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＜ハ＞：日本陸軍の飛行機用発動機を示す秘匿名称（代用名称）。制式名称は制式化年＋馬力だが、当然ながら制式化年が同じなら全く違うエンジンでも同じ年式になってしまうため、馬力まで書かないと区別が付かず、こちらの方が短くて記載するのも楽である。ベースは昭和8年5月に制定された民間注文兵器の略号に関する内規で、昭和11年3月に陸軍航空本部が制定した兵器機（秘）密取扱既定の兵器代用名称作成使用要領別表に、飛行機発動機の略符号頭文字をハとし、これに一連番号を付して代用名称とする、と記載されている。バージョン違いは更に後ろに甲乙丙を付ける。参考：月刊航空ファン2,’18、11,’18

＜ハ一＞：寿シリーズ（エンジン）を参照。

＜波１＞：日本海軍波１型潜水艦１番艦。明治41年に第８潜水艇として就役した。大正8年4月1日、第８潜水艦に艦名変更された。大正12年6月16日、波１に艦名変更された。昭和4年4月に除籍された。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜ハ一乙＞：寿シリーズ（エンジン）を参照。

＜波１型＞：日本海軍三等潜水艦。イギリスのヴィッカーズ社が開発したC1型潜水艇を導入したものである。ホランド型の拡大改良版で、船体は単殻式、潜舵を持ち、潜望鏡も全ての方向で正像が得られるものに換えた。ただし独立した作戦行動はできないままだった。全長43.33m、幅4.14m、平均吃水3.45m、常備排水量286トン、水中排水量316トン。主機は毘式ガソリン（600馬力）１基・開放型モーター２基（300馬力）、１軸推進、水上速力12ノット、水中速力６ノット（8.5ノット？）、燃料搭載量15.5トン、ペースト式電池160個、水上航続距離660海里（12ノット）、水中航続距離60海里（４ノット）。安全潜航深度30.5m。兵装は艦首の45cm魚雷発射管２門（魚雷２本）。乗員29名。明治41年に波１と波２が就役した。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド、日本潜水艦物語、月刊世界の艦船10,’13

＜波２＞：日本海軍波１型潜水艦２番艦。明治41年に第９潜水艇として就役した。大正8年4月1日、第９潜水艦に艦名変更された。大正12年6月16日、波２に艦名変更された。昭和4年4月に除籍された。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波３＞：日本海軍波３型潜水艦１番艦。第10潜水艇として就役した。大正8年4月1日、第10潜水艦に艦名変更された。大正12年6月16日、波３に艦名変更された。昭和4年4月に除籍された。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波３型＞：日本海軍三等潜水艦。C1型／波１型の改良型である。潜舵を水上に移して水上速力を１ノット増やし、上部構造物を拡大、司令塔を高くして視界を良くした。船体はライセンス生産、艤装品はノックダウン生産されている。全長43.33m、幅4.14m、平均吃水3.43m、常備排水量291トン、水中排水量321トン。主機は毘式ガソリン（600馬力）１基・開放型モーター２基（300馬力）、１軸推進、水上速力12.9ノット、水中速力７ノット、燃料搭載量15トン、ペースト式電池166個、水上航続距離660海里（12ノット）、水中航続距離60海里（４ノット）。安全潜航深度30.5m。兵装は艦首の45cm魚雷発射管２門（魚雷２本）。乗員29名。波３と波４が就役し、相変わらず独立行動は出来ないものの、演習では高い能力を示した。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド、日本潜水艦物語

＜波４＞：日本海軍波３型潜水艦２番艦。第11潜水艇として就役した。大正8年4月1日、第11潜水艦に艦名変更された。大正12年6月16日、波４に艦名変更された。昭和4年4月に除籍された。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜ハ五＞：日本陸軍の航空機用エンジン。中島飛行機製作所が社内名称NALで開発し、昭和8年に試作エンジンが完成した。参考：月刊丸3,’18別冊

＜波６＞：日本海軍波６型潜水艦。大正元年、第13潜水艇として竣工。大正8年4月1日、第13潜水艦に改称された。大正12年6月15日、波６に改称された。昭和4年4月に除籍された。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波６型＞：日本海軍三等潜水艦で、川崎型ともいう。ホランド改型を改良した船体に、ヴィッカーズ社製のC2型（波３型）に類似した配置を施したものである。全長38.63m、幅3.86m、平均吃水3.35m、常備排水量304トン、水中排水量335トン。主機はスタンダード式複動型ガソリン（1000馬力）１基・開放型モーター２基（300馬力）、１軸推進、水上速力10.8ノット、水中速力7.2ノット、燃料搭載量18トン、水上航続距離560海里（10.8ノット）、水中航続距離60海里（４ノット）。安全潜航深度30.5m。兵装は艦首の45cm魚雷発射管１門（魚雷１本）。乗員29名。第13潜水艇（後に波６）が大正元年に竣工した。新型のガソリンエンジンを搭載していたが、故障が多すぎて川崎造船所では解決できず、未完成のまま海軍に引き渡して改修を施し、何とか就役している。しかしエンジン出力が大きいのに波３型よりも速度が出ず、深々度潜航（当時は30m以上）が不可能で、港湾警備や訓練にのみ使用された。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド、日本潜水艦物語

＜波７＞：日本海軍波７型潜水艦１番艦。大正6年に第16潜水艇という名称で竣工した。大正8年4月1日、第16潜水艦に改称された。大正12年6月16日、波７に改称された。昭和4年4月に除籍された。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波７型＞：日本海軍三等潜水艦、別名C3型。第１次大戦でドイツ潜水艦が大活躍したことを受けて開発した国産潜水艦である。波３型の攻撃力強化型で、艦橋前部に固定式魚雷発射管（艦内再装填不能）を搭載した。潜舵は艦首前端上面に移され、転針羅針儀やＦ式水中信号機を装備する。全長43.33m、幅4.14m、平均吃水3.45m、常備排水量290トン、水中排水量323トン。主機は毘式ガソリン（600馬力）１基・開放型モーター（300馬力）１基、１軸推進、水上速力12.9ノット、水中速力8.1ノット、ガソリン15トンとペースト式電池166個を搭載し、水上航続距離660海里（12ノット）、水中航続距離60海里（４ノット）。安全潜航深度30.5m。兵装は艦首の45cm魚雷発射管４門（魚雷４本）。乗員30名。波７と波８が大正6年に竣工した。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド、日本潜水艦物語

＜波８＞：日本海軍波７型潜水艦２番艦。大正6年、第17潜水艇という名称で竣工した。大正8年4月1日、第17潜水艦に改称された。大正12年6月16日、波８に改称された。昭和4年4月に除籍された。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波９＞：日本海軍波９型潜水艦２番艦。大正7年に第14潜水艇として起工、大正7年進水。大正8年4月1日、第14潜水艦に改称された。大正9年4月竣工。大正12年6月16日、波９に改称された。昭和4年4月に除籍された。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜ハ９シリーズ＞：川崎製エンジン。川崎BMW6水冷Ｖ型12気筒ガソリンエンジンの発展型である。参考：月刊丸9,’97

　＜ハ９�U甲＞：720馬力。九五式戦闘機に搭載された。参考：月刊丸9,’97

　＜ハ９�U乙＞：775馬力。九五式戦闘機二型、九八式軽爆撃機に搭載された。参考：月刊丸9,’97

＜波９型＞：日本海軍三等潜水艦で、シュナイダー社製なのでＳ型ともいう。フランス海軍のローブーフ型を２隻輸入したもので、同型に導入されていた潜水艦用ディーゼルエンジンのテストを兼ねていた。船体は複殻式で、艦内容積に余裕があるため発電機や空気圧縮機、居住設備を備えており、日本初の独立作戦が可能な潜水艦となった。また、ジャイロコンパス、水中聴音機、夜間潜望鏡、油圧式操舵機構、防水隔壁、緊急投棄用バラストなども新装備として搭載されていた。しかし艦橋前後の外装式魚雷発射機に海水が浸入し、魚雷が錆びるという欠点があり、波９・10の２隻のみ大正6-9年に竣工した。全長58.6m（波10は56.74m）、幅5.18m（波10は5.21m）、平均吃水3.25m（波10は3.1m）、常備排水量480トン（波10は452トン）、水中排水量737トン（波10は665トン）。主機は朱式ナルー式石油機関２基（2000馬力）、閉鎖通風型モーター２基（850馬力）で、２軸推進、水上速力16.5ノット（波10は17ノット）、水中速力10ノット（波10は10.3ノット）、燃料15トン（波10は12.6トン）とペースト式電池192個を搭載し、航続距離は水上10ノットで2050海里、水中４ノットで60海里。安全潜航深度40m。兵装は艦首の45cm魚雷発射機２門と艦上の45cm魚雷発射機４門で、魚雷８本を搭載する。また、波９は短５サンチ高角砲１門を装備した。乗員39名。就役後、8cm高角砲が追加装備されている。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド、日本潜水艦物語

＜波１０＞：日本海軍波９型潜水艦１番艦。大正2年に第10潜水艇として起工、大正3年4月進水、大正6年7月竣工。大正8年4月1日に第15潜水艦と改称された。大正12年6月16日、波10に改称された。昭和4年4月に除籍された。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜ハ一二＞：九五式一五〇馬力発動機を参照。

＜ハ一三甲＞：日本陸軍の航空機用エンジン。日本海軍向け瓦斯電気興業製天風エンジンの陸軍型である。参考：月刊JWings11,’22

＜ハ二一＞：神風百三十馬力発動機を参照。

＜ハ２５＞：九九式九五〇馬力発動機を参照。

＜ハ２６＞：瑞星（エンジン）を参照。

＜ハ３３／６２＞：ハ112�Uル（エンジン）を参照。

＜ハ３５−１１型＞：栄一一型（エンジン）を参照。

＜ハ３５−１２型＞：栄一二型（エンジン）または九九式九五〇馬力発動機を参照。

＜ハ３５−２１型＞：栄二一型（エンジン）を参照。

＜ハ４０＞：日本陸軍の航空機用ガソリンエンジン。川崎が昭和14年4月にダイムラーベンツ社製DB601Aのライセンス製造権を得たもので、昭和16年10月に制式化された。DB601Aは日本海軍でも愛知航空機でライセンス生産したが、日華事変勃発後で航空機の増産が必要となっており、愛知航空機の生産能力や海軍経由でのエンジン入手に不安があったため、別会社での量産としている。別会社でのライセンス契約なのでライセンス料50万円（今の水準で20億円以上）を二重払いすることになったが、大正時代のサルムソン2A-2複葉偵察機の製造ライセンスで大揉めになった経験から、確実な契約を行った。実際にはダイムラー・ベンツ、川崎、愛知との三者間契約で、ライセンス二重払いはしていないという説もある。ライセンスを得たのはエンジン本体だけで補機類は含まれておらず、燃料噴射ポンプはボッシュ社のライセンス権が得られなかったため、取り敢えず気化器を試作してみたが、調整が上手くいかないうちに第２次大戦が勃発。ベルリンのベンツ工場に派遣されていた川崎の派遣技術団が見本としてポンプ１台を日本まで持ち帰ることになり、ちょうどナポリに寄港する箱根丸に乗るべく、駐独大使に依頼してイタリアのドイツ大使宛乗船依頼状を書いてもらい、昭和14年9月7日に土井技師と田中技師がポンプと説明書を詰め込んだトランクを手にベルリンを脱出、箱根丸に乗り込んで日本に向かった。マルセイユに寄港した際にフランスの臨検を喰らったが、たまたま同乗していた大角岑男海軍大将の副官に頼んで大将のベッドの下に隠してもらい、無事にクリアして日本に到着、三菱で生産して装着している。DB601Aの冷却液はエチレングリコールだが、外地での補給の問題があったため、水に変更した。公称吸入圧力プラス220mm。離昇出力1175馬力（2500回転）。昭和15年には既に出力を強化しないと米英戦闘機を上回る高性能が出せない見込みになっており、ハ140完成までの繋ぎとなる予定だったが、ハ40搭載キ−61が予想外に高性能を発揮したため三式戦闘機として量産されることになり、本エンジンも昭和16年12月27日に急遽200基が発注された。ただ量産準備は全く出来ておらず、工業力にも問題があり、ドイツでは精密機械加工で行っていたものを日本では人手に頼るしかなく、生産が遅延し、故障も多発した。浸炭焼き入れの技術が未熟でクランクシャフトに必要な硬度が与えられず、精度も悪く、ローラーベアリング精度が壊滅的（１ミクロン以下に仕上げるところ20ミクロンも凹凸があったりした）で、全数選別は行ったものの、クランクシャフトがベアリングに削られて焼き付く事態が発生。冷却器からは冷却液が漏れまくるので量産中に設計変更を繰り返さねばならず、三式戦闘機一型初期量産機は各機で冷却器の型式が違っているような状態になっている。燃料噴射ポンプの工作も当時のディーゼルエンジン用ポンプの噴射ノズルですら歩留まりが5%という状態で、更に設計の難しいガソリンエンジン用ポンプでは不調を来すのが当然だった。倒立エンジンという構造からくる点火プラグの汚染防止にも問題があった。昭和19年8月10日には不具合改善に集中するため生産縮小と補用部品増産が命じられる事態に陥っている。参考：月刊丸1,'17別冊、9,’97、月刊航空ファン5,’18

＜ハ４３シリーズ＞：日本軍の航空機用エンジン。三菱重工が社内名称A20として昭和16年から開発し、日本海軍でMK9A、日本陸軍でハ二一一の試作名称が付けられ、昭和17年2月に初号基が完成し、陸海軍共通名称のハ四三となった。量産化が遅れた上に工場が空襲で壊滅し、77基しか作られなかった。参考：月刊丸3,’18別冊、10,’93

＜ハ４３＞：金星エンジン（火星エンジン？）をベースにシリンダー数を増やし、エンジン前面に強制冷却ファンを取り付けた。空冷二重星型18気筒ガソリンエンジンで、直径1.23m、重量980kg。出力2200馬力（海面上）。ターボ・スーパーチャージャーを付ければ出力2500馬力を発揮する予定だったが、タービンメタルの実用化に失敗してこちらは実現しなかった。烈風に搭載された。参考：月刊丸10,’93

＜ハ４３−１１＞：全長2.184m、直径1.23m、重量1035kg。ボア140mm、ストローク150mm、圧縮比７。減速比0.472。離昇出力2100馬力（回転数2900rpm、ブースト圧500mmHg）、二速公称出力1900馬力（回転数2800rpm、ブースト圧300mmHg、高度2000m）／1936馬力（高度5000m）。烈風に搭載された。参考：月刊丸3,’18別冊

＜ハ４３−１１�Vル＞：陸軍名称はハ43-11�Vル。ル�V流体接手式排気タービン付き空冷二重星型18気筒ガソリンエンジンで、離昇出力2200馬力（2900回転）、１速＋排気タービンで公称出力1930馬力（2800回転、6800m）、２速＋排気タービンで公称出力1920馬力（2800回転、10300m）。不具合が多く、実用化に至らないまま終戦となった。参考：世界の傑作機No.24、月刊丸1,'17別冊

＜ハ４３−４１＞：別名MK9D。離昇出力2030馬力、二速公称1660馬力（高度8400m）。閃電に搭載予定だった。参考：月刊丸3,'18別冊

＜ハ４３−４２＞：別名MK9D改。閃電用ハ43-41（MK9D）の改良型である。空冷二重星型18気筒ガソリンエンジンで、直径1.23m、自重1155kg。過給器は２段式で、１段目は歯車式、２段目はフルカン流体継手式である。公称ブースト圧300mmHg、公称出力1660馬力（高度8400m）、離昇ブースト圧500mmHg、離昇出力2030馬力（2200馬力？）、二速公称出力1660馬力（高度8400m）。震電試作機に搭載されたが、量産向きでないのと、故障が多かったため、量産型ではハ43-44を積む予定になった。参考：月刊丸8,’95、8,’11、歴史群像4,’18

＜ハ４３−４３＞：ハ43-42の過給器改良型で、震電試作３号機以降に搭載される予定だった。公称ブースト圧を420mmHgに引き上げ、海面高度での常用最大出力を130馬力ほど強化している。離昇ブースト圧は同一で、高度2000m以上での性能差は殆ど無い。参考：月刊丸8,’11

＜ハ４３−４４＞：ハ43-43エンジンの過給器をフルカン継手から１段３速のクラッチ式に変更したタイプで、震電試作８号機以降と恐らく量産型に搭載される予定だった。最大出力は高度1800mで2000馬力、5000mで1830馬力、8700mで1660馬力を発揮できる。ピーク出力となる各高度の中間域では出力低下がみられるが、必要な潤滑油量が少なくて済むので、これに伴う軽量化により補えたようである。参考：月刊丸8,’11

＜ハ４４−１２ル＞：ハ219ル（エンジン）を参照。

＜ハ４５＞：誉シリーズ（エンジン）を参照。

＜ハ５０＞：三菱重工が開発した航空機用エンジンで、ハ54の代わりに富嶽に搭載される予定だった。空冷複列星型22気筒ガソリンエンジンで、離昇出力3100馬力。製造されたのは３基のみとされる。1984年10月に羽田空港で工事中に発見されたものが航空科学博物館に展示されている。参考：月刊丸6,’01

＜ハ五四＞：中島飛行機製作所が富嶽に搭載するため開発した航空機用エンジン。空冷星型４列36気筒ガソリンエンジンで、出力5000馬力。参考：月刊丸3,'18別冊

＜波１０１＞：日本海軍潜輸小型潜水艦、波号第101潜水艦。昭和19年11月22日竣工。昭和20年10月30日、清水付近でアメリカ軍に海没処分された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜ハ一〇一＞：日本陸軍の航空機用エンジン。三菱重工が開発した日本海軍向け航空機用エンジンの火星を採用したものである。九七式重爆二型甲・乙に搭載された。参考：月刊丸3,'18別冊

＜波１０２＞：日本海軍潜輸小型潜水艦、波号第102潜水艦。昭和19年12月6日竣工。昭和20年10月30日、清水付近でアメリカ軍に海没処分された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波１０３＞：日本海軍潜輸小型潜水艦、波号第103潜水艦。昭和20年2月3日竣工。昭和21年4月1日、長崎県五島列島沖でアメリカ軍に海没処分（ローズ・エンド作戦）された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜ハ一〇四＞：日本陸軍の航空機用エンジン。火星を複列18気筒として出力向上を図ったもので、三菱重工が開発した。出力1900馬力。四式重爆撃機に搭載された。参考：月刊丸3,'18別冊

＜波１０４＞：日本海軍潜輸小型潜水艦、波号第104潜水艦。昭和19年12月1日竣工。昭和20年10月30日、清水付近でアメリカ軍に海没処分された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波１０５＞：日本海軍潜輸小型潜水艦、波号第105潜水艦。昭和20年2月19日竣工。昭和21年4月1日、長崎県五島列島沖でアメリカ軍に海没処分（ローズ・エンド作戦）された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波１０６＞：日本海軍潜輸小型潜水艦、波号第106潜水艦。昭和19年12月15日竣工。昭和21年4月1日、長崎県五島列島沖でアメリカ軍に海没処分（ローズ・エンド作戦）された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波１０７＞：日本海軍潜輸小型潜水艦、波号第107潜水艦。昭和20年2月7日竣工。昭和21年4月1日、長崎県五島列島沖でアメリカ軍に海没処分（ローズ・エンド作戦）された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波１０８＞：日本海軍潜輸小型潜水艦、波号第108潜水艦。昭和20年5月6日竣工。昭和21年4月1日、長崎県五島列島沖でアメリカ軍に海没処分（ローズ・エンド作戦）された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波１０９＞：日本海軍潜輸小型潜水艦波号第109潜水艦。昭和20年3月10日竣工。昭和21年4月1日、長崎県五島列島沖でアメリカ軍に海没処分（ローズ・エンド作戦）された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波１１０＞：日本海軍潜輸小型潜水艦、波号第110潜水艦。昭和20年1月12日進水。未完成（工程95%）のまま終戦となった。昭和21年4月15日、アメリカ海軍が紀伊水道沖で海没処分した。参考：日本海軍艦隊総覧、月刊世界の艦船12,’15、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波１１１＞：日本海軍潜輸小型潜水艦、波号第111潜水艦。昭和20年7月13日竣工。昭和21年4月1日、長崎県五島列島沖でアメリカ軍に海没処分（ローズ・エンド作戦）された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波１１２＞：日本海軍潜輸小型潜水艦、波号第112潜水艦。昭和20年4月15日に進水したが、未完成のまま終戦となった。戦後、紀伊水道沖でアメリカ軍に海没処分された。参考：日本海軍艦隊総覧、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜ハ１１２�U＞：日本陸軍の航空機用ガソリンエンジンで、金星六二型の陸軍番である。水噴射装置付き空冷星形複列14気筒ガソリンエンジンで、離昇出力1500馬力。参考：月刊丸1,'17別冊

＜ハ１１２�Uル＞：日本陸軍の排気タービン付き航空機用エンジンで、陸海軍統一名称はハ33/62。ハ112の吸排気系に改修を加えてル302乙排気タービンを装備したものである。離昇出力1500馬力（2600回転）、地上出力1260馬力、１段１速1350馬力（高度2000m）、１段２速1250馬力（5800m）、排気タービン使用２段１速1250馬力（7400m）、排気タービン使用２段２速1110馬力（10200m）。減速機は遊星歯車式で、減速比0.633。参考：ミリタリーエアクラフト1,’97

＜ハ一一七＞：日本陸軍の航空機用ガソリンエンジン。光エンジンをベースにシリンダー数を増やして2000馬力超を狙ったもので、中島飛行機製作所が開発した。出力2600馬力。実用化前に終戦となった。参考：月刊丸3,’18別冊

＜ハ１４０シリーズ＞：日本陸軍の航空機用ターボチャージド・ガソリンエンジン。ハ40に水メタノール噴射装置を追加した出力強化型で、昭和17年4月14日の航技秘773号で試作が指示された。開発中に不調が明らかとなったため、昭和18年秋に海軍の熱田三二型との統合が検討され、12月23日に川崎航空機、12月24日に愛知航空機で統一研究会が開かれたが、プロペラシャフト・減速機・排気管の位置、過給器の大きさ、重心位置が異なり、水メタノール噴射装置や混合器調整装置が熱田三二型には無く、推奨燃料もハ140がオクタン価92に対して熱田三二型が95と差異が大きい事が判明。一応は熱田三二型をベースに水メタノール噴射装置を追加してプロペラシャフトと過給器をハ140仕様にした陸海軍統一の標準型エンジンを開発するという結論を出したが、量産化が間に合わない、三式戦闘機及び彗星に機体改造を加える必要がある、といったことから、結局は両機とも空冷エンジンへの換装を余儀無くされている。参考：月刊丸1,'17別冊

＜ハ１４０＞：ハ40に水メタノール噴射装置を追加し、ターボチャージャーや蒸気分離器を一回り大型化している。試作型ではシリンダー１個につき２個付いているプラグがハ40と同じく取り付け角40度だが、量産型では90度に広げられた。公称吸入圧力プラス140mm。離昇出力1350馬力（2700回転）。キ−61�Uに搭載された。ハ40共々不具合が多発し、平均故障間隔が99-140時間と短く、昭和19年8月10日には調子の良いものだけを選んで機体に取り付ける決定が下されている。結局不調が改善できず、エンジン無しの機体は空冷エンジンを積んで五式戦闘機にされた。飛燕�U型改試作17号機に搭載されていた試作型エンジンがかがみはら航空宇宙科学博物館（平成30年3月末リニューアルオープン予定）に、昭和20年7月9日にP-51Dとの空中戦で撃墜された飛燕�U型に搭載されていた量産型エンジンがいきいきランド交野に展示されている。参考：月刊航空ファン1,’17、月刊丸1,'17別冊

＜ハ１４０甲＞：37mm軸内機関砲ホ204に対応するタイプで、プロペラシャフトを延長軸にしてある。キ88に搭載された。参考：月刊丸1,'17別冊

＜波２０１＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第201潜水艦。昭和20年5月31日竣工。昭和21年4月1日、長崎県五島列島沖でアメリカ軍に海没処分（ローズ・エンド作戦）された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜ハ２０１＞：日本陸軍の航空機用串型エンジン。最大速度700km級の戦闘機に必要な2000馬力級エンジンを手っ取り早く入手するため、ハ40エンジンを２基繋いだもので、DB601エンジンのライセンス取得ついでに輸入した13基のうち４基を割り当てて試作を行い、キ六四に搭載した。離昇出力2350馬力。参考：歴史群像4,’16、月刊航空ファン5,’18

＜波２０２＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第202潜水艦。昭和20年5月31日竣工。昭和21年4月1日、長崎県五島列島沖でアメリカ軍に海没処分（ローズ・エンド作戦）された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波２０３＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第203潜水艦。昭和20年6月26日竣工。昭和21年4月1日、長崎県五島列島沖でアメリカ軍に海没処分（ローズ・エンド作戦）された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波２０４＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第204潜水艦。昭和20年6月25日竣工。昭和21年10月29日、油津湾で座礁した。昭和23年8月に解体された。参考：日本海軍艦隊総覧、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波２０５＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第205潜水艦。昭和20年7月3日竣工。昭和21年5月、伊予灘でアメリカ軍が海没処分した。参考：日本海軍艦隊総覧、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波２０７＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第207潜水艦。昭和20年8月14日竣工。昭和21年4月5日、佐世保向後岬沖でアメリカ軍に海没処分（デッド・ダック作戦）された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波２０８＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第208潜水艦。昭和20年8月4日竣工。昭和21年4月1日、長崎県五島列島沖でアメリカ軍に海没処分（ローズ・エンド作戦）された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波２０９＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第209潜水艦。昭和20年8月4日竣工。11月17日、下関でアメリカ軍が爆破処分した。昭和21年8月に解体された。参考：日本海軍艦隊総覧、日本の潜水艦パーフェクトガイド

＜波２１０＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第210潜水艦。昭和20年8月11日竣工。昭和21年4月5日、佐世保向後岬沖でアメリカ軍に海没処分（デッド・ダック作戦）された。参考：日本海軍艦隊総覧、日本の潜水艦パーフェクトガイド、歴史群像4,’18

＜ハ二一一＞：ハ四三シリーズ（エンジン）を参照。

＜波２１１＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第211潜水艦。昭和20年4月1日起工。未完成のまま終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜ハ二一一�Vル＞：ハ四三−一一�Vル（エンジン）を参照。

＜波２１２＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第212潜水艦。昭和20年6月25日進水。未完成で終戦を迎え、紀伊水道沖で海没処分された。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２１３＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第213潜水艦。昭和20年7月29日進水。未完成で終戦を迎え、紀伊水道沖で海没処分された。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２１４＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第214潜水艦。昭和20年8月15日進水。そのまま終戦になり、紀伊水道沖で海没処分された。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２１５＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第215潜水艦。昭和20年6月15日進水。未完成で終戦を迎え、佐世保湾外で海没処分された。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２１６＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第216潜水艦。昭和20年8月16日竣工。昭和21年4月5日、佐世保向後岬沖でアメリカ軍に海没処分（デッド・ダック作戦）された。参考：日本の潜水艦パーフェクトガイド、歴史群像4,’18

＜波２１７＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第217潜水艦。昭和20年6月26日進水。未完成で終戦を迎え、佐世保湾外で海没処分された。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２１８＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第218潜水艦。昭和20年7月2日進水。未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２１９＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第219潜水艦。昭和20年7月12日進水。未完成で終戦を迎え、佐世保湾外で海没処分された。参考：日本海軍艦隊総覧

＜ハ２１９ル＞：日本陸軍の航空機用エンジンで、陸海軍統合名称はハ44-12ル。寿エンジンを複列18気筒にして2000馬力超えを狙ったもので、中島飛行機が昭和18年7月から開発した。ターボ・スーパーチャージャー付き空冷星型18気筒ガソリンエンジンで、直径1.28m、ボア146mm、ストローク160mm、総容積48.2リットル。離昇出力2450馬力、公称出力2310馬力（1100m）、2200馬力（4400m）、2040馬力（11000m）。試作エンジン23基が完成したところで終戦になった。参考：世界の傑作機No.24、月刊丸3,'18別冊

＜波２２０＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第220潜水艦。昭和20年5月10日起工。未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２２１＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第221潜水艦。昭和20年8月4日進水。未完成で終戦を迎え、佐世保湾外で海没処分された。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２２２＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第222潜水艦。昭和20年5月15日起工。未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２２３＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第223潜水艦。昭和20年5月1日起工。未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２２４＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第224潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２２５＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第225潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２２６＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第226潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２２７＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第227潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２２８＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第228潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２２９＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第229潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２３０＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第230潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２３１＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第231潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２３２＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第232潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２３３＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第233潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２３４＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第234潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２３５＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第235潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２３６＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第236潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２３７＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第237潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜波２３８＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第238潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜ハ２４０＞：日本陸軍の航空機用エンジン。ハ140の高々度型で、昭和17年4月14日の航技秘773号によりハ140と同時に試作指示が出された。キ−61�Vに搭載予定だった。参考：月刊丸1,'17別冊

＜波２４６＞：日本海軍潜高小型潜水艦、波号第246潜水艦。起工されたが、未完成で終戦を迎えた。参考：日本海軍艦隊総覧

＜ハ３４０＞：日本陸軍の航空機用エンジン。ハ240に三速スーパーチャージャーを搭載したもので、昭和18年6月24日に試作指示が出された。参考：月刊丸1,'17別冊

＜ハ４４０＞：日本陸軍の航空機用エンジン。ハ240を37mm軸内機関砲ホ204対応型にしたもので、プロペラシャフトを延長軸にしている。実用化はされなかった。参考：月刊丸1,'17別冊

＜バー＞：APD-39（高速輸送艦）またはDE-576（護衛駆逐艦）を参照。

＜バー＞：レーダーが水平走査をする際に行うアンテナの首振りの回数。１往復走査だと２バーになる。参考：ジェット戦闘機

＜ハーヴァント＞：H32（駆逐艦）を参照。

＜バーウィック＞：65（重巡）またはF115（フリゲート）を参照。

＜ハーヴェイ＞：No1Mk�T火焔放射器を参照。

＜ハーヴェイ・Ｃ・バーナムＪｒ．＞：DDG-124（駆逐艦）を参照。

＜ハーヴェイ鋼板＞：アメリカのハーヴェイが開発した表面硬化鋼。1893年計画で建造されたイギリス戦艦レナウンや、日本の富士・八島などに使用された。参考：月刊丸4,’07

＜ハーヴェイ・ミルク＞：T-AO-206（給油艦）を参照。

＜バーウェル＞：H94（駆逐艦）を参照。

＜ハーウッド＞：DD-861（駆逐艦）を参照。

＜ハーエン級＞：スウェーデン海軍潜水艦Hajen級。20mm単装機関砲を装備する。1956-60年に６隻が就役した。参考：月刊世界の艦船9,’12増刊

＜バーカー＞：DD-213（駆逐艦）を参照。

＜パーカー＞：DD-604（駆逐艦）を参照。

＜パーカッション・キャップ＞：パーカッション・ロックで使用される雷管のこと。参考：GUN用語事典

＜パーカッション・ロック＞：雷こうと呼ばれる水銀含有火薬をパーカッション・キャップに収めて薬室側面にある点火孔に装着、ハンマーで強打して発射薬に点火する方法。発火が確実で、雨にも強い。フリント・ロック式に換わって19世紀初期に発明され、19世紀半ばにリム・ファイアが登場するまで主流であった。参考：最新軍用ライフル図鑑、GUN用語事典

＜ハーキュリーズ＞：C-130シリーズ（輸送機）またはH-4（試作飛行艇）またはM88A2（戦車回収車）またはPHM-2（ミサイル艇）を参照。

＜ハーキュリーズ＞：イギリス海軍コロッサス級戦艦Hercules。1911年竣工。1916年5月31日、第１戦艦戦隊第６小隊に所属してジュットランド海戦に参加。1920年に除籍された。参考：近代戦艦史、月刊世界の艦船6,’16、歴史群像6,’16

＜ハーキュリーズ＞：イギリス海軍マジェスティック級空母Hercules。1957年、建造中にインドに売却され、R11ヴィクラント（初代）となった。参考：イギリス航空母艦史

＜ハーキュリーズ＞：イギリス空軍の航空機用エンジンで、ブリストルが開発した。ボーファイター、ハリファクス、スターリングに搭載された。参考：月刊軍事研究10,’18

＜ハーキュリーズＣ．１＞：C-130海外シリーズ（輸送機）を参照。

＜ハーキュリーズＣ．Ｍｋ１（Ｋ）＞：C-130輸送機・海外ファミリーを参照。

＜ハーキュリーズＣ．３＞：C-130海外シリーズ（輸送機）を参照。

＜ハーキュリーズＣ．４＞：C-130海外シリーズ（輸送機）を参照。

＜ハーキュリーズＣ．５＞：C-130海外シリーズ（輸送機）を参照。

＜ハーキュリーズＷ．２＞：C-130輸送機・海外ファミリーを参照。

＜パーキンス＞：DD-377（マハン級駆逐艦）またはDD-877（ギアリング級駆逐艦）を参照。

＜ハーク＞：Mi-10（ヘリ）を参照。

＜バーク＞：APD-65（高速輸送艦）またはDE-215（護衛駆逐艦）を参照。

＜パークス＞：DE-165（護衛駆逐艦）を参照。

＜ハークス＞：トルコのTAI社が開発している練習機。エンジンはプラット＆ホイットニー・カナダ社製PT6A-68T（1600馬力）で、最大巡航速度574km、航続距離1478km、最大滞空時間４時間15分。参考：月刊軍事研究7,’13

＜ハークス・ファミリー＞

　＜ハークス偵察攻撃機＞：機体下部に電子光学センサーとターゲッティングポッドを装着し、主翼下に計８カ所のハードポイントを追加したタイプ。Mk81汎用爆弾、Mk82汎用爆弾、HGK誘導爆弾、シリット、UMTAS、20mm機関砲ポッド、12.7mmガンポッド、70ガロン増槽などを装備できる。参考：月刊軍事研究7,’13

＜ハーグ宣言＞：毒ガスの禁止に関するハーグ宣言を参照。

＜ハーグッド＞：K582（フリゲート）を参照。

＜ハーグ陸戦条約＞：陸戦の法規慣例に関する条約を参照。

＜バークレー＞：DDG-15（駆逐艦）またはL17（護衛駆逐艦）を参照。

＜バークレー＞：アメリカ海軍駆逐艦。1942年8月8日、第１次ソロモン海戦に参加。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜バークレー・キャッスル＞：K387（コルベット）を参照。

＜パーク・ロイヤル＞：アーク・ロイヤル（空母、４代目）を参照。

＜ハーケイ＞：オーストラリア陸軍４×４輪装甲車。ランドローバー・ペレンティの後継として2016年から1100両を配備予定。参考：月刊PANZER8,’18

＜ハーゲヌク＞：FuMB-9（ESM）を参照。

＜ハーゲルコルン＞：Bv246（滑空爆弾）を参照。

＜バーゲン＞：APA-150（攻撃輸送艦）を参照。

＜ハーゲン＞：ドイツ海軍ジークフリート級海防艦Hagen。1894年10月2日竣工。1898-1900年、近代化改装を実施。一回り大きくなり、主缶も換装して煙突が２本に増えた。全長86.13m、常備排水量4225トン。主機はレシプロ２基２軸5451馬力、速力15.1ノット。兵装は24cm単装砲３門（前甲板並列、後甲板中心線上）、8.8cm単装砲10門、45cm魚雷発射管３門、35cm魚雷発射管１門。1916年、宿泊艦になった。1919年6月17日に除籍され、1920年に解体された。参考：月刊世界の艦船12,’17

＜バーケンヘッド＞：イギリス海軍バーケンヘッド級軽巡洋艦Birkenhead。元はギリシャ海軍向けに建造されていたが、進水後にイギリスに買収され、1915年に竣工した。1921年に売却された。参考：近代巡洋艦史

