目次に戻る　　　トップページに戻る　　一番下へ

＜ク−１＞：二式小型輸送滑空機を参照。

＜ク−５＞：日本陸軍の練習用グライダー。福田軽飛行機が開発した。操縦席はタンデム配置である。参考：月刊丸4,’99

＜ク−６＞：特三号滑空戦車を参照。

＜ク−７シリーズ＞：日本陸軍大型輸送用グライダー、別名は真鶴、連合軍コードはバザード（Buzzard）。昭和17年2月から開発され、日本国際航空工業が試作した。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・日本篇

　＜ク−７�T＞：強度試験機で、昭和18年1月に完成した。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・日本篇

　＜ク−７�U＞：試作機で、昭和18年1月に完成した。中央胴体はアルミ合金製、その他の部分は木製モノコックで、ツインテールブーム機である。胴体後部にローディングランプと貨物ドアを持ち、貨物なら7000kg、軽戦車なら１両、兵員なら40名を収容する。全長19.9m、全幅35m、全高5.9m、自重4500kg、全備重量12000kg。乗員２名。１機のみ製造され、戦局悪化で曳航する機体を開発する余裕が無くなり、動力化したキ−105を開発することとなった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・日本篇

＜ク−８＞：四式特殊輸送滑空機シリーズを参照。

＜ク−１０＞：日本陸軍特殊飛行訓練用単座上空滑空機。前田航研製。全木製で、主翼は中翼配置である。参考：月刊丸4,’99

＜ク−１１＞：日本陸軍試作大型輸送グライダー。日本小型飛行機が開発した。機体は全木製セミモノコック構造である。昭和17年7月に完成したが、四式特殊輸送滑空機�U型の生産が優先されたため、量産されずに終わった。全長12.8m、全幅18m、全備重量2500kg。最大曳航速度300km。乗員２名＋兵員12名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・日本篇

＜ク−１２＞：日本陸軍の複座中級滑空機。福田軽飛行機が製作した。民間用光６・３型を採用したもので、訓練に使用されている。参考：月刊丸4,’99

＜グアイカマクト＞：ベネズエラ海軍グアイカマクト級沿岸哨戒艦１番艦Guaicamacuto。2010年3月就役。参考：月刊世界の艦船4,’11

＜グアイカマクト級＞：ベネズエラ海軍沿岸哨戒艦Guaicamaduto級。満載排水量1524トン。最大速力22ノット、航続距離4000海里（12ノット）。兵装はオットー・メララ社製76mm単装砲コンパクト１門、ミレニアムCIWS１基。後部にヘリ甲板を持ち、AB212ヘリ１機を搭載可能。スペインで４隻を建造する予定で、１番艦グアイカマクトは2010年3月に就役した。参考：月刊世界の艦船8,’13、4,’11、THE MILITARY BALANCE 2016

＜グアイケリ＞：PC-21（哨戒艦）を参照。

＜グアイケリ級＞：ベネズエラ海軍沿岸哨戒艦Guaiquerí級、別名PO-11型。排他的経済水域警備が主任務で、戦時には艦対空ミサイル用８セルVLSを装備して外洋作戦も行える。タレス・ネーデルランド社製STIR1.2EO Mk2射撃指揮装置を装備する。全長98.9m、満載排水量2371-2419トン。主機はCODAD方式、ディーゼル４基、最大速力25ノット、航続距離3500海里（12ノット）。兵装はオットー・メララ社製76mm単装砲スーパーラピッド１門、35mm単装機関砲ミレニアム１門。後部にヘリ格納庫とヘリ甲板を持つ。スペインでPC-21グアイケリなど４隻が2011-12年に就役した。もう２隻の追加も計画されている。参考：月刊世界の艦船10,’17、8,’13、3,'15増刊、2,’21

＜グアヴィナ＞：SS-362（潜水艦）を参照。

＜クアウテモック＞：メキシコ海軍帆走練習艦Cuauhtémoc（アステカ帝国最後の皇帝）。３檣バーク形式である。全長67.16m（90.5m？）、幅12m、吃水5.4m、満載排水量1662-1689トン。主機は帆走＋ディーゼル、ディーゼル出力1125馬力、１軸推進、ディーゼルのみ駆動時速力７ノット、最大速力17ノット。シュナイダー式65mm単装礼砲２門（1903年製造）を搭載する。乗員268名（うち候補生90名、士官定員20名）。1982年9月就役。2009年5月27日から6月6日、日本・メキシコ交流400周年を記念して横浜新港を親善訪問した。6月6-11日、東京港晴海埠頭を親善訪問した。6月12-13日、千葉県御宿町の網代湾に錨泊。2012年5月23-30日、米英戦争200周年記念ニューヨーク・フリート・ウィークに参加。2017年2月6日、メキシコ憲法制定100周年記念世界周航訓練のため、士官候補生42名含む233名を乗せ、アカプルコを出港。ボストン、バルセロナ、イタリアのチビタベッキア、ムンバイ、マニラなどを回り、9月6-11日に東京港晴海埠頭に寄港した。出港後はハワイやロサンゼルスなどに寄港し、11月21日に帰国予定。2024年7月5-10日、メキシコ海軍士官学校学生96名、商船学校学生２人、グアテマラ海軍招待士官１名、ドミニカ海軍招待士官１名を乗せ、海自横須賀基地に寄港。参考：月刊世界の艦船11,’17、8,’12、3,’10、10,'24、朝雲

＜グアコルダ級＞：チリ海軍魚雷艇。西ドイツのラーセン36m級を導入したものである。兵装は533mm魚雷発射管４門。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜グアダルーペ＞：T-AO-200（給油艦）を参照。

＜クアッド＞：日米豪印戦略対話Quad。日米豪印４カ国の安全保障の枠組みである。2021年9月、アメリカで初の対面４カ国首脳会談を実施。2022年5月24日、東京の総理官邸で４回目（対面では２回目）の４カ国首脳会談を実施。人道支援・災害派遣、海洋状況把握、宇宙・サイバー分野などでの具体的協力推進で一致した。共同声明ではウクライナ情勢に懸念を表明し、力による一方的な現状変更を許してはならないとの認識を共有している。参考：朝雲

＜クアッド・シリーズ＞：KADDB傘下のJADARAイクイップメント・アンド・ディフェンスシステムズが開発したRPG-32対戦車ロケット４連装ランチャー。参考：月刊軍事研究9,’16

　＜ナシャシャブ・クアッド＞：車載用４連装（２列２段）ランチャーで、機銃もセットになっている。参考：月刊軍事研究9,’16

　＜クアッド１＞：ナシャシャブ・クアッドの固定遠隔操作型で、機銃は外された。有線式で、最大300m離れた所から操作員が昼夜間カメラの映像を見て目標を捉え、２発同時発射により確実に破壊する。参考：月刊軍事研究9,’16

　＜クアッド２＞：車載用４連装（４列１段）型。参考：月刊軍事研究9,’16

＜グアテマラ海軍＞

＜グアテマラ海軍（１９７７年）＞：兵力400名。小型沿岸哨戒艇14隻、中型上陸艇１隻を保有する。参考：軍事力バランス78年版

＜グアテマラ海軍（１９８９年）＞：兵力1200名（うち海兵隊700名）。サント・トマス・デ・カスティヤス、プエルト・ケツアル、プエルト・サン・ホセに基地がある。ククルカン級内海哨戒艇１隻、小型内海哨戒艇８隻、機械化揚陸艇１隻を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜グアテマラ海軍（２０１５年）＞：現役兵力1500名、予備役650名（予備役海兵大隊２個）。哨戒艇10隻、LCP２隻、兵站支援船３隻を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜グアテマラ空軍＞：2022年12月19日、ベル412EPXヘリ２機が納入された。参考：月刊JWings3,’23

＜グアテマラ空軍（１９７７年）＞：兵力400名。A-37B対ゲリラ戦機11機、C-54輸送機１機、DC-6輸送機１機、C-47輸送機11機、アラバ輸送機９機、UH-1Dヘリ６機、UH-19ヘリ３機、OH-23Gヘリ１機、T-6練習機７機、T-23練習機10機、T-33練習機５機、T-37練習機３機を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜グアテマラ空軍（１９８９年）＞：兵力1000名、予備役200名。A-37B対ゲリラ戦機８機、PC-7ゲリラ戦機６機、ベル212武装ヘリ４機、ベル412武装ヘリ６機、C-47輸送機９機、F-27輸送機３機、アラバ201輸送機７機、スーパーキングエア要人輸送機１機、セスナ170連絡機４機、セスナ172連絡機８機、セスナ180連絡機３機、セスナ182連絡機１機、セスナ185連絡機１機、セスナ206連絡機３機、ベル206汎用ヘリ５機、UH-1D/H汎用ヘリ７機、S-76汎用ヘリ３機、CM-170マジステール練習機３機、PC-7練習機４機、T-33練習機２機を保有する。ただし半分も稼動していないらしい。他に戦術保安グループ中隊３個にM-3A1ハーフトラック４両を配備している。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜グアテマラ空軍（２０１５年）＞：現役兵力1000名、予備役900名。空軍司令部２個からなる。保有機のうち作戦状態にあるのは半分以下。A-37B攻撃機２機、ビーチ90キングエア輸送機５機、ビーチ100キングエア輸送機１機、ビーチ200キングエア輸送機２機、ビーチ300キングエア輸送機２機、BT-67輸送機４機、セスナ206輸送機２機、セスナ208B輸送機１機、セスナR172KホークXP輸送機５機、IAI-201アラバ輸送機４機、PA-31輸送機１機、PC-7練習機７機、T-35B練習機４機、ベル412武装ヘリ２機、ベル205汎用ヘリ（UH-1H）２機、ベル206汎用ヘリ８機、ベル212武装ヘリ７機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜グアテマラ軍＞

＜グアテマラ軍（１９８９年）＞：兵力42200名、予備役35200名。陸海空軍は統合されており、陸軍が海軍と空軍の後方支援も行う。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜グアテマラ軍（２０１５年）＞：現役総兵力18050名（陸軍15500名、海軍1500名、空軍1000名）、予備役63850名（陸軍62300名、海軍650名、空軍900名）、準軍事組織25000名（国家市民警察）。国軍は統合軍で、陸軍が海軍と空軍の兵站支援を行う。中央アフリカ共和国にMINUSCA要員２名とオブザーバー２名、コートジボアールにUNOCIオブザーバー４名、コンゴ民主共和国にMONUSCO要員151名、特殊作戦中隊１個、オブザーバー１名、ハイチにMINUSTAH要員54名、レバノンにUNIFIL要員２名、南スーダンにUNMISS要員４名とオブザーバー２名、スーダンにUNISFA要員１名とオブザーバー１名を派遣している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜グアテマラ陸軍＞：2015年2月、市街地の治安維持を主任務とする市民保安特殊予備部隊Escuadrones del Cuerpo Especial de Reserva para la Seguridad Ciudadanaを新編した。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜グアテマラ陸軍（１９７７年）＞：兵力13500名。旅団司令部３個、歩兵大隊10個、空挺大隊１個、工兵大隊１個、機甲中隊１個、砲兵中隊１個からなる。M8装甲車８両、コマンドー装甲車８両、M-3A1装甲兵員輸送車６両、M113装甲兵員輸送車10両、RBY1装甲兵員輸送車10両、75mm榴弾砲12門、105mm榴弾砲M101を12門保有する。参考：軍事力バランス78年版

＜グアテマラ陸軍（１９８９年）＞：兵力40000名、予備役35000名。軍管区司令部22個、歩兵旅団４個、戦略予備旅団、機甲中隊１個、独立歩兵大隊25個、空挺大隊２個、高射砲中隊２個、工兵大隊１個からなる。M-41A3軽戦車10両、M-8偵察車10両、RBY-1偵察車10両、M113装甲兵員輸送車10両、V-100装甲兵員輸送車７両、アルマジロ装甲兵員輸送車18両、75mm砲M-116を10門、105mm砲M-101を４門、105mm砲M-102を８門、105mm砲M-56を48門、81mm迫撃砲M-1、107mm迫撃砲M-30を12門、120mm迫撃砲ECIAを12門、3.5インチ（89mm）バズーカM-20、106mm無反動砲、20mm高射機関砲GAI-D01を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜グアテマラ陸軍（２０１５年）＞：現役兵力15550名。15軍管区に分かれる。特殊作戦旅団（特殊作戦大隊１個、訓練大隊１個）１個、特殊作戦旅団（特殊作戦中隊１個、レンジャー大隊１個）１個、特殊作戦山岳旅団１個、戦略予備機械化旅団（歩兵大隊１個、騎兵連隊１個、兵站中隊１個）１個、歩兵旅団６個、空挺旅団１個、海兵旅団１個、大統領警護旅団（護衛大隊１個、憲兵大隊１個、戦闘支援中隊１個）１個、工兵司令部（工兵大隊１個、建設大隊１個）１個、憲兵旅団２個、予備役歩兵大隊19個からなる。M8偵察車７両（全て保管中）、M113装甲兵員輸送車10両（＋保管中５両以上）、アルマジロ装輪装甲兵員輸送車30両、V-100装甲兵員輸送車７両、105mm砲M101を12門、105mm砲M102を８門、105mm砲M-56を56門、81mm迫撃砲M1を55門、107mm迫撃砲M30を12門（全て保管中）、120mm迫撃砲ECIAを18門、105mm無反動砲M-1974FMK-1を64門、106mm無反動砲M40A1を56門、75mm無反動砲M20、20mm高射機関砲GAI-D01を16門、20mm高射機関砲M-55を16門保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜クアトアル・コドゥス＞：イラン革命防衛隊隷下の特殊部隊で、1991年に創設された。兵力15000名。イスラム過激派の活動支援、敵国での破壊工作、国外での反体制派暗殺などを行っている。参考：月刊軍事研究4,’07

＜グアナフアト級＞：メキシコ海軍外洋哨戒艦Guanajuato級。全長92m、幅11.3m、吃水4m、満載排水量2000トン。主機は蒸気タービン、出力5000馬力、２軸推進。兵装は102mm単装砲１門、20mm単装機関砲２丁。1936年に１隻が竣工した。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊、ミリタリー・バランス1989-1990

＜グァバ＞：BLU-26/B（子爆弾）を参照。

＜クァヒル・アル・アムワジ＞：オマーン海軍コルベットQahir Al Amwaj。満載排水量1473トン。参考：月刊世界の艦船12,’12

＜グアム＞：CB-2（巡洋艦）またはHST-1（高速輸送艦）またはLPH-9（揚陸艦）またはT-HST-1（高速輸送艦）を参照。

＜グアム海軍基地＞：アプラ港を参照。

＜グアム級＞：アメリカ海軍高速輸送艦Guam級。元は2007年と2009年に竣工したオースタル社製ハワイ航路向け高速双胴船で、2012年に２隻ともアメリカ海軍が取得した。艦尾中央に車両用ランプがある。全長112.3m、幅28.5m、満載排水量1646トン。主機はディーゼル、速力40ノット。普通乗用車サイズなら282両を搭載可能。１番艦HST-1グアムと２番艦が就役し、２番艦は後に民間会社にレンタルされてメキシコ湾で客船になった。参考：月刊世界の艦船8,’19、11,’22

＜グアムキラー＞：東風26（弾道ミサイル）を参照。

＜グアム島＞：南北48km、東西7-13km、面積549平方キロメートル。アメリカ領で最も西にある島で、太平洋戦略上重要ではあるが、孤島であり脆弱性が高いのが欠点である。アンダーセン基地、アプラ港、サイト・アルマジロ（アンダーセン基地近くのTHAAD基地）、マリアナ海軍区司令部、第15潜水隊司令部、第１海軍特殊作戦部隊、コーストガードのグアム管区司令部などが所在する。1922年、太平洋防備制限条約の規定により、軍事拠点の設営が中断した。太平洋戦争緒戦で日本軍が攻略したが、その後アメリカが再占領し、1950年までアメリカ海軍が全島を所有していた。1950年代からアメリカ海軍がアプラ港を、アメリカ空軍がアンダーセン基地を強化し、1950年代後半にはB-52を配備して北西太平洋地域での戦略パトロールを開始した。1960年代、ポラリス搭載原潜を配備して戦略パトロールを開始。潜水艦通信用長波送信施設、弾道ミサイル早期警戒探知用衛星受信システムなども建設された。核貯蔵庫はアプラ軍港及びアンダーセン基地周囲の地下４カ所にある。ベトナム戦争ではB-52の発進基地となり、沖縄から離陸したKC-135から空中給油を受けてベトナムを爆撃している。沖縄返還に伴い、沖縄に置けなくなる核兵器を収容するため、1971年夏からアメリカ海軍がビンネル社に委託して地下貯蔵庫17棟を建設した。1992年、アメリカ海兵隊グアム司令部が解隊された。1995年、アガナ海軍航空基地が閉鎖されて民間空港になった。2017年7月9日、太平洋戦争で戦没した日米将兵と地元住民を祀るグアム鎮魂神社（グアム島西部アデラップ岬の知事公社敷地内にある）の落成式が行われた。2023年1月26日、2024年からの在沖米海兵隊のグアム移転に備え、アメリカ海兵隊キャンプ・ブラズの再発足・命名式典が行われた。参考：月刊丸11,’72、6,’01、月刊軍事研究5,’05、12,’16、月刊世界の艦船3,’12、11,’18、朝雲

＜グアム島攻略作戦（アメリカ）＞：スティーブドール作戦を参照。

＜グアム島攻略作戦（日本）＞：太平洋戦争直前の昭和16年11月末から12月初め、日本海軍のグアム島攻略作戦参加部隊が母島に集結した。上陸部隊は陸軍南海支隊5000名及び海軍第５根拠地隊特別陸戦隊１個大隊400名で、これを第４艦隊隷下の南洋部隊グアム島攻略部隊敷設艦津軽（旗艦）、駆逐艦朧、第23駆逐隊夕月・菊月・卯月、特設水上機母艦聖川丸などが護衛し、更にグアム島攻略支援隊第６戦隊重巡青葉・衣笠・加古・古鷹が支援に就いた。12月4日、攻略部隊は母島を出撃。12月9日、聖川丸の水上偵察機がグアム島を爆撃。12月10日未明、上陸部隊がグアム島東、南西、北西方面から上陸を開始。グアム総督に抵抗の意思は無く、日本時間0445（現地時間0545）に日本軍上陸の一報を受け取ると、降伏した。日本側は12月12日までに全島の制圧を終了、アメリカ兵400名及び非戦闘員100名を捕虜とした。参考：激闘！太平洋戦争地上戦、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜グアヤス＞：エクアドル海軍練習帆船Guayas。帆装は３檣バークである。総トン数949トン。乗員110名（うち候補生78名）。1977年就役。2012年5月23-30日、米英戦争200周年記念ニューヨーク・フリート・ウィークに参加。参考：月刊世界の艦船8,’12

＜グアラニ＞：IA-50（航空機）を参照。

＜グアラニー＞：ブラジル陸軍６×６輪水陸両用装甲車VBTP-MR（Viatura Blindada de Transporte de Pessoal-Media de Rodas）Guarani。EE-9カスカベルとEE-11ウルツの後継で、2009年12月にイヴェコ・ラテン・アメリカ社に各型2044両が発注された。全長6.91m、重量18.3トン／20トン（増加装甲あり）。最大速度90km、航続距離600km。NBC防護装置付き。乗員３名＋搭乗歩兵８名。2012年から引き渡された。参考：月刊軍事研究2,’13、10,’12、THE MILITARY BALANCE 2016

＜クァンウェイ１シリーズ＞：QW1シリーズ（個人携帯地対空ミサイル）を参照。

＜クァンウェイ２＞：QW2（個人携帯地対空ミサイル）を参照。

＜クァンウェイ３＞：QW3（個人携帯地対空ミサイル）を参照。

＜クァンウェイ４＞：QW4（個人携帯地対空ミサイル）を参照。

＜クァンゲト・デワン＞：971（駆逐艦）を参照。

＜クァンデト・デワン級＞：KDX-1級（駆逐艦）を参照。

＜クァンジュー＞：817（フリゲート）またはDD-921（駆逐艦）を参照。

＜グアンタナモ基地＞：アメリカ海軍の基地で、キューバ本島南東部のグアンタナモ湾湾口にある。米西戦争でアメリカが勝ったのをきっかけに独立したキューバ（実質的にはアメリカの保護国となった）が、年間１ドル金貨2000枚で1903年からアメリカに租借した。1914年のパナマ運河完成以後は重要性が増し、1920-30年にアメリカ海軍基地が建設された。1934年に条約が改正され、アメリカとキューバの合意またはアメリカの放棄がなければ返還されないことになり、使用料が年間4085ドルになった。1958年にキューバ革命が起こり、1961年に両国が国交を断絶してからも使用し続けており、キューバ側は不法占拠との立場で使用料も現金化しておらず、基地周囲に地雷を設置し、1964年からは基地への水の供給を途絶させたが、アメリカはハイチから海上輸送すると共に海水浄化装置を設置した。アメリカ側も地雷75000個を基地周辺に配置したが、1996年に撤去してセンサーに換装した。キューバやハイチの難民収容所としても使用されており、不朽の自由作戦以降はイスラム過激派の収容施設となり、2002年にグアンタナモ統合任務部隊を配置して警備を行っている。ただし国際赤十字やアムネスティ・インターナショナルなどから人権侵害の指摘が相次ぎ、収容所の閉鎖を検討中。参考：歴史群像8,’08、6,’02、月刊JShips Vol.24

＜クアン・チュン＞：ベトナム海軍ディン・ティエン・ホアン級フリゲートQuang Trung。2023年11月24日、香港を親善訪問した。参考：月刊世界の艦船2,’24

＜クァンミョン＞：782（コルベット）を参照。

＜クァンヤン＞：ASR-28（潜水艦救難艦）を参照。

＜クイーン＞：B-17シリーズ（爆撃機）またはD19（護衛空母）を参照。

＜クイーンエア＞：モデル65（航空機）を参照。

＜クイーン・エリザベス＞：00（戦艦）またはR-08（空母）を参照。

＜クイーン・エリザベス＞：イギリス客船Queen Elizabeth。全長314.2m、全幅36m、吃水11.6m、総トン数83673トン（1996年にカーニバル・デスティニーに抜かれるまで史上最大の客船）。主機は蒸気タービン４基４軸200000馬力、航海速力28.5ノット、最大速力32ノット。1940年2月27日竣工。第２次大戦中であり3月にニューヨークへと避難、兵員輸送任務に就いた。1946年10月16日、北大西洋航路に就航した。1968年に引退し、フロリダに係船されてコンベンションセンター兼観光施設になる予定だったが、計画中止となったため、1970年に香港の個人が購入してシーワイズ・ユニバーシティに改称、1971年に香港に回航された。洋上大学船への改造工事に入ったが、1972年1月に火災が発生して転覆全損した。参考：月刊世界の艦船7,’18

＜クイーン・エリザベス�U世＞：イギリスのキュナード・ラインに所属する豪華客船Queen Elizabeth 2。1969年就航、北大西洋定期航路とクルーズで運行された。1982年4月のフォークランド紛争勃発に伴い、5月3日にイギリス海軍が兵員輸送船として徴用し、簡易工事によりヘリポート３カ所を設けた。全長294m、総トン数66851トン。主機は蒸気タービン、最大速力32.5ノット。搭乗兵員3000名。5月12日、兵員3000名を乗せてサウサンプトンを出撃し、フォークランド諸島に向かった。2008年に引退し、ドバイで係船状態となった。2018年4月18日、ホテルとして限定オープンした。10月にグランド・オープンの予定。参考：月刊丸10,’93、月刊世界の艦船7,’18

＜クイーン・エリザベス級＞：イギリス海軍空母Queen Elizabeth級。竣工時点でイギリス海軍史上最大の軍艦である。インヴィンシブル級空母の後継であり、将来空母CVF（Future Aircraft Carrier）という名称で排水量35000-40000トン級STOBAR/CATOBAR/STOVL空母２隻の建造が1997年から計画され、1998年7月の戦略防衛見直しで本格的な検討が開始され、2001年末にイギリスのBAEシステムズ社及びフランスのタレス・ネイヴァル・システムズ社と第２ステージ評価契約を締結、2002年9月（12月？）に艦上機としてF-35Bの採用を決定し、2006年に傾斜13度のスキージャンプ台を備えアングルド・デッキは設けない満載排水量64500トンのSTOVL空母（ただしカタパルトと着艦制動装置を追加すればCATOBAR空母に転換可能）となることが決まった。フランス海軍空母PA2と仕様共通化がなされており、主契約社のBAEシステムズ社及びタレス・ネイヴァル・システムズ社に、ヴォスパー・ソーニクロフト社、バブコック社、ロールス・ロイス社が加わって空母連合ACA（Aircraft Carrier Alliance）を設立し、2008年7月1日に持ち株会社のBVR社を創設している。ただフランス側との立場の違いが表れてきたため、仕様共通化計画は2008年6月にフランスからの申し入れで解消された。搭載機数は標準で固定翼機36機＋回転翼機４機、有事は固定翼機＋回転翼機計50機とし、アメリカやフランスの艦上機も受け入れられるようCATOBAR空母への改装も視野に入れたため、船体規模は全長284m、全幅70m、満載排水量66600トンを計画、飛行甲板も舷外に大きく張り出す構造となっている。2009年9月1日に１番艦のファースト・スチール・カットが行われ、建造費は２隻で39億ポンドを予定していたが、工事の遅れに伴い、２隻で50億ポンドに上昇。更にF-35の価格上昇予想と2010年秋の戦略防衛安全保障見直しによるF-35BからF-35Cへの導入タイプ変更も加わり、空母としては１隻の建造に留めることになった。F-35Cの配備は2020年になるため、２番艦に固定翼機運用設備（電磁カタパルトEMALSやアレスティング・ワイヤなど）を設け、１番艦の方をヘリ専用にすることになり、１番艦は２番艦就役時点で即応予備役送りとなる。これを受けてフランスが共同使用を提案、2010年11月に防衛安全保障協力宣言が調印され、2011年5月26日に２番艦が起工された。しかしよくよくコストを計算してみると従来の計画の方が安く、竣工も早いという結論になり、2012年5月に再びF-35Bの導入に戻したため、建艦計画が混乱しまくっているが、最初の予定通りCATOBAR空母への改装も可能なSTOVL空母２隻が竣工する予定である。その後フランスとの共同使用の話はどこかに行った。船体はブロック建造方式で、艦首LB（Lower Block）01、格納庫甲板より下の前部（LB02。重量6000トン）、同中部（LB03。重量8000トン）、同後部（LB04）、同船尾部（LB05）、格納庫甲板より上の中央前部（CB02aからCB02e。CBはCenter Blockの略）、同中部（CB3aからCB3d）、同後部（CB04aからCB04d）、同船尾部（CB05a、CB05b、CB06）、左舷スポンソン（前からSP01、SP03、SP05、SP07、SP09、SP11）、右舷スポンソン（前からSP02、SP04、SP06、SP08、SP10、SP12）、前部アイランド（UB07。UBはUpper Blockの略。SP03とSP05の間）、後部アイランド（SP07とSP09の間）の25ブロック構成になっており、造船所５カ所（バブコック・マリン社アプルドール造船所、BAEシステムズ社ポーツマス造船所、キャメル・レアード造船所、A&Pタイン造船所、BAEシステムズ社クライド造船所）で５つの大ブロックに組み立てられ、バブコック社ロシス造船所で最終組み立てが行われる。飛行甲板は非装甲の全通式で、長さ277m、最大幅73m、有効面積13000平方メートル、アングルド・デッキは無く、艦首左舷に長さ61m・傾斜12.5度のスキージャンプ台を持ち、STOL発進用として飛行甲板中央部後方（後部アイランド飛行管制室の真横あたり）にブラスト・デフレクターが１基用意されている。飛行甲板右半分は駐機・再武装・燃料補給スペースで、着艦したら右に移動して燃料と弾薬を積み、左に移動して再出撃する。ソーティ数は標準時５日間昼夜連続で420回、緊急時24時間で110回（１日あたり標準110回、緊急時190-200回？）、最大発艦率は15分で24機、最大着艦率は24分で24機。F-35Bの排気に耐えるため、飛行甲板左舷後方2000平方メートルの着艦エリア表面はアルミニウムとチタンの粉末を混ぜた耐熱コーティングで覆われており、摂氏1500度でも損傷しない。飛行甲板左舷の滑走路上にランディング・スポット５箇所、右舷後部にヘリコプター専用ランディング・スポット１箇所があり、飛行甲板尾部中央に１番艦はＰ、２番艦はＱと識別文字が記入されている。飛行甲板右舷側にあるアイランドは、１つに纏めるとRCSが増える、センサーが干渉する、前後煙突の間隔が狭くなって主機室の配置が制限され飛行甲板への排気の影響も大きい、といった問題点を解決するため、煙突と一緒に前後に分けており、傾斜面を多用してステルス性に配慮した。前部が航海管制用、後部が航空管制用で、一方のアイランドが機能不全に陥った場合にはもう一方で補完可能。前部アイランドの大型窓に覆われた所が航海艦橋、その下の小型窓に覆われた場所が司令部艦橋、後部アイランドの大型窓に覆われた所がプライ・フライ（飛行甲板作業管制室）である。アイランド上部はセンサー搭載スペースになっており、前部アイランド用として広域レーダー（S1850Mなど）、後部アイランド用として中距離捜索レーダー（アーティザン3D、TRS-3D/24、SMART S Mk2、EL/M-2238）が候補に挙げられ、S1850M/1046型とアーティザン3D/997型に決定した。後部アイランド用レーダーをミサイル管制用に換装することもできるが、予算の関係で今のところ個艦防空ミサイルを搭載する予定は無く、自衛用にファランクス、RAM、DS30Bなどを装備するに止まる。後部アイランドの997型レーダーアンテナ前方にはポールマストがあり、前に倒すことができる。船体は前後19区画の防水区画と上下９層の甲板で構成され、艦内は８層構造になる。飛行甲板直下の第２甲板レベルはギャラリー・デッキで、前部に事務区画、中央に航空作戦区画、後部左舷に艦長室がある。格納庫は床が第４甲板レベル、天井が第２甲板レベルで、艦中央部から後部にかけて設けられており、全長163m、幅29m、天井高7.1m（155m×33.5m×6.7m説あり。一部9-10mとして大型ヘリに対応）、有効床面積4800平方メートルで、F-35Bを24機収容でき、３区画（一番前が重整備区画）に分けられていて、シャッターで区切ることも可能。エレベーターは前後アイランド間と後部アイランド後方に１基ずつ外舷式で装備され、長さ27.4m・幅15.2m、通常積載容量54.4トン、最大積載容量70トンで、F-35B戦闘機２機や、ローターを広げたままのチヌーク輸送ヘリ１機を載せて格納庫から飛行甲板まで60秒で昇降できる。ちなみにイギリス海軍で初めて内舷式エレベーターを持たず、かつ右舷側に外舷式エレベーターを設置した空母である。艦上機用弾薬移送システムは高度機械化武器搬送システムHMWHS（Highly Mechanised Weapons Handling System）をイギリス海軍艦船として初めて採用しており、電動移送装置によりパレットに収容した武器弾薬を弾庫から格納庫や飛行甲板まで自動的に送る方式として省人化を進めた。格納庫前方の艦首部艦内は航空機整備関連区画、格納庫後方は航空団士官室とブリーフィング室に割り当てられている。格納庫の下が居住区で、470の小区画に4600名分のベッドを配置、海兵隊員250名用の居住設備も有する。居住区後方は調理区画、食堂、体育区画、映写室で、居住性も配慮されており、女性乗員にも対応、調理スタッフ47名により１時間当たり960名に対して配食でき、映画館、フィットネス設備、酒保も完備、艦内全域でインターネットとＥメールが使える。更に後ろが医療区画で、病室８室にベッド12床を置き、手術室や歯科治療室も設けられ、スタッフ11名が配置されており、人道支援任務に備えて必要に応じ拡張できる。錨は重量13トンのもの２基で、錨鎖は左舷側が長さ390m・重量90トン、右舷側が長さ338m・重量75トン。艦首水線下はシリンドリカル・バウで、後部機械室付近の両舷前後にネプチューン400引き込み式フィン・スタビライザー（面積11.5平方メートル）計４枚（18ノット航行時の横揺れ79%軽減）、艦尾水線下に整流安定用フラップを持つ。戦闘管制装置はBAEシステムズ社製CMS-1（45型ミサイル駆逐艦と同じ）、機関砲射撃指揮装置はシリーズ2500電子光学方位盤（前部アイランド上に１基、後部アイランド上に２基）、データリンクはリンク16で、リンク11、リンク22、SATCOM、STDLも搭載するらしい。着艦誘導装置はAN/SPN-41B計器空母着艦装置とAN/SPN-720(V)15精密進入レーダー（使用周波数Ｘバンド）に加え、AN/USN-3JPALSとSRVL用ベッドフォード・アレイ光学着艦支援機器を積む（どちらも１番艦は後日搭載で、１番艦用AN/USN-3は貸与品なのかアメリカ政府資産になっている）。降下経路撮像機GPC（Glide Path Camera）と呼ばれる電子光学／赤外線センサーを装備しており、艦尾飛行甲板中心線上のセンターライン・カメラ（着艦機の左右のずれを測定）と後部アイランドのオフセット・カメラ（着艦機の高度と距離を測定）で着艦してくる機体の状況を撮影・計測し、着艦誘導士官LSOに提供する。航海用レーダーはスペリー・マリン製ヴィジョンマスター。デコイシステムはスーパーバリケード。対魚雷用音響デコイは2170型（AN/SLQ-25Aと同じもの）。装甲化飛行甲板や舷側装甲は使わず、複合材や間接防御で抗堪性を確保している。機関室は１室あたりディーゼル２基・ガスタービン１基を収めており、アイランドの煙突下方にあたる艦底部に配置され、前後で大きめのシフト配置を取っていて、抗堪力が高い。電動機室は１室あたり電動モーターを２基ずつ収容し、後部機関室後方に並列で配置、間にスペースを空けているとみられる。主機のガスタービンは当初WR-21中間冷却再生式（出力25MW）４基の予定だったが、出力、価格、信頼性などの関係でMT30（出力35MW）２基に変更された。ポッド式推進器も検討されたが、抗堪性や雑音などの問題で不採用となっている。統合艦艇操縦システムを備えており、運航や操縦の集中管理による省力化を図った。弾薬庫を含む艦内の保管倉庫業務システムも民間運送業者の自動化倉庫管理システムをベースとした省力化型パレット方式を採用している。広い艦内で迷わないよう、プラットフォーム・ナビゲーションを開発した。緊急時に飛行甲板から海に飛び込んで逃げるのは危険なので、救命ボートと一体収納されるガス膨張式脱出シューターを備えており、飛行甲板左右スポンソンから海面までシューター内を滑り降りて救命ボートに入る。給養員は40名で、豆12000缶、卵64800個、ソーセージ66000本、ベーコン28800個を積み込める。乗員・航空要員・司令部要員の他に200名以上の収容能力があり、海兵隊員を乗せればちょっとした水陸両用戦艦艇になる。全長282.9m、飛行甲板長277m、船体幅38.8m、飛行甲板最大幅73m、吃水11.0m、基準排水量45000トン（ジェーン軍艦年鑑2022-2023では65000トン）、満載排水量65500トン（ジェーン軍艦年鑑2022-2023では80600トン）。１番艦は後日装備の艤装が多いのと、２番艦は各所に改良を加えたのとで、竣工時公称排水量は２番艦の方が5000トンも多かったらしい。主機はガスタービン及びディーゼル発電機による統合電気推進IFEP（Integrated Full Electric Propulsion）、ロールス・ロイス社製MT30ガスタービン発電機（出力36MW）２基＋バルチラ社製16V38ディーゼル発電機（Ｖ型16気筒、出力11.3MW・15000馬力）２基＋バルチラ社製12V38ディーゼル発電機（Ｖ型12気筒、出力8.5MW・12000馬力）２基、合計発電機出力112MW。電気システムには11kV60Hzのバスバーが４本用意されていて、MT30発電機１基あたり１本、16V38発電機２基あたり１本、12V38発電機２基あたり１本が接続されており、MT30のバスバーのうち１本は推進電動機２基、もう１本は推進電動機１基、16V38発電機のバスバーは推進電動機１基に繋がれていて、VDM25000パルス幅変調コンバーター（インバーターによる可変周波数制御で回転数を自由に変更可能）を介してコンバーティーム社（後にGEパワー・コンバージョン社）製AIM電動機４基（単機出力20MW、合計出力80MW・107280馬力）を駆動させる。推進は５翅スキュード固定ピッチプロペラ（直径6.7m、重量33トン）２軸で、駆動軸には電動機２基が直列で配置されており、舵はロールスロイス社製RV2600-3が２枚、最大速力27ノット（26ノット？）、航続距離7000海里（12ノット）／8000-10000海里（15ノット）。12V38発電機のバスバーは推進電動機には直接繋がれておらず、主に艦内電力供給用だが、必要ならバスバー同士の接続を経由して推進用電力に回せる。逆に他の発電機の推進用電力を艦内電力に回すことも可能。通常任務ではF-35B戦闘機24機＋マーリンHM.2対潜ヘリ9-10機＋マーリンASaC.Mk5早期警戒ヘリ4-5機、戦時にはF-35B戦闘機30機、早期警戒機型V-22またはマーリンASaC.Mk5早期警戒ヘリ４機、マーリンHM.2対潜ヘリ６機を搭載する。緊急時には計50機（F-35B戦闘機36機＋マーリンASaC.Mk5早期警戒ヘリ５機＋マーリンHM.2対潜ヘリ９機）の搭載が可能。組み合わせによっては70機以上乗せられるという説もある。F-35B戦闘機は空海軍の統合運用となる。陸空軍ヘリの運用も可能で、水陸両用作戦支援も行える。兵装は20mmCIWSファランクス・ブロック�TＢ３基（艦橋前部、飛行甲板右舷前部、艦尾右舷。就役時未装備で、１番艦は2020年12月から2021年3月の整備時、２番艦は2020年3月から2021年5月の間に搭載）、30mm単装機関砲DS30M Mk2が４門（各20mmCIWS付近と艦尾左舷。就役時未装備で、１・２番艦とも2022年3月現在未装備）。乗員679名（733名？727名？686名？675名？）、航空要員600名（853名？830名？650名？）、司令部要員95名。最大収容能力1600名。１番艦R08クイーン・エリザベスは2017年12月7日にファランクスも30mm機関砲も全て未装備の状態で就役した。２番艦R09プリンス・オブ・ウェールズは2019年12月10日に就役した。１番艦は2020-2021年、２番艦は2022年に実戦配備可能となる。F-35B戦闘機の方は2023年に空海軍計24機を実戦配備できる予定で、これにマーリンASaC.Mk5早期警戒ヘリ４機（５機？）とマーリンHM.2対潜ヘリ10機（９機？）を加えてR08クイーン・エリザベスに積む。他に当分の間はCOD用などとしてアメリカ海兵隊MV-22を積むが、イギリスでは今のところV-22の配備予定は無い。予算は２隻で39億ポンドを予定していたが、実際には60億ポンドを超えたため、２番艦を建造途中でモスボールして予備役に入れる、揚陸艦L12オーシャンの後継として水陸両用戦艦艇に変更するといった話が出たが、普通に就役することになった。というか各種改設計を加えて排水量が3000-5000トン増えるらしい。改設計は１番艦にもバックフィットされ、引き替えに最大速力が25ノットに落ちるとも言われる。また空母戦闘群２個を同時運用するのは戦闘艦も予算も足りないので、２番艦が実戦配備されたら2023年に１番艦を第１予備艦（６ヶ月で作戦復帰可能）とし、2028-31年頃に２番艦が整備改装の時期を迎えたら１番艦が現役復帰して２番艦を第１予備艦に入れ、と交代で１隻が現役に就くことになる。参考：月刊軍事研究9,’17、1,’16、4,’14、9,’08、1,’07、1,’09、5,’11、イギリス航空母艦史、月刊世界の艦船9,'23、8,'22、8,'20、4,’19、10,’18、12,’17、8,’17、10,’14、11,’15、10,’17、9,’13、9,’12、8,’11、9,’09、2,’10、4,’10、12,’11、10,’13、3,’14、10,’14、1,'16、6,’18、6,’19、7,'21、3,'22、11,'22、月刊JWings10,’09、12,’14、月刊航空ファン6,’16

　＜クイーン・エリザベス級（アーク・ロイヤル計画）＞：CATOBAR化改装計画。スキー・ジャンプ台はそのままで、艦首右舷側に全長55mの電磁カタパルトを設置し、バンパイア偵察用無人機やヴィクセン戦闘用無人機を射出可能とする。また、艦尾から艦前部左舷側をアングルド・デッキとして使い、前端に全長90mの電磁カタパルト、後部に先進着艦制動装置を設置し、MQ-28ゴーストバット戦闘無人機を運用できるようにする。F-35C戦闘機、F/A-18E/F戦闘機、MQ-25無人空中給油機といった他国艦上機の支援も可能。2025年頃に改装の可否が決まるらしい。参考：月刊世界の艦船9,’23

＜クイーン・エリザベス級＞：イギリス海軍戦艦Queen Elizabeth級。超弩級戦艦の決定版で、日本海軍、アメリカ海軍、ドイツ海軍が建造中だった35.6cm砲を上回る38cm連装砲４基を装備し、艦前後に背負い式に配置した。イギリス戦艦として初めて重油専焼缶を搭載し、主砲塔を減らした分を機関スペースに充てており、当時の戦艦の標準速力（ドレッドノートに準ずる21ノット）を４ノット上回る25ノットを目標とし、高速戦艦の嚆矢ともいわれるが、実際には24ノット前後が限界だった。全長195.1m（196.8m？）、幅27.6m、吃水10m（8.8m？ウォースパイトとバーラムは9.4m）、常備排水量29150トン（27500トン？うち機関重量3950トン）。主機はパーソンズ式高低圧並列部分減速蒸気タービン（ヴァリアントとバーラムはブラウン・カーチス式高中低圧並列直結蒸気タービン）４基、主缶はバブコック＆ウィルコックス重油専焼缶（蒸気圧力１平方センチあたり16.5kg、飽和温度。ヴァリアントとバーラムはヤーロー重油専焼缶、蒸気性状同じ）24基、出力56000馬力（75000馬力？）、４軸推進、プロペラ直径3.65m、回転数275rpm、速力24ノット、航続距離4500海里（10ノット）。兵装は42口径38.1cm連装砲塔Mk�T４基、45口径15.2cm単装砲14門（クイーン・エリザベスは16門）、20口径7.6cm単装高角砲２門、4.7cm単装砲４門、533mm水中発射管２門（４門？）。装甲厚は水線部330mm、甲板76mm、バーベット254mm、砲塔前楯330mm、司令塔279mm。乗員925-951名。当初は４隻を建造予定だったが、植民地マレーからの献金で５隻目が作られることになり、艦番号00クイーン・エリザベス、01マレーヤ、02ヴァリアント、03ウォースパイト、04バーラムの５隻が1915-16年に就役した（６番艦エジンコートは建造中止）。これでライオン級巡洋戦艦と同一行動がとれるようになり、超弩級艦隊が組めるようになった。第１次大戦から第２次大戦の間に２回の改装を受け、射撃指揮装置を新型に換え、檣楼トップに高角砲指揮所を設け、主砲仰角を引き上げ、副砲を11.4cm連装高角砲10基（ウォースパイトは15.2cm単装砲８門、10.2cm連装砲４基。バーラムは15.2cm単装砲12門、10.2cm連装砲４基）に換装、煙突横に８連装ポンポン砲を搭載し、主機と主缶を交換して出力を80000馬力に強化、バルジを付け替えた。常備排水量32468トン、基準排水量32700トン（ウォースパイトは30600トン、バーラムは31100トン）。参考：近代戦艦史、月刊世界の艦船1,’12、6,’16、8,’22、第２次大戦のイギリス軍艦、戦艦入門

＜クイーンズ＞：APA-103（攻撃輸送艦）を参照。

＜クイーンストン級＞：カナダ海軍補給艦Queenston級、計画名称JSS（統合支援艦）。参考：月刊世界の艦船4,’18

＜クイーン・ビー＞：タイガーモス・ファミリー（無人標的機）を参照。

＜クイーンフィッシュ＞：SS-393（ガトー級潜水艦）またはSSN-651（スタージョン級攻撃原潜）を参照。

＜クイーンボロ＞：G70（駆逐艦）を参照。

＜クイーンボロ＞：オーストラリア海軍クイーンボロ級フリゲートQueenborough。元は1943年にイギリスから貸与されたＱ級駆逐艦G70クイーンボロで、1957年12月18日にオーストラリア海軍で就役した。参考：月刊世界の艦船6,’17

＜クイーンボロ級＞：オーストラリア海軍高速対潜フリゲートQueenborough級。元は1943年にイギリスから貸与されたＱ級駆逐艦３隻で、1955年6年にオーストラリアに譲渡される事が決まり、イギリス海軍15型フリゲートに準じる改装を受けたものである。全長109.3m、基準排水量2020トン。主機は蒸気タービン２基２軸40000馬力、速力31.25ノット。兵装は10.2cm連装高角砲１基、40mm連装機関砲１基、AS Mk10リンボー対潜迫撃砲２基。クイーンボロ、F03キベロン、クイックマッチが1957年12月18日に就役した。参考：月刊世界の艦船6,’17

＜クイーン・マーチネット＞：マーチネット・シリーズ（標的曳航機）を参照。

＜クイーン・メリー＞：イギリスのキュナード・ホワイト・スター・ライン大型高速客船Queen Mary。世界恐慌で建造が中断したが、キュナード・ラインとホワイト・スター・ラインの合併を条件に政府から援助を得て再開した。全長310.5m、幅36.2m、深さ20.9m、総トン数80774トン。主機はパーソンズ式蒸気タービン、出力200000馬力、４軸推進、航海速力29ノット、最大速力32ノット。船客定員キャビン・クラス776人、ツーリスト784人、三等579人。1930年起工、1934年進水、1936年4月15日竣工。5月27日からサザンプトン−ニューヨーク航路に就航。8月、ブルーリボンを獲得。1938年、平均速力31.69ノットの大西洋横断記録（東航）を樹立し、ブルーリボンを獲得した。第２次大戦勃発で徴用され、兵員輸送に使用された（姉妹船のクイーン・エリザベスと合わせて大戦中に兵士32万名を輸送）。自衛用兵装として15.2cm単装砲１門、7.6cm高射砲４門、ボフォース40mm連装機関砲４基、20mm単装機関砲23門、対空ロケットランチャー４基を積んでいる。高速なのでＵボートを攻撃位置に着かせず振り切る事ができ、単独航行も可能だった。1942年10月2日、アイルランド北西部ドネガル沖でジグザグ航行中、護衛の軽巡I41キュラソー（こちらは旧式低速のため直線航行していた）の舷側に突っ込み、船体を真っ二つにして沈めてしまった。1947年7月31日、客船として北大西洋航路に復帰。この時は総トン数81237トンだった。1967年9月、1000回目の大西洋横断往復航海を最後に退役し、ロサンゼルスのロングビーチで博物館兼ホテルとして使用されている。参考：月刊世界の艦船10,’18、5,’15、8,’15、輸送船入門

＜クイーン・メリー＞：イギリス海軍ライオン級巡洋戦艦Queen Mary。1913年9月4日竣工。1916年5月31日、第１巡洋戦艦戦隊所属でジュットランド海戦に参加。デアフリンガーなどの砲撃を受けて３番砲塔の上面を撃ち抜かれ、火薬庫が誘爆して轟沈した。参考：月刊世界の艦船1,’12、6,’16、近代戦艦史

＜クイーン・モジャジ＞：S-103（潜水艦）を参照。

＜クイーン・ワスプ＞：イギリス空軍無線操縦式無人標的機Queen Wasp。クイーン・ビーの後継としてエアスピード社が開発し、1937年6月11日に初飛行した。全長8.02m、全幅9.73m、全備重量1650kg。エンジンはアームストロング・シドレー製チーター10（350馬力）単発、最大速度248km、実用上昇限度6700m。325機を生産予定だったが、５機で打ち切られた。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜クイエイム１＞：イラン革命防衛隊空軍戦術弾道ミサイルQiam1。スカッドＣ／シャハブ１／シャハブ２の改良型で、スタビライザーフィンを装備した射程300kmの液体燃料推進弾道ミサイルである。2010年に初の試射を実施、2011年5月22日から量産を開始しており、ヒズボラに輸出もされるとみられる。参考：月刊軍事研究10,’11

＜区域防衛用高出力液体冷却固体レーザー＞：HELLADSを参照。

＜クイック＞：DD-490（駆逐艦）を参照。

＜クイックキック作戦＞：アメリカ空軍B-52爆撃機による北米大陸周回飛行。ソ連に対する示威行為として1956年11月24日に開始され、13500海里を31時間30分かけて飛行した。参考：月刊軍事研究10,’02

＜クイックキル＞：レイセオン社が開発していたアクティブ防護システムQuick Kill。フェイズド・アレイ式の多機能無線周波数システム（MFRFS）レーダー用アンテナを砲塔四周に張り付け、これでロケット弾やミサイルを探知し、車体両側の長短２種類のランチャーからてき弾を真上に射出する。てき弾は射出後に目標に向かうので、どこに装備されていても全周をカバーでき、破片が下方に集中するので付随被害も局限できる。MFRFSレーダーは目標探知のみならず、通信や戦闘状況把握にも使える。将来戦車MCSに搭載する予定でアメリカ陸軍が2006年6月に採用し、2012年に実用テストに成功したが、MCS自体が開発中止になってしまった。その後M-1戦車向けにアクティブ防護システムを導入することになったが、クイックキルでなくトロフィーが採用されている。参考：月刊軍事研究5,’12、2,’10、朝雲

＜クイックサット＞：スペースワークス工業技術社がコンセプト案を発表した大型軍用宇宙機Quicksat。全長37m、全幅20m、最大離陸重量336トン、ペイロード41トンの扁平な母機の尾部に宇宙機を搭載する。母機には３種類14基のエンジンを搭載しており、離着陸・低高度飛行時には推力65560ポンド（29.7トン）のターボファンエンジン６基（最大速度マッハ3.75）、加速上昇時にはJP-7ジェット燃料を使用するDMSJスクラムジェットエンジン４基（最大速度マッハ８）、大気圏脱出時には過酸化水素を酸化剤として使用するロケット４基（最大速度マッハ22）を用いる。宇宙機は全長8.3m、全幅4.5m、総重量5.9トン、ペイロード0.227トン、固体燃料ロケット推進で、短径130km・長径365kmの楕円軌道を周回する。参考：月刊軍事研究4,’07

＜クイックスタート計画＞：アメリカ空軍B-52爆撃機の地上アラートの即応性を高めるためにとられた改修。まず1963年9月から第４・第５エンジンにカートリッジ式スターターを装備し、1977年からは全エンジンに装着した。これにより一気に全エンジンを始動でき、アメリカ沿岸からSLBMが発射された場合でも対応できるようになった。参考：月刊軍事研究10,’02

＜クイックストライク・シリーズ＞：アメリカ軍の浅海用沈底機雷。通常爆弾にQSキットと呼ばれる改修キットを装着し、機雷に改造したものである。1970年代半ばから開発され、1980年に完成した。QSキットは尾部に装着する制動パラシュートと目標探知装置TDD（Target Detecting Device。磁気、振動、水圧の複合感応式信管）などで構成されている。弾体が白または金色をしているのが外見上の特徴。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック、月刊JWings4,’10、月刊世界の艦船1,'15増刊、月刊航空ファン12,’18

　＜Ｍｋ５９＞：M117RにQSキットを装着したもの。テイルキットは２種類で、MAU-91/B制動装置（外装時）とケブラー製空気膨張式（爆弾倉収納時）が用意されている。重量750ポンド（340kg）。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック、軍用機ウェポン・ハンドブック、月刊JWings11,’13、月刊世界の艦船1,'15増刊

　＜Ｍｋ６２＞：Mk82にQSキットを装着したもの。キットはMk15スネークアイまたはMk16パラシュート式フィンアッセンブリ、Mk30アーミングキットから成り、Mk57磁気振動信管、Mk58磁気振動圧力信管、Mk70振動信管、Mk71複合信管（Mk58の改良型）を装着する。Mk16フィンアッセンブリは制動装置展開時にアーミングワイヤを引っ張り、自動的に信管を作動させるようになっている。全長2.2m、直径0.273m、重量227kg。最大運用深度100m。後期型ではテイルキットとしてBSU-86/B制動パラシュートを装備するようになった。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック、月刊軍事研究3,’11、軍用機ウェポン・ハンドブック、月刊JWings11,’13、月刊世界の艦船1,'15増刊

　＜Ｍｋ６３＞：Mk83にQSキットを装着したもの。テイルキットは減速フィン式MAU-91/B制動装置だったが、後にMk12制動パラシュート（バリュート）を使用するようになった。全長3m、直径0.35m、重量454kg。最大運用深度100m。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック、月刊軍事研究3,’11、U.S.ウェポン・ハンドブック、月刊JWings4,’10、11,’13、月刊世界の艦船1,'15増刊

　＜Ｍｋ６４＞：Mk84にQSキットを装着したもの。Mk11制動パラシュートを尾部に取り付ける。全長3.8m、直径0.46m、重量900kg。最大運用深度100m。深々度用として開発されたが、水圧に耐えられないのと、炸薬量が少なくて威力に欠けることが判明し、Mk65が開発された。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック、月刊軍事研究3,’11、艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊JWings11,’13、月刊世界の艦船1,'15増刊

　＜Ｍｋ６５＞：新規開発の2000ポンド級機雷。Mk84の流用ではなく、弾殻を薄くして炸薬量を増やしたタイプを使用した。尾部には減速用パラシュートを収容する。全長3.25m（2.79m？）、直径0.74m（0.53m？）、重量2390ポンド（1084kg）。炸薬はPBX-103。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、U.S.ウェポン・ハンドブック、月刊JWings5,’03、11,’13、軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜クイックストライクＥＲ＞：ERはExtended Range （射程延伸）の略。JDAM-ERと同じウイングキットとテイルキットを装着して空中を滑空させ、高々度投下で80km先（従来の３倍先）に着水させられるようにした。テイルキットにはGPS/IMUも内蔵されているので、着水地点を精密に指定することが可能。Mk62ベースとMk64ベースがあり、前者は制式名GBU-62/B・愛称フロウンダー（Flounder、ヒラメ）、後者は後者は制式名GBU-64/B・愛称バーブ（Barb、口の周りにトゲのある魚）と呼ばれる。参考：月刊航空ファン12,’18、月刊JWings8,’24

　＜クイックストライクＪ＞：Mk64にJDAMと同じテイルキットを装着したもので、愛称はスキップジャック（Skipjack、カツオ）。参考：月刊航空ファン12,’18

＜クイック・ドロウ＞：早撃ちのこと。狭義には実弾を使った早撃ちを指す。参考：GUN用語事典

＜クイックバード＞：デジタルグローブ社の民間商業衛星。分解能0.6mを誇る。参考：月刊軍事研究6,’05

＜クイック・フィックス＞：AN/ALQ-151（方位探知機）またはEH-60A（電子戦ヘリ）を参照。

＜クイックマッチ＞：G92（駆逐艦）を参照。

＜クイックマッチ＞：オーストラリア海軍クイーンボロ級フリゲートQuickmatch。元は1943年にイギリスから貸与されたＱ級駆逐艦G92クイックマッチで、1957年12月18日にオーストラリア海軍で就役した。参考：月刊世界の艦船6,’17

＜クイック・ローダー＞：スピード・ローダーともいう。スイングアウト式リボルバー用カートリッジ装填器具。シリンダーにカートリッジを一気に装填できる。参考：GUN用語事典

＜クイニョネス＞：ペルー海軍ルポ級フリゲートQuiñones。元はイタリア海軍ルポ級フリゲート２番艦F565サジッタリオで、2006年にペルー海軍で就役した。2016年9月18-28日、ユニタス2016演習に参加。参考：月刊世界の艦船12,’16

＜クイノネス＞：DD-76（駆逐艦）を参照。

＜クイビシェフ＞：ソ連海軍チャパエフ級巡洋艦Kuibyshev。1939年8月31日起工、1941年1月31日進水、1950年4月20日竣工。8月6日、黒海艦隊に編入された。1953年、ルーマニアとブルガリアを訪問。1957年、ユーゴスラビアを訪問。1958年4月18日、戦闘艦艇リストから除かれて練習巡洋艦に艦種変更された。1975年4月24日、兵装を撤去して除籍され、1966年に解体された。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、近代巡洋艦史

＜クイルバック＞：SS-424（潜水艦）を参照。

＜クインシー＞：CA-39（アストリア級重巡）またはCA-71（バルチモア級重巡）を参照。

＜クインシー造船所＞：フォー・リバー造船所が1913年にベスレヘム・スティール社に買収されたのをきっかけに改称されたもので、空母、戦艦、潜水艦などを建造した。1964年にジェネラル・ダイナミクス社に買収されてクインシー造船事業部となり、1986年に受注減少のため閉鎖された。参考：月刊軍事研究9,’07

＜空六号＞：三式空六号無線電信機（レーダー）または十八試空六号無線電信機（レーダー）を参照。

＜空域調整エリア＞：Airspace Coordination Area。近接航空支援と砲兵・艦砲射撃支援を組み合わせた場合、砲弾が通過する空域を飛行機が飛ぶと危険なので、空域調整エリアと呼ばれる安全空域を設定する。参考：月刊航空ファン2,’02

＜クウィトゥラワック＞：E-02（駆逐艦）を参照。

＜グウィン＞：DD-433（駆逐艦）またはDM-33（敷設艦）を参照。

＜クウェート＞：ペルシャ湾の奥にある小国で、国名の由来はアラビア語のKūt（要塞）。総面積は1.7万平方キロメートルで、岩手県程度の大きさである。北緯29度、東経48度付近に位置しており、平均海抜は30m、最大でも250m。夏の最高気温は45度、直射日光の下では70度になることもある。5-6月には猛烈な砂嵐が起こる。平均降水量130mm。湾岸戦争当時、ペルシャ湾岸諸国の中で唯一の憲法を持つ国だった。一応主権在民だが、実際は国家元首（サバーハ氏族の世襲制）による一元支配体制である。人口の３分の２は出稼ぎ外国人で、パレスチナ人の占める割合が多く、かつてはアラファト議長、アブー・イヤード情報治安局長、アブー・ダウドも出稼ぎに訪れていてPLOの影響が強い。女性の出稼ぎも多いが、こちらは殆どフィリピン人で、ハウスメイドや秘書などの職業に就いている。選挙権は1920年以前からクウェート在住の系譜が辿れる、21歳以上の男子１級国民のみが持つ。豊富な石油資源を持ち、クウェート人は無料で医療や住宅提供を受けられ、所得税も無い。18世紀初頭に遊牧民がオアシスを求めて移動してきたのが国の起こりで、1756年にサバーハ家が初代首長となった。東地中海とインドを結ぶ貿易港として発達し、1829年にトルコの宗主権を認め、1852年には保護領としてオスマン帝国バスラ州の一部となっている。1899年、イギリスとの保護条約を結んだ。1914年11月、イギリスから独立を許可され、半独立状態となった。1934年、石油開発を開始。1938年、ブルガン油田を採掘開始。1958年2月、親ナセル派とカーセム支持派との間で衝突が起こり、非常事態宣言が出された。イラクがクウェート領有宣言を出したが、特に動きは無かった。1961年6月19日、イギリスが宗主権を放棄、完全独立を果たした。6月25日、第１次イラク・クウェート国境紛争開始。1963年5月、国際連合に加盟。1972年、第２次イラク・クウェート国境紛争開始。1984年、クウェート領のワルバ島、ブービーヤン島、ファイラカ島のイラクに対する租借密約が発覚したが、クウェートはこれを否定した。1990年、湾岸戦争勃発。この時の人口は214万人で、1920年以前からクウェートに居住するクウェート国籍の一級国民９万人と、それ以降に居住を開始した２級国民61万人、出稼ぎ外国人144万人（うちパレスチナ人が40万人）で構成されていた。イラク侵攻後、パレスチナ人はイラク側について警察業務を行っている。湾岸戦争終結後、クウェートはパレスチナ人の大量追放及び出稼ぎ労働者の削減を行い、人口を135万人にまで減らしてクウェート人を過半数とした。しかしこれにより労働力が不足し、経済の低迷を招いている。1992年10月には民主化を謳って国民議会選挙が実施されたが、選挙権を与えられたのは９万人の一級国民だけだった。1993年1月18日、イラクに対する多国籍軍の爆撃が行われた際には報復としてアル・フセイン弾道ミサイルが降って来るという噂が流れ、国外脱出やドルへの換金を図る市民で大パニックになったため、アメリカが急遽パトリオット部隊を空輸する騒ぎになった。参考：軍事分析湾岸戦争、月刊PANZER4,’93

＜クウェート海軍＞：1998-2000年、ウム・アルマラディム級ミサイル艇８隻が就役。2010年、ムレナＥ型LCACを２隻導入した。参考：月刊軍事研究10,'15

＜クウェート海軍（１９７７年）＞：兵力500名。哨戒艇16隻、内海哨戒艇12隻、上陸用舟艇３隻を保有する。参考：軍事力バランス78年版

＜クウェート海軍（１９８９年）＞：兵力2100名。エルアダミに司令部、シュワイクに基地がある。イスティグラル級ミサイル艇２隻、アルブーム級ミサイル艇６隻、内海哨戒艇15隻、機械化揚陸艇４隻、沿岸輸送艦３隻、海兵隊コマンドー大隊２個を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜クウェート海軍（２０１５年）＞：現役兵力2000名（うち沿岸警備隊500名）。アル・サンボウク級ミサイル艇１隻、イスティグラル級ミサイル艇１隻、ウム・アルマラディム級ミサイル艇８隻、アル・ノカタ級哨戒艇10席、兵站支援船１隻を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜クウェート解放クウェート章（アメリカ陸軍）＞：Kuwait Liberation Medal Emirate Of Kuwait（KLMEOK）。デザート・シールド作戦とデザート・ストーム作戦に従軍した将兵に対し、クウェート政府から授与された勲章である。参考：月刊コンバットマガジン7,’06

＜クウェート解放サウジアラビア章（アメリカ陸軍）＞：Kuwait Liberation Medal Saudi Arabia（KLMSA）。デザート・シールド作戦とデザート・ストーム作戦に従軍した将兵に対し、サウジアラビア政府から授与された勲章である。参考：月刊コンバットマガジン7,’06

＜クウェート空軍＞：1977年、A-4KU/TA-4KU攻撃機36機の配備を開始。1991年10月、F/A-18C/D戦闘機の配備を開始。1993年、A-4KU/TA-4KU攻撃機が退役した。2014年、C-17A輸送機の引き渡しが開始された。2021年、タイフーン戦闘機の配備を開始。参考：月刊JWings5,’14、3,'22、月刊航空ファン2,’16、世界航空機年鑑2018-2019

　＜クウェート空軍（１９７７年）＞：兵力1000名（＋外国人兵士）。A-4M攻撃機４機、ハンターFGA.57戦闘攻撃機４機、ハンターT67戦闘攻撃機５機、ライトニングF53戦闘機10機、ライトニングT55戦闘機２機、ミラージュF1CK戦闘機12機、BAC167ストライクマスターMk83軽攻撃機12機、DC-9輸送機２機、DHC-4輸送機２機、アーゴシー輸送機１機、C-130輸送機２機、AB204Bヘリ６機、AB205ヘリ４機、ホワールウィンド２機、SA341ガゼル24機、SA330ピューマ12機、BAC145ジェットプロポストT51練習機６機、改ホーク地対空ミサイル50基を保有する。参考：軍事力バランス78年版

＜クウェート空軍（１９８０年）＞：ミラージュF1CK戦闘機18機、A-4KU/M攻撃機30機、ストライクマスターMk83攻撃機９機、ライトニングF53戦闘機、L-100-20ハーキュリーズ輸送機２機、C-9B、SA342Kヘリ24機、SA330Hヘリ10機、ミラージュF1BK練習機２機、TA-4KU練習機６機、ハンターT.Mk67練習機４機、ジェット・プロポストT.Mk51練習機６機を保有している。参考：ザ・マーチ18号

＜クウェート空軍（１９８９年）＞：兵力2200名（＋外国人要員）。A-4KU攻撃機24機、TA-4KU攻撃機３機（保管中）、ミラージュF1CK戦闘機20機、ミラージュF1BK戦闘機４機、ライトニング戦闘機12機、ハンター戦闘機４機（保管中）、ホークMk64練習機12機、DC-9輸送機２機、L-100-30輸送機４機、DHC-4輸送機２機、SA-342K武装ヘリ（HOT搭載）12機、AS332対艦ヘリ（エグゾセAM39搭載）６機、SA330輸送ヘリ10機、SA-342練習ヘリ８機、改ホーク地対空ミサイル、2K12地対空ミサイルを保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜クウェート空軍（２０１５年）＞：現役兵力2500名。年間飛行時間210時間。F/A-18C戦闘機31機、F/A-18D戦闘機８機、KC-130J空中給油輸送機３機、C-17A輸送機２機、L-100-30輸送機３機、ホークMk64練習機11機、EMB-312練習機16機、AH-64D攻撃ヘリ16機、SA342汎用ヘリ（HOT装備）13機、AS532輸送ヘリ３機、SA330輸送ヘリ７機、S-92輸送ヘリ３機、AGM-65G空対地ミサイル、AGM-114K対戦車ミサイル、AGM-84A空対艦ミサイル、AIM-7F/-9L/-120C7空対空ミサイル、R-550空対空ミサイル、MIM-104DパトリオットPAC-2GEM防空ミサイルシステム40基、スカイガード／アスピーデ防空ミサイルシステム12基を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜クウェート軍＞：1976年から徴兵制を敷いており、クウェート国籍を持つ兵士１万名と、ビドゥーン（無国籍の貧困労働者）１万名から構成される。しかし一級市民にのみ富が集まる国家構造から、軍を強化するとクーデターの恐れがあるとのことで国防に力を入れていない。結果、1990-91年の湾岸戦争ではあっけなく全土の占領を許してしまった。戦後は湾岸戦争に参加した航空機35機と陸軍３個旅団を中心に再編成され、兵力を２万名に回復すると共に、M1A2戦車236両、F/A-18戦闘機80機、パトリオットミサイルなどを導入している。しかし相変わらずビドゥーンに頼らざるを得ないため、兵士の資質に問題があり、戦時に有効な戦力たりえるかは疑問で、GCCやアメリカとの友好関係により安全保障を保っている。2017年、徴兵制を復活させた。参考：月刊PANZER4,’93、THE MILITARY BALANCE 2016、MAMOR vol.155

　＜クウェート軍（１９８９年）＞：総兵力20300名。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜クウェート軍（湾岸戦争時）＞：総兵力20300名。陸軍が16000名で、機甲旅団３個、機械化歩兵旅団１個からなり、チーフテン戦車165両、BMP-2歩兵戦闘車245両、M113兵員輸送車200両、FV603サラセン装甲車130両、ファハド装甲車100両が主要装備だった。空軍は2200名で、ミラージュF1C戦闘機18機、ミラージュF1BK戦闘機５機など35機を装備していた。しかしイラク軍の侵攻に対しては無力で、軍の半数を占めるビドゥーンは戦わずして逃亡。占領後の国内ではごく一部がレジスタンスとして活動したのみである。デザート・ストーム作戦時、国外に脱出した一部の兵力に志願兵を加えて7000名の兵力を揃え、航空機35機と陸軍３個旅団で戦闘に参加した。参考：月刊PANZER4,’93

＜クウェート軍（２０１５年）＞：現役総兵力15500名（陸軍11000名、海軍2000名、空軍2500名）、準軍事組織7100名（国家警備隊6600名、沿岸警備隊500名）、予備役23700名（統合部隊）。サウジアラビアにリストア・ホープ作戦でF/A-18A戦闘機４機を派遣している。アーメド・アル・ジャベル空軍基地にアメリカ空軍A-10C攻撃機12機、MQ-1B無人機、MQ-9A無人機、カナダ空軍（インパクト作戦）CF-18A戦闘機６機、CP-140A洋上哨戒機２機、イタリア空軍（インヒアラント・リゾルブ作戦）トーネードIDS戦闘機４機、MQ-1B無人機、アリ・アル・サレム空軍基地にイギリス空軍（シェーダー作戦）MQ-9A無人機が駐留している。他にカナダ空軍A310MRTT（C-150T）空中給油輸送機１機、イタリア空軍KC-767A空中給油輸送機１機、アメリカ中央軍機甲旅団１個、陸軍州兵戦闘航空旅団１個、支援旅団１個、パトリオットPAC-2/-3防空部隊４個、機甲旅団装備セット（APS）１個、歩兵旅団装備セット（APS）１個が置かれている。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜クウェート国際空港占領作戦＞：デザート・セイバー作戦中の1991年2月26日0645、第１海兵師団はブルガン油田西側の集結地からクウェート国際空港に向けて北へと前進を開始。左翼にリッパー支隊、右翼にシェパード支隊、その後ろにリッパー支隊を支援する予備としてパパ・ベア支隊を置き、イラク第３戦車師団第12戦車旅団の残存部隊や撤退中のイラク軍装甲車部隊を撃破しつつ、1300までに国際空港の南10kmに引かれた統制線ダイアンに到達した。1330、師団長、支隊長、連隊作戦幕僚がクウェート国際空港占領作戦会議を開催。左翼のリッパー支隊が空港北西の高速道を制圧し、中央のパパ・ベア支隊が空港南側に阻止拠点を構築、右翼のシェパード支隊が空港北東の高速道を制圧して空港を孤立させ、タロー支隊が北から回り込んで空港に突入することにした。1530、リッパー支隊が前進を開始。黒煙の中、戦車や装甲車数両を至近距離で破壊しながら進み、敵陣地を制圧しつつ地雷原啓開作業を行い、空港の西400mの地点に進出した。1630、パパ・ベア支隊が前進を開始。シェパード支隊は戦車６両、装甲車11両、トラック５両を破壊して1830に空港東に布陣した。2200、パパ・ベア支隊が空港南の道路沿いに進出したが、深夜になると風向きが変わって黒煙が流され、油井の炎により陣地が照らし出されてしまい、空港を守るイラク軍との間で激戦になった。ただすぐに風向きが戻って陣地が黒煙に隠されたため、15分ほどで終結している。2230、師団長がシェパード支隊に対して空港への突入を命令。2300からシェパード支隊は空港に向かい、2月27日0430に突入した。イラク軍の抵抗は軽微だったが、対人地雷がばらまかれていたため一旦攻撃を停止。夜が明けた0615から地雷処理と攻撃を再開し、0645に空港ターミナル正面に星条旗と海兵隊旗を掲揚した。0800にタロー支隊が空港に到着、施設内を掃討してイラク兵80名以上を捕虜にした。0900、師団長が空港に到着、第１海兵師団は最終目標であるクウェート国際空港の占領を完了して前進を停止した。参考：月刊軍事研究10,’09

＜クウェート国家警備隊＞

＜クウェート国家警備隊（１９８９年）＞：隊員数1500人。V-150装甲車20両、V-300装甲車62両を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜クウェート陸軍＞：1971年、ヴィッカーズMk1戦車70両の配備を開始。2015年、パトリオットPAC-3の配備を開始。参考：ウォーマシンレポート11、THE MILITARY BALANCE 2016

＜クウェート陸軍（１９７７年）＞：兵力8500名。機甲旅団１個、歩兵旅団２個からなる。チーフテン戦車12両、ヴィッカーズ中戦車50両、センチュリオン戦車50両、FV601サラディン装甲車90両、フェレット偵察車20両、FV603サラセン装甲兵員輸送車130両、25ポンド砲10門、AMX155mm榴弾砲20門、SS11/HOT/TOW/ビジランス対戦車ミサイルを配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜クウェート陸軍（１９８９年）＞：兵力16000名。機甲旅団２個、機械化歩兵旅団１個、砲兵旅団１個からなる。ヴィッカーズMk1戦車70両、センチュリオン戦車40両、チーフテン戦車165両、FV601サラディン装甲車100両、フェレット偵察車90両、BMP-2歩兵戦闘車50両、M-113装甲兵員輸送車200両、FV603サラセン装甲兵員輸送車130両、ファハド装甲兵員輸送車100両、105mm砲M-101を16門、155mm砲AMX MkF-3を40門、155mm自走砲M-109A2を36門、81mm迫撃砲、120mm迫撃砲40門、フロッグ７発射機12基、HOT対戦車ミサイル20基、TOW/I-TOW対戦車ミサイル、M901自走対戦車ミサイル56両、ビジランス対戦車ミサイル200基、カールグスタフ無反動砲、106m無反動砲24門、9M32地対空ミサイルを保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜クウェート陸軍（２０１５年）＞：現役兵力11000名。特殊部隊ユニット１個（編成中）、機械化偵察旅団１個、機甲旅団３個、機械化歩兵旅団２個、コマンドー大隊１個、アミリ親衛旅団１個、砲兵旅団１個、工兵旅団１個、憲兵大隊１個、兵站群１個、野戦病院１個、予備役機械化旅団１個からなる。M1A2戦車218両、M-84戦車75両（＋保管中75両以上）、TPz-1フクスNBC偵察車11両、BMP-2歩兵戦闘車76両、BMP-3歩兵戦闘車120両、デザート・ウォーリア歩兵戦闘車236両、M113A2装甲兵員輸送車230両、M577装甲兵員輸送車30両、TH390ファハド装甲車40両（全て保管中）、155mm自走砲M109A3を37両、155mm自走砲Mk F3を18両、155mm自走砲PLZ-45を51両、155mm自走砲AUF-1を18両（全て保管中）、300mm多連装ロケット9A52を27両、81mm迫撃砲60門、107mm迫撃砲M30を６門、120mm迫撃砲RT-F1を12門、TOW搭載HMMWV66両、M901自走対戦車ミサイル８両、TOW-2対戦車ミサイル、M47ドラゴン対戦車ミサイル、84mm無反動砲カールグスタフ200門、アスピーデ地対空ミサイル12基、スターバースト携帯地対空ミサイル、スティンガー携帯地対空ミサイル、エリコン35mm高射機関砲12門以上、M88A1/A2戦車回収車24両、653A型戦車回収車、ウォーリア装甲回収車、アードヴァークMk2地雷戦車両を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜グウェンドリン＞：A196（曳船）を参照。

＜グヴォージカ＞：2S1（自走砲）を参照。

＜クウォーター・コック＞：撃鉄を４分の１起きで止めること。ハーフ・コックの換わりにこの機構を持つ銃もある。ハーフ・コックよりも確実さに欠ける。参考：GUN用語事典

＜クーガー＞：96式装輪装甲車またはAS332シリーズ（ヘリ）またはF9Fシリーズ（戦闘機）またはHM-3（ヘリ）またはK-337（潜水艦）またはTOV（攻撃UGV）またはピラーニャ装甲車・海外ファミリーを参照。

＜クーガー装甲車シリーズ＞：アメリカ軍装輪装甲車Cougar。フォース・プロテクション社が開発し、MRAPに採用されて大量発注を受けたものの、小規模メーカーのため納車が追いつかず、ジェネラル・ダイナミックス社が生産に協力した。アメリカ陸海空軍海兵隊に4000両以上が配備されており、アメリカがイラクに865両を供与、ハンガリーに40両を貸与した。また、イギリスが500両、カナダが40両、イタリアが６両、ハンガリーが３両を装備している。参考：月刊PANZER1,’11、月刊軍事研究11,’07

　＜クーガーＨ＞：４×４輪型で、MRAPカテゴリー１に提案された。全長6.35m、全幅2.71m、全高3.02m、車体重量15.4トン、戦闘重量19.5トン。エンジンはキャタピラー社製C7水冷直列６気筒ターボチャージドディーゼル（総排気量7200cc、出力330馬力）、トランスミッションはアリソン3500SP（前進５段・後進１段）、最大速度105km、航続距離676km。ペイロード2.268トン。乗員２名＋乗車歩兵４名。アメリカ海兵隊が1634両を配備した。参考：PANZER1,’11、月刊軍事研究11,’12、11,’07

　＜クーガーＨＥ＞：６×６輪型で、MRAPカテゴリー２に提案された。全長7.52m、全幅2.71m、全高3.02m、車体重量19トン、戦闘重量29.3トン。エンジンはキャタピラー製C7ディーゼル（330馬力）、最大速度104km、航続距離563km。ペイロード7.258トン。乗員２名、乗車兵員８名（10名？）。アメリカ海兵隊が572両を配備した。参考：月刊軍事研究11,’12、11,’07

＜クーガー・ファミリー＞

　＜クーガーＨＥＶ＞：装甲工兵車型で、HEVはHardened Engineer Vehicleの略。シービーズやレッドホースといった海空軍工兵部隊で使用される。参考：月刊PANZER1,’11

　＜クーガーＪＥＲＲＶ＞：爆発物処理班用で、JERRVはJoint Explosive ordnance Disposal Rapid Response Vehiclesの略。参考：月刊PANZER1,’11

＜クーガー海外シリーズ＞

　＜クーガー（ポーランド）＞：ポーランド軍装輪装甲車。アフガニスタンのガズニ地区でIEDによる待ち伏せ攻撃を受けて兵士３名が死亡したことから、40両をアメリカから借り、2008年10月から2009年初めに全てアフガニスタンのポーランド基地に送った。参考：月刊軍事研究4,’09

＜クーガーＭｋ．�Uプラス＞：EC725（ヘリ）を参照。

＜クーガーズ＞：VAQ-139（電子戦飛行隊）を参照。

＜空海協同戦闘＞：エア・シー・バトルを参照。

＜空間識訓練装置（航空自衛隊）＞：航空医学実験隊第４部空間識科が装備する器材で、GYROと略す。模擬操縦室に訓練生が乗り込み、ピッチ、ロール、ヨー、旋回の４軸回転をかけ、訓練生の前面に模擬視界を投影、飛行感覚や空間識失調を体験させる。どれだけ訓練しても空間識失調を100%防ぐのは無理なので、実際に陥った時の感覚や、冷静な対処を学ばせるのが目的である。参考：月刊軍事研究7,’14

＜空間識失調＞：バーティゴ（Vertigo。単に眩暈という意味もあるので、Pilot Vertigoと言うこともある）。飛行中の機動や錯覚から、内耳で感じる平衡感覚と視覚などによる体感が矛盾して混乱を起こし、飛行姿勢や飛行方向などの三次元位置感覚を失う現象である。上下すら分からなくなることがあり、降下しているのに重力以上に加速しながら上昇しているのと勘違いし、漁船の灯火を星明かりと間違えて海に突っ込んでしまったりする。機動飛行後や、雲中・夜間飛行時に起こりやすく、飛行経験の長短に関わらず生じ、墜落事故の原因になる。これに陥ったら、空間識失調に陥っていることを自ら認識して自分の直感を排除し、計器のみを信じて飛行させるしかない。参考：MAMOR vol.138、月刊丸8,’87、月刊JWings11,’01、9,’19

＜空間識失調訓練装置＞：海上自衛隊の訓練装置。VR装置を被った訓練者に空間識失調を体験させるもので、整備員がコンピュータでシナリオの微調整を行いつつ錯覚に陥らせる。徳島航空基地に置かれており、陸自や海上保安庁にも訓練を行う。参考：月刊JWings6,’21

＜空間装甲＞：スペースド・アーマーを参照。

＜空気圧システム＞：空気を加圧し、減圧弁や方向制御弁で力の大きさ・速度・向きを制御、シリンダーなどに伝えて作動させるシステムのこと。作動圧力0.7MPa以下、操作力１トンまで、操作速度毎秒10メートル。空気に圧縮性があるためエネルギーを蓄積でき、高速作動が可能。配管系の管理も楽である。作動圧力が低いため、高出力の機器には使えない。空気に潤滑性がほぼ無いため、別に潤滑装置を用意しなければならない。参考：トコトンやさしい油圧の本

＜空気圧縮機（１．５ｋＷエンジン式）＞：自衛隊の機器。澤田産業製。参考：月刊軍事研究2,’17

＜空気圧縮機（３．７ｋＷエンジン式）＞：自衛隊の機器。澤田産業製。参考：月刊軍事研究2,’17

＜空気−オレオ式緩衝装置＞：オレオ式緩衝装置を参照。

＜空気合力＞：Aerodynamic resultant force。空気中を物体が移動する時に物体表面に生じる空気の力を、物体表面全体で合計したもの。移動速度に平行な成分を抗力とし、垂直な成分の方は互いに垂直な２つの力に分けて揚力及び横力と称する。揚力をどの方向に取るかは物体によって異なり、左右対称の物体では対称面内に揚力をとる。参考：航空用語事典増補改訂版

＜空技廠試作特殊輸送機＞：日本海軍の試作空挺グライダー、略符号MXY5。胴体は着地時に破損しないよう舟型をしており、鋼管骨格の合板羽布張り。主翼は高翼配置で、桁はジュラルミン製、他は木製または羽布張りである。空挺隊員の乗降ドアは胴体中央両側面に設けられた。離陸は車輪を使うが、離陸後は車輪を投棄し、引き出し式のソリで着陸する。九六式陸攻または一式陸攻で２機を曳航でき、連絡用の電話も装備した。昭和16年8月から空技廠で試作され、昭和17年2月に初号機が完成、計９機によりテストが行われて良好な成績を収めたが、使用機会が無いためそれ以上進捗せず、輸送機型に変更されて昭和19-20年に更に３機（略符号MXY5a）が試作されたものの、こちらも採用されなかった。全長12.5m、全幅18m、全高3.6m、自重1400kg、全備重量2500kg。ペイロード1100kg。乗員２名（１名？）＋空挺隊員11名。参考：月刊丸4,’99、3,'18別冊、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・日本篇

＜空気吸い込みエンジン＞：Air breathing engine。空気（中の酸素）を酸化剤として燃料を燃やすエンジンのこと。参考：航空用語事典増補改訂版

＜空気調整装置（ペトリオット用器材）＞：自衛隊の機器。日本ユニテックが受注している。参考：月刊軍事研究1,’17

＜空気調和装置＞：Air conditioning system、空調、エアコン。参考：航空用語事典増補改訂版

　＜空気調和装置（航空機）＞：与圧の無い航空機では上空での寒さに対応する必要があり、燃料を使用したヒーターや排気熱で空気を暖めて乗員スペースに送っている。与圧付きの航空機では、エンジンから抽出したり、外部から取り入れて加圧したりした空気が100℃を超えているので、冷やしてから乗員スペースに流す。冷却装置としてはフレオン冷媒を使用したヴェイパーサイクルと、熱交換機を通した後でタービンを回させて熱エネルギーを除去するエアサイクルがあるが、後者の方が広く使用されている。参考：航空用語事典増補改訂版

＜空気ばね＞：空気を容器内に閉じこめ、その圧縮性をばねとして利用するものである。金属ばねよりもばね定数が低く、乗り心地が良く、高周波振動の吸収に高い威力を発揮する。また、それ自体で減衰作用を持つ。ロール・ピッチが起こり易く、それを防ぐ機構を別に設ける必要があるため、機構が複雑で高価になる。参考：自動車のサスペンション

＜空気熱力学ダクト＞：ラムジェットエンジンを参照。

＜空気マスク＞：陸上自衛隊化学防護隊の化学器材。背負い式の圧縮空気ボンベと顔を覆うマスクなどからなり、防護マスクで防護できない有毒ガスなどが立ちこめる状況での行動を可能とする。重量14.7kg、ボンベ容積８リットル（150気圧）、作業可能時間30-40分。川崎重工製。参考：自衛隊装備年鑑1996、自衛隊装備カタログ1981、陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜空救団＞：航空救難団を参照。

＜空虚重量＞：True weight、空重。イギリスではTare Weightという。航空機の機体構造、動力装置、降着装置、操縦席、標準数の客席、室内艤装、油圧系統、電気系統、固定バラスト、排出不能燃料、排出不能潤滑油、作動油、排出不能噴射水（水噴射エンジン搭載時）、エンジン冷却液（液冷エンジン搭載時）、設計時点で機体に装着する全固定装備を合計した重量のことで、完成したばかりの航空機を最低限機能させるために必要な装備や液体類を積んだ状態での重さを表す。乗員乗客、ペイロード、乗客用サービス品、使用可能燃料、排出可能潤滑油、緊急脱出用具といった、運航によって重量が変化するものは含まない。自重とほぼ同義である。参考：航空用語事典増補改訂版

＜空気力学的近代化改修キット＞：エアバス・ディフェンス＆スペース社がEF2000タイフーン用に開発中の機動性改修キットで、AMKと略す。安定翼の３カ所に改造を加え、カナードを大型化、エンジン吸気口を前に延ばし、飛行制御ソフトウエアを改修するもので、機体には４カ所の孔を開けるだけで済む。上昇力が25%、攻撃最大角度が45%、ロールレートが100%向上する。参考：月刊軍事研究12,’15

＜クーク＞：K471（フリゲート）を参照。

＜空空間情報共有システム＞：陸上自衛隊のデータリンク。AH-1Sに搭載し、AH-64Dが得た情報の共有を可能とする。参考：朝雲

＜クークリ＞：P49（コルベット）を参照。

＜クークリ級＞：インド海軍ミサイルコルベット、プロジェクト25型Khukri級。全長91.1m、幅10.5m、吃水2.5m、満載排水量1350-1446トン。主機はSEMTピールスティック18PA6V280ディーゼル２基２軸14400馬力（16900馬力？）、最大速力25ノット、航続距離4000海里（16ノット）。兵装はP-15M艦対艦ミサイル（P-20M？）連装発射筒２基、9K32M艦対空ミサイル４連装発射機２基（マニュアル照準）、76mm単装砲AK-176が１門、30mm連装機関砲１基。後甲板はヘリ甲板で、ドゥルブまたはSA316アルエート�V／チェタックを１機運用できるが、格納庫は無い。1985-91年にP49クークリ、P46クタール、P44キルパン、P47カンジャールの４隻が就役した。後に30mm連装機関砲をAK630CIWS２基に換装した。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊、6,’16、月刊軍事研究7,’07、1,’11、4,’11、THE MILITARY BALANCE 2016

＜クークリ級・海外シリーズ＞

　＜クークリ級（ベトナム海軍）＞：ベトナム海軍ミサイルコルベットKhukri級。P44キルパンを退役後に受領したものである。全長90m、幅10.45m、排水量1450トン。兵装は76mm単装砲AK-176が１門、P-20M艦対艦ミサイル連装発射筒２基。2023年7月22日にカムラン基地で引き渡し式典が行われた。参考：月刊世界の艦船10,’23

＜空軍＞：当初は陸軍や海軍の作戦を支援する航空機運用部隊として陸軍や海軍の隷下に入っていたが、戦略爆撃など航空部隊独自の作戦も行うようになったため、独立軍種となった。作戦地域は非常に広く、国境や海岸を越えて最低限防空識別圏内は把握する必要があり、対処時間は秒から分単位である。上級司令部は軍用機を基本運用単位とし、広域を瞬時に把握して対応を行う。コンピュータや防空システムの発達、軍用機性能向上・価格高騰による配備機数減少などで、中規模程度の空軍なら全作戦機の状況をスクリーン１枚に表示し、司令官が指揮することも可能となった。参考：月刊軍事研究3,’16

＜空軍１号＞：B747-4B5（韓国政府専用機）またはB747-8（韓国政府専用機）を参照。

＜空軍一号＞：中国国家主席搭乗機の通称。空軍と言いつつ民間機のチャーターである。周恩来首相時代に陳元帥が自国製旅客機を空軍一号とすることを提案、周首相は轟炸６型ベースの機体を検討するよう伝え、最終的にB707をコピーしてY-10を試作したが、ものにならなかった。2000年に専用機を製作すべくボーイング社からB767-300を購入し、中国空軍要員の監視を付けてドイツで艤装を行い、2001年に北京西郊空軍基地にフェリーしたが、総参謀部第３局がチェックしたところ機内から盗聴器が20個以上見つかったため、空軍関係者など中国人十数人を逮捕したらしい。機体は中国国際航空で旅客機として使われ、中国唯一のCF6-80エンジン装備B767（他はJT-9Dエンジン）になった。代わりに中国国際航空の国内航路用B747-400を使用20日前から借り上げて改装を施し、国家主席居室、休憩室、会議室、高級官僚室、警備・通訳・随行記者区画を設け、アテンダントの女性士官を配員する方式としている。参考：月刊航空ファン8,’19

＜空軍２号＞：B737-300（韓国政府専用機）を参照。

＜空軍３号＞：CN235海外ファミリー（韓国政府専用機）を参照。

＜空軍アクロバット競技チーム＞：EVAAを参照。

＜空軍維持センター＞：アメリカ空軍の航空機維持管理部隊で、AFSC（Air Force Sustainment Center）と略す。隷下の航空兵站施設で定期デポ整備を行う。参考：月刊軍事研究6,’16

　＜空軍維持センター（２０１５年）＞：空軍資材コマンド隷下で、ティンカー空軍基地に置かれている。ティンカー空軍基地のオクラホマシティ航空兵站施設でA-10、B-1、B-2、B-52、C-5、C-17、C-130、KC-135、E-3、F-5、F-15、F-16、F-22、T-37、T-38、ヒル空軍基地のオグデン航空兵站施設でA-10、C-130、F-16、F-22、F-35、ロビンズ空軍基地のワーナー・ロビンズ航空兵站施設でC-5、C-17、C-130、F-15、特殊作戦機の定期デポ整備を行う。他に基地維持部隊の第72航空基地団（ティンカー空軍基地）、第75航空基地団（ヒル空軍基地）、第78航空基地団（ロビンズ空軍基地）を隷下に置く。参考：月刊軍事研究6,’16

＜空軍宇宙監視システム＞：アメリカ空軍宇宙監視ネットワークの１つAir Force Space Surveillance System。VHFレーダーによる宇宙デブリ監視システムで、アメリカ南部の送信局３カ所と受信局６カ所からなる。1961年から配備された。2013年10月1日に運用を停止した。後継はスペース・フェンス宇宙デブリ監視レーダーだが、運用停止から５年経っても完成していない。参考：月刊軍事研究2,’19

＜空軍宇宙コマンド＞：AFSPCを参照。

＜空軍衛星制御ネットワーク＞：AFSCNを参照。

＜空軍開発試験センター＞：アメリカ空軍の機関で、AFDTC（Air Force Development Test Center）と略す。2012年7月6日、空軍試験センターに統合された。参考：月刊軍事研究6,’16

＜空軍核兵器センター＞：アメリカ空軍の機関で、AFNWC（Air Force Nuclear Weapons Center）と略す。核兵器管理を担当する。参考：月刊軍事研究6,’16

　＜空軍核兵器センター（２０１５年）＞：空軍資材コマンド隷下で、カートランド空軍基地にある。第377航空基地団を隷下に置く。参考：月刊軍事研究6,’16

＜空軍基地＞：AFB（Air Force Base）と略す。参考：月刊航空ファン8,’16

＜空軍最先任下士官国際会議＞：アメリカ空軍最先任上級曹長主催の国際会議、略称SELIS（Senior Enlisted Leader International Summit）。アメリカ友好国空軍最先任下士官らによる国際会議である。2022年は8月1-5日にワシントンD.C.で開催され、空自からも准曹士先任が参加し、「最先端の戦争に勝つために」をテーマとする議論を行った。参考：月刊JWings11,’22

＜空軍試験センター＞：アメリカ空軍の航空機試験センターで、AFTC（Air Force Test Center）と略す。2012年7月6日、空軍資材コマンド隷下の空軍飛行試験センター、空軍開発試験センター、アーノルド技術開発センターを統合してエドワーズ空軍基地で創設された。参考：月刊軍事研究6,’16

　＜空軍試験センター（２０１５年）＞：空軍資材コマンド隷下で、エドワーズ空軍基地にある。第96試験航空団、第412試験航空団を隷下に置く。参考：月刊軍事研究6,’16

＜空軍資材コマンド＞：アメリカ空軍のメジャー・コマンドで、AFMC（Air Force Materiel Command）と略す。兵器や軍事品の開発・試験・整備・補給を主任務とする。1992年7月1日、空軍システム軍団と空軍兵站軍団を統合して創設された。2012年7月6日、12個のセンターを空軍試験センター、空軍維持センター、空軍ライフサイクル管理センター、空軍調査研究所、空軍核兵器センターの５個に集約した。参考：月刊軍事研究6,’16、12,’18、月刊JWings10,’12

　＜空軍資材コマンド（２０１５年）＞：人員76557名（民間人含む）。司令部はオハイオ州ライト・パターソン空軍基地にある。空軍試験センター、空軍維持センター、空軍ライフサイクル管理センター、空軍調査研究所、空軍核兵器センターを隷下に置く。参考：月刊軍事研究6,’16

＜空軍システム軍団＞：AFSC（Air Force System Command）と略す。アメリカ空軍器材の研究開発、試験評価、購入、生産を担当する。1992年7月1日、空軍資材コマンドに統合された。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊軍事研究6,’16

　＜空軍システム軍団（１９７７年）＞：空軍予算の25%以上にあたる87億ドルを割り当てられており、200以上の器材開発を行っている。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊

＜空軍州兵＞：州兵航空隊を参照。

＜空軍迅速維持局＞：アメリカ空軍の整備維持担当部局、略称AFRSO（Air Force Rapid Sustainment Office）。古くなった航空機の整備維持費用を最小限に抑えるのが主任務である。2018年7月25日に創設された。参考：月刊JWings10,’18

＜空軍設備・任務支援センター＞：アメリカ空軍の組織、略称AFIMSC。空軍資材コマンドの隷下にある。参考：月刊軍事研究12,’18

＜空軍全地球打撃コマンド＞：アメリカ空軍メジャー・コマンドで、AFGSC（Air Force Global Strike Command）と略す。2007年8月のB-52爆撃機核弾頭誤搭載事件を受け、アメリカ空軍が核兵器の安全管理を確実にするため2009年1月12日に仮創設され、8月7日に司令部をルイジアナ州バークスデイル空軍基地に置いて正式の組織となった。管理上はアメリカ空軍司令部、運用上はアメリカ戦略コマンドUSSTRATCOMの隷下にあり、航空戦闘コマンドの戦略爆撃機部隊と、空軍宇宙コマンドAFSPCのICBM部隊を統合した核兵器・核運搬手段管理コマンドで、前者は第８航空軍（2010年2月に移設）、後者は第20航空軍（2009年12月に移設）となる。他に第576試験飛行隊、第625戦略任務飛行隊、空軍予備隊・州兵航空隊所属部隊の一部を隷下に置き、要員は23000名。B-1B爆撃機は戦略核爆撃任務を行わないため、この時点では航空戦闘コマンドに留まっていた。部隊を実戦運用するのはUSSTRATCOMで、第20航空軍は平時から指揮下にあるが、第８航空軍は戦略核任務を割り当てられている部隊が有事にのみ指揮下に入る。2009年9月3日、第５爆撃航空団隷下に第69爆撃飛行隊が創設され、隷下B-52H飛行隊は第５爆撃航空団第23爆撃飛行隊、第２爆撃航空団第11爆撃飛行隊、同第20爆撃飛行隊の計４個になった。2010年10月23日、ICBM発射管制センターにICBMから何らかの信号が送信され、これに基づいて発射管制センターのコンピュータがICBMの機能解除信号を送って機能を停止させた。ところがこの信号が全発射管制センターに広がり、全てのICBMが発射不能に陥ってしまったため、発射管制センターをシャットダウンして再接続し、46分後に発射機能を取り戻した。電子基板の不具合が原因とみられている。2015年10月1日、第７・第28航空団（B-1B爆撃機装備）が航空戦闘コマンド第12航空軍から編入され、第８航空軍の隷下に入った。部隊規模拡大に伴い、司令官が中将から大将となっている。2016年4月8-17日、コンスタント・ビジランス2016年次演習を実施。10月7日、隷下に第595指揮管制群（オファット空軍基地）が新編され、E-4B運用部隊の第１空中指揮管制飛行隊が航空戦闘コマンド第55航空団から第595指揮管制群の隷下に移った。2020年4月16日、アンダーセン基地への戦略爆撃機ローテーション展開を終了した。西太平洋・インド洋には本土から直接展開するか、アンダーセン基地に適宜部隊を派遣して展開する。参考：月刊軍事研究7,’09、1,’10、1,’11、4,’11、5,’13、4,’16、月刊JWings10,’09、11,’09、1,’17、7,’20、月刊航空ファン7,’15

　＜空軍全地球打撃コマンド（２０１３年）＞：アメリカ戦略コマンドUSSTRATCOMの隷下で、司令部はルイジアナ州バークスデイルにある。隷下に第８航空軍と第20航空軍を置く。参考：月刊軍事研究5,’13

　＜空軍全地球打撃コマンド（２０１５年）＞：USSTRATCOMの隷下で、司令部はルイジアナ州バークスデイル空軍基地にある。隷下に第８航空軍と第20航空軍を置く。B-2A戦略爆撃機２個飛行隊20機、B-1B爆撃機４個飛行隊61機、B-52H戦略爆撃機５個飛行隊（うち１個は訓練飛行隊）70機（58機？）、LGM-30Gミニットマン�V９個スコードロン450基、UH-1N輸送ヘリ３個飛行隊からなる。参考：月刊軍事研究4,’16、THE MILITARY BALANCE 2016

＜空軍調査研究所＞：アメリカ空軍の研究開発部隊、略称AFRL（Air Force Research Laboratory）。ライト・パターソン空軍基地に置かれている。参考：月刊軍事研究6,’16

　＜空軍調査研究所（２０１５年）＞：空軍資材コマンド隷下で、ライト・パターソン空軍基地にある。隷下に第711ヒューマンパフォーマンス団を置く。参考：月刊軍事研究6,’16

＜空軍通信隊＞：アメリカ空軍の部隊、略称AFCS（Air Force Communication Service）。主任務は通信、航空管制、航空施設維持である。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊

　＜空軍通信隊（１９７７年）＞：司令部はモンタナ州のリチャード・ゲボアー基地にある。400ヵ所に部隊500個を配し、管制施設740カ所と航法施設140カ所で1200万フライトを管制している。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊

＜空軍特殊作戦コマンド＞：AFSOCを参照。

＜空軍特殊任務大隊＞：韓国空軍のCSAR部隊。第235飛行大隊HH-60Pヘリと第233飛行大隊HH-47Dヘリを使用して作戦任務を行う。参考：月刊JWings12,’01

＜空軍飛行試験センター＞：アメリカ空軍の組織、略称AFFTC（Air Force Flight Test Center）。2012年7月6日、空軍試験センターに統合された。参考：月刊軍事研究6,’16

＜空軍プラント４２＞：アメリカ空軍の施設、略称AFP42、別名アメリカ空軍パームデール製造飛行試験施設。カリフォルニア州パームデールに所在し、航空機メーカーの工場施設、NASA、FAA、滑走路２本（長さ3660m・ランウェイ04/22と長さ3660m・ランウェイ07/25）などがある。元はロサンゼルス郡の飛行場で、1951年にアメリカ空軍が購入し、空軍やNASAが発注した航空機のメーカー施設を集中させて一括管理するようになった。早速ロッキード社、マクダネル・ダグラス社、ノースロップ社、コンベア社が工場を作り、1953年にノースアメリカン社が加わっている。1980年代末、スカンクワークスが移動してきた。参考：月刊JWings3,’23

＜空軍兵器研究所＞：アメリカ軍の核兵器研究所。ニューメキシコ州カートランド空軍基地にある。1963年5月に開設され、空軍特殊兵器センターの研究と施設を引き継いだ。参考：核兵器事典

＜空軍兵站軍団＞：アメリカ空軍の組織、略称AFLC（Air Force Logistics Command）。航空資材軍団を1961年に改編したもので、空軍の兵站支援が主任務である。1992年7月1日、空軍資材軍団に統合された。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊軍事研究6,’16

　＜空軍兵站軍団（１９７７年）＞：司令部はオハイオ州ライト・パターソン基地にある。航空兵站センター５ヵ所と慣性誘導／航法システム修理調整センター１ヵ所を持つ。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊

＜空軍保安隊＞：USAFSSを参照。

＜空軍補助部隊＞：イギリス空軍女性パイロット部隊、略称ATA（Air Transport Auxiliary）。第２次大戦開戦に伴い、工場からロールアウトした新造機を空軍基地にフェリー輸送するため新編された。編成当初は８名だったが、次第に増えて最大100名を擁し、スターリング重爆撃機の輸送にもあたっている。第２次大戦中に15名が死亡した。参考：月刊航空ファン9,’18

＜空軍予備役コマンド＞：アメリカ空軍の予備役航空部隊、略称AFRC（Air Force Reserve Command）。1997年2月17日、空軍予備隊から改編されて創設された。参考：月刊軍事研究5,’16、月刊航空ファン8,’16

　＜空軍予備役コマンド（２００１年）＞：兵力74360名。B-52H爆撃飛行隊１個、F-16C/D戦術飛行隊４個（うち訓練飛行隊１個）、A-10/OA-10戦術飛行隊３個（うち訓練飛行隊１個）、C-5A戦略輸送飛行隊２個、C-141B戦略輸送飛行隊５個、C-130H戦術輸送飛行隊８個、C-130E戦術輸送飛行隊２個、WC-130H/J気象偵察飛行隊１個、KC-135R空中給油飛行隊５個、KC-135E空中給油飛行隊２個、HC-130N/P/HH-60捜索救難飛行隊３個、アソシエート飛行隊（人員のみ）25個からなる。F-16C戦闘機65機、F-16D戦闘機５機、A-10A攻撃機44機、OA-10A攻撃機８機、HC-130N/P特殊戦機８機、WC-130H/J気象偵察機14機（＋保管中６機）、C-5A輸送機32機、C-130B/E/H/J輸送機107機、C-141B輸送機44機、KC-135A/D/E/R/T空中給油機69機、HH-60G救難ヘリ23機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE2001・2002

　＜空軍予備役コマンド（２０１５年）＞：司令部はジョージア州ロビンズ空軍基地にある。第４航空軍、第10航空軍、第22航空軍を隷下に置く。B-52H飛行隊１個（人員のみ）、F-22A飛行隊２個（人員のみ）、F-16C/D飛行隊２個（＋人員のみ２個）、A-10C飛行隊１個（＋人員のみ２個）、WC-130J飛行隊１個、E-3B/C飛行隊１個（人員のみ）、HC-130P/N飛行隊１個、HH-60G飛行隊２個、KC-10A飛行隊４個（人員のみ）、KC-135R飛行隊６個（＋人員のみ２個）、C-40C飛行隊１個、C-5B飛行隊２個（＋人員のみ１個）、C-5M飛行隊１個、C-17A飛行隊２個（＋人員のみ９個）、C-130H飛行隊８個、C-130J-30飛行隊１個、C-130H空中噴霧飛行隊１個、仮想敵飛行隊１個（人員のみ）、A-10C訓練飛行隊１個、B-52H訓練飛行隊１個、C-5A訓練飛行隊１個、F-16C/D訓練飛行隊１個、T-1A/T-6A/T-38C訓練飛行隊５個（人員のみ）、MQ-1B/MQ-9A飛行隊２個（人員のみ）、RQ-4B飛行隊１個（人員のみ）からなる。B-52H爆撃機18機、F-16C戦闘機49機、F-16D戦闘機４機、A-10C攻撃機55機、WC-130J気象偵察機10機、HC-130P/N捜索救難機６機、KC-135R空中給油機70機、C-5A輸送機６機、C-5B輸送機16機、C-17A輸送機18機、C-130H輸送機56機、C-130J-30輸送機10機、C-40C輸送機４機、HH-60G救難ヘリ15機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016、月刊軍事研究5,’16

＜空軍予備隊＞：アメリカ空軍の組織、略称AFRES（Air Force REServe）またはAFR。戦術航空コマンドと空輸軍団の予備兵力で、1977年の段階では空輸軍団乗員の40%、整備員の25%がここに所属していた。救難部隊、戦略航空コマンド隷下の空中給油部隊、航空宇宙防衛軍団隷下の早期警戒・指揮飛行隊もあり、機材を持たずに乗員だけが所属している部隊もある。1997年2月17日、空軍予備役コマンドに改編された。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊軍事研究5,’16

　＜空軍予備隊（１９８９年）＞：20個航空団、F-16攻撃飛行隊４個、F-4D/E攻撃飛行隊３個、A-10攻撃飛行隊５個（うち訓練飛行隊１個）、C-130B/E/H輸送飛行隊13個、C-130/WC-130輸送飛行隊１個、C-5A輸送飛行隊２個、C-141B輸送飛行隊１個、KC-135E空中給油飛行隊３個、AC-130A特殊作戦飛行隊１個、HH-3/CH-3特殊作戦ヘリ飛行隊１個、捜索救難飛行隊３個、人員のみの飛行隊21個（C-5輸送飛行隊４個、C-141輸送飛行隊13個、C-9航空医療飛行隊１個、KC-10空中給油飛行隊３個）からなる。F-16戦闘機84機、F-4D/E戦闘機60機、A-10攻撃機87機、C-130B/E/H輸送機124機、C-5A輸送機25機、C-141B輸送機８機、KC-135E空中給油機24機、AC-130Aガンシップ10機、HH-3/CH-3特殊作戦ヘリ５機、HC-130H捜索救難機13機、HH-3/CH-3捜索救難ヘリ11機、HH-1H捜索救難ヘリ５機を有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜空軍ライフサイクル管理センター＞：アメリカ空軍の組織、略称AFLCMC（Air Force Life Cycle Management Center）。アメリカ空軍機の試験評価や改修計画立案などを主任務とし、ライト・パターソン空軍基地に置かれている。2012年7月6日、空軍資材コマンド隷下の航空システムセンターと電子システムセンターを統合して創設された。参考：月刊軍事研究6,’16

　＜空軍ライフサイクル管理センター（２０１５年）＞：空軍資材コマンド隷下で、ライト・パターソン空軍基地にある。隷下に第66航空基地群、第88航空基地団を置く。参考：月刊軍事研究6,’16

＜空警１＞：Tu-4海外ファミリー（早期警戒機）を参照。

＜空警２００＞：Y-8ファミリー（早期警戒機）またはY-9ファミリー（対潜哨戒機）を参照。

＜空警５００＞：Y-9ファミリー（早期警戒機）を参照。

＜空警６００＞：中国海軍が開発している艦上固定翼早期警戒機。外見は機首の尖ったE-2で、試験用にJZY-01テストベッド機を製作した。スキージャンプ台からの自力発艦は不可能らしく、カタパルト装備空母でのみ運用するといわれる。胴体背部の円盤状レドームに国産アクティブ・フェイズド・アレイ・レーダーを収容するらしい。エンジンはターボプロップ双発。2021年1月27日、西安上空でテスト飛行に成功した。参考：月刊世界の艦船4,’22、朝雲

＜空警２０００＞：A-50海外ファミリー（早期警戒機）を参照。

＜クーゲルブリッツ＞：�W号戦車ファミリーを参照。

＜クーゲルブレンデ３０＞：ドイツ国防軍の30mm厚装甲板用ボールマウント機銃。搭載機銃はMG34で、左にKgZF2照準器が取り付けてある。外側からボルトで装甲に固定される。�V号戦車A-H型に搭載された。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー6,’03

＜クーゲルブレンデ５０＞：ドイツ国防軍の50mm厚装甲板用ボールマウント機銃。搭載機銃はMG34で、左にKgZF2照準器が取り付けてある。外側から溶接で装甲に固定される。�V号戦車J-N型に搭載された。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー6,’03

＜空港監視レーダー＞：空港に設置されるレーダーで、ASR（Airport Surveillance Radar）と略す。一次レーダーの二次元レーダーにより、離着陸する航空機の方位と距離（探知距離30-70海里）を測定する。国際民間航空機関ICAOが規格を定めており、方位分解能1.2度をクリアするため幅5-6m・高さ3m弱のアンテナからＳバンドのレーダー波を送信する。ピーク出力は数百kWから1MW、パルス幅は１マイクロ秒くらい。航空機の数が多いと人力での識別に無理が生じるので、二次レーダーSSR（Secondary Surveillance Radar）も設置して航空機に質問電波を送り、航空機に搭載した航空交通管制用自動応答装置（ATCトランスポンダ）から応答電波を受け取って便名やコールサインと飛行高度を入手する。これらのデータは管制塔の出域管制席や入域管制席のモニターに表示され、離陸した航空機を航空路に誘導したり、着陸する航空機を飛行場まで誘導したりするターミナルレーダー管制に使用される。一次レーダーには空港の建物や雨粒などの反射波を除外して航空機を探知するクラッター除去機能を持たせる必要があり、MTI処理機能を有している。ATCトランスポンダにはICAOが国際標準の緊急コードを指定しており、妨害を受けていたらコード7500、無線電話が故障していたらコード7600、緊急事態が発生していたらコード7700を設定する。参考：航空用語事典増補改訂版、レーダの基礎、月刊JWings3,’16

＜空港気象ドップラーレーダー＞：空港に設置される気象レーダーで、DRAW（Doppler Radar for Airport Weather）と略す。使用周波数はＣバンドで、半径120kmの降水分布、離着陸経路上のダウンバーストに伴う低層ウインドシアを観測する。ただウインドシアは雨滴が無いとレーダーでは探知できないため、レーザー・レーダー（LIDAR）と併用して全天候性を確保する。2014年現在、日本では９ヵ所の空港に設置して気象庁が運用している。参考：レーダシステムの基礎理論

＜空ごう計器試験装置＞：自衛隊の機器。東京航空計器製。参考：月刊軍事研究10,’16

＜空降兵戦車＞：空挺戦車を参照。

＜空港面探知レーダー＞：Airport, Surface Detective Equipment（ASDE）またはAirport Surface Detection Radar(ASDR）。飛行場内での航空機や車両の存在、移動の状況を探知するレーダーで、夜間や悪天候時に滑走路や誘導路の状況を把握するため使用される。高い解像度が求められるため、ＫバンドやKaバンドのサブミリ波を使っており、最大探知距離は数海里程度と短いのでパルス繰り返し周波数も10000pps以上に設定、表示された目標形状を基にして、ある程度の機種判定を行う事もできる。雨滴の影響を受けやすいため、円偏波を利用して除去する。参考：レーダシステムの基礎理論、レーダの基礎、航空管制のはなし

＜グーザンダー＞：P164（防材敷設船）を参照。

＜グーサンダー級＞：イギリス海軍防材敷設船Goosander級。全長60.2m、幅12.2m、吃水4.2m、軽荷排水量941トン。主機はディーゼル、出力750馬力、速力10.8ノット。P164グーサンダー、P165ポチャードが1973年に竣工した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜空自＞：航空自衛隊を参照。

＜空自インターネット集合訓練＞：航空自衛隊インターネット系集合訓練を参照。

＜空自作戦用シミュレーション・システム用プログラム＞：自衛隊の機器。三菱電機製。参考：月刊軍事研究7,’11

＜空車重量（ＣＦＥ条約）＞：弾薬、燃料、油脂、潤滑油、取り外し可能なリアクティブアーマー・シュノーケル、予備部品、工具、付属品、乗員とその装具を除去した車両重量のこと。参考：軍縮条約・資料集第２版

＜空重＞：空虚重量を参照。

＜空襲警報＞：発令されると、避難などに伴って社会機能が一時停止を余儀無くされるため、下手な爆撃よりも経済損失が大きい。参考：空軍

＜空襲警報（ドイツ）＞：防空警報（ドイツ）を参照。

＜空襲警報（日本）＞：昭和13年6月21日に統一された。３秒間隔で６秒間、10回サイレンを鳴らす。また、数秒おきに５回以上電灯を点滅させる。昭和18年4月に改正され、８秒間隔で４秒間、10回以上サイレンを鳴らすようになった。警鐘は１回打った後で４連打する。発令されたら照明は全て消す。空襲警報の解除は警戒警報へのレベルダウンなので、解除されたらサイレン３分間連続吹鳴や警鐘１点打＋二点班打といった警戒警報発令の合図を行う。参考：戦時用語の基礎知識、写真版東京大空襲の記録、大日本帝国陸海軍軍装と装備

＜空将＞：航空自衛隊の階級。航空方面隊司令官などを務める。参考：月刊JWings8,’18

＜空廠十三試六番通常爆弾一型＞：九九式六番通常爆弾一型を参照。

＜空廠式三型滑走制止装置＞：日本海軍の起倒式滑走制止装置。海軍航空技術廠が開発した。飛行甲板下に油圧式制動装置、飛行甲板上に圧搾空気で立ち上がる支柱と制動索３本がある。装置重量4000kg、支柱起倒秒時2.5秒。最大制動距離7m、最大減速度4G、最大制動速度毎秒15m、最大飛行機重量4000kg。参考：図解日本の空母

＜空廠式三型着艦制動装置＞：日本海軍の着艦制動装置。昭和13年に開発された。制動は油圧方式、復帰は圧搾空気式で、１基あたりアレスティング・ワイヤ４本を張ることができる。最大制動距離40m、最大減速度2G、最大制動速度毎秒30m、最大飛行機重量4000kg、復帰秒時９秒。参考：図解日本の空母

＜空将補＞：航空自衛隊の階級。航空団司令（兼基地司令）などを務める。参考：月刊JWings8,’18

＜グース＞：AUM-N（デコイミサイル）またはJRFシリーズ（飛行艇）を参照。

＜クーズ・ベイ＞：AVP-25（飛行艇支援艦）を参照。

＜グーズベリー＞：第２次大戦オーバーロード作戦時、２ヵ所の人工港マルベリーの中間及び両脇に設置された、小型船舶用避泊地。閉塞船70-80隻を沈めて建造された。参考：月刊軍事研究6,’07、連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜空潜２００型＞：高新６号（対潜哨戒機）を参照。

＜空戦フラップ＞：フラップを参照。

＜空曹＞：空曹長から三等空曹までの航空自衛官のこと。専門分野に練達の技能を持ち、小規模の部隊を運用、空士を直接指導し、幹部を補佐する。参考：MAMOR vol.56

＜空曹候補士＞：1991年4月に開始された。2008年4月に廃止された。参考：防府南基地ホームページ

＜空曹予定者課程＞：航空自衛隊の教育。空士から三等空曹に昇任する予定の航空自衛官に、必要な技能と知識を教育するもので、第１・第２教育群が行う。参考：月刊JWings9,’16、MAMOR vol.116

＜クーダ＞：ロッキード・マーチン社が開発中の多用途ミサイルCuda、別名SACM（Small Advanced Capability Missile）。空対空（BVRAAM/WVRAAM）、空対地、空対艦に使用できる小型ミサイルで、赤外線パッシブ／レーダー複合シーカーにより目標をロックし、直撃破壊する。炸薬は積まないので、その分をロケット燃料に回して長射程を実現した。全長1.8m、直径0.15m、重量70kg。空対空では射程50km以上とみられる。参考：月刊軍事研究5,’14、6,’14

＜空対艦ミサイル＞：ASM（Air to Ship MissileまたはAir to Surface Missile）と略す。航空機が水上艦を攻撃する時に使用するミサイルである。1943年8月にドイツ空軍がHs293艦対空ミサイルでL75イーグレットを撃沈したのが初戦果。参考：ワイルドウエポン

＜空対空小型標的（巡航ミサイル模擬）＞：自衛隊の機器。川崎重工製。参考：月刊軍事研究12,’17

＜空対空ミサイル＞：航空機が発射する対空ミサイルで、AAM（Air to Air Missile）と略す。概ね射程20km以下を短射程／短距離空対空ミサイル、100km以下を中射程／中距離空対空ミサイル、それ以上を長射程／長距離空対空ミサイルと分類していた。ただ西側では長射程がAIM-54くらいしか無く、F-14退役で一旦消滅したため、短射程をWVRAAM（視程内射程空対空ミサイル）、中−長射程をBVRAAM（視程外射程空対空ミサイル）と分類するようになった。弾体が長いのでＧに弱く、翼が小さいので機動力が低いという欠点があり、グリッド翼や推力偏向などで解決を図っていて、数十Ｇでの機動を可能とした。ロックオンにはある程度の時間が必要なので、空戦機動中のロックオンが難しい時もある。ベトナム戦争前には空対空ミサイル万能論が出たが、実際には命中率・信頼性の低さ、発射位置の制限などから、この意見は廃れた。その後は電子機器の発達やAEW/AWACSの出現などがあり、フォークランド紛争ではシーハリアーFRS.1がAIM-9L空対空ミサイルによりミラージュ�Vを23対０で完封し、湾岸戦争では多国籍軍戦闘機がイラク軍機を全て空対空ミサイルで撃墜した。参考：月刊丸10,’97、アメリカジェット戦闘機、ジェット戦闘機、月刊軍事研究2,’09、7,’95、月刊JWings5,’20、8,’19

