＨ−６０Ｊ／Ｋ技術支援＞：防衛省がアメリカ海軍省に発注している。参考：月刊軍事研究11,’16

＜ＳＨ−６０Ｊソーナー用ケーブルカッター＞：自衛隊の機器。伊藤忠アビエーションが受注している。参考：月刊軍事研究9,’16

＜ＳＨ−６０Ｊ用一般工具セット＞：自衛隊の機器。スナップオン・ツールズ製。参考：月刊軍事研究10,’11

＜ＳＨ−６０Ｊ用艦上用クレードル＞：自衛隊の機器。大川工業製。参考：月刊軍事研究9,’09

＜ＳＨ−６０Ｊ用機体特殊工具＞：自衛隊の機器。大川工業またはゴオダ工業製。参考：月刊軍事研究9,’09、1,’12

＜ＳＨ−６０Ｊ用機体特殊工具（ＤＤ用）＞：自衛隊の機器。三菱重工製。参考：月刊軍事研究8,’09

＜ＳＨ−６０Ｋ＞：UH-60ヘリ海外ファミリーを参照。

＜ＳＨ−６０Ｋソーナー用ケーブルカッター＞：自衛隊の機器。日本電気製。参考：月刊軍事研究9,’14

＜ＳＨ−６０Ｋソーナー用ケーブルカッターカートリッジ＞：自衛隊の機器。日本電気製。参考：月刊軍事研究1,’18

＜ＳＨ−６０Ｋ用整備データモニタリング装置＞：自衛隊の機器。三菱重工製。参考：月刊軍事研究12,’17

＜ＳＨ−６０Ｋ用統合訓練装置＞：海上自衛隊のSH-60K用シミュレータ。操縦士・航空士学生の課程教育などに使用される。総合戦術訓練装置、操縦士個別訓練装置、航空士個別訓練装置からなり、103インチ（2.62m）プラズマディスプレイ３面に飛行状況を表示する。館山航空基地、大村航空基地、鹿屋航空基地に配備された。三菱重工製。参考：朝雲、月刊軍事研究7,’16

＜ＳＨ−６０Ｋ用特殊工具＞：自衛隊の機器。三菱重工製。参考：月刊軍事研究5,’11

＜ＳＨ−６０Ｋ用特殊工具（その１）＞：自衛隊の機器。横河電機または三菱重工製。参考：月刊軍事研究6,’11、7,’16

＜ＳＨ−６０Ｋ用特殊工具（その２）＞：自衛隊の機器。三菱重工製。参考：月刊軍事研究7,’16

＜ＳＨ−６０Ｋ用フライトデータレコーダデータ読み出し装置＞：自衛隊の機器。関東航空計器製。参考：月刊軍事研究4,’11

＜ＳＨ−６０Ｌ＞：UH-60海外ファミリー（哨戒ヘリ）を参照。

＜ＳＨ−９０Ａ＞：NFH-90ヘリ（イタリア海軍）を参照。

＜Ｓｈ１２１＞：ロシア空軍Su-57戦闘機用射撃指揮装置、別名多機能統合型無線電子システム（MIRES）。NIIPチホミーロフが開発した。N036ベルカ・レーダー装置とL402ヒマラヤス電子妨害装置で構成される。参考：月刊軍事研究12,’17

＜Ｓｈ−３５０Ａ＞：ソ連軍76.2mm戦車砲用榴霰弾。内部に鉛弾が充填されており、T-6信管により空中で炸裂する。参考：月刊PANZER5,’05

＜ＳＨＡＲＣ＞：スウェーデンのサーブ社が開発したUCAV実験機。JAS39グリペンをベースとした飛行制御システムを搭載している。エンジンはオリンパス210Nジェット（推力2.26kN）単発、最大速度315km。2002年から飛行試験に入った。参考：月刊軍事研究2,’07

＜ＳＨＡＲＫ＞：DARPAの実験用UUV。対潜戦で潜水艦を探知追尾するのが主任務で、2013年頃からテストを行い、６日間連続航行・深度4450m潜航に成功した。参考：月刊世界の艦船7,’20

＜ＳＨＡＲＫ＞：フランス国防省防衛装備庁が開発したアクティブ防御システム。センサーモジュールと炸薬モジュールを交互に配置しており、車両の天井に設置してトップアタック攻撃を中心に防御する。参考：月刊軍事研究9,’08

＜ＳＨＡＲＰポッド＞：AN/ASD-12（偵察ポッド）を参照。

＜ＳＨＡＲリンク１６＞：AN/URC-138(V)1(C)端末を参照。

＜Ｓｈｃｈｅ−２＞：ソ連軍の軽輸送機。独ソ戦で輸送機が足りなくなったためにシチェルバコフが急遽開発して1942年2月に初飛行し、1943年10月から567機が量産された。機体は全木製、主翼は高翼配置で支柱付き、垂直尾翼は双尾翼、降着装置は尾輪式固定脚。全長14.27m、全幅20.54m、全高3.8m、全備重量3400kg。エンジンはM-11D空冷星型５気筒ガソリン（145馬力）双発、巡航速度140km、最大速度168km、実用上昇限度3000m、航続距離980km（850km？）。乗員２名。兵員なら16名、空挺兵なら９名、担架なら11床を搭載可能。練習機としても使用された。参考：ウォーマシン・レポートNo.67、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＨＦ＞：センチメートル波を参照。

＜ＳＨｉｅＬＤ＞：アメリカ空軍調査研究所が2016年から開発中の対ミサイル用レーザー砲で、Self-protection High Energy Laser Demonstrator（自衛用高エネルギーレーザー実証器）の略。超音速機やステルス機にも搭載できるよう増槽に収容できるサイズとし、10kW級固体レーザーによりミサイルを無力化する。レーザー本体のLANCE（Laser Advancements for Next-generation Compact Environments）、制御システムのSTRAFE（SHiELD Turret Research in Aero Effects）、冷却・電力システムとレーザーポッドのLPRD（Laser Pod Research and amp; Development）で構成される。地上設置式大型旋回ドームに俯仰機構を備えた台座を収容、ボール状の照射装置を載せており、発射時にはドーム中央３分の１くらいが左右に分かれて照射装置が顔を出す。将来的には小型化を進めて航空機搭載ポッド式も開発する。2017年後半にロッキード・マーチンが量産に向けた設計開発に入った。2019年5月3日、アメリカ空軍研究所が、空中発射型ミサイル複数発を飛翔中に破壊するテストに成功したと発表した。参考：月刊JWings5,’16、7,’19、月刊航空ファン2,’18、月刊軍事研究9,’17

＜ＳＨＭＣＳ＞：アメリカ空軍の簡易型ヘルメット装着式照準システム、スコーピオンHMCS。JHMCSの簡易版で、HGU-55/Pヘルメットに後付けできる。スコーピオンHMSと同じ？参考：月刊航空ファン7,’15

＜ＳＨＯＲＡＤ＞：Short Range Air Defence（短距離防空）の略。参考：月刊軍事研究5,’17

＜ＳＨＯＲＡＮ＞：Short Range Navigationの略。参考：世界の傑作機No.172

＜ｓｈｐ＞：軸馬力を参照。

＜ＳＨＲＩＭＰＳ＞：アメリカ海軍がIFLOLSの後継として開発中の光学着艦誘導装置で、SHip Relative Instant Multispectral Positioning Systemの略。縦の光源を100個に増やし、航空機に装着したセンサーで確認して高度と方位の情報を更新レート100Hzで把握しつつ着艦コースを自動修正、有人機でも無人機でも完全自動着艦を可能とする。参考：月刊軍事研究9,’16

＜ＳＨ／ＵＨ−６０Ｊ／ＭＨ−５３Ｅ他用カートリッジ（ホイスト用）＞：自衛隊の機器。エアロパートナーズまたはシマヅプレシジョンインスツルメンツインク製。参考：月刊軍事研究1,’11、3,’14

＜ＳＨ／ＵＨ−６０Ｊ／ＭＨ−５３Ｅ用カートリッジ（フライトレコーダ用）＞：自衛隊の機器。関東航空計器製。参考：月刊軍事研究5,’13

＜ＳＨ／ＵＨ−６０Ｊ型ヘリＶＤＢサポート・アッセンブリー取り外し専用器材＞：VDBはビスカス・ダンパー・ベアリングの略で、エンジンの回転をテイルローターに伝えるテイル・ドライブシャフトの構成品である。これを外すためのVDBサポート・アッセンブリー取り外し専用器材が海自航空修理隊に配備されていたが、部品数15点・総重量14.4kgと持ち運びや紛失防止に難点があった。鹿屋基地でSH/UH-60Jの検査を担当しているのは第１航空群第１整備補給隊第12検査隊だが、この部隊にはVDBサポート・アッセンブリー取り外し専用器材が装備されておらず、検査で異常が発見された際には同じ基地の第１航空修理隊まで借りに行く必要があり、４名で４時間かけて取り外し作業を行っていた。これを自前で行えるよう、自力で器材を開発し、ついでに軽量化・簡略化したのが本器材である。結果、部品数５点・総重量4.4kgのものが完成し、２名が１時間弱で作業を行えるようになった。また、海自だけでなく陸自UH-60JAや空自UH-60Jでも使用でき、特に野外整備の多い陸自で高い評価を受けている。この功績により、開発者の川端一等海曹は平成20年度防衛技術奨励賞を受賞した。参考：朝雲

＜ＳＨ／ＵＨ−６０Ｊ飛行諸元記録装置分離ユニット用火工品＞：自衛隊の機器。関東航空計器製。参考：月刊軍事研究5,’13

＜ＳＨ／ＵＨ−６０Ｊ用カートリッジ（エンジン消火用）＞：自衛隊の機器。ダイキン工業製。参考：月刊軍事研究10,’12

＜ＳＨ／ＵＨ−６０Ｊ用カートリッジ（カーゴフック用）＞：自衛隊の機器。ダイキン工業製。参考：月刊軍事研究10,’12

＜ＳＨ／ＵＨ−６０Ｊ用ジャッキセット＞：自衛隊の機器。カヤバシステムマシナリー製。参考：月刊軍事研究3,’16

＜ＳＨ搭乗員用夜間暗視スコープ＞：自衛隊の機器。兼松製。参考：月刊軍事研究8,’11

＜Ｓｉ−２１＞：ソ連軍の航空機搭載用220mmロケット弾。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜Ｓｉ２０１＞：ドイツ陸軍試作連絡観測機。ドイツ国防軍の要求に応じてジーベル社が開発し、1938年に初飛行した。前部胴体は箱形をしており、上半分がガラス張りになっている。その後端にエンジンとプッシャー式プロペラを搭載。主翼は肩翼配置で、軽い後退角を持ち、前縁スラットとファウラーフラップが付く。全長10.4m、全幅14m、全備重量1440kg。エンジンはAs10C（240馬力）単発、最大速度185km、実用上昇限度5500m、航続距離450km。乗員２名。Fi156に負けて採用されなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ドイツ編

＜Ｓｉ２０４シリーズ＞：ドイツ空軍訓練・輸送・連絡機。ハーレ社が開発したFh104双発輸送機の改良型で、1936年に会社がジーベル社に変わったのでこの名称になった。取り扱いが容易で多任務に使用された他、戦後はフランスのSNCAC社やチェコスロバキアで生産が継続された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ドイツ編

　＜Ｓｉ２０４Ａ−１＞：試作型。Fh204を大型化して双尾翼にし、機首を段無しとしてある。エンジンはAs411（600馬力）双発。1941年に完成した。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ドイツ編

　＜Ｓｉ２０４Ｄ−１＞：全長11.9m、全幅21.3m、全高4.2m、自重3920kg、全備重量5400kg。エンジンはAs411A-1（600馬力）双発、最大速度352km、実用上昇限度4700m、航続距離900km。乗員２名＋訓練生５名。占領下のフランスやオランダで1200機が生産された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ドイツ編

＜Ｓｉ２７０＞：イタリア海軍533mm魚雷。炸薬重量370kg。航走距離は雷速46ノットで4000m、29ノットで12000m。参考：月刊世界の艦船10,’06

＜ＳＩＡＥ＞：パリ国際航空宇宙ショーを参照。

＜ＳＩＡＰ＞：単一統合空域状況図を参照。

＜ＳＩＡＳＳ−２＞：オランダのシグナール社が開発した潜水艦用ソナーシステムで、Submarine Integrated Attack and Surveillance Sonar Systemの略。艦首円形アレイ、フランク・アレイ、HFインターセプトアレイ、ディスプレイ・コンピュータ・コンソール、中央制御ユニットなどを組み合わせており、広域波と狭域波によるアクティブ及びパッシブ目標探知識別、多目的自動探知、ノイズレベルモニターなどが可能である。参考：ザ・マーチ39号

＜ＳＩＡＳＳ−Ｚ＞：台湾海軍海龍級潜水艦の低中周波アクティブ・パッシブ式バウソナー。オランダが開発した。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ＳｉＡＷ＞：スタンドイン攻撃兵装を参照。

＜ＳＩＢＭＡＳ＞：ベルギーの６輪装甲車。1975年から開発され、マレーシアにAFSV-90として輸出された。車体前部が操縦室、中央が戦闘室、後部が兵員室で、1-2軸間と後面に乗降ドア、上面にハッチ４枚がある。車体後部両側にスクリューを装備し、浮航能力を持つ。砲塔はコッカリル90mm戦車砲装備のCM90砲塔で、同軸に7.62mm機銃を装備する。兵員室側面にはビジョンブロック付きガンポートがあり、上面ハッチにリモコン式機銃を取り付け可能。参考：世界の軍用車両(4)

＜Ｓ−Ｉ−ｄ＞：T-32（豆戦車）を参照。

＜ＳＩＤＡＭ２５＞：イタリア陸軍試作自走高射機関砲塔。オットー・メララ社が開発し、1983年からテストされた。砲塔はアルミ合金全溶接製１名用で、照準装置として目標自動追尾能力付きのTVカメラ、LLLTV、レーザー測距器を搭載しているが、全天候能力は無い。目標情報は目標警報ディスプレイセットTADS（Target Alert Display Set）に送られ、車長が光学照準器で目標を指示する。主砲はエリコン・イタリアーナ25mm機関砲KBA４門で、上下に２門並べて砲塔両側面に搭載する。砲塔は油圧駆動で、旋回速度毎秒120度、俯仰角マイナス５度からプラス87度、俯仰速度毎秒100度。有効射程2000m、最大射程2500m。即用弾としてHE-I-T弾を各門640発搭載しており、２門にはデュアルフィード機構が付いているため、更に即用APDS-T弾を30発収容する。発射速度は４門で毎分2400発、射撃モードは単発、連射、15発バースト、25発バースト。車体はM113、VCC80、C13などを使用でき、イタリア陸軍ではM113を選択、車体中央に砲塔を載せた。乗員は３名で、車体左に操縦手、後部兵員室に砲手、砲塔内に車長が座る。操縦手席後方にAPU、その右に電子装備が置かれている。1989年に実車が完成してテストに入り、280両を生産する予定だったが、軍事予算削減で全てキャンセルされた。参考：世界の軍用車両(2) 、月刊PANZER4,’11、ザ・マーチ40号

＜ＳＩＦ＞：IFF（敵味方識別装置）を参照。

＜ｓＩＧ＞：schwere Infanteriegeschutz（重歩兵砲）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜ｓＩＧ３３＞：ドイツ陸軍15cm重歩兵砲。1927年から開発され、1933年に制式化された。当初馬匹牽引のため車輪が木製だったが、後に金属製に換えられている。短距離なら人力移動も可能。また、脚が最初は鋼製だったが、後に一部を軽金属製としている。全て軽金属にする計画もあったが、材料が航空機に回されたため、試作のみで終わった。口径長11.5、戦闘重量1.68トン（木製車輪）／1.82トン（金属車輪）。榴弾（重量38kg）だと砲口初速毎秒240m、最大射程4650m（チャージ６）。Gr39 H1/A成型炸薬弾（重量25kg）だと装甲貫徹力160mm、砲口初速毎秒280m、有効射程1500m。発煙弾なども用意されており、第２次大戦中にStiGr42外装有翼てき弾（重量89.5kg、炸薬はアマトール27kg、初速毎秒105m、有効射程1000m）が開発された。価格は１門20450RM。第２次大戦開戦時には410門が配備されており、更に1939-45年に4159門（4019門？）が生産された。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3、月刊グランドパワー3,’05、3,’11、異形戦車ものしり大百科、ジャーマンタンクス

＜ＳＩＧＩＮＴ＞：信号情報（SIGnal INTelligence）の略で、シギントと読む。電磁波を分析して得られる情報のことで、ELINT、COMINT、TELINT、RINT、FISINT、RADENT（レーダー情報）、LASINT（レーザー情報）などを合わせたものと定義される。自衛隊では電波情報、ロシア軍では無線技術情報（Radiotekhnicheskaya razvedka）と呼ぶ。参考：月刊軍事研究8,’13、8,’05、7,’97、陸上自衛隊地上戦力の全容

＜ｓＩＧ　ＫＰ＞：schwere Infanteriegeschutz Kompanie（重歩兵砲中隊）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳＩＧＭＡ＞：シグマ（砲塔）を参照。

＜ＳＩＧ・Ｓａｕｅｒ＞：SIGはSchweizerische Industrie-Gesellschaft（スイス工業会社）の略。SauerはSIG傘下の会社で、ドイツにある。参考：GUN用語事典

＜Ｓ−Ｉ−ｊ＞：T-3D（豆戦車）を参照。

＜ＳＩＬＬ＞：戦略照射レーザーを参照。

＜ＳＩＭＡＳ＞：AN/SQS-25（水測予察システム）を参照。

＜ＳＩＭＡ社＞：ペルーの艦船造修会社で、Services Industriales de la Marinaの略。ペルー政府が全株式を保有しており、ペルー海軍が重役会（社長含む）に将官８名を送り込んで管理している。海軍艦船の造修や小火器・弾薬製造の他、手が空いた時には一般商船の造修も行う。元は1936年にカヤオの海軍基地で竣工した乾ドックで、1950年に海軍艦艇の造修を行う会社として創設された。1973年に株式会社となっている。参考：月刊世界の艦船5,’86

＜ＳＩＮＡ＞：ドイツ連邦政府情報庁とドイツのSECUNET社が開発した暗号化通信システム（サイバー攻撃防御システム）で、ドイツ政府、ドイツ軍、EU、NATO軍が採用している。東西ドイツ統一でベルリンとボンに分かれていた首都機能を統合する必要が生じ、機密情報を安全に送受信するシステムとして開発が始まった。利用者はスマートカードによる事前登録が必要で、送信する情報は設定された時間や送信データ量に応じて変化するキーにより暗号化され、事前に承認した相手でなければ受信できない。最大５セッションの同時接続が可能だが、情報はそれぞれ独立して送信され、他の情報と一緒になることは無い。メモリーも完全分離されていて、残留情報によるウイルス侵入を防いでいる。通信秘匿の評価保証レベルはEAL5以上で、最高レベルのEAL7に相当する最高機密情報一方通行モード（SINAワンウェイ。下位サイトからの不正侵入を完全ブロック可）も持つ。各部はモジュール化されていて、故障時にはその部分だけ入れ替えれば済み、専門の整備要員を必要としない。また、市販のパソコンを利用でき、取り扱いも用意である。参考：朝雲

＜ＳＩＮＢＡＤＳ＞：オランダのシグナール社が開発した潜水艦用兵装制御システムで、Submarine Integrated Battle And Data Systemの略。HAS M8魚雷用FCS、LWS-30パッシブ／アクティブ攻撃ソナーシステム、ZWO-7レーダー、音響ECMアレイ、ESM、ログ、コンパス、潜望鏡などから得たデータを第３世代SMR-Sシリーズ射撃管制コンピュータで処理し、兵装制御コンソールに戦術情報として表示、魚雷などによる攻撃を行う。参考：ザ・マーチ39号

＜ＳＩＮＣ−ＧＡＲＳ＞：SINgle Channel Ground and Airborne Radio System（地上・空中単チャンネル無線システム）の略。

＜ＳＩＮＳ＞：アメリカ軍の慣性航法装置。第２次大戦後にミサイル誘導のため開発したもので、1954年にジャイロスコープを使用した艦船用（Ships Inertial Navigation System）が完成し、SSN-571ノーチラスやCV-41ミッドウェイなどに搭載された。参考：月刊世界の艦船2,’87、現代の潜水艦

＜Ｓ−Ｉ−Ｐ＞：T-2（豆戦車）を参照。

＜ＳＩＰＲＩ＞：ストックホルム国際平和研究所の略。参考：月刊JWings6,’23

＜ＳＩＲ＞：S2G（原子炉）を参照。

＜ＳＩＲＡＭＩＣＯＲ＞：スペイン軍の遠隔操作式掃海システム。ナバンティア社の設計で、2008年から開発し、2013年4月30日には基本コンセプトが決定して屋内試験も終了した。しかし財政危機で次のステップに進めないまま計画が凍結されている。参考：月刊軍事研究1,’14

＜ＳＩＲＦＣ＞：AN/ALQ-211シリーズ（電子戦装置）を参照。

＜ＳＩＲＩＵＳ＞：シリウス（センサー）を参照。

＜ＳＩＳ＞：MI6（イギリス情報機関）を参照。

＜ＳＩＳ＞：アメリカ陸軍の暗号解読部署で、Signal Intelligence Service（通信情報課）の略。通信部の隷下に1931年に創設された。1936年頃には東京から送られる極秘電を解読できるようになり、内容は「マジック情報」として大統領などに提供された。日本がこのことを知ったのは太平洋戦争終結後のことである。1941年、通信保全局に改編された。参考：ラバウル航空戦、月刊軍事研究3,’14

＜ＳＩＳＦＲＯＮ＞：ブラジル陸軍が開発している統合国境監視システム。衛星、電磁波センサー、レーダー、UAVを使用し、ブラジルの陸上国境17000kmを監視するシステムである。予算不足で計画が遅延しており、全長650kmの試験版向け2015年度予算も42%に減らされてしまい、このままでは完成するのが最短でも2074年になるらしい。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ＳＩＳＵファミリー＞

　＜パトリアＳＩＳＵ＞：フィンランド陸軍自走地対空ミサイルシステム。SISU装甲兵員輸送車に、ローランド地対空ミサイル４連装ランチャー２基とスウェーデン製レーダーを組み合わせたターレットを搭載したものである。発射時は前部１カ所・後部２カ所で車体をジャッキアップする。参考：月刊PANZER5,’03

＜ＳＩＴ＞：特殊捜査班（Special Investigation Team）の略。1990年代以降、立て籠もり・人質籠城事件に対処するため全国の都道府県警本部に組織された。1963年に発生した誘拐事件を契機に設立された捜査一課特殊犯係がベースであり、SITは元々これのローマ字略だったという説もある。参考：月刊軍事研究6,’04、3,’07

＜ＳＩＴ−４２２／５Ｊ＞：陸上自衛隊の地対空味方識別装置。レオナルド／フィンメカニカ社製インタロゲーターで、モード５IFFに対応している。参考：月刊JWings10,’16

＜ＳＪ＞：アメリカ海軍の潜水艦用対水上レーダー。1942年に制式化された。アンテナはシリンドリカル・パラボラ型で、昇降マスト上に装備されており、潜望鏡深度まで浮上すれば使用できる。使用波長10cm、周波数Ｓバンド、出力50kW、探知距離8-12海里。1942年6月から装備され、1942年12月にSS-234キングフィッシュがこれを使用して初撃沈を記録した。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊軍事研究8,’08

＜ＳＪ−１＞：アメリカ海軍の潜水艦用航海レーダー。電波ビーム幅水平7.5度・垂直13度、使用周波数E/Fバンド、出力50kW、探知距離８海里（駆逐艦）／12海里（戦艦）。参考：丸スペシャルNo.78

＜ＳＪ１０９＞：T-72戦車・海外ファミリーを参照。

＜ＳＪ−２３１＞：中国の地対空ミサイル用射撃指揮レーダー。フェイズド・アレイ式で、４軸８輪車両に搭載されている。探知距離120km、同時探知目標数４個、同時誘導ミサイル数８発。参考：月刊軍事研究8,’14

＜ＳＪＤ−１＞：中国海軍の低周波バウソナー。ソ連海軍MG-11タミール11ソナーのコピーで、1960年代初めから開発され、旅大型駆逐艦に搭載された。探知距離６海里以上。参考：月刊世界の艦船6,’14、1,’22

＜ＳＪＤ−２＞：中国海軍の低周波バウソナー。SJD-1の改良型で、旅大型駆逐艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＪＤ−３＞：中国海軍の船底格納式ソナー。ロシアのタミル11（MG-11）と同じものである。053H2級江滬�V型フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船1,’15増刊

＜ＳＪＤ−４＞：中国海軍の攻撃用高周波ハルソナー。旅大型駆逐艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,’15増刊

＜ＳＪＤ−５＞：中国海軍の中周波ハルソナー。ロシアのタミル11（MG-11）と同じものである。053H2級江滬�V型フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船1,’15増刊

＜ＳＪＤ−７＞：中国海軍のソナーシステム。イタリアのDE-1164ソナーシステム（DE-1160ハルソナー＋DE-1163可変深度ソナー）がベースである。旅大型駆逐艦（後期型）、旅滬型駆逐艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船6,’14、1,'15増刊

＜ＳＪＤ−８＞：中国海軍の中周波アクティブ・パッシブ式ハルソナー。フランス製DUBV-23と同じものである。052C級旅洋�U型駆逐艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,’15増刊

＜ＳＪＤ−９＞：中国海軍のソナーシステムで、307型ともいう。フランスのDUBV-23ハルソナーとDUBV-43可変深度ソナーを組み合わせている。旅滬型駆逐艦、052C級旅洋�U型駆逐艦、052D級駆逐艦、054級フリゲート、054A級フリゲート、055級駆逐艦、056級コルベットに搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'22、1,'15増刊、3,’13

＜ＳＪＤ−Ｎ＞：中国海軍の高周波攻撃用ソナー。旅大型駆逐艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＪＥ＞：スクラムジェットエンジンを参照。

＜ＳＪＧ−２０６＞：中国海軍の水上艦用低周波パッシブ曳航ソナー。AN/SQR-19と同じものである。旅滬型駆逐艦、052C級旅洋�U型駆逐艦、054級フリゲート、054A級フリゲート、056級コルベットに搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＪＧ−２０８＞：中国海軍の水上艦用曳航ソナー。海洋観測艦に搭載されている。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＪＧ−３１１＞：中国海軍の水上艦用低周波アクティブ／パッシブ曳航ソナー。052D型駆逐艦、055型駆逐艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,’22

＜ＳＪＸ６１−２＞：アメリカ軍X-51A実験機用スクラムジェットエンジン。燃料はJP-7。プラット＆ホイットニー・ロケットダインが開発中で、2008年夏からテストに入る予定。参考：月刊軍事研究5,’08

＜ＳＫ＞：アメリカ海軍の艦載用対空レーダー。1943年に制式化され、エセックス級空母などに搭載された。アンテナは5.2m四方の巨大なもの（通称マットレス）で、毎分4.5回転する。使用波長1.5m、周波数Ｐバンド、出力200kW、探知距離100海里。参考：月刊世界の艦船6,’12、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＫ−１＞：BA-64海外シリーズ（装甲車）を参照。

＜ＳＫ−１＞：ソ連の高速研究機。主翼を短くし、操縦席を引き込み式（離着陸時のみ風防が上がる）として抗力を減じた。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集

＜ＳＫ−２＞：アメリカ海軍の艦載用対空レーダー。1944年に制式化された。SKレーダーのアンテナをパラボラアンテナに変更したものである。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船6,’17

＜ＳＫ−２＞：ソ連の高速研究機。SK-1の改良型で、引き込み式コクピットを廃止して通常のものに戻してある。武装を付けると他の戦闘機と速度が変わらなくなってしまうため、量産には移されなかった。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集

＜ＳＫ４＞：FFARの１つで、Mk40ロケットモーターに遠隔セット信管付き発煙弾頭を装備したもの。参考：月刊軍事研究6,’03

＜ｓＫ１８＞： ドイツ陸軍10cmカノン砲。ラインメタル社製カノン砲とクルップ社製砲架を組み合わせたもので、ドイツのシュプレーヴェルケ社が1920年代に開発した。牽引時には砲身を後方に引き出して固定し、バランスを取る。実口径105mm、口径長52、戦闘重量5.512トン。砲弾重量15.14kg、初速毎秒835m、射程19015m。1933年から配備されたが、威力と射程がいまいちで、1942年に殆どが大西洋城塞に配置され、1943年に生産中止となった。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ｓＫ１８／４０＞：ドイツ陸軍試作10cmカノン砲。sK18の砲架に新型のsK40砲身を搭載したものである。砲身長6.3m、戦闘重量5.68トン。砲弾重量15.12kg、砲口初速毎秒910m、射程21000m。威力不足のため採用されなかった。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜Ｓｋ３５Ｃ＞：サーブ35/J35シリーズ（練習機）を参照。

＜ＳＫ３７＞：サーブ37シリーズ（練習機）を参照。

＜Ｓｋ６０シリーズ＞：スウェーデン空軍練習機・攻撃機・偵察機。サーブ社が1959年から軍用練習機兼民間ビジネスジェット機サーブ105（SAAB 105）として開発し、1963年6月25日（29日？）に原型初号機が初飛行、1966年から各型計150機が採用された。2020年5月4日、スウェーデン国防事業庁が後継ジェット練習機のRFIを発出した。参考：世界航空機年鑑2018-2019、世界の軍用機1979、1982、月刊軍事研究4,’97、月刊JWings7,’20、8,’20

　＜Ｓｋ６０Ａ＞：基本練習機型。コクピットは並列複座で、射出座席を使わなければ４名乗りにできる。主翼は高翼配置で、下反角を持ち、フェンスが２枚付いている。尾翼はＴ字。全長10.5m、全幅9.5m、全高2.7m、離陸重量4.05トン、最大離陸重量4.5トン。翼面積16.3平方メートル。エンジンはチュルボメカ製オービス（オービクス？オービスク？推力0.74トン）双発、巡航速度690km、最大速度770km、実用上昇限度12000m、航続距離746海里。最大荷重4.5G。乗員２名。1963年8月27日に初飛行した。参考：世界航空機年鑑2018-2019、世界の軍用機1982、1979

　＜Ｓｋ６０Ｂ＞：攻撃練習機型。主翼下にハードポイント計６カ所を追加し、簡単な爆撃照準器を備えた。兵装搭載量0.7トン。参考：世界航空機年鑑2018-2019、世界の軍用機1979

　＜Ｓｋ６０Ｃ＞：偵察機型。Sk60Bの機首を延長し、KB-18偵察カメラを搭載したものである。1967年1月18日に初飛行した。参考：世界航空機年鑑2018-2019、世界の軍用機1982、1979

　＜Ｓｋ６０Ｄ＞：連絡輸送機型。Sk60Bを４名乗りにしたものである。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings8,’20

　＜Ｓｋ６０Ｅ＞：空軍予備役パイロット向け旅客機操縦訓練型。乗員４名。参考：月刊JWings8,’20

　＜Ｓｋ６０Ｗ＞：近代化改修型。機体構造を強化して最大荷重を6Gとし、エンジンを信頼性が高く整備の容易なウィリアムズ・ロールスロイス社製FJ44ターボファン（FADEC付）に換装、射出座席を更新している。115機が改修され、1993-98年に納入された。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings8,’20

　＜サーブ１０５Ｇ＞：輸出型であるサーブ105XTの改良型で、電子装置を一新し、兵器搭載量を3.75トンに増やした。全長10.8m、全幅9.5m、全高2.7m、自重3.065トン、最大総重量6.5トン。最大ペイロード3.75トン。エンジンはジェネラル・エレクトリック社製J85-GE-17B（推力1.29トン）双発、最大速度523ノット、実用上昇限度13000m、戦闘行動半径695km、航続距離1068海里。乗員２名。1973年に実用化された。参考：世界の軍用機1979、軍事力バランス78年版

＜Ｓｋ６０海外シリーズ＞

　＜Ｊ−１０５Ö＞：オーストリア空軍練習機。サーブXT105を採用したもので、1970-72年に40機が配備され、乗員訓練、偵察、対地攻撃、迎撃の他、アクロバットチームでも使用された。攻撃・迎撃の際にはF-105統合攻撃要撃システムを搭載する。要撃任務用としてAIM-9サイドワインダーを装備できるよう改修を受けているが、オーストリア国家条約で空対空ミサイルの保有が認められていなかったため、搭載はされておらず、21世紀に入っても30mmアデン砲ポッドのみでアラート任務に就いている。参考：月刊航空ファン6,’11、7,’16、世界の軍用機1979

　＜サーブ１０５ＸＴ＞：輸出型で、1967年4月に初飛行した。エンジンをJ85-GE-17Bに換装し、太い胴体を活かして燃料容量を50%増やしている。主翼はアスペクト比5.5、下反角６度で、内部に総容量480リットルのインテグラルタンクを持つ。主翼下ハードポイントは片側３箇所ずつで、容量は外側と内側が0.275トン、中央が0.45トン。コクピットはサイドバイサイドで、自家用機としても売り込みを図る予定だったため後方スペースに余裕があり、射出座席を外せば座席を２つ追加できるが、パラシュートを背負って乗るのは無理なので、安全を考慮してバンク角とピッチ角は40度までの制限を受ける。全長10.8m、全幅9.5m、自重2.565トン、総重量6.5トン。翼面積16.3平方メートル。エンジンはJ85-GE-17B（推力1.293トン・12.7kN）双発、最大速度524ノット（海面高度）／472ノット（高度10000m）、燃料搭載量2050リットル、戦闘行動半径446海里（500ポンド爆弾６発または1000ポンド爆弾２発＋500ポンド爆弾４発または135mmロケット弾12発Hi-Lo-Hi）／174海里（同Lo-Lo-Lo）／732海里（500ポンド爆弾４発＋130ガロン・492リットル増槽２本Hi-Lo-Hi）／300海里（同Lo-Lo-Lo）／420海里（30mmガンポッド２基＋AIM-9AAM２発Hi-Lo-Hi）／180海里（同Lo-Lo-Lo）／650海里（Rb05対艦ミサイル１発＋130ガロン・492リットル増槽１本Hi-Lo-Hi）／250海里（同Lo-Lo-Lo）／700海里（夜間写真偵察Hi-Lo-Hi）／280海里（同Lo-Lo-Lo）、航続距離1295海里（連絡輸送、機内燃料のみ）／1685海里（同130ガロン・492リットル増槽２本あり）、航続時間４時間（飛行訓練）／訓練飛行40分間２回＋予備燃料20分／75分（標的曳航、130ガロン・492リットル増槽１本、基地から54海里進出）。固定武装は無い（30mmアデン砲１門？）。最大兵装搭載量２トン。乗員1-2名。デンマーク空軍などに提案されたが採用されず、オーストリア空軍がJ105OEとして40機導入した。参考：空軍、月刊航空ファン6,’11、世界の軍用機1979

　＜サーブ１０５ＸＨ＞：スイス空軍向けのサーブ105XT改良型で、容量200リットルの翼端増槽を搭載している。採用されなかった。参考：月刊航空ファン6,’11

＜ＳＫ１０５シリーズ＞：オーストリア陸軍の軽戦車、別名Kuerassier。1965年からオーストリアのザウレル・ヴェルケ社（現スタイヤー・ダイムラー・プフ）が開発した。1989年までにオーストリア陸軍に250両、アルゼンチン陸軍に150両、ボリビア陸軍に34両、モロッコ陸軍に109両、チュニジア陸軍に54両（59両？）が配備された。参考：AFV’94、月刊PANZER4,’11

　＜ＳＫ１０５＞：4K4FA装甲兵員輸送車の車体を延長、動力装置を車体後部に移し、105mm砲を装備する砲塔を搭載している。砲塔はAMX-13軽戦車用FL12をベースにした（FL15を国産化した？）JT1で、装甲厚は前面40mm・側面20mm。砲塔内乗員は車長（左）と砲手（右）で、車長用にペリスコープ７基付きキューポラ、砲手用にペリスコープ２基とハッチが用意されている。主武装は105mmライフル砲105G1で、弾薬は砲塔後部の並列回転式弾倉２基（計12発）と車体・砲塔バスケットの弾薬収納部に合計44発搭載でき、弾種はHE、HEAT、APFSDS。主砲発射速度は回転弾倉を用いて毎分５発を誇るが、再装填は車外で行う必要がある。排莢は砲塔後面のハッチより行われる。俯仰角プラス12度からマイナス８度、砲塔駆動は油圧または手動。照準装置は車長用照準ペリスコープ（1.6倍）、砲手用照準ペリスコープ（８倍）、TCV29レーザー測距器（400-9995m）、夜間用赤外線照準ペリスコープ（６倍）である。副武装は7.62mm同軸機銃MG42/59が１丁（2000発）で、砲塔前部に左右３基ずつの80mmスモークディスチャージャーを装備する。砲塔後部バスル上部にXSW-30白色光／赤外線サーチライトを装備する。車体は防弾鋼板溶接構造で、前面20mm・側面14mm・後面12mmだが、増加装甲を前面主要部に搭載できる。操縦手用ペリスコープはワイパー付き３基で、中央のものはパッシブ暗視式に換装可能。エンジンは7FAディーゼル（320馬力）、トランスミッションはZF製と、4K4FA装甲兵員輸送車と同じである。参考：AFV’94、世界AFV年鑑2002-2003、月刊PANZER8,’13

　＜ＳＫ１０５Ａ１＞：トランスミッションをマニュアルからZF製６速オートマチック6HP600に改良し、FCSをデジタルコンピュータ・パッシブ赤外線暗視装置として主砲弾供給を半自動から全自動にしたもの。試作のみ。参考：AFV’94、世界AFV年鑑2002-2003

　＜ＳＫ１０５・Ａ１仕様改造型＞：SK105の前面に増加装甲を装備し、ZF製オートマチックに換装、FCS改良などを行ったもの。赤外線／白色光投光器が砲塔前面左に移動した。参考：世界AFV年鑑2002-2003

　＜ＳＫ１０５Ａ２＞：A1と同様の改修に加え、砲塔前面上部装甲を強化し、形状も改めたもの。砲安定化装置と電気駆動式砲塔を導入し、懸架装置のトラベル長を延長して機動性を改善した。参考：AFV’94

　＜ＳＫ１０５Ａ３＞：A2の主砲を105mmM68改修型低反動砲に換装し、回転式弾倉を再設計、砲塔前面装甲を更に強化したもの。これにより３トンほど重量増加したため、エンジンも9FAディーゼル（360馬力）に換装している。参考：AFV’94

＜ＳＫ１０５ファミリー＞

　＜グライフ装甲回収車＞：装甲回収車型Greif。SK105の車体前部に箱形構造物を設け、その右前部に吊り上げ能力６トンのクレーンを装備し、他に牽引能力20トンのウインチとドーザーブレードを装備する。乗員４名。ドーザーを更に大型にし、ウインチを牽引能力８トンのものに変え、クレーンをバケット付き掘削機に換装したものもある。参考：AFV’94

＜ＳＫ１０５海外シリーズ＞

　＜ＳＫ１０５（ブラジル陸軍）＞：ブラジル陸軍軽戦車。FCSをイスラエルのエルビット社製に換装し、車長と砲手にそれぞれ独立した昼夜間サイトを用意、砲手用レーザー測距器を追加した。参考：月刊PANZER12,’00

　＜ＳＫ１０５（ボツワナ陸軍）＞：ボツワナ陸軍軽戦車。エンジンをディーゼル（320馬力）に、トランスミッションをZF6HP600オートマチックに換装し、熱映像式夜間視察装置などを導入した。参考：月刊PANZER12,’00

＜ＳＫ１０５海外ファミリー＞

　＜コマンド・ポスト＞：ボツワナ陸軍指揮車両。２両を輸入した。参考：月刊PANZER12,’00

＜Ｓ．Ｋ３５２（ｒ）＞：M1910/30海外シリーズ（カノン砲）を参照。

＜ＳＫ５０００級＞：スワロー級（掃海艇）を参照。

＜ＳＫＡ＞：アメリカのミサイル防衛局とジョン・ホプキンズ大学が開発している弾道ミサイル迎撃成否監視衛星Space-based Kill Assessment。商業衛星に重量10kgのパッシブ式単一画素センサーを一緒に積んでもらって監視ネットワークを構成し、BMDシステムから受け取った迎撃予想地域で迎撃時に発生する赤外線を探知して有効な迎撃だったかを評価する。迎撃したのが真弾頭か囮弾頭か判別したり、放射線センサーにより核弾頭を破壊・損傷させたか判定したりすることも計画されている。参考：月刊軍事研究9,’17

＜ＳＫＡＴ＞：スリヤ・キラン（アクロバットチーム）を参照。

＜ＳＫＢ＞：ドイツ連邦軍の部隊で、Streitkraftebasisの略。緊急派遣部隊を統括する戦略作戦介入戦力コマンドと統合特殊戦コマンドの他、軍事地域コマンド、憲兵隊、国境警備隊、兵站部隊、教育訓練機関、研究開発部門、対諜報・心理戦、通信傍受、戦略偵察、徴兵、人事、スポーツ、駐在武官に至るまで幅広い部門を担当する。主任務は海外派遣作戦部隊の司令部となること、海外派遣戦力の兵站輸送を支援すること、ドイツ連邦本土防衛を担当する防衛管区コマンド４個を指揮すること、教育研究・戦略偵察・情報の指揮を執ること。トップはSKB総監で、連邦軍副総総監を兼ねる。2000年10月に新編された。2009年の兵力は57495名。参考：月刊軍事研究2,’09、3,’10

　＜ＳＫＢ（２０１０年改編）＞：トップはSKB総監で、連邦軍出動指揮司令部、戦力支援司令部、特殊戦力作戦指揮司令部、介入作戦指揮司令部、戦力局、連邦軍大学、連邦軍人事院、連邦軍軍務局、軍事委員会ドイツ軍事代表、国家安全保障連邦アカデミー、軍事防諜活動局、軍事研究局を置く。戦力支援司令部の下には連邦軍兵站センター、連邦軍兵站局、連邦軍地理情報局、作戦情報センター、連邦軍通信業務、国外軍民共同活動センタードイツ部隊、戦略偵察コマンド、４個防衛管区コマンド（第１がドイツ北部、第２が西部、第３が東部、第４が南部を担当）がある。戦力局の下には軍用車両運転センター、連邦軍トランスフォーメーションセンター、連邦職務検証センター、軍事史研究局、在外武官本部、在米・在加連邦軍コマンド、連邦社会科学研究所、NATO分担ドイツ代表部、連邦軍情報通信アカデミー、連邦軍指揮アカデミー、各種学校、連邦軍ビッグバンドがある。参考：月刊軍事研究3,’10

＜ＳＫ　Ｃ／２５＞：ドイツ海軍61口径15cm艦砲。砲身はライナー交換式、閉鎖機は垂直鎖栓式、装薬は薬莢式。最大射程25700m（仰角40度）。軽巡の主砲として使用された。参考：月刊丸4,’17

＜ＳＫＣ／２６＞：ドイツ海軍15cm艦砲。射程22km。参考：月刊軍事研究6,’16

＜ＳＫ　Ｃ／２８艦砲＞：ドイツ海軍15cm艦砲。砲身はライナー交換式、閉鎖機は垂直鎖栓式、装薬は薬莢式。実口径149.1mm、砲身全長8.2m、口径長52.42（ライフリング部）／55（尾栓後端まで）、砲身重量9.026トン。ライフリングは44条で、条起端部が50口径で１回転、砲口部が30口径で１回転の漸増転度方式。弾丸重量45.3kg、発射薬重量14.15kg、初速毎秒875m、最大射程22000m（仰角35度）／23000m（仰角40度）。砲身命数1100発。ドイッチュラント級装甲艦のMPL C/28砲塔、シャルンホルスト級戦艦とビスマルク級戦艦のDrcl C/34砲塔に搭載された。参考：月刊丸4,’17

＜ＳＫ　Ｃ／２８沿岸砲＞：ドイツ軍15cm沿岸砲。15cmSKC/28艦砲を８輪トレーラーに搭載したもので、普段は隠蔽しておき、必要に応じて牽引して据え付ける。実口径149.1mm。防楯付き十字砲架に架装されており、全周旋回が可能。砲弾重量15.3kg、射程25.3km、発射速度毎分６発。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ＳＫ　Ｃ／２８＞：ドイツ海軍28.3cm艦砲。28cmSK L/50の改良型で、長さを665mm延伸して薬室容量を10リットル増しの160リットルとしている。砲身はライナー交換式。口径283mm、全長14.815m、砲身長49.13口径（施条部）／52口径（54.5口径？尾栓前面から砲口まで）、砲身重量47.4トン、砲重量48.2トン。ライフリングは80条で、施条起端部が50口径で１回転、砲口部が35口径で１回転の漸増転度方式。徹甲弾重量300kg、装薬量107kg、初速毎秒910m、最大射程36470m（仰角40度）。装填速度17秒。砲身寿命340発。ドイッチュラント級装甲艦のDrcL C/28砲塔に３連装で搭載された。参考：月刊丸4,’17、4,’07、グラフィックアクション44、月刊世界の艦船7,’15、1,’12

＜ＳＫＣ／２８Ｍ＞：ドイツ陸軍15cmカノン砲、別名グラディオレ。17cmカノン砲K18の砲身生産が遅れて砲架が余ったため、15cm艦砲SKC/28の砲身を取り敢えず載せたものである。砲身長8.291m、口径長55。使用弾重量43kg、初速毎秒890m、最大射程23700m。1941年に８門が製作された。K18の砲身生産が遅れを取り戻すと、全てK18に改修されている。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ＳＫＣ／３０＞：ドイツ海軍艦載3.7cm高射機関砲。口径37mm、砲身全長3.074m、砲身長83口径（尾栓前面から砲口まで）／80口径（施条部）、砲身重量243kg。ライフリングは16条で、施条起端部が50口径で１回転、砲口部が35口径で１回転の漸増転度方式。俯仰角マイナス10度からプラス80度。弾丸重量748g、発射薬重量365g、初速毎秒1000m、最大水平射程6600m（仰角35.7度で8500m？）、有効射高2000m、発射速度毎分30発。砲身寿命7500発。要員３名（旋回手２名、俯仰手１名）。Dopp LC/30連装砲架に搭載できる。沿岸防衛用にも配備された。複雑で価格も高く、Flak M42やFlak M43に後を譲っている。参考：月刊丸4,’17、第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4、グラフィックアクション44

＜ＳＫ　Ｃ／３１＞：ドイツ海軍8.8cm高角砲。口径88mm、砲身全長6.87m、砲身長78口径（尾栓前面から砲口まで）／72口径（施条部）、砲身重量4.255トン。ライフリングは28条で、施条起端部が55口径で１回転、砲口部が35口径で１回転の漸増転度方式。弾丸重量9kg、発射薬重量4.53kg、初速毎秒1060m、最大射程17800m。砲身寿命1500発。ドイッチュラント級装甲艦のDopp LC/31連装砲塔に搭載された。参考：月刊丸4,’17

＜ＳＫＣ／３２＞：ドイツ海軍10.5cm両用砲。沿岸砲台としても使用された。弾丸重量15kg。初速毎秒785m、最大水平射程15350m。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ＳＫＣ／３２　ｉｎ　８．８ｃｍＭＰＬＣ３０Ｄ＞：ドイツ海軍Ｕボート用10.5cm甲板砲。10.5cm海軍砲32型8.8cm海軍砲搭載架C/30D型の意で、砲座は8.8cm砲のものを流用した。ベルサイユ条約で口径10.5cm以下の砲は１門あたり弾薬1500発を保有できたので、航洋型Ｕボート用として多数が製造されている。対艦・対空両方に使用可能で、防楯は無い。口径長41.9、最大仰角35度（後に30度）、水平射程15350m。弾薬は全長1.05m、重量24.2kgで、100-200発を搭載した。参考：Ｕボート入門、ナチスＵボート

＜ＳＫ　Ｃ／３３＞：ドイツ海軍10.5cm高角砲。装填が人力なので発射速度が遅いのが欠点である。口径105mm、砲身全長6.84m、砲身長65.1口径（尾栓前面から砲口まで）／60.5口径（施条部）、砲身重量4.56トン。ライフリングは36条で、施条起端部が55口径で１回転、砲口部が35口径で１回転の漸増転度方式。弾薬重量27.5kg、弾丸重量15.1kg、装薬重量6.05kg。初速毎秒900m、最大射程17700m。砲身寿命2950発。戦艦ビスマルクとアドミラル・ヒッパー級重巡の8.8cmDopp LC/31連装砲塔に搭載された。戦艦ティルピッツは10.5cmDopp LC/37連装砲塔に搭載しており、ビスマルクも1940年11月頃に換装したらしい。ついでに砲身をライナー交換式に、信管調定器を新型に更新している。参考：月刊丸4,’17、グラフィックアクション44

＜ＳＫＣ／３４＞：ドイツ海軍45口径12.7cm単装砲。重量10.2トン。使用弾重量28kg、砲口初速毎秒830m、最大仰角30度（両用砲としての能力は無い）、射程17400m。発射速度毎分15-18発。レーベレヒト・マース級駆逐艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船10,’06

＜ＳＫＣ／３４＞：ドイツ海軍20.3cm艦砲。最大仰角40度、最大射程37000m。アドミラル・ヒッパー級重巡に搭載された他、沿岸要塞にも配備された。1943年には自走化する計画も出されたが、中止されている。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ＳＫ　Ｃ／３４＞：ドイツ海軍28.3cm艦砲。SKC/28の改良型で、砲身を0.6m延長すると共に薬室容積を20リットル増しの180リットルとし、射程を延伸したものである。全長15.415m、砲身長54.5口径（52.4口径？尾栓前面から砲口まで）／51.25口径（施条部）、砲身重量52.4トン、砲重量53.25トン。ライフリングは80条で、施条起端部が50口径で１回転、砲口部が35口径で１回転の漸増転度方式。弾種は重量330kgの徹甲弾（水色）、射程延伸弾（黒）、重量315kgの榴弾（黄）、演習弾（赤）。装薬重量119kg（42.5kg前方装薬と76.5kgの主装薬。前方装薬は袋入り、主装薬は重量47.5kgの銅製薬莢入り）。最大俯角マイナス８度（２番砲塔はマイナス９度）、最大仰角40度、初速毎秒890m、最大射程40930m、装甲貫徹力は垂直348mm（射距離10000m）／垂直335mm・水平41mm（射距離15100m）、発射速度毎分3.5発。砲身命数300発。シャルンホルスト級戦艦のDrc LC/28砲塔に搭載された。損傷したグナイゼナウから外したものは３連装砲塔に積んだままノルウェーのベルゲン要塞フィエル砲台（ブルーノ砲塔／第２砲塔を流用）とエーランデ要塞地帯エーランデ砲台（ツェーザー砲塔／第３砲塔を流用）に据え付けられた。参考：月刊丸4,’17、4,’07、月刊世界の艦船8,’13、1,’12、7,’15、月刊軍事研究6,’16

＜ＳＫ　Ｃ／３４＞：ドイツ海軍38cm艦砲。荒天の多い北海やバルト海での近距離交戦を想定しており、射距離18000mくらいなら40cm砲と同等の装甲貫徹力を発揮できるが、弾丸が軽いので遠距離では威力が急激に低下し、高初速で落角が浅いため水平装甲板（甲板装甲）に対する貫徹力に劣る。砲身はライナー交換式、尾栓は水平鎖栓式、弾薬は分離装薬式、装薬は前方装薬が薬嚢式、主装薬が薬莢式。口径380mm、薬莢径420mm、全長19.63m、砲身長48.43口径（施条部）／51.66口径（尾栓後端まで）、砲身重量111トン。ライフリングは90条で、施条起端部が36口径で１回転、砲口部が35口径で１回転の漸増転度方式。榴弾／徹甲弾／準徹甲弾重量800kg、装薬重量212kg。俯仰角マイナス5.5度からプラス30度、最大俯仰速度毎秒６度、旋回速度毎秒1.5度または５度、初速毎秒820m、最大射程36520m。垂直装甲貫徹力419mm（射距離18000m）／397mm（射距離22000m）、水平装甲貫徹力75mm（射距離18000m）／170mm（射距離35000m）。装填角度は仰角2.5度固定、装填速度26秒（仰角４度固定）、発射速度毎分２発（実用）／３発（最大）。ビスマルク級戦艦の３連装砲塔DrcL C/34に搭載された。陸揚げしてトート砲台やノルウェーのクリスチャンサン要塞ヴァーラ砲台の海岸砲などとしても使用されている。参考：月刊丸4,’17、4,'07、月刊世界の艦船7,'15、1,’12、第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4、グラフィックアクション44、月刊軍事研究6,’16

＜ＳＫＣ／３４＞：SKC/45かも。ドイツ海軍47口径40.6cm砲。砲身重量158.7トン。射程42km（通常弾）／56km（軽量長射程弾）。Ｈ級戦艦に搭載予定だったが、開発中止になったので、ナルヴィク要塞に据え付けた。参考：月刊軍事研究8,’02

＜ＳＫＣ／３５　ｉｎ　ＵｂｔｓＬＣ３５＞：ドイツ海軍Ｕボート用8.8cm甲板砲で、8.8cm海軍砲C/35Uボート用LC35型の意。8.8cmFlakとは別物で、弾薬も互換性は無い。防楯は装備せず、砲手用の腰当てが付く。水平射程12350m。参考：Ｕボート入門

＜ＳＫＣ／３９沿岸砲＞：ドイツ軍15cm沿岸砲。15cm艦砲SKC/39をSKC/28沿岸砲と同様のトレーラーに搭載したものである。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ＳＫＣ／３９＞：ドイツ海軍50口径40.6cm砲。射程42.8km（重量1.05トン通常弾）／56km（0.6トン長射程弾）。Ｈ級戦艦に搭載予定だったが、開発中止になったので、リンデマン砲台に据え付けた。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ＳＫＣ／４５＞：SKC/34（要塞砲）を参照。

＜ＳＫＥ用ラインテスタ＞：自衛隊の機器。日本エアロペース製。参考：月刊軍事研究9,’16

＜ＳＫＧ＞：SchnellKampfGeschwader（高速爆撃航空団）の略。参考：グラフィックアクション36

＜ＳＫｈ１＞：An-2シリーズ（輸送機）を参照。

＜ＳＫ　Ｌ／４０＞：ドイツ海軍17cm艦砲。第１次大戦前にクルップが開発した。最大射程27200m。第２次大戦では沿岸要塞に配置された。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ＳＫ　Ｌ／４０＞：ドイツ海軍36.8口径280mm艦砲。砲身重量46トン。俯仰角マイナス５度からプラス45度。砲弾重量240kg、初速毎秒820m、最大射程29.5km。１発あたり射撃時間5-6分。ドイッチュラント級前弩級戦艦に搭載された。第２次大戦時には沿岸要塞に配備され、旋回と俯仰は人力で行った。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4、月刊世界の艦船1,’12

＜ＳＫ　Ｌ／４５＞：ドイツ海軍15cm艦砲。射程16km。参考：月刊軍事研究6,’16

＜ＳＫ　Ｌ／４５＞：ドイツ海軍42.4口径28.3cm艦砲。第１次大戦前にクルップが開発した。砲身重量39トン。弾丸重量302kg、初速毎秒855m、射程18000m（仰角13.5度）／20850m（20度）、最大射程36100m。ナッソー級戦艦に搭載された。第２次大戦では砲塔ごと陸に揚げられ、プリンツ・ハインリヒ砲台やノルウェーのエーランデ要塞地帯フセエン砲台など沿岸要塞に配備された。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4、月刊世界の艦船1,’12、月刊軍事研究6,’16

＜ＳＫＬ４５＞：ドイツ海軍42.4口径381mm艦砲。砲身重量76トン。弾丸重量750kg、初速毎秒800m。バイエルン級戦艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,’12

＜ＳＫ　Ｌ／５０＞：ドイツ海軍47.4口径28.3cm艦砲。砲身重量41トン、総重量55トン。使用弾重量284kg（302kg？）、砲口初速毎秒880m、最大射程19100 m（仰角16度）。モルトケ級巡洋戦艦、ザイドリッツ級戦艦、第１次大戦時の装甲巡洋艦に搭載された。第２次大戦時にはグローサー・クルフルスト砲台などの沿岸要塞に配備され、最大仰角を上げて最大射程39100mmにしていた。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4、月刊世界の艦船1,’12、月刊丸4,’17

＜ＳＫ　Ｌ／５０＞：ドイツ海軍47.4口径30.5cm艦砲。砲身重量51トン。ヘルゴラント級戦艦や戦艦ケーニッヒなどに搭載された。第２次大戦ではフリードリヒ・アウグスト砲台などの沿岸要塞に設置され、最大仰角を上げて射程を延伸しており、榴弾（重量250kg）だと射程51km、徹甲榴弾（重量405kg）だと初速毎秒855mで射程32.5kmを誇った。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4、月刊世界の艦船1,’12

＜ＳＫＭＰ＞：ポーランドのWITI社が開発した対戦車地雷。敵車両を振動または音響で探知すると箱の上面から地雷がせり出し、赤外線センサーで目標をロック、EFP弾頭を横向きに発射して破壊する。装甲貫徹力100mm、最大射程80m。参考：月刊軍事研究12,’11

＜ＳＫＯＴ装甲兵員輸送車シリーズ＞：ポーランド陸軍・チェコスロバキア陸軍の装輪装甲車で、SKOTはSredni Kolowy Opancerzy Transporter（中型装甲輸送車）の略。チェコスロバキア（と西側）ではOT（オブルレニ・トランスポルツェル、武装輸送車）-64と呼ばれることもある。BTR-60の代わりにポーランドとチェコスロバキアで独自開発し、1961年にプロトタイプが完成、1963年から量産した。アルジェリア、インド、イラク、ウガンダ、ウルグアイ、カンボジア、シエラレオネ、シリア、スーダン、モロッコ、リビアなどに輸出もされており、1990年までに10300両が生産されている。参考：月刊PANZER5,’01、世界の軍用車両(4)

　＜ＳＫＯＴ／ＯＴ−６４Ａ＞：シャシーはタトラ813野外起動用８輪トラックを流用した。車体は圧延鋼板の溶接製で、BTR-60よりも大型だが、装甲はかなり薄い。車体前部は操縦室で、左に操縦手、右に車長が座り、車体中央は機関室でエンジンとトランスミッションを収容し、車体後部は兵員室である。車体前面には視察用の開口部が無く、操縦手の視界は車体上面キューポラのペリスコープで得る。車長はハッチの全周旋回式ペリスコープを使う。夜間などは両者のハッチの間にある小型サーチライトを照射する。操縦室左右には大型のドアがあり、普段はここから出入りする。車長用ドアにのみ側面視察用ビジョンブロックが付く。兵員室には側面にガンポート２基ずつ、後面にガンポート左右１基ずつ付きドア、上面に左右２枚＋前開き大型ハッチがある。固定武装は無いが、ハッチ脇に7.62mm機銃を装備可能。足周りは８輪で、ステアリングは前４輪。サスペンションはショックアブソーバー付きテレスコピックスプリング式で、タイヤは空気圧調整が可能。車体前部にトリムベーン、車体後端左右にプロペラがあり、浮航能力を持つ。装甲厚は前面10mm、側面9mm、その他7mm。エンジンはタトラ928-18V-8空冷ディーゼル（180馬力）、トランスミッションはデュアルドライブ式セミオートマチック（前進５段）、路上最大速度94.4km、水上速力9km、路上航続距離710km。NBC防護装置とアクティブ式赤外線暗視装置も装備する。乗員２名＋乗車歩兵10名。参考：月刊PANZER5,’01

　＜ＳＫＯＴ武装強化型＞：兵員室上にマリュートカ対戦車ミサイル発射機２基を搭載し、車内に予備弾４発を収容するものがある。参考：月刊PANZER5,’01

　＜ＳＫＯＴ−２／ＯＴ−６４Ｂ＞：機関室直後の上面に長方形の台座を設け、その上を装甲板で囲んで機銃座を設置、7.62mmまたは12.7mm機銃を搭載する。ポーランド軍だけで使用された。参考：月刊PANZER5,’01

　＜ＳＫＯＴ−２Ａ／ＯＴ−６４Ｃ（１）＞：機関室直後の上面に八角形の台座を設けてBTRシリーズ類似の完全密閉機関銃塔（最大装甲厚14mm）を搭載する。武装は14.5mm機銃KPVT（500発）と同軸7.62mm機銃PKT（2000発）で、俯仰角プラス29度からマイナス４度。一部に銃塔左右にマリュートカ対戦車ミサイル発射機を搭載したものもある。全長7.44m、全幅2.55m、全高2.06m、戦闘重量14.5トン。エンジンはＶ型８気筒空冷ディーゼル（180馬力）、最大速度95km、航続距離710km。乗員２名。参考：世界の軍用車両(4)、月刊PANZER5,’01

　＜ＳＫＯＴ−２Ａボスニア国連軍型＞：機関銃塔を撤去して鉄板で塞ぎ、代わりにキューポラを取り付けた。武装はキューポラ前方の12.7mm機銃のみ。参考：月刊PANZER5,’01

　＜ＳＫＯＴ−２ＡＰ／ＯＴ−６４Ｃ（２）＞：機関銃塔のデザインを丸みの帯びたものに変更し、最大仰角を89.5度まで上げたもの。一部に銃塔左右にマリュートカ対戦車ミサイル発射機を搭載したものもある。ポーランド軍だけで使用された。参考：月刊PANZER5,’01

　＜ＯＴ−９３＞：SKOT-2Aの機関銃塔を撤去し、7.62mm機銃UK-59Tのみを装備した小型銃塔を装備したもの。参考：月刊PANZER5,’01

＜ＳＫＯＴファミリー＞：

　＜ＯＴ−６４Ｒ−２Ｍ＞：指揮車。参考：月刊PANZER5,’01

　＜ＯＴ−６４Ｒ−３Ｍ＞：無線指揮車。参考：月刊PANZER5,’01

　＜ＯＴ−６４Ｒ−４ＭＴ＞：無線指揮車。参考：月刊PANZER5,’01

　＜ＯＴ−６４ＷＰＴ＞：装甲修理整備車。クレーンを装備する。参考：月刊PANZER5,’01

　＜ＳＫＯＴＲ−２ＡＭ＞：ポーランド軍の砲兵指揮車。OT-64R-2Mと同種である。参考：月刊PANZER5,’01

　＜ＳＫＯＴＲ−３Ｍ＞：ポーランド軍の指揮車。参考：月刊PANZER5,’01

　＜ＳＫＯＴＲ−３Ｚ＞：ポーランド軍で使用されている車両で、たぶん指揮通信車。参考：月刊PANZER5,’01

　＜ＳＫＯＴＲ−４＞：ポーランド軍で使用されている車両で、たぶん指揮通信車。参考：月刊PANZER5,’01

　＜ＳＫＯＴＲ−６＞：ポーランド軍で使用されている車両で、たぶん指揮通信車。参考：月刊PANZER5,’01

　＜ＳＫＯＴ−Ｓ２６０＞：ポーランド軍の工兵車両。参考：月刊PANZER5,’01

　＜ＳＫＯＴＷＰＴ＞：ポーランド軍の装甲修理整備車。OT-64WPT装甲修理整備車を採用したものである。参考：月刊PANZER5,’01

＜ＳＫＯＴ海外シリーズ＞

　＜ＳＫＯＴ（インド陸軍）＞：インド陸軍装甲車。157両を導入した。参考：月刊軍事研究9,’10

　＜ＳＫＯＴ−２Ａ（モロッコ陸軍）＞：モロッコ陸軍装甲車。SKOT-2Aの銃塔をチェコスロバキア製TOPAS用砲塔に換装している。武装は82mm無反動砲T-21と7.62mm機銃M59T。参考：月刊PANZER5,’01

＜ＳＫＰＦ　ｍ／４２＞：スウェーデン陸軍４輪装甲兵員輸送車。スウェーデンのスカニア−バビス社が1942年に開発した。４×４輪トラックF11のシャシーに厚さ10-5mmの装甲車体を載せたもので、後部に兵員13名を収容可能。1943-46年に200両が生産され、1990年代に至っても100両以上が現役だった。参考：世界の軍用車両(4)

＜ＳＫＲ−６＞：ソ連海軍ミルカ級フリゲート。1988年2月、黒海のソ連領海内を無害通航権に基づき航行しようとしたアメリカ海軍DD-970カロンに体当たりした。参考：月刊航空ファン7,’16

＜ＳＫＳ＞：ソ連軍のカービン銃で、シモノフ・セミオートマチック・カービンの略。アメリカのM1ガーランドに対抗して1945年（1947年？）に制式化されたが、アメリカが程無くM14を採用したため、あまり目立たない銃になってしまった。ガス圧作動半自動式で、ティルト・ボルト方式の閉鎖機構を持つ。マガジンは固定式で、10発クリップを機関部上方から挿入する。銃身下部には折り畳み式銃剣が装着されている。全長1130mm、銃身長524mm、重量3.91kg。ライフリングは４条右回り。使用弾は7.62mm×39弾、初速毎秒735m、有効射程400m。発射速度毎分40発。参考：最新軍用ライフル図鑑、世界の軍用銃、ザ・マーチ５号

＜ＳＫＳ海外シリーズ＞

　＜５６式騎槍＞：中国軍カービン銃で、56式半自動歩槍かも。コピー版で、木製ストックを単材に変更してあり、一部にスパイク銃剣を装着したものがある。全長1128mm、銃身長522mm、重量3.6kg。ライフリングは４条右回り。使用弾は7.62mm×39弾、装弾数10発。参考：最新軍用ライフル図鑑、月刊軍事研究5,’09

　＜Ｍ５９／６６＞：ユーゴスラビア軍カービン銃。ライフルグレネードの発射機能を追加した。全長1122mm、銃身長614mm、重量4.1kg。ライフリングは４条右回り。使用弾は7.62mm×39弾、装弾数10発。参考：最新軍用ライフル図鑑

　＜カラビナ−Ｓ＞：東ドイツ軍カービン銃。ライセンス生産型で、スリングの装着方式を変えた。全長1130mm、銃身長524mm、重量3.825kg。ライフリングは４条右回り。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＫＷ−３３８＞：ポーランドのOBRSM社が2010年から開発している狙撃銃。ブルパップ式で、ポリマーを多用しているが、アッパーレシーバーはチタン合金製とした。フォアグリップ下部にバイポッドを備える。全長1.086m、銃身長0.635m、重量7.5-8kg。使用弾は.338（8.6mm×70）ルーパ・マグナム。2012年に完成予定。参考：月刊軍事研究12,’11

＜ＳＫＷ４６３＞：除染車（航空自衛隊）を参照。

＜ＳＫＷ−４６０＞：73式大型トラック（初期型）を参照。

＜ＳＫＷ−４６１＞：73式大型トラック（初期型）を参照。

＜ＳＫＷ−４６２＞：73式大型トラック（改良型）を参照。

＜ＳＫＷ−４６３＞：73式大型トラック（改良型）を参照。

＜ＳＫＷ−４６４＞：73式大型トラック（改良型）を参照。

＜ＳＫＷ４７５＞：３・1/2トントラック・シリーズを参照。

＜ＳＫＷ４７６＞：３・1/2トントラック・シリーズを参照。

＜ＳＫＷＳ＞：デンマークのテルマ社が開発したチャフ／デコイ発射機システムで、Soft Kill Weapon Systemの略。発射機は６連装のDL-6Tまたは12連装のDL-12Tを使用（Mk137やシーナットも可）し、両舷に１基ずつ配置する。艦載戦闘システムやESMなどと連動させての自動・半自動モードと、手動モードがある。DCNS社製CANTO-V対魚雷用デコイの運用改修を行う予定。参考：月刊軍事研究1,’12、月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＫＹＤＯ＞：ヤマハ製スノーモービル。ノルウェーの特殊部隊が移動・物資（迫撃砲など）運搬に使用している。参考：月刊軍事研究1,’98

＜ＳＬ＞：アメリカ海軍の艦載対水上捜索レーダー。1943年に制式化された。アンテナは幅1mの横長パラボラ型で、ファイバー製レドーム内に収容され、毎分20回転する。探知した目標はPPIスコープに表示される。使用周波数Ｓバンド、出力150kW、電波ビーム幅水平６度・垂直12度。探知距離37km（巡洋艦）／24km（駆逐艦）19km（浮上潜水艦）／28km（爆撃機、高度150m）。SLa、SL-1と合わせて1000基以上が生産された。海上自衛隊くす型警備船とあさひ型護衛艦にも搭載されている。参考：アメリカ護衛艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船3,’10、11,'17増刊、丸スペシャルNo.78

＜ＳＬ３＞：日本海軍の徹甲弾用鋼。口径8-20cm用で、SL4と同じく、製鋼には塩基性炉を使用する。炭素0.55-0.65%、珪素0.80%未満、マンガン0.30%未満、リン0.030%未満、硫黄0.030%未満、ニッケル2.5-3.0%、クロム2.0-2.6%、銅0.25%未満を含む。降伏点は１平方ミリメートルあたり35-70キログラム、引っ張り強さは１平方ミリメートル当たり70-100kg。参考：続・海軍製鋼技術物語

＜ＳＬ４＞：日本海軍の徹甲弾用鋼。口径20cmを超えるものに使用された。炭素0.45-0.55%、珪素0.40%未満、マンガン0.30%未満、リン0.030%未満、硫黄0.030%未満、ニッケル3.4-4.0%、クロム0.60-0.10%、銅0.20%未満、モリブデン0.40-0.80%を含む。降伏点は１平方ミリメートルあたり40-70kg、引っ張り強さは１平方ミリメートル当たり70-100kg。殆どが呉工廠製鋼部で生産された。製鋼には塩基性電炉を使用し、精鋼材（銑鉄40%とくず鉄60%を配合し、塩基性平炉または電炉でリン・硫黄を除去して鋳型に流したもの）50%、旋盤屑15-20%、電炉鋼切り捨て部20-35%の割合で地金を配合、炭素0.5-0.6%、ニッケル2.5-3.0%、クロム0.7-1.1%となるように電極屑、銑鉄、合金鉄を加えた。造滓材として蛍石と焼石灰を入れて通電、1530-1650度に加熱して溶解したら酸化剤として満州産の高純度鉄鉱石を入れ、２時間ほど酸化させる。炭素が約0.4%に低下したらスラグを排除し、蛍石、石灰石、コークス、アルミニウムを造滓材として加え、1-2時間ほど還元させる。出鋼前には温度を1580度にした。参考：続・海軍製鋼技術物語

＜ＳＬ６＞：日本海軍の徹甲弾用鋼。SL4の代用として開発された減ニッケル鋼である。昭和20年春に採用されたが、工場が空襲を受けて殆ど生産されず、実戦使用はされなかった。炭素0.43-0.53%、珪素0.40%未満、マンガン0.80-1.2%、リン0.030%未満、硫黄0.030%未満、ニッケル0.80-1.2%、クロム1.8-2.2%、銅0.20%未満、モリブデン0.24-0.40%を含む。降伏点は１平方ミリメートル当たり35-70kg、引っ張り強さは１平方ミリメートル当たり70-100kg。製鋼には塩基性炉を使用する。参考：続・海軍製鋼技術物語

＜ＳＬ−３０シリーズ＞：海上自衛隊の30cm信号探照灯。参考：丸スペシャルNo.78

　＜ＳＬ−３０−１＞：全閉構造で、1kWの電球を使用する。参考：丸スペシャルNo.78

　＜ＳＬ−３０−２＞：通気構造で、使用電球はSL-30-1と同じ。参考：丸スペシャルNo.78

＜ＳＬ−６０Ｘ＞：海上自衛隊の60cm信号探照灯。2kWのキセノン灯を使用している。信号用にはあまり使われず、遠距離照射を主に行う。参考：丸スペシャルNo.78

＜Ｓｌ−１００＞：オーストリア軍のサブマシンガン。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

＜Ｓｌ−１００海外シリーズ＞

　＜ＭＰ３４（Ｏ）＞：ドイツ国防軍のサブマシンガン。1938年に接収して使用したものである。全長851mm、銃身長198mm、重量4.04kg。口径9mm、発射速度毎分500-650発、装弾数32発。第二線部隊、憲兵隊、警察に配備した。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

＜ＳＬＡＢ＞：B-1シリーズ（爆撃機）を参照。

＜ＳＬＡＦ＞：スリランカ空軍を参照。

＜ＳＬＡＭ＞：AGM-84E（ミサイル）を参照。

＜ＳＬＡＭ＞：アメリカ軍の多目的地雷で、Selectable Lightweight Attack Munitionの略。磁気センサーにより戦車の底面を撃ち抜いたり、赤外線センサーで側面を攻撃したりと種々のモードが選択できる。時限信管や遠隔操作での作動も可能。参考：火器弾薬技術ハンドブック、月刊軍事研究11,’06

＜ＳＬＡＭ＞：イギリスのヴィッカーズ社が開発した潜対空ミサイルで、Submarine Launched Air Missileの略。マストにブローパイプ入りGRP製キャニスターとテレビカメラを装着したもので、対空目標だけでなく小型水上艇も撃破できる。1970年代に開発してイギリス海軍Ａ級潜水艦イーニアスでテストを受けたが、採用されなかった。参考：月刊世界の艦船4,’18

＜ＳＬＡＭ−ＡＴＡ＞：AGM-84H（対地ミサイル）を参照。

＜ＳＬＡＭ−ＥＲ＞：AGM-84H（対地ミサイル）またはAGM-84K（対地ミサイル）を参照。

＜ＳＬＡＭ−Ｆ＞：フランスとイギリスが共同開発していた遠隔機雷処分システムSystème de Lutte Anti-Mines-Futur、イギリス側略称MHC。トリパルタイト級や水中作業母船の後継で、新型掃海艦BGDM（Bâtiments de Guerre Des Mines）、新型潜水作業支援艦BBPDNG（Bâtiments Bases de Plongeurs Démineurs de Nouvelle Génération）、機雷掃討用データ処理システムSEDGM（Système d’Exploitation des Données de Guerre des Mines）、USV、UUVなどで構成される。2020年11月から本格開発に入った。2022年10月、オランダ海軍フリシンゲン級／ベルギー海軍オーステンデ級掃海艦と計画を統合することになった。参考：月刊世界の艦船2,’21、1,’23、9,’23

＜ＳＬＡＰ＞：M903（徹甲弾）を参照。

＜ＳＬＡＲ＞：機上側視レーダーの略。

＜ＳＬＡＲ２０００＞：タレス社とラファエルTH社が開発した側視レーダー。重量600kg級。使用周波数10GHz（Ｘバンド）、探知距離100km級。ミラージュF1が使用しており、RF-4EJも搭載可能という噂がある。参考：月刊軍事研究5,’11

＜ＳＬＡＳ＞：着艦誘導支援装置を参照。

＜ＳＬＡＴ＞：イタリア海軍・フランス海軍の魚雷防御装置Systeme de Lutte Anti Torpille。イタリアのホワイトヘッド・アレニア・システム（WASS）社とフランスのDCN社及びタレス・アンダー・ウォーター・システムズ社が1999年11月に共同で設立したユーロスラット（EUROSLAT）社が開発した。曳航式リニアアレイ音響センサー42個で魚雷の接近を探知、搭載艦のソナー情報などと組み合わせて魚雷の種類及び接近予想針路を予測し、12連装発射機から音響デコイ（妨害雑音放出型と射出艦類似欺瞞音響放出型の２種類がある）を自動的に発射すると共に、コンソールに回避針路を提示する。デコイ12連装発射機はシステム１基あたり２基が用意されていて、WASS社製C310と同じものであり、音響デコイもC310用エフェクターかDCNS社製カントを使う。ホライズン級、FREMM級、空母R91シャルル・ド・ゴール、空母C551ジュゼッペ・ガリバルディに搭載された。PA2空母にも搭載予定だったが、空母の方が建造中止となっている。参考：月刊世界の艦船8,'21、月刊軍事研究6,’15、9,’08、4,’07、1,’07、3,’08

＜ＳＬＡＴＥ＞：フランスのルノー・トラック・ディフェンス社が開発した狙撃探知反撃システムで、Systeme de Localisation Acoustique de Tireur Embusqueの略。ACOEM PILARw音響式狙撃探知システムとコングスベルグ・プロテック・システムズ社製M151遠隔操作兵器ステーションからなり、狙撃手の位置を発砲音から特定して12.7mm機銃を撃ち込む。フランス陸軍がアフガンのVAB TOP用に70基を配備した。参考：月刊軍事研究10,’12

＜Ｓｌａｖｏｎｉｃ　Ｃｏｒｐｓ＞：香港を拠点とする民間警備会社で、ロシア系民間警備会社Moran Securityの子会社らしい。2013年春、ロシア連邦保安庁の依頼で、シリアのデリゾールにある政府側石油精製拠点を警備するため、ロシアで要員の募集を開始。元ロシア軍人を中心に応募が集まり、10月には267名をシリアのラタキアに派遣した。しかし募集開始時点でデリゾールは反政府勢力の支配下にあり、実際には警備ではなく奪還で、装備も旧式揃いであり、警備要員は話が違うとして契約無効を訴えたが、報酬や帰国費用も払わないと言われて戦闘に入らざるを得なくなった。結果、数千人の反政府勢力に囲まれ、這々の体で脱出する羽目になり、反政府勢力に奪われた所持品（何故かMoran SecurityのIDカードまで含まれていた）がロシア系SNSサイトにアップロードされたためスキャンダルに発展、Slavonic Corpsは消滅して報酬も支払われなかった上、同社が海外業務・武器所持・使用といった資格を何一つ取っていなかったため、ロシアに戻った要員のうち数人が傭兵を禁止する法律に基づいて逮捕された。Slavonic Corpsの活動内容などは不明な点が多く、スキャンダルになったためロシア連邦保安庁が消した説、シリア反政府勢力支援組織のダミー会社説などが流れているが、真実は闇の中である。参考：月刊軍事研究8,’14

＜ＳＬＢ＞：サイドローブ除去の略。

＜ＳＬＢＭ＞：Submarine Launched Ballistic Missile（潜水艦発射弾道ミサイル）の略。フランスではMSBSと略す。潜水艦のミサイルサイロに格納されており、ミサイルサイロには上構と面一の外部扉、耐圧船殻と面一のハッチ、ハッチ内側のグラスファイバー製カバーが用意されている。水中発射の際にはミサイルサイロに海水を注入して内外の水圧を合わせ、外部扉とハッチを開けて発射（コールドランチ方式垂直発射が多い）、ミサイルはカバーを吹っ飛ばして海面上に飛び上がり、ロケットに点火して目標に向かう。発射前後の重量バランスを考えて、ミサイルサイロは潜水艦の重心付近に積んである。ICBMと異なり、プラットフォームが水中を移動するので、敵の先制攻撃から生き残る可能性が高く、有効な戦略攻撃兵器であり、基本的に核弾頭を積み、核保有国（アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国）全てが保有している。更にインドと北朝鮮が開発中。射程が長くなれば自国近海から発射が可能なので、更に非脆弱性が増す。欠点は、潜水艦に搭載する関係で容積に制限があること（既存のICBMベースに開発すると射程が２割くらい減る）、艦位などによる誤差が生じるため命中精度に限界があり軍事目標先制攻撃に向かないことで、報復のカウンター・バリュー攻撃用として使用される。ただしトライデント�UD5では射程12000km/CEP120mとICBM並の性能を達成し、先制のカウンター・フォース攻撃用にも使えるようになった。参考：月刊丸3,’90、2,’07、現代の潜水艦、月刊軍事研究2,’10、月刊世界の艦船6,'21、3,’05、9,’12増刊、11,’17、2,’20、6,’21

＜ＳＬＢＮ＞：戦略ミサイル原子力潜水艦の略。フランス語ではSNLEと略す。参考：月刊軍事研究2,’01

＜ＳＬＣ＞：サイドローブ消去またはマイアーレ（ミゼットサブ）を参照。

＜ＳＬＣ−２シリーズ＞：中国軍の対砲レーダー。参考：朝雲

　＜ＳＬＣ−２＞：アクティブ・フェイズド・アレイ・レーダーである。ピーク出力45kW。探知距離35km（砲弾）／50km（ロケット弾）。精度は探知距離10km以上で探知距離の0.35%。パキスタンとバングラデシュに輸出もされた。参考：朝雲

　＜ＳＬＣ−２Ｅ＞：クラッター対処能力を向上させ、航空機探知も可能としたもの。エアショー・チャイナ2016で試作型が展示され、その後配備された。参考：朝雲

＜ＳＬＣ−７＞：中国電子科技集団公司が開発したレーダー。メーカーではステルス機を探知できるとしている。エアショー・チャイナ2016で展示された。参考：月刊航空ファン5,’17

＜ＳＬＣＭ＞：Sea Launched Cruise Missile（海洋発射巡航ミサイル）またはSubmarine Lauched Cruise Missile（潜水艦発射巡航ミサイル）の略。対艦用と対地用があり、対地用には更に戦略用と戦術用がある。参考：月刊世界の艦船9,’12増刊、3,’05、8,’82増刊

＜ＳＬＥＰ＞：Service Life Extension Program（運用寿命延伸計画）の略。

＜ＳｌＧｅｗ２５９（ｒ）＞：M1940海外シリーズ（自動小銃）を参照。

＜ＳＬＩＲＢＭ＞：潜水艦発射中距離弾道ミサイルを参照。

＜ＳＬＭＭ＞：Mk67シリーズ（機雷）を参照。

＜ＳＬＮＣパックス＞：T-AOT-5356（油槽船）を参照。

＜ＳＬＯＴ２８１＞：BMTI社が開発したSLOTブイ。深度150m・速力15ノットまでの潜航潜水艦から射出され、浮上後に120秒間の音声メッセージを送信する。全長780mm（アンテナ含む）、直径76mm。使用周波数UHF/FM、チャンネル数999。参考：月刊世界の艦船7,’17

＜ＳＬＯＴブイ＞：Submarine-Launched One-way Transmission buoyの略。参考：月刊世界の艦船7,’17

＜ＳＬＲＥＯＳＳ＞：アメリカ海軍の電子光学センサーで、Stalker Long Range Electro Optical Sensor System（ストーカー長距離電子光学センサーシステム）の略。電子光学／中赤外線センサーとレーザー測距器からなる。ニミッツ級空母やワスプ級強襲揚陸艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船12,’21

　＜Ｍｋ６Ｍｏｄ３＞：略称SDM（Stalker Director Mount）。シースパロー艦対空ミサイルシステム用Mk95イルミネーターに装着する。参考：月刊世界の艦船12,’21

　＜Ｍｋ６Ｍｏｄ４＞：略称SIM（Stalker Independent Mount）。独立安定化架台に搭載する。参考：月刊世界の艦船12,’21

＜ＳＬＳ＞：シニア・レベル・セミナーを参照。

＜ＳＬＳ＞：トルコのアセルラン社が開発した軽装甲車用地対空ミサイルターレットで、Stinger Launching Systemの略。俯仰角マイナス10度からプラス72度・全周旋回可能なターレットにFIM-92スティンガー地対空ミサイル４発を搭載したもので、二軸安定化装置とMIL-STD-1553データバスを装備しており、複数の車両をネットワーク化してシステム運用することが可能である。オランダ軍が採用し、フェネックに搭載した。参考：月刊軍事研究7,’07

＜ＳＬＴ５０−２＞：西ドイツ陸軍のタンク・トランスポーター。1976年に開発された。８×８輪トラクターと４軸トレーラーからなる。エンジンはMTU製、出力730馬力、トランスミッションはオートマチック（前進４速）。最大積載量50トン前後。参考：月刊PANZER2,’00

＜ＳＬＴ−５６＞：ドイツ陸軍のレオパルト２戦車用タンク・トランスポーター。ファウンFS42.75/42トラクタートラック（８×６輪。525馬力空冷エンジン搭載）と、クラウス・マッファイSANM56セミトレーラー（６軸。４軸がステアリング可能）を組み合わせている。参考：月刊PANZER1,’01

＜ＳＬＶ＞：CSD（潜水艦用通信ブイ）を参照。

＜ＳＬＷＡＧＬ＞：シンガポール・テクノロジーズ・キネティックス社の40mm超軽量自動てき弾発射機。発射反動を標準の半分に抑えた。プログラム化空中爆発弾薬も発射できる。システム重量14kg。有効射程1500m、最大射程2200m。発射速度毎分350発。車載も可能。参考：月刊軍事研究2,’02

＜ＳＭ＞：軍人章（アメリカ陸軍）を参照。

＜ＳＭ機雷シリーズ＞：ドイツ国防軍のＵボート搭載用機雷で、SMはシャハトミーネ（縦杭機雷）の略。専用の格納筒に搭載する。参考：Ｕボート入門

　＜ＳＭＡ＞：係留式機雷。直径1.17mの球形機雷缶と直径1.17mの円筒型係維機から構成されており、敷設筒との摩擦を減らすためにガイドレールが装着されている。全長2.15m、直径1.33m、重量1600kg、炸薬重量350kg。最大敷設深度250m。信管は磁気式のM1またはM3。参考：Ｕボート入門、ナチスＵボート

＜ＳＭ高度レーダー＞：アメリカ海軍の艦載高角測定レーダー。CXBLレーダーの量産型で、1943年に制式化された。アンテナはパラボラ型（直径2.4m）で、2.7度×2.7度の電波ビームにより５度のコニカルスキャンを行う。使用波長10cm、周波数帯Ｓバンド、出力700kW、俯仰範囲マイナス３度からプラス75度、探知距離50海里。エセックス級空母などに搭載された。参考：月刊世界の艦船6,’12、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＭ主翼付地面効果機シリーズ＞：ソ連の試作WIG機。中央水中翼船研究所アレクセーエフ局長が開発した。参考：月刊JWings8,’21

　＜ＳＭ−１＞：細長い胴体の中央にタンデム式開放コクピット、中央上面に垂直カナード、垂直カナードと垂直尾翼の間の上面にターボジェットエンジンがある。主翼はアスペクト比が低く、胴体中央から出ている。全長20m、翼スパン5m、総重量2.83トン。最大速度200km。1961年7月22日に初飛行した。1962年1月、事故で失われた。参考：月刊JWings8,’21

　＜ＳＭ−２＞：SM-1の尾翼をＴ字にし、エンジンを機首の離水用と尾部の推進用の２基にしたもの。離水用エンジンのエアインテイクは機首先端にあり、排気は機首両側面の排気口から主翼下面に向かって放出される。当初は機首エンジンだけで済ませる予定だったが、推力不足だったので尾部にもエンジンを付け、垂直尾翼付け根にエアインテイクを置いた。水平尾翼は翼幅7mで、主翼より長い。エンジンはツマンスキーRU-19-300ターボジェット（推力0.9トン）双発。1962年初めに初飛行した。5月にフルシチョフ首相が飛行試験を視察している。参考：月刊JWings8,’21

　＜ＳＭ−２Ｐ７＞：SM-2のエンジンをツマンスキーKR7-300ターボジェット（推力2.18トン）に換装したもの。参考：月刊JWings8,’21

　＜ＳＭ−３＞：SM-2がベースで、主翼アスペクト比を0.48まで低下させ、エンジン抽気圧縮空気を主翼前縁から下面に吹き付けて機体を浮上させる方式にしたもの。動安定性が悪く、放棄された。参考：月刊JWings8,’21

　＜ＳＭ−４＞：SM-2がベースで、主翼スパンを7.6m、アスペクト比を２に拡大し、機首に垂直カナードを追加、垂直安定板を小型化し、尾部エンジンノズルに推力偏向板を装着したもの。エンジンは離水用KR7-300ターボジェット１基と推進用RU-19-300ターボジェット１基。乗員２名（胴体中央背負い式コクピット）。1963年に完成したが、1966年夏に事故で失われた。参考：月刊JWings8,’21

　＜ＳＭ−５＞：SM-4がベースで、コクピットを機首に、離水用エンジンをその後ろに、推進用エンジンのエアインテイクを胴体中央上面に移し、自動操縦装置を追加したもの。1964年8月24日、離水して自動操縦装置を作動させる前に突風に煽られて地面効果外に出てしまい、揚力を失って墜落、パイロットが死亡した。参考：月刊JWings8,’21

　＜ＳＭ−６＞：A-90オルリョーノク兵員輸送機の縮尺率50%実証機。機体を大型化し、離水用エンジンを２基に増やして機首上面にエアインテイクを横並びで設け、推進用エンジンはターボプロップに換装してＴ字尾翼の垂直安定板端に置いた。機首下面と主翼端に引き込み式スキーと車輪を追加しており、陸揚げが可能。主翼は低翼配置の直線翼で、アスペクト比３弱。全長31m、翼スパン14.8m、総重量26.5トン。エンジンは離水用RD-9B（推力2.1トン）２基＋推進用イフチェンコAI-20Kターボプロップ（3750馬力）、プロペラは牽引式４翅、巡航速度350km、航続距離700km。1970年末に１機が完成（後部胴体のナンバーは6M79と6M80の２種類を書き分けて複数機を装っていた）してゴーリキー貯水池でテストに入り、1972年2-3月に雪上・氷上試験を実施、1974年末から1980年代までカスピ海でテストされた。参考：月刊JWings8,’21

　＜ＳＭ−７＞：存在しない。参考：月刊JWings8,’21

　＜ＳＭ−８＞：KMの縮尺率50%実証機。機首にコクピット、その後ろに高翼配置の小翼、胴体前部に離水用エンジン、胴体中央に肩翼配置の矩形翼、後部胴体上部に推進用エンジン、尾部にＴ字尾翼がある。離水用エンジンは前後逆向きで、排気は小翼後縁のノズルから主翼下面に放出される。推進用エンジンの排気口は垂直尾翼両脇にある。水平尾翼は上反角付きで、Ｔ字というか微妙にＹ字になっている。全幅19.4m。エンジンはKR7-300ターボジェット２基。参考：月刊JWings8,’21

　＜ＳＭ−９＞：プロペラ推進の小型実験機。参考：月刊JWings8,’21

＜ＳＭ−１＞：Mi-1海外シリーズ（ヘリ）またはMiG-19シリーズ（戦闘機）またはSS-166（潜水艦）を参照。

＜ＳＭ１シリーズ＞：スタンダード・シリーズ（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＭ１Ａ＞：スペイSM1A（ガスタービンエンジン）を参照。

＜ＳＭ１Ｃ＞：スペイSM1C（ガスタービンエンジン）を参照。

＜ＳＭ−２＞：MiG-19シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＳＭ−２シリーズ＞：スタンダード・シリーズ（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＭ−２−１＞：ソ連海軍58口径130mm連装両用艦砲。1944年から開発され、1955年から試作型SM-2がタリン型駆逐艦でテストされ、1957年に制式化された。砲身には海水による水冷機構が付いている。初期型は砲塔上にエッグ・カップ射撃指揮レーダーを装備する。マウント重量57.3トン。旋回角左右204度ずつ、旋回速度毎秒18度、俯仰角マイナス7.35度からプラス81.46度、俯仰速度毎秒17.62度。砲弾重量33.4kg、初速毎秒870-950m、射程27km、発射速度毎分8-10発。コトリン級駆逐艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＭ−２−１海外シリーズ＞

　＜７６型＞：中国海軍58口径130mm連装両用艦砲。ソ連から供与された陸上型をベースに、中国で国産化したもので、艦載に必要な揚弾機構や安定化機構は中国で開発した。射撃指揮レーダーは343型レーダー。旅大型駆逐艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＭ−３＞：スタンダード３（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＭ−４＞：スタンダード艦対空ミサイル・ファミリーを参照。

＜ＳＭ−４＞：オーストリアのノリクム社が開発した自走４連装120mm迫撃砲システム、別名サルボ・システム。プロトタイプでは４輪駆動高速トラックに搭載されていたが、後にM-113に搭載されている。参考：軍事分析湾岸戦争

＜ＳＭ−４Ａ＞：スタンダード・シリーズ（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＭ−５＞：スタンダード・シリーズ（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＭ−６＞：スタンダード・シリーズ（艦対空ミサイル）を参照。

＜ＳＭ−９＞：MiG-19シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＳＭ１５＞：フィンランド海軍装甲消防救急車。パシ装輪装甲車がベースで、ある程度の対爆能力を持つ。参考：月刊軍事研究8,’12

＜ＳＭ−３０＞：MiG-19戦闘機ファミリーを参照。

＜ＳＭ−３１＞：ソア（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＭ３１ＤＮ＞：雪上車（航空自衛隊）を参照。

＜ＳＭ５０＞：日本の民需用高張力鋼。1959年にJIS規格として採用された。ベースは潜高型に使用されていた高張力鋼である。参考：続：海軍製鋼技術物語

＜ＳＭ−５４＞：ソ連軍自走砲、別名コンデンサトル-2P。1955年4月から開発され、1957年に完成した。T-10M戦車の車体に406mmカノン砲SM-54を搭載したものである。使用弾はRDS-41核砲弾（重量570kg）、射程25km。全長20m以上、全幅3.08m、全高5.75m、重量64トン。エンジンはV-12-6Bディーゼル（750馬力）、最大速度30km、航続距離200-220km。1960年から402mm自走迫撃砲2B1と共に運用されたが、戦術ミサイルがすぐに実用化されたため、あっという間に退役した。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）

＜ＳＭ−６２シリーズ＞：アメリカ空軍戦略巡航ミサイル、別名スナーク（Snark。ルイス・キャロルの詩「スナーク狩り」に出てくる怪物の名前）。MX-775の亜音速（時速600マイル・966km）版であるMX-775Aとして1946年3月にアメリカ陸軍航空軍とノースロップ社が研究契約を締結、社内名称N-25A・愛称スナーク（ジャック・ノースロップが命名）として設計が始まり、同年に弾頭重量5000ポンド・2.268トン、射程1500-5000マイル（2414-8047km）に要求変更された。1946年12月に太平洋戦争終結後の予算削減で一旦没になったが、冷戦激化で1947年に復活している。参考：月刊JWings4,’19

　＜ＸＳＳＭ−Ａ−３＞：最初の試作型で、制式名がSSM-A-3の予定だったため、この名称になった。ノースロップ社内名称はN-25。機体形状はSM-62とだいたい同じで、寸法が一回り小さい。地上に仰角をかけて設置したカタパルトから射出され、スキッドで着陸する。全長15.82m、翼スパン12.97m、発射重量12.7トン。エンジンはアリソン製J33-A-31遠心式ターボジェット（推力2.087トン）単発、巡航速度マッハ0.85、巡航高度45000フィート・13716m、最大射程2500km。ホロマン空軍基地とホワイトサンズ・ミサイル射場でテストされ、1950年12月21日の初試射には失敗、２度目も失敗し、1951年4月に３度目の正直で初飛翔した。天測航法装置は1948年1月から地上試験を開始し、空中試験に入っていたが、間に合わなかったので、自動操縦装置と無線誘導装置を積んでいる。16機が製作され、25回（21回説あり）の試験飛行を行ったが、試射前に空軍が最大射程を5000マイル・8047kmで確定させたため、大型化版の製作に移った。参考：月刊JWings4,’19

　＜ＸＢ−６２＞：空軍の最大射程要求確定に伴い製作された試作型で、制式名が無人爆撃機B-62を予定したため、この名称になった。ノースロップ社内名称はN-69。機体を大型化し、エンジン収容部を下方に拡大してアリソン製YJ71-A-3ターボジェット（推力4.4トン）１基を積み、後部胴体両側に取り付けた固体燃料ロケットによるZELLで発射するようにした。テスト用なので、降着装置としてスキッドと減速用パラシュートを備えており、ケープ・カナベラル射場から発射され、バハマ諸島経由でアセンション島に着陸する。飛行特性試験用５機と目標突入特性試験用３機（両方とも社内名称N-69A）、誘導装置試験機12機（社内名称N-69B）、目標突入試験機10機（社内名称N-69C）10機が製作され、テストを行った。1955年に制式名がSM-62に変更されたため、試作名称もXSM-62Aになった。参考：月刊JWings4,’19

　＜ＸＳＭ−６２Ａ＞：1955年に制式名がSM-62に変更されたのに伴い、XB-62を改称した試作型。1954年9月からのN-69Cの試験で突入時の空力不安定性が指摘されたため、弾頭部を分離式にし、弾頭尾部に展開式矩形安定翼４枚（Ｘ字に配置。後方に90度回転して引き出される）を装着した。分離弾頭のみ社内名称N-115として試験した後、N-69Cに装着して1955年10月からテストを行っている。エンジン出力も不足気味で燃費が悪かったため、プラット＆ホイットニー社製J57-P-17（推力5.216トン）単発に変更したN-69Dを15機製作し、一定の性能が得られたため前量産型N-69Eを15機作って1957年6月から1958年9月まで試験を実施、量産型の製作に移った。参考月刊JWings4,’19

＜ＳＭ−６２Ａ＞：量産型。無尾翼機形状で、胴体は前から弾頭、燃料タンク、誘導装置、エンジンと並ぶ。後部胴体下面にエアインテイク、尾部に排気ノズルがあり、エンジンは排気ノズルを上に向けた頭下げの状態で斜めに積まれていて、飛行時には迎え角を取った状態になる。主翼は高翼配置の後退翼で、前縁にドッグトゥース、後縁にエレボンを持つ。主翼下面にパイロンが１基あり、増槽を積む。主翼付け根の胴体下面左右にロケット・ブースターを取り付ける。全長20.93m（12.8m？）、胴体直径1.4m、翼スパン12.86m（22.56m？）、発射重量22.5トン（17.25トン？）。弾頭はW39熱核弾頭（3.8メガトン。1-2メガトン？）。エンジンはJ57ジェット（推力５トン）＋ZELL用アレガニー・バリスティックス社製固体燃料ロケット（推力59トン）２基、巡航速度535ノット・マッハ0.94、巡航高度18000m（目標手前で低空飛行に移る）、射程9650km（8000km以上？）。誘導は天測、CEP計画値457m。1957年7月から生産され、1959年5月からメイン州プレスク・アイル空軍基地（モスクワから7000km）の戦略航空コマンド第702戦略ミサイル航空団に引き渡され、1960年3月から実戦配備され、1961年2月に15分待機の体制を確立した。ただ巡航速度で最大射程に到達するのに10時間以上かかり、防空網に引っかかって超音速迎撃戦闘機によりあっさり撃墜される恐れが高く、命中精度も悪すぎ（試射のCEPは30km以上、一番近い着弾でも7.6km離れていた）、ICBMの方が有効と考えられたため、同年6月25日に部隊は解散し、退役した。参考：月刊JWings4,’19、4,’12、アメリカの核兵器、核兵器図鑑、航空ジャーナル9,’77臨時増刊

＜ＳＭ−６２Ｂ＞：双発型、ノースロップ社内名称N-185。計画のみ。参考：月刊JWings4,’19

＜Ｎ−１３４＞：更なる大型化版。計画のみ。参考：月刊JWings4,’19

＜ＳＭ−６２ファミリー＞

＜ＲＳＭ−６２＞：計画無人偵察機型。計画のみ。参考：月刊JWings4,’19

＜標的機型＞：計画無人標的機型。計画のみ。参考：月刊JWings4,’19

＜ＳＭ−６３＞：ソ連軍S-75地対空ミサイル用ミサイル発射台。旋回・俯仰は電動でも手動でも可能。ZIL-157トラクターの着脱式トレーラーにより牽引され、地上に設置される。全周旋回可能、最大仰角65度。発射台重量8400kg、路上牽引速度35km。参考：月刊グランドパワー1,’04

＜ＳＭ−６４シリーズ＞：アメリカ陸軍航空軍／空軍試作大陸間巡航ミサイル、別名ナバホ（Navaho）。1945年末からMX-770の計画名で開発され、1947年にXSSM-A-2という名称が付けられ、この時は射程1600kmを目指していたが、1950年に射程5800kmのSSM-A-4と射程8800kmのSSM-A-6を開発することになり、1951年には前者をB-64、後者をB-64Aと改称、更にSM-64及びSM-64Aと名称変更した。ミサイル部分の空力試験を行うため、X-10試験機が開発されている。参考：月刊JWings12,’06、4,’19

　＜ＳＭ−６４＞：X-10を少し拡大した形状のミサイル本体とロケットブースターからなり、発射台に据え付けて垂直発射され、高々度を巡航飛行する。ミサイルはチタン製で、胴体両側面のエアインテイクにショックコーンが付く。主翼はデルタ翼で、カナード翼も装備する。ミサイルは全長20.65m、全幅8.71m、発射重量29.483トン。エンジンはライトXRJ47-W-5ラムジェット（推力66.72kN）２基。ロケットブースターは全長23.24m、発射重量34.019トン。推進はロケットダインXLR83-NA-1ロケット２基（推力1067.57kN）、推進剤はケロシン、酸化剤は液体酸素。巡航速度マッハ2.75、巡航高度16760-24380m、最大射程5633km。1956年11月に初飛行（ただし26秒後に爆発）した。当初は実用化される筈だったが、初飛行時含め４回連続で発射実験に失敗し、1957年7月13日に計画がキャンセルされ、試験機のみとなった。参考：月刊JWings12,’06、4,’19、航空ジャーナル9,’77臨時増刊

　＜ＳＭ−６４Ａ＞：射程延伸型。ミサイル本体の主翼をデルタ翼から菱形に変更し、垂直尾翼を１枚にした。ミサイル本体は全長26.7m、全幅13m、発射重量54.658トン。弾頭はW39水爆（威力４メガトン）。エンジンはXRJ47-W-7ラムジェット（推力50.26kN）２基、巡航速度マッハ3.25、最大射程8000-10000km。ロケットブースターは全長28.1m、直径2.4m、発射重量81.646トン。推進はXLR83-NA-1ロケットモーター（推力1801.5kN）２基。開発中の1957年7月13日に空軍が計画をキャンセルしたため、製造中止になった。参考：月刊JWings12,’06

＜ＳＭ６５＞：アトラス（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＭ６８＞：タイタン（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＭ７５＞：ソア（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＭ７８＞：ジュピター（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＭ７９＞：ソア（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＭ．７９シリーズ＞：イタリア空軍３発爆撃機、別名スパルビエロ（Sparviero、ハイタカ）。元は1934年に設計された８人乗り旅客機である。胴体背部が盛り上がっていたので、前線兵士からはイル・ゴッボ（せむし）やGobbo Maledetto（せむし野郎）というニックネームが付けられた。第２次大戦参戦時には592機が配備されており、各型計1330機（1218機？）が生産されたが、イタリア降伏時には61機しか残っていなかった。少数機は1952年まで使用されている。参考：月刊JWings3,’05、5,’10、6,’15、5,’20、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、月刊丸3,’90

　＜ＳＭ．７９Ｐ＞：初号機。ロンドン−メルボルン間エアレース出場用の機体として開発されたが、初飛行は1934年10月8日でレースに間に合わなかった。国産エンジンの出力が低いので、高速性能に必要な出力を確保するべく機首＋両主翼の３発機にしている。当初はピアッジォP.1Xステラ星形９気筒エンジン（610馬力）を搭載したが、後にアルファ・ロメオ125RC35（750馬力）に換装し、1935年9月24日にペイロード2000kg搭載で平均速度380.95kmの世界記録を達成した。参考：月刊JWings5,’20、3,’05、6,’15

　＜ＳＭ．７９（２号機）＞：初号機の高性能に目を付けたイタリア軍が、爆撃機として開発させたもの。コクピット上部を拡大して前方固定機銃を設け、胴体後部下面ゴンドラ（前部に爆撃手席、後部に銃座がある）を追加、後方旋回銃座を装備した。機銃はブレダ・サファト12.7mmである。機体は鋼管溶接骨組みで、外板は前部がアルミ合金、後部が合板・羽布。主翼は木製桁に合板張りである。主脚は半引き込み式。エンジンはアルファ・ロメオ126RC34（780馬力）３発で、両主翼と機首に装備する。胴体下部にはペイロード1250kgの爆弾倉があり、縦に爆弾を積む。1936年7月8日に初飛行した。参考：月刊JWings3,’05、5,’20

　＜ＳＭ．７９Ｃ＞：レーサー型その２。エンジンをピアッジオP.11RC40二重星形14気筒（1000馬力）に換えており、1937年のイストル・ダカール・パリエアレースで1-3位を独占した。参考：月刊JWings3,’05

　＜ＳＭ．７９Ｔ＞：長距離レース型。1938年に、ローマ・ダカール・リオデジャネイロ間を平均428kmで飛行した。参考：月刊JWings3,’05

　＜ＳＭ．７９−１＞：爆撃機型最初の量産型。２号機の胴体後部下面爆撃手ゴンドラ両側に7.7mm機銃１丁ずつを装備したものである。全長16.2m、全幅21.2m、全高4.1m、総重量10500kg。エンジンはアルファ・ロメオ126RC34空冷星形９気筒レシプロ（750馬力）３発、最大速度430km、航続距離1900km（正規）。防御武装は12.7mm機銃３丁（コクピット上面前部固定、コクピット上面後部旋回、胴体下面爆撃手ゴンドラ後部旋回）、7.7mm機銃２丁（爆撃手ゴンドラ両側面旋回）。乗員５名。1936年末に生産され、スペイン内乱に派遣された。参考：月刊JWings3,’05、5,’20、月刊丸12,’90

　＜ＳＭ．７９−２＞：SM.79-1のエンジンをP.�]�TRC40に換装したもので、雷撃もできる。全長16.2m、全幅21.2m、全高4.1m、自重7600kg、全備重量11300kg。エンジンはピアッジオP.�]�TRC40複列14気筒（1000馬力）３発、最大速度434km、実用上昇限度6500m、航続距離2000km。防御武装は12.7mm機銃３丁、7.7mm機銃１丁。兵装搭載量1250kgで、爆弾または魚雷（直径450mm、重量850kg、炸薬重量200kg。投下速度298km、投下高度97m）１本を搭載できる。乗員５名。アルファ・ロメオ135RC32（1350馬力）やフィアットA.80RC81（1000馬力）を搭載したものも少数製作された。参考：月刊JWings3,’05、5,’20、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜ＳＭ．７９−３＞：SM.79-2の胴体下部ゴンドラを廃止し、前方固定機銃を20mm機関砲に換えたもの。イタリア降伏後にドイツ占領下で少数が生産・使用された。参考：月刊JWings3,’05、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜ＳＭ．７９ｂｉｓ＞：雷撃機型。胴体下部ゴンドラを廃止し、燃料搭載量を増やした。参考：月刊JWings3,’05

　＜ＳＭ．７９Ｂ＞：双発型。機首に12.7mm旋回機銃を装備した。エンジンはフィアットA.80RC41（1030馬力）双発、最大速度410km（高度4600m）。1936年に開発され、1938年にはイラクやルーマニアなどに輸出された。参考：月刊JWings3,’05

　＜ＳＭ．７９ＪＲ＞：Ｂ型のエンジンをユンカース製ユモ211Da（1220馬力）に換えたもの。参考：月刊JWings3,’05

＜ＳＭ．７９ｂｉｓ＞：SM.84（爆撃機）を参照。

＜ＳＭ．８１＞：イタリア軍の爆撃・輸送機、別名ピピステレロ（Pipistrello）。３発輸送機SM73を改造したもので、夜間爆撃、輸送任務、空挺任務に就いた。全長18.31m、全幅24m、全備重量10510kg。エンジンはアルファ・ロメオ125RC35（750馬力）３発、巡航速度290km、最大速度320km、実用上昇限度7100m、航続距離2000km。防御武装は7.7mm機銃５丁。爆弾搭載量2000kg。乗員６名。エンジンをイソッタ・フラスキニ・アッソ（840馬力）双発にしたSM.81Bも製作された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＭ．８２＞：イタリア軍の爆撃・輸送機。サボイア・マルケッティ社が開発したSM75旅客機がベースで、1938年に初飛行し、1941年から配備された。胴体を太くして爆弾倉兼搭載口を設けており、カングーロ（カンガルー）またはマルスピアーレ（有袋類）というニックネームを付けられている。全長22.67m、全幅29.7m、全備重量17940kg。エンジンはアルファ・ロメオ128RC21（950馬力）３発、最大速度320km、実用上昇限度6200m、航続距離4000km。防御武装は12.7mm機銃１丁、7.7mm機銃３丁。爆弾4000kg、空挺隊40名、航空機用エンジン６基などを搭載できる。乗員６名。イタリアで最優秀の３発機と言われており、1942年にはローマから福生まで12910kmを飛行した。戦後も引き続き配備され、1960年までフライトしている。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、月刊丸3,’90

＜ＳＭ．８４＞：イタリア軍の爆撃・雷撃機、開発名称SM.79bis。1938年に初飛行し、サボイア・マルケッティ社が生産した。SM.79シリーズの後継で、胴体を延長、背部の膨らみを無くし、双垂直尾翼に変更、胴体上下左右に12.7mm機銃を１丁ずつ装備している。全長17.8m、全幅21.2m、全高4.5m、自重8830kg、全備重量13261kg。エンジンはP.11RC40（1000馬力）３発、巡航速度390km、最大速度428km、実用上昇限度7900m、航続距離1820km。防御兵装は12.7mm機銃６丁。爆弾搭載量2000kg。乗員５名。1941年に配備されたが、操縦性・運動性が悪く、300機前後（200機？）の生産に終わった。参考：月刊JWings3,’05、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、月刊丸3,’90

＜ＳＭ．８５＞：イタリア軍の急降下爆撃機。サボイア・マルケッティ社が開発し、1938年に初飛行した。全長10.5m、全幅14.9m、全備重量4200kg。エンジンはピアッジオP7RC35（500馬力）双発、最大速度365km、実用上昇限度5850m。防御兵装は12.7mm機銃１丁。爆弾搭載量500kg。乗員１名。33機が生産されて1940年に１個飛行連隊に配備されたが、低性能で実戦使用はされなかった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＭ．８６＞：イタリア軍の試作急降下爆撃機。SM.85のエンジンをワルサー・サジッタ（520馬力）双発に換え、胴体を改良したもので、試作のみに終わった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＭ．８９＞：イタリア軍の試作急降下爆撃機。SM.84を双発化したもので、開発中に終戦を迎えた。全長16.4m、全幅21.03m、全備重量12700kg。エンジンはピアッジオP12RC35（1350馬力）双発、最大速度460km、航続距離1500km。防御武装は37mm機関砲２門、12.7mm機銃２丁。乗員５名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＭ−９０＞：ソ連軍S-75地対空ミサイルシステム用の発射台。SM-63の改良型で、最大仰角が80度になった。参考：月刊グランドパワー1,’04

＜ＳＭ９１＞：イタリア軍試作ツインテールブーム長距離掩護戦闘機。1943年3月10日に初飛行したが、採用されなかった。全長13.28m、全幅19.7m、全備重量8880kg。エンジンはDB605A-1（1475馬力）双発、最大速度580km、実用上昇限度11000m、航続距離1600km。固定武装は20mm機関砲５門。乗員２名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＭ９２＞：イタリア軍長距離掩護戦闘機。SM91の中央胴体を取り除き、左エンジンフェアリングにコクピットを設けている。実用性に問題があり、採用されなかった。全長13.71m、全幅18.6m、全備重量8750kg。エンジンはDB601A-1（1475馬力）双発、最大速度615km、実用上昇限度12000m、航続距離2000km。固定武装は20mm機関砲３門、12.7mm機銃５丁。乗員２名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＭ９３＞：サボイア・マルケッティ社が開発した急降下爆撃・雷撃機。急降下爆撃時の機体引き起こし時にかかる強烈なＧに耐えられるよう、パイロットは腹這いに乗る。1943年に１機が完成し、ドイツ国防軍がテストした。全長11m、全幅13.9m、全備重量5450kg。エンジンはダイムラーベンツDB605A-11（475馬力）単発、最大速度580km、実用上昇限度10000m、航続距離1600km。防御武装は20mm機関砲１門、12.7mm機銃２丁。爆弾搭載量1440kg。乗員２名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＭ２４０＞：2S4（自走砲）を参照。

＜ＳＭ６００＞：イタリア軍の機雷。磁気・水圧・音響信管のどれかを装備する。全長2.75m、直径0.533m、重量600kg。設置深度10-150m。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ＳＭ．１０１９シリーズ＞：イタリア陸軍観測連絡機。O-1の後継としてSIAI−マルケッティ社が1969年1月から開発し、AM.3Cに勝って1972年に採用され、1978年までに80機が配備された。1980年にソマリア空軍から６機を受注している。参考：世界の軍用機1982、1979

　＜ＳＭ．１０１９＞：試作初号機。O-1をベースに機体を改造し、エンジンをアリソン製250-B15ターボプロップ（317馬力）に換えた。参考：世界の軍用機1979

　＜ＳＭ．１０１９Ａ＞：試作２号機。燃料系を改良した。参考：世界の軍用機1982

　＜ＳＭ．１０１９Ｅ＞：前量産型。エンジンを強化した。全長8.52m、全幅10.97m、空虚重量0.69トン、最大離陸重量1.3トン。エンジンはアリソン製250-B17ターボプロップ（400馬力）単発、巡航速度160ノット。参考：ザ・マーチ５号、世界の軍用機1982、1979

　＜ＳＭ．１０１９ＥＩ＞：量産型。主翼は高翼配置の半片持ち翼で、翼内タンクを増設した。翼下にハードポイント２カ所があり、ロケット弾、ミニガンポッド、爆弾、偵察ポッド、増槽を搭載できる。全長8.52m、全幅10.97m、全高2.86m、自重0.69トン、最大離陸重量1.45トン。エンジンはアリソン製250-B17（400馬力）単発、巡航速度145ノット、最大巡航速度154ノット、実用上昇限度7620m、燃料容量320リットル、航続距離505海里、最大航続時間８時間45分。乗員２名（タンデム複座）。1975年夏から引き渡された。参考：世界の軍用機1982、1979

＜ＳＭＡ＞：SMシリーズ（機雷）を参照。

＜ＳＭＡＤ＞：ドイツ陸軍デジタル音源評定システム。ドイツのSELディフェンス社が開発し、1990年代中頃から配備した。地面に音響センサーを設置し、測定データから目標位置を割り出して自動的にディスプレイ上に表示する。全周監視でき、逆探知される恐れも無く、運用コストも安い。参考：月刊軍事研究4,’01

＜ＳＭＡＲＴ＞：インド軍が開発中の艦対潜ミサイルSupersonic Missile-Assisted Release of Torpedo。短魚雷にロケット・ブースターを取り付けて超音速で遠距離投射するものである。2020年10月5日にオリッサ州ホイーラー島で試射を行い、予定通りの高度と距離（600km以上）で飛翔し、ノーズコーンを分離、短魚雷を切り離して減速装置を展開する試験に成功した。参考：月刊世界の艦船12,’20、7,’21