＜バーケンヘッド級＞：イギリス海軍軽巡洋艦Birkenhead級。元はギリシャが1914年に発注したものだが、建造中に第１次大戦が勃発したため、イギリスが買収して改装を加え、完成させたものである。全長135.9m、幅15.2m、吃水4.9m、常備排水量5185トン（チェスターは5235トン）。主機は蒸気タービン、主缶は混焼缶（チェスターは重油専焼缶）、出力25000馬力（チェスターは31000馬力）、４軸推進、速力25.5ノット（チェスターは26.5ノット）。兵装は14cm単装砲10門、7.6cm単装砲１門、533mm水中魚雷発射管２基。乗員500名（チェスターは450名）。バーケンヘッド、チェスターが1915-16年に竣工した。第１次大戦終結後はギリシャへの売却話もあったが、結局スクラップとして払い下げられた。参考：近代巡洋艦史

＜パーゴ＞：SS-264（ガトー級潜水艦）またはSSN-650（スタージョン級攻撃原潜）を参照。

＜バーゴール＞：SS-320（ガトー級潜水艦）またはSSN-667（スタージョン級攻撃原潜）を参照。

＜パーサンダーラの戦い＞：第１次大戦における、イギリス軍戦車隊史上最悪の戦い。排水施設が破壊されて泥沼となった湿地帯にMk.�Wを含む数百両の戦車と歩兵が突入したが、地形が悪すぎて身動きが取れなくなったところに阻止砲火が集中し、216両の戦車が破壊されて攻撃は失敗した。参考：歴史群像12,’03

＜バージ＞：Tu-85（爆撃機）を参照。

＜パーシアン＞：N75（潜水艦）を参照。

＜パーシウス＞：N36（潜水艦）を参照。

＜ハーシェル・ウイリアムス＞：ESB-4（遠征機動基地艦）またはT-ESB-4（遠征機動基地艦）を参照。

＜ハーシェル式アンテナ＞：パラボラアンテナを参照。

＜バージズ＞：K347（フリゲート）を参照。

＜パーシステンス＞：209（揚陸艦）を参照。

＜バージト＞：AKA-24（攻撃貨物輸送艦）を参照。

＜パーシバル＞：DD-452（駆逐艦）を参照。

＜パーシバル航空機社＞：イギリスの航空機会社。1933年、オーストラリア生まれで元イギリス空軍パイロットのパーシバルが創立した。1944年、ハンティング・グループの傘下になった。1954年、ハンティング・パーシバル航空機社に改称した。参考：月刊JWings5,’23

＜バーシティ作戦＞：第２次大戦中、連合軍がイギリス第２軍のライン川渡河を支援するために実施した大規模空挺作戦で、世界最大の空挺作戦である。マーケット・ガーデン作戦で大失敗したため、中口径砲の射程内に空挺堡を設定、朝方に部隊を降下させることにした。アメリカ第17空挺師団及びイギリス第６空挺師団を一気に投入するため、フランスの16箇所の飛行場とイギリスの11箇所の飛行場に輸送機1595機、グライダー1347機及びその曳航機をかき集め、戦闘機5000機で護衛して出撃、マーケット・ガーデン作戦で戦場となったアーネムの80km上流にあるウェーゼル付近のネーデルライン河・マース河両岸に降下させた。この時付近には防衛隊としてドイツ空挺部隊の生みの親であるシュトゥデント率いる空挺軍も配置されており、シュトゥデントは空を覆い尽くす輸送機とグライダーの群れをしばし羨望の眼差しで見つめていたという。作戦は成功したが、３日間の戦闘で連合軍は2928名の損害を出した。参考：現代の空挺作戦

＜パーシャル・ギヤード・タービン＞：部分減速タービン。複胴タービンの一部を減速歯車に繋いだもので、巡航タービンのみを繋いだり、巡航タービンと高圧タービンを繋いで低圧タービンは直結にしたりする。参考：月刊丸11,’09

＜パーシュース＞：CVS-401（ミサイル）を参照。

＜パーシュース＞：イギリス海軍コロッサス級軽空母Perseus。1945年10月19日、航空機修理艦として竣工した。既に太平洋戦争は終わっており、実際には航空機輸送艦や試験艦として使用されている。1950年からスチーム・カタパルトのテストに従事した。1958年に解体された。参考：イギリス航空母艦史、月刊世界の艦船3,’21

＜パー・ジュニア＞：ラルフ・Ｓ・パー・ジュニア（Ralph S. Parr Jr.）。朝鮮戦争にアメリカ空軍第４戦闘迎撃航空団第334戦闘迎撃飛行隊所属で参加し、1953年6月18日に５機目を撃墜してエースになった。朝鮮戦争では計10機を撃墜した。参考：世界の傑作機No.39

＜バー・ショット＞：２つの弾丸を棒で繋いだもので、大砲から発射する。16世紀頃から18世紀にかけ、帆船のマストをへし折るために使用された。参考：GUN用語事典

＜パーシング・シリーズ＞：アメリカ陸軍の戦域弾道ミサイル、MGM-31。レッドストーンの後継として1958年からマーチン・マリエッタ社が開発した。参考：アメリカの核兵器、月刊PANZER5,’81、月刊丸4,’99

＜パーシング�T＞：MGM-31A。全長10.6m、直径1m、重量4.5トン。弾頭はW50核弾頭（60-400キロトン３段階選択式）。推進はチコールXM105固体燃料ロケット（推力12トン）とチコールXM106固体燃料ロケット（推力７トン）の２段式で、最小射程160km、最大射程640km。慣性誘導方式で誘導される。装軌式TELに搭載され、地上支援機器として５トンレッカー車、発射データ・コンピュータ車、組み立て・修理車両、地上電源装置などが行動を共にする。1962年に実用化されて1964年から実戦配備され、1966年から西ドイツの第７軍の戦場火力支援用としてヨーロッパにも配備され、1960年代末からヨーロッパ最高連合司令部の直轄となった。参考：月刊PANZER5,’81、月刊丸4,’99、ザ・マーチ17号、核兵器図鑑

　＜パーシング�Tａ＞：MGM-31B。地上支援機材を改良し、TELを装輪式としたもので、1970年から配備された。全長10.49m、直径1.02m、発射重量4.66トン。固体燃料ロケット２段式で、飛翔速度マッハ８、射程160-740km、慣性誘導方式で、CEPは最大射程で400-450m。弾頭はW50核弾頭（60キロトン、200キロトン、400キロトンの３段階選択式）。ヨーロッパに３個大隊108基が配備された。発射実験は�Tと合わせて400発以上行われている。1974年に誘導システムをデジタル方式に変更。1976年にランチャーを改良した。1976-77年に自動位置把握システムと地上電源接続ケーブル用アダプターの搭載が行われ、発射場所を事前に決める必要が無くなり、反撃能力や生残能力が改善した。参考：月刊PANZER5,’81、5,’83、月刊丸4,’99、アメリカの核兵器

＜パーシング�U＞：1975年から開発され、当初は命中精度の高さから通常弾頭型のみとする意見も出たが、ソ連のSS-20配備により核弾頭のみとなった。燃料比重が重くなった分、ケーシングをケブラー製にして本体の軽量化を図っている。ソ連の地下施設を破壊するため、地下９階まで貫通して炸裂する特殊弾頭W86の開発も行われたらしい。全長10.49m、全幅1.02m、発射重量7.2トン。推進はパトリオットミサイルと同じ固体燃料の２段式で、最大速度マッハ12、最大到達高度300km、射程1480-1800km、西ドイツから発射すると8-10分後にモスクワまで届く。弾頭は10-20キロトンの単弾頭W85（5-50キロトンの単弾頭W50？）。誘導は慣性誘導＋RADAG（レーダー相関終末地形誘導装置）で、大気圏再突入後の高度15250-915mの間に搭載するＪバンドレーダーで目標捜索照合を行い、マッハ８で飛翔しつつ目標へとコースを変更して着弾する機動再突入体MaRVを採用していて、コース変更可能距離は60km、CEPは20-45mである。目標照合に失敗した場合には弾道コースで着弾する。地上支援機材は10トントラクター、発電機、クレーン搭載支援車で、目標設定などに使用するシステムはTELに搭載されており、発射ユニットごとに別目標を設定できる。１個小隊はTEL３両と地上支援機材３セット、小隊用コントロールセンター（上級司令部との通信、秒読み、発射を管制する）から構成される。１個中隊は３個小隊で構成され、ミサイルの弾頭に記憶させる目標画像の提供を行う装備を持つ。1979年12月のNATO合同理事会でヨーロッパへの配備が認められ、1983年10月の全射程実験成功後直ちに西ドイツへの配備が進められて1989年6月現在でランチャー109基とミサイル200発が配備されていたが、INF条約で全廃された。参考：アメリカの核兵器、月刊丸1,’98、月刊PANZER5,’81、5,’83、月刊軍事研究10,’15、7,’17、7,’18、ミリタリー・バランス1989-1990

＜パーシング海外シリーズ＞

　＜パーシング（西ドイツ）＞：戦術核ミサイル運用担当はドイツ連邦空軍で、飛行隊（大隊規模）２個に配備した。ミサイルは西ドイツが運用するが、核弾頭はアメリカが管理する。参考：月刊PANZER6,’14、軍事力バランス78年版

＜ハース＞：DE-424（護衛駆逐艦）を参照。

＜バーズ＞：MiG-29Bバーズ（戦闘機）またはN011M（レーダー）を参照。

＜パース＞：38（パース級駆逐艦）またはFFH157（アンザック級フリゲート）を参照。

＜パース＞：トルコのFNSS社がマレーシアの軍事企業と共同開発した装輪装甲車で、豹の意。車体前部に夜間走行用赤外線カメラ２基を搭載している。ハンドルは左右にスライドできるので、交通ルールが違う国でも便利。サスペンションは独立懸架式エアサスペンションで、車高を自由に変えられる他、地雷にも強い。４×４輪、６×６輪、８×８輪の３タイプがあり、６×６輪型は戦闘重量19.5トン。最大速度100km、水上航行速度3km。乗員８名。８×８輪型は戦闘重量27トン。乗員11名。８×８輪型がマレーシア向けにAV-8として採用された。参考：月刊軍事研究8,’12、8,’09、8,’11、月刊丸8,’11

＜パース装甲車ファミリー＞

　＜パース戦車駆逐車＞：パース４×４輪装甲車にロケットサン社製OMTAS対戦車ミサイル４連装ターレット（7.62mm機銃付き）を搭載したもの。浮航能力は残されている。トルコ陸軍向けに76両を生産予定。参考：月刊軍事研究11,’16

＜パース＞：オーストラリア海軍パース級軽巡洋艦Perth。アンフィオン（Amphion）という名で1936年7月6日にポーツマス海軍工廠で竣工し、1939年6月29日にオーストラリア艦籍に編入され、7月にイギリスからオーストラリアへ引き渡された。1941年3月27日、マタパン沖海戦に参加。1942年2月27日、スラバヤ沖海戦に参加。3月1日、バタビア沖海戦で戦没した。参考：近代巡洋艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船1,’12

＜パース級＞：オーストラリア海軍軽巡洋艦Perth級。元はイギリス海軍がリアンダー級改良型として1932年度計画で建造したものである。船体を3mほど延長、煙突を２本とし、機関部を缶機缶機のシフト配置とした。艦内スペースがかなり狭かったらしい。全長171.4m、幅17.3m、吃水5.7-5.8m、基準排水量6830-7105トン。主機は蒸気タービン４基４軸72000馬力、速力32.5ノット。兵装は15.2cm連装砲４基、10.2cm単装高角砲４門、12.7mm４連装機銃３基、53.3cm４連装魚雷発射管２基。カタパルト１基とウォーラス小型飛行艇１機を搭載する。乗員570名。ホバート、パース、シドニーの３隻が1935-39年に就役した。後に高角砲を10.2cm連装高角砲４基に換装し、カタパルトを撤去した。参考：近代巡洋艦史、月刊世界の艦船7,’15、2,’12、12,’23

＜パース級＞：オーストラリア海軍ミサイル駆逐艦Perth級。アメリカで建造された。ベースはチャールズ・Ｆ・アダムス級で、JPTDSを搭載し、アスロックの代わりに国産のアイカラ対潜兵器を装備している。全長133.2m、満載排水量4526トン。主機は蒸気タービン、速力33ノット。兵装はターター単装発射機１基、12.7cm単装両用砲２基、アイカラSUM発射機２基、３連装短魚雷発射管２基。1965-67年に艦番号38パース、39ホバート、41ブリスベーンの３隻が竣工した。1974年から近代化改装を実施、レーダーや戦闘システムを更新した。1992年の諸元は以下の通り。全長134.3m、幅14.3m、吃水6.1m、基準排水量3370トン、満載排水量4618トン。主機は蒸気タービン２基２軸70000馬力、速力30ノット以上。兵装はスタンダードSM-1MR単装発射機１基（上構後端）、アイカラSUM単装発射機１基、127mm単装砲Mod10が２基（前甲板、上構後部）、12.7mm単装機銃６丁、324mm３連装短魚雷発射管２基（Mk46短魚雷）。乗員330名。その後アイカラSUMを撤去し、操作要員が減った。2010年現在、就役しているのは３番艦のみで、2011年に退役予定である。諸元は以下の通り。全長134.3m、幅14.3m、吃水6.1m、満載排水量4618トン。主機は蒸気タービンで、２軸推進、速力30ノット以上。兵装はSM-1MR単装発射機１基、127mm単装砲２門、20mmCIWS２基、３連装短魚雷発射管２基。乗員310名。参考：月刊世界の艦船3,’07、3,’92増刊、12,'21、5,’86、11,’00、2,’14、ミリタリー・バランス1989-1990

＜パースァー＞：D73（護衛空母）を参照。

＜パースート・コース＞：単純追跡航法コースを参照。

＜パースエーダー＞：C-295MPA/ASW（哨戒機）を参照。

＜ハースト＞：DE-250（護衛駆逐艦）を参照。

＜バースト・オン・ターゲット＞：直接命中法を参照。

＜ハースト・キャッスル＞：K416（コルベット）を参照。

＜バースト射撃＞：制限点射ともいう。引き金を引くと数発の連続射撃を行って停止するものである。３発連射なら３点バースト、４発連射なら４点バーストという。引き金機構に制限点射装置（バースト・リミッター）が組み込まれており、この中にあるラチェットという部品の働きで数発に１回の割合で連射から単射に切り替えるようになっている。小口径自動小銃の無駄弾を少なくするために考案された。バースト・リミッター無しの銃砲における数発の連続射撃もこういう。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜ハースト・ポイント級＞：イギリス海軍車両輸送艦Hurst Point級。RO-RO船で、装甲車130両とトラック60両を搭載できる。2002-03年にハートランド・ポイントなど６隻が就役した。参考：月刊世界の艦船2,’13

＜バースト・リミッター＞：バースト射撃用の機構を指す。参照：GUN用語事典

＜ハースレイ＞：L84（駆逐艦）を参照。

＜バー装甲システム＞：オーストラリア軍がアメリカのスラット装甲に刺激されて開発中の、ASLAV用格子状装甲。車体のみならず、砲塔周囲にも装着され、兵装の使用には影響が無いように考えられている。重量１トン弱。参考：月刊軍事研究2,’05

＜バーソロミュー・ディアス＞：F333（フリゲート）を参照。

＜パーソンズ＞：DD-949（駆逐艦）を参照。

＜パーソンズ・タービン＞：イギリスのパーソンズが1884年に開発した軸流式反動タービン。軸方向に案内翼と呼ばれる静翼と動翼を交互に並べてあり、静翼の翼断面を蒸気噴出側で細くすることにより、静翼と静翼の間が蒸気噴出側で拡がった形状になっていて、ここを蒸気が通過することで体積が膨張し、圧力が段階的に下がっていくことで回転数を毎分2000-3000回転に抑えている。動翼１段で回転エネルギーに変換できる蒸気エネルギーが少なく（衝動式の半分くらい）、十分な効率を得るためには何段も繋げてタービン全長をかなり長く取る必要があり、高圧と低圧の２胴に分けて解決した。イギリス海軍が駆逐艦ヴァイパーに搭載し、1899年の公試で36.58ノットを記録。1903年起工のジェム級巡洋艦アメジストにも採用され、戦艦ドレッドノートの主機にもなった。アメリカでは1905年から起工された偵察巡洋艦３隻のうちセイラムに搭載。日本海軍は1907年起工の通報艦最上に搭載した。参考：月刊丸11,’09、月刊軍事研究1,’16

＜ハーダー＞：SS-257（ガトー級潜水艦）またはSS-568（タング級潜水艦）を参照。

＜バーダー＞：B-250（練習機）を参照。

＜バーダー＞：ダグラス・Ｒ・Ｓ・バーダー、イギリス空軍エース。1910年、ロンドン生まれ。1928年、イギリス空軍に入隊。1930年に空軍大学を卒業して少尉となり、ケンリー基地の第23飛行隊に配属された。1931年12月14日、航空ショーでブルドック複葉戦闘機に搭乗し、地上すれすれでロールを行ったが、翼端が地面に接触して墜落、両足を切断する重傷を負った。両義足で地上勤務員に復帰したが、1934年4月に退役、石油会社に就職した。第２次大戦勃発後の1940年2月6日に中尉の階級でイギリス空軍第19飛行中隊に復帰。地上勤務員になる予定だったが、操縦技能が高く、スピットファイアに搭乗することになった。5月31日にスピットファイアで初出撃し、Bf109E１機とHe111爆撃機１機を撃墜した。7月、第242飛行中隊隊長（少佐相当）となった。7月11日、ハリケーンに搭乗し、Do17爆撃機を撃墜。9月末までにスコアは通算10機（Bf109E戦闘機１機、Bf110駆逐機４機、Do17爆撃機４機、Ju88爆撃機１機）となった。1941年3月、航空団司令（中佐相当）となった。夏頃に20機撃墜を達成。8月9日にフランス北東部沿岸でBf109戦闘機２機を撃墜したが、直後に撃墜されてパラシュート脱出し、捕虜になった。本人は空中衝突と主張したが、記録上では否定的らしい。誰に撃墜されたかは不明で、味方による誤撃墜説も出ている。1945年4月に釈放され、そのまま終戦を迎えた。総撃墜機数は23.3機。戦後に大佐となり、1946年に退役した。その後ナイトの称号を授かり、1982年9月5日に死去した。参考：月刊JWings12,’10、月刊航空ファン6,’10、月刊丸1,'15増刊

＜バータス・ソルジャー・システム＞：イギリス陸軍の歩兵用個人装備セットで、イスラエルのソース・タクティカル社が開発した。ボディアーマー、ソフトアーマープレート、プレートキャリア（前後左右）、股間保護システム、90リットル・バーゲンパック、40リットル（指揮官は45リットル）デイパック、65リットル・ドライバッグ、22リットル・ドライバッグ、フルフェイス・ヘルメット、ポーチ類などで構成されており、腰のベルトから上方に支持棒が突き出していて、ボディアーマーやバックパックを支持することにより、体感重量を軽減する。支持棒は上半身の動きに追従するため邪魔になりにくく、着用したままで長さ調節もできる。27000セット（＋オプション90000セット）を導入予定。参考：月刊軍事研究12,’15

＜パーダナ級＞：マレーシア海軍ミサイル艇。フランスのコンバタント�U級を導入したものである。兵装はエグゾセMM38艦対艦ミサイル発射筒２基。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜バーダン＞：D93（護衛駆逐艦）を参照。

＜ハーチ＞：BAEシステムズ社が開発したUAV。全長5.5m、全幅12.5m、全高1.4m、最大離陸重量340kg、ペイロード150kg。エンジンはロタックス914水平対向４気筒４サイクルレシプロ（100馬力）で、最大速度232km、運用高度6100m、航続時間20時間。参考：月刊JWings8,’11

＜パーチ＞：SS-176（Ｐ型潜水艦グループ３）またはSS-313（ガトー級潜水艦）またはSS-384（ガトー級潜水艦）またはSSN-683（スタージョン級攻撃原潜）またはSSP-313（輸送潜水艦）を参照。

＜バーチャー＞：ATE社が開発したAS2000自走砲用観測UAVシステム。地上システムと、UAV２機でワンセットになる。UAVはカーボンファイバーや複合材で出来ており、運用距離60-80km、滞空時間３時間、最大高度5000m。前部にはレーザー・リフレクターが搭載されており、地上システムの回収装置から発せられる誘導レーザーを受信して半自律的に回収される。事前のプログラムで完全自動操縦が可能であり、自動目標追尾装置も持つ。輸送時は主翼を外してコンテナに収容し、トラックに積載する。南アフリカ陸軍で採用された。参考：月刊軍事研究1,’05

＜ハーツォーグ＞：DE-178（カノン級護衛駆逐艦）またはDE-277（エヴァーツ級護衛駆逐艦）を参照。

＜ハーティ＞：H57（駆逐艦）を参照。

＜ハーディ＞：H87（嚮導駆逐艦）またはR08（駆逐艦）を参照。

＜ハーディ＞：イギリス海軍ブラックウッド級フリゲートHardy。参考：月刊世界の艦船9,’96

＜パーディ＞：DD-734（駆逐艦）を参照。

＜バーティカル・グリップ＞：銃のフォアエンドに設けられた、垂直のフォア・グリップのこと。MP5Kなどに採用されている。参照：GUN用語事典

＜ハーティグ＞：87（警備艦）を参照。

＜バーティゴ＞：空間識失調を参照。

＜パーティザン＞：フランスのシーアウル社が保有する多用途練習船Partisan。水上艦の一般訓練、艦隊の高価値目標としての運用訓練、艦載ヘリ発着艦訓練、特殊部隊による船内制圧訓練、非対称脅威（高速艇など）への対処訓練、UAV/USV/UUV運用訓練、掃海・掃討訓練、標的・魚雷回収訓練、曳航訓練などに使用でき（固有の兵装は無い）、各国海軍に低コストでの艦上訓練を提供する。石油プラットフォームへの補給船（PSV、Platform Supply Vessel）を中古で購入して改造したもので、全長79m、乗員12名。フランス海軍が訓練に使用している。2015年9月15-18日、DSEi2015で一般公開された。参考：月刊軍事研究12,’15

＜パーディックス＞：マサチューセッツ工科大学が2013年から開発している空中投下式マイクロUAV、Perdix。手のひらサイズで、3Dプリンターで作った機体に携帯電話から流用した電子部品を組み合わせており、改修が容易である。推進はプロペラ。2015年、F-16戦闘機との組み合わせで演習に参加した。2016年10月、アメリカ国防総省がF/A-18戦闘機３機から103機を投下し、自律的にリーダー無しの群れで行動させるテストを行った。1000機の群れで車両などに突入する運用法などを考えている。参考：月刊軍事研究8,’17、6,’17、月刊JWings8,’19

＜バーティファン＞：XV-5（VTOL実験機）を参照。

＜ハーディング＞：DD-625（駆逐艦）を参照。

＜バーデン＞：ドイツ海軍バイエルン級戦艦Baden。1916年10月19日竣工。1919年6月21日、スカパフローで自沈したが、着底しないうちにイギリス軍が曳船で浅瀬に移した。1921年8月16日、ポーツマス沖で徹甲弾のテストに供され、沈没した。参考：近代戦艦史、月刊世界の艦船1,’12

＜バーデン・ヴュルテンベルク＞：F222（フリゲート）を参照。

＜バーデン・ヴュルテンベルク級＞：F125型（フリゲート）を参照。

＜ハート＞：DD-594（駆逐艦）またはU58（改ブラック・スワン級スループ）を参照。

＜バード＞：APD-133（高速輸送艦）またはDE-717（護衛駆逐艦）を参照。

＜パート＞：PG-95（コルベット）を参照。

＜バードアイ４５０＞：IAIが開発したUAV。全幅2.2m、最大離陸重量5.6kg、ペイロード1.2kg。推進は電動モーターで、最大速度83km、運用高度305m、進出可能距離10km、航続時間１時間。参考：月刊JWings8,’11

＜バードアイ６５０＞：IAIが開発したUAV。全幅3.0m、最大離陸重量11kg、ペイロード１2kg。推進は電動モーターで、最大速度120km、運用高度457m、進出可能距離20km、航続時間３時間。参考：月刊JWings8,’11

＜ハードキル＞：目標を物理的に破壊して無力化すること。参考：月刊世界の艦船5,’19

＜ハードキル自衛対抗システム＞：アメリカ海軍航空システムズ軍団が開発している航空機用自衛システムで、HKSPCSと略す。システムは機内または外装ポッドまたはエスコートUAVに積み、機関砲、ミサイル、レーザー砲などを使用してミサイルを撃ち落とす。2018年5月3日にRFIが発出された。参考：月刊JWings8,’18

＜バード・スライサー＞：AN/APQ-113（敵味方識別装置）を参照。

＜バート・ベヴェンセン＞：M1063（ドイツ掃海艇）を参照。

＜ハート・オブ・ザ・ロック＞：アメリカ第３歩兵師団師団支援群の愛称。参考：月刊軍事研究9,’03

＜バード・オブ・プレイ＞：ボーイング社のスカンク・ワークスがX-45A無人攻撃機の技術実証機として開発した試作ステルス機Bird of prey。機体は無尾翼型で、垂直安定板も無く、胴体後部の主翼は内翼部に上反角、外翼部に下反角の付いた折り曲げ型になっている。エアインテイクは胴体背部に開口する。全長14.22m、全幅6.29m、離陸重量3.356トン。エンジンはJT15Dターボファン（推力1.447トン）単発。乗員１名。1996-99年にテスト飛行が行われ、2002年に存在が公表された。アメリカ空軍博物館に展示されている。参考：月刊航空ファン5,’13、月刊JWings1,’15

＜バード級＞：アメリカ海軍掃海艇Bird級。船体は平甲板型。第１次大戦中に54隻が建造された。第１次大戦後には北海の掃海に従事した他、一部は救難艇、潜水艦救難艇、水上機母艇に改造され、第２次大戦に参加した20隻強の艇は全て航洋曳船として使用されている。全長57.3m、幅10.8m、吃水2.7m、基準排水量840トン。主機はレシプロ１軸1400馬力、速力14ノット。兵装は76mm単装砲２門。乗員72名。AM-9、AM-15などが就役した。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜バード級＞：イギリス海軍哨戒艇Bird級。主任務は漁業監視である。ベースはイギリス空軍救助艇シール級で、凌波性を向上させ、フィン・スタビライザーを追加しているが、船型が小型すぎて使い勝手は悪かったらしく、早々に練習艇に回されてしまった。全長36.6m、幅6.6m、吃水2m、満載排水量194トン。主機はディーゼルで、出力4200馬力、速力18ノット。兵装は40mm機関砲１門、機銃２丁。1975-77年にP260キングフィッシャー、P261シグネット、P262ペトレル、P263サンドパイパーの４隻が竣工した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜ハード・キル・システム＞：アクティブ装甲を参照。

＜ハートシース＞：K15（フラワー級コルベット）またはPG-70（テンプトレス級コルベット）を参照。

＜バード・ショット＞：鳥撃ち用の小粒散弾。10号、11号、12号散弾などがある。参考：GUN用語事典

＜ハードチャイン型＞：船底横断面を角張った形状にした船。揚力が働きやすく、滑走艇に向いた形状である。参考：図解船の科学

＜バードック＞：K126（コルベット）を参照。

＜バード・ドッグ＞：L-19シリーズ（連絡観測機）またはO-1シリーズ（前線航空統制機）を参照。

＜ハートナイス＞：日本海軍士官のスラングで、気だての良い女性のこと。参考：帝国陸海軍事典

＜バード・ネスティング＞：直訳すれば「鳥の巣」。散布されたチャフが絡み合って上手く拡散しない事を指す。ジャック・ストローイング（わらくずの塊）ともいう。参考：月刊エアワールド9,’00

＜ハートフォード＞：SSN-768（原潜）を参照。

＜ハートフォードシャー＞：イギリス空軍輸送機で、デハビラント社製フラミンゴ双発旅客機を採用したものである。１機のみ配備された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ハートブレイク・リッジ＞：朝鮮の加七峰から白石山に至る高地群のうち、朝鮮戦争で931高地と呼ばれた場所の別名。休戦会談後の争奪戦でアメリカ陸軍第２歩兵師団第23歩兵連隊が攻撃したが、北朝鮮軍に死守されて２週間で30%の損害を出し、奪取できなかった。参考：月刊軍事研究8,’02

＜ハードヘッド＞：SS-365（潜水艦）を参照。

＜ハードポイント＞：Hardpoint、荷重強化点。軍用機で、兵装や増槽の吊り下げに耐えられるように機体構造を強化した箇所のこと。ここにパイロンを装着する。参考：月刊JWings3,’12、6,’04、戦闘機のしくみ

＜バート・ラッペナウ＞：ドイツ海軍水中処分艇Bad Rappenau。2015年10月21日から11月6日、トライデント・ジャンクチュア2015演習に参加。参考：月刊世界の艦船1,’16

＜ハートランド＞：Y00（スループ）を参照。

＜ハートランド・ポイント＞：イギリス海軍輸送艦Hartland Point。2012年10月1日、イラストリアス機動部隊クーガー12の一員としてイギリスを出港。10月18-19日、地中海でフランス海軍と共同演習を実施。参考：月刊世界の艦船12,’12、2,’13

＜パートリッジ・サイト＞：オープン・サイトの１つで、照星が直方体、照門が凹型をしたものを指す。参考：GUN用語事典

＜バートル＞：CH-46（ヘリ）またはKV-107シリーズ（ヘリ）を参照。

＜バードル２０００＞：イラクとエジプトが共同開発していた弾道ミサイル。アルゼンチンのコンドル２弾道ミサイルがベースである。有効射程400km、最大射程1200km。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜バートル・エアクラフト＞：Vertol Aircraft。1956年にパイアセキ・ヘリコプターが改称して創設された。1960年3月31日、ボーイングに買収されてボーイング社バートル部門となった。1987年にボーイング・ヘリコプターズとなり、バートルの名称が消えた。参考：月刊軍事研究5,’09、月刊JWings7,’19

＜ハートレイ＞：DE-1029（護衛駆逐艦）を参照。

＜バートン＞：DD-599（ベンソン級駆逐艦）またはDD-722（アレン・Ｍ・サムナー級駆逐艦）またはL08（ハント級�U型駆逐艦）を参照。

＜バードン・Ｒ・ヘイスティングス＞：DE-19（護衛駆逐艦）を参照。

＜バーナード・Ｆ・フィッシャー＞：T-AK-4396（空軍コンテナ艦）を参照。

＜バーナドゥ＞：DD-153（駆逐艦）を参照。

＜バーナム＞：H82（駆逐艦）を参照。

＜バーニア・サイト＞：長距離射撃用の照門で、上部のノブにより照門を正確に上下調整できるものを指す。参照：GUN用語事典

＜バーニー作戦＞：アメリカ海軍が太平洋戦争中の1945年6月から行った、日本海におけるシーレーン攻撃作戦。フィリピンと沖縄の制圧により、日本と大陸を結ぶ航路が対馬・宗谷・津軽・朝鮮海峡を機雷封鎖して安全化した日本海のみとなったため、完成したばかりの機雷探知用FMソナーを搭載した９隻のガトー級潜水艦を送り込んで海上交通破壊を行ったものである。日本には既に小型輸送船しか残っておらず、戦果は商船28隻55000総トンと伊122潜水艦で、アメリカ側は１隻を失った。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’09

＜バーニー式無反動砲＞：無反動砲を参照。

＜バーニー砲＞：イギリスのデニス・バーニー卿が開発した無反動砲。薬莢側面に多数の小孔が開けられており、ここから吹き出した発射ガスを閉鎖器周囲の管に導き、ラッパ型の後方噴出口4-6基から噴出して反動を相殺する。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜７．２インチＰ１＞：1943年に設計された陣地破壊型で、オーバーロード作戦時にバンカーを破壊する計画だった。全長4.20m、口径183mm、戦闘重量762kg、最大射程640m。使用弾は粘着榴弾で、弾薬重量18-61kg。従来型火砲で十分と見られ、採用されなかった。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜３．４５インチＭｋ１＞：最初に製作されたバーニー砲で、1944年6月に完成した。肩撃ち式で、4本の後方噴出口を持つ。全長1.74m、口径88mm、戦闘重量34kg。最大射程91.4m。使用弾は粘着榴弾で、弾薬重量7.37kg。135門が生産されてヨーロッパで実戦テストに投入されたが、採用されなかった。太平洋戦線で使用する計画もあったが、投入前に終戦を迎えた。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜３．７インチＭｋ１＞：1944年9月に完成した２名運用型。後方噴出口が６本で、対戦車砲のような砲架に搭載されている。全長2.86m、口径95mm、戦闘重量170kg。最大射程184m。使用弾は粘着榴弾で、弾薬重量10.2kg。弾薬の信管に問題があり、採用されなかった。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜８インチ・バーニー砲＞：第２次大戦後に試作された。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜バーネイ＞：DD-149（駆逐艦）を参照。

＜バーネガット＞：AVP-10（水上機母艦）を参照。

＜バーネガット級＞：アメリカ海軍小型水上機母艦Barnegat級。新造の水上機母艦で、１個水上機航空隊の支援能力を持ち、大型水上機母艦が入り込めない浅海域で独立行動が可能な兵装を備え、大型水上機母艦の直衛も行う。ソナーを積んでいて、対潜能力も備えている。全長94.7m、幅12.5m、吃水4.1m、基準排水量1766トン（2040トン？）。主機はディーゼル・エレクトリック方式、出力6080馬力、２軸推進、速力18.2ノット（20ノット？）。兵装は38口径127mm単装砲２門（艦前後。一部ボフォース４連装40mm機関砲）、40mm機関砲（20mm機関砲４門？）、爆雷。乗員215名。AVP-10からAVP-13、AVP-21からAVP-26、AVP-29からAVP-41、AVP-48からAVP-55の31隻が1941-45年に建造され、１隻は揚陸指揮艦、４隻は魚雷艇母艦として完成した。16隻は1946-48年にコーストガードに移管され、航空路気象観測兼救難、測量、海洋調査に使用された。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船11,’00、11,'24、丸エキストラ版No.71

＜バーネガット級・海外シリーズ＞

　＜バーネガット級（ベトナム）＞：ベトナム海軍フリゲートで、ファン・グ・ラオ級ともいう。１隻を導入した。全長94.7m、幅12.5m、吃水4.1m、満載排水量2800トン。主機はディーゼル、出力5600馬力、２軸推進、速力18ノット。兵装はP-15/SS-N-2a艦対艦ミサイル単装発射機２基、9M32/SA-N-5艦対空ミサイル４連装発射機２基、127mm単装砲１門、37mm単装機関砲３丁、25mm連装機関砲２基、81mm迫撃砲２門。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊、ミリタリー・バランス1989-1990

＜バーネット＞：APA-5（攻撃輸送艦）またはAPA-240（攻撃輸送艦）またはK348（コルベット）を参照。

＜バーノール＞：K-265（潜水艦）を参照。

＜バーバー＞：APD-57（高速輸送艦）またはDE-161（護衛駆逐艦）を参照。

＜バーバー・カウンティ＞：LST-1195（戦車揚陸艦）を参照。

＜ハーバー級＞：アメリカのAAI社が開発したUSV、Harbor級。7mRHIBがベースで、ISR（情報収集監視偵察）能力を持ち、武装を施して海上警備任務に就く。最大速力35ノット（65ノット？）、連続運用可能時間12時間。参考：月刊軍事研究8,’09、8,’10、月刊世界の艦船4,’10

＜ハーパーズ・フェリー＞：LSD-49（揚陸艦）を参照。

＜ハーパーズ・フェリー級＞：アメリカ海軍ドック型揚陸艦Harpers Ferry級。ホイッドビー・アイランド級９番艦以降で、ドックを短縮してLCAC収容数を２隻に減らし、クレーンを力量30トン１基に減らす代わりに、排水量を1000トン増やして車両甲板床面積を1.6倍の1877平方メートル、貨物搭載容積を13.5倍の1914立方メートルに増大したカーゴ・ヴァリアント（Cargo Variant）である。LCAC２隻の代わりにLCU１隻またはLCM8型４隻またはLCM6型９隻を搭載することも可能。全長185.8m、幅25.6m、吃水6.3m、満載排水量17009トン。主機はコルトーピールストック社製ディーゼル４基で、可変ピッチプロペラ２軸推進、速力22ノット。自衛装備はCIWSファランクス２基、25mmブッシュマスター機関砲２基、RAM発射機Mk49を1-2基、20mm機関砲２門、12.7mm機銃６丁。乗員413名。海兵隊員通常402名／最大504名を収容可能。12隻を建造する予定だったが、サン・アントニオ級を建造するためLSD-49ハーパーズ・フェリー、LSD-50カーター・ホール、LSD-51オーク・ヒル、LSD-52パール・ハーバーの４隻が1995-98年に竣工するに留まった。1977年からSSDS Mk1を運用しており、SSDS Mk2Mod5Cに換装予定。参考：月刊軍事研究11,’08、2,’02、10,’98、7,’95、7,’16、月刊世界の艦船3,’19、3,’13、1,’10、4,’04増刊