＜空対空ミサイル技術支援（ＡＩＭ−７・ＡＩＭ−９）＞：防衛省がアメリカ空軍に発注している。参考：月刊軍事研究7,’18

＜空対空ミサイル射撃評価装置（ドップラーＭＤＩ）＞：自衛隊の機器。明星電気製。参考：月刊軍事研究2,’11

＜空対空用小型標的＞：航空自衛隊の使い捨て訓練用標的J/AQM-2。F-4の退役によりA/A47U-3ミサイル標的曳航装置が使用不能になることと、J/AQM-1シリーズが高価なことから、J/AQM-1シリーズの後継（廉価版）として防衛省技術研究本部と川崎重工が2006年度から開発し、2010年度に開発を終了、2011年度に航空自衛隊が制式採用して川崎重工での量産に移った。細長い円筒形胴体の前後を円錐状に成型し、中央上部に安定翼を付け、後部両側にターボジェットエンジンを装着、その後ろに制御翼４枚を取り付けている。ターボジェットエンジンは96式多目的誘導弾の射程延伸用に開発したものを流用した。F-15Jなどの主翼下パイロンに搭載し、空中発射して使用する。飛行経路は事前プログラム方式で、発射母機が離陸する前に入力しておくが、離陸後に発射母機で変更することもできる。赤外線誘導ミサイルとレーダー誘導ミサイルの両者に対応している。使用後は海に沈んで回収はしないので、訓練データはテレメトリーで発射母機に送る。全長3.6m、全幅1.2m、全備重量106kg。エンジンは川崎重工業ガスタービン・機械カンパニー製KJ14ターボジェット（推力70kg）、最大速度マッハ0.7、飛行高度20000-30000フィート（6096-9144m）、滞空時間15分以上。最大荷重1.5G。価格は１機1500万円で、J/AQM-1の４分の１だが、その分だけ速度・機動性能に劣る。参考：月刊JWings6,’17、6,'10、7,’11、7,’14、10,’19、月刊軍事研究9,’14、3,’10、9,’16

＜空対空用小型標的（巡航ミサイル模擬）＞：自衛隊の機器。川崎重工製。参考：月刊軍事研究1,’19

＜空対潜ミサイル＞：航空機が潜水艦を攻撃する時に使用するミサイルのこと。参考：ワイルドウエポン

＜空対地ミサイル＞：ASM（Air to Surface Missile）と略す。航空機が地上目標（バンカーなどの固定目標と戦車などの移動目標）を攻撃するためのミサイルである。参考：ワイルドウエポン

＜空弾シリーズ＞：日本海軍試作空対空ロケット。海軍航空本部が敵機編隊攻撃用に昭和19年末から開発した。参考：月刊丸5,’13

　＜空弾一号＞：推進は固体燃料ロケット。完成前に終戦となった。参考：月刊丸5,’13

　＜空弾二号＞：空対艦ミサイルに改造したもの。こちらも完成前に終戦を迎えた。参考：月刊丸5,’13

＜空地６３＞：中国軍空対地巡航ミサイル、別名KD63またはYJ-85、輸出名称C-805。鷹撃８型がベースで、誘導はGPS/INS＋TERCOM。轟炸６型Ｈ爆撃機に搭載できる。参考：月刊軍事研究11,’16、12,’09

＜空地８８シリーズ＞：中国軍空対地ミサイル。参考：月刊航空ファン8,’18

＜空地８８＞：別名KD88。YJ-83Kがベースで、誘導は中間INS＋データリンク、終末アクティブレーダー（TV誘導？）。和平使命2005で轟炸６型Ｈ爆撃機が発射した。参考：月刊軍事研究11,’16

＜空地８８Ｈ＞：別名KD88H。終末誘導を赤外線画像とし、移動目標にも使用できるようにした。参考：月刊航空ファン8,’18

＜空地統合機構＞：イギリス軍の組織、略称JALO。全軍の空地統合作戦能力を強化するのが主任務で、2005年に創設された。アフガニスタン戦の戦訓などを基に、空地統合作戦に必要な教育訓練や兵力・装備・兵器・ISTAR能力整備などを行う。参考：月刊軍事研究2,’14

＜空地分離＞：日本海軍の航空制度で、昭和19年7月10日に実施した。それまで海軍は陸上機部隊と基地運用部隊で海軍航空隊を編成して作戦基本単位とし、航空隊司令が指揮を執り、各地の陸上航空基地を渡り歩く方式を執っていた。しかし太平洋戦争の戦況の推移で基地支援部隊を含む大所帯の航空隊を他基地に丸ごと移動させることが困難となったため、航空隊司令部と基地運用部隊を乙特設航空隊と称してそれぞれの基地に固定し、飛行隊だけを甲特設航空隊と称して必要に応じ各基地に展開するようにしたものである。ちなみに艦上機／艦載機部隊は飛行科・整備科に配属されて母艦の艦長が指揮していたが、空母を数隻纏めて運用してみると艦隊としての航空機統合運用が必要であることが判明し、空地分離に先立つ昭和19年2-3月に第601・第652・第653航空隊として母艦から分離している。参考：月刊世界の艦船6,’14

＜空中海洋哨戒システム＞：AN/ALQ-240(V)1を参照。

＜空中機動作戦＞：Air Mobile Operations。空挺作戦とヘリボーン作戦を合わせてこう称するが、以後の地上作戦など戦略的な展開も含む。特別に編成された重装備携行部隊を航空輸送部隊に搭乗させ、長距離を迅速に空中機動して敵地の空挺堡に降下、以後の地上作戦のための態勢を確立すべく戦闘行動をとるものである。本隊の所在地から作戦地域まで部隊を輸送する戦略輸送、作戦地域の兵站基地から前線基地まで部隊を輸送する戦術輸送、前線基地から最前線または他の前線基地に部隊を輸送する前線輸送、本隊の所在地または兵站基地から最前線まで一気に部隊を運ぶ空挺輸送などにより、空中機動を行う。参考：月刊丸12,’90、陸上自衛隊地上戦力の全容

＜空中機動作戦師団＞：ドイツ連邦軍の師団、略称DLO（Division Luftbewegliche Operationen）。2002年7月1日に海外派遣部隊として編成を開始し、2008年3月に編成を完結した。司令部はバーバリア州のフェイチョハイム駐屯地で、要員14500名。隷下には司令部付隊、第１空中機動旅団（司令部付隊、第26・第36攻撃ヘリコプター連隊、第10軽輸送ヘリコプター連隊、第１空中機動連隊）、第14装甲旅団、第15・第25中型輸送ヘリコプター連隊、第30軽輸送ヘリコプター連隊、通信大隊、第12音楽隊を置く。第１空中機動連隊軽歩兵中隊特殊作戦小隊は、ドイツ陸軍特殊部隊KSKのメンバーで構成されている。参考：月刊軍事研究10,’08

＜空中機動指導官＞：陸上自衛隊の職名、Airmobile Instructor。空中機動作戦で航空機や隊員を効果的かつ安全に運用するのが主任務で、分隊や小隊の指揮官として空中機動隊員の指揮を執り、航空機への搭載準備、搭載、卸下に関する運用を行い、これらの訓練を指導する。第12旅団で養成訓練が行われる。参考：月刊航空ファン5,’18、月刊JWings9,’17

＜空中機動部隊＞：Air Monoeuver formations。航空機やヘリコプターで展開する装備を有し、その訓練を受けている部隊のこと。航空部隊を統合していることもある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜空中機動歩兵＞：歩兵を参照。

＜空中機動旅団（ソ連）＞：空挺旅団（ソ連）を参照。

＜空中給油＞：航空機が飛行しながら空中で給油機から給油を受けること。利点は、継続的CAPが行えることで、給油のため基地に戻って帰ってくる間の代替機を用意する必要が無い。また、ペイロード一杯に兵装を搭載すると燃料搭載量が減ってしまうが、これを気にせずに済むし、燃料を極力少なく積んで前線の短距離滑走路で運用することもできる。長距離進出の際も中間飛行場に着陸する必要が無い。戦闘でうっかり燃料を消費しすぎてしまっても帰路に空中給油すれば不時着せずに済み、着陸予定の飛行場が悪天候や敵の攻撃で使用不能となっても遠くの代替飛行場まで飛んでいける。核攻撃に備えて空中退避できる時間も長くなる。プローブ・アンド・ドローグ方式とフライング・ブーム方式の２種がある（昔はウイング・トゥ・ウイング式もあった）。給油中も飛行を続けているため、かなり大きい安全空域を確保してその中で行われる。実戦では給油空域は機密事項にあたり、パイロットにも出撃直前まで知らされない。給油エリアに入る最初のポイントはARIP（Air Refueling Initial Point）、給油ポイントはARCP（Air Refueling Control Point）、終了ポイントはExit Pointと呼ばれ、緯度、経度、高度が細かく決められており、無線封鎖中でも正確に給油ができるようにしている。長距離フェリー中の給油の際は給油エリアが機と共に移動していくことになり、航空管制官はこの空域を臨時に確保（ALTRV、ALTitude ReserVation）して事故が起きないようにする。世界初の空中給油は、1923年6月27日、アメリカ陸軍のDH4B複葉機同士がホースで行ったものである。1923年8月には滞空時間37時間15分14秒を記録し、1929年1月には43回の空中給油で150時間40分15秒という記録が生まれたが、ホースを空中で手掴みするという方式はおよそ実戦向きではなく、軍では永らく実用化されなかった。第２次大戦後、航続距離の長い戦略爆撃機にずっと付いていかなければならない護衛戦闘機や、燃費の悪いジェット爆撃機（B-47など）の航続距離を延ばすために開発が進み、プローブ・アンド・ドローグ方式やフライング・ブーム方式が完成、1950年代から普及した。2023年6月27日、空中給油100周年を記念してアメリカ空軍航空教育訓練軍団第97航空機動航空団KC-135空中給油機がKC-46空中給油機に空中給油を行った。参考：月刊JWings5,’04、2,’03、10,’01、9,'23、航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊軍事研究1,’11、ザ・マーチ39号、戦闘機のしくみ

＜空中給油機＞：Aerial tanker aircraft。空中給油を行う航空機で、空中給油を受ける方と区別する必要がある場合には空中給油母機と呼んだりする。旅客機や輸送機などの大型機を改造した本格的なタイプと、給油ポッドなどの携行給油システムを後付け搭載したタイプがある。大型機を改造したものでは胴体の下半分に燃料タンクを収容しており、空いた上半分を貨物室や兵員室にして空中給油輸送機になったりする。参考：月刊JWings10,’01、10,’09別冊付録、戦闘機のしくみ

＜空中給油機（航空自衛隊）＞：平成13-17年度中期防衛力整備計画では、「戦闘機の訓練の効率化、事故防止、基地周辺の騒音軽減および人道支援等の国際協力活動の迅速な実施と多目的な輸送に資するとともに、我が国の防空能力の向上を図るため、空中における航空機に対する給油機能及び国際協力活動にも利用できる輸送機能を有する航空機」と定義されていて、正確には空中給油輸送機である。参考：月刊JWings10,’01

＜空中給油器材＞：自衛隊の機器。双日エアロスペースが受注している。参考：月刊軍事研究12,’16

＜空中給油航空群＞：ARG（Air Refueling Group）と略す。参考：月刊航空ファン8,’16

＜空中給油航空団＞：ARW（Air Refueling Wing）と略す。参考：月刊航空ファン8,’16

＜空中給油飛行隊＞：ARS（Air Refueling Squadron）と略す。参考：月刊航空ファン8,’16

＜空中給油輸送機＞：空中給油機と輸送機の両方の機能を兼ね備えた航空機のこと。旅客機や輸送機を改造した大型空中給油機は、燃料搭載スペースを胴体下半分に設置しており、上半分が空いているため、ここを貨物室や兵員室として利用する。参考：月刊JWings10,’09別冊付録、戦闘機のしくみ

＜空中給油用アダプター＞：自衛隊の機器。三菱重工製。参考：月刊軍事研究3,’15

＜空中機雷捜索システム＞：AN/AQS-24シリーズを参照。

＜空中機雷無力化システム＞：AN/AQS-235を参照。

＜空中警戒管制システム＞：AWACSを参照。

＜空中高出力レーザー＞：AHELを参照。

＜空中最小操縦速度＞：VMCAを参照。

＜空中炸裂重量兵器＞：MOABを参照。

＜空中炸裂弾＞：ABM（Air Bursting Munition）と略す。目標上空で炸裂し、下方に向かう弾片で目標物にダメージを与える。相手が土手などの遮蔽物に隠れていても有効で、下手に伏せていると余計に弾片を浴びる。車両の上面は装甲が薄く貫通を期待でき、センサー類を破壊しての無力化も狙える。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜空中指揮管制飛行隊＞：ACCS（Airborne Command and Control Squadron）と略す。参考：月刊航空ファン8,’16

＜空中指揮機＞：ABNCPを参照。

＜空中スタンドオフレーダー＞：センチネルR.1（地上監視機）を参照。

＜空中赤外線探知システム＞：AIRMSを参照。

＜空中線＞：アンテナ線またはアンテナそのもののこと。参考：月刊JWings2,’00

＜空中線（ＯＨ多重通信装置用）＞：自衛隊の機器。日本電気製。参考：月刊軍事研究2,’12

＜空中戦機動計測システム＞：ACMIシステムを参照。

＜空中戦術航空調整官＞：TAC(A)を参照。

＜空中前線航空統制官＞：前線航空統制官を参照。

＜空中線装置改善器材＞：自衛隊の機器。日本電気製。参考：月刊軍事研究12,’13

＜空中線装置改造機器＞：自衛隊の機器。日本電気製。参考：月刊軍事研究2,’15

＜空中線装置改造器材＞：自衛隊の機器。日本電気製。参考：月刊軍事研究8,’16

＜空中全地域弾道ミサイル発射探知評価拡張＞：EAGLE計画を参照。

＜空中阻塞弾＞：日本陸軍空対空クラスター爆弾。昭和19年9月に完成した。内部にパラシュート付き子弾（落下速度毎秒2m）を10発収容しており、敵機の予想針路上に撒布する。全備重量40kg、子弾重量0.7kg。参考：日本海軍の爆弾

＜空中滞在監視装置＞：陸上自衛隊小型UAV、別名VTOL-UAV。川崎重工が2007年度から開発した。直径0.50mのダクテッド・ファン（ローター形状は企業秘密らしい）の上に支柱３本で支えられた直径0.2mの円柱形ポッドがあり、ポッド頂部に全周旋回式CCDカメラ、ポッド支柱にGPS受信機を装備する。地上の隊員がヘルメット装着ディスプレイとノートパソコンで操縦するか、自律飛行を行い、部隊の上空で滞空して周囲を監視、双方向無線リンクによりデータをやりとりする。滞空時間30分。初号機は2010年8月7日に引き渡されて第一次実験に入っており、2010-12年度に第二次実験を行って制式化される予定。参考：月刊PANZER12,’10、ストライク・アンド・タクティカルマガジン1,’11

＜空中偵察及びターゲッティング・マルチミッション情報システム＞：複合領域センサーシステムを参照。

＜空中爆発中心点＞：エア・ゼロを参照。

＜空中発射迎撃ミサイル＞：ALIを参照。

＜空中発射巡航ミサイル＞：AGM-86Bを参照。

＜空中発射即応兵器＞：AGM-183A（極超音速兵器）を参照。

＜空中発射直撃ミサイル＞：ALHTKを参照。

＜空中標的＞：イギリスが1916年から開発した無人機で、名目は遠隔操作式の標的機だが、実際には爆弾を搭載して攻撃任務に使用する。1917年から試験が行われた。参考：月刊軍事研究11,’10

＜空中浮揚作戦用戦術スタビライザー＞：STABOを参照。

＜空中砲兵観測＞：ヘリコプターなどによる空中からの観測のことで、AOPと略す。前進観測班FOや定点観測所OPよりも素早く砲兵観測員を配置できるが、ホバリング中のヘリコプターは脆弱なため、短時間での観測が必要となる。まず敵から発見されないよう低空でホバリングし、弾着10秒前から上昇して高度20ｍのところに停止、観測が終了次第低空に退避する。参考：月刊軍事研究11,’98

＜空中輸送員＞：ロードマスター（航空自衛隊）を参照。

＜空中輸送員用セーフティ・ハーネス取付け点移動式ストラップ＞：航空自衛隊の機器。C-1輸送機で物資投下を行う際、ロードマスターはハーネスを付けずに機内を移動する必要があり危険だったため、ハーネスを装着したままで机上作業が行えるよう工夫したものである。第２輸送航空隊の空曹３名が発明し、平成27年度上半期優良提案褒賞を受賞した。参考：朝雲

＜空中龍＞：PL-2A（空対空ミサイル）を参照。

＜空中レーザー探知システム＞：AN/AES-1（掃海具）を参照。

＜空挺カット＞：陸上自衛隊第１空挺団隊員の髪型。スポーツ刈りよりも更に短い。参考：MOLIBITO Vol.3

＜空挺徽章（航空自衛隊）＞：航空自衛隊の徽章。空挺基本訓練課程（航空機からの落下傘降下技術修得）を修了した者が付ける。参考：MAMOR Vol.62

＜空挺徽章（陸上自衛隊）＞：陸上自衛隊の徽章。落下傘と翼をアレンジしたデザインで、空挺教育隊で基本降下課程（航空機からの落下傘降下技術修得）を修了した者（要するに空挺隊員）が付ける。参考：MAMOR Vol.62、vol.86、vol.100、陸上自衛隊地上戦力の全容

＜空挺基本教材主傘型＞：自衛隊の機器。藤倉航装製。参考：月刊軍事研究8,’16

＜空挺基本教材模擬主傘＞：自衛隊の機器。藤倉航装製。参考：月刊軍事研究8,’16

＜空挺基本教材・模擬予備傘＞：自衛隊の機器。藤倉航装製。参考：月刊軍事研究2,’18

＜空挺基本教材予備傘型＞：自衛隊の機器。藤倉航装製。参考：月刊軍事研究8,’16

＜空挺教育隊＞：陸上自衛隊の空挺隊員養成部隊。第１空挺団の隷下にあり、基本降下課程、降下長課程、自由降下課程、空挺レンジャー課程の各教育、空挺予備員に対する錬成降下訓練、三自衛隊のパイロットに対する緊急脱出時の落下傘使用要領教育を行う。トップは空挺教育隊長（１等陸佐）で、総務科、落下傘整備科、研究科、学生隊からなる。2020年3月4日、第319期基本降下課程の修了式を実施。初の女性空挺隊員１名を含む学生96名に空挺徽章が授与された。6月22日、第320期基本降下課程90名の修了式を実施。２番目の女性空挺隊員が誕生した。参考：陸上自衛隊空挺教育隊の組織及び編成に関する訓令、陸上自衛隊地上戦力の全容、スピアヘッドNo.15、No.16、MAMOR vol.124、朝雲

＜空挺降下＞：航空機から落下傘を利用して降下すること。参考：空挺従事者の取扱に関する訓令

＜空挺降下（日本海軍）＞：九六式陸上輸送機二一型に乗り込み、降下コースに入ったら偵察員がブザーをブーブーと２回鳴らして知らせてくれる。降下用意の合図は偵察員による短符２回（トントン）で、長符１回（ツー）が鳴ったら降下を開始。降下高度150m・水平速度100ノットで直線飛行する九六式陸上輸送機二一型から３秒おきに降下する。装備は九六式陸上輸送機二一型の胴体下に装着した梱包で投下されるので、降下したら速やかに回収する。参考：月刊航空ファン3,’19

＜空挺降下章（アメリカ陸軍）＞：Parachutist Badge。アメリカ陸軍の徽章で、空挺降下訓練過程修了者に授与される。上級や特級もある。参考：月刊コンバットマガジン7,’06

＜空挺作戦＞：Airborne Operation。地上部隊が航空機によって目標地域に移動する作戦行動のことで、空挺は空中挺進／空中挺身の略。人員、装備、資材は主にパラシュートで投下される（パラシュート降下作戦Para Troop）他、グライダーで空き地に突っ込んだり、敵支配地の飛行場や不整地に強行着陸したり、空挺部隊が確保した滑走路に固定翼機で運ばれたりする（着陸作戦Land Troop）こともある。空中機動力と隠密性を活かした作戦を行うことができ、空挺部隊を目標地域に進出させて速やかに地上部隊を進撃させ連絡を付ける作戦、小部隊で敵の要地を破壊してすぐ帰投する作戦、目標地域で比較的長期に渉りゲリラ戦を行う作戦、十分な空挺堡（エアヘッド）を確保して大規模兵力を投入すると共に兵站を維持し単独で進撃させる作戦、情報収集や要人救出などの特殊作戦に用いられる。レーダーやミサイルの発達で、多数の輸送機による空挺作戦は困難となり、ヘリボーンが広く使用されている。参考：兵器最先端５、空軍、月刊軍事研究8,’95、月刊丸12,’90、日本の防衛戦力Part1

＜空挺師団（ソ連空挺軍）＞

＜空挺師団（ソ連空挺軍、１９８０年代半ば）＞：正式名称は航空強襲師団。定員7900名。３単位編成で、機械化航空強襲連隊１個（BMD-1/-2装備）、航空強襲連隊２個、砲兵連隊１個からなる。航空強襲連隊を構成する３個大隊のうち、１個はBMDを装備するとされ、他はトラックで移動する。砲兵連隊はD-30榴弾砲及びRPU-14多連装ロケット砲大隊１個ずつで編成される。他にASU-85装備の空挺突撃砲大隊、ZU-23装備の高射大隊、BRDM装備の偵察中隊、工兵大隊、通信大隊、パラシュート整備大隊、輸送整備大隊、衛生大隊、NBC防護大隊などを隷下に置き、車両1500両以上により完全に自動車化されている。主要装備はBMD-2KSh装甲指揮車33両、BMD-2装甲車27両、BMD-1空挺戦闘車270両、BRDM-2対戦車ミサイル型27両、BRDM-2偵察車23両、ASU-85空挺突撃砲31両、D-30榴弾砲30門、RPU-14多連装140mmロケットランチャー６基、120mm迫撃砲18門、9M32携帯地対空ミサイル発射機185基、ZU-23高射機関砲36門、RPG-7D/RPG-16D対戦車ロケット発射機421門、AGS-17てき弾発射機54基、RPKS軽機関銃301丁。空軍輸送航空隊（作戦機600-750機）及びアエロフロート（1400機）をフル動員すると、4-5個師団程度を空中投下できる。７個師団が配備されており、トップの空挺軍司令官の階級は元帥である。平時は国防相隷下にあり、有事には最高総司令官直属となる。参考：兵器最先端５、現代の空挺作戦

＜空挺師団（ソ連空挺軍、１９８９年）＞：パラシュート連隊３個、砲兵連隊１個、防空大隊１個からなる。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜空挺師団（中国空軍、１９８０年代半ば）＞：空軍所属で、4-6個を擁するとされ、うち３個が空挺軍として武漢軍区にあり、戦略予備となっている。兵力9000名。師団司令部、３個空挺連隊、１個砲兵大隊、１個通信大隊、１個防空中隊、１個工兵中隊などから編成される。参考：現代の空挺作戦

＜空挺師団（西ドイツ軍、１９８０年代半ば）＞：兵力2400名。３個旅団編成で、各旅団は旅団司令部、歩兵大隊３個、迫撃砲中隊１個、工兵中隊１個、補給中隊１個、衛生中隊１個からなる。歩兵分隊にはミラン対戦車ミサイル、歩兵大隊の対戦車中隊にTOW対戦車ミサイルを配備しており、TOW搭載ヴィーゼル装甲車も装備していて対戦車能力が高い。砲兵火力は120mm迫撃砲で、クラカ多目的運搬車により移動する。対空兵器は20mm機関砲である。平時は第２軍団隷下だが、有事には第1-3軍団に１個旅団ずつ配属され、空軍の輸送航空軍（１個旅団の輸送が可能）または陸軍の輸送ヘリ部隊（軍団配備のヘリで重装備１個大隊または軽装備２個大隊の輸送が可能）で移動する。主任務は軍団予備としての側面援護、間隙閉塞、後方襲撃などで、NATO主力が到着するまでの間、防衛線を維持するのが役目である。参考：現代の空挺作戦

＜空挺師団（フランス軍、１９８０年代半ば）＞：兵力12800名。師団司令部、空挺旅団２個、通信大隊１個、軽機甲連隊１個、砲兵連隊１個、工兵連隊１個、支援大隊１個、ヘリコプター連隊１個からなる。空挺旅団は３個空挺連隊、空挺連隊は本部、空挺中隊４個、火器中隊から編成されている。装甲火力は90mm砲搭載AML装輪装甲車で、歩兵にはミラン対戦車ミサイルが配備されており、砲兵は105mm榴弾砲と81mm/120mm迫撃砲を装備する。輸送は輸送空軍の重輸送飛行隊、戦術輸送飛行隊、ヘリコプター飛行隊が行う。参考：現代の空挺作戦

＜空挺師団（ワルシャワ条約軍、１９７９年）＞：兵力7500名。師団司令部、司令部中隊、空挺連隊３個、師団砲兵（司令部、司令部中隊、２個砲兵大隊、重迫撃砲大隊、駆逐砲車大隊、高射砲大隊、観測中隊）、工兵大隊、通信中隊、管理大隊からなる。参考：月刊PANZER5,’79

＜空挺戦車＞：Airborne Tank、中国語では空降兵担克。航空機から空中投下したり、ヘリコプターで空輸したりできる戦車のこと。参考：軍事力バランス78年版、月刊軍事研究12,’15

＜空挺隊員（陸上自衛隊）＞：志願して身体検査をパスし、第１空挺団空挺教育隊で行われる基本降下課程教育を修了した陸上自衛官のこと。空挺徽章を付ける。第１空挺団戦闘員は年12回、第１空挺団非戦闘員は年10回、空挺予備員は年１回の降下訓練を行い、練度を維持する。参考：陸上自衛隊地上戦力の全容、MAMOR vol.84

＜空挺特攻＞：特攻を参照。

＜空挺服装＞：陸上自衛隊の空挺隊員の服装。空挺作業用上衣、ズボン、空挺靴がある。出撃時には空挺鉄帽、空挺マフラー、予備傘、落下傘収納袋、救命胴衣、非常糧食４日分・弾薬・衣類を入れた空挺背嚢、携帯円ぴ、空挺手袋、主傘（696MIや13式空挺傘など）、小銃を装備または携行する。主傘は背負い、予備傘は胸の前に付け、空挺背嚢は両大腿の前方に吊り下げ、小銃は布製ケースに入れ空挺背嚢の左脇から左腰にかけて装着する。84mm無反動砲や吊り下げ嚢など大型荷物を携帯する場合、着地時に衝撃がかかるのを避けるため、降下中に体から離してロープで吊り下げる。非常に重く、装着の際や地上で長時間待機する際には地面に寝っ転がる。自由降下の場合、MC-4自由降下傘の入ったバックパックを背負い（主傘と予備傘がセットになっている）、自由降下用背嚢を臀部から両足の間に下げ、バックパックの左から左腰にかけて小銃を剥き出しで固定する。高々度からの降下では酸素ボンベを右脇に携行し、酸素マスクが付けられる専用のヘルメットを装備、空挺鉄帽も別に携帯し、高度計も装備する。更に第１空挺団本部中隊降下誘導小隊としての活動に必要な対空布板（輸送機の進入方向を示す）、発煙筒、バルーン（色違いを複数用意し、天候等で視認性の良いものを選ぶ）、バルーン膨張用小型ボンベ、夜間誘導用電灯、注水電池なども持って行くので、MC-4に加えて50kgくらいの装備を抱える事になる。参考：MAMOR vol.124、月刊PANZER5,’98、現代の空挺作戦、月刊軍事研究3,’99

＜空挺部隊＞：Airborne Force。航空機からのパラシュート降下により敵地に侵入する部隊で、空挺は空中挺進／空中挺身の略である。重要地点の制圧や空挺堡の構築が主任務で、地上部隊よりも機動力において遙かに優れ、奇襲及び主動を実施することができる。第１次大戦直後、ロシア革命に触発されて中部ヨーロッパで誕生した共産政権が鎮圧された際、距離が遠いために増援を送ることができなかったという反省を基に、1930年8月にソ連で誕生した。1932年にはカフカスで各国武官を招待した大規模な空挺演習を実施。ベルサイユ条約下でソ連と軍事的協力関係にあったドイツも空挺部隊に注目し、1935年に空挺部隊を誕生させた。ただ空中投下は重量制限が厳しく、第２次大戦までは75mm山砲が限界であり、車両や軽戦車などの重量物はグライダーで輸送している。第２次大戦後、大国だけでなく、植民地解放により独立した国々も空挺部隊を保有するようになった。グライダーに替わってグライダーに動力を付けた強行着陸機の使用が始まり、次いで大型パラシュートとプラットホームを利用した重量物投下法が編み出され、アメリカではLAPES、ソ連ではロケット付き吊り帯を開発して重量物を投下できるようになったが、軽戦車（空挺戦車）、自走砲、中口径火砲、携帯式ミサイルが限界であり、基本的には空挺部隊が飛行場を確保し、そこに重装備を搭載した輸送機を着陸させる手順は変わらない。また、第２次大戦後には新しい空輸手段としてヘリコプターが登場し、ヘリボーン作戦が新たに開発された。運用法も多様化しており、特殊部隊的な用法も実施されている。パラシュートジャンプができるかどうかが第１関門で、人間が最も恐怖を感じるとされる視線の高さ11m（10m飛び出し塔）からのジャンプで適性を判断する。参考：兵器最先端５、現代の空挺作戦、MAMOR vol.124

　＜空挺部隊（アメリカ）＞：1939年に陸軍で検討が開始され、1940年7月に研究小隊が創設され、10月に446名の１個大隊が誕生した。1942年8月、第82・第101空挺師団を創設。落下傘歩兵連隊１個、グライダー歩兵連隊２個、75mm榴弾砲36門（グライダー輸送）で１個師団8500名を構成した。後に師団はグライダー歩兵連隊が全て落下傘歩兵連隊に変更され、師団要員は12000名となっている。初陣は1943年7月10日のシシリー空挺作戦で、第82空挺師団が参加した。その後1943年9月にニューギニアのラエで空挺作戦を行い、1944年6月のオーバーロード作戦、7月のニューギニアのノエムホール島での空挺作戦、9月のマーケット・ガーデン作戦、1945年3月のバーシティー作戦に参加。1950年10月、朝鮮戦争で空挺作戦を実施。ベトナム戦争ではヘリボーン部隊を多用し、パラシュート降下作戦はジャンクションシティ・オルタネート作戦の１回だけだった。1980年3月、緊急展開部隊創設に伴い、その隷下に組み込まれた。1983年のアージェント・フューリー作戦では10月25日にレンジャー大隊が空挺降下で空港を制圧し、第82空挺師団は輸送機で空港に送り込まれた。1989年12月20日、ジャスト・コーズ作戦で飛行場への空挺降下を実施。1996年にM551が退役して空挺戦車が無くなり、軽歩兵の編成となった。2003年3月26日、イラク戦争の北方遅延作戦（バシール飛行場占領作戦）で空挺降下を実施。2010年代に入り、ロシアの脅威が再拡大したため、即応部隊である空挺部隊の戦闘力を強化すべく、GMV（陸上機動車）、LRV（軽偵察車）、MPF（軽戦車）を開発中。参考：現代の空挺作戦、月刊軍事研究12,’16

　＜空挺部隊（イギリス）＞：1940年6月20日にチャーチル首相が航空大臣にパラシュート部隊の創設を要請し、陸軍と協力してパラシュート訓練センターをマンチェスター飛行場に設立した。しかしダンケルク撤退後のため人も物も足りず、爆撃機の下部銃座を外して降下訓練をしていた。それでもコマンドー部隊を落下傘降下でドイツ支配地域に送り込むことを考え、8月1日までに降下訓練を３回行って第11特別航空勤務大隊（後の第１落下傘大隊）を設立。1941年2月10日に38名を爆撃機６機から降下させ、イタリアの給水施設の破壊に成功したが、脱出のため潜水艦に向かう途中に全員捕まってしまった。1942年2月27日、コマンドー部隊が空挺降下でフランスにあったドイツ軍のレーダー基地を襲撃し、レーダーの主要部品を奪取することに成功。11月19日にはグライダー２機でドイツの原爆製造用重水工場を襲撃したが、着陸に失敗して全員が死亡するか捕虜となった。1942年後半から漸くグライダーの生産にも手が回るようになり、２個空挺師団を創設、本格的な空挺作戦は1943年7月10日に第１空挺師団が参加したシシリー空挺作戦が最初となった。その後1944年6月のオーバーロード作戦、1944年9月のマーケット・ガーデン作戦、1945年3月のバーシティー作戦に参加。戦後は空挺師団を廃止して旅団数個に改編し、1956年に第２次中東戦争に参加。1977年に空挺旅団は１個（第16空挺旅団）のみとなった。1982年のフォークランド紛争では小規模のヘリボーン作戦を実施したが、大部分は地上を移動して戦闘を行った。参考：現代の空挺作戦

　＜空挺部隊（イスラエル）＞：機甲歩兵旅団の一部に空挺訓練を施して空挺旅団とし、空挺作戦を実施できるようにしている。第２次・第３次中東戦争で空挺作戦を実施した。消耗戦争と第４次中東戦争ではヘリボーンによる小規模作戦を行っている。1976年、ヨナタン作戦に参加。参考：現代の空挺作戦

　＜空挺部隊（イタリア）＞：1937年に空挺訓練学校を創設、1939年にリビアに２個大隊を編成したが、第２次大戦中には一度も空挺作戦を行っていない。参考：現代の空挺作戦

　＜空挺部隊（自衛隊）＞：保安隊時代から創設の検討に入り、陸上自衛隊が発足した1954年9月に研究員20名を福岡県香椎のアメリカ軍空挺学校に派遣、1955年1月に臨時空挺練習隊を福岡で創設した。更に100名を3月までアメリカ軍に派遣して訓練を実施、部隊を千葉の習志野に移動して8月に空挺教育隊を新編し、1956年に実戦部隊の第101空挺大隊を開隊、1958年に第１空挺団と改称した。参考：現代の空挺作戦、月刊丸12,’90

　＜空挺部隊（中国）＞：空軍の隷下にあり、戦略予備を務める。1961年、それまでの部隊を拡大改編して空航兵第15軍を創設、３個師（２個が湖北省、１個が河南省）などを隷下に置いた。2017年4月、空航兵軍に改編され、６個旅（４個が湖北省、２個が河南省）、特戦旅（応城）、運輸航空兵旅（応城など）、支援旅（応城）を隷下に置いた。Y-7やY-8など固定翼輸送機、Z-8Kなど輸送ヘリ、WZ-10やWZ-19など攻撃ヘリを自前で運用できる。参考：月刊軍事研究12,’15、9,’17

　＜空挺部隊（ドイツ）＞：ソ連に続いて1935年に空軍の下に降下猟兵（Fallshiirmjäger）という名称で部隊を創設、第２次大戦に投入した。空挺降下するのは歩兵のみで、重量物は占領した飛行場などに輸送機やグライダーで運び込む。ヘルメットはM35をベースとしたダブルハーネスのもので、降下時の風圧を受けないようにバイザーとエプロン部分がかなり短縮されている。1938年には内部クッションにシリコンラバーを使用し、スウェットパッドを完全に頭を包むタイプに変更した後期型ヘルメットが採用された。白作戦では少数のみ参加したが、ノルウェー作戦でスタバンゲル、オスロ、ナルビクに本格投入した。黄作戦ではオランダ及びベルギー戦（エバン・エマール要塞制圧）に参加し、パラシュート部隊、グライダー部隊、輸送機部隊を使い分けて作戦を成功に導いたが、オランダ戦で空挺軍司令官が負傷して入院したためか、対フランス戦では目立った活躍を見せていない。同司令官は後に、もし入院していなかったら、重火器を大陸に放棄してダンケルク撤退を行うイギリス軍は反撃能力が少ないと予想されるため、先回りして空挺部隊でイギリスの港を占領することを提案しただろう、と語っている。1941年5月20日にクレタ島空挺作戦が実施され、制海権無しに制空権だけでクレタ島を占領するという戦略的空挺部隊運用に成功したが、損害も大きく、以降空挺部隊は陸軍の傘下となり、目立った空挺作戦は実施されなかった。参考：現代の空挺作戦、グラフィックアクション39

　＜空挺部隊（日本海軍）＞：昭和15年11月に横須賀海軍航空隊第３飛行隊で一〇〇一（せんいち）実験研究と称して空挺降下の研究を開始した。輸送機は九六式陸攻改造の九六式陸上輸送機、パラシュートは藤倉航空工業製一式落下傘である。昭和16年9月に研究を終了して一〇〇一部隊が新編され館山航空隊に移動、空挺部隊として横須賀鎮守府第１・第３特別陸戦隊が編成され、太平洋戦争蘭印攻略戦で昭和17年1月11日にセレベス島メナド、2月20日にチモール島クーパンへと降下した。しかし物料が離れたところに投下されたり、降下後に装甲車部隊と鉢合わせたりして１割強が損耗し、空挺作戦の意義に疑問符が付いたため、4月に一〇〇一部隊は正式に解散、輸送機部隊は消滅し、横須賀鎮守府第１・第３特別陸戦隊は空挺作戦以外の任務に回され、昭和19年6月にサイパンで玉砕した。参考：月刊航空ファン3,’19

　＜空挺部隊（日本軍）＞：第２次大戦緒戦でのドイツ軍空挺作戦を受け、昭和15年に陸海軍双方で個別に創設された。参考：現代の空挺作戦、月刊丸12,’90

　＜空挺部隊（日本陸軍）＞：昭和15年9月の大本営陸軍部蘭印攻略作戦計画検討会議で竹田宮参謀がパレンバン空挺奇襲作戦を提案したため、12月に陸軍飛行学校に挺進練習部を設置、12名で空挺部隊の研究を開始した。昭和16年4月、挺進練習部は白城子飛行学校挺進練習部と改称されて満州に移り、訓練を続行。9月には航空総監直轄の陸軍挺進練習部となって宮崎県に移動し、第１挺進団が編成された。10月中旬に総合演習を実施し、大成功となったため、パレンバンへの空挺作戦が実行されることになった。昭和17年2月14日にパレンバンに降下したのが初陣で、昭和18年にはグライダー部隊の本格的養成も開始、昭和19年に挺進集団という師団級部隊を編成したが、第２挺進隊とグライダー部隊はフィリピンで壊滅し、第１挺進隊は義烈空挺隊として特攻を行った。参考：現代の空挺作戦、月刊丸12,’90

　＜空挺部隊（フランス）＞：第２次大戦終結後に編成され、インドシナ紛争で空挺作戦を３回実施した。1954年に勃発したアルジェリア紛争に第25空挺師団の一部が参加。1956年、第２次中東戦争に参加。1958年、アルジェリアで空挺部隊司令官がフランス首相の政策に反発して反乱を起こした。1980年代半ばには第11空挺師団と独立空挺連隊２個を配備していた。1980年代の個人装備は、F2戦闘服、ランニングシャツ、パンツ、防寒セーター、ジャンプブーツ、サスペンダー、ブランケット、背嚢、雑嚢、パラシュート、ジャンプブーツ、手袋、Me197ベルトキット、マガジンポーチ、ピストルベルト、双眼鏡、メスキット（食事用具）、食料、水筒、洗面用具、裁縫キット、テント、FAMASライフル、手榴弾、PA15拳銃及びホルスター、銃剣。参考：現代の空挺作戦、歴史群像2,’08

　＜空挺部隊（ベルギー）＞：第２次大戦終結後すぐに創設された。ベルギーの植民地だったコンゴ民主共和国が独立した後も同国に２個連隊が駐留しており、1960年7月のコンゴ軍反乱時、1964年7月の反政府勢力による1700名の人質立て籠もり時に出動して制圧している。参考：現代の空挺作戦

　＜空挺部隊（ロシア）＞：1929年、中央アジアの反政府イスラム教徒制圧のため、小規模の空挺降下を行ったのが始まりである。1930年に正式部隊としての創設が認可され、8月に運用テストを行い、1931年にレニングラード軍管区でParashyutnodesantniy Otryadと呼ばれる世界初の空挺部隊（３個中隊規模）を創設、敵飛行場を降下占領し、そこに輸送機で一般師団を送り込み、第二戦線を作り出すという戦略的用法を生み出した。1932年、第11狙撃師団の一部で実戦部隊が誕生し、1933年には落下傘部隊と強襲グライダー補助部隊を持つ第３特殊空挺旅団が創設された。1935年には師団級の部隊を持ち、ウクライナ軍管区キエフの演習には落下傘部隊2500名が参加、各国武官の注目を浴びている。1936年にはソ連西部に３個旅団、極東方面に３個連隊の計15000名規模となった。ノモンハン事件で第212空挺旅団が実戦参加。ポーランド侵攻では第201・第204・第214空挺旅団が投入されたが、空挺作戦は行っていない。1939年11月、フィンランドに空挺作戦を実施。1940年、第201・第204空挺旅団がルーマニア・ベッサラビア占領作戦で空挺降下を実施。独ソ戦直前には空挺旅団６個と空挺降下訓練を受けた要員10万名を保有しており、極東の１個旅団を残して他の５個空挺旅団を５個空挺軍団（１個空挺軍団は３個空挺旅団からなる）に拡大したが、作戦に必要なTB-3輸送機の総数は200機未満で、独ソ戦緒戦のドイツ空軍の攻撃により25機未満になってしまった。1943年1月のヴィヤジマ付近での作戦（空挺隊3500名、空輸部隊7000名）及び1943年9月のドニエプル渡河作戦（空挺隊と空輸部隊３個旅団ずつ）で空挺作戦を行ったものの、輸送機不足（TB-3輸送機20機前後とDC-3のコピーであるPS-84輸送機40機前後）により戦力の逐次投入となり失敗に終わり、それ以外は地上軍の歩兵として運用された。第２次大戦終結後は輸送機の整備と空挺部隊用の火砲・自走砲開発に力を入れた。戦術核兵器の実用化に伴い、戦術核使用後の戦果拡大に空挺部隊を投入するという戦術も考案している。1964年、ソ連空挺軍が独立軍種となった。アフガニスタン侵攻では初期にカブール空港に降着して首都を制圧した。冷戦終結・ソ連崩壊後も装備の開発に余念は無く、2S25戦車駆逐車、2S9自走迫撃砲、BMD-4空挺歩兵戦闘車、BTR-MDM空挺装甲兵員輸送車で機械化している。参考：現代の空挺作戦、ワルシャワ条約機構軍特殊部隊、月刊軍事研究12,’16

＜空挺予備員＞：陸上自衛隊の基本降下課程を修了し、落下傘降下の特技を有するが、第１空挺団に所属していない陸上自衛官のこと。空挺教育隊で毎年１回の錬成降下訓練を受けて練度を維持し、有事の際には第１空挺団の増強／損耗補充員となる。参考：陸上自衛隊地上戦力の全容

＜空挺用救命胴衣＞：自衛隊の機器。興亜化工製。参考：月刊軍事研究1,’17

＜空挺旅団（イスラエル、１９８０年代半ば）＞：５個旅団が編成されているが、機械化歩兵旅団10個のうち半分が空挺可能な旅団として編成されているという説もある。兵力4000名。３個歩兵大隊、戦車大隊、偵察中隊、重迫撃砲中隊などから編成される。歩兵大隊は106mm無反動砲やTOW対戦車ミサイルに加え、160mm自走迫撃砲６門やメルカヴァ戦車20両も装備しており、空挺作戦もできる機械化歩兵部隊という色合いが強い。C-130輸送機（装備数22機）で空輸される。参考：兵器最先端５

＜空挺旅団（ソ連、１９８５年）＞：輸送機で運ばれる航空強襲旅団と、ヘリで運ばれる空中機動旅団がある。航空強襲旅団は旅団司令部（80名。9M32発射機３基、RPG-7対戦車ロケット３基）、突撃大隊（300名。BMD-1空挺戦闘車32両、9M32発射機９基、120mm迫撃砲３門、RPG-7対戦車ロケット32基、AGS-17てき弾発射機６門）２個、空挺大隊（300名。9M32発射機９基、9K111対戦車ミサイル７基、SPG-9無反動砲18門、RPG-7対戦車ロケット32基、AGS-17てき弾発射機６門）２個、偵察中隊（75名。BRDM-2偵察車４両、RPG-7対戦車ロケット３基）、防空中隊（35名。9M32発射機３基、ZU-23高射機関砲６門）、工兵中隊（55名）、通信中隊（60名）、砲兵大隊（205名。ASU-85対戦車自走砲６両、RPG-7対戦車ロケット６基、9M32発射機３基）、対戦車中隊（60名。9M113装備9P148装甲車９両、RPG-7対戦車ロケット２基）、パラシュート整備中隊（70名）、輸送中隊（70名）、NBC防護小隊（10名）、衛生中隊（25名）、補給中隊（30名）からなる。空中機動旅団は旅団司令部（80名。9M32発射機３基）、空挺大隊（250名。9M32発射機９基、9K111対戦車ミサイル７基、SPG-9無反動砲18基、AGS-17てき弾発射機４門）３個、重武装大隊（275名。9M32発射機３基、9K111対戦車ミサイル７基、SPG-9無反動砲18基、AGS-17てき弾発射機６門）、偵察中隊（75名。BRDM-2偵察車４両）、防空中隊（35名。9M32発射機３基、ZU-23高射機関砲６門）、工兵中隊（55名）、通信中隊（60名）、迫撃砲中隊（62名。120mm迫撃砲６門）、対戦車砲中隊（60名。ASU-85対戦車自走砲６両）、対戦車中隊（60名。9M113装備9P148装甲車９両）、輸送中隊（70名）、NBC防護小隊（10名）、衛生中隊（25名）、補給中隊（30名）からなる。参考：ワルシャワ条約機構軍特殊部隊

＜空挺レンジャー＞：陸上自衛隊第１空挺団の空挺レンジャー課程をクリアした隊員のこと。ただし特殊作戦訓練は含まれていないので、特殊作戦は行えない。第１空挺団の幹部と陸曹は全員が空挺レンジャーになる必要があるので、第１空挺団所属の三等陸曹は全員空挺レンジャー課程を受講する。参考：ストライク・アンド・タクティカルマガジン3,’11、月刊軍事研究6,’04

＜空挺レンジャー課程＞：空挺教育隊で行われているレンジャー教育のこと。陸上自衛隊で最も厳しい訓練とされ、部隊の生き残りが自分だけになっても任務を完遂できる肉体的・精神的な精強さを身に付ける。1958年1月から開始され、2010年秋に180/181期生、2012年秋に188-189期生が誕生した。第１空挺団の幹部・陸曹全員が取得すべき資格とされており、第１空挺団所属の三等陸曹以上の隊員には必修の課程で、幹部と陸曹が一緒に教育を受ける。また、航空自衛隊の救難員も（ほぼ）必須の課程である。警察本部に教育コースができるまでは警視庁警備部も教育を受けていた。教育期間は２ヶ月（18週間？）で、最初の１ヶ月（10週間？）は基礎訓練として駐屯地や演習場で体力作り、ラペリング、水路潜入、破壊、偵察、生存自活などの訓練を行い、後半の１ヶ月（８週間）は行動訓練として千葉県鋸南町の廃校（旧保田小学校）を拠点に野外訓練（地図判読、水路・山地・空路潜入、サバイバルなど）を実施する。教官と助教は絶対なので、返事に「はい」と「いいえ」を区別する必要は無く、全て「レンジャー」と答える。失敗すれば罵声を浴びせられた上に連帯責任で全員腕立て伏せとなる。野外訓練は第1-6想定訓練に分かれており、野山を40km行軍した後に目標を夜襲破壊して明け方に離脱するといった眠る暇の無いスケジュールが組まれていて、食事は携行が許可された少量の戦闘糧食の他はその辺の動植物や生水である。携行する荷物は重量60kgあり、想定訓練前には隊容検査があって、食料を隠し持っていた場合には罰として石を持たされる。最終想定はヘリによる離脱で完了し、拠点近傍で身支度を調えた後、拠点まで走って戻り、空挺教育隊長以下の出迎えを受け、コーラで乾杯する。幹部は陸曹対象の空挺レンジャー課程を卒業した後、続けて幹部対象のレンジャー教育を受けなければならない。行動訓練の場となる鋸南町住民との関係は良好で、訓練開始当初は保田神社の境内の利用を快諾、廃校には入浴施設が無いからと町の入浴施設を提供し、廃校の隣にある鋸南町保健福祉総合センターに献血バスが来たからと迷彩服でそのまま入っていっても誰も何も言わず、野外訓練には演習場でなく私有地などを使用、最終想定終了時には住民が隊員家族と共に学生を出迎える。参考：スピアヘッドNo.15、ストライク・アンド・タクティカルマガジン3,’11、3,’13、月刊航空ファン1,’17、MAMOR vol.124

＜クーデター＞：17世紀には既に使用されていた言葉であり、元はフランス語で、Coup d’Etatと表記する。英訳するとStroke of state（既存政体への一撃、打破）で、アメリカではmilitary coup、army coupとも呼ばれる。武力勢力や軍内部の派閥が武力で政権を打倒して新政権を打ち立てることを指す。国家が部分的にでも他国による支配下に無く、政治指導部とは独立した官僚機構があり、その国家が不安定な状態にある時、権力中枢に一撃を加えて一気に転覆させるもので、武力は使用するが、極力戦闘を避ける。一時的な政治空白による混乱はどうしても生じるため、それをカバーする官僚機構が無いと成功は覚束無い。権力機関の空白を最小限に抑えるため、週末に起こし、週明けには行政機能を正常に復帰させるようにする事が多い。発展途上国・新興独立国では独立の英雄である軍のトップが初代国家指導者に収まっていることが多いため軍人指導者に対する反感が少なく、優秀な人材が軍に集まり近代化も軍が早いので国家権力を掌握しやすく、金に目が眩む政治家・大義に生きる軍人という対比で国民の支持も集まり、クーデターに繋がりやすい。民主国家では権力中枢が分立しているので、一撃を加えても転覆しない事が多く、クーデターは起きにくい。軍は隷下部隊を命令で強制的に動かすのが基本で、相手を説得して同意を得る能力に欠け、民主主義的に行動するのは困難で、これも民主国家でのクーデター発生・支持を難しくしている。大統領と官僚機構が密接な関係にあるアメリカ、在日米軍によって半占領状態にある日本などではクーデターは起きにくい（韓国では２度起こっているが）。また、為替や株式・商品市場などが１日でも閉鎖されれば国が潰れかねないので、これまたクーデターを起こしにくい。更に日本では官僚機構が巨大すぎるため、クーデターよりも官僚による宣言（プロヌンシアミエント）の方が怖い。参考：月刊軍事研究8,’95、2,’00、4,’08、8,’13、朝雲

＜クートＡ＞：Il-20（電子戦機）を参照。

＜クートＢ＞：Il-22（空中コマンドポスト）を参照。

＜クートＣ＞：ソ連空軍ELINT機のNATOコード。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜空洞発生現象＞：キャビテーションを参照。

＜クート級＞：LSM-1級中型揚陸艦（タイ海軍）を参照。

＜クートナーゼ＞：ドイツ空軍の阻塞気球繋留ケーブル回避切断装置Kutonase。機首や主翼前縁にレールを設置してぶつかったケーブルを左右に誘導し、端にあるカッターで切断する。参考：世界の傑作機No.141

　＜クートナーゼ（Ｍｅ２１０用）＞：機首前面にはケーブル防護用レールのみ設置してあり、外翼・内翼前縁にケーブルカッター内蔵レールを取り付ける。過給機用エアインテイク前端にも防護用リングを付けた。参考：世界の傑作機No.141

＜クーナー＞：DE-172（護衛駆逐艦）を参照。

＜クーニャ＞：岩手地本マスコットキャラ・空自版。参考：朝雲

＜クーパー＞：DD-695（駆逐艦）を参照。

＜クーパーズタウン＞：LCS-23（沿海戦闘艦）を参照。

＜空爆＞：航空機による対地攻撃一般を指す。恐らく航空爆撃の略と思われるが、爆撃は航空機で行うものだから、単に爆撃で済むような気もする。用語としては古く、昭和13年6月の第16回赤十字国際会議決議第九のタイトルが「空爆に対する非軍人保護」になっている。爆弾や空対地ミサイル（対戦車ミサイルから空中発射型巡航ミサイルまで）だけでなく、機銃掃射やロケット弾攻撃も含むので、空襲の方がイメージしやすいかもしれない。場合によっては水上艦／潜水艦発射巡航ミサイルによる攻撃も含んだりするから、取り敢えず空から危険物が落ちてきたら空爆にしている感じもある（さすがに地対地弾道ミサイルを空爆と呼んだ例は無いと思うが）。近接航空支援、戦術航空支援、航空阻止、戦場航空阻止、敵防空網制圧、戦略爆撃までこう呼ぶので、実際の中身を吟味する必要がある。英語ではAir Strikeであり、航空攻撃と言った方が正確。参考：月刊軍事研究8,’99、月刊JWings12,’01、日本赤十字社社史稿第５巻

＜空幕システム用プログラム＞：自衛隊の機器。日本電気製。参考：月刊軍事研究5,’16

＜腔発＞：弾丸が砲身内で炸裂すること。筒内暴発。砲身が膨らむだけで破裂しない半爆と、砲身が裂けて火砲が破壊される完爆がある。日本陸軍では信管の安全性不良や黄色薬の不良充填（発射時に炸薬が弾底に叩きつけられて炸裂する）による腔発に悩まされた。参考：大砲入門

＜クーブ＞：2K12（地対空ミサイルシステム）を参照。

＜クーブＭ１＞：3M9M1（地対空ミサイル）を参照。

＜クーブＭ３＞：3M9M3（地対空ミサイル）を参照。

＜クーブＭ４＞：3M9M4（地対空ミサイル）を参照。

＜空母＞：航空母艦を参照。

＜空包＞：ブランク・カートリッジ。実包の弾丸を取り除き、弾丸取り付け部の薬莢先端を蓋で密閉した弾薬。発射音と閃光が出るが、当然ながら弾丸は出ない。銃砲口から高熱の燃焼ガスが出るため、近距離では危険なので注意。ガス圧作動式では、弾丸が無いため作動に必要なガスが機関部に流れ込まず自動機構が働かないので、アダプターを銃口に付ける。日本では火薬類取締法における火薬類の火工品に該当し、正当な理由無く所持した場合には１年以下の懲役または50万円以下の罰金に処され、自衛隊員といえども職務以外では所持できない。参考：GUN用語事典、火薬のはなし、MAMOR vol.132、朝雲

＜空砲＞：実弾を装填していない銃砲のこと。または空包を発射すること。参考：MAMOR vol.132

＜空包７．６２ｍｍ＞：自衛隊の火工品。昭和金属工業製。参考：月刊軍事研究4,’11

＜空母型揚陸艦＞：見た目が空母っぽい揚陸艦。ヘリコプターやVTOL機を運用するために全通飛行甲板を持った揚陸艦である。まずアメリカが大戦型空母を改造してヘリコプター揚陸艦を誕生させ、次いで本格的なイオージマ級を就役させた。参考：月刊世界の艦船9,’02

＜空母艦上輸送＞：CODを参照。

＜空母空中早期警戒兵器学校＞：CAEWWSを参照。

＜空母航空管制センター＞：CATCC（Carrier Air Traffic Control Center）と略す。参考：月刊世界の艦船2,’16

＜空母航空団＞：CVWを参照。

＜空母航空団戦闘攻撃飛行隊＞：VFAを参照。

＜空母航空団早期警戒飛行隊＞：VAWを参照。

＜空母航空団電子戦飛行隊＞：VAQを参照。

＜空母攻撃群＞：CVSGを参照。

＜空母戦闘群＞：CVBGを参照。

＜空母打撃群＞：CSGを参照。

＜空輸２トンブルドーザー＞：日本陸軍試作ブルドーザー。太平洋戦争ビルマ作戦で連合軍がグライダーによりブルドーザーを空輸しているのを見て試作を決定したもので、昭和19年に要求が出され、小松製作所が開発、T25トラクターの部品を流用して昭和20年2月に試作車が完成した。本体、左・右足回り、土工装置の４つに分けてグライダーに搭載し、パラシュートで投下して組み立てる。軽量化を図って土工板支枠などを木製にしたが、補強が必要で逆に重くなってしまった。全長2.93m、全幅1.8m、全高1.39m。エンジンはコマツ製水冷直列４気筒ガソリン（ボア101.6mm、ストローク140mm、総排気量4530cc、定格出力32馬力、牽引出力27馬力）、トランスミッションは前進３段・後進１段、最大速度8.5km、最大後進速度4.3km。土工板幅1.8m、高さ0.5m。戦局悪化で必要性が無くなり、量産には至らなかった。参考：月刊グランドパワー8,’10

＜空輸軍団＞：アメリカ空軍の輸送機部隊、略称MAC（Military Airlift Command）。軍事航空輸送隊を1966年1月に改称したもので、補助戦力として空軍予備部隊や州航空隊に部隊を持っており、民間輸送機を臨時に動員することも可能である。1974年12月、戦術航空軍団の戦術輸送機部隊を吸収した。1977年2月1日、統合幕僚会議直属の特定軍団となった。1987年7月、アメリカ輸送軍USTRANSCOMの隷下に入った。1991年、戦略航空コマンドの空中給油部隊と戦術航空コマンドの戦術輸送機部隊を吸収して航空機動軍団AMCに再編された。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊軍事研究6,’11、7,’12

　＜空輸軍団（１９７７年）＞：隷下に第21航空軍（ニュージャージー州マクガイア。２個戦術空輸航空団、３個空輸航空団、１個航空基地団、１個空輸師団からなる）、第22航空軍（カリフォルニア州トラビス。３個戦術空輸航空団、５個空輸航空団からなる）、航空気象隊（イリノイ州スコット）、航空宇宙救難回収隊（イリノイ州スコット）、航空宇宙視聴覚隊（カリフォルニア州ノートン。測量と地図作製を担当）、第375航空医療空輸航空団を置く。兵力90000名。保有機はC-5輸送機77機、C-9輸送機23機、C-12輸送機１機、C-130輸送機272機、HC-130捜索救難機32機、WC-130気象観測機14機、C-135輸送機11機、C-137輸送機５機、C-140輸送機６機、C-141輸送機271機、T-39練習機103機、UH-1F/TH-1F/UH-1Pヘリ39機、UH-1Nヘリ51機、HH-1Hヘリ11機、CH-3/HH-3ヘリ33機。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊

＜空輸特戦団司令部＞：韓国軍の特殊部隊で、特戦司と略す。第１空輸団を母体として1969年に新編され、非正規戦、対非正規戦、暴動鎮圧（忠正作戦）の遂行を三大任務とする。モットーは「不可能を可能にせよ」、「男は１度死んで２度は死なない」。参考：月刊軍事研究8,’99

＜空輸航空団＞：AW（Airlift Wing）と略す。参考：月刊航空ファン8,’16

＜空輸飛行隊＞：AS（Airlift Squadron）と略す。参考：月刊航空ファン8,’16

＜クーリア＞：KZG44/2（通信装置）を参照。

＜空力学的捩り下げ＞：捩り下げを参照。

＜空力加熱＞：物体が空中を飛翔した際、物体前面で堰き止められた空気が圧縮され、温度が上昇する現象のこと。圧縮された空気の圧力は音速で周囲に逃げていくので、物体が音速を超えると圧力を逃がしきれず高圧高温になる。上昇値は、大気の絶対温度×0.2×マッハ数^2で表され、気温マイナス57度の成層圏を飛んでいると、マッハ２で100度、マッハ３で300度、マッハ４で550度、マッハ５で900度に達する。参考：航空用語事典増補改訂版、月刊JWings9,’20

＜空力干渉＞：Aerodynamical Interference。近接した物体周囲の気流が互いに影響し合う現象のこと。干渉抗力が発生して抗力が増えてしまう場合もあれば、エリアルールやスラットのように抗力を減らすことができる場合もある。参考：航空用語事典増補改訂版

＜空力中心＞：Aerodynamic center。翼のある点における空気合力のモーメントが、迎え角によらず一定である点のこと。通常翼平面型では亜音速飛行時に翼弦の25%くらいの所にあり、遷音速になると一旦前進し、再び後退してマッハ1.5くらいになると50%に達し、その後はだいたい同じ位置にある。よって遷音速から超音速付近で縦の釣り合いが不安定になり、操縦が難しくなる。デルタ翼では亜音速飛行時でも翼弦の40%くらいのところにあり、遷音速での前後移動無しに超音速時の翼弦50%へと滑らかに移動するので、この点では有利な翼平面型である。参考：航空用語事典増補改訂版

＜空力ブレーキング＞：エアロダイナミック・ブレーキング。航空機が着陸する際、主輪が接地した後も前輪を浮かせ続け、機体をスピードブレーキ代わりにして滑走距離を短縮する方法のこと。参考：月刊航空ファン11,’92、8,’16

＜空力平均翼弦＞：Mean Aerodynamic Chord（MAC）。翼の風圧分布は翼幅方向で変化し、揚力の作用点を決めるのが面倒なので、翼の強度計算などの際には代表的な翼弦を翼断面とする矩形翼と仮定するのが手っ取り早いが、この際の代表的な翼弦を空力平均翼弦という。精密に求めるには翼の空力特性を調べる必要があるが、実用上は翼平面型の面積中心を通る翼弦を使えば良い。参考：航空用語事典増補改訂版

＜クーリョン＞：韓国陸軍自走多連装ロケットランチャー。車体は６×６輪５トントラックMKA809A1で、車体後部にチューブ式の９列４段36連装ロケットランチャーを搭載する。ロケット弾直径130mm、最大射程36km。参考：月刊丸4,’99

＜グールドゥー１２０Ｈｙ＞：フランス海軍試作小型艦載観測機。双発機ながらカタパルト発進を可能とするため、極度に軽量化した。1940年6月2日に初飛行したが、ドイツ侵攻で開発中止となった。全長9.14m、全幅12m、全備重量1600kg。エンジンはルノー4P01（140馬力）双発、最大速度235km、航続距離370km。固定武装は7.5mm機銃２丁。乗員２名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜クールベ＞：フランス海軍クールベ級戦艦１番艦Courbet。1913年竣工。1918年、後檣を短縮して観測気球の繋留索を装備した。1921-22年、近代化改装を実施し、前部マストを三脚マストに変更、煙突が２本となった。第２次大戦ではシェルブール防衛などを行い、フランス降伏後はポーツマスに移り、1940年7月にイギリス海軍に接収され、武装解除された。後に自由フランス軍に返却され、練習艦として使用された後、1941年4月に解役された。1944年6月のノルマンディ上陸作戦時にオルヌ川沖に防波堤として沈められた。参考：第２次大戦のフランス軍艦、近代戦艦史、月刊世界の艦船7,’17

＜クールベ＞：フランス海軍ラファイエット級フリゲート３番艦Courbet。2013年2月26日から3月5日、ソマリア沖海賊対処で国連世界食糧計画支援物資輸送船の護衛作戦に参加。2017年2月28日、L-9013ミストラルと共にジャンヌダルク2017作戦に参加し、士官候補生を乗せてツーロンを出港。地中海、インド洋、太平洋を経て4月28日に上海に入港した。5月3-22日、日仏英米共同訓練に参加。2021年9月13日、近代化改装と洋上試験を終えてフランス国防調達局に引き渡された。参考：月刊世界の艦船7,’13、1,'22、月刊軍事研究9,’17、朝雲

＜クールベ級＞：フランス海軍戦艦Courbet級。フランス海軍初のド級戦艦である。船型は長船首楼型。副砲には発射速度の速い13.9cm砲を採用、舷側に４群ずつ密集して搭載したが、爆風が隣接する砲に影響して砲要員までダメージを受けた。艦中央部270mm、前後180mmの舷側防御が施されていたが、ドックの制約で全長を短くせざるを得なかったこともあり、波浪中の縦揺れが大きいという欠点があった。全長168m、最大幅28.2m（27.9m？）、吃水9m、基準排水量23189トン。主機は蒸気タービン４基４軸28000馬力、速力21ノット（20ノット？）。兵装は30.5cm砲M1906連装砲塔６基（前後甲板にタンデムに２基ずつ、船体中央両舷に１基ずつ）、13.8cm単装砲22門、4.7cm単装砲４門、533mm水中発射管４門。装甲厚は水線部180-270mm、甲板70mm。クールベ、パリ、オセアン（ジャン・パール）、フランスの４隻が1913-14年に就役した。参考：第２次大戦のフランス軍艦、近代戦艦史、月刊世界の艦船1,’12

＜クールベ級（改装）＞：1920年代に近代化改装を実施した。３本の煙突のうち１・２番を１本に纏め、２番煙突の直後にあったマストを２つに分けて三脚式の前部マストを１番煙突の前方に、後部マストを艦後部に設置した。艦橋構造を拡大し、対空兵装も強化している。船体の揺れを軽減するため、構造の一部を変更したらしい。全長166m、基準排水量23475トン。主機は蒸気タービン４基４軸28000馬力、速力16ノット（公称20ノット）。兵装は30.5cm連装砲６基、13.9cm単装砲22門、7.5cm単装高角砲７門、4.7cm単装砲２門、45cm水中発射管４門（1927年に撤去した説あり）。参考：第２次大戦のフランス軍艦、月刊世界の艦船7,’17

＜クールボーグ＞：DE-217（護衛駆逐艦）を参照。

＜クールポート基地＞：イギリス海軍戦略ミサイル原潜母港Coulport。ミサイル搭載用ハンドリング海上ドックハウス、核弾頭装着・点検・貯蔵保管施設などが建設されている。近くにはVLF・ELF送信施設もあるらしい。参考：月刊軍事研究5,’01

＜クールラント軍集団＞：ドイツ国防軍の軍集団。1945年1月25日、北方軍集団から改称されて新編された。参考：歴史群像4,’18

＜空冷式＞：過熱した銃身やエンジンの熱を空気中に放射する方式のこと。構造が簡単で小型軽量、凍結の恐れも無いが、液冷式よりも冷却効率が悪く、騒音が大きい。高出力エンジンでは潤滑油による油冷を併用していることが多い。参考：月刊PANZER7,’05、5,’81、機甲入門

＜クーレマイヤー＞：カール自走臼砲用８輪運搬車。

＜クーンツ級＞：アメリカ海軍ミサイル・フリゲートCoontz級。艦番号の一番若い艦名からファラガット（Farragut）級とも呼ばれる。テリア艦対空ミサイルを搭載するエリア・ディフェンス艦として1956年度計画で６隻の建造が決まったが、ミサイルに欠陥が出るのを恐れて当時のカーネイ海軍作戦部長は最初の３隻をDL（127mm単装砲を艦前後に２門ずつ装備）に、残る３隻をDLGにし、DLGにのみミサイルを搭載する計画とした。しかし1955年8月に就任したアーレイ・バーク海軍作戦部長が最初の３隻もDLGとして建造することにしたため、DLG9-11が1955年11月に、DLG6-8が1956年1月に発注されており、DLG-9クーンツがネームシップになっている。また、1957年度予算で更に４隻の建造が認められた。ミッチャー級よりも船体を一回り拡大し、艦後部にエリア・ディフェンス用テリア艦対空ミサイル連装発射機Mk10を搭載、ミサイル管制用にAN/SPQ-5レーダーを２基装備する。爆雷兵装の代わりに短魚雷発射管とアスロックを装備する予定で、127mm単装砲を１門に減らし、２番砲の位置にアスロック搭載スペースを確保したが、肝心のアスロックが間に合わず、後日装備となった。全長156.3m（149.4m？）、満載排水量5648トン。主機は蒸気タービン２基、主缶（蒸気圧力１平方センチあたり84kg、温度520℃）４基、出力85000馬力、速力32ノット。兵装は127mm単装砲１門（前甲板）、76mm連装砲２基、テリア艦対空ミサイル連装発射機Mk10が１基、アスロック８連装発射機１基（艦橋前方01甲板）、短魚雷発射管。1959-61年にDLG-6ファラガット、DLG-9クーンツなど10隻が就役した。1961年、NTDSの運用試験を行った。1969-77年に改装工事を行い、NTDSとNTDS対応三次元レーダーを搭載、ミサイル管制レーダーをAN/SPS-55に更新し、76mm連装砲２基を撤去、ハープーン４連装発射筒２基を装備した。1975年にミサイル駆逐艦DDG37-46に艦種変更された。最終要目は以下の通り。全長156.3m、幅16m、吃水4.6m、満載排水量6150トン。主機は蒸気タービン２基２軸85000馬力、速力33ノット。兵装はスタンダードER艦対空ミサイル連装発射機１基、ハープーン４連装発射筒２基、アスロック８連装発射機１基、127mm単装砲１門、324mm短魚雷３連装発射管２基。乗員402名、司令部要員19名。1989-93年に除籍された。参考：月刊軍事研究5,’03、月刊世界の艦船9,’96、10,’02、12,'21、3,’92増刊、5,’86、12,’13、6,’16

＜グェイヤン＞：DD-908（駆逐艦）を参照。

＜クエイル＞：ADM-20（囮ミサイル）またはAM-15（掃海艇）またはG45（Ｑ級駆逐艦）を参照。

＜クエスター＞：イギリスのマーシャル・ランド・システムズ社が開発した４輪UGV。車輪にゴム履帯を装着することも可能。全長0.9m、全幅0.59m、全高0.8m、重量49kg。最大速度30km、行動時間1.5時間。ペイロード20kg。2008年のイギリス国防省グランドチャレンジで優勝した。参考：月刊軍事研究11,’10

＜クエスト＞：HYSWAS-1（実験艇）を参照。

＜クエスト＞：カナダ海洋観測艦。満載排水量2164トン。1969年就役。2011年9月6日から10月10日、バルト海エッケルンフェルデ湾で、ドイツ連邦防衛調達・技術庁の支援を受け、赤外線受動誘導式対艦ミサイルに対する熱シグネチャー発生量測定試験を実施。船体左舷をネイビー・ブルー、右舷をホワイトに塗り分けて熱放射率を比較した。参考：月刊世界の艦船12,’11

＜クェゼリン＞：CVE-98（護衛空母）を参照。

＜クェゼリン島上陸作戦＞：フリント・ロック作戦を参照。

＜クェゼリン・ミサイル試験場＞：KMRと略す。マーシャル諸島のクェゼリン島にあるNMD/BMD実験施設で、SDI構想を立てたレーガン大統領にちなんでロナルド・レーガン・ミサイルテストサイトとも呼ばれる。1999年からIFT実験を行った。参考：月刊軍事研究9,’05

＜クエンティン＞：G78（駆逐艦）を参照。

＜クエンティン・ウォルシュ＞：DDG-132（イージス駆逐艦）を参照。

＜クォーター・デッキ＞：Quarter deck。甲板士官が位置する左舷ステーションのこと。後甲板を指すこともある。参考：米海軍サバイバルマニュアル

＜クオーン＞：L66（護衛駆逐艦）を参照。

＜クオッド＞：ジープ（アメリカ陸軍）を参照。

＜クオドラント＞：G11（駆逐艦）を参照。

＜クオリティ＞：G62（駆逐艦）を参照。

＜クォルン＞：M41（掃海艇）を参照。

＜クオントック＞：L58（護衛駆逐艦）を参照。

＜久賀＞：日本海軍海防艦。昭和20年6月25日、山口県深川湾で触雷して損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜クカユモク＞：第199戦闘飛行隊を参照。

＜釘抜＞：日本陸軍の木工器材。参考：工兵入門

＜ククリ＞：インド海軍ブラックウッド級対潜フリゲートKhukri。1971年12月8日、第３次印パ戦争でパキスタン海軍潜水艦S131ハンゴルの魚雷３本を被雷し沈没した。参考：月刊世界の艦船6,’83

＜ククリＶ３＞：南アフリカのデネル社が開発した短射程空対空ミサイル。カナード翼は一対が固定・可動の二重式、もう一対がデルタ翼可動式という構成である。赤外線シーカーはヘルメットと連動しており、高いオフボアサイト能力を持つ。全長2.94m、直径0.127m、翼スパン0.56m、重量73.5kg。推進は固体燃料ロケット、飛翔速度マッハ2.5、射程300-4000m（2200m？）。参考：月刊丸10,’97、世界軍用機年鑑1990-91、月刊軍事研究7,’95

＜ククルーズニク＞：An-2（輸送機）を参照。

＜くくる君＞：沖縄地方協力本部のマスコットキャラ（広報部鳥）で、心という意味の沖縄方言。ヤンバルクイナがモチーフで、ひな鳥の時に交通事故に遭ったのを沖縄地本名護所長に拾って育てられたという設定があり、2013年に作成された。参考：MAMOR vol.132、朝雲

＜くくる君のゆんたくアワー＞：沖縄のコミュニティFMで2013年5月29日から放送が開始されたラジオ番組で、ゆんたくはおしゃべりの意。沖縄地区の三自衛隊と沖縄地方協力本部が共同製作し、ミニFM局３局で放送されている。2014年12月12日、第40回の放送を実施。参考：朝雲

＜矩形翼＞：Constant chord wing。直線翼の１つで、付け根と翼端が同じ翼弦長をしているもの。翼端が多少丸みを帯びていても許容範囲である。翼端失速が起こりにくいので操縦性が良く、リブの形状が全て同じなので生産性も高い。付け根に曲げモーメントがかかるので頑丈にせねばならず、構造重量が大きくなるのが欠点。また、翼端失速の起こりにくさは翼型にもよるので、層流翼型にする場合などは捩り下げを併用する必要がある。参考：航空用語事典増補改訂版、飛行機のしくみ、歴史群像2,’05

＜草垣＞：日本海軍御蔵型海防艦Kusagaki。昭和19年5月31日竣工、呉防備戦隊に編入された。7月1日、第１海上護衛隊に転入し、横須賀−マニラ・ボルネオの船団護衛に就いた。8月7日、マニラ西方でSS-363ギタロの雷撃を受けて沈没した。参考：月刊丸7,’14、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜草鹿任一＞：くさかじんいち。明治21年、石川県生まれ。明治42年11月、海軍兵学校37期卒。昭和11年12月、少将となった。昭和13年4月25日から昭和14年10月23日、支那方面艦隊参謀長兼第３艦隊参謀長を務めた。昭和16年4月、海軍兵学校長に任命され、軍事優先の教育方針を採った。昭和17年10月1日、第11航空艦隊司令長官となり、ラバウルに赴任した。12月24日、南東方面艦隊司令長官を兼務した（階級は中将）。昭和19年2月、ラバウル航空隊がトラックに撤退してからもラバウルに止まり、補給も途絶えて孤立無援の中、麾下将兵40000名の自給自足態勢を整えて終戦を迎えた。戦犯容疑でチャンギー刑務所に収容されたが、昭和21年12月に釈放されている。その後は軍人恩給加算運動に参加した。昭和45年、ジャングルをかき分けてブーゲンビルの山本長官機墜落現場を訪れた。昭和47年8月24日、84歳で死去した。参考：ラバウル航空戦、海軍兵学校岩国分校物語、日本海軍艦隊総覧

＜草鹿龍之介＞：海軍兵学校41期卒。昭和16年4月15日、第１航空艦隊参謀長となった。太平洋戦争勃発時は第１航空艦隊参謀長だった。ミッドウェイ海戦敗北で第１航空艦隊が解隊されることになると、山本五十六連合艦隊司令長官に後継航空艦隊の参謀長を続けることを懇願、昭和17年7月14日に第１航空艦隊参謀長を退き第３艦隊参謀長となった。11月23日、横須賀航空隊司令となった。昭和18年11月29日、南東方面艦隊参謀長兼第11航空艦隊参謀長となった。昭和19年4月6日、南東方面艦隊参謀長兼第11航空艦隊参謀長を退き、連合艦隊参謀長となった。昭和20年8月、第５航空艦隊司令長官に就任したが、九州へと赴任する途中で終戦を迎えた。前任の宇垣纏中将がポツダム宣言受諾後に特攻した後の8月17日付けで正式に第５航空艦隊司令長官となっている。昭和46年11月23日、83歳で死去した。参考：日本海軍艦隊総覧

＜草薙＞：第352航空隊を参照。

＜串型翼＞：タンデム・ウイング。主翼を前後２枚に分けたもので、翼幅を小さくでき、胴体中央部にペイロードを搭載する時に主翼桁が邪魔にならない。参考：月刊JWings 6,’05

＜克式七センチ半野砲＞：日本陸軍の野砲。1873年にプロシアが制式化したクルップ製後装式7.5cm野砲（1873年式軽野砲）を導入したものである。放列砲車重量800kg。俯仰角マイナス８度からプラス24度、砲口初速毎秒473m、最大射程5000m、発射速度毎分6-7発。明治9年に１門を購入してテストを実施、その後24門を購入して明治12年から各砲兵隊に配備した。弾薬車も用意されており、榴弾60個、榴霰弾24個、霰弾２個、装薬90個を搭載した。参考：大砲入門

＜克式八センチ野砲＞：日本陸軍の野砲。1864年にプロシアが制式化したクルップ製後装式８cm野砲（1864年式軽野砲）を導入したものである。1870年に勃発した普仏戦争で、1871年にフランスが破れたため、当時日本陸軍が配備していたフランス製四斤野砲の威力不足が指摘され、和歌山藩が1872年6月に20門の導入を決めた。翌月に廃藩置県が行われたため、政府が代わりに購入し、1874年に16門を追加、36門を配備している。この時点でプロシアは既に改良型の7.5 cm野砲を採用していたため、日本陸軍も克式７センチ半野砲として導入することとし、更なる配備は行われなかった。口径78.5mm、放列砲車重量680kg。俯仰角マイナス6.5度からプラス20度、砲口初速毎秒355m、最大射程3000m（榴弾）／2000m（榴霰弾）。馬６頭で牽引する。参考：大砲入門

＜克式十二糎榴弾砲＞：日本陸軍の榴弾砲。口径120mm、放列砲車重量1.12トン。俯仰角マイナス５度からプラス65度。使用弾は破甲榴弾と榴霰弾で、初速毎秒273m、最大射程5680m。参考：大砲入門

＜克式十五糎榴弾砲＞：日本陸軍の榴弾砲。口径149.1mm、放列砲車重量2.035トン。俯仰角は0-65度。使用弾は破甲榴弾と榴霰弾で、初速毎秒275m、最大射程5890m。参考：大砲入門

＜クジのがれ＞：徴兵検査で甲種合格になったものの、現役兵数よりも甲種合格者の人数が多く、抽選の結果、入営せずに済むようになること。平時には事実上の兵役免除となる。軍縮が進められた大正時代には８割強がクジのがれで、入営するのは２割弱に過ぎず、運良くクジのがれになるというより運悪く入営すると言った方が良い状態だった。参考：帝国陸海軍事典、月刊JWings11,’15

＜串本分屯基地＞：航空自衛隊の分屯基地。第５警戒隊が駐屯している。所在地は和歌山県東牟婁郡串本町須江で、標高171mの大森山の山頂周辺である。敷地面積99000平方メートル。元は1955年9月に在日米空軍が設置したレーダーサイトで、1957年4月から航空自衛隊第9082部隊が配備され、1959年3月に空自に移管された。1961年、第9082部隊が第５警戒群に改編された。2000年、第５警戒群が第５警戒隊に改編された。2016年6月11日、基地司令以下有志隊員とその家族ら62名が橋杭海水浴場クリーンアップ作戦に参加。11月5日、紀伊大島で南海トラフ地震を想定した島内避難訓練に参加し、自衛隊車両で島民を小学校に移送、人命救助訓練、炊き出し、防災教育などを行った。2017年1月8日、串本町消防署主催の出初め式に参加。2月11日、和歌山県紀伊大島で水門祭に協力し、隊員15名が櫂伝馬競漕に参加した。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015、串本分屯基地ホームページ、月刊丸3,’14、月刊JWings6,’10別冊付録、月刊JWings1,’12、朝雲

＜クジャン＞：642（ミサイル艇）を参照。

＜衢州基地＞：中国軍航空基地。2400m滑走路、掩体26基、耐爆シェルター47基、シェルター20基を持つ。参考：月刊軍事研究8,’14

＜串良海軍航空隊＞：日本海軍航空隊。鹿児島県肝属郡にある。飛行機整備教育を行う。参考：陸海軍学校と教育

＜串良飛行場＞：日本海軍の飛行場。参考：月刊JWings11,’18

＜釧路演習場＞：陸上自衛隊の演習場。釧路駐屯地に隣接しており、元は日本陸軍第７師団歩兵第27連隊が駐屯していた。1973年8月、然別演習場で第27普通科連隊が連隊射撃競技会中、81mm迫撃砲が腔発を起こして第４中隊隊員６名が死亡する事故が起きたため、10月に演習場内に釧路駐屯地慰霊碑が建立され、それまでの殉職隊員と合わせて13柱が祀られた。それ以降、第27普通科連隊で死亡事故は起きていない。その隣には第27連隊旗奉焼の碑がある。参考：朝雲

＜釧路駐屯地＞：陸上自衛隊の駐屯地。所在地は北海道釧路郡釧路町別保112。1959年、第５偵察隊が鹿追駐屯地に移駐した。1965年、第27普通科連隊第３中隊が別海分屯地に移駐した。2010年1月15日、各部隊操縦手と若年隊員が凍結路面操縦コースで操縦訓練を実施。1月20日、各部隊操縦手と若年隊員が凍結路面操縦コースで操縦訓練を実施。2017年3月26日、第14施設群第397施設中隊が新編された。2019年6月11-12日、栗阻町役場職員10人に部隊研修を実施。2022年6月26日、創立69周年および第27普通科連隊60周年記念行事を実施。7月23日、帯広地本の中高生向け体験イベント「2022ミニノーザンスピリット」に協力し、体験喫食や史料館研修などを行った。参考：JGround Vol.23、月刊JWings6,’10別冊付録、10,’17、朝雲、第５旅団ホームページ

　＜釧路駐屯地（２０１５年）＞：第５旅団第27普通科連隊、第５後方支援隊第２整備中隊第３普通科直接支援小隊、第12施設群第342施設中隊、第101施設直接支援大隊第２直接支援中隊釧路派遣隊、第302基地通信中隊釧路派遣隊、北部情報保全隊釧路情報保全派遣隊、第121地区警務隊釧路派遣隊、第377会計隊、釧路駐屯地業務隊が駐屯している。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜くす＞：PF-281（警備船）を参照。

＜楠（初代）＞：日本海軍樺型駆逐艦６番艦。大正4年3月31日竣工、二等駆逐艦に類別された。大正6年3月11日、第２特務艦隊第10駆逐隊の一員としてシンガポールを出撃して地中海に向かい、海上護衛作戦を行った。昭和7年4月1日除籍。参考：日本駆逐艦史、月刊世界の艦船9,’13増刊

＜楠（２代目）＞：日本海軍松型駆逐艦25番艦。昭和20年4月28日竣工。昭和20年10月5日に除籍され、特別輸送艦として使用された後、昭和22年7月16日に賠償艦としてイギリスに引き渡された。参考：日本駆逐艦史、日本海軍艦隊総覧

＜葛＞：日本海軍松型駆逐艦35番艦。昭和20年3月20日に起工されたが、4月17日に建造中止となり、戦後に解体された。参考：日本駆逐艦史

＜クズィレルマ＞：トルコのバイカル・テクノロジー社が開発している戦闘用無人航空システムKizilelma。無人戦闘航空システムMIUS用で、有人無人チーム運用にも対応する。機体はステルス形状で、外側に傾けた双垂直尾翼を持つ。STOL能力が高く、アナドー級強襲揚陸艦でも運用可能。最大重量６トン。エンジンはウクライナのイブチェンコ・プログレス製Al-322Fターボファン、最大速度マッハ0.6、運用高度35000フィート（10668m）、戦闘行動半径500海里、滞空時間５時間。ペイロード1.5トン。2023年に初飛行予定。参考：月刊JWings6,’22

＜くす型警備船＞：警備隊警備船（パトロール・フリゲート）／海上自衛隊警備艦／護衛艦。1952年11月12日に調印された日米艦艇貸与協定に基づいて供与されたタコマ級パトロール・フリゲートで、1953年に18隻が貸与され、1962年に供与に切り替えられた。本来は24隻の予定だったが、交渉中に６隻が韓国、タイ、コロンビアに貸与されてしまったため、18隻に減り、代わりにゆり型警備艇を10隻増やしている。船型は長船首楼型。艦橋は上構頂部の露天甲板にあり、１甲板下の前面に丸窓が付いている所は操舵室である。CICも備えている。前部マストにSA対空レーダーとSL対水上レーダー、船底前部にQBFまたはQJB中周波アクティブソナー（QJA？）を搭載する。FCSはMk14照準器付Mk51方位盤。機械室は前部缶室、後部缶室、主機室の順で並ぶ。PF-293かえでとPF-295けやきは後部76mm砲を撤去して通信室を設けた。PF-284もみとPF-289うめは艦橋後部に司令部施設を収容する甲板室を増設している（後部砲はそのまま）。全長93m、最大幅11.4m、深さ5.3m、吃水3.5m、基準排水量1450トン、満載排水量2250トン。主機は直立４気筒３段膨張レシプロ機関（行程762mm・直径470mmの高圧シリンダー１筒、行程762mm・直径787mmの中圧シリンダー１筒、行程762mm・直径978mmの低圧シリンダー２筒）２基、主缶はバブコック＆ウイルコックス式エクスプレス型３胴水管缶（蒸気圧力１平方センチあたり17kg、飽和温度）２基、出力5500馬力、２軸推進、最大速力18ノット、重油搭載量791トン、航続距離9500海里（12ノット）／7400海里（15ノット）。兵装は50口径３インチ単装砲Mk22が３門（PF-293/-295は２門）、40mm単装機関砲M1が２門、20mm単装機関砲Mk10が９門、Mk10ヘッジホッグ１基、Mk6爆雷投射機（Ｋ砲）８基、Mk9爆雷投下軌条２条。乗員170名。PF-281くす、PF-282なら、PF-283かし、PF-284もみ、PF-285すぎ、PF-286まつ、PF-287にれ、PF-288かや、PF-289うめ、PF-290さくら、PF-291きり、PF-292つげ、PF-293かえで、PF-294ぶな、PF-295けやき、PF-296とち、PF-297しい、PF-298まきが1953年に就役した。1954年7月1日、警備艦に艦種変更された。1955年以降、PF-290さくらとPF-296とち以外の全艦にQHBaソナーを搭載した。1957年以降、PF-281くす、PF-284もみ、PF-285すぎ、PF-287にれ、PF-288かや、PF-290さくら、PF-291きり、PF-294ぶな、PF-295けやき、PF-297しいは対水上レーダーをAN/SPS-5Bに換装した。1960年10月1日、護衛艦に艦種変更された。1963年以降、PF-281くす、PF-282なら、PF-287にれ、PF-288かや、PF-289うめ、PF-291きりがSA対空レーダーを撤去した。1965-1977年に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'17増刊、8,’11増刊、6,’11、11,’11、11,’15、5,’19、月刊軍事研究9,’03、丸スペシャルNo.78

＜グスタフ�X世＞：スウェーデン海軍スヴァリエ級海防戦艦３番艦Gustaf �X。1922年1月竣工（同年12月22日説あり）。1957年4月1日に除籍された。参考：月刊世界の艦船4,’24

＜グスタフ列車砲＞：ドイツ国防軍80cm列車砲。クルップ社が1935年からマジノ線突破用の78cm/80cm/85cm/100cm列車砲の設計に入り、ヒトラーが80cm砲３門の製造を認可、1937年から建造した。全長42.976m、全幅7m、全高11.6m、全備重量1350トン、砲身重量400トン。最大仰角65度。使用弾は全長3.6m、重量7100kg、炸薬重量250kgの対ベトン徹甲弾と、重量4800kg、炸薬重量700kgの榴弾で、射撃には長さ4m、重量1850kgの装薬を使用し、前者は初速毎秒740mで最大射程37000m、後者は初速毎秒820mで最大射程48000m。射撃には参謀総長の許可が必要で、布陣する２ヶ月前に工兵・建設部隊1000名及び現地人1500人を動員して方位角確保用の線路４本を敷き、組み立て用の13mクレーンを設置し、３週間かけて組み上げる。1941年に１番砲が完成、1942年に完成した２番砲にグスタフの名称が与えられ、兵士はドーラという愛称を付けた。ただし完成数には諸説ある。1942年春にセバストポリ攻略戦に投入されて36-55発を発射、次いでレニングラード戦に投入されたが、その後は行方知れずで、ワルシャワ蜂起の鎮圧に使用されたという説、連合軍がエッセンで見たという説、アメリカ軍がババリアで発見したという説、ソ連軍が見つけたという説など噂だけが立つ状態で、戦後に連合軍技術チームが発見したのは砲弾のみだった。滑腔砲に変更してペーネミュンデ矢弾を搭載、射程140kmまたは160kmを狙った後継砲も計画されたが、さすがに生産されなかった。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜グスタフ・ゼデ＞：フランス海軍艦艇。元はドイツ海軍潜水母艦ザールである。1956年、スエズ作戦時に総指揮艦として使用された。参考：グラフィックアクション44

＜グスタフ列車砲部隊＞：セバストポリ要塞攻撃時は第360砲兵司令部の隷下に置かれた。兵力4400名で、司令部、司令部中隊、火器管制小隊、情報小隊、観測小隊、砲中隊、建設隊、防空隊、ロケット砲隊、警備中隊２個、軍用犬小隊、憲兵分隊、戦闘隊からなる。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜グスタフ・ローデル＞：ローデル（ドイツ空軍エース）を参照。

＜玖珠駐屯地＞：陸上自衛隊の駐屯地で、くすと読む。日出生台演習場で演習を行う際には一般道を戦車が移動するが、玖珠町と戦車等装軌車両通行協定書を結んでおり、事前に役場に日時を届けた後、昼間に時速15km以下で移動することとなっている。町道上の市・平原線及び県道川上・玖珠線の一部が戦車対応道路となっており、コンクリート製のため、ゴムパッド無しでも走行できる。町役場のホームページに一般道を通る日にちの通知が載っているが、役場に問い合わせても詳細な通過時刻を知らされている訳では無いので注意。所在地は大分県玖珠郡玖珠町大字帆足2494。JR豊後森駅からタクシーで５分程度の所にあり、開設記念行事ではシャトルバスも出る。1966年、第４特車大隊と第４対戦車隊が湯布院駐屯地から移駐した。1979年、第８戦車大隊が北熊本駐屯地から移駐した。2013年3月26日、西部方面後方支援隊第302対舟艇対戦車直接支援隊が新編された。7月4日、新隊員特技課程教育訓練開始式を実施。2015年1月13日、駐屯地体育館で新成人隊員33名の成人式を実施。その後駐屯地中央道で戦車との綱引きを行った。2016年8月6日、駐屯地モニターや協力会員など45人にUH-1J体験搭乗を実施。2017年5月5日、玖珠町の日本童話祭で偵察用オートバイなどを展示した。2018年3月27日、西部方面戦車隊の隊旗授与式が挙行された。4月6日、平成28-29年度防衛・駐屯地モニター委嘱修了式と平成30年度防衛・駐屯地モニター委嘱式を実施。2019年5月5日、日本童話祭で装備品（偵察用オートバイ）展示を実施。2020年1月15日、成人行事（10式戦車との綱引きなど）を実施。10月27日、翌日からの鎮西演習を前にした士気高揚を目的に、西部方面音楽隊による演奏会を実施。2021年1月15日、新成人隊員24名の成人行事を実施。その後10式戦車との綱引きを行った。3月7日、玖珠町中央公民館のこども職業体験講座を支援した。4月10日、就職援護協力企業に企業広報を実施。11月14日、沖縄の若者11人に部隊研修を実施。施設見学、体験喫食、装備品展示、10式戦車体験試乗などを行った。2022年7月30-31日、大分県日田市で開催されたスーパー耐久レースinオートポリスで大分地本が行った広報に協力し、軽装甲機動車などを展示した。2023年2月23日、福岡地本が県内大学生13人に冬期大学生インターンシップを実施。参考：月刊軍事研究5,’07、湯布院駐屯地ホームページ、北熊本駐屯地ホームページ、JGround Vol.23、西部方面後方支援隊ホームページ、月刊PANZER6,’18、朝雲

　＜玖珠駐屯地（２０１５年）＞：第４師団第４戦車大隊、第８師団第８戦車大隊、西部方面対舟艇対戦車隊、西部方面後方支援隊第302対舟艇対戦車隊直接支援隊、西部方面会計隊第400会計隊（3月26日から第404会計隊玖珠派遣隊）、玖珠駐屯地業務隊が駐屯している。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜玖珠駐屯地騎馬クラブ＞：玖珠駐屯地で2007年に創設された騎馬クラブ。玖珠郡九重町の牧場主が駐屯地を訪問した際に日本陸軍騎兵の話が出たのがきっかけで結成された。駐屯地開設記念行事で騎馬フラッグショーを行っているが、異動などによりメンバーが不足気味で、2009年には実施されなかった。参考：朝雲

＜玖珠駐屯地業務隊＞：陸上自衛隊の駐屯地業務隊。2014年12月8日、情報誌と掲示板による積極的広報の功績で、陸幕長から２級賞状と副賞が授与された。2016年12月5日、厚生業務で優れた功績を挙げたとして陸幕長から２級賞状が授与された。2016年11月27日、玖珠町九日市宿舎集会場で玖珠町自衛隊父兄会と家族支援実務訓練を実施。2018年1月17日、創意工夫による駐屯地所在部隊の野外炊事能力向上支援の功績で、陸幕長から２級賞状が授与された。参考：朝雲

＜グスティ・ングラ・ライ＞：332（フリゲート）を参照。

＜クズネツォフ＞：ソ連海軍11641型ミサイル巡洋艦Admiral Flota Sovetskogo Soyuza Kuznetzov。1988年11月1日艦籍編入。1989年6月に起工を予定していたが、建造中止になり、1990年10月4日に除籍された。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜クズネツク＞：ロシア海軍タランタル�U級ミサイル・コルベットKuznetsk。参考：月刊世界の艦船9,’22

＜クズバス＞：K-419（潜水艦）を参照。

＜クズルエルマ＞：バイラクタル・クズルエルマ（無人機）を参照。

＜クセ＞：五式軽戦車ファミリーを参照。

＜駆潜隊（海上自衛隊）＞：海上自衛隊の駆潜艇部隊。トップは隊司令で、司令部は幹部３名と海曹6-7名からなり、駆潜艇に座乗する際には２隻に分乗する。1986年3月19日に第４駆潜隊が廃止されて消滅した。参考：日本の防衛戦力Part7、月刊世界の艦船5,’86

＜駆潜隊（日本海軍）＞：日本海軍の駆潜艇部隊。遠距離対潜護衛が可能な駆潜艇第13号型の登場により、防備隊でなく独立した部隊で運用することになり、昭和15年11月に新設され、駆潜艇３隻で１個隊を編成した。第1-10駆潜隊は横須賀鎮守府、第11-20駆潜隊は呉鎮守府、第21-30駆潜隊は佐世保鎮守府、第31-40駆潜隊は舞鶴鎮守府の所管である。各隊は根拠地隊に配分されて近海での対潜護衛任務に就いた。特設設網艇や特設駆潜艇で編成されたものもあり、これらは日本本土付近で運用された。太平洋戦争末期には損耗などで隊を編成できなくなり、単独行動することも多くなった。参考：小艦艇入門、丸スペシャル第49号

＜駆潜艇＞：潜水艦を駆逐するための局地用対潜小型船艇。第１次大戦時、底引き網漁船に爆雷と50mmクラスの砲を搭載したのが始まりである。第１次大戦末期にアメリカのヘンリー・フォード（フォード自動車の設立者）がイーグル・ボートという本格的な駆潜艇を初めて開発した。参考：小艦艇入門、丸スペシャル第49号

　＜駆潜艇（海上自衛隊）＞：警備隊時代の1954年度計画で標準的駆潜艇である駆潜艇甲型と高速型である駆潜艇乙型の名称が登場し、1954年7月1日の海自創設で正式な自衛艦の種別になった。艦種記号はPC、艦番号は301以降で、1956年8月に付与され、1957年9月1日に公式制定されている。安価な小型対潜艦として重要港湾及び海峡部の防衛に充てるため、30隻を建造する予定だったが、小型すぎたため冬の日本海など荒海での運用が困難で（揺れ出すと航走できずソナーも利かず、苦戦艇とまで言われた）、かり型４隻（1957年竣工）、かもめ型３隻（1957年竣工）、はやぶさ型１隻（1957年竣工）、うみたか型４隻（1959-64年竣工）、みずとり型８隻（1960-66年竣工）の計20隻の整備に止まった。ただ少人数で護衛艦類似の運用を行うため訓練にはもってこいで、乗員のチームワークも良好だったという。1960年10月1日、区分・自衛艦−大分類・警備艦−中分類・哨戒艦艇の下の種別となった。1987年5月11日、艦種が廃止された。特務艇に種別変更された元駆潜艇も1999年までに退役した。参考：月刊世界の艦船11,’17増刊、4,'23、月刊丸5,’07

　＜駆潜艇（日本海軍）＞：艦種としては大分類「艦艇」の下の種別の１つで、軍艦ではない。仮想敵国のアメリカは、国民性からみて狭い潜水艦内での任務に向かないだろうと判断しており、開発には不熱心で、大正15年に公称第684号（45フィート型。排水量8.5トン、速力14ノット）、昭和2年に公称第700号（20メートル型。排水量18トン、速力21ノット）、昭和9年に公称第879号（150トン型飛行機救難船と船型が共通。排水量155トン、速力13ノット）を試作しているが、量産には至っていない。艦種の制定は昭和8年（この時は特務艇の下）で、港湾、泊地、海峡、水道などで主力艦隊を潜水艦の脅威から守る対潜哨戒を主任務とする。軍令部では昭和4年に建造計画を出し、マル一計画で300トン型２隻と150トン型４隻を作る予定だったが蹴られ、昭和8年度追加計画で初の駆潜艇である駆潜艇第１号型が認められて昭和9年に竣工した。以降第３号駆潜艇まで建造したところ、重心が高いことが判明したため、それらに改善を加えてマル三計画で実用型の駆潜艇第４号型を建造した。初期の駆潜艇は局地防衛を主眼に置いており航続距離が短かったが、駆潜艇第13号型・第28号型では横浜からトラック環礁まで十分に航行できるよう2000海里の航続距離を持たせることにした。これに伴い、防備隊ではなく専用の対潜部隊を作ることになり、昭和15年11月に駆潜隊を新編し、艦種も種別として独立している。商船構造を取り入れるなど量産も考慮していたが、単なる局地防衛用ではなく、それなりの海域で主力艦隊の護衛を行うため、それに見合った設計や装備が必要で、徹底的な戦時量産向け構造にはできなかった。艇長は当初海軍大尉クラスだったが、後に予備士官が務めるようになった。船体が小型のため荒天では外洋に出撃できず、近海任務に限定されたため、戦果は乏しい。護衛艦艇不足から船団護衛にも駆り出されたが、荒天時には船団に置いて行かれた。64隻が完成し、太平洋戦争では単独で潜水艦３隻を、他艦種や航空機との共同で潜水艦３隻を撃沈した。太平洋戦争中最も不足した艦種とされ、この数ではとても足りず、駆潜特務艇200隻と特設駆潜艇265隻を作っている。参考：小艦艇入門、月刊丸3,’14、丸スペシャル第49号、月刊モデルアート9,’15増刊

＜駆潜艇第１号＞：日本海軍駆潜艇第１号型、第１号駆潜艇。昭和9年3月竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第１根拠地隊第１駆潜隊に所属し、フィリピン攻略戦に参加。その後メナド、マカッサル、ジャワ攻略作戦に就いた。昭和17年3月、第21特別根拠地隊に移り、スラバヤを拠点にジャワ海で船団護衛に就いた。昭和19年11月2日、南シナ海で潜水艦の雷撃を受けて小破した。11月14日、ミンドロ島の西で爆撃を受けて損傷した。終戦時はスラバヤにいた。昭和21年7月11日、シンガポールのケッペル港南でイギリス軍により処分された。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第１号型＞：日本海軍初の駆潜艇。ロンドン軍縮条約の制限外艦艇として建造を決定しており、テスト製作的な意味が強い。艦政本部基本計画主任の藤本造船大佐は300トンないし600トンの可潜型駆潜艇を提示したといわれるが、普通の水上艦として完成した。船型は平甲板型で、凌波性と居住性を考慮して乾舷を大きく取り、シーアも付けている。当初は煙突を囲う形で上構を設け、露天甲板に出ずに後部兵員室から艦橋や機械室などに移動できるようにする予定だったが、結局船体前部に煙突と離して上構を設け、上甲板は露天甲板にした。上構下部に探信儀室と水中聴音機室があり、上構後方に三脚マストを持つ。舵は技研の研究で旋回半径が小さくなるとされた21度下開きの２枚舵を採用したが、舵が水面近くに位置する小型艇ではあまり意味が無く、旋回性能が悪かった。全長65.3m、水線長64m、垂線間長62m、最大幅5.9m、深さ3.38m、公試吃水1.43m、基準排水量266トン、公試排水量280トン。主機は艦本式二二号八形ディーゼル２基２軸3400馬力、計画速力24ノット、燃料搭載量26トン、航続距離1500海里（14ノット）。兵装は毘式四〇ミリ連装機銃１基（前甲板）、留式／九二式7.7mm単装機銃２丁（煙突前方両舷）、爆雷投下軌条１組、爆雷36個。フランスSCAM社製水中探信儀とMV式水中聴音機（捕音機12個）を装備する。乗員65名。第１号・第２号駆潜艇が昭和9年3月に竣工した。その直前に友鶴事件が発生し、昭和9年7月に急遽浦賀船渠で改装を実施。艦底にバラストキールを装着してバラストキール内と艦底内にバラスト・セメントを積み、上構を一回り小型にし、ブルワークを外した。これで公試排水量が377トンに増え、最大速力が21ノットに減っている。後に舵を１枚舵に変更した。太平洋戦争中に兵装を強化、後甲板に爆雷投射機と爆雷装填台を２基ずつ追加し、25mm単装機銃３門を搭載した。参考：丸スペシャル第49号、小艦艇入門、月刊モデルアート9,’15増刊

＜駆潜艇第２号＞：日本海軍駆潜艇第１号型、第２号駆潜艇。昭和9年3月竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第１根拠地隊第１駆潜隊に配備されており、フィリピン攻略戦に参加。その後メナド、マカッサル、ジャワ攻略作戦に就いた。昭和17年3月、第21特別根拠地隊に移り、スラバヤを拠点にジャワ海で船団護衛に就いた。昭和20年6月26日（27日？）、スラバヤからマカッサルに向け航行していたところ、ジャワ海でSS-326ブルーバックの雷撃を受け沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、丸スペシャル第49号、小艦艇入門

＜駆潜艇第３号＞：日本海軍駆潜艇第３号型、第３号駆潜艇。昭和11年10月竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第１根拠地隊第１駆潜隊に配備されており、フィリピン攻略戦に参加。その後メナド、マカッサル、ジャワ攻略作戦に就いた。昭和17年3月、第21特別根拠地隊に移り、ケンダリー・マカッサル方面で船団護衛に就いた。5月1日、スラバヤ・バリクパパン方面の船団護衛に就いた。太平洋戦争中に留式7.7mm機銃を九六式25mm機銃に換装し、後甲板にも追加した。終戦時はスラバヤ方面にいた。昭和21年7月11日、シンガポールのケッペル港南でイギリス軍により処分された。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第３号型＞：日本海軍駆潜艇。海軍の書類では駆潜艇第１号型と同型に類別されていたらしい。マル二計画で建造され、駆潜艇第１号型の建造実績と第４艦隊事件の教訓を取り入れている。船型は艦首にシーアを持つ平甲板型のままだが、復元性能強化のため船体を短縮、吃水を深く乾舷を小さくし、第４艦隊事件を受けて船体構造を強化した。上構と煙突の背を低くし、マストはポールマストに変更している。舵は釣合舵１枚にして効きを良くした。全長56.1m、水線長55m、垂線間長53m、最大幅5.6m、深さ3.9m、公試吃水2.1m、基準排水量270トン、公試排水量285トン。主機は艦本式二二号六型ディーゼル２基２軸2500馬力、速力20ノット、燃料搭載量26トン、航続距離1500海里（14ノット）。兵装は毘式四〇ミリ連装機銃１基（前甲板）、留式／九二式7.7mm単装機銃２丁（煙突前方両舷）、九四式爆雷投射機２基（後甲板）、三型爆雷装填台２基、爆雷投下軌条、爆雷36個。乗員60名。昭和11年に第３号駆潜艇が竣工した。太平洋戦争中に25mm単装機銃３門を追加している。参考：丸スペシャル第49号、小艦艇入門

＜駆潜艇第４号＞：日本海軍駆潜艇第４号型、第４号駆潜艇。昭和13年12月竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第２根拠地隊第21駆潜隊に配備されており、フィリピンのビガン・リンガエン攻略作戦に参加した。昭和17年1月からダバオ方面で哨戒を実施。次いでスラバヤ攻略作戦に参加し、3月10日に第22特別根拠地隊に編入され、バリクパパン方面で船団護衛に就いた。昭和19年4月18日、セレベス島ライカン湾で触礁して艦底に亀裂を生じ、スラバヤで修理に入った。6月13日、修理を終えてフィリピンやバリクパパン方面の船団護衛に就いた。昭和20年2-3月、スラバヤで修理を受けた。その後はスラバヤ方面で船団護衛を実施。8月13日、スラバヤ西水道で触雷して沈没した。参考：丸スペシャル第49号、小艦艇入門

＜駆潜艇第４号型＞：日本海軍駆潜艇。マル三計画で建造された。駆潜艇第３号型の改良型で、重心降下による復元性能強化を図っている。船体は平甲板型で、艦首にシーアを持つ。凌波性向上のため艦首乾舷を0.1m高くして艦尾を下げ、上甲板幅を水線幅より0.3m縮めている。艦橋を0.5甲板分下げ、煙突付近の上構を撤去して重心を下げたが、軽荷状態ではバラスト代わりに海水16トンを補填する必要があった。艦底部に九三式水中聴音機と九三式水中探信儀を装備する。マストは上構直後の三脚式１本で、更に後方に煙突１本を持つ。全長56.2m、水線長55.5m、垂線間長53m、最大幅5.6m、深さ3.9m、公試吃水2.1m、基準排水量291トン、公試排水量309トン。主機は艦本式二二号六型ディーゼル（1300馬力）２基２軸2600馬力、速力20ノット、燃料搭載量20トン、航続距離2000海里（14ノット）。兵装は毘式四〇ミリ連装機銃１基（前甲板）、九四式投射機２基（後甲板タンデム）、爆雷投下軌条１条（艦尾）、九一式爆雷36発。乗員59名。昭和13-14年に第４号駆潜艇から第12号駆潜艇が竣工した。太平洋戦争中にマストに一三号電探を装備したり、25mm単装機銃３丁を追加（艦橋前方、マストと煙突の間、後甲板）したり、爆雷投下軌条を２条に増やしたりしている。参考：丸スペシャル第49号、小艦艇入門、月刊モデルアート9,’15増刊

＜駆潜艇第５号＞：日本海軍駆潜艇第４号型、第５号駆潜艇。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第２根拠地隊第21駆潜隊に配備されており、フィリピンのビガン・リンガエン攻略作戦に参加した。昭和17年1月からダバオ方面で哨戒を実施。次いでバタビア攻略作戦に参加し、3月10日に第22特別根拠地隊に編入され、バリクパパン・ボルネオ方面で船団護衛に就いた。昭和18年10月5日、バリクパパンで但馬丸と衝突した。昭和20年1月9日、ボルネオ島の西で潜水艦の雷撃を受けて損傷し、スラバヤで修理を受けた。終戦時はジャカルタにあり、昭和21年7月11日、シンガポールのケッペル港南でイギリス軍により処分された。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第６号＞：日本海軍駆潜艇第４号型、第６号駆潜艇。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第２根拠地隊第21駆潜隊に配備されており、フィリピンのビガン・リンガエン攻略作戦に参加した。昭和17年1月からダバオ方面で哨戒を実施。次いでスラバヤ攻略作戦に参加し、3月10日に第22特別根拠地隊に編入され、バリクパパン・ボルネオ方面で船団護衛に就いた。昭和18年1月からアンボン方面で船団護衛に就き、7月からバリクパパンを拠点に船団護衛を行った。昭和19年3月15日、バリクパパンを出港し、船団護衛任務を開始。3月23日、パラオに入港。3月30日、船団護衛のためパラオを出港、西水道に向けて航行中にアメリカ機動部隊の空襲を受けて擱座し、上甲板の一部を残して海没した。乗員はパラオに脱出している。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第７号＞：日本海軍駆潜艇第４号型、第７号駆潜艇。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第９根拠地隊第11駆潜隊に配備されており、ボルネオ攻略部隊としてミリ・クチン攻略戦に参加した。その後マレー上陸部隊の護衛を実施。昭和17年3月末、ペナンに陸軍部隊を輸送し、そのままペナンを拠点にシンガポール、サバン方面の船団護衛に就いた。昭和19年6月15日、パラオ付近で触雷して中破した。シンガポールで修理し、10月末に復帰。昭和20年4月11日、アンダマン諸島ポートプレアの南150海里でイギリス軍機の爆撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第８号＞：日本海軍駆潜艇第４号型、第８号駆潜艇。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第９根拠地隊第11駆潜隊に配備されており、マレー上陸部隊の護衛とパレンバン攻略部隊の護衛に就いた。昭和16年12月19日、コタバル沖でオランダ潜水艦O20を駆逐艦３隻と共に爆雷で撃沈した。昭和17年3月、ペナンに進出して船団護衛を実施。4月、シンガポール方面に移り、ナツナ諸島攻略戦に参加。9月、ペナンに戻り、シンガポールやサバン方面への船団護衛を行った。昭和20年3月4日、マラッカ海峡で潜水艦の雷撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、小艦艇入門

＜駆潜艇第９号＞：日本海軍駆潜艇第４号型６番艇、第９号駆潜艇。昭和14年5月竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第９根拠地隊第11駆潜隊に配備されており、マレー上陸部隊護衛、マラッカ海峡水路啓開、アンダマン攻略戦に参加した。昭和17年5月19日、シンガポールを出港して特務艦朝日の護衛に就いたが、5月25日に仏印付近で朝日が戦没したため、乗員の救助にあたった。6月、シンガポール方面で船団護衛を実施。7月18日、第11特別根拠地隊に編入され、サイゴン方面で船団護衛を実施。昭和19年7月、第９特別根拠地隊に編入され、ペナンやサバンで船団護衛に就いた。昭和20年3月、香港方面で船団護衛を実施。3月21日、カムラン湾沖で爆撃を受けて損傷した。4月5日、香港東方で爆撃を受けて損傷した。7月、瀬戸内海西部に帰投。終戦時は呉におり、復員艦として使用された。昭和22年10月3日、賠償艦として中国に引き渡され、閩江（ミンチャン）になった。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第１０号＞：日本海軍駆潜艇第４号型、第10号駆潜艇。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第２根拠地隊第31駆潜隊に配備されており、ビガン・リンガエン攻略部隊の護衛やタラカン・バリクパパン・ジャワ攻略戦に参加した。昭和17年3月10日、第31特別根拠地隊に転属し、マニラ湾封鎖を実施。5月1日、呉防備隊に編入され、佐伯を拠点に豊後水道の哨戒を行った。10月15日、第４根拠地隊に転属し、トラックを拠点として船団護衛に就いた。11月6日、トラック南方で第12号駆潜艇と衝突した。昭和18年5月、舞鶴に帰投して修理を実施。7月末、ラバウルに展開して船団護衛を実施。8月30日、ブーゲンビル東方で爆撃を受け、直撃弾により大破（中破？）した。横浜で修理を受けている。昭和19年4月、修理を終えてサイパン方面で船団護衛を実施。5月2日、サイパンからパラオへの船団護衛中、パラオ北端で座礁して大破し、放棄された。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第１１号＞：日本海軍駆潜艇第４号型、第11号駆潜艇。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第２根拠地隊第31駆潜隊に配備されており、ビガン・リンガエン攻略部隊の護衛やタラカン・バリクパパン・ジャワ攻略戦に参加した。昭和17年3月10日、第31特別根拠地隊に転属し、マニラ湾やオロンガボ方面の哨戒を実施。5月、呉防備戦隊に転属し、佐伯を拠点に豊後水道の哨戒を行った。10月16日、第４根拠地隊に転属し、トラックを拠点として船団護衛に就いた。昭和18年5月、第１根拠地隊に編入され、舞鶴で修理に入った。9月2日、ラバウルに進出。10月6日、ベラ・ラベラ島沖夜戦に参加。11月6日、ブカ島西方で爆撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第１２号＞：日本海軍駆潜艇第４号型、第12号駆潜艇。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第２根拠地隊第31駆潜隊に配備されていた。昭和17年3月2日、バリクパパン上陸船団護衛中にオランダ潜水艦K18の雷撃を受けたが、吃水が浅かったので魚雷は下を通り抜けた。直ちに反撃を行い、爆雷によりK18を損傷させている（後に自沈）。3月10日、第31特別根拠地隊に転属し、マニラ湾口哨戒に就いた。5月、呉防備戦隊に転属した。10月、第４根拠地隊に転属し、トラックを拠点に船団護衛を行った。11月6日、トラック南方で第10号駆潜艇と衝突した。昭和18年5月、第１根拠地隊に転属し、ブインを拠点に船団護衛を実施。8月1日、ブイン沖で爆撃を受けて中破した。11月から四国造船で修理に入っている。昭和19年3月30日、第30根拠地隊に編入された。5月、パラオに進出し、パラオ−フィリピンの船団護衛に就いた。終戦時はパラオにいた。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第１３号＞：日本海軍駆潜艇第13号型、第13号駆潜艇。昭和15年7月15日竣工。建造費は3599000円である。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第１根拠地隊第２駆潜隊に配備されており、フィリピンのアパリ、ラモン湾、バリクパパン攻略戦に参加した。昭和17年3月10日、第21特別根拠地隊に転属し、バタビアを拠点に船団護衛を行った。5月15日、横須賀防備戦隊に転属し、下田を拠点として船団護衛に就いた。7月20日、第５艦隊付属となり、8月にキスカに展開。9月29日、キスカ港外で戦闘機の機銃掃射を受け、艇長が負傷した。10月11日、キスカを出港。横須賀石川島造船所で修理に入った。昭和18年3月から三陸沖方面で船団護衛に就いた。4月3日、三陸の野田湾沖で船団護衛中にSS-177ピカーレルの雷撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第１３号型＞：日本海軍駆潜艇。マル四計画に基づき昭和15年から建造された。戦時量産を考慮しており、建造費の安い商船用厚鋼板を使用している。ただ必要以上に厚かったので、材料の無駄遣いという説もあった。船体も商船構造を採用し、民間造船所でも作れるようにしてある。船型は平甲板型で、艦首に大きなシーアを付けて凌波性を向上させており、前甲板は捕鯨船と同じ亀甲型に近い強いキャンバーを持つ。駆潜艇第４号型よりも吃水を深くして九三式一型水中探信儀・九三式水中聴音機の位置を低くし、聴音能力を向上させた。九三式水中聴音機は真水を満たした区画に搭載している。潜水艦の耐圧船殻を破壊できるよう、砲熕兵装を強化して徹甲弾を積み、艦橋上面に十二年式二メートル測距儀、艦橋後方に夜間戦闘用の須式六〇サンチ探照灯１基を装備した。船体上縁に舷外電路を持つ。建造中に駆潜隊の新編が決まったので、昭和15年度建造の第17号駆潜艇から艦橋に司令室を設け、艇長室を艦橋下部に移し、煙突の前に上構を設けて艦橋内にあった烹炊所をそこに移した。全長51m、水線長49m、垂線間長46.5m、最大幅6.7m、深さ4.65m、吃水2.75m、基準排水量438トン、公試排水量460トン。主機は艦本式二三号八型ディーゼル（８気筒、850馬力）２基２軸1700馬力、速力16ノット、重油搭載量16トン、航続距離2000海里（14ノット）。兵装は三年式四〇口径八サンチ高角砲１門（通常弾、対空弾、徹甲弾。前甲板）、九三式一三ミリ連装機銃１基（後甲板。九四式投射機の後ろ）、九四式投射機２基（後甲板タンデム）、爆雷投下軌条１条（艦尾）、九五式爆雷36発（軌条上に６個、艇内に30個）。煙突両脇にボート・ダビットがあり、左舷側に6mカッター、右舷側に6m内火艇を搭載する。乗員68名（80名？）。第13号−第27号駆潜艇が昭和15-17年に竣工した。荒天時の外洋航行能力は低かったが、その他は概して耐波性が良く航洋力に優れ、乗員からは好評だった。船体長が短く、対潜掃討に必要な小回りは効くが、保針性能が悪いという欠点があった。また、戦時急造という方針が民間造船所に伝わらず、従来の思想で建造したため排水量が予定より小さくなってしまい、中期以降の建造艇はバラストを追加したらしい。昭和19年から艦橋後方の探照灯台の付け根に電探室を設け、探照灯のあった位置に二二号電探を設置、探照灯は前にずらして電探室上面に置いた。また、25mm単装機銃３丁を追加し、爆雷投下軌条を２条に増やしている。第23号駆潜艇は艦尾13mm連装機銃も25mm単装機銃２丁に換装した。参考：丸スペシャル第49号、小艦艇入門、月刊モデルアート9,’15増刊

