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＜３／４トン救急車＞：陸上自衛隊の野戦救急車。3/4トントラックがベースで、師団衛生隊に12両が配備された。全長5.12m、全幅2.17m、全高2.85m、車両重量3.32トン。エンジン出力110馬力、最大速度85km。積載人員11名。トヨタ製。参考：自衛隊装備カタログ1981

＜３／４屯積全装軌式被牽引車＞：日本陸軍の装軌式0.75トントレーラー。足回りは片側あたり転輪２枚と誘導輪２枚（無動力なので起動輪は無い）で構成され、転輪２枚をリーフスプリング１基で緩衝している。上部にはオープントップの荷物入れが装着されており、前方に牽引バーがあって九四式軽装甲車などに接続する。参考：機甲入門

＜３／４トントラック・シリーズ＞：警察予備隊／保安隊／陸上自衛隊の４×４輪ボンネット・トラックで、ジープ（1/2トントラック）と６輪トラックの間を埋める。積載量が大きく、小回りが効くので、山間部などでは重宝された。73式中型トラックに後を譲って退役した。参考：自衛隊装備カタログ1981、陸上自衛隊地上戦力の全容、月刊PANZER4・5,’17

＜ＷＣ５１＞：基本のトラック型。オープントップで、ドアも無く、ウインドシールドは左右２分割。車体後部が荷台になっている。警察予備隊発足時にアメリカ軍から供与された。参考：月刊PANZER4・5,’17

＜ＷＣ５２＞：WC51のフロントバンパーを強化し、ウインチを装着したもの。参考：月刊PANZER4・5,’17

＜ＦＱ１０＞：トヨタ自動車で国産化したもの。参考：月刊PANZER4・5,’17

＜Ｑ４Ｗ７０＞：日産自動車で国産化したもの。野外炊事車、65式レーダー、無線搬送端局装置などの牽引が可能。全長4.76m、全幅2.05m、全高2.34m、車両重量2.88トン、積載量１トン。エンジン出力105馬力、最大速度98km。参考：自衛隊装備カタログ1981、陸上自衛隊地上戦力の全容、月刊PANZER4・5,’17

＜３／４トントラック・ファミリー＞

＜ＷＣ６４＞：救急車型。荷台をシェルターに変更して担架を収容できるようにしている。当初はシェルター側面に大きな桜章、シェルター前面上部の前から見える位置に「救急車」の文字とその両側に小さい桜章を記入したのみで、赤十字マーク、赤色灯、サイレンは無かった。参考：月刊PANZER4・5,’17

＜３／４トントラック４×２＞：自衛隊の車両。いすゞ自動車製。参考：月刊軍事研究4,’15

＜３／４トントラック４×２（バン型）＞：自衛隊の車両。トヨタ自動車製。参考：月刊軍事研究6,’14

＜３／４トントラック（バン型）＞：自衛隊の車両。トヨタ自動車または日産自動車製。参考：月刊軍事研究10,’13、1,’17

＜３＞：潜水艦でジンクスとされる数字。３や３の倍数が艦番号に付くのは鬼門とされる。参考：続潜水艦気質よもやま物語

＜３−２−１計画＞：LCS（沿海戦闘艦）を参照。

＜３ＡＶ８５＞：自衛隊の電子管。東芝電子管デバイス製。参考：月刊軍事研究6,’18

＜３Ａ型＞：Ａ型戦時標準貨物船シリーズを参照。

＜３ＢＫ４＞：ソ連陸軍115mm滑腔砲U-5TS用HEAT。装薬を付けると3UBK3と呼ばれる。弾頭重量13.1kg。装甲貫徹力495mm（440mm？）。参考：月刊PANZER9,’04、月刊軍事研究11,’08

＜３ＢＫ４Ｍ＞：ソ連陸軍115mm滑腔砲U-5TS用HEAT。装薬を付けると3UBK3と呼ばれる。弾頭重量13.1kg。砲口初速毎秒900m。射距離2000-3000mの目標に用いられ、装甲貫徹力は弾着角０度で440mm、60度で220mm。参考：月刊PANZER9,’04、月刊グランドパワー5’03

＜３ＢＫ８＞：ソ連陸軍115mm滑腔砲D-68T用HEAT。装甲貫徹力は全射距離で弾着角０度なら440mm、60度なら200mm。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＢＫ１２＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用HEAT-FSで、弾薬記号は3VBK7。弾頭重量19kg。装甲貫徹力220mm（射距離2000m、弾着角60度）。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＢＫ１２Ｍ＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲2A46用HEAT-FSで、弾薬記号は3VBK7。装甲貫徹力500mm（弾着角90度）、220mm（60度）。参考：月刊PANZER8,’97、2,’02

＜３ＢＫ１４Ｍ＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用HEAT-FSで、弾薬記号は3VBK10。弾頭重量19kg。装甲貫徹力220mm（弾着角60度）、450mm（90度）。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＢＫ１５Ｍ＞：ソ連陸軍115mm滑腔砲U-5TS用HEAT。装薬を付けると3UBK7と呼ばれる。弾頭重量12.2kg。砲口初速毎秒1060m。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＢＫ１８Ｍ＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用HEAT-FSで、弾薬記号は3VBK16。弾頭重量19kg。砲口初速毎秒905m、装甲貫徹力260mm（弾着角60度）。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＢＫ２１Ｂ＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用HEAT-FSで、弾薬記号は3VBK17。弾頭重量19.5kg、装甲貫徹力260mm（弾着角60度）、550mm（90度）。参考：月刊PANZER2,’02、月刊グランドパワー2,’05、月刊軍事研究11,’09

＜３ＢＫ２７＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用HEAT-FS。三重タンデム弾頭を持つ。参考：月刊PANZER9,’97

＜３ＢＫ２９＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用HEAT-FSで、弾薬記号は3VBK25。弾頭重量18.9kg。弾頭部に強化ノーズを採用しており、ERAを貫通してから弾頭が炸裂し、ERAに防御された傾斜角60度・厚さ300mmの装甲を貫徹できる。単一鋼板なら装甲貫徹力は650mm。三重タンデム弾頭という説もある。参考：月刊PANZER9,’97、2,’02、12,’04、9,’06、月刊軍事研究11,’08

＜３ＢＭ２＞：ソ連陸軍T12対戦車砲用APFSDS。弾丸長535mm、弾芯最大径38mm、弾丸重量19kg。装甲貫徹力は射距離2000mで180mm。参考：月刊軍事研究8,’08

＜３ＢＭ３＞：ソ連陸軍115mm滑腔砲U-5TS用APFSDS。装薬を付けると3UBM3と呼ばれる。世界初のAPFSDSである。砲口初速毎秒1625m。弾体全長490mm、最大径40mm、安定翼幅115mm。弾芯はタングステンカーバイドまたはタングステン合金製で、重量4kg。参考：月刊軍事研究8,’08、月刊グランドパワー5,’04、月刊PANZER9,’04

＜３ＢＭ４＞：ソ連陸軍115mm滑腔砲U-5TS用APFSDS。装薬を付けると3UBM4と呼ばれる。弾芯重量4.2kg。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＢＭ５＞：ソ連陸軍115mm滑腔砲D-68T用APFSDS。装甲貫徹力は射距離1000mで250mm（弾着角０度）／135mm（弾着角60度）、射距離2000mで220mm（弾着角０度）／110mm（弾着角60度）。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＢＭ６＞：ソ連陸軍115mm滑腔砲U-5TS用APFSDS。装薬を付けると3UBM5と呼ばれる。鋼鉄製で、飛翔体重量4kg。砲口初速毎秒1615m、最大有効射程2000m（1600m？）。それ以上の遠距離では3BK4Mを用いる。装甲貫徹力は弾着角90度なら射距離1000mで250mm（弾着角０度）／135mm（弾着角60度）、2000mで220mm（弾着角０度）／110mm（弾着角60度）。参考：月刊グランドパワー5’03、月刊PANZER9,’04、月刊軍事研究8,’08

＜３ＢＭ８＞：ソ連陸軍MT-12対戦車砲用HVAPDS-T。装甲貫徹力400mm。参考：月刊PANZER8,’01

＜３ＢＭ９＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用鋼鉄弾芯APFSDSで、弾薬記号は3VBM3。弾頭重量3.5kg。D-81Tから発射すると砲口初速毎秒1800m、装甲貫徹力は射距離1000mで300mm（弾着角０度）、2000mで150mm（60度）、2300mで400mm（０度）。参考：月刊PANZER8,’97、2,’02、月刊軍事研究4,’08

＜３ＢＭ１２＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用鋼鉄弾芯APFSDSで、弾薬記号は3VBM6。弾頭重量3.8kg。装甲貫徹力は射距離2000mで150mm（弾着角60度）。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＢＭ１５＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用APFSDSで、1972年に制式化された。長さ71mm・直径21mmのタングステン弾芯を長さ435mm・直径36mmのマルエージング鋼で包み、長さ20mm・直径20mmの被帽を被せた構造をしている。弾薬記号は3VBM7。弾頭重量3.8kg。装甲貫徹力は射距離0mで380mm（弾着角０度）、射距離2000mで340mm（０度）／150mm（60度。240mm？）。参考：月刊軍事研究5,’10、月刊PANZER2,’02

＜３ＢＭ１７＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用鋼鉄弾芯APFSDSで、弾薬記号は3VBM8。弾頭重量3.8kg。装甲貫徹力は射距離2000mで150mm（弾着角60度）。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＢＭ２１＞：ソ連陸軍115mm滑腔砲U-5TS用APFSDS。装薬を付けると3UBM9と呼ばれる。弾頭重量6.3kg、砲口初速毎秒1600m。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＢＭ２２＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用タングステン弾芯APFSDSで、弾薬記号は3VBM9。弾頭重量6.9kg。装甲貫徹力は射距離2000mで380mm（弾着角０度）／250mm（60度）。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＢＭ２６＞：3BM27かも。ソ連陸軍125mm滑腔砲用タングステン・ニッケル・鉄合金弾芯APFSDSで、弾薬記号は3VBM11。全長470mm、重量7.05kg。砲口初速毎秒1700m、全長直径比13。装甲貫徹力は射距離2000mで490mm（弾着角０度）。参考：月刊グランドパワー2,’05

＜３ＢＭ２７＞：3BM26（徹甲弾）を参照。

＜３ＢＭ２８＞：ソ連陸軍115mm滑腔砲U-5TS用APFSDS。装薬を付けると3UBM13と呼ばれる。弾頭重量5.4kg。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＢＭ３２＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用劣化ウラン（タングステン？）弾芯APFSDSで、弾薬記号は3VBM13。弾芯重量7.05kg。D-81Tから発射すると装甲貫徹力は射距離1000mで250mm（弾着角60度）。2A46M1ラピラ３から発射すると砲口初速毎秒1700m、装甲貫徹力は射距離2000mで250mm（弾着角60度）。また、鋼板７枚を空間を空けて並べた、厚さ620mmの中空装甲を3200mで貫徹したという。参考：月刊PANZER9,’97、2,’02

＜３ＢＭ４２＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用モノブロック・タングステン弾芯APFSDSで、弾薬記号は3VBM17。全長570mm、弾体長・直径比22、弾頭重量7.1kg。砲口初速毎秒1750m、装甲貫徹力は射距離2000mで600mm（弾着角０度）／250mm（60度）。参考：月刊グランドパワー2,’05、月刊PANZER2,’02、月刊軍事研究11,’09

＜３ＢＳＭ＞：Yak-141用R79V-300エンジンやF-35B用F135-PW-600エンジンが採用した推力偏向方法で、３ベアリング回転モジュールの略。アフターバーナー付きの排気ダクトをベアリングで回転させて推力偏向させる。作動は油圧式で、作動油として燃料を使うことで独立した油圧配管を省き、軽量化した。ただ2013年1月18日のF-35B試験飛行で3BSM関連燃料系統配管が外れてミッション・アボートする事故が発生し、調べたところパーカー社ストラトフレックス部門が製作した燃料系部品のうち規定通りに作られていないものが６ユニットあったため、交換して2月12日に飛行を再開している。参考：月刊軍事研究12,’03、7,’10、月刊航空ファン7,’19

＜３／ＢＷ＞：�W号戦車Ｃ型を参照。

＜３Ｂ型＞：Ｂ型戦時標準貨物船シリーズを参照。

＜３Ｄ１７＞：シトーラ（妨害装置）を参照。

＜３Ｄ３０＞：R-30（SLBM）を参照。

＜３Ｄ４２＞：R-30（SLBM）を参照。

＜３Ｄ６０＞：R-30（SLBM）を参照。

＜３Ｄ型＞：Ｄ型戦時標準貨物船シリーズを参照。

＜３ＥＴ型＞：Ｅ型戦時標準貨物船ファミリーを参照。

＜３Ｅ型＞：Ｅ型戦時標準貨物船シリーズを参照。

＜�VＦ＞：イギリス海軍艦上偵察機。観測、軽攻撃、防空にも使用できる。全長10.5m、全幅14m、全備重量2858kg。エンジンはネピア・ライオン�]�TＡ（570馬力）単発、最大速度193km、航続時間3-4時間。自衛武装は7.7mm固定機銃１丁、7.7mm旋回機銃１丁。爆弾搭載量227kg以上。乗員３名。1927-36年に運用された。1931年、イギリス海軍初の実用的横索式着艦制動装置のテストに使用された。参考：イギリス航空母艦史

＜３Ｆ３０−４＞：R-30（SLBM）を参照。

＜３Ｆ３０−９＞：R-30（SLBM）を参照。

＜３Ｆ爆弾＞：水素爆弾を参照。

＜３Ｇ３０＞：R-30（SLBM）を参照。

＜３Ｇ４９Ｐ＞：自衛隊の電子管。東芝電子管デバイス製。参考：月刊軍事研究7,’14

＜３ＧＬ＞：オーストラリアのメタルストーム社が開発中のてき弾発射機。軽金属製のインナーバレルを炭素繊維製のアウターバレルに挿入して軽量化しており、内部に３発のてき弾を収容する。参考：月刊軍事研究7,’07

＜３Ｋ３Ｈ＞：4K4Fシリーズ（装甲車）を参照。

＜３Ｋ１０＞：RKP-55（ミサイル）を参照。

＜３Ｋ１４＞：カリブル・シリーズ（巡航ミサイル）を参照。

＜３Ｋ２４＞：Kh-35シリーズ（対艦ミサイルシステム）を参照。

＜３Ｋ２７＞：R-29RM（SLBM）を参照。

＜３Ｋ３０＞：R-30（SLBM）を参照。

＜３Ｋ３７＞：シュチル１（艦対空ミサイルシステム）を参照。

＜３Ｋ４１＞：S-300F（艦対空ミサイルシステム）を参照。

＜３Ｋ４５＞：P-700（対艦ミサイルシステム）を参照。

＜３Ｋ５５シリーズ＞：ロシア軍超音速対艦ミサイル・コンプレックス、輸出名称ヤホント（Yakhont）、米軍コードSS-N-26、NATOコードはストローバイル（Strobile）。P-270/SS-N-22、P-700/SS-N-19、P-500/P-1000/SS-N-12の後継として開発された。使用ミサイルは3M55である。参考：月刊軍事研究4,’00、6,’01、6,’07、7,’99、4,’15、日米イージス艦と弾道ミサイル防衛、ソ連／ロシア原潜建造史、月刊世界の艦船6,’09、6,’15、11,’17

　＜３Ｋ５５（空対艦）＞：空対艦ミサイル型、別名Kh-61。MiG-29に２発、Su-27に３発、Tu-142に８発搭載できる。参考：月刊軍事研究4,’00、6,’01、6,’07、7,’99、4,’15、日米イージス艦と弾道ミサイル防衛、ソ連／ロシア原潜建造史、月刊世界の艦船6,’09、6,’15、11,’17、9,’22

＜Ｋ−３００Ｐ＞：K-300P（地対艦ミサイルシステム）を参照。

＜Ｐ−１００＞：潜対艦ミサイル型、別名オニクス（Oniks）。1986-92年に670M型原潜K-452で試験が行われ、1998年に制式化された。参考：月刊軍事研究4,’00、6,’01、6,’07、7,’99、4,’15、日米イージス艦と弾道ミサイル防衛、ソ連／ロシア原潜建造史、月刊世界の艦船6,’09、6,’15、11,’17

　＜Ｐ−８００（艦対艦）＞：艦対艦ミサイル型、別名オニクス（Oniks）。ミサイルは長さ9m、直径0.71m、重量900kgの輸送・発射コンテナに搭載される。ナヌチュカ�W型ミサイル艇ナカトに６連装発射機SM-403が搭載されて実験された。ただ搭載艦の建造が遅れまくり、アドミラル・ゴルシコフが初搭載する予定。参考：月刊軍事研究4,’00、6,’01、6,’07、7,’99、4,’15、日米イージス艦と弾道ミサイル防衛、ソ連／ロシア原潜建造史、月刊世界の艦船6,’09、6,’15、11,’17

　＜Ｐ−８００（地対艦）＞：K-300P（地対艦ミサイルシステム）を参照。

＜３Ｋ６０＞：ロシア海軍の地対艦ミサイルシステム、別名バール（Bal、舞踏会）、米軍コードSSC-6、NATOコードはSennight。4K51ルベーシュ地対艦ミサイルシステムの後継として開発された。指揮車２両、MZKT-7930トラックにKh-35/Kh-35U地対艦ミサイル８連装ランチャーを搭載した移動発射機４両、予備弾薬車４両など11両で１個大隊を構成する。２個大隊64発斉射が可能。射程はKh-35が130km、Kh-35Uが250km。2011年末にカスピ小艦隊に配備され、黒海艦隊（２個大隊）、北洋艦隊、太平洋艦隊（沿海州第72沿岸防衛ロケット連隊。2015年4月）にも配備した。2016年11月、北方領土国後島に１個大隊が配備された。参考：月刊軍事研究11,’12、2,’17、12,’18、月刊世界の艦船8,’15、THE MILITARY BALANCE 2016

＜３Ｋ９０＞：ソ連海軍艦隊防空ミサイル・コンプレックス、海軍制式名ウラガン、米軍コードはSA-N-7、NATOコードはガドフライ（Gadfly）、輸出名称はシュチル１。M-1艦対空ミサイルシステムの代替として1980年代初頭に登場した。9K37ブークＭ地対空ミサイルシステムの艦載型で、アメリカ海軍のスタンダードミサイルに相当し、射程は短いが一応はS-300Fリフとキンジャールの間を埋めるエリア・ディフェンス・システムである。使用ミサイルは9M38（3M90、9M39M1という説も）で、１目標に対し２発（最大３発可能）発射することで、航空機に対しては81-96%の、対艦ミサイルに対しては43-86%の命中率が得られるという。誘導は慣性誘導＋セミアクティブ・レーダー・ホーミング。射撃管制レーダーはMR-90オレクで、最終誘導を担当する。発射機２基、射撃管制レーダー６基なら４目標に同時対応可能で、対応目標が１つでいいなら発射機１基、射撃管制レーダー２基で済む。発射機はスタンダードミサイル発射機Mk13に類似した単装発射機3S90で、下には回転式の24発入り再装填用ミサイル庫がある。スタンバイからのリアクションタイムは16-19秒。3S90の発射間隔が12秒あり、速射が効かないのが欠点。1500トン以上の水上艦に搭載でき、システム操作要員は19名。カシン級ミサイル駆逐艦プロボルヌイに1981年にVLSと単装発射機が搭載されて試験され、ソブレメンヌイ級駆逐艦に3S90単装発射機２基が装備された。水上目標に対する射撃実験も行われて成功したが、実際に対水上目標対処能力を持つかどうかは不明。その後ミサイルが9M38M次いで9M38M1に更新されている。輸出型は9M38M2ミサイルを使う。参考：月刊軍事研究3,’98、11,’99、12,’02、艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊丸3,’90、月刊世界の艦船11,’17、3,’05、12,’18

＜３Ｋ９５＞：キンジャール（艦対空ミサイル）を参照。

＜３Ｋ９６シリーズ＞：ロシア海軍艦対空ミサイル・コンプレックス。S-400防空システムの艦載型で、3K95キンジャール、3K90、3K37シュチル１、S-300Fなど各種艦対空ミサイルシステムの後継として開発された。参考：月刊世界の艦船12,’18

＜３Ｋ９６＞：海軍制式名リドゥート（Redut）。5P27Mフルケ２多機能レーダー、UKSK垂直発射機、48N6艦対空ミサイルシリーズ、9M96艦対空ミサイルシリーズ、9M100艦対空ミサイルなど（9M337艦対空ミサイルも含む説あり）で構成される。UKSK垂直発射機には１セルあたり48N6/48N6M/48N6DM/48N6E2なら１発、9M96/9M96D/9M96E/9M96E2なら４発（１発？）、9M100なら16発（４発？）を収容可能。ただし5P27Mの追尾可能距離が短いため、実際には48N6シリーズは運用困難で、ポイント・ディフェンス用とみられる。プロジェクト20381/20385に搭載された。参考：月刊世界の艦船12,’18、8,’13、11,’17、11,’21

＜３Ｋ９６−２＞：海軍制式名ポリメント・リドゥート。5P-20Kポリメント三次元フェイズド・アレイ・レーダー及び5P27フルケ４多機能レーダーと組み合わせたタイプで、48N6シリーズの射程にも対応するエリア・ディフェンス用である。プロジェクト22350に搭載された。参考：月刊世界の艦船12,’18、11,’21

＜３ＫＳＥＳ＞：アメリカ海軍の3000トン級表面効果船（3Kilo-ton Surface Effect Ship）開発計画で、SESPOの成功を受けて進められた。アクティブ／パッシブソナーとVDSを装備し、ヘリやSTOL機を搭載して対潜戦を行うのが主任務である。全長81m、全幅32m、吃水4.2m（航行時）／9.3m（停泊時）、満載排水量3000トン。主機はガスタービン６基（リフト用２基、推進用４基）、推進はウォータージェット、速力80ノット以上（波高３フィート／0.91m）、航続距離3500海里（速力80ノット以上、波高３フィート／0.91m）。1982年までに建造し、1985年までにテストを終え、これをベースとした3000トン級対潜フリゲート、拡大した5000トン級フリゲート、更に大型の8000トン級小型空母を完成させて原子力潜水艦を駆逐する100ノット海軍を構築する予定だったが、実現には至らなかった。参考：日本の防衛戦力Part3

＜３Ｍ６＞：ソ連陸軍第１世代対戦車ミサイル、別名シメーリ、米軍コードAT-1、NATOコードはスナッパー。第２次大戦で入手したドイツ軍X-7対戦車ミサイルがベースで、1957年に開発し、1950年代中に実戦配備した。全長1.13m、直径0.14m、重量22.3kg。誘導はMACLOS方式、有効射程500-2500m。2500m飛翔するのに30秒かかる。装甲貫徹力は300-350mm前後といわれる。ミサイルが大型で２輪の牽引ランチャーを使用する必要があり、運用に難があった。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、月刊グランドパワー10,’03、月刊PANZER1,’01、月刊丸1,’98

＜３Ｍ８シリーズ＞：2K11用地対空ミサイル。参考：月刊PANZER5,’02

＜３Ｍ８＞：ミサイル後部に液体燃料ロケットブースター４基があり、当初は更に切り離し式ロケットブースター４基も付いていた。全長8.44m、本体直径0.85m、重量2455kg。飛翔速度毎秒800-1000m、有効射程11000-45000m、有効高度3000-23500m。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、月刊PANZER5,’02

＜３Ｍ８Ａ＞：ベトナムでの戦訓を基にした改良型。3M8の最低有効高度を250mに、最低有効射程を9000mにし、低空進入目標にも対処できるようにしている。1967年に採用された。参考：月刊PANZER5,’02、ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）

＜３Ｍ８Ｍ＞：3M8Aの最低有効高度を150mに、最低有効射程を6000-7000mにし、ECCM能力を付加したタイプ。1974年に採用された。参考：月刊PANZER5,’02、ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）

＜３Ｍ９シリーズ＞：ソ連陸軍2K12用地対空ミサイル。参考：月刊PANZER5,’02

＜３Ｍ９＞：低−中高度用である。全長5.7m、直径0.335m、翼スパン0.9m、重量599kg、弾頭重量56kg。誘導方式は無線指令／セミアクティブ・レーダー・ホーミングと半自動赤外線ホーミングの併用式で、推進は２段式固体燃料ロケット＋ラムジェット、飛翔速度毎秒600m、迎撃高度100-7000m、有効射程6000-22000m。３連装発射機2P25に搭載される。海軍艦艇用に改造されたものもあり、こちらはM-22と呼ばれ、4R60レーダーにより誘導される。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、月刊軍事研究2,’03、12,'73、月刊PANZER5,’02、月刊グランドパワー3,’95

＜３Ｍ９Ｍ１＞：クーブM1。1973年に登場した改良型である。有効高度30-8000m、有効射程4000-23000m。参考：月刊PANZER5,’02

＜３Ｍ９Ｍ３＞：クーブM3。1976年に登場した。有効高度20-8000m、有効射程4000-25000m。参考：月刊PANZER5,’02

＜３Ｍ９Ｍ４＞：クーブM4。1978年に登場した。全長5.7m、重量599kg、炸薬重量56kg。有効高度30-14000m、有効射程4000-24000m。発射後４秒でマッハ1.5まで加速し、セミアクティブレーダー方式で誘導された後、目標近辺で赤外線受動誘導に切り替える。参考：世界の軍用車両(2)、月刊PANZER5,’02

＜３Ｍ１０＞：RKP-55（巡航ミサイル）を参照。

＜３Ｍ１１シリーズ＞：ソ連陸軍対戦車ミサイル（名称は9M17スコルピオン？）、米軍コードはAT-2、NATOコードはスワッター（Swatter）。1961年に開発された。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、月刊PANZER1,’01、軍用機ウェポン・ハンドブック

＜３Ｍ１１＞：別名ファランダ（Falanga）。有線誘導式で、有効射程800-2500m、装甲貫徹力は弾着角30度で220mm。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）

＜３Ｍ１１Ｍ＞：別名ファランダＭ。有効射程を3500mに延伸した改良型である。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）

＜３Ｍ１１Ｐ＞：別名ファランダＰ。有効射程を4000mに延伸し、無線コマンドリンク式半自動誘導としたタイプで、終末誘導装置を組み込んでいる。1960年代末にMi-24用に配備された。参考：攻撃ヘリコブラ＆アパッチ、ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）

＜スワッターＣ＞：誘導を半自動誘導（SACLOS）に変更したもののNATOコード。全長1.16m、直径0.132m、翼スパン0.66m、重量30kg。飛翔速度毎秒150m、最大射程4km。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック、月刊軍事研究7,’95

＜３Ｍ１２＞：ソ連軍陸上発射式巡航ミサイル、別名レリーフ、米軍コードSSC-X-4、NATOコードはスリングショット（Slingshot）。RKP-55の陸上発射型で、弾頭は核のみ、最大射程3000km。MAZ-543Mをベースとする４軸８輪移動式発射機9E2413の後部荷台に搭載された６連装（２段３列）円筒形キャニスターに収容される。1987年秋までにミサイル84発を生産したが、INF条約により配備には至らず、1988-90年に破棄された。参考：月刊軍事研究10,'15、7,’16、核兵器事典、艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜３Ｍ１４シリーズ＞：ロシア海軍艦対地／潜対地巡航ミサイル、別名ビリューザ（Biryuza）。カリブルNK/PLを構成する。輸出型はクラブを構成し、ミサイル関連技術輸出規制に準拠するため射程を300km以下としている。参考：月刊軍事研究11,’15、月刊世界の艦船9,’22

　＜３Ｍ１４＞：潜対地ミサイル型、米軍コードはSS-N-30A。弾体内部は前から誘導装置、弾頭、燃料タンク、エンジン、姿勢制御装置と並んでおり、エンジン下部にエアインテイクが付いている。魚雷発射管から射出され、空中に出ると弾体中央上部の矩形安定翼と尾部の操縦翼４枚を展開して亜音速巡航し、亜音速のまま目標に突入する。誘導は中間が慣性＋RVE-B電波高度計＋GLONASS＋TERCOM、終末がARGS-14シーカーによるDSMACで、CEP3-5m。全長6.2m（ブースター付き）、弾体直径0.514m（0.533m？）、翼スパン3.08m、発射重量1770-1780kg、弾頭重量400kg（HE）／450kg（クラスター弾）。200キロトン核弾頭も積めるらしい。エンジンはサトゥルン製TRDD-50Bターボファン（推力450kg）＋固体燃料ロケットブースター、巡航速度マッハ0.8、巡航高度20-50m、最大射程1500km、弾体内後上部に燃料タンクを追加すると2500km。シリア内戦介入で636型改キロ級シリーズから発射した。885/885M型潜水艦にも搭載されている。参考：月刊軍事研究6,’18、7,’16、11,’15、月刊世界の艦船8,’19、11,’22

　＜３Ｍ１４Ｔ＞：艦対地ミサイル型、米軍コードはSS-N-30。VLSから射出され、所定の高度でブースターを切り離して弾体中央上部の矩形安定翼と尾部の操縦翼４枚を展開する。誘導は中間が慣性＋電波高度計＋GLONASS＋TERCOM、終末がARGS-14シーカーによるDSMACで、CEPは3m。全長8.9m（ブースター込み）／6.2m（本体のみ）、弾体直径0.645m、発射重量3200kg（ブースター込み。2300kg？）、弾頭重量400kg（HE）／450kg（クラスター弾）。200キロトン核弾頭も積めるらしい。エンジンはサトゥルン製TRDD-50Bターボファン（推力450kg）＋固体燃料ロケットブースター、巡航速度マッハ0.8、巡航高度20-50m（海上20m・陸上50-150m？）、最大射程1500km、弾体内後上部に燃料タンクを追加すると2500km。アドミラル・グリゴロビッチ級フリゲート、プロジェクト20385級ステレグシュチイ�U型フリゲートに搭載された。シリア内戦介入で2015年10月にカスピ海から1500km先のシリアに撃ち込んでいる。参考：月刊軍事研究6,’18、7,’16、12,’15、11,’15、月刊世界の艦船5,’16、8,’20、11,’22

＜３Ｍ１４海外シリーズ＞

＜３Ｍ１４Ｅ＞：3M14潜対地巡航ミサイルの輸出型で、別名アルファまたはクラブＳ。全長6.2m（ブースター付き）、直径0.514m（0.534m？）、翼スパン2.5m、発射重量17７0kg、弾頭重量450kg（HE）。エンジンはターボジェット／ターボファン＋固体燃料ロケットブースター、巡航速度毎秒180-240m（マッハ0.71）、巡航高度20m（海上）／50-150m（陸上・終末時）、最大射程275-300km。誘導は慣性＋GPS/GLONASS＋気圧高度計＋TERCOM＋ARHで、プログラム信管を利用して目標を攻撃するようだ。CEP2-3mまたは20-50m。発射可能深度30-40m。参考：月刊軍事研究7,’16、11,’09、12,’02、6,’01、月刊世界の艦船8,’19、6,’15

＜３Ｍ１４ＴＥ＞：3M14T艦対地巡航ミサイルの輸出型（3M14Eの水上艦発射型）、別名クラブＮ。全長6.2m（ブースター付き。8.9m？）、直径0.514m（0.645m？）、翼スパン2.5m、発射重量3205kg、弾頭重量450kg（HE）。エンジンはターボジェット／ターボファン＋固体燃料ロケットブースター、巡航速度毎秒180-240m（マッハ0.71）、巡航高度海上20m／陸上50-150m、最大射程275km。誘導は慣性＋GPS/GLONASS＋気圧高度計＋TERCOM＋ARH。参考：月刊軍事研究7,’16、11,’09、2,’07、4,'16、月刊世界の艦船6,’15

＜３Ｍ１６＞：BM-21用対人地雷収容ロケット弾。発射重量56.4kg、弾頭重量21.6kg。射程13.4km。弾頭に対人地雷５個を収容する。対人地雷は重量1.7kg・炸薬量0.13kgの円筒形で、下に６枚の安定板が付いている。接地すると上から長さ10mのワイヤー４本が四方に伸び、歩兵が足をかけると炸裂する。１つあたり1000平方メートルの範囲にいる歩兵がダメージを受け、ロケット弾40発斉射で25万平方メートルを制圧できるという。4-100時間の自爆時限を設定可能。参考：月刊軍事研究9,’00

＜３Ｍ１７＞：R-31（弾道ミサイル）を参照。

＜３Ｍ２２＞：ツィルコン（極超音速ミサイル）を参照。

＜３Ｍ２４＞：Kh-35ミサイル（艦対艦）またはKh-35ミサイル（空対艦）を参照。

＜３Ｍ２４Ｍ１＞：Kh-35ミサイル（空対地）を参照。

＜３Ｍ２５＞：P-750（巡航ミサイル）を参照。

＜３Ｍ２７Ｕ＞：R-29RM（SLBM）を参照。

＜３Ｍ２７Ｕ２＞：R-29RMU2・1（SLBM）を参照。

＜３Ｍ３０＞：R-30（SLBM）を参照。

＜３Ｍ４０＞：R-29R（SLBM）を参照。

＜３Ｍ４０Ｋ＞：R-29RK（SLBM）を参照。

＜３Ｍ４０Ｌ＞：R-29RL（SLBM）を参照。

＜３Ｍ４５＞：P-700（対艦ミサイル）を参照。

＜３Ｍ４７＞：ギブカ（艦対空ミサイルシステム）を参照。

＜３Ｍ５１＞：3M54E1（対艦ミサイル）を参照。

＜３Ｍ５４シリーズ＞：ロシア海軍艦対艦／潜対艦ミサイルで、ノバトール設計局名称はP-900アルファ。カリブルNK/PLを構成する。輸出型はクラブを構成し、ミサイル関連技術輸出規制に準拠するため射程を300km以下としている。参考：月刊軍事研究7,’16、11,’15

　＜３Ｍ５４＞：潜対艦ミサイル型で、米軍コードはSS-N-27、NATOコードはシズラー（Sizzler）。魚雷発射管から射出され、空中でブースターを切り離し、弾体中央上部の矩形安定翼を展開して慣性誘導装置により亜音速で目標に向かう。20kmまで近づくと第１段ターボファンを切り離して最終段（コンバット・ステージ）のみとなり、ARGS-54アクティブ・レーダー・シーカーで目標を確認、第２段サステナーに点火して超音速に加速し、目標に突入する。全長8.22m（ブースター付き）、弾体直径0.514m（0.533m？）、翼スパン3.1m、発射重量1951-2275kg、弾頭重量200kg（HE）／220kg（徹甲）。推進は第１段ターボファン＋終末加速用第２段ロケット＋固体燃料ロケットブースター、巡航速度マッハ0.7（毎秒180-240m）、終末速度マッハ2.9、飛翔高度20m（巡航時）／400m（目標捜索時）／5-10m（終末時）、最大射程440-660km（375km？）。発射可能深度30-40m。885/885M型攻撃原潜に搭載された。参考：月刊世界の艦船5,’16、11,'22、月刊軍事研究7,’16、11,’15

　＜３Ｍ５４Ｔ＞：艦対艦ミサイル型で、米軍コードはSS-N-27、NATOコードはシズラー（Sizzler）。3M54をVLS発射式にして艦上運用を可能としている。全長8.9m（ブースター付き）、弾体直径0.514m、翼スパン3.1m、発射重量2300kg、弾頭重量200kg（HE）／220kg（徹甲）。推進は第１段ターボファン＋終末加速用第２段ロケット＋固体燃料ロケットブースター、巡航速度マッハ0.7、終末速度マッハ2.9、最大射程440-660km。誘導は中間慣性＋終末ARH。アドミラル・グリゴロビッチ級フリゲート、プロジェクト20385型ステレグシュチイ�U型フリゲートに搭載された。参考：月刊軍事研究7,’16、11,’15、月刊世界の艦船11,’22

＜３Ｍ５４海外シリーズ＞

＜３Ｍ５４Ｅ＞：3M54潜対艦ミサイルの輸出型、クラブＳ（Club S）。636型改キロ級の533mm魚雷発射管から発射できる。目標から20km手前（60km手前説あり）で第１段エンジンを切り離してシーカーを作動させ、ロケットで加速して突入する。全長8.22m（ブースター付き）、直径0.514m、翼スパン3.08m、発射重量2275kg、弾頭重量200kg（HE）。推進はターボジェット／ターボファン＋終末加速用ロケット＋固体燃料ロケットブースター、巡航速度毎秒180-240m（マッハ0.71）、最大速度マッハ2.9、最大射程220km。誘導は中間慣性＋終末ARH。参考：月刊世界の艦船9,’12増刊、3,’18、8,’19、月刊軍事研究7,’16、11,’00、4,’05

＜３Ｍ５４Ｅ１＞：輸出型対艦ミサイル、別名アルファ（Alfa）またはクラブＳ（Klub S）、米軍コードSS-N-27、NATOコードはシズラー（Sizzler）。3M54Eの威力増大・射程延伸型で、終末加速用ロケットは無いため超音速突入はできない。全長8.5m／6.2m（潜対艦型）、弾体直径0.514m（0.533m？）、翼スパン2.5m、重量2500kg（艦対艦型）／1600kg（空対艦型3M51）／1754kg（潜対艦型。1800kg？）、弾頭重量450kg（HE。300kg？200kg？）。推進はターボジェット／ターボファン＋固体燃料ロケットブースター、巡航速度マッハ0.71-0.8、巡航高度20000m、終末高度10-20m、突入時高度3-5m、最大射程275km。誘導は中間高精度慣性誘導装置＋終末マルチチャンネル・アクティブ・レーダー・ホーミングで、目標の25km手前でポップアップしてレーダーで目標を探知する。参考：月刊軍事研究7,’16、6,’07、6,’01、11,’00、11,’09、艦載兵器ハンドブック改訂第２版、ソ連／ロシア原潜建造史、月刊世界の艦船8,’19、3,’18

＜３Ｍ５４ＴＥ＞：3M54T艦対艦ミサイルの輸出型、別名クラブＮ。3M54Eの艦対艦型でもある。目標から20kmの地点で第１段エンジンを切り離して目標をロック、加速して突入する。全長8.22m（ブースター付き。8.9m？）、弾体直径0.514m（0.645m？）、重量3655kg、弾頭重量200kg（HE）。推進はターボジェット／ターボファン＋終末加速用ロケット＋固体燃料ロケットブースター、巡航速度毎秒180-240m（マッハ0.7）、終末速度毎秒700m（マッハ2.9）、最大射程220km。誘導は中間慣性誘導＋終末ARH。3S-14NE垂直発射機から発射される。参考：月刊軍事研究7,’16、11,’09、11,’00、月刊世界の艦船6,’15

＜３Ｍ５４ＴＥ１＞：輸出型艦対艦ミサイル、別名クラブＮ。3M54TEの威力増大・射程延伸型である。代わりに巡航速度は最終段階でも亜音速で、終末加速用ロケットや第１段エンジン切り離し機構は無い。全長8.9m（ブースター付き）、弾体直径0.514m、発射重量3210kg、弾頭重量400kg（HE）。推進はターボジェット／ターボファン＋固体燃料ロケットブースター、巡航速度マッハ0.71、最大射程275km。誘導は中間慣性誘導＋終末ARH。参考：月刊軍事研究7,’16、11,’11、4,’15、月刊世界の艦船6,’15、5,’16

＜３Ｍ５５＞：ロシア軍対艦ミサイル。P-100オニクス潜対艦ミサイルシステム／P-800オニクス艦対艦ミサイルシステム／ヤホント輸出用対艦ミサイルシステム／P800バスティオン地対艦ミサイルシステム／3K55空対艦ミサイルシステム用潜対艦／艦対艦／地対艦／空対艦ミサイルである。ミサイル中央に折り畳み式テーパー翼、後部に空力フィンを４枚ずつ持つ。全長8.9m（6.1m？）、直径0.67m、翼スパン1.7m、発射重量３トン（3.9トン？）、弾頭重量0.25-0.3トン（貫徹型）。推進は液体燃料ラムジェットエンジン（推力４トン）＋固体燃料ロケットブースター（インテグラル・ロケット・ラムジェット？）、飛翔速度マッハ2.6（高々度）／マッハ1.5-1.7（高度0-20m）、最大射程300km（高々度巡航）／120km（シースキミング）。最低飛翔高度5m、最高飛翔高度15000m。誘導方式は中間慣性誘導＋終末ARH（パッシブレーダーも併用しているらしい）で、一旦レーダーシーカー（最大探知距離75km）によりロックオンした後にシーカーを切り、慣性誘導により高度10m以下で接近、目標直前で再度シーカーを作動させ再ロックオンし、命中する。CEP5m。レーダー有効反射面積は0.25平方メートル。発射機は水上艦用６連装のSM-403や潜水艦用３連装のSM-315がある。ウクライナ戦争で対地攻撃に使用したとロシア軍が発表した。参考：月刊軍事研究4,’00、6,’01、6,’07、7,’99、日米イージス艦と弾道ミサイル防衛、ソ連／ロシア原潜建造史、ソ連／ロシア巡洋艦建造史、月刊世界の艦船1,'15増刊、6,’09、11,’17、9,’22、11,’22

＜３Ｍ６０＞：Kh-35艦対艦ミサイルを参照。

＜３Ｍ６５＞：R-39（SLBM）を参照。

＜３Ｍ７０＞：P-1000（対艦ミサイル）を参照。

＜３Ｍ８０シリーズ＞：ソ連海軍の超音速艦対艦ミサイル。参考：月刊世界の艦船5,’15

＜３Ｍ８０＞：別名P-270モスキート（Moskit）、米軍コードSS-N-22、NATOコードはサンバーン（Sunburn）。P-15の後継として1970年代初めから開発され、1980年から配備された。推進はインテグラル・ロケット・ラムジェット（固体燃料ロケットとラムジェットエンジンのハイブリッド）で、ラムジェット用燃焼室内にロケット燃料が搭載されており、まずロケットが４秒間作動して超音速まで加速した後ラムジェットに切り替える。胴体中央やや前方にラムジェット燃料を搭載しており、ショックコーン付きエアインテイクもこの付近にある。誘導方式は中間が慣性誘導＋無線コマンドリンク、終末がアクティブ・レーダー／パッシブ・レーダー（ジャミング源追尾能力あり）／アクティブ・パッシブ併用の３種類。ミサイルは巡航高度90-120mで飛翔し、最大60度の範囲で方向修正ができる。目標捕捉はKa-27または艦載対水上レーダー（ダクト現象やトロポスキャッターを利用したＸバンド水平線以遠捜索レーダー。探知距離185km）で行い、発射後はモノリットまたはムスタング誘導レーダーでミサイルを追跡しつつ、方向修正データをデータリンク・アンテナ（NATOコードはライト・バルブ）で送信する。目標がレーダーなどを作動させていればパッシブ・モードで、そうでなければアクティブ・モードでロックオン、目標から50kmの地点で飛行高度を20mに落とし、目標から7.5kmに接近すると3-7mまで降下（アクティブ・モードでは24mにポップアップして最終ロックオンする）、10-15GのＳ字運動を行って敵艦FCSの脅威評価を下げ、高Ｇのジグザグ運動を行いながら突入する。最大速度は2800km、高々度ならマッハ３に達し、対応時間が25-50秒しかとれない。2-4隻から16発を発射し、多方向から同時着弾させる。KT-190四連装発射機またはKT-152M連装発射機に収容され、メンテナンス・フリー期間は1.5年。空母キラーとも呼ばれたが、アメリカ機動部隊を射程内に収めるまで近づくのが大変。全長9.385m、胴体直径1.3m、全幅2.1m、発射重量3950kg。弾頭重量300kg、炸薬重量150kgで、駆逐艦クラスなら一撃で破壊できる。200キロトン核弾頭も搭載可能。最小射程10km、最大射程は低高度飛翔で80km、高々度から低高度に移行する飛翔パターンで120km。ソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦やタランタル�V級ミサイル艇に搭載された。空対艦型はKh-41と呼ばれる。参考：月刊軍事研究6,’07、12,’99、11,’99、10,’09、月刊世界の艦船1,'15増刊、11,'22、11,’17、5,’15、3,’18、艦載兵器ハンドブック改訂第２版、核兵器事典

＜３Ｍ８０Ｍ＞：射程延伸型、別名モスキートＭ。参考：月刊世界の艦船11,’22

＜３Ｍ８０ＭＢＥ＞：射程を240kmに延伸したタイプ。参考：月刊世界の艦船5,’15

＜３Ｍ８２＞：3M80の改良型で、別名モスキートＭ、米軍コードSS-N-22B。詳細は不明だが、ミサイルランチャー長が伸びており、射程延伸型らしい。全長9.39m（9.73m？）、直径1.3m、翼スパン2.1m、発射重量3.95トン（4.15トン？）。推進はインテグラル・ロケット・ラムジェット（固体燃料ロケットブースター＋ラムジェットエンジン）。最大速度マッハ2.5、飛行高度7-20m、最大射程は低高度飛翔で120km、高々度から低高度に移行する飛翔パターンで160km。ソブレメンヌイ級15番艦以降、ウダロイ�U級に搭載されている。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、日米イージス艦と弾道ミサイル防衛、月刊軍事研究12,’99、10,’09

＜３Ｍ８７＞：コールティク・シリーズ（CIWS）を参照。

＜３Ｍ８８＞：ロシア海軍コールティクCIWSシリーズ用艦対空ミサイル、別名9M311Kコルティナカ、米軍コードはSA-N-11、NATOコードはグリソン（Glison）。9M311-1Mと同じものらしく、1980年代末に実用化された。全長2.55m、直径0.076m（本体）／0.152m（ブースター）、発射重量42kg、弾頭重量9kg。推進は固体燃料ロケットブースター＋固体燃料ロケットサステナー、最大速度マッハ2.7、射程8km、有効射高0.015-3.5km。誘導は無線コマンドリンク方式。信管はレーザー・電波近接で、目標の5m以内に入ると作動し、弾片を環状にまき散らす。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、11,’17、12,’18、艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜３Ｍ８９＞：ロシア海軍CIWS、別名パラシ（Palash）、NATOコードはCADS-N-2。コールティクCIWSシリーズの改良・軽量化型で、使用ミサイルをレーザー・ビーム・ライディング方式の3R99Eまたは9M337ソスナＲまたは9M340に変更してレーダーを外し（3Ts99レーダーを装備？）、完全自律システムとしない代わりに全備重量を6.9-7.2トンと半分以下にした。旋回架台に3V89光学／レーザー照準器と誘導システムを載せ、両側に俯仰機構を介して3R99E/9M337/9M340艦対空ミサイル４連装発射機（上）と６砲身54口径30mm機関砲AO18KD/6K30KD（下）を１基ずつ積み重ねている。目標情報は搭載艦装備の5P10火器管制レーダーから受け取る。機関砲弾重量390g、初速毎秒860m、有効射程4000m（5000m？）。発射速度は２基合わせて毎分9000発（10000発？）。ミサイル有効射程10000m。2007年に制式化され、ゲパルト3.9級フリゲート、プロジェクト22350フリゲート、カラクルト型コルベット1-2番艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、2,'21、12,’18、8,’13、6,’15、11,’17、9,'22、月刊軍事研究11,’15、11,’11、1,’18、9,’07

＜３Ｍ８９海外シリーズ＞

　＜パルマ＞：輸出型Palma。ベトナム海軍ディン・ティエン・ホアン級に搭載された。参考：月刊世界の艦船6,’15、月刊軍事研究9,’07

＜３Ｍ９０＞：3K90（艦対空ミサイルシステム）を参照。

＜３Ｍ９５＞：ロシア海軍キンジャール艦対空ミサイルシステム用艦対空ミサイル、別名9M330-2、米軍コードSA-N-9、NATOコードはゴーントレット（Gauntlet）。9M330地対空ミサイルの海軍版であり、８セルVLSに収容され、コールド・ランチ方式で射出されると高度20mで先端からガスを１秒間噴射し目標方向に50度傾斜、固体燃料ロケットに点火して目標に向かう。全長2.9m、直径0.235m、翼スパン0.65m、発射重量165kg、弾頭重量15kg（HE）。推進は固体燃料ロケット、最大速度マッハ３、射程12km、有効射高6000m。誘導は無線指令＋ARH。ウダロイ級ミサイル駆逐艦、キーロフ級巡洋艦、キエフ級空母３番艦ノヴォロシースク、同４番艦アドミラル・ゴルシコフ、アドミラル・クズネツォフ級空母に搭載されている。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、11,’17、12,’18、月刊軍事研究11,’11