＜ＳＭＡＲＴ＞：オランダの艦載用三次元対空捜索レーダー。アンテナは長方形、走査回数毎分27回。使用周波数Ｓバンド、ピーク出力150kW、パルス繰り返し周波数3800pps、探知距離65km。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜Ｓｍａｒｔ１５５＞：ドイツ連邦軍155mm野砲用対装甲弾。ミリ波レーダーと赤外線により目標を探知する。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜ＳＭＡＲＴ−Ｌ＞：シグナール社のパッシブ・フェイズド・アレイ式長距離三次元捜索レーダー、別名広域捜索レーダー（Volume Search Radar）、略称VSR。矩形アンテナ及び旋回駆動機構架台、レーダー送信機、レーダー信号処理装置、アンテナ旋回駆動増幅器、アンテナ温度湿度制御装置から構成される。アンテナは５秒で１回転し、24素子のアンテナアレイから放射される14本のビーム（水平2.2度・垂直６度）を使用したマルチビーム方式で探知・追尾を行う。サイドローブの発生を局限し、不要信号の自動遮断やバーンスルーを行うなどしてクラッターやECMにも強い。船体の揺れは電子的に補正する。アンテナは縦5m×横10m、重量7.8トン（旋回機構含む）。使用周波数は1-2GHzのＤバンド（Ｌバンド）、探知範囲は高角70度まで、最大探知距離400km（爆撃機大）／220km（戦闘機大）／65km（ステルスミサイル）、探知・追尾可能目標数1000（航空目標）／100（水上目標）。走査範囲を30度に絞るExtended Long Range（ELR）モードでは1000km（2000km？）先の目標を探知でき、弾道ミサイル防衛にも使用可能だが、搭載艦にSM-3を積んでいないので、データをアメリカ海軍イージス艦に送って迎撃してもらうことになる。オランダ海軍デ・ゼーベン・プロヴィンシエン級フリゲート、ドイツ海軍F124型ザクセン級フリゲート、デンマーク海軍イーヴァル・ヒュイトフェルト級フリゲート、韓国海軍独島級強襲揚陸艦１番艦に搭載された。派生型のS1850Mも製作されている。参考：月刊軍事研究11,’06、10,’06、8,’06、5,’01、1,’98、1,’13、月刊世界の艦船1,'15増刊、10,'21、1,’18、9,’18

＜ＳＭＡＲＴ−Ｌ　ＥＷＣ＞：SMART-L MMを参照。

＜ＳＭＡＲＴ−Ｌ　ＭＭ＞：タレス・ネーデルランド社の三次元対空捜索レーダーで、MMはMulti Missionの略。開発名称はSMART-L EWC（Early Warning Capability）だった。SMART-Lの早期警戒能力強化型で、窒化ガリウム送受信モジュールによるアクティブ・フェイズド・アレイ式を採用して最大探知追尾距離を2000km、探知範囲を高角90度に拡大しており、特定方向にレーダー波を指向して弾道ミサイルを精密追尾するモードや、弾道ミサイル追尾と対空捜索を同時に行うモードなどを持つ。目標追尾精度、ECM能力、対マルチパス能力も向上させた。アンテナは１面全周回転式、旋回機構含め総重量８トン。オランダで陸上防空レーダー施設２カ所に設置する予定。参考：月刊軍事研究2,’15、月刊世界の艦船1,’18

＜ＳＭＡＲＴ−Ｌ　ＭＭ／Ｎ＞：オランダ海軍デ・ゼーベン・プロヴィンシェン級ミサイル・フリゲートの艦載長距離対空捜索レーダー。SMART-L MMの艦載型で、タレス・ネーデルランド社が開発した。アンテナを弾道ミサイル方向に固定して弾道ミサイルの捕捉追尾を行える。参考：月刊世界の艦船6,’19、8,’21

＜ＳＭＡＲＴ−Ｓシリーズ＞：シグナール社／タレス・ネーデルランド社のマルチビーム方式三次元対空捜索レーダーSignaal Multibeam Acquisition Radar for Tracking, S-band。参考：月刊世界の艦船10,’21

＜ＳＭＡＲＴ−Ｓ＞：電波ビームは縦９度×横２度で、ビーム12本を形成して高角0-90度を捜索し、機械旋回で全周をカバーする。送信機は進行波管式。アンテナ回転数毎分13.5または27回転、有効探知距離50km（ステルス・ミサイル、毎分13.5回転）／200km（航空機、毎分13.5回転）、最大探知距離150km（毎分27回転）／250km（毎分13.5回転）。最大同時追尾目標数500。オランダ海軍カレル・ドールマン級フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船10,’21

＜ＳＭＡＲＴ−Ｓ　Ｍｋ２＞：SMART-Sに早期警戒機能を追加したもの。アンテナは略矩形で、機械旋回で全周を、俯仰ビーム走査で仰角70度までを捜索する。回転数は探知距離250kmの遠距離モードで毎分13.5回転、探知距離150kmの中距離モードで毎分27回転。使用周波数Ｓバンド、ピーク出力145kW、パルス繰り返し周波数3800pps、最大探知距離250km、同時探知追尾可能目標数500、砲による同時交戦可能目標数３。デンマーク海軍アブサロン級フリゲート、フランス海軍シャルル・ド・ゴール級空母、韓国海軍インチョン級、エジプト海軍ゴーウインド2500級に搭載された他、996型レーダーの後継としてイギリスに提案している。参考：月刊軍事研究1,’08、2,’09、1,’17、月刊世界の艦船8,’13、1,'15増刊、11,’21

＜ＳＭＡＲＴ−Ｔ＞：アメリカ陸軍デジタル師団用機動確保耐妨害戦術中継装置。HMMWVの後部に大型のパラボラアンテナを搭載している。様々な通信障害に対抗してデジタル・データ・ネットワークを確保する。参考：月刊軍事研究10,’04

＜ＳＭＡＳＨ＞：スマッシュ（機関砲）を参照。

＜ＳＭＡＳＨＥＲ＞：スタンダード艦対空ミサイル・ファミリーを参照。

＜ＳＭＡＷ＞：アメリカ海兵隊の肩撃ち式対戦車兵器、制式名称MK153。イスラエルのB300対戦車ロケットを1984年に採用してマクダネル・ダグラス社がライセンス生産したものである。ランチャーはファイバーグラス製で、後部にロケット弾コンテナを押し込んで使用する。ランチャー右に測距銃を備えており、初弾命中率が高い。後方爆風が少なく、壕の中から撃てる。ランチャー全長825mm、自重7.5kg。コンテナ全長760mm、口径83mm、重量6.1kg。弾頭はHEAT-DPで、軽装甲目標と軟目標の両方に対応可能。有効射程250m（対軽装甲）／500m（対軟目標）。参考：月刊PANZER1,’13、月刊軍事研究3,’13、コンバット・バイブル２

＜ＳＭＡＷ�U＞：イスラエルのIMI社が開発した肩撃ち式対戦車兵器。SMAWの改良型で、ランチャーを軽量化し、ロケット弾の威力を強化した。参考：月刊軍事研究3,’13

＜ＳＭＣ−８Ｂ（２７ＳＳ用）＞：自衛隊の潜水艦用主電動機装置。東芝三菱電機産業システム製。参考：月刊軍事研究2,’17

＜ＳＭＣ−８Ｂ（２８ＳＳ用）＞：自衛隊の潜水艦用主電動機装置。富士電機製。参考：月刊軍事研究10,’18

＜ＳＭＣＭ　ＵＵＶ＞：ナイフフィッシュ（無人潜水艇）を参照。

＜ＳＭＣＳ＞：構造モード制御システムの略。B-1爆撃機に搭載されている。

＜ＳＭＣＳ＞：イギリス海軍の潜水艦用艦載戦闘システムで、Submarine Multi-screen Command System（潜水艦マルチスクリーン管制システム）の略。1983年にヴァンガード級戦略原潜の戦闘システムとして入札が行われ、開発が始まった。COTSプロセッサを使用した分散処理システムで、各種センサー情報を処理し、目標運動解析、射撃管制、海洋データ分析、訓練などを行う。スイフトシュア級攻撃原潜にもスパーク・コンピュータとソラリスOSを使用したタイプが搭載されている。参考：月刊世界の艦船9,’12増刊、5,’17

＜ＳＭＣＳ　ＮＧ＞：イギリス海軍の潜水艦用戦闘システムで、Submarine Multi-screen Command System Next Generation（潜水艦マルチスクリーン管制システム・次世代）の略。SMCSの発展型で、OSにリナックスを使用している。2008年にイギリス海軍現役全潜水艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船5,’17

＜ＳＭＤＣ／ＡＲＳＴＲＡＴ＞：アメリカ陸軍宇宙・ミサイル防衛コマンド／陸軍部隊戦略コマンドを参照。

＜ＳＭＤＭ＞：アリアカ（無人機）を参照。

＜ＳＭＤＭ−５３＞：ロシア軍の自走機雷。魚雷型をしており、潜水艦から敷設できる。全長7.9m、直径0.53m、重量1980kg、炸薬量480kg。最大敷設深度100m。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ＳＭＤＭ−６５＞：ロシア軍の自走機雷。魚雷型をしており、潜水艦から敷設できる。全長11m、直径0.65m、重量5500kg、炸薬量800kg。最大敷設深度150m。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ＳＭＤＭ　Ｍｏｄ１＞：ロシア軍の自走機雷。53-65KE魚雷ベースである。直径533mm。航走距離17km。参考：月刊世界の艦船4,’18、月刊軍事研究11,’09

＜ＳＭＤＰＳ＞：核戦争用ミッション計画作成システムの略。

＜ＳＭＥ１００＞：サーブ社のレーダー電波探知機。対応周波数2-18GHz、方位精度５度。オプションで0.5-2GHzと18-40GHz帯を追加できる。参考：月刊軍事研究3,’13

＜ＳＭＥＰ−９００＞：スイスのバウアー・インダストリー社が開発したRPG-7用対戦車弾。タンデム弾頭の対戦車弾と光学サイトをセットにしたもので、RPG-7発射筒に取り付けて使用する。弾頭直径100mm、有効射程300m、装甲貫徹力850mm。参考：月刊軍事研究6,’07

＜ＳＭＥＰ−１５００＞：スイスのバウアー・インダストリー社が開発したRPG-7用対陣地弾。厚さ200mmの鉄筋コンクリート、380mmの煉瓦、1200mmの土嚢を貫通した後に炸裂する。弾頭直径72.5mm、重量2.9kg。有効射程300m。参考：月刊軍事研究6,’07

＜ＳＭＥＲＳＨ＞：スメルシュ（防諜機関）を参照。

＜ＳＭＥＴ＞：アメリカ陸軍が開発中の輸送型UGVで、Squad Multipurpose Equipment Transport（分隊多目的装備輸送／分隊装具機動運搬システム）の略。１個歩兵分隊９名の装具と72時間分の弾薬・水・食料などを搭載し、汎用バッテリー充電器UBC（Universal Battery Charger）５基を備えて停止時3kW・走行時1kWの発給電能力も備え、歩兵分隊に無線操縦またはウェイポイント航法または半自律航法（操縦装置などが発する電波に追随する）で付いていく。総重量はUH-60によるスリング輸送が可能な範囲に収める。航続距離97km以上、連続行動時間72時間。ペイロード1000ポンド（453.6kg）・航続距離250kmの大型、600ポンド（272.2kg）・100kmの中型、300ポンド（136.1kg）・50kmの小型が検討され、大型を実用化することになり、2017年4月にフェーズ�T評価試験を実施、11月にHDTグローバル社製ハンター・ウルフ、GDLS社製MUTT、ホー・アンド・ホー・テクノロジーズ社製RS2-H1、チーム・ポラリス社製MRZR-Xが選定された。試作車を20両ずつ製作し、第101空挺師団第１歩兵旅団戦闘団、第10山岳師団第１歩兵旅団、海兵隊に配備してフェーズ�U運用技術実証試験に入っており、2019年7月に車種を決定して2020年から5723両を量産し、2021年から配備する予定。参考：月刊軍事研究9,’18、2,’17、11,’17

＜ＳＭＧ＞：サブマシンガンの略。

＜ｓ．ＭＧ０８＞：マキシム海外シリーズ（機関銃）を参照。

＜ＳＭｉ３５＞：ドイツ軍の対人地雷で、制式名称35式対人地雷、通称ＳマインまたはＳミーネ、連合軍通称は跳ねっ返りベティ。円筒形の本体頂部に３本の角を持つZ.35接触信管がセットされており、これに6.8kgの荷重がかかると本体内部中央にある4.5秒の遅延信管が作動、射出用黒色火薬が炸裂して1.2m跳ね上がり、起爆薬が主炸薬を炸裂させ、360個の鉄球を撒き散らす。ＹアダプターでZ.35信管を二叉に取り付けたり（Z.Z.35接触信管）、ワイヤーを併用したりすることも可能である。全長127mm、直径102mm、重量4kg。殺傷半径13-20m。参考：月刊軍事研究6,’04、第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3、歴史群像6,’02

＜ＳＭＩ３００＞：06単兵自熱食品を参照。

＜ＳＭＫ＞：Schwere Maschinen Karbine（重機関銃）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳＭＫ重戦車＞：ソ連軍試作重戦車。1936年からのスペイン内乱で、装甲の薄い当時の戦車が対戦車砲や野砲で次々と撃破されたため、重装甲を持つ多砲塔戦車として開発された。1938年12月9日、前後中央に砲塔３基を持つモックアップがソ連共産党中央委員会政治局防衛委員会議で審査されたが、スターリンが「戦車の中にミュールとメリリズ（どちらもモスクワにあった百貨店）はいらない」と言って多砲塔を批判したため、砲塔２基を背負い式に搭載する戦車として再設計された。ちなみにこの時同時に開発された単一砲塔戦車が後のKVシリーズである。足周りは当初コイルバネ式だったが、装甲を強化して重量が増えたので、トーションバーサスペンションを国産化して搭載した。前方の砲塔には48口径45mm砲M1938（Km20？俯仰角マイナス７度からプラス25度）と同軸7.62mm機銃DTを、中央の砲塔には26口径76.2mm砲L-11（俯仰角マイナス７度からプラス35度）と7.62mm機銃DT２丁（同軸機銃、同砲塔後部マウント）を装備し、車体前面右にも7.62mm機銃DTを１丁を積んでいる。装弾数は76.2mm弾150発、45mm弾300発、機銃弾3969発。照準器はPOP照準潜望鏡とPT-1直接照準器。全長8.75m、全幅3.36m、全高3.35m、重量55トン。装甲厚は車体全周60mm、操縦室前面40mm、底面前部30mm、底面後部20mm、上面20mm。砲塔全周60mm、上面20mm。エンジンはGAM-34BT水冷12気筒ガソリン（850馬力）、トランスミッションはマルチディスク、メインクラッチは機械式ギアボックスで、前進５段、後進１段、路上最大速度35km、航続距離220km。71-TK-3送受信機セットとTPU-6車内通話装置を搭載する。1939年4月30日に試作車が完成、T-100重戦車やKV-1戦車と共に第20重戦車旅団第90戦車大隊に配備されて冬戦争に投入されたが、雪だまりに嵌った上、地雷または収束爆薬攻撃で誘導輪と履帯を破壊されて動けなくなった。ソ連軍がT-100で牽引しようとしたが重すぎて無理で、フィンランド軍も回収できず（ハッチだけ外して後にドイツに渡している）２ヶ月後も放置され、結局ソ連軍が３ヶ月後にT-28中戦車６両で牽引して回収した。しかしこれを運ぶ貨車が無く、バーナーで切断して運んだが、今度はSMKの採用が見送られたので組み立ての必要が無くなり、そのまま放置されて戦後にスクラップとして処理されてしまった。フィンランド軍からドイツにも本戦車の情報がもたらされたが、尾ひれが付いて100トン戦車とかT-35Cとかとファイリングされ、独ソ戦開始後２ヶ月にわたり本戦車に遭遇注意の警告が出ることとなった。参考：月刊PANZER9,’99、月刊グランドパワー8,’00、月刊アーマーモデリング1,’13

＜ＳｍＫ弾＞：Ｋ弾を参照。

＜ＳＭＬＥ＞：リー・エンフィールドNo.�T（小銃）を参照。

＜ＳＭＭ＞：トルコのロケットサン社が開発した50ポンド誘導爆弾で、Smart Micro Munitionの略。弾体中央と尾部に斜め方向４枚ずつのフィンが付いている。対人威力範囲は25mで、付随被害が少なく、軽量なので小型無人機にも積める。最大射程8km。レーザー誘導式、CEP1m以下。参考：月刊軍事研究1,’17

＜ＳＭＯＲＳ計画＞：光学レーダーセンサー類維持改修計画の略。

＜ＳＭＳ＞：シリーズ30（潜望鏡）を参照。

＜ＳＭＳＳ＞：アメリカ陸軍の試作水陸両用６×６輪有人／無人技術実証車両で、Squad Mission Support System（分隊任務支援システム）の略。ロッキード・マーチン・ミサイルズ＆ファイアコントロール社が開発した。1000ポンド（453.6kg）以上のペイロードを有し、１個分隊９名を支援するのが主任務である。６輪シャシーの上面をフラットな荷台にし、周囲にパイプフレームやロールバーを取り付けた形状で、兵員用バックパックを側後面のパイプフレームにぶら下げ、対戦車ミサイル、弾薬、食料、水などを荷台に載せても余裕がある。車両や兵員を追随する半自律走行、兵員の音声・有線操縦・無線操縦による遠隔操作、衛星通信を使用しての長距離遠隔操作、ウェイポイント設定による自律走行が行える。UH-60やCH-47で吊下輸送でき、空中投下も可能。全長3.68m、全幅1.8m、車体重量1955kg。エンジンはターボチャージドディーゼル（60または80馬力）、最大速度40km（フルペイロード）、航続距離200km、航続時間８時間（時速4km）。ペイロード682kg（燃料含む）。2009年8月3日からアメリカ陸軍でテストに入った。2012年1月、４両がアフガンに実戦投入され、前線への物資輸送などを行った。規定の倍量に達する2000ポンド（907.2kg）の補給品を載せて2km先の山岳地帯戦闘外哨まで運ぶなどの活躍を見せたが、走行できる地形が限られる、エンジン騒音が大きくパトロール任務に向かないといった欠点が判明した。参考：月刊軍事研究2,’17、8,’18、10,’07、12,’09、1,’13

＜ＳＭＳ艦隊＞：Surface Missile Systems Fleet。3Tミサイルを装備したアメリカ海軍艦のこと。参考：月刊世界の艦船8,’14

＜ＳＭＴ−Ｍ１９８９＞：T-80UD（戦車）を参照。

＜ＳＭＸ３．０＞：フランスのDCNS社がユーロネイヴァル2016で発表した将来潜水艦。セイルプレーン及び前部付け根フェアリングを付けたセイルとＸ舵を持つ常識的なデザインで、それまでのSMXシリーズのようなぶっ飛んだコンセプトは無い。AIPとして第２世代燃料電池FC2G（Fuel Cell Second Generation）を使用する。排水量3000トン。VLSからミサイルやUAVを射出可能。参考：月刊軍事研究1,’17

＜ＳＭＸ２１＞：フランスのDCNがユーロネイヴァル2002で発表した将来潜水艦。耐圧船殻２基をサイドバイサイドに配置し、その間を乗員の通行が可能なように連結、全体を外部船殻で覆って一体化している。被弾した場合、一方の船体を遮断して生残性を向上できる。全長64.5m、水上排水量2700トン。推進はポンプジェット、水中最大速力18ノット、最大潜航深度250m、巡航航続距離9000海里、航続期間60日。非貫通型マスト、曳航式ソナーアレイ、完全統合戦闘管制システム、無人潜水艇を搭載し、魚雷発射管の他、双子型船体の間にも武装パッケージを搭載できる。参考：月刊軍事研究2,’04

＜ＳＭＸ−２２＞：フランスのDCNがユーロネイヴァル2004で発表した潜水艦。参考：月刊軍事研究4,’10

＜ＳＭＸ−２３＞：フランスのDCNがユーロネイヴァル2006で発表した潜水艦。小型・安価を特徴とし、潜水艦を初めて運用する海軍にも適している。全長48.7m、水上排水量855トン。潜航深度200m。参考：月刊軍事研究5,’07

＜ＳＭＸ−２４＞：フランスのDCNSがユーロネイヴァル2008で発表した潜水艦。SMX-21/-22の発展型である。船体はモジュール式で、高性能側面アレイ・ソナーを搭載し、任務に応じて各種センサー、兵装、無人艇を装備する。舷側には翼状の構造が張り出しており、補助推進器を装着する。全長88.8m、水上排水量3450トン。水中速力20ノット、最大潜航深度350m以上、潜航期間30日。乗員22-31名。参考：月刊軍事研究1,’09、4,’10

＜ＳＭＸ−２５＞：フランスのDCNSがユーロネイヴァル2010で発表した潜水艦。母港から離れた海域に半没水高速航行で到達し、搭載した対空・対地・対艦ミサイル、魚雷、無人機・無人水上艇、RHIBなどに搭乗する特殊部隊を駆使して戦闘を行うのが主任務である。半没水航行時にはセイルのみを海面に出し、レーダー、ESM、電子光学センサーにより敵を探知する。潜航時にはアクティブ／パッシブソナーを使う。全長109m、水上排水量2850トン。主機は水上がガスタービン３基・ポンプジェット３基、水中が電動モーター、水上最大速力38ノット、水中最大速力10ノット、最大潜航深度100m、水上航続距離8000海里（15ノット）／2000海里（38ノット）。兵装は魚雷発射管４門、機銃１丁などで、各種ミサイル16発、魚雷４本を搭載可能。乗員27名。参考：月刊軍事研究1,’11、月刊世界の艦船8,’11

＜ＳＭＸ−２６＞：フランスのDCNSがユーロネイヴァル2012で発表した通常動力潜水艦。艦体下面から車輪付きの脚を３本出して海底を１ノットで移動することができる。艦上部にエアロックがあり、SDVやRHIBを収容可能。対空・対水上捜索センサーや通信装置を装着したブイと、主機吸排気用ホースを装備しており、海面に展開して使用する。全長39.5m、全高7.9m、水上排水量1002トン、水中排水量1106トン。２軸推進、水上速力８ノット、最大潜航深度150m、航続距離4000海里以上、潜航可能期間30日。細かい操艦のため船体前後両舷に小型アジマス・スラスター４基を装備している。兵装は長魚雷発射管２門、短魚雷発射管８門、遠隔操作式20mm機関砲、自衛用近距離潜対空ミサイル。参考：月刊軍事研究1,’13

＜ＳＭＸ−３１＞：フランスのネイヴァル・グループがユーロネイヴァル2018で発表したステルス潜水艦コンセプト。セイルを省略して水中抗力を減らし、ステルス性を増している。参考：月刊世界の艦船11,’20

＜ＳＭＸ−３１Ｅ＞：フランスのネイヴァル・グループが2020年10亜ｇ津23日に発表した潜水艦コンセプト。船体形状は海洋生物を参照したセイルの殆ど突き出ない曲面形状で、アクティブ・ソナーに対するステルス性がある。全長80m、排水量3200トン。魚雷、対艦ミサイル、巡航ミサイル計24本を搭載可能。UUVや特殊部隊を搭載できる。参考：月刊世界の艦船1,’21

＜ＳＭＸオーシャン＞：フランスのDCNSがユーロネイヴァル2014で発表した通常動力潜水艦SMX Ocean。外洋での長期行動を主任務とする大型AIP潜水艦である。セイル付け根後方に特殊部隊展開用ドライ・デッキ・シェルター、艦尾にＸ舵を持つ。予備推進装置として、艦底に引き込み式スラスターポッドを装備する。バウソナー、フランクアレイソナー、TASSを組み合わせたソナーシステムを有する。全長100m、全幅8.8m、水上排水量4750トン。主機はディーゼル・エレクトリック＋AIP方式、ディーゼル（出力1250kW）６基＋燃料電池２基・リチウムイオン電池３基、水中巡航速力14ノット、水中最大速力20ノット、最大潜航深度350m、航続距離19000海里、連続潜航期間２週間、最大行動日数90日。兵装はスカルプ・ナヴァール対地巡航ミサイル用VLS６基、533mm魚雷発射管４門（F21長魚雷、エグゾセSM39ブロック２潜対艦ミサイル、MICA潜対空ミサイル計34発）。UAVやUUVの運用も可能。乗員25名＋特殊部隊35名。参考：月刊軍事研究1,’15

＜ＳＮ＞：アメリカ海軍の艦載対水上レーダー。1943年に制式化された。使用波長12cm、周波数帯Ｓバンド、出力1kW、探知距離2-6海里。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＮＡ＞：攻撃原潜（Sous-marin Nucleaire d’Attaque）のフランス語略。参考：月刊世界の艦船9,’19

＜ＳＮＡ２０００シリーズ＞：イタリア海軍の機雷・魚雷探知回避用高周波アクティブ式バウソナー。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＮＡ２０００＞：ホワイトヘッド社が開発した。魚雷はFM（Frequency Modulation）モード、機雷はCW（Continuous Wave）モードで探知を行う。カブール級空母に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、月刊軍事研究10,’08

＜ＳＮＡ２０００−Ｉ＞：FREEM汎用型（カルロ・ベルガミーニ級）に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＮＡＲ−１＞：対砲レーダー、NATOコードはLong Trough。アゼルバイジャン陸軍、ベラルーシ陸軍が配備している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ＳＮＡＲ−２＞：対砲レーダー。アゼルバイジャン陸軍、ベラルーシ陸軍が配備している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ＳＮＡＲ−６＞：対砲レーダー、NATOコードはPork Trough。アゼルバイジャン陸軍、ベラルーシ陸軍が配備している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ＳＮＡＲ−１０＞：対車両・対砲レーダー、NATOコードはBig Fred。アゼルバイジャン陸軍、ウクライナ陸軍、スロバキア陸軍、ベラルーシ陸軍、ルーマニア陸軍が配備している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ＳＮＡＴ＞：潜水艦用航海術科訓練装置を参照。

＜ＳＮＢシリーズ＞：アメリカ海軍の練習機。陸軍AT-7/-11の海軍版である。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＮＢ−１＞：AT-11の海軍版。1942年に哨戒爆撃機用練習機として採用された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＮＢ−２＞：AT-7の海軍版。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＮＢ−２Ｃ＞：SNB-2の細部改良型。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＮＢ−３＞：AT-7Cの海軍版。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＳＮＢファミリー＞

　＜ＳＮＢ−２Ｈ＞：救急機型。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＮＢ−２Ｐ＞：写真偵察機型。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＮＢ−３Ｑ＞：ECM操作員用練習機。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＳＮＢ海外シリーズ＞

　＜ＳＮＢ−４（海上自衛隊）＞：海上自衛隊の練習機。1957-58年に35機が供与され、多発機乗員の操縦・航法訓練に使用された。実際には輸送機型のJRB-4だが、練習用途ということでSNB-4（SNB-5？）という名称で配備している。全幅14.5m、総重量3980kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-985（450馬力）双発、最大速度370km。座席数2-9。1966年までに退役し、導入初号機は河口湖飛行館に展示されている。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊、5,’02増刊、6,'22、月刊丸5,’07

＜ＳＮ−ＢＲ＞：ブラジル海軍の国産攻撃原潜開発計画Submarino com propulsão Nuclear BRasileiro。1970年代から原潜配備を目指していたものの、永らく目指すだけに止まっていたが、2008年12月にフランスと戦略的パートナーシップ協定に調定し、PROSUB計画を締結したことで一気に具体化、2011年7月6日に開発が公式に開始された。フランスDCN/DCNS／ネイヴァル・グループのバックアップを受けており、スコルペヌ級に原子炉区画を追加して原潜にする。DCN製潜水艦戦術統合戦闘システム、タレス・アンダーウォーター・システムズ社製Ｓキューブ・ソナー、サジェム社製航海システム、航海レーダーマスト、光学追尾マスト、攻撃潜望鏡を搭載する。原子炉は予定出力48MWで、試験用原子炉をサン・パウロ海軍技術センターに建設中。全長100mくらい。兵装は魚雷とエグゾセSM39ブロック２の予定。2016年から建造に入り、2025年以降に引き渡しを受ける予定だったが遅れ、2018年12月14日にネイヴァル・グループの開発計画文書COGESN（General-Coordination of the Nuclear-Propelled Submarine Development Program）にサインオフし、2019年2月11日から原潜SNアルヴァロ・アルベルト（Submarino com propulsão Nuclear Álvaro Alberto）として詳細設計に移行した。2020年10月21日、サンパウロ州イペローのアラマー実験センターで主機（原子炉、蒸気タービン、発電機、電動モーター）のプロトタイプ組み立て作業を開始した。この時は2022年から建造して2029年に進水、2030年に就役させる予定だったが更に遅れ、2021年6月現在では2023年起工・2029年進水・2034年就役となる見込み。2022年6月、核兵器不拡散条約NPTにある原子炉用核燃料の核兵器転用を防止する保障措置に関し、IAEAと交渉に入った。2023年現在では2031年以降に進水予定である。2023年10月4日、１番艦のファースト・スチール・カットを実施。参考：月刊世界の艦船10,'23、10,’12、5,’19、12,’19、1,’20、1,’21、9,'21、1,’24

＜ＳＮＣ−１＞：アメリカ海軍の戦闘練習機。CW-21をタンデム複座にしたもので、主翼下にパイロンを増設し、訓練用兵装を搭載可能とした。全長8.1m、全幅10.7m、全高2.3m、自重1180kg、全備重量1650kg。エンジンはライト社製R-975-E3（420馬力）、巡航速度314km、最大速度323km、上昇限度6680m、航続距離830km。固定武装は7.62mm機銃１丁。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＳＮＣＡＣ＞：フランスの国営航空機会社で、中央航空機製造国営企業の略。アエロサントルと呼ばれることが多い。1936年に制定された軍事産業国有化法に基づき、フランス中央部の航空機メーカーを纏めたものである。1949年に解体された。参考：月刊JWings6,’14

＜ＳＮＣＡＭ＞：フランスの国営航空機会社で、南航空機製造国営企業の略。1936年に制定された軍事産業国有化法に基づき、フランス南部の航空機メーカーを纏めたものである。1940年、SNCASEに吸収された。参考：月刊JWings6,’14

＜ＳＮＣＡＮ＞：フランスの国営航空機会社で、北航空機製造国営企業の略。ノールと呼ばれることが多い。1936年に制定された軍事産業国有化法に基づき、フランス北部の航空機メーカーを纏めたものである。1955年、SFECMASを吸収し、ノール・アヴィアシオンとなった。参考：月刊JWings6,’14

＜ＳＮＣＡＯ＞：フランスの国営航空機会社で、西航空機製造国営企業の略。1936年に制定された軍事産業国有化法に基づき、フランス西部の航空機メーカーを纏めたものである。1940年、SNCASOに吸収された。参考：月刊JWings6,’14

＜ＳＮＣＡＳＥ＞：フランスの国営航空機会社で、南東航空機製造国営企業（Societe Nationale des Constructions Aeronautiques du Sud-Est）の略。面倒なので単にSud-Est（シュド・エスト）と呼ばれることが多い。1936年に制定された軍事産業国有化法に基づき、フランス南東部の航空機メーカーを纏めたものである。1940年、SNCAMを吸収した。1958年、SNCASOと合併してシュド・アビアシオンになった。参考：月刊JWings6,’14

＜ＳＮＣＡＳＥ１００＞：フランス空軍試作双発戦闘機。ポテーズ631の後継として開発された。武装は初号機が20mm機関砲５門（機首４門、後部銃座１門）、２号機が20mm機関砲９門（機首６門、後部銃座２門、後部下面１門）。1939年に製作されたが、飛行テスト前にフランスがドイツに破れ、量産には至らなかった。

＜ＳＮＣＡＳＯ＞：フランスの国営航空機会社で、南西航空機製造国営企業の略。シュド・ウェストと呼ばれることが多い。1936年に制定された軍事産業国有化法に基づき、フランス南西部の航空機メーカー（マルセル・ブロック社など）を纏めたものである。1940年、SNCAOを吸収した。1958年、SNCASEと合併してシュド・アビアシオンになった。参考：月刊JWings6,’14

＜ＳＮＣＡＳＯ６０２０＞：エスパドン・シリーズ（試作戦闘機）を参照。

＜ＳＮＣＡＳＯ６０２１＞：エスパドン・シリーズ（試作戦闘機）を参照。

＜ＳＮＣＡＳＯ６０２５＞：エスパドン・シリーズ（試作戦闘機）を参照。

＜ＳＮＣＡＳＯ６０２６＞：エスパドン・シリーズ（試作戦闘機）を参照。

＜ＳＮＥＢロケット弾＞：フランス軍の航空機搭載用68mmロケット弾。弾頭は徹甲弾、HE、HEAT、照明弾、マーカー弾、ダート弾。重量5-6.2kg。レーザー誘導型も開発中である。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ＳＮＥＣＭＡ＞：スネクマ社を参照。

＜ＳＮＪシリーズ＞：アメリカ海軍の練習機。陸軍AT-6シリーズと同じものである。1938年から発注され、各型計5000機が生産された。一部は着艦フックを付けて空母上での訓練に使用された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊JWings1,’18

　＜ＳＮＪ−１＞：全長8.99m、全幅12.8m、全高3.6m、自重1890kg、全備重量2400kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-1340-AN-1（550馬力）単発、巡航速度274km、最大速度330km、上昇限度6600m、航続距離1200km。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＮＪ−２＞：

　＜ＳＮＪ−３＞：AT-6Aの海軍型。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＮＪ−４＞：AT-6Cの海軍型。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＮＪ−５＞：AT-6Dの海軍型。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＮＪ−６＞：AT-6Fの海軍型。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＳＮＪ海外シリーズ＞

　＜ＳＮＪ−５（海上自衛隊）＞：海上自衛隊練習機。1954年から52機が供与され、鹿屋教育航空隊第201飛行隊に配備されて乗員訓練に使用された。1965年に小月教育航空群第201教育航空隊に移り、程無く42機が退役、残る10機は救難連絡機として使用され、1966年度までに全機除籍された。全長8.84m、全幅12.88m、全高3.58m、全備重量2400kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-1340（600馬力）単発、最大速度330km（278km？）、航続距離1012km。乗員２名。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊、5,’02増刊、月刊丸1,’10別冊

＜ＳＮＬ＞：サンディア国立研究所を参照。

＜ＳＮＬＣグッドウィル＞：T-AOT-5419（油槽艦）を参照。

＜ＳＮＬＥ＞：戦略ミサイル原子力潜水艦のフランス語略で、Sous-marin Nucléaires Lanceure d’Engins（ミサイル発射原子力潜水艦）の略。参考：月刊世界の艦船4,’20、月刊軍事研究2,’01

＜ＳＮＬＥ−２Ｇ＞：ル・トリオンファン級（戦略原潜）を参照。

＜ＳＮＬＥ−３Ｇ＞：フランス海軍計画戦略ミサイル原子力潜水艦。ル・トリオンファン級の後継で、2021-25年に研究開発を行い、2035年から５年ごとに１隻ずつ計４隻を就役させる予定。セイル付け根前縁にフィレットを持つ。舵はセイル・プレーンと艦尾Ｘ舵。ALICIA（Analyse, Localosation, Identification, Classification Intégrées et Alertes）音響情報処理装置とタレス社製ソナー・スーツ（バウ・ソナー、フランク・アレイ・ソナー、曳航ソナー、音響迎撃受信機、音響測深儀、水中電話）を搭載する。主機はK22型原子炉（熱出力220MW）１基、推進はポンプジェット１軸。兵装はM51潜水艦発射弾道ミサイル16発、魚雷発射管４門（艦首両舷２門ずつ）。参考：月刊世界の艦船3,'22、5,’21、10,’23

＜ＳＮＬＥ−ＮＧ＞：ル・トリオンファン級（戦略原潜）を参照。

＜ＳＮＬＷＳ＞：アメリカ海軍海上システムコマンドの要求に応じて2018年1月からロッキード・マーチン社が開発している艦載レーザー砲で、Surface Navy Laser Weapons System（水上艦用海軍レーザー兵器システム）の略。当初はシーサーベル（Seasaber）という名称も付いていた。HELMTT車載レーザー砲の艦載版で、海軍ではオープン・アーキテクチャとモジュール式を採用して改良を容易とすることを要求している。インクリメント１ではUAV、ISRセンサー、小型艇を無力化できる出力60-150kW級・射程9kmの試作機HERIOS（High Energy Laser with Integrated Optical-Dazzler and Surveillance、光学妨害・監視機能付き高出力レーザー）を2020年4月までに２基導入し、１基を陸上（ホワイトサンズ・ミサイル射場）、１基をアーレイ・バーク級駆逐艦フライト�UＡDDG-88プレブルに積んで試験を行う。DDG-88プレブルへの搭載は2021年を予定していたが、納入（出力60kW級）は2022年8月18日になった。艦載戦闘システムと統合してUAV迎撃などをテストする予定で、結果が良好ならオプションで14基追加、LCS-9リトル・ロックやアーレイ・バーク級フライト�Vに搭載する。インクリメント２では横行する対艦巡航ミサイルを撃墜できる出力150-300kW、インクリメント３では自艦に向かう対艦巡航ミサイルを撃墜できる出力500kW以上を目指している。参考：月刊軍事研究4,’18、2,’18、月刊航空ファン6,’17、月刊世界の艦船12,’18、5,’20、5,'21、11,'22、月刊JWings11,'22、朝雲

＜ＳＮＭＣＧ＞：SNMCMG（NATO軍常設海上部隊）を参照。

＜ＳＮＭＣＭＧ＞：NATO軍の常設海上部隊で、Standing NATO Mine Countermeasures Group（NATO常設掃海部隊）の略。連合海洋軍の隷下で、NATO加盟国の掃海艦艇からなり、北大西洋から北方海域を担任するSNMCMG1と、地中海を担任するSNMCMG2がある。NATO即応部隊NRFの一員でもあり、即応体制を取っている。参考：月刊世界の艦船9,'23、8,'20、5,’15

＜ＳＮＭＧ＞：NATO軍の常設海上部隊で、Standing NATO Maritime Group（NATO常設水上部隊）の略。連合海洋軍の隷下で、NATO加盟国の水上戦闘艦からなり、北大西洋東部からバレンツ海などの北方海域やバルト海を担任するSNMG1と、地中海を担任するSNMG2がある。。NATO即応部隊NRFの一員でもあり、即応体制を取っている。参考：月刊世界の艦船9,'23、11,’19

＜ＳＮＲ−１２５＞：ロー・ブロー（レーダー）を参照。

＜ＳＮＶシリーズ＞：アメリカ海軍の練習機、別名ヴァリアント（Valiant）。陸軍BT-13の海軍版で、細部を海軍仕様に換えてある。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＮＶ−１＞：BT-13Aの海軍版。1350機を導入した。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＮＶ−２＞：BT-13Bの海軍版。650機が生産された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＳＮアルヴァロ・アルベルト＞：SN-BR（原潜計画）を参照。

＜Ｓ−Ｎ曲線＞：疲労試験の結果を示すグラフ。横軸に繰り返し荷重の回数（対数）、縦軸に荷重振幅をとったもので、疲労破壊が起こった値をプロットして線を引く。荷重が線の下の範囲なら、何回繰り返し荷重をかけても疲労破壊は生じない。参考：航空用語事典増補改訂版

＜ＳＮ作戦＞：太平洋戦争時に日本海軍が行った、ソロモン諸島・ニューギニア東部航空基地確保設営作戦。FS作戦延期に伴い、宙に浮いた海軍設営隊を南洋部隊の隷下に入れ、航空基地の整備強化に充てるもので、昭和17年6月半ばに連合艦隊が発令した。これに基づき、ガダルカナルで飛行場建設が始まっている。参考：歴史群像8,’15、月刊世界の艦船6,’83

＜ＳＯ＞：アメリカ海軍の艦載対水上レーダー。1942年に制式化された。使用波長3cmまたは10cm、出力65kW、探知距離5-20海里。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＯ−１＞：ポーランドのIL社が開発したターボジェットエンジン。インレット・ガイドベーン１段、圧縮機は軸流式７段、燃焼器はアニュラー式、タービン段数１段、アフターバーナーは無い。全長2.151m、高さ0.764m、重量0.303トン。最大連続推力0.888トン、離昇推力１トン。TS-11に搭載された。参考：世界の軍用機1979

＜ＳＯ−１＞：アメリカ海軍の艦載対水上レーダー。1944年に制式化された。出力65kW、探知距離8-13海里。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＯ−１型＞：ソ連海軍内海哨戒艇。排水量218トン。兵装は対潜魚雷発射管２門。参考：月刊世界の艦船7,’13、ミリタリー・バランス1989-1990

＜ＳＯ−１型・海外シリーズ＞

　＜ＳＯ−１型（北朝鮮海軍）＞：北朝鮮海軍哨戒艇。兵装は57mm連装機関砲２基、RBU1200対潜ロケット発射機４基。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ＳＯ−２＞：アメリカ海軍の艦載対水上レーダー。電源は115ボルト交流。使用周波数E/Fバンド、最大探知距離12海里（駆逐艦）／５海里（潜水艦）。海上自衛隊ゆり型警備艇にも搭載された。参考：丸スペシャルNo.78

＜ＳＯ−３＞：アメリカ海軍の艦載対水上レーダー。1944年に制式化された。使用波長3cm、出力20kW、探知距離6-20海里。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＯ３Ｃシリーズ＞：アメリカ軍の水上機。カーチス社が開発して1939年10月に試作機が初飛行、改修を加えて採用され、各型計640機が生産された。1944年までに第一線装備から外れた。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＯ３Ｃ−２Ｃ＞：全長11.2m、全幅11.6m、全高4.6m、自重1940kg、全備重量2600kg。エンジンはレンジャーSGV-770-8（600馬力）単発、巡航速度200km、最大速度277km、上昇限度4800m、航続距離1850km。固定武装は7.62mm機銃１丁と12.7mm機銃１丁。45kg爆弾２発または爆雷147kgを搭載できる。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

＜ＳＯ−５＞：アメリカ海軍の艦載対水上レーダー。1945年に制式化された。使用波長5cm、周波数Ｘバンド、出力120kW、探知距離6-20海里。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＯ３０シリーズ＞：フランス軍の与圧キャビン搭載輸送機。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜ＳＯ３０Ｎ＞：原型機。1942年11月に完成したが、ドイツ占領下にあったため初飛行は1945年2月26日にずれ込んだ。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜ＳＯ３０Ｐ−１＞：量産型、別名ブルターニュ。降着装置は前輪式。全長18.95m、全幅26.87m、全備重量19130kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-2800-42（2000馬力）双発、巡航速度420km、最大速度490km、実用上昇限度8100m、航続距離1350km。乗員３名＋搭乗人員30名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜ＳＯ３０Ｐ−２＞：エンジン換装型。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＯ９０シリーズ＞：フランス軍の軽輸送機。原型機は1942年1月に初飛行した。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜ＳＯ９０＞：原型機を大型化してエンジンを強化したもの。1943年9月15日に設計者、家族、友人を乗せて初飛行し、そのままアフリカに脱出した。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜ＳＯ９４Ｒ＞：レーダー訓練機。フランス海軍に15機が納入された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜ＳＯ９５＞：軽輸送機型、別名コルス。全長12.32m、全幅17.98m、全備重量5600kg。エンジンはルノー12S-02-201（590馬力）双発、最大速度355km、航続距離1300km。乗員２名＋搭乗人員10名。45機が生産された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＯ−１２２＞：2S1（自走砲）を参照。

＜ＳＯ−１５２＞：2S3シリーズ（自走砲）を参照。

＜ＳＯ−２０３＞：2S7（自走砲）を参照。

＜Ｓ．Ｏ．４０５０＞：フランス空軍のジェット全天候戦闘爆撃機、別名ヴォートゥール。シュド・ウェストが開発して1952年に初飛行し、1958年に就役、118機が配備された。イスラエル空軍向けにも31機が生産されている。参考：月刊JWings9,’13

＜Ｓ．Ｏ．４０６０＞：SNCASOの試作爆撃機。フランス空軍の戦略爆撃機計画に応じて開発した。当初はエンジンポッドを後退翼の主翼下に装備しており、改良案のS.O.4060Fでエンジンが胴体両脇に移動、S.O.4060Mで無尾翼デルタ機になり、最終的に通常後退翼機になった。主翼は低翼配置で、エルロン代わりの可動式翼端を装備している。エンジンは胴体後部に並列で搭載しており、胴体側面エアインテイクにショックコーンが付く。1956年1月に試作機２機が発注され、初号機はアター101Gエンジン、２号機はアター９エンジンを搭載することになったが、胴体主要部分が組み上がったところでミラージュ�Wに負けて製作が打ち切られた。参考：月刊JWings4,’18

＜Ｓ．Ｏ．６０００＞：フランス初のジェット機、別名トリトン。SNCASOが1943年に密かに開発を開始し、ユモ004を積んで1946年11月に初飛行した。参考：月刊丸2,’08、月刊JWings9,’13

＜Ｓ．Ｏ．９０００シリーズ＞：SNCASOの試作ジェット・ロケット混合動力戦闘機。1950年7月にフランス空軍に要撃戦闘機として提示され、1951年に開発契約が結ばれたが、ミラージュ�Vに負けて採用されなかった。参考：月刊JWings9,’13、月刊丸2,’08

＜Ｓ．Ｏ．９０００＞：別名トリダン（Trident）。F-104の主翼を矩形翼（翼厚比は初号機7%、２号機6%。上反角も下反角も無い水平翼）にし、水平尾翼を下反角付き通常型に変更したような外形をしている。主翼はジュラルミン外板にバルサ材を挟み込んだ構造で、翼桁まで省いたといわれる。後縁には外翼部にエルロン、内翼部にスプリットフラップを持ち、翼端にジェットエンジンを装着する。後に水平安定板の差動で十分と判断され、エルロンが固定化された。緊急脱出装置を備えており、機首部分が丸ごと外れてパラシュート降下する方式である。機体中央はジェット燃料（ケロシン835リットル）タンク、ロケット酸化剤（硝酸935リットル）タンク、ロケット推進剤（フラリン327リットル。フルフリルアルコール45%＋ジメチルアミノベンゼン45%＋メタノール10%）タンク、ターボポンプ用水メタノールタンク（117リットル）の収容スペースで、機体後部にロケットを積む。垂直安定板と水平安定板はいずれも全遊動式で、全て同一構造である。降着装置は前輪式で、主脚は胴体内に引き込まれるが、一杯に伸ばしても主輪が完全に露出しないほど脚柱が短く、離陸時の引き起こしが困難だった。全長14m、全幅8.15m、自重3.35トン、離陸総重量5.5トン。エンジンはチュルボメカ製マールボレ�Uターボジェット（推力0.4トン）２基＋SEPR.481ロケット（燃焼室３個で、燃焼室１個あたり推力1.5トン）１基。初号機は1953年3月2日にジェットのみを使用して初飛行したが、9月1日の２号機初飛行ではジェット推力不足などで離陸後の高度が確保できず、電柱に接触して墜落し、テストパイロットが重傷を負っている。事故防止のためジェットエンジンをダッソー製MD30（推力0.745トン）に換装した初号機は1955年3月18日に初飛行し、4月3日にはロケット併用で初飛行、S.O.9050の開発に移った。参考：月刊JWings9,’13、月刊丸2,’08

＜Ｓ．Ｏ．９０５０＞：別名トリダン�U。降着装置を長くして離陸時に十分引き起こせるようにし、胴体下に兵装搭載スペースを確保した。緊急脱出装置を射出座席に変更し、翼厚比を6.5%にしている。全長14m、全幅8.15m、自重2.625トン、離陸総重量5.15トン。エンジンはチュルボメカ製ギャビゾ（推力1.1トン）２基＋SEPR.631ロケット（燃焼室２個で、燃焼室１個あたり推力1.5トン）１基。胴体下にR511空対空ミサイル１発を搭載可能。1955年7月19日に初号機が初飛行し、ロケット併用での飛行も行われた。1956年1月6日、２号機が２回目の飛行で着陸直前にジェットエンジンが停止、全損した（テストパイロットは無事）。1957年5月27日、パリ航空ショーでのデモフライトの練習中に初号機が空中分解し、パイロットは脱出したものの死亡した。７機が製作され、３号機は地上からの遠隔操縦装置が搭載されたが、遠隔操縦試験は行われていない。参考：月刊JWings9,’13

＜トリダン�V＞：レーダーと空対空ミサイルを搭載した実用型。計画のみ。参考：月刊JWings9,’13

＜トリダン�VＡ＞：ジェットエンジンにショックコーンを付けたもの。計画のみ。参考：月刊JWings9,’13

＜トリダン�VＢ＞：胴体延長型。計画のみ。参考：月刊JWings9,’13

＜トリダン�VＣ＞：胴体延長・主翼拡大型。計画のみ。参考：月刊JWings9,’13

＜トリダン�W＞：最大速度をマッハ３級にしたもの。計画のみ。参考：月刊JWings9,’13

＜ＳＯＡＲ＞：Special Operations Aviation Regiment（特殊作戦航空連隊）の略。

＜ＳＯＢ＞：Mk18（核爆弾）を参照。

＜ＳＯＢ形態＞：RF-4E偵察機（航空自衛隊）を参照。

＜ＳＯＣ＞：幹部普通課程（航空自衛隊）を参照。

＜ＳＯＣ＞：航空方面隊等作戦指揮所（Sector Operation Center）の略。

＜ＳＯＣシリーズ＞：アメリカ海軍哨戒観測機、別名シーガル（Seagull）。1933年6月19日にカーチス社に発注され、1935年末から配備され、1939年までに各型計302機が生産された。後継機SO3Cが性能不足で、第２次大戦末期まで使用されている。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、月刊航空ファン10,’16

　＜ＸＯ３Ｃ−１＞：原型機。水陸両用型で、中央フロートに主脚を内蔵する。1934年4月に初飛行し、ダグラス社とボート社の機体に勝って採用された。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＯＣ−１＞：量産型。任務が索敵兼観測になったため改称した。胴体は骨組みが鋼管溶接、外板が軽金属または羽布張り、複葉の折り畳み式主翼と単葉の水平尾翼と１枚の垂直尾翼は軽合金製である。上翼前縁にはフルスパンの隙間式前縁フラップを持つ。水上機型が標準で、胴体下部に大型のフロート１個、翼端に小型フロート１個ずつを持ち、必要に応じて地上運用のための尾輪式固定脚と交換できた。コクピットはタンデム複座で、密閉風防を持ち、前方にパイロット、後方に観測員兼機銃手が座る。全長8.08m、全幅10.97m、全高4.5m、自重1718kg、全備重量2466kg。エンジンはプラット＆ホイットニー社製R-1340-18ワスプ星型（600馬力）単発、巡航速度214km、最大速度266km、実用上昇限度4540m、航続距離1086km。固定武装は7.62mm機銃２丁（固定と旋回１丁ずつ）。爆弾搭載量295kg。1935年11月12日から35機（135機？）が生産された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＯＣ−２＞：車輪を付けた陸上機型。エンジンはR-1340-22ワスプに換装した。40機が生産された。参考：週刊エアクラフトNo.72、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＯＣ−２Ａ＞：SOC-2に着艦フックを付けたもの。1942年に改修された。参考：週刊エアクラフトNo.72、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＯＣ−３＞：水上・陸上コンパーチブル型。83機が生産された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編、週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＯＣ−３Ａ＞：SOC-3に着艦フックを付けたもの。1942年に改修された。参考：週刊エアクラフトNo.72、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・アメリカ編

　＜ＳＯＣ−４＞：沿岸警備隊に配備された３機のSOC-3を1942年にアメリカ海軍が取得したもの。後にSOC-3A基準に改修された。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＯＮ−１＞：フィラデルフィア海軍航空工廠が製作したSOC-3。SON-1Aと合わせて44機が生産された。参考：週刊エアクラフトNo.72

　＜ＳＯＮ−１Ａ＞：SON-1に着艦フックを付けたもの。参考：週刊エアクラフトNo.72

＜ＳＯＣＡＦＲＩＣＡ＞：アメリカ軍の戦域特殊作戦コマンドで、アフリカ特殊作戦コマンド（Special Operations Command Africa）の略。アメリカ・アフリカ軍の隷下で、司令部はドイツ・モーリンゲンのケリー・バラックスにある。参考：月刊軍事研究3,’13

＜ＳＯＣＡＴＡ＞：ソカタ（航空機会社）を参照。

＜ＳＯＣＣＥＮＴ＞：アメリカ軍の戦域特殊作戦コマンドで、中央特殊作戦コマンド（Special Operations Command CENTCOM）の略。アメリカ中央軍の隷下で、司令部はフロリダ州マクディールにある。参考：月刊軍事研究3,’13

＜ＳＯＣ／ＤＣ＞：Sector Operation Center/Direction Center（方面隊指揮所・防空司令所）の略。

＜ＳＯＣＥＵＲ＞：アメリカ軍の戦域特殊作戦コマンドで、欧州特殊作戦コマンド（Special Operations Command Europe）の略。アメリカ欧州軍の隷下で、司令部はドイツ・シュツッドガルドのパッチ・バラックスに置かれている。参考：月刊軍事研究3,’13

＜ＳＯ−ＣＦＡＲ＞：CFAR（定誤警報率）を参照。

＜ＳＯＣＫＯＲ＞：アメリカ軍の戦域特殊作戦コマンドで、在韓特殊作戦コマンドの略。在韓米軍の隷下で、司令部はソウルの龍山にある。平時は参謀機構のみだが、戦時には400名以上に増強され、韓国軍特殊戦コマンドと合同で連合不正規戦任務部隊（Combained Unconventional Warfare Task Force）を編成する。特殊部隊支援のため烏山基地にアメリカ空軍第353特殊作戦群第31特殊作戦飛行隊のMH-53Jヘリ５機が置かれていた。2001年6月、第31特殊作戦飛行隊が解隊された。8月、アメリカ陸軍第160特殊作戦航空連隊Ｅ中隊のMH-47Eヘリ６機が大邸K2航空基地に配備された。参考：月刊軍事研究3,’13、6,’16、月刊丸9,’97

＜ＳＯＣ　Ｍｋ．�X＞：Ｍｋ�X特殊作戦艇を参照。

＜ＳＯＣＯＭ＞：USSOCOM（アメリカ統合軍）を参照。

＜ＳＯＣＰＡＣ＞：アメリカ太平洋軍隷下の戦域特殊作戦コマンドで、太平洋特殊作戦コマンド（Special Operations Command Pacific）の略。司令部はハワイのキャンプ・Ｈ・Ｍ・スミスにある。太平洋軍の担当地域に派遣されたアメリカ軍特殊部隊はこれの統制を受ける。担当地域内のフィリピンに統合特殊作戦任務部隊フィリピン（Joint Special Operations Task Force-Philippines、JSOTF-P）、韓国（在韓米軍隷下）に特殊作戦コマンド・コリア（Special Operations Command Korea、SOCKOR）が編成されている。2021年8月23日から9月10日、マラバール2021（フェーズ１前段）に参加。参考：月刊軍事研究3,’13、月刊丸9,’97、月刊世界の艦船11,’21

＜ＳＯＣ−Ｒ＞：アメリカ海軍の河用特殊作戦艇で、Special Operations Craft-Riverineの略。ユナイテッド・ステイツ・マリン社が建造した。船体は軽合金製で、小火器に対する防護能力を持ち、小型レーダーも搭載している。船内に銃弾が入り込まないよう、舷側に装甲板を追加したものもある。全長10.1m、幅2.7m、吃水0.6m、満載排水量9.1トン。主機はヤンマー製ディーゼル２基、出力440馬力、推進はウォータージェット２基、速力40ノット（42ノット？）、航続距離195海里。兵装は40mmてき弾銃、12.7mm機銃、7.62mm機銃（単装または多銃身）を選んで銃架５基に搭載できる。乗員４名＋特殊部隊８名。2002年から24隻が建造された。参考：月刊世界の艦船2,’13、5,’14、1,’10

＜ＳＯＣＳＯＵＴＨ＞：アメリカ南方軍隷下の戦域特殊作戦コマンドで、南方特殊作戦コマンド（Special Operations Command South）の略。司令部はフロリダ州ホームステッドにある。2008年、不朽の自由作戦−カリブ海・中米を開始。参考：月刊軍事研究3,’13、月刊丸4,’13

＜ＳＯＣＴＳ＞：Special Operations Combat Training Squadron（特殊作戦戦闘訓練飛行隊）の略。参考：月刊航空ファン7,’18

＜ＳＯＥ＞：特殊作戦執行部を参照。

＜ＳＯＦＥＲ＞：アメリカ軍の不時着水パイロット捜索救難装置で、音響位置局限・測距の略。サウンド・チャンネルの深さに多数のハイドロフォンを設置しておき、洋上に脱出したパイロットが水中で小型爆発物を炸裂させると、爆発音を探知して三角測量の原理で位置を特定するもので、1940年代に開発された。1949年初めには海軍研究試験所がSOFERにより10-15海里先の潜水艦探知に成功、年末には数百海里先の潜水艦を探知できるようになり、SOSUSへと発展した。参考：月刊世界の艦船6,’18

＜ＳＯＦＥＸ＞：ヨルダンで隔年開催されている特殊部隊用兵器中心の見本市で、Special Operations Forces Exhibition and Conferenceの略。アブドラ二世ビン・アル・フセイン国王の肝煎りで開始されたとされる。2016年は5月10-12日にアブドッラー�T世国王空軍基地で開催された。参考：月刊軍事研究6,’08、9,’16

＜ＳＯＦ−ＩＶ＞：特殊部隊用情報車両の略。HMMWVに情報処理・分析システムを搭載し、特殊部隊本部がほぼリアルタイムで情報を得るために使用される。1996年から配備された。参考：月刊丸10,’97

＜ＳＯＦＬＡＭ＞：アメリカ軍のレーザー目標指示装置で、特殊作戦部隊用レーザー目標指示器の略。アメリカ軍兵士の付けたニックネームは「死の光線（Death Ray）」である。車載の他、三脚に載せての使用も可能。赤外線レーザーによる測定可能距離は200-9995m（誤差5m）で、2.3m四方の目標に対するレーザー誘導可能距離は5000m。重量5.5kg。不朽の自由作戦でタリバンの陣地潰しに大活躍した。参考：月刊軍事研究5,’04

＜ＳＯＧ＞：特殊作戦群を参照。

＜ＳＯＧ＞：アメリカ空軍の特殊作戦部隊で、Special Operations Group（特殊作戦群）の略。特殊作戦航空団SOWの隷下にあり、特殊作戦飛行隊SOS、特殊作戦支援中隊SOSS、特殊作戦気象中隊SOWS、特殊作戦情報中隊SOIS、特殊作戦戦闘訓練飛行隊SOCTSなどからなる。参考：月刊航空ファン7,’18

＜ＳＯＨＣ＞：Single OverHead Camshaftの略。レシプロエンジンの吸排気バルブ駆動方式の１つで、１本のカムシャフトに吸気バルブ駆動用ロッカーアームと排気バルブ駆動用ロッカーアームを連結し、カムで交互にロッカーアームを動かして吸排気バルブ双方を開閉させる。構造が単純だが、ロッカーアームを介して間接的にバルブを作動させるロッカーアーム式のため追従性が悪く、高回転に対応しにくい。また、バルブの配置角度にも限界があり、燃焼室の形状が限定される。参考：クルマのすべてがわかる事典、自動車メカニズム図鑑、ティーガー重戦車パーフェクトバイブル

＜ＳＯＩＥ＞：Special Operations Insertion and　Extraction（特殊作戦潜入脱出）の略。参考：月刊航空ファン7,’18

＜ＳＯＩＳ＞：Special Operations Intelligence Squadron（特殊作戦情報中隊）の略。参考：月刊航空ファン7,’18

＜ＳＯＪ＞：スタンドオフ・ジャミングを参照。

＜ＳＯＬＡＳ条約＞：海上における人命の安全のための国際条約（The International Convention for the Safety Of Life At Sea）。1912年にタイタニック号が氷山にぶつかり、２区画が浸水しても浮いていられる構造をしていたものの６区画に浸水し沈没、救命艇が人数分を遙かに下回っていたために1490人が死亡した事故を受け、ドイツ皇帝ヴィルヘルム�U世の呼びかけに応じて1914年にヨーロッパ13カ国がロンドンで国際会議を開き、採択された。しかし第１次大戦勃発で批准が遅れて発効できず、終戦後に船舶の発展も考慮して1924年にイギリスが再度国際会議を呼びかけ、日本を含む18カ国がロンドンで条約を採択、1933年に発効した。客船乗客の安全確保を目的とし、沈みにくい構造を取ることと、十分な救命設備を搭載することを求めている。1948年に30カ国が参加して防火構造や火災探知警報装置搭載を含む大改正が行われ、1952年に発効した。1960年に55カ国が参加して乗員の安全性を確保することや、貨物船も客船と同様の安全対策を取るよう定めた大改正が行われ、1965年に発効した。1974年には67カ国が参加して67年に発生したトリー・キャニオン座礁事故による環境汚染を踏まえた大改正が行われ、1980年に発効した。2004年にも改正され、テロ対策のための港湾の保安体制強化が条項に盛り込まれた。参考：月刊世界の艦船5,’91、月刊軍事研究3,’07

＜ＳＯＬＬ�U＞：C-17輸送機ファミリーを参照。

＜ＳＯＬＴ＞：米ソ戦略兵器制限交渉／条約。

　＜ＳＯＬＴ�T＞：1972年にアメリカとソ連が調印した。弾道ミサイル原潜数をアメリカ41隻、ソ連62隻に制限している。アメリカでは上院の反対で批准されなかったが、合意事項は遵守された。参考：月刊軍事研究3,’99

＜ＳＯＭ＞：トルコのTUBITAK-SAGE社とロケットサン社が開発した空対地巡航ミサイルで、Satha atilan Orta Menzilli mühimmatの略。全長3.66m、重量600kg、弾頭重量227kg（タンデム弾頭）。エンジンはミクロチュルボTR-40ターボジェット、射程250km。参考：月刊軍事研究11,’15

＜ＳＯＭＤＧ＞：Special Operations Medical Group（特殊作戦医療群）の略。参考：月刊航空ファン7,’18

＜ＳＯＭ−Ｊ＞：トルコのロケットサン社がロッキード・マーチン社と共同開発（トルコ科学技術研究評議会TUBITAKが開発してロッキード・マーチン社がライセンス生産？）するF-35A用巡航ミサイル。SOM巡航ミサイルがベースで、F-35Aのウェポンベイに収容できるようにする。飛翔速度は遷音速、射程250km。F-35ブロック４（4.2らしい）以降やF-16での運用が可能。2017年に初投下される予定。参考：月刊軍事研究11,’15、3,’18、月刊航空ファン1,’15

＜ＳＯＭＳＧ＞：Special Operations Mission Support Group（特殊作戦任務支援群）の略。参考：月刊航空ファン7,’18

＜ＳＯＭＸＧ＞：Special Operations Maintenance Group（特殊作戦整備群）の略。参考：月刊航空ファン7,’18

＜ＳＯＮ−１＞：SOCシリーズ（哨戒観測機）を参照。

＜ＳＯＮ−９＞：ソ連軍の射撃管制レーダー、NATOコードはフラップ・ホイール。S-60中隊１個あたり１両が配備されている。参考：月刊グランドパワー4,’95、ザ・マーチ17号

＜ＳＯＮ−７３０＞：ロシアのUOMZ社が開発した電子光学センサー。可視光CCDカメラと3-5ミクロン波長赤外線撮像装置からなり、安定化架台に搭載される。参考：月刊軍事研究10,’11

＜ＳＯＮＡＲ＞：ソナーを参照。

＜ＳＯＰ＞：Standard Operation Procedure（作戦規定、業務規則）の略。参考：現代の潜水艦

＜ＳＯＲＴ＞：モスクワ条約を参照。

＜ＳＯＳ＞：Special Operations Squadrons（特殊作戦飛行隊）の略。参考：月刊航空ファン7,’17

＜ＳＯＳＳ＞：Soecial Operations Support Squadron（特殊作戦支援中隊）の略。参考：月刊航空ファン7,’18

＜ＳＯＳＳ＞：ソ連軍の海洋監視・対水上戦指揮管制システムで、Soviet Ocean Surveillance Systemの略。衛星、ESM、洋上哨戒機、軍民艦船、諜報員などあらゆる手段で世界中の海洋を監視し、アメリカ海軍部隊を追尾、指揮管制システムによりターゲッティングまで行える。これで空母戦闘群に対艦ミサイル飽和攻撃を掛けるのが冷戦時の基本戦術だった。参考：月刊世界の艦船9,’22

＜ＳＯＳＵＳ＞：海底敷設ソナー（SOund SUrveillance System）の略。アメリカがソ連潜水艦の動向を探るため世界中の大陸棚（サウンド・チャンネル深度）に敷設している長大な低周波パッシブソナーで、潜水艦の位置や動きを捉える他、音紋分析による艦種特定まで行える。大元は1950年に開始されたハートウェル研究で、遠距離探知のため500Hz以下の低周波パッシブソナーをサウンド・チャンネル深度に設置してリアルタイムでのスペクトル分析を行い、1951年にはバハマのエリュースラの水深200-440mにハイドロフォンやソナーアレイを設置して研究に入り、1952年4月に潜水艦探知に成功した。これを受け、シーザー計画の名称で開発が始まり、1952年にグリーンランド・アイスランド・イギリスを結ぶ線（GIUKライン）で敷設を開始、1954年5月には太平洋にも敷設し、1960年代までに主要海域への敷設を終了した。分析はNaval Facility（NAVFAC）と呼ばれる陸上ステーションで行い、潜水艦を探知すると直ちに対潜哨戒機が現場に向かい、ソノブイを投下して更に分析する。これにより航空機自身が低速で飛行して目標を探す必要が無くなり、イギリス空軍などでは高速のジェット哨戒機を配備した。探知範囲は沿岸500海里で、SS-N-4とSS-N-5の射程に合わせたとみられる。欠点は動けないので避けられること、ケーブルを切断される恐れがあることだが、SURTASSで補完することになり、1985年に両者を統合したIUSSが完成した。冷戦たけなわの頃にはSOSUSサイトが16箇所あったが、1994年には４箇所に減っている。その後の潜水艦静粛化で軍事用としては用を成さなくなったらしく、海上密輸阻止、海洋観測、地震学研究などに転用された。参考：月刊世界の艦船3,’07、8,’82増刊、6,’18、月刊軍事研究1,’05、ザ・マーチ39号

　＜ＳＯＳＵＳ（海上自衛隊）＞：海上自衛隊の海底敷設ソナー。1970年代に1000kmほど調達し、津軽海峡から対馬海峡まで日本海を縦断する形で敷設したらしい。ただ1987年8月にアクラ型攻撃原潜がウラジオストクと太平洋を往復した際、全く探知できなかったらしく、横須賀基地に対潜情報センターを新設し、ひびき型音響測定艦の建造に入った。参考：月刊世界の艦船7,’19

＜ＳＯＵＴＨＣＯＭ＞：USSOUTHCOM（アメリカ統合軍）を参照。

＜ＳＯＵＶＩＭ２＞：MMSR-SYDERA（地雷処理装置）を参照。

＜ＳＯＷ＞：アメリカ空軍の特殊作戦部隊で、特殊作戦航空団（Special Operations Wing）の略。隷下に特殊作戦群SOG、特殊作戦任務支援軍SOMSG、特殊作戦整備群SOMXG、特殊作戦医療群SOMDGなどを置く。参考：月刊航空ファン7,’18

＜ＳＯＷＳ＞：Special Operations Weather Squadron（特殊作戦気象中隊）の略。参考：月刊航空ファン7,’18

＜ＳＰ＞：海上警務官を参照。

＜ＳＰ＞：アメリカ海軍の測角レーダー。SMレーダーの後継で、1945年から空母に搭載された。参考：月刊世界の艦船6,’17

＜Ｓｐ１級＞：ドイツ海軍偵察巡洋艦。Z40級駆逐艦として計画されたが変更され、Ｍ級軽巡の替わりに３隻を建造する予定だった。全長152.2m、幅14.6m、平均吃水4.62m、基準排水量4542トン（6300トン？）。主機は中央軸ディーゼル＋両舷軸タービン、機関出力77500馬力、速力36ノット。兵装は15cm連装砲３基（艦前部に１基、後部に２基）、8.8cm連装高角砲１基、37mm機関砲８門、20mm機関砲12門、５連装533mm魚雷発射管２基、機雷140個。１隻が1941年に起工されたが建造中止となり、残る２隻は起工もされなかった。参考：写真集ドイツの巡洋艦、近代巡洋艦史

＜ＳＰ−２Ｈ＞：P-2シリーズ（哨戒機）を参照。

＜ＳＰ４＞：センチュリオン戦車ファミリーを参照。

＜ＳＰ−１０Ｈ＞：北朝鮮の特殊部隊潜入用半潜水艇。船体は細長い大型モーターボートといった形状で、船内に潜航用タンクがあり、半潜水艇と言いながら水深20mまで潜れる。GPSも積んでいる。全長12.4m（8.7m？）、全幅2.9m、吃水0.83m、排水量10トン。主機はエンジン３基、水上速力40-50ノット、水中速力6-12ノット。８名を輸送可能。侵入予定地点の100km沖合で工作母船から発進する。13-21隻保有しているとみられる。1983年と1998年に韓国側に発見され、１隻ずつ鹵獲された。参考：月刊丸4,’99、月刊軍事研究3,’03

＜ＳＰ７０＞：西ドイツ、イタリア、イギリスの３カ国が共同開発していた155mm自走榴弾砲。レオパルト１の車体とサスペンション、レオパルト２のエンジン、マルダーのトランスミッション、FH70を組み合わせて作られている。車体はアルミ合金製の新型で、車体前部に操縦手席、APU、発電機、油圧ポンプ、中央に戦闘室、後部に機関室がある。砲塔はアルミ合金製で、後部に弾薬32発を収容する自動装填装置を持つ。主砲はFH70の改造型で、砲身中央に排煙器がある。最大射程24km（通常弾）／30km(RAP)。発射速度はバーストで10秒に３発。戦闘重量43トン。1973年に覚え書き交換がなされ、西ドイツが50%、イタリアとイギリスが25%ずつを負担して開発を行い、1980年に試作車５両による試験が完了し、増加試作車10両による二次試験まで実施されたが、コストがかさんで採用されなかった。代わりにドイツはPzH2000、イギリスはAS90を開発している。参考：世界の軍用車両(2)、兵器最先端５、月刊PANZER12,’13

＜ＳＰ１２２＞：エジプト陸軍の自走砲。アメリカのBMYコンバット・システム社製で、1980年代末に採用した。M109の車体に固定式戦闘室を設け、122mm榴弾砲D-30（榴弾77発、HEAT４発、照明弾４発）を搭載している。射界は左右30度ずつ、俯仰角はマイナス５度からプラス70度。最大射程15300m。自衛用12.7mm機銃を戦闘室上面の砲手用ハッチに装備する。乗員は車体前部の操縦手と、戦闘室内の車長、砲手、装填手２名の計５名。76両を配備した。UAE軍にも24両が引き渡されている。参考：世界AFV年鑑2002-2003

＜ＳＰ−５２０シリーズ＞：ロシア海軍の艦載射撃指揮装置。目視光学望遠鏡、テレビカメラ、レーザー測距器、射撃指揮システムなどで構成され、望遠鏡以外は艦内遠隔操作で目標を捜索追尾し、艦砲や多連装ロケットランチャーを管制する。アドミラル・ゴルシコフ級フリゲートやカラクルト級コルベットに搭載された。参考：月刊軍事研究11,’09、11,’15、月刊世界の艦船4,’22

　＜ＳＰ−５２０−Ｍ１＞：大型高性能版。参考：月刊軍事研究11,’09

　＜ＳＰ−５２０−Ｍ２＞：小型版。参考：月刊軍事研究11,’09

＜ＳＰＡ８ＴＭ４０＞：イタリア陸軍M13/40戦車用エンジン。90度Ｖ型８気筒液冷ディーゼルで、ボア108mm、ストローク152mm、総排気量11.14リットル、圧縮比17.6:1。出力105馬力（回転数1800rpm）。後に125馬力に強化された。参考：月刊PANZER4,’05

＜Ｓｐａ３８Ｒ＞：イタリア軍の救急車。フィアット社製４×２輪2.5トントラックを改造したものである。担架４床を収容可能。参考：月刊コンバットマガジン7,’06

＜ＳＰＡＣＥＣＯＭ＞：USSPACECOM（アメリカ統合軍）を参照。

＜ＳＰＡ−Ｅ−５２９３０＞：自衛隊の空中線。日本電気製。参考：月刊軍事研究12,’11

＜ＳＰＡｉｄ＞：アメリカ空軍がテスト中の物資空中投下法Single Pass Airdrop。先行するUAVがドロップゾンデを投下して付近の気象観測を行い、後続の輸送機が一航過で物資投下を行うものである。参考：月刊軍事研究10,’13

＜ＳＰＡＲＫ＞：アメリカ陸軍の地雷除去装置で、Self Protection Adaptive Roller Kitの略。地雷除去ローラー３組を三角形の頂点に配置しており、車両のフロントに取り付けて使用する。RG-31Mk5などに装備可能。ポスト・イラク戦争に投入された。参考：月刊グランドパワー3,’11

＜ＳＰＡＲＫ�U＞：アメリカ海兵隊の対IEDローラー。要するに地雷除去ローラーで、MRAPの車体前面に２組を並列で取り付けて使用する。ローラー架台上面にはライトが左右４つずつ付いている。参考：月刊軍事研究1,’13

＜ＳＰＡＳ−１２＞：イタリアのフランキ社が開発した、特殊作戦部隊用ショットガン。全長1.07m（ストック展開時）／0.8m（折り畳み時）、重量3.95kg。使用弾は12ゲージ×70mm、装弾数７発。作動は手動単発またはセミオート。参考：月刊軍事研究4,’99

＜ＳＰＡＴＥＭ＞：フランスのGIATインダストリー社が開発中のアクティブ防御システム。Ｋバンド捜索・追尾レーダーとグレネードランチャー４基を砲塔後部に装備し、50mの地点から発射されたRPGにも対応できるとされる。参考：月刊PANZER12,’03

＜ＳＰＡ−Ｖ−４４６４９−３＞：自衛隊の電子管。日本電気製。参考：月刊軍事研究4,’16

＜ＳＰＡ−Ｖ−４４９８６（ＧＣＡ装置用）＞：自衛隊の電子管。NECネットワーク・センサ製。参考：月刊軍事研究2,’19

＜ＳＰＡＷＡＲ＞：アメリカ海軍の組織で、Space and Naval Warfare Systems Command（宇宙・海洋戦闘システムズ・コマンド）の略。海軍電子システムズ・コマンドと海軍資材コマンドを統合して1985年5月1日に新編された。2019年6月3日、海軍情報戦システムズ・コマンドNAVWARSYSCOMに改称された。参考：月刊世界の艦船9,’19

＜ＳＰＡ−Ｚ−０８８３４０＞：自衛隊の電子管。日本電気製。参考：月刊軍事研究1,’17

＜ＳＰＢ（Ｄ）＞：ソ連空軍の単葉急降下爆撃機。エンジンはM-105双発。武装は前方の7.62mm機銃２丁、後方の7.62mm旋回機銃１丁。爆弾1500kgを搭載可能。乗員３名。1938-39年に少数が生産された。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集

＜ＳＰＢＥシリーズ＞：ソ連軍のクラスター爆弾用子爆弾で、スマート対戦車子爆弾の略。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ＳＰＢＥ＞：放出されるとパラシュートを広げ、赤外線センサーで目標を捜索、ロックするとパラシュートを切り離して突入する。重量15.6kg。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ＳＰＢＥ−Ｄ＞：SPBEの信管をセンサー信管に換えたもの。弾頭はEFPで、ライナーにはタンタルを使用しているとみられる。装甲貫徹力70mm（弾着角30度）。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック、月刊軍事研究3,’97

＜ＳＰＥＡＲ＞：MBDA社がイギリス軍向けに開発中の長射程空対地／空対艦ミサイルで、Selective Presision Effects At Rangeの略であり、スピアと読む。CAP1-5（CAPはCapabilityの略）の５種類がある。参考：月刊軍事研究10,'15、10,’12、月刊JWings10,’12、6,’17

　＜ＳＰＥＡＲ　ＣＡＰ１＞：ペイブウェイ�Uの改良型。参考：月刊軍事研究10,'15

　＜ＳＰＥＡＲ　ＣＡＰ２＞：ブリムストーンの改良型。中間誘導はGPS/INSとデータリンク、終末誘導は複数のシーカーを組み合わせてあり、移動目標攻撃能力と全天候性を持ち、自走地対空ミサイルを攻撃できる。全長2m。エンジンはターボジェット、巡航速度は亜音速、射程100km以上。専用のパイロンも開発中で、タンデムにミサイルを装着するレールランチャー２本を並列に取り付けることで４連装にする。参考：月刊JWings10,’12、4,'21、月刊軍事研究10,’12

　＜ＳＰＥＡＲ　ＣＡＰ３＞：F-35Bのウェポンベイに収容できるサイズに収める新開発型。全長2.03m（1.8m？）、直径0.18m、重量100kg。推進はプラット＆ホイットニー社製TJ-130ターボジェット、射程130km（100km？140km？）。誘導は中間がGPS/IMU＋データリンク、終末がマルチモードセンサー。F-35B（ソフトウェアはブロック4.3以降）のウェポンベイ内Sta.4/8に４連装ランチャーを介して計８発積める。ラックはハリス社が新規開発するスコーピオン軽量エジェクターラックを使う。2021年1月6日、イギリス軍装備部門がSPEAR3としてMBDA社への発注を発表した。参考：月刊軍事研究10,'15、3,’18、月刊世界の艦船12,’17、月刊JWings12,’17、4,'21、月刊航空ファン12,’19

＜ＳＰＥＡＲファミリー＞

　＜ＳＰＥＡＲ−ＥＷ＞：スタンド・イン・ジャマー型。SPEAR CAP3の弾頭を外してレオナルド社製電子戦モジュールを収容するもので、小型デジタル無線周波数メモリーを中核とするECMシステムにより、電波妨害（周波数帯は8.5-40GHzらしい）を行う。F-35戦闘機のウェポンベイに計４発、EF2000戦闘機の兵装ステーション１カ所あたり３発ずつ搭載可能。2019年9月11日にイギリス防衛装備・支援局とMBDA社が実証契約を結んだ。参考：月刊JWings12,’19、月刊航空ファン12,’19

＜ＳＰＥＣＴＲＡ＞：ラファール用火器管制防御及び回避システムの略。機体各部のセンサーによりレーダー波、赤外線、レーザーなどを探知して警報を発し、脅威を探知識別、電子妨害装置や赤外線妨害装置などの対抗手段をパイロットに示したり、自動撒布したりする。脅威の位置を精密に判定できるので、そこに精密誘導兵器を指向することもできる。参考：月刊JWings5,’11、12,’05、月刊軍事研究10,’08

＜ＳＰＥＲＷＥＲ＞：SAGEM社のUAVで、シュペールヴァー（英語でスパローホークの意味）と読む。クレセレールUAVの改良型で、垂直尾翼をＶ字として運動性能を向上させ、翼スパンを4.2mに延長して滞空時間を８時間、航続距離を200kmに延ばしている。EO/IRセンサーを搭載し、GPS/INSにより誤差数メートルの精密飛行が可能とされる。オランダ陸軍、スウェーデン陸軍、フランス陸軍が採用した。参考：月刊軍事研究1,’04

＜ＳＰＥＳ＞：Submarine Personnel Escape Suit（潜水艦乗員用個人脱出スーツ）の略。参考：現代の潜水艦

＜Ｓｐｅｚ−２１１３−Ｓ＞：ドイツ海軍のＵボート用無線送信器。Ｕボート同士の通信に使用される。使用波長は長波、周波数100-1500MHz、出力150W。参考：Ｕボート入門

＜ＳＰＧ−９＞：ソ連軍73mm滑腔無反動砲。使用弾はPG-9安定翼付きロケット弾で、PG-9P装薬により砲口から低初速で射出された後、ロケットに点火して飛翔する。重量47.5-64.5kg。参考：月刊軍事研究11,’17、2,’03

＜ＳＰＧ−７３＞：RTN-10X（レーダー）を参照。

＜ＳＰＧ−７４＞：RTN-20X（レーダー）を参照。

＜ＳＰＧ−７６＞：RTN-30X（レーダー）を参照。

＜ＳＰＧ−５０３＞：STIR1.8を参照。

＜ＳＰＩＣＥ＞：イスラエル軍のテレビ誘導爆弾で、スマート精密着弾高費用対効果の略。前部に折り畳み式操縦翼がある。中間誘導はGPS/INS。全長4.2m、直径0.4m、翼スパン1.2m、重量1.5トン。最大射程50km超。Mk82爆弾への装着も可能。F-35にも搭載できるよう、小型版の開発を行っている。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック、月刊航空ファン8’10

　＜ＳＰＩＣＥ２５０＞：最小型。重量113kg。最大射程100km。スマート・クワッド・ラックに４発を搭載可能。参考：月刊JWings4,’21

　＜ＳＰＩＣＥ２５０ＥＲ＞：SPICE250の射程延伸型で、ラファエル社が2021年2月3日に発表した。SPICE250にターボジェットエンジンを追加したものである。誘導はINS＋自動目標取得・自動目標認識で、目標特性を任務計画システムにより飛行前に入力するか、パイロットが投下前に入力すると、シーンマッチング人工知能アルゴリズムが終末誘導の目標捕捉を自動で行ってくれる。移動目標にも対応可能で、着弾数秒前までなら攻撃中止命令も出せる。最大射程150km以上。目標捕捉確率95%以上、CEP3m。スマート・クワッド・ラックに４発を搭載可能。参考：朝雲、月刊JWings4,’21

＜ＳＰＩＣＥ海外シリーズ＞

　＜ＳＰＩＣＥ２０００（韓国空軍）＞：韓国空軍の電子光学赤外線誘導爆弾。2000ポンド爆弾Mk84に電子光学赤外線センサー付き誘導爆弾キットを装着したもので、弾体前部にセンサーと動翼４枚、後部に動翼８枚（４枚をタンデムで２組）を取り付けてある。最大射程60km。CEP3m。KF-16で運用する。参考：月刊軍事研究3,’18

＜ＳＰＩＭＭ＞：MBDA社が2019年に発表した自衛用艦対空ミサイルシステムで、Self-Protection Integrated Mistral Moduleの略。遠隔操作式ミストラル艦対空ミサイル連装発射機シンバド−RC、全周監視用パノラミック・サイト、予備ミサイル４発、操作員２名用スペースをモジュール化システムに纏め、10フィートコンテナに収容可能としたものである。モジュール総重量７トン。参考：月刊世界の艦船5,’19、2,’20

＜ＳＰＩＲＩＴＴ＞：アメリカ軍U-2偵察機のＱベイに搭載されるデータリンク装置で、赤外線分光遠隔画像転送テストベッドの略。SYERS2デジタルカメラのデータをほぼリアルタイムで送信するための装置で、実用化後もテストベッドという名称のまま使われている。参考：月刊軍事研究11,’18

＜ＳＰＫ＞：合成パラフィン系ケロシンを参照。

＜ＳＰＫ−５＞：T-34/76戦車ファミリーを参照。

＜ＳＰＫ−１２Ｇ＞：T-55戦車ファミリーを参照。

＜ＳＰＫ３９＞：サーブ社が開発したスウェーデン空軍JAS-39用偵察ポッドで、別名モジュラー偵察ポッド（MRP）。デンマークのテルマ社が開発した電子光学センサー、フィルム式光学カメラ、長距離斜め撮影カメラ、赤外線ラインスキャナを組み合わせており、フィルム以外はデータリンクでのリアルタイム伝送が可能。参考：月刊軍事研究8,’16、7,’11、11,’08

＜ＳＰＬＡ−ＩＯ＞：スーダン人民解放軍・反体制派を参照。

＜ＳＰＬＬ＞：M270シリーズ（多連装ロケット発射機）を参照。

＜ＳＰＭ−１＞：GAZ-233034（装甲車）を参照。

＜ＳＰＭ−２＞：GAZ-233036（装甲車）を参照。

＜ＳＰＭ−３＞：VPK-3934（装甲車）を参照。

＜ＳＰＭＡＧＴＦ＞：特殊目的海兵空地任務部隊を参照。

＜ＳＰＭＡＧＴＦ−ＣＲ＞：アメリカ海兵隊の危機対応部隊で、Special Purpose Marine Air Ground Task Force−Crisis Response（特殊任務海兵空地任務部隊−危機対応）の略。2012年9月11日の在ベンガジ米領事館襲撃事件で救出が間に合わず大使らが殺害されてしまったため、非戦闘員の救出を行う要員をMV-22Bにより高速で長駆送り込む部隊としてUSAFRICOM隷下に2013年に新編された。12月、隊員160名をKC-130J空中給油輸送機２機とMV-22B輸送機４機に分乗させ、スペインのモロン基地からジブチを経由し、北アフリカを迂回してウガンダのエンテベに展開させた。12月から2014年3月1日、南スーダン情勢悪化を受け、隊員150名、KC-130J空中給油輸送機２機、MV-22B輸送機４機をジュバに展開させた。2015年6月17日、アメリカとスペインが防衛協力協定第３プロトコルを締結し、スペインのモロン航空基地がアメリカ海兵隊の恒久基地として使用できるようになったことを受け、850名をモロン航空基地に派遣した。参考：月刊軍事研究8,’14、1,’15、6,’18

＜ＳＰＮ−７０３＞：イタリアの艦艇用航海・対水上捜索レーダー。アンテナはスロッテッド・ウェーブガイド型で、毎分25回転する。使用周波数Ｉバンド／Ｘバンド、ピーク出力20kW。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＰＯ−１０＞：ソ連軍のレーダー警戒装置。対応周波数H-Jバンド。MiG-29の一部にシレナ�V（360°）の代替として装備されている。参考：月刊エアワールド1,’00

＜ＳＰＯ−１５＞：シレナ�V（レーダー警戒装置）を参照。

＜ＳＰＯ−２３＞：ソ連軍のレーダー警戒装置。シレナ�Vの後継で、対応周波数G-Jバンド。参考：月刊エアワールド1,’00

＜ＳＰＯＴ＞：HKX-1（目標位置表示装置）を参照。

＜ＳＰＰＵ−６＞：ソ連軍の機関砲ポッド。内部にGSh-6-23機関砲１門と弾薬500発を収容している。全長5m、重量525kg。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ＳＰＰＵ−２２＞：ソ連軍の23mm連装機関砲ポッド。西側ではGSh-23-23-2という推定名称を付けた。内部にGSh-23機関砲を内蔵しており、正面に向けての射撃の他、軸線を30度まで下げての対地掃射を行うこともできる。ポッドにはFCSも内蔵されており、目標をロックすると自動的に軸線を調節してくれるが、母機からのインターフェースが無いので出撃前に高度や速度を入力しておく必要があり、その通りに飛ばないとロックがずれる。全長3.8m、直径0.4m、重量320kg。弾数260発。1970年代初めに実用化された。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック、月刊軍事研究10,’15

＜ＳＰＱ−５０１＞：カナダ海軍イロコイ級駆逐艦の二次元対空捜索レーダー。DA-08と同じものである。アンテナは楕円形ディッシュ・パラボラ型で、毎分10または20回転して全周を捜索する。使用周波数Ｓバンド、ピーク出力150kW、パルス繰り返し周波数500/1000pps。探知距離210km。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＰＱ−５０２＞：カナダ海軍イロコイ級駆逐艦の二次元対空捜索レーダー。LW-08と同じものである。アンテナは楕円形ディッシュ・パラボラ型で、毎分7.5または15回転して全周を捜索する。使用周波数Ｌバンド、ピーク出力150kW、パルス繰り返し周波数500/1000pps。探知距離270km。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜Ｓｐｒｇｒ＞：Sprenggranate（高性能榴弾）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜Ｓｐｒ．Ｇｒ４５８１＞：ドイツ国防軍の38cmロケット砲RW61用ロケット榴弾。弾頭長940mm、直径380mm、炸薬重量120kg（アマトール50/50）。信管は0.12秒遅延のAZKM8。トライザッツ4581固体ロケットモーター（長さ471mm、推進薬重量40kg）を装着する。弾底部には排気口が32個あり、弾体に反時計回りの回転を与えて弾道を安定させる。参考：月刊PANZER10,’04

＜Ｓｐｒｇｒ．Ｐａｔｒ＞：ドイツ国防軍の8.8cmFlak18/36/37用榴弾。弾丸重量9.4kg、薬莢重量5kg（うち推進薬2.41kg）、炸薬重量0.87kg（TNT）。参考：月刊グランドパワー9,’04

＜Ｓｐｒｇｒ．Ｐａｔｒ．Ｆｌａｋ４１＞：ドイツ国防軍の8.8cmFlak41用対空榴弾で、41式高射砲用榴弾の略。弾薬重量20.4kg、弾頭重量9.4kg。炸薬はH10アマトールで、信管は時限式。参考：月刊グランドパワー10,’04

＜Ｓｐｒｇｒ．Ｐａｔｒ．Ｆｌａｋ４１Ｇｅｒｉｌｌｔ＞：ドイツ国防軍の8.8cmFlak41用対空榴弾で、41式高射砲用指向性榴弾の略。Sprgr.Patr.Flak41よりも威力が高いとされるが、詳細な構造は不明。参考：月刊グランドパワー10,’04

＜Ｓｐｒｇｒ．Ｐａｔｒ．Ｇｅｒｉｌｌｔ＞：ドイツ国防軍の8.8cmFlak18/36/37用榴弾。Sprgr.Patrの改良型で、弾丸を長くして初速を向上、ライフリングの回転を15回増やし、弾片が大型になるようにしている。1944年から開発されたが、第２次大戦には間に合わなかった。参考：月刊グランドパワー9,’04

＜Ｓｐｒｇｒ．Ｐａｔｒ．ＫｗＫ３６＞：ドイツ国防軍の8.8cm戦車砲KwK36用榴弾。Sprgr.Patr.KwK36L4.5StGとSprgr.Patr.KwK36L4.5Pr.Zugz.の２種があるが、違いは不明である。参考：月刊丸7,’09別冊

＜ＳｐｒＬｄｇ＞：Sprengladung（高性能爆薬、装薬）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳＰＲＵＴ−Ｄ＞：2A75（滑腔砲）を参照。

＜ＳＰＳ＞：自機防御装置を参照。

＜ＳＰＳ−１＞：オランダの艦載多機能レーダー。ディッシュアンテナ２基と八角形の平面アンテナ２基から構成される複合三次元レーダーである。使用周波数Ｓバンド、ピーク出力750kW、パルス繰り返し周波数460または540pps、探知距離270km。走査回数毎分20回。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ＳＰＳ−５９＞：カナダ海軍の対水上捜索・航海レーダー、別名LN-66。アンテナはスロッテッド・ウェーブガイド型、使用周波数9.375GHz（Ｉバンド）、ピーク出力75kW、パルス繰り返し周波数500または2000pps。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ＳＰＳ−５０３＞：カナダ海軍の対空・対水上捜索レーダー。アンテナは長方形をしている。使用周波数2.7-3.2GHz（Ｓバンド）、ピーク出力20kW、パルス繰り返し周波数739pps、走査回数毎分10または20回。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ＳＰＳ−７０２＞：イタリア海軍の対水上捜索・航海レーダー。アンテナは横長パラボラ型で、毎分15回転する。使用周波数Ｘバンド。ジュゼッペ・ガリバルディ級、デ・ラ・ペンヌ級、マエストラーレ級に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＰＳ−７６８＞：イタリア海軍の対空捜索レーダー、別名RAN-3L。長方形のアンテナを持つ。使用周波数Ｌバンド、ピーク出力135kW、探知距離280km。走査回数毎分６回。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ＳＰＳ−７７４＞：イタリア海軍の二次元対空・対水上捜索レーダー、別名RAN-10S。アンテナは横長楕円形パラボラで、毎分15または30回転する。使用周波数Ｆバンド（Ｓバンド？）、ピーク出力140kW、パルス繰り返し周波数900pps、探知距離74km。ジュゼッペ・ガリバルディ級とデ・ラ・ペンヌ級に搭載された。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＰＴＰ＞：対戦車自走砲を意味するロシア語、サモホードナヤ・プロチヴォタンコヴァヤ・プーシカの略。

＜ＳＰＵ＞：アメリカ陸軍RAH-66試作偵察ヘリ用補助動力供給ユニットで、Sub-system Power Unitの略。エンジン始動用の空気圧を提供する他、降着装置と兵装ドアを開閉する油圧ポンプを駆動し、機体がミッション中に使用する電力の３分の１と冷却空気の全てを供給する。回転数73000rpm。参考：月刊航空ファン7,’00

＜ＳＰＶ４００＞：スパキャット社がNPエアロスペース社の協力を得て開発した４×４輪装甲車で、SPVはSupacat Protected Vehicleの略。車軸などは全てサブフレーム内に収容されており、触雷に強い。装甲は大部分が複合材製で、付加装甲が標準装備されており、耐弾レベル３、耐地雷レベル３である。側面にドアは無く、操縦手や車長を含めて後面の観音開きドアから出入りする。全長5.31m、全幅2.03m、全高2.465m、戦闘重量7.5トン。エンジンはカミンズ社製ディーゼル（出力183馬力、総排気量4500cc）、トランスミッションはアリソン2500（６速）、最大速度120km、航続距離800km。ペイロード1.5トン。乗員２名＋乗車歩兵４名。イギリス陸軍に提案中で、６×６輪のSPV600も開発するらしい。参考：月刊軍事研究11,’09

＜ＳＰＷ＞：Schutzenpanzerwagen（装甲兵員輸送車）の略。

＜ＳｐＷｇ＞：Spahwagen（偵察用車両）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳＰＹ−１シリーズ＞：AN/SPY-1シリーズを参照。

＜ＳＰＹ−５＞：レイセオン社が独自開発したパッシブ・フェイズド・アレイ・レーダー。アンテナ１面あたり移相器3072個が張り付けられており、方位120度・高角110度をカバーする。Mk73Mod3半導体送信機（出力2kW）を２基搭載しており、艦対空ミサイルの中間・終末誘導、艦砲管制、弾着観測にも使える。使用周波数Ｘバンド、全周捜索時間１秒、電波照射可能距離50km。アンテナ３面では追尾数250目標・ミサイル同時管制数６発、４面では325目標・８発。1000トン未満の小型艦にも搭載できる。DSEi2009で発表された。参考：月刊軍事研究12,’09

＜ＳＰＹ−７９０＞：エムパー（レーダー）を参照。

＜ＳＰＹＤＥＲ＞：スパイダー・シリーズ（ISR機）を参照。

＜Ｓｐｚ．２＞：ルクス・シリーズ（偵察車）を参照。

＜ＳＰｚ２−２＞：SPz11-2装甲車ファミリーを参照。

＜ＳＰｚ１１−２シリーズ＞：西ドイツ陸軍の偵察装甲車、別名クルツ。基はフランス陸軍向けにオチキス社が開発したSP1A小型装軌式装甲車で、採用がほぼ決定して量産設備まで整えていたが、インドシナ戦費増大で配備中止になってしまったため、西ドイツ陸軍向けに転換したものである。M41軽戦車及びSPz51-2自走迫撃砲と共に装甲偵察部隊に配備され、0.5個分隊を乗せて機動力を活かした偵察を行うのを主任務とする。フランス陸軍での試験で良好な成績を収めており、信頼性も高く、ファミリー化も進められ、1958年（1956年？）から1962年に各型計2347両が生産された。一部は西ドイツのクレッヒナー・フンボルト・ドイツ社でノックダウン生産されている。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊、月刊PANZER6,’18、6,’14

　＜ＳＰｚ１１−２＞：基本の偵察型。車体は装甲鋼板の全溶接式で、良好な避弾経始を持ち、前部左に操縦席、右に機関室があり、機関室にはエンジンやトランスミッションなどが収容されている。操縦席上面に操縦手用ハッチがあり、前方にはペリスコープ３基が付く。車体中央は戦闘室で、砲塔が搭載されている。車体後部は無線手と小銃手が位置する兵員室で、後面に観音開きのドアがある。下部転輪は片側５枚、起動輪は前方、誘導輪は後方にあり、上部転輪は片側３個。サスペンションはトーションバー式。砲塔にはイスパノ・スイザ製20mm機関砲（500発）を装備しており、全周旋回可能、俯仰角はマイナス20度からプラス75度、旋回・俯仰は手動。全長4.51m、全幅2.28m、全高1.97m、重量8.2トン。装甲厚8-15mm。エンジンはオチキス社製６気筒液冷ガソリンエンジン（164馬力）、最大速度58km、航続距離390km。乗員５名（車長、操縦手、砲手、無線手、小銃手）。1978年に退役し、ルクスに後を譲った。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊、月刊PANZER6,’18

＜ＳＰｚ１１−２ファミリー＞

　＜ＳＰｚ２−２＞：救急車型。砲塔を外して車内に担架２床を搭載しており、車体上に２床追加できる。乗員３名（操縦手、看護兵２名）。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊

　＜ＳＰｚ２２−２＞：砲兵観測車。砲塔を外して車内に無線機２基を追加している。乗員５名。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊

　＜ＳＰｚ５１−２＞：Typ51-2かも。81mm自走迫撃砲型。砲塔を外して車体中央兵員室に迫撃砲を載せ、上面に両開きのハッチを設けている。旋回角30度ずつ、俯仰角プラス45度から90度。収容弾数50発。自衛用に7.62mm機銃を搭載する。M41軽戦車及びSpz11-2偵察装甲車と共に装甲偵察部隊に配備された。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊、月刊PANZER6,’18

　＜Ｔｙｐ９１−２＞：自走対地レーダー車両。砲塔を外し、AN/TPS-33a対地監視レーダー（捜索距離18km）を搭載したもので、兵員室から伸縮式アンテナが突き出す。参考：月刊PANZER6,’18

　＜対空型＞：クロタル搭載の自走地対空ミサイル型。採用されず。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊

　＜対戦車型＞：90mm砲搭載の対戦車自走砲型。採用されず。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊

　＜輸送型＞：輸送車型。車体を短縮して転輪を片側４枚とし、操縦室のみ装甲化、後部を貨物スペースにしている。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊

＜ＳＰｚ１２−３＞：西ドイツ陸軍装甲兵員輸送車、別名ラング。火力に勝るソ連軍に対抗するため、20mm機関砲クラスの武装を持つ装甲兵員輸送車として開発された。また、装甲擲弾兵部隊を構成するファミリー車両のベース車体にもなる予定で、各型計10680両が一括発注されている。基は30mm高射機関砲を備える対空車両としてスイスのイスパノ・スイザが1955年に開発したHS30で、対空車両のため車体前面30mm・側面15mmの比較的厚い装甲を持つ。車体前部左が操縦席、右が20mm機関砲HS820装備の砲塔（SPz11-2と同じもの？）搭載部、中央が兵員室、後部が機関室である。車体後面左に小さな観音開きドアがあるが、狭いので、乗車歩兵は主に車体上面のハッチから乗降する。下部転輪はダブルタイプ片側５組、起動輪は後方、誘導輪は前方にあり、上部転輪は片側３枚。サスペンションはトーションバー式。車体前面左右に４連装発煙弾発射機を装備する。浮航能力やNBC防御は無い。全長6.31m、全幅2.54m、全高1.85m、重量14.6トン。装甲厚8-30mm。エンジンはロールスロイス社製B.81Mk.80ガソリン（220馬力）、トランスミッションはアリソン社製TX200-2、最大速度58km、航続距離270km。乗員３名（車長、操縦手、砲手）、乗車歩兵６名（１個分隊。５名？）。1957年に初号車が引き渡されたが、イスパノ・スイザの量産能力を遥かに超える発注数だったため、6202両に減らされた。更に1958年2月までに4412両を引き渡す予定に減らされたが、それでも能力オーバーで、結局イスパノ・スイザは量産せずにイギリスのレイランド社が2800両、ドイツのヘンシェルが825両、ハノマークが825両を生産することになった。機関砲もイスパノ・スイザでなくラインメタルが作っている。装甲兵員輸送車型は1958-62年に1800両が生産され、1960年から配備された。1966年6月、HS30採用に際して賄賂が送られていたというHS30スキャンダルが報道され、1967年から議会で調査したが、重要参考人２人が死亡しており、1969年に出された報告書も曖昧な内容で、真実は闇の中となっている。参考：月刊PANZER6,’18、月刊グランドパワー10,’00別冊

＜ＳＰｚ１２−３ファミリー＞

　＜ＪＰｚ１−３＞：西ドイツ陸軍試作突撃砲。車体を流用して避弾経始に優れた固定式戦闘室を設け、前面やや右寄りに75mm砲を限定旋回で搭載している。歩兵直協支援・対戦車火力として戦車の代わりに大量に配備する予定だったが、車体が小型すぎて重量バランスが悪く、マズルブレーキは付けたものの後座してくる砲尾で乗員が殺傷されかねず、開発中止になった。代わりにヤークトパンツァー・カノーネが作られている。参考：月刊PANZER6,’18

　＜Ｔｙｐ５２−３＞：西ドイツ陸軍120mm自走迫撃砲。砲塔を外し、兵員室に120mm迫撃砲を後ろ向きで搭載している。自衛用として兵員室上面に防楯付きの機銃を装備する。参考：月刊PANZER6,’18

　＜ラケーテン・ヤークトパンツァー１＞：西ドイツ陸軍自走対戦車ミサイル。JPz1-3の代替となる歩兵部隊用対戦車自走火力として開発された。車体を流用し、上面右寄りにSS11対戦車ミサイルランチャーを剥き出しで搭載したものである。車体上面前部左右に外開きのハッチがあり、左ハッチ前方にペリスコープ３基、右ハッチ前方にペリスコープ２基が付く。両ハッチ間には穴が開いており、上に大きめの鏡が斜めに設置されていて、車内から鏡に映った景色を見てミサイルを誘導する。車体前面左右に４連装（１段４列）発煙弾発射機を１基ずつ装備する。ミサイルの最小射程が500mもあって使い勝手が悪く、反射鏡やペリスコープを覗いて誘導するのは実用性に欠け、車内に10-12発も積んでいたミサイルを使い切れないといわれていた。また、ベース車体が小さすぎて待ち伏せ攻撃時の居住性も悪く、M41軽戦車に歩兵支援の主役を取られた。参考：月刊PANZER6,’18

＜ＳＰｚ２２−２＞：SPz11-2装甲車ファミリーを参照。

＜ＳＰｚ５１−２＞：SPz11-2装甲車ファミリーを参照。

＜Ｓｐｚ６３／６７＞：M113海外シリーズ（装甲兵員輸送車）を参照。

＜Ｓｐｚ６８／６９＞：M113海外シリーズ（装甲兵員輸送車）を参照。

＜Ｓｐｚ９３＞：ピラーニャ海外シリーズ（装甲車）を参照。

＜ｓＰｚＢ４１＞：ドイツ国防軍の対戦車砲で、sPzBはschuwerePanzerbuchse（重対戦車銃）の略。ゲルリッヒ砲の１つで、砲尾は口径28mm、砲口は口径20mmであり、強い捩りのライフリングが刻んである。使用弾名称は2.8cmPzgr41、タングステン合金を軽合金で包んだAPCBC弾で、砲口に近づくと軽合金が潰れて口径を減じるようになっている。弾丸重量121g、砲口初速毎秒1430m、装甲貫徹力は30度傾斜装甲板に対して69mm（射距離100m）／65mm(200m)／60mm(300m)／56mm(400m)／40mm(500m)／19mm(1000m)。射距離500mまではPaK35/36の1.5倍の貫徹力を持っていた。二重の防楯、二重の照準器用防楯、車輪２本を付けており、射撃の際は車輪を外して全高を低く抑えている。全長1.714m、戦闘重量229kg。砲身寿命400-500発。軽野戦砲架41と称するパイプ製軽量砲架と小型ゴムタイヤを装備した空挺部隊用軽量型（戦闘重量139kg）も300門製作された。砲身工作が難しく、生産数が限られた上、タングステン不足から弾丸も作れなくなってしまったが、終戦まで使用されている。参考：月刊戦車マガジン2,’81、ジャーマンタンクス、第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

＜ｓＰｚ　Ｓｐ　Ｗｇ＞：schwere Panzerspahwagen（重装甲偵察車）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳＱＧ−４＞：中国海軍の潜水艦用低周波パッシブ側面ソナー、別名204型。フランスのDUUX-5のコピーで、両舷３カ所ずつにソナー・アレイを装備する。明級、091型漢級、092型夏級に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'22、1,'15増刊

＜ＳＱＧ−２０７＞：中国海軍の潜水艦用側面ソナー。フランス製DUUX-5ソナーと同じものである。093型商級に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＱＫ−６＞：中国海軍の対魚雷用曳航式音響デコイ。052C/052D型駆逐艦、054A型フリゲートに搭載された。参考：月刊軍事研究6,’15

＜Ｓｑｎ＞：Squadron（飛行隊、戦隊）の略。参考：軍事力バランス78年版

＜ＳＱＲ−５０１＞：カナダ海軍の曳航ソナーアレイ、別名CANTASS（カンタス）。AN/SQR-19の水中部分を流用したもので、低周波パッシブ式である。ハリファックス級フリゲート、ヴィクトリア級潜水艦に搭載されている。参考：月刊世界の艦船1,’15増刊、艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ＳＱＳ−５０９＞：オランダ海軍コルテノール級フリゲートの艦首ソナー。カナダが開発した。中周波アクティブ式、探知距離2.9km。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ＳＱＳ−５１０＞：カナダ海軍の水上艦用船底ソナー。中周波アクティブ／パッシブ式で、使用周波数6-8kHz、探知距離2.9km。ハリファックス級フリゲート、イロコイ級駆逐艦に搭載されている。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＱＴ＞：Ship Qualification Trial（装備認定試験）の略。参考：月刊軍事研究7,’18

＜ＳＱＺ−２６２シリーズ＞：中国海軍の潜水艦用艦首ソナー。参考：月刊世界の艦船1,'22、1,'15増刊

　＜ＳＱＺ−２６２Ａ＞：033型ロメオ級の改装で105型から換装された。参考：月刊世界の艦船1,'22

　＜ＳＱＺ−２６２Ｂ＞：091型漢級攻撃原潜の改装で603型から、092型夏級戦略原潜の改装で604型から換装された。参考：月刊世界の艦船1,'22

　＜ＳＱＺ−２６２Ｃ＞：035G型明級に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'22

＜ＳＱＺ−Ｄ＞：中国海軍の元級潜水艦用ソナーシステム。ライセンス生産したフランス製ソナーを統合しており、DMUX20に準じる性能を持つらしい。参考：月刊世界の艦船10,’13

＜Ｓ／Ｒ＞：航続率を参照。

＜ＳＲ＞：70式戦車回収車を参照。

＜ＳＲ＞：アメリカ海軍の艦載対空レーダー。1944年に制式化された。出力500kW、探知距離75-110海里。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＲ＞：アメリカ空軍が開発中の地球監視システムで、Space Radar（宇宙レーダー）の略。大型の合成開口レーダーを搭載し、低軌道に20基以上を打ち上げて地球全体を24時間監視する。2015年から配備予定。参考：月刊軍事研究4,’07

＜ＳＲシリーズ＞：日本陸軍試作水陸両用戦車の秘匿名称。試作のみで採用されなかった。参考：月刊丸3,’13、機甲入門

　＜ＳＲイ号＞：昭和6年に三菱重工が製作した。車体は浮力確保のため大きな箱形をしている。下部転輪は片側８枚、上部転輪は片側３枚。車体前部のトリムベーンを立てればウォータージェットにより時速3.5kmで水上航行が可能。全長4.54m、全幅1.98m、全高1.98m、自重6.5トン。武装は銃塔の機銃１丁。乗員２名。参考：月刊丸3,’13

　＜ＳＲロ号＞：昭和7年に石川島自動車製作所が製作した。参考：月刊丸3,’13

＜ＳＲ�U＞：昭和9年に石川島自動車製作所が製作した。下部転輪はダブルタイプ片側３組、起動輪は前方、誘導輪は接地式で後方にあり、上部転輪はダブルタイプ片側１組。水上では車体後面のスクリュー２基で推進し、針路変更は舵３基（スクリュー後方に１基ずつ、車体後面中央に１基）で行う。全長5.08m、全幅1.88m、全高2.39m、全備重量４トン（自重5.3トン？）。武装は重機関銃２丁。装甲厚は車体・銃塔全周6mm、車体上面6mm。エンジンは空冷直列６気筒ガソリン（70馬力）、最大速度40km、水上最大速力8km（9.3km？）。乗員３名。参考：機甲入門、月刊丸3,’13

＜ＳＲ�V＞：昭和14年に石川島自動車製作所が製作した。全長4.2m、全幅1.75m、全高1.9m、自重3.6トン、全備重量3.85トン。武装は九七式車載重機関銃１丁。装甲厚は車体全周6mm、上面4mm、底面4mm、銃塔全周10mm、上面6mm。エンジンは空冷直列４気筒ガソリン（72馬力）、最大速度48km、水上最大速力9.3km、燃料搭載量148リットル、航続時間10時間。乗員２名。参考：機甲入門、月刊丸3,’13

＜ＳＲ５＞：NORINCOの多連装ロケットシステム。６×６輪装甲トラックの後部荷台にロケットランチャー架台を搭載しており、ネットワーク射撃システムを備える。ロケットランチャーは122mmロケット弾（射程30-50km）20連装ランチャーまたは220mmロケット弾（射程70km。GPS/INS誘導弾あり）６連装ランチャーで、架台に並列で２基をセット可能。参考：月刊軍事研究6,’13

＜ＳＲ−１０＞：ロシアのKB SAT（近代航空技術設計局）がL-39の後継を狙って開発した練習機。機体はセミモノコック構造で、アルミ合金に加えて外板に複合材を多用し、軽量化を図った。主翼は前進角10度の前進翼で、付け根にストレーキを持ち、その下方にエアインテイクが開口していて、大迎え角でも空気流入量が落ちない。水平安定板は後退角付き全遊動式、垂直尾翼は後退翼。コクピットはタンデム複座で、前席の学生席はMFD２基とHUD、後席の教官席はMFD３基でグラスコクピット化されており、座席はゼロゼロ射出座席である。全長9.59m、全幅8.4m、全高3.75m、自重1.95トン、総重量2.4トン、最大離陸重量2.7トン。エンジンはサトゥルンAL-55（推力2.2トン）またはイフチェンコ・プログレスAl-25TL（推力1.85トン）単発、巡航速度520km、最大速度700km（966km？)、失速速度185km（エンジンオフ・フラップ下げ）、航続距離1500km（1650km？）。制限加重マイナス8Gからプラス10G。乗員２名。2009年のモスクワ航空ショーでモックアップが展示され、2014年にロシア空軍次期初等練習機に応募、2015年12月25日に初飛行したが、Yak-152に負けて採用されなかった。代わりに民間市場でスポーツ機として売り込んでいる。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊航空ファン8,’16、10,’17

＜ＳＲ２５＞：Mk11Mod0（狙撃銃）を参照。

＜ＳＲ４２＞：ATR42ファミリー（捜索救難機）を参照。

＜ＳＲ．５３＞：ソーンダーズ・ロウ社の試作迎撃戦闘機。イギリス軍需省が1952年1月に発出したロケット迎撃戦闘機要求仕様F.124T（速度性能は高度30000フィート・9144m以上でマッハ0.95以上・できれば超音速、上昇性能は高度60000フィート・18288mまで２分半、兵装はファイアストリーク２発または２インチ・50.4mm空対空ロケット弾）に応募したものである。1953年に混合動力機へと変更され（仕様F.138D）、ロケットはデハビラント社製スペクター２液式ロケット（ケロシン＋過酸化水素）を積むことになり、10月に３機の試作が決定した。主翼は中翼配置のクリップド・デルタ翼で、僅かに下反角を持ち、翼端にファイアストリーク空対空ミサイルを装備できる。コクピット後方の機体上部両側にジェットエンジン用エアインテイクがあり、ジェットエンジンの下にロケットを積んでいる。尾翼はＴ字。全長11.97m、全幅7.64m。エンジンはアームストロング・シドレー製AN V.8ターボジェット（推力0.74トン）＋デハビラント社製スペクター・ロケット（推力8.34トン）、最大速度マッハ２、上昇限度17000m。武装はファイアストリーク空対空ミサイル２発。乗員１名。３号機は1954年1月に製作中止が決まり、初号機は1957年5月16日、２号機は12月6日に初飛行した。1958年6月5日、２号機が離陸に失敗して照明塔に激突、パイロットが倒れた塔の下敷きになって死亡し、開発中止になった。初号機は1959年10月からロケット推進研究所でロケットのテストに使用され、その後はイギリス空軍博物館の倉庫で埃を被っていたが、1978年にブライズ・ノートン博物館でレストア作業が始まり、1981年からシュロップシャーにあるイギリス空軍博物館コスフォードに展示されている。参考：月刊JWings10,’14、9,’14

＜ＳＲ−６０＞：360型（レーダー）を参照。

＜ＳＲ−６４＞：364型（レーダー）を参照。

＜ＳＲ−７１シリーズ＞：アメリカ空軍戦略偵察機、別名ブラックバード。U-2の飛行高度に届く兵器がすぐに作られると踏んだスカンク・ワークス及びCIAが、オックスカートという暗号名で高々度超高速偵察機の開発を開始。1960年1月にはA-12の試作機がCIAの予算で完成し、電波吸収材料を適用したA-12が1962年4月26日に初飛行した。これをタンデム複座として、尾部形状なども変更したアメリカ空軍型がSR-71である（CIA型の名称はA-12のまま）。試作機はA-12の４号機を転用しており、1964年12月22日に初飛行した。本当はRS（偵察攻撃機）-71という名称だったが、ジョンソン大統領が1964年7月24日の発表の際にSR-71と読み間違えたため、戦略偵察機（SR）という名称になった（ちなみにA-12も何故かA-11として発表されている）。乗員の条件はジェット機での飛行経験1500時間以上、年齢35歳以下、肉体的資格をクリアした者で、SAC司令部に願書を提出し、宇宙飛行士選抜テストと同様の7-10日の医学調査を受ける。これをクリアすると書類がビール空軍基地第９連隊司令官に送られて審査を受け、更に面接に合格すれば連隊に編入されて訓練に入る。地上座学とT-38による計135時間の訓練と12時間以上のシミュレータ訓練を受けた後、SR-71B/Cで４回の同乗訓練を行い、テストに合格するとＡ型で５回飛行し、作戦可能状態となる。乗員は飛行前に医療支援部隊施設で飛行前身体検査を受け、高タンパクで消化に良い特別飛行食を食べ、二重の全圧力服（内側が与圧服、外側がアルミコーティング耐熱ナイロン製耐熱服）を着込み、ヘルメットとジャンプブーツを装備する。また、宇宙食のような流動食が入ったプラスチックボトルを携行し、必要ならヘルメットにチューブを通して飲食することができるが、見た目が悪いので殆ど食べなかったらしい。嘉手納基地には1990年1月21日まで配備されていた。参考：月刊JWings7,’01、6,’19、月刊航空ファン10,’98、アメリカジェット戦闘機、世界の軍用機1979、スパイ機、月刊丸11,’72