＜駆潜艇第１４号＞：日本海軍駆潜艇第13号型、第14号駆潜艇。昭和16年3月31日竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第１根拠地隊第２駆潜隊に配備されており、フィリピンのアパリ、ラモン湾、バリクパパン攻略戦に参加した。昭和17年3月10日、第21特別根拠地隊に転属し、バタビアを拠点に船団護衛を行った。5月15日、横須賀防備戦隊に転属し、長浦や下田を拠点として船団護衛に就いた。7月20日、第５艦隊付属となり、8月にキスカに展開。9月29日、キスカ港外で戦闘機の機銃掃射を受け、艇長と航海長が戦死した。10月10日、キスカ島付近で爆撃を受けて小破した。11月20日、横須賀防備戦隊に転属し、鳥羽を拠点に対潜哨戒を行った。昭和18年5月、第５艦隊付属となり、千島方面で船団護衛を実施。6月、横須賀防備戦隊に転属し、父島・サイパン方面で船団護衛を行った。昭和19年3月、尾鷲を拠点に熊野灘方面で対潜哨戒・船団護衛を実施。昭和20年4月、第４特攻戦隊に転属。7月28日、横須賀で空襲を受けて損傷した。終戦時は尾鷲で擱座状態だった。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第１５号＞：日本海軍駆潜艇第13号型、第15号駆潜艇。昭和16年3月31日竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第１根拠地隊第２駆潜隊に配備されており、フィリピンのアパリ、ラモン湾、バリクパパン攻略戦に参加した。昭和17年3月10日、第21特別根拠地隊に転属し、バタビアを拠点に船団護衛を行った。5月15日、横須賀防備戦隊に転属し、長浦や下田を拠点として船団護衛に就いた。7月20日、第５艦隊付属となり、8月にキスカに展開。9月29日、キスカ島で戦闘機の機銃掃射を受け、十数名が負傷した。11月、横須賀防備戦隊に転属し、尾鷲を拠点に対潜哨戒を行った。昭和18年5月、第５艦隊付属となり、千島方面で船団護衛を実施。6月15日、大湊警備府部隊に転属し、室蘭・稚内方面で船団護衛を実施。10月11日、大湊海軍航空隊分遣隊の九四式水偵から潜水艦発見の報告を受け、第43号駆潜艇、第18号掃海特務艇と共に、宗谷海峡でSS-238ワフーを撃沈した。終戦時は横須賀におり、機関の状態が悪く復員船としては使用できず、解体された。参考：丸スペシャル第49号、小艦艇入門

＜駆潜艇第１６号＞：日本海軍駆潜艇第13号型、第16号駆潜艇。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第２根拠地隊に所属しており、フィリピンのリンガエン・バリクパパン攻略戦に参加した。昭和17年5月1日、連合艦隊付属第21駆潜隊に転属し、ミッドウェイ作戦に参加。7月14日、第８根拠地隊第21駆潜隊に転属し、8月からラバウルに進出、船団護衛を行った。昭和19年4月、横須賀に帰投して修理に入った。6月、修理を終えて父島への船団護衛に就いた。7月4日、父島の西北西80海里で艦上機の爆撃を受け沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第１７号＞：日本海軍駆潜艇第13号型、第17号駆潜艇。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第２根拠地隊に所属しており、フィリピンのリンガエン上陸戦とジャワ攻略戦に参加した。昭和17年5月、連合艦隊付属第21駆潜隊に転属し、ミッドウェイ作戦に参加。7月14日、第８根拠地隊第21駆潜隊に転属し、8月からラバウルに進出、船団護衛を行った。昭和19年2月、第５根拠地隊に転属し、サイパン−内地の船団護衛を実施。4月、横須賀に帰投して沖縄根拠地隊に転属し、沖縄方面の輸送を行った。7月、連合艦隊に転属し、11月にフィリピンに展開。レイテ輸送作戦を行い、その後は中国方面で船団護衛を実施した。昭和20年1月4日、仏印のサンジャック沖でアメリカ艦上機の攻撃を受けて損傷した。4月28日、長崎県五島大瀬崎の南でSS-414スプリンガーの雷撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第１８号＞：日本海軍駆潜艇第13号型、第18号駆潜艇。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第２根拠地隊に所属しており、フィリピンのリンガエン上陸戦とジャワ攻略戦に参加した。昭和17年5月、連合艦隊付属第21駆潜隊に転属し、ミッドウェイ作戦に参加。7月14日、第８根拠地隊第21駆潜隊に転属し、8月からラバウルに進出、船団護衛を行った。昭和18年2月16日、ショートランドへ向かう貨物船を護衛中に、第958航空隊の水偵が発見したSS-219アンバージャックを水雷艇鵯と共に爆雷で攻撃し、撃沈した。昭和19年2月、第５根拠地隊に転属し、サイパン−内地の船団護衛を行った。4月、横須賀に帰投して修理に入った。6月、修理を終えて父島への輸送任務に就いた。7月4日、父島の西北西80海里で艦上機の攻撃を受けて小破した。その後連合艦隊に転属し、11月にフィリピンに進出、レイテ輸送作戦を行った。12月30日、ルソン島西岸で爆撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第１９号＞：日本海軍駆潜艇第13号型、第19号駆潜艇。昭和16年9月20日竣工。12月8日、太平洋戦争開戦時は呉防備戦隊第11特別根拠地隊に所属しており、豊後水道で哨戒を実施した。昭和17年2月、第１根拠地隊に転属し、スターリング湾の哨戒を実施。3月、第23特別根拠地隊に転属し、ケンダリー哨戒に就いた。8月、第11特別根拠地隊に転属し、サイゴンを拠点に船団護衛や対潜哨戒を行った。昭和19年8月、第１海上護衛隊に転属し、内地−台湾の船団護衛を行った。11月14日、ミンドロ島の西で爆撃を受けて損傷した。昭和20年2月、鎮海方面で船団護衛に就いた。終戦時は呉で行動不能状態にあり、復員輸送にも使えず、佐世保に回航されて昭和23年4月20日から5月25日に川南工業浦崎造船所で解体された。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第２０号＞：日本海軍駆潜艇第13号型、第20号駆潜艇。昭和16年8月竣工。12月8日、太平洋戦争開戦時は呉防備戦隊第11特別根拠地隊に所属しており、豊後水道で哨戒を実施した。昭和17年2月、第１根拠地隊に転属し、スターリング湾の哨戒を実施。3月、第23特別根拠地隊に転属し、マカッサル方面で船団護衛に就いた。7月8日、フィリピンのザンボアンガ北岸で座礁した。昭和18年7月、ペナン方面で船団護衛に就いた。11月14日、ペナン沖でイギリス潜水艦P339トーラスと交戦し、爆雷と砲撃で損傷を与えたが、砲撃による反撃で損傷した。シンガポールで修理に入り、昭和19年6月に完工して8月に第31特別根拠地隊に配備されてマニラ方面で船団護衛を行った。11月、レイテ輸送任務中に空襲を受け損傷した。昭和20年1月、第11特別根拠地隊に転属し、サイゴン方面で船団護衛に就いた。2月23日、仏印のパダカン岬東北東８海里で爆撃を受けて損傷した。3月、第１海上護衛艦隊に転属した。その後香港で船団護衛中に空襲を受け損傷した。応急修理の後、5月に呉に入港して修理に入り、そのまま終戦を迎えた。行動不能状態だったため、復員船には使用されず、昭和23年4-5月に佐世保船舶で解体された。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第２１号＞：日本海軍駆潜艇第13号型、第21号駆潜艇。昭和16年8月竣工。12月8日、太平洋戦争開戦時は呉防備戦隊に所属しており、豊後水道の哨戒にあたった。昭和17年2月、第１根拠地隊に転属し、バリ島攻略部隊の護衛に就いた。3月、第23特別根拠地隊に転属し、セレベスで行動。8月、第11特別根拠地隊に転属、9月、第４根拠地隊に派遣されてトラック方面で船団護衛を実施。昭和18年4月、ペナン方面で船団護衛を実施。昭和19年1月、サイゴン方面で船団護衛を実施。8月、第１海上護衛隊に転属し、台湾−内地の船団護衛を実施。昭和20年3月15日、中国の南澳島南端で爆撃を受けて損傷した。4月、第103戦隊に転属し、鎮海方面で船団護衛を実施。終戦時は舞鶴におり、復員船として使用された後、昭和22年10月7日にシンガポールで賠償艦としてイギリスに引き渡された。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第２２号＞：日本海軍駆潜艇第13号型、第22号駆潜艇。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は横須賀鎮守府部隊に所属しており、東京湾口の哨戒を行った。昭和17年3月、尾鷲方面で哨戒を実施。4月、東京湾口の哨戒を実施。5月、連合艦隊付属第23駆潜隊に転属。6月、第11・第13設営隊輸送船団を護衛しつつガダルカナル島に到着した。7月、第７根拠地隊に転属し、ラバウルを拠点にソロモン方面の船団護衛を行った。昭和18年9月14日、セントジョージ岬の東60海里で爆撃を受けて損傷した。昭和19年2月19日、ニューアイルランド島ステフェン水道南口付近で爆撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第２３号＞：日本海軍駆潜艇第13号型、第23号駆潜艇。昭和16年12月8日、横須賀鎮守府部隊に所属しており、東京湾口の哨戒を行った。昭和17年5月、連合艦隊付属第23駆潜隊に転属。6月、船団護衛しつつガダルカナル島に到着した。7月、第７根拠地隊に転属し、ラバウルを拠点にソロモン方面船団護衛を行った。昭和18年3月15日、第23駆潜隊の一員として商船を護衛中、アドミラルティ諸島北でSS-201トライトンを第24号駆潜艇と共同撃沈した。4月21日、パラオで触礁した。10月18日、ラバウルで空襲を受けて船体前部を切断された。応急修理を受け、船団護衛しつつ昭和19年2月25日に釜山に帰投、本格修理に入った。5月、完工して第３南遣艦隊に転属。8月、連合艦隊付属第21駆潜隊に転属し、内地、高雄、上海、フィリピン方面で船団護衛を行った。昭和20年1月4日、仏印サンジャック沖でアメリカ艦上機の攻撃を受けて損傷した。2月、支那方面艦隊に転属。3月22日、上海付近で爆撃を受けて小破した。終戦時は青島にいた。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第２４号＞：日本海軍駆潜艇第13号型、第24号駆潜艇。昭和16年12月20日竣工、横須賀鎮守府部隊に編入され、東京湾口、伊豆、伊勢方面の哨戒を行った。昭和17年5月、連合艦隊付属第23駆潜隊に転属。6月、佐世保を出港し、第11・第13設営隊を護衛しつつガダルカナル島に到着した。8月、ラバウルを拠点に船団護衛を実施。9月、第８艦隊第７根拠地隊に転属し、ラバウルとソロモン方面で哨戒を行った。昭和18年3月15日、第23駆潜隊の一員として商船を護衛中、アドミラルティ諸島北でSS-201トライトンを第23号駆潜艇と共同で撃沈した。昭和19年2月17日、トラック空襲（DD-588バーンズの攻撃？）で沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第２５号＞：日本海軍駆潜艇第13号型、第25号駆潜艇。昭和16年12月29日竣工、呉防備戦隊に編入され、豊後水道の哨戒を行った。昭和17年5月3日、第５艦隊第13駆潜隊に転属。5月21日、横須賀を出港してキスカに向かった。その後キスカで哨戒活動を行っていたが、7月15日にキスカ沖でSS-216グラニオンの雷撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第２６号＞：日本海軍駆潜艇第13号型、第26号駆潜艇。昭和16年12月20日竣工、呉防備戦隊に編入され、豊後水道の哨戒を行った。昭和17年5月、第５艦隊第13駆潜隊に転属し、キスカ攻略戦に参加。8月、呉鎮守府部隊に転属し、横須賀で修理を受けた。12月末、第８艦隊第２特別根拠地隊に転属し、ショートランドを拠点に船団護衛や対潜哨戒を行った。昭和18年4月、ウエワク輸送を実施。昭和19年1月、呉で修理に入った。10月、フィリピン方面で船団護衛に就いた。12月、呉で修理に入った。昭和20年2月末、第１海上護衛隊に編入され、鎮海方面で船団護衛に就いた。7月30日、鎮海沖で爆撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第２７号＞：日本海軍駆潜艇第13号型、第27号駆潜艇。昭和17年1月28日竣工、呉防備戦隊に編入され、豊後水道の哨戒を行った。5月、第５艦隊第13駆潜隊に転属し、キスカ攻略戦に参加。7月15日、キスカ沖でSS-216グラニオンの雷撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第２８号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第28号駆潜艇。昭和17年5月15日竣工、連合艦隊付属第32駆潜隊に編入された。6月8日、佐世保を出港して船団護衛を行い、ラバウルに進出した。7月、第８艦隊第７根拠地隊に転属し、ラバウルで船団護衛を行った。8月23日、ニューブリテン島のガゼレ半島付近で座礁した。12月末、第１根拠地隊に編入され、ショートランドを拠点に哨戒や船団護衛を実施。昭和18年3月29日、ショートランド南口で爆撃を受けて小破した。5月、横須賀で修理を実施。第４根拠地隊に転属し、6月からトラックーラバウルの船団護衛を行った。8月30日、カビエンで爆撃を受けて中破した。9月、第32駆潜隊に配備されていた。10月18日、ラバウル港外で爆撃を受け大破した。昭和19年1月26日、マニラで触礁した。5月末、舞鶴で修理を受けた。11月、南西方面艦隊に転属し、台湾−フィリピンの船団護衛に就いた。昭和20年2月1日、ルソン島北方のカミイグ島付近で爆撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第２８号型＞：日本海軍駆潜艇。昭和16年度計画で建造された駆潜艇第13号型16隻のうち、第28号駆潜艇からは保針性能改善のための改良を施しており、基本計画番号K8Bとして区別されている。保針性能改善のため、艦尾艦底部の構造を変更し、艦尾が垂直になった。舵も一回り小さくして効き過ぎを抑制している。船体上縁には舷外電路を持つ。全長51m、水線長49m、垂線間長46.5m、最大幅6.7m、深さ4.65m、公試吃水2.63m、基準排水量420トン、公試排水量442トン。主機は艦本式二三号八型ディーゼル２基２軸1700馬力、速力16ノット、燃料搭載量16トン、航続距離2000海里（14ノット）。兵装は40口径三年式８サンチ高角砲１門（前甲板）、九三式13ミリ連装機銃１基（爆雷投射機後方）、両舷式爆雷投射機２基（後甲板タンデム）、爆雷投下軌条1-2条または爆雷投下台６基（艦尾）、爆雷36個。艦底前部に九三式水中聴音機を装備する。乗員80名。新潟鐵工所（第48号、第58号、第60号、第61号、第63号など７隻）など民間造船所９ヵ所で建造され、第28号−第61号駆潜艇と第63号駆潜艇の34隻が昭和17年4月から昭和19年10月に竣工した。昭和19年から艦橋後方の探照灯台の付け根に電探室を設け、探照灯のあった位置に二二号水上電探を設置、探照灯は前にずらして電探室上面に置いた。また、電波探知機や九六式25mm単装機銃３丁（艦橋前方機銃台、煙突前方両舷）を追加し、爆雷投下軌条を２条に増やしている。第60号・第61号・第63号は建造当初からこれらの改良を施し、限定的ながら量産に配慮して簡易構造を取っており、基本計画番号もK8Cに変更されていて、別クラスに分類されることもある。第28号駆潜艇は艦尾13mm連装機銃も25mm機銃２丁に換装した。参考：丸スペシャル第49号、小艦艇入門、月刊世界の艦船4,’98、2,’17、月刊モデルアート9,’15増刊

＜駆潜艇第２９号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第29号駆潜艇。昭和17年4月30日竣工、舞鶴鎮守府部隊に編入された。5月15日、連合艦隊付属第32駆潜隊に転属し、ラバウルを拠点に船団護衛を行った。10月末、第１根拠地隊に転属し、ショートランドを拠点に哨戒や船団護衛を実施。昭和18年5月、第４根拠地隊に転属し、6月からトラックーラバウルの船団護衛を実施。昭和19年1月、トラック−内地の船団護衛を実施。2月18日、トラック空襲で沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第３０号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第30号駆潜艇。昭和17年5月13日竣工、連合艦隊付属第32駆潜隊に編入された。6月、船団護衛を行いラバウルに進出。7月、第１根拠地隊に転属し、10月末からショートランドを拠点に哨戒や船団護衛を実施。昭和18年5月、第４根拠地隊に転属した。9月、トラック−ラバウルの船団護衛を行った。昭和19年1月、トラック−サイパンの船団護衛を実施。5月13日、ショートランド湾口で触雷して小破した。5月末、横須賀で修理を受けた。7月、横須賀を出港し、南西方面の船団護衛に就いた。11月30日、セブ島ソゴット湾で爆撃を受けて小破した。12月24日、ボルネオ北西で潜水艦の雷撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第３１号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第31号駆潜艇。昭和17年6月15日竣工、第８艦隊第８根拠地隊に編入され、ラバウルで船団護衛に就いた。8月、ナウル島攻略戦に参加。9月、ラバウルに展開。10月23日、ラバウルで爆撃を受けて小破した。11月6日、トラック南方で爆撃を受けて損傷した。11月末、横須賀で修理に入った。12月末、ラバウルで船団護衛に就いた。昭和18年3月、第４根拠地隊に転属し、トラック方面で船団護衛を実施。8月、第６根拠地隊に転属し、クェゼリン方面で哨戒を行った。昭和19年6月末、第３南遣艦隊に転属し、マニラ方面、次いで南西方面で船団護衛に就いた。昭和20年１月12日、仏印南部で船団護衛中にアメリカ機動部隊の空襲を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第３２号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第32号駆潜艇。昭和16年10月起工、昭和17年5月進水、8月19日竣工、横須賀に回航され、横須賀防備戦隊第31駆潜隊に編入されて東京湾口や三陸沖方面の船団護衛や哨戒を行った。10月24日、ラバウルで爆撃を受けて小破した。昭和18年3月、第４根拠地隊に転属し、トラックを拠点にトラック−ラバウル船団護衛を実施。9月、ウェワク輸送に参加。昭和19年3月、サイパン−横須賀の船団護衛を実施。次いでフィリピン方面に展開した。9月24日、ミンドロ島南方コロン湾で艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第３３号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第33号駆潜艇。昭和17年8月15日竣工、横須賀防備戦隊に編入されて東京湾口や三陸沖方面の船団護衛や哨戒を行った。11月27日、野島燈台付近で衝突事故を起こした。昭和18年3月、第４根拠地隊に転属し、トラック−パラオの船団護衛を行った。昭和19年2月17日、トラック空襲で損傷した。8月、南西方面艦隊に転属し、内地−マニラ−シンガポールの船団護衛を行った。昭和20年3月21日、仏印カムラン湾沖でアメリカ陸軍機の爆撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、丸スペシャル第49号

＜駆潜艇第３４号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第34号駆潜艇。昭和17年8月31日竣工、横須賀防備戦隊に編入され、東京湾口の哨戒を行った。12月末、第８艦隊第２特別根拠地隊に転属し、ウエワク方面で哨戒を実施。昭和18年10月末、呉で修理を受け、ウエワク輸送任務を行った。昭和19年3月、中部太平洋艦隊第30根拠地隊に転属し、パラオ方面で船団護衛を実施。昭和20年1月12日、仏印カムラン湾でアメリカ機動部隊の空襲を受けて大破した。3月26日、インド洋アンダマン諸島付近でイギリス艦隊と交戦して沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第３５号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第35号駆潜艇。昭和18年2月28日竣工、呉防備戦隊に編入され、豊後水道で哨戒を行った。5月、第５艦隊付属に転属し、千島方面で哨戒や船団護衛を行った。6月、大湊警備府部隊に転属し、引き続き千島方面の哨戒に就いた。8月、第８艦隊第２特別根拠地隊に転属し、ウエワク輸送任務に参加。昭和19年3月、中部太平洋艦隊第30根拠地隊に転属し、パラオ方面で船団護衛と哨戒を実施。5月、第４南遣艦隊第28特別根拠地隊に転属し、ダバオ・セブ方面で船団護衛を実施。7月、第25特別根拠地隊に転属し、アンボン方面で船団護衛に就いた。10月、第１南遣艦隊第15特別根拠地隊に転属し、シンガポール方面で船団護衛を行った。11月22日、マラッカ海峡でP234ストラタジェムを爆雷で撃沈した。昭和20年2月23日、仏印南部パダカン岬東北東８海里で爆撃を受けて損傷した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第３６号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第36号駆潜艇。昭和17年10月15日竣工、呉防備戦隊に編入され、豊後水道で哨戒を行った。昭和18年5月、第５艦隊付属に転属し、千島方面で哨戒と船団護衛を実施。6月、大湊警備府部隊に転属し、引き続き千島方面で任務に就いた。12月、第３南遣艦隊に転属し、マニラとオーストラリア北方で船団護衛を実施。昭和19年6月、渾作戦に参加。その後タラカン、ザンボアンガ、マニラ方面で船団護衛を行った。11月14日、コロン湾で調査中に空襲を受けて損傷し、マニラに戻った。11月19日、ルソン島スビック湾口で西安丸を救援中に爆撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第３７号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第37号駆潜艇。昭和17年11月1日竣工、呉防備戦隊に編入され、豊後水道で哨戒を行った。昭和18年3月、第８艦隊第８根拠地隊に編入され、ラバウル−パラオの船団護衛に就いた。昭和19年3月、佐世保に帰港。4月、内地−マニラ−高雄の船団護衛に就いた。6月、渾作戦に参加。10月、第１海上護衛隊に転属し、内地−マニラの船団護衛を実施。昭和20年1月4日、仏印サンジャック沖でアメリカ艦上機の攻撃を受けて損傷した。2月、内地−南西諸島の船団護衛を実施。5月22日、奄美諸島の北で艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第３８号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第38号駆潜艇。昭和17年3月3日起工、12月10日竣工、佐世保防備戦隊第21駆潜隊に編入され、五島列島方面で哨戒に就いた。昭和18年3月、第８艦隊第８根拠地隊に転属し、ラバウル−パラオの船団護衛に就いた。昭和19年1月12日、カビエン付近で爆撃を受け、小破した。2月21日、ビスマルク諸島のニューハノバー西端で爆撃を受けて中破した。4月、第３南遣艦隊第32特別根拠地隊に転属し、マニラ方面で船団護衛に就いた。8月、連合艦隊第31戦隊第21駆潜隊に転属した。この際、マスト前方に二二号電探を搭載し、水測兵装を強化、13mm連装機銃の代わりに25mm機銃を装備している。内地−南西諸島−マニラで船団護衛を実施。昭和20年1月4日、仏印サンジャック沖でアメリカ艦上機の攻撃を受けて損傷した。4月、鎮海方面で船団護衛を実施。太平洋戦争終結時は健在で青島におり、内地に回航されて掃海船として使用された。その後特別保管船として佐世保に係留され、ソ連に賠償艦として引き渡されることになり、昭和22年9月30日に佐世保を出港、ナホトカに向かった。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第３９号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第39号駆潜艇。昭和17年2月起工、5月進水、10月31日竣工、呉防備戦隊に編入され、豊後水道で哨戒を行った。昭和18年3月1日、第８艦隊第８根拠地隊に転属し、佐世保工廠で整備に入った。3月18日、佐世保を出港。3月30日、ラバウルに入港。ラバウル−パラオで船団護衛を行った。昭和19年2月12日、輸送船４隻からなるソ903船団を護衛してパラオを出港。2月16日、ニューアイルランド北西50海里のムッソウ島沖でB-25の爆撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第４０号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第40号駆潜艇。昭和18年3月31日竣工、横須賀防備戦隊に編入され、伊勢・三陸沖方面で哨戒と船団護衛を実施。9月、第８艦隊第８根拠地隊に転属し、ラバウルを拠点としてラバウル−パラオ、ラバウル−トラックの船団護衛を行った。昭和19年2月19日、ニューアイルランドのステフェン水道南口付近で爆撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第４１号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第41号駆潜艇。昭和18年1月31日竣工、横須賀防備戦隊に編入され、横須賀−神戸の船団護衛に就いた。5月、第52根拠地隊に転属し、大湊を拠点に室蘭方面の哨戒を行った。昭和19年1月、第１南遣艦隊第11特別根拠地隊に転属し、サイゴン方面で船団護衛に就いた。10月、サイゴン−高雄の船団護衛を実施。昭和20年2月22日、仏印沖で空襲を受け損傷した。終戦時はシンガポールにいた。昭和21年7月11日、シンガポールのケッペル港南でイギリス軍により処分された。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第４２号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第42駆潜艇。昭和18年5月31日竣工、横須賀防備戦隊に編入され、横須賀−神戸の船団護衛に就いた。8月、三陸沖・八戸・女川方面で船団護衛に就いた。昭和19年2月、横須賀で修理を受け、父島への船団護衛を行った。3月から三陸沖と山田湾方面で哨戒を実施。8月末、横須賀で修理を受けた。10月、父島への輸送任務を実施。昭和20年1月22日、父島付近で触雷して小破した。横浜で修理を受け、5月から三陸沖で船団護衛を実施。7月31日、女川港付近で雷撃を受けて損傷し、そのまま終戦を迎えた。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第４３号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第43号駆潜艇。昭和17年4月起工、昭和18年4月7日竣工、横須賀防備戦隊に編入された。5月、千島・北海道方面で船団護衛を行った。7月、大湊警備府部隊に転属し、千島・小樽・大湊方面で船団護衛を行った。10月11日、大湊海軍航空隊分遣隊の九四式水偵から潜水艦発見の報告を受け、第15号駆潜艇、第18号掃海特務艇と共に、宗谷海峡でSS-238ワフーを撃沈した。昭和19年1月、第１南遣艦隊第11特別根拠地隊に転属し、サイゴンを拠点としてサイゴン−マニラの船団護衛を行った。昭和20年1月12日、仏印カムラン湾桟橋でアメリカ機動部隊の空襲を受けて擱座し、放棄された。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜艇第４４号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第44号駆潜艇。昭和18年5月15日竣工、横須賀防備戦隊に編入され、横浜−神戸の船団護衛を行った。昭和19年1月、横浜−南鳥島−父島の船団護衛に就いた。昭和20年1月、熊野灘方面で船団護衛を実施。4月、第４特攻戦隊に転属し、大王崎−清水の船団護衛を行った。終戦時は浦賀におり、船体と機関が使用に耐えない状態だったため、兵装を外して放置されていた。その後長浦に回航され、昭和23年5月に浦賀船渠で解体された。参考：丸スペシャル第49号、小艦艇入門

＜駆潜艇第４５号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第45号駆潜艇。昭和18年10月15日竣工、横須賀防備戦隊に編入され、熊野灘方面で哨戒を行った。12月、第３南遣艦隊に転属し、マニラに進出、ザンボアンガ・ダバオ方面で船団護衛に就いた。昭和19年7月、マニラ方面で船団護衛を実施。11月29日、オルモック輸送の途中にセブ島北西で爆撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第４６号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第46号駆潜艇。昭和18年9月30日竣工、横須賀防備戦隊に編入された。10月、父島特別根拠地隊に転属し、父島で哨戒を行った。12月、第３南遣艦隊に転属し、マニラを拠点にダバオ・パラオ方面の船団護衛に就いた。昭和19年8月、フィリピン、セレベス、ボルネオ方面で船団護衛を行った。10月24日、青葉を護衛中に空襲を受け損傷した。11月、オルモック輸送任務に就いた。11月25日、フィリピンのマスバテ島カタインガン湾で艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第４７号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第47号駆潜艇。昭和18年8月12日竣工、横須賀防備戦隊に編入され、神戸−横須賀の船団護衛と東京湾口哨戒を行った。昭和19年8月、横須賀で修理を受けた。9月、父島方面で船団護衛に就いた。12月、石川島で修理を受けた。昭和20年2月17日、父島への船団護衛の帰路に和歌山県潮ノ岬南東で爆撃を受けて小破した。3月、下田方面で哨戒と船団護衛を実施。7月15日、第１特攻戦隊に転属。三陸沖山田湾で空襲を受け小破した。終戦時は横須賀におり、兵装を外して特別輸送艦となり引揚輸送に使用された。昭和21年、特別保管艦として横須賀に係留された。昭和22年4月、賠償艦としてアメリカに引き渡されることになり、佐世保に移された。10月、アメリカに引き渡された。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第４８号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第48号駆潜艇。昭和18年7月31日竣工、横須賀防備戦隊に編入され、東京湾口で哨戒を行った。昭和19年3月末、サイパンへの船団護衛に就いた。6月、第１海上護衛隊に転属し、サイパンからパラオ、ダバオ、マニラ、高雄を経由して横須賀に帰港した。8月、横須賀防備戦隊に転属し、女川を拠点に船団護衛を行った。昭和20年7月14日、釜石港でアメリカ艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第４９号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第49号駆潜艇。昭和19年1月31日竣工、佐世保防備戦隊大島防備隊に編入され、奄美大島方面の哨戒に就いた。4月、第４海上護衛隊に転属し、佐世保−沖縄の船団護衛に就いた。9月、佐世保−奄美大島で船団護衛を実施。昭和20年3月1日、鹿児島県諏訪之瀬島でアメリカ機動部隊の空襲を受けて損傷した。4月2日、奄美大島瀬相湾内で艦上機の攻撃を受けて損傷した。5月、第５特攻戦隊に転属し、佐世保を拠点に船団護衛を行った。終戦時は佐世保におり、昭和22年10月3日に賠償艦として青島で中国に引き渡された。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第５０号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第50号駆潜艇。昭和18年11月30日竣工、横須賀防備戦隊に編入され、横須賀−神戸の船団護衛に就いた。昭和19年1月末、横須賀−サイパンの船団護衛を実施。6月12日、サイパンからの帰路にサイパン北北西で空襲を受けて損傷し、浦賀で修理を受けた。7月15日、横須賀を出港して父島で哨戒に就いた。7月21日、父島付近で爆撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第５１号＞：日本海軍駆潜艇第51号型、第51号駆潜艇。昭和12年9月竣工。昭和15年、第51号駆潜特務艇に艦種変更された。参考：丸スペシャル第49号、小艦艇入門

＜駆潜艇第５１号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第51号駆潜艇。昭和18年11月8日竣工、横須賀防備戦隊に編入された。12月、父島特別根拠地隊に転属し、父島、南鳥島、サイパン方面で船団護衛に就いた。昭和19年6月、横須賀防備戦隊に転属し、横須賀−父島の船団護衛に就いた。12月5日、八丈島輸送の途中で第52号駆潜艇と接触し、旗風に曳航されて横須賀で修理を受けた。昭和20年2月、八丈島への船団護衛に就いた。3月7日、八丈島の神港で爆撃を受け損傷した。7月28日、横須賀で空襲を受け損傷し、そのまま終戦を迎えた。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第５１号型＞：日本海軍駆潜艇。マル二計画で建造された小型高速駆潜艇で、当初は軍令部が速力20ノットを要求したが、艦政本部長が対潜戦には25ノット必要と主張、国産ディーゼルでは出力が足りないので、外国から導入することにした。ドイツとイギリスに発注したところ、ドイツは設計不能という回答で、イギリスのソーニクロフト社が設計することになったが、図面が完成してみるとそのまま積むのは無理があり、改めて水雷艇雁をベースに艦型を設計し直し、主機はMAN社製ディーゼルを積むことにした。艦首に軽いシーアを持ち、艦中後部の乾舷を減らして軽量化している。ただ友鶴事件の反動で復元性能を重視しすぎたらしく、乾舷が小さいのと軽量化が不十分だったのとで、最大速力が予定に達しなかった。上部構造物は前方から前部上構（艦橋）、三脚マスト、後部上構（炊事室のＨ型煙突が付く）、煙突、ボート・ダビットと並ぶ。艦橋は全閉式で、電動式舵取機により艦橋から直接操舵が可能。主機は２基を輸入し、２基を川崎と三菱横浜でコピーしている。40mm機銃は艦政本部では艇中央に配置して波浪の影響を避ける設計としたが、軍令部の方で艇首に設置することにし、実際に運用しても問題は生じていない。艦橋下方に水中聴音機と水中探信儀を装備する。公試で旋回時に舵後面に空気が入り込み、旋回性能が極度に悪化する事態が発生したため、艦尾形状と舵を改良して解決した。この艦尾形状は陽炎型駆逐艦に応用されている。全長45m、水線長44.5m、垂線間長43.2m、最大幅4.8m、深さ3.05m、公試吃水1.7m、基準排水量170トン、公試排水量175トン。主機はMAN社製１号ディーゼル２基２軸3000馬力、速力23ノット、燃料搭載量７トン、航続距離800海里（14ノット）。兵装は40mm単装機銃１丁（前甲板）、爆雷投射機２基、爆雷装填台、爆雷投下軌条、爆雷18個。乗員41名。第51号駆潜艇と第52号駆潜艇が昭和12年に竣工した。小型高速の割に乾舷が低く、凌波性不足で所定の性能を発揮できず、駆潜艇の艦種が独立した際に駆潜特務艇に回され、昭和19年には雑役船として対潜学校で訓練や実験に使われた。参考：丸スペシャル第49号、小艦艇入門

＜駆潜艇第５２号＞：日本海軍駆潜艇第51号型、第52号駆潜艇。昭和15年11月、駆潜特務艇第52号に艦種変更された。参考：丸スペシャル第49号

＜駆潜艇第５２号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第52号駆潜艇。昭和18年11月30日竣工、横須賀鎮守府部隊に編入され、父島への船団護衛に就いた。昭和19年2月21日、千葉県洲崎の北西４海里で浮流機雷に触雷して損傷し、横須賀で修理を受けた。7月、横須賀−父島の船団護衛に復帰。12月5日、第51号駆潜艇に衝突されて船体左中央に孔が開いた。昭和20年3月、佐世保鎮守府部隊に転属。5月、青島への船団護衛に就き、更に佐世保−釜山の船団護衛も行った。8月14日、佐世保付近で空襲を受けて損傷した。終戦時は佐世保におり、艦橋に爆弾が直撃して中破状態だったため、そのまま放置された。昭和23年4-5月、佐世保船舶で解体された。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船4,’98

＜駆潜艇第５３号＞：日本海軍駆潜艇第53号型、第53号駆潜艇。昭和12年10月竣工。昭和15年11月、駆潜特務艇第53号に艦種変更された。参考：丸スペシャル第49号、小艦艇入門

＜駆潜艇第５３号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第53号駆潜艇。昭和19年3月20日竣工、横須賀防備戦隊に編入された。4月、第３南遣艦隊に転属し、マニラを拠点に船団護衛を行った。11月28日、オルモック湾でアメリカ魚雷艇の攻撃を受け沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第５３号型＞：日本海軍駆潜艇。マル二計画で建造された小型高速駆潜艇で、駆潜艇第51号型の主機が量産向きでは無かったので、蒸気タービンに換装し、機関重量が減った分を燃料に回したものである。主機換装に伴い、上部構造物が前部上構（艦橋）、三脚マスト、煙突、後部上構（Ｈ型煙突付き）の順になった。全長45m、水線長44.5m、垂線間長43.2m、最大幅4.8m、深さ3.05m、公試吃水1.73m、基準排水量170トン、公試排水量180トン。主機は艦本式タービン２基、主缶はホ号重油専焼缶２基（１基？）、出力3000馬力、速力23ノット、燃料搭載量20トン、航続距離800海里（14ノット）。兵装は40mm単装機銃１丁（前甲板）、爆雷投射機２基、爆雷装填台、爆雷投下軌条、爆雷18個。乗員41名。第53号駆潜艇が昭和12年に竣工した。こちらも駆潜艇第51号型同様性能が悪く、駆潜艇の艦種が独立した際に駆潜特務艇に回され、昭和19年には雑役船として対潜学校で訓練や実験に使われた。参考：丸スペシャル第49号、小艦艇入門

＜駆潜艇第５４号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第54号駆潜艇。昭和18年11月12日竣工、横須賀防備戦隊に編入され、新潟から大湊経由で横須賀に向かった。12月、尾鷲を拠点に熊野灘方面の哨戒と船団護衛に就いた。昭和19年3月22日、サイパン・パラオ兵力輸送船団の東松３号船団として横須賀を出港。3月25日、対潜行動中に父島の北75海里でSS-180ポラックの雷撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船4,’98、6,’83

＜駆潜艇第５５号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第55号駆潜艇。昭和19年5月31日竣工、呉防備戦隊に編入され、佐伯で訓練に入った。6月27日、第３南遣艦隊第32特別根拠地隊に転属した。7月、門司から高雄経由でマニラに進出し、セブ・ザンボアンガ方面で船団護衛に就いた。9月12日、セブ港内で永洋丸に横付け救援中、空襲を受けて損傷した。9月13日、マニラに向け航行中、セブ島北方で艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第５６号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第56号駆潜艇。昭和19年7月26日竣工、呉防備戦隊に編入され、訓練に入った。8月25日、第２南遣艦隊第22特別根拠地隊に転属。9月、門司を出港し、高雄、マニラ、バリクパパン経由でスラバヤに進出。スラバヤを拠点にジャワ海の哨戒や船団護衛を行った。終戦時はスラバヤで健在だった。参考：丸スペシャル第49号、小艦艇入門

＜駆潜艇第５７号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第57号駆潜艇。昭和19年10月28日竣工、呉防備戦隊に編入され、訓練に入った。12月、第１南遣艦隊第11特別根拠地隊に転属し、シンガポールに進出。その後ペナンを拠点にペナン方面の哨戒と船団護衛を行った。昭和20年5月18日、マラッカ海峡ペナン水道で触雷して小破した。6月12日、スマトラ島北西のサバン島北方でイギリス艦艇と交戦し、沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第５８号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第58号駆潜艇。昭和18年6月起工、10月進水、昭和19年1月26日竣工、佐世保防備戦隊に編入された。2月、奄美大島方面で第18戦隊の護衛を行った。4月、第４海上護衛隊に転属。6月、機動部隊補給隊警戒隊に転属し、タウイタウイやタラカン方面で船団護衛に就いた。8月末、佐世保鎮守府付属に転属し、佐世保で修理を受けた。10月、佐世保−沖縄の船団護衛に就いた。10月10日、沖縄でアメリカ機動部隊の空襲により小破した。佐世保で修理を受け、鎮海警備府に回航されて修理を続けた。昭和20年1月、佐世保−奄美大島の船団護衛に就いた。3月23日、奄美大島会津高崎沖で爆撃を受けて損傷した。5月22日、奄美諸島の北で艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第５９号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第59号駆潜艇。参考：小艦艇入門

＜駆潜艇第６０号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第60号駆潜艇。改マル五計画の１番艇で、昭和19年1月10日進水、3月28日竣工・就役、呉防備戦隊に編入され、訓練に入った。5月、第４南遣艦隊第26特別根拠地隊に転属し、マニラ、ダバオ、ハルマヘラを経由してアンボンに展開、船団護衛を行った。10月、第３南遣艦隊第31特別根拠地隊に転属し、マニラ方面で哨戒と船団護衛を実施。12月14日、スービック湾南西で船団護衛中に空襲を受け損傷した。昭和20年2月、第１海上護衛艦隊に転属し、佐世保−台湾の船団護衛に就いた。4月、九州北岸の哨戒を実施。6月、鮮南方面護衛部隊に編入され、対馬海峡や朝鮮南部で哨戒・シーレーン防衛にあたった。終戦時は佐世保におり、その後特別輸送艦として復員・引揚輸送を行った。参考：丸スペシャル第49号、月刊世界の艦船4,’98、2,’17、小艦艇入門

＜駆潜艇第６１号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第61号駆潜艇。昭和19年5月8日竣工、呉防備戦隊に編入され、佐伯で訓練に入った。6月、高雄警備府に転属し、高雄−マニラで船団護衛に就いた。昭和20年1月9日、台湾南部海口泊地で艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇第６２号＞：日本海軍駆潜艇第28号型。建造中止になった。参考：小艦艇入門

＜駆潜艇第６３号＞：日本海軍駆潜艇第28号型、第63号駆潜艇。昭和19年6月30日竣工、佐世保防備戦隊に編入され、訓練に入った。7月、佐世保−高雄の船団護衛に就いた。8月、高雄−マニラの船団護衛を行った。10月、第１南遣艦隊第15特別根拠地隊に転属し、ペナン、サバン、アンダマン諸島方面で船団護衛に就いた。昭和20年3月26日、インド洋アンダマン諸島付近でイギリス艦隊と交戦して沈没した。参考：丸スペシャル第49号、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船4,’98

＜駆潜艇４８７号＞：アメリカ海軍駆潜艇。1943年6月11日、アッツ島付近で伊24潜水艦を撃沈した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜艇乙型＞：はやぶさ型を参照。

＜駆潜艇甲型＞：かり型またはかもめ型を参照。

＜駆潜特務艇（日本海軍）＞：日本海軍の艦種。特務艇の下の類別として制定された。局地防衛用として昭和14年に遠洋漁業用木造船をベースとした簡易型駆潜艇を開発することになり、雑役船の100トン型曳船（駆潜艇型）として公称1182号と公称1183号を建造、昭和15-16年に竣工させてテストが行われた。その結果、昭和16年戦時計画で駆潜特務艇第１号型100隻の建造が決定。戦時中に更に同型100隻が作られた他、戦利艦が17隻編入された。他に駆潜艇第51号型３隻が類別変更されている。参考：丸スペシャル第49号、月刊丸3,’14、月刊モデルアート9,’15増刊

＜駆潜特務艇第１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第１号駆潜特務艇。昭和18年2月10日竣工、3月27日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、PB-18ちどりとなった。昭和35年10月25日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１号型＞：日本海軍駆潜特務艇、通称は駆特。船体は木造の漁船型で、船体中央に艦橋構造物と煙突がある。当初速力は９ノットの予定だったが、敵潜水艦の水中速力が６ノットなので11ノットが要求され、主機の選定に苦労した。また、艇の量産に主機の生産が追いつかず、予定線表より竣工が１年遅れている。吊り下げ型水中聴音機１基、軽便探信儀（予定していた九三式一型探信儀の代わりに装備）、15kW発電機２基を搭載する。後期型では三式二型探信儀１基を搭載し、操舵室や機械室など主要部に防弾板を装着した。これに伴い復元性能が下がったため、バラストを追加している。木製船体が虫に食われる被害に悩まされたらしい。全長29.2m、水線長25.85m、垂線間長26m、最大幅5.65m、深さ2.75m、公試吃水1.97m、基準排水量130トン、公試排水量135トン。主機は中速ディーゼル１基１軸400馬力、最大速力11ノット（13ノット？）、燃料搭載量６トン、航続距離1000海里（10ノット）。兵装は7.7mm機銃１丁（前甲板）。爆雷投下軌条２条、爆雷22個（軌条に５個ずつと爆雷庫に12個）。乗員32名。全国の中小木造造船所が建造し、竣工後に各鎮守府海軍工廠または工作部が艤装を行って完成させた。昭和16年度のマル急計画で第１号−第100号駆潜特務艇、昭和18-19年度のマル戦計画で第151号−第250号駆潜特務艇の計200隻（203隻？）が計画され、昭和18年3月から昭和20年1月に16ヵ所の造船所で生産された。当初は南方での作戦も行っていたが、昭和19年2月のトラック空襲以降は主に防備隊に配備されて局地防衛の任に就いている。順次機銃を九六式二五ミリ機銃や九三式一三ミリ機銃に換装し、外地で作戦に就いた艇は後甲板にも機銃を追加した。スタベーション作戦が始まると、非磁性木造船であることから爆雷を外して三式掃海具や五式掃海具を搭載し、各港湾や港湾警備隊に配備されて掃海任務に就いている。太平洋戦争中に81隻が戦没した。終戦後の昭和20年12月1日、第２復員省内令第５号に基づき、69隻が掃海船として使用されることになった。この際、艇種記号ASC（Auxiliary Submarine Chaser）が付与されている（舷側の表示は単にＡとしたものも多い）。昭和21年6月18日から所属支部での掃海任務が終了次第、戦時賠償艦となる特別保管艦に指定されていったが、実際には港に繋留されたままで、一部は海運総局不法入国監視本部に転属となって密入国・密輸監視任務に就いた。10月17日には６隻がアメリカ海軍に一時的に編入され、アメリカ海軍附属掃海艇として掃海部隊に配備されている。昭和22年12月31日、第２復員庁が廃止されて海運総局に移管されたのに伴い、下関の掃海部や横須賀の管船部の所属となった。昭和23年5月1日、海上保安庁発足に伴い、海運総局掃海部に所属していた17隻がMS01からMS17として掃海船に、海運総局不法入国監視本部に所属していた28隻がPB01からPB28として巡視船になった。朝鮮戦争では特別掃海隊として掃海船が出動し、第202号駆潜特務艇（巡視船MS14）が触雷沈没している。昭和27年8月1日、保安庁警備隊が発足したため、海上保安庁掃海部所属の23隻がこちらに移管された。昭和29年7月1日、海上自衛隊発足に伴いこちらに移管され、掃海艇となった。最後の３隻が退役したのは昭和40年3月31日のことである。参考：月刊世界の艦船5,’83、8,’11増刊、9,’14、丸スペシャル第49号、小艦艇入門、月刊モデルアート9,’15増刊

＜駆潜特務艇第２号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第２号駆潜特務艇。昭和19年10月6日、ペナンの西110海里でイギリス潜水艦P317タリホーの雷撃を受け沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜駆潜特務艇第４号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第４号駆潜特務艇。昭和18年3月17日竣工、4月18日艤装完了。昭和19年8月21日、九十九里浜北方で座礁した。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入されて巡視船PB-20きじになった。昭和26年8月1日、掃海船MS-81きじに種別変更された。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管され、掃海船きじとなった。1954年7月1日、海自に移管され、掃海艇きじになった。参考：海上自衛隊全艦艇史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第５号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第５号駆潜特務艇。昭和18年8月18日、ベラ・ラベラ沖海戦でアメリカ駆逐艦と交戦して沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第７号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第７号駆潜特務艇。昭和18年10月6日、ベラ・ラベラ島沖夜戦に参加。昭和19年10月14日、高雄で艦上機の攻撃を受けて小破した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第８号駆潜特務艇。昭和19年7月8日、ラバウルで爆撃を受けて損傷した。9月9日、スマトラ島メダン北方のベラワン港で触雷して沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第９号駆潜特務艇。昭和19年7月8日、ラバウルで爆撃を受けて損傷した。9月9日、スマトラ北岸で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１０号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第10号駆潜特務艇。昭和19年3月19日、ビスマルク諸島ムッシュ島付近で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第11号駆潜特務艇。昭和20年4月14日、仏印東方で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１２号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第12号駆潜特務艇。昭和18年8月18日、ベラ・ラベラ沖海戦でアメリカ駆逐艦と交戦して沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１３号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第13号駆潜特務艇。昭和18年10月29日、ショートランドで座礁した。11月1日、座礁しているところを爆撃されて大破し、放棄された。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１４号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第14号駆潜特務艇。昭和19年1月30日、マーシャル諸島付近でアメリカ艦上機及び水上艦艇の攻撃を受け、沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１５号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第15号駆潜特務艇。昭和19年10月22日、フィリピンのマエストデカンポ島沖で座礁中に機銃掃射を受け、爆雷が誘爆して沈没した。昭和20年3月28日、大分県深島東方で爆撃を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第16号駆潜特務艇。昭和19年2月16日、カビエンで爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１７号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第17号駆潜特務艇。昭和19年2月18日、カビエン沖で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第18号駆潜特務艇。昭和19年1月30日、マーシャル諸島付近でアメリカ艦上機及び水上艦艇の攻撃を受け、沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第19号駆潜特務艇。昭和19年1月30日、マーシャル諸島付近でアメリカ艦上機及び水上艦艇の攻撃を受け、沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２０号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第20号駆潜特務艇。昭和18年10月6日、ベラ・ラベラ島沖夜戦に参加。昭和19年2月17日、トラック空襲で損傷した。昭和20年7月22日、神戸港で触雷して中破した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第21号駆潜特務艇。昭和19年1月30日、マーシャル諸島付近でアメリカ艦上機及び水上艦艇の攻撃を受け、沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２２号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第22号駆潜特務艇。昭和19年3月30日、パラオでアメリカ機動部隊の空襲を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２３号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第23号駆潜特務艇。昭和18年10月6日、ベラ・ラベラ島沖夜戦に参加。昭和19年7月9日、ラバウルで爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２５号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第25号駆潜特務艇。昭和19年1月31日、マーシャル諸島付近でアメリカ艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第26号駆潜特務艇。昭和18年8月28日、パラオ西口の北16海里で座礁した。昭和19年3月30日、パラオでアメリカ機動部隊の空襲を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２７号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第27号駆潜特務艇。昭和18年6月19日竣工、7月10日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入されて巡視船PB-23つばめになった。昭和25年、座礁した。昭和26年2月15日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’86

＜駆潜特務艇第２８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第28号駆潜特務艇。昭和19年1月30日、マーシャル諸島付近でアメリカ艦上機及び水上艦艇の攻撃を受け、沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第29号駆潜特務艇。昭和19年2月22日、カビエンで爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第３０号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第30号駆潜特務艇。昭和18年10月6日、ベラ・ラベラ島沖夜戦に参加。11月4日、ブーゲンビル島キエタ付近で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第３１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第31号駆潜特務艇。昭和18年10月16日、ニューブリテン島のランベルト岬沖で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第３２号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第32号駆潜特務艇。昭和19年6月15日、爆撃を受けて大破した。9月24日、ミンドロ島南方で艦上機の攻撃により沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第３３号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第33号駆潜特務艇。昭和19年1月31日、マーシャル諸島付近でアメリカ艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第３４号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第34号駆潜特務艇。昭和19年2月19日、ニューアイルランド南岸で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第３７号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第37号駆潜特務艇。昭和20年7月5日、バリ島北方でSS-373リザードフィッシュの雷撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第３８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第38号駆潜特務艇。昭和19年4月30日、トラック付近で艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第３９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第39号駆潜特務艇。昭和19年9月21日、シブヤン島の東で艦上機の攻撃を受けて大破した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第４０号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第40号駆潜特務艇。昭和19年1月22日、マヌス島のロレンゴウで爆撃を受けて戦没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第４１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第41号駆潜特務艇。昭和20年2月22日、サンジャック沖で爆撃を受けて小破した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第４２号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第42号駆潜特務艇。昭和20年6月23日、ジャワ島北東でSS-365ハードヘッドの攻撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第４３号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第43号駆潜特務艇。昭和18年8月5日竣工、兵装搭載の後に横須賀防備隊に配備された。昭和19年2月、雑役船に艦種変更された。太平洋戦争終戦後は浦賀で交通船として使用されたりしている。参考：丸スペシャル第49号

＜駆潜特務艇第４６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第46号駆潜特務艇。昭和19年4月4日、ウェーキで爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第４７号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第47号駆潜特務艇。昭和19年3月20日、ニューギニアのホーランジアで爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第４８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第48号駆潜特務艇。昭和19年2月21日、ビスマルク諸島のニューハノバー西端で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第４９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第49号駆潜特務艇。昭和19年3月20日、ニューギニアのホーランジアで爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第５０号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第50号駆潜特務艇。昭和19年6月12日、サイパンの北北西でアメリカ艦上機の攻撃を受けて損傷した。12月29日、ボルネオ北端のクダット港で爆撃を受けて大破した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第５１号＞：日本海軍駆潜特務艇、第51駆潜特務艇。昭和15年11月、第51号駆潜艇から艦種変更された。昭和18年11月、第251号駆潜特務艇に改称された。参考：丸スペシャル第49号

＜駆潜特務艇第５１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第51号駆潜特務艇。昭和19年6月13日、マリアナ付近で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第５２号＞：日本海軍駆潜特務艇、第52号駆潜特務艇。昭和15年11月、第52号駆潜艇から艦種変更された。昭和18年11月、第252号駆潜特務艇に改称された。参考：丸スペシャル第49号

＜駆潜特務艇第５３号＞：日本海軍駆潜特務艇、第53号駆潜特務艇。昭和15年11月、第53号駆潜艇から艦種変更された。昭和18年11月、第253号駆潜特務艇に改称された。参考：丸スペシャル第49号

＜駆潜特務艇第５３号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第53号駆潜特務艇。昭和19年3月30日、パラオでアメリカ機動部隊の空襲を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第５４号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第54号駆潜特務艇。昭和19年6月15日（17日？）、ロタ港で艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第５７号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第57号駆潜特務艇。昭和18年9月15日竣工、10月30日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入されて巡視船PB-21かわせみになった。昭和31年7月5日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第５８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第58号駆潜特務艇。昭和18年10月25日竣工、11月16日艤装完了。昭和20年7月2日、千島列島付近で潜水艦と交戦して損傷した。昭和24年8月1日、海上保安庁に編入されて巡視船PB-32うずらになった。昭和35年1月16日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第６１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第61号駆潜特務艇。昭和19年1月27日、パラオの南方で雷撃を受けて小破した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第６３号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第63号駆潜特務艇。昭和20年6月10日、朝鮮西岸の木浦西方で衝突により沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第６４号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第64号駆潜特務艇。昭和20年1月6日、プロコンドル島沖で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第６５号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第65号駆潜特務艇。昭和20年7月2日、千島列島付近で潜水艦と交戦して損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第６６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第66号駆潜特務艇。昭和20年8月7日、トラック環礁付近で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第６８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第68号駆潜特務艇。昭和18年11月15日竣工、12月9日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に移管され、巡視船PB-27かもめになった。昭和37年1月31日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第７１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第71号駆潜特務艇。昭和18年9月20日竣工、10月30日艤装完了。昭和24年8月1日、海上保安庁に移管され、巡視船PB-39ほおじろになった。昭和38年12月25日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第７２号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第72号駆潜特務艇。昭和18年11月25日竣工、12月20日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に移管され、掃海船MS-07うみつばめになった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、MSI-697になった。参考：月刊世界の艦船5,’83、海上自衛隊全艦艇史

＜駆潜特務艇第７３号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第73号駆潜特務艇。昭和20年6月26日、千島列島温禰古丹西方で艦船の攻撃を受けて損傷した。戦後に解体された。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第７６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第76号駆潜特務艇。昭和19年12月11日、対馬・五島列島間でアメリカ潜水艦の雷撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第７７号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第77号駆潜特務艇。昭和19年8月28日、千島列島幌筵で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第７８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第78号駆潜特務艇。昭和18年9月30日竣工、10月15日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に移管され、巡視船PB-28おおとりになった。昭和26年8月1日、掃海船MS-82に艦種変更された。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、掃海艇おおとりになった。参考：月刊世界の艦船5,’83、海上自衛隊全艦艇史

＜駆潜特務艇第７９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第79号駆潜特務艇。昭和19年2月7日竣工、2月26日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に移管され、掃海船MS-08ゆうひばりになった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、掃海艇ゆうひばりになった。参考：月刊世界の艦船5,’83、海上自衛隊全艦艇史

＜駆潜特務艇第８０号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第80号駆潜特務艇。昭和18年11月22日竣工、12月15日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に移管され、巡視船PB08せきれいになった。昭和38年12月16日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第８１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第81号駆潜特務艇。昭和20年7月15日、八戸港沖でアメリカ艦上機の攻撃を受けて損傷した。昭和21年2月18日、石川県松島付近で座礁した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第８２号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第82号駆潜特務艇。昭和19年11月23日、フィリピンのバラバック島付近で空襲を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第８４号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第84号駆潜特務艇。昭和19年11月5日、ボルネオ南部でオーストラリア軍機の爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第８５号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第85号駆潜特務艇。昭和20年7月8日、朝鮮済州−麗水間で潜水艦の攻撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第８６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第86号駆潜特務艇。昭和18年11月20日竣工、12月20日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、掃海船MS-09はやたかになった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、掃海艇はやたかになった。参考：月刊世界の艦船5,’83、海上自衛隊全艦艇史

＜駆潜特務艇第８７号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第87号駆潜特務艇。昭和19年10月12日、東港付近で艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第８８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第88号駆潜特務艇。昭和19年1月22日竣工、2月25日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、掃海船MS-10ゆうたか（ゆうかり？）になった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、MSI-692になった。参考：月刊世界の艦船5,’83、海上自衛隊全艦艇史

＜駆潜特務艇第９０号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第90号駆潜特務艇。昭和18年12月26日竣工、昭和19年2月12日艤装完了。昭和20年1月25日、佐多岬沖でアメリカ潜水艦の攻撃を受けて沈没した。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、掃海船MS-11はくおうになった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、掃海艇はくおうになった。参考：月刊世界の艦船5,’83、海上自衛隊全艦艇史、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第９２号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第92号駆潜特務艇。昭和19年10月4日、バシー海峡サブタン水道南側で座礁した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第９３号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第93号駆潜特務艇。昭和19年2月10日竣工、3月1日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入されて掃海船MS-12みやこどりになった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、掃海艇みやこどりになった。参考：月刊世界の艦船5,’83、海上自衛隊全艦艇史

＜駆潜特務艇第９４号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第94号駆潜特務艇。昭和19年7月24日、ルソン海峡サブタン島で座礁した。9月23日、サブタン島で座礁中に台風を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第９５号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第95号駆潜特務艇。昭和19年10月18日、高雄で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第９８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第98号駆潜特務艇。昭和20年7月24日、大阪港で空襲を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第９９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第99号駆潜特務艇。昭和19年1月28日竣工、3月11日艤装完了。9月14日、朝鮮南西で被雷して大破した。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、掃海船MS-13いわつばめになった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、MSI-698になった。参考：月刊世界の艦船5,’83、海上自衛隊全艦艇史、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１０１号＞：日本海軍駆潜特務艇、第101号駆潜特務艇。昭和20年4月8日、セレベス島南方で艦艇と交戦して沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１０５号＞：日本海軍駆潜特務艇、第105号駆潜特務艇。昭和20年6月16日、スラバヤ北方で潜水艦の雷撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１０９号＞：日本海軍駆潜特務艇、第109号駆潜特務艇。昭和18年8月14日、南ボルネオのバリクパパンで爆撃を受けて火災を発生、放棄された。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１１０号＞：日本海軍駆潜特務艇、第110号駆潜特務艇。昭和20年3月5日、小スンダ列島のスムバワ島東海峡で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１１１号＞：日本海軍駆潜特務艇、第111号駆潜特務艇。昭和18年7月22日、スラバヤ沖で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１１２号＞：日本海軍駆潜特務艇、第112号駆潜特務艇。昭和20年6月4日、ボルネオ南東で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１１３号＞：日本海軍駆潜特務艇、第113号駆潜特務艇。昭和20年6月23日、ジャワ島北東で、SS-365ハードヘッドの攻撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１１４号＞：日本海軍駆潜特務艇、第114号駆潜特務艇。昭和20年2月14日、ジャワ海でSS-366ホークビルの攻撃により沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１１６号＞：日本海軍駆潜特務艇、第116号駆潜特務艇。昭和19年11月13日、マニラ湾で艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１１７号＞：日本海軍駆潜特務艇、第117号駆潜特務艇。昭和20年7月23日、バリ島北岸でSS-365ハードヘッドの雷撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１２５号＞：日本海軍駆潜特務艇、第125号駆潜特務艇。昭和20年4月11日、山口県蓋井島燈台付近で触雷して損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１５１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第151号駆潜特務艇。昭和19年10月14日、高雄で艦上機の攻撃を受けて小破した。昭和20年4月15日、査母嶼で座礁して放棄された。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１５３号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第153号駆潜特務艇。昭和20年7月6日、新潟港で触雷して損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１５４号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第154号駆潜特務艇。昭和19年3月17日竣工、4月24日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入されて巡視船PB-06うぐいすになった。昭和35年12月24日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１５５号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第155号駆潜特務艇。昭和19年3月23日竣工、4月25日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入されて巡視船PB-26しぎになった。昭和31年5月31日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１５６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第156号駆潜特務艇。昭和20年3月29日、台湾高雄付近で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１５７号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第157号駆潜特務艇。昭和19年3月31日竣工、4月20日艤装完了。昭和20年5月22日、新潟港外で触雷して小破した。昭和24年8月1日、海上保安庁に編入されて巡視船PB-37おおさぎになった。昭和37年2月10日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１５９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第159号駆潜特務艇。昭和19年4月6日竣工、5月17日艤装完了。昭和24年8月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-38ひなづるとなった。昭和38年1月25日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１６０号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第160号駆潜特務艇。昭和20年9月18日、荒天により山口県吉見で浸水着底した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１６１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第161号駆潜特務艇。昭和19年3月18日竣工、7月3日艤装完了。昭和20年1月9日、台湾南部海口泊地で艦上機の攻撃を受けて大破した。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-24こたかとなった。昭和29年12月31日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１６２号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第162号駆潜特務艇。戦後に解体された。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１６３号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第163号駆潜特務艇。昭和20年1月4日、台湾海口沖でアメリカ艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１６４号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第164号駆潜特務艇。戦後に解体された。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１６６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第166号駆潜特務艇。昭和19年5月22日竣工、6月10日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-17はとになった。昭和38年2月5日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１６７号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第167号駆潜特務艇。昭和20年3月28日、大分県深島東方で爆撃を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１６８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第168号駆潜特務艇。昭和19年6月12日竣工、7月6日艤装完了。昭和24年10月20日、保管船から復帰して海上保安庁掃海船MS-57にしきどりとなった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、掃海艇にしきどりとなった。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１６９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第169号駆潜特務艇。昭和19年4月27日竣工、5月31日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-11やませみとなった。昭和29年12月1日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１７０号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第170号駆潜特務艇。昭和19年4月2日竣工。兵装を搭載した後、横須賀防備隊に配備された。その後瀬戸内海方面で活動している。太平洋戦争終戦時には香川県多度津で小破行動不能状態だった。昭和20年11月30日、除籍された。昭和22年11月、アメリカ軍から行動不能艦に指定され、日本側に移管された。参考：丸スペシャル第49号

＜駆潜特務艇第１７１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第171号駆潜特務艇。昭和19年4月13日竣工、5月11日艤装完了。昭和22年10月17日から一時的にアメリカ海軍附属掃海艇としてアメリカ海軍に編入された。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入されて掃海船MS-01ちよづるとなった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、MSI-695となった。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１７２号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第172号駆潜特務艇。昭和20年5月26日、富山県伏木港口で機雷処分中に爆雷が誘爆して沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１７３号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第173号駆潜特務艇。昭和19年5月3日竣工、5月30日艤装完了。昭和24年8月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-40しらたかになった。昭和34年2月28日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１７４号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第174号駆潜特務艇。昭和20年9月1日、大竹で火災を起こし、沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１７５号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第175号駆潜特務艇。昭和19年6月25日竣工、8月6日艤装完了。昭和20年3月28日、大分県深島東方で爆撃を受けて損傷した。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船MS-01かささぎになった。昭和34年2月10日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１７６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第176号駆潜特務艇。昭和20年1月4日、台湾海口沖でアメリカ艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１７８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第178号駆潜特務艇。昭和20年3月28日、山口県沖来留見瀬北西で触雷して損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１７９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第179号駆潜特務艇。昭和19年5月2日竣工、5月30日艤装完了。昭和24年8月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-41やまがらになった。昭和36年1月24日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１８０号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第180号駆潜特務艇。昭和21年3月25日、大阪港岸壁で火災を起こして沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１８１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第181号駆潜特務艇。昭和19年5月17日竣工、6月15日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-16ひばりになった。昭和37年2月20日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１８２号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第182号駆潜特務艇。昭和20年7月30日、静岡県伊東付近で爆撃を受けて大破した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１８３号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第183号駆潜特務艇。昭和19年5月25日竣工、7月3日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-12べにづるになった。昭和29年6月15日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１８５号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第185号駆潜特務艇。昭和19年8月5日竣工、9月3日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-19はやぶさになった。昭和31年7月5日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１８６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第186号駆潜特務艇。昭和19年8月10日竣工、9月4日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-13はつかりになった。昭和34年11月20日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１８７号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第187号駆潜特務艇。昭和19年5月20日竣工、6月3日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-04やまどりになった。昭和33年2月28日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１８８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第188号駆潜特務艇。昭和20年7月2日、山口県六連燈台沖1.5海里で触雷して沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１８９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第189号駆潜特務艇。昭和20年3月29日、台湾高雄付近で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１９２号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第192号駆潜特務艇。昭和20年3月29日、台湾高雄付近で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１９３号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第193号駆潜特務艇。昭和19年7月2日竣工、8月20日艤装完了。10月、千島根拠地隊に編入された。昭和20年6月24日、捨子古丹島の北西でアメリカ駆逐艦の攻撃を受け損傷。応急修理を受けて大湊に回航され、そのまま終戦を迎えた。短期間掃海に使われた後に放置され、浸水着底し、その後浮揚され、昭和22年11月に漁船への改造許可が出された。参考：丸スペシャル第49号

＜駆潜特務艇第１９４号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第194号駆潜特務艇。昭和19年7月17日竣工、8月21日艤装完了。昭和24年8月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-42みずどりとなった。昭和28年4月1日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第１９５号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第195号駆潜特務艇。昭和20年6月6日、観音崎灯台の北北東1.9kmで触雷して沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第１９６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第196号駆潜特務艇。昭和19年9月10日竣工、10月15日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-25わかたかになった。昭和26年8月1日、掃海船MS-83となった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、掃海艇わかたかとなった。参考：月刊世界の艦船5,’83、海上自衛隊全艦艇史

＜駆潜特務艇第１９８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第198号駆潜特務艇。昭和19年6月11日竣工、6月26日艤装完了。昭和20年6月26日、千島列島春牟古丹西方で艦艇と交戦して損傷した。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-02わかさぎになった。昭和38年12月16日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２００号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第200号駆潜特務艇。昭和20年3月29日、鹿児島湾入り口で艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２０１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第201号駆潜特務艇。昭和21年2月24日、済州島南端で座礁し、沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２０２号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第202号駆潜特務艇。昭和19年7月27日竣工、9月1日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁掃海船MS-14となった。昭和25年10月17日、朝鮮戦争で掃海中に永興湾で触雷して沈没した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第２０３号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第203号駆潜特務艇。昭和19年9月24日竣工、10月14日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-22ひよどりになった。昭和26年8月1日、掃海船MS-84となった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、MSI-700となった。参考：月刊世界の艦船5,’83、海上自衛隊全艦艇史

＜駆潜特務艇第２０４号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第204号駆潜特務艇。昭和20年1月4日、台湾海口沖で艦上機の攻撃を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２０５号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第205号駆潜特務艇。昭和20年3月29日、薩南諸島口永良部湾で艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２０６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第206号駆潜特務艇。昭和20年6月26日、千島列島温禰古丹西方で艦船の攻撃を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２０８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第208号駆潜特務艇。昭和20年2月25日、山口県下関で爆撃を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２０９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第209号駆潜特務艇。昭和20年6月26日、千島列島温禰古丹西方で艦船の攻撃を受けて大破した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２１０号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第210号駆潜特務艇。昭和20年1月4日、台湾海口沖でアメリカ艦上機の攻撃を受けて損傷した。5月5日、中国広東省に停泊していた際に爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２１１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第211号駆潜特務艇。昭和20年2月16日、静岡県下田沖でアメリカ機動部隊の空襲を受けて大破した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２１４号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第214号駆潜特務艇。昭和19年10月13日竣工、12月8日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、掃海船MS-15はやとりになった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、MSI-699になった。参考：月刊世界の艦船5,’83、海上自衛隊全艦艇史

＜駆潜特務艇第２１５号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第215号駆潜特務艇。昭和19年7月29日竣工、8月15日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、掃海船MS-16ともづるになった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、MSI-693になった。参考：月刊世界の艦船5,’83、海上自衛隊全艦艇史

＜駆潜特務艇第２１６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第216号駆潜特務艇。昭和20年1月9日、台湾新竹南西で艦上機の攻撃を受けて大破した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２１７号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第217号駆潜特務艇。昭和19年11月12日竣工、12月6日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-07つぐみとなった。昭和36年1月24日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第２１９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第219号駆潜特務艇。昭和19年10月8日竣工、11月9日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-14しらさぎになった。昭和26年8月1日、掃海船MS-85になった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、掃海艇しらさぎとなった。参考：月刊世界の艦船5,’83、海上自衛隊全艦艇史

＜駆潜特務艇第２２１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第221号駆潜特務艇。昭和19年8月12日竣工、8月28日艤装完了。昭和20年7月18日、横須賀でアメリカ機動部隊の攻撃を受けて損傷した。昭和22年10月17日から一時的にアメリカ海軍附属掃海艇としてアメリカ海軍に編入された。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、掃海船MS-02よしきりになった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、MSI-690となった。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第２２２号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第222号駆潜特務艇。昭和19年9月4日竣工、11月1日艤装完了。昭和22年10月17日から一時的にアメリカ海軍附属掃海艇としてアメリカ海軍に編入された。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、掃海船MS-03はつたかとなった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、MSI-696となった。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第２２４号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第224号駆潜特務艇。昭和20年3月5日、馬公付近で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２２５号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第225号駆潜特務艇。昭和20年2月16日、静岡県下田沖でアメリカ機動部隊の空襲を受けて大破した。7月18日、横須賀でアメリカ機動部隊の攻撃を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２２６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第226号駆潜特務艇。昭和20年4月1日、瀬戸内海西部の鴨島付近で触雷して損傷した。7月24日、門司沖で触雷して損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２２７号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第227号駆潜特務艇。昭和19年9月21日竣工、10月24日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-05おしどりとなった。昭和31年1月31日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第２２８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第228号駆潜特務艇。昭和20年9月18日、佐世保で台風に遭い沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２２９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第229号駆潜特務艇。昭和20年3月19日、呉で空襲を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２３０号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第230号駆潜特務艇。昭和20年6月5日、朝鮮の摂島灯台南方１海里で衝突事故を起こして沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２３１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第231号駆潜特務艇。昭和19年10月20日竣工、12月7日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、掃海船MS-17しらとりになった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、MSI-694となった。参考：月刊世界の艦船5,’83、海上自衛隊全艦艇史

＜駆潜特務艇第２３２号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第232号駆潜特務艇。昭和19年11月28日竣工、12月31日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-09おおたかになった。昭和26年8月1日、掃海船MS-86になった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管され、掃海艇おおたかになった。参考：月刊世界の艦船5,’83、海上自衛隊全艦艇史

＜駆潜特務艇第２３３号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第233号駆潜特務艇。昭和20年3月31日、熊本県天草灘で爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２３５号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第235号駆潜特務艇。昭和20年3月14日、馬公で爆撃を受けて大破した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２３６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第236号駆潜特務艇。昭和19年9月26日竣工、10月26日艤装完了。昭和20年2月16日、静岡県下田沖でアメリカ機動部隊の空襲を受けて大破した。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、PB-15こまどりとなった。昭和28年12月31日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２３７号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第237号駆潜特務艇。昭和20年6月11日、愛知県伊良湖岬東方で空襲を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２３９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第239号駆潜特務艇。昭和19年11月30日竣工、昭和20年1月1日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-10かりになった。昭和28年12月31日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第２４１号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第241号駆潜特務艇。昭和19年9月28日竣工、10月12日艤装完了。昭和22年10月17日から一時的にアメリカ海軍附属掃海艇としてアメリカ海軍に編入された。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、掃海船MS-04ふるたかとなった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管されて掃海艇ふるたかになった。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第２４４号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第244号駆潜特務艇。昭和20年5月20日、爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２４５号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第245号駆潜特務艇。昭和19年9月30日竣工、11月5日艤装完了。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、巡視船PB-03まなづるになった。昭和37年2月20日に退役した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第２４６号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第246号駆潜特務艇。昭和19年11月15日竣工、昭和20年1月22日艤装完了。昭和22年10月17日から一時的にアメリカ海軍附属掃海艇としてアメリカ海軍に編入された。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、掃海船MS-05やまばとになった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管されて掃海艇やまばとになった。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第２４８号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第248号駆潜特務艇。昭和21年1月25日、壱岐水道で触雷沈没した。参考：第2次大戦日本海軍作戦年誌

＜駆潜特務艇第２４９号＞：日本海軍駆潜特務艇第１号型、第249号駆潜特務艇。昭和19年9月23日竣工、11月14日艤装完了。昭和22年10月17日から一時的にアメリカ海軍附属掃海艇としてアメリカ海軍に編入された。昭和23年5月1日、海上保安庁に編入され、掃海船MS-06かもづるになった。昭和27年8月1日、保安庁警備隊に移管された。昭和29年7月1日、海自に移管されてMSI-691かもづるになった。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船5,’83

＜駆潜特務艇第２５１号＞：日本海軍駆潜特務艇、第251号駆潜特務艇。元は第51号駆潜特務艇で、昭和18年11月に改称された。昭和19年2月、雑役船に編入され、公称第1658号曳船となった。終戦時は浦賀にいた。参考：丸スペシャル第49号、小艦艇入門

＜駆潜特務艇第２５２号＞：日本海軍駆潜特務艇、第252号駆潜特務艇。元は第52号駆潜特務艇で、昭和18年11月に改称された。昭和19年2月、公称第1650号曳船となった。参考：丸スペシャル第49号

＜駆潜特務艇第２５３号＞：日本海軍駆潜特務艇、第253号駆潜特務艇。元は第53号駆潜特務艇で、昭和18年11月に改称された。昭和19年2月、公称第1651号曳船となった。終戦時は横須賀海軍対潜学校に所属しており、訓練や東京湾口対潜哨戒に使われていた。戦後は浦賀に係留されたが、昭和21年8月に原因不明の浸水で沈没した。参考：小艦艇入門、丸スペシャル第49号

＜クソン型＞：北朝鮮海軍魚雷艇Kusong型。北朝鮮国産で、シンフン型の準同型艦である。排水量43トン。参考：月刊世界の艦船9,’17、7,’13

＜クタール＞：P46（コルベット）を参照。

＜区隊＞：陸上自衛隊の教育部隊。新隊員30名からなり、３個で１個中隊を編成する。10名ずつの班３個に細分される。参考：MAMOR vol.60

＜グダ級＞：ノルウェー海軍高速艇。沿岸監視任務に就いている。速力40ノット。兵装は12.7mm機銃２丁。参考：月刊軍事研究9,’03

＜くだこ＞：MSC-622（掃海艇）を参照。

＜駆逐艦＞：フランス海軍水雷艇を駆逐する軍艦（水雷艇駆逐艦）として1894年にイギリス海軍で誕生した。当時は排水量300トン前後、装甲は無く、主兵装は魚雷（射程数百メートル程度）で、小口径砲を搭載する。乾舷は2m程度しか無く、前甲板を亀甲式にして波飛沫を払うようにしてあり、航洋性には乏しい。その後、水雷艇の任務である高速を活かした主力艦への一撃離脱攻撃も担任するようになった。1900年代初めに魚雷の射程が10kmに達すると、大型艦が自力で駆逐艦を追い払うことが困難になったため、砲力を強化、駆逐艦自身で警戒網を構築して敵駆逐艦を撃退することになった。乾舷は5mに達したが、相変わらず航洋性は悪い。第１次大戦頃には12-15cm単装砲を4-5門搭載するようになり、艦首にシアとフレアが付けられてある程度の凌波性を確保できるようになった。また、第１次大戦中からは潜水艦を駆逐する任務も担うこととなり、各国で量産されている。日本の特型（吹雪型）からは連装砲を搭載して砲力を更に強化し、長船首楼型の採用や艦橋・砲塔の密閉化で良好な航洋性を得た。装甲は無いか、主要部弾片防御程度で、ブリキ缶（Tin Can）とも呼ばれる。ロンドン条約では基準排水量1850トン以下、主砲口径6.1インチ（15.5cm）以下のものを指した。第２次大戦では対水上戦と対潜戦に加えて対空戦もこなすようになり、ジャック・オブ・オールトレード（何でも屋の召使い）の異名を取った。第２次大戦後はレーダーの効かない水中を数でカバーすべく主任務を対潜戦とし、速力を活かして対水上戦、哨戒、対空護衛、対地砲撃、偵察、シーレーン防衛、船団護衛、輸送など多目的に使用され、相変わらずのジャック・オブ・オールトレード振りを発揮、全てを駆逐する艦になっている。ジェット機から身を守る艦対空ミサイルと、敵防御網の外から攻撃できる艦対艦ミサイルを積むようになると、MFCSやミサイル弾庫を備える必要もあって船体が大型化し、ミサイル駆逐艦の新艦種も登場した。ただし装甲だけは相変わらずの「ブリキ缶」である。一回り小さく対潜・船団護衛用だったフリゲートも同様に大型化・多用途化の一途を辿り、区別が付けにくくなった。現在は満載排水量3000-8000トンくらいの水上戦闘艦を指すが、055型ミサイル駆逐艦は12000トン、ズムウォルト級ミサイル駆逐艦は16000トン弱で、かつての重巡（10000トン）より巨大である。参考：月刊世界の艦船12,'21、10,’06、3,’07、5,’16、10,'21、7,'23、月刊JWings2,’00、月刊軍事研究9,’04、連合艦隊巡洋艦、日本の防衛戦力Part3、歴史群像6,’16

　＜駆逐艦（アメリカ海軍）＞：1898年の米西戦争でスペイン海軍駆逐艦が大西洋を越えて遙々キューバまでやってきたことから、水雷艇よりも航洋性の高い駆逐艦の重要性に気付き、1902年から初の駆逐艦であるベインブリッジ級を竣工させた。スミス級（1909-10年５隻就役）で蒸気タービンを採用。第１次大戦勃発で大西洋を駆け回れるフラッシュ・デッキ型（コールドウェル級、ウィックス級、クレムソン級）を1916-22年に273隻就役させた。第１次大戦終結後は暫く建造が止まり、1934-35年に第１次大戦後初となるファラガット級８隻が竣工した。1936-37年、ポーター級８隻、マハン級18隻が竣工。1937-39年、サマーズ級５隻が竣工。1939-40年、シムス級12隻が竣工。ベンソン級（1940-43年32隻竣工）・リバモア級（1940年竣工）で缶機缶機のシフト配置を採用。巡航タービンは嵌脱式よりも信頼性が高く操作も容易な直結式とした。フレッチャー級（1944-45年58隻竣工）で二段減速歯車装置を採用し、小型軽量の高速回転主機を搭載した。第２次大戦後は艦上機の防衛網をくぐり抜けてくるソ連潜水艦への対処が主任務となり、対潜兵装を強化した。1945-46年、ギアリング級駆逐艦98隻が竣工。1949年、カーペンター級対潜駆逐艦２隻が竣工。1953年8-9月、原子力推進のDDNを検討したが、計画中止になった。1955-59年、フォレスト・シャーマン級18隻が就役。1975年、スプルーアンス級駆逐艦31隻が就役開始。ミサイル駆逐艦の艦種が誕生し、ミサイル・フリゲートのうち、チャールズ・Ｆ・アダムズ級、フォレスト・シャーマン級、ミッチャー級が艦種変更された。1981年、キッド級駆逐艦４隻が就役開始。1991年、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦が就役開始。21世紀に入っての定義は、「多任務攻勢防衛能力を持つ戦闘艦」である。2005年（2006年？）にスプルーアンス級が退役し、全てミサイル駆逐艦になった。2016年、ズムウォルト級ミサイル駆逐艦が就役開始。参考：月刊世界の艦船12,'21、5,’11、11,’15、2,’15、4,’18、12,'22、9,'24、月刊軍事研究5,’15

　＜駆逐艦（イギリス海軍）＞：1894年、世界初の駆逐艦であるＡ級水雷艇駆逐艦42隻（41隻？）が就役開始。1907年、Ｆ級駆逐艦12隻が竣工開始。1917年、Ｒ級駆逐艦が竣工。Ｖ級駆逐艦が竣工開始。1918年、Ｓ級駆逐艦が竣工開始。1922年、改Ｗ型駆逐艦が竣工開始。1926年、アマゾン級駆逐艦２隻が就役。1930年、アマゾン級の改良型であるＡ級駆逐艦８隻が就役。1932年、Ｄ級駆逐艦８隻が竣工開始。1934年、Ｅ級駆逐艦８隻、Ｆ級駆逐艦８隻が竣工。1936年、Ｇ級駆逐艦８隻が竣工。Ｈ級駆逐艦８隻が竣工開始。1937年、Ｉ級駆逐艦８隻が竣工開始。1938年、Ｊ級駆逐艦８隻、トライバル級駆逐艦16隻が就役開始。1939年、Ｋ級駆逐艦８隻が竣工。Ｌ級駆逐艦８隻が竣工開始。1940年、Ｎ級駆逐艦８隻が竣工開始。タウン級駆逐艦がアメリカから引き渡された。1941年、Ｍ級駆逐艦８隻、Ｏ級駆逐艦８隻、Ｐ級駆逐艦８隻が竣工開始。1942年、Ｑ級駆逐艦８隻、Ｒ級駆逐艦８隻が竣工開始。1943年、Ｓ級駆逐艦８隻、Ｔ級駆逐艦８隻、Ｕ級駆逐艦８隻、Ｖ級駆逐艦８隻、Ｗ級駆逐艦８隻が竣工開始。1944年、バトル級駆逐艦８隻、Ｃ級駆逐艦Caグループ８隻、Ｚ級駆逐艦８隻が竣工開始。1945年、Ｃ級駆逐艦Chグループ８隻、Ｃ級駆逐艦Coグループ８隻が就役。ウェポン級で缶機缶機のシフト配置を採用。1952-54年、最後の艦隊型駆逐艦であるデアリング級駆逐艦８隻が竣工。その後は艦隊防空を主任務とするミサイル駆逐艦の建造に入った。1960-70年、カウンティ級ミサイル駆逐艦８隻が竣工。1973年、83型ブリストル級駆逐艦１隻が就役。1975年、大型空母CVA-01に代わって艦隊防空を担う42型ミサイル駆逐艦16隻が就役開始。2009年、42型の後継として同じく艦隊防空用の45型ミサイル駆逐艦を配備開始。参考：月刊世界の艦船5,’11、6,’16、12,'21、12,'22、第２次大戦のイギリス軍艦

　＜駆逐艦（イタリア海軍）＞：20世紀に入って高速艦の建造に力を入れるようになり、駆逐艦でも速度性能を重視した。1929年、ナヴィガトリ級駆逐艦12隻が就役開始。1942年、アニモソ級護衛駆逐艦16隻が就役開始。1958年、インペツオソ級駆逐艦２隻が就役開始。1963年、インパヴィド級ミサイル駆逐艦２隻が就役開始。1972年、オーダチェ級ミサイル駆逐艦２隻が就役。1993年、デ・ラ・ペンヌ級ミサイル駆逐艦２隻が就役。参考：月刊世界の艦船10,’06、12,’21

　＜駆逐艦（中国海軍）＞：1971年、旅大型駆逐艦17隻が就役開始。1994年、旅滬型駆逐艦２隻が就役開始。1999年、051B級旅海型駆逐艦１隻が就役。ソブレメンヌイ�T級駆逐艦２隻が就役開始。2004年、052B級ミサイル駆逐艦２隻が就役。052C級ミサイル駆逐艦６隻が就役開始。2005年、ソブレメンヌイ�U級駆逐艦２隻が就役開始。2006年、051C級ミサイル駆逐艦２隻が就役開始。2014年、052D級ミサイル駆逐艦が就役開始。2020年、055級ミサイル駆逐艦が就役開始。参考：月刊世界の艦船12,’21

　＜駆逐艦（日本海軍）＞：主任務は敵主力艦隊に昼夜間魚雷攻撃を仕掛けることである。他に敵駆逐艦に対する防衛、敵潜水艦への攻撃、捜索、哨戒、掃海を任務とする。明治38年からは軍艦から外れており、駆逐艦のトップは「長」で、「艦長」ではなく、階級は中佐。戦艦や巡洋艦の艦長に相当するのは駆逐隊司令である。東雲型竣工当初は水雷艇駆逐艇と呼ばれており、明治31年3月21日に水雷艇の一種として駆逐艇の艦種を制定した。明治31-33年、東雲型駆逐艦６隻が就役。明治32-33年、雷型駆逐艦６隻が就役。水雷艇よりも航洋性の面で大幅に優れており、明治33年6月22日に駆逐艦として軍艦に含め、艦隊編入時には一時的に駆逐隊を編成することができるようにした。明治34-35年、暁型駆逐艦２隻が就役。明治35年、白雲型駆逐艦２隻が就役。明治36-38年、春雨型駆逐艦７隻が就役。日露戦争で山彦型駆逐艦、皐月、敷波型駆逐艦を鹵獲した。初期の駆逐艦は艦が小型すぎたため、日露戦争後、より大型の外洋型駆逐艦を建造した。航洋性を向上させるため、タートルバック前甲板を止めて船首楼を設けている。明治38-42年、神風型駆逐艦32隻が就役。明治38年12月12日、軍艦から独立させて駆逐艦という種別を制定。八八艦隊計画が策定されると、主力艦隊に付いていける航洋型駆逐艦を多数建造した。明治42年、櫻型駆逐艦２隻が就役。明治44年、海風型駆逐艦２隻が就役。大正元年8月28日、計画排水量1000トン以上の一等駆逐艦、600-1000トンの二等駆逐艦、600トン未満の三等駆逐艦に細別。一等駆逐艦は主力艦隊随伴、二等駆逐艦は主力艦隊直衛を主任務とした。大正4年、浦風型駆逐艦２隻、樺型駆逐艦10隻が就役。大正5-6年、桃型駆逐艦４隻が就役。大正6年、磯風型駆逐艦４隻が就役。大正7年、楢型駆逐艦６隻が就役。大正7-8年、江風型駆逐艦２隻が就役。大正8-12年、樅型駆逐艦21隻が就役。大正9-10年、峯風型駆逐艦12隻が就役。大正11年、野風型駆逐艦３隻が就役。大正11-13年、若竹型駆逐艦８隻が就役。大正11-14年、神風型駆逐艦９隻が就役。大正14年から昭和2年、睦月型駆逐艦12隻が就役。昭和3-7年、対空兵装を充実させ、高角砲と信管調定器を導入した吹雪型駆逐艦20隻が就役。ワシントン条約では制限外だったので主力艦隊を補う打撃力を備えたタイプを建造することとした。昭和6年6月1日、三等駆逐艦を廃止。昭和7-8年、暁型駆逐艦４隻が就役。昭和8-9年、初春型駆逐艦４隻が就役。ロンドン条約で保有量・排水量制限が加えられても攻撃力維持に努めたが、小型船体に武装を詰め込んだ結果、トップヘビーとなってしまった。充実させた対空兵装もトップヘビー改善改装で撤去されている。昭和9年5月31日、計画排水量1000トン以上の一等駆逐艦、1000トン未満の二等駆逐艦の二種とした。昭和10年、有明型駆逐艦２隻が就役。昭和11-12年、白露型駆逐艦10隻が就役。昭和12-14年、朝潮型駆逐艦10隻が就役。ロンドン条約が切れるとトップヘビーを改善した大型駆逐艦の建造に入り、陽炎型駆逐艦19隻が昭和14-16年に就役した。ただ量産を考慮していなかったため、太平洋戦争勃発後は損害を埋めるだけの建造数を確保できず、戦時量産型駆逐艦を開発したが、予定通りの生産数には達せず、常に不足に悩まされた。レーダー、ESM、ソナーの開発装備も遅れ、信頼性も低かった。また、輸送船代わりに鼠輸送に駆り出され、損失を増大した。昭和16-19年、対空兵装を再度充実させた夕雲型駆逐艦20隻が就役。再び高角砲と信管調定器を搭載し、高角測距儀や二式距離苗頭盤なども積んだ。高角砲が無い陽炎型までの艦は、方位盤が対空射撃に対応していないため、太平洋戦争末期に２番砲塔を外して機銃に積み替える改装を行っている。昭和17-20年、秋月型駆逐艦12隻が就役。昭和18年、島風型駆逐艦１隻が就役。昭和19-20年、松型駆逐艦32隻が就役。機関のシフト配置を採用したのは松型になってからだった。参考：日本駆逐艦史、帝国陸海軍事典、歴史群像2,’08、10,’08、月刊世界の艦船5,’11、9,’13増刊、9,’14、日本海軍艦隊総覧

　＜駆逐艦（フランス海軍）＞：19世紀に沿岸防御と通商破壊を重視する流れとなり、19世紀末には水雷艇勢力が世界最大となったために駆逐艦への移行が遅れ、第１次大戦終結後に漸く駆逐艦の本格的な建造に取りかかった。軽巡洋艦戦力も不足していたため、こちらの任務も可能な大型駆逐艦のシャカル級（1926-27年６隻竣工）などを設計。ただ軽巡洋艦並みの直接防御は施せないため、速力を大きくして一撃離脱重視とした。1926-28年、ブーラスク級駆逐艦12隻が就役。軍縮条約下には実質的に小型駆逐艦である600トン型水雷艇も装備した。1929-30年、ゲパール級駆逐艦６隻が竣工。1932-34年、エーグル級駆逐艦６隻が竣工。1933-34年、ヴォークラン級駆逐艦６隻が竣工。1936年、ル・ファンタスク級駆逐艦が就役開始。1940年、ル・アルディ級駆逐艦８隻が就役。1955-57年、シュルクーフ級駆逐艦12隻が就役。1957年、T53級駆逐艦が就役開始。1962年、ラ・ガリソニエール級対潜駆逐艦が竣工。1967年、シュフラン級ミサイル駆逐艦２隻が就役開始。1973年、アコニト級対潜駆逐艦１隻が竣工。1974-77年、トゥールヴィル級駆逐艦３隻が就役。1979年、ジョルジュ・レイグ級駆逐艦７隻が就役開始。1988年、カサール級ミサイル駆逐艦２隻が就役開始。参考：月刊世界の艦船10,’06、12,’21

＜駆逐艦（ロシア海軍）＞：1949-53年、スコーリイ級駆逐艦70隻が就役。1955年、ネウストラシムイ級駆逐艦１隻が就役。1955-57年、コトリン級駆逐艦27隻が就役。1957-58年、キルディン型４隻が就役。1960-61年、クルップニイ級駆逐艦８隻が就役。1964-73年、カシン級駆逐艦20隻が就役。1980-91年、ウダロイ�T級駆逐艦12隻が就役。1981-94年、ソブレメンヌイ級駆逐艦17隻が就役。1999年、ウダロイ�U級駆逐艦１隻が就役。参考：月刊世界の艦船12,’21

＜駆逐艦戦闘章＞：Zerstorer-Kriegsabzeichen。ドイツ海軍レーダー提督が1940年6月4日に制定した勲章で、ナルヴィク海戦生存者からの要求によるものだが、そちらにはナルヴィク従軍シールド章が授与されることになったので、駆逐艦乗員用となった。３回交戦した場合、12回作戦航海をした場合、負傷または乗艦が沈没した場合に授与される。当初は水雷艇や高速魚雷艇乗員にも授与されていたが、そちらには後に高速魚雷艇戦闘章が設けられた。参考：グラフィックアクション44

＜駆逐艦第６号＞：早苗を参照。

＜駆逐艦第８号＞：早蕨を参照。

＜駆逐艦第２７号＞：皐月（２代目）を参照。

＜駆逐艦第３０号＞：長月（２代目）を参照。

＜駆逐艦第４１号＞：薄雲（２代目）を参照。

＜駆逐艦母艦＞：駆逐艦の支援を行う艦種。参考：日本海軍特務艦船史

　＜駆逐艦母艦（アメリカ海軍）＞：渡洋作戦で駆逐艦部隊に補給を行う必要があり、整備を進めた。第２次大戦時にディキシー級５隻が竣工。参考：日本海軍特務艦船史、第２次大戦のアメリカ軍艦

　＜駆逐艦母艦（日本海軍）＞：大正7年度計画で5500トン型を３隻要求したが、予算が通らず作られなかった。その後は艦隊決戦の場として前線基地からそれほど離れていない海域を想定したためか、計画すらされていない。参考：日本海軍特務艦船史

＜駆逐機＞：Bf110シリーズ（戦闘機）を参照。

＜駆逐戦車＞：Tank destroyer。戦車を破壊する目的に特化した戦車。強力な対戦車砲や対戦車ミサイルを装備するが、主力戦車よりも装甲が薄かったり、全周旋回砲塔を持たなかったりする。また、特に対戦車ミサイルを装備する駆逐戦車は対歩兵攻撃力に欠ける。対戦車ミサイルはわざわざ戦車に載せなくてもジープなどで十分なため、現在はこの種の車両は殆ど姿を消した。参考：異形戦車ものしり大百科、月刊JWings6,’03、軍事力バランス78年版

　＜駆逐戦車（アメリカ軍）＞：第２次大戦前の1936年に、歩兵進撃の妨げとなる敵対戦車砲を破壊する専用車両を試作した。1940年にドイツ軍機甲部隊による電撃戦を見てアメリカ軍は対戦車専用車両の必要性を感じ、12月にタンク・デストロイヤー・センターを発足させた。当時のアメリカ軍では戦車は敵防衛ラインの突破とその後の戦果拡大を行う兵器として位置づけられており、敵戦車との戦闘は戦車に先行する専用車両（駆逐戦車）に任せるという発想だった。このため、オープントップによる良好な視界を利用して先に敵を発見し、これに高速で接近、破壊するというコンセプトで開発が行われ、1942年6月にM10駆逐戦車、1944年2月にM18駆逐戦車、6月にM36駆逐戦車を制式化した。ただしあくまでも味方防御ラインを高速で突破してきたドイツ戦車を適当なところで対戦車砲と共に迎え撃つのが主任務であり、オーバーロード作戦後の攻勢作戦ではヘッジロー（ボカージュ、石垣・生け垣）にも妨害されて必要な場所に駆け付けることができず、対戦車任務をM26戦車に譲った。参考：M26/M46パーシング戦車1943-1953、月刊PANZER12,’98、月刊グランドパワー7,’98

＜駆逐戦車（ドイツ軍）＞：第２次大戦中のドイツ軍駆逐戦車は、待ち伏せ攻撃を主体としたため、車体に主砲を前方固定で装備し、旋回式ペリスコープのみ搭載しており、突撃砲のようなペリスコープ装備のキューポラは無い。ただし、フェルディナンドはクルスクで突撃砲のような使われ方をしたため、ペリスコープ付きキューポラを装備する。正式に駆逐戦車という名称が付いたのは1944年3月配備の�W号駆逐戦車で、それまでは戦車猟車という名称だった。フェルディナンド、�W号駆逐戦車、ヤークトパンター、ヤークトティーガーが配備された。参考：月刊PANZER5,’01、月刊グランドパワー8,’98

＜駆逐戦車（乙）＞：日本陸軍駆逐戦車。駆逐戦車（甲）の主砲を噴進爆雷投射機に変更したものである。参考：機甲入門

＜駆逐戦車（甲）＞：日本陸軍駆逐戦車。昭和18年度から第四陸軍技術研究所で開発された。軽量で不整地踏破能力が大きく、低姿勢を特徴とした。全備重量８トン。最大装甲厚20mm。主砲は75mm短加農砲で、タ弾と榴弾を主に使用する。参考：機甲入門

＜駆逐隊（アメリカ海軍）＞：アメリカ海軍の駆逐艦（ときにフリゲートも混じる）部隊、略称DESRON（Destroyer Squadron）。トップは駆逐隊司令。空母機動部隊に対するフォース・プロバイダーで、即応体制に入った艦を抽出して空母に随伴させる。参考：月刊世界の艦船3,’19

＜駆逐隊（イギリス海軍）＞：イギリス海軍の駆逐艦部隊。駆逐隊司令はおらず、駆逐艦の先任艦長（大佐）が先任海軍士官SNOとして指揮官を務める。ちなみに旧イギリス連邦諸国もこの方式だが、カナダ海軍は後にアメリカ海軍に倣って隊司令方式に変更しており、「そのせいで弱くなった（某イギリス海軍駆逐艦長・談）」らしい。参考：朝雲

＜駆逐隊（日本海軍）＞：日本海軍の部隊。駆逐艦２隻以上（通常４隻）で編成される。２隊で駆逐連隊を編成し、行動する。トップは駆逐隊司令で、階級は大佐。大正14年11月17日付で発出された達第148号で、所属艦は艦首舷側に駆逐隊番号をアラビア数字で記入することになった。参考：帝国陸海軍事典、歴史群像10,’08、月刊世界の艦船2,’16

＜駆逐艇＞：日本陸軍の小型艇護衛用高速艇。外板はベニヤ製である。全長18m、速力35ノット。参考：激闘太平洋戦記

＜駆逐連隊（日本海軍）＞：日本海軍の部隊。駆逐隊２個で編成され、常に共同して１つの戦術攻撃目標を攻撃する。２個連隊で１個水雷戦隊を編成する。参考：帝国陸海軍事典

＜口永良部島噴火＞：2015年5月29日0959、鹿児島県口永良部島で噴火が起こったため、1025に第５航空団F-4戦闘機２機が情報収集のため離陸した。1040、鹿児島県知事から第８師団長に災害派遣要請があり、第１航空群P-3C、西部方面航空隊・第８飛行隊のUH-60JAとUH-1Jが情報収集のため離陸。また、屋久島町役場に派遣する第12普通科連隊連絡要員２名と口永良部島に向かう第８師団司令部・第８通信大隊・第８偵察隊要員６名をUH-60JAで輸送した。更に第22航空群UH-60J、偵察航空隊RF-4も離陸し、陸自CH-47が避難支援準備のため国分駐屯地に進出している。5月30日、状況変化に備え、陸自UH-1J、UH-60JA、西部方面航空隊CH-47ヘリ３機、海自第22航空群UH-60Jヘリ３機が高遊原分屯地や鹿屋基地で待機した。6月1日、UH-60JAとUH-1Jで情報収集を実施。UH-60JAが鹿児島県知事の上空視察を支援。陸自CH-47が屋久島町長の上空視察を支援。陸自CH-47とUH-60JAが屋久島、第22航空群UH-60Jが鹿屋基地で状況変化に備え待機した。1615、鹿児島県知事から撤収要請を受け撤収した。延べ派遣人数は430名、車両20両、航空機44機。6月13日、屋久島を訪問する安倍総理を乗せ、羽田空港から鹿児島空港までU-4、鹿児島空港から屋久島空港まで第403飛行隊C-1輸送機がフライトを行った。ヘリで口永良部島を上空から視察する予定だったが、悪天候でキャンセルされ、安倍総理を乗せた帰りのU-4は1630頃に羽田空港に到着している。参考：月刊JWings8,’15、9,’15、朝雲

＜愚直たれ＞：呉地方総監部が池太郎呉地方総監の指導方針「愚直たれ」と細部指導方針「最後まであきらめない、物事をあなどらない、人をあざむかない、の三つの『あ』」を周知徹底させるべく開発した、激辛タレ。2016年10月20日にコンテストが行われ、カレー味ベースのタレとラベルデザインが決定した。隊内食堂で提供されている。参考：朝雲

＜クッ＞：タイの守り神。タイ海軍艦艇の艦橋に必ずある。参考：月刊軍事研究12,’03

＜クツーゾフ作戦＞：ハリコフ・オリョール奪還を参照。

＜クッキー・カッター＞：Mk105（核爆弾）または中性子爆弾を参照。

＜掘起機＞：日本陸軍の道路構築用機力器材。要するにリッパーで、岩石を破砕したり、樹木の根を除去したりするのに使う。重量2.5トン。掘起幅2.0m、掘起深さ0.4m、掘起速度2km。参考：工兵入門

＜屈曲履帯＞：履帯を参照。

＜クック＞：APD-130（高速輸送艦）またはDE-714（護衛駆逐艦）またはFF-1083（ノックス級護衛艦）を参照。

＜クック＞：佐世保地方隊が2024年9月16日の創隊70周年記念で作成したマスコットキャラ。尾曲がり猫がモチーフで、しっぽが７の字に折れ曲がっている。色は艦艇色のグレーで、階級は一等海尉、二足歩行で帽子とネクタイを着用し、目が据わっていて、ほうれい線がある。子猫のゴーちゃんと共に考案・命名された。参考：朝雲

＜クック・インレット＞：AVP-36（飛行艇支援艦）を参照。

＜クックー＞：イギリス海軍艦上攻撃機。世界初の空母向け雷撃機で、ソッピーウス社が開発した。全長8.7m、全幅14.25m、全備重量1761kg。エンジンはアンビーム・アラブ（200馬力）単発、最大速度167km、航続時間４時間。45cm魚雷１本を搭載可能。乗員１名。空母フューリアスとアーガスに搭載され、1923年に退役した。参考：イギリス航空母艦史

＜クック・オフ＞：Cock-off。薬室内のカートリッジが熱で自然発火してしまうこと。銃身の過熱時に生じる。参考：GUN用語事典、月刊軍事研究6,’14

＜クック・クレイグ法＞：別名クック・クレイギー計画（Cook-Craigie plan）。アメリカ空軍のクック少将とクレイギー少将が1950年代に提案した開発システムで、風洞実験やコンピュータの発達を頼みに、試作機をパスしていきなり先行量産型を製作し、生産用治具を量産機と共用して開発期間を短縮するというものである。ただ先行量産型のテストで大幅な改造が必要になったり、採用中止になったりした場合には、設備投資が無駄になってメーカーの経営を圧迫しかねないので、実用試験が終了するまでにかかる設備投資費用は空軍が補助する。F-102（F-101？）の開発時から適応され、民間（空軍の補助は付かないが）でもDC-8から採用された。参考：月刊JWings10,’10、ジェット戦闘機

＜クックポット＞：Tu-124（旅客機）を参照。

＜クックマンのニンジン＞：ホイットカム・ボディ（主翼後縁フェアリング）を参照。

＜クックメア＞：K299（フリゲート）を参照。

＜クッコピッリ＞：マジステール練習機（フィンランド空軍）を参照。

＜クッシング＞：DD-985（駆逐艦）を参照。

＜掘進車＞：日本陸軍試作敵前散兵壕掘削車両。当初は装甲作業機に大型の鋤を牽引させて済ませる予定だったが、浅い三角断面の溝しか掘れないので、専用の車両を作ることにした。装軌式車両の車体後部に大型の鋤が付いており、その両側に巨大チェーンソーのような掘削装置がセットされている。これらを地面に降ろし、掘削装置を回転させて車体を前進させると、深さ200mmまたは400mmで地面を掘り進むことができる。これもイマイチだったらしく、装軌式車両の車体前面に掘開具と呼ばれる衝角を付け、地面に埋まりながら100馬力エンジンにより時速6kmで膝撃散兵壕を掘り進むタイプ（潜行作業機とも呼ばれた）を開発したが、壕よりも狭い車体に操縦席と強力なエンジンを収める設計に難渋し、地面と平行に壕の底を掘るシステムの開発も困難で、実用化はされなかった。参考：工兵入門

＜倶知安高嶺演習場＞：陸上自衛隊の演習場。面積は93万平方メートル。在日米軍の地位協定に基づく日米共同施設区域である。参考：月刊軍事研究4,’10

＜倶知安駐屯地＞：陸上自衛隊の駐屯地。所在地は北海道虻田郡倶知安町字高砂232-2。JR倶知安駅からバス10分。1955年9月に開設され、第18普通科連隊第２大隊が船岡駐屯地から移駐した。1962年1月、第11師団第29普通科連隊が新編された。1970年12月、駐屯地体育館が竣工。1996年3月、第29普通科連隊が廃止され、真駒内駐屯地から第11対戦車隊、函館駐屯地から第28普通科連隊第４中隊と第13施設群第343施設中隊、東千歳駐屯地から第１陸曹教育隊上級陸曹教育中隊が移駐した。2000年3月、第343施設中隊が第361施設中隊に改称され、第101施設直接支援大隊第３直接支援中隊倶知安派遣隊が新編された。2004年3月、第１陸曹教育隊上級陸曹教育中隊が廃止され、北部方面教育連隊上級陸曹教育中隊が新編された。2008年3月、第11対戦車隊、第28普通科連隊第４中隊、第101地区警務隊が廃止され、北部方面対舟艇対戦車隊、北部方面後方支援隊第301対舟艇対戦車直接支援隊、第120地区警務隊倶知安派遣隊が新編された。4月、札幌地方協力本部地域援護センター倶知安分室が新編された。2010年1月8日、新成人隊員３名の祝賀行事を実施。2011年4月、北部方面教育連隊上級陸曹教育中隊が廃止され、第１陸曹教育隊上級陸曹教育中隊が再編された。2013年1月11日、新成人隊員７名の成人式行事を実施。2015年3月、第333会計隊が廃止され、第325会計隊倶知安派遣隊が新編された。10月17日、倶知安、京極、ニセコなど７町村の駐屯地モニター24人に、第11飛行隊UH-1Jヘリによる航空機体験搭乗を実施。2016年2月20-21日、倶知安町旭ヶ丘スキー場で雪トピアフェスティバルを支援し、チューブスライダーを製作した。3月1日、隊友会倶知安支部、父兄会南後志協議会と留守家族支援協定を締結した。8月6-7日、くっちゃんじゃが祭りを支援し、隊員30名が阿波踊りを披露、52名で万灯みこしを担ぎ、93名が千人踊りに参加した。2018年2月17-18日、倶知安町旭ヶ丘スキー場で雪トピアフェスティバルに協力した。2021年9月21日、駐屯地司令以下17名が令和3年秋の全国交通安全運動に伴う全国一斉セーフティコールの日の街頭啓発セレモニー旗波作戦に参加。10月14日、岩内第１中学校２年生の職場体験を実施。12月21日、倶知安町役場で、令和3年度倶知安町旭ヶ丘スキー場の使用の協定に関する協定書調印式を実施。2022年1月14日、新成人隊員12名の成人行事を実施。1月22日、修親会と曹友会の有志10名が倶知安町で高齢者宅除雪ボランティアを実施。4月8日、駐屯地内で行われた倶知安警察主催の警察・消防・自衛隊合同災害救助訓練に参加。10月12-13日、北海道岩内町立第一中学校２年生５人の総合的な探求の時間を支援し、装備品見学やロープ訓練などを行った。12月10日、駐屯地新体育館の落成式を実施。2023年3月3日、ひな祭りにちなんだ特別メニューが隊員食堂で提供された。北海道赤十字血液センターの集団献血に108名が協力した。3月16-17日、アナウンス技術教育を実施。8月5-6日、隊員200名が第61回くっちゃんじゃが祭りに参加。9月1日、余市防備隊で行われた防災訓練に協力した。参考：倶知安駐屯地ホームページ、JGround Vol.23、朝雲、月刊軍事研究8,’11

　＜倶知安駐屯地（２０１５年）＞：北部方面対舟艇対戦車隊、北部方面混成団第１陸曹教育隊上級陸曹教育中隊、第13施設群第361施設中隊、第301対舟艇対戦車直接支援隊、第101施設直接支援大隊第３直接支援中隊倶知安派遣隊、第314基地通信中隊倶知安派遣隊、第120地区警務隊倶知安派遣隊、北部方面会計隊第333会計隊（3月26日から第325会計隊倶知安派遣隊）、倶知安駐屯地業務隊が駐屯している。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜倶知安駐屯地業務隊＞：陸上自衛隊の駐屯地業務隊。2010年9月15日、隊員20名がニセコ山系イワオヌプリ周辺で山地行進訓練を実施。2013年12月9日、隊員クラブ売り上げ向上の功績で、陸幕長から２級賞状を授与された。2019年7月24日、アフリカ施設部隊早期展開プロジェクトでの家族説明会などの功績で、陸幕長から２級賞状と副賞が贈呈された。参考：朝雲

＜グッド＞：日本海軍士官のスラングで、呉の料亭吉川のこと。参考：帝国陸海軍事典

＜グッドウッド作戦＞：第２次世界大戦での1944年6月6日のオーバーロード作戦以降、イギリス軍はカーン市周辺に陣取るドイツ国防軍と激戦を繰り広げ、7月に入ってからはウインザー作戦、チャーンウッド作戦、ジュピター作戦と立て続けに攻勢作戦を行い、計6000名の戦死傷者を出しながらもカーン市街地の北西部を制圧した。アメリカ軍はシェルブールを占領してコブラ作戦の準備に入ったが、カーン市街の南東部を保持し続けるドイツ軍には４個歩兵師団の増援が到着しており、それまでカーンで踏ん張っていたSS装甲師団がアメリカ軍の方に移動してしまうと厄介なので、イギリス軍が引き続いてカーン南東に向けて攻勢を掛け、コブラ作戦準備が整うまでドイツ軍を釘付けにする必要が出てきた。これがグッドウッド作戦で、カーン市街地西部にあるカーン運河の双子橋東岸に第６空挺師団がオーバーロード作戦時から確保していた橋頭堡を出撃地とし、カーン南東部を巻き込みながら進撃、可能ならカーン南東から更に東に向かう予定とした。主力はイギリス第８軍団隷下の近衛機甲師団、第７機甲師団、第11機甲師団で、イギリス第１軍団隷下の第３歩兵師団、第51歩兵師団、第６空挺師団、第27機甲旅団も加勢し、空軍の大規模支援の下、戦車800両を蹴立てて前進することにした。更に支援のため、カナダ第２軍団（カナダ第２歩兵師団、カナダ第３歩兵師団、カナダ第２機甲師団）もカーン南東から南（フルリー、コルメイユ、モンドヴィル）にかけて進出するアトランティック作戦を発動することとなった。最終目標は当初ブールゲビュ、ヴィモン、ブレトヴィル＝シュルレズからファレーズ方面にかけてと設定したが、最終的には近衛機甲師団がヴィモン、第７機甲師団がガルセーユとサンエグナン、第11機甲師団がヴェリエール及びロカンコール、と縮小されている。防衛するドイツ軍はカーン・ファレーズ街道の西に西方装甲集団SS第１装甲軍団（SS第１装甲師団、SS第12装甲師団、第272歩兵師団、SS第101重戦車大隊）、東に同集団第86軍団（第21装甲師団、第346歩兵師団、第711歩兵師団、第16空軍野戦師団、第503重戦車大隊）を置き、後方には西方装甲集団直轄の第３高射砲軍団、第７・第８・第９ヴェルファー（ロケット砲）旅団、第654重対戦車猟兵大隊を配置、ティーガー�U戦車12両、ティーガー�T戦車53両、ヤクトパンターを含む戦車300両と相当数の88mm高射砲／対戦車砲で守りを固めていた。作戦発動直前の7月17日午後、Ｂ軍集団総司令官ロンメルが乗る車輌が機銃掃射を受け、ロンメルが重傷を負ったため、西方総軍総司令官クルーゲ元帥がＢ軍集団総司令官を兼任することになった。7月19日0530、ドイツ軍対空陣地に対する砲撃を開始。その直後に単発戦闘爆撃機から４発重爆まで2500機が作戦空域内に爆弾8000トンを投下した。地上部隊進路には瞬発信管付き破片爆弾を使用してクレーターを残さないようにし、それ以外の場所には1000ポンド爆弾を投下して防御陣地を粉砕している。続いて火砲800門、軽巡洋艦２隻、モニター艦１隻が砲撃を開始。0745、移動弾幕射撃の後に戦車隊が進撃を開始した。先頭は第11機甲師団で、午前中のうちにカーンとトロアルンを結ぶ鉄道線路を越えてカニー近郊を進撃した。ここでドイツ軍第３高射砲軍団第３高射砲突撃連隊に派遣されていた第64高射砲連隊第２大隊所属の88mm高射砲４門が火を噴き、たちまち40両以上のイギリス戦車を撃破した。このため第11機甲師団はここを避けて更に南西側を進撃、ブラ方面に向かったが、ここにも88mm高射砲と第21装甲師団第200突撃砲大隊が布陣しており、またも損害を被った。第11機甲師団の後続の近衛機甲師団はカニーに向かったが、またまた88mm高射砲の餌食となったため、やはり迂回してカーンからヴィーモンに続く鉄道路に向かった。そこにはSS第１装甲師団が待ち構えており、60両近い戦車を失ってしまった。最後尾を行く第７機甲師団はブラに向かい進撃したが、SS第１装甲師団SS第１突撃砲大隊とぶつかって１個中隊を失った。7月18日深夜、ドイツ空軍がイギリス軍の出撃陣地を夜間爆撃。7月19日、実質２個師団以下の戦力となってしまったイギリス軍は攻撃を再開したが、SS第１装甲師団、SS第12装甲師団、第21装甲師団の前に大損害を強いられた。それでも7月19日夜までにブラ、ユベール・フォリー、ブルゲヴュ南のフールを制圧している。7月20日、18日からアトランティック作戦を行っていたカナダ第２軍が支援攻撃を開始。ドイツ軍は戦術的観点からブルーゲバスとフルヌヴィルを放棄したため、午後にはここの占領に成功した。7月21日、モントゴメリーは作戦終了を通達。イギリス軍はカーン郊外南東部の幅10kmの土地を確保したが、戦車350-450両を失い、死傷者5500名を出した。ドイツ軍の損害は戦車・突撃砲・自走砲計60-120両だった。参考：月刊PANZER3,’01、月刊丸3,’14

＜グッドオール＞：K479（フリゲート）を参照。

＜グッドサン＞：K480（フリゲート）を参照。

＜グッドヒュー＞：APA-107（攻撃輸送艦）を参照。

＜グッドリッチ＞：DD-831（駆逐艦）を参照。

＜グッドリッチ社＞：1999年、ボーイング社からACES�U射出座席の事業を買収した。2012年、ユナイテッド・テクノロジーズ社に買収された。参考：月刊JWings6,’23

＜グッピー＞：AD-4W（早期警戒機）を参照。

＜靴屋＞：日本陸軍靴工兵の通称。参考：帝国陸海軍事典

＜グデーリアン＞：ハインツ・ヴィルヘルム・グデーリアン（Heintz Wilhelm Guderian）。1888年6月17日、西プロイセンのクルム生まれ。1901年4月1日、ドイツ陸軍幼年学校に入学。1903年4月1日、中央幼年学校に転校。1907年2月に卒業し、士官候補生として第１０猟兵大隊に配属された。4月、陸軍士官学校に入学。12月に卒業し、1908年1月27日、少尉に任官した。1912年10月1日、通信将校となるため第３電信大隊無線中隊に入隊。1913年10月5日、陸軍大学に入学。1914年8月1日、第１次大戦勃発により陸軍大学が休学となり、8月2日、第２軍第１騎兵軍団第５騎兵師団司令部重無線第３通信所長に任命された。10月、中尉となった。1915年4月、第４軍司令部通信補助将校となった。12月、大尉に任官した。1916年1月27日、第５軍司令部情報将校となった。7月、第４軍司令部情報将校となった。1917年4月、第４歩兵師団参謀将校代理となった。5月、第52予備歩兵師団参謀将校代理となった。6月、近衛歩兵軍団参謀将校代理となった。7月、第10予備歩兵軍団参謀将校代理となった。8月、第４歩兵師団参謀将校代理となった。9月、第14歩兵連隊第２大隊長となった。10月、Ｃ軍集団司令部参謀となった。1918年1-2月、第１次大戦勃発で休講になった陸軍大学の補修代わりに参謀将校教育課程を受講。2月28日、参謀本部将校となった。5月、第38予備歩兵軍団後方主任参謀となった。10月3日、イタリア占領地のドイツ代表軍作戦課作戦参謀となり、第１次大戦終戦を迎えた。参考：月刊PANZER6,’14

＜工藤修＞：日本海軍エース。大正4年、大分県生まれ。昭和6年、乙種飛行予科練習生となり、昭和10年4月に飛行練習生課程を卒業、大村航空隊に配備された。昭和12年7月、第13航空隊に配属され、上海に配置された。9月19日、第１次南京空襲で１機を撃墜、初撃墜を記録した。11月、本土に帰還。昭和13年1月、加賀戦闘機隊に配属となった。8月30日、南雄攻撃でグラディエーター２機を撃墜した。年末、赤城戦闘機隊に転属。その後百里原航空隊に転属し、空曹長となった。昭和16年9月、第３航空隊所属となり、12月10日にルソン島攻撃に参加。昭和17年3月3日、オーストラリアのブルーム攻撃時に戦死した。公認撃墜数７機。戦死後に二階級特進で飛行特務中尉となっている。参考：日本海軍戦闘機隊