　＜ＳＡ−Ｎ−９＞：西側推定諸元は以下の通り。全長3.5m、直径0.2m、翼スパン0.6m、重量170kg、炸薬重量15kg。推進は固体燃料ロケット、最大速度マッハ３、射程16km。誘導は無線指令＋ARH。参考：月刊世界の艦船5,’91

＜３Ｎ１４＞：3R-10（戦術弾道ミサイル）を参照。

＜３Ｎ１５＞：3R-9（戦術弾道ミサイル）を参照。

＜３Ｎ３０＞：R-30（SLBM）を参照。

＜３ＯＦ１１＞：ソ連陸軍U-5TS戦車砲用HE。装薬を付けると3UOF1と呼ばれる。弾頭重量14.7kg。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＯＦ１８＞：ソ連陸軍U-5TS戦車砲用HE。装薬を付けると3UOF6と呼ばれる。弾頭重量17.7kg。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＯＦ１９＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用榴弾で、弾薬記号は3VOF22。弾頭重量23kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＯＦ２２＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用榴弾で、弾薬記号は3VOF36。弾頭重量23.2kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＯＦ２６＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用榴弾で、装薬を付けると3VOF36と呼ばれる。弾頭重量23kg、炸薬重量3.14kg、砲口初速毎秒850m。参考：月刊PANZER9,’06、月刊軍事研究4,’08

＜３ＯＦ２７＞：ソ連陸軍U-5TS戦車砲用HE。装薬を付けると3UOF37と呼ばれる。弾頭重量17.7kg、砲口初速毎秒800m。参考：月刊PANZER9,’04

＜３Ｐ６＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用APFSDS訓練弾頭で、弾薬記号は3VP6。弾頭重量5.2kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３Ｐ１１＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用HEAT-FS訓練弾頭で、弾薬記号は3VP5。弾頭重量19kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３Ｐ８７＞：コールティク・シリーズ（CIWS）を参照。

＜３Ｐ弾＞：ボフォース社の40mm対地・対空両用特殊弾で、Prefragmented Programmable Proximity fused round（時限信管付き榴弾、調整破片弾）の略。測遠器で測定した目標距離をスイッチ１つで自動的に信管に入力することにより、作動のタイミングや近接信管のオン・オフ、弾片撒布パターンまで調節できる。射撃は４点バーストで行い、それぞれの弾薬は炸裂のタイミングを少しずつずらしてあるので、まず第１弾が炸裂、少し通り過ぎたところで第２弾が炸裂、その奥で第３弾、更に奥で第４弾が炸裂する。信管モードは６種類で、対空目標用の距離ゲート付き近接モード（目標を外したら設定距離で自爆）、大型対空目標用の着発優先距離ゲート付き近接モード（着発＋近接。目標を外したら設定距離で自爆）、汎用の近接モード、対陸上用の着発モード、対陸上装甲目標用の貫徹モード、対移動目標・沿岸潜伏目標用の時限モードがある。弾丸は全長534.4mm、総重量2500g、弾殻重量975g。炸裂すると破片1100個に分かれ、秒速1012mで飛散し、15-20mmの装甲を貫通できる。１発20万円。ボフォース40mm機関砲から発射可能。後に57mm単装砲Mk3用57mm砲弾型も開発された。参考：月刊PANZER7,’99、月刊軍事研究12,’00、月刊世界の艦船3,'21、11,’14、1,'15増刊

＜３Ｐ弾・海外シリーズ＞

　＜Ｍｋ２９５シリーズ＞：Mk295シリーズを参照。

＜３Ｒ−１＞：ソ連陸軍戦術弾道ミサイルで、システム名称はマルス、NATOコードはフロッグ１。1955年に完成した。発射重量4.93トン、弾頭重量0.565トン。核弾頭も搭載できる。推進は固体燃料ロケット２段式で、有効射程10-17.5km（28km？）。S-122A自走ランチャーに搭載され、戦術砲兵レベルで運用される。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、世界の軍用車両(2)、月刊PANZER12,’00

＜３Ｒ−２＞：ソ連陸軍戦術弾道ミサイルで、システム名称はフィリン、NATOコードはフロッグ２。1955年に完成した。総重量4.43トン、弾頭重量1.2トン。推進は固体燃料ロケット２段式で、最大射程25.7km（弾頭0.5トンで射程50-60kmという説あり）。通常弾頭の他、核弾頭も搭載できる。ミサイルといいながら無誘導で、半数必中界は直径1000m。2P4自走ランチャーに搭載されて運用される。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、月刊PANZER12,’00

＜３Ｒ−８＞：ソ連陸軍ルナ戦術ミサイルシステム用ミサイル。全長11m、重量2.8トン。最大射程40km。試作のみに終わった。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、世界の軍用車両(2)

＜３Ｒ−９＞：ソ連陸軍ルナ戦術ミサイルシステム用ミサイル。２段式で、通常弾頭3N15のみ搭載でき、弾頭部が本体よりも太くなっているのが3R-10との違いである。総重量2.175トン、弾頭重量0.358トン。最大射程32.2km。誘導はジャイロ式。2P16ランチャーに搭載される。参考：月刊PANZER8,’02、ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）

＜３Ｒ−１０＞：ソ連陸軍ルナ戦術ミサイルシステム用ミサイル。２段式で、通常弾頭の他、3N14核弾頭（弾頭重量0.4トン）や化学弾頭も搭載できる。全長10.6m、本体直径0.54m、総重量2.287トン、弾頭重量0.503トン。最大射程44.5km。誘導はジャイロ式で、半数必中界は880m。先端にピトー管を付けたタイプもある。2P16ランチャーに搭載される。参考：月刊PANZER8,’02、ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）

＜３Ｒ−１１＞：R-65（弾道ミサイル）を参照。

＜３Ｒ−１４ＵＫＳＫ＞：ロシア海軍クラブ／PJ-10ブラーモス対艦ミサイル用管制システムで、SGPFS（Ship’s General Purpose Firing System）とも略される。VLS、コンソール、ディスプレイ、コンピュータから構成される。参考：月刊軍事研究11,’09

＜３Ｒ４１＞：ロシア軍S-300Fリフ艦対空ミサイル誘導レーダー、別名ヴォルナ（Volna）、NATOコードはトップ・ドーム（Top Dome）。旋回架台上に直径4mの巨大なカップケーキ状レドームが仰角固定で搭載されており、架台前部にはTVM方式でミサイルを誘導するためのアンテナドームが３基取り付けられている。メインレーダーの使用周波数はＸバンド。最大誘導距離100km。ミサイル誘導用アンテナは１基あたり１目標を追尾し、２発のミサイルを誘導できる（３基で３目標に６発）。スラヴァ級ミサイル巡洋艦、キーロフ級ミサイル巡洋艦４番艦ピョートル・ヴェーリキーに搭載された。参考：月刊軍事研究11,’13、10,’13、艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船1,’15増刊

＜３Ｒ８７Ｅ＞：コールティク（CIWS）を参照。

＜３Ｒ９５＞：ロシア海軍キンジャール／クリノク艦対空ミサイル用の目標捜索・捕捉レーダー方位盤で、別名MR-360ポドカート（Podkat）、NATOコードはクロス・ソード（Cross Sword）。完全独立構成で、艦載戦闘システムの助力が無くても目標捕捉・追尾・照準・火器管制が可能だが、探知高度が低いため、高空目標は他の長距離捜索レーダーから情報を得る必要がある。前方にホーンを配した円形アンテナと、円形アンテナ後上部の背中合わせ横長パラボラアンテナ２基、円形アンテナ左上方のミサイル指令用アンテナドーム、円形アンテナ右上方のミサイル・ビーコン追尾用アンテナで構成される。円形アンテナは目標追尾・ミサイル誘導用K-12-1反射型空間給電方式フェイズド・アレイ・レーダーで、ＸバンドとKuバンドのレーダー波を照射し、目標を追尾すると共に、自艦が発射した3M95ミサイルを管制する。AK-630M機関砲も管制でき、ミサイルと機関砲によるCIWSを構成することも可能。照射範囲は軸線から上下左右60度の空間内で、探知距離最大25海里／戦闘機15海里／対艦ミサイル10海里、同時追尾目標数４、同時ミサイル管制数２（８？）。背中合わせアンテナは目標捜索・目標捕捉用レーダーである。使用周波数Ｃバンド、有効探知距離45km、有効探知高度3500m、同時探知目標数48、同時追尾目標数10。ミサイル指令用アンテナは中間誘導の無線コマンドリンクを担当する。アドミラル・クズネツォフ級、プロジェクト22350アドミラル・ゴルシコフ級、ウダロイ�U級、ネウストラシムイ級に搭載された。参考：月刊軍事研究11,’13、10,’09、艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船1,'15増刊、12,’18

　＜クロス・ソード＞：西側推定諸元は以下の通り。使用周波数はＫバンド（Ku/Xバンド）で、楕円形アンテナ２基と円形アンテナ１基（楕円形の主アンテナ１基とその左右上方に小型円形アンテナ１基ずつ？）を持つ。中心線から上下左右30度が覆域で、この範囲内の４目標に８発のミサイルを指向できる。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究10,’09

＜３Ｒ８６１＞：コールティク（CIWS）を参照。

＜３Ｓ１４シリーズ＞：ロシア海軍艦載VLS。参考：月刊世界の艦船11,’21

＜３Ｓ１４＞：別名UKSK。SM-346垂直発射筒（全長10m、直径2m）８セルからなる。カリブルNKやオニクス対艦ミサイルを運用できる。参考：月刊世界の艦船11,’21、2,’16

＜ＵＫＳＫ−Ｋｈ＞：キーロフ級巡洋艦向けツィルコン極超音速ミサイル対応型。参考：月刊世界の艦船11,’21

＜ＵＫＳＫ−Ｍ＞：ツィルコン極超音速ミサイル対応型。参考：月刊世界の艦船11,’21

＜３Ｓ３０＞：R-30（SLBM）を参照。

＜３Ｓ９０シリーズ＞：ロシア海軍艦対空ミサイル発射機。参考：月刊世界の艦船12,’18

　＜３Ｓ９０＞：単装発射機で、3K90ウラガンまたは9K40ヨーシュまたはシュチル用。9M38、9M38M1、9M317を使用できる。発射間隔12秒。参考：月刊世界の艦船12,’18

　＜３Ｓ９０Ｍ＞：垂直発射機型で、3K90（アドミラル・グリゴロヴィッチ級用）またはシュチル１用。MS-487キャニスターに9M317Mを収容する。発射間隔1-2秒。参考：月刊世界の艦船12,’18

　＜３Ｓ９０Ｅ＞：3S90Mの輸出型。参考：月刊世界の艦船12,’18

＜３ＳＭ＞：ノルウェー軍が開発中の対艦ミサイルSuper Sonic Strike Missile、別名ティルフィング（Tyrfing）。NSM対艦ミサイルの後継としてFNSM（Future Nacal Strike Missile）の名称で開発され、2023年11月に改称された。2035年に完成させる予定。参考：月刊世界の艦船2,’24

＜３Ｓ精神＞：シーマンシップの3S精神を参照。

＜３Ｔミサイル＞：アメリカ海軍の艦対空ミサイルで、長距離用のタロス、中距離用のテリア、短距離用のターターの３つを纏めてこう称する。バンブルビー計画により開発されたが、当初は信頼性が悪く、Bad 3T’sなどと呼ばれた。このため、1962年末から3Tゲットウェル計画を発動し、システムの改良を実施している。捜索追尾レーダーでキャッチした脅威を射撃指揮レーダーに割り当てるのに一定の時間がかかる、同時に対処できる目標数がミサイル管制レーダーの数に制限されるという欠点があり、タイフォンシステムが開発されることになった。参考：月刊軍事研究5,’03、6,’93別冊、月刊世界の艦船3,’05、10,’11、9,’16

＜３ＴＧ３５＞：牽引車（航空機用３トン）を参照。

＜３ＴＬ＞：TLシリーズ（戦時標準油槽船）を参照。

＜３Ｔｓ−２５Ｅ＞：ガルプンＢ（レーダー）を参照。

＜３Ｔｓ９９＞：3M89(CIWS)を参照。

＜３ＵＢＫ３＞：ソ連陸軍U-5TS戦車砲用HEAT弾薬。3BK4/3BK4M成形炸薬弾頭に装薬を付けたものである。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＵＢＫ７＞：ソ連陸軍U-5TS戦車砲用HEAT弾薬。3BK15M成形炸薬弾頭に装薬を付けたものである。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＵＢＫ−１０−１＞：ソ連陸軍U-5TS戦車砲用腔内発射ミサイル。9M117に装薬を付けたものである。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＵＢＫ−１０Ｍ−１＞：ソ連陸軍U-5TS戦車砲用腔内発射ミサイル。9M117Mに装薬を付けたものである。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＵＢＫ１４＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用腔内発射ミサイル。9M119ミサイルと9Kh949射出カートリッジを組み合わせたものである。参考：月刊丸7,’09別冊

＜３ＵＢＫ２０＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用腔内発射ミサイル。9M119Mミサイルと9Kh949射出カートリッジを組み合わせたもの。重量24.3kg。参考：月刊PANZER9,’06

＜３ＵＢＭ３＞：ソ連陸軍U-5TS戦車砲用APFSDS弾。3BM3徹甲弾頭に装薬を付けたものである。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＵＢＭ４＞：ソ連陸軍U-5TS戦車砲用APFSDS弾。3BM4徹甲弾頭に装薬を付けたものである。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＵＢＭ５＞：ソ連陸軍U-5TS戦車砲用APFSDS弾。3BM6徹甲弾頭に装薬を付けたものである。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＵＢＭ９＞：ソ連陸軍U-5TS戦車砲用APFSDS弾。3BM21徹甲弾頭に装薬を付けたものである。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＵＢＭ１３＞：ソ連陸軍U-5TS戦車砲用APFSDS弾。3BM28徹甲弾頭に装薬を付けたものである。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＵＢＲ＞：ソ連陸軍30mm機関砲2A72用徹甲弾。参考：月刊PANZER10,’01

＜３ＵＯＦ１＞：ソ連陸軍U-5TS戦車砲用榴弾。3OF11榴弾に装薬を付けたものである。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＵＯＦ６＞：ソ連陸軍U-5TS戦車砲用榴弾。3OF18榴弾に装薬を付けたものである。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＵＯＦ８＞：ソ連陸軍30mm機関砲2A72用榴弾。参考：月刊PANZER10,’01

＜３ＵＯＦ３７＞：ソ連陸軍U-5TS戦車砲用榴弾。3OF27榴弾に装薬を付けたものである。参考：月刊PANZER9,’04

＜３ＵＯＲ６＞：ソ連陸軍30mm機関砲2A72用曳光榴弾。参考：月刊PANZER10,’01

＜３ＶＢＫ７＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用HEAT-FS弾で、3BK12/3BK12M弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量28.5kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＶＢＫ１０＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用HEAT-FS弾で、3BK14M弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量28.5kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＶＢＫ１６＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用HEAT-FS弾で、3BK18M弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量28.5kg。参考：月刊PANZER2,’02、9,’06

＜３ＶＢＫ１７＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用HEAT-FS弾で、3BK21B弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量28.4kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＶＢＫ２５＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用HEAT-FS弾で、3BK29弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量28.4kg。参考：月刊PANZER9,’06

＜３ＶＢＭ３＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用APFSDS弾で、3BM9弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量19.5kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＶＢＭ６＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用APFSDS弾で、3BM12弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量19.7kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＶＢＭ７＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用APFSDS弾で、3BM15弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量19.7kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＶＢＭ８＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用APFSDS弾で、3BM17弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量19.7kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＶＢＭ９＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用APFSDS弾で、3BM22弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量20.2kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＶＢＭ１１＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用APFSDS弾で、3BM26(3BM27？)弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。参考：月刊グランドパワー2,’05

＜３ＶＢＭ１３＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用APFSDS弾で、3BM32弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量20.4kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＶＢＭ１７＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用APFSDS弾で、3BM42弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量20.4kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＶＯＦ２２＞：ソソ連陸軍125mm滑腔砲用榴弾で、3OF19弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量33kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＶＯＦ３６＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用榴弾で、3OF26（3OF22？）弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量33.2kg。参考：月刊PANZER2,’02、9,’06

＜３ＶＰ５＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用HEAT-FS訓練弾で、3P11弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量28.5kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３ＶＰ６＞：ソ連陸軍125mm滑腔砲用APFSDS訓練弾で、3P6弾頭と装薬を纏めてこう呼ぶ。弾薬重量8.5kg。参考：月刊PANZER2,’02

＜３Ｖボマー＞：3V爆撃機ともいう。イギリス空軍が1950年代に開発した戦略爆撃機であるヴァルカン爆撃機、ヴァリアント爆撃機、ヴィクター爆撃機のこと。英語の正式名称はV-Bombersで、日本語に訳す際に頭に３を付けて最後のｓを省いたらしい。1947年1月にイギリス供給省がB.35/46（爆撃機仕様35号・1946年策定。ジェット４発の後退翼機、巡航速度500ノット・926km、上昇限度55000フィート・16764m以上、爆弾10000ポンド・4.536トン搭載で航続距離3350海里・6208km、戦闘行動距離1500海里・2778km、最大兵装ペイロード20000ポンド）で要求し、８社の案から1948年4月に３案が選ばれた。全て主翼付け根にエンジンを埋め込んでおり、高々度高速侵攻でソ連に核爆弾（ブルー・ダニューブなど）を投下するのが主任務である。1960年のU-2撃墜事件で高々度侵攻が危険になると低空侵攻に切り替えたが、程無く核抑止任務を戦略原潜のSLBMに全面委譲し、通常兵器による低空爆撃任務に就いたり、空中給油機に改造されたりした。参考：月刊航空ファン4,’18、11,’92、月刊JWings5,’22

＜３インチ非回転飛翔体＞：イギリス軍の地対空ロケット弾。1937年から開発し、1500mまでの迎撃に使用する予定だったが、発射台が不良品で命中精度が悪く、採用されなかった。参考：月刊グランドパワー4,’98

＜三インチ砲用礼砲装薬包（電気火管付）＞：自衛隊の弾薬。日本工機製。参考：月刊軍事研究12,’13

＜３インチ野砲＞：ロシア軍が1900年に採用した野砲。復座駐退機を持ち、発射速度や射程の面で日本陸軍三十一年式速射野砲を上回っており、日露戦争で日本軍を苦況に陥れた。参考：大砲入門

＜３インチ野砲・海外シリーズ＞

　＜３インチ野砲（日本軍）＞：日本軍の鹵獲野砲。日露戦争において、遼陽会戦の後で砲兵隊への弾薬補給が遅れ、沙河会戦では弾薬不足に陥ったため、それまでに鹵獲した３インチ野砲56門を使用して３個大隊を編成し、戦闘に投入、引き続き奉天会戦でも使用した。秩父御嶽神社（東郷公園）に１門が保存されている。参考：大砲入門

＜３インチ榴弾砲シリーズ＞：イギリス陸軍の近接戦闘任務戦車用76.2mm榴弾砲、3in Howitzer Ordnance Quick Firing。２ポンド砲搭載戦車の近接支援（Close Support、CS）ファミリー用に開発されたもので、テトラーク�TCS、チャーチル�TCS／�UCS、マチルダCS、バレンタイン�V（ニュージーランド軍）、カヴェナンターCS、クルセイダーCSに搭載され、１個中隊15両あたり２両の割合でCS型が配備された。参考：British and American tanks of World war two

　＜３インチ榴弾砲Ｍｋ�T＞：3in Howitzer Ordnance Quick Firing Mk�T。主に発煙弾を発射するが、榴弾も撃てる。口径３インチ（76.2mm）、砲身長75インチ（1905mm）、砲全長78.2インチ（1986mm）、重量256ポンド（116.1kg）。砲弾重量13.25ポンド（601g。発煙弾）／13.875ポンド（629g。榴弾）、砲口初速毎秒600-700フィート（182.9-213.4m）、射程2000-2500ヤード（1829-2286m）。参考：British and American tanks of World war two

　＜３インチ榴弾砲Ｍｋ�TＡ＞：3in Howitzer Ordnance Quick Firing Mk�TA。参考：British and American tanks of World war two

＜三角翼＞：デルタ翼を参照。

＜三脚マスト＞：マストを参照。

＜三軍共用スタンドオフ攻撃ミサイル＞：TSSAM（対地ミサイル）を参照。

＜三景艦＞：厳島型（海防艦）を参照。

＜三号一型水上射撃用電探＞：日本海軍が開発した射撃指揮レーダーで、三一型電探ともいう。重量１トン。波長10cm、出力2kW。軽量化に苦戦し、昭和20年1月に試作型が完成したが、実用化前に終戦になった。参考：海軍技術研究所、月刊世界の艦船4,’17

＜三号二型射撃用電探＞：日本海軍技術研究所が開発した射撃指揮レーダーで、三二型射撃用電探ともいう。二号二型対水上電探がベースである。マイクロ波を使用し、３本のホーンアンテナをピラミッド状に積み上げ、上の１本から電波を照射、下の２本で電波を受信し、左右の受信強度を比較する。目標とアンテナが正対すれば、左右の受信強度が同じになるので、目標方位を知ることができる。重量５トン。波長10cm、出力2kW。海岸砲用として開発がスタートし、昭和20年1月に完成して陸上用60基が生産されたが、実用レベルには至らなかった。艦船にも搭載する予定だったが、完成前に終戦となった。参考：海軍技術研究所、月刊軍事研究11,’08、月刊世界の艦船4,’17

＜三号三型水上射撃用電探＞：日本海軍のレーダーで、三三号電探ともいう。重量800kg。使用波長10cm、出力2kW。軽量化に難渋し、昭和20年に試作機が完成したが、実用化前に終戦となった。参考：海軍技術研究所

＜三号甲無線機＞：日本陸軍の師団通信用無線機。送受信機を入れた木箱と、発電機などを入れた木箱からなり、馬で牽引するか、駄載して運搬する。馬が使えない時は木箱から出して兵が背負う。受信器には乾電池を使用し、送信器は手回し発電機を用いるが、電圧計を見ながら電圧を維持するように手回しを続ける必要があった。参考：月刊丸12,’92

＜三号除毒剤＞：日本軍の化学兵器治療薬で、さらし粉（次亜塩素酸カルシウム）のこと。イペリットが皮膚に付着した際、水と混ぜて半練り状態にし、皮膚に塗って水で良く洗う。参考：海軍兵学校岩国分校物語

＜�V号戦車シリーズ＞：ドイツ陸軍戦車。新生機甲部隊の主力として1935年に要求が纏まり、ZW（小隊指揮官車）という秘匿名称で開発された。将来的に5cm砲を搭載できるよう、砲塔サイズと砲塔リング径は大きめに設計されている。1938年編成では各戦車大隊に１個小隊３両ずつが定数となっており、連隊で６両、師団で12両しか配備されていなかった。1939年9月1日の白作戦時には全陸軍で98両しか配備されておらず、この時点でも定数は１個戦車大隊あたり１個小隊５両ずつにすぎなかった。1940年5月10日にはＥ／Ｆ／Ｇ型計348両が第７戦車師団に配備されており、戦車中隊には5-17両が装備されていた。1941年6月20日、ソ連国境地帯にいた17個戦車師団のうち11個が�V号戦車を主力としており（残り６個は38(t)式）、１個軽戦車中隊に17両の�V号戦車が装備され、本部車両も含めるとＥ型からＪ型まで960両が配備されていた。1942年6月には42口径5cm砲装備の�V号戦車500両と60口径5cm砲装備の�V号戦車600両が東部戦線におり、北アフリカ戦線でも主力となっていた。1943年になると�W号長砲身型に主力の座を譲り、ツィタデレ作戦時には中央・南方軍集団に42口径5cm砲装備�V号戦車141両、60口径5cm砲装備�V号戦車432両、Ｎ型155両が配備されていた。1943年5月以降、修理のため後送された�V号戦車は指揮戦車、観測戦車、弾薬運搬車などに改造され、1944年5月からは戦車回収車に改造された。外された砲塔は固定陣地に回され、1944年5月時点で110基の砲塔が確保されている。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER6,’99、5,’79

　＜�V号戦車Ａ型＞：Sd.Kfz.141。試作シリーズ第１弾で、1937年5月から10両が生産された。下部転輪はダブルタイプ片側５組、起動輪は前方、誘導輪は後方にあり、上部転輪２つを持つ。サスペンションはコイルスプリング。砲塔前面と上面はリベット止めで、側面後部両側には前開きドアが付いており、車長用キューポラには視察用スリットが設けられている。装甲厚は15mmで、小口径機関銃の徹甲弾に対する程度の防御力しかない。全長5.69m、全幅2.81m、全高2.34m、全備重量5.69トン。砲塔駆動は手動式で、主砲は3.7cmKwK L/46.5（徹甲弾と榴弾計150発）、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はTZF5a。副武装は主砲同軸（右に搭載）の7.92mm機銃MG34が２丁、車体前面のクーゲルブレンデ30（照準器はKgZF2）１基で、機銃弾数はPatr.SmK弾4500発。装甲厚は車体前面15mm20度、側後面15mm０度、底面5mm90度、上部構造物前面15mm10度、側後面15mm０度、上面10mm70-90度、砲塔前面15mm15度、側面15m25度、後面15mm0-21度、上面10mm82-90度、防楯は内装式15mm（曲面）。エンジンはマイバッハHL108TR、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度35km、航続距離165km。無線機はFuG5。乗員５名。1937年春に戦車連隊に配備されたが、白作戦などで装甲厚不足とサスペンション能力不足が明らかとなり、1940年2月に前線配備から外された。参考：ジャーマンタンクス、月刊戦車マガジン8,’78

　＜�V号戦車Ｂ型＞：Sd.Kfz.141。Ａ型の足回りを改良したもので、下部転輪を小型ダブルタイプ片側８組とし、サスペンションを長いリーフスプリングに変更、上部転輪を３個に増やした。機関室上部とエンジン用通気口の形状も変更し、キューポラも上部の張り出し部分が少ない新型に換えている。全長5.67m、全幅2.81m、全高2.39m、重量15.9トン。砲塔駆動は手動式で、主砲は3.7cmKwK L/46.5（徹甲弾と榴弾計121発）、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はTZF5a。副武装は主砲同軸（右に搭載）の7.92mm機銃MG34が２丁、車体前面のクーゲルブレンデ30（照準器はKgZF2）１基で、機銃弾数はPatr.SmK弾4500発。装甲厚は車体前面15mm25度、側後面15mm０度、底面5mm90度、上部構造物前面15mm10度、側後面15mm０度、上面10mm90度、砲塔前面15mm15度、側面15m25度、後面15mm0-21度、上面10mm83-90度、防楯は内装式15mm（曲面）。エンジンはマイバッハHL108TR、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度35km、航続距離165km。無線機はFuG5。乗員５名。1937年に15両が生産され、戦車部隊に配備されて白作戦に参加した。ここで装甲厚不足と相変わらずの足回りの貧弱さが明らかとなり、1940年2月に前線から外された。うち５両は突撃砲の試作に回され、10月に戦車課に戻り、訓練用に回された。参考：ジャーマンタンクス

　＜�V号戦車Ｃ型＞：Sd.Kfz.141。Ｂ型の足回りを改良したタイプで、最前部・最後部の下部転輪が短いリーフスプリングで緩衝されている。起動輪と誘導輪の形状が変更され、サーボ付き同芯式クラッチとブレーキ付き操向装置が搭載された。全長5.85m、全幅2.82m、全高2.42m、重量16トン。砲塔駆動は手動式で、主砲は3.7cmKwK L/46.5（徹甲弾と榴弾計121発）、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はTZF5a。副武装は主砲同軸（右に搭載）の7.92mm機銃MG34が２丁、車体前面のクーゲルブレンデ30（照準器はKgZF2）１基で、機銃弾数はPatr.SmK弾4500発。装甲厚は車体前面15mm25度、側面15mm０度、後面15mm23度、底面5mm90度、上部構造物前面15mm10度、側面15mm０度、後面15mm10度、上面10mm75-90度、砲塔前面15mm15度、側面15m25度、後面15mm0-21度、上面10mm83-90度、防楯は内装式15mm（曲面）。エンジンはマイバッハHL108TR、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離165km。無線機はFuG5。乗員５名。1937年から1938年1月に15両が生産された。白作戦に投入されたものの、装甲の薄さと足回りの貧弱さが問題となり、1940年2月に前線から外されている。参考：ジャーマンタンクス

　＜�V号戦車Ｄ型＞：Sd.Kfz.141。Ｃ型の足回りを改良したタイプで、起動輪と誘導輪を新型にし、トランスミッションも変更した。キューポラが装甲厚30mmで５つの視察スリットを持つ新型になっている。車体後部の形状が変わり、機関室上面の通気口が密閉式のハッチ（半開きでの固定も可能）となった。全長5.92m、全幅2.82m、全高2.42m、重量16トン。砲塔駆動は手動式で、主砲は3.7cmKwK L/46.5（徹甲弾と榴弾計121発）、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はTZF5a。副武装は主砲同軸（右に搭載）の7.92mm機銃MG34が２丁、車体前面のクーゲルブレンデ30（照準器はKgZF2）１基で、機銃弾数はPatr.SmK弾4500発。装甲厚は車体前面15mm20度、側面15mm０度、後面15mm33度、底面5mm90度、上部構造物前面15mm10度、側面15mm０度、後面15mm10度、上面10mm75-90度、砲塔前面15mm15度、側面15m25度、後面15mm0-21度、上面10mm83-90度、防楯は内装式15mm（曲面）。エンジンはマイバッハHL108TR、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離165km。無線機はFuG5。乗員５名。1938年1-6月に30両が生産され、白作戦に投入されたが、装甲と足回りが貧弱で1940年2月に前線から外されることとなった。しかし戦車の数が足りなかったので、実際にはそのまま配備されており、ノルウェー戦などにも投入（第40特別編成戦車大隊）されている。参考：ジャーマンタンクス

　＜�V号戦車Ｅ型＞：Sd.Kfz.141。本格量産型で、Ｄ型の装甲と足回りを強化したタイプである。下部転輪はダブルタイプ片側６組で、サスペンションをトーションバー式にした。エンジンとトランスミッションも新型に換装し、車体側面装甲板を脱出用ハッチ付きの一枚板としている。全長5.38m、全幅2.91m、全高2.44m、全備重量19.5トン。砲塔駆動は手動式、主砲は3.7cmKwK L/46.5（131発）、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はTZF5a。副武装は主砲同軸（右に搭載）の7.92mm機銃MG34が２丁と車体前面のクーゲルブレンデ30（旋回角は左15度・右20度、俯仰角はマイナス10度からプラス10度、照準器はKgZF2）１基で、機銃弾数はPatr.SmK弾4500発。装甲厚は車体前面30mm21度、側面30mm０度、後面21mm10度、底面16mm90度、上部構造物前面30mm９度、側面30mm０度、後面21mm29度、上面17mm77-90度、砲塔前面30mm15度、側面30mm25度、後面30mm0-21度、上面12mm83-90度、防楯30mm（内装式、曲面）。エンジンはマイバッハHL120TR、トランスミッションは前進10速・後進４速、最大速度40km、航続距離165km。無線機はFuG5。乗員５名。1938年12月から1939年10月に96両が生産された。最後期型はＦ型と同じ通気口と装甲カバーを装備しており、ほぼ見分けが付かない。1940年8月から1942年までに主砲をＧ型と同じ外装式防楯付き5cmKwK L/42（120発）に換装、同軸機銃を１丁に減らし、車体前面と上部構造物前面に30mm厚装甲板を追加した。1943年まで残っていた車両はPz.Beo.Wg（装甲観測車）に改造された。参考：ジャーマンタンクス、月刊戦車マガジン8,’78、月刊PANZER5,’10

　＜�V号戦車Ｆ型＞：Sd.Kfz.141。Ｅ型のエンジン点火機構を改善したタイプ。生産開始後、車体前面上部にブレーキ・最終減速機用冷却通気口とその装甲カバーが装着された。全長5.38m、全幅2.91m、全高2.44m、全備重量19.5トン。砲塔駆動は手動式、主武装は3.7cmKwK L/46.5（131発）、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はTZF5a。副武装は主砲同軸（右に装備）の7.92mm機銃MG34が２丁と車体前面のクーゲルブレンデ30（旋回角は左15度・右20度、俯仰角はマイナス10度からプラス10度、照準器はKgZF2）１基で、機銃弾数はPatr.SmK弾4500発。装甲厚は車体前面30mm21度、側面30mm0度、後面21mm10度、底面16mm90度、上部構造物前面30mm９度、側面30mm０度、後面21mm29度、上面17mm77-90度、砲塔前面30mm15度、側面30mm25度、後面30mm0-21度、上面12mm83-90度、防楯30mm（内装式、曲面）。エンジンはマイバッハHL120TR、トランスミッションは前進10速・後進４速、最大速度40km、航続距離165km。無線機はFuG5。乗員５名。1939年9月から1940年7月に435両が生産された。最後の100両はＧ型と同じ外装式防楯付きの5cmKwK L/42と7.92mm同軸機銃MG34を１丁搭載しており、1940年8月から1942年の間に残りのものも主砲等を交換、更に30mm厚装甲板を車体・上部構造物前面に追加した。1939年末から部隊配備され、1944年6月まで使用されている。参考：ジャーマンタンクス、月刊戦車マガジン8,’78、月刊グランドパワー2,’99

　＜�V号戦車Ｇ型＞：Sd.Kfz.141。Ｆ型の防御力強化型で、車体後部の装甲厚を30mmに増やし、操縦手用視察スリットを軸動式に変更、砲塔上面に換気扇を取り付け、信号孔１個を減らした。最初の50両はＥ型と同じ3.7cmKwK L/46.5、同軸機銃２丁、内装式防楯を装備していたが、黄作戦で主砲がフランス軍重戦車に通用しなかったため、5cm砲に換装した。全長5.41m、全幅2.95m、全高2.44m、重量20.3トン。砲塔駆動は手動式。主武装は5cmKwK L/42（徹甲弾と榴弾計99発）、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はTZF5d。副武装は7.92mm同軸機銃MG34が１丁と、車体前面のクーゲルブレンデ30（旋回角は左15度・右20度、俯仰角はマイナス10度からプラス10度、照準器はKgZF2）で、機銃弾数はPatr.SmK弾2700発。装甲厚は車体前面30mm21度、側面30mm０度、後面30mm10度、底面16mm90度、上部構造物前面30mm９度、側面30mm０度、後面30mm30度、上面17mm77-90度、砲塔前面30mm15度、側面30mm25度、後面30mm0-21度、上面12mm83-90度、防楯37mm（曲面、外装式）。エンジンはマイバッハHL120TR、トランスミッションは前進10速・後進４速、最大速度40km、航続距離165km。無線機はFuG5。乗員５名。1940年4月から1941年2月に600両が生産された。生産中期にキューポラが新型になり、後期に履帯が400mm幅になった。1940年8月から1942年の間に車体・上部構造物前面に30mm厚装甲板を追加し、3.7cm砲装備型は5cm砲に換装した。黄作戦に投入されたのは全て3.7cm砲搭載型で、5cm砲型は1940年7月から生産され、1941年末までに3.7cm砲搭載型は前線から引き上げられ、5cm砲搭載型は1944年9月末でも44両が配備されていた。参考：ジャーマンタンクス

　＜�V号戦車Ｈ型＞：Sd.Kfz.141。量産当初から5cm砲を搭載したタイプで、砲塔後部も大量生産向けの形状に変更した。車体後面基本装甲は１枚の装甲板を折り曲げて製作されている。重量増に合わせてトランスミッション、起動輪、誘導輪を新型にし、第１上部転輪の位置を変更、履帯幅を400mmに拡大している。発煙筒には装甲カバーを装着し、砲塔後部にゲペックカステンを装備した。量産体制が整った所で黄作戦での戦訓が入ってきたため、車体前後面と上部構造物前面に30mm厚装甲板を追加して完成している。全長5.41m、全幅2.95m、全高2.44m、重量21.8トン。砲塔駆動は手動式。主武装は5cmKwK L/42（徹甲弾と榴弾計99発）、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はTZF5d。副武装は7.92mm同軸機銃MG34が１丁と、車体のクーゲルブレンデ30（旋回角は左15度・右20度、俯仰角はマイナス10度からプラス10度、照準器はKgZF2）１基。装甲厚は車体前面60mm23度、側面30mm０度、後面60mm８度、底面16mm90度、上部構造物前面60mm９度、側面30mm０度、後面30mm30度、上面17mm77-90度、砲塔前面30mm13度、側面30mm25度、後面30mm13度、上面10mm85-90度、防楯37mm（外装式、曲面）。エンジンはマイバッハHL120TRM、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離165km。無線機はFuG5。乗員５名。1940年10月から1941年4月に308両が生産された。参考：ジャーマンタンクス、月刊戦車マガジン8,’78、月刊PANZER5,’79、8,’13

　＜�V号戦車Ｊ型前期型＞：Sd.Kfz.141。車体及び上部構造物の前後面を50mm厚の１枚装甲板で製作したもので、防楯も50mm厚に強化し、重量バランスを取るため機関室後部上面装甲も50mm厚にしている。ボールマウント機銃は半球形のクーゲルブレンデ50に、操縦手用クラッペは50mm装甲用のFahrersehklappe50に変更された。車体前部上面ハッチは前開きの１枚とされ、ブレーキ・最終減速機用冷却孔装甲カバーが溶接式の簡易型に換えられ、エアクリーナーは湿式に、変速機の油圧サーボは機械式になっている。発煙筒は被弾損傷を避けるため車体後部上端内側に移した。全長5.52m、全幅2.95m、全高2.5m、重量21.5トン。砲塔駆動は手動式。主武装は5cmKwK L/42（徹甲弾と榴弾計99発）、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はTZF5d。副武装は7.92mm同軸機銃MG34が１丁と、クーゲルブレンデ50（照準器はKgZF2）１基、装弾数はPatr.SmK弾2700発。装甲厚は車体前面50mm21度、側面30mm０度、後面50mm10度、底面16mm90度、上部構造物前面50mm９度、側面30mm０度、後面50mm15度、上面17mm75-90度、砲塔前面30mm15度、側面30mm25度、後面30mm12度、上面10mm83-90度、防楯50mm（外装式、曲面）。エンジンはマイバッハHL120TRM、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離155km。無線機はFuG5。乗員５名。1941年3月から1942年8月に1549両が生産された。まず第２・第５戦車師団及び東部戦線の独立戦車連隊に配備され、その後は順次損耗した�V号戦車を補う形で東部戦線と北アフリカに送られた。参考：ジャーマンタンクス

　＜�V号戦車Ｊ型後期型＞：Sd.Kfz.141/1。1940年8月にヒトラーが�V号戦車の主砲を60口径5cm戦車砲KwK39に変更する命令を出したが、生産の遅れを嫌った兵器局が42口径砲を勝手に採用し続け、Ｊ前期型までが製作された。しかし1941年4月18日に新型戦車としてＪ前期型がヒトラーに提示された際、長砲身でないことにヒトラーが激怒、慌てて作られた（4月末にはアルケット社で完成している）のがこれである。Ｊ前期型の主砲と照準器を変更してあり、砲弾が大きくなった分、搭載弾数が減った。一部に大型ファンと防塵機構を取り付けた熱帯地仕様がある。全長6.41m、車体長5.56m、全幅2.95m、全高2.5m、戦闘重量21.5トン。主砲は5cmKwK39 L/60（徹甲弾・榴弾計84発）、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はTZF5e。副武装は7.92mm同軸機銃MG34が１丁と車体前面のクーゲルブレンデ50、機銃弾数2700発（25発入りサック150袋で3750発？）。装甲厚は車体前面50mm21度、側面30mm0度、後面50mmm10度、底面16mm90度、上部構造物前面50mm９度、側面30mm０度、後面50mm15度、上面17mm75-90度、砲塔前面30mm15度、側面30mm25度、後面30mm12度、上面10mm83-90度、防楯50mm（外装式、曲面）。エンジンはマイバッハHL120TRM（300馬力）、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、燃料搭載量320リットル、航続距離145km。乗員５名。1941年8月から生産され、同年12月から1942年7月に1067両が完成した。1942年初め（1941年末？）から第３、第16、第29、第60機械化歩兵師団、SS第５機械化歩兵師団の各戦車大隊（計５個）に配備され、その後は順次損耗を補う形で前線に送られた。北アフリカでは威力を発揮したが、東部戦線のT-34やKV-1には相変わらず苦戦を強いられている。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER6,’99、月刊戦車マガジン8,’78

　＜�V号戦車Ｌ型＞：Sd.Kfz.141/1。ソ連の76.2mm対戦車砲やイギリスの25ポンド砲に対抗できるよう、Ｊ型の砲塔前面装甲を強化し、上部構造物前面と防楯にスペースドアーマー式の増加装甲を追加したもの。車体前面には予備履帯ラックが取り付けられており、履帯を付ければ10mm相当の装甲強化となる。14.5mm対戦車ライフルに狙われやすかった砲塔両側面と防楯右のクラッペは廃止された。主砲の平衡器はコイルバネから棒バネに変更し、機関室ハッチと通気口に防熱板兼砂塵巻き込み防止板を付けている。冬の東部戦線で便利なよう、暖まったエンジン冷却水を他の車両に移すための温水交換装置を搭載した。全長6.28m、全幅2.95m、全高2.5m、重量22.7トン。砲塔駆動は手動式。主武装は5cmKwK39 L/60（徹甲弾・榴弾計92発）、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はTZF5e。副武装は7.92mm同軸機銃MG34が１丁と車体前面のクーゲルブレンデ50。機銃弾はPatr.SmK弾4950発。装甲厚は車体前面50mm21度、側面30mm０度、後面50mm９度、底面16mm90度、上部構造物前面50mm９度＋スペースドアーマー20mm９度、側面30mm０度、後面50mm17度、上面18mm79-90度、砲塔前面57mm15度、側面30mm25度、後面30mm12度、上面10mm83-90度、防楯50mm（外装式、曲面）＋スペースドアーマー20mm（曲面）。エンジンはマイバッハHL120TRM、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離155km。無線機はFuG5。乗員５名。一部に大型冷却ファンと防塵機構を追加した熱帯地仕様がある。1942年6-12月に653両が生産された。第１・第２・第3SS装甲てき弾兵師団の戦車連隊、グロスドイッチュラント機甲てき弾兵師団に配備された他、損耗を補う形で前線に送られた。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER6,’99、5,’79、月刊戦車マガジン8,’78

　＜�V号戦車Ｍ型＞：Sd.Kfz.141/1。車体開口部を密閉式にし、逆止弁付きの排気管を車体後部の高い位置に移し、渡渉能力を0.8mから1.3mに強化したものである。砲塔前部両側に電気点火式３連装90mm発煙弾Nb K. wgが装着されたが、機銃弾などで発火してしまうという欠点があった。砲塔前面防楯取り付け部外側に20mm装甲板が溶接され、車体前部上面に10mm装甲板が追加された。従来の前照灯と左フェンダー上の管制ライトを廃止し、ボッシュ型前照灯を両フェンダー上に１基ずつ装着している。砲塔側面脱出口を廃止し、その位置に砲弾ラックを取り付けたため、主砲搭載弾数が増えた。全長6.41m、全幅2.95m／3.27m（オストケッテ装着時）／3.41m（シュルツェン装着時）、全高2.5m、重量22.7トン。砲塔駆動は手動式。主武装は5cmKwK39 L/60（徹甲弾・榴弾計92発。98発？）、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はTZF5e。副武装は7.92mm同軸機銃MG34が１丁と車体前面のクーゲルブレンデ50が１基。機銃弾数はPatr.SmK弾3750発（2550発？）。装甲厚は車体前面50mm21度、側面30mm０度、後面50mm９度、底面16mm90度、上部構造物前面50mm９度＋スペースドアーマー20mm９度、側面30mm０度、後面50mm17度、上面18mm79-90度、砲塔前面57mm15度、側面30mm25度、後面30mm12度、上面10mm83-90度、防楯50mm（外装式、曲面）＋スペースドアーマー20mm（曲面）。エンジンはマイバッハHL120TRM、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離155km。無線機はFuG5。乗員５名。1000両が生産される予定だったが、�X号戦車に切り替えるため775両に減らされ、更にＮ型の評判が良かったためそちらの生産に切り替えられ、火炎放射戦車の生産のため100両分の車体がそちらに回され、結局1942年10月から1943年2月までに250両の生産となった。主に損耗補充のため前線に送られている。1943年3月19日の命令で厚さ5mmのシュルツェンを取り付けることになった。参考：ジャーマンタンクス、月刊戦車マガジン8,’78、月刊PANZER5,’79

　＜�V号戦車Ｎ型＞：Sd.Kfz.141/2。主砲を24口径7.5cm戦車砲に変更し、成形炸薬弾と大威力の榴弾を発射できるようにしたもの。防楯のスペースドアーマーは外されている車両もある。後期型ではキューポラのハッチが１枚式になった。全長5.52m（Ｌ型からの改造）／5.65m（Ｍ型からの改造）、全幅2.95m、全高2.5m、重量23トン。砲塔駆動は手動式。主武装は7.5cmKwK37 L/24（Ｌ型改造は徹甲弾・成形炸薬弾・榴弾計56発、Ｍ型改造は計64発）、俯仰角はマイナス８度からプラス20度、照準器はTZF5b。副武装は7.92mm同軸機銃MG34が１丁と車体前面のクーゲルブレンデ50が１基。機銃弾数はPatr.SmK弾3450発（Ｌ型改造）／3750発（Ｍ型改造）。装甲厚は車体前面50mm21度、側面30mm０度、後面50mm９度、底面16mm90度、上部構造物前面50mm９度＋スペースドアーマー20mm９度、側面30mm０度、後面50mm17度、上面18mm79-90度、砲塔前面57mm15度、側面30mm25度、後面30mm12度、上面10mm83-90度、防楯50mm（外装式、曲面）＋スペースドアーマー20mm（曲面。非装着の車両もある）。エンジンはマイバッハHL120TRM、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離155km。無線機はFuG5。乗員５名。1942年6月に生産を開始、３両がＪ型から、447両がＬ型から改造され、11月からはＭ型から213両が改造され、前線から修理のため送られた37両も加わり、1943年8月までに計700両が完成した。戦車師団の戦車連隊や、重戦車中隊（�Y号戦車の直協支援用）に配備された。1943年3月19日の命令で厚さ5mmのシュルツェンを取り付けることになった。参考：ジャーマンタンクス、月刊戦車マガジン8,’78、月刊PANZER5,’79

＜�V号戦車Ｎ型改造軌道・装軌併用式ＳＫ１型＞：Panzerkampfwagen �V Ausf N als Schienen-Ketten Fahrzeug SK1。�V号戦車Ｎ型の足回りに改良を加え、車体底部に引き込み式の線路走行用台車を取り付けたものである。軌道上では時速100kmを出せた。1942年末から1943年初めに2-3両が試作され、10月20日に公開実験が行われた。参考：ジャーマンタンクス

　＜�V号戦車（千鳥式転輪）＞：Panzerkampfwagen �V mit Scnachtellaufwerk。�V号戦車Ｇ型の車体にＨ型の砲塔を載せ、プレス製の転輪を千鳥式に配置した足回りを搭載したもので、1940年末に試作車１両が完成した。結局採用されず、試作車は訓練戦車として使用された。参考：ジャーマンタンクス

＜�V号戦車ファミリー＞

　＜�V号火炎放射戦車＞：ドイツ陸軍火炎放射戦車、Panzerlampfwagen �V (Fl)、Sd.Kfz.141/3。スターリングラード戦の戦訓から1942年11月から開発した。�V号戦車Ｍ型がベースで、主砲を外して（同軸機銃はそのまま）火炎放射器を搭載している。ノズルは放射筒で覆われており、火炎の滴が車体上面に垂れないようにした。照準は車長用キューポラに取り付けた照準板と放射筒先端の照準棒で行う。加圧ポンプはオートバイ用のZW1101（28馬力）で、15-17気圧を出し、毎秒7.8リットルの燃料を放出して射程は60mに達する。放射用燃料は1020リットルを搭載。車体前面には30mm厚の装甲を追加している。全長6.41m、全幅2.95m、全高2.5m、重量23トン。砲塔駆動は手動式。主武装は14mm火焔放射器１門で、俯仰角はマイナス８度からプラス20度。副武装は7.92mm同軸機銃MG34が１丁と車体のクーゲルブレンデ50が１基で、機銃弾数はPatr.SmK弾3750発。装甲厚は車体前面80mm21度、側面30mm０度、後面50mm９度、底面16mm90度、上部構造物前面70mm９度、側面30mm０度、後面50mm17度、上面18mm17-90度、砲塔前面57mm15度、側面30mm25度、後面30mm12度、上面10mm83-90度、防楯70mm（外装式、曲面）。エンジンはマイバッハHL120TRMガソリン（300馬力）、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離155km。無線機はFuG5で、車長用にFuG2を搭載したものもある。乗員３名（車長、操縦手、無線手）。1943年2月に65両、3月に34両、4月に１両の計100両が引き渡され、火炎放射戦車小隊（１個あたり７両装備）を編成して戦車連隊に配備された。スターリングラード戦には間に合わず、ツィタデレ作戦には41両が参加している。装甲が薄い上に敵にかなり接近せねばならないため損害は大きく、1943年12月31の時点で21両しか残っていなかった。参考：月刊グランドパワー1,’04、異形戦車ものしり大百科、ジャーマンタンクス