＜ハーパーズ・フェリー工廠＞：アメリカのウェストバージニア州にあった兵器工廠。1796年頃に建設され、銃器の製造と共に軍需品集積所としての役割も持っていた。南北戦争中の1861年4月18日に北軍の手で爆破されたが、残った武器弾薬・工作機械が南軍の手に落ち、開戦当初の戦力を支えた。今は国立公園になっている。参考：GUN用語事典

＜ハーバート＞：APD-22（高速輸送艦）またはDD-160（平甲板型駆逐艦）を参照。

＜ハーバード＞：AT-6海外シリーズ（練習機）を参照。

＜ハーバード�U＞：CT-156（練習機）を参照。

＜ハーバート・Ｃ・ジョーンズ＞：DE-137（護衛駆逐艦）を参照。

＜ハーバート・Ｊ・トーマス＞：DD-833（護衛艦）を参照。

＜バーバー・ボール＞：速度超過警報装置を参照。

＜バーバラ＞：A324（曳船）を参照。

＜バービー＞：FF-1088（フリゲート）を参照。

＜ハーピー＞：イスラエルが開発した対レーダーミサイルHarpy。デルタ翼を持つ航空機型（尾翼は無く、全翼機に近い）で、地上発射式であり、最初は低空を巡航し、レーダー施設にトップアタックをかける。重量135kg、炸薬重量32kg（胴体内）。エンジンはAR731ロータリーエンジンで、推進はプッシャー・プロペラ、最大速度185km、最大射程500km。インドも30基を導入しており、中国も多数保有しているとされる。参考：月刊軍事研究11,’02、9,’11、11,’03、5,’09

＜ハーピー海外シリーズ＞

　＜ハーピー（中国軍）＞：中国軍反輻射型無人機、哈比。1994年から輸入してコピー生産している。車載密閉格納ボックスから発進するバージョンも開発した。参考：月刊軍事研究10,’14、10,’17

＜ハービーの装甲＞：チョーバムアーマーを参照。

＜ハービス＞：ハード・ビスケット（Hard Biscuit）の略。参考：海軍兵学校岩国分校物語

＜ハーフ＞：日本海軍士官のスラングで、半玉のこと。参考：帝国陸海軍事典

＜ハープ＞：Ka-20（ヘリ）を参照。

＜バーブ＞：SS-220（潜水艦）またはSSN-596（スレッシャー級攻撃原潜）またはSSN-804（ヴァージニア級攻撃原潜）またはクイックストライクER（航空機雷）を参照。

＜ハーファン＞：ヘロン海外シリーズ（無人機）を参照。

＜バーフィッシュ＞：SS-312（潜水艦）を参照。

＜ハープーン＞：PVシリーズ（攻撃機）を参照。

＜ハープーン・シリーズ＞：アメリカ海軍の対艦ミサイル、Harpoon（銛）。P-3対潜哨戒機に搭載して浮上中のエコー級原子力ミサイル潜水艦を攻撃するのを目的する空対艦ミサイルとして1960年代に計画され、1967年のエイラート撃沈を受けて艦対艦・潜対艦型が追加されて1971年からマクダネル・ダグラス社で開発された。1977年から水上艦発射型のRGM-84、1979年から空中発射型のAGM-84、1981年から潜水艦発射型のUGM-84が運用され、潜水艦発射型は1997年に運用を停止している。RGM-84は４連装発射機Mk141に装填される他、Mk13スタンダードミサイル発射機やアスロック発射機からも発射できる。UGM-84は耐圧カプセルに収めて魚雷発射管から発射する。機上ミサイル管制装置はHACLCS、艦上ミサイル管制装置はHSLCSと呼ぶ。初めての実戦使用は1986年のプレイリー・キャニオン作戦（プレイリー・ファイル作戦？）で、1982年以降の飛行信頼性は100%である。敵艦の機能停止を目的としており、フリゲートなら２発、巡洋艦なら４発で無力化できるが、撃沈となるとナヌチュカ級ミサイル艇クラスなら１発で済むものの、駆逐艦クラスなら片舷に数発、キーロフ級なら40発ほど命中させる必要があるとされる。参考：月刊軍事研究12,’02、6,’07、6,’93別冊、月刊世界の艦船1,'15増刊、4,’04増刊、3,’05、11,’11、3,'18、艦載兵器ハンドブック改訂第２版、アメリカ潜水艦史、月刊エアワールド8,’05、月刊丸12,’92

　＜ハープーン・ブロック１Ａ＞：AGM-84A、RGM-84A、UGM-84A。ミサイルは前方から誘導部、弾頭部、サステナー、飛行制御部からなり、サステナーに４枚の台形安定翼、飛行制御部に４枚の操縦翼を持つ。また、弾体中央下部にはエアインテイクが設けられている。誘導部は先端からARHユニット、電波高度計アンテナ、電波高度計、パワーコンバータ、飛行制御電子ユニット、中間誘導装置で構成される。発射モードは複数が用意され、方位入力だけ（BOL、Bearing Only Launchモード。発射後にミサイル自身が目標を捜索する）で発射することも可能。RGMとUGM（耐圧カプセルが海面に達すると蓋が開いて点火する）はアエロジェット・ジェネラル社製固体燃料ロケットブースター（全長740mm、重量137kg、推力6.6トン、燃料時間2.9秒。４枚のフィンが付いている）で射出され、AGM-84Aは空中発射され、安定翼と操縦翼を開き、高度430mでテレダイン社製J402-CA-400ターボファンエンジンが作動、降下して水面近くを亜音速飛行するシースキミングに移る。誘導は慣性誘導＋ARHで、CICのハープーン管制盤から入力されたデータ（潜水艦の場合はソナーにより得た目標諸元から予想した命中地点の方位と距離を入力する）に基づいてDPW-22（AN/APN-194？）電波高度計と慣性飛行により敵艦に接近（発射母機／母艦の位置を隠すため、迂回弾道やドッグレッグ弾道をとることも可能）する。中間誘導装置は150mm×260mm×300mm、重量11kg、消費電力100Wで、リアーシグラー社製の３軸姿勢制御装置（加速度計、自動水平ジャイロ３基など）とIBM社製電子計算機（１語16ビットでROM容量7680語、RAM容量512語）搭載自動操縦装置から構成される。終末誘導には通常はRBL（Range Bearing Launch）モードを使用し、目標から50海里以内の事前設定地点でアクティブ・レーダー・ホーミングに移行、目標を探知すると１海里手前でポップアップし、4-5秒で高度500mに到達、降下角30度でハイダイブに移り、３秒後に上方から目標へと突入する。他にBOL（Bearing Only Launch）モードがあり、目標の方位のみの入力を受けたミサイルが、RBLモードよりも手前の地点からシーカーを45度の最大範囲で作動させ、目標を捜索する。シーカーヘッドはテキサス・インスツルメント社製DSQ-28で、使用周波数はＪバンド、中心線に対して45度回転できる円盤型トランジスタ化フェイズド・アレイ・レーダーからなり、広い周波数帯でのランダム・スキャニングによりECCM能力を持つ。全長3.84m、ブースター込みで4.64m、直径0.34m、翼スパン0.914m、本体重量526kg、ブースター込みで681kg、弾頭重量227kg（炸薬重量60-70kg）。エンジンはテレダインCAE社製J402-CA-400ターボジェット（推力300kg）、最大速度マッハ0.85、燃料搭載量50kg（JP-5）、エンジン作動時間15分、最大射程92.6km（110km？）。信管は近接信管と徹甲用時限信管。W80核弾頭搭載型も計画されたが、量産化の予算が付かず、生産されなかった。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック、月刊軍事研究6,’93別冊、12,’02、9,’14、3,’18、7,’99、艦船メカニズム図鑑、月刊世界の艦船8,’82増刊、3,’05、丸スペシャルNo.77、ザ・マーチ17号、アメリカの核兵器、核兵器図鑑

＜ハープーン・ブロック１Ｂ＞：1982年に開発されたECCM能力向上型、AGM-84C。最大射程は1Aと変わらず、ポップアップせずシースキミングのまま目標に突っ込むようになった。全長3.81m、直径0.335m、翼スパン0.914m、発射重量526kg、弾頭重量222kg。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック、月刊軍事研究12,’02、世界軍用機年鑑1990-91、月刊世界の艦船3,’18

＜ハープーン・ブロック１Ｃ＞：AGM-84D、RGM-84D、UGM-84D。ミサイル全備重量はそのままに搭載燃料を増やして射程を124kmに延伸し、慣性航法装置及び目標捜索能力を強化、飛行初期に高めの高度をとって味方艦とのクリアランスを取れるようにしている。ECCM能力も向上しており、目標突入がポップアップ（最大高度5900フィート）と低高度直進の選択式になった。1984年から配備された。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック、U.S.ウェポン・ハンドブック、月刊軍事研究12,’02、月刊JWings8,’21

＜ハープーン・ブロック１Ｄ＞：AGM-84F、RGM-84F、UGM-84F。弾体を延長して翼を再配置し、射程を240kmに延伸している。誘導システムもAGM-84E SLAMベースのものに改良され、目標をロックできずに通り過ぎても引き返して捜索し直せる。突入時はポップアップせず、低高度のまま目標に突っ込む。全長4.45m（ブースター付きで5.23m）、直径0.343m。重量は本体621kg、ブースター込みで785kg。弾頭重量は222kg。1992年から開発されたが、射程が長すぎて不必要との意見もあり、アメリカ軍では採用されず生産中止になりかけ、結局外国向けになってデ・ゼーベン・プロビンシェン級やF100級フリゲートなどに搭載された。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック、月刊軍事研究12,’02、10,’06、11,’06、6,’93別冊、U.S.ウェポン・ハンドブック、月刊丸10,’97、艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ハープーン・ブロック１Ｇ＞：AGM-84G/RGM-84G/UGM-84G。ブロック1Cに1Dと同じ目標再捜索モードを追加したタイプで、ウェイポイント８ヵ所を設定でき、海岸線を回避する機能も持つ。1997年（1999年？）に採用された。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック、月刊世界の艦船3,’18、月刊軍事研究3,’18

＜ブロック２ハープーン２０００＞：シーカー性能を向上させて目標識別能力を追加し、GPSも組み合わせて攻撃能力を向上させたもの。陸上攻撃も可能。キット化されており、既存のハープーンをこのバージョンに改良することもできる。参考：月刊軍事研究12,’02、軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ハープーン・ブロック�U＞：AGM-84L。誘導方式を中間IMU（JDAMの流用）＋GPS（AGM-84H/Kの流用）、終末赤外線シーカーとし、ウォールアイ・データリンクを搭載したタイプで、対地攻撃にも使用できる。艦船群中の目標艦識別能力が従来の７倍、沿岸クラッター中の目標艦識別能力が従来の10倍になったとされる。全長5.28m、直径0.34m、翼スパン0.91m、発射重量691kg、弾頭重量221kg（WDU-17/B）。エンジンはテレダイン／CAE製J402-CA-400ターボジェット（推力680ポンド）、飛翔速度864km、有効射程50海里（75海里以上？77海里？）。参考：月刊軍事研究5,’02、2,’09、5,’09、月刊世界の艦船1,'15増刊、3,’18、月刊航空ファン10,’18

＜ハープーン・ブロック�U＋＞：GPS誘導システムとデータリンクを新型にして発射後に目標を入力したり攻撃を中止したりできるようにし、目標選択能力向上やECCM能力・生残性・信頼性強化を図ったもの。射程は248kmに延伸する。2018年1月22日にF/A-18Fからの空中発射テストに成功した。参考：月刊JWings4,’18、月刊世界の艦船3,’18

＜ハープーン・ブロック�U＋ＥＲ＞：射程を167海里・310kmに延伸したもの。GPS誘導装置を積んでおり、対地攻撃にも使える。参考：月刊世界の艦船8,’19

＜ハープーン・ブロック�V＞：AGM-84M。目標位置更新用双方向データリンクを搭載し、終末誘導システムを改良するもので、2011年に実用化予定だったが、予算が無く、2009年4月にキャンセルされた。参考：月刊軍事研究8,'15、2,’09

＜ハープーン（ＧＣＵ装備型）＞：GCUはGuidance Control Unit（改良型誘導セクション）の略。GPSにSAAMS（Selective Availability Anti Apoofing Module、有効無効選択式対欺瞞モジュール）を組み込んだ他、システムのアップデートを容易にしている。2009年9月10日、これを組み込んだブロック２の発射に成功し、以降製造するハープーンには全てGCUを組み込む予定。参考：月刊軍事研究11,’09

＜ハープーン・ファミリー＞

　＜ＡＧＭ−８４Ｅ＞：AGM-84E（空対地ミサイル）を参照。

　＜ＡＧＭ−８４Ｈ＞：AGM-84H（空対地ミサイル）を参照。

＜ＡＴＭ−８４Ａ＞：テレメトリー及び評価装置を搭載した訓練弾で、発射可能。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック

＜ＡＴＭ−８４Ｂ＞：搭載訓練専用のダミー弾。海上自衛隊も採用した。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック、月刊JWings1,’23

＜ＣＡＴＭ−８４Ｄ＞：AGM-84Dのキャプティブ弾。参考：月刊JWings3,’17

＜ＣＡＴＭ−８４Ｄ−１＞：AGM-84Dのキャプティブ弾。重量1151ポンド。参考：月刊JWings3,’17

＜ハープーン海外シリーズ＞

＜ＵＧＭ−８４Ｌ（台湾海軍）＞：台湾海軍潜対艦ミサイル。海龍級に搭載するため2013年に32発を導入した。沿岸施設への対地攻撃にも使用するとみられる。参考：月刊世界の艦船4,’14

＜ハープーン（ウクライナ）＞ウクライナ軍地対艦ミサイル。ウクライナ戦争でデンマークとアメリカが車載型を供与した。2022年6月17日、ロシア海軍航洋曳船ワシリー・ベフを撃沈した。参考：月刊世界の艦船9,’22

＜ハープーン（海上自衛隊）＞：海上自衛隊対艦ミサイル。艦対艦はRGM-84A／ブロック1AとRGM-84D／ブロック1Cを導入し、1977年度計画艦のいしかり型から搭載した。潜対艦は1980年度計画艦のなだしおから72式１型魚雷の代わりに装備し、UGM-84L／ブロック�Uも導入した。空対艦はP-3Cと同時に導入した。対水上戦が視界内から一気に100km超へと延伸したため、運用法を確立するのに長期間を要している。その後AGM-84L／ブロック�Uも導入した説がある。参考：丸スペシャルNo.77、月刊世界の艦船5,’13、10,’14、10,’19、5,’22

＜ハープーン・ブロック１Ｃ（イギリス海軍）＞：イギリス海軍対艦ミサイル、別名GWS60。2023年にI-SSGWに後を譲る予定だったが中止になり、FC/ASWをフランスと共同開発することにした。ただFC/ASWの配備は2028年になるので、その間をNSMで埋める予定。参考：月刊世界の艦船6,’19、5,'22、2,’23

＜ハープーン海外ファミリー＞

　＜ＵＴＭ−８４Ｌ（台湾海軍）＞：台湾海軍の訓練用ミサイル。2013年に２発を導入した。参考：月刊世界の艦船4,’14

　＜ＵＴＭ−８４ＸＤ（台湾海軍）＞：台湾海軍の実証・訓練用ミサイル。2013年に２発を導入した。参考：月刊世界の艦船4,’14

＜ハープーン４連装発射機＞：Mk141を参照。

＜ハープーン・システム（水上艦用）＞：ハープーンミサイル、Mk141発射機やMk13Mod4発射機、艦載ハープーン管制発射サブシステム（HSCLS）からなる。HSCLSの中核はCICの中に設置されているハープーン兵器管制コンソール（HWCC）で、ハープーン・データ・プロセッサ（HDP）と呼ばれるデジタルコンピュータにより、搭載艦や僚艦、航空機から得られた情報からミサイル発射データを算出し、ミサイルの中間誘導装置と発射機に入力する。参考：丸スペシャルNo.77

＜ハープーン・システム（潜水艦用）＞：ハープーンミサイル、魚雷発射管、エンカプセルド・ハープーン管制発射サブシステム（EHCLS）から構成される。設置場所が狭いので、ユニットのうち兵器管制ユニットは発令所内に、ハープーン・データ・プロセッサ（HDP）やハープーン・ジャンクション・ボックス、各種インターフェース・ユニットは魚雷発射管室に設置される。ミサイルはフィン付きプラスチック製耐圧カプセルに折り畳んで収容され、魚雷発射管からカプセルごと射出される。カプセルはフィンの作用と自身の浮力とで海面に浮上、自動的にカプセル先端のキャップが外れ、ブースター・ロケットが自動的に点火してミサイルがカプセルから射出され、安定翼と操縦翼が展張して目標に向かう。参考：丸スペシャルNo.77

＜ハープーン・システム＞：フランスが開発した着艦拘束装置。ヘリの胴体下面にプローブ（銛、ハープーン）が付いており、ヘリ甲板のFHS社製着艦グリッド（直径2.75mで、穴が数百個開いている）にこれを差し込むと自動的に固定されるので、後は移送軌条に沿って移動させ、格納庫に引き込む。アンテザード・ランディング専用のRASTのような感じで、RASTよりも構造が単純。最大許容重量18トン。中国海軍も導入した。参考：月刊軍事研究9,’09、月刊世界の艦船4,’12

＜ハープーンスキー＞：Kh-35シリーズ（対艦ミサイル）を参照。

＜ハープーンミサイル機能試験装置改善用器材＞：自衛隊の機器。三井物産エアロスペースまたは双日エアロスペースが受注している。参考：月刊軍事研究9,’11、9,’16

＜ハープーンミサイルコンテナ＞：自衛隊の機器。アメリカ海軍省に発注している。参考：月刊軍事研究1,’19

＜ハープーンミサイル・シーカー部＞：自衛隊の機器。三井物産エアロスペースまたは双日エアロスペースが受注している。参考：月刊軍事研究10,’10

＜ハープーンミサイル用訓練頭部＞：自衛隊の機器。アメリカ海軍省に発注している。参考：月刊軍事研究9,’15

＜パーフェクトス＞：イギリス軍が第２次大戦時に開発した機上ESM機材で、中型葉巻の意。ドイツ夜間戦闘機のIFF電波を探知して位置を割り出す。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜ハーフ・カップ＞：スペクトルＦ（レーザー警報）を参照。

＜ハーフ・コック＞：撃鉄が撃発準備の手前の位置で切り欠き（ハーフ・コック・ノッチ）により止められ、半起きになっている状態。トリガーもロックされる。弾薬を装填したまま撃鉄をレスト・ポジションに置いておくと、弾底部に撃針が触れることになり危険であるが、ハーフ・コックの位置にしておけば、その危険が無く安全。古いリボルバーではこれが唯一の安全装置だった。コルトのシングル・アクション・タイプのリボルバーなら、シリンダーを回転させることができるので、装填や排莢が行える。参考：GUN用語事典、火器弾薬技術ハンドブック

＜ハーフ・コック・ノッチ＞：撃鉄をハーフ・コックにするために設けられた切り欠き。参考：GUN用語事典

＜ハーフ・スロー・ロール＞：ブルーインパルス曲技飛行の１つ、Half Slow Roll。会場右手から２機（５・６番機）で進入し、同時にゆっくりと180度右ロールを行って背面飛行となり、180度左ロールして元に戻り、更に90度左ロールを行って会場左手に抜ける。参考：月刊JWings8,’24、6,’09、7,’12、6,’10別冊付録

＜ハーブソン＞：DE-316（護衛駆逐艦）を参照。

＜ハーフトラック＞：Half Track。半装軌式と訳す。タイヤと履帯両方で推進する車両である。参考：歴史群像12,’03、月刊PANZER10,’05

＜ハーフビーク＞：SS-352（潜水艦）を参照。

＜ハーフ・プレート＞：MR-755（レーダー）を参照。

＜ハーフムーン＞：AVP-26（飛行艇支援艦）を参照。

＜ハーフムーン・クリップ＞：M1917リボルバーに.45ACP弾を装填する時に使用する、半月状の押さえ。１つで３発を固定できる。参考：GUN用語事典

＜バーブリッジ＞：ブランセ・バーブリッジ（Branse Arthur Burbridge）、イギリス空軍エース。良心的兵役拒否を行ったが、第２次大戦でイギリス空軍に志願し、モスキート夜間戦闘機でドイツ軍機21機とV-1巡航ミサイル３機を撃墜した。退役後はキリスト教牧師となっている。2016年11月1日、95歳で死去した。参考：月刊航空ファン5,’17

＜パープル＞：日本の九七式印字機による暗号に、アメリカが付けたコードネーム。アメリカは1940年8月末までに解読に成功した。解読用の機械は1941年までに４台が製作され、ワシントンの陸軍、ワシントンの海軍通信局通信保安課、フィリピン、ロンドン（イギリスに譲渡した）に１台ずつ配置されていた。ハワイ向けの５台目も作っていたが、真珠湾攻撃には間に合わなかった。太平洋戦争開戦まで、解読した暗号は大統領、国務長官、陸軍長官、陸軍参謀総長、陸軍情報部長、陸軍戦争計画部長、海軍長官、海軍作戦部長、海軍情報部長のみに配布し、日本に暗号が解読されていることを悟られないよう、太平洋艦隊司令長官やハワイ方面陸軍司令官には意図的に情報を渡さなかった。傍受局が傍受した暗号通信をワシントンに送って解読していたが、航空便を使ったので、届くまでに時間を要し、日本語から英語への翻訳にも手間取り、配布するのに２ヶ月もかかったりした。また解読情報に依存しきってしまい、日本本土に有力な諜報員を置いていなかったため、真珠湾攻撃で奇襲を許した。参考：パールハーバー、月刊軍事研究10,’09

＜バーフルール＞：R80（駆逐艦）を参照。

＜パープル・ジャージ＞：アメリカ軍のデッキクルーのうち、アビエーション・フュエル・クルー（燃料係）など燃料・オイルを担当する係で、着ているジャージの上着が紫色をしている。クレニアル・ヘルメットとライフ・プリザーバー・ベストMk1も紫で、グレープスとも呼ばれる。参考：月刊JWings7,'22、1,’02

＜パープル・スコードロン＞：遠征飛行隊を参照。

＜パープル・ハート＞：アメリカ軍の名誉戦傷章（Purple Heart、PH）。戦闘中、テロ攻撃中、平和維持活動中に負傷・死亡した将兵に授与される。参考：コンバットマガジン7,’06、コンバット・バイブル２

＜パープルフィスト＞：AGM-78対レーダーミサイル・ファミリーを参照。

＜ハーフ・ロール＞：スプリットＳ（空戦機動）を参照。

＜ハーフ・ロール＞：180度旋回。直進から機首を上げ、そのまま180度反転して背面飛行に移る。参考：月刊JWings9,’00

＜ハーベスト・ホーク＞：アメリカ海兵隊のKC-130Jに対地攻撃兵器を搭載するガンシップ改造で、Harvest Hercules Airborne Weapons Kitsの略。貨物室前方に463L貨物パレット搭載FCSコンソール（FCC、Fire Control Console）、ランプドアにガンスリンガー（Gunslinger）10連装（５列２段）小型ミサイルランチャー、左主翼内側パイロンの増槽後端下面にAN/AAQ-30電子光学赤外線照準システム、左主翼外側パイロンに４連装ミサイルランチャーM299を装着する。右主翼下の増槽２基はそのままで、右から見ると普通のKC-130Jと区別が付かない。兵装は翼下にAGM-114ヘルファイア、ガンスリンガーにGBU-44/BバイパーストライクまたはAGM-175グリフィンＡ／AGM-176または81mm/120mm迫撃砲弾で、FCCに位置した火器管制士官（FCO、Cire Control Officer）２名が高度7500mを左旋回しながら撃ちまくり、近接支援を行う。ガンスリンガーの代わりにデリンジャードアを使うこともできる。胴体左後部トループドアに30mm機関砲GAU-23/Aブッシュマスター（2000発）を装備する計画もあったが、汎用性低下と抗力増加でキャンセルされた。ガンスリンガーからの兵装発射時に貨物ランプを開けるので、与圧を切る必要があるのが欠点。10機分の改修キットを導入、2010年10月にカンダハル飛行場に到着し、11月から不朽の自由作戦に投入された。2017年度からAGM-114P+/P4を運用できるようにし、2020年度にはJAGMも積めるようにする予定。参考：月刊軍事研究9,’12、9,’14、月刊JWings9,’10、月刊航空ファン5,’16、2,’17

＜バーベット＞：砲塔基部にある旋回部分を支持し、防御する構造のこと。参考：月刊丸1,’07、月刊JWings2,’00

＜バーベル＞：SS-316（ガトー級潜水艦）またはSS-580（バーベル級潜水艦）を参照。

＜バーベル級＞：アメリカ海軍攻撃型潜水艦Barbel級。実験潜水艦アルバコアの船型データを元に開発された世界初の実用涙滴型潜水艦であり、アメリカ海軍最後の在来型潜水艦でもある。艦内区画を３層にして十分な容積を確保した。設計図は1959年に日本とオランダに引き渡されている。全長66.8m、最大幅8.8m、吃水6.3m、水上排水量2146トン、水中排水量2639トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式、フェアバンクス・モース式8-38A6-3/4S型ディーゼル３基・GE式主発電機３基・GE式電動機１基、水上出力3150馬力、水中出力4700馬力、５翅スキュード・プロペラ１軸推進、水上速力14ノット、水中速力18.5ノット、ゴウルド・ストレージ・バッテリー社製蓄電池126セル４群計504セル、航続距離14000海里（水上10ノット）、航続時間102時間（水中３ノット）。安全潜航深度213m。兵装は533mm魚雷発射管６門（艦首中央３列２段。魚雷22本または機雷）。ソナーはAN/BQS-4（艦首上部）とAN/BQR-2（艦首下部）。セイルにAN/BPS-12対水上レーダーを装備する。乗員77名。SS-580バーベル、SS-581ブルーバック、SS-582ボーンフィッシュの３隻が1959年に竣工した。後に潜舵を艦首からセイル・プレーンに変更した。1988-90年に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船9,’02、2,’87、9,’12増刊、現代の潜水艦

＜バーベロ＞：SS-317（潜水艦）を参照。

＜ハーマイオニー＞：74（軽巡洋艦）またはF58（フリゲート）を参照。

＜ハーミーズ＞：E-6シリーズ（TACAMO機）またはI95（空母、初代）またはR12（空母、２代目）を参照。

＜ハーミーズ級（初代）＞：イギリス海軍空母Hermes級。イギリス海軍初の新造空母で、最初は全通甲板型水上機母艦になる予定だったが、計画変更で空母になった。初めてということで設計を固めるのに時間が掛かり、起工後も変更が加えられている。飛行甲板は全通式で、長さ182.3m・幅27.4m、船体形状に合わせて艦首部分は紡錘形に絞り、エンクローズド・バウとした。アイランドは飛行甲板右舷にあり、当初は前後に分ける案が出されたが、艦橋、三脚マスト１本、煙突１本を一纏めにし、後面にクレーンを付けた。そのため前後に長くなり、三脚マスト状に大型の観測所を設けたため、強い横風を喰らうと針路維持が困難になるのが欠点。エレベーターはアイランド前端すぐ左と艦後部に１基ずつ内舷式に装備する。前後共Ｔ字状で、長さ11.4m、最大幅12.6m（前部エレベーター）／12.7m（後部エレベーター）。船体尾部の飛行甲板下は開放された作業甲板で、水上機母艦として計画されていた時の設計を流用し、格納庫後端と繋げて水上偵察機の運用の便を図った。全長182.3m、幅21.3m、吃水5.7m、基準排水量10850トン。主機はパーソンズ式オール・ギヤード蒸気タービン２基、主缶はヤーロー式重油専焼水管缶６基、出力40000馬力、２軸推進、速力25ノット、重油搭載量2000トン、航続距離2930海里（18ノット）。兵装は45口径14cm単装砲Mk�]�U６門、10.2cm単装高角砲４門、３ポンド単装砲４門。装甲厚は水線部76mm、甲板25mm。搭載機数20機（15機？）。航空機用燃料搭載量34トン。乗員664名。I95ハーミーズが1924年に就役した。燃料を満載すると艦が傾斜する不具合が発覚し、常用最大搭載量2000トンで運用したため、予定通りの航続力を発揮できなかった。参考：イギリス航空母艦史、第２次大戦のイギリス軍艦、月刊世界の艦船11,’15、3,’21

＜ハーミーズ級（２代目）＞：イギリス海軍空母Hermes級。元は1944年6月にセントー級空母６番艦として起工された空母で、第２次大戦終結後の1945年10月にセントー級の建造が４隻に減らされ、同時に４番艦の名称がエレファント（Elephant）からハーミーズに変更された。この時点で殆ど工事が進んでいなかったため、18.1-20.4トン級艦上機を運用可能とする大幅な改設計を施したのが本級である。艦首はエンクローズド・バウ。飛行甲板は全長226.9m・幅44.0m、左舷向き6.5度のアングルド・デッキを持ち、飛行甲板前部左右に蒸気カタパルト１基ずつ、アイランド後方にミラー・ランディング・システム、アングルド・デッキ前端に舷側エレベーター１基、飛行甲板後部中央に内舷式エレベーター１基を搭載する。舷側エレベーターがアングルド・デッキに被っているため、着艦作業中は使えないが、格納庫の外側にあるので格納庫床面積が増えるという利点を重視してこの位置にした。アイランドは右舷側にあり、上面前部にカップケーキを横倒しにしたような984型三次元レーダー用アンテナ、中央やや後ろ寄りに煙突、後部にラティスマスト、ラティスマスト頂部に293Q型レーダー用アンテナを装備する。984型レーダー、963型レーダー、293Q型レーダー、974型射撃指揮レーダー、262型TACAN、957型レーダーを装備する。全長236.1m、幅27.4m、吃水8.8m、基準排水量23000トン、満載排水量28700トン。主機はパーソンズ式オール；ギヤード蒸気タービン２基、主缶はアドミラルティ３胴式重油専焼水管缶４基、出力76000馬力、２軸推進、速力28ノット、重油搭載量3500トン、航続距離5040海里（20ノット）。兵装は40mm連装機関砲５基。搭載機はシーヴィクセン、シミター、バッカニア、ガネット、ホワールウインドなど28機、航空燃料搭載量1507トン。装甲厚は飛行甲板51mm。乗員2100名。R12ハーミーズが1959年11月に就役した。1964-66年、40mm連装機関砲を全て外してシーキャット艦対空ミサイル４連装発射機２基を搭載、アイランド外側に舷外通路（通称アラスカ・ハイウェイ）を設けて飛行甲板幅が48.8mに増え、293Q型レーダーを993型レーダーに換装した。ただ1966年にイギリス政府が空母を全廃する方針にしたのと、艦が小さく能力に限界があったのとで1970年に空母の運用を終了し、1971-73年に第１次改装を受け、コマンドー空母兼対潜空母になった。1977年、第２次改装を実施。1980-81年に第３次改装を実施、STOVL空母となった。1984年4月に退役し、1986年にインドに売却されてヴィラートになった。参考：イギリス航空母艦史、週刊ワールドウェポン17、JShips Vol.20、月刊軍事研究9,’13、月刊世界の艦船2,'22、8,'15

＜ハーミーズ級（２代目・第１次改装）＞：1971-73年に実施された。イギリス海軍での艦種は空母のままだが、中身はコマンドー空母兼対潜空母、実質強襲揚陸艦LPHである。F-4戦闘機を運用できないことから、アングルドデッキはそのまま残したがカタパルトや着艦拘束装置といった固定翼機運用装備を外してヘリ専用とし、飛行甲板後部両舷にLCVP計４隻を搭載、海兵隊750-800名を収容可能とした。984型三次元レーダーは965型に換装している。全長226.9m、満載排水量28700トン。主機は蒸気タービン、速力28ノット。シーキング20機と兵員800名を搭載可能。参考：イギリス航空母艦史、月刊世界の艦船12,’20

＜ハーミーズ級（２代目・第２次改装）＞：対潜能力強化改装で、1977年に行われた。シーキング対潜ヘリ９機とウェセックスHU.Mk5汎用ヘリ４機を搭載可能。参考：月刊世界の艦船12,’20

＜ハーミーズ級（２代目・第３次改装）＞：シーハリアー艦戦運用改修で、1980-81年に大改装が行われSTOVL空母になった。飛行甲板を強化、12度（7.5度？）のスキージャンプ台を設置してシーハリアーの運用を可能としている。指揮通信能力も大幅に強化した。全長226.9m、飛行甲板幅48.8m、全幅27.4m、吃水8.7m、基準排水量23900トン、満載排水量28700トン。主機はギヤード・タービン、出力76000馬力、２軸推進、速力28ノット。兵装はシーキャット艦対空ミサイル４連装発射機２基（40発）で、チャフ発射機はコーブス２基。965型対空レーダー、993型対水上レーダー、1006型航海レーダーを１基ずつと、GWS22シーキャット誘導システム２基を装備する。ソナーは184型。シーハリアー5-6機とシーキング対潜ヘリ９機（計19機？）を搭載可能。フォークランド紛争では計40機積んだ。乗員1350名。LCVP４隻と海兵隊コマンドー750名を乗せられる。参考：イギリス航空母艦史、週刊ワールドウェポン17、月刊世界の艦船6,’18

＜ハーミズ＞：ロシア軍が開発中の対戦車ミサイルシステム。戦車の他、各種装甲車両、小型艦艇、低速低空空中目標に対して使用できるとされる。参考：月刊軍事研究5,’04

　＜射程１５ｋｍバージョン＞：弾頭はTNT15kgに相当し、装甲貫徹力は1000mm。誘導システムは中間誘導用INSと終末誘導用セミアクティブ・レーザーで、ミリ波レーダーやパッシブ赤外線もテスト中である。レーザーは２チャンネル式で２発を連続発射でき、レーダー・赤外線では12発一斉射撃が可能。戦闘ヘリ（Ka-52）搭載はハーミズＡ、艦載用はハーミズＫと呼ばれる。参考：月刊軍事研究5,’04

　＜射程４０ｋｍバージョン＞：中間誘導を無線指令方式に変更している。12連装発射機２基を搭載した６輪トラックに搭載される他、沿岸防衛用に固定発射機も作られている。参考：月刊軍事研究5,’04

　＜射程１００ｋｍバージョン＞：これも中間誘導は無線指令式。大型艦に搭載される。参考：月刊軍事研究5,’04

＜ハーミス１８０＞：イスラエルのシルバーアロー社製UAV。機体は複合素材で、単発プロペラ機。尾翼はＶ字型である。カタパルトから発射され、尾部のパラシュートで回収され、着陸時にはセンサードームがエアバッグで保護される。取り外し可能な車輪式降着装置もあるので、通常離着陸も可能。アビオニクスはGPSなどで、センサーペイロードは32kgあり、El-Op社製昼夜完全覆域（TV＋FLIR）マルチセンサーとレーザー方向指示器が標準装備で、合成開口レーダーも搭載可能。エンジンはUELワンケル型ロータリーエンジン（38馬力）１基、上昇限度15000フィート（4572m）、滞空時間10時間以上（運用半径100km時）。参考：月刊軍事研究7,’02

＜ハーミス４５０＞：イスラエルのエルビット社製UAV。イギリス空軍が偵察用に導入した他、メキシコ空軍やシンガポールも採用した。参考：月刊軍事研究2,’09

＜パーミット＞：SS-178（潜水艦）またはSSN-594（スレッシャー級原潜）を参照。

＜パーミット級＞：スレッシャー級（原潜）を参照。

＜ハーミテイジ＞：LSD-34（揚陸艦）を参照。

＜バーミンガム＞：19（サウザンプトン級重巡）またはCL-62（軽巡洋艦）またはD-86（42型駆逐艦）またはSSN-695（ロサンゼルス級原潜）を参照。

＜ハーム＞：AGM-88シリーズ（対レーダー・ミサイル）を参照。

＜バーム・バスター�T作戦＞：湾岸戦争のルクイ・ポケットの戦いにおいて、1991年2月14日に第１騎兵師団が実施した作戦。第８工兵大隊が騎兵大隊の援護の下、イラク国境を越えて進撃し、M728工兵戦闘車の165mm砲によりイラク軍国境監視塔を破壊、３本の通路を啓開した。参考：月刊軍事研究8,’08