＜工藤重敏＞：日本海軍エース。大正9年、大分県生まれ。昭和12年、海軍に入隊し、昭和15年8月に飛行練習生を卒業、佐伯航空隊の陸上偵察機乗員となった。昭和16年10月、台南航空隊に転属。昭和17年春、ラバウルに進出。昭和18年5月21日、月光に搭乗してB-17を撃墜。２ヶ月に８機を撃墜し、夜の王者というニックネームで呼ばれるようになった。また、草鹿任一南東方面艦隊長官から軍刀を授与された。昭和19年2月、横須賀航空隊に転属し、本土に帰還。昭和20年5月、不時着で負傷し、昭和35年にこの負傷が元で死去した。総撃墜機数８機。最終階級は少尉。参考：日本海軍戦闘機隊

＜クトーデルタ＞：フランス空軍アクロバットチームCouteau Delta。使用機はミラージュ2000D戦闘機２機。ラメックスデルタの演目を引き継いで2017年からディスプレイを開始した。参考：月刊航空ファン9,’17

＜駆特＞：駆潜特務艇第１号型を参照。

＜グナイゼナウ＞：ドイツ海軍シャルンホルスト級戦艦Gneisenau（プロイセン軍を近代化した参謀長アウグスト・フォン・グナイゼナウ将軍から）、仮称艦名Ｅ。1935年5月起工、1936年12月8日進水。この際、船が進みすぎて対岸に艦尾をぶつけた。1938年5月21日竣工。1939年1月、艦首形状変更などの改装を実施。5月、主錨を舷側格納から上甲板舷縁への甲板置き型式に変更。11月21日、シャルンホルスト、ケルン、ライプチヒ、Z11ベルント・フォン・アルニム、Z12エーリヒ・ギーゼ、Z20カール・ガルスターと共にヴィルヘルムスハーフェンを出港。11月23日、フェロー諸島沖海戦でシャルンホルストと共にイギリス特設巡洋艦ラワルピンディを撃沈した。ただイギリス本国艦隊に通報されて追撃を受ける恐れが高くなったため、大西洋での通商破壊戦は諦めてノルウェー北方経由で本国に戻っている。この前後の行動中、荒波で損傷した。1940年3月、３番主砲塔上のカタパルトを撤去。4月7日からノルウェー攻略ヴェーゼル演習作戦に参加。イギリス巡洋戦艦72レナウンと遭遇戦になり、主砲弾を命中させたが、自らも被弾したため退却した。6月4日、ハルスターのイギリス軍基地を砲撃するため、シャルンホルスト、アドミラル・ヒッパー、駆逐艦４隻と共にキールを出港。6月8日、ノルウェー沖海戦に参加。シャルンホルストが損傷して帰投することになったため、アドミラル・ヒッパーと共にアイスランド方面に牽制行動を行った。6月20日、イギリス潜水艦N12クライドの雷撃を受け艦首を損傷し、トロンハイムを経てキールに帰投した。1941年、艦中部両舷に533mm魚雷３連装発射管を１基ずつ装備（1940年夏？）。1-3月、シャルンホルストと共に大西洋で通商破壊作戦に就いた。3月22日、日本海軍遣独軍事視察団がブレストに停泊中の本艦を訪問した。1942年2月11日、ケルベロス作戦に参加、触雷して損傷した。修理のためキール港に入ったが、2月26日にイギリス軍機49機の爆撃を受け、艦首に250kg徹甲爆弾が直撃、燃料タンクの可燃性ガス（弾薬庫という説もある）に引火して大爆発を起こし大破し、乗員116名が死亡した。4月4日にゴーテンハーフェンに回航され、主砲塔を撤去、艦首を取り外して7月から修理に入った。ついでに艦首を10m延長し、38cm連装砲塔３基を搭載、後部マストを後方に移す予定だったが、バレンツ海海戦の乏しい戦果にヒトラーがキレた煽りを喰らって1943年1月に工事が中止された。損傷したＡ砲塔は単装のDrh LC/37沿岸砲に改造されてオランダのローゼンベルク要塞に、Ｂ・Ｃ砲塔はそのままノルウェーに運ばれてフジェール要塞及びオーランデット要塞に据え付けられ、副砲もデンマークの沿岸砲に流用された。1945年3月28日、ソ連軍接近に伴い、ゴーテンハーフェン港の閉塞のため自沈した。参考：近代戦艦史、月刊丸4,’07、4,’13、4,’17、写真集ドイツの巡洋艦、グラフィックアクション44、月刊世界の艦船8,’13、1,’12、7,'15、9,’17

＜グナイゼナウ＞：ドイツ海軍15cm列車砲。砲は防楯付きのSKC/30で、射撃時にはアウトリガーにより地面に台車を固定する。最大射程22.5km、発射速度毎分３発。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜国後＞：日本海軍占守型海防艦２番艦Kunashiri。昭和15年10月3日竣工。昭和16年11月20日、太平洋戦争開戦直前に択捉島単冠湾に到着。付近の民間無線及び電話を押さえて真珠湾攻撃部隊の機密が漏れないようにした。昭和18年7月26日、キスカ島撤退作戦に向かう途中、アッツ島南方700海里で接触事故を起こした。昭和19年7月27日、幌筵の西80海里で第十五雲海丸と衝突した。昭和20年10月に除籍され、12月に特別輸送艦に指定された。昭和21年6月、御前崎付近で座礁し、放棄された。8月、解体された。参考：月刊丸6,’14、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜クナルアダ＞：F514（フリゲート）を参照。

＜クニア地域保全センター＞：アメリカ軍のSIGINT拠点Kunia Regional Security Center。ハワイ州オアフ島クニアに置かれており、アジア太平洋地域を管轄する。ホスト部隊はクニア海軍情報作戦コマンドで、太平洋陸軍第500軍事情報旅団第715軍事情報大隊が陸軍構成部隊、第324情報隊が空軍構成部隊として加わっている。参考：月刊軍事研究2,’17

＜グニェズノ＞：ポーランド海軍ルブリン級戦車揚陸艦Gniezno。2019年6月9-21日、バルトップス2019に参加。参考：月刊世界の艦船9,’19

＜くにかぜ＞：B-65P（地理調査機）を参照。

＜くにかぜ�U＞：UC-90（測量機）を参照。

＜国頭受信所＞：陸上自衛隊の受信所で、くにがみと読む。沖縄県国頭村にある。1991年に開設された。参考：朝雲

＜國川丸＞：日本海軍神川丸型特設水上機母艦。元は昭和12年11月1日に竣工した川崎汽船の高速貨物船で、昭和16年に徴用された。12月8日、太平洋戦争開戦時は連合艦隊補給部隊に所属していた。昭和17年7月に呉工廠で改造を受けて7月14日に特設水上機母艦となった。9月10日、2日にショートランドを離陸して哨戒中に撃墜され、付近の小島に泳ぎ着いた第14航空隊二式大艇乗員６名を救出した。9月11日、水上戦闘機でPB2Y哨戒飛行艇を撃墜した。9月24日、ショートランド泊地に到着。零式観測機が早速第24駆逐隊の上空直掩を行い、艦爆との迎撃戦を行っている。昭和18年10月1日、特設運送船に艦種変更された。昭和20年5月21日、バリクパパン沖で空襲を受けて沈没した。11月30日に解役された。参考：日本航空母艦史、写真集日本の小艦艇、海軍操舵員よもやま物語、帝国海軍太平洋作戦史�T、月刊丸9,’20

＜くにさき＞：LST-4003（輸送艦）を参照。

＜國島丸＞：日本海軍特設運送船Kunishima maru。元は播磨造船所が建造して昭和12年8月30日に竣工した飯野汽船中型貨物船で、昭和15年1月に海軍に徴用され、太平洋戦争開戦直前に特設運送船となった。垂線間長100.1m、幅15.24m、深さ8.84m、満載吃水7.29m、総トン数4083トン、重量トン数6146トン。主機は蒸気タービン１基１軸3400馬力、航海速力13.5ノット、最大速力16.938ノット。昭和19年2月24日、徳山を出港して神戸を経由し横浜に向かう途中、志摩半島大王崎南西15kmで濃霧により座礁して沈没した。参考：月刊世界の艦船6,’15

＜グニスト＞：ノルウェー海軍ストルム級高速攻撃艇。1968年就役。退役後にラトビア海軍に譲渡されてリンガとなった。参考：週刊ワールドウェポン17、月刊軍事研究3,’12

＜グニスト＞：ノルウェー海軍ショルド級ミサイル艇Gnist。2021年6月6-18日、バルトップス50に参加。参考：月刊世界の艦船9,’21

＜クニッケバイン＞：第２次大戦時にドイツ空軍が使用した爆撃航法支援システムで、ドイツ寓話の魔法の渡り鳥のこと。ローレンツ盲目着陸装置の有効距離を480kmに延長してイギリス本土でも探知できるようにしたもので、最初はクレーフェからの31.5MHzの短波誘導電波ビームを受信して飛行し、目標に接近するとローレンツ・システム用EBL2受信機がブレットシュタットからの誘導電波を受信し始めるので、こちらも同調すれば目標上空に達したことになり、Ｘ装置が爆弾を投下する。フランス占領後はシェルブール北西のモーモンやディエップなどにも電波送信施設が開設された。主に悪天候時や夜間に使用され、バトル・オブ・ブリテン初期に高い効果を発揮したが、イギリス側も撃墜した爆撃機の資料分析から存在に気が付き、アスピリン妨害システムを完成させた。これに対抗するため、電波の波長を頻繁に換えたり、囮電波を放出した後に波長の違う誘導電波を送信したりと工夫している。更に波長を70MHz台に変更し、フランス沿岸に多数の電波送信施設を設け、少数のパスファインダー機による爆撃目標表示を行うなどの戦術改良を行った。イギリスもこれに対抗してブロマイド妨害電波を発したり、スターフィッシュ作戦を行ったりした。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜国の権利及び義務に関する条約＞：モンテビデオ条約を参照。

＜クニベルティ配置＞：Cuniberti配置。戦艦の主砲配置の１つで、砲塔４基を艦前後首尾線上に１基ずつ、煙突間首尾線上に２基配置したものである。イタリア海軍ダンテ・アリギエーリ級で採用され、設計者の名前からこう名付けられた。参考：近代戦艦史

＜国松警察庁長官銃撃事件＞：1995年3月30日0830頃、荒川区の自宅マンションを出た国松警察庁長官が.38口径リボルバーのコルト・トゥルーパーで狙撃され、発射されたホロー・ポイント・マグナム弾４発のうち３発が腹部、大腿部、臀部に命中した。長官は胃、膵臓、大動脈、脊椎を損傷する重傷を負い６時間の手術で11リットルを輸血、何とか一命を取り留めた。3月27日と28日には不審なワゴン車が目撃されており、入念な下見を行った後の犯行と見られる。婦人用自転車で逃走した犯人は30歳代、身長170-180cmで、20m先から正確に命中させており、KGBに所属していた中央アジア系の人物とも、極左カルト要員とも、オウム真理教信者の元自衛隊員とも言われたが、未だに逮捕されていない。参考：月刊軍事研究8,’95

＜クニャージ・ウラジミール＞：K-549（戦略原潜）を参照。

＜クニャージ・オレグ＞：K-552（戦略原潜）を参照。

＜クニャージ・スウォロフ＞：ロシア海軍ボロジノ級戦艦４番艦Kniaz Suvarov。1904年9月竣工・就役。10月15日、リバウを出港し、極東に向かった。1905年5月27日、バルチック艦隊旗艦として日本海海戦に参加し、戦没した。参考：月刊世界の艦船10,’18、歴史群像6,’14

＜クニャージ・ポジャルスキー＞：K-556（955A型原潜）を参照。

＜クニャージ・ポチョムキン・タウリチェスキー＞：ポチョムキン（戦艦）を参照。

＜クニャーズ・ポチョムキン＞：ロシア海軍955A型戦略原潜Knyaz Potemkin。2021年8月23日、セブマシュ造船所で起工式を実施。参考：月刊世界の艦船11,’21

＜クヌート・ラスムッセン＞：P570（氷海哨戒艦）を参照。

＜クヌート・ラスムッセン級＞：デンマーク海軍氷海哨戒艦Knud Rasmussen級。グリーンランド周辺の警備と哨戒艇の指揮が主任務で、船体は耐氷構造をしており、アイスクラス1Aの耐氷性能と厚さ0.4mの砕氷能力を持つ。船型は長船首楼型で、上構を船体幅一杯に広げ、ナックルラインより上の舷側を船体下部と逆傾斜にし、タワーマストを装着、ステルス性に配慮した。RHIBも舷側シャッターを開けて揚降する。後甲板はヘリ１機分のヘリ甲板である。全長71.8m、基準排水量1748トン。主機はディーゼル、速力17ノット。兵装は76mm単装砲１門、ESSM用Mk56VLS、12.7mm単装機銃２丁。氷海用戦闘ボートを積む。2008-09年にP570クヌート・ラスムッセンなど２隻が就役した。参考：月刊世界の艦船3,’14、6,’19、THE MILITARY BALANCE 2016

＜クヌリのガントレット＞：朝鮮戦争中の1950年11月29日から12月１日にアメリカ陸軍第２歩兵師団が行った撤退戦。中国軍の第２次攻勢を受けて清川江から軍隅里を経て順川道と撤退する最中に中国軍に挟撃され、戦力の80%を喪失した。参考：月刊軍事研究8,’02

＜クネルテル＞：ノルウェー海軍潜水艦Knerter。元はドイツ海軍Ｕボート�]�]�V型潜水艦U4706で、1945年7月に引き渡された。1953年に除籍された。参考：ナチスＵボート

＜クパ＞：915（潜水艦）を参照。

＜クハ級掃海艇（初代）＞：フィンランド海軍掃海艇。1941-46年に18隻が竣工した。1950-60年代に除籍された。参考：月刊軍事研究9,’14

＜クハ級掃海艇（２代目）＞：フィンランド海軍掃海艇。船体はグラスファイバー製である。全長31.62m、全幅6.9m、排水量130トン。速力11ノット。兵装は23mm連装機関砲１基、12.7mm機銃２丁。機雷探知器材と機雷処分具一式を装備する。1970年代に６隻が建造された。1990年代に近代化を受けてキースキ無人掃海具を運用可能となり、排水量が150トンに増えた。参考：月刊軍事研究9,’14、8,’12

＜クビンカ戦車博物館＞：モスクワ郊外にある博物館で、正式には機甲装備及び技術の軍事歴史博物館という。1972年にソ連国防省第38研究所附属資料館として開設され、装甲車両319両を収蔵する。ソ連崩壊後に一般公開されるようになったが、倉庫の中に車両が所狭しと並べられており、内部は薄暗く、あまり観賞向きではない。にも関わらず、入館だけで1000ドルかかり、事前予約が必要だった。１号館に重戦車、２号館に主力戦車、３号館に軽戦車、装甲兵員輸送車、空挺戦車、４号館に装輪装甲車、５号館にアメリカ・イギリス製兵器、６号館にドイツ兵器、７号館に日本含めその他の国の兵器が並べられている。2014年のロシア国防省令で博物館と周辺を纏めてパトリオート軍事愛国公園として再開発することになり、2015年6月に新規開館した。参考：月刊PANZER1,’98、月刊軍事研究11,’15、7,’15

＜クフィール・シリーズ＞：イスラエル空軍戦闘機Kfir（若獅子）。ネシェルの改良型で、J79エンジンやイスラエル製アビオニクスを積んでいる。1969年からブラックカーテン計画の名の下に開発され、試作機ネシナール（鷲）は1970年に初飛行し、1972年にバラク（電光）改称され、1973年6月に量産型が初飛行し、1974年にクフィールに改称され、第４次中東戦争で実戦テストを行った後に量産された。アメリカ海軍・海兵隊でも空戦訓練用に一時期使用されていた他、コロンビア、エクアドル、スリランカに輸出された。イスラエル空軍では1996年に退役した。参考：世界の軍用機1982、1979、世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings12,’06、12,’03

　＜クフィールＣ１＞：最初の量産型。根本的な性能改善のためエンジン強化を図ったが、相変わらずの禁輸措置でフランスからは入手出来ないため、F-4E用に輸入していたJ79に換装して推力を３割増しとし、これに合わせて後部胴体形状を変更すると共に重心調整のため機首を延長した。垂直尾翼の形状を変更して方向安定性を保ち、主翼前縁スラットを改良、操縦装置に一重のフライ・バイ・ワイヤ（バックアップはマニュアル）を採用している。降着装置も砂漠運用に合わせて改修した。機首にシラク�Uと同等の射撃指揮レーダーを装備し、SEPR844ロケットブースターを搭載、シャフリル空対空ミサイル４発を携帯する要撃型と、機首にアイダ�Uと同等の測距レーダーを装備し、対地攻撃任務を行う攻撃機型の２種類が運用されている。全長15.55m、全幅8.22m、全高4.25m、自重7.3トン、最大離陸重量16.5トン。翼面積34.9平方メートル。エンジンはGE製J79-J1E（ミリタリー推力5.393トン、A/B時推力8.505トン）単発、最大速度マッハ2.29（高度11000m）、実用上昇限度17680m、海面上昇率毎分14000m、燃料搭載量3243リットル、戦闘行動半径1300km（Hi-Lo-Hi）／650km（Lo-Lo-Lo）。固定武装は30mm機関砲DEFA２門。ハードポイント７ヵ所。乗員１名。参考：世界の軍用機1982、1979、世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings12,’03

　＜クフィールＣ２＞：空中機動性能向上型で、1976年7月に公表された。機首にストレーキ、主翼前縁にドッグトゥースを付け、外翼部に大きなコニカルキャンバーを与え、エアインテイク上部にカナード翼を装備し、コクピット位置や降着装置も改良、フライ・バイ・ワイヤを搭載しており、ミラージュ５よりも性能は上とされる。全長15.55m、全幅8.22m、全高4.25m、自重7.3トン、戦闘重量9.39トン、総重量10.9-14.6トン。エンジンはGE製J79-GE-17（ミリタリー推力5.385トン、A/B時推力8.120トン）単発、最大速度マッハ2.29、戦闘上昇限度15150m以上、航続距離2000海里（増槽あり）。戦闘行動半径200海里（要撃）／280海里（Lo-Lo-Lo）／650海里（Hi-Lo-Hi。415海里？）。固定武装は30mm機関砲DEFA（125発）２門。ハードポイント７カ所。シャフリル空対空ミサイル2-4発または各種対地攻撃装備4.3トンを搭載できる。参考：世界の軍用機1982、1979、世界軍用機年鑑1990-91、世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings12,’03

　＜クフィールＣ７＞：エンジン・アビオニクス強化型で、エンジンを換装し、FCSなどを改良、スイス製WDNS341航法攻撃システムを装備した。レーダーはEL/M2012である。全長15.65m、全幅8.22m、全高4.55m、空虚重量7.285トン、戦闘重量9.39トン、最大離陸重量16.5トン。エンジンはJ79-IAI-J1E（ドライ推力52.3kN、A/B時推力79.4kN、緊急時最大推力83.41kN）単発、最大速度マッハ2.3、ズーム上昇限度22860m、戦闘行動半径419海里（Hi-Hi-Hi迎撃）／640海里（Hi-Lo-Hi対地攻撃）。固定武装は30mm機関砲DEFA552（125発）２門。ハードポイント９カ所、兵装搭載量6.085トン。乗員１名。1983年に初飛行した。参考：世界軍用機年鑑1990-91、月刊JWings12,’06、3,’09、12,’03

＜クフィールＣ１０＞：クフィールC7に新型射撃指揮レーダーを搭載し、ダービー空対空ミサイルを運用できるようにしたもの。参考：月刊JWings3,’19

　＜クフィールＣ１２＞：クフィールC7にグラスコクピットとHMDを適用し、空中給油受油プローブを追加、対地攻撃能力を強化し、アクティブ・レーダー・ホーミング式空対空ミサイルの運用を可能としたもの。コロンビア空軍やエクアドル空軍で採用された。参考：月刊JWings2,’14、3,’19

＜クフィール戦闘機ファミリー＞

　＜クフィールＴＣ２＞：クフィールC2の複座練習機型。参考：月刊JWings12,’03

　＜クフィールＴＣ７＞：クフィールC7の複座練習機型。参考：月刊JWings12,’03

＜クフィール海外シリーズ＞

　＜Ｆ−２１Ａ＞：アメリカ海軍と海兵隊がリースしたクフィールC7（クフィールC1？）で、別名ライオン。エアインテイク上部に小ストレーキが追加されている。仮想敵機として異機種間空対空戦闘訓練に使用された。参考：世界軍用機年鑑1990-91、月刊JWings2,’14

　＜クフィール（コロンビア空軍）＞：コロンビア空軍戦闘機。1989年、クフィールC2戦闘機12機とクフィールTC7練習機１機を配備した。その後クフィールC7仕様に改造している。国内の共産ゲリラを支援しているとみられる隣国のベネズエラがSu-30MKVを導入するなど軍備を強化しているため、2008年にクフィールC10を24機導入することにした。改修キットによりC7もC10仕様とし、グリフィン誘導爆弾キット、レッセライト偵察システム、ライトニング照準ポッド、パイソン�W空対空ミサイル、ダービー空対空ミサイルも購入する。2013年、19機運用しているクフィールC10をクフィールC12にアップグレードする計画があると発表した。2017年末、IAIによるブロック60へのアップグレードが終了した。参考：月刊JWings5,’08、2,’14、月刊航空ファン9,’18、7,’18

　＜クフィール（スリランカ空軍）＞：スリランカ空軍戦闘機。1996年、クフィールC2戦闘機５機とクフィールTC2練習機１機を導入。2000年、クフィールC2戦闘機４機を購入。2001年、クフィールC7戦闘機４機とクフィールTC7練習機１機を購入。2001年7月24日、LTTEの基地攻撃で２機が破壊され、５機が損傷した。更に５機が事故で失われている。参考：月刊航空ファン10,’17

　＜クフィールＣＯＡ＞：コロンビア空軍戦闘機。単座型クフィールC10/C12の総称で、EL/M-2032またはEL/M-2052レーダー、HMD、リンク16などを装備する。参考：月刊航空ファン9,’18

　＜クフィールＣＯＤ＞：コロンビア空軍戦闘機。複座型クフィールTC12のことで、レーダーはエルタ社製M-2001Bである。参考：月刊航空ファン9,’18

＜クポール＞：9S18（レーダー）を参照。

＜久保・カーチス協定＞：1971年6月29日に久保卓也防衛局長と在日米大使館首席軍事代表ウォルター・Ｌ・カーチス.Jr海軍中将が合意した、日本国による沖縄局地防衛責務の引き受けに関する取極の通称。沖縄返還に際し、防空、陸上防衛、海上哨戒、捜索救難、航空警戒管制組織運用をアメリカ軍から自衛隊に引き継ぐ協定で、復帰後半年以内に自衛隊員3200名を展開させ、F-104J戦闘機25機、P-2J対潜哨戒機６機を配置すると共に、アメリカ軍からナイキ４個中隊とホーク３個中隊を移管、最終的に6400名規模の自衛隊部隊を配備する予定とした。しかし野党と沖縄県民の反発で縮小が続き、隊員2900名とF-104J戦闘機18機などに修正されている。参考：月刊航空ファン4,’16

＜球磨＞：日本海軍球磨型軽巡洋艦。大正7年8月29日、佐世保工廠で起工。大正8年7月14日進水。大正9年8月31日竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争勃発時には建制も兵力部署も第16戦隊に所属していた。昭和17年4月9日、セブ島南方でアメリカ第３魚雷艇隊PT34及びPT41の魚雷２本を被弾したが、不発だったため小破に止まった。昭和18年6月23日、セレベス島マカッサルで爆撃を受けて小破した。昭和19年1月3日、シンガポールを出港。その後ペナンで独立混成第24旅団2000名を乗艦させた。1月6日、メルギーに到着して陸軍将兵を降ろした。1月11日、ペナンを出港。ペナン西方で航空部隊の目標艦として訓練中、イギリス海軍潜水艦P317タリー・ホーから距離1700mで魚雷７本の雷撃を受け、1145に後部機械室右舷と艦長室直前右舷に１本ずつを被雷、1152に爆雷が誘爆し、1157に沈没、乗員520名のうち140名が戦死した。艦長以下生存者は同じく目標艦を務めていた浦風に救助されている。参考：月刊世界の艦船1,'24、第２次大戦日本海軍作戦年誌、連合艦隊巡洋艦、小艦艇入門、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜球磨型＞：日本海軍軽巡洋艦、別名5500トン型。大正6年度の八四艦隊計画に基づいて建造された。天龍型の改良型で、船体を細長くして大出力の主機を搭載し、当時建造されていたアメリカ巡洋戦艦よりも高速を発揮できるようにしている。船型は船首楼型で、船首楼後方両舷に魚雷発射管があり、その後ろが１甲板高くなっていて煙突が並び、更に後ろの上甲板レベル両舷に魚雷発射管を装備、その後ろに１層の甲板室が設けられていて、後甲板に機雷敷設軌条２条がある。艦首はスプーン型のカッターバウで、連繋式の一号機雷を乗り越えることが可能。船首楼甲板中央に主砲２基が背中合わせに並び、その後ろが艦橋で、艦橋後方に三脚式前部マストがあり、マスト両舷に主砲を１門ずつ搭載する。艦橋は三角柱状で、露天羅針艦橋の下に司令塔がある。前部マストには日本海軍巡洋艦として新造時初装備の方位盤射撃装置を搭載し、射撃指揮所を設けた。煙突は３本で、球磨の全部と木曾の第１・第２煙突には雨避けのカバーが付けられた。また、北上は第１煙突が他よりも高い。船体後部甲板室には前部・中部・後部に主砲１門ずつが並び、中部主砲の後ろに後部マスト、その後ろに小型の後部艦橋を持つ。艦尾はデストロイヤー・スターンである。艦載機１機の搭載・運用能力があり、1-4番艦は八号小型水上機を艦上で組み立てて後部マストのデリックで揚収したが、５番艦は艦橋構造内の格納庫から前方に延びる滑走台を設置、十年式艦上戦闘機を発艦させた。全長162.15m、幅14.2m、吃水4.8m、基準排水量5100トン、常備排水量5500トン。主機は技本式オール・ギヤード・タービン（大井はブラウン・カーチス式オール・ギヤード・タービン）４基、主缶はロ号艦本式重油専焼缶10基（大型６基・小型４基）＋ロ号艦本式混焼缶２基、出力90000馬力、４軸推進、速力36ノット、重油搭載量1260トン・石炭搭載量350トン、航続距離5000海里（14ノット）。兵装は三年式五〇口径十四サンチ単装砲７門（艦首に２門、前檣両舷に１門ずつ、艦尾中心線上に３門）、三年式四〇口径八サンチ単装高角砲２門、六年式53.3cm連装魚雷発射管４基、機雷敷設軌条２条、一号機雷48個。装甲厚は水線部64mm、甲板25mm、司令塔50mm、全て高張力鋼である。乗員450名。球磨、多摩、北上、大井、木曾の５隻が大正9-10年に竣工した。1930年代半ばに球磨と多摩が後檣前方に呉式二号カタパルトを設置し、航空機１機を搭載した。参考：近代巡洋艦史、連合艦隊巡洋艦、月刊世界の艦船1,'24、12,’10、4,’12、7,’11、9,’14、日本海軍艦隊総覧

＜球磨型（重雷装艦）＞：艦隊決戦の際、敵艦に肉薄して多数の魚雷を浴びせかける目的で改装されたものである。艦後部の主砲３門、第１煙突両舷の８サンチ単装高角砲２門と7.7ミリ単装機銃を撤去し、艦後部両舷に４連装魚雷発射管５基ずつを並べ、第１煙突両舷に25ミリ連装機銃１基ずつを搭載した。これにより兵装は三年式五〇口径十四サンチ単装砲４門、25ミリ連装機銃２基、九二式六十一サンチ四連装魚雷発射管三型10基となっている。また、船首楼を延長し、艦橋を拡大、上甲板両舷に幅1.6mの張り出しを設け、煙突基部を変更し、中央船楼を廃止、探照灯を１基減らして２基とし、4m測距儀を6mに換装した。速力は31.7ノットに低下している。北上と大井が昭和16年に改装され、この２隻で魚雷計80本をばらまく予定だったが、艦隊決戦が起こりそうにないので用無しになり、昭和17年11月19日に所属する第９戦隊が解隊され、魚雷発射管のいくつかを外して高速輸送艦となった。参考：連合艦隊巡洋艦、歴史群像8,’98

＜熊谷基地＞：航空自衛隊の基地。熊谷陸軍飛行学校跡地で、教育参考館がある。所在地は埼玉県熊谷市大字拾六間839で、JR高崎線籠原駅から歩いて30分くらい。元は1935年（昭和10年）12月に開設された熊谷陸軍飛行学校で、太平洋戦争終結で1945年9月からアメリカ陸軍第43師団が進駐してキャンプ・ウィッティントン（U.S.Army Camp Whittington）となり、1958年7月に日本に返還されて臨時第２航空教育隊が宇都宮基地から移駐、8月に航空自衛隊熊谷基地として創設された。同時に臨時第２航空教育隊が第２航空教育隊となり、航空警務隊熊谷警務分遣隊が新編されている。1959年10月、第２術科学校熊谷分校が創設され、航空生徒隊が防府南基地から移駐した。1961年7月、中央航空通信群移動通信隊が新編され、第２術科学校熊谷分校が第４術科学校に改編された。1982年12月、第２航空教育隊が航空教育隊第２教育群に改編された。1989年3月、航空生徒隊が航空教育隊の隷下に入った。2011年3月、航空生徒隊が廃止された。2014年10月17日、千鳥ヶ淵戦没者墓苑の秋季慰霊祭で部隊拝礼を実施。2020年2月12日、千葉地本が行った令和2年春の入隊予定者及びその家族21人に対する基地見学に協力した。2021年8月24日、第107期上級空曹課程130名の卒業式を実施。参考：熊谷基地ホームページ、MAMOR vol.91、42、月刊JWings6,’10別冊付録、8,’14、朝雲

　＜熊谷基地（２０１５年）＞：第２教育群、第４術科学校、第１移動通信隊、熊谷地方警務隊が所在する。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜熊谷飛行場＞：日本陸軍の飛行場。昭和10年、埼玉県大里郡三ヵ尻村に開設された。参考：首都防空網と空都多摩

＜熊谷陸軍飛行学校＞：日本陸軍の飛行学校。九五式一型練習機と同じ座席や操縦装置を付けたトレーニング・フープ（地上回転機）、着陸時の高度目測や操舵をシミュレートする尾翼付きケーブル・トレーナー（懸吊練習機）、有視界飛行から計器飛行まであらゆる状態での機体姿勢をシミュレートし、操舵や非常措置の訓練を行えるリンク・トレーナーなどが配備されており、文部省式一型乙種滑空機による基本滑空訓練（人力で引っ張って高度10mまで上昇させる）、九五式一型練習機乙型による飛行訓練などを実施する。昭和10年12月、熊谷飛行場で開設された。参考：丸エキストラ版No.71、航空自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊航空ファン8,’16

＜くまたか＞：PC-318（駆潜艇）またはPG-827（ミサイル艇）を参照。

＜くまの＞：DE-224（ちくご型護衛艦）またはFFM-2（もがみ型護衛艦）を参照。

＜熊野＞：日本海軍最上型軽巡洋艦４番艦Kumano。昭和9年4月5日起工、昭和12年10月31日竣工。昭和14年12月、主砲を20.3cm砲に換装。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時には建制でも兵力部署でも第７戦隊に所属していた。昭和17年4月5日、セイロン島攻撃に参加。6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。8月24日、第２次ソロモン海戦に参加。10月26日、南太平洋海戦に参加。昭和18年7月20日、コロンバンガラ沖で爆撃を受けて中破した。昭和19年6月19日、マリアナ沖海戦に参加した。10月22日、捷一号作戦のためブルネイを出撃。比島沖海戦のサマール沖海戦に参加し、DD-557ジョンストンの雷撃を受けて艦首を損傷した。修復のためマニラに回航され、その後内地に向かったが、潜水艦の雷撃を受けて航行不能となり、付近に退避して修理を試みたが、11月25日にルソン島サンタクルーズ南方で艦上機の雷爆撃を受けて沈没した。参考：連合艦隊重巡洋艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’14、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜熊野丸＞：日本陸軍熊野丸型上陸用舟艇母船。昭和19年8月15日起工、昭和20年1月28日進水、3月31日竣工。ただ戦況から使用できる作戦も無く、竣工後は金輪島沖に係留され、そのまま終戦を迎えた。戦後はエレベーター直後の機関砲砲座２基を残して火砲を撤去、煙突を垂直にして復員船に改造され、昭和21年6月にコロ島から復員兵を輸送した。昭和22年11月から昭和23年9月に解体され、船底の一部は浮きドックとして使用された。参考：月刊丸2,’08、日本航空母艦史

＜熊野丸型＞：日本陸軍Ｍ丙型特殊船（上陸用舟艇母船）。Ｍは戦時標準船のことで、構造を簡素化して建造期間を短縮している。ただし第１次戦時標準船並の簡素化なので、それほど徹底してはいない。建造費用も第１次戦時標準船の予算に計上され、運航は民間会社の乗員が行った。船体のベースは護衛空母改造後のあきつ丸で、平甲板型空母形状をしており、飛行甲板（長さ110m、幅23m）や１基のエレベーターはあきつ丸と同じサイズである。着艦制動装置は萱場製作所製KX。船尾吃水線付近にはナックルが付く。兵員居住区より前方の上甲板と飛行甲板の間には側壁が設置されたが、後方の格納庫は開放式で、格納庫前方から中央にかけての船橋甲板より下にのみ側壁が設けられていた。煙突は右舷側にあり、横向きに突き出ていて、後方に湾曲している。全長152.12m、幅19.577m、深さ11.5m、吃水6.1m、重量トン数6866トン（6314トン？）、総トン数9190トン（9502トン？）。主機は甲50型１号タービン２基、主缶は改二一水管缶３基、速力20ノット、航続距離6000海里（17ノット）。兵装は八八式七糎半野戦高射砲８門（右舷３門、左舷５門）、九八式二〇粍高射機関砲６門（船首２門、船尾４門）、二式中迫撃砲２門（船首と船尾に１門ずつ）、爆雷投下台２基。三式指揮連絡機８機、特大発12隻、大発13隻を搭載できる。船体迷彩は外舷二二号色で、中央に外舷二一号色で商船の船体のみ（上構は省いた）を摸した形状を描いた。熊野丸が昭和20年に竣工した。参考：月刊丸2,’08、2,’12別冊付録、日本航空母艦史、戦時標準船入門、護衛空母入門

＜熊本地震＞：2016年4月14日2126頃、熊本県でマグニチュード6.5・最大震度７の地震が発生。第４師団、第８師団、佐世保地方隊、西部航空方面隊などが災害派遣準備に入った。健軍駐屯地は第３種勤務態勢に移行し、自宅にいた隊員が緊急登庁を開始。熊本地方協力本部は災害対策本部を設置し、県庁や市役所に連絡幹部を派遣。鹿児島地方協力本部は鹿児島県庁に連絡幹部を派遣すると共に、全部員を呼集して情報収集を開始。大分地方協力本部は第３種非常勤務態勢に移行して鹿児島県庁や各市役所に連絡幹部を送り、情報収集を行った。2131、政府が首相官邸危機管理センターに官邸対策室、防衛省が災害対策室を設置。2140、大村航空基地所属隊員に緊急呼集を発令。2147、築城基地から第８航空団F-2戦闘機２機が離陸して情報収集を開始。2152、西部方面総監部から連絡幹部１名が熊本県庁に向かった。2200、健軍駐屯地業務隊が緊急登庁支援センターを開設し、災害派遣隊員の子供55人を預かった。2202、西部方面ヘリコプター隊UH-1Jヘリ２機がヘリ映伝を搭載して目達原駐屯地を離陸し情報収集に入った。高遊原分屯地から第８飛行隊UH-60JAヘリ２機が離陸。2203、海自第22航空群SH-60KヘリとUH-60Jヘリが離陸して情報収集に入った。2210、防衛省が災害対策本部を設置。大村航空基地隊厚生隊当直員が厚生棟多目的ホールにキッズ・ルームを開設。2219、第１航空群P-3Cが離陸。2227、新田原救難隊U-125A が離陸。2230、芦屋救難隊U-125A が離陸。2240、熊本県知事から第８師団長に災害派遣要請が出された。2242、第42普通科連隊FAST-Forceの隊員25名と車両３両が益城町役場に向かった。2245、防衛省が第１回災害対策本部会議を開催。大村航空基地キッズ・ルームで隊員の子供の受け入れを開始し、５人を受け入れた。4月14日中に自衛隊は隊員400名、航空機12機を派遣し、海自は艦船８隻を待機させ、輸送艦１隻が緊急物資搭載を完了した。CH-47は4月12日に操縦系統の不具合が判明して4月13日に陸空自の保有全機に対する点検が指示されていて、4月14-15日は出動できなかった。海上保安庁は本庁、第７管区海上保安本部（九州北部所掌）、第10管区海上保安本部（九州南部所掌）に災害対策本部を設置。

4月15日、自衛隊からは第８師団1520名が人命救助活動、第４師団、西部方面衛生隊、第３師団第３後方支援連隊、西部航空警戒管制団、空自第３術科学校の計200名が益城町役場での医療・給水・給食活動、第５地対艦ミサイル連隊、西部方面航空隊、健軍駐屯地業務隊、佐世保造修補給所の計80名が物資輸送に従事した。0015、大村航空基地キッズ・ルームに預かっていた子供全員を保護者に引き渡した。0329から西部方面航空隊ヘリ映伝搭載UH-1Jヘリ、第８飛行隊UH-60JAヘリ、中部方面航空隊ヘリ映伝搭載UH-1Jヘリが情報収集を行い、第２輸送航空隊C-1輸送機１機が情報先遣チーム、海自第111航空隊MCH-101ヘリ１機が防災担当副大臣以下政府調査団10名を現地に輸送した。この日までに倒壊家屋から死者９人を発見し、他に行方不明者はいないと判断され、翌日からは生活支援に軸足を移す予定だった。健軍駐屯地業務隊も子供を自衛隊熊本病院庁舎内の西方ハロー保育園に移し、緊急登庁支援センターを解散した。

4月16日0125頃、熊本県でマグニチュード7.3・最大震度７の地震が発生。２日前の地震は前震に過ぎず、こちらが本震であり、南阿蘇村で大規模な土砂崩れが発生するなど大きな被害が出た。大村航空基地ではキッズ・ルームを再開設し、隊員の子供19人を受け入れた。0143、第８航空団F-2戦闘機２機が情報収集のため離陸。0153、西部方面航空隊ヘリ映伝搭載UH-1Jヘリ２機、UH-60JAヘリ１機、第８飛行隊UH-60JAヘリ１機が離陸。0159、第22航空群UH-60Jヘリ１機が離陸。0207、第22航空群SH-60ヘリ１機が離陸。0210、第８飛行隊UH-60JAヘリ１機が離陸。0221、第１航空群P-3C哨戒機１機が離陸。0230、第８飛行隊UH-60JAヘリ１機が離陸。0236、大分県知事から西部方面特科隊長に災害派遣要請が出された。0300、自衛隊熊本病院の西方ハロー保育園が被害を受けて子供の受け入れが困難となったため、健軍駐屯地に緊急登庁支援センターが再度開設され、隊員の子供36人を預かった。0308、第31航空群OP-3Cが離陸。0314、目達原駐屯地に前進した中部方面航空隊ヘリ映伝搭載ヘリが離陸。政府は早朝の閣議で自衛隊の派遣規模を3100名から16日中に15000名に拡大し、17日には20000名、18日までに25000名に増員する方針を決定、防衛省は0455に西部方面総監を指揮官とする統合任務部隊（JTF−鎮西）を編成し、16ヵ所で給食支援、22ヵ所で給水支援、３ヵ所で入浴支援、５ヵ所で天幕支援、２ヵ所で医療支援にあたった。熊本空港は管制塔、ターミナルビル、滑走路の一部が損壊して旅客便は全て欠航となったが、滑走路への離着陸は可能で、気象事務室で小型無線機を使用した管制業務を行い災害派遣での使用を継続。高遊原分屯地に大きな被害は無く、航空部隊の拠点として使っている。山間部では山崩れで道路が塞がれ、道路網が無事な地域も避難車両や救援車両で大渋滞が発生、陸路での輸送は困難を極め、ヘリを多用して救援物資を避難所へと運び込んだ。東北方面特科隊第４地対艦ミサイル連隊・第130特科大隊が隊員254名・車両78両で被災地に向かった。第９師団第９戦車大隊・第９特科連隊など隊員55名が水トレーラと炊事車を含む車両18両で岩手駐屯地を出発。第12旅団第２普通科連隊が隊員330名・車両63両、第５施設群が隊員70名・施設器材など40両で高田駐屯地を出発。平成28年度艦隊集合訓練を終えて横須賀から舞鶴に向かっていたDDH-181ひゅうがは熊本に行き先を変更。LST-4001おおすみとLST-4002しもきたが隊員、車両、物資を搭載して呉を出港。0900、大村航空基地キッズ・ルームで預かっていた子供全員を保護者に引き渡した。厚生労働省の輸送支援要請に基づき、1645に第１・第２輸送航空隊がD-MATの100人をC-1輸送機２機とC-130H輸送機１機で入間基地及び千歳基地から熊本空港、松島基地から築城基地へと輸送した。派遣規模は人員15000名（延べ17200名）、航空機69機（延べ87機）、艦船11隻（延べ29隻）となった。CH-47は点検が終了した２機が参加している。

4月17日、陸自全方面隊から派遣部隊が出され、北部方面航空隊、第11旅団第11飛行隊、東北方面航空隊、第12ヘリコプター隊、東部方面航空隊、第13旅団第13飛行隊、第１ヘリコプター団、航空学校明野本校、海自第211教育航空隊、空自偵察航空隊、三沢ヘリコプター空輸隊の航空機が加わった。CH-47も12機が参加し、以降連日10-21機での協力が続いている。第７師団隊員390名・車両180両からなる第７生活支援隊が東千歳駐屯地を出発。DDH-183いずもが横須賀を出港して救援隊員・物資搭載のため小樽に向かった。小樽には大型艦用の防舷物が無いため、DD-152やまぎりが大型防舷物２個を積んで随伴し、DDG-177あたごも予備の防舷物を積んで舞鶴を出港、小樽に向かっている。また、いずもに不測の事態があった場合に備え、横須賀からはDD-129やまゆきも同行した。おおすみが八代港で食料10万食を下ろし、以降は港で給水・入浴支援を行った。しもきたが大分港で隊員、物資、車両を下ろした。呉造修補給所貯油所の国際救助犬Ｂ段階資格を有する警備犬妙見丸号、多聞丸号、那智号と、陸海自隊員７名からなる救助犬班が南阿蘇村で第13旅団・第５施設団と共に行方不明者捜索を実施。在日米軍も支援を開始（日本の要請なのかアメリカからの申し出なのかは不明）。VMM-265所属MV-22B輸送機４機がフィリピンでの演習を切り上げて普天間基地経由で岩国基地に７時間で到着し、熊本空港に展開してDDH-181ひゅうがから被災地への物資輸送任務などに就いた。これがMV-22Bによる日本で初の救援活動である。横田基地のC-130輸送機やキャンプ座間のUC-35輸送機も輸送任務を行った。自衛隊は益城町と南阿蘇村で７人を救助し、20ヵ所で給食支援、32ヵ所で給水支援、３ヵ所で入浴支援、５ヵ所で天幕支援、４ヵ所で医療支援を実施。1650、即応予備自衛官の招集が閣議決定された。1718、防衛大臣が西部方面総監に平成28年熊本地震に対する即応予備自衛官の災害等招集命令の実施および出頭した即応予備自衛官の受入れに関する自衛隊行動命令を発出し、300名規模の即応予備自衛官招集を命じた。1900、第11回防衛省災害対策本部会議を開催。

4月18日、健軍駐屯地の統合任務部隊司令部に日米共同調整所を設置。北部方面航空隊、第11旅団第11飛行隊、東北方面航空隊、第６師団第20普通科連隊、第44普通科連隊、第９師団第21普通科連隊、第４地対艦ミサイル連隊、東部方面航空隊、第12旅団第２普通科連隊、第13普通科連隊、第12ヘリコプター隊、第１師団第34普通科連隊、第３師団第36普通科連隊、第３特科隊、第13旅団第８普通科連隊、第17普通科連隊、第46普通科連隊、第13飛行隊、第１ヘリコプター団、航空学校明野本校、第211教育航空隊、LST-4001おおすみ、LST-4002しもきた、DDH-181ひゅうが、DDH-183いずも、DD-152やまぎり、DDG-177あたご、DD-104きりさめ、AMS-4303あまくさ、第３輸送航空隊、西部航空施設隊、偵察航空隊、三沢ヘリコプター空輸隊が活動を開始。海上自衛隊C-130R輸送機が八戸航空基地で物資を搭載。熊本地方協力本部が46名分の即応予備自衛官招集命令書を作成、地本長と援護課長が対象者の自宅や職場を回って手渡し、45名が招集に応じた。1004、アメリカ陸軍UC-35多用途機が自衛隊員４名を熊本空港に輸送するため厚木基地を離陸。1608、アメリカ空軍C-130輸送機が北部方面隊第27普通科連隊の隊員８名と車両４両を熊本空港に輸送するため千歳基地を離陸。1700、アメリカ海兵隊がMV-22輸送機で生活支援物資を熊本空港から南阿蘇村白水運動公園に輸送。自衛隊は益城町と南阿蘇村で人命救助及び行方不明者の捜索、南阿蘇村でがれき除去を行い、19ヵ所で給食支援、90ヵ所で給水支援、７ヵ所で入浴支援、５ヵ所で天幕支援、４ヵ所で医療支援を実施した。

4月19日、南阿蘇村の土砂崩れ現場で第13旅団第17普通科連隊や海自呉造修補給所（警備犬含む）が捜索を行い、行方不明者１人を発見した。DDH-183いずもが陸自北部方面隊隊員160名と車両40両を積んで小樽を出港。DDH-181ひゅうがが八代港内に錨泊。航空機の海上拠点となり、岩国・大村航空基地に集めた全国からの支援物資を海自ヘリで運び込み、海自ヘリやアメリカ海兵隊MV-22Bで被災地へと送り出した。東北方面特科隊第４地対艦ミサイル連隊・第130特科大隊、対馬警備隊、第５旅団第５施設隊、第９師団第９戦車大隊・第９特科連隊が被災地に入った。4月19日現在、熊本県熊本市に第８師団、西部方面後方支援隊、西部方面通信群、宇城市に第８師団、第５地対艦ミサイル連隊、佐世保地方隊、菊池市に第３師団、第３特科隊、阿蘇市と南阿蘇村に西部方面普通科連隊、第５施設団、第12旅団、第13旅団、第４師団、佐世保地方隊、益城町に第４師団、第８師団、第８衛生隊、西部航空方面隊、空自第３術科学校、大分県大分市に佐世保地方隊、由布市に西部方面特科隊が展開し、益城町と南阿蘇村で人命救助と行方不明者捜索、阿蘇市で瓦礫除去、46ヵ所で物資輸送、37ヵ所で給食支援、91ヵ所で給水支援、12ヵ所で入浴支援、５ヵ所で天幕支援を行っている。この日までの派遣実績は、人命救助７人、人員・患者輸送1120人、給水1190トン、給食172000食、天幕31張、医療支援528人、入浴支援2400人、毛布25000枚、飲料水102000本。

4月20日、第６師団第６飛行隊、第３師団第３飛行隊、第３後方支援連隊、第１護衛隊群、第３護衛隊群、第４護衛隊群、第１輸送航空隊、第２高射群が活動に参加。呉造修補給所貯油所救助犬班が活動を終え帰投。PFI方式で防衛省がチャーターした高速貨物船はくおうが北海道から到着した陸自隊員と車両を搭載して神戸を出港。中国軍Y8早期警戒機１機が沖縄本島と宮古島の間の公海上空を往復し、空自機がスクランブル発進した。緊急時の対応能力を確かめに来たとみられる。0903、南阿蘇村で第６師団第20普通科連隊が心肺停止状態の行方不明者１名を発見。1800、健軍駐屯地緊急登庁支援センターの子供預かり支援を終了。自衛隊は宇城市などで患者輸送、西原村などで瓦礫除去、85ヵ所で物資輸送、46ヵ所で給食支援、130ヵ所で給水支援、15ヵ所で入浴支援、５ヵ所で天幕支援、７ヵ所で医療支援を行っている。

4月21日、第４師団第４特殊武器防護隊、第１高射特科団、第２高射特科団、第１特科団、北部方面施設隊、第13旅団第13偵察隊、第13後方支援隊、第13特殊武器防護隊が活動に参加。宮古水産高校漁業実習船りあす丸が岩手県の高校などからの救援物資（米500kg、飲料水4600リットルなど）を積んで東京港に入港し、救援物資を熊本県立苓洋高漁業実習船熊本丸に積み替えた。1550、第15回防衛省災害対策本部会議を実施。1630頃、DDH-183いずもが博多港箱崎埠頭に入港。自衛隊は阿蘇市などで患者輸送とがれき除去、133ヵ所で物資輸送、32ヵ所で給食支援、147ヵ所で給水支援、17ヵ所で入浴支援、５ヵ所で天幕支援、７ヵ所で医療支援を実施。

4月22日、第２師団第25普通科連隊、第26普通科連隊、第２特科連隊、第２後方支援連隊、第２高射特科大隊、第５旅団第４普通科連隊、第６普通科連隊、第27普通科連隊、第７師団第11普通科連隊、第７特科連隊、第７後方支援連隊、第11旅団第10普通科連隊、第18普通科連隊、第28普通科連隊が活動に参加。高速貨物船はくおうが八代港に入港し、隊員と物資を卸下、その後は被災者向け宿泊船となった。0200、DDH-183いずもが陸自車両40両と隊員160名を降ろし、陸自部隊は0800頃に熊本へと向かった。1620、韓国空軍C-130輸送機２機が総額10万ドルの救援物資（食料、飲料水など）を熊本空港に輸送。自衛隊は南阿蘇村などで行方不明者捜索や瓦礫除去、164ヵ所で物資輸送、45ヵ所で給食支援、94ヵ所で給水支援、16ヵ所で入浴支援、５ヵ所で天幕支援、８ヵ所で医療支援を実施。

4月23日、北部方面後方支援隊、北部方面対舟艇対戦車隊、第５旅団第５後方支援隊、第11旅団第11後方支援隊、第６師団第６施設大隊、第２施設団、第１師団第１施設大隊、第１後方支援連隊、第12旅団第12特科隊、第12偵察隊、第12高射特科中隊、第12施設隊、第12対戦車中隊、第１施設団、第２高射特科群、東北方面後方支援隊、第３師団第３偵察隊、第３施設大隊、第10師団第10後方支援連隊、第13旅団第13施設隊、第14旅団第14後方支援隊、第４施設団、中部方面後方支援隊、機動施設隊が活動に参加。高速貨物船はくおうが八代港で被災者180人に対して宿泊、入浴、食事といった支援を実施。0820、安倍総理が熊本を視察し、隊員を激励。1700、統合任務部隊は26000名態勢（即応予備自衛官160名含む。航空機107機、艦船15隻）となった。自衛隊は宇城市で患者輸送、西原村などで瓦礫除去、115ヵ所で物資輸送、46ヵ所で給食支援、135ヵ所で給水支援、16ヵ所で入浴支援、５ヵ所で天幕支援、13ヵ所で医療支援を実施。この日までの派遣規模は延べ隊員179000名、航空機873機、艦船120隻である。

4月24日、中谷防衛大臣が熊本を視察し、隊員を激励した。高速貨物船はくおうが八代港で被災者180人に対して宿泊、入浴、食事などの支援を実施。在日米軍が輸送支援を終了。延べ人員130名、UC-35輸送機１機、C-130輸送機４機、オスプレイ12機で支援物資37トン（食料15000食、飲料水16000本など）を輸送している。自衛隊は26000名態勢で、熊本県熊本市に西部方面特科隊、西部方面衛生隊、西部方面後方支援隊、西部方面通信群、西部方面情報隊、北部方面後方支援隊、第３師団、第４師団、第５旅団、第８師団、第10師団、第１特科団、第１高射特科団、第２高射特科団、舞鶴地方総監部、機動施設隊、空自第３術科学校、第２高射群、第６航空団、益城町に西部方面衛生隊、西部方面後方支援隊、第４師団、第５旅団、第８師団、第２高射特科団、大湊地方総監部、西部航空方面隊、第５航空団、第８航空団、空自第３術科学校、西部航空警戒管制団、南阿蘇町に西部方面後方支援隊、第６師団、第11旅団、第12旅団、第13旅団、第４施設団、第５施設団、西部方面普通科連隊、佐世保地方隊、阿蘇市に東部方面隊、第２師団、第４師団、第６師団、第７師団、第11旅団、第12旅団、佐世保地方隊、宇城市に西部方面衛生隊、第４師団、第８師団、第５地対艦ミサイル連隊、佐世保地方隊、嘉島町に第４師団、第２高射特科団、西部方面衛生隊、菊陽町に第８師団、横須賀地方総監部、呉地方総監部、西原村に第３師団、第８師団、佐世保地方総監部、南小国町に第６師団、第12旅団、大津町に第３師団、第８師団、山都町に第８師団、需品学校、御船町に第８師団、第14旅団、甲佐町と美里町に第８師団、玉名市と合志市と菊池市に第３師団、高森町に第５施設団、大分県大分市に佐世保地方隊、日田市・玖珠町・九重町に第４師団、由布市に西部方面特科隊を展開し、南阿蘇村で人命救助と行方不明者捜索、８ヵ所で瓦礫除去、84ヵ所で物資輸送、49ヵ所で給食支援、135ヵ所で給水支援、25ヵ所で入浴支援、５ヵ所で天幕支援、８ヵ所で医療支援を行い、延べ毛布37000枚、飲料水713000本、日用品38000箱、食料品858000食を輸送した。

4月25日、熊本地震を激甚災害に指定することを閣議決定した。第５施設団が南阿蘇村で行方不明者１人を発見（自衛隊による発見は16人目。11人目？）。北熊本駐屯地で即応予備自衛官編成完結式を実施。九州・沖縄から招集された162名（うち女性９名）が参加した。ちなみに即応予備自衛官による自主的な救援活動は指定日前の4月23日から開始されている。自衛隊は17ヵ所で瓦礫除去、134ヵ所で物資輸送、49ヵ所で給食支援、134ヵ所で給水支援、25ヵ所で入浴支援、７ヵ所で医療支援を行った。4月26日、自衛隊は熊本市など10ヵ所で瓦礫除去、227ヵ所で物資輸送、46ヵ所で給食支援、115ヵ所で給水支援、25ヵ所で入浴支援、７ヵ所で医療支援を行った。4月27日、自衛隊は熊本市など10ヵ所で瓦礫除去、227ヵ所で物資輸送、46ヵ所で給食支援、115ヵ所で給水支援、25ヵ所で入浴支援、７ヵ所で医療支援を行った。4月28日1024、大分県知事から西部方面特科隊長に撤収要請が出された。自衛隊は熊本市など９ヵ所で瓦礫搬出、179ヵ所で物資輸送、37ヵ所で給食支援、75ヵ所で給水支援、24ヵ所で入浴支援、４ヵ所で医療支援を実施。4月29日、在日米軍司令官兼第５航空軍司令官ジョン・ドーラン中将とキャロライン・ケネディ駐日大使が熊本を視察。1509、大分県中部を震源とする最大震度５強の地震が発生したため、1523から第22航空群UH-60J、西部方面航空隊ヘリ映伝搭載UH-1Jヘリ２機が情報収集を行った。自衛隊は熊本市など３ヵ所で瓦礫搬出、147ヵ所で物資輸送、35ヵ所で給食支援、73ヵ所で給水支援、24ヵ所で入浴支援、４ヵ所で医療支援を実施。4月30日、第22回防衛省対策本部会議を行い、JTF-鎮西を25000名態勢に縮小した。自衛隊は熊本市など６ヵ所で瓦礫搬出、135ヵ所で物資輸送、35ヵ所で給食支援、64ヵ所で給水支援、25ヵ所で入浴支援、４ヵ所で医療支援を実施。

5月1日、JTF-鎮西を24000名態勢に縮小。自衛隊は熊本市など５ヵ所で瓦礫搬出、116ヵ所で物資輸送、34ヵ所で給食支援、61ヵ所で給水支援、25ヵ所で入浴支援、４ヵ所で医療支援を実施。5月1日までに自衛隊は隊員延べ358200名、航空機延べ1512機、艦艇延べ204隻を派遣。海上保安庁は機動救難士ら延べ106名、船艇延べ303隻、航空機延べ70機を派遣し、ヘリコプターによる人員輸送支援、船艇による給水・給食・入浴支援、電力支援（携帯電話充電）などを行った。5月2日、JTF-鎮西は22000名態勢に縮小。即応予備自衛官162名が活動を終了し、北熊本駐屯地で編成解組式が行われた。自衛隊は熊本市など４ヵ所で瓦礫搬出、121ヵ所で物資輸送、30ヵ所で給食支援、50ヵ所で給水支援、23ヵ所で入浴支援、４ヵ所で医療支援を実施。5月3日、避難所ごとに行っていた給食支援を北熊本駐屯地での一括調理に変更。自衛隊は熊本市で瓦礫搬出、110ヵ所で物資輸送、28ヵ所で給食支援、32ヵ所で給水支援、22ヵ所で入浴支援、３ヵ所で医療支援を実施。5月4日、ライフライン復旧に伴い、JTF-鎮西は21000名態勢に移行。自衛隊は熊本市でがれき搬出、101ヵ所で物資輸送、23ヵ所で給食支援、32ヵ所で給水支援、22ヵ所で入浴支援、３ヵ所で医療支援を実施。5月5日、益城町の車中泊被災者に対するエコノミークラス症候群対策として、テント20張を貸与し、設置支援を行った。自衛隊は熊本市で瓦礫搬出、106ヵ所で物資輸送、22ヵ所で給食支援、28ヵ所で給水支援、22ヵ所で入浴支援、２ヵ所で医療支援を実施。5月6日、自衛隊は大津町など16ヵ所で物資輸送、18ヵ所で給食支援、25ヵ所で入浴支援、３ヵ所で医療支援を実施。5月6日までに自衛隊は延べ隊員46500名、航空機1888機、艦艇264隻を派遣し、行方不明者16人を発見、510人の患者を搬送し、730人を安全確保のため輸送、106ヵ所への物資輸送、累計889500食の給食支援、累計10710トンの給水支援、累計98700人の入浴支援、累計2200人の医療支援、累計32張の天幕支援、トラック160台分の瓦礫等搬出、道路啓開・瓦礫除去を行った。5月7日、西部方面音楽隊と在日米陸軍軍楽隊の計９名が熊本市南区役所と錦ヶ丘公園で慰問演奏会を開催。自衛隊は15ヵ所で物資輸送、14ヵ所で給食支援、18ヵ所で給水支援、20ヵ所で入浴支援、２ヵ所で医療支援を実施。5月8日、JTF-鎮西は21000名態勢で支援を実施。西部方面音楽隊と在日米陸軍軍楽隊の計９名が熊本市南区役所と錦ヶ丘公園で慰問演奏会を開催。２ヵ所で物資輸送、14ヵ所で給食支援、11ヵ所で給水支援、15ヵ所で入浴支援、２ヵ所で医療支援を行い、民間船舶はくおうの運営も支援している。5月9日、熊本県知事と県議会議長が防衛省を訪問し、防衛大臣に自衛隊員への謝意を伝え、早期復興支援を国に求める要望書を手渡した。1437、第23回防衛省災害対策本部会議で中谷防衛大臣が大規模震災災害派遣の終結命令を発し、統合任務部隊の編成が解かれ、西部方面総監をトップとする13000名態勢に縮小した。1730、中谷防衛大臣が西部方面総監に即応予備自衛官招集解除を下命。自衛隊は４ヵ所で物資輸送、９ヵ所で給食支援、９ヵ所で給水支援、13ヵ所で入浴支援を行った。この日までの派遣規模は延べ隊員528200名、航空機2113機、艦艇300隻で、行方不明者16人を発見し、510人の患者を搬送、730人の被災者安全確保輸送と94人のDMAT輸送を行い、140920人に入浴支援を実施、911700食の給食支援を行った。

5月10日、自衛隊は西部方面隊基幹の13000名態勢で活動を行い、９ヵ所で給食支援、７ヵ所で給水支援、12ヵ所で入浴支援を行った。5月11日、３ヵ所で給食支援、３ヵ所で給水支援、７ヵ所で入浴支援を行った。5月12日、３ヵ所で給水支援、７ヵ所で入浴支援を行った。5月13日、益城町で給水支援、南阿蘇村など５ヵ所で入浴支援を行った。第７師団隊員390名・車両180両からなる第７生活支援隊が帰隊。5月14日、益城町など５ヵ所で入浴支援を行った。5月19日、天皇皇后両陛下が第１ヘリコプター団CH-47JAヘリで南阿蘇村と益城町を訪問。5月30日、第８師団長が熊本県知事からの撤収要請を受け、災害派遣を終結した。派遣規模は延べ隊員814200名、航空機2618機、艦艇300隻だった。海上自衛隊は東日本大震災で横須賀警備隊が試験使用して効果を発揮し、全地方隊に導入していた簡易入浴装置10個を５ヵ所に配置して入浴支援を実施。簡易入浴装置の管理部隊には音楽隊要員を配置し、落ち着ける入浴後のひとときを提供すると共に、浴場に医官や衛生員を置いて医療支援や健康管理も行っている。道路啓開には機動施設隊が参加した。9月12日、陸災・海災・空災部隊に防衛大臣から１級賞状が授与された。参考：朝雲、月刊航空ファン7,’16、MAMOR vol.114、月刊JWings7,’16、月刊世界の艦船6,’16、7,’16、8,’16、月刊軍事研究7,’16、8,’16

＜熊本駐屯地＞：陸上自衛隊の駐屯地。所在地は熊本県熊本市東本町15-1。自衛隊熊本病院などが駐屯している。2017年3月28日、熊本地本及び熊本県自衛隊家族会と留守家族支援協定を締結。12月11日、建軍駐屯地、北熊本駐屯地、熊本地本、熊本県隊友会と、大規模災害発生時の「災派隊員の留守家族支援に関する協定」を締結した。2019年2月13日、建軍駐屯地、北熊本駐屯地、熊本地本、熊本県家族会、熊本県隊友会と、留守家族支援合同協定締結式を実施。参考：JGround Vol.23、朝雲

＜熊本飛行場＞：日本陸軍の飛行場。参考：月刊JWings11,’18

＜熊本防衛支局＞：防衛省の防衛支局。健軍駐屯地に置かれている。2016年7月1日、平成28年度優秀工事等顕彰状授与式を実施し、受注５社の代表者に顕彰状を授与した。参考：朝雲

＜組立型履帯＞：履帯を参照。

＜クムガン＞：RC-800RA（電子偵察機）を参照。

＜クムガンサン＞：PC-702（駆潜艇）を参照。

＜クムサン級＞：錦山級（掃海艇）を参照。

＜久米＞：日本海軍日振型海防艦Kume。昭和19年9月25日竣工、呉防備戦隊に編入された。11月4日、第１海上護衛隊に転出した。11月14日からヒ81船団の護衛に参加。昭和20年1月28日、黄海でSS-411スペードフィッシュの雷撃を受け沈没した。参考：月刊丸7,’14、第２次大戦日本海軍作戦年誌、輸送船入門

＜くめじま＞：MSC-676（掃海艇）を参照。

＜久米島分屯基地＞：航空自衛隊の分屯基地で、第54警戒隊が駐屯している。所在地は沖縄県島尻郡久米島町字宇江城山田原2064-1。大元は1943年に上田森から宇江城岳へと移設した仮監視所で、太平洋戦争終結後の1950年にアメリカ軍が大岳にレーダー基地を設置、1972年12月11日に日米共用の久米島分屯基地として開設された。1973年5月15日、第54警戒群が新編された。2003年3月27日、第54警戒群が第54警戒隊に改編された。参考：久米島分屯基地ホームページ、航空自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊JWings6,’10別冊付録、月刊軍事研究9,’11

＜久米島防空監視所＞：航空自衛隊の防空監視所。久米島分屯基地にあり、南西航空警戒管制隊第54警戒隊が運用している。2008年10月、レーダーをJ/FPS-1からJ/FPS-4に更新した。参考：月刊軍事研究6,’10、久米島基地ホームページ

＜久米島射爆撃場＞：在日米軍の射爆撃場で、沖縄県久米島町奥武島の沿岸部にある。面積2000平方メートルと狭いため、模擬空対地飛行訓練しか行っていない。空軍が管理しているが、海軍や海兵隊も使用する。参考：月刊軍事研究4,’10

＜くも型護衛艦＞：やまぐも型護衛艦とみねぐも型護衛艦のこと。

＜クューバ�Tａ＞：FuMB7（電波探知機）を参照。

＜グラーヴ＞：フランス軍宇宙監視レーダーGRAVES（宇宙監視用大規模レーダー網の略で、ボルドーのワイン産地の地名にも掛けている）。1990年代からフランス軍の委託でフランス宇宙庁が開発し、2005年に運用を開始した。FM-CW方式バイスタティック・レーダーで、ブルゴーニュ地方の元飛行場に送信局、アルビオン高原の元核ミサイル基地に受信局があり、フランス南方180度を通る傾斜角45-135度・高度1000km以下・RCS１平方メートル以上の衛星やデブリを監視追尾する。使用周波数143.05MHz（VHF）、同時追尾数2900。カバー範囲外はフランス宇宙庁TAROT静止軌道光学監視装置、アリアングループ社製GEOTRACK静止軌道光学監視装置、ドイツのTIRA（Tracking and Imaging Radar）Ｌ／Kuバンドレーダーで補う。参考：朝雲

＜クラーエ＞：Fi-103（巡航ミサイル）を参照。

＜クラーキア＞：K88（コルベット）を参照。

＜クラーク＞：DD-361（駆逐艦）またはFFG-11（フリゲート）を参照。

＜クラークフ＞：ポーランド海軍ルブリン級揚陸艦３番艦Krakow。1990年6月就役。参考：月刊世界の艦船9,’02

＜クラーケン＞：SS-370（潜水艦）または鷹撃６型（対艦ミサイル）を参照。

＜グラーチ＞：T-101シリーズ（軽飛行機）を参照。

＜グラーチュ＞：Su-25シリーズ（攻撃機）を参照。

＜グラード＞：ロシア海軍プロジェクト21631ブヤンＭ型コルベット10番艦Grad。2022年12月29日就役。参考：月刊世界の艦船3,’23

＜グラード・スビャージスク＞：ロシア海軍プロジェクト21631ブヤンＭ型コルベット１番艦Grad Sviyazhsk。2010年8月起工、2013年進水、2014年4月30日就役、カスピ小艦隊に配備された。2015年10月7日、カスピ海からシリアに向けカリブルNKを発射。11月20日、シリアに向けカリブルNKを発射。11月24日、マハチカラに帰港。2017年6月5日、セルゲイ・ショイグ国防相の視察を受けた。参考：月刊世界の艦船2,’17、6,’13、7,’14、3,’15、1,’16、2,’16、9,’17

＜グラーフ＞：N46（潜水艦）を参照。

＜グラーフ＞：ヘルマン・グラーフ（Hermann Graf）。ドイツ空軍エース。1912年10月24日、バーデン州エンゲル生まれ。1936年、民間の動力航空機操縦免許を取得し、空軍予備役下士官に登録された。1939年7月、ドイツ空軍に召集されて軍曹となり、第51戦闘航空団第２中隊に配属された。白作戦では21回出撃したが戦果を挙げられず、1940年1月に戦闘訓練所に送られた。7月、第52戦闘航空団第９中隊配属となった。1941年8月4日、東部戦線で初撃墜を記録。1942年1月24日、45機撃墜で騎士鉄十字章を受章。3月23日、50機撃墜を達成、中尉となり、第９中隊長となった。4-5月、17日間に47機を撃墜してスコア100機を突破。5月17日、105機撃墜で柏葉騎士鉄十字章を受章。5月19日、剣付柏葉騎士鉄十字章を受章。9月、１ヶ月で62機を撃墜。9月16日、172機撃墜でダイヤモンド剣付柏葉騎士鉄十字章を受章。9月26日にドイツ空軍初の200機撃墜を達成した。1943年1月、東部戦闘補充飛行隊司令官となった。3月、第50戦闘飛行隊司令官となった。11月までにB-17爆撃機３機を撃墜。12月、第11戦闘航空団司令官となった。1944年3月29日、P-51戦闘機１機とB-17爆撃機２機を撃墜したが、P-51戦闘機２機に襲撃されて撃墜され、重傷を負った。10月1日、中佐となり、第52戦闘航空団司令官となった。出撃回数830回、総撃墜機数212機。最終階級は大佐。第二次大戦終結でソ連の捕虜となり、収容所でソ連に対する敵対行為は間違いだったと認めたことから戦友から糾弾され、堕ちた英雄と呼ばれた。1988年11月4日に死去した。参考：月刊JWings3,’11、グラフィックアクション36

＜グラーフ・シュペー＞：ドイツ海軍マッケンゼン級計画巡洋戦艦３番艦Graf Spee。1917年進水。その後工事は中止され、第１次大戦後に解体された。参考：月刊世界の艦船6,'20

＜グラーフ・ツェッペリン＞：Do228M（海上探査任務機）を参照。

＜グラーフ・ツェッペリン＞：ツェッペリン社の大型飛行船。1928年に開発した。全長235m、直径30.5m。航続距離10000km。1929年には世界一周飛行を行っている。参考：月刊軍事研究4,’05

＜グラーフ・ツェッペリン＞：ドイツ海軍グラーフ・ツェッペリン級空母。1936年12月28日起工、1938年12月8日進水。進水式には駐独日本海軍武官が招待された。1939年9月1日の第２次大戦開戦時には進捗率85%だったが、潜水艦の生産を優先することになり、1940年に建造が中断された。1941年6月、ゴーテンハーフェンに移された。1942年5月13日に建造再開が決定され、吃水線にブリスターを追加し、対空兵装、レーダー、通信機を追加した。12月5日、キール造船所に送られ、翌年夏までに機関を搭載する予定だったが、ドイツ空軍との間で艦上機のやりくりがつかず、1943年1月にヒトラーが大型水上戦闘艦廃棄命令を出したため工程90%で再び建造が中止され、艤装品はイタリア海軍商船改造空母アキラに流用された（結局こちらも未完）。1943年4月、オーデル川近くのメーネに移され、ネットでカモフラージュして民間人40人により保管状態とされた。1945年3月29日、ソ連軍が迫ったためバルト海にある全艦艇のうち動けないものを自沈処分することになり、ステッチンで自沈した。4月25日、ソ連軍がメーネに達したことを受け、缶室を爆雷で爆砕した。第２次大戦終結後にソ連が浮揚して本国に持ち帰ることにし、PB-101の艦名を付与され、1946年3月にタグボートに曳航されて出港、1947年9月27日（8月？）にはバルト海に向かったが、その後イギリス空軍が第２次大戦時に敷設していた機雷に触雷して沈没（台風のためともいわれる）した。1949年に解体された。参考：写真集ドイツの巡洋艦、月刊世界の艦船10,'22、丸エキストラ版No.71、グラフィックアクション44、29

＜グラーフ・ツェッペリン級＞：ドイツ海軍初の航空母艦。設計はアメリカ空母CV-2レキシントンやイギリス空母50カレイジャスをベースとし、50-60機を搭載する排水量2-3万トン級空母で、霧の多い北海やバルト海での遭遇戦に備えて８インチ（203mm）砲８門と対空火器を搭載し、巡洋艦並の装甲を持つ艦とすることにした。1934年4月からベルリン工科大学造船学科助教授が基本設計を始めたが、航空機については全く知識が無く、ドイツ空軍からの協力も得られず、ほぼ独力で研究している。船体は艦橋と煙突を右舷に設置するアイランド型を採用し、蒸気タービン４基で35ノットを発揮して艦隊随伴行動がとれるよう考慮、８インチ（20.3cm）砲では大きすぎるので5.9インチ（15cm）連装砲に変更した。1935年に基本設計が完了し、6月18日に海軍協定を結んでいたイギリスから38500トンの建造枠を認められ、排水量は19250トンにして２隻を建造することになった。発注後にドイツ空軍から航空機の協力が得られるようになり、9-12月には訪日したドイツ海軍調査団が日本海軍から赤城の図面100枚以上の提供を受けて参考にしている。カタパルトも日本海軍に情報を求めたが、開発が進んでおらず、圧縮空気式カタパルトを国産開発した。搭載機は40ないし43機とし、Fi167艦上攻撃偵察機20機、Bf109T艦戦10機、Ju87G艦爆13機とする予定だったが、Fi167は性能が低いので、Bf109T艦戦30機とJu87G艦爆13機搭載することにし、最終設計は1935年末に完了した。ちなみに艦上機はドイツ空軍第186艦上飛行隊に配備する予定だった。飛行甲板は長さ770フィート（234.7m）、幅88.5フィート（27m）、高さ18フィート（5.49m）で、中心線上にエレベーター３基を持つ。飛行甲板最前部にカタパルト２基があり、１分に１機ずつ８分で計16機を発艦させることができる。舷側には多数の舷窓を付けた。全長262.5m、幅27m、平均吃水7.35m、公称排水量19250トン、基準排水量23200トン。機関出力200000馬力、速力33.5ノット。兵装は15cm連装砲８基（ケースメイト式）、10.5cm連装高角砲６基、37mm連装機関砲11基、20mm機関砲７門。装甲厚は舷側100mm、飛行甲板20mm、上甲板40-60mm。艦戦30機と艦爆13機を搭載できる。グラーフ・ツェッペリンと仮称艦名Ｂの２隻を建造予定で、どちらも起工されたが、潜水艦の生産を優先して1939年に一旦建造が中断された。この時の予定諸元は以下の通り。水線長250m、幅31.5m、吃水7.2m、基準排水量28090トン。主機はブラウン・ボヴェリ式ギヤード・タービン４基、主缶はラ・モント式重油専焼缶、出力200000馬力、４軸推進、速力35ノット、航続距離8000海里（19ノット）。兵装は55口径15cm連装砲８基、65口径10.5cm連装高角砲６基、83口径37mm連装高角砲11基、単装・４連装20mm機関砲計28門。カタパルト２基、搭載機数41-43機。装甲厚は水線部89mm、甲板38mm、飛行甲板19mm、砲廓32mm。乗員1760名。その後レーダーと通信装置を追加、搭載機を艦戦12機と艦爆27機に変更して1942年5月13日に建造を再開（満載排水量は34000トンに増加）したが、また中止され、結局未完成に終わった。仮称艦名Ｂは1938年に起工されたが、進水前に工事中止となり、解体されている。参考：月刊世界の艦船10,'22、写真集ドイツの巡洋艦、丸エキストラ版No.71

＜クラーモント＞：APA-143（攻撃輸送艦）を参照。

＜グライヴィッツ作戦＞：第２次大戦白作戦時にドイツ国防軍が行った偽装国境紛争事件で、ゲシュタポ長官のカインリヒ・ミュラーが計画した。ポーランド兵士の制服をザクセンハウゼン強制収容所の囚人に着せてポーランド国境近くのグライヴィッツにあるドイツ放送局を襲撃させ、ドイツ国防軍に制圧されたという想定で死体役まで演じさせて報道カメラを集め、ポーランドがドイツ側に攻撃してきたと発表した。参考：ゲシュタポ

＜グライヴォロン＞：ロシア海軍プロジェクト21631ブヤンＭ型コルベット９番艦Graivoron。2021年1月30日、就役式典が行われ、黒海艦隊に配備された。参考；月刊世界の艦船4,’21

＜クライスラー社＞：アメリカの自動車会社。1942年2月、アメリカ大統領・政府の要請で民需生産を停止し、軍需生産に切り換えた。太平洋戦争中にM4中戦車、ジープ、ウェポン・キャリア、野戦救急車、ボフォース40mm機関砲などを生産している。M4中戦車専用の製造工場を新規に建造し、戦後はこの工場でM60戦車やM1戦車を製作した。1982年、防衛産業部門クライスラー・コンバット・システムズ社をジェネラル・ダイナミクス社に売却した。参考：THE JEEP

＜グライダー＞：Glifer。動力の無い航空機のことで、航空法では滑空機という。1890年にリリエンタールが初飛行した。アクロバット飛行もできる第１種、上昇気流に乗っての長時間飛行や宙返りなどが可能な第２種、練習用の第３種に分かれ、第1-2種をソアラ、第３種の初級用をプライマリ、第３種の中級用をセカンダリと呼ぶ。離陸の際にはウインチ、自動車、航空機で牽引（第３種ではゴムパチンコで打ち出したりする）し、上昇気流に乗って必要な高度をとる。アスペクト比を大きくすることで長時間の滞空を可能とする。エンジンや燃料を積んでいないので全備重量の半分近くをペイロードに充てることが出来、音も出ないので、第２次大戦では空挺部隊の強行輸送に使用されたが、機体が使い捨てになる、無動力のため着陸が一発勝負、一定の広さの平坦な降着地が必要といった欠点があり、戦後は大型輸送機やヘリの発達で廃れた。参考：航空用語事典増補改訂版、飛行機のしくみ、月刊航空ファン1,’20、3,’20

＜クライド＞：N12（潜水艦）またはP257（哨戒艦）またはRPL03（揚陸艇）を参照。

＜クライトン＞：M1124（沿岸掃海艇）を参照。

＜グライナー＞：DE-37（護衛駆逐艦）を参照。

＜グライフ＞：4K4Fファミリー（戦車回収車）またはHe177シリーズ（爆撃機）またはSd.Kfz.250/3（装甲車）またはSK105ファミリー（装甲回収車）を参照。

＜グライフ＞：ドイツ海軍水上機母艦。第２次大戦後にフランスに譲渡され、民間海洋調査船マルセル・ルビアンとなった。参考：グラフィックアクション44

＜グライフ＞：ドイツ海軍メーヴェ級水雷艇Greif。1926年7月15日進水、1927年3月15日竣工。1940年4月、ヴェーゼル演習作戦に参加。イギリス潜水艦N68トルーアントを撃沈した。1944年5月24日、セイヌ湾でイギリス空軍の爆撃（雷撃？）を受けて沈没した。参考：写真集ドイツの巡洋艦、月刊世界の艦船9,’23

＜グライフ作戦＞：第２次大戦中のラインの守り作戦時にドイツ国防軍が行った、偽装アメリカ軍部隊による撹乱作戦。英語の堪能な兵士を選抜してアメリカ兵の軍服を着せ、M10駆逐戦車に偽装した�X号戦車や鹵獲したジープなどのアメリカ軍車両を装備、アメリカ軍後方に侵入して混乱させるものである。総責任者はオットー・スコルツェニーSS中佐で、第150装甲旅団（２個大隊からなる）及びシュティーラウ戦隊（ジープ１両と兵員４名を１単位とする小部隊。総員150名）を編成して作戦に当たった。シュティーラウ戦隊のうち実際に送り込まれたのは11グループ44名で、道標をずらしたり指揮官に偽の命令を伝達したりといった撹乱任務を実施したが、直接的な影響は少なかったとみられる。ハーグ陸戦条約違反のため、アメリカ軍に捕らえられた場合には捕虜としての扱いを受けることができず、尋問の後に銃殺刑に処された。参考：歴史群像2,’08

＜クライン＞：An-32シリーズ（輸送機）またはAPD-120（高速輸送艦）またはDE-687（護衛駆逐艦）を参照。

＜クラインスミス＞：APD-134（高速輸送艦）またはDE-376（ジョン・Ｃ・バトラー級護衛駆逐艦）またはDE-718（ラッデロウ級護衛駆逐艦）を参照。

＜クラウ＞：856（哨戒艦）を参照。

＜グラヴィナ＞：D-62（駆逐艦）を参照。

＜クラウス＞：DE-265（護衛駆逐艦）を参照。

＜グラウス＞：9K38（艦対空ミサイル）または9K310（艦対空ミサイル）を参照。

＜クラウス・ブレトシュナイダー＞：ブレトシュナイダー（ドイツ空軍エース）を参照。

＜クラウス・マッファイ＞：Krauss-Maffei。ミュンヘンの車両製造所である。参考：ジャーマンタンクス

＜クラウス・マッファイ・ヴェクマン社＞：ドイツの軍事企業で、KMW社と略す。2015年12月、ネクスター社と合弁企業KMW&ネクスター・トゥギャザー社を創設した。参考：月刊軍事研究5,’16

＜クラウゼヴィッツ＞：1780年生まれ。シャルンホルストの弟子で、プロイセン陸軍大学の校長だった12年間、ヘーゲル哲学に立つ戦史分析により多くの論文を残し、1831年にコレラで死没後、夫人がこれらを纏めて戦争論として出版した。参考：月刊PANZER1,’00

＜クラウディア＞：アメリカ海軍計画核魚雷。W5弾頭を使用する。計画のみに終わった。参考；アメリカの核兵器

＜クラウディオ・ティベリオ＞：イタリア海軍カピタニ・ロマニ級軽巡洋艦Claudio Tiberio。建造中止になった。参考：近代巡洋艦史

＜クラウディオ・ドルソ＞：イタリア海軍カピタニ・ロマニ級軽巡洋艦Claudio Druso。建造中止になった。参考：近代巡洋艦史

＜グラウデンツ＞：ドイツ海軍グラウデンツ級軽巡洋艦Graudentz。1914年竣工。1921年、イタリアに引き渡されてアンコナとなった。参考：近代巡洋艦史

＜グラウデンツ級＞：ドイツ海軍軽巡洋艦Graudentz級。船体は縦肋骨構造で、後部甲板は１段下げられており、機雷敷設装置を搭載できる。主砲は駆逐艦との両舷戦闘を考慮し、艦橋前部両舷に１基ずつ、後部中心線上に２基タンデム、中央部両舷に４基ずつを配置した。舷側水線部と甲板には60mm厚の装甲が張られており、水線部装甲は船体強度部材を兼ねている。全長142.7m、幅13.8m、吃水5.8m、満載排水量6382トン。主機は蒸気タービン、出力29000馬力、２軸推進、速力28ノット。兵装は10.5cm単装砲12門、50cm水中魚雷発射管２門。乗員385名。グラウデンツとレーゲンスブルクが1914-15年に竣工した。第１次大戦中に主砲を15cm単装砲７門（艦橋前方、艦橋両側面、後部マスト両舷、後部２門タンデム）に変更し、8.8cm高角砲２門を追加、魚雷発射管を水上旋回式（２・３番煙突間両舷）に変えた。参考：近代巡洋艦史

＜クラウド・シューティング＞：技術研究本部が研究している将来戦闘機の戦術。将来戦闘機、イージス艦、地上レーダー、無人機がデジタルネットワークを構築し、ミサイルにもデータリンクを積み、情報を共有して索敵能力や先制攻撃能力を飛躍的に高めるもので、あるプラットフォームが探知した目標を他のプラットフォームが攻撃するエンゲージ・オン・リモート能力を持つ。参考：月刊軍事研究3,’13、月刊JWings8,’17

＜クラウドメーカー＞：T-12（大型爆弾）を参照。

＜クラヴマガ＞：イスラエル軍の格闘術で、近接戦闘術を意味するヘブライ語。1930年代後半、イスラエル軍が創設された際に考案された。武器や拳を払いのけるなど、襲撃された際のとっさの行動をそのまま基本動作に取り入れてあり、シンプルだが効果的なため、歴史は浅いが世界中に広まっている。参考：MAMOR vol.150、朝雲

＜グラウラー＞：S-400（地対空ミサイル）またはSS-215（潜水艦）またはSSG-577（グラウラー級潜水艦）を参照。

＜グラウラー級＞：アメリカ海軍戦略巡航ミサイル潜水艦Growler級。元はダーター級潜水艦（の改良型）として建造予定だったが、レギュラス搭載艦に変更されたもので、グレイバック級と同じ経緯で改造法も同じだが、ベース船体がダーター級改なので一回り小さく、魚雷兵装や艤装も違っている。艦前部上甲板に全長21.3mのレギュラス並列格納庫、その後ろにランチャーを持つ。ソナーはAN/BQR-2とAN/BQS-2。全長96.8m、最大幅8.2m、吃水5.8m、水上排水量2540トン、水中排水量3515トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式、フェアバンクス・モース式8-38A6-3/4S型ディーゼル３基・エリオット式主発電機３基・エリオット式電動機２基、水上出力4500馬力、水中出力5600馬力、２軸推進、水上速力15ノット、水中速力12ノット、蓄電池はゴウルド・ストレージ・バッテリー社製。安全潜航深度213m。兵装は533mm魚雷発射管６門（艦首４門、艦尾２門）、レギュラス�T４基またはレギュラス�U２基。乗員84名。SSG-577グラウラーが1958年に竣工した。1964年、予備役に編入された。揚陸潜水艦への改造が検討されたが予算の関係で没になり、1980年に除籍され、ニューヨークで記念艦になった。参考：アメリカ潜水艦史

＜クラウン・コロニー級＞：フィジー級（軽巡洋艦）を参照。

＜グラウンド・クラッター＞：Ground clutter、Land clutter、大地クラッター。地上からの不要反射レーダー波（クラッター）のこと。地形、組成、植生、季節、天候、湿度、レーダー波の周波数、偏波、進入角などで大きく変化し、レーダーが同じ場所にあっても時々刻々変わっていく。グラウンド・クラッターの単位面積当たりレーダー断面積を地形ごとに共通パラメータで表現できれば便利だが、同じような地形と気象条件でも世界各地で値が10dBくらい違うので、なかなか難しい。草木を除いてほぼ固定物なので、ドップラー周波数はゼロ周辺の狭い範囲で変化する。参考：レーダシステムの基礎理論

＜グラウンドブレイカー計画＞：NSAの業務を民間企業に委託して最新のIT技術を導入維持し続ける計画で、NSAと深い関係にあったIT企業のブーズ・アレン・ハミルトン社が進言し、2001年に開始された。委託範囲は拡大の一途を辿り、予算の半分を民間IT関連企業、NSA職員の半数以上を民間企業契約社員が占めるようになっている。参考：月刊軍事研究11,’13

＜グラウンドホッグ＞：F-84シリーズ（戦闘機）を参照。

＜グラウンド・ループ現象＞：Ground loop。尾輪式降着装置を持つ飛行機に特有の現象で、滑走中に地面の凹凸や横風で機体が横を向いたり、横風着陸で横滑り接地したりした際、左右主輪・地面間の摩擦力と飛行機の慣性力により生じるヨーイング・モーメントにより、ますます機首が振られていく。着陸後、滑走速度が速い内は方向舵で修正できるが、減速していると制動できず、最悪後ろ向きになってしまい、滑走路を飛び出すか、降着装置が壊れる。更に、回転する機体の外側の主翼は内側よりも大きな揚力を発生するため、ローリング・モーメントまで発生し、翼端を滑走路に擦るか、最悪の場合には横転大破する。T-6テキサンやセスナ140などで起きやすく、横風着陸でも着地直前に機軸を機体進行方向に一致させ、着陸後すぐに尾輪をロックする必要があった。前輪式だとモーメントが機首の振れを抑える方向に働くので、自然に機首が進行方向を向いてくれる。参考：航空用語事典増補改訂版、航空機設計法、月刊軍事研究7,’14

＜グラウンドレンジ＞：Ground-range。レーダーから目標までの地表に沿った距離のこと。参考：レーダの基礎

＜クラカヂール＞：Mi-24シリーズ（攻撃ヘリ）を参照。

＜クラ・ガルフ＞：CVE-108（護衛空母）を参照。

＜クラ級＞：パシフィック級哨戒艇（フィジー海軍）を参照。

＜クラクフ＞：823（戦車揚陸艦）を参照。

＜クラグ・ライフル＞：アメリカ陸軍制式のボルトアクション式ライフル第１号、M1892。無煙火薬採用第１号でもある。元はデンマーク陸軍のM89小銃。全長1.25m、重量4.24kg。口径7.62mm。装弾数５発。後に改良されてM1896になった。参考：GUN用語事典、世界の軍用銃

＜クラクリング＞：FFG-42（フリゲート）を参照。

＜グラサートン＞：M1141（掃海艇）を参照。

＜鞍埼＞：日本海軍鞍埼型給糧艦Kurasaki。昭和3年3月27日、小型貨物船おは丸として竣工。昭和19年5月10日、日本海軍が購入し、運送艦に類別、鞍埼と改称した。7月1日、南西方面艦隊付属となった。9月3日、舞鶴を出港。11月15日、マタ32船団としてマニラから高雄に向かう途中、ルソン島の西でSS-270レイトンの雷撃を受け沈没した。参考：日本海軍特務艦船史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜鞍埼型＞：日本海軍給糧艦Kurasaki型。元は神戸製鋼播磨造船工場が建造して北樺太石油会社が所有した小型貨物船おは丸で、昭和19年5月に日本海軍が購入して舞鶴工廠で給糧艦に改造したものである。垂線間長67.11m、最大幅10.36m、吃水4.34m、公試排水量2371トン。主機は直立式３段膨張レシプロ蒸気機械１基１軸1000馬力、速力９ノット（13ノット？）。兵装は三年式40口径８サンチ単装高角砲１門。鞍埼が竣工した。参考：日本海軍特務艦船史、小艦艇入門

＜グラジオラス＞：K34（コルベット）を参照。

＜クラシカル＞：イスラエルが開発したM113装甲兵員輸送車用ERA。薄い爆薬をサンドイッチした鋼板と、その内側の充填剤をサンドイッチした鋼板から形成される。RPG-7にも対抗できるが、価格が高いのであまり製作されなかった。参考：イスラエル軍現用戦車と兵員輸送車1985-2004

＜倉敷海軍航空隊＞：日本海軍航空隊で、岡山県児島郡にある。飛行予科練習生教育を行う。参考：陸海軍学校と教育

＜クラシック＞：Il-62シリーズ（旅客機）を参照。

＜クラシナ型＞：スラヴァ級（巡洋艦）を参照。

＜クラス＞：海軍兵学校用語で、同期のこと。参考：歴史群像4,’18

＜クラスーハ４＞：1L257（電子戦装置）を参照。

＜グラスゴー＞：21（重巡）またはD-88（42型駆逐艦）を参照。

＜グラス・コクピット＞：Glass cockpit。操縦室内の飛行計器がアナログ計器ではなくディスプレイ表示形式になっているもの。MFDにより複数計器をディスプレイ１基に纏めることが可能であり、パイロットが飛行情報を得るためにコクピットの隅々を見渡す必要も無く、混乱を防ぐことができる。ただし必要な情報をパイロットがディスプレイ脇のボタンやタッチパネルなどを操作して自分で呼び出さねばならないので、操作に熟練が要る。民間機ではB767が最初に採用した。参考：JWings5,’03、10,’09別冊付録、飛行機のしくみ、月刊軍事研究1,’14、月刊航空ファン5,’17

＜クラスター・ガルフ＞：PM-2（機雷）を参照。

＜クラスター弾＞：Cluster bomb、親子爆弾。ディスペンサー（親爆弾）の中に子爆弾多数を搭載し、それを撒布して広範囲の目標を一気に破壊する兵器。冬戦争で使用されたRRAB-3集束爆弾が最初で、太平洋戦争ではE46集束焼夷弾が大量に使用されたが、クラスター弾という名称で悪名を馳せたのは1960年代前半のベトナム戦争である。単一弾頭よりも制圧面積が遥かに広い、照準が多少不正確でも破壊効果がある、密集目標に対し高い効果を有する、などの利点を持つ。また、地雷を詰め込んで地雷原構築にも使用される。多いものでは1000個以上の子弾を詰め込んでいるため、不発率数パーセントでも１発あたり数十個の不発弾が発生、MLRS１個中隊９両がM26ロケット弾12発ずつを斉射すると不発弾3500個が生じる計算で、民間人に多数の死傷者が出ており、オスロ宣言やクラスター弾に関する協定といった国際条約による規制がある。は1990年代から導入したが、クラスター弾に関する協定に基づき2015年に全廃棄した。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック、月刊軍事研究8,’08、5,’07、軍事力バランス78年版

　＜クラスター弾（クラスター弾に関する協定）＞：おのおの重量20kg未満の爆発性子弾を散布放出するよう設計された通常弾。航空機搭載ディスペンサー（爆発性子爆弾を散布放出するよう設計された機体固定型コンテナ）も含む。NBC兵器、チャフ、フレア、発煙弾、照明弾、地雷を含まない（撒布型地雷は対人地雷禁止条約で禁止済み）。対航空機用子弾散布型、電気・電子的効果を発生させる子弾（ブラックアウト爆弾やEMP子弾）も含まない。参考：月刊軍事研究8,’08

＜クラスター弾等の製造禁止および所持の規制等に関する法律＞：クラスター弾に関する協定の受諾に伴い、日本が制定した法律で、2009年3月10月に法律案が閣議決定された。クラスター弾の製造を例外無く禁止し、所持は除去技術開発目的、廃棄目的、自衛隊によるもの、委託による運搬目的（いずれも厳格な審査を経た許可制）を除き禁止している。2010年8月1日のクラスター弾に関する協定発効と同時に施行された。自衛隊はこれに基づき、MLRS用M26ロケット弾、155mm榴弾砲用03式多目的榴弾、AH-1S用70mm多目的ロケット弾頭M261、CBU-87/Bクラスター爆弾計14011発（陸自12000発、空自2000発）を直ちに使用停止とし、廃棄することとなった。廃棄費用は200億円で、ノルウェーの防衛企業ナモが担当し、2013年8月に廃棄処理を開始、2015年2月9日に廃棄を完了している。代わりにMLRS用M31ロケット弾とJDAMを導入した。参考：朝雲、月刊軍事研究8,’08、4,’11、月刊JWings11,’10、4,’15、月刊航空ファン4,’16

＜クラスター弾に関する協定＞：Convention on Cluster Munitions。オスロ宣言に基づき2008年5月30日に111ヵ国が採択したクラスター弾廃棄協定である。クラスター弾の使用、開発、生産、貯蔵、保有、輸出入の禁止、協定批准から８年以内の保有弾廃棄を求めている。クラスター弾のうち、単一目標を探知して攻撃するもの、子弾の数が10個以下のもの、子弾の重量が4kg以上のもの、電気式の自爆メカニズム及び無能力化メカニズムを内蔵するものは対象外。生産国のうちイギリス、フランス、ドイツは参加したが、アメリカ、ロシア、中国、イスラエル、インド、パキスタンは参加していない。クラスター弾の定義と、協定不参加国との共同作戦をどうするかで最後まで揉めたが、高性能シーカー付きのクラスター弾を適応から除外し、共同作戦は認めることでイギリスと日本が賛成、採択された。日本は2008年12月3日に署名を決定して署名を行い、2009年5月12日に批准案が衆院を通過、6月10日に参院で全会一致で可決され、7月14日に受諾書を国連に提出、法律も制定している。2010年2月、批准国が発行に必要な30カ国に到達し、2010年8月1日に発効（この時点での批准国は38カ国）した。2015年現在、89カ国が批准しているが、アメリカ、ロシア、中国、インド、韓国などは批准していない。シリア内戦では本協定を批准していないシリア政府軍とロシア軍がクラスター弾による無差別爆撃を繰り返しており、イエメンでも似た様な状況で、協定うんぬん以前にジュネーブ条約違反の状態だが、協定を作っただけで満足してしまったのか、あまり気にされていない。というか批准していないから使っても構わないくらいの勢いはある。2015年2月9日、自衛隊が対象兵器の全廃棄を完了した。参考：月刊軍事研究8,’08、4,’11、11,’17、月刊JWings11,’10、6,’19、朝雲、THE MILITARY BALANCE 2016

＜クラスター・ベイ＞：RM-2（機雷）またはRVM（機雷）を参照。

＜グラス・チャフ＞：チャフを参照。

＜クラスティ＞：Tu-134シリーズ（輸送機）を参照。

＜クラスデルタ＞：C-2用フライト・シミュレータを参照。

＜クラスナヤ・ズベズデ＞：ストリージィ（アクロバットチーム）を参照。

＜クラスニイ・カフカズ＞：ソ連海軍クラスニイ・カフカズ級巡洋艦Krasni Kavkaz（赤いカフカズ）。元は改スヴェトラーナ級軽巡洋艦アドミラル・ラザレフで、1926年12月14日に改称された。1927年建造再開、1932年1月25日竣工、黒海艦隊に配備された。1933年、地中海への遠洋航海でトルコ、ギリシャ、イタリアに寄港。1941年6月、独ソ戦開戦でセヴァストポリ付近に機雷200個を敷設。12月29日、ドイツ陸軍砲兵の射撃により主砲塔１基が破壊された。1942年1月3日、爆撃を受けて至近弾５発により主砲塔１基、高角砲４基、舵、推進軸を損傷。4月3日、将兵25000名以上を輸送し、輸送船団を６回護衛、陸上砲台16カ所を破壊してドイツ軍将兵2000名以上を殺傷し、空襲を67回受けて航空機３機を撃墜したとのことで赤衛軍軍艦旗を授与された。1947年5月12日、練習巡洋艦に艦種変更された。1952年、兵装を撤去して標的船に変更された。6月、コメタ空対艦ミサイルの標的となり処分された。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、近代巡洋艦史

＜クラスニイ・カフカズ級＞：ソ連海軍巡洋艦Krasni Kavkaz級。元は1913年に起工された改スヴェトラーナ級軽巡洋艦アドミラル・ラザレフで、第１次大戦とロシア革命で建造が中断され、1927年に設計を一新して建造を再開し、1932年に完成した。船型は船首楼型で、前部船首楼が後部より1mほど高くなっている。全長169.5m、幅15.7m、吃水6.2m、基準排水量7650トン。主機は蒸気タービン、出力55000馬力、２軸推進、速力29ノット。兵装は18cm単装砲４門（艦前後に背負い式）、10cm単装高角砲４門、4.5cm砲４門、533mm魚雷３連装発射管４基（船首楼端上甲板に片舷２基ずつ）、機雷100個。魚雷発射管背後にカタパルトと飛行艇１機を搭載する。乗員850名。クラスニイ・カフカズが1932年に竣工した。1944年の諸元は以下の通り。全長169.5m、幅15.7m、吃水6.6m、基準排水量7560トン、満載排水量9030トン。主機は蒸気タービン４基４軸55000馬力、巡航速力14ノット、最大速力29ノット（常備時）／26ノット（満載時）、燃料搭載量1050トン、航続距離1490海里（14ノット）。兵装は180mm単装砲Mk-1-180が４門（800発。前後甲板に背負い式で２基ずつ）、100mm連装砲Miziniが６基（31300発。前部煙突から後部煙突にかけての両舷に３基ずつ）、76mm単装砲34Kが２門（700発。４番主砲塔後方両舷）、45mm単装砲21Kが４門（1800発。後部マスト前後両舷）、37mm単装砲70Kが10門（12000発。１番主砲塔前方、艦橋、前部煙突前方、後部煙突後方、後部マスト前方のそれぞれ両舷）、12.7mm機銃６丁、450mm魚雷３連装発射管４基（魚雷12本。後部煙突と後部マストの間の両舷にタンデムで２基ずつ）、爆雷投射機２基（爆雷100個）。探照灯４基を装備する。装甲厚は舷側25mm、上甲板25mm、下甲板20mm、艦尾25mm、司令塔125mm、砲塔25mm。乗員878名。参考：近代巡洋艦史、ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜クラスニイ・クリム＞：ソ連海軍スヴェトラーナ級軽巡洋艦Krasnyi Krym（赤いクリミア）。1939年10月31日、プロフィンテルンから改称された。1941年6月の独ソ戦勃発によりオデッサやセヴァストポリ付近で戦闘に参加。1941-43年、将兵２万名以上と上陸部隊１万名以上を輸送、砲撃でドイツ将兵3000名を死傷させ、ドイツ軍砲台４箇所と弾薬庫３箇所を破壊、ドイツ空軍の攻撃を200回以上撃退し、ドイツ軍からの砲撃８発を被弾して３回触雷、戦死者18名と負傷者46名を出し、1942年6月18に赤衛軍軍艦旗を授与された。1943年から修理と近代化改修を実施。1945年3月23日、黒海艦隊練習部隊に配属された。1953年4月8日に退役した。1954年11月30日、練習巡洋艦に種別変更された。1957年5月7日、兵装を撤去して実験船OS-20となった。1958年3月11日、宿泊船PKZ-144となった。1959年7月7日に除籍されて解体された。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜クラスヌイ・ヴィンペル＞：ソ連海軍警備艦Krasny Vympel。全長67.1m、幅8.4m、吃水3.4m、排水量700トン。主機はレシプロ蒸気機関、出力600馬力、１軸推進、速力９ノット。兵装は76.2mm砲２門（前甲板両舷）。1910年、通報艦として竣工。後に警備艦に艦種変更された。1932年、ソ連太平洋艦隊に初めて配備された軍艦となった。1958年、ウラジオストクの金角湾に繋留され、艦尾に軍艦旗を掲揚したまま博物館となった。参考：月刊世界の艦船5,’91

＜クラスヌイ・カフカズ＞：ソ連海軍プロジェクト61MEカシン型ミサイル駆逐艦Krasny Kavkaz。1967年竣工。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊

＜クラスヌイ・クリム＞：ソ連海軍プロジェクト61MEカシン型ミサイル駆逐艦Krasny Krim。1970年竣工。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊

＜クラスノカメンスク＞：B-190（キロ級潜水艦）を参照。

＜クラスノグラード戦＞：第２次大戦時の1943年1月、ソ連軍がドイツ軍に対する冬期攻勢を開始。オリョールからロストフまでの2000kmに４個方面軍を配置して一気に西進し、ロストフ、ハリコフ、クルスクを占領、クラスノグラード、パブログラード、クラスノアルメイスコエに突出部を形成した。これに対し、ドイツ南方軍集団マンシュタイン司令官はソ連軍突出部の付け根を南北から剪断して突出部を包囲殲滅し、そのまま北上してハリコフを解放する作戦を立案、突出部付け根北のクラスノグラードにSS第２装甲軍団（主力はSS第１・SS第２・SS第３装甲擲弾兵師団）、南のクラスノアルメイスコエに第１・第４機甲軍を配置した。2月19日、SS第２装甲軍団がクラスノグラードから南に前進を開始し、イェレメイェウスカ村でソ連軍の先鋒部隊を撃破した。2月20日、南のハムレト村でソ連軍１個大隊を奇襲して壊滅させた。ソ連軍はスターリンの命令で突出部からの前進を継続しており、イェレメイェウスカ村周辺や北方で攻勢を続けたものの、SS第２装甲軍団に悉く阻止され、突出部側面に40kmの間隙が発生。SS第２装甲軍団はこの間隙に戦力を集中し、クラスノアルメイスコエの第１・第４機甲軍も北上を開始、突出部ソ連軍の包囲に入った。2月28日、第１機甲軍がドネツ川に達し、突出部ソ連軍の包囲に成功。ソ連軍はスターリンの前進命令に抗えず４個機械化軍団が包囲殲滅され、ハリコフ方面からクラスノグラードへ救援に向かったヴォロネジ方面軍第３戦車軍・第69軍も冬期攻勢の間に戦力を消耗しており3月2日からドイツ軍の反撃を喰らい、3月5日に第３戦車軍は全戦車を喪失して壊滅した。SS第２装甲軍団は3月6日にクラスノグラードを出撃してハリコフへと攻勢を掛け、3月10日に包囲を完了、3月14日にハリコフを占領している。参考：月刊軍事研究3,’17

＜クラスノダール＞：B-265（潜水艦）を参照。

＜クラスノポール・シリーズ＞：ソ連軍152mmレーザー誘導砲弾。参考：月刊軍事研究2,’00

＜クラスノポール＞：9K25またはZOF-39。弾体前部に折り畳み翼、後部に操縦翼を持つ。最初は慣性誘導により飛翔し、終末段階で前線観測班が1D22レーザー目標指示機により目標に向けて照射したNd-YAGレーザーの反射波を辿って目標に命中する。最大射程18km。レーザー照射可能範囲7km（停止目標）／5km（移動目標）、命中率は移動目標で70%程度。値段は１発75000ドル、レーザー目標指示機が１基60000ドル。2S5自走榴弾砲と2S19自走榴弾砲から発射可能。中国も生産している。参考：世界AFV年鑑2002-2003、月刊軍事研究2,’00、自衛隊装備年鑑1996

＜クラスノポールＭ＞：口径を155mmとし、全長を短縮したもの。中国も生産しており、PLZ45やWA021などから発射できる。参考：月刊軍事研究2,’00

＜クラスノポールＭ２改＞：ロシアのKBPが開発した改良型。使用弾は155mm砲弾K155Mで、安定フィンを４枚から６枚に増やして飛翔安定性を向上させており、弾頭も威力強化型に変更した。誘導システムはマラヒト携帯式自動火器管制システムで、レーザー測距機、赤外線暗視装置、衛星航法システムを統合しており、有効観測範囲は戦車なら昼間5-7km・夜間4km、艦船や建造物なら15km。砲弾の諸元は全長1.2m、重量54kg、弾頭重量11kg。射程43km。マラヒトは重量30.5kgで、赤外線暗視装置を付けると42kgになる。参考：月刊軍事研究7,’07

＜クラスノヤルスク＞：K-173（潜水艦）またはK-571（ヤーセン級原潜）を参照。

＜グラスプ＞：ARS-51（救難艦）またはT-ARS-51（救難艦）を参照。

＜グラスファイバー＞：ガラス繊維を合成樹脂で固めたもの。強靱で加工が容易だが、強い衝撃や樹脂部分に達する傷を受けると、樹脂が破損して強度がほぼゼロになる。参考：月刊丸12,’92

＜クラスヘッド＞：日本海軍用語で、同期（クラス）の主席（ヘッド）のこと。参考：帝国陸海軍事典

＜グラスホッパー＞：L-2シリーズ（観測機）またはL-3シリーズ（観測機）またはL-4シリーズ（観測機）またはL-6シリーズ（観測機）を参照。

＜グラス・マイン＞：Gl-Mi43（対人地雷）を参照。

＜グラスミア＞：A402（通船）を参照。

＜クラスメート＞：海軍兵学校用語で、同期生のこと。参考：歴史群像4,’18

＜グラチョーノク＞：P-104（哨戒艇）を参照。

＜グラチョーノク級＞：プロジェクト21980（哨戒艇）を参照。

＜クラッカーカッター＞：Mk105（核爆弾）を参照。

＜クラック・アンド・サンプ技法＞：弾丸の風切り音（クラック）と、弾丸発射音（サンプ）の聞こえるインターバルから射手の方向と大まかな距離を知る方法。方向はクラックで判断するが、音速を超える弾丸だと風切り音が衝撃波音となり、方向性が無くなるので注意。インターバルの秒数に定数を掛けると大体の距離が出る。定数は相手が使っていると予想される銃砲の初速により変化し、音速以下ならサンプが先、音速以上ならサンプが後に聞こえ、初速マッハ0.5なら定数340、マッハ0.8なら1360、マッハ1.5なら1000、マッハ２なら680、マッハ３なら510となる。参考：コンバット・バイブル、世界の軍用銃、ストライク・アンド・タクティカルマガジン3,’13

＜クラックストン＞：DD-571（駆逐艦）を参照。

＜クラッシュ＞：PG-91（コルベット）を参照。

＜クラッシュ・アスターン＞：Crush astern。船舶が前進中に全速後退をかけて急制動を行うこと。とはいっても、船体が抵抗の少ない形状をしている上にブレーキも無いので、停止するまでには全長の十数倍の距離を進んでしまい、慣性が大きい大型船では停止距離が4-5kmに達することもあり、1km以上先で相手を見付けたのに衝突してしまう事態が発生する。タービン機関を採用しているとエンジンブレーキも使えず、減速歯車が慣性でいつまでも回り続け、後進をかけるまでに数分かかったりする。また、プロペラの後方にある舵に当たる水流の速度が遅くなるため、針路を保つことがほぼ不可能になり、かえって衝突の危険性を高めることもある（タイタニックの氷山衝突原因ともいわれる）。参考：図解船の科学、図解雑学　船のしくみ、月刊世界の艦船12,’11、9,’17

＜クラッシュ・アンド・サルベージ・クルー＞：空母上で不慮の事故に備えて待機しているクルー。参考：月刊軍事研究11,’02

＜クラッシュ・ウォージー燃料タンク＞：不時着時に機体が転倒しても燃料が漏れ出さないタンク。ベトナム戦争で多数のUH-1ヘリが撃墜されたため、以降はヘリにも導入されていった。参考：月刊軍事研究5,’04

＜クラッシュクレーン＞：航空自衛隊の自走式クレーン。重量物の吊り上げや擱座航空機の撤去に使用される。参考：月刊丸3,’13

＜クラッシュクレーン２０トン＞：20トン級クラッシュクレーンW-25。全長12.7m、全幅1.35m、全高3.8m、重量14.5トン。エンジンは三菱DH1W水冷６気筒（総排気量13700cc）、トランスミッションは選択摺動式前進５段・後進１段、最大速度55km。クレーン用にCB31C液冷６気筒エンジン（総排気量8550cc）を装備する。最大積載量15トン、クレーン吊り上げ能力18トン。乗員２名。三菱重工製。参考：自衛隊装備カタログ1981

＜クラッシュクレーン２０トン＞：20トン級クラッシュクレーンK-KG30R。全長13.52m、全幅2.49m、全高3.76m、車両総重量28.1トン。エンジンはPE6ディーゼル（６気筒、総排気量11670cc）、トランスミッションは常時咬合式前進５段・後進１段。クレーン用にDA120エンジン（６気筒、総排気量6126cc）を搭載する。乗員２名。参考：自衛隊装備年鑑1996

＜クラッシュクレーン４５トン＞：45トン級クラッシュクレーンNK-450B。全長13.27m、全幅2.82m、全高3.75m、車両総重量37.23トン。エンジンはP-KG54直列８気筒ディーゼル（総排気量16991cc、出力340馬力）、トランスミッションは常時咬合式・選択摺動式前進７段・後進１段。乗員１名。参考：自衛隊装備年鑑1996

＜クラッシュ・スイッチ＞：着発信管に使用されるスイッチで、ミサイルなどの先端部に装着される。弾着衝撃で弾頭が圧縮され、スイッチ部分が潰されると接点が構成され、信管の起爆回路が完成する。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜クラッシュ・バリア＞：日本海軍では滑走制止索という。空港や空母に備えられている着陸・着艦装置で、故障などにより機体が滑走路外に飛び出す恐れがある場合や、アレスティング・ワイヤによる通常着艦が出来ないような緊急時に使用される。平時は倉庫にしまってあるが、緊急時にバリケード・スタンチョンの間にテンショニング・ワイヤを張ってすだれのように織布（第２次大戦時は鋼鉄のワイヤーだったが、今はナイロンを使用する）を垂らし、航空機はそこに突っ込んで停止する。ジェット機など高速機を只のワイヤに突っ込ませて急停止させると機体も乗員も耐えられないので、油圧ブレーキにより制動速度を緩やかにするようになった。参考：月刊JWing2,’00、丸スペシャルNo.83、月刊丸10,’93、自衛隊装備カタログ1981

＜クラッシュ・バリア（航空自衛隊）＞：航空機着陸拘束装置、単にバリヤともいう。滑走路上に展開されるネットやワイヤーで、緊急着陸時や離陸断念時に機体を受け止めたり、機体の拘束フックを引っ掛けて急制動をかけたりする。設置場所の滑走路脇にピットと呼ばれる地下室があり、内部にアブソーバーというブレーキが置かれていて、これにバリヤを繋ぐことで適切な制動速度を保つようになっている。ネット式バリヤは滑走路両端（エンドとオーバーランの境目）に１基ずつ用意されており、離陸時または緊急着陸時に管制塔からの遠隔操作でスタンション（バリケード・スタンチョンのこと）を立ち上げ、高さ4m・幅0.03mのナイロン製ベルト多数により航空機を受け止める。ワイヤー式バリヤは滑走路中央に１本と両端（エンド付近）に２本ずつ設置され、ワイヤーに取り付けられた直径数cmのサポートディスクがワイヤーを滑走路から浮かせてアレスティング・フックで引っ掛けやすくしている。滑走路中央のものは緊急時にのみワイヤーをバリヤ作業車で張り、アブソーバーに繋いで適度な張度とし、サポートディスクを等間隔に調整する。F-104J・F-4EJ用のBAK-9及びBAK-9改（ブリス社製）、F-104J・F-4EJ・T-2用のBEFB362（オール・アメリカン社製）、F-15・F-4EJ用のBAK-12とBEFAB362、T-33・T-1用のMA-1（国産）、その他のジェット機用のスウェーデンバリア・ネット式ウォーターツイスター（ボーグ社製）を採用している。固定バリヤが整備などで使えない時などに備え、アブソーバーを２軸４輪トレーラーに載せた機動バリヤも用意されており、滑走路両脇に１両ずつ設置して間にバリヤを展開する。参考：MAMOR vol.109、自衛隊装備年鑑1996、自衛隊装備カタログ1981

＜クラッシュロケータ装置用カートリッジ＞：自衛隊の機器。グローバル・ゲイトが受注している。戦車回収車

＜クラッター＞：Clutter、Radar Clutter、不要反射波。画像レーダーではスペックル（Speckle）ともいう。レーダーを作動させた際に目標以外のものから反射してくる電波のことで、雷などにより生じた雑電波などレーダー受信信号に含まれるノイズもこういう。面状または空間的に連続して広がっていることが多く、時間的に変動する不規則信号であり、位相と振幅がランダムに変化し、広範囲で目標の探知を阻害、レーダーの能力を大幅に減弱させてしまう。受信信号に乗法的なノイズであり、受信信号に加法的な熱雑音に比べて強度が非常に大きいため、目標信号電力とクラッター電力を直接比較してクラッターを排除するのは困難で、除去するにはドップラー効果（ドップラー周波数偏移）を使う（ドップラー・レーダー）、検出系のしきい値を上げる（CFAR処理）、円偏波を利用するといった工夫が要る。地表で反射するのはグラウンド・クラッター（Ground clutterまたはLand clutter）、海面で反射するのはシー・クラッター（Sea clutter）、海氷で反射するのはシー・アイス・クラッター（Sea ice clutter）といい、低高度目標を探知する際に邪魔になる。扇状レーダービームの一部が地表、建造物、海面などで複数反射する（マルチパス現象）と、前方散乱波が直接波と干渉して探知能力が落ち、後方散乱波が同一距離の目標エコーと重なって目標検出を困難にする。雨や雪など気象現象によるものはウェザー・クラッター（Weather clutter）という。鳥や虫もクラッターの原因になり、エンジェルエコーと呼ばれる。ECM（チャフ含む）では相手レーダーにクラッターを生じさせ、目標からの反射波をクラッターに埋もれさせて探知できなくしたり、目標に向かうレーダー波を散乱させて探知能力を低下させたりする。レーダーに受信されるクラッターが雑音レベルを超える場合、レーダー方程式を信号雑音比でなく信号クラッター電力比により評価する必要がある。クラッターのランダム変化は統計学的手法で特徴を把握する。穏やかでさざ波程度の海面、地上、雪面、熱帯雨林などの高密度森林はレイリー分布やχ二乗分布、非常に粗い面、荒れた海面、海氷、まばらな森林、降雨・降雪、エンジェルエコーは対数正規分布、そこそこ粗い面、そこそこ荒れた海面、海氷、そこそこ生えてる森林、そこそこ降ってる雨や雪はワイブル分布やＫ−分布、都市や山岳など非常に不均質な場所はフィッシャー分布を適応する。観測されたクラッターがどの確率密度関数に最も適合するかの指標も開発されている。参考：レーダの基礎、月刊JWings2,’01、10,’09別冊付録、レーダシステムの基礎理論、月刊軍事研究8,’06、軍事力バランス78年版