　＜�V号観測戦車＞：ドイツ陸軍観測戦車Artillerie-Panzerbeobachtungswagen（Panzerkampfwagen �V）、Sd.Kfz.143。自走榴弾砲に付随して弾着観測を行える車両として開発された。旧式化したE-H型の車体・上部構造物前後面に30mm厚の増加装甲を取り付け、上構ボールマウントを塞いで栓付きピストルポートに変更、主砲を撤去してボールマウント式機銃を装着し、偽防楯を取り付けて同軸機銃の位置にダミー砲身を溶接している。全長5.52m、全幅2.92m、全高2.5m、重量19.5-23トン。武装は砲塔ボールマウントの7.92mm機銃MG34が１丁、照準器はTBF2、装弾数はPatr.SmK弾1500発。装甲厚は車体前面60mm21度、側面30mm０度、後面60mm10度、底面16mm90度、上部構造物60mm９度、側面30mm０度、後面30mm30度、上面17mm77-90度、砲塔前面30mm15度、側面30mm25度、後面30mm12度、防楯50mm（外装式、曲面）。エンジンはマイバッハHL120TRMまたはHL120TR、トランスミッションは前進10速・後進４速または前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離165km。無線機はFuG4とFuG8。乗員５名。1943年2月から1944年4月に262両が改造され、ヴェスペ・フンメル中隊に２両ずつ配備された。参考：ジャーマンタンクス

＜�V号工兵戦車＞：ドイツ陸軍工兵戦車Pionierpanzerwagen auf Fahrgestell Panzerkampfwagen �V。砲塔を外して器材搭載用架台と突撃橋を搭載したもので、1943年から多数が改造された。参考：ジャーマンタンクス

　＜�V号地雷処理戦車＞：ドイツ陸軍地雷処理車両。砲塔及び上部構造物の上半分を撤去し、車軸に延長軸を取り付けて車高を上げると共に履帯幅を広げ、車体前部に支持架を取り付けて地雷爆破装置を装着した。試作のみで採用されなかった。参考：ジャーマンタンクス

　＜�V号指揮戦車＞：ドイツ陸軍指揮車両。戦車連隊の戦術統制運用の指揮に使用する車両で、�T号指揮戦車よりも大型の車体が必要と考えられ、�V号戦車が選ばれた。狙い撃ちされるのを防ぐため、Ｈ型までは主砲を外した後にダミー砲身を装着して一見通常戦車のように見せている。ただし機関室上面のフレームアンテナに気づくと１発でばれるのだが。生産が遅れたため白作戦時には37両しか配備されていなかったが、黄作戦時には64両、バルバロッサ作戦時には120両と増えていった。1942年6月の夏季攻勢時には75両が配備されており、終戦まで使用された。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー2,’99

　＜�V号指揮戦車Ｄ１型＞：Panzerbefehlswagen Ausf D1。�V号戦車Ｄ型の主砲を撤去して無線機を増設、機関室上にフレームアンテナを追加し、装甲を強化したもので、FuG8無線機を搭載したSd.Kfz.267と、FuG7を搭載したSd.Kfz.268の２種類がある。砲塔は固定され、車体上部両側面に視察孔とピストルポートが追加され、ボールマウントには機銃の代わりにピストルポートが設けられた。全長5.98m、全幅2.87m、全高2.42m、全備重量18.2トン。武装は砲塔前面右の7.92mm機銃MG34が１丁で、旋回角60度、俯仰角はマイナス15度からプラス35度、照準器はKgZF2。機銃弾数はPatr.SmK弾1500発。装甲厚は車体前面30mm21度、側面30mm０度、後面30mm37度、上部構造物前面30mm11度、側面30mm０度、後面30mm９度、上面17mm78-90度、砲塔前面30mm15度、側面30mm21度、後面30mm21度、上面12mm83-90度、防楯30mm（内装式、曲面）。エンジンはマイバッハHL108TR、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離165km。無線機はFuG6とFuG8か、FuG6とFuG7。乗員５名。1938年6月から1939年3月までに30両が生産され、戦車大隊、連隊、旅団の各本部に１両ずつ配備された。しかし生産数が少なすぎて白作戦時には配備が追いつかない状況だった。黄作戦まで前線配備されていたが、足回りに故障が頻発したため1941年初頭に前線から引き上げられ、バルバロッサ作戦には参加していない。参考：ジャーマンタンクス

　＜�V号指揮戦車Ｅ型＞：Panzervefehlswagen Ausf E。�V号Ｅ型の砲塔をボルトで固定、主砲を外して無線機を増設し、ダミー砲身を装着、機関室上面にフレームアンテナを追加している。上部構造物両側面には視察孔とピストルポートが追加され、前面のボールマウントには機銃の換わりにピストルポートが設けられた。搭載無線機の違いにより、Sd.Kfz.266-268の３種類に分類される。全長5.38m、全幅2.91m、全高2.44m、重量19.5トン。武装は砲塔前面右の7.92mm機銃MG34が１丁で、旋回角60度、俯仰角マイナス15度からプラス35度、照準器はKgZF2、装弾数はPatr.SmK弾1500発。装甲厚は車体前面30mm21度、側面30mm０度、後面21mm10度、底面16mm90度、上部構造物前面30mm９度、側面30mm０度、後面21mm29度、上面17mm77-90度、砲塔前面30mm15度、側面30mm25度、後面30mm0-21度、12mm83-90度、防楯30mm（曲面）。エンジンはマイバッハHL120TR、トランスミッションは前進10速、後進１速、最大速度40km、航続距離165km。無線機はFuG6（全種共通）とFuG2（Sd.Kfz.266）またはFuG8（Sd.Kfz.267）またはFuG7（Sd.Kfz.268）。乗員５名。1939年7月から1940年2月に45両が生産され、本部車両として終戦まで使用された。参考：ジャーマンタンクス

　＜�V号指揮戦車Ｈ型＞：Panzerbefehlswagen Ausf H。�V号Ｈ型の砲塔をボルトで固定し、主砲を外してダミー砲身（初期は3.7cm砲のダミー、後期は5cm砲のダミー）を装着、無線機を増設して機関室上面にフレームアンテナを装備している。上部構造物前部のボールマウントには機銃の換わりにピストルポートが設けられ、両側面には視察孔とピストルポートが装着された。砲塔上面にはTSF1ペリスコープが追加されている。無線機の違いでSd.Kfz.266-268の３種類がある。全長5.4m、全幅2.95m、全高2.44m、重量21.8トン。武装は砲塔前面右の7.92mm機銃MG34が１丁で、旋回角は60度、俯仰角はマイナス10度からプラス35度、照準器はKgZF2。装弾数2550発。装甲厚は車体前面60mm23度、側面30mm０度、後面60mm８度、底面16mm90度、上部構造物前面60mm９度、側面30mm０度、後面30mm30度、上面17mm77-90度、砲塔前面30mm15度、側面30mm25度、後面30mm13度、上面10mm85-90度、防楯前面30mm（内装式、曲面）。エンジンはマイバッハHL120TRM、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離165km。無線機はFuG6（全種共通）とFuG2（Sd.Kfz.266）またはFuG8（Sd.Kfz.267）またはFuG7（Sd.Kfz.268）。乗員５名。1940年11月から1941年9月に145両、1941年12月から1942年1月に30両が生産され、１個師団あたり７両が配備されてバルバロッサ作戦に参加した。1941年12月以降の生産車は第25戦車師団、SS第２装甲てき弾兵師団、グロスドイッチュラント機甲てき弾兵師団に配備された。参考：ジャーマンタンクス

　＜�V号指揮戦車Ｊ型＞：Panzerbefehlswagen mit 5cm KwK L/42、Sd.Kfz.141。Ｊ型改造の指揮戦車で、主砲はそのまま搭載し、車体銃を外すと共に弾薬搭載スペースを減らして無線機を装備した。砲塔上面にはTSF1ペリスコープを装着している。全長6.28m、全幅2.95m、全高2.5m、重量21.5トン。砲塔駆動は手動式。主砲は5cmKwK38 L/42で、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はTZF5d、装弾数は徹甲弾と榴弾計75発。副武装は7.92mm同軸機銃MG34が１丁で、装弾数はPatr.SmK弾1500発。装甲厚は車体前面50mm21度、側面30mm０度、後面50mm10度、底面16mm90度、上部構造物前面50mm９度＋スペースドアーマー20mm９度、側面30mm０度、後面50mm15度、上面17mm75-90度、砲塔前面30mm15度、側面30mm25度、後面30mm12度、上面10mm83-90度、防楯50mm（外装式、曲面）＋スペースドアーマー20mm（曲面）。エンジンはマイバッハHL120TRM、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離155km。無線機はFuG5とFuG7またはFuG5とFuG8。乗員５名。1942年8-11月に81両が生産され、1943年3-9月に104両が改造された。新編成のSS装甲師団に配備された他、損耗を補填する形で各部隊に配備された。1943年からは突撃戦車大隊、突撃砲大隊、無線操縦戦車大隊にも配備されている。参考：ジャーマンタンクス、激闘東部戦線(2)

　＜�V号指揮戦車Ｋ型＞：Panzerbefehlswagen mit 5cmKwK39 L/60。�V号戦車Ｍ型をベースとしており、搭載無線機の違いによりSd.Kfz.267と268の２種がある。弾薬搭載数を減らし、同軸機銃を外して無線機を搭載した。上部構造物側面には視察孔とピストルポートが追加されており、同軸機銃の付いていた場所には操縦手用装甲視察スリットと似た視察スリットが取り付けられている。車体後部には星形アンテナが追加された。全長6.41m、全幅2.95m、全高2.51m、重量23トン。砲塔駆動は手動式。主武装は5cmKwK39 L/60で、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はTZF5e。装弾数は徹甲弾と榴弾計65発。副武装は上部構造物前面ボールマウントの7.92mm機銃MG34が１丁で、装弾数はPatr.SmK弾1500発。装甲厚は車体前面50mm21度、側面30mm０度、後面50mm９度、底面16mm90度、上部構造物50mm９度＋スペースドアーマー20mm９度、側面30mm０度、後面50mm12度、上面18mm79-90度、砲塔前面57mm15度、側面30mm25度、後面30mm12度、上面10mm83-90度、防楯50mm（外装式、曲面）。エンジンはマイバッハHL120TRM、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離155km。無線機はFuG5とFuG8（Sd.Kfz.267）またはFuG5とFuG7（Sd.Kfz.268）。乗員５名。1942年12月から1943年2月に50両が生産され、消耗を補う形で配備された。参考：ジャーマンタンクス

　＜�V号戦車回収車＞：ドイツ陸軍戦車回収車Bergepanzer �V。砲塔を撤去して開いた部分を木の板で囲い、後部機関室上面に組み立て式のクレーンを搭載したものである。履帯はオストケッテを標準装備する。戦車回収時にはパンツァーベルゲアンカー（装甲車両回収用駐鋤）と呼ばれる、自車と同じくらい巨大な鋤を地面に打ち込み、減速複動式滑車付きのケーブルを鋤と自車とスタックした戦車に接続して引っ張り上げる。全長6.28m、全幅2.95m、全高2.45m、重量19トン。武装は上部構造物前面右のクーゲルブレンデ50が１基。装甲厚は車体前面50mm21度、側面30mm０度、後面50mm９度、底面16mm90度、上部構造物前面50mm９度、側面30mm０度、後面50mm17度、上面18mm79-90度。エンジンはマイバッハHL120TRM、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離200km。無線機はFuG5。乗員３名。1944年3月から12月に修理のため後送されてきた�V号戦車を使用して150両が改造され、�W号戦車や�V・�W号突撃砲を装備する戦車大隊の整備中隊に配備された。1945年2月の時点でも130両が可動状態にあった。参考：ジャーマンタンクス

　＜�V号潜水戦車＞：ドイツ陸軍潜水戦車Panzerkampfwagen �V als Tauchpanzer。イギリス侵攻ゼーレーベ作戦用で、1940年7-10月にＦ／Ｇ／Ｈ型及び指揮戦車から168両が改造された。開口部をゴムシールドで塞ぎ、長さ18mのシュノーケル・チューブ（浮上用ブイと無線アンテナ付き）を使えば水深15mまで潜航できる。砲塔防楯部のゴムシールドには起爆コードが内蔵され、上陸後はこれを爆破してすぐ射撃可能にできた。上陸地点の近くまで船で運び、海底に降りた後はジャイロ・コンパスで海岸に辿り着く。ただし20分以内に上陸できないと、乗員用シュノーケルが無いので酸欠で死ぬ。1940年7月からシルト諸島で部隊の訓練が行われ、10月中旬に部隊３個が第18戦車連隊に、１個が第３師団第６戦車連隊に配備された。ゼーレーベ作戦中止後は、1941年6月、バルバロッサ作戦のブーク河渡河作戦、ドニエプル河渡河作戦に投入された。また、第４装甲師団第35戦車連隊にも配備されている。参考：ジャーマンタンクス、異形戦車ものしり大百科、月刊PANZER11,’02、世紀の失敗物語

＜�V号弾薬運搬車＞：ドイツ陸軍弾薬運搬車Munitionspanzer auf Fahrgestell Panzerkampfwagen �V。砲塔を外して弾薬運搬車にしたもので、修理のため後送されてきたものを利用して1943年5月から1944年5月に多数が改造された。参考：ジャーマンタンクス

　＜�V号無線操縦車＞：ドイツ陸軍Ｂ�W無人車両の操縦車両。J/L型のゲペックカステンを取り外し、送信機ユニットを取り付けた箱形ケース（送信アンテナ付き）を装着した。参考：月刊PANZER8,’97

　＜自走１５ｃｍ重歩兵砲＞：ドイツ陸軍自走歩兵砲。北アフリカ戦線で現地改造したもので、�V号戦車Ｈ型の砲塔と上構を外し（上構前面装甲板だけ残した）、�U号重歩兵砲33式搭載自走砲から持ってきた主砲や戦闘室側面装甲を装着、防楯を自作している。主砲の邪魔になるので車体機銃は廃止して操縦席を左にずらしており、上構前面装甲板の機銃孔は塞いで操縦手用装甲バイザーとペリスコープ用開口部を左にずらした。１両の写真が残っている。参考：月刊PANZER8,’18

＜�V号戦車・海外シリーズ＞

　＜�V号戦車（トルコ陸軍）＞：トルコ陸軍戦車。1943年に長砲身型56両を供与された。戦後も生き残ったと思われるが、性能からしてそれほど長くは使用されていないようだ。参考：月刊PANZER4,’04

＜３号庁舎＞：朝鮮労働党の工作機関である対外情報調査部、対外連絡部、作戦部、統一戦線部の通称。全て平壌にある朝鮮労働党３号庁舎に司令部を持つので、こう呼ばれる。参考：月刊軍事研究5,’17

＜三号特薬シリーズ＞：日本海軍の化学兵器で、びらん剤のことである。第一次上海事変後に開発された。参考：日本海軍の爆弾

　＜三号特薬甲＞：イペリットのこと。六番一号爆弾用として配備された。参考：日本海軍の爆弾

　＜三号特薬甲改一＞：イペリットにメタアクリル酸樹脂と塩化ビニル樹脂を添加して粘着性と持久性を増したもの。カレー臭がするらしい。参考：日本海軍の爆弾

　＜三号特薬乙＞：ルイサイトのこと。イペリットよりも威力が無いと判断され、実用化には至らなかった。参考：日本海軍の爆弾

＜�V号突撃重歩兵砲＞：�V号突撃砲ファミリーを参照。

＜�V号突撃砲シリーズ＞：ドイツ陸軍突撃砲、Gepanzerter Selbstfahrlafette fur Sturmgeschutz 7.5cm Kanone Ausf A-E、Gepanzerter Selbstfahrlafette fur Sturmgeschutz 7.5cm Sturmkanone 40 Ausf F、同F/8、7.5cm Sturmgeschutz 40 Ausf G。機甲科に戦車を持って行かれたドイツ陸軍歩兵科が、支援用自走火砲として開発したもので、車両の全高が平均身長を超えないという要求があったため、突撃砲形式で完成した。1936年6月に意見書が提出され、�V号戦車Ｂ型の車体に軟鋼製の戦闘室を載せた試作型Ｏ型５両が1938年に完成、1939年に採用され、1940年1月からＡ型が生産された。1940年末には突撃砲中隊７個と突撃砲大隊４個が編成され、1941年初めにはＢ型装備の突撃砲大隊２個が加わった。ユーゴスラビア・ギリシャ侵攻作戦に突撃砲大隊２個、バルバロッサ作戦開戦時には突撃砲大隊６個が参加した。1942年7月初めにはA-E型619両が可動状態にあった。1943年7月、A-E型142両が可動状態にあったが、前線配備されていたのは37両だった。ツィタデレ作戦開始時には独立突撃砲大隊28個、師団突撃砲大隊４個、無線操縦戦車中隊２個、空軍地上師団の突撃砲小隊12個が展開していた。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER8,’02、異形戦車ものしり大百科

　＜�V号突撃砲Ａ型＞：最初の量産型、Sd.Kfz.142。�V号戦車Ｆ型の上部構造物と砲塔を撤去し、箱形の戦闘室を増設、前面に限定旋回式に75mm砲Stuk37L/24を搭載している。車体下部両側面のハッチは廃止し、車体前上部の点検ハッチは横ヒンジ式に変更した。背の低い戦闘室には主砲がやや右にオフセットして搭載されており、右には操縦手用の装甲クラッペ（上方に双眼式ペリスコープ用の穴が２つ開いている）があり、その上には照準用ペリスコープ（野砲で使われるタイプ）の視界を確保するため切り欠きが設けられており、切り欠きの側面には跳弾を狙ったリブが溶接された。車長は乗降ハッチの前半に設けられた開口部から砲隊鏡を出して周囲を偵察する。戦闘室左側面にはFuG15またはFuG16無線機を収容する張り出しが設けられた。車体側面は垂直だが、防御力を強化するために9mm厚の装甲板を斜めに取り付けている。全長5.38m、全幅2.92m、全高1.95m、全備重量19.6トン。主砲は7.5cmStuK37 L/24（44発）、旋回角は左右12度ずつ、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はRblf32。装甲厚は車体前面50mm21度、側面30mm０度、後面30mm30度、底面16mm90度、戦闘室前面50mm10度、側面30mm０度＋9mm30度、後面30mm30度、上面11mm78-90度及び17mm85度で、車体と戦闘室の前面、戦闘室後面に表面硬化鋼が使用されている。エンジンはマイバッハHL120TR、トランスミッションは前進10速・後進４速、最大速度40km、航続距離160km。乗員４名。1940年1-5月に30両が生産された。1940年2月から第640・第659・第660・第665突撃砲中隊に配備され、黄作戦から実戦投入された。参考：ジャーマンタンクス、月刊丸9,’97、異形戦車ものしり大百科、世界の軍用車両(1)

　＜�V号突撃砲Ｂ型＞：Sd.Kfz.142。車体のベースが�V号戦車Ｇ型になり、変速機がＡ型の予備選択式から常時咬合式に変わった。生産途中から起動輪と誘導輪が新型になり、第１上部転輪が前方に移動した。全長5.4m、全幅2.95m、全高1.98m、戦闘重量20.2トン。主砲は7.5cmStuK37 L/24（44発）、旋回角は左右12度ずつ、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はRblf32。装甲厚は車体前面50mm21度、側後面30mm０度、後面30mm30度及び30mm10度、底面16mm90度。戦闘室前面50mm10度、側面30mm０度＋9mm30度、後面30mm30度、上面11mm78-90度及び17mm85度、防楯50mm15度。エンジンはマイバッハHL120TRM空冷ガソリン（265馬力）、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、燃料搭載量310リットル、航続距離165km。無線機はFuG15またはFuG16。乗員４名。1940年6月から1941年5月に320両（250両？）が生産された。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER8,’02、月刊丸9,’97、月刊グランドパワー2,’99、世界の軍用車両(1)

　＜�V号突撃砲Ｃ型＞：Sd.Kfz.142。Ｂ型の戦闘室前面に開いていた照準口を塞ぎ、ペリスコープ式照準器を上面ハッチから突き出すようにしたタイプ。全長5.4m、全幅2.93m、全高1.98m、重量20.2トン。主砲は7.5cmStuK37 L/24（44発）、旋回角は左右12度ずつ、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はRblf32。装甲厚は車体前面50mm21度、側後面30mm０度、後面30mm30度及び30mm10度、底面16mm90度。戦闘室前面50mm10度、側面30mm０度＋9mm30度、後面30mm30度、上面11mm78-90度及び17mm85度、防楯50mm15度。エンジンはマイバッハHL120TRM空冷ガソリン（265馬力）、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、燃料搭載量310リットル、航続距離165km。無線機はFuG15またはFuG16。乗員４名。1941年3月から50両（100両？）が生産され、損耗補充または新編成大隊向けに配備された。参考：ジャーマンタンクス、月刊丸9,’97、異形戦車ものしり大百科

　＜�V号突撃砲Ｄ型＞：Sd.Kfz.142。Ｃ型に車内通話装置を装備したもの（それまでは伝声管だった）で、諸元はＣ型と同じ。1941年5月から150両が生産された。参考：月刊丸9,’97、異形戦車ものしり大百科、月刊グランドパワー2,’99、ジャーマンタンクス

　＜�V号突撃砲Ｅ型＞：Sd.Kfz.142。Ｄ型の戦闘室形状を変更したもので、戦闘室右側面に指揮車両用無線機を装備する張り出しを設け、左側面の装甲ボックスを前方に延長、戦闘室両側面の傾斜式増加装甲を廃止した。車体前上面のハッチ用ヒンジは小型化している。車内に副武装のMG34を搭載した。全長5.4m、全幅2.93m、全高1.98m、重量20.8トン。主砲は7.5cmStuK37 L/24（44発）、旋回角は左右12度ずつ、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はRblf32。副武装は7.92mm機銃MG34が１丁（600発）。装甲厚は車体前面50mm21度、側後面30mm０度、後面30mm30度及び30mm10度、底面16mm90度。戦闘室前面50mm10度、側面30mm０度、後面30mm30度、上面11mm78-90度及び17mm85度、防楯50mm15度。エンジンはマイバッハHL120TRM空冷ガソリン（265馬力）、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、燃料搭載量310リットル、航続距離165km。無線機はFuG15またはFuG16。乗員４名。500両の生産を予定していたが、T-34に対抗できる長砲身型を採用したため、1941年9月から1942年3月までの284両で生産が打ち切られ、うち12両はStuIG33B生産用に回され、１両が長砲身�V号突撃砲の試作車に、１両が42式突撃榴弾砲の試作車になった。殆どが損耗の補充に充てられている。参考：ジャーマンタンクス、世界の軍用車両(1)、月刊丸9,’97、異形戦車ものしり大百科

　＜�V号突撃砲Ｆ型＞：Sd.Kfz.142/1。1941年9月28日にヒトラーが打ち出した長砲身化の方針に基づき開発された。Ｅ型の主砲を43口径75mm砲StuK40L/43に換装し、後座量の増加に対応して砲基部の上部にコイルスプリング２本を装備、大きな台形の防楯でカバーした。また、戦闘室上面に発射煙排出用ベンチレーターを装備した。装甲貫徹力は、APCBC弾（初速毎秒740m）で82mm（射距離1000m・傾斜角30度）、63mm（2000m・30度）。マズルブレーキはシングルバッフルとダブルバッフル両方が使用されている。全長6.31m、全幅2.92m、全高2.15m、重量21.6トン。主砲は7.5cmStuK40L/43またはL/48（44発）で、旋回角は左右10度ずつ、俯仰角はマイナス６度からプラス20度、照準器はSflZF1a。副武装は車内の7.92mm機銃MG34が１丁（600発）。装甲厚は車体前面50mm（+30mm）21度、側面30mm０度、後面30mm30度及び30mm10度、底面16mm90度、戦闘室前面50mm(+30mm)10度、側面30mm10度、後面30mm30度、上面11mm78-90度及び17mm85度、防楯50mm０度。エンジンはマイバッハHL120TRM空冷ガソリン（300馬力）、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離140km。無線機はFuG15またはFuG16。乗員４名。1942年3-9月に359両（他に試作車１両）が生産された。182両には車体・戦闘室前面に厚さ30mmの増加装甲が装着されており、そのうち7月からの生産車は前面装甲が80mmの一枚板とされている。最終31両は48口径7.5cm砲StuK40L/48を搭載した。既存の突撃砲大隊や、第312-314無線操縦爆破戦車中隊、ヘルマン・ゲーリング師団突撃砲大隊に配備されている。参考：ジャーマンタンクス、異形戦車ものしり大百科、世界の軍用車両(1)

　＜�V号突撃砲Ｆ／８型＞：Sd.Kfz.142/1。�V号戦車Ｊ型車体を流用して製作された突撃砲で、Ｆ型の第８ロット生産分にあたる。側面装甲板が前面装甲板よりも前に延ばされ、牽引具装着用の孔が側面装甲板に直接開けられるようになった。主砲はマズルブレーキ付き48口径7.5cm砲StuK40L/48で、APCBC弾（初速毎秒790m）を用いて装甲貫徹力は85mm（射距離1000m・傾斜角30度）、64mm（2000m・30度）。戦闘室前面左右袖部の傾斜が小さくなっている。前面装甲には30mmの装甲板がボルト止めされ、車体後部装甲厚は50mmに強化された。前線からは�V号戦車よりも突撃砲を望む声が多く、アルケット社では�V号戦車の生産を中止して突撃砲の生産に切り替え、作りかけの�V号戦車の車体は本車の製作に流用された（最終減速機上面の点検ハッチが前ヒンジ式の一枚板のままになっている）。全長6.77m、全幅2.92m、全高2.15m、重量23.2トン。主砲は7.5cmStuK40L/48（44発）で、旋回角は左右10度ずつ、俯仰角はマイナス６度からプラス20度、照準器はSflZF1a。副武装は車内の7.92mm機銃MG34が１丁（600発）。装甲厚は車体前面80mm21度、側面30mm０度、後面50mm10度、底面16mm90度、戦闘室前面80mm10度、側面30mm０度、後面30mm30度、上面11mm78-90度及び17mm85度、防楯50mm０度。エンジンはマイバッハHL120TRM空冷ガソリン（300馬力）、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離140km。無線機はFuG15またはFuG16。乗員４名。1942年9-12月に334両が生産された。一部に戦闘室上面に機銃用防楯を装備したり、生産後に車体側面にシュルツェンを搭載したりしたものもある。殆どが既存の突撃砲大隊に配備され、SS第１装甲師団、SS第２装甲師団、SS第３装甲師団、グロースドイッチュラント師団の新設突撃砲大隊にも装備された。参考：ジャーマンタンクス、異形戦車ものしり大百科

　＜�V号突撃砲Ｇ型＞：F8型の戦闘室構造を改めたタイプ。基本車体は�V号戦車Ｊ・Ｌ・Ｍ型で、左右フェンダー部にまで戦闘室を拡大し、全周にペリスコープが付いた車長用キューポラを装備している。装填手用ハッチ前部に対機銃弾用防弾板を取り付け、戦闘室上面に機銃用防楯を装備、車体側面にシュルツェンを装着した。全長6.77m、全幅2.95m、全高2.16m、重量23.9トン。主砲は7.5cmStuK40L/48（54発）、旋回角は左右10度ずつ、俯仰角はマイナス６度からプラス20度、照準器はSflZF1a。副武装は車内の7.92mm機銃MG34またはMG42が１丁（600発）と、後期生産型では遠隔操作式MG34機銃１丁。装甲厚は車体前面80mm21度、側面30mm０度、後面50mm10度、底面16mm90度、戦闘室前面80mm10度、側面30mm11度、後面30mm０度、上面11-17mm75-90度、防楯50mm０度または80mmザウコップ式。エンジンはマイバッハHL120TRM空冷ガソリン（300馬力）、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離155km。無線機はFuG15またはFuG16。乗員４名。1942年12月から1945年3月までに7720両が生産され、173両が�V号戦車から改造された。1942年2月には防楯がザウコップ式となり、1944年春には遠隔操作式機銃が装備されている。また、無線操縦中隊の車両は戦闘室上面左前部にアンテナを増設した。突撃砲大隊、戦車大隊、戦車駆逐大隊、無線操縦大隊などに広く配備された。参考：ジャーマンタンクス、異形戦車ものしり大百科、世界の軍用車両(1)

＜�V号突撃砲ファミリー＞

　＜�V号突撃重歩兵砲＞：ドイツ陸軍突撃重歩兵砲Sturminfanteriegeschutz 33B。�V号突撃砲の車体に密閉戦闘室を設け、sIG33B歩兵砲を搭載したもの。バルカン作戦やバルバロッサ作戦での戦訓を基に開発したとも、スターリングラード戦が手詰まりになったために急遽開発したともいわれる。車体は第１次生産分（1942年10月13日までに完成）12両が�V号突撃砲Ｅ型、第２次生産分（1942年11月初めまでに完成）12両がF/8型で（ただしF/8車台のものは写真が残っていない）、車体前面に30mmの増加装甲（基は�V号戦車Ｈ型用で、エアインテイク部に開口部があったため、そこが溶接で塞がれている）をボルト固定し、前照灯は管制型とした。機関室後部には雑具箱が６本の支柱を介して装着され、機関室上面左右には支柱が２本ずつ立てられて金属製の箱が固定されている。車体上には大きな装甲ボックス型の戦闘室が搭載されており、避弾経始もへったくれもない外見だが、装甲厚は後面以外かなり厚い。操縦室前面（戦闘室前面左）には50mm厚装甲バイザーが設けられ、上部にペリスコープ開口部がある。戦闘室前面右にはボールマウント式MG34機銃（600発。旋回角は左15度・右20度、俯仰角はマイナス10度からプラス20度、照準器はKgZF2）を装備した。無線機は受信専用のFu.Spr.d。戦闘室上面左後端には車長用ハッチがあり、前方に照準器の開口部を持ち、これをカバーする装甲板もある。車長用の車外視察装置は何も用意されていない。戦闘室後面には左右にハッチが設けられ、中央にピストルポートを持つ。主砲はsIG33Bで、やや右にオフセットして搭載され、俯仰角はマイナス３度からプラス25度だが、射界は左右３度ずつしかない。SflZF1直接照準器、Rblf36パノラマ照準器どちらも使用できた。弾薬は分離式、チャージ１で最大射程1475m、６で4700m。使用弾はIGr33榴弾（重量38kg）、IGr38Nb榴弾（重量40kg）、IGr39H1/A成型炸薬弾（重量25.25kg）、装弾数30発。全長5.4m、全幅2.9m、全高2.3m、重量21トン。装甲厚は車体前面80mmまたは50mm21度、側面30mm０度、後面30mmまたは50mm10度、底面16mm90度、戦闘室前面80mm10度、側面50mm25度、後面15mm０度、上面10mm90度または17mm11-90度、防楯30mm10度。エンジンはマイバッハHL120TRMガソリン（300馬力）、前進６速・後進１速、最大速度20km、航続距離110km。乗員５名。第１次生産分はスターリングラード戦に投入されて1943年1月初めまでに全損、２次生産車も1942年末から第23装甲師団第201戦車連隊第９中隊に配備されてスターリングラード戦に投入され、1943年春には別の戦線に移され、11月までに全損した。参考：月刊PANZER7,’02、6,’02、異形戦車ものしり大百科、ジャーマンタンクス

　＜�V号突撃砲無線操縦車＞：ドイツ陸軍Ｂ�W無人車両の誘導母車。車内に送信機を収容し、車長用キューポラ前方に送信アンテナを装備している。1943年から使用された。参考：月刊PANZER8,’97

　＜４２式１０．５ｃｍ突撃榴弾砲＞：ドイツ陸軍突撃榴弾砲10.5cm Sturmhaubitze 42、別名Sd.Kfz.142/2。歩兵直協任務用としては口径7.5cmでは小さいため、主砲を10.5cmに変更して榴弾威力を増したものである。1941年に10.5cm榴弾砲leFH18を搭載する試作型の発注が行われたが、開発が遅れ、1942年3月にＥ型改造の試作車が完成、1943年3月からＦ型・F/8型・Ｇ型をベースにして新規生産（試作車含め1299両）された。主砲と砲架、弾薬室が改造されている他は大きな変化は無い。全長6.14m、全幅2.95m、全高2.16m、重量24トン。主砲は10.5cmStuH42L/28（36発。前期生産型はダブルバッフル式マズルブレーキ付き）で、旋回角は左右10度ずつ、俯仰角はマイナス６度からプラス20度、照準器はSflZF1。副武装は車内の7.92mm機銃MG34が１丁（600発）で、後期生産型では遠隔操作式7.92mm機銃MG34が１丁追加された。装甲厚は車体前面80mm21度、側面30mm０度、後面50mm10度、底面16mm90度、戦闘室前面80mm10度、側面30mm11度、後面30mm０度、上面11-17mm75-90度、防楯50mm０度または80mm０度または80mmザウコップ式。生産時期によってＧ型に準じた変更が加えられている。1943年から突撃砲大隊に配備された。ツィタデレ作戦時には中央・南部軍集団に68両が配備されている。参考：ジャーマンタンクス、月刊丸9,’97、異形戦車ものしり大百科

　＜火炎放射突撃砲＞：ドイツ陸軍試作火炎放射突撃砲Sturmgeschutz(Fl)。前線からオーバーホールのため戻ってきた�V号突撃砲（F/8型など各種）の主砲を外し、シュヴァデ式火炎放射器を放射筒内に搭載したもの。全長5.52m、全幅2.95m、全高2.16m、重量23トン。武装は14mm火炎放射器１基で、旋回角は左右10度ずつ、俯仰角はマイナス６度からプラス20度。副武装は車内の7.92mm機銃MG34が１丁（600発）。装甲厚は車体前面80mm21度、側面30mm０度、後面50mm10度、底面16mm90度、戦闘室前面80mm10度、側面30mm11度、後面30mm０度、上面11-17mm75-90度。エンジンはマイバッハHL120TRMガソリン、前進６速・後進１速、最大速度40km、航続距離155km。無線機はFuG5。乗員５名。1943年5月に９両、6月に１両が改造された。実戦には投入されず、1944年2-4月に元の�V号突撃砲に戻された。参考：月刊グランドパワー1,’04、異形戦車ものしり大百科、ジャーマンタンクス

　＜弾薬運搬車＞：ドイツ陸軍弾薬運搬車。主砲を外して開口部を装甲板で塞ぎ、弾薬運搬車にしたもので、1944-45年に多数が現地改造された。参考：ジャーマンタンクス

＜�V号突撃砲・海外シリーズ＞

　＜�V号突撃砲（シリア陸軍）＞：シリア陸軍突撃砲。スペインあたりから第２次大戦後に輸入したらしいが、どこでどう使われたかは不明。参考：月刊PANZER4,’04

　＜�V号突撃砲（スペイン陸軍）＞：スペイン陸軍突撃砲。1943年に30両を購入し、戦後も暫く使用した後、中東に売却した。参考：月刊PANZER4,’04

　＜�V号突撃砲（ソ連陸軍）＞：ソ連陸軍突撃砲。多数を鹵獲して使用した他、主砲をT-34と同じ76.2mm戦車砲に換装したものもある。参考：ジャーマンタンクス

　＜�V号突撃砲（フィンランド陸軍）＞：フィンランド陸軍突撃砲。Ｇ型を1943年7-9月に30両、1944年6-8月に29両購入し、継続戦争に投入した。使用期間は１ヶ月だが、損失８両でソ連戦車87両を撃破している。1944年9月にソ連と休戦してからは対独戦に投入され、終戦時には51両が生き残って1966年まで使用された（整備部品はノルウェーから輸入）。その後は飛行場防衛用トーチカとして1980年代まで配備されている。参考：月刊軍事研究8,’11、月刊PANZER4,’04

　＜�V号突撃砲（ブルガリア陸軍）＞：ブルガリア陸軍突撃砲。ソ連軍が国境に迫るとドイツ軍からＧ型25両（55両とも）の供与を受けたが、1944年9月にソ連と休戦し、ドイツ軍に反旗を翻している。戦後も恐らく使用したと思われるが、いつまでかは不明。参考：月刊PANZER4,’04

　＜�V号突撃砲（ルーマニア陸軍）＞：ルーマニア陸軍突撃砲。1944年半ばにＧ型100両をドイツから購入したが、直後にソ連に降伏した。ベルリン攻防戦で本車両が使用されていたらしく、戦後も何両かは生き残って使用されたようだ。参考：月刊PANZER4,’04

＜三号爆弾＞：日本海軍の空対空クラスター爆弾。ケースは陸用爆弾の流用で、子弾散布界を拡大するために捩れ安定翼を使用し、投下中に旋転するようになっている。炸裂すると多数の子弾が白煙を曳いて落下していくため、タコ爆弾というニックネームで呼んだ兵もいた。戦闘機搭載用の三番（30kg級）がまず完成してラバウル航空戦あたりから爆撃機に対して使用された。次いで二十五番（250kg級）が完成し、空対空だけでなく飛行場、陸上施設、小型艇（の乗員）に対する爆撃も使用目的に加えており、焼夷剤の他に化学剤を詰めることも考えていた。九九式三番三号爆弾、二式二十五番三号爆弾、三式六番三号爆弾、三式二十五番三号爆弾が開発された。参考：月刊航空ファン1,'17、2,’17、日本海軍の爆弾、海軍よもやま物語

＜三自衛隊＞：陸上・海上・航空自衛隊のこと。

＜三式一型探信儀＞：日本海軍のアクティブソナー。参考：日本駆逐艦史

＜三式一号探知機＞：日本海軍の航空機用磁気探知機、別名KMX。昭和17年秋から空技廠計器部が東芝、横河電気、東北大学金属研究所などの協力で開発し、昭和18年11月に制式採用された。転輪付探知線輪装置（磁気探知用環状コイル）、増幅器、補償線輪、補償線輪調整器、超低周波濾波器（雑電波フィルター）、信号標示管制器、信号弾発射器、発電動機、電動交流器、電信員席配電盤、操縦員席ブザー、偵察員席ブザーなどから構成されており、潜水艦の磁気によりコイルに電流が流れると、操作員のレシーバーのブザーを鳴らし、検流計の針を動かし、自動的に標識弾（アルミ粉末を海面に散乱させる）を発射する。探知可能範囲は1000トン級潜水艦なら機体下方120m・最大幅左右90mずつ、3000トン級なら機体下方160m・最大幅左右120mずつ。九六式陸攻（第901・第903・第951航空隊）、東海、九七式艦攻、天山、零式三座水偵などに搭載され、一部は陸軍が一式双発高等練習機に積んだ。探知範囲が狭いため、3-5機編隊で超低空飛行するのが基本で、運用機には胴体側面にランドルト環のようなＣマーク（逆Ｃ字のこともある）が描かれており、200m以上離れるとＣの字の隙間が見えなくなるので、隙間が見える範囲に編隊間隔を収めて飛行する。第901航空隊特別掃討隊九六式陸攻ではＣマークは主翼後方の胴体側面にあり、左側面では機銃スポンソンの前、右側面では後ろに描いた。零式三座水偵に搭載する場合、操作員は電信員で、操縦士席と偵察員席にはブザーだけ取り付けている。コイルは電信員席後方の胴体内に置いたが、雑磁気を排除するため、電信員席の椅子と金具を外して木箱を固定し、電信員は落下傘無しで搭乗したらしい。また、胴体下に爆弾を積めなくなるので、翼下に九九式六番二号爆弾を吊った。非金属弾体の十九試二十五番二号爆弾は制式化前に終戦を迎えている。昭和19年4月に潜水艦を初探知した。アメリカ軍は沖縄戦で鹵獲機に搭載されているのを入手して存在を確認している。参考：歴史群像12,’03、4,’17、月刊丸3,’18別冊、月刊航空ファン1,’20、月刊世界の艦船3,’07、海軍技術研究所、日本海軍の爆弾

＜三式一番九号爆弾＞：日本海軍の10kg級九号爆弾。浮上潜水艦攻撃用のロケット弾で、全備重量15kg、炸薬重量1.0kg。参考：日本海軍の爆弾

＜三式一番二十八号爆弾シリーズ＞：日本海軍の空対空ロケット弾。時限信管付き焼夷炸裂弾である三号爆弾の命中精度が悪いため開発された。昭和17年から試作され、昭和18年に試射が行われたが、弾道が悪く命中率もへったくれも無かったため、弾体を強化し、ロケット燃焼時間を0.3秒に短縮、安定翼を増積し、ランチャーをＴ型溝レールに変更するなどの改造を加え、射距離500mで散布界8mを得て制式化された。参考：日本海軍の爆弾、月刊丸4,’99

　＜三式一番二十八号爆弾一型＞：ロケットを0.37秒噴射して毎秒400m増速する。自爆装置が付いており、発射後５秒で爆発する。全備重量7.65kg、炸薬重量0.58kg（九八式爆薬）、推進薬重量1.87kg。射距離500mでのCEPは9m。少数のみ生産され、沖縄戦に投入された。対地・対潜ロケットとしても使用されたとみられる。参考：日本海軍の爆弾、月刊丸5,’13

　＜三式一番二十八号爆弾二型＞：推進薬燃焼秒時0.37秒、飛翔速度毎秒390m。戦闘機の主翼下に全長2mの発射レールを左右２基ずつ装着し、計４発を搭載する。参考：月刊丸4,’99

　＜三式一番二十八号爆弾二型改一＞

　＜三式一番二十八号爆弾二型改二＞

　＜三式一番二十八号爆弾マル潜＞：浮上潜水艦攻撃用で、水上偵察機に搭載する。遅延秒時0.2秒のマル潜信管を取り付けてあり、25mm厚の装甲板を貫通して30m飛んだ後に炸裂する。炸薬重量0.9kg。参考：月刊丸4,’99、日本海軍の爆弾

＜三式二号機雷＞：日本海軍の航空機敷設機雷で、K2機雷ともいう。ブイ浮遊式触発機雷で、尾部にフィンを持つ円筒爆弾型をしており、フィンの付いた部分がブイになっている。一式陸攻などに250kg爆弾用ラックを介して搭載され、高度200m以下・機速160ノット以下で投下され、着水すると自らの浮力で海面に浮上、20分後にブイの部分が分離して180度反転し、ケーブルで繋がった機雷缶の部分を水中に吊り下げる。機雷缶部後端には触衝銲が３本装着されていて、これに艦船が接触すると炸裂する。全長1.856m、直径0.36m、全備重量135kg、炸薬重量50kg。威力は排水量150トンの曳船を大破させる程度で、主に上陸用舟艇を破壊するためのものだった。菊水作戦では敵前敷設に近い形で敷設されたが、低速で水平直線飛行を行わねばならず損害が続出、戦果も判定困難であり、昭和20年4月5日深夜と4月11日深夜の２回の出撃で中止された。参考：月刊航空ファン3,’13

＜三式六番三号爆弾一型＞：日本海軍の60kg級三号爆弾で、開発名称は十八試六番三号爆弾（仮称三式六番三号爆弾一型？）らしい。弾体中央部に黄燐焼夷剤13gの入った鋼製弾子（重量100g）270個が入っており、隙間に弾子散開表示用黄燐9.2kgが詰め込まれ、弾体中央の管と弾体後半部に弾子放出用九八式爆薬5.3kg（6.18kg？）を内蔵する。弾尾部に時計式の九九式三号発火装置改一と九九式三号爆弾信管改二が付く。三番三号爆弾の戦訓から弾頭信管は不要と判断されたようで、弾頭部には何も無く、弾体前半部には木くずが詰め込まれていた。尾部安定板には捻りが付けられている。弾子散開頂角100-110度、弾子初速毎秒300m、150m飛散時毎秒125m、散開域は70m下方で13500平方メートル（115m四方）、その時の弾子密度は50平方メートルあたり１個。全長1.01m、直径0.2m、全備重量62kg（56.6kg？）。零戦に２発積めるが、その状態でB-29編隊より1000m上に位置するのは、機体性能からして無理があった。高々度で使用すると、空気が薄いので捩れ尾翼の効果が薄れて爆弾本体の回転速度が低下し、遠心力による安全装置解除が遅れるという欠点があった。また、寒さで時計油が凍り付き、不発も多かった。このため、昭和20年に遠心子を安全針に、時計油を耐寒性のものに変更している。昭和20年1月に第352航空隊に30発が供給され、第131航空隊（芙蓉部隊）でも使用したが、空対空では重く、空対艦・空対地では威力が低く、有効性はイマイチだった。参考：月刊航空ファン3,’17、日本海軍の爆弾、月刊丸3,'18別冊

＜三式六番二十三号爆弾一型＞：日本海軍の60kg級二十三号爆弾。九七式六番陸用爆弾に抵抗板を付けて落下速度を毎秒150mとし、弾頭部に九九式特殊弾頭発火装置一型（遅延秒時1-3時間）／二型（2-5時間）／三型（14-24時間）と九二式爆弾信管改二／改三／改四を装着したものである。高々度から飛行場目掛けて投下すると浅くめり込み、数時間後に発火装置が作動して炸裂、飛行場を使用不能とする。全備重量62.5kg。内部に九八式爆薬23.6kgを収容する。多数を投下しないと効果が無く、あまり役に立たなかった。参考：日本海軍の爆弾

＜三式六番二十七号爆弾一型＞：仮称三式六番二十七号爆弾一型かも。日本海軍の60kg級二十七号爆弾、試作名称は十八試六番二十七号爆弾。内部に黄燐弾子（重量67g）135個が詰め込まれており、重量2.5kg（1.2kg？）の九八式爆薬により撒布される。信管は着発兼延期信管で、2.5-10秒の間で0.5秒刻みに設定できる。安全装置は発射時の50G以上の加速度で解除され、高度5000mで毎秒200m、高度10000mで毎秒270mの速度が出ていないと信管が作動しない。発射は電気式で、搭載機のエンジンが故障して電力を供給できなくなると投棄できないため、エンジントラブルの際には爆弾を抱えたままの緊急着陸を余儀無くされる。全備重量67kg、黄燐総重量4kg。推進薬重量9.87kg、推進薬燃焼秒時0.37秒（その間の飛翔距離76m）、増加速度毎秒270m、最大速度960km、有効射程500m、子弾有効炸裂距離30m。戦闘機の主翼下発射レールに１発ずつ搭載できる。昭和20年6月から供給されたが、照準器を製作する暇が無く、取り敢えず機銃用照準器を改造して済ませており、威力を発揮しないまま終戦を迎えた。参考：日本海軍の爆弾、月刊丸4,’99、月刊航空ファン7,’15、8,’19、丸エキストラ版No.71

＜三式六番陸用爆弾一型改一＞：日本海軍の60kg陸用爆弾で、昭和19年に制式化された。弾頭と弾体を一体で製作しており、九九式六番陸用爆弾と同じ強度を持つ。全備重量66.4kg、炸薬重量23.5kg。少数が生産されたのみで終戦を迎えた。参考：日本海軍の爆弾

＜三式六輪駆動自動貨車＞：日本陸軍の６輪軍用自動車、別名ロキ車。いすゞが昭和18年に開発した。全長6.8m、全幅2.2m、全高2.38m、自重4.7トン、全備重量8.1トン。エンジンはディーゼル（排気量5100cc）、最大速度55km、燃料搭載量80リットル、燃費リッター3.6km。積載量３トン。乗員３名。二式四輪駆動自動貨車よりも運動性が高かったが、生産性に劣るため、試作のみに留まった。参考：機甲入門