＜Ａ−１２＞：CIAの高々度超音速戦略偵察機、別名オックスカート、社内名称アークエンジェル。A-12のＡもアークエンジェルの頭文字である。1957年からU-2の後継としてCIAがロッキードとコンベアに設計を依頼、1959年9月にロッキードの案が採用されて11月からスカンク・ワークスで開発された。空力加熱に耐えるため機体にはチタン合金を多用している。胴体尾部下面には大型のフィンがあり、離着陸時には上に折り畳む。主翼は無尾翼変形デルタ翼で、半ばにエンジンが埋め込まれており、内翼後縁にラダー、外翼後縁にエルロンを持つ。胴体やエンジンナセル外側には大きなストレーキが付いている。エンジンナセル上には内側に傾いた全遊動式垂直尾翼、後部下面には固定式ベントラルフィンがある。主脚は車輪３個が横に並んでおり、内翼下面に収容される。機首にヒューズ社製AN/ASG-18パルスドップラーレーダー、コクピット後方に偵察カメラ、胴体両側のサイドチャイン（張り出し）前方に赤外線シーカーを装備する。エンジンはJ58だが、開発が遅れたので最初の５機はJ75を搭載していた。胴体下面にAIM-47空対空ミサイル８発を収容できるベイを持ち、胴体下に１メガトンの核爆弾を搭載するポッドを装備できる。乗員１名。1962年4月26日に初飛行し、13機が引き渡され、ブラック・シールド作戦などに参加、1968年頃まで使用されて空軍SR-71Aに後を譲った。５機が事故で失われている。参考：スパイ機、月刊JWings6,’12、7,’12

＜Ａ−１２ＣＢ＞：CBは艦上運用型（Carrier Based）の略で、ロッキード社がアメリカ海軍に提案した。JATOを装着可能としており、台車に載せて発艦させる。着艦は無理なので、飛行場に降りる。採用されなかった。参考：月刊JWings7,’12

＜ＳＲ−７１Ａ＞：空軍型。ブレンデッド・ウイング・アンド・ボディを採用し、主翼は前縁後退角60度・後縁前進角10度のダブルデルタで、翼厚比3.2%、翼型はバイコンベックス（凸レンズ型）、取り付け角マイナス２度であり、後縁にエレボン（舵角プラスマイナス12度）、外翼にのみコニカルキャンバーを持ち、主翼中央に大きなエンジンナセルが付いている。水平尾翼は無く、全遊動式の双垂直尾翼（舵角プラスマイナス20度）がエンジンナセル上面に内側に15度傾けて取り付けてあり、片発停止時のヨー・モーメントを打ち消す。機首左右にはチャインと呼ばれる平べったい張り出し（A-11よりも前方に伸ばされた）があり、超音速飛行時に揚力を発生して主翼風圧中心の後退を相殺、トリム抵抗が増加しないようにし、着陸時には渦流を発生させて垂直尾翼の効きを高める。チャイン内部には偵察機器を収容。エンジンナセル外側にも小さなチャインが付いていて、エレボンの効きを高める。エンジン先端には鋭いショックコーンが付いており、マッハ３以上ではラムジェットエンジンとして機能するように工夫されている。マッハ３で飛行すると、機首は430℃、排気部は600℃の高温になるので、機体構造重量の93%をベータB-120チタン合金で製作しており、熱膨張の影響を避けるため主翼表面に波板を使用した。５時間偵察飛行を行うと、熱膨張で機体が300mmも伸びてしまう。機体を黒く塗ったのは耐熱塗装兼放熱のためで、高空巡航時には14-28℃の温度低下効果があるという。燃料タンクは胴体内と内翼内（インテグラル式）にあるが、内翼の方は過熱を避けるため上昇中に使い切る。燃料タンクのシーリングが不完全で、隙間から燃料がしみ出てくる問題が判明したが、少数配備で飛行回数も少ないため根本的な解決は図らず、下方に燃料受けを置いて回収する方式とした。燃料は冷却源としても使用される。主脚は車輪３個が横並びになっていて、内翼下面に収容される。チャインの大型化で安定性が増したため、エンジンナセルや胴体尾部下面のフィンは外した。長く突き出した胴体尾部にドラッグシュートを収容する。操縦系統は油圧の二重、安定増強装置SASは三重系統。航法は天測。全長37.74m、全幅16.95m、全高5.64m、自重（推定）29.5トン、全備重量77.112トン。エンジンはプラット＆ホイットニー社製J58-1ターボジェット（A/B時推力14.742トン）双発、最大速度マッハ3.31（高度24000m）、実用上昇限度25908m、使用燃料JP-7、燃料容量40トン、航続距離2600海里（高度24000m・速度マッハ３）、航続時間1.5時間（高度24000m・速度マッハ３）／７時間（最大）。偵察範囲は１時間で６万平方マイル（155000-207000平方キロメートル）。構造荷重倍数4G。乗員２名。胴体内のミサイルベイは撤去されたが、A-12と同様に１メガトンの核爆弾収容パッケージを装着できるらしい。Ｂ型含め31機が発注されたが、実際の生産は25機くらいといわれる。1966年、カルフォルニア州ビール空軍基地で戦略航空コマンド隷下に創設された第4200戦略偵察航空団に配備され、嘉手納基地（1967年6月から）やイギリスなどにも派遣された。嘉手納では、ハブという非公式ニックネームが付けられている。1971年、実戦任務が可能となったことから、運用航空団が第９戦略偵察航空団に改編された。1976年7月27日、最大速度3529.56km、維持高度25929.031mなど６つの世界記録を出し、最速実用機としてギネスブックにも掲載された。偵察衛星の発達に伴い1990年1月26日に第９戦略偵察航空団が解散してビール空軍基地で退役式典が行われ、３機がNASAに貸し出されて試験機となった。直後に湾岸戦争が起きたため、1995年4月に運用を再開したが、コスト高のため1999年9月に再び解散し、全機退役した。参考：月刊JWings7,’01、7,’12、10,’17、月刊航空ファン10,’98、アメリカジェット戦闘機、世界の軍用機1979、飛行機のしくみ、スパイ機、月刊丸11,’72、アメリカ空軍の第一線機、空軍、世界の傑作機No.172

＜ＳＲ−７１ファミリー＞

＜ＳＲ−７１Ｂ＞：練習機型。後方座席を教官席として一段高くし、複操縦装置を装備、エンジンナセル下面に小さなベントラルフィンを設けた。RSO訓練用偵察装置も装備する。２機が製作され、１機が墜落して失われた。参考：スパイ機、世界の軍用機1979、アメリカ空軍の第一線機

＜ＳＲ−７１Ｃ＞：練習機型。SR-71Bの補充機で、少なくとも１機がSR-71A（予備のA-12？）から改造された。参考：スパイ機、アメリカ空軍の第一線機

　＜Ｍ−２１＞：D-21無人偵察機の発射母機型で、ＭはMotherの略。A-12がベースで、胴体後部上面にD-21搭載用パイロンを装着し、コクピット後方の偵察カメラを撤去、ドローン発射管制員（Launch Control Officer）用座席に改造した。２機が製作されてテストが行われたが、1966年7月30日に実施された４回目のD-21射出試験に失敗して墜落、パラシュート降下した乗員２名のうち１名のヘルメットのバイザーが着水後に開いてしまい、溺死した。これを受けて開発責任者のケリー・ジョンソンが開発中止を決定した。参考：月刊JWings7,’12

　＜ＹＦ−１２Ａ＞：YF-12Aを参照。

　＜ＹＦ−１２Ｃ＞：SR-71原型機を改造した実験機で、アメリカ空軍とNASAの共同研究に使用された。参考：アメリカ空軍の第一線機

＜ＳＲ−７２＞：ロッキード・マーチン社スカンク・ワークスがアメリカ空軍に提案した超高速長距離無人攻撃偵察機で、2013年11月に開発計画が明らかとなった。全長30m、総重量100トン。エンジンはエアロジェット・ロケットダイン社製タービン複合サイクル（Turbine-Based Combained Cycle。マッハ３まではターボファン、それ以上は補助ロケット付きラムジェット）双発、巡航速度マッハ5-6、巡航高度33000m、航続距離5400km、超音速ミサイルを使用すれば地球上のどこでも２時間以内に攻撃できる。速度をマッハ３までに抑えれば有人飛行が可能。最低10億ドルの開発費がかかるが、2023年に有人実証機の初飛行、2030年に実戦配備が可能らしい。価格はB-2爆撃機と同じくらいとされる。エンジン開発の目途が付いたようで、2017年6月から本格開発に着手しているらしい。参考：月刊軍事研究11,’14、5,’14、月刊JWings1,’14、9,’17、朝雲

＜ＳＲ８８シリーズ＞：シンガポールのCISが開発した突撃銃で、SRはシンガポール・ライフルの略。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＲ８８＞：SAR80の改良型で、レシーバーをアルミニウム合金の削り出しとして軽量化し、キャリングハンドルを追加、銃口からライフルグレネードを発射可能とした。M16A1と同じマガジンを使用する。全長970mm、銃身長459mm、重量3.71kg。ライフリングは６条右回り。作動はガス圧利用式、使用弾は5.56mm×45弾、装弾数30発。シンガポール軍が制式採用した。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＲ８８Ａ＞：SR88の改良型。ショルダーストックをプラスチック製の穴あき型とし、フォアストックに滑り止めを追加、マガジンも新型を使用できるようになった（M16A1用も使用可能）。全長960mm、銃身長490mm、重量3.68kg。ライフリングは６条右回り。使用弾は5.56mm×45弾、装弾数30発。輸出市場にも出されている。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＲ８８Ａカービン＞：特殊部隊向けカービン型。SR88Aの銃身を切り詰め、ショルダーストックを金属製折り畳み式とした。全長818mm／661mm（ストック折り畳み時）、銃身長342mm、重量3.81kg。ライフリングは４条右回り。使用弾は5.56mm×45弾、装弾数30発。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＲ−９１＞：オーロラ（偵察機）を参照。

＜ＳＲ９３＞：ドイツのマウザーが開発したボルトアクション式狙撃銃。射距離100mなら弾丸は半径25mmの円内に収束する。有効射程800m。使用弾は7.62mm×51NATO弾または.30ウィンチェスター・マグナム。参考：月刊軍事研究7,’97

＜ＳＲ．１７７＞：P.177シリーズ（計画戦闘機）を参照。

＜ＳＲ−５４１＞：ロシア海軍ベレザ型消磁艦。参考：月刊世界の艦船6,’15

＜ＳＲ．Ａ／１＞：イギリスのソーンダーズ・ロウ（SARO）社が開発した試作ジェット戦闘飛行艇。1943年にイギリス航空機生産省に提案し、1944年5月に試作機３機を製作することになった。胴体内にエンジン２基を並列で搭載し、機首にエアインテイクを置き、胴体後部両側に排気口を持つ。主翼は高翼配置の直線テーパー翼で、フロートを装備する。全長15.4m、全幅14m、全高5.1m、自重5.107トン、最大離陸重量8.73トン。エンジンはメトロポリタン・ヴィッカーズ社製F.2/4Aベリル軸流ターボジェット（２号機は推力1.59トンのM.V.B2ベリル、３号機は推力1.76トンのM.V.B1ベリル）双発、最大速度512マイル。初号機は1947年7月16日、２号機は1948年4月30日、３号機は1948年8月17日に初飛行してテストが行われたが、３号機が1949年8月12日、２号機が9月17日に事故で失われ、エンジン開発も上手くいかず、戦闘飛行艇の必要性もあまり無く、開発中止になった。１号機はサウザンプトン航空博物館に展示されている。参考：月刊JWings5,’14

＜ＳＲＡＭ＞：AGM-69A（空対地ミサイル）を参照。

＜ＳＲＡＭＳ＞：STキネティックス社の前装式120mm迫撃砲で、高速射先進迫撃砲システム（Super Rapid Advanced Motor System）の略。シンガポール陸軍向けのようだ。滑腔砲身で、装填補助装置が付く。反動は20トンに抑え、車載も可能としている。重量1.2トン。最大射程9km（通常弾）／13km（延伸弾）、最大発射速度毎分18発。参考：月刊軍事研究2,’02

＜ＳＲＡＷ＞：プレデター（対戦車兵器）を参照。

＜ＳＲＢＭ＞：短距離弾道ミサイルを参照。

＜ＳＲＢＯＣ＞：迫撃砲方式のチャフ・フレアディスペンサーで、Super Rapid Blooming Onboard Chaffの略。最大4km先に投射できる。参考：月刊JWings3,’00

＜ＳＲＣ９０Ｅ＞：デンマーク海軍高速人員輸送艇。全長12m、排水量7.4トン。速力40ノット。アプサロン級に搭載された。参考：月刊軍事研究5,’11

＜ＳＲＣＲ＞：イスラエルのラファエル社が開発した艦載チャフ・ロケット発射機で、Short Range Chaff Rocketの略。システムは艦橋またはCICに配置された発射ボックス、ランチャー台座、ランチャーケース（縦３本）、チャフ・ロケットからなり、ランチャー台座を機銃架に設置し、ランチャーケースを左右１本ずつ取り付ける。ランチャーはケース長800mm、総重量22kg。チャフ・ロケットは全長640mm、直径90mm、翼スパン125mm、総重量3.2kg、チャフ重量1.75kg。参考：ザ・マーチ18号

＜ＳＲＤＲＳ＞：アメリカ海軍の潜水艦救難システムで、Submarine Rescue Diving and Recompression System（潜水艦救難潜水再加圧システム）の略。DSRVに代わって2008年10月に導入した。15名を収容する遠隔操作潜水艇PRM（Pressurized Rescue Module、加圧救出モジュール。傾斜45-60度まで連結可能、最大運用深度610m）、33名を収容できる減圧タンクSDS（Surface Decompression System、水上減圧システム）２基などで構成され、遠隔操作潜水艇で救出した潜水艦乗員を減圧タンクに収容して徐々に減圧し、潜函病を防ぐ。水中救難部隊に配備されており、オハイオ級の沈没に対応できるとされる。参考：月刊世界の艦船9,’12増刊、12,’13

＜ＳＲＦ＞：横須賀艦船修理廠を参照。

＜ＳＲＦ−５Ａ＞：F-5戦闘機・海外ファミリーを参照。

＜ＳＲＦ−ＪＲＭＣ＞：横須賀艦船修理廠・造修統括本部を参照。

＜ＳＲＮ−２０７＞：MR-244（レーダー）を参照。

＜ＳＲ−ＰＢ６０＞：レール社のセミトレーラー。フランス陸軍やベルギー陸軍が、タンクトランスポーターのトレーラー部分として採用した。油圧サスペンションにより車高誤差を0.2m以内に納められる。４軸８輪のうち後ろ３軸がステアリング可能。荷台高1.1m、最大積載量64トン。参考：月刊PANZER1,’01

＜ＳＲＳ＞：アメリカのデザート・タクティカル・アームズ社が開発したブルパップ式狙撃銃。.308Win、.300Win、.338Lm、.247Win、6.5mm×47、.260Rem、7mmWsmの７種類に対応した銃身と薬室が用意されており、必要に応じて交換する。作動はボルトアクション式。参考：月刊軍事研究1,’12

＜ＳＲＳＳ＞：グローバル・アイ（早期警戒機）を参照。

＜ＳＲＶＬ＞：イギリス国防省とロッキード・マーチンがクイーン・エリザベス級空母／F-35B用に開発中の着艦方式で、Ship/Shipboard Rolling Vertical Landing（艦上ローリング垂直着艦、超短距離滑走着艦）の略。降下角６度・対気速度60ノットで飛行甲板に進入し、40ノットに減速して着艦、車輪ブレーキで停止する。空母が最大戦速26ノットで前進していてくれれば対飛行甲板速度は15ノット、向かい風があればもっと減るので、ブレーキだけでも何とかなる。空母側には光学着艦支援機器のベッドフォード・アレイを設置する。垂直着艦よりも最大着艦重量を１トン程増やせるので、ブリングバック・ペイロードも増えるが、飛行甲板のほぼ全長を確保しておく必要があり、着艦を終えた機体が脇に移動した後でないと後続機が着艦できず、全着艦作業が終わるまでは他の飛行甲板運用が行えない。ヘリコプターの運用も不可能になる。また、着艦した後でブレーキが壊れていることに気付いた場合、海に落ちるしかない。悪天候・海象不良時は危険なので垂直着艦する。2018年10月14日、クイーン・エリザベス級空母にF-35Bが本方式で初着艦した。参考：月刊軍事研究4,’14、4,’17、月刊世界の艦船8,’18、月刊航空ファン1,’19

＜ＳＲＷ２０９＞：中国海軍039型潜水艦の統合型電子戦装置。方向探知器、ESM、レーダー警戒受信機を統合している。対応周波数S-Kuバンド。参考：月刊軍事研究3,’16

＜ＳＲ作戦＞：日本軍が太平洋戦争時に行ったサラモア・ラエ方面攻略作戦で、昭和17年1月29日に大本営が連合艦隊に下命した。サラモアとラエはニューギニア北東部にあり、オーストラリア空軍の航空基地が開設されていて、ラバウルから340海里の距離にあった。兵力は陸軍の南海支隊、海軍の第４艦隊、第８特別根拠地隊特別陸戦隊１個大隊。3月からラバウルの海軍第４航空隊が一式陸攻や九六式陸攻で爆撃を行い、九七式大艇は洋上哨戒を実施した。3月5日、SR攻略部隊がラバウルを出撃。陣容は、旗艦夕張、第１部隊（駆逐艦３隻、南海支隊搭乗陸軍輸送船２隻）、第２部隊（駆逐艦２隻、特設巡洋艦１隻、敷設艦津軽、特設敷設艦１隻、特設運送船１隻）、航空部隊（特設水上母艦聖川丸、駆逐艦１隻）、哨戒部隊（特設掃海艇４隻）である。また、特設巡洋艦１隻がラバウルで付属隊として待機した。その少し後に支援部隊（第６戦隊の青葉など重巡４隻、天龍など軽巡２隻、駆逐艦４隻）がラバウルを出撃。3月8日0130、陸軍部隊がサラモア南岸に上陸。0230、海軍特別陸戦隊がラエ南岸に上陸。敵の抵抗は無く、0710にサラモア飛行場を、0415にラエ飛行場を占領した。午前には哨戒部隊が泊地の掃海を完了。同日中に海軍特別陸戦隊はラエ市街を無血占領し、付近の掃討を完了した。ハドソン攻撃機１機が飛来して輸送船横浜丸が前甲板を損傷したが、応急修理で事無きを得た。3月9日、陸軍部隊はサラモア飛行場周囲20km圏内の相当を完了。午後にはラエが戦闘機用飛行場として使用可能となったが、天候不良のため展開は翌日以降となった。3月10日朝、アメリカ空母CV-2レキシントンとCV-5ヨークタウンの艦上機104機、B-17爆撃機８機、ロッキード爆撃機７機がラエ及びサラモアの泊地に攻撃を行った。反撃できる戦力は聖川丸の水上偵察機３機しかなく、特設巡洋艦金剛丸、特設敷設艦天洋丸、輸送船横浜丸が沈没し、軽巡洋艦夕張、敷設艦津軽、駆逐艦朝風・追風・夕凪、特設水上母艦聖川丸、特設掃海艇玉丸・第二玉丸が損傷、戦死1180名と負傷者245名を出し、損傷艦船はラバウルに退いた。3月10日午後からラエ飛行場に戦闘機が進出を開始。3月13日、ラエ飛行場から戦闘機が作戦任務を開始。3月16日、サラモアに水上基地を設置。作戦目的は達したものの、10日の空襲で内地での修理が必要な艦船が多数出た上、アメリカ機動部隊がソロモン水域を遊弋している可能性が高く、4月に行う予定だったポートモレスビー攻略MO作戦は空母の増援が可能となる5月下旬に延期された。参考：月刊丸4,’07、写真集日本の小艦艇、月刊世界の艦船6,’83

＜ＳＳ＞：60式自走106mm無反動砲シリーズまたはシルバースター章（アメリカ陸軍）またはスペクトラム拡散または防空監視所（航空自衛隊）を参照。

＜ＳＳ＞：Srednaya Podbodnaya Rodka Spetsialina（中型特務潜水艦）の略。参考：現代の潜水艦

＜ＳＳ＞：サーベイランス・ステーションの略。レーダーサイトや防空監視所のこと。参考：月刊軍事研究7,’09

＜ＳＳ＞：ソル・ソルの略で、地対地を表すフランス語。参考：攻撃ヘリコブラ＆アパッチ

＜ＳＳ＞：アメリカ海軍の対水上レーダー。1945年に制式化された。使用周波数Ｘバンド。参考：月刊世界の艦船9,’12増刊

＜ＳＳ＞：Submarine（潜水艦）を表す艦種記号。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

　＜ＳＳ（海上自衛隊）＞：海上自衛隊の艦種記号で、潜水艦を表す。1956年8月に付与され、1957年9月に公式制定された。501以降の艦番号も付けられている。参考：月刊世界の艦船11,'17増刊、海上自衛隊全艦艇史

＜ＳＳ＞：Schutz Staffeln（親衛隊）の略。元はSAとは独立したヒトラー身辺警護部隊として1922年に誕生した幹部護衛隊（シュターブスヴァッフェ）で、黒服、黒いスキー帽、髑髏の徽章、黒縁取り鉤十字腕章を着用していた。ミュンヘン一揆失敗後にSAが再編されたが、SA司令官レームとの対立が決定的となり、1925年9月21日にこの名称で護衛隊を再編した。初代指揮官（SS国家長官）はユリウス・シュレック、隊員は８名である。その後ナチス各地方支部で編成が開始され、隊員は質を保つために身体頑健な23-25歳男性、警察居住証明と保証人２人あり、アルコール常習・非行歴無しといった条件が付けられた。服装はSAと同じ褐色シャツで、ネクタイを黒（SAは茶色）にして区別している。1926年4月、元SA100人隊指揮官でミュンヘン一揆の際にアドルフ・ヒトラー突撃隊指揮官を務めていたヨーゼフ・ベルヒトルトがオーストリアから戻り、２代目SS国家長官となった。7月4日、ヒトラーから党旗（ミュンヘン一揆で使用された血染めの党旗）を授与された。1926年、ハインリヒ・ヒムラーが副隊長に任命された。1927年、国家SA総監の指揮下に入った。3月、エアハルト・ハイデンが３代目SS国家長官となった。1928年、隊員は300名前後だった。1929年1月6日、ヒムラーが４代目SS国家長官に就任。副官はラインハルト・ハイドリヒである。4月、ヒムラーが組織改編と新たな綱領を規定。リヒャルト・ヴァルー・ダレの提唱する「血と大地」（北方ゲルマン民族優先人種主義）を元に入隊条件を定めた。組織はイエズス会／ジェズイット教団の戒律に基づいて構築され、ヴェストファリアの古城ヴェーヴェルスブルクで年に１回の精神修養儀式が行われた。1930年、ヒトラーの緊急指令により、SAの反乱者に対して懲罰行動を取れるようになった。12月、SSは組織上はSA司令官の下にあるが、指揮は受けないことになり、SAから実質的に独立した。これに伴い、軍隊式の階級を採用し、制服も黒ずくめのものに変更している。隊員は3-5名一組で１街区を担当する。1931年、隊員数は400名、補助隊員は1500名だった。6月、情報組織SD（保安部隊）を創設し、ラインハルト・ハイドリヒ元海軍大尉を隊長にした。12月、親衛隊婚姻法が成立。SS隊員の結婚には隊長の結婚許可証が必要となり、SS人種局が結婚申請の許可を与えることになった。また、SS人種局がSS氏族帳を発行し、全隊員が常に携行するようになった。1750年まで遡ってアーリア人としての血統が証明されていなければ隊員になれないことになっていたが、偽造は容易だったようである。プロパガンダには金髪碧眼の青年が使用されたが、長官のヒムラーはその理想肉体基準を殆ど満たしていなかった。1932年、隊員数は３万名となった。ヒムラーがSS国家長官の会を創設し、ナチスが企業に課した手続きを省略できる銀製FMバッジを販売して財界から大量の資金を集めた。同年初め、ミュンヘン南40kmにあるバートテルツにSS幹部学校が創設された。4月にワイマール政府の政令で解散を命じられたが、7月に取り消された。1933年、隊員数は５万名を超えた。ルドルフ・ヘスが入隊。3月、ダッハウに強制収容所が作られ、SS大佐テオドーレ・アイケが所長となった。3月17日、ヨゼフ・ディートリッヒを隊長とするSSベルリン護衛隊が創設された。9月、ニュルンベルグで党大会を開いた際、党本部護衛隊にライプシュタンダルテ・アドルフ・ヒトラーの名誉称号が与えられた。1934年、ルドルフ・ヘスが強制収容所看守になった。6月29日からSAの粛正を実施。7月20日、SAから独立した。12月14日、SS戦闘部隊（フェルフュールングストルッペ、SS-VT）を編成した。ヒムラーはSSベルリン護衛隊も隷下に入れようとしたが、ディートリッヒ隊長がヒトラーに異論を申し立て、SSベルリン護衛隊は独立部隊のままとなった。1934-35年に不適格者６万名が除隊され、隊員は20万名（大半はパートタイム）となった。1935年、元陸軍将校らで構成された準軍隊であるSS連隊9000名が編成されており、トップクラスの軍事教練を受けていた。1月30日、SS中央本部が設立された。夏、隊員の家系を1700年代まで遡及調査し、アーリア人である証明を追求したが、将校クラスに関しては問題があっても処分は甘かった。1936年、SS司令部がSS国家長官参謀部に改編された。SS隊員の出生率を上げるため、生命の泉の家と呼ばれる産科病院を設立し、正規の結婚によらない出産を行うようになった。3月29日、収容所警備隊が髑髏部隊に改称された。7月、SS連隊に戦車小隊の保有が許可された。1937年、隊員は髑髏部隊（強制収容所看守）が3500名、強制収容所要員が20000名、刑事警察官が90000名などだった。SS連隊はアドルフ・ヒトラー連隊、ゲルマニア連隊、ドイッチュラント連隊の３個が編成されていた。4月、テオドール・アイケが髑髏連隊オーベンバイエルン、ブランデンブルク、チュリンギアを編成した。1938年、チェコスロバキア侵攻時に抵抗する民衆、ユダヤ人、共産主義者を絶滅させる目的で秘密部隊（後のSS行動隊）が編成されたが、チェコスロバキアは侵攻でなく併合になったため、出番は無かった。テオドール・アイケが髑髏連隊オストマルクを編成した。1938年8月17日、ヒトラーがSS-VTの常設軍への格上げを指示。11月9日、全ドイツでユダヤ人の虐殺を実施。1939年、SS国家長官参謀部がSS国家参謀局に改編された。ルドルフ・ヘスがザクセンハウゼン収容所所長となった。第２次大戦開始直前、隊員数は髑髏部隊とSS連隊が計25000名、一般隊員が20万名であった。ドイツにいた60万人のユダヤ人は大半が国外に脱出し、虐殺や死刑も加わって21万人にまで減少していた。第２次大戦開戦後、SS連隊は武装親衛隊に改編された。SSの主要任務は占領域の治安維持、強制労働開発、占領地域から反乱派、レジスタンス、共産主義者、ユダヤ人、ジプシー、スラブ人などを排除することだった。ポーランド占領後はユダヤ人などの強制移住を実施。バルバロッサ作戦開始後は特別行動隊及びSS突撃隊がユダヤ人の殺戮を実施。1939年末、ドイツの精神病院にいる不治の精神病者を安楽死させる命令が出たため、1941年8月に中止命令が出るまでに絶滅収容所内でSS医師団によりの精神病患者60000人が殺害された。1940年、SS徴募担当のベルガー事務局がSS本部に改編昇格し、武装親衛隊の強化を担当することとなった。1941年からSS医師団が強制収容所での人体実験を本格的に開始。1941年6月6日にヒトラーが出した赤軍政治委員殺害命令に基づき、ソ連の政治委員のみならず捕虜までも殺害していった。ポーランドにはソ連からユダヤ人200万人とロシア人500万人が送り込まれた。1941年7月2日、特別行動隊指揮官に、コミンテルン全幹部、共産党中央委員、上級・中級地方幹部、過激主義者、赤軍政治委員、共産党、ユダヤ人、その他過激分子を処刑せよという命令が出た。1944年、国防軍情報部をSDが吸収した。5月1日の国防軍最高司令部報告では、赤軍捕虜5165381名のうち、約330万名が殺害されたとしている。1945年5月7日のドイツ降伏でSS国家長官ヒムラーが逃走し、組織が崩壊。5月23日にヒムラーが自殺した。参考：武装親衛隊、ゲシュタポ、グラフィックアクション２、ジャーマンタンクス

　＜ＳＳ（１９３９年）＞：トップはSS国家長官ヒムラーで、SS中央本部は一般SSとSS-VTの両方を管理し、第１部（司令部）、第２部（人事）、第４部（管理）、第５部（医療衛生）、第６部（徴募）、第７部（保安）、第８部（補充）、第９部（調達）、第10部（訓練）、第11部（連絡）、第12部（作戦補給）、第13部（教育）からなる。ちなみに第３部は法務担当で、SS中央本部からは切り離されていた。SS中央本部の下に国家保安本部（RSHA）と組織警察があり、国家保安本部の隷下には�T局（行政・法務担当）、�U局（思想調査担当）、SD、保安警察が置かれている。SDの下には�V局（内務担当）と�Y局（外務担当）、保安警察の下には�W局（ゲシュタポ）と�X局（刑事警察）がある。参考：武装親衛隊

　＜ＳＳ（１９４４年）＞：トップはSS国家長官（兼国家警察長官）ヒムラー。SS国家長官指令本部、SS本部、SS作戦本部（武装親衛隊司令部と一般SS司令部を隷下に置く）、SS民族・植民本部、SS法務本部（SS警察裁判所とSS警察軍裁判所を隷下に置く）、国家保安本部（RSHA。ゲシュタポ、刑事警察局、SD外務局、SD内務局、特別行動隊などを隷下に置く）、SS人事本部、保安警察本部（制服警察司令部を隷下に置く）、経済本部（強制収容所と髑髏部隊を隷下に置く）、ハイスマイヤー事務局（政治教育担当）、海外ドイツ人本部（再植民組織運営担当）、ドイツ民族推進本部（再植民担当）、SS警察高級指揮官（ヒムラー直属。各軍管区に１名ずつ）からなる。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ−１＞：60式自走106mm無反動砲シリーズまたはR-1（弾道ミサイル）またはホランド第９号艇（潜水艇）またはロ式Ｂ型高々度研究機を参照。

＜ＳＳ−１＞：アメリカ海軍ホランド級潜水艦１番艦（ホランド第９号艇）ホランド（Holland）。1899年竣工、1900年4月11日購入、6月25日艦籍編入。1905年7月17日退役。1910年11月21日除籍。1913年6月に売却されて解体された。参考：月刊世界の艦船9,’12増刊、10,’13、アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１ｂ＞：8K11（弾道ミサイル）またはスカッドＡ（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−１ｃ＞：9K72（弾道ミサイル）またはスカッドＢ（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−１ｄ＞：スカッドＣ（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−２＞：60式自走106mm無反動砲シリーズまたはPS-1（飛行艇）またはR-2（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−２＞：アメリカ海軍Ａ級潜水艦１番艦A-1。1903年9月19日、プランジャー（Plunger）として竣工。1913年2月24日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−２Ａ＞：US-1シリーズ（飛行艇）を参照。

＜ＳＳ−３＞：60式自走106mm無反動砲シリーズまたはR-5（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−３＞：アメリカ海軍Ａ級潜水艦２番艦A-2。1903年1月12日、アダー（Adder）として竣工。1922年1月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−３（４連装型）＞：60式自走106mm無反動砲シリーズを参照。

＜ＳＳ−３（１０６ｍｍ無反動砲搭載型）＞：60式自走106mm無反動砲シリーズを参照。

＜ＳＳ−４＞：60式自走106mm無反動砲シリーズまたはR-12（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−４＞：アメリカ海軍Ａ級潜水艦３番艦A-3。1903年5月28日、グランパス（Grampus）として竣工。1922年1月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ４＞：イタリアのアンブロシーニ社が開発した、世界初のエンテ翼戦闘機。1939年5月に初飛行したが、他機の開発で忙しく試験が遅れた上にエンジントラブルで大破し、1942年にテスト中止となった。全長6.74m、全幅12.3m、全備重量2450kg。エンジンはイソッタ・フラスキニ・アッソ11RC40（960馬力）単発、最大速度570km。固定武装は30mm機関砲１門、20mm機関砲２門。乗員１名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、月刊丸8,’11

＜ＳＳ−４改＞：60式自走106mm無反動砲シリーズを参照。

＜ＳＳ−５＞：R-14（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−５＞：アメリカ海軍Ａ級潜水艦４番艦A-4。1903年1月17日、モカシン（Moccasin）として竣工。1922年1月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−６＞：R-7（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−６＞：アメリカ海軍Ａ級潜水艦５番艦A-5。1903年5月28日、パイク（Pike）として竣工。1922年1月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−７＞：R-16（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−７＞：アメリカ海軍Ａ級潜水艦６番艦A-6。1903年9月19日、ポーパス（Porpoise）として竣工。1922年1月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−８＞：R-9A（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−８＞：アメリカ海軍Ａ級潜水艦７番艦A-7。1903年9月19日、シャーク（Shark）として竣工。1922年1月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−９＞：R-36（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−９＞：アメリカ海軍Ｃ級潜水艦１番艦C-1。1908年6月30日、オクトパス（Octopus。タコ）として竣工。1920年4月13日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１０＞：アメリカ海軍Ｂ級潜水艦１番艦B-1。1907年10月18日、ヴァイパー（Viper）として竣工。1922年1月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１０＞：ソ連軍のICBMの米軍コードで、NATOコードはScrag（やせっぽち、屑）。ロケット各段の連結部分がトラス構造になっている。西側推定諸元は以下の通り。全長38m、直径2.75m、重量170トン。推進は３段式液体燃料ロケット。弾頭は５メガトン単弾頭。1965年から少数が生産されたのみで、軍用制式にはならず、有人宇宙船ボストークなどの打ち上げに使用された。参考：ザ・マーチ42号

＜ＳＳ−１０＞：フランス軍対戦車ミサイル。1948年からドイツのX-7対戦車ミサイルをベースに開発し、1955年に制式化した。参考：月刊軍事研究3,’17

＜ＳＳ−１１＞：RS-10（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−１１＞：アメリカ海軍Ｂ級潜水艦２番艦B-2。1907年10月18日、カトルフィッシュ（Cuttlefish）として竣工。1922年1月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１１シリーズ＞：フランス軍の第１世代対戦車ミサイル。フランスのノルド・アビアシオン社が1950年代初期に開発した。アメリカ、イギリス、西ドイツも採用している。参考：攻撃ヘリコブラ＆アパッチ

　＜ＳＳ−１１＞：地上発射型。誘導は有線誘導式。重量30kg。飛翔速度マッハ0.5、最小射程0.5km、最大射程3km。参考：ザ・マーチ５号、攻撃ヘリコブラ＆アパッチ

　＜ＳＳ−１２＞：射程延伸型。1956年に登場した。参考：攻撃ヘリコブラ＆アパッチ

　＜ＡＳ−１１＞：空中発射型。1958年にフランス陸軍アルエート�Uヘリに搭載されてテストされ、アルジェリア戦線に投入されている。参考：攻撃ヘリコブラ＆アパッチ

　＜ＡＳ−１２＞：SS-12の空中発射型。全長1.87m、重量76.1kg。射程8km。参考：ザ・マーチ５号

＜ＳＳ−１１海外シリーズ＞

　＜ＡＧＭ−２２＞：アメリカ陸軍対戦車ミサイル。1960年3月にUH-1Aに搭載してテストした。1965年にはUH-1BにXM-58安定化照準装置と共に搭載し、ベトナム戦争に投入している。参考：攻撃ヘリコブラ＆アパッチ

　＜ＡＳ−１１（イギリス）＞：イギリス軍対戦車ミサイル。スカウト小型ヘリコプターにアビモ・フェアランチ社製120型照準装置と共に搭載し、1970年から部隊配備した。フォークランド紛争に投入している。参考：攻撃ヘリコブラ＆アパッチ

＜ＳＳ−１２＞：SS-11シリーズ（対戦車ミサイル）またはTR-1（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−１２＞：アメリカ海軍Ｂ級潜水艦３番艦B-3。1907年12月3日、タランチュラ（Tarantula）として竣工。1922年1月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１２Ｍ＞：フランス海軍の艦対艦ミサイル。有線誘導式、有効射程6km。威力は155mm榴弾並み。パトラ級高速哨戒艇に搭載された。参考：ザ・マーチ18号

＜ＳＳ−１３＞：RS-12（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−１３＞：アメリカ海軍Ｃ級潜水艦２番艦C-2。1909年11月23日、スティングレイ（Stingray）として竣工。1920年4月13日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１４＞：RT-15（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−１４＞：アメリカ海軍Ｃ級潜水艦３番艦C-3。1909年11月23日、ターポン（Tarpon）として竣工。1920年4月13日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１５＞：RT-20（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−１５＞：アメリカ海軍Ｃ級潜水艦４番艦C-4。1909年11月23日、ボニタ（Bonita）として竣工。1920年4月13日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１６＞：テンプ-2Sミサイル（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−１６＞：アメリカ海軍Ｃ級潜水艦５番艦C-5。1910年2月2日、スナッパー（Snapper）として竣工。1920年4月13日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１７＞：RS-16（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−１７＞：アメリカ海軍Ｄ級潜水艦１番艦D-1。1909年11月23日、ナーワル（Narwhal）として竣工。1922年6月5日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１８＞：RS-20（弾道ミサイル）またはRS-20V（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−１８＞：アメリカ海軍Ｄ級潜水艦２番艦D-2。1909年11月23日、グレイリング（Grayling）として竣工。1922年6月5日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１９＞：UR-100N（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−１９＞：アメリカ海軍Ｄ級潜水艦３番艦D-3。1910年9月8日、サーモン（Salmon）として竣工。1922年7月31日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１９　１／２＞：アメリカ海軍G-1級潜水艦G-1。1911年2月8日進水。1912年10月28日、シール（Seal）として竣工。1921年6月21日、標的として処分された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−２０＞：ピオニール（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−２０＞：アメリカ海軍Ｆ級潜水艦１番艦F-1。1912年6月19日、カープ（Carp）として竣工。1917年12月17日、衝突事故で沈没した。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−２１＞：9K79シリーズ（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−２１＞：アメリカ海軍Ｆ級潜水艦２番艦F-2。1912年6月25日、バラクーダ（Barracuda）として竣工。1922年8月17日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−２２＞：アメリカ海軍Ｆ級潜水艦３番艦F-3。1912年8月5日、ピカレル（Pickerel）として竣工。1922年8月17日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−２２＞：ソ連軍の弾道ミサイルの米軍コード。TR-1の後継で、スカッド用MAZ-543TELに車載される。最大射程800km以上、CEP230m。1988年のINF条約で全廃された。ただキューバに密輸されたという説があり、更に北朝鮮がコピーを試みているという話もある。参考：月刊丸2,’12、ザ・マーチ17号

＜ＳＳ−２３＞：9K714（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−２３＞：アメリカ海軍Ｆ級潜水艦４番艦F-4。1913年5月3日、スケート（Skate）として竣工。1915年3月25日、電池室の設計不良で電解液が漏れて耐圧船殻が破壊され、沈没した。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−２４＞：RS-22（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−２４＞：アメリカ海軍Ｅ級潜水艦１番艦E-1。1912年2月14日、スキップジャック（Skipjack）として竣工。1922年4月19日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−２４Ｍｏｄ１＞：RT-23（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−２５＞：RS-12M2（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−２５＞：アメリカ海軍Ｅ級潜水艦２番艦E-2。1912年2月14日、スタージョン（Sturgeon）として竣工。水素が発生しないエジソン電池を積んで試験を行ったが、1916年に爆発事故を起こしている。1922年4月19日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−２６＞：イスカンデルＥ（弾道ミサイル）またはイスカンデルＭ（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−２６＞：アメリカ海軍G-4級潜水艦G-4。1914年1月22日、スラッシャー（Thrasher）として竣工。1920年4月15日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−２７＞：RT-2PM（弾道ミサイル）またはRT-2PM2（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−２７＞：アメリカ海軍G-2級潜水艦１番艦G-2。1915年2月6日、ツナ（Tuna）として竣工。1919年7月30日に浸水沈没した。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−２７Ｍｏｄ１＞：RS-12M2（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−２７Ｍｏｄ２＞：RS-24（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−２８＞：アメリカ海軍Ｈ級潜水艦１番艦H-1。1913年12月1日、シーウルフ（Seawolf）として竣工。1920年3月24日に座礁して沈没した。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ２８＞：コロンビア海軍209/1200型潜水艦１番艦ピハオ（Pijao）。1975年就役。1990年に近代化改装を実施。1999年から艦齢延長工事を実施。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜ＳＳ−２９＞：RS-24（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−２９＞：アメリカ海軍Ｈ級潜水艦２番艦H-2。1913年12月1日、ノーチラス（Nautilus）として竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ２９＞：コロンビア海軍209/1200型潜水艦２番艦タイロナ（Tayrona）。1975年就役。1991年に近代化改装を実施。1999年から艦齢延長工事を実施。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜ＳＳ−３０＞：ASTROS�U（多連装ロケット）を参照。

＜ＳＳ−３０＞：アメリカ海軍Ｈ級潜水艦３番艦H-3。1914年1月16日、ガーフィッシュ（Garfish）として竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−３１＞：アメリカ海軍G-2級潜水艦２番艦G-3。1915年3月22日、ターボット（Turbot）として竣工。1922年4月19日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ３１＞：ペルー海軍209/1200型潜水艦１番艦アンガモス（Angamos）。1980年就役。2019年11月1日、カリフォルニア州サン・クレメンテ島近海でアメリカ海軍との共同訓練に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船1,’20

＜ＳＳ−３２＞：アメリカ海軍Ｋ級潜水艦１番艦K-1。1914年3月17日、ハダック（Haddock）として竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ３２＞：ペルー海軍209/1200型潜水艦２番艦アントファガスタ（Antofagasta）。1981年（1980年？）就役。2013年、近代化改装を終えた。2019年末、寿命延長と近代化改修に入った。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船4,’20

＜ＳＳ−３３＞：アメリカ海軍Ｋ級潜水艦２番艦K-2。1914年1月31日、カシャロット（Cachalot）として竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ３３＞：ペルー海軍209/1200型潜水艦３番艦ピサグア（Pisagua）。1983年（1982年？）就役。2009年6月中旬、PASSEX09に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船9,’09

＜ＳＳ−３４＞：アメリカ海軍Ｋ級潜水艦３番艦K-3。1914年10月30日、オルカ（Orca）として竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ３４＞：ペルー海軍209/1200型潜水艦４番艦チパナ（Chipana）。1982年（1983年？）就役。2009年6月中旬、PASSEX09に参加。2017年12月、寿命延長と近代化改修に入った。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船9,’09、4,’20

＜ＳＳ−３５＞：アメリカ海軍Ｋ級潜水艦４番艦K-4。1914年10月24日、ウォールラス（Walrus）として竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ３５＞：ペルー海軍209/1200型潜水艦５番艦イスライ（Islay）。1974年（1975年？）就役。2009年6月中旬、PASSEX09に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船9,’09

＜ＳＳ−３６＞：アメリカ海軍Ｋ級潜水艦５番艦K-5。1914年8月22日竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ３６＞：ペルー海軍209/1200型潜水艦６番艦アリカ（Arica）。1975年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜ＳＳ−３７＞：アメリカ海軍Ｋ級潜水艦６番艦K-6。1914年9月9日竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−３８＞：アメリカ海軍Ｋ級潜水艦７番艦K-7。1914年12月1日竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−３９＞：アメリカ海軍Ｋ級潜水艦８番艦K-8。1914年12月1日竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−４０＞：ASTROS�U（多連装ロケット）を参照。

＜ＳＳ−４０＞：アメリカ海軍L-1級潜水艦１番艦L-1。1916年4月11日竣工。1922年7月31日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−４１＞：アメリカ海軍L-1級潜水艦２番艦L-2。1916年9月29日竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−４２＞：アメリカ海軍L-1級潜水艦３番艦L-3。1916年4月22日竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−４３＞：アメリカ海軍L-1級潜水艦４番艦L-4。1916年5月4日竣工。1922年7月31日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−４４＞：アメリカ海軍L-5級潜水艦１番艦L-5。1918年2月17日竣工。1925年3月20日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−４５＞：アメリカ海軍L-5級潜水艦２番艦L-6。1917年12月7日竣工。1925年3月20日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−４６＞：アメリカ海軍L-5級潜水艦３番艦L-7。1917年12月7日竣工。1925年3月20日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−４７＞：アメリカ海軍M-1級潜水艦１番艦M-1。1918年2月16日竣工。1922年9月25日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−４８＞：アメリカ海軍L-5級潜水艦４番艦L-8。1917年8月30日竣工。1925年3月20日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−４９＞：アメリカ海軍L-1級潜水艦５番艦L-9。1916年8月4日竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５０＞：アメリカ海軍L-1級潜水艦６番艦L-10。1916年8月2日竣工。1922年7月31日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５１＞：アメリカ海軍L-1級潜水艦７番艦L-11。1916年8月15日竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５２＞：アメリカ海軍Ｔ級潜水艦１番艦T-1。1919年9月8日、全力公試で速力20.92ノットを記録した。1920年1月30日竣工。当初はシュリー（Schley）という艦名で、AA-1を経てT-1になった。1922年、上構内の旋回式水上魚雷発射管４門を撤去した。1930年9月19日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５３＞：アメリカ海軍Ｎ級潜水艦１番艦（エレクトリックボート社設計１番艦）N-1。1917年9月26日竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５４＞：アメリカ海軍Ｎ級潜水艦２番艦（エレクトリックボート社設計２番艦）N-2。1917年9月26日竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５５＞：アメリカ海軍Ｎ級潜水艦３番艦（エレクトリックボート社設計３番艦）N-3。1917年9月26日竣工。1930年12月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５６＞：アメリカ海軍Ｎ級潜水艦４番艦（レイク社設計１番艦）N-4。1918年6月15日竣工。1922年9月25日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５７＞：アメリカ海軍Ｎ級潜水艦５番艦（レイク社設計２番艦）N-5。1918年6月13日竣工。1922年9月25日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５８＞：アメリカ海軍Ｎ級潜水艦６番艦（レイク社設計３番艦）N-6。1918年7月9日竣工。1922年9月25日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５９＞：アメリカ海軍Ｎ級潜水艦７番艦（レイク社設計４番艦）N-7。1918年6月15日竣工。1922年9月25日に売却された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−６０＞：ASTROS�U（多連装ロケット）を参照。

＜ＳＳ−６０＞：アメリカ海軍Ｔ級潜水艦２番艦T-2。1922年1月7日竣工。1930年9月19日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−６１＞：アメリカ海軍Ｔ級潜水艦３番艦T-3。1920年12月7日竣工。1930年9月19日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−６２＞：アメリカ海軍O-1級潜水艦１番艦O-1。1918年11月5日竣工。1938年5月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−６２＞：オーストラリア海軍オベロン級潜水艦オタマ（Otama）。1978年4月就役。参考：現代の潜水艦、月刊世界の艦船11,’00

＜ＳＳ−６３＞：アメリカ海軍O-1級潜水艦２番艦O-2。1918年10月19日竣工。1945年8月13日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−６４＞：アメリカ海軍O-1級潜水艦３番艦O-3。1918年6月13日竣工。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−６５＞：アメリカ海軍O-1級潜水艦４番艦O-4。1918年5月28日竣工。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−６６＞：アメリカ海軍O-1級潜水艦５番艦O-5。1918年6月8日竣工。1923年10月28日、衝突事故で沈没した。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−６７＞：アメリカ海軍O-1級潜水艦６番艦O-6。1918年6月8日竣工。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−６８＞：アメリカ海軍O-1級潜水艦７番艦O-7。1918年7月4日竣工。1945年7月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−６９＞：アメリカ海軍O-1級潜水艦８番艦O-8。1918年7月11日竣工。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−７０＞：アメリカ海軍O-1級潜水艦９番艦O-9。1918年7月27日竣工。1941年6月20日、事故を起こして浸水沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−７１＞：アメリカ海軍O-1級潜水艦10番艦O-10。1918年8月17日竣工。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−７２＞：アメリカ海軍O-11級潜水艦１番艦O-11。1918年10月19日竣工。1924年、予備役に編入された。1930年5月9日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−７３＞：アメリカ海軍O-11級潜水艦２番艦O-12。1918年10月19日竣工。1924年、予備役に編入された。1930年7月29日に除籍された。民間に払い下げられてウィルキンズ北極探検隊の探査用潜水艇ノーチラスになり、1931年に放棄された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−７３＞：カナダ海軍オベロン級潜水艦オノンダガ（Onondaga）。1967年竣工。ケベックで記念艦として展示されている。参考：現代の潜水艦、月刊世界の艦船9,’12

＜ＳＳ−７４＞：アメリカ海軍O-11級潜水艦３番艦O-13。1918年11月27日竣工。1924年、予備役に編入された。1930年5月9日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−７５＞：アメリカ海軍O-11級潜水艦４番艦O-14。1918年10月1日竣工。1924年、予備役に編入された。1930年5月9日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−７６＞：アメリカ海軍O-11級潜水艦５番艦O-15。1918年8月27日竣工。1924年、予備役に編入された。1930年5月9日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−７７＞：アメリカ海軍O-11級潜水艦６番艦O-16。1918年8月1日竣工。1924年、予備役に編入された。1930年5月9日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−７７シリーズ＞：デネル社の機関銃。参考：月刊軍事研究1,’09

＜ＳＳ−７７＞：7.62mm版。ベルトリンクの種類を選ばず使用でき、ストックの折り畳みや取り外しが可能。重量9.6kg。アメリカ軍特殊部隊にも配備されている。参考：月刊軍事研究1,’05、1,’09

＜ＳＳ−７７ミニ＞：5.56mm版。参考：月刊軍事研究1,’09

＜ＳＳ−７７コンパクト＞：市街戦用。全長を0.15m短縮し、ストックを伸縮式に変更した。フォアグリップ（バイポッドを兼ねる）とピープサイトはレールマウント式。全長1.08m／1.02m（ストック短縮時）、重量9.3kg。有効射程1500m。5.56mm弾用などへの転換も可能。参考：月刊軍事研究1,’09、3,’10

＜ＳＳ−７８＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦１番艦R-1。1918年12月16日竣工。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−７９＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦２番艦R-2。1919年1月24日竣工。1945年6月2日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−８０＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦３番艦R-3。1919年4月17日竣工。1941年11月4日、イギリスに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−８１＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦４番艦R-4。1919年3月28日竣工。1945年7月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−８２＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦５番艦R-5。1919年4月15日竣工。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−８３＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦６番艦R-6。1919年5月1日竣工。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−０８３＞：韓国海軍KSS-3級バッチ�T潜水艦１番艦トサン・アン・チャンホ（Dosan Ahn Chang-Ho、島山安昌浩）。2014年11月ファースト・スチール・カット実施、2016年5月17日起工、2018年9月14日進水、2019年6月10日公試開始、2021年8月13日就役。9月1日、玄武4-4SLBMの水中射出試験に成功した。9月15日、玄武4-4SLBMの水中発射試験に成功した。2022年4月18日、玄武4-4SLBM２発を20秒間隔で発射し、400km先の目標に着弾させた。参考：月刊世界の艦船11,’21、12,’21、7,’22

＜ＳＳ−８４＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦７番艦R-7。1919年6月12日竣工。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−８５＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦８番艦R-8。1919年7月21日竣工。1936年2月26日、浸水沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−０８５＞：韓国海軍KSS-3型バッチ�T潜水艦２番艦アン・ムー（Ann Moo、安武）。2020年11月10日、大宇造船海洋で進水した。2023年4月20日、就役式典を実施。参考：月刊世界の艦船2,’21、7,’23

＜ＳＳ−８６＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦９番艦R-9。1919年7月30日竣工。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−８７＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦10番艦R-10。1919年8月20日竣工。1945年7月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−８８＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦11番艦R-11。1919年9月5日竣工。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−８９＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦12番艦R-12。1919年9月23日竣工。1943年6月12日に事故を起こして浸水沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−９０＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦13番艦R-13。1919年10月17日竣工。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−９１＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦14番艦R-14。1919年12月24日竣工。1945年5月19日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−９２＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦15番艦R-15。1918年7月27日竣工。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−９３＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦16番艦R-16。1918年8月5日竣工。1945年7月25日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−９４＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦17番艦R-17。1918年8月17日竣工。1942年3月9日、イギリスに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−９５＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦18番艦R-18。1918年9月11日竣工。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−９６＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦19番艦R-19。1918年10月7日竣工。1942年3月9日、イギリスに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−９７＞：アメリカ海軍R-1級潜水艦20番艦R-20。1918年10月26日竣工。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−９８＞：アメリカ海軍R-21級潜水艦１番艦R-21。1919年6月17日竣工。1930年5月9日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−９９＞：アメリカ海軍R-21級潜水艦２番艦R-22。1919年8月1日竣工。1930年5月9日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１００＞：アメリカ海軍R-21級潜水艦３番艦R-23。1919年10月23日竣工。1930年5月9日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１０１＞：アメリカ海軍R-21級潜水艦４番艦R-24。1918年8月21日竣工。1930年5月9日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１０２＞：アメリカ海軍R-21級潜水艦５番艦R-25。1919年10月23日竣工。1930年5月9日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１０３＞：アメリカ海軍R-21級潜水艦６番艦R-26。1919年10月23日竣工。1930年5月9日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１０４＞：アメリカ海軍R-21級潜水艦７番艦R-27。1919年9月3日竣工。1930年5月9日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１０５＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-1。1920年6月5日竣工。セイル後方に水上機格納筒を設け、XS-2水上機の運用試験を行った。発艦と揚収の際は艦後部を全没水させる。1942年4月20日、イギリスに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１０６＞：アメリカ海軍S-2級潜水艦S-2。1920年5月25日竣工。1924年、予備役に編入された。1931年2月26日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１０７＞：アメリカ海軍旧Ｓ級潜水艦グループ２、S-3。1919年1月30日竣工。1937年1月25日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１０９＞：アメリカ海軍旧Ｓ級潜水艦グループ２、S-4。1919年11月19日竣工。1927年12月17日、衝突事故で沈没し、乗員全員が死亡した。1936年1月15日に除籍された。参考：月刊世界の艦船9,’12増刊

＜ＳＳ１０９＞：NATO標準5.56mm×45普通弾。ベルギーのFN社がMINIMI用に開発した。弾芯はスチール製で、命中後の変形が少なく、防弾チョッキやケブラー製防弾ヘルメットなどを貫徹できる。弾丸重量4g。初速毎秒947.5m、エネルギー1730ジュール。参考：最新軍用ライフル図鑑、ストライク・アンド・タクティカルマガジン3,’13

＜ＳＳ１０９海外シリーズ＞

　＜Ｍ８５５＞：アメリカ陸軍普通弾。M16A2用に採用した。参考：最新軍用ライフル図鑑

　＜Ｍ８５５Ａ１＞：アメリカ陸軍普通弾、別名EPR（Enhanced Performance Round）。威力強化型で、M855をM16よりも銃身の短いM4小銃で使用したところ、威力不足でアフガン戦ではゲリラにアウトレンジされ、イラク戦では敵が身を隠す自動車の車体やフロントガラスを貫通できなかったために開発した。鉛を一切使用していない。参考：ストライク・アンド・タクティカルマガジン3,’13

＜ＳＳ−１１０＞：アメリカ海軍旧Ｓ級潜水艦グループ２、S-5。1920年3月6日竣工。9月1日、浸水沈没した。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１１１＞：アメリカ海軍旧Ｓ級潜水艦グループ２、S-6。1920年5月17日竣工。1937年1月25日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１１２＞：アメリカ海軍旧Ｓ級潜水艦グループ２、S-7。1920年7月1日竣工。1937年1月25日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１１３＞：アメリカ海軍旧Ｓ級潜水艦グループ２、S-8。1920年10月1日竣工。1937年1月25日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１１４＞：アメリカ海軍旧Ｓ級潜水艦グループ２、S-9。1921年2月21日竣工。1936年7月21日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１１５＞：アメリカ海軍旧Ｓ級潜水艦グループ２、S-10。1922年9月21日竣工。1936年7月21日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１１６＞：アメリカ海軍旧Ｓ級潜水艦グループ２、S-11。1923年1月11日竣工。1945年5月19日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１１７＞：アメリカ海軍旧Ｓ級潜水艦グループ２、S-12。1923年4月30日竣工。1945年6月22日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１１８＞：アメリカ海軍旧Ｓ級潜水艦グループ２、S-13。1923年7月14日竣工。1945年5月19日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１１９＞：アメリカ海軍旧Ｓ級潜水艦グループ２、S-14。1921年2月11日竣工。1945年7月22日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１２０＞：アメリカ海軍旧Ｓ級潜水艦グループ２、S-15。1921年1月15日竣工。1946年7月3日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１２１＞：アメリカ海軍旧Ｓ級潜水艦グループ２、S-16。1920年12月17日竣工。1945年4月3日に標的となり処分された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１２２＞：アメリカ海軍旧Ｓ級潜水艦グループ２、S-17。1921年3月1日竣工。1945年4月3日に標的となり処分された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１２３＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-18。1920年4月29日進水、1924年4月3日竣工。1945年11月13日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１２４＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-19。1921年8月24日竣工。1936年12月12日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１２５＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-20。1922年11月22日竣工。程無く試験艦として使用されるようになった。1924-25年、艦首をクリッパー型に変更し、船体にバルジを設けて燃料搭載量を増やした。その後、ディーゼル・エレクトリック方式主機のテストにも使用されている。1945年7月25日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１２６＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-21。1921年8月24日竣工。1942年9月14日、イギリスに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１２７＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-22。1924年6月23日竣工。1942年6月19日、イギリスに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１２８＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-23。1923年10月30日竣工。1945年11月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１２９＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-24。1923年8月24日竣工。1942年8月10日、イギリスに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１３０＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-25。1923年7月9日竣工。1941年11月4日、イギリスに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１３１＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-26。1923年10月15日竣工。1942年1月24日、衝突事故で沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１３２＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-27。1924年1月22日竣工。1942年6月19日、事故で座礁沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１３３＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-28。1923年12月13日竣工。1944年7月4日に事故で浸水沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１３４＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-29。1924年5月22日竣工。1942年6月5日、イギリスに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１３５＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-30。1920年10月29日竣工。1943年6月11日、幌筵島加熊別湾で貨物船神武丸を雷撃して撃沈した。1945年10月24日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船8,’21

＜ＳＳ−１３６＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-31。1922年5月11日竣工。1945年11月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１３７＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-32。1922年6月15日竣工。1945年11月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１３８＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-33。1922年4月18日竣工。1945年11月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１３９＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-34。1922年7月12日竣工。1945年11月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１４０＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-35。1922年8月17日竣工。1946年4月4日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１４１＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-36。1923年4月4日竣工。1942年1月21日、事故で座礁沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１４２＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-37。1923年7月16日竣工。1942年2月8日、駆逐艦夏潮を雷撃して大破させた（翌日沈没）。7月8日、ラバウル西北西で特設運送船（雑用）天山丸を雷撃して撃沈した。1945年4月4日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船5,’12

＜ＳＳ−１４３＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-38。1923年5月11日竣工。1942年8月7日夜、輸送船明陽丸を雷撃して撃沈した。1945年2月20日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、日本海軍艦隊総覧

＜ＳＳ−１４４＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-39。1923年9月14日竣工。1942年3月4日、特務艦襟裳を雷撃で撃沈した。8月14日、座礁沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−１４５＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-40。1923年11月20日竣工。1945年11月13日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１４６＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ１、S-41。1924年1月15日竣工。1946年2月25日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１４７＞：アメリカ海軍Ｈ級潜水艦４番艦H-4。1918年10月24日竣工。1931年2月26日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１４８＞：アメリカ海軍Ｈ級潜水艦５番艦H-5。1918年9月30日竣工。1931年2月26日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１４９＞：アメリカ海軍Ｈ級潜水艦６番艦H-6。1918年9月9日竣工。1931年2月26日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１５０＞：プリトヴィ�T（地対地ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−１５０＞：アメリカ海軍Ｈ級潜水艦７番艦H-7。1918年10月24日竣工。1931年2月26日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１５１＞：アメリカ海軍Ｈ級潜水艦８番艦H-8。1918年11月18日竣工。1931年2月26日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１５２＞：アメリカ海軍Ｈ級潜水艦９番艦H-9。1918年11月25日竣工。1931年2月26日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１５３＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ３、S-42。1924年11月20日竣工。1942年5月11日、ブカ沖で敷設艦沖島を雷撃し、航行不能とした（翌日に沈没）。1945年11月13日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−１５４＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ３、S-43。1924年12月31日竣工。1945年11月13日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１５５＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ３、S-44。1925年2月16日竣工。1942年5月12日、セントジョージ岬南西で特設工作艦松榮丸を雷撃して撃沈した。8月10日、カビエン沖で重巡加古を雷撃して撃沈した。1943年10月8日、千島列島柏原湾で浮上中に海防艦石垣の艦砲射撃を受けて沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜ＳＳ−１５６＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ３、S-45。1925年3月31日竣工。1945年11月13日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１５７＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ３、S-46。1925年6月5日竣工。1945年11月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１５８＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ３、S-47。1925年9月16日竣工。1945年11月13日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１５９＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ４、S-48。1922年10月14日竣工。1945年9月17日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１６０＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ４、S-49。1922年6月5日竣工。1931年3月21日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１６１＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ４、S-50。1922年5月20日竣工。1931年3月21日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１６２＞：アメリカ海軍旧Ｓ型潜水艦グループ４、S-51。1922年6月24日竣工。1930年1月27日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−１６３＞：アメリカ海軍バラクーダ級潜水艦バラクーダ（Barracuda）。元はV-1という艦名だった。1924年10月1日竣工。1937年、予備役に編入された。1940年、現役に復帰した。1943年、輸送潜水艦に艦種変更された。1945年3月10日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１６４＞：アメリカ海軍バラクーダ級潜水艦バス（Bass）。元はV-2という艦名だった。1925年9月26日竣工。1937年、予備役に編入された。1940年、現役に復帰した。1943年、輸送潜水艦に艦種変更された。1945年3月10日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１６５＞：アメリカ海軍バラクーダ級潜水艦ボニタ（Bonita）。元はV-3という艦名だった。1926年5月22日竣工。1937年、予備役に編入された。1940年、現役に復帰した。1943年、輸送潜水艦に艦種変更された。1945年3月10日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１６６＞：アメリカ海軍アーゴノート級機雷敷設潜水艦アーゴノート（Argonaut。カイダコ）。1928年4月2日、V-4という艦名で竣工。後にアーゴノートという艦名が付き、艦種記号もSM-1、SF-7を経てSS-166になった。1942年2-7月、通常型潜水艦への改装の後、輸送潜水艦に改造された。1942年8月8日、SS-168ノーチラスと共に真珠湾を出撃。8月16日、SS-168ノーチラスと共にマキン島奇襲上陸作戦に参加。8月26日、SS-168ノーチラスと共に真珠湾に帰港。9月、輸送潜水艦APS-1に艦種変更された。1943年1月10日、ニューブリテン島南東で日本軍の攻撃を受けて戦没した。参考：アメリカ潜水艦史、アメリカ揚陸艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船6,’09、9,’12増刊、11,’23

＜ＳＳ−１６７＞：アメリカ海軍ナーワル級潜水艦ナーワル（Narwhal）。当初はV-5という艦名だった。1930年5月15日竣工。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。1943年5月、陸軍偵察隊を乗せてアッツ島攻略前の威力偵察を実施。7月15日、千島列島の松輪島を砲撃。1944年3月3日、フィリピンのスルー海東部で砲艦唐津を雷撃して撃沈した。1945年5月19日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’12増刊

＜ＳＳ−１６８＞：アメリカ海軍ナーワル級潜水艦ノーチラス（Nautilus。オウムガイ科の総称）。当初はV-6という艦名だった。1927年8月2日起工、1930年3月15日進水、7月1日竣工。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。その後日本本土砲撃作戦を命じられたが、危険が大き過ぎるとして艦長が実行しなかった。6月24日、房総半島沖で駆逐艦山風を雷撃して撃沈した。8月8日、SS-166アーゴノートと共に真珠湾を出撃。8月16日、SS-166アーゴノートと共にマキン島奇襲上陸作戦に参加。8月26日、SS-166アーゴノートと共に真珠湾に帰港。1943年1月19日、ツラギ西方270海里で駆逐艦秋月を雷撃して中破させた。5月、陸軍偵察隊を乗せてアッツ島攻略前の威力偵察を実施。11月、ガルバニック作戦に参加し、11月21日に海兵隊78名をアパママへと上陸させた。1945年7月25日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船6,’09、1,’11、9,’12増刊、11,’23

＜ＳＳ−１６９＞：アメリカ海軍ドルフィン級潜水艦ドルフィン（Dolphin）。1932年6月1日竣工。1938年、TDC Mk1を搭載した。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦で哨戒任務に就いた。1945年10月24日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−１７０＞：アメリカ海軍カシャロット級潜水艦カシャロット（Cachalot）。1933年12月1日竣工。1934年3月7日、航程5000海里の巡航公試のためポーツマス海軍工廠を出港。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。1946年7月8日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−１７１＞：アメリカ海軍カシャロット級潜水艦カトルフィッシュ（Cuttlefish）。1934年7月8日竣工。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。1946年7月3日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−１７２＞：アメリカ海軍Ｐ級潜水艦グループ１、ポーパス（Porpoise）。1935年竣工。1943年7月19日、ウェーク島の南50海里で運送船第二十御影丸を撃沈した。1956年に除籍された。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船12,’12

＜ＳＳ−１７３＞：アメリカ海軍Ｐ級潜水艦グループ１、パイク（Pike）。1935年竣工。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。1956年に除籍された。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−１７４＞：アメリカ海軍Ｐ級潜水艦グループ２、シャーク（Shark）。1936年1月25日竣工。1942年2月11日に戦没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１７５＞：アメリカ海軍Ｐ級潜水艦グループ２、ターポン（Tarpon）。1936年3月12日竣工。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。1943年10月17日、ドイツ特設巡洋艦ミヒュルを雷撃して撃沈した。1944年秋頃、前線を退いた。太平洋戦争後に一旦除籍され、1947年に停泊実習艦として復帰、1956年9月5日に除籍された。1957年に標的艦となり、沈没した。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、写真集ドイツの巡洋艦

＜ＳＳ−１７６＞：アメリカ海軍Ｐ級潜水艦グループ３、パーチ（Perch）。1936年11月19日竣工。1942年3月2日、ジャワ海で潮、漣の爆雷と砲撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１７７＞：アメリカ海軍Ｐ級潜水艦グループ３、ピカラル（Pickerel）。1937年1月26日竣工。1943年4月3日、三陸沖で第13号駆潜艇を撃沈した。同日、津軽海峡で大湊海軍航空隊九四式水上偵察機と敷設艇白神の攻撃を受けて沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、輸送船入門

＜ＳＳ−１７８＞：アメリカ海軍Ｐ級潜水艦グループ３、パーミット（Permit）。1937年3月17日竣工。1956年7月26日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１７９＞：アメリカ海軍Ｐ級潜水艦グループ３、プランジャー（Plunger）。1936年11月19日竣工。1942年1月18日、紀伊半島田辺湾南西420kmで貨物船榮山丸を雷撃して撃沈した。6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。6月30日、第五雲海丸にキルトまくり射法を仕掛け、後方400ヤード・360mからMk14魚雷を発射して船山島東30海里で撃沈した。7月2日、舟山群島馬鞍列島嵊山島東30kmで第三雲洋丸を雷撃して撃沈した。1944年2月2日、潮岬灯台東北東22kmで貨物船第八東洋丸を雷撃して撃沈した。1956年7月6日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船6,’19、7,’21、6,’23、12,’23

＜ＳＳ−１８０＞：アメリカ海軍Ｐ級潜水艦グループ３、ポラック（Pollack）。1937年1月15日竣工。1942年3月11日、鹿児島県草垣群島西290kmで日本陸軍運送船福州丸を雷撃して撃沈した。1943年5月20日、マーシャル諸島で盤谷丸を撃沈した。8月27日、高知県沖の島の南西30kmで輸送船太福丸を雷撃して撃沈した。1944年4月25日、父島の北75海里で第54号駆潜艇を雷撃して撃沈した。5月22日、父島の北西190海里で駆逐艦朝凪を雷撃して撃沈した。1946年10月29日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’13、9,’23

＜ＳＳ−１８１＞：アメリカ海軍Ｐ級潜水艦グループ３、ポンパノ（Pompano）。1937年3月11日進水、6月12日竣工。1943年9月、三陸沖で九四式水上偵察機と敷設特務艇葦埼の攻撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、アメリカ潜水艦史、小艦艇入門

＜ＳＳ−１８２＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ１、サーモン（Salmon）。1938年3月15日竣工。1942年5月25日、カムラン湾南南東120海里で、特務艦朝日を雷撃して大破させた（翌日沈没）。11月17日、ルソン島の西で陸軍輸送船おれごん丸を雷撃して撃沈した。1944年10月30日、都井崎の南東100海里で第22号海防艦を攻撃して損傷させた。1945年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’14

＜ＳＳ−１８３＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ１、シール（Seal）。1938年4月30日竣工。1956年5月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１８４＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ１、スキップジャック（Skipjack）。1938年6月30日竣工。1942年5月17日、南シナ海北ナツナ島北北東184kmで陸軍輸送船太山丸を雷撃して撃沈した。1944年1月25日、ブラウン諸島沖で駆逐艦涼風を雷撃して撃沈した。1948年8月11日に標的艦として処分された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船1,’17

＜ＳＳ−１８５＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ１、スナッパー（Snapper）。1937年12月15日竣工。1943年9月2日、トラック北方で海防艦六連を雷撃して撃沈した。11月29日、八丈島の北西20kmで特設運送船乾�驫ﾛを雷撃して撃沈した。1944年10月1日、父島北西で敷設艇網代を雷撃して撃沈した。1948年4月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船10,’13

＜ＳＳ−１８６＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ１、スティングレイ（Stingray）。1938年3月15日竣工。1946年11月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１８７＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ１、スタージョン（Sturgeon）。1938年6月25日竣工。1942年7月1日、輸送船もんてびでお丸を雷撃して撃沈した。1944年1月16日、宮崎県沖40海里で駆逐艦涼風を雷撃して大破させた。1948年4月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船7,’23

＜ＳＳ−１８８＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ２、サーゴ（Sargo）。1939年2月7日竣工。太平洋戦争勃発後の1941年12月から1942年1月、Mk14魚雷13本を発射したが、目標へと向かっているのに１本も爆発せず、上層部に報告書を上げた。1946年7月19日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−１８９＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ２、ソーリ（Saury）。1939年4月3日竣工。1943年5月28日、油槽船あかつき丸を雷撃して撃沈した。5月30日、舟山列島東福山島東170kmで貨物船高見山丸を雷撃して撃沈した。1946年7月19日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船12,’15、11,’23

＜ＳＳ−１９０＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ２、スピアフィッシュ（Spearfish）。1939年7月19日竣工。1944年1月30日、サイパン北北東400海里で特設運送船玉島丸を雷撃して撃沈した。1946年7月19日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船12,’12

＜ＳＳ−１９１＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ２、スカルピン（Sculpin）。1939年1月16日竣工。1942年10月14日、ニュー・アイルランド島カビエン南西130kmで貨物船住吉丸を雷撃して撃沈した。1943年11月19日、トラック環礁付近の内南洋で駆逐艦山雲の爆雷攻撃を受けて損傷、浮上して砲戦に入ったが被弾大破し、自沈した。乗員に総員退艦を命じて一人艦に残った狼群作戦司令ジョン・クロムウェル大佐は名誉勲章を授与されている。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊軍事研究8,’14、月刊世界の艦船8,’18

＜ＳＳ−１９２＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ２、スクアラス（Squalus）。1939年3月1日竣工。5月23日、潜航公試中にポーツマス沖で沈没、26名が死亡した。ASR-2ファルコンがマッキャン・チェンバーによる救難作業を行い、水深74mから33名を救出している。後に引き上げられ、1940年5月にセイルフィッシュ（Sailfish）と改称して就役した。1943年12月4日、八丈島東方180海里で空母冲鷹を雷撃して撃沈した。1948年4月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船9,’12増刊、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−１９３＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ２、ソードフィッシュ（Swordfish）。1939年7月22日竣工。1944年6月9日、父島北方40海里で駆逐艦松風を雷撃して撃沈した。6月15日、父島北北西150海里で日本海軍輸送船甘井子丸を雷撃して撃沈した。1945年2月、沖縄西方で前年3月に敷設艦鴎が敷設した五号機雷に触雷して沈没した。同月（1月12日？）、アメリカ海軍は太平洋で消息不明になったとして喪失認定した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、月刊世界の艦船5,’19

＜ＳＳ−１９４＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ２、シードラゴン（Seadragon）。1939年10月23日竣工。1941年12月10日、マニラ湾で第11航空艦隊基地航空部隊の空襲を受けて損傷した。1942年7月12日、仏印クイニョン東33kmで日山丸を雷撃して撃沈した。7月13日、仏印バレラ岬北東18kmで特設運送船神陽丸を雷撃して撃沈した。12月12日、ニューブリテン付近で伊４潜水艦を雷撃して撃沈した。1948年4月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船2,’15、1,’17

＜ＳＳ−１９５＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ２、シーライオン（Sealion。アシカ）。1939年11月27日竣工。1941年12月10日、マニラ湾で第11航空艦隊第１航空隊の攻撃を受けて損傷した。12月25日、キャビテで損傷し放棄された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−１９６＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ２、シーレイブン（Searaven）。1939年10月2日竣工。1943年1月14日、パラオ北西250海里で白羽丸を雷撃して撃沈した。11月25日、ポナペ島の北で特設運送船東亜丸を雷撃して撃沈した。1948年9月11日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船8,’14、9,’15

＜ＳＳ−１９７＞：アメリカ海軍新Ｓ級潜水艦グループ２、シーウルフ（Seawolf）。1939年12月1日竣工。1942年4月1日、クリスマス島近海で軽巡那珂を雷撃し、魚雷１本を命中させて損傷させた。1943年4月23日、台湾東方で第39号哨戒艇を撃沈した。6月20日、日本海軍指定船昌仁丸を雷撃して撃沈した。11月4日、香港南西130kmで日本海軍輸送船海福丸を雷撃して撃沈した。1944年1月10日、那覇の北50海里で彌彦丸を雷撃して撃沈した。1月16日、特設運送船たるしま丸を砲撃して損傷させた。10月3日、アメリカ護衛駆逐艦に日本海軍潜水艦と誤認されて攻撃を受け、沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’11、6,’15、2,’19、7,’21、12,’22

＜ＳＳ−１９８＞：アメリカ海軍Ｔ級潜水艦タンバー（Tambor）。1940年6月3日竣工。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。1959年9月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−１９９＞：アメリカ海軍Ｔ級潜水艦トートグ（Tautog）。1940年7月3日竣工。1942年5月17日、トラック南方で伊28潜水艦を雷撃して撃沈した。5月25日、メレヨン島の南350kmで日本海軍一般徴用輸送船彰化丸を雷撃して撃沈した。1943年4月9日、セレベス南東バンダ海で駆逐艦磯波を雷撃して撃沈した。6月20日、サイパンの西420kmで特設運送船明天丸を雷撃して航行不能にした（翌日沈没）。1944年3月16日、北海道厚岸の南方40海里で駆逐艦白雲を雷撃して撃沈した。釧路南東100kmで陸軍輸送船日連丸を雷撃して撃沈した。5月8日、北海道恵山岬の北北東6kmで輸送船宮崎丸を雷撃して撃沈した。1945年1月17日、奄美大島北方で第15号輸送艦を雷撃して撃沈した。1月21日、対馬南西沖で特設水雷母艦首里丸を雷撃して撃沈した。太平洋戦争中に26隻72606トンを撃沈した。1959年9月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船2,’12、9,’13、9,’15、6,'20

＜ＳＳ−２００＞：アメリカ海軍Ｔ級潜水艦スレッシャー（Thresher）。1940年8月27日竣工。1943年7月2日、マカッサル海峡北部で日本陸軍輸送船米山丸を雷撃して撃沈した。1944年1月27日、高雄の西南西120kmで特設運送船幸成丸を雷撃して撃沈した。9月25日、仁川西の黄海で貨物船吉林丸を雷撃して撃沈した。1947年12月23日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船11,’11、10,’13、2,’19、11,’19

＜ＳＳ−２０１＞：アメリカ海軍Ｔ級潜水艦トライトン（Triton）。1940年8月15日竣工。1942年2月17日、五島列島福江島西南西135kmで特設砲艦第五信洋丸を雷撃して航行不能とした（翌日沈没）。2月21日、済州島南116kmで日本陸軍輸送船昭久丸を雷撃して撃沈した。5月6日、舟山群島南東で輸送船大元丸を雷撃して撃沈した。5月17日、九州南西で伊164を雷撃して撃沈した。7月5日、アリューシャンのアガッツ島沖で駆逐艦子日を雷撃して撃沈した。1943年3月15日、アドミラルティ諸島北で第23駆潜隊の攻撃を受けて沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、月刊世界の艦船6,’01、11,’20

＜ＳＳ−２０２＞：アメリカ海軍Ｔ級潜水艦トラウト（Trout）。1940年11月15日竣工。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。1944年2月29日に戦没した（1978年に除籍された？）。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−２０３＞：アメリカ海軍Ｔ級潜水艦チューナ（Tuna）。1941年1月2日竣工。1948年9月24日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２０４＞：アメリカ海軍Ｍ級潜水艦マッケレル（Mackerel）。1941年3月31日竣工。1945年11月28日（1947年？）に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２０５＞：アメリカ海軍Ｍ級潜水艦マーリン（Marlin）。1941年8月1日竣工。1945年11月28日（1946年？）に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２０６＞：アメリカ海軍Ｔ級潜水艦ガー（Gar）。1941年4月14日竣工。1943年5月15日、フィリピンのマリンドケ島南西20kmでいんだす丸を雷撃して撃沈した。1944年1月20日、ベリリュー島南南東35kmで日本陸軍徴用船廣祐丸を雷撃して撃沈した。1959年8月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船5,’17、2,’22

＜ＳＳ−２０７＞：アメリカ海軍Ｔ級潜水艦グランパス（Grampus）。1941年5月23日竣工。1942年3月1日、トラック南210kmで給油船第２海城丸を雷撃して撃沈した。1943年3月5-6日に戦没し、3月22日に喪失認定された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、ラバウル航空戦、月刊世界の艦船4,’15

＜ＳＳ−２０８＞：アメリカ海軍Ｔ級潜水艦グレイバック（Grayback）。1941年6月30日竣工。1942年3月17日、父島の西６海里で特設給炭船石狩丸を雷撃して撃沈した。1943年10月22日、宮古島沖で特設巡洋艦粟田丸を撃沈した。12月18日、沖縄東方で駆逐艦沼風を雷撃して撃沈した。1944年2月26日に戦没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船10,’14

＜ＳＳ−２０９＞：アメリカ海軍Ｔ級潜水艦グレイリング（Grayling）。1941年3月1日竣工。1942年4月13日、土佐清水南100kmで貨客船龍神丸を雷撃して撃沈した。6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。1943年9月9日にルソン島西方で日本の貨物船北安丸による衝撃を受けて沈められたらしく、同年に喪失認定された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船1,’13、10,’21

＜ＳＳ−２１０＞：アメリカ海軍Ｔ級潜水艦グレナディア（Grenadier）。1941年5月1日竣工。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。1943年4月22日、マラッカ海峡で日本海軍基地航空隊の爆撃を受けて沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−２１１＞：アメリカ海軍Ｔ級潜水艦ガジョン（Gudgeon）。1941年4月21日竣工。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。1943年4月28日、フィリピン中部パナイ島南西端ナソ岬南西28kmで輸送船鎌倉丸を雷撃して撃沈した。11月23日、舟山島の南70海里で海防艦若宮を撃沈した。1944年5月12日に戦没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船3,’19

＜ＳＳ−２１２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ガトー（Gato）。1941年8月21日進水、12月31日竣工。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。1943年1月29日、ブーゲンビル島南東部タキ北東沖25kmで輸送船日運丸を雷撃して撃沈した。2月15日、ブイン北東50kmで特設運送船駿河丸を雷撃して撃沈した。1945年2月14日、済州島南東で第９号海防艦を雷撃して撃沈した。1960年3月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船3,’17、4,’20

＜ＳＳ−２１３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦グリーンリング（Greenling）。1942年1月21日竣工。12月30日、ニューアイルランド島カビエン北西420kmで日照丸を雷撃して撃沈した。1943年5月4日、トラック北方で特設巡洋艦金城山丸を撃沈した。1944年11月10日、伊豆半島石廊崎南西で第46号哨戒艇を撃沈した。1960年3月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船6,’20

＜ＳＳ−２１４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦グルーパー（Grouper）。1942年2月12日竣工。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。太平洋戦争後、対潜潜水艦に改装され、SSK-214に艦種記号が変更された。1968年12月2日（1970年？）に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−２１５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦グラウラー（Growler）。1942年3月20日竣工。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。7月5日、キスカ沖で駆逐艦霰を雷撃して撃沈した。8月25日、高雄南西15kmで特設砲艦千洋丸を雷撃して撃沈した。1943年2月、ラバウル沖で給糧艦早埼の衝撃を受けて艦首を破壊された。艦橋にいた艦長ギルモア中佐も重傷を負ったが、自分に構わず急速潜航するよう下命し、艦は離脱に成功している（艦長以下２名が戦死）。その後オーストラリアのサウス・ブリスベン乾ドックで修理を受け、艦首にカンガルーを描き込んだ。1944年9月12日、海南島の東250海里で駆逐艦敷波と海防艦平戸を雷撃して撃沈した。1944年11月7日、マニラ湾で海防艦千振、第13号海防艦、駆逐艦時雨の攻撃を受けて沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、月刊世界の艦船6,’14、10,’23

＜ＳＳ−２１６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦グラニオン（Grunion）。1942年4月11日竣工。7月15日、キスカ沖で第25号駆潜艇と第27号駆潜艇を雷撃して撃沈した。7月31日、キスカ港外で輸送船鹿野丸の砲撃を受けて沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船6,’09

＜ＳＳ−２１７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ガードフィッシュ（Guardfish）。1942年5月8日竣工。8月24日、金華山灯台南西11kmで北日本汽船貨物船盛海丸を雷撃して撃沈した。10月21日、基�髢k北東125海里で貨物船日穂丸を雷撃して撃沈した。1943年1月13日、カビエンで第１号哨戒艇を雷撃して撃沈した。1月23日、カビエン西水道付近で駆逐艦羽風を雷撃して撃沈した。1944年2月1日、トラック南西４海里で駆逐艦海風を雷撃して撃沈した。1961年10月1日、標的艦として処分された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’18、9,’23

＜ＳＳ−２１８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦アルバコア（Albacore）。1942年6月1日竣工。1942年12月18日、ニューギニアのマダン北方で軽巡洋艦天龍を雷撃して撃沈した。1943年2月20日、アドミラルティ諸島マヌス島北方70海里で駆逐艦大潮を雷撃して撃沈した。1944年1月14日、西カロリン諸島付近で駆逐艦漣を雷撃して撃沈した。6月19日、マリアナ沖海戦で空母大鳳を雷撃して撃沈した。1944年11月7日に戦没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−２１９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦アンバージャック（Amberjack）。1942年6月19日竣工。9月19日、ブーゲンビル海峡北方で特設運送船しろがね丸を雷撃して大破させた。1943年2月16日、ニューブリテン島南東で第958航空隊の水上偵察機に発見され、水雷艇鵯と第18号駆潜艇の爆雷攻撃を受けて沈没し、乗員全員が死亡した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、小艦艇入門、ラバウル航空戦、月刊世界の艦船6,’14

＜ＳＳ−２２０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦バーブ（Barb。コイ科の観賞魚）。1942年7月8日竣工。1944年8月31日、ルソン海峡で貨物船大國丸を雷撃して撃沈した。9月17日、海南島東方で空母雲鷹を雷撃して撃沈した。11月10日、台湾沖で特設巡洋艦護國丸を撃沈した。1945年7月18日、宗谷海峡で第112号海防艦を雷撃して撃沈した。第２次大戦中に96928トンを撃沈している。太平洋戦争後にガピー�TＢ改装を受けた。1954年12月13日、イタリアに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊JWings6,’22

＜ＳＳ−２２１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ブラックフィッシュ（Blackfish）。1942年7月22日竣工。1958年9月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２２２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ブルーフィッシュ（Bluefish）。1943年5月24日竣工。9月27日、ニューブリテン島北西で水雷艇鵲を雷撃して撃沈した。11月18日、セレベス海で駆逐艦早苗を雷撃して撃沈（15日？）し、特務艦隠戸を大破させた。1945年7月14日、南シナ海で伊351潜水艦を雷撃して撃沈した。1959年9月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−２２３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ボーンフィッシュ（Bonefish）。1943年5月31日竣工。1944年5月14日、セレベス海で駆逐艦電を雷撃して撃沈した。10月14日、ルソン島ポリナオ岬南南西20kmで輸送船伏見丸を雷撃して撃沈した。1945年6月19日、富山湾で海防艦沖縄、第63号海防艦、第75号海防艦、第158号海防艦、第209号海防艦の攻撃を受けて損傷した。6月23日、第22号海防艦の攻撃を受けて沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、月刊世界の艦船6,’18

＜ＳＳ−２２４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦コッド（Cod）。1943年6月21日竣工。1944年5月10日、フィリピンで駆逐艦刈萱と輸送船昌平丸を雷撃して撃沈した。8月14日、バンダ海で第129号輸送艦を雷撃して撃沈した。1971年12月15日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船1,’15

＜ＳＳ−２２５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦シアロー（Cero）。1943年7月4日竣工。1967年6月30日に除籍され、記念艦として保存されている。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２２６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦コーヴィナ（Corvina）。1943年8月6日竣工。1943年11月16日に戦没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２２７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ダーター（Darter）。1942年10月20日起工、1943年6月6日進水、9月7日竣工・就役。1944年6月29日、ハルマヘラ島モロタイ水道で、敷設艦津軽を雷撃して撃沈した。10月3日、ミオス・ウンディ島を出撃し、SS-247デイスと共にパラワン水道で哨戒任務に就いた。10月23日、パラワン水道で重巡愛宕を雷撃して魚雷４本を命中させ撃沈した。次いで艦尾魚雷発射管からの魚雷２本を重巡高雄に命中させ大破させ、高雄を追尾にかかったが、パラワン水道ボンベイ礁に乗り上げてしまい、10月24日に自沈した。乗員は全員SS-247デイスに移乗している。後に日本海軍が乗り込んで調査したが、重要部位や機密書類は全て破壊・破棄されていた。参考：月刊世界の艦船9,'22、アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−２２８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ドラム（Drum）。1941年11月1日竣工。本級では唯一、太平洋戦争前に就役していた。1942年5月2日、御前崎沖で水上機母艦瑞穂を雷撃して撃沈した。12月12日、八丈島東方150海里で空母龍鳳を雷撃し、魚雷１本を右舷中央に命中させた。12月17日、豊後水道に係維触発機雷24個を敷設。1943年11月17日、トラック南西390海里で特設運送船日枝丸を雷撃して撃沈した。1944年10月24日、ルソン島北西で船舶運営会輸送船信貴山丸を雷撃して撃沈した。1968年6月30日に除籍された。アラバマ州モービル湾の戦艦アラバマ・メモリアルパークに展示されている。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊丸11,’09、月刊世界の艦船5,’14、4,’16、2,'23、月刊軍事研究8,’17

＜ＳＳ−２２９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦フライング・フィッシュ（Flying Fish）。1941年12月10日竣工。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。1943年7月14日、尻屋崎南東6kmで貨物船十二札幌丸を雷撃して大破させた（その後沈没）。1959年8月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船4,‘23

＜ＳＳ−２３０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦フィンバック（Finback）。1942年1月31日竣工。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。1943年8月4日、スラバヤ北北西130海里で日本陸軍輸送船海祥丸を雷撃して撃沈した。1958年9月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船5,’16

＜ＳＳ−２３１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ハドック（Haddock）。1942年3月14日竣工。11月11日、青島の東南東310kmでべにす丸を雷撃して撃沈した。1944年1月19日、グアム島の東南東140海里で、空母雲鷹を雷撃して大破させた。1960年6月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船1,’14

＜ＳＳ−２３２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ハリバット（Halibut）。1942年4月10日竣工。1943年8月30日、恵山岬北東1.8海里で大文丸を雷撃して撃沈した。11月2日、種子島東南東490kmで日本陸軍輸送船愛媛丸を雷撃して撃沈した。11月5日、豊後水道で空母隼鷹を雷撃して大破させた。1944年4月27日、那覇北方70海里で敷設艇鴎を雷撃して撃沈した。10月25日、比島沖海戦で駆逐艦秋月を雷撃して撃沈した。1946年5月8日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船7,’17、2,’21

＜ＳＳ−２３３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ヘリング（Herring）。1942年5月4日竣工。1944年1月2日、青ヶ島沖で特設潜水母艦名古屋丸を撃沈した。5月31日、千島列島松輪島西方70海里で海防艦石垣を雷撃して撃沈した。6月1日に戦没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２３４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦キングフィッシュ（Kingfish）。1942年5月20日竣工。1944年10月25日、硫黄島付近で第138号輸送艦を雷撃して撃沈した。1960年3月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−２３５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦シャド（Shad）。1942年6月12日竣工。1944年9月19日、八丈島北西で海防艦五百島を雷撃して撃沈した。1960年4月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−２３６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦シルバーサイズ（Silversides）。1941年12月15日竣工。1943年1月20日、トラック南東420kmで油槽船明宇丸を雷撃して撃沈した。1945年1月25日、坊ノ岬北西10kmで日本陸軍徴用船馬來丸を雷撃して撃沈した。1969年6月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船11,’15、12,’21

＜ＳＳ−２３７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦トリガー（Trigger）。1942年1月31日竣工。1942年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。10月17日、豊後水道入り口で輸送船和蘭丸を雷撃して撃沈した。12月20日、犬吠埼に沈底磁気機雷19個を敷設した。1943年1月10日、千葉県勝浦灯台沖で駆逐艦沖風を雷撃して撃沈した。6月10日、三宅島の東北東18海里で空母飛鷹を雷撃して中破させた。9月22日、台湾の基隆北東90海里で特務艦尻矢を雷撃して撃沈した。1944年1月31日、エンダービー島沖で特設潜水母艦靖国丸を撃沈した。トラック北西で駆逐艦満潮を雷撃して大破させた。1945年3月27日、鹿児島県指宿の南西142海里で電線敷設艇大立を雷撃して撃沈した。1945年3月26日、東シナ海で御蔵、第33号海防艦、第59号海防艦の攻撃を受けて沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、月刊世界の艦船11,’13、月刊軍事研究8,’17

＜ＳＳ−２３８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ワフー（Wahoo）。1942年5月15日竣工。1943年3月19日、大連南東の黄海で貨物船増源丸を雷撃して撃沈した。3月29日、屋久島西で特設電線敷設船山鳩丸を雷撃して撃沈した。9月、宗谷海峡を経て日本海に侵入。10月、商船１隻を撃沈した。10月11日、宗谷海峡を東に航行していたところを大湊航空隊分遣隊の九四式水偵に発見され、60kg対潜爆弾４発による攻撃を受けた。更に６時間に渡る空海共同追尾を受けた末、第15号駆潜艇、第43号駆潜艇、第18号掃海特務艇による63発の爆雷攻撃を受けて沈没し、乗員80名全員が死亡した。総スコアは19隻55000トンだった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、小艦艇入門、月刊世界の艦船6,’09、5,’13、10,’19、3,’22

＜ＳＳ−２３９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ホエール（Whale）。1942年6月1日竣工。10月25日、潮埼に係維触発機雷24個を敷設した。1943年1月15日、クェゼリン北70kmで特設運送船岩代丸を雷撃して撃沈した。1944年1月16日、特設運送船たるしま丸を撃沈した。1960年3月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船6,’15、12,’19、月刊軍事研究8,’17

＜ＳＳ−２４０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦アングラー（Angler）。1943年10月1日竣工。1971年12月15日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ２４０＞：ノルウェーが開発した水上艦用アクティブ・パッシブ式バウソナー。使用周波数24kHz、探知距離12km。フィンランド海軍ラウマ級ミサイル艇、スウェーデン海軍ヒューギン級ミサイル艇に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＳ−２４１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦バショウ（Bashaw）。1943年10月25日竣工。1969年9月13日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２４２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ブルーギル（Bluegill）。1943年11月11日竣工。1944年4月28日、パラオ南西で軽巡夕張を雷撃して撃沈した。5月20日、ハルマヘラ島の北5kmで輸送船宮浦丸を雷撃して撃沈した。1969年6月28日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船1,’12

＜ＳＳ−２４３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ブリーム（Bream）。1944年1月24日竣工。1944年10月23日、マニラの南西70海里で重巡青葉を雷撃して損傷させた。11月4日、SS-271レイと共に、ルソン島の西で特設運送艦香久丸を雷撃して撃沈した。1969年11月7日に標的艦として処分された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本航空母艦史

＜ＳＳ−２４４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦カバラ（Cavalla）。1944年2月29日竣工。6月19日、マリアナ沖海戦で、空母翔鶴を雷撃して撃沈した。11月25日、ボルネオの西で駆逐艦霜月を雷撃して撃沈した。1969年12月30日に除籍され、記念艦として保存されている。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−２４５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦コビア（Cobia）。1944年3月29日竣工。1945年1月14日、マレー半島南東で敷設艇由利島を雷撃して撃沈した。1970年7月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船5,’91

＜ＳＳ２４５＞：ノルウェーが開発した水上艦用アクティブ・パッシブ式バウソナー。使用周波数24kHz、探知距離12km。台湾海軍錦江級哨戒艇に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＳ−２４６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦クローカー（Croaker）。1944年4月21日竣工。1944年8月7日、熊本県杵島の南12海里で軽巡長良を雷撃して撃沈した。8月14日、朝鮮巡威島南南西で運送船第７大源丸を雷撃して撃沈した。10月24日、済州島西端南西45kmで輸送船御影丸を雷撃して撃沈した。1971年12月20日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船1,’12、1,’23

＜ＳＳ−２４７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦デイス（Dace）。1943年7月23日竣工。1944年10月3日、ミオス・ウンディ島を出撃し、SS-227ダーターと共にパラワン水道で哨戒任務に就いた。10月23日、パラワン水道で重巡摩耶を雷撃して魚雷４本を命中させ撃沈した。10月24日、SS-227ダーターが座礁自沈したため、乗員全員を同乗させた。太平洋戦争後にガピー�TＢ改装を受けた。1955年1月31日、イタリアに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’22

＜ＳＳ−２４８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ドラド（Dorado）。1943年8月28日竣工。1943年10月12日に戦没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２４９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦フラッシャー（Flasher）。1943年9月25日竣工。1944年2月14日、ルソン島南方ベルデ島海峡で貨物船北安丸を雷撃して撃沈した。ルソン島サンチャゴ岬南6kmで特設工作船民領丸を雷撃して撃沈した。7月19日、マニラ西方で軽巡大井を雷撃して撃沈した。9月18日、バターン半島沖で特設巡洋艦西貢丸を撃沈した。12月4日、パラワン島北西200海里で駆逐艦岸波を雷撃して撃沈した。12月22日、ベトナム沖でヒ82船団の音羽山丸と御室山丸を雷撃して撃沈した。太平洋戦争中に21隻100231トンを撃沈し、アメリカ潜水艦で最も多くのスコア（総トン数）を上げた潜水艦となった。1959年6月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船6,’09、7,’11、1,’13、6,’18

＜ＳＳ−２５０＞：プリトヴィ�U（地対地ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−２５０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦フライア（Flier）。1943年10月18日竣工。1944年8月13日、バラバック海峡で５ヶ月前に敷設艦津軽が敷設した九三式機雷と思われる機雷に触雷して沈没した。死者70名。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、小艦艇入門

＜ＳＳ−２５１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦フラウンダー（Flounder）。1943年11月29日竣工。1959年6月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２５２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ガビラン（Gabilan）。1943年12月28日竣工。1945年4月7日、小スンダ列島スンバワ島付近で軽巡五十鈴を雷撃して撃沈した。1959年6月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−２５３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ガンネル（Gunnel）。1942年8月20日竣工。1944年11月8日、ルソン島西方で水雷艇鷺を雷撃して撃沈した。11月17日、海南島の南で水雷艇鵯を雷撃して撃沈した。1958年9月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−２５４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ガーナード（Gurnard）。1942年9月18日竣工。1943年7月11日、パラオ北西680kmで輸送船太興丸を雷撃して撃沈した。10月8日、ルソン島北方で輸送船大安丸を雷撃して撃沈した。12月24日、三重県三木崎沖で輸送船東福丸を雷撃して撃沈した。1944年5月6日、スラウェシ島メナド北西で日本陸軍輸送船亜丁丸を撃沈した。1961年5月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船6,’13、7,’16、3,’19、4,’19

＜ＳＳ−２５５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ハッド（Haddo）。1942年10月9日竣工。1944年8月21日、ミンドロ島北端付近でミ12船団の貨物船のるほうく丸を雷撃して撃沈した。8月22日、マニラ西方で海防艦佐渡を雷撃して撃沈した。8月23日、ルソン島西方で駆逐艦朝風を雷撃して撃沈した。9月21日、マニラ南西で特務艦勝力を雷撃して撃沈した。11月9日、ミンドロ海峡で特設運送船第二菱丸を雷撃して撃沈した。1945年7月1日、朝鮮の鎮南浦の南西50海里で第72号海防艦を撃沈した。1958年8月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船1,’14、4,’14

＜ＳＳ−２５６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ヘイク（Hake）。1942年10月30日竣工。1944年2月1日、ハルマヘラ島北東端の東12kmで貨物船南華丸を雷撃して撃沈した。6月8日、ダバオ湾口で駆逐艦風雲を雷撃して撃沈した。6月17日、ダバオ湾口サン・アグスチン岬南東16kmで貨物船錦州丸を雷撃して撃沈した。1968年4月19日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船4,’18、3,’20

＜ＳＳ−２５７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ハーダー（Harder）。1942年12月2日竣工。1943年6月23日、御前崎の西で特設運送船相良丸を雷撃して座礁させた。9月9日未明、犬吠埼南西40kmで貨物船甲陽丸を雷撃して中破させた（夕方に沈没）。11月19日、母島南東700kmで日本海軍雑用船北江丸を雷撃して撃沈した。1944年4月13日、グアム西方60海里で駆逐艦雷を撃沈した。6月6日、ボルネオのタラカン島北東で、駆逐艦水無月を雷撃して撃沈した。6月7日、タウイタウイ島南方で駆逐艦早波を雷撃して撃沈した。6月9日、タラカン北東で駆逐艦谷風を雷撃して撃沈した。8月22日、マニラの西方で海防艦松輪、日振を雷撃して撃沈した。8月24日（25日？）、ルソン島西岸で第22号海防艦と第102号哨戒艇の爆雷攻撃を受けて沈没した。スコアは16隻（うち駆逐艦４隻、海防艦２隻）54002トンだった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、月刊丸8,’95、日本航空母艦史、月刊世界の艦船12,’18、5,’22

＜ＳＳ−２５８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ホー（Hoe）。1942年12月16日竣工。1944年2月25日、ダバオ湾口で日章丸を雷撃して撃沈した。1945年2月25日、海南島南方で海防艦昭南を雷撃して撃沈した。1960年5月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船5,’13

＜ＳＳ−２５９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ジャック（Jack）。1943年1月6日竣工。1943年7月4日、御前崎の東南東で貨物船日久丸を雷撃して撃沈した。1944年8月29日、メナド北西で掃海艇第28号を雷撃して撃沈した。1958年4月21日、ギリシャに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船12,’13

＜ＳＳ−２６０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦レイポン（Lapon）。1943年1月23日竣工。1944年5月24日、サンジャック南東220海里でうゑいるす丸を雷撃して撃沈した。7月31日、フィリピンのパラワン島沖で飛隼丸を雷撃して損傷させた。1957年8月10日、ギリシャに譲渡され、ポセイドンとなった。1975年に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船9,’12増刊、7,’17、9,’17

＜ＳＳ−２６１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ミンゴ（Mingo。カリブ海に棲むベニフダイの通称であるミンゴ・スナッパーから）。1943年2月12日竣工。1944年7月7日、マニラの西で駆逐艦玉波を雷撃して撃沈した。1955年8月15日、日本に譲渡され、SS-501くろしおとなった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船11,'20

＜ＳＳ−２６２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦マスケランジ（Muskallunge）。1943年3月15日竣工。1957年1月18日、ブラジルに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２６３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦パドル（Paddle）。1943年3月29日竣工。1944年4月16日、ブル島北東で船舶運営会が運航する輸送船日の丸を雷撃して撃沈した。アンボン北北西165kmで日本陸軍輸送船水戸丸を雷撃して撃沈した。7月6日、セレベス島北東のサンギ島西方２海里で駆逐艦帆風を雷撃により撃沈した。1957年1月18日、ブラジルに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船5,’12、2,’18

＜ＳＳ−２６４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦パーゴ（Pargo）。1943年4月26日竣工。1943年11月29日、マリアナ諸島パガン島の西600kmで輸送船萬壽丸を砲雷撃して撃沈した。1944年9月26日、ボルネオ北西で敷設艦蒼鷹を雷撃して撃沈した。1945年2月20日、仏印のカムラン湾北東で、駆逐艦野風を雷撃して撃沈した。8月7日、船舶運営会の運航する貨物船羅津丸を羅津の南東72海里で雷撃して撃沈した。1960年12月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船3,’15、7,’15

＜ＳＳ−２６５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ピート（Peto）。1942年11月21日竣工。1943年10月1日、トラック南西で輸送船金華山丸を雷撃して撃沈した。12月1日、アドミラルティ諸島マヌス島北370kmで雑用船康寧丸を雷撃して撃沈した。1960年8月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船11,’14、11,’23

＜ＳＳ−２６６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ポーギー（Pogy）。1943年1月10日竣工。12月7日、サイパン東方で給炭油船總洋丸を雷撃して撃沈した。1944年2月10日、台湾東方で駆逐艦峯風を雷撃して撃沈した。4月28日、四国南方で伊183潜水艦を砲撃して撃沈した。1958年9月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船2,’13

＜ＳＳ−２６７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ポンポン（Pompon）。1943年3月17日竣工。1943年7月25日、トラック南西600kmで油槽船ていむす丸を雷撃して撃沈した。1960年4月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船9,’14

＜ＳＳ−２６８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦パファー（Puffer）。1943年4月27日竣工。1943年10月9日、ボルネオ付近で特務艦早鞆を雷撃して中破させた。12月20日、ルソン島スビック湾沖で駆逐艦芙蓉を撃沈した。1945年1月10日、沖縄西方で第42号海防艦を雷撃して撃沈した。1960年7月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−２６９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ラッシャー（Rasher）。1943年6月8日竣工。1943年10月31日、マカッサル海峡で特設運送船康良丸を雷撃して撃沈した。1944年3月27日、バリ島北方50海里で日南丸を雷撃して撃沈した。8月18日、ルソン島西方で空母大鷹を雷撃して撃沈した。太平洋戦争中に99901トンを撃沈した。太平洋戦争後、ミグレイン�V改装を受けレーダー哨戒潜水艦SSR-269になった。1960年、海洋調査潜水艦となった。1971年12月20日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船6,’09、4,’14、6,’16

＜ＳＳ−２７０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦レイトン（Raton）。1943年7月13日竣工。11月28日、ニューギニア島アイタペ北530kmで輸送船百合丸を雷撃して撃沈した。1944年5月24日、ボルネオ西方で雷撃により海防艦壱岐を撃沈し、海防艦松輪を損傷させた。6月6日、仏印サンジャック南西で第15号海防艦を雷撃して撃沈した。11月15日、ルソン島の西で特務艦鞍埼を雷撃して撃沈した。1969年6月28日に除籍された（標的艦として沈没した？）。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船4,’19

＜ＳＳ−２７１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦レイ（Ray）。1943年7月27日竣工。11月26日、トラック南西500kmで特設運送船日海丸を雷撃して撃沈した。1944年8月21日、ミンドロ島北西カラビテ岬南で油槽船武豊丸を雷撃して撃沈した。11月4日、SS-243ブリームと共に、ルソン島の西で特設運送艦香久丸を雷撃して撃沈した。11月14日、ルソン島の西で第７号海防艦を撃沈した。1960年4月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本航空母艦史、月刊世界の艦船11,’15、1,’21

＜ＳＳ−２７２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦レッドフィン（Redfin）。1943年8月31日竣工。1944年1月17日、マニラの西南西340海里で駆逐艦天津風を雷撃して大破させた。4月11日、ザンボアンガ灯台の東南東37海里で駆逐艦秋雲を雷撃して撃沈した。1970年7月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−２７３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ロバロ（Robalo）。1943年5月9日進水、9月28日竣工。1944年7月26日、バラバック海峡で４ヶ月前に津軽が敷設した九三式機雷と思われる機雷に触雷して沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、小艦艇入門

＜ＳＳ−２７４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ロック（Rock）。1943年10月26日竣工。1969年9月13日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２７５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ランナー（Runner）。1942年7月30日竣工。1943年6月（7月1日？）、三陸沖で敷設艇白神の攻撃を受けて沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、小艦艇入門

＜ＳＳ−２７６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ソーフィッシュ（Sawfish）。1942年8月26日竣工。1943年7月27日、五島列島の大瀬崎沖で敷設艇平島を雷撃して撃沈した。1944年7月26日、ルソン海峡で伊29潜水艦を雷撃して撃沈した。10月23日、ルソン島の西で特設運送船君川丸を雷撃して撃沈した。1960年4月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本航空母艦史

＜ＳＳ−２７７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦スキャンプ（Scamp）。1942年9月18日竣工。1943年5月28日、ビスマルク諸島北東沖で特設水上機母艦神川丸を雷撃して撃沈した。7月27日、アドミラルティ諸島沖で伊168潜水艦を雷撃して撃沈した。1944年11月11日（16日？）、八丈島沖で第４号海防艦の攻撃を受けて沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜ＳＳ−２７８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦スコーピオン（Scorpion）。1942年10月1日竣工。1943年4月19日、犬吠埼に沈底磁気機雷12個と係維触発機雷10個を敷設。4月20日、塩屋崎東北東43kmで特設砲艦第一号明治丸を雷撃して撃沈した。7月3日、朝鮮半島長山串の北西で鞍山丸を雷撃して撃沈した。1944年2月1日に戦没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊軍事研究8,’17、月刊世界の艦船7,’18、8,’18

＜ＳＳ−２７９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦スヌーク（Snook）。1942年10月24日竣工。1943年5月5日、大連東南東85kmで貨物船大福丸を雷撃して撃沈した。5月7日、山東半島石島港南東123kmで日本海軍指定船東生丸を雷撃して撃沈した。7月4日、那覇北西240海里で日本陸軍貨物船幸喜丸を雷撃して撃沈した。1944年1月23日、鳥島南東110kmで特設砲艦まがね丸を雷撃して撃沈した。10月24日、ルソン島北西300kmで輸送船第一眞盛丸を雷撃して撃沈した。1945年4月11日（8日？）、中国の舟山列島東で海防艦沖縄、第８号海防艦、第32号海防艦、第52号海防艦の攻撃を受けて沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、小艦艇入門、月刊世界の艦船7,’15、3,’16、1,’20、12,’22

＜ＳＳ−２８０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦スティールヘッド（Steelhead）。1942年12月7日竣工。5月12日、襟裳埼に沈底磁気機雷８個を敷設。5月31日、襟裳埼に沈底磁気機雷４個を敷設。1960年4月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊軍事研究8,’17

＜ＳＳ−２８１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦サンフィッシュ（Sunfish）。1942年7月15日竣工。12月14日、大王埼に沈底磁気機雷９個を敷設。12月17日、大王埼に沈底磁気機雷15個を敷設。1943年8月13日、南硫黄島島南東130kmで特設砲艦江戸丸を雷撃して撃沈した。1944年2月23日、サイパンの西74kmで特設運送船新夕張丸を雷撃して撃沈した。1945年4月16日、岩手県とど崎の西南西２海里で第73号海防艦を雷撃して撃沈した。1960年5月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船2,’14、10,'20、月刊軍事研究8,’17

＜ＳＳ−２８２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦タニー（Tunny）。1942年9月1日竣工。1943年4月7日、徴用船厚生丸を雷撃して航行不能とした（4月9日に沈没）。1944年3月23日、パラオ南西で伊42潜水艦を雷撃して撃沈した。5月17日、グアム北西270kmで徴用船日和丸を雷撃して撃沈した。後にレギュラス搭載改装を受け、SSG-282になった。1964年にレギュラスの運用を終え、一旦SS-282に艦種記号が戻された後で特殊部隊輸送艦に改造され、1966年10月にAPSS-282になった。1969年6月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、アメリカ揚陸艦史、月刊世界の艦船4,’10、2,’17、8,’19

＜ＳＳ−２８３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ティノサ（Tinosa）。1943年1月15日竣工。1943年7月24日、トラック南西で第３圖南丸を雷撃し、Mk14魚雷15本を発射して12本を命中させたが、着発信管の不調により炸裂したのは２本で、大破させるに止まった。11月22日、輸送船木曽丸を雷撃して撃沈した。1958年9月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船10,’18

＜ＳＳ−２８４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦タリビー（Tullibee）。1943年2月15日竣工。8月22日、グアム南東440kmで特設運送船會昌丸を雷撃して撃沈した。1944年3月25日、４度目の出撃でパラオ北方哨区に展開し、30日に予定されていたパラオ空襲での航空機搭乗員救難任務に備えた。3月26日夜、レーダーで日本の輸送船団を発見。スコールの中を浮上して艦首から魚雷２本を発射したが、１本がＵターンして自艦に命中、轟沈してしまい、艦長以下79名が戦死、備砲装填手１名のみ駆逐艦若竹に引き揚げられて捕虜になった。参考：アメリカ潜水艦史、歴史群像10,’18、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船12,’19

＜ＳＳ−２８５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦バラオ（Balao）。1943年2月4日竣工。1963年9月4日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２８６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ビルフィッシュ（Billfish）。1943年4月20日竣工。1968年4月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２８７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦バウフィン（Bowfin）。1943年5月1日竣工。1943年9月25日、カムラン湾南東沖で特設運送船霧島丸を雷撃して撃沈した。1944年8月22日、鹿児島県悪石島沖で学童疎開船対馬丸を雷撃して撃沈した。1945年2月17日、伊豆諸島の御蔵島東方５海里で、第56号海防艦を雷撃して撃沈した。1971年12月1日に除籍され、パールハーバーで真珠湾攻撃の報復艦として展示されている。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船10,’11、朝雲

＜ＳＳ−２８８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦カブリラ（Cabrilla）。1943年5月24日竣工。1944年5月26日、セレペス海で特設運送船山陽丸を雷撃して撃沈した。1968年6月30日に除籍された。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、日本航空母艦史

＜ＳＳ−２８９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦カペリン（Capelin）。1943年6月4日竣工。1943年10月12日（12月1日？）、セレベス島北東で第934航空隊の水上偵察機と敷設艦若鷹の攻撃を受けて沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、小艦艇入門

＜ＳＳ−２９０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦シスコ（Cisco）。1943年5月10日竣工。9月28日に戦没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２９１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦クレヴァレ（Crevalle）。1943年6月24日竣工。1968年4月15日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２９２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦デビルフィッシュ（Devilfish）。1944年9月1日竣工。1968年8月14日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２９３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ドラゴニット（Dragonet）。1944年3月6日竣工。1961年9月17日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２９４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦エスコラー（Escolar）。1944年6月2日竣工。1944年10月1日に戦没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２９５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ハックルバック（Hackleback）。1944年11月7日竣工。1967年3月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２９６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ランセットフィッシュ（Lancetfish）。1945年2月12日竣工。1958年6月9日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２９７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦リング（Ling）。1945年6月8日竣工。1971年12月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２９８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ライオンフィッシュ（Lionfish）。1944年11月1日竣工。1971年12月20日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−２９９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦マンタ（Manta）。1944年12月18日竣工。1969年7月16日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３００＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦モーレイ（Moray）。1945年1月26日竣工。1970年6月18日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３０１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ロンカドア（Roncador）。1945年3月27日竣工。1971年12月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３０２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦サバロ（Sabalo）。1945年6月19日竣工。1973年2月15日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３０３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦セイブルフィッシュ（Sablefish）。1945年12月18日竣工。1969年11月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３０４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦シーホース（Seahorse）。1943年3月31日竣工。11月22日、対馬南西70kmの東シナ海で貨物船大洲丸を雷撃して撃沈した。1944年1月30日、パラオ島南東420kmでに日本陸軍輸送船東晃丸を雷撃して撃沈した。2月1日、カロリン諸島ウリアイ環礁南330kmで日本海軍特設運送船藤影丸を雷撃して撃沈した。10月6日、ルソン島北西で第21号海防艦を雷撃して撃沈した。1967年3月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船5,’21、1,’22、5,’23

＜ＳＳ３０４＞：ノルウェーの水上艦用アクティブ式（アクティブ／パッシブ式？）船底ソナー（バウソナー？）、別名スピラ。使用周波数34kHz、探知距離4km。フィンランド海軍ヘルシンキ級ミサイル艇、スウェーデン海軍イェーテボリ級コルベット、ストックホルム級哨戒艇に搭載された。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＳ−３０５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦スケイト（Skate）。1943年4月15日竣工。1943年12月25日、トラック北西150海里で戦艦大和を雷撃し、魚雷１本を命中させた。1944年2月17日、トラック北方160海里で軽巡洋艦阿賀野を雷撃して撃沈した。7月7日、千島列島択捉島北方で駆逐艦薄雲を雷撃して撃沈した。9月29日、貨物船益山丸を雷撃して撃沈した。1945年6月9日、石川県禄剛岬灯台の東南東６海里で伊122潜水艦を雷撃して撃沈した。1946年7月1日、クロスロードＡ核実験で大破した。1948年10月5日、ビキニ環礁で標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船7,’11、9,’16

＜ＳＳ−３０６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦タング（Tang。初代）。1943年10月15日竣工。1944年2月22日、サイパン南西60海里で特設運送船福山丸を雷撃して撃沈した。2月25日、特設運送船長光丸を雷撃して撃沈した。6月24日、野母崎南西の天草灘で玉鉾丸を雷撃して撃沈した。野母崎南西20kmで特設運送船那須山丸を雷撃して撃沈した。8月11日、和歌山県尾鷲市三木崎沖の熊野灘で老虎丸を雷撃して撃沈した。10月中旬、５度目の出撃で台湾近海に展開。10月24日夕方、ボルネオに向かうミ二三船団を発見した。10月25日0115、台湾北西で浮上してミ二三船団を雷撃し、全魚雷を発射して４隻を撃沈したが、艦尾発射管から発射した魚雷２本のうち１本がＵターンして自艦後部発射管室右舷に命中する事故を起こし、艦長リチャード・Ｈ・オケイン中佐ら艦橋の数名が海に放り出され、更に第34号海防艦の爆雷攻撃も受けて沈没した。13名がモンセン・ラングを装着して前部発射管室から脱出、55m上の海面を目指し、５名が生還している。艦長含む９名（８名？15名？）が捕虜となった。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、小艦艇入門、歴史群像10,’18、月刊世界の艦船1,’13、9,’12増刊、5,’15、2,’17、12,’17、7,’18、月刊軍事研究8,’14