＜バーム・バスター�U作戦＞：湾岸戦争のルクイ・ポケットの戦いにおいて、1991年2月15日に第１騎兵師団が実施した作戦。イラク国境付近に展開するイラク軍に向け、砲撃及びM-1戦車とブラッドレイによる攻撃を実施した。参考：月刊軍事研究8,’08

＜パーム・ピストル＞：掌に収まるくらいの小型護身用拳銃で、バレルを指の間から突き出し、拳を握りしめるようにして発射する。1880年代にヨーロッパで流行した。参考：GUN用語事典

＜パーム・フロンド＞：MR-212（レーダー）を参照。

＜ハーメルガン＞：L118迫撃砲のオーストラリア軍ライセンス生産版。

＜ハーメルン級＞：ドイツ海軍掃海艇Harmeln級。後に半数がエンスドルフ級掃海艇に改造された。参考：月刊世界の艦船8,’12

＜バーモア＞：Mk103（掃海具）を参照。

＜ハーモエリア＞：航空機固定機銃・機関砲の軸線・照準線調整（ガン・ハーモニゼーション）を行う射撃場所のこと。機体をジャッキアップで固定し、銃砲を実射して調整する。参考：月刊JWings1,’21

＜ハーモン＞：DE-72（バックレイ型護衛駆逐艦）またはDE-678（バックレイ級護衛駆逐艦）を参照。

＜バーラム＞：04（戦艦）を参照。

＜ハーラル・ホールファグレ＞：ノルウェー海軍ハーラル・ホールファグレ級海防戦艦Harald Haarfagre（ハーラル美髪王。ノルウェー王国初代国王ハーラル�T世の通称）。アームストロング社エルジック造船所で1897年12月18日に竣工し、1898年3月に就役した。1930年代後期にホルテンで宿泊艦になった。1940年4月、ドイツに捕獲されてテティスになった。1945年5月、ノルウェー海軍に復帰し、練習艦ハーラル・ホールファグレになった。1947年に除籍されて解体された。参考：月刊世界の艦船4,’17

＜ハーラル・ホールファグレ級＞：ノルウェー海軍海防戦艦Harald Haarfagre級。全長92.7m、常備排水量3435トン。主機はレシプロ蒸気機関２基２軸4500馬力、速力16.9ノット。兵装は21cm単装砲２門、12cm単装砲６門、7.6cm単装砲６門、37mm機砲６基、45cm水中発射管２門。ハーラル・ホールファグレなど２隻が1898年から就役した。参考：月刊世界の艦船4,’17

＜ハーラン・Ｒ・ディクソン＞：DD-708（駆逐艦）を参照。

＜ハーラン・カウンティ＞：LST-1196（戦車揚陸艦）を参照。

＜バーリ＞：FuMB29（電波探知器）を参照。

＜バーリー＞：APA-95（攻撃輸送艦）を参照。

＜バーリーン＞：APA-62（攻撃輸送艦）を参照。

＜ハーリング＞：アメリカ海軍潜水艦。1944年5月31日、千島列島松輪島の西70海里で海防艦石垣を撃沈した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜バーリントン＞：PF-51（フリゲート）またはT-EPF-10（遠征用高速輸送艦）を参照。

＜バーリントン装甲＞：チョーバムアーマーを参照。

＜バール＞：3K60（地対艦ミサイルシステム）またはK289（フリゲート）を参照。

＜パール＞：DE-708（護衛駆逐艦）を参照。

＜バールス＞：MR-103（方位盤）を参照。

＜パールス＞：ロシアの航法衛星。2002年に１基、2003年に１基、2004年に１基、2005年に１基、2007年に１基、2009年に1基、2010年に１基が打ち上げられた。参考：月刊軍事研究5,’13

＜パール・ハーバー＞：LSD-52（揚陸艦）を参照。

＜パールハーバー・ヒッカム統合基地＞：Joint Base Pearl Harbor-Hickam。ハワイのパールハーバー海軍基地とヒッカム空軍基地を2010年に統合したものである。基地司令は海軍、副司令は空軍が務める。2012年9月、第13航空軍が解隊された。参考：月刊軍事研究2,’17

　＜パールハーバー・ヒッカム統合基地（２０１６年）＞：海軍部隊として太平洋艦隊司令部、太平洋潜水艦部隊司令部があり、イージス巡洋艦チョーシン、ポートロイヤル、イージス駆逐艦ジョン・ポール・ジョーンズ、ラッセル、ポール・ハミルトン、ホッパー、オケイン、プレブル、チャフィー、チャンフーン、マイケル・マーフィー、攻撃原潜テキサス、ハワイ、ノースカロライナ、ミシシッピ、ブレマートン、ジャクソンビル、シティ・オブ・コーパス・クリスティ、ヒューストン、バッファロー、オリンピア、ルイビル、ジェファーソン・シティ、コロンブス、サンタフェ、シャーロット、ツーソン、コロンビア、グリーンビル、シャイアン、海上配備Ｘバンドレーダーが配備されている。空軍部隊として太平洋空軍司令部、第613航空作戦センター、第15航空団、第154航空団、第735航空機動隊、第624地域支援群、第692情報監視偵察群司令部がある。参考：月刊軍事研究2,’17

＜パール・ヤコビ＞：Z-5（駆逐艦）を参照。

＜ハーレーＳＥＳ＞：SES船のフレキシブル・スカートは破損の恐れがあるので、サイド・ハルに複数のファンを設けて高圧空気を噴射することにより、スカート無しでSESと同様の効果を得るもの。参考：月刊軍事研究2,’04

＜バーレーン海軍＞：1996年、オリヴァー・ハザード・ペリー級フリゲートのサブハが就役。2022年3月30日、サイクロン級哨戒艇５隻の就役式典を実施。2024年3月11日、バーレーン沖で初の日バーレーン親善訓練を実施。哨戒艇アル・ムハッラクがDD-113さざなみと近接運動訓練やPHOTOEXなどを行った。参考：月刊世界の艦船3,’16、7,’22、6,'24

　＜バーレーン海軍（１９８９年）＞：兵力600名。ジュフェールに基地がある。アル・マナマ級コルベット２隻、アーマド・エル・ファテ級ミサイル艇４隻、アル・リファ級哨戒艇２隻、内海高速艇５隻を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜バーレーン海軍（２０１５年）＞：現役兵力700名。オリヴァー・ハザート・ペリー級フリゲート１隻、アル・マナマ級コルベット２隻、アーマド・エル・ファテ級ミサイル艇４隻、哨戒艇４隻、Mk�XSOC２隻、LCU７隻、LCVP２隻、兵站支援船２隻、Bo-105ヘリ２機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バーレーン空軍＞：1977年にバーレーン国防軍がBo-105Cヘリ１機を輸入したのが始まりである。1978年2月20日、初の固定翼機としてガルフストリームG2を導入。1985年、初のジェット戦闘機としてF-5E/F12機を導入。1990年6月、バーレーン本島南部にシェイク・イサ基地を建設。1992年6月6-10日、アメリカ空軍と合同演習ネオン・アローを実施。1997年、ベル212の導入を開始。アメリカ陸軍から中古のAH-1を10機導入。2001年、ベル430ヘリを１機導入。2002年、立憲君主制に移行したため、VIP輸送部隊であるバーレーン首長国エアウイングをロイヤル・エアウイングに改称。AH-1F攻撃ヘリ12機を導入。2007年11月、S-92ヘリを発注。2009年、シェイク・イサ基地をイサ基地に改称。UH-60M多用途ヘリ９機の導入を決定。参考：月刊航空ファン5,’11、11,’92

　＜バーレーン空軍（１９８９年）＞：兵力450名。F-5E戦闘機８機、F-5F戦闘機４機、ガルフストリーム�U要人輸送機１機、ガルフストリーム�V要人輸送機１機、AB-212ヘリ12機、Bo-105ヘリ４機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜バーレーン空軍（２０１５年）＞：兵力1500名。F-5E戦闘機８機、F-5F戦闘機４機、F-16C戦闘機17機、F-16D戦闘機４機、B-727要人輸送機１機、B-747要人輸送機２機、ガルフストリーム�U要人輸送機１機、ガルフストリーム�W要人輸送機１機、ガルフストリーム450要人輸送機１機、ガルフストリーム550要人輸送機１機、BAe-146要人輸送機３機、ホークMk129練習機６機、T-67Mファイアフライ練習機３機、AH-1E攻撃ヘリ16機、AH-1F攻撃ヘリ12機、S-70A輸送ヘリ３機、S-92A要人輸送ヘリ１機、UH-60L輸送ヘリ１機、UH-60M輸送ヘリ８機、ベル212（AB212）ヘリ11機、Bo-105ヘリ３機、TAH-1P練習ヘリ６機、AGM-65D/G空対地ミサイル、AIM-7/-9P/-120空対空ミサイル、TOW対戦車ミサイル、GBU-10/-12ペイブウェイ�Uレーザー誘導爆弾を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バーレーン軍＞：2015年から湾岸協力会議有志連合の一員としてイエメンでの対フーシ作戦Operation Restoring Hopeに従事。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜バーレーン軍（２０１５年）＞：現役総兵力8200名（陸軍6000名、海軍700名、空軍1500名）、準軍事組織11260名（内務省警察9000名、国家防衛隊2000名、沿岸警備隊260名）。サウジアラビアにRestoring Hope作戦でF-16C戦闘機６機、イエメンにRestoring Hope作戦要員250名、アルマ６×６輪装甲車を派遣している。サウジアラビアGCC(SANG)要員1500名、イギリス空軍BAe-146輸送機１機、USCENTCOM3250名、第５艦隊司令部、PAC-2/-3（MIM-104E/F）防空大隊２個が駐留している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バーレーン陸軍＞

＜バーレーン陸軍（１９７７年）＞：兵力2300名。歩兵大隊１個と装甲車中隊１個からなる。サラディン装甲車８両、フェレット偵察車８両、81mm迫撃砲６門、120mm無反動砲６門を保有する。参考：軍事力バランス78年版

＜バーレーン陸軍（１９８９年）＞：兵力2300名。１個旅団（歩兵大隊２個、戦車大隊１個、特殊部隊大隊１個、装甲車中隊１個、歩兵中隊２個、迫撃砲中隊２個）からなる。M-60A3戦車54両、サラディン偵察車８両、AML-90装甲車22両、フェレット８両、AT-105サクソン装甲兵員輸送車10両、パナールM3装甲車93両、105mm軽砲８門、155mm榴弾砲M-198を12門、81mm迫撃砲、BGM-71A対戦車ミサイル60基、106mm無反動砲M-40A1を30門、120mm無反動砲MOBAT６門、RBS-70地対空ミサイル40基以上、スティンガー60基以上を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜バーレーン陸軍（２０１５年）＞：兵力6000名。特殊部隊大隊１個、機甲旅団１個、機械化旅団１個、アミリ親衛大隊１個、砲兵旅団１個、防空大隊１個、工兵中隊１個、兵站中隊１個、輸送中隊１個、医療中隊１個からなる。M60A3戦車180両、AML-90偵察車22両、YPR-765歩兵戦闘車（25mm機関砲装備）25両、M113A2装甲兵員輸送車200両、アルマ６×６輪装甲車、155mm自走砲M109A5を20両、203mm自走砲M110A2を62両、105mm軽砲L118を８門、155mm砲M198を28門、MLRS９両（ATACMS30発）、M113A2改造120mm自走迫撃砲12両、81mm迫撃砲L16を12門、BGM-71A搭載HMMWV、ジャベリン対戦車ミサイル、BGM-71A対戦車ミサイル、106mm無反動砲M40A1を25門、120mm無反動砲MOBATを６門、クロタル自走地対空ミサイル７両、MIM-23B改ホーク６基、FIM-92A携帯地対空ミサイル、RBS-70携帯地対空ミサイル、エリコン35mm高射機関砲12門、ボフォース70口径40mm高射機関砲12門、ファハド240装甲回収車53両を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バーレソン＞：APA-67（攻撃輸送艦）を参照。

＜ハーレフ＞：A1768（通船）を参照。

＜バーレブ・ライン＞：第３次中東戦争後、エジプト軍が1968年から連日のようにスエズ運河沿いに砲撃を仕掛けてきたため、イスラエルがエジプト軍侵攻を阻止するために建設した運河沿いの防御線。砂を堆積させて堤防を作り、要所に防御拠点を設け、石油流出式火炎放射装置を備えていた。1969年に建設を開始し、1971年春に完成させたが、維持する予算が足りず、メンテナンスも十分に行われていなかった。第４次中東戦争ではエジプト軍が消防用放水ポンプで堤防を一気に崩したためあっさり突破され、殆ど役に立たなかった。参考：歴史群像2,’05

＜ハーレム＞：M853（掃海艇）を参照。

＜パーレン＞：PALEN（核実験装置）を参照。

＜ハーロー＞：ハンドレイ・ページ社が開発し、1936年に初飛行した双発爆撃機Harrow。全長24.9m、全幅26.8m、全備重量10.35トン。エンジンはブリストル・ペガサス10（850馬力）双発で、最大速度304km、実用上昇限度6400m。固定武装は7.7mm機銃４丁。爆弾1.3トンを搭載できる。乗員１名。第２次大戦に投入され、主に機雷投下作戦に従事し、20名乗りの兵員輸送機に改造されたりもした。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜バー・ロック＞：ソ連軍の要撃機地上管制（GCI）／捜索レーダー。周波数2695-3125MHzを６波に分割して使用する。参考：ザ・マーチ17号

＜ハーワース＞：L28（駆逐艦）またはM39（ハント級掃海艇）を参照。

＜バーンウェル＞：APA-132（攻撃輸送艦）を参照。

＜バーンズ＞：ACV-20（護衛空母）またはDD-588（駆逐艦）を参照。

＜バーンスタブル・カウンティ＞：LST-1197（戦車揚陸艦）を参照。

＜バーンステイブル＞：APA-93（攻撃輸送艦）を参照。

＜バーン・ストーミング＞：航空機が誕生して間も無い頃に行われていた曲技飛行のこと。これを行うパイロットはバーン・ストーマーと呼ばれた。参考：月刊JWings11,’12

＜ハーンドン＞：DD-638（駆逐艦）を参照。

＜ハイ＞：UW20（潜水艦）を参照。

＜排＞：中国軍の部隊単位で、小隊に相当する。参考：月刊軍事研究5,’16

＜ハイ＞：ドイツ軍人間魚雷Hai（サメ）。マーダーの船体を延長して電池を２倍搭載し、航続距離を延伸したものである。全長11.0m、最大幅0.53m、排水量3.5トン。主機は魚雷用電動モーターで、出力12馬力、水上速力4.2ノット、水中速力3.2ノット、航続距離は水中３ノットで63海里。乗員１名。1944年に試作艇１基が製作されたが、そのまま終戦となった。参考：ナチスＵボート、Ｕボート入門、日本潜水艦物語

＜ハイＧタンク＞：戦闘機動で高いＧがかかっても耐えられる増槽のこと。参考：月刊JWings6,’05

＜ハイＧヨーヨー＞：空中戦機動の１つ。敵機後方を旋回しながら追尾しているものの、敵機よりも速度が速くオーバーシュートしてしまいそうな時に、一旦急上昇して減速し、ロールして敵の位置を再確認、急降下で再び後方について攻撃するものである。参考：戦闘機のしくみ

＜バイア＞：ブラジル海軍バイア級偵察巡洋艦Bahia。イギリスのアームストロング社エルジック造船所で建造され、1910年3月2日竣工、5月21日就役。1945年7月4日、射撃訓練中に機銃で搭載爆雷を撃ち抜いてしまい、爆発沈没、乗員339名が死亡した。参考：月刊世界の艦船1,’19

＜バイア級＞：ブラジル海軍偵察巡洋艦Bahia級。イギリス海軍アドベンチャー級がベースで、一回り大型にするなどの改良を加えている。バイアなど２隻が1910年から竣工した。1925-26年、主機を換装し、煙突が１本増えて３本になった。１番艦最終諸元は以下の通り。全長122.4m、常備排水量3150トン。主機は蒸気タービン３基３軸22000馬力、速力27ノット。兵装は12cm単装砲10門、7.6cm単装高角砲４門、20mm単装機関砲７門、533mm連装魚雷発射管２基、爆雷投下軌条２条。参考：月刊世界の艦船1,’19

＜バイアスタイヤ＞：カーカス層を構成するコードがバイアス（斜め）に並んでいるタイヤのこと。参考：自動車メカニズム図鑑

＜バイアスロン＞：Bi Athlon。クロスカントリースキーとライフル射撃を組み合わせたもので、スウェーデンとノルウェーの軍人が競技として開始し、男子は1960年、女子は1992年からオリンピック正式種目となっている。参考：MAMOR vol.128

＜パイアセキ・エアクラフト社＞：Piasecki Aircraft Corporation。フランク・パイアセキがパイアセキ・ヘリコプター社を追放されたその年（1955年）に創設した航空機会社。VZ-8Pエアジープを開発したが、採用されなかった。1962年、モデル16H-1複合動力ヘリコプターを開発。1997年、X-49スピードホークを開発。参考：月刊JWings7,’13

＜パイアセキ・ヘリコプター＞：Piasecki社。フランク・パイアセキが1946年に創設したヘリコプター会社である。1955年にパイアセキが追放されてしまい、1956年にバートル・エアクラフトに改称した。参考：月刊JWings7,’13、月刊軍事研究5,’09、3,’12

＜バイアックス＞：ラインメタル・エア・ディフェンス社が開発した方位盤BIAX。旋回俯仰架台（全周旋回可能、俯仰角マイナス30度からプラス85度）の左にＸバンド／Kuバンド・レーダーの皿形ディッシュアンテナ（直径1.3m）、右に電子光学センサー収容ボックス（可視光のみ。オプションで赤外線暗視装置やレーザー測距器を追加可能）を装着したもので、シーガード艦載射撃指揮装置の一部を構成する。全天候能力を持ち、高速高機動対艦ミサイルからテロリストの特攻ボートまで対応可能で、レーダー送信系は二重にして抗堪性を高めた。全周旋回できるので、艦載捜索レーダーの補助にも使用可能。方位盤重量1.2トン。レーダー最大探知距離120km。参考：月刊軍事研究2,'19、3,’18

＜ハイアルファ＞：大迎え角のこと。

＜ハイアングル・テイクオフ＞：離陸後に地上障害物などを安全に飛び越すため、離陸直後の機首上げを大きくして加速よりも高度獲得を優先させること。参考：月刊JWings2,’13

＜バイーア＞：G40（揚陸艦）を参照。

＜バイーア・サン・ブラス＞：アルゼンチン海軍輸送艦Bahia San Blas。2019年8月、ユニタスLX演習に参加。参考：月刊世界の艦船12,’19

＜バイエリッシュ航空機会社＞：BFW社を参照。

＜バイエルン＞：D-183（駆逐艦）またはF217（フリゲート）を参照。

＜バイエルン＞：ドイツ海軍バイエルン級戦艦Bayern。1916年3月18日竣工。1917年、上部構造物後部の02甲板に8.8cm単装高角砲４基を搭載した。1918年、第２煙突後方の探照灯台がある位置に後部マストを設置。1919年6月21日に自沈した。1934年に引き揚げられ、1935年に解体された。参考：近代戦艦史、月刊世界の艦船1,’12

＜バイエルン級＞：ドイツ海軍超ド級戦艦Bayern級。イギリス海軍のクイーン・エリザベス級に対抗して建造された戦艦で、主砲口径を38cmに拡大した。ただし石油事情を考慮して缶を石炭混焼メインにしたため、速力は劣る。船型は長船首楼型で、船体中央部の船首楼にケースメート式副砲を装備する。装甲重量は排水量の40.6%もある。ドイツ戦艦として初めて三脚マストを装備した。全長179.8m、幅30m、吃水8.4m、常備排水量28061-28074トン。主機は改良パーソンズ式高低圧串型直結蒸気タービン３基、主缶はシュルツ・ソーニクロフト混焼（石炭専焼？）缶11基＋同重油専焼缶３基（混焼缶のみ14基？）、３軸推進、出力56000馬力（48000馬力？）、推進軸回転数毎分260、プロペラ直径3.87m、速力21ノット、航続距離は13ノットで5000海里。兵装は42.4口径38cm砲SKL45連装砲塔（最大仰角16度）４基、45口径14.9cm単装砲16門、60cm水中発射管５門。装甲厚は水線部350mm、甲板120mm、バーベット350mm、砲塔前楯350mm、司令塔350mm。乗員1187名。1916年にバイエルンとバーデンの２隻が竣工した。後に45口径8.8cm単装高角砲４門を追加している。小改良型のザクセン級を含めることもある。参考：近代戦艦史、月刊世界の艦船1,’12、4,’18、月刊丸11,’09、12,’11

＜ハイオウ級＞：海鴎級（ミサイル艇）を参照。

＜バイオディーゼル燃料＞：動植物油を原料とした合成軽油。燃焼させても大気中の二酸化炭素総量を増加させない（元々現代の空気中の二酸化炭素を植物が固定したものなので）という利点があり、環境面で注目されている。品質にばらつきがある、酸化しやすくゴムや樹脂を劣化させやすい、低温で固化しやすいのが欠点。参考：月刊軍事研究2,’08

＜パイオニア＞：MCM-9（掃海艦）またはYC-125シリーズ（試作輸送機）を参照。

＜パイオニア＞：アメリカ南北戦争時に南軍が使用した潜水艇で、1862年3月にニューオーリンズの民間人４人が建造した。全長10.4m。推進は人力スクリュー。兵装は曳航式水雷兵器で、自艦が敵艦底をくぐり抜けた後に敵艦に水雷がぶつかって炸裂する方式である。乗員２名。実戦には投入されず、ニューオーリンズ陥落時に自沈処分された。後に浮揚されてルイジアナ州立博物館で保管展示されている。参考：月刊丸6,’01

＜パイオニア＞：イギリス海軍コロッサス級軽空母６番艦Pioneer。建造中に航空機工作艦に改造され、1945年2月8日に竣工した。1945年6月、マヌス島に展開し、日本沿岸に出撃する艦隊に加わった。1954年に解体された。参考：イギリス航空母艦史、月刊航空ファン5,’11

＜パイオニア＞：イスラエルIAI社製UAV。無線操縦式単発レシプロ機で、全長4.27m、全幅5.15m、全高1m、重量203kg。エンジン出力は26馬力、最大速度204km、上昇限度7920m、航続距離192km、滞空時間５時間。TVカメラ２台とFLIRを搭載し、偵察、目標選定、弾着観測などに使用される。データリンク到達距離185km。参考：月刊軍事研究3,’00、3,’05、軍事分析湾岸戦争

＜パイオニア海外シリーズ＞

　＜ＲＱ−２シリーズ＞：RQ-2シリーズを参照。

＜パイオニア�U＞：アメリカ南北戦争時に南軍が使用した潜水艇で、パイオニアを建造した４人にハンレーが加わって設計・建造した。1863年2月にモビル沖で北軍船舶を攻撃したが、失敗に終わっている。その後モビル湾で荒天により沈没した。参考：月刊丸6,’01

＜パイオニアＣ．Ｃ．１＞：イギリス空軍COIN機で、スコティッシュ・アビエーションが開発した。元は1947年11月に３名用STOL機パイオニアとして開発されたが、デハビランド製ジプシークイーン34エンジンがパワー不足で採用されず、エンジンをアルビス・レオニデス502/4に換装し、パイオニア�Uとして1950年5月に初飛行させ、採用が決定した。高翼の単発機で、離陸滑走距離70m弱、着陸滑走距離60mと高いSTOL性能を持ち、東南アジアのジャングル地帯やアラビア半島の山間地域で対ゲリラ戦に投入された。全長10.47m、全幅15.17m、全高3.13m。最大速度261km、実用上昇限度7010m、航続距離676km。59機が生産され、うち９機がマレーシア空軍、４機がスリランカ空軍に輸出されている。イギリスでは1969年末まで使用された。参考：月刊JWings3,’09

＜パイオニアＣ．Ｃ．１海外シリーズ＞

　＜パイオニアＣ．Ｃ．１（スリランカ空軍）＞：スリランカ空軍多用途機。イギリス空軍向けの４機を生産ラインから引き抜いて1956年に配備し、陸軍支援、航法訓練、沿岸哨戒に使用した。1969年に退役した。参考：月刊航空ファン9,’17

　＜パイオニアＣ．Ｃ．１（マレーシア空軍）＞：マレーシア空軍連絡機。９機を導入し、1958年12月30日から引き渡され、多用途連絡機として使用された。1967年に運用を終了し、マレーシア空軍博物館に１機が展示されている。参考：月刊JWings3,’09

＜バイオニクス・シリーズ＞：シンガポール陸軍歩兵戦闘車Bionix。1988年からシンガポール・テクノロジーズ・オートモーティブ社が開発し、試作車９両が製作され、テストの結果1997年3月26日に制式化され、1999年7月から納入され、バイオニクス25と40/50それぞれ300両ずつが配備された。また、2006年からバイオニクス２が200両ほど生産される予定。参考：月刊PANZER4,’11、11,’99

＜バイオニクス２５＞：車体は圧延鋼板製で、前部右が機関室（パワーパック収容）、左が操縦室、中央が戦闘室、後部が兵員室である。兵員室上部左右には7.62mm機銃マウントを持つ。下部転輪はダブルタイプ片側６組、起動輪は前方、誘導輪は後方にあり、片側３個の上部転輪を持つ。サスペンションは油気圧式。砲塔は圧延鋼板製で左に車長、右に砲手が乗り、25mmチェーンガンM242と7.62mm同軸機銃、7.62mm対空機銃、76mm３連装発煙弾発射機SDS-93を２基装備する。主砲俯仰角はマイナス10度からプラス60度。必要に応じて車体と砲塔には増加装甲やIBD社製爆発反応装甲を装着可能。全長5.9m、全幅2.7m、全高2.6m、戦闘重量23トン。エンジンはデトロイト・ディーゼル社製6V92TA（475馬力）、トランスミッションはジェネラル・ダイナミクス・ディフェンス・システムズ社製HMPT500-3EC（前進３段・後進１段）、最大速度は路上70km、路外25km。乗員３名、乗車兵員７名。参考：月刊PANZER4,’11、12,’99、11,’99

＜バイオニクス４０／５０＞：後部兵員室の収容人数を９名とし、砲塔を40mm自動てき弾発射機40AGLと12.7mmM2機銃を搭載した１名用キューポラに換装したものである。旋回角左右110度ずつ、俯仰角マイナス８度からプラス45度。参考：月刊PANZER4,’11、11,’99

＜バイオニクス２＞：国防科学技術庁とシンガポール技術工業が2000年頃に開発したバイオニクス25の改良型。主砲を30mm機関砲ブッシュマスター２に強化し、FCSとして昼夜兼用熱線暗視装置、砲二軸安定化装置、アイセーフレーザー測距器（有効距離3km）を搭載、戦闘マネジメントシステムを装備している。エアコンが標準装備され、耐地雷能力も追加された。参考：月刊PANZER4,’11

＜バイオニクス・ファミリー＞

　＜バイオニクスＡＲＶ＞：ARVはArmored Recovery Vehicleの略。バイオニクスの砲塔を外して車体上部に伸縮式クレーン（容量30トン）を搭載し、兵員室内部に牽引力25トンのウインチを収容したもの。操縦席後部が車長席で、一段高いところに車長用ハッチが設けられた。車体上面に自衛用の発煙弾発射機が装備されている。乗員は車長、操縦手、整備手の３名。参考：月刊PANZER4,’11

　＜バイオニクスＡＶＬＢ＞：AVLBはArmored Vehicle Launched Bridgeの略。砲塔を外してスライド（カンチレバー）式戦車橋（全長22m、有効長18m、容量30トン）を搭載したもの。７分で架橋できる。乗員は車長と操縦手の２名。参考：月刊PANZER4,’11

　＜バイオニクスＣＭＶ＞：CMVはCounter Mine Vehicleの略で、別名トレイルブレイザー。足回りを流用しており、車体前部がフロントガラス付きの操縦キャビン、後部が掘削器材搭載部となっていて、作業時にはバックしながら地雷を掘り出していく。自衛用としてキャビン上部のリングマウントに7.62mm機銃を搭載しており、キャビン上部左右には発煙弾発射機が３基ずつ後ろ向きに取り付けてある。乗員は３名。参考：月刊PANZER4,’11

＜バイオニクスＩＣＶ＞：ICVはInfantry Carrier Vehicleの略。アメリカ軍の暫定旅団戦闘チーム（IBCT）要求に基づくもので、C-130に搭載できるよう車重を17トンに軽量化し、12.7mmM2機銃もしくは7.62mm機銃、40mmてき弾銃装備の遠隔操作式銃塔を載せている。乗員２名、乗車兵員９名。2001年に試作されたが、ストライカーに負けて採用されなかった。参考：月刊PANZER4,’11

＜バイオニクスＭＢＴ＞：AMX-13SM1の後継として計画された主力戦車型。車体はバイオニクスのままで、105mmまたは120mmライフル砲装備の大型砲塔を搭載している。オットー・メララ社製120mm低反動砲などを装備してテストが行われたが、開発に失敗し、レオパルト2A4を導入することになった。参考：月刊PANZER4,’11

＜バイオ燃料＞：ボーイング社では非食用のカメリア・サティバ（ナガミノアマナズナ）から採ったフォールスフレックス・オイルを使用しており、特性はJP-5に近く、燃焼効率は4-7%ほど高い。アメリカ空軍では代替燃料を使用した飛行実験をF/A-18やC-17Aなどで行っている。参考：月刊航空ファン8,’10、月刊JWings11,’10

＜バイオレット・クラブ＞：イギリスの核爆弾、Violet club。核融合燃料を使用していたが失敗作で、1958年から５発のみ配備され、後にイエローサンMk1に改造された。参考：核兵器事典

＜梅花シリーズ＞：日本海軍の計画特攻専用機で、動力はパルスジェットである。参考：日本海軍の爆弾

＜梅花一型＞：頭部に70kgまたは120kgまたは270kg炸薬を搭載する。参考：日本海軍の爆弾

＜梅花二型＞：頭部に100kgまたは150kgまたは300kg炸薬を搭載する。参考：日本海軍の爆弾

＜梅花一一型＞：白菊シリーズ（練習機）を参照。

＜ハイカード＞：AIR-2A（空対空核ロケット）を参照。

＜徘徊型兵器＞：Loitering munition。長時間滞空型カミカゼ・ドローンのことで、戦場上空を徘徊し、目標を見つけたら管制局の指令または自律で突入する。目標発見前から飛ばしておけるので即応力が高く、管制局の指令により直前で攻撃を中止することができ、目標が見つからず燃料が切れかけたら回収して再使用できる。対抗手段を持たない敵に存在をアピールすれば、敵は下手に身動きが取れなくなってしまう。2020年秋のナゴルノ・カラバフ紛争でアゼルバイジャン軍が使用し、無人偵察機で敵部隊を探知、長距離火砲で道路や橋を破壊し、分断孤立したところでハロップUAVを突入させるという戦術により、44日間に戦車を含む185両を破壊して勝利した。ウクライナ戦争でもロシアとウクライナが使用している。参考：朝雲、月刊JWings7,’22

＜バイカル２００６＞：ロシア軍が2006年に実施した演習。陸軍、内務省軍などから人員9000名以上が参加した。参考：月刊軍事研究10,’10

＜排気ガス温度＞：ジェットパイプ温度を参照。

＜排気ガス温度計＞：Exhaust gas temperature indicator。ガスタービンエンジンの排気ガス温度を測定する温度計で、タービンガス出口付近に取り付けられており、一般に熱電対を利用して温度を測る。参考：航空用語事典増補改訂版

＜排気タービン＞：ターボスーパーチャージャーを参照。

＜排気ダクト＞：ガスタービンエンジンの構成部分の１つ。タービンで高速になった燃焼ガスを整流し、排気ノズルから噴射して推力にする。参考：月刊JWings1,’01

＜排気ノズル＞：Nozzle。ガスタービンエンジンの構成部分の１つ。燃焼ガスを噴射して推力にする部分である。通常は円筒型だが、赤外線輻射抑制のために平べったくすることもある。亜音速気流ではノズルを絞ると推力が大きくなり、超音速気流では逆にノズルを開くと推力が大きくなるので、地上では周囲の危険性などを考慮してノズルを開き、飛び上がったらノズルを絞り、アフターバーナーを使う時は開く（過大な圧力を防ぐ意味もある）。参考：月刊軍事研究4,’14、4,’12、月刊JWings1,’01、12,'22、世界の傑作機No.113、戦闘機のしくみ

　＜可変面積式ノズル＞：ノズルの面積を変えて最適な噴出効率を得られるようにした排気ノズルのこと。スロットル操作に連動して自動的にノズルの開度が変わるシステムが組み込まれている。参考：月刊軍事研究4,’14

＜コンバージェント・ダイバージェント・ノズル＞：一旦絞り込んでガスを高速にした後に広げて大量に噴射し、超音速流を作り出すことの出来る排気ノズルのこと。亜音速飛行中と超音速飛行中ではノズルの開度に対する噴出効率の変化が逆になるので、可変面積式にして調節する。参考：月刊軍事研究4,’14

　＜コンバージェント・ノズル＞：先細りにして亜音速気流の動圧を高めるタイプ。参考：月刊軍事研究4,’14

＜廃棄物隔離パイロットプラント＞：アメリカの核廃棄物貯蔵試験施設で、1981年7月からニューメキシコ州で建設が開始された。完成しているが、まだ貯蔵試験は始まっていない。参考：核兵器事典

＜廃棄物処理コンテナ＞：陸上自衛隊の焼却炉入りコンテナ。国際規格20フィートコンテナに焼却炉をセットしたもので、排煙は触媒を通してから排出される。焼却炉容量１立方メートル、焼却能力は１回あたり100-200kg。参考：スピアヘッドNo.20

＜配給（日本）＞：昭和14年、朝鮮半島で米が不作となり、前年より1000万石以上の収穫減となったため、米穀配給統制令を施行、米の供出制度を発足させた。12月1日には白米禁止令も施行している。昭和15年、小麦粉米穀配給規則を公布し、飲食店での米飯の使用を禁止したが、それでも追いつかず、昭和16年4月に米穀通帳配給制が施行されて米の配給制が開始された。職業を甲（普通労働者）、乙（重労働者）、丙（特別重労働者）に分類し、１日当たり1-5歳は120g、6-10歳は200g、11-60歳は甲種330g、乙種男390g、同女350g、丙種男570g、同女420g、60歳以上は甲種300g、乙種男350g、同女320g、丙種男480g、同女380gとしている。6月には東京などで砂糖（１人あたり１ヶ月360g）、塩、マッチなどの切符制を開始。その後も肉、魚、野菜、調味料などが配給制となり、太平洋戦争末期には配給量が定量に満たなかったり、遅配になったりといった事態が多発した。酒は昭和17年に酒造米、昭和18年に酒が配給制となっている。酒は昭和24年に配給制が終わって自由販売となったが、酒造米の配給制が終わったのは昭和44年になってからだった。昭和27年3月1日、砂糖の統制が廃止された。参考：写真で見る日本陸軍兵営の食事、日本酒の基礎知識、月刊世界の艦船11,’18、日本赤十字社社史稿第６巻

＜排莢口＞：エジェクションポートを参照。

＜排気量＞：ピストン断面積とピストン作動行程（ストローク。ピストンが上死点から下死点まで移動する距離）の積で、シリンダー容積から燃焼室容積を引いたものに等しい。一般にはこれに気筒数を掛けた総排気量を指すことが多い。吸気行程で吸気できる混合気（ディーゼルエンジンなら空気）の量を示し、大きいほど高出力にできる。参考：クルマのすべてがわかる事典、自動車メカニズム図鑑