＜三式七糎半戦車砲シリーズ＞：日本陸軍戦車砲。三式砲戦車の主砲である。参考：帝国陸軍戦車と砲戦車

＜三式七糎半戦車砲�T型＞：九〇式野砲の砲口にマズルブレーキを付ける等の車載用改修を施したものである。口径75mm、重量１トン。初速毎秒668m、最大射程14000m。参考：帝国陸軍戦車と砲戦車、大砲入門

＜三式七糎半戦車砲�U型＞：九〇式野砲を改造した38口径75mm戦車砲である。参考：帝国陸軍戦車と砲戦車

＜三式九号爆弾信管シリーズ＞：日本海軍の九号爆弾用遅延信管で、昭和20年6月に採用されたが、量産前に終戦となった。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式九号爆弾信管乙＞：遅延秒時0.1秒。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式九号爆弾信管丙＞：遅延秒時0.2秒。参考：日本海軍の爆弾

＜三式一〇型滑走制止装置＞：日本海軍の滑走制止装置。作動方式は油圧式で、最大制動距離12m、最大減速度4.5-4.8G、最大制動速度毎秒23m、最大飛行重量６トン、支柱起倒秒時2.5秒。雲龍型空母に搭載された。参考：図解日本の空母

＜三式一〇型着艦制動装置＞：日本海軍の着艦制動装置。空技廠が空廠式三型の改良型として昭和17年に開発した。作動は油圧式で、高速機の着艦に適している。最大制動距離45m、最大減速度2.5G、最大制動速度毎秒40m、最大飛行重量６トン。１基からアレスティングワイヤー４本を展張できる。復帰動力は圧搾空気で、復帰秒時は6-7秒。雲龍型空母に搭載された。参考：図解日本の空母

＜三式十二糎高射砲＞：日本陸軍の高射砲。九九式八糎高射砲の後継で、海軍の技術を取り入れたとされ、艦砲のようなシールドが付いており、固定陣地に設置される�T型と、移動式の�U型がある。発射速度増大のため、自動装填装置を持つ。口径120mm、砲身長56口径、重量19.808トン。俯仰角はマイナス８度からプラス90度。全周旋回可能だが、同方向への旋回は２周まで。使用弾は二式高射尖鋭弾で、弾薬重量23.4kg、砲口初速毎秒853m、最大射程20500m、最大射高14000m。有効射高は10000mくらいで、夜間高々度で飛来するB-29には届かないことも多かった。照準器は電気式の二式照準具。砲要員４名。昭和18年春から120門が生産された。参考：戦場写真で見る日本軍実戦兵器、大砲入門、月刊丸3,’14

＜三式十三粍固定機銃一型＞：日本海軍の航空機用機銃。日華事変で鹵獲した航空機に搭載されていたAN-M3機関銃をコピーし、九三式一三粍対空機銃の銃身を取り付け、九三式一三粍対空機銃用の13.2mm×99リムレス弾薬を使用できるようにしたものである。同じ機銃ベースの陸軍ホ一〇三用弾薬は使用できない。筑波海軍航空隊記念館に零戦六二型の左主翼に搭載されていたものが展示されている。参考：歴史群像6,’08、月刊丸1,'15別冊、1,'17別冊

＜三式十三粍旋回機銃＞：日本海軍の航空機用12.7mm旋回機銃で、昭和18年9月に制式化された。12.7mm機銃M2を無断コピーしたものである。参考：歴史群像8,’17

＜三式１４口径八サンチ迫撃砲＞：日本海軍が開発した対潜迫撃砲。潜航したばかりの潜水艦を平射砲で撃つと弾丸が海面で弾かれるため、曲射砲を使用して確実に沈められるようにしたもので、九七式曲射歩兵砲がベースである。ただし固定式で旋回できないため、艦首を潜水艦の方へ正確に向ける必要があり、命中率が悪く、戦果は挙げられなかったようで、主に発音弾で威嚇したり、音響機雷を誘爆させたりするのに使った。口径80mm、砲身長14口径、最大射程2800m。運用要員３名。昭和18年から生産され、占守型、択捉型、御蔵型、日振型、鵜来型、海防艦第１号型、海防艦第２号型と、潜丁型改、潜補型潜水艦に搭載された。参考：月刊モデルアート9,’15増刊、小艦艇入門

＜三式二五番三号爆弾＞：日本海軍の250kg級三号爆弾。内部にチオコールテルミット（合成ゴムのチオコールとテルミットを混ぜたもの）を使用した焼夷弾子が780個詰まっており、直径300mに飛散して20秒間燃焼する。全備重量246kg。参考：日本海軍の爆弾

＜三式二五番四号爆弾一型＞：日本海軍の四号爆弾で、開発名称は十四試二十五番四号爆弾。ロケットにより落下速度を増加させ、甲板装甲や要塞天蓋を貫通する。弾底部に三式二十五番通常爆弾弾底発火装置と零式五号爆弾信管（遅延秒時0.2秒）がある。全備重量315kg、炸薬重量3.98kg（九一式爆薬）、推進薬重量15kg。最大速度毎秒90m、装甲貫徹力125mm（150mm？）。数百発が生産されたようだが、ロケットや照準器に問題が多く、使用されなかったらしい。参考：日本海軍の爆弾、月刊丸4,’99

＜三式二五番八号爆弾シリーズ＞：日本海軍の250kg級八号爆弾。昭和18年末に九八式二五番陸用爆弾を改造して実験を開始、舷側装甲を貫通するには強度不足ということで九九式二五番通常爆弾も改造して特務艦摂津で試験を行い、昭和19年7月に制式化された。海面で反跳する際に弾頭部がぶれるという欠点があり、舷側装甲を貫徹して大型艦を撃沈するという目論見は外れた。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式二五番八号爆弾＞：九九式二五番通常爆弾を改造したもの。信管は四式反跳爆弾信管改一で、遅延秒時5-7秒。全備重量280kg、炸薬重量60.5kg（120kg？）。どうやら信管の信頼性に問題があったらしく、九九式通常爆弾信管甲（遅延秒時0.03秒）、九九式通常爆弾信管丙（遅延秒時0.2秒）、四式八号弾頭発火装置一型改一、一五式弾底発火装置一型改四、仮称一式二号爆弾信管（遅延秒時1.8秒）なども使ったようだが、遅延秒時が短すぎて反跳爆撃には向かないものばかりである。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式二五番八号爆弾一型＞：九八式二五番陸用爆弾を改造したもの。全長1.7105m、直径0.3m、全備重量270kg、炸薬重量96.6kg（120kg？）。参考：日本海軍の爆弾、月刊丸3,’18別冊

＜三式二五番陸用爆弾一型＞：日本海軍の陸用爆弾。爆弾頭部と中央部が一体で製造されている。全備重量239.4kg、炸薬重量95kg。本格的な生産に入る前に終戦となった。参考：日本海軍の爆弾

＜三式四十粍撒布弾（三式三十瓩型）＞：日本陸軍のクラスター爆弾。長ったらしいためか、30キロ・タ弾としか呼ばれなかった。二式四十粍撒布弾（二式五十瓩型）をスケールダウンして単発戦闘機でも運用できるようにしたものである。内部にはタ一〇二が左右３発ずつ・中央４発の前後３列で計30発詰め込まれており、投下されると留め金が外れて縛帯が解け、キャニスターが割れてタ一〇二が落ちていく。キャニスター全長940mm、幅119mm。大阪造兵廠で生産された。二式と同じく対地用だが、二式より軽いので対B-29高空迎撃用の空対空任務でも使用されている。参考：月刊航空ファン3,’17

＜三式五十瓩爆弾シリーズ＞：日本陸軍の爆弾で、全て昭和18年12月30日に制式化された。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式五十瓩爆弾・曳火弾＞：空対空爆弾で、普通弾に一式投下弾頭曳火信管を付けている。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式五十瓩爆弾・超低空弾＞：弾頭に三式投下弾頭信管、弾底に一式投下弾底信管（遅延秒時15秒）が付く。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式五十瓩爆弾・不侵徹弾＞：駐機飛行機攻撃用で、着脱式の不侵徹装置が付いており、低空から超低空で投下して地中にめり込まないように炸裂させる。信管は一式投下曳火信管。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式五十瓩爆弾・普通弾＞：対人・艦船・飛行場攻撃用。弾頭に九九式機上切換二働信管、弾底に三式投下弾底信管を持つ。全備重量50kg、炸薬重量24kg。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式五十瓩爆弾・落速制限弾＞：普通弾に着脱式のエアブレーキを装着したもの。参考：日本海軍の爆弾

＜三式五十番四号爆弾＞：日本海軍の四号爆弾（ロケット徹甲爆弾）。ロケットにより落下速度を増加させ、甲板装甲や要塞天蓋を貫通する。全備重量500kg。装甲貫徹力240mm。参考：月刊丸4,’99

＜三式八十番八号爆弾シリーズ＞：日本海軍の800kg級八号爆弾で、年式は付かずに単に八十番八号爆弾と称するという説もある。高度10-20mで投下すると海面でジャンプしつつ150-300mほど飛翔する。昭和19年9月に制式採用された。海面でジャンプした際に弾頭部分がぶれるという欠点があり、大型艦の舷側装甲貫通は困難とみられた。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式八十番八号爆弾＞：八十番陸用爆弾を改造したもの。全備重量850kg、炸薬重量382kg（400kg？）。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式八十番八号通常爆弾＞：八十番通常爆弾を改造したもの。炸薬重量320.3kg。参考：日本海軍の爆弾

＜三式八十番三十一号爆弾一型＞：日本海軍の800kg級（実際はもっと軽いが）三十一号爆弾。弾頭部に三式電気発火装置が取り付けられており、自ら600Hzまたは1000Hzの可視光を発し、地上で反射した光を光電管で捉え、地上3-15mのところで炸裂する。ただ探照灯を浴びると誤爆する欠点があり、炸裂高度寸前まで発火回路をアクティブ化しない工夫を施したらしい。全備重量676kg、炸薬重量392kg（九八式爆薬）。昭和19年12月25日夜、サイパンのB-29基地であるアスリート飛行場の爆撃を行った攻撃704の銀河が搭載していたとされる（昭和20年3月から配備？）。参考：日本海軍の爆弾、月刊丸4,’13、月刊航空ファン11,’02

＜三式百瓩跳飛弾＞：日本陸軍の反跳爆撃用爆弾。参考：日本海軍の爆弾

＜三式百瓩爆弾シリーズ＞：日本陸軍の爆弾で、全て昭和18年12月1日に制式化された。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式百瓩爆弾・曳火弾＞：空対空爆弾で、普通弾の信管を一式投下弾頭曳火信管に変更したものである。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式百瓩爆弾・超低空弾＞：厚さ500mm以下の鉄筋コンクリート建造物などの破壊用。信管は一式投下弾底信管（遅延秒時15秒）で、補助伝火薬筒を取り付ける。全備重量112.14kg、炸薬重量50.4kg。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式百瓩爆弾・普通弾＞：厚さ500mm以下の鉄筋コンクリート建造物などの破壊用。信管は弾頭の九九式機上切換二働信管と、弾底の三式投下弾底信管。全備重量112.14kg、炸薬重量50.4kg。特攻に使用する場合は、弾頭の口を絞り、弾底部に補強リングを嵌めて延期信管を付ける。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式百瓩爆弾・落速制限弾＞：飛行場制圧用で、着脱式のエアブレーキが付いている。信管は弾頭の九九式機上切換二働信管と、弾底の三式投下弾底信管。参考：日本海軍の爆弾

＜三式百五十馬力発動機＞：日本海軍の試作航空機用エンジンで、海軍航空本部が設計した。ベ式百三十馬力発動機の改良型だが、元のエンジンが旧式で発展の余地が無く、神風エンジンの方が高性能だったため、昭和6年に開発中止となった。参考：月刊丸8,’95

＜三式百五十番五号爆弾＞：十四試百五十番五号爆弾一型を参照。

＜三式二百五十瓩爆弾シリーズ＞：日本陸軍の爆弾で、全て昭和18年12月1日に制式化された。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式二百五十瓩爆弾・超低空弾＞：一式投下弾底信管（遅延秒時15秒）と補助伝火薬筒を付けている。全備重量233kg、炸薬重量105.6kg。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式二百五十瓩爆弾・普通弾＞：信管は九二式信管２個。全備重量233kg、炸薬重量103-105.6kg。特攻に使用する場合は、弾頭の口を絞り、弾尾部に補強リングを巻く。参考：日本海軍の爆弾

＜三式二百五十瓩爆弾跳飛型＞：日本陸軍の反跳爆撃用爆弾。参考：日本海軍の爆弾

＜三式五百瓩爆弾シリーズ＞：日本陸軍の爆弾で、全て昭和18年12月1日に制式化された。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式五百瓩爆弾・超低空弾＞：信管は一式投下弾底信管（遅延秒時15秒）。全備重量500kg、炸薬重量210kg。参考：日本海軍の爆弾

　＜三式五百瓩爆弾・普通弾＞：信管は九二式信管２個。全備重量500kg、炸薬重量210kg。特攻に使う場合には弾頭の口を絞り、弾尾に補強リングを巻く。参考：日本海軍の爆弾

＜三式千瓩爆弾＞：日本陸軍の爆弾で、昭和18年12月30日に制式化された。信管は九二式信管２個。全備重量990kg、炸薬重量420kg。特攻に使う場合には弾頭の口を絞り、弾尾に補強リングを巻く。参考：日本海軍の爆弾

＜三式滑走制止装置一〇型＞：三式一〇型滑走制止装置を参照。

＜三式艦上戦闘機＞：日本海軍複葉艦上戦闘機、略符号A1N。十年式艦戦の後継で、不時着水時に７時間水上にいられるという条件があったが、中島飛行機では緊急用浮嚢を内蔵するだけで済ませ、三菱と愛知に勝って採用された。イギリスのグロスター社製ガムペット戦闘機に改良を加えたもので、昭和4年に制式化され、中島飛行機で100機弱が生産された。昭和7年、第１次上海事変で海軍初の空中戦を記録している。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・日本篇、図解日本の空母、日本航空母艦史、月刊丸2,’12別冊付録、月刊世界の艦船3,’21

　＜三式艦上戦闘機一号＞：略符号A1N1。昭和4年4月に採用された。エンジンはジュピター６（420馬力）。参考：図解日本の空母、日本海軍戦闘機隊

　＜三式艦上戦闘機二号＞：略符号A1N2。昭和5年に採用された。全長6.5m、全幅9.7m、自重885kg、全備重量1375kg。エンジンはジュピター７型545馬力空冷星形９気筒（寿二型、450馬力？）、プロペラは２翅、最大速度241km、航続時間2.5-3時間。固定武装は7.7mm固定機銃２丁。30kg爆弾２発を搭載できる。乗員１名。昭和7年2月22日、上海事変において、空母加賀所属の本機が国民党軍のP-12Dと空戦を行い、日本軍機として初めて撃墜をマークした。参考：日本航空母艦史、月刊JWing10,’03、図解日本の空母

＜三式感応磁気掃海具＞：日本海軍の磁気掃海具で、Ｌ装置ともいう。香港で鹵獲したイギリス海軍バンゴール級掃海艇に搭載されていた対艦式磁気掃海具（棒磁石使用）と、昭和17年にドイツの特設巡洋艦が運んできたドイツ軍の磁気掃海具を元にして開発し、昭和18年に採用した。重量900kg。掃海艇13号型などに搭載された。参考：小艦艇入門、月刊世界の艦船4,’18

＜三式魚雷方位盤＞：日本海軍の潜水艦用魚雷射撃指揮装置。九八式対勢儀対勢盤と九二式魚雷方位盤を組み合わせてあり、魚雷への目標情報入力をほぼ全自動で行えるものだったが、機構が複雑すぎて信頼性に欠け、殆ど装備されなかった。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜三式機雷＞：日本海軍の機雷。ドイツから譲り受けたTMC機雷を改良したもので、一型と二型の２種が試作されたが、実用化はされなかった。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜三式軽戦車＞：日本陸軍試作軽戦車ケリ。九五式軽戦車に九七式五糎七戦車砲を搭載したものである。全長4.3m、全幅2.07m、全高2.28m、自重7.4トン。副武装は九七式車載機銃２丁。装甲厚は車体前面12mm、側面10-12mm、後面8mm、上面6-10mm、底面6mm、砲塔全周12mm、上面6mm。エンジンは直列６気筒空冷ディーゼル（115馬力）、トランスミッションはクラッチ・ブレーキ式、最大速度40km、燃料搭載量130リットル、航続距離240km。乗員３名。砲塔の大半が砲尾で埋まってしまい、装填が出来ないという欠点があり、試作のみに終わった。参考：戦場写真で見る日本軍実戦兵器、日本の戦車と装甲車両、機甲入門、月刊PANZER12,’10

＜三式指揮連絡機＞：日本陸軍指揮連絡機キ−76。連合国コードはステラ（Stella）。日本陸軍が昭和16年に輸入したFi-156の実機と設計図を元に、日本国際が開発した。フルスパンの前縁スラット、翼弦長の30%に達する電動式ファウラーフラップ、ドループエルロンを持ち、フラップ展開時の空力中心移動自動補正のため水平尾翼取り付け角変更をフラップ展張と連動させている。主翼は木製で、後方への折り畳みが可能。昭和16年5月に試作機が完成したが、太平洋戦争勃発で主任務が対潜哨戒に変更され、機体改修に時間を要し、制式採用されたのは昭和18年12月だった。Fi-156と同等以上のSTOLが行え（あぜ道や校庭から離陸できる）、時速40kmでも安定飛行が可能だが、舵の効きが鈍いため操縦が難しい。実戦では指揮、連絡、弾着観測、偵察、対潜哨戒などに使用された。全長9.56m、全幅15m、全高3.3m、自重1110kg、全備重量1540kg。エンジンはハ42B空冷星形９気筒（310馬力）、プロペラは金属製固定ピッチ２翅（直径2.5m）、最大速度178km、燃料容量280リットル、航続距離420-750km。離陸滑走距離30m（風速5m）、着陸滑走距離10m。自衛武装は7.7mm旋回機銃１丁。50kg爆雷２発または100kg爆雷１発を搭載できる。乗員３名。昭和19年8月以降、陸軍空母あきつ丸に独立飛行第１中隊の８機が搭載され、対馬海峡周辺の対潜哨戒にあたった。主翼強度が低めのため、宙返りは禁止されていたが、独立飛行第１中隊の訓練中に成功させたパイロットがいたという。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・日本篇、月刊丸9,’97、1,’77、2,’08、月刊JWings5,’07、月刊丸3,’90

＜三式輜重車＞：日本陸軍の馬匹牽引用荷車で、明治39年に制式化された。１軸２輪で、補給物資などを載せて輓馬により牽引する。参考：歴史群像6,’16

＜三式射爆照準器＞：日本陸軍の戦闘機用照準器。ドイツのReviがベースで、昭和14年頃から陸軍航空技術研究所が研究し、富岡光学が試作して制式化され、三式戦闘機に搭載された。下部にランプが内蔵されていて、中央のレンズとレティクルを通った光が上面に斜め45度で配置された半透明ガラスにレティクルの光像を映し出す。半透明ガラスの前方には旭硝子製ネオファンガラスで作られたフィルターが置かれており、フィルターを通った目標の姿が半透明ガラスのレティクルと重なってパイロットの目に入るようになっている。レティクルは中央に×があり、それを○で囲み、更に外側には−とＴが順番に８個ずつ円形に並んでいる（Ｔが上下左右と斜め４方、−がその間）。照準器下面に明暗調整ダイヤル、右奥に上下調節止め、右上部に左右調節ネジがあり、半透明ガラスの右にはランプが切れたりして光像式での運用ができなくなった際に使う予備照門（逆Ｔを円で囲んだもの）と予備照星（棒の先に小さい球を配したもの）が付いている。参考：月刊丸1,'17別冊

＜三式車両無線機甲＞：日本陸軍の車載無線機で、昭和18年に制式化された。重量430kg。交信距離は停止時の電信で150km、電話で30km、移動時の電信で50km、電話で15km。機甲部隊、軍通信隊、師団通信隊に配備された。参考：機甲入門

＜三式車両無線機乙＞：日本陸軍の車載無線機で、昭和18年に制式化された。九四式四号乙・丙無線機を１台で代替するもので、２周波数の切り替えが可能であり、上下指揮官との交信を１台で行うことができる。重量240kg。通信距離は停止時の電信で30km、同電話で8km、移動時の電信で10km、同電話で4km。装軌装甲車の中間指揮官用として装備された。参考：機甲入門

＜三式焼霰弾＞：日本海軍の対空砲撃用焼夷クラスター弾。昭和13年秋に黛治夫中佐が考案し、昭和15年秋から開発され、昭和16年5月に完成した。口径20cm以上の艦砲用だが、試作段階では14cm砲弾（焼夷弾30個）や12.7cm砲弾（焼夷弾14個）が作られている。弾頭内部には焼夷弾と非焼夷弾が詰め込まれており、時限信管で炸裂すると円錐状にばらまかれ、更に空の弾体も炸裂して細かい破片をまき散らす。36cm砲弾の場合、焼夷弾480個、非焼夷弾189個、弾体破片1800個が直径300mの範囲の敵機に重大な損傷を与える。初速毎秒825m。仰角40度で発射すると、15000m先で最大高度8000mに達する。40cm砲弾では焼夷弾735個、非焼夷弾375個、弾体破片1922個で加害半径426m、46cm砲弾では焼夷弾996個、非焼夷弾504個、弾体破片2647個で加害半径484m。命中すれば威力は大きいが、日本海軍には高射射撃盤が無く、時限信管も火道式で細かい調整が効かず、発砲炎を見た敵機に回避行動を取られるとまず当てられず、上手いこと編隊の中央で炸裂させたことは稀だった。また、主砲発射時には露天甲板員が爆風で吹っ飛ばされる危険があり、対空機銃員を避難させなければならず、総合的な対空火力が減るという欠点もあった。それよりも陸上砲撃の方で高い威力を発揮し、ガダルカナル島砲撃（この時は試製三式通常弾という名称だった）で飛行場を火の海にしている。ドイツからもこの砲弾の製法について問い合わせが来たため、潜水艦で送付した。ただ昭和18年6月の陸奥爆沈でこの砲弾が爆発したのではと疑われ、全艦艇から三式弾全てが陸揚げされて製造も中止されてしまったため、疑惑が晴れて製造が再開（36cm砲弾の制式化は昭和19年6月）された頃には戦況が逼迫しており、連合軍も大編隊を組んで対艦攻撃を行う戦術は採らず、その後満足な活躍はできなかった。参考：戦艦入門、月刊世界の艦船2,’87、6,’16、丸エキストラ版No.71、月刊丸7,’14、海軍操舵員よもやま物語

＜三式初練＞：三式陸上初歩練習機を参照。

＜三式地雷＞：日本海軍の地雷。ケースが陶器製なので、金属探知器に反応しない。直径270mm、炸薬量3kg。参考：戦場写真で見る日本軍実戦兵器

＜三式潜航輸送艇＞：マルゆを参照。

＜三式戦闘機シリーズ＞：日本陸軍戦闘機キ−61飛燕。連合軍コードはトニー（Tony。機体シルエットがMC202に似ていたのでコピー機と勘違いし、イタリア男性名アントニーから取った）。昭和13年にDB601液冷エンジンの導入が決定され、昭和14年にライセンス生産が始まったため、これを搭載する戦闘機として開発された。試作初号機は昭和16年12月12日に初飛行し、最大速度590kmを叩き出して採用が決定、量産初号機は昭和17年8月に完成し、昭和18年10月9日の陸密三六三七号（6月？）で制式化され、飛行第68戦隊を皮切りに実戦配備された。民間では昭和18年12月21日の陸軍技術有功章授与式の新聞記事に水冷式高速単座戦闘機という名前が出てきたのが最初で、写真公表は昭和19年2月、飛燕のニックネームが付いたのは昭和20年1月で、1月16日に新聞各紙で新鋭戦闘機飛燕として記事が掲載されている。終戦までに各型計3159機（うち�T型2750機）が生産された。外地では整備体制が整わず、稼働率が低かったが、完全な整備体制を確保できた内地では活躍した。日本に現存しているのは陸軍航空審査部三式戦闘機二型改試作17号機のみで、太平洋戦争終結でアメリカ軍が接収して日本航空協会に返還され、飛行第244戦隊小林照彦少佐機の塗装を施して知覧特攻平和会館に2015年夏まで展示されていて、経済産業省から近代化産業遺産群の１つに認定された。2015年9月から川崎重工岐阜工場で復元作業に入り、岐阜かかみがはら航空宇宙博物館に展示されており、2023年3月25日に重要航空遺産の認定を受けている。参考：月刊JWings11,’00、2,’16、6,'23、月刊丸1,’17別冊、9,’97、2,’08付録、月刊航空ファン12,’16

　＜キ−６１＞：社内名称KDA21軽戦。昭和14年に一式戦闘機の後継として川崎航空機株式会社が陸軍に提案したもので、翌年2月に速度と運動性能重視の軽戦闘機として試作指示が出された。当初は九五式戦闘機の改良型である複葉戦闘機にする予定だったが、当時の開発優先度がキ−64、キ−60、キ−78研三に次ぐ４番目でドイツから輸入したDB601Aエンジンが回って来ず、三菱が試作していたイスパノスイザ系液冷エンジンのハ二一を積むことにしたが昭和15年6月に第２次大戦でフランスが降伏するとイスパノスイザ社が大混乱となり、実機製作の見込みが立たなくなってしまった。最終的にDB601A液冷エンジンを国産化したハ−40を積むことにしたため、輸入DB601A搭載キ−60試作重戦闘機より完成予定を半年遅くされたことから、川崎航空機試作部長土井武夫技師はキ−60の結果を見つつ軽戦・重戦の区別にこだわらない理想の戦闘機として設計を纏め、最大速度はキ−60／Bf109Eと同等、旋回上昇率はこれらを圧倒することを目指した。空戦を考慮し、翼面積を20平方メートルとして翼面荷重を１平方メートルあたり130-135kgと低めに設定、エンジン同一なら翼幅荷重の方が旋回上昇率との関係性が大きいため、アスペクト比を7.2とキ−60より高い値とした。翼スパンが大きくなったため、主脚を主翼内に収めることができ、胴体内に十分な燃料タンクとラジエーターのスペースを確保することが可能となっている。将来の改造も考慮し、主翼と胴体の結合法を工夫して重心位置の移動を容易にした。機体強度も十分にあったため、急降下制限速度は850kmあり（速度計の目盛りは700kmまで）、空中分解の危険無しにダイブが行えた。武装は機首のホ一〇三機関砲２門と主翼内の八九式七粍七固定機関銃１丁ずつ（昭和16年6月のモックアップ審査時は九八式七粍九固定機関銃だったが量産不能で断念）で、昭和17年1月14日に主翼内もホ一〇三機関砲とすることが決まったが、生産が間に合わず試作・増加試作機（と三式戦闘機一型甲）は八九式七粍七固定機関銃を装備している。降着装置は尾輪式で、全て引き込み式。全長8.74m、翼スパン12m、全高3.7m、自重2238kg、総重量2950kg。エンジンはハ−40（1100馬力）単発、最大速度591km（高度6000m）／523km（10000m）、実用上昇限度11600m、上昇力10000mまで17分14秒、燃料容量755リットル＋増槽400リットル、航続距離3000km、航続時間５時間（巡航速度400km、増槽無し）／7.5時間（増槽あり）。乗員１名。昭和16年6月5日にモックアップ審査が行われ、試作機３機と増加試作機９機が製作された。試作機は風防の可動部に縦枠が無く、増加試作機で追加されている。試作機の審査飛行中、計器速度620kmを超えるとエルロン内側後縁が上下20mmくらい目視できるという報告があり、マスバランスは計算通り付けてあったため放置していたが、Bf109Eとの高度6000mからの急降下比較試験の際に左エルロンがフラッターを起こして外側半分が吹っ飛んでしまった。マスバランスの重さは十分だったが、内側部分だけに付けていたためバランスが悪く、エルロンが捻れ振動を起こしたためと判明し、エルロン全長にわたるマスバランスを付け直して解決している。当初は同じエンジンを積むBf109E-4並の最大速度555kmくらいとなる予定で、出力を強化したハ−140エンジン搭載型（予定最大速度610-620km、翼面蒸気冷却でラジエーターを廃止すると640-660km）を本命にする筈だったが、テストしてみると591kmも出た（キ−60より胴体高を100mm小さくしてラジエーターを後ろにずらしたため抗力が小さくなったらしい）ので制式化された。設計の功績で、土井技師と大和田副技師に対し、昭和17年10月に毎日航空賞、昭和18年12月に陸軍技術有功章が授与されている。昭和17年4月18日の日本本土奇襲攻撃の際、水戸飛行場で陸軍航空審査部による13mm機銃のテストを行っていた試作２・３号機が迎撃に飛び立った。参考：月刊丸1,'17別冊、9,’97、6,’14、歴史群像10,’10

　＜三式戦闘機一型甲＞：量産型、キ−61�T甲。胴体はセミモノコック構造で、肋材（フレーム）は1-15番と１番・２番間の1a、縦通材は四隅を強力縦通材（ロンジロン）としてある。胴体幅0.84m、胴体高1.35mで、全長を長くしラジエーター後方の胴体を直線的に絞り込んで抗力を減らし、強力縦通材を前方に延ばしてエンジン支持架とすることで重量を軽減した。カウリングはアルミニウム合金製で、厚さ2mmとして剛性を持たせている。カウリング両側面やや下方に排気管６本がタンデムで並び、左側面中央後方に与圧器空気吸入管（過給器用エアインテイクのこと）が付く。与圧器空気吸入管は整備などの際に足掛けや腰掛けにしたくなる場所にあるが、人が乗れるほどの強度は無いので、上面に赤文字でフムナと書かれている。操縦席は腰掛けと背当てが別々の作りで、背当てにクッションが付いており、ヘッドレストと背当ての背面には厚さ13-16mの装甲板が張ってある。操縦桿の操作角は前18.5度、後ろ27度、左右18度ずつ。計器盤は左側、中央、右側の３つに分かれている。左側計器盤には内側から吸入圧力計、一〇〇式回転計、点火開閉器、排気温度計、大気温度計が並ぶ。中央計器盤上段は右上が九七式昇降計、右下が九五式高度計二型、中央が九八式羅針盤甲型、中央下が飛行時計一〇〇式、左上が旋回計、左下が速度計で、中央計器盤下段は右から燃圧計、潤滑油油圧計、潤滑油温度計、水温計である。右側計器盤は左列上から水冷却器扉開度指示器、下げ翼開度指示器、主脚警灯、尾脚警灯、燃料注射ポンプ、中央上から燃料注射ポンプ、一〇〇式油量計、切換コック、右列上から旋回計調整弁、速度計ポンプが配置されている。コクピット左に出力調整操作把手（スロットルレバー）があり、前に倒すと出力増、後ろに倒すと減となる。その内側にプロペラピッチ操作把手が付いていて、前に倒すと回転増、後ろに倒すと減になる。その下方には燃料加減桿（チョーク）があり、持ち上げると燃料が濃くなり、下げると薄くなる。コクピット左下方には油圧操作筺があり、冷却器扉操作把手（ラジエーターカバーの調整扉開度調整を行う）や下げ翼操作把手（フラップ操作を行う）などのレバーが並ぶ。フットペダルの操作角は前後20度ずつ。キャノピーはファストバック式。酸素供給装置は胴体内第８−第９フレーム間側面の３リットル酸素ボンベ２本から酸素マスクに酸素を供給するものである。ラジエーターは主翼後部の胴体下面（第５フレームあたり。カバーは第4-7フレーム間にある）に装着したが、機体表面と密着させたため境界層をそのまま吸い込む構造になっており、冷却効率や空力性能に劣る。ラジエーターカバー前面はエアインテイクで、上下左右２枚ずつの整流板により、冷却器に一様に空気が当たるようにしてある。ラジエーターカバー前方の胴体下面には冷却器前方調整覆を固定でき、３段階で空気流入量を調節して寒冷環境での過冷却を防ぐ。また、潤滑油冷却器内下部にフェルト製の潤滑油冷却器前方保温覆を取り付ける事ができ、70mm・120mm・170mm・220mm・270mmの５段階で調整して寒冷環境での潤滑油過冷却を予防する。ラジエーターカバー後下面は前ヒンジの調整扉となっていて、全力運転の際など強力な冷却が必要な場合には下に開いて空気流入量を大きくする。エンジン冷却は加圧水冷却法で、冷却水を3.8気圧に加圧して沸点を120-125℃に高め、エンジン内での沸騰を防いでいる。エンジンを冷却して高温高圧になった冷却水は、エンジン前方左右にある円筒形の遠心蒸気分離器の上方側面から内部に入り、減圧されて沸騰しつつ、壁面に沿って螺旋状に流れ下り、遠心蒸気分離器下方側面にある出口からパイプを通ってラジエーターへと向かう。遠心蒸気分離器内で発生した水蒸気は上面中央のパイプを通ってエンジン後上方左右の冷却水タンク（１基あたり容量5.5リットル）に送られ水に戻り、遠心蒸気分離器下面中央から補充されて出口からラジエーターへと導かれる。これにより、エンジン冷却後に加圧された冷却水がそのまま冷却系統に圧力負荷を掛けない仕組みとなっている。遠心蒸気分離器はHe100戦闘機のものをベースに川崎で開発したとみられる。ラジエーターは中央に潤滑油冷却器、左右に水冷却器があり、左の遠心蒸気分離器からの水は右、右の遠心蒸気分離器からの水は左の水冷却器に入り、冷やされた水はそれぞれパイプを通って前方に送られ、エンジン後下方で一緒になって水ポンプに入り、エンジンに戻る。潤滑油タンクは機首機銃弾倉とコクピットの間に主タンク（容量33リットルだが注油量は28リットル）、後部胴体に増加タンク（容量17リットル）があり、増加タンク内の潤滑油はエンジンのスーパーチャージャーから抽出した加圧空気で主タンクに送ってからエンジンに入る。エンジンで加熱された潤滑油はラジエーター中央の潤滑油冷却器に送られ、冷えた潤滑油は主タンクに戻る。ラジエーター前方の左右主脚付け根間にあたる胴体下面右寄りには円筒形の燃料冷却器が突き出していて、飛行中に燃料をここで冷やすことにより、南方戦線の地上駐機時に温まった燃料が蒸発して気泡となり送油管に詰まるのを防ぐ。燃料タンクは主翼内翼側の第１燃料タンク左・第１燃料タンク右（どちらも容量185リットル）、主翼中央の第２燃料タンク（胴体内。容量165リットル）、操縦席後方の第３燃料タンク（200リットル）があり、シーリングのためゴムと絹フェルトで被覆していて、7.7mm機銃弾の被弾程度なら燃料が漏れにくくなっている。第１・第２燃料タンクはセミインテグラル式で、タンク下面にあたる主翼・胴体下面外板は錫メッキ鋼板製にして強度を高めた。生産途中で燃料タンクの防弾装置を変更している。胴体後部左第６・第７フレーム間に点検孔があるが、一式戦闘機のような不時着時などでキャノピーが開かなくなった際の緊急脱出口とする用意は無く、背当ても腰掛け部分と分離しているが後ろには倒せない。主翼は低翼配置の直線テーパー翼で、全金属製セミモノコック構造、単桁式であり、後部に補助桁が１本通っている。主桁はＵ字材を上下向かい合わせにしてウエブで繋ぎ、内部をトラスで支えた箱型桁となっていて、単桁ながら強度が高く、急降下制限速度向上に貢献した。上反角５度43分。後縁内側にスパン2.56mのスプリットフラップ、外側にスパン2.6mのエルロンを持ち、エルロン後縁中央に幅455mmのタブが付いている。左主翼前縁外側にピトー管がある。主翼は胴体第１−第４フレーム間の下方強力縦通材に三号ボルト左右６本ずつ（径10mm・12mm・16mmの３種類）で結合される。主脚すぐ外側に縣吊架を介して200リットル入り落下増槽を搭載可能。落下増槽は当初金属製の三式戦専用のものを作ったが、実戦部隊では陸軍機共通の統制二型落下タンク（金属製。昭和19年後半からアルミ不足で木製や竹製に変更）を使用している。垂直安定板は全金属製セミモノコック構造で、桁は前後２本、翼端から胴体下面にわたる後縁に金属骨組み羽布張りの方向舵が付く。水平安定板は全金属製セミモノコック構造で、桁は前後２本、翼端より少し内側までの後縁に金属骨組み羽布張りの昇降舵が付く。昇降舵内側は方向舵と干渉しないよう後方に向かって外側に切り取られている。降着装置は尾輪式の油圧引き込み脚で、主脚は内側に折り畳んで主翼下面、尾脚は後方に折り畳んで胴体尾部に引き込まれる。主脚はオレオ緩衝装置（航空用作動油第一種第一号使用。最大緩衝工程160mm）の付いたクロームモリブデン鋼製支柱と、車輪を取り付ける鋳造高力アルミニウム合金製片持ち脚柱からなり、主輪は内圧４気圧の高圧タイヤで、ホイールに油圧ブレーキを内蔵する。主脚トレッド4.05m、主輪サイズ600×175mm。尾脚もオレオ緩衝装置（航空用作動油第一種第一号使用。最大緩衝工程140mm）内蔵で、尾輪はソリッドゴム製、サイズ200×75mm。機首の機銃はプロペラ回転軸から575mm上方・150mm外側、主翼の機銃はプロペラ回転軸から2280mm外側にあり、三式射爆照準器の照準線はプロペラ軸から785mm上方にある。機首機銃は左の方が少し前寄りに取り付けられている。無線機は九九式飛三号無線機で、昭和19年秋以降に順次四式飛三号無線機へと換装した。全長8.75m（飛行姿勢）、全幅12m、全高3.7m（三点姿勢、プロペラ回転面上縁まで）／3.46m（飛行姿勢）、自重2380kg、全備重量3130kg。エンジンはハ−40（1175馬力）単発、プロペラはハミルトン式金属製油圧定速３翅（ピッチ29-49度または27-47度、直径3m）、最大速度590km、上昇限度10000m、航続距離1100km（増槽あり）。武装は機首の12.7mm機銃ホ一〇三２門、主翼の八九式七粍七固定機関銃２丁。主翼下に落下増槽（容量200リットル）を１基ずつ搭載可能。生産数388機（387機？）で、初号機は昭和17年8月に完成した。2017年10月にオーストラリアの航空機収集家が２機分の胴体やパーツ（昭和18年製造177号機や347号機などの一部）をヤフーオークションに出品したため、日本人が購入、11月28日に日本に陸揚げされた。参考：月刊丸1,'17別冊、9,’97、月刊JWings11,’00、歴史群像4,’17、月刊航空ファン2,’18、8,’18、12,’19

　＜三式戦闘機一型乙＞：キ−61�T乙。甲の翼内機銃をホ一〇三に換えたタイプ。生産途中で冷却器後上方に8mmの防弾鋼板を搭載し、胴体内燃料タンクを除去、生産性を上げるため尾輪を固定式にし、尾脚収納扉を廃止、収納孔を外鈑で塞いだ。全長8.74m、全幅12m、全高3.7m、自重2380kg、全備重量3616kg（3130kg？）。エンジンは二式1100馬力（ハ−40）液冷倒立Ｖ型12気筒（離昇出力1175馬力、公称出力1100馬力）単発、巡航速度400km（高度4000m）、最大速度590km（高度4860m）、実用上昇限度10000m、上昇力は5000mまで5.5分、燃料搭載量750リットル（650号機から500リットル）、航続距離1100km（＋空戦20分。増槽あり）。固定武装は一式固定機関砲ホ一〇三４門（機首・主翼２門ずつ）。100-250kg爆弾２発や200リットル落下増槽２基を搭載できる。乗員１名。600機が生産された。参考：歴史群像10,’10、月刊丸1,'17別冊、月刊JWings11,’00、図解世界の軍用機史

　＜三式戦闘機一型丙＞：キ−61�T丙。乙の翼内機銃を20mm機関砲MG151/20（陸軍名称マウザー二十粍機関砲）に換装した武装強化型で、昭和18年4月に生産が決定し、輸入した800門全てを本機に回して製作された。機関部が小さめなので、ホ五（三式戦闘機二型）と違って主翼を丸ごと作り直す必要は無かった。砲身が主翼から大きく飛び出すので、ここが見えればすぐ型式が判別できる。全長8.75m、全幅12m、全高3.7m、自重2400kg、全備重量3600kg。エンジンはハ−40（1175馬力）単発、最大速度590km、実用上昇限度11600m、航続距離1200km。固定武装はホ一〇三２丁（機首）、MG151/20が２門（翼内）。主翼下パイロンに250kgまでの爆弾または200リットル落下増槽を搭載可能。乗員１名。昭和18年9月から昭和19年7月までに新規生産及び改修型合わせて388機が生産された。参考：月刊JWings11,’00、月刊丸1,'17別冊、9,’97、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・日本篇

　＜三式戦闘機一型丁＞：キ−61�T丁。大改造だったので、当初は三式一型改と呼ばれた。丙の翼内機銃をホ一〇三に戻し、機首上面に20mm機関砲ホ五を搭載したタイプ。燃料タンクに防弾装備を施して燃料搭載量が減った分を胴体内タンク復活で補い、機首を0.2m延長して重心を補正している。機関砲弾には炸薬が入っており、プロペラ同調が上手く行かないと１発でプロペラブレードが吹っ飛び墜落してしまうため、新型の同調装置を開発する必要に迫られたが、機関砲、エンジン、機体艤装、電装（装置に電磁石や電磁器を使っている）の全てに関連する器材であり開発セクションに問題が生じ、エンジン担当の陸軍第２技術研究所と機関砲担当の陸軍第３技術研究所で意見が対立して纏まらず、陸軍第１技術研究所による航空艤装が進まないため、川崎航空機に研究を依頼。輸入したBf109の同調装置を参考に、まずは昭和17年春からヴィッカーズ13mm機関砲で実験を行い、半年掛けて開発に成功、制式化されて他の陸軍機にも採用されている。当時の日本の工業力でも量産が可能なレベルの器材ではあったが、僅かな狂いも許されない関係上、前線での整備調整が困難で、予備品を常に部隊でストックして丸ごと取り替える方式にした。また、機関砲の方に精度の問題があり、遊底バネの伸縮度が各砲でバラバラなため発射タイミングもバラバラになってしまうといった課題が発生、数十個のバネを取り寄せて実測値を取り、平均値や中間値でタイミングを合わせ、多少ずれてもプロペラに当たらないよう工夫する必要もあった。潤滑油用主タンク容量を48リットルに増やし、後部胴体の潤滑油用増加タンクは廃止した。全長8.94m、全幅12m、全高3.7m、自重2630kg、全備重量3470kg。エンジンは川崎製二式一〇〇〇馬力発動機（ハ−40。1175馬力）単発、最大速度580km（高度5000m）、実用上昇限度10000m、上昇力は5000mまで７分、燃料搭載量595リットル、航続距離1800km（過荷時）。固定武装は20mm機関砲ホ五２門（機首）、12.7mm機銃ホ一〇三２丁（翼内）。計500kgまでの爆弾を搭載可能。乗員１名。昭和19年1月から昭和20年1月に1358機が生産され、対重爆用に配備されたが、重量増で上昇力が重爆以下になってしまい、F6F艦上戦闘機が空襲をかけてくると全く太刀打ちできなかった。主翼を三式戦闘機二型と同じものに換装してホ五機関砲４門を装備する重武装型も検討されたが、機関砲の量産が追いつかず、実現しなかった。参考：月刊JWings11,’00、1,’13、月刊丸9,’97、6,’14、1,'17別冊

　＜三式戦闘機二型＞：キ−61�U。ハ−40に水・メタノール噴射装置を追加して出力を1500馬力に上げたハ−140を搭載し、プロペラをペ29（VDM改定金属製定速３翅。ピッチ28-58度、直径3.1m）またはペ26に換装、最大速度640-650kmを目指したもので、垂直尾翼も増積している。戦訓に基づいて武装強化を予定し、翼内機銃を20mm機関砲ホ五に換装することにしたが、昭和17年6月5日の陸軍航空技術研究所と川崎航空機との連絡会で土井技師がホ五の機関部収容には主翼の改設計が必要としたため、翼弦長を増やした新型主翼（翼面積も22平方メートルに増加）を採用した。三式戦闘機は胴体と主翼が独立していて取り付け位置を変更できるため、新型主翼を�T型シリーズに後付けすることも可能である。機内に150リットル増槽を追加して搭載燃料を700リットルに増やし、200リットル落下増槽２本も積めるようにした。無線機は九九式飛三号無線機二型で、コクピット前方に受信機、後方に送信機、キャノピー後方にアンテナ線がある。昭和16年11月に計画が始まり、昭和17年4月から設計し、試作機３機と増加試作機５機を作る予定で昭和18年8月に試作初号機が完成したが、三式戦闘機一型丁で20mm機関砲を機首にセットできることが判明、主翼を作り替える手間が省けるので三式戦闘機二型改の設計に移った。新型主翼＋機首20mm機関砲装備型や、新型主翼内ホ一五五装備型といった武装強化型も検討されたが、実現しなかった。参考：歴史群像10,’10、月刊JWings11,’00、月刊丸1,'17別冊、6,’14、12,’90、9,'20、月刊航空ファン12,’19

　＜三式戦闘機二型改＞：これは設計した土井武夫技師の回想録に出てくる名称で、川崎の社内名称はキ−61�U改。陸軍制式名は三式戦闘機二型／キー61�Uのままで、ハ−140搭載量産機が全てこの形式だったらしく、わざわざ改の名称を付ける必要が無かったようである。三式戦闘機二型の主翼を一型丁と同じものに戻して生産を楽にし、胴体に一型丁と同じ改造を施して機首上面に20mm機関砲ホ−５を２門搭載している。最大速度は結局610kmに留まったが、高度10000mでも544kmを出せたため、制式化された。全長9.1565m、全幅12m、全高3.75m、自重2855kg、全備重量3825kg。エンジンはハ−140液冷倒立Ｖ型12気筒（離昇1500馬力、公称1250馬力）、プロペラはペ二六（直径3.1m）、最大速度610km（高度6000m）、実用上昇限度10000m（11000m？）、上昇力は5000mまで6.5分、航続距離1600km（過荷時）。固定武装は二式固定機関砲ホ−５が２門、一式固定機関砲ホ−103が２門。30-250kg爆弾を２発搭載できる。乗員１名。昭和19年7月から一型の生産を全面的に本機に切り替える予定としたが、エンジントラブルが多発し、エンジン自体の生産も進まず、昭和19年6月の時点でも試作10機でテスト中（試作機３機＋増加試作機７機。試作８号機まではキ−61�U規格、9-10号機はキ−61�U改規格だが同月にエンジンを装着したばかり）という状態であり、7月18日の陸軍航空審査部の報告では、工作不良、組み立て不良、油漏れ、油圧低下、振動、黒煙、点火栓汚損、マグネットギア折損、圧縮漏れとエンジンの問題多発により現状での生産移行は過早で量産不適当、月内に量産機として生産に移るが増加試作機扱いとし仮制式化はしない、と断じられている（ただ信頼性は一型と大差無い、とも報告されている）。試作11号機からは冷却器を大型化した。試作17号機で改良型ハ−140を搭載。結局36号機までが試作（試作機３機＋増加試作機33機）となり、37号機から量産型に移行したが、エンジン量産が遅れまくり、量産初号機の機体が完成したのは昭和19年8月なのにエンジンが付いて引き渡されたのは12月で、結局量産機の機体は374機完成したが、エンジンが付いたのは99機しか無かった（ただ昭和20年6月時点でのエンジン無し49機が7月以降でどうなったか記録が無いので、エンジンが付いたのでなく空襲で燃えた可能性があり、完成機は50機だったかもしれない）。後期型では陸軍航空審査部の要求を受け水滴型キャノピーに変更し、機体後上方も再設計している。エンジンの付かなかった275機には海軍の熱田三二型を載せようとしたが、過給器などの位置が違っていて機体に大改造を要することから諦め、五式戦闘機に転用した。参考：月刊丸6,’14、1,’17別冊、月刊JWings11,’00、月刊航空ファン2,’17

　＜キ−６１�U武強＞：キ−88を参照。

　＜三式戦闘機三型＞：キ−61�V。エンジンをハ−240（出力1500馬力／高度8000m）に換装した高々度戦闘機型で、昭和18年3月に試作機を完成させる予定にした。参考：月刊丸1,'17別冊、6,’14