＜クラッターロックＭＴＩ方式＞：MTI（移動目標表示）を参照。

＜クラッチ＞：エンジンパワーを一時的にトランスミッションに伝えないようにする装置。参考：自動車メカニズム図鑑

　＜乾燥単板式クラッチ＞：機械式摩擦クラッチを参照。

　＜機械式摩擦クラッチ＞：乾燥単板式クラッチともいう。普段はクラッチディスクをフライホイールに押しつけることで摩擦によって動力をトランスミッションに伝えており、クラッチを操作することでクラッチディスクをフライホイールから離して動力を切断することができる。クラッチディスクをちょっとだけ離すと、半クラッチになる。参考：自動車メカニズム図鑑

　＜電磁クラッチ＞：電磁石を利用して動力を繋いだり切ったりするもの。シフトレバーの操作で自動的に電流をカットできるため、クラッチペダルが要らない。複雑で高価なのが欠点。参考：自動車メカニズム図鑑

　＜流体クラッチ＞：オイルなど液体を介して動力をトランスミッションに伝えるもので、エンジンが低回転の時には液体がスリップして動力が伝達されなくなる。クラッチペダルが不要になるが、スリップでパワーロスが生じるのと、加速などに問題があり、あまり普及していない。参考：自動車メカニズム図鑑

＜クラッチ・ブレーキ式操向装置＞：旋回側の履帯にブレーキをかけて減速して旋回する方式。構造は単純で済み、旋回半径も小さいが、旋回が断続的となり高速走行時には危険を伴う。また、操向レバーを引くと片側が急にブレーキングして急旋回するガク引き現象や、クラッチとブレーキのタイミングを間違えると反対方向に旋回してしまう逆操向と呼ばれる現象が生じる。旋回時の動力損失も問題である。シングルディファレンシャル式、遊星歯車式、遊星歯車式操向変速機も基本的には本方式と同じである。月刊PANZER7,’03、6,’98

＜グラッド＞：BM-21シリーズ（自走ロケット砲）を参照。

＜グラッドＭ＞：A-215（ロケット弾システム）を参照。

＜グラッドＰ＞：BM-21-P（自走ロケット砲）を参照。

＜グラッドＶ＞：BM-21-V（自走ロケット砲）を参照。

＜グラッドストーン＞：オーストラリア海軍フリーマントル級哨戒艇Gladstone。参考：月刊世界の艦船11,’00

＜クラッドシュッツェン・エルザッツヴァーゲン＞：VW166（軽装甲車）を参照。

＜クラッド板＞：アルクラッドを参照。

＜グラップル＞：ARS-53（救難艦）またはT-ARS-53（救難艦）を参照。

＜グラディ＞：DE-445（護衛駆逐艦）を参照。

＜グラディウス＞：ドイツのラインメタル・ディフェンス社が開発した将来歩兵システム。歩兵10名と輸送車両を結ぶネットワークシステムで、タレス社製ソーラー400EG-E極超短波無線機を中核とし、FulnfoSysH戦闘管理システムとリンクする。2012年6月19日に30セット300名分が発注され、性能が良好だったことから2013年2月18日には60セット600名分が追加発注された。参考：月刊軍事研究9,’13

＜グラディエーター＞：9M82（対空ミサイル）または9M83（対空ミサイル）またはMCM-11（掃海艦）を参照。

＜グラディエーター＞：アメリカ海軍掃海艇。1945年4月12日、菊水２号作戦特攻機の攻撃を受けて損傷した。4月22日、沖縄付近で特攻隊の攻撃を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜グラディエーター＞：イギリス軍の列車砲。1940年5月に14インチ（355.6mm）カノン用列車砲架と13.5インチ（342.9mm）砲身を組み合わせて1941年5月に完成した。ドーバー海峡近くのガストン・トンネルに配備され、対岸のドイツ軍を砲撃したものの、着弾観測と照準修正が困難であまり役に立たず、1943年11月には内陸部に移され、1944年末にはスクラップにされてしまった。参考：月刊グランドパワー3,’03

＜グラディエーター＞：アメリカ海兵隊UGV、Gladiator。無線遠隔操縦／半自律型地上戦闘車両で、外観は小型装軌車両である。砲塔は無く、代わりに電子光学／赤外線センサーターレットがあり、その上にM60機銃・M240G機銃や対戦車ロケットを装備できる。車体前面には発煙弾発射機を装着可能。車体両側に10連装ロケット弾発射機３段を装備している写真もある。車体周囲４箇所には昼間カメラがあり、GPSも積んでいる。全長1m、全幅1m、全高0.7m、全備重量770kg。エンジンはディーゼル（22馬力）、最大速度16km、行動可能時間５時間半。参考：月刊軍事研究1,’03、2,’04

＜グラディエーター＞：アメリカ海兵隊向けにBAEシステムズ社とカーネギー・メロン大学が開発していた戦術UGV。６×６輪車両で、0.4mの段差を乗り越えられる。車体には旋回式センサー、SWARM遠隔兵器システム、地雷・障害突破システム、発煙弾発射機、AN/VDR-2核検知装置などが搭載され、7.62mm弾に耐えられる程度の装甲が施される。重量３トン。最大速度34km。能力不足で2009年頃に開発中止となった。参考：月刊軍事研究11,’06、9,’18

＜グラディエーター戦闘機シリーズ＞：イギリス空軍複葉戦闘機。1930年にイギリス空軍が発出した要求仕様書F.7/30（最大速度400km、7.7mm機銃４丁装備）に応じてグロスター社が開発した。1937年1月の配備開始時には既に時代遅れで、ハリケーンやスピットファイアが配備されるまでの繋ぎとして1940年4月までに各型合わせて527機が生産され、216機がヨーロッパ諸国や中国に輸出された。第２次大戦開戦時には13個中隊がイギリス空軍に配備されており、２個中隊が黄作戦に参加したがBf109に蹴散らされ、残りは北アフリカに送られてイタリアのCR42との戦闘を行い、1941年まで現役にあった。参考：図解世界の軍用機史、ラバウル航空戦

＜グラディエーターＭｋ.１＞：全長8.24m、全幅9.76m、全高3.15m、全備重量2137kg。エンジンはブリストル製マーキュリー�\空冷星型９気筒レシプロ（840馬力）単発、プロペラは木製２翅、最大速度407km、実用上昇限度10060m、航続距離660km。武装はブローニング7.7mm機銃４丁。乗員１名。参考：図解世界の軍用機史、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜グラディエーターＭｋ.２＞：プロペラを全金属製可変ピッチ３翅に変更したもの。最大速度が414kmとなった。1938年から配備された。参考：ラバウル航空戦

＜グラディエーター海外シリーズ＞

　＜グラディエーター（ポルトガル）＞：ポルトガル空軍戦闘機。スペイン内戦を受けて導入を決定、1937年9月に15機、1939年10月に追加の15機を輸入した。第２次大戦勃発を受け、1941年6月にアゾレス諸島へと２個飛行隊18機を派遣したが、気象条件が厳しく、事故で２機を喪失している。1943年にイギリス空軍部隊のアゾレス諸島配備を認め、9月からグラディエーターを引き揚げた。1947年から退役が始まり、1953年に全機退役した。参考：月刊航空ファン11,’16

＜グラディエーターズ＞：VFA-106（戦闘攻撃飛行隊）を参照。

＜グラディオレ＞：SKC/28M（カノン砲）を参照。

＜クラテオス＞：ギリシャ海軍ピルポリティス級哨戒艇４番艦Krateos。参考：月刊世界の艦船1,’04

＜グラドワイン＞：PF-62（フリゲート）を参照。

＜グラナートブクセ３９＞：Gr.B39（てき弾発射機）を参照。

＜グラナト＞：RKP-55（潜対地ミサイル）を参照。

＜グラニオン＞：SS-216（潜水艦）を参照。

＜グラニ級＞：フランス海軍通報艦Granit級。全長57.6m、幅7.9m、吃水2.3m、基準排水量354トン。主機はレシプロ機関、出力550馬力、速力12.5ノット。兵装は6.5cm単装砲１門。２隻が就役した。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜グラニット型＞：949型（潜水艦）を参照。

＜グラニト＞：P-700（対艦ミサイル）を参照。

＜倉橋＞：日本海軍御蔵型海防艦Kurahashi。昭和19年2月19日竣工、呉防備戦隊に編入された。3月10日、第１海上護衛隊に編入された。3月23日から門司−シンガポールの船団護衛に就いた。8月17日からヒ71船団の護衛に参加。昭和20年1月15日、香港で空襲により損傷した。1月21日、海南海峡で触礁した。6月8日から釜山−朝鮮南部の船団護衛に就いた。終戦時も健在だった。参考：月刊丸7,’14、第２次大戦日本海軍作戦年誌、輸送船入門

＜グラハム・カウンティ＞：LST-1176（戦車揚陸艦）を参照。

＜クラビ＞：551（コルベット）を参照。

＜クラビ級＞：タイ海軍コルベットKrabi級。BAEシステムズ社がリバー級外洋哨戒艦をベースに開発した。船型は船首楼型で、船体幅一杯の上構を持つ。全長90.5m、満載排水量2540トン。主機はディーゼル、速力25ノット。兵装は76mm単装砲１門（前甲板）、30mm機関砲２門。後部にヘリ甲板を持つが、格納庫は無い。１番艦の艦番号551クラビは2013年に就役し、２番艦も建造中である。参考：月刊世界の艦船3,’12、1,’14、12,’18、月刊軍事研究4,’19

＜グラビティー型ボート・ダビット＞：ボート・ダビットを参照。

＜クラブ＞：K-276（原潜）を参照。

＜倶楽部＞：生徒倶楽部を参照。

＜グラフ＞：N46（潜水艦）を参照。

＜グラフ＞：イギリス海軍潜水艦Graf。元はドイツ海軍Ｕボート�ZＣ型潜水艦U570で、1941年8月27日に鹵獲したものを9月29日に就役させた。1944年3月20日に座礁し、その後除籍された。参考：ナチスＵボート、Ｕボート入門

＜クラブ＞：ポーランドのフタ・スタロワ・オタ社が開発した52口径155mm自走榴弾砲。自主開発のUPG-NG装軌車体（PT-91ベース）にBAEシステムズ社製AS90ブレイブハート砲塔（60発）を搭載している。砲塔上面には自衛用ZMタルナウ12.7mm機銃を装備、前面左右には発煙弾発射機を４基ずつ搭載する。FCSは自国製アザリアで、A/S MVRS-700ドップラー弾道レーダー、AAS1 NBC防護装置、パッシブ式夜間視察装置、GPS/INS航法装置などを装備。戦闘重量45トン。エンジンは850KMPZLオタS850ディーゼル、最大速度60km、航続距離650km。乗員５名。ポーランド陸軍が2016年から120両を配備予定。参考：月刊PANZER2,’02、月刊軍事研究9,’01、12,’11、THE MILITARY BALANCE 2016

＜クラブ・シリーズ＞：ロシアのナヴァトール社が開発した統合ミサイルシステムKlub。ロシア向けカリブル巡航ミサイルシリーズの輸出名で、陸上・海上プラットフォーム発射型はクラブＫ、水上艦発射型はクラブＮ、潜水艦発射型はクラブＳと呼ばれる。米軍コードは対艦型がSS-N-27B、対地型がSS-N-30B。インド、中国、ベトナム、アルジェリアにキロ級潜水艦用などとして輸出された。空対艦型も2012年からテスト予定。参考：月刊軍事研究7,’16、11,’09、11,’11、4,’15、月刊世界の艦船5,’16

　＜クラブＫ対艦／対地＞：2010年に発表された。3M54TE/3M54TE1/3M14TE/Kh-35Uミサイルは40フィート船舶用標準コンテナの外形をした４連装ランチャーに収容されており、発射時に垂直に持ち上げる方式のため、見た目では普通のコンテナと判別できない。指揮装置や電源もコンテナ内に組み込まれていて、民間船やトレーラーに輸送用コンテナのフリをして載せ、突如発射することが可能である。参考：月刊軍事研究1,’12、11,’11、朝雲

　＜クラブＮ艦対艦＞：3M54TEまたは3M54TE1を使用し、ミサイルは輸送・装填用コンテナに収容される。参考：月刊軍事研究11,’09

　＜クラブＮ艦対潜＞：MTT魚雷を弾頭に持つ91RTE2を使用する。参考：月刊軍事研究11,’09

　＜クラブＮ艦対地＞：3M14TEを輸送・装填用コンテナに収容して使用する。参考：月刊軍事研究11,’09

　＜クラブＳ潜対艦＞：魚雷発射管に合うサイズの3M54Eまたは3M54E1を使用する。参考：月刊軍事研究11,’09

　＜クラブＳ潜対潜＞：MTT魚雷を弾頭に持つ91RE1を使用する。参考：月刊軍事研究11,’09

　＜クラブＳ潜対地＞：魚雷発射管に適合する3M14Eミサイルを使用する。参考：月刊軍事研究11,’09

　＜クラブＵ＞：艦載型、別名モジュラー・ミサイル・システム。甲板に発射機を埋め込むタイプの3S14UE1/3S14UE2、甲板上に傾斜発射機を搭載するタイプの3S14PEがある。参考：月刊軍事研究11,’11

＜クラブ＞：ロシア海軍機雷敷設潜水艦Krab。全長52.8m、水上排水量512トン、水中排水量740トン。兵装は457mm魚雷発射管２門（艦前部）、機雷用架台２基（機雷60個。セイル後方）。1912年進水、1915年竣工。第１次大戦では黒海で機雷敷設任務を行った。参考：月刊世界の艦船9,’12増刊

＜グラフコス＞：S-110（潜水艦）を参照。

＜グラプル＞：ARS-53（救難艦）を参照。

＜グラフトン＞：APA-109（攻撃輸送艦）またはH89（駆逐艦）を参照。

＜グラフトン＞：イギリス海軍23型フリゲート11番艦Grafton。1997年就役。2007年、チリ海軍で07アルミランテ・リンチとして再就役した。参考：月刊世界の艦船9,’12、3,’19

＜くらま＞： DDH-144（護衛艦）を参照。

＜鞍馬＞：日本海軍鞍馬型装甲巡洋艦１番艦。明治38年8月起工、明治40年10月21日進水、明治44年2月竣工。4月1日、イギリス国王ジョージ�X世戴冠記念観艦式に参列するため、横須賀を出港。11月12日、観艦式を終えて横須賀に帰港。大正元年8月28日、巡洋戦艦に艦種変更された。第１次大戦では函館海峡の警備、南洋諸島占領作戦、南太平洋索敵作戦に参加。大正8年、尼港事件に伴い付近で作戦行動に従事。ワシントン条約により大正12年に除籍され、大正14年に解体された。参考：月刊丸1,’77、月刊世界の艦船9,’13増刊

＜鞍馬型＞：日本海軍装甲巡洋艦。筑波型の改良型で、15cm砲を20cm砲に強化、排水量の増加に対応して機関出力を10%増大し、速力を0.75ノット向上させている。２番艦の伊吹はタービン試験艦を兼ねており、急速建造が行われ、日本初のタービン搭載主力艦となった。また１番艦の鞍馬は日本最後のレシプロ機関搭載主力艦である。艦首にはラムが無く、クリッパー型艦首を採用、船首楼甲板を設けている。舷側装甲は厚さ７インチ（177.8mm）のクルップ鋼。マストは前後に計２本あり、鞍馬は三脚マスト、伊吹はシンプルな単檣を採用、鞍馬は日本海軍初の三脚マスト搭載艦となった。煙突はマストの間に３本立っており、伊吹は缶を新型にした関係で太短いものになっている。鞍馬は艦首両舷、伊吹は艦首中心に菊の御紋がある。垂線間長137.2m、常備排水量14636トン。機関出力22500馬力、速力21.25ノット（伊吹は計画22.5ノット、公試21.162ノット）。兵装は四一式45口径 30cm連装砲２基（前後甲板中心線上）、四一式45口径20センチ連装砲４基（第２煙突及び後檣の両舷）、40口径12センチ砲14門、40口径８センチ砲８門、短８センチ単装砲、魚雷発射管３門。１番艦鞍馬は明治44年2月に竣工、２番艦伊吹は明治42年11月に竣工した。大正元年8月28日に巡洋戦艦に艦種変更された。参考：月刊丸1,’77、月刊世界の艦船4,’98、12,’10、9,’13増刊

＜クラマゴア＞：SS-343（潜水艦）を参照。

＜鞍馬山丸＞：三井船舶貨物船Kuramasan-Maru。垂線間長83.8m、幅12.42m、深さ6.4m、満載吃水5.53m、総トン数1996トン、重量トン数3202トン。主機はB&Wディーゼル１基、最大連続出力1030馬力、１軸推進、航海速力9.75ノット、最大速力11.6ノット。昭和2年6月16日竣工。太平洋戦争では陸軍の輸送任務を行った。昭和17年、三井船舶に移籍。昭和19年11月2日、マカッサル海峡南方でSS-317バーベロの雷撃を受けて沈没した。参考：月刊世界の艦船8,’13

＜くらま衝突事故＞：関門海峡はＳ字型をしており、全長28km、最小幅650m、最小航路幅500mで、潮流は最大11ノットあり、１日に600隻の船舶が航行する。交通が過密状態のため、外国船が絡む事故だけでも2004-08年の５年間に73件起きている。できる限り右側通行を行い、潮流を遡って早鞆瀬戸を航行する場合には潮流の速度を超えて３ノット以上の速力を保つ（最大速力の制限は無い）。他の船舶が自船を安全に通過させるための動作をとることを必要とせず、かつ自船以外の船舶の針路を安全に避けられる時は、航路内で追い越しをかけることができる。狭い航路を多くの船舶が通行するため、海上交通センターが管制を行っているが、大型船舶入航・すれ違い時以外はあくまでも助言程度で、最終的な航行の判断は船長が行う。2009年10月25日、くらまは観艦式で観閲艦を務めた後、母港の佐世保に向かった。10月27日夜、くらまは関門海峡に入った。付近の天候は晴れ、南西の風2m、潮流は西流２ノットだった。くらまは関門海峡を南西に15-17ノットで航行していたが、前方から韓国ナムソン海運の所有するコンテナ船カリナ・スター（7401総トン）が10-14ノットで接近しており、両船の間にはパナマ船籍の貨物船クイーン・オーキッド（9046総トン）がいて、カリナ・スターの前方を6-8ノットで北東に航行していた。1908、カリナ・スターがセンターにASライン（藍島と片島を結ぶライン）を通過したと通信を入れたため、センター管制官は六連島東から木材運搬船が南下中であり、10番ブイ付近で会いそうだから避けるよう伝えた。1918、くらまはセンターにHSライン（新門司防波堤灯台から090度2150mと竜王山三角点から215度3950mを結ぶライン）を通過したと通信を入れ、センター管制官は前方２海里に浚渫作業中のかいしょう丸がいることを伝えた。1952、センター管制官はクイーン・オーキッドに対して通信を入れ、後方からカリナ・スターが14ノットで接近しているため注意するよう伝えた。クイーン・オーキッドはカリナ・スターが左舷側を追い越して欲しいとセンターに要請したため、センター管制官はクイーン・オーキッドに対し、航路の右舷側に移動するよう伝えたが、中央寄りの航路を取り続けた。1953、センター管制官はカリナ・スターに対し、前方を航行中の貨物船クイーン・オーキッドが右舷側に移動しているため、左舷側から追い抜くよう伝えた。また、前方１海里に護衛艦が接近してきているので注意するよう通報した。19時54分09秒、カリナ・スター乗員は前から船が来ているのに左舷側を追い越すのかと疑問に思い、潮流の関係でクイーン・オーキッドが減速すると考えられたので19時54分14秒に主機の回転数を毎分150から100に落としてこちらもスピードを落とそうとしたが、思うように速度は落ちなかった。19時54分22秒に左舵10度、195440に左舵20度としたものの、クイーン・オーキッドに接近したため、19時55分03秒に主機をデッドスロー（最微速）にして左舵一杯をとった。これにより船尾70mのところを通過したが、正面から接近するくらまへの注意が不十分となり、気付いた時には0.4-0.5海里のところまで接近していたため、19時55分12秒には舵を中央に戻し、19時55分14秒に右舵一杯をとり、19時55分30秒に汽笛を短音１回鳴らした。くらまは両船が3000ヤード（2743m）前方に接近した時点で両船を認識しており、追い越さずにそのまま通過していくと認識していた。19時54分10秒にくらま艦長はカリナ・スターとそのマスト灯及び青灯（右舷標識灯）が見えていることを確認。マスト灯の間隔が縮まる筈なのに広がっていることから、カリナ・スターがくらまに向けて左寄りに針路を修正すると判断し、19時55分14秒に「後ろの青灯が気持ち悪い。取り舵をとっているんじゃないか」と発言。これを聞いた航海士はカリナ・スターの青灯が見え続けていることからカリナ・スターが右舵を取らず衝突の恐れがあると判断し、距離500mに接近した19時55分30秒に汽笛を短音２回鳴らし、両舷停止、後進一杯とした。また、航路の右に100ヤード（91.4m）程度の余裕しか無く右舵での回避行動が取れなかったため、19時55分42秒に左舵一杯をとった。艦長は前部の乗員にマイクで退避を指示し、右舵一杯を命じた。19時55分55秒、センター管制官はカリナ・スターに対して反航船に注意するよう通信したが返答は無かった。カリナ・スターは関門橋を抜けた直後、左舵一杯としたことによる転惰力と潮流による回頭モーメントを受け、急転回して対向航路に飛び出し、くらまの直前を塞ぐ形になった。くらまはクラッシュ・アスターンをかけたが間に合う筈も無く、19時56分06秒にカリナ・スターの船首右舷に突っ込んだ。カリナ・スターの可燃性貨物とくらまの艦首倉庫に保管していたペンキ・シンナー（観艦式用に臨時に積んでいた）に衝突時の火花が飛んで火災が発生し、門司海上保安部消防艇きよたき、北九州市消防局消防艇ひまわりなどが消火活動にあたり、カリナ・スターの火災は40分後に鎮火、くらまも2200頃には鎮圧状態となった。関門海峡は2000から2355まで約４時間完全閉鎖され（全面解除は翌日0110）、約50隻が足止めされた。2300頃、くらまは自力で門司２号岸壁に向かい航行を開始し、翌0516に着岸、0630に火災の鎮火が確認された。消火作業の際にくらまの乗員６名が軽傷を負っている。11月8日、くらまは自力で門司港を離れた。くらまは2010年1月24日から6月9日まで三菱重工長崎造船所で修理を行い、７億1000万円の費用がかかった。2011年6月24日に運輸安全委員会の調査報告書が公表され、カリナ・スターがセンターからの情報提供を強制的なものと思い込んだこと、管制官が現場の状況について正確に把握していなかったこと、くらまの速力が17ノットと速かったことが原因として挙げられた。7月27日、海上幕僚監部が報告書を公表し、原因はカリナ・スターが音響信号を実施せずに先行船の追い越しを継続したことにあるとした。また、再発防止策として、関門海峡などの運航マニュアルの改正、船舶自動識別装置使用要領の徹底、運航態勢強化などを求めた。2012年5月1日、改正港則法施行規則が施行され、関門海峡航路早鞆瀬戸水路での追い越し禁止と、潮流に遡って航行する際の優速速度変更（３ノットから４ノットへ）が規定された。9月26日、小倉区検察庁は門司海上保安部から書類送検されていたカリナ・スターの韓国人船長を小倉簡易裁判所に業務上過失往来危険罪で略式起訴し、簡裁は罰金30万円の判決を言い渡した。くらま艦長、副長、関門海峡海上交通センター当直運用管制官も書類送検されていたが、嫌疑不十分で不起訴処分とした。参考：世界の艦船2,’10、1,’10、4,’10、12,’10、10,’11、6,’12、12,’12、朝雲

＜グラマン・アイアンワークス・ファイター＞：F4Fシリーズ（艦上戦闘機）を参照。

＜グラマン社＞：水上機メーカーであるローニング社に勤務していたレロイ・Ｒ・グラマンが、降着装置設計技師達と共に1929年12月に設立した。直後に世界大恐慌が発生して創設早々潰れかけたが、アメリカ海軍から引き込み脚付きフロートの発注を受けて命脈を繋ぎ、戦闘機開発にも乗り出してFF-1、F2F、F3F、F4F、F6F、F8F、F9F、F11F、F-14が制式化された。1958年、ビジネスジェット部門をガルフストリーム社として子会社化した。1977年、ガルフストリーム社がアメリカン・ジェット・インダストリーに買収された。1994年5月1日にノースロップ社に買収されてノースロップ・グラマン社になった。参考：月刊JWings6,’12、7,’16、7,'21、月刊航空ファン11,’16

＜クラム・シェル＞：76N6（レーダー）を参照。

＜グラモーガン＞：D19（ミサイル駆逐艦）を参照。

＜クララ＞：キ−70（司令部偵察機）を参照。

＜クラレンス・Ｋ・ブロンソン＞：DD-668（駆逐艦）を参照。

＜クラレンス・Ｌ・エヴァンス＞：DE-113（護衛駆逐艦）を参照。

＜クラレンス・レオナード・ジョンソン＞：ケリー・ジョンソンを参照。

＜クラレンドン＞：APA-72（攻撃輸送艦）を参照。

＜クラ湾海戦＞：クラ湾夜戦を参照。

＜クラ湾夜戦＞：連合軍呼称はクラ湾海戦。太平洋戦争中の昭和18年6月30日、アメリカ軍がトゥネイル作戦を発動してニュージョージア島に上陸し、中部ソロモン諸島をめぐる戦いが始まった。これを受けて日本軍はニュージョージア島の隣にあるコロンバンガラ島に増援を送ることにし、7月4日に将兵1300名を乗せた第22駆逐隊の駆逐艦長月、皐月、新月、夕月が第１回の輸送隊としてブインを出発した。2200、輸送隊がコロンバンガラ島とニュージョージア島の間にあるクラ湾を南下中に、ニュージョージア島の日本軍沿岸砲台と交戦中のアメリカ軽巡洋艦４隻と駆逐艦４隻を発見。雷撃でDD-467ストロングを撃沈したが、レーダーで見つかって猛反撃を受けたため撤収を余儀無くされ、本来の任務である輸送に失敗した。7月5日、第３水雷戦隊が２回目の輸送を行うことになり、第１輸送隊の第30駆逐隊駆逐艦望月、三日月、濱風、第２輸送隊の第11駆逐隊駆逐艦天霧、初雪、第22駆逐隊長月、皐月、支援隊の駆逐艦新月（第３水雷戦隊司令官秋山輝男少将座乗）、第24駆逐隊涼風、谷風がショートランドを出撃。第１・第２輸送隊には将兵2400名と物資180トンが積み込まれていた。2200、第１輸送隊がコロンバンガラ島北37kmに到達し、揚陸地点へと南下した。2300頃、新月が逆探でアメリカ艦隊の存在をキャッチし、支援隊と第２輸送隊は北へと反転したが、スコールにより敵がどこにいるのかは不明だった。2336、アメリカ海軍軽巡CL-48ホノルルがレーダーで日本艦隊を探知。2343、秋山少将は第２輸送隊に対して揚陸地点への南下を下命したが、直後の2348にスコールが止み、CL-48ホノルル、CL-50ヘレナ、CL-49セントルイス、DD-449ニコラス、DD-447ジェンキンズ、DD-450オバノン、DD-446ラドフォードを新月の右舷側7kmに発見し、秋山少将は第２輸送隊に反転北上を命じた。同時にアメリカ軽巡３隻がレーダー測距で砲撃を開始し、新月が集中砲火を浴びて秋山少将以下第３水雷戦隊司令部が全滅。後続の谷風と涼風が距離4000mで魚雷16本を放ち、CL-50ヘレナに４本を命中させて撃沈した。第２輸送隊は長月と皐月を再度揚陸のため南下させ、天霧と初雪がアメリカ艦隊に突撃して砲雷撃を加えたが外れ、初雪が２発を被弾したが不発弾だった。新月は最終的に沈没し、涼風、谷風、天霧も砲戦で小破している。夜戦の間に1600名と物資90トンの揚陸にも成功したが、揚陸地点に向かった長月は操舵ミスで座礁してしまい、7月6日にアメリカ軍機の爆撃で沈没した。谷風の戦闘詳報にはアメリカ巡洋艦が夜間でも距離5000mで初弾必中、連続有効弾を与えてきたことが書かれており、夜間肉薄攻撃はほぼ不可能で、夜間でも5000-7000mの距離を取っての雷撃が必要であると記されている。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、歴史群像2,’08、8,’11

＜グラン＞：ロシアのKBPデザインビューロ社が開発した120mm迫撃砲用誘導弾。弾頭11.2kg、最大射程9km。トップアタックにより目標を撃破する。

＜グランヴィル＞：APA-171（攻撃輸送艦）を参照。

＜クランク＞：An-30（観測機）を参照。

＜クランクシャフト＞：レシプロエンジンにおいて、ピストンの往復運動をコネクティング・ロッドを介して回転運動に変える装置。参考：自動車メカニズム図鑑

＜クランクト・アロー・ウイング＞：F-16XL（試作戦闘爆撃機）を参照。

＜クランジパイプ＞：日本海軍用語で、消火ホースの先に付ける金属の筒のこと。バッターの代わりに使用されることも多かった。参考：海軍よもやま物語

＜クランスタウン＞：K511（フリゲート）を参照。

＜クランタン＞：175（コルベット）を参照。

＜グランディ＞：APA-111（攻撃輸送艦）を参照。

＜グランド＞：AW109S（ヘリ）を参照。

＜グラントＭｋ�T＞：M3海外シリーズ（中戦車）を参照。

＜グラントＭｋ�U＞：M3海外シリーズ（中戦車）を参照。

＜グランド・アイランド＞：PF-14（フリゲート）を参照。

＜グラント・カウンティ＞：LST-1174（戦車揚陸艦）を参照。

＜グランドキャラバン＞：セスナ208シリーズ（多用途機）を参照。

＜グランドキャラバンＥＸ＞：セスナ208シリーズ（多用途機）を参照。

＜グランドクーラー（Ｅ−２Ｃ用）＞：自衛隊の機器。前川製作所製。参考：月刊軍事研究5,’13

＜グランド・クロス・ローパス＞：ブルーインパルス航過飛行の１つ、Grand cross lowpass。前から１機、３機、１機、１機と並び、十字架の隊形をとって航過する。参考：月刊JWings6,’09

＜グラント・スコーピオンＭｋ�V＞：M3中戦車・海外ファミリーを参照。

＜グラント・スコーピオンＭｋ�W＞：M3中戦車・海外ファミリーを参照。

＜グランドスツーカ＞：Sd.Kfz.251/1（自走ロケット）を参照。

＜グランドスラム＞：イギリス空軍超大型爆弾で、グランドスラムはカードゲームのブリッジで大勝すること。地震爆弾とも呼ばれる。バーンズ・ウォリス博士が1939年に考案し、1945年3月に実用化され、第617中隊が運用した。重量9.98トン（22000ポンド）、炸薬量５トン（７トン？）。高度10000m以上で投下すると、地面に30mほど潜り込んで炸裂し、Ｕボート基地、地下工場、バンカーなどを確実に破壊する。初陣は1945年3月14日のビーレフェルト鉄道高架橋破壊作戦で、橋から27mの所に着弾し、90mに渡って橋を崩落させている。41発が使用された。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器、月刊軍事研究2,’03、歴史群像8,’08

＜グランド・スラム作戦＞：アメリカU-2偵察機によるアルハンゼリスク州プレセツク写真偵察作戦Grand Slam。1955年、アメリカのアイゼンハワー大統領が米ソ領空内相互核査察オープン・スカイ計画をソ連に提案したが、フルシチョフ首相に蹴られた。1957年春から夏にソ連が弾道ミサイル実験を行い、アメリカ側は射程5600km以上が得られていると判断した。同年10月にはソ連がスプートニクの打ち上げに成功。アメリカ大統領が設置した特別委員会は、1959年までにソ連がアメリカ本土に届くメガトン級ICBMを100基以上配備すると警告した。1959年、アメリカ情報機関による国家情報評価で、ソ連のICBMがソ連国内に配備されている可能性が高いと結論づけた。1960年春、HUMINT及び監視レーダーにより、ソ連がプレセツクにICBM発射基地を建設中である可能性が高いという情報がもたらされたため、これに基づいて計画されたのが本作戦である。しかし5月1日にU-2が撃墜されてパイロットのゲイリー・パワーズが拘束され、作戦は中止された。参考：月刊軍事研究12,’09、月刊JWings8,’23

＜グランド・ニュー＞：AW109SP（ヘリ）を参照。

＜グランド・フォークス＞：PF-11（フリゲート）を参照。

＜グランド・ラピッズ＞：PF-31（フリゲート）を参照。

＜グランパス＞：N56（ポーパス級潜水艦）またはSS-4（潜水艦）またはSS-207（Ｔ型潜水艦）またはSS-523（テンチ級潜水艦）を参照。

＜グランパス級＞：イギリス海軍機雷敷設潜水艦Grampus級。艦上部外殻内に機雷敷設軌条２条があり、S Mk�Y磁気／音響機雷50個を艦尾のハッチから放出・敷設する。1933-39年に６隻が就役した。参考：月刊世界の艦船9,’12増刊

＜グランビー作戦＞：湾岸戦争のイギリス軍作戦名Operation Granby。参考：月刊航空ファン5,’16、7,’99

＜グランビー・フィット＞：ニムロッドMR.Mk2グランビー・フィット（海洋監視機）を参照。

＜グランブル＞：9K37（地対空ミサイル）またはS-300F（艦対空ミサイル）またはS-300PS（地対空ミサイル）を参照。

＜グランプルＸ／ラウンドＣ＞：イギリスの実験用水爆。1957年11月8日、太平洋イギリス領クリスマス島核実験場にヴァリアントB1爆撃機から投下された。参考：月刊軍事研究5,’01

＜栗＞：日本海軍樅型駆逐艦４番艦。大正9年4月30日竣工、二等駆逐艦に類別された。昭和12年7月7日、日華事変勃発時は第11戦隊に所属していた。8月7日夕方、敷設艦八重山、駆逐艦栂と共に、海軍陸戦隊収容のため漢口に入港。8月8日0100、敷設艦八重山、駆逐艦栂と共に、漢口を出港して上海に向かった。途中で砲艦勢多が収容した邦人を引き取っている。8月9日午後、敷設艦八重山、駆逐艦栂と共に上海に到着。昭和16年12月8日の太平洋戦争開戦時は上海方面根拠地隊所属だった。昭和18年6月23日、温州沖で舵が故障し、芝罘丸と衝突した。昭和20年10月8日に釜山港で触雷沈没し、10月25日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍艦隊総覧、月刊世界の艦船11,’17

＜クリアード・ホット＞：Cleared hot。前線航空統制官FACが近接航空支援CAS機に攻撃命令を出す際のコール。参考：月刊航空ファン2,’02

＜クリアーフィールド＞：APA-142（攻撃輸送艦）を参照。

＜クリア・オルレ＞：Krila Oluje。クリラ・オルイェ、クリア・オリイェかも。クロアチア空軍のアクロバットチームで、嵐の翼の意。ただしこの嵐はクロアチア軍によるクライナ地方掃討作戦「嵐」のことで、掃討された側のセルビアのエアショーには参加させてもらえない。2004年7月にヨーロピアン・セイリングチャンピオンシップでPC-9M練習機４機編隊のアクロバットを行ったのが始まりとされる。予算の都合でパートタイム編成となっており、機体にはスモーク発生装置が付いておらず、フライトスーツはパイロットの自腹購入、ヘルメットの塗装はマニアのボランティア作業によるものである。2005年に本格的な活動を開始した時にはシングルソロを加えて５機編成となり、2009年3月にはデュアルソロ＋４機フォーメーションの６機編成に変わり、2010年からは３機フォーメーションを２セクションの６機編成となった。2016年7月8-10日に開催されたRIAT2016に初参加し、キングフセイン記念ソードを獲得した。参考：月刊JWings9,’12、12,’10、月刊航空情報11,’10、月刊航空ファン9,’16

＜クリアスカイ２０１８＞：ウクライナ空軍国際航空演習Clear Sky 2018。10月8-19日にウクライナ西部スタロコスティアンティニエフ基地などで行われ、ウクライナ空軍350名、MiG-29戦闘機、Su-27/-27UB戦闘機、Su-24M/MR戦闘機、Su-25M1攻撃機、アメリカ空軍カルフォルニア州航空隊基幹350名、F-15C戦闘機６機、KC-135空中給油輸送機、C-130J-30輸送機、NATO諸国空軍など300名、ポーランド空軍F-16戦闘機、ルーマニア空軍F-16戦闘機などが参加し、航空優勢獲得、防空、近接航空支援、空輸、捜索救難、サイバー戦、航空医療などの訓練を行った。10月16日、演習に参加していたSu-27UB1M戦闘機１機がウラノフ付近で墜落し、乗員２名（後席乗員はアメリカのカリフォルニア州空軍所属F-15戦闘機パイロット）が死亡した。参考：月刊航空ファン1,’19

＜クリアランス・ダイバー・チーム＞：CDT（特殊部隊）を参照。

＜クリア・レーン・マーキング・システム＞：CLAMS（マーカー装置）を参照。

＜グリーア＞：DD-145（駆逐艦）を参照。

＜クリーク＞：TH-67シリーズ（ヘリ）またはYak-12シリーズ（連絡機）を参照。

＜クリーク＞：小川、灌漑用水、堀割のこと。天然の対戦車障害として活用できる。日華事変時、上海付近には総延長45000km以上のクリークがあるとされ、水上機動や輸送に使用された。ただし季節により水位が2-10mも違い、夏は深くなって渡河が困難、冬は浅くなって水上機動や輸送が困難という状況だった。また、砂泥が3-9%も含まれており、プロペラが損傷したり、冷却系が詰まったりした。参考：工兵入門、月刊PANZER9,’05

＜クリークシュピール＞：図上演習を参照。

＜クリージス＞：D-217（駆逐艦）を参照。

＜グリースガン＞：M3シリーズ（サブマシンガン）を参照。

＜クリート＞：Tu-114（輸送機）を参照。

＜クリード＞：APD-88（高速輸送艦）またはDE-227（護衛駆逐艦）を参照。

＜グリード＞：イアン・リチャード・グリード。イギリス空軍エース。1916年7月3日、ロンドン生まれ。1936年3月、イギリス空軍に入隊。1937年、第46飛行隊配属となった。1940年5月、第87飛行隊に転属し、フランスに派遣された。5月10日に初出撃し、３日間で５機を撃墜、２機を共同撃墜してエースになった。5月24日、飛行隊と共に本土に帰還。8月13日から英独航空戦に参加。12月、少佐に昇進し、第87飛行隊の飛行隊長となった。1941年11月、中佐に昇進し、飛行隊長職を解かれて本土に帰還。1942年11月、第244航空団司令官となり、北アフリカに赴任した。1943年3月17日、Bf109G戦闘機１機を撃墜した。4月16日、スピットファイア12機を率いて出撃したが、ボン岬上空でイタリア空軍輸送隊を護衛するドイツ空軍機と乱戦になり、未帰還戦死認定された。生涯撃墜機数14.5機。参考：月刊JWings6,’10

＜グリーニー・ボード＞：艦上機操縦士の着艦成績を掲示してあるボード。搭乗員待機室レディ・ルームに設置されている。参考：月刊世界の艦船2,’22

＜クリーニングリフター＞：自衛隊の機器。アルティア製。参考：月刊軍事研究8,’16

＜クリーニング・ロッド＞：銃腔を清掃する金属またはグラファイト製の棒。先端にブラシなどを装着できる。参考：GUN用語事典

＜クリーピング＞：匍匐前進のバリエーションの１つで、４つばいで前進することをいう。参考：コンバット・バイブル

＜グリーブス＞：DD-423（駆逐艦）を参照。

＜グリーブス級＞：リバモア級（駆逐艦）を参照。

＜クリーブランド＞：CL-55（軽巡洋艦）またはL46（ハント級�T型護衛駆逐艦）またはLCS-31（フリーダム級LCS）またはLPD-7（揚陸艦）またはSBC-4（航空機）を参照。

＜クリーブランド級＞：アメリカ海軍軽巡洋艦Cleveland級。ブルックリン級の改良型で、対水上砲を15.2cm連装砲塔４基に減らし、12.7cm連装両用砲を船体前後中心線上に１基ずつ追加、Mk37射撃方位盤とMk4射撃指揮レーダーを搭載し、防御力も強化した。船体後部が航空機運用スペースで、船体内に格納庫を持つ。全長186m、幅20.3m、吃水6.1m（7.5m？）、基準排水量11744トン。主機は蒸気タービン、出力100000馬力、４軸推進、速力32.5ノット。兵装は15.2cm連装砲塔４基（３連装砲塔３基？）、12.7cm連装両用砲塔６基、40mm機関砲28門（CL81-92とCL101-105は24門）。カタパルト２機とSC水上偵察機４機を搭載する。乗員1285名。CL55-67とCL76-118の52隻を建造する予定だったが、うち９隻はインディペンデンス級軽空母に改造され、14隻は建造中止となり、CL-55クリーブランド、CL-56コロンビア、CL-57モントピーリア、CL-58デンバー、CL-60サンタ・フェ、CL-62バーミンガム、CL-63モービル、CL-64ヴィンセンズ、CL-65パサデナ、CL-66スプリングフィールド、CL-67トペカ、CL-80ビロクシー、CL-81ヒューストン、CL-82プロビデンス、CL-83マンチェスター、CL-86ヴィックスバーグ、CL-87ダラス、CL-89マイアミ、CL-90アストリア、CL-91オクラホマ・シティ、CL-92リトル・ロック、CL-93ガルヴェストン、CL-101アムステルダム、CL-102ポーツマス、CL-103ウィルクス・バール、CL-104アトランタ、CL-105デイトン、CL-106ファーゴ、CL-107ハンチントンの29隻が1942-46年に就役した。CL-106ファーゴとCL-107ハンチントンは、艦橋を後ろにずらし、上構を低くし、艦橋頂部の副砲用Mk37方位盤を司令塔の位置に下げ、煙突を１本に纏めるなどの重心低下措置が施されており、ファーゴ級とも呼ばれる。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船10,’02、4,’12、近代巡洋艦史

＜クリーブランド級ミサイル軽巡洋艦（タロス搭載改装）＞：タロス艦対空ミサイル連装発射機Mk12を搭載したもので、CL-91オクラホマ・シティ、CL-92リトル・ロック、CL-93ガルヴェストンに対して1956年2月から1957年5月に改装が始まり、1958-60年に再就役した。改装要領はテリア搭載艦と同じで、CL-93ガルヴェストンはタロスのみ装備し、CL-91オクラホマ・シティとCL-92リトル・ロックは旗艦設備も設けた。ミサイルシステム旧式化でCL-93ガルヴェストンは1970年に退役したが、残る２艦は旗艦設備が有用で1976-79年まで使われている。参考：近代巡洋艦史、月刊世界の艦船6,’16

＜クリーブランド級ミサイル軽巡洋艦（テリア搭載改装）＞：テリア艦対空ミサイル連装発射機Mk10を搭載したもので、CL-66スプリングフィールド、CL-67トペカ、CL-82プロビデンスに対して1957年4月から1959年5月に改装が開始され、1959-60年に再就役した。後部の砲と上構を撤去してテリア艦対空ミサイル連装発射機Mk10を１基装備しており、CL-66スプリングフィールドとCL-82プロビデンスは更に前部主砲塔１基と高角砲１基を残して前部砲を撤去し、艦橋を広げて旗艦設備を搭載した。全長186m、満載排水量14600-15152トン。主機は蒸気タービン、速力32ノット。兵装はテリア艦対空ミサイル連装発射機Mk10が１基、３連装152mm砲塔2-3基（1-2基？）。すぐにミサイルシステムが旧式化し、1969-73年に退役した。参考：近代巡洋艦史、月刊世界の艦船12,’13、6,’16、4,’24

＜クリーマー＞：DE-308（護衛駆逐艦）を参照。

＜グリーン＞：DD-266（駆逐艦）を参照。

＜グリーン＞：アメリカ軍の近距離用急燃性榴弾装薬の通称。

＜グリーン・インパルス＞：航空自衛隊第５航空団整備補給群自転車クラブのメンバーが2000年9月に結成した、マウンテンバイク・アクロバットチーム。10台で構成される。参考：月刊JWings2,’01

＜グリーンウィッチ・ベイ＞：AVP-41（飛行艇支援艦）を参照。

＜グリーンヴィル＞：SSN-772（潜水艦）を参照。

＜グリーン・ウォーター・ネイヴィー＞：ブラウン・ウォーター・ネイヴィーを参照。

＜グリーンウッド＞：DE-679（護衛駆逐艦）を参照。

＜グリーン・エアクラフト＞：Green aircraft。飛行可能な状態で、内装やオプション計器はまだ取り付けていない、納入前の機体のこと。参考：航空用語事典増補改訂版

＜クリーン形態＞：兵器や増槽を何も搭載していない状態のこと。参考：月刊JWings9,’10

＜グリーンシールド＞：ラファエル社のF-16用ジャミングポッド。ライトニング・ターゲッティングポッドと同じポッドにデジタル無線周波数メモリーDRFM方式ジャミング装置を収容したもので、エアインテイク脇のハードポイントに搭載できる。参考：月刊JWings11,’20

＜グリーン・ジャージ＞：アメリカ軍のデッキクルーのうち、センターデッキ・オペレーター、ウェイト・ボード・オペレーター、ホールドバック・バー・パーソネル、カタパルト・パーソネル、フック・ランナーズ、メンテナンス・クルー、カーゴ・ハンドリングなどで、着ているジャージの上着が緑色のため、こう呼ばれる。クレニアル・ヘルメットとライフ・プリザーバー・ベストMk1も緑色を着用する。参考：月刊JWings7,'22、1,’02

＜グリーンスボロ＞：PF-101（フリゲート）を参照。

＜クリーン総重量＞：基本総重量。航空機に燃料と固定武装用弾薬を満載した状態の重量のこと。参考：戦闘機のしくみ

＜グリーン・ドーザー＞：ヘッジロウ・カッターを参照。

＜グリーン・トップ＞：アメリカ海兵隊HMX-1配備随行員・報道陣輸送機の通称。機体上面も含め全面グロス・フィールドグリーンのため、大統領専用機ホワイト・トップとの対比でこう呼ばれる。キャビンに要人向けの改造が施されておらず、要人は滅多に乗らない。CH-46E、CH-53E、MV-22Bがこの塗装で配備された。参考：月刊航空ファン8,’19

＜グリーン・ドラゴン＞：LST-1級（戦車揚陸艦）を参照。

＜グリーンナイツ＞：VMFA-121（海兵戦闘攻撃飛行隊）を参照。

＜クリーンネット＞：日本海軍用語で、食料を置く敷台のこと。参考：帝国陸海軍事典

＜グリーン・パイン＞：EL/M-2080シリーズ（レーダー）を参照。

＜グリーン・パイン・ネットワーク＞：Green Pine Network。アメリカ空軍戦略航空コマンドが北米に構築したVHF通信中継ネットワークで、456Lシステムを構成する。米ソの緊張が高まった際、ソ連に対して核攻撃を行うため北米で空中待機することになる戦略爆撃機に指揮通信センターからの指令を伝達するのが主目的である。また、EC-135A/Jルッキング・グラス空中指揮機を介して指揮通信センターと各空軍基地の通信を行うことも可能。参考：空軍

＜グリーンハウ＞：F46（フリゲート）を参照。

＜グリーンハウス実験＞：アメリカが1951年春に行った、古典的スーパー方式の水爆実験。アイテム（45.5キロトン）とジョージ（225キロトン）の２発で試験したが、原爆威力を増しただけで水爆が作動せず、古典的スーパー方式では核融合が出来ないと分かった。参考：月刊軍事研究8,’99

＜グリーン爆薬＞：合成段階で毒性の高い副産物を出さないなど、環境に優しい爆薬。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜グリーンフィッシュ＞：SS-351（潜水艦）を参照。

＜グリーン・フラッグ演習＞：アメリカ空軍の電子戦訓練。NATOやアジアからも参加する。2000年10月からレッドフラッグ演習で電子戦訓練を行うこととなり、以降は中止された。参考：月刊JWings9,’00、12,’00

＜グリーン・フラッグ・ウエスト１７−０３演習＞：アメリカ陸空軍協同演習で、2017年1月13-27日にネリス空軍基地や陸軍国立訓練センターで実施された。第74戦闘飛行隊A-10C攻撃機12機や陸軍地上部隊が参加し、近接航空支援や統合末端攻撃統制官の訓練を行っている。参考：月刊航空ファン4,’17

＜グリーン・ベイ＞：LPD-20（揚陸艦）を参照。

＜グリーンベレー＞：アメリカ陸軍の特殊部隊資格コース修了者に授与される緑色のベレー帽。参考：月刊コンバットマガジン7,’06

＜グリーンベレー＞：アメリカ陸軍特殊作戦コマンド第１特殊作戦コマンド（空挺）の通称。被っている帽子からこう呼ばれるが、スペシャル・フォース（SF）が正式の略称である。モットーはDe Oppresso Liber（抑圧されし者の解放）。主任務はアメリカ友好勢力を援助して敵対勢力に対抗させることであり、他国内防衛（軍事顧問の役目をする）、不正規戦、特殊偵察（敵領域内に潜入しての偵察）、直接行動（小規模な攻撃をかける）、対テロ作戦からなる。前身は第２次世界大戦中に創設された第１特殊任務部隊で、1961年にケネディ大統領により正規部隊に認可された。志願資格は米国籍、伍長以上、親族に精神障害・自殺者がいない、などで、特にセキュリティ・クリアランス（国家機密を漏らす恐れがないという認定証）が取得できていなければならない。部隊は特殊部隊群（空挺）７個と生物化学兵器偵察分遣隊４個からなる。特殊部隊作戦分遣隊チャーリー（通称Ｃチーム、作戦中隊本部）１個、同ブラボー（通称Ｂチーム、少佐を指揮官とする支援部隊）３個、同アルファ（通称Ａチーム、12名からなる前線任務部隊）４個で１個中隊（Ａチーム６個が中隊本部のＢチーム１個の指揮下にあり、Ｂチーム３個が大隊本部のＣチーム１個の指揮下にあるという説も）が編成されており、中隊４個と司令部／司令部中隊で作戦大隊、３個作戦大隊と支援中隊で特殊部隊群（空挺）が編成される。Ａチームは対ゲリラ戦任務に就き、後方撹乱、友好勢力への戦闘訓練を行う他、自ら近接戦闘を行う（チャーリーカンパニーという専門部隊を構成することもある）。参考：JGroundVol2、月刊軍事研究7,’17、兵器最先端５、月刊丸9,’97

＜グリーン・ホーネット＞：F/A-18戦闘攻撃機ファミリーを参照。

＜グリーンリング＞：SS-213（潜水艦）またはSSN-614（スレッシャー級攻撃原潜）を参照。

＜グリーン・ローヴァー＞：A268（給油艦）を参照。

＜グリーン・ローヴァー級＞：ローヴァー級（給油艦）を参照。

＜グリーンロック＞：EL/M2138M（レーダー）を参照。

＜クリヴァー＞：MR-500（レーダー）を参照。

＜クリヴァク型フリゲート・シリーズ＞：ソ連海軍大型対潜フリゲートKrivak型。当初は大型対潜艦の分類で、後に警備艦に類別変更された。垢抜けたデザインからハンサムクラスとも呼ばれる。参考：月刊世界の艦船9,’96、3,’92増刊、8,’82増刊、6,’15

　＜クリヴァク�T型＞：1135型Burevestnik級。艦橋上部の三脚マストにオーサＭ用スプルート・ムッセン射撃指揮レーダー２基をタンデムに搭載し、前部マスト頂部にはMR-310A対空レーダーを装備する。後甲板上にはMG-325VDSを収容する箱形構造物を持つ。搭載ソナーはMG-332バウソナー。全長123.5m、水線長123.4m、垂線間長116.4m、幅14.3m、型深さ9.8m、吃水7.3m（5m？4.6m？）、基準排水量3100トン、満載排水量3650-3709トン。主機はCOGAG方式、ガスタービン６基２軸138000馬力、速力32ノット。兵装はURPK-3艦対潜ミサイル４連装発射機１基（前甲板）、76mm連装砲２基（後甲板タンデム）、533mm魚雷４連装発射管２基（艦中央両舷）、12連装対潜ロケット発射機RBU-6000が２基（艦橋前方左右）、オーサＭ艦対空ミサイル隠顕式連装発射機２基（RBU-6000の前方と煙突後方）、機雷16個。乗員180-194名。ブディテルヌイ、ラドヌイ、ベズザベートヌィなど21隻が1970-82年に就役した。参考：月刊世界の艦船2,’17、3,’92増刊、9,’96、6,’15、1,'15増刊、11,’24

　＜クリヴァク�U型＞：1135M型Burevestnik M級。�T型の改良型で、主砲を100mm単装砲AK-100に強化し、艦後部に背負い式に装備した。VDSはチタン2Tで、艦尾のVDS格納庫の形状が変更されている。全長123.5m、幅14.3m、吃水7.3m（5m？）、基準排水量3100トン、満載排水量3600-3709トン。主機はCOGAG方式、ガスタービン６基２軸138000馬力、速力32ノット。兵装はURPK-3艦対潜ミサイル４連装発射機１基（前甲板）、100mm単装砲AK-100が２門（後甲板背負い式）、533mm魚雷４連装発射管２基（艦中央両舷）、12連装対潜ロケット発射機RBU-6000が２基（艦橋前方左右）、オーサＭ艦対空ミサイル隠顕式連装発射機２基、機雷16個。乗員180-194名。レズブイ、ピトリブイなど11隻が1975-82年に就役した。西側が存在を確認したのは1976年である。参考：月刊世界の艦船2,’17、3,’92増刊、2,’87、9,’96、6,’83、6,’15

　＜クリヴァク�V型＞：11351型。�U型のURPK-3を撤去し、その位置に100mm単装砲１門を装備、後部オーサＭ連装発射機１基と後部100mm単装砲２門を外し、ヘリコプター１機を搭載できるようにしたもの。前部マスト上のレーダーはトップ・プレート三次元レーダーに変更された。全長123.5m、幅14m、吃水5m、基準排水量3100トン、満載排水量3600トン。主機はCOGAG方式、ガスタービン６基２軸138000馬力、速力32ノット。兵装はオーサＭ艦対空ミサイル連装発射機１基、100mm単装砲AK-100が１門、30mmCIWS２基、12連装対潜ロケット発射機RBU-6000が２基、533mm魚雷４連装発射管２基。Ka-25またはKa-27ヘリックスＡ対潜ヘリ１機の搭載が可能。メンジンスキイなど７隻が1984-93年に就役した。KGBの所属だったが、KGB解体後は国境警備隊に配備されている。2009年、北朝鮮南浦の工廠に武装を外した１隻があるのが確認されたが、何に使うのかは不明。参考：月刊世界の艦船9,’96、3,’92増刊、4,’10、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜クリヴァク�W型＞：アドミラル・グリゴロヴィッチ級（フリゲート）を参照。

＜クリヴァク型フリゲート海外シリーズ＞

　＜クリヴァク�V型（ウクライナ海軍）＞：ウクライナ海軍フリゲート。全長123.5m（121m？）、幅14.1m、満載排水量3510-3709トン。兵装はオーサＭ艦対空ミサイル連装発射機１基、533mm魚雷４連装発射管２基（T-53長魚雷）、100mm単装砲１門。Ka-27対潜ヘリ１機を搭載可能。乗員180名。1993年にエトマン・サハイダチヌイが竣工した。参考：月刊世界の艦船5,'22、10,’16、THE MILITARY BALANCE 2016

＜クリエル＞：ドイツ国防軍のＵボート用圧縮通信装置で、早飛脚の意。HF/DFに探知されないよう、通信を数十分の１秒という短時間で送信することができる。1944年中期から搭載された。参考：月刊丸5,’07

＜グリエルモ・マルコーニ級＞：イタリア海軍潜水艦Guglielmo Marconi級。単殻式で、両舷にサドルタンクを持つ。６隻が就役した。参考：ナチスＵボート

＜グリエルモ・マルコーニ級・海外シリーズ＞

　＜ＵＩＴ２５型＞：ドイツ海軍潜水艦。日本軍がシンガポールで接収して引き渡したものである。全長76.04m、最大幅7.91m、吃水4.72m、水上排水量1191トン、水中排水量1489トン。主機はCRDA製ディーゼル２基3600馬力、電動モーター２基1240馬力、２軸推進、水上速力18ノット、水中速力８ノット、燃料搭載量117.5トン、水上航続距離10500海里（８ノット）、水中航続距離110海里（３ノット）。兵装は533mm魚雷発射管８門（艦首６門、艦尾２門）、魚雷12本、13.2mm連装機銃２基。乗員57名。参考：ナチスＵボート

＜グリオノフ重機関銃＞：M1943を参照。

＜クリカウア＞：UV-20A（連絡・軽輸送機）を参照。

＜クリクキエス＞：A391（通船）を参照。

＜クリケット＞：A229（通船）を参照。

＜グリケビッチ装甲自動車＞：ロシアの重装甲自動車。アメリカ製アリス・チャルマース・ハーフトラックをベースに開発した。銃塔にマキシム機銃２丁を搭載し、車体後部には90度旋回可能な76.2mm野砲搭載マウントを装備する。装甲厚6.5mm。重量12トン。エンジンはガソリン（68馬力）、最大速度12-15km、乗員７名。1916-17年に２両が製作された。革命後、赤軍が装備して白衛軍との戦闘に使用している。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（上）

＜グリコのおまけ＞：防衛記念章を参照。

＜クリサクティ＞：マレーシアのアクロバットチームKrisakti（非対称型の短剣）。エアロツリー社の所属だが、マレーシア空軍パイロットが操縦する。使用機はエクストラ300Lアクロバット専用機４機で、４番機以外は２名が搭乗するので７名のパイロットがマレーシア空軍から提供される。多民族の融合を象徴すべく、パイロットはマレー系、中国系、インド系の混成である。2009年に国防大臣がバンサ・マレーシア・エアリアル・ティスプレイ・チーム構想を発表、2010年12月に首相がエアロツリー社に協力を要請して創設された。2011年12月のLIMA2011で初曲技飛行を行ったが、マレーシア空軍がパイロットの提供に消極的らしく、ショーはおろか訓練もあまり実施されていない。参考：月刊JWings4,’12

＜クリザン＞：VP-14（自走多連装ロケットランチャー）を参照。

＜クリサンテマム＞：K195（コルベット）を参照。

＜グリシャ型シリーズ＞：ソ連海軍小型対潜艦Grisha型。1960年代後期頃（1970年？）から登場した沿岸警備艦で、艦対空ミサイルを積んでおり、経空脅威を排除しつつ各種任務を行える。対潜任務の他、警備哨戒任務にも投入されるようだ。1994年までに各型計94隻が建造された。参考：月刊世界の艦船8,’82増刊、3,’92増刊、2,’17、6,’15、11,’14

　＜グリシャ�T型＞：1124型。全長72m、幅10m、吃水3.7m、満載排水量1200トン。主機はCODAG方式、出力31000馬力、３軸推進、速力30ノット。兵装はオーサＭ艦対空ミサイル連装発射機１基（前甲板）、57mm連装砲AK-725が１基（後甲板）、12連装対潜ロケット発射機２基（上構前端左右）、533mm魚雷連装発射管２基（上甲板中央両舷）、爆雷投下軌条２条、機雷18発。15隻が就役した。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊

＜グリシャ�U型＞：1124P型。国境警備隊向けで、オーサＭ発射機を57mm連装砲に換装した。全長72m、幅10m、吃水3.7m、満載排水量1200トン。主機はCODAG方式、出力31000馬力、３軸推進、速力27ノット。兵装は57mm連装砲AK-725が２基、12連装対潜ロケット発射機２基、533mm魚雷連装発射管２基、爆雷投下軌条２条、機雷18発。12隻が就役した。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊、8,’82増刊

＜グリシャ�V型＞：1124K型。�T型の後部に６砲身30mm CIWSを搭載したもの。全長71.2m、幅9.8m、吃水3.7m、満載排水量1219トン。主機はCODAG方式、ガスタービン１基・ディーゼル２基、出力31000馬力（15000馬力？）、３軸（２軸？）推進、速力30ノット。兵装は隠顕式オーサＭ艦対空ミサイル連装発射機１基（前甲板）、57mm連装砲AK-725が１基（後甲板）、６砲身30mm CIWS１基（後部甲板室上面後端）、12連装対潜ロケット発射機RBU-6000が２基（上構前端両舷）、533mm魚雷連装発射管２基（上甲板中央やや後ろ寄り両舷）、爆雷投下軌条２条、機雷18発。乗員59名。1973-85年にアレクサンドロヴェツ、スズダレッツ、ホルムスクなど30隻が就役した。参考：月刊世界の艦船2,’17、6,’15、3,’92増刊、8,’82増刊、THE MILITARY BALANCE 2016

＜グリシャ�W型＞：1124M型。試作型で、１隻のみ建造された。参考：月刊世界の艦船6,’15

＜グリシャ�X型＞：1124ME型。主砲を76mm砲に換装し、レーダーなどを更新した。全長71.2m、幅9.8m、吃水3.7m、満載排水量1219トン。主機はCODAG方式、ガスタービン１基・ディーゼル２基、出力31000馬力（15000馬力？）、３軸（２軸？）推進、速力30ノット。兵装はオーサＭ艦対空ミサイル連装発射機１基（前甲板円形ハッチ内）、76mm単装砲AK-176が１門（後甲板）、６砲身30mm CIWS１基（後部甲板室上面後端）、12連装対潜ロケット発射機RBU-6000が１基（上構前端上面左）、533mm魚雷連装発射管２基（上甲板中央やや後ろ寄り両舷）、爆雷投下軌条２条。乗員70名。1982-96年にソビエツカヤ・ガバニ、ステリャーク、ウスト・イリムスク、ムーロメツ、MPK-82、MPK-178、MPK-221、エルクーツキー・コムソモレッツ、オネガ、モンチェゴルスク、スネシュノゴルスク、ナリヤン・マル、ブレスト、ユンガ、コレーツ、カシモフ、ポヴォリノ、エイスク、メタルなど30隻が就役した。参考：月刊世界の艦船2,’17、6,’15、8,’16、3,’92増刊、11,’13、11,’14

＜グリシャ型・海外シリーズ＞

　＜グリシャ�X型（ウクライナ海軍）＞：ウクライナ海軍フリゲート。兵装はオーサＭ艦対空ミサイル連装発射機１基、533mm魚雷連装発射管２基（SAET-60長魚雷）、RBU6000対潜ロケット発射機２基、76mm砲１門。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜クリシュ＞：P63（コルベット）を参照。

＜クリス＞：フランス空軍アパッシュ空対地ミサイルに搭載される滑走路破壊用子爆弾。放出されるとパラシュートを展開して姿勢を安定させ、固体ロケットを噴射して滑走路に突入、可変遅延信管により炸裂して深いクレーターを生じる。重量は52kgだが、破壊力は重量185kgのデュランダール滑走路破壊弾に匹敵するとされる。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜クリス・アマン２＞：GPOIキャップストーン演習で、2023年8月13-26日にマレーシアで行われ、オーストラリア、バングラデシュ、ブルネイ、タイ、カナダ、フィジー、インドネシア、モンゴル、ネパール、ペルー、フィリピン、シンガポール、韓国、スリランカ、アメリカ、ウルグアイ、ベトナム、エルサルバドル、ニュージーランド、マレーシア、自衛隊（統合幕僚学校３名、陸上総隊３名）が参加し、PKOに関する幕僚訓練や実動訓練を行った。参考：統合幕僚艦部ホームページ

＜グリスウォルド＞：DE-7（護衛駆逐艦）を参照。

＜クリスタル＞：KH-11（偵察衛星）またはRDV01（試験艦）を参照。

＜クリスタル・シリーズ＞：ソ連／ロシアの潜水艦艇用燃料電池。参考：月刊軍事研究2,’01

＜クリスタル２０＞：ソ連の第１世代燃料電池で、ピラーニャ小型潜航艇用に製作された。電解質にアルカリ性水溶液を用いている。1991年に完成したが、その後どうなったかは不明。参考：月刊軍事研究2,’01

＜クリスタル２７＞：ロシアの第２世代燃料電池で、プロジェクト1650アムール級への搭載を目的としている。参考：月刊軍事研究2,’01

＜クリスタル２７Ｅ＞：クリスタル27の輸出型。877EKM型キロ級、636型キロ級、677型ラダ級／アムール級への搭載が可能。参考：月刊軍事研究2,’01

＜クリスタル級＞：イギリス海軍試験艦Crystal級。ソナー研究用非自走船で、中央船楼後部に四角錐台形の大型構造物がある。前甲板右舷と中央船楼中央部左舷にクレーンを持つ。全長126.1m、幅17.1m、吃水1.7m、基準排水量3040トン。1971年にRDV01クリスタルが竣工し、イギリス海軍水中武器研究所に配備された。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜クリスタル・ビデオ受信方式＞：レーダー警戒装置の受信機方式の１つで、水晶発振器を利用したものである。発振器の周波数と受信した電波の周波数が一致した場合にのみ信号が処理される。参考：月刊エアワールド1,’00

＜アナログ式クリスタル・ビデオ受信方式＞：第１世代レーダー警戒装置に使用されているもので、安価だが、特定周波数にしか作動しない。このため、スーパーヘテロダイン方式に換わられた。参考：月刊エアワールド1,’00

＜デジタル式クリスタル・ビデオ受信方式＞：第３世代レーダー警戒装置に使用されているもので、探知信号分析・識別・脅威度選定・方位分析をデジタル処理することにより多目標対応能力を得ている。表示もデジタル化された。参考：月刊エアワールド1,’00

＜クリスチャンサン要塞＞：ドイツ軍が第２次大戦時にノルウェー南部クリスチャンサン周辺に設営した沿岸要塞。南北25km×東西30kmが要塞化され、飛行場も設置、クリスチャンサン海軍司令部、第502海軍沿岸砲兵大隊、第979陸軍沿岸砲兵連隊第�U大隊が配備された。オダーロヤ島オダーロヤ要塞にはノルウェー軍が配備していたサン・シャモン16口径24cm榴弾砲４門をそのまま配置している。クリスチャンサン南のクローデンに建設したヴァーラ砲台には戦艦ビスマルク用38cmSKC/34艦砲３門を置き、対岸デンマークの同砲搭載沿岸砲台と共にスカゲラク海峡を火制した。ヴァーラ砲台には8.8cm高射砲４門も配置されている。ヴァーラ砲台南のフレッカロイ島フレッカロイ砲台にはノルウェー軍から鹵獲したサンシャモン21cmカノン砲M02を２門、同島クヤイレ砲台にはノルウェー軍から鹵獲したアームストロング47.5口径15cmカノン砲を３門置いた。陸軍部隊は要塞地域西端モエンの10.5cm重カノン砲K332(f)４門と要塞地域南西端ニー・ヘレスンド島の10.5cm重カノン砲K331(f)４門を運用する。要塞前面のスカゲラク海峡も50km×50kmの機雷原で封鎖した。第２次大戦終結後、ニー・ヘレスンド島の砲台は放棄され、ヴァーラ砲台はノルウェー軍が1957年まで使用している。参考：月刊軍事研究6,’16

＜クリスティー型サスペンション＞：Ｊ・ワルター・クリスティーが特許を取ったサスペンション、Christie Type Suspension。コイルスプリングによる独立懸架方式で、コイルスプリングを収容したダンパーを車内に配置し、一端を車体側面、もう一端を転輪または転輪ボギーに固定している。高速走行が可能で、M1931戦車などに使用し、これをベースとするイギリス巡航戦車も採用した。車内スペースを圧迫することから、アメリカでは採用していない。参考：月刊軍事研究12,’06、British and American tanks of World War Two

＜クリスティー戦車＞：M1931（戦車）を参照。

＜クリスティーン＞：A217（曳船）を参照。

＜クリステンセン＞：フレデリック・クリステンセン。1921年10月17日、マサチューセッツ州生まれ。第２次大戦では21.5機を撃墜しており、Ju52を一度に６機撃墜したこともある。参考：歴史群像6,’10

＜クリストーバル・コロン＞：F105（ミサイル駆逐艦）を参照。

＜クリストバスＭ２＞：ドミニカ軍の制式カービン。ハンガリーからの亡命技術者が設計した。作動は遅延ブローバック方式で、セミオートとフルオートを切り替えられる。全長945mm、銃身長410mm、重量3.515kg。ライフリングは４条右回り。使用弾は7.62mm×33弾、装弾数25発または30発。キューバにも輸出された。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜クリストファー＞：DE-100（護衛駆逐艦）を参照。

＜クリストローゼ作戦＞：ラインの守り作戦を参照。

＜クリスマス・ツリー＞：核アラート（B-52）を参照。

＜クリスマス・ツリー＞：ブルーインパルスの12月限定航過飛行。３機ずつデルタ隊形で前後に並び飛行する。参考：月刊丸3,’14

＜クリスマス・ドロップ作戦（アメリカ）＞：Operation Christmas Drop。アメリカ空軍第374空輸航空団が1952年から実施している、ミクロネシア諸島へのクリスマスプレゼント空中投下作戦。1952年12月、ミクロネシアのカピンガマランギ環礁上空を飛行していた第54気象偵察飛行隊WB-50（WB-29？）が、手を振る島民に気付き、プレゼント代わりにパラシュートで食料などの物資を投下したのが始まりとされる。2011年は現地での伝染病流行のため、プレゼント投下の代わりに医療ミッションが行われた。2012年は12月11日から８日間実施され、C-130H輸送機３機が横田基地からグアム島アンダーセン空軍基地に進出、マーシャル諸島と北マリアナ諸島の54の島にプレゼントを投下した。2013年は12月10日から１週間実施され、ミクロネシアの57の島に15トンの生活必需品、衣料品、食糧などを投下した。2015年（第64回）は12月8日などに実施され、アメリカ空軍第374空輸航空団（横田）、オーストラリア空軍C-130J輸送機と共に、空自第１輸送航空隊C-130H輸送機が初参加し、56の島に25トンのプレゼントを投下した。2016年は12月2-10日に実施され、第１輸送航空隊C-130H輸送機１機と隊員22名も参加した。2017年は12月6-16日に実施され、アメリカ空軍第374空輸航空団C-130J輸送機３機、オーストラリア空軍C-130J輸送機１機、第１輸送航空隊C-130H輸送機１機と隊員25名が参加した。空自名称はミクロネシア連邦等における日米豪人道支援・災害救援共同訓練で、期間は12月2-10日であり、航空輸送、物料梱包、物料投下訓練を行っている。2018年はアメリカ空軍第36空輸飛行隊C-130J輸送機３機、オーストラリア空軍C-130J輸送機１機、第１輸送航空隊C-130H輸送機１機と隊員30名が参加した。空自名称はミクロネシア連邦等における日米豪人道支援・災害救援共同訓練で、期間は12月5-17日であり、アンダーセン空軍基地、ミクロネシア連邦、パラオ共和国、北マリアナ諸島、同周辺空域において、航空輸送、物量梱包、物量投下などの各訓練を行っている。2019年は12月9日から行われ、アメリカ空軍C-130J輸送機３機、オーストラリア空軍C-130J輸送機１機、ニュージーランド空軍C-130H輸送機１機、第１輸送航空隊第401飛行隊C-130H輸送機１機と隊員30名が参加し、シンガポール、タイ、バングラデシュ、フィリピン、マレーシア、モンゴルからオブザーバーも派遣され、57（56？）の島に物資143箱を投下した。空自名称は日米豪人道支援・災害救援共同訓練で、派遣期間は12月4-16日であり、アンダーセン空軍基地、ミクロネシア連邦、パラオ、北マリアナ諸島とその周辺空域で、航空輸送、物料梱包、物量投下訓練などを行った。12月7日、外務省からの依頼でマーシャル諸島共和国に日本のNGOが寄付した車いす10台、バレーボール330個、野球バット35本、ヘルメット35個、キャップ25個、グローブ30個などを届けた。2020年はアメリカ空軍からC-130J輸送機３機、航空自衛隊から第１輸送航空隊20名とC-130H輸送機１機が参加（ミクロネシア連邦などにおける人道支援・災害救援共同訓練。派遣期間は12月2-14日）し、パラオ諸島などに物資を投下した。ミクロネシア連邦は新型コロナウイルス感染拡大の影響でプレゼント受領を辞退している。2021年はアメリカ空軍から第374空輸航空団第36空輸飛行隊C-130J-30輸送機３機、航空自衛隊から第１輸送航空隊20名とC-130H輸送機１機が参加（ミクロネシア連邦などにおける人道支援・災害救援共同訓練。派遣期間は12月1-13日）し、北マリアナ諸島、パラオ共和国、ミクロネシア連邦に梱包した物料を投下した。2022年は12月4-13日に実施され、第374空輸航空団第36空輸飛行隊C-130J-30輸送機、空自第１輸送航空隊第401飛行隊C-130H輸送機、オーストラリア空軍C-130H-30輸送機、ニュージーランド空軍C-130H輸送機、韓国空軍C-130H-30輸送機が参加、57の地域に支援物資209個を投下した。2023年は12月初めに行われ、アメリカ空軍第374空輸航空団第36空輸飛行隊C-130J-30輸送機、カナダ空軍CC-130J輸送機、韓国空軍C-130H輸送機、航空自衛隊第１輸送航空隊C-130H輸送機１機と隊員20名（ミクロネシア等における人道支援・災害救援共同訓練。派遣期間は展開・撤収含め11月29日から12月12日）、オーストラリア空軍・フィリピン空軍C-130輸送機クルーが参加し、北マリアナ諸島、パラオ、ミクロネシアで梱包物料を投下した。参考：月刊JWings2,’13、3,’14、2,’16、2,’18、3,’20、2,’21、2,'22、3,'23、2,’24、月刊航空ファン3,’13、2,’16、2,’17、2,’19、3,’19、3,’20、朝雲

＜クリスマス・ドロップ作戦（第３輸送航空隊）＞：航空自衛隊第３輸送航空隊がC-2輸送機で行う、美保基地周辺保育園児・幼稚園児に対するクリスマスプレゼント投下作戦。もちろん園に直接投下する訳では無く、園児を美保基地に招いて物量投下訓練場にC-2輸送機でプレゼントという設定の物料をパラシュート投下、着陸したC-2輸送機からサンタやトナカイに扮した隊員が出てきてプレゼントを配るというものである。2018年から実施された。2019年は12月10日に行われ、プレゼント投下と配布に加え、C-2機内見学も行っている。参考：月刊航空ファン3,’20

＜グリズリー＞：9K37M1-2（地対空ミサイルシステム）または9K40（艦対空ミサイルシステム）または9M38-M2（地対空ミサイル）またはA400M（輸送機）またはM4戦車・海外シリーズまたはXA-38（試作攻撃機）またはシュチル１（艦対空ミサイルシステム）またはピラーニャ装甲車・海外ファミリーを参照。

＜グリズリー＞：アメリカのブラックウォーター社が開発した６×６輪装甲車。車体前部と上部には避弾経始が付けられており、車体底部はＶ字型で、地雷に対する抗堪力が高い。装甲はHigh Threat Armor Protection Systemと呼ばれるもので、均質圧延装甲に特殊コーティングを施してファイバーテックを挟み込んでおり、12.7mm通常弾に耐えられる。防弾ガラス窓は7.62mm通常弾に抗堪でき、後部兵員室窓の横にはガンポートが左右２ヵ所ずつ、後部ドアには横開き式ガンポートが用意されている。正面に明るさ40万カンデラのサーチライト、天井周囲に投光器16個を搭載する。冷暖房完備。全長6.69m、全幅2.6m、全高2.67m。エンジンはディーゼル（300馬力）、巡航速度100km。ペイロード6.8トン。参考：月刊軍事研究7,’07

＜グリズリーＡＥＶ＞：M-1戦車ファミリーを参照。

＜グリズリーＡＴＶ＆トレーラー＞：イギリス陸軍の４輪バギー。ベースはヤマハの民間用バギーであるグリズリーATV450IRSで、ロジック社のSMT171bトレーラーに60mm迫撃砲やその弾薬を搭載して牽引する。2009年6月に採用され、200セットを配備予定。参考：月刊軍事研究9,’09

＜グリズリーハンター＞：O-5A（偵察機）を参照。

＜グリソン＞：3M88（対空ミサイル）を参照。

＜栗田健男＞：くりたたけお。明治22年4月28日、茨城県生まれ。明治43年7月、海軍兵学校38期卒。大正元年、海軍水雷学校普通科卒。大正2年、海軍砲術学校普通科卒。大正6年、海軍大学校乙種学生卒。大正7年、海軍水雷学校高等科卒。その後駆逐艦峯風水雷長、第５戦隊参謀、時雨駆逐艦長（大正9年末就任）、追風駆逐艦長、萩駆逐艦長、濱風駆逐艦長、海軍水雷学校教官、第25駆逐隊司令、第10駆逐隊司令、第12駆逐隊司令を経て昭和9年から阿武隈艦長を務め、昭和10年に海軍水雷学校教頭に着任。昭和12年12月、金剛艦長となった。昭和13年11月、少将に昇任して第１水雷戦隊司令官に着任。昭和16年12月8日の太平洋戦争開戦時は第７戦隊司令官だった。昭和17年5月、中将に昇任。7月、第３戦隊司令官に着任。昭和18年8月9日、第２艦隊司令長官に着任。昭和19年10月、比島沖海戦に参加。昭和19年12月23日、第２艦隊司令長官を退いた。昭和20年1-10月、海軍兵学校第43代校長を務めた。太平洋戦争中にガダルカナル島ヘンダーソン飛行場砲撃作戦を成功させたが、度々謎の指揮を執っており、昭和17年2月にジャワ西部海域で敵を一緒に攻撃しようと信号を発した第５水雷戦隊司令官に返信を行わず、バタビア沖海戦では戦隊の一部だけを戦場に送って自艦は傍観に徹し、ミッドウェイ海戦では損傷した２艦を置いて戦場を離脱、比島沖海戦のシブヤン湾で空襲を受けた際に一時反転した上、レイテ沖海戦ではレイテ湾口直前で引き返した（謎の反転と呼ばれる）。戦後、レイテ沖海戦での謎の反転に関して証言しているが、色々な人にそれぞれ違う事を話しており、本当のことを口に出すと皆おかしなことになるから言えない、とも語っていたらしい。昭和52年12月29日、88歳で死去した。最終階級は中将。参考：日本海軍艦隊総覧、比島決戦、海軍兵学校岩国分校物語、月刊世界の艦船5,’19

＜栗谷李珥＞：992（イージス艦）を参照。

＜栗田丸＞：日本海軍特設艦船。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制でも兵力部署でも第22戦隊に所属していた。参考：日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜グリッグス＞：APA-110（攻撃輸送艦）を参照。

＜クリックレイド＞：A381（通船）を参照。

＜グリッチフライヤー＞：A400M（輸送機）を参照。

＜グリッド座標＞：アメリカ軍軍用地図上には1km刻みに大グリッド、100m刻みに小グリッドが表示されている。数字は西から東、南から北に向かって大きくなるようにふってある。目標が東西49.4、南北35.1の地点にある場合、「494351」と言えば目標を100m四方で特定できる。更に精密な測定が必要な場合、座標定規を使用して10m四方（49413518などと言う）に特定できる。参考：コンバット・バイブル２

＜グリッド・フィン＞：格子状をした操縦翼。四角い金属枠の中に金属板が斜め格子状に填め込まれており、付け根から旋回させて操縦に使用する。通常の全遊動式フィンと同じ作用をするが、構造が単純で、亜音速でも超音速でも操縦性が高く、折り畳みも容易でスペースを取らない。1950年代にソ連が開発し、弾道ミサイルやR-77空対空ミサイルに採用、アメリカもGBU-43/Bに装備した。参考：月刊JWings10,’11

＜グリッドリー＞：CG-21（巡洋艦）またはDD-380（駆逐艦）またはDDG-101（イージス駆逐艦）を参照。

＜クリッパー＞：C-40A（輸送機）またはS-42（飛行艇）を参照。

＜クリップ＞：ベルト給弾式を参照。

＜クリップ＞：装弾子。銃に装填するカートリッジを纏めて保持する金具。弾倉にクリップごと装填するもの、クリップ・スロットにクリップを合わせて弾倉にカートリッジだけを装填するものがある。前者はエン・ブロック・クリップ（En Bloc Clip）とも呼ばれ、クリップが無いと弾倉として機能せず、射撃途中に補弾するのが難しい。後者はチャージャーとも呼ばれ、厳密にはクリップに入らない。ボックス型マガジンもクリップの一種である。オーストリア陸軍が1887年に採用したマンリッヘル小銃に使用されたものが元祖。参考：GUN用語事典、世界の軍用銃

＜グリッブ＞：ノルウェー海軍ハウク級ミサイル哨戒艇。1980年就役。参考：週刊ワールドウェポン17

＜グリップ＞：銃の握りのこと。参考：GUN用語事典

＜グリップ・アングル＞：拳銃の銃軸線とグリップとがなす角度のこと。大体100度前後である。参考：GUN用語事典

＜クリップ式給弾機＞：弾薬を数発ずつクリップに入れて弾倉に格納し、砲身に供給する方式の給弾装置。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜グリップスホルム＞：スウェディッシュ・アメリカン・ラインの客船Gripsholm。1925年11月7日竣工。11月21日、イェーテボリ・ニューヨーク航路に就航。第二次大戦・太平洋戦争勃発で1942年にアメリカ政府が用船し、日米戦時交換船や米独捕虜交換船として使用され、1942-46年に12回航海して27000人以上を運んでいる。1942年6月18日、第１次日米戦時交換船として日本人1065人（野村駐米大使、来栖駐米大使など）とタイ人16人を乗せニューヨークを出港。ブラジルに寄港して日本人383人（石射駐伯大使など）を加え、7月20日にアフリカ南東部ポルトガル領ロレンソ・マルケスに到着、日本の浅間丸とイタリアのコンテ・ヴェルデに乗船してきた連合国側1546人（グルー駐日アメリカ大使など）と交換した。1943年10月19日、太平洋戦争の第２次日米戦時交換船としてポルトガル領ゴアのモルムガオで日本側に1525人を引き渡し、1345人を引き受けた。その後北大西洋航路に就き、1954年に北ドイツ・ロイド社との合資会社に売却された。1955年、正式に北ドイツ・ロイド社に売却され、ベルリンと改称された。1966年に解体された。参考：月刊世界の艦船2,’13、9,’16、2,’18

＜グリップ・セーフティ＞：グリップ後部に設けられた安全装置。グリップを握ると解除される。参考：GUN用語事典

＜グリップ・パネル＞：グリップの両側面に付いた木製またはプラスチックの部品のこと。参考：GUN用語事典

＜クリテンデン＞：APA-77（攻撃輸送艦）を参照。

＜クリノク＞：キンジャール（艦対空ミサイルシステム）を参照。

＜クリノメータ・アセンブリ（Ｆ−１５用）＞：自衛隊の機器。三菱重工製。参考：月刊軍事研究8,’17

＜クリバー＞：ロシアのKBP計器設計局が開発した１名用砲塔。30mm機関砲2A72、7.62mm機銃PKTM、9M113コルネット対戦車ミサイル４連装発射機（砲塔右側面）、二軸安定化昼夜間照準システムを搭載する。戦闘重量10トン強の車輌なら装備可能で、BMP-1、BMP-3、BTR-80、海軍小型艇への搭載が検討されていた。参考：月刊PANZER5,’99、月刊軍事研究7,’97、8,’99

＜くりはま＞：ASE-6101（試験艦）を参照。

＜くりはま型＞：海上自衛隊初の専用試験艦。防衛庁技術研究本部の開発で、第一線艦艇に試作品を搭載して試験すると精密な計測に限界があり経費もかさみ、本来任務にも支障が出るため、技本の予算で建造して海自が運用した。長船首楼型で、海上試験作業を乾舷の低い後部甲板（デッキクレーン付き）で行う。魚雷発射機昇降装置（艦尾左舷）や超音波測定装置を備える。小型のため、試作品全体のテストはあすか型に任せ、主に構成要素の性能確認を行っていた。全長68m、全幅11.6m、深さ5.5m、吃水3m、基準排水量950トン、満載排水量1100トン。主機は富士ディーゼル社製6S30Bディーゼル２基２軸2600馬力、速力15ノット。テストに必要な低速航行時の静粛性及び運動性確保のため、ガスタービン・エレクトリック推進装置（1000kWガスタービン１基、200kW推進電動機２基）と船首推進器を備える。乗員40名＋試験員12名。佐世保重工で建造され、ASE-6101くりはまが1980年に竣工した。艦尾にあったスリップウェイは後に廃止された。2012年に除籍された。参考：月刊世界の艦船11,'17増刊、5,’13、1,’04、1,’95、1,’02、月刊JWings1,’99、自衛隊装備年鑑1996、海上自衛隊全艦艇史、自衛隊装備カタログ1981

＜久里浜駐屯地＞：陸上自衛隊の駐屯地。本部、隊舎施設、訓練場２カ所からなり、本館は日本海軍時代の施設をそのまま使っているため、皇族のみ利用していた貴賓室がある。歴史館には日本軍の通信機器が展示されている。所在地は神奈川県横須賀市久比里2-1-1。敷地面積38万平方メートル。JR久里浜駅から徒歩15分、京急久里浜駅から徒歩５分。元は1939年（昭和14年）に開設された海軍通信学校で、太平洋戦争終結でアメリカ軍に接収され、1950年8月の警察予備隊創設時に久里浜部隊が置かれ、1951年に総隊学校と普通科学校が開設された。1952年1月、普通科学校が前川原駐屯地に移駐した。10月に警察予備隊が保安隊になると総隊学校が保安隊通信学校、衛生学校、幹部学校、業務学校に分かれた。1953年、保安大学校が開設された。1954年、第650通信群が新編された。1954年7月、保安隊が自衛隊になり、陸上自衛隊通信学校、臨時教導隊（後に通信教導隊）、防衛大学校、衛生学校、第650通信群が置かれた。1955年、第１新隊員教育隊が新編された。第650通信群が第１通信群に改編された。4月、防衛大学校が小原台に移転。7月11日、衛生学校が三宿駐屯地に移転。1956年、業務学校が越中島に移駐。1958年12月、第１新隊員教育隊が武山に移駐した。1960年、臨時特別通信隊（後に通信標定隊）が新編された。1961年3月、第１通信群が中央野外通信隊に改編された。1966年3月、第367警務隊本部が横浜駐屯地から移駐した。1968年3月、中央野外通信隊が中央野外通信群に改編された。1981年8月、通信標定隊が東千歳駐屯地に移駐した。1983年3月、東部方面通信群の一部が移駐した。2001年3月、東部方面通信群隷下部隊が朝霞駐屯地に移駐した。2016年5月24日から6月8日、神奈川地方協力本部が任期制隊員ライフプラン集合訓練を実施。2017年11月15日、武山駐屯地、横須賀地方総監部、武山分屯基地と共に、横須賀市と大規模災害時等に従事する隊員の家族支援に関する協定を締結。2018年4月7日、自衛官候補生入隊式を実施。2023年6月4日、体育館で第32回久里浜駐屯地司令杯争奪家庭婦人バレーボール大会を実施。参考：久里浜駐屯地ホームページ、小平駐屯地ホームページ、JGround Vol.23、MAMOR vol.91、vol.134、横浜駐屯地ホームページ、朝雲

　＜久里浜駐屯地（２０１５年）＞：通信学校、通信教導隊、通信団中央野外通信群、同群第101搬送通信大隊、通信教育直接支援中隊、第316基地通信中隊久里浜派遣隊、第129地区警務隊が駐屯している。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜グリフ＞：P401（哨戒艇）を参照。

＜グリフィン＞：CH-146（ヘリ）またはH31（駆逐艦）を参照。

＜グリフィン＞：IAI社のレーザー誘導爆弾。ペイブウェイに似ているが、誘導フィンが折り畳み式ではない。Mk81-84の各通常爆弾に適合する。CEP8m前後、最大射程10km。参考：月刊JWings9,’01、軍用機ウェポン・ハンドブック

＜グリフィン技術実証車＞：ジェネラル・ダイナミクス社がアメリカ陸軍空挺戦車MPF向けに製作した技術実証車。イギリス陸軍向けアジャックス戦闘車の車体に軽量砲塔を載せ、MCS用120mm戦車砲XM360を搭載している。空輸時重量28トン、装甲追加時重量32トン。エンジンはディーゼル（800馬力）。C-17に搭載可能。2016年10月3日のアメリカ陸戦兵器展示会で展示された。参考：月刊軍事研究12,’16

＜グリフィン空対地ミサイル・シリーズ＞：アメリカ軍精密誘導式小型対地ミサイルGriffin。空対地型はAGM-175/-176A、車載・艦載型はBGM-176Bと呼ばれる。レイセオン社とUSSOCOMが2006年からスタンドオフ誘導兵器技術実証計画SOPGM ACTDとしてFGM-148ジャベリン対戦車ミサイルをベースに開発し、2008年3月に発注された。参考：月刊軍事研究2,’11、12,’188、月刊航空ファン5,’16

　＜グリフィンＡ＞：MC-130Wなどの大型固定翼機用で、ガンスリンガー・システムやデリンジャー・ドアに搭載される。全長1.07m、直径0.14m、重量45ポンド（20.4kg）、弾頭重量13ポンド（5.9kg）。誘導は中間INS/GPS＋終末セミアクティブ・レーザーで、動目標にも対応できるが、中間誘導用にGPS座標を事前入力する必要があり、完全セミアクティブ・レーザーよりは使いにくいらしい。信管は着発と遅延の切り替えが可能。推進は固体燃料ロケット、射程16.2km。参考：月刊軍事研究2,’11、8,’11、月刊航空ファン5,’16

　＜グリフィンＢ＞：無人機・ヘリ・車両搭載型。MQ-1プレデターなら３発を搭載できる。地上発射での射程は5-5.6km。参考：月刊軍事研究2,’11、8,’11、8,’12

　＜グリフィンＢ艦載型＞：サイクロン級哨戒艇などに搭載したタイプで、箱型ランチャーに収容し、高仰角固定架台にセットして甲板に装着する。弾頭重量5.9kg。射程15km。誘導はINS＋セミアクティブ・レーザー。参考：月刊世界の艦船11,’17

　＜グリフィンＣ＞：グリフィンＢ艦載型の性能向上型で、開発名称はシー・グリフィンだった。参考：月刊世界の艦船11,’17

　＜グリフィンＥＲ＞：LCS対水上戦ミッションモジュールに搭載予定の艦載型で、NLOS-LSの代替として使用できるよう射程を延伸する。2016-17年からの配備を予定していたが、セミアクティブ・レーザー誘導なのでレーザー照射の手間がかかるという欠点があり、同時多目標対処が可能なミリ波レーダー誘導式のAGM-114Lまたは後継のJAGMをLCS用として採用するらしい。参考：月刊軍事研究8,’11、月刊世界の艦船7,’14、11,’17

　＜シー・グリフィン＞：グリフィンＣを参照。

＜グリフィン�U＞：MPF軽戦車（GDLS社製）を参照。

＜グリフィンＨＴ１＞：イギリス空軍高等練習ヘリ。ベル412EPを訓練用に導入したものである。参考：月刊JWings1,’16

＜グリフィンＨＴ１ファミリー＞

　＜グリフィンＨＡＲ２＞：イギリス空軍捜索救難ヘリ。参考：月刊JWings1,’16

＜グリフィンズ＞：VAK-308（空中給油飛行隊）またはVAQ-308（電子戦飛行隊）を参照。

＜グリフォ＞：セレックス社のパルス・ドップラー式多機能レーダー。アンテナは低サイドローブのプラナー・アレイ式で、空対空戦闘（単一目標追跡、２目標追跡、トラック・ワイル・スキャン）、空対地攻撃（合成開口、逆合成開口、地上移動目標表示）、格闘戦闘、航法支援などのモードを有し、ECM/ECCMに加え、妨害方向検出、妨害角度検出、妨害源検出といったESM能力も持つ。重量120kg。使用周波数Ｘバンド、平均送信出力560W。捜索範囲は俯仰・左右60度ずつ、ルックアップ探知距離50海里、追尾情報距離40海里、合成開口レーダー分解能1m。トラック・ワイル・スキャンでは10目標同時追尾・８目標表示を行える。F-5E近代化改修型やM-346FA軽戦闘攻撃機に搭載された。参考：月刊JWings2,’18

＜クリフォード＞：アメリカ海軍計画核魚雷。W5核弾頭を使用する。計画のみに終わった。参考；アメリカの核兵器

＜グリフォーネ＞：P424（ミサイル艇）を参照。

＜グリフォン＞：9M311（地対空ミサイル）またはBGM-109G（巡航ミサイル）またはノール1500シリーズ（軽戦闘機）を参照。

＜グリフォン・シリーズ＞：ロールスロイス社の航空機用エンジン。マーリンの出力強化型である。参考：スピットファイア

　＜グリフォン�V＞：ボアを152mm、ストロークを167.6mmとマーリンより一回り大きくし、総排気量を36.7リットルに増やした。１段２速過給器付き、重量899kg、出力1735馬力。始動はコフマン火薬式。スピットファイアMk.�]�Uに搭載された。参考：スピットファイア

　＜グリフォン�W＞：１段２速過給器付き、重量899kg、出力1735馬力。始動はコフマン火薬式。スピットファイアMk.�]�Uに搭載された。参考：スピットファイア

　＜グリフォン�Y＞：１段２速過給器付き、重量899kg、出力1750馬力。始動はコフマン火薬式。シーファイアMk.�]�X、シーファイアMk.�]�Zに搭載された。参考：スピットファイア

　＜グリフォン６１＞：１段過給器だと高度3000m以上では出力が急に低下するため、２段過給器に変更して最大出力を2000馬力以上に引き上げ、全高度で高出力を発揮できるようにしたもの。２段２速過給器付き、重量948kg、出力2050馬力。始動はコフマン火薬式。スピットファイアMk.21/Mk.22/Mk.24、シーファイアMk.45/Mk.46に搭載された。参考：スピットファイア

　＜グリフォン６４＞：２段２速過給器付き、重量948kg、出力2375馬力。始動はコフマン火薬式。スピットファイアMk.21/Mk.22/Mk.24、シーファイアMk.46に搭載された。参考：スピットファイア

　＜グリフォン６５＞：２段２速過給器付き、重量928kg、出力2035馬力。始動はコフマン火薬式。スピットファイアMk.�]�W、スピットファイアMk.�]�[に搭載された。参考：スピットファイア

　＜グリフォン６６＞：２段２速過給器付き、重量948kg、出力2035馬力。与圧システム併用で、始動はコフマン火薬式。スピットファイアMk.�]�\PRに装備された。参考：スピットファイア

　＜グリフォン６９＞：２段２速過給器付き、出力2375馬力。スパイトフルMk.�]�W、シーファイアMk.31に搭載された。参考：スピットファイア

＜グリフォン８５＞：グリフォン65を二重反転プロペラ用にしたもの。２段２速過給器付き、重量971kg、出力2055馬力。始動はコフマン火薬式。スピットファイアMk.21、シーファイアMk.46に搭載された。参考：スピットファイア

＜グリフォン８７＞：グリフォン85のブースト圧を１平方インチあたりプラス25ポンド（1292mmHg）に強化したもの。２段２速過給器付き、重量971kg、出力2145馬力。始動はコフマン火薬式。スピットファイアMk.21、シーファイアMk.46に搭載された。参考：スピットファイア

＜グリフォン８８＞：２段２速過給器・燃料直噴装置付き、重量1003kg、出力2350馬力。始動はコフマン火薬式。シーファイアMk.47に搭載された。参考：スピットファイア

＜グリフォン＞：フランス陸軍６×６輪装甲兵員輸送車Griffon。スコーピオン近代化計画に基づき、VAB装輪装甲車の後継としてVBMR（Vehicule Blinde MultiRole）の名称でコンソシアムGME（ネクセター、ルノー・トラック・ディフェンス、タレス）が2014年から開発した。ボンネット式で、足回りは前１軸・後２軸であり、第１・第２軸間に操縦席ドアが位置する。自衛武装はルノー・トラック・ディフェンス社製Ｔ１遠隔操作銃塔で、7.62mm機銃、12.7mm機銃、40mm自動てき弾発射機などを装備でき、付け根には発煙弾発射機８基が扇状に取り付けられている。全長7.5m、全幅2.55m、全高2.62m、戦闘重量24.5トン。エンジンはボルボRTD.MDE8ディーゼル（400馬力）、巡航速度60km、航続距離800km。乗員２名＋搭乗歩兵８名。1022両を配備予定で、81mm迫撃砲班、狙撃班、対戦車班を輸送するタイプも製作する。ベルギー軍も417両を2025-30年に配備する予定。参考：月刊軍事研究10,’16、11,’17、THE MILITARY BALANCE 2016

＜グリフォン・ファミリー＞

　＜工兵・回収車＞：54両を配備予定。参考：月刊軍事研究10,’16

　＜指揮通信車＞：333両を配備予定。参考：月刊軍事研究10,’16

　＜装甲野戦救急車＞：196両を配備予定。参考：月刊軍事研究10,’16

　＜砲兵観測車＞：117両を配備予定。参考：月刊軍事研究10,’16

＜グリフォン�T＞：ノール1500-01（軽戦闘機）を参照。

＜グリフォン�U＞：ノール1500-02（軽戦闘機）を参照。

＜グリフォン２０００ＴＤ＞：イギリス海軍（イギリス海兵隊？）LCAC、Griffon 2000TD。全長12.7m、全幅6.1m、全高3.93m。最大速力35ノット。海兵隊員16-25名または貨物2.2トンを搭載できる。４隻を配備した。参考：月刊グランドパワー8,’04、月刊軍事研究3,’09

＜グリフォン２０００ＴＤ海外シリーズ＞

　＜グリフォン２０００ＴＤ（コロンビア海軍）＞：コロンビア海軍LCAC、Griffon 2000TD。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜グリフォン２０００ＴＤ（ベネズエラ海軍）＞：ベネズエラ海軍LCAC、Griffon 2000TD。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜グリフォン２０００ＴＤ（ペルー海軍）＞：ペルー海軍LCAC、Griffon 2000TD。兵員22名を搭載できる。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜グリフォン２４００型＞：イギリス海軍LCAC、Griffon 2400TD。基準排水量10.6トン。速力40ノット。完全武装兵16名または貨物2.4トンを搭載可能。参考：月刊世界の艦船7,’18、THE MILITARY BALANCE 2016

＜クリプトン＞：Kh-31（空対艦ミサイル）を参照。

＜クリプトン８５＞：使用済み核燃料からプルトニウムを抽出する再処理の過程で、燃料棒を硝酸溶液で溶解する際に発生する亜硝酸ガスに含まれる放射性の気体。フィルターなどにも吸着せず、化学反応も起こらない不活性ガスで、自然界にも存在しない。よって、検出されれば再処理が行われたことを示す。WC-135Wや、地上設置センサーなどで感知できる。参考：月刊軍事研究9,’03

＜クリフトン・スプレイグ＞：FFG-16（フリゲート）を参照。

＜クリフトントロフィー＞：アメリカ太平洋・大西洋艦隊を通じて最良の部隊に与えられる賞。アメリカ海軍最高の部隊を意味する賞である。参考：月刊JWings11,’04

＜グリペン＞：JAS39シリーズ（戦闘機）を参照。

＜グリペン（初代）＞：スウェーデン海軍ドラケン級潜水艦２番艦で、グリフィン（空想上の動物）の意。1926年起工、1928年8月21日進水、1929年3月11日就役。1947年6月18日退役、1957年売却されてスクラップになった。参考：月刊軍事研究1,’03

＜グリペン（２代目）＞：スウェーデン海軍ドラケン級（２代目）潜水艦２番艦。1958年起工、1960年5月31日進水、1962年4月28日竣工。1971年に近代化改修を受けた。1982年7月1日に退役。参考：月刊軍事研究2,’03

＜グリペン・インターナショナル＞：JAS39グリペン戦闘機の販売会社。サーブ・ミリタリー・エアクラフト社とBAeが1995年に設立した。BAEシステムズはEF2000ユーロファイター戦闘機も販売しているが、こちらは双発機なので市場はかぶらない。参考：月刊軍事研究2,’08、11,’08

＜グリペン・デモ＞：JAS39NG（戦闘機）を参照。

＜クリミア半島奪還＞：第２次大戦時、ドイツ軍がウクライナで敗走を続ける中、クリミア半島を防衛するドイツ第17軍団に対し、1944年4月8日にソ連第４ウクライナ方面軍が、4月11日に沿岸軍が攻撃を開始した。ソ連兵力は30個狙撃師団、２個要塞部隊、２個海軍狙撃旅団からなる47万名で、戦車・自走砲559両、各種火砲772門、作戦機1250機を擁していた。ソ連軍はドイツ側が通過不能と判断していたアゾフ海の入り江から奇襲をかけ、ルーマニア防御部隊を撃破して4月15日にはセバストーポリ要塞の外防壁に到達。ドイツ第17軍はセバストーポリ要塞を経て海上撤退する予定だったが、輸送船舶が不足して脱出不能となってしまった。ソ連軍は5月7日から要塞の攻撃に移り、5月9日に第17軍を撃滅して要塞を占領、セバストーポリ市内に到達した。参考：激闘東部戦線(2)、月刊PANZER12,’03

＜グリム＞：零式小型水上偵察機一一型を参照。

＜グリム２＞：ウクライナ軍短距離弾道ミサイル。弾頭重量500kg。射程250-500km。TELに２発搭載できる。2018年1月に初試射が行われた。参考：月刊世界の艦船11,’22

＜グリムスビー＞：L16（スループ）を参照。

＜グリムスビー級＞：イギリス海軍護衛スループ、Grimsby級。艦橋前方にシェルター甲板を持ち、主砲を前甲板とシェルター甲板上にタンデムに搭載した。全長81.1m、幅11m、吃水2.3m、基準排水量990トン。主機は蒸気タービン、出力2000馬力、速力16.5ノット。兵装は12cm単装砲２門、7.6cm単装砲１門。L97は10.2cm単装砲４門または10.2cm連装砲２基。L16グリムスビー、L36レイス、L47フリートウッド、L53デトフォード、L59ローストフト、L65ウェリントン、L76ロンドンデリー、L97アバディーンの８隻が1933-36年に進水した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜グリムスベイ＞：M108（掃海艇）を参照。

＜グリムト＞：ノルウェー海軍ストルム級高速攻撃艇。1966年就役。参考：週刊ワールドウェポン17

＜グリムト＞：ノルウェー海軍ショル級ミサイル艇５番艇Glimt。2012年10月10日、NSM対艦ミサイルの試射を行い、ミサイルは100km以上飛翔して退役コルベットのアエゲルに命中した。11月20日、ノルウェー海軍に引き渡された。参考：月刊世界の艦船1,’13、2,’13

＜グリム・リーパーズ＞：VF-10（戦闘飛行隊）またはVF-101（戦闘飛行隊）またはVFA-101（戦闘攻撃飛行隊）または第493戦闘飛行隊を参照。

＜グリュンドヴル＞：ドイツ海軍特設水上機母艦。元はイギリスの貨物船グリンドウルで、第１次大戦勃発時に拿捕して改造したものである。船体が小型だったため格納庫を設置できず、後部マスト前後に水上機を１機ずつ露天係止した。総トン数2245トン、満載排水量3600トン。主機はレシプロ蒸気機関１基１軸1600馬力、速力10ノット。1914年2月就役。1915年1月、搭載機数を４機とし、5.2cm砲２門を搭載した。6月4日、触雷して大破し、リボウで応急修理を受けた後、ダンツィヒで本格修理に入り、防水隔壁を３カ所増やし、船倉内に空樽を積んで浮力保持対策を行い、兵装を10.2cm砲２門に変更した。12月、修理を終えてバルト海で任務に就こうとしたが、不十分だったため現地で修理を継続、1916年4月に漸く実任務に復帰した。9月、水上機を降ろしてスドンでサーチライトバリア兼機雷貯蔵船になった。1919年、イギリスに返還されて商船アケンサイドになった。1920年代、ギリシャに売却された。1950年代に解体された。参考：月刊丸5,’13

＜クリョン−１＞：BTR-60装甲車ファミリーを参照。

＜クリョン−２＞：BTR-60装甲車ファミリーを参照。

＜クリラ・オルイェ＞：クリア・オルレ（アクロバットチーム）を参照。

＜クリリイ＞：CCB-208（情報収集艦）を参照。

＜クリル＞：ポーランドのフタ・スタロバ・ボラ社が開発した装輪式52口径155mm自走榴弾砲Kryl。６×６輪トラックのイェルチ（Jelcz）663・32にエルビット・システムズ／ソルタム155mm砲システムATMOS2000の改良型を積んだものである。最小射程5km、最大射程40km。発射速度毎分２発（持続）／毎分６発（最大）。空輸時重量19トン、戦闘重量23トン。乗員５名。2015年12月に開発を完了し、ポーランド陸軍が72両を配備する予定である。参考：月刊軍事研究2,’15

＜クリルヤ・タブリディ＞：ロシア空軍アクロバットチームで、クリミアの翼の意（クリミア半島併合を正当化するネーミングとみられる）。英語名はウイング・オブ・タウリスで、タウリスはクリミア半島の古い呼び方である。Yak-130練習機６機で編成される。2015年に新編され、2016年のモスクワ国際航空宇宙ショーで初展示飛行を行った。参考：月刊航空ファン11,’15、月刊JWings11,’15

＜グリレ＞：ドイツ海軍通報艦Grille。実質的には砲艦で、迎賓設備や居住設備もあり、ヒトラー総統の迎賓艇として使用されたため、総統ヨットとも呼ばれた。艦隊母艦Ｃとして建造され、高温高圧ベンソン缶のテスト艦も兼ねており、敷設艦としても使用されている。全長135m、水線長115m、全幅13.5m、基準排水量2560トン、満載排水量3430トン。主機はブロム・ウント・フォス式タービン２基、主缶はベンソン缶４基、通常出力22000馬力、最大出力26400馬力、２軸推進、最大速力26ノット、航続距離9500海里（19ノット）。兵装は10.5cm単装砲SKC/32（12.7cm単装砲？）３門、83口径37mm連装高角砲SKC/30が２基、20mm単装機関砲MGC/30が４門、機雷280個。乗員257名＋来賓25名。1934年12月15日進水、1935年5月20日竣工。1936年5月30日、ヒトラーを乗せてジュットランド海戦記念観艦式に観閲艦として参加。1939年8月20日、ヒトラーを乗せてバルト海中央で潜水艦訓練観閲を実施。第２次大戦勃発後は機雷敷設や臨検を実施。1942年7月、ノルウェーのナルヴィク港に到着し、北部方面艦隊司令部停泊旗艦となった。終戦後はイギリスに接収され、1946年にレバノンの地中海クルーズ会社に売却された。実際にはエジプト国王が王室ヨットとして使う予定だったが、機関が故障して修理が必要になり、1947年11月にはベイルートで反王室ゲリラに襲撃されて損傷、1949年にアメリカに売却された。1950年8月、アメリカに移動したが、維持コストが高く再使用の目処が立たず、1951年4月にスクラップとして売却され、解体された。参考：歴史群像6,’10、写真集ドイツの巡洋艦、月刊世界の艦船1,’12

＜グリレ＞：ドイツ陸軍試作17cm44式自走カノン砲／�W号砲車Grille、制式名称Geschutzwagen Tiger fur 17cmK72(Sf) 1-606/9。1942年6月に牽引車で重砲を引き込むと壊れたりひっくり返ったりする小道に進入して速やかに射撃体勢に入れる自走砲として開発が始まり、1943年1月にティーガーＢ型をベースとすることが決定、1944年9月に基本設計図が完成した。17.2cmカノン砲K43をティーガーＢ型ベースの自走車台に搭載しており、下部転輪を片側11組（千鳥式）に増やして車体を延長している。全周射撃を可能とするため、地上に設置した回転台座に降ろして撃てるようになっていた。21cm臼砲や30.5cm・42cm滑腔迫撃砲（翼安定式長射程弾を使用する。装弾用砲身自動俯仰装置付）搭載案もあったが、試作車体がほぼ完成した時点で終戦となった。全長13m（迫撃砲・臼砲搭載型は11m）、全幅3.27m、全高3.15m、重量58トン。兵装は17cmK72(Sf)L/50（旋回角左右５度ずつ、俯仰角0-50度、照準器はRblf36、装弾数５発）または21cmMrs18/1(Sf)L/31（旋回角左右５度ずつ、俯仰角は0-50度、装弾数３発）または30.5cmGrW L/16（旋回角５度ずつ、俯仰角40-75度）、副武装は車体のボールマウント式7.92mm機銃MG34が１丁（俯仰角マイナス３度からプラス17度、照準器はKgZF2）で、車内に7.92mm機銃MG42を１丁搭載する。装甲厚は車体前面30mm50度、側面16mm０度、後面16mm45度、底面16mm90度、戦闘室前面16mm30度、側面16mm20度、後面・上面オープン、防楯16mm30度。エンジンはHL230P30、トランスミッションは前進８速・後進４速、最大速度35km、航続距離200km。無線機はFuG Spr Ger f。乗員８名（車長、操縦手、砲手、無線手兼銃手、装填手４名。計７名？）。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー8,’03、世界の軍用車両(1)

＜グリレ・シリーズ＞：ドイツ陸軍38(t)戦車改造自走砲Grille（こおろぎ）。参考：異形戦車ものしり大百科、ジャーマンタンクス

　＜グリレＨ＞：制式名称は15cm Schweres Infanteriegeschutz 33 (Sf) auf Panzerkampfwagen 38(t) Ausf H、別名Sd.Kfz.138/1、Grille H。38(t)式戦車車台Ｈ型にオープントップの新しい戦闘室（装甲厚10mm）を鋲止めして15cm歩兵砲sIG33を搭載したものである。全長4.61m、全幅2.16m、全高2.4m、重量11.5トン。主砲は15cm sIG33/1 L/12（15発）、旋回角左右５度ずつ、俯仰角マイナス３度からプラス72度、照準器はRblf36。車内に7.92mm機銃MG34を１丁搭載している。装甲厚は車体前面50mm15度、側面15mm０度、後面15mm16度、底面8mm90度、戦闘室前面25mm12度、側面15mm、後面15mm10度、上面オープン、防楯15mm12度。エンジンはプラガEPA/2、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度35km、航続距離185km。無線機はFuG16。乗員５名。1942年10月に試作車が完成し、1943年2-4月に90両が生産された。機甲てき弾兵連隊の重歩兵砲中隊に配備されて1943年初期から全戦線で使用され、ノルマンディー上陸作戦時にも配備されていた。参考：ジャーマンタンクス、異形戦車ものしり大百科

　＜グリレＫ＞：15cm Schwares Infanteriegeschutz 33/1 auf Selbstfahrlafette 38(t) (Sf) Ausf K、別名Sd.Kfz.138/1 Grille K。38(t)戦車車台Ｋ型に鋲止めの鋼板を使用した戦闘室を設け、sIG33歩兵砲を搭載したもの。全長4.95m、全幅2.15m、全高2.47m、重量12トン。主砲は15cm sIG33/2（18発）、旋回角左右５度ずつ、仰角0-73度、照準器はRblf36。車内に7.92mm機銃MG34を１丁搭載する。装甲厚は車体前面20mm15度、側面15mm０度、後面10mm41度、底面10mm90度、戦闘室前面10mm67度、側面10mm15度、後面10mm０度、上面8mm90度、防楯前面10mm９度、側面10mm16度、後面10mm17度、上面オープン。エンジンはプラガAC、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度35km、航続距離190km。無線機はFuG16。乗員４名。1943年4-6月に110両が生産され、1943年10月から1944年9月までに192両が追加生産された。機甲てき弾兵連隊の重（自走）に配備され、全戦線で使用されている。1945年2月時点での可動数は173両だった。参考：ジャーマンタンクス、世界の軍用車両(1)、異形戦車ものしり大百科

　＜グリレＭ＞：機関室を車体中央に移したＭ型車体を使用したもの。主砲弾数18発。全長4.95m、全幅2.15m、全高2.47m、全備重量12トン。エンジンは６気筒液冷ガソリン（150馬力）、最大速度35km、航続距離190km。乗員４名。1944年1月から193両が生産された。参考：世界の軍用車両(1)

　＜グリレ（ｓＩＧ３３／３搭載型）＞：ベルゲヘッツァーから回収装備を撤去し、車内の台座に15cm歩兵砲sIG33/3を搭載、車体上部を延長して完全密閉式の戦闘室にしたもので、1944年12月から30両が改造された。参考：世界の軍用車両(1)

＜グリレ・ファミリー＞

　＜グリレ対空自走砲＞：自走高射機関砲型。グリレ弾薬運搬車に3cmFlak103/38を搭載したもので、戦闘室周囲には背の高い装甲板がボルト止めされており、正面以外の低空・地上目標掃射は難しそうである。現地製作らしい。参考：月刊グランドパワー10,’99

　＜グリレ弾薬運搬車＞：Munitionspanzer 38(t) (Sf) Ausf K、Sd.Kfz.138。弾薬運搬車型で、主砲を外して戦闘室前面開口部を鋼板で塞ぎ、弾薬40発を収容する。全長4.95m、全幅2.15m、全高2.47m、全備重量12トン。車内に7.92mm機銃MG34を１丁搭載する。装甲厚は車体前面20mm15度、側面15mm０度、後面10mm41度、底面10mm90度、戦闘室前面10mm67度、側面10mm15度、後面10mm０度、上面8mm90度、防楯前面10mm28度、側面10mm16度、後面10mm17度、上面オープン。エンジンはプラガAC、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度35km、航続距離190km。無線機はFuG16。乗員２名。1943年11月から生産に入り、最初の10両は38(t)戦車車台Ｋ型、残りの93両はＭ型を使用して1944年5月までに完成した。機甲てき弾兵連隊の重歩兵砲中隊（自走式）に配備され、終戦まで使用されている。参考：ジャーマンタンクス、世界の軍用車両(1)

＜グリレ１２＞：�X号戦車ファミリーを参照。

＜グリレ１５＞：�X号戦車ファミリーを参照。

＜グリロ＞：イタリア海軍海上戦車Grillo（キリギリス）、別名ジャンプ艇または海軍タンク。第１次大戦時にポーラ軍港を攻撃するため４隻建造した特殊艇で、水陸両用戦車のような形状をしており、電池式モーター２軸推進で航行し、艇の両側に巻いた突起付きチェーンを履帯代わりにして防材物を乗り越え港内に侵入、両舷の魚雷落射機計２基（45cm魚雷２本）で雷撃する。乗員３名（４名？）。1918年5月13日に１隻がポーラ軍港を攻撃したが、チェーンの音が大きすぎて港口で哨兵に発見されてしまい、艇は自沈処分、乗員は捕虜となった。これにより泊地攻撃を水上艇で行うことは諦め、人間魚雷ミニャッタを開発している。参考：日本潜水艦物語、歴史群像2,’05

＜グリン＞：APA-239（攻撃輸送艦）を参照。

＜グリンチ＞：9K338（地対空ミサイル）または9M342（携帯式地対空ミサイル）を参照。

＜グリンドール＞：K477（フリゲート）を参照。

＜クリントン＞：APA-144（攻撃輸送艦）を参照。

＜クルーガー・フラップ＞：フラップを参照。

＜クルーグ＞：2K11（地対空ミサイル）を参照。

＜クルーザー＞：巡洋艦を参照。

＜クルーザー・バウ＞：R3Y-1（飛行艇）を参照。

＜クルーセイダー＞：F-8（戦闘機）を参照。

＜クルーチーフ＞：輸送ヘリコプターの搭乗員の１つ。ドアの近くに位置し、降着地点や兵員の乗降を指示したり、機関銃で降着地点を掃射したりする。参考：月刊JWings7,’04

＜グルーパー＞：SS-214（潜水艦）を参照。

＜グルービング＞：Grooving。排水を円滑にして路面に水溜まりが出来るのを防ぐため、滑走路に溝を掘ること。ハイドロプレーン現象を防ぐ効果があり、濡れた滑走路面でも離着陸時の必要滑走路長を乾燥時とほぼ同じに保てる。誘導路にも施したりする。溝の幅は6mm、深さも6mm、溝と溝の中心線の間隔は32mmで、長さは滑走路の全長、グルービングを行う幅は滑走路中心線に近い全幅３分の２が一般的。設置時の衝撃が大きめ、タイヤの破損が増えるといった欠点がある。参考：航空用語事典増補改訂版