＜バイキング＞：S-3シリーズ（対潜哨戒機）を参照。

＜バイキングス＞：VMFA(AW)-225（飛行隊）を参照。

＜バイキング・ハンマー作戦＞：イラク戦争でグリーンベレーが行った、イスラム原理主義テロリスト集団アンサル・アル・イスラム掃討作戦で、クルド人にアメリカ軍のパワーを見せつけて信頼を獲得する意味もあった。テロリスト軍事キャンプはクルド人自治区南東部、イランとの国境に近いサルガト渓谷の山岳地帯にあり、兵力1000名。キャンプはバンカーで固められ、迫撃砲や野砲も配備されていた。3月27日、グリーンベレーが１個中隊（Ａチーム６個、各部隊に１名ずつの地元兵が案内役として配属）がヘリで渓谷に侵入。６方向からキャンプに接近し、レーザーとGPSで目標を上空の攻撃機に指示した。GBU-31/BやAC-130の105mm砲などがバンカーを粉砕し、軍事キャンプは壊滅した。参考：月刊軍事研究7,’04

＜パイク＞：SS-6（潜水艦）またはSS-173（潜水艦）を参照。

＜パイク・ジョー＞：ソ連海軍潜水艦用船底ソナーのNATOコード。アクティブ・パッシブ式で、高周波を使用する捜索・攻撃用ソナーである。フォックストロット型に搭載されている。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜ハイゲイン・エアー・アンテナ＞：アメリカのGATRテクノロジーズ社が開発した衛星通信用アンテナ。球形フレキシブルアンテナ方式で、内部と外皮に衛星通信器材が仕込まれており、使用時に空気を吹き込んで膨らまし、輸送時には空気を抜いて折り畳んだ後コンテナに入れる。外皮には弾力性があり、膨らませた状態で銃弾を喰らっても潰れない。膨らませたらアンテナを手で最適な仰角（5-90度まで対応）に調節し、ロープで固定する。直径1.2mまたは1.8mまたは2.4m。耐用気温マイナス32度からプラス55度。使用周波数はKuバンドとＸバンド。アメリカ軍が採用し、在日米軍も配備している。参考：朝雲

＜梅県基地＞：中国軍航空基地。軍民共用で、1800m滑走路を持つ。参考：月刊軍事研究8,’14

＜ハイコウ＞：171（駆逐艦）を参照。

＜バイコヌール・コスモドローム＞：ロシアの宇宙ロケット射場Baikonur Kosmodrom。南北85km・東西90km、総面積6700平方キロメートルで、第１発射台（ガガーリン発射場、ガガーリン出発地点）や第31発射台など10以上の発射台が設置されている。R-7ICBMの発射テストを行うために1954年3月から建造場所の選定に入り、資材輸送に便利な鉄道が通っていて、建設予定地点及び第１段落下地点に人が住んでおらず、飛翔経路に沿った地上追跡管制ステーションの建設も容易なカザフスタンのクズロルダ地方（シル・ダリヤ川の北）に決定、1955年2月から建設を開始し、兵士３万名を動員しての突貫工事で6月2日に公式に開設が宣言された（もちろん対外的には秘密）。最寄り駅がチューラタム駅（機関車への水補給が主要目的の駅で、周囲には遊牧民がまばらにいる程度）だったので、ソ連軍関係者はチューラタム・ロケット射場と呼んでいる。公式開設前の1955年5月15日、R-7の初試射を実施。10月4日、人工衛星スプートニクが打ち上げられた。1957年8月5日、ソフトタッチ作戦でアメリカCIAのU-2偵察機が初めて撮影に成功。1961年4月にガガーリンが有人宇宙飛行に成功した際、国際航空連盟に申請するにあたり、出発地（ロケット発射地点）に300km以上離れたバイコヌール町の位置を記入したので、西側からはバイコヌール発射場と呼ばれている。冷戦崩壊後はカザフスタン共和国クズロルダ州の所属となったが、1994年にロシアが2050年までの長期有償租借契約を締結して引き続き使用中。1995年12月20日、バイコヌール・コスモドロームと正式に命名され、ロケット技術者が住んでいた射場南のレーニンスクもバイコヌール市に改称された。参考：月刊軍事研究2,’14

＜バイコヌールの大惨事＞：ネジェーリン大惨事を参照。

＜ハイジ＞：日本海軍士官のスラングで、高級な女性のこと。HIGH Girl。参考：帝国陸海軍事典

＜バイシクル・ワーク＞：ベトナム戦争ラインバッカー�U作戦を支えた第303独立航空機整備団司令が自らの部隊に付けた愛称。40時間かかるB-52のフェーズ点検を８時間で片づけ、８時間かかる給油、爆装、飛行前点検を４時間で済ませ、２時間半かかるタイヤ交換を誘導路上で15分で終えるという働きぶりで、作戦ソーティー達成率98.4%をなす原動力となった。参考：月刊軍事研究2,’03

＜梅州＞：584（コルベット）を参照。

＜賠償庁＞：日本の省庁で、太平洋戦争での連合軍に対する賠償を担任する。元は1946年10月に終戦連絡調整中央事務局に設置された賠償部で、1948年2月に局が廃止された際に庁に昇格した。参考：首都防空網と空都多摩

＜背信行為＞：国際法上保護される施設（病院船含む医療施設、文化財、礼拝施設など）を軍事利用したり、保護されるべき民間人を人質にして軍事施設等に配置（いわゆる人間の盾）したりすること。背信行為禁止原則として慣習国際法で禁止されている。参考：月刊軍事研究11,’17

＜排水量＞：Displacement、排水トン数ともいう。船を水に浮かべた時、押しのけられる水の重量のことである。船の重量と同じで、メートルトン（小文字のｔで表記する。日本海軍表記では瓲。1000kg）またはイギリストン（ロングトンともいう。大文字のＴで表記する。日本海軍表記では噸。1016kg）で表す。軍艦は排水量で示されることが多いが、商船では船型が推定されてしまうため、企業秘密扱いで、総トン数の方を使う。弾薬や燃料をどれくらい積むか、乗員は戦闘時の定数か平時の基準か、食料や水はどれだけ用意するか、といった事で違ってくるので、ある状態を定めて基準排水量、軽荷排水量、補填軽荷排水量、公試排水量、常備排水量、満載排水量といったものを規定している。参考：艦船メカニズム図鑑、図解雑学　船のしくみ、月刊世界の艦船10,’15、海軍操舵員よもやま物語

＜ハイスー＞：SS791（潜水艦）を参照。

＜ハイス型射撃監査写真機＞：日本陸軍の写真銃。イギリスのソントン・ピッカード社製ハイスMk.�V（Hythe Mk.�V）写真銃を導入したもので、本来の機銃の代わりに取り付けて射撃訓練時の命中判定に使う。外見は銃身カバー付きルイス機関銃そっくりで、銃尾左にはコッキングレバー（フィルム巻き上げに使う）まで備えているが、銃身カバー付け根が箱状に膨らんでいるので見分けが付く。引き金を引けば写真が撮れる。参考：月刊航空ファン3,’20

　＜外国製ハイス型射撃監査写真機＞：ハイスMk.�Vを輸入したもの。着脱可能な円盤弾倉のダミーが付いている。全長998.5mm、全備重量6.3kg。焦点距離285mm（固定）、光明度F=11、鏡玉中径26mm。フィルムはブロウニー版ロールフィルムで、映像寸度60×40mm、露出時間200分の１秒、撮影枚数12枚。参考：月刊航空ファン3,’20

　＜ハイス型回転式射撃監査写真機＞：六桜社工場で国産化したタイプで、旋回機銃の代わりに取り付ける。固定式と同様、銃尾下面にコクピットからフィルムを巻き上げるためのボーデン索を装着する部分が設けられていて、固定式射撃監査写真機としても使用できる。円盤弾倉のダミーは無い。全長998.5mm、全備重量6.3kg。焦点距離290mm（固定）、光明度F=11、鏡玉中径26mm。フィルムはブロウニー版ロールフィルムで、映像寸度60×40mm、露出時間200分の１秒、撮影枚数12枚。参考：月刊航空ファン3,’20

　＜ハイス型固定式射撃監査写真機＞：六桜社工場で国産化したタイプで、固定機銃の代わりに取り付ける。銃尾下面にコクピットからフィルムを巻き上げるためのボーデン索を装着する部分が設けられているが、槓桿状の巻上レバーも残されており、回転式射撃監査写真機としても使用できる。円盤弾倉のダミーは無い。全長998.5mm、全備重量6.3kg。焦点距離285mm（固定）、光明度F=11、鏡玉中径26mm。フィルムはブロウニー版ロールフィルムで、映像寸度60×40mm、露出時間200分の１秒、撮影枚数12枚。参考：月刊航空ファン3,’20

＜ハイスキュード・プロペラ＞：Highly Skewed Propeller。プロペラの曲率を大きくしたスキュード・プロペラ。プロペラに流れ込む水流（伴流）の乱れによる推進力変動を分散させることができるので、推進効率が大きく、雑音が少ない。参考：月刊世界の艦船9,’12増刊、現代の潜水艦、月刊JWings2,’00

＜バイスタティック受信付加装置（試験用）＞：自衛隊の機器。沖電気工業製。参考：月刊軍事研究6,’15

＜バイスタティック信号処理付加装置用訓練キット＞：自衛隊の機器。沖電気工業製。参考：月刊軍事研究4,’16

＜バイスタティック・ソナー＞：同一プラットフォーム内で音源発生装置と受信機を別々に設けたソナーのこと。VDSとTASSを組み合わせたタイプは既に実用化されており、艦首ソナーやハルソナーからのアクティブ音を自艦TASSでキャッチするタイプもある。TASSを層深より下に置けば深海に潜む潜水艦を探知可能なことに加え、送受信機の位置が違うことを利用して、発信音が海底で跳ね返って生じる残響音を排除することができ、浅海域での潜水艦探知にも威力を発揮する。送信機と受信機の場所を正確に把握しておかないと、相手の距離が測定できないので注意。参考：月刊世界の艦船9,’18、5,’12、1,’16、4,’18

＜バイスタティック・レーダー＞：Bistatic radar、双極子レーダー。送信用と受信用のアンテナを別に設けたタイプのレーダーである。受信系の位置を秘匿しやすいという利点を持つ。ステルス機の機体表面で反らされたレーダー波を捕らえられる可能性があるので、対ステルス機用として注目されている。参考：月刊JWings3,’99、月刊軍事研究11,’09、レーダシステムの基礎理論

＜ハイスピード・スピットファイア＞：スピットファイア戦闘機ファミリーを参照。

＜ハイスピード・ヨーヨー＞：空中戦機動の１つ。ブレイクした防御側に対し、攻撃側がオーバーシュートしそうな場合にとる戦術である。まず上昇して速度を落とし、オーバーシュートを防ぐ。次いで防御側に合わせて旋回しつつ降下、背後につく。上昇のタイミングが速すぎると防御側も上昇して反撃に出るし、遅すぎれば速度を落とすため急角度で上昇せねばならず、防御側に降下離脱されてしまう可能性が高くなるので、タイミングが難しい。また、引き起こしが甘いと防御側の真上に出てしまい、かえって攻撃しにくくなる。一度で決めるよりも小さく何度か繰り返した方が成功率が高い。推力重量比の高い第３世代以上の戦闘機が防御側だった場合、優速の攻撃側の上昇にもエンジンを噴かせば楽に付いていくことができ、状況が変わらないので、する意味が無いらしい。参考：図解現代の航空戦、月刊JWings5,’23

＜ハイスポット＞：ロッキード・ミサイル・アンド・スペース社が開発した洋上監視用飛行船で、高々度超水平線目標捕捉用監視プラットフォームの略。HASPAの発展型である。全長152m。推進は水素燃料プロペラ、巡航高度21330m、滞空時間100日。センサー・ペイロード250kg。参考：スパイ機

＜配属将校＞：連隊区の学校に派遣された日本陸軍将校。参考：月刊丸7,’14

＜バイソン＞：M4シリーズ（爆撃機）またはMiG-21-93（戦闘機）を参照。

＜パイソン＞：V3（高機動車）を参照。

＜バイソン＞：カナダ陸軍８輪装甲兵員輸送車。GMカナダ社がLAV-25を元にプライベート・ベンチャーで1988年に製作し、1989年に採用された。車体はほぼLAV-25で、砲塔を撤去して後部兵員室を拡大し、４名掛けのシートを向かい合わせで配置しており、歩兵８名（最大９名）を搭乗させることができる。車体前部にウインチ、操縦手席前にワイヤーカッターを標準装備する。自衛用として、車長用キューポラに7.62mm機銃C6を搭載する。全長6.452m、全幅2.5m、全高2.21m、自重11.072トン、戦闘重量12.936トン。エンジン出力275馬力、最大速度100km、浮航速度9.7km、航続距離665km。乗員２名（車長、操縦手）。オーストラリア陸軍やアメリカ州兵も採用し、149両が生産された。参考：月刊PANZER7,’02、月刊軍事研究5,’08

＜バイソン・ファミリー＞

　＜救急車型＞：

＜指揮車型＞：コマンドポスト型。車内に指揮装備を搭載したもので、車体上面にアンテナが林立している。乗員５名（車長、操縦手、無線手など）。18両が生産された。参考：世界の軍用車両(4)、月刊PANZER7,’02

＜修理回収型＞：修理回収車型。265度旋回可能なブーム・クレーン（吊り上げ能力4.982トン）とウインチ（牽引力５トン）を装備する。乗員２名（車長兼オペレーター、操縦手）。16両が生産された。参考：月刊PANZER7,’02、世界の軍用車両(4)

＜自走迫撃砲型＞：自走迫撃砲型。車内のターンテーブルに81mm迫撃砲（90発）を搭載している。乗員４名（車長、操縦手、操砲用員２名）。16両が生産された。参考：月刊PANZER7,’02、世界の軍用車両(4)

＜電子戦型＞：

＜バイソン＞：ドイツ連邦軍８×８輪装甲回収車。アクトロス８×８輪装甲重支援車両のシャシーに装甲キャビンを架装し、後部に30トン級大型レッカーとウインチを搭載した。全長9.1m、全幅2.5m、全高3m、車両総重量48トン。エンジンは液冷４サイクルＶ型８気筒ターボチャージド・ディーゼル（総排気量15000cc、最大出力503馬力）。緊急展開部隊向けに採用し、2011年から配備された。参考：月刊PANZER2,’12

＜パイソン３＞：イスラエル空軍短距離空対空ミサイルPython3。シャフリル２の改良型（よってナンバーが３になっている）で、ラファエル社が開発した。後部フィンには大きな後退角が付いており、機動性が高い。全長3m、直径0.16m、翼スパン0.86m、重量120kg、弾頭重量11kg。誘導は赤外線パッシブ。推進は固体燃料ロケット、有効射程0.3-15km。参考：世界軍用機年鑑1990-91、月刊丸10,’97、軍用機ウェポン・ハンドブック

＜パイソン４＞：イスラエル空軍短距離空対空ミサイルPython4。パイソン３の改良型で、ラファエル社が開発した。後部フィンにストレーキが付き、前部カナードは二重、ロール抑制専用の短冊型可動翼面を持つ。DASHヘルメット装着式照準装置を使用してのオフ・ボアサイト射撃能力がある。全長3m、胴体直径0.16m、翼スパン0.64m、発射重量103.6kg（120kg？）、弾頭重量11kg。最大射程15km。1993-94年から配備された。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック、月刊丸10,’97、月刊軍事研究6,’14

＜パイソン５＞：イスラエル空軍短距離空対空ミサイルPython5。ラファエル社が開発した。パイソン４に赤外線映像I2R（Imaging-Infrared）誘導能力を追加したもので、疑似映像を見破ることができるとされる。全方位攻撃や発射後ロックオンが可能。全長3.096m、胴体直径0.16m、翼スパン0.64m、発射重量103.6kg、弾頭重量11kg。推進は固体燃料ロケット、最大速度マッハ４、射程32km（20km？）。参考：月刊JWings9,’12、月刊エアワールド10,’03、軍用機ウェポン・ハンドブック

＜バイソン・システム＞：スイス陸軍の要塞砲システム。岩場をくり抜いてコンクリート製トーチカを設営し、52口径155mm単装砲塔を２基１組で設置、周囲を石垣で覆ったものである。内部には大量の砲弾があり、自動装填装置により25秒間に５発の発射が可能。最大射程40km。また、死角から迫る敵を排除するため、120mm連装重迫撃砲も備え付けられている。サルガンス、ゴットハルト、セントマウリスに計８基が建設された。参考：月刊軍事研究3,’97

＜バイター＞：D97（護衛空母）を参照。

＜ハイダー＞：イラン軍が開発した12.7mm対物狙撃銃。M40無反動砲用M8スポッティングライフルがベースらしい。作動はセミオートマチック。箱型弾倉を左から差し込む。重量17.5kg。有効射程は点目標で1600m、面目標で2000m。参考：月刊軍事研究9,’17

＜ハイダイブ＞：対艦ミサイル攻撃法の１つで、敵艦のほぼ真上から急角度で急降下し、そのまま高速で突入するものである。急上昇からの急降下を行ってロックオンを外す高機動をかけたりもする。コセカント２乗パターン型アンテナを使用する対空レーダーの死角から突っ込んでくる上、CIWSで制御破壊を行っても惰性でそのまま突入してくるので注意。参考：月刊軍事研究6,’13、9,’14、月刊世界の艦船2,’14

＜排他的経済水域＞：国連海洋法条約第５部で定義された水域で、EEZ（Exclusive Economic Zone）と略す。自国沿岸（領海の幅を測定するための基線）から200海里以内の海域（海底、海底の地下も含む）で、沿岸国は資源管理と海洋汚染防止の義務を負い、水産資源・非生物資源の探査及び開発、人工島・施設・構築物の設置及び利用、海洋の科学的調査、生物資源の漁獲可能量決定の権利を有する。安全保障上の義務や権利に関しては特に何も定めていない。EEZ全域をパトロールし、他国海洋調査船が入ってきたらEEZ未確定海域でも問答無用で法執行の対象にする中国のような国もあれば、EEZ中間線までのパトロールに止め、国際法上の主権的免除を尊重して慎重に法執行を行う日本のような国もある。参考：月刊軍事研究9,’06、月刊世界の艦船2,’19、月刊JWings6,'23、4,’13、MAMOR vol.87、ベーシック条約集2018

＜バイタル・パート＞：艦船のうち、CIC、弾火薬庫、機関室・罐室、発電機・変圧器・水圧機室、発令所、通信室、注排水指揮所など、損傷すると戦闘の継続が困難になる場所のこと。当然ながら艦の主要防御区画でもあり、装甲などの直接防御やシフト配置などの間接防御が施される。参考：戦艦入門

＜ハイチ海軍＞

＜ハイチ海軍（１９７７年）＞：兵力300名。小型哨戒艇４隻、戦車揚陸艇１隻を保有する。参考：軍事力バランス78年版

＜ハイチ海軍（１９８９年）＞：兵力250名。ポルトープランスに基地がある。小型内海哨戒艇３隻を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ハイチ空軍＞

＜ハイチ空軍（１９７７年）＞：兵力250名。F-51D戦闘機４機、セスナ337/02A対ゲリラ戦機６機、C-47輸送機３機、C-45輸送機２機、H-34ヘリ４機、S-55ヘリ３機、T-6練習機３機、T-28練習機２機を保有する。参考：軍事力バランス78年版

＜ハイチ空軍（１９８９年）＞：兵力150名。O-2対ゲリラ戦機７機、S-211対ゲリラ戦機４機、バロン輸送機１機、BN-2輸送機１機、C-46輸送機１機、C-47輸送機３機、セスナ402輸送機１機、DHC-2輸送機３機、DHC-6輸送機１機、ヒューズ300連絡ヘリ１機、セスナ150練習機３機、セスナ172練習機１機、ボナンザ練習機１機、SF-260TP練習機４機、双発ボナンザ練習機１機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ハイチ軍＞：

　＜ハイチ軍（２０１５年）＞：現役兵力70名。軍組織を再構築中で、一部はエクアドルで訓練を受けている。準軍事組織（沿岸警備隊）50名＋巡視船８隻。国内治安維持のためMINUSTAHが展開中で、アルゼンチン軍72名、野戦病院１個、バングラデシュ軍110名、ヘリ中隊１個、ボリビア軍１名、ブラジル軍982名、歩兵大隊１個、工兵中隊１個、カナダ軍５名、チリ軍331名、歩兵大隊司令部１個、歩兵中隊２個、ヘリ飛行隊１個、エクアドル軍１名、エルサルバドル軍34名、グアテマラ軍54名、ホンジュラス軍37名、ヨルダン軍３名、メキシコ軍２名、ネパール軍２名、パラグアイ軍84名、工兵中隊１個、ペルー軍162名、歩兵中隊１個、フィリピン軍137名、司令部付中隊１個、スリランカ軍４名、アメリカ軍５名、ウルグアイ軍254名、歩兵大隊司令部１個、歩兵中隊１個が駐屯している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ハイチ大地震＞：2010年1月12日（現地時間）、ハイチ共和国でマグニチュード7.0の直下型大地震が発生し、震源地から10kmしか離れていない首都ポルトー・プランスを直撃、耐震性の無い建物が大量に崩壊して23-25万人の死者が出た。国連は国連ハイチ安定化ミッション（MINUSTAH）要員を3500名ほど増やす、国連安保理決議1908を可決。アメリカは統一対応作戦（Operation Unified Response）を発動してCVN-70カールビンソン（ヘリ19機追加搭載）、CG-52バンカーヒル、CG-60ノルマンディ、DDG-76ヒギンズ、FFG-36アンダーウッド、LHD-5バターン、LSD-43フォート・マクヘンリー、LSD-50カーター・ホール、LHA-4ナッソー、LPD-19メーサ・ヴァード、LSD-44ガンストン・ホール、LSD-48アシュランド、T-ARS-51グラスプ、T-AH-20コンフォート、T-AO-198ビッグ・ホーン、T-AGS-63ヘンスン、T-AK-3011ジャック・ラマス、第22海兵遠征隊、第24海兵遠征隊、第82空挺師団第２旅団、コースト・ガードなどを派遣、1月15日にポルトーフランス沖に到着して救援活動を行った。U-2S、RQ-4、MQ-1による被害状況把握も行っている。空軍特殊作戦軍団はEC-130Jコマンドーソロ�Uを派遣し、被災者に太陽電池式ラジオを配ってラジオ放送を行った他、同軍団第720特殊戦術群がMC-130Hで展開し、大破した空港管制施設の代わりに救援機などの航空交通管制を実施した。V-22オスプレイ輸送機で計43000ポンドの支援物資を輸送している。カナダ軍はヘスティア作戦を発動して駆逐艦282アサバスカン、フリゲートFFH330ハリファックス、軽歩兵大隊、憲兵隊、輸送機、ヘリを派遣した。フランスは戦車揚陸艦フランシス・ガルニエとドック型揚陸艦シロッコを派遣。イタリア海軍は軽空母カブールを向かわせ、オランダ海軍は補給支援艦A804ペリカーンを、スペイン海軍はドック型輸送揚陸艦L52カスティーリャと医療チームを、イギリス海軍はドック型揚陸艦ラーグス・ベイを、メキシコ海軍は戦車揚陸艦リオ・パパロアパンと補給艦兼病院船ウアステコを派遣した。防衛省はアリゾナ州トラビス空軍基地で訓練中だった航空自衛隊のC-130H１機をハイチ国際緊急援助空輸隊としてフロリダ州に移動させて救援に向かわせ、1月17日に国際緊急援助隊医療チーム（JICA要員など）をフロリダからハイチに運び、ハイチで被災したアメリカ人を本国に輸送した。1月20日、国際緊急医療援助隊派遣命令が出され、第13後方支援隊長をトップとするハイチ国際緊急医療援助隊100名（うち医官は陸自第13旅団などに所属する14名。警衛小隊は中央即応連隊からで、陸自研究本部教訓センターの要員も１名派遣された）を編成した。1月21日、交替のC-130H輸送機１機（ハイチ国際緊急援助空輸隊）が小牧基地を離陸してアメリカに向かった。同日、ハイチ国際緊急医療援助隊がチャーター機で成田空港からハイチに出発、1月23日から2月13日までレオガンのエピスコパル看護大学で医療支援にあたった。この際、中央即応連隊の民軍連携（CIMIC）士官がNGOや民間団体との連携調整を行った。1月23-27日、空輸隊がフロリダ州ホームステッド空軍基地とハイチのトゥーサン・ルベルチュール国際空港間で医療援助隊人員輸送任務を実施。1月25日、C-130Hが１番機から２番機に交替。JICAの医療チームが撤収。1月27日、アメリカ軍と自衛隊が連携しての初の患者輸送を実施。1月29日、空輸隊が医療援助物資などを空輸。1月31日、ハイチ国際緊急医療援助隊は累計845名の患者を診察した。空輸隊が医療援助物資などを空輸。2月13日、ハイチ国際緊急医療援助隊が国際緊急活動（医療援助活動）を終了し、日本赤十字社に診療を引き継いでC-130Hに乗り、帰路に就いた。診察患者数は累計2954名に上った。他に70トンの物資を空輸し、940人を輸送した。2月18日、ハイチ国際緊急医療援助隊100名と統合調整所要員30名が帰国し、海田市駐屯地で解組式、防衛省で帰国報告を行った。2月22日、ハイチ国際緊急医療援助隊とハイチ国際緊急援助空輸隊に防衛大臣から一級賞状が授与された。参考：月刊JWings4,’10、5,’10、11,’10、11,’19、月刊世界の艦船4,’10、月刊軍事研究3,’10、4,’10、5,’10、5,’12、月刊航空ファン4,’10、6,’10、1,’15、スピアヘッドNo.3、No.5、月刊PANZER7,’10、朝雲

＜ハイチ侵攻＞：アップホールド・デモクラシー作戦を参照。

＜ハイチ派遣国際救援隊＞：PKO法に基づく自衛隊海外派遣。2010年1月12日に発生したハイチ大地震後の混乱を受け、国連の要請でPKO国連ハイチ安定化ミッションの一環として施設科を中核とする国際救援隊350名を2月6日から11月30日までの予定で派遣することになった。主要な活動は瓦礫除去や道路補修などである。武装勢力による内戦状態が継続しており、PKO５原則に合致するかは怪しいが、1月29日の防衛省政策会議では防衛相側が武力紛争は存在していないと説明、あまり問題にはなっていない。2010年1月27日、防衛省と内閣府国際平和協力本部の合同調査チーム第一陣３名を現地に派遣。1月29日、国連から正式な派遣要請を受けた。1月30日、防衛省11名と外務省１名からなる調査チーム第二陣を現地に派遣。第一陣と合流し、被害状況や必要な施設器材などの調査を行った。2月5日、安全保障会議と閣議でハイチ国際平和協力業務実施計画とハイチ国際平和協力隊の設置等に関する政令を決定し、自衛隊員を11月30日まで派遣することを決めた。これに基づき、防衛大臣は自衛隊に派遣命令を出した。要員は陸自350名（うち国連要員190名、自隊支援要員160名）、海自540名、空自200名、MINUSTAH司令部要員２名、関係機関連絡調整要員５名（防衛省及び内閣府から派出）である。陸自部隊（ハイチ派遣国際救援隊陸上部隊）は隊本部、本部管理中隊、施設器材中隊、施設中隊から構成され、装備は9mm拳銃54丁、89式または64式小銃305丁、MINIMI７丁、軽装甲機動車、高機動車、中型ドーザ、油圧ショベル、グレーダ、バケットローダ、ダンプ、トラックなど車両150両（輸送車両90両、重機40両、警備車両20両）である。海自の装備は輸送艦１隻、補給艦１隻、護衛艦１隻、空自の装備はC-130H輸送機２機、U-4多用途支援機１機、KC-767空中給油輸送機１機、政府専用機１機。2月6日、防衛省で隊旗授与式を実施。国際救援隊第１陣150名（中央即応連隊中心）が政府専用機などでハイチに向かった。2月9日、チャーターしたAn-225ムリア大型輸送機が成田空港の到着、施設科機材100トンを載せてドミニカに向かった。2月14日、ドミニカに到着した器材が陸路で自衛隊宿営地に到着。2月15日（現地時間14日）、第１陣が人員と装備の展開をほぼ完了した。2月17日、ポルトープランス空港地区のMINUSTAH管理用地で整地作業を開始。2月24日、第５旅団を主力とする２次隊第１波と、MINUSTAH司令部要員２名が出発。2月25日、２次隊第１波が現地に到着。2月28日、C-130H輸送機３番機が小牧基地を離陸。3月4日、第２波140名が新千歳空港からチャーター機で出発。3月5日、第２波が現地に到着。C-130H輸送機３番機がホームステッド空軍基地に到着。3月8日、施設器材と装備がアントノフ輸送機や民間船でハイチに出発。3月9日、２次隊第３波60名が民間機で成田空港を出発。C-130H輸送機３番機がホームステッド空軍基地−ポルトープランス間の空輸任務を開始。3月10日、１次隊第１波が帰国。3月12日、防衛技官３名が国連関連施設の耐震診断を開始。3月14日、C-130H輸送機２番機が小牧基地に帰国。3月15日、２次隊第４波50名が宿営地に到着。3月17日、２次隊第５波50名が成田空港を出発。3月18日、２次隊が１次隊から任務を引き継いだ。重機を持ち込んではいるが、道路事情が劣悪で手掘りせざるを得ないことも多い。また、工程管理という概念が無いらしく、突発工事が連発し、柔軟な対応に苦慮した。炊事担当は補給小隊炊事員４名と臨時勤務の４名で、炊事員は全員炊事経験が無く、生水を使えないので５ガロン水タンクを毎食ごとに６本運びながら何とか350名分の食事作りをこなした。3月26日、宇都宮駐屯地で１次隊の解散行事を実施。3月29日、緊急空輸の必要性が無くなったため、C-130H３番機が小牧基地に帰投。4月9日、国連関連施設の耐震診断を終了。4月13日、経済財政省庁舎の解体・瓦礫撤去を終了。5月26日からポルトープランス市で倒壊した刑務所の瓦礫撤去及び解体作業を開始。5月29日、ハイチとドミニカを繋ぐ国境道の応急補修を完了した。5月31日、ポルトープランス市内道路の瓦礫撤去を開始。6月3日、ポルトープランス税務署の瓦礫撤去及び解体作業を開始。6月8日、陸自国際救援隊二次隊と韓国工兵部隊が共同で倒壊した学校の瓦礫除去・解体作業を開始。6月14日、警備担当の陸自隊員が地面に向けて9mm拳銃１発を誤射。残弾確認を行わないまま屋外で引き金を引いたためのものだったが、上官は点検場所で誤射したと虚偽の報告をしており（内部告発で明るみに出た）、防衛省で調査している。6月21日、ポルトープランス郊外で孤児院拡張地域の造成を開始。7月1日、韓国工兵部隊との共同作業を終了。7月8日、韓国工兵隊と協同でポルトープランスで倒壊した結核療養所の瓦礫除去・解体作業を開始。7月13-14日、フランス工兵隊の担任区域（クローデブーケ）で道路のアスファルト舗装を実施。7月20-22日、ヨルダン警察隊宿営地の排水施設構築を実施。7月23日、オーナミン橋梁の護岸補修を開始。タバレ孤児院を訪問して文化交流を実施。7月26日、ブルドン学校の瓦礫除去・解体作業を開始。7月31日、結核療養所の瓦礫除去・解体作業を終了。8月9日、MINUSTAH特別代表、軍事部門司令官、ハイチ派遣各国部隊指揮官らの列席のもと、宿営地で２次隊員全員にPKO任務90日以上従事の功績で国連メダルが授与された。8月17日、東北方面隊を主力とする３次隊第一波170名が青森空港からチャーター機でハイチに出発。8月19日、２次隊第一波180名がチャーター機で新千歳空港に帰国。8月22-26日、航空自衛隊のKC-767が小牧基地とポルトープランス空港を往復して物資輸送を実施。KC-767による初海外輸送実任務となった。8月28日、２次隊が３次隊に任務を引き継いだ。8月29日、３次隊第二波160名が青森空港からチャーター機でハイチに出発。8月31日、２次隊第二波170名がチャーター機で新千歳空港に帰国。9月までに延べ1542名が派遣された。9月29-30日、陸幕長がポルトープランスで国際救援隊３次隊を激励した。11月16日、閣議で2012年1月31日までの派遣期間延長を決定した。2011年1月8日、３次隊のうち隊員３名が成人を迎えるため、祝賀行事を行った。1月25日、マルパセで建設していた孤児院が完成し、引渡式を行った。2月8日、第36普通科連隊長を隊長とする中部方面隊主力の４次隊320名のうち、第１波160名が関西国際空港からチャーター機で出発。2月9日、４次隊第１波がポルトープランスに到着。2月11日、３次隊第１波160名がチャーター機で青森空港に帰国した。2月19日、３次隊が４次隊に任務を引き継いだ。2月21日、４次隊第２波160名（本海外派遣で初となる女性自衛官６名含む）が関西国際空港を出発。2月24日、３次隊第２波170名が帰国。3月8日、青森駐屯地で第３次隊の帰国行事を実施。5月16-26日、ハイチ北部ゴナイーブのアッバーポテウ地区でアメリカ軍工兵隊と協力してインフラ整備（ニューホライズン2011）を実施。8月7日、第５次隊第一波150名がチャーター機で福岡空港を出発。8月10日、第４次隊第一波160名がチャーター機で関西空港に帰国。8月23日、４次隊が５次隊に任務を引き継いだ。8月27日、第５次隊第２波160名がチャーター機で福岡空港を出発。8月28日、第５次隊第２波が現地に到着。8月30日、第４次隊第２波の160名がチャーター機で関西国際空港に帰国。9月1日、第５次隊がポルトープランス市内のタバレ地区でWFPの倉庫建設用敷地造成を開始。9月19日、第５次隊がポルトープランス市内の道路改善作業を開始。9月21日、第５次隊がポルトープランス市内のタバレ地区でWFPの倉庫建設用敷地造成を完工し、関係者に引き渡した。9月23日、第５次隊がポルトープランス市内の道路改善作業を完了。2012年1月20日、閣議で派遣期間を１年延長することを決定、翌年1月31日までとした。1月30日、第６次隊副隊長を務める第２施設大隊長ら第６次隊先発隊10名が成田空港を出発。1月31日、第６次隊先発隊がポルトープランスに到着。2月10日、第６次隊第一波160名が千歳空港を出発。2月11日、第６次隊第一波がポルトープランスに到着。2月13日、第５次隊第一波150名が福岡空港に帰国。2月24日、５次隊が６次隊に任務を引き継いだ。2月27日、第６次隊第二波150名が千歳空港を出発。2月28日、第６次隊第二波がポルトープランスに到着。2月29日、第５次隊第二波170名が福岡空港に帰国。5月上旬、ハイチ政府計画省の要請に基づき、現地の若者に対する重機操作教育「絆プロジェクト」を開始。7月17日、政府が翌年1月を目途に撤収させることを決定。防衛大臣が防衛会議で業務終了に係る準備指示を発出した。7月23日、第７次隊先遣隊員10名が成田空港を出発。8月4日、第７次隊主力第一波150名が名古屋空港を出発。8月5日、第７次隊主力第一波がポルトープランスの陸自宿営地に到着。8月7日、第６次隊主力第一波160名が千歳空港に帰国。8月18日、６次隊が７次隊に任務を引き継いだ。8月19日、第７次隊主力第二波150名が名古屋空港を出発。8月20日、第７次隊主力第二波がポルトープランスの陸自宿営地に到着。8月22日、第６次隊主力第二波160名が千歳空港に帰国。9月5日、絆プロジェクト開始式を実施。８人が入校して重機の操作訓練を開始した。9月14日、第６次隊に防衛大臣から一級賞状が伝達された。10月11日、絆プロジェクト第４期生12人のうち９人が卒業。10月15日、防衛大臣が防衛会議を開いて終結行動命令を出し、2013年1月31日までに撤収帰国することになった。10月19日、ハイチ撤収支援隊（第８次隊）44名（主力は補給統制本部や関東補給処隊員）がKC-767で小牧基地からハイチに向け出発。10月20日、ハイチ撤収支援隊が現地に到着。12月14日、第７次隊のうち120名が小牧基地に帰国。１2月18日、日本政府が閣議で施設器材をハイチ政府に譲与することを決め、正式に譲渡された。内容は油圧ショベル、ドーザー（中型）、バケットローダー、モーターグレーダー、ミニ油圧ショベル、大型ドーザー、油圧ショベル（民生品）、バケットローダー（民生品）、Ｘ線撮影装置など計15台で、油圧ショベル、ドーザー（中型）、バケットローダーは銃座が付いているため武器輸出三原則等の武器に相当するが、緩和措置により譲渡が可能となった。宿営地のプレハブ建物も国連に譲渡している。12月25日と27日、第７次隊の残りが小牧基地に帰国。第８次隊第一波も帰国した。12月28日、守山駐屯地で第７次隊帰国行事を実施。2013年1月25日、ハイチ撤収支援隊（第８次隊）第二波30名が帰国。3月15日、防衛省で帰国式典・隊旗返還式を実施。延べ2200名以上が派遣され、道路補修整備、瓦礫撤去、公共施設解体、敷地造成など200件の活動を行った。参考：朝雲、月刊JWings5,’12、1,’13、月刊軍事研究2,’12、MAMOR vol.77