＜ＳＳ−３０７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦タイルフィッシュ（Tilefish）。1943年12月15日竣工。1944年12月22日、御前崎西方10海里で水雷艇千鳥を雷撃して撃沈した。1945年3月5日、鹿児島県諏訪之瀬島付近で第15号掃海艇を雷撃して撃沈した。1960年5月4日、ベネズエラに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−３０８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦アポゴン（Apogon）。1943年7月16日竣工。1946年7月25日、クロスロードＢ核実験で沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船7,’11

＜ＳＳ−３０９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦アスプロ（Aspro）。1943年7月31日竣工。1944年2月15日、トラック北方で伊43潜水艦を雷撃して撃沈した。1962年11月16日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−３１０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦バットフィッシュ（Batfish）。1943年8月21日竣工。1944年8月26日、パラオ諸島ガルアングル島で座礁中の駆逐艦五月雨を雷撃して撃沈した。1945年2月11日、ルソン海峡で呂112潜水艦を雷撃して撃沈した。2月12日、ルソン海峡で呂113潜水艦を雷撃して撃沈した。1969年11月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−３１１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦アーチャーフィッシュ（Archerfish）。1943年9月4日竣工。1944年6月28日、硫黄島南岸で第24号海防艦を雷撃して撃沈した。11月29日、和歌山県潮岬の東南東55海里で空母信濃を雷撃して撃沈した。1968年10月19日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−３１２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦バーフィッシュ（Burrfish）。1943年9月13日竣工。1961年5月11日、カナダに貸与された。1969年に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３１３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦パーチ（Perch）。1944年1月7日竣工。1948年1月、ガトー級改造輸送潜水艦に改造され、SSP-313に艦種変更された。1950年1月、ASSP-313に艦種変更された。1956年10月、APSS-313に艦種変更された。1969年1月、LPSS-313に艦種変更された。1971年6月、IX-313に艦種変更された。1971年12月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、アメリカ揚陸艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３１４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦シャーク（Shark）。1944年2月14日竣工。1944年10月24日、ルソン海峡西で駆逐艦春風の攻撃を受けて沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船2,’13

＜ＳＳ−３１５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦シーライオン（Sealion）。1944年3月8日竣工。1944年6月28日、対馬の南南西27kmで特設運送艦三星丸を雷撃して撃沈した。8月31日、バシー海峡で敷設艦白鷹を撃沈した。11月21日、基隆の北で戦艦金剛と駆逐艦浦風を雷撃して撃沈した。1948年3月、ガトー級改造輸送潜水艦に改造され、SSP-315に艦種記号が変更された。1950年1月、ASSP-315に艦種変更された。1956年10月、APSS-315に艦種変更された。1969年1月、LPSS-315に艦種変更された。1977年に除籍された。1978年7月8日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、アメリカ揚陸艦史、月刊世界の艦船6,’13

＜ＳＳ−３１６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦バーベル（Barbel）。1944年4月3日竣工。1944年11月15日、仏印バタンガン岬東400kmで日本海軍一般徴用船美崎丸を雷撃して撃沈した。1945年2月4日に戦没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船8,’19

＜ＳＳ−３１７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦バーベロ（Barbero）。1944年4月29日竣工。11月2日、マカッサル海峡南方で貨物船鞍馬山丸を雷撃して撃沈した。後にレギュラス搭載改装を受け、SSG-317になった。1964年10月7日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船8,’13

＜ＳＳ−３１８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦バヤ（Baya）。1944年5月20日竣工。10月7日、SS-366ホークビルと共に、ルソン島の西で特設運送艦衣笠丸を雷撃して撃沈した。1945年7月16日、ボルネオ南方で水雷艇雁を雷撃して撃沈した。1972年10月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、日本航空母艦史

＜ＳＳ−３１９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ベキュナ（Becuna）。1944年5月27日竣工。太平洋戦争後にガピー�TＡ改装を受けた。1973年8月15日に除籍され、記念艦として保存されている。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３２０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦バーゴール（Bergall）。1944年6月12日竣工。1944年10月27日、バラバク海峡で給油船厳島丸を雷撃して航行不能にした。12月13日、仏印南端沖で重巡妙高を雷撃して中破させた。1945年2月7日、サイゴン付近で第53号海防艦を雷撃して撃沈した。1958年10月18日、トルコに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船4,’15

＜ＳＳ−３２１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ベスゴ（Besugo）。1944年6月19日竣工。1944年11月23日、パラワン島の北で第151号輸送艦を雷撃して撃沈した。1945年1月7日、マレー半島コタバル沖で特設運送船日榮丸を雷撃して撃沈した。2月2日、マレー半島北東で第144号海防艦を雷撃して撃沈した。4月6日、ジャワ島サリニ海峡南口で第12号掃海艇を雷撃して撃沈した。1966年5月31日、イタリアに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船6,’17

＜ＳＳ−３２２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ブラックフィン（Blackfin）。1944年7月4日竣工。1945年1月24日、マレー半島東方沖で駆逐艦時雨を雷撃して撃沈した。太平洋戦争後にガピー�TＡ改装を受けた。1972年9月15日に除籍された（1972年にギリシャに譲渡された？）。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−３２３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦カイマン（Caiman）。1944年7月17日竣工。太平洋戦争後にガピー�TＡ改装を受けた。1972年6月30日、トルコに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３２４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ブレニー（Blenny）。1944年7月27日竣工。1944年12月24日（14日？）、ルソン島サンタクルーズ沖で第28号海防艦を雷撃して撃沈した。太平洋戦争後にガピー�TＡ改装を受けた。1973年8月15日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−３２５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ブロワー（Blower）。1944年8月10日竣工。1950年11月16日、トルコに供与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３２６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ブルーバック（Blueback）。1944年8月28日竣工。1945年6月26日、ジャワ海で第２号駆潜艇を雷撃して撃沈した。1948年5月23日、トルコに供与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−３２７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ボーアフィッシュ（Boarfish）。1944年9月23日竣工。1948年5月23日、トルコに供与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３２８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦チャー（Charr）。1944年9月23日竣工。1945年4月7日、東ジャワで軽巡五十鈴を雷撃して撃沈した。太平洋戦争後、艦隊型シュノーケル改装を受けた。1971年12月20日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３２９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦チャブ（Chub）。1944年10月21日竣工。1945年5月21日、ジャワ海で第34号掃海艇を雷撃して撃沈した。1948年5月25日、トルコに供与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−３３０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ブリル（Brill）。1944年10月26日竣工。1948年5月25日、トルコに供与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３３１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦バガラ（Bugara）。1944年11月15日竣工。1970年10月1日に除籍された（1971年に事故で沈没した？）。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３３２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ブルヘッド（Bullhead、アメリカナマズ）。1944年12月4日竣工。1945年8月6日に戦没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３３３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦バンパー（Bumper）。1944年12月9日竣工。1950年11月16日、トルコに供与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３３４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦カベゾン（Cabezon）。1944年12月30日竣工。1970年5月15日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３３５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦デンテューダ（Dentuda）。1944年12月30日竣工。1967年6月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３３６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦カピテーン（Capitaine）。1945年1月26日竣工。1960年7月、特務潜水艦に艦種変更された。1966年3月5日、シュノーケル装備の上イタリアに貸与され、アルフレッド・カッペリーニとなった。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船3,’07、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３３７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦カーボネロ（Carbonero）。1945年2月7日竣工。1970年12月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３３８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦カープ（Carp）。1945年2月28日竣工。1971年12月20日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３３９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦キャットフィッシュ（Catfish）。1945年3月19日竣工。太平洋戦争後にガピー�U改装を受けた。1971年7月1日、アルゼンチンに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３４０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦エンテメダー（Entemedor）。1945年4月6日竣工。その後ガピー�UＡ改装を受けた。1972年7月31日、トルコに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３４１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦チャイヴォ（Chivo）。1945年4月28日竣工。太平洋戦争後にガピー�TＡ改装を受けた。1971年7月1日、アルゼンチンに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３４２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦チョッパー（Chopper）。1945年5月25日竣工。太平洋戦争後にガピー�TＡ改装を受けた。1971年10月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３４３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦クラマゴア（Clamagore）。1945年6月28日竣工。太平洋戦争後にガピー�U改装を受けた。更にガピー�V改装も受けている。1975年6月12日に除籍され、記念艦として保存されている。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３４４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦コブラー（Cobbler）。1945年8月8日竣工。太平洋戦争後にガピー�U改装を受けた。更にガピー�V改装も受けている。1973年11月21日、トルコに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３４５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦コチノ（Cochino）。1945年8月25日竣工。その後ガピー�U改装を受けた。1949年8月26日、事故で沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３４６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦コーポラル（Corporal）。1945年11月9日竣工。その後ガピー�U改装を受けた。更にガピー�V改装も受けている。1973年11月21日、トルコに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３４７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦キュベラ（Cubera）。1945年12月19日竣工。その後ガピー�U改装を受けた。1972年1月5日、ベネズエラに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３４８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦カスク（Cusk）。1946年2月5日竣工。1969年9月24日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３４９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ディオドン（Diodon）。1946年3月18日竣工。その後ガピー�U改装を受けた。1971年1月15日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３５０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ドッグフィッシュ（Dogfish）。1946年4月29日竣工。その後ガピー�U改装を受けた。1972年7月28日、ブラジルに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３５１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦グリーンフィッシュ（Greenfish）。1946年6月7日竣工。その後ガピー�U改装を受けた。更にガピー�V改装も受けている。1973年12月19日、ブラジルに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３５２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ハーフビーク（Halfbeak）。1946年7月22日竣工。その後ガピー�U改装を受けた。1971年7月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３５３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ジュゴン（Dugong）。1944年に建造中止となった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３５４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦イール（Eel）。1944年に建造中止となった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３５５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦エスパダ（Espada）。1944年に建造中止となった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３５６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ジョーフィッシュ（Jawfish）。1944年に建造中止となった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３５７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦オノ（Ono）。1944年に建造中止となった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３５８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ガーロパ（Garlopa）。1944年に建造中止となった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３５９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ガラパ（Garrupa）。1944年に建造中止となった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３６０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ゴールドリング（Goldring）。1944年に建造中止となった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３６１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ゴレット（Golet）。1943年11月30日竣工。1944年6月14日に戦没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３６２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦グアヴィナ（Guavina）。1943年12月23日竣工。1944年7月4日、パラオ島西水道入口西北西135kmで貨物船多摩丸を雷撃して撃沈した。9月19日、ダバオ湾で第３号輸送艦を雷撃して撃沈した。1949年、潜水油槽艦への改造を受け、SSO-362に艦種記号が変更された。1951年、調査潜水艦となり、AASO-362に艦種記号が変更された。P6M開発に伴い前進補給潜水艦に改造され、バラストタンク外側に補給用燃料タンク（容量60キロリットル）となるバルジを追加、幅が11.2mになった。艦種記号はAGSS-362に変更されている。1967年11月14日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船11,’00、12,’18

＜ＳＳ−３６３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ギタロ（Guitarro）。1944年1月26日竣工。6月2日、台湾南東の火焼島付近で、海防艦淡路を雷撃して撃沈した。8月7日、マニラ西方で海防艦草垣を雷撃して撃沈した。1954年8月8日、トルコに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−３６４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ハンマーヘッド（Hammerhead）。1944年3月1日竣工。10月20日、ミリー西北西40海里で輸送船旺洋丸を雷撃して撃沈した。1945年2月23日、仏印南東沖で海防艦屋久を雷撃して撃沈した。3月29日、仏印東方で第84号海防艦を雷撃して撃沈した。1954年10月23日、トルコに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船3,’16

＜ＳＳ−３６５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ハードヘッド（Hardhead）。1944年4月18日竣工。1944年8月18日、サマール島東方で軽巡名取を雷撃して撃沈した。11月25日、マニラの西60海里で第38号海防艦を雷撃して撃沈した。1945年6月23日、ジャワ島北東で第42号駆潜特務艇と第113号駆潜特務艇を撃沈した。7月23日、バリ島北岸で第117号駆潜特務艇を雷撃して撃沈した。1972年7月26日、ギリシャに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−３６６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ホークビル（Hawkbill）。1944年5月17日竣工。1944年10月7日、SS-318バヤと共に、ルソン島の西で特設運送艦衣笠丸を雷撃して撃沈した。12月15日、マニラ北西210海里で駆逐艦桃を雷撃して撃沈した。1945年2月14日、ジャワ海で第114号駆潜特務艇を撃沈した。5月16日、マレー沖で敷設艦初鷹を雷撃して撃沈した。太平洋戦争後にガピー�TＢ改装を受けた。1953年4月21日、オランダに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本航空母艦史

＜ＳＳ−３６７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦アイスフィッシュ（Icefish）。1944年6月10日竣工。10月24日、東沙環礁南東180kmの南シナ海で貨物船天晨丸を雷撃して撃沈した。10月26日、ルソン海峡ダルピリ島西63kmで泰洋丸を雷撃して撃沈した。太平洋戦争後にガピー�TＢ改装を受けた。1953年2月21日、オランダに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船5,'21、6,'23

＜ＳＳ−３６８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ジャラオ（Jallao）。1944年7月8日竣工。1944年10月25日、比島沖海戦で軽巡多摩を雷撃して撃沈した。1974年6月26日、スペインに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−３６９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦キート（Kete）。1944年7月31日竣工。1945年3月20日に戦没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３７０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦クラーケン（Kraken）。1944年9月8日竣工。1959年10月24日、スペインに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３７１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ラガート（Lagarto）。1944年10月14日竣工。1945年5月4日、シャム湾で初鷹の攻撃を受けて沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、小艦艇入門

＜ＳＳ−３７２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ランプレイ（Lamprey）。1944年11月17日竣工。1960年8月21日、アルゼンチンに貸与され、サンタフェになった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船11,’19

＜ＳＳ−３７３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦リザードフィッシュ（Lizardfish）。1944年12月30日竣工。1945年7月5日、バリ島北方で第37号駆潜特務艇を雷撃して撃沈した。1960年1月9日、イタリアに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−３７４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ロガーヘッド（Loggerhead）。1945年2月9日竣工。1967年6月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３７５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦マカビ（Macabi）。1945年3月29日竣工。1960年8月11日、アルゼンチンに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３７６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦マピロ（Mapiro）。1945年4月30日竣工。1960年3月18日、トルコに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３７７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦メンハーデン（Menhaden）。1945年6月22日竣工。1973年8月15日に除籍された（1971年にスペインに譲渡された？）。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３７８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦メロ（Mero）。1945年8月17日竣工。1960年4月20日、トルコに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３７９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ニードルフィッシュ（Needlefish）。1944年、建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３８０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ナーカ（Nerka）。1944年、建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３８１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦サンド・ランス（Sand Lance）。1943年10月9日竣工。1944年3月13日、八丈島の西南西40海里で軽巡龍田を雷撃して撃沈した。5月11日、テニアン島の西で特設運送船御嶽山丸を雷撃して撃沈した。5月17日、復興丸を雷撃して撃沈した。1963年9月7日、ブラジルに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’11、2,’15

＜ＳＳ−３８２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ピキュダ（Picuda）。1943年10月16日竣工。1944年3月2日、トラック南西350kmで大連汽船貨物船新京丸を雷撃して撃沈した。8月25日、ルソン島北西で駆逐艦夕凪を雷撃して撃沈した。11月23日、韓国南海島沖・対馬西100kmで輸送船�ｚ謚ﾛを雷撃して撃沈した。1972年10月1日、スペインに貸与された。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船3,’20、9,’20

＜ＳＳ−３８３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦パンパニト（Pampanito）。1943年11月6日竣工。1971年12月20日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３８４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦パーチ（Parche）。1943年11月20日竣工。1945年4月9日、岩手県東方で第３号掃海艇を雷撃して撃沈した。1969年11月8日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−３８５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦バング（Bang）。1943年12月4日竣工。1944年4月29日、ルソン島北西端ボヘヤドール岬北西220kmで輸送船竹川丸を雷撃して撃沈した。9月9日、父島北西480kmで輸送船常盤山丸を雷撃して撃沈した。1972年10月1日、スペインに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船8,’13、3,’19

＜ＳＳ−３８６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦パイロットフィッシュ（Pilotfish）。1943年12月16日竣工。1948年10月16日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３８７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ピンタド（Pintado）。1944年1月1日竣工。1944年8月22日、舟山列島東320kmで第二圖南丸を雷撃して撃沈した。11月3日、マニラ北西230海里で駆逐艦秋風を雷撃して撃沈した。12月13日、ルソン島北西で第12号輸送艦を雷撃して撃沈した。1967年3月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船11,’17

＜ＳＳ−３８８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦パイプフィッシュ（Pipefish）。1944年1月22日竣工。1944年12月3日、海南島東方で第64号海防艦を雷撃して撃沈した。1967年3月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−３８９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ピラニア（Piranha）。1944年2月5日竣工。1967年3月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３９０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦プレイス（Plaice）。1944年2月12日竣工。9月27日、奄美大島北北西で第10号海防艦を雷撃して撃沈した。1963年9月7日、ブラジルに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３９１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ポンフレット（Pomfret）。1944年2月19日竣工。1971年7月1日、トルコに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３９２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦スターレット（Sterlet）。1944年3月4日竣工。1945年5月29日、南樺太中知床岬北東107kmで日本陸軍輸送船天領丸を雷撃して撃沈した。1969年1月31日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船6,’18

＜ＳＳ−３９３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦クイーンフィッシュ（Queenfish）。1944年3月11日竣工。1945年4月1日、阿波丸を誤雷撃して撃沈した。1963年8月14日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊軍事研究7,’99

＜ＳＳ−３９４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦レザーバック（Razorback）。1944年4月3日竣工。12月30日、高雄港内で駆逐艦呉竹を雷撃して撃沈した。1952年8月から1954年1月、ガピー�UＡ改装を受けた。1970年11月30日、トルコに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船10,’13、日本海軍艦隊総覧

＜ＳＳ−３９５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦レッドフィッシュ（Redfish）。1944年4月12日竣工。1944年9月16日、バシー海峡で第二小倉丸を雷撃して撃沈した。12月9日、長崎県女島付近において、SS-400シーデビルと共に空母隼鷹を雷撃して中破させた。12月19日、東シナ海で空母雲龍を雷撃して撃沈した。1969年2月6日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船6,’12

＜ＳＳ−３９６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦ロンキル（Ronquil）。1944年4月22日竣工。8月24日、台湾北東135kmで第三吉田丸を雷撃して撃沈した。1971年7月1日、スペインに売却された（トルコに譲渡された？）。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船5,’17

＜ＳＳ−３９７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦スカッバードフィッシュ（Scabbardfish）。1944年4月29日竣工。1944年12月28日、東京湾南方で伊365潜水艦を雷撃して撃沈した。1965年2月26日、ギリシャに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−３９８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦セグンド（Segundo）。1944年5月9日竣工。1970年8月8日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−３９９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦シー・キャット（Sea Cat）。1944年5月16日竣工。1968年12月2日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４００＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦シー・デビル（Sea Devil）。1944年5月24日竣工。1944年9月15日、本州東方で伊364潜水艦を雷撃して撃沈した。12月9日、長崎県女島付近においてSS-395レッドフィッシュと協同で空母隼鷹を雷撃し、中破させた。1964年11月24日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−４００Ｌ＞：C-130シリーズ（輸送機）を参照。

＜ＳＳ−４０１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦シー・ドッグ（Sea Dog）。1944年6月3日竣工。1968年12月2日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４０２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦シー・フォックス（Sea Fox）。1944年6月13日竣工。1970年12月14日、トルコに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４０２Ｌ＞：C-133シリーズ（輸送機）を参照。

＜ＳＳ−４０３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦アテュール（Atule）。1944年3月6日進水、6月21日竣工。1944年11月19日、南シナ海バシー海峡で掃海艇第38号を雷撃して撃沈した。11月25日、ルソン海峡で第38号哨戒艇を雷撃して撃沈した。ルソン海峡で特設潜水母艦さんとす丸を撃沈した。1945年8月13日、北海道西方で第６号海防艦を撃沈した。1947年9月、予備役に編入されてモスボール状態にされた。1950年、ガピー�TＡ改装を受けて1951年3月に現役に復帰。1967年、訓練任務に回された。1970年4月に退役し、1973年8月15日に除籍された。1974年7月31日、ペルーに売却され、S48パコーチャになった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船6,’01

＜ＳＳ−４０４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦スパイクフィッシュ（Spikefish）。1944年6月30日竣工。1945年8月13日、東シナ海で伊373を撃沈した。1964年8月4日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−４０５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦シー・アウル（Sea Owl）。1944年7月17日竣工。1945年6月9日、対馬海峡で第41号海防艦を雷撃して撃沈した。1969年11月15日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−４０６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦シー・ポーチャー（Sea Poacher）。1944年7月31日竣工。太平洋戦争後にガピー�TＡ改装を受けた。1974年7月1日、ペルーに売却され、S49ラ・ペドレラになった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船6,’01

＜ＳＳ−４０７＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦シー・ロビン（Sea Robin）。1944年8月7日竣工。太平洋戦争後にガピー�TＡ改装を受けた。1970年10月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４０８＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦セネット（Sennet）。1944年8月22日竣工。1945年2月16日、和歌山県潮ノ岬の南67海里で敷設艇成生を雷撃で撃沈した。4月28日、三重県三木崎の南南東24海里で電纜敷設艇初島を雷撃して撃沈した。7月28日、男鹿半島南5kmで貨物船第十五雲海丸を雷撃して撃沈した。1968年12月2日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船8,’23

＜ＳＳ−４０９＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦パイパー（Piper）。1944年8月23日竣工。1970年7月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４１０＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦スレッドフィン（Threadfin）。1944年8月30日竣工。1945年3月28日、宮崎県青島沖で海防艦御蔵を雷撃して撃沈した。7月20日、済州島東方で掃海艇第39号を撃沈した。1972年8月18日、トルコに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−４１１＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦スペードフィッシュ（Spadefish）。1944年3月9日竣工。1944年11月17日、済州島の西で空母神鷹を雷撃して撃沈した。1945年1月28日、黄海で特設運送船讃岐丸と海防艦久米を雷撃して撃沈した。1967年4月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本航空母艦史

＜ＳＳ−４１２＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦トレパン（Trepang）。1944年5月22日竣工。1944年10月11日、静岡県南方で第105号輸送艦を撃沈した。1945年4月28日、長崎県五島福江崎笠岬沖で第146号輸送艦を雷撃して撃沈した。5月5日、黄海南部で第20号掃海艇を雷撃して撃沈した。1969年9月16日、標的艦として沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−４１３＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦スポット（Spot）。1944年8月3日竣工。1945年3月17日、台湾海峡で輸送船生駒山丸を攻撃して損傷させた。台湾沖で艦艇の砲撃を受けて損傷した。1962年1月12日、チリに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船10,’18

＜ＳＳ−４１４＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦スプリンガー（Springer）。1944年10月18日竣工。1945年3月18日、沖縄県那覇の南西で第18号輸送艦を雷撃して撃沈させた。4月28日、長崎県五島大瀬崎南方で第17号駆潜艇を雷撃して撃沈した。5月2日、黄海南部で海防艦男鹿を雷撃して撃沈した。5月3日、黄海南部で第25号海防艦を雷撃して撃沈した。1961年1月23日、チリに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−４１５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦スティックルバック（Stickleback）。1945年3月29日竣工。1958年5月29日、衝突事故で沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４１６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦タイルー（Tiru）。建造中に太平洋戦争が終わったため、一旦未完成状態で保管されていたが、ガピー�U改装を受けて1948年9月1日に竣工した。その後ガピー�V改装を受けている。1975年7月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船9,’12増刊

＜ＳＳ−４１７＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦テンチ（Tench）。1944年10月6日竣工。後にガピー�TＡ改装を受けた。1973年8月15日に除籍された（1976年にペルーに譲渡された？）。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４１８＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ソーンバック（Thornback）。1944年10月13日竣工。後にガピー�UＡ改装を受けた。1971年7月1日（1973年？）にトルコに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４１９＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ティグロン（Tigrone）。1944年10月25日竣工。1976年10月25日に実験処分された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４２０＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦タイラント（Tirante）。1944年11月6日竣工。1945年4月14日、朝鮮で第31号海防艦を雷撃して撃沈した。済州島飛揚錨地で海防艦能美を雷撃して撃沈した。太平洋戦争後にガピー�UＡ改装を受けた。1973年10月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−４２１＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦トラッタ（Trutta）。1944年11月16日竣工。後にガピー�UＡ改装を受けた。1972年7月1日、トルコに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４２２＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦トロ（Toro）。1944年12月8日竣工。1963年4月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４２３＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦トースク（Torsk）。1944年12月16日竣工。1945年8月14日、兵庫県余部沖で第13号海防艦と第47号海防艦を雷撃して撃沈した。1952年、フリート・シュノーケル改修を実施。1968年3月に退役し、1971年12月15日に除籍された。ボルティモア港で保存されている。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船3,’14、第２次大戦のアメリカ軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ＳＳ−４２４＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦クイルバック（Quillback）。1944年12月29日竣工。後にガピー�UＡ改装を受けた。1973年3月23日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４２５＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦トランペットフィッシュ（Trumpetfish）。1946年1月29日竣工。1948年、ガピー�U改装を受けた。1962年、ガピー�V改装を受けた。1973年10月15日、ブラジルに売却され、S15ゴイアスになった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、10,’23

＜ＳＳ−４２６＞：アメリカ海軍ガトー級潜水艦（テンチ級潜水艦？）タスク（Tusk）。1946年4月11日竣工。その後ガピー�U改装を受けた。1973年10月18日、台湾に売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４２７＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ターボット（Turbot）。1946年4月12日進水。その後建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４２８＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ウルア（Ulua）。1946年4月23日進水。その後建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４２９＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ユニコーン（Unicorn）。1944年に建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４３０＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ヴァンデイス（Vandace）。1944年に建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４３１＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ウォールラス（Walrus）。1944年に建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４３２＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ホワイトフィッシュ（Whitefish）。1944年に建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４３３＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ホワイティング（Whiting）。1944年に建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４３４＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ウルフフィッシュ（Wolffish）。1944年に建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４３５＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦コルセア（Corsair）。1946年11月8日竣工。1963年2月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４３６＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ユニコーン（Unicorn）。1946年8月1日進水。その後建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４３７＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ウォールラス（Walrus）。1946年9月20日進水。その後建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４７５＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦アーゴノート（Argonaut）。1945年1月15日竣工。1968年12月2日、カナダに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４７６＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ランナー（Runner）。1945年2月6日竣工。7月10日、岩手県魚毛崎沖5.5海里で第27号掃海艇を雷撃して撃沈した。1971年12月15日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４７７＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦コンガー（Conger）。1945年2月14日竣工。1963年8月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４７８＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦カットラス（Cutlass。アメリカと西インドに棲息するタチウオ科の総称）。1945年3月17日竣工。後にガピー�U改装を受けた。1973年4月12日、台湾に売却され、SS-791海獅になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船11,'20

＜ＳＳ−４７９＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ディアブロ（Diablo）。1945年3月31日竣工。1964年6月1日、パキスタンに貸与され、ガージになった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船6,’83

＜ＳＳ−４８０＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦メドレガル（Medregal）。1945年4月14日竣工。1970年8月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４８１＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦リクイン（Requin）。1945年4月28日竣工。1971年12月20日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４８２＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦アイレックス（Irex）。1945年5月14日竣工。1969年11月17日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４８３＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦シー・レパード（Sea Leopard）。1945年6月11日竣工。後にガピー�U改装を受けた。1973年3月27日、ブラジルに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４８４＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦オダックス（Odax）。1945年7月11日竣工。後にガピー�T改装を受けた。更に後にガピー�U改装を受けた。1972年7月8日、ブラジルに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４８５＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦シラゴ（Sirago）。1945年8月13日竣工。1972年6月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４８６＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ポモドン（Pomodon）。1945年9月11日竣工。後にガピー�T改装を受けた。更に後にガピー�U改装を受けた。1970年8月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４８７＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦レモラー（Remora）。1946年1月3日竣工。後にガピー�U改装を受けた。更に後にガピー�V改装も受けている。1973年10月29日、ギリシャに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４８８＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦サーダ（Sarda）。1946年4月19日竣工。1964年6月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４８９＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦スピナックス（Spinax）。1946年9月20日竣工。同年、改装を受けてSSR-489に艦種記号が変更された。1948年、ミグレイン�U改装が行われた。1959年、SS-489に艦種記号が変更された。1969年10月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４９０＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ヴォラドア（Volador）。1948年10月1日竣工。後にガピー�U改装を受けた。更に後にガピー�V改装も受けている。1972年8月18日、イタリアに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４９１＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ポンパノ（Pompano）。1945年7月16日起工。同年に建造中止となった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４９２＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦グレイリング（Grayling）。1945年、建造中止となった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４９３＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ニードルフィッシュ（Needlefish）。1945年、建造中止となった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−４９４＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦スカルピン（Sculpin）。1945年、建造中止となった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−５０１＞：海上自衛隊くろしお型潜水艦くろしお（海流の黒潮から）。海上自衛隊初の潜水艦で、日米艦艇貸与協定に基づき貸与されたガトー級潜水艦SS-261ミンゴである。1954年9月にアメリカ政府から貸与の連絡が入り、幹部12名と海曹士73名が回航員（訓練派遣隊と称した）として選抜（幹部は全員日本海軍潜水艦搭乗員で、命令による。海曹士は募集で、３分の２が日本海軍潜水艦搭乗員）された。1955年1月3日、幹部がアメリカ潜水学校に100期生として入校。1月25日、海曹士がアメリカ潜水学校に入校。それぞれ6月16日まで教育訓練を受けた。6月21日から訓練派遣隊はメア・アイランド海軍工廠で実艦訓練を開始。7月17日、実艦訓練を終了。7月18日、一部の乗員はSS-261ミンゴで、残りは陸路でサンディエゴに向かった。7月22日からサンディエゴで訓練を開始。8月15日にサンディエゴ軍港海軍桟橋で貸与され、潜水艦に類別された。その後も訓練は続けられ、9月27日にサンディエゴを出港して日本に向かった。10月5日、ホノルルに到着。10月11日、ホノルルを出港。10月24日、横須賀に入港。対潜訓練目標や潜水艦要員の教育に使用された。1956年3月、自衛艦隊直轄艦となった。1962年5月、呉地方隊に転属。8月、第１潜水隊所属となった。1965年2月、第２潜水隊所属となった。1966年3月31日、保管船YAC-18に艦種変更され、呉で停泊実習艦となった。1970年8月15日に除籍されてアメリカに返還され、1972年に佐世保市白岳町尼鴻海岸で解体された。潜航回数3630回（＋SS-261ミンゴ時代の1423回）、訓練協力回数278回、海自演習参加回数40回。2009年10月、最後のくろしお回航隊員懇親会が開催された。参考：海上自衛隊全艦艇史、歴史群像4,’11、月刊軍事研究9,’03、月刊世界の艦船1,’79増刊、10,’12、9,’12増刊、10,’19、自衛隊装備カタログ1981

＜ＳＳ−５０１＞：海上自衛隊そうりゅう型潜水艦１番艦そうりゅう（蒼龍。四龍の１つ）。平成16年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、2005年3月31日起工、2007年12月5日進水、2009年3月30日竣工・就役、第１潜水隊群第５潜水隊に配備された。定係港は呉。2012年10月8日0647、定期検査確認運転のため紀伊由良港を出港。0847、潜航を開始。1220頃、水測員の三等海曹が当直交替の時間になっても姿を見せないため、艦内の捜索を開始した。しかし見つからず、1408に和歌山県田辺市沖で浮上。1418、セイル内で水に浸かった状態の三等海曹が発見された。1645、紀伊由良港に帰港。10月9日0015、死亡を確認し、検視を終了、死因は溺死だった。海自は10月8日に海幕監察官をトップとする艦船事故調査委員会を立ち上げ、呉地方警務隊の捜査などに基づき、2013年2月19日に自殺の可能性が極めて高いと結論づけた。2018年6月8-16日、マラバール2018に参加。2019年現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2020年現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2月8日、香港船籍貨物船オーシャン・アルテミスと衝突し損傷、３名が負傷した。深夜に高知港に入港している。2月13日、高知港を出港。2月14日、阪神基地に入港。2021年5月25日現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2022年4月25日現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2023年1月、修理を終えて呉基地に戻った。1月24日、呉基地を出撃。4月25日現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。参考：月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、6,’09、12,’12、8,’18、7,’19、6,'20、4,'21、7,'21、6,'22、4,'23、6,'23、月刊丸2,’08、月刊軍事研究4,’10、朝雲

＜ＳＳ−５０２＞：海上自衛隊そうりゅう型潜水艦２番艦うんりゅう（雲龍。雲に乗り天に昇る龍）。平成17年度計画艦で、川崎造船神戸工場が建造し、2006年3月31日起工、2008年10月15日進水、2010年3月25日竣工、川崎造船神戸工場で引渡・自衛艦旗授与式が行われ就役し、第１潜水隊群第５潜水隊に配備された。定係港は呉。7月22-24日、若狭湾で舞鶴地方隊展示訓練に参加。2013年9月24日、派米訓練のため呉を出港。12月24日、呉に帰港予定。2016年5月10-15日、四国沖でオーストラリア海軍コリンズ級潜水艦SSG-78ランキンと共同訓練（対潜訓練など）を実施。10月14日、ハワイに向け出港。11月上旬から12月下旬、平成28年度第２回米国派遣訓練（潜水艦）に参加。2017年1月14日、ハワイから帰港。2019年現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2020年現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2020年8月27日から11月28日、令和2年度第１回米国派遣訓練（潜水艦）に参加。日本からハワイ諸島に至る海域で、アメリカ海軍の協力を得て対潜戦訓練などを行った。2021年5月25日現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2022年4月25日現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2023年4月25日現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。参考：月刊軍事研究1,’09、6,’10、朝雲、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、10,’11、12,’13、1,’17、7,’19、6,’20、11,’20、7,’21、6,’22、6,’23

＜ＳＳ−５０３＞：海上自衛隊そうりゅう型潜水艦３番艦はくりゅう（白龍。四龍の１つ）。平成18年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、2007年2月起工、2009年10月16日進水、2011年3月14日竣工・就役、第１潜水隊群第５潜水隊に配備された。4月5日1000、呉に初入港した。2013年1月15日、パールハーバーでの派米訓練のため呉を出港。4月12日、グアムに寄港。4月27日に呉に帰投する予定。2015年2月6日、ハワイとグアムで平成26年度第２回派米訓練（潜水艦）に参加するため、横須賀基地を出港。2月26日、パールハーバーに入港。5月9日に呉に帰港予定である。2016年3月15日、呉を出港。4月15日、シドニーに入港。4月24-26日、DD-132あさゆき、DD-158うみぎり、SH-60Jヘリ２機と共に、シドニー周辺海域でオーストラリア海空軍（L01アデレード、FFH-155バララト、補給艦サクセスなど）と共同訓練を実施。4月26日、シドニーを出港。5月28日、呉に帰港予定。2018年1月16日、呉を出港。2月上旬から3月下旬、平成29年度第２回米国派遣訓練（潜水艦）に参加。4月14日、呉に帰港予定。2019年現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2020年現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2021年5月25日現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2022年4月25日現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2023年4月25日現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。参考：月刊丸1,’10別冊、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、5,’11、4,’13、7,’13、4,’15、5,’15、5,'16、6,’16、7,’16、4,’18、7,’19、6,’20、7,'21、6,'22、6,'23、JShips Vol.44、月刊軍事研究7,’16

＜ＳＳ−５０４＞：海上自衛隊そうりゅう型潜水艦４番艦けんりゅう（剣龍。勇猛果敢な龍。ステゴザウルスの別名）。平成19年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、2008年3月31日起工、2010年11月15日進水、2011年8月25日公試開始、2012年3月16日竣工、川崎重工神戸工場で引渡・自衛艦旗授与式が行われて就役し、第１潜水隊群第３潜水隊に配備された。4月11日、呉に配備された。2013年7月26-27日、若狭湾で舞鶴地方隊展示訓練、舞鶴基地でサマーフェスタに参加。2016年1月18日、平成27年度第２回米国派遣訓練（潜水艦）に参加するため呉を出港。2月上旬から3月中旬にハワイ方面で訓練を行い、4月9日に呉に帰港した。2017年12月10日、阪神基地隊ウインターフェスタで事前公募者に対する一般公開を実施。2019年現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。2020年現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。2020年2月12日、令和元年度第２回米国派遣訓練（潜水艦）のため呉を出港。3月中旬から4月中旬までハワイ方面で洋上各種訓練、アメリカ海軍施設での対潜戦・雷撃戦訓練を実施し、5月10日に帰国する予定。2021年5月25日現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。2022年4月25日現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。2023年4月25日現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。参考：月刊軍事研究4,’10、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、1,’11、7,’11、11,’11、5,’12、10,’13、4,'16、7,’19、6,'20、7,'21、6,'22、6,'23、朝雲、JShips vol.48、月刊JWings3,’18

＜ＳＳ−５０５＞：海上自衛隊そうりゅう型潜水艦５番艦ずいりゅう（瑞龍。美しく瑞々しい龍）。平成20年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、2009年3月16日（12日？）起工、2011年10月20日進水、2012年8月2日海上公試開始、2013年3月6日竣工、三菱重工神戸造船所で引渡・自衛艦旗授与式が行われて就役し、第２潜水隊群第４潜水隊に配備されて横須賀に向け出港した。4月2日、横須賀に入港。9月7日、八戸沖で大湊地方隊展示訓練に参加。2014年8月1-2日、横須賀基地で一般公開された。2017年7月1日、横須賀を出港。7月下旬から9月中旬まで、ハワイ方面で平成29年度第１回米国派遣訓練（潜水艦）に参加。10月3日、横須賀に帰港。2017年6月10-11日、よこすかYYのりものフェスタ2017で一般公開された。2019年現在、第４潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。9月12日から12月18日、令和元年度第１回米国派遣訓練（潜水艦）に参加し、ハワイ諸島方面で対潜戦訓練などを行った。2020年現在、第４潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2021年5月25日現在、第４潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2022年3月9日、第６潜水隊に移った。4月25日現在、第６潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2023年4月25日現在、第６潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。参考：月刊軍事研究4,’10、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、12,’11、7,’11、10,’12、5,’13、6,’13、12,’13、10,’14、9,’17、7,’19、11,’19、6,'20、7,'21、6,'22、6,'23、月刊JWings9,’17、朝雲

＜ＳＳ−５０６＞：海上自衛隊そうりゅう型潜水艦６番艦こくりゅう（黒龍。四龍の１つで、海底深くに潜み、北方を守護する）。平成22年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、2011年1月21日起工、2013年10月31日進水、2014年8月22日海上公試開始、2015年3月9日竣工、引渡・自衛艦旗授与式が行われて就役し、第４潜水隊に配備された。3月31日、定係港の横須賀基地に入港した。2016年8月23日、稲田防衛大臣の初度視察を受けた。2018年3月12日、第４潜水隊から第６潜水隊に移った。6月9日、よこすかYYのりものフェスタで上甲板を一般公開した。8月21日、横須賀を出港。10月末までハワイ諸島方面で平成30年度第１回米国派遣訓練（潜水艦）に参加し、11月17日に横須賀に帰投した。2019年現在、第６潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。10月5-6日、横須賀基地で上甲板を一般公開した。2020年現在、第６潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2021年5月25日現在、第６潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。9月15日から12月15日、令和3年度第２回米国派遣訓練（潜水艦）に参加。日本からハワイ諸島に至る海域、同諸島周辺海域、パールハーバー・ヒッカム統合基地で、対潜戦訓練と施設利用訓練を行った。2022年4月25日現在、第６潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2023年4月25日現在、第６潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。参考：月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、7,’11、1,’14、5,’15、6,’15、11,’16、10,’18、7,’19、1,’20、6,'20、7,'21、11,'21、6,'22、6,'23、月刊軍事研究11,’14、5,’15、月刊JWings9,’18、朝雲

＜ＳＳ−５０７＞：海上自衛隊そうりゅう型潜水艦７番艦じんりゅう（仁龍、仁徳の愛を持つ龍）。平成23年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、2012年2月14日起工、2014年10月8日進水、2015年7月30日公試開始、2016年3月7日竣工、三菱重工神戸造船所で引渡・自衛艦旗授与式が行われて就役し、第１潜水隊に配備された。3月28日、定係港の呉に入港した。2018年12月9日、香川地本の自衛隊艦艇等見学ツアーに協力し、香川県内海自入隊予定者ら15人が艦を見学した。2019年現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。2020年現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。2021年5月25日現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。2022年4月25日現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。2023年4月25日現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。参考：月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、12,’14、7,’13、1,’15、10,'15、5,'16、6,’16、7,’19、6,'20、7,'21、6,'22、6,'23、月刊軍事研究5,’16、朝雲

＜ＳＳ−５０８＞：海上自衛隊そうりゅう型潜水艦８番艦せきりゅう（赤龍。四龍の１つで、南方を守護する）。平成24年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、2013年3月15日起工。2015年11月2日、川崎重工神戸工場で命名・進水式を実施。2016年8月26日、神戸を出港して初公試に向かった。2017年3月13日竣工、川崎重工神戸工場で引渡・自衛艦旗授与式が行われて就役し、第５潜水隊に配備された。3月28日、定係港の呉に初入港した。2018年5月24日未明、運用試験に備えた訓練の一環として、紀伊水道沖で仮想目標に対する潜水艦自走式デコイ１型（訓練用）の想定発射訓練を行っていた際、誤操作で実際に射出してしまい、訓練用デコイが行方不明になった。DD-153ゆうぎり、ASE-6102あすか、SH-60哨戒ヘリで海面と海中を捜索したが見つからず、自沈したものとして5月25日に捜索を終了している。2019年現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2020年現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2021年5月25日現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2022年4月25日現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。2023年4月25日現在、第５潜水隊に配備されており、定係港は呉。9月19日から12月21日、令和5年度第２回米国派遣訓練（潜水艦）に参加。ハワイ諸島周辺及びパールハーバー・ヒッカム統合基地で対潜戦訓練を行った。参考：月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、7,’13、1,’16、11,’16、5,’17、6,’17、7,’19、6,'20、7,'21、6,'22、6,'23、11,'23、朝雲

＜ＳＳ−５０９＞：海上自衛隊そうりゅう型潜水艦９番艦せいりゅう（清瀧。真言宗醍醐派総本山醍醐寺の守護女神、清瀧権現から）。平成25年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、2013年10月22日起工。2016年10月12日、三菱重工神戸造船所で命名・進水式を行い進水した。2017年7月27日、公試開始。2018年3月12日竣工、三菱重工神戸造船所で引渡・自衛艦旗授与式が行われて就役し、第６潜水隊に配備された。4月4日、定係港の横須賀基地に入港。2019年現在、第６潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2020年現在、第６潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2021年5月25日現在、第６潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2022年4月25日現在、第６潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。8月6日、横須賀基地で開催された横須賀地方隊開隊70周年記念サマーフェスタ2022で上甲板を一般公開した。2023年4月25日現在、第６潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。6月4日、よこすかYYのりものフェスタ2023で上甲板を一般公開した。参考：月刊世界の艦船11,'20、1,’17、7,’15、12,’16、10,’17、5,’18、6,’18、7,’19、6,'20、7,'21、6,'22、11,’22、6,'23、月刊JWings9,’23、MAMOR vol.120

＜ＳＳ−５１０＞：海上自衛隊そうりゅう型潜水艦10番艦しょうりゅう（翔龍。高所から事物を判断し素早く行動する龍）。平成26年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、2015年1月28日起工。2017年11月6日、川崎重工神戸工場で命名・進水式を行い進水した。2018年8月26日、公試開始。2019年3月18日竣工、川崎重工神戸工場で引渡・自衛艦旗授与式が行われて就役し、第１潜水隊に配備された。4月9日、定係港の呉に初入港した。6月30日、呉基地で報道陣に公開された。2020年現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。2020年9月15日から10月17日、DDH-184かが、DD-107いかづち、搭載機３機と共に、令和2年度インド太平洋方面派遣訓練に参加。他国との共同訓練は行わず、10月9日に南シナ海で行った海自艦のみの対潜戦訓練に参加している。10月10-11日、令和2年度インド太平洋方面派遣訓練部隊の一員として、補給のためベトナムのカムラン港に寄港。10月17日、令和2年度インド太平洋方面派遣訓練を終えた。2021年5月25日現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。2022年4月25日現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。2023年4月25日現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。参考：月刊世界の艦船11,'20、7,’15、1,’18、11,’18、5,’19、7,’19、6,'20、12,'20、1,'21、7,'21、6,'22、朝雲

＜ＳＳ−５１１＞：海上自衛隊おやしお型潜水艦おやしお（海流の親潮から）。昭和31年度計画艦で、川崎重工神戸工場で建造され、1957年12月25日起工、1959年5月25日進水。12月1日、第１回水上公試を実施。1960年1月19日、水中公試を開始。3月8日、深々度公試を実施。3月24日、水中高速公試を実施。6月15日、公試を完了。6月30日竣工・就役、呉地方隊に編入された。1963年6月6日、派米訓練のため横須賀を出港。6月22日、真珠湾に入港。アメリカ海軍潜水艦との共同訓練、脱出訓練、陸上訓練装置による訓練などを行った。8月27日帰国。1976年9月30日に除籍され、1976年末から1977年にかけて江田島で解体された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船1,’79増刊、11,'17増刊、8,’10、9,’01、5,’20、11,'20、歴史群像10,’11

＜ＳＳ−５１１＞：海上自衛隊そうりゅう型潜水艦11番艦おうりゅう（凰龍。知識豊かで縁起の良い龍）。平成27年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、2015年11月16日起工。2018年10月4日、三菱重工神戸造船所で命名・進水式が行われて進水した。2019年7月31日、洋上公試開始。8月22日、紀伊由良沖で沈降試験を実施。2020年3月5日竣工、三菱重工神戸造船所で引渡式（三菱重工防衛・宇宙セグメント長と防衛装備庁防衛技監が引渡書と受領書を交換）と自衛艦旗授与式（海幕長から艦長に授与）が行われて就役し、第３潜水隊に配備された。定係港は呉。4月7日、呉基地に入港。2021年5月25日現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。8月20日から9月22日、令和3年度第１回米国派遣訓練（潜水艦）に参加。2022年4月25日現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。2023年4月25日現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。参考：月刊世界の艦船11,'20、12,’18、11,’19、5,'20、6,'20、7,'21、10,'21、6,'22、6,'23、MAMOR vol.143、朝雲

＜ＳＳ−５１２＞：海上自衛隊そうりゅう型潜水艦12番艦とうりゅう（闘龍。兵庫県加古川の闘竜灘から）。平成28年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、2017年1月27日起工。2019年11月6日、川崎重工神戸造船所で命名・進水式が行われて進水した。2020年8月21日、公試開始。9月2日、和歌山県紀伊由良沖で沈降試験を実施。2021年3月24日竣工、川崎重工神戸造船所で引渡式（川崎重工業橋本社長と中山防衛副大臣が引渡書と受領書を交換）と自衛艦旗授与式（中山防衛副大臣から艦長藤本２佐に）が行われて就役し、第６潜水隊に配備された。定係港は横須賀。4月8日、横須賀に初入港した。2022年3月9日、第４潜水隊に移った。4月25日現在、第４潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。10月9日から12月26日、令和4年度第２回米国派遣訓練（潜水艦）に参加し、日本からハワイに至る海域及びハワイ周辺海域とパールハーバー・ヒッカム統合基地で、対潜戦訓練を行った。2023年4月25日現在、第４潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。6月2-3日、横浜港で第42回横浜開港祭に参加し、一般公開された。参考：月刊世界の艦船11,'20、7,'20、1,’20、12,'20、5,'21、6,'21、6,'22、1,'23、6,'23、8,'23、朝雲

＜ＳＳ−５１３＞：海上自衛隊たいげい型潜水艦１番艦たいげい（大鯨）。平成29年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、2018年3月16日起工。2020年10月14日、三菱重工神戸造船所第１船渠で命名・進水式が行われて進水した。2021年7月29日、洋上公試を開始。2022年3月9日、三菱重工神戸造船所で引渡式と自衛艦旗授与式が行われて就役し、第４潜水隊に配備された。定係港は横須賀。4月5日、横須賀に初入港し、初度入港歓迎行事が行われた。2023年4月25日現在、第４潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。参考：月刊世界の艦船1,'21、7,'20、5,’22、6,’22、7,’22、6,’23

＜ＳＳ−５１４＞：海上自衛隊たいげい型潜水艦２番艦はくげい（白鯨、白いマッコウクジラ）。平成30年度（2018年度）計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、2019年1月25日起工。2021年10月14日、川崎重工神戸工場で命名・進水式が行われて進水した。2022年8月24日公試開始。2023年3月20日、川崎重工神戸工場で引渡式と自衛艦旗授与式が行われて就役し、第１潜水隊に配備された。4月7日、定係港の呉に初入港した。参考：月刊世界の艦船7,'20、12,’21、1,’22、11,’22、5,’23、6,’23

＜ＳＳ−５１５＞：海上自衛隊たいげい型潜水艦３番艦じんげい（迅鯨、波を蹴立てて疾走するクジラ）。令和元年度（2019年度）計画艦で、2020年4月24日起工。2022年10月12日、三菱重工神戸造船所で命名・進水式が行われて進水した。2023年7月27日、公試を開始。参考：月刊世界の艦船7,’21、12,’22、1,’23、10,’23

＜ＳＳ−５１６＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ワフー（Wahoo）。1944年5月15日起工。1946年に建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−５１６＞：海上自衛隊たいげい型潜水艦４番艦らいげい（雷鯨。力の象徴である雷とクジラを合わせた造語）。令和2年度（2020年度）計画艦で、2021年3月26日起工。2023年10月17日、川崎重工神戸工場で命名・進水式が行われて進水した。参考：月刊世界の艦船7,’22、12,’23、1,’24

＜ＳＳ−５２１＞：海上自衛隊はやしお型潜水艦１番艦はやしお。昭和34年度計画艦で、三菱重工神戸造船所で建造され、1962年6月30日竣工・就役、呉地方隊直轄艦となった。8月1日、第１潜水隊に移った。1964年6月2日、SS-522わかしおと共に派米訓練のため横須賀を出港。8月19日、訓練を終えて帰投。1977年7月25日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、8,’10、10,’13

＜ＳＳ−５２２＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦アンバージャック（Amberjack）。建造中に太平洋戦争が終わったため、一旦未完成状態で保管されていたが、ガピー�U改装を受けて1946年3月4日に竣工した。1973年10月17日、ブラジルに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−５２２＞：海上自衛隊はやしお型潜水艦２番艦わかしお。昭和34年度計画艦で、川崎重工神戸工場で建造され、1962年8月17日竣工・就役、第１潜水隊に配備された。1963年4月19日、伊予灘で訓練を行った後、呉に向かったが、視界不良で位置を誤認し、クダコ水道を抜けて右折したところで広島湾倉橋島近くの無人島に擱座した。呉から曳船が救難に向かったが、砂浜に乗り上げただけで船体に損傷は無く、満潮の時に自力で離洲した。1964年6月2日、SS-521はやしおと共に派米訓練のため横須賀を出港。8月19日、訓練を終えて帰投。1979年3月23日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、1,’02、8,’10、10,’13

＜ＳＳ−５２３＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦グランパス（Grampus）。建造中に太平洋戦争が終わったため、一旦未完成状態で保管されていたが、ガピー�U改装を受けて1949年10月26日に竣工した。1972年5月13日、ブラジルに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−５２３＞：海上自衛隊なつしお型潜水艦１番艦なつしお。昭和35年度計画艦で、新三菱重工神戸造船所で建造され、1962年9月18日進水、1963年6月29日竣工。1965年6月、SS-524ふゆしおと共にハワイ派遣訓練のため出港。1978年3月20日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、9,’15

＜ＳＳ−５２４＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ピカレル（Pickerel）。建造中に太平洋戦争が終わったため、一旦未完成状態で保管されていたが、ガピー�U改装を受けて1949年4月4日に竣工した。後にガピー�V改装を受けている。1972年8月18日、イタリアに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−５２４＞：海上自衛隊なつしお型潜水艦２番艦ふゆしお。昭和35年度計画艦で、川崎重工神戸工場で建造された。1963年6月5日、第一回公試のため神戸港を出港。9月17日竣工。1965年6月、SS-523なつしおと共にハワイ派遣訓練のため出港。1980年6月10日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、9,’15

＜ＳＳ−５２５＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦グレナディア（Grenadier）。建造中に太平洋戦争が終わったため、一旦未完成状態で保管されていたが、ガピー�U改装を受けて1951年2月10日に竣工した。1973年5月15日、ベネズエラに売却された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−５２６＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ドラド（Dorado）。1944年に建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−５２７＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦カンバー（Comber）。1944年に建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−５２８＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦シー・パンサー（Sea Panther）。1944年に建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−５２９＞：アメリカ海軍テンチ級潜水艦ティブロン（Tiburon）。1944年に建造中止になった。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ＳＳ−５３３＞：ロシア海軍1710型ベルーガ級潜水艦Forel。1987年就役。参考：現代の潜水艦

＜ＳＳ−５５１＞：SSK-2（潜水艦）を参照。

＜ＳＳ−５５１型＞：アメリカ海軍計画潜水艦。太平洋戦争後半に入り、日本本土やシンガポールまで進出して無制限潜水艦戦を行える潜水艦として計画された。全長102.4m、基準排水量1960トン、水中排水量2990トン。巡航速力10ノット、水上最大速力22.5ノット、航続距離19000海里（水上10ノット）。兵装は魚雷発射管12門（艦首と艦尾に６門ずつ。魚雷30本）、外装式３連装魚雷発射管２基（艦首両舷、対護衛艦用。Mk27誘導魚雷６本）、127mm甲板砲１門、40mm機関砲２門。1945年度予算でSS-551からSS-562の12隻を建造する予定だったが、太平洋戦争が終わったので1946年3月に計画中止になった。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５５２＞：SSK-3（潜水艦）を参照。

＜ＳＳ−５６１＞：海上自衛隊おおしお型潜水艦１番艦おおしお。昭和36年度計画艦で、三菱重工神戸造船所で建造され、1964年4月10日進水、1965年3月31日竣工・就役。1967年4月8日、停泊の際に電気供給を陸上電源に切り換えるのを忘れて電気系統がショート、火災が発生し、一酸化炭素中毒で４名が負傷した。復旧工事が行われたが、内殻の一部が損傷し、以降の運用に制限が加えられたらしい。1981年8月20日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'17増刊、10,’12、9,'15、歴史群像10,’11

＜ＳＳ−５６２＞：海上自衛隊あさしお型潜水艦１番艦あさしお。昭和38年度計画艦で、川崎重工神戸工場で建造され、1965年11月27日進水、1966年10月13日竣工・就役。1968年3月16日、第３潜水隊に配備された。1984年3月30日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、10,’19、5,’22

＜ＳＳ−５６３＞：アメリカ海軍タング級潜水艦タング（Tang。２代目）。1951年10月25日竣工。1980年2月8日、トルコに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５６３＞：海上自衛隊あさしお型潜水艦２番艦はるしお。昭和39年度計画艦で、三菱重工神戸造船所で建造され、1967年12月1日竣工・就役。1968年3月16日、第３潜水隊に配備された。1970年、津軽海峡で訓練中、DE-214おおいと衝突してセイルと潜望鏡を破損する事故を起こした。1983年3月1日、第２潜水隊群直轄艦となった。1984年3月30日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、5,’83

＜ＳＳ−５６４＞：アメリカ海軍タング級潜水艦トリガー（Trigger）。1952年3月31日竣工。1974年7月10日、イタリアに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５６４＞：海上自衛隊あさしお型潜水艦３番艦みちしお。昭和40年度計画艦で、川崎重工神戸工場で建造され、1967年12月5日進水、1968年8月29日竣工・就役。1985年3月27日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊

＜ＳＳ−５６５＞：アメリカ海軍タング級潜水艦ワフー（Wahoo）。1952年5月30日竣工。1983年7月15日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５６５＞：海上自衛隊あさしお型潜水艦４番艦あらしお。昭和41年度計画艦で、三菱重工神戸造船所で建造され、1969年7月25日竣工・就役。1973年8月、博多湾展示訓練に参加。1983年3月20日、DE-216あやせ、DE-220ちとせと共に、グアム方面航海実習部隊として第35期飛行幹部候補生出身の新任三尉を乗せて江田内を出港。父島、グアム島アプラ港、勝連、奄美大島、佐世保を巡り、4月28日、呉に帰港。8月6日、宇野港に寄港。1986年3月27日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、6,’83、10,’12

＜ＳＳ−５６６＞：アメリカ海軍タング級潜水艦トラウト（Trout）。1952年6月27日竣工。1978年12月19日に除籍された。1997年、タング級支援潜水艦として再就役した。2004年に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５６６＞：海上自衛隊うずしお型潜水艦１番艦うずしお。昭和42年度計画艦で、川崎重工神戸工場で建造され、1970年3月11日進水、1971年1月21日竣工・就役。1987年3月24日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,’17増刊、6,’22

＜ＳＳ−５６７＞：アメリカ海軍タング級潜水艦ガジョン（Gudgeon）。1952年11月21日竣工。1983年9月30日、トルコに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５６７＞：海上自衛隊うずしお型潜水艦２番艦まきしお。昭和43年度計画艦で、三菱重工神戸造船所で建造され、1969年6月起工、1972年2月2日竣工・就役。1988年3月11日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,’20、11,’17増刊、日本の防衛戦力Part3

＜ＳＳ−５６８＞：アメリカ海軍タング級潜水艦ハーダー（Harder）。1952年8月10日竣工。1974年2月20日、イタリアに貸与された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５６８＞：海上自衛隊うずしお型潜水艦３番艦いそしお。昭和44年度計画艦で、川崎重工神戸工場で建造され、1972年3月18日進水、11月25日竣工・就役。1989年3月24日に特務艦ATSS-8001に艦種変更され、おやしお型に搭載予定の水中遮音タイル（セイル左側面に貼り付けた）と側面ソナーの実用試験に使用された。1992年3月25日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,720、11,'17増刊、10,’12、5,’91

＜ＳＳ−５６９＞：海上自衛隊うずしお型潜水艦４番艦なるしお。昭和45年度計画艦で、三菱重工神戸造船所で建造され、1973年9月28日竣工・就役。1976年、派米訓練に参加。連続潜航記録樹立を図り、ハワイ近海まで潜航を続けた。アメリカ原潜との対潜訓練では、いつの間にか艦尾に取り付かれて攻撃信号を送られ、完全にお手上げ状態だったらしい。1990年6月8日、特務艦ATSS-8002に艦種変更された。1993年3月15日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,’17増刊、6,'22

＜ＳＳ−５７０＞：海上自衛隊うずしお型潜水艦５番艦くろしお。昭和46年度計画艦で、川崎重工神戸工場で建造され、1974年11月27日竣工・就役。1991年3月20日、特務艦ATSS-8003に艦種変更された。1994年3月1日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,’17増刊

＜ＳＳ−５７１＞：海上自衛隊うずしお型潜水艦６番艦たかしお。昭和47年度計画艦で、三菱重工神戸造船所で建造され、1975年6月30日進水、1976年1月30日竣工・就役。1986年6月18-30日、リムパック86に参加。1992年7月6日、特務艦ATSS-8004に艦種変更された。1995年7月26日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,’17増刊、6,’22

＜ＳＳ−５７２＞：SSR-572（レーダー哨戒潜水艦）を参照。

＜ＳＳ−５７２＞：海上自衛隊うずしお型潜水艦７番艦やえしお。昭和48年度計画艦で、川崎重工神戸工場で建造され、1978年3月7日竣工・就役。1994年8月14日、特務艦ATSS-8005に艦種変更された。1996年8月1日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,’17増刊

＜ＳＳ−５７３＞：SSR-573（レーダー哨戒潜水艦）を参照。

＜ＳＳ−５７３＞：海上自衛隊ゆうしお型潜水艦１番艦ゆうしお。昭和50年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、1976年12月3日起工、1979年3月29日進水、1980年2月26日竣工・就役。1996年8月1日、特務艦ATSS-8006に艦種変更された。1999年3月11日に除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊

＜ＳＳ−５７４＞：海上自衛隊ゆうしお型潜水艦２番艦もちしお。昭和52年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、1978年5月9日起工、1980年3月12日進水、1981年3月5日竣工・就役。1985年7月25日から1986年4月9日、魚雷発射管からハープーンを発射できるように改装し、排水量が50トン増えた。1990年4月10日から6月2日、リムパック90に参加。1992年6月1日から8月24日、リムパック92に参加。1997年8月1日、特務艦ATSS-8007に艦種変更された。2000年3月10日に除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、6,’22

＜ＳＳ−５７５＞：海上自衛隊ゆうしお型潜水艦３番艦せとしお。昭和53年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、1979年4月17日起工、1981年2月10日進水、1982年3月17日竣工・就役。1983年3月1日、第３潜水隊に配備された。1999年3月10日、特務艦ATSS-8008に艦種変更された。2000年3月9日に練習潜水艦TSS-3602に艦種変更された。2001年3月30日に除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、5,’83

＜ＳＳ−５７６＞：アメリカ海軍ダーター級潜水艦ダーター（Darter）。1956年10月20日竣工。1965-66年、大改装を受けた。1970年代末に退役予定だったが先延ばしされ、Mk48長魚雷の運用能力を持たないまま1989年に退役し、1990年1月17日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５７６＞：海上自衛隊ゆうしお型潜水艦４番艦おきしお。昭和54年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、1980年4月17日起工、1982年3月5日進水、1983年3月1日竣工・就役、第３潜水隊に配備された。1987年7月1日から11月30日、ZQQ-5BソナーシステムとAN/BQR-15TASSを搭載する改装を行った。2001年3月29日、練習潜水艦TSS-3603に艦種変更された。2003年3月4日に除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'17増刊、5,’83

＜ＳＳ−５７７＞：海上自衛隊ゆうしお型潜水艦５番艦なだしお。昭和55年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、1981年4月16日起工、1983年1月27日進水、1984年3月6日竣工・就役。1988年7月23日、第一富士丸と衝突した。2001年6月1日に除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊

＜ＳＳ−５７８＞：海上自衛隊ゆうしお型潜水艦６番艦はましお。昭和56年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、1982年4月8日起工、1984年2月進水、1985年3月5日竣工・就役。1986年10月27-31日、日米共同統合演習に参加。10月31日から11月3日、函館港に寄港。2001年3月20日から5月1日、DD-121ゆうぐも、DD-128はるゆきと共に、第53期飛行幹部候補生課程修了初任幹部計60名を乗せて外洋練習航海（江田内、アプラ、マニラ、勝連、佐世保）に参加。2003年3月4日、練習潜水艦TSS-3604に艦種変更された。2006年3月9日に除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、2,’87、6,’01、10,’12

＜ＳＳ−５７９＞：海上自衛隊ゆうしお型潜水艦７番艦あきしお。昭和57年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、1983年4月15日起工、1985年1月22日進水、1986年3月5日竣工・就役、第１潜水隊に配備された。2000年10月2-14日、パシフィック・リーチ2000に参加。2004年3月3日に除籍された。2006年9月24日、海上自衛隊呉史料館に陸揚げされ、2007年4月5日から展示されている。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、5,’86、3,’07、10,’12、6,’22

＜ＳＳ−５８０＞：アメリカ海軍バーベル級攻撃潜水艦バーベル（Barbel）。1959年1月17日竣工。1986年10月27-31日、日米共同統合演習に参加。11月2-5日、室蘭に入港し、アメリカ軍艦として26年振りの室蘭寄港となった。1988年10月6日、修理を終えて佐世保重工ドックを出た。1990年1月17日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’87

＜ＳＳ−５８０＞：海上自衛隊ゆうしお型潜水艦８番艦たけしお。昭和58年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、1984年4月3日起工、1986年2月19日進水、1987年3月3日竣工・就役。1988年6月16日から7月20日、リムパック88に参加。1994年5月24日から7月7日、リムパック94に参加。2005年3月9日に除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、10,’12、6,’22

＜ＳＳ−５８１＞：アメリカ海軍バーベル級攻撃潜水艦ブルーバック（Blueback）。1959年10月15日竣工。1961年、潜舵を艦首からセイルに移した。1990年10月30日に除籍された。オレゴン州ポートランドに係留されて一般公開されている。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船9,’02

＜ＳＳ−５８１＞：海上自衛隊ゆうしお型潜水艦９番艦ゆきしお。昭和59年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、1985年4月11日起工、1987年1月23日進水、1988年3月11日竣工・就役。2006年3月9日、練習潜水艦TSS-3605に艦種変更された。2008年3月7日に除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、月刊世界の艦船11,'17増刊、9,'15、10,’12

＜ＳＳ−５８２＞：アメリカ海軍バーベル級攻撃潜水艦ボーンフィッシュ（Bonefish）。1959年7月9日竣工。1988年9月28日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−５８２＞：海上自衛隊ゆうしお型潜水艦10番艦さちしお。昭和60年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、1986年4月11日起工、1988年2月17日進水、1989年3月24日竣工・就役。2006年4月14日に除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、10,’12

＜ＳＳ−５８３＞：海上自衛隊はるしお型潜水艦１番艦はるしお。昭和61年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、1987年4月21日起工、1989年7月26日進水、1990年11月30日竣工・就役。2009年3月27日に除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、6,’09

＜ＳＳ−５８４＞：海上自衛隊はるしお型潜水艦２番艦なつしお。昭和62年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、1988年4月8日起工、1990年3月20日進水、1990年3月20日竣工・就役、第５潜水隊に配備された。1996年5月22日から6月21日、リムパック96に参加。2000年5月31日から7月6日、リムパック2000に参加。2002年5月11日から8月16日、平成14年度派米訓練に参加。6月25日から7月23日、リムパック02に参加。2009年4月15日、福島県小浜市で第６潜水艇佐久間艇長の顕彰祭を支援した。12月12日、鹿児島港で特別公開を実施。自衛隊協力者、教職員など26人が艦内を見学した。その後呉基地に帰投し、退役準備作業に入った。2010年3月26日に退役し、呉基地で自衛艦旗返納行事が行われた。総航程43万kmで、派米訓練に３回、海自演習に10回、潜水艦戦技などに８回参加した。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、月刊世界の艦船11,'17増刊、5,’91、6,'22、月刊航空情報8,’02、朝雲

＜ＳＳ−５８５＞：海上自衛隊はるしお型潜水艦３番艦はやしお。昭和63年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、1988年12月9日起工、1991年17日進水、1992年3月25日竣工・就役。1998年7月7日から8月7日、リムパック98に参加。2008年、練習潜水艦TSS-3606はやしおに艦種変更された。2011年3月15日に除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、月刊世界の艦船11,'17増刊、6,’09、5,’11、6,’22

＜ＳＳ−５８６＞：海上自衛隊はるしお型潜水艦４番艦あらしお。平成元年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、1990年1月8日起工、1992年3月17日進水、1993年3月17日竣工・就役。2000年8月31日、呉を出港して派米訓練に向かった。2010年8月17-25日、パシフィック・リーチ2010に参加。2012年3月19日、呉基地Ｓバースで自衛艦旗返納式が実施され、除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、月刊世界の艦船11,'17増刊、11,’00、5,’12、6,’12、朝雲

＜ＳＳ−５８７＞：海上自衛隊はるしお型潜水艦５番艦わかしお。平成2年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、1990年12月12日起工、1993年1月22日進水、1994年3月1日竣工・就役。2011年6月12日、那覇新港で艦艇広報を実施し、一般公開を行った。2013年3月5日に横須賀基地で自衛艦旗返納式が行われ、除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、朝雲、月刊世界の艦船11,'17増刊、5,’13

＜ＳＳ−５８８＞：海上自衛隊はるしお型潜水艦６番艦ふゆしお。平成3年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、1991年12月12日起工、1994年2月16日進水、1995年3月7日竣工・就役。2011年3月15日、練習潜水艦TSS-3607に艦種変更され、第３潜水隊から第１練習潜水隊に転出した。2015年3月6日、呉基地Ｓバースで自衛艦旗返納式が行われ、除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、11,’14、月刊世界の艦船11,'17増刊、5,’11、7,’11、12,’13、5,’15、6,’15、朝雲

＜ＳＳ−５８９＞：海上自衛隊はるしお型潜水艦７番艦あさしお。平成4年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、1992年12月24日起工、1995年7月12日進水、1997年3月12日竣工・就役。2000年3月9日、練習潜水艦TSS-3601に艦種変更された。2017年2月27日に除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、1,’04、月刊JWings1,’99、月刊軍事研究4,’07

＜ＳＳ−５９０＞：海上自衛隊おやしお型潜水艦１番艦おやしお。平成5年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、1998年3月16日竣工・就役。2009年1月10日2000頃、鹿児島県霧島市の海自鹿児島試験所沖の試験海面で水中航走雑音測定のため水中航行していた際、海自が借り上げて周辺海面を警戒していた民間漁船第28亀丸にマストが接触した。第28亀丸は船体の一部が損傷したが、死傷者は無く、自力で航行して試験所に帰還した。これを受け、海自は翌日に潜水艦隊を中心とする事故調査委員会を設置して原因究明にあたった。6月17日1210過ぎ、青森県尻屋崎の東28kmを潜航中に、海底探査中の資源エネルギー庁探査船資源が曳航するケーブルに接触し、10本中７本を切断した。両艦船の乗員に死傷者は無かった。2010年5月20日、アメリカ海軍横須賀基地で停泊中に、オーストラリア国防相の訪問を受けた。2012年6月13日、岩崎茂統合幕僚長が訓練視察を実施。訓練海面で潜入した後、急速深度変換、魚雷戦、高速水中航行などの練度を確認し、高速水中航行では空自戦闘機パイロット出身ながら自ら舵を取り、深さ50・325度に深度と針路を整定させた。2015年3月8日（6日？）、練習潜水艦TSS-3608に艦種変更され、第２潜水隊から第１練習潜水隊に移った。参考：月刊JWings1,’99、6,'18、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、5,’15、6,’16、8,’16、朝雲

＜ＳＳ−５９１＞：海上自衛隊おやしお型潜水艦２番艦みちしお。平成6年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、1999年3月10日竣工・就役。2007年1月9日、派米訓練のため呉を出港。4月11日、訓練を終了して横須賀に帰投。2017年2月27日、練習潜水艦TSS-3609に艦種変更され、第１潜水隊から第１練習潜水隊に移った。参考：月刊JWings1,’99、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、3,’07、5,’17、7,’19

＜ＳＳ−５９２＞：海上自衛隊おやしお型潜水艦３番艦うずしお。平成7年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、2000年3月9日竣工・就役。2011年1月17日、派米訓練のため横須賀を出港。2月7日、ハワイのパールハーバーに到着。3月下旬まで訓練を行った。4月20日、グアムに寄港。4月28日、呉に帰港。2013年8月2日、山形県坂田北港に入港。8月3-4日、特別公開を実施。2014年7月25-26日、舞鶴地方隊若狭湾展示訓練に参加。2018年3月18日、安倍首相が視察し、隊員を激励した。5月16-18日、横須賀教育隊第11期一般海曹候補生と第９期・第16期自衛官候補生の各課程学生計802名が艦の実習を行った。2019年現在、第２潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2019年6月8-9日、よこすかYYのりものフェスタ2019で上甲板を公開した。2020年現在、第２潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2021年5月25日現在、第２潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2022年4月25日現在、第２潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2023年4月25日現在、第２潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。参考：月刊世界の艦船11,’20、11,'17増刊、1,’04、4,’11、7,’11、10,’14、7,’19、6,'20、7,'21、6,'22、6,'23、月刊JWings9,’19、朝雲

＜ＳＳ−５９３＞：海上自衛隊おやしお型潜水艦４番艦まきしお。平成8年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、2001年3月29日（26日？）竣工・就役、第１潜水隊に配備された。2016年4月2-3日、佐伯基地分遣隊の艦艇広報で一般公開された。2017年4月1-2日、大分県佐伯港で一般公開された。2019年現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。2019年3月30日から6月29日、ハワイ諸島方面で平成30年度第２回米国派遣訓練（潜水艦）に参加。2020年現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。2021年5月25日現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。2022年4月25日現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。2023年3月17日、練習潜水艦TSS-3610に艦種変更され、第１練習潜水隊に転出した。参考：月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、1,’04、6,’19、7,’19、6,'20、7,'21、6,'22、6,'23、月刊丸6,’01、JShips VOL.70、月刊JWings7,’17、朝雲

＜ＳＳ−５９４＞：海上自衛隊おやしお型潜水艦５番艦いそしお。平成9年度計画艦で、川崎重工神戸工場が建造し、2002年3月14日竣工・就役。2016年12月11日、阪神基地隊ウィンターフェスタ2016で一般公開された。2019年現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。2020年現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。2021年5月25日現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。2022年4月25日現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。4月25日現在、第１潜水隊に配備されており、定係港は呉。参考：月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、1,’04、7,’19、6,’20、7,'21、6,'22、6,'23、月刊JWings3,’17

＜ＳＳ−５９５＞：海上自衛隊おやしお型潜水艦６番艦なるしお。平成10年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、2003年3月3日竣工・就役。2004年6月29日から7月27日、リムパック2004に参加。2017年6月4日、阪神基地隊マリンフェスタで一般公開された。7月17日、佐伯基地サマーフェスタで一般公開された。2019年現在、第２潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2020年現在、第２潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2021年5月25日現在、第２潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2022年4月25日現在、第２潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2023年4月25日現在、第２潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。10月21日、横須賀基地で横須賀地方総監部オータムフェスタに参加し、上甲板を一般公開した。参考：月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、1,’04、7,’19、6,'20、7,'21、6,'22、6,'23、1,'24、月刊JWings9,’17、10,’17

＜ＳＳ−５９６＞：海上自衛隊おやしお型潜水艦７番艦くろしお。平成11年度計画艦で、川崎造船神戸工場が建造し、2004年3月8日竣工・就役。2006年6月26日から7月28日、リムパック2006に参加。2011年3月15日、第５潜水隊から第３潜水隊に転出した。9月24-25日、呉地方隊展示訓練に参加。2012年7月14日、沖縄基地隊サマーフェスタで一般公開された。2013年10月7-11日、呉を親善訪問したオーストラリア海軍潜水艦SSG-75ウォーラーのホストシップを務めた。2015年9月23日、呉を出港。10月中旬から11月下旬、ハワイ方面で平成27年度第１回米国派遣訓練（潜水艦）に参加。12月19日、日本に帰国した。2018年9月13日、DDH-184かが、DD-105いなづま、DD-117すずつき、艦載ヘリ５機と南シナ海で対潜戦訓練を実施。9月17-21日、海自潜水艦として初めてベトナムのカムラン港を親善訪問し、第１練習潜水隊司令がカインホア省高官やベトナム海軍第４管区司令官らを表敬した。2019年現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。2019年5月18日、舞鶴地方隊グリーンフェスタ2019に参加し、舞鶴基地で一般公開された。7月6日、阪神基地隊サマーフェスタで上甲板を公開した。2020年現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。2021年5月25日現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。2022年4月25日現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。2023年4月25日現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。参考：月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、1,’04、5,’11、12,’13、12,’15、12,’18、7,’19、6,'20、7,'21、6,'22、6,'23、海上自衛隊全艦艇史、月刊JWings8,’19、10,’19、朝雲

＜ＳＳ−５９７＞：海上自衛隊おやしお型潜水艦８番艦たかしお。平成12年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、2005年3月9日竣工・就役。2012年10月10日、派米訓練参加のため横須賀を出港。10月下旬から12月中旬までハワイ周辺で訓練を行い、2013年1月23日に横須賀に帰港予定である。2015年3月6日、第４潜水隊から第２潜水隊に移った。2016年7月22日、派米訓練のため横須賀を出港。8月中旬から9月下旬まで訓練を行い、10月21日に帰国予定である。2017年8月5日、横須賀サマーフェスタ2017で一般公開された。2019年現在、第２潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2019年8月3日、横須賀地方隊サマーフェスタで上甲板を一般公開した。2020年現在、第２潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2021年5月25日現在、第２潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2022年4月25日現在、第２潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。8月4日から9月11日、令和4年度第１回米国派遣訓練（潜水艦）に参加。日本からグアムに至る海域で、対潜戦訓練などを行った。2023年4月25日現在、第２潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。参考：月刊世界の艦船11,'17増刊、1,’04、12,’12、5,’15、10,’17、7,’19、6,'20、7,'21、6,'22、10,'22、6,'23、月刊JWings11,’19、朝雲

＜ＳＳ−５９８＞：海上自衛隊おやしお型潜水艦９番艦やえしお。平成13年度計画艦で、川崎造船神戸工場が建造し、2006年3月9日竣工・就役。2009年8月27日、平成21年度派米訓練に参加するため横須賀を出港。9月上旬から11月上旬まで訓練を行い、グアム経由で12月8日に横須賀に帰港した。2014年1月14日、派米訓練のため横須賀を出港。2月上旬から3月中旬までハワイ方面、4月上旬から中旬までグアム方面で訓練を行い、4月24日に帰投予定。2015年8月1日、ヨコスカサマーフェスタで上甲板を一般公開した。2016年7月22日から10月21日、平成28年度第１回米国派遣訓練（潜水艦）のためハワイ方面に派遣された。ハワイ滞在期間は８月中旬から９月下旬で、洋上訓練と施設利用訓練を実施している。2017年3月27日、乗員の２等海曹がアパート火災での初期消火及び人命救助の功績で横須賀市消防局長から感謝状を贈呈された。2019年現在、第４潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2020年現在、第４潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2021年5月25日現在、第４潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2022年3月30日、首相官邸で岸田首相から令和3年度内閣総理大臣特別賞状を授与された。4月25日現在、第４潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2023年4月25日現在、第４潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。6月23日から7月22日、令和5年度第１回米国派遣訓練（潜水艦）に参加し、グアム島周辺で対潜戦訓練を行った。参考：月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、2,’12、4,’14、10,'15、10,’16、7,’19、6,'20、7,'21、6,'22、6,'23、9,'23、朝雲

＜ＳＳ−５９９＞：海上自衛隊おやしお型潜水艦10番艦せとしお。平成14年度計画艦で、三菱重工神戸造船所が建造し、2005年10月5日進水、2007年2月28日竣工・就役、第２潜水隊群第４潜水隊に配属された。2014年8月22日、ハワイ方面で平成26年度第１回米国派遣訓練（潜水艦）に参加するため横須賀を出港。11月22日に横須賀に帰投予定。2018年5月16-18日、横須賀教育隊第11期一般海曹候補生と第９期・第16期自衛官候補生の各課程学生計802名が艦の実習を行った。2019年現在、第４潜水隊に所属しており、定係港は横須賀。2020年現在、第４潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2021年1月14日から4月1日、令和2年度第２回米国派遣訓練（潜水艦）に参加。5月25日現在、第４潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2022年4月25日現在、第４潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。2023年4月25日現在、第４潜水隊に配備されており、定係港は横須賀。参考：月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、10,’06、10,’14、11,’14、6,'20、4,'21、7,’21、6,'22、6,'23、月刊丸5,’07、朝雲

＜ＳＳ−６００＞：海上自衛隊おやしお型潜水艦11番艦もちしお。平成15年度計画艦で、川崎造船神戸工場が建造し、2006年11月6日進水、2008年3月6日竣工・就役。2010年5月31日、呉を出港。6月19日、カナダ海軍創設100周年記念観艦式に参加。6月21日、真珠湾に入港。6月23日から8月1日、リムパック10に参加。2011年10月12日、派米訓練参加のため呉を出港。10月31日、真珠湾に入港。12月中旬までハワイ方面で訓練を行い、グアムを経て2012年1月21日に呉に帰港する予定。2019年現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。2020年現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。2021年5月25日現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。2022年4月25日現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。2023年4月25日現在、第３潜水隊に配備されており、定係港は呉。参考：月刊丸1,’07、月刊世界の艦船11,'20、11,'17増刊、8,’10、9,’10、12,’11、1,’12、7,’19、6,’20、7,’21、6,’22、6,’23

＜ＳＳ−７９１＞：台湾海軍海獅級潜水艦１番艦海獅（ハイスー、Haishih。アシカ）。元はアメリカ海軍SS-478カットラスである。1973年4月就役。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船11,'20

＜ＳＳ−７９２＞：台湾海軍海獅級潜水艦２番艦海豹（ハイバウ、Haibao）。元はアメリカ海軍SS-426タスクである。1973年10月就役。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜ＳＳ−７９３＞：台湾海軍海龍級攻撃型潜水艦１番艦海龍（ハイルン、Hai Lung）。1987年10月就役。2014年2月6日、台湾南方で洋上演習に参加。2018年4月13日、蘇澳基地沖で着上陸阻止演習に参加。2022年7月25-29日、漢光38号演習に参加。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船5,’14、8,’18、11,’22

＜ＳＳ−７９４＞：台湾海軍海龍級攻撃型潜水艦２番艦海虎（ハイフー、Hai Hu）。1988年4月就役。2014年9月17日、漢光30号演習に参加。参考：月刊丸2,’01、現代の潜水艦、月刊世界の艦船12,’14

＜ＳＳ−８７６＞：876（潜水艦）を参照。

＜ＳＳ−８７７＞：877（潜水艦）を参照。

＜ＳＳ−８７８＞：878（潜水艦）を参照。

＜ＳＳ−８７９＞：879（潜水艦）を参照。

＜ＳＳ２０３０＞：フィンランド海軍ハメンマー級敷設艦の機雷探知用アクティブ式バウソナー。ノルウェーが開発した。使用周波数20-30kHz、探知距離8km。参考：月刊世界の艦船1,’15増刊

＜ＳＳＡ＞：通信保全局を参照。

＜ＳＳＡ＞：アメリカ海軍の艦種記号で、実験潜水艦（Auxiliary Submarine）を示す。参考：アメリカ潜水艦史、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜ＳＳＡＡＣ＞：対潜訓練・戦術評価装置付加装置の略。

＜ＳＳＡＮ＞：原子力実験潜水艦（Nuclear Auxiliary Submarine）の略。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜ＳＳＡ−Ｎ−１＞：ブラジルの試作艦対空ミサイル。MAA-1がベースで、ロケットモーターの開発に難渋したため、フランス製を採用し、1984年に初試射を行った。その後、開発が中断されている。全長2.72m、直径0.15m、重量85kg、炸薬重量12kg。誘導は赤外線受動式。推進は固体燃料ロケット、最大速度マッハ２以上、水平射程6km。参考：月刊丸3,’90、月刊世界の艦船5,’91

＜ＳＳＡＴ＞：サブスケール空中標的を参照。

＜ＳＳＡシステム＞：宇宙状況把握システムを参照。

＜ＳＳＢ＞：I-250（誘導爆弾）またはSDBシリーズ（誘導爆弾）を参照。

＜ＳＳＢ＞：アメリカ海軍の艦種記号で、弾道ミサイル潜水艦（Ballistic Missile Submarine）を示す。参考：アメリカ潜水艦史、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜ＳＳＢＮ＞：弾道ミサイル搭載原子力潜水艦（Nuclear-powered Ballistic Missile Submarine）を示す艦種記号。参考：アメリカ潜水艦史

　＜ＳＳＢＮ（アメリカ海軍）＞：アメリカ海軍の艦種記号で、弾道ミサイル搭載原子力潜水艦（Nuclear-powered Ballistic Missile Submarine）を示す。SLBMの発射プラットフォームとなる原潜で、SLBM16-24基を搭載する。参考：月刊世界の艦船3,’05

　＜ＳＳＢＮ（ロシア海軍）＞：正式な艦種は戦略任務原子力水中巡洋艦で、タイフーン級は戦略任務重原子力水中巡洋艦という。参考：月刊軍事研究8,’16

＜ＳＳＢＮ−０５＞：S-28（戦略原潜）を参照。

＜ＳＳＢＮ−０６＞：S-29（戦略原潜）を参照。

＜ＳＳＢＮ−０７＞：S-30（戦略原潜）を参照。

＜ＳＳＢＮ−０８＞：S-31（戦略原潜）を参照。

＜ＳＳＢＮ−５９８＞：アメリカ海軍ジョージ・ワシントン級原子力弾道ミサイル潜水艦１番艦ジョージ・ワシントン（George Washington）。1959年6月進水、1959年12月30日竣工・就役。1960年7月20日、ケープ・カナベラル沖で深度30mからのポラリスA1の試射に成功。11月15日、生産型のポラリスA1を満載して初戦略哨戒のため出港。バレンツ海で哨戒を行ったとみられる。1961年1月21日、67日間の戦略哨戒から帰港。うち66日と10時間は潜航していた。1981年4月9日、九州南西で貨物船日昇丸に衝突して沈没させた。SALT条約締結で攻撃原潜SSN-598に艦種変更されたが、その後も戦略哨戒に就いていたらしい。1985年4月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究7,’05、2,’10、月刊世界の艦船6,’13、9,’12増刊、8,’82増刊

＜ＳＳＢＮ−５９９＞：アメリカ海軍ジョージ・ワシントン級原子力弾道ミサイル潜水艦２番艦パトリック・ヘンリー（Patrick Henry）。1960年4月9日竣工。10月、ポラリスの４発連続発射に成功した。SALT条約締結で攻撃原潜SSN-599に艦種変更された。1985年5月25日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船9,’12増刊

＜ＳＳＢＮ−６００＞：アメリカ海軍ジョージ・ワシントン級原子力弾道ミサイル潜水艦３番艦セオドア・ルーズヴェルト（Theodore Roosevelt）。1961年2月13日竣工。1981年2月28日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13、9,’12増刊

＜ＳＳＢＮ−６０１＞：アメリカ海軍ジョージ・ワシントン級原子力弾道ミサイル潜水艦４番艦ロバート・Ｅ・リー（Robert E. Lee）。1960年9月16日竣工。SALT条約締結で攻撃原潜SSN-601に艦種変更された。1986年4月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13、9,’12増刊

＜ＳＳＢＮ−６０２＞：アメリカ海軍ジョージ・ワシントン級原子力弾道ミサイル潜水艦５番艦エイブラハム・リンカーン（Abraham Lincoln）。1961年3月11日竣工。1981年2月28日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船9,’12増刊

＜ＳＳＢＮ−６０８＞：アメリカ海軍イーサン・アレン級戦略原潜１番艦イーサン・アレン（Ethan Allen）。1959年9月起工、1960年11月進水、1961年8月8日竣工。1962年5月、ドミニク�T核実験でポラリスA-2の発射実験に成功。SALT条約締結で攻撃原潜SSN-608に艦種変更された。1986年4月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究2,’10、月刊世界の艦船6,’13

＜ＳＳＢＮ−６０９＞：アメリカ海軍イーサン・アレン級戦略原潜２番艦サム・ヒューストン（Sam Houston）。1962年3月6日竣工。SALT条約締結で攻撃原潜SSN-609に艦種変更され、特殊任務潜水艦に改造された。1991年9月6日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６１０＞：アメリカ海軍イーサン・アレン級戦略原潜３番艦トーマス・Ａ・エジソン（Thomas A. Edison）。1962年3月10日竣工。SALT条約締結で攻撃原潜SSN-610に艦種変更された。1986年4月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６１１＞：アメリカ海軍イーサン・アレン級戦略原潜４番艦ジョン・マーシャル（John Marshall）。1962年5月21日竣工。SALT条約締結で攻撃原潜SSN-611に艦種変更され、特殊任務潜水艦に改造された。1992年2月24日に退役した。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13

＜ＳＳＢＮ−６１６＞：アメリカ海軍ラファイエット級戦略原潜１番艦ラファイエット（Lafayette）。1960年起工、1963年4月23日竣工。1991年8月12日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13、月刊軍事研究2,’10

＜ＳＳＢＮ−６１７＞：アメリカ海軍ラファイエット級戦略原潜２番艦アレクサンダー・ハミルトン（Alexander Hamilton）。1963年6月27日竣工。1993年2月23日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６１８＞：アメリカ海軍イーサン・アレン級戦略原潜５番艦トーマス・ジェファーソン（Thomas Jefferson）。1963年1月4日竣工。SALT条約締結で攻撃原潜SSN-618に艦種変更された。1986年4月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６１９＞：アメリカ海軍ラファイエット級戦略原潜３番艦アンドリュー・ジャクソン（Andrew Jackson）。1962年9月15日進水、1963年7月3日竣工。1989年8月31日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６２０＞：アメリカ海軍ラファイエット級戦略原潜４番艦ジョン・アダムズ（John Adams）。1964年5月12日竣工。1989年9月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６２２＞：アメリカ海軍ラファイエット級戦略原潜５番艦ジェームズ・モンロー（James Monroe）。1963年12月7日竣工。1990年9月25日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６２３＞：アメリカ海軍ラファイエット級戦略原潜６番艦ネイザン・ヘイル（Nathan Hale）。1963年11月23日竣工。1975年9月24日、ポセイドンC3SLBMを海中発射した。1986年12月31日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、ザ・マーチ17号

＜ＳＳＢＮ−６２４＞：アメリカ海軍ラファイエット級戦略原潜７番艦ウッドロー・ウィルソン（Woodrow Wilson）。1963年12月27日竣工。1994年9月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13

＜ＳＳＢＮ−６２５＞：アメリカ海軍ラファイエット級戦略原潜８番艦ヘンリー・クレイ（Henry Clay）。1964年2月20日竣工。1990年11月6日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６２６＞：アメリカ海軍ラファイエット級戦略原潜９番艦ダニエル・ウェブスター（Daniel Webster）。1964年4月9日竣工。1990年8月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６２７＞：アメリカ海軍ジェームズ・マディソン級戦略原潜１番艦ジェームズ・マディソン（James Madison）。1964年7月28日竣工。1970年8月、ポセイドンC3SLBMの試射に成功した。10月23日、大西洋でポセイドンC3SLBMの試射を実施。1974年11月、北海で671型潜水艦K-306と衝突した。1992年11月20日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、ソ連／ロシア原潜建造史、ザ・マーチ39号、核兵器図鑑

＜ＳＳＢＮ−６２８＞：アメリカ海軍ジェームズ・マディソン級戦略原潜２番艦テカムゼー（Tecumseh）。1964年7月28日竣工。9月、初めてポラリスA-3を搭載した。1993年7月23日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究2,’10

＜ＳＳＢＮ−６２９＞：アメリカ海軍ジェームズ・マディソン級戦略原潜３番艦ダニエル・ブーン（Daniel Boone）。1963年6月22日進水、1964年4月23日竣工。1994年2月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６３０＞：アメリカ海軍ジェームズ・マディソン級戦略原潜４番艦ジョン・Ｃ・カルホーン（John C. Calhoun）。1964年4月23日竣工。1980年10月28日、トライデントの海中試射を実施した。1994年2月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、ザ・マーチ17号

＜ＳＳＢＮ−６３１＞：アメリカ海軍ジェームズ・マディソン級戦略原潜５番艦ユリシーズ・Ｓ・グラント（Ulysses S. Grant）。1964年7月17日竣工。1992年6月12日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６３２＞：アメリカ海軍ジェームズ・マディソン級戦略原潜６番艦フォン・ステューベン（Von Steuben）。1964年9月30日竣工。1994年2月26日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６３３＞：アメリカ海軍ジェームズ・マディソン級戦略原潜７番艦カシミア・プラスキ（Casimir Pulaski）。1964年2月1日進水、8月14日竣工。1994年3月7日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６３４＞：アメリカ海軍ジェームズ・マディソン級戦略原潜８番艦ストーンウォール・ジャクソン（Stonewall Jackson）。1964年8月26日竣工。1995年2月9日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６３５＞：アメリカ海軍ジェームズ・マディソン級戦略原潜９番艦サム・レイバン（Sam Rayburn）。1964年12月2日竣工。1989年8月28日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６３６＞：アメリカ海軍ジェームズ・マディソン級戦略原潜10番艦ナザネイアル・グリーン（Nathanael Greene）。1964年12月19日竣工。1987年1月31日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６４０＞：アメリカ海軍ラファイエット改級戦略原潜１番艦ベンジャミン・フランクリン（Benjamin Franklin）。1965年10月22日竣工。1993年11月23日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６４１＞：アメリカ海軍ラファイエット改級戦略原潜２番艦サイモン・ボリヴァー（Simon Bolivar）。1965年10月29日竣工。1995年2月24日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６４２＞：アメリカ海軍ラファイエット改級戦略原潜３番艦カメハメハ（Kamehameha）。1965年12月10日竣工。1992年、SEAL支援特殊任務原潜SSN-642に艦種変更された。2002年4月2日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６４３＞：アメリカ海軍ラファイエット改級戦略原潜４番艦ジョージ・バンクロフト（George Bancroft）。1966年1月22日竣工。1993年9月21日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６４４＞：アメリカ海軍ラファイエット改級戦略原潜５番艦ルイス・アンド・クラーク（Lewis and Clark）。1965年12月22日竣工。1992年8月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６４５＞：アメリカ海軍ラファイエット改級戦略原潜６番艦ジェームズ・Ｋ・ポーク（James K. Polk）。1966年4月16日竣工。1994年、SEAL支援特殊任務原潜SSN-645に艦種変更された。1999年7月8日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６５４＞：アメリカ海軍ラファイエット改級戦略原潜７番艦ジョージ・Ｃ・マーシャル（George C. Marshall）。1966年4月29日竣工。1992年9月24日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６５５＞：アメリカ海軍ラファイエット改級戦略原潜８番艦ヘンリー・Ｌ・スティムソン（Henry L. Stimson）。1966年8月20日竣工。1993年5月5日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６５６＞：アメリカ海軍ラファイエット改級戦略原潜９番艦ジョージ・ワシントン・カーヴァー（George Washington Carver）。1966年6月15日竣工。1993年3月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＢＮ−６５７＞：アメリカ海軍ラファイエット改級戦略原潜10番艦フランシス・スコット・キイ（Francis Scott Key）。1966年12月3日竣工。1979年6月8日、フロリダ沖でトライデント�Tの海中試射を行った。7月30日、フロリダ沖でトライデント�Tの海中試射を行った。12月20日、トライデント�T装備戦略原潜として実用段階に入った。1993年9月2日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、ザ・マーチ17号、39号

＜ＳＳＢＮ−６５８＞：アメリカ海軍ラファイエット改級戦略原潜マリアーノ・Ｇ・ヴァレホウ（Mariano G. Vallejo）。1965年10月23日進水、1966年12月16日竣工。1995年3月9日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13

＜ＳＳＢＮ−６５９＞：アメリカ海軍ラファイエット改級戦略原潜ウィル・ロジャース（Will Rogers）。1967年4月1日竣工・就役。1993年4月12日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究2,’10

＜ＳＳＢＮ−７２６＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜１番艦オハイオ（Ohio）。1976年4月10日起工、1979年4月7日進水、1981年11月11日竣工・就役。2002年11月からSSGNへの改装工事と核燃料交換に入り、SSGN-726として2006年2月に再就役した。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、10,’13、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＢＮ−７２７＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜２番艦ミシガン（Michigan）。1977年4月4日起工、1980年4月26日進水、1982年9月11日竣工・就役。SSGNに改装され、SSGN-727として2007年6月に再就役した。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、月刊軍事研究3,’09、月刊航空ファン3,’11、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＢＮ−７２８＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜３番艦フロリダ（Florida）。1977年6月9日起工、1981年11月14日進水、1983年6月18日竣工・就役。2003年1月、バハマ沖でSSGNへの改装を想定したジャイアント・シャドウ演習を実施。2003年7月からSSGNへの改装工事と核燃料交換に入り、SSGN-728として2006年5月に再就役した。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’10、4,’04増刊、10,’13、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＢＮ−７２９＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜４番艦ジョージア（Georgia）。1979年4月7日起工、1982年11月6日進水、1984年2月11日竣工・就役。2004年10月、サンディエゴ沖でSSGNへの改装を想定したサイレント・ハンマー演習に参加。その後SSGNに改装され、SSGN-729として2008年3月に再就役した。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’10、4,’04増刊、10,’13、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＢＮ−７３０＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜５番艦ヘンリー・Ｍ・ジャクソン（Henry M. Jackson。民主党上院議員。元はロード・アイランドになる予定だった）。1981年1月17日起工、1983年10月15日進水、1984年10月6日竣工・就役。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、8’12、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＢＮ−７３１＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜６番艦アラバマ（Alabama）。1981年8月27日起工、1984年5月19日進水、1985年5月25日竣工・就役。2012年12月17日、ゴールド・チーム乗員を乗せてキットサップ基地を出港。2013年4月3日、キットサップ基地に帰港。2014年3月、ブルー・クルー乗員を乗せてキットサップ基地に帰港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’13、4,’15、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＢＮ−７３２＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜７番艦アラスカ（Alaska）。1983年5月9日起工、1985年1月12日進水、1986年1月25日竣工・就役、太平洋艦隊（母港はバンゴール）に配属された。2009年、炉心交換工事完了を機に、大西洋艦隊（母港はキングス・ベイ）に配属替えとなった。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’09、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＢＮ−７３３＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜８番艦ネバダ（Nevada）。1983年8月8日起工、1985年9月14日進水、1986年8月16日竣工・就役。2022年1月15日、グアムに寄港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、4,'22、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＢＮ−７３４＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜９番艦テネシー（Tennessee）。1986年12月13日進水、1988年12月17日竣工・就役。2001年5月28日から6月4日、スコットランドのファスレーン基地でイギリス潜水艦部隊100周年記念式典に参加。2011年7月18日、炉心交換工事を完了。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、9,’01、10,’11

＜ＳＳＢＮ−７３５＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜10番艦ペンシルベニア（Pennsylvania）。1989年9月9日竣工・就役。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊

＜ＳＳＢＮ−７３６＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜11番艦ウエスト・ヴァージニア（West Virginia）。1990年10月20日竣工・就役。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊

＜ＳＳＢＮ−７３７＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜12番艦ケンタッキー（Kentucky。４代目）。1991年7月13日竣工・就役。2015年11月7日、トライデント�UDASO-26計画の一環として南カリフォルニア州沖の太平洋ミサイル実験場でトライデント�U発射試験を行い、クェゼリン島沖の東部太平洋ミサイル実験水域に着弾した。11月9日、トライデント�UDASO-26計画の一環として南カリフォルニア州沖の太平洋ミサイル実験場でトライデント�U発射試験を行い、クェゼリン島沖の東部太平洋ミサイル実験水域に着弾した。2023年7月18日、DDG-113ジョン・フィンとDDG-114ラルフ・ジョンソンの護衛を受け釜山に入港。韓国にアメリカ戦略原潜が入港するのは1981年以来である。8月28日、グアムに寄港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、2,’16、10,’23、11,’23

＜ＳＳＢＮ−７３８＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜13番艦メリーランド（Maryland）。1992年6月13日竣工・就役。2012年8月1日、戦略パトロールを終えてキングス・ベイに帰投。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、2,’13

＜ＳＳＢＮ−７３９＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜14番艦ネブラスカ（Nebraska）。1993年7月10日竣工・就役。2018年3月26日、カリフォルニア沖でトライデント�U２発の発射試験を行った。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’18

＜ＳＳＢＮ−７４０＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜15番艦ロード・アイランド（Rhode Island）。1994年7月9日竣工・就役。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊

＜ＳＳＢＮ−７４１＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜16番艦メイン（Maine）。1995年7月29日竣工・就役。2023年4月18日、グアムのアプラ港に寄港。5月9日、フィリピン海で普天間基地HMH-462所属CH-53Eヘリ２機からVERTREPを受けた。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、7,'23、8,’23

＜ＳＳＢＮ−７４２＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜17番艦ワイオミング（Wyoming）。1996年7月13日竣工・就役。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊

＜ＳＳＢＮ−７４３＞：アメリカ海軍オハイオ級戦略原潜18番艦ルイジアナ（Louisiana）。1997年9月6日竣工・就役。2023年2月21日、炉心交換工事EROを完了した。ついでに通信システムの修理を行っている。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’23

＜ＳＳＢＮ−８２６＞：アメリカ海軍ディストリクト・オブ・コロンビア級戦略原潜１番艦ディストリクト・オブ・コロンビア（District of Columbia）。元はコロンビア（Culumbia）という艦名で、2019年5月23日にファースト・スチール・カットを実施した。ただロサンゼルス級攻撃原潜SSN-771コロンビアと名前が被るということで2022年に艦名がディストリクト・オブ・コロンビアに変更され、2022年6月4日にジェネラル・ダイナミクス社エレクトリック・ボート部クオンセット・ポイント工場（ロード・アイランド州）で起工式が行われた。参考：月刊世界の艦船8,'22、8,’19

＜ＳＳＢＮ−８２７＞：アメリカ海軍ディストリクト・オブ・コロンビア級戦略原潜２番艦ウィスコンシン（Winsconsin）。参考：月刊世界の艦船1,’21

＜ＳＳＢＮ（Ｘ）＞：アメリカ海軍が開発した戦略原潜。オハイオ級戦略原潜の後継で、2007年に海洋配備戦略抑止SBSD／オハイオ後継計画ORP（Ohio Replacement Program）の名称で潜水艦以外も含めた戦略抑止兵器の検討を開始し、2008年夏に従来通り戦略原潜の建造を決定してSSBN(X)の名称が付き、建造費低減のためオハイオ級を再建造したりヴァージニア級攻撃原潜を流用したりといった案も出されたが性能・信頼性不足やトータル運用費高騰などで却下され新規建造することになり、2011年にマイルストーンＡに入り、ジェネラル・ダイナミクス社エレクトリック・ボート部が主契約社になった（ちなみにニューポート・ニューズ造船所はヴァージニア級攻撃原潜に専念）。船体は単殻式で、HY80鋼に加えて主要部にHY100鋼を使用、ヴァージニア級ブロック�Vと同じ無反響タイルで覆い、ソナーなどもヴァージニア級ブロック�Vと同じものや一部改良型（AN/BQQ-10ソナーシステム、大開口艦首LABアレイ・ソナー、AN/BYG-1戦闘システム、AN/BVS-1潜望鏡、AN/BLQ-10ESMなど）を使い、部品類19000点以上をヴァージニア級と同じものにして開発費を節減、主機にBMP社製S1B原子炉による統合電気推進方式を採用し、ポンプジェット（プロパルサー）やＸ舵を搭載する。潜舵は艦首上部に装着する予定だったが、セイルに装備するマスト（電子光学マスト含む）を10本から６本に減らしたためスペースが空き、セイル・プレーンに変更した。全長はオハイオ級とほぼ同じ予定で、ミサイル搭載数が少ないために余ったスペースは将来の発展拡張分としている。全長170.7m、最大幅13.11m、水中排水量20810ロングトン／21140ショートトン（19737トン？）。主機は原子力ターボ・エレクトリック方式、S1B加圧水型原子炉１基、出力60000馬力、１軸推進、水中速力24ノット（20ノット以上？）、最大潜航深度240m以上。兵装はトライデント�ULEPまたはその後継SLBM16基で、共通ミサイル区画CMC（Common Missile Compartment）と呼ばれる輪切り船体モジュール４基に収容する。各モジュールに４基ずつ装備される発射筒はオハイオ級と同じ内径87インチ（2.21m）で、トライデント�UD-5よりも４インチ（0.1m）程大きくなっており、新型弾道ミサイルが開発された際にも対応できる。他に自衛用として533mm魚雷発射管を装備する。乗員155名。2017年1月にマイルストーンＢが許可されてEMDに入り、低率初期生産が承認された。2019年度から予算を付けて12隻を建造予定で、2027年から退役の始まるオハイオ級に代わって2029年度から就役してパトロールに就く予定だったが、2012年1月の軍事費強制削減に伴う計画見直しで2021年度から予算を付け、2031年から年に１隻ずつ就役させることになった（ただし予算の関係で就役しない年度が３年ある）。数はオハイオ級より２隻少ないが、42年間運用可能で、オーバーホールが１回要るが、期間はオハイオ級の27ヶ月から16ヶ月に短縮、核燃料交換も不要なので、これまでと変わらず任務に就くことができる。ただしオハイオ級の退役ペースには間に合わず、2032-40年度は戦略原潜が10隻体制になってしまうため、パトロールに穴が開くかもしれない。2016年7月28日に１番艦SSBN-826の艦名がコロンビア（由来はコロンビア特別区）に決定し、クラス名はコロンビア級になったが、同名の攻撃原潜があるので2022年にディストリクト・オブ・コロンビアに改称され、ディストリクト・オブ・コロンビア級戦略原潜になった。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究2,’16、7,’14、7,'15、7,’11、9,’12、4,’12、月刊世界の艦船12,’13、11,’16、10,’17、7,'22、1,’12、6,’13、12,’11、10,’12、7,’14、6,’16、10,’16、5,’23

＜ＳＳＣ＞：アメリカ海軍エアクッション揚陸艇Ship to Shore Connector。LCACの後継で、ドック型揚陸艦（LHA、LHD、LPD、LSD）に収容され、マインプラウ付M-1A2戦車を搭載してシーステート3-4の海面と高さ４フィート（1.22m）の障害物を突破し、水平線以遠（汀線から25海里以上）上陸作戦を行うのが主任務である。テクストロン社＋L3コミュニケーションズ社のチームと、マリネット・マリーン社＋オーシャニアリング社＋ボーイング社のチームが受注を争い、テクストロン社が選定された。船体は腐蝕に強い5083アルミニウムを使用し、更に耐海水コーティングを施す。船体前部両舷にキャビンを持つ。主機はV-22と同系列のものに強化して搭載能力を向上し、TWMP/TWMR装備M-1A2戦車を乗せられるようにする。操縦系統はフライ・バイ・ワイヤ（クルーズ・バイ・ワイヤ？）とする。全長91.8フィート／27.9m、幅47.8フィート（14.6m）、高さ8.5m、満載排水量179.6トン。ペイロード67トン／74ショート・トン。主機はMT-7ガスタービン、出力24000馬力（21200馬力？）、巡航速力35ノット以上（シーステート3-4）、最大速力40ノット以上。乗員４名（２名？）。兵員モジュールを搭載すれば海兵隊員145名または負傷者108名を乗せられる。運用年数30年。2017年に引き渡し予定の試験艇LCAC-100を含め73隻を建造予定で、量産型は2018年から引き渡され、2020年にIOCを獲得する予定だったが、LCAC-100の引き渡しは2020年9月に遅れており、IOCは2023年に達成見込み。参考：月刊軍事研究7,’10、7,’11、6,’13、3,’16、11,’17、月刊世界の艦船8,’10、10,’12、2,’15、5,'16、6,’20、5,’22、7,’22、6,’23

＜ＳＳＣ−１＞：4K44（地対艦ミサイルシステム）またはルベズ（地対艦ミサイルシステム）を参照。

＜ＳＳＣ−１ａ＞：ソ連軍の沿岸防衛地対艦ミサイルシステムの米軍コードで、NATOコードはシャドック。1950年代後半から開発し、1960年に実用化されたらしい。ZIL-135トラックに発射筒１基を搭載し、中にP-5対艦ミサイル（SS-N-3cシャドック）１発を収容する。発射時は発射筒を15-20度持ち上げる。参考：月刊PANZER4,’98

＜ＳＳＣ−１ｂ＞：ルベズ（地対艦ミサイルシステム）を参照。

＜ＳＳＣ−２ａ＞：ソ連軍の沿岸防衛地対艦ミサイルシステムの米軍コードで、NATOコードはサリッシュ（Salish）。1956年から配備された。射程100-200km。参考：核兵器事典

＜ＳＳＣ−２ｂ＞：ソ連軍の沿岸防衛地対艦ミサイルシステムの米軍コードで、NATOコードはサムレット（Samlet）。1947年から設計され、1958年に配備された。KS-1対艦ミサイルをコンクリート・バンカー内の半固定式発射機に据え付けている。1960年からはミサイルにRATOを付けてカタパルトからの射出を可能とした。カタパルトは牽引式台車に搭載されており、６輪トラックZIL-157Vで牽引することで機動性を持たせている。参考：月刊PANZER4,’98、核兵器事典

＜ＳＳＣ−３＞：ソ連軍の沿岸防衛地対艦ミサイルシステムの米軍コードで、NATOコードはスティックス（Styx）。1984年から実戦配備された。発射車両は８輪重運搬車MAZ-7910のキャビン後方にコントロール・コンパートメントを設け、更に後ろに連装式ミサイル発射筒を搭載したものである。使用ミサイルはP-20またはP-21（P-15MテルミットＲ？）。コントロール・コンパートメントは３名用で、右に伸縮式のプランク・シェーブ捜索誘導レーダーを持ち、発射車両のみでミサイルを運用可能。発射筒はミサイル発射時に90度旋回し、20度の仰角をかけて前後のカバーを開放する。指揮車両はBTR-60PU。東ドイツ、ユーゴスラビア、シリア、リビアなどに輸出された。参考：月刊PANZER4,’98、核兵器事典、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ＳＳＣ−５＞：K-300P（地対艦ミサイルシステム）を参照。

＜ＳＳＣ−６＞：3K60（地対艦ミサイルシステム）またはKh-35（地対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳＣ−８＞：9M729（地対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳＣＳ＞：イギリス海軍の水上艦用戦闘システムで、Surface Ship Command System（水上艦管制システム）の略。23型フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船6,'22、10,’11

＜ＳＳＣ−Ｘ−４＞：3M12（陸上発射巡航ミサイルシステム）を参照。

＜ＳＳＣ−Ｘ−９＞：9M730（原子力巡航ミサイル）を参照。

＜ＳＳＤＳ＞：アメリカ海軍の大型艦用ポイント・ディフェンス・システムで、Self Ship Defence Systemの略。非イージス大型艦（空母や揚陸艦）に搭載される艦載戦闘システムで、光ファイバーLAN（Local Area Network）によりセンサーや兵装などとネットワークを構成しており、各種センサーからの情報を統合し、目標識別を行い、兵装にデータを送り、射撃・妨害準備や戦術行動への移行を行う。1987年のスターク被弾を受け、ACDSの改良型として開発された。2018年10月30日、リンク16DAC（Digital Air Control）を使用してF-35Bと連接する実証試験を行い、探知目標、任務割り当て、交戦状況、機体状況（残弾数や残燃料）などを共有した。参考：月刊軍事研究7,’16、月刊世界の艦船12,’12、10,’11、2,’19

　＜ＳＳＤＳ　Ｍｋ１＞：AN/SPS-49対空捜索レーダー、AN/SPS-67対水上レーダー、AN/SLQ-32(V)1電子戦装置により目標を探知追尾、AN/UPX-36IFFで敵味方識別を行い、データ融合を行って操作用コンソールに表示、RAMまたはファランクスで迎撃する。亜音速でほぼ一直線に突っ込んでくる対艦ミサイルを対処するのが主任務だが、テストでは超音速の擬似目標をRAMで迎撃した。1993年6月にLSD-41ホイッドビー・アイランドでテストされ、1994年5月に装備化承認が得られてホイッドビー・アイランド級とハーパーズ・フェリー級（と試験艦EDD-964ポール・Ｆ・フォスター）に搭載され、1997年10月から運用された。SSDS Mk2Mod5Cに換装される予定。参考：月刊軍事研究7,’16、月刊世界の艦船12,’12、6,’22

　＜ＳＳＤＳ　Ｍｋ２＞：SSDS Mk1の改良型。空母や強襲揚陸艦の搭載する各種センサー、シースパロー、戦闘指揮システムACDS、ネットワークシステム（CEC、DDS、S-TADIL-J、リンク4A、リンク11、リンク16）との統合を図り、アルゴリズムを最適化して目標誤探知を避け、短時間で正確に脅威を探知識別し、交戦撃破できるようにしている。テストの結果、CECを利用してある種の対艦巡航ミサイルを追尾する能力が不足していると指摘された。2005年から運用中。参考：月刊軍事研究7,’16、月刊世界の艦船6,’22

　＜ＳＳＤＳ　Ｍｋ２Ｍｏｄ０＞：SSDS Mk2の暫定版。CVN-68ニミッツで2003年6月から運用され、2004年3月にMk2Mod1に換装された。参考：月刊軍事研究7,’16

　＜ＳＳＤＳ　Ｍｋ２Ｍｏｄ１＞：ニミッツ級空母用。AN/SPS-49二次元対空捜索レーダー、AN/SPS-48三次元レーダー、AN/SPQ-9B射撃指揮レーダー、Mk95レーダー方位盤、AN/UPX-29IFF、ECM/ESM、DDS、TADILs（S-TADIL-J、リンク4A、リンク11、リンク16）、シースパロー、RAMからなる。AN/SPS-48には後方象限に死角があるため、ここにハイダイブ対艦ミサイルが出現した場合には、自動的にAN/SPS-49をアップスポット・モードに変更して後方高仰角をカバーする。AN/SPS-48/-49は全周捜索に4-5秒、AN/SPQ-9Bは１秒かかり、急激に針路を変更する目標を追尾できないため、Mk95レーダー方位盤でロックオンし、そのデータを利用する。各センサーが探知したり、データリンク経由で僚艦から得たりした目標情報は、ダブりや見逃しがないように融合され、速度や高度の急激な変更にも付いていけるようなアルゴリズムで正確に追尾を行う。RAMは発射されてからミサイルのシーカーが目標をロックオンするまでは中間パッシブレーダー誘導が不可能な場合に無誘導で飛翔するため、シーカー作動時に視野内に目標が入るようRAM発射機を目標の未来位置に指向させる必要があり、これに対応する未来位置推定プログラムも組まれている。CVN-76ロナルド・レーガンから新造時に装備され、ニミッツ級1-4番艦もRCOH時に順次搭載している。実艦テストでは目標追尾管制や武器管制に不具合が見つかり、順次改善中。参考：月刊軍事研究7,’16、月刊世界の艦船12,’12

　＜ＳＳＤＳ　Ｍｋ２Ｍｏｄ２＞：試験艦EDD-964ポール・Ｆ・フォスターとサン・アントニオ級に搭載された。テストの結果、AN/SPQ-9B射撃指揮レーダーでは探知しにくいタイプの対艦巡航ミサイルがあり、これに対する対処能力が低いと判定されている。参考：月刊軍事研究7,’16、月刊世界の艦船12,’12

　＜ＳＳＤＳ　Ｍｋ２Ｍｏｄ３Ａ＞：ワスプ級７番艦イオー・ジマとLHD-8マキン・アイランドがACDSから換装した。LHD-8マキン・アイランドではAN/SPS-48E三次元捜索レーダー、AN/SPS-49A二次元捜索レーダー、AN/SPS-67対水上レーダー、AN/SPS-73対水上・航海レーダー、AN/SPN-35C着艦誘導レーダー、AN/SLQ-32電子戦装置、AN/UPX-29IFF、AN/APX-118IFF、AN/USG-2、シースパローNSSMS、RAM、Mk15Mod22ファランクスなどを統合している。テストの結果、信頼性の問題や、ある種の非対称脅威への対処能力不足が指摘された。参考：月刊軍事研究7,’16、月刊世界の艦船12,’12

　＜ＳＳＤＳ　Ｍｋ２Ｍｏｄ４Ｂ＞：アメリカ級に搭載された。AN/SPS-48E三次元捜索レーダー、AN/SPS-49A(V)1二次元捜索レーダー、AN/SPQ-9B追尾レーダー、Mk95レーダー方位盤、AN/UPX-29(V)IFF、AN/SLQ-32B(V)2電子戦装置、AN/USG-2B、シースパローESSM、RAM、ファランクス・ブロック�TＢ、ヌルカMk53デコイ発射機からなる。参考：月刊軍事研究7,’16、月刊世界の艦船12,’12