＜クルーム＞：L62（駆逐艦）を参照。

＜グルカ＞：F63（駆逐艦）を参照。

＜クルガーニェツ２５＞：ロシア陸軍中型装軌プラットフォームKurganets-25。クルガンマシザボード合資会社が開発した共通車体で、アルマータより装甲を減らす代わりに浮航能力を得ており、B-10装甲兵員輸送車、B-11歩兵戦闘車、125mm対戦車自走砲、空挺歩兵戦車のベースとなる。120mm自走迫撃砲や自走榴弾砲も検討されているらしい。車体は箱形で、車体前部に機関室、中央に乗員室（上面左右にハッチがある）、後部に兵員室、後面に乗降ドアを持つ。側面はスペースド・アーマーと浮力ボックスを兼ねる分厚いスカートで覆われている。下部転輪はダブルタイプ片側７組、起動輪は前部、誘導輪は後部にある。エンジン出力800馬力。ESU-TZ戦場情報システムを搭載する。乗員３名。当初は2017-18年から量産する予定だったが、2019-21年に試験生産して量産はその後になるらしい。参考：月刊軍事研究10,’18、7,’15、11,’14、4,’13、8,'15、3,’17、月刊PANZER10,’12、8,’18、THE MILITARY BALANCE 2016

＜グルジア紛争＞：南オセチア紛争を参照。

＜くるしま＞：MSI-687（掃海艇）を参照。

＜クルシュス＞：M54（掃海艇）を参照。

＜クルシュラ＞：S20（潜水艦）を参照。

＜クルスク＞：K-141（潜水艦）を参照。

＜クルスク沈没事故＞：ロシア海軍949A型巡航ミサイル搭載攻撃型原子力潜水艦K-141クルスクが2000年8月12日に北極圏のバレンツ海で北洋艦隊共同演習中に沈没し、乗員118名全員が死亡した事故。2000年8月9-10日、ロシア北洋艦隊がバレンツ海で大規模演習を開始した。8月12日0850、クルスクから北洋艦隊に最後の連絡が入った。1130頃（モスクワ夏時間）、コラ半島東方の北緯69度40分、東経37度35分で、クルスクにトラブルが発生した。ノルウェー地震観測所では午前11時28分27秒にTNT火薬換算で数百kgの爆発が、次いで午前11時30分42秒に1-2トン級の爆発が観測されており、最初に水雷兵器（65-76魚雷）が爆発し、次いで搭載魚雷が誘爆したと推測されている。この大爆発で第１区画が壊滅し、第２区画との隔壁が粉砕され、第２区画（発令所）に詰めていた艦長らも死亡した。ベンチレーターも破壊されたため第３・第４区画には空気が送られなくなり、ここにいた乗員は後部に脱出しようとしたが間に合わず死亡。損傷は第5B区画までに及んだが、２度目の爆発直前に原子炉は停止、第６区画の水密ハッチも閉じられた。残る乗員23名は浸水で脱出カプセルに入ることはできず第９区画（機関・推進室）に避難し、8月14日まで打音信号を発していたが、スクリューシャフトの隙間からの浸水、酸素濃度低下、オゾン濃度上昇で8月19日までには全員死亡した。ロシアは演習に参加していたアドミラル・クズネツォフを初めとする多数の艦艇を派遣し、巡洋艦ピョートル・ヴェーリキーに洋上救出司令部を置いて8月12日午後には捜索を開始、8月13日0500頃に水深100mのところで着底しているクルスクをソナーで発見し、1840に船体位置を確認して救出作業に入った。8月15日には救難用潜航艇が到着したが、船体が50度近く傾いていてドッキングできず、8月17日までに救出作業を６回行ったが失敗。8月16日16時にノルウェーとハッチ角度調節機能を持つイギリスのLR-5に救援を頼み、8月19日2100に現場に到着した。8月20日未明にノルウェーの潜水班も到着し、2200から救出作業に入り、ダイバーが歪んだ脱出ハッチを破壊して内部を確認したが、既に生存は期待できない状況だった。12名の遺体を収容して8月21日午後に全区画の浸水を確認。乗員118名全員の死亡を確定した。2001年6月、引き揚げを目的とするクルスク財団がベルギーに設立され、ロシア政府が引き揚げ費用7000万ドルの半分、残りをヨーロッパなどの関連国（アメリカ、ノルウェー、.オランダなど）が出資することになった（関連国に事故の責任は皆無だが、放置すると放射能漏れが起こるかもしれないと半分脅された感じである）が、資金難で消滅してしまい、ロシア政府がオランダのデモエト社とシミル社からなる共同企業体と直接契約し、ロシア海軍の支援の下に引き揚げを行うことになった。当初はバレンツ海の気象が安定する8月に引き揚げる予定で、ロシア海軍の現場作業により40トンの物件を回収していたが、技術的問題や天候悪化などで作業開始が遅れ、シミル社の作業船が現場に着いたのは8月末だった。まずは高熱の溶断カスを飛ばさないよう、魚雷の入っている第１区画と第２区画を糸鋸で切断。9月24日に双胴巨大パージのジャイアント４が到着し、４点繋留で現場に停泊したが、悪天候で作業開始は10月初旬となった。10月8日、ワイヤー26本を通した第２区画より後方の船体が、ヒーレメ社深海石油掘削リグ建設用巨大自走クレーン船シアルフの7100トンクレーン２基（これでも船体前部を切断したとはいえ水中排水量18300トンのクルスクを引き揚げるにはスレスレの能力）で海底から引き揚げられ、ジャイアント４の船底に固定された。その後、ジャイアント４ごと曳船２隻に曳かれて10月10日深夜に110海里離れたムルマンスク外港のロスリャコヴォに到着。放射能漏れが無いか検査をした後、10月19日に浮きドック内でクルスクの排水を終了し、10月23日に船体上部が姿を見せ、10月25日に監察チームが艦内に入った。11月2日、ミサイルサイロ24基中22基（２発は訓練で発射済）に残されていたP700対艦巡航ミサイルのうち16本を撤去した。参考：ソ連／ロシア原潜建造史、月刊軍事研究11,’00、月刊世界の艦船11,’00、9,’01、1,’02、6,’17、月刊丸6,’01

＜グルスゼック＞：W-3PL（ヘリ）を参照。

＜グルズフＡ＞：MRP-150（ECM）を参照。

＜グルズフＢ＞：MRP-152（ECM）を参照。

＜クルセイダー＞：A15シリーズ（戦車）を参照。

＜クルセイダー＞：アメリカ陸軍計画自走榴弾砲Crusader。M109の後継として発達型野戦砲兵システムAFASの名称で1994年から開発し、1999年に最初の概念試作車XM2001が完成した。防弾鋼板の全溶接製で、車体前部に乗員３名が纏めて座るクルーコクピットがあり、カラー多機能表示ディスプレイを多用していて、砲撃関連操作は全てキーボードで行う。車体後部の機関室にLV100-5ガスタービンエンジン(1250馬力)とHMPT1500EC自動変速機を収容し、下部転輪はダブルタイプ片側７組、サスペンションは油気圧式で、起動輪は後部、誘導輪は前部にあり、上部転輪は片側３個、スカートは無い。砲塔は無人だが、車体全長の４分の３に達する大型のもので、54口径155mm砲XM297E2を搭載する。自動装填装置（24発入り弾薬庫２個）、モジュラー化野戦装薬システムMACS、統合型冷却システムIMC、レーザー発射システムにより、装填開始から射撃までにかかる時間は僅か５秒であり、発射速度は最大毎分12発、連続射撃でも毎分10発を撃てる。１時間で144発射撃することも可能。最大射程はXM232装薬のゾーン６とM549A1RAP弾の組み合わせで40km以上、XM982射程延長ロケットアシスト誘導弾で47km以上。XM232装薬の最小射程は8kmだが、射程3.4-12kmのXM231装薬も用意されている。XM300液体装薬を新規開発する予定だったが、これは1996年に没になった。信管はXM773砲兵用多選択信管。弾薬搭載数60発。FCSも高性能で、射距離30kmでのCEPは20m、4-8発を連続発射して同時弾着させる複数砲弾同時打撃MRSIも可能である。戦闘重量55トン以上。同じシャシーを使用したXM2002弾薬補給車も開発される予定だった。しかし世界規模の機動性に欠けるとしてC-17に搭載できる程度までの軽量化が求められ、チタン合金を多用し、下部転輪を片側６組に減らして車体を小型化、主砲を換装すると共に装弾数を48発に減らして砲塔を縮小した。この時の諸元は以下の通り。全長12.8m、車体長7.5m、全幅3.5m、全高2.9m、戦闘重量48.1トン。エンジンはハネウェル・GE社製LV1000（1500馬力）、最大速度67km（路上）／48km（路外）、航続距離405km、副武装M2機銃１丁、乗員３名（車長、操縦手、砲手）。XM2002の方も44トンに軽量化され、HEMTTベースの弾薬車も使用することになった。当初は1138両を生産予定だったが、改設計と共に480両に減らされ、2002年5月6日にラムズフェルド国防長官が開発中止命令を出したためキャンセルされ、代わりにNLOS-Cが開発されることになった。参考：世界AFV年鑑2002-2003、月刊PANZER3,’02、3,’01、月刊軍事研究2,’11、3,’97

＜クルセイダー・ファミリー＞

　＜クルセイダー弾薬補給車＞：弾薬補給車XM2002。弾薬130発を搭載する。装輪と装軌の２種類が計画されていたが、これもキャンセルされた。参考：世界AFV年鑑2002-2003、月刊PANZER3,’02

＜クルセイダー�V対空戦車シリーズ＞：A15ファミリーを参照。

＜クルセイダー作戦＞：第２次大戦北アフリカ戦で、ドイツ国防軍のトブルク侵攻をキャッチしたイギリス軍が1941年11月18日に発動した、トブルク解囲作戦。イギリス第30軍団が戦車700両以上で攻勢を掛けたが、ロンメルの巧みな機動戦の前に後退を余儀無くされた。そのままロンメルは南東に追撃してエジプトへの突入を企図したが、イギリス軍の敷いた防衛線により食い止められている。その後補給の続かなくなったロンメルはトブルクを自ら解囲し、1942年1月にエル・アゲイラまで撤退、十分に補給を行った後に第２次キレナイカ攻勢に入った。参考：月刊PANZER9,’02

＜クルセイダーズ＞：VMFA-122（海兵戦闘攻撃飛行隊）またはVMF(AW)-122（海兵全天候戦闘飛行隊）を参照。

＜グルダル＞：L13（戦車揚陸艦）を参照。

＜クルチ・アリ・パシャ＞：D-349（駆逐艦）を参照。

＜クルチ級ミサイル艇＞：トルコ海軍ミサイル艇。船型はステルス性を考慮しており、マストもタワー型である。全長62m、満載排水量599トン。兵装はオットー・メララ社製76mm速射砲１門（４番艦以降はステルス・シールド付き）、ハープーン艦対艦ミサイル４連装発射筒２基。ドイツのブレーメン・ヴェゲセックで２隻、トルコで７隻（ライセンス生産）の計９隻が建造され、P331カルカンなどが就役した。参考：JShips vol.48

＜クルツ＞：SPz11-2シリーズ（装甲車）を参照。

＜クルツェ・ブルノ＞：ブルノ・シリーズ（列車砲）を参照。

＜クルップ＞：ドイツの軍需会社。1587年創業。1800年から鉄鋼産業に参入し、1811年には鋳鉄の工場を操業、1853年から機関車の車輪製作で大成功した。1896年、ゲルマニア造船所を傘下に収めた。第１次大戦前には火砲を生産し、第１次大戦後には各種トラックを製作している。参考：月刊グランドパワー10,’03、月刊世界の艦船9,’12増刊

＜クルップ鋼板＞：ドイツのクルップ社が開発した表面硬化鋼で、KC鋼板（Krupp Cemented）と略す。ハーヴェイ鋼板の鋼板をニッケル・クロム鋼に、浸炭法を灯油ガスによるガス浸炭法に換えたものである。1895年に開発され、ドイツのみならずイギリスでも採用され、日本海軍戦艦三笠も建造中にハーヴェイ鋼板からこれに切り替え、1901年までにハーヴェイ鋼板を駆逐して世界標準となった。参考：月刊丸4,’07、続・海軍製鋼技術物語

＜クルップ式無反動砲＞：無反動砲を参照。

＜クルップ製軽戦車＞：�T号戦車・海外シリーズを参照。

＜クルップニイ級＞：ソ連海軍ミサイル駆逐艦57bis型Krupny級。56M型コトリン級改駆逐艦の改良型である57型が没になったため、更に改設計を加えたものである。全長130m、排水量3830トン、満載排水量4192トン（4650トン？）。主機は蒸気タービン、速力34.5ノット。兵装はP-1艦対艦ミサイル単装発射機２基（前後甲板１基ずつ。ミサイル計12発）、４連装57mm砲４基、533mm魚雷３連装発射管２基。1960-61年にベススレードヌィなど８隻が就役した。艦対艦ミサイルの性能がイマイチで、1968-75年に艦対艦ミサイルを外して艦対空ミサイルを搭載し、カニン級となった。参考：月刊世界の艦船12,'21、9,'22、3,’05、月刊丸4,’07、ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜クルップルーマーＳ＞：ドイツ軍試作超重地雷除去車両。クルップ社が1944年に１両製作した。車体は連結式で、直径2.7mの巨大な鋼製車輪４枚により地雷を踏み潰しながら走行する。前後の車体にそれぞれマイバッハHL90エンジンを積む。参考：ジャーマンタンクス

＜グルデリツァ鉄橋爆撃＞：アライド・フォース作戦中の1999年4月12日、NATO軍F-15E戦闘爆撃機がGBU-15テレビ誘導爆弾（AGM-130空対地ミサイル説あり）２発でグルデリッツァ鉄橋を爆撃した際、命中の瞬間に４両編成の列車が差し掛かった。列車通過のタイミングは命中の直前であり、照準を外す暇も無く鉄橋もろとも吹き飛ばしてしまい、９人が死亡した。参考：月刊軍事研究8,’99、月刊航空ファン7,’99

＜クルド愛国同盟＞：クルド人組織で、PUKと略す。クルド民主党KDPの対イラク姿勢に反発したKDP中央委員のジャラル・タラバニが1975年頃に設立した。参考：月刊軍事研究8,’09

＜クルト・エッガース＞：SS従軍記者連隊を参照。

＜クルド自由生活党＞：クルド労働者党の一部が2004年に組織したもので、イラン内やイラク北部に潜伏してイラン治安部隊を攻撃している。これに対抗するため、2006年頃からイランがイラクへの越境攻撃を行うようになった。参考：月刊軍事研究11,’09

＜クルド人＞：トルコ東部、シリア・イラク北部、イラン北西部、アゼルバイジャン共和国・アルメニア共和国南部に位置するクルディスタン山岳地帯に住む民族で、独自の言語と文化を持つが国家を持たない最大の民族であり、中東では４番目に人口が多い（２千万人前後といわれる）ものの、各国に跨っているためどの国でも少数派であり、少数民族扱いをされている。アーリア系民族という説が有力視されており、金髪・碧眼の者もいる。言語はクルド語（アラビア文字またはキリル文字を使う）で、大部分はイスラム教徒（スンニ派）。首長（アガ）の下に部族社会を形成している。居住地域は資源的な魅力に乏しく、地形的にも侵攻が困難なため、メソポタミア周辺域の闘争にも巻き込まれなかった。1920年のセーブル条約で帝政トルコから分離してクルド国家の建設が誓約された事があるが、トルコ共和国が誕生して1923年のローザンヌ条約でトルコの民族自決を達成したため、セーブル条約は破棄されてしまった。1946年にソ連の影響下でイラン北西部にマハラバード共和国が建設されたが、ソ連軍撤退により同年12月にイランにより滅ぼされてしまった。1958年、イラクが共和制となったのを機に、自治獲得に向け交渉を開始したが決裂、1961年からクルド民主党は武装闘争に入った。1970年、イラク政府から自治を認められ、闘争は収まったが、油田地帯であるキルクークを含むかどうかで揉め、1974年4月にイラク政府が一方的に自治法を指定したため、クルド民主党は武装闘争を再開。しかし1975年にイランとイラクが国境問題で和解したことにより、イランからの支援を受けられなくなり、更にイラクとの交渉姿勢に反発したグループからなるクルド愛国同盟がクルド民主党から分裂し、クルド民主党による闘争は弱体化した。イラン・イラク戦争勃発でクルド民主党は武装闘争を再開したが、クルド愛国同盟とクルド民主党との戦闘に手を焼いたイラク軍は1986年にアンファール作戦を発動して掃討に着手し、1988年3月に化学兵器による攻撃を喰らって５千人が死亡した。湾岸戦争後に反乱を起こしたが、アメリカなど外国の支援を全く得られず、イラク軍により鎮圧され、200万人のクルド難民が出た。イラク戦争後はキルクークを含む自治区を獲得、2005年にはクルド愛国同盟のジャラル・タラバニ議長がイラク大統領に選出された。しかし隣のトルコを拠点にするクルド労働者党とは仲が悪く、トルコ在住クルド人が同調する動きも無く（トルコにいるクルド人はトルコ総人口の３分の１にあたる２千万人といわれるが、クルド労働者党メンバーは１万人程度しかいない）、民族全体で連帯する事が出来ない上、周辺国にそそのかされるとそのまま行動に移してしまうという悪癖があり、民族自決の道は遠い。参考：軍事分析湾岸戦争、月刊軍事研究7,’95、1,’08、8,’09

＜クルド人虐殺＞：イラクは1986年からクルド人居住地域掃討アンファール作戦を行っていたが、1988年2-3月と8月末、イラク軍はハラブジャにサリン・タブン・マスタードガスなどの化学兵器による砲爆撃を行い、5000人の死者と同数以上の負傷者が出た。以来、ハラブジャはクルド人の間でヒロシマと呼ばれている。作戦全体での死者･行方不明者は50000人以上とされる。CNNファクターが低いせいか国際的な非難・抗議も少なく、イラクは国内問題としてこれを無視した。ハラブジャでは今でも化学兵器の後遺症とみられる肺線維症、悪性腫瘍、先天性異常といった症例がみられ、1998年のリバプール大学による調査では、イラク他地域に比べて悪性腫瘍発症率が４倍、流産率が13倍高かったという。追悼施設の一角には当時撃ち込まれた化学砲弾が置かれている。参考：月刊軍事研究9,’09、軍事分析湾岸戦争

＜クルド人自治区＞：イラク北部のドホーク州、アルビル州、スレイマニア州を指す。ここはクルド人が多数を占めている地域で、イラクが一方的に自治区として指定、油田地帯のキルクークは外した。これに反発したクルド民主党がイランの協力を得て1970年代初めに反政府運動を展開したが、イランとイラクの国境紛争が1975年に解決するとイランの援助が得られなくなり、イラク軍に鎮圧された。湾岸戦争後にも蜂起してキルクーク周辺を解放区にしたが、外国の支援を得られずイラク軍の苛烈な鎮圧を受け、150-200万人が難民となった。1991年4月にクルド人保護を求める国連安保理決議688が採択され、1992年4月にはイラク中央政府とクルド民主党がクルド人自治の確立で合意。5月、イラク北部３州で自治区地域議会選挙が行われた。1994年、クルド民主党とクルド愛国同盟が実質的な内戦に突入。1998年9月、アメリカの仲介で停戦したが、東西分割統治状態となった。イラク戦争後は自治区を獲得し、両党の融和が進み、2005年1月の国民議会選挙ではクルド民主党とクルド愛国同盟などを含む連合勢力であるクルド統一会派が第２党になった。2006年、統一内閣が組織されたが、行政機構は東西で分裂したままである。2009年6月、自治区内にある油田から産出された原油のトルコへの輸出が開始された。2009年7月25日に地域政府議長選挙と地域政府議会選挙が行われ、クルド民主党とクルド愛国同盟が２大政党となり、連立与党となった。フセイン政権末期から独自の治安機関を設置していて、ペシュメルガと呼ばれる軍事要員もおり、治安は安定しているが、年に数回程度の自爆テロを含むテロ行為（イラク戦争終結後から2009年半ばまでにスレイマニアで９件、アルビルで８件）がある。キルクークの帰属に関しては油田がらみで未だに解決していない。参考：月刊軍事研究1,’08、9,’05、8,’09、9,’09、11,’09

＜クルド人武装組織（１９８９年）＞：イランにクルド民主党ペシュメルガ（12000名）がいる。イランの反政府勢力としてイラン・クルド共産党、イラン・クルド族民主党（10500名）、民族解放軍（4500名。拠点はイラク）がある。イラクには反政府勢力としてクルド民主党ペシュメルガ（15000名＋民兵30000名。イランから砲や9M32などの供与を受ける）、クルド労働者党（シリアが拠点）、クルド愛国同盟（戦闘員4000名＋支援要員6000名。T-54/55戦車11両、60mm/82mm/120mm迫撃砲450門、106mm無反動砲、12.5mm対空機銃200門、9M32）、クルド族社会党（1500名）、イスラム革命最高会議（イランが拠点）がある。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜クルト・ビューリゲン＞：ビューリゲン（ドイツ空軍エース）を参照。

＜クルト・マイヤー＞：マイヤー（SS少将）を参照。

＜クルド民主党＞：クルド人組織で、KDPと略す。1946年1月のクルド人民共和国独立宣言直前に、イラクで独立闘争を行っていたムスタファ・バルザーニが設立した。軍事組織としてペシュメルガを有する。1974年にクルド愛国同盟が分裂した。参考：月刊軍事研究8,’09、ミリタリー・バランス1989-1990

＜クルド労働者党＞：クルド人組織で、PKKと略す。トルコ南東部にあるクルド人居住地の分離独立を目指すマルクス・レーニン主義過激派で、1974年にアブドラ・オジャランが設立した。結成直後からトルコの取り締まりを受け、1980年にオジャランはシリアに亡命し、1984年からトルコ国内でのテロを指示した。対象は政府高官から一般人、観光客までに及び、犠牲者は３万人以上にも達する。1998年10月、シリアがオジャランを国外追放処分とした。1999年2月、オジャランがケニアのギリシャ大使館を出たところで逮捕され、トルコに引き渡された。8月、オジャランはクルド労働者党に対してテロの中止と部隊のトルコからの撤退を命じた。11月、オジャランに対する死刑判決が確定。2002年4月、クルド自由民主議会と名称を変更。8月、トルコが死刑制度を廃止したため、オジャランは終身刑に減刑された。2003年9月、政府の恩赦を拒否して停戦を破棄。11月、名称をクルド人民会議に変更。2004年、拠点をイラク北部のクルド人自治区に移した。最近再び名称をクルド労働者党に戻している。2007年4月のアメリカ国務省国際テロ年次報告では、勢力4000-5000人で、うち3000-3500人がイラク北部に潜んでいる。8月9日にトルコのギュル外相がイラクのマリキ首相に提出した資料によれば、イラク北部に要員2640-4030人が潜んでおり、根拠地のカンディル山周辺に500人以上が配置されている。ここには１万発以上の手榴弾と地雷、３千丁以上の火器が保管してある。発電装置はアイハン及びハルン・キャンプにあり、後者には食料や燃料の保管庫と政治教育学校も併設されている。他に要員550-770人を擁するハクルク・キャンプや、病院施設を持つカニジェンギ地域などが主要な勢力地域で、マフムル難民キャンプ、ロラン、ザップ、メティナ、フネレ、ハバシンにもゲリラが潜伏しており、トルコへのテロ攻撃を行っている。参考：月刊軍事研究1,’08、3,’08

＜クルナス＞：F-4E2000（戦闘機）を参照。

＜クルビット＞：Su-37戦闘機が1996年9月のファーンボロ航空ショーで初めて行った曲技飛行で、エフゲニー・フローロフが開発したためにフローロフ・チャクラとも呼ばれる。プガチョフ・コブラの頂点で推力偏向ノズルを上向きにし、前進しながら後方宙返りする。頂点付近では機体が後ろに進むことになるが、優れたエアインテイク性能により、機動中にAL-31FU エンジンが停止することは無い。Su-37がロシアで採用されず、テスト機も廃制されてしまったため、Su-37による本機動も見られなくなった。2018年11月の珠海エアショー2018で推力偏向ノズル付きの殲撃10B戦闘機が披露した。参考：月刊JWings12,’11、10,’02、6,’00、月刊軍事研究4,’14、1,’19

＜グルベット＞：P346（ミサイル艇）を参照。

＜車引き＞：日本海軍のスラングで、潜水艦乗員のこと。艦隊からこき使われるので。参考：歴史群像4,’16

＜クルムバッハ＞：FuMG74（レーダー）を参照。

＜クルムバッハ級＞：ドイツ海軍掃海艇Kulmbach級。ハーメルン級に機雷掃討能力を附与したもので、シー・フォックス機雷処分具を搭載する。全長54.4m、満載排水量635トン。主機はディーゼル、速力18ノット。兵装はスティンガー艦対空ミサイル４連装発射機２基、40mm単装機関砲２基、機雷60個。1999-2001年にM1099ヘルテンなど５隻が改装を受けた。参考：月刊世界の艦船3,’07

＜久留米駐屯地＞：陸上自衛隊の駐屯地。広報資料館には太平洋戦争時の新聞や、自衛隊の活動史料などが展示されている。所在地は福岡県久留米市国分町100。JR久留米駅または西鉄久留米駅からバス「松山バス停」下車徒歩５分。保安隊時代の1952年に開設され、特科64連隊が移駐した。1954年、陸上自衛隊創設で特科64連隊が第４特科連隊に改編された。1957年12月、第３特科群が別府駐屯地に移った。1974年5月、日本陸軍第１戦車隊の発祥（昭和14年5月）を記念し、戦車隊員の御霊を慰霊するため、日本陸軍元戦車兵と陸上自衛隊機甲科隊員が戦車之碑を建立した。元陸軍戦車隊士官の司馬遼太郎氏が碑文を寄せている。2009年4月23日、韓国陸軍士官学校長ら４名が駐屯地研修を行った。10月8-9日、佐賀市立諸富中学校２年生７人の職場体験学習に協力した。2010年5月15日、戦車之碑慰霊祭が行われた。2012年5月13日、戦車之碑慰霊祭を実施。6月15日、佐賀学園高校生徒18人の職場体験学習に協力した。2016年11月13日、福岡県柳川市豊原小学校PTA主催の豊原っこチャレンジ合宿に協力し、部隊研修を行った。2017年3月27日、西部方面混成団第118教育大隊が相浦駐屯地から移駐した。2018年3月27日、西部方面混成団が相浦駐屯地から移駐した。2019年7月、福岡地本が第１回援護キャンペーンを実施。8月4-5日、隊員100名が水の祭典久留米まつりに協力し、山車パレード、武者行列、久留米一心太鼓演奏を行った。2020年3月26日、福岡県隊友会筑後地区会と、大規模災害時などにおける派遣隊員の留守家族支援に関する協定を締結した。2022年11月2-6日、佐賀インターナショナルバルーンフェスタ2022に駐屯地所属15名が計測員として参加した。2023年1月8日、沖縄地本が陸自女性入隊予定者４人に女性限定部隊研修を行った。参考：久留米駐屯地ホームページ、JGround Vol.23、MAMOR vol.91、朝雲、別府駐屯地ホームページ、久里浜駐屯地ホームページ

　＜久留米駐屯地（２０１５年）＞：第４師団第４特科連隊、第４高射特科大隊、第４後方支援連隊第２整備大隊特科直接支援中隊、同大隊高射直接支援隊、第321基地通信中隊久留米派遣隊、西部方面会計隊第359会計隊（3月26日から第361会計隊久留米連絡班）、久留米駐屯地業務隊が駐屯している。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜久留米駐屯地業務隊＞：陸上自衛隊の駐屯地業務隊。2013年12月9日、庁内託児所での保育実習訓練実施の功績により、陸幕長から２級賞状を授与された。2015年12月7日、福利厚生の功績で陸幕長から２級賞状と副賞が授与された。2018年1月17日、方面混成団などの移駐・改編に伴う施設整備、補給管理任務などの完遂の功績で、陸幕長から２級賞状が授与された。2022年7月15日、厚生業務で優れた功績を挙げたとして、吉田陸幕長から２級賞状と副賞の盾を授与された。2023年7月14日、駐屯地業務で優れた功績を挙げたとして、森下陸幕長から第２級賞状と副賞の盾を授与された。参考：朝雲

＜クルリット級＞：インドネシア海軍ミサイル艇Clurit級。満載排水量248トン。兵装はC705艦対艦ミサイル発射筒４基など。2011-13年に艦番号642クジャンなど４隻が就役した。2015年現在では８隻を保有しており、兵装は６隻がC705艦対艦ミサイル連装発射筒２基のみ、２隻が更にAK630CIWS１基を装備する。参考：月刊世界の艦船7,’15、THE MILITARY BALANCE 2016

＜クルンチュ＞：トルコ海軍FPB57級ミサイル哨戒艇１番艇。参考：月刊軍事研究3,’02、12,’98

＜グルンプス＞：トルペドー90（対潜魚雷）を参照。

＜呉一〇一特別陸戦隊＞：山岡部隊を参照。

＜クレア＞：A218（曳船）またはI14（駆逐艦）を参照。

＜グレアシールド＞：計器板の上方に設置される、眩惑防止用の黒色パネルのこと。参考：飛行機のしくみ

＜クレイ＞：APA-39（攻撃輸送艦）を参照。

＜グレイ＞：FF-1054（フリゲート）を参照。

＜グレイ＞：Gyと略す。吸収線量を表す単位で、人体や物質の単位質量（１キログラム）あたりに吸収される放射線エネルギー（ジュール）の量を示す。参考：知ることから始めよう放射線のいろいろ、放射線健康科学

＜グレイアウト＞：人体にプラスＧがかかり、脳血流が不足して視界が狭まるなどの症状が出ること。まず色彩の識別が出来なくなり、視界が白黒になるためこう呼ばれる。ブラックアウトの前段階で、一般には4-5Gがかかるとこの状態に陥る。Ｇを低下させれば回復する。参考：図解現代の航空戦、月刊丸8,’87、月刊JWings9,’00

＜グレイ・イーグル＞：MQ-1Cシリーズ（無人機）を参照。

＜グレイ・ウルフ＞：MH-139A支援ヘリ（アメリカ空軍）を参照。

＜グレイ・ウルフ＞：アメリカ空軍研究所との契約でロッキード・マーチン社とノースロップ・グラマン社が2017年末頃から開発中の空中発射型低価格亜音速巡航ミサイル。モジュラー化とオープン・アーキテクチャー採用で開発期間短縮とコスト低減を図り、スパイラル方式アップグレードにより性能向上と高い作戦順応性を目指す。価格を抑えて大量に調達し、遠慮なく撃ちまくって飽和攻撃をかけると共に、ミサイル同士をネットワークで協調動作させて防空網を突破する。F-35、F-15、B-1、B-2、B-52に加え、F/A-18でも運用する。開発フェーズ１ではF-16からのデモンストレーションを行う予定。参考：月刊JWings3,’18、月刊航空情報3,’18、月刊軍事研究4,’18、月刊航空ファン3,’18

＜グレイ・ウルヴス＞：VAQ-142（電子戦飛行隊）を参照。

＜グレイウルフ・バイキング＞：S-3対潜哨戒機ファミリーを参照。

＜グレイゴースツ＞：VMFA-532（海兵戦闘攻撃飛行隊）を参照。

＜グレイ・ゴースト＞：CV-6（空母）またはYF-23A（試作戦闘機）を参照。

＜グレイザー・セーフティ・スラグ＞：1970年代初めにアメリカの元陸軍大佐ジャック・キャノンが開発した弾丸。12号チルド散弾をジャケット内に充填し、テフロンの蓋を被せたものである。命中するとジャケットが飛散して散弾が急速拡散し、大きなダメージを与える。ハンドガン用やライフル用が開発された。ストッピングパワーが大きすぎるためにあまり使用されていないが、対テロリスト用として注目されている。参考：GUN用語事典

＜クレイジー・ドッグ＞：RU-21A（電子偵察機）を参照。

＜クレイジーホーク＞：EO-5C（情報収集機）を参照。

＜グレイ・スター＞：アメリカ海軍２周波数（Ｓバンド／Ｘバンド）式アクティブ・フェイズド・アレイ・レーダーGray Star。ミサイル追跡艦T-AGM-24インヴィンシブルに2012年の改装で搭載された。参考：月刊軍事研究11,’18

＜グレイスデイル＞：L44（駆逐艦）を参照。

＜グレイソン＞：DD-435（駆逐艦）を参照。

＜グレイドラゴン＞：F-117爆撃機ファミリーを参照。

＜グレイドルフィン＞：航空自衛隊のグレイ系記念塗装T-4の部隊内通称。丸山真人一等空佐の発案によるもので、初代グレイドルフィン１は第32教育飛行隊長時代の2007年に戦闘機操縦基礎課程開始記念として、２代目グレイドルフィン２は第13飛行教育団飛行群司令時代の2016年にレッドドルフィンのグレイ版として、３代目グレイドルフィン３は中部航空方面隊司令部飛行隊司令時代の2018年に入間基地創設60周年記念として塗粧された。参考：月刊航空ファン1,’19

＜クレイトン・エイブラムス＞：エイブラムス（アメリカ陸軍参謀総長）を参照。

＜グレイハウンド＞：C-2シリーズ（輸送機）またはH05（駆逐艦）またはM8海外シリーズ（装甲車）またはパンツィールS1（地対空ミサイル）を参照。

＜グレイバック＞：SS-208（潜水艦）またはSSG-574（巡航ミサイル潜水艦）またはLPSS-574（揚陸潜水艦）を参照。

＜グレイバック級＞：アメリカ海軍戦略巡航ミサイル潜水艦Grayback級。元はダーター級潜水艦として建造予定だったが、レギュラス搭載艦に変更されたため、ダーター級をベースとして前甲板にレギュラス巡航ミサイル用耐圧格納筒２基並列で載せフェアリングで成型し、セイルと格納筒の間にレールランチャーを設置した。セイルにレギュラス誘導用AN/BPQ-2レーダーを装備する。発射の際にはレールランチャーを格納筒出口に合わせて外側に傾け、格納筒の蓋を上に跳ね上げてミサイルをランチャー上に引っ張り出し、斜め前方に撃ち出す。レギュラスの代わりにF2Y水上戦闘機やA-4攻撃機（水上機型）を運用することも可能。ソナーはAN/BQR-2とAN/BQS-2。全長98.2m、最大幅9.1m、吃水5.3m、水上排水量2670トン、水中排水量3650トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式、フェアバンクス・モース式8-38A6-3/4S型ディーゼル３基・エリオット式主発電機３基・エリオット式電動モーター２基、水上出力4200馬力、水中出力3060馬力、２軸推進、水上速力15ノット、水中速力12ノット、蓄電池はゴウルド・ストレージ・バッテリー社製、水上航続距離13000海里（10ノット）、水中航続時間44時間（３ノット）。安全潜航深度213m。兵装は533mm魚雷発射管８門（艦首６門、艦尾２門）、レギュラス�T４発またはレギュラス�U２発。乗員84名。1958年にSSG-574グレイバックが就役した。1969年、揚陸潜水艦に改造された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船5,’14

＜グレイバック級ファミリー＞

　＜グレイバック級揚陸潜水艦＞：レギュラス退役後にSEALs／水中処分隊搭載潜水艦へと改造したもので、ミサイル格納筒を小型水中艇・ゴム浮舟収容スペースや支援施設に充て、船体を延長して艦内に隊員収容施設を設け、AN/BQG-4PUFFS水中攻撃管制ソナーを装備（上甲板前後とセイル直後にフィン状ソナードーム計３基を持つ）、セイルを１段高くしている。全長98.2m、幅9.1m、吃水5.79m、水上排水量2240トン、水中排水量2935トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式、フェアバンクス・モース式8-38A6-3/4S型ディーゼル３基・電動モーター２基、水上出力4600馬力、水中出力5600馬力、２軸推進、水上速力15ノット、水中速力12ノット、水上航続距離13000海里（10ノット）、水中航続時間44時間（３ノット）。兵装は533mm魚雷発射管４門。乗員87名＋SEALs／水中処分員67名。LPSS-574グレイバックが1969年に改造された。1984年に除籍された。参考：アメリカ揚陸艦史、アメリカ潜水艦史

＜グレイブリイ＞：DDG-107（駆逐艦）を参照。

＜クレイブン＞：DD-382（駆逐艦）を参照。

＜クレイブン級＞：アメリカ海軍駆逐艦Craven級。後期艦はベンハム級またはアッコール級と呼ばれることもある。マハン級の改良型で、煙突を１本に纏め、砲を４門に減らして魚雷発射管を４基に増やしている。全長104.1m、幅11m、吃水3m、基準排水量1500トン。主機は蒸気タービン、主缶蒸気性状は圧力１平方センチあたり42kg・温度380℃（後期型）、出力46000馬力（前期型）／50000馬力（後期型）、２軸推進、速力36.5ノット（前期型）、38.5ノット（後期型）。兵装は12.7cm単装両用砲４門（うち前部２門が密閉砲塔式）、533mm魚雷４連装発射管４基（両舷に２基ずつ。魚雷のジャイロ調整で片舷に16射線を集中可能）。乗員250名。DD-380グリッドレイ、DD-382クレイブン、DD-386バグリー、DD-387ブルー、DD-388ヘルム、DD-389マグフィード、DD-390ラルフ・タルボット、DD-391ヘンリー、DD-392パターソン、DD-393ジャービス、DD-397ベンハム、DD-398エレット、DD-399ラング、DD-400マッコール、DD-401モーリー、DD-402メイラント、DD-403トリップ、DD-404ラインド、DD-405ロウワン、DD-406スタック、DD-407ステレット、DD-408ウィルソンが1937-39年に竣工した。第２次大戦中に漸次レーダーや対空機銃を追加した。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船7,’11

＜グレイ・ホークス＞：VMM-161（海兵中型ディルトローター飛行隊）を参照。

＜グレイムズ＞：APA-172（攻撃輸送艦）を参照。

＜クレイモア＞：M18A1（指向性散弾）を参照。

＜グレイリング＞：SS-18（Ｄ級潜水艦）またはSS-209（Ｔ型潜水艦）またはSS-492（テンチ級潜水艦）またはSSN-646（スタージョン級攻撃原潜）を参照。

＜グレイル＞：9M32（地対空ミサイル）を参照。

＜グレイ・レディ＞：CV-2（空母）を参照。

＜グレイ・ローヴァー＞：A269（給油艦）を参照。

＜クレイン�T＞：AT-8海外シリーズ（練習機）を参照。

＜クレヴァレ＞：SS-291（ガトー級潜水艦）を参照。

＜呉衛生隊＞：海上自衛隊の衛生隊。2023年11-12月、パシフィック・パートナーシップ2024に参加。参考：朝雲

＜グレース＞：流星シリーズ（艦上攻撃機）を参照。

＜グレース・ベイ＞：701（哨戒艇）を参照。

＜グレーゾーン事態＞：武力攻撃に至らない侵害の通称で、ハイブリッド戦争ともいう。純然たる平時と有事の狭間の状況で、砲艦外交や不当な主権誇示から、武力攻撃にあたらない範囲の行動による現状変更の強行まで、幅広い行為を指す。ロシアがウクライナのクリミア半島を併合し、東部２州を半独立状態にしたのもこれである。参考：月刊軍事研究9,’17、月刊世界の艦船1,'22、MAMOR vol.102

＜グレーダ＞：陸上自衛隊の施設器材。土木作業用で、排土板を付ければ除雪作業にも使用できる。民生品と形は同じである。三菱重工製。全長7.95m、全幅2.34m、全高3.54m、全備重量11.75トン。エンジンは三菱重工製6DB10C（125馬力）、トランスミッションは前進６段・後進２段、最大前進速度33.7km、最小前進速度4km、最大後進速度10.2km、最小後進速度6.7km。ブレードは幅3.71m、高さ0.53m、厚さ16mm。参考：自衛隊装備年鑑1996、自衛隊装備カタログ1981

＜グレーダ１型＞：自衛隊の車両。新キャタピラー三菱またはキャタピラージャパンまたは小松製作所製。参考：月刊軍事研究12,’08、11,’11、8,’13

＜グレーダ２型＞：自衛隊の車両。新キャタピラー三菱またはキャタピラージャパン製。参考：月刊軍事研究12,’08、7,’11

＜グレーチング構造＞：甲板構造の１つ。板を簀の子のように張ることで波の直撃に強くし、滑り止めも兼ねるようにしている。参考：月刊JWings2,’00

＜グレーティング・ローブ＞：フェイズド・アレイ・レーダーで発生する余計なレーダー波。本来の主電波ビーム以外の特定方向において、全アンテナ素子から放射される電波の位相が揃ってしまうと、全アンテナ素子からの電界が同相で加算され、２番目の主電波ビームが形成されてしまう。フェイズド・アレイ・レーダー用アンテナ１面あたりの走査可能範囲は最大でもアンテナ面前方のプラスマイナス90度（後ろは走査できない）なので、この内側にグレーティング・ローブが形成されると、受信波がどちらの電波ビームから跳ね返ってきたのか分からなくなり、レーダー機能が阻害される。アンテナ素子の間隔を半波長以下にするとグレーティング・ローブの発生方向が理論上アンテナ後方になり、現実には無視できるようになるが、間隔を詰めるとアンテナ素子数が増えてコストに跳ね返ってくるため、必要な性能と勘案して設計を決める。アンテナ１面あたり走査範囲をプラスマイナス60度にするなら波長の0.54倍、プラスマイナス30度にするなら波長の0.67倍まで素子間隔をとれるし、素子配置を格子状でなく三角配列にすれば平均素子間隔が広くなって素子数を減らせる。参考：レーダシステムの基礎理論

＜クレート＞：Il-14シリーズ（輸送機）を参照。

＜グレート＞：日本海軍スラングで、大便のこと。参考：月刊丸1,’77

＜グレート・グリーン・フリート＞：アメリカ海軍のレイ・メイバス海軍長官が打ち出した方針で、2020年までにアメリカ海軍の使用燃料の半分をバイオ燃料で賄うというものである。ただバイオ燃料は高価なため、議会から批判も出ている。参考：月刊世界の艦船2,’13

＜グレート・ノーザン＞：AG-9（輸送船）またはID-4569（輸送船）を参照。

＜グレート・ホワイト・フリート＞：1907年12月16日から世界一周航海を行った、アメリカ大西洋艦隊の戦艦艦隊。1907年10月22日にルーズベルト大統領が大西洋艦隊を太平洋に回航するプランを発表したのが始まりで、この時既に世界一周プランを練っていたが、世界一周航海であることは出発後に公表された。主目的は日本含む世界各国への砲艦外交と、対日戦争の際の遠征作戦や兵站（軍港設備など）における問題点洗い出しである。参加艦は大西洋艦隊戦艦16隻が基幹で、第１戦隊BB-18コネチカット（艦隊旗艦兼第１戦隊旗艦）、BB-19ルイジアナ、BB-20バーモント、BB-21カンザス、第２戦隊BB-15ジョージア（第２戦隊旗艦）、BB-13バージニア、BB-16ニュージャージー、BB-17ロードアイランド、第３戦隊BB-22ミネソタ（第３戦隊旗艦）、BB-10メーン、BB-11ミズーリ、BB-12オハイオ、第４戦隊BB-8アラバマ（第４戦隊旗艦）、BB-5キアサージ、BB-6ケンタッキー、BB-7イリノイからなり、更に駆逐艦、給炭艦、病院船なども同伴し、乗員数は14000名強だった。1907年12月16日、艦隊はアメリカ東海岸ヴァージニア州ハンプトン・ローズを出港。12月23日、イギリス領トリニダート島に到着したが、全く歓迎されなかった。12月29日、トリニダード島を出港。1908年1月6日、赤道を通過。1月12日、リオデジャネイロに到着、大歓迎を受けた。1月21日に出港し、チリ海軍巡洋艦チャカブコの案内でマゼラン海峡を通過、2月1-7日、プンタアレナスに寄港。2月20日、ペルーのカヤオに到着。高山鉄道の旅などが用意されていたが、乗組員が高山病にかかってしまった。2月29日、カヤオを出港。3月12日、メキシコのマグタレーナに寄港。１ヶ月にわたり砲撃訓練を行った。3月13日、ルーズベルト大統領が世界一周であることを発表した。日本と戦争が始まると早とちりする市民もいたらしい。4月11日、マグタレーナを出港。アメリカ西海岸の都市を巡りつつ、5月6日にサンフランシスコに寄港。石炭消費量の多いBB-10メーンとBB-8アラバマを残し、代わりにネブラスカとウィスコンシンを組み入れた。7月7日、ハワイに向けサンフランシスコを出港。7月16-22日、ハワイのホノルルに寄港。8月9-15日、ニュージーランドのオークランドに寄港。8月20-28日、オーストラリアのシドニーとメルボルンに寄港。9月11-18日、オーストラリアのアルバニーに寄港。10月2-4日、フィリピンのマニラに寄港。10月18-25日、横浜に寄港。日本海軍は接伴艦隊を編成し、宗谷、最上、龍田で出迎え、入港すると三笠が礼砲を放った。艦長は芝離宮に宿泊、上陸を許された乗組員は汽車の自由乗車券を手にして観光に興じた他、天皇への謁見も行われた。飲酒や人力車の乗車賃関係でトラブルが多発したが、概ね大歓迎ムードで終了し、脱艦者35名を出すほどだった。ただ当時の日本軍はアメリカを仮想敵国にしており、グレート・ホワイト・フリートの寄港前には九州沖で海軍大演習を行っている。その後艦隊は二手に分かれ、一方は10月29日から11月5日まで中国アモイに寄港して11月7日にフィリピンのマニラに到着、残りは10月31日にフィリピンのマニラに到着した。12月1日、マニラを出港。12月13日から20日、コロンボに寄港。1909年1月3日から6日、スエズに寄港。1909年1月31日から2月6日、ジブラルタルに寄港。1909年2月22日、ハンプトン・ローズに帰投し、世界一周を完了した。この航海でアメリカ海軍は特務艦船の重要性に気付き、補給艦や工作艦の建造に入っている。参考：歴史群像6,’08、月刊世界の艦船12,’10、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜グレープス＞：パープル・ジャージを参照。

＜グレープフルーツ＞：BLU-61/Bシリーズ（子爆弾）を参照。

＜グレー・プロパガンダ＞：プロパガンダを参照。

＜クレーン＞：DD-109（駆逐艦）またはU23（スループ）を参照。

＜クレーン式給弾機＞：クレーン状の送弾アームで弾薬を吊り上げ、装填トレイまで装弾する方式の給弾装置。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜クレーン車＞：自衛隊の車両。コベルコクレーンまたは加藤製作所製。参考：月刊軍事研究5,’13、9,’14

＜クレーン付トラック＞：自衛隊の車両。いすゞ自動車製。参考：月刊軍事研究6,’13

＜クレオパトラ＞：33（軽巡洋艦）またはF28（フリゲート）を参照。

＜クレオパトラ＞：イギリス海軍カロライン級軽巡洋艦Cleopatra。1915年竣工。1931年に売却された。参考：近代巡洋艦史

＜クレオパトラ＞：エジプトの核弾頭開発計画。参考：歴史群像12,’03

＜呉音楽隊＞：海上自衛隊の音楽隊。2015年5月9日、大和ミュージアム名誉館長委託式で演奏を行った。10月10日、横須賀芸術劇場で海上自衛隊バンドフェスティバルに参加。10月11日、横須賀パレードに参加。2016年2月27日、呉市文化ホールで定期演奏会を実施。6月5日、由良基地分遣隊の日高地方ふれあいコンサートに協力した。6月14日、広島球場のセ・パ交流戦で国歌を吹奏した。6月25日、北島・藍住中学校吹奏楽部員に演奏指導を実施。10月8日、創設60周年記念行事を実施。2017年6月22日、第14旅団第14音楽隊と共に、高知県民文化ホールで第31回高知定期演奏会に参加。9月22日、プロ野球の広島巨人戦（呉総監部とのコラボイベントあり）で試合前に国歌を吹奏した。クラリネット奏者が始球式も行っている。12月17日、島根県松江市でハートフルコンサートin島根を実施。2018年2月24日、呉市文化ホールで第48回定期演奏会を実施。5月26日、金刀比羅宮で第67回掃海殉職者追悼式に参加。7月5日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。9月24日、呉市文化ホールでがんばろう呉!! 海上自衛隊呉音楽隊スペシャルコンサートを開催。9月26日、呉地方総監部が広島市民球場で行った広島東洋カープとのコラボイベントである海上自衛隊PRデーで国歌を吹奏した。2019年2月3日、呉地方隊と広島ドラゴンフライズとの協力イベントで演奏支援を行った。2月23日、呉市文化ホールで定期演奏会を実施。3月8日、日越友好協会の依頼に基づき、ダナン市チュン・ヴォン劇場でベトナム人民海軍音楽隊と合同演奏会を実施。7月6日、阪神基地隊サマーフェスタで演奏を実施。2020年6月9日、呉基地で行われた遠洋練習航海部隊出国行事で演奏支援を行った。2021年2月20日、呉信用金庫ホールで定期演奏会を実施。8月21日、呉地方総監部がエディオンスタジアム広島で行ったサッカーJ1サンフレッチェ広島との協力イベントＪ隊まつり2021に協力し、演奏支援を行った。2022年10月22日、海自第１術科学校オータムフェスタ2022に参加。11月13日、四国大学の大学祭で徳島地本が行った募集広報活動に協力し、演奏会を行った。2023年1月28日、和歌山県田辺市の紀南文化会館で田辺・西牟婁防衛協会創設25周年記念ニューイヤーコンサートを実施。4月29日、第66回呉みなと祭で在日米陸軍軍楽隊との合同演奏を実施。7月9日、呉信用金庫ホールで呉音楽隊ファミリーコンサート2023を実施。2024年2月24日、阪神基地で能登半島応援コンサートを実施。参考：朝雲、MAMOR vol.139、月刊JWings10,’19、月刊世界の艦船5,’24

＜グレカーレ＞：F571（フリゲート）を参照。

＜呉海軍航空基地＞：日本海軍の航空基地。昭和6年、広（呉鎮守府に隣接）に設置された。参考：月刊世界の艦船9,’19

＜呉海軍工廠＞：日本最大の海軍工廠。敷地面積は100万坪弱もある。元は明治22年に設置された呉造船部と呉兵器部で、明治30年に呉造船廠と呉造兵廠に改称され、明治36年11月に両者を統合して開設された。隷下に呉工廠造船部があり、日清戦争後に呉造船支部（民間造船所を買収して小野浜造船所とし、呉鎮守府開庁後にこう改称して隷下に置いた）の施設を吸収した。明治末期までに砲熕部や製鋼部も開設され、砲塔、砲身、砲弾、装甲板の開発製造を行っている。潜水艦長出身者をトップとする潜水艦部もあり、新造潜水艦の１番艦は必ず呉工廠潜水艦部で建造（船台が埋まっていた場合は進水まで他の造船所で建造したこともある）し、瀬戸内海で公試を行った。昭和初期、戦艦大和を建造するため、造船ドックを回収して100トン走行起重機を増設し、ガントリークレーンを強化した。船殻工場や艤装工場も増築し、浮き桟橋２組を設置して艤装岸壁を補っている。昭和6年4月、ロンドン条約成立で3700名の職工を解雇したが、戦艦の改装が始まったため、昭和7-8年には7800名の職工を再募集することになった。昭和20年6月には要員が９万名以上に達していた。戦後、敷地は石川島播磨重工呉工場となっており、戦艦大和が建造されたドックは同工場第４ドックとして使用されている。参考：月刊世界の艦船5,’11、9,’13増刊、9,’19、6,’18、海軍技術研究所、日本潜水艦物語、日本海軍艦隊総覧

＜呉海軍工廠総務部気付伊東事務所＞：Ｑ基地を参照。

＜呉海軍工廠鋳造工場＞：容量1.5トンと0.5トンの塩基性電炉１基ずつがあり、試験用鋼を生産した。参考：続・海軍製鋼技術物語

＜呉海軍工廠電気製鋼工場＞：容量30トンのエルー式炉２基（通常弾用鋼生産用）、６トンのエルー式炉４基（徹甲弾用鋼生産用）、３トンのエルー式炉２基があった。参考：続・海軍製鋼技術物語

＜呉海上訓練指導隊＞：海上自衛隊の海上訓練指導隊。2002年3月22日、海上訓練指導隊群隷下に新編された。参考：月刊世界の艦船8,’24

＜呉海兵団＞：日本海軍の海兵団。明治22年7月1日、呉鎮守府海兵団として新編され、明治29年3月26日に呉海兵団に改称された。参考：呉地方隊ホームページ

＜呉海自カレー＞：海上自衛隊呉地方総監部が2015年4月に提示した呉地区配備艦艇のカレーレシピに基づき、呉市内飲食店で提供されているカレーで、21種類ある。参考：朝雲

＜呉基地（海上自衛隊）＞：海上自衛隊の基地。1984年、全長240mのＦバースが竣工。1994年1月20日、練習艦隊司令部が横須賀から移転した。1995年3月2日、第４護衛隊群司令部が横須賀から移転した。2014年10月24日、第８護衛隊司令部が佐世保基地に移った。2015年3月27日、全長420mの新Ｆバース（浮桟橋）が竣工し、供用が開始された。2016年5月15-20日、オーストラリア海軍潜水艦SSG-78ランキンが寄港。8月1-5日、岡山地本が行った大学生８人に対するインターシップに協力した。8月26日、日本・ミャンマー将官級交流で来日したミャンマー軍訪日団の訪問を受けた。2021年9月13日、広島地本に協力し、見学に訪れた焼山みどり幼稚園園児88人に、AGB-5003しらせ見送り、DD-158うみぎり・DE-234とね見学、マスコットキャラくれこ・やまと触れ合いなどを行った。2022年6月18日、呉海曹会が呉海軍墓地長浜公園を清掃した。7月20日、PAC-3機動展開訓練に参加。第２高射群がPAC-3MSEを春日基地から展開し、撤収までの手順を訓練した。2023年3月18日、呉海曹会が呉海軍基地の清掃活動を行い、幹部・曹士とその家族37人が参加した。6月29日、令和5年度自衛隊統合防災演習に参加し、水船22号による復旧資器材輸送訓練などを行った。参考：月刊世界の艦船2,’12、2,’15、6,’15、7,'16、6,'22、9,'23、MAMOR vol.102、月刊JWings10,'22、朝雲

＜呉基地（２００７年度、改編前）＞：第４護衛隊群、呉地方隊、第１潜水隊群、第１練習潜水隊、潜水艦教育訓練隊、練習艦隊などが所在している。参考：月刊JWings6,’07

＜呉基地（２０１１年）＞：第４護衛隊群、第12護衛隊、第１海上訓練支援隊、第１潜水隊群、第１練習潜水隊、第１掃海隊、第101掃海隊、第１輸送隊、練習艦隊、呉地方隊などが所在している。参考：JShips

＜呉基地（２０１５年）＞：第４護衛隊群、第４護衛隊、第12護衛隊、第１潜水隊群、第１潜水隊、第３潜水隊、第５潜水隊、第１練習潜水隊、第１海上訓練支援隊、第３掃海隊、第101掃海隊、第１輸送隊、第１エアクッション艇隊、練習艦隊、第１練習隊、呉地方隊などが所在している。参考：JShips VOL.70

＜呉基地業務隊＞：海上自衛隊の基地業務隊。2017年7月31日、呉地方総監部地区で緊急登庁支援訓練に参加し、子供一時預かり所の設営、連絡体制、児童の保育・宿泊、キッズNPOから保育士の派出、隊友会との業務支援などを訓練した。参考：朝雲

＜呉教育隊＞：海上自衛隊の教育隊。日本海軍呉海兵団の跡地に置かれている。総務科、厚生科、補給科からなる。元は1956年1月16日に新編された呉練習隊で、1957年5月10日に呉教育隊に改称された。2012年7月28日、第５期一般海曹候補生課程と第357期練習員課程の学生・教官計310名が呉海軍墓地の清掃奉仕を実施。10月10日、第2401期初任准尉特別講習員86名の始講式を実施。2013年1月8日、第118期初任海曹課程学生99名の始業式を実施。8月3日、第６期一般海曹候補生課程と第359期練習員課程学生計264名が呉海軍墓地清掃活動を実施。2014年8月20-26日、市内の中学生117人の職場体験学習を支援した。9月4日、海運企業説明会が開催され、23社53人の担当者が隊員との再就職マッチングを目指した。9月6日、隊員家族70人を招き、交流会アットホームを実施。10月16日、教育査閲を実施。他教育隊の査閲チームが呉教育隊の点検評価を行った。2015年1月8日、第122期初任海曹課程学生152名の始業式を実施。2月24日、第2602期初任准尉特別講習員68名が呉海軍墓地の清掃活動を実施。3月9日、広島県警察本部人材育成課課長補佐ら２人が精神教育の研究のため部隊を訪問した。10月1日、第10期自衛官候補生課程学生55名の入隊式と第123期初任海曹課程学生161名の始業式を実施。2016年1月12日、第364期練習員課程学生53名が江田島湾で短艇競技を実施。第３班が優勝した。1月22日、第364期練習員課程学生53名が3000m持久走競技に参加。2月4日、練習員課程学生53名が班対抗水泳競技を実施。第２班が優勝した。2017年1月6日、第126期初任海曹課程学生の始業式を実施。2月10日、第126期初任海曹課程学生149名のバレーボール競技を実施し、11分隊３班が優勝した。2月17日、第366期練習員課程学生51名の修業式を実施。4月7日、第10期一般海曹候補生課程183名と第13期自衛官候補生課程102名の入隊式を実施。5月10日、開隊60周年記念行事を実施。8月24日、第10期一般海曹候補生課程178名と第367期練習員課程94名の修業式を実施。2018年2月15日、第368期練習員課程学生42名の修業式を実施。4月6日、一般海曹候補生課程学生186名と自衛官候補生課程学生100名の入隊式を実施。7月5-8日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。2019年3月8日、第６期海曹予定者課程・第18期自衛官候補生課程学生計156名の持久走競技を実施。11月8日、海曹予定者課程球技競技（バレーボール）を行い、第12分隊２班が優勝した。12月6日、第21期自衛官候補生課程学生65名の入隊式を実施。2020年1月8日、第８期海曹予定者課程116名の始業式を実施。2月26日、第８期海曹予定者課程116名が3000メートル持久走競技を実施。5月25日、第15期一般曹候補生課程53名が手旗信号訓練（原姿、原画）に参加。6月5日、第15期一般曹候補生課程・第22期自衛官候補生課程計240名の３キロ持久走競技を実施。7月22日、第15期海曹候補生課程21分隊53名に戦闘訓練教務（執銃訓練、匍匐前進、照準訓練）を実施。8月7日、第15期海曹候補生課程・第22期練習員課程計238名が水泳競技を実施。海曹候補生課程で22分隊、練習員課程で32分隊５班が総合優勝した。12月20日、香川地本が入隊予定者10人につなぎ広報の部隊見学を実施。2021年4月8日、第16期一般曹候補生課程205名と第23期自衛官候補生課程43名の入隊式を実施。2022年8月26日、第17期一般海曹候補生課程210名と第378期練習員課程学生84名の修業式を実施。2023年3月10日、第26期自衛官候補生課程修業式と第380期練習員課程始業式を実施。4月7日、新隊員246名の入隊式を実施。初めて女性自衛官28名が入隊した。8月19日、第19期一般海曹候補生課程180名（うち女性27名）と第381期練習員課程60名の集合式を実施。参考：呉地方隊ホームページ、朝雲、教育隊の編制に関する訓令、日本海軍艦隊総覧、月刊世界の艦船7,’23、11,’23

＜呉軍港＞：日本海軍の軍港。明治22年7月、呉鎮守府隷下に開設された。昭和20年3月17日、アメリカ機動部隊の空襲を受けて在泊艦艇が壊滅した。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊、続潜水艦気質よもやま物語

＜呉警備区＞：海上自衛隊呉地方総監部の管轄地域で、宮崎県から和歌山県にかけての瀬戸内海・太平洋と、兵庫県の南半分及び奈良県を含む内陸部を担当する。瀬戸内海の西の境界は福岡・大分県境と山口県・宇部市の境界を結ぶラインである。参考：日本の防衛戦力Part3、月刊世界の艦船1,’95

＜呉警備戦隊（日本海軍）＞：日本海軍の警備戦隊。昭和8年12月、呉鎮守府で新編された。参考：日本海軍艦隊総覧

＜呉警備隊（海上自衛隊）＞：海上自衛隊の警備隊。2001年3月24日1528、マグニチュード6.4の芸予地震が発生したため、3月25日に所属の曳船73号、水船20号などを離島に派遣し、給水支援を行った。2013年7月18日、呉市倉橋島桂が浜で離着岸・上陸訓練と海岸清掃活動を実施。2017年3月10日、YT-09曳船09号が配備された。3月22日、YL-120運貨船120号が配備された。2022年4月22日、YOT-01油槽船01号が配備された。7月22日、YOT-02油槽船02号が配備された。2024年6月26日、YDT-04水中処分母船４号、呉水中処分隊と共に、広島港で海上保安庁との合同訓練に参加。参考：月刊世界の艦船6,’01、7,’17、7,'22、10,'22、8,'24、朝雲

＜呉警備隊（１９７８年）＞：呉地方隊隷下で、呉水中処分隊、佐伯基地分遣隊などからなる。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊

＜呉警備隊（２００１年４月１日）＞：呉地方隊隷下で、佐伯基地分遣隊などからなる。参考：月刊世界の艦船6,’01

＜呉警備隊（２０１０年）＞：呉地方隊隷下で、佐伯基地分遣隊（AMS-4304げんかい）などからなる。参考：月刊世界の艦船1,’11

＜呉警備隊（２０１１年）＞：呉地方隊隷下で、本部、呉陸警隊、呉港務隊、呉水中処分隊、佐伯基地分遣隊からなる。参考：海上自衛新聞

＜呉警備隊（２０１５年）＞：呉地方隊隷下で、本部、呉陸警隊、呉港務隊、呉水中処分隊、佐伯基地分遣隊（本部、AMS-4304げんかい）からなる。参考：呉地方隊ホームページ、月刊世界の艦船6,’15

＜呉警備隊（２０２０年）＞：呉地方隊隷下で、AMS-4304げんかいを配備する。参考：月刊世界の艦船6,’20

＜くれこ＞：呉地方総監部のイメージキャラクター。やまとと共に呉地方総監部人事課の三等海曹がデザインし、2017年6月6日に発表された。2018年4月21-22日、徳島市藍場浜公園で開催されたはな・はる・フェスタで徳島地本が行った広報に協力した。2019年4月20-21日、徳島市藍場浜公園で開催されたはな・はる・フェスタ2019で徳島地本が行った部外広報に協力した。2020年10月11日、オンライン開催された第２回復興応援呉ご当地キャラ祭りに参加。2021年9月13日、やまとと共に、呉基地を訪問した焼山みどり幼稚園園児88人と交流した。2023年8月12-13日、やまとと共に、松山外港第１埠頭で愛媛地本が行った広報に協力した。9月30日から10月1日、水島港で行われた第９回玉島ハーバーフェスティバルで岡山地本が実施した広報に協力した。参考：朝雲

＜呉港務隊＞：海上自衛隊の港務隊。1986年3月27日、YAS-83いおうが配備された。2001年3月16日、YT-89曳船89号が配備された。2015年3月20日、YL-17運貨船17号が配備された。2016年3月7日、YO-44油船44号が配備された。参考：月刊世界の艦船5,’86、6,’01、7,’15、7,’16

＜グレゴリー＞：APD-3（高速輸送艦）またはDD-82（平甲板型駆逐艦）またはDD-802（フレッチャー級駆逐艦）を参照。

＜グレゴリー・ボイントン＞：ボイントン（アメリカ海兵隊エース）を参照。

＜グレゴリオ・デル・ピラル＞：15（フリゲート）を参照。

＜グレゴリオ・デル・ピラル級＞：フィリピン海軍フリゲートGregorio del Pilar級。元はアメリカ沿岸警備隊378フィート型ハミルトン級カッターである。シージラフAMBレーダーを装備する。全長115m、満載排水量3250トン。主機はCODOG方式、速力28ノット。兵装は76mm単装砲１門。Bo105ヘリ１機を搭載可能。2011年に艦番号15グレゴリオ・デル・ピラル、2012年に艦番号16ラモン・アルカラスが就役した。2016年7月21日に３隻目（元WHEC-719バウトウェル）がFMSで引き渡され、艦番号17アンドレス・ボニファシオとして就役した。参考：月刊世界の艦船10,’11、11,’13、6,’16、10,’16、6,’19、月刊軍事研究5,’18

＜グレゴリオ・ベラスケス＞：フィリピン海軍海洋観測艦Gregorio Velasquez。元はアメリカ海軍海洋観測艦T-AGOR-14メルヴィルで、2016年6月1日にマニラに到着した。参考：月刊世界の艦船9,’16

＜クレサ＞：海上自衛隊の略号で、訓練・教育幕僚の略。参考：日本の防衛戦力Part3

＜呉式一号射出機シリーズ＞：日本海軍初のカタパルト。空気式である。参考：図解日本の戦艦、月刊丸2,’08

　＜呉式一号射出機一型＞：水上艦用。圧縮空気により2000kgの航空機を50.5ノットで射出できる。故障が多く、連続射出が困難などの欠点があった。参考：月刊丸2,’08

＜呉式一号射出機二型＞：潜水艦用。最大射出能力1200kg。巡潜二型に搭載された。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜呉式一号射出機二型改＞：呉式一号射出機四型を参照。

＜呉式一号射出機四型＞：潜水艦用で、開発当初は二型改と呼ばれた。最大射出能力1200kg。巡潜三型などに搭載された。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜呉式二号射出機シリーズ＞：日本海軍の火薬式カタパルト。参考：図解日本の戦艦

　＜呉式二号一型射出機＞：昭和4年に開発された。参考：月刊丸2,’08

　＜呉式二号三型改一射出機＞：二号三型の改良型で、射出重量を３トンに強化した。参考：図解日本の戦艦

　＜呉式二号四型射出機＞：二号一型の改良型で、扶桑にのみ搭載された。詳しい諸元は不明。参考：図解日本の戦艦

＜呉式二号五型射出機＞：二号三型の改良型である。全長19.4m、重量22トン。使用火薬量13kg。射出可能重量4000kg、射出速度毎秒28m、加速距離15.5m、最大加速度3G。参考：図解日本の戦艦

＜呉式四型着艦制動装置＞：日本海軍の着艦制動装置。呉海軍工廠電気実験部が昭和13年に実用化した。開発のきっかけは、アメリカの映画で横索制動装置を見たことであり、海軍少佐が苦力に扮してアメリカ空母の石炭積み込み要員となり、実際に装備されているのを確認したという。巻き込みドラムの両端に制動索が取り付けられており、これにワイヤーを結びつけて飛行甲板上に展張する。ワイヤーに着艦フックが引っかかると、ドラムが1.5回転して発電制動を行い、機体を止める。１索あたり装置重量５トン。最大制動距離40m、最大減速度2G、最大制動速度毎秒30m、最大飛行機重量4000kg、復帰時間12秒。参考：図解日本の空母、月刊世界の艦船9,’10

＜呉システム通信隊＞：海上自衛隊の通信部隊。2002年3月22日、呉通信隊から改編されて創設され、システム通信隊群隷下に入った。2010年3月26日、呉システム通信隊本部焼山送信所が閉鎖された。参考：朝雲、月刊世界の艦船7,’19

＜呉水中処分隊＞：海上自衛隊の水中処分隊。1983年1月27日、支援船（水中処分母船）YAS-78が配備された。2010年7-9月、浚渫作業に先立って行われた磁気探査作業中に松山港外港地区の防波堤から24-52mのところで九九式二十五番通常爆弾５発、15cm砲弾２発、弾倉２箱が発見され、爆破処分することになった。11月24日、YDT-04水中処分母船４号が位置浮標を設置。11月25日0800に県土木河川港湾局長を本部長とする現地対策本部が置かれ、半径600m以内が立ち入り禁止となった。1130過ぎに不発弾の同時爆破が行われ、1315に安全化が宣言された。2012年1月10日、呉基地で新年恒例の寒中水泳を実施。2013年6月20-28日、水中処分員１名が硫黄島沖で実機雷処分訓練に参加。2023年11月17-27日、令和5年度機雷戦訓練（日向灘）及び掃海特別訓練（日米共同訓練）に参加。2024年2月1-10日、令和5年度機雷戦訓練（伊勢湾）及び掃海特別訓練（日米共同訓練）に参加。2024年6月26日、隊員８名が、呉警備隊、YDT-04水中処分母船４号と共に、広島港で海上保安庁との合同訓練に参加。参考：月刊世界の艦船9,’13、5,’83、1,'24、4,'24、9,'24、朝雲

＜呉水中処分隊（２００９年）＞：呉地方隊呉警備隊隷下で、YDT-04水中処分母船４号を配備する。参考：MORIBITO Vol.3

＜呉水中処分隊（２０１５年）＞：呉地方隊呉警備隊隷下で、YDT-04水中処分母船４号を配備する。参考：呉地方隊ホームページ

＜クレスコ７５０＞：ニュージーランドのパシフィック・アエロスペースが開発した農業用軽飛行機。フレッチャー製FU-24をベースに開発し、1979年2月28日に初飛行、1981年1月にニュージーランド航空当局の形式証明を取得したが、６機しか売れず、顧客の要望でエンジンを750馬力に強化したモデルを1992年11月に初飛行させ、1999年にはスカイダイビング向け機も開発し、2000年代初めまでに38機を生産した。主翼は低翼単葉、降着装置は前輪式。全長10.9m、全幅12.8m、全高3.63m、最大離陸重量2.925トン。エンジンはプラット＆ホイットニー・カナダ社製PT6A-34AGターボプロップ（750馬力）単発、巡航速度240km、上昇限度7620m、航続距離675km。乗員１名。客席数9-12。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜クレスタ級シリーズ＞：ソ連海軍大型対潜艦／ミサイル巡洋艦のNATOコード。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜クレスタ�T級＞：1134型ベルクート（Berkut、イヌワシ）級のNATOコード、Kresta�T級。当初大型対潜艦に分類されていたが、1976年（77-78年？）にミサイル巡洋艦に変更された。建造所はレニングラードのズダノフ海軍工廠。アメリカ海軍のポラリス搭載戦略原潜に対抗するのが主任務で、新開発のM-11艦対空ミサイルを搭載して防空任務も行うこととし、1961年12月に第35中央設計局へ開発命令が出された。その後モスクワ級対潜巡洋艦の護衛任務も追加されたが、要求が過大だとして取り下げられている。1963年1月に設計案が承認されたが、M-11艦対空ミサイルとURPK-3対潜ミサイルの開発が遅れたため、M-1艦対空ミサイルとP35艦対艦ミサイルを搭載することにした。また、対潜システムの要であるチタン２型ソナーも開発遅延が発生し、61型カシン級対潜駆逐艦と同じ旧型を積まざるを得なくなった。船体は３区画までの浸水に耐えられ、フィン・スタビライザー無しでシーステート５、ありでシーステート６まで運用可能。船体下面に引き込み式のPOU-16ソナーを装備する。マストは三角錐型で、S-125艦対空ミサイル誘導用ピール・グループ射撃指揮レーダーを頂部に搭載した。全長156.2m、幅16.7-16.8m、満載吃水5.9-6.3m、基準排水量5335-5375トン（船体52.2%、機関15.2%、兵装16.7%、電気関係4.2%、燃料など液体2.4%、乗員・食糧など3.8%）、満載排水量7125-7160トン。主機は蒸気タービン２基、主缶（蒸気生成量毎時98トン、圧力１平方センチあたり64kg、温度470℃）４基、出力91000馬力、２軸推進、巡航速力17.8-18ノット、最大速力34.3ノット、燃料搭載量1690トン、航続距離5000-5747海里（巡航速力）／1676-2400海里（最大速力）。発電機はターボ発電機２基とディーゼル発電機４基。ヘリ用燃料9.4トンと対艦ミサイル用燃料５トンを搭載する。兵装は4K44艦対艦ミサイル（P35対艦ミサイルの発展型。後に3M44）用KT-35連装発射機２基（次発装填装置無し）、M-1艦対空ミサイルシステム用ZIF-102連装発射機２基（V-600またはV-601ミサイル64発。艦前後）、80口径57mm連装砲AK-725が２基、30mm機関砲AK-630Mが４基、RBU6000対潜ロケット発射機２基、RBU1000対潜ロケット発射機２基、533mm魚雷５連装発射管PTA-53-1134が２基（SET-65と53-65を計10本。後に53-65Kを搭載。対艦４本＋対潜６本または対艦６本＋対潜４本の組み合わせで、予備魚雷は無し。シーステート５・艦速40ノット以下で発射可能）。FCSは艦対艦ミサイル用がビノム1134型誘導レーダー２基、艦対空ミサイル用が4R90ヤタガン型２基、主砲用がMR-103バルス型、対潜ロケット用がブリャ1134型、対空レーダーはMR-500捜索レーダー（探知距離は対空350km・対水上50km）とMR-310三次元レーダー（対空150km）、航海レーダーはヴォルガ型（後にドン型を追加）、ソナーシステムはMG-312M(I)チタン全周捜索ソナー（探知距離10km）とMG-311ヴィチェグダ標定用アクティブソナー（探知距離3.5km）。潜水艦直上の海水温度差を探知するMI-110R温度センサーと冷却水の痕跡を探知するMK-110K温度センサーを搭載していたが、あまり役に立たなかったらしい。IFFはニケルKM型照会装置とクロムKM型応答装置、電子戦システムはESMがMRP-11-12/13-14/15-16、ECMがMP-150。自衛用にZIF-121チャフ・ディスペンサー（PK-2）を装備する。ヘリコプター格納庫（船首楼甲板に埋め込まれている）とヘリ甲板を持ち、Ka-25PLホーモーンＡ（ヘリックスＡ？）またはKa-25RTホーモーンＢを１機搭載し、対潜任務及びP35ミサイルの目標捜索・中間データリンクに使用する。ヘリ用としてAT-1対潜魚雷５本、PLAB-250対潜爆弾４発、PLAB-50対潜爆弾８発、OMAB-25昼間用マーカー10発、夜間用マーカー10発、RGB-1Nソノブイ54基、トランスポンダー・ブイ15基を搭載する。乗員360名（375名？）。当初は10隻を建造する予定だったが、対空／対潜ミサイルやソナーの開発に目途が付いたため、1967-69年に１番艦アドミラル・ゾズルヤ、２番艦ウラジオストク、３番艦ヴィッセ・アドミラル・ドロズド、４番艦セヴァストーポリの４隻のみ竣工し、クレスタ�U型の建造に移った。ヴィッセ・アドミラル・ドロズドは1975年に改装を受けてAK630CIWSを４基搭載している。アドミラル・ゾズルヤは後にヴァイガチ航空機誘導用レーダーを追加した。1990-91年に退役した。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、月刊世界の艦船3,’92増刊、6,’16、月刊軍事研究11,’98、近代巡洋艦史

＜クレスタ�U級＞：プロジェクト1134A型ベルクートＡ級のNATOコード、Kresta�U級。クレスタ�T級に新型対潜兵装を搭載し、主任務を敵戦略原潜捜索撃沈としたもので、1965年1月に第53中央設計局に設計命令が出された。新開発のURPK-3対潜ミサイル（艦橋両脇のミサイル発射機を80RU４連装発射筒に換装）とM-11艦対空ミサイルシステム（M-22？）を装備し、大型のMR600対空捜索レーダーを積み、30mm近接防御兵器AK-630を初搭載している。チタン2Tバウソナー搭載で艦首が鋭く前に突き出た形状となり、船首楼後端が艦尾まで延長され、その部分にヘリコプター甲板が移設された（クレスタ�T級よりも１甲板分高い）。フィン・スタビライザーを装備しており、使用しなくてもシーステート４、使用すればシーステート５での兵装運用が可能。隣接３区画が浸水しても沈没しない設計になっている。機関室は前後に１つずつ用意されており、前部で右舷軸、後部で左舷軸を駆動する。チタン2Tソナーの性能がイマイチで、URPK-3の射程を活かせないため、艦載ヘリで補っている。また、85R/85RU艦対潜ミサイル８発のうち２発を核魚雷としていた。全長158.5m、幅16.9m、吃水5.5m、満載吃水6.1m、基準排水量5640-5735トン（船体52%、機関15.4%、兵装14.9%、電気関係8%、液体2.3%、乗員・食糧など2.4%）、満載排水量7575-7670トン。主機は蒸気タービン２基、主缶はKVN-98/64-2（蒸気生成量毎時98トン、圧力１平方センチあたり66kg、温度470℃）４基、出力90000馬力（100000馬力？）、２軸推進、巡航速力14ノット、最大速力32.1ノット（34ノット？）、航続距離6100海里（14ノット）／1893海里（32.1ノット）、連続航海日数45日。発電機はターボ発電機（1360馬力）２基、ディーゼル発電機５基（1360馬力が４基、1020馬力が１基）。兵装はV-611艦対空ミサイル連装発射機B-187A（６連装ドラム型弾倉４個）２基、80RU/85R/85RU艦対潜ミサイル４連装発射筒２基、80口径57mm連装両用砲AK-725が２基、30mm近接防御兵器AK-630が４基、RBU6000対潜ロケット発射機２基、RBU1000対潜ロケット発射機２基、533mm魚雷５連装発射管PTA-53-1134Aが２基（SET-65及び53-65K魚雷10本）。Ka-25ホーモーンＡ対潜ヘリ（Ka-25PLまたはKa-25RTs）１機を搭載できる。戦闘システムはMVU-202、対空捜索レーダーはMR600、三次元レーダーはMR310A、航海レーダーはヴォルガ、ソナーはMG311とMG312M(I)、電子戦システムはMRP-11-12ESMが２基、MRP-13-14が２基、MRP-15-16ESMが２基、MRP-150/-152ECM１基ずつまたはR-740K/R-743KV型ECM１基ずつ、チャフ・ディスペンサーはZIF-121（PK-2）。敵原潜の冷却水を追跡するため海水温センサーMI110RとMK-110Kを装備していたが、役に立たないため1980年代に撤去されている。アドミラル・マカロフとワシリイ・チャパエフはコロスK75放射能航跡探知装置のテストに使用され、有効であるとしてテスト終了後も引き続き装備した。乗員は定数343名、実際には385名（うち士官42名）。レニングラードのズダノフ海軍工廠（第190造船所）で1969-77年にクロンシュタット、アドミラル・イサコフ、アドミラル・ナヒモフ、アドミラル・マカロフ、ハバロフスク、アドミラル・オクチャブルスキイ、アドミラル・イサチェンコフ、マーシャル・ティモシェンコ、ワシリイ・チャパエフ、アドミラル・ユマシェフの10隻が竣工した。後に機関砲をAK-630Mに換装し、ドン航海レーダー、ツナミBM衛星通信装置を追加した。1991-93年に退役した。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、月刊世界の艦船3,’92増刊、4,’09、3,’07、4,’12、6,’16、月刊軍事研究11,’98、近代巡洋艦史

＜１１３４ＡＫ型＞：1960年代中期に開発されていたクヴァント多目的艦対空ミサイルを搭載するもの。クヴァントが開発中止になったため、没になった。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜クレセレール＞：フランス軍UAV、Crecerell（長元坊、鷹の一種）。SAGEM社が開発した。主翼はクリップドデルタ翼で、胴体後部にプッシャー式プロペラを持つ。EO/IR画像センサーを搭載している。離陸重量256kg。滞空時間3.5時間、航続距離80km。2000年までに12機が配備された。参考：月刊軍事研究1,’04

＜呉潜水隊基地隊＞：海上自衛隊の部隊。1967年10月1日、第１潜水隊群隷下に新編（1960年2月、呉地方隊隷下に新編？）された。参考：月刊世界の艦船8,’24、9,’15

＜クレセント・シティ＞：APA-21（攻撃輸送艦）を参照。

＜クレセント・シティ級＞：アメリカ海軍攻撃輸送艦Crescent City級。C3デルタ型戦時標準貨物船を攻撃輸送艦に改造したもので、30トンデリック１基と10トンデリック10基を持ち、LCM(6)級４隻、LCVP20隻、LCPL３隻、LCPR２隻を搭載し、兵員1237名・貨物2700トンを輸送できる。一部は水陸両用作戦用旗艦施設を設けた。全長149.7m、幅20m、最大吃水7.92m、軽荷排水量8646トン、満載排水量13590トン。主機は蒸気タービン１基、主缶はバブコック＆ウィルコックス缶２基、出力7800馬力、１軸推進、速力17ノット、航続距離15500海里（15ノット）。兵装は38口径12.7cm単装両用砲１門、50口径7.6cm単装両用砲４門、40mm連装機関砲１基、40mm単装機関砲１基、20mm連装機関砲11門。乗員569名。APA-21クレセント・シティ、APA-28チャールズ・キャロル、APA-31モンロヴィア、APA-32キャルヴァートが1941-42年に竣工した。参考：アメリカ揚陸艦史

＜クレセント造船所＞：アメリカの造船会社。1893年に設立された。ホランド潜水艇を建造している。1916年にベスレヘム・スティール社に買収され、第１次大戦後に閉鎖された。参考：月刊軍事研究9,’07

＜呉造修補給所＞：海上自衛隊の造修補給所。2014年8月20日に発生した広島市安佐南地区土砂災害の災害派遣に参加。2015年12月12日、開所17周年記念行事として地域との交流会を実施。隊員家族や地域住民など600人がもちつき、ソプラノ歌唱、落語などを楽しんだ。2016年9月21日、呉教育隊112講堂で給食（栄養）担当者会報を実施。2017年12月21日、伝統の継承教育の一環として作成した門松を、シスターコマンドの在日米陸軍第10地域支援群弾薬廠庁舎前に設置し、お披露目式を行った。参考：月刊JWings11,’14、朝雲

＜呉造修補給所工作部エアクッション艇整備科＞：海上自衛隊エアクッション艇１号型の整備担当科で、広島県江田島市江南にある。滑走路のようなLCAC運用整備場を持ち、非番のエアクッション艇１号型が格納庫に収容されている。アメリカ海軍LCAC整備部隊のNBU7（Naval Beach Unit 7）と姉妹部隊である。1998年に新編された。2017年1月、LCAC整備用に新たな整備用ピットが竣工した。1月17日、上下架整備無事故200艇を達成。3月13日、LCAC整備場で上下架整備無事故200艇達成記念式を実施。参考：JShips vol.48、朝雲

＜呉造修補給所貯油所＞：海上自衛隊の貯油施設。日本海軍の施設を引き継いでおり、三自衛隊で使用する各種油を貯蔵補給する。2007年、警備犬に災害救助能力を施す訓練を開始。2009年4月20日、警備犬２頭の命名式を実施。呉地方総監が雄は大黒丸、雌は吉祥丸と名付けた。2012年11月7日、呉市虹村公園野球場で開催された第27回初期消火競技大会に参加。消火器男子の部、消火器男女の部で優勝、屋内消火器の部で準優勝を飾った。2013年4月23日、警備犬３頭の命名式を実施。10月8-9日、警備犬訓練施設で警備犬取扱集合訓練を実施。呉警備隊、佐世保警備隊、大湊警備隊から隊員８名・警備犬３頭、空自中警団、第５航空団、第８航空団、第12飛行教育団から隊員13名・警備犬３頭が参加した。12月7日、開所15周年記念行事の地域との交流会を実施。12月12日、広島市で開催された日本警察権協会中国訓練チャンピオン決定競技会に警備犬２頭と訓練士２名が参加し、警備犬ベル号が臭気選別の部でチャンピオングループ入賞の成績を挙げた。2014年1月16日、隊員が東京都立川市の海上保安試験研究センターを訪問し、海洋汚染防止の研修を行った。4月13日、警備犬３頭が春季西日本訓練チャンピオン決定競技会に参加し、警戒の部２部でピース号が２位、ピーロ号が５位に入賞、団体優勝となった。5月13日、所長ら８名が在日米軍川上弾薬庫を研修した。5月16-18日、警備犬５頭が救助犬訓練士協会主催の国際救助犬連盟公認国際救助犬試験を受験し、妙見丸号と多門丸号がＢ段階に合格した。8月20-26日、広島市土砂災害の災害派遣で救助犬妙見丸号、多聞丸号、那智号を派出し、行方不明者を発見した。10月10日、吉浦老人クラブ連合会のウォーキング大会に協力した。１2月4日、2014年度中国訓練チャンピオン決定競技にベル号とピーロ号が出場し、それぞれ臭気選別の部と警戒の部でチャンピオンガウンを得た。12月19-21日、警備犬３頭が第26回OPDES国際救助犬試験に参加し、２頭がＡ段階に合格した。2015年2月25日、隊員18名が陸自海田市駐屯地で集約倉庫を見学。2016年2月2日、陸自中部方面総監の視察を受けた。4月14日・16日に発生した熊本地震の災害派遣に警備犬妙見丸号、多聞丸号、那智号が参加。南阿蘇村の土砂崩れ現場で行方不明者の捜索にあたった。2018年4月26日、地元小学生150人に警備犬の訓練を公開した。5月12日、広島市内のイオンモールで警備犬４頭の訓練展示を実施。7月5-8日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。警備犬による行方不明者捜索を行った。8月11日、山本防衛副大臣の視察を受け、西日本豪雨における警備犬の活動報告と訓練展示を行った。9月11-13日、呉警備隊、佐世保警備隊、舞鶴警備隊、対馬警備所、空自第12飛行教育団などが参加し、警備犬訓練所で部外講師を招いての警備犬とハンドラーの集合訓練を実施。9月14日、下対馬警備所からの警備犬供用管理換えの依頼に基づき、ピース号を引き渡した。9月26日、グラウンドでアメリカ海兵隊岩国憲兵隊６名と第14回合同訓練（警備犬による爆発物捜索訓練など）を実施。10月14日、自衛隊記念日中央観閲式で、無事故給油50年以上の功績により、安倍総理から特別賞状を授与された。10月20-22日、警備犬５頭が日本警察権協会主催日本訓練チャンピオン決定競技会に参加。楓号がリザーブチャンピオン、仁号とエルダー号がチャンピオングループに入賞した。12月6日、警備犬の京号が日本警察権協会主催中国訓練チャンピオン決定競技会に参加し、警戒の部でチャンピオンとなった。2019年2月12-13日、大阪・京都・和歌山・岡山・愛媛・山口・福岡の各府県警察犬と合同訓練を実施。参考：朝雲、日本の防衛戦力Part3、月刊航空ファン7,’16

＜呉第１特別陸戦隊＞：日本海軍特別陸戦隊。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制では連合艦隊直率、兵力部署では比島部隊付属部隊に所属していた。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜呉第２特別陸戦隊＞：日本海軍特別陸戦隊。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制では連合艦隊直率、兵力部署では比島部隊付属部隊に所属していた。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜呉竹＞：日本海軍若竹型駆逐艦２番艦。大正11年12月21日竣工、第４駆逐艦という名称で二等駆逐艦に類別された。大正13年4月24日に第４号駆逐艦に改称された。8月6日、夜戦訓練中に菊と衝突して座礁したが、離礁に成功した。昭和3年8月1日、呉竹に改称された。昭和19年12月30日、高雄港内でSS-394レザーバックの雷撃を受けて沈没し、昭和20年2月10日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍艦隊総覧

＜クレタ島空挺作戦＞：メルクール作戦を参照。

＜呉弾薬整備補給所＞：海上自衛隊の弾薬整備補給所。2011年7月8日、保管してあった7.62mm曳光弾２発が無くなっており、代わりに7.62mm普通弾２発と入れ替えられていた。普通弾は曳光弾とサイズを同じに見せかけるため先端に粘着テープが巻かれていて、意図的に入れ替えられた可能性もある。2012年11月14日、所長ら６名が在日米陸軍第83兵器大隊川上弾薬庫で研修を行った。2016年9月1日、弾薬無事故2000日を達成。参考：朝雲

　＜呉弾薬整備補給所（２０１５年）＞：呉地方隊の隷下にある。所長、副処長、先任伍長、企画調整室（企画調整係、安全係）、総務科（総務係）、補給科（管制係、資料処理係、輸送係、資材係）、整備部（整備管理科、火工整備科、魚雷整備科、機雷整備科）からなる。参考：呉地方隊ホームページ

＜呉地方基地隊＞：海上自衛隊の基地隊。保安庁警備隊時代の1953年9月16日、横須賀地方隊隷下に新編された。1954年7月1日、呉地方隊に昇格した。参考：月刊世界の艦船4,’13

＜呉地方総監部＞：海上自衛隊の地方総監部。所在地は広島県呉市幸町8-1。第１庁舎は呉鎮守府として使用されていた庁舎で、1945年7月の爆撃で屋根が崩壊し、中央ドーム屋根の無い状態で1953年に修復されたものである。イメージキャラクターは「くれこ」と「やまと」。元は横須賀地方総監部呉地方基地隊で、1954年7月1日の海自創設と同時に格上げされた。この時は引き続き呉防備隊跡地の呉地方基地隊本部建物を使用していたが、呉鎮守府地区の接収が解除された1957年12月に呉鎮守府庁舎へと移っている。1999年12月6日、第１庁舎の改修工事が完了し、ドーム屋根も復元された。2008年12月19日と22日、経理部が奉仕活動の一環として休山登山道清掃活動を実施。2014年7月9日、関西電力、中国電力、四国電力と連携に関する協定を締結。災害発生時の円滑な相互協力を目的に、被害情報等の共有、相互協力、定期的な会議と各種訓練を実施することとした。9月16日、呉造修補給所貯油所で生まれた警備犬の赤ちゃん２頭（トド丸、ゴン丸）のお披露目式を実施。10月7日、電力会社車両の輸送艦搭載訓練を実施。呉基地係船堀ＤバースでLST-4002しもきたに電力会社の車両５両を積み込む検証作業を行った。11月1日、平成26年度自衛隊記念行事を実施。11月4日、呉地方総監がアメリカ太平洋艦隊司令官ハリー・Ｂ・ハリス大将からリージョン・オブ・メリット勲功章を伝達された。2015年8月17-21日、岡山地本が行った大学生対象のインターンシップに協力した。12月10日、LST-4002しもきたと共に、呉港で総務省消防庁主催の輸送艦への消防車両搭載検証を支援した。2016年4月14日と16日に発生した熊本地震の災害派遣に参加。4月28日、熊本地震への災害派遣隊員の家族に対し家族説明会を実施。5月23日、宮崎県日向市と海自によるビーチング訓練の実施に関する協定の調印式を行い、小倉ヶ浜と伊勢ヶ浜でのLCACによるビーチング訓練が可能となった。6月3日、関西・中国・四国電力との共同海上輸送訓練を実施。第１輸送隊、YL-17輸送艇17号、LCAC、第13旅団が参加し、車両や器材の輸送訓練などを行った。9月26日から10月9日、平成28年度海上自衛隊演習（図上演習〈日米共同演習〉）に参加。2017年3月23日、呉警備区チーフWAVE会報を開催。6月、呉自衛官募集センターを開所。9月22日、広島市ホームスタジアムで広島東洋カープとのコラボイベントを実施。6月6日、呉自衛官募集センターの開所式を実施。イメージキャラクターくれこ・やまとの発表も行われた。2018年2月22日、呉警察署で開催された４機関合同女性職員意見交換会に参加。3月15日、海幕厚生課と在日米海軍佐世保基地の協力下に、呉阪急ホテルで米海軍家族支援講演会を初開催した。3月16日、島根地本の呉・江田島部隊研修に協力した。5月15日、４機関合同女性職員意見交換会を開催し、呉地方隊、海保、消防、警察から男性含む36人が参加、仕事と育児の両立をテーマとする意見交換を行った。7月4日、ワークライフバランス（WLB）推進強化月間の一環としてワラビー（WLB）ミーティング海自くれを実施し、海自、海保、警察、消防などから120人が参加して議論を行った。9月26日、広島市民球場で広島東洋カープとのコラボイベントである海上自衛隊PRデーを実施。10月1日、チーフWAVE相談室を開設。2021年8月21日、エディオンスタジアム広島で、サッカーJ1サンフレッチェ広島との協力イベントＪ隊まつり2021を実施。2022年5月24日、広島県自衛隊家族会、広島県隊友会、水交会広島県支部と、災害発生時等における派遣隊員の家族支援に対する協力に関する協定を締結し、締結式で協定書に署名した。2023年3月16日、海上自衛隊呉婦人協力会と、体内での子供一時預かりに関する協定を締結し、調印式を行った。9月13日、令和5年度海自幹部候補生採用試験合格者69人が総監や中堅幹部と懇談した。9月30日から10月1日、水島港で行われた第９回玉島ハーバーフェスティバルで岡山地本が実施した広報に協力した。参考：月刊世界の艦船3,’00、12,’16、月刊JWings6,’10別冊付録、6,’11、朝雲

＜呉地方総監部（１９７８年）＞：呉地方隊隷下で、管理部、防衛部、経理部、補給監理官、技術監理官、衛生監理官、監察官を隷下に置く。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊

＜呉地方隊＞：海上自衛隊の地方隊Kure Regional District。呉警備区を管轄する。1954年7月1日の海上自衛隊発足に伴い、横須賀地方隊呉地方基地隊が独立して創設された。1957年3月16日、岩国航空教育派遣隊が新編された。1958年2月1日、岩国航空教育派遣隊が岩国航空教育隊に改称された。3月16日、徳島航空隊が新編された。12月16日、岩国航空教育隊が岩国教育航空隊に改称された。1960年2月、呉潜水隊基地隊が新編された。6月、SS-511おやしおが配備された。8月31日、第10護衛隊が隷下に入った。1961年3月、ASR-401ちはやが配備された。9月1日、岩国教育航空隊が岩国教育航空群に改編されて教育航空集団隷下に移った。1962年5月1日、SS-501くろしおが自衛艦隊から転入した。6月30日、SS-521はやしおが直轄艦として配備された。8月1日、第１潜水隊が新編され、SS-521はやしおが第１潜水隊に移った。1963年3月31日、第１潜水隊が自衛艦隊隷下に移った。9月1日、岩国航空教育派遣隊が新編された。1965年3月15日、岩国航空教育派遣隊が岩国航空派遣隊に改称された。1986年2月中旬、LSU-4171ゆらが沼津市今沢海岸で輸送艦総合訓練に参加。3月19日、第22護衛隊が編入され、第36護衛隊が廃止された。1987年12月1日、小松島航空隊が隷下に入った。2008年3月、小松島航空隊が第24航空隊に改編されて第22航空群に移った。2011年9月24-25日、大阪湾で呉地方隊展示訓練を実施。艦艇13隻と航空機13機が参加した。2013年10月25日、平成25年度日米共同統合防災訓練に参加。2015年6月7日、平成27年度日米共同統合防災訓練に参加。2017年11月5日、平成29年度日米共同統合防災訓練に参加。2018年7月5-8日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。2019年2月3日、呉市総合体育館でプロバスケットボールチームの広島ドラゴンフライズと協力イベントを実施。10月12日に上陸した台風19号の災害派遣に参加。11月11-21日、令和元年度自衛隊統合演習（実動演習）に参加。2020年2月21-23日、令和元年度日米共同統合防災訓練TREXに参加。

2021年2月12-13日、日米共同統合防災訓練TREXに参加。2022年6月20-23日、令和4年度統合防災演習の一環として、MAC-684なおしまによる電力会社復旧資材搭載検証及び海保巡視艇への燃料補給訓練が行われた。2024年7月15-19日、バヌアツ共和国でパシフィック・パートナーシップ2024-2に参加。9月4-10日、ミクロネシア連邦でパシフィック・パートナーシップ2024-2に参加。

参考：月刊世界の艦船5,’02増刊、5,’86、12,’11、10,’13、12,’13、9,'15、1,’18、1,’20、4,'21、9,'22、8,'24、月刊航空ファン8,’15、日本の防衛戦力Part3、第24航空隊ホームページ、教育航空集団ホームページ、MAMOR vol.140、統合幕僚監部ホームページ、朝雲

＜呉地方隊（１９７８年）＞：呉地方総監部、第36護衛隊、第３駆潜隊、第101掃海隊、阪神基地隊、呉教育隊、呉通信隊、呉警備隊、呉衛生隊、呉音楽隊、呉水雷調整所、呉補給所、呉造修所、直轄艦（AGS-5113海洋観測艇３号）、ASU-84特務艇84号を隷下に置く。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊

＜呉地方隊（２００１年４月１日）＞：第22護衛隊、阪神基地隊、呉警備隊、LSU-4171ゆらなどを隷下に置く。参考：月刊世界の艦船6,’01

＜呉地方隊（２００７年度、改編前）＞：第22護衛隊、小松島航空隊などを隷下に置く。参考：月刊JWings6,’07

＜呉地方隊（２０１０年）＞：LSU-4171ゆら、阪神基地隊、呉警備隊などを隷下に置く。参考：月刊世界の艦船1,’11

＜呉地方隊（２０１１年）＞：呉地方総監部、阪神基地隊、呉教育隊、呉警備隊、呉弾薬整備補給所、呉造修補給所、呉基地業務隊、呉衛生隊、呉音楽隊、LSU-4171ゆらを隷下に置く。参考：海上自衛新聞

＜呉地方隊（２０１５年）＞：呉地方総監部、阪神基地隊、呉教育隊、呉警備隊、呉弾薬整備補給所、呉造修補給所、呉基地業務隊、呉衛生隊、呉音楽隊を隷下に置く。参考：呉地方隊ホームページ、月刊世界の艦船6,’15

＜呉地方隊（２０２０年）＞：呉基地に置かれている。阪神基地隊、呉警備隊などを隷下に置く。参考：月刊世界の艦船6,'20

＜呉鎮守府＞：日本海軍の鎮守府。明治16年2月に設置のための近海測量が開始され、明治18年から用地買収を開始、明治19年5月に第２海軍区の鎮守府として勅令で定められて建設工事が発注され、11月26日に起工式が挙行された。当初は明治22年4月1日に開庁する予定だったが、遅れて7月1日に公式に開庁（業務は4月1日から開始）した。ただ第１期工事に鎮守府庁舎は含まれておらず、開庁時には呉軍港司令部本部用の建物を使っている。本庁舎の正面玄関は創設当時は海側にあり、真上に長官室が作られたが、明治23年の天皇行幸で馬車から直接入れるよう階段の無い反対側に正面玄関を作り直したため、元の正面玄関が裏口になり、長官室が裏口の上に位置する構造となった。明治32-36年、呉鎮守府艦隊が置かれた。明治38年、庁舎が芸予地震で損壊した。明治40年、芸予地震で損傷した旧庁舎の隣に新庁舎（地下１階・地上２階）が竣工。旧庁舎も２階建てから平屋に改造して人事部（後に経理部）が使っている。昭和8年12月、呉警備戦隊が新編された。太平洋戦争で戦況が悪化すると、鎮守府庁舎の海側崖下や鎮守府敷地山側にコンクリートで固めた地下作戦室を設けた。昭和20年7月、呉空襲で新旧庁舎を含む多数の建物が焼失した。戦後はアメリカ軍が占領し、空襲から無傷で残っていた呉海軍軍法会議を第10師団司令部として使用。その後イギリス軍が進駐し、新旧庁舎を修復して昭和23年から使用した。昭和32年12月から新庁舎を海上自衛隊呉地方総監部として使用中。旧庁舎も防衛部などが使っていたが、昭和57年に解体された。参考：月刊世界の艦船9,’19、8,’12、9,’13増刊、日本海軍艦隊総覧

＜呉鎮守府第１特別陸戦隊＞：日本海軍特別陸戦隊。昭和16年12月8日の太平洋戦争開戦時、建制上は連合艦隊の隷下に置かれていた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜呉鎮守府第２特別陸戦隊＞：日本海軍特別陸戦隊。昭和16年12月8日の太平洋戦争開戦時、建制上は連合艦隊の隷下に置かれていた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜呉鎮守府部隊＞：日本海軍の鎮守府部隊。昭和18年5月21日、海防艦壱岐が編入された。7月28日、海防艦対馬が編入された。7月31日、海防艦六連が編入された。8月10日、海防艦若宮が編入された。8月15日、六連が第２海上護衛隊に転出した。8月30日、若宮が第１海上護衛隊に転出した。昭和19年4月10日、壱岐が第１海上護衛隊に転出した。参考：月刊丸7,’14

＜クレッチマー＞：DE-329（護衛駆逐艦）を参照。

＜クレッチマー＞：ドイツ海軍Ｕボート・エース、オットー・クレッチマー（Otto Kretschmer）。無音潜航の名手であり、戦果を挙げつつもプロパガンダに利用されるのを避けていたことから、サイレント・オットーと呼ばれた。1912年5月1日、レグニツァ生まれ。1930年、海軍士官候補生となった。1936年、潜水艦部隊に異動。先任将校課程を修了して中尉となった。1937年、スペイン内乱ではU35に搭乗してスペイン沿岸の哨戒を実施。9月、U23艦長となった。1940年4月、U99艦長となった。1941年3月17日、イギリス駆逐艦の攻撃で乗艦が大破したため自沈させ、イギリス軍の捕虜となった。それまでに47隻274000トンを撃沈していた。捕虜となった後に剣付柏葉騎士鉄十字章を受章し、1944年9月に中佐へと昇進した。第２次大戦終結後はドイツ連邦海軍に入り、1970年に准将で退役、1998年8月5日に86歳で死去した。参考：月刊世界の艦船8,’18

＜クレディブル・スポーツ＞：YMC-130H（輸送機）を参照。

＜グレナード・Ｐ・リプスコム＞：SSN-685（潜水艦）を参照。

＜グレナード・Ｐ・リプスコム級＞：アメリカ海軍攻撃原潜Glenard P. Lipscomb級。スタージョン級原潜が就役当初に静粛性不足を指摘されたため、解決法として原子力ターボ・エレクトリック方式を採用した実験潜水艦で、スタージョン級ベースの船体に、タリビー級の機関系をベースとしたTEDSと称する推進システムを搭載した。潜舵はセイル・プレーン。AN/BQQ-2ソナーシステムを搭載する。全長111.2m、最大幅9.6m、吃水9.5m、水上排水量5813トン、水中排水量6480トン。主機は原子力ターボ・エレクトリック方式、ウェスティングハウス社製S5Wa加圧水型原子炉１基・GE式ギヤード・ターボ発電機２基・直結式直流電動モーター１基、１軸推進、水上速力18ノット、水中速力23ノット。安全潜航深度396m。兵装は533mm魚雷発射管４門（艦中部両舷２門ずつ。魚雷とサブロック計23本または機雷）。乗員121名。1974年にSSN-685グレナード・Ｐ・リプスコムが竣工した。その後ハープーンとトマホークの運用能力を追加している。1977-84年、セイル上部にソナー（形式不明）を搭載した。静粛性は高かったが、機関系スペース増大に伴う船体大型化に見合った高出力原子炉を搭載できず水中速力低下を来たし、大出力直流電動モーターの信頼性も低く、以降の原潜での原子力ターボ・エレクトリック方式採用は見送られた（SSBN-Xで採用されるかも）。1990年に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13、ザ・マーチ17号、月刊軍事研究5,’17

＜くれないの塔＞：奄美大島らんかん山にある慰霊塔。1962年9月3日、鹿児島県知事の要請で奄美大島に輸血用血液を空輸していた鹿屋航空基地所属P2V対潜哨戒機が墜落し、住民１人を含む13人が死亡する事故が発生、翌年に青年会議所の募金活動による寄付金で建立された。奄美市は9月3日を献血の日とし、慰霊式を毎年行っている。参考：朝雲

＜グレナダ侵攻作戦＞：アージェント・フューリー作戦を参照。

＜グレナディア＞：SS-210（Ｔ型潜水艦）またはSS-525（テンチ級潜水艦）を参照。

＜グレナディア＞：モワク社が1970年に発表した４×４輪装甲兵員輸送車Grenadier。車体右前方が機関室、左前方が操縦席、中央が戦闘室、後部が兵員室であり、戦闘室上部には20mm砲塔などを搭載できる。兵員室側面へのガンポート追加も可能。車体前部のトリムベーンを立てれば車体後部中央のスクリューで浮航できる。参考：月刊PANZER5,’79

＜グレネード＞：H86（駆逐艦）を参照。

＜グレネード・サンプ＞：掩体や塹壕内に手榴弾が入り込んだ時に、それを放り込む穴のこと。細長い穴を掘っておき、その中に手榴弾を放り込めば、爆風はその穴から直線的に吹き出すので、穴の正面に立たなければ被害を避けられる。溝にしておくこともある。参考：コンバット・バイブル

＜グレノン＞：DD-620（リバモア級駆逐艦）またはDD-840（ギアリング級駆逐艦）を参照。

＜クレバーン＞：APA-73（攻撃輸送艦）を参照。

＜呉飛行場＞：日本海軍の飛行場。大正14年、水上機基地として竣工した。昭和9年、陸上機用設備が完成し、滑走路などが整備された。ただ長さが足りず、あまり利用されなかったらしい。参考：月刊JWings11,’18

＜呉防備戦隊＞：日本海軍の防備戦隊。昭和19年2月19日、海防艦倉橋が編入された。2月27日、海防艦笠戸が編入された。3月10日、倉橋が第１海上護衛隊に転出した。3月20日、笠戸が連合艦隊に転出した。4月3日、海防艦千振が編入された。5月10日、海防艦屋代が編入された。5月13日、千振が第１海上護衛隊に転出した。5月31日、海防艦草垣が編入された。6月27日、海防艦日振が編入された。7月1日、草垣と日振が第１海上護衛隊に転出した。7月13日、海防艦昭南が編入された。8月7日、海防艦大東が編入された。昭南が第１海上護衛隊に転出した。9月11日、大東が第１海上護衛隊に転出した。9月25日、海防艦久米が編入された。10月15日、海防艦生名が編入された。11月4日、久米が第１海上護衛隊に転出した。11月15日、生名が第１海上護衛隊に転出した。12月1日、屋代が第102戦隊に転出した。12月15日、海防艦四阪が編入された。昭和20年1月10日、海防艦崎戸が編入された。1月27日、四阪が横須賀防備戦隊に転出した。2月19日、海防艦目斗が編入された。4月7日、海防艦波太が編入された。5月5日、波太が第51戦隊に転出した。参考：月刊丸7,’14

＜クレマチス＞：K36（コルベット）を参照。

＜クレマンソー＞：フランス海軍リシュリュー級戦艦Clemenceau。1939年1月17日に起工されたが、9月に工事が中断された。第２次大戦時にドック内でドイツ軍に鹵獲され、1943年に建造途中のまま引き出されてブレスト港の閉塞船として使用され、1944年8月27日にアメリカ軍の爆撃を受けて沈没した。主砲は外されてノルウェー防衛に使用されており、戦後に返還されてジャン・バールの主砲として搭載された。参考：近代戦艦史、月刊世界の艦船1,’12

＜クレマンソー＞：フランス海軍クレマンソー級空母１番艦Clemenceau、艦番号R98（R.987？）。1955年11月起工、1957年12月21日進水、1961年11月22日就役。1974-77年、ジブチ共和国独立に際し、周辺海域の治安維持任務に就いた。1997年9月に除籍された。参考：世界の傑作機No.1、月刊軍事研究3,’97、4,’18、月刊世界の艦船2,’22

＜クレマンソー級＞：フランス海軍空母Clemenceau級、計画名称PA54。第２次大戦後に米英から供与・貸与された空母の後継として艦上機ごと自国開発した。アングルド・デッキを持ち、スチーム・カタパルト２基とエレベーター２基（内舷式１基、外舷式１基）を装備する。復元性が足りず、バルジを装着した。フォッシュは艦載戦闘システムとしてSENIT2を搭載した。全長265m、飛行甲板幅51.2m、排水量22000トン、満載排水量32780トン。主機はパーソンズ式ギヤード・タービン２基126000軸馬力、速力32ノット、航続距離7500マイル（18ノット）。兵装は100mm単装砲８門。搭載飛行隊は防空戦闘飛行隊、攻撃飛行隊、対潜飛行隊を１個ずつ（定数は全て12機）、搭載機定数40機（エタンダール�WＰ偵察機、Br.1050アリーゼ対潜哨戒機、アルエート�V救難ヘリなど）。乗員1228名。R-98クレマンソーとR-99フォッシュの２隻が1961-63年に就役した。1980年代、第２次改装を実施。右舷前部スポンソンと左舷後部スポンソンの100mm単装砲２門ずつ計４門を撤去し、クロタル艦対空ミサイル８連装発射機１基ずつ計２基を搭載した。1997-2000年に退役した。参考：ザ・マーチ17号、世界の傑作機No.1、月刊世界の艦船2,'22、11,’15、10,’11、月刊軍事研究4,’18、月刊JWings12,’18

＜クレム＞：イギリス軍15インチ（381mm）沿岸砲。キング・ジョージ�X世級の主砲と同じもので、1942-43年にワンストン農場に設置した。射程44km。対岸のカレー地区には届かないので、ドーバー海峡を通る艦船専用だった。参考：歴史群像12,’03

＜クレムソン＞：DD-186（駆逐艦）を参照。

＜クレムソン級＞：アメリカ海軍駆逐艦Clemson級。フラッシュ・デッキ型駆逐艦の１つで、ウィックス級で造船所ごとにバラバラだった機関系などの仕様統一化を図ったものである。全長95.8m、幅9.4m、吃水3.0m、常備排水量1190トン、満載排水量1308トン。主機はウェスティングハウス式ギヤード蒸気タービン（DD206-230とDD336-347はパーソンズ式ギヤード蒸気タービン、DD251-295とDD297-335はカーチス式ギヤード蒸気タービン、DD-296はカーチス式直結蒸気タービン）２基、主缶はホワイト・フォスター式（DD251-335はヤーロー式、DD336-347はノルマン式）重油専焼水管缶４基、出力27000馬力、２軸推進、計画速力35ノット、重油搭載量225トン（平時）／371トン（戦時）、航続距離2500海里（20ノット）。兵装は50口径10.2cm単装砲４門（DD208-209は50口径10.2cm連装砲４基、DD231-235は51口径12.7cm単装砲４門）、23口径7.6cm単装高角砲１基、53.3cm魚雷３連装発射管４基、爆雷投射機１基、爆雷投下軌条２条。乗員114名。161隻が計画され、DD-186クレムソン、DD-209ロング、DD-238ジェームズ・Ｋ・ポールディングなど156隻が竣工した。参考：月刊世界の艦船9,’24

＜グレムヤシチイ＞：ソ連海軍ソブレメンヌイ級駆逐艦Gremyashchy（Gremyashchiy？）、旧名称ヴィエドゥズクズイ。1984年11月23日起工、1987年5月30日進水、1988年12月30日竣工、1991年6月就役。参考：月刊軍事研究11,’99、月刊世界の艦船3,’92増刊、6,’15

＜グレムヤシチイ＞：ロシア海軍ステレグシュチイ級コルベット６番艦／プロジェクト20385ステレグシュチイ�U級コルベット１番艦Gremyashchiy（響き渡る）、艦番号337。2012年2月17日起工、2019年4月21日公試開始。2019年7月28日、サンクト・ペテルブルクでロシア海軍記念日行事に参加。2020年12月29日、サンクト・ペテルブルグで就役式典を実施。2021年11月23日1600頃、ロシア海軍キロ改級潜水艦２隻、ドゥブナ級補給艦１隻、イングル級救難曳船１隻と共に、西表島南170kmを北東に航行するのを、第４航空群P-1哨戒機、第５航空群P-3C哨戒機、DD-156せとぎり、DE-229あぶくま、DE-232せんだい、MSC-692くろしま、PG-826おおたかが確認した。その後これらは沖縄本島と宮古島の間を北に航行し、11月27日に対馬海峡を北東に進んで日本海に向かっている。2022年2月1-15日、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦アドミラル・パンテレーエフ、同マーシャル・シャポシニコフ、ステレグシュチイ級フリゲートのアルダー・ツィデンジャポフ、同ソブエルシェンヌイ、同グロームキイ、グリシャ�X型警備艦メテル、同コレーツ、同MPK82、ナヌチュカ�V型ミサイル艇イネイ、キロ級潜水艦３隻、アリゲーター�W型揚陸艦ニコライ・ヴィルコフ、ロプーチャ�T型揚陸艦オスラビア、同アドミラル・ニヴェルスキー、マーシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦マーシャル・クリロフ、改アルタイ級補給艦１隻、イーゴリ・ベロウソフ級潜水艦救難艦イーゴリ・ベロウソフ、ゴーリン型航洋曳船SB-522、ソルム型航洋曳船MB99、同MB148、オホーツク型航洋曳船アレクサンドル・ピスクノフ、オビ級病院船イルティシュ、民間砕氷船カピタン・フレブニコフと共に、日本海とオホーツク海南部で活動するのを、DD-120しらぬいと第２航空群P-3C哨戒機が確認した。6月9日、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、ステレグシュチイ級フリゲートのソブエルシェンヌイ、同グロームキイ、同アルダー・チデヌサポフと共に、根室半島南東170kmを航行するのを、DD-103ゆうだちが確認した。6月15日1200頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、同アドミラル・パンテレーエフ、ステレグシュチイ級フリゲートのソブエルシェンヌイ、同グロームキイ、同アルダー・チデヌサポフ、マーシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦１隻と共に、襟裳岬南東280kmを南に航行するのを、DD-103ゆうだちとDDG-173こんごうが確認した。これらは6月16日0900頃には犬吠埼南東180kmを南西に航行している。6月16日1900頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、ステレグシュチイ級フリゲートのソブエルシェンヌイ、同グロームキイ、同アルダー・チデヌサポフと共に、伊豆諸島須美寿島と鳥島の間を南西に航行するのを、DD-116てるづき、DDG-173こんごう、第４航空群P-1哨戒機が確認した。7月1日2300頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、ドゥブナ級補給艦１隻と共に、与那国島南70kmを北東に航行するのを、第５航空群P-3C哨戒機とAOE-425ましゅうが確認した。その後これらは与那国島と西表島の間を北東に進んでいる。7月4日0705-0816頃、魚釣島の接続水域を航行した。1900頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、ドゥブナ級補給艦１隻と共に、沖縄県久場島南東50kmを北に航行するのを、第５航空群P-3C哨戒機、DD-120しらぬい、DE-229あぶくま、AOE-425ましゅう確認した。その後これらは久場島と大正島の間の接続水域内を北に進み、出域後は北東に航行して東シナ海に向かっている。7月5日2300頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、ドゥブナ級補給艦１隻と共に、長崎県男女群島西90kmを北東に航行するのを、PG-829しらたか、第１航空群P-1哨戒機、第５航空群P-3C哨戒機が確認した。その後これらは対馬海峡を北東に進み、日本海に向かっている。7月20日1800頃、礼文島北西40kmを北東に航行するのを、PG-827くまたかが確認した。その後これは宗谷海峡を東に進んでいる。8月20日1300頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、ステレグシュチイ級フリゲート333ソブエルシェンヌイ、同339アルダー・チデヌサポフと共に、宗谷岬東北東260kmを西に航行するのを、第２航空群P-3C哨戒機とPG-827くまたかが確認した。その後これらは宗谷海峡を西に進んでいる。9月2日0700頃、マーシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦マーシャル・クリロフと共に、礼文島北北西210kmを東に航行するのを、DD-103ゆうだち、PG-827くまたか、第２航空群P-3C哨戒機が確認した。その後これらは宗谷海峡を東に進んでいる。2023年5月15日0600頃、宗谷岬北東40kmを西に航行するのをPG-825わかたかと第２航空群P-3C哨戒機が確認した。その後これは宗谷海峡を西に進んでいる。6月15日1200頃、ステレグシュチイ級フリゲート339アルダー・チデヌサポフと共に宗谷岬東170kmを西に航行するのをPG-825わかたかと第２航空群P-3C哨戒機が確認した。その後これらは宗谷海峡を西に進んでいる。7月18日1300頃、ステレグシュチイ�U級フリゲート337アルダー・チデヌサポフ、ウダロイ�T級駆逐艦２隻と共に、052D級ミサイル駆逐艦119貴陽、同121斉斉哈爾、054A級フリゲート542棗荘、同598日照、福池級補給艦889太湖と、隠岐諸島北400kmを航行するのをDDH-181ひゅうが、DE-233ちくま、第２航空群P-3C哨戒機が確認した。その後これらは7月18-23日に同海域で射撃訓練、陣形運動、艦載ヘリ発着艦訓練などを行っている。7月28日1500頃、ウダロイ�T級駆逐艦アドミラル・トリブツ、同アドミラル・パンテレーエフ、ステレグシュチイ�U級フリゲート337アルダー・チデヌサポフ、ドゥブナ級補給艦１隻、052D級ミサイル駆逐艦119貴陽、同121斉斉哈爾、054A級フリゲート542棗荘、同598日照、福池級補給艦889太湖と共に、礼文島南西200kmを北東に航行するのを、DE-233ちくま、PG-825わかたか、第２航空群P-3C哨戒機が確認した。その後これらは7月29日にかけて宗谷海峡を東に進んでいる。8月15日0900頃、ウダロイ�T級駆逐艦アドミラル・トリブツ、同アドミラル・パンテレーエフ、ステレグシュチイ�U級フリゲート337アルダー・チデヌサポフ、ドゥブナ級補給艦１隻、052D級ミサイル駆逐艦119貴陽、同121斉斉哈爾、054A型フリゲート542棗荘、同598日照、福池級補給艦889太湖と共に、沖ノ鳥島北東280kmを西に航行するのを、DD-157さわぎり、DD-158うみぎり、MSC-602やくしま、第５航空群P-3C哨戒機が確認した。その後これらは8月16日には沖大東島南50kmを西に進み、8月17日に沖縄本島と宮古島の間を北西に通過して東シナ海に向かっている。8月29日1200頃、礼文島南西210kmを北東に航行するのを、PG-825わかたかと第２航空群P-3C哨戒機が確認した。その後これは宗谷海峡を東に進んでいる。10月16日1200頃、宗谷岬東230kmを北西に航行するのを、第２航空群P-3C哨戒機が確認した。その後これは宗谷海峡を西に進んでいる。参考：月刊世界の艦船11,’19、2,’17、4,’13、6,’15、7,’19、3,'21、3,'22、10,'22、3,'23、3,'24、月刊軍事研究11,’18