＜三式戦闘機ファミリー＞

　＜翼面蒸気冷却実験機＞：翼面蒸気冷却によりラジエーターを廃止し、高速性能を発揮できるようにする実験機で、昭和16年8月から蒸気発生器、9月からシステムの基礎研究に入り、昭和17年9月まで試験を行い、10月20日にキ−61試作２号機を改造した実験機が初飛行した。冷却水はエンジン入口絶対圧4.8気圧・出口絶対圧4.1気圧の高温高圧冷却で、エンジンを出た冷却水は蒸気発生器に送られ、減圧による沸騰で気化熱を奪われて冷却され、エンジン入口にある冷却水ポンプへと戻り、加圧されて再びエンジンに送られる。沸騰で蒸発した冷却水は、翼面に送られて冷却され水に戻るが、圧力が失われており、そのままでは冷却水タンクに戻っていかないので、エンジンから出た高圧冷却水を主翼に導いて回収するエジェクターポンプを使った。手本にしたHe100と同様の電動ポンプにしなかったのは日本製電気装置の信頼性が低かったためで、配管が複雑になったが、重量は軽くなっている。蒸発して減った分の冷却水は冷却水タンクから給水ポンプ（当初は電動、後にエンジン高圧冷却水流用エジェクターポンプ）で冷却水ポンプに送られる。4.1気圧での水の沸点は140℃だが、冷却水出口温度は106℃を限度にし、エンジン緊急停止時に冷却水ポンプが止まった場合でもエンジン内部で冷却水が沸騰しないようにした。地上運転や低速では翼面冷却能力が低くなるので、ラジエーターを補助凝結器として使用し、蒸気をこちらに導いて水に戻すようにしたが、後にラジエーター（転用の補助凝結器）は撤去している。昭和18年8月（佐々技師の回想）／昭和18年末（土井技師の回想）までテストを実施、最大速度を35km向上させる成果を得た。装置はキ−61／三式戦闘機には採用されなかったが、キ−64に搭載されている。昭和18年12月21日、開発にあたった佐々技師と北野技師に陸軍技術有功章が授与された。参考：月刊航空ファン8,’18

＜三式掃海具＞：日本海軍の磁気掃海具で、棒磁石を使用している。参考：丸スペシャルNo.76

＜三式測的盤二型＞：日本海軍の魚雷戦用射撃指揮装置で、的針・的速を計算するものである。太平洋戦争後期に配備された。参考：日本駆逐艦史

＜三式空一号無線電話機＞：日本海軍の単座機用無線機。九六式空一号無線電話機の改良型で、音声通信に加え、電鍵を繋げば電信も行える。咽頭マイクとレシーバーを使用するが、相当に甲高い声でないと聞き取りにくいという欠点があり、あまり使えなかった。総重量30kg。送信機入力100W、出力15W、使用周波数5000-10000kHz、通信距離50海里。昭和18年に制式化された。昭和20年2月の日本本土空襲で撃墜したアメリカ艦上機から無線機を押収して調査した結果、アース処理が不適切だったと判明、改良を加えたところ、横須賀から九州まで明瞭な通信が可能になったらしい。参考：丸メカニック別冊１、月刊丸9,'20

＜三式空六号無線電信機＞：日本海軍の航空機用対水上レーダー、略符号H-6。空技廠が開発し、昭和17年に完成、テストの結果昭和18年秋に制式化された。レーダーの海軍名称は電波探信儀だが、秘匿のため無線電信機という制式名にしている。送信管にはU-233真空管２個を使用した。送信機（高さ540mm、幅300mm、奥行き540mm）やスコープ付き受信機（高さ420mm、幅250mm、奥行き475mm）は後部電信員席、偵察員席、無線士席に置く。重量110kg、波長2m、出力6kW。探知距離50km（小型艦）／100km（大型艦）／150km（港湾）。最小探知距離は2-3kmで、それ以下では海面の反射が映り込んでしまい、見えなくなる。高度3000m以上では大気圧低下で放電性能が上がり、送信管のプレートとグリッドの間がコロナ放電でショートして使用できなくなるため、昭和18年に高度3000m以上ではプレート電圧を8000ボルトから6000ボルトに下げる装置を組み込んだ。重いので当初は九七式・二式大型飛行艇や陸攻といった大型機に搭載され、機首に前方指向用八木アンテナ、胴体側面に側方指向用ダイポールアンテナを装着した。昭和19年3月からは単発艦攻の天山に載せられ、九七式艦攻にも積まれた。前方指向アンテナは支柱２本を介するバーアンテナ２組が主翼（主に右主翼のみ）前縁に横並びで装着されており、内側アンテナの外端と外側アンテナの内端がＬ字に曲げられて主翼前縁に引き込まれる。側方指向アンテナは単支柱のダイポールアンテナで、胴体後部両側に３本ずつ一列に並べて装着した。終戦までに2000基が製造された。参考：海軍技術研究所、歴史群像4,’17、月刊丸3,’18別冊

＜三式探信儀＞：日本海軍のアクティブソナーで、ドイツ軍のものを参考に九三式探信儀の後継として開発した。12ノットで航行中に使用しても2km先の潜水艦を探知でき、精度も良好な高性能ソナーだったが、装備した艦船は少なく、有効利用できなかった。潜特型、潜高型に装備された他、竣工後に搭載された艦もあるようだ。参考：月刊丸5,’07、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜三式中戦車＞：日本陸軍中戦車チヌ。M3中戦車に一式中戦車が通用しないことが判明し、四式中戦車の実用化にも時間がかかると予想されたため、急遽開発した。主砲は75mm級とし、九五式野砲の車載型を搭載しようとしたが、砲口初速毎秒520mと遅くて対戦車戦闘に使えないことが判明、九〇式野砲を車載型とした三式七糎半戦車砲�U型を装備することとした。装甲貫徹力は九五式破甲榴弾で90mm（弾着角90度、射距離100m）／65mm（90度、1000m）。改造を急いだため、駐退機が砲塔の外にはみ出しており、後座長が0.8mもあって砲塔を巨大にせざるを得なかった。しかも発射後の砲尾開放・排莢は車長が手動で行うことになっており、発射速度を鈍らせた（毎分8-10発、M4の半分）上に戦闘状況把握にまで悪影響を及ぼした。装弾数は即応弾40発（砲塔後部中央に４列４段16発入りラック、その左右に３列４段12発入りラック）と予備弾30発で、うち徹甲弾50発、榴弾20発。電気系統の信頼性が無かったため、砲塔旋回は手動で、ベンチレーターは装備されておらず、特に後者は戦闘の際にかなりのハンデになった。砲塔上面右に車長用キューポラがあり、周囲にビジョンブロック、上面にハッチがある。車長用キューポラの左に左ヒンジの角型ハッチ、その前方に機銃用ピントルマウントを持つ。砲塔後面には主砲交換用の右開きハッチがある。車体は一式中戦車の改良型で、車体前部にトランスミッションを収容、上構前部右に操縦手用上開き覘視孔があり、左に九七式七.七粍機銃１丁（3670発）を搭載、上構中央に砲塔が載り、車体後部が機関室となっている。足周りは一式中戦車そのままで、サスペンションなどに不安があった他、履帯も外れやすかった。車両無線機丙を標準装備していたが、これまた故障が多く、搭載していない車両も多かった。全長5.73m、全幅2.33m、全高2.61m、全備重量18.8トン。装甲鋼板は防弾鋼�V種で、装甲厚は車体前面50mm、側後面20mm、底面8mm、上面12mm、砲塔前面50mm、防楯50mm、側後面25mm、上面10mm。エンジンは統制型一〇〇式空冷Ｖ型12気筒ディーゼル（240馬力）、最大速度38.8km、燃料搭載量330リットル、航続距離210km。乗員５名。昭和20年に11両（150両？）が完成して本土決戦用に配備された。しかし昭和20年5月に参謀本部が出した戦車用法では、三式中戦車は射距離600mでM4シャーマンの正面を貫通できるものの、命中角度がずれると弾かれるので側面や背面を攻撃する必要があると記されており、決号作戦では戦車隊戦闘教令に基づく対戦車肉薄攻撃を主体とすることにしている。生産211両目からは長砲身の五式戦車砲に換装する計画もあったが、実施前に終戦を迎えた。１両が武器学校に保存されている。参考：月刊PANZER4,’04、月刊グランドパワー11,’98、日本の戦車と装甲車両、月刊丸8,'15別冊、機甲入門、帝国陸軍戦車と砲戦車、月刊軍事研究6,’12、日本戦車隊戦史

＜三式投下照明弾＞：日本陸軍の海上攻撃用照明弾で、海軍の零式吊光照明弾に黒炸用信管を取り付けたものである。全備重量30kg（書類上の扱いは五十瓩）。参考：日本海軍の爆弾

＜三式爆雷＞：日本海軍の爆雷で、昭和18年に採用された。全長1.4mの爆弾型で、炸薬は八八式爆薬100kg、沈降速度毎秒5m、有効深度（最大調定可能深度）200m。信管は時限式。参考：小艦艇入門、月刊丸5,’07

＜三式破甲爆雷＞：日本陸軍の対戦車手榴弾。成型炸薬を使用しており、装甲貫徹力70mm。参考：日本戦車隊戦史

＜三式噴進器＞：日本海軍のロケットで、爆弾の尾部に取り付けて三式噴進弾として使用する。参考：月刊丸4,’99

　＜三式噴進器１型（２５番陸爆用）＞：250kg爆弾の尾部を外して三式噴進器を取り付けるタイプで、全長7mの木製発射台（三式噴進台）を使用する。射程10000m。参考：月刊丸4,’99

　＜三式噴進器２型（２５番陸爆用）＞：１型の射程6000m型。参考：月刊丸4,’99

　＜三式噴進器２型改１（６番陸爆用）＞：60kg爆弾用で、全長6mの木製発射台（三式噴進台）を使用する。爆弾の下に置いて射出し、ロケットモーター燃焼終了後は空気抵抗で脱落する仕組みになっている。爆弾とロケットが一体化していないので弾道が安定せず、射程も3000mと短め。参考：月刊丸4,’99

＜三式噴進台＞：日本海軍のロケットランチャー。木製の雨樋のような形状で、上に三式噴進弾を載せて発射させる。６番陸用爆弾用と25番陸用爆弾用の２種類があった。参考：月刊丸5,’13

＜三式噴進弾＞：日本海軍のロケット弾。60kg・250kg爆弾や20cm艦砲弾の尾部に三式噴進器（特一型推進器？）を付けてロケット弾にしたもので、三式噴進台に載せて発射する。三式噴進器、特一ロケットと呼ばれることもある。参考：戦場写真で見る日本軍実戦兵器、月刊丸5,’13

＜三式砲戦車＞：日本陸軍砲戦車、別名ホニ�V。一式七糎半自走砲ホニ�Tの拡大改良型で、昭和18年度計画で開発された。車体は九七式中戦車で、前方機銃を外してある。密閉型砲塔は七角形の密閉型で、限定旋回式、装甲厚不明。砲塔の各側面には銃眼と視察スリット／クラッペが用意されている。上面前部左に左右開きのハッチ、右に前開きのハッチがあり、後面と上面後部は大きく開くようになっていて、操砲スペースを確保した。主砲は三式七糎半戦車砲�T型で、マズルブレーキと外装式防楯が付く。砲身左に照星照門式の直接照準器が用意されており、防楯にはそれを覗くための孔がある。車体長5.516m、全幅2.33m、全高2.367m、全備重量17トン。装甲厚は車体前面25mm、側面20mm、後面25mm、上面16mm、底面8mm。エンジンはＶ型12気筒空冷ディーゼル（最大出力170馬力）、燃料搭載量241リットル。乗員５名。三菱重工業で昭和19年以降に少数が生産された。参考：月刊PANZER12,’04、月刊丸6,’14、世界の軍用車両(1)、日本の戦車と装甲車両、機甲入門

＜三式落速制限弾＞：日本陸軍の飛行場制圧用爆弾で、昭和18年12月1日に制式化された。一〇〇瓩普通弾または五〇瓩普通弾に落速制限板と機上切り替え式二働信管を取り付けたものである。参考：日本海軍の爆弾

＜三式陸上初歩練習機＞：日本海軍の練習機。コクピットはタンデム複座で、前に教官、後ろに練習生が座る。参考：月刊丸2,’12

＜三軸式ターボファンエンジン＞：Three shaft engine。ファン回転軸、低圧圧縮機回転軸、高圧圧縮機回転軸の３本を持つターボファンエンジンで、ロールスロイス社が開発し、RB199（RB211？）に採用した。ファン回転軸を低圧タービン（ファンは低圧圧縮機扱い）、低圧圧縮機回転軸を中圧タービン（一般にいう低圧圧縮機は中圧圧縮機扱い）、高圧圧縮機回転軸を高圧タービンが駆動する。ファンの回転速度を落として効率を高めることができるが、機構が複雑になり、低圧圧縮機軸の中にファン回転軸を通す必要があるので、強度などの関係上エンジンもある程度大型でないと使えないのが欠点である。参考：月刊軍事研究4,’12、航空用語事典増補改訂版

＜３次元高精度方探システム＞：航空自衛隊が2009年から開発中の機上ESMシステム。敵の電波を受信し、発信源を精密に割り出すもので、僚機とデータリンクで情報交換することにより測距も行え、ステルス機の長距離パッシブ探知に有効である。F-2のESMに方向探知受信機を組み込むなどの改修を施して試作する予定で、システムを三菱電機、F-2機体側の改修を三菱重工が担当する。参考：月刊航空ファン8,’09

＜三次元地理情報処理装置＞：自衛隊の機器。NECネッツエスアイ製。参考：月刊軍事研究12,’18

＜３次元翼＞：Three-dimentional wing。有限の翼幅を持ち、上反角、下反角、捩りなどが付いた立体的な翼のこと。２次元翼と対比して付けられた名称なので、２次元翼以外は全部３次元翼として差し支えは無い。エンジンナセルや胴体と重なる部分も除外せず、前縁や後縁のラインを延長して左右の翼を一体として考える。参考：航空用語事典増補改訂版

＜３次元レーダー＞：目標の距離、方位、仰角（高度）を計測できるレーダーで、二次元レーダーと測高レーダーを１基で兼用できる。ただし、水平線以遠になると、海抜0mがどこにあるのか分からなくなるので、レーダーからみた俯仰角は測定できるが、高度としては表示できなくなる。また、遠距離では大気による電波屈折の影響が出るため、補正が必要。初期にはＶビーム方式や受信干渉計方式といった多種多様な方式が開発されたが、次第にペンシルビームの指向方向により方位と仰角を割り出す方式に収束し、更に周波数掃引式（フレスキャン）からフェイズド・アレイ式に集約されている。ペンシルビーム１本から数本で方位・俯仰方向を高速スキャンするが、多数のペンシルビームをずらりと縦に並べて全俯仰角をカバーする力技も可能。参考：レーダシステムの基礎理論、月刊JWings4,’04、月刊エアワールド4,’00、月刊丸3,’90、月刊世界の艦船8,’82増刊

＜３次防＞：第３次防衛力整備計画を参照。

＜三字信号＞：艦船が信号旗三枚を連揚して表現する信号で、医療関係の通信に限定されているため医事通信ともいう。参考：艦船メカニズム図鑑

＜三重水素＞：Tritium、Ｔと略す。１個の陽子と２個の中性子からなる原子核を持つ元素で、水素の放射性同位体であり、半減期12.3年でβ崩壊する。よって、毎年5.5%が減少していくため、貯蔵量を一定に保つには毎年補充し続けなければならない。原子炉でリチウムに中性子を照射して生成される元素で、天然には存在しない。水素爆弾の核融合燃料に使う場合、三重水素そのものを使用すると補充が面倒なので、重水素化リチウムに中性子を当ててその場で生成する。参考：核兵器事典、月刊軍事研究3,’16

＜三重隙間ファウラーフラップ＞：フラップを参照。

＜三重隙間フラップ＞：フラップを参照。

＜三種の神器（近代空母）＞：アングルド・デッキ、スチーム・カタパルト、ミラー・ランディング・システムのことで、全てイギリス海軍が発明した。新造時から完備したのはイギリス海軍ではアーク・ロイヤル（３代目）、アメリカ海軍ではフォレスタル級である。STOVL/STOBAR空母に関しては、スチーム・カタパルトの代わりにスキー・ジャンプ台（これもイギリス人が発明）が加わる。参考：イギリス航空母艦史、航空用語事典増補改訂版、月刊世界の艦船10,’22

＜三種の神器（日本海軍）＞：九三式魚雷、零戦、潜水艦。参考：歴史群像2,’08

＜三色旗＞：陸自戦車乗員用語で、射撃演習の際に使用する赤、橙、緑の旗のこと。緑は弾薬を装填していない状態、赤は装填した状態、橙は装填したが砲が故障した状態を指す。参考：月刊軍事研究3,’09

＜三戦＞：中国人民解放軍政治工作条例で規定されている政治工作。輿論戦（国内・国際世論に対する工作）、心理戦（敵の能力を低下させるための心理工作）、法律戦（国内・国際法を通じた支持獲得工作）からなる。参考：月刊世界の艦船9,’11、月刊軍事研究3,’18

＜三打三防＞：中国人民解放軍が1970年代に採用した作戦方針で、戦車・航空機・空挺部隊に対する打撃とNBC兵器からの防御を重視するというものである。1999年に改訂され、ステルス機・巡航ミサイル・武装ヘリに対する打撃と電子妨害・精密攻撃兵器・偵察監視活動からの防御を重視することになった。参考：月刊世界の艦船5,’16

＜三大規律八項注意＞：1948年10月、中国共産党軍が中国人民解放軍に改称された際に毛沢東が公布した規律・注意事項。三大規律は、一切の行動は指揮に従うこと、大衆の物は針一本・糸一筋奪わないこと、一切の捕獲品は公のものとすること。八項注意は、言葉遣いは穏やかにすること、売買は公正に行うこと、借りた物は必ず返すこと、壊した物は弁償すること、人を殴ったり罵ったりしないこと、農作物を荒らさないこと、女性をからかわないこと、捕虜を虐待しないこと。参考：月刊軍事研究8,’08

＜三大兵学校＞：ダートマス、アナポリス、江田島海軍兵学校のこと。参考：歴史群像4,’18

＜三大兵書＞：統帥綱領、統帥参考、作戦要務令のこと。参考：月刊軍事研究11,’12

＜三段膨張式レシプロ蒸気機関＞：Triple Expansion Engine。三連成レシプロ蒸気機関ともいう。主缶の蒸気を高圧、中圧、低圧と３段のシリンダーに通してピストンを作動させるタイプのレシプロ蒸気機関のこと。圧力が低くなると蒸気の体積が増すので、低圧になるほどシリンダーが2.5倍ずつくらい太くなる。シリンダーの位相差は120度ずつ、配置は直立縦置き式（ピストンロッドが下向きで、コンロッドを介してエンジン下部のクランクシャフトと繋がる）が多い。重量バランスを取るため、低圧ピストンを２つに分けたものがあり、ピストンが計４本なので４気筒三段膨張式と呼ばれる。1870年代に10気圧くらいの蒸気を作れる主缶が開発されて実用化された。参考：月刊世界の艦船10,’11、月刊軍事研究1,’10

＜三長官＞：海軍大臣、軍令部総長、連合艦隊司令長官のこと。職務が忙しい時はあまり良い時ではないということで、機関長、主計長、衛生長もこう呼ばれた。参考：月刊丸1,’10別冊

＜３直哨戒配備＞：艦内哨戒配備を参照。

＜３つのネバー＞：アメリカ軍が定めた、零戦に対して行ってはいけない３事項。1.ドッグファイト、2.時速480km以下での対空戦闘（後ろについている場合を除く）、3.低速で上昇中の零戦の追尾。アリューシャン作戦で不時着した零戦を鹵獲し徹底分析して割り出したもので、この３つをパイロットに徹底させた。参考：太平洋戦争情報戦

＜三点接地＞：航空機の主車輪２つと尾輪を同時に接地させて着陸すること。参考：JShips vol.48

＜三島型＞：船首、中央、船尾に独立した船楼を設けた船型。参考：月刊JWings2,’00

＜３等空佐＞：航空自衛隊の階級。飛行隊飛行班長、同総括班長などを務める。参考：月刊JWings8,’18

＜三胴式水管缶＞：水管缶の１つで、上部中央に蒸気ドラム１基、下部左右に水ドラム２基のドラム（胴）計３基を持つのでこう呼ばれる。蒸気ドラムと水ドラムは多数の水管で結ばれており、蒸気発生法は二胴式水管缶と変わらない。参考：月刊世界の艦船10,’11、月刊丸3,’14、月刊軍事研究1,’16

＜三胴船＞：トリマランまたはスタビライズド・モノハル。中央のメイン・ハル両側にサイド・ハル（アウトリガー）を設け、クロスデッキで繋いだものである。載貨重量を大きくしつつ高速を発揮させようとすると、単胴船型では機関出力を膨大にせねばならず、双胴船型では載貨重量は十分だが、高速域では必要出力が大きくなり、横波時の運動性が悪い、横揺れ固有周期が短いため船酔いしやすいといった欠点もある。これを解決するため、メイン・ハルを極力細長くして造波抵抗を小さくしつつ、サイド・ハルで安定性（復原力）と甲板スペースを確保できるようにしたのが三胴船で、50ノット以上に高速化でき、従来船型と比べ1-4割省エネ化が図れ（載貨重量同一なら単胴船と比べ排水量３割減、速力同一なら必要出力２割減）、曳き波が小さく、針路安定性や乗り心地が良く、全方向波浪に耐航性を有し、単胴型並の旋回性能を持つ。舷側傾斜を大きくしてステルス性を得られる。安定性の向上によりセンサーの取り付け位置を高くでき、甲板スペースの増加により安定性の良い船体中央付近にヘリコプター甲板を設けられる。両側サイド・ハル艦尾からソナーアレイを曳航すると、より広範囲の音響捜索が可能で、メイン・ハルとサイド・ハルの間からエンジン排気を行えば赤外線放射低減が図れる。魚雷が直撃してもサイド・ハルが盾になるため、メイン・ハルの損害が少ない。サイド・ハルはメイン・ハルよりも小さくして復原力を適度に抑制し、横揺れ固有周期を長くしている。サイド・ハルの長さはメイン・ハルの４割程度が被害時の安定性から好ましいとされる。欠点は、建造コスト及び整備コスト増大、巡航時の摩擦抵抗増大など。参考：月刊世界の艦船9,'21、9,’96、月刊軍事研究1,’01、図解船の科学、MAMOR vol.82、月刊丸6,’01

＜三トンキャブ付きシャシ＞：自衛隊の車両。日野自動車または三菱ふそうトラック・バス製。参考：月刊軍事研究11,’12、11,’16

＜３トン牽引車＞：日本軍初の装軌式軍用車両。陸軍技術本部がルノー戦車の構造を参考に設計し、大阪工廠が製作した。10cmカノン砲を時速14kmで牽引することができる。これを基に試製第一号戦車の研究が始まった。参考：日本の戦車と装甲車両

＜３ニトロ１，２，４トリアゾール５オン＞：NTO（爆薬）を参照。

＜三年式八サンチ迫撃砲＞：日本海軍の迫撃砲。昭和18年に制式化された。対潜砲として潜水艦攻撃にも使用されている。参考：戦場写真で見る日本軍実戦兵器

＜三年式四〇口径八サンチ高角砲＞：日本海軍の高角砲、正式には四〇口径三年式八サンチ高角砲。四〇口径四一式八サンチ砲の仰角を75度に上げ、リングサイトを取り付けたものである。実口径7.62cm、砲身長40口径、重量2.6トン。俯仰角はマイナス５度からプラス75度。弾薬重量9.43kg、弾量5.7kg、砲口初速毎秒676m、最大射程6900m、最大射高7000m、発射速度毎分13発。扶桑型戦艦、巡洋艦、空母鳳翔に搭載されたが、射撃指揮装置が貧弱で命中率が悪く、後に撤去されて陸揚げされ、高射機関砲に換装された。その後第13号型・第28号型駆潜艇の耐圧船殻貫徹用対潜砲、砲艦（安宅型、勢多型、熱海型、伏見型）、敷設艇（燕型、夏島型、測天型）、二等輸送艦（第101号型輸送艦、第103号型輸送艦）の高角砲として再利用されている。砲艦には前側面と上面をカバーする防楯が付けられた。太平洋戦争では陸上にも据え付けて使用した。参考：月刊モデルアート9,’15増刊、戦場写真で見る日本軍実戦兵器、図解日本の空母、小艦艇入門、丸スペシャル第49号

＜三年式四五口径一二サンチ砲シリーズ＞：日本海軍の国産艦砲。参考：月刊モデルアート9,’15増刊

＜三年式四五口径一二サンチ砲＞：正式には四五口径三年式一二サンチ砲、別名Ｇ型平射砲。前側面と上面を覆う波避楯が用意されており、中期型では単純な平面形状で前面の砲身用開口部両側に四角い開口部が設けられていたが、後期型では面取りが少し複雑になり前面砲身用開口部両側の開口部に外側へスライドするカバーが付けられた。口径12cm、砲身長5.6m、口径長45、砲身重量2.9トン、砲身命数700発。閉鎖器は段隔螺式（螺式？）、俯仰角はマイナス５度からプラス33度。弾丸重量20.4kg、初速毎秒825m、最大射程15200m。峯風型駆逐艦、神風型駆逐艦（２代目）、睦月型駆逐艦、安宅型砲艦、占守型海防艦、択捉型海防艦、千鳥型水雷艇、第１号型掃海艇、第７号型掃海艇、第13号型掃海艇、第１号型哨戒艇、第31号型哨戒艇、第46号型哨戒艇などに搭載された。参考：月刊モデルアート9,’15増刊、日本駆逐艦史、戦場写真で見る日本軍実戦兵器、小艦艇入門、月刊世界の艦船11,’24

＜三年式四五口径一二サンチ砲（潜水艦用）＞：要所を水密構造とし、砲架などに海水排出口を設けた。海大１型、海大２型、海大３型ａ、海中５型潜水艦に搭載された。参考：月刊モデルアート9,’15増刊

＜三年式四五口径四〇サンチ砲＞：日本海軍の艦砲。長門型戦艦の主砲で、完全国産である。実口径は410mm（16.1インチ）で、大正6年7月17日の制式化時には四五口径三年式四一サンチ砲だったが、戦艦主砲口径を正16インチ（406.2mm）に制限するワシントン条約の締結に基づき、大正11年3月29日に四五口径三年式四〇サンチ砲に改称され、砲に刻まれていた四十一糎の字も四十糎に変更された。砲身は４層構造で、最も内側の内筒（１層目）に一回り大きい内筒（２層目）を被せて焼刃目し、鋼線を巻き付け（３層目）、砲口外筒・砲尾外筒（４層目）を取り付けてある。口径410mm（16.1インチ）、砲身長19.84m、砲腔長18.294m、口径長44.62、砲身重量102トン（111トン？）。使用弾は被帽徹甲弾、五号徹甲弾、八八式徹甲弾、九一式徹甲弾、一式徹甲弾で、弾丸重量１トン（被帽徹甲弾、五号徹甲弾、八八式徹甲弾）／1.02トン（九一式徹甲弾）、装薬重量0.224トン（被帽徹甲弾、五号徹甲弾、八八式徹甲弾）／0.219トン（九一式徹甲弾）、砲口初速毎秒790m（被帽徹甲弾、五号徹甲弾、八八式徹甲弾）／780m（九一式徹甲弾）、最大射程30200m（仰角30度）／38725m（仰角43度）。弾丸・装薬装填秒時24秒、発射速度毎分1.5発。砲身命数250発。連装砲塔に尾栓ヒンジを外舷側に向けて搭載され（左右の砲は上下が逆になる）、砲弾は陸奥の場合主砲１門あたり平時で90発、戦時で110発を用意した。陸奥の砲身が右砲の状態で横須賀市ヴェルニー公園に展示されており、2017年3月25日に戦艦陸奥主砲里帰り記念式典が行われた。参考：図解日本の戦艦、月刊世界の艦船12,’15、3,’15、1,’10、1,’12、7,’15、12,’16、6,’17

＜三年式五〇口径一二．七サンチ砲シリーズ＞：日本海軍の艦砲。参考：月刊モデルアート9,’15増刊

＜三年式五〇口径一二．七サンチ砲＞：正式には五〇口径三年式一二．七サンチ砲。口径12.7cm、砲身長50口径、重量28.6トン。弾量23.5kg、初速毎秒910m。閉鎖器は螺式で、薬のうを使用した分離装薬弾を使用し、発射速度毎分10発。単装砲と連装砲がある。参考：日本駆逐艦史、月刊世界の艦船6,’16、月刊モデルアート9,’15増刊

　＜三年式五〇口径一二．七サンチ単装砲塔Ａ型＞：全周と上面を覆うシールドが設けられており、前部左にシャッター付きの照準口を有する膨らみがある。初春型駆逐艦、千鳥型水雷艇に搭載された。参考：月刊モデルアート9,’15増刊

　＜三年式五〇口径一二．七サンチ単装砲塔Ａ型改＞：千鳥型水雷艇から外したＡ型の照準口頂部を平らに成形したもの。駆逐艦に搭載された。参考：月刊モデルアート9,’15増刊

　＜三年式五〇口径一二．七サンチ連装砲塔Ａ型＞：密閉砲塔に２門並列で搭載したもの。砲塔装甲厚は3.2mmで、波飛沫から守る程度である。俯仰旋回はジャネー式電動油圧装置で行う。最大仰角40度で、左右の砲が同時に俯仰する。最大射程17600m。吹雪型駆逐艦に搭載された。参考：日本駆逐艦史、月刊世界の艦船10,’06

　＜三年式五〇口径一二．七サンチ連装砲塔Ｂ型＞：Ａ型の改良型で、最大仰角を75度に上げ、左右別々に俯仰できるようにしたもの。砲塔前部左に照準器収容部の膨らみがあり、前面から上面にかけてシャッター付きの開口部を持つ。両用砲としての使用を考慮していたが、旋回俯仰速度が遅く、装填時に砲身を仰角10度に戻す必要があるので高仰角射撃時の発射速度は毎分４発しか無く、対空用としてはあまり有効でなかった。俯仰角マイナス７度からプラス75度。最大射程18400m。吹雪型駆逐艦や千鳥型水雷艇に搭載された。参考：月刊モデルアート9,’15増刊、月刊世界の艦船10,’06、6,’16、日本駆逐艦史

　＜三年式五〇口径一二．七サンチ連装砲塔Ｂ型改＞：Ｂ型の照準器収容部上面を平らに成形したもの。参考：月刊モデルアート9,’15増刊

　＜三年式五〇口径一二．七サンチ連装砲塔Ｂ型改二＞：最大仰角55度。初春型駆逐艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船5,’11

　＜三年式五〇口径一二．七サンチ連装砲塔Ｃ型＞：最大仰角を55度にしたもの。初春型駆逐艦（改装後）から陽炎型駆逐艦まで搭載された。参考：日本駆逐艦史

　＜三年式五〇口径一二．七サンチ連装砲塔Ｄ型＞：最大仰角を75度にし、対空射撃指揮装置を装備したもの。ただ人力装填なので発射速度の低さは相変わらずだった。夕雲型駆逐艦、島風型駆逐艦に搭載された。参考：日本駆逐艦史、月刊世界の艦船12,’10

＜三年式五〇口径十四サンチ砲シリーズ＞：日本海軍艦砲。参考：月刊モデルアート9,’15増刊

＜三年式五〇口径十四サンチ砲＞：正式には五〇口径三年式十四サンチ砲。伊勢型戦艦の副砲として開発され、空母鳳翔、軽巡洋艦にも搭載された。それまでの戦艦用副砲は15cm砲だったが、一回り口径を小さくして弾薬を軽量化し、発射速度を向上させた。口径140mm、砲身長50口径、重量21トン（単装、シールド付き）。弾量38kg、砲口初速毎秒850m、俯仰角マイナス５度からプラス35度、射程14000m（仰角20度）／18000m（仰角35度）、発射速度毎分10発。改装時に戦艦から撤去されたものが後に特設巡洋艦報國丸型、金龍丸型、赤城丸型に搭載されている。参考：月刊モデルアート9,’15増刊、図解日本の戦艦、図解日本の空母

　＜五十口径三年式十四サンチ砲�V型＞：伊勢型戦艦の副砲、正式には五〇口径三年式十四サンチ砲�V型。口径140mm、砲身長7.235m、膅腔全長6.9993m、薬室直径180mm、薬室長0.9424m、砲身重量5.452トン。ライフリングは28条右回り。使用弾は被冒通常弾（被冒徹甲榴弾。弾径139.2mm、弾長552.7mm、弾量38.38kg）、薬嚢は１嚢（長さ495mm、常装薬で薬量10.22kg）で、計画初速毎秒855m、射表初速毎秒850m、最大射程17000m（仰角25度）／19000m（仰角30度）。後に零式通常弾（榴弾）、二式通常弾（徹甲榴弾）、四号通常弾（榴弾）、照明弾甲、照明弾乙、照明弾乙改二、三式照明弾、海上煙弾、対潜弾甲などが用意された。参考：月刊丸7,’14

＜三年式五〇口径二〇サンチ単装砲塔＞：日本海軍の50口径20cm単装砲塔。防楯は弾片防御程度の薄いもので、重量を極力軽減している。砲の両側に照準口が開いており、砲塔上面中央に照準演習機機動装覆、左後部に砲台長観測塔を持つ。俯仰角はマイナス５度からプラス25度。古鷹型に搭載された。公試では尾栓開閉に力が要るので長時間になると疲労困憊する、給弾要員が少ないといった問題点が指摘されている。参考：巡洋艦入門、月刊丸2,’08、2,’12

＜三年式五〇口径二〇サンチ連装砲塔＞：日本海軍の重巡用50口径20cm 連装砲塔で、妙高型などに搭載された。防楯と天蓋に厚さ25mmのNVNC鋼板による弾片防御が施されており、外周に100mmほど離して薄い鋼板を取り付け日避けにした。重量軽減のため軽装甲とした結果、８インチ（20.3cm）砲の直撃を受ければ一撃で破壊されてしまう（運が良ければ貫通して穴が開くだけで済むが）ので、揚弾筒には防炎装置を設け、誘爆を防いでいる。参考：連合艦隊巡洋艦、月刊丸2,’08

＜三年式五〇口径二〇サンチ砲シリーズ＞：日本海軍の艦砲。参考：連合艦隊巡洋艦

＜三年式五〇口径一号二〇サンチ砲＞：正式には五〇口径三年式一号二〇サンチ砲。妙高型などに搭載された。砲口径20cm。使用弾重量110kg。俯仰角はマイナス５度からプラス40度、最大射程26700m（28900m？）。ワシントン条約で装備が許可された20.3cm砲と比較すると弾量が10-20kgほど劣るため、五〇口径三年式二号二〇サンチ砲を開発することになった。換装後は八八式徹甲弾が大量に余ったが、赤城・加賀及びタイに輸出した巡洋艦用に回された。参考：連合艦隊巡洋艦、月刊丸2,’08

＜三年式五〇口径二号二〇サンチ砲＞：正式には五〇口径三年式二号二〇サンチ砲。古鷹型（改装後）、青葉型（改装後）、妙高型（改装後）、高雄型の主砲である。重巡足柄・羽黒の改装時に撤去された五〇口径三年式一号二〇サンチ砲の内筒を交換してライフリングを削り直し、内径20.3cm（８インチ）としたもので、新規製造も行われた。対空射撃が出来るように最大仰角を70度に上昇させ、高仰角時に弾薬が滑り落ちないよう砲身に滑り止めを追加し、対空弾を新規開発している。九一式徹甲弾も発射可能となった。これらに伴い砲塔にも改良が加えられ、揚薬法をせり上げ式からつるべ式に変更、対空弾用の揚弾筒を装備し、発砲装置を九八式に換装した。砲身重量19トン。砲口初速毎秒835m、最大射程29432m（仰角50度）、最大仰角70度、発射速度毎分４発。装薬重量は常装33.8kg、弱装26.2kgで、２嚢に分割されている。減装は13.48kgで、こちらは１嚢である。装甲貫徹力はVC甲鈑に対し190mm（射距離10000m）／114mm（20000m）。参考：巡洋艦入門、月刊丸2,’08

＜三年式五〇口径三号二〇サンチ砲＞：日本海軍の試作艦砲。ロンドン条約締結で新規に重巡を建造できなくなったため、砲身長を55口径に延伸して戦闘能力向上を図る目的で、仮称五〇口径三年式三号二〇サンチ砲として昭和6年に試作砲を完成させた。秘匿のため、名称は「五〇口径」のままになっているが、砲鋼素材製造指示は「五五口径二〇サンチ砲用」として出されていた。射撃試験の結果、初速毎秒860m・射程31280mと性能向上が証明されたため、70門を生産して各重巡に配備する予定だったが、昭和7年に計画中止になり、生産型は１門だけ昭和8年に完成している。参考：月刊丸2,’08

＜三年式六〇口径一五．五サンチ３連装砲＞：日本海軍の艦砲、六〇口径三年式一五.五サンチ３連装砲。口径155mm、砲身長60口径。使用弾重量55kg、砲口初速毎秒920m、最大射程27400m。俯仰角マイナス10度からプラス55度、最大射高12000m。設計上は仰角75度での射撃も可能で、この場合は最大射高18000mである。ただ対空射撃は実用的でないとされ、対空用砲弾は製造されなかった。発射速度は１門当たり毎分５発。砲塔装甲は25mm鋼板による弾片防御程度。砲塔重量は１基あたり175トン。旋回速度毎秒５度、俯仰速度毎秒10度。最上型軽巡と軽巡大淀に主砲として搭載され、後に大和型戦艦の副砲としても使用された。参考：連合艦隊巡洋艦、戦艦入門、月刊丸2,’08

＜三年式機関銃＞：日本陸軍の重機関銃。三八式機関銃が日本人用としては大きすぎたので、改良して明治44年から開発、大正3年に制式化した。ガス圧作動式で、銃身の半分近くを放熱フィンで覆い、その先も放熱板を取り付けて冷却能力を確保、長時間射撃を可能としている。銃身は30秒で交換可能。高低調節可能な三脚に固定して使用され、バーを取り付ければ三脚に装着したまま３名で担いで運べた。装弾口基部には薬莢への塗油装置が付いており、薬莢が薬室に張り付かないようになっているが、射撃の際には油を絶やさないようにする必要があった。給弾は30発保弾板で行う。発射速度は毎分400発程度と低く、反動が小さいので遠距離精密射撃ができた。初速毎秒740mで、有効射程（対人）2500m、最大射程3700m。照尺目盛りは300-2200mだが、2000m以上では迫撃砲用の象限儀を使用した。口径6.5mm、全長1.22m、銃身長0.737m、重量25.6kg（重機関銃本体のみ）／55kg（三脚込み）と結構な重さである。対空機銃として使う際には最大仰角80度をとれる三脚を使用し、総重量は72.9kgにもなる。使用弾は三八式機関銃と同じ三八式実包、同空包。対空射撃の場合、外れて落ちてくる弾に当たらないよう注意が必要だが、射角50度以上なら鉄帽で防げる。日本海軍でも採用し、伊勢型戦艦、天龍型軽巡洋艦、5500トン型軽巡洋艦などに搭載した。参考：日本陸軍兵器資料集、月刊PANZER6,’02、戦場写真で見る日本軍実戦兵器、月刊丸4,’13

＜三年式機関銃用保弾板＞：三年式機関銃給弾用の保弾板で、黄銅で出来ており、重量135g。弾薬を填め込んで紙函に入れ、封筒で糊付けして持ち運ぶが、この時の重量は830g。使用後は修正機で弾薬保持用の爪を直せば20回は再利用できる。参考：日本陸軍兵器資料集

＜三発機＞：エンジンを３基搭載した航空機。発生推力を左右対称にするため、２基を主翼に、１基を胴体に搭載する。エンジンに不安の多かった1920年代に双発機より安全な機体として両主翼と機首に１基ずつエンジンを搭載したもの（トライモーター機）が登場した。エンジンの進化で双発機の安全性が確保されると廃れていったが、ジェットエンジンの登場で再び信頼性確保の面から胴体後部左右または両主翼と胴体後部または垂直安定板付け根に１基ずつエンジンを搭載した機体（トライジェット機）が登場した。しかしこちらもエンジン進化で双発機にシェアを奪われていった。参考：月刊航空情報2,’10、航空機設計法

＜３発目の原爆投下計画＞：昭和20年8月11日（アメリカ時間10日）、トルーマン大統領に承認された。当初は8月24日以降の好天の日に投下される予定だったが、原爆の完成が４日間短縮されたので、8月17日または18日以降の最初の好天の日に投下されることとなった。目標は小倉または新潟である。8月11日以降、B-29は47都市に1600万枚のビラを撒き、都市住民は原爆から早く避難するようにというプロパガンダを行った。8月8日に沖縄から出撃して捕虜となったアメリカ軍兵士が12日に東京に原爆が投下されると証言したこともあり、大本営でも厳戒態勢が取られていた。関東防空担当の陸軍第10飛行師団は、機関砲でB-29を破壊しても墜落までの間に原爆を投下されてしまう恐れがあるため、体当たりにより一気に破壊する必要があると判断、また夜間空襲の恐れもあるため、長崎原爆投下以降は飛行第53戦隊（千葉県の藤ヶ谷飛行場）などが夜間空中哨戒を開始した。関西担当の第11飛行師団、中京担当の第23飛行団も体当たり攻撃の準備に入り、飛行第５戦隊（愛知県の清洲飛行場）には8月11日に第23飛行団から単機または少数機のB-29を体当たりで撃墜するよう命令が下され、体当たり部隊３個（１個あたり６機）が交代で昼間高々度空中哨戒に入った。空対空体当たりを正式に命じたのはフィリピンでの１回だけだった海軍でも体当たり戦法を採用し（軍令部など上層部の指示か、現場部隊の判断かは不明）、単機なら体当たりとの命令や、投下した落下傘付き爆弾に体当たりせよとの命令が出されている。また、B-29を一瞬で破壊できる兵装として三式六番二十七号爆弾一型も配備されたが、原爆投下のため高々度を飛行するB-29に接近し、目視で一発必中させなければならないという欠点があった。対原爆用の防空壕を建設し始めた部隊もあったが、コンクリートなどの資材は無く、実際に耐えられる構造では無かったようである。8月11日にトルーマン大統領はB-29による戦略爆撃の停止を命じていたため、爆撃は行われなかったが、偵察及びプロパガンダに訪れるB-29に対し、東京でも数度の空襲警報が出され、原爆攻撃の恐れありとラジオ放送がなされている。トルーマン大統領による３発目の原爆投下承認の前日（8月10日）、戦災被害が軽度で、大陸からの唯一の貿易ルートとなっていた新潟では、原爆の目標にされる恐れがあるとして副知事が新潟市民の強制疎開を決意、一般新潟市民の急速徹底的人員疎開（郊外２里以上）、重要工場の有効かつ能率的な疎開、公共施設の疎開と、新潟市における建物疎開一時中止を公布した。これに基づいて新潟市民は次々と疎開を初め、8月12日朝までに殆どが脱出を完了した。8月13日、東京に原爆が投下されるとの情報で、近衛歩兵第２連隊が完全軍装で市ヶ谷見付に避難した。結局8月15日に終戦を迎えたため、３発目の原爆が投下されることは無かったが、アメリカは9月に月産３個、12月からは月産７個以上の原爆を量産する計画を立てていた。参考：月刊丸1,’77、月刊航空ファン7,’15、軍医サンよもやま物語

＜三番一号爆弾＞：日本海軍の30kg級一号爆弾。当初は三〇瓩通常爆弾二型と同等以上の強度を持ち、厚さ25mmの装甲化甲板を貫通して内部で化学兵器をばらまくのが目的だったようだが、各種実験の結果、艦船を化学兵器で攻撃しても効果が薄いことが判明、飛行場制圧用として製作されたようである。実用化されてラバウルなどに持ち込まれたようだが、中に何が入っていたかは不明で、結局使用されなかったらしい。参考：日本海軍の爆弾

＜三番通常爆弾二型＞：日本海軍の30kg通常爆弾。炸薬重量15kg。昭和17年3月頃に生産中止となった。参考：日本海軍の爆弾

＜３分の１・３分の２ルール＞：作戦開始までに取れる時間の内、３分の１を使って自部隊の作戦計画を立案して下達、残り３分の２を隷下部隊が細かい作戦計画の立案と行動準備に充てるという方式のこと。１つ下の部隊も残り３分の２のうち更に３分の１を使って自隊の作戦計画を立て、その残り３分の２をもう１つ下の部隊に使わせていく。参考：月刊軍事研究12,’13

＜３ポンド砲シリーズ＞：イギリス陸軍47mm戦車砲。参考：歴史群像12,’09

　＜３ポンド砲Ｍｋ．�T＞：口径47mm、砲身長34.1口径。徹甲弾重量３ポンド（1.36kg）、砲口初速毎秒553m、装甲貫徹力は射距離457mで25mm（傾斜角30度）。ヴィッカーズMk�T中戦車に搭載された。参考：歴史群像12,’09

＜三メートル望遠写真機＞：日本陸軍の偵察用望遠カメラ。ソ連・満州国境部の状況偵察用として昭和10年から数十台が配備された。参考：工兵入門

＜三葉機＞：主翼が上下に３枚並んでいる固定翼機。翼弦長や翼スパンを小さくでき、操縦性や視界に優れ、上昇力や旋回性能も良い。抗力が大きく重量もかさむので、速度は出ない。参考：月刊JWings1,’17、週刊エアクラフトNo.21

＜三連成レシプロ蒸気機関＞：三段膨張式レシプロ蒸気機関を参照。

＜�V／�W号自走砲＞：ドイツ陸軍自走砲で、制式名称はLeichte PzH18/40/2 auf Geshutzwagen �V/�W(Sf)（PzH18/40/2榴弾砲を搭載した�V/�W号自走車台・自走式）。ホイシュレッケ10と同じ�V/�W号車台に全周旋回砲塔を載せ、28口径10.5cm榴弾砲PzH18/40/2を搭載したものである。主砲はクレーン車を使用して取り外すことができ、地上に置いての射撃も可能である。砲塔後面には観音開きのドアが設置されていて、車体後部には砲塔牽引用の車輪が搭載された。吸排気グリルはホイシュレッケ10と異なり、機関室側面に設置されている。全長6.8m、全幅3m、全高2.9m、戦闘重量25トン。主砲は10.5cm leFH18/40/2 L/28（80発）で、俯仰角はマイナス10度からプラス70度、照準器はSflZF2。装甲厚は車体前面30mm20度、側面20mm０度、後面20mm10度、底面10mm90度、上部構造物前面20mm20度、側面10mm０度、後面10mm10度、上面10mm90度、砲塔前面10mm25度、側面10mm25度、後面10mm12度、上面オープン、防楯10mm０度。エンジンはマイバッハHL90（360馬力）、トランスミッションはZF社製前進６速・後進１速、最大速度45km、航続距離300km。無線機はFuG Spr f。乗員５名。ホイシュレッケ10の対抗馬としてラインメタル・ボルジッヒ社で1944年に試作１両のみ製作された。イギリスのダックスフォード王立戦争博物館に展示されている。参考：ジャーマンタンクス、月刊グランドパワー7,’03、月刊PANZER5,’10

＜�V／�W号車台＞：ドイツ陸軍ホルニッセ対戦車自走砲及びフンメル自走砲の基本車体。後部を延長した�W号戦車Ｆ型の車体に、�V号戦車Ｊ型の変速機、最終減速機、ブレーキ、起動輪を組み合わせている。前部が操縦室、中央が機関室、後部が砲搭載スペースで、車体前部上面に張り出しがあって操縦手視察用クラッペが付く。参考：世界の軍用車両(1)

＜�V／�W号戦車Ａ型＞：ドイツ陸軍計画戦車。1944年1月4日にドイツの戦車委員会が纏めた中戦車・重戦車統合計画に基づき、クルップ社が開発した。�W号戦車のHL120TRMエンジン、冷却装置、サスペンション、誘導輪、�V号突撃砲のトランスミッション、操向装置、起動輪、上部転輪を組み合わせ、ゴム内蔵鋼製転輪（ダブルタイプ片側６組）と新型履帯を採用している。砲塔旋回は電気式で、砲塔旋回用エンジンは無く、機関室内に300リットル燃料タンクを収容する。車体は前面に傾斜装甲を採用、その上に傾斜装甲を持つ上部構造物を設け、その上に�W号戦車Ｊ型の砲塔（装甲厚5mmのシュルツェン付き）を左右135度ずつの限定旋回で搭載した。主砲装弾数100発。装甲厚は車体前面上部60mm60度、下部60mm45度、上部構造物前面80mm50度、側面30mm36度。1944年3月に兵器局第６課がクルップ社と試作車体３台の契約を締結、1945年2月から生産を始めることになったが、同じ車体を使用した�W号戦車ランク(E)の開発に集中することになり、1944年7月12日に開発が中止された。参考：月刊グランドパワー8,’10