　＜ＳＳＤＳ　Ｍｋ２Ｍｏｄ５Ｃ＞：ホイッドビー・アイランド級とハーパーズ・フェリー級がSSDS Mk1から換装した。参考：月刊軍事研究7,’16、月刊世界の艦船6,’22

　＜ＳＳＤＳ　Ｍｋ２Ｍｏｄ６Ｃ＞：ジェラルド・Ｒ・フォード級とニミッツ級5-8番艦に搭載予定。参考：月刊軍事研究7,’16

＜ＳＳＤＳ　ＩＣＳ＞：アメリカ海軍ジェラルド・Ｒ・フォード級空母の個艦防空用戦闘指揮管制装置で、Ship Self Defense System Integrated Combat Systemの略。AN/SPY-3/-4レーダー、CEC、SSDS Mk2Mod6C、シースパローESSM、RAMからなり、経空脅威の探知・位置評定・識別・追尾・迎撃を行う。2019年6月に最終開発試験を終えた。参考：月刊世界の艦船9,’19

＜ＳＳＤＳ　Ｍｋ０＞：AN/SYQ-17（個艦防空システム）を参照。

＜ＳＳＥ＞：Simulated Single Engineの略。双発機が片発になった状態を想定して行う訓練のことである。もう片方は無事という想定なので、アプローチはほぼ通常時と同じ形式になる。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＳＦ＞：水上機打撃部隊を参照。

＜ＳＳＧ＞：アメリカ海軍の艦種記号で、ミサイル潜水艦（Guided Missile Submarine）を示す。参考：アメリカ潜水艦史、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜ＳＳＧ６９＞：オーストリア陸軍の狙撃銃で、SSGはシャーフ・シュッツ・ゲベアー（狙撃銃）の略。ステアー社がギリシャ陸軍向けマンリッヒャー・シェーナウアー・モデル1903をベースに開発し、1969年に採用され、警察や民間でも使用された。ボルトは後方のラグ６個で閉鎖されるリアロック方式で、装填・排莢時にロッキング・ラグが次弾の上を通過しないという利点があり、発射時には圧力がボルト全体にかかるものの、ボルトの破損といった問題は起きていない。ただしボルト全体で反動を受け止めるため振動が大きくなり、命中精度がやや低い。また、リロード弾を使いにくい。銃身は冷間鍛造方式で製造されており、精度向上のためレシーバーに57mmほどねじ込んで10トンの圧力をかけて固定している。よって、工場に戻さないと銃身交換ができない。ストックはプラスチック製で、軽量化に貢献した。安全装置はスライド式で、レシーバー後部右側面に付いている。マガジンは装填の確実なロータリー式で、弾薬それぞれに保持部品が用意されており、射撃の反動で弾丸先端部がマガジンと接触して変形するようなことは無い。全長1.13m、銃身長0.65m、重量4.95kg（弾薬除く）。ライフリングは４条右回り（305mmで１回転）。作動はボルトアクション式。使用弾は7.62mm×51弾、初速毎秒860m、有効射程800m。マガジンは５発ロータリーマガジンが標準で、10発箱形マガジンもある。カールZF69スコープを標準装備し、アイアンサイトは無い。射距離100mで168グレイン（10.89g）弾を使用した場合、５発を12.7mm以内に集弾させることが可能。参考：最新軍用ライフル図鑑、週刊ワールドウェポン17、月刊軍事研究7,’97

＜ＳＳＧ−７３＞：オーストラリア海軍コリンズ級潜水艦１番艦コリンズ（Collins）。1990年2月起工、1993年8月31日進水。ただ政治的な事情で予定日通りに無理矢理進水させただけで、配管工事すら未了、戦闘指揮システムはまだ届いてもおらず、スペースは木の板で塞ぎペンキを塗って見えなくしてあった。1994年6月に竣工したが、種々の問題が噴出し、1996年7月に一応就役したものの、戦闘指揮システムなどが不良状態のままだった。1997年12月に就役後有効性検査（PDA）のためドック入りし、遮音タイルをコーティングした。2000年、オーストラリア海軍が一応は運用可能レベルに達したと判断したが、その後も戦闘指揮システムの改修が続いている。2019年4月、インドとの共同演習AUSINDEXに参加。5月19-22日、スマトラ島西方のインド洋で日仏豪米共同訓練ラ・ペルーズ（La Pérouse）に参加。アンザック級フリゲートFFH-156トゥーウムバと共に、DDH-183いずも、DD-101むらさめ、フランス海軍空母R91シャルル・ド・ゴール、ホライズン級ミサイル駆逐艦D620フォルバン、FREMM級フリゲートD652プロヴァンス、ジョルジュ・レイグ級駆逐艦D646ラトゥーシュ・トレヴィル、デュランス級補給艦A630マルヌ、アメリカ海軍アーレイ・バーク級イージス駆逐艦DDG-110ウィリアム・Ｐ・ローレンスと、共同訓練を行った。参考：現代の潜水艦、月刊世界の艦船12,’18、11,’00、5,’17、8,’19、9,’19

＜ＳＳＧ−７４＞：オーストラリア海軍コリンズ級潜水艦２番艦ファンコム（Farncomb）。1998年1月就役。2002年、パシリック・リーチに参加するため佐世保に寄港。この際、乗員１名が佐世保市内で下半身を露出して逮捕された。2012年6月29日から8月7日、リムパック2012に参加。7月22日、アメリカ除籍給兵艦T-AE-26キラウエアにMk48魚雷１本を発射、船体を真っ二つにして撃沈した。2019年5月23-28日、パシフィック・ヴァンガード19-1に参加。2022年11月6日、海上自衛隊創設70周年記念令和4年度国際観艦式に参加。11月8-15日、マラバール2022に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船11,’00、10,’12、5,’19、8,’19、1,'23、2,'23、月刊軍事研究10,’12

＜ＳＳＧ−７５＞：オーストラリア海軍コリンズ級潜水艦３番艦ウォーラー（Waller）。1997年3月14日進水、1999年7月就役。2008年7月、リムパック2008に参加し、Mk48Mod7CBASS魚雷１本で標的艦（スプルーアンス級駆逐艦）を真っ二つにして撃沈した。2013年9月20-28日、パシフィック・リーチ2013に参加。9月29日から10月3日、DD-106さみだれ、DD-113さざなみと共に、関東南方から紀伊沖で実施された日豪共同対潜戦訓練に参加。10月7-11日、呉を親善訪問した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船11,’00、12,’13、月刊軍事研究9,’10、朝雲

＜ＳＳＧ−７６＞：オーストラリア海軍コリンズ級潜水艦４番艦デチェイニュスク（Dechaineux。デシャニュー？デシェイノー？）。2001年2月就役。2017年9月12-19日、本州南方海域で海自、アメリカ海軍ロサンゼルス級原潜SSN-722キーウエストと共同訓練を実施。2019年9月17日、海自横須賀基地に寄港。9月17-29日と10月15-23日、日豪トライデント共同訓練に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船5,’19、12,’19、朝雲

＜ＳＳＧ７６＞：ドイツ陸軍�W号戦車Ｂ型以降に搭載されているZF社製変速機。ギア比は１速1:9.02（4.7km）、２速1:4.68（9.0km）、３速1:2.76（15.2km）、４速1:1.82（23.0km）、５速1:1.29（32.6km）、６速1:1（42km）、後進1:7.3（5.8km）である。

＜ＳＳＧ−７７＞：オーストラリア海軍コリンズ級潜水艦５番艦シーアン（Sheean）。2001年2月就役。2019年11月4-15日、パシフィック・リーチ2019に参加。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船5,’19、3,’20

＜ＳＳＧ−７８＞：オーストラリア海軍コリンズ級潜水艦６番艦ランキン（Rankin）。2003年3月就役。2004年5月13日、呉を訪問した。2014年10月27-30日、多国間共同訓練ディスタント・ショアーズに参加。10月31日から11月2日、オーストラリアのアルバニーでアルバニー船団記念式典に参加。11月3-7日、多国間共同訓練ディスタント・ショアーズに参加。2016年5月6-10日、阪神基地に寄港。5月10-15日、四国沖でSS-502うんりゅうと共同訓練（対潜水艦訓練など）を実施。5月15-20日、呉に寄港。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船3,’05、1,’15、7,’16、5,’19、朝雲

＜ＳＳＧ−２８２＞：SS-282（潜水艦）を参照。

＜ＳＳＧ−３１７＞：SS-317（潜水艦）を参照。

＜ＳＳＧ−５７４＞：アメリカ海軍グレイバック級巡航ミサイル潜水艦グレイバック（Grayback）。1958年3月7日竣工。9月、最初で最後となるレギュラス�Uの洋上発射試験を実施。1964年、レギュラス�Uミサイル運用停止で予備役に入った。1967-69年、揚陸潜水艦に改造され、1969年8月にLPSS-574に艦種変更された。1975年6月、SS-574に艦種記号が変更されたが、そのまま特殊作戦任務に就いた。1984年1月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、アメリカ揚陸艦史

＜ＳＳＧ−５７７＞：アメリカ海軍グラウラー級巡航ミサイル潜水艦グラウラー（Growler）。1958年8月30日竣工。1964年、予備役に編入された。1980年8月1日に除籍され、ニューヨークで記念艦になった。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＧ２０００＞：スイスのSIG社とドイツのザウエル社が共同開発した狙撃銃。作動はボルトアクション式。光学スコープを標準装備し、三脚もオプションで用意されている。全長1.21m、銃身長0.61m、重量6.6kg。ライフリングは６条右回り。使用弾は7.62mm×51弾、装弾数４発。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＳＧ３０００＞：スイスのSIG社とドイツのザウエル社が共同開発した狙撃銃。SSG2000の後継で、モデルSTR射撃専用ライフルを発展させたものである。ストックは合板製で、黒く塗られており、前方には銃身の通気口があり、先端に折り畳み式二脚を標準装備する。射手に合わせてトリガープルの距離と重さ、バットプレート、チークピースの調整ができる。全長1.18m、銃身長0.61m、重量6.2kg。ライフリングは４条右回り。使用弾は7.62mm×51弾、装弾数５発。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＳＧ（Ｎ）＞：パキスタン海軍の特殊部隊で、Spesial Service Group (Navy)の略。元は第２次印パ戦争前に誕生したUDT部隊で、戦後にイギリス海軍特殊部隊SBSの協力を得て1966年に連隊規模で創設された。アメリカのSEALsも教育に参加している。主任務は潜水艦による隠密侵入、空軍機によるHAHO/HALO敵地侵入、市街地戦、砂漠戦、人物警護、海上阻止、立ち入り検査などで、それぞれに専任部隊が用意されている。参考：月刊軍事研究9,’09

＜ＳＳＧＮ＞：原子力巡航ミサイル潜水艦（Nuclear-powered Cruise/Guided Missile Submarine）を示す艦種記号。参考：アメリカ潜水艦史、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

　＜ＳＳＧＮ（アメリカ海軍）＞：アメリカ海軍の艦種記号で、原子力巡航ミサイル潜水艦（Nuclear-powered Cruise/Guided Missile Submarine、Guided Missile Submarine Nuclear）を示す。レギュラス巡航ミサイルを搭載するSSGNとしてSSGN-587ハリバットを建造したが、浮上して発射する必要があるなど欠点が多く、冷戦中はSSBN一本槍となった。ロサンゼルス級攻撃原潜などはトマホーク巡航ミサイルを搭載できるが、これはSSGNとは呼ばない。冷戦終結後、地上打撃に使用するトマホーク搭載艦としてオハイオ級SSGNを配備した。オハイオ級SSGNが2027年度に退役した後は後継艦を建造せず、ヴァージニア級ブロック�X以降のトマホーク搭載量を増やして対応する予定だったが、リビア攻撃でSSGN-728フロリダがトマホーク93発を一気に発射して活躍したこともあり、LPS（Large Payload Submarine）というSSGNを2043年度から５隻くらい就役させる案が出されている。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊丸5,’07、月刊世界の艦船3,’05、8,’19

　＜ＳＳＧＮ（ロシア海軍）＞：アメリカ空母機動艦隊に対抗するため、対艦巡航ミサイルを搭載したSSGNを大量に配備した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊丸5,’07、月刊世界の艦船3,’05

＜ＳＳＧＮ−５８７＞：アメリカ海軍ハリバット級巡航ミサイル原潜ハリバット（Halibut）。元は在来型潜水艦として建造される予定だったが、原潜SSN-571ノーチラスが成功したため、急遽原子力潜水艦とされ、1957年起工、1959年1月9日進水、1960年1月4日竣工・就役。太平洋艦隊（真珠湾基地）に配備されて北太平洋で戦略哨戒任務に就いている。1960年3月25日、ハワイ近海でレギュラス�Tの試射を行った。搭載予定のレギュラス�Uが開発中止になったのと、戦略弾道ミサイル原潜SSBNが実用化されたのとで用済みとなり、1965年8月15日に攻撃型原潜SSN-587に艦種変更された。実際には海洋調査や特殊任務に使用され、更に深海救難艇やDSRV母艦などを転々とした後、1976年に退役、1986年4月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、ザ・マーチ17号、月刊世界の艦船2,’10、6,’13、6,'21、月刊軍事研究8,'15

＜ＳＳＧＮ−７２６＞：アメリカ海軍オハイオ級巡航ミサイル原潜１番艦オハイオ（Ohio）。元はSSBN-726で、SSGNに改装され、2006年2月7日に再就役した。2007年10月13日、ワシントン州キットサップ海軍基地を出港し、改装後の完熟訓練に入った。10月22日、真珠湾に入港。12月、初の作戦航海に出撃。2008年1月10日、グアムのアプラ軍港に入港。2月25日、キーリゾルブ／フォールイーグル演習に参加するため、釜山に入港。10月16日、横須賀基地に入港。10月23日（21日？）、横須賀基地を出港した。11月13-19日、海上自衛隊との共同演習（FLEETEX）に参加。2010年6月10日、ホワイトビーチに寄港。2011年7月13-17日、横須賀基地に寄港。2012年10月24日、釜山に寄港。2016年6月30日、横須賀基地に入港。7月7日、横須賀基地を出港。7月13日、釜山に入港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究12,’08、3,’09、月刊世界の艦船1,’10、10,’11、6,’13、JShips VOL.70

＜ＳＳＧＮ−７２７＞：アメリカ海軍オハイオ級巡航ミサイル原潜２番艦ミシガン（Michigan）。元はSSBN-727で、SSGNに改装され、2007年6月12日に再就役した。2009年1月5日、ホワイトビーチに寄港。2010年9月28日、横須賀基地に入港。10月4日、横須賀基地を出港。12月24日、釜山に寄港。2012年4月28日、オーストラリアのスターリングに寄港。6月、横須賀基地に寄港。6月8日、グアムに寄港。9月20日、グアムに寄港。2015年7月6日、横須賀基地に寄港。8月、ピュージェット・サウンド海軍工廠で修理改装に入った。読書室を女性下士官兵用居住区に作り替え、トイレを４ヵ所増設、寝室１室をシャワー室に変更し、艦尾シャワー室をシャワー・トイレ室に換装してアメリカ海軍初の女性下士官兵用居住施設設置艦となった。2016年7月8日、ドックを出て５番埠頭に移動。11月、バンゴールを出港。2017年4月25日、セイル後方に特殊部隊用ドライ・デッキ・シェルターを付けた状態で釜山に寄港。10月14日、釜山に寄港。2023年6月16-22日、釜山に寄港。7月2日、アメリカ海軍横須賀基地に寄港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究3,’09、月刊世界の艦船1,’10、12,’10、5,’11、6,’13、4,’15、9,’15、10,’16、7,’17、1,’18、9,’23

＜ＳＳＧＮ−７２８＞：アメリカ海軍オハイオ級巡航ミサイル原潜３番艦フロリダ（Florida）。元はSSBN-728で、SSGNに改装され、2006年5月25日に再就役した。2007年5月、メキシコ湾でトマホーク・ブロック�V１発とブロック�W３発の試射に成功。2011年3月4日、ナポリ湾に展開していた。3月19日からオデッセイ・ドーン作戦に参加。同日、トマホーク93発を発射し、３発が巡航飛行に至らなかったものの、残る90発全弾が有効弾だったとされる。4月29日、母港のキングス・ベイに帰港した。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’10、5,’11、7,’11、10,’13、月刊航空ファン6,’11、月刊軍事研究5,’18

＜ＳＳＧＮ−７２９＞：アメリカ海軍オハイオ級巡航ミサイル原潜４番艦ジョージア（Georgia）。元はSSBN-729で、SSGNに改装され、2008年3月28日に再就役した。2012年7月15日、キングス・ベイに帰投。2014年9月、キングス・ベイに帰投。2020年12月21日、CG-58フィリピン・シー、CG-73ポート・ロイヤルの護衛を受け、ホルムズ海峡を通過してペルシャ湾に入った。イランなどへの示威行為のため、ドライ・デッキ・シェルター１基を搭載してホルムズ海峡を浮上航行する写真をわざわざ公表している。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’10、2,’13、4,’15、3,’21

＜ＳＳＧＴ＞：イギリスのBMTディフェンスサービス社が21世紀初頭にコンセプトを発表した非核動力潜水艦。セイル上部のバルジ部分に発電用ガスタービンを収容しており、半潜没状態で発電しながら高速航行することができる。燃料電池式AIPを搭載しており、ケロシンから水素を、大気（水上航行及びシュノーケル航行時）または液体酸素（水中航行時）から酸素を得る。全長80.8m、最大幅11.4m、耐圧船殻直径7.6m、水上排水量3700トン、水中排水量4195トン。主機はガスタービン・エレクトリック及び大気依存／非依存AIP、水上速力20ノット、大気依存AIPシュノーケル速力10ノット、水中速力30ノット、大気非依存AIP水中速力10ノット、水上航続距離6000海里（20ノット）、水中航続距離13000海里（10ノット）。標準任務では20ノットで2500海里進出、５ノットAIPで28日間の作戦に就き、10ノットで基地に帰投する。60日分の飲食物を搭載可能。兵装は21インチ（533mm）魚雷発射管６門、魚雷12本、巡航ミサイル垂直発射筒８基。電子装備はバウソナー、フィン・アレイ・ソナー、レーダー、電波探知器、無線通信機。乗員25名。UUV４隻及び特殊部隊員12名の収容が可能である。参考：月刊軍事研究1,’08

＜ＳＳＧＷ＞：イギリス軍の次世代対艦ミサイルで、next generation Surface Ship Guided Weaponの略。ハープーン・ブロック1Cの後継として2019年から開発しており、2023年に就役する予定。参考：月刊世界の艦船6,’19

＜ＳＳＧモデル８２＞：東ドイツ秘密警察の狙撃銃。全長1.1m、銃身長0.605m、重量3.3kg。ライフリングは４条右回り。使用弾は5.45mm×39弾で、射程は短いが発射音が小さく、銃も小型にできた。装弾数10発。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＳＪ−１００シリーズ＞：スホーイのジェット旅客機で、Sukhoi SuperJet-100の略。ロシア地域航空ジェットRRJの名称で開発され、2007年にSSJ-100に改称され、2008年5月19日に初飛行した。開発にはアレニア・アエロナウティカが25%出資しており、アビオニクスは欧米製、エンジンはサトゥルンとスネクマが共同開発し、販売や顧客管理はボーイング社が行っている。量産初号機は2011年4月19日にアルメニアのアルマヴィア航空に納入され、6月16日から就航した。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜ＳＳＪ−１００−７５＞：標準型だが、発注が無いので開発延期となっている。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜ＳＳＪ−１００−７５ＬＲ＞：

　＜ＳＳＪ−１００−９５＞：キャビンは床面幅3m、最大幅3.24m。主翼は低翼配置で、大型の翼胴フェアリングを持つ。エンジンはポッド式である。操縦桿はサイドスティック方式。全長29.82m、全幅27.8m、全高10.28m、運航自重26.6トン、最大離陸重量45.88トン。翼面積77平方メートル。エンジンはパワージェットSaM146（推力7.7トン）双発、巡航速度860km、燃料搭載量10.6トン、航続距離3048km。最大ペイロード12.245トン。乗員２名。客席数105。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜ＳＳＪ−１００−９５ＬＲ＞：

＜ＳＳＪ−１００海外シリーズ＞

　＜ＳＳＪ−１００−９５ＬＲ（タイ空軍）＞：タイ空軍要人輸送機。ビジネスジェット仕様で、2016年9月に初号機が引き渡され、第２航空団第603飛行隊に配備された。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊航空ファン4,’19

＜ＳＳＫ＞：対潜潜水艦（Killer Submarine）を示す艦種記号。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

　＜ＳＳＫ（アメリカ海軍）＞：アメリカ海軍の艦種記号で、対潜潜水艦（Antisubmarine submarine）のこと。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＫ−１＞：アメリカ海軍バラクーダ級潜水艦（２代目）K-1。1951年11月10日竣工。後にSST-3バラクーダ（Barracuda）に改称された。1973年10月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＫ−２＞：アメリカ海軍バラクーダ級潜水艦（２代目）K-2。1952年11月16日竣工。後にSS-551バス（Bass）に改称された。1965年4月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＫ−３＞：アメリカ海軍バラクーダ級潜水艦（２代目）K-3。1952年1月11日（12日？）竣工。1955年12月、ボニタ（Bonita）に改称された。1958年11月、予備役に編入された。1959年8月、艦種記号−艦番号がSS-552となった。1965年4月1日に除籍され、その後解体された。参考：月刊世界の艦船2,’20、アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＬ＞：固体半導体レーザー（Solid State Laser）の略。

＜ＳＳＬ＞：あさしお型（潜水艦）またはおおしお型（潜水艦）または層状宇宙センサーを参照。

＜ＳＳＬＱＲＣ＞：LaWS（レーザー砲）を参照。

＜ＳＳＬ−ＴＭ＞：アメリカ海軍研究所が2012年から開発している固体レーザー砲で、Solid State Laser Technology Maturationの略。対艦巡航ミサイルを破壊可能な出力数百kWを目指しており、可能ならメガワット級にして対艦弾道ミサイルも破壊する。2015年10月22日にノースロップ・グラマン社が開発することになり、実証機として出力150kWのLWSDを作ることになった。参考：月刊世界の艦船5,'21、月刊軍事研究4,’18、2,’18

＜ＳＳＭ＞：Surface to Surface Missile（艦対艦ミサイル／地対艦ミサイル／艦対地ミサイル／地対地ミサイル）の略。

＜ＳＳＭ−１＞：88式地対艦誘導弾を参照。

＜ＳＳＭ−１Ｂ＞：90式艦対艦誘導弾を参照。

＜ＳＳＭ−２＞：17式艦対艦誘導弾を参照。

＜ＳＳＭ５１＞：韓国海軍ドルゴレ型潜水艇１番艇。1982年進水、1983年（1985年？）就役。既に退役した。参考：月刊世界の艦船7,’13、現代の潜水艦

＜ＳＳＭ５２＞：韓国海軍ドルゴレ型潜水艇２番艇。1990年進水・就役。参考：現代の潜水艦、月刊世界の艦船7,’13

＜ＳＳＭ５３＞：韓国海軍ドルゴレ型潜水艇３番艇。1991年進水・就役。参考：現代の潜水艦、月刊世界の艦船7,’13

＜ＳＳＭ−７００Ｋ＞：韓国海軍艦対艦ミサイル、別名海星（ヘソン、Hae Seong。Hae Sung？）。ハープーンとエグゾセの後継として1990年代半ばから開発し、2003年に試射に成功した。外見はハープーンに似ており、弾体中央に後退角のきついクリップドデルタ安定翼、後部に後退角の浅いクリップドデルタ操縦翼をＸ字に配している。全長5.46m（5.7m？）、直径0.34m（0.54m？）、発射重量792kg（718kg？）、弾頭重量250kg（HE。500kg？）。誘導は中間INS/GPS＋データリンク、終末ARH。推進は固体燃料ロケットブースター＋ターボファン（ターボジェット説あり）、巡航速度マッハ0.85、最大射程250km（150km？）。2005年に実用化（2003年に配備？）されたが、保管時に燃料が漏れるなどのトラブルが多発、順次改良を進めている。参考：月刊軍事研究3,’18、2,’13、月刊世界の艦船1,'15増刊、11,’17、4,’09、7,’13、6,'20、9,'22、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ＳＳＭ−Ａ−３＞：XSSM-A-3（巡航ミサイル）を参照。

＜ＳＳＭ−Ａ−１２＞：MGM-18A（巡航ミサイル）を参照。

＜ＳＳＭ−Ａ−１４＞：レッドストーン（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳＭ−Ａ−１７＞：コーポラル（地対地ミサイル）を参照。

＜ＳＳＭ−Ａ−２３＞：アメリカ軍試作対戦車ミサイル、別名ダート。1950年代に開発していたが、1958年9月に開発中止となった。参考：月刊軍事研究3,’17

＜ＳＳＭ−Ｎ−８＞：レギュラス・シリーズ（巡航ミサイル）を参照。

＜ＳＳＭ−Ｎ−８ａ＞：レギュラス�T（巡航ミサイル）を参照。

＜ＳＳＭ−Ｎ−９＞：レギュラス�U（巡航ミサイル）を参照。

＜ＳＳＭＳ−３＞：艦対艦ミサイル艦上装置３型を参照。

＜ＳＳＮ＞：攻撃原潜Submarine (Nuclear)を表す艦種記号。参考：アメリカ潜水艦史、中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

　＜ＳＳＮ（アメリカ海軍）＞：アメリカ海軍の艦種記号で、攻撃原潜Submarine(Nuclear)を示す。ソ連SSBN基地での待ち伏せ攻撃、ソ連SSBNの追尾、味方SSBNの護衛、空母機動艦隊をソ連潜水艦から防衛する任務に就いた。有事の際にはSLBM発射前に敵SSBNを撃破するのが重要な任務である。参考：月刊丸5,’07、月刊世界の艦船5,’14、4,’16

　＜ＳＳＮ（中国海軍）＞：091型漢級と093型商級を開発した。主任務は対艦攻撃。SSBNの護衛は副次任務らしく、対潜兵装はYu-6くらいである。そもそも騒音レベルが大きすぎて隠密行動に難があり、対潜任務や対潜護衛任務に就くこと自体が難しい。参考：月刊世界の艦船4,’16

＜ＳＳ−Ｎ−１＞：R-11FM（弾道ミサイル）またはP-1（対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２＞：P15（対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２Ａ＞：P15（対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２Ｂ＞：P15U（対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２Ｃ＞：P15M（対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２Ｄ＞：P27R（対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−３ａ＞：P35（艦対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−３ｂ＞：P35（艦対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−３ｃ＞：P5（巡航ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−４＞：R-13（SLBM）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−５＞：R-21（SLBM）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−６＞：R-27（SLBM）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−７＞：P-70（巡航ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−８＞：R-29（SLBM）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−９＞：P-50（艦対艦ミサイル）またはP-120（潜対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−１１＞：ソ連軍P15M対艦ミサイルに当初付けられていた米軍コード。発射機形状が変更されたために間違って付けられたものである。推定諸元は以下の通り。全長6.4m、弾頭重量500kg。推進は固体ロケットブースター＋ターボジェット、飛翔速度マッハ0.9、射程50km。参考：月刊丸12,’92、ザ・マーチ17号

＜ＳＳ−Ｎ−１２＞：P-500（対艦ミサイル）またはP-1000（対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−１４＞：60RUシリーズ（対潜ミサイル）またはURPK-3（対潜ミサイル）またはURPK-4（対潜ミサイル）またはURPK-5（対潜ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−１５＞：90-RU（対潜ロケット）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−１６＞：100-RU（対潜ロケット）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−１７＞：R-31（SLBM）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−１８＞：R-29R（SLBM）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−１９＞：P-700（巡航ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２０＞：R-39（SLBM）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２１＞：RKP-55（潜対地ミサイル）を参照。

＜ＳＳＮ−２１＞：アメリカ海軍シーウルフ級原子力攻撃潜水艦１番艦シーウルフ（Seawolf）。1997年7月19日竣工・就役。その後もテストと修正を繰り返し、作戦可能状態に到達したのは2001年だった。2006年8月29日、横須賀に入港した。2015年1月23日、バンゴールを出港し、海洋調査を主体とする北極海への長期展開を開始。7月30日、氷をセイルで叩き割って北極点に浮上。8月25日、北極海への長期展開を終えてバンゴールに帰港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、11,’15、月刊軍事研究4,’07

＜ＳＳ−Ｎ−２２＞：3M80（対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳＮ−２２＞：アメリカ海軍シーウルフ級原子力攻撃潜水艦２番艦コネチカット（Conneticut。州名）。1998年12月11日竣工・就役。2007年8月、横須賀に寄港。9月、横須賀に寄港。10月、沖縄に寄港。11月21-29日、シーウルフ級として初めて韓国に寄港、釜山に入港した。11月10-18日、日米年次協同訓練ANNUALEXに参加。2010年1月12日、ホワイトビーチに寄港。1月14日、横須賀に寄港。1月26日、横須賀に寄港。2月16日、横須賀に入港。2月24日、横須賀を出港。2011年3月19日、北極海氷上に浮上した。2012年4月12日、キトサップに帰港。12月4日、キトサップに帰港。2018年3月7日からICEX2018演習に参加。2021年10月2日、南シナ海で海図に無い海山に接触した。死傷者や原子炉主機への影響は無く、10月8日にグアムのアプラ港に入港して被害調査を行っている。結果、ソナードームに破損が確認され、修理のため浮上状態のまま9950海里航行して12月12日にサンティエゴに入港した。その後ワシントン州ブレマートンに向かっており、そこで修理に入る。2022年5月23日、アメリカ大平洋艦隊が海山との接触事故の事故報告書を纏め、部隊レベルでの航行計画策定過誤が原因であるとし、改善策28件を実施するとした。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、2,’10、6,’13、6,’18、1,'22、3,'22、8,'22、月刊軍事研究4,’08、5,’11、朝雲

＜ＳＳ−Ｎ−２２Ｂ＞：3M82（対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２３＞：R-29M（SLBM）またはR-29RM（SLBM）を参照。

＜ＳＳＮ−２３＞：アメリカ海軍シーウルフ級原子力攻撃潜水艦３番艦ジミー・カーター（Jimmy Carter。元大統領）。2004年6月5日進水、2005年2月19日竣工・就役。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’10、4,’04増刊、3,’05

＜ＳＳ−Ｎ−２３Ａ＞：R-29RMU2（SLBM）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２３ｍｏｄ１＞：R-29RMU2（SLBM）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２３ｍｏｄ２＞：R-29RMU2.1（SLBM）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２４＞：ソ連海軍計画潜水艦発射巡航ミサイルの米軍コードで、NATOコードはスコーピオン（Scorpion）。P-750グロム空中発射型巡航ミサイルの潜水艦発射型で、1989年に初飛行した。ソ連崩壊により、開発計画は放棄された。参考：月刊軍事研究7,’04

＜ＳＳ−Ｎ−２５＞：Kh-35（艦対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２６＞：3K55シリーズ（対艦ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２７＞：3M54（対艦ミサイル）または3M54E1（対艦ミサイル）または3M54T（対艦ミサイル）またはカリブル・シリーズ（巡航ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２７Ｂ＞：クラブ・シリーズ（巡航ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２８＞：R-39M（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−２９＞：メドヴェドカ・シリーズ（艦対潜ロケット）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−３０＞：3M14T（巡航ミサイル）またはカリブルNK（巡航ミサイル）またはR-30（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−３０Ａ＞：3M14（巡航ミサイル）またはカリブルNK（巡航ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−３０Ｂ＞：クラブ・シリーズ（巡航ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−３２＞：R-30（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｎ−３３＞：ツィルコン（極超音速ミサイル）を参照。

＜ＳＳＮ−１３７＞：ロシア海軍水上艦用VDS、NATOコードはスティア・ハイド。ソブレメンヌイ級とタルワル級に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＳＮ−５７１＞：アメリカ海軍ノーチラス級原子力潜水艦１番艦ノーチラス（Nautilus。６代目。ジュール・ベルヌの海底２万里に出てくる潜水艦ノーチラス号から）。1951年8月発注、1952年6月14日起工、1954年1月21日進水、1954年9月30日就役。10月1日から原子炉の繋留運転を実施。12月30日、原子炉が臨界に達した。1955年1月3日、繋留状態で全力運転を実施。1月17日、ジェネラル・ダイナミクス社の岸壁を離れてテムズ川に入り、1100に随伴艦ASR-20スカイラークに向け「Underway on nuclear power（原子力にて航行中）」と信号灯で発信して処女航海に出た。5月、コネチカット州ニューロンドンからプエルトリコまで1381海里を90時間連続潜航で航行（平均速力16ノット）した。1957年2月、グロートン造船所でオーバーホールに入り、核燃料を交換、OQS-1氷海ソナーや慣性航法装置などを追加した。1957年4月、航海を再開。秋の演習では模擬襲撃5000回を行い、撃沈判定を受けたのは３回だけだった。ちなみに通常型潜水艦なら300回は沈められていたらしい。1958年6月、北極点潜航通過サンシャイン作戦を行ったが、浮氷に阻まれたため中止した。7月28日、サンシャイン作戦２度目の挑戦のためハワイのパールハーバーを出港し、北極海に向かった。8月1日、アラスカ州バーロー岬沖で潜航を開始。8月3日、北極点を潜航したまま通過、グリーンランド沖に浮上。96時間連続潜航し、史上初の北極海潜航横断を達成した。この時打電した「ノーチラス北極点（ノーチラス北90度？）」の無線信号は電波伝達の関係で付近の通信所では受信されず、在日米海軍上瀬谷受信所が受信してワシントンに転送している。この航跡で、ノーチラスには平時初の大統領感状を受賞している。8月25日、ニューヨークに帰投。1959年5月から第２回のオーバーホールを実施、核燃料を交換した。1967年8月、第３回のオーバーホールを実施、核燃料を交換した。1972-74年、艦首ソナーを改良、前甲板上右舷に旋回ソナーを搭載し、通信実験艦に改造された。1979年9月30日に退役した。1980年、最後の航海を行い、3月3日（3月30日？）に除籍された。最初の核燃料で62562海里、次の核燃料で91304海里、３つ目の核燃料で174507海里、最後の核燃料で162382海里の計490774海里を航行している。原子炉撤去などの解役工事の後、1985年に記念艦となることが決定し、メア・アイランド工廠で所要の整備を受け、7月6日にコネチカット州グロトンに帰還。1986年からグロトンのアメリカ海軍潜水艦部隊博物館に展示されている。2012年6月14日、グロトンのエレクトリック・ボート造船所で起工60周年行事が挙行された。参考：月刊世界の艦船9,’12増刊、9,’12、6,’13、9,’16、10,'23、アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究9,’06、6,’07、ザ・マーチ17号、33号、39号

＜ＳＳＮ−５７５＞：アメリカ海軍シーウルフ級潜水艦（初代）１番艦シーウルフ（Seawolf）。1953年9月起工。1955年7月に進水したが、S2G液体金属冷却式原子炉の金属ナトリウムによる腐食で放射性物質漏洩事故が多発し、竣工・就役は1957年3月30日にずれ込んだ。10月6日、完全に密閉された状態で60日間潜航して13761海里航行する長期艦内空気環境完成実験を完了。その功績で海軍部隊表彰を受けたが、相変わらず放射性物質漏洩事故が続いたため、1958年12月から1960年8月（9月？）に原子炉をS2Wa加圧水型原子炉に換装した。1971-73年、メア・アイランド海軍工廠で改装工事を受け、海底ケーブル盗聴装置や電子情報収集装備を搭載した。1987年7月10日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究9,’06、月刊世界の艦船6,’13、8,’18、6,’21、10,’23

＜ＳＳＮ−５７８＞：アメリカ海軍スケート級攻撃原潜１番艦スケート（Skate）。1957年12月23日竣工。1958年8月11日、北極点を通過した。付近で氷の開口部を見つけては浮上し、通信テストを繰り返している。1959年3月14日、北極圏に突入。3月17日、世界で初めて北極点で浮上した。3月26日、北極圏を抜けた。参考：アメリカ潜水艦史、ザ・マーチ17号、月刊軍事研究5,’17

＜ＳＳＮ−５７９＞：アメリカ海軍スケート級攻撃原潜２番艦ソードフィッシュ（Swordfish）。1958年9月15日竣工。1959年夏、太平洋艦隊に配備された。1989年6月2日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−５８３＞：アメリカ海軍スケート級攻撃原潜３番艦サーゴ（Sargo）。1957年10月10日進水、1958年10月1日竣工。1959年4月3日、整備のためメア・アイランド工廠にドックインした。夏、太平洋艦隊に配備された。冬にはベーリング海とチュクチ海で氷海下の作戦行動を実施している。1988年4月21日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−５８４＞：アメリカ海軍スケート級攻撃原潜４番艦シードラゴン（Seadragon）。1959年12月5日竣工。大西洋で完熟訓練を行った後、1960年に太平洋艦隊に配備され、9月14日にパール・ハーバーに初入港した。1964年11月、アメリカ海軍佐世保基地に入港。1986年4月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、人道・博愛−百年のあゆみ

＜ＳＳＮ−５８５＞：アメリカ海軍スキップジャック級攻撃原潜１番艦スキップジャック（Skipjack）。1959年4月15日竣工。1960年末、ムルマンスクに通じる水道の開口部に侵入し、ある港の桟橋から30-40ヤード（27.4-36.6m）の地点まで接近したらしい。1990年4月19日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’10、5,’18

＜ＳＳＮ−５８６＞：アメリカ海軍トライトン級原潜トライトン（Triton）。元はSSRN-586トライトンで、1961年3月1日に艦種変更された。1969年に退役して予備艦とされ、モスボール状態にされた。1986年4月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13、ザ・マーチ17号

＜ＳＳＮ−５８７＞：SSGN-587（巡航ミサイル原潜）を参照。

＜ＳＳＮ−５８８＞：アメリカ海軍スキップジャック級攻撃原潜２番艦スキャンプ（Scamp）。1960年10月8日進水、1961年6月5日竣工。SSBNの建造が優先されたため、２番艦だが竣工したのは４番目である。1988年4月28日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13、2,’10

＜ＳＳＮ−５８９＞：アメリカ海軍スキップジャック級攻撃原潜３番艦スコーピオン（Scorpion）。1960年7月29日竣工・就役。1968年5月22日、大西洋で沈没事故を起こした。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’01、月刊軍事研究8,’11

＜ＳＳＮ−５９０＞：アメリカ海軍スキップジャック級攻撃原潜４番艦スカルピン（Scalpin）。1961年6月1日竣工。1990年8月3日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−５９１＞：アメリカ海軍スキップジャック級攻撃原潜５番艦シャーク（Shark）。1961年2月9日竣工。1990年9月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−５９２＞：アメリカ海軍スキップジャック級攻撃原潜６番艦スヌーク（Snook）。1961年10月24日竣工。1986年11月14日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−５９３＞：アメリカ海軍スレッシャー級攻撃原潜１番艦スレッシャー（Thresher）。1961年8月3日竣工・就役。1962年7月、ポーツマス海軍工廠でオーバーホール工事に入った。1963年4月10日、事故を起こして沈没した。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’01、2,’10

＜ＳＳＮ−５９４＞：アメリカ海軍スレッシャー級攻撃原潜２番艦パーミット（Permit）。1961年7月1日進水、1962年5月29日竣工。1991年2月23日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13

＜ＳＳＮ−５９５＞：アメリカ海軍スレッシャー級攻撃原潜３番艦プランジャー（Plunger）。1962年11月21日竣工。1990年1月31日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船8,’18

＜ＳＳＮ−５９６＞：アメリカ海軍スレッシャー級攻撃原潜４番艦バーブ（Barb。コイ科の観賞魚）。1963年8月24日竣工。1990年8月31日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−５９７＞：アメリカ海軍タリビー級攻撃原潜タリビー（Tullibee）。1960年4月進水、9月9日竣工。1988年6月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船10,’13、2,’10、6,’13、ザ・マーチ17号

＜ＳＳＮ−５９８＞：アメリカ海軍スキップジャック級攻撃原潜スコーピオン。進水後にSSBN-598ジョージ・ワシントンを作ることになり、船体はそちらに流用された。参考：月刊世界の艦船9,’12増刊

＜ＳＳＮ−５９９＞：SSBN-599（ジョージ・ワシントン級戦略原潜）を参照。

＜ＳＳＮ−６０１＞：SSBN-601（ジョージ・ワシントン級戦略原潜）を参照。

＜ＳＳＮ−６０３＞：アメリカ海軍スレッシャー級攻撃原潜５番艦ポラック（Pollack）。1964年5月26日竣工。1989年4月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６０４＞：アメリカ海軍スレッシャー級攻撃原潜６番艦ハッド（Haddo）。1964年12月16日竣工。1991年6月12日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６０５＞：アメリカ海軍スレッシャー級攻撃原潜７番艦ジャック（Jack）。1964年3月31日竣工。1990年6月29日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13

＜ＳＳＮ−６０６＞：アメリカ海軍スレッシャー級攻撃原潜８番艦ティノサ（Tinosa）。1964年10月17日竣工。1992年1月15日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13

＜ＳＳＮ−６０７＞：アメリカ海軍スレッシャー級攻撃原潜９番艦デイス（Dace）。1964年4月4日竣工。1989年3月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６０８＞：SSBN-608（戦略原潜）を参照。

＜ＳＳＮ−６０９＞：SSBN-609（戦略原潜）を参照。

＜ＳＳＮ−６１０＞：SSBN-610（戦略原潜）を参照。

＜ＳＳＮ−６１１＞：SSBN-611（戦略原潜）を参照。

＜ＳＳＮ−６１２＞：アメリカ海軍スレッシャー級攻撃原潜10番艦ガードフィッシュ。1966年12月20日竣工。1986年5月、ロングビーチで座礁した。死傷者は無く、その後離礁している。1992年2月4日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13

＜ＳＳＮ−６１３＞：アメリカ海軍スレッシャー級攻撃原潜11番艦フラッシャー（Flasher）。1966年7月22日竣工。1992年9月14日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６１４＞：アメリカ海軍スレッシャー級攻撃原潜12番艦グリーンリング（Greenling）。1967年11月3日竣工。1994年4月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６１５＞：アメリカ海軍スレッシャー級攻撃原潜13番艦ガトー（Gato）。1968年1月25日竣工。1996年4月24日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６１８＞：SSBN-618（戦略原潜）を参照。

＜ＳＳＮ−６２１＞：アメリカ海軍スレッシャー級攻撃原潜14番艦ハダック（Haddock）。1967年12月22日竣工。1993年4月7日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６３７＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜１番艦スタージョン（Sturgeon）。1967年3月3日竣工。1994年8月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13

＜ＳＳＮ−６３８＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜２番艦ホエール（Whale）。1968年10月12日竣工。1996年6月20日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６３９＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜３番艦トートグ（Tautog）。1968年8月17日竣工。1997年3月31日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６４２＞：アメリカ海軍SEAL輸送支援母艦攻撃原潜カメハメハ（Kamehameha）。元はラファイエット改級戦略原潜SSBN-642カメハメハで、1992年にSEAL輸送支援母艦攻撃原潜に改装され、SSN-642に艦種記号が変更された。1996年11月11-17日、横須賀に寄港。2002年3月に退役し、4月2日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究10,’03、4,’97

＜ＳＳＮ−６４５＞：アメリカ海軍SEAL輸送支援母艦攻撃原潜ジェームス・Ｋ・ポーク（James K. Polk）。元はラファイエット改級戦略原潜SSBN-645ジェームス・Ｋ・ポークで、1994年にSEAL輸送支援母艦攻撃原潜に改装され、SSN-645に艦種記号が変更された。1999年7月8日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究10,’03

＜ＳＳＮ−６４６＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜４番艦グレイリング（Grayling）。1969年10月11日竣工。1993年3月20日、コラ半島付近のバレンツ海でデルタ�V型原潜と衝突した。1997年7月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究7,’99

＜ＳＳＮ−６４７＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜５番艦ポーギー（Pogy）。1971年5月15日竣工。1999年6月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６４８＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜６番艦アスプロ（Aspro）。1969年2月20日竣工。1995年3月3日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６４９＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜７番艦サンフィッシュ（Sunfish）。1969年3月15日竣工。1997年3月31日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６５０＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜８番艦パーゴ（Pargo）。1968年1月5日竣工。1995年4月14日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６５１＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜９番艦クイーンフィッシュ（Queenfish）。1966年12月6日竣工。1991年11月8日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６５２＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜10番艦パファー（Puffer）。1969年8月9日竣工。1996年6月20日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13

＜ＳＳＮ−６５３＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜11番艦レイ（Ray）。1967年4月12日竣工。1993年3月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６６０＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜12番艦サンド・ランス（Sand Lance）。1971年9月25日竣工。1998年8月7日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６６１＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜13番艦レイポン（Lapon）。1967年12月14日竣工。1992年8月8日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６６２＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜14番艦ガーナード（Gurnard）。1968年12月6日竣工。1995年4月28日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６６３＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜15番艦ハンマーヘッド（Hammerhead）。1968年6月28日竣工。1995年3月3日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６６４＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜16番艦シー・デビル（Sea Devil）。1969年1月30日竣工。1991年10月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６６５＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜17番艦ギタロ（Guitarro）。1972年9月9日竣工。1992年5月29日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船8,’18

＜ＳＳＮ−６６６＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜18番艦ホークビル（Hawkbill）。1971年2月4日竣工。2000年3月15日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６６７＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜19番艦バーゴール（Bergall）。1969年6月13日竣工。1996年6月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６６８＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜20番艦スペードフィッシュ（Spadefish）。1969年8月14日竣工。1997年4月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６６９＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜21番艦シーホース（Seahorse）。1969年9月19日竣工。1995年8月17日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６７０＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜22番艦フィンバック（Finback）。1970年2月4日竣工。1997年3月28日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６７１＞：アメリカ海軍ナーワル級原子力潜水艦ナーワル（Narwhal）。1967年9月9日進水、1969年7月12日竣工。1999年7月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13、2,’10

＜ＳＳＮ−６７２＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜23番艦ピンタド（Pintado）。1971年9月11日竣工。1998年2月26日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６７３＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜24番艦フライング・フィッシュ（Flying Fish）。1970年4月29日竣工。1996年5月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６７４＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜25番艦トレパン（Trepang）。1970年8月14日竣工。1999年6月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６７５＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜26番艦ブルーフィッシュ（Bluefish）。1971年1月8日竣工。1996年5月31日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６７６＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜27番艦ビルフィッシュ（Billfish）。1971年3月12日竣工。1999年7月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６７７＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜28番艦ドラム（Drum）。1972年4月15日竣工。1995年10月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６７８＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜29番艦アーチャーフィッシュ（Archerfish）。1971年12月17日竣工。1998年3月31日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６７９＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜30番艦シルバーサイズ（Silversides）。1972年5月5日竣工。1994年8月2日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６８０＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜31番艦レッドフィッシュ（Redfish）。後にウィリアム・Ｈ・ベイツ（William H. Bates）に改称された。1973年5月5日竣工。2000年2月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６８１＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜32番艦バットフィッシュ（Batfish）。1972年9月1日竣工。1999年3月17日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６８２＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜33番艦タニー（Tunny）。1974年1月26日竣工。1998年3月13日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６８３＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜34番艦パーチ（Parche）。1974年8月17日竣工。1987-91年に原子炉交換及び近代化改修を受け、セイル直前に平べったい上部構造物の付いた区画を挿入して全長が27.7m延び119.8mに、水中排水量が2800トンほど増えて7800トンになった。中には海底の物体を掴むクレーン（マニピュレータ？）や特殊部隊発進回収施設が収容されているとされ、遺失物（海底に落下した人工衛星や海没した各種兵器など）捜索揚収任務、特殊任務にもあたっている。乗員は士官22名、下士官・兵157名。2005年7月18日に除籍された。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究4,’97、月刊世界の艦船6,’01、アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６８４＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜35番艦カバラ（Cavalla）。1973年2月9日竣工。1998年3月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６８５＞：アメリカ海軍グレナード・Ｐ・リプスコム級攻撃原潜グレナード・Ｐ・リプスコム（Glenard P. Lipscomb）。1974年12月21日竣工。1977年、セイル上部にソナー（形式不明）を追加した。1985年、セイル上部のソナーを外してセイルを元の形状に戻した。1990年7月11日に除籍された。参考：月刊世界の艦船6,’13

＜ＳＳＮ−６８６＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜36番艦Ｌ・メンデル・リバーズ（L. Mendel Rivers）。1975年2月1日竣工。2001年5月10日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６８７＞：アメリカ海軍スタージョン級攻撃原潜37番艦リチャード・Ｂ・ラッセル（Richard B. Russell）。1975年8月16日竣工。1994年6月24日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＮ−６８８＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜１番艦（フライト�T１番艦）ロサンゼルス（Los Angeles）。1972年1月8日起工、1974年4月6日進水。造船所のストライキなどで建造に５年かかり、1976年11月13日に竣工・就役した。1992年から３年間かけてRCOHを実施。2010年1月23日退役、2011年2月4日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、4,’10、ザ・マーチ33号、39号

＜ＳＳＮ−６８９＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜２番艦（フライト�T２番艦）バトン・ルージュ（Baton Rouge）。1972年11月18日起工、1975年4月26日進水、1977年6月25日竣工・就役。1992年2月11日、コラ半島付近のバレンツ海でシエラ型原潜と衝突した。1993年1月退役、1995年1月13日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究7,’99、月刊世界の艦船1,’10、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−６９０＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜３番艦（フライト�T３番艦）フィラデルフィア（Philadelphia）。1972年8月12日起工、1974年10月19日進水、1977年6月25日竣工・就役。2005年9月5日、浮上航行中にトルコの貨物運搬船と衝突した。2010年6月25日退役、2011年6月29日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、9,’10、月刊軍事研究4,’07、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−６９１＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜４番艦（フライト�T４番艦）メンフィス（Memphis）。1973年6月23日起工、1976年4月3日進水、1977年12月17日竣工・就役。2011年2月4-17日、プラウド・マンタ2011演習に参加。4月1日に退役した。4月6日、グロトンを出港し、解役工事のためポーツマス海軍工廠に向かった。2012年1月20日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、5,’11、6,’11、ザ・マーチ39号、JShips Vol.46

＜ＳＳＮ−６９２＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜５番艦（フライト�T５番艦）オマハ（Omaha）。1973年1月27日起工、1976年2月21日進水、1978年3月11日竣工・就役。1995年2月退役、10月5日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船1,’10、ザ・マーチ33号、39号

＜ＳＳＮ−６９３＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜６番艦（フライト�T６番艦）シンシナティ（Cincinnati）。1974年4月6日起工、1977年2月19日進水、1978年6月10日竣工・就役。1995年1月退役、7月29日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船1,’10、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−６９４＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜７番艦（フライト�T７番艦）グロトン（Groton）。1973年8月3日起工、1976年10月9日進水、1978年7月8日竣工・就役。1997年7月退役、11月7日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船1,’10、ザ・マーチ33号、39号

＜ＳＳＮ−６９５＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜８番艦（フライト�T８番艦）バーミンガム（Birmingham）。1975年4月26日起工、1977年10月29日進水、1978年12月20日（16日？）竣工・就役。1997年12月退役、12月22日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船1,’10、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−６９６＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜９番艦（フライト�T９番艦）ニューヨーク・シティ（New York City）。1973年12月15日起工、1977年6月18日進水、1979年3月10日（3日？）竣工・就役。1996年2月退役、1997年4月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船1,’10、ザ・マーチ39号、33号

＜ＳＳＮ−６９７＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜10番艦（フライト�T10番艦）インディアナポリス（Indianapolis）。1974年10月19日起工、1977年6月30日進水、1980年1月5日竣工・就役。1998年2月退役、12月22日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船1,’10、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−６９８＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜11番艦（フライト�T11番艦）ブレマートン（Bremerton）。1976年5月8日起工、1978年6月22日進水、1981年3月28日竣工・就役。2012年5月25日、キトサップに寄港。10月29日、パールハーバーを出港。12月29日、フィリピンのスービックに寄港。2018年7月9日退役。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、2,’13、6,’13、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−６９９＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜12番艦（フライト�T12番艦）ジャクソンビル（Jacksonville）。1976年2月21日起工、1978年11月18日進水、1981年5月16日竣工・就役。2012年11月6日、パールハーバーを出港。11月15日、横須賀に寄港。2017年12月11日、解役工事のためブレマートン基地に入港。2018年5月1日退役。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、3,’18、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７００＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜13番艦（フライト�T13番艦）ダラス（Dallas）。1976年10月9日起工、1979年4月28日進水、1981年7月18日竣工・就役。1995-96年、DDS運用能力付与改装を受けた。2003年11月、SEALsチーム４名と操縦員を乗せたSDVをソマリア沖で発進させた。アルカイダの施設とみられる建物の近くに無人カメラを設置する作戦で、12月までに12-15個のカメラを設置したが、電池容量の関係で12時間おきにしか撮影できないのと、建物がアルカイダとは関係なかったのであまり意味が無く、カメラ自体も2004年1月12日に早くもソマリア民間人によって発見されてしまった。2012年12月14日、ニューロンドンに帰港。2017年5月22日、解役工事のためブレマートン基地に入港し、実質的に退役した。2018年4月4日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、2,’12、6,’12、8,’17、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７０１＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜14番艦（フライト�T14番艦）ラ・ホーヤ（La Jolla）。1976年10月16日起工、1979年8月11日進水、1981年10月24日竣工・就役。2012年8月30日、パールハーバーを出港。2015年2月3日に退役した。2019年11月、係留訓練艦に改造されてMTS-701（Moored Training Ship）に艦種変更され、サウス・カロライナ州チャールストン基地で原子力機関訓練部隊NTPU（Nuclear Power Training Unit）の訓練艦になった。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’12、4,’15、1,'16、11,’21、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７０２＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜15番艦（フライト�T15番艦）フェニックス（Phoenix）。1977年7月30日起工、1979年12月8日進水、1981年12月19日竣工・就役。1997年10月退役、1998年7月29日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船1,’10、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７０３＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜16番艦（フライト�T16番艦）ボストン（Boston）。1978年8月11日起工、1980年4月19日進水、1982年1月30日竣工・就役。1999年3月退役、11月19日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船1,’10、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７０４＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜17番艦（フライト�T17番艦）ボルティモア（Baltimore）。1979年5月21日起工、1980年12月13日進水、1982年7月24日竣工・就役。1997年10月退役、1998年7月10日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船1,’10、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７０５＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜18番艦（フライト�T18番艦）シティ・オブ・コーパス・クリスティ（City of Corpus Cristi）。1979年9月4日起工、1981年4月25日進水、1982年12月14日（1983年1月8日？）竣工・就役。2002年、グアムに配備された。2009年11月10-18日、平成21年度海上自衛隊演習に参加。2011年3月11日2000頃、ハワイで停泊中に東日本大震災の津波を受け、繋留索が切断された。2012年4月14日、グアムを出港。5月2日、パールハーバーに入港。2016年5月30日退役、2017年8月3日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、2,’10、6,’13、9,’16、ザ・マーチ39号、月刊軍事研究9,’11

＜ＳＳＮ−７０６＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜19番艦（フライト�T19番艦）アルバカーキ（Albuquerque）。1979年12月27日起工、1982年3月13日進水、1983年5月21日竣工・就役。2015年10月16日に退役した。10月21日、解役工事のためサンディエゴを出港した。2017年2月23日に除籍された。2月27日、ワシントン州キーポートの潜水艦博物館で退役式典が行われた。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、1,’16、6,’17、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７０７＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜20番艦（フライト�T20番艦）ポーツマス（Portsmouth）。1980年5月8日起工、1982年9月28日進水、1983年10月1日竣工・就役。2004年9月退役、2005年8月18日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、1,’10、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７０８＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜21番艦（フライト�T21番艦）ミネアポリス・セント・ポール（Minneapolis-Saint Paul）。1981年1月30日起工、1983年3月17日進水、1984年3月10日竣工・就役。2006年12月、イギリスのプリマス港を出港する際、甲板上にいた乗員４名が海中に転落して死傷した。2008年8月退役、8月28日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、1,’10、月刊軍事研究4,’07、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７０９＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜22番艦（フライト�T22番艦）ハイマン・Ｇ・リッコーヴァー（Hyman G. Rickover。原潜の父と呼ばれるリッコーヴァー海軍大将）。1981年7月24日起工、1983年8月27日進水、1984年7月21日竣工・就役。2007年12月退役、12月27日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、1,’10、9,’12増刊、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７１０＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜23番艦（フライト�T23番艦）オーガスタ（Augasta）。1982年4月1日起工、1984年1月21日進水、1985年1月19日竣工・就役。1986年10月、ソ連のK-457原潜と衝突事故を起こした。2003年3月に始まったイラク戦争でトマホークを発射。2009年2月退役、2月11日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、1,’10、ソ連／ロシア原潜建造史、ザ・マーチ39号、月刊軍事研究5,’18

＜ＳＳＮ−７１１＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜24番艦（フライト�T24番艦）サンフランシスコ（San Francisco）。1977年5月26日起工、1979年10月27日進水、1981年4月24日竣工・就役。2002年、グアムに配備された。2005年1月7日、カロリン諸島近海の海山に衝突。艦首を大破したため、同型艦の艦首ブロックにすげ替えるなど大規模な修理を行い、2009年4月に確認公試を終了した。2012年12月18日、サンディエゴを出港。2013年1月2日、横須賀に寄港。2016年10月12日、サンフランシスコを出港。11月4日、ポイント・ロマ基地で退役式典が行われた。2017年5月11日退役。ノーフォークに移り、係留訓練艦への改造工事を実施、MTS-711（Moored Training Ship）に艦種変更されて2021年8月16日にノーフォーク海軍工廠を出た。サウス・カロナイナ州チャールストンの原子力機関訓練部隊NPTU（Nuclear Power Training Unit）で2040年まで使用される予定。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、3,’13、6,’13、1,’17、2,’17、11,’21、月刊軍事研究4,’05、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７１２＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜25番艦（フライト�T25番艦）アトランタ（Atlanta）。1978年8月17日起工、1980年8月16日進水、1982年3月6日竣工・就役。1983年、潜水艦として初めてトマホークを搭載した。1999年1月退役、12月16日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究5,’03、月刊世界の艦船1,’10、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７１３＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜26番艦（フライト�T26番艦）ヒューストン（Houston）。1979年1月29日起工、1981年3月21日進水、1982年9月25日竣工・就役。2004年12月、グアム島アプラ基地に配備された。2006年6月から2008年7月まで、微量の放射性物質が含まれた冷却水の漏出を起こしたままとなっていたことが判明した。12月3-10日、キーン・ソード2011に参加。2011年3月11日2000頃、ハワイで停泊中に東日本大震災の津波を受け、繋留索が切断されて港内を１時間ほど彷徨った挙げ句、プロペラが破壊されて交換を余儀無くされた。2016年6月12日、真珠湾を出港してワシントン州に向かった。8月26日に退役予定。2017年8月24日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、3,’12、9,’16、月刊軍事研究10,’08、2,’11、9,’11、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７１４＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜27番艦（フライト�T27番艦）ノーフォーク（Norfolk）。1979年8月1日起工、1981年10月31日進水、1983年5月21日竣工・就役。1999年のアライド・フォース作戦でトマホークを発射。2012年11月3日、ノーフォークに帰港。2014年12月退役、2015年11月13日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’12、4,’15、ザ・マーチ39号、月刊軍事研究5,’18

＜ＳＳＮ−７１５＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜28番艦（フライト�T28番艦）バッファロー（Buffalo）。1980年1月25日起工、1982年5月8日進水、1983年11月5月竣工・就役。2007年7月、グアム島アプラ基地に配備された。2008年10月7日、韓国海軍創設60周年記念国際観艦式に参加。2017年5月22日、解役工事のためブレマートン基地に入港し、実質的に退役した。9月30日、正式に退役した。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、3,’12、8,’17、月刊軍事研究12,’08、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７１６＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜29番艦（フライト�T29番艦）ソルトレイクシティ（Salt Lake City）。1980年8月26日起工、1982年10月16日進水、1984年5月12日（2日？）竣工・就役。2005年10月退役、2016年1月15日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、1,’10、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７１７＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜30番艦（フライト�T30番艦）オリンピア（Olympia）。1981年3月31日起工、1983年4月30日進水、1984年11月17日竣工・就役。2012年8月8日、パールハーバーを出港。10月4日、フィリピンのスービックに寄港。2018年6月28日から8月2日、リムパック2018に参加。2019年10月29日、解役工事のためブレマートン基地に入港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’13、10,’18、1,’20、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７１８＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜31番艦（フライト�T31番艦）ホノルル（Honolulu）。1981年11月10日起工、1983年9月24日進水、1985年7月6日竣工・就役。2006年9月7日、横須賀港に寄港。9月14日に出港した際、海水からコバルト50及びコバルト58が検出されたが、アメリカ海軍は原子炉の冷却水漏れなどのトラブルを否定している。2007年11月退役、11月2日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、1,’10、月刊軍事研究4,’07、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７１９＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜32番艦（フライト�U１番艦）プロヴィデンス（Providence）。1982年10月14日起工、1984年8月4日進水、1985年8月27日（7月27日？）竣工・就役。2001年10月、不朽の自由作戦でアフガニスタンにトマホークを発射した。2003年3月に始まったイラク戦争でトマホークを発射。2011年3月19日からオデッセイ・ドーン作戦に参加。同日、トマホークを発射。2013年5月、潜航中にXFC-JAS無人テスト機をトマホーク用VLSから射出した。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究5,’03、5,’18、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’16、月刊航空ファン6,’11、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７２０＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜33番艦（フライト�U２番艦）ピッツバーグ（Pittsburgh）。1983年4月15日起工、1984年10月8日進水、1985年11月23日竣工・就役。1991年、湾岸戦争デザート・ストーム作戦でトマホーク４発を発射した。2003年3月に始まったイラク戦争でトマホークを発射。2012年6月27日、ニューロンドンに帰港。2021年現在、退役済。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’12、6,'21、月刊軍事研究5,’03、5,’18、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７２１＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜34番艦（フライト�U３番艦）シカゴ（Chicago）。1983年1月5日起工、1984年10月13日進水、1986年9月27日竣工・就役。1996年、対空潜望鏡とAN/BRD-7アンテナマストを海面に出してRQ-1プレデターのコントロール及び画像受信に成功した。2001年6月16日、佐世保に入港。2006年6月26日から7月28日、リムパック2006に参加。2012年4月26日、グアムに入港。6月29日、横須賀に寄港。2021年8月15日、LSE21（Large Scale Exercise 21）演習の実艦標的演習SINKEXで標的艦FFG-61イングラハムにUGM-84ハープーン潜対艦ミサイルとMk48長魚雷を発射した。2023年1月8日、真珠湾を出港。1月17日、ピュージェット・サウンド工廠に到着し、解役工事に入った。7月21日、ワシントン州キーポートにある水中戦博物館で退役式典を実施。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、9,’01、10,'06、11,'21、4,'23、10,’23、月刊軍事研究10,’05、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７２２＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜35番艦（フライト�U４番艦）キー・ウエスト（Key West）。1983年7月6日起工、1985年7月20日進水、1987年9月12日竣工・就役。2003年3月に始まったイラク戦争でトマホークを発射。2006年、リムパック2006に参加。2009年11月10-18日、平成21年度海上自衛隊演習に参加。2012年9月21日、パールハーバーを出港。11月14日、グアムに入港。2017年9月12-19日、本州南方海域で海自、オーストラリア海軍コリンズ級潜水艦SSG-76デチェイニュスクとの共同訓練に参加。2020年9月14-25日、ヴァリアント・シールド2020に参加。2022年10月31日、釜山に寄港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、2,’10、6,’12、12,'20、1,'23、ザ・マーチ39号、朝雲、月刊軍事研究5,’18

＜ＳＳＮ−７２３＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜36番艦（フライト�U５番艦）オクラホマ・シティ（Oklahoma City）。1984年1月4日起工、1985年11月2日進水、1988年7月9日（6月？）竣工・就役。2005年、AN/BLQ-11の射出試験を実施。2011年3月、グアムのアプラ基地に配備された。2017年2月27日から3月10日、オーシャン・エクスプローラー2017演習に参加。2018年6月8-16日、マラバール2018に参加。2019年9月26日から10月4日、マラバール2019に参加。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、4,’16、7,’17、5,’18、9,’18、12,’19、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７２４＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜37番艦（フライト�U６番艦）ルイヴィル（Louisville）。1984年9月16日起工、1985年12月14日進水、1986年11月8日竣工・就役。1991年の湾岸戦争デザート・ストーム作戦でトマホーク８発を発射した。2003年3月に始まったイラク戦争でトマホークを発射。2012年2月7日、パールハーバーを出港。4月3日、マレーシアのコタキナバルに寄港。7月20日、横須賀に寄港。8月8日、パールハーバーに帰港。2021年現在、退役済。参考：アメリカ潜水艦史、月刊軍事研究5,’03、5,’18、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’13、6,'21、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７２５＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜38番艦（フライト�U７番艦）ヘレナ（Helena）。1985年3月28日起工、1986年6月28日進水、1987年7月11日竣工・就役。2012年4月10日、ノーフォークに帰港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’13

＜ＳＳＮ−７５０＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜39番艦（フライト�U８番艦）ニューポート・ニューズ（Newport News）。1984年3月3日起工、1986年3月15日進水、1989年6月3日竣工・就役。2003年3月に始まったイラク戦争でトマホークを発射。2007年1月9日、ホルムズ海峡で川崎汽船のタンカー最上川と衝突した。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、3,’07、ザ・マーチ39号、月刊軍事研究5,’18

＜ＳＳＮ−７５１＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜40番艦（フライト�V１番艦）サン・ファン（San Juan）。1985年8月16日起工、1986年12月6日進水、1988年8月6日竣工・就役。2003年3月に始まったイラク戦争でトマホークを発射。2023年8月21日、グロトンを出港し、解役工事先のピュージェット・サウンド工廠に向かった。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、11,'23、ザ・マーチ39号、月刊軍事研究5,’18

＜ＳＳＮ−７５２＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜41番艦（フライト�V２番艦）パサデナ（Pasadena）。1985年12月20日起工、1987年9月12日進水、1989年2月11日竣工・就役。2011年3月2日、横須賀に寄港。3月4日、横須賀を出港。2022年3月4日、SSN-786イリノイと共に、北極海で氷海演習ICEX（氷海行動訓練、極地観測支援）に参加。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、5,'22、月刊軍事研究6,’11、ザ・マーチ39号、42号

＜ＳＳＮ−７５３＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜42番艦（フライト�V３番艦）オルバニー（Albany）。1985年4月29日起工、1990年4月7日竣工・就役。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７５４＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜43番艦（フライト�V４番艦）トペカ（Topeka）。1986年4月26日起工、1989年10月（1988年10月21日？）竣工・就役。2012年3月6日、サンディエゴを出港。3月20日、横須賀に寄港。9月5日、サンディエゴに帰港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’13、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７５５＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜44番艦（フライト�V５番艦）マイアミ（Miami）。1986年9月6日起工、1990年6月30日竣工・就役。1998年12月、デザート・フォックス作戦でトマホーク・ブロック�Vを発射。1999年のアライド・フォース作戦でトマホークを発射。2012年3月1日、ポーツマス海軍工廠にドックインし、20ヶ月間にわたるメンテナンスに入った。5月23日午後、ポーツマス海軍工廠で修理中に艦首第４区画で火災が発生し、消防員５名と乗員２名が軽傷を負った。兵器は全て撤去されており、原子炉はドックイン時に停止したままだった。原因は民間人修理工による放火で、禁固刑17年以上の判決を受けている。12月15日、ニューロンドンに帰港。火災による損傷の修理費は４億5000万ドルと見積もられていたが、更に３億9000万ドルかかることが判明し、2013年8月6日に修理を断念して退役させることが決まった。2013年9月退役、2014年12月3日に除籍された。核燃料はアイダホ州の保管所で保管され、船体はピュージェットサウンドで解体される。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’13、11,’13、5,’14、6,’14、4,’15、ザ・マーチ39号、月刊軍事研究5,’18

＜ＳＳＮ−７５６＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜45番艦（フライト�V６番艦）スクラントン（Scranton）。1986年4月28日起工、1991年1月26日竣工・就役。2006年1月、AN/BLQ-11の射出試験を24回実施。2011年3月19日からオデッセイ・ドーン作戦に参加。同日、トマホークを発射。2012年8月17日、ノーフォークに帰港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’12、月刊航空ファン6,’11、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７５７＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜46番艦（フライト�V７番艦）アレクサンドリア（Alexandria）。1987年3月28日起工、1991年6月29日竣工・就役。2017年3月1日からフォール・イーグル2017に参加。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’17、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７５８＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜47番艦（フライト�V８番艦）アシュビル（Asheville）。1986年9月1日起工、1991年9月28日竣工・就役。1996年12月、シーフェレットUAVの射出に成功した。2012年12月16日、サンディエゴに帰港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’12、月刊軍事研究10,’05、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７５９＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜48番艦（フライト�V９番艦）ジェファーソン・シティ（Jefferson City）。1987年1月5日起工、1992年1月（2月29日？）竣工・就役。2012年3月15日、サンディエゴに帰港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’13、4,’16、ザ・マーチ39号

＜ＳＳＮ−７６０＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜49番艦（フライト�V10番艦）アナポリス（Annapolis）。1992年4月11日竣工・就役。2011年4月25日から5月1日、フロリダ州ポート・エヴァーグレイズでフリート・ウィークに参加。2012年6月27日、ニューロンドンに帰港。2022年9月30日、日本海で日米韓共同訓練に参加。CVN-76ロナルド・レーガン、CG-62チャンセラーズビル、DDG-52バリー、DDG-65ベンフォールドと共に、DD-119あさひ、韓国海軍ミサイル駆逐艦976ムーンム・デワンと、各種戦術訓練（対潜戦、PHOTOEXなど）を行った。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、7,’11、6,’12、12,’22

＜ＳＳＮ−７６１＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜50番艦（フライト�V11番艦）スプリングフィールド（Springfield）。1993年1月9日竣工・就役。2012年12月10日、ニューロンドンに帰港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’12

＜ＳＳＮ−７６２＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜51番艦（フライト�V12番艦）コロンブス（Columbus）。1993年7月24日竣工・就役。2012年2月22日、パールハーバーを出港。8月24日、パールハーバーに帰港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’13

＜ＳＳＮ−７６３＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜52番艦（フライト�V13番艦）サンタ・フェ（Santa Fe）。1994年1月8日竣工・就役。2017年3月2日、横須賀基地に入港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、月刊軍事研究5,’17

＜ＳＳＮ−７６４＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜53番艦（フライト�V14番艦）ボイシ（Boise）。1992年11月7日竣工・就役。2012年11月8日、ノーフォークに帰港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’12

＜ＳＳＮ−７６５＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜54番艦（フライト�V15番艦）モントピーリア（Montpelier）。1993年5月（3月13日？）竣工・就役。2003年3月に始まったイラク戦争でトマホークを発射。2012年2月17日、ノーフォークに帰港。10月13日、フロリダ半島北東でCG-56サン・ジャシントと衝突して損傷し、キングス・ベイに帰港。その後ニューポート・ニューズ造船所で修理に入った。当初は脱落した縦舵をSSN-716ソルト・レイク・シティ（退役済）と交換するだけで済む予定だったが、機関区画耐圧船殻の広範囲に最大76mmの凹みが生じていることが判明し、損傷部分を切り取って5.25m×3.45mの耐圧船殻ブロックを填め込む作業が必要となった。2014年4月に復帰する予定。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’13、2,’14、月刊軍事研究5,’18

＜ＳＳＮ−７６６＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜55番艦（フライト�V16番艦）シャルロット（Charlotte）。1994年10月（9月16日？）竣工・就役。2015年12月23日、横須賀基地に寄港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、3,’16、4,’16

＜ＳＳＮ−７６７＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜56番艦（フライト�V17番艦）ハンプトン（Hampton）。1993年11月6日竣工・就役。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊

＜ＳＳＮ−７６８＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜57番艦（フライト�V18番艦）ハートフォード（Hartford）。1994年12月10日竣工・就役。2007年10月、AN/BLQ-11の射出・回収試験を実施。2009年3月20日0100頃、ホルムズ海峡を潜望鏡深度で航行中にLPD-18ニューオーリンズと衝突し、セイル前面が潰れ、付け根左舷側には亀裂が入ってセイル全体が右に大きく傾き、15名が負傷した。3月21日、バーレーンのミナ・サルマンに入港。右舷側に応急修理で鉄板の支柱を取り付けて5月21日に母港のグロトンに帰投した。2018年3月7日からICEX2018演習に参加。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、3,’10、6,’09、5,’18、6,’18

＜ＳＳＮ−７６９＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜58番艦（フライト�V19番艦）トレド（Toledo）。1995年2月24日竣工・就役。2003年3月に始まったイラク戦争でトマホークを発射。2012年10月12日、ニューロンドンに帰港。2016年9月9-26日、カットラス・フューリー2016に参加。2020年3月、北極海で氷海演習ICEXに参加。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’12、12,’16、5,'20、月刊軍事研究5,’18

＜ＳＳＮ−７７０＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜59番艦（フライト�V20番艦）ツーソン（Tucson）。1995年9月9日竣工・就役。2010年7月中旬、佐世保に寄港。7月25-28日、インヴィンシブル・スピリット演習に参加。2012年6月15日、パールハーバーに帰港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’12、4,’16、月刊軍事研究10,’10

＜ＳＳＮ−７７１＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜60番艦（フライト�V21番艦）コロンビア（Columbia。サウスカロライナ州またはミズーリ州のコロンビア市から）。1995年9月（10月9日？）竣工・就役。1998年8月20日、インフィニット・リーチ作戦に参加。2003年3月に始まったイラク戦争でトマホークを発射。2006年6月26日から7月28日、リムパック2006に参加。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、10,’06、4,’16、月刊軍事研究3,’10、5,’18

＜ＳＳＮ−７７２＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜61番艦（フライト�V22番艦）グリーンヴィル（Greenville）。1996年2月16日竣工・就役。2001年2月9日、宇和島水産高校の実習船えひめ丸に衝突して沈没させた。4月2日、艦内検証と修理を完了してパールハーバーのドックを出た。2012年6月5日、パールハーバーを出港。11月19日、シンガポールに寄港。12月15日、パールハーバーに帰港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’01、6,’13、10,’16

＜ＳＳＮ−７７３＞：アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜62番艦（フライト�V23番艦）シャイアン（Cheyenne）。1996年9月13日竣工・就役。2003年3月に始まったイラク戦争でトマホークを発射。2012年2月1日、フィリピンのスービックに寄港。12月13日、パールハーバーを出港。2018年10月27日、ホワイトビーチに寄港。10月29日から11月8日、キーン・ソード19に参加。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、6,’13、2,’19、月刊軍事研究5,’18

＜ＳＳＮ−７７４＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜１番艦／ブロック�T１番艦ヴァージニア（Virginia）。2000年9月起工、2003年8月進水、2004年10月23日竣工・就役。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船8,’18、2,’10、4,’04増刊

＜ＳＳＮ−７７５＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜２番艦／ブロック�T２番艦テキサス（Texas）。2006年9月9日竣工・就役。2009年10月13日、ヴァージニア級として初めて北極点に浮上した。2015年10月20日、パール・ハーバーを出港し、西太平洋で任務に就いた。12月22日、横須賀基地に寄港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’10、4,’04増刊、4,’10、3,’16

＜ＳＳＮ−７７６＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜３番艦／ブロック�T３番艦ハワイ（Hawaii）。2007年5月5日竣工・就役。2010年3月26日の天安撃沈事件の際に犯人説が浮上したが、3月30日からパールハーバーにドックインした際の定期点検で潜望鏡を外していた写真をデマに利用されただけだった。5月5日、定期修理を終えてドックを出た。9月3日、横須賀に入港。9月11日、横須賀を出港。グアム・パラオ海域でヴァリアント・シールド演習に参加した。10月、CVN-72エイブラハム・リンカーンと共に沖縄周辺で対潜演習を実施。11月1日、ホワイトビーチに寄港。11月5日、ホワイトビーチに寄港。11月10日、釜山に寄港。11月19日、横須賀に寄港。港の入り口付近でタグボートからダンボール箱のような荷物を受け取り、すぐ出港した。11月21日、横須賀に入港。11月27日、横須賀を出港。11月28日から12月1日、米韓共同演習に参加。2012年5月22日、パールハーバーを出港。6月9日、横須賀に寄港。9月5日、フィリピンのスービックに帰港。11月21日、パールハーバーに帰港。2018年6月28日から8月2日、リムパック2018に参加。2021年3月19日、パール・ハーバーに帰港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、2,’13、6,’13、10,’18、6,'21、月刊軍事研究11,’10、5,’11

＜ＳＳＮ−７７７＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜４番艦／ブロック�T４番艦ノース・カロライナ（North Carolina）。2008年5月3日竣工・就役。2012年3月12日、佐世保基地赤崎岸壁に入港。整備を行ったらしく、4月3日に出港した。2023年8月11-21日、マラバール23に参加。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、11,'23、JShips vol.48

＜ＳＳＮ−７７８＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜５番艦／ブロック�U１番艦ニュー・ハンプシャー（New Hampshire）。2008年10月25日竣工・就役。2012年9月13日、ニューロンドンに帰港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、1,’10、6,’12

＜ＳＳＮ−７７９＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜６番艦／ブロック�U２番艦ニュー・メキシコ（New Mexico）。2009年1月18日進水、11月27日造船所公試開始、12月29日（2010年3月27日？）竣工、2010年3月27日就役。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’09、4,’04増刊、3,’10、月刊軍事研究6,’10

＜ＳＳＮ−７８０＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜７番艦／ブロック�U３番艦ミズーリ（Missouri）。2008年9月起工。2010年7月6日、第１回公試を終了。7月31日竣工・就役。2018年1月、パールハーバーに入港。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船4,’04増刊、2,’10、9,’10、8,’18、月刊軍事研究2,’12、7,’11

＜ＳＳＮ−７８１＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜８番艦／ブロック�U４番艦カリフォルニア（California）。2006年2月起工、2010年11月14日進水、2011年8月7日（10月29日？）竣工、10月28日就役（7月就役？）。2016年5月2-9日、フロリダ州ポート・エヴァーグレイズで艦隊週間に参加。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’10、4,’04増刊、2,’13、10,’11、1,’12、8,’16、月刊軍事研究7,’11

＜ＳＳＮ−７８２＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜９番艦／ブロック�U５番艦ミシシッピ（Mississippi）。2007年2月起工、2011年12月3日命名式実施、2012年6月2日竣工・就役、グロトンに配備された。2014年11月25日、パールハーバーに配備された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’10、4,’04増刊、2,’12、8,’12、2,’15、4,’16

＜ＳＳＮ−７８３＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜10番艦／ブロック�U６番艦ミネソタ（Minnesota、３代目）。2008年2月1日起工、2011年5月20日起工式実施、2012年10月27日命名式典実施。2013年9月7日竣工・就役。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’10、4,’04増刊、8,’11、1,’13、11,’13

＜ＳＳＮ−７８４＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜11番艦／ブロック�V１番艦ノース・ダコタ（North Dakota）。2013年9月15日進水。11月2日、命名式を実施。2014年8月29日、公試を完了し、海軍に引き渡された。10月25日竣工・就役。2015年7月、リーマス600UUVの水中射出・回収試験を行い、成功した。2017年7月18日、メキシコ湾でVPTからのトマホーク発射テストに成功した。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’10、1,’14、11,’14、10,’17、8,’18、月刊軍事研究4,’15

＜ＳＳＮ−７８５＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜12番艦／ブロック�V２番艦ジョン・ウォーナー（John Warner。元海軍長官）。2013年3月15日、HII社ニューポート・ニューズ造船所で起工式を実施。2014年9月6日、命名式を実施。9月10日進水。2015年6月25日、造船所公試を終え、海軍に引き渡された。海軍公試を経て8月1日に竣工・就役した。2018年3月5-16日、ダイナミックマンタ2018演習に参加。4月14日、シリアに向けトマホーク６発を発射。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’10、6,’13、11,’14、9,’15、10,’15、6,’18、7,’18

＜ＳＳＮ−７８６＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜１3番艦／ブロック�V３番艦イリノイ（Illinois）。2011年3月起工。2015年8月、進水式を実施。10月10日、命名式を実施。2016年8月28日、海軍に引き渡された。10月29日竣工・就役。2022年3月4日、SSN-752パサデナと共に、北極海で氷海演習ICEX（氷海行動訓練、極地観測支援）に参加。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’13、1,’16、11,’16、1,’17、6,’21、5,’22

＜ＳＳＮ−７８７＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜14番艦／ブロック�V４番艦ワシントン（Washington、州名）。2014年11月24日起工。2017年10月7日、ノーフォーク基地で就役式典を実施。参考：月刊世界の艦船2,’13、7,’11、2,’15、12,’17

＜ＳＳＮ−７８８＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜15番艦／ブロック�V５番艦コロラド（Colorado）。2015年3月7日起工、2016年12月3日命名式実施。2017年9月21日、海軍に引き渡された。2018年3月17日竣工・就役、ニュー・ロンドン潜水艦基地で就役式典が行われた。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’13、6,’15、2,’17、12,’17、6,’18

＜ＳＳＮ−７８９＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜16番艦／ブロック�V６番艦インディアナ（Indiana）。2012年9月起工。2017年4月29日、命名式を実施。2018年5月22日、初公試のためニューポート・ニューズ造船所を出港。9月29日就役。2020年6月29日から7月10日、ダイナミック・マングース2020に参加。参考：月刊世界の艦船2,’13、7,’17、8,’18、12,’18、10,’20

＜ＳＳＮ−７９０＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜17番艦／ブロック�V７番艦サウス・ダコタ（South Dakota）。2013年3月起工。2019年1月9日、コネチカット州ニュー・ロンドン基地に入港。2月2日就役、ニュー・ロンドン基地で就役式典が行われた。参考：月刊世界の艦船4,’19、9,’12

＜ＳＳＮ−７９１＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜18番艦／ブロック�V８番艦デラウェア（Delaware）。2013年9月起工、2018年10月20日命名式実施、12月17日進水。2019年10月25日、アメリカ海軍に引き渡された。2020年4月4日就役。新型コロナウイルス感染症の影響で式典は行われなかった。2021年8月28日、コネチカット州グロトン基地で１年４ヶ月遅れの就役式典を実施。2022年4月2日、デラウェア州ウィルミルトンでバイデン大統領夫妻も出席して就役式典を実施。参考：月刊世界の艦船1,’19、2,’13、3,’19、1,’20、6,’20、11,’21、6,’22

＜ＳＳＮ−７９２＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜19番艦／ブロック�W１番艦ヴァーモント（Vermont）。2020年4月17日、アメリカ海軍に引き渡された。4月18日就役。2023年7月27日、パール・ハーバーに入港。参考：月刊世界の艦船4,’15、7,’20、10,’23

＜ＳＳＮ−７９３＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜20番艦／ブロック�W２番艦オレゴン（Oregon）。2019年10月5日、命名式を実施。2022年2月26日、海軍が領収した。5月28日、コネチカット州ニュー・ロンドン潜水艦基地で就役式典を実施。参考：月刊世界の艦船4,’15、12,’19、5,’22、8,’22

＜ＳＳＮ−７９４＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜21番艦／ブロック�W３番艦モンタナ（Montana）。2020年9月12日、ニューポート・ニューズ造船所で命名式を実施。10月3日、着水作業のため建屋から引き出された。2021年3月3日進水。2022年2月4日、第１回造船所公試を完了。3月12日、アメリカ海軍に引き渡された。6月25日、ノーフォーク海軍基地で就役式典を実施。参考：月刊世界の艦船8,’18、4,’15、12,’20、1,’21、5,'21、5,’22、6,’22、9,’22

＜ＳＳＮ−７９５＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜22番艦／ブロック�W４番艦ハイマン・Ｇ・リッコーヴァー（（Hyman G. Rickover。原潜の父と呼ばれるリッコーヴァー海軍大将）。2018年5月起工、2021年7月31日、ジェネラル・ダイナミクス社エレクトリック・ボート造船所で命名式を実施。8月進水。2023年10月14日就役。参考：月刊世界の艦船4,’15、10,’21、1,’24

＜ＳＳＮ−７９６＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜23番艦／ブロック�W５番艦ニュー・ジャージー（New Jersey。３代目）。2016年3月起工。2021年11月30日、ハンチントン・インガルス社ニューポート・ニューズ造船所で命名式を実施。参考：月刊世界の艦船8,’15、6,’21、2,’22

＜ＳＳＮ−７９７＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜24番艦／ブロック�W６番艦アイオワ（Iowa）。2023年6月17日、ジェネラル・ダイナミクス社エレクトリック・ボート造船所で命名式を実施。参考：月刊世界の艦船8,’18、9,’23

＜ＳＳＮ−７９８＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜25番艦／ブロック�W７番艦マサチューセッツ（Massachusetts、５代目）。2020年12月11日、ハンチントン・インガルス工業ニューポート・ニューズ造船所で起工式を実施。2023年5月6日、命名式を実施。参考：月刊世界の艦船2,’16、3,’21、8,’23

＜ＳＳＮ−７９９＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜26番艦／ブロック�W８番艦アイダホ（Idaho）。参考：月刊世界の艦船8,’18

＜ＳＳＮ−８００＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜27番艦／ブロック�W９番艦アーカンソー（Arkansas）。2022年11月19日、ハンチントン・インガルス工業ニューポート・ニューズ造船所で起工式を実施。参考：月刊軍事研究11,’17、月刊世界の艦船2,’23

＜ＳＳＮ−８０１＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜28番艦／ブロック�W10番艦ユタ（Utah）。2016年1月19日、命名式典挙行。参考：月刊世界の艦船4,’16

＜ＳＳＮ−８０２＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜29番艦／ブロック�X１番艦オクラホマ（Oklahoma）。2023年8月2日、ハンチントン・インガルス工業ニューポート・ニューズ造船所で起工式を実施。参考：月刊世界の艦船3,’20、11,’23

＜ＳＳＮ−８０３＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜30番艦／ブロック�X２番艦アリゾナ（Arizona）。2022年12月7日、起工式を実施。参考：月刊世界の艦船3,’20、3,’23

＜ＳＳＮ−８０４＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜31番艦／ブロック�X３番艦バーブ（Barb。コイ科の観賞魚）。参考：月刊世界の艦船1,’21

＜ＳＳＮ−８０５＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜32番艦／ブロック�X４番艦タング（Tang。３代目）。2023年8月17日、ジェネラル・ダイナミクス社エレクトリック・ボート造船所で起工式を実施。参考：月刊世界の艦船11,'23、2,’21

＜ＳＳＮ−８０６＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜33番艦／ブロック�X５番艦ワフー（Wahoo）。参考：月刊世界の艦船2,’21

＜ＳＳＮ−８０７＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜34番艦／ブロック�X６番艦シルバーサイズ（Silversides）。参考：月刊世界の艦船6,’21

＜ＳＳＮ−８０８＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜35番艦／ブロック�X７番艦ジョン・Ｈ・ダルトン（John H. Dalton。第70代海軍長官）。参考：月刊世界の艦船6,’23

＜ＳＳＮ−８１０＞：アメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜37番艦／ブロック�X９番艦サンフランシスコ（San Francisco）。参考：月刊世界の艦船12,’23

＜ＳＳＮ−ＡＵＫＵＳ＞：オーストラリア海軍計画攻撃原潜。コリンズ級潜水艦の後継で、当初はSEA1000計画に基づきフランスのアタック級潜水艦を12隻建造する予定だったが、米英の技術支援を受けて商用原子炉が無いオーストラリアでも原潜を製造・運用できる見込みが立ったのと、南シナ海まで長駆進出して長期間の任務に就くには原潜が最適であることから、2021年9月のAUKUS協定で攻撃原潜に切り替えられ、2023年3月13日のアメリカ・イギリス・オーストラリア首脳会談でSSN-AUKUSの名称と計画の大枠が決まった。イギリス次世代攻撃原潜にアメリカの技術を組み合わせて８隻を建造し、2030年代後半にイギリス製１番艦、2040年代前半にオーストラリア製１隻目が引き渡される。乗員教育は2023年に開始し、2027年からアメリカ海軍ヴァージニア級攻撃原潜４隻とイギリス海軍アスチュート級原潜をオーストラリア海軍スターリング基地に展開する。コリンズ級は寿命を10年延長して2035年頃まで運用するが、SSN-AUKUS配備までに多少穴が開くので、2030年代初めからヴァージニア級攻撃原潜３隻（SSN-AUKUSの建造が遅れたら２隻追加）を購入する。参考：月刊世界の艦船6,’23、10,’23

＜ＳＳＮＲ＞：イギリス海軍計画攻撃原潜SSN-Replacement。アスチュート級攻撃原潜の後継で、2021年にBAEシステムズ社及びロールスロイス社とコンセプト・フェーズ契約を結んだ。参考：月刊世界の艦船12,’21

＜ＳＳ−ＮＸ−１３＞：R-27K（対艦弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−ＮＸ−２８＞：R-39M（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳＯ＞：アメリカ海軍の艦種記号で、給油潜水艦（Oiler Submarine）を示す。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＯ−３６２＞：SS-362（潜水艦）を参照。

＜ＳＳＰ−３１３＞：SS-313（潜水艦）を参照。

＜ＳＳＰ−３１５＞：SS-315（潜水艦）を参照。

＜ＳＳＰＨ＞：プリマス（自走榴弾砲）を参照。

＜ＳＳＲ＞：二次レーダーを参照。

＜ＳＳＲ＞：アメリカ海軍の艦種記号で、レーダー哨戒潜水艦（Radar Picket Submarine）を示す。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＲ−５７２＞：アメリカ海軍セイルフィッシュ級レーダー哨戒潜水艦１番艦セイルフィッシュ（Sailfish）。1956年4月14日竣工。1961年、攻撃潜水艦SS-572に艦種変更された。1978年9月30日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＲ−５７３＞：アメリカ海軍セイルフィッシュ級レーダー哨戒潜水艦２番艦サーモン（Salmon）。1956年4月14日竣工。1961年、攻撃潜水艦SS-573に艦種変更された。1968年、DSRVの試験艦となった。1977年10月1日に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＲＮ＞：アメリカ海軍の艦種記号で、原子力レーダー哨戒潜水艦（Radar Picket Submarine Nuclear）を示す。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＲＮ−５８６＞：アメリカ海軍トライトン級レーダーピケット原潜トライトン（Triton）。1958年8月19日進水、1959年11月10日竣工・就役。1960年2月、最初の作戦航海に就き、潜航したまま84日間（2月24日から4月25日まで60日と21時間？）で世界一周した。1961年3月1日、攻撃原潜SSN-586に艦種変更された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13、6,'21、月刊軍事研究5,’17

＜ＳＳＳ＞：涙滴型潜水艦を参照。

＜ＳＳＳＴ＞：GQM-163A（標的機）を参照。

＜ＳＳＳ型＞：うずしお型（潜水艦）を参照。

＜ＳＳＴ＞：アメリカ海軍の艦種記号で、標的潜水艦（Target Submarine）を示す。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＴ＞：海上保安庁の特殊部隊で、特殊警備隊（Special Security Team）の略。1985年に創設された対テロ専門部隊の関西国際空港海上警備隊と、1992年にプルトニウム輸送のため発足した輸送船あかつき丸警乗隊を1996年に統合したものである。主任務は海上テロ・ゲリラ事件や麻薬密輸船などへの対処で、前身の部隊は1989年と2000年に１度ずつ、東シナ海で発生した外国船籍船舶の船内暴動にヘリで乗り込み鎮圧した実力を持つ。輸送船あかつき丸警乗隊はSEALから訓練を施されたという。とはいえ軍人ではなく司法警察職員であるから、法令遵守と安全確保を第一とし、容疑者は極力生かして逮捕する。隊員数は58名前後で、７個の部隊に８名ずつ振り分けられている。専用のEC225ヘリ１機（MH687みみずく）と、サーブ340Bを持つ。拠点は第五管区海上保安本部大阪特殊警備基地。任務柄、目に触れることは非常に少なく、2002年サッカーワールドカップ日韓共催時の事前訓練（韓国海洋警察特攻隊と共同）、2004年PSI訓練チームサムライ04、2010年観閲式総合訓練展示くらいである。報道直後には隊員が不審者の尾行を受けたりするらしい。参考：月刊軍事研究12,’14、3,’07、6,’04、月刊世界の艦船7,’16、4,’10

＜ＳＳＴ−１＞：アメリカ海軍マッケレル級潜水艦１番艦マッケレル（Mackerel）。1953年10月9日、艦種記号・艦番号AGSS-570、艦名T-1として竣工。その後艦種記号・艦番号がSST-1に変更された。1956年、艦名がマッケレルに改称された。1973年1月31日に除籍され、その後水中標的として処分された。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＴ−２＞：アメリカ海軍マッケレル級潜水艦２番艦マーリン（Marlin）。1953年11月20日、艦名T-2として竣工。1956年、艦名がマーリンに改称された。1973年1月31日に除籍され、記念艦として保存されている。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳＴ−３＞：SSK-1（潜水艦）を参照。

＜ＳＳＴ４シリーズ＞：ドイツ軍の対水上艦用魚雷。水上艦・潜水艦両方から発射できる。1980年に就役した。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

　＜ＳＳＴ４＞：全長6.08m、直径533mm、重量1414kg、弾頭重量260kg。推進は一酸化銀亜鉛電池駆動の電動モーター、雷速35ノットなら航走距離22km、雷速11ノットなら37km（23ノットなら航走距離52km？）。誘導は有線＋パッシブ・アクティブ音響式。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、艦載兵器ハンドブック改訂第２版

　＜ＳＳＴ４Ｍｏｄ１＞：

＜ＳＳＴＤ＞：2170型ソナーまたは水上艦魚雷防御計画を参照。

＜ＳＳＴＮ＞：アメリカ海軍計画潜水油槽艦。1959年に計画され、水槽試験も行われたが、計画中止になった。参考：アメリカ潜水艦史

＜ＳＳ−ＶＴ＞：武装親衛隊を参照。

＜ＳＳ−Ｘ−２９＞：RS-24（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳ−Ｘ−３１＞：RS-27（弾道ミサイル）を参照。

＜ＳＳｙｍｓ＞：ドイツ軍の特殊重量物運搬用貨車、通称ゾンダーツーゲ。�X号戦車、�Y号戦車、ティーガーＢなどの戦車を輸送する際は、何両も連続で繋げると重さで線路や鉄橋が壊れるため、間に軽貨物を積んだ貨車を挟む。参考：ティーガー重戦車パーフェクトバイブル

＜ＳＳ金物＞：海龍を参照。

＜ＳＳ器＞：装甲作業機シリーズを参照。

＜ＳＳ軍団＞：武装親衛隊の戦闘単位で、軍の下、SS師団の上。司令部にはSS測量隊（自動車化）、SS対空中隊、SS軍団通信大隊（自動車化）、SS自動車中隊、SS自動車修理中隊、SS救急小隊、SS野戦郵便局（自動車化）、SS軍団保安中隊があり、隷下にSS師団2-3個を置く。正規のナンバーSS軍団（SS第１装甲軍団など）の他にSSデグレール軍団ヴェスト、SS軍団ギレ、SS軍団オーデルといった臨時編成軍団があり、こちらは臨時編成のSS師団戦闘団／SS旅団戦闘団／SS連隊戦闘団に付けられた名称である。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ護衛連隊ゲルマニア＞：SS-VTの連隊。1938年8月、ハンブルグで新編された。1939年9月、南方軍集団第14軍の隷下に入り、白作戦に参加。10月、SS-VT師団ライヒ隷下の歩兵連隊になった。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ護衛連隊デア・フューラー＞：SS-VTの連隊。1938年3月に新編された。1939年9月、北方軍集団第３軍の隷下に入り、白作戦に参加。10月、SS-VT師団ライヒ隷下の歩兵連隊になった。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ護衛連隊ドイッチュラント＞：SS-VTの連隊。1938年10月にババリアで新編された。1939年9月、白作戦に参加。SS砲兵連隊、偵察大隊、オートバイ狙撃兵大隊、通信中隊と共にヴェルナー・ケンプ中将率いるケンプ装甲部隊を構成した。10月、SS-VT師団ライヒ隷下の歩兵連隊になった。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ師団＞：武装親衛隊の戦闘単位で、1941年に初めて編成された。完全機械化のSS装甲師団、完全自動車化のSS装甲擲弾兵師団、徒歩・馬匹編成を含むSS騎兵師団・SS歩兵師団などがある。ドイツ人部隊はSS師団（SS-Division。SS Division？）、ドイツ系外国人部隊はSS義勇師団（SS-Freiwilligen Division。SS Freiwilligen Division？）、外国人部隊は武装SS師団（Waffen Division der SS）と呼ばれる。当初はヴィーキングなどニックネームで識別していたが、師団数が増えたので1943年（1942年？）から師団番号が付いた。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ従軍記者連隊＞：武装親衛隊の宣伝部隊。大元は1940年1月にSS中央本部が認可した戦時特派員部隊（中隊規模）で、カメラマン、新聞記者、映画関係者、ラジオ解説者からなり、親衛アドルフ・ヒトラー、SS-VT、髑髏師団に配属されて黄作戦から撮影や報道を行った。1941年8月、大隊規模に拡大。1943年初め、SS第１装甲軍団に配属されてハリコフ戦を取材中に戦死した記者の名前から、SS大隊クルト・エッガースという名称を与えられた。12月、連隊に拡大改編された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ戦闘部隊＞：武装親衛隊を参照。

＜ＳＳ装甲師団＞：武装親衛隊の師団。１個戦車連隊（２個大隊）と各種兵科で編成される完全機械化師団である。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ装甲擲弾兵師団＞：武装親衛隊の標準師団編成で、1942年9月に改編された。装甲連隊１個、装甲てき弾兵連隊２個、装甲砲兵連隊（第1-3大隊が105mm砲、第４大隊が150mm砲装備。計48門）１個、高射砲大隊（8.8cmFlak４門装備の第1-3中隊、3.7cmFlak９門装備の第４中隊からなる）１個、工兵大隊（４個中隊からなる。第３中隊のみSd.Kfz.251/7で装甲車化、第４中隊は架橋部隊）１個、捜索大隊（オートバイ装備の第１・２中隊、装甲車装備の第３中隊、対戦車砲装備戦車猟兵の第４中隊からなる）１個、突撃砲大隊（３個小隊・突撃砲９両装備の中隊３個からなる）１個、戦車猟兵大隊（本部と自走砲14両装備の中隊３個からなる）１個、通信大隊（有線通信担当・ソフトスキン装備の第１中隊、無線通信担当・装甲車装備の第２中隊からなる）１個、補給大隊１個、製パン中隊、野戦炊飯中隊、野戦郵便局などを隷下に置く。参考：グラフィックアクション２

＜ＳＳ装甲擲弾兵連隊（ＳＳ装甲擲弾兵師団）＞：３個大隊−12個中隊編成で、各大隊第４中隊は重火器中隊（迫撃砲・歩兵砲も装備）である。全て自動車化されており、第２連隊第３大隊のみハーフトラックによる装甲車化だった。他に連隊直轄の自走砲中隊、対空砲中隊、工兵中隊も配属された。SS第１装甲師団のみ３個大隊−18個中隊編成だった。参考：グラフィックアクション２

＜ＳＳ装甲連隊（ＳＳ装甲擲弾兵師団）＞：２個大隊−８個中隊−32個小隊編成で、１個小隊には�V号戦車または�W号戦車４両が配備された。ただし第８中隊は�Y号戦車装備の重戦車中隊である。戦車保有数は計86両。SS第１装甲師団は1943年に12個中隊編成となり、第12中隊が重戦車中隊になった。1944年4月、重戦車中隊が装甲軍団直轄の重戦車大隊となり、SS装甲連隊第１大隊が�X号戦車、第２大隊が�W号戦車装備とされ、小隊定数が５両となった。参考：グラフィックアクション２

＜ＳＳ第１装甲軍団＞：武装親衛隊の装甲軍団、別名ライプシュタンダルテ・アドルフ・ヒトラー（親衛アドルフ・ヒトラー）、略称LSAまたはLSAH。1943年7月17日に新編され、SS第１装甲師団とSS第２装甲師団が隷下に入った。軍団長はディートリッヒSS上級大将である。早速東部戦線南方地域でソ連との戦闘に投入された。1944年初め、ベルギーに移動し、SS第１装甲師団とSS第12装甲師団を隷下に置いた。6月、連合軍のノルマンディー上陸によりフランス戦線で戦闘に入った。秋、ドイツ北西部で損耗の補充と再編を受けた。10月、ヘルマン・プリースSS中将が軍団長になった。12月、ラインの守り作戦に参加。その後東部戦線に移動した。1945年5月、ウィーンで降伏した。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第１装甲師団＞：武装親衛隊の装甲師団、別名ライプシュタンダルテ・アドルフ・ヒトラー（LSAH、親衛アドルフ・ヒトラー）。大元は1933年3月17日にヒトラーの命令で編成されたSSベルリン護衛隊（隊長はヨゼフ・ディートリッヒ。隊員117名）である。1939年9月の白作戦時にはSS親衛連隊アドルフ・ヒトラー（兵力3700名）で、南方軍集団第10軍第17歩兵師団に配属され、プロズナ川を渡河してオルタルゼフとブロニェを経由し、ワルシャワに侵攻した。この際、砲兵中隊がユダヤ教会でユダヤ人50人を虐殺する事件を起こし、国防軍司令部がSSに厳罰を要求したものの、ヒムラーがヒトラーに掛け合って揉み消している。1940年5月の黄作戦では第19軍団の隷下部隊としてオランダ侵攻に参加。ドゥ・ポッペ付近でオランダ国境を越え、６時間で80km進撃してイゼール川を渡河し、更に80km先のホーエンを占領した。その後ハーグに進んでデルフトとロッテルダムで包囲されていた第16空挺連隊第11中隊を救出し、5月15日にオランダ国防省を占領。グラーベンハーゲとスヘーヴェニンェンでオランダ軍将校163名と兵員7080名を捕虜としたが、空挺部隊指揮官クルト・シュトゥデント中将が狙撃された報復として捕虜の一部を殺害している。5月21日、フランスのアラス南方に展開。5月24日、クライスト装甲集団第19機械化軍団第１装甲師団隷下としてダンケルク南東のアー運河に到達。ヒトラーの進撃停止命令を受けたが、ディートリッヒ連隊指揮官は第３大隊をアー運河の対岸に渡河させ、ダンケルクを一望できるワッテン高地を占領した。その後ヒトラーから進撃再開命令が出され、5月28日にダンケルク南19kmのウォルムーでイギリス軍と交戦。イギリス捕虜80名を家畜小屋に連行して手榴弾を投げ込み、65名を殺害した。6月4日、カンブレーで再編に入った。6月9日、クライスト装甲集団から第44軍団に転属し、マルヌ川へと侵攻。6月24日、サン・エティエンヌに到達。7月、パリのシャンゼリゼ通りで戦勝パレードに参加。8月6日、旅団規模に拡大改編された。1941年2月、第12軍の隷下に入った。4月6日からユーゴスラビア侵攻とギリシャ侵攻に参加。その後プラハで機械化師団（自動車化）に再編された。1941年6月22日、南方軍集団第48軍団隷下の師団（兵力10796名）としてバルバロッサ作戦に参加。リュブリンを出撃してヴィッスラ川へと侵攻した。7月24日、ウマン包囲戦に参加。7月31日、アルハンゲルスクを制圧。8月、ニコライエフ港からヘルソンを経てクリミア半島に進撃。10月16日、タガンログを占領。ソ連に捕らえられた武装親衛隊兵士６名が拷問の上殺害されバラバラにされて井戸に放り込まれているのを発見したため、報復としてソ連軍捕虜を射殺した。10月下旬、ロストフ西に展開。11月中旬からロストフを攻撃したが、攻略に失敗。1942年春、スタリーノ地区に移動。6月、フランスで補充と再編成に入った。8-11月、装甲擲弾兵師団に改編され、ツーロンでフランス占領任務に就いた。1943年1月、東部戦線に移動。2月、SS第２装甲軍団の隷下に入ってクラスノグラード戦とハリコフ戦に参加。第１戦車連隊第４中隊はティーガー�T戦車10両（中隊本部１両、３個小隊に３両ずつ）を装備しており、師団全体では他に�U号戦車12両、�V号戦車長砲身型10両、�W号戦車長砲身型52両、指揮戦車９両を保有していた。7月、第１戦車連隊第４中隊が第13中隊に改編され、ティーガー�T戦車14両を装備した。ツィタデレ作戦（クルスク南方戦線）に参加。7月17日、SS第１装甲軍団の隷下に入った。イタリアでムッソリーニが失脚するとイタリアに回され、ムッソリーニ護衛、北イタリア防衛、パルチザン掃討を実施。ボーベでパルチザンへの報復として市民の虐殺を行っている。10月、フランスで再編されてSS第１装甲師団に改編された。11月、東部戦線に移動。第１戦車連隊第13中隊はティーガー�T戦車27両（本部２両、５個小隊に５両ずつ）を配備していた。1944年3月、第１戦車連隊第13中隊がSS第101重戦車大隊に改編された。6月6日のオーバーロード作戦時はベルギーのブルージェに展開していた。7月、イギリス軍グッドウッド作戦の阻止戦に参加。その後ファレーズ包囲戦で大損害を受けた。12月、ラインの守り作戦に参加。1945年1月、ラインの守り作戦失敗により後退し、ハンガリー戦線に回された。退却戦を演じつつ2月20日にバルト地区北方に後退。4月2日、ヒンデンブルグのウィーンの森に後退。5月5日、エンス川付近でアメリカ軍に降伏した。参考：武装親衛隊、グラフィックアクション２

＜ＳＳ第２装甲軍団＞：武装親衛隊の装甲軍団。1942年5月3日にヒトラーが編成命令を出し、パウル・ハウザーSS上級大将を軍団長として6月9日からドイツ国内で編成を開始、北フランスで訓練を行い、1943年1月から南部ロシア戦線に投入された。3月、SS第１・SS第２・SS第３装甲擲弾兵師団を隷下に置いてクラスノグラード戦でソ連冬期攻勢を阻止し、ハリコフとベルゴロドを奪還した。7月、SS第１・SS第２・SS第３装甲擲弾兵師団を隷下に置いてツィタデレ作戦に参加。7月25日、SS第１装甲師団をイタリア方面に派遣。12月、フランスに下がり、再編を受けた。SS第９・SS第10装甲師団、SS第102重戦車大隊が加わり、1944年4月に東部戦線に復帰。6月、連合軍がノルマンディに上陸したため、西部戦線に移動した。7月、軍団長がヴィルヘルム・ヴィットリッヒSS大将に交代した。8月、ファレーズ包囲戦で壊滅し、ドイツに帰還。秋に国防軍第６装甲軍隷下で再編され、12月からラインの守り作戦に参加した。1945年1月、作戦失敗により後退。5月、ウィーンで降伏した。参考：武装親衛隊、月刊軍事研究3,’17

＜ＳＳ第２装甲師団＞：武装親衛隊の装甲師団、別名ダス・ライヒ（Das Reich、帝国）。1944年1月、SS第２装甲擲弾兵師団から改編されて創設された。3月、SS第２戦車連隊第８中隊がSS第102重戦車大隊に改編され、SS第２装甲軍団の隷下に入った。6月6日、連合軍のオーバーロード作戦開始を受けて西部戦線に派遣され、サン・ロー北でアメリカ軍と交戦。チュールで降伏したドイツ兵62名がフランスのレジスタンスにより殺害されているのを発見したため、報復としてフランス人99人を絞首刑にしている。また、別の町でレジスタンスのスナイパーによりSS大尉が射殺されたため、報復として村を破壊して村民642人を殺害した。8月、セーヌ川対岸に後退。12月、第５装甲軍の隷下でラインの守り作戦に参加。1945年、ラインの守り作戦失敗でドイツに後退。再編後にハンガリーへと派遣されたが、ソ連軍の圧迫を受けウィーンに後退した。5月初め、デア・フューラー連隊がプラハの反乱鎮圧に派遣された。5月7日、デア・フューラー連隊がアメリカ軍に降伏。5月9日、ドイッチュラント連隊がSS作戦本部に兵員・装備の70%損耗を無線で連絡して降伏。参考：武装親衛隊、グラフィックアクション２

　＜ＳＳ第２装甲師団（１９４４年）＞：師団司令部（140名。オートバイ８両、自動車32両）、SS第２戦車連隊（1800名。�W号戦車64両、Pak35/36対戦車砲８門、2cm高射機関砲６門、オートバイ63両、自動車313両）、SS第３装甲擲弾兵連隊（3500名。自走砲18門、12cm迫撃砲12門、火炎放射器24門、オートバイ88両、自動車527両）、SS第４装甲擲弾兵連隊（3500名。自走砲18門、12cm迫撃砲12門、火炎放射器24門、オートバイ88両、自動車527両）、SS歩兵連隊ランゲマルク（3350名。12cm迫撃砲12門、火炎放射器24門、オートバイ88両、自動車527両）、SS第２装甲砲兵連隊（2170名。10.5cm/15cm自走砲18両、10.5cm/15cm/17cm榴弾砲36門、オートバイ40両、自動車534両）、SS第２対空大隊（624名。高射砲20門、オートバイ16両、自動車181両）、SS第２ロケット砲大隊（473名。ロケットランチャー18門、オートバイ８両、自動車107両）、SS第２装甲猟兵大隊（513名。自走砲31門、7.5cmPak40対戦車砲12門、オートバイ17両、自動車135両）、SS第２突撃砲大隊（345名。�V号／�W号突撃砲22両、オートバイ11両、自動車100両）、SS第２偵察大隊（942名。7.5cm自走砲13門、2cm戦車砲35門、火炎放射器６門、オートバイ22両、自動車199両）、SS第２通信大隊（515名。オートバイ14両、自動車14両）、SS第２工兵大隊（984両。重対戦車銃３丁、2cm戦車砲３門、火炎放射器20門、オートバイ52両、自動車212両）、医療部隊、野戦憲兵部隊からなる。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第２装甲擲弾兵師団＞：武装親衛隊の装甲擲弾兵師団、別名ダス・ライヒ（Das Reich、帝国）。大元は1939年10月にSS護衛連隊３個（ドイッチュラント、ゲルマニア、デア・フューラー）を中核として新編されたSS-VT師団（自動車化）ライヒである。1940年5月、SS-V師団に改編された。黄作戦ではＢ軍集団第10軍団の隷下に入ってオランダに侵攻、アムステルダムに向かった。更にベルギーに侵攻し、Ａ軍集団クライスト装甲軍団の隷下に移ってアラス付近で戦闘に参加。5月27-29日、ダンケルク南東50kmでイギリス軍と交戦。6月5日、フランスを南に進撃し、ソンム川を渡河した。6月27日、スペイン国境に到達。12月3日、髑髏師団から１個大隊が補強され、SS師団ドイッチュラントに改称された。1941年1月、名称がドイツ国防軍グロスドイッチュラント連隊と紛らわしいので、SS師団ライヒに改称された。バルカン侵攻ではウィーンを出撃してルーマニアに侵攻、ベルグラードを占領した。作戦終結後はオーストリアのリンツ南方で休養と再編成に入り、ソ連との国境付近に移動。6月、中央軍集団第２装甲集団隷下でバルバロッサ作戦に参加。兵力は19021名だった。ブレスト・リトフスク要塞攻略支援を行い、ビャリストクでソ連軍を包囲。7月2日、ベレジナ川橋頭堡を確保。次いでドニエプル川を渡河してスモレンスクに向かい、7月14日にゴルキに達した。7月15-22日、イェリニャを攻略。8月1日、ソ連11個師団の反撃で大損害を受け、8月8日にスモレンスク北東まで後退して再編成に入った。9月3日、戦線に復帰してキエフ戦に参加。9月5日、ソスニツァを攻略。9月18日、スムスカでソ連２個師団の反撃を受けたが、５日間かけて撃退した。9月26日、キエフ戦が終了。9月30日、モスクワ攻略タイフーン作戦が開始され、オリョールに向かった。10月6日、ヴィヤジマを包囲。10月11日、モジャイスク攻略戦を開始。10月15日、ボロジノを占領。1942年3月、デア・フューラ連隊とドイッチュラント連隊２個大隊を東部戦線に残してフランス北西部に後退、休養と再編成に入った。5月、SS師団ダス・ライヒに再編された。10月、SS第２戦車連隊第８中隊が編成され、ティーガー�T戦車10両が配備された。11月、戦車大隊が配備され、SS装甲擲弾兵師団ダス・ライヒに改編された。1943年1月、東部戦線に移動し、南方軍集団SS第２装甲軍団の隷下に入った。2月、�U号戦車10両、�V号戦車長砲身型81両、�W号戦車長砲身型21両、�Y号戦車10両、指揮戦車９両を装備してクラスノグラード戦に参加。3月10日からハリコフ奪還戦に参加。7月、ツィタデレ作戦にクルスク南翼部隊として参加。SS第２戦車連隊第８中隊はティーガー�T戦車20両（中隊本部と３個小隊に５両ずつ）を配備していた。7月17日、SS第１装甲軍団の隷下に入った。12月、ボルドーに後退して補充と再編成に入った。1944年1月、戦車連隊と狙撃兵連隊ランゲマルクが加わり、SS第２装甲師団ダス・ライヒに改編された。参考：武装親衛隊、グラフィックアクション２、月刊軍事研究3,’17