＜グレムリン＞：9K36（携帯地対空ミサイル）または9K310（携帯地対空ミサイル）またはX-61A（無人機）を参照。

＜クレワング＞：インドネシア海軍クレワング級哨戒艦１番艦Klewang（インドネシア伝統の剣）。2010年起工、2011年8月31日進水。10月から公試に入る予定だったが、9月29日、バニュワンギ軍港でメーカーによるメンテナンスを受けている際に炎上して沈没した。参考：月刊世界の艦船12,’12、1,’13、月刊軍事研究5,’13

＜クレワング級＞：インドネシア海軍哨戒艦Klewang（インドネシア伝統の剣）級。参考：月刊世界の艦船12,’12

＜クレワング級（１番艦）＞：建造はルンディン・イエンダストリー・インベスト社で、設計にはニュージーランドのLOMオーシャンデザイン社が加わっている。船型はトリマランで、浅く波の荒いインドネシア諸島でも高速を発揮できる。船体はステルス性を重視しており、ビニルエステルと炭素繊維のサンドイッチ複合材を採用、円錐形のマストを持つ。全長63m。主機はMAN社製V12ディーゼル４基、推進はMJP550ウォータージェット３基（各船体に１基ずつ装備）、速力30ノット以上、航続距離2000海里以上。１番艦クレワングは2012年8月31日に進水したが、１ヶ月経たずに炎上沈没してしまった。２番艦以降の発注は１番艦の運用結果次第というが…。参考：月刊世界の艦船12,’12、1,’13、11,’21、月刊軍事研究3,’13

＜クレワング級（２番艦）＞：１番艦の代艦で、ルンディン・イエンダストリー・インベスト社が建造した。全長62.5m、幅16m、排水量245トン。巡航速力16ノット、最大速力28ノット。兵装は30mm機関砲、12.7mm機銃。乗員28名。ゴロクが2022年1月に就役した。参考：月刊世界の艦船4,’22

＜グレン＞：RPL07（揚陸艇）または零式小型水上偵察機を参照。

＜グレンヴィル＞：H03（嚮導駆逐艦）またはR97（駆逐艦）を参照。

＜グレンコー＞：A392（通船）を参照。

＜クレンショウ＞：APA-76（攻撃輸送艦）を参照。

＜グレンデール＞：PF-36（フリゲート）を参照。

＜グレンテン＞：P557（哨戒艇）を参照。

＜クロ＞：特三号滑空戦車を参照。

＜グロアール＞：フランス海軍ラ・ガリソニエール級軽巡洋艦Gloire。1937年竣工。フランス降伏時にはツーロンに停泊していた。1940年9月9日にダカールに回航されたが、主機不調でカサブランカに引き返した。1942年末に連合軍に加わり、1943年にアメリカで改装を実施、アンツィオ上陸作戦の支援や南フランス上陸作戦支援に投入された。1945年10月には仏印に派遣されている。1958年に売却され、解体された。参考：第２次大戦のフランス軍艦、近代巡洋艦史

＜クロアタン＞：ACV-25（護衛空母）を参照。

＜クロアチア＞：SS第９軍団を参照。

＜クロアチア海軍＞：1991年、改ウナ級潜水艦１隻が就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜クロアチア海軍（２０１３年）＞：兵力1710名。ミサイル艇５隻、哨戒艇１隻、揚陸艇６隻、掃海艇１隻、輸送艇１隻、水中作業母艇２隻、固定翼陸上機６機、陸上ヘリ４機を配備する。参考：月刊世界の艦船3,’14

＜クロアチア海軍（２０１５年）＞：兵力1600名（独立海兵部隊２個含む）。海軍司令部はスプリトにある。コンカー級ミサイル高速哨戒艇１隻、クラリ級ミサイル哨戒艇２隻、ヘルシンキ級ミサイル哨戒艇２隻、Korcula級沿海掃海艇１隻、セティナ級戦車揚陸艦２隻、21型LCVP２隻、22型LCVP１隻、兵站・支援船11隻を配備する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜クロアチア空軍＞：2005年にアクロバットチームのクリア・オルレを発足させた。2018年3月27日、MiG-21後継機としてイスラエル空軍中古F-16D戦闘機12機を選定したが、アメリカの輸出承認が得られず没になった。2019年6月3-6日、イタリアのアビアノ空軍基地でアストラルナイト2019多国籍演習に第91空軍基地戦闘航空飛行隊MiG-21bis/UM戦闘機が参加。参考：月刊JWings4,’11、12,’17、4,’20、月刊航空ファン6,’18、9,’19

　＜クロアチア空軍（２０１１年）＞：MiG-21bis６機、MiG-21UM４機、PC-9M17機、Z242L５機、CL-604を１機、ファルコン10を１機、An-32B２機、CL-415を６機、AT-802F１機、AT-802AF５機、セスナT210N１機、PA-31P１機、Mi-8MTV-1を11機、Mi-8T/P３機、Mi-17Sh10機、ベル206B８機を保有する。参考：月刊JWings4,’11

　＜クロアチア空軍（２０１５年）＞：兵力1850名。パイロット飛行時間は年間50時間。MiG-21bis戦闘機５機、MiG-21UMD戦闘機４機、An-32輸送機２機、PC-9M練習機20機、Z-242L輸送機５機、AT-802FA軽攻撃機５機、CL-415軽攻撃機６機、Mi-8MTV汎用ヘリ11機、Mi-8T輸送ヘリ３機、Mi-171Sh輸送ヘリ10機、ベル206Bヘリ８機、ヘルメス450偵察用無人機、S-300地対空ミサイル、9K31地対空ミサイル、9K34MANPADS、9K310MANPADS、AN/FPS-117レーダー５基、S-600レーダー３基、PRV-11レーダー３基、R-3S/-60空対空ミサイルを保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜クロアチア空軍（２０２０年）＞：兵力1300名。第191戦闘機飛行隊（MiG-21シリーズ装備）、第392航空機飛行隊（PC-9M/Z242L装備）、第855消防飛行隊（CL-415/AT-802AF装備）、第194ヘリコプター飛行隊（Mi-171Sh装備）、第393ヘリコプター飛行隊（OH-58D/ベル206B-3装備）、第395ヘリコプター飛行隊（Mi-8MTV-1装備）からなる。MiG-21bisD戦闘機４機、MiG-21UMD戦闘機４機、CL-415消防機６機、AT-802AF消防機６機、OH-58D観測・武装ヘリ15機、Mi-8MTV-1/Mi-171Sh汎用ヘリ23機、Z242L練習機４機、PC-9M練習機14機、ベル206B-3練習ヘリ８機を保有する。参考：月刊JWings8,’21

＜クロアチア軍＞：2005年、2006-15年の安全保障戦略、防衛戦略、軍事戦略を策定した。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜クロアチア軍（２０１５年）＞：現役総兵力16550名（陸軍11250名、海軍1600名、空軍1850名、統合部隊幕僚組織・特殊部隊コマンド1850名）、準軍事部隊（武装警察）3000名。アフガンにNATOのResolute Support作戦要員107名、インドとパキスタンにUNMOGIPオブザーバー10名、レバノンにUNIFIL要員１名、セルビアにKFOR要員28名、コソボにOSCE要員４名、ウクライナにOSCE要員12名、西サハラにMINURSOオブザーバー７名を派遣している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜クロアチア第１＞：SS第13山岳師団を参照。

＜クロアチア特殊部隊コマンド（２０１５年）＞：１個旅団２個群からなる。M-ATV装甲車15両、マックスプロ装甲車５両を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜クロアチア内戦＞：ユーゴスラビア内戦の１つ。冷戦崩壊と民族主義の台頭で、ユーゴスラビア連邦を構成する各共和国では独立の動きが高まっており、1991年3月頃からクロアチア国内で独立に反対するセルビア人が武装闘争を開始、警察との衝突を繰り返していた。6月25日、クロアチアがユーゴ連邦からの離脱と独立を宣言。これに対してユーゴスラビア連邦軍（各共和国構成員が離脱していたため実質的にセルビア軍）がセルビア人多数派地域のクライナ・セルビア人自治区とスラボニア自治区に侵攻し、12月にはクライナ・セルビア人共和国の独立を宣言した。クロアチア内では民族浄化の動きが生じ、クロアチア軍とユーゴ連邦軍の間でジュネーブ条約を無視した陰惨な戦闘が始まった。あるクロアチア兵士は子供の指で作られたネックレスをぶら下げ、あるセルビア兵士は人間の耳を串刺しにした軍刀をさしていたという。国連が仲介に入って休戦し、1992年1月にクロアチア共和国をECが承認、2月にはUNPROFOR（要員14000名）がクライナ地方とスラボニア地方に派遣されて平和維持に入った。1994年3月にロシアの仲介で休戦協定を再度締結し、12月には経済関係正常化に合意。しかしクロアチアは国土の３分の１をセルビア人に譲り渡すつもりは全く無く、1994年10月のセルビア人に一定の自治を与える和平案を拒否して休戦中に戦力を拡大、20万名64個旅団の大兵力を揃えて機会を伺っていた。1995年5月2日、前日のボスニア紛争停戦を受け、クロアチア軍は、国連決議947に記載されている、セルビア勢力が不当に占拠しているクロアチア領土を国連が回復できなかったとし、自力での領土回復に着手。セルビアとの国境地域にあるセルビア人居住区に攻撃を行い、重要な交通ルートであるE70幹線道路を奪回する春作戦を発動して２日で道路を手中に収め、そのまま西スラボニアに侵攻した。これに対してクロアチアのセルビア人勢力が反撃、5月2日にクライナ地方からクロアチアの首都ザグレブに向けてフロッグ５とフロッグ７を撃ち込み、住民４人が死亡、120人が負傷した。また、西スラボニアのバクラツにあるクロアチア人居住区、クロアチア西部のカルロヴァツ、中央部のシィサクに砲撃が加えられ、シィサクで住民４人が死亡した。5月3日、セルビア人勢力がザグレブ市街地にロケット弾６発、空港周辺に７発を撃ち込み、住民１人が死亡、43人が負傷した。5月5日、西スラボニアをクロアチア軍が制圧した。8月4日、クロアチア軍はボスニア・ヘルツェゴビナ国境地帯のクライナ地方解放作戦である嵐作戦を発動。３方向からクライナ全土に同時侵攻した上、ボスニア・ヘルツェゴビナのビハチ飛び地にいたボスニア第５軍団もセルビア人勢力の包囲環を解くべく協調参戦したため、３日でクライナ・セルビア人共和国首都クニンを陥落させることに成功した。11月には東スラボニアもクロアチア軍が制圧し、11月21日にアメリカの仲介によるデイトン合意でクロアチアの全領土が承認された。参考：ウォーマシン・レポートNo.26

＜クロアチア陸軍＞：2015年、PzH2000自走砲12両の引き渡しが開始された。参考：月刊軍事研究1,’16

　＜クロアチア陸軍（２０１５年）＞：兵力11250名。機甲旅団１個、自動車化歩兵旅団１個、訓練歩兵連隊１個、砲兵・多連装ロケット連隊１個、対戦車連隊１個、防空砲兵連隊１個、工兵連隊１個、歩兵大隊１個、憲兵連隊１個、NBC大隊１個、通信連隊１個、兵站連隊１個からなる。M-84戦車75両、M-80歩兵戦闘車102両、BTR-50装甲兵員輸送車15両、BOV-VP装甲兵員輸送車１両、LOV OP装甲兵員輸送車23両、パトリアAMV装甲兵員輸送車118両、クーガーHE装甲車４両、M-ATV装甲車147両、マックスプロ装甲車37両、2S1自走砲８両、PzH2000自走砲６両、D-30榴弾砲27両、130mmカノン砲M-47H1を19門、155mm榴弾砲M1H1を18門、122mm多連装ロケットM91バルカン６両、BM-21を31両、128mm多連装ロケットLOV RAK M91R24を２両、82mm迫撃砲LMB M96を29門、120mm迫撃砲M-75を70門、120mm迫撃砲UBM52を５門、POLO BPV83自走対戦車ミサイル28両、9K11対戦車ミサイル、9K111対戦車ミサイル、9K115対戦車ミサイル、9K113対戦車ミサイル、ミラン対戦車ミサイル、Strijela-10CRO自走地対空ミサイル９両、20mm自走高射機関砲BOV-3を39両、20mm高射機関砲M55A4を57基、M84A1戦車回収車、WZT-3戦車回収車、MT-55A戦車橋３両、ボゼナ地雷処理車、ライノ地雷処理車１両を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜黒い６月＞：アブ・ニダル派を参照。

＜黒い９月＞：アブ・ニダル派を参照。

＜黒いオーケストラ＞：ドイツ国内の反ヒトラー派が秘密裏に結成した団体で、国防省防衛部長官やドイツ国防軍諜報部中央事務所長なども所属していた。ポーランド占領後の大虐殺に危機を覚えたメンバーは、ポーランドから西部戦線に移動する予定の２個機甲師団を支配下に置き、ベルリンを制圧してヒトラーを拘束、臨時政府を樹立するという武力作戦と、臨時政府をイギリスやフランスに認めさせて休戦交渉をするという外交作戦を立案した。外交作戦担当メンバーはバチカンに関係の深い人物を介してイギリスへの接触を図っている。参考：グラフィックアクション36

＜黒石原飛行場＞：日本陸軍の飛行場で、くろいしばると読む。参考：月刊JWings11,’18

＜クロイユ・ド・スドゥ＞：フランス海軍トリパルタイト級掃海艇。2011年2月20-24日、ドバイで海軍防衛展示会2011に参加。参考：JShips Vol.44

＜黒岩利雄＞：日本海軍エース。明治41年、福岡県生まれ。大正15年、海軍に入隊し、昭和3年12月に操縦練習生を卒業した。昭和7年1月、第１次上海事変勃発で加賀に配属され、上海に展開した。2月22日、ボーイングP12を生田乃木次大尉と共同撃墜し、日本初の空戦による撃墜を記録、第３艦隊司令長官から表彰された。昭和13年春、第12航空隊に配属され、日華事変に参加。昭和14年に除隊となり、予備役に入った。その後大日本航空に入社して航空輸送任務を行っていたが、昭和19年8月26日にマレー半島沖で行方不明となった。総撃墜数13機。最終階級は空曹長。参考：日本海軍戦闘機隊

＜クロヴェリイ＞：A389（通船）を参照。

＜クロヴェリイ級＞：イギリス海軍通船Clovelly級。アバードヴェイ級の改良型で、操舵室を高くして操艦を容易とし、前甲板のデリック・ポストを廃止した。全長24.4m、幅6.4m、吃水2m、満載排水量143トン。主機はディーゼル１基320馬力、速力10ノット。貨物ペイロード36トン。乗員６名。A207ランドヴァリー、A208ラムラッシュ、A211レッチレード、A274エトリック、A277エルシング、A341フォザビー、A348フェルステッド、A353エルクストーン、A354フロックスフィールド、A355エプワース、A363デンミード、A365フルベック、A381クリックレイド、A389クロヴェリイ、A391クリクキエス、A392グレンコー、A393ダンスター、A394フィントリー、A402グラスミア、A488クロマーティ、A490ドーノック、A1766ヘッドコーン、A1767ヒーヴァー、A1768ハーレフ、A1769ハンブルドン、A1772ホルムウッド、A1773ホーニングの27隻が1971-74年に竣工した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜グロウズ＞：9K38（地対空ミサイル）を参照。

＜クロウズネスト＞：イギリス海軍早期警戒ヘリ向け空中捜索レーダーで、マストの見張り台の意。システムはロッキード・マーチンUK社製で、レーダーとミッションコンソールはMASC（Maritime Airborne Surveillance and Control）計画でタレス社とロッキード・マーチン社が争い、前者が採用された。シーキングASaC.7に積んでいたタレス社製サーチウォーター2000レーダーとケルベロス・センサーサイトシステムの改良型で、マーリンHM Mk.2の機体左側面下部に半球形レドームを追加してアンテナを収容、機内にコンソール２基を設置し、マーリンASaC Mk.5早期警戒ヘリにする。レーダーには空対空、地上移動目標、対潜・対水上戦などのモードがあり、母艦への高速データリンク能力を持つ。レドームは飛行中は下向きにし、発着艦時は後ろに向ける。10セットを導入し、８セットをクイーン・エリザベス級空母用飛行隊に配備する。2020年にIOCを獲得する予定で、一旦2018年に前倒ししたが、システム搭載試作ヘリの初飛行が2019年3月28日にずれこんだため、やはり2020年のIOC獲得を予定している。指揮管制能力や迎撃管制能力は無いので、後継のFOAEW（Future Organic Airborne Early Warning）を計画中。参考：月刊軍事研究6,’17、5,’18、月刊世界の艦船12,’17、8,’17、月刊JWings7,’18

＜クロウター＞：DE-11（護衛駆逐艦）を参照。

＜グロウラー＞：EA-18G（電子戦機）を参照。

＜クロウリー＞：DE-303（護衛駆逐艦）を参照。

＜グロウワーム＞：H92（駆逐艦）を参照。

＜黒江保彦＞：日本陸軍エース。大正7年生まれ。昭和12年6月、陸軍航空士官学校を卒業し、明野で戦技教育を受けた。昭和13年11月、飛行第59戦隊に配属となり、漢口基地に赴任した。昭和14年8月、ノモンハン事件参加のため満蒙国境に移動。9月15日、タムスク上空で２機を撃墜した。停戦に伴い中国に復帰。昭和16年1月、陸軍航空士官学校教官となり、本土に帰還した。3月、大尉に昇進。9月、独立飛行第47中隊所属となった。12月8日、太平洋戦争開戦と共に南方に出撃。4月末、飛行第64戦隊第３中隊長となった。昭和18年10月、モスキート高速爆撃機をビルマ方面で初めて撃墜した。昭和19年1月、航空審査部のテストパイロットとなり、本土に帰還。本土防空戦にも参加し、昭和20年3月25日にキ−102甲で出撃してB-29を撃墜した。5月23日夜、四式戦闘機で出撃してB-29爆撃機２機を撃墜した。戦後は航空自衛隊に入隊し、第６航空団司令（空将補）となったが、海釣り時の海難事故で昭和40年12月5日に死去した。総撃墜数30機、最終階級は少佐。参考：日本陸軍戦闘機隊、月刊丸6,’14

＜クロー＞：トルコのFNSS社が開発した無人砲塔。デュアルフィード式25mm機関砲、7.62mm同軸機銃、昼間用TVカメラ、熱線映像装置、レーザー測距器、砲二軸安定化装置などを搭載する。装甲レベルはSTANAGレベル２で、レベル３まで強化可能。参考：月刊軍事研究8,’11

＜グローヴァー＞：AGDE-1（実験護衛艦）を参照。

＜グローヴァー級＞：アメリカ海軍実験護衛艦Glover級。対潜戦闘システム（主にAN/SQR-35やAN/SQS-35など各種ソナー）の実験開発用として建造された護衛艦で、ガーシア級をベースに船体を一回り拡大し、ダクテッド・プロペラと小型補助電気推進装置を搭載している。艦内には民間人技術者30人の居住施設を持つ。全長126.3m、幅13.4m、吃水7.3m、基準排水量2643トン、満載排水量3426トン。主機はウェスティングハウス式ギヤード・タービン１基、主缶はフォスター・ホイーラー式過給型水管缶２基、出力35000馬力、推進はポンプジェット１軸、速力27ノット、航続距離4000海里（20ノット）。兵装は38口径127mm単装両用砲１基（前甲板）、アスロック８連装発射機１基（主砲の後方。再装填装置無し）、324mm短魚雷３連装発射管２基。ダッシュ１組を搭載する。乗員225名。1965年にAGDE-1グローヴァーが竣工した。参考：アメリカ護衛艦史

＜クローカー＞：SS-246（潜水艦）を参照。

＜クローカス＞：ベルギー海軍フラワー級沿岸掃海艇。2011年9月9-23日、ノーザン・コースト2011演習に参加。参考：JShips Vol.46

＜グローサー＞：履帯が地面と接する側に設けられている出っ張り。履帯前後方向には高い摩擦係数を持ち、旋回には支障を来さず、地面を損傷させないことが要求される。参考：月刊PANZER6,’02

＜グローサー・クルフュルスト＞：ドイツ海軍ケーニッヒ級戦艦Grosser Kurfurst。1914年竣工。1916年5月31日、第３戦艦戦隊第５小隊所属でジュットランド海戦に参加。1917年3月、ヘリゴランド・バイトでクローンプリンツと衝突。修理の際に艦首を直線型とした。1919年に自沈した。参考：近代戦艦史、月刊世界の艦船6,’16、歴史群像6,’16

＜クロース・カップルド・デルタ＞：クローズド・カップルド・カナードを参照。

＜クローズドアロー＞：93式近距離地対空誘導弾を参照。

＜クローズド・カップルド・カナード＞：主翼の直前に、主翼よりやや高めにカナード翼を設けたもの。カナードからの渦流が主翼上面を通り抜けることにより、大迎え角時に主翼の失速を遅らせる。EF2000タイフーン、JAS39グリペン、ラファールなどが採用しており、無尾翼デルタ翼との組み合わせなのでクロース・カップルド・デルタとも呼ばれる。参考：月刊JWings3,’02、4,’17

＜クローズド・サイクル・スチームタービン＞：ワルター機関を参照。

＜クローズド・サイクル・ディーゼル＞：CCDエンジンを参照。

＜クローズド・ブリーチ・ファイア＞：発射サイクルが遊底閉鎖状態で始まる作動機構。トリガーを引いてから発射までの可動部が少ないため、初弾から正確な射撃が期待できる。ただし、発射間にカートリッジが装填されたままなので、過熱しやすい。参考：GUN用語事典

＜クローズド・ボルト式＞：作動（撃発準備）を参照。

＜クローズド・ループ方式＞：発射された弾丸と目標の両方をレーダーで追跡し、着弾のずれを観測、砲の照準を修正する照準法。オープン・ループ方式のような見越し角計算の必要が無いが、弾丸が目標に接近するまで照準修正が行われないので、無駄弾が多いという欠点がある。ファランクスなどに採用された。参考：月刊軍事研究3,’99、月刊丸3,’90

＜グローズヌイ＞：ロシア海軍キンダ級巡洋艦１番艦Grozny。1960年2月23日起工、9月17日艦籍編入、1961年3月26日進水。1962年7-10月、白海で海上公試を実施。P-35ミサイル発射試験で標的艦SM-5とSM-8を撃沈した。12月30日竣工、北洋艦隊に配備された。1966年10月5日、黒海艦隊に転属した。1967年8月、ブルガリアを訪問。1968年1-2月、ユーゴスラビアを訪問。1969年7月、キューバを訪問。8月、マルティニク島を訪問。1972年4月、モロッコを訪問。1973年7月、フランスを訪問。1974年11月、シリアを訪問。1976年7月から1984年1月、セヴァストポリで近代化改装を受けた。1984年1月6日、バルチック艦隊に転属した。その後1988年までにポーランドを４回と東ドイツを３回訪問。1989年4月、予備役に編入された。1990年、ラトビアのリエパヤで修理に入った。終了後にソ連海軍がレニングラードに回航しようとしたところ、ラトビア政府に阻止された。1991年7月9日に除籍され、以降もラトビア政府がリエパヤで保管していた。1993年3月、リエパヤ湾で沈没し、引き揚げられて解体された。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、月刊軍事研究11,’98、月刊世界の艦船3,’92増刊

＜グローズヌイ＞：ロシア海軍プロジェクト20380フリゲートGrozny。2021年8月23日、アドミラルティ造船所で起工式を実施。参考：月刊世界の艦船11,’21

＜グローセスター＞：PF-22（フリゲート）を参照。

＜クロード＞：九六式艦上戦闘機シリーズを参照。

＜クロード・ジョーンズ＞：DE-1033（護衛艦）を参照。

＜クロード・ジョーンズ級＞：アメリカ海軍護衛艦Claud Jones級。ディーレイ級の安価版である。船型は航洋性に優れた長船首楼型で、速力を22ノットに落としてディーゼル駆動を採用し、１軸推進にしてコストを抑えた。煙突は２本。搭載ソナーはAN/SQS-4。前部マストを三脚式とし、頂部にAN/SPS-10対水上レーダー、中段にAN/SPS-6対空レーダーを装備した。全長95.1m、水線長91.7m、幅11.58m、型深さ6.49m、吃水3.66m／3.94m（満載時）、メタセンタ高さ1.34m、軽荷排水量1314トン、満載排水量1916トン。主機はフェアバンクス・モース式38ND-1/8垂直対向８気筒２サイクルディーゼル４基１軸8700馬力、速力21.5ノット、航続距離7000海里（12ノット）。兵装は50口径76mm単装両用速射砲Mk34が２門（艦前後に１門ずつ。艦橋上にMk70射撃方位盤を装備）、ヘッジホッグ２基（前部砲と艦橋の間）、324mm３連装対潜魚雷発射管Mk32を２基（後部煙突直前両舷）、爆雷投下軌条１条（艦尾）。乗員171名。DE-1033クロード・ジョーンズ、DE-1034ジョン・Ｒ・ペリー、DE-1035チャールズ・ベリー、DE-1036マックモリスが1959-60年に就役した。全艦とも、後に後部砲と爆雷投下軌条を撤去して艦尾にVDSを搭載した。1961年にDE-1035チャールズ・ベリーとDE-1036マックモリスはヘッジホッグ２基を撤去し、テルネ�V対潜ロケット６連装発射機１基を搭載したが、1964年に降ろしている。DE-1035チャールズ・ベリーとDE-1036マックモリスは1960年代末にVDSを撤去して各種電子情報収集機器を満載し、電子情報収集任務を与えられて太平洋方面で活動した。艦内容積確保のため船体幅を広げた関係で船殻重量が増えたため、兵装搭載数を減らさざるを得ず、建造費抑制のため質まで抑えてしまい、新たな装備を搭載する余裕も無く、配備後15年程度で全てインドネシアに譲渡された。参考：アメリカ護衛艦史、月刊世界の艦船9,'96、11,’24

＜クロード・ジョーンズ級・海外シリーズ＞

　＜クロード・ジョーンズ級（インドネシア海軍）＞：インドネシア海軍護衛艦。船体後部にソ連製37mm連装機関砲を搭載する。全長95m、幅11.8m、吃水5.5m、満載排水量1968トン。主機はディーゼル、出力9200馬力、１軸推進、速力22ノット。兵装は76mm単装砲１門、37mm単装機関砲２丁、25mm連装機関砲１基、ヘッジホッグ１基、324mm短魚雷３連装発射管２基。1973-74年に４隻を購入し、モンギンシディ、サマディクン、マルタディナタ、ヌグラーライとして就役させた。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊、9,'96

＜グロートン＞：PF-29（フリゲート）を参照。

＜クローナ・シリーズ＞：ロシア軍の宇宙監視システム。参考：月刊軍事研究5,’13

＜クローナ＞：ロシア航空宇宙防衛部隊第821総合宇宙監視センターの宇宙監視システムで、カラチャイ・チェルケシア共和国のチャパ山にある。40Zh6レーザー光学観測システムと20Zh6レーダーシステムで構成される。30P6衛星攻撃システムの衛星追尾装置も兼ねており、1991年までは79M6コンタークト衛星迎撃ミサイルを装備したMiG-31D戦闘機部隊も配備されていた。参考：月刊軍事研究5,’13、2,’16

＜クローナＮ＞：クローナの低軌道監視版で、ナホトカに建設中。参考：月刊軍事研究5,’13

＜クローニン＞：DE-107（カノン級護衛駆逐艦）またはDE-704（バックレイ級護衛駆逐艦）を参照。

＜クローバー＞：K134（コルベット）を参照。

＜グローバル５０００＞：ボンバルディア社のビジネスジェットGlobal 5000。グローバル・エクスプレスの短距離型で、2002年から設計され、2003年3月7日に初飛行した。主翼やエンジンなどはそのままに、全長を0.8mほど短縮し、航続距離を5000海里とした。キャビンは全長12.41m、全幅2.41m、床幅1.98m、高さ1.88m。設計開始がグローバル・エクスプレスより10年ほど後なので、その間のアビオニクス進歩を取り入れ、ついでにキャビン内側の窓枠を拡大するなど居住性改善も図っている。全長29.5m、全幅28.6m、全高7.7m、基本運航重量23.07トン、最大離陸重量41.957トン、最大着陸重量35.652トン。エンジンはロールスロイス・ドイッチュラント製BR710A2-20（推力65.6kN）双発、巡航速度マッハ0.85-0.89、実用上昇限度15545m、航続距離9630km。乗員2-3名。客席数8-17。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜グローバル６０００＞：ボンバルディア社の上級自家用ジェット機Global 6000。グローバル・エクスプレスの改良型で、グローバル・エクスプレスXRSの名称で2005年1月16日に初飛行し、11月25日から納入され、2011年にグローバル6000に改称した。機体形状や主翼はグローバル・エクスプレスと共通で、キャビン窓を増設して内側窓枠を拡大し、与圧・給排水・IT環境なども改良して居住性を増している。赤外線センサーを搭載しており、悪天候による視界不良に対応した。客室はユニット式で、長さ13.18m、幅2.41m、天井高1.98m、前後２ヵ所にトイレを標準装備する。交代要員の休息・仮眠室も完備しており、長時間飛行も問題無くこなせる。全長30.3m、全幅28.7m、全高7.7m、運航自重23.691トン、最大離陸重量45.132トン、最大着陸重量35.652トン。エンジンはロールスロイス・ドイッチュラント製BR710A2-20ターボファン（推力65.6kN）双発、巡航速度マッハ0.85-0.9、実用上昇限度15545m、最大燃料重量20.434トン、航続距離11112km。乗員2-4名。客席数8-19。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊航空情報3,’18、月刊航空ファン7,’18

＜グローバル６０００海外ファミリー＞

　＜グローバル６０００（ドイツ空軍）＞：ドイツ空軍要人輸送機。2023年3月1日、防衛省を表敬訪問するドイツ空軍総監ゲルハルツ空軍中将を乗せて羽田空港に飛来。3月3日、羽田空港を離陸し、アラスカなどを経由してドイツに戻った。3月26日、新千歳空港に着陸して給油した後、関西空港に向かった。参考：月刊JWings5,’23、6,’23

＜グローバル７０００＞：グローバル7500を参照。

＜グローバル７５００＞：ボンバルディア社の大型社用・自家用ジェット機Global 7500。太平洋無着陸横断できる航続距離7300海里を誇る長距離ジェット機として開発され、当初はグローバル7000という名称だった。胴体断面はグローバル5000/6000と共通で、キャビンの幅（全幅2.49m・床幅2.11m）と天井高（1.91m）は同一であり、長さ（16.64m）だけ違う。主翼は前縁スラットと後縁二重隙間フラップを備え、エンジンに逆噴射装置を装備し、離着陸距離を短縮した。長時間飛行に備えてパイロットは３名が搭乗し、うち１名が専用休息区画で休息・待機しつつ交替勤務する。全長33.89m、全幅31.7m、全高8.23m、運航自重25.764トン、最大離陸重量48.184トン、最大着陸重量38.918トン。エンジンはGE社製パスポート20プロパルジョン・システム（推力73.4kN・7.29トン）双発、巡航速度マッハ0.85（通常）／マッハ0.9（高速）、実用上昇限度15545m、航続距離13705km。乗員2-4名。客席数19。2016年11月4日に初飛行した。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜グローバル８０００＞：ボンバルディア社の大型社用・自家用ジェット機Global 8000。グローバル7500の航続距離を7900海里に延伸したもので、エンジン、主翼、胴体断面は共通だが、胴体を短縮（キャビン長も13.89mに短縮）して軽量化してある。全長31.15m、全幅31.7m、全高8.26m、運航自重24.63トン、最大離陸重量47.536トン、最大着陸重量38.918トン。エンジンはGE社製パスポート20プロパルジョン・システム（推力73.4kN・7.29トン）双発、巡航速度マッハ0.85（通常）／マッハ0.9（最大）、実用上昇限度15545m、航続距離14631km。乗員４名。客席数19。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜グローバルアイ＞：サーブ社のAEW&C。オプションの監視システムにより多任務に就けるため、社内では多用途空中監視システムSRSS（Swing-Roll Surceillance System）と呼んでいる。ボンバルディア社製BD-700-1A10グローバル6000ビジネスジェットの胴体上面に支柱を介してバランスビーム型レドームを設置し、エリアイERレーダーを搭載したもので、胴体下面にもシースプレー洋上監視合成／逆合成開口レーダー用レドームと電子光学／赤外線センサーを装備し、機内に左向きでコンソール５卓を設置した。空中・地上・洋上目標の捜索監視やSIGINTが可能とされ、オプションでESM/ELINT装備や指揮管制システム（NATO防空指揮統制システムと相互運用可能）を追加できる。長時間任務に備え、交代要員待機スペース兼休憩スペースやトイレも完備する。全長30.3m、全幅28.7m、全高7.8m、空虚重量26.31トン、最大着陸重量45.135トン。エンジンはロールスロイス社製BR710A2-20双発、最大速度935km、限界高度15545m、航続距離11110km、滞空時間11時間。乗員2-4名＋警戒管制要員4-8名。UAE空軍が採用した。2017年6月には匿名の顧客が１機発注している。2022年6月30日、スウェーデン空軍から２機を受注したとサーブ社が発表した。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊軍事研究1,’17、月刊航空ファン5,’16、月刊JWings8,’16、2,'16、5,’16、5,’18、9,'22、朝雲

＜グローバルアイ海外シリーズ＞

　＜Ｓ１０６＞：S106を参照。

　＜グローバルアイ（ＵＡＥ空軍）＞：UAE空軍AEW&C、サーブ社名称G6000SRSS。2015年11月に２機、2018年に１機、2021年1月4日に２機を発注した。初号機は2018年2月23日にロールアウト、3月14日に初飛行し、2020年4月29日に引き渡されている。２号機は2019年1月3日に初飛行し、2020年9月30日に引き渡された。３号機は2021年2月20日に引き渡された。５号機は2025年までに引き渡される予定。参考：世界航空機年鑑2018-2019、月刊航空ファン5,’16、5,’18、6,’18、月刊JWings2,'16、5,’18、2,’20、7,'20、12,'20、3,’21、5,'21、月刊軍事研究5,’18

　＜グローバルアイ（フランス空軍）＞：フランス空軍AEW&C。E-3F早期警戒管制機の後継で、2023年1-7月に検討を行い、採用を決めた。参考：月刊JWings11,’24

＜グローバル・エクスプレス＞：ボンバルディア社の上級自家用ジェット機。1991年に構想が誕生し、1993年からBD-700として開発され、1996年10月13日にグローバル・エクスプレスとして初飛行した。リアジェット機で、胴体後部左右にエンジンが付く。主翼は低翼配置のスーパークリティカル翼で、前縁後退角35度、後縁は３種類の後退角を組み合わせて三日月状にしており、前縁スラットと後縁フラップを持つ。尾翼はＴ字、降着装置は前輪式。巡航速度マッハ0.85（標準）／マッハ0.89（最大）、航続距離11131km（マッハ0.85）。2005年9月までに148機が納入され、グローバル6000に更新された。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜グローバル・エクスプレス海外シリーズ＞

　＜ＢＤ−７００−１Ａ１０＞：マレーシア空軍要人輸送機。2018年11月5-7日、桐花大綬章を受章し大綬章等勲章親授式に出席するマハティール首相を乗せ、羽田空港に滞在した。参考：月刊航空ファン2,’19

＜グローバル・エクスプレスＸＲＳ＞：グローバル6000を参照。

＜グローバルオブザーバー＞：アメリカ国防総省、NASA、アエロバイロメント社が共同開発した長距離高々度無人機。簡易型地上ステーションから操縦されるが、予めプログラムされたポイントを通過しつつ自動飛行させることもできる。全幅53m、ペイロード182kg（最終的に450kg）。動力源はバッテリーで、最終的に水素燃料電池を使用する予定であり、主翼下ポッドに搭載した電動モーター４基によりプロペラを回し、高度16000-20000mを７日間以上飛行し、45万平方キロを監視する目標を立てている。2010年8月5日に初飛行し、高度1200mを１時間ほど滞空した。2011年、９回目の飛行で初号機が墜落し、以降はプログラムが消息不明になっている。参考：月刊軍事研究1,’11、11,’15

＜グローバルストライク・チャレンジ＞：アメリカ空軍爆撃機部隊とICBM部隊が行っている戦技競技会。2011年は11月8-9日に開催され、航空戦闘コマンド所属第28爆撃航空団が最優秀爆撃航空団に選出されてフェアチャイルド・トロフィーが授与された。また、第２爆撃航空団が最もチームワークと団結心を発揮したとしてスピリットベルを授与された。最優秀爆撃飛行隊は第93爆撃飛行隊でルメイ・トロフィー、最優秀B-52H飛行隊は第96爆撃飛行隊でラインバッカー・トロフィー、最優秀B-1B飛行隊は第７運用支援飛行隊でイーカー・トロフィー、最優秀B-2飛行隊は第13爆撃飛行隊でティベッツ・トロフィーをそれぞれ授与されている。参考：月刊航空ファン2,’12、2,’11

＜グローバル・ゼロ・オプション＞：INF条約交渉中にアメリカが提案したもので、ソ連がR-12（SS-4）/R-14（SS-5）/ピオニール（SS-20）を全廃すれば、アメリカのパーシング�U／GLCMの配備を取りやめるというものである。ヨーロッパの中距離核戦力全てを対象とすべきと主張するソ連側には受け入れられなかった。参考：月刊丸1,’98

＜グローバル・センチネル＞：アメリカ軍事海上輸送コマンドMSC所属電纜敷設船Global Sentinel。総トン数13201トン。1991年竣工。参考：月刊世界の艦船11,’24

＜グローバル・センチネル＞：アメリカ戦略コマンドが実施している、宇宙状況監視に関する多国間図上演習。参考：朝雲

　＜グローバル・センチネル１５＞：2015年に実施され、防衛省がオブザーバー参加した。参考：朝雲

　＜グローバル・センチネル１６＞：2016年に実施され、防衛省が本格参加した。参考：朝雲

　＜グローバル・センチネル１７＞：2017年9月20-29日、ヴァージニア州サフォークで行われた。アメリカ、イギリス、イタリア、オーストラリア、カナダ、ドイツ、フランス、防衛省（本格参加。内局１名、防衛装備庁１名、航空幕僚監部３名）からオブザーバー含め100名が参加している。参考：朝雲

　＜グローバル・センチネル１８＞：2018年9月18-28日、ヴァージニア州サフォークで行われた。自衛隊も航空幕僚監部３名、航空総隊司令部１名、防衛省内局１名を派遣している。参考：月刊JWings12,’18

　＜グローバル・センチネル１９＞：2019年9月23-27日、11カ国が参加し、ヴァージニア州サフォークで行われた。防衛省内局１名、統合幕僚監部１名、航空幕僚監部６名が参加している。参考：月刊航空ファン12,’19、朝雲

　＜グローバル・センチネル２０２２＞：2022年7月25日から8月3日、アメリカ宇宙コマンドが主催し、カルフォルニア州バンデンバーグ宇宙軍基地で行われた。25カ国（空自から宇宙作戦隊４名）が参加し、宇宙状況把握に関する訓練、情報収集、意見交換などを実施している。参考：朝雲

　＜グローバル・センチネル２０２４＞：2024年2月5-16日、ヴァンデンバーグ宇宙軍基地で行われ、25カ国250名が参加、宇宙状況把握に関する訓練や意見交換を行った。航空自衛隊も参加している。参考：月刊JWings5,’24

＜グローバル・ダブル・ゼロ＞：INF条約を参照。

＜グローバル・ホーク＞：RQ-4シリーズ（無人偵察機）を参照。

＜グローバル・ヤブホン＞：UAEのアドコム社が開発したUAV、Global Yabhon。アドコム社製ユナイテッド40UAVがベースで、機体には炭素繊維を多用して軽量化した。翼スパン26m、空虚重量3.5トン。エンジンは主翼下のターボファンエンジンまたはレシプロエンジン双発、滞空時間40時間。最大ペイロード6.5トン。射程240kmの巡航ミサイルなどを搭載可能。2013年のドバイ航空ショーで実寸大模型が披露された。参考：月刊軍事研究6,’14

＜グローバル・ライトニング＞：アメリカ空軍研究所の高速データ通信研究。民間の衛星回線によるインターネット通信システムを利用してアメリカ空軍機・地上部隊・司令部の高速データ通信を行うものである。参考：月刊JWings3,’20

＜グローバル・レンジャー＞：ベル429（ヘリ）を参照。

＜グローブ＞：L77（駆逐艦）を参照。

＜グローブス＞：DE-543（護衛駆逐艦）を参照。

＜グローブマスター＞：C-74（輸送機）を参照。

＜グローブマスター�U＞：C-124シリーズ（輸送機）を参照。

＜グローブマスター�V＞：C-17シリーズ（輸送機）を参照。

＜グロームキイ＞：ロシア海軍ステレグシュチイ級フリゲート７番艦（20381型フリゲート６番艦）Gromky、艦番号335。2015年2月20日起工、2017年7月28日進水。2018年10月下旬、造船所公試開始。11月下旬、日本海で3M24艦対艦ミサイルを試射し、40km先の洋上目標に命中させた。2018年末就役。2019年8月24日0630から8月25日1030、ウダロイ�T級駆逐艦アドミラル・パンテレーエフ、プロジェクト20381型ステレグシュチイ級フリゲート・ソブエルシェンヌイ、タランタル�V級ミサイル艇R14、同R18、タランタル�U型ミサイル艇R79、マーシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦マーシャル・クリロフ（マーシャル・ネデリン？）と共に、宗谷岬西130kmを東に航行するのを、第２航空群P-3CとDE-233ちくまが確認した。その後これらは宗谷海峡を東に進んでいる。2020年4月3日1500頃、ステレグシュチイ級フリゲートのソヴェルシェンヌイと共に、対馬北東130kmを南西に航行するのを、DD-157さわぎりが確認した。その後これらは対馬海峡を南西に進み、東シナ海に入っている。6月17日0100頃、ステレグシュチイ級フリゲートのソヴェルシェンヌイと共に、沖縄本島南東80kmを西に航行するのを、DD-132あさゆき、DE-232せんだい、第１航空群P-1哨戒機、第５航空群P-3C哨戒機が確認した。その後これらは沖縄本島と宮古島の間を北上し、対馬海峡を北東に進み、日本海に向かっている。9月14日1000頃、スラヴァ級ミサイル巡洋艦ワリャーグ、ウダロイ�T級駆逐艦アドミラル・パンテレーエフ、ステレグシュチイ級フリゲートのソヴェルシェンヌイ、マーシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦マーシャル・クリロフ、アムール級工作艦PM-59と共に、宗谷岬東北東160kmを西に航行するのを、第２航空群P-3C哨戒機とPG-827くまたかが確認した。その後これらは宗谷海峡を西に進み、日本海に向かっている。2021年5月5日1600頃、スラヴァ級ミサイル巡洋艦ワリャーグ、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、ステレグシュチイ級フリゲート・ソブエルシェンヌイと共に、対馬北東220kmを南に航行するのを、PG-826おおたかと第４航空群P-1哨戒機が確認した。その後これらは対馬海峡を南下し、東シナ海に向かっている。7月4日1400頃、スラヴァ級ミサイル巡洋艦ワリャーグ、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、同アドミラル・パンテレーエフ、ステレグシュチイ級フリゲート・ソブエルシェンヌイ、同アルダー・ツィデンジャポフ、マーシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦マーシャル・クリロフと共に、沖縄本島の南東150kmを北西に航行するのを、第１航空群P-1哨戒機、第５航空群P-3C哨戒機、MSC-601ひらしま、MSC-691ししじま、PG-829しらたかが確認した。その後これらは沖縄本島と宮古島の間を北上し、対馬海峡を北東に抜け、日本海に向かっている。10月14-17日、ウダロイ�T級駆逐艦アドミラル・パンテレーエフ、同アドミラル・トリブツ、ステレグシュチイ級フリゲートのアルダー・ツィデンジャポフ、マーシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦マーシャル・クリロフと共に、055型ミサイル駆逐艦101南昌、052D型ミサイル駆逐艦172昆明、054A級フリゲート515浜州、同573柳州、福池型補給艦902東平湖、大老型潜水艦救難艦846、通常動力型潜水艦１隻と、日本海で中露共同演習海上連合2021に参加。10月18日0800頃、ウダロイ�T級駆逐艦アドミラル・パンテレーエフ、同アドミラル・トリブツ、ステレグシュチイ級フリゲートのアルダー・ツィデンジャポフ、マーシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦マーシャル・クリロフ、055型ミサイル駆逐艦101南昌、052D型ミサイル駆逐艦172昆明、054A級フリゲート515浜州、同573柳州、福池型補給艦902東平湖と共に、北海道奥尻島南西110kmを東に航行するのを、第２航空群P-3C哨戒機、MSC-687いずしま、MSC-689あおしまが確認した。その後これらは津軽海峡を東に進み、太平洋に向かっている。1800頃、これらが青森県尻屋崎東南東40kmを南東に航行するのを、第２航空群P-3C哨戒機、MSC-687いずしま、DD-110たかなみ、DD-152やまぎりが確認した。その後これらは10月20日0100頃には千葉県犬吠埼東130kmを南に航行、10月21日0400頃には小笠原諸島須美寿島と鳥島の間を西に進み、須美寿島南西50-100kmで054A級フリゲート１隻からKa-28ヘリ、ステレグシュチイ級フリゲート１隻からKa-27ヘリを発着艦させたため空自がスクランブル発進した。10月22日1300頃、これら中露艦艇が高知県足摺岬南180kmを西に航行するのを、第１航空群P-1哨戒機、DD-152やまぎり、DE-234とねが確認した。その後これらは大隅海峡を西に航行して東シナ海に向かい、10月23日1000頃に長崎県男女群島南南東130kmで055型ミサイル駆逐艦101南昌からZ-9ヘリを発着艦させたため空自がスクランブル発進した。10月23日1100頃、中国海軍艦艇と分離した。2200頃、ウダロイ�T級駆逐艦アドミラル・パンテレーエフ、同アドミラル・トリブツ、ステレグシュチイ級フリゲートのアルダー・ツィデンジャポフ、マーシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦マーシャル・クリロフと共に、対馬南西140kmを北東に航行するのを、第１航空群P-1哨戒機、PG-826おおたか、DE-234とねが確認した。その後これらは対馬海峡を北東に進んで日本海に向かい、10月24日1000には対馬北東60kmでステレグシュチイ級フリゲート１隻から艦載ヘリを発着艦させたため、空自がスクランブル発進した。2022年2月1-15日、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦アドミラル・パンテレーエフ、同マーシャル・シャポシニコフ、ステレグシュチイ級フリゲートのグレミャーシチイ、同アルダー・ツィデンジャポフ、同ソブエルシェンヌイ、グリシャ�X型警備艦メテル、同コレーツ、同MPK82、ナヌチュカ�V型ミサイル艇イネイ、キロ級潜水艦３隻、アリゲーター�W型揚陸艦ニコライ・ヴィルコフ、ロプーチャ�T型揚陸艦オスラビア、同アドミラル・ニヴェルスキー、マーシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦マーシャル・クリロフ、改アルタイ級補給艦１隻、イーゴリ・ベロウソフ級潜水艦救難艦イーゴリ・ベロウソフ、ゴーリン型航洋曳船SB-522、ソルム型航洋曳船MB99、同MB148、オホーツク型航洋曳船アレクサンドル・ピスクノフ、オビ級病院船イルティシュ、民間砕氷船カピタン・フレブニコフと共に、日本海とオホーツク海南部で活動するのを、DD-120しらぬいと第２航空群P-3C哨戒機が確認した。6月9日、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、ステレグシュチイ級フリゲートのグレムヤシチィ、同ソブエルシェンヌイ、同アルダー・チデヌサポフと共に、根室半島南東170kmを航行するのを、DD-103ゆうだちが確認した。6月15日1200頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、同アドミラル・パンテレーエフ、ステレグシュチイ�U級フリゲートのグレムヤシチィ、ステレグシュチイ級フリゲートのソブエルシェンヌイ、同アルダー・チデヌサポフ、マーシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦１隻と共に、襟裳岬南東280kmを南に航行するのを、DD-103ゆうだちとDDG-173こんごうが確認した。これらは6月16日0900頃には犬吠埼南東180kmを南西に航行している。6月16日1900頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、ステレグシュチイ�U級フリゲートのグレムヤシチィ、ステレグシュチイ級フリゲートのソブエルシェンヌイ、同アルダー・チデヌサポフと共に、伊豆諸島須美寿島と鳥島の間を南西に航行するのを、DD-116てるづき、DDG-173こんごう、第４航空群P-1哨戒機が確認した。6月19日1600頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦アドミラル・パンテレーエフ、ステレグシュチイ級フリゲートのソブエルシェンヌイ、同アルダー・チデヌサポフ、マーシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦１隻と共に、沖縄本島と宮古島の間を北西に航行するのを、DD-116てるづき、AOE-423ときわ、第５航空群P-3C哨戒機が確認した。その後これらは東シナ海に向かっている。8月12日1200頃、対馬北東70kmを南西に航行するのを、AMS-4303あまくさと第４航空群P-1哨戒機が確認した。その後対馬海峡を南下し、東シナ海に向かっている。8月21日1200頃、長崎県福江島270kmを東に航行するのを、PG-829しらたかと第４航空群P-1哨戒機が確認した。その後対馬海峡を北上し、日本海に向かっている。9月3日1500頃、ステレグシュチイ級フリゲート・ソブエルシェンヌイ、同アルダー・チデヌサポフ、055型ミサイル駆逐艦101南昌、054A級フリゲート546塩城、福池型補給艦902東平湖と共に、北海道神威岬西190kmを東に航行するのを、第２航空群P-3C哨戒機、PG-827くまたか、DD-103ゆうだちが確認した。その後これらはロシア軍大規模極東演習ヴォストーク2022の一環として同海域で機銃射撃を行い、9月4日0400頃には礼文島西50kmを北東に進み、更に宗谷海峡を東に航行している。9月27日0200頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、ステレグシュチイ級フリゲート・ソブエルシェンヌイ、同アルダー・チデヌサポフと共に、犬吠埼東160kmを南に航行するのを、第４航空群P-1哨戒機、DD-152やまぎり、MSC-605ちちじまが確認した。その後これらは1100頃に御蔵島東北東80kmを南西に航行し、御蔵島と八丈島の間の接続水域を南西に進んでいる。9月27日0900頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、ステレグシュチイ級フリゲート・ソブエルシェンヌイ、同アルダー・チデヌサポフ、055型ミサイル駆逐艦101南昌、054A型フリゲート546塩城、福池級補給艦902東平湖と共に、室戸岬南南東260kmを西に航行するのを、DD-152やまぎり、DD-154あまぎり、AMS-4304げんかい、第４航空群P-1哨戒機が確認した。その後これらは9月28-29日に大隅海峡を西に進み、東シナ海で相互に隊列を組み航行している。9月29日1400頃、ウダロイ�T級ミサイル駆逐艦マーシャル・シャポシニコフ、ステレグシュチイ級フリゲート・ソブエルシェンヌイ、同アルダー・チデヌサポフと共に、長崎県男女群島南西90kmを北西に航行するのを、第４航空群P-1哨戒機、DD-154あまぎり、PG-826おおたかが確認した。その後これらは対馬海峡を北東に航行し、日本海に向かっている。2023年5月12日1000頃、ステレグシュチイ�U級フリゲート333ソブエルシェンヌイ、同335グロームキイ、ドゥブナ級補給艦１隻と共に、対馬北東80kmを南西に航行するのを、PG-829しらたかと第４航空群P-1哨戒機が確認した。その後これらは対馬海峡を南西に進み、東シナ海に向かっている。5月14日1300頃、ステレグシュチイ�U級フリゲート333ソブエルシェンヌイ、ドゥブナ級補給艦１隻と共に、西表島北70kmを南西に航行するのを、ATS-4202くろべと第５航空群P-3C哨戒機が確認した。その後これらは与那国島と西表島の間を南西に進み、太平洋に向かっている。6月27日0800頃、ステレグシュチイ級フリゲート333ソブエルシェンヌイと共に与那国島南西70kmを北に航行するのをDE-230じんつうとAOE-424はまなが確認した。その後これらは与那国島と台湾との間の海域を北に進んだ後に反転し、6月27-29日にかけて石垣島南東120kmの海域を遊弋、6月30日に沖縄本島と宮古島の間を北に進んでいる。7月1-3日、ステレグシュチイ級フリゲート333ソブエルシェンヌイと共に宮古島北東80kmで錨泊するのを、DD-103ゆうだち、DE-230じんつう、MSC-685とよしまが確認した。その後これらは宮古島北の接続水域を西に進み、7月3-4日に久場島と大正島の間の接続水域を通って東シナ海を北上している。7月12日1100頃、ステレグシュチイ級フリゲート333ソブエルシェンヌイと共に対馬南西110kmを北東に航行するのをPG-826おおたかが確認した。その後これらは対馬海峡を北東に進み、日本海に向かっている。9月1日0700頃、スラヴァ級ミサイル巡洋艦ワリャーグ、ステレグシュチイ級フリゲート333ソブエルシェンヌイ、マーシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦マーシャル・クリロフと共に、礼文島北70kmを東に航行するのを、PG-827くまたかと第２航空群P-3C哨戒機が確認した。その後これらは宗谷海峡を東に進んでいる。10月25日0900頃、宗谷岬北東100kmを西に航行するのを、第２航空群P-3C哨戒機、PG-827くまたか、MSC-687いずしまが確認した。その後これは宗谷海峡を西に進んでいる。参考：月刊世界の艦船2,’17、6,’15、10,’17、2,’19、12,’20、7,’21、9,’21、10,’21、1,’22、3,’23、4,’23、3,’24

＜クロームドーム作戦＞：アメリカ空軍B-52爆撃機による空中核アラート作戦Operation Chrome Dome。1957年のソ連によるスプートニク打ち上げで、ICBMによる先制攻撃の懸念が高まったため、1958年9月頃から開始した。アメリカ本土から地中海まで往復するもの、カナダ東部を経てグリーンランドまで往復するもの、アラスカ上空を経て北極圏まで往復するもの、シェパード基地からアメリカ東海岸を経てカナダを回り、アラスカ経由で西海岸からシェパード基地に戻るものなど様々なコースがとられた。キューバ危機の時に最も態勢強化されている。当然ながら核爆弾を搭載して長距離飛行を行っていたが、1966年にスペイン、1968年にグリーンランドでB-52が墜落して現場にプルトニウムやトリチウムがばらまかれ、国際的な非難を浴びて1968年に中止された。参考：月刊軍事研究8,’11、10,’02

＜クローラークレーン＞：陸上自衛隊の施設器材。参考：陸上自衛隊地上戦力の全容

＜グローリー＞：R62（軽空母）を参照。

＜グローリー・ブースト試験＞：イージス弾道ミサイル防衛ブロック2004のテストとして行われた、AN/SPY-1レーダーによるブースト段階ミニットマン�V探知試験Glory Boost。2002年9月19日、バンデンバーグ空軍基地から弾頭を除去したミニットマン�Vを発射し、160km先の洋上にあったイージス巡洋艦CG-70レイク・エリーがブースト段階のミサイルを200秒にわたり追尾に成功、他のBMDシステムにデータを送信した。参考：日米イージス艦とミサイル防衛、月刊軍事研究1,’05

＜クローリング＞：匍匐前進を参照。

＜クローンプリンツ＞：ドイツ海軍ケーニッヒ級戦艦Kronprinz。1915年竣工。1916年5月31日、第３戦艦戦隊第５小隊所属でジュットランド海戦に参加。1917年3月、ヘリゴランド・バイトでグローサー・クルフュルストと衝突した。1918年1月、クローンプリンツ・ヴィルヘルム（Kronprinz Wilhelm）に改称された。1919年に自沈した。参考：近代戦艦史、月刊世界の艦船6,’16、歴史群像6,’16

＜クローンプリンツ・ヴィルヘルム＞：クローンプリンツ（戦艦）を参照。

＜くろがね四起＞：九五式小型四輪起動乗用車を参照。

＜くろがね乗用車＞：日本陸軍試作指揮連絡用４輪乗用車。日本内燃機KKが製作した。自重1.75トン。エンジン出力47馬力、最大速度85km。乗員７名。参考：月刊PANZER11,’86

＜くろがね動員＞：金属供出のこと。昭和13年から銅と鋳鉄の使用制限が始まり、昭和14年から郵便ポストが陶器になった。昭和15年、上野大仏の胴体部分が供出された。昭和16年4月1日、官公庁の鉄・銅製品が回収され、8月30日の金属回収令で民間の鉄・銅製品の回収が始まり、階段、門扉、手すりなども回収された。昭和17年5月9日には寺の鐘も回収され、11月16日にアルミ貨以外の貨幣が回収された。昭和20年2月10日にアルミも回収され、陶貨が発行されることとなったが、流通前に終戦となっている。他にも紙、ダイヤ、犬（軍用革製品に使う）、綿（火薬原料）などが回収された。参考：戦時用語の基礎知識、歴史群像4,’17

＜黒神＞：日本海軍戸島型敷設特務艇。大正6年5月1日竣工。太平洋戦争終戦後はイギリスに引き渡されることになったが、回航はされず、昭和22年11月14日に舞鶴で引き渡し式が行われると共に飯野ドックに売却され、昭和23年1月6日から解体され、3月3日に終了した。参考：写真集日本の小艦艇、小艦艇入門

＜グロキシニア＞：K22（コルベット）を参照。

＜黒木為義＞：日本陸軍エース。大正7年、宮崎県生まれ。昭和11年2月、少年飛行兵として熊谷陸軍飛行学校に入学、昭和12年11月に卒業し、明野で戦闘機操縦教育を受け、昭和13年3月に飛行第16連隊に配属された。9月、飛行第33戦隊に転属した。昭和14年8月27日、満蒙国境に展開。9月5日、３機を撃墜。昭和17年9月、航空士官学校に入学、昭和18年8月に卒業し、少尉となり、飛行第33戦隊に復帰した。9月、南支を経てビルマに展開。昭和19年2月、ニューギニアに展開。3月30日に飛行第33戦隊は空襲で航空機の殆どを失ったため、マニラに後退。その後パレンバンで再建に入ったが、病気を患ったために捷号作戦には参加せず、昭和20年春に中尉に昇進、特攻隊七生翔顕隊所属となった。出撃の機会は無く、メダンで終戦を迎えた。総撃墜数16機。最終階級は中尉。参考：日本陸軍戦闘機隊

＜クログレッツ級＞：ポーランド海軍掃海艇Krogulec級。満載排水量559トン。艦番号621フラミング、メワなどが竣工した。参考：月刊世界の艦船9,’14

＜クロケット＞：APA-148（攻撃輸送艦）を参照。

＜黒蝙蝠＞：Z-18YJ（早期警戒ヘリ）を参照。

＜黒蝙蝠中隊＞：台湾空軍第８大隊第34中隊の別名。中国本土を低空飛行して極秘偵察するのが主任務で、通信傍受、都市部へのビラ散布、工作員潜入なども任務とされ、1958年1月に編成された。中国側に見つからないよう機体は黒塗りにされ、月齢13-19の日の夕方1600頃に出撃して早朝に帰投する。使用機は全て非武装で、RB-17、B-26侵入者式轟炸機、C-46、C-47、C-123、C-130、P4Y-2、P-3A、S-58T、UH-1H、500-MDなどが投入された。1959年5月29日、RB-17が広東省南方でMiG-17に撃墜され、乗員14名全員が死亡した。1960年3月25日、遼東半島の偵察を終えたP2V-7Uが韓国の群山基地に着陸しようとして航法を誤り、近くの山に激突して14名が死亡した。1961年11月6日、P2V-7Uが大連付近で対空砲火を浴びて撃墜され、13名が死亡した。1962年1月9日、P2V-7Uが大連から安東付近の海上で行方不明になり、13名が死亡した。5月10日、C-123が屏東基地付近の山に衝突して12名が死亡した。1963年6月19日、P2V-7Uが江西省上空でMiG-17に撃墜され、14名が死亡した。1964年6月11日、P2V-7Uが山東省を偵察中にMiG-17の迎撃を受け、撃墜されて14名が死亡した。1965年6月27日、C-123が南ベトナムのサイゴンに着陸しようとして対空砲火を浴び、墜落して10名が死亡した。8月31日、C-123が南ベトナムから帰る途中に海に墜落し、９名が死亡した。1967年5月10日、C-123が新竹基地で訓練中に墜落し、２名が死亡、４名が救助された。8月22日、C-123が訓練中にエンジン故障を起こし、香港の東海上に墜落、６名が死亡し、２名が救助された。1972年に任務を解かれるまでに838回出撃し、15機が失われ、148名が死亡（隊員の３分の２にあたる）、３名が捕虜となり、６名が救助された。資料は新竹市の黒蝙蝠中隊文物陳列館に展示されている。2007年3月には本部隊を題材とした台湾天空的秘密という映画も製作された。参考：月刊航空ファン4,’10

＜黒焦げ水筒慰霊祭＞：1945年（昭和20年）6月の静岡大空襲で死亡した静岡市民2000人の慰霊祭で、空中衝突により墜落したB-29爆撃機２機に乗っていて戦死したアメリカ将兵23名も一緒に慰霊する。ウイスキーを海に献じるのに使用する黒焦げの水筒はB-29の焼けた残骸から見つかったもので、乗員の手形が残っている。静岡市の菅野寛也医師が1972年から静岡市賎機山で開催し、在日米軍横田基地の人員も参加している。真珠湾攻撃50周年の1991年からはハワイのパールハーバーでも慰霊祭を行うようになった。2013年、ホノルルの太平洋航空博物館とパールハーバー公式追悼記念式典を運営するナショナルパークサービスが公式慰霊祭と位置付けし、アリゾナ記念館で開催するようになった。2016年12月6日0700、アリゾナ記念館で実施。2017年12月6日、アリゾナ記念館で実施。参考：月刊航空ファン2,’17、3,’18

＜クロコダイル＞：南アフリカのメカム社が開発した装輪装甲車。ラテル歩兵戦闘車がベースで、C-130に搭載するため車高を下げているが、兵員室天井は高くした。車体上面にはLIW社製ビデオカメラ、暗視装置、レーザー測距器を統合したサイトと35mm機関砲を搭載した無人砲塔を装備する。車体下面のセラミック製複合装甲により、TMPR-6KEなどの成型炸薬型地雷にも抗堪できる。参考：月刊軍事研究8,’99

＜黒埼＞：日本海軍戸島型敷設特務艇。大正10年12月24日竣工、大湊に配属された。昭和20年11月18日（15日？）、青森県八戸港白銀海岸で座礁して放棄された。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜くろしお＞：SS-501（くろしお型潜水艦）またはSS-570（うずしお型潜水艦）またはSS-596（おやしお型潜水艦）を参照。

＜黒潮＞：日本海軍陽炎型駆逐艦３番艦Kuroshio。昭和15年1月27日竣工。昭和16年6月23日、日向灘での連合艦隊第16回応用訓練終了直後に駆逐艦峯雲と衝突して艦首が破損し、6月25日から呉海軍工廠で修理に入った。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制も兵力部署も第15駆逐隊に所属していた。昭和17年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。10月26日、南太平洋海戦に参加。11月30日、ルンガ沖夜戦に参加。昭和18年2月1日からイサベル島沖海戦に参加。2月4日、イサベル島沖海戦で損傷した。5月8日、ソロモン諸島コロンバンガラ島付近で触雷（Mk12機雷）と爆撃により沈没し、6月20日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、月刊世界の艦船9,’14、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜黒潮一号＞：輸送艦第131号を参照。

＜黒潮二号＞：輸送艦第149号を参照。

＜くろしお型＞：海上自衛隊初の潜水艦。1955年8月15日にアメリカから貸与されたガトー級潜水艦SS-261ミンゴで、1954年6月5日の日米艦艇貸与協定により貸与が決まったが、乗員訓練とアメリカ製潜水艦への慣熟に時間が掛かり、実際の貸与は１年以上後になった。主任務は対潜戦訓練で、潜水艦乗員の訓練にも使用され、定期修理の際にはオーバーホールを実施して貴重な技術資料となった。横須賀回航後に艦橋前部を改修したが、装備は変更されておらず、シュノーケルも無い。船体は部分複殻式（中央が複殻、前後魚雷発射管室が単殻）。機関系は、ディーゼル１基ずつが発電機１基ずつを駆動させ、その電力で主電動機を動かし、主電動機２基ずつの出力軸を減速歯車装置で纏めて推進軸１軸ずつを回転させる方式である。セイルにMk4哨戒潜望鏡（鏡筒長11.3m）、Mk2襲撃用潜望鏡（鏡筒長12.5m）、SJ-1対水上レーダー、SV対空レーダー、セイル前方の上甲板右舷にJPソナーを装備する。甲板砲用のVT信管付き砲弾は供与されず、退役まで搭載しなかったようである。全長95m、最大幅8.3m、深さ7m、吃水4.6m、基準排水量1525トン、水中排水量2452トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式、GM製278Aディーゼル（ホーブン・オーエンス・レンチュラー社製２サイクル1600馬力ディーゼル？）４基・発電機（水上航走時415ボルト・2250アンペア、充電時296ボルト・3600アンペア）４基・アリスチャルマー社製主電動機（1375馬力）４基、水上出力5400馬力、水中出力2740馬力、２軸推進、水上速力21ノット、水中速力10ノット。蓄電池はゴールド社製252個。兵装は533mm魚雷発射管Mk39（艦首がMk33、艦尾がMk32？）が10門（艦首６門、艦尾４門。番号は艦首右舷が上から１、３、５、左舷が上から２、４、６、艦尾右舷が７、９、左舷が８、10。搭載魚雷はMk14らしいが不明）、127mm甲板砲Mk40が１門（後甲板）、12.7mm単装機銃２丁。乗員85名（80名？）。SS-501くろしおが1955年に就役し、1970年に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'20、9,'15、10,’12、5,’02増刊、9,'15、3,’10、4,’10、8,'24、丸スペシャルNo.76、No.75

＜くろしお丸＞：日本海軍特設給油艦Kuroshio maru。元は中外海運油槽船で、昭和14年2月28日に竣工し、太平洋戦争開戦前から日本海軍に徴用されて特設給油艦として使用された。垂線間長152.4m、幅20.12m、深さ11.43m、満載吃水9.145m、総トン数10384トン、重量トン数14960トン。主機は石川島衝動式蒸気タービン１基１軸11805馬力、航海速力17ノット、最大速力20.69ノット。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は連合艦隊補給部隊所属だった。昭和17年3月に徴用解除となった。船舶運営会が運航してシンガポール方面からの石油還送任務に就いたが、日本陸軍配当船に指定され、往路は将兵や航空機を積みこんでいる。昭和20年1月9日、高雄港で空襲を受けて損傷し、修理に入った。1月21日、高雄港で第38機動部隊艦上機の空襲を受けて沈没した。参考：月刊世界の艦船12,’15、敷設艦 工作艦 給油艦 病院船、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜くろしま＞：MSC-692（掃海艇）を参照。

＜黒島＞：日本海軍戸島型敷設特務艇。大正3年10月29日進水。雑役船として就役し、大正9年4月に特務艇二等敷設艇に分類された。参考：小艦艇入門、写真集日本の小艦艇

＜黒ジャー＞：防衛大学校用語で、応援団リーダー部のこと。黒色ジャージで練習するので。参考：MAMOR vol.164

＜クロス＞：DE-448（護衛駆逐艦）を参照。

＜クロスウインド・レグ＞：場周経路を参照。

＜クロスカントリー・ビークル＞：メルセデス・ベンツ社の軽４輪駆動車。1979年に民間用として発表され、軍にも採用された。全長4.17m、全幅1.7m、全高2m。エンジンはディーゼル（95馬力）、最大速度127km。最大積載量700kg。ショート・ホイールベース型が基本で、ホイールベースを0.45m延長したロング・ホイールベース型、エンジンをガソリン（総排気量2300cc）に換装したものなどが存在する。参考：月刊PANZER7,’00

＜クロスソード＞：3R95（レーダー方位盤）を参照。

＜グロスター＞：62（軽巡）またはD-96（42型駆逐艦）を参照。

＜グロスター級＞：サウザンプトン級軽巡洋艦第２グループを参照。

＜グロスター航空機社＞：イギリスの航空機メーカー。1917年、イギリスのグロスターシャーで設立され、当初はグロスターシャー社だったが、1926年にグロスター航空機社に改称した。1934年、グラディエーター戦闘機が初飛行。1941年5月、E.28/39ジェット実験機が初飛行。1943年3月、ジェット戦闘機ミーティアが初飛行。参考：月刊JWings3,’19

＜クロスターン＞：コンバット・スプレッド隊形で飛行中に方向転換する時に使用する機動で、インワード・ターンアバウトともいう。２機が互いに逆方向に180度旋回し、最小空間で方向転換する。エンジンはミリタリー推力を維持しておく。参考：図解現代の航空戦、戦闘機のしくみ

＜クロスツリー＞：三脚マストなどの頂部を束ねる構造物。参考：月刊JWings2,’00

＜クロスデッキ訓練＞：艦上機相互派遣訓練。国や組織が異なる艦上機・艦載ヘリ搭載艦同士が、互いの機体を相手艦に派遣し、発着艦、飛行甲板・ヘリ甲板上での取り回し、給油などの訓練を行うこと。参考：月刊JWings11,’21

＜クロスデッキ・ペンダント＞：アレスティング・ワイヤを参照。

＜グロスドイッチュラント砲台＞：リンデマン砲台を参照。

＜クロス・ドーム＞：ポジティフME1（レーダー）を参照。

＜クロス・ドメイン＞：領域横断的を参照。

＜クロスドライブ・トランスミッション＞：変速機、最終減速機構、操向ブレーキを１つのケースに収容し、全ての回転軸を入力軸と垂直にクロスした横向きとしてあるトランスミッション。オートマチック・トランスミッションとパワーステアリングの機能を持たせることが可能で、１本のレバーを前後に倒して変速、左右に倒して操向を行うことができる。アメリカはM26E2戦車から採用した。参考：M26/46パーシング戦車1943-1953

＜グロストラクトール＞：ドイツ国防軍試作重戦車。直訳すれば重トラクターまたは大型牽引車だが、実際には重戦車である。1927年3月26日にドイツ兵器局が発注し、ラインメタル、クルップ、ダイムラー・ベンツがそれぞれ試作した。厚さ13mmの軟鋼で製作され、車体は三者三様だが、足周りは小転輪を並べていたと推定される。全長6.6m、全幅2.81m、全高2.3m、重量19.32トン。主砲は24口径7.5cm砲（104発）、俯仰角マイナス12度からプラス60度。副武装は7.92mm機関銃２丁（6000発）、俯仰角マイナス15度からプラス80度。車内にも１丁を搭載した。エンジンはBMW Va（６気筒250馬力。ラインメタルとクルップ製作車両）またはダイムラーM182206（６気筒255馬力。ダイムラー・ベンツ製作車両）、トランスミッションは前進６速・後進２速、最大速度40km、航続距離150km。乗員６名。プロトタイプが１社あたり２両ずつ製作されたのみで、ドイツが考えていた戦車の運用法に合わなかったため、量産されなかった。試作車は後に戦車連隊司令部の記念碑となった。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER7,’04

＜クロストラック干渉合成開口レーダー＞：干渉合成開口レーダーを参照。

＜グロズネフト＞：ソ連海軍タンカーGrozneft。元はスヴェトラーナ級軽巡洋艦アドミラル・スピリドフで、1926年に改称されタンカーとして就役した。1934年、主機が故障したため浮き燃料タンクとなった。1938年、燃料タンクとしても使用されなくなり、1941年10月8日にマリウポリ港で自沈した。1942年、ドイツ軍が引き揚げて浮き燃料タンクとして使用。1943年9月20日に自沈。1944年7月1日、ソ連黒海艦隊が引き揚げて浮き燃料タンクとして使用。1952年にスクラップにされた。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜クロスビー＞：APD-17（高速輸送艦）またはDD-164（平甲板型駆逐艦）を参照。

＜クロスヘア＞：レティクルの１つ。照準用縦線（ポストサイト）と水平線（サイドバー）を組み合わせたもので、十字に見えるのでこの名がある。縦線の目盛りで距離による弾道の上下の補正を行い、水平線の目盛りでリードを取る。ミル目盛りがふってあることも多く、スタジアメトリック式測距器の代わりにもなる。参考：歴史群像8,’08

＜クロスボウ＞：LTV社が開発した対空車両。HMMWVの後部にターレットを搭載しており、ターレットにFLIR、TVカメラ、レーザー測距器を装備し、ターレットのアームに12.7mm機銃、25mm機関砲M242、ロケット弾、スティンガー、マトラ、RBS70、TOW、ヘルファイアなどを搭載でき、対地・対空両方で運用可能。射手は助手席に座る。アヴェンジャーに負けて採用されなかった。月刊PANZER7,’05、4,’93

＜クロスボウ・プロジェクト＞：アメリカの海軍大学院が2001年に行ったコンセプト・スタディ。双胴船体を採用した小型艦船群により空母機動艦隊を編成するもので、2020年頃の運用を想定した。参考：月刊軍事研究2,’04

＜グロズヤシュチイ＞：ソ連海軍クリヴァク�U型フリゲートGrozyashchy。1977年竣工。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊

＜クロス・ラウンド＞：ポジティフME1.2（レーダー）を参照。

＜クロスレイ＞：APD-87（高速輸送艦）またはDE-108（カノン級護衛駆逐艦）またはDE-226（ラッデロウ級護衛駆逐艦）を参照。

＜クロスレイ級＞：アメリカ海軍高速輸送艦Crosley級。ラッデロウ級護衛駆逐艦を改造したもので、艦中央部に兵員160名を収容する船楼を設け、後部５インチ砲と爆雷投射機を外して下方１区画を貨物倉とし、中央船楼後端に貨物揚降用ツイン・デリック付き三脚ポストを取り付け、煙突直後両舷にトリプル・ウェリン式ダビットを設置してLCVP級揚陸艇計４隻を搭載できるようにしている。後甲板にはジープ６両を搭載可能。ヘッジホッグも外したが、ソナーはそのまま積んでいた。数隻はデリックの代わりに40mm４連装機関砲を搭載し、旗艦施設を設けた。全長93.3m、幅11.3m、吃水3.66m、基準排水量1725トン、満載排水量2114トン。主機はターボ・エレクトリック方式、GEターボ発電機２基・電動機２基、主缶はフォスター・ホイーラー缶（APD87-89はバブコック＆ウィルコックス缶、APD91-99と120-139はコンバッション・エンジニアリング缶）２基、出力12000馬力、２軸推進、速力24ノット、航続距離12000海里（12ノット）。兵装は38口径12.7cm単装両用砲１門、40mm連装機関砲３基、20mm単装機関砲６門、爆雷投下軌条１条。乗員214名＋搭乗兵員162名。1944-45年にAPD-87クロスレイからAPD-136カーペロッティの51隻が竣工した。APD-137デ・ロング、APD-138コーツ、APD-139プレイは実際には改造されなかった。参考：アメリカ揚陸艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜クロスレイ級・海外シリーズ＞

　＜クロスレイ級（台湾海軍）＞：台湾海軍フリゲートで、天山級ともいう。兵装は３連装短魚雷発射管２基、127mm砲２門。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜クロスレイ級（メキシコ海軍）＞：メキシコ海軍外洋哨戒艦、別名ザカテカス級。兵装は127mm砲１門。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜クロスレイ・マーテル１名用タンケッテ＞：クロスレイ・モータース社の試作豆戦車、別名クロスレイ・マーテル１名用セミトラック・タンク。マーテル・マシンの改良型で、エンジンをクロスレイ社製14馬力に変更し、車体後部に搭載した。サスペンションはシトロエン・ケグレスの流用。1927年に開発されたが、カーデンロイド豆戦車に負けて採用されなかった。参考：月刊丸6,’01

＜クロス・レベル＞：Closs-level。即応弾が尽きた状態のこと。参考：月刊軍事研究9,’09

＜クロスロード作戦＞：1946年7月からアメリカがビキニ環礁で実施した、大規模洋上核実験Crossroad（十字路）。報道関係者への取材が許可され、原爆の威力が世界中に誇示された。この時の映像のように衝撃的ということで、女性用水着にビキニという名称が付けられている。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊世界の艦船7,’11

＜クロスロードＡ作戦＞：1946年7月1日に行われた核実験。B-29シルバープレート（ニックネームはデイブス・ドリームDave’s Dream。長崎原爆投下時に撮影機ビッグ・スティンクとして同行）から20キロトンのMk�V核爆弾（ニックネームはギルダ、爆発名エーブル・ショット）を投下した。標的は爆心地直下のBB-36ネヴァダ、1000mの酒匂・長門・BB-34ニューヨーク・BB-38ペンシルヴェニアなどである。実際の爆心地は650mほど酒匂寄りに逸れ、輸送艦APA-57ジリアムの上空160mで炸裂、同艦を含む輸送艦２隻とDD-367ラムソン（爆心地から695m）を含む駆逐艦２隻がその日の内に沈没した。酒匂（爆心地から384m）は上部構造物が爆風で大破し、艦全体が炎上、亀裂多数を生じて翌日に沈没している。BB-33アーカンソー（爆心地から567m）、BB-36ネヴァダ（650m）、CV-3サラトガ（2071m）、CVL-22インディペンデンス（512m）、SS-305スケート（366m）など14隻が大破、長門などが中破した。標的艦に乗せられていた実験動物のうち３分の１が死んでいる。参考：戦艦入門、連合艦隊巡洋艦、月刊世界の艦船7,’11、6,’21

＜クロスロードＢ作戦＞：1946年7月25日に行われた核対潜爆弾の実験。爆心地の洋上にはLSM-60が置かれ、水深27mにMk�V核爆弾（ニックネームはヘレン・オブ・ビキニ、爆発名ベーカー・ショット）を吊り下げた。周囲にはBB-36ネヴァダ、BB-33アーカンソー（爆心地から155m）、CV-3サラトガ（411m）、長門（704m）、SS-308アポゴン（777mの水中）、プリンツ・オイゲン（1646m）などが配置されている。炸裂後、LSM-60は蒸発し、海底に直径610m・深さ9mのクレーターができ、直後にネヴァダ、アーカンソー、アポゴンなどが沈没、サラトガは７時間半後に沈没した。長門は7月29日夕まで海面上にあったが、30日朝にはその姿を消していた。海水と海底の泥が大量に巻き上げられてフォールアウトと一緒に降り注いだため、標的艦は高レベルの放射能汚染を受け、最長10日間にわたり標的艦をその場に放置して線量が減るのを待つしかなかった。また、プリンツ・オイゲンなど数隻が除染不能として自沈処分となった。参考：月刊世界の艦船7,’11、6,'21、戦艦入門、U.S.ウェポン・ハンドブック

＜クロスロードＣ作戦＞：プルトニウム爆縮型原爆（爆発名チャーリー・ショット）を使用する予定だったが、クロスロードＢ作戦で使用した標的艦の除染が間に合わず、中止された。参考：月刊世界の艦船7,’11

＜クロタル・シリーズ＞：フランス軍地対空／艦対空ミサイルCrotale（Crotal？）。元は1964年に南アフリカからの要求で開発したカクタス地対空ミサイルで、1970年代に実用化された。参考：月刊PANZER10,’99、月刊世界の艦船11,’17、2,’20

　＜クロタル＞：初めにフランス空軍が、次いで海軍などが採用した。ミサイル名称はR440で、円筒形キャニスターに収容される。誘導は無線コマンドリンク方式で、DRBI51Cレーダー（Ｊバンド）で目標とミサイルを追跡し、誘導指令を出す。ミサイルにはビーコンが仕込まれており、追跡の助けになる。レーダーは発射機と一体化していたり、別に用意されていたりする。全長2.93m、直径0.156m、翼スパン0.54m、重量85.1kg、炸薬重量15kg。推進はSNPEレンス１段式固体燃料ロケット（推力4850kg、燃焼時間2.3秒）、飛翔速度マッハ2.3、最小射程500m、最大射程8500m、最小射高50m、最大射高3600m。信管は赤外線近接式。参考：ザ・マーチ17号、艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船5,’91

　＜クロタル・ナバール＞：艦載型。ミサイル名称はR440Nで、諸元は以下の通り。全長2.94m、直径0.16m、翼スパン0.54m、発射重量87kg、炸薬重量15kg（HE）。推進は固体燃料ロケット、最大速度マッハ1.2（マッハ2.3？）、水平射程13000m、射高5500m。誘導はキャスター射撃指揮レーダー（Ｊバンド）・赤外線暗視装置・テレビカメラを併用するCLOS方式で、シースキミングミサイルにも有効である。８連装発射機（架台左右に４連装キャニスター１基ずつ装着）に収容され、予備弾16発が用意される。空母、ラファイエット級フリゲート、コルベットに搭載された。参考：月刊丸3,’90、月刊世界の艦船1,'15増刊、8,’82増刊、5,’91、12,’18、2,’20

　＜クロタルＮＧ＞：Crotale Neuveau Generation（新世代クロタル）、別名クロタルCN2。1985年のアメリカ陸軍対空ミサイル計画（FAADS-LOS-FH）に応募した改良型で、ECCMの向上、データプロセッサ強化、VT-1ミサイルへの換装を行っており、ミサイル、捜索レーダー、コンピュータをターレット１基に統合してシステム全体を小型化し、ランチャーを８連装（４連装×２）とした。ターレットは独立したシステムなので、各種自走車両からコンテナにまで搭載できる。ターレット前面に目標追尾レーダー（有効距離13km）、上面にトムソンCSF社製TSM2630全周旋回式目標捜索レーダーを持ち、バックアップにカストール赤外線撮像装置（追跡距離10-18km）とマスコットCCDTVカメラ（追跡距離15km）が用意されている。リアクションタイムは初弾５秒、次弾1-2秒。ミサイル諸元は以下の通り。全長2.29m、直径0.17m、重量73kg、弾頭重量14kg。推進は一段式固体燃料ロケット、最大速度マッハ3.6、最大荷重35G、最小射程500m、最大射程11000m、最大射高5000m。誘導は照準線追随誘導方式。通常はレーダーと光学の二重で目標をロックするため、妨害に強い。アメリカ陸軍には採用されなかったが、各国に輸出された。参考：月刊PANZER10,’99、5,’99、艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究4,’97、月刊世界の艦船11,’17

　＜クロタル・ナバールＮＧ＞：クロタルNGの艦載型。ランチャーは８連装またはVLS。使用ミサイルはVT-1（VLS発射式はVL-VT-1）で、諸元は以下の通り。全長2.35m、直径0.17m、発射重量75kg、弾頭重量13kg。推進は固体燃料ロケット、最大速度マッハ3.6、最大射程11000m、射高6000m。誘導はCLOS方式。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜クロタル海外シリーズ＞

　＜カクタス＞：南アフリカ軍地対空ミサイル。1971年に就役し、クロタルのベースになった。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

　＜クロタル（イラン）＞：イラン軍地対空ミサイル。イラン・イラク戦争時に鹵獲したクロタルを技術転用して製作した。スカイガード射撃管制システムを使用する。ミサイル諸元は以下の通り。全長2.93m、重量85.1kg。誘導はレーダー＋TV＋赤外線（低高度目標）／レーダー＋赤外線（中高度目標）。有効射程8600m（目標速度秒速400m以上）／10000m（秒速300m）／11000m（ヘリ）、有効高度5500m。参考：月刊軍事研究12,’99

　＜クロタル（フィンランド）＞：フィンランド陸軍自走地対空ミサイル。国産のシスXA180装輪装甲車（６×６輪）にクロタルNGを搭載したもので、S-125地対空ミサイルと9M32/9K34/9K310MANPADSの間を埋める野戦防空ミサイルとして1988年に採用が決定した。兵員室のルーフにターレットリングを設けており、兵員室内にはディーゼルAPUとエアコンを搭載、車体前後に固定用ジャッキを追加している。浮航能力は無い。20両がヘルシンキ防空連隊に配備された。参考：月刊軍事研究4,’97、11,’03、月刊PANZER4-5,’17

＜クロッカス＞：K49（コルベット）を参照。

＜グロック＞：オーストリアの拳銃メーカー。1980年代初めにグロック17を開発してから注目されるようになった。参考：GUN用語事典

＜グロック１７シリーズ＞：グロック社の9mm拳銃。参考：月刊コンバットマガジン7,’09

＜グロック１７＞：軍や警察での採用を視野に入れており、プラスチック成型加工技術を取り入れ、耐久性や信頼性が高い。トリガーに安全装置を組み込んだダブルステッドトリガー機構を採用しており、サムセーフティなどを解除する手間が省け、薬室に装填しておけばホルスターから抜いて引き金を引くだけで発射できる。ただトリガープルが重い、引く距離が長い、やけに粘るという独特のクセがあり、多少の慣れが要るらしい。握る位置が銃身にかなり近い位置のため、銃口の跳ね上がりが小さく、再照準が容易。装弾数17発。参考：月刊コンバットマガジン7,’09

＜グロック１７ジェネレーション４＞：フレームの表面を滑りにくくし、グリップ後部をモジュラー式にして３種類のサイズを選べるようにしたもの。マガジンのリリースボタンは左右どちらにも付けることが出来る。参考：月刊軍事研究11,’10

＜グロッグ作戦＞：イギリス海軍が第２次大戦時に行ったジェノバ港急襲作戦。1941年2月6日に発動され、戦艦01マレーヤ、巡洋戦艦72レナウン、空母91アーク・ロイヤル、軽巡24シェフィールドなどからなるＨ部隊が出撃した。2月9日、アーク・ロイヤルから攻撃隊が発艦し、リヴォルノやピサを空襲、ラ・スペチア軍港の航路に機雷を撒いた。水上戦闘艦部隊はジェノバ港を砲撃し、レナウンが主砲弾120発を撃ち込むなどして艦船５隻を撃沈、20隻を損傷させ、港湾施設やドックを破壊している。90分で攻撃を終えて離脱し、イタリアの追撃部隊を振り切って2月11日にジブラルタルに帰港した。参考：月刊世界の艦船11,’21

＜グロッサー＞：シュターツカロッサ（国家車両）を参照。参考：歴史群像6,’04

＜グロッサー・クァーフルスト砲台＞：ドイツ軍がグリュネ岬に設置した砲台。射程39.1kmの28cm砲を据え付けており、36km先のドーバー市を砲撃した。参考：歴史群像12,’03

＜グロッサー・デルフィン＞：U5790（潜水艦）を参照。

＜クロッシュロケータ装置用カートリッジ＞：自衛隊の火工品。グローバル・ゲイトが受注している。参考：月刊軍事研究6,'17

＜クロッド＞：An-14（多用途機）を参照。

＜クロッバー＞：Yak-42シリーズ（旅客機）を参照。

＜クロップトファン・エンジン＞：Cropped-fan engine。高バイパス比ターボファンエンジンのファンを短縮・小直径化したもの。推力は小さくなるが、小型軽量化できてナローボディ機にも収まり、ホットセクションはそのままなので信頼性を維持でき、パーツも共用できる。参考：航空用語事典増補改訂版

＜グロトン＞：SSN-694（潜水艦）を参照。

＜グロナス＞：GLONASS（衛星航法）を参照。

＜黒野正二＞：日本陸軍エース。明治39年12月、愛知県生まれ。昭和6年4月、操縦学生を卒業し、陸軍飛行第１連隊に配属された。昭和7年末、飛行第11連隊に転属。昭和11年、明野飛行学校助教となり、昭和12年8月に少尉となった。昭和14年4月、予備役に編入され、即日召集されて明野で教官を続けた。7月20日、飛行第24戦隊に転属してノモンハン事件に参加。7月21日、I-16戦闘機２機を撃墜した。ノモンハン事件ではI-15戦闘機10機、I-16戦闘機２機の計12機を撃墜。昭和15年12月、中尉に昇進して明野で教官となった。その後水戸飛行学校に転属し、昭和18年末に教育飛行隊に転属、常陸教導飛行師団に移り、終戦時は飛行第112戦隊に所属していた。総撃墜数13機。最終階級は大尉。参考：日本陸軍戦闘機隊

＜クロノス＞：DRSテクノロジーズ社のＣバンド多目的レーダーKRONOS。アクティブ・フェイズド・アレイ方式だが、全周視野は機械旋回で得る。広帯域での周波数アジリティを持ち、サイドローブレベルやサイドローブブランキングは極めて低い。アンテナは縦0.76m、横2.05m、厚さ0.85m。俯仰方向走査角度70度、捜索探知追尾距離180km。アンテナ回転数毎分60回、目標追尾更新間隔時間１秒（高優先度追尾）／４秒（低優先度追尾）。参考：月刊軍事研究8,’09

＜クロノス・シリーズ＞：レオナルド社の多機能レーダーKronos。エムパー艦載多機能レーダーをAESA化したもので、搭載艦のサイズに合わせたファミリー化も行っており、陸上型もある。参考：月刊世界の艦船11,’21

　＜クロノスＧＮ＞：GNはGrand Navalの略。アンテナは１面回転式、走査範囲はアンテナ中心線から上下60度・左右45度で、毎分60回転して高角70度までを全周する。使用周波数Ｃバンド。最大探知距離300km以上。同時探知追尾目標数300以上、アスター艦対空ミサイル同時管制数16発。イタリア海軍FREMM級フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船11,’21

　＜クロノスＮ＞：ＮはNavalの略。クロノスGNの縮小型で、コルベットや哨戒艦クラスに搭載できる。アンテナは１面回転式、回転数毎分60回。使用周波数Ｃバンド。最大探知距離250km。アスター艦対空ミサイル同時管制数16発。ドーハ級コルベットやアブ・バカル（改装時）に搭載された。参考：月刊世界の艦船11,’21

＜クロノス・デュアル・バンド＞：２周波数型Kronos Dual Band。Ｃバンドのクロノス・クワッドと、Ｘバンドのクロノス・スターファイアからなり、アンテナはユニマスト（Unimast）統合化マストに装着され、全周の仰角0-90度をカバーする。イタリア海軍外洋多用途警備艦に搭載予定で、哨戒型Lightにはスターファイア、中規模脅威対応型Light-Plusにはクワッド、戦闘能力強化型Fullには両方を積む。参考：月刊軍事研究3,’18、月刊世界の艦船6,’19

　＜クロノス・クワッド＞：Kronos Quad。アクティブ・フェイズド・アレイ式で、アンテナは４面固定、使用周波数Ｃバンド。送受信モジュール数によりクロノス・クワッド1000/2000/3000のサブタイプがある。参考：月刊軍事研究3,’18

　＜クロノス・スターファイア＞：Kronos StarFire。アクティブ・フェイズド・アレイ式で、アンテナは４面固定、使用周波数Ｘバンド。送受信モジュール数によりクロノス・スターファイア1000/2000/3000のサブタイプがある。クロノス・スターファイア3000はトリエステ級強襲揚陸艦にも搭載予定。参考：月刊軍事研究3,’18、月刊世界の艦船11,’21

　＜クロノス・パワー・シールド＞：Kronos Power Shield。アンテナ１面回転式、回転数毎分15回。使用周波数Ｌバンド、最大探知距離2000km、同時探知目標数1000。トリエステ級強襲揚陸艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船11,’21

＜黒姫丸＞：日本陸軍輸送船Kurohime maru。大元はイギリスのＪ型標準船ウォー・パーシーで、油槽船として起工されたが、途中で貨物船に変更され、大正9年7月30日にボグスターとして竣工し、大正13年に黒姫汽船が購入して黒姫丸に改称、太平洋戦争で陸軍の輸送船になった。垂線間長117.35m、幅15.83m、深さ8.92m、満載吃水7.63m、総トン数4697トン、重量トン数8128トン。主機は三連成レシプロ蒸気機関１基１軸3047馬力、航海速力10ノット、最大速力11.759ノット。昭和18年3月30日、ラバウルからパラオに向かう途中、ニューギニア北方のマヌス島北北東100海里でSS-203ツナの雷撃を受けて沈没した。参考：月刊世界の艦船9,’24

＜黒豹＞：K2（戦車）を参照。

＜クロフトン＞：M1216（掃海艇）を参照。

＜くろべ＞：ATS-4202（訓練支援艦）を参照。

＜くろべ型＞：海上自衛隊訓練支援艦。海上自衛隊で初めて女性幹部が搭乗した艦である。船型は長船首楼型（遮浪甲板型？）。BQM-34Jファイアビー高速標的機４機を上構後部標的格納庫、MQM-74Cチャカ�U標的機４機を主船体内に搭載する。艦橋上の筒型支筒上部に国産の標的機管制用フェイズド・アレイ・レーダー・アンテナを４面に装着しており、４機同時に管制できるのでイージス艦の訓練も可能となった。艦対空ミサイル射撃評価機能を有しており、射撃評価判定を支援艦側から行うための艦上評価装置も搭載している。標的機発射甲板が艦後部にあり、ヘリコプターの発着艦も可能。標的機格納庫上部に管制室がある。煙突は標的機格納庫などの邪魔にならないよう２本に分け、格納庫前方に並列配置した。運動性能向上のため、減揺タンク、バウ・スラスター、可変ピッチプロペラを装備する。真水などの補給を行う事が可能。標的機含む対空射撃訓練支援装置の運用は第５分隊が担当する。U-36A訓練支援機と共に運用される。全長101m、全幅16.5m、深さ8.5m、吃水4m、基準排水量2200トン、満載排水量2550トン。主機は富士8L27.5XF型ディーゼル４基２軸9100馬力、速力20ノット。兵装は76mm単装砲１基（制御不能標的機撃墜用。前甲板）。BQM-34Jファイアビー高速標的機４機とMQM-74Cチャカ�U標的機４機を搭載する。乗員155名。日本鋼管鶴見製作所で建造され、1989年にATS-4202くろべが就役した。後にチャカ�Uをチャカ�Vに換装している。2028年度までに退役し、対空射撃訓練支援は民間に委託される予定。参考：自衛隊装備年鑑1996、海上自衛隊全艦艇史、月刊軍事研究11,’03、月刊世界の艦船11,'17増刊、1,’16、1,’19、1,’04、5,’02増刊、1,’14、1,’13、4,'23、1,'24、月刊JWings1,’99

＜クロマーティ＞：A488（通船）を参照。

＜クロマイト作戦＞：朝鮮戦争における国連軍の反撃上陸作戦のコード名。1950年7月にブルーハート作戦として検討が開始され、7月23日に本名称に変更された。仁川に上陸してソウルを目指すＢ号、群山に上陸して大田を攻略するＣ号、東海岸に上陸するＤ号の３案が検討され、当初上陸作戦部隊として配備される筈だった第２師団が釜山橋頭堡に投入されることとなったため、一旦上陸作戦の検討は中止されている。8月12日、再度上陸作戦「クロマイト100-B号」の検討を開始し、マッカーサー元帥は仁川への上陸を主張したが、干満の差が最大10mと大きく、海上進撃路が１本しか無いため、第８軍司令官は群山への上陸を主張。マッカーサー元帥の説得により、仁川に上陸して一気にソウルを目指す案が8月28日に承認された。上陸部隊はアメリカ第１海兵師団、第７師団、韓国軍の一部からなる第10軍団で、海上で上陸支援にあたるのは米英海軍機動部隊及び揚陸部隊からなる第７統合機動部隊。これに基づき仁川上陸作戦が実施された。参考：朝鮮戦争（上）

＜クロマンツ級＞：ガーナ海軍対潜哨戒艇。兵装はスキッド１基、102mm砲１門。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜グロム＞：2A28（低圧砲）または4R60（射撃指揮レーダー）またはP-750（巡航ミサイル）を参照。

＜グロム＞：ウクライナのユズノエ設計局が開発中の戦術弾道ミサイルGrom。R-12弾道ミサイルがベースである。推進は固体燃料ロケット１段式、射程300km。弾頭は高性能爆薬、徹甲弾頭、子爆弾ディスペンサー（散布面積１万平方メートル）など。装輪式TELに搭載される。2011年の就役を目指している。参考：月刊軍事研究4,’08

＜グロム空対地ミサイル・シリーズ＞：セルビアが開発したTV誘導式空対地ミサイル、別名サンダー。参考：月刊軍事研究9,’11

　＜グロムＡ＞：射程12km。参考：月刊軍事研究9,’11

　＜グロムＢ＞：別名サンダーＢ。重量280kg。最大射程24km（高度7000m、母機速度毎秒200m）。参考：月刊軍事研究9,’11

＜グロム＞：ポーランド海軍オルカン級コルベットGrom。参考：月刊世界の艦船12,’13

＜グロム＞：ポーランド海軍グロム級駆逐艦１番艦Grom。1940年5月、ドイツ空軍の攻撃で沈没した。参考：月刊世界の艦船1,’15

＜グロム＞：ロシアのクロンシュタット・グループが開発している戦闘用無人機。ステルス形状で、胴体中央上面にエアインテイクがあり、主翼は中翼配置、尾翼はＶ字。ウェポンベイと主翼下にハードポイントがあり、対レーダーミサイル、Kh-38空対地ミサイル、KAB-250/-500誘導爆弾、モルニヤ小型無人機などを積める。全長13.8m、翼スパン10m、最大離陸重量７トン。最大速度1000km、戦闘行動半径700km。単独運用の他、Su-35/Su-57との有人無人チーム化も考慮している。参考：月刊JWiings12,’21

＜グロムＥシリーズ＞：ロシアの戦術ロケット兵器コーポレーション（KTRV）が開発した空対地ミサイル。参考：月刊軍事研究11,’15

＜グロムＥ１＞：Kh-38がベースで、太めの円筒形弾体に折り畳み翼を装備しており、INS/GLONASSで目標に向かう。弾頭重量300kg。MAKS2015でMiG-35に搭載されて展示された。参考：月刊軍事研究11,’15

＜グロムＥ２＞：グロムＥ１の推進ロケットを外して弾頭重量を600kgに増やした滑空爆弾型。参考：月刊軍事研究11,’15

＜クロムウェル＞：A27Mシリーズ（戦車）またはDE-1014（護衛駆逐艦）を参照。

＜グロムキイ＞：ソ連海軍クリヴァク�U型フリゲートGromky。1979年竣工。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊

＜グロム級＞：ポーランド海軍駆逐艦Grom級。全長114m、基準排水量2011トン。主機はパーソンズ式ギヤードタービン、主缶３基、出力54500馬力、２軸推進、速力39ノット。兵装は12cm連装砲３基、12cm単装砲１門、55cm魚雷３連装発射管２基、爆雷投下軌条２条、爆雷投射機、機雷敷設装置。グロム、ブリスカヴィカが竣工した。主砲は後に10.2cm連装高角砲４基に換装した。参考：月刊世界の艦船1,’15

＜クロムスキット式無反動砲＞：無反動砲を参照。

＜クロメリン＞：FFG-37（フリゲート）を参照。

＜グロリア＞：コロンビア海軍帆走練習艦Gloria。帆装は３檣バークである。全長76m、メインマスト高さ40m、満載排水量1270トン。主機はディーゼル１基１軸530馬力、機走速力10.5ノット、連続航海日数60日。乗員139名（うち候補生88名）。1969年5月就役。2009年5月8日、カタルヘナ港を出港し、177日間のアジア・オセアニア航海に出た。7月4-7日、横浜を親善訪問した。2011年8月12-16日、ドイツのハンブルク港に寄港。2012年5月23-30日、米英戦争200周年記念ニューヨーク・フリート・ウィークに参加。2013年9月15-19日、東京港晴海埠頭を親善訪問した。参考：月刊世界の艦船9,’09、11,’11、8,’12、11,’13、12,’13

＜グロリアス＞：77（空母）を参照。

＜クロルピクリン＞：塩化ピクリン。元は窒息性ガスとして開発されて第１次大戦で使用されたが、毒性が低めのため催涙剤としても使われた。その後農薬に使用されるようになり、農作物に残留しないため、土壌病害虫駆除用として広く使用されている。自殺企図で服用した場合、吐物が催涙剤としての威力を発揮してしまうので、2000年と2008年に医療従事者や付近の患者、付き添い家族などが被害を受けた。1993年にはクロルピクリンを積んだ車両が事故に巻き込まれてクロルピクリンが大量に流出、31人が被害を受けている。参考：日本医事新報No.4620

＜クロロアセトフェノン＞：催涙剤の１つで、CNと略す。1918年にアメリカで開発され、護身用スプレーなどにも使用されている。融点56度、沸点247度で、常温では黄褐色の固体であり、アセトンやベンゼンに溶解する。芳香性刺激臭がある。1.5mg・min／立方メートルで催涙作用を起こすが、半数致死量は8500-25000mg・min／立方メートルである。参考：化学・生物兵器概論、図解雑学生物・化学兵器

＜クロロベンジリデンマロニトリル＞：催涙剤の１つで、CSと略す。アルキル化剤の一種で、発ガン性を有する可能性がある。常温では白色結晶の固体で、刺激臭があり、嘔吐も誘発する。半数致死量は25000-150000mg・min／立方メートル。参考：図解雑学生物・化学兵器、化学・生物兵器概論

＜グロンゴ＞：イタリア海軍フルット級潜水艦Grongo。1943年就役。1943年9月9日に自沈した後ドイツ軍に接収され、UIT20となった。参考：ナチスＵボート

＜クロンシュタット＞：B-586（潜水艦）を参照。

＜クロンシュタット＞：ソ連海軍69型／69i型重巡洋艦１番艦Kronshtadt。1939年11月20日起工。1941年7月10日、完成度12%で建造中止となり、装甲はレニングラードでトーチカに転用された。第２次大戦終結後に空母への転用や捕鯨母船への払い下げも検討されたが、1947年3月にスクラップになった。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜クロンシュタット＞：ソ連海軍68bis-ZIF型巡洋艦Kronstadt。1953年4月21日起工、1954年9月11日進水。進捗率84.2%で建造中止となり、スクラップにされた。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜クロンシュタット＞：ソ連海軍クレスタ�U型ミサイル巡洋艦Kronshtadt。1966年11月30日起工、12月12日艦籍編入、1968年2月10日進水、1969年12月29日竣工。1970年3月9日、北洋艦隊第120ミサイル艦旅団に配属された。7月、セヴァストーポリ海軍基地に移動。1971年、セヴェロモルスク海軍基地に移動。9-10月、NATOのアイアン・ナイト演習を偵察。1972年2-4月、K-19救出作戦に参加。1973年5月、北大西洋でルグナ対潜作戦に参加。仮想敵潜水艦をノルウェー領海まで追尾した。6月、URPK-3対潜ミサイルの発射訓練を実施。第120ミサイル艦旅団の功績艦となった。1974年、第120ミサイル艦旅団の功績艦となった。1975年4月、オケアン75演習に参加。6月16日、錨泊中のプロジェクト61カシン型大型対潜艦スミシュレンヌイと接触し、左舷外板と魚雷発射管を損傷、レニングラード海軍基地第95特別隊に編入されて7月からクロンシュタットの船舶修理工場で修理を行った。1980年5月、北洋艦隊セヴェロモルスク基地に移動。1981年7月、セヴェル81演習に参加。1982年2月12日、北洋艦隊第170対潜艦旅団に編入された。4月、K-123救助のため出港したが、機関故障を起こした。12月、乗員の不注意で艦首区画に浸水したため、発射機類を交換した。1984年5月、乗員の不注意で再度艦首が浸水、発射機類を交換した。9-10月、大西洋北部で作戦任務を実施。1985年11月、MR310Aレーダーを搭載。1987年3月、北洋艦隊演習に参加。11月、基地防空任務中に57mm砲を誤射した。1991年6月24日に除籍され、1993年にスクラップとしてインドに売却された。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、月刊世界の艦船4,’09、3,’92増刊

＜クロンシュタット級警備艇＞：ソ連海軍警備艇Kronstadt級、プロジェクト122bis。排水量380トン。兵装は85mm単装砲90Kが１門、37mm連装機関砲２基、機銃６丁。1948年から17隻が就役し、1950年代以降200隻以上が輸出された。参考：月刊世界の艦船5,’86、1,'15増刊

＜クロンシュタット級・海外シリーズ＞

　＜クロンシュタット級（中国海軍）＞：中国海軍沿岸哨戒艇。兵装は対潜ロケット発射機２基。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜クロンシュタット級重巡洋艦＞：ソ連海軍計画重巡洋艦69型Kronstadt級。1930年代半ばに設計され、Ｘ型巡洋艦、大型巡洋艦、アンサルド型巡洋戦艦の設計案を参考にして1937年11月に案が承認された。主任務は敵重巡の撃破と単独での通商破壊で、実質的に巡洋戦艦であり、満載排水量22000-23000トン、速力34ノット、主砲は254mm砲９門とした。1938年6月に設計原案が完成したが、スターリンが主任務をドイツ海軍シャルンホルスト級巡洋戦艦の阻止に変更してしまったため、基準排水量31000トン、速力32ノット、主砲305mm砲に変更した。その後も設計案の改良が続き、主任務も戦艦の代理、陸上部隊支援、偵察部隊援護、敵偵察部隊阻止、機雷敷設作戦援護、潜水隊援護、通商破壊、敵巡洋艦阻止に変更され、更なる武装・装甲強化や速力増大が図られている。1939年7月に設計案が承認され、11月にクロンシュタットとセヴァストポリの２隻が起工された。ただ肝心の305mm３連装砲塔Mk15に装備する305mm艦砲B-50の開発が遅れており、ちょうどクルップ社が余っていた380mm連装砲塔６基を売り込んできたため、スターリンが購入を決定、1940年10月にこれを装備した69i型に設計変更することになった。早期竣工を望むスターリンは他の戦艦や巡洋艦の起工をストップさせて本型２隻の建造に集中するよう命じたが、クルップ社からなかなか主砲が届かないうちに独ソ戦勃発で工事が止まり、結局完成しなかった。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、月刊世界の艦船6,’20

　＜６９型重巡洋艦（１９３８年時点）＞：全長232m、幅26.6m、吃水7.64m、基準排水量24450トン、常備排水量26200トン。機関出力210000馬力、速力33.3ノット、航続距離4500海里（20ノット）。兵装は254mm３連装砲塔３基、130mm連装両用砲４基、100mm連装高角砲４基、37mm機関砲24門。装甲厚は舷側140mm、甲板80+20mm、主砲塔210mm。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

　＜６９型重巡洋艦（１９４０年時点）＞：全長250m、幅31.6m、吃水8.87m、基準排水量35240トン、常備排水量38360トン、満載排水量41539トン。機関出力231000馬力、速力33ノット、航続距離8300海里（14.5ノット）。兵装は305mm３連装砲塔３基、152mm連装両用砲４基、100mm連装高角砲４基、37mm機関砲24門、12.7mm機銃８丁。装甲厚は舷側230mm、甲板14+90+15.3mm、司令塔330mm、主砲塔305/125mm。カタパルト１基と航空機２機を搭載する。乗員1037名。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

　＜６９ｉ型重巡洋艦＞：全長250m、幅31.6m、吃水9.7m、基準排水量36420トン、常備排水量39660トン、満載排水量42831トン。機関出力231000馬力、速力33ノット、航続距離8500海里（14.5ノット）。兵装は380mm連装砲塔３基、152mm連装両用砲４基、100mm連装高角砲６基、37mm機関砲24門、12.7mm機銃８丁。カタパルト１基と航空機２機を搭載する。乗員1819名。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜クロンソルト＞：Y861（試験艦）を参照。

＜クロンボア＞：S-325（潜水艦）を参照。

＜桑（初代）＞：日本海軍楢型駆逐艦２番艦。大正7年3月31日竣工、二等駆逐艦に類別された。昭和2年7月18日、所属する第９駆逐隊が第２遣外艦隊の隷下に入った。昭和5年12月15日、所属する第９駆逐隊が第２遣外艦隊を外れた。昭和8年9月（昭和9年4月1日？）に除籍された。横須賀海軍航空隊練習標的として使用されたが、昭和11年8月15日、台風により航空隊沖の係留場所で沈没した。昭和12年4月1日、解体訓令が出され、引き揚げの後に解体された。参考：月刊世界の艦船11,’20、日本駆逐艦史

＜桑（２代目）＞：日本海軍松型駆逐艦５番艦。昭和19年7月25日竣工。昭和19年10月20日、比島沖海戦に参加。12月1日、第７次多号作戦に参加。12月3日、オルモック湾で第120駆逐隊（DD-692アレン・Ｍ・サムナー、DD-693モール、DD-695クーパー）の砲撃を受け沈没した。昭和20年2月10日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船4,’21

＜クワイエット・スパイク＞：NASAとガルフストリームが2004年から開発している超音速衝撃波緩和システム。伸縮式の複合素材製スパイクで、機首に取り付ける。３節から構成されており、３つの小さな衝撃波を生み出して音速突破時の抵抗を和らげる。また、地上に達する衝撃波も緩和できるという。2006年にF-15の改造機で飛行テストを行った。参考：月刊JWings1,’07、11,’12

＜クワッケンブッシュのジプシー達＞：アメリカ軍が第２次大戦中に編成した地図作製部隊のニックネームで、Ｒ・Ｓ・クワッケンブッシュ海軍中佐がトップだったのでこう呼ばれた。陸海軍海兵隊写真班から要員を集め、南太平洋地域で航空撮影により地図を作製した。参考：ミリタリー・イラストレイテッド17

＜クワドラックス＞：フランスのDCNが開発したクロタルVT1対空ミサイル用VLS、QUADRAX。２セル１組で構成され、１セルにミサイル４発を収容する。コールド・ランチ式で、ミサイルは秒速40mで射出され、高度40mでミサイル下部のピッチ・オーバー・モジュールに点火して方向転換、射出1.5秒後にメインロケットが点火して目標に向かう。ピッチ・オーバー・モジュールは発射地点から100m以上離れたところで切り離される。参考：月刊軍事研究3,’99

＜桑原庸四郎＞：日本陸軍エース。大正6年、山梨県生まれ。昭和14年、陸軍航空士官学校を卒業し、明野乙課程を経て9月に飛行第77戦隊所属となった。昭和16年4月、明野甲学生を修了して帰隊し、7月に第３中隊長となった。12月6日、カンボジアのシェムレア飛行場に進出。12月8日、バンコク東のアランブラテート上空でタイ空軍戦闘機１機を撃墜し、初戦果を挙げた。12月23日からビルマ航空撃滅戦に参加。昭和17年7月、満州に帰還。昭和19年2月、ニューギニアのウエワクに展開。3月11日、P-47を撃墜した。3月14日、P-38と空戦中に行方不明になり、戦死認定された。公認撃墜数13機以上。最終階級は少佐。参考：日本陸軍戦闘機隊

＜軍（日本陸軍）＞：日本陸軍の部隊。戦時に２個以上の師団で編成される会戦単位である。一般にいう軍団にあたるが、日本は部隊を海上輸送する関係上、数個師団からなる軍団を一気に運ぶことができず、また結節を増やすと狭い国土に司令部が多くなりすぎて運用に支障を来すというドイツ軍事顧問メッケル少佐の意見により、軍団が省略された。作戦地域は兵站末地を連ねる線を境界線にして師団作戦地域と軍直轄管区に分かれる。昭和15年12月、北部軍が新編された。昭和18年2月、北部軍が北方軍に改編された。昭和19年3月、北方軍が第５方面軍に改編された。参考：月刊PANZER6,’13、帝国陸海軍事典、歴史群像8,’17、作戦要務令

＜群（陸上自衛隊）＞：陸上自衛隊の部隊で、英訳はGroup。方面隊や師団の作戦を支援したり、師団後方の方面管内における人事や兵站を担ったりするのが主任務で、団の下に置かれていることもある。群本部／本部中隊、数個大隊／中隊からなる。戦車群、特科群、高射特科群、施設群などがある。参考：日本の防衛戦力Part1

＜軍医＞

　＜軍医（自衛隊）＞：医官を参照。

　＜軍医（日本海軍）＞：兵科色は赤。民間の医師を採用（大卒は海軍軍医中尉、専門学校卒は海軍軍医少尉）して砲術学校などで１ヶ月の軍事基礎研修を受けさせ、海軍軍医学校で普通科学生として半年の教育を施す。その後は遠洋練習航海を経て分隊士として各艦に配属し、軍医大尉になったら海軍軍医学校で高等科学生として教育を受ける。普通科と高等科では小児科と産婦人科以外の一通りの教育を施され、各科の専門教育は２年間の選科学生で行う。太平洋戦争時には普通科学生の教育期間が３ヶ月に短縮され、更に学生も増えたので海軍軍医学校に収まらなくなり、戸塚海軍衛生学校で教育し、遠洋練習航海は無く、そのまま艦船、部隊、病院へと配属していた。暇なのは士官兵員の健康状態が良い証ということで、月月火水木金金の猛訓練中に小説を読んでいても特段気にされなかったらしいが、日華事変あたりからそうも行かなくなったようである。大正9年、階級名が軍医大尉など兵科階級に軍医を冠したものに変更されたが、指揮権は無い。昭和16年6月、歯科医科士官制度が発足した。それまでの民間嘱託歯科医と同じく艦隊司令部付とされ、歯科担当艦に乗り込んで診療を行う。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊、陸海軍学校と教育、海軍こぼれ話、軍医サンよもやま物語