＜ハイチ陸軍＞

＜ハイチ陸軍（１９７７年）＞：兵力6000名。大統領親衛隊、歩兵大隊１個からなる。M113装甲兵員輸送車、75mm/105mm榴弾砲、37mm/57mm対戦車砲を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜ハイチ陸軍（１９８９年）＞：兵力7000名。大統領親衛隊（歩兵中隊６個、空港警備中隊１個など）、軍区９個、中隊27個からなる。M-5A1軽戦車６両、M-2装甲兵員輸送車５両、V-150装甲兵員輸送車６両、75mm砲４門、105mm砲６門、60mm迫撃砲M-2を36門、81mm迫撃砲M-1、37mm対戦車砲M-3を10門、57mm対戦車砲M-1を10門、57mm無反動砲M-18、106mm無反動砲M-40A1、20mm高射機関砲４門、20mm高射機関砲TCM-20を６門、40mm高射機関砲６門、57mm高射機関砲４門を保有するが、大部分は使用不能である。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ハイチン級＞：海情級（哨戒艇）を参照。

＜ハイド＞：APA-173（攻撃輸送艦）を参照。

＜排土機＞：一型均土機（ブルドーザー）を参照。

＜バイドフォード＞：L43（スループ）を参照。

＜ハイドラ＞：A144（測量艦）を参照。

＜ハイドラ７０＞：アメリカ軍の70mmFFAR、Hydra（ギリシャ神話の海蛇、ヒドラ）。マイティーマウス空対空ロケット弾を対地用にしたものである。弾頭にはMk1榴弾、Mk5HEAT弾、Mk61訓練弾、M151HE弾、M156黄リン発煙弾、M225フレシット弾、M229HE弾、M257照明弾、M261多目的小型弾、M262イルミネーション・フレア弾、M264Pスモーク弾、M267訓練子弾、M274トレース弾（訓練用）、WDU-4A/Aフレシット弾、WDU-13/Aフレシット弾、WTU-1/B訓練弾があり、ロケットモーターの違い（Mk4、Mk40、Mk66）により多数のロケット弾（PD4、RC4、DP4、WP4、IL4、SK4、6PD、6RC、6IL、6SK、6MP）に細分化されている。信管は遅延、瞬発、空中炸裂の３種類（瞬発がメイン）で、20Gの加速度を１秒間受ける（ランチャーからの距離150-430m）と活性化される。レーザー誘導型のDAGRやAPKWSも開発中。重量は平均で22ポンド（10kg）、最大射程はMk40ロケットモーター使用型で8800m、Mk66ロケットモーター使用型で10000m以上。発射されると、尾部の安定フィンにより弾体が毎秒10回転し、弾道を安定化させる。７連装ランチャーLAU-32/A、LAU-59/A、LAU-68/A、LAU-131/A、M260もしくは19連装ランチャーLAU-3/A、LAU-5003/A、LAU-60/A、LAU-61/A、LAU-69/A、LAU-130/A、M261に装填され、単発も行えるが、命中率が低いので基本的にリップルファイアもしくは斉射する。７連装ランチャー（上から2-3-2発の３段）のリップルファイアの場合、１トリガー目で上下の４発が発射され、２トリガー目で中央３発が発射される（実際には左右スタブウイングに１本ずつ搭載するので、発射本数は倍になる）。スタブウイングにランチャー２本を搭載した場合は、１トリガー目で外側ランチャーの上下４発、２トリガー目で内側ランチャーの上下４発、３トリガー目で両ランチャーの中央６発が発射される（こちらも左右スタブウイングに計４本積むので、実際の発射本数は倍）。19連装ランチャー（上から3-4-5-4-3発の５段）のリップルファイアの場合、１トリガー目で外周12発、２トリガー目で残った上下４発、３トリガー目で中央３発が発射される（実際には左右スタブウイングに１本ずつ搭載するので、発射本数は倍になる）。スタブウイングにランチャー２本を搭載した場合、１トリガー目で外側ランチャーの外周12発、２トリガー目で外側ランチャーの残り上下４発、３トリガー目で内側ランチャーの外周12発、４トリガー目で内側ランチャーの残り上下４発、５トリガー目で両側ランチャーの中央３発ずつが発射される（こちらも左右スタブウイングに計４本積むので、実際の発射本数は倍）。参考：月刊航空ジャーナル7,’81臨時増刊、月刊JWings6,’13、月刊軍事研究6,’03、10,’05、U.S.ウェポン・ハンドブック、火器弾薬技術ハンドブック、月刊航空ファン6,’10

＜ハイドラ計画＞：アメリカ空軍、ミサイル防衛局、ロッキード・マーチン社スカンクワークスが開発しているリアルタイム双方向データ通信システム。U-2S偵察機にOSG（オープン・システムズ・ゲートウェイ）データ通信中継システム、エンタープライズ・ミッションコンピュータ２システム、Ａキット空中センサー適応キット（F-35のセンサー情報をデータリンクで共有するシステム）を搭載し、通信ネットワークを構成する。2021年のテストではF-22A、F-35A、地上軍との間でのリアルタイム双方向データ通信に成功した。参考：月刊JWings8,’21

＜ハイドラス＞：AKA-28（攻撃貨物輸送艦）を参照。

＜ハイドランド＞：空港の地下に設置された燃料タンクのこと。参考：飛行機のしくみ

＜ハイドロ加工再生可能ジェット燃料＞：HJTと略す。アメリカ空軍が開発した代替ジェット燃料で、カメリナなどの植物や動物性脂肪を原料とするジェット燃料である。混合燃料として一部の機での使用が承認された。参考：月刊JWings9,’12

＜ハイドロガス・サスペンション＞：油気圧シリンダー、ガス・シリンダーを２つに分け、対向的に配置したもの。主力戦車など、大重量車両の大きな負荷にも耐えられるサスペンションである。参考：月刊PANZER4,’04

＜ハイドロストラット・サスペンション＞：油気圧シリンダーとガス・シリンダーを直列に繋げたサスペンション。負荷の少ない軽車両・装輪車向き。参考：月刊PANZER4,’04

＜ハイドロニューマチック・サスペンション＞：油気圧懸架装置を参照。

＜ハイドロフォイル＞：水中翼船を参照。

＜ハイドロフォン＞：水中音響を探知する装置、水中マイク。ソナーのウェットエンドを構成する。水中音による水の圧力変動を探知する仕組みで、当初は普通のマイクと同じように振動板が音圧で揺れるのを電磁石で電気信号に変換していたが、耐水性が低い、水中音では効率が悪いという欠点があり、音圧による歪みを電界に転換する圧電素子を使うようになった。圧電素子の素材は初期には水晶、リン酸二水素アンモニウム、ロッシェル塩などで、その後の進化で多結晶体セラミックスが使用されるようになっている。１個だけだと音の有無や大きさしか分からず不便なので、多数を配置してソナー・アレイにし、方位も分かるようにする。参考：月刊世界の艦船12,’16、日本の防衛戦力Part3

＜パイナップル＞：BLU-66/B（子爆弾）またはF-1 （手榴弾）を参照。

＜バイナリー化学兵器＞：化学砲弾の弾頭内が２つに分かれており、２種類の無害な薬品が詰め込まれている。発射時または発射後に隔壁が破れて薬品が混合され、化学剤が合成される。理論は単純だが、実際の製造は困難なようである。参考：軍事分析湾岸戦争

＜ハイナン級＞：海南級（哨戒艇）を参照。

＜バイヌナ＞：UAE海軍バイヌナ級コルベット１番艦Baynunah。2005年9月起工、2009年6月25日進水、2010年1月15日公試開始。参考：月刊世界の艦船9,’09、4,’10

＜バイヌナ級＞：UAE海軍コルベットBaynunah級。ベースはフランスのコンストラクシオン・メカニク・デ・ノルマンディ社（CMN社）が開発した70m型コルベットBR70で、１番艦はCMN社が、2-6番艦はアブダビ造船所が建造した。船体はステルス性を考慮しており、鋼鉄製である。全長70m、全幅11m、吃水2.8m、満載排水量630トン。主機はMTU社製12V595TE90（出力4.2MW）４基で、ウォータージェット３基で推進し、最大速力32ノット、航続距離は15ノットで2400海里。14日連続の作戦行動が可能。兵装はエグゾセMM40ブロック�V８発、シースパローESSM用Mk56垂直発射機８セル、RIM-116B用21連装発射機Mk49が１基、OTOメララ社製62口径76mm砲スーパーラピッド１門、27mm機関砲MLG27（30mm機関砲？）２門。FCSはイタリアのセレックス・システミ・インテグタッティ社製IPN-S指令統制システム及びNA-25XM砲射撃指揮装置で、SAGEMディフェンセ・セキュリテ社製Vigy昼夜間監視システム、EOMS NG電子光学センサー、エリクソン社製シージラフAMBなどを装備する。自己防御装置はMASS２基。後甲板はヘリ甲板になっており、格納庫は無いが、ユーロコプター製AS565パンサー１機を運用可能。バイヌナ、アル・ヘセン、アル・ヒリなど６隻が2012-2017年2月に就役した。参考：月刊丸2,’07、月刊世界の艦船9,’09、10,’17、4,’10、1,'15増刊、12,'21、JShips Vol.44、月刊軍事研究5,’07、2,’10、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ハイネマン＞：エドワード・Ｈ・ハイネマン（航空機設計者）を参照。

＜バイパー＞：AH-1Z（攻撃ヘリ）を参照。

＜パイパー＞：SS-409（潜水艦）を参照。

＜バイパー＞：ヨルダン軍の拳銃。ベレッタ92Fの改良型で、ヨルダンのKADDB社（ヨルダン・アーマメント・アンド・ウェポン・システムズ社？）がアメリカの銃器デザイナー、ウェルディ氏を招いて開発した。スライド側面が削ぎ落とされ、フレーム前方が更に絞り込まれている。グリップは左右一体型のラバー製で、４種類のサイズが用意されており、簡単に交換できる。パーツ数は92Fよりも15%減らされた。スライドは全長200mmと185.7mmの２種類があり、使用弾は9mm×19弾（15＋１発）、.40S&W（11＋１発）、.45ACP（８＋１発）の３種類。、治安部隊、警察などで採用された。参考：月刊軍事研究12,’04、7,’08

＜パイパー＞：ヨーヘン・パイパー（Joachin Peiper）。1915年1月30日、ベルリン生まれ。1934年、アドルフ・ヒトラー連隊に入隊した。1938年、ヒムラーの副官となった。黄作戦にはアドルフ・ヒトラー連隊第11中隊長として参加。1942年、第２装甲てき弾兵連隊第３大隊長となった。1944年、ラインの守り作戦にパイパー戦闘団を指揮して参加。1945年、第１装甲連隊長となり、ドイツ軍最年少の連隊長となった。第２次大戦終結でアメリカ軍の捕虜となり、マルメディー虐殺の疑いで軍法会議にかけられ、有罪となった。減刑の後1956年に釈放されたが、1976年7月14日にフランスのトラーヴで極左テロリストに襲撃されて殺害された。最終階級はSS大佐。参考：グラフィックアクション２

＜バイパー１１＞：ロールスロイス社の開発したターボジェットエンジンで、バイパーMk200ともいう。キランに搭載されている。コンプレッサーは軸流式７段、燃焼器はアニュラー式、タービン段数１段。直径0.624m、重量284kg。離昇推力1134kg。参考：世界の軍用機1979

＜バイパーＭｋ５３１＞：ロールスロイス社の開発したターボジェットエンジンで、ヤストレブに搭載されている。コンプレッサーは軸流式８段、燃焼器はアニュラー式、タービン段数１段。直径0.624m、重量345kg。離昇推力1415kg。参考：世界の軍用機1979

＜バイパーＭｋ５３５＞：ロールスロイス社の開発したターボジェットエンジンで、ストライクマスターに搭載されている。コンプレッサーは軸流式８段、燃焼器はアニュラー式、タービン段数１段。直径0.624m、重量331kg。離昇推力1524kg。参考：世界の軍用機1979

＜バイパーＭｋ５４０＞：ロールスロイス社の開発したターボジェットエンジンで、MB326GBに搭載されている。コンプレッサーは軸流式８段、燃焼器はアニュラー式、タービン段数１段。直径0.624m、重量342kg。離昇推力1524kg。参考：世界の軍用機1979

＜バイパーＭｋ６３２＞：ロールスロイス社の開発したターボジェットエンジンで、MB326K、MB339に搭載されている。コンプレッサーは軸流式８段、燃焼器はアニュラー式、タービン段数２段。直径0.624m、重量358kg。離昇推力1814kg。参考：世界の軍用機1979

＜バイパーＭｋ６８０＞：ロールスロイス社の開発したターボジェットエンジンで、MB339Kに搭載されている。圧縮機８段、圧縮比6.8、燃焼器はアニュラー式、タービン段数２段、離昇推力4450ポンド（2018kg）。全長71.1インチ（1.81m）、直径32.3インチ（0.82m）、重量831ポンド（377kg）。参考：世界軍用機年鑑1990-91

＜パイパーＰＡ−５８エンフォーサー＞：P-51シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ハイパーウオッシャー＞：陸上自衛隊九州補給処がAAV7の海水洗浄用に導入した洗浄装置で、アキモク鉄工が2014年に開発した。噴出口先端に特殊なノズルによってマイクロバブルと電荷を発生させ、バブル破裂時のエネルギーと荷電により塩分を剥離する。水圧が低めでも洗浄力が高いので、本体や塗装を傷つける恐れが少ない。本体は台車に乗せられており、移動が容易。本体長さ1m、幅1.1m、高さ1.2m。水タンク容量200リットル、水噴射量毎分14リットル。標準空圧0.6MPa、有効洗浄距離11-12m。参考：朝雲

＜バイパー・ストライク＞：BATシリーズ（ミサイル）を参照。

＜ハイパースパイク＞：アメリカのウルトラ・エレクトロニクス社が開発した音響警告装置、Hyperspike。装置は三脚に載せられており、本体は円筒形で、前面がスピーカーになっている。1-10kHzの警報音、400-2000Hzの音声メッセージ（マイクロホンまたは事前録音）を流すことが可能で、音響ビーム幅はプラスマイナス５度。参考：月刊軍事研究8,’09、月刊世界の艦船4,’10

　＜ＨＳ−１６＞：重量22kgで、M2機銃の架台に機銃と一緒に取り付けることもできる。音圧は距離500mで100dB。参考：月刊軍事研究8,’09、月刊世界の艦船4,’10

　＜ＨＳ−２４＞：重量34kg。音圧は距離500mで105dB。参考：月刊軍事研究8,’09、月刊世界の艦船4,’10

＜ハイパーソニック・ウェポンズ・テクノロジー・プログラム＞：HWTプログラムと略す。アメリカ海軍の超音速攻撃ミサイル開発計画で、平均速度マッハ3.5-7、射程1100kmを目指す。各種攻撃機、水上艦、潜水艦に搭載でき、ハープーン、SLAM、SLAM-ER、トマホークなどを代替可能。参考：月刊軍事研究7,’99

＜ハイバウ＞：SS792（潜水艦）を参照。

＜バイパス・エンジン＞：ターボファンエンジンを参照。

＜バイパス比＞：Bypass ratio。ターボファンエンジンにおいて、ファンを通過した後にエンジン周囲を通り抜ける空気と、圧縮機内に送り込まれる空気との重量比のこと。バイパス比が高いほど、燃焼に必要な空気が少なく、燃費が良い。エンジン周辺を流れる空気が多いので、騒音がマスクされる。バイパス比が４以上のものを高バイパス比エンジン（High-bypass ration engine）と呼ぶ。高バイパス比にするにはファン直径を大きくする必要があり、エンジンが大型になり空気抵抗も増大するので、小型高速を旨とする戦闘機ではどうしてもバイパス比が低くなる。参考：飛行機のしくみ、航空用語事典増補改訂版、月刊軍事研究4,’12、月刊JWings10,’09別冊付録

＜ハイパリオン＞：H97（駆逐艦）を参照。

＜ハイバル＞：F-266（フリゲート）を参照。

＜ハイバル＞：パキスタン海軍21型フリゲートKhaibar。2009年12月1日、マレーシア国際観艦式に参加。参考：月刊世界の艦船3,’10

＜ハイパン形態＞：RF-4E偵察機（航空自衛隊）を参照。

＜ハイビスカス＞：K24（フラワー級コルベット）またはPG-64（テンプトレス級コルベット）を参照。

＜配備流通コマンド＞：United States Army Military Surface Deployment and Distribution Command。アメリカ陸軍の陸上輸送部隊である。参考：月刊軍事研究4,’13

　＜配備流通コマンド（２０１３年）＞：アメリカ輸送軍（USTRANSCOM）隷下で、司令部はイリノイ州スコット基地にある。隷下に第595輸送旅団（クウェートのキャンプ・アリフジャン）、第596輸送旅団（ノースカロライナ州サウスポート）、第597輸送旅団（カリフォルニア州コンコード）、第598輸送旅団（ドイツのセンバッハ）、第599輸送旅団（ハワイ州ワヒアワのホイラー陸軍飛行場）を置く。参考：月刊軍事研究4,’13

＜ハイピン７２３＞：海氷723（情報収集艦）を参照。

＜ハイピン７２３級＞：海氷723級（情報収集艦）を参照。

＜パイファー＞：DE-588（護衛駆逐艦）を参照。

＜ハイフー＞：SS-794（潜水艦）を参照。

＜ハイフォン＞：ベトナム海軍636型潜水艦３番艦Haiphong。2015年8月1日就役。参考：月刊世界の艦船4,’17

＜パイプフィッシュ＞：SS-388（潜水艦）を参照。

＜ハイフライ・ミサイル＞：ボーイング社がアメリカ海軍とDARPAの資金提供を受けて開発していた極超音速ミサイルHyFly。固体燃料ロケットで地上または空中から射出され、亜音速まで加速してラムジェットエンジンに点火、マッハ3.5になるとスクラムジェットに切り替えてマッハ６まで加速する。GPS誘導システムにより目標付近に達すると、GBU-39小直径爆弾を放出、目標を破壊する。全長4.2m、直径0.4m、重量1.134トン。射程1100km。2007年に飛行テストを行う予定で、早ければ2018年に就役させることが可能とされたが、2011年に開発中止になった。参考：月刊軍事研究7,’07、11,’14

＜パイプラック＞：イギリスが第２次大戦時に開発した機上ECM機材で、パイプ掛けの意。FuG202リヒテンシュタインレーダーの妨害用である。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜ハイブリッドエンジン＞：ディーゼル／ガソリンエンジンと電気駆動モーターを組み合わせたエンジンのこと。燃費に優れる他、電気自動車のような航続距離の問題が無い。減速の際にはモーターを発電機として使用し、蓄電池に充電することでエネルギーを回収する電力回生ブレーキを使用できる。参考：クルマのすべてがわかる事典、自動車エンジンの技術、月刊軍事研究11,’11

　＜１モーター直結式ハイブリッドエンジン＞：エンジンとトランスミッションの間にモーターを配置したパラレル式ハイブリッドエンジン。エンジンとモーターが直結されているため、モーターのみの走行が難しく、ハイブリッド走行の制御も制限される。参考：クルマのすべてがわかる事典

　＜クラッチ付１モーター式ハイブリッドエンジン＞：エンジンとトランスミッションの間にクラッチを介してモーターを配置したパラレル式ハイブリッドエンジン。クラッチ操作によりハイブリッド走行とモーターのみの走行を切り替えることができる。参考：クルマのすべてがわかる事典

　＜シリーズ式ハイブリッドエンジン＞：直列型ともいう。エンジンを発電機として使用し、バッテリーも併用してモーターにより車軸を回すタイプで、エンジンを常に発電効率の良い状態で回せるので燃費が良い、変速機が要らない、加速性が良い、車内必要電力の増大に対応できるといった利点がある。参考：クルマのすべてがわかる事典

　＜シリーズ・パラレル式ハイブリッドエンジン＞：スプリット型または直列・並列併用型ともいう。車軸駆動用電動モーターと別に発電機を搭載してエンジン出力を駆動軸と発電機の両方に伝達、発電機から電動モーターとバッテリーの両方に電力を送れるようにしたタイプ。参考：クルマのすべてがわかる事典

　＜ストロング・ハイブリッドエンジン＞：電動モーターだけで走行できるタイプ。バッテリーと電動モーターだけで駆動すれば低温低熱放射での静粛走行が可能となる。参考：クルマのすべてがわかる事典

　＜パラレル式ハイブリッドエンジン＞：並列型ともいう。エンジンを主動力源、モーターを副動力源として、条件により両者を使い分けるタイプで、全速時にはエンジンとモーターを併用することができ、安価で技術的課題が少ない。ただしエンジンが発電機に繋がっていないので、モーターに供給される電力は電力回生ブレーキで回収してバッテリーに溜めた電気エネルギーに限定される。参考：クルマのすべてがわかる事典

　＜マイルド・ハイブリッドエンジン＞：電動モーターだけでは走行できず、発進加速時などの際のエンジン補助や、アイドリングストップ再始動時のスターターモーターとして使用するタイプ。エンジンに元々搭載されている発電機（オルタネーター）を大トルクのモーターとしても使用できる専用タイプに変更し、バッテリーも大容量のものに換装、回生発電により発電した電力をバッテリーに溜めて動力源にする。参考：クルマのすべてがわかる事典

＜ハイブリッド型二重反転プロペラ＞：船舶の舵を外し、その位置に前向きプロペラを持つポッド推進器を取り付けたもの。もともと付いていたプロペラとポッド推進器のプロペラが向き合う形になる。それぞれのプロペラを逆回転させれば、二重反転プロペラと同じ効果が出せる。参考：図解雑学　船のしくみ

＜ハイブリッド航空機＞：Hybrid aircraft。軽航空機と重航空機の特徴を組み合わせた航空機で、飛行船に回転翼または推進用プロペラ＋固定主翼を組み合わせた形状をしている。機体自重を静的浮力、ペイロード分を回転翼または固定主翼による揚力で支える仕組みで、小さなエンジン出力でも大きなペイロードを持たせることが可能であり、吊り下げ能力が大きく、滞空時間が長く、経済的で、離着陸距離も短くて済む。飛行速度が遅い、風に流されやすいのが欠点。参考：航空用語事典増補改訂版

＜ハイブリッド戦＞：中国語では超限戦という。軍による直接戦闘でなく、軍事的脅迫、民間を装った行動、情報戦などの間接的手段を連携させて相手に攻撃を仕掛け、目的を達成することで、グレーゾーン事態の一種である。ロシア、中国、北朝鮮などが最も得意とし、日本がやられ放題な分野でもある。只の言いがかりによるデモだと放っておくと、ウクライナのクリミア半島のようにいつの間にか正規戦に至る事無く領土を奪われることまであるので注意。2021年には大統領選後の市民弾圧でEUから制裁を受けたベラルーシが、イラク・シリア・イエメンの難民4000人をヨーロッパに脱出させると偽ってベラルーシに呼び込み、EU加盟国のポーランド・リトアニア国境に殺到させて制裁解除やEUの分断を図るという手段に出た。参考：月刊世界の艦船1,’22、朝雲

＜ハイブリッド装軌車両＞：防衛装備庁陸上装備研究所の試験用装軌車両。73式装甲車がベースで、シリーズ・ハイブリッド方式のハイブリッドエンジンと回生ブレーキにより燃費向上を図っており、同クラスの装甲車より44%も燃費が良いらしい。モーターのみで静粛走行（時速10km、航続時間１時間）することも可能で、エンジンが被弾損傷しても低速で離脱できる。大容量リチウムイオンバッテリーを積んでおり、野外電源ステーションとしても使用可能。車体は前面にのみ傾斜を持つ箱形で、車体前面下部に地雷除去ローラー装着基部のようなボルト付きプレート３枚、車体側面前部に排気口、車体側面中央前寄りに視察窓２箇所、車体後面中央に右ヒンジのドア（大きめの視察窓付き）があり、車体上面は中央部が一段高くなっていて、ドアの高さを確保している。下部転輪はダブルタイプ片側５組、起動輪は前部、誘導輪は後部にあり、上部転輪やスカートは無い。車体上面前部左寄りの操縦席にはガラス張りのキャノピーが取り付けられている。全長5.5m、全幅2.8m、全高2.2m、重量13トン。最大速度75km。2016年度までテストする予定。参考：月刊軍事研究2,’16、2,’18、月刊JWings2,’16、2,’19

＜ハイブリッド短魚雷＞：Mk54（短魚雷）を参照。

＜ハイブリッド電気推進システム＞：HEPSと略す。ディーゼルまたはガスタービンで発電機を回し、その電気でモーターを回して駆動力を得る方式である。電力交換装置により発電された電気を整流することが必要だが、この装置により、旋回時に発生する再生電力を駆動力に再利用することも可能。変速機が不要で、騒音や熱放射も少ない。参考：月刊軍事研究4,’01

＜ハイブリッド飛虎＞：K30シリーズ（自走対空ガン・ミサイルシステム）を参照。

＜ハイブリッド・ヘリコプター＞：ローターと推進用プロペラ・ジェットを組み合わせたヘリコプターのこと。ローターの限界を破る高速を発揮するために考案された。参考：月刊軍事研究3,’12

＜ハイブリッド・ロケット＞：液体酸化剤と固体燃料を組み合わせたロケット。固体燃料により繰用性・貯蔵性が向上し、液体燃料により排気視認性低下・推力制御性向上が得られる。また、酸化剤と燃料の状態が異なるため、爆発・発火の危険が少ない。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜バイブレータ電源＞：リードが空気流で振動する現象を利用して発電するもの。風車発電機よりも抵抗が少ないが、発電力も小さい。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜配分型爆発物技術＞：DET（障害物除去装置）を参照。

＜ハイペッグ＞：HIPEG（機関砲ポッド）を参照。

＜ハイポイント＞：PCH-1（哨戒艇）を参照。

＜ハイポート＞：小銃を胸の前10cmに斜め30度または45度で抱える控え銃の姿勢を取り、声を出しつつ駆け足を行うこと。鉄帽や装具なども装着する。腕の筋力トレーニングを兼ねるため、小銃を装具で支えたりしてはいけない。参考：MAMOR vol.110、vol.105、vol.116、朝雲

＜バイポッド＞：二脚のこと。銃を地面に置いて安定した射撃を行うために使用される。ただし水平を取らないと照準がずれるので射撃位置を定めるのに時間がかかる、射界を変えるには銃を置き直さないといけないといった欠点がある。参考：月刊軍事研究6,’14

＜ハイマートシュッツイェーガー＞：Ar76シリーズ（練習機）を参照。

＜ハイマット＞：ロックウェル・インターナショナル社製の高機動能力技術研究機で、Highly Maneuverable Aircraft Technologyの略。無水平尾翼前部カナード翼付きの機体で、双垂直尾翼を持つ。安全のため遠隔操縦式の無人機にしてあるが、有人機に採用する技術をテストするためコクピットが作ってあり、中にはテレビカメラが搭載されている。主翼、カナード翼、尾翼、ジェットノズルなど各所がモジュール化されており、換装が容易。B-52から高度13700mで空中発進し、地上及びTF-104により操縦される。1978年秋からテストに入った。全長6.85m、全幅4.87m、総重量1.55トン。エンジンはJ85-GE-21（推力2.268トン）単発。参考：世界の軍用機1979

＜バイ／マルチスタティック・ソナー＞：単独でソナーとして運用できるのに加え、アクティブソナーの探信音を他のソナー受信機（ソノブイ、TASS、HSソナーなど）で受信・分析することを可能としたソナー。単独プラットフォームで複数のソナーを運用するのをバイスタティック・ソナー、複数プラットフォームで複数のソナーを運用するのをマルチスタティック・ソナーという。捜索・探知範囲が拡大する他、複数のアクティブソナー発信源をランダムに運用することで敵潜水艦を混乱させることができる。ただし付近の海域の音波の伝播経路を正確に把握しておかないと使用できない。参考：月刊世界の艦船3,’07

＜ハイマン＞：DD-732（駆逐艦）を参照。

＜ハイマン・Ｇ・リッコーヴァー＞：SSN-709（ロサンゼルス級原潜）またはSSN-795（ヴァージニア級原潜）またはリッコーヴァーを参照。

＜ハイメ１世＞：スペイン海軍エスパーニャ級戦艦３番艦Jaime�T。1912年2月起工、1921年12月21日竣工。1936年のスペイン内乱では共和国政府軍・人民戦線側で戦ったが、２度の空襲を受けて大破した。1937年6月17日、カタルヘナで修理中に火薬庫が爆発して大破着底した。浮揚させたが修理はされず、1939年7月3日に除籍されて解体された。参考：月刊世界の艦船9,'20、近代戦艦史

＜バイメタリック装甲＞：硬度の異なる２種類の鋼板を張り合わせた装甲。1970年代初めからヘリコプター等の装甲板として開発が進められ、EE-9装甲車やEE-11装甲車が採用した。追加装甲としても有効である。参考：月刊PANZER6,’04

＜バイモノ＞：ヒルソン社が自主開発した小型実験機Bi-Mono。複葉機だが、離陸後に上翼を投棄して単葉機になる。全長5.95m、全幅6.09m、全備重量910kg。エンジンはジプシー・シックス（200馬力）単発。1941年7月16日に投棄試験に成功し、FH.40Mk.1が製作されることとなった。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜バイヤード＞：K315（フリゲート）を参照。

＜ハイヤン＞：FF936（フリゲート）を参照。

＜ハイヤンＡ＞：初教６型練習機ファミリーを参照。

＜ハイヤンシーハオ＞：海洋４号（海洋調査船）を参照。

＜廃油船＞：海上自衛隊第１種支援船、船種記号YB（Yard Bilge）。海洋汚染防止のため1974年度に設けられた船種で、艦艇のビルジ（船底にたまる汚水）と廃油を回収して陸まで搬送する。自走と非自走の２つがあり、ビルジタンク、廃油タンク、汲み取り・陸揚げポンプを搭載、回収したビルジを処理場まで運ぶ。地方隊港務隊に配備された。参考：月刊世界の艦船1,’95、1,’79増刊、1,’11、自衛隊装備カタログ1981、MAMOR vol.85

＜廃油船１号型＞：海上自衛隊廃油船。鋼製で、全長27.5m、全幅5.2m、深さ2.7m、満載時吃水1.9m、満載排水量176.7トン。主機は230馬力のディーゼルで、１軸推進、速力９ノット。１隻（YB-01）が建造された。参考：月刊世界の艦船1,’95、1,’79増刊、自衛隊装備カタログ1981

＜廃油船（１００トン型）＞：自衛隊の舟艇。木曽造船製。参考：月刊軍事研究5,’14

＜廃油船１０１号型＞：海上自衛隊廃油船（非自走）。鋼製で、全長17m、全幅5.2m、深さ2.5m、満載時吃水2.1m、基準排水量100トン、満載排水量140トン、積載量100トン。汚油タンク容積15立方メートル、ビルジタンク容積110立方メートル。ポンプは取り外し式で、毎時50トンの排出能力を持つ。乗員５名。YB-101、YB-102、YB-103、YB-104、YB-106の５隻が建造された。参考：自衛隊装備カタログ1981、月刊世界の艦船1,’95、1,’79増刊、JShips vol.48

＜廃油用ホース組立＞：自衛隊の機器。川崎重工製。参考：月刊軍事研究7,’17

＜ハイ・ヨーヨー＞：戦術機動の１つ。敵機が自機の攻撃をかわすためブレイクした時、一旦上昇してスピードを抑え、敵の前に飛び出すのを防いだ後、相手がブレイクした方向に横転降下してそのまま後方を占位し続ける。この機動をかけられたら、相手が上昇から旋回に移るタイミングで相手側に旋回してオーバーシュートさせ、逆に後上方を占位する。ヘリの場合、ブレイク中にローリング上昇をかけて射撃方向を誤らせる方法もとられる。参考：攻撃ヘリコブラ＆アパッチ

＜パイラー＞：フクス装甲車ファミリーを参照。

＜ハイラーク＞：サフィール23（レーダー）を参照。

＜ハイラーク�W＞：サフィール25（レーダー）を参照。

＜ハイライン＞：洋上補給の際に艦船同士で渡されるワイヤーのこと。航行中に行われる人員や物資の移送作業を指すこともあり、この場合は航行中の艦船を30m程度まで近づけ、両艦にロープを渡して移送する必要があり、練度が要求される。最初のロープは先端に錘を取り付けて人力で相手艦に投げ入れ、それを利用して移送用ロープを渡していく。人員はボースンチェアと呼ばれる滑車付きのイスに乗って相手艦に移動する。参考：月刊世界の艦船8,’11増刊、月刊JWings2,’00、自衛隊兵器カタログ1981

＜バイラクター級＞：LST-1級戦車揚陸艦（トルコ海軍）を参照。

＜バイラクタル・シリーズ＞：トルコのBaykar Makina社がトルコ陸軍向けに開発したUAV、Bayraktar。参考：月刊軍事研究8,’12

＜バイラクタル＞：赤外線カメラ、CCDカメラ、レーザー測距器、レーザーデジグネーターを搭載する。全長5.5m、全幅9m。行動半径150km（中継ステーション無し）、航続時間10時間。2011年5月に初公開され、カタールが10機を発注した。参考：月刊軍事研究8,’12

　＜バイラクタルＴＢ２＞：ブロック２相当。戦術中高度長時間滞空無人機で、トルコ軍が18機発注した。主翼は低翼配置の直線翼で、内翼部パイロン計４基にレーザー誘導ミサイル４発などの兵装を搭載できる。ツインテールブーム尾端に逆Ｖ時の尾翼（尾翼端は結合されている）が付く。全長6.5m、翼スパン12m、全高2.2m、最大離陸重量700kg。エンジンはロタックス912レシプロ（出力100馬力）、推進はプッシャー・プロペラ、巡航速度70ノット、最大速度120ノット、航続時間27時間。デモンストレーションでは高度8200mを24時間34分滞空した。データリンク距離150km。兵装ペイロード130-150kg。2015年12月17日には翼下パイロンにロケットサン社製小型誘導爆弾SMMを搭載し、高度4800mから投下、8km先の1m×1mの標的円内に着弾させた。参考：月刊軍事研究6,’16、月刊世界の艦船8,’22、6,’23、7,’24、月刊JWings1,’24、朝雲

＜バイラクタルＴＢ２Ｓ＞：バイラクタルTB2に衛星通信による見通し線外進出能力を追加したもの。陸上自衛隊がテストする予定。参考：月刊世界の艦船10,’24

＜バイラクタルＴＢ３＞：無人艦上機型。機体を大型化、主翼幅を拡大して折り畳み式にし、エンジンと降着装置を強化した。完全自律発着艦能力と見通し線外進出能力BLOSを持つ。電子光学センサー、レーザー測距器、AESAレーダー、MAM-C/L小型誘導爆弾、L-UMTASセミアクティブ・レーザー誘導式空対地ミサイル、シリット誘導ロケット弾などを装備可能。全長8.35m、翼スパン14m、全高2.6m、最大離陸重量1450kg。エンジンはトルコTEI社製PDI170（172馬力）、巡航速度125ノット、最大速度160ノット、滞空時間24時間以上。進出可能距離1000海里。兵装ペイロード280kg。2023年4月10日の強襲揚陸艦L-400アナドル就役式典では飛行甲板の発艦ライン上に並んでいた。2023年10月20日に初飛行した。2024年6月1日、通算46回目の飛行試験を行い、陸上に設置した勾配12度のスキー・ジャンプ台からの発艦に初成功したと、バイカル社が発表した。参考：月刊世界の艦船10,'24、6,'23、8,’22、7,’23、8,’24、月刊JWings1,’24