＜ＳＳ義勇第３装甲軍団＞：武装親衛隊の装甲軍団。1942年2月に編成命令が下されたが、実際の編成開始は1943年3月19日となり、SS第５装甲師団ヴィーキング、SS第11義勇装甲擲弾兵師団ノルトラント、ネーデルラント連隊、ドイツ国防軍第11・第252歩兵師団、第９・第10空軍降下猟兵師団、総統護衛大隊、キュステ戦闘団、ベルリン戦闘団、ワグナー戦闘団、シュトラハビッツ戦闘団、第502重戦車大隊などが隷下に入った。12月、フェリクス・シュタイナーSS大将が軍団長となった。1944年9-12月、クロアチアとラトビアでパルチザン掃討を実施。10月、ゲオルグ・ケプラーSS大将が軍団長となった。1945年1月、ウンラインSS中将とツィーグラーSS少将が軍団長となった。メクレンブルグで降伏した。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第３装甲師団＞：武装親衛隊の装甲師団、別名トーテンコープフ（Totenkopf、髑髏）。元は1933年に編成された強制収容所管理部隊のトーテンコープフ連隊で、1939年9月の白作戦にSS-VT師団の隷下で参加し、南方軍集団第８・第10軍隷下の部隊はダンツィヒで保安警察任務に就いている。10月、５個大隊を主力とする兵力7400名のSS-T師団トーテンコープフとなり、強制収容所警備任務に就いた。その後６個目の大隊も新編されている。ドイツ国防軍は武装警官として扱い、重火器の引き渡しを拒否したため、チェコスロバキアの鹵獲兵器とスコダ社製兵器をかき集めて配備した。1940年3月、砲兵連隊を新編。5月の黄作戦にはドイツ国防軍陸軍第２軍第15軍団隷下で参加。ベルギーを突破して5月19日にフランスのルカトウに到達した。5月27日、第２連隊第４中隊がラ・パラディで捕虜にしたイギリス陸軍ロイヤル・ノーフォーク連隊将兵100名を虐殺した。戦後に当時の中隊長は死刑を執行されている。1941年6月、バルバロッサ作戦開始時の兵力は18754名で、緒戦には参加せず、6月末から２個連隊で編成したノルト戦闘団が北方軍集団の隷下に入ってラトビアで戦闘に参加した。7月中旬、レニングラードから330kmのプスコフに到達。8月中旬、イリメニ湖畔でソ連軍の反撃を撃退。9月、タイフーン作戦で引き抜かれた装甲師団の穴埋めのため、レニングラード前面に展開して包囲戦に参加。1942年1月、デミヤンスクでソ連軍に包囲された。4月、包囲環を突破してロバト川に達した。10月、損害が60%に達して後方に下がった。1943年1月、ティーガー�T重戦車９両が引き渡され、SS第３戦車連隊に第９中隊（ティーガー�T重戦車と�V号戦車の混成）が新編された。2月、フランスで再編成を受けてSS第３装甲擲弾兵師団となった。3月、SS第２装甲軍団の隷下に入り、�V号戦車長砲身型71両、�V号戦車7.5cm砲装備型10両、�W号戦車長砲身型22両、�Y号戦車９両、指揮戦車９両でクラスノグラード戦とハリコフ奪回に参加。夏、SS第３装甲師団に改編された。7月、SS第３戦車連隊第９中隊にティーガー�T重戦車14両（中隊本部２両、３個小隊に４両ずつ）が配備されていた。ツィタデレ作戦に参加。その後中央戦区に移動し、グロドノ防衛戦やビャリストク防衛戦に参加した。10月、SS第３戦車連隊第９中隊にティーガー�T重戦車22両（中隊本部２両、４個小隊に５両ずつ）が配備されていた。1944年春、SS第３戦車連隊第９中隊がSS第103重戦車大隊に改編された。年末、ブダペストに移動し、1945年1月1日からSS第４装甲軍団隷下でブダペスト解囲コンラート作戦に参加。1945年5月、オーストリアでアメリカ軍に降伏した。兵力は1000名弱と戦車６両で、殆どがソ連軍に引き渡されて処刑かシベリア送りになっている。参考：武装親衛隊、グラフィックアクション２、月刊軍事研究3,’17、歴史群像4,’18

＜ＳＳ第４警察装甲擲弾兵師団＞：武装親衛隊の装甲擲弾兵師団、別名ポリツェイ（Polizei）。治安警察オルポ（Orpo）から選抜されて1939年10月に警察師団という名称で創設された。階級襟章は警察のもので、ヘルメット右のマークもSSではなく警察のマークを使用している。将兵の年齢が高く、旧式装備や鹵獲装備を回され、後方で保安任務やパルチザン掃討に就くことが多かった。白作戦で早速ポーランド占領地の保安任務を行っている。1940年の黄作戦では馬匹編成のため前線に追随できず、漸く6月9-10日にエーヌ川・アルデンヌ運河で一部が戦闘に参加し、追撃戦を経てフランス降伏後の占領地治安維持任務に就いた。1941年6月、バルバロッサ作戦では北方軍集団予備部隊に編入された。8月、レニングラードのルガ戦線で戦闘に参加したが、2000名以上の損害を出している。1942年、SS警察師団に改称された。1943年、SS警察戦闘師団に改称された。バルカン方面に回されてパルチザンの苛烈な掃討を行っている。年末にSS第４警察装甲擲弾兵師団に改編され、SS第４戦車大隊、SS第４突撃砲大隊、SS第４駆逐戦車大隊、SS第７・第８擲弾兵連隊などを隷下に置いた。1945年初めにポーランドに移動。ダンツィヒとゴッテンハーフェンで大損害を受け、ヘラ半島から海路でシュビーネミュンデに逃れ、ベルリン北方のステッテンで最後の戦闘に入り、5月にエルベ川でアメリカ軍に降伏した。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第４装甲軍団＞：武装親衛隊の装甲軍団。1943年6月1日に編成命令が出され、アルフレド・ヴュンネンブルグSS警察大将が軍団長となった。8月、軍団長がヘルベルト・オットー・ギレSS中将に交代した。フランスのポワチエで編成が始まった。1944年3月、SS第７装甲軍団を吸収した。8月、東部戦線中央戦区に展開し、ワルシャワ防衛戦に参加。その後はブダペスト防衛戦に参加した。1945年1月1日からハンガリーでブダペスト解囲コンラート作戦に参加。5月、ウィーン西で降伏した。参考：武装親衛隊、歴史群像4,’18

＜ＳＳ義勇第５山岳軍団＞：武装親衛隊の山岳軍団。1943年7月8日、SS義勇山岳軍団としてユーゴスラビアで創設された。軍団長はアルツール・フェレブスSS中将である。名称はSS第５山岳軍団を経てSS義勇第５山岳軍団に変更されている。1943年夏、ユーゴスラビアでパルチザン掃討を実施。1944年、ドイツ・ポーランド国境付近で戦闘に参加。1945年2月、フリードリッヒ・ヴィルヘルム・クリューガーSS大将が軍団長になった。3月、イッケルンSS警察大将が軍団長になった。5月、ベルリン付近でソ連軍に降伏した。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第５装甲師団＞：武装親衛隊の装甲師団、別名ヴィーキング（Wiking）。武装親衛隊初の外人義勇兵部隊である。元は1940年12月に編成されたSS師団（自動車化）ゲルマニアで、ドイツ人部隊のゲルマニア連隊を中核とし、デンマーク・ノルウェー人部隊のノルトラント連隊とオランダ・フランダース人部隊のヴェストラント連隊を取り込んでいた。12月31日、SS師団ヴィーキングに改称された。1941年6月、バルバロッサ作戦では南方軍集団の隷下に入り、兵力は19377名で、うちドイツ人以外が３分の１を占めていた。1942年4月、SS第５戦車連隊が隷下に入った。5月、ロストフ奪還作戦に参加。6月、ブラウ作戦に参加。11月、SS装甲擲弾兵師団ヴィーキングに改編された。1943年3月、ノルトラント連隊が独立してSS義勇第11擲弾兵師団となった。代わりにオランダ人・ベルギー人部隊が配属されている。7月、フィンランド義勇大隊がSS義勇第11擲弾兵師団に転出した。12月、中央軍集団の隷下となり、ジトミール・キエフ付近のコロステニに配置されたが、チェルカッシー包囲戦でソ連第１・第２軍に包囲され、重装備を放棄して漸く脱出に成功、前線に4000名の戦闘団を残して後方で再編に入った。1944年2月、SS第５装甲師団ヴィーキングに改編された。7月、ポーランドのヴィッスラ川防衛ラインに配置された。1944年末、ポーランドのビャウィストクに後退。1945年1月1日、SS第４装甲軍団隷下に入り、ブダペストで包囲されたSS第９軍団の解囲作戦コンラートを開始。1月11日、ブダペスト郊外の飛行場を占領。しかし包囲環が厚すぎて突破不可能と判断され、作戦は中止された。5月、オーストリアのフュリステンフェストで連合軍に降伏した。この際、アメリカ軍に降伏したオランダ人下士官らは弾薬以外の装備を持ったままでドイツ系将兵とは別の収容所に入れられており、ドイツ降伏後にそのまま東ヨーロッパへ進撃する計画を立てていたアメリカ軍前線将校が、東ヨーロッパでの対ソ戦に投入する予定だったともいわれている。参考：武装親衛隊、グラフィックアクション２

　＜ＳＳ第５師団（１９４１年６月）＞：ゲルマニア連隊、ノルトラント連隊、ヴェストラント連隊、砲兵連隊、偵察大隊、対戦車大隊、通信大隊、工兵大隊からなる。参考：武装親衛隊

　＜ＳＳ第５装甲師団（１９４４年２月）＞：SS第５戦車連隊には本部に�X号戦車８両、Sd.Kfz.251／マウルティア５両、対空車両３両、キューベルヴァーゲン７両、Sd.Kfz.2ケッテンクラート８両、BMW／ツェンダップ・オートバイ２両、第１戦車大隊本部に�W号戦車８両、第1-3中隊に�W号戦車57両、第４中隊に�V号突撃砲19両、第２戦車大隊本部に�W号戦車８両、第5-8中隊に�W号戦車76両を装備する。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ義勇第６軍団＞：武装親衛隊の義勇軍団、別名ラトビア。1943年10月8日に新編され、SS第15擲弾兵師団とSS義勇第19擲弾兵師団、国防軍第９・第11・第24・第83・第219歩兵師団を隷下に置いた（SS第４警察装甲擲弾兵師団も隷下に入ったらしい）。軍団長はカール・フォン・プフェッファー＝ヴュルテンブルグSS警察大将である。ドイツ本国グラウフェンウール訓練場で訓練を受け、東部戦線北部方面に送られた。1944年7月、カール・トロイエンフェルトSS中将が軍団長となった。同月、ヴァルター・クリューガーSS大将が軍団長となった。1945年1月、ラトビアのクールラント戦線で降伏した。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第６山岳師団＞：武装親衛隊の山岳師団、別名ノルト（Nord、北）。1941年6月、バルバロッサ作戦開始時（まだノルト戦闘団だった）の兵力は10573名。1942年、ノルト戦闘団からSS第６山岳師団に改編された。隷下にノルウェー人部隊のSSスキー大隊ノルゲなどを置く。フィンランド戦やラインの守り作戦に参加した。参考：武装親衛隊、グラフィックアクション２

＜ＳＳ第６装甲軍＞：武装親衛隊の装甲軍。ラインの守り作戦に参加するため新編された部隊で、1944年9月14日にドイツ国防軍第６装甲軍として司令部設置命令が出され、10月にゼップ・ディートリッヒSS上級大将が軍指揮官となり、10月26日から編成された。SS第１装甲師団、SS第２装甲師団、SS第９装甲師団、SS第12装甲師団、装甲教導師団を隷下に置き、ラインの守り作戦に参加。1945年1月8日、ラインの守り作戦失敗で後方に下がり、SS第６装甲軍に改称して隷下部隊をSS第１装甲軍団とSS第２装甲軍団に再編、すぐハンガリー・ブダペスト防衛戦に投入されている。3月、春の目覚め作戦に参加。4月、隷下にSS第１装甲師団、SS第２装甲師団、SS第３装甲師団、SS第12装甲師団、国防軍第６装甲師団、第356歩兵師団、SS第500通信連隊（自動車化）などを置いていた。4月2日、ウィーン防衛を命じられた。4月13日、ウィーン西のドナウ川北斜面に移動して防衛戦に入ったが、軍全体で戦車６両という戦力ではどうにもならず、ディートリッヒSS上級大将は殿を務めるSS第１装甲師団以外の部隊に降伏を命じた。5月に全部隊が降伏している。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ義勇第７山岳師団＞：武装親衛隊の山岳師団、別名プリンツ・オイゲン（Prinz Eugen、中世オーストリア軍人）。ドイツ系セルビア人・ルーマニア人・パナト人（ルーマニア北西部在住）義勇兵部隊で、パルチザン掃討のため1942年3月に新編された。クロアチアやモンテネグロで任務に就き、残虐なパルチザン狩りを行っている。1943年1-3月、白１作戦と白２作戦でモンテネグロのペトロヴァックにおいて冬期山岳パルチザン掃討を実施。12月、クーゲルブリッツ作戦でパルチザン2493人を殺害し、2330人を捕らえた。1944年1月、ボスニアでナップクーヘン作戦とヴァルドラウシュ作戦（パルチザン5300人殺害、3300人捕縛）を実施。1945年5月、スロベニアのチルでパルチザンに降伏した。参考：武装親衛隊、グラフィックアクション２

＜ＳＳ第７装甲軍団＞：武装親衛隊の装甲軍団。1943年10月、編成が開始された。軍団長はマシアス・クラインヘイスターカンプSS大将で、SS第４警察装甲擲弾兵師団やSS第35警察擲弾兵師団を隷下に入れる予定だったらしい。1944年6月30日、SS第４装甲軍団に吸収された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第８騎兵軍団＞：武装親衛隊の騎兵軍団。1945年3月のSS作戦本部部隊リストに載っており、SS第８騎兵師団やSS義勇第22騎兵師団などを隷下に置く予定だったが、どちらもブダペスト防衛戦で壊滅してしまったため、編成できなくなった。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第８騎兵師団＞：武装親衛隊の騎兵師団、別名フロリアン・ガイエル（Florian Geyer）。1942年、フロリアン・ガイエル騎兵連隊を拡大改編して創設された。1944年末、ブダペスト防衛戦でソ連軍に包囲された。SS第４装甲軍団が包囲環の外から救出作戦を行ったが、脱出できたのは170名だけで、事実上消滅した。参考：武装親衛隊、グラフィックアクション２

＜ＳＳ第９軍団＞：武装親衛隊の軍団、別名クロアチア。1944年5月29日に司令部が新編され、6月にバルカン方面でクロアチア義勇軍SS師団（SS第13山岳師団、SS第23山岳師団など）、国防軍第13装甲師団、第１フェルトフェレンハレ装甲擲弾兵師団、ドルニエ戦闘団などが隷下に入った。軍団長はザウベルツワイグSS警察中将である。バルカン方面でのパルチザン掃討を行った後、1944年末からブダペスト防衛戦に参加。12月、カール・フォン・プフェッファー・ヴュルテンブルックSS警察大将が軍団長になった。12月27日、ブダペストでソ連第２・第３ウクライナ方面軍に包囲された。1945年1月、ソ連に降伏した。参考：武装親衛隊、歴史群像4,’18

＜ＳＳ第９装甲師団＞：武装親衛隊の装甲師団、別名ホーエンシュタウヘン（Hohenstaufen、ローマ帝国の英雄）。1942年12月31日にSS師団ホーエンシュタウヘンとして新編された。SS第１装甲擲弾兵師団の補充大隊が基幹だが、兵員不足のため国家労働奉仕隊の半強制徴募兵（18-19才）をかき集め（全体の60-70%を占めた）、それでも足りない分はハンガリーのドイツ系外国人で間に合わせている。1943年2月、フランスのメイイ・ル・カンで訓練に入った。3月、SS装甲擲弾兵師団に改編された。5月、第15軍の隷下に入り、フランスのイーブル地区に派遣された。6月、アミアンに移動。8月、SS第４装甲軍団の隷下に入った。10月、SS装甲師団に改編された。1944年1月、SS第１装甲軍団の隷下に入った。2月、装甲教導師団と交代してマルセイユ近郊のニーム地区に移動。その後SS第２装甲軍団の隷下に入った。3月、東部戦線のタルノポリでソ連軍に包囲されたSS第１装甲軍団の救出作戦に参加。6月6日の連合軍ノルマンディー上陸を受け、SS第２装甲軍団が西部戦線に移動することになり、6月12日にポーランドを出発、西方総軍Ｂ軍集団の隷下に入った。6月16日にフランス・スペイン国境に到着したが、連合軍の空襲でなかなか前線に移動できず、6月25日から漸く戦闘に参加。6月28日、カーン防衛戦に参加。8月、ファレーズで包囲されたが、何とか脱出に成功し、8月22日にセーヌ川対岸に撤退、9月7日にオランダに入った。兵力は2500名と正規編制の５分の１まで減少しており、兵装をSS第10装甲師団フルンツベルグに譲って9月10日にドイツ本国での再編成が決定した。9月17日、連合軍のマーケット・ガーデン作戦が始まったため、急遽SS戦闘団ハルツァ（指揮官はハルツァSS中佐）を編成してアーンヘム橋を確保すべく戦闘に参加。連合軍の攻撃を撃退し、10月に改めてドイツ本国で再編成に入った。12月、SS第６装甲軍の隷下でラインの守り作戦に参加。1945年1月28日、作戦失敗で後退を開始。2月、バストーニュ近くのウーファーリーズで大損害を受けた。3月3日、ハンガリー戦線に回されることになり、南方軍集団第２装甲軍の隷下で戦闘に入ったが、ブダペスト防衛戦で壊滅。4月、オーストリアに撤退。5月8日、リンツ近郊シュタイヤーでアメリカ軍に降伏した。参考：武装親衛隊、グラフィックアクション２

＜ＳＳ第１０軍団＞：武装親衛隊の軍団。実際には保安警察で、1944年末から1945年1月に東部戦線後方のパルチザン掃討部隊として創設された。軍団長はエーリッヒ・フォン・デム・バッハ＝ツレウスキー警察大将である。2月、ドイツ国防軍陸軍ギュンター・クラッペ中将が軍団長となった。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第１０装甲師団＞：武装親衛隊の装甲師団、別名フルンズベルク（Frundsberg。中世の英雄ゲオルグ・フォン・フルンズベルクから）。1942年12月31日、SS第９装甲師団と共にヒトラーから編成命令が下されたが、要員確保に手間取り、1943年1月15日に第10SS師団として編成を開始、4月にカール・デア・グロッセ（ハプスブルグ朝最後の王）というニックネームが付き、4月19日にSS装甲擲弾兵師団に改編された。10月3日、SS第７装甲軍団の隷下に入った。11月20日、SS装甲師団に改編され、フルンズベルクに改称された。年末、SS第10砲兵連隊第３歩兵大隊がSS第17装甲擲弾兵師団の隷下に移った。1944年3月、ポーランドに迫るソ連軍に対抗するため、SS第２装甲軍団の隷下に入ってフランスから東部戦線に移動。4月2日、ワルシャワ南東350kmのレンベルグに到着。ソ連軍との戦闘に入ったが、タルノポリ南方のブチャチで包囲された。第１装甲軍と連絡を付けて脱出したものの大損害を受け、6月に北ウクライナ軍集団隷下で再編に入った。6月6日の連合軍ノルマンディー上陸を受け、SS第２装甲軍団隷下で西部戦線に移動したが、緒戦には間に合わなかった。その後ファレーズ包囲戦で壊滅し、8-9月に撤退を続け、オランダで再編に入り、SS第９装甲軍団から装備が引き渡された。9月17日、連合軍のマーケット・ガーデン作戦が開始されたため、反撃に参加。10月、第１空軍降下軍SS戦闘団フルンズベルクとしてアーヘン周辺の防衛戦に参加。1945年2月、東部戦線に移動し、第11軍集団ヴィッスラの隷下に入った。2-3月、ポメラニア防衛戦に参加。4月、中央軍集団に移り、ベルリン南方100kmのラウジッツ地区に移動。5月、オーストリアのショーナウでソ連に降伏した。参考：武装親衛隊、グラフィックアクション２

＜ＳＳ第１１装甲軍団＞：武装親衛隊の装甲軍団。1944年7月24日、南ポーランドで司令部が創設され、周辺の国防軍陸軍部隊を隷下に入れた。SS師団など武装SS部隊は無く、第78・第96・第169・第208・第712歩兵師団、第545国民擲弾兵師団などを指揮している。軍団長はマシアス・クラインヘイスターカンプSS大将。後に第20・第25装甲擲弾兵師団、空軍第９降下猟兵師団などが隷下に入った。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第１１義勇装甲擲弾兵師団＞：武装親衛隊の義勇装甲擲弾兵師団、別名ノルトラント（Nordland、北方の国）。ノルウェー人やドイツ系外国人の部隊である。1943年3月（5月？）、SS第５装甲師団ノルトラント連隊を拡大改編し、SS義勇第11擲弾兵師団として創設された。SS第23装甲擲弾兵連隊ダンマルク、SS第24装甲擲弾兵連隊ノルゲ、SS第11戦車連隊ヘルマン・フォン・ザッツ（実質戦力は戦車大隊１個）などを隷下に置く。当初はネーデルラント擲弾兵連隊も含まれていたが、その後SS義勇第23装甲擲弾兵師団として独立している。1943年末にクロアチアでパルチザン掃討任務に就いた。1944年、SS第３装甲軍団の隷下に入り、バルト海沿岸部で戦闘に参加。その後海路でポメラニアに逃れ、ダンツィヒからベルリンに後退し、ベルリン防衛戦で壊滅した。参考：武装親衛隊、グラフィックアクション２

＜ＳＳ第１２機甲師団＞：ヒトラーユーゲント師団を参照。

＜ＳＳ第１２軍団＞：武装親衛隊の軍団。1944年8月1日に司令部が創設され、ドイツのアーヘン周辺にいた国防軍陸軍第56・第176・第338歩兵師団、第183国民擲弾兵師団、装甲教導師団などを隷下に入れた（武装SS部隊は無し）。軍団長はクルト・フォン・ゴットベルグSS警察中将である。10月、ギュンター・ブルーメントリット中将が軍団長になった。1945年1月、エデュアルト・クレーゼマン陸軍中将が軍団長になった。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第１３山岳師団＞：武装親衛隊の山岳師団、正式には武装SS第13山岳師団、別名ハントシャール（Handschar）またはクロアチア第一。クロアチア人のイスラム教徒部隊で、1943年にクロアチア義勇軍として新編された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第１３装甲軍団＞：武装親衛隊の装甲軍団。1944年8月、国防軍陸軍軍団司令部をベースにブレスラウの国防軍第８軍管区で創設された。軍団長はヘルマン・プリースSS中将である。秋に西部戦線へ投入された。11月、マックス・シモンSS中将が軍団長になった。1945年1月、SS第17装甲擲弾兵師団、陸軍第36・第48・第347・第462・第553・第559国民擲弾兵師団、第３・第15装甲擲弾兵師団、第106装甲旅団などを隷下に置き、ザール地方に展開。アルプス方面で降伏した。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第１４軍団＞：武装親衛隊の軍団。1944年11月4日に新編され、エーリッヒ・フォン・デム・バッハ＝ツレウスキーSS警察大将が軍団長となった。1945年1月からシュトラスブルグで戦闘に参加。4月、ハインツ・ラインファルトSS警察中将が軍団長になった。メクレンブルグで降伏した。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第１４擲弾兵師団＞：武装親衛隊の擲弾兵師団、正式には武装SS第14擲弾兵師団、別名ガリツェン（Galizien）またはウクライナ第一。ドイツ語圏の旧オーストラリア＝ハンガリー帝国領ガリシア出身のウクライナ人の部隊である。1944年8月29日に発生したスロバキアでの反乱の鎮圧作戦に投入された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第１５軍団＞：武装親衛隊の軍団。1944年に各地の残存部隊を集結させて編成され、武装SS通信大隊も隷下に入ったが、司令部が作られる前の1944年11月に第15コサック騎兵軍団に吸収されたらしい。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第１５擲弾兵師団＞：武装親衛隊の擲弾兵師団、正式には武装SS第15擲弾兵師団、別名レットラント第１。ラトビア保安警察をベースとする部隊で、1943年に新編された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第１６軍団＞：武装親衛隊の軍団。1945年1月に編成命令が出され、カール・マリア・デメルフーバーSS大将が臨時軍団長となったが、大戦末期で実際に編成されたかは不明。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第１６装甲擲弾兵師団＞：武装親衛隊の装甲擲弾兵師団、別名ライヒスフューラー（SS国家長官、Reichsführer）。大元はSS国家長官ヒムラーの護衛大隊で、1943年2月に拡大改編されて旅団となり、夏にはコルシカ島に展開、1943年10月にSS第16装甲擲弾兵師団に改編された。SS第35・第36装甲擲弾兵連隊、SS第16戦車大隊などを隷下に置く。1944年1月、一部がアンツィオに上陸した連合軍への反撃に投入され、主力は3月にハンガリーへと移動。5月、主力の半分がイタリアに戻り、イタリア戦に参加。9月、モンテ・ソル村でパルチザンに対する報復として2700人を殺害した。1945年3月、ハンガリーに移動してブダペスト救援作戦に参加。5月、オーストリアのクラーゲンフルトでアメリカ軍に降伏した。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第１７軍団＞：武装親衛隊の軍団。1944年に本部が編成されたという記録があるが、実在しなかったようである。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第１７装甲擲弾兵師団＞：武装親衛隊の装甲擲弾兵師団、別名ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン（ドイツ中世（15世紀）の隻腕の騎士Götz von Berlichingen）。1943年10月、フランスで新編された。ドイツ人が大部分だが、人員不足でルーマニアやバルカン諸国の義勇兵も加わっている。SS第37・第38装甲擲弾兵連隊、SS第17突撃砲大隊（�W号突撃砲）などを隷下に置く。自動車不足でフランス鹵獲車両が割り当てられていたが、それでも足りずに自転車編成の部隊もあった。1944年6月の連合軍オーバーロード作戦時には予備部隊としてロアール川南部とボルドー周辺におり、7月末にリュティヒ作戦に参加したが逆襲を受け壊滅、パリに後退してドイツのメッツに移動した。1945年1月、アルザスでノルトヴィント作戦に参加。5月、オーストリアのアヘンゼーでアメリカ軍に降伏した。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ義勇第１８装甲擲弾兵師団＞：武装親衛隊の装甲擲弾兵師団、別名ホルスト・ヴェッセル（共産党員との戦闘で死亡した突撃隊員Horst Wessel）。ハンガリーとユーゴスラビアのナチス党員からなる部隊で、1944年1月にSS第１歩兵旅団をベースに創設された。SS第39・第40装甲擲弾兵連隊、SS第18戦車大隊などからなる。1944年8月29日に発生したスロバキアでの反乱を鎮圧するため、１個連隊を派遣した。それ以外の部隊は東部戦線ルヴォフ付近で戦闘に参加している。1945年春、ブダペスト郊外での防衛戦で壊滅し、チェコスロバキアでソ連に降伏した。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第１８軍団＞：武装親衛隊の軍団。1944年12月に編成命令が出されてハインツ・ラインファルトSS警察中将が軍団長となった。1945年1月15日に実際の編成が開始され、国防軍陸軍第48・第89・第159・第189・第352・第716・第805歩兵師団、第1005歩兵旅団、バウアー歩兵旅団、ノッティ空軍野戦旅団などが隷下に入っている。2月、ゲオルグ・ケプラーSS大将が軍団長になった。西部戦線ミュルハウス地区で戦闘に参加し、アルプス方面に後退、連合軍に降伏した。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ義勇第１９擲弾兵師団＞：武装親衛隊の義勇擲弾兵師団、別名レットラント第２。ラトビア人召集兵による部隊で、1944年にラトビア人SS旅団と狙撃大隊から新編された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第２０義勇師団＞：武装親衛隊の義勇師団、別名エストニア。エストニア人によるSS部隊で、1944年1月24日にSS第３エストニア義勇旅団を改編して創設された。2-3月、ナルヴァ防衛戦に参加。4月にエストニア人保安部隊の第658大隊、第659大隊、第660大隊を吸収。6月26日、SS第20義勇てき弾兵師団に改称された。参考：月刊軍事研究3,’13

＜ＳＳ第２０義勇てき弾兵師団＞：武装親衛隊の義勇擲弾兵師団で、正式には武装SS第20義勇擲弾兵師団、別名エストニア第１。1944年6月26日、SS第20義勇師団から改称されて創設された。7月、SS第３装甲軍団の隷下に入り、ナルヴァ戦区に配属された。8月、解隊されたエストニア人部隊である第40防護大隊の兵員を吸収。9月、ドイツ軍と共にエストニアから撤退し、エストニア人部隊の第37防護大隊と第38防護大隊の兵員を吸収した。10月、シレジアに展開。1945年初め、ドイツの全エストニア軍人が本師団に集められた。その後チェコスロバキアに後退したが、現地のパルチザンにより6000名が捕らえられ、殺されるかソ連に引き渡されるかしている。5月に終戦を迎え、アメリカ、イギリス、フランスの捕虜となったが、フランスは一部の捕虜をソ連に引き渡し、自国でも1947年秋まで強制労働に就かせた。参考：月刊軍事研究3,’13

＜ＳＳ第２１山岳師団＞：武装親衛隊の山岳師団で、正式には武装SS第21山岳師団、別名シュカンデルベック（Skanderbeg）またはアルバニア第１。アルバニアのイスラム教徒ナチス党員からなる部隊である。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ義勇第２２騎兵師団＞：武装親衛隊の騎兵師団、別名マリア・テレサ（Maria Theresa）。ハンガリーのドイツ系外国人からなる部隊で、1944年に編成された。ブダペスト防衛戦に参加している。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第２３山岳師団＞：武装親衛隊の山岳師団、別名カマ。クロアチア人部隊で、編成後数ヶ月で解隊された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ義勇第２３装甲擲弾兵師団＞：武装親衛隊の装甲擲弾兵師団、別名ネーデルラント（Niederland、オランダ）。元は1943年7月に編成されたオランダ人部隊のSS義勇第11装甲擲弾兵師団ネーデルラント擲弾兵連隊で、SS義勇装甲擲弾兵旅団を経て1944年末から1945年初めに新編された。SS第48・第49装甲擲弾兵連隊、SS第54砲兵連隊などを隷下に置く。東部戦線のクールラント戦に投入されたが、大損害を受けた。ベルリン防衛戦で壊滅し、マグデブルグでアメリカ軍に降伏した。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第２４山岳猟兵師団＞：武装親衛隊の山岳猟兵師団、正式には武装SS第24山岳猟兵師団、別名ロッククライミング。ドイツ系イタリア人部隊で、パルチザン掃討を主任務とする。1944年に新編された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第２５擲弾兵師団＞：武装親衛隊の擲弾兵師団で、正式には武装SS第25擲弾兵師団、別名フンヤディまたはハンガリー第１。ハンガリー人部隊である。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第２６擲弾兵師団＞：武装親衛隊の擲弾兵師団、別名ハンガリー第２。ハンガリー人部隊で、1944年に新編された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ義勇第２７擲弾兵師団＞：武装親衛隊の擲弾兵師団、別名ランゲマルク（Langemarck）。フランダース人からなるランゲマルク連隊を主力とする部隊で、実際の戦力は旅団規模だった。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第２８装甲擲弾兵師団＞：武装親衛隊の装甲擲弾兵師団、別名ワロニエ（Wallonie）。ベルギーのレックス党員（ナチス教義者）からなる部隊である。元はワロニエ連隊で、1943年半ばにSS義勇突撃旅団ワロニエ、1945年にSS第28装甲擲弾兵師団となった。ベルギー人に加えてフランス人やスペイン人、デンマーク人にロシア人までかき集めたが、戦力は連隊規模しか無く、ポメラニアからの後退戦で壊滅した。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第２９擲弾兵師団＞：武装親衛隊の擲弾兵師団で、正式には武装SS第29擲弾兵師団、別名イタリア第１。イタリアの黒シャツ党員とイタリア旅団からなる部隊で、パルチザン掃討に投入された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第２９擲弾兵師団＞：武装親衛隊の擲弾兵師団、別名ロシア第１。1943年初めにガリシアで徴募したウクライナ人からなるSSガリシア師団がベースで、すぐ解隊された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第３０擲弾兵師団＞：武装親衛隊の擲弾兵師団で、正式には武装SS第30擲弾兵師団、別名ロシア第２。ソ連軍脱走兵や捕虜などで編成され、西部戦線に投入された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ義勇第３１擲弾兵師団＞：武装親衛隊の擲弾兵師団、別名ベーメン・メーレン。ボヘミアやチェコスロバキアのモラビアにあるSS軍事教育学校のドイツ系武装親衛隊員による部隊で、実質旅団規模だった。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第３２擲弾兵師団＞：武装親衛隊の擲弾兵師団、別名30ヤヌァール（1月30日。ヒトラーが権力を掌握した日）。武装親衛隊軍学校の教官と生徒で編成された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第３３騎兵師団＞：武装親衛隊の騎兵師団、別名ハンガリー第２。フランス義勇兵連隊を隷下に置く。後にSS第33擲弾兵師団に改編された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第３３擲弾兵師団＞：武装親衛隊の擲弾兵師団、正式には武装SS第33擲弾兵師団、別名シャルマニュー（Charlemagne。フランスのシャルマニュー地方から）またはフランス第１。SS第33騎兵師団から改編されて創設された。ブダペスト防衛戦に投入され、壊滅した。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第３４擲弾兵師団＞：武装親衛隊の擲弾兵師団、正式には武装SS第34擲弾兵師団、別名ラントシュトルム・ネーデルラント（Landstorm Nederland）。オランダで編成されたオランダ人部隊で、オランダでの保安警備を主任務とする。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第３５警察擲弾兵師団＞：武装親衛隊の警察擲弾兵師団。治安警察隊員からなる警察部隊で、1945年に編成された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第３６擲弾兵師団＞：武装親衛隊の擲弾兵師団、正式には武装SS第36擲弾兵師団、別名ディルレワンガー（Dirlewanger）。元はロシア人特殊部隊で、1944年8月、ワルシャワ蜂起に投入されて残虐行為を繰り返した。8月29日に発生したスロバキアでの反乱の鎮圧作戦に投入された。1945年に師団に格上げされた。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ義勇第３７騎兵師団＞：武装親衛隊の騎兵師団、別名リュッツォ（プロイセン軍の英雄）。ハンガリー人部隊である。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第３８装甲擲弾兵師団＞：武装親衛隊の装甲擲弾兵師団、別名ニーベルンゲン（Nibelungen）。SS士官学校生徒からなる部隊で、1945年に新編された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第１０１重戦車大隊＞：武装親衛隊の重戦車大隊。1944年3月、ベルギーで編成中の新重戦車大隊にSS第１戦車連隊第13中隊が加わって新編された。5月、３個中隊にティーガー�T重戦車45両を配備していた。6月12日、ノルマンディー戦線に到着し、SS第１装甲軍団予備となった。6月13日、ヴィレル・ボカージュの戦いでイギリス軍を阻止。その後の撤退戦で装備を失った。7月11日、第１中隊がドイツ本国に帰国。7月15日、第１中隊がパーダーボルンでティーガーＢ重戦車の訓練に入った。7月28日-8月1日、第１中隊がティーガーＢ重戦車14両を受領。8月5日、第１中隊が西部戦線に移動を開始。8月18日、第１中隊がパリの北に到着。8月23日、第１中隊がセーヌ川のアメリカ軍橋頭堡に対する攻撃に参加。しかし多勢に無勢、徐々に退却した。9月22日、SS第501重戦車大隊に改称された。参考：月刊グランドパワー3,’02、月刊PANZER9,’12、ティーガー重戦車パーフェクトバイブル、武装親衛隊

＜ＳＳ第１０２重戦車大隊＞：武装親衛隊の重戦車大隊。1943年7月、編成を開始。1944年3月、SS第２戦車連隊第８中隊が編入され、編成を完結、SS第２装甲軍団の隷下に入った。３個中隊にティーガー�T重戦車47両を配備する。7月10日、カーン近郊の112高地の奪回作戦を実施。7月11日、112高地を奪回。7月25日、連合軍がコブラ作戦を実施し、サンローを突破したため、8月1日に112高地から撤退した。9月3日、オランダのリンブルグに移動。9月22日、SS第502重戦車大隊に改称された。参考：月刊グランドパワー3,’02、月刊PANZER9,’12、ティーガー重戦車パーフェクトバイブル

＜ＳＳ第１０３重戦車大隊＞：武装親衛隊の重戦車大隊。1943年11月、SS第３装甲軍団第11戦車連隊第２大隊（第３戦車連隊第９中隊？）から改編された。ティーガー訓練中隊を統合し、SS第３装甲軍団の隷下に入って1944年1月にオランダ北部に移動。2月4日、ティーガー�T重戦車６両を受領したが、春に他の中隊に渡した。5月、ティーガー�T重戦車６両を受領。8月、ティーガー�T重戦車４両を受領。9月、パーダーボルンに移動。10月19日、ティーガーＢ重戦車４両を受領し、ティーガー�T重戦車は全て第301無線操縦戦車大隊に渡した。11月14日（9月22日？）、SS第503重戦車大隊に改称された。参考：月刊グランドパワー3,’02、武装親衛隊

＜ＳＳ第５００降下大隊＞：武装親衛隊の空挺部隊。1943年秋、特殊作戦用空挺部隊として創設され、SS中央本部Ｇ司令部が要員の半分を指名し、残り半分は武装親衛隊の各部隊から募集、ユーゴスラビアのクラエヴォで初期訓練を行い、1944年からハンガリーのパパにある空挺訓練学校で最終訓練を実施した。制服や装備は空軍の空挺部隊と同じものを使っている。訓練終了後は対パルチザン戦に投入され、ボスニアの山岳地帯にあるチトーの司令部を強襲したが、チトーや司令部要員は既に脱出した後で、パルチザンとの戦闘により大損害を受けて要員が200名になってしまった。後方に下がり再編成されたものの、兵員が足りず、２割を武装親衛隊懲罰兵で埋める羽目になっている。1944年8月、クールラント戦線で殿を務め、バルト方面への突破を試みた。10月14日、ウィーン近郊に移動し、ミッキー・マウス作戦に参加。1944年末、SS第600降下大隊に改称された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ第５０１重戦車大隊＞：武装親衛隊の重戦車大隊。元はSS第101重戦車大隊で、ドイツ国防軍ティーガー大隊ナンバーと紛らわしいため、1944年9月22日に改称された。10月17日、ティーガーＢ型４両を受領。12月2日、ラインの守り作戦参加のため移動を開始。12月3日、ティーガーＢ型34両を装備していたが、定数に足りなかったため、第509重戦車大隊から11両を譲渡されて３個中隊の定数を満たした。12月15日、SS第１装甲師団のパイパー戦闘団に配属され、ラインの守り作戦に参加。12月24日に重装備を放棄してラ・グレーズから撤退したが、故障などで進撃途中に置いてきたティーガーＢ型を集めてメビウス戦闘団に参加。12月27日、バストーニュ攻撃に参加。1945年1月15日、ベルギー国境付近に移動。1月24日、列車で移動を開始。2月8日、ハンガリー北西部のジュールに到着。2月17日、南風作戦に参加、ソ連のグラン橋頭堡に攻撃を仕掛けた。2月19日、橋頭堡の対岸まで占領し、23日には北東のケメンドを掃討した。2月25日、春の目覚め作戦参加のため移動を開始。3月6日、春の目覚め作戦開始。3月16日、ソ連軍が反撃を開始したため後退。3月20日、大隊長が自決。3月31日、オーストリアのハインフェルトまで後退。4月上旬に稼働戦車が無くなり、SS第１戦車連隊第２大隊となった。5月2日、ヤークトティーガー２両を受領。5月7日、SS第１装甲師団指揮下に入った。5月9日、最後の戦車を爆破してソ連に対する道路障害とした後、エンス川を渡ってアメリカ軍に降伏した。参考：月刊グランドパワー3,’02、ティーガー重戦車パーフェクトバイブル、武装親衛隊

＜ＳＳ第５０２重戦車大隊＞：武装親衛隊の重戦車大隊。1944年9月22日、SS第102重戦車大隊から改称され、12月に再編を完了した。1945年2-3月にティーガーＢ型31両を受領し、３個中隊に配備した。3月初め、東に向けて移動。3月11日にシュテッティンに到着したが、3月17日にはまた移動を開始し、ゼーロウの東地区で戦闘に参加した。4月16日、ソ連の大攻勢を受けて後退。4月30日、ベルリン南西のシェーネフェルトまで後退。5月1日、大隊最後のティーガーＢ型を燃料切れにより放棄。エルベ川を渡り、アメリカ軍に降伏（ハルペ包囲陣でソ連に降伏？）した。参考：月刊グランドパワー3,’02、月刊PANZER9,’12、武装親衛隊

＜ＳＳ第５０３重戦車大隊＞：武装親衛隊の重戦車大隊。1944年11月14日（9月22日？）、SS第103重戦車大隊から改称された。この時はティーガーＢ型４両しか装備していなかったが、12月27日に６両、1945年1月に29両を受領した。1月25日、ポーランドに向けて移動を開始。途中のベルリンで隊は２つに分けられ、シュテッティン東とオーダー河東岸で戦闘に参加した。前者はアルンスヴァルデでソ連軍に包囲され、残った部隊はダンツィヒに向かったがここも包囲され、3月30日に残余部隊が海路でダンツィヒを脱出、シュヴィーネミュンデに辿り着いた。その後、ダンツィヒ付近の戦闘やベルリン防衛戦に投入されている。5月3日にソ連に降伏した。参考：月刊グランドパワー3,’02、月刊PANZER9,’12

＜ＳＳ第６００降下大隊＞：武装親衛隊の空挺部隊。1944年末にSS第500降下大隊から改称された。ついでに兵員の補充も行われ、陸軍兵と武装親衛隊懲罰兵が加えられている。ラインの守り作戦ではオットー・スコルツェニーSS中佐に率いられてアメリカ軍将兵に変装し後方を撹乱する任務に就いた。1945年1月中旬、東部戦線オーデル橋頭堡に配置された。2月26日、オーデル橋頭堡から撤退。3月9日、オーデル戦線の他の橋頭堡に配置され、一時的に橋頭堡を拡大したが、3月25-27日にソ連軍戦車旅団１個と歩兵旅団２個の攻撃により突破され、最終的に180名がゲナウに脱出してアメリカ軍に降伏した。結局SS第500降下大隊時代から１度も降下作戦は行っていない。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ長官護衛大隊＞：武装親衛隊のヒムラーSS長官護衛部隊。後にSS第16装甲擲弾兵師団に改編された。参考：武装親衛隊

＜ＳＳ艇＞：機動艇を参照。

＜ＳＳの誓い＞：武装親衛隊の士官候補生が士官学校卒業時に宣誓する、ヒトラーへの忠誠の誓いのこと。「我は誓う、総統であり帝国首相である汝アドルフ・ヒトラーに忠誠と勇敢を。我は誓う、汝とその定められたる上官に死に至るまでの服従を。神よ、救い給え」。参考：グラフィックアクション２

＜ＳＳ歩兵師団＞：武装親衛隊の師団。SS歩兵連隊３個（時に２個）を隷下に置き、当初は師団それぞれにSS第１・第２・第３歩兵連隊が編成されていたが、どの師団のSS第１歩兵連隊なのか分からなくなるので、後にSS第１−第96歩兵連隊と通し番号が振られるようになった。参考：武装親衛隊

＜ＳＴ＞：アメリカ海軍の潜水艦用対水上レーダー。1944年に制式化された。アンテナが小型なので捜索潜望鏡内に組み込むことが可能。使用周波数Ｘバンド、出力30kW、探知距離3-8海里。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船9,’12増刊

＜ＳＴ２０＞：コロンビア海軍イントレピド級潜水艦１番艦イントレピド（Intrépido）。1973年就役。1980年代に改装工事を受けた。2015年末、インドレピド（２代目）に後を譲って退役した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’16

＜ＳＴ２１＞：コロンビア海軍イントレピド級潜水艦２番艦インドマブル（Indomable）。1973年就役。1980年代に改装工事を受けた。2015年末、インドマブル（２代目）に後を譲って退役した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’16

＜ＳＴ−２６＞：T-26戦車ファミリーを参照。

＜ＳＴ６０−８０＞：オランダ軍のセミトレーラー。MB2648Sと組み合わせてレオパルト２戦車を輸送するために使用する。参考：月刊PANZER1,’01

＜ＳＴ８０２＞：イギリスが開発した艦砲用射撃指揮レーダー。アンテナは円形カセグレン型。使用周波数Ｘバンド、ピーク出力150kW。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＴ１８０２＞：マルコーニ社の艦砲・艦対空ミサイル用射撃指揮レーダー。アンテナは直径1mの円形カセグレン型（パラボラ式）。使用周波数Ｘバンド（8.9-9.5GHz）、ピーク出力50kW、パルス繰り返し周波数3000または4400pps。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、4,’09

＜ＳＴ２４００＞：フィンランド海軍ハメンマー級敷設艦のVDS。ノルウェーが開発した。使用周波数22-29kHz。参考：月刊世界の艦船1,’15増刊

＜ＳＴＡファミリー＞

　＜カノン・ド・７５モデル１８９７ＳＴＡ＞：ルノーSTAの車体を逆向きに付け替え、前向きに75mm砲モデル1897を搭載、後部を弾薬庫にしたもの。参考：月刊PANZER10,’85

＜ＳＴＡ１＞：61式戦車シリーズを参照。

＜ＳＴＡ２＞：61式戦車シリーズを参照。

＜ＳＴＡ３＞：61式戦車シリーズを参照。

＜ＳＴＡ４＞：61式戦車シリーズを参照。

＜ＳＴＡＢＯ＞：アメリカ軍の装備品で、空中浮揚作戦用戦術スタビライザーの略。ヘリコプターから吊り下げたロープに引っかけることで緊急時に戦場を離脱できる。時速80kmで引っ張られても平気。参考：コンバット・バイブル２

＜ＳＴＡＣＯＳシリーズ＞：シグナール社の艦載戦闘管制システムSignaal TActical COmmand and COntrol system。SEWACOの輸出版である。参考：月刊世界の艦船6,’22

　＜ＳＴＡＣＯＳ＞：

　＜ＳＴＡＣＯＳ　Ｍｏｄ１＞：トルコ海軍とポルトガル海軍が採用した。参考：月刊世界の艦船6,’22

　＜ＳＴＡＣＯＳ　Ｍｏｄ２＞：ギリシャ海軍が採用した。参考：月刊世界の艦船6,’22

　＜ＳＴＡＣＯＳ　Ｍｏｄ３＞：

　＜ＳＴＡＣＯＳ　Ｍｏｄ４＞：TACTICOSを参照。

＜Ｓ−ＴＡＤＩＬ−Ａ＞：衛星通信を利用してリンク11の情報を交換するシステム。参考：月刊世界の艦船7,’17

＜Ｓ−ＴＡＤＩＬ−Ｊ＞：アメリカ海軍の衛星データリンクSatellite-Tactical Digital Information Link-Joint。開発当初はSATLINK-16と呼ばれた。衛星通信を利用してリンク16のネットワークを水平線外に拡張するシステムで、端末としてAN/WSC-3やAN/USC-42を使用し、要求時割付多元接続DAMA（Demand Assigned Multiple Access）により多元接続通信を行う。JUは最大16、伝送速度は2.4または4.8kbpsと、リンク16より能力に劣るため、弾道ミサイル防衛で使用する際には、JREAP-C（Joint Range Extension Application Protocol C）により、能力強化と通信距離延長を図っている。イギリス海軍の同様のシステムSTDLとは互換性が無い。参考：月刊軍事研究7,’13、月刊世界の艦船7,’17、2,’22

＜ＳＴＡＦＦ＞：XM943（戦車砲弾）を参照。

＜ＳＴＡＩＲ＞：イギリス国防省兵器開発局DERAが企業グループと協同で開発した赤外線センサーで、赤外線センサー技術実証装置の略。。参考：月刊PANZER1,’02

　＜ＳＴＡＩＲ　Ａ＞：BAEシステムズ社が開発したもの。個人用装備として配備するため、安価を第一とした。探知素子は鉛・スカンジウム・タンタル（PST）で、解像度256×128ピクセル、検知可能波長56ミクロン、探知距離600-700m。オランダ陸軍サールズ・ライオン携帯式熱線暗視装置に使用された。参考：月刊PANZER1,’02

　＜ＳＴＡＩＲ　Ｂ＞：Ａ型の精度を向上させたもので、解像度は変わらないが、波長40ミクロンまで検知できる。偵察観測機、UAV、個人携帯用などとして応用が研究されている。参考：月刊PANZER1,’02

　＜ＳＴＡＩＲ　Ｃ＞：BAEシステムズ・インフラレッド社とキネティック社が共同開発した。検知素子は水銀・カドミウム・テルルで、384×８の検知器を２個組み合わせて768×８としており、視野を端から走査して768×1280ピクセルの視野を得る。2001年6月に試作型が完成し、林の中にカモフラージュされた物体を3-4kmで識別できたとされる。参考：月刊PANZER1,’02

＜Ｓｔａｌ−２＞：ソ連の軽輸送機。1931年に初飛行し、民間用に111機が生産された。鋼管骨組み羽布張りで、主翼は高翼配置である。全長9.74m、全幅16.2m、全備重量1800kg。エンジンはMG-31（300馬力）単発、巡航速度170km、最大速度200km、実用上昇限度5000m、航続距離750km。乗員１名＋搭乗人員５名。独ソ戦開始に伴い軍に徴用され、軽輸送機・連絡機として使用された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜Ｓｔａｌ−３＞：ソ連の軽輸送機。Stal-2を大型化したもので、1935年から79機が生産され、独ソ戦開戦に伴い徴用され軍で使用された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ＳＴＡＭＰ＞：トルコのアセルラン社が開発した艦載用遠隔操作銃塔で、沿岸警備隊のカーン33型パトロール艇用として採用され、ミルゲン級コルベットにも搭載された。ターレット右にCCDカメラ・非冷却式赤外線暗視装置を搭載し、7.62mm機銃、12.7mm機銃、40mmてき弾発射機などを任務に応じて装備する。架台は甲板を貫通せずに設置でき、安定化装置が付いており、旋回角360度、俯仰角マイナス15度からプラス55度。目標自動追尾もできる。砲・架台重量200-225kg（弾薬除く）、艦内機器重量40-50kg。地上設置型も開発中。参考：月刊軍事研究12,’09、7,’07

＜ＳＴＡＮＡＧ＞：STANdardization AGreementの略。NATO標準化仕様規格を定めたもので、分野・項目別に番号を割り振っている。参考：月刊航空ファン10,’14

＜ＳＴＡＮＡＧ４５６９＞：NATOが定めた輸送車両用装甲防御能力標準規格で、耐弾レベルと耐地雷レベルに分かれている。耐弾レベル１は7.62mm鉛弾芯普通弾の初速毎秒833m・射距離30mでの射撃及び155mm榴弾の距離100mの炸裂に耐える。耐弾レベル２は7.62mm×39徹甲弾の射距離30mでの射撃及び155mm榴弾の距離80mの炸裂に耐える。耐弾レベル３は7.62mm×51徹甲弾の初速毎秒930m・射距離30mでの射撃及び155mm榴弾の距離60mまでの炸裂に耐える。耐地雷レベル１では車体直下で手榴弾や対人地雷が爆発しても乗員が守られる。耐地雷レベル２では炸薬重量6kgの対戦車地雷が車輪下で炸裂しても乗員が守られる。耐地雷レベル３では炸薬重量8kgの対戦車地雷が車輪下で炸裂しても、TNT爆薬14kg相当の対戦車地雷が車体下部で炸裂しても乗員が守られる。耐地雷レベル４ではTNT爆薬10kg相当の対戦車地雷が車輪下で炸裂しても乗員が守られる。参考：月刊軍事研究11,’08、12,’08、10,’16

＜ＳＴＡＮＡＧ４５８６＞：NATOのUAV用地上管制ステーション（GCS）標準規格で、UAVとGCSのデータリンク・インターフェースと制御インターフェースの仕様を定めている。この規格に収まらない仕様を使う場合には、VSM（Vehicle Specific Module）を積んで相互運用性を確保する。参考：月刊軍事研究7,’15、月刊航空ファン10,’14

　＜レベル１＞：UAVのISRデータをGCSで間接的に送受信できる。参考：月刊軍事研究7,’15

　＜レベル２＞：UAVのISRデータをGCSで直接送受信できる。参考：月刊軍事研究7,’15

　＜レベル３＞：UAVのISRデータ送受信と、ペイロード管制・モニタリングをGCSで行える。参考：月刊軍事研究7,’15

　＜レベル４＞：UAVのペイロード管制・モニタリングをGCSで行える。参考：月刊軍事研究7,’15

　＜レベル５＞：UAVのペイロード管制・モニタリング、発進・回収制御をGCSで行える。参考：月刊軍事研究7,’15

＜ＳＴＡＮＡＧ５５００＞：地上管制ステーション（GCS）と上級指揮管制システムとのデータ記述形式標準規格。参考：月刊軍事研究7,’15

＜ＳＴＡＮＡＧ７０８５＞：UAVとGCSのデータリンク標準規格。参考：月刊軍事研究7,’15

＜ＳＴＡＰＬ＞：カマン社の無人オートジャイロで、艦上繋留飛行式空中プラットフォームの略。1970-77年に開発された。主任務は洋上捜索と目標捕捉である。参考：スパイ機

＜ＳＴＡＰＬＳ＞：アメリカ海軍が開発した潜水艦用UUV発進・回収器材Stackable Air-powered Launch System。ハマーヘッド（Hammerhead）キャニスターにブルーフィン21UUVとAUV２機種を収容し、潜水艦から射出・回収する。2017年にアメリカ海軍水中戦センター・ニューポート部門が実施したANTXでテストが行われた。参考：月刊世界の艦船8,’18

＜ＳＴＡＲ−１＞：デリラ・シリーズ（巡航ミサイル）を参照。

＜ＳＴＡＲ２１＞：TAR21シリーズ（突撃銃）を参照。

＜Ｓｔａｒ６６＞：ポーランドの６×６輪軍用トラックで、東側諸国でも広く使用された。運転席の天井は幌張りで、後部荷台に12名分のシートを載せられる。積載量４トン。砲の牽引も可能。参考：月刊PANZER5,’79

＜ＳＴＡＲＭ＞：AGM-78シリーズ（対レーダーミサイル）を参照。

＜ＳＴＡＲＴ＞：戦略兵器削減交渉／条約（STrategic Arms Reduction Talk/Treaty）の略。２次にわたる米ソ戦略兵器制限交渉／条約（SOLT）の後を受けて戦略兵器の保有数上限をお互いに引き下げる交渉／条約である。参考：月刊軍事研究3,’00

　＜ＳＴＡＲＴ�T＞：1979年にレーガン政権とブレジネフ政権の間で交渉が始まり、1991年9月にブッシュ政権とゴルバチョフ政権の間で合意された。条約発効７年以内に米ソ両国の戦略核弾頭を6000発、核運搬手段（ICBM、SLBM、重爆撃機）を1600基、ICBM/SLBM搭載弾頭を4900発（うち移動式ICBM弾頭1100発）、重ICBM（発射重量106トン以上または投射能力4.35トン以上）を154基（弾頭1540発）に制限するもので、1994年12月にウクライナがNPTに加入したのに伴い発効した。対象は、ICBM/SLBMがミニットマン�U・�V、LGM-118ピースキーパー、ポセイドンC3、トライデント�T・�U、RS-10/-12/-12M/-16/-18/-20/-22/-25、RSM-25/-40/-50/-52/-54（重ICBMはRS-20のみ）、爆撃機がB-52、B-1、B-2、Tu-95、Tu-160、空中発射型巡航ミサイルALCMがAGM-86B、AGM-129、RKV-500A（AS-15A）、RKV-500B（AS-15B）。完全な検証は出来ないので、新型ICBM/SLBM搭載可能弾頭数は過去の発射試験での最大搭載数、既存の頭部を搭載した新型多弾頭ICBM/SLBMまたは新型単弾頭ICBM/SLBM搭載可能弾頭数は過去の発射実験での最も軽い弾頭重量で総投射重量を割った値の40%以下に最も近い整数、アメリカの重爆撃機のうち空中発射長距離巡航ミサイルを搭載できるものは150機までは１機につき10発、それ以降は実際の搭載数、ソ連の重爆撃機のうち空中発射長距離巡航ミサイルを搭載できるものは180機までは１機につき８発、それ以降は実際に搭載数、長距離巡航ミサイル以外の核兵器を搭載する重爆撃機は米ソとも１機あたり１発として搭載数をカウントする。また、発射装置から取り外されたICBM/SLBMはその発射装置に別のミサイルが装填されていない場合は依然として配備されているとみなし、ICBM/SLBMを分解して整備・保存・輸送している場合は１段目を１基のミサイルとして数え、訓練用模擬弾を搭載している場合を除きキャニスターには原則的にミサイルが装填されているとみなすこととした。有効期間は15年で、以降は５年ごとに延長できる。単なる核軍縮でなく、米ソ核戦力のバランスを保ち先制攻撃を防ぐ役割もあり、事細かな規定がなされていて、付属文書を含めると700ページもある。ロシアのCFE条約一時凍結を受け、更新を行うべきではないという意見がアメリカ軍及び上院の一部で上がっているという。2002年5月にモスクワ条約が締結されたが、拘束力に乏しいため、2008年11月12日から本条約に替わる新たな条約について（ミサイル防衛に関するものも含む）の協議が始まった。2009年12月5日に期限が切れ、START（新）に引き継がれた。参考：月刊軍事研究3,’00、1,’10、11,’07、5,’17、自衛隊装備年鑑1996、軍縮条約・資料集第２版

　＜ＳＴＡＲＴ�U＞：1993年1月にブッシュ大統領とエリツィン大統領が調印した条約。第１段階として条約発効から７年以内に戦略核弾頭を3800-4250発に削減し、第２段階として2003年までに3000-3500発とし、複数弾頭型ICBM（米LGM-118ピースキーパー、露SS-18、SS-24）を廃棄、複数弾頭型SLBMの弾頭総数を1700-1750発に、長射程空中発射型巡航ミサイル・射程600km以上の空対地ミサイル・核爆弾は1300-1800発に制限する。しかしアメリカ下院とロシア議会が批准しようとしないため、条約が発効できず、やむなく第２段階の期限を2007年12月までに延長した。しかし未だに批准されず、発効していない。参考：月刊軍事研究3,’00、3,’99、2,’09、10,’09、月刊航空ファン7,’00、軍縮条約・資料集第２版

　＜ＳＴＡＲＴ�V＞：核弾頭総数を2000発に削減する計画の交渉／条約。START�Uの批准の目処が立たず、いつ交渉が始まるか分からない状態だったが、1997年に内容について合意した。参考：月刊JWings4,’01、月刊軍事研究3,’00

　＜ＳＴＡＲＴ（新）＞：正式名称は「戦略攻撃兵器のさらなる削減と制限措置に関するアメリカ合衆国とロシア連邦の条約」で、START�Tに替わる条約として2010年4月8日に米ロ両大統領がプラハで締結した。米ロ両国は発効後７年以内に配備済戦略核弾頭数を1550に削減する（爆撃機は１機あたり弾頭数１とカウント）。戦術核や非配備（備蓄）弾頭に制限は無いが、ICBM、SLBM、戦略爆撃機を合わせた核運搬手段総数を800、部隊配備上限を700に制限する。対象の戦略攻撃兵器は、自国領土外に配備してはならない。査察ではICBM、SLBM、戦略爆撃機への実際の弾頭搭載数を検証する。新型ミサイル実験の際のテレメトリー・データは、双方の合意に基づき、年間５回まで提供することになった（６回目以降の実験では提供の義務は無い。また、米ロのテレメトリー回数は同数でなければならない）。モスクワ条約は破棄とする。アメリカはLGM-30Gミニットマン�Vを360発360弾頭、トライデント�Uを336発1152弾頭、B-52H爆撃機を32機32弾頭、B-2A爆撃機を16機16弾頭とする予定。ロシアはR-36MUTTR/R-36M2を200発200弾頭、RT-2UTTHをサイロ型60発60弾頭・車載型27発27弾頭、RS-24を255発255弾頭、R-29RMを64発265弾頭、R-30を64発384弾頭、Tu-160爆撃機13機13弾頭、Tu-95MS爆撃機63機63弾頭とする予定である。これにより削減される核運搬手段数は、アメリカが98、ロシアがゼロ。削減される核弾頭数は、アメリカ202発、ロシア490発。爆撃機は弾頭数１とカウントされるため、複数の核弾頭を搭載できる爆撃機では実際の弾頭数と条約でのカウント数が大きく異なるという欠点があり、アメリカで450発、ロシアで560発の核弾頭がカウント外になってしまっている。2010年12月22日、アメリカ上院で承認された。2011年2月5日に発効し、2018年2月5日までに上記削減目標を達成することになった。2014年4月、アメリカがミニットマンICBMを450発から400発、SLBMを336基から280基（2018年までに実施）、戦略爆撃機を93機から60機（B-52H爆撃機41機、B-2A爆撃機19機。うち６機は非配備状態）に削減すると発表した。2015年9月、アメリカがB-52H爆撃機30機を通常兵器任務に転換した。2017年6月、アメリカ空軍がLGM-30Gミニットマン�V50基をワイオミング、モンタナ、ノースダコタから撤去し、配備総数を400基に減らした。2021年2月5日に失効する。参考：月刊航空ファン6,’10、3,’11、月刊軍事研究5,’17、6,’10、4,’15、3,'16、11,’17、月刊世界の艦船12,’11、7,’14、月刊JWings3,’14

＜ＳｔａｒｔＣｏｍ＞：NATOの戦略的情報機関。2014年から運用している。ロシアやイスラム国などによる情報戦に対抗するのが主任務で、中核研究施設はラトビアのリガに置かれている。ロシアの国策通信社によるプロパガンダ攻勢を受けているスウェーデンやフィンランドも参加するかもしれない。参考：朝雲

＜ＳＴＡＳＳ＞：Submarine Tactical Array Sonar System（潜水艦戦術アレイソナーシステム）の略。参考：現代の潜水艦

＜ＳＴＢ１＞：74式戦車シリーズを参照。

＜ＳＴＢ２＞：74式戦車シリーズを参照。

＜ＳＴＢ６＞：74式戦車シリーズを参照。

＜ＳＴＣ機能＞：STCはSensitivity Time Controlの略。レーダーのエンジェルエコーを除去するための機能で、受信信号減衰量を距離の４乗に比例して変化させることにより近距離域の受信信号感度を低下させ、近距離低RCS目標からの信号を除去する。参考：レーダシステムの基礎理論

＜ＳＴＤＬ＞：イギリス海軍の戦術データリンクで、Satellite Tactical Data Linkの略。マイクロ波衛星通信を使用するシステムで、艦船最大16隻がネットワークに参加できる。リンク16との互換性は無い。クイーン・エリザベス級空母、45型ミサイル駆逐艦、23型フリゲート、アスチュート級原潜などに搭載された。参考：月刊世界の艦船2,'22、月刊軍事研究7,’13

＜ＳＴＤＶ＞：アメリカが開発した将来型UUVテストベッドで、System Technology Demonstration Vehicleの略。完全自律型を目指しており、ISRマスト、音響通信機器、航法機器（慣性航法装置、GPS受信機、ドップラー速度ソナー）、電波通信装置、小型UUVなどを搭載できる。全長10.36m、全幅4.72m（機体2.44m）、全高1.87m、機体高0.91m、重量7.25トン。動力源は鉛蓄電池、推進は直流モーターによるポンプジェット、巡航速力５ノット、最大速力10ノット、最大潜航深度243.8m、航続距離46km（25ノット）。機材ペイロード1.576トン。1999年夏から試験が行われている。参考：月刊軍事研究8,’01

＜ＳＴＥＳＴ−６８＞：ソ連海軍の有線誘導式魚雷。SET-53Mに有線誘導装置を取り付けたもので、デルフィン１計画の名称で1960年代からテストされ、1969年に就役した。全長7.9m、直径0.533m、重量1.5トン、炸薬重量0.1トン。誘導は有線誘導＋パッシブ音響（有効直径800m）。雷速29ノットで航走距離14km。作戦可能深度20-200m。母艦にはKTU-68潜水艦用遠隔操作総合装置（0.4トン）を搭載する。参考：月刊世界の艦船9,’10

＜Ｓｔ．Ｇ＞：StukaGeschwader（急降下爆撃航空団）の略。参考：グラフィックアクション36

＜ＳｔＧ４４＞：ドイツ国防軍の突撃銃。MP43の改良型（ほぼ同じものだが）であり、当初はMP44という名称だったが、ヒトラーが1944年12月にシュツルム・ゲベール44（1944年式突撃銃）と命名した。小銃てき弾発射機はMP43と同じ差込式に戻ったので、照星の位置もMP43と同じ位置になっており、外見上の識別はほぼ不可能である。小型弾薬により反動を抑制すると共に、銃身の上にガスピストンを配置して銃身位置を低くし、銃口の跳ね上がりを防止して精度の高いフルオート射撃を可能とした。反動が軽いので構造強度が低くて済み、プレス加工を多用して量産向けにしている。全長940mm、銃身長419mm、空虚重量4.6kg、全備重量5.22kg。使用弾は7.92mm×33弾、装弾数30発。作動はガス圧式、発射速度毎分500発。照尺は100-800m。生産コストは１丁70RMで、第２次大戦終結までに44万丁が生産された。一部にスコープ台が付いており、ZF41狙撃スコープ（倍率1.5倍）を装着しての射距離200m前後での狙撃任務にも使用されている。また、少数がZG1229ヴァンピーア赤外線暗視照準器を装着しての夜間戦闘にも投入された。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3、月刊丸4,’07、日本の防衛戦力Part8

＜ＳｔＧ４５（Ｍ）＞：ドイツ国防軍の試作突撃銃。ゲラート06Hの簡易版である。１丁あたりの生産コストはStG44の半分で、製作時間は７時間しかかからない。全長893mm、銃身長400mm、重量3.71kg。口径7.92mm、装弾数は10発または30発、発射速度毎分350-450発。ヘーネル社が1945年3月に試作してモーゼル社が完成させ、テスト用に30丁が発注されたが、その直後に第２次大戦が終結したため、生産されずに終わった。戦後、設計スタッフがスペインに移り、セトメ58突撃銃を開発した。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3、月刊丸4,’07

＜Ｓｔｇ５７＞：FAL海外シリーズ（突撃銃）を参照。

＜Ｓｔｇ７７＞：AUG（突撃銃）を参照。

＜ＳＴＧ９４１＞：東ドイツのIMES社が開発した輸出用突撃銃。基はMPi-AK74で、黒ベースの色調に統一している。全長920mm、銃身長444mm、重量3.6kg。ライフリングは４条右回り。使用弾は5.56mm×45弾、装弾数30発。インドやペルーに輸出されたが、本格量産前に東ドイツが崩壊したため、殆ど引き渡されていない。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＴＧ９４３＞：東ドイツのIMES社が開発した輸出用突撃銃。STG941のカービンモデルである。全長806mm／602mm（ストック折り畳み時）、重量3.5kg。量産前に東ドイツが崩壊し、殆ど生産されていない。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ＳＴＧＲ＞：EL/M-2221（レーダー）を参照。

＜Ｓｔｇｗ５７＞：スイス軍の突撃銃。スイスのSIG社が開発し、1957年に採用された。使用弾はスイス独自の7.5mm×55.5弾で、弾薬が強力な分反動も強烈であり、フルオートは通常使用しない。銃床はラバー製で、バイポッドを銃身放熱筒の前方または後方に装着することが可能。全長1120mm、銃身長614mm、重量5.925kg。ライフリングは４条右回り。初速毎秒790m。作動は反動利用式（ディレイド・ブローバック）、発射速度毎分600発。装弾数24発。参考：最新軍用ライフル図鑑、兵器最先端５

＜Ｓｔｇｗ９０＞：SG550シリーズ（突撃銃）を参照。

＜ＳＴＩＲ＞：オランダのシグナール社が開発した艦砲・艦対空ミサイル射撃指揮レーダー兼イルミネーター・レーダーSignaal Tracking and Illuminating Radar。WM-25/-27/-28射撃指揮レーダーから捜索レーダーを外し、スタンダード艦対空ミサイルの射程にも対応できるようアンテナ径を拡大して有効距離を増したものである。アンテナはディッシュ型１基だが、送信機は追尾用パルス・レーダー波を発生させるＸバンド１基、ミサイル誘導用連続波ペンシルビーム及びリファレンス・ビーム（Refarence Beam。RIM-7ミサイルがリア・アンテナで受信して目標からの後方散乱波と照合し、目標の方向を確認するための幅広レーダー波）を発生させるＸバンド１基、精密誘導用連続波ペンシルビームを発生させるＫバンド１基と計３基用意されており、合わせて４種類のレーダー波を送信する。Ｊバンド連続波照射を行えるタイプもある。アンテナ脇にはレーザー測距器付き電子光学・赤外線センサーも備えていて、レーダーとは独立した運用も可能。ピーク出力220kW（Ｘバンド）／20kW（Ｋバンド）、パルス繰り返し周波数1800または3600pps（Ｘバンド）／7200pps（Ｋバンド）、探知距離180km。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船4,’19、4,’09

　＜ＳＴＩＲ１．２＞：アンテナ直径1.2m。送信機は半導体式。参考：月刊世界の艦船4,’22

　＜ＳＴＩＲ１．２ＥＯ　Ｍｋ２＞：インドネシア海軍シグマ型フリゲート、ギリシャ海軍イポプロイアルコス・ルーセン級、シンガポール海軍フォーミダブル級フリゲート、ブラジル海軍タマンダーレ級フリゲート、フランス海軍アミラル・ロナルク級フリゲートが砲ミサイル管制用に搭載した。参考：月刊世界の艦船4,’22

　＜ＳＴＩＲ１．８＞：アンテナは円形パラボラ型、直径1.8m。送信機はマグネトロン式で、後に進行波管に換装した。使用周波数K/Xバンド、出力20/220kW、パルス繰り返し周波数1800/3600pps。オランダ海軍ヤコブ・ファン・ヘームスケルク級フリゲートがシースパロー管制用に１基、同カレル・ドールマン級フリゲートが砲ミサイル管制用に、カナダ海軍ハリファックス級フリゲートがSPG-503として砲ミサイル管制用に、ギリシャ海軍エリ級フリゲートが砲ミサイル管制用に、ドイツ海軍F123型フリゲートが砲ミサイル管制用に、トルコ海軍バルバロス級フリゲートが砲管制用に２基搭載した。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、4,’22

　＜ＳＴＩＲ２．４＞：アンテナ直径2.4m。送信機は進行波管式。オランダ海軍ヤコブ・ファン・ヘームスケルク級フリゲートがスタンダードSM-1MR管制用に２基、トルコ海軍バルバロス級フリゲートが艦対空ミサイル管制用に２基搭載した。参考：月刊世界の艦船4,’22

　＜ＳＴＩＲ１８０＞：アンテナ直径1.8m。参考：月刊世界の艦船4,’09

　＜ＳＴＩＲ２４０＞：アンテナ直径2.4m。参考：月刊世界の艦船4,’09

＜ＳＴＩＲ海外シリーズ＞

　＜ＳＰＧ−５０３＞：カナダ海軍ハリファックス級フリゲートの57mm砲・シースパロー用射撃指揮レーダー。STIR1.8と同じものである。アンテナは円形パラボラ型。使用周波数K/Xバンド、ピーク出力20/220kW、パルス繰り返し周波数1800/3600pps。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜ＳＴＭ＞：レイセオン社が独自開発中の小型滑空誘導爆弾で、小型戦術用弾薬の略。2010年10月にモックアップが公表され、UAVからの投下テストも行われた。全長0.6m、総重量13ポンド（5.9kg）、弾頭重量７ポンド（3.2kg）。誘導はGPS/INS＋セミアクティブレーザーで、固定目標も移動目標も全天候下で攻撃できる。RQ-7Bシャドーに搭載可能。参考：月刊軍事研究4,’11

＜ＳＴＭ５００＞：トルコのSTMが開発した小型潜水艦。全長42m、幅8.5m、水上排水量485トン、水中排水量540トン。主機はディーゼル発電機２基・電動モーター、出力1.5MW、巡航速力５ノット、最大速力18ノット、蓄電池はリチウム・イオン電池、航続距離3500海里（ディーゼル）／75海里（蓄電池）、連続行動日数30日。最大潜航深度250m。兵装は魚雷発射管４門（魚雷・ミサイル計８発）。乗員18名＋特殊部隊員６名。2022年6月26日から建造を開始した。参考：月刊世界の艦船9,’22

＜ＳＴＯＢＡＲ＞：Short Take-Off But Arrested-Recovery（短距離発艦・拘束着艦）の略。STOVL機でない艦載機をスキージャンプ台で発艦させ、拘束ワイヤで着艦させるもので、ソ連海軍アドミラル・クズネツォフ級空母が初採用した。カタパルト関係装置が無いのが利点でも欠点でもあり、カタパルトが開発できなくても空母を作ることができ、運用コスト・要員削減や艦内スペース拡大なども図れるが、最大発艦重量が減る、発艦に艦載機の燃料を余計に使う、発艦スペースが大きく同時発着艦ができず駐機スペースも狭い、発艦時に高速航行が必要で高性能主機を積まねばならず燃料も喰う。総合的には欠点の方が大きいらしく、ロシア、中国（遼寧級、山東級）、インド（ヴィクラマディチャ級）といったSTOBAR空母保有国はカタパルトの開発に勤しんでいるが、なかなか上手くいかない。参考：月刊軍事研究6,’01、月刊航空ファン11,’11、月刊JWings12,’11、5,’14、月刊世界の艦船9,’19、11,’15、3,’21

＜ＳＴＯＬ機＞：Short Take-Off and Landing aircraft（短距離離着陸機）の略。輸送機では高度15m基準の離着陸距離が610m以下の機体を言う（FAAの基準）が、他の航空機では明確な定義は無い。第２次大戦前に連絡、観測、捜索救難、夜間偵察、敵艦隊触接用としてSTOL機の必要性が認識されたが、どちらかというとVTOL機の開発に力が注がれていた。それでもドイツは先んじてFi-156を開発、アメリカは民間軽飛行機を転用してこの任務に充てている。日本軍も太平洋戦争中に三式指揮連絡機を開発した。参考：月刊丸3,’90、月刊JWings10,’09別冊付録、航空用語事典増補改訂版

＜ＳｔｏＭｉ４３＞：ドイツ軍の対人棒地雷、通称ストック・マイン。物資不足のため、外殻をセメントで作った。参考：月刊軍事研究6,’04

＜ＳＴＯＭ作戦＞：アメリカ海軍・海兵隊の2015年代における上陸侵攻作戦計画で、STOMはShip-To-Objective Maneuverの略。上陸地点の沖合25海里以上離れた場所にシーベースと呼ばれる広大な地域を設定、ここに２個空母打撃群（空母２隻、戦闘艦６隻、原子力潜水艦４隻）と海上事前集積群（10万トン級MPF(F)と高速輸送艦６隻ずつ）、上陸支援射撃艦艇（攻撃原潜、巡航ミサイル原潜、沿海戦闘艦、ズムウォルト級駆逐艦）、２個遠征打撃群（強襲揚陸艦２隻、輸送揚陸艦２隻、揚陸艦２隻、戦闘艦６隻、攻撃原潜２隻、海兵隊４個大隊）を集結させる。遠征打撃群の揚陸部隊は最も海岸に近い区域（海上待機区域）に展開、作戦準備を行う。準備が終了すると、LCACを発進させ、揚陸艦自身も前進し、VTOL／ヘリ輸送区域に展開。F-35B、オスプレイ、CH-53Kを発艦させる。揚陸艦は更に前進、沿岸から40海里の外側輸送区域及びその前方の内側輸送区域でLCUや残りのLCACを発進させる。更に25海里の地点まで前進した揚陸艦艇からはEFVを発進させ、海上と空中から揚陸地点に向かわせる。EFV進撃ルートの両側には火力支援区域があり、ズムウォルト級駆逐艦が展開して火力支援を行う。これにより、水上からは兵力2708名、M-1A1戦車22両、LAV-25装甲車25両、ABV強襲突破車２両、EFV76両、M777軽量榴弾砲６門、120mm迫撃砲EFSS８門、MTVRトラック26両、HMMWV180両を揚陸、空中からは沿岸から85海里も奥の目標に向け兵力2153名、LAV-25装甲車25両、支援車両170両が輸送され、AH-1ZとF-35Bが支援を行う。この上陸作戦は７時間45分で終了し、その後は空中機動部隊が確保した空港に増援が次々と送り込まれることになる。参考：月刊軍事研究9,’06

＜ＳＴＯＳＬ＞：Short Take-Off Short Landing（短距離発艦・短距離着艦）の略。発艦を短距離滑走、着艦をSRVLで行う方式のこと。イギリス国防省とロッキード・マーチンがF-35B用として開発中である。参考：月刊軍事研究4,’14

＜ＳＴＯＶＬ＞：Short Take-Off Vertical-Landing（短距離離陸・垂直着陸）の略。離陸を短距離滑走、着陸を垂直着陸で行う固定翼航空機のこと。前進滑走時に主翼から発生する揚力分だけ離陸重量を大きくできるので、VTOL機でもこの方式をとることが多く、固定翼VTOL機はほぼこう呼ばれるようになった。着陸時は燃料や弾薬を消費して軽くなっているので、事故時に他機を巻き込まない垂直着陸を行う。参考：月刊JWings10,’09別冊付録、月刊軍事研究12,’03、7,’11、月刊世界の艦船11,’15

＜ＳＴＯＶＬ空母＞：STOVL機を搭載し、発艦を短距離滑走、着艦を垂直着艦で行わせる空母のことで、STOVL機はVTOL機とほぼ同義であるから、VTOL空母ともいう。ついでにヘリも運用する。飛行甲板前部にスキージャンプ台を設けて必要な発艦滑走距離を短縮していることが多い（無いのはキエフ級と改修いずも型くらい）。フォークランド紛争で大活躍し、価値が認識された。面倒なカタパルト関係装置や着艦システムが要らないのが利点で、艦も小型で済む（重量トン数的に正規空母より軽いため軽空母とも呼ばれる）が、運用機が限定されるのが欠点で、Yak-38は能力不足で全機退役しており、ハリアーが退役してF-35Bが開発失敗すれば滅亡してしまうところだった。ただSTOVL電子戦機、STOVL早期警戒機、STOVL空中給油機は今のところ存在せず、代わりに使えるのも早期警戒ヘリくらいなため、運用に限界がある。1978年にソ連海軍キエフ級、1980年にイギリス海軍インビンシブル級、1985年にイタリア海軍ジュゼッペ・ガリバルディ級、1988年にスペイン海軍プリンシペ・デ・アストゥリアス級、1997年にタイ海軍チャクリ・ナルエベト級、2008年にイタリア海軍カブール級、2017年にイギリス海軍クイーン・エリザベス級が就役した。いずも型がF-35B運用改修で限定的なSTOVL空母能力を持つ予定。参考：月刊世界の艦船11,’15、6,’18、3,'21、2,'22、月刊航空ファン11,’11、月刊JWings12,’11、月刊軍事研究7,’11、JShips Vol.44

＜ＳＴＰ−１＞：T-54A（戦車）を参照。

＜ＳＴＰ−２＞：T-54B（戦車）を参照。

＜ＳＴＲ�T＞：S1W（原子炉）を参照。

＜ＳＴＲ�U＞：S2W（原子炉）を参照。

＜ＳＴＲＡＰ＞：ソノブイ運用法の１つで、Sonobouy Thinned Random Array Projectの略。ランダムに多数（20本くらい）のパッシブソノブイを配置した海面に少数（４本）のアクティブソノブイを投下して発信させることで、パッシブソノブイの相対位置を掴み、位相処理を行って１つの巨大ソナーとして作動させる方法である。参考：ザ・マーチ39号

＜ＳＴＲＡＴＣＯＭ＞：USSTRATOCOM（アメリカ統合軍）を参照。

＜Ｓｔｒｆ４０＞：CV9040（歩兵戦闘車）を参照。

＜Ｓｔｒｉｂ９０＞：90H（高速艇）を参照。

＜Ｓｔｒｉｄｓｆｏｒｄｅｎ９０＞：CV9040（歩兵戦闘車）を参照。

＜Ｓｔｒｉｐｂｖ９０＞：CV90FCV（前線指揮車）を参照。

＜Ｓｔｒｉｐｂｖ．３０２１＞：Pbv.302海外シリーズ（装甲車）を参照。

＜ＳＴＲＩＸ＞：ストリクス（誘導砲弾）を参照。

＜Ｓｔｒｖ＞：Strids vagnの略で、スウェーデン語で戦闘車両の意味。参考：月刊戦車マガジン8,’78

＜Ｓｔｒｖ．７４＞：スウェーデン陸軍軽戦車。Strv.m/42TH・TMに新型砲塔と75mm長砲身戦車砲Strv74を搭載したもので、砲塔は前後に長く、前方にかなり絞り込まれた形をしている。同軸機銃はksp m/39機銃２丁。エンジンを換装し、履帯も幅広のものとし、発電用エンジンを別個に搭載した。全長7.93m、全幅2.43m、全高3m、戦闘重量26トン。エンジンはスカニア・バビスL607ガソリン２基（計340馬力）、最大速度45km。乗員４名。1957年に改造が指示され、225両が改造されて1958年から配備され、1960年代半ばまで主力戦車として使用された。Strv.103開発後は独立戦車中隊、次いで突撃砲中隊に配属替えとなり、1981年に全て退役して要塞陣地の防御砲塔になった。参考：月刊PANZER3,’02、6,’98

＜Ｓｔｒｖ．８１＞：センチュリオン海外シリーズ（戦車）を参照。

＜Ｓｔｒｖ．１０１＞：センチュリオン海外シリーズ（戦車）を参照。

＜Ｓｔｒｖ．１０２＞：センチュリオン海外シリーズ（戦車）を参照。

＜Ｓｔｒｖ．１０３シリーズ＞：スウェーデン陸軍戦車、別名Ｓタンク。T-54に対抗すべく1958年に国産開発を開始、1962年にプロトタイプが完成し、1965年に制式化された。スウェーデン国防技術研究所FOAのテストでは、目標発見から射撃までにかかる時間は13秒（レオパルト１は23秒）、初弾命中率70%（同65%）と優れた成績を収めた。抗堪力試験では車両各方向から徹甲弾とHEATを撃ち込み、地雷を各部で爆発させ、通常状態及び水上航行状態で榴弾を炸裂させ、航空機から機銃掃射をかけ、ナパーム弾や模擬核爆風に晒し、完車６両を使用不能にした。また、この様子はフィルムに記録され、兵員教育にも使用されている。欠点は走行間射撃ができないことと、履帯接地面積が少ないためか不整地踏破能力に欠けることで、運用は移動トーチカ方式に限られる。参考：月刊PANZER12,’04、世界AFV年鑑2002-2003、月刊戦車マガジン8,’78、月刊軍事研究9,’08、4,’97、スピアヘッドNo.8

　＜Ｓｔｒｖ．１０３Ａ＞：車体を極限まで低くするため砲塔を廃止した。車体は装甲鋼板製で、車体前面装甲厚はせいぜい50mmだが、被弾経始は非常に良好。また、車体前面上部にリブを付けて跳弾による損傷を防止している。ただし機関整備のため前面は３分割ボルト止め構造となっており、大口径砲弾が直撃すれば貫徹されなくても装甲板が吹き飛んでしまう。車内は前方から機関室、戦闘室、自動装填装置、弾庫という配置である。エンジンは巡航用ディーゼル＋高速／姿勢制御／極寒低温時スターター用ガスタービンだが、ディーゼルだけでは時速20kmくらいしか出ないので、いつも両方を併用している。変速操向機は油圧作動式クラッチ・ブレーキ、DRHIMトルク・コンバータ付き機械式パワーシフト・トランスミッション、差動・再生型ステアリングで構成されるFBTV2B。超信地旋回が可能で、ハイドロスタティック・ステアリングが効いている範囲ではスムーズな旋回が行えるが、ハンドルを20度以上切るとクラッチ・ブレーキ式ステアリングになってしまい、旋回動力喪失が増大し、パワー不足に陥るらしい。下部転輪はダブルタイプ片側４組、起動輪は前方、誘導輪は後方にあり、上部転輪は片側２個。サスペンションは油気圧式で、車体姿勢を自由に変えられ、地上高をプラスマイナス200mmの範囲で変更できる（第１・第４転輪のみ制御可能で、主砲俯仰角変更の補助にのみ使用できるという説もある）。履帯はゴムパッド付きゴムブッシュ単一ピン鋼製で、幅670mm。戦闘室には主砲の左に操縦手兼砲手、右に車長、その後方に後ろ向きに無線手兼後部操縦手が座る。主砲はL7系105mmライフルの長砲身版であるボフォース社製62口径105mm戦車砲L74で、固定装備であり、照準は車体ごと旋回俯仰させて行うが、ミル単位での制御が可能である。俯仰角マイナス10度からプラス12度、俯仰速度毎秒５度。砲身中央に砲口排煙器、砲尾にセンター・クランク付き垂直鎖栓式閉鎖機構が２つある。装填手のスペースを確保すると車高が高くなり、その分車重も1.1トンくらい増えると考えられたため、自動装填装置を採用した。自動装填装置が故障した場合、無線手が装填手になる。弾種はAPDS-T、HESH-T、Smk-T、HE-Tで、ラック10個に５発ずつ計50発収められ、再補給にかかる時間は５分。有効射程2000m(APDS-T)／5000m(HE-T)、発射速度毎分10-12発。APDSは推定装甲貫徹力340mm（射距離1000m・衝角０度）／125mm（射距離3000m）。更に1970年代後半からはIMI製M111APFSDSを導入しており、装甲貫徹力450mm以上（射距離1000m）／400mm以上（2000m）を誇る。発射後の打殻薬莢は自動的に車体後部中央の排出口から車外に放出される。待ち伏せ攻撃に特化しており、攻撃後は無線手に操縦を任せて後進のまま逃げる。光学式照準具は車長用及び操縦手兼砲手用の安定装置付きPSI（OP-1L？）光学式混合視察・照準器で、視界は102度、倍率は1/6/10/18倍。車長（砲手？）用照準具にはL.Mエリクソン社製OPS2レーザー測距器（最大測距距離5000m。シムラッド製LV-300？）が組み込まれている。車長用には２軸安定化装置付きOPS-1照準潜望鏡も用意されており、車長によるオーバーライド機能も付く。副武装は車体前方左のポッドに装備された固定式7.62mm機銃Ksp58が２丁と、車長用キューポラの対空用7.62mm機銃Ksp58が１丁（車内からの遠隔操作可能）、携行弾数は2750発。車長用キューポラには４連装80mm発煙弾発射機２基を装備し、発煙弾24発を搭載する。操縦ハンドルはバイクと似ていて、弾種選択ボタン、発射ボタン、レーザー照射ボタンが付いている。車体前部に地雷除去ローラー（片側３枚ずつ）を装着可能。全長8.8m、車体長6.9m、全幅3.3m、全高2.14m、戦闘重量39トン。エンジンは巡航用ロールスロイス製K60水冷式２サイクル多種燃料ディーゼルエンジン（総排気量6570cc、出力240馬力）＋高速／姿勢制御用ボーイング製553型２軸単純ガスタービン（490馬力）、トランスミッションはFBTV2B（前進２速・後進２速）、最大速度50km、燃費リッター250m、航続距離390km。後に全てＢ型に改修された。参考：月刊PANZER12,’04、6,’98、世界AFV年鑑2002-2003、月刊戦車マガジン8,’78、月刊軍事研究10,’10

　＜Ｓｔｒｖ．１０３Ｂ＞：浮航用スクリーンと車体前面下部にドーザーブレードを装着可能としたもの。時速6kmで水上航行可能。参考：月刊PANZER12,’04、世界AFV年鑑2002-2003

　＜Ｓｔｒｖ．１０３Ｃ＞：1980年代半ばからＢ型を改良したもの。メインエンジンをデトロイトディーゼル製（290馬力）にし、トランスミッションも新型に変更、FCSも改良した。リラン照明弾発射機、22リットル入り燃料タンク兼用サイドスカート７枚を装備する。1992年からはHEAT対策の柵状装甲を車体前面に装着した。参考：世界AFV年鑑2002-2003

＜Ｓｔｒｖ．１２１＞：レオパルト２海外シリーズ（戦車）を参照。

＜Ｓｔｒｖ．１２２＞：レオパルト２海外シリーズ（戦車）を参照。

＜Ｓｔｒｖ．１２２Ｍ＞：レオパルト２海外シリーズ（戦車）を参照。

＜Ｓｔｒｖ．２０００＞：スウェーデン陸軍計画戦車。Strv.103とセンチュリオンの後継として1980年代半ばから開発した。主砲は自動装填装置付140mm滑腔砲、副武装は40mm機関砲、装甲はモジュラー式。重量55トン。技術的に困難すぎ、冷戦崩壊で出番も無くなるとみられたため、モックアップが出来たところで開発中止となり、Strv.121/122を導入することになった。参考：スピアヘッドNo.3

＜Ｓｔｒｖ．ｍ２１＞：LK�U海外シリーズ（軽戦車）を参照。

＜Ｓｔｒｖ．ｍ／３７＞：スウェーデン陸軍の豆戦車。チェコCKD社のAH-�W豆戦車を導入したものである。全周旋回銃塔に機銃を連装で装備する。下部転輪は片側４枚、起動輪は前方に、誘導輪は後方にある。1939年までに48両が配備され、主に訓練に使用された。ボーデン戦車博物館に可動状態で保存されている。参考：月刊丸10,’10、月刊軍事研究10,’10、1,’16

＜Ｓｔｒｖ．ｍ／３８＞：L-60シリーズ（軽戦車）を参照。

＜Ｓｔｒｖ．ｍ／３９＞：L-60シリーズ（軽戦車）を参照。

＜Ｓｔｒｖ．ｍ／４０＞：L-60シリーズ（軽戦車）を参照。

＜Ｓｔｒｖ．ｍ／４１シリーズ＞：スウェーデン陸軍の戦車。チェコスロバキアの38（t）式戦車を輸入したもので、1939年にスコダ社へ90両を発注したが、チェコスロバキアがドイツに併合されたため取り消され、再度発注し直したがスコダ社もドイツに接収されてしまい、1940年12月から1943年までスウェーデンのスカニア・バビス社でライセンス生産した。1957年まで使用され、その後は車体がPvb301に、砲塔がトーチカに流用された。参考：月刊PANZER12,’01、6,’01、月刊軍事研究1,’16、10,’10

　＜Ｓ−�T＞：38（t）式戦車の主砲をボフォース製37mm戦車砲に換え、エンジンをスカニア・バビス1664-13水冷６気筒ガソリン（142馬力）としたもの。116両が生産された。参考：月刊PANZER12,’01、6,’01

　＜Ｓ−�U＞：S-�Tのエンジンをスカニア・バビス603・２水冷６気筒ガソリン（160馬力）に強化したもの。1942年から122両発注されたが、この時期には能力不足になっていたので、104両のみ生産された。参考：月刊PANZER12,’01、6,’01

＜Ｓｔｒｖ．ｍ／４１ファミリー＞

　＜Ｐｖｂ３０１＞：Pvb301（装甲兵員輸送車）を参照。

　＜Ｐｖｋｖ３＞：Pvkv3（対戦車自走砲）を参照。

　＜Ｐｖｋｖ４＞：Pvkv4（自走対空砲）を参照。

　＜Ｓａｖ　ｍ／４３＞：Sav m/43（突撃砲）を参照。

＜Ｓｔｒｖ．ｍ／４２＞：スウェーデン陸軍の中戦車。1941年からランツベルク社がL-60軽戦車をベースに国産開発した。車体・砲塔共に溶接製で、装甲厚は55-9mm。車体中央から後部にかけて背の低い上部構造物を持つ。車体前部は操縦室で、左に操縦手が位置し、下にはトランスミッションがある。操縦手ハッチは視察装置付きのやや小さいもので、上構前面に付く。トランスミッションは油圧式と電動式の２種があり、電動式は初期の60両のみに搭載されたらしい。車体中央は戦闘室で砲塔が載る。後部は機関室で、エンジンは当初スカニア・バビスL603ガソリン（160馬力）２基だったが、後にボルボA8Bガソリン（380馬力）１基に換装した。油圧式トランスミッション搭載車はＨ、電動式トランスミッション搭載車はＭ、L603エンジン搭載車はＴ、A8Bエンジン搭載車はＥで区別されており、Strv.m/42TM、TH、EHの３種がある。下部転輪はダブルタイプ片側６組、サスペンションはトーションバー式で、起動輪は前方、誘導輪は後方にあり、上部転輪はダブルタイプ片側３組。砲塔は全周旋回式で背が高く、砲塔上面中央部は更に膨らんでいる。主砲は短砲身75mm砲m/41で、左にオフセットして搭載され、右に同軸連装機銃があり、防楯は別個である。砲塔側面前寄りには視察クラッペがあり、後ろ寄りの左右にはクラッペ付きの乗降ハッチが付く。砲塔上部右には車長用キューポラがあり、周囲には視察装置が設けられ、乗降ハッチも付いている。1941年11月に生産発注が出されたが、量産開始が遅れ、1943年4月から1945年1月に282両が引き渡された。全長6.215m、全幅2.34m、全高2.585m、戦闘重量22.5トン。最大速度42km。乗員４名。第２次大戦後、センチュリオンが導入されるまで第一線部隊に配備されていた。後にStrv74に改造されるか、またはIkv73に名称変更されている。参考：月刊PANZER3,’02、月刊JWings2,’04、月刊丸10,’10、月刊軍事研究1,’16

＜ＳＴＳ＞：アメリカ軍の特殊部隊で、特殊戦術中隊の略。戦闘管制チームCCT、パラレスキュージャンパーPJ、特殊作戦気象チームSOWT、戦術航空管制班TACPなどからなる。参考：月刊軍事研究12,’18

＜ＳＴＳＳ＞：SBIRS-LOW（弾道ミサイル早期警戒衛星）を参照。

＜ＳｔｕＡ＞：Sturmartillerie（突撃砲兵）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳＴＵＡＳ＞：小型戦術無人航空システムを参照。

＜ＳｔｕＧ＞：Sturmgeschutz（突撃砲）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳｔｕＧ　Ａｂｔ＞：Sturmgeschutz Abteilung（突撃砲大隊）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳｔｕＨ＞：Sturmhaubitze（突撃榴弾砲）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳｔｕＨ４２　Ｌ／２８＞：ドイツ陸軍の10.5cm榴弾砲。leFH18 L/28を車載用に改造したものである。弾種は榴弾や成形炸薬弾など。最大射程12625m。42式10.5cm突撃榴弾砲に搭載された。参考：月刊丸9,’97、ジャーマンタンクス

＜ＳｔｕＨ４３　Ｌ／１２＞：ドイツ陸軍の15cm榴弾砲。sIG33を車載用に改造したものである。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳｔｕＩＧ＞：Sturm Infanterie Geschutz（突撃歩兵砲）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳｔｕＫ＞：Sturmkanone（突撃カノン砲）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜Ｓｔｕｋ３７　Ｌ／２４＞：ドイツ陸軍の7.5cm砲。KwK37 L/24を突撃砲用に改造したものである。弾種は榴弾、徹甲弾、成形炸薬弾。徹甲弾は初速毎秒385mで、貫徹力が低い。最大射程6000m。�V号突撃砲A-E型に搭載された。参考：月刊丸9,’97、ジャーマンタンクス

＜ＳｔｕＫ４０　Ｌ／４３＞：ドイツ陸軍の7.5cm砲。KwK40 L/43を突撃砲用に改造したもので、貫徹力などはKwK40 L/43と同じである。�V号突撃砲Ｆ型に搭載された。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳｔｕＫ４０　Ｌ／４８＞：ドイツ陸軍の7.5cm砲。KwK40 L/48を突撃砲用に改造したもので、貫徹力などはKwK40 L/48と同じである。�V号突撃砲Ｆ型最終31両、F/8型、Ｇ型に搭載された。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳｔｕＫ４２　Ｌ／７０＞：ドイツ陸軍の7.5cm砲。KwK42 L/70を駆逐戦車用に改造したもので、貫徹力などはKwK42 L/70と同じである。Sd.Kfz.162/1�W号駆逐戦車ランクに搭載された。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳｔｕＭｒｓ＞：Sturmmorser（突撃臼砲）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜Ｓｔｕ　Ｐｚ＞：Sturmpanzer（突撃戦車）の略。参考：ジャーマンタンクス

＜Ｓｔｕｖｉ＞：シュトゥーヴィ（照準器）を参照。

＜ＳＴＶ＞：自衛隊の機器。アメリカ空軍省に発注している。参考：月刊軍事研究3,’18

＜ＳＴＺ＞：コムソモレーツ（装甲トラクター）を参照。

＜ＳＴＺ−３＞：ソ連軍の砲兵牽引車。元は農業用トラクターで、第２次大戦を機に軍用に転換し、45mm対戦車砲牽引などに使用した。重量３トン。エンジン出力51馬力、最大速度45km。武装は7.62mm機銃１丁。乗員２名＋対戦車砲要員６名。参考：月刊軍事研究3,’09、グラフィックアクション36

＜ＳＴＺ−５＞：ソ連軍の砲兵牽引車。STZ-3をキャブオーバー型にし、後部に荷台を設置、最初から軍用としたものである。輸送車としても使用された。参考：月刊軍事研究3,’09

＜ＳＴＺ−２５＞：ソ連軍の試作軽戦車。T-26にクリスティ式走行装置を搭載して装輪装軌併用としたものである。スターリングラード・トラクター工場で試作されたが、採用されなかった。参考：月刊PANZER2,’12

＜ＳＴＺ−３５＞：ソ連軍の試作軽戦車。STZ-25から装輪走行機能を省いて生産効率を向上させ、安価に仕上げたものである。こちらもスターリングラードトラクター工場で試作されたが、採用されなかった。参考：月刊PANZER2,’12

＜ＳＴキネティクス＞：シンガポールの陸上兵器開発企業で、シンガポール・テクノロジー・キネティクスの略。STエンジニアリングの傘下にある。テレックス装輪装甲車、テレックス�U装輪装甲車、火砲、弾薬などの開発製造を行っている。参考：月刊軍事研究5,’16

＜ＳＵ＞：アメリカ海軍の対水上レーダー。1944年に開発された。アンテナは幅0.6mの横長パラボラ型で、アンテナドームに収容され、毎分６回転する。使用波長3cm、周波数Ｘバンド、出力15kW、探知距離28km（浮上状態潜水艦）。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、アメリカ護衛艦史

＜ＳＵ＞：ドイツ国防軍の試作アクティブソナー、別名ニーベルンク（Niebelung）。Ｕボート艦橋前面の回転台に磁歪型送受波器８個を取り付けたもので、GHGパッシブソナーで捉えた目標に音波を発信する。最適状態ではパルス音波送信３回のみで目標の方位及び速力を測定できる。速力12ノットで航行する12000トン級の船舶なら距離4000m・方位誤差プラスマイナス４度・距離誤差プラスマイナス2%で探知可能。1945年1月にＵボート�]�]�T型で実験が行われたが、実用化前に終戦を迎えた。参考：Ｕボート入門、ナチスＵボート

＜ＳＵ＞：ノルウェーの水上艦用アクティブ・パッシブ式バウソナー。使用周波数12/14.5/18/24kHz、出力4kW、探知距離9km。アイルランド海軍エマール級、イギリス海軍ヘクラ級に搭載されている。参考：月刊世界の艦船1,’15増刊

＜ＳＵ−１＞：T-26戦車ファミリーを参照。

＜ＳＵ−�T＞：60式装甲車シリーズを参照。

＜Ｓｕ−１＞：ソ連のスホーイ設計局が開発した試作戦闘機、別名I-330。胴体は木製ベークライト合板張り、主翼は金属製である。ターボチャージャー２基により出力を強化しており、胴体下部にラジエーター用エアインテイクが付く。全長8.42m、全幅11.5m、全高2.71m、重量2875kg。エンジンはM-105P液冷Ｖ型12気筒ガソリン（1100馬力）単発、最大速度641km、航続距離720km。固定武装は20mm機関砲１門、7.62mm機銃２丁。乗員１名。1940年6月5日に初飛行したが、ターボチャージャーが不調で開発が遅れ、独ソ戦に伴う設計局疎開のどさくさで試作機がどこかにいってしまい（疎開先で試験中に損傷したという説もある）、開発中止になった。参考：ウォーマシン・レポートNo.67、第２次大戦ソ連軍用機写真集、世界の傑作機No.120

＜ＳＵ−�U＞：60式装甲車シリーズを参照。

＜Ｓｕ−２＞：ソ連空軍の短距離爆撃機で、当初はBB-1と呼ばれた。スホーイがツポレフ設計局時代に設計したANT-51がベースで、1937年8月25日に原型機が初飛行した。胴体は全木製モノコック構造で、自動防漏タンクと複操縦装置を持つ。主翼は低翼配置、降着装置は尾輪式引き込み脚。全長10.25m、全幅14.3m、全高3.75m、全備重量4350kg（4700kg？）。エンジンはM-88空冷ガソリン単発、最大速度455km、実用上昇限度8900m、航続距離850km。武装は主翼の7.62mm機銃４丁ずつと後席の7.62mm機銃１丁装備手動式銃塔。爆弾搭載量600kg（400kg？）。乗員２名。1939年8月（1940年？）から生産されたが、装甲が薄い、速度が遅い、防御兵装が貧弱、などの欠点があり、攻撃機としてはIl-2に後を譲った。その後もM-82エンジン（1400馬力）搭載（最大速度485km・航続距離1100kmにアップ）、装甲強化、銃塔用機銃連装化などの改良を施して1942年までに400機が生産され、偵察、連絡、標的曳航などに使用されたが、1942年末までに大半を損耗している。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、ウォーマシン・レポートNo.67、世界の傑作機No.120

＜ＳＵ−�U改＞：60式装甲車シリーズを参照。

＜Ｓｕ−３＞：ソ連のスホーイ設計局が開発した試作高々度戦闘機で、当初はI-360と呼ばれた。Su-1の翼型改良型で、主翼を短くして翼面積を２平方メートルほど減らした。TK-2ターボチャージャー装着M-105Pエンジンを搭載したが、ターボチャージャーの故障が頻発したため、1942年末に開発中止となった。参考：ウォーマシン・レポートNo.67、第２次大戦ソ連軍用機写真集、世界の傑作機No.120

＜Ｓｕ−４＞：ソ連の試作戦闘機。M-90エンジン（1600馬力）を搭載する予定だったが、エンジン生産体制が整わなかったため、量産には移されなかった。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集

＜Ｓｕ−４＞：ソ連空軍の爆撃機で、Su-2のエンジンを改良したものである。1942年に400機強が生産された。参考：世界の傑作機No.120

＜Ｓｕ−５＞：ソ連の試作混合動力戦闘機。I-107という名称で開発され、試作機完成後に改称された。VK-107A（1700馬力）を機首に搭載し、これでプロペラと圧縮機を駆動、作り出された圧縮空気を胴体後部の燃焼室に送ってジェットエンジンを作動させる。1945年4月5日に初飛行し、MiG-13と比較試験が行われたが、負けて採用されなかった。全長8.21m、全幅10.56m、全備重量3.8トン。エンジンはクリモフVK-107A（1700馬力）＋VRDK混合動力システム、最大速度810km、実用上昇限度12050m、航続距離600km。乗員１名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、第２次大戦ソ連軍用機写真集、月刊エアワールド8,’05、月刊JWings7,’11

＜ＳＵ−５−１＞：T-26戦車ファミリーを参照。

＜ＳＵ−５−２＞：T-26戦車ファミリーを参照。

＜ＳＵ−５−３＞：T-26戦車ファミリーを参照。

＜ＳＵ−６＞：T-26戦車ファミリーを参照。

＜Ｓｕ−６＞：スホーイ設計局の試作襲撃機。1940年12月に初飛行（1941年1月下旬に完成？）した。Su-2がベースで、後部銃座を持つコクピットと燃料タンクを装甲鋼板で覆った。全長9.13m、全幅13.5m、全備重量5530kg。エンジンはAsh-71F（2100馬力）単発、最大速度527km、実用上昇限度8100m、航続距離970km。固定武装は23mm機関砲２門と7.62mm機銃２丁。爆弾搭載量400kg。RS-82またはRS-132ロケット弾なら10発搭載可能。乗員２名。搭載予定のM-71エンジンの開発・生産が遅れ、Il-2より優れていたものの生産ライン変更の手間をかける程の性能は無いとされて採用されなかった。エンジン強化型も試作されたが、こちらもIl-10に負けて採用されずに終わっている。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、ウォーマシン・レポートNo.67、世界の傑作機No.120

＜Ｓｕ−７＞：ソ連の試作混合動力機。2000馬力のAsh-71レシプロエンジンを使用したハルシチョフニコス加速装置を搭載し、1945年4月6日に初飛行、時速704kmを記録した。ジェットエンジンの実用化に目処が立ったため、開発中止となった。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集、世界の傑作機No.120

＜Ｓｕ−７ファミリー＞

　＜Ｓｕ−７Ｒ＞：実験機。機体尾部にロケットを搭載した。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集

＜Ｓｕ−７シリーズ＞：ソ連軍のジェット迎撃戦闘機。超音速飛行能力を重視しており、対地兵装搭載能力も持つが、ペイロードは小さい。スホーイ設計局が開発して1955年9月7日に初飛行し、1960年代に実用化され、各型計1847機が生産された。参考：月刊JWings2,’04、月刊航空情報11,’09、ウォーマシン・レポートNo.67

　＜Ｓ−１＞：戦術戦闘機型プロトタイプで、1953年8月から開発された。エンジンはリューリカAL-7Fターボジェット（ミリタリー推力7.5トン、A/B時推力10トン）単発。1955年9月7日に初飛行し、テスト飛行中にマッハ2.04を達成した。参考：月刊JWings2,’04、ウォーマシン・レポートNo.67

　＜Ｓｕ−７＞：戦術戦闘機の量産型、NATOコードはフィッター（Fitter。着付け人）。胴体は円筒形で、機首先端に空気取り入れ口があり、内部に可動式ショックコーンを備え、機首上部にエアデータプローブが突き出ている。主翼は中翼配置、前縁後退角62度の後退翼で、境界層隔板を主翼中央と翼端の２箇所に備え、付け根に30mm機関砲NR30（各65発）を１門ずつ装備する。左主翼端にピトー管を持つ。水平安定板の翼端にはマスバランスが付く。エンジンはAL7F-1ターボジェット単発、最大速度マッハ2.1、実用上昇限度8750m。機外に57mmロケット弾16発を搭載する。速度性能は申し分なかったが、航続距離があまりに短く、少数のみの生産に終わった。参考：月刊JWings2,’04

　＜Ｓｕ−７Ｂ＞：戦闘爆撃機型。両翼下に１箇所ずつ、胴体下に２箇所のパイロンを付け、それぞれ最大500kgの爆弾またはロケットポッドを搭載可能としている。全長17.08m、胴体長15.4m、全幅8.93m、全高4.65m、自重8.62トン、最大総重量13.6トン。エンジンはリューリカAL7F-1ターボジェット（ミリタリー推力6.45トン、A/B時推力9.5トン）単発、巡航速度マッハ0.75、最大速度マッハ1.6、実用上昇限度15000m、戦闘行動半径270海里（Hi-Lo-Hi）／90海里（Lo-Lo-Lo）、航続距離650海里／1000海里（増槽あり）。固定武装は30mm機関砲NR35（70発）２門。K-13空対空ミサイル２発、57mmロケット弾16連装ランチャー２基、爆弾２トンなどを搭載可能。乗員１名。1960年から生産された。参考：月刊JWings2,’04、世界の軍用機1979、月刊航空情報11,’09

　＜Ｓｕ−７ＢＭ＞：NATOコードはフィッターＡ。Su-7Bの燃料搭載量増加型である。全長16.61m、全幅9.31m、全高4.99m、全備重量11.73トン（13.57トン？）。エンジンはリューリカAL-7F-1-150（ミリタリー推力66.68kN、A/B時推力94.15kN・9.6トン）単発、最大速度1700km・マッハ1.6、実用上昇限度15000m、戦闘行動半径294km、航続距離1650km。爆弾等搭載量２トン。乗員１名。参考：月刊JWings2,’04、ウォーマシン・レポートNo.67

　＜Ｓｕ−７ＢＫＬ＞：NATOコードはフィッターＡ。Su-7BMを更に改良したもので、1965年から生産された。胴体内燃料タンクをインテグラルタンクとして燃料搭載量を増加し、機関砲の携行弾数を各80発ずつに増やした。機首のショックコーン内に測距レーダーを配し、ドラッグシュートを垂直尾翼付け根に装備する。コクピット先端部と同じ位置の機体側面には補助空気取り入れ口があり、離陸時などに使用した。参考：月刊JWings2,’04

　＜Ｓｕ−７ＢＭＫ＞：Su-7BKLの輸出型。ワルシャワ条約機構、中東、インドなどに輸出された。参考：月刊JWings2,’04

＜Ｓｕ−７ファミリー＞

　＜Ｓｕ−７ＢＵＴＩ＞：練習機型、NATOコードはムージク。参考：軍事力バランス78年版

＜Ｓｕ−７Ｉ＞：Su-17シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓｕ−８＞：ソ連の試作長距離地上襲撃機。スホーイ設計局が1944年に製作した。全長13.58m、全幅20.45m、全備重量12400kg。エンジンはシュベツォフAsh-71F（2200馬力）双発、最大速度550km、実用上昇限度9000m、航続距離800km。機首に7.62mm旋回機銃１丁、主翼に7.62mm機銃４丁、胴体後上部に12.7mm旋回機銃１丁、胴体下面ポッドに45mm対戦車砲２門を装備する。爆弾・ロケット弾など1400kgを搭載可能。乗員２名。終戦が近く、採用はされなかった。参考：第２次大戦ソ連軍用機写真集、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜Ｓｕ−９＞：スホーイ設計局の試作双発ジェット戦闘機。1945年2月の命令に基づき開発された。エンジンは国産のS-18軸流ターボジェット（推力1.25トン）を搭載する予定だったが、開発が遅れたためユモ004のコピーであるRD-10（推力0.9トン）で済ませた。主翼の半ばにエンジンを埋め込んでおり、Me262に似た形状をしているが、胴体断面は楕円形で、垂直尾翼の形状も異なる。射出座席、ドラッグシュート、動力操縦装置を装備しており、JATOの装着が可能である。1946年11月13日に初飛行し、1947年8月にツシノ航空ショーに出展された。最大速度880kmを記録して生産命令が出されたものの、Me262スキーだったのがスターリンの癇に障ったらしく、実際には量産されなかった。参考：世界の傑作機No.120、月刊JWings7,’11、7,’20

＜Ｓｕ−９シリーズ＞：ソ連防空軍戦闘機、NATOコードはフィッシュポット（Fishpot。魚罠、筌）。リューリカが開発したAL-7エンジンを搭載する迎撃戦闘機としてスホーイ設計局が開発し、主翼を後退翼にするかデルタ翼にするか結論が出なかったため両方作ることになり、後者として完成したのが本機である（ちなみに前者として完成したのがSu-7）。1958年から配備された。参考：世界の傑作機No.120、月刊JWings2,’04、ウォーマシン・レポートNo.67

　＜Ｔ−３＞：試作初号機。尾翼付きデルタ翼機で、AL-7Fエンジン１基を装備する。搭載するアルマース・レーダーは、捜索と追尾に別のアンテナを使用するものだったため、捜索アンテナを機首エアインテイク上部、追尾アンテナをエアインテイク内部下方に装備して完成した。しかしエアインテイク形状が超音速飛行に適さない形状になってしまい、AL-7Fエンジンの出力も予定に達せず、1956年6月24日（5月26日？）に初飛行したものの設計変更を余儀無くされた。1956年6月にはツシノ航空パレードに展示されている。参考：世界の傑作機No.120、ウォーマシン・レポートNo.67、月刊JWings3,’23

　＜ＰＴ−７＞：試作２号機。エアインテイク前縁を下に16度傾け、追尾アンテナをエアインテイク下縁に移して丸かったレドームを円錐状に尖らせ、エンジンをAL-7F-1に換装している。1957年6月末に初飛行した。参考：世界の傑作機No.120

　＜ＰＴ−８＞：試作3-5号機で、PT-7と同じものである。量産予定の第153工場で製作された。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｔ−４３＞：PT-7の上昇限度を向上させるため、胴体下面に液体ロケットブースター２基を装着できるようにしたもの。飛行性能改善のためエアインテイクを可変式に変更し、レーダーを小型のTsD-30に換装、エアインテイク中央のショックコーン内に収容した。1957年10月10日にロケット無しで初飛行し、その後のテストで最大速度マッハ2.06・実用上昇限度21000mを記録、ロケット無しで制式採用が決定した。PT-8からの改造機を含め５機が生産され、兵装テストも行われている。1959年7月14日には到達高度28852mの世界記録を樹立、他にも維持高度21170m、500kmコース平均速度2337kmの世界記録を作った。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｔ−５＞：試作型。T-43のエンジンをR-11F-300双発にしたものである。T-3を改造して1958年7月18日からテストに入ったが、重心バランスが悪かったため、1959年5月に開発中止となった。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｓｕ−９＞：量産型で、1959年6月から部隊に引き渡され、1960年10月15日に就任承認が出された。胴体は円筒形で、機首にショックコーン付きエアインテイクを持つ。ショックコーンはレーダーアンテナ収容部を兼ねており、マッハ1.35を超えると前方にせり出す可動式である。搭載レーダーはRP-9U（TsD-30の制式名称。探知距離10-18km）で、収容スペース確保のためSu-7よりもコクピット前方部分を延長した。機首前方両側面にはエンジン出力上昇時に作動する補助エアインテイク、胴体後部（主翼取り付け部後縁付近）全周に計４枚のエアブレーキを持つ。主翼はデルタ翼で、前縁後退角60度、下反角２度。後縁にファウラー・フラップとエルロンがある。油圧は独立３系統で、エルロン・水平尾翼・方向舵コントロールに２系統（メインと予備）、降着装置・フラップ・エアブレーキ・ショックコーン作動に１系統を使用する。主翼の２本の主桁は胴体を貫通しており、桁間はインテグラルタンクとなっている。当初は主脚収容部前方に30mm機関砲を装備する予定だったが、燃料タンクに変更された。胴体後部中央左右の水平尾翼は全遊動式で、機体尾部下面にドラッグシュートを収容している。キャノピーは後方スライド式の水滴型である。全長18.06m（ピトー管含む）、全幅8.54m、全高4.82m、自重7.675トン、標準離陸重量11.442トン、最大離陸重量12.512トン。エンジンはAL-7F-1-100UE（ミリタリー推力6.8トン、A/B時推力9.6トン）単発、最大速度2230km／マッハ1.8、実用上昇限度20000m。機内燃料3060リットル、戦闘行動半径320-450km（高度20000m迎撃ミッション）、航続距離1350km（機内燃料のみ）／1800km（増槽あり）。固定武装は無い。左右計４ヵ所の主翼下パイロンにRS-2-US空対空ミサイル４発またはRS-2-US空対空ミサイル２発＋R-55ミサイル２発を搭載できる。航続距離が短いので、胴体下面の２ヵ所のパイロンに600リットル増槽を搭載するのが標準形態である。乗員１名。生産初期に機首側面に補助エアインテイクが設置された。後に胴体タンクをゴム袋式からインテグラルタンクに変更するなどして機内燃料を3780リットルに増やし、戦闘行動半径が430-600kmになった。1962年までに第153工場で888機、第30工場で126機が生産され、防空軍の30個連隊に配備された。参考：世界の傑作機No.120、月刊航空情報11,’09、ウォーマシン・レポートNo.67

＜Ｓｕ−９ファミリー＞

　＜１００Ｌ−１＞：T-4超音速迎撃機の主翼形状研究用機で、Su-9から１機が改造された。主翼前縁後退角を60度から65度に増やしている。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｌ．０２−１０＞：サイドフォース制御研究機。機首上下に全遊動式の舵面を装備し、水平姿勢を保ったままで機首の向きを変更する実験に使用された。機首上部の舵面は視界の妨げになるため、飛行テスト時には外している。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｌ−４３＞：射出座席試験機。Su-9Uからの改造で、後席のキャノピーを外し、前席部分を密閉している。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｓｕ−９Ｕ＞：練習機型、NATOコードはメイドゥン。1961年1月25日に初飛行した。胴体前部を0.6m延長して後席を追加している。第30工場で50機が生産された。参考：世界の傑作機No.120、軍事力バランス78年版