＜３．５トン水陸両用トレーラー＞：アメリカ海兵隊水陸両用トレーラー。LVT装軌上陸車などで牽引する貨物輸送用のボート型２輪トレーラーで、クリヴァー・ブロークス社が製作した。しかし海上での操作が難しく、硫黄島上陸作戦では荷物を積んで強襲上陸した後はほったらかしにされた。参考：月刊軍事研究5,’02

＜３・１／２トン器具修理車＞：自衛隊の車両で、いすゞ自動車製。機上通信システム試験装置用、航空管制装置用、航空気象装置用、化学整備装置用、野戦特科射撃指揮装置用、電子戦システム用、航空野外試験用、航空野外武装整備用、機上通信統合システム試験装置用、対砲レーダ装置用、師団通信システム用、方面隊電子交換システム用、師団等指揮システム用、野外支援機材用、TSEJ装置用、対空戦闘指揮統制システム用、無人偵察機システム用、10式戦車整備機材搭載用などのバリエーションがある。参考：月刊軍事研究3,’09、5,’10、4,’11、8,’12、11,’13、1,’14

＜３・１／２トンダンプ＞：自衛隊の車両。３・1/2トントラックをダンプにしたもので、後２軸をダブルタイヤとし、後部フェンダーを追加した。荷台にベンチシートを取り付けて人員輸送を行うことも可能。いすゞ自動車製。全長7.17m、全幅2.49m、全高3.295m、車両重量9.46トン、積載量５トン。エンジン出力240馬力、最大速度95km。参考：自衛隊装備年鑑1996、スピアヘッドNo.16、月刊軍事研究8,’10

＜３・１／２トンダンプ（�U型）＞：自衛隊の車両。いすゞ自動車製。参考：月刊軍事研究5,’10

＜３・１／２トンダンプ（航空自衛隊）＞：航空自衛隊の車両。航空施設隊の施設作業や、各部隊の物資移送に使用される。全長7.29m、全幅2.49m、全高3.385m、車両重量10.07トン、積載量５トン。エンジン出力300馬力、最大速度105km。乗員３名。いすゞ自動車製。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜３・１／２トンダンプ（汎用形）＞：自衛隊の車両。いすゞ自動車製。参考：月刊軍事研究11,’13

＜３・１／２トンダンプ（汎用形）（ウインチ付）＞：自衛隊の車両。いすゞ自動車製。参考：月刊軍事研究11,’13

＜３・１／２トントラック・シリーズ＞：陸上自衛隊の3.5トン６×６輪トラックで、いすゞ自動車製。1999年に73式大型トラック（新型）として採用され（一般基準では中型トラックである）、この時は３ 1/2トントラックという名称だったが、2001年から３・1/2トントラックと「・」が追加された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊軍事研究11,’07、12,’07、1,’09、2,’09、3,’10、4,’10、5,’10、3,’11、スピアヘッドNo.15、No.6

　＜３・１／２トントラック＞：型式名称SKW-475。73式大型トラックのキャビンをリブ無し・丸み付きのスタイリッシュなものに変更し、トランスミッションをオートマチックに換装、フルタイム６輪駆動としてある。メーターパネルも新型になり、陸自で初めてエアコンとラジオを標準装備した。エンジンは73式大型トラックと同じだが、吸排気系を改良して出力を285馬力に強化し、排気ガスも環境基準をクリアできるようにした。これに伴い、キャビン後部のエアフィルターを左側から右側に移している。ただオートマ化により低速走行・牽引走行時の燃費が従来の半分以下（リッター5-7kmから2km）になってしまった。ラジエーターは前部ディファレンシャル前面に移設している。荷台には兵員輸送用木製ベンチシートを標準装備する。2001年度調達車両からは速度表示灯を廃止し、スピードリミッターを搭載した。全長7.15m、全幅2.485m、全高3.18m、車両重量8.57トン。エンジンはいすゞ製8PE1水冷Ｖ型８気筒ディーゼル（285馬力）、トランスミッションはアリソンMDオートマチック（前進６速・後進１速）、最大速度105km。積載重量６トン（不整地3.5トン）。乗員２名＋乗車隊員22名。修理車、消火器修理車、火砲修理車、武器電子修理車、電装品修理車、器具修理車、通信修理車、ウインチ付き、ウインチ付き（空挺用）、作業装置付き、計算機室用装置、生物偵察車、国際任務仕様、部品補給用、クレーン付き、２トンクレーン付、修理用国際任務仕様、２トン積載用クレーン付き、航空野外整備用、遠隔操縦観測システム用、処理弾運搬用、クレーン付国際任務仕様、道路障害作業用、部品補給用、野外医療用、施設工作用、90式戦車整備機材搭載用、10式戦車整備器材搭載用、99式自走155mm榴弾砲整備器材搭載用、計算機室用装置用、化学剤監視装置用、師団等指揮システム用、航空用国際任務仕様、SAM-1用シャシ、SAM-1修理車、87式自走高射機関砲整備器材搭載用、近SAM整備器材搭載用、教習装置付、汎用形教習装置付、修理用、航空野外整備用、道路障害作業用�U型、中SAM、移動多重通信装置用、機上通信統合システム試験装置用、火力戦闘指揮統制システム用、火力戦闘指揮統制システムシェルタ搭載用、火力戦闘指揮統制システム発電機・シェルタ搭載用、対空戦闘指揮装置用、作業装置付、誘導武器整備器材搭載用、12式SSM統制車両／野整備車両（大型）用、11式短SAM弾薬運搬装填車用、11式短SAM用シャシ、基地防空用地対空誘導弾射撃統制装置用シャシなど各種バリエーションが存在する。2005年度納入車からは排ガス対策としてエンジンを6HK1直列６気筒CDIターボディーゼル（排気量7790cc、出力285馬力）に変更したSKW-476が配備された。参考：スピアヘッドNo.15、No.7、月刊軍事研究3,’11、6,’12、9,’13、11,’13、1,’14、12,’14、月刊丸3,’13

　＜３・１／２トントラック（長）＞：荷台を1.1m長くしたタイプで、積載量は１トン減った。全長8.13m、全幅2.485m、全高3.08m、車両重量8.27トン。エンジン出力240馬力、最大速度95km。積載量５トン。化学整備装置用、野外医療用といったバリエーションもある。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊軍事研究5,’10、スピアヘッドNo.16

　＜３・１／２トントラック（ウインチ付き）＞：フロントウインチを装着したタイプ。フロントバンパー内にエンジンからの動力を抽出するパワーテイクオフ装置がある。自重が0.41トン増えた。参考：スピアヘッドNo.16

　＜３・１／２トラック（長・ウインチ付き）＞：３・1/2トントラック（長）にウインチ付きと同様のフロントウインチを付けたタイプ。参考：スピアヘッドNo.16

　＜３・１／２トントラック（国際任務仕様）＞：キャビン前面と側面ドアに装甲板を外側からボルト止めし、ガラス面内部に防弾ガラスを追加したもの。荷物を運ぶのが主任務なので、後部荷台には装甲を施していない。タイヤはランフラット型である。参考：スピアヘッドNo.15、月刊軍事研究5,’10

　＜３・１／２トントラック（暖房装置付き）＞：自衛隊の車両。いすゞ自動車製。参考：月刊軍事研究8,’17

＜３・１／２トントラック・ファミリー＞

　＜１／２トン水タンク車＞：後部荷台に３・1/2トン水タンク車より小型の水タンクを搭載したもの。参考：スピアヘッドNo.16

　＜３・１／２トントラック（教習装置付）＞：自衛隊車両教習所の大型車教習で使用されるタイプ。助手席に複操縦装置を搭載し、教官用ミラーや教習プレート装着ガイドを追加するなどしている。参考：スピアヘッドNo.16

　＜３・１／２トントラック（作業装置付き）＞：キャビンと荷台の間に古川ユニック製クレーンを装着し、その両側に車体安定用油圧アウトリガーを搭載したもの。フロントバンパーにはクレーン先端固定用のフックとワイヤーがある。全長7.305m、全幅2.485m、全高3.25m、車両重量8.79トン。エンジン出力240馬力、最大速度95km。積載量５トン。参考：スピアヘッドNo.16、自衛隊装備年鑑1996

　＜３・１／２トントラック（対空戦闘指揮装置用）＞：全長7.59m、全幅2.49m、全高2.865m、車両重量8.09トン。エンジン出力240馬力、最大速度95km。積載量６トン。参考：自衛隊装備年鑑1996

　＜３・１／２トン燃料タンク車（一般用）＞：軽油タンクローリーに改造したもので、車体後部に燃料タンクを搭載する。横転してもタンクが破損しないよう、タンク上部に補強材とアオリを持ち、万が一に備えて消火器も装備する。全長7.01m、全幅2.41m、全高2.77m、車両重量7.62トン。エンジン出力240馬力、最大速度95km。積載量5.1トン。国際任務仕様もある。参考：スピアヘッドNo.16、月刊丸3,’13、自衛隊装備年鑑1996、月刊軍事研究2,’09

　＜３・１／２トン燃料タンク車（航空用）＞：JP-4タンクローリー（一部はAH-64D用JP-8タンクローリー）に改造したもので、車体後部に航空燃料用タンクを搭載する。車体後部に補給ポンプとホースを収容する収納箱があり、その関係で一般用よりも燃料搭載量が少ない。全長7.53m、全幅2.485m、全高2.87m、車両重量9.41トン。エンジン出力240馬力、最大速度95km。積載量４トン。参考：スピアヘッドNo.16、自衛隊装備年鑑1996

　＜３・１／２トン燃料タンク車（航空用）閉回路ノズル付き＞：自衛隊の車両。いすゞ自動車製。参考：月刊軍事研究8,’17

　＜３・１／２トン燃料タンク車（航空用）閉回路ノズル付き（�U型）＞：自衛隊の車両。いすゞ自動車製。参考：月刊軍事研究8,’17

　＜３・１／２トン武器電子修理車＞：自衛隊の車両。いすゞ自動車製。参考：月刊軍事研究2,’16

　＜３・１／２トン水タンク車（五〇〇〇Ｌ）＞：後部荷台に5000リットル入り水タンクを搭載したもの。キャビンとタンクの間に蛇口がある。車体後部に散水装置を装着すれば散水車として使用可能。全長6.58m、全幅2.45m、全高2.805m、車両重量7.78トン。エンジン出力240馬力、最大速度95km。国際任務仕様もある。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊軍事研究2,’09、2,’14

　＜３・１／２トン有蓋車＞：３・1/2トラックの荷台にシェルターを搭載したもの。全長7.15m、全幅2.485m、全高2.93m、車両重量8.45トン。エンジン出力300馬力、最大速度105km。積載量６トン。いすゞ自動車製。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015、スピアヘッドNo.16

＜３・１／２トントラック用車載銃架�V型＞：自衛隊の銃架。住友重機械工業製。参考：月刊軍事研究7,’08

＜３・１／２トントラック用エンジン＞：自衛隊の機器。いすゞ自動車製。参考：月刊軍事研究9,’10

＜３　１／２トン有蓋車＞：陸上自衛隊の車両。73式大型トラックの後部荷台に人員輸送用シェルターを搭載したもので、2 1/2トン有蓋車の後継として1973年以降に配備された。全長6.67m、全幅2.47m、全高3.6m、車両重量6.66トン。エンジン出力210馬力、最大速度95km。積載量2.4トン。いすゞ自動車製。参考：自衛隊装備カタログ1981、自衛隊装備年鑑1996

＜３．６ｍ搭載艇＞：海上自衛隊の艦載艇。海上自衛隊初のFRP艇で、1955年に採用された。カッターに類似した構造を持つ丸底・トランサムスターン船型で、木製肋骨にFRP外板を貼り付けてあり、艇尾に舷外機を付けることができる。艇内にはスウォート（腰掛け）が２列設けられていて、４名が座ってオールを漕ぐ。全長3.66m、全幅1.42m、深さ0.513m。乗員６名。木の代わりにFRPを張っただけで、結合は木ねじとボルトであり、FRPは水を吸わず膨らみもしないので、擦れるなどして生じた結合部の隙間は塞がることは無く、次々と浸水する羽目になった。これでは使えないので、1966年に市販のFRP製レジャーボートを利用した改良型を採用。縦通材もFRPにして接着構造をとり、浸水しないようにしてある。船型は平底型で、艇首と艇尾に防舷材を追加、スリング装置を取り付けた。艦橋構造物に立てかけてバンドで固定してあり、揚収は舷側ダビットで行う。かさど型掃海艇や魚雷艇に搭載された。参考：丸スペシャルNo.77

＜３．７ｃｍ７０口径自走砲架＞：ドイツ陸軍試作対戦車自走砲。ハーフトラック車体に70口径3.7cm砲を装備した全周旋回砲塔（ボールマウント式機銃付き）を搭載している。ラインメタル・ボルジッヒ社で１両が1936年末に完成し、騎兵部隊でテストを受けた。参考：ジャーマンタンクス

＜３．７インチ迫撃榴弾砲Ｍｋ�T＞：イギリス陸軍の戦車搭載迫撃榴弾砲、3.7in Mortar (Howitzer) Ordnance Quick Firing Mk�T。２ポンド砲搭載戦車の主砲換装ファミリー用で、発煙弾しか撃てない。口径3.7インチ（95mm）、砲身長55.5インチ（1.41m）、砲全長59.2インチ（1.5m）、重量222ポンド（100.7kg）。砲弾重量10.5ポンド（4.8kg）、砲口初速毎秒620フィート（189m）。A9CS、A10CS、A13CSに搭載された。参考：British and American tanks of World War Two

＜３．９ｍ搭載艇＞：海上自衛隊の艦載艇。ベースはヤマハ発動機製FRP和船W-13で、全FRP製であり、スウォート（腰掛け）やガンネルにはFRPと発泡ウレタンを合成した浮体を使用している。航走は船外機またはオールによる。全長3.92m、最大幅1.2m、深さ0.5m、重量95kg。昭和49年度計画艦のたかみ型掃海艇から搭載された。参考：丸スペシャルNo.77

＜３０＞：イギリス海軍フィジー級軽巡洋艦セイロン（Ceylon）。1943年竣工。1959年、ペルーに引き渡された。参考：近代巡洋艦史、第２次大戦のイギリス軍艦

＜３０＞：マレーシア海軍レキウ級フリゲート２番艦レキウ（Lekiu）。1999年10月就役。2009年6月8-19日、カラット2009に参加。2011年12月6-10日、LIMA2011に参加。2012年10月13日、29ジェバットと共にCVN-73ジョージ・ワシントンとの共同演習に参加。2017年11月20日、タイのパタヤ沖でタイ海軍主催ASEAN創設50周年記念観艦式に参加。11月21日、パタヤ沖で観艦式参加艦との共同訓練に参加。2018年1月27日、マレーシアのポートクラン周辺海域でDD-154あまぎりと親善訓練（通信訓練、戦術運動など）を実施。6月28日から8月2日、リムパック2018に参加。2019年4月15-18日、呉を訪問した。4月19日、伊予灘でATS-4202くろべと親善訓練（戦術運動、通信）を実施。5月29日、ポートクラン沖で、海上自衛隊平成31年度インド太平洋方面派遣訓練部隊PD19のDDH-183いずも、DD-101むらさめと親善訓練に参加。2021年4月9日、アンダマン海でフリゲート26レキルと共にオーストラリア海軍補給艦O226シリウスから洋上補給を受けた。2023年4月5日、マラッカ海峡周辺で日マレーシア親善訓練に参加。DD-104きりさめと、戦術運動訓練やPHOTOEXなどを行った。参考：JShips Vol.24、月刊世界の艦船9,’09、4,’12、1,’13、2,’18、4,’18、10,’18、6,’19、7,’19、8,’19、7,’21、5,’23

＜３０−１型パラシュート＞：ドイツ空軍が1941年から導入した背負い式パラシュート。６点ハーネスとベルトで体に固定し、左側面のリップコードを引いて開傘する。ハーネスの固定はイギリスが開発したアーヴィン式クイック・リリーズ・メカニズムを採用しており、リリースボックスのディスクを90度回して押し下げることで簡単に外れるが、間違って外れないよう安全金具を追加した。参考：グラフィックアクション36

＜３０／２自走対空機関砲＞：セルビアが開発した装軌式自走対空機関砲。主砲は30mm機関砲M86の連装で、給弾はダブルフィード式、有効射程3000m。光学照準器とレーザー測距器を搭載しており、オプションでビデオカメラを追加できる。戦闘重量15.85トン。乗員３名。参考：月刊軍事研究9,’11

＜３０−５５２＞：DEFAシリーズ（機関砲）を参照。

＜３０−５５３＞：DEFAシリーズ（機関砲）を参照。

＜３０−５５４＞：DEFAシリーズ（機関砲）を参照。

＜３０ｂｉｓ型駆逐艦＞：スコーリイ級を参照。

＜３０ｃｍ信号探照灯＞：海上自衛隊の水上艦用信号探照灯。前面シャッターを開閉することでモールス信号を毎分35字送信できる。湘南工作所製。参考：月刊軍事研究5,’08、8,’14

＜３０ｃｍ信号探照灯（２２ＤＤＨ用）＞：自衛隊の機器。日本光機工業製。参考：月刊軍事研究8,’14

＜３０ｃｍ信号探照灯（２５ＤＤ用）＞：自衛隊の機器。湘南工作所製。参考：月刊軍事研究4,’18

＜３０ｃｍ信号灯２型＞：海上自衛隊の信号灯で、艦橋上方に搭載されており、他艦との通信に使用される。直径300mm、重量59kg。電圧115V、1000W。湘南工作所製。参考：自衛隊装備カタログ1981

＜３０−ｃｗｔトラック＞：イギリス軍が第２次大戦中に配備した1.5トントラック。参考：月刊グランドパワー3,’05

＜３０ＤＤ＞：海上自衛隊が中期防（平成26-30年度）から建造を予定した多機能護衛艦で、地方隊直轄護衛隊に配備されていたDEの後継といった性格だったため、DEXと通称されていた。アメリカ海軍LCSと似たコンセプトを考慮しており、従来は護衛艦DE、駆潜艇、哨戒艇、魚雷艇、ミサイル艇、掃海艇、輸送艇など任務別の艇を作って海峡・島嶼防衛、ISR、近接阻止、掃海、非対称戦、重要施設防護、災害派遣、捜索救難、物資輸送などに充てていたのを１種類の艦に集約し、掃海艦艇７隻分を護衛艦に振り替えて護衛隊群に属さない護衛隊に配備し、日本の防衛や海外派遣（ミサイル破壊措置命令、東シナ海・尖閣諸島監視活動、ソマリア沖海賊対処など）に必要な数を確保するものである。ただしミッション・パッケージ方式だと積み替えに時間がかかって即応性が低下するので、違う形態をとるとされ、USV、UUV、自走式機雷処分用弾薬EMD、感応掃海具DYAD、無人探査機、VDS、TASSといった装備品を収容したコンテナユニットを必要に応じて搭載する方式になるらしい。高いステルス性、速度性能、電子戦能力、汎用護衛艦並のC4ISR能力により、敵勢力圏下でも戦闘能力を発揮でき、敵前での対機雷戦も行える。ただ排水量や必要な出力を出せる主機の面から非磁性素材で作るのは無理なので、自艦は安全海域に止まり、USVやUUVで遠隔対機雷戦をこなすことになる。船体は単胴船と三胴船が検討されているのもLCSと同様だが、イメージCGでは単胴船になっている。対空レーダー、対水上レーダー、電子妨害装置のアンテナをプラナー・アレイとして共用化し、１本の多面体タワーマスト（統合空中線システム）に纏める予定。VLSは無く対空戦闘はCIWSでのポイント・ディフェンスに止まり、艦対艦ミサイルや短魚雷も装備しておらず、主砲の長射程弾や艦載ヘリ／無人機に任せるようである（ただし上構内にチラッと艦対艦ミサイル発射筒が見えているような試案もある）。ソナーはバウ／ハルソナー（浅吃水を目指すなら船体引き込み式ハルソナー）にVDSとTASSを装備するとみられ、バイスタティック／マルチスタティック・ソナー・オペレーションを可能とする。全長120m、基準排水量2000-3000トン。推進はウォータージェット、速力40ノット以上。兵装は127mm単装砲Mk45Mod4が１門、ファランクス１基、シーラム１基、12.7mm機銃。艦後部には艦載ヘリまたはUAVの格納庫と飛行甲板を持つ。価格は１隻400億円。最初の２隻は26中期防で整備が予定されており、2021年度末に就役予定。2017年2月15日、防衛装備庁が企画提案を公募した。4月21日、防衛装備庁がジャパンマリンユナイテッド及び三井造船と企画提案契約を締結。4月28日、防衛装備庁が三菱重工と企画提案契約を締結。8月9日、防衛装備庁が三菱重工を主事業者、三井造船を下請負事業者とすることを発表し、30DXとして４年間に８隻を建造することになった。参考：月刊世界の艦船1,’16、1,’17、4,’14、12,’14、10,’17、月刊軍事研究7,’17、11,’14、10,’17

＜３０ＤＸ＞：海上自衛隊がはつゆき型やあぶくま型の後継として平成30年度から建造する新型護衛艦で、3900トン型護衛艦ともいう。以前はDEXや30DDと呼ばれており、アメリカ海軍LCSをベースとしたような案が出されていたが、能力不足が露呈したのと、海自の運用コンセプトが固まって日本近海での任務に加えてDDに代わってのアラビア海への進出や海賊対処・災害救援などでの海外派遣もこなす必要が出たため、艦を大型化して兵装を強化し、26中期防で多任務対応コンパクトサイズ護衛艦として導入が決定、2017年2月15日に企画提案が公募され、4月に三菱重工、ジャパンマリンユナイテッド、三井造船から提案があり、防衛装備庁が4月21日にジャパンマリンユナイテッド及び三井造船、4月28日に三菱重工と企画提案を契約し、6月末に企画提案書が出され、8月9日に三菱重工案が採用されてこの名称になった。船型は長船首楼型で、ステルス性に配慮しており、ナックルラインから上の船体を逆傾斜にし、上構を船体幅一杯に広げ、揚錨機などは船体内に収容、マストはタワー型としている。艦首水線下はバルバス・バウ。対機雷戦ソナー（ZQS-4らしい）をハルソナー式に装備するが、対潜用バウ／ハルソナーは無い。上構は前後に長く、上面前部に太い四角錐台形タワーマストが立っており、多機能レーダー（Ｘバンドらしく、近−中距離用とみられる）、光学複合センサー、戦術データリンク（多分MARS用MMT、CALMS、リンク11/22、リンク16、対潜マルチスタティック戦術用ORQ-2B洋上無線ルータ）、ECM/ESMを搭載する。海外派遣でアメリカ海軍など外国海軍と共同作戦に就くため、衛星通信やアメリカ海軍との通信機能も確保する必要がある。上構中央上面にはデコイ発射装置を備える。艦後部にヘリ２機を収容できるヘリ格納庫とヘリ甲板を持ち、艦尾には簡易機雷敷設装置と水路警戒用UUV／偵察・掃海用USV収容スペースを有し、VDS/TASS繰り出し口もある。自衛用にMk36Mod18SRBOC、投射型静止式ジャマー、自走式デコイなどを装備するかもしれない。主機は海自護衛艦初のCODAG方式である。全長130m、最大幅16m、基準排水量3900トン。主機はCODAG方式、MAN社製12V28/33D STC中速ディーゼル（12気筒、8000馬力）２基・MT30ガスタービン（50000馬力）１基、２軸推進（多分スクリュー）、最大速力30ノット以上。兵装は62口径５インチ砲１門（多分Mk45Mod4。前甲板）、垂直発射機（多分Mk41を８セルくらい。ESSMまたは国産新型艦対空誘導弾、07VLA。主砲後方）、短魚雷発射管（多分HOS-303と12式短魚雷。上構前部両舷隠顕式）、艦対艦ミサイル（多分SSM-2）４連装発射筒２基（上構中央やや後方上面のピット内に外舷向き）、シーラム１基（多分RIM-116C。ヘリ格納庫上）、自走式機雷処分用弾薬EMD、簡易機雷敷設装置。乗員100名。４年間に８隻を建造予定で、うち２番艦など２隻は三井E&S造船が建造する。最終的には22隻くらい作るらしい。2018年4月3日、艦種記号がFFMに決まり、30FFMに改称された。参考：月刊世界の艦船5,’18、11,’17、10,’17、6,’18、11,’18、1,’19、1,'22、月刊軍事研究11,’17、10,’17、12,’18、月刊航空ファン1,’19

＜３０Ｆ４８＞：ロシア軍の152mmレーザー誘導砲弾、別名サンチメトル。頭部にシーカー、前部に操縦翼を持つ。最大射程12km。D-20牽引砲などから発射可能。参考：自衛隊装備年鑑1996

＜３０ＦＦＭ＞：海上自衛隊の平成30年度計画3900トン型護衛艦で、DEX、30DD、30DXを経て2018年4月3日に艦種記号がFFMとなった。船型は長船首楼型で、ステルス性を考慮しており、ナックルラインより上の船体側面に逆傾斜を付けて上構側面と面一にし、タワーマストを採用、揚錨係留装置は艦首内部に収容し、舷梯や艦載艇も艦内に収めて必要時にシャッターを開き外に出す方式とした。コスト削減のため、船体の一部と艦橋を商船仕様にしてある。前甲板前部に主砲、その後ろにVLSがあり、VLSは上甲板より一段低くなるように埋め込まれている。上構は前後に長く、前から航海艦橋、タワーマスト、煙突、艦対艦ミサイル４連装発射筒２基（前方が左舷向き、後方が右舷向き）、ヘリ格納庫という配置である。航海艦橋後部上面両舷に機銃を装備できるらしい。タワーマスト側面にOPY-2多機能レーダーの平面アンテナ、上面に太い棒状のNORA-50複合通信空中線、その下にIFFアンテナを装備する。タワーマスト前後にNORA-1D衛星通信アンテナ、ヘリ格納庫上面両舷にNORC-4E衛星通信装置がある。後甲板はヘリ甲板で、簡易型動力式機雷敷設装置の装着が可能。艦尾中央にOZZ-5水中無人機用大型ドア、左にOQQ-25ソナーシステム用VDS/TASS繰り出し小型ドアがある。戦闘情報処理装置はOYX-1-29情報処理計算機によるOYQ-1で、応急指揮所と機関操縦室をCICに統合し、CICの共用コンソールにより各業務を行うようにした。対艦ミサイル管制システムは艦対艦ミサイル艦上装置３形SSMS-3。艦内ネットワークはNOYQ-1Dで、OYQ-72-1洋上ターミナルも搭載する。OAX-3光学複合センサーを備えており、NORA-50の下に固定式可視光センサー６基、艦橋上面に旋回式電子光学赤外線・レーザー・センサーを積む。ESMとしてNOLQ-3E電波探知妨害装置を装備するが、妨害機能が無いので、対艦ミサイルのレーダー波を探知したら、シーRAMで叩き落とすか、Mk36Mod18SRBOCのチャフ／フレア／ジャマーで対応する必要がある。機雷掃討のため、OQQ-11対機雷戦ソナー、USV、OZZ-5機雷探知用UUV、自走式処分用弾薬EMDを積む。データリンクはリンク22。主機は巡航時の燃費に優れるCODAG方式で、巡航用ディーゼルの出力が高めであり、高速巡航による長距離進出を考慮してあるらしい。艦首水線下にバウ・スラスターがあり、出入港に曳船が要らない。フィン・スタビライザーも装備する。艦橋には当直士官、操舵・操縦員、レーダー員、見張員が配置され、CICにも操艦装置がある。居住区は２段ベッド式で、女性専用と銘打った区画は無いが、女性用に設計された風呂とトイレを設け、その周りに他の居住区と動線が重ならないよう考慮した居住区を配置してあり、女性自衛官が配属された場合にはそこを使用する。運用はクルー制で、４チームにより３隻を運用、余る１チームは休養などに充てる。全長133m（132.5m？）、幅16m、深さ9m、基準排水量3900トン、満載排水量5500-6000トン。主機はCODAG方式、巡航用MAN社製12V28/33D STCディーゼル（6MW）２基・高速用ロールスロイス社製MT30ガスタービン（40MW）１基、出力70000馬力（59000-65000馬力？）、可変ピッチプロペラ２軸推進、速力30ノット。兵装は17式艦対艦ミサイル４連装発射筒２基（上構やや後方）、垂直発射機16セル（上構前方。1-6番艦は後日装備）、127mm単装砲Mk45Mod4が１門（前甲板）、シーRAM１基（ヘリ格納庫上）、３連装短魚雷発射管２基（上構前部両舷）、遠隔操作機銃２基（艦橋上面両舷）、簡易型機雷敷設装置、掃討具。SH-60Kヘリ１機を搭載可能。乗員100名。2018年8月31日、防衛装備庁が22隻を40年間運用すると構想から廃棄までの費用は３兆2748億円であると発表した。10月22日、防衛省が２隻の建造契約を締結した。平成30年度計画艦の１番艦FFM-1は三菱重工長崎造船所、２番艦FFM-2は三井E&S造船玉野艦船工場で建造され、従来の護衛艦より建造期間を１年短縮して2022年3月に就役する予定で、VLSは後日装備する。令和元年度計画で3-4番艦FFM3-4を予算951億円で三菱重工長崎造船所が建造し、これらもVLSは後日装備となる。令和２年度計画で5-6番艦FFM5-6を建造し、Mk41VLSも概算要求では12隻分（＋イージス・アショア２基分の一括共同調達で経費削減）纏めて調達する予定だったが、政府予算案では計上が無く、5-6番艦もVLSが後日装備になった。FFM-1はもがみと命名され、クラス名はもがみ型になっている。2022年12月16日の防衛３文書改訂で、もがみ型は12隻に止め、2024年度から4500トン型護衛艦を10隻（後に12隻に増）作ることになった。参考：月刊世界の艦船2,’20、4,’19、1,’19、2,’19、6,’19、10,’19、1,’20、7,’20、12,’20、1,’21、4,’23、11,’23

＜３０ｋｇ航空爆弾投射用二式十二糎迫撃砲＞：二式十二糎迫撃砲シリーズを参照。

＜３０Ｍ７８１＞：ティグールHAP攻撃ヘリコプター用30mm機関砲。フランスのGIATが開発した。重量65kg。弾薬はDEFA機関砲と共通。リボルバー・カノン方式で、単発、10発連射、25発連射が可能である。ヘリにはTHL30ターレットを介して搭載する。固定翼機用のガンポッド型もある。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック、月刊JWings12,’22

＜３０Ｍ７９１＞：ラファール戦闘機用30mm機関砲。フランスのGIATが開発した。30M781の作動をガス圧式に換えたもので、回転弾倉が７つに増えた。全長2.4m、高さ0.24m、重量120kg。砲口初速毎秒1025m、発射速度は毎分300/600/1500/2500発の４段切替式。射撃時間は0.5秒、１秒、無制限から選択できる。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック、月刊軍事研究6,’12

＜３０ｍｍＣＩＷＳ＞：730型シリーズまたは1130型またはAK-630シリーズまたはゴールキーパーを参照。

＜３０ｍｍ連装機関砲＞：69式30mm連装機関砲またはAK-230を参照。

＜３０Ｎ６＞：ロシア海軍の48N6艦対空ミサイル（S-300FMリフＭ艦対空ミサイルシステム）用フェイズド・アレイ式目標照射レーダーで、NATOコードはフラップ・リッド（Flap Lid）またはトゥーム・ストーン（Tomb Stone）。折り畳み式略正方形アンテナを持ち、使用時に斜め上に展開する。使用周波数Ｘバンド。最大探知距離300km。キーロフ級ミサイル巡洋艦４番艦ピョートル・ヴェーリキーに搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、月刊軍事研究11,’13、10,’13、12,’17

＜３０Ｎ６Ｅ＞：ロシア防空軍S-300PMU2用射撃指揮レーダー車で、NATOコードはフラップ・リドＢ。８輪重装輪車両に薄い直方体の多機能フェイズド・アレイ・レーダー・アンテナを搭載している。使用周波数はI/Jバンド、探知距離200km、同時追尾目標数72個、同時交戦目標数36個。参考：月刊軍事研究6,’14

＜３０Ｐ６＞：ソ連軍の衛星攻撃システム、別名コンタークト。カザフスタンのサリシャガン演習場にある20Zh6宇宙監視レーダー（S225弾道ミサイル防衛システムと兼用）で目標衛星を追跡し、MiG-31D戦闘機から79M6対衛星ミサイルを発射して破壊する。1985年から1995年頃までテストが行われたとされるが、衛星破壊試験は実施されていない。参考：月刊軍事研究2,’16

＜三〇瓩化兵爆弾＞：日本海軍の30kg化学爆弾。昭和7年頃に製作され、標的艦への投下実験も行われた。中身が何かは不明。参考：日本海軍の爆弾

＜三〇瓩高圧発電車＞：日本陸軍の近接戦闘器材。参考：工兵入門

＜三〇瓩通常爆弾二型改一＞：日本海軍の30kg通常爆弾。遅延秒時0.1秒の遅延信管が付いている。第一次上海事変で使用され、木造家屋や工場に対して威力を発揮したが、コンクリートや煉瓦の建物には効果が無かった。参考：日本海軍の爆弾

＜３０キロ・タ弾＞：三式四十粍撒布弾（三式三十瓩型）を参照。

＜３０大綱＞：平成31年度以降に係る防衛計画の大綱を参照。

＜三十年式騎兵銃＞：三十年式歩兵銃シリーズを参照。

＜三十年式銃剣＞：日本陸軍の銃剣で、通称ゴボウ剣。三十年式歩兵銃用として開発され、三八式歩兵銃や九九式歩兵銃にも取り付け可能で、太平洋戦争終結まで48年間も使用された。全長525mm、重量635g。当初はフィンガーガードの片方が丸まっていたが、後期型では真っ直ぐになった。参考：日本陸軍兵器資料集、月刊グランドパワー4,’02、世界の軍用銃、軍医サンよもやま物語

＜三十年式歩兵銃シリーズ＞：日本陸軍の小銃。二十二年式村田連発銃の補弾の不便さを改善したもので、有坂成章陸軍大佐が明治30年に開発、明治31年に採用された。日露戦争で主要装備として使用され、ロシア軍に大量に鹵獲されて一部の部隊で使用されている。参考：月刊PANZER10,’01

＜三十年式歩兵銃＞：口径は日本人の体格を考えて、小さめの6.5mmになっている。日本軍の制式小銃として初めて安全装置を持ち、薬室内に弾薬を装填したまま携帯することが可能となった。フロントストック内部にクリーニング・ロッドが装着されている。装弾は５発クリップで機関部上部から行う。全長1.3m、銃身長0.80m、重量3.9kg。作動はボルトアクション連発式。日露戦争から使用された。参考：月刊PANZER10,’01

＜三十年式騎兵銃＞：銃の全長を短縮したカービン型。全長1m、銃身長0.50m、重量3.2kg。明治32年から生産された。参考：月刊PANZER10,’01

＜三五年式海軍銃＞：日本海軍制式バージョン。基本は歩兵銃と同じで、ボルトカバーが追加されており、ボルト操作前に手動で前方にずらす必要がある。明治35年に制式化されたが、三八式歩兵銃制式化後はそちらを採用したために大量に余ってしまい、マウザー7.92mm弾を発射できるよう改造して中国、イギリス、ロシアなどに輸出された。参考：月刊PANZER10,’01、日本陸軍兵器資料集

＜３０フィート型ライフ・カッター＞：日本海軍の艦載手こぎボートで、救命用に使用する。参考：図解日本の戦艦

＜３０分率＞：潜水艦のバッテリーを30分で使い切る速度、つまり潜水艦における水中第一戦速を表す海上自衛隊用語。参考：月刊軍事研究8,’06

＜３０ヤヌアール＞：SS第32擲弾兵師団を参照。

＜３０．５ｃｍＫ（Ｅ）（ｆ）Ｍ９３／９６＞：ドイツ軍列車砲。フランスのM1893/96列車砲（バティニョール式）を第２次大戦で接収して使用したものである。放列重量140トン。仰角10-38度、射界左右10度ずつ。最大射程27000m。参考：月刊グランドパワー3,’03

＜３０．５ｃｍ臼砲（ｔ）＞：ドイツ軍臼砲。チェコのスコダ社が1916年に開発した305mm臼砲を、チェコスロバキア併合時に接収したものである。６門が配備され、レニングラード戦線や西部戦線で使用された。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜３１＞：イギリス海軍ダイドー級軽巡洋艦第１グループ、ボナベンチャー（Bonaventure）。1939年竣工。1941年、東地中海で雷撃を受けて沈没した。参考：近代巡洋艦史、第２次大戦のイギリス軍艦、週刊ワールドウェポン17

＜３１＞：中国海軍075型強襲揚陸艦１番艦、海南（Hainan）。2015年起工、2019年9月25日に進水した。2020年4月11日、艤装中に火災が発生し、船体開口部の広範囲で黒煙を上げる姿が確認されたが、8月5日から第１回公試に入り、8月23日に上海に帰港している。2021年4月23日（中国海軍創設記念日）、三亜基地で就役し、南海艦隊に配備された。就役式典では陸戦隊Z-8Cヘリ６機を飛行甲板に載せていた。2023年1-2月、初の展開訓練を実施。052D型ミサイル駆逐艦161呼和浩特、054A型フリゲート573柳州、901型補給艦967査干湖と共に、南シナ海から西太平洋で30日間に亘る訓練を行った。参考：月刊世界の艦船7,’21、3,’22、4,’22、5,’23

＜３１−ＦＤ５０ＰＡ�V＞：フォークリフト５トン�U型を参照。

＜三一型水上射撃用電探＞：三号一型水上射撃用電探を参照。

＜３１型フリゲート＞：イギリス海軍フリゲート、別名General Purpose Frigate（GPFF）。クラス名はインスピレーション（Inspiratioin）級で、艦名をイギリス海軍の担う将来任務を想起させる活躍をした旧イギリス軍艦（権益保護のため海外展開した21型フリゲートF171アクティブ、北大西洋で海上交通保護任務に就いた駆逐艦H91ブルドッグ、コマンドー作戦に投入された駆逐艦I42キャンベルタウン、洋上航空作戦に就いたイラストリアス級空母67フォーミダブル、技術革新により水中戦闘で初めて敵潜を撃沈した潜水艦P68ヴェンチャラー）から取っている。2015年の戦略国防・安全保障評価で26型フリゲートの建造数を汎用５隻＋対潜８隻の計13隻から対潜のみ８隻に減らすことになったため、代わりに５隻作ることになった汎用フリゲートで、当初は31e型（ｅは輸出の頭文字）と呼ばれており、2016年の艦艇建造戦略レポートに基づき、設計にあたっては輸出重視、競争原理への回帰、計画管理態勢見直しなどを図った。主任務は外洋警備、法執行支援、紛争介入、人道支援。通信機はヴィアサット社製UHF衛星通信端末など。この時点での推定諸元は以下の通り。全長117-120m、排水量4000トン。主機はMTU社製20V8000M71ディーゼル（8MW）４基、速力25ノット、航続距離6500海里、最大行動日数28日。発電機はMTU社製16V2000M41Bディーゼル（0.9MW）４基。兵装は中口径単装砲１門（ボフォース57mm単装砲Mk3らしい）、ボフォース40mm機関砲Mk4が２門、個艦防空用艦対空ミサイルシステム、艦対艦ミサイルなど。中型ヘリを搭載可能。乗員100名＋海兵隊60名。１番艦を2023年にイギリス海軍に納入し、１年に１隻ずつ竣工させる予定。2017年9月にRFIが発出され、BMTディフェンス・サービス社＋バブコック社がヴェナトール110型とアローヘッド120型、キャメル・レイアード造船所＋BAEシステムズ社がリアンダー（カットラス多用途フリゲートの改良型またはカリーフ型コルベットの拡大型）を提案したが、価格制限１隻あたり２億5000万ポンドをクリアできなかったらしく、2018年7月20日にコンペ中断が発表された。その後8月14日に計画が再開され、概念設計を２社に発注し、勝った方と契約を結ぶことにした。2018年末、イギリス国防省がBAEシステムズ社、バブコック・インターナショナル社、アトラス・エレクトロニクUK社に設計作業を発注した。2019年9月12日、バブコック・インターナショナル社（とBMTディフェンス・サービス社やタレス社など）のアローヘッド140案（イーヴァル・ヒュイトフェルト級ベース）が優先交渉権を取得し、11月15日にイギリス国防省から設計・建造契約を得た。PODS（Persistent Operational Delivery System）を備え、機材積み替えにより機雷掃討、無人ヴィークル運用、強襲部隊指揮統制、人道支援などの各任務に対応できる。艦載戦闘システムはタレス社製TACTICOSベースライン２。ソナーはMFS-7000ハルソナーと2087型TASS。タレス社製統合艦橋システムIBNS（Integrated Bridge and Navigation System）とタレス社製統合通信システムICS（Integrated Communication System）を搭載する。全長138.7m、基準排水量5700トン。主機はCODAD方式、速力26ノット（28ノット？）、航続距離7000海里（18ノット）。兵装は57mm単装砲１門（前甲板）、遠隔操作式40mm単装機関砲２門、シーセプター艦対空ミサイル用６セルVLS２基（前部煙突前方横並び。計32セル？）、NSM艦対艦ミサイル８発。シーセプター用VLS前方に艦対艦ミサイル用VLSの後日搭載スペースがある。AW159ヘリ１機またはUAV１機を搭載可能。2021年9月23日、バブコック社ロシス造船所で１番艦ヴェンチャラーのファースト・スチール・カットを実施。2022年4月26日、ロシス造船所でヴェンチャラーの起工式を実施。2023年1月24日、バブコック社ロシス造船所で２番艦アクティブ（Active）のファースト・スチール・カットを実施。9月16日、アクティブが起工された。参考：月刊世界の艦船2,'21、5,’18、12,’17、9,'23、10,’17、10,’18、11,’18、3,’19、12,’19、2,’20、8,'20、8,'21、12,'21、1,'22、6,'22、7,’22、4,'23、8,'23、12,'23、月刊軍事研究3,’18

＜三十一号爆弾＞：日本海軍の光電子式近接信管（有眼信管）付き爆弾。弾頭部に三式電気発火装置が取り付けられており、地表数メートルのところで炸裂し、地上の人員、物資、航空機をなぎ倒す。仮称三式二十五番三十一号爆弾一型、三式八十番三十一号爆弾一型が開発された。参考：日本海軍の爆弾、月刊航空ファン2,’17

＜三一式山砲＞：三十一年式速射山砲を参照。

＜三十一年式速射山砲＞：日本陸軍の山砲で、有坂成章大佐が開発し、三十一年式速射野砲と同時に採用された。使用弾は重量6kgの銑製榴弾（分離装薬式）と榴霰弾で、黄色薬を初めて使用しており、威力が高い。口径75mm、砲身長1m、全備重量327kg。俯仰角はマイナス10度からプラス30度、初速毎秒261m、最大射程4.6km。発射速度毎分３発。馬５頭で運搬する。近代的な駐退復座機が無いので１発撃つ度に砲全体が後ろに下がるという欠点があり、下手をすると十数メートル後退してしまう。そのため、砲の後ろに盛り土をしておいて、それを登らせることで反動を吸収し、そのまま射撃位置に転がってくるように工夫した。また、旋回装置も付いていないので砲車全体を動かして射撃方向を定める必要があった。日露戦争に投入された他、日華事変で兵器が足りなくなったため四一式山砲の代用として一部の連隊が装備している。四一式山砲に後を譲って退役したが、太平洋戦争前の連隊増加で数が足らなくなると倉庫から引っ張り出され、三一式山砲と改称されて連隊砲として再役した。参考：大砲入門、日本陸軍兵器資料集

＜三十一年式速射野砲＞： 日本陸軍の国産野砲で、日清戦争後に有坂成章大佐が開発した。無煙火薬を使用しており、重量6kg以上の弾丸を高い精度で発射できる。砲身固定式で駐退復座機が無いため、速射野砲と言いながら速射はできず、発射速度は毎分７発（最大）／4-6発（実用）である。口径75mm、放列砲車重量908kg。俯仰角はマイナス５度からプラス28度、初速毎秒488m、最大射程6.2km。使用弾は銑製榴弾と榴霰弾。馬６頭で牽引する。クルップ社に砲身220個、砲身半製品400個、シュナイダー社に砲架400基などを発注して短期間に数を揃え、明治34年から国産に切り替え、明治36年2月までに全部隊に配備した。後に砲架を改修して射角を増やし、最大射程を7.75kmに延伸している。日露戦争後半には防盾を取り付け、明治39年に防盾を制式化した。日露戦争ではロシア軍の砲身後座式３インチ野砲にアウトレンジされてしまい、砲架を改修して射程を伸ばすなどの改良を加えた他、三八式野砲を輸入することにした。また、日露戦争時に軸座を撤去して軽量化したものを臨時騎砲兵中隊に配備している。参考：大砲入門、月刊PANZER5,’05

＜３１ｅ型＞：31型（フリゲート）を参照。

＜３２＞：イギリス海軍キング・ジョージ�X世級戦艦ハウ（Howe）。当初はビーティという名称だった。1937年起工、1942年8月29日竣工、本国艦隊に所属した。1943年5月、Ｈ部隊に転属、ジブラルタル方面に配置され、シシリー島上陸ハスキー作戦支援に参加。1944年7月、東洋艦隊に転属し、ツリンコマリを本拠地として行動した。太平洋艦隊が編成されると旗艦となり、1945年1月にシドニーに到着、6月まで太平洋戦線で活動した。1957年に除籍された。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、近代戦艦史、月刊世界の艦船1,’12

＜３２＞：カナダ海軍軽巡洋艦オンタリオ（Ontario）。元はイギリス海軍軽巡53マイノトーで、進水後の1944年7月に供与された。全長169.4m、基準排水量8941トン。主機は蒸気タービン４基４軸72500馬力、速力33ノット。兵装は15.2cm３連装砲３基、10.2cm連装高角砲５基、40mm４連装機関砲３基、40mm単装機関砲３門、533mm魚雷３連装発射管２基。1945年4月26日に就役したが、工事や公試が終わっておらず、5月25日に実質的に竣工した。1952年、練習艦任務に就いた。1958年10月15日に退役した。1960-61年、日本で解体された。参考：月刊世界の艦船5,’21

＜３２＞：中国海軍075型強襲揚陸艦２番艦、広西（Guangxi）。2020年4月22日進水、2021年12月26日就役、東海艦隊に配備された。2023年6月29日1200頃、052D級ミサイル駆逐艦133包頭と共に、鹿児島県草垣群島南西140kmを北東に航行するのを、第１航空群P-1哨戒機、第５航空群P-3C哨戒機、PG-829しらたかが確認した。その後これらは6月30日にかけて大隅海峡を東に進み、太平洋に向かっている。参考：月刊世界の艦船3,’22、9,'23、3,’24

＜３２ｃｍＫ（Ｅ）６５１（ｆ）シリーズ＞：ドイツ軍の鹵獲列車砲。フランスの列車砲を第２次大戦で接収して使用したものである。参考：月刊グランドパワー3,’03

＜３２ｃｍＫ（Ｅ）６５１（ｆ）＞：砲身が作られたのは1870年。放列重量162トン。弾量387kg、初速毎秒674m、射程20500m（24800m説あり）。参考：月刊グランドパワー3,’03

　＜３２ｃｍＫ（Ｅ）６５１／１（ｆ）＞：薬室長が長いだけで、性能はだいたい同じ。参考：月刊グランドパワー3,’03

＜３２ｃｍＫ（Ｅ）６５２（ｆ）＞：ドイツ軍の鹵獲列車砲。フランス軍1917年式長列車カノン砲を第２次大戦で接収して使用したものである。放列重量178トン。口径長37。仰角は2-40度だが、射撃時は20-40度に限られる。弾量392kg、初速毎秒690m、最大射程26200m。発射速度は５分に１発。参考：月刊グランドパワー3,’03