＜バイラクタル海外シリーズ＞

　＜バイラクタルＴＢ２（ウクライナ空軍）＞：ウクライナ空軍無人機。12機を導入した。2021年、ドンバス地方で実戦投入され、親ロシア派の榴弾砲を攻撃した。2022年6月1日、バイカル・テクノロジー社が１機の無償提供を発表した。6月28日、バイカル・テクノロジー社が３機の無償提供を発表した。参考：月刊JWings4,’22、6,’22、9,’22

　＜バイラクタルＴＢ２（カタール軍）＞：カタール軍無人機。DIMDEX2018で６機の購入契約を締結した。武装化する予定である。参考：月刊軍事研究8,’18

＜バイラクタル＞：トルコ海軍バイラクタル級戦車揚陸艦１番艦Bayraktar。2015年進水、2017年4月就役。参考：月刊世界の艦船10,’17

＜バイラクタル・アキンジ＞：トルコ軍攻撃型無人機Bayraktar Akinci。トルコのバイカル社が開発した。参考：月刊世界の艦船10,’24

　＜バイラクタル・アキンジＡ＞：全長12.2m、翼スパン20m。エンジンは450馬力双発。参考：月刊世界の艦船10,’24

　＜バイラクタル・アキンジＢ＞：エンジンを750馬力双発に強化したもの。MURADアクティブ・フェイズド・アレイ・レーダーを装備する。巡航速度150ノット、巡航高度45000フィート、航続時間24時間以上。ペイロード1.5トン。SOM-J巡航ミサイルなどを搭載可能。2019年12月に試作機が初飛行し、2021年から量産機が納入された。参考：月刊世界の艦船10,’24

　＜バイラクタル・アキンジＣ＞：エンジンを850馬力双発に強化したもの。2024年2月に初飛行した。参考：月刊世界の艦船10,’24

＜バイラクタル級＞：トルコ海軍戦車揚陸艦Bayraktar級。トルコのハヴェルサン造船所が建造した。艦首にバウ・ドア、上甲板中央両舷にクレーン、後部01甲板にヘリ甲板を持つ。艦橋は艦後部にあり、艦橋とクレーンの間の上甲板両舷にLCVPを２段重ねで計４隻搭載できる。艦載戦闘システムはゲネシス。全長138.8m、幅19.6m、満載排水量7125トン。速力18ノット。兵装は40mm単装機関砲２門（船首楼両舷。甲板室両脇にあたる）、ファランクスCIWS２基（船首楼の甲板室上など）。人員なら350名、貨物なら1200トン、戦車なら20両を搭載可能。１番艦バイラクタルは2017年に就役した。２番艦は2016年6月に進水し、2018年に就役している。参考：月刊世界の艦船9,'23、7,’17、10,’17

＜バイラクタル・クズルエルマ＞：トルコ軍が無人戦闘機システムMİUS（Muharip İnsansiz Uçaz Sistemi）計画で開発している無人戦闘機Bayraktar Kizilelma（クズルエルマは赤リンゴの意）。トルコ軍でMİUS計画が発表されたのは2021年だが、トルコのバイカル社で研究が始まったのは2013年である。前方カナード付きステルス無尾翼デルタ翼機で、外側に傾けたＶ字尾翼を持つ。降着装置は前輪式。STOL能力が高く、完全自動離着陸能力を持つ。強襲揚陸艦L-400アナドルでの運用を想定してカタパルト無し・拘束ワイヤ使用での完全自動発着艦能力があるとされるが、脚柱が細くタイヤも全てシングルのため、実際の艦上運用に際しては降着装置強化改修を加える必要がある。AESAレーダー、電子光学センサー、レーザー測距器、電子戦装置を搭載し、ISR、対地攻撃、BVRAAMによる空対空戦闘をこなす。全長15m、全幅10m、全高3m、最大離陸重量6-8.5トン。エンジンはイフチェンコ・プログレス製AI-25TLTターボファン単発、巡航速度400ノット・マッハ0.6、最大速度900km・590ノット・マッハ0.9、運用高度35000フィート、戦闘行動半径500海里、航続距離930km、航続時間5-6時間。兵装ペイロード1.5トン（空対空ミサイル、爆弾など）。エンジンをアフターバーナー付きAI-322Fターボファンにして超音速飛行を可能としたり（バイラクタル・クズルエルマＢ）、双発大型化版（バイラクタル・クズルエルマＣ）を製作したりする計画もある。2022年11月21日、初のタキシング・滑走試験を実施。12月14日に初飛行した。2023年4月10日の強襲揚陸艦L-400アナドル就役式典では飛行甲板の発艦ライン上に並んでいた。参考：月刊JWings2,'23、月刊世界の艦船8,’22、3,’23、7,’23、朝雲

＜ハイランズ＞：APA-119（攻撃輸送艦）を参照。

＜ハイランダー＞：H44（駆逐艦）を参照。

＜ハイランド・チャージ＞：黒色火薬を使用した小銃では盛大な白煙が上がることを利用し、射撃の発煙に隠れて抜刀突撃する戦法で、スコットランドのハイランド民兵が使用したためこう呼ばれる。命中率の低い滑腔銃を使用していた時代の産物である。1746年4月16日、ハイランド奥地カロッドンで行われたカロッドンの会戦でチャールズ・エドワード・スチュアート率いるジャコバイト軍（ハイランド民兵主力）がカンバーランド公ウィリアム・オーガスタス率いるイギリス軍に仕掛けたが、指揮統制の不備と火力差により惨敗を喫した。参考：月刊軍事研究11,’02、歴史群像8,’15

＜ハイリフトトラック＞：航空自衛隊のB747政府専用機用乗降ステップ。全長9.181m、全幅2.485m、全高3.445m、車両重量10.3トン。最大速度100km。乗員３名。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜ハイリフトローダ＞：航空自衛隊のB747政府専用機用貨物コンテナ・パレット搭載機器NCL-1536-200。全長12m、全幅3.2m、全高2.8m、車重15.5+2.6トン、最大移送量6.8トン。エンジンはFD33T直列４気筒ディーゼル（3298cc、72馬力）、トランスミッションは油圧式自動変速、最大速度16km、燃料タンク容量130リットル。乗員１名。JALUXまたは仁和貿易が受注している。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊軍事研究10,’13、3,’16

＜ハイリフトローダ（ＫＣ用）＞：航空自衛隊のKC-767用貨物積み下ろし機材。３軸の平べったいシャシーに、全長に渉る平たい荷台を載せ、荷台前部左側面に操縦用キャビンを取り付けている。荷台下面前後部、シャシーの前２軸、後ろ１軸はＸ字の支柱で接合されていて、支柱に取り付けられた油圧ジャッキを作動させると、荷台が２分で高さ5.6mまで持ち上がり、KC-767の貨物室扉に荷物を送り込める高さになる。荷台上面にはローラーが付いており、貨物の取り回しが容易。全長9.8m、全幅3.865m、全高2.58m、車両重量15.5トン、ペイロード18.784トン。エンジン出力116馬力、最大速度24km。STATIC社製。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜ハイリフト・ローダー・ソノブイ・ラック＞：自衛隊の機器。シンフォニアテクノロジー製。参考：月刊軍事研究1,’18

＜ハイルン＞：SS793（潜水艦）を参照。

＜ハイルン級＞：ズヴァールヴィス改級・海外シリーズ（潜水艦）を参照。

＜パイレート＞：F6U-1（戦闘機）を参照。

＜ハイレート・クライム＞：離陸後短時間で高度を獲得する飛行方式。アフターバーナー全開で離陸し、脚とフラップを上げて急加速、一気に引き起こして急上昇する。参考：月刊JWings2,’13

＜パイロ＞：AE-1（給兵艦）を参照。

＜パイロウズ＞：レイセオン社が開発した戦術UAV用小型誘導爆弾。重量6.12kg。誘導はGPSとセミアクティブ・レーザー。信管は空中爆発、瞬発、遅延から選択できる。2012年7月18日に初空中投下試験を行い、レイセオン社製コブラUAVからIEDを敷設しているテロリストを想定した標的に投下されて成功した。参考：月刊軍事研究2,’13

＜ハイ・ロー・ミックス＞：大型・高度・高価な兵器と安価な兵器を組み合わせて配備し、高価な兵器のみを装備するよりも費用対効果を上昇させる考え方のこと。F-15とF-16を配備する際にアメリカ空軍が使用したもので、他の機種にはあてはまらないが、分かりやすいので良く流用されている。参考：月刊エアワールド7,’04、月刊JWings5,’15

＜パイロ級＞：アメリカ海軍給兵艦Pyro級。船体中央に温度調整装置付の弾薬火工品庫があり、試験設備や糧食用冷凍庫も積んでいる。全長147.1m、幅18.6m、吃水6.4m、満載排水量10600トン。主機は蒸気タービン２軸6700馬力、速力13ノット。兵装は127mm単装砲４門、76mm単装砲２門。乗員195名。AE-1パイロ、AE-2ニトロが就役した。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜バイロコ＞：CVE-115（護衛空母）を参照。

＜ハイロック計画＞：X-11（実験機）を参照。

＜パイロット＞：操縦士を参照。

＜パイロット＞：スウェーデンの航海用レーダーで、スロッテッド・ウェーブガイド型アンテナを持つFM-CWレーダーである。使用周波数Ｉバンド、ピーク出力１W、パルス繰り返し周波数1000pps、走査回数毎分20-48回。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版

＜パイロット・オペレーション（航空自衛隊）＞：スクランブル発進に備えて待機するパイロットの詰め所で、アラート・ハンガーの隣に設置されている。絨毯敷きで、テーブルが２卓と立派なソファーが８つ置かれており、テレビや雑誌類も備え付けてある。パイロットは普段はトランプゲームをしたり、雑誌を読んだりしているが、出撃に備えてパイロットスーツと耐Ｇスーツに身を固めている。参考：自衛隊装備カタログ1981

＜パイロット・サバイバル・ナイフ＞：アメリカ海軍航空隊が1962年に採用したコンバットナイフ。全長240mm、刀身長125mmで、陸・空軍将兵にも使用された。参考：コンバット・バイブル

＜パイロット・ダイレクター・インジケータ＞：PDIと略す。KC-135Aを参照。

＜パイロット・ディレクター・ライト＞：KC-767の機体前方下面に取り付けられている、空中給油受油機用占位位置指示ライト。左右１本ずつ付いており、左は上下、右は前後の指示用である。それぞれ黄色のライト２個ずつが前後に、緑色のライト１個が中央に付いており、受油機パイロットは両方ともグリーン位置になるよう機体を保持する。参考：月刊JWings10,’09

＜パイロット・トレーニング・ミサイル＞：PTMを参照。

＜パイロットフィッシュ＞：SS-386（潜水艦）を参照。

＜パイロット誘起振動＞：PIOを参照。

＜パイロラント系火薬＞：過塩素酸アンモニウムあるいは過塩素酸カリウムなどの結晶性酸化剤と金属粉末を混合した火薬。燃焼によって高温度の微粒子となった金属酸化物を生成するので、コンポジット推進薬の点火装置として使用される。金属としては、アルミニウム、マグネシウム、ジルコニウム、チタニウム、ボロンなどが使用される。ボロンと硝酸カリウムの組み合わせでは3000K、テフロン（含有されるフッ素が酸化剤としての役割を果たす）とマグネシウムの組み合わせでは3500Kのホットスポットを生じる。参考：火薬のはなし

＜バイロン＞：K508（フリゲート）を参照。

＜パイロン＞：Pylon、懸吊装置。エンジン、回転翼、兵装、増槽など機外搭載物を機体から離して取り付ける装置のこと。兵装・増槽用パイロンの場合、ハードポイントに装着し、ラックやランチャーを介して兵装などを吊り下げる。機体と搭載物との距離を開ける事により、間に空気を流して投下時に機体から離れやすくする。内部には搭載物に応じた配線がある。増槽を装着するパイロンには燃料配管が組み込まれており、ウェットパイロンと呼ばれる。エンジン用パイロンはトラス構造または薄肉構造で、主翼の力小骨か、リアエンジンの場合は胴体縦通材に結合する。参考：月刊JWings9,’16、3,’12、6,’04、6,’05、月刊JWings10,’09別冊付録、戦闘機のしくみ、航空機設計法、航空用語事典増補改訂版

＜パイン＞：九〇式機上作業練習機またはG93（駆逐艦）を参照。

＜パイン＞：日本海軍士官のスラングで、横須賀の料亭小松のこと。参考：帝国陸海軍事典

＜パイン・アイランド＞：AV-12（水上機母艦）を参照。

＜パイン・ギャップ＞：アメリカ国家安全保障局（NSA）のSIGINT基地で、オーストラリアのアリススプリングス郊外にある。1967年からSIGINT衛星地上局、弾道ミサイル早期警戒情報中継用地上局、衛星通信傍受施設が設置された。参考：月刊軍事研究4,’17

＜ハインケル航空機製作所＞：1922年に航空技術者のエルンスト・ハインケルが創設した航空機会社で、正式にはエルンスト・ハインケル航空機製作所。1934年からHe112戦闘機の設計に入ったが、Bf109に破れて採用されなかった。参考：参考：ミリタリーエアクラフト1,’97

＜ハイン式着水幕＞：水上機回収用機材。艦尾から長さ25m・幅十数メートルのシートを海面に降ろして８ノット以下で曳航することで、艦の航跡と幕により波を抑え、着水を容易にする。水上機は幕の後方に着水、滑走して幕の上に乗る。その後幕を巻き上げて水上機を引き寄せ、クレーンを使って回収する。低速航行しながら水上機を揚収できるので、潜水艦に急襲されても何とか逃げの態勢を作ることが可能である。参考：月刊丸4,’07、海軍よもやま物語

＜ハインツ・ヴォルフガング・シュナウファー＞：シュナウファー（ドイツ空軍エース）を参照。

＜ハインツ・ベール＞：ドイツ空軍エース。1938年、軍曹となり、戦闘機パイロットになった。1939年9月25日、P-36を撃墜して初撃墜を記録。1940年9月2日、イギリス沿岸でスピットファイアに撃墜され、ドイツ哨戒艇に救出された。1941年6月30日、１日で５機を撃墜した。7月2日、騎士鉄十字章を受章。8月14日、柏葉騎士鉄十字章を受章。8月31日に撃墜され、肋骨２本骨折などの重傷を負ったが、２日歩いてドイツ軍陣地に辿り着いた。1942年2月16日、90機撃墜で剣付柏葉騎士鉄十字章を授与された。1944年4月22日、200機撃墜を達成。1945年1月、ジェット戦闘機教育学校の校長となったが、モスキート対策として考案されたMe163用ロケット付きMe262を駆って出撃している。出撃回数1000回以上、総撃墜機数220機（うち西部戦線・本土79機、東部戦線96機、地中海・北アフリカ45機、Me262によるもの16機、４発重爆21機）、被撃墜18回（パラシュート脱出４回、胴体着陸14回）。最終階級は中佐。1957年4月28日、ブルーズウィックで軽飛行機を操縦中に高度150フィート（45.7m）から墜落して死去した。参考：フォッケウルフFw190A/F/Gシリーズ、月刊丸12,’10

＜パインツリー・ライン＞：アメリカの早期警戒レーダー網で、カナダとの国境沿いに敷かれている。1946年から構築された。参考：月刊JWings11,’14

＜ハインド＞：Mi-24シリーズ（攻撃ヘリ）またはU39（改ブラック・スワン級スループ）を参照。

＜パインラス工場＞：アメリカの核弾頭生産施設で、フロリダ州セント・ピータースバークにある。1957年より稼働。中性子発生装置を製造している。参考：核兵器事典

＜ハインリヒ・エールラー＞：エールラー（ドイツ空軍エース）を参照。

＜ハインリヒ・ヒムラー＞：ヒムラーを参照。

＜ハウ＞：32（戦艦）を参照。

＜バウ＞：Bow。艦首、舳先のこと。参考：米海軍サバイバルマニュアル

＜バウアー＞：DE-1025（護衛駆逐艦）を参照。

＜ハウェア＞：ニュージーランド海軍タウポ級哨戒艇２番艇Hawea。2006年12月13日竣工。参考：月刊世界の艦船3,’07

＜パウエル＞：コリン・Ｌ・パウエル。1937年4月、ニューヨーク市生まれ。1958年、陸軍予備士官制度でニューヨーク市立大学卒。その後上級士官養成学校に入り、1962年にベトナム戦争に参加、南ベトナム軍の軍事顧問となり、名誉戦場章を授与された。この間、ブービートラップを踏んでしまい負傷している。1968年、指揮幕僚大学をクラス２番目の成績で卒業。1968年、第23歩兵師団幕僚としてベトナムに派遣された。1971年にはジョージ・ワシントン大学修士課程（経営管理学）を修了。同年、ホワイトハウスでの勤務を開始。1976年、大佐に昇任し、第101空挺師団の旅団長となった。1979年、准将に昇任し、国防総省上級軍事補佐官となった。1981年、第４歩兵師団作戦担当副師団長に就任。1983年、少将に昇任し、国防長官上級軍事補佐官となった。1986年、中将に昇任し、第５軍団長となった。1987年、国家安全保障問題担当大統領補佐官代理に就任。1989年、大将に昇任して陸軍総軍総司令官に就任。8月、アメリカ史上初の黒人の統合参謀本部議長となった。予備士官としても史上初、歴代最年少の着任でもあり、先任者30人抜きの抜擢である。12月、パナマ侵攻作戦でノリエガ将軍を投降させ、名声を定着させた。ブッシュ大統領からCIA長官や副大統領への就任依頼を受けたことがあるが、断っている。湾岸戦争では大統領から全軍の直接指揮・命令権限を与えられた。信条は「議論は尽くすが、決定したら実行あるのみ」。尊敬するのはジョージ・マーシャル将軍。湾岸戦争時、机には「最も深い感銘を与える力の使い方は、力の自制である」という言葉が貼ってあった。退役後、2001年に国務長官に就任し、４年間務めた。参考：軍事分析湾岸戦争、月刊軍事研究1,’18、3,’16

＜バウエン＞：FF-1079（フリゲート）を参照。

＜ハウク＞：ノルウェー海軍ハウク級ミサイル哨戒艇。1977年就役。参考：週刊ワールドウェポン17

＜ハウク級＞：ノルウェー海軍ミサイル哨戒艇Hauk級。対艦ミサイルに加えて魚雷発射管を備えており、対水上戦能力が高い。全長36.5m、全幅6.2m、吃水1.8m、基準排水量120トン、満載排水量160トン。主機はMTU社製16V538TB92ディーゼル２基２軸6800馬力、最大速力32ノット、航続距離は30ノットで708km。武装は70口径40mm機関砲１基、20mm機関砲１門、ペンギンMk2Mod5対艦ミサイル連装発射筒２基、同単装発射筒１基、533mm単装魚雷発射管２基（FFV613魚雷搭載）。1977-80年にハウク、エルン、テルネ、P989ヒェル、スカルヴ、タイスト、ヨー、ロム、ステッグ、ファルク、ラウン、グリッブ、ヤイル、エルレの14隻が就役した。1994年に20mm機関砲をミストラル対空ミサイル連装発射機シンバッド１基に換装した。2001年にSENIT2000戦闘データシステムを搭載。リットン対水上／航海レーダー（使用周波数はＩバンド）、コングスベルグMSI-80SまたはサジェムVIGY-20光学方位盤、アルゴESM装置と組み合わせている。その後、ペンギン対艦ミサイルは撤去された。参考：週刊ワールドウェポン17、月刊軍事研究3,’02、2,’98

＜パウク�T級＞：ロシア国境警備隊哨戒艇の西側名称Pauk �T級、ロシア名称Molnya �T級。兵装はストレラ２（SA-N-5）艦対空ミサイル４連装発射機１基、406mm魚雷単装発射管４門、RBU1200対潜ロケット発射機２基、AK630CIWS１基、76mm砲１門。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パウク�T級・海外シリーズ＞

　＜パウク�T級（ウクライナ沿岸警備隊）＞：ウクライナ沿岸警備隊Pauk �T級。兵装は76mm単装砲１門、406mm魚雷単装発射管４門、RBU1200対潜ロケット発射機２基。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜パウク�T級（ブルガリア海軍）＞：ブルガリア海軍魚雷艇Pauk �T級、別名レシテルニ（Reshitelni）級。兵装は76mm単装砲１門、406mm魚雷単装発射管４門、RBU1200対潜ロケット発射機２基、9M32艦対空ミサイル４連装発射機（手動操作式）１基。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パウク�U級＞：ロシア国境警備隊哨戒艇の西側名称Pauk�U級、ロシア名称Molnya�U級。兵装はストレラ２（SA-N-5）艦対空ミサイル４連装発射機１基、533mm連装魚雷発射管２基、RBU1200対潜ロケット発射機２基、AK630CIWS１基、76mm砲１門。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パウク�U級・海外シリーズ＞

　　＜アベイ級＞：インド海軍の対潜コルベットAbhay級、プロジェクト1241PEともいう。ソ連の1241・2P対潜コルベットを輸入したもので、西側名称はパウク�U（Pauk�U）級。満載排水量485トン。主機はディーゼル４基、最大速力32ノット。兵装は76mm単装速射砲AK176Mが１門、RBU1200対潜ロケット２基、533mm連装長魚雷発射管２基、9K32M艦対空ミサイル４連装発射機１基（マニュアル照準）。1980年代から1990年代初期にP33アベイからP36アグライの４隻が就役した。参考：月刊軍事研究4,’11、1,’11、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜パウク�U級（キューバ海軍）＞：キューバ海軍哨戒艇Pauk�U級。兵装は9K32艦対空ミサイル４連装発射機（マニュアル操作）１基、短魚雷単装発射管４基、RBU1200対潜ロケット２基、76mm砲１門。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パウケンシュラーク作戦＞：小太鼓の連打の意。第２次大戦時にドイツ海軍が行った、Ｕボートによるアメリカ東岸通商破壊作戦で、太平洋戦争勃発に伴い1942年1月13日に開始された。当初の哨戒域はアメリカ沿岸部のみだったが、すぐにニューファンドランド島からカリブ海にかけての海域へと拡大し、７隻前後のＵボートが作戦に就いている。補給用Ｕボートのミルヒ・キューエも派遣して戦果を拡大したが、5月にはアメリカが護送船団方式で対抗し始め、沿岸航路での作戦が困難となった。参考：Ｕボート入門、現代の潜水艦

＜ハウザー＞：榴弾砲を参照。

＜ハウズ＞：FFG-53（フリゲート）を参照。

＜バウ・スラスター＞：艦首の幅の狭い部分に設けられたサイドスラスターのこと。参考：図解雑学　船のしくみ

＜バウセル＞：DD-845（駆逐艦）を参照。

＜バウ・ソナー＞：Bow sonar。水上艦の艦首直下または潜水艦の艦首に設けられたソナーのこと。円筒形アレイや球形アレイ、コンフォーマルアレイを装備する。自艦騒音源から遠いので、性能が安定する。水上艦ではソナードームからの波による干渉で艦首波が艦首後方で大きくなるという特徴がある。ソナードームはバルバス・バウのバルブよりは後方に位置しており、音測性能優先で装着されていることから、高速域での船体抵抗（造波抵抗）低減には殆ど役立たない。参考：月刊世界の艦船4,’98、12,’16、9,’12増刊、6,'21、月刊JWings2,’00

＜パウダー＞：発射薬のこと。参考：GUN用語事典

＜バウダイビング＞：船首が波に突っ込んだ後、甲板上の水の重さと、相対流速による下向き揚力により、更に船首が潜り込んでしまうこと。船首の乾舷を大きくすれば予防でき、シアやウェーブピアシング・カタマランのセンターバウも防止効果がある。参考：図解船の科学

＜バウチャー＞：南アフリカ陸軍砲兵観測用UAVで、南アフリカのATE社が開発した。航続距離200km、滞空時間4-6時間。システムは機体の他に指揮通信車、ランチャー車、回収車の３両からなる。参考：月刊軍事研究1,’09

＜バウティク＞：Z-1（給油艦）を参照。

＜バヴナガル＞：M64（掃海艇）を参照。

＜ハウブ７７Ｄ＞：スウェーデン沿岸砲兵隊155mm装輪式自走砲。ボフォース社製で、６×６輪トラックVME A25Cを装甲化し、後部に155mm榴弾砲FH77を搭載したものである。キャビン上部にはハッチと自衛用機銃を装備する。FH77の砲架と駐退器には装甲カバーが設けられ、弾庫には弾丸24発と装薬36発を収容する。車体後部には射撃時の安定化のため、起倒式のアームを備える。射撃速度は３点バーストで13秒、連続発射で毎分８発。実際の戦闘では50秒射撃した後陣地転換する。参考：世界AFV年鑑2002-2003

＜バウフィン＞：SS-287（潜水艦）を参照。

＜ハヴ・ブルー＞：DARPAのXST計画に基づいて製作されたステルス実験機Have blue。後に開発されたF-117に似ているが、２枚の垂直尾翼は内側に傾けられ、よりステルス性を重視している。コンピュータでRCSを計算するためファセット構造を採用したが、一見飛べそうになかったので、「ホープレス・ダイヤモンド」と呼ばれた。全長11.58m。1977年12月1日に初飛行し、1991年に存在が公表された。２機が製作されたが、初号機は1978年5月4日に着陸時の事故で失われ、２号機は1979年7月11日に飛行中の火災で失われている。初号機の事故の際にはテストパイロットが脊髄損傷の重傷を負い、これを掴んだ航空評論家達は、ロッキード社が何か特別な軍用機を開発しているのではないかと察するようになったという。参考：ロッキードF117ナイトホーク、月刊軍事研究11,’09、月刊JWings1,’15

＜バウムクーヘン＞：自衛隊用語で、毛布をきっちりと畳んだ時の側面層の通称。参考：MAMOR vol.100

＜バウローダー＞：R3Y-2（飛行艇）を参照。

＜バウンシング・グレネード＞：ベルギーのFN社が開発した小銃てき弾。弾体はプラスチック製で、450個の鉄球が埋め込まれており、中に26gのシクロナイトが入っている。着弾すると着発信管が作動して推進薬に点火、弾体が空中に跳ね上がり、短延期信管により最適高度で炸裂する。有効射程320-370m。参考：手榴弾・迫撃砲

＜バウンシング・ボム＞：ドイツ陸軍が開発した81mm迫撃砲弾。着弾すると弾頭の推進薬に点火、弾体が切り離されて弾頭部のみが空中に跳ね上がり、短延期信管により高度6-15mで炸裂する。柔らかい地面では埋まってしまうので威力が減少するという欠点があった。参考：手榴弾・迫撃砲

＜バウンス＞：FCLP（訓練）を参照。

＜バウンダー＞：M-50 （試作爆撃機）を参照。

＜バウンティ・ハンターズ＞：VF-2（戦闘飛行隊）またはVFA-2（戦闘攻撃飛行隊）を参照。

＜ハウンド＞：Mi-4（ヘリ）を参照。

＜ハウンド・アンド・ヘアー＞：第１世代赤外線パッシブホーミングを参照。

＜ハウンドドッグ＞：AGM-28（ミサイル）を参照。

＜バウンドレス・インフォーマント＞：データ・マイニングを参照。

＜パエク級＞：韓国海軍ミサイル艇。1970年代半ばにアメリカから供与されたアシュヴィル級を参考にして開発した。満載排水量268トン。主機はガスタービン６基、最大速力40ノット。兵装は対艦型スタンダードミサイル連装発射筒２基、50口径76mm単装砲１門、12.7mm機銃２丁。５番艦以降は対艦ミサイルをハープーン単装発射機４基に換装、主砲を62口径76mm単装砲１門とし、30mm連装機関砲１基を追加している。1970年代末までに８隻が就役した。参考：月刊軍事研究5,’05、月刊丸12,’92

＜ハエ叩き＞：87式自走高射機関砲を参照。

＜バオバブ＞：ポーランドのHSW車が開発した装輪式装甲地雷撒布車両。装甲キャビン付き６輪トラックの荷台にコルトンと同じ20連装地雷撒布ランチャーを４基と、再装填用クレーンを搭載している。GPS航法装置も標準装備する。地雷撒布時走行速度7.5-20km。再装填時間20分。インド陸軍が更に大型のトラックにランチャー６基を搭載したバージョンの採用を検討中。参考：月刊軍事研究12,’11

＜パオロ・エミリオ＞：イタリア海軍カピタニ・ロマニ級軽巡洋艦Paolo Emilio。建造中止になった。参考：近代巡洋艦史

＜パオロ・タオン・ディ・レヴェル＞：P430（外洋多用途警備艦）を参照。

＜パオロ・タオン・ディ・レヴェル級＞：外洋多用途警備艦を参照。

＜破壊活動＞：秘密工作を参照。

＜破壊機救難消防車＞：A-MB-1またはA-MB-2を参照。

＜破壊救難車＞：航空自衛隊の車両R2-2FQ15W。全長5.4m、全幅2.16m、全高7.7m、重量4.7トン。エンジンはトヨタ製2F液冷循環式６気筒（総排気量3878リットル）、トランスミッションはシンクロメッシュ式前進４段・後進１段、最大速度98km。乗員３名。トヨタ自動車製。参考：自衛隊装備カタログ1981

＜破壊救難消防車＞：陸上自衛隊の航空機救難消防車。参考：スピアヘッドNo.17

＜破壊試験＞：Destructive test。静荷重試験の１つで、構造が破壊されるまで荷重をかけるものである。終極荷重に少なくとも３秒間耐えられれば構造強度は十分だが、更に破壊されるまで荷重をかけて数値を記録しておき、その後の開発や改修で重量が増えた場合などの資料として使う。参考：航空用語事典増補改訂版

＜破壊筒＞：陸上自衛隊で地雷啓開用に使用されている爆薬入り鉄パイプ。車両用通路を啓開する場合には、更に梱包爆薬を使用する。参考：月刊PANZER5,’04

＜馬鹿烏＞：九五式陸上攻撃機を参照。

＜はがき賞＞：自衛官が日常業務をまじめにこなした際などに上官から貰える官製はがきで、裏に賞という赤い判子が押してある。小さい賞状でなくはがきにしてあるのは、一筆添えて両親などに送るためである。これにより上官は部下に対して日常勤務を適切に評価しているという信頼感を与え、隊員家族にも安心感と誇りを持たせることができる。参考：スピアヘッドNo.13

＜はがくれ隊＞：震天制空隊を参照。

＜破過試験装置（青酸ガス試験部）＞：自衛隊の機器。興研が受注している。参考：月刊軍事研究1,’18

＜バカ章＞：精勤章を参照。

＜羽風＞：日本海軍峯風型駆逐艦７番艦。大正9年9月16日竣工、一等駆逐艦に類別された。昭和2年7月28日から8月10日、御召艦山城の供奉艦を務めた。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制では第34駆逐隊、兵力部署では馬來部隊第１航空部隊第22航空戦隊に所属していた。昭和17年4月15日、サイゴンで起重船に衝突し、破孔を生じた。昭和18年1月23日、カビエン西水道付近でSS-217ガードフィッシュの雷撃を受けて戦没し、3月1日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T、月刊世界の艦船11,’18

＜博多海軍航空隊＞：日本海軍航空隊で、福岡県にある。操縦教育を行う。参考：陸海軍学校と教育

＜波勝＞：日本海軍波勝型標的艦Hakachi。昭和18年11月18日竣工。昭和19年初め、トラック環礁で九七式艦攻の爆撃訓練を行った。昭和19年2月17日、トラック空襲で損傷した。5月末、ミンダナオ島ダバオ湾で一式陸攻、彗星、九九式艦爆の爆撃訓練を行った。昭和20年11月30日、除籍された。12月1日、特別輸送艦に指定され、復員輸送に就いた。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍特務艦船史、小艦艇入門

＜波勝型＞：日本海軍標的艦Hakachi型、計画番号J-32。有人標的艦摂津の運用実績を元に開発された爆撃標的艦である。船型は船首楼甲板型で、船体後部上甲板の上に、船首楼甲板から続く防御甲板が支柱を介して設置されている。防御甲板に高度4000mから投弾される10kg演習爆弾に耐えられる装甲を張り、１層下の上甲板との間を艦載艇収容スペースにした。船体サイズが小さいため、防御甲板両舷に折り畳み式の幕的（キャンバス）展張ブームがあり、これを広げて大型艦に似せることができた。煙突から爆弾が飛び込まないようキャップを被せ、艦橋にも庇や帽蓋を装着している。爆撃標的としての任務に加え、爆撃からの回避操艦の訓練にも使用された。全長92.00m、垂線間長87.45m、最大幅11.30m、吃水3.81m、基準排水量1641トン、公試排水量1900トン。主機は艦本式オールギヤードタービン２基、主缶はホ号艦本式重油専焼水管缶２基、出力4400馬力、２軸推進、速力19.3ノット、重油搭載量330トン、航続距離は14ノットで4000海里。兵装は九三式13ミリ連装機銃２基。乗員148名。昭和18年に波勝が竣工した。参考：日本海軍特務艦船史、小艦艇入門、月刊世界の艦船8,’16

＜バカボム＞：桜花（特攻機）を参照。

＜バガラ＞：SS-331（潜水艦）を参照。

＜はぎ＞：LSSL-403（警備艇）を参照。

＜萩（初代）＞：日本海軍樅型駆逐艦11番艦。大正10年4月20日竣工、二等駆逐艦に類別された。昭和15年4月1日に哨戒艇に転籍となり、第33号哨戒艇と改称された。昭和16年12月22日に擱座放棄され、昭和17年1月10日に除籍された。参考：日本駆逐艦史

＜萩（２代目）＞：日本海軍松型駆逐艦23番艦。昭和20年3月1日竣工。昭和20年7月24日、山口県祝島南方で爆撃を受けて損傷した。終戦時は呉で小破状態だった。10月5日に除籍され、特別輸送艦として使用された後、昭和22年7月16日に賠償艦としてイギリスに引き渡された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍艦隊総覧

＜ばき＞：日本陸軍用語で、騎兵を指す。馬狂の略。参考：帝国陸海軍事典

＜ハキーム・シリーズ＞：UAE軍巡航ミサイル。1980年代初めにUAE軍が開発を開始、MBDAミサイルシステムズが引き継ぎ、1994年に作戦能力を獲得して2001年までにUAE軍への引き渡しが完了した。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ハキーム１Ａ＞：弾体前部に２枚の固定式安定フィン、後部に固定４枚のフィンがあり、後部フィン後部に動翼を持つ。MARC223固体燃料ロケット推進で、誘導はセミアクティブレーザーであり、発射母機は中間誘導アップデート用データリンクポッドを搭載する必要がある。弾頭は500ポンド（227kg）爆弾。全長3.6m、直径0.35m、翼スパン1m、重量300kg。射程20-50km。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜ハキーム１Ｂ＞：1Aの2000ポンド（907kg）弾頭型。弾体前部安定フィンが３枚になり、ロケットが２基になった。全長4.6m、直径0.43m、翼スパン1.28m、重量1115kg。射程20-50km。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜ハキーム２Ａ＞：1AのシーカーをTV式にしたもの。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜ハキーム２Ｂ＞：1BのシーカーをTV式にしたもの。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜ハキーム３Ａ＞：1Aのシーカーを画像赤外線にしたもの。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

　＜ハキーム３Ｂ＞：1Bのシーカーを画像赤外線にしたもの。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ハキーム海外シリーズ＞