＜Ｓｕ−１０＞：スホーイ設計局の試作４発ジェット爆撃機。主翼中央にジェットエンジンを上下に重ねて（下のエンジンが前に出ている）搭載している。1946年2月から開発されたが、1948年に資金不足で開発中止となった。参考：世界の傑作機No.120

＜Ｓｕ−１１＞：ソ連の試作双発ジェット戦闘機。Su-9試作双発ジェット戦闘機の改良型で、エンジンを国産のリューリカTR-1（推力1.3トン）に変更、エンジンの取り付け位置を上にずらし、水平尾翼に上反角を付けた。1947年5月28日に初飛行し、最大速度940kmを記録したが、エンジン不調と、相変わらずMe262スキーだったのがスターリンの癇に障ったらしく、採用されなかった。参考：世界の傑作機No.120、月刊JWings7,’11、7,’20

＜Ｓｕ−１１シリーズ＞：ソ連空軍戦闘機、NATOコードはフィッシュポット（Fishpot。魚罠、筌）。Su-9の拡大改良型である。1956年のツシノ航空ショーで初公開された。参考：世界の軍用機1979

　＜Ｔ−４７＞：試作型。Su-9のレーダーとミサイルを強化したもので、大型のレーダーを収容できるようにエアインテイクとショックコーンを大型化している。ミサイルは開発が遅れていたため、主翼付け根に機関砲を１門ずつ搭載した。PT-8から１機が改造され、1958年1月6日に初飛行したが、機関砲搭載型は量産されないこととなった。参考：世界の傑作機No.120

　＜ＰＴ−８−４＞：T-47のミサイル搭載型で、PT-8から１機が改造され、1958年2月21日に初飛行した。T-47（機関砲型）の開発中止に伴い、後にT-47に改称され、更に６機が製造された。搭載レーダーはRP-11オリョール、ミサイルはR-8である。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｓｕ−１１＞：NATOコードはフィッシュポットＣ。量産型で、1962年7月に初飛行した。レーダーシステムの改良によりルックアップ攻撃能力が強化され、ヘッドオン攻撃もできるようになっており、レーダーが大型のRP-11（探知距離30-35km）になった分、機首がSu-9よりも一回り太くなった。Su-9よりもやや大型のため、エンジンをAL-7F-2に換装し、胴体前部に燃料タンクを追加、後部の第３燃料タンクもインテグラル式にするなどして機内燃料搭載スペースを拡大しているものの、戦闘行動半径や上昇限度はSu-9よりやや劣る。また、搭載ミサイルが大型化したために内翼部パイロンに装着すると主脚と干渉してしまうので、外翼部に計２発しか装備できなくなった。全長17.55m（ピトー管除く）、全幅8.54m、全高4.7m、自重8.562トン、標準離陸重量12.674トン、最大離陸重量13.986トン。エンジンはAL-7F-2（ミリタリー推力6.8トン、A/B時推力10.1トン）単発、最大速度2340km、実用上昇限度18000m。機内燃料搭載量3.44トン（4195リットル）、航続距離1260km／1710km（増槽あり）。兵装はR-8MRセミアクティブ・レーダー誘導式ミサイル１発＋R-8MT赤外線誘導式ミサイル１発。胴体下面に720リットル増槽２個を搭載できる。1965年までに108機が生産された。参考：世界の傑作機No.120、月刊航空情報11,’09

　＜フィッシュポットＡ＞：NATOコードで、主翼付け根に機関砲を搭載し、機首上部に射撃管制レーダーを搭載したもの。参考：世界の軍用機1979

　＜フィッシュポットＢ＞：NATOコードで、機関砲と射撃管制レーダーを撤去したもの。参考：世界の軍用機1979

　＜フィッシュポットＣ＞：量産型のNATOコード。1960年初めから配備され、生産後もエンジン強化、胴体後部形状改修、翼下パイロン増加（２基から４基へ）などの改良が行われている。西側推定諸元は以下の通り。全長17.1m、全幅8.2m、全高4.9m、自重8.4トン、最大総重量13.15トン。エンジンはリューリカAL-7F-1（ミリタリー推力6.45トン、A/B時推力9.5トン）単発、最大速度マッハ1.8（クリーン）／マッハ1.2（外部兵装搭載）、実用上昇限度15500m、戦闘行動半径120-270海里、航続距離600海里／900海里（増槽あり）。AA-2またはAA-3空対空ミサイル４発を搭載できる。乗員１名。参考：世界の軍用機1979

＜Ｓｕ−１１ファミリー＞

　＜Ｓｕ−１１Ｕ＞：複座練習機型、NATOコードはメイドゥン。参考：世界の軍用機1979

＜ＳＵ−１２＞：SU-76シリーズ（自走砲）を参照。

＜Ｓｕ−１２＞：ソ連の試作レシプロ観測機。1947年8月からテストされたが、性能不足で実用化されなかった。参考：世界の傑作機No.120

＜Ｓｕ−１５＞：スホーイ設計局の試作戦闘機。スホーイ設計局初の後退翼機（後退角35度）で、1946年3月の昼間ジェット迎撃戦闘機要求に基づいて開発されたが、1947年の全天候戦闘機要求に基づくとの説もある。胴体中央下面と胴体後部にRD-45遠心式ジェットエンジン（推力2.2トン）を搭載しており、機首のエアインテイクは内部で左右に分かれていて、左が中央エンジン、右が後部エンジンに空気を送る。エアインテイク上部中央にレドームが突き出ている。後部エンジン用のダクトは機首右側を貫いているため、コクピットは左に寄せた。全長15.44m、全幅12.87m、自重7.409トン、総重量10.437トン。翼面積36平方メートル。固定武装は37mm機関砲２門。1949年1月11日に初飛行し、RD-45F（推力2.3トン）に積み換えて音速突破を狙ったが、6月3日にフラッターを起こして墜落（パイロットは脱出して無事）した。２号機を製作していたものの、1949年11月にスターリンの命令で設計局の閉鎖が決定し、開発中止となった。参考：世界の傑作機No.120、月刊JWings7,'20、7,’11

＜Ｓｕ−１５シリーズ＞：ソ連防空軍の迎撃戦闘機、NATOコードはフラゴン（Flagon。大瓶）。Su-9を双発にした拡大改良型で、主任務は対爆撃機・偵察機迎撃であり、各型計1400-1500機が生産された。西側には1967年のドモデドボ航空ショーで公表されている。大韓航空機をサハリン沖で撃墜したのは本機である。欧州通常兵器制限条約締結後にロシアでは全てスクラップにされ、ウクライナ空軍では1996年に現役を退いた。参考：世界の傑作機No.120、ウォーマシン・レポートNo.67、月刊軍事研究8,’01、月刊JWings9,’02、世界の軍用機1979

　＜Ｔ−５８＞：スホーイ設計局が1960年7月から自主開発した試作型。Su-11のエアインテイクを側面に移すなど胴体前半部を改設計し、レーダーとミサイルを強化したものである。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｔ−５８Ｄ＞：T-58の双発化型。胴体にエリアルールを適用した。胴体側面のエアインテイクは内側に可変ランプを持つ可変面積式二次元エアインテイクとしており、ベトナム戦争で北ベトナムから入手したF-4を参考にしたらしい。主翼はSu-11の流用で、エンジンはR-11F2-300双発、兵装はR-98ミサイル。1962年5月30日に初飛行した。テスト中に航続力不足が明らかとなったため、エリアルールで絞っていた胴体部分を広げて燃料スペースを増やしている。また、垂直尾翼を大型化し、付け根に大型のドラッグシュート収容部を設けた。参考：世界の傑作機No.120、No.172

　＜Ｓｕ−１５＞：最初の量産型。T-58Dの生産型で、1966年3月6日に初飛行し、1967年4月に就役した。大迎え角でも空気吸入量を落とさないため、エアインテイクは正面から見ると上に開く形状をしており、内側に境界層吸引孔付き斜板を装着した可変面積式である。主翼は前縁後退角63.04度のデルタ翼で、Su-11と同じものであり、外翼部に境界層板を１枚追加した。水平尾翼取り付け位置をやや低くし、左右を逆方向に動かして横操縦にも使えるようにしている。垂直尾翼は付け根部分の高さを増し、ドラッグシュートを付け根部分に収容した。燃料タンクはインテグラル式で、胴体内に３つ、主翼内に２つある。キャノピー上部中央には金属の梁を追加した。レーダーはRP-15オリョールD58で、探知距離15km（低空）／35km（高空）。全長20.54m（ピトー管除く）、全幅8.62m、全高5m、自重10.22トン、標準離陸重量16.52トン、最大離陸重量17.094トン。エンジンはR-11F2S-300（ミリタリー推力3.9トン、A/B時推力6.2トン）双発、最大速度2230km、実用上昇限度18500m、機内燃料搭載量5.6トン（6860リットル）、航続距離1270km（機内燃料のみ）／1550km（増槽２本）。兵装はUPK-23-250機関砲ポッド２基とR-98ミサイル２発で、機関砲ポッドの代わりに600リットル増槽を装着できる。乗員１名。翼面荷重が高かったので、操縦性や着陸性能を改善するため、1969年からはフラップにBLC装置を装着し、エンジンを抽気機構装備のR-11F2SU-300に変更、胴体中心線から2.625mの部分（境界層板の付いている部分）で前縁後退角を45度とし、７度の捩り下げを付けて前縁部をドループさせたダブルデルタ主翼を採用した。前縁後退角変化部分のキャンバー変化形状はソフトノッチと呼ばれる独特の形をしている。これにより全幅が9.34mになった。また、当初は水平尾翼前端外側部のマスバランスが水平に付いていたが、滑走路に擦る事例があったため、後に上向きに換えている。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｓｕ−１５Ｔ＞：Su-15の改良型で、1969年1月に初飛行した。エンジンをR-13-300に変更、タイフーン・レーダーを搭載して対地攻撃を可能とし、低空飛行目標を迎撃するため電波高度計を利用した自動地形追随システムを追加している。外翼下パイロン（１ヵ所ずつ）に機関砲ポッドまたはロケット弾ポッド、胴体下パイロン（２ヵ所）に500kg爆弾１発ずつまたは100kg/250kg爆弾２発ずつを搭載可能。20機が生産された。後に胴体下面に密着する形状のGP-9機関砲ポッドがテストされ、一部の機体に装着された。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｓｕ−１５ＴＭ＞：NATOコードはフラゴンＥで、西側は当初制式名がSu-21に変更されたと推定していた。Su-15（ダブルデルタ主翼）のレーダーを高空探知距離65km・低空探知距離15kmのRP-26タイフーンＭに換装し、側面から見ると丸みがかっているレドームに変更したもので、前輪がダブルタイヤになった。全長20.54m（ピトー管除く）、全幅9.34m、全高4.84m、自重10.874トン、標準離陸重量17.194トン、最大離陸重量17.9トン。エンジンはR-13-300（ミリタリー推力4.1トン、A/B時推力6.6トン）双発、最大速度2230km／マッハ1.8、実用上昇限度18500m、燃料搭載量5.55トン、航続距離1380km（機内燃料のみ）／1700km（増槽２本付）。兵装はUPK-23-250機関砲ポッド２基（胴体下面）とR-98ミサイル２発（主翼下）で、機関砲ポッドの代わりに600リットル増槽を装着できる。対地攻撃任務では胴体下面に250kg爆弾２発、主翼下パイロンにUB-32Aロケット弾ポッドを搭載可能。1971-75年に生産され、1971年に就役した。1979年、内翼部にR-60空対空ミサイル用パイロン１基を取り付ける改修が実施された。後にR-60を２発取り付けられる内翼パイロンも開発されている。1980年代半ばに一部が前線航空部隊に移され、制空戦闘・対地攻撃任務に就いているが、機体性能的には適していない任務だった。参考：世界の傑作機No.120、月刊航空情報11,’09、世界軍用機年鑑1990-91

　＜Ｓｕ−１５ｂｉｓ＞：Su-15TMのエンジンをR-25-300に強化したもの。１機がSu-15TMから改造され、1972年7月から試験飛行に入ったが、量産には移らなかった。参考：世界の傑作機No.120

　＜フラゴンＡ＞：初期量産機のNATOコード。搭載レーダーは、NATOコードでスキップ・スピンと呼ばれる探知距離25-35海里のＸバンドレーダーで、AA-3空対空ミサイルを運用できる。参考：世界の軍用機1979

　＜フラゴンＤ＞：フラゴンＡの改良型のNATOコード。外翼後退角を減らして二重スイープとし、エンジンと電子装備を強化した。参考：世界の軍用機1979

　＜フラゴンＥ＞：フラゴンＤの改良型のNATOコード。エンジンをR-13に換装し、胴体下面に23mm連装機関砲Gsh-23を搭載した。参考：世界の軍用機1979

　＜フラゴンＦ＞：西側でSu-15VDとされた機体のNATOコード。エンジンをアフターバーナー付きに換え、レドーム形状を変更した。西側推定諸元は以下の通り。全長21.4m、全幅10.05m、全高5m、自重11.34トン、最大総重量18.14トン。エンジンはツマンスキーR-13F2-300（ミリタリー推力5.65トン、A/B時推力7.2トン）双発、巡航速度マッハ0.9、最大戦闘速度マッハ1.7、最大速度マッハ2.4、実用上昇限度18300m、戦闘行動半径245海里（通常迎撃）／110海里（ダッシュ）、航続距離900海里／1300海里（増槽付）。固定武装はGSh-23機関砲。ハードポイントは４カ所。乗員１名。参考：世界の軍用機1982、1979

＜Ｓｕ−１５ファミリー＞

　＜Ｓｕ−１５ＬＬ＞：試作戦術戦闘機型。Su-15に爆弾を搭載できるようにしたもので、試作のみに終わった。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｓｕ−１５Ｔ（空中給油実験機）＞：空中給油装置実験機。Su-24用空中給油システムの実験機で、機首右側面に受油プローブを追加しており、UPAZ-1Aバディ・ポッドから給油される。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｓｕ−１５ＵＴ＞：複座練習機型。Su-15の胴体前部を0.45m延長し、後席を追加、レーダーは外した。後席の前方視界が悪いため、キャノピー上面にペリスコープを付けている。1967年8月26日に原型機（デルタ翼）が初飛行し、1969年から生産（ダブルデルタ翼）された。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｕ−５８Ｂ＞：試作戦闘訓練機型。Su-15UTにレーダーを搭載したものである。採用されなかった。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｓｕ−１５ＵＭ＞：複座練習機型。Su-15TMベースで、胴体長はそのままに後席を追加した。その分、燃料搭載量は減少している。1976-80年に生産された。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｔ−５８Ｌ＞：不整地離着陸研究試作機。T-58Dの２号機を改造したもので、前輪をダブルタイヤにし、前脚柱を延長、離陸滑走時の迎え角を大きくして離陸距離の短縮を図った。また、車輪をスキーに交換可能としている。参考：世界の傑作機No.120

　＜Ｔ−５８ＶＤ＞：T-6戦闘爆撃機（後のSu-24）開発用STOL試験機、NATOコードはフラゴンＢ。T-58D初号機の胴体中央部にコリョトフRD-36-35リフトエンジン２基（３基？合計推力23.1kN）を前方に10度傾けた状態で収容している。1966年6月6日に初飛行し、1967年にドモデドボ航空ショーでフライトを実施した。重量がかさみ、実用化には至らなかった。参考：月刊軍事研究7,’11、世界の傑作機No.120

　＜フラゴンＢ＞：リフトジェットを追加した試作機（T-58VD）のNATOコード。参考：世界の軍用機1979

　＜フラゴンＣ＞：複座練習機型（Su-15UT/UM）のNATOコード。参考：世界の軍用機1979

　＜フラゴンＧ＞：フラゴンＦの複座型。参考：世界軍用機年鑑1990-91

＜Ｓｕ−１７＞：ソ連軍試作ジェット戦闘機で、遷音速から超音速における研究機を兼ねる。主翼は25%翼弦後退角50度の後退翼。緊急脱出装置は射出座席とコクピット切り離し式の両方が用意されており、高速で脱出する際にはまずコクピットを切り離してドラッグシュートを開き減速、次いで射出座席を作動させるようになっていた。全長15.253m、全幅9.7m、全高4.52m、自重6.24トン、離陸総重量7.39トン。エンジンはリューリカTR-3軸流式ターボジェット（推力4.6トン）単発、最大速度マッハ1.07、実用上昇限度15500m、航続距離750km。固定武装は機首下の37mm機関砲（40発）２門。1947年に試作機が完成したが、主翼の強度不足が指摘されて飛行許可が下りず、開発中止となった。参考：月刊JWings7,’11、世界の傑作機No.120

＜Ｓｕ−１７シリーズ＞：ソ連空軍攻撃機、NATOコードはフィッター（Fitter。着付け人）。Su-7の主翼後退角がきつく、離着陸性能が最悪で、前線基地での運用能力が低かったため、これを改善させる目的で主翼の外翼部分を可変後退翼としたものである。スホーイ設計局が開発し、1966年8月22日（2日？）に初飛行、1990年までに各型計2961機が量産され、海外でも1200機が生産された。参考：月刊JWings2,’04、10,’18、3,’23、ウォーマシン・レポートNo.67、世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−７Ｉ＞：原型機で、ＩはIzmenyaemoi Strelovidnosti（可変翼）の略。設計局名称S-22I、NATOコードはフィッターＢ。Su-7BMの外翼部だけを後退角28-62度の可変後退翼に変更したものである。1967年7月9日のドモデドボ航空ショー（十月革命50周年エアショー）で展示された。参考：月刊航空ファン12,’19、月刊JWings10,’18、世界の軍用機1979、世界軍用機年鑑1990-91

　＜Ｓｕ−１７＞：実戦配備型、設計局名称S-32、NATOコードはフィッターＣ。外翼部2m（4m？）を25-63度（28-62度？）の可変後退翼とし、フルスパンのスラットを装着して離着陸性能や低空性能を改善、着陸速度は20ノット低下した。後退角変更は手動操作式で、通常飛行中は常に45度にしておき、離着陸時に25度、超音速飛行時に63度にするのが基本。内翼と外翼の境界にあるフェンスと外翼部のエルロンを大型化し、主翼パイロンを追加して計８カ所（胴体下３カ所＋主翼下３カ所ずつの計９カ所？）にしている。エンジンを強化し、機首に二次空気取り入れ口を追加、胴体を太くし、燃料搭載量を増やした。全長17.2m、胴体長15.9m、全幅9-12.5m、全高4.75m、自重9.07トン、総重量13.15-16.33トン。エンジンはリューリカAL21-F-3（ミリタリー推力7.8トン、A/B時推力11.2トン）単発、巡航速度マッハ0.75、戦闘最大速度マッハ1.6、最大速度マッハ2.17、実用上昇限度15000m、戦闘行動半径350海里（Hi-Lo-Hi）／215海里（Lo-Lo-Lo）、航続距離750海里／1200海里（増槽付き）。固定武装は30mm機関砲（70発）２門。1000kg爆弾２発＋500kg爆弾２発、Kh-66空対艦ミサイル２発などを搭載できる。乗員１名。参考：世界の軍用機1979、1982、月刊航空ファン12,’19、月刊JWings10,’18、世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−１７Ｍ＞：NATOコードはフィッターＤ。前部胴体を0.38m延長した。参考：世界軍用機年鑑1990-91

　＜Ｓｕ−１７Ｍ−２＞：NATOコードはフィッターＤ。Su-17Mのショックコーンにレーザー測距器クレンを搭載したものである。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings3,’09

　＜Ｓｕ−１７Ｍ３＞：NATOコードはフィッターＨ。Su-17Mのキャノピー後部に膨らみを付け、胴体下にベントラルフィンを追加し、ドップラー航法装置を搭載、R-60空対空ミサイルを運用可能とした。参考：世界航空機年鑑2018-2019、世界軍用機年鑑1990-91

＜Ｓｕ−１７Ｍ４＞：NATOコードはフィッターＫ。ピトー管を機首左に移し、胴体下にベントラルフィンを、胴体上にドーサルフィンを追加した。ドーサルフィン先端にはアビオニクス冷却用エアインテイクが付く。後方視界はバックミラーに頼ることとなった。全長19.02m、全幅10.03-13.68m、全高5.12m、空虚重量10.88トン、最大離陸重量19.4トン。翼面積34.5-38.5平方メートル。エンジンはリューリカAL-21F-3ターボジェット（ミリタリー推力7.8トン、A/B時推力11.2トン）単発、最大速度マッハ1.74・1830km（高空）／マッハ1.1・1350km（海面高度）、実用上昇限度15200m、海面上昇率毎分13800m、燃料搭載量3.77トン（機内）＋2.868トン（増槽４本）、航続距離1150km（２トン搭載）／1400km（低空）／2300km（フェリー）。固定武装は30mm機関砲NR-30が２門。最大兵装搭載量４トン。SPPU-22ガンポッド（砲身は30度まで俯角を取れる）は前向きにも後ろ向きにも積むこともでき、前向きなら爆撃コンピュータと連動して砲身を下げながら地上を掃射可能。Kh-25MLレーザー誘導ミサイル、Kh-25MP対レーダーミサイル、Kh-29Tテレビ誘導ミサイル、Kh-29Lレーザー誘導ミサイルなどを運用できる。乗員１名。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings2,’04、5,’07、ウォーマシン・レポートNo.67、世界軍用機年鑑1990-91

＜Ｓｕ−２０＞：Su-17Mの輸出型で、NATOコードはフィッターＣ。アビオニクス劣化版である。エンジンはリューリカAL-7。参考：世界の軍用機1979、世界軍用機年鑑1990-91

＜Ｓｕ−２２シリーズ＞：輸出型。各型計1165機が生産された。参考：月刊航空ファン12,’19

＜Ｓｕ−２２＞：Su-17M-2の輸出型で、NATOコードはフィッターＦ。アビオニクス劣化版で、エンジンも換装した。全長17.34m、全幅13.68m（後退角30度）、全高5.13m、最大離陸重量19.4トン。エンジンはツマンスキーR-29B単発、最大速度マッハ1.9。乗員１名。参考：月刊JWings11,’14、3,’09、世界軍用機年鑑1990-91

＜Ｓｕ−２２Ｍ３＞：Su-17M-3の輸出型、NATOコードはフィッターＪ。エンジンをツマンスキーR-29Bに換装している。参考：世界航空機年鑑2018-2019、世界軍用機年鑑1990-91

＜Ｓｕ−２２Ｍ４＞：NATOコードはフィッターＫ。全長17.34m、全幅13.68m（後退角30度）／10.03m（後退角63度）、全高5.13m、空虚重量10.9トン、最大離陸重量19.4トン。エンジンはリューリカAL-21F-3（ドライ推力76.49kN、A/B時推力109.83kN）単発、最大速度マッハ1.9、実用上昇限度15400m、戦闘行動半径380海里（Hi-Lo-Hi）。固定武装は30mm機関砲NR-30（80発）２門。乗員１名。参考：月刊JWings3,’09、9,’12

＜Ｓｕ−２２Ｍ−４Ｋ＞：Su-22M-4の輸出型。参考：月刊JWings9,’12

＜Ｓｕ−１７ファミリー＞

　＜Ｓｕ−１７Ｒ＞：Su-17の偵察機型。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−１７ＵＭ＞：Su-17Mの複座型、NATOコードはフィッターＥ。参考：世界軍用機年鑑1990-91

　＜Ｓｕ−１７ＵＭ３＞：Su-17M2の複座練習機型、NATOコードはフィッターＧ。エンジンをツマンスキーR-29Bに換装している。参考：世界航空機年鑑2018-2019、世界軍用機年鑑1990-91

　＜Ｓｕ−２２Ｕ＞：Su-17M2を複座にした輸出型、NATOコードはフィッターＥ。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−２２ＵＭ３Ｋ＞：Su-17UM-3練習機の輸出型、NATOコードはフィッターＧ。参考：世界軍用機年鑑1990-91

＜Ｓｕ−１７海外シリーズ＞

　＜Ｓｕ−２２（イラン）＞：イラン空軍／革命防衛隊空軍攻撃機。湾岸戦争でイラクから脱出してきたものをイラン空軍に配備した。2010年頃に整備改修され、革命防衛隊空軍に移管されている。参考：月刊JWings4,’20

　＜Ｓｕ−２２（ポーランド空軍）＞：ポーランド空軍攻撃機。Su-22M4攻撃機100機とSu-22UM3K複座練習機10機を導入し、1984年から運用した。2010年代に18機に対して運用寿命延長と近代化改修を行う事になり、飛行時間800時間分（運用10年間分）を延長、無線機とフライト・パラメーター・レコーダーをNATO仕様の新型（ハニウェル製KTU-709TACAN、ロックウェル・コリンズ製ANV-241MMR ILS、トリンブル製2101AP GSP受信機、ポーランドのレッドウォー製SC-10スプラスルIFFなど）にし、計器表示をフィート／ポンドに変更、塗装もグレー２色迷彩とした。参考：月刊航空ファン10,’18、12,’19、月刊JWings10,’18

　＜Ｓｕ−２２Ｍ（ベトナム空軍）＞：ベトナム空軍攻撃機。1980年に40機がソ連から供与された。参考：月刊航空ファン5,’18

　＜Ｓｕ−２２Ｍ４（ポーランド空軍）＞：ポーランド空軍攻撃機。コムソムルスク・ナ・アミュール工場製第23・第24・第27・第29・第30・第37・第38ロットの計100機を導入した。Su-20用に導入したKKR-1偵察ポッドを運用できる。第38ロットのみKh-29Tテレビ誘導ミサイルの運用が可能で、計器板右上にテレビモニターが付いている。参考：月刊航空ファン12,’19

＜Ｓｕ−１９＞：Su-24シリーズ（戦闘爆撃機）を参照。

＜Ｓｕ−２０＞：Su-17シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓｕ−２１＞：Su-15TM（戦闘機）を参照。

＜Ｓｕ−２２＞：Su-17シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓｕ−２４シリーズ＞：ソ連空軍の可変後退翼戦闘爆撃機、NATOコードはフェンサー（Fencer、剣士）。当初西側は名称をSu-19と推定したが、誤りだった。T6の計画名で1964年から開発され、1967年7月2日に原型機が初飛行し、1972年に量産を開始、1973年から引き渡され、1975年2月に就役して実戦配備された。方面軍レベルで運用し、対地・対水上作戦を主任務とする。総生産数はSu-24/24Mが635機、Su-24MP/MRが150機で、2000年頃まで生産されていたとみられる。ソ連の他、アルジェリア、アンゴラ、イラン、シリア、リビアなどに輸出された。ソ連では機関砲弾が機内で爆発する事故により２機が失われたため、後に機関砲を撤去している。参考：月刊JWings10,’05、12,’03、3,’09、月刊軍事研究1,’12、6,’12、世界の軍用機1979

　＜Ｔ６＞：最初の案。デルタ翼機として開発された。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜Ｔ６−１＞：改良案。Su-15の胴体を太くして複座にし、主翼を高翼配置のダブルデルタとして地上クリアランスを確保している。エンジンは推進用のリューリカAL21Fターボファン２基と、リフト用クリモフRD36-35エンジン４基で、リフトエンジン方式によるSTOL能力を持たせることにした。1967年7月2日に初飛行したが、ペイロードと航続距離が不十分で実用化が難航したため、可変後退翼を採用することになった。参考：月刊軍事研究1,’12、月刊航空ファン2,’16

　＜Ｔ６−２Ｉ＞：最初の可変後退翼試作機で、ＩはIzmenyayemaya（可変）の略。1970年1月17日に初飛行し、1976年までテストされた。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜Ｔ６−３Ｉ＞：２機目の可変後退翼試作機。1971年6月16日に初飛行、1976年までテストに使用された。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜Ｔ６−４Ｉ＞：３機目の可変後退翼試作機。1973年8月28日に事故で失われた。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜Ｓｕ−２４（前量産型）＞：1971年12月31日に初飛行し、10機前後が生産されて1973年から第４乗員戦闘訓練転換センターに配備され、第３爆撃航空連隊でも運用された。T6-7とT6-13が事故で失われている。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜Ｓｕ−２４（初期型）＞：シリーズ11（生産バッチ14）までの初期生産型で、NATOコードはフェンサーＡ。機首にはピトー管、エアデータセンサー、電子戦アンテナを一体化したＬ字バーを装備する。参考：月刊軍事研究1,’12、月刊航空ファン2,’16

＜Ｓｕ−２４（中期型）＞：生産バッチ15-22で、NATOコードはフェンサーＢ。胴体背部に熱交換用吸気口を追加し、垂直尾翼を拡大した。主翼は可変後退翼で、16-69度の間で角度を選択できる。主翼前縁にスラット、後縁に全幅にわたるダブルスロッテッド・フラップを持ち、横操縦はスポイラーと水平尾翼の差動で行う。コクピットは並列複座。機首に地形回避レーダーを装備しており、低空での敵地侵入が可能。TsVU-10-058K機上コンピュータ、PNS-24ティーグル航法・照準装置、カイラ24光学電子誘導システムも備えている。ハードポイントは胴体中央の機関砲の間とその後ろ、主脚収容部内側に左右１カ所ずつ、両主翼グラブ下、両主翼下の計８カ所である。胴体下ハードポイントは近接しており、増槽やUPAZ-1A空中給油ポッドなどのかさばる装備を装着すると他のハードポイントが使えなくなる。主翼グラブ下にはFAB-500、Kh-25、Kh-29、Kh-31、Kh-58、Kh-59などを搭載可能。主翼下パイロンは主翼角度に合わせて旋回する機構があり、重量物は搭載できず、空対空ミサイル、ロケットランチャー、250kg爆弾FAB250を１発、100kg爆弾FAB100を３発といった装備になる。FAB100なら計24発、FAB500なら胴体下に２発とグラブ下に１発ずつ（と主翼下に自衛用R-60）を積める。前部胴体下面にKayra-24Mレーザー照準器があり、KAB-500LやKh-29Lといったレーザー誘導兵器の運用が可能。TN-1000/TN-2000核爆弾も運用できる。胴体下にUPAZ-1A空中給油ポッド、グラブ下に3000リットル増槽RTB-3000を１基ずつ装着すれば、空中給油（バディ給油）任務を行うことが可能。全長24.5m、全幅10.4-17.64m、全高6.2m、自重22.34トン、最大離陸重量39.7トン。エンジンはリューリカAL-21F3（ミリタリー推力7.8トン、A/B時推力11.2トン）双発、最大速度マッハ1.35、戦闘行動半径410km（最大ペイロード、Lo-Lo-Lo）／565海里（兵装３トン、Hi-Lo-Hi）。固定武装は胴体左右のGSh-6-23M機関砲１門ずつ。最大外部兵装搭載量8.1トン。乗員２名。シリーズ15からはドラッグシュート用尾部フェアリングを追加した。参考：月刊JWings10,’05、12,’03、月刊軍事研究1,’12、8,’07、11,’15、世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−２４（後期型）＞：生産バッチ23-27、NATOコードはフェンサーＣ。電子機器などを改良したもので、主翼付け根前方のエアインテイク側面に小さなブリスターを装着しており、ECM、レーダー警戒装置、ASM誘導アンテナのいずれかを収容しているとみられる。エアインテイクも拡大した。1981年から就役し、1983年まで生産された。Su-24初中後期全体での生産数は721機。参考：世界軍用機年鑑1990-91、月刊軍事研究8,’07、1,’12、月刊JWings12,’03、月刊航空ファン2,’16

　＜Ｓｕ−２４Ｍ＞：NATOコードはフェンサーＤ。機首をコクピット前方で0.76m延長してレーダーをオリオンＡインパルス・ドップラー方式捜索・攻撃レーダーとレリェフ地形追随レーダーに換え、風防直前に引き込み式空中給油受油プローブを装着したタイプである。主翼固定部パイロンを主翼上面まで大型化し、フェンス兼用（チャフ・フレアディスペンサーを収容できる機体もある）とした。機首のバーはピトー管１本になり、付け根にRSBN6S計器着陸システムのアンテナが付いた。前脚直前のチャイカ赤外線センサーと電子戦アンテナは外した。試作機T6-8M（前量産型T6-8を改造したもの）は1977年6月29日に初飛行した。全長22.53m、全幅10.37-17.64m、全高6.19m（5.92m？）、自重22.3トン、総重量33.5トン、最大離陸重量39.7トン。翼面積61-55.2平方メートル。エンジンはAL-21F-3A（ミリタリー推力7.8トン、A/B時推力11.2トン）双発、最大速度マッハ1.35、実用上昇限度17500m、燃料搭載量9.85トン（＋機外6.59トン）、戦闘行動半径560km（増槽無し）／1250km（爆弾３トン＋増槽２本）、最大航続距離2850km（2500km？）。固定武装は23mmガトリング砲GSh-6-23Mが１基。最大外部兵装搭載量8.1トン。ハードポイント８カ所（胴体下面５カ所と主翼下面２カ所ずつの計９カ所？）。乗員２名。1978-93年（1979-92年？）に522機が生産され、1983年から配備された。参考：月刊JWings11,’10、10,’05、12,’03、世界航空機年鑑2018-2019、世界軍用機年鑑1990-91、月刊軍事研究1,’12

　＜Ｓｕ−２４ＭＫ＞：輸出型、NATOコードはフェンサーＤ。コンピュータなどを簡易版にし、IFFを外した。全長22.59m、全幅17.64（後退角16度）-10.37m（後退角69度）、全高6.19m、空虚重量22.3トン、最大離陸重量39.7トン。エンジンはサチュルン／リューリカAL-21F-3A（ドライ推力75kN、A/B時推力109.8kN/11.25トン）双発、最大速度マッハ1.35（1.6？）、実用上昇限度17500m、戦闘行動半径565海里（兵装３トンHi-Lo-Hi）／512海里（兵装２トンLo-Lo-Lo。2.5トン？）／174海里（兵装８トンLo-Lo-Lo）。固定武装は23mm機関砲GSh-23-6が１門。兵装ペイロード最大８トン。乗員２名。1989年にモスクワで一般公開され、同年にシリアとリビア、1990年にイラク、1993年にイラン、1999年にアルジェリアが採用した。参考：月刊JWings3,’09、1,’16、10,’05、12,’03、月刊軍事研究1,’12、ウォーマシン・レポートNo.67

　＜Ｓｕ−２４ＭＭ＞：Su-24Mの重量増に対応してエンジンをAL-31に換装したもの。1984年に計画されたが、採用されなかった。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜Ｓｕ−２４Ｍ２＞：Su-24Mの改良型で、NATOコードはフェンサーＤ。SVP-24衛星航法システム（GLONASS対応）とMIS-P慣性航法システムを採用、新型MFDを搭載するなどしてグラスコクピット化している。Kh-31A、Kh-31P、Kh-59MK、KAB-500Krなどの運用が可能。HUDはKAI-24広視野化ディスプレイで、ヘルメットサイトを使ってR-73を運用できる。2007年までに５機の改修が終了し、2009年までに更に19機が改修され、全機東部軍管区第6968航空基地に配備された。参考：月刊軍事研究3,’11、8,’07

　＜Ｓｕ−２４Ｍ−ＳＶＰ２４＞：ゲフェスト＆ティー社が開発したSu-24M改良型。ミッションコンピュータをSVP-24に変更して無誘導兵器の投下精度を向上させており、オブゾールRBV-Tレーダー信号処理装置とSRNS-24航法システム（GPS/GLONASS、INSなどを併用する）を搭載して精密航法や精密目標指示を可能としている。Su-24M2に負けて採用されなかったが、2009年の秋期大演習に参加して高い成果を挙げたため、2010年に10機前後が改修を受けている。参考：月刊軍事研究3,’11

　＜Ｓｕ−１９＞：西側が当初推定した名称で、フェンサーＡのNATOコードが付けられ、任務・諸元などは以下のように推定されていた。主任務は防空迎撃、近接航空支援、核攻撃、戦術偵察である。胴体にはステンレスが多用され、MiG-25などでみられた腐食問題の解決を図っている。可変後退翼を装備しており、20度・45度・70度の選択式とみられる。垂直尾翼は大型のものが１枚で、付け根にはドラッグシュートが内蔵されている。空中給油受油装置も装備しており、Il-76空中給油機型から３機同時に給油を受けることが可能。コクピットは並列複座。全長23.8m、全幅18-10.8m、全高6.2m、自重18トン、最大離陸重量35.5トン。エンジンはAL-21F-3（ミリタリー推力7800KP、A/B時推力11200KP）双発、最大速度マッハ2.4／マッハ1.1（海面高度）、実用上昇限度19000m、機内燃料9.7トン、戦闘行動半径1600km（Hi-Lo-Hi）／800km（Lo-Lo-Lo）。離陸滑走距離750m。着陸速度200km。最大荷重7G。固定武装は胴体下部の23mm連装機関砲（240発）。兵装パイロンは胴体下面に４ヵ所、主翼に１ヵ所ずつの計６ヵ所で、それぞれ1.25トンの容量を持ち、各種爆弾、ナパーム弾、貫徹爆弾、成型炸薬弾、新型空対艦ミサイル、核兵器の搭載が可能である。シレナ３レーダー警報装置、SRZO-2敵味方識別装置、ARK-11ラジオコンパス２基、RU-UM/RV-17M電波高度計、MRP-56Pビーコンレシーバー、SOD-57M選択識別装置、NJ-50BNドップラーレーダー航法コンピュータ、SP50計器着陸装置、RCBN-25短距離航法装置、長距離慣性航法装置、HF/VHF/UHF無線機、データリンク、機内通信装置を持つ。乗員２名。1977年に就役予定である。参考：月刊丸1,’77

＜Ｓｕ−２４ファミリー＞

　＜Ｓｕ−２４ＭＰ＞：電子戦機型、NATOコードはフェンサーＦ。Yak-28PPの後継としてSu-24Mをベースに開発し、T6-25を改造した試作初号機T6MP-25は1980年3月14日に、量産機は1983年4月7日に初飛行した。オリオンＡレーダーを撤去してレドームを一回り小さくし、その後方の機首側面全体をSIGINT用アンテナにしている。機首下面とコクピット後方の胴体上面にもアンテナフェアリングが追加された。SPS-5ファソル電子戦ポッドを搭載可能。自衛のため、機関砲とR-60空対空ミサイル（最大４発）搭載能力は残してある。1985年までに10機（12機？）が生産された。ソ連崩壊時に7-8機がウクライナに残されてそのままウクライナ空軍が使用し、ロシア空軍では実戦部隊に配備できなくなった。参考：月刊軍事研究1,’12、月刊JWings12,’03、月刊航空ファン2,’16、世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−２４ＭＲ＞：偵察機型、NATOコードはフェンサーＥ（Fencer E）。Su-24Mの機首側面にシュチク（Shtyk）MR-1合成開口式側方監視レーダー（BKR-1？）を搭載し、胴体内に電子偵察器材、Zima赤外線ラインスキャン、Aist-Mテレビカメラ、A100/AP402P偵察カメラ、斜め撮影カメラ、パノラマカメラを装備したもので、胴体背部にある熱交換器用吸気口上にセンサー用フェアリングを追加した。GSh-6-23機関砲とオリオンＡ攻撃レーダーは撤去しており、機首レドームが一回り小さい。胴体下や主翼グラブ部下面にSRS-13 Tangaza電子偵察ポッド、Shpil-2Mレーザー偵察ポッド、Efil-1M放射線探知ポッドといった各種偵察ポッドを外装する。全長22.59m、全幅17.64m（後退角16度）、全高6.19m。最大速度マッハ1.35、航続距離2500km。試作初号機はT6-26を改造したT6MR-26で、1980年7月25日に初飛行し、量産機は1983年4月13日に初飛行、1993年までに108機（1983-91年に256機？）が生産された。参考：月刊JWings10,’05、12,’03、5,'23、月刊航空ファン7,’17、2,’16、月刊軍事研究1,’12

＜Ｓｕ−２４海外シリーズ＞

　＜Ｓｕ−２４（アルジェリア空軍）＞：アルジェリア空軍戦闘爆撃機。ロシアの中古７機をSu-24M2仕様に改修して導入した。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜Ｓｕ−２４（ウクライナ空軍）＞：ウクライナ空軍戦闘爆撃機。ソ連崩壊とウクライナ独立に伴い、Su-24戦闘爆撃機90機、Su-24M戦闘爆撃機120機、Su-24MR戦術偵察機35機が移管された。参考：月刊航空ファン7,’15

　＜Ｓｕ−２４（スーダン空軍）＞：スーダン空軍戦闘爆撃機。ベラルーシ空軍の中古機を2013年初めまでに入手した模様。参考：月刊JWings12,’13

　＜Ｓｕ−２４ＭＫ（アルジェリア空軍）＞：アルジェリア空軍戦闘爆撃機。1999年に採用した。参考：月刊JWings3,’09

　＜Ｓｕ−２４ＭＫ（イラク空軍）＞：イラク空軍戦闘爆撃機。1990年に採用した。参考：月刊JWings3,’09

　＜Ｓｕ−２４ＭＫ（イラン空軍）＞：イラン空軍戦闘爆撃機。1993年に採用した。2007年頃から戦略爆撃能力を持たせる改良計画が進行中とされる。装備するのはシャハブ弾道ミサイルを改造した核弾頭を搭載可能な対地兵器で、地中海上空で夜間に高度1000フィート（304.8m）以下の低空で空中給油を実施、敵地に向かうようだ。イランが保有するB707-3J9F及びB747-2J9F空中給油機から空中給油が受けられるよう、プローブまたはドローグの改修を検討しているといわれる。参考：月刊軍事研究2,’08、月刊JWings3,’09

　＜Ｓｕ−２４ＭＫ（シリア空軍）＞：シリア空軍戦闘爆撃機。1989年に採用した。参考：月刊JWings3,’09

　＜Ｓｕ−２４ＭＫ（リビア空軍）＞：リビア空軍戦闘爆撃機。1989年に採用した。参考：月刊JWings3,’09

＜Ｓｕ−２５シリーズ＞：ソ連空海軍攻撃機、単座型の別名はグラーチュ（ミヤマガラス）、NATOコードはフロッグフット（Frogfoot。蛙の脚）。A-10攻撃機と同様の近接航空支援機で、Su-7Bは低速性能が悪く近接航空支援に向かなかったため、ソ連空軍が新たな襲撃機を導入することにし、Il-102に対抗してスホーイ設計局が1968年からT8の名称で開発、1975年2月22日に原型初号機T8-1が初飛行し、1976年に量産が承認され、1978年に量産機が初飛行、1980年代初めから就役した。単座型はトビリシの第31国営航空機製造工場で輸出用Su-25K180機含め812機が生産され、複座型はウラン・ウデの第99国営航空機製造工場で量産、各型計1320機が作られている。1980年には試作機２機がアフガンに試験的に50日間派遣され、100ソーティ以上（うち実戦ミッション44ソーティ）を行った。1982年に西側記者がアフガンでスクープ写真を撮影している。参考：月刊JWings10,’05、月刊軍事研究5,’18、8,’07、世界軍用機年鑑1990-91

　＜ラムＪ＞：西側がラメンスコイェ飛行試験場にいるのを発見して付けたコードネーム、Ram J。YA-9またはA-10に似た単座攻撃機で、主翼は直線翼であり、付け根上部にR-13エンジンを装備すると推定していた。主翼下面に計10カ所のハードポイントを持つ。全長14m、全幅14.5m、全高4.5m、自重９トン、総重量14トン、最大総重量16.35トン。エンジンはツマンスキーR-13（ミリタリー推力5.1トン、A/B時推力6.56トン）双発、最大速度マッハ0.9、実用上昇限度15000m、戦闘行動半径300海里（Hi-Lo-Hi）／170海里（Lo-Lo-Lo）、航続距離1300海里（増槽あり）。固定武装は30mmガトリング砲１門。兵装ペイロード2.5-4トン。乗員１名。想像図でなぜエンジンを主翼の上に付けてしまったかは不明である。参考：世界の軍用機1982、世界軍用機年鑑1990-91

　＜Ｔ８−１＞：試作初号機。エンジンはMiG-19用ミクーリンRD-9ターボジェットのアフターバーナー抜き。1975年2月22日に初飛行し、1975年6月からソ連空軍飛行試験センターでテストされた。結果、飛行安定性が悪い、ロケット弾発射時にエンジン出力が低下するといった問題が判明し、２号機T8-2Dに進むと共に、改修を受けてT8-1Dとなった。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８−１Ｄ＞：ＤはDvgyatel（エンジン換装）の頭文字。試作初号機T8-1にT8-2Dと同様の改修を加えたもの。1980年5月にアフガニスタンに派遣され、50日間の試験運用に附されている。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８−２Ｄ＞：試作２号機。試作初号機T8-1の試験結果を受けた改良を施してあり、エンジンをMiG-21用ツマンスキーR-13F-300改良型のR-95Shに換装し、垂直尾翼を大型化した。1976年12月26日に初飛行した。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８−３＞：先行量産初号機。T8-1Dのテストで高速飛行時に主翼のバフェッティングが生じたため、主翼下面外皮を強化して対応している。1979年9月19日に初飛行した。1980年5月にアフガニスタンに派遣され、50日間の試験運用に附されている。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８−４＞：1979年に完成した。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８−５＞：飛行試験中に無理な引き起こしを行ったため墜落して失われた。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８−６＞：GSh-30機関砲の試験機で、1980年に完成した。発射煙をエンジンが吸い込んでしまう不具合が発覚したため、射撃時間に制限を設けて解決することになった。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８−９＞：不整地・凍結滑走路での運用試験を行った。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８−１０＞：不整地・凍結滑走路での運用試験を行った。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８−１１＞：機体を強化して荷重制限を5Gから6.5Gに引き上げ、エルロンやエアブレーキを改良した。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８−１４＞：R-195エンジンを搭載した量産仕様。RSDN-10航法システム、ASO-2V-01チャフ／フレアディスペンサーなどのテストを行った。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８−１５＞：R-195エンジンを搭載した量産仕様。RSDN-10航法システム、ASO-2V-01チャフ／フレアディスペンサーなどのテストを行った。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８Ｍ−１＞：複座型の試作初号機で、1984年8月17日に初飛行した。後にT8TM-1に改造された。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８Ｍ−２＞：複座型試作機。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８Ｍ−３＞：複座型の前量産機。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８Ｍ−４＞：複座型の前量産機。後にT8TM-2に改造された。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８Ｍ−５＞：複座型の前量産機。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８ＴＭ−１＞：Su-25TMの試作機。T8M-1から改造された。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｔ８ＴＭ−２＞：Su-25TMの試作機。T8M-4から改造された。参考：月刊軍事研究5,’18

＜Ｓｕ−２５＞：最初の量産型、NATOコードはフロッグフットＡ。機体素材はアルミ合金60%、チタン合金13.5%、鋼材19%である。胴体はセミモノコック構造で、コクピットなど主要部にはチタン合金装甲を配している。後部にエンジン２基を1.5m離して並列に設置し、間に厚さ5mmの装甲板を挟んで片方のダメージがもう一方に波及しないようにした。主翼は前縁後退角19度のテーパー翼で、後縁は機軸と垂直である。前縁にスラットとドッグツース、後縁に２分割のダブルスロッテッドフラップ、タブ付きエルロンを持ち、左右計10カ所（Sta.1/10は空対空ミサイル専用）のハードポイントがある。胴体下にはハードポイントは無い。主翼端に平たいポッドがあり、前端にSPO-15レーダー警報受信機アンテナが内蔵されていて、後端は上下に110度開いてダイブ／スピードブレーキになる。主翼内部にセルフシーリング式燃料タンクがあり、ポリウレタンフォームで覆われている。ラダーは上下２分割されており、上はヨーダンパーで、下と差動するとみられる。水平安定板は可変取り付け角方式で、エレベーターにはタブが付く。STOL性に優れており、野戦飛行場での運用も可能である。機首にクリョンPSレーザー測距器を装備するが、照準能力は無い。レザーバック式キャノピーを持ち、座席後方まで装甲板でカバーして防御力を強化したが、後方視界が最悪になったので上にバックミラーが付いている。パイロット用照準器はASP-17。ASO-2Vチャフ／フレアディスペンサーを装備する。全長15.36m（機首プローブ含む）、全幅14.36m、全高4.8m、自重9.5トン、総重量14.6-17.6トン。エンジンはツマンスキーR-19（推力4.5トン。ソユーズ／ガブリオフR-95？）双発、最大速度マッハ0.8（低空）、燃料容量5600リットル、戦闘行動半径405-675海里。固定武装は機首下部左側面の２砲身30mm機関砲AO-17A（250発）１門。外部兵装ペイロード4.34トン。容量は翼端AAM専用パイロンが170kg、他のBD3-25パイロンが500kgで、100kg爆弾ならMBD-2-67U多連装エジェクターラックを介して４発ずつ、250kgまたは500kg爆弾なら１発ずつ搭載できる。使用兵装はR-60空対空ミサイル、FAB-100/250/500汎用爆弾、RBK-250クラスター弾、Kh-25ML/-25MP/-29L対地ミサイル、S-24ロケット、S-25ロケット、B-8M/B-13Lロケットランチャー、UB-32M/57ロケットランチャー、23mmガンポッドSPPU-22-01、SPS-141MVG-E電子戦ポッド、800リットル増槽PTB-800など。参考：世界軍用機年鑑1990-91、月刊軍事研究5,’18、1,’16、軍事分析湾岸戦争、月刊JWings9,’12、10,’05

＜Ｓｕ−２５Ｋ＞：Su-25の輸出型。全長15.36m、全幅14.36m、全高4.8m、重量14.6トン。エンジンはR-195（推力4.3トン）双発、最大速度975km、航続距離1000km。乗員１名。1980年代半ばから1989年にトビリシの第31国営航空機製造工場で180機が生産された。参考：ウォーマシン・レポートNo.67、月刊軍事研究5,’18

　＜Ｓｕ−２５Ｋ（改）＞：エルビット・トビリシ航空製造の能力向上改修型、別名スコーピオン。2001年4月18日に初飛行した。コクピットに液晶ディスプレイを導入、西側メーカーの兵器も使用できるようにしている。参考：月刊JWings7,’01

　＜Ｓｕ−２５Ｔ＞：Su-25UBベースの試作改良型。装甲車両、バンカー、防空施設の破壊が主任務で、胴体背部を盛り上げて内部に対戦車ミサイル運用器材を収容し、兵装ペイロードを５トン（６トン？）に増やした。全長15.35m、全幅14.52m、全高5.2m、最大離陸重量20.5トン。エンジンはソユース／ガブリオフR-195Sh（推力44.18kN）双発、最大速度512ノット、実用上昇限度10000m、戦闘行動半径655海里。乗員２名。試作初号機と２号機が改造されて1989年からテストされ、計３機（８機？）が作られたが、ソ連崩壊で量産には至らなかった。参考：月刊JWings10,’05、月刊軍事研究1,’16、5,’18、世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−２５ＴＭ＞：全天候・夜間攻撃能力向上型。Su-25Tの後席を電子機器室と燃料タンクとし、前席にHUDやCRTディスプレイを装備した。機首にI-251MシュクバルＭ電子光学システム（LLLTV、レーザー測距器、デジグネーター。戦車識別距離3000m）、胴体下にファゾトロン製コピュヨ25マルチモード・レーダーを収容したポッドを搭載し、ヴィーフリＭ対戦車ミサイル、RKB-250/500クラスター弾、Kh-25MLレーザー誘導ミサイル、Kh-31空対地ミサイル、Kh-35対艦ミサイル、R-27ER空対空ミサイル、R-77空対空ミサイルなどを運用できる。機関砲は固定武装でなくガンポッドに変更した。全長15.35m、全幅14.52m、全高4.08m、標準離陸重量16.95トン、最大離陸重量17.6トン。翼面積33.7平方メートル。エンジンはR-195Sh双発、最大速度950km（海面上）、燃料搭載量3.84トン（機内）＋3.07トン（増槽）、戦闘行動半径400km（低空、兵装２トン）、航続距離2250km（増槽あり）。最大兵装搭載量６トン、ハードポイント10カ所。乗員１名。試作機としてT8TM-1/-2が製造され、1995年8月15日に量産型初号機が初飛行したが、2007年現在７機しか作られておらず制式化には到らなかった模様で、既存のSu-25をSu-25SMに改修して済ませている。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊航空ファン1,’98、月刊JWings10,’05、月刊軍事研究8,’07、5,’18

　＜Ｓｕ−２５ＴＫ＞：Su-39を参照。

　＜Ｓｕ−３９＞：Su-25TMの輸出型、別名ストライクシールド。当初はSu-25TKと呼ばれた。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊航空ファン1,’98

　＜Ｓｕ−２５ＳＭ＞：アビオニクスなどの改良型。FCSをT8-54からSUO-39に換装し、従来200mくらいだった無誘導兵器のCEPが15mにまで改善した。Kh-25L、Kh-29L、KAB-500Krなどの誘導兵器やR-73空対空ミサイルを運用できるが、GLONASS誘導兵器は運用できないらしい。レーダーポッドやFLIRポッドの携行も不能。計器板にMFIsI-0332M多機能ディスプレイを装着して一部デジタル化し、照準器をKAI-I-01ヘットアップディスプレイに換装している。電子戦システム、PrNK-25SMバルス衛星航法システム、A-737-011グロナス衛星航法受信機、Ts-061K慣性航法装置、ShO-13ASドップラー航法レーダー、RSB-85タカン、A-031電波高度計、ARK-35-1無線方向探知機、SVS-VU-25-1エアデータシステム、ASO-2VMチャフ／フレアディスペンサー、L-150-16MパステルRWR、MPS-410全方位アクティブ妨害装置も搭載した。全長15.36m、全幅14.36m、全高4.8m、空虚重量9.5トン、離陸重量14.6トン、最大離陸重量17.6トン。翼面積33.7平方メートル。エンジンはR-195（推力44.13kN）双発、最大速度マッハ0.82、実用上昇限度10000m、燃料搭載量５トン、戦闘行動半径1250km。制限荷重6.5G。機外兵装ペイロード５トン。乗員１名。2030年代半ば頃までの運用が可能となったとされ、クビンカの第121航空機整備工場で既存機の40%をこれに改修する予定。2002年3月5日（2001年？）に試作初号機が初飛行し、試作機４機が作られて量産機は2006年12月に納入が始まり、2007年には６機が引き渡されて8月から実戦部隊に配備された。2008年には８機が引き渡されたとみられ、南オセチア紛争にも投入されている。2011年現在、40機程度が改修されて南部防空航空司令部第７航空宇宙旅団などに配備されているとみられ、毎年12機ずつの改修が続いている。参考：月刊軍事研究8,’07、5,’18、3,’09、7,’10、3,’11、11,’11、7,’14、月刊JWings4,’07

　＜Ｓｕ−２５ＳＭ１＞：2006-10年に改修されたSu-25SM初期型39機の非公式名称。最終的にSu-25SM3仕様に改修される予定。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｓｕ−２５ＳＭ２＞：2011-13年に改修されたSu-25SM後期型36機の非公式名称。最終的にSu-25SM3仕様に改修される予定。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｓｕ−２５ＳＭ３＞：Su-25SMの改良型。FCSをSUO-39Mに換装してKAB-500KrやKh-29Tの運用を可能とし、電子戦装置をL-370K-25ビイテプスクに更新して翼端パイロンにL-370-3sジャミングポッドを搭載できるようにし、通信装置を換装した。2014年から改修が始まっている。参考：月刊軍事研究5,’18、1,’16、11,’11

　＜Ｓｕ−２５ＳＭ４＞：Su-25SM3の改良型（Su-25SM3後期型の非公式名称？）。機首のクリョンPS測距レーダーをズベレフ・ゼニス社製SOLT-25光学レーザー／熱線テレビシステムに換装したものである。参考：月刊軍事研究5,’18

＜Ｓｕ−２５ファミリー＞

　＜Ｓｕ−２５ＢＭ＞：標的曳航機型。Su-25から改造された。参考：月刊軍事研究5,’18

　＜Ｓｕ−２５ＵＢ＞：複座練習機型。NATOコードはフロッグフットＢ（Frogfoot B）。攻撃任務に転用できる。参考：月刊JWings10,’05

＜Ｓｕ−２５ＵＴ＞：複座練習機型。攻撃任務には使えない。参考：月刊航空ファン11,’92

　＜Ｓｕ−２５ＵＴＧ＞：艦上練習機型。カタパルト運用を前提に艦上攻撃機型Su-25を計画していたが、空母にカタパルトを装備しないことになったため没になり、艦上練習機に設計を流用したものである。Su-25UBがベースで、着艦に耐えられるよう機体構造を強化、アレスティングフックを追加するなどの改修を施し、FCSや装甲は全て撤去した。全長15.36m、全幅14.36m、全高5.2m。最大速度950km。乗員２名。15機が生産されて第279艦上戦闘機連隊に配備され、アドミラル・クズネツォフで運用された。ソ連崩壊でロシアに10機、ウクライナに５機が分配され、ウクライナに渡ったうちの３機はSu-25UBと交換でロシア海軍に戻され、１機が中国に売却されている。2013年から延命改修を実施。2018年現在、５機くらいを運用している。参考：月刊軍事研究3,’17、5,’18、月刊JWings5,’14、月刊世界の艦船9,’12

＜Ｓｕ−２５海外シリーズ＞

　＜Ｓｕ−２５（北朝鮮空軍）＞：北朝鮮空軍攻撃機。1980年代半ばにSu-25K/UBKを36機導入し、1988年から配備した。参考：月刊航空ファン12,’16

　＜Ｓｕ−２５（スーダン空軍）＞：スーダン空軍攻撃機。2008年頃にベラルーシ空軍からSu-25単座型12機と複座型３機を中古で導入した。その後も追加で輸入しているらしい。参考：月刊JWings12,’13

　＜Ｓｕ−２５（ブルガリア空軍）＞：ブルガリア空軍攻撃機。1986-88年にSu-25Kを36機、Su-25UBKを４機導入した。2009年現在も少数が残っており、NATO及びICAOとのリンク装置、GPSが追加されている。2015年までに退役し、EF2000ユーロファイター、F-16、F/A-18、JAS-39グリペンのいずれかと交替する筈だったが、選定が遅れており、システムアップグレード済みの12機を2020年頃まで使うことにした。更に2021年3月までにSu-25K６機とSu-25UBK２機に対して寿命延長（通常飛行で７年間）・近代化改修を行っており、R-73空対空ミサイル運用能力及びSUO-25B射撃指揮装置・SOI-25情報表示システム（MFI-10MFD２基、IRP-5予備MFD１基、ILS-31ZhKヘッドアップディスプレイからなる）・CH-25航法装置を追加、塗装もデジタルドット三色迷彩に変更し、改修初号機は2020年9月21日にベラルーシの航空機修理工場558からブルガリア空軍ベズメル前進作戦基地にフェリーされた。参考：月刊JWings3,’09、3,'21、月刊航空ファン8,’16

＜Ｓｕ−２６ＭＸ＞：ロシアのスホーイが製作したエアロバティック機。全長6.85m、全幅7.8m、全高2.78m。エンジンはM-14P空冷星形レシプロ（360馬力）、巡航速度260km、最大速度400km、航続距離1200km。荷重制限プラス12Gからマイナス10G。主翼内に210リットルの予備タンクを持つ。参考：月刊航空ファン11,’02

＜Ｓｕ−２７シリーズ＞：ソ連防空軍迎撃戦闘機、通称ジュラーヴリク（鶴）。NATOコードはフランカー（Flanker。ラグビーのポジション名）またはフルバック（Fullback。これもラグビーのポジション名）で、ラメンスコイェ飛行試験センターで発見されたために当初はRAM-K（ラムＫ）の名称が付けられた。アメリカ軍F-14/F-15/F-16戦闘機やトマホーク巡航ミサイルに対抗するもので、ソ連で初めて機体空力設計にコンピュータを使用した。TsAGIの将来型前線戦闘機（PFI）研究結果をベースとして1969年にスホーイOKBで設計が始まり、1970年2月にソ連がF-15戦闘機に対抗できる先進戦術戦闘機PFIとして要求を発出、1977年5月20日に原型機が初飛行し、1985年6月からソ連防空軍に引き渡されてコラ半島所在の第941戦闘航空連隊に配備され、ソ連空軍ではコムソモリスク・ナ・アムーレ所在の第60戦闘航空連隊を皮切りに配備された。ベース機体はMiG-29と同じだが、前線戦闘機寄りのMiG-29と異なり迎撃戦闘機としての性格が濃く、大型の機体に燃料を詰め込んで高い航続性能を持つ。生産はSu-27単座型がKnAAPO、Su-27複座型がIAPO（イルクーツク航空機製造共同体）で、Su-30シリーズは国別に分担している。ソ連が映像を公開したのは1986年末で、この際にフランカーのNATOコードが付いた。西側が実戦配備されているのを確認したのは1987年9月にノルウェー海軍のP-3Bに対して防空軍第941戦闘航空連隊所属Su-27がR-27ミサイル６発を装備してスクランブルしてきた時であり、この際、Su-27の垂直尾翼とP-3Bのプロペラが接触する事故を起こした。盛んに輸出されており、ウクライナ、ベラルーシ、カザフスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、アルジェリア、アンゴラ、エチオピア、エリトリア、インド、中国、マレーシア、インドネシア、ベネズエラが購入している。1999年2月末の国境紛争でエチオピアの機体はエリトリアのMiG-29と交戦し、数機を撃墜した。1990年代末には自衛隊にアグレッサー用として提案され、航空自衛隊のパイロットが数回の搭乗訓練を受けたが、採用はされなかった。参考：月刊JWings10,’02、10,’05、4,'23、月刊軍事研究2,’08、7,’08、8,’08、戦闘機のしくみ、月刊航空情報3,’18、世界航空機年鑑2018-2019

　＜ラムＫ＞：初期NATOコード、Ram-K。当初はMiG設計局の開発とみられていた。可変後退翼を持つ双尾翼機で、ツインスキャンFCSレーダー（探知距離35海里）を搭載し、全天候能力、巡航ミサイル迎撃能力を持つ。ただ可変後退翼説にはアメリカが疑問を唱えていた。全長20m前後、全幅12.2-12.5m、総重量27トン。エンジンはツマンスキーR-29（ミリタリー推力８トン、A/B時推力11.5トン）双発、最大速度マッハ2.4以上。乗員1-2名。想像図はF-14にF-111の胴体前半部を取り付けたような感じで、Su-27とは完全に別物である。参考：世界の軍用機1982

　＜Ｔ１０＞：試作型で、ＴはTreugol’noye Krylo（デルタ翼）の略。NATOコードは初期にはラムＫ（Ram-K）、1986年末の映像公開後はフランカー、T10Sの存在判明後はフランカーＡ。基本設計で左右２基のエンジンをくっつけるか離すかの検討が行われ、超音速時の抵抗軽減を狙って後者を採用している。主脚の設計も数種類検討され、主脚前方ドアをスピードブレーキ兼用とすることになった。胴体は寸胴で、レーダー未装備のため機首レドームは小さい。主翼は付け根にストレーキを持つクリップドデルタ翼だが、前縁が三日月翼のように緩やかな弧を描く円弧（オジバル）翼で、翼端は丸みを帯びていて、翼端ランチャーは無い。垂直尾翼は双尾翼で、エンジンナセル上面中央にあり、量産機よりも間隔が狭く、ベントラルフィンは付いていない。エンジンはAL-21F-3ターボジェット（A/B時推力11.2トン）双発で、完成次第AL-31Fターボファンエンジンを積んだため、エンジンナセルなどの形が両者で違っている。1977-82年に12機が製作されたが、７号機T10-7、８号機T10-8、12号機T10-12はT10Sとして完成した。AL-21F-3搭載機はT10-1、T10-2、T10-5、T10-6、T10-9、T10-10、T10-11の７機、アビオニクス搭載機はT10-5、T10-6、T10-9、T10-10、T10-11である。初号機T10-1は1977年5月20日に初飛行した。飛行試験では思った通りの性能が出せず、大迎え角時の激しいバフェッティングにも悩まされ、２号機T10-2は1978年5月7日に高速引き起こしで制限荷重オーバーにより空中分解し、配備を急ぐか根本的改修を施すかで揉めまくった末、後者に決まってT10Sの設計に移った。参考：月刊軍事研究8,’08、6,’13、月刊JWings8,’14、10,’02、4,’23

　＜Ｔ１０Ｓ＞：ＳはScreeynyy（量産）の略。実際には前量産型である。NATOコードはフランカーＣ。T10の性能がイマイチだったので、コンピュータを駆使して設計を大幅変更したもので、主輪と射出座席以外は全て変更されたともいわれる。大迎え角での操縦安定性不良を解決するため、シベリア航空科学研究所が迎え角180度までの飛行特性を風洞実験で調査し、設計に活かしたらしい。主翼前縁を円弧翼から単なる直線状に変更し、フルスパンの前縁フラップと後縁フラッペロンを設け、翼端にフラッター防止マスバランス兼用の翼端ランチャーを追加した。前脚は後方引き込みから前方引き込みになり、スピードブレーキを独立して胴体背面に設け、垂直尾翼をエンジンナセル外側にずらしてストレーキからの渦流を上手く捉えられるようにし、ベントラルフィンを追加、水平尾翼面積を拡大し、テイルコーンを延長した。初号機T-10S-1（元T10-7）は1981年4月20日に初飛行したが、9月3日に事故で失われた。２号機T10S-2（元T10-12）は1981年11月27日に初飛行したが、12月23日に空中分解して失われ、テストパイロットも死亡した。これにより計画主任と総設計長が更迭されている。参考：月刊軍事研究8,’08、6,’13、月刊JWings8,’14、6,’00

　＜Ｔ１０Ｕ＞：複座練習機の試作型で、ＵはUchebno（複座）の略。NATOコードはフランカーＣ。1985年3月7日に初飛行し、３機が製作された。参考：月刊軍事研究8,’08、6,’13

　＜Ｔ１０Ｋ＞：Su-27K艦上戦闘機の試作型。参考：月刊軍事研究11,’15

　＜Ｓｕ−２７Ｓ＞：空軍向け前線戦闘機仕様、NATOコードはフランカーＢ。最初の量産型で、ＳはScreeynyy（量産）の略である。４重アナログフライ・バイ・ワイヤと、リミッターのオーバーライド機能（制限荷重プラス8.5Gからマイナス2.5Gを超えるとリミッターが作動するが、コントロールスティックを最大に振ると解除できる）、大型の主翼に装着されたフラッター防止マスバランス（翼端ミサイルランチャー兼用）と主翼前縁のマニューバ／高揚力装置兼用のフルスパン前縁フラップ、リフティングボディ、ベントラルフィンなどにより高い機動性を有する。胴体は前胴部、中胴部、後胴部、左右エアインテイク／エンジン収容部で構成されており、構造材は大部分がアルミニウム合金で、複合材は殆ど使われていない。このため自重が16トンと重いが、AL-31Fターボファンエンジンによりカバーしている。また、このエンジンはエアインテイク形状の工夫により、いかなる飛行姿勢でもエンジン停止を起こさない。機首レドーム先端にピトー管が付く。レーダーはトラックワイルスキャン能力やルックダウン・シュートダウン能力を持つNIIP製N001（NATOコードはスロットバック）で、戦闘機クラスの目標に対する捜索レンジは100km以上、追尾レンジは70km以上とみられ、10目標を同時追尾できるが、交戦は１目標のみである。風防右側にOEPrNK27IRSTとレーザー測距器を収容した複合センサーを装備し、レーダー情報と共にHUDまたはHMDに表示できる。コクピット視界は広く、ズベズダK-36DMシリーズ２ゼロゼロ射出座席を装備する。胴体背部に大型のエアブレーキを持つ。胴体下面左右のエアインテイクには異物吸入によるエンジン損傷防止のためのグリッド（離着陸・タキシング時のみ立ち上がる）を装備し、側面下部にフィン状のレーダー警戒受信機用フェアリングがある。機体尾部には大型のテイルコーンがあり、内部にドラッグシュート、上下面にチャフ・フレアディスペンサー（上面18発・下面６発。後期型は上面のみ96発）、左右フェアリング内にECMを内蔵する。主翼前縁後退角42度、25%翼弦後退角37度、アスペクト比3.5で、前縁フラップと後縁フラッペロンを持つ。主翼内部はインテグラルタンクとなっており、胴体内と合わせて9.4トンの燃料を搭載でき、外部燃料タンクは基本的に積まず、全パイロンを兵装に割り当てられる。垂直尾翼上端にSPO-15レーダー警戒受信アンテナが設置してある。ハードポイントは翼端に１ヵ所ずつ、主翼下に２ヵ所ずつ、エアインテイク下面に１ヵ所ずつ、胴体中央線前後に１ヵ所ずつの計10ヵ所で、R-27/R-77中射程ミサイル、R-73/R-60短射程ミサイルを装備でき、標準はR-27を６発とR-73を４発である。対地攻撃用に500kg爆弾８発、250kg爆弾８発、ロケットポッド４基なども搭載できる。全長21.94m（機首プローブ除く）、全幅14.7m、全高5.93m、空虚重量16.38トン、標準離陸重量23トン、最大離陸重量33.5トン。翼面積62.04平方メートル。エンジンはサチュルン・リューリカAL-31F（ミリタリー推力7.6トン、A/B時推力12.5トン）双発、最大速度マッハ2.35、実用上昇限度18500m、機内燃料搭載量9.4トン・11775リットル、戦闘行動半径810海里、最大航続距離1985海里（機内燃料のみ）。離陸滑走距離450m、着陸滑走距離620m。固定武装は30mm機関砲GSh-301（右ストレーキ。150発）。乗員１名。1981年4月20日に初飛行し、コムソモルスク・ナ・アムーレ航空機製造共同体工場で生産された。後期型では垂直尾翼前縁上部にフラッター防止マスバランスを装着し、主翼下パイロンを片側３ヵ所に増やして一部の機体は翼端パイロンにソールブツィヤＳジャミングポッドを搭載、レーダーも２目標同時攻撃ができる新型に換えている。1988年のパリエアショーでプガチョフコブラをかまし、一気に有名になった。1989年の段階でSu-27UBと合わせて367機が配備されており、その後も数はあまり変わっていない。2003年から一部がSu-27SMに改修された。参考：月刊JWings10,’02、12,’06、9,’12、12,’19、月刊軍事研究8,’08、世界航空機年鑑2018-2019、世界軍用機年鑑1990-91

　＜Ｓｕ−２７ＩＢ＞：戦闘爆撃機型、別名T10V。IBはIstrebitel’ Bombardirovsehik（イストレビーチェリ・ボムバルディローフシチク、戦闘爆撃機）の略である。Su-24とTu-22Mの後継で、1986年に開発が決まり、1990年4月13日に原型初号機T10V-1、1994年12月28日に量産初号機が初飛行した。前部胴体を完全再設計し、カナードを追加、機首を平たい形状にしてコクピットを並列複座に変更し、コクピット装甲を強化（厚さ17mmのチタン合金、重量1.5トン）、燃料・兵装搭載量を増大した。最大離陸重量が50%増加したため、降着装置を強化し、前輪を並列ダブルタイヤ（後方引き込み式）、主輪をタンデムダブルタイヤに換えている。射出座席はK-36DM。エアインテイクを固定ランプ式とし、エアインテイク下面のスリット状補助インテイクを廃止した。垂直尾翼はSu-27UBと同じ大型版である。機首のレーダーはレニネツB004多機能フェイズド・アレイ・レーダーで、テイルコーンにも後方用レーダーが装備されており、地形追随・回避レーダーも積む。空対地攻撃用に、テレビカメラやレーザー照射機を統合したUOMZ電子光学赤外線追跡装置を搭載する。長距離飛行に備え、食事を温める電子レンジやトイレも用意された。エンジンはサリュートAL31-F-M1（推力13.5トン）双発、戦闘行動半径594海里（高々度攻撃）。固定武装は30mm機関砲GSh-301が１門（150発）。ハードポイント12カ所、最大外部兵装搭載量８トン。R-27、R-73、R-77、Kh-59、Kh-31P/A（P）、Kh-29、Kh-49などを搭載できる。テストではレールランチャーを前後逆に装着し、R-73を後ろに発射したらしい。電子妨害ポッド４基と対レーダーミサイル２発を搭載してSEAD任務にも投入でき、Ｌバンド超長距離電子妨害ポッド2-5基を搭載してAWACSに対するデータリンク妨害を行うことも可能。空軍でSu-34、海軍でSu-32FNとして採用された。参考：月刊JWings10,’02、6,’00、4,’20、月刊軍事研究11,’06、3,’08、1,’12

　＜Ｓｕ−２７Ｋ＞：海軍艦上戦闘機型で、Ｋはカラーブリヌイ（艦載）の略。NATOコードはフランカーＤ。主翼前方にカナード、主翼後縁内側にダブルスロッテッドフラップ、外側にドループエルロンを装備し、機体構造と降着装置（前輪はダブル）を強化、主翼・水平尾翼折り畳み機構と空中給油受油プローブを追加した。主翼折り畳み時にはフラップを下げ位置にしないと垂直尾翼にぶつかるので注意。テイルブームは着艦時に擦らないよう短縮し、下面にアレスティングフックを付けた。主翼下ハードポイントは左右１基ずつ増やし、計12カ所としている。カナード翼は可動範囲アップ７度からダウン70度で、左右が同調して動くので、ピッチ制御にしか使えない。着艦時の視界を考慮し、OEPrNK27IRSTの位置をずらした。操縦装置はフライ・バイ・ワイヤ。ロシア空母にはカタパルトが無いので、最大重量での発進には合成風速20ノット以上で190mの滑走が必要となり、機体運用数が制限される。全長21.19m、全幅14.7m／7.4m（主翼折り畳み時）、全高5.9m、最大離陸重量30トン。エンジンはサチュルン・リューリカAL-31K双発、超過禁止速度マッハ2.165、実用上昇限度17000m、機内燃料容量11775リットル。固定武装はGSh-301単装機関砲１門。ペイロード6.5トン（スキージャンプ台運用時）／８トン（最大）。R-27/R-73空対空ミサイル、Kh-29/Kh-31対地ミサイル、KAB-500精密誘導爆弾、FAB-250/FAB-500汎用爆弾、ロケット弾ポッドなどを装備可能。乗員１名。1987年8月17日に原型機T-10Kが初飛行し、10機の試験機を製作して1991-94年に空母アドミラル・クズネツォフ適合試験などのテストを実施、1994年8月から24機が生産された。UPAZ-1A空中給油ポッドを搭載しての空中給油母機試験も行われたが、量産型では運用されていない模様。1995年12月、実戦部隊が空母アドミラル・クズネツォフに搭載されて長期航海を実施、制式採用が決定し、1998年8月にSu-33と改称された。参考：月刊JWings11,’05、10,’02、6,’00、12,'19、月刊軍事研究8,’08、11,’15、3,’17、月刊航空ファン11,’92、世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−２７ＫＵＢ＞：Su-27Kベースの艦上練習機（艦上戦闘爆撃機？）型。スホーイが1999年から自主開発したもので、試作機３機（T10KU-1/-2/-3）を製作した。機首を丸くして並列複座とし、主翼形状を変更し、レーダーをズークMS、エンジンを推力偏向ノズル付きAL-31FPに換装、最大外部兵装搭載量を７トンとしている。初号機は1999年4月29日に初飛行し、10月に空母アドミラル・クズネツォフに初着発艦した。MiG-29Kに負けて制式採用されなかったため、２・３号機は未完成に終わったらしく、名称も後にSu-33UBと改称されたという説と、Su-27KUBのまま没にされたという説がある。参考：月刊JWings10,’02、月刊軍事研究3,'17、8,’08、世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−２７Ｍ＞：Su-27Sの能力向上型。1983年12月から開発され、1985年5月に原型機T-10-24が、1988年6月28日に試作機T-10S-70が初飛行した。複合材の導入で機体を軽量化し、エンジンをAL-37FM（A/B時推力12.8トン）に強化、レーダーをNIIP製N011ズーク27に換装し、電子装備追加による重心移動に対応するため前方カナードを追加、操縦系統はデジタル・フライ・バイ・ワイヤにした。デジタルコクピットを採用しており、多機能ディスプレイ２基を装備する。垂直尾翼上端が機体軸と水平になっており、前輪がダブルタイヤになった。航続性能強化のためインテグラルタンク容量を増加し、主翼下ハードポイントを１基ずつ増やしている。後にSu-35に改称された。参考：月刊JWings10,’02、6,’00、月刊航空ファン4,’10

　＜Ｓｕ−２７Ｐ＞：防空軍向けで、ＰはPerelhvatchik（迎撃）の略。NATOコードはフランカーＢ。Su-27Sを空対空任務専用にしたもので、無線機や航法装置を防空軍用に変更し、対地兵装運用能力を外した。主翼は前縁後退角42度のクリップドデルタ翼で、アスペクト比3.49。全長21.94m（プローブ無し）、全幅14.7m、全高5.93m、最大離陸重量33トン。翼面積62平方メートル。エンジンはサチュルン／リューリカAL-31F（A/B時推力122.6kN）双発、最大速度マッハ2.35、実用上昇限度18000m、戦闘行動半径810海里（空対空ミサイル６発）、航続距離3680km。固定武装は30mm機関砲GSh-301（150発）１門。乗員１名。1989年から生産された。防空軍が空軍に統合されたのを機に、Su-27S仕様に改修された。参考：月刊軍事研究3,’08、8,’08、月刊JWings3,’09、10,’17、12,’19、4,’20、4,’23

　＜Ｓｕ−２７ＰＤ＞：Su-27Pを長距離飛行試験機として使用したもの。参考：月刊軍事研究8,’08

　＜Ｓｕ−２７ＰＵ＞：防空軍向け試作タンデム複座型長距離迎撃戦闘機で、PUはPerekhvatchik Uchebno（迎撃・複座）の略。Su-27UBベースで、1986年から開発された。ロシアの辺境や洋上艦隊防空を目的としており、空中給油受油プローブを持ち、10時間以上の滞空時間を有する。1992年4月14日に飛行テストを開始、Su-30として採用された。参考：月刊JWings10,’02、12,’19、月刊軍事研究8,’08、6,’13

　＜Ｓｕ−２７Ｐ１Ｍ＞：ウクライナの単座近代化改修型。参考：月刊JWings4,’20

　＜Ｓｕ−２７ＳＫ＞：Su-27輸出型で、Sereeynyy Kommehrcheskiy（量産型・販売用）の略。Su-27Sに対地攻撃能力を付加し、アビオニクスをダウングレード、降着装置を強化した。外部兵装搭載量は当初４トンだったが、改良で８トンに増加している。中国に４機（1992年6月から。レーダーをH001Eに改修しているようだ）、ベトナムに７機が輸出（後にSu-27SM相当に改造）され、アンゴラ、インドネシア、エチオピア、エリトリアにも輸出された。参考：月刊JWings10,’02、月刊軍事研究4,’00、7,’05、8,’08、6,’13、世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−２７ＳＫＭ＞：複座対地攻撃機型。2005年のパリエアショーで公開された。Su-27SKベースで、レーダーをN001VEPフェイズド・アレイ・レーダーに換装し、コクピットにカラー多機能表示装置２基と小型表示装置１基を装備する。Kh-29T/TE、Kh-29L、Kh-31A、KAB500Kr、KAB1500Krなどを搭載可能。エンジンは推力偏向エンジンに換装できる。参考：月刊軍事研究9,’05、月刊JWings4,’20

　＜Ｓｕ−２７ＳＭ＞：ロシア軍向け制空戦闘機型（Su-27のレーダー能力強化型？）で、SMはSereeynyy Modernizeerovannyi（量産・近代化）の略。NATOコードはフランカーＢ。Su-27S/Pをグラスコクピット化し、アビオニクスを一新したもので、Su-30MK相当へのアップグレードとみられ、FCSをSUV-VPに換装し、計器板にMFI-10-6M大型液晶ディスプレイ（６×８インチ・152×203mm）２基とMFIP-6小型液晶ディスプレイ１基を装備、SILS-27Mヘッドアップディスプレイを採用した。レーダーは対地攻撃モードを持つN001VEPで、10目標同時追尾・２目標同時攻撃能力を有し、探知距離も延伸、80km先の敵を攻撃できる。R-77、Kh-29L/T、Kh-31A/P、Kh-35、KAB-250Kr、KAB-500Kr、KAB-1500Kr運用能力を持ち、電子戦能力も強化した。レーダー警戒受信機のアンテナは主翼中央前縁に移している。IRSTはOEPrNK27Mで、風防前方右側にオフセット搭載した。航法装置はGPS/GLONASSを使用するA737-010。全長21.94m、全幅14.7m、全高5.9m、最大離陸重量33トン。翼面積62.04平方メートル。エンジンはサトゥルン製AL-31Fターボファン（A/B時推力12.5トン）双発、最大速度マッハ2.35、実用上昇限度18000m、最大航続距離3880km。乗員１名。2001年から設計され、2002年12月27日に初飛行、2003年8月のモスクワ航空ショーに展示された。同年12月から訓練部隊に、2004年12月から実戦部隊に配備されているが、2009年までの改修機は53機程度で、遅々として進んでいない。スホーイはしばしばSu-27SKと呼んでいるが、中国への輸出名称らしい。2013年2月7日に２機が日本の領空を侵犯した。参考：月刊航空ファン5,’13、月刊軍事研究8,’07、1,’04、3,’08、8,’08、3,’11、6,’13、月刊JWings4,'23、11,’03

　＜Ｓｕ−２７ＳＭ３＞：NATOコードはフランカーＢ。中国向けSu-27SKのうち、キャンセルされて不要となった機体のエアフレームを流用し、Su-27SMと同等のアビオニクスを搭載したもの。キャノピー後方のブレードアンテナが２本に増え、機首下面やテイルブーム下面にもアンテナを装着した。エンジンはAL-39F-M1双発。2010年に４機、2011年に８機がロシア空軍へ納入された。更にSu-27S/P/SMからの改修も行われている。参考：月刊JWings12,’19、4,'23、月刊軍事研究11,’11

　＜Ｓｕ−２７ＳＭＫ＞：Su-27SKベースの多用途型。燃料搭載量を増大すると共に外部増槽を装備できるようにし、ハードポイントを２カ所追加して計12カ所とし、外部兵装搭載量を８トンに増加、空中給油受油能力を追加した。フェーズ１でR-77空対空ミサイル８発、フェーズ２でKh-29/-31空対地ミサイル及びKAB-500Lレーザー誘導爆弾の運用能力を得ている。試作のみで今のところ配備も輸出もされていない。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings10,’02、月刊軍事研究8,’07

　＜Ｓｕ−２７ＵＢ＞：UBはUchebno Boevoy（複座・戦闘）の略で、NATOコードはフランカーＣ。Su-27のタンデム複座練習機型だが、単座型と同等の戦闘能力を持ち、多用途戦闘機型Su-30シリーズに発展した。後席教官の視界確保のためキャノピーを大型化し、それによる方向安定性低下をカバーするため垂直尾翼を拡大、自重が1.5トン増加している。1985年3月7日に初飛行し、1986年からイルクーツク航空機製造共同体工場で量産された。参考：月刊JWings12,’19、10,’02、6,’00、月刊軍事研究8,’08、6,’13

　＜Ｓｕ−２７ＵＢ１Ｍ＞：ウクライナの複座近代化改修型。参考：月刊JWings4,’20

　＜Ｓｕ−２７ＵＢＫ＞：Su-27UBの輸出型で、UBKはUchebno Boevoy Kommehrcheskiy（複座・戦闘・販売用）の略。中国に２機、ベトナムに３機が輸出された。参考：月刊JWings10,’02、月刊軍事研究6,’13

　＜Ｓｕ−２７ＵＢＭ＞：Su-27UBの改良型。対地・対艦ミサイル運用能力を付与し、GPS/INSと空中給油受油装置を追加、グラスコクピット化した。試作機１機が作られて2001年に初飛行したが、ロシア空軍では採用されなかった。ベラルーシとカザフスタンが既存のSu-27UBをこの規格に改修中。参考：月刊軍事研究8,’08、月刊JWings6,’01、12,’19

　＜Ｓｕ−２７ＵＢＭ１＞：ベラルーシが採用したSu-27UBM。既存のSu-27UBから改修した。参考：月刊JWings12,’19

　＜Ｓｕ−２７ＵＢＭ２＞：カザフスタンが採用したSu-27UBM。既存のSu-27UBから改修した。参考：月刊JWings12,’19

　＜Ｓｕ−３０＞：防空軍向け長距離迎撃戦闘機型、NATOコードはフランカーF1。Su-27PUの量産型で、見た目はSu-27UBとほぼ同じだが、機首左に空中給油受油プローブを備える。レーダーはN001トパーズ（N001V？）に換装した。コクピットはタンデム複座で、後席には作戦指揮官が搭乗しており、TKS-2データリンクを使用してSu-27P編隊（4-5機）を指揮するミニAWACS能力を持つ。全長21.94m、全幅14.7m、全高5.93m、最大離陸重量34.5トン。最大速度マッハ2.3。乗員２名。1991年から配備されたが、直後にソ連が崩壊して防空軍も空軍に統合され、生産数は30機（４機？）に止まり、2008年時点で既に全機退役している。参考：月刊軍事研究8,’07、8,’08、6,’13、月刊JWings12,’19、10,’02、11,’14

　＜Ｓｕ−３０Ｋ＞：Su-30/Su-27IBのアップグレード型。FCSと搭載電子機器の規格を標準化し、整備性を向上した。参考：月刊JWings6,’00

　＜Ｓｕ−３０ＫＩ＞：インドネシア空軍向け。当初複座型を発注していたためSu-30系名称が付いたが、後に単座型に切り替えられ、結局はキャンセルされた。試作機はR-77のテストに使用されている。参考：月刊JWings6,’00、世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−３０ＫＭ＞：Su-30Kのデジタルコクピット型。参考：月刊JWings10,’02

　＜Ｓｕ−３０ＫＭＭ＞：Su-30Kの中国空軍向けで、デジタルコクピット装備マルチロールファイター型。40機が発注された。ライセンス生産もされる予定。参考：月刊JWings10,’02

　＜Ｓｕ−３０ＫＮ＞：Su-30Kに対艦・対地攻撃能力を追加したもので、Su-27UBMの単座型でもある。試作のみ。参考：月刊JWings10,’02、6,’01、4,’20

　＜Ｓｕ−３０Ｍ＞：タンデム複座マルチロールファイター型、NATOコードはフランカーF2。1991年から開発され、1992年に原型機、1994年に試作機が初飛行した。Su-30をベースに対地攻撃能力を強化しており、通常爆弾、ロケットポッド、Kh-29L/T空対地ミサイル、Kh-31A/P対レーダーミサイル、対レーダーミサイル誘導用ポッド（パステル・レーダー警戒装置及びAPK-9データリンクと連動）、D-9M/Kh-59M空対艦ミサイルなどを装備できる。レーダーとアビオニクスの改良により、空対空戦闘では同時２目標攻撃が可能になった。風防左前部にはOEPrNK27IRSTとレーザー測距器を収めた球形フェアリングを持つ。全高6.36m、最大速度マッハ２、戦闘行動半径810海里、最大航続距離1620海里。離陸滑走距離550m、着陸滑走距離670m。機外搭載量８トン。参考：月刊JWings10,’02、12,’03、月刊航空情報10,’05、月刊軍事研究8,’08、8,’07、世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−３０Ｍ２＞：Su-30MのアビオニクスをSu-27SMと共通化したタイプらしい。垂直尾翼端に傾斜が無く、地面と平行になった。コクピットはタンデム複座。2010年に第１バッチ４機、2013-15年に第２バッチ16機を調達したが、2016年以降は発注が無く、Su-30SMへの機種転換訓練機として使用されている。参考：月刊軍事研究11,’11、8,’18

　＜Ｓｕ−３０ＭＫ＞：Su-30Mの輸出モデル（Modernizeervannyi Kommehrcheskiy、近代化・販売用）で、NATOコードはフランカーＨ。レーダーは対空・対地兼用のチミーロフNIIP製N011M（N011VE？）で、電子スキャン型アンテナを持つ。オプションで前方カナードやAL-37FP推力偏向エンジンを搭載できる。インドネシアに輸出された。参考：月刊JWings10,’02、9,’10、月刊軍事研究6,’13

　＜Ｓｕ−３０ＭＫ２＞：2011年までに４機を調達する。参考：月刊航空情報11,’09

　＜Ｓｕ−３０ＭＫ２Ｖ＞：Su-30MKのベトナム空軍向け輸出型で、ＶはV’yetnahmskiyの略。36機を輸出した。参考：月刊軍事研究8,’08、月刊JWings4,’20、4,’23

　＜Ｓｕ−３０ＭＫＡ＞：Su-30MKのアルジェリア空軍輸出型。参考：月刊軍事研究8,’08

　＜Ｓｕ−３０ＭＫＩ（Ａ）＞：アンゴラ向けSu-30MKI。参考：月刊JWings4,’20

　＜Ｓｕ−３０ＭＫＫ＞：Su-30MKの中国空軍向け輸出型で、MKKはModernizeervannyi Kommehrcheskiy Kitayskiy（近代化・販売用・中国）の略。中国軍名称は殲撃11型、NATOコードはフランカーＧ。1999年5月9日に原型機が初飛行し、2003年までに76機が配備された。計器板は前席がMFI-9カラー液晶ディスプレイ２基、後席がMFI-9とMFI-10ディスプレイ１基ずつでグラスコクピット化されており、OEPS-30IRSTの画像をヘルメットに表示できる。レーダーはN001VE（N011VEP？）で、前方探知距離100km、後方探知距離40km。同レーダーは地上攻撃機能も持ち、TV誘導武器管制システムも備え、KAB500・KAB1500TV誘導爆弾も発射可能。その他R-27、R-73、Kh-29T/L/ME、Kh-31A/P、Kh-59MKなど最大８トンを搭載できる。全長21.9m、全幅14.7m、全高6.4m、自重17.7トン、最大離陸重量34.5トン。エンジンはリューリカAL-31Fターボファン（ミリタリー推力74.5kN、A/B時推力122.6kN・12.5トン）双発、最大速度マッハ2.3、上昇限度17300m、戦闘行動半径1600km、航続距離3000km。乗員２名（タンデム複座）。後にSu-30MK2仕様に改造された。参考：月刊JWings12,’03、4,’03、3,’17、月刊軍事研究3,’14、4,’05、8,’08、8,’10、6,’13、月刊航空ファン11,’16

　＜Ｓｕ−３０ＭＫ２＞：中国海軍航空兵向けSu-30MKK。レーダーをN011VEPに換装してSAPSAN-Eターゲッティング・システムやM400側面監視機上レーダー・ポッドを搭載できるようにし、精密対艦攻撃能力を向上させ、YJ-91ミサイルを運用可能とした。中国独自開発のECMを備え、太めの翼端ポッドに収容する。新型のC4ISTAR能力を持つ。2004年に24機を導入した。参考：月刊軍事研究4,’05、9,’08、8,’10、月刊JWings12,’03、月刊航空ファン11,’16、月刊世界の艦船2,’20

　＜Ｓｕ−３０ＭＫ３＞：中国空軍向け。Su-30MK2の改良型で、レーダーをズークMSEに換装し、Kh-59MKの運用能力を持つ。コピー販売される恐れがあり、計画がキャンセルされた。参考：月刊軍事研究6,’13

　＜Ｓｕ−３０ＭＫＭ＞：Su-30MKのマレーシア向け輸出型で、最後のＭはMalayzeeyskiyの略。参考：月刊軍事研究7,’05、月刊JWings4,’20

　＜Ｓｕ−３０ＭＫＴ＞：Su-30MKのタイ向け輸出型。採用されなかった。参考：月刊軍事研究8,’08

　＜Ｓｕ−３０ＭＫ２Ｖ＞：Su-30MKのベトナム向け輸出型。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−３０ＭＫＶ＞：Su-30MKのベネズエラ向け（ベトナム向け？）輸出型で、ＶはVinisuèhlaの略。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊軍事研究8,’08、月刊JWings4,’20

　＜Ｓｕ−３０ＳＭ＞：多用途戦闘機型、イルクート名称イズジェリェ10Mk5。Su-30にカナードと推力偏向ノズルを追加したもので、Su-30MKIのロシア版でもあり、外国製アビオニクスをロシア国産に換装した。夜間空中給油に備え、ドローグには照明を備える。テイルブーム上面にチャフ／フレア14連装マガジン７基を装備する。試作機は2008年の南オセチア紛争で実戦テストを受け、２機の追加試作が決定した。ロシア空軍が2013-15年に30機を導入し、Su-24の代わりに黒海艦隊支援に使用する予定。海軍も陸上基地で運用する海軍航空隊Su-24の後継として2013年12月に５機を発注しており、2014年7月に最初の３機を受領した。9月5日に７機を追加発注していて、最終的に50機を配備するらしい。2016年4月3日、空軍が28機、海軍が８機を追加発注した（発注総計は空軍88機、海軍28機）。2017年までの調達実績は空海軍計100機である。2018年までの調達実績は116機で、うち88機が空軍用、28機が海軍航空隊用。カザフスタンにも輸出された。参考：月刊JWings10,’11、7,’12、5,'16、7,'16、12,’19、4,’20、11,'20、12,'23、月刊世界の艦船4,’14、月刊軍事研究2,’15、8,’18、12,’19、月刊航空ファン10,’17

　＜Ｓｕ−３０ＳＭＥ＞：Su-30SMの輸出型。アビオニクスが劣化版になっている。ミャンマー空軍が６機を導入した。参考：月刊JWings7,'16、5,’16、4,’23

　＜Ｓｕ−３２＞：Su-34を参照。

　＜Ｓｕ−３２ＦＮ＞：ロシア海軍試作並列複座長距離戦闘機。Su-27IB/Su-34の海軍型で、沿岸哨戒と艦船攻撃を主任務とし、陸上基地から運用する。対水上捜索レーダーや赤外線暗視装置に加え、MADやソノブイ72本も搭載可能で、空対艦ミサイルやR-27/R-73/R-77空対空ミサイルを装備できる。パイロットは前脚後方の胴体下ドアから出入りし、長時間任務に備えてトイレも付いている。前量産型T-10V-4は1996年末に初飛行し、1997年のパリ航空ショーに出展されたが、ロシア海軍の保有していた対地攻撃機部隊が空軍に統合されてしまったため、生産されなかった。代わりにSu-32MFとして輸出アピール中である。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊軍事研究1,’12、月刊JWings10,’02、6,’00、月刊丸9,’97

　＜Ｓｕ−３２ＭＦ＞：Su-32FNの輸出型。どこも採用していないけど。参考：月刊JWings12,’03

　＜Ｓｕ−３３＞：艦上戦闘機型、NATOコードはフランカーＤ（Flanker D）。Su-27Kが1998年8月に制式採用されて改称されたものである。全長21.19m、全幅11.43m／7.4m（主翼折り畳み時）、全高5.93m、最大発艦重量26トン、最大離陸重量33トン。エンジンはAL-31F3双発、最大速度マッハ2.1。固定武装はGSh-30-1単装機関砲１門。最大外部兵装搭載量８トン／6.5トン（スキー・ジャンプ台運用時）。R-27/R-73などの空対空ミサイル、Kh-29/Kh-31対地ミサイル、FAB-250/FAB-500汎用爆弾、ロケット弾ポッドなどを装備可能。乗員１名。1993年までに24機（26機？35-40機？）が生産され、第279艦上戦闘航空連隊に配備された。中国が艦上機として調達する計画を立て、軍事技術コピーの懸念から若干揉めたが、2008年12月の露中間コピー中止合意により話が動き出した。しかし殲撃11Bの無断コピーで再び頓挫し、中国はウクライナからSu-27Kを入手して殲撃15型を開発している。2010年代に入って旧式化が進んでおり、運用寿命延長とSu-24近代化改修機用SVP-24射撃指揮システム、OEPS-27衛星航法システム、AL-31F-M1エンジンを搭載する改修を2016年に行ったり、MiG-29KRに後を譲ったりしている。参考：月刊JWings5,’14、10,’02、11,’14、4,'23、月刊軍事研究3,’17、1,’10、月刊世界の艦船6,’15、11,’16、12,’16、8,’22

　＜Ｓｕ−３３ＵＢ＞：Su-27KUB試作艦上練習機を改称したもの。ただMiG-29Kに負けて不採用になるのが早く、この名称は使われていないという説もある。インドに提案されたが、こちらも採用されなかった。参考：月刊JWings10,’02、月刊世界の艦船9,’12、月刊軍事研究3,’17、世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−３４＞：戦闘爆撃機型、NATOコードはフルバック（ラグビーのポジション名）。Su-27IB生産型である。機首にはレニネツB004多機能パッシブ・フェイズド・アレイ・レーダーを搭載しており、高解像度地形マッピングモードを使用した超音速地形追随飛行が可能。また、プラタンTV／レーザー照準システムを搭載しており、これらのデータはBTsVM386プロセッサで処理する。機体の一部にRAMを適応しており、主脚はタンデム２輪式で、垂直尾翼面積を拡大し、テイルコーンを大型化した。自己防御システムはV005後方警戒レーダーとTsNIRT電子戦システムの組み合わせ。操縦席周囲には厚さ17mmのチタン合金製装甲が張り巡らされている。長距離任務に備えてコクピット後方にトイレやギャレーを持つ。全長23.34m、全幅14.7m、全高6.09m（6.36m？）、空虚重量14トン、通常離陸重量39トン（38.24トン？）、最大離陸重量45トン。翼面積62平方メートル。エンジンはAL-35Fターボファン（推力32628ポンド・14.8トン。AL-31F、ドライ推力7.6トン、A/B時推力12.5トン？AL-31F-M1、ドライ推力74.5kN、A/B時推力122.6kN？133.5kN？）双発、最大速度マッハ1.8（高空）／マッハ1.14（海面高度）、実用上昇限度15000m（19800m？）、戦闘行動半径594海里（Hi-Hi-Hi）／324海里（Hi-Lo-Hi）、フェリー航続距離4000km（機内燃料）／4500km（増槽有り）／7000km（空中給油１回）。固定武装は30mm機関砲GSh-301が１門。ハードポイントは12箇所（胴体下面Sta.1/2、主翼下左中央Sta.3、右中央Sta.4、主翼下左外舷Sta.5、右外舷Sta.6、左主翼端Sta.7、右主翼端Sta.8、左エアインテイク下面Sta.9、右エアインテイク下面Sta.10、主翼下左内舷Sta.11、右内舷Sta.12）。Sta.5-8は空対空ミサイル用で、翼端にはL175またはL265ECMポッドも積める。他は大型兵装も搭載でき、Sta.1/11/12には1.5トン級爆弾を搭載可。最大外部兵装搭載量８トン。乗員２名（並列複座）。2006年10月12日に量産型初号機が初飛行した。2006年12月から受領を開始（１機あたり８億５千万ルーブル）、１次発注分として18機が引き渡される予定だったが、生産開始は2007年末からにずれこんでおり、2009年までに43機がスホーイのノボシビルスク航空機工場で生産される筈だったが、結局2009年末までには３機しか納入されなかった。実用試験も2009年まで続けられていて、最初の連隊24機編成の完了は2010年になる予定だったが、2011年1月までの納入総数は７機のみで、全機が第279艦上戦闘機連隊に配備された。総調達機数は94機から140機に増えている。2015年までにSu-24戦闘爆撃機300機を代替する予定だったが、2015年後半でも配備数は70機くらいで、シリアへの爆撃にはSu-34と共にSu-24も派遣されている。2016年8月時点では100機で、10月31日に第３バッチの納入が終わり124機になった。2019年1月18日、間宮海峡上空で２機が空中衝突して墜落した。2022年のウクライナ戦争で夜間爆撃やSEAD任務に投入されたが、攻撃兵装を1-2発しか積んでいないことが多く、スペックが過大発表なのか能力を活かし切れていないのかは不明。任務相応に損害も多く、2023年2月までに19機を喪失している。参考：月刊JWings10,’02、3,’09、1,’16、11,’10、1,’17、5,'23、月刊軍事研究12,’08、1,’16、1,’12、11,’06、8,’07、3,’08、8,’08、3,’09、9,’10、9,’12、月刊世界の艦船9,’12、世界航空機年鑑2018-2019、月刊航空ファン4,’19

　＜Ｓｕ−３４Ｍ＞：Su-34の改良型。2020年頃に初飛行する予定。参考：月刊JWings3,’16

　＜Ｓｕ−３５＞：Su-27M生産型、NATOコードはフランカーE1。最大許容Ｇが10Gあり、フライ・バイ・ワイヤを備え、迎え角制限は120度に達し、曲技飛行フックを披露した。全長21.94m、全幅14.7m、全高5.93m、空虚重量18.4トン、標準離陸重量25.7トン、最大離陸重量34トン。翼面積62平方メートル。エンジンはサトゥルンAL-31F/FP（推力12.8トン）双発、最大速度マッハ2.35・2500km（高空）／マッハ1.14・1400km（海面高度）、実用上昇限度18000m、航続距離3200km／6500km（空中給油１回）。固定武装は30mm機関砲GSh-301が１基。乗員１名。KnAAPOで少数が生産されたが、予算不足で本格的な量産には移されず、2003年に曲技飛行チームのルースキエ・ヴィチャージで短期間使用され、その後は部品取り用に使用された。参考：月刊軍事研究4,’10、世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings4,’20、4,’23

　＜Ｓｕ−３５ＢＭ＞：試作型兼Su-57戦闘機テストベッド。Su-27/Su-30系と、Su-57の間を埋める戦闘機として、2005年からスホーイが自主開発した。Su-35のレーダーをチホミーロフNIIP製N035に変更してレドーム形状を変え、エンジンをAL-41F1A（サチュルン117S）に換装してエアインテイクを大型化、超音速巡航能力を持たせ、機体構造材・部材を変更してRAMを適応、アビオニクスを改良した。コクピット前方のIRSTはOEPrNK35に換装している。RCSを減らすためと、電子装備軽量化に伴い重心位置が後退したため、またKSU-35統合型三重フライ・バイ・ワイヤの搭載で機動性能が増したために、カナードは撤去した。主翼と垂直尾翼を大型化、垂直尾翼後縁を垂直とし、上部の誘導電体製キャップは外している。エアブレーキは廃止し、方向舵を左右逆に動かして代用するようになった。テイルブームは円筒状をしており、N012後方警戒レーダーを搭載できるが、今の所装備の予定は無い。操縦席前面にはMFI-35カラー多目的ディスプレイ（1450×1050ピクセル、12×９インチ・305×229mm）２基があり、計器板上にはIKSh-1M広角コリメーター式HUD（視野角20×30度）が用意されている。データリンクはTKS-2またはその発展型とみられる。レーダー警戒装置はSPO-32、チャフ／フレアディスペンサーはAPP-50系列。運用寿命はSu-27/Su-30系の1.5倍となる6000時間になり、オーバーホール間隔も1500時間に延びた。作戦運用重量25.3トン、最大運用可能重量34.5トン。エンジンはAL-41F1A推力偏向ターボファン双発、巡航速度はマッハ１台前半とみられ、最大速度マッハ2.35／マッハ1.13（低高度）、実用上昇限度18000m、燃料搭載量11.5トン（機内）／14.3トン（1800リットル増槽２本時）、戦闘行動半径1380km（空対空・高々度）／450km（同海面上）／600km（空対地／艦）、航続距離3600km（AAM２発・機内燃料最大・高々度）／1580km（同海面上）／4500km（フェリー）。固定武装は30mm機関砲GSh-301が１基（150発）。最大兵装搭載量８トン。ハードポイントは12カ所で、R-27R、R-27ER、R-27EA、R-27T、R-27ET、R-77、R-73、R-74M、Kh-59、Kh-31、Kh-29、Kh-58、Kh-41、3M54、各種誘導爆弾、ロケット弾、通常爆弾などを搭載できる。搭載数はR-77なら12発、R-27のSARH型なら８発以上、赤外線誘導型なら４発以上、R-73/R-74Mなら６発以上、Kh-29/Kh-31なら６発、Kh-29M/Kh-59なら５発、Kh-58/3M54なら３発、Kh-41なら１発。2008年2月19日に試作機が初飛行したが、レーダーの開発が間に合わず、N031レーダーを搭載していた。戦闘機として第4-4.5世代相当、攻撃機としてF/A-18E/F相当の能力があり、価格は4000-5000万ドルと７割で済むということで、中国が導入に向け興味を示している。2009年4月26日、試作３号機が離陸しようとした際、AL-41F1Aの推力制御システムが推力を93%に絞ったところ、エンジンに過剰な燃料が送り込まれて発火、機体はオーバーランして全焼した。2009年8月にロシア空軍で採用が決定し、Su-35Sとして量産されることになった。参考：月刊軍事研究4,’10、8,’07、2,’07、8,’08、9,’08、3,’09、11,’09、6,’15、月刊JWings10,’02、6,’00、月刊航空情報11,’09、月刊航空ファン4,’10

　＜Ｓｕ−３５Ｓ＞：Su-35BMの量産名称で、Ｓは生産型（シリアル）の頭文字らしい。NATOコードはフランカーＥ。カナード翼は無く、胴体上面スピードブレーキは撤去して燃料スペースに充て、ラダーを左右とも外側に開いてスピードブレーキにする方式にした。レドーム先端のピトー管は撤去し、テイルコーンを短縮、垂直尾翼を低くした。エンジン強化に伴い、エアインテイクを拡大している。胴体構造材はチタン合金を多用し、運用寿命をSu-27の倍の6000時間にした。レーダーはN035イルビスＥ（N135？Sh135？）で、KS-172長射程空対空ミサイル、RVV-MD、RVV-SDの運用も可能。風防直前右寄りにOLS-35（OEPrNK35）IRST、機首左上部に引き込み式空中給油受油プローブを装備する。前輪はダブルタイヤ。計器板は225×300mm（1400×1050ピクセル）のカラーMFD２基（左右並列）と小型MFD１基によりグラスコクピット化されており、NVG対応、HUDは広角型のIKSh-1Mで、射出座席は後ろに30度傾いている。飛行制御装置はアビオノキア製KXU-35（SDU-427？）四重デジタル・フライ・バイ・ワイヤで、カナード無しでも高機動性を維持できる。全長22.18m、全幅14.7m、全高6.34m（5.9m？）、自重18.4トン、総重量25.2トン、最大離陸重量34.5トン。翼面積62.04平方メートル。エンジンはAL-41F1A推力偏向ターボファン（ドライ推力8.8トン、A/B時推力14.5トン。AL-41F1S？）双発、超音速巡航可能、最大速度マッハ2.25（2.35？）、実用上昇限度17200m（18000m？）、機内燃料容量11.5トン、最大航続距離3600km（3400km？）、フェリー航続距離4500km（増槽２本）。固定武装は30mm機関砲GSh-301が１基。ハードポイントは12カ所（胴体中心線前方Sta.1、胴体中心線後方Sta.2、右主翼下中央Sta.3、左主翼下中央Sta.4、右外翼下Sta.5、左外翼下Sta.6、右翼端Sta.7、左翼端Sta.8、右エンジンナセル下Sta.9、左エンジンナセル下Sta.10、右内翼下Sta.11、左内翼下Sta.12）、兵装ペイロード８トン。自己防御装置はL265MヒビヌイＭ（Khibiny M）電子対抗装置（L175Mヒビヌイ？）、SPO-32レーダー警報、全周ミサイル／レーザー警報（機首左右、キャノピー前後、機首下部前後向きの紫外線センサー計６基、レーザー検知器２基）。データリンクはS-108と地上管制施設専用NKVD-27。2009年8月にロシア空軍から48機（４個飛行中隊分）の発注が出されており、2011年5月5日に量産仕様初号機が初飛行、2012年12月28日（29日？）に最初の６機がロシア空軍に納入され、2014年2月に実戦配備された。2015年8月末に48機の二次契約が締結され、最終的には200機を調達する。2017年までの調達数は68機。中国空軍に24機が輸出された。インドネシア空軍とエジプト空軍も採用したが、アメリカの圧力で潰されてしまい、生産済みで保管していたエジプト空軍向けの機体をそっくりイラン空軍に回している。参考：月刊JWings7,’13、5,’15、1,’16、12,’19、11,’10、2,’13、4,’13、4,'16、3,’17、2,’20、4,'23、月刊航空ファン6,’17、2,’11、7,’11、3,’13、1,’15、11,’15、2,’16、10,’16、月刊軍事研究6,’15、4,’10、3,’11、7,’12、8,’12、6,’13、4,’14、8,’18、世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−３５ＵＢ＞：Su-35のタンデム複座練習戦闘機。アビオニクスや兵装搭載量は単座型と同じである。2000年8月に初飛行した。参考：月刊JWings10,’02、世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−３７＞：別名T-10M11またはチェルミナートル、NATOコードはフランカーE2。Su-35に推力偏向エンジンを搭載したもので、Su-35原型最終号機から１機が改修された。推力偏向機構はフライ・バイ・ワイヤ制御則に組み込まれており、迎え角と速度と操縦操作に基づいて自動的に行われ、パイロットによる手動操作はできない。テイルブーム内にN012後方警戒用小型レーダーを搭載し、コクピットには大型ディスプレイ４基を備える。全長21.9m、全幅14.7m、全高5.9m、最大離陸重量35トン。エンジンはAL-31FU（A/B時推力14.5トン）双発、最大速度2500km、実用上昇限度18000m、航続距離3700km。固定武装は30mm機関砲１門。ハードポイントは12箇所。乗員１名。1996年4月2日に初飛行し、同年のファーンボローエアショーで曲技飛行クルビットを行った。ロシア空軍からのオファーは今のところ無く、Su-57戦闘機のテストベッドだったらしい。参考：月刊JWings10,’02、6,’00、4,’20、4,'23、月刊軍事研究4,’14、3,’08、世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−３７Ｋ＞：Su-37輸出型。参考：月刊JWings10,’02

　＜Ｓｕ−３７ＫＫ＞：中国向けのSu-37輸出型。アビオニクスを強化している。参考：月刊JWings10,’02

＜Ｓｕ−２７ファミリー＞

　＜Ｐ−４２＞：記録用特別仕様、プロジェクト名T10-15。初期量産型の改造機で、エンジンを強化し、塗装を落とすなど軽量化して1982年6月20日に初飛行、1986-88年にFAI公認記録27個（22個？）を塗り替えた。参考：月刊JWing10,’02、月刊軍事研究8,’08

　＜Ｓｕ−２７ＩＢＰ＞：Su-27IBの戦術電子戦機型。Yak-28PPやSu-24MPの後継として提案されている。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings12,’03

　＜Ｓｕ−２７ＬＬ−ＫＳ＞：試験機型で、LLはLetayushchaya Laboratoriya（飛行研究所）の略。Su-27Sにスラストベクターノズルを搭載したもので、1980年代末に飛行実験を行った。参考：月刊軍事研究8,’08、月刊JWings4,’20

　＜Ｓｕ−２７ＬＬ−ＰＳ＞：試験機型。Su-27UBにスラストベクターノズルを搭載したもので、1980年代末に飛行実験を行った。参考：月刊軍事研究8,’08

　＜Ｓｕ−２７Ｒ＞：Su-27IBの戦術偵察機型として提案されたもの。機首にピカ側視レーダーを搭載、電子支援手段装置、電子光学装置、レーザー・赤外線走査偵察機器も装備する。参考：月刊JWings12,’03、世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−２７ＲＶ＞：ルスキーイェ・ヴィジャジ（ロシアン・ナイツ）向けで、RVはRoossklye Vltyazlの略。参考：月刊JWings4,’20

　＜Ｓｕ−２７ＵＢ−ＰＳ＞：試験機型。Su-27UBの左エンジンに推力偏向ノズルを追加したもので、1990年に製作された。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜Ｓｕ−３４Ｐ＞：Su-34の計画電子戦機型。計画のみ。参考：月刊JWings4,’20

　＜Ｓｕ−３４Ｒ＞：Su-34の偵察機型。偵察機器はポッド式に外装するのが基本で、UKR-RTレーダーポッドやUKR-OE画像情報収集ポッドなどを搭載する。ELINTが可能な新型多機能ポッドを開発しているらしい。参考：月刊軍事研究1,’17

＜Ｓｕ−２７海外シリーズ＞

　＜Ｓｕ−２７（インドネシア空軍）＞：インドネシア空軍戦闘機。2003年、Su-27SKを２機導入した。2010年、Su-27SKM（SMK？）を３機導入した。参考：月刊JWings4,’23

　＜Ｓｕ−２７（ウクライナ空軍）＞：ウクライナ空軍戦闘機。ソ連崩壊で70機を配備した。その後の財政難で１個連隊のみ現役にし、他は保管するか輸出に回している。参考：月刊JWings4,’23

　＜Ｓｕ−２７（エチオピア空軍）＞：エチオピア空軍戦闘機。1998年、Su-27戦闘機４機とSu-27UB戦闘機２機を購入した。エリトリアとの紛争で1999年2月26日にエリトリア軍MiG-29戦闘機を撃墜している。参考：月刊JWings4,’23

　＜Ｓｕ−２７（エリトリア空軍）＞：エリトリア空軍戦闘機。1999年2月26日にエチオピアとの紛争でエチオピア空軍Su-27戦闘機にエリトリア空軍MiG-29戦闘機が撃墜されたため、2003年にウクライナからSu-27/Su-27UB戦闘機１機ずつを輸入した。参考：月刊JWings4,'23、3,’22

　＜Ｓｕ−２７（中国空軍）＞：中国空軍戦闘機。1991年にSu-27SK戦闘機とSu-27UBK戦闘機を計24機発注した。参考：月刊JWings4,’23

　＜Ｓｕ−２７（ベトナム空軍）＞：ベトナム空軍戦闘機。中国空軍Su-27SK/UBK戦闘機に対抗するため、1994-96年にSu-27SK戦闘機７機とSu-27UBK戦闘機５機を発注した。参考：月刊JWings4,’23

　＜Ｓｕ−２７（ベラルーシ空軍）＞：ベラルーシ空軍戦闘機。ソ連崩壊でSu-27/Su-27UB戦闘機計25機くらいを割り当てられ、第61戦闘航空基地で運用した。2013年に予算不足から全機退役して保管状態となり、一部を外国に売却している。参考：月刊JWings4,’23

　＜Ｓｕ−３０（アルジェリア空軍）＞：アルジェリア空軍戦闘機。Su-30MKAを30機発注し、2007年12月から2008年1月に３機を受領した。同時期に導入したMiG-29SMT/UBTに改修契約不履行が見つかっており、代替として本機を追加発注する可能性もある。また、Su-34を12機発注している。参考：月刊JWings5,’08、3,’16

　＜Ｓｕ−３０（アンゴラ空軍）＞：アンゴラ空軍戦闘機。インド空軍中古Su-30K/MK戦闘機12機を2013年に発注し、2017年12月12日に初号機が引き渡された。参考：月刊JWings3,’18、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜Ｓｕ−３０（インド空軍）＞：インド空軍戦闘機。1996年にSu-30MKIの導入を決めたが、完成に時間が掛かるため、繋ぎとしてSu-30Kを1997年から配備した。2007年、Su-30MKIの配備を開始。これでSu-30Kが用済みとなったため、ロシアが買い戻している。参考：月刊JWings4,'23、5,’10、12,’11、6,’16、月刊軍事研究9,’08、6,’11

　＜Ｓｕ−３０（インドネシア空軍）＞：インドネシア空軍戦闘機。1997年に単座のSu-30KI（Su-30Kの輸出型）を導入を計画したが、一旦キャンセルされ、複座のSu-30MKIを採用した。180機を10個飛行隊に配備する計画だったが、調達ペースは遅い。2003年、Su-30MKを２機導入。2008年、Su-30MK2を１機導入。2010年、Su-30MK2を２機導入。2011年12月29日にSu-30MK2を６機追加発注、2013年2月15日に最初の２機が引き渡された。参考：月刊軍事研究8,’08、月刊JWings4,’12、4,'23、月刊航空ファン5,’13