＜３２ｃｍロケット重ヴォルフラーメン４０＞：28/32cmロケット重ヴォルフラーメン40を参照。

＜３２ｃｍロケット弾重ヴォルフ機材＞：28/32cmロケット重ヴォルフ機材を参照

＜三二型射撃用電探＞：三号二型射撃用電探を参照。

＜三十二号爆弾＞：日本海軍のクラスター爆弾で、飛行場制圧用らしい。仮称三式六番三十二号爆弾一型が開発されていた。参考：日本海軍の爆弾

＜三二式魚雷＞：日本海軍の35.6cm冷走魚雷で、ホワイトヘッド支社ウェイマス工場製。全長4.6m、重量338kg、炸薬重量50kg。射程2500m（雷速15ノット）／800m（24ノット）。明治32年に採用された。参考：日本駆逐艦史

＜三十二年式軍刀＞：日本陸軍のサーベルで、明治32年に制式化された。騎兵用の甲（全長1.002m、重量1.423kg）とその他の兵科の下士官が装備する乙（全長0.92m、重量1.358kg）がある。ちなみに将校は自前で調達する。日本刀型の軍刀よりも長時間持ちやすく、片手で扱えるため、騎兵には好評だった。参考：日本陸軍兵器資料集

＜３２番街海軍基地＞：サンディエゴ海軍基地を参照。

＜３２ポンド砲＞：イギリス陸軍試作対戦車砲。17ポンド砲よりも25%威力が大きい対戦車砲として1942年10月から設計され、4.5インチ（114.3mm）高射砲を流用して製作することになったが、あまりに大きすぎるため3.7インチ（94mm）高射砲にスケールダウンし、APDS弾の分離に適したライフリングに変更して1944年6月に採用された。分離装薬式で、弾種はAPCBC/T Mk.1（14.4kg）、APCBC/T Mk.2（14.4kg）、APCBC/T Mk.3（13.6kg）、HE Mk.1（12.6kg）、HE Mk.2（12.6kg）、HE Mk.3（12.6kg）、装薬は通常装薬（6.7kg）と弱装薬（2kg）。APCBC弾の初速は毎秒879m。装甲貫徹力は不明だが、1948年の試験において射距離1235mで�X号戦車Ｇ型を射撃したところ、１発目は前面装甲にめり込んで止まり、２・３発目は防楯下部に弾かれて車体上面を貫通、４・５発目は砲塔を貫通した。重すぎたため陣地転換に難があり、トータスとして自走化してみたもののこちらも重すぎて使えず、1945年9月に量産されないことが決定した。参考：月刊グランドパワー11,’12、米英軍戦闘兵器カタログVol.2

＜３３＞：イギリス海軍ダイドー級軽巡洋艦第１グループ、クレオパトラ（Cleopatra）。1941年竣工。1958年に解体された。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜３３＞：中国海軍075型強襲揚陸艦３番艦安徽（Anhui）。2021年1月29日進水、11月25日公試開始、2022年9月30日（11月？10月？）就役、東海艦隊に配備された。参考：月刊世界の艦船12,’22、5,’23、12,’23、3,’24

＜三三号水上射撃用電探＞：三号三型水上射撃用電探を参照。

＜三十三号爆弾＞：日本海軍の爆弾で、三十一号爆弾用の光センサー式近接信管の生産が進まないために開発された。投下されると高度1000mで気圧式発火装置が作動し、信管部分が分離してワイヤーを曳きながら爆弾に先行する。信管が地上に到達すると、ワイヤーを経由して電気信号が爆弾に到達、爆弾は地上数メートルで炸裂する。仮称五式二十五番三十三号爆弾が開発された。参考：日本海軍の爆弾

＜３４＞：イギリス海軍レパルス級巡洋戦艦レパルス（Repulse）。1915年1月25日起工、1916年8月15日竣工、第１巡洋戦艦戦隊に配属された。1918-21年、第１次改装を実施。1923年11月27日から1924年9月28日、特別任務戦隊の一員として、フッド級巡洋戦艦51フッド、第１軽巡洋艦戦隊軽巡洋艦５隻と共に、東回り世界一周航海を行った。1933-36年、第２次改装を実施。諸元は以下の通りとなった。全長242.1m、基準排水量32000トン。主機は蒸気タービン２組４軸112000馬力、速力28.3ノット。兵装は38.1cm連装砲３基、10.2cm３連装砲４基、10.2cm連装高角砲２基、10.2cm単装高角砲１門、45cm水上魚雷発射管８門。カタパルト１基と水上偵察機２機を搭載する。10.2cm連装高角砲は11.4cm連装両用砲のテスト用に積んだもので、すぐに撤去されている。第２次大戦勃発時は本国艦隊に属し、ライン・ユーブング作戦行動中のビスマルクの追撃戦に参加。Ｈ部隊、東洋艦隊、東インド艦隊と転属し、1941年10月24日に東洋艦隊に編入された。1941年12月2日、シンガポールに入港。12月10日、マレー沖海戦で日本軍機の攻撃を受け沈没した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、近代戦艦史、月刊世界の艦船10,’14、1,’12、9,’13増刊、4,’17、2,’20、11,'21、月刊丸8,’87、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜３４ｃｍＫ（Ｅ）６７３（ｆ）＞：ドイツ軍列車砲。フランス軍列車砲を第２次大戦で接収したもので、1912年式車台にシュナイダー独特の摺動式砲架を装着し、47.3口径34cm砲を搭載している。全備重量270トン。仰角3-37度、射撃可能仰角23-37度で、装填時はプラス９度をとる。弾量430kg、初速毎秒927m、最大射程37600m。発射速度は10分間に１発。参考：月刊グランドパワー3,’03

＜３４ｃｍＫ（Ｅ）６７４（ｆ）＞：ドイツ軍列車砲。フランス軍列車砲を第２次大戦で接収したもので、重量は34cmK(E) 673(f)の３分の１ながら同じ砲弾を使用できる47.3口径34cm砲を12輪ボギー車２両に架装している。装填時には仰角マイナス８度をとる。最初から機動沿岸砲として使用することを考慮されており、陣地に侵入して車輪を外し、砲床に載せれば全周射撃が可能で、ドイツ軍でもＵボート基地ロリアン近くのフランスのプロウハーネルに３門を設置した。最大仰角42度、最大射程44400m。砲台には戦闘指揮所や光学観測装置、ビュルツブルグ・ギガントレーダー、発電所などが備えられ、地雷原、対戦車砲・高射機関砲部隊が配備されていた。1944年8月、ロリアンが包囲されると、連合軍補給基地のヴァンネス駅に砲撃を行うなどしたが、1945年3月までに全門破壊されてしまった。参考：月刊グランドパワー3,’03

＜３４式探照灯＞：ドイツ軍の110cm探照灯。24kWの発電機を使用し、Sd.Ah.104で牽引する。操作要員８名。参考：月刊グランドパワー9,’04

＜三四式無線電信機＞：日本海軍初の無線電信機で、マルコーニ社が開発した無線機をベースに開発し、明治34年10月18日に制式化した。使用波長LF、周波数約100kHz。明治34年のテストでは艦船同士で75km、陸上局と艦船とで130kmの通信に成功している。チューニング装置が付いていないので、電波が届けば全ての受信器で受信できてしまう。日露戦争で各艦に搭載されていた。参考：月刊軍事研究1,’08、月刊世界の艦船9,’13増刊

＜３４フィート・ドーントレス・シー・アーク型＞：シー・アーク級（高速哨戒艇）を参照。

＜３５＞：イギリス海軍サウザンプトン級軽巡第３グループ、ベルファスト（Belfast）。1936年12月10日起工、1938年3月17日進水、1939年8月5日就役。直後に第２次大戦が勃発したため、第18巡洋艦戦隊所属で北部海域を哨戒した。1939年11月21日、ファース・オブ・フォースでドイツ海軍潜水艦U21の敷設した磁気機雷により船体後部が大破し、３年かかって修復した。この際船体にバルジを取り付けて復元性能を向上させ（幅が1m増えた）、レーダーと射撃装置を搭載して1942年11月、前線に復帰。間も無く第10巡洋艦戦隊の旗艦となり、北極海輸送船団の護衛任務に就いた。1943年12月25日、北岬沖海戦に参加。1944年3月30日、ドイツ戦艦ティルピッツ攻撃のためノルウェーに向け出撃する空母群の護衛に付いた。1944年6月5日、東方任務艦隊砲撃艦隊Ｅの旗艦としてオーバーロード作戦に参加、ゴールド海岸及びジュノー海岸に支援射撃を行った。以降も１ヶ月以上に渡り支援砲撃任務に就き、7月半ばにイギリスに戻った。ドイツ降伏後は日本に向かったが、到着前に太平洋戦争が終わったため、中国からの捕虜や収容所の民間人などの送還を実施。1947年秋まで東アジアでの支援活動を行った。1950年7月から朝鮮戦争勃発を受けて北朝鮮沿岸の砲撃任務に従事。1952年9月27日まで参戦した後、イギリスに戻った。その後は主に訓練任務に就き、1963年8月24日に退役した。最終兵装は６インチ（152mm）砲３連装砲塔４基、４インチ（102mm）両用砲連装砲塔４基、40mm連装対空機関砲６基。1971年からテムズ川に係留されて保存されている。参考：月刊軍事研究10,’05、第２次大戦のイギリス軍艦、近代巡洋艦史

＜３５／１０００回転砲＞：エリコン・コントラベス社製ガス圧作動式35mm機関砲。薬室４個を有するリボルバー・カノンである。砲身長79口径、砲口初速毎秒1050m。発射速度毎分1000発で、1.1秒間のバースト射撃により18発の35mmAHEAD弾を発射、2736個のタングステン弾片をばらまいて目標を撃墜する。1991年から開発され、GDF-020牽引式対空機関砲やミレニアム艦砲システムに搭載されている。参考：月刊軍事研究3,’00、6,’01、3,’99、月刊世界の艦船1,'15増刊

＜３５ＤＰＧ＞：LIW35（機関砲）を参照。

＜３５ｍｍ機関砲用演習弾＞：自衛隊の火工品。日本工機製。参考：月刊軍事研究12,’08

＜３５ｍｍ機関砲用演習弾リンク付き＞：自衛隊の火工品。日本工機製。参考：月刊軍事研究8,’17

＜３５ｍｍ機関砲用演習弾リンク無し＞：自衛隊の火工品。日本工機製。参考：月刊軍事研究8,’17

＜３５ｍｍ機関砲用焼夷榴弾弾頭自爆信管付＞：自衛隊の火工品。日本工機製。参考：月刊軍事研究12,’08

＜３５ｍｍ機関砲用装弾筒付曳光徹甲弾＞：自衛隊の火工品。日本工機製。参考：月刊軍事研究12,’08

＜３５（ｔ）式戦車＞：ドイツ陸軍軽戦車。元は1939年3月にドイツがチェコスロバキアを併合した際に手に入れたチェコスロバキア陸軍主力戦車LTvz35（シュコダ社製。1935年10月30日160両発注、1937年138両追加発注）である。車体、上部構造物、砲塔は装甲鋼板のリベット止めで製作されている。車体前部に操縦室、中央に戦闘室、後部に機関室があり、戦闘室に砲塔が載る。小型の下部転輪８枚を持ち、２個１組でボギーに２組取り付けられ、リーフスプリングで緩衝されている。起動輪は後部にあり、誘導輪と第１転輪の間には履帯ガイド用の車輪が１枚付けられた。上部転輪は片側４枚。東部戦線では冬季用ヒーターを取り付けている。操縦を容易にするために圧搾空気圧作動式変速機を搭載していたが、冬の東部戦線で故障を頻発した。元々乗員は３名だったが、ドイツ軍が接収後に改修して砲塔に装填手スペースを設けている。全長4.9m、全幅2.1m、全高2.35m、重量10.5トン。主砲は3.7cmKwK34(t)L/40（徹甲弾と榴弾計72発）で、俯仰角はマイナス10度からプラス25度、照準器はTZF(t)。砲塔に7.92mmMG37(t)１丁（主砲同軸ではない）を装備しており、旋回角左右10度ずつ、俯仰角マイナス14度からプラス25度、照準器はMGZF(t)。車体前面にも7.92mmMG37(t)１丁があり、旋回角左35度・右11度、俯仰角マイナス14度からプラス25度、照準器はMGZF(t)である。機銃弾計1800発。装甲厚は車体前面25mm30度、側後面16mm０度、底面8mm90度、上部構造物前面25mm17度、側面16mm０度、後面15mm60度、上面8mm85度・8mm90度、砲塔前面25mm10度、側面15mm14度、後面15mm15度、上面8mm81度・8mm90度、防楯（内装式）25mm（曲面）。エンジンはスコダT11液冷６気筒ガソリン（120馬力）、トランスミッションは前進６速・後進６速、最大速度35km、航続距離190km。無線機はFuG37(t)。乗員４名（車長、操縦手、前方機銃手兼無線手、装填手）。1935-38年に424両が生産されており、ドイツ軍は297両を接収し、218両が配備した（残る79両は自由スロバキア軍が使用）。ただし信頼性が低かったため、可動台数は半分しかなかった。動ける112両は第１軽機甲師団に配備されて白作戦に投入され、残りも整備されて1939年10月に編成された第６戦車師団、第11戦車連隊、第65戦車大隊などに配備された。これらの部隊は黄作戦（128両）及びバルバロッサ作戦北部戦区（160両）に投入され、1941年12月10日までにほぼ全てを喪失、残りは火砲牽引車に改造された。参考：ジャーマンタンクス、月刊戦車マガジン10,’78、月刊丸12,’10

＜３５（ｔ）式戦車ファミリー＞

　＜３５（ｔ）式火砲牽引車＞：ドイツ陸軍火砲牽引車、Artillerie Schlepper 35(t)。35(t)式臼砲牽引車（Morser Zugmittel 35(t)）ともいう。1942年以降はソ連戦車に対抗できなくなったため、残存12両強は砲塔を撤去してキャンバスの覆いを付け、車体後部に12トン容量の牽引バーを装着して牽引車として使用された。外した砲塔は固定陣地に回されている。参考：ジャーマンタンクス

　＜３５（ｔ）式指揮戦車＞：ドイツ陸軍指揮戦車、PzBefWg35(t)。機関室後部にフレームアンテナを増設している。第６師団に少数が配備された。参考：月刊戦車マガジン10,’78、ジャーマンタンクス

＜３５（ｔ）式戦車・海外シリーズ＞

　＜３５（ｔ）式戦車（ブルガリア陸軍）＞：ブルガリア陸軍戦車。1940年2月にドイツから26両を輸入し、夏にスコダ社から10両を直接購入した。参考：ジャーマンタンクス

　＜ＬＴｖｚ４０＞：スロバキア陸軍戦車。チェコスロバキアがラトビア向けに作って余剰になったものを1939年以前に導入し、第２次大戦を通して使用した。参考：ジャーマンタンクス、WW�U欧州戦線シリーズVol.4

　＜Ｒ−２＞：ルーマニア陸軍戦車。提案時の名称はS-�Uａで、1937-38年に126両導入した。1939年半ばに発注した382両はドイツのチェコスロバキア併合で取り消されたが、1940年にブルガリア向け（T-11という名称）だったものを36両受け取っている。第２次大戦を通して使用され、TACAM R-2に改造されたものもあった。参考：月刊丸12,’10、9,’03、ジャーマンタンクス、WW�U欧州戦線シリーズVol.4

＜３５（ｔ）式戦車・海外ファミリー＞

　＜ＴＡＣＡＭ　Ｒ−２対戦車自走砲＞：ルーマニア陸軍対戦車自走砲。R-2の砲塔を撤去し、BT-7とT-26の装甲板を流用したオープントップの戦闘室を設け、ソ連製76.2mm戦車砲M1936を搭載している。1943年末に制式採用されたが、主力戦車を後方に回すわけにもいかず生産が遅れ、主砲をM1942に変更して1944年2月末から40両を改造することになった。しかしソ連重戦車には太刀打ちできないとみられたため、6月末に20両が完成したところで改造中止となり、8月にルーマニアがソ連に降伏した後、ブカレスト解放作戦やアルバニア解放作戦に投入されて10両の損害を出し、1945年にはオーストリア方面でソ連と共に作戦に就いた。参考：世界の軍用車両(1) 、月刊丸12,’10

＜３５号室＞：北朝鮮の工作機関で、以前は対外情報調査部と呼ばれた。日本・韓国以外の地域で活動し、韓国人・日本人の拉致と第３国経由での韓国潜入を任務とする。1987年の大韓航空機爆破事件もここが行った。参考：月刊軍事研究12,’02

＜３５式対人地雷＞：SMi35を参照。

＜三五年式海軍銃＞：三十年式歩兵銃シリーズを参照。

＜３６型哨戒艇＞：インドネシア海軍の沿岸哨戒任務用哨戒艇で、2003年12月31日に登場した。船体はファイバーグラスで出来ており、航法用にフルノ航海レーダーを装備する。排水量90トン。主機はMAN社製D2842LE410ディーゼル（1100馬力）３基、最大速力33ノット、航続距離2000海里以上、連続作戦行動期間５日間。主兵装は前甲板のイスパノ・スイザ製20mm機関砲１門または高脚銃架の重機関銃１丁で、後部甲板にも機銃を搭載可能。参考：月刊軍事研究5,’05

＜三六式無線電信機＞：日本海軍の無線機で、三四式無線電信機の改良型である。1903年に370kmの通信に成功した。相変わらずチューニングができない。日露戦争で各艦に搭載されていた。参考：月刊軍事研究1,’08

＜３６式無反動砲＞：M18海外シリーズ（を参照。

＜３７＞：イギリス海軍ダイドー級軽巡洋艦第１グループ、ダイドー（Dido）。1940年竣工。1958年に解体された。参考：近代巡洋艦史、第２次大戦のイギリス軍艦

＜３７ＩｔＫ／３７ｓａｋ＞：Flak37海外シリーズ（高射機関砲）を参照。

＜３７ＩｔＫ／３９ｓｓ＞：61K海外シリーズ（高射機関砲）を参照。

＜３７ｍｍ自走高射機関砲（北朝鮮軍）＞：北朝鮮軍自走高射機関砲。YW531の車体上に37mm高射機関砲のオープントップ連装砲塔を搭載している。照準は目視のようだ。参考：月刊軍事研究7,’02

＜３７ｍｍ連装機関砲＞：76型シリーズを参照。

＜３７式探照灯＞：ドイツ軍の150cm探照灯。24kWの発電機を使用し、Sd.Ah.104で牽引する。操作要員８名。固定式1697基、牽引式5675基が製作された。参考：月刊グランドパワー9,’04

＜３７式伝達装置＞：8.8cm高射砲Flak37に搭載された照準器材で、ダイヤル付直接表示装置ともいう。目標の高度と方位を示す２基の指針表示装置からなり、中央対空管制指揮所の40式指揮機材のデータを受信して一方の指針が動く。砲要員はもう一方の指針がこれと一致するように俯仰角を設定すればよい。信管調整装置にも情報が送られ、自動的に信管を最適の炸裂時間に調整する。参考：月刊グランドパワー9,’04

＜三七式短機関銃＞：M3海外シリーズ（サブマシンガン）を参照。

＜三七式砲隊鏡＞：日本陸軍が初めて装備した砲隊鏡で、ドイツのギョルツ社製（後に国産化）である。当初は砲兵用だったが、性能がイマイチだったので、後継のものができると歩兵砲・騎兵砲部隊に回された。倍率15倍、視野３度。砲隊鏡重量3.64kg、三脚重量3.24kg、全備重量8.53kg。参考：日本陸軍兵器資料集

＜３７．５ｍ哨戒艇（イエメン海軍）＞：イエメン海軍哨戒艇。オーストラリアのオースタル・シップス社と2003年6月に契約して10隻を建造した。最大速力29ノット。兵装は25mm連装砲１門、12.7mm機関銃２丁。参考：月刊軍事研究6,’05

＜３８＞：イギリス海軍イラストリアス級空母ヴィクトリアス（Victorious）。1941年3月就役。1941年5月、ライン・ユーブング作戦行動中のビスマルク追撃戦に参加。1943年3月11日、アメリカ海軍から改装のためドック入りする空母CV-6エンタープライズの代替を要請され、真珠湾に到着。8月、太平洋派遣を終了。1944年1-3月、改装を実施。後部マストを三脚式にして煙突後方の艦橋上面に移し、艦橋上面前部に277型対水上・高角レーダー、後部マスト上部に281B型対空捜索レーダー、後部マストのフラットに293型目標指示レーダーを搭載した。4月3日、タングステン作戦に参加。1945年5月9日、沖縄付近で特攻機の攻撃により損傷した。1950-58年、近代化改装を実施。開度8.75度のアングルド・デッキとスチーム・カタパルトを装備した。1961年6月、クウェート危機を受けて湾岸地域に派遣された。1968年に退役し、1969年に解体された。参考：イギリス航空母艦史、第２次大戦のイギリス軍艦、第２次大戦日本海軍作戦年誌、護衛空母入門、月刊世界の艦船11,’15、2,’22、月刊JWings2,’24

＜３８＞：オーストラリア海軍パース級ミサイル駆逐艦パース（Perth）。1965年7月17日竣工。1967-71年、ベトナム戦争に参加。1996年5月22日から6月22日までリムパック96に参加。1999年10月15日に除籍され、2001年11月に海没処分となった。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊、9,’96、4,’11

＜３８　８−１／８＞：フェアバンクス・モース社が開発した２サイクル直列対向８気筒ディーゼルエンジン。ルーツ式メカニカル・スーパーチャージャーが付いている。ボア8.25インチ（210mm）、ストローク10インチ（254mm）。1938年から量産され、ガトー級潜水艦に搭載された。終戦後もターボチャージャーに換装するなどの改良を続けつつ延々製造され、ロサンゼルス級、シーウルフ級、ヴァージニア級の非常用ディーゼル発電機に使用されている。参考：月刊軍事研究9,’16

＜３８Ａ８＞：フェアバンクス・モース社が開発した対向８気筒２サイクルディーゼルエンジン。出力1300馬力（720rpm）。Ｐ級潜水艦第３群に搭載された。参考：アメリカ潜水艦史

＜３８Ｄ１／３＞：フェアバンクス・モース社が開発した９気筒ディーゼルエンジン。出力1600馬力（720rpm）。Ｔ級潜水艦に搭載された。参考：アメリカ潜水艦史

＜３８Ｄ−１／８−１０＞：フェアバンクス・モース社が開発したディーゼルエンジンで、エドソル級護衛駆逐艦や潜水艦に搭載された。２サイクル垂直対向８気筒で、シリンダー径203mm、ストローク254mm、回転数750rpm、出力1500馬力。参考：アメリカ護衛艦史

＜３８Ｄ８　１／３＞：フェアバンクス・モース社が開発した10気筒ディーゼルエンジン。出力1600馬力（720rpm）。ガトー級潜水艦に搭載された。参考：アメリカ潜水艦史

＜３８Ｄクーゲルブリッツ＞：ヘッツァー駆逐戦車ファミリーを参照。

＜３８Ｄ駆逐戦車＞：ヘッツァー・シリーズを参照。

＜３８Ｄ装甲兵員輸送車＞：ヘッツァー駆逐戦車ファミリーを参照。

＜３８Ｈ戦車７３５（ｆ）＞：H38海外シリーズ（戦車）を参照。

＜３８Ｍ＞：L-60海外シリーズ（軽戦車）を参照。

＜３８（ｔ）火炎放射戦車ヘッツァー＞：ヘッツァー駆逐戦車ファミリーを参照。

＜３８（ｔ）式戦車シリーズ＞：ドイツ陸軍軽戦車。チェコスロバキア陸軍LTvz38軽戦車を使用したもので、ドイツによるチェコスロバキア併合後はBMM社が量産した。�V号戦車よりも防御力は弱いが、行動半径は90kmほど大きい。戦車型は計1411両（＋試作３両）がドイツ陸軍に引き渡され、派生型も含めると3590両が配備された。1939年の白作戦時には118両、黄作戦時に132両（第７・第８装甲師団に計357両？）、ユーゴ侵攻作戦時には第８装甲師団に125両、独ソ戦開始時には163両（674両？）が配備されていた。黄作戦では６両しか撃破されなかったが、ソ連のT-34やKV-1が相手ではさすがに分が悪く、独ソ戦開戦から半年で796両を失っている。1944年9月の段階でも装甲列車部隊（列車１本に２両を搭載）を主として使用されており、229両が現役だった。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER2,’04、月刊グランドパワー2,’99、月刊丸6,’01

　＜ＬＴｖｚ３８＞：チェコスロバキアのCKD社が輸出用に開発したTNH軽戦車がベースで、改良を加えて1937年に試作型が完成し、1938年6月1日にチェコスロバキア陸軍が採用した。車体と砲塔は装甲板のリベット止め構造である。車体両側に190リットル入り燃料タンクがあり、被弾爆発時には固定ボルトが吹き飛んで車体から外れるようになっている。下部転輪は片側４枚、サスペンションはリーフスプリング式。起動輪は前方、誘導輪は後方にあり、上部転輪は片側２枚である。履帯はマンガン・ニッケル鋼製。照準器は倍率2.8倍の照準望遠鏡。無線機は交信距離1kmの戦闘用と交信距離5kmの後方通信用が用意されている。車内通信機は無く、カラーランプ点灯方式だった。主砲は3.7cm戦車砲シュコダA7（徹甲弾・榴弾計90発）、副武装は7.92mm同軸機銃ZBvz35またはZBvz37が１丁と、上部構造物前面左のボールマウント式7.92mm機銃ZBvz35またはZBvz37が１丁（操縦用レバーに発射ケーブルが繋がっている）。重量9.4トン。エンジンはプラガ６気筒水冷ガソリン（125馬力）、トランスミッションは前進５速、最大速度路上48km／路外20km、航続距離250km、燃費は１リットルあたり1.25km。装甲厚は車体前面25mm、側面15mm、後面・上面10-12mm。乗員３名（車長、操縦手、砲手）。CKD社に対して1938年7月に150両が発注されたが、ミュンヘン条約発効で生産が遅らされ、1939年5月までに20両を納入したところでドイツに国ごと接収された。参考：月刊丸6,’01

　＜３８（ｔ）式戦車Ａ型＞：チェコスロバキア併合時に生産途中だった150両を1939年5-11月にドイツ軍で完成させたもの。車体と砲塔は装甲鋼板のリベット止めで構成されている。車体左側面にパイプ状の無線アンテナを持つ。砲塔要員として装填手が増員されており、37mm砲弾６個入り弾薬箱３個を外してスペースを確保した。下部転輪は片側４枚、起動輪は前方、誘導輪は後方にあり、上部転輪は片側２枚。サスペンションはリーフスプリング式で、下部転輪２枚を１組にして緩衝する。トランスミッションは従来のものを使用しており、35(t)戦車のようなトラブルは無かった。全長4.6m、全幅2.12m、全高2.4m、重量9.4トン。砲塔は手動旋回、主砲は3.7cmKwK38(t)L/48.7（72発）で、俯仰角はマイナス10度からプラス25度、照準器はTZF(t)。砲塔にボールマウント式7.92mm機銃MG37(t)１丁を装備しており、旋回角左右10度ずつ、俯仰角はマイナス14度からプラス25度、照準器はMGZF(t)。車体前面にもボールマウント式7.92mm機銃MG37(t)１丁があり、旋回角は左35度・右11度、俯仰角はマイナス14度からプラス25度、照準器はMGZF(t)である。機銃弾数は計2400発（うち徹甲弾900発）。装甲厚は車体前面25mm16度、側面15mm０度、後面15mm12度、底面8mm90度、上部構造物前面25mm17度、側面15mm０度、後面10mm60度、上面8mm90度、砲塔前面25mm10度、側後面15mm10度、上面10mm90度、防楯25mm（曲面）。エンジンはプラガEPA、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度42km、航続距離250km。無線機はFuG37(t)。乗員４名。白作戦には第３軽機甲師団第67戦車大隊の59両が参加し、15両はノルウェー戦に投入された。それら生き残りとその他の車両は北アフリカ以外の全戦線で使用された。Ｂ型発注と同時期に、Ｂ型仕様への改修命令が出され、残存全車が改修を受けた。参考：ジャーマンタンクス、月刊PANZER7,’09、月刊丸12,’10

　＜３８（ｔ）式戦車Ｂ型＞：Ａ型の使用実績を元に1940年1月から発注された325両のうちの110両で、38(t)式戦車第�Uシリーズにあたる。各種機器をドイツ仕様に変更したもので、無線機換装に伴い車体左のパイプ状無線アンテナを撤去し、前照灯をノテック型に換えてある。全長4.61m、全幅2.15m、全高2.4m、全備重量9.5トン。砲塔旋回は手動、主砲は3.7cmKwK38(t)L/48.7で、俯仰角はマイナス10度からプラス25度、照準器はTZF(t)。砲塔にボールマウント式7.92mm機銃MG37(t)１丁を装備しており、旋回角左右10度ずつ、俯仰角マイナス14度からプラス25度、照準器はMGZF(t)。車体前面にもボールマウント式7.92mm機銃MG37(t)１丁を搭載し、旋回角左35度・右11度、俯仰角マイナス14度からプラス25度、照準器はMGZF(t)。装甲厚は車体前面25mm16度、側面15mm０度、後面15mm12度、底面8mm90度、上部構造物前面25mm17度、側面15mm0度、後面10mm60度、上面8mm90度、砲塔前面25mm10度、側後面15mm10度、上面10mm90度、防楯25mm（曲面）。エンジンはプラガEPA、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度42km、航続距離250km。無線機はFuG5。乗員４名。1940年5月から生産されて第７・第８戦車師団に配備され、黄作戦から実戦投入された。参考：ジャーマンタンクス、月刊丸6,’01

　＜３８（ｔ）式戦車Ｃ型＞：1940年1月発注の325両のうちの110両で、第�Vシリーズ相当。渡渉能力を向上させるべく、マフラーを車体上面側に移動させた。車体前面装甲が40mmに強化されたという資料もある。1940年8月から生産されて第７・第８戦車師団に配備され、黄作戦から実戦投入された。参考：月刊丸6,’01、月刊戦車マガジン1,’88、月刊グランドパワー2,’99、ジャーマンタンクス

　＜３８（ｔ）式戦車Ｄ型前期＞：1940年1月発注の325両のうちの105両で、第�Wシリーズ相当。砲塔リング基部の弾片防御が図られた。1940年9-11月に生産され、第７、第８、第12、第19、第20戦車師団に配備された。参考：月刊丸6,’01、ジャーマンタンクス

　＜３８（ｔ）式戦車Ｄ型後期＞：生産性向上のため戦闘室前面の装甲板が30mm厚（40mmという資料もあり）の１枚式に変更された。参考：月刊戦車マガジン1,’88、月刊グランドパワー2,’99

　＜３８（ｔ）式戦車Ｅ型＞：白作戦の戦訓から、車体と砲塔の前面に25mm、側面に15mmの装甲板を追加したもの。車体前面は50mmの一枚板だったという資料もある。操縦手・無線手用にゼークラッペ50（50mm装甲板用展望孔）が装着され、砲塔のボールマウントが内装式となった。全長4.61m、全幅2.14m、全高2.4m、重量9.85トン。砲塔旋回は手動、主砲は3.7cmKwK38(t)L/48.7（徹甲弾と榴弾計42発）、俯仰角はマイナス10度からプラス25度、照準器はTZF(t)。砲塔にボールマウント式7.92mm機銃MG37(t)１丁を装備しており、旋回角左右10度ずつ、俯仰角マイナス14度からプラス25度、照準器はMGZF(t)。車体にもボールマウント式7.92mm機銃MG37(t)１丁があり、旋回角左35度、右11度、俯仰角マイナス14度からプラス25度、照準器はMGZF(t)。機銃弾数計2400発。装甲厚は車体前面50mm16度、側面15mm０度、後面15mm12度、底面8mm90度、上部構造物前面50mm17度、側面30mm０度、後面10mm60度、上面8mm90度、砲塔前面50mm10度、側面30mm10度、後面22mm10度、上面15mm90度、防楯25mm（曲面）。エンジンはプラガEPA、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度42km、航続距離250km。無線機はFuG5。乗員４名。第７・第８・第12・第19・第20戦車師団に配備され、東部戦線で使用された。参考：月刊グランドパワー2,’99、ジャーマンタンクス

　＜３８（ｔ）式戦車Ｆ型＞：1940年11月から1941年10月までにＥ型と合わせて525両が生産された。配備先はＥ型に同じ。参考：ジャーマンタンクス

　＜３８（ｔ）式戦車Ｇ型＞：前面装甲を50mmの一枚板にし、溶接を多用した重装甲型。上部構造物側面は15mmの２枚重ねである。全長4.61m、全幅2.14m、全高2.4m、重量9.85トン。砲塔旋回は手動、主砲は3.7cmKwK38(t)L/48.7（徹甲弾と榴弾計42発）、俯仰角はマイナス10度からプラス25度、照準器はTZF(t)。砲塔にボールマウント式7.92mm機銃MG37(t)１丁を装備しており、旋回角左右10度ずつ、俯仰角マイナス14度からプラス25度、照準器はMGZF(t)。車体にもボールマウント式7.92mm機銃MG37(t)１丁があり、旋回角左35度、右11度、俯仰角マイナス14度からプラス25度、照準器はMGZF(t)。機銃弾数計2400発。装甲厚は車体前面50mm16度、側面15mm０度、後面15mm12度、底面8mm90度、上部構造物前面50mm17度、側面30mm０度、後面10mm60度、上面8mm90度、砲塔前面50mm10度、側面30mm10度、後面22mm10度、上面15mm90度、防楯25mm（曲面）。エンジンはプラガEPA、トランスミッションは前進６速・後進１速、最大速度42km、航続距離250km。無線機はFuG5。乗員４名。1941年10月から1942年6月に321両が生産され、ハンガリー、ルーマニア、スロバキアなどに輸出された。1942年3月生産分の一部と、4月生産分の全部は対戦車自走砲用に回されている。参考：ジャーマンタンクス

　＜３８（ｔ）式戦車Ｓ型＞：スウェーデンがドイツによるチェコスロバキア併合以前に発注していたもので、占領後にドイツ国防軍に引き渡された。Ａ型から車体左側面のアンテナを外し、Ｅ型と同様の砲塔リング弾片防御材を取り付けたものである。全長4.61m、全幅2.14m、全高2.4m、重量9.5トン。砲塔旋回は手動、主砲は3.7cmKwK38(t)L/48.7、俯仰角はマイナス10度からプラス25度、照準器はTZF(t)。砲塔にボールマウント式7.92mm機銃MG37(t)１丁を装備しており、旋回角左右10度ずつ、俯仰角マイナス14度からプラス25度、照準器はMGZF(t)。車体にもボールマウント式7.92mm機銃MG37(t)１丁があり、旋回角左35度、右11度、俯仰角マイナス14度からプラス25度、照準器はMGZF(t)。装甲厚は車体前面25mm16度、側面15mm０度、後面15mm12度、底面8mm90度、上部構造物前面25mm17度、側面15mm０度、後面10mm60度、上面8mm90度、砲塔前面25mm10度、側後面15mm10度、上面10mm90度、防楯25mm（曲面）。エンジンはプラガEPA、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度42km、航続距離250km。乗員４名。1941年5-12月に90両が生産されたが、使い勝手が悪かったらしく自由スロバキア軍快速師団に配備され、1941-42年にロシア南部戦線に投入された。スウェーデンはStrv m/41として1941年からライセンス生産に入っている。参考：ジャーマンタンクス

＜３８（ｔ）戦車ファミリー＞

　＜７．５ｃｍＰａＫ４０／３搭載３８（ｔ）戦車Ｈ型＞：マルダー�Vシリーズを参照。

＜７．５ｃｍＰａＫ４０／３搭載３８（ｔ）対戦車自走砲Ｍ型＞：マルダー�Vシリーズを参照。

＜３８（ｔ）新型（ノイエ・アールト）＞：ドイツ陸軍偵察用軽戦車、制式名称Pzkpfw.38(t)n.A。装甲厚は車体30-8mm／砲塔30-12mmで、25mmクラスの砲に正面600mから撃たれても貫通しないよう設計された。砲塔にはペリスコープがあり、前後左右の視察が可能である。大直径転輪片側４枚と上部転輪片側３個を持つ。全備重量10.6トン。エンジンはBMM８気筒Ｖ型水冷ガソリン（220馬力）、最大速度52.5km、燃料容量270-280リットル、航続距離175km。武装は37mm戦車砲１門（60発）、MG34機銃１丁（2100発）。乗員４名。1942年4月に試作車が完成し、15両が製作されたが、�U号戦車Ｌ型ルクスに負けて採用されなかった。参考：月刊PANZER9,’05、月刊丸6,’01

＜３８（ｔ）式対空戦車Ｌ型＞：ドイツ陸軍対空戦車、Flakpanzer 38(t) auf Selbstfahrlafette 38(t) Ausf. L、特殊車両番号Sd.Kfz.140。戦車部隊に追随可能な対空戦車として、またメーベルヴァーゲンを3.7cm機関砲に換装するまでの繋ぎとして1943年10月から急ピッチで開発され、12月から試験に入って採用された。38(t)式戦車車台Ｌ型にマルダー�VＭと似た背の低いオープントップ固定式戦闘室を設け、装甲板上半分を開閉式として2cm単装高射機関砲Flak38を全周旋回式に搭載している。俯仰角はマイナス10度（マイナス５度？）からプラス90度で、戦闘室前面にはコの字のフレームが装着されており、俯角を取りすぎて自分の車体を撃たないようにしてあった。携行弾はBr.Spgr.L.Spur（榴弾）360発、Br.Sprgr（榴弾）360発、Pzgr.L.Spur.Zerl（徹甲弾）320発。全長4.61m、全幅2.15m、全高2.25m、重量9.8トン。照準器はFlakvisier38。装甲厚は車体前面20mm15度、側面15mm０度、後面10mm41度、底面10mm90度、上部構造物前面10mm67度、側面10mm25度、後面10mm25度、上面8mm90度、防楯前面10mm17度、側面10mm25度、後面10mm25度、上面オープン。エンジンはプラガACガソリン（150馬力）、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度42km、航続距離210km。FuG5またはFuG2無線機を搭載する。乗員４名（車長兼砲手、装填手、無線手、操縦手）。150両が発注されたが、10両はグリレの車体に転用されたため、1943年11月から1944年2月に140両が新規生産・１両が既存の戦車から改造され、1944年1月から戦車師団の戦車連隊対空小隊に配備された。ヤーボが大量に来襲した西部戦線を中心にイタリア戦線でも任務に就いた。参考：異形戦車ものしり大百科、月刊グランドパワー10,’99、世界の軍用車両(1)、月刊PANZER11,’86

＜３８（ｔ）式偵察用戦車＞：ドイツ陸軍偵察用軽戦車、制式名称はAufklarer auf Fahrgestell Panzerkampfwagen 38(t) mit 2cm KwK38（2cmKwK38搭載38(t)式偵察用戦車）またはAufklarer auf Fgst Jagtpanzer 38(t) mit 7.5cmK51L/24（7.5cmK51砲搭載38(t)式駆逐戦車車台偵察車）、特殊車両番号Sd.Kfz.140/1。�U号戦車Ｌ型ルクスの量産終了後に代替として生産されたもので、後送されてきた38(t)式戦車の車体を流用した。エンジンとトランスミッションはヘッツァーと同じものを使用している。上部構造物を新型に換装し、Sd.Kfz.250/9と同じ2cmKwK38及びMG42装備の揺動砲塔を搭載した。また、上部構造物側面を上に延ばして突撃砲形式に7.5cmKwK37L/24を装備したバージョンも製作された。全長4.51m、全幅2.14m、全高2.17m、重量9.75トン。武装は砲塔の2cmKwK38L/55と7.92mm同軸機銃１門ずつで、俯仰角はマイナス４度からプラス70度、照準器はTZF3a。装甲厚は車体前面50mm15度、側面15mm０度、後面15mm12度、後面8mm90度、上部構造物前面50mm25度、側面15mm30度、後面15mm０度、上面8mm90度、砲塔前面30mm40度、側面8mm40度、後面8mm40度、上面オープン、防楯30mm（曲面）。エンジンはプラガEPA/2、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度58km（42km？）、航続距離210km。無線機はFuG12。乗員４名。1944年2-3月までに2cm砲搭載型50両と7.5cm砲搭載型２両が製作され、4月から機甲偵察中隊に配備され、東西戦線で使用された。参考：ジャーマンタンクス、月刊丸12,’10

＜臼砲運搬車＞：ドイツ陸軍試作臼砲運搬車両、Morsertrager auf Fahrgestell Panzerkampfwagen 38(t)。38(t)式戦車の下部車体にSd.Kfz.251Dベースの上部構造物を取り付けたもので、試作車１両が製作された。参考：ジャーマンタンクス

＜グリレ＞：グリレ・シリーズを参照。

＜装甲兵員輸送車＞：ドイツ陸軍試作装甲兵員輸送車、Schutzenpanzerwagen auf Fahrgestell Panzerkampfwagen 38(t)。38(t)式戦車の下部車体を延長して下部転輪を片側６個に増やし、Sd.Kfz.251Dをベースとして開発された兵員室を取り付けたものである。1944年に試作車が製作されてテストを受けた。参考：ジャーマンタンクス

＜弾薬運搬車＞：ドイツ陸軍弾薬運搬車、Munitionsschlepper auf Fahrgestell Panzerkampfwagen 38(t)。1942年頃から38(t)式戦車が旧式化してきたため、砲塔を外してカンバスを取り付け、運搬車として使用したもの。余った砲塔は固定陣地用に流用された。参考：ジャーマンタンクス

＜３８（ｔ）戦車・海外シリーズ＞

　＜ＬＴ−３８＞：スロバキア陸軍戦車。A-G型合わせて74両をスロバキア快速師団に配備した。参考：月刊丸12,’10

　＜Ｓｔｒｖ．ｍ／４１＞：Strv.m/41を参照。

＜３８（ｔ）式戦車車台シリーズ＞：ドイツ陸軍の自走砲用車台。1942年7月にヒトラーが38(t)式戦車を全て自走砲に転用する命令を出したため、BMMが開発したものである。参考：世界の軍用車両(1)

　＜３８（ｔ）Ｈ型車台＞：大口径の主砲を搭載することによる重量増に対応するため、サスペンションを強化したタイプ。参考：世界の軍用車両(1)

　＜３８（ｔ）Ｋ型車台＞：Ｈ型の小改良型。参考：世界の軍用車両(1)

　＜３８（ｔ）Ｍ型車台＞：車体後部にあったエンジンを中央に移して後部の戦闘室スペースを広く取れるようにしたもの。主砲の装備位置が低くなったため、車高を下げる効果もあった。車体前面上部は一枚の装甲板で形成して生産性を向上させている。参考：世界の軍用車両(1)

＜三八式一〇糎加農砲用牽引車＞：ホルト５トン牽引車を参照。

＜三八式十珊加農＞：日本陸軍の105mmカノン砲で、明治37年10月にドイツのクルップ社に発注された。砲身長3.325m、放列砲車重量2.594トン、俯仰角はマイナス２度からプラス15度、方向射界は左右３度（1.5度？）ずつ。分離装薬式で、使用弾は破甲榴弾（重量18kg）、鋳鉄破甲榴弾、三八式榴霰弾、十四年式榴弾。砲口初速毎秒540m、最大射程10.8km。馬８頭または牽引車１台で牽引できる。自動車野戦重砲として使用され、十四年式十糎加農に後を譲って退役した。参考：日本陸軍兵器資料集、大砲入門

＜三八式十二珊榴弾砲＞：日本陸軍の榴弾砲。クルップ社に発注した。口径120mm、砲身長1.44m、放列砲車重量1.257トン。俯仰角はマイナス５度からプラス43度、方向射界は左右２度ずつ。砲口初速毎秒276m、最大射程5650m。使用弾は破甲榴弾、鋳鉄製破甲榴弾、榴霰弾。馬６頭で牽引できる。日華事変で使用されたが、榴弾を開発していなかったので陣地相手に殆ど効果を発揮できなかった。参考：日本陸軍兵器資料集、大砲入門

＜三八式十五珊榴弾砲＞：日本陸軍の榴弾砲。日露戦争末期にドイツのクルップ社に発注した。口径149.1mm、砲身長12.6口径、放列砲車重量2.09トン／2.23トン（分解式）。俯仰角は０度からプラス43度、旋回角は左右1.45度ずつ。砲口初速毎秒275m、最大射程5890m。使用弾は十一年式榴弾、九二式榴弾。重いので馬８頭で牽引する必要があり、射程も短く、あまり評判は良くなかったため、後継として四年式十五糎榴弾砲が開発された。参考：戦場写真で見る日本軍実戦兵器、大砲入門、月刊丸5,’07

＜三八式機関銃＞：日本陸軍の機関銃。日露戦争終戦後、三八式歩兵銃と共通の弾薬を使用できる機関銃として小銃口径機関砲の名称で開発され、その後三八式三脚架機関砲に改称され、明治40年6月に口径11mm未満の機関砲を機関銃と呼ぶことになったため三八式三脚架機関銃になり、同月の制式化で三八式機関銃になった。保式機関砲の排莢不良と装弾不全を改良したもので、機関部の給弾口に貯油槽を設けて実包の薬莢部に油を塗る方式とし、薬莢の滑りを良くして抽筒を改善した。薬室後部に突堤を設け、装填時に弾頭が変位しないようにしている。抽筒子や円筒も丈夫なものに換え、長時間射撃を可能としており、引き金を引いて連発桿に引っ掛けておくと、指を離してもそのまま連射される。発射速度は銃身下方の瓦斯喞筒先端の規整子で変更可能。引き金を浅く引くと単発射撃が行える。初弾は保弾板を包む紙函の右端剥離部分を除去して機関部左側から差し込み、機関部左の柄桿（ボルトハンドル）を引いて装填する。安全装置として、引き金基部にレバー式の安全栓を装備した。三脚は当初保式機関砲と同じものだったが、後に改正脚と呼ばれる国産の独自型に変更。銃架（正式名称は銃耳託架）の軸をハンドルで昇降可能な昇降軸にして伏射を可能とし、後脚の座面を外して伏射の射撃姿勢を取りやすくした。座っての射撃はできなくなったが、代わりに昇降軸で機銃の位置を高くして膝射を行う。前脚２本に一本棒の前棍、後脚１本に二股の後棍を取り付けられるようにし、戦闘中の人力移動（１名ずつ前後棍を掴んで持ち上げる）を容易にした。通常移動時は銃と三脚に分けて銃馬の三八式機関銃駄鞍に積む。口径6.5mm、全長1.5m、重量55.5kg（三脚込み）。照尺目盛りは200-2200m。発射速度毎分450-600発（射手の熟練度による）。給弾は30発の保弾板。弾薬箱は歩兵用の弾薬箱甲（保弾板20枚入り）と騎兵用の弾薬箱乙（保弾板24枚入り）があり、弾薬馬で運ぶ。参考：月刊丸9,'20、月刊PANZER2,’02

＜三八式機関銃駄載具＞：三八式機関銃を馬に乗せて運ぶために使用される器具で、三年式機関銃も運べる。歩兵用と騎兵用の２種類があり、どちらも重量16.2kgの鞍と付属品から構成される。参考：日本陸軍兵器資料集

＜三八式騎銃＞：三八式歩兵銃シリーズを参照。

＜三八式魚雷シリーズ＞：日本海軍の魚雷。参考：月刊世界の艦船5,’11

＜三八式一号魚雷＞：日本海軍初の駆逐艦用魚雷である。ホワイトヘッド社製。参考：月刊世界の艦船5,’11

＜三八式二号魚雷＞：乾式加熱装置を搭載した冷走魚雷である。ホワイトヘッド社製で、明治38年に制式化された。全長5.1m、直径0.45m、重量614kg、炸薬重量95kg。空気291リットルを装気圧150気圧で詰めてある。射程4000m（雷速23ノット）／2000m（32ノット）／1000m（40ノット）。参考：月刊世界の艦船5,’11、日本駆逐艦史

＜三八式空包＞：日本陸軍の空包。三八式実包の空包版で、装薬を二号空砲薬2.1gに、弾丸を木製0.35gに換えてある。参考：日本陸軍兵器資料集

＜三八式実包＞：日本陸軍の三八式歩兵銃用実包で、三年式機関銃などからも発射できる。明治39年から開発し、明治40年に採用した。ドイツのＳ弾、フランスのＤ弾を基に弾頭を尖鋭化しており、6.5mmと小口径ながら命中精度や射程に優れる。弾芯は鉛、被甲は白銅で、弾底部は被甲が薄くなっておりライフリングに喰い込むようになっている。全長76.5mm、重量21g、弾丸全長32.5mm、弾丸重量9g、装薬重量2.15g。大正2年2月に形状の改良が加えられた。参考：日本陸軍兵器資料集