　＜軍医（日本陸軍）＞：徽章は赤十字にしようとしたが、徳川時代にキリスト教が禁止されていた名残で反対意見が強く、赤い横棒になった。見た目がアカンベーをしているようなので、舌出し軍医などと陰口を叩かれたらしい。その後赤が歩兵の兵科色に取られたため、衛生部の色は深緑になり、徽章もＭを平たくしたような形状などを経て終戦時には深緑の横棒だった。階級は将校相当官で、軍医総監（明治30年まで少将相当官、以降は中将相当官）から三等軍医まで８クラスに分かれていたが、昭和12年の改正で衛生部将校になり、兵科と同格の軍医中将から軍医少尉までの階級が付いた。役職としては陸軍省医務局長兼軍医団長が最高で、戦時には大本営陸軍部野戦衛生長官となる。太平洋戦争終戦時には軍医学校長、総軍軍医部長、陸軍病院長なども軍医中将の階級で、731部隊のトップも石井軍医中将だった。隊付軍医だと最上位の階級が大尉だが、野戦病院長や師団軍医部では少佐、陸軍病院長は中佐である。隊付軍医は歩兵大隊本部に高級軍医と次級軍医の２名が配置されており、乗馬行動する大隊長に付いていくため、野戦では常に乗馬していて、乗馬術が必須科目である。隊付軍医は隊長の命を受け部隊の衛生勤務に関し計画・調査・指導・実施するのが主任務で、軍医携帯嚢と瓦斯治療嚢を携行し、隊包帯所の隊医极やガス医极も使用して前線での治療を行う。歯科医官制度創設後も前線部隊には歯科医がいないので、軍医が診断、抜歯、充填剤（仮封用グッタペルカ）による補綴を行い、必要に応じて歯科医官のいる病院や民間の歯科医に送った。敵襲を受ければ野戦病院長が衛生兵や他兵科の兵士（負傷兵含む）を組み込んだ戦闘部隊を指揮し、隊付軍医として配属されている大隊本部の兵科将校が前線部隊で死傷した指揮官の補充で出払ったら参謀役を務め、他の兵科将校が全滅したら隊付軍医が自ら部隊を率いる必要があり、戦術教育も受講する。マレー攻略戦では兵科将校がいないからと通りがかりの軍医が30名くらいの残敵掃討部隊の指揮を頼まれたりしている。また、師団の採る戦術に基づいてどのくらいの規模の野戦病院や衛生隊をいつどこに配置するかといった衛生部隊の管理運用を学ぶ衛生要務も軍医特有の教育である。戦闘が近づくと、前線で応急救護を行う隊包帯所を隊付軍医のうち１名と衛生下士官以下数名で開設するが、夜の闇でも負傷兵を連れて来られるように予め場所を教えておく必要があり、早期に設営場所を決めておかないといけないし、配置がまずかったからと勝手に場所を変える訳にもいかない。戦術を担当する教官は陸軍大学校の戦術教官、教材は陸軍士官学校用のもので、現地実習では師団参謀長と師団軍医部長を兼務する形での教育が行われた。航空機の発達に伴い、航空医学を担当する操縦軍医が創設されている。科学的思考をする唯一の陸軍将校を自称し、精神主義に走って食事もろくに取らせない前線指揮官に意見具申も憚らなかったが、逆に指揮官から死刑にすると脅されることもあったという。太平洋戦争終戦に際しての復員の決断も速かったようである。徴兵検査では徴兵医官として判定を行う。ごく初期には軍内で医師を養成していたが、明治10年に陸軍衛生部が委託生制度を作ってからは全て民間から医師を採用するようになった。医学校在学中に志願し、試験（身体検査、面接試験、学科試験、憲兵による身辺調査）に合格して陸軍生徒として兵籍に入る依託学生（大学生）／依託生徒（専門学校生）の場合、毎月手当が支給され、学校が夏休みの間に内務班で３年間にわたり毎年３週間の夏期教育（1-2年次は歩兵、３年次は騎兵）を受ける。内容は衛生学術科（衛生勤務、軍隊衛生、救急法・包帯術、担架術）と軍事学術科（陸軍礼式、軍隊内務、各個教練、部隊教練、陣中勤務、体操、剣術、射撃、馬術、地図の見解、要図の調整）で、普通の兵士が４ヶ月かけて受ける教育を３週間に詰め込む。大学生は教育期間４年、専門学校は4-5年なので、１年生の春に志願すれば、4-5年生の夏には内務班の教育は受けなくて良い。ただし学校にいる先輩の依託学生／委託生徒の指導の下に、号令調声、軍歌演習、体操などを行った。3月に医学校を卒業して医師になると（当時は医師国家試験は無く、卒業すれば自動的に医師免許証が渡される）、4月に衛生部見習士官として歩兵連隊に入り、連隊と陸軍病院で２ヶ月間の教育を受け、依託学生出身者は軍医中尉、委託生徒出身者は軍医少尉に昇任、陸軍軍医学校乙種学生となり、１年間の軍陣医学・軍事学・術科教育（衛生要務、軍陣医学総論、軍陣衛生学、軍陣防疫学、戦傷学、軍隊病学、軍陣眼科学、軍陣耳鼻咽喉科学、軍陣皮膚科学、軍陣放射線学、軍陣口腔外科学、軍陣病理学、衛生材料、救急法、戦術、服務提要、軍制学、軍隊教育令、軍人勅諭、軍隊内務令、陸軍礼式令、陸軍刑法、陸軍順位令、陸軍経理、公文書、精神訓話、兵要地誌、地形学、剣術、壕掘り、教練、農耕、防空演習、体力検査、行軍、体操、担架術、幹部教育見学、兵器見学など）を受け、各部隊に隊付軍医として配属される。どの兵科の部隊に行くかは兵科志願で志望を伝えられるが、ずっとその兵科で軍医を務める訳では無く、適宜配置転換されていくので、あまり拘らなかったようである。医学校卒業時に志願して衛生部見習士官に直接入るコースもあったらしいが、廃止された。医師や予備役軍医が一般現役兵として入営した場合、４ヶ月後の一期検閲を終了したら衛生部甲種幹部候補生に志願することができ、選抜採用されれば３ヶ月後に甲種幹部候補生として陸軍軍医学校幹部候補生隊に入り、１年間の集合教育を受け、見習士官として原隊に復帰、将校銓衡会議で可決されれば軍医少尉（大卒も専門学校卒も軍医少尉である）となる。依託学生／委託生徒出身軍医はまんべんなく治療でき、在野の医師や予備役軍医は専門科目の診療に優れているので、人事を上手く行って適材適所に配置するのが重要である。陸軍軍医学校には更に上の階級を目指す甲種学生というコースが設けられている。満州事変で軍医が不足したため、昭和8年には短期現役軍医制度が創設され、満32歳未満の医師（昭和20年からは卒業６ヶ月前の卒業見込み者を含む）から志願者を軍医候補生（軍曹相当）として採用、歩兵連隊で１ヶ月の教育を受けさせて見習士官とし、軍医将校が１ヶ月の教育を施して軍医中尉（大学出身）または軍医少尉（専門学校出身）として任官、２年間の現役を経て予備役に編入した。ただ予備役になっても人手不足で即日召集されることが多く、それなら現役を続行した方が良いと志願した者は、乙種学生として陸軍軍医学校に入校し、正規の教育を受けて現役軍医を続ける。尉官に任官するまでの教育期間は計２ヶ月で依託学生／委託生徒と同じだが、任官日が微妙に遅くなるよう調整されており、同時期に入隊しても短期現役軍医の方が後任になる。短期現役軍医制度は甲種幹部候補生より修業期間が短く、兵の身分が省略されており、大卒ならすぐ中尉に任官され、現役期間はほぼ同じなので、創設以降は甲種幹部候補生が殆どいなくなった。ただし軍医としての教育期間が１ヶ月しか無いのが欠点で、昭和19年に陸軍軍医学校軍医候補生隊を創設して歩兵連隊で無く直接そちらに入隊させ、２ヶ月の教育を受けさせるようになっている。昭和12年7月7日の日華事変勃発で更に軍医が足りなくなると、同年中に軍医予備員令が制定され、補充兵役、国民兵役、徴兵検査乙種・丙種合格者を含む全男性医師（該当しないのは老人くらい）から連隊区司令部で志願者を募り、師団長が採用して人数がある程度集まったら歩兵連隊か陸軍病院に衛生上等兵で入隊させて２週間の短期教育を受けさせ、修了時に予備役衛生軍曹とし、召集により召集勤務の衛生部予備役見習士官として軍医の職務に就かせた。１年くらい勤務すると軍医少尉に昇任する。日華事変で口腔外科領域の負傷に対する治療の重要性が判明し、昭和15年に歯科医部将校制度が創設された。太平洋戦争勃発で医学校と陸軍軍医学校乙種学生の教育が半年ずつ短縮され、医学校を9月に卒業して翌6月に隊付軍医に任じられるようになった。昭和20年には秋の本土決戦に間に合わせるべく、医学校卒業半年前に陸軍軍医学校に現役衛生部見習士官（330名、６区隊）として入校させて乙種学生と同等の教育を４ヶ月間受けさせ、9月1日の医学校卒業・医師免許証交付と同時に軍医中尉／少尉として部隊に配属することになったが、その前に終戦を迎えている。太平洋戦争末期には軍医予備員を志願しない男性医師を探し出して召集令状を送りつける懲罰召集がかけられ、只の新兵としてこき使われるよりは、と軍医予備員を志願せざるを得なくなった。参考：軍医サンよもやま物語、陸海軍学校と教育、軍医戦記、作戦要務令、月刊世界の艦船9,’13増刊

＜軍医携帯嚢＞：日本陸軍隊付軍医が携帯する衛生用具カバン。小外科セット、注射器、強心剤、鎮痛剤などが入っている。参考：軍医サンよもやま物語

＜軍医団雑誌＞：陸軍省医務局が発行していた医学雑誌。医学関連記事論文の他、軍医の人事なども取り扱っており、戦時中は部外秘だった。参考：軍医サンよもやま物語

＜軍靴（日本海軍）＞：編上靴、短靴、長靴、航空半長靴などがある。参考：大日本帝国陸海軍軍装と装備

＜軍靴（日本陸軍）＞：編上靴、短靴、長靴、営内靴、防寒靴、防寒作業靴、防寒長靴、航空半長靴、航空長靴、ガス靴、航空電熱足袋、地下足袋、ゴム靴などがある。参考：大日本帝国陸海軍軍装と装備

＜軍歌演習＞：日本海軍の軍歌斉唱訓練。兵が総出で練習場に集合し、分隊ごとに行進、軍楽隊の周りに大きな輪を作る。軍歌手帳の該当ページを開き、軍歌に関する講和を聞いた後、軍楽隊員の前奏と唱和に続いて一節ずつ歌う。軍楽隊に続いて2-3回歌ったら、後は分隊ごとに教班長の指導を受けてマスターする。仕上げに、「○○ページ、○○（題名）、用意」で軍歌手帳を開いて左手に持ち、左腕を真っ直ぐ前に伸ばし、「前へ進め」で行進またはその場足踏みしながら大声で唱和する。行進・足踏みの１歩目は左足からだが、「如何に狂風」など右から踏み出すものもある。参考：続海軍よもやま物語、海軍兵学校岩国分校物語

＜軍楽隊＞：軍隊の音楽部隊。演奏による士気の鼓舞、命令・号令伝達、敵への威嚇などが主任務である。凱旋パレードでの音楽演奏は古代ローマ時代には既に存在しているが、軍楽隊としては８世紀に編成の記録が残っているオスマン帝国のメフテルが元祖である。15世紀にオスマン帝国がヨーロッパに攻め込んだのをきっかけに、ヨーロッパ各国でも17世紀頃から音楽隊が編成されたが、当初は王の個人的な趣味の範囲であり、近代的な軍楽隊の創設は1762年のイギリス王立砲兵隊軍楽隊や1763年のプロイセン連隊軍楽隊と18世紀半ばになった。フランスでも1790年に国民衛兵隊軍楽隊、1813年に帝国親衛隊軍楽隊が編成されている。ヨーロッパの軍楽隊は行進曲を演奏するためラッパやドラムをメインの構成とした。歩兵隊列の先頭に立って演奏し、行進のリズムを取るため、交戦時には真っ先に撃たれた。アメリカは独立戦争時の鼓笛隊（太鼓と横笛）がベースで、吹奏楽団の構成になっており、1792年にマサチューセッツ歩兵連隊軍楽隊が編成された。日本では、1853年（嘉永6年）にペリーが浦賀に来航して親書を伝達した際に軍楽隊が吹奏楽を演奏したのが初の接点で、明治2年に薩摩藩で軍楽隊が編成された。参考：MAMOR vol.118、vol.126

　＜軍楽隊（自衛隊）＞：音楽隊を参照。

　＜軍楽隊（日本軍）＞：文久3年（1863年）、薩長戦争で鹿児島湾上のイギリス艦隊軍楽隊による演奏を耳にしたのがきっかけで、明治2年（1869年）に横浜妙香寺で薩摩藩士30名がイギリス陸軍歩兵第10連隊軍楽隊長の指導を受け、日本初の軍楽隊を編成した。明治5年に陸海軍省が設置されると、陸軍にはフランス軍事顧問団によるフランス式、海軍には薩摩藩軍楽隊を引き継いだイギリス式の軍楽隊が新編されている。後に海軍ではドイツの指導を受けた。教育担当は陸軍戸山学校と横須賀海兵団軍楽隊で、ヨーロッパへの留学も行われている。明治38年から日比谷公園音楽堂で陸海軍軍楽隊が交互に演奏会を開くようになった。明治41年から海軍では東京音楽学校に委託生を派遣しての教育を開始した。参考：MAMOR vol.118

＜軍楽兵（日本海軍）＞：５つボタンの付いた丈の短い上着に、錨の前章が付いた帽子を被っていて、７つボタンになる前の下士官のような服装であり、よく間違えられた。応募資格には音楽経験の有無は含まれておらず、儀式に参列する関係でルックスの方を重視したようである。新兵教育は横須賀海兵団において教官とのマンツーマンで行われ、朝から晩まで吹き口を噛み締めすぎて唇がえぐれるくらい練習する。少し上達して調子に乗り、民間流行歌を演奏したりしているのを教官に見つかると、たちまち制裁を喰らう。連合艦隊旗艦に必ず配置されており、戦闘時には応急員となる。参考：続海軍よもやま物語

＜軍楽兵（日本陸軍）＞：陸軍戸山学校で教育が行われる。志願倍率は50倍以上という超難関。参考：MAMOR vol.118

＜軍艦＞：海軍艦艇の総称。国際条約では「Vessels of war」「Batements de guerre」で、直訳すれば「戦争用船舶」である。商船を軍艦に変更する条約における定義は、「軍艦旗の所属国が管理監督し、特定の標識を持ち、国が任命した指揮官が乗員を統制する艦艇」。国連海洋法条約第７部第95条で、公海上の軍艦は旗国以外のいずれの国の管轄権からも完全に免除されると規定されている。国際法上、他国の領海内であっても、艦内は所属する国の領土と見なされ、他国による干渉を受けた場合には最悪兵力により拒むことになる。他国の警察権が及ばないので、容疑者（海軍関係者であるかどうかを問わない）が艦内に逃げ込んだ場合、警察官が中に乗り込んで逮捕することができない。日本が入港した各国軍艦に勝手に乗り込んで非核三原則に基づく核兵器の有無を検証しようとしても無理である。海軍関係者が悪事を働いて艦内に飛び込んだ場合には軍刑法に従って軍法会議で処分される。納税の義務が無く、酒保のものには税金がかからず、給与明細には所得税控除といった欄が無い。参考：続海軍よもやま物語、月刊世界の艦船8,’11増刊、9,’13増刊、月刊丸8,’95、ベーシック条約集2018

＜軍艦（アメリカ海軍）＞：戦艦、巡洋艦、駆逐艦、フリゲート、空母、潜水艦。参考：月刊丸3,’14

＜軍艦（国連海洋法条約）＞：第29条に規定があり、国連海洋法条約の適用上の軍艦は、１つの国の軍隊に属する船舶で、当該国の国籍を有するそのような船舶であることを示す外部標識を掲げ、当該国政府により正式に任命されてその氏名が軍務に従事する者の適当な名簿またはこれに相当するものに記載されている士官の指揮下にあり、かつ、正規の軍隊の規律に服する乗組員が配置されているもの、である。領海での無害通航に関し全ての船舶に適用される規則（第17条から第26条）及び第30条・第31条による例外を除き、国連海洋法条約のいかなる規定も、軍艦に与えられる免除に影響を及ぼさない。参考：ベーシック条約集2018

＜軍艦（日本海軍）＞：海軍が保有する艦船で、兵装を持ち、戦闘を行う艦艇のうち、主要なものの総称。一般に言う海軍艦艇の総称としての軍艦にあたる語は「艦船」で、日本海軍用語での「軍艦」は戦艦、巡洋艦、航空母艦、水上機母艦、潜水母艦、敷設艦、海防艦、砲艦、練習戦艦、練習巡洋艦などを指し、艦首に菊の御紋が付いている。潜水艦は軍艦には入らない。明治4年に制定された海軍規則では保有艦船が全て軍艦として７等級に分類されていたが、明治5年には運送艦（３等級ある）が分離している。明治23年に制定された海軍艦船籍条例では保有艦船を全て艦船として第1-5種に分類したため、軍艦という類別が無くなった。明治31年の海軍艦艇類別標準で大分類「艦艇」の下の種別として軍艦が制定され、類別として戦艦、巡洋艦、海防艦、水雷母艦を定めた。駆逐艦は明治33年6月22日に駆逐艇から改称されて軍艦に類別されたが、明治38年12月12日に外された。大正元年に巡洋戦艦が追加された。大正13年には艦船令の別表として艦艇特務艦艇類別標準が定められ、大分類「艦艇」の下の種別であることは変わらないが、類別は戦艦、巡洋戦艦、航空母艦、巡洋艦、水上機母艦、潜水母艦、敷設艦、砲艦、海防艦、練習艦となった。昭和4年、巡洋戦艦が廃止され、練習艦が練習戦艦と練習巡洋艦に分かれた。砲艦は太平洋戦争開戦後の昭和17年に軍艦から外れ、他にも海防艦が外れ、最終的な分類では戦艦、航空母艦、一等巡洋艦、二等巡洋艦、水上機母艦、潜水母艦、敷設艦、練習戦艦、練習巡洋艦を指した。艦船服務規定では、軍艦は名誉ある歴史を持ち、崇高なる国家的精神の下に結合して終始分離してはならない海上軍隊の基本単位で、乗員のためには存亡を同じくする干城であると当時に、喜戚を偕にする家庭であると記載されている。参考：月刊丸3,’14、月刊世界の艦船9,’13増刊、軍事用語の基礎知識、小艦艇入門、陸海軍学校と教育、日本海軍艦隊総覧

＜軍艦旗＞：元は軍艦所属国を示すため中世ヨーロッパで掲げられた船旗で、海賊との識別のために使用された。一般には艦尾に掲揚され、艦首旗よりも優先する。風ではためいた際に先端が短く見えるので、横に長くし、デザイン中央を旗竿側に寄せてある。参考：月刊世界の艦船8,’11増刊、5,’83

　＜軍艦旗（アメリカ海軍）＞：艦尾に国旗、艦首に連合旗（国旗のカントン部）を掲揚するので、国旗と軍艦旗が同じデザイン、という扱いである。参考：月刊世界の艦船1,’19

　＜軍艦旗（イギリス海軍）＞：イングランド船旗（白地に赤十字）の旗竿側上部にユニオンジャック（イギリス国旗。連合船首旗の意である）を配置したデザインで、ホワイト・エンスン（白色船尾旗）ともいう。艦首にはユニオンジャックを掲揚する。17世紀のオランダとの戦争時、艦隊を前衛、中央、後衛の中艦隊（Squadron）に分け、それぞれにホワイト・エンスン、ブルー・エンスン、レッド・エンスンを割り当てたのが始まりである。この時のデザインは地の色をそれぞれ白、青、赤とし、旗竿側上部４分の１（カントン）に聖ジョージの赤十字を描いたデザインだったが、1707年にイングランドとスコットランドが合併したことにより、カントン部がユニオンジャックに変更された。その後、地色の違いは指揮官の階級を見分けるために使用されるようになり、トラファルガー海戦で「白の中将」（Vice admiral of the white）ネルソン提督が戦死した際に全艦がホワイト・エンスンを掲揚したのをきっかけとして1864年に現行デザインに統一された。ちなみにブルー・エンスンは官庁船や海軍予備員が運航する船舶、レッド・エンスンは商船が使用しており、どちらも赤十字無しで青／赤地の左上にユニオンジャックを配したデザインである。ブルー・エンスンのフライ（カントン以外の部分）には所属官庁により違ったデザインが施されており、王国艦隊補助部隊（RFA）は縦型の黄色い錨、王国海上補助部隊（RMAS）は横型の黄色い錨を描き、RFA/RMAS航洋船には更に黄色い波形が２本追加される。参考：月刊世界の艦船5,’83、8,’11増刊

　＜軍艦旗（オーストラリア海軍）＞：地の色は白で、カントンにユニオンジャック、フライに南十字星と七稜星が描かれている。参考：月刊世界の艦船2,’15

　＜軍艦旗（海上自衛隊）＞：自衛艦旗を参照。

　＜軍艦旗（韓国海軍）＞：国旗と同じ太極旗。参考：月刊世界の艦船1,’19

　＜軍艦旗（ソ連海軍）＞：白地で、下方1/6くらいが水色に塗られている。中央左に赤い星、右に鎌とハンマーを組み合わせた赤い紋章が入る。勲功があった艦には赤衛軍軍艦旗（軍艦旗の星・紋章と水色地の間に黄・黒縞のリボン入り）、赤旗勲章軍艦旗（軍艦旗の星の代わりに赤旗勲章がマークされている）、赤衛軍・赤旗勲章軍艦旗（赤衛軍軍艦旗の星の代わりに赤旗勲章がマークされている）が授与された。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

　＜軍艦旗（ドイツ海軍）＞：帝政ドイツ時代はバルケンクロイツ（黒十字）の軍艦旗で、1935年にハーケンクロイツ（鉤十字）の軍艦旗を採用した。参考：月刊世界の艦船7,’15

＜軍艦旗（日本海軍）＞：明治3年1月1日から洋式船に日の丸を掲揚するようになったのが始まりで、10月に日の丸の御国旗（みくにはた。縦横比2:3、横幅1/20が風下余白）を制定した。明治22年10月7日にデザインを変更（実施は11月3日から）、旭日旗となり、日の丸は艦首旗に移された。通常は後部旗竿に掲揚するが、戦闘中は大型のもの（戦闘旗と称する）を後部マスト中央の斜桁かマストトップに掲揚した。掲揚時間は朝８時から日没まで。潜水艦では短波マストや測距儀架台に掲揚するが、戦闘行動中はいつ潜航するか分からないので、掲揚しない。陸上部隊や陸戦隊も持っていた。旗手は古参の下士官で、潜水艦では信号長である。天皇陛下から下賜される訳ではなく、ただの備品であり、礼式用の大サイズ、航海用、停泊用、カッター用など複数が用意されていて、艦艇装備の信号旗と同じく汚れたり破れたりした場合には適宜交換するので、常にピカピカの軍艦旗が艦尾に掲揚されている。ただし引き渡しの際に授与される記念軍艦旗は１枚しかなく、陸軍の軍旗と同じく旗手が命をかけて守り通した。参考：軍事用語の基礎知識、月刊世界の艦船6,’09、8,’11増刊、9,’13増刊、潜水艦気質よもやま物語、続潜水艦気質よもやま物語、続日本海軍よもやま物語、海軍こぼれ話

＜軍艦旗（ロシア海軍）＞：白地に青で対角線が入っている。勲功のあった艦には衛軍軍艦旗（軍艦旗の中央下部に黄・黒縞のリボン入り）、勲章軍艦旗（軍艦旗の左上４分の１が白く塗り潰され、灰色で勲章シルエットがマークされている）、衛軍・勲章軍艦旗（勲章軍艦旗の中央下部に黄・黒縞のリボン入り）が授与される。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜軍管区（ロシア軍）＞：ロシア軍の行政単位Voennyi okrug。域内にある陸海空軍部隊の作戦指揮、駐屯地などの管理運営、域内での徴兵などを行う。参考：月刊軍事研究1,’19

＜軍管区司令部（日本軍）＞：日本軍の組織。昭和20年1月、内地の軍司令部の軍管区業務を担当する部署として誕生した。トップは軍管区司令官で、方面軍司令官が兼任する。参考：帝国陸海軍事典

＜軍艦神社＞：艦内神社（日本海軍）を参照。

＜軍艦拝観＞：日本海軍用語で、艦船乗員の家族や友人が艦船を見学すること。日曜祭日に許可されており、面会者は手料理や差し入れを持って内火艇やランチに乗り込み、各艦に向かうが、小舟だけに揺れが激しく、付く前に既に船酔いに見舞われることもあった。舷梯を登って用意してある草履に履き替え、当直将校に面会に来たことを伝えると、艦内放送が流れて乗員が舷門まで迎えに来る。非常事態が無ければ面会時間に特に縛りは無く、日没前の最終内火艇／ランチに間に合えば良い。艦内見学も行われるが、機密上差し障りの無い場所に限られる。当然ながら、粗相をしても面会者の前でバッターを喰らうことは無いし、積もる話の中で甲板整列の話題が出ることも無い。参考：海軍よもやま物語

＜軍艦マーチ＞：正式には行進曲「軍艦」である。作詞は、漢学及び木草学の大家であり、紀州藩から上京して華族女学校の教師をしていた鳥山啓で、明治28年（1895年）に製作した。作曲は海軍軍楽隊の瀬戸口藤吉で、明治30年初めに完成、行進曲の形式に編曲を行って明治33年4月30日の神戸沖での観艦式で初めて公式演奏された。作曲者の出身地である鹿児島県垂水市では1999年から軍艦マーチだけを演奏するコンサートを毎年開催中。参考：月刊丸1,’77、朝雲

＜軍艦例規＞：明治44年に第一艦隊法令別冊として出され、改訂を加えつつその後も使用された。艦長から兵に至るまで、職責を細かく規定している。参考：続日本海軍よもやま物語

＜軍旗（日本海軍）＞：軍艦旗を参照。

＜軍旗（日本陸軍）＞：正式な制定は明治7年12月2日だが、1月23日には近衛歩兵第１・第２連隊に授与されている。日章旗の周囲に16条の旭光が出ているデザインで、大きさは歩兵連隊用が縦0.788m（２尺６寸４分）・横1m（３尺３寸）、騎兵連隊用が縦横0.606m（２尺）、旗の周囲には絹の房が付いており、色は常備軍用が紫、後備軍用が赤。旭光は当初末端に行くほど細くなるデザインが検討されていたが、金平糖のように見えるとのことで末端に行くほど広がるデザインが採用された。軍旗は連隊の軍旗中隊に配備されており、旗手（連隊最優秀の中尉または少尉）、護衛（下士官２名）、ラッパ手、鼓手などから編成される。絶対に退却しないという意味から回れ右は禁止（右向け右を２回行う）で、神社に参拝する時と天皇皇后両陛下に対する時以外は、敬礼のために垂れることを禁止された。軍旗を敵の手に渡すことは恥辱とされたため、玉砕の時には焼却処分している。連隊が編成された時に天皇陛下から親授され、一部の例外を除き再授されなかったため、戦闘中に砲弾を浴びて（実際には虫が喰っていたこともあったようだが）房しか残っていないものも多かった。参考：軍事用語の基礎知識、月刊軍事研究6,’12、海軍こぼれ話、大日本帝国陸海軍軍装と装備

＜軍紀（日本陸軍）＞：戦場において様々な状況下で各種任務に就く全軍将兵を、一定の一貫した方針に従い衆心一致の行動に就かせるためのもので、軍隊の命脈であり、要素は服従にあると作戦要務令綱領第４で定義されている。軍紀の弛張は軍の運命を左右するものであり、身命を君国に捧げ至誠上長は服従しその命令を確守することを第２の天性とする必要がある。ただし服従と独断専行は相反するものでは無く、上官の意図を明察して状況に応じ独断するのも重要である。参考：作戦要務令

＜軍旗祭＞：日本陸軍の連隊に軍旗が下賜された日に行われる祝典。一般からの参加も許可されていた。参考：軍事用語の基礎知識

＜軍機電報（日本陸軍）＞：日本陸軍の電報。電信部隊が構成する通信網内での電報と、軍用通信網と関連する電報のうち、最も緊急重要度が高い。陸軍大臣、参謀総長、兵站総監、軍司令官、航空兵団司令官、兵站監、独立して作戦する団隊の指揮官、要塞（要塞系）司令官、防衛司令官、防務条例による戦時指揮官が発信権を持つ。参考：作戦要務令

＜軍機保護法＞：日本の法律。軍事機密を保護するため昭和12年8月14日に制定された。機密の範囲は陸海軍大臣が決定する。機密を探知したり収集したりした場合、６ヶ月以上10年以下の懲役。特に機密を公表したり外国に漏洩したりする目的だった場合、２年以上の有期懲役。業務上知り得た秘密を漏らした場合、３年以上の有期懲役または無期懲役。特にこれを公表したり外国に漏洩したりした場合、４年以上の有期懲役または無期懲役または死刑。その他、大臣から秘密保護の命令を受けた軍事施設及び周辺の測量、撮影、模写、模造の禁止、空域・地域・海域での飛行、気象観測、空中撮影の禁止などを定めている。参考：帝国陸海軍事典

＜軍旗歩哨（日本陸軍）＞：日本陸軍の歩哨。連隊から選抜され、軍旗、御真影、勅諭を身命を賭して警護する任務に就く。これらの位置は暗記しておき、緊急時には暗闇でも指示を待つこと無く避難させることができるようにする。定位置は連隊長が在室の時と不在の時とで各連隊に規定がある。立哨中に当番兵と談話してはならない。着剣するのは天皇・皇族が臨御した際の敬礼、軍旗・御真影・勅諭出し入れの際の敬礼、夜間、警備上必要な時、特に命じられた時である。連隊長不在時の入室者には十分注意し、連隊長が帰来したら異常の有無を報告する。当番兵が寝た後に電話が鳴ったら、該兵を起こす。諸官退庁後に連隊長室に異状があったら、衛兵司令と週番司令に急報する。夜間営内で火災が発生したら、直ちに週番司令を起こして衛兵所に急報する。非常の際は週番司令の命により軍旗、御真影、勅諭を速やかに安全な位置に奉安して守護する。事態が急迫して週番司令の命を受けている暇が無い時は、付近に居合わせた者と協力して安全な場所に移し、警護を行う。火の手が回って階段を使えない時は、衛兵所に急報して控兵を派遣してもらい、窓日覆や毛布などを使用して軍旗、御真影、勅諭を包み、非常用縄を使用して窓から下に降ろして安全な場所に移す。不審者が突如襲来したら衛兵司令と週番司令に急報すると共に、不審者を逮捕する。この際、軍旗、御真影、勅諭の守護上やむを得ない場合は、兵器を使用できる。参考：衛兵勤務必携

＜軍区＞：中国の軍事組織。管轄域の陸海空連合作戦及び統合兵站の指揮を執り、軍政も担当する。司令部、政治部、聯勤部、装備部からなる。政治部には文芸工作団という慰問・士気鼓舞部隊が編成されている。1948年11月1日に中国共産党中央軍事委員会が定め、一級軍区（大軍区）、二級軍区、三級軍区（省軍区）に細分した。1948-50年に大軍区として東北軍区、華北軍区、華東軍区、華中軍区、西北軍区、西南軍区が創設された。1955年2月11日、大軍区を12個に増やすことを決定。瀋陽軍区、北京軍区、済南軍区、南京軍区、広州軍区、武漢軍区、成都軍区、昆明軍区、蘭州軍区、新疆軍区、内蒙古軍区、西蔵軍区を創設した。1956年、福州軍区を創設して13大軍区になった。1967年、内蒙古軍区が三級軍区に格下げされて12大軍区になった。1968年、西蔵軍区が三級軍区に格下げされて11大軍区になった。1985年6月、中央軍事委員会拡大会議で大軍区を７個に減らすことを決定。瀋陽軍区、北京軍区、済南軍区、南京軍区、広州軍区、蘭州軍区、成都軍区に統合された。2016年2月1日、大軍区が戦区に改編された。省軍区の主管は大軍区から中央軍事委員会国防動員部に移り、中央組織は司令部・政治部・聯勤部・装備部から弁公室・政治工作局・国防動員局・保障局に改編され、直轄戦闘部隊、辺防・海防部隊、予備役部隊は大軍区の管轄となり、地方警備、兵役工作、民兵組織構築、国防教育宣伝を主任務とするようになった。参考：月刊航空ファン5,’16、月刊軍事研究5,’07、5,’16、9,’17

＜グングニル＞：RBS-15Mk4（対艦ミサイル）を参照。

＜軍港（日本海軍）＞：鎮守府の隷下にあり、各海軍区において艦船を収容し、整備補給を行い、兵力を維持し、戦時には出師準備を行う港のこと。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊、帝国陸海軍事典

＜勲功章（アメリカ陸軍）＞：Legion of Merit（LOM）。アメリカ合衆国に対して顕著な功績のあったものに授与される。参考：月刊コンバットマガジン7,’06

＜クンサン＞：757（コルベット）を参照。

＜群山＞：757（コルベット）を参照。

＜軍山湖＞：961（補給艦）を参照。

＜軍事援助計画＞：MAPを参照。

＜軍事海上輸送局＞：アメリカ海軍の輸送船運用組織で、MSTS（Military Sea Transportation Service）と略す。陸海軍など４政府機関の輸送船管理部門を統合して1949年に創設された。1970年、軍事海上輸送コマンドMSCに改編された。参考：月刊軍事研究3,’16

＜軍事海上輸送コマンド＞：アメリカ軍の輸送組織Military Sealift Command、略称MSC。1970年に軍事海上輸送局MSTSから改称されて創設された。平時及び戦時に戦闘部隊・物資等を迅速に海外輸送することを主任務とする。洋上事前集積戦力APF、海上輸送力、海軍艦隊補助戦力NFAF、特殊任務艦船の４組織から成り、モスボール保管されている国防予備役船隊も加えて任務を行う。所属艦船は、戦闘兵站部隊（補給艦）、特殊任務艦（音響測定艦、ミサイル追跡艦、海洋観測艦、海上配備Ｘバンドレーダー）、事前集積船MPF、後方支援艦（救難艦、病院船、敷設艦）、海上輸送艦（輸送艦、高速輸送船、タンカー）に分類され、平時は非武装で、艦種記号の前にT-が付き、母港は指定されておらず、文民が運航する。極東司令部は2006年まで横浜港のノースドックにあり、ここには時々アメリカ軍の音響測定艦やミサイル追跡艦などが停泊している。1965-69年、ベトナム戦争で兵器・物資5400万ショート・トンと燃料900万ショート・トンを輸送。1990-91年、湾岸戦争で兵器・物資314万ショート・トン、戦車3500両を含む装甲戦闘車両12400両、支援車両114000両、コンテナ38000個、燃料類610万ショート・トンを輸送。湾岸戦争後、42-43個師団を8700海里先に6-7週間で送り込めるよう戦力強化に踏み切り、老朽化した国防予備役船隊を廃棄、即応予備役船隊を97隻から142隻に増やし、陸軍用事前配備船９隻と2000TEU積みコンテナ船２隻、高速Ro-Ro船11隻を追加することにした。また、1991年10月、即応予備役船隊に外国籍船舶を購入することが認められた。2003年のイラク戦争では軍事物資20万ショート・トンと燃料2.6億ガロン（9.8億リットル）を輸送。2012年、海軍艦隊補助戦力NFAFが戦闘兵站部隊CLFに改編された。参考：月刊世界の艦船3,’00、月刊軍事研究3,’16、5,’03、11,’06、4,’13、3,’16

　＜軍事海上輸送コマンド（１９８９年）＞：保有船舶総数311隻。現役は69隻で、Ro-Ro車両運搬船２隻、Ro-Ro積み込みコンテナ船４隻、貨物船５隻、コンテナ貨物船１隻、タンカー22隻、高速車両貨物船８隻、病院船２隻、洋上事前集積船MPS25隻（貨物船７隻、バージ・リフト４隻、海上事前集積船13隻、半没水大型貨物船１隻）からなる。即応予備役船隊は93隻で、貨物船48隻、ガソリンタンカー９隻、客船１隻、クレーン船８隻、Ro-Ro船20隻、バージ・リフト７隻。国防予備役船隊は149隻で、ドライ・カーゴ貨物船45隻、タンカー27隻、ヴィクトリー級戦時標準貨物船77隻からなり、60-90日で現役復帰できるという触れ込みだが、老朽船が多く実際どうかは不明。他に318隻が補助戦略海上運送部隊として国家統制下にある。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜軍事海上輸送コマンド（２００１年）＞：給兵艦５隻、補給艦６隻、病院船２隻、給油艦13隻、航洋曳船７隻、電纜敷設艦１隻、対違法薬物作戦用海洋調査船５隻、海洋調査船９隻、水路測量艦８隻、その他補助艦３隻、事前集積／海上事前集積関連船舶32隻、高速輸送船８隻、高速ro-ro輸送船17隻、洋上給油艦５隻を保有する。即応予備役船隊は76隻で、貨物船１隻、軍用補助船舶２隻、タンカー９隻、ドライ・カーゴ船64隻からなる。国防予備役船隊は68隻で、貨物船８隻、軍用補助船舶13隻、タンカー22隻、ドライ・カーゴ船25隻からなる。他に民間船舶327隻が戦時軍用輸送任務に利用可能。参考：THE MILITARY BALANCE2001・2002

　＜軍事海上輸送コマンド（２０１３年）＞：アメリカ輸送軍USTRANSCOM隷下で、司令部はワシントンDCのワシントン・ネイヴィー・ヤードにある。隷下に軍事海上輸送コマンド・太平洋（カリフォルニア州サンジェゴ）、軍事海上輸送コマンド・極東（シンガポールのセンバワン）、軍事海上輸送コマンド・大西洋（ヴァージニア州ノーフォーク）、軍事海上輸送コマンド・ヨーロッパ／アフリカ（イタリアのナポリ）、軍事海上輸送コマンド・中央（バーレーンのマナマ）を置く。参考：月刊軍事研究4,’13

　＜軍事海上輸送コマンド（２０１５年）＞：トップは司令官（海軍少将）。海軍要員9651名、契約民間船員5833人、即応予備艦船46隻、MSC所属艦船124隻からなる。MSC大西洋司令部（ノーフォーク。アメリカ本国艦隊コマンド第83任務部隊司令部兼務）、MSC太平洋司令部（サンディエゴ。第３艦隊第33任務部隊司令部兼務）、MSC欧州・アフリカ司令部（ナポリ。第６艦隊第63任務部隊司令部兼務）、MSC中央司令部（バーレーンのマナマ。第５艦隊第53任務部隊司令部兼務）、MSC極東司令部（シンガポール。第７艦隊第73任務部隊司令部兼務）を隷下に置く。機能別では戦闘兵站部隊CLF（給油艦、補給艦）、業務・指揮支援（艦隊航洋曳船、救難艦、病院船、敷設艦、遠征機動基地艦、潜水艦母艦、揚陸指揮艦、洋上前進基地艦・暫定）、特殊任務（潜水艦・特殊戦支援艦、海洋観測艦、音響測定艦、航法試験支援艦、海上配備Ｘバンドレーダー、弾道ミサイル追跡艦）、事前集積（海上事前集積部隊MPS-2/-3、第３陸軍事前集積備蓄APS-3、直轄輸送艦T-AK-4396/-5362/T-AVB-3/-4）、海上輸送（高速海上輸送艦T-AKR10隻、輸送艦T-AK５隻、油槽艦T-AOT５隻、高速輸送艦３隻、遠征用高速輸送艦T-EPF５隻など計30隻）、即応予備部隊RRF（Ready Reserve Force。運輸省海事局国防予備艦隊から即応予備に復帰したキーストーン・ステート級ACS６隻、ライト級AK２隻、ケープ・メイ級AK２隻、Adm WM M Callaghan級AKR１隻、アルゴール級AKR８隻、ケープ・アイランド級AKR26隻、ピータースバーグ級AOT１隻の計46隻で、30日以内に現役復帰可能）に分かれる。任務別では艦隊給油担当のPM1、特殊任務のPM2、戦略海上輸送のPM3、業務支援のPM4、艦隊軍需品・貨物のPM6、洋上集積・指揮支援のPM7、遠征高速輸送のPM8に分かれる。PM1はヘンリー・Ｊ・カイザー級給油艦15隻からなる。PM2は潜水艦・特殊戦支援艦船C-コマンドー、C-チャンピオン、マラマ、ドロレス・シャウエスト、HOSドミネーター、T-AGSE-1ブラック・パウダー、T-AGSE-2ウェストウインド、T-AGSE-3イーグルビュー、T-AGSE-4アローヘッド、ミサイル追跡艦T-AGM-24インヴィンシブル、T-AGM-25ハワード・Ｏ・ローレンツェン、航法試験支援艦T-AGS-45ウォーターズ、海上配備ＸバンドレーダーAN/SBX-1、パスファインダー級海洋観測艦６隻（T-AGS-60パスファインダー、T-AGS-62ボウディッチ、T-AGS-63ヘンスン、T-AGS-64ブルース・Ｃ・ヒーゼン、T-AGS-65マリー・シアーズ、T-AGS-66モーリー）、ヴィクトリアス級音響測定艦４隻、T-AGOS-23インペカブルからなる。PM3は海上事前集積部隊MPS-2/-3、第３陸軍事前集積備蓄APS-3（ワトソン級大型中速輸送艦T-AKR-313レッド・クラウド、同T-AKR-314チャールトン、同T-AKR-315ワトキンス、同T-AKR-316ポメロイ、同T-AKR-317ソーダーマン、T-AK-4543ジョン・Ｕ・Ｄ・ページ中佐、T-AK-4544エドワード・Ａ・カーター・ジュニア二等軍曹）、沖合燃料分配システム（T-AG-5001K.R.ホイーラー中将、ファースト・テンポ）、空軍コンテナ艦T-AK-4396バーナード・Ｆ・フィッシャー少佐、T-AK-5362デビッド・Ｉ・リオン大佐、ルイス・アンド・クラーク級貨物弾薬補給艦T-AKE-1ルイス・アンド・クラーク、T-AKE-2サカガウェア、高速艦HSV-4676ウェストパック・エクスプレス、高速輸送艦HST-1グアム、HST-2プエルトリコ、航空兵站支援艦T-AVB-3ライト、T-AVB-4カーチス、貨物艦T-AK-5158モヒガン、タンカーT-AOT-5193エンパイア・ステート、T-AOT-5205エバーグリーン・ステート、T-AOT-5246マークス・パーリー、T-AOT-5356SLNCバックス、T-AOT-1125ローレンス・Ｈ・ジャイアネラ、大量海上輸送のT-AKR-295シュガート、T-AKR-296ゴードン、T-AKR-297ヤノ、T-AKR-298ギリランド、T-AKR-300ボブ・ホープ、T-AKR-301フィッシャー、T-AKR-303メンドンカ、T-AKR-305ブリッティン、T-AKR-306ビナヴィデツ、T-AKR-310ワトソン、T-AK-3005サージャント・マティ・コカック、T-AK-3006ユージーン・Ａ・オブレゴン上等兵、T-AK-3007ステファン・Ｗ・プレス少佐、T-AK-3015ハリー・Ｌ・マーティン中尉、T-AK-3016ロイ・Ｍ・ウィート上等兵からなる。PM4は艦隊航洋曳船T-ATF-168カトーバ、T-ATF-169ナバホ、T-ATF-171スー、T-ATF-172アパッチ、潜水艦母艦AS-39エモリー・Ｓ・ランド、AS-40フランク・ケーブル、病院船T-AH-19マーシー、T-AH-20コンフォート、セイフガード級救難艦４隻からなる。PM6はルイス・アンド・クラーク級貨物弾薬輸送艦T-AKE-3アラン・シェパード、T-AKE-4リチャード・Ｅ・バード、T-AKE-5ロバート・ピアリー、T-AKE-6アメリア・イアハート、T-AKE-7カール・Ｍ・ブラシア、T-AKE-8ウォリー・シラー、T-AKE-9マシュー・ペリー、T-AKE-10チャールズ・ドリュー、T-AKE-11ワシントン・チャンバーズ、T-AKE-12ウイリアム・マクレアン、T-AKE-13メドガー・エヴァース、T-AKE-14セサール・チャベス、サプライ級高速戦闘支援艦T-AOE-6サプライ、T-AOE-7レイニア、T-AOE-8アークティクからなる。PM7は洋上前進基地艦AFSB(I)-15、T-ESB-3ルイス・Ｂ・プラー（T-MLP-3）、指揮艦LCC-20マウント・ホイットニー、ケーブル敷設艦T-ARC-7ゼウスからなる。PM8はスピアヘッド級遠征高速輸送艦４隻からなる。参考：月刊軍事研究2,’16、3,’16、THE MILITARY BALANCE 2016

＜軍事革命＞：RMAを参照。

＜軍事監視団＞：PKO活動の１つ。停戦監視や撤退の検証を行う少人数のグループで、非武装の場合が多い。参考：コンバット・バイブル２

＜軍事企業＞：軍需産業を参照。

＜軍事機密（日本陸軍）＞：法令で定められた軍事上の秘密のことで、軍事秘密ともいう。参考：軍隊内務令

＜軍事救護法＞：大正6年7月19日に制定された法律で、傷病兵とその家族、遺族、下士兵卒の家族または遺族に対する救護を定めている。傷病兵とは陸海軍の下士官・兵で、戦闘又は公務中に傷痍または疾病を受けたか、故意又は重大な過失以外で戦地において傷痍又は疾病を受け、そのために一種以上の兵役を免除された者を指す。救護は生活に必要な最低限の生活扶助、医療、助産、生業扶助の事で、対象は現役兵の入営・下士兵卒の応召傷病または死亡、傷病兵の死亡により生活する事が出来なくなった者である。救護を受ける者が死亡した場合には埋葬費が支給される。参考：帝国陸海軍事典

＜軍事行政警察＞：軍事行政と統帥権執行補助を目的とする軍事警察。戒厳令、徴兵、召集、機密保持、軍施設に関する法令の施行、軍紀や風紀の監視、戦場の秩序維持などを実施する。参考：帝国陸海軍事典

＜軍事・軍事技術協力＞：武器の輸出をソ連・ロシアではこう称する。参考：月刊軍事研究5,’08

＜軍事航空輸送隊＞：アメリカ空軍の輸送部隊で、MATS（Military Air Transport Service）と略す。1948年6月1日にアメリカ空軍航空輸送軍団が海軍輸送機隊を統合して誕生した。1966年1月1日に空輸軍団（MAC）と改称された。参考：航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊JWings5,’21

＜軍事交通管理コマンド＞：MTMCを参照。

＜軍事作戦法規国際会議＞：MILOPSを参照。

＜軍事参議院＞：明治35年に元帥府が陸海軍の意見調整機関としての機能を失ったため、明治36年に新たに制定された機関で、重要な軍務の諮詢に応じ、陸海軍の協調を図る。元帥、陸海軍大臣、参謀総長、海軍軍令部総長、軍事参議官に親補された陸海軍将官により構成され、議事を過半数で議決し、少数意見を附して天皇に奏上する。必要に応じて重要職の将官を臨時参議官として列席させることができた。議長は高級先任者があたる。実際には陸海軍間の意見調整は不可能に等しく、昭和頃には形骸化していて、太平洋戦争が終わるまで陸海軍は対立を続けていた。参考：戦時用語の基礎知識、帝国陸海軍事典、日本海軍艦隊総覧

＜軍事司法警察＞：軍人や軍属に関わる犯罪の捜査、証拠の収集、令状の施行などに対する警察作用のこと。参考：帝国陸海軍事典

＜軍事情報＞：情報を参照。

＜軍事情報支援作戦＞：心理戦を参照。

＜軍事情報包括保護協定＞：GSOMIA（General Security of Military Information Agreement、ジーソミア）と略す。秘密軍事情報漏洩防止の手続きを定めた二国間協定で、秘密軍事情報を機密、極秘、秘などと区分指定し、第三国への移転や目的外使用の制限、保管管理、守秘義務の徹底などを規定している。日本はアメリカ（2007年8月締結・発効）、NATO（2010年8月締結・発効）、フランス（2011年10月締結・発効）、オーストラリア（2012年5月署名・2013年3月発効）、イギリス（2013年7月署名、2014年1月発効）、インド（2015年12月締結・発効）、イタリア（2016年3月署名、2016年6月発効）、韓国（日韓秘密軍事情報保護協定。2016年11月23日締結・発効）と締結した。参考：朝雲

＜軍事政権＞：軍隊社会に支えられた現役軍人が国家元首または行政府ないし立法府の主要役職を占めて政治行政を行う体制。参考：月刊軍事研究8,’01

＜軍事船舶機関（日本陸軍）＞：日本陸軍の船舶輸送機関。船舶輸送司令部、碇泊場監部、碇泊場司令部、これらの支部を指す。長は輸送の実施上必要な件に関し、乗船部隊を区処する。重要な碇泊場の警戒や防空のため、特定の部隊が配置される。また、碇泊場の直接警戒や軍機保護などのため、最寄り軍隊または乗車部隊から衛兵が派出され、碇泊場司令官の指揮下に置かれる。参考：作戦要務令

＜軍事鉄道機関（日本陸軍）＞：日本陸軍の鉄道輸送機関。戦時鉄道輸送業務が主任務で、野戦鉄道司令部、鉄道監部、鉄道輸送司令部、停車場司令部、これらの支部、鉄道隊がある。重要な停車場の警戒や防空のため、特定の部隊が配置される。また、停車場の直接警戒や軍機保護などのため、最寄り軍隊または乗車部隊から衛兵が派出され、停車場司令官の指揮下に置かれる。参考：作戦要務令

＜軍事費＞：自衛隊用語では防衛予算。人件費はアメリカ軍で25%、自衛隊で45%程度。21世紀に入ってからは各国で増加傾向にあり、2001年からの10年でアメリカは2.11倍、英仏独は1.73倍、中国は3.59倍（公表値）となっている。比較は意外と難しく、単純な公表値の為替レート換算では2007年度はアメリカがダントツの１位で、中国は４位になるが、実際の軍事支出でみると中国は２位に順位が上がり（ただし軍事支出額はアメリカと台湾が予想したもの）、更に物価を勘案した購買力平価で計算すると中国が世界一になる。2015年（ストックホルム世界平和研究所発表）は全世界総額１兆7000億ドル弱で、１位アメリカ（5960億ドル。前年比2.4%減）、２位中国（2150億ドル。前年比7.4%増）、３位サウジアラビア（870億ドル。イエメン内戦介入などで増大）、４位ロシア（660億ドル。前年比7.5%増）、５位イギリス（560億ドル）、６位インド（510億ドル）、７位フランス（510億ドル）、８位日本（410億ドル）、９位ドイツ（390億ドル）、10位韓国（360億ドル）だった。2016年（イギリス国際戦略研究所発表）は世界全体では4.2%減少したが、アジアは2.8%増加、特に中国が11.2%の高い伸びを示した。参考：月刊軍事研究11,’10、7,’05、月刊世界の艦船7,’16、朝雲

　＜軍事費（アメリカ）＞：経常費と海外不測事態対処作戦費がある。国防省軍事活動費の他、エネルギー省核エネルギー国防関連活動費（核兵器・軍用原子炉開発部門のエネルギー省国家核安全保障局NNSAなど）、連邦緊急管理庁、選抜徴兵制度、調達庁国防分野戦略物資備蓄、国際安全保障援助費、退役軍人費など細かい軍事関連費用があり、これらに加えてNASA・沿岸警備隊予算を含めるかどうかで結構違ってくる。1975年度は889億8300万ドル。2002年度は3451億ドル。2003年度は4375億ドル。2004年度は4676億ドル。2005年度は4789億ドル。2006年度は5345億ドル。2007年度は6009億ドル。2008年度は6659億ドル。2009年度は6663億ドル。2010年度は6910億ドル（GDP比4.63%）。2011年度は6870億ドル（GDP比4.55%。国防総省以外の軍事関連予算を合わせると7110億ドル）、対テロ戦費は1593億ドル。2011年11月下旬、財政赤字削減協議が決裂したため、2012年度からの10年間で2.1兆ドルのアメリカ連邦政府強制歳出削減が決まり、軍事費も2013年からの５年間で2594億ドル、2012年からの10年間で4870億ドル削減されることになった。2012年度は5299億ドル（GDP比4.19%）。2013年3月1日、大統領・与野党の協議が決裂し、アメリカ連邦政府予算強制削減措置の大統領令が出され、2021会計年度までに1.2兆ドルの強制予算削減が決定した。これに伴い、2013年度予算の削減額は850億ドルと決まり、うち400億ドルが軍事費からの削減（削減率13%）であるため、全軍に多大な影響が出ており、空軍機整備の３分の２削減、兵器開発資金削減、水上艦艇38隻と海軍航空機250機の整備延期、施設近代化・修理の中止、海軍民間職員の１割リストラ、実戦配備以外の訓練・演習中止、太平洋と中東の兵力削減、昇給率抑制といった予算削減対策が出ているという。2013年度は5739億ドル（GDP比3.78%）。2014年度はGDP比3.46%。2015年度はGDP比3.27%。参考：月刊世界の艦船5,’13、2,’13、10,’12、月刊JWings5,’13、月刊軍事研究10,’13、軍事力バランス78年版、ミリタリー・バランス1989-1990、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜軍事費（韓国）＞：1975年度は９億4300万ドル。1980年、対GNP比6%、歳出予算比35.9%だった。1990年度は109.5億ドル。1996年、対GNP比3.1%、歳出予算比21.1%だった。2000年度は118億ドル。2007年度は269億ドル。2013年度は346億ドル、GDP比2.52%。2021年度は52兆8401億ウォン、前年比プラス5.4%。参考：月刊軍事研究11,’14、軍事力バランス78年版、朝雲

＜軍事費（ソ連）＞：1975年は1240億ドル。参考：軍事力バランス78年版

　＜軍事費（中国）＞：軍事費自体も正確な値が公表されているとはいえず、兵器開発費や兵士の教育費用が文教科学予算に入っており、第２砲兵の維持費は宇宙開発予算で組まれていて、人民武装警察は公安の予算であり、一般的に軍事費とされる予算が別会計で計算されているので、他国の軍事費と単純に比較するのが難しい。また、物価が安く、給与は自衛官の20分の１くらいであり、これも考慮に入れないと正確な把握は困難である。1986年、国防予算は200.75億元で、国家予算の8.61%、GNP比2.41%、増加率4.84%だった。1987年、国防予算は209.77億元（61億3700万ドル）、国家予算の8.56%、GNP比1.92%、増加率4.49%だった。1988年、国防予算は217.96億元（52億8300万ドル）で、国家予算の8.17%、GNP比1.57%、増加率3.90%だった。1989年、国防予算は251.46億元で、国家予算の8.34%、GNP比1.60%、増加率15.37%だった。1990年、国防予算は290.33億元で、国家予算の8.55%、GNP比1.67%、増加率15.47%だった。1991年、国防予算は330.29億元で、国家予算の8.70%、GNP比1.69%、増加率13.76%だった。1992年、国防予算は337.89億元で、国家予算の8.54%、GNP比1.58%、増加率14.41%だった。1993年、国防予算は432.48億元で、国家予算の8.68%、GNP比1.38%、増加率14.45%だった。1994年、国防予算は550.71億元で、国家予算の9.46%、GNP比1.26%、増加率は27.33%だった。1995年、国防費は630.97億元で、国家予算の9.92%、GNP比1.32%、増加率14.59%だった。1997年の国防予算は812億元（発表値）。ただドル換算（98億ドル）では台湾（136億ドル）よりも低いなどどう見ても不自然で、実際にはこの1.5-5倍にも達すると推定されている。1999年、公称軍事費1077億元・GDP比2.2%。2006年、2838億元（発表値）。2007年、国防費は前年比プラス17.8%と19年連続で２桁パーセントの伸びとなり、449億ドルとなった。2008年度安全保障という防衛白書では、2007年国防費を468億ドルだったとしているが、実際の軍事予算は公表されている額よりも40-70%以上多いと考えられており、アメリカはその３倍以上だったと推定している。2008年、4099億元・GDP比3.6%。2011年、前年比12.7%増の6011億元。2012年、前年比11.2%増の6702億元（1064億ドル、８兆7000億円）となった。実際は倍額ともいわれる。2013年度予算案では前年比10.7%増の7406億2200万元（11兆1100億円）。2021年は前年比6.8%増の１兆3553億元（22兆6000億円）。参考：月刊軍事研究5,’07、4,’05、9,’07、4,’97、3,’99、6,’09、12,’09、5,’10、7,’10、8,’10、9,’10、11,’10、1,’11、6,’12、月刊世界の艦船5,’12、5,’13、月刊航空ファン11,’11、ミリタリー・バランス1989-1990、朝雲

＜軍事費（日本海軍）＞：大正6年度は１億1800万円で、国家予算７億8000万円の15.1%だった。大正7年度は１億8400万円で、国家予算９億200万円の20.4%だった。大正8年度は２億4900万円で、国家予算10億6400万円の23.4%だった。大正9年度は３億9800万円で、国家予算15億400万円の26.5%だった。大正10年度は５億200万円で、国家予算15億9100万円の31.6%だった。ワシントン条約締結を受けた大正11年度は３億9700万円で、国家予算15億100万円の26.4%だった。大正12年度は２億7800万円で、国家予算13億8900万円の20%だった。大正13年度は２億8200万円で、国家予算17億8500万円の15.8%だった。大正14年度は２億2700万円で、国家予算15億8000万円の14.4%だった。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜軍事費（日本軍）＞：明治2年、陸軍費は国家予算の6.73%、海軍費は1%未満だった。八八艦隊計画２年目の大正10年度には国家予算の49%にも達したが、ワシントン条約締結で抑制された。昭和12年度は陸海軍合わせて国家予算の43%だった。参考：月刊世界の艦船12,’11

　＜軍事費（ロシア）＞：予算年度は1月1日に始まり12月31日に終わる。連邦予算法の項目02が軍事費で、国防省だけでなく国防関連の様々な部門に支出される。ちなみに国防省予算には軍事費だけでなく社会保障や保健などの予算も含まれている。また、内務省特殊部隊、連邦保安庁国境警備隊、国家非常事態省民間防衛部隊などの準軍事部隊向け予算は項目03の公安費に計上される。逆に国防以外の項目から国防省に支出される予算もある。2001年は2190億ルーブル（75億ドル）で、前年比53%増。2003年は3250億ルーブル（106億ドル）で、前年比24%増。2005年は5310億ルーブル（187億ドル）で、前年比24%増。2007年は8210億ルーブル（322億ドル）で、前年比23%増。2009年は１兆2100億ルーブル（383億ドル、購買力平価換算で618億ドル）で、前年比21%増。2011年は１兆5300億ルーブル（527億ドル、購買力平価換算で680億ドル）で、前年比20%増。2012年は１兆9000億ルーブル前後（GDP比3%）。2013年は２兆984億ルーブルで、初めて２兆ルーブルを突破した。2014年の予算項目02は２兆2489億ルーブルで、前年比18.4%増。予算項目03は２兆596億ルーブル。2015年の予算項目02は３兆2868億ルーブルで、国家予算の20%、GDP比4%。予算法が通った直後に原油価格下落で5%ほど削減されたとみられるが、シリアへの軍事介入開始で増額され、結局プラスマイナスゼロくらいに落ち着いたようである。2016年の予算項目02は３兆1451億ルーブルを予定していたが、補正が入って３兆8889億ルーブル（対GDP比4.7%）に増えた。軍需産業の累積債務代理返済費がかなりの額で入っている。2017年の予算項目02は２兆8400億ルーブルの予定で、補正により２兆8720億ルーブル（対GDP比3.1%）となった。機密指定部分の予算を入れると３兆327億ルーブルらしい。参考：月刊軍事研究2,’15、2,’14、8,’12、1,’13、3,’16、4,’16、3,’17、3,’18、3,’19

＜軍事評論家＞：戦略、戦術、兵士、兵器、技術、部隊運用、平和運動など軍事関連だけでも広範囲な知識が必要で、更に政治経済情勢も知っておく必要がある。戦争や紛争に際して軍事情勢に関する解説を行ったり、軍事関連の記事・本・番組を作る際に助言をしたり、企画を持ち込んで製作したりするのが主な仕事である。スパイではないので、あらゆる手段を駆使して軍事機密を暴くようなことをしているわけではない。資格や学位は必要無いので、誰でも自称することが可能だが、系統立てて学習できる施設や機関は無いので、自主的に学ばないとミスリードの元になる。参考：月刊軍事研究3,’09、月刊丸8,’87

＜軍事マニア＞：CIAのダミー会社が運用する飛行機の行動を追跡して隠密行動を暴露したり、軍事偵察衛星を追跡してインターネットで情報公開したりと、情報機関にはやっかいな存在になりつつある。参考：月刊軍事研究5,’05

＜軍自由降下章（アメリカ陸軍）＞：アメリカ陸軍の徽章Millitary Free Fall Parachulist Badge。アメリカ陸軍J.F.ケネディー特殊戦センターで軍自由降下課程を終了するか、戦闘軍自由降下を行ったものに授与される。特級もある。参考：月刊コンバットマガジン7,’06

＜軍事郵便＞

　＜軍事郵便（アメリカ軍）＞：在日米軍ではこれを利用してアメリカ本土から自動車まで送ったらしい。ついでに届いた自動車を日本人に横流しして逮捕された者までいたという。参考：続海軍よもやま物語

＜軍事郵便（日本軍）＞：戦地から出す郵便のこと。上官が中身を検閲し、検閲済という判を押してから届けられる。出撃先や休暇予定など部隊の行動に関わることは書けないので、予め家族内で暗号を決めておく者もいた。郵便料は無料で、届くのも早い。参考：続海軍よもやま物語、新兵サンよもやま物語

＜軍需産業＞：2006年の軍需関連売上高最大を誇る企業はロッキード・マーチンで、342億ドルだった。ちなみに小売大手ウォルマートの2006年売上高は3511億ドルで、軍需企業売り上げトップ20を全て足したものよりも多く、軍需よりも民需の方が巨大な市場を有している。2008年では１位がロッキード・マーチン（396億ドル）、２位がBAEシステムズ（327億ドル）、３位がボーイング（311億ドル）、４位がノースロップ・グラマン（266億ドル）、５位がジェネラル・ダイナミクス（229億ドル）、６位がレイセオン（216億ドル）、７位がEADS（162億ドル）、８位がL3コミュニケーションズ（122億ドル）、９位がフィンメカニカ（102億ドル）、10位がユナイテッド・テクノロジーズ（100億ドル）であり、全部足してもウォルマートの2008会計年度売上高4056億ドルには遠く及ばない。日本の企業では三菱重工が26位、三菱電機が49位、川崎重工が50位、NECが58位、富士通が95位であった。2009年のランキングは１位がロッキード・マーチン（420億ドル）、２位がBAEシステムズ（334億ドル）、３位がボーイング（319億ドル）、４位がノースロップ・グラマン（307億ドル）、５位がジェネラル・ダイナミクス（259億ドル）、６位がレイセオン（231億ドル）、７位がEADS（150億ドル）、８位がフィンメカニカ（133億ドル）、９位がL3コミュニケーションズ（130億ドル）、10位がユナイテッド・テクノロジーズ（111億ドル）。日本の企業では三菱重工が26位、三菱電機が42位、川崎重工が55位、NECが72位、富士通が92位だった。軍用機に限ると世界全体で２兆円強、周辺産業をプラスしても10兆円強といったところで、トヨタの売上高の方が多い。ストックホルム国際平和研究所によると2012年のトップ100売上高は3950億ドル（前年比マイナス4.2%）で、１位がロッキード・マーチン、２位がボーイング、３位がBAEシステムズ。三菱重工が29位、NECが45位、川崎重工が51位、三菱電機が55位、DNN（スカパーJSATグループ）が56位、IHIが76位。データ不足で中国企業が含まれていないが、軍需関連中国企業グループ10社の総売上高2680億ドルのうち、純粋な軍需関連売上高は20%強で、中国航空工業集団公司が世界10位以内に入る規模、他に５社程度が世界20位以内に入るといわれ、10社中９社が世界100位以内の売上高を持つとされる。2014年（中国以外）はトップ100売り上げが3860億ドル（前年比マイナス2.8%）。１位がロッキード・マーチン（401億ドル）、２位がボーイング（290億ドル）、３位がBAEシステムズ（254.5億ドル）、４位がレイセオン（222億ドル）、５位がジェネラル・ダイナミクス（186億ドル）、６位がノースロップ・グラマン（184億ドル）、７位がエアバスグループ（146億ドル）、８位がユナイテッド・テクノロジーズ（130億ドル）、９位がフィンメカニカ（106億ドル）、10位がL3コミュニケーションズ（98億ドル）、11位がアルマズ・アンティ（92億ドル）、12位がタレス（85億ドル）、13位がHII（68億ドル）、14位がユナイテッド・エアクフラフト（ロシア。62億ドル）、15位がロールスロイス（54億ドル）、16位がハネウェル（47.5億ドル）、17位がテキストロン（47億ドル）、18位がエイコム（44億ドル）、19位がブーズ・アレン・ハミルトン（41億ドル）、20位がサフラン（40億ドル）。三菱重工は36位（26億ドル）、川崎重工は46位（19億ドル）だった。参考：月刊JWings3,’09、10,'15、月刊軍事研究5,’07、9,’07、月刊丸11,’09、10,’10、月刊航空ファン8’10、朝雲

　＜軍需産業（中国）＞：大半を四川省や山西省といった内陸部に建設し、抗堪力を高めた。1980年代に一般商船建造へと軸足を移した造船関連産業を除いて殆どが赤字であり、政府が補填している。有事の生産力を維持するため、赤字だからと規模を縮小する訳にもいかず、苦慮しているらしい。参考：月刊軍事研究4,’16

　＜軍需産業（日本）＞：1998年度の調達実施本部調達実績では、１位が三菱重工（3324億円）、２位が三菱電機（1031億円）、３位が川崎重工（873億円）、４位が石川島播磨重工業（644億円）、５位が日本電気（446億円）、６位が東芝（377億円）、７位が小松製作所（354億円）、８位が三井造船（277億円）、９位が日産自動車（267億円）、10位がマリンユナイテッド（267億円）。2009年度の防衛省中央調達実施概況によると、契約相手方別順位は１位が三菱重工（2629億円）、２位が三菱電機、３位が川崎重工、４位が日本電気、５位が富士通である。2010年度調達実績では１位が三菱重工（2600億円）、２位が三菱電機（1016億円）、３位が川崎重工（892億円）、４位が日本電気（863億円）、５位がIHIマリンユナイテッド（785億円）、６位が富士通（431億円）、７位が小松製作所（334億円）、８位が川崎造船（310億円）、９位がIHI（280億円）、10位がJX日鉱日石エネルギー（191億円）、11位が東芝（183億円）、12位が日立製作所（181億円）、13位がコスモ石油（165億円）、14位がダイキン工業（140億円）、15位が日本製鋼所（129億円）、16位がIHIエアロスペース（102億円）、17位が中川物産（100億円）、18位が富士重工（96億円）、19位がカメイ（93億円）、20位が沖電気工業（91億円）。2015年度の防衛省中央調達実績では１位川崎重工、２位三菱重工、３位IHI、４位三菱電機、５位日本電気、６位東芝、７位ジャパンマリンユナイテッド、８位富士通、９位小松製作所、10位住友商事で、P-1哨戒機20機まとめ買い2073億円により初めて川崎重工が首位になった。ちなみにF-35A戦闘機１式1065億円はアメリカ空軍省、V-22ティルトローター機１式585億円はアメリカ海軍省との契約である。2017年度中央調達実績（アメリカ政府除く）は１位三菱重工2457億円、２位川崎重工1735億円、３位日本電気1177億円、４位三菱電機957億円、５位東芝インフラシステムズ632億円。アメリカ空軍省からはF-35A一式940億円、E-767能力向上219億円、新空中給油輸送機202億円、滞空型無人機168億円、アメリカ海軍省からはティルト・ローター機１式709億円、E-2D取得248億円、イージスシステム維持管理83億円、CIWS近代化43億円などを調達している。2018年度中央調達実績は１位三菱重工1949億円、２位川崎重工1534億円、３位三菱電機1115億円、４位日本電気686億円、５位富士通572億円。アメリカ海軍省からティルト・ローター機一式688億円、SM-3弾道ミサイル防衛用誘導弾１式627億円、E-2D早期警戒機１式246億円、アメリカ空軍省からF-35A戦闘機１式837億円、KC-46空中給油輸送機１式266億円などを調達している。2019年度中央調達実績は１位三菱重工3127億円、２位三菱電機1026億円、３位川崎重工971億円、４位日本電気716億円、５位富士通487億円。アメリカ海軍省からE-2Dの取得1936億円、SM-3ブロック�TＢ415億円、SM-3ブロック�UＡ303億円、ティルト・ローター機の維持整備165億円、アメリカ空軍省からF-35A戦闘機１式707億円などを調達している。2020年度中央調達実績は総件数5846件・総額１兆7121億円で、2019年度に比べ件数は197件増、金額は1122億円減。１位三菱重工153件3102億円、２位川崎重工113件2150億円、３位富士通115件847億円、４位三菱電機107件797億円、５位日本電気205件674億円だった。アメリカ海軍省からE-2D用初度部品380億円、SM-3ブロック�UＡ301億円、アメリカ空軍省からF-35A/B戦闘機1157億円、KC-46空中給油輸送機1050億円、F-35ALGSの態勢整備313億円、GEアビエーション・ディストリビューション・ジャパンからCF6-80C2K1F推進システム（維持用）222億円と同（搭載用）218億円などを調達している。参考：海上自衛新聞、月刊航空ファン7,’99、9,’16、月刊軍事研究8,’16、9,’18、朝雲

＜軍需省（日本）＞：日本の省庁。陸海軍の航空機と航空機用エンジンを一元管理するため昭和18年11月に創設された。参考：月刊丸6,’14

＜勲章（ドイツ軍）＞：第１次大戦時には二級鉄十字章、一級鉄十字章、鉄十字大綬章、金色従軍大綬章、プール・ラ・メリート勲章があった。スペイン内乱にコンドル義勇軍として参加した将兵の戦役勲章としてスペイン十字章が制定された。1933年、戦傷章が再制定された。第２次大戦時の全軍対象戦功勲章は二級鉄十字章、一級鉄十字章、ドイツ十字章、騎士鉄十字章、柏葉騎士鉄十字章、剣付柏葉騎士鉄十字章、ダイヤモンド剣付柏葉騎士鉄十字章、ダイヤモンド黄金剣付柏葉騎士鉄十字章。Ｕボート用には潜水艦作戦参加章と潜水艦最高戦功章がある。他に突撃章、ドイツ金色章、ドイツ大綬章、東部戦線歩兵突撃章、大海艦隊章、高速魚雷艇戦闘章、掃海艇・駆潜艇・護衛艦章、封鎖突破船章、補助巡洋艦戦闘章、沿岸砲兵章などがあった。戦闘以外で実績を収めた場合には剣付戦功章などが授与される。参考：Ｕボート入門、武装親衛隊、グラフィックアクション44

＜軍司令部（日本陸軍、平時）＞：日本陸軍の組織で、朝鮮軍司令部、台湾軍司令部、関東軍司令部がある。トップは軍司令官（大将または中将）で、天皇に直隷し、陸軍大臣、参謀総長、教育総監の指示を受ける。総督の指示で出兵するが、急を要する場合には独断での派兵も可能。参考：帝国陸海軍事典

＜軍神＞：中国のHMMWVもどき、ジャンシェン。全長4.85m、全幅2.15m、全高1.86m、最大戦闘重量3372kg。積載能力1135kg。基本型は４名乗り。参考：月刊軍事研究6,’02

＜軍神（日本軍）＞：日露戦争において、旅順閉塞時に閉塞船福井丸内で行方不明となった兵員を探すために船内に止まり砲撃を受けて戦死した広瀬武雄海軍少佐と、遼陽会戦で負傷しながらも指揮を執り続けた橘周太陸軍少佐が初の軍神だが、この時は新聞が軍神として取り上げていた。その後第１次上海事変で爆弾三勇士が軍神と称えられ、日華事変で昭和13年5月に戦死した戦車第５大隊西住小次郎中尉からは軍が公認するようになった。他に加藤隼戦闘隊の加藤建夫中佐らがいる。昭和17年3月6日、真珠湾攻撃で甲標的による攻撃を行い戦死した９名が大本営から発表された。この時は特別攻撃隊という名称だったが、新聞が９軍神と書き立てて政府も乗っかり、生家の玄関には軍神之家と墨書きの木札が立てられて内地・外地の学校生徒が授業で参観に訪れている。参考：歴史群像8,’08、4,’18

＜軍人会館＞：南満州鉄道が日本陸軍に寄付したもので、関東軍が独立大隊６個により鉄道沿線の防備を行った事への見返りである。太平洋戦争終結後は九段会館に改称された。参考：軍医サンよもやま物語

＜軍人章（アメリカ陸軍）＞：Soldier’s Medal（SM）。非戦闘時の英雄的行為に対して授与される。参考：月刊コンバットマガジン7,’06

＜軍人勅諭＞：明治初期に士族の反乱が相次いだことを憂いた山県有朋が、軍人訓戒を定めて全軍に令達したのが始まりである。これを天皇制軍隊に改め、軍人精神育成の目的を付与したのが軍人勅諭で、明治11年の竹橋事件で軍人精神育成の緊要性が高まったこともあり、明治15年1月4日に明治天皇から下賜された。軍人精神の内容を纏めたもので、陸軍の軍隊教育令と海軍の軍隊教育規則には軍人勅諭の精神を念頭に置いて教育を行い、自ら模範となるよう規定されていた。「軍人は忠節を尽くすを本分とすべし、軍人は礼儀を正しくすべし、軍人は武勇を尚ふべし、軍人は信儀を重んすべし、軍人は質素を旨とすべし」の聖訓五箇条が要点だが、陸軍の新兵教育では「我国の軍隊は世々天皇の統率し給ふ所にそある」から始まる全文2686字を暗記させられた（全部言い終わるのに20分くらいかかる）。任意の部分を抜き書きして読みも書くという記憶試験も行われるので真剣に覚えなければならないが、文語調で覚えにくい上に変体仮名（間違って万葉仮名であると教えた配属将校もいたらしい）という一般人が見たこともない文字で書かれていて、実際試験に合格できるレベルの暗記能力を発揮できる兵は非常に稀だったようである。覚えていないと古参兵に殴られるという噂は世間に広まっていて、多くの兵は入隊前に暗記していたようだが、戦時で召集が慌ただしい時には、５箇条だけの暗記で済んだらしい。海軍兵学校では夜の自習後に当番一号生徒が自習室の全員に向かって聖訓５箇条を唱える（他の生徒は目を閉じて黙唱する）程度で、校長が軍人勅諭の奉読を間違えても普通に読み返していた。大正10年頃、陸軍師団長が読み飛ばして懲戒免職処分になった時代でも、海軍兵学校校長千坂智次郎中将は飛ばし読みをしていたといい、海軍では軍人勅諭の全文暗記をする暇があったら諸例則の方をきちんと覚えろという感じだったようである。西南戦役後で政治に手を出そうとする軍人が多かったらしく、「世論に惑はす政治に拘はらす」（世論に流されたり政治に関わったりしてはいけない）という一文が記されているが、後の世には世論や政府の統制に関係無く自分勝手に行動すればいいと曲解する不届き者も現れた。参考：戦時用語の基礎知識、月刊丸12,’92、9,’03、6,’14、陸海軍学校と教育、新兵サンよもやま物語、海軍兵学校よもやま物語、海軍こぼれ話

＜軍政＞：Administrative。作戦地域または占領地に於いて、軍隊の中枢が維持運営する政治行政機構。軍隊を維持管理するため、予算を策定し、人事や教育を行って兵力を揃え、兵器や施設を購入整備する業務。参考：月刊軍事研究8,’01、月刊世界の艦船2,’13

＜軍属＞：戦闘以外の業務で軍務を支援する民間人のこと。参考：朝雲

　＜軍属（在日米軍）＞：在日米軍の地位協定では、アメリカ国籍を持つ文民で在日米軍に雇用され、勤務または随伴する者（通常日本国に居住する者と特殊契約者を除く）と定義されており、家族や軍人は含まない。公務中に犯罪を起こした場合、アメリカに第１次裁判権があるが、公務以外の犯罪は基本的に日本側が裁判権を有する。2016年に沖縄県で軍属が女性を殺害する事件が発生したため、軍属の対象を明確化し、アメリカ政府予算などで雇用され在日米軍のために勤務する文民被雇用者、アメリカ軍運航の船舶・航空機に搭乗する文民の被雇用者、アメリカ軍に関連する公式目的で日本に滞在するアメリカ政府の被雇用者、在日米軍の公式招待で在日米軍のために日本に滞在する技術アドバイザーやコンサルタントに限定した。2017年1月16日、日米両政府が在日米軍の地位協定における軍属の範囲を明確化する補足協定を締結。同日に日米合同委員会が開催され、アメリカ軍の仕事を請け負う民間会社（コントラクター）に雇用されている者のうち、アメリカ政府の正式な招請により、アメリカ軍関連の公の目的のためにのみ日本に滞在している者と、アメリカ軍の任務にとって不可欠で、かつ任務遂行のため必要な高度な技能または知識を有している者を軍属とみなすことで合意した。参考：朝雲、月刊丸4,’17、ベーシック条約集2018

＜軍属（日本海軍）＞：海軍文官（一等〜八等高等官、一等〜四等判任官）、雇員（通訳など）、傭人（割烹、洗濯夫、剃夫など）に分類される。艦船に配属される雇員や傭人は艦営傭人と呼ばれる。参考：写真で見る海軍糧食史、大日本帝国陸海軍軍装と装備

＜軍属（日本陸軍）＞：陸軍文官同待遇者及び宣誓して陸軍の勤務に服する者のこと。陸軍文官と雇員・雇人に分かれ、親任官、一等勅任官、二等勅任官、三等奏任官、四等奏任官、五等奏任官、六等奏任官、七等奏任官、八等奏任官、一等判任官、二等判任官、三等判任官、四等判任官、雇人、電信吏、郵便吏、陸軍教授などに細分される。参考：衛兵勤務必携、大日本帝国陸海軍軍装と装備

＜軍隊＞：敵の軍隊と戦闘を行い、勝利することを目的とする組織。以前の主任務は敵国支配域の征服や植民地拡大といった侵略だったが、近年では（建前上）国土及び国民の防衛、災害派遣、国際貢献、平和維持活動など防衛的任務の色合いが強くなり、脅威に対しては実力行使より抑止力の誇示を手段として用いるようになった。冷戦終結で大規模戦争の恐れが無くなると戦争以外の副次任務（MOOTW）に駆り出されるようになり、予算削減も加わって本来の戦争対応能力を一気に喪失する事態に陥っている軍隊もある。強力な戦闘力（率直に言えば大量殺人・器物損壊能力）を持っているため、シビリアン・コントロール、交戦規則、軍法などにより暴走を抑えている。また、構成員である軍人に対して自らの死に直結する命令を下すことがあり、これを実行させるために軍法による厳罰と階級制度が設けられている。冷戦終結後は人道支援目的で他国に派遣しても他国から文句を言われることが少なくなり、多国間協調介入の機会も増え、災害救援や人道支援のため活用されることが多くなった。即応性が高く、人手と体力と気力と器材と専門家が揃っていて、危険な状況や武装勢力による活動妨害にも対応できるが、大がかりになりすぎて経費がかかる、派遣対象や期間が国策に左右される、民間機関との連携がイマイチといった欠点もある。参考：歴史群像10,’04、月刊軍事研究5,’09、月刊世界の艦船4,’10、4,’18、海軍こぼれ話

＜軍隊記号（日本陸軍）＞：地図に記入する際などに使用する、部隊の略号のこと。英訳の頭文字であり、太平洋戦争終戦まで使っていた。軍はArmyのＡ、師団はDivisionのＤ、旅団はBrigadeのＢ、連隊はRegimentのＲ、歩兵はInfantryのＩ、砲兵はArtillerieのＡ、工兵はPioneerのＰ、戦車隊はTanKでTK。防疫給水部は日本陸軍独自なのでローマ字にしてBo。参考：軍医サンよもやま物語

＜軍隊教育（日本海軍）＞：日本海軍の教育。艦、海兵団、航空隊などの現場で行われる教育で、大正9年までは艦団隊教育という名称だった。総責任者は艦長、海兵団長、航空隊長などで、現場の責任者は分隊長である。参考：陸海軍学校と教育

＜軍隊教育（日本陸軍）＞：日本陸軍の教育。連隊、大隊、中隊などの軍隊組織内で行われる教育で、日本陸軍創設当初は生兵概則や軍隊内務書で規正されていたが、明治20年に軍隊教育順次教令、大正2年に軍隊教育令が制定された。総責任者は連隊長や大隊長、現場の責任者は中隊長である。参考：陸海軍学校と教育

＜軍隊区分（日本海軍）＞：建制を作戦に応じて変更し、臨時の作戦部隊を編成すること。参考：歴史群像2,’08

＜軍隊区分（日本陸軍）＞：作戦上の必要に基づき、一時的に部隊を編成すること。編成に際しては、基本的に軍隊の式制に従う。命令にあたっては、該当部隊を命令文の上欄または命令文中に歩兵、戦車、騎兵、砲兵、工兵、航空兵、通信部隊、衛生部隊、輜重等の順に列挙する。軍隊区分と共に行軍序列（梯団区分）を規定することもある。参考：作戦要務令

＜軍隊指揮＞：ドイツ軍が1936年に制定した戦術教範。連合兵種の指揮及び戦闘の改訂版で、機械化部隊による機動力を活かした戦闘を中心に述べられている。戦闘序列・軍隊区分、指揮、捜索、警戒、行軍、攻撃、追撃、防支、戦闘中止・退却、持久戦、特殊戦、宿営、軍騎兵の13章で構成される。冒頭では用兵は科学を基礎とした自由かつ創造的な行為であり、人格が最も必要な条件であるとしている。本文では、新たな交戦手段の出現を予想して迅速に対処すること、戦闘能力の高い精鋭部隊によるテンポの速い作戦実行により戦闘の主導権を握るのが重要であることが述べられている。参考：歴史群像6,’08

＜軍隊式栄養パン＞：昭和恐慌の際、小学校の児童に配給する栄養価に優れたパンとして陸軍糧秣本廠が開発した栄養パン。小麦粉を100とし、大豆粉10、馬鈴薯または甘藷10、胚芽５、蜂蜜または黒砂糖20、人参６、乾燥果物または豆類10、魚粉４、食塩１、ラード３、イースト４、イーストフード少量、野菜スープ適量の割合で混ぜて捏ね、パンとして焼き上げる。１食あたり180g・550カロリーで、水の代わりに野菜スープを使っているので副食が要らない。昭和5年度から新聞社をスポンサーとして配給した。参考：写真で見る日本陸軍兵営の食事

＜軍隊炊事調理講習会＞：陸軍糧秣本廠が定期的に行った講習会。各部隊や衛戌病院の炊事係下士官を対象に、栄養や調理に関する講義を行うものである。昭和5年2月4日から第４回が開催され、40日間200時間の座学・実務教育が施された。参考：写真で見る日本陸軍兵営の食事

＜軍隊手帳＞：日本陸軍の身分証兼履歴書。本籍、住所、氏名、被服のサイズ、異動、昇進、叙勲、戦闘記録などが記入されている。参考：歴史群像8,’17

＜軍隊内務令＞：日本陸軍の連隊長以下の職責と、内務班など内務に関する事項を規定したもの。昭和18年8月11日に軍令陸16号で交付された。軍や軍人とは何かといった綱領に始まり、各官の職務、兵営の構造、勤務内容、対空防護の方法に至るまで事細かに規定されている。暗記が必須なのは軍人勅諭や作戦要務令と変わらない。参考：帝国陸海軍事典、新兵サンよもやま物語

＜軍団（ソ連陸軍）＞：ソ連陸軍最大の戦術単位部隊。作戦統制軍団として狙撃軍団と砲兵軍団、機動軍団として戦車軍団、機械化軍団、騎兵軍団が編成されており、狙撃軍、打撃軍、戦車軍、方面軍予備に編入される。トップは軍団司令官（中将または少将）で、隷下に軍団司令部、2-4個師団、直轄部隊を置く。参考：月刊PANZER12,’13

＜軍団移動統制センター＞：CMCCを参照。

＜軍団支援大隊＞：アメリカ軍兵站組織の１つ。前方支援群に３個、後方支援群に２個配備される。各師団区域内での支援を行うものは補給中隊、野外業務中隊、整備中隊、弾薬中隊、軽／中型トラック中隊各１個からなり、師団以外への支援を行うものは弾薬中隊、中型トラック中隊、補給中隊、整備中隊、燃料補給中隊、重装備輸送車中隊各１個からなる。参考：月刊軍事研究8,’03

＜軍団支援団＞：COSCOMを参照。

＜軍団資材管理センター＞：CMMCを参照。

＜グンテイ＞：九九式軍偵察機（インドネシア空軍）を参照。

＜軍偵察機＞：日本陸軍航空機のカテゴリーの１つで、戦術偵察を行う機体である。陸軍航空本部兵器研究方針昭和12年度改訂で誕生し、昭和13年1月から九九式軍偵察機の開発に入った。同年7月の改訂で襲撃機と同一機種にすることになった。参考：月刊JWings4,’20、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・日本篇

＜軍刀式戦闘機＞：F-86戦闘機・海外シリーズを参照。

＜クントゥリオティス＞：D-213（駆逐艦）を参照。

＜軍馬（日本陸軍）＞：軍人が乗る乗馬、輜重車（荷車）などを牽引する輓馬、荷物を背に乗せる駄馬がいる。歩兵では大隊長から乗馬となる。軍医は野戦では常に乗馬である。乗馬には左から乗るが、間違って左の鐙に右足を掛けて前後逆向きに乗ってしまい、「この馬には首がない」と叫んだ薬剤少佐がいたとかいないとか。日清戦争には乗馬7010頭、輓馬9134頭、駄馬18888頭が参加した。日露戦争には乗馬19363頭、輓馬36503頭、駄馬33934頭が参加した。参考：月刊丸7,’14、軍医サンよもやま物語、歴史群像6,’16

＜クンパン＞：Y-20A（輸送機）を参照。

＜クンビーラ級＞：インド海軍戦車揚陸艦Kumbhir級。排水量1150トン。1974-86年に８隻が就役した。後に30mm機関砲CRN-91を搭載している。参考：月刊世界の艦船12,’20、1,’21

＜軍票＞：軍用手票の略。軍隊が占領地で使用する特殊紙幣のこと。参考：戦時用語の基礎知識

　＜軍票（アメリカ軍）＞：占領後の日本で使用するため、1945年9月には３億円が駐留米軍に支給されたが、金融の混乱を招くとして日本側が使用停止を求め、それに応じて使用されなかった。ただし1946年2月に新しい円が発行された時、不足を補うために軍票が一時期使用されている。沖縄では太平洋戦争終結前から使用されており、1946年6月8日から8月18日までの交換レートは１ドル対10円だった。9月30日からは日本、朝鮮、沖縄でドル建て軍票が使用され、Ａ軍票（アメリカ軍部内用軍票）15円が１ドルのレートで交換された。1948年7月からはＢ軍票が使用され、1958年9月のドルへの切り替えまで使われている。参考：戦時用語の基礎知識

　＜軍票（ソ連軍）＞：満州侵攻後、撤収までの１年弱で98億円を発行、インフレを招いた。参考：戦時用語の基礎知識

　＜軍票（日本軍）＞：太平洋戦争中に当時の額で194億円が発行された。フィリピンではアメリカ軍により送り込まれた100億ペソの偽軍票に対抗するため大量に発行され、143倍のインフレを引き起こした。参考：戦時用語の基礎知識

＜グンビンネン作戦＞：第２次大戦時の1944年10月16日にソ連第３白ロシア方面軍が開始した攻勢で、ミンスク方面から西に進撃してリトアニア・東プロシア国境のグンビンネン（グセフ）を占領、ケーニッヒスベルク攻略への足掛かりとするものである。参考：歴史群像4,’18

＜クンフェン�V＞：工蜂�V型（多連装ロケット）を参照。

＜クンフェン�W＞：工蜂�W型（多連装ロケット）を参照。

＜クンフェン�Y＞：工蜂�Y型（多連装ロケット）を参照。

＜軍服＞：制服または迷彩服を参照。

＜軍部大臣現役武官制＞：陸軍大臣と海軍大臣を現役軍人に限定する制度のこと。内閣の方針が気に入らなければ、軍が大臣を辞職させて後任を出さず、総辞職に追い込むことができる。政党政治により軍部への干渉が広がることを恐れた日本軍が明治33年5月に成文化した。大正2年、木越安綱陸軍大臣・山本権兵衛海軍大臣の時に、現役だけでなく予備役・後備役・退役後でも可能とする改正案が成立した。昭和11年、再度現役のみとする改正案が成立した。参考：朝雲

＜軍法＞：軍人の非違行為を律する法律で、軍隊固有の刑事法とも言える。軍隊の暴走を抑え、敵前逃亡や命令違反を防ぐ目的がある。死刑が廃止された国でも、軍法では銃殺刑が認められていたりする。戒厳令下では一般人にも適用される。制定は議会で行われ、軍隊が自ら決めることは出来ない。審判は軍法会議で行う。参考：歴史群像10,’04、月刊軍事研究6,’01、8,’13

＜軍法会議＞：軍法に基づいて開かれる裁判。手続きや処罰は一般民事のそれよりも厳しく、反乱や敵前逃亡などは非公開の短期裁判１審のみで終了することもある。裁判官は専門性の面から軍人や軍属が務めるが、身内の裁判になって判決に手心が入るという懸念がある。軽度の違反（帰隊遅延など）は指揮官が行政処分で処置する。日本では憲法76条で特別裁判所の設置が禁止されており、軍法会議は開けない。参考：月刊軍事研究6,’01、歴史群像10,’04

　＜軍法会議（日本海軍）＞：当初は特別裁判所と呼ばれており、後に海軍高等軍法会議、海軍東京軍法会議、鎮守府軍法会議が設けられた。裁判官は将校５名で構成される。軍法会議法制定に伴い、審判形式が普通裁判所とほぼ同じになったため、５名のうち１名を文官の法務官にしたが、運用上イマイチだったらしく、昭和17年4月に法務官を法務中尉から法務中将までの士官に任用した。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊

　＜軍法会議（日本軍）＞：現役軍人や召集中の在郷軍人は陸海軍刑法も一般刑法も軍法会議で裁判が行われた。参考：歴史群像10,’04、月刊世界の艦船9,’13増刊

　＜軍法会議（日本陸軍）＞：平時から置かれている２審制の常設軍法会議（師団軍法会議と高等軍法会議に分かれる）と、戦時や事変に設置される１審制・非公開・弁護人無しの特設軍法会議（軍、独立師団、独立混成旅団、兵站、合囲地、臨時など）がある。参考：歴史群像10,’04

＜クンマースドルフ車両試験場＞：ドイツ軍の車両試験場。ベルリンの南40kmくらいにあり、1884年2月14日の開設当初は砲兵の射撃試験などに使用された。第１次大戦中には航空機からの爆弾投下試験や航空機用エンジン・プロペラ開発も行われ、敗戦後の1919年に一旦破壊されている。1923年、廃棄処分となった砲弾を金属部品に再生する工場として蘇り、火砲牽引車の試験が開始された。1926年、軍用車両走行試験を開始。1927年、野砲の射撃試験を再開。1928年、対戦車砲の試験を実施。1930年代にロケット試験施設が併設され、1937年に液体燃料ロケット実験施設がペーネミュンデに移ったため、以降は固体ロケットのみ試験を継続した。第２次大戦中は鹵獲兵器の評価なども行い、末期には試験をしていた戦車を配備するクンマースドルフ戦車中隊（後に大隊に格上げ）が新編されている。1945年4月30日、ソ連に占領され、施設は破壊されてソ連軍の射爆場になった。ソ連撤退後は東ドイツの車両走行試験施設となり、東西ドイツ統一後も走行試験場として使用中。参考：月刊グランドパワー7,’02

＜クンミン＞：FF1205（フリゲート）を参照。

＜クンヤン＞：DD-919（駆逐艦）を参照。

＜クンユアム旧日本軍博物館＞：タイのメーホンソン県クンユアムにある、日本軍兵士の遺品を展示している博物館。クンユアム郡警察署長（当時。現在は日泰平和財団理事長）のチューチャイ・チョムタワット氏が住民の家に保存されていた遺品を収集して1996年にオープンしたもので、2000点以上の遺品が展示されている。参考：月刊軍事研究6,’08

＜軍用艦艇（通常兵器登録制度）＞：軍事使用のための武器または装備を施した、基準排水量850トン以上の船舶又は潜水艦。参考：軍縮条約・資料集第２版

＜軍用機＞：兵器として使用される航空機。1794年にフランス革命戦争フルーリュスの戦いでフランス軍が気球によりオーストリア軍に対する偵察を行ったのが最初である。1848-49年の第１次イタリア独立戦争でオーストリア軍が無人熱気球に爆弾を吊ってベネチア爆撃を試みたが、失敗した。アメリカ南北戦争あたりから本格的な気球の利用（偵察・観測）が始まっている。1903年12月17日にライト兄弟が飛行機で初飛行すると、1910年前後に各国で航空部隊が創設された。飛行機を最初に使用したのはイタリア軍で、1911年10月22日に海軍のブレリオ単葉機がトルコ軍を偵察した。その後、偵察で目標を見付けたらそのまま攻撃してしまえということで、手で爆弾を落として爆撃機としても使っている。海軍作戦初の軍用機使用は、バルカン戦争でギリシャ海軍が水上機１機によりトルコ軍を偵察・爆撃したものである。第１次大戦では飛行船も偵察と爆撃に使用された。第１次大戦緒戦では敵機にエールを送って別れたりしていたが、航空偵察や爆撃の重要性が認識されると工具、レンガ、砂袋の投げ合いが始まり、拳銃や猟銃を撃ち合う空戦に発展、偵察機・爆撃機・攻撃機を撃墜する専門機として戦闘機が出現した。パイロットの訓練を行う練習機、人員や物品の輸送を行う輸送機、洋上でも運用できる水上機や軍用飛行艇、艦に搭載する艦載機や艦上機も登場し、水上艦に魚雷を叩き込む雷撃機や、潜水艦に対抗する対潜哨戒機が開発されている。当初は航空機の能力に合わせて使用目的を決めていたが、航空技術の発達に伴い、軍が欲しい航空機を開発できるようになっていった。第２次大戦頃からレーダーが発達すると早期警戒機や電子戦機が登場。戦後は戦略爆撃部隊などの航続距離延伸に空中給油機が使用され、ヘリコプターも大々的に使用されるようになった。国の存亡や国民・乗員の生命がかかっており、開発要求を満たす上で必要な能力はとことん突き詰めるが、それ以外の要素は遠慮無く削ぎ落とす。航空戦力は量をもって質を凌駕できないといわれ、不断の開発研究が不可欠である。現代戦では指揮管制組織や支援組織などと組み合わせて複雑なシステムで運用されるので、軍用機単独で強い弱いを論じるのはあまり意味が無い。参考：空軍、月刊JWings9,’04、3,’15、戦闘機のしくみ、飛行機のしくみ、月刊航空ファン2,’16、月刊軍事研究3,’16

＜軍用犬＞：軍隊で軍用に使用される犬のこと。１頭の戦力は１個小隊30名に匹敵するともいわれる。紀元前８世紀頃に描かれたアッシリア帝国の壁画に犬を連れた戦士の姿があるのが記録上最古の軍用犬である。日本では太平記で南朝の畑時能が偵察や伝令として犬を使用したと記録されている。大規模に配備したのは第一次大戦時のドイツが初で、ドーベルマンやシェパードといった人間の命令をよく聞く狩猟向けの品種を以前から開発しており、開戦時に400頭、戦時中には6000頭を捜索・警戒・伝令用に使用した。日本軍も青島攻略戦におけるドイツとの戦闘で軍用犬の有用性に気付き、大正8年から歩兵学校で研究し、満州事変では250頭を初実戦参加させた。太平洋戦争では日米双方が使用したが、砲爆撃が猛烈だったため、前線での活躍は限定されたようである。自衛隊は空自が歩哨犬（2012年度まで）／警備犬（2013年度から）、海自が警備犬を使用中。ベトナム戦争ではアメリカ軍が4000頭を投入してゲリラ掃討に使用した。参考：JShips Vol.48、MAMOR vol.62

＜軍用航空カメラ＞：1914年にイギリス陸軍航空部隊が世界初の航空偵察専用カメラを開発した。航空機に搭載するため、耐衝撃性、整備性、軽量化が求められる。作動を確実にするためモーターを動力とした自動化が進められており、各所をモジュール化して整備交換を容易としている。撮り直しがほぼ不可能なため、シャッター機構には信頼性と確実性が必要である。レンズの間にシャッターを置いたレンズ・シャッター方式ではシャッター速度が100-400分の１秒に止まるため、シャッター羽根を２枚にしたラピダイン・シャッターにより800分の１秒に引き上げ、更に焦点面にスリット入りステンレス幕を置いたフォーカルプレーン・シャッターの採用により3000-4000分の１秒という高速シャッターが可能となった。ただしフォーカルプレーン・シャッターは幕がフィルムの上を動く間に地上の被写体が動くので像が歪むという欠点があり、高精度撮影には向かない。焦点は一般的に無限遠固定だが、地形追随レーダーにより地表から一定高度を保って飛行すれば、有限遠焦点でもピントのずれを防止できる。大きいフィルムを焦点面でたるませないため、バキュームバックというフィルム吸い込み装置が設けられており、真空ポンプでフィルムを吸い付けて固定する。高々度撮影時に低温による作動不良が起きないようヒーターが組み込まれており、一部の航空カメラにはジャイロを使用した安定化装置も装備されている。フィルムには裏紙が無いため、セット時に感光しないよう暗室を使う必要があるが、薄くできるのでフィルム・マガジンに目一杯詰め込める。また、コマ送り用の穴も空いていて、確実に高速コマ送りができる。モーターでコマ送りしても伸縮や破損が少ないポリエステル・フィルムを使用するが、巻き上げが固くなった時にツメが折れることがあるので、アセテート・フィルムを使うこともある。可視光撮影では赤外線領域を感光しないパンクロ・フィルム（モノクロ写真用ネガ）を使用し、大気中のもやを透過させるためと、照明弾やストロボの赤系発光を鮮明にして夜間撮影を確実にするため、赤の感光度が高いＣタイプを使用し、赤フィルターを併用する。赤外線撮影でも赤色フィルターを併用し、青領域の光をカットする。フィルム感度も改良が進み、高度161km以上を周回する偵察衛星からでも高解像度の写真が撮れるようになった。また、特殊なカラーフィルムを使用して本物の植物とカモフラージュ用の植物を見分ける技術が朝鮮戦争頃に実用化され、1950年代初期には黄フィルターによって単純なカモフラージュを全て看破することができるようになった。撮影方向により垂直、前視、斜角カメラなどに分類されるが、ジンバルにカメラを固定して手動で方向を変えられるものもある。左右水平線をカバーするには垂直カメラと斜角カメラ２台を組み合わせる方法と、パノラマカメラ１台で済ませる方法がある。他にフレーミング・カメラ、ミッションストライク・カメラなどがある。参考：ミリタリー・イラストレイテッド17、スパイ機

＜軍用自動車補助法＞：日本の法律で、大正7年3月に法令15号で交付され、5月1日から施行された。青島攻略戦で自動車の有効性が明らかとなり、日本陸軍では自動車の導入を進める予定にしていたが、国内に自動車メーカーが存在しない状況だったので、まず補助金を出して自動車を製作させ、これにより自動車産業を発展させると共に、有事の際には軍用自動車として徴発するというものである。軍用なので補助の対象はトラックに限ることになり、主に貨物を運搬する自動貨車と、一部を改造すれば自動貨車にできる応用自動車に区分した。更に有効積載量1.5トン以下の丙種と、1.5トン以上の乙種に分けている。６輪車両は不整地踏破能力に重点が置かれ、４輪車両は普通道路で有効積載量の５割増しで貨物を搭載可能とすることが求められた。これに基づく自動車は大正14年には198両が登録されており、昭和6年には年間240-250両が生産された。参考：月刊PANZER11,’86、機甲入門

＜軍用特殊帆船＞：日本陸軍のジャンク船。日華事変の臨検で押収したのを輸送に使ったものである。大きさや形状は様々で、陸軍需品本廠に陸軍特殊帆船隊を編成し、軍属の船員（船隊長のみ将校）により運用した。輸送ついでに沿岸部の偵察も行っている。参考：月刊丸10,’10

＜軍用時計＞：ミリタリー・ウォッチを参照。

＜軍用品＞：開発はしばしばコスト無視で行われ、信頼性・耐久性重視から最新過ぎる技術は好まれないため、高性能最新技術を低コストで要求してくる民需への技術転換は意外と困難で、ある程度耐久性のある民生品が軍事方面に採用されることが最近は多い。参考：月刊軍事研究9,’08

＜軍律＞：軍隊が占領地に対して公布する法律で、軍が定め、占領地に居住する一般人に対して適用する（敵軍人は捕虜として扱われる）。軍に対する犯罪行為や、治安を乱す行為、作戦妨害などが違反として扱われ、死刑を含めた厳罰の対象となることが多い。参考：歴史群像10,’04

＜軍律法廷＞：軍律違反を審判する法廷で、一時的な規則違反を判断するため、司法機関ではなく行政機関に分類される。参考：歴史群像10,’04

＜クンルンシャン＞：998（揚陸艦）を参照。

＜軍令＞：operational。軍隊の業務で、戦略や作戦計画の立案と遂行、訓練の実施、各種命令の発出、作戦統制などを行うもの。参考：月刊世界の艦船2,’13

＜軍令（日本軍）＞：陸海軍の統帥に関する規定で、勅定を経たもの。統帥に関連する法規であり、軍隊及び軍人にのみ適用されるが、戦時または事変においては国民にも適用された。副署は陸海軍大臣の両方または片方のみで済み、内閣総理大臣の副署は不要である。即日施行され、内容によっては交付されないこともあった。陸海軍に共通する公示すべき軍令は軍令第○号、陸軍のみに関する公示すべき軍令は軍令陸第○号、陸軍のみに関する戦時機密事項は軍令陸甲第○号、陸軍のみに関する平時機密事項は軍令陸乙第○号で伝宣された。参考：帝国陸海軍事典

＜軍令憲兵＞：憲兵を参照。

＜軍令承行＞：戦闘中に最高指揮官が死傷した際、次席者が指揮を引き継ぐこと。軍隊は指揮官の命令で動くので、最高指揮官が指揮を執れなくなったら次席者が直ちに引き継ぐ態勢を取っていないと話にならない。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊、月刊丸4,’17

＜軍令承行令＞：日本海軍の指揮権を定めた規則で、明治32年に内令22号・軍令承行に関する件として制定された。艦隊や艦船といった戦闘部隊の指揮権は兵科将校にあり、階級順・先任順（海軍士官名簿の記載順。いわゆるハンモック・ナンバー）で継承する。日本海軍はイギリス海軍に倣って兵科と機関科の二系方式を採用しており、機関科には指揮権が無かった。大正4年12月15日に内令320号・軍令承行令として改訂され、召集中の予備役・後備役も含めて兵科将校が全員指揮を執れない状態になった時に限って機関科将校が戦闘部隊の指揮を執れるようになった。つまり兵科大佐の艦長が戦死した場合、機関長が機関大佐だったとしても指揮を執れる訳ではなく、兵科中佐の副長が指揮権を継承し、兵科少尉まで全滅して漸く機関長に出番が回ってくる状態で、差別待遇を受ける機関科の不満が爆発寸前に達した（一系問題）が、東郷平八郎元帥がそんなことを口に出させるなと黙らせてしまった。海軍機関学校を海軍兵学校舞鶴分校にするなど兵科将校との差別を撤廃、兵科・機関科の二系を一系に纏めて問題の解決が図られたのは終戦間際の昭和19年10月である。日華事変に際し、海軍予備士官が特設艦艇などで長を務めるようになると、いちいち正規士官である隊司令の命令を聞かないと行動できない事態に陥ったため、必要な際には兵科予備将校に軍令を承行させることができるという例外規定を設けて対応した。太平洋戦争では水雷艇や掃海艇でも海軍予備士官が艇長に配属されるようになったが、軍令承行令の規定をそのまま適応するとベテランの兵科士官や機関科士官を部下に置くことができず、上層部を海軍予備士官と特務士官で固めなければならない状態で、戦闘任務に支障を来した。よって昭和17年10月27日（11月？）に小改正が加えられたが、本格的に改訂されたのは昭和19年2月になってからである。この時に海防艦、輸送艦、水雷艇、掃海艇、駆潜艇、敷設艇、哨戒艇、特務艇、特設砲艦、特設輸送艦、特設特務艇に限り、海軍各部の長が必要と認めた場合、部下の将校、兵科予備士官、兵科特務士官、兵科准士官、兵科予備准士官、兵科下士官を一体として階級順・先任順に軍令を承行すると定められた。参考：陸海軍学校と教育、海軍こぼれ話、月刊世界の艦船9,’13増刊、海軍兵学校岩国分校物語

＜軍令部＞：日本海軍の作戦や用兵を司る統帥の中央機関で、昭和8年10月1日に海軍軍令部から改称された。トップは軍令部総長で、軍令部が考案した作戦などを天皇に奏上し、大海令（天皇の勅裁を受けた命令）または大海指（天皇の委任を受けた事項の指示）を発して連合艦隊など隷下部隊に指示する。第３部が情報関連部署、軍令部特務班が暗号解読部署だが、腐れ士官の捨て所などと言われて重視されなかった。省部事務互渉規定により、国防用兵に関する事項は天皇に奏上して裁可を得た後、海軍大臣の裁定を経て決定していたが、昭和8年に規定を改正し、海軍大臣の裁定を経ず軍令部だけで決められるようにした。統帥権の独立を明文化した形だが、内閣や議会の方針を無視して戦力整備運用を行うことが可能となり、シビリアン・コントロールがほぼ効かない状態となってしまうもので、大角海軍大臣以下海軍省は大反対したが、軍令部長／軍令部総長伏見宮博恭王の威光を借りて高橋三吉軍令部次長らが押し切っている。太平洋戦争中は連合艦隊司令部との連絡方法が電話１本しかなく、綿密な連絡調整が出来ていなかったらしい。また、連合艦隊に海軍全兵力の９割が集中しており、連合艦隊司令部の発言力に対抗しきれず、山本五十六連合艦隊司令長官が自身の立案した作戦を通さないと辞任すると言い出すのも止められず、連合艦隊が立てた作戦を軍令部が承認したり、軍令部の作戦を連合艦隊が無視したり変更したりすることも多かった。昭和17年10月10日、第12課（内線作戦・シーレーン防衛担当）を新設した。昭和20年10月15日に廃止された。参考：帝国陸海軍事典、月刊丸12,’92、歴史群像8,’02、月刊世界の艦船12,’10、9,’13増刊、日本海軍艦隊総覧、海軍こぼれ話、日本海軍艦隊総覧

＜軍令部総長＞：軍令部のトップで、大将又は中将が任命される。連合艦隊司令長官に天皇の大命を伝達するのが役目である。大命を作るのは軍令部第１部（作戦部）なので、実質的には作戦を命令するのだが、形式上は指示の形をとっていた。連合艦隊司令長官に指示する立場なので、兵学校の卒業年度や士官順位は連合艦隊司令長官よりも上の人物を任命した。参考：月刊丸12,’92

＜軍令部特務班＞：日本海軍の暗号解読担当部署。Ａ班でアメリカ、Ｃ班で中国、Ｓ班でソ連の解読を担当した。中国の暗号解読は比較的簡単で、連合軍側も気付いており、作戦情報をどのあたりまで中国側に知らせるか相当悩んだらしい。実際、ワシントンの中国海軍武官から重慶政府に宛てた「重慶政権の暗号は日本側に解読されている可能性が高いのでこれ以上の機密は話せない」という暗号電報をＣ班で解読している。参考：海軍こぼれ話

＜訓練（陸上自衛隊）＞：指導を行う指導隊員と、訓練を受ける訓練隊員がおり、指導隊員は赤や白の肩章を付ける。日本陸軍出身者が教官だった頃は、状況現示と称して訓練生の乗る戦車目掛けて機関銃の実弾連射を喰らわせたりしたが、今は安全管理が厳重なので無理である。参考：戦車隊長、MAMOR vol.116

＜訓練演習支援施設機能の整備（器材整備）＞：自衛隊の機器。三菱電機製。参考：月刊軍事研究2,’17

＜訓練・教育幕僚＞：海上自衛隊の職名で、クレサと略す。参考：日本の防衛戦力Part3

＜訓練教義コマンド＞：アメリカ陸軍の組織で、TRADOC（Training and Doctrine Command）と略す。ベトナム戦争の戦訓を基に、実戦で使える陸軍兵士を育て上げるべく1973年6月に創設された。主任務は軍民に対する教育訓練と、ドクトリン・装備・編成の近代化改編である。隷下に諸兵連合センター、陸軍能力統合センター、指揮参謀大学など組織５個、訓練センター６個、各種学校32個を置く。10月、第４次中東戦争勃発を受け、イスラエルに研究チームを送り込んだ。参考：月刊軍事研究5,’16、9,’16

＜訓練機雷発煙装置１Ｂ形＞：自衛隊の発煙装置。石川製作所製。参考：月刊軍事研究5,’08、2,’19

＜訓練用機雷表示弾５Ｆ形＞：自衛隊の火工品。石川製作所製。参考：月刊軍事研究4,’10

＜訓練機雷表示弾６Ｂ形＞：自衛隊の火工品。石川製作所製。参考：月刊軍事研究6,’11

＜訓練空域（航空自衛隊）＞：高々度訓練空域は北海道北部・中央部・西部のＡ空域、北海道南部から三陸沖のＢ空域、北海道から山形にかけての日本海のＣ空域、宮城沖のＤ空域、茨城沖のＥ空域、佐渡の西から山陰沖のＧ空域、長野北部上空のＨ空域、小松基地南東・岐阜北部上空のＪ空域、東海沖のＫ空域、紀伊半島−四国−九州沖のＬ空域、山口県沖から対馬にかけてのＮ空域、五島列島周辺から南西沖に広がるＰ空域、硫黄島周辺のＳ空域があり、Ｃ空域とＧ空域の間が超音速飛行空域に設定されている。。低高度訓練空域は茨城県・福島県境沿岸のNO1、福島県中央部のNO2、群馬県から長野県のNO3、静岡県のNO4、福井県若狭湾東側のNO5、兵庫県北方日本海のNO6、鳥取県から山口県北部のNO7・NO8・NO9がある。参考：月刊JWings3,'24、8,’16

＜訓練検閲＞：自衛隊の部隊練度評価。実戦想定訓練を行い、指揮幕僚活動、部隊の基本的行動、隊員の基礎動作などをチェックして部隊の能力を検閲すること。検閲官（部隊長が務める）は部隊が任務を達成できる練度に達しているかを評価して優・良・可などの判定を下し、不足している点は改善の方策を指摘する。参考：MAMOR vol.46、vol.110、戦車隊長、月刊軍事研究10,’13、7,’18

＜訓練検閲（陸上自衛隊）＞：上級部隊長（小隊検閲なら中隊長、方面直轄なら方面総監）が検閲官を務め、検閲を受ける受閲部隊、相手役になる対抗部隊、全体を統括する統裁部に分かれて行う。実弾を撃つわけにはいかないので、何処に何を撃ったか現場の統裁部審判が確認し、審判本部で損害を判定する。車両が走る際には隊員が履帯に巻き込まれないよう、安全係が目を配る。対抗部隊は定数以上の敵兵力を再現することもあり、その場合は戦死扱いとなった後にまた復活して戦闘に加わることになる。参考：MAMOR vol.46、vol.110、戦車隊長、月刊軍事研究10,’13、7,’18

＜訓練検閲乙＞：海上自衛隊の練度評価で、当初は戦技乙と呼んでいた。部隊としての任務達成能力を評価・審査するもので、訓練検閲甲で各艦の能力を評価し不十分な点を修正した後、対抗部隊との対抗戦形式で数日間に亘り行われる。参考：月刊世界の艦船6,’22

＜訓練検閲甲＞：海上自衛隊の練度評価で、当初は戦技甲と呼んでいた。訓練の最終段階で行われる各艦の任務達成能力評価・審査で、射撃、防火、防水から給食に至るまで、細かな技能の習熟具合を確かめる。未習熟な点が見つかれば、これを修正して訓練検閲乙に臨む。参考：月刊世界の艦船6,’22、月刊丸3,’90

＜訓練査閲＞：海上自衛隊の部隊・艦艇練度チェック用訓練で、護衛隊司令などが実施する。艦長交代後や定期・年次検査終了後の練度向上を図る訓練期�T期をクリアしたと認定されれば訓練期�U期への移行が行われ、各種任務への即応に備えた高度な訓練に入る。参考：月刊世界の艦船8,’11増刊

＜訓練支援艦＞：海上自衛隊の艦種。艦種記号はATS、艦番号は4201以降である。海自艦艇が射撃演習を行う際には漁船や航空機のいない沖合で行う必要があり、陸上から無人標的機の管制を行うことができないため、代わりに洋上でその任務を果たす。当初はLSSLやPFが兼務していたが、高性能無人標的機の採用に伴い、1968年3月16日に区分・自衛艦−大分類・特務艦−中分類・特務艦艇の下の種別として艦種が定められ、1969年に専用艦のATS-4201あづまが竣工した。後継として４機同時管制と射撃観測評価を行えるATS-4202くろべが1989年に竣工。更にイージス艦の訓練支援が可能なATS-4203てんりゅうが2000年に竣工した。参考：月刊世界の艦船11,’17増刊、1,’14、1,’18

＜訓練支援艦「くろべ」型用エアハンドリングユニット＞：自衛隊の機器。ダイキン工業製。参考：月刊軍事研究11,’18

＜訓練指導隊群＞：海上自衛隊の部隊。各種訓練を指導評価し、各部隊・各艦艇の練度を管理する。2002年、開発指導隊群の訓練部門を改編・集約して創設された。参考：月刊世界の艦船8,’11増刊

＜訓練弾＞：大きさや重さが同じフルスケール弾と、小型だが弾道特性など必要な部分だけを本物と一致させたサブスケール弾がある。イナートと呼ばれる炸薬や推進薬を搭載していないものを使用するが、爆弾では着弾箇所が分かり易いように発煙剤や少量の炸薬を詰めることがある。参考：月刊JWings3,’12

＜訓練弾用アタッチメント（特殊訓練弾用）＞：自衛隊の機器。丸紅が受注している。参考：月刊軍事研究7,’09

＜訓練の２群＞：第２護衛隊群を参照。

＜訓練飛行隊＞：VTを参照。

＜訓練飛行隊群＞：海上自衛隊の部隊。1955年7月15日、自衛艦隊隷下に新編された。TBM哨戒機を装備する。1956年8月16日に解隊された。参考：月刊世界の艦船8,’24

＜訓練評価支援隊＞：陸上自衛隊の部隊。諸職種協同などに必要な練度の向上を図り、戦車や野戦特科部隊を含む諸職種協同普通科連隊などに対し、北海道内の演習場で、実動による対抗演習の場を設定し、連隊長の指揮幕僚活動や状況判断・決心の評価支援を行うのが主任務で、矢臼別演習場の北海道訓練センターを運用し、連隊戦闘団規模の対抗演習を統制・評価できる。可搬型訓練統裁支援システムや可搬型訓練統裁用装置（コンテナ型統裁装置�U型）を装備しており、矢臼別演習場に限らず北海道各地の演習場に展開した部隊を統裁可能で、何なら全国どこでも対抗演習を運営できる。2020年3月26日、教育訓練研究本部隷下に北千歳駐屯地で新編された。6月30日から7月8日、北海道訓練センターで第１回運営を実施。教育訓練研究本部長が担任官を務め、第７師団第11普通科連隊基幹の1000名以上（攻撃戦闘側）と第９師団第39普通科連隊基幹の1000名以上（防御戦闘側）が対抗演習を行った。9月3-9日、矢臼別演習場で北海道訓練センター第２回運営を実施。第10師団第33普通科連隊基幹の第33戦闘団750名（攻撃側）と第５旅団増強第６普通科連隊550名（防御側）が参加し、６夜７日の対抗演習を行った。2021年1月12日から2月7日、日出生台演習場で、西部方面管区での実動演習の運営に向けた検証訓練を実施。第４師団第16普通科連隊基幹の第16戦闘団と第13旅団の増強第17普通科連隊が参加し、実動対抗演習を1月27日から2月2日まで行っている。3月26日、北千歳駐屯地で創隊１周年記念行事を実施。5月14日から6月25日、令和3年度北海道訓練センター第１回実動対抗演習を実施。第12旅団第13普通科連隊と第11旅団第18普通科連隊が上富良野演習場などで諸職種協同による作戦行動を行った。8月20-26日、矢臼別演習場で令和3年度北海道訓練センター実動対抗演習第３回運営を実施。第６師団第44戦闘団が攻撃側、第５旅団増強第27普通科連隊が防御部隊として参加し、陸自クローズ系クラウドシステム正蒼院を使用したネットワーク火力運用による防御戦闘などを行った。参考：朝雲、月刊JWings11,’20

　＜訓練評価支援隊（２０２０年３月２６日新編時）＞：教育訓練研究本部隷下で、北千歳駐屯地に置かれている。隊員数250名。隊長（１等陸佐）、副隊長兼訓練評価支援隊統制センター長、隊本部、統制科、運営基盤科、作戦評価分析１科（総括班、評価分析班、作戦機能分析班）、同２科（１科と同編成）からなる。参考：朝雲

＜訓練用模擬銃＞：閉所戦闘訓練用教材を参照。

＜クンワ＞：567（掃海艇）を参照。

目次に戻る　　　トップページに戻る　　一番上へ