　＜Ｓｕ−３０（ウガンダ空軍）＞：ウガンダ空軍戦闘機。Su-30MK2を６機発注し、2011年7月から2012年に受領した。北に隣接するスーダン／南スーダン対策らしい。価格は7.2億ドルと推定されており、外貨準備高の３分の１、年間国防費（2.3億ドル）の３年分以上、GDP（150億ドル）の4.8%にも達する。配備後程無くして２機が事故を起こし、うち１機が胴体着陸して全損したらしい。オプションでもう６機を追加する予定だったが、予算が付かなかったらしく、2012年にウガンダ政府が否定した。参考：月刊JWings9,’12、10,’11、4,'23、月刊軍事研究5,’13

　＜Ｓｕ−３０（中国軍）＞：中国軍戦闘機。2000年12月から中国空軍がSu-30MKK戦闘機76機を導入。2004年、中国海軍航空兵がSu-30MK2戦闘機24機を導入。参考：月刊航空ファン6,’17

　＜Ｓｕ−３０（バングラデシュ空軍）＞：バングラデシュ空軍戦闘機。Su-30SME戦闘機８機（＋オプション４機）を2017年に発注した。参考：月刊航空ファン8,’17

＜Ｓｕ−３０（ベトナム空軍）＞：ベトナム空軍戦闘機。Su-30MK2Vを2004年に４機、2009年に８機、2010年に12機、2013年に12機発注した。参考：月刊JWings11,’13、5,’10

　＜Ｓｕ−３０（ベネズエラ空軍）＞：ベネズエラ空軍戦闘機。2006年にSu-30MK2戦闘機を24機発注し、中国のキャンセル分がそのまま引き渡された。参考：月刊JWings4,’23、月刊軍事研究2,’08

　＜Ｓｕ−３０（マレーシア空軍）＞：マレーシア空軍戦闘機。2003年にSu-30MKMを１機9000万ドル（ミサイル、給油ポッドなど含む）で18機発注した。ロシアから運用開始10年後の定期メンテナンスを義務づけられていたが、予算不足で計画的な実施ができず、2018年7月31日に国防相が、ロシアで14機同時に修理に入ってしまい稼動機が４機しか無い、と発表している。参考：月刊JWings9,’10、10,’18

　＜Ｓｕ−３０Ｋ（インド空軍）＞：インド空軍戦闘機。Su-30MKI完成までの繋ぎで、Su-30迎撃戦闘機に対地攻撃能力を追加してデュアルロール型としたものである。1997-99年に18機を輸入した。カナード翼や推力偏向ノズルを装着する改修を順次行い、最終的にSu-30MKI規格とする計画が立てられたが、Su-30MKIの導入機数を増やせば済むという話なので放棄され、一旦ロシアが買い戻し、ベラルーシ経由でアンゴラに回されている。参考：月刊JWings4,'23、10,’02、6,’00、4,’20、月刊軍事研究8,’08

　＜Ｓｕ−３０ＭＫＩ（インド空軍）＞：インド空軍戦闘機で、MKIはModernizeervannyi Kommehrcheskiy Indeeyskiy（近代化・販売用・インド）の略。インド空軍がSu-27系の最新戦闘機を要求した際、スホーイが製作していたSu-30M多用途戦闘機にカナード翼と推力偏向ノズルを取り付けた試作機が目に止まり、1996年にロシアと輸入契約を結んで資金を提供し、1997年7月1日に原型機が初飛行した。レーダーは当時最新のファザトロンNIIR製N011MEバルス（N031ズークMFSE？N11Mイズジェリェ10Mk4？）で、ロシア機よりも先に搭載している。風防前方右寄りにOEPS-30IRST用OLS-30センサーが付く。コクピットはタンデム複座で、後席にも操縦装置がある。計器板はアナログ計器の一部をタレス社製MFDとし、前後席共にエルビット社製HUDを装備した。キャノピーやや後方のストレーキ両側に全遊動式カナード翼を持つ。アビオニクスはインド製・フランス製・イスラエル製などを積み、オープン・アーキテクチャーを採用して適宜換装できるようにした。電子戦装置は輸入機がイスラエル製、ライセンス生産機がインドのDARE製Tarang-Mk2レーダー警報。全長21.935m（機首プローブ無し）、全幅14.698m、全高6.357m、空虚重量17.7トン、最大離陸重量34.5トン、過荷時最大離陸重量38.8トン。翼面積62平方メートル。エンジンはサチュルン／リューリカAL-31FP推力偏向ノズル付ターボファン（A/B時推力122.6kN）双発、巡航速度マッハ0.9、最大速度1144ノット／マッハ1.9、実用上昇限度17300m、機内燃料搭載量10トン、戦闘行動半径1000km以上、戦闘航続距離1620海里（増槽無し）。固定武装は30mm単装機関砲GSh-30-1（150発）１門（右ストレーキ上面最前部に発射口）。ハードポイントは胴体下４箇所＋主翼下８箇所。ライトニング目標指示ポッドを運用可能。乗員２名（操縦士、兵装管制士官）。輸入版の最初の８機はカナード・TVC未装備（NATOコードはフランカーF2）だが、次の42機（32機？）はフル装備（NATOコードはフランカーＨ）で、エンジンをAL-31FP（ノズル可動範囲上下15度）に換装し、フランスのセクスタン・アビオニクス社製電子機器（カラー液晶表示装置、VEH3000HUD、トテム慣性航法装置、GPSなど）を搭載する。更に222機をHALでライセンス生産（第３バッチまでの26機はロシアのキットで生産、第４バッチ以降は順次インド国内生産部品の割合を増加）し、2017年（2014年？）までに計272機を導入する予定で、輸入版の配備は2002年から、ライセンス生産は2003年から行われ、2004年12月1日に初号機がロールアウトし、2007年から引き渡された。２個飛行隊36機を2010年までに中国との国境に近い東部に配備する予定だが、飛行場が高度3480mにあるため、運用困難ともいわれている。2016年現在、11個飛行隊が配備されているが、稼働率が55%と低いのが難点である。2023年現在、配備飛行隊は12個、配備機は263機で、うち９個がパキスタン・中国国境付近に配置されている。2023年までに11機が事故で失われており、同年9月15日に防衛調達評議会が損耗分の補充として12機の追加導入（国産比率５割以上）を提案した。ステルス性を強化し、レーダーをAESAに換装、アビオニクスを更新し、兵装搭載量を増やす改修を検討中。PJ-10ブラーモスを運用可能とするため、2017年からインド国防研究開発機構とロシア機械製造科学生産連合が主翼構造強化やソフトウェア改修などを行っている。2018年6月27日、ヒンダスタン社が納入前試験飛行を行っていた１機が墜落した。乗員２名は脱出して無事だった。参考：月刊JWings4,'23、10,’02、12,'21、3,’09、10,’10、3,’19、2,’20、12,'23、月刊軍事研究3,’05、8,’08、6,’11、6,’13、6,’18、月刊航空情報10,’05、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜Ｓｕ−３０ＳＭ（アルメニア空軍）＞：アルメニア空軍戦闘機。アゼルバイジャンに対抗するためSu-30SM戦闘機の導入を決め、2019年12月に４機を配備したが、2020年のナゴルノ・カラバフ紛争では役に立たなかった。あと８機追加するらしい。参考：月刊JWings4,’23

　＜Ｓｕ−３０ＳＭ（カザフスタン空軍）＞：カザフスタン空軍戦闘機。2014年から導入した。参考：月刊JWings4,’23

　＜Ｓｕ−３０ＳＭＥ（ミャンマー空軍）＞：ミャンマー空軍戦闘機。2018年1月30日、ロシア国防相がSu-30SME戦闘機６機の輸出を発表し、2022年から引き渡された。参考：月刊JWings4,’18、4,’23

　＜Ｓｕ−３４（アルジェリア空軍）＞：アルジェリア空軍戦闘機。Su-34を12機発注した。参考：月刊JWings3,’16

　＜Ｓｕ−３５Ｓ（イラン空軍）＞：イラン空軍戦闘機。エジプト空軍がキャンセルしたSu-35S戦闘機24機を導入することになり、2023年3月から受領する予定。更に40機を追加発注している。参考：月刊JWings4,’23

　＜Ｓｕ−３５Ｓ（インドネシア空軍）＞：インドネシア空軍戦闘機。F-5Eの後継としてSu-35Sを採用し、2015年9月に16機分の契約を結んだ。うち11機の配備が2017年8月5日に正式決定し、8月8日にロシアとの間で覚書を締結、2018年2月14日に正式契約している。しかしアメリカの圧力で潰された（公式には予算不足と発表）ため、ラファールに変更した。参考：月刊軍事研究2,’16、月刊JWings10,’17、4,'23、月刊航空ファン5,’18

　＜Ｓｕ−３５（ブラジル空軍）＞：ブラジル空軍戦闘機。2003年に予算が付いて配備された。参考：月刊軍事研究11,’07

　＜Ｓｕ−３５Ｓ（中国空軍）＞：中国空軍戦闘機。2010年11月にSu-35Sを４機発注したが、機数が少なすぎてレーダーやエンジンを違法コピーするため以外の何者でもなく、リバースエンジニアリングをしないよう法的拘束力のある規定を設け、最低購入機数を48機にしようとして交渉が難航していた。2013-14年に24機を15億ドル以上で購入する正式契約が締結される予定だが、2013年3月25日に売却契約締結を伝えた中国中央テレビの報道をロシアが否定するなど先は長く、2014年11月の軍事技術協力合同委員会で契約が結ばれるらしい。2015年11月30日、24機を20億ドルで購入する契約を締結したとロシアのメディアが報じた。12月後半には50機発注と報じられている。違法コピーには多額の賠償金が設定されているが、抑止力にはならないと思う。2016年12月24日（25日？）、最初の４機が滄州空軍基地の飛行試験訓練センターに飛来した。2017年に10機、2018-19年に10機を納入して引き渡しを終えている。参考：月刊航空ファン3,’17、5,’17、4,’18、7,’19

　＜殲撃１１型＞：殲撃11型戦闘機シリーズを参照。

＜Ｓｕ−３０シリーズ＞：Su-27シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓｕ−３０ＭＫ墜落事故＞：1999年パリエアショー開幕前日の6月12日、プレステージで飛行していたSu-30MK（TVC搭載型）が墜落した事故。低空でロールをうってからの引き起こしが遅れて尾部を地面に擦った。普通はここで反動により機首が地面に激突してしまうのだが、前方カナードとTVCを使って機首上げ姿勢を維持し、アフターバーナーに点火。破損したノズルから火を噴きながらも一気に100mほど垂直上昇、安全高度を確保したところで緊急脱出し、無人の機体は地面に激突して炎上したが、乗員２名は無傷で着地した。参考：月刊JWings3,’00

＜Ｓｕ−３２ＦＮ＞：Su-27シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓｕ−３２ＭＦ＞：Su-27シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓｕ−３３シリーズ＞：Su-27シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓｕ−３４シリーズ＞：Su-27シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＳＵ−３５＞：SU-122（自走砲）を参照。

＜Ｓｕ−３５シリーズ＞：Su-27シリーズ（戦闘機）を参照。

＜Ｓｕ−３７シリーズ＞：Su-27シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ＳＵ−３７＞：T-37水陸両用戦車ファミリーを参照。

＜Ｓｕ−３９＞：Su-25シリーズ（攻撃機）を参照。

＜ＳＵ−４５＞：ソ連陸軍の対戦車自走砲。コムソモレーツ牽引車をベースにしており、車体を前後逆にして前部キャビンを上に拡大、45mm対戦車砲を搭載している。ソ連・フィンランド戦争末期、独ソ戦初期に使用された。参考：異形戦車ものしり大百科

＜Ｓｕ−４７＞：スホーイが開発した前進翼戦闘機技術デモンストレーターで、最初はS-32、次いでS-37と呼ばれ、2000年にSu-47に改称された。別名ベルクート（Berkut、イヌワシ）、NATOコードはファーキン（Firkin。木桶）。1987年から開発され、1997年に不鮮明な写真が発表され、1999年以降はデモフライトもちょくちょく行っている。初飛行は1997年9月25日で、この時はMiG-31用に開発されたD-30F6ターボファンエンジン２基を搭載したとされ、後にAL-37FUまたはAL-41F推力偏向エンジン（排気口可動範囲はプラスマイナス20度）に換装されたらしい。Su-27KM艦上戦闘機がベースで、カナード翼、前進翼、全遊動式水平安定板のタンデム３枚翼を採用し、垂直尾翼は双尾翼で軽く外側に傾けてある。主翼前縁は前進角20度（付け根だけ後退角37度）、後縁は前進角37度。エアインテイクはストレーキ下面にあり、四分円形の固定式。左のテイルコーンは右よりも長く、後方警戒レーダーを搭載可能だが、実際には装備されなかったらしい。右のテイルコーンにはドラッグシュートを収容する。キャノピー、脚、垂直尾翼はSu-27シリーズからの流用らしい。操縦系統はフライ・バイ・ワイヤ。全長22.6m、全幅16.7m、全高6.3m、標準離陸重量24トン、最大離陸重量32.3トン（34トン？35トン？）。エンジンはソロビヨフD-30F6ターボファン（A/B時推力32000ポンド・14.51トン）双発、巡航速度超音速、最大速度マッハ2.1（1.65？高空）／1400km（海面高度）、実用上昇限度18000m、航続距離3300km。30mm機関砲の搭載スペースや、ウェポンベイがあり、実用型では空対空ミサイル6-12発を搭載できるとみられる。乗員１名。１機のみ製作されてテストとデモフライトに使用された。MAKSで2005年まで飛行展示しており、その後は音信不通だったが、2019年のMAKSで地上展示されている。参考：ウォーマシンレポートNo.67、世界航空機年鑑2018-2019、月刊軍事研究2,’98、3,’08、月刊航空情報11,’10、月刊JWings9,’01、11,’99、11,’01、11,’03、11,’19、月刊航空ファン1,’98、月刊丸4,’99、8,’11

＜ＳＵ５７＞：T48（対戦車自走砲）を参照。

＜Ｓｕ−５７戦闘機シリーズ＞：ロシア空軍戦闘機、NATOコードはフェロン（Felon、重罪人）。開発名称は前線航空部隊向け将来航空戦闘複合体（Perspektivnyi Aviastsionnyi Kompleks Frontovoi Aviastsyi／ピルスピクチーヴィヌイ・アヴィアチオーンヌイ・コンプリクス・フローンタヴォイ・アヴィアツィイ、略称PAK FA／パク・ファー）で、1998年からスホーイ設計局とミグ設計局が競争設計を行い、2001年に両者の設計案が提出され、2002年4月26日にスホーイ設計局のT-50（デルタ翼機50の略）がミグのE-721に勝って選定され、2003年7月21日に開発契約が結ばれた。I-21（21世紀戦闘機）という名称も一時は付けられていたようだが、次第に廃れたらしい。2004年10月に設計案が提出されて12月に承認され、2006年の初飛行、2011年からの引き渡しを予定していたが、初飛行は2010年1月29日になった。エンジン開発にも難渋しているようだ。開発費としてロシア政府は15億ドルを用意したが、アビオニクスで使い切ってしまい、機体開発費はスホーイが自腹で負担したらしい。そこでインドが資金提供することになり、ロシアとインドが250機ずつ配備する予定で、ロシアの実戦配備は2015年、インド（複座型T-50UBを運用する）の実戦配備は2017年を目指している。2011年5月末と6月14日にインド代表団がデモフライトを見学した。2013年10月、ブラジルに共同開発を提案したらしい。2013年末までに設計局テストを完了し、３年掛けて軍でのテストを行う予定で、2016年から実戦配備し、2020年までの生産数は60機を予定している。2014年6月10日、テスト中の５号機が右エアインテイク付近から煙を出した状態で着陸し、着陸後に出火した。すぐに消し止められており、修理の上でテストに復帰した。2017年8月11日、制式名がSu-57（キリル文字ではCy-57）であるとロシア空軍司令長官が発表した。12月5日、量産型エンジンのイズジェリェ30を初搭載して17分間飛行したとロシア統一航空機会社が発表した。2018年6月30日、量産第１バッチ12機を契約したとロシア国防相が発表した。2018年8月の兵器展示会アルミア2018で、ロシア国防次官が15機の発注を表明した。2019年7月29日、量産初号機の製作を開始。12月24日、量産初号機が引き渡し前のテスト中に墜落した。2020年12月25日（2021年1月？）、量産２号機がロシア航空宇宙軍に引き渡され、南部軍管区に配備された。2024年までに24機を配備予定。参考：月刊軍事研究6,’15、4,’10、8,’07、3,’08、3,’09、6,’14、11,’14、2,’19、月刊航空情報3,’18、11,’09、11,’10、月刊航空ファン4,’10、9,’11、10,’17、3,’18、6,’18、月刊JWings5,’15、4,’10、9,’10、1,’14、9,’14、11,’17、9,’18、3,’21、5,’23

＜Ｔ−５０（計画機）＞：機体形状はステルス性を考慮しており、前縁後退角・後縁前進角を持つ大型の主翼、全遊動式水平安定板、外側に傾けられた双垂直尾翼を持つ。レーダーはN050アクティブ電子走査アレイレーダー（BRLS？）で、アンテナ直径0.7m、走査範囲水平方向左右70度ずつ・垂直方向プラス90度からマイナス50度、最大探知距離400km／160km（目標RCS３平方メートル）、同時探知数32目標、同時交戦数８目標。エンジンは双発で、テイルブームを挟んで間隔が広く取られている。排気口は全方位推力偏向式で、上下方向20度、その他の全周方向16度の範囲で作動する。また、ステルス性を得る方法として、機体をイオン化ガスで包み込んで電波エネルギーを吸収するというプラズマ・ステルス方式が取られるという噂もあるが、真偽は不明。推定諸元（注・特に根拠は無い）は以下の通り。全長22m、全幅14.2m、全高6.05m、空虚重量18.5トン、通常離陸重量26トン、最大離陸重量37トン。エンジンはサチュルンAL-41Fターボファン（ドライ推力96kN、A/B時推力151.9kN）双発、巡航速度702ノット（超音速巡航可能）、最大速度マッハ２、機内燃料重量10.3トン、フェリー航続距離5500km。固定武装は30mm機関砲1-2門。機内兵装ペイロード2.26トン、最大兵装搭載重量7.5トン。兵装は半埋め込み式に搭載する。参考：月刊軍事研究8,’07、3,’08、3,’09、月刊航空情報11,’09、月刊航空ファン4,’10

＜Ｔ−５０（試作機）＞：機体形状はSu-27シリーズがベースで、ステルス性を考慮し、開口部は細かい格子（網目の大きさはＸバンド波長の４分の１以下）、隙間は導電性シーリング剤で埋め、機体表面にはレーダー吸収素材を適応した。目標RCSはF-22と同等レベルだが、実際には高機動能力を優先したので第4.5世代戦闘機より少し低い程度の0.3-0.4平方メートルくらいらしく（テニスボールくらいという説もある）、Su-27の40分の１といわれる。機体重量の20-25%、機体表面の70%が複合材製とされ、特に突出部を中心に使用してステルス性に配慮しているらしい。機体重量の75%はチタン合金という説もある。胴体のラインはSu-27を角張らせた感じで、機首にチホミロフNIIP製N036-1-01レーダー（N035E？）を、風防前方に赤外線（OLS-50M）・レーザー複合センサー101KS-Vを搭載する。また、機首左の風防直下に空中給油受油プローブを内蔵する。風防とキャノピーは分割式で、試作初号機と３号機にはキャノピー上部に縦枠があるが、２号機と４号機以降には無い。エポキシガラスに色が付いていて、RAMまたは電波反射コーティングが施されているらしい。コクピットの計器板には230×300mmのMFI-35多機能ディスプレイ２基が横に並んでおり、その上にコントロールパネルがある。他に小型多機能ディスプレイが１基用意されていて、計器板上には視野角30度×22度の広角HUDを持つ。座席はNPPズベズダ製の新型ゼロゼロ射出座席K-36D-5で、体重44-111kgに対応する。Ｇに応じて背もたれの角度を変え、パイロットの負担を軽減する機能を持つ。ヘルメットはNSTsI-Vヘルメット装着ディスプレイ付ZSh-10で、KM-36M（RPK-7？）酸素マスク、WCC-17（VKK-17）与圧スーツ、PPK-7耐Ｇズボンを着用する。酸素供給装置はCOP-50（SOP-10）。胴体中央下部には長さ4.6m・幅1mのウェポンベイが２×２で４基並んでおり、VMKU-50LまたはVMKU-50Uランチャーを介してR-77RVV-SDミサイル（R-77M？）なら最大８発、イズジェリェ810長射程ミサイルなら最大４発、イズジェリェ760/R-74/イズジェリェ300短射程ミサイルを収容できる。各ウェポンベイあたり700kgまでの空対地兵装２発を積むことが可能だが、各種爆弾、Kh-38M、Kh-58といった既存の兵装はウェポンベイからはみ出るサイズも多く、ランチャーも対応しておらず、基本的に機外６ヵ所（エアダクト下面１ヵ所ずつ、主翼下面２ヵ所ずつ）のハードポイントに搭載する必要があり、14種類のウェポンベイ内蔵式専用兵装を開発中である。ウェポンベイを設けた分だけ、Su-27よりも胴体は厚くなった。胴体中央左右には幅広のストレーキがあり、その下面に角張ったエアインテイクを持つが、ストレーキ前縁やエアインテイク側面前縁の後退角は他部位の後退角と微妙に違っており、エアインテイク下面と胴体下面には段差もあるので、ステルス性はやや損なわれるかもしれない。エアインテイク上下縁の後退角は主翼に合わせており、こちらはステルス性を考慮している。ストレーキ前縁には主翼前縁渦流制御装置LEVCONと呼ばれるデルタ型の可動部があり、カナードと同様の役目を果たすらしい。また、大迎え角や横滑りなどの際にもエンジンの安定作動に必要な空気をエアインテイクへと供給し続ける作用も有する。主翼付け根部分にあたるストレーキ前方下面には細長いバルジがあり、新型レーダーや電子装備のフェアリングとも、ウェポンベイともいわれていたが、航空機用ペイロード収容部という名称でトラピーズ式ランチャーに細長い物体を装着した図面付きで特許申請されていることが判明した。ただR-73ミサイル、R-74RVV-MDミサイル、K-74M2ミサイルといった小型WVRAAMでも収容は困難で、より小さい空対空ミサイルを開発する必要がある。主脚はエアインテイク側面に収容され、エアインテイクのダクトは主脚収容部を避ける関係で微妙にＳ字となっているが、外からインレット・ガイドベーンが丸見えで、この部分のステルス性には乏しく、ガイドベーン前方にレーダーブロッカー（格子状、放射状、同心円状の３パターンで特許が出されている）を取り付けるらしい。排気ノズル部分（三次元推力偏向式）の形状はロシアの従来型戦闘機とあまり変わりは無く、垂直尾翼後方に突き出しており、対レーダー／赤外線ステルス性に乏しい。このため、レーダー波反射はパックマン型になるとみられる。開発担当者もF-22Aに近いRCSにはなるが、勝るとはいえないと語っている。左右排気ノズル間はかなり離れていて、大きなテイルコーンが装着されており、制動パラシュートをツイン式で装備する他、Ｌバンド捜索レーダーモジュールなどを内蔵できる。エンジンはAL-41F1A（イズジェリェ117M。最初期は暫定的にSu-35用AL-41F1S／イズジェリェ117Sを装備していた説あり）だが、後にNPOサチュルンが開発中のイズジェリェ129（A/B時推力18トン級）、更にはもっと強力な次世代エンジンであるイズジェリェ127（イズジェリェ217？A/B時推力157kN）またはイズジェリェ30（ドライ推力107kN・11トン、A/B時推力176kN・42990ポンド・18-19.5トン）に換装されるといわれ、2020年から新型エンジンを装備する予定。ノズルは特許上は斜め方向に距離200mmずつ・角度16度ずつ可動する１軸二次元可動式だが、将来的には三次元可動式になるかもしれない。主翼は大型クリップド・デルタ翼で、前縁後退角47-48度・後縁前進角14度、前縁に空戦フラップ、後縁内側にフラッペロン（フラップ？）、後縁外側にフラッペロンを持つ。ストレーキ（LEVCON）前縁や前縁フラップにもＬバンド捜索レーダーモジュールの小アンテナを装備できるとみられる。水平安定板は全遊動式で、前縁後退角や後縁前進角は主翼に合わせてあり、前部内側が主翼フラッペロン内側の切れ込み部分に収まる。垂直安定板は全遊動式双尾翼で、前縁後退角45度、外側に26度傾けられており、機体空力中心からかなり離れているため、機体の割に小さい。また、左右を逆に動かすとスピードブレーキになるので、独立したスピードブレーキは無い。降着装置は前輪式で、全て前方に引き込まれる。前輪はダブルタイヤ、主輪はシングルタイヤで直径1050mm・幅365mm。ホイールベース6.5m、ホイールトラック5.6m。操縦システムはデジタルフライバイワイヤ式で、操縦桿は両脚の間にある通常型。主翼下面に２カ所ずつ、エンジンナセル下面に１カ所ずつハードポイントが設けられているようで、ステルス性を犠牲にして兵装や増槽を装備できるようだ。FCSはNIIPチホミーロフ製Sh-121多機能統合型無線電子システムで、機首のN036-1-01ＸバンドAESAレーダー、機首下面のN036-1-01B（Ｘバンド）、主翼前縁のN036L-1-01ＬバンドAESAレーダー、機体側面（機首側面またはストレーキ下面のバルジ部分といわれるが、詳細不明）のN036B-1-01Lレーダー（Ｌバンド）、テイルコーンのＸバンド（Ｌバンド？）AESAレーダーとL402ヒマラヤス電子妨害装置を統合しており、センサー・フュージョン技術を採用しているとされるが、試作３号機に漸く機首レーダーが搭載された段階であり、他は開発中である。自己防御装置は101KS-O光学警戒システムと101KS-Vレーダー警戒システム（センサーは機首下面、テイルコーン上面、コクピット後方の胴体側面に配置）で構成される101KSアトール警戒システムや、UV-50デコイシステムなど。データリンクはS-111-N（通信速度毎秒3.4メガビット）で、AWACS、地上指揮所、地上レーダー、僚機などと情報を共有する。試作機のため機関砲は搭載されていないらしいが、量産機には機首右（ストレーキ前縁付け根あたり）にGSh-301機関砲の改良型である9A14071Kを１門（装弾数150発）装備するといわれ、試作機ではカバーだけ設けられている。オホートニクＢ無人機と有人・無人チームを組んでの運用が考慮されているらしい。推定諸元は全長19.4-22m、全幅14-15m、全高5.1-5.45m（6.05m？）、自重／空虚重量18.5トン、通常離陸重量22-24トン、最大離陸重量33-37トン。翼面積78.8平方メートル、エンジンはサチュルンAL-41F1A推力偏向ターボファン（ドライ推力96kN、A/B時推力147kN。ドライ107-108kN、A/B時176kN？）双発、マッハ1.6-1.8での超音速巡航が可能で、最大速度マッハ2-2.45、実用上昇限度（巡航高度？）20000m、最大燃料容量10.3トン／12800リットル（＋2500リットル増槽２基）、戦闘行動半径647海里（機内燃料のみ）、航続距離810海里（超音速巡航）／1890海里（亜音速経済巡航）、フェリー航続距離2150海里（機内燃料のみ）／2975海里（増槽あり）。兵装ペイロード7.5トン。乗員１名。第１バッチは５機（レーダーやセンサーを装着するのは３号機以降）で、飛行試験初号機T-50-1は2010年1月29日に初飛行した。2011年8月16日、第10回モスクワ航空宇宙ショーで初公開され、1-2号機が飛行展示を行ったが、飛行展示の離陸直前にノズルから火を噴いてデモンストレーションが中止される一幕もあった。11月3日、飛行試験100ソーティ目を実施。2013年8月27日から9月1日のモスクワ航空宇宙ショーでは初号機、２号機、４号機がフライトを行った。2014年2月21日、ボルゴグラード南東130kmのアフトゥビンスクにある第929試験センターで国家領収試験を開始。T-50-6-2以降が第２バッチで、６機作られる予定である。2016年4月、初のウェポンベイからの兵装使用試験を実施。2017年、MAKS2017では初号機と２号機がコブラや失速後機動を含む展示飛行を行った。2018年2月21日、２機（４機？）がシリアのフメイミム基地に展開し、戦闘任務関連事項を含む２日間の試験を行った。11月19日にはロシア国防省がシリアでこれまでに10ソーティをこなしたと発表している。2017-18年から量産型50-55機が納入される予定だったが、12機に減り、まず2018-19年にT-50S-1からT-50S-9の９機が引き渡されることになった。調達数を減らした分はSu-35Sで補う予定。2019年、量産型76機を発注し、同年から2028年までに全機受領、戦力化する予定とした。価格はF-35の3-4割くらいを目指しており、F-35に手の出ない国への輸出を目指している。参考：月刊軍事研究12,’17、6,’15、4,’10、2,’12、10,'15、9,’16、4,’17、4,’18、月刊航空情報3,’18、5,’18、8,’12、11,’10、月刊JWings8,’17、4,’10、11,’13、5,’15、7,'16、10,’17、11,’17、2,’20、月刊航空ファン4,’10、6,’10、5,’11、6,’11、2,’12、3,’13、7,’16、8,'16、9,’16、2,’17、5,’17、5,’18、2,’19、10,’19、11,’19、2,’20、ウォーマシン・レポートNo.67

＜Ｔ−５０−０＞：静強度試験機。2009年10月29日に完成した。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｔ−５０−１＞：飛行試験初号機。AL-41F1Aエンジンを搭載しており、機首に計測プローブ、機関砲発射口の上にピトー管を持つ。2009年12月24日（2010年1月21日？）、タキシング試験を開始。2010年1月29日、コムソモリスクのメーカー側試験飛行場で初飛行した。RAMコーティングの無い無塗装状態で、リベットなどは剥き出しだった。その後迷彩塗装を施して2月5日に２回目、2月13日に３回目の飛行を行っている。4月8日、分解されてAn-124でジュコーフスキー飛行場に移動。4月29日、ジュコーフスキー飛行場でテスト飛行を開始した。2011年3月前半、初めて超音速飛行を行った。8月16日に第10回モスクワ航空宇宙ショーで公開された際、尾部にレドームのような構造物が追加されており、後方監視レーダーとも、ドラッグシュート収容部ともいわれている。他機では採用されていない。2013年、モスクワ航空宇宙ショーでフライトを実施。2016年2月1日までに227ソーティ274時間飛行した。2017年、モスクワ航空宇宙ショー2017で展示飛行を行った。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｔ−５０−２＞：飛行試験２号機。機関砲発射口の上のピトー管が外された程度（機首プローブはそのまま）で、初号機とあまり変化は無い。2011年3月3日にコムソモリスクのメーカー側試験飛行場で初飛行した。4月3日、An-124でジュコーフスキー飛行場に移動。8月、飛行を再開。8月16日、第10回モスクワ航空宇宙ショーで公開された。2013年、モスクワ航空宇宙ショーでフライトを実施。2014年2月21日、アフトゥビンスクの試験センターに移動。2016年2月1日までに251ソーティ244時間飛行した。2017年、モスクワ航空宇宙ショー2017で展示飛行を行った。12月5日、イズジェリェ30とみられる新型エンジンを搭載し、メーカー側試験を行った。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｔ−５０−３＞：飛行試験３号機。チホミーロフN036AESAレーダー（N050？）含むSh121の初搭載試験機で、レドームが乳白色に塗られており、機首プローブも無い。2011年11月22日に初飛行した。12月28日、ジュコーフスキー飛行場に移送され、レーダー搭載作業に入った。2012年6月21日、N036-1-01レーダー搭載作業を終えて飛行試験を再開。2016年2月1日までに175ソーティ340時間飛行した。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｔ−５０−４＞：飛行試験４号機。2012年12月12日に初飛行した。2013年1月17日、ジュコーフスキー飛行場に移送された。同年のモスクワ航空宇宙ショーでフライトを実施。2016年2月1日までに152ソーティ225時間飛行した。2019年、モスクワ航空ショーで展示飛行を行い、ドラッグシュートを展張して短距離着陸した。参考：月刊航空情報3,’18、月刊航空ファン11,’19

＜Ｔ−５０−５＞：飛行試験５号機。2013年10月27日に初飛行した。11月20日、ジュコーフスキー飛行場に移送された。2014年6月9日までに18ソーティ29時間飛行した。6月10日、着陸直後に右エンジンから出火する事故を起こし大破した。製造中だった６号機T-50-6から修復用部品を取ってT-50-5Rになった。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｔ−５０−５Ｒ＞：2014年6月10日に炎上大破したT-50-5をT-50-6の部品で修復したもので、2015年10月16日に初飛行した。12月6日、ジュコーフスキー飛行場に移送された。2016年2月1日までに12ソーティ19時間飛行した。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｔ−５０−６−１＞：製造中にT-50-5の修復用として使われたため、地上静強度試験に転用されることになり、T-50-7として完成した。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｔ−５０−６−２＞：飛行試験６号機で、第２バッチ（のプロトタイプ）とされ、大改修しているらしく、電子装置ハウジング部で胴体を延長し、胴体後部下面や翼端などを改良、機体構造を強化し、外板の一部に複合材を適応、吸排気ダクトの形状をステルス強化型にするなどの変更が加えられた。T-50-5炎上事故で製造中のT-50-6が部品取りに使われたため、改めて作り直し、2016年4月27日に初飛行した。An-124でジュコーフスキー飛行場に運ばれて5月19日から試験飛行を再開した。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｔ−５０−７＞：T-50-6-1から改称されて完成した地上静強度試験機。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｔ−５０−８＞：飛行試験７号機で、初の軍トライアル用である。2016年11月17日に初飛行した。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｔ−５０−９＞：飛行試験８号機で、量産型センサー、アビオニクス、強化型エンジンを搭載した。2017年4月24日に初飛行した。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｔ−５０−１０＞：飛行試験９号機。2017年12月23日に初飛行した。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｔ−５０−１１＞：飛行試験10号機。2017年8月6日に初飛行した。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｔ−５０−１２＞：飛行試験11号機。制作中。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｓｕ−５７＞：量産型。パネルラインを埋めてステルス性を強化している。全長19.81m、全幅13.97m、全高4.74m、空虚重量18トン、最大離陸重量35トン。翼面積78.8平方メートル。エンジンはAK-41F推力偏向ターボファン（推力147.1kN）双発、最大速度マッハ２、実用上昇限度19812m、航続距離1890海里・3500km。乗員１名。2019年に量産配備が決定し、同年にT-50S-1が初飛行したが、その後墜落してしまった。2022年5月末に６機で最初の飛行隊が編成され、ウクライナ戦争に投入されている。2028年までに76機を配備予定。参考：月刊JWings1,’22、5,’23

＜Ｔ−５０Ｓ−１＞：量産型初期ロット初号機。2016年に完成予定だったが、初飛行は2019年になった。2019年12月24日（23日？）、ユナイテッド・エアクラフトで納入前社内飛行試験を行っていた際、飛行制御システムが異常を起こして高度8000mで制御不能となり錐揉みに陥り、高度2000mでパイロットが脱出、機体はドジョムギ基地から111km離れたハバロフスク近郊に墜落した。パイロットはヘリで救助され、命に別状は無かった。参考：月刊航空情報3,’18、世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings3,’20、月刊航空ファン3,’20

＜Ｔ−５０Ｓ−２＞：量産型初期ロット２号機。2021年1月に納入された。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings5,’23

＜Ｔ−５０Ｓ−３＞：量産型初期ロット３号機。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜Ｔ−５０Ｓ−４＞：量産型初期ロット４号機。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜Ｔ−５０Ｓ−５＞：量産型初期ロット５号機。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜Ｔ−５０Ｓ−６＞：量産型初期ロット６号機。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜Ｓｕ−５７ファミリー＞

＜Ｔ−５０−ＫＮＳ＞：エンジン試験用テストベッド機で、KNSはフルスケール・テストベッド構造体の略。KSU-50飛行制御・電子・燃料システムを装備する。2009年12月23日にコムソモリスクのメーカー側試験飛行場で初のタキシング試験と制動パラシュート試験を行った。2010年4月8日、An-124でジュコーフスキー飛行場に移動した。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｔ−５０ＵＢ＞：複座練習機型。制式名はSu-57UBになる予定。参考：月刊航空情報3,’18

＜Ｓｕ−５７海外シリーズ＞

　＜ＦＧＦＡ＞：インド空軍計画戦闘機で、第５世代戦闘機（Fifth Generation Fighter Aircraft）の略。2003年1月にインドの代表団がロシアに招聘されて共同開発協議が始まり、2008年12月22日にKnAAPOとHALが複座型を共同開発する契約を結んだ。FCSはSh-121だが、他のアビオニクスはインド国産、フランス製、イスラエル製などを採用する。アストラBVRAAMやブラーモス空対艦ミサイル（機外搭載のみ）の運用能力も追加する予定。巡航速度マッハ1.1、最大速度マッハ２、戦闘行動半径1500km、フェリー航続距離5500km。ハードポイントは機内８カ所、機外８カ所。兵装ペイロード7.5トン。乗員1-2名。当初は全て複座型にする予定だったが、開発費がかさむため、単座166機と複座48機に変更され、2012年頃には単座144機のみ、2015年7月には126機の調達になった。正式契約から94ヶ月後にインドへの引き渡しを開始するという内容で契約交渉を進めていたが、MiG-21の後継となるラファールの正式契約交渉がさっぱり進まないため、インド側の生産分担を縮小するなどして正式契約36ヶ月後の引き渡し開始を目指す方針に変更したらしい。開発費用はロシアとインドで60億ドルずつ折半するが、高すぎる、開発作業負担率はロシア85%対インド15%で不公平、エンジン出力が足りない、といった不満がインド軍から噴出し、正式契約に至らないうちに量産開始予定が2017年から2019年以降に先延ばしされてしまい、2018年にはステルス性、レーダー、センサーなどの能力不足を理由として遂に計画からの撤退が決まった。FGFAが完成するまでの間を繋ぐため、T-50/Su-57単座型を54機ほどロシアから直接輸入するという話が出ており、こちらは引き続き検討中という説もある。参考：月刊軍事研究6,’11、5,’16、10,’18、月刊航空情報8,’12、3,’18、月刊JWings5,’15、月刊航空ファン7,’18

＜ＳＵ−５７対戦車自走砲＞：ソ連陸軍の対戦車自走砲。コムソモレーツ牽引車の後部兵員搭乗スペースに57mm対戦車砲（射距離500mで装甲貫徹力140mm）を防楯ごと載せている。乗員の防御はこの防楯のみだった。独ソ戦初期に現地製作で広範に使用されている。参考：異形戦車ものしり大百科

＜ＳＵ−５７Ｂ＞：ソ連の試作軽自走砲。SU-76Mのオープントップ式戦闘室の評判が芳しくなかったため、T-70をベースにした密閉式戦闘室を持つ車体に70口径57mm対戦車砲ベースのZIS-4戦車砲を搭載している。装甲厚は前面35mm、側面15mm。エンジンはソ連製ZIS-16ガソリン（100馬力）、最大速度40km、行動距離150km。製造コストがかさみ、採用されなかった。参考：月刊PANZER2,’01

＜Ｓｕ−７５＞：チェックメイト（戦闘機）を参照。

＜ＳＵ−７６シリーズ＞：ソ連陸軍の自走砲。1942年4月からドイツの�V号突撃砲を参考に開発され、1945年までにSU-76/76Mが計12671両とSU-85A/Bが計2050両生産された。当初はSU-76を17両（４個中隊＋指揮官車）とSU-122を８両（２個中隊）の６個中隊で１個独立自走砲連隊を構成したが、レニングラード戦で運用に支障を来したため、1943年5月以降は単一車種を使用することになった。1942年までの戦訓で軽戦車が役に立たないことが判明したため、1943年以降は軽戦車の生産を停止し、本自走砲シリーズの生産に切り替えている。戦後は社会主義諸国に輸出され、朝鮮戦争緒戦で活躍し、ソウルに一番乗りを果たした。参考：月刊PANZER4,’93、2,’00、世界の軍用車両(1)、歴史群像6,’02

　＜ＳＵ−１２＞：試作車両。T-70の車体後部に固定戦闘室を設け、主砲として76.2mm砲ZIS-3（60発）を搭載している。1942年12月に完成して試験を受け、SU-76として採用が決まった。全長5.25m、全幅2.715m、全高2.2m、戦闘重量11.2トン。装甲厚10-35mm。最大速度44km、航続距離330km。乗員４名。参考：月刊PANZER2,’00

　＜ＳＵ−７６＞：量産型で、1943年初めに制式採用が決定した。SU-12とほぼ同じ仕様で、戦闘室は密閉式である。車体前面には変速装置点検用パネルが左右１基ずつ装着されている。エンジンはGAZ-202ガソリン２基で、それぞれが左右の起動輪を回転させるというT-70そのままの方式が用いられた。全長5.25m、車体長4.966m、全幅2.74m、全高2.2m、重量11.2トン。主砲は76.2mm砲ZIS-3（60発）。装甲厚10-45mm。エンジンはGAZ-202ガソリン（70馬力）２基、最大速度44km、行動距離265km。乗員４名。生産数360両。参考：月刊PANZER2,’00、4,’93

　＜ＳＵ−７６Ｍ＞：戦闘室をオープントップにして作業スペースを確保し、エンジンをGAZ-70-6004（70馬力）２基の串型連結として信頼性を上げたもの。変速装置点検用パネルを１つに纏めた。操縦室横に隔壁無しにエンジンを配置したので夏は蒸し風呂になり、天井が筒抜けなので冬は冷凍庫になったため、スーカ（犬畜生）という渾名が付けられている。全長4.968m、全幅2.714m、全高2.1m、重量10.5トン。主砲は76.2mm戦車砲F-34（98発）、発射速度最大毎分20発。装甲厚10-35mm。エンジンはGAZ-70-6004（70馬力）２基、最大速度45km、行動距離320km。乗員４名。1943年春から量産に入り、1946年までの総生産数は13932両。初陣はクルスクで、戦後北朝鮮軍に供与されたものは朝鮮戦争にも参加している。参考：月刊PANZER2,’00、4,’93

　＜ＳＵ−８５Ａ＞：SU-76Mの車体に85mm戦車砲D-5Sを搭載したもの。1944年秋に試作車が完成したが、試作段階でSU-85Bの開発に移った。全長5.65m、車体長4.99m、全幅2.755m、全高2.1m、戦闘重量12.3トン。装甲厚は防楯35mm、前面25mm、側後面15mm。エンジンはGAZ-202ガソリン（145馬力）、最大速度39.8km、航続距離302km。乗員４名。参考：月刊PANZER3,’01

　＜ＳＵ−８５Ｂ＞：SU-85Aの主砲をマズルブレーキ付85mm戦車砲LB-2に換装したもの。1945年4-5月に試作されたが、ドイツが降伏したので採用されなかった。参考：月刊PANZER3,’01

＜ＳＵ−７６Ｄ＞：ソ連陸軍試作軽自走砲。オープントップ式戦闘室を持つSU-76Mの評判が悪かったため、T-70軽戦車ベースの密閉式戦闘室を有する76mm砲搭載自走砲として開発された。全長5.85m、全幅2.43m、全高1.96m、重量11.6トン。主砲は76.2mm戦車砲F-34。装甲厚は前面35mm・側面15mm。エンジンはアメリカ製GMCディーゼル（110馬力）、最大速度36km、行動距離250km。製造コストが高く、採用されなかった。参考：月刊PANZER2,’01

＜ＳＵ−７６Ｉ＞：ソ連陸軍の駆逐戦車。鹵獲した�V号戦車に固定式戦闘室を設け、76.2mm戦車砲F-34を右にオフセットして搭載したもので、スターリングラード戦でドイツ軍が降伏した際に鹵獲した大量の�V号戦車を利用した。全長6.3m、車体長5.38m、全幅2.91m、全高2.375m、重量22.5トン。装甲厚10-50mm。エンジンはマイバッハHL120TRMガソリン（300馬力）、最大速度50km、航続距離180km。乗員４名。200両前後がキーロフ市の第38工場で改造されて1943年秋のウクライナ戦線から登場し、少なくとも１両がドイツ国防軍に鹵獲されて使用されている。参考：月刊PANZER2,’00、世界の軍用車両(1)

＜ＳＵ−８５＞：ソ連陸軍の駆逐戦車。SU-122が対戦車戦闘向きで無かったため、1943年4月から新たに開発された。車体はT-34/76の流用で、前側面装甲板（厚さ45mm）をそのまま上に延長する形で固定式戦闘室を作り、1943年型54.6口径85mm戦車砲D-5Sを搭載している。徹甲弾だと初速毎秒792m、装甲貫徹力102mm（射距離1000m）。全長8.15m、全幅3m、全高2.45m、全備重量29.2トン。エンジンはV-2ディーゼル（500馬力）、最大速度47km、航続距離400km。乗員４名。1944年7月以降の後期生産型は、戦闘室上面にキューポラがあるなどSU-100と共通車体を使用しており、SU-85Mと呼ばれる。1943年秋に制式化されたが、主砲がKV-85に回されたため、年末になって漸く量産された。しかし今度はT-34/85の生産が始まって本車の存在意義が無くなり、1944年夏に2329両で生産が打ち切られてしまった。ポーランド軍やチェコスロバキア軍も装備し、一部は1980年代まで使用されている。参考：世界の軍用車両(1)、月刊PANZER1,’01、異形戦車ものしり大百科

＜ＳＵ−８５Ａ＞：SU-76シリーズ（自走砲）を参照。

＜ＳＵ−８５Ｂ＞：SU-76シリーズ（自走砲）を参照。

＜ＳＵ−８５Ｍ＞：SU-85（駆逐戦車）を参照。

＜ＳＵ−１００シリーズ＞：ソ連陸軍の駆逐戦車。射距離1500m以上ではドイツ重戦車に太刀打ちできないSU-85の後継で、1944年初頭から試作され、1944年7月に制式採用、9月から1946年3月までに3037両が生産された。1945年1月の東プロイセン作戦から実戦投入されたが、この頃にはドイツ戦車が激減しており、防御陣地への直接照準射撃が主任務となっている。1960年代に２度の改修を受けた。チェコスロバキアでは戦後もライセンス生産を続け、1951-56年に1420両を生産した。1973年にはエジプト軍の車両が第４次中東戦争に投入され、21世紀になっても旧東側諸国を中心に制式装備に組み込まれている。参考：月刊PANZER1,’01、世界の軍用車両(1)、異形戦車ものしり大百科

＜ＳＵ−１００＞：SU-85後期車体にベンチレーターを装着し、主砲を1944年型100mm戦車砲D10S（34発）に変更した。全長9.45m、全幅3m、全高2.25m、重量31.6トン。最大装甲厚45mm。エンジンはV-2-34ディーゼル（520馬力）、最大速度50km、航続距離320km。乗員４名。参考：月刊PANZER1,’01、異形戦車ものしり大百科、世界の軍用車両(1)

＜ＳＵ−１００Ｍ＞：エンジンや車内装備を変更したもの。参考：異形戦車ものしり大百科

＜ＳＵ−１００支援突撃砲＞：ソ連陸軍試作支援突撃砲、オブイェークト416。SU-76Mの後継として、ハリコフ機関車工場が1952年に開発した。車体前半には動力装置を納めており、後半は戦闘室となっている。全周旋回砲塔には操縦手を含め乗員４名全てが位置し、100mm戦車砲D-10を装備する。全長6.2m、全幅3.24m、全高1.825m、重量24トン。副武装は7.62mm機銃SGMが１丁。装甲厚は車体前面60mm、砲塔前面110mm。エンジンはＶ型ディーゼル（400馬力）、最大速度50km、航続距離300km。乗員４名。能力的にT-54と変わらず、あえて生産する必要が無いとされ、採用されなかった。参考：月刊PANZER6,’01

＜ＳＵ−１００Ｍ＞：ソ連陸軍試作対戦車自走砲。1950年から開発され、1951年に試作車が完成した。車体は背が低く、中央にエンジンを搭載している。下部転輪は片側６枚、起動輪は前方、誘導輪は後方にある。車体後部に鋳造の全周旋回砲塔を搭載しており、100mmカノン砲M-63（35-48発）を搭載する。発射速度毎分8-10発。操縦手を含め乗員４名は全員砲塔に位置する。全長6.2-6.35m、全幅3.24m、全高1.823-1.825m、重量24トン。副武装は7.62mm機銃DTMが１丁。最大装甲厚は砲塔110mm、車体75mm。エンジンはディーゼル（400馬力）、最大速度45-50km。無線機は10-RT-26。乗員４名。コストが高くなったため、採用されなかった。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）

＜ＳＵ−１００Ｐ＞：ソ連陸軍試作対戦車・支援用自走砲、オブイェークト105。SU-76に匹敵する軽便な自走砲を目指して1949年に開発された。車体中央にダブルバッフル式マズルブレーキ付き100mmカノン砲D-50（50発）を搭載している。車体は1948年に開発された共通装甲車台イズジェリェ100で、下部転輪は片側６枚、起動輪は前方、誘導輪は後方にあり、上部転輪は片側３個。車体長6.46m、全幅3.1m、全高2.262m、重量21.6トン。最大装甲厚25mm。エンジンはV-54-105ディーゼル（400馬力）、最大速度65km、航続距離300km。無線機は10-RT-26。乗員４名。1950年に国家試験が実施され、1952年には部隊での試験運用のために追加試作したが、量産には至らなかった。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、月刊PANZER6,’01

＜ＳＵ−１００ＰＭ＞：ソ連陸軍試作対戦車自走砲。SU-100Pの改良型で、主砲をD-50Mに換装し、APN-3夜間照準器を装備する。1952年に試作されたが、こちらも量産はされなかった。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）

＜ＳＵ−１０１＞：ソ連陸軍試作自走砲。SU-100の改良型で、主砲が前に長く突き出しているため木や地面にぶつかる、ノーズヘビーが酷い、という欠点を克服すべく、戦闘室を後方に移したものである。T-34/85及びT-44のコンポーネントを流用しており、車体前部にエンジンとトランスミッションを移動し、車体後部に避弾経始に優れた（前面55度、側面45度）背の低い固定式戦闘室を設け、２軸ジンバル式砲架に100mm戦車砲D-10S（35発）を搭載している。防楯は内外二重の可動式防楯と固定防楯からなる。最大俯角マイナス2.15度。戦闘室側面にドラム缶を２本ずつ装着可能。戦闘室後面と車体後面は装甲板１枚で作られ、右に内開きのドアが設けられていて、戦闘室の３名が乗降する。下部転輪はダブルタイプ片側５組、起動輪は前方、誘導輪は後方にあり、上部転輪とスカートは無い。全長6.4m、全幅3.11m、全高2.4m、重量34.1トン。戦闘室上部左のハッチに自衛用12.7mm重機関銃DShKを１丁（450発）装備する。装甲厚は車体前面・戦闘室前面共に120mm。エンジンはV-44ディーゼル（500馬力）、最大速度54km、航続距離167km。無線機は10-RT-26。乗員４名（車長、操縦手、砲手、装填手）。試作車は1945年10月に完成したが、第２次大戦も終わり、大量に配備されているSU-100の代わりに生産する意味が無く、採用されなかった。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、月刊PANZER8,’18

＜ＳＵ−１０２＞：ソ連陸軍試作自走砲。SU-101に122mm戦車砲D-25S（28発）を搭載したもので、SU-101と同時期に開発されたが、こちらも制式化されなかった。全長6.4m、全幅3.11m、全高2.4m、重量34.7-34.8トン。戦闘室上部左のハッチに自衛用12.7mm重機関銃DShKを１丁（300発）装備する。エンジンはV-44ディーゼル（500馬力）、最大速度50km、航続距離150km。無線機は9RS。乗員４名。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）

＜ＳＵ−１２２＞：ソ連陸軍自走砲。1942年にSU-35として計画され、12月にSU-122として制式採用された。T-34の車体前面・側面前部装甲をそのまま上に延ばして戦闘室を増設、122mm榴弾砲M-30（40発。砲口初速毎秒335m）を搭載している。駐退機が防楯からはみ出しており、大型のカバーで覆った。最終型はSU-85と同じ砲架と防楯を装備している。全長6.95m、全幅3m、全高2.32m、重量30.9トン。装甲厚10-45mm。エンジンはV-2ディーゼル（500馬力）、最大速度55km、航続距離300km。乗員５名。1943年1月にレニングラード戦線に登場して陣地粉砕に活躍したが、クルスクでは戦車相手に苦戦し、弾速が遅いためHEAT弾も命中率が低く、SU-85に生産が移行した。1944年半ばまでに1148両が生産されている。参考：月刊PANZER2,’00、世界の軍用車両(1)

＜ＳＵ−１２２−５４＞：ソ連陸軍自走砲。90mm砲を装備するアメリカ戦車をアウトレンジできるように1949年からオブイェークト600の名称で開発された。1960年代になって西側に確認され、SU-130などと呼ばれていたこともある。T-54の車体を少し改良し、固定式戦闘室を設けて122mm戦車砲D-49（35発）を搭載しており、全体的なレイアウトはSU-100に似ている（ヤークトパンターにも似ている）。戦闘室上面右に操縦手用ハッチがあり、その後方の車長用ハッチにはTKD-09基線長式測遠機を装備する。砲手は戦闘室左側前寄りに座り、その後方に対空機銃マウント付き装填手用ハッチがある。装填手は２名で、機械式装填補助装置も搭載しており、発射速度は毎分5-6発。全長9.97m、全幅3.27m、全高2.06m、重量36トン。副武装は同軸14.5mm機銃KPVT（600発）と対空用14.5mm機銃KPVT（600発）１丁。最大装甲厚100mm。エンジンはV-54ディーゼル（520馬力）、最大速度48km、航続距離400km。乗員５名。1954年に制式化されて生産が始まったが、対戦車ミサイルの完成と共に1956年には生産が打ち切られ、総生産数は100両に満たないようだ。運用は1970年代までで、主砲を外して回収車として1980年代まで使用された。参考：月刊PANZER6,’01、ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、世界の軍用車両(2)

＜ＳＵ−１２２Ｉ＞：ソ連陸軍自走砲。鹵獲した�V号戦車に固定式戦闘室を設け、122mm榴弾砲M-30を搭載したもので、図面はあるが、写真は残っていない。参考：月刊PANZER2,’00

＜ＳＵ−１３０＞：SU-122-54（自走砲）を参照。

＜ＳＵ−１５２＞：ソ連陸軍駆逐戦車、オブイェークト236。ドイツ�Y号戦車ティーガー�Tを撃破できる自走砲としてKV-14の名称で計画され、試作初号車は25日間で完成、1943年2月14日に制式採用され、3月1日からチェリャビンスクで量産された。KV-1sの車体に低い戦闘室（主要部装甲厚60-75mm）を設け、多孔式マズルブレーキ付き28.8口径152mm砲ML-20S（20発）をやや右にオフセットして搭載している。砲架が大きく、砲耳と駐退機は戦闘室の外にはみ出している。俯仰角はマイナス５度からプラス12度、射界は左右12度ずつ。搭載弾数は20発で、弾種はBR-540徹甲榴弾、G-530対コンクリート弾、OF-530/-540破片榴弾。防楯左の戦闘室前面には小さな円形の視察孔がある。照準器はKT-5パノラマサイトで、後にST-10に換装した。全長8.95m、車体長6.75m、全幅3.25m、全高2.45m、重量45.5トン。装甲厚は車体前面下部75-90mm、側面60mm、後面40-75mm、上面・底面30mm、戦闘室前面70mm、防楯120mm。エンジンはV-2Kディーゼル（600馬力）、最大速度43km、燃料搭載量は車内470リットル・車外360リットル、航続距離330km。乗員５名。9R無線機（後に10-RK-26に換装）とTPU-3Rインターコム（後にTPU-4に換装）を装備する。1943年7月のクルスク戦（5月のボルボフ戦線？）で実戦初参加して期待通りの性能を発揮し、ズヴェロボウイ（動物殺し）の異名をとった。704両が生産された。参考：月刊PANZER6,’05、1,’01、4,’04、異形戦車ものしり大百科

＜ＳＵ−１５２Ｇ＞：ソ連陸軍試作自走砲、オブイェークト108。1949年から開発された。SU-100Pと同じ装甲車台イズジェリェ100に152mm榴弾砲D-50/D-1（42発）をオープントップ式（全周防楯付き）に搭載している。直接照準射撃も可能。車体長6.44-6.48m、全幅3.1m、全高2.262m、重量23.8トン。最大装甲厚25mm。エンジンはV-54-105ディーゼル（400馬力）、最大速度65km、航続距離290km。乗員５名。無線機は10-RT-26。量産されなかった。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、月刊PANZER6,’01

＜ＳＵ−１５２Ｐ＞：ソ連陸軍試作自走砲、オブイェークト116。SU-100PやSU-152Gと同じ装甲車台イズジェリェ100に152mmカノン砲M-53（30発）を搭載したもので、1949年から開発された。砲の前後左右には防楯が巡らされている。使用弾は榴弾（重量48.7kg）で、砲口初速毎秒760m。直接照準射撃も可能。全長7.34m（砲身含む）、全幅3.12m、全高2.57m、重量28.5-28.7トン。最大装甲厚25mm。エンジンはV-54-105ディーゼル（400馬力）、最大速度55-65km、航続距離300km。無線機は10-RT-26。乗員５名。量産はされなかった。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、月刊PANZER6,’01

＜ＳＵ−２１２＞：KV-1重戦車ファミリーを参照。

＜ＳＵ−３１０＞：ソ連軍の自走砲の西側名称で、ソ連名称は2P。西側は310mm砲を搭載していると推定してSU-310の名称を付けたが、実際は406mm砲だった。1950年代半ばにアメリカの原子砲に対抗して開発され、1957年の革命記念日パレードで公開された。車体はIS-3のコンポーネントを流用して新規開発したオブイェークト271で、片側８組のダブルタイプ下部転輪のうち、後ろ４軸にショックアブソーバーが付く。主砲は406mmカノン砲SM-54（有効射程28km）で、核砲弾と通常弾の両方を発射可能。弾薬は専用の輸送車が運搬するとみられる。車体長9.3m、全幅3.7m、全高4m、重量100トン。最大速度20km。フルシチョフにより不要とされ、1960年代初めまでに退役した。参考：世界の軍用車両(2)、月刊丸3,’01

＜ＳＵ−４２０＞：ソ連軍の自走砲だが、本当にこの制式名称かは不明である。SU-310の車体に420mm後装式迫撃砲を搭載したもので、最大射程は45kmを誇る。核砲弾と通常弾の両方を発射可能で、弾薬運搬車が付くものとみられる。1957年の革命記念日パレードでSU-310共々公開されたが、こちらも1960年代初めにお蔵入りになった。参考：世界の軍用車両(2)、月刊丸3,’01

＜ＳＵＡＳ＞：小型無人機システムの略。参考：月刊軍事研究1,’17

＜ＳＵＡＶ＞：RQ-4シリーズ（無人機）を参照。

＜ＳＵＢ−�T＞：73式装甲車シリーズを参照。

＜ＳＵＢ−�U＞：73式装甲車シリーズを参照。

＜ＳＵＢＡＲＵ＞：日本の自動車・航空宇宙事業会社で、英語名SUBARU CORPORATION。元は富士重工で、2017年4月1日に社名変更した。由来はスバル星団で、５社共同出資で設立されたことにちなむ。1958年発売のスバル360軽自動車が初出である。2018年1月18日、航空宇宙カンパニー宇都宮製作所南工場に新多用途ヘリコプター整備工場が竣工した。参考：月刊航空ファン6,’17、8,’16、月刊JWings7,'16、朝雲

＜ＳｕｂＨＤＲ＞：AN/BRA-34（衛星通信アンテナ）またはOE-562（衛星通信アンテナ）を参照。

＜ＳＵＢＩＣＳ�U＞：フランス海軍ル・トリオンファン級戦略原潜の戦闘システム。10目標に攻撃指示を出すことができ、有線誘導魚雷２本または撃ちっ放し兵器２発を同時に目標へ誘導できる。参考：月刊世界の艦船10,’13

＜ＳｕｂＬＡＮ＞：アメリカ海軍の潜水艦用艦内ネットワークで、Submarine Local Area Networksの略。後にCANESに統合された。参考：月刊軍事研究2,’16

＜ＳＵＢＬＡＮＴ＞：大西洋潜水艦軍の略。

＜ＳＵＢＰＡＣ＞：太平洋潜水艦軍の略。

＜ＳＵＢＲＯＣ＞：サブロックを参照。

＜ＳＵＢＴＩＣＳ＞：フランスの輸出型潜水艦用戦闘システム。SUBICS�UのCOTS型である。アゴスタ90B型潜水艦、スコルペヌ級潜水艦、シンガポール海軍ショーオルメン級／アーチャー級潜水艦に搭載されている。参考：月刊世界の艦船10,’13、5,’17

＜ＳＵＧＶ＞：アメリカ陸軍が将来型戦闘システムFCSの一環として開発していた可搬型UGVで、小型無人地上車両（Small Unmanned Ground Vehicle）の略。建造物、トンネル、下水道に進入させて情報収集や捜索探知任務などを行う。重量30ポンド（13.61kg）未満、ペイロード６ポンド（2.72kg）。アメリカ陸軍評価タスクフォースでテストしていたが、FCSごと開発中止になった。代わりにCRS-Iを開発する。参考：月刊PANZER9,’10、月刊軍事研究11,’15

＜ＳＵＭ＞：艦対潜ミサイルを参照。

＜ＳＵＯ＞：火器管制システムのロシア語略。参考：月刊世界の艦船12,’18

＜ＳＵＰＣＯＭ＞：アメリカ陸軍兵站部隊の１つで、支援集団の略。参考：月刊軍事研究8,’03

＜ＳＵＲＡ−ＦＬ＞：エリコン社の80mm空対地ロケット弾。ランチャーやポッドは不要で、ロケット弾に作り付けられている保持装置と安定翼を使用して数発を連結し、パイロンに吊り下げる。ヘリコプターでも使用可能。参考：ザ・マーチ５号

＜ＳＵＲＣ＞：RPB級（河川哨戒艇）を参照。

＜ＳＵＲＴＡＳＳ＞：アメリカ軍の長距離パッシブソナーで、SURveillance Towed-Array Sensor System（広域捜索曳航ソナー）の略。統合水中監視システムIUSSを構成し、SOSUSを補完する。長さ1829mの曳航ケーブルの先に長さ793mの聴音機装着索を繋げてあり、ヴィクトリアス級やインペカブル級といったTAGOS艦（音響測定艦）に曳航されて戦略原潜などの探知を行う。データはDSCS通信衛星経由で陸上分析局NOPF（海軍海洋信号処理施設）に送る。NOPFは1980年にヴァージニア州ダム・ネック、1982年にハワイ州フォード島に建設され、TAGOS艦は1984年から引き渡された。参考：月刊世界の艦船6,’18、3,’07、8,’82増刊、月刊軍事研究2,’16、現代の潜水艦、ザ・マーチ39号

＜ＳＵＲＴＡＳＳ−Ｅ＞：オーストラリア海軍音響情報収集用曳航ソナーSURveillance Towed-Array Sensor System-Expeditionary。2023年5月4日、アメリカ国防安全保障協力局が本体、予備、陸上情報処理システムなどのFMS輸出を発表した。新たに音響測定艦を作る予定は無く、既存の艦艇に適宜積んで運用するらしい。参考：月刊世界の艦船8,’23

＜ＳＵＲＴＡＳＳ　ＬＦＡ＞：アメリカ軍のTASSで、Surface Towed-Array Sensor Systeｍ Low Frequency Active Sonar（曳航式低周波アクティブソナー）の略。100-500Hz・235dBの大音圧低周波アクティブソナーにより長距離探知を行う。参考：軍事研究6,’15、3,’04

＜ＳＵＲＶＩＶＡＬ＞：アメリカ軍の単独サバイバルにおける原則。ＳはSize up the situation（状況判断）の略で、希望を捨てず、同時に最悪の事態も覚悟し、生存に適した場所を探して周辺の状況を把握、生還の計画を立てる。ＵはUpdue haste makes waste（急がば回れ）の略。頻繁に移動するようなリスクを避け、短気を起こさず、現実を直視する。ＲはRemember where you are（自分のいる場所を忘れるな）の略。敵地で目立つような行動を取らないようにする。ＶはBanquish fear and panic（不安と恐怖の克服）の略。恐怖や不安はコントロールし、根拠の無いものは排除し、負傷による痛み、孤独、絶望感によるパニックを防ぐ。ＩはImprovise（即席作成）の略。状況改善のために必要なものを臨機応変に即席で作成する。ＶはValue living（生活尊重）の略。生還のため、健康と体力の温存に努める。ＡはAct like the natives（現地人と同様の行動）の略。敵地での習慣に馴染み、目立たないようにする。ＬはLearn basic skill（基本技術習得）の略。サバイバルの基本的技術を身に付け、普段から研究を怠らず、対応を間違わないようにする。参考：米海軍サバイバルマニュアル

＜ＳＵＳ＞：Sound Underwater Signal（水中音響信号）の略。海中に音を発し、周波数や長短の違いで符号として潜水艦に送り、通信を行うものである。参考：月刊世界の艦船11,’16

＜ＳＵ−Ｔ＞：73式装甲車シリーズを参照。

＜ＳＵＴシリーズ＞：ドイツ連邦軍の魚雷。対潜水艦・対水上艦両用である。水上艦・潜水艦両方から発射可能。1980年に就役した。韓国、チリ、コロンビア、エクアドルなどでも採用された。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船4,’09

　＜ＳＵＴ　Ｍｏｄ０＞：全長6.39m、直径533mm、重量1400kg、弾頭重量260kg。電池駆動のモーター推進で、雷速34ノットなら航走距離12km、雷速23ノットなら航走距離28km。誘導は有線＋パッシブ／アクティブ音響式。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船4,’09

　＜ＳＵＴ　Ｍｏｄ１＞：雷速23ノットなら航走距離28km、35ノットなら航走距離12km。参考：月刊軍事研究1,’11

　＜ＳＵＴ　Ｍｏｄ２＞：

＜ＳＵＵ−７／Ａシリーズ＞：アメリカ軍のクラスター兵器用ディスペンサー。円筒形の前後に流線型の整形部が付いた爆弾型をしている。これ自体は投下せず、内部の子爆弾だけを後部から散布する。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−７／Ａ＞：BLU-4/Bを収容するとCBU-1/A、BLU-3/B対人爆弾を収容するとCBU-2/Aシリーズになる。参考：月刊JWings2,’13、ワイルドウエポン

＜ＳＵＵ−７Ａ／Ａ＞：CBU-8/A、CBU-9/Aに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−７Ｂ／Ａ＞：CBU-9A/A、CBU-11/A、CBU-12/A、CBU-13/Aに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−７Ｃ／Ａ＞：CBU-12A/A、CBU-46/Aに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−１０／Ａシリーズ＞：アメリカ軍のクラスター兵器用ディスペンサー。参考：月刊JWings2,’13

　＜ＳＵＵ−１０／Ａ＞：CBU-3/A、CBU-26/Aに使用される。参考：月刊JWings2,’13

　＜ＳＵＵ−１０Ａ／Ａ＞：CBU-3A/Aに使用される。参考：月刊JWings2,’13

　＜ＳＵＵ−１０Ｂ／Ａ＞：CBU-3B/Aに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−１１／Ａシリーズ＞：アメリカ空軍の7.62mmミニガンポッド。1963年に設計されて採用された。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック

　＜ＳＵＵ−１１Ａ／Ａ＞：内部にGAU-2/Aミニガンを搭載している。動力源はポッド内のバッテリーで、発射速度毎分6000発、装弾数1500発。参考：月刊PANZER1,’03、U.S.ウェポン・ハンドブック

　＜ＳＵＵ−１１Ｂ／Ａ＞：航空機から電源を取り入れ、発射速度を3000/6000発の切り替え式としたもの。全長2.16m、直径0.305m、重量325ポンド（147.4kg）。砲口初速毎秒2750フィート（838.2m）、有効射程1370m。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック

＜ＳＵＵ−１３／Ａシリーズ＞：アメリカ軍のクラスター弾用ディスペンサー。箱形をしており、内部の子爆弾だけを散布する。参考：月刊JWings2,’13

　＜ＳＵＵ−１３／Ａ＞：CBU-7/A、CBU-15/A、CBU-16/A、CBU-17/A、CBU-28/A、CBU-30/A、CBU-37/A、CBU-38/A、CBU-47/A、CBU-50/A、CBU-51/Aに使用される。参考：月刊JWings2,’13

　＜ＳＵＵ−１３Ａ／Ａ＞：CBU-7A/A、CBU-16A/A、CBU-18/Aに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−１４／Ａシリーズ＞：アメリカ軍のクラスター弾用ディスペンサー。参考：月刊JWings2,’13

　＜ＳＵＵ−１４／Ａ＞：CBU-14/A、CBU-22/A、CBU-25/Aに使用される。参考：月刊JWings2,’13

　＜ＳＵＵ−１４Ａ／Ａ＞：CBU-14A/A、CBU-22A/A、CBU-25A/A、CBU-57/Aに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−１６／Ａ＞：アメリカ空軍の20mm機関砲ポッド、別名バル・ポッド。内部にM61A1バルカン砲が収納されており、ポッド右側の引き込み式ラムエアタービンにより油圧モーターを駆動して発射する。タービンには可変ピッチが付いているが、母機の速度がCAS330ノット以下になると発射速度が低下する。発射速度は毎分6000発のみで、1200発入り弾倉を収容する。連続発射可能時間は３秒で、その場合２秒間の休止を必要とする。F-4C/Dに搭載（センターラインパイロン）された他、イギリス空軍がファントムFGR2用に、イラン空軍と韓国空軍がF-4D用に採用した。全長5.28m、直径0.559m、重量1719ポンド（779.7kg）。ベトナム戦争で使用したところ、重い、故障が多い、センターパイロンを塞ぐので増槽を積めなくなるといった欠点に悩まされたため、F-4Eでバルカン砲を固定装備した。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック、月刊軍事研究10,’15、月刊PANZER12,’02、月刊JWings12,’20

＜ＳＵＵ−２０／Ａ＞：アメリカ軍の訓練用ディスペンサー。全長3.1m、全幅0.49m、空虚重量125kg。BDU-33/BまたはBDU-48/BまたはBDU-61/BまたはMk106訓練爆弾６発と、2.75インチFFAR４発を搭載できる。爆弾は左前、右後、右前、左後、左中央、右中央の順で投下される。参考：月刊軍事研究4,’11、月刊JWings4,’10、4,’13

＜ＳＵＵ−２１／Ａ＞：アメリカ空軍の訓練用爆弾ディスペンサー。下部に開閉式のドアがあり、25ポンド訓練爆弾６発を収容でき、爆弾投下シークエンス模擬用シミュレータを搭載することも可能。航空自衛隊も採用してF-104JやF-1に搭載したが、機能過剰であまり使われなかったらしい。参考：月刊航空情報2,’10、世界の傑作機No.104

＜ＳＵＵ−２３／Ａ＞：アメリカ空軍の20mm機関砲ポッド。低速で発射速度が落ちるために亜音速機向きではないSUU-16/Aを低速機用に改良したものである。ガス圧作動式20mmバルカン砲GAU-4/Aの砲口部にブラスト・ディフューザーを付け、星形配列ドラム弾倉（1200発）と共に流線型ポッドに収容している。ポッド前端上部に爆風避け、その後ろに冷却空気取り入れ口があり、前方下面左右に発射ガス排出用スリットが設けられていて、テイルコーン内部には弾薬搭載用ハンドクランクを収める。ラムエアタービンは無い。母機のマスター・アーミング・スイッチをオンにすると、３相400Hz208V電源で作動するポッド内部のイナーシャ・モーターが作動し、40秒で発射可能回転数に達する。そこで引き金を引くと、イナーシャ・モーターが発射機構と接続されて砲身が作動を開始、発射速度毎分5400発に達するとモーターが外れてガス圧作動のみに切り替わり、引き金を引いてから0.2-0.4秒後には毎分6000発の最大発射速度に達する。不発が続いて発射速度が毎分5400発以下になると、イナーシャ・モーターに再び接続して発射速度を維持する。給弾機構は片道コンベアによるリンクレス式で、弾倉内の残弾が１発になるとコンベアが停止し、電気撃発回路が遮断されるため、その時点でコンベア内に残っている最後の50-70発は発射できない。また、バースト停止時に遊底に残っている4-6発の弾薬は、意図しない発射を防ぐために打殻薬莢と共に排出される。全長5.283m、直径0.559m、重量1739ポンド・788.8kg（TP/HE-I弾薬1200発677ポンド・307kg搭載時。AP-Iだと6.4ポンド・2.9kg増える）。最大バースト時間３秒、冷却間隔２秒以上。訓練用として15発のバーストリミッターも搭載している。散逸率８ミル。A-10攻撃機のSta.5/7に１基ずつ搭載可能で、左右ポッドの発射ラインと機体照準線は2250フィート（685.8m）前方でクロスするように設定されており、この距離で弾丸の80%が半径2.7mの円内に着弾する。使用弾はM53徹甲焼夷弾、M56A3焼夷榴弾、M55A2訓練弾。参考：月刊航空ジャーナル7,’81臨時増刊、月刊PANZER12,’02、U.S.ウェポン・ハンドブック

＜ＳＵＵ−２５／Ａシリーズ＞：アメリカ軍のフレア・ディスペンサーで、海兵隊機が搭載することが多い。参考：月刊JWings3,’09

＜ＳＵＵ−２５／Ａ＞：ポッド状をしており、パイロンに吊り下げて使用する。チューブ４本が作り付けられており、フレアや夜間用目標マーカーを２発ずつ収容、火薬ガスにより後方に射出する。LUU-1/B赤色マーカー、LUU-2/B照明弾、LUU-19/B赤外線照明弾を使用可能。参考：月刊JWings3,’09、4,’10

　＜ＳＵＵ−２５Ｃ／Ａ＞：全長1.778m、直径0.356m、総重量216kg。内部にLUU-1/B赤色マーカー、LUU-5/B緑色マーカー、Mk24Mod4照明弾（全て重量12kg）を８発収容する。参考：月刊航空ジャーナル7,’81臨時増刊

　＜ＳＵＵ−２５Ｅ／Ａ＞：全長1.778m、直径0.356m、総重量226kg。内部にLUU-2/B照明弾またはMJU-3/B照明弾（全て重量13kg）を８発収容する。参考：月刊航空ジャーナル7,’81臨時増刊

＜ＳＵＵ−３０／Ｂシリーズ＞：アメリカ軍の750ポンド（340.2kg）級クラスター弾用ディスペンサー。投下後一定時間でバーストして上下に二分割し、搭載した子爆弾をまき散らす。ただし子爆弾の撒布界が不均一になりやすいという欠点があった。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック、月刊軍事研究4,’11、月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−３０／Ｂ＞：流線型の爆弾型をしている。CBU-24/B、CBU-29/B、CBU-49/B、CBU-52/B、CBU-62/B、CBU-63/B、CBU-68/B、CBU-70/Bに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−３０Ａ／Ｂ＞：流線型の爆弾型をしている。CBU-24A/B、CBU-29A/B、CBU-49A/B、CBU-52A/B、CBU-58/Bシリーズ、CBU-71/Bシリーズに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−３０Ｂ／Ｂ＞：尾部を少し絞った円筒形をしている。CBU-24B/B、CBU-29B/B、CBU-49B/B、CBU-52B/B、CBU-53/B、CBU-54/Bに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−３０Ｃ／Ｂ＞：流線型の爆弾型をしている。CBU-24C/B、CBU-29C/B、CBU-49C/Bに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−３０Ｈ／Ｂ＞：円筒形をしている。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−３１／Ｂ＞：アメリカ軍のクラスター弾用ディスペンサー。CBU-23/Aに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−３８／Ａ＞：アメリカ軍のクラスター弾用ディスペンサー。CBU-34/A、CBU-42/Aに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−４１Ａ／Ａ＞：アメリカ軍のクラスター弾用ディスペンサー。CBU-39/A、CBU-40/Aに使用されている。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−４４／Ａ＞：アメリカ軍のフレアディスペンサー。Mk45パラシュートフレア８発を搭載する。参考：月刊JWings6,’15

＜ＳＵＵ−４９／Ｂシリーズ＞：アメリカ軍のクラスター弾用ディスペンサー。円筒形で、固定式フィンを持ち、投下されると頭部、弾体、尾部の３つに分割する。参考：月刊軍事研究4,’11、月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−４９／Ｂ＞：CBU-55/Bに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−４９Ａ／Ｂ＞：CBU-55A/B、CBU-72/Bに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−５１／Ｂシリーズ＞：アメリカ軍のクラスター弾用ディスペンサー。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−５１／Ｂ＞：SUU-49/Bのフィンをバネ展張式（リトラクタブル・テイルフィン）としたものである。CBU-41/B、CBU-66/Bに使用される。参考：月刊軍事研究4,’11、月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−５１Ｂ／Ｂ＞：CBU-74/B、CBU-76/B、CBU-77/Bに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−５４Ａ／Ｂ＞：アメリカ軍のクラスター弾用ディスペンサー。CBU-75/Bシリーズ、CBU-84/B、CBU-85/B、CBU-86/Bに使用されている。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−５８／Ｂ＞：Mk7ディスペンサーを参照。

＜ＳＵＵ−５９／Ａシリーズ＞：アメリカ軍のF-15戦闘機主翼内舷Sta.2/8用パイロン。参考：月刊JWings10,’12、月刊航空ファン3,’18

＜ＳＵＵ−５９／Ａ＞：側面にADU-407/Aランチャー・アダプターを１基ずつ装備できる。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック、月刊JWings10,’12

　＜ＳＵＵ−５９Ｂ／Ａ＞：F-15A-D用。MAU-12/Aボムラックを装着できる。参考：月刊航空ファン3,’18、月刊JWings10,’12

　＜ＳＵＵ−５９Ｃ／Ａ＞：F-15E用。BRU-47/Aボムラックを装着できる。参考：月刊航空ファン3,’18、月刊JWings10,’12

＜ＳＵＵ−６０／Ａ＞：アメリカ軍のF-15戦闘機用センターラインパイロン。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック

＜ＳＵＵ−６１／Ａ＞：アメリカ軍のF-15A/B戦闘機用外舷パイロン。参考：月刊JWings10,’12

＜ＳＵＵ−６２／Ａシリーズ＞：アメリカ軍のF/A-18用胴体下パイロン。参考：月刊JWings5,’15

＜ＳＵＵ−６２／Ａ＞：F/A-18A/B及びF/A-18C/Dのロット11（ビューロナンバー163782）まで用。BRU-32A/Aエジェクターラックを介して14インチ（356mm）ラグまたは30インチ（762mm）ラグの各種兵装や増槽を搭載できる。参考：月刊JWings5,’15、10,’12

＜ＳＵＵ−６２Ａ／Ａ＞：F/A-18C/Dのロット12以降用。参考：月刊JWings5,’15

＜ＳＵＵ−６３／Ａシリーズ＞：アメリカ軍のF/A-18用主翼下パイロン。参考：月刊JWings5,’15

＜ＳＵＵ−６３／Ａ＞：F/A-18A/B用。BRU-32A/Aエジェクターラックを介して14インチ（356mm）ラグまたは30インチ（762mm）ラグの各種兵装や増槽を搭載できる。参考：月刊JWings5,’15、10,’12

＜ＳＵＵ−６３Ａ／Ａ＞：F/A-18C/Dのロット18まで用。ロット12（ビューロナンバー163985）-18用は兵装配電器WPD（Weapon Power Distributor）が追加されている。参考：月刊JWings5,’15

＜ＳＵＵ−６３Ｃ／Ａ＞：F/A-18C/Dのロット19（ビューロナンバー165207）以降用。参考：月刊JWings5,’15

＜ＳＵＵ−６４／Ｂ＞：アメリカ軍の1000ポンド級クラスター弾用ディスペンサー、別名TMD（Tactical Munitions Dispenser）。SUU-30/Bの後継として開発された。投下後、事前に設定された時限信管または近接信管により分割され、子弾が放出される。尾部フィンの角度は調整できない。CBU-89/Bシリーズ、CBU-104/Bシリーズに使用される。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック、火器弾薬技術ハンドブック、月刊軍事研究4,’11、月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−６５／Ｂ＞：アメリカ軍の1000ポンド級クラスター弾用ディスペンサー、別名TMD（Tactical Munitions Dispenser）。SUU-30/Bの後継として開発された。尾部の安定板基部に小さなフィンが並んでおり、投下されると事前に調定された時限信管または近接信管が作動すると共に本体がフィンにより回転し、設定回転数に達すると外殻が分割され、遠心力で子爆弾を飛ばす。フィンの角度は６段階で設定でき、最大で毎分2500回転を本体に与え、子弾の撒布界を調節できる。全長2.37m、直径0.4m。CBU-87/Bシリーズ、CBU-90/B、CBU-92/B、CBU-94/B、CBU-103/Bシリーズ、CBU-113/B、CBU-116/B、CBU-118/Bに使用される。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック、火器弾薬技術ハンドブック、月刊軍事研究8,’08、月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−６６／Ｂ＞：アメリカ軍のWCMD用ディスペンサー。SUU-65/Bの尾部に慣性誘導装置＋GPS誘導装置と操縦翼を取り付けたもので、頭部にはバラストが搭載されている。CBU-97/Bシリーズ、CBU-102/B、CBU-105/Bシリーズ、CBU-107/B、CBU-115/Bに使用される。参考：月刊軍事研究4,’11、月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−６７／Ａ＞：アメリカ軍のAGM-86B/C巡航ミサイル用パイロン。MAU-12/Aエジェクターラックを６基装着できる。B-52が使用する。参考：月刊JWings8,’12、10,’12

＜ＳＵＵ−７２／Ａ＞：アメリカ軍のAGM-129A巡航ミサイル用パイロン。SUU-67/Aのミサイルフェアリング形状をAGM-129A用に変更したものである。MAU-12/Aエジェクターラックを６基装着可能。B-52が使用する。参考：月刊JWings8,’12、10,’12

＜ＳＵＵ−７３／Ａ＞：アメリカ空軍F-15E戦闘機用センターラインパイロン。参考：月刊JWings10,’12

＜ＳＵＵ−７５／Ｂシリーズ＞：アメリカ海軍のクラスター弾用ディスペンサー。Mk7ディスペンサーの後継で、全長が少し短い。参考：月刊軍事研究4,’11、月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−７５／Ｂ＞：CBU-99/Bに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−７５Ａ／Ｂ＞：CBU-99A/Bに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−７５Ｂ／Ｂ＞：CBU-99B/Bに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−７６／Ｂシリーズ＞：アメリカ海軍のクラスター弾用ディスペンサー。参考：月刊軍事研究4,’11、月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−７６／Ｂ＞：CBU-100/B、CBU-116/B、CBU-118/Bに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−７６Ａ／Ｂ＞：CBU-100A/Bに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−７６Ｃ／Ｂ＞：PDU-5/Bに使用される。参考：月刊JWings2,’13

＜ＳＵＵ−７８／Ａ＞：アメリカ海軍のセンターラインパイロン。搭載兵装はGBU-10/12/-16/-31/-32/-38、FPU-11/-12、A/A42R-1、AN/ASD-12、AN/ALE-50/-55で、搭載数は全て１発。F/A-18E/FやEA-18GのSta.6に装着できる。参考：月刊JWings8,'21、10,’12

＜ＳＵＵ−７９／Ａ＞：アメリカ海軍の翼下パイロン。搭載兵装はAIM-9X、AIM-7、AIM-120、AGM-84D、AGM-158C、AGM-65、AGM-84E/H、AGM-158A/B、AGM-88、GBU-10/-12/-16/-31/-32/-38、AGM-154、FPU-11/-12で、AIM-9C、AIM-120、GBU-12/-16/-38/-39は２発、他は１発積める。F/A-18E/FやEA-18GのSta.3/4/8/9に装着できる。参考：月刊JWings8,'21、10,’12

＜ＳＵＵ−８０／Ａ＞：アメリカ海軍低抵抗翼下パイロン。搭載兵装はAIM-9X、AIM-7、AIM-120、AGM-65、AGM-88、GBU-12/-16/-32/-38で、搭載数は全て１発。F/A-18E/FやEA-18GのSta.2/10に装着できる。参考：月刊JWings8,'21、10,’12

＜ＳＵＵ−９２／Ａ＞：アメリカ海軍P-8A哨戒機用翼下パイロン。BRU-76/Aボムラックを装着可能。参考：月刊航空ファン2,’17、3,’17

＜ＳＵＵ−９３／Ａ＞：アメリカ海軍P-8A哨戒機用胴体下面パイロン。参考：月刊航空ファン2,’17

＜ＳＵＵ−５００３Ｂ／Ａ＞：カナダ軍70mm空対地ロケット弾ポッド。CVR-7ロケット弾を４発収容する。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ＳＵＶ＞：兵装管制システムのロシア語略。参考：月刊世界の艦船12,’18

＜ＳＵＷ＞：Surface Warfare（水上戦）の略。

＜ＳＵＷ−Ｎ−１＞：RPK-1（艦対潜ミサイル）を参照。

＜ＳＶ＞：FRES SV（装甲車）を参照。

＜ＳＶ＞：アメリカ海軍の対空レーダー。アンテナは旋回式スロッテッド・パラボリック型。出力500kW、探知距離22海里（爆撃機、高度2500-15000フィート・762-4572m）。参考：丸スペシャルNo.78、月刊世界の艦船9,’12増刊

＜ＳＶ�U＞：フランス空軍複葉戦闘機。全長6.08m、全幅7.82m、全高2.2m。最大速度212km。固定武装は7.7mm機銃１丁。乗員１名。参考：戦闘機のしくみ

＜ＳＶ／２Ｓ＞：イギリス軍６×４輪重回収トラクター。車体前面にカウンターバランス搭載ラックを設けており、車体中央に８トンウインチを搭載、長さ450フィート（137.2m）のケーブルを使用して牽引を行う。エンジンはガードナー6LW6気筒ディーゼル（総排気量8369cc、出力102馬力）で、ハーバート・モーリス型３ポジション可変ジブを搭載する。1975両が生産されて第２次大戦に投入され、1960年代半ばまで現役にあった。戦後は民間にも放出されている。参考：月刊PANZER4,’02

＜ＳＶ−２２Ｂ＞：V-22輸送機シリーズを参照。

＜Ｓ．Ｖ．Ａ．９＞：イタリア陸軍複葉機で、S.V.A.はSavoia Verduzio Ansaldo（サヴォイア設計士、ヴェルドゥツィオ設計士、アンサルド社）の略。読みはズヴァ・ノーヴェ。主脚は固定脚で、主輪にスパッツは無くタイヤが剥き出しである。尾部下面に尾ソリが付く。全長8.13m、翼スパン9.18m、空虚重量690kg、全備重量990kg。翼面積26.9平方メートル。エンジンはSPA6A（220馬力）単発、最大速度220km、上昇力3000mまで14分、航続時間3-4時間。乗員２名（タンデム複座。操縦士、航空機関士）。1920年、ローマから東京まで18000kmの長距離飛行に熱帯用冷却器と増槽を搭載した７機14名が挑戦（先発隊２機４名は2月14日、本隊５機10名は3月11日にローマのチェントチェッレ飛行場を出発）し、先発隊の４名が成功（機体はどちらも途中で損傷したため予備機に乗り換えた。うち２名は予備機乗り換えのためデリー・コルカタ間を鉄道、広東・上海間を船で移動している）、5月31日に代々木練兵場に着陸した。機体は日本に寄贈され、乗員４名は船で帰国している。うち１機は靖國神社に奉納されたが、関東大震災で破損して処分された。1970年の大阪万博で実物大レプリカがイタリア館に展示され、終了後に日本に寄贈されて航空自衛隊浜松広報館に展示されている。参考：月刊JWings7,’20

＜ＳＶＢ＞：VIT-1（攻撃機）を参照。

＜ＳＶＤシリーズ＞：ソ連軍の狙撃銃で、SVDはスナイパースカヤ・サモザラヤドナヤ・ビントブカ・ドラグノバ（ドラグノフ狙撃銃）の略。M1891モシン・ナガンの後継で、1963年に採用された。命中精度の低いAK47突撃銃を補佐する自動小銃というのが開発コンセプトで、一般に言う狙撃銃ほどの精度は無い。練度の低い兵やゲリラにAK47を連射させ、応戦しようと姿を見せた敵を狙撃するのが主任務である。参考：月刊軍事研究5,’09、8,’16

＜ＳＶＤ＞：機関部はAKを流用したガス圧作動式で、セミオート射撃が可能である。スケルトンストックとAKM用バヨネットの着剣装置を持ち、ショルダーガードには着脱式チークパッドを装着可能。照準器は倍率４倍のPSO-1スコープで、2.5ボルトのバッテリーを使用してアクティブ赤外線暗視装置を作動させることができる。ただ雨天時にレンズが曇りやすいという欠点がある。全長1.217m、銃身長0.697m、重量4.4kg。使用弾は7.62mm×54R弾、装弾数10発。有効射程1300m。参考：コンバット・バイブル２、最新軍用ライフル図鑑、兵器最先端５、世界の軍用銃

＜ＳＶＤＳ＞：機械化歩兵・空挺部隊向け。ショルダーストックを折り畳み式プラスチック製として全長を短縮した。全長1.135m／0.875m（ストック折り畳み時）、重量4.68kg。

＜ＳＶＤ海外シリーズ＞

　＜７９式狙撃歩槍＞：中国軍の狙撃銃。フルコピー版で、7.62mm×51弾使用の輸出型（EM351、NDM-86）も存在する。全長1.22m、銃身長0.62m、重量3.8kg。参考：最新軍用ライフル図鑑、コンバット・バイブル２

　＜８５式狙撃歩槍＞：中国軍の狙撃銃。79式の小改良型で、ストックがプラスチック製になっている。参考：月刊軍事研究5,’09

　＜ＦＲＫ＞：ルーマニア軍の狙撃銃。SVDを参考に開発したもので、LSPスコープに暗視装置は付いていない。参考：コンバット・バイブル２

　＜Ｍ７６＞：ユーゴスラビア軍の狙撃銃。AKを元に開発したもので、NATO弾を使用する輸出型もある。参考：コンバット・バイブル２

　＜アル・カーディスィーア＞：イラク軍の狙撃銃。国産化版である。参考：軍事分析湾岸戦争

＜ＳＶＧ２＞：アメリカ陸軍M93フクスNBC偵察車に搭載されている放射線測定器。エネルギー補充型の電界効果トランジスタと、ガンマ線・中性子線検出用ピンダイオード・センサーからなるもので、検知器は車体外部に搭載されている。内部メモリーは時間・位置・放射線量を記したデータなら300まで、示差放射線量データなら80まで記憶でき、光ケーブルのシリアル・インターフェースにより他のコンピュータや陸上航法装置と接続できる。参考：月刊PANZER12,’00

＜ＳＶＪ＞：PC-24（ビジネスジェット）を参照。

＜ＳＶＬ＞：ソフト・ヴァーティカル・ランチ（発射装置）を参照。

＜ＳＶＯ＞：OT-90装甲車ファミリーを参照。

＜ＳＶＴ＞：M1938（ライフル）またはM1940（ライフル）を参照。

＜ＳＷ＞：ドイツ国防軍の重戦車開発用コードネームで、Schwere Wagenの略。参考：ジャーマンタンクス

＜ＳＷ＞：アメリカ空軍戦略航空コマンド隷下の航空団で、戦略航空団（Strategic Wing）の略。爆撃航空団に所属する３個飛行隊のうち、ICBMによる全滅を防ぐため本隊とは別の基地に展開する２個飛行隊にこの名称を付けた。1958年末までにB-52爆撃機15機を装備する14個航空団が編成されたが、爆撃機を配備したのは３個で、他は母体となる爆撃航空団から有事の際に限って機体を融通してもらうことになっていた。爆撃機保有数の減少に伴い、アメリカ本土においては爆撃航空団が爆撃機を運用することになり、海外基地に駐屯して本国から派遣された航空機を運用する部隊に改編された。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊

＜ＳＷ−４＞：ポーランド空軍のシングルローター式汎用ヘリ、別名Puszczyk。Mi-2練習ヘリの後継としてポーランドのPZLが1985年から開発し、1987年にモックアップが完成したが、大規模設計変更を経て1994年12月に試作機が完成したものの初飛行は1996年10月26日になり、操縦システムに油圧を組み込むなど更なる改良を行って輸出も考慮しNATO仕様を採用、2002年11月14日にポーランドからFAR/JAR27で運航承認を取得し、2007年9月28日にEASA、2008年末に中国の形式証明を得た。速度性能を重視しており、胴体尾部とテイルブームの段差をフェアリングで潰した。コクピットドアはヒンジ式、キャビンドアはスライド式。降着装置はスキッド式。全長10.58m、メインローター直径9m、全高3.14m、自重0.998トン、総重量1.8トン。エンジンはロールスロイス社製250-C20R/2ターボシャフト（450軸馬力）単発、巡航速度206km、最大速度254km、実用上昇限度3900m、海面上昇率毎分396m、ホバリング高度限界1290m（地面効果内）／820m（外）、航続距離850km。乗員１名＋搭乗人員５名。2002年から30機が配備され、練習、輸送、連絡、偵察などに使用された。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings11,’17、10,’18、月刊航空ファン10,’18、THE MILITARY BALANCE 2016

＜Ｓｗ３７＞：ドイツ空軍の150cm探照灯。参考：グラフィックアクション29

＜ＳＷＡＭ＞：Mk153（対戦車兵器）を参照。

＜ＳＷＡＯ５３＞：フランスのCMN社が2012年に公表した多用途コルベットで、SWAOはSmall Waterplane Area Outriggerの略。船型はアウトリガー双胴船で、後甲板に無人ヘリ用ヘリ甲板を持つ。全長53m、幅16m。兵装は57mm単装砲、艦対空ミサイル（MICAらしい）用VLS。参考：月刊世界の艦船5,’16

＜ＳＷＡＲＭ＞：スカラブ偵察車用センサー・武装搭載マウントで、Stabilized Weapon And Reconnaissance Mountingの略。センサーとして昼間視察用カラーCCDカメラ、夜間視察用熱線暗視装置、レーザー測遠機を、武装として12.7mm機銃（100発。単発、３点バースト、連射が可能）とてき弾発射機（榴弾２発と発煙弾６発）を搭載している。旋回角プラスマイナス540度、俯仰角プラス30度からマイナス15度。総重量260kg。参考：月刊PANZER6,’03

＜ＳＷＡＲＭ＞：へリオ社の遠隔操作式偵察・武装システム。ヨルダンのAB14歩兵戦闘車向けで、GIAT社製20mm機関砲M621と同軸機銃を搭載しており、M230チェーンガンに換装することもできる。参考：月刊PANZER5,’02

＜ＳＷＡＳＭ＞：南西アジア従軍章（アメリカ陸軍）を参照。

＜ＳＷＡＴＨ型船体＞：SWATHはSmall Waterplane Area Twin Hullの略。双胴船の一種で、主船体と、水中に没する左右の魚雷形状下部船体（浮力ポンツーン）からなる船体構造のこと。主船体と下部船体を薄い壁で繋ぐことにより、造波抵抗を最小限にすることが可能で、高速性能を発揮できる。浮力付与部分は航行中完全に水没するので、波浪による浮力変化が少なく、船体の安定が良好。しかし復元力は無きに等しいので、大型のスタビライザーを装備する必要がある。下部船体にはバラストタンクを設けて主船体の重量変化に対応する。アメリカ海軍で開発され、シー・シャドーなどに使用された。ただ水中抵抗が思ったよりも大きい、ペイロードと予備浮力が少ないといった欠点があり、普及は滞っている。参考：月刊世界の艦船3,’13、月刊軍事研究2,’04、月刊丸2,’07、図解雑学　船のしくみ

＜ＳｗＡＦＨＦ＞：スウェーデン空軍ヒストリックフライトを参照。

＜ＳＷＣＳ＞：Mk11（潜航艇）を参照。

＜ＳＷＥＥＰ＞：アトラス・エレクトロニクUKの無人掃海システム。自律式UUVが磁気・音響掃海具などで構成されるセンサー・ユニットを曳航する方式である。2021年1月19日にイギリス国防省が発注し、評価試験に入った。参考：月刊世界の艦船4,’21

＜ｓＷＧ４０＞：ドイツ国防軍４連装ロケットランチャー、重投擲機40。28cmと32cmの両方のロケット弾を発射できる。参考：月刊丸10,’97

＜ｓＷＧ４１＞：ドイツ国防軍木製単装ロケットランチャー、重投擲機41。参考：月刊丸10,’97

＜ＳＷＩＦＴ＞：ガタク無人機シリーズを参照。

＜ＳＷＩＭＳ＞：アメリカ軍が開発中の掃海具で、浅海用感応機雷システムの略。Mk105機雷掃海具は大型なので、輸送機を使って前線基地に運ぶ必要があったが、こちらはMH-53Eに搭載して現地に展開できる。1996年、バルト海でのブルーハリアー演習で使用された。参考：月刊軍事研究3,’98

＜ＳＷＩＲ＞：短波長赤外線の略。赤外線を参照。

＜ＳＷＯＤ−９＞：アメリカ海軍の遠隔操縦式滑空誘導爆弾、別名ASM-N-2バット。弾体中央上面に後退翼、尾部下面に水平尾翼、その翼端に双垂直尾翼を持つ。第２次大戦末期に開発し、1945年4月から運用され、同月にバリクパパンを爆撃したPB4Y-1に搭載されていた。1945年5月には海防艦粟国を撃沈している。参考：月刊ミリタリーエアクラフト4,’02、小艦艇入門、月刊航空ファン10,’18

＜ＳＷＯＲＤ＞：統合幕僚監部の統合図上演習シミュレーションソフト。フランスのMASA社が開発したもので、2018年に導入した。任意の位置に部隊を置いて任務を割り当てれば、シナリオが自動で構築されてシミュレーションを実施でき、訓練や作戦分析を行える。参考：朝雲

＜ＳＷＯＲＤＳ＞：アメリカ軍のタロンUGV用試作武装システムで、Special Weapons Observation Reconnaissance Directation System（特別兵器・監視・偵察・探知システム）の略。テレビ式遠隔照準装置、M240機関銃（300発）、M249機関銃（200発）、M202対戦車ロケット弾（４発）、６連装40mmてき弾発射機、バーレット12.7mm狙撃銃などを搭載し、TRAP装置により武装をコントロールする。射撃時は武装メインスイッチを入れ、TRAPを起動し、単発または６点バーストまたは９点バーストを選択して発射する。AN/PVS-14暗視装置を搭載しており、夜間戦闘も可能である。最大速度7km、行動時間６時間（内蔵バッテリーのみ）。遠隔操作距離800m。３基が製作され、2005年中旬を目処にイラクに送られたが、時期尚早として実戦テストへの投入は断念され、量産には至らなかった。参考：月刊PANZER5,’05、月刊軍事研究4,’05、2,’17

＜ＳＷＲシリーズ＞：レイセオン・カナダ社の短波レーダー。参考：月刊軍事研究4,’11

　＜ＳＷＲ５０３＞：アンテナは棒状で、海岸線の幅650mにわたり50mおきに設置する。使用周波数3-5MHz、尖頭出力16kW、平均送信出力1.6kW、最大探知距離220海里以上（夜間は110海里前後）、探知方位120度、方位探知精度１度以下、距離探知精度300m。1999年からカナダが排他的経済水域の監視に使用している。参考：月刊軍事研究4,’11

　＜ＳＷＲ６１０＞：使用周波数6-10MHz、最大探知距離175海里。参考：月刊軍事研究4,’11

　＜ＳＷＲ１０１８＞：使用周波数10-18MHz、最大探知距離125海里。参考：月刊軍事研究4,’11

＜ＳＷＲ４０＞：28/32cmロケット重ヴォルフラーメン40を参照。

＜ｓＷＳ＞：ドイツ国防軍のハーフトラックで、重国防軍用牽引車（Schwere Wehrmacht Schlepper）の略。大量生産が可能で、ソ連の泥濘を踏破できる性能が求められた。車体前面が縦スリットのグリル付き、ウインドシールドが広い面ガラスで、車体前面が傾斜装甲板で、車体後部荷台周囲に木の板が低く張ってあるタイプと、キャビン全体が装甲化（8-16mm）され、前面に小さな開閉式視察装置２基を持ち、車体後部荷台周囲に低い金網が張ってあるタイプ（1944年中期以降に200両弱が生産）の２種がある。エンジン後部にはボッシュ式点火始動装置が付く。車体後部荷台に幌をかけられる。前輪は鋼製プレス加工のフラットリムタイヤで、キャビン背後に予備タイヤがある。後方には千鳥型配置のゴム輪付きプレス加工鋼製下部転輪（直径800mm）が外側シングル３枚、中間ダブル２組、内側シングル３枚で配置されており、懸架装置はトーションバー式。起動輪はスポーク６本付きで前部に、誘導輪はゴム輪付き鋳造（直径740mm）で後部にある。履帯は鋼製鋳造ドライピン式として簡易化した。全長6.92m、全幅2.5m、全高2.07m、重量13.5トン。装甲厚は車体前面下部15mm15度、上部15mm30度、側面下部12mm15度、上部12mm８度及び15度、後面下部8mm０度、上部8mm30度、底面6mm90度、キャビン上面6mm87度。エンジンはマイバッハ製HL42TRKMS（JEF30過給器２基付き。100馬力のHL61？）、トランスミッションはZF社製K40D（前進４速・後進２速。前進８速・後進２速？）、最大速度27.4km、燃料搭載量240リットル、航続距離300km。ペイロード４トン。牽引力８トン。乗員２名＋乗車兵員10名。1943年に５両、1944年に723両、1945年に96両が生産された。SdKfz250/251の後継となる予定だったが、量産が思ったより進まなかったので、代わりにマウルティアが実用化された。参考：月刊PANZER4,’04、ジャーマンタンクス

＜ｓＷＳファミリー＞

　＜３．７ｃｍＦｌａｋ４３高射機関砲搭載型＞：3.7cmFlak43搭載自走高射機関砲型。装甲キャビン型は車体後部に搭載できる。また、最初から自走高射機関砲として製作されたものもあり、砲には9mm厚（10mm30度？）の防楯も付いていた。重量14トン。乗員５名。参考：月刊PANZER4,’04、ジャーマンタンクス

　＜救急車型＞：分厚いキャンバスを掛けられる。重量13.5トン。担架４床、軽傷者６名、衛生兵２名を運搬可能。参考：月刊PANZER4,’04

　＜パンツァーヴェルファー＞：自走ロケットランチャー。装甲キャビン型に15cmロケット弾10連装ランチャーを搭載したもので、ロケット弾50発を搭載できる。マウルティア版パンツァーヴェルファーよりも車高が0.6m低い。重量14トン。乗員５名。自衛用にMG42車載機銃、短機関銃、パンツァーファウスト、パンツァーシュレッケ、擲弾、発煙弾、磁気地雷まで搭載していた。生産数は不明だが、マウルティア版パンツァーヴェルファーでなくこちらが本命になる筈だった。参考：月刊PANZER4,’04

　＜パンツァーヴェルファー４２＞：パンツァーヴェルファー42を参照。

＜ＳＸ＞：アメリカ海軍の対空捜索・測高レーダー。CXHRの量産型で、対空捜索用アンテナと測高用アンテナが背中合わせになっており、前者が1.6度×18度、後者が４度×1.2度の電波ビームを出す。使用周波数帯はどちらもＳバンド帯だが、周波数は異なる。第２次大戦末期に完成し、エセックス級空母に搭載された。参考：月刊世界の艦船6,’12

＜ＳＸ３２・４４０＞：ドイツのMAN社が開発した８×８輪トラック。STANAG4569レベル３の耐弾能力と耐地雷能力を持つ。許容重量32トン、ペイロード18トン。参考：月刊軍事研究11,’08

＜ＳＸ−４０４級＞：パキスタン海軍の特殊部隊揚陸用沿岸潜水艇。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ＳＸ５０６型＞：コロンビアが配備を計画している潜水艇で、イタリア製。全長23.0m、幅2m、吃水4m、水上排水量58トン、水中排水量70トン。主機はディーゼル１基、１軸推進、水上速力8.5ノット、水中速力７ノット、潜航深度100m。乗員５名＋潜水員８名。２隻を建造する予定。参考：現代の潜水艦

＜ＳＸ７５６級＞：イタリアが開発した小型潜水艦。全長25.20m、幅2.02m、水上排水量78トン、水中排水量83トン。主機はディーゼル１基、１軸推進、水上速力8.5ノット、水中速力６ノット。兵装は533mm魚雷発射管２基。乗員６名で、特殊部隊８名を乗せられる。韓国海軍が1980年代から８隻を運用している。参考：現代の潜水艦、月刊軍事研究5,’05

＜ＳＹ−１＞：中国海軍艦対艦ミサイル上游１（Shàng Yóu-1）、米軍コードCSS-N-1、NATOコードはスクラブブラッシュ（Scrubbrush）。1959年にソ連からミサイル艇ごと供与されたP-15艦対艦ミサイルをコピーしたものである。参考：月刊世界の艦船11,’17、3,’13、6,’14

＜ＳＹ−２＞：中国海軍艦対艦ミサイル上游２（Shàng Yóu-2）、米軍コードCSS-N-3。SY-1を固体燃料ロケット推進に変更し、射程延伸を図ったものである。参考：月刊世界の艦船11,’17、月刊航空ファン6,’19

＜ＳＹ４００＞：神鷹400（対地ミサイル）を参照。

＜ＳＹＣＯＢＳ＞：フランス海軍の潜水艦用戦闘システムで、戦略原潜バラクーダ用戦闘システムの略。DCNSとタレスが開発している。ル・トリオンファン級戦略原潜最終艦とシュフラン級原潜に搭載予定。参考：月刊世界の艦船5,’17

＜ＳＹＥＡＲＳシリーズ＞：アメリカ空軍のU-2偵察機用画像情報収集装置で、SYEARSはシニア・イヤー電子光学リレーシステムの略。参考：月刊軍事研究5,’05、11,’18

＜ＳＹＥＡＲＳ＞：シニア・イヤーで撮影した画像をリアルタイムで地上管制局（シニア・ブレード）に送る。送信可能距離220マイル（354km）。参考：月刊軍事研究5,’05、11,’18

＜ＳＹＥＡＲＳ−２Ａ＞：U-2S偵察機用。機首に搭載したカメラで真下から左右90度までの範囲を可視光線から中赤外線まで７種類のスペクトルで撮影し、リアルタイムで地上基地に送信する。2011年初めに発注された。参考：月刊JWings1,’12

＜ＳＹＥＡＲＳ−２Ｃ＞：U-2S偵察機用。撮影スペクトルを10種類に拡大し、解像度も高めた。2020年2月18日にアメリカ空軍がU-2S全機への対応改修を終えたと発表している。参考：月刊JWings5,’20

＜ＳｙｎＣＥ＞：アメリカ国防総省国防革新部DIUが研究しているジェット燃料臨時合成計画で、戦時環境下の合成燃料の略。機動的戦闘展開ACEで、戦時には軍用機を分散配置することになるが、離島や奥地に必要な燃料を運ぶのは難しいので、可搬式燃料合成装置を運び込み、その場で作るものである。参考：月刊JWings6,’23

＜ＳＹＱ２０＞：ACDSブロック１レベル１（艦載戦闘システム）を参照。

＜ＳＺ＞：ドイツ海軍の駆逐艦用アクティブソナー。参考：ナチスＵボート

＜ＳＺ（Ｕボート用）＞：1938年から駆逐艦用SZをベースに開発が進められ、第２次大戦開戦と共に配備された。使用周波数15kHz、探知距離5-10km（対大型艦）。探知距離が短く、後にレーダー搭載スペース確保のため外された。参考：ナチスＵボート

＜ＳＺＢ−１＞：WS-1B（自走ロケット）を参照。

＜Ｓ．エザット＞：682（ミサイル艇）を参照。

＜Ｓ型＞：スイフトシュア級（潜水艦）または波９型（潜水艦）を参照。

＜Ｓ金物＞：海龍（特殊潜航艇）を参照。

＜Ｓ級駆逐艦＞：イギリス海軍駆逐艦。H18セイバー、H54サラディン、H26サードニクス、H21シミター、H51スカウト、D85シカリ、H50ストロングホールド、H28スターディ、H04テネドス、H29サネット、D86スラシャンなどが1918-1924年に竣工した。第２次大戦時も11隻が在籍しており、船団護衛、機雷敷設、標的などに使用された。全長84.2m、幅8.2m、吃水2.6m、基準排水量905トン。主機は蒸気タービン、出力27000馬力、速力36ノット。兵装は10.2cm単装砲、7.6cm単装砲、２ポンド単装砲など。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜Ｓ級駆逐艦＞：イギリス海軍駆逐艦。1940年の第５次戦時緊急計画で建造したもので、主砲仰角を55度とし、ポンポン砲をボフォース連装機関砲に換装して対空防御を改善した。電子装備強化でマストに負荷がかかってきたので、途中から頑丈な四脚式にしている。G20は11.4cm連装・単装両用砲のテスト艦となった。全長110.7m、全幅10.9m、吃水3m、基準排水量1730トン（G20は1710トン）。主機は蒸気タービン、出力40000馬力、速力36.8ノット。兵装は12cm単装砲４門（G20は11.4cm連装砲１基と11.4cm単装砲１門）、40mm連装機関砲１基、533mm４連装魚雷発射管１基。1943年にG12ソマレズ、G20サヴェッジ、G72スコーピオン、G01スカージ、G94セラピス、G03シャーク、G26サクセス、G46スイフトの８隻が竣工した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜Ｓ級駆逐艦・海外シリーズ＞

　＜Ｓ級駆逐艦（オランダ海軍）＞：オランダ海軍駆逐艦。第２次大戦終戦直後に購入した。全長110.6m、基準排水量1810トン。主機は蒸気タービン２基２軸40000馬力、速力36.75ノット。兵装は12cm単装両用砲４門、40mm連装機関砲１基、20mm連装機関砲４基、533mm４連装魚雷発射管２基、片舷式爆雷投射器４基、爆雷投下軌条２基。G94ピート・ハインが1945年に就役した。参考：月刊世界の艦船9,’15

＜Ｓ級潜水艦＞：旧Ｓ級シリーズ（アメリカ潜水艦）または新Ｓ級シリーズ（アメリカ潜水艦）を参照。

＜Ｓ級潜水艦シリーズ＞：イギリス海軍の近海用哨戒潜水艦。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

　＜Ｓ級潜水艦第１グループ＞：第２次大戦前の計画艦。船体はサドルタンク型である。後期艦になるにつれ、順次改良が施された。全長61.8m（N72とN81は63.7m）、幅7.2m（N72とN81は7.3m）、吃水3.1m（N72とN81は3.2m）、水上排水量640トン（N72とN81は670トン）、水中排水量960トン。主機はディーゼル２基・電動モーター２基、水上出力1550馬力（N81は1900馬力）、水中出力1400馬力、水上速力13.8ノット（N81は15ノット）、水中速力10ノット。兵装は533mm魚雷発射管６門（艦首）、7.6cm単装砲１門（上部構造物上）、7.7mm単装機銃１丁。1932-38年にN22スターレット、N39スナッパー、N47シーウルフ、N54シャーク、N61ソードフィッシュ、N65サーモン、N69スピアフィッシュ、N72シーライオン、N73スタージョン、N81サンフィッシュ、S19スターフィッシュ、S98シーホースの12隻が竣工した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、月刊世界の艦船12,’18

　＜Ｓ級潜水艦第２グループ＞：第２次大戦中の計画艦。大戦初期の戦訓に基づいて改良したもので、船体を拡大して水上発射管を増設、艦橋をオープン形式とし、艦橋後部に20mm機関砲を新設した。建造中にも順次改良が加えられており、主砲を10.2cm砲に変更し、上部構造物内部の発射管を撤去、溶接の使用範囲を拡大して潜航深度を増大した。全長66.2m、幅7.3m、吃水3.2m、水上排水量715トン、水中排水量990トン。主機はディーゼルと電動モーター、出力1900馬力、水上速力14.8ノット、水中速力９ノット。兵装は533mm魚雷発射管７門（P266は６門）、7.6cm砲１門（P266は10.2cm砲１門）。1940-45年にP211サファリ、P212サヒブ、P214サティール、P215セプター、P216シー・ドッグ、P217シビル、P218シー・ローバー、P219セラフ、P221シェイクスピア、P222、P223シー・ニンフ、P224シックル、P225シモーム、P226サーダー、P227スパイトフル、P228スプレンディド、P229スポーツマン、P231ストイック、P232ストーンヘンジ、P233ストーム、P234ストラタジェム、P235ストロングボウ、P236スパーク、P237サイシアン、P238スタボーン、P239サーフ、P241サーティス、P242シャリマー、P243スコッツマン、P244シーデビル、P245スピリット、P246ステイツマン、P247サラセン、P248スターディ、P249スティジアン、P251サトル、P252スプリーム、P253シー・スカウト、P254セレーネ、P257サガ、P258スコーチャー、P259サイドン、P261スリュース、P262ソレント、P263スピアヘッド、P264スプリンガー、P265スパー、P266サンギンの46隻が竣工した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、月刊世界の艦船6,’09

＜Ｓ級潜水艦・海外シリーズ＞

　＜タニン級＞：イスラエル海軍潜水艦。参考：月刊世界の艦船3,’19

＜Ｓ装置＞：ドイツ海軍のＵボート用アクティブソナーで、アクティブ音源位置特殊装置の略。出力5kW・周波数15kHzのアクティブ音を0.02秒間発し、反射波を受信して目標位置を割り出す。覆域120度、精度プラスマイナス２度、探知距離4000m（水上艦）。参考：Ｕボート入門

＜Ｓタンク＞：Strv103シリーズ（戦車）を参照。

＜Ｓ特＞：潜特型（潜水艦）または山岡部隊を参照。

＜Ｓバンド＞

＜Ｓバンド（ＩＥＥＥ　Ｓｔｄ．）＞：アメリカ電気電子学会標準規定（IEEE Std.）では2-4GHzの周波数帯を指す。波長だと15-7.5cmで、極超短波からセンチメートル波に相当する。航空管制レーダーなどに使用される。参考：レーダシステムの基礎理論、レーダの基礎、ロッキードF-117ナイトホーク、月刊航空ファン5,’17

＜Ｓバンド（アメリカ軍・第２次大戦時）＞：1.5-5GHzの周波数帯を指す。極超短波からセンチメートル波に相当する。参考：ロッキードF-117ナイトホーク、月刊航空ファン5,’17

＜Ｓボート＞：ドイツ海軍高速魚雷艇（Schnellboot）のこと。連合軍ではＥボート（Enemy boat）と呼んだ。1930年から第２次大戦終結までに244隻が就役している。参考：グラフィックアクション29、44

＜Ｓマイン＞：SMi35（対人地雷）を参照。

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