＜３８式重てき弾発射機＞：ドイツ軍が第２次大戦時に使用したてき弾発射機。突撃工兵の支援用として開発されたもので、重量149kgのてき弾を発射でき、最大射程1000m。重量が1000kgもあって機動性に欠けたため、少数のみの生産に留まった。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

＜三八式歩兵銃シリーズ＞：日本陸軍の小銃。三十年式歩兵銃の改良型で、明治38年に完成し、明治39年に採用された。製作用図面が制式図のみで、各パーツの製作図が存在しないため、公差の概念が無く、陸軍造兵廠の名人が１丁ずつパーツを調整しながら組み立てる必要があり生産性に欠け、同一規格で製造されているのに部品の交換ができないという欠点があった。累計生産数は1000万丁とも言われるが、記録が無いので正確な数値は不明。輸出仕様のものもある。参考：月刊PANZER10,’01、世界の軍用銃、拳銃・小銃・機関銃

　＜三八式歩兵銃＞：三十年式歩兵銃の遊底構造を簡略化し、日露戦争で砂塵が機関部に入り込んだことからボルトと連動するボルトカバーを設け、弾倉底板の脱落防止用留め金などに改良を加えている。使用弾は6.5mmと口径は変わらないが、使用する実包を三八式に変更し、初速を毎秒700mから762mに向上させ、弾道低伸性を向上させた。メトフォードタイプのライフリングと、銃身内部のハードクロムメッキにより、銃身命数が長いとされるが、寿命は8000発程度で、他国のものとあまり変わらない。後期型では九九式歩兵銃と同じくフロントストック部に単脚が設けられている。また、大正7年4月からはライフリングの数が６本から４本に減った。全長1.3m、銃身長0.79m、重量4.1kg／4.5kg（着剣時）。装弾は５発クリップ。銃身が長いので最大射程は3000-4000mもあり、照尺目盛りは300-2400mまで用意されている。着剣すると全長1.666mに達し、短めの槍になる。欠点は小口径なので装薬の威力が小さく、ライフルグレネードが使用できないことだが、こちらは擲弾筒でカバーした。明治38年から配備され、第１次大戦から太平洋戦争終結まで使用された。参考：月刊PANZER10,’01、日本陸軍兵器資料集、戦場写真で見る日本軍実戦兵器、戦時用語の基礎知識

　＜三八式騎銃＞：全長を短縮したカービン型で、明治39年5月に制式化された。全長966mm、銃身長487mm、重量3.4kg。こちらも大正7年4月からライフリングが４本に減っている。参考：月刊PANZER10,’01、日本陸軍兵器資料集

　＜四四式騎銃＞：騎兵突撃の際、三八式騎銃にいちいち着剣するのが面倒なので、三八式騎銃に折り畳み式スパイク型銃剣を取り付けたタイプ。明治43年12月に制式採用された。銃剣取り付け基部の形で前・中・後期型に分けられる。全長966mm（銃剣折り畳み時）／1351mm（銃剣展開時）、銃身長487mm、重量4kg。初速毎秒709m、最大射程3500m、照尺目盛り300-2000m。参考：月刊PANZER10,’01、月刊グランドパワー4,’02、日本陸軍兵器資料集

　＜テラ銃＞：テラは鉄砲・落下傘部隊用の略。日本陸軍空挺部隊は当初三八式騎銃を携帯して降下していたが、全長が長く着地の際に危険なこと、別の袋から銃剣を出して取り付けるのに時間がかかることから、最初から銃剣の付いている四四式騎銃を２分割できるようにしたものである。銃床を折り畳み式にすると白兵戦の際に敵兵を殴れなくなるので、薬室から２分割した。長さ550mmの袋に入れて携帯し、組み立て時にはそのまま差し込んで留め金を２回半ほど回転させれば固定される。ボルトハンドルはネジで着脱可能。ただ兵士の使用弾が拳銃用8mm、九九式軽機用7.7mm、本銃用6.5mmの３種類となり、兵站や携帯に難があることから、九九式軽機の弾薬と共用化できる二式小銃が開発された。参考：丸エキストラ版No.71

　＜三八式歩兵銃メキシカンバージョン＞：口径を7mmに変更し、全長をやや延長したタイプ。三八式騎銃バージョンも製造されたが、メキシコが代金を払えなかったので、第１次大戦で兵器の不足していたロシアに輸出された。参考：月刊PANZER10,’01

＜三八式野砲シリーズ＞：日本陸軍75mm牽引式野砲。日露戦争で使用した三十一年式速射野砲は駐退復座器無しの旧式だったため、駐退復座器付きのクルップ社製新型砲を採用したものである。明治37年11月に400門を発注し、翌年に最初の１門が到着、明治40年に制式化した。大阪砲兵工廠で国産化も行っている。日露戦争には間に合わず、初陣は大正3年の青島要塞攻略戦である。参考：日本陸軍兵器資料集、戦場写真で見る日本軍実戦兵器、月刊PANZER5,’05、大砲入門

　＜三八式野砲＞：口径75mm、砲身長31口径、放列砲車重量947kg。俯仰角はマイナス８度からプラス16.5度で、前方に霰弾をばらまく榴霰弾の使用をメインに考えている。方向射界は左右３度30分ずつ。使用弾は三十一年式速射野砲との共用を考えていたが、日露戦争には間に合いそうもなかったので新型にし、榴弾甲、九〇式尖鋭弾、三八式榴霰弾、十年式榴弾、十年式鋼性銑榴弾、発煙弾（遮蔽範囲は幅及び高さ30m、持続時間40秒）、九〇式焼夷弾、九〇式照明弾を採用した。当初は分離装薬だったが、後に完全弾薬筒の九四式榴弾を使用するようになった。砲口初速毎秒520m、最大射程8350m、最大発射速度毎分20発。射距離5800m以上で砲撃を行う際は、砲架の後ろの地面を掘る必要がある。牽引時は36発入り弾薬箱を乗せた前車を砲の脚に付け、馬６頭で引っ張る。参考：日本陸軍兵器資料集、戦場写真で見る日本軍実戦兵器、月刊PANZER5,’05、大砲入門

　＜改造三八式野砲＞：大正13年9月から開発された改造型で、甲乙丙の３種類が試作され、当初は丙が採用されたが、量産に移されたのは甲で、大正15年11月に制式化された。砲架中央に穴を開けて高仰角でも砲身が衝突しないようにし、最大仰角を43度にして射程を11500m（10700m？）に引き上げている。駐退復座器も改良し、射程によって後座長を調節可能とした。しかし重量が1135kgと200kg増加した上、強度不足による故障が発生、だいたい200発で駐退復座器が作動しなくなり、500発撃つと砲架が折れたりしたらしい。砲を牽引する馬は６頭のままだったので、日華事変では悪路でへたばる馬が続出し、前線部隊に追随するどころではなくなってしまった。使用弾は三八式野砲と同じ弾丸の他に八七式（九七式？）鋼性銑先鋭弾を発射できるようになった。参考：日本陸軍兵器資料集、戦場写真で見る日本軍実戦兵器、月刊PANZER5,’05、大砲入門

＜三八式榴霰弾弾薬筒（７５ｍｍ）＞：日本陸軍の75mm榴霰弾。信管は三年式複働信管修。全長231mm、弾量6.83kg、全備重量7.92kg。内部に270個の霰弾が詰まっている。三八式野砲、改造三八式野砲、四一式騎砲、四一式山砲から発射でき、信管を換えれば九〇式野砲や九四式山砲でも使える。参考：月刊丸5,’13、日本陸軍兵器資料集

＜三八式榴霰弾（１０５ｍｍ）＞：日本陸軍の105mm榴霰弾。三八式十珊加農から発射でき、炸裂すると530個の破片をまき散らす。全長340mm、重量18kg。参考：日本陸軍兵器資料集

＜３９＞：イギリス海軍ロンドン級重巡洋艦デボンシャー（Devonshire）。1929年竣工。1954年に解体された。参考：近代巡洋艦史、第２次大戦のイギリス軍艦

＜３９＞：オーストラリア海軍パース級ミサイル駆逐艦ホバート（Hobart）。1965年竣工。1982年3月22日から4月29日、リムパック82に参加。2000年に退役した。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊、8,'15、日本の戦力

＜３９＞：オーストラリア海軍ホバート級イージス艦１番艦ホバート（Hobart）。2012年9月起工、2015年5月23日進水、2016年9月12日公試開始。2017年1月30日、戦闘システムの洋上公試を開始。9月23日就役、シドニーで就役式典が実施された。2018年11月5日、ハワイ近海でDDG-113ジョン・フィンと共同交戦能力CECを使用した目標追尾情報・射撃管制データ共有試験を行い、成功した。2019年10月15-16日、DDG-177あたごとの日豪共同訓練（各種共同訓練）に参加。10月16-20日、海自横須賀基地に寄港。11月5-9日、アンザック級フリゲートFFH154パラマタと共に、海自佐世保基地を親善訪問した。11月4-21日、海上自衛隊演習に参加。2020年2月17日から3月6日、Certification Exercise 2020演習に参加。6月中旬から下旬、オーストラリア東部沖で部隊統合訓練に参加。7月19-23日、フィリピン海で海自・アメリカ海軍との共同演習に参加。オーストラリア国防軍統合任務群L02キャンベラ、FFH-151アランタ、FFH-153スチュアート、O226シリウスと共に、海自DD-116てるづき、アメリカ海軍CVN-76ロナルド・レーガン、CVW-5、CG-54アンティータム、DDG-89マスティンなどと演習を行った。8月17-31日、リムパック2020に参加し、SM-2を実射した。9月13-17日、補給艦O226シリウスと共に、南シナ海で海自令和2年度インド太平洋方面派遣訓練部隊（DDH-184かが、DD-107いかづち、搭載機３機）との共同訓練（洋上補給など）に参加。12月6-12日、ホバート級イージス艦41ブリスベーン、同42シドニーと共に、オーストラリア東岸沖でホバート級全艦揃い踏みの初演習に参加。オーストラリア空軍F-35A戦闘機が訓練を支援している。2021年11月21-30日、令和3年度海上自衛隊演習（実動演習＜日米共同演習および日米豪加独共同訓練＞）に参加。2022年10月4-8日、南シナ海で日米豪加共同訓練ノーブル・ミスト22に参加。フリゲートFFH-151アルンタ、補給艦A304ストルワートと共に、DD-104きりさめ、DDG-69ミリウス、DDG-76ヒギンズ、アメリカ沿岸警備隊巡視船ミジェット、カナダ海軍フリゲートFFH-338ウィニペグと、各種戦術訓練（対潜戦など）を行った。10月11-18日、スールー海で米豪比主催共同訓練Exercise SAMASAMA/LUMBAS 2022に参加。補給艦A304ストルワートと共に、DD-104きりさめ、US-2救難飛行艇、アメリカ海軍DDG-69ミリウス、P-8A哨戒機、フィリピン海軍フリゲートFF-150ホセ・リサール、C-90哨戒機など、フランス領ポリネシア駐留フランス軍ファルコン200哨戒機、イギリス海軍哨戒艦P234スペイと、捜索救難・洋上補給などの訓練を行った。11月6日、海上自衛隊創設70周年記念令和4年度国際観艦式に参加。11月7日、関東南方海空域で多国間共同訓練に参加。11月10-19日、キーン・ソード23に参加。12月16日、シドニーに帰港。2024年5月10日、東シナ海で日豪共同訓練日豪トライデント24に参加し、AOE-424はまなと洋上補給訓練を行った。参考：月刊世界の艦船8,'15、12,’16、4,’17、11,’17、12,’18、2,’19、1,’20、2,’20、4,'20、9,'20、11,'20、12,'20、3,'21、2,'22、1,'23、2,'23、3,’23、7,'24、月刊軍事研究10,’15、月刊JWings10,’20、1,’23

＜３９Ｍ＞：ハンガリー陸軍４輪装甲車、別名チャバ（Csaba）。車体・砲塔は装甲板をボルト止めした多面形状で、装甲厚は13-8mm。全周旋回砲塔に20mm機関砲36Mと8mm機関銃34/47AMをそれぞれ別のマウントに装備する。全長4.5m、全幅2.1m、全高2.27m、全備重量5.9トン。エンジンはＶ型８気筒液冷ガソリン（90馬力）、最大速度65km、航続距離150km。乗員４名。135両が1940-44年に生産され、ユーゴ侵攻で初実戦参加し、バルバロッサ作戦時にはハンガリー第１・第２機械化旅団、第２騎兵旅団に配備されていた。1945年にはハンガリー本土での対ソ戦に投入された。参考：世界の軍用車両(4)、月刊グランドパワー2,’99

＜３９Ｍファミリー＞

　＜４０Ｍ＞：通信車型。機関砲を外して無線機を搭載、車体上部にフレームアンテナを装備した。参考：世界の軍用車両(4)

＜３９式柄付き手榴弾＞：ドイツ軍の手榴弾。24式柄付き手榴弾の改良型である。重量624g、炸薬重量218g（TNT）。殺傷半径14m。破片効果を高めるために金属板を巻いたものもあり、1943年末以降は３分の１が生産当初からこのタイプだったらしい。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

＜３９式柄付き発煙手榴弾＞：ドイツ軍の手榴弾で、39式柄付き手榴弾の弾頭を発煙弾頭にしたものである。対戦車肉薄攻撃の際、戦車の前方に投げつけて目眩ましをする。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

＜三九式輜重車シリーズ＞：日本陸軍の輜重車。参考：機甲入門

　＜三九式輜重車（甲）＞：全長3.517m、車輪中径1.2m、空車重量157.5kg、全備重量370kg、行進速度4.5km。参考：機甲入門

　＜三九式輜重車（乙）＞：鉄舟に搭載できるタイプ。参考：機甲入門

＜３９式集束手榴弾＞：ドイツ軍の手榴弾。39式柄付き手榴弾の弾頭周囲に同手榴弾の弾頭のみ６つを針金で巻き付けたものである。戦車の履帯を切断するのに使用する。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

＜３９式対戦車徹甲弾＞：Pzgr.Patr.39を参照。

＜３９式卵形手榴弾＞：ドイツ軍の手榴弾。頂部のノブを外し、中の紐を引っ張ると信管に点火される。重量340g、炸薬重量112g（TNT）。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

＜３００＞：中国海軍ロメオ級潜水艦。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜三百番五号爆弾＞：日本海軍の３トン級五号爆弾。昭和13年頃に計画され、大攻に積む予定だったが、予定のままで終わったらしい。参考：日本海軍の爆弾

＜３０１＞：中国海軍ロメオ級潜水艦。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜３０２＞：中国海軍ロメオ級潜水艦。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜３０３＞：中国海軍ロメオ級潜水艦。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜３０３Ｐ＞：FN社が開発した非致死型拳銃。直径18mm・重量8.5gの緩衝材付きペイント弾を炭酸ガスで発射するもので、ペッパー弾などを使用することもできる。有効射程25m。装弾数７発。参考：月刊軍事研究11,’10

＜３０４＞：中国海軍ロメオ級潜水艦。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜３０４型＞：アムール型（工作艦）を参照。

＜３０５＞：中国海軍明級潜水艦。2017-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３０６＞：中国海軍明級潜水艦。2017-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３０７＞：中国海軍明級潜水艦。2017-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３０７型＞：SJD-9（ソナー）を参照。

＜３０８＞：中国海軍明級潜水艦。2017-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３０９＞：中国海軍明級潜水艦。2017年現在、退役済。2020年現在、南海艦隊に配備されている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’17、4,’21

＜３１０＞：中国海軍明級潜水艦。2017-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３１１＞：中国海軍明級潜水艦。2017-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３１２＞：中国海軍明級潜水艦。2017-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３１２型＞：中国海軍無人掃海艇フーティ（Futi）型。ドイツのトロイカ自航式無人掃海艇をコピーしたものである。全長20.9m、排水量47トン。速力12ノット。磁気掃海具と音響掃海具を装備する。1972年から70隻が就役した。参考：月刊世界の艦船5,’15

＜３１３＞：中国海軍明級潜水艦。2017-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、4,’21、4,’22

＜３１４＞：オーストラリア海軍改ケープ級哨戒艇１番艇ケープ・オトウェイ（Cape Otway）。2022年3月23日竣工、オースタル社から納入された。参考：月刊世界の艦船6,’22

＜３１４＞：中国海軍039G型宋級潜水艦。2004年就役。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、6,’14、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３１５＞：中国海軍039G型宋級潜水艦。2004年就役。2017-22年現在、北海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３１５＞：リビア海軍641型潜水艦アル・ヒベール（Al Khybel）。1982年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜３１６＞：中国海軍039G型宋級潜水艦。2005年就役。2017-22年現在、北海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３１６＞：リビア海軍641型潜水艦アル・フナイン（Al Honain）。1982年就役。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦

＜３２０＞：中国海軍039A型宋級潜水艦。1991年起工、1994年、進水、1999年6月就役。2017-22年現在、北海艦隊に配備されている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船6,’14、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３２０ＰＴＭ４５＞：ATC-81システム（戦車運搬車）を参照。

＜３２０型＞：オビ型（病院船）を参照。

＜３２１＞：中国海軍039G型宋級潜水艦。2001年4月就役。2017-22年現在、北海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,'21、4,’22、中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜３２２＞：中国海軍039G型宋級潜水艦。2001年12月就役。2017-22年現在、北海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22、中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜３２３＞：中国海軍039G型宋級潜水艦。2003年11月就役。2017-22年現在、北海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22、中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜３２４＞：中国海軍039G型宋級潜水艦。2003年12月就役。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,'21、4,’22、中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜３２５＞：中国海軍039G型宋級潜水艦。2004年就役。2017-18年現在、東海艦隊に配備されている。2019-21年現在、南海艦隊に配備されている。2022年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３２６＞：中国海軍039G型宋級潜水艦。2005年就役。2017-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３２６ＬＰ＞：ドイツ陸軍近接防御兵器から発射できる榴弾で、発射後7-10m飛翔し、地上0.5-1mの高さで炸裂、加害半径は100mに達する。参考：月刊グランドパワー3,’04

＜３２７＞：中国海軍039G型宋級潜水艦。2006年就役。2017-22年現在、北海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,'2１、4,’22

＜３２８＞：中国海軍039G型宋級潜水艦。2005年就役。2017-22年現在、北海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３２９＞：中国海軍039G型宋級潜水艦。2006年就役。2017-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３３０＞：中国海軍元級潜水艦（039A型）１番艦。2006年就役。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３３０Ｚｈ＞：ロシア軍車載GPS妨害装置、別名Zhytel。参考：月刊世界の艦船11,’22

＜３３１＞：インドネシア海軍シグマ型コルベット１番艦ラディン・エディ・マルタディナタ（Raden Eddy Martadinata）。2014年起工、2017年就役。2017年11月20日、タイ東部パタヤ沖でタイ海軍主催ASEAN創設50周年国際観艦式に参加。2018年6月28日から8月2日、リムパック2018に参加。2020年7月14日、ジャワ海で沈没したテルク・ジャカルタの救難信号を受け出動し、商船に救出されていた乗員55名を引き取った。2021年4月21日に行方不明になったインドネシア海軍潜水艦402ナンガラの捜索活動に参加。参考：月刊世界の艦船10,’17、2,’18、10,’18、10,’20、7,’21

＜３３１＞：タイ海軍チョンブリ級高速哨戒艇チョンブリ。1983年2月就役。2010年12月11日、スリランカ海軍創設60周年記念国際観艦式に参加。2011年12月6-10日、LIMA2011に参加。2015年3月18日、LIMA2015国際海上レビューに参加。参考：JShips Vol.44、月刊世界の艦船4,’12、7,’15

＜３３１＞：中国海軍元級潜水艦（039A型）２番艦。2009年就役。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３３２＞：インドネシア海軍シグマ型コルベット２番艦グスティ・ングラ・ライ（Gusti Ngurah Rai）。2014年起工、2018年1月就役。この時は兵装を一部のみ搭載しており、戦闘システム完備は2020年になった。2021年4月21日に行方不明になったインドネシア海軍潜水艦402ナンガラの捜索活動に参加。6月30日、インドネシアのスラバヤ港沖で海自遠洋練習航海部隊TV-3508かしま及びTV-3518せとゆきと共同訓練を実施。参考：月刊世界の艦船6,’20、7,’21、10,’21

＜３３２＞：中国海軍元級潜水艦（039A型）３番艦。2009年就役。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３３２＞：中国海軍ダーラン級潜水艦救難艦。2010年4月10日、ソブレメンヌイ�T級ミサイル駆逐艦137福州、ソブレメンヌイ�U級ミサイル駆逐艦139寧波、江衛�U型フリゲート522連雲港、江衛�T型フリゲート541淮北、同542銅陵、福清型補給艦882鄱陽湖、拖中型艦隊航洋曳船、キロ級潜水艦２隻と共に、沖縄の西南西140kmを太平洋に向け航行するのを、DDG-176ちょうかいとDD-114すずなみが確認した。参考：月刊軍事研究7,’10

＜３３２型＞：フランケンタール級（掃討艇）を参照。

＜３３３＞：ソブエルシェンヌイ（フリゲート）を参照。

＜３３３＞：タイ海軍チョンブリ級哨戒艇３番艇プーケット（Phuket）。1984年竣工。2013年3月26-30日、LIMA2013に参加。参考：月刊世界の艦船7,’13

＜３３３＞：中国海軍元級潜水艦（039A型）４番艦。2010年就役。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３３４＞：中国海軍元級潜水艦５番艦（039B型１番艦）。2011年就役。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船6,’14、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３３５＞：グロームキィ（フリゲート）を参照。

＜３３５＞：中国海軍元級潜水艦６番艦（039B型２番艦）。2011年就役。2015年5月22日、パキスタンのカラチ港に入港。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船6,’14、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,'21、4,’22、月刊軍事研究11,’15

＜３３６＞：中国海軍元級潜水艦７番艦（039B型３番艦）。2012年就役。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船6,’14、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３３７＞：グレムヤシチイ（フリゲート）を参照。

＜３３７＞：中国海軍元級潜水艦８番艦（039B型４番艦）。2011年就役。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船6,’14、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３３８＞：中国海軍元級潜水艦９番艦（039B型５番艦）。2012年就役。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船6,’14、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３３９＞：アルダー・チデヌサポフ（フリゲート）を参照。

＜３３９＞：中国海軍元級潜水艦10番艦（039B型６番艦）。2012年就役。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船6,’14、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３４０＞：中国海軍元級潜水艦11番艦（039B型７番艦）。2012年就役。2017-22年現在、北海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船6,’14、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３４０トン型＞：Ｄ級（アメリカ潜水艦）を参照。

＜３４１＞：台湾海軍LSM-1級中型揚陸艦美珍（メイツン）。元はアメリカ海軍LSM-1級中型揚陸艦LSM-155である。1946年就役。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜３４１＞：中国海軍元級潜水艦12番艦（039C型１番艦）。2013年就役。2017-22年現在、北海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船6,’14、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３４１型＞：中国海軍の射撃管制レーダー、NATOコードはライス・ランプ。箱状の基部前方にパラボラアンテナを装着する。使用周波数Kuバンド／Ｘバンド。江衛�U級フリゲートに37mm機関砲管制用として搭載された。参考：月刊軍事研究5,’13、月刊世界の艦船1,'15増刊

＜３４２＞：中国海軍元級潜水艦（039C型２番艦）。2015年就役。2019-21年現在、北海艦隊に配備されている。2022年現在、南海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３４２＞：中国海軍明級潜水艦。2017年現在、退役済。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’20

＜３４２型＞：中国海軍の射撃管制レーダー、NATOコードはフォグ・ランプ。HQ-61空対艦ミサイル管制用である。アンテナは円形カセグレン型。使用周波数Ｘバンド。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜３４３＞：レーズキィ（フリゲート）を参照。

＜３４３＞：中国海軍元級潜水艦（039C型３番艦）。2017年就役。2019-21年現在、北海艦隊に配備されている。2022年現在、南海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３４３＞：中国海軍ロメオ級潜水艦。2017年現在、退役済。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’20

＜３４３型シリーズ＞：中国海軍の射撃管制レーダー。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜３４３型＞：NATOコードはワスプ・ヘッド。ロシアのYakor-2Mと同じものである。アンテナは略楕円形パラボラ式。使用周波数Ｘバンド（9.3-9.44GHz）、パルス繰り返し周波数2500pps/3500pps。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜３４３ＧＡ型＞：アンテナは横長パラボラ、使用周波数Ｘバンド。江衛�U級フリゲートに主砲・対艦ミサイル管制用として搭載された。参考：月刊軍事研究5,’13

＜３４４＞：中国海軍元級潜水艦（039C型４番艦）。2017年就役。2019-21年現在、北海艦隊に配備されている。2022年現在、南海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３４４＞：中国海軍ロメオ級潜水艦。2017年現在、退役済。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’20

＜３４４型＞：中国海軍の射撃管制レーダー、別名MR34。イタリアのRTN-20Xがベースらしい。旋回俯仰架台に平べったい半球形をした逆カセグレン方式パラボラアンテナと電子光学センサー（可視光撮像装置＋レーザー測距器）を装着している。使用周波数Ｘバンド。追尾可能距離30km（RCS２平方メートル高空目標）／13km（シースキマー）。052A旅滬型、051B型、051C型、052B型、052C型、052D型ミサイル駆逐艦、054型、054A型フリゲートに主砲・対艦ミサイル管制用として搭載された。参考：月刊軍事研究5,’13、11,’16、8,’18、月刊世界の艦船1,'15増刊、4,'22

＜３４５＞：中国海軍元級潜水艦（039C型５番艦）。2018年就役。2019-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３４５＞：中国海軍ロメオ級潜水艦。2017年現在、退役済。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’20

＜３４５型＞：中国海軍の射撃管制レーダー（火控雷達）、別名MR35。トムソンCSF社製カストール�U（カストールCTM？カストール2J？）のコピーである。旋回架台に箱形の俯仰装置が載っており、向かって左にパラボラアンテナ、右に角柱状の赤外線カメラが装着されている。使用周波数Ｘバンド（Kuバンド？）、レーダー探知距離30km（RCS２平方メートル航空機）／15-18km（対艦ミサイル）。052A旅滬型駆逐艦、051B型駆逐艦、江衛�U級フリゲート、054型フリゲートにHHQ-7艦対空ミサイル管制用として搭載されている。参考：月刊世界の艦船4,'22、10,’11、1,'15増刊、2,’21、月刊軍事研究5,’13

＜３４６＞：中国海軍元級潜水艦（039C型６番艦）。2018年就役。2019-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船2,’20、4,’21、4,’22

＜３４６＞：中国海軍ロメオ級潜水艦。2017年現在、退役済。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’20

＜３４６型シリーズ＞：中国海軍の多機能アクティブ・フェイズド・アレイ・レーダー（有源相控陣雷達）。参考：月刊世界の艦船11,’11

＜３４６型＞：別名H/LJG-346、NATOコードはドラゴン・アイ（Dragon Eye）。関連技術はウクライナから得たらしい。平たいカマボコ型プラナー・アレイ・アンテナ４面で全周をカバーする。アンテナ１面は目標捜索用Ｓバンド平板アンテナ（4m四方）の左右にHHQ-9艦対空ミサイル誘導用Ｃバンド平板アンテナ（縦4m×横0.2m）を配置しており、アンテナの冷却は空冷（一部液冷）で、アンテナが平板ではないのは空冷効率強化のためらしい。アンテナ素子381個（19×19＋４×５）からなるモジュールが１面あたり４基（素子数計1524個）装着されている。指揮管制、探知追尾、射撃指揮、ミサイル誘導、目標情報アップデート、作戦準備、測試の各機能を持つ。使用周波数S/Cバンド（Ｘバンド？Ｇバンド？）、ビーム幅2.5度、探知距離250-300km（400-500km？）。001型遼寧級空母に搭載された。052C型ミサイル駆逐艦用は改良型の348型ともいわれていたが、同じ346型だった。HHQ-9A艦対空ミサイルは終末ARHなので中間誘導だけで済み、同時ミサイル誘導数は50発とされるが、アンテナ素子数が少ないので、６発を3-6目標に誘導する程度ともいわれる。空冷装置に問題があってアンテナ面の冷却を均一に行えず、能力制限を掛ける必要があった。参考：月刊軍事研究10,’14、9,’14、6,’13、月刊世界の艦船6,’14、3,’17、12,’18、11,'21、4,'22、11,'24、11,’11、1,'15増刊、4,’16、10,’18、THE MILITARY BALANCE 2016参考：月刊世界の艦船

＜３４６Ａ型＞：別名H/LJG-346A。全面液冷システム採用により冷却能力を強化し、アンテナを平板化した。アンテナ自体も346型より大型化しているといわれ、性能強化を図ったらしく、348型よりレーダー波の波長を短くして精度を上げたが、その分だけ探知距離が短くなり、消費電力も上がったとされる。使用周波数Ｓバンド。探知距離300-350km（航空機）／160km（巡航ミサイル、RCS0.01平方メートル）、追尾距離150km（空中目標）／30km（海上目標）、追尾可能目標数200個。同時中間誘導可能ミサイル数32発、同時終末誘導可能ミサイル数16。052D型ミサイル駆逐艦、002型山東級空母に搭載された。参考：月刊世界の艦船4,'16、11,’14、1,'15増刊、10,’18、12,’18、11,'21、THE MILITARY BALANCE 2016

＜３４６Ｂ型＞：346A型の改良型で、２周波数式にした。使用周波数はＳバンドと多分Ｘバンド、前者は探知距離500-600kmの長距離捜索用で、後者は射撃指揮レーダーを兼ねる。055型駆逐艦に搭載されており、前部上構斜め４面にＳバンド用アンテナ（4.3m四方）、多角柱マスト４面に多分Ｘバンド用アンテナを装着している。003型福建級空母にも搭載された。参考：月刊軍事研究8,’18、月刊世界の艦船11,'21、12,’19、8,’23

＜３４７＞：台湾海軍LSM-1級中型揚陸艦美頌（メイソン）。元はアメリカ海軍LSM-1級中型揚陸艦LSM-431である。1946年就役。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜３４７＞：中国海軍元級潜水艦（039C型７番艦）。2019年就役。2019-21年現在、北海艦隊に配備されている。2022年現在、南海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船2,’20、4,’21、4,’22

＜３４７＞：中国海軍ロメオ級潜水艦。2017年現在、退役済。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’20

＜３４７Ｇ型＞：中国海軍の射撃管制レーダー（火控雷達）、NATOコードはライス・ボール（Rice Bowl）。イタリア製RTN-20Sのコピー（RTN-20Xベースに開発？）で、旋回俯仰架台に傘型アンテナを装着する。使用周波数Ｘ／Kuバンド、最大追尾距離12km（RCS２平方メートル）／6km（0.1平方メートル）。051B級駆逐艦、旅滬型駆逐艦、紅箭型ミサイル艇、紅星型ミサイル艇、海情型哨戒艇に37mm連装機関砲管制用、054級フリゲートに30mm機関砲管制用、054A級フリゲートに76mm単装砲管制用として搭載された。参考：月刊世界の艦船4,'22、10,’11、1,'15増刊、月刊軍事研究5,’13

＜３４７Ｓ型＞：中国海軍の捜索レーダー。参考：月刊世界の艦船4,’22

＜３４８＞：中国海軍元級潜水艦。2021年就役。参考：月刊世界の艦船4,’22

＜３４８＞：中国海軍ロメオ級潜水艦。2017年現在、退役済。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’20

＜３４８型＞：346型（アクティブ・フェイズド・アレイ・レーダー）を参照。

＜３４８型＞：中国海軍方位盤。電子光学センサーとＸバンド・レーダーを組み合わせたもので、RTX-10X/-20Xをベースに開発した。小型艇の37mm連装機関砲管制用に搭載されている。参考：月刊世界の艦船4,’22

＜３４９＞：中国海軍元級潜水艦。2021年就役。参考：月刊世界の艦船4,’22

＜３４９＞：中国海軍ロメオ級潜水艦。2017年現在、退役済。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’20

＜３４９型＞：中国海軍730型／1130型CIWS用追尾レーダー、別名TR47C。使用周波数Ｘバンド。最大追尾距離8km（対艦ミサイル）／15km（RCS２平方メートル）／20km（RCS10平方メートル）。参考：月刊世界の艦船2,’21、4,’22

＜３５０＞：中国海軍ロメオ級潜水艦。2017年現在、退役済。参考：現代の潜水艦、月刊世界の艦船2,’20

＜３５１＞：中国海軍改ロメオ級潜水艦１番艦。2017年現在、退役済。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’20

＜３５１型＞：中国海軍の対水上捜索レーダーで、NATOコードはポット・ヘッド。使用周波数Ｘバンド、ピーク出力100kW。海南級哨戒艇に搭載されている。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜３５２＞：中国海軍明級潜水艦。2017年現在、退役済。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’20

＜３５２型＞：エンスドルフ型（掃海艇）を参照。

＜３５２型＞：中国海軍の対水上レーダー兼艦対艦ミサイル射撃指揮レーダーで、NATOコードはスクウェア・タイ。MR331ミネラルMEのコピーである。使用周波数Ｘバンド、ピーク出力200kW、探知距離55-77km。054A型フリゲートに搭載されている。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、月刊軍事研究12,’14

＜３５３＞：台湾海軍LSM-1級中型揚陸艦美平（メイピン）。元はアメリカ海軍LSM-1級中型揚陸艦LSM-471である。1956年11月就役。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜３５３＞：中国海軍明級潜水艦。2017年現在、退役済。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’20

＜３５４＞：中国海軍明級潜水艦。2017年現在、退役済。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’20

＜３５４型＞：中国海軍の二次元対空対水上捜索レーダー、NATOコードはアイ・シールド（Eye Shield）。アンテナは楕円パラボラ型で、毎分4-10回転する。使用周波数Ｃバンド、ピーク出力500kW、パルス繰り返し周波数400/800pps、探知距離60km。旅大型駆逐艦や江滬型フリゲートに搭載されている。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、4,’21

＜３５５＞：中国海軍ロメオ級潜水艦。2017年現在、退役済。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’20

＜３５６＞：台湾海軍LSM-1級中型揚陸艦美楽（メイロー）。元はアメリカ海軍LSM-1級中型揚陸艦LSM-362である。1962年5月就役。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜３５６＞：中国海軍明級潜水艦。2016年11月17日、大連の造船所でバングラデシュに引き渡され、ナバジャトラになった。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’17

＜３５７＞：インドネシア海軍ブン・トモ級ミサイル・コルベット１番艦ブン・トモ（Bung Tomo）。2010年起工、2002年進水、2014年就役。2019年5月10日、ジャカルタ沖でDD-106さみだれと親善訓練（通信、海賊対処、戦術運動）を実施。2021年2月11-16日、アマン21に参加。4月21日に行方不明になったインドネシア海軍潜水艦402ナンガラの捜索活動に参加。参考：月刊世界の艦船3,’15、7,’19、5,’21、7,’21

＜３５７＞：中国海軍明級潜水艦。2016年11月17日、大連の造船所でバングラデシュに引き渡され、ジョイジャトラになった。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’17

＜３５７目標＞：太平洋戦争でアメリカ軍が中島飛行機武蔵製作所に付けたコード。参考：世界の傑作機No.52

＜３５８＞：インドネシア海軍ブン・トモ級ミサイル・コルベット２番艦ジョン・リー（John Lie）。2014年就役。2015年6-8月、カラット2015に参加。2020年10月6日、コルベット377スタントと共に、海自令和2年度インド太平洋方面派遣訓練部隊DDH-184かが、DD-107いかづちとの共同訓練（戦術運動、近接運動、通信など）に参加。参考：月刊世界の艦船3,’15、11,’15、10,’17、1,’21

＜３５８＞：中国海軍明級潜水艦。2017-19年現在、北海艦隊に配備されている。2019年末現在、退役済。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’17、3,’18、2,’19、2,’20

＜３５９＞：中国海軍明級潜水艦。2017-22年現在、北海艦隊に配備されている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３６０＞：中国海軍明級潜水艦。2017-22年現在、北海艦隊に配備されている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３６０オーバーヘッド・アプローチ＞：軍用機の着陸方法。滑走路の延長上5.5km手前（イニシャル・ポイント）から進入し、滑走路の接地点上空450mくらいを通過して180度旋回、ダウンウインド・レグと呼ばれる滑走路と対向する場周経路に入り、脚とフラップを降ろす。滑走路末端から45度のところを通過したら滑走路に向け180度旋回しつつ高度を下げ、着陸する。参考：月刊JWings2,’13

＜３６０型＞：中国海軍の二次元対空対水上捜索レーダー（対空対海捜索雷達）、別名SR-60。イタリアのセレニア社製RAN-10S/SPS-774のコピーである。アンテナは横長ディッシュ・パラボラ型、毎分15または30回転する。使用周波数Ｓバンド。ピーク出力140kW、パルス繰り返し周波数900pps、探知距離150km。旅滬級駆逐艦、旅大型駆逐艦、江滬型フリゲート、江衛�U型フリゲート、054級フリゲート、056級コルベットに搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、10,’11、3,’13、4,'21、月刊軍事研究5,’13

＜３６１＞：中国海軍明級潜水艦。2003年4月16日、山東省青島に帰投する途中にシュノーケル静音航行訓練を行っていたところ、吸気バルブが閉じた状態でディーゼルエンジンを回してしまい、潜水艦学院の学生13名を含む乗員70名全員が一酸化炭素中毒で死亡した。原因は、機械的故障か、シュノーケルが波を被る海面ギリギリの深度を取り続けてしまったためとみられている。2004年、現役に復帰。2017-19年現在、北海艦隊に配備されている。2020年現在、退役済み。参考：月刊世界の艦船10,’13、5,’15、3,’17、4,'21、中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究4,’10、3,’18、2,’19、2,’20

＜３６１式対人てき弾＞：ドイツ軍のてき弾で、39式卵形手榴弾に銃身差し込み用の支柱を付けたものである。射程75m。2.7cm信号拳銃、42式2.7cm信号拳銃、2.7cm戦闘拳銃、2.7cm突撃拳銃から発射可能。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

＜３６２＞：イギリス海軍ドルウェン級通船ドルウェン（Dolwen）。1962年進水。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜３６２＞：中国海軍明級潜水艦。2017-22年現在、北海艦隊に配備されている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３６２型＞：中国海軍の二次元対空対水上捜索レーダー、別名ESR-1。アンテナは八木アンテナ付き楕円形パラボラ型。使用周波数Ｓバンド。旅滬級駆逐艦、旅大型駆逐艦、江滬型フリゲート、江衛型フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜３６３＞：中国海軍明級潜水艦。2017-22年現在、北海艦隊に配備されている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３６３型＞：中国海軍の二次元対空捜索レーダー、別名MR-36。DA-08と同じものである。アンテナは略矩形ディッシュ・パラボラ型で、毎分15または24回転する。使用周波数はS/Cバンド、ピーク出力60kW、パルス繰り返し周波数1100/2200pps。紅箭級ミサイル艇、旅滬級駆逐艦、旅大型駆逐艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜３６３型シリーズ＞：中国海軍揚陸艇。1950年代半ばから建造した。参考：月刊軍事研究9,’18

　＜３６３型＞：ソ連海軍T4型揚陸艇がベースである。参考：月刊軍事研究9,’18

　＜３６３Ａ型＞：

＜３６３Ｓ型＞：中国海軍の対空対水上捜索レーダー（対空対海捜索雷達）。フランスのTSR3004をコピーしたものである。参考：月刊世界の艦船10,’11

＜３６４＞：中国海軍877EKM型潜水艦１番艦。1994年11月就役。1995年2月にロシアから回航された。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22、中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜３６４型＞：中国海軍の低空・対水上捜索・目標指示用二次元レーダー、別名SR-64シーガルＣ（Seagull C）。アンテナは楕円形パラボラ型で、球形レドームに収容されており、毎分15ないし30回転する。トラック・ワイル・スキャン方式による目標追尾も可能で、データは射撃指揮レーダーに送られる。使用周波数はＣ／Ｓバンド（Ｇバンド？）。探知距離300km。052B級ミサイル駆逐艦、052C級ミサイル駆逐艦、052D級ミサイル駆逐艦、054型フリゲート、056級コルベットに搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、4,'21、月刊軍事研究8,’18、5,’13、6,’13、12,’14

＜３６５＞：インドネシア海軍ディポネゴロ級コルベット１番艦ディポネゴロ（Diponegoro）。2007年7月就役。2011年5月18-20日、シンガポールのチャンギ海軍基地でIMDEXに参加。2016年6月28日、パール・ハーバーに入港。6月30日から8月4日、リムパック2016に参加。2018年8月30日から9月15日、カカドゥ2018に参加。2021年4月21日に行方不明になったインドネシア海軍潜水艦402ナンガラの捜索活動に参加。2022年11月3日、横須賀基地でAS565MBeヘリをヘリ甲板に出して一般公開された。11月6日、海上自衛隊創設70周年記念令和4年度国際観艦式に参加。参考：月刊世界の艦船8,’11、9,’16、12,’18、7,’21、1,’23、月刊JWings1,’23

＜３６５＞：中国海軍877EKM型潜水艦２番艦。1995年8月就役。1995年11月にロシアから回航された。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22、中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜３６５／８５Ｒ２０＞： スカラブ装甲車のランフラットタイヤで、ミシュラン製。被弾しても、ランフラット用コアにより走行を継続できる。参考：月刊PANZER6,’03

＜３６６＞：インドネシア海軍ディポネゴロ級コルベット２番艦スルタン・ハサヌディン（Sultan Hasanuddin）。2016年9月12-24日、カカドゥ2016演習に参加。2017年5月12日、シンガポール海軍国際観艦式参加艦と親善訓練に参加。5月15日、シンガポール海軍国際観艦式に参加。参考：月刊世界の艦船12,’16、8,’17

＜３６６＞：中国海軍636型潜水艦１番艦。1997年8月就役。1998年1月にロシアから回航された。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’13、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３６６型＞：中国海軍730型CIWS用射撃指揮レーダー、別名LR-66。アンテナは円形カセグレン型。使用周波数はＸバンド／Kaバンド。056級コルベット、071型揚陸艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、月刊軍事研究9,’18

＜３６６型シリーズ＞：中国海軍の射撃管制レーダー。ロシアのMR331をコピーしたもので、YJ-62艦対艦ミサイルの管制や、低空目標探知に使用される。参考：月刊世界の艦船4,’22、月刊軍事研究11,’16

＜３６６Ａ型＞：別名H/LJQ-366A。052D型に搭載された。参考：月刊世界の艦船12,’18

＜３６７＞：インドネシア海軍ディポネゴロ級コルベット３番艦スルタン・イスカンダル・ムダ（Sultan Iskandar Muda）。2013年10月4日、シドニーに入港。10月5日、オーストラリア海軍国際観艦式に参加。2019年9月7日、ディポネゴロ級で初のMM40エグゾセ・ブロック�V試射を実施。40海里先の沿岸用油槽船サンブを撃沈した。参考：月刊世界の艦船12,’13、1,’14、12,’19

＜３６７＞：中国海軍636型潜水艦２番艦。1996年10月就役。1999年2月（1月？）にロシアから回航された。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’13、5,’15、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３６８＞：ワシリー・ブィコフ（コルベット）を参照。

＜３６８＞：中国海軍636型潜水艦。2004年12月就役。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３６９＞：中国海軍636型潜水艦。2005年4月就役。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３７０＞：中国海軍636型潜水艦。2005年4月就役。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船3,’17、9,’11、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３７１＞：中国海軍636型潜水艦。2005年9月就役。2017-22年現在、東海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船3,’17、9,’11、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３７２＞：中国海軍636型潜水艦。2006年5月就役。2014年4月、深海を哨戒中に機関室のパイプが水圧で破損し、動力を喪失した艦が沈下を始めたが、乗員総出でバルブを締めて対処し、圧壊を免れた。2017-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22、朝雲

＜３７３＞：中国海軍636型潜水艦。2005年8月就役。2017-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３７３型＞：中国軍対砲レーダー。AN/TPQ-37のコピーで、AN/TPQ-36クラスの試作品を製作した後で原型機を作り、テストを繰り返して完成させた。パッシブ・フェイズド・アレイ方式。参考：朝雲

＜３７４＞：中国海軍636型潜水艦。2005年11月就役。2017-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３７５＞：ドミトリー・ロガチェフ（コルベット）を参照。

＜３７５＞：中国海軍636型潜水艦。2005年11月就役。2017-22年現在、南海艦隊に配備されている。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’17、3,’18、2,’19、2,’20、4,’21、4,’22

＜３７７＞：インドネシア海軍コルベット、スタント（Stanto）。2020年10月6日、コルベット358ジョン・リーと共に、海自令和2年度インド太平洋方面派遣訓練部隊DDH-184かが、DD-107いかづちとの共同訓練（戦術運動、近接運動、通信など）に参加。参考：朝雲

＜３８１型＞：中国海軍艦載三次元対空捜索レーダー、NATOコードはシー・イーグル。AN/SPS-39がベースらしく、周波数走査（フレスキャン）方式を採用している。アンテナは矩形プラナー・アレイで、毎分５回転する。使用周波数Ｃバンド、ピーク出力150kW、パルス繰り返し周波数370または730pps、探知距離100km。051B型旅海級駆逐艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、6,’14、3,’13

＜３８１Ｂ型＞：中国海軍艦載三次元対空捜索レーダー。MR-710フレガットMAE-3の中国版である。使用周波数E/Fバンド。参考：月刊世界の艦船4,’21

＜３８２型＞：中国海軍艦載三次元対空捜索レーダー、NATOコードはシー・イーグルS/C。フレガットMAE-5のコピーらしく、周波数走査（フレスキャン）方式を使用する。アンテナは矩形プラナー・アレイ２面背中合わせ。使用周波数S/Cバンド。051C型旅州級ミサイル駆逐艦、052B型旅洋�T級ミサイル駆逐艦、054A型江凱�U級フリゲート、001型遼寧級空母、002型山東級空母に搭載された。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、6,’14、3,’13、5,'23、月刊軍事研究5,’13

＜３８２高地＞：ミート・グラインダーを参照。

＜３８３＞：ロシア海軍プロジェクト22160ワシリー・ブイコフ級コルベット、セルゲイ・コトフ（Sergei Kotov）。2024年3月5日、ウクライナ戦争でウクライナ軍マグラV5水上無人艇の自爆攻撃を受けて沈没した。参考：月刊世界の艦船5,’24

＜３８５＞：インドネシア海軍パルヒム�T型コルベット、トゥク・ウマール（Teuku Umar）。元は東ドイツ海軍パルヒム�T型コルベット（1984年就役）で、1993年に取得した。2018年6月8日、海自遠洋練習艦隊と親善訓練を実施。参考：月刊世界の艦船9,’18

＜３０００Ｓ級＞：サワリ�U級（フリゲート）を参照。

＜３０００トン型＞：28SS（潜水艦）または29SS（潜水艦）を参照。

＜３００３アルミニウム＞：耐蝕アルミニウム合金の１つで、マグネシウム1.2%を含む。焼き入れが不能で、引っ張り強さは１平方ミリメートルあたり10kgと強度が低いので、フェアリングやタンク配管などに使用される。参考：航空用語事典増補改訂版

＜３１１６＞：中国海軍074型揚陸艦。参考：月刊世界の艦船6,’14

＜３１２９＞：中国海軍074A型揚陸艇。参考：月刊世界の艦船9,’11

＜３２３２＞：中国海軍074A型揚陸艇。参考：月刊世界の艦船3,’13

＜３２３５＞：中国海軍074A型揚陸艇。参考：月刊世界の艦船4,’21

＜３３２０＞：中国海軍726型LCAC１番艇。2008年進水、2010年就役。参考：月刊世界の艦船9,’11、3,’13

＜３３２１＞：中国海軍726型LCAC。参考：月刊世界の艦船5,’15

＜３３２５＞：中国海軍ズブル級揚陸艇。参考：月刊世界の艦船3,’18

＜３３２７＞：中国海軍ズブル級揚陸艇３番艇。2017年就役。参考：月刊世界の艦船4,'21、2,’20

＜３３３２＞：中国海軍726型LCAC。参考：月刊世界の艦船3,’18

＜３３３３＞：中国海軍726型LCAC。参考：月刊世界の艦船2,’20

＜３３８０−８０１４−０００７＞：自衛隊の空中線。日本エヤークラフトサプライ製。参考：月刊軍事研究1,’19

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