＜ＰＧＭ−４＞：別名ペガサス。エンジンをミクロチュルボ60-20ターボファンに変更し、中間誘導をGAINSに、終末誘導をミリ波レーダーもしくはパッシブ・アクティブレーダーに変更したタイプである。UAE軍には採用されず、輸出市場に出されている。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ＰＧＭ−５００＞：弾頭500ポンド（227kg）型の輸出名称。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ＰＧＭ−２０００＞：弾頭2000ポンド（907kg）型の輸出名称。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜萩風＞：日本海軍陽炎型駆逐艦17番艦Hagikaze。昭和16年3月31日竣工、第４駆逐隊に編入された。12月8日、太平洋戦争開戦時は建制でも兵力部署でも第４駆逐隊に配備されており、フィリピン作戦を支援。昭和17年2月、ジャワ南方機動作戦に参加。4月5日、セイロン島攻撃に参加6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。6月24日、大湊に入港。アッツ方面に展開した後、7月12日、呉に帰港。7月30日、佐伯を出港。8月18日夜、一木支隊をガダルカナル島に輸送した。8月19日、ガダルカナル島付近でB-17爆撃機２機の爆撃を受け、後部２番砲塔後方に被弾して小破し、浸水したため６ノットで航行してトラックに入港、応急修理を受けた。10月8日、横須賀に入港し、浦賀ドックで修理に入った。昭和18年1月下旬、修理を完了。2月28日、横須賀を出港。トラック・ラバウルで護衛任務に就いた。4月末、コロンバンガラ島輸送作戦を３度実施。7月9日、呉を出港してトラックまで陸軍部隊を輸送した。7月25日、ラバウルを出港してレカタ輸送作戦を実施。8月6日、ベラ湾夜戦で駆逐艦の雷撃を受けて１本が命中、輸送中の爆雷と弾薬に誘爆して沈没し、178名が戦死した。第４駆逐隊司令や艦長は30時間ほど漂流してベラ・ラベラ島に辿り着き、十数日後に内火艇に救助されてラバウルに帰還した。10月15日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊丸4,’99、月刊世界の艦船9,’14

＜破牙神ライザー龍＞：宮城県のご当地ヒーロー。NPO法人RYU PROJECTが考案したもので、東日本大震災でボランティア活動をしていた際、メンバーに対して子供たちに変身ヒーローを見せたいという要望があったが、イベント会社からの無償協力が得られなかったため、変身ヒーローのイベントで役者などの経験がある11人を集めてNPO法人を立ち上げ、独自のヒーローを作った。主人公は予備自衛官で、土着神アラハバキ神の力を借りてヒーローに変身、中央即応集団付属研究所及び同初動打撃小隊と協力し、東日本大震災により封印が解けて復活した傲魔一族と戦う。台本の表現や予備自衛官制度などに関して宮城地方協力本部広報班からの助言も受けた。宮城県内の保育園・幼稚園、被災地域に無償でショーを行っている。参考：朝雲

＜パキスタン・エアロノーティカル・コンプレックス＞：パキスタンの航空機会社Pakistan Aeronautical Complex（PAC）。F-6戦闘機の整備を自国で行うため、1973年に創設された。1980年代からはミラージュ�V／�X、F-16、F100エンジンのライセンス生産を開始。1981年、MFI-17練習機が初飛行。1995年、MFI-395を開発。1990年、K-8練習機が初飛行。2003年、JF-17戦闘機が初飛行。参考：月刊JWings10,’17

＜パキスタン大地震に対する国際緊急援助活動＞：自衛隊の国際緊急援助活動。2005年10月8日に発生したカシミール地方を震源とする大地震に対するもので、パキスタン政府からの要請に基づき10月9日に派遣を決定、10月11日に防衛庁長官が派遣準備指示を発出し、10月12日に派遣命令が出された。10月13日に先遣隊12名、10月14日に本隊100名が政府専用機で現地に出発。10月20日、追加派遣が決まり、10月21日に20名が成田から現地へと出発した。12月2日まで、パキスタンのイスラマバードとバタグラムにUH-1ヘリ６機と隊員延べ147名を派遣し、空自C-130H輸送機４機とB747政府専用機２機も加わり、720人と物資40.7トンを輸送した。参考：スピアヘッドNo.20、月刊軍事研究5,’12、月刊航空ファン1,’15

＜パキスタン海軍＞：1969-70年、ダフネ級潜水艦４隻が就役。1977-83年、ギアリング級駆逐艦６隻が就役。1979-80年、アゴスタ級潜水艦２隻が就役。1982年、カウンティ級駆逐艦１隻を購入。1987年、福清型補給艦１隻が就役。1988年、ズルフィクアール級フリゲート２隻が就役。1988-95年、MG-110型潜水艦３隻が就役。1992-98年、トリパルタイト級掃海艇３隻、ムンシフ級掃海艇３隻が就役。1993年、タリク級フリゲート６隻の取得を開始。1999-2006年、アゴスタ90B級潜水艦３隻が就役。2006年、ジュラート級ミサイル艇２隻が就役。2009年、江衛�U型フリゲート、P-3C哨戒機が就役開始。2011年、アズマット級ミサイル艇が進水。マダドガル級給油艦２隻が就役。5月23日、メヘラーン基地がタリバン兵６名の襲撃を受け、P-3C哨戒機２機がロケット弾で破壊された。2014年4月、ロシア軍艦としてパキスタンを初訪問したロシア海軍マーシャル・シャポシニコフと共同海賊対処訓練を実施。10月、アラビア海でロシア海軍との共同演習アラビアン・モンスーン2014に参加。2015年、アラビアン・モンスーン2015に参加。2020年、ヤルムーク級コルベット２隻が就役。参考：月刊世界の艦船9,’10、11,’16、4,’17、5,'20、月刊軍事研究10,’11

　＜パキスタン海軍（１９７７年）＞：兵力11000名、予備役5000名。ダフネ級潜水艦３隻、SX404ミゼットサブ５隻、軽巡洋艦１隻、バトル級駆逐艦１隻、CH級駆逐艦１隻、CR級駆逐艦２隻、16型フリゲート１隻、フーチュワン級水中翼型哨戒艇６隻、上海級哨戒艇12隻、哨戒艇１隻、沿岸掃海艇７隻、UH19ヘリ２隻、アルエート�Vヘリ４機、シーキング捜索救難ヘリ６機を配備する。参考：軍事力バランス78年版

　＜パキスタン海軍（１９８０年）＞：シーキングMk45を６機、HU-16Bを４機保有している。参考：ザ・マーチ18号

　＜パキスタン海軍（１９８９年）＞：兵力15000名、予備役5000名。カラチに艦隊司令部がある。アゴスタ級潜水艦２隻、ダフネ級潜水艦４隻、SX-404級潜水艇３隻、バブル級駆逐艦１隻、ギアリング級駆逐艦６隻、ブルク級ミサイルフリゲート４隻、ズルフィクアール級フリゲート２隻、ガーシア級フリゲート４隻、オサ級ミサイル艇４隻、ホク級ミサイル艇４隻、フーチュアン級水中翼魚雷艇４隻、海南級高速哨戒艇４隻、上海級内海哨戒艇12隻、ラジシャヒ級内海哨戒艇１隻、MSC-268級マハムッド型沿岸掃海艇、福清級洋上給油艦１隻、ダッカ級洋上給油艦１隻、測量艦１隻、外洋曳船１隻、シーキングMk45対潜ヘリ６機、SA-316B対潜ヘリ４機、を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜パキスタン海軍（２０１５年）＞：現役兵力23800名（うち海兵隊3200名、海上保安庁2000名）。アゴスタ級潜水艦２隻、アゴスタ90B級潜水艦３隻、MG110級特殊部隊輸送潜水艇３隻、江衛�U型F-22Pソード級フリゲート４隻、タリク級フリゲート５隻、オリヴァー・ハザート・ペリー級フリゲート１隻、アズマット級ミサイル艇２隻、ザラール級ミサイル艇２隻、ジャララト級ミサイル艇２隻、ジュラート級ミサイル艇２隻、哨戒艇８隻、ムンシフ級掃海艇３隻、グリフォン2000級UCAC４隻、兵站支援船17隻、アトランティック対潜哨戒機３機、P-3B/C対潜哨戒機７機、F-27-200洋上哨戒機６機、ATR-72-500洋上哨戒／軽輸送機３機、ホーカー850XP要人輸送機１機、シーキングMk45対潜ヘリ５機、Z-9C対潜ヘリ７機、SA319Bアルエート�Vヘリ６機、エグゾセAM39空対艦ミサイルを保有する。海兵隊はコマンドー群１個、海兵大隊３個、防空大隊１個からなる。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パキスタン空軍＞：1947年の独立に伴い、イギリスの支援を受けて編成されており、イギリス空軍と同様のコマンド、ウイング、スコードロンまたはフライトという編成になっている。コマンドは航空機を運用するのが北部航空、中央航空、南部航空、空軍戦略の４つで、地対空ミサイルを運用する防空コマンドもある。1982年、F-16戦闘機の導入を開始。1995年、K-8練習機の引き渡しが開始された。2004年、リビアからミラージュ5D/5DE戦闘機50機を部品取り用に購入し、アター09Cエンジン150基とスペアパーツも大量に取り寄せた。2005年、C-130E輸送機６機を購入。2011年、ZDK-03早期警戒管制機を４機導入。2019年2月27日、前日にインド空軍がカシミール地方パキスタン領域に侵入してイスラム過激派ジェイシモハメド拠点を爆撃した報復として、カシミール地方インド領域に侵入してJF-17などによる爆撃を実施。スクランブル発進したインド空軍機と交戦し、MiG-21戦闘機２機を撃墜したが、F-16戦闘機１機が撃墜された。参考：月刊JWings7,’10、5,’19、月刊航空ファン3,’11、月刊軍事研究6,’11

　＜パキスタン空軍（１９７７年）＞：兵力17000名、予備役8000名。B-57B軽爆撃機11機、ミラージュ�VEP/DP戦闘機30機、ミラージュ�XPA戦闘機28機、F-86戦闘機60機、MiG-19/F6戦闘機100機、ミラージュ�VRP偵察機13機、アトランティック哨戒機３機、Hu16B哨戒機２機、C-130B輸送機12機、L-100輸送機１機、ファルコン20輸送機１機、F27輸送機１機、CH-47ヘリ10機、HH-43Bヘリ10機、アルエート�Vヘリ14機、ピューマ１機、ベル47ヘリ12機、サポーター練習機15機、T-33練習機26機、T-37練習機40機を配備する。参考：軍事力バランス78年版

　＜パキスタン空軍（１９８０年）＞：ミラージュ�VEPを16機、ミラージュ5PAを35機、ミラージュ�VRPを22機、F-6を130機、セイバーMk6を50機、B-57Bを10機、RT-33Aを４機、アトランティックMk1を３機、C-130B/Eを12機、F27を１機、ファルコン20を１機、ツイン・ボナンザを２機、SA-316Bアルエート�Vを16機、SA-321スーパーファルコン、HH-43Bを４機、T-37Cを40機、ミラージュ�VDPを５機、T-33Aを26機、FT-5を６機、MiG-15UTIを８機、MFI-17Bミシャークを30機保有している。参考：ザ・マーチ18号

　＜パキスタン空軍（１９８９年）＞：兵力25000名、予備役8000名。ミラージュ�VEP戦闘機15機、ミラージュ�VDP練習機３機、ミラージュ�XPA/PA2戦闘機54機、ミラージュ�XDPA/DPA2戦闘機４機、Q-5攻撃機135機、J-6/JJ-6戦闘機150機、F-16A戦闘機28機、F-16B戦闘機12機、J-7戦闘機20機、アトランティック哨戒機４機、F27通信用機１機、ミラージュ�VRP偵察機12機、RT-33A偵察機１機、C-130B輸送機５機、C-130E輸送機７機、L-100輸送機１機、ファルコン20輸送機３機、F27-200輸送機２機、ビーチ・トラベルエア１機、ビーチ・バロン１機、HH-43Bヘリ２機、SA-316Bヘリ４機、SA-321ヘリ４機、CJ-6練習機12機、JJ-5練習機30機、マーシュシャーク練習機50機、MiG-15UTI練習機６機、T-33A練習機10機、T-37B/C練習機53機、クロタル地対空ミサイル36基、SA-2地対空ミサイル６基を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜パキスタン空軍（２０１５年）＞：現役兵力70000名。北部コマンド（司令部はペシャワールにある）、中央コマンド（サルゴーダー）、南部コマンド（マスロール）からなる。F-7P/FT-7P飛行隊２個、F-7PG/FT-7PG飛行隊２個、F-16A/B MLU飛行隊１個、F-16A/B ADF飛行隊１個、ミラージュ�VOD/EP飛行隊１個、JF-17飛行隊２個、F-16C/Dブロック52飛行隊１個、ミラージュ5PA飛行隊３個、ミラージュ5PA2/5PA3飛行隊（エグゾセAM39装備）１個、ファルコン20F電子戦飛行隊１個、サーブ2000エリアイ早期警戒管制飛行隊１個、ZDK-03早期警戒管制飛行隊１個、Mi-171Sh捜索救難ヘリ飛行隊１個、SA316捜索救難ヘリ飛行隊６個、Il-78空中給油飛行隊１個、輸送飛行隊１個、要人輸送飛行隊１個、通信飛行隊１個、F-7P/FT-7P転換訓練飛行隊１個、ミラージュ�V／５転換訓練飛行隊１個、F-16A/B MLU転換訓練飛行隊１個、K-8練習飛行隊２個、MFI-17練習飛行隊２個、T-37C練習飛行隊２個、CSA-1（S-75）地対空ミサイル／9K310携帯地対空ミサイル部隊１個、クロタル地対空ミサイル部隊６個、SPADA2000地対空ミサイル部隊10個が編成されている。F-7PG戦闘機49機、F-7P戦闘機74機、F-16A MLU戦闘機24機、F-16B MLU戦闘機21機、F-16A ADF戦闘機９機、F-16B ADF戦闘機４機、FT-7戦闘機21機、FT-7PG戦闘機６機、ミラージュ�VＢ戦闘機２機、F-16Cブロック52戦闘機12機、F-16Dブロック52戦闘機６機、JF-17（FC-1ブロック１）戦闘機49機、JF-17（FC-1ブロック２）戦闘機４機、ミラージュ�VOD戦闘機７機、ミラージュ�VEP戦闘機63機、ミラージュ5PA/5PA2戦闘機39機、ミラージュ5DPA/5DPA2戦闘機２機、ミラージュ5PA3戦闘機10機、ミラージュ�VRP偵察機10機、ファルコン20F電子情報収集機２機、サーブ2000エリアイ早期警戒管制機１機（＋非作戦状態機２機以上）、ZDK-03早期警戒管制機４機、Il-78空中給油機４機、C-130B輸送機５機、C-130E輸送機10機、L-100-20輸送機１機、セスナ560XLサイテーション・エクセル軽輸送機１機、CN-235M-220軽輸送機４機、EMB-500軽輸送機４機、F-27-200軽輸送機１機、Y-12（�U）軽輸送機２機、B-707要人輸送機１機、ファルコン20E要人輸送機１機、ガルフストリーム�WSP要人輸送機２機、サーブ2000要人輸送機１機、K-8練習機38機、MFI-17B練習機80機、T-37C練習機24機、SA316アルエート�V汎用ヘリ15機、Mi-171Sh輸送ヘリ４機、CSA-1(S-75)地対空ミサイル６基、クロタル牽引式地対空ミサイル144基、SPADA2000牽引式地対空ミサイル40基、9K310携帯地対空ミサイル、AR-1低高度防空レーダー６基、コンドル高々度防空レーダー数基、FPS-89/100高々度防空レーダー少数、MPDR45/60/90低高度防空レーダー、514型高々度防空レーダー、AIM-9L/P/AIM-120C空対空ミサイル、U-ダーター空対空ミサイル、PL-5/-12空対空ミサイル、シュペル530空対空ミサイル、AGM-65空対地ミサイル、ラプター�U空対地ミサイル、エグゾセAM39空対艦ミサイル、ラード巡航ミサイル（テスト中）、MAR-1対レーダーミサイルを保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パキスタン軍＞：1947年8月14日にインドのイスラム教徒（ムスリム連盟派）多数派地域がパキスタンとして独立を宣言し、イギリス連邦軍時代のインド軍から兵力の36%を編入した。1947年10月27日、第１次印パ戦争。1956年、ドクトリンと兵器をイギリス式からアメリカ式に変更した。1965年9月1日、第２次印パ戦争。1971年12月2日、第３次印パ戦争。12月16日、東パキスタンがバングラデシュとして独立。1998年5月、カルギル紛争が勃発。5月28日、核実験を実施。2001年12月13日、印パ危機。2014年11月、ロシアと軍事技術協力協定を締結し、ロシアからの兵器輸入が可能となった。2016年9月24日から10月10日、ロシアとの合同演習友好2016を実施。参考：月刊軍事研究9,’15、4,’17、歴史群像8,’17

　＜パキスタン軍（２０１５年）＞：現役総兵力643800名（陸軍550000名、海軍23800名、空軍70000名）、準軍事組織282000名（沿岸警備隊、内務省国境軍団70000名、海上保安庁2000名、国家警備隊185000名、内務省パキスタン・レンジャー25000名）。中央アフリカ共和国にMINUSCA要員1124名とオブザーバー10名、歩兵大隊１個、ヘリ飛行隊１個、工兵中隊１個、コートジボアールにUNOCI要員290名とオブザーバー12名、歩兵中隊２個、輸送中隊２個、今後民主共和国にMONUSCO要員3443名とオブザーバー44名、機械化歩兵大隊３個、歩兵大隊１個、ヘリ飛行隊１個、リベリアにUNMIL要員131名とオブザーバー９名、野戦病院１個、スーダンにUNAMID要員2121名とオブザーバー９名、歩兵大隊２個、工兵中隊２個、医療小隊１個、西サハラにMINURSOオブザーバー13名を派遣している。UNMOGIP要員としてチリ軍オブザーバー２名、クロアチア軍オブザーバー10名、フィンランド軍オブザーバー７名、ガーナ軍オブザーバー２名、韓国軍オブザーバー７名、フィリピン軍オブザーバー６名、スウェーデン軍オブザーバー５名、スイス軍オブザーバー３名、タイ軍オブザーバー３名、ウルグアイ軍オブザーバー２名が駐屯している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パキスタン国際緊急航空援助隊＞：2010年7月末に発生したパキスタン大洪水を受け、8月9日にパキスタン政府から日本政府に対してヘリコプター派遣の要請があり、8月20日に防衛省が防衛会議で国際緊急援助隊法に基づいて派遣を決定した援助部隊。人員は第４師団を基幹とする200名で、第４飛行隊のUH-1を３機と第１ヘリコプター団のCH-47JA（燃料タンクを拡大し、チャフ・フレアディスペンサーを搭載した国際活動仕様）を３機擁する。また、現地統合運用調整所に20名の人員が配置された。これら部隊の輸送のため、パキスタン国際緊急援助海上輸送隊（人員160名、LST-4002しもきた）と第１次−第４次パキスタン国際緊急援助空輸隊（人員150名、C-130H輸送機６機、支援用航空機２機）も編成した。部隊は8月21日（19日？）からパキスタンに向け出発、３機のUH-1はC-130Hでカラチに運ばれ、8月31日から活動を開始した。この際、C-130H６機のうち１機が8月24日にインドのデリーで、もう１機が8月25日にマニラでエンジン不具合を起こしている。8月26日、CH-47JAヘリ２機と第１輸送隊司令を載せた輸送艦しもきたが横須賀を出港。9月4日、An-124輸送機がCH-47JAヘリ１機を載せて仙台空港を出発。9月5日、An-124がラホールに到着。9月12日、An-124で輸送されたCH-47JAが現地に到着して任務を開始。9月14日、市ヶ谷駐屯地の陸軍航空碑前で活動の無事を祈る航空安全祈願を実施。9月18日、しもきたがカラチ港に到着。9月20日、しもきたで輸送されたCH-47JAのうち１機が現地に到着して任務を開始。9月22日、しもきたで輸送されたCH-47JAのもう１機が現地に到着して任務を開始。しもきたがカラチを出港した。10月1日にパキスタン政府から撤収要請が出たのを受け、10月5日に防衛大臣から撤収命令が出され、10月10日までにCH-47JAが61ソーティ、UH-1が34ソーティをこなし、被災者49人と支援物資260トン（食料250.5トン、水6.3トン、医薬品3.3トン）を空輸して活動を終了した。しもきたはシンガポール沖でＵターンし、10月15日にカラチに入港した。10月25日、統合運用調整所要員が民間機で帰国。10月26日、隊員140名がKC-767で、40名が民間機で福岡空港に帰国した。10月29日、統合運用調整所長らが民間機で帰国。11月9日、しもきたがCH-47JAヘリ３機とUH-1ヘリ３機を搭載して呉に帰投した。11月11日、CH-47JAヘリ２機が木更津に、UH-1ヘリ３機が目達原に帰投。11月12日、CH-47JAヘリ１機が木更津に帰投した。参考：月刊JWings11,’10、スピアヘッドNo.6、月刊世界の艦船1,’11、3,’14、月刊軍事研究1,’11、朝雲

＜パキスタン・タリバン運動＞：パキスタン北西部の南ワジリスタンを本拠地とするテロ組織で、2007年に結成された。同時多発テロ勃発後にタリバンに加わったパキスタン北西部出身者からなり、アルカイダやタリバンと関係が深い。構成員は5000-10000名。2007年12月、パキスタンのブット元首相を銃撃して暗殺したとパキスタン当局から名指しされた。2008年9月、イスラマバードのマリオット・ホテルに自爆テロを行ったといわれる。2009年、司令官がアフガンを離陸したCIAの無人機による越境攻撃で死亡。２代目として副官のハキムッラー・メスフードが司令官となり、対米テロを集中して行っている。2009年12月、アフガニスタン東部のチャップマン基地（CIAの拠点）で自爆テロを実施し、CIA要員９名を殺害した。直後にCIA無人機により司令官が重傷を負っている。2010年6月、イスラマバード郊外でNATO軍補給車両を襲撃した。9月、アメリカ政府が本組織を国際テロ組織に、司令官を特別指定国際テロリストに指定した。2011年5月2日、オサマ・ビンラディン殺害の報復を宣言。5月13日、パキスタン北西部のパキスタン治安部隊訓練学校で自爆テロを行い、訓練生80人以上を殺害した。5月16日、カラチでサウジアラビア外交官を銃撃して暗殺。5月20日、ペシャワールでアメリカ領事館の車両に爆弾テロを行った。5月21日、カイバル峠付近でISAF向けの燃料運搬車を爆破した。5月23日、カラチの眼へ覧海軍航空基地を襲撃。参考：月刊軍事研究7,’11

＜パキスタン陸軍＞：2004年、アル・ザラー主力戦車の配備を開始。2009年現在、インド国境付近の山岳地専用のヘリ部隊として第５飛行隊（標高2300mのスカルドゥ航空基地）と第８飛行隊（標高500mのカシム航空基地）が編成されており、AS-316Bアルーエト�V、AS-350B3エルキュイユ、SA-315Bラマ、Mi-171、SA-330Jを使用しての物資輸送の他、K2などのカラコルム山脈で遭難した登山者の救助にあたっている。固定翼初等練習機はMFI-17ムシュシャク。2022年11月18-19日、軍楽隊が自衛隊音楽まつりに初参加した。参考：月刊JWings11,’09、月刊PANZER8,’03、朝雲

　＜パキスタン陸軍（１９７７年）＞：兵力40万名、予備役50万名。機甲師団２個、歩兵師団14個、独立機甲旅団３個、独立歩兵旅団３個、防空旅団２個、陸軍航空中隊５個からなる。M4中戦車、M47/M48中戦車250両、T-55戦車50両、59式戦車700両、PT-76軽戦車、M24軽戦車50両、M113装甲兵員輸送車550両、25ポンド/100mm/105mm/130mm/155mm榴弾砲1000門、107mm/120mm迫撃砲270門、６ポンド対戦車砲、75mm/106mm無反動砲、コブラ対戦車ミサイル、37mm/40mm/57mm/3.7インチ高射砲、クロタル地対空ミサイル、O-1E軽飛行機50機、サポーター軽飛行機45機、Mi-8ヘリ12機、アルエート�Vヘリ20機、ベル47Gヘリ20機を配備する。参考：軍事力バランス78年版

　＜パキスタン陸軍（１９８０年）＞：SA-316Bアルエート�Vを20機、ベル47Gを15機、UH-1を12機、Mi-8を10機、O-1を40機、MFI-17を15機保有している。参考：ザ・マーチ18号

　＜パキスタン陸軍（１９８９年）＞：兵力48万名、予備役50万名。軍団司令部７個、機甲師団２個、歩兵師団14個、独立機甲旅団５個、独立歩兵旅団４個、砲兵旅団８個、高射砲旅団３個、装甲偵察連隊６個、特殊任務グループ１個、固定翼機飛行隊１個、ヘリ飛行隊４個、独立観測飛行小隊からなる。M-47/M-48/M-48A5戦車500両、T-54/-55戦車51両、59式戦車1200両、63式軽戦車、M-113装甲兵員輸送車800両、YW531装甲兵員輸送車、59式100mm砲、105mm砲M-101を200門、105mm砲M-56を50門、54-1式122mm砲100門、59-1式130mm砲、130mm砲M-46、5.5インチ（140mm）砲、155mm砲M-59、155mm砲M-114を60門、155mm砲M-198を100門、105mm自走砲M-7を12両、155mm自走砲M-109A2を95両、203mm自走砲M-110A2を40両、3.5インチ（89mm）ロケットランチャーM-20、BM-21、81mm迫撃砲、107mm迫撃砲、120mm迫撃砲、ハフト�T地対地ミサイル、コブラ対戦車ミサイル、TOW対戦車ミサイル200基、M901自走対戦車ミサイル24両、52式75mm無反動砲、106mm無反動砲M-40A、14.5mm対空機銃、35mm高射機関砲、55式37mm高射機関砲、65式37mm高射機関砲、40mm高射機関砲M1、57mm高射機関砲S-60、59式57mm高射機関砲、スティンガー100基、RBS-70地対空ミサイル144基、アンザ地対空ミサイル、セスナ421連絡機１機、コマンダー690連絡機２機、マーシュシャーク連絡機80機、クイーンエア連絡機３機、U-8F連絡機１機、O-1E観測機35機、マーシュシャーク観測機50機、AH-1S攻撃ヘリ20機、ベル205汎用ヘリ７機、ベル206B汎用ヘリ10機、Mi-8汎用ヘリ16機、SA/IAR-315B汎用ヘリ６機、SA/IAR-316汎用ヘリ23機、SA-330汎用ヘリ35機、UH-1H汎用ヘリ５機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜パキスタン陸軍（２０１５年）＞：現役兵力550000名。陸軍戦略軍コマンド（核兵器運用。12000-15000名）、軍団司令部９個、地域コマンド１個、特殊作戦群２個、機甲師団２個、独立機甲旅団７個、機械化歩兵師団２個、独立機械化旅団１個、歩兵師団18個、独立歩兵旅団５個、要人輸送機飛行隊１個、固定翼飛行隊４個、攻撃ヘリ飛行隊３個、偵察ヘリ飛行隊２個、捜索救難ヘリ飛行隊２個、輸送ヘリ飛行隊２個、特殊作戦ヘリ飛行隊１個、軍団砲兵旅団９個、独立砲兵旅団５個、防空コマンド１個、工兵旅団７個からなる。アル・ハリド／MBT2000戦車415両、T-80UD戦車320両、T-54/-55戦車51両、59式／アル・ザラール戦車1100両、69式戦車400両、85式戦車275両以上、M48A5戦車270両（全て保管中）、M113／タルハ装甲兵員輸送車1160両、63式装甲兵員輸送車100両、BTR-70/-80装甲兵員輸送車120両、ディンゴ�U装甲車10両、155mm自走砲M109A2を200両、155mm自走砲M109A5を115両、203mm自走砲M110/M110A2を60両、105mm砲M101を216門、105mm砲M-56を113門、122mm砲D-30/PRCを80門、54式122mm砲／M-1938を490門、59式�T型130mm砲410門、155mm砲M114を144門、155mm砲M198を148門、155mm砲パンテル30門、203mm砲M115を28門、81式107mm多連装ロケット、83式122mm多連装ロケット／アザール52両、122mm多連装ロケットKRL-122数両、300mm多連装ロケットA100を36両、迫撃砲2350門以上（81mm迫撃砲、120mm迫撃砲AM-50）、M901自走対戦車ミサイル、紅箭８型対戦車ミサイル、TOW対戦車ミサイル、52式75mm無反動砲、106mm無反動砲M40A1、89mmロケットランチャーM20、56式85mm砲／D-44を200門、ビーチ200キングエア輸送機１機、ビーチ350キングエア輸送機１機、セスナ208B輸送機３機、セスナ421輸送機１機、セスナ550サイテーション輸送機１機、セスナ560サイテーション輸送機１機、ターボコマンダー690輸送機２機、Y-12�U型輸送機４機、MFI-17B練習機88機、AH-1F/S攻撃ヘリ38機、Mi-24攻撃ヘリ１機（保管中）、H125M汎用ヘリ10機、AW139汎用ヘリ６機、ベル412EP汎用ヘリ26機、Mi-17汎用ヘリ39機以上、SA315Bラマ汎用ヘリ12機、SA319アルエート�V汎用ヘリ20機、SA330輸送ヘリ31機、Mi-171輸送ヘリ４機、Mi-172輸送ヘリ１機、H125捜索救難・軽輸送ヘリ17機、ベル205／UH-1Hヘリ５機、ベル205A-1/AB205A-1ヘリ５機、ベル206Bヘリ13機、ヒューイ300C練習ヘリ10機、ブラヴォー／ヤソーズ／ヴェクター無人機、RBS70搭載M113自走地対空ミサイル数両、Mk1/Mk2携帯地対空ミサイル、FIM-92A携帯地対空ミサイル、HN-5A携帯地対空ミサイル、ミストラル携帯地対空ミサイル、RBS-70携帯地対空ミサイル、14.5mm対空機銃、35mm高射機関砲GDF-002/-005を248基（＋スカイガード・レーダーユニット134基）、55式37mm高射機関砲／M-1939／65式37mm高射機関砲310基、ボフォース60口径40mm高射機関砲50門、59式57mm高射機関砲／S-60を144基、72式85mm高射砲／M-1939／KS-12を200門、AN/TPQ-36対砲迫レーダー、RASIT対砲・対車両レーダー、SLC-2レーダー、ガウリ�T／�U（ハトフ−５）中距離弾道ミサイル30基、シャヒーン−２（ハトフ−６）中距離弾道ミサイル少数（試験中）、シャヒーン−３弾道ミサイル（試験中）、ガズナヴィ（ハトフ−３）／シャヒーン−１（ハトフ−４）短距離弾道ミサイル30基、アブダリ（ハトフ−２）短距離弾道ミサイル少数、ナスル（ハトフ−９）短距離弾道ミサイル少数、バブル（ハトフ−７）巡航ミサイル少数、ハトフ−１戦術弾道ミサイル105発、653式戦車回収車65両、アル・ハディード戦車回収車、M88A1戦車回収車52両、T-54/-55戦車回収車、M47M/M48/M60戦車橋、アードヴァークMk�U地雷処理車を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ハキム＞：リュングマン・モデルAG42海外シリーズ（ライフル）を参照。

＜バキャンテ＞：イギリス海軍リアンダー級フリゲートBacchante。1969年就役。1982年にニュージーランドに売却され、ウェリントンになった。参考：月刊世界の艦船9,’96

＜バキューム−１＞：ロシア陸軍125mm滑腔砲2A82-1M用劣化ウランAPFSDS弾。弾芯全長900mm。砲口初速毎秒1980m、2000m先で毎秒1900m、装甲貫徹力は射距離2000mで垂直装甲板に対し1000mm。参考：月刊PANZER4・5,’17

＜バキューム・スイーパ＞：自衛隊の車両。加藤製作所製。参考：月刊軍事研究8,’10

＜バキューム・スイーパ（航空自衛隊）＞：HSD70または中型バキューム・スイーパを参照。

＜バギラ＞：MR-123-02（レーダー）を参照。

＜羽切松雄＞：日本海軍エース。大正2年、静岡県生まれ。昭和10年8月、海軍操縦練習生を卒業し、蒼龍戦闘機隊に配属された。横須賀航空隊に転属した後、昭和15年8月に第12航空隊に転属し、漢口に進出した。10月4日、成都空襲で初撃墜を記録した。そのまま僚機３機と敵の太平寺飛行場に着陸、敵機に放火しようとしたが偽装用のニセモノだったため断念し、離陸後に更に２機を撃墜した。昭和16年3月14日、I-15bis戦闘機３機を撃墜。夏に本土に戻り、飛曹長となって横須賀航空隊に転属となった。昭和18年7月、第204航空隊に転属となり、ソロモンに配置された。9月24日、ブイン上空で２機を撃墜したが、被弾して重傷を負い、本土に帰還した。その後は横須賀航空隊で実用実験と防空任務を実施、急降下実験中に9.5Gを記録したこともあった。昭和20年4月、B-29迎撃戦で負傷し、終戦を迎えた。総撃墜数13機。最終階級は中尉。参考：日本海軍戦闘機隊、月刊丸1,'15増刊

＜パクイ＞：065（潜水艦）を参照。

＜バクー＞：アドミラル・ゴルシコフ（ヘリ空母）を参照。

＜はくおう＞：海上自衛隊ちよづる型掃海艇11番艇。元は駆潜特務艇第90号である。1952年8月1日に海上保安庁から移管され、掃海船MS-11となった。1954年7月1日に掃海艇に類別変更された。1956年4月1日に特務船特務４号に種別変更され、1957年3月31日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史

＜はくおう＞：防衛省のチャーター民間RoRo貨客船。総トン数17345トン。個室94室を備え、うち24室がバス・トイレ付きである。大型トラックなら122両積める。1996年に竣工した新日本海フェリー所属すずらんを2012年から民間資金等活用事業PFI（Private Finance Initiative）方式でチャーターしたものである。熊本地震の災害派遣に参加した。2018年6月15日から協同転地演習に参加し、第13旅団の車両140両やFH70榴弾砲を姫路港から苫小牧港まで輸送した。7月5-8日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。7月9日に防衛装備庁が派遣を決定し、7月10日に第13旅団協同転地演習で機動展開中の室蘭港を出港、7月12日に定係港の兵庫県相生港で補給物資などを搭載し、乗員10人の他、防衛装備庁（10名）、中国四国防衛局、統幕、中部方面輸送隊、中部方面隊看護官、中央輸送業務隊からなる派遣隊計40名が乗り込んで7月14日午後に広島県三原市の尾道糸崎港に入り、7月15日から入浴支援を行った。断水解消に伴い7月29日に入浴支援を終え、8月3日に岡山県玉野市の宇野港で宿泊支援を開始。8月15日、岡山県倉敷市の水島港で宿泊支援を開始。8月18日に活動を終了した。延べ入浴利用者数は5500人、延べ宿泊利用者数は417人だった。9月6日に発生した北海道胆振東部地震の災害派遣に参加。9月13-17日に苫小牧西港で入浴支援を行い、延べ1547人が利用した。2019年1月31日から第８師団第42即応機動連隊が行った沖縄地区への転地訓練に参加し、部隊や装備品を大分港から沖縄本島まで輸送した。2020年1月31日から新型コロナウイルス感染症の災害派遣に参加。7月、九州北部豪雨の災害派遣に参加。2021年9月15日から11月下旬、令和3年度陸上自衛隊演習に参加。2024年1月14日から3月30日、能登半島地震で七尾港に停泊し、一時給養施設を開設、延べ2600人が利用した。参考：月刊世界の艦船9,’18、4,’19、10,'20、12,'21、月刊JWings10,’18、6,'24、MAMOR vol.142、朝雲

＜はくげい＞：SS-514（潜水艦）を参照。

＜爆撃＞：航空機から爆弾を投下して攻撃すること。水平爆撃、急降下爆撃、トス爆撃（LABS）、反跳爆撃、アングルオフ爆撃、戦術爆撃、戦略爆撃、無差別爆撃、ピンポイント爆撃といった分類がある。1911年11月1日にイタリア陸軍のジュリオ・ガボット中尉がブレリオ�\単葉機に搭乗し、リビアのタグイラでオスマン帝国軍に手榴弾４個を落としたのが世界初の爆撃とされる。参考：飛行機のしくみ、月刊軍事研究3,’11、空軍

＜爆撃＞：日本陸軍用語で、野外で排便すること。参考：帝国陸海軍事典

＜爆撃機＞：Bomber、轟炸機。爆撃を行うための軍用機のこと。1911年にリビアで起きたイタリアとトルコの戦争で、イタリアの偵察機がトルコから鹵獲した手榴弾に翼を取り付けて上空から投げつけたのが始まりで、第１次大戦時に偵察機乗員が手で小型爆弾を投下したところ、効果が高かったため、爆弾投下専用の航空機として誕生した。爆弾搭載量で軽爆撃機、中爆撃機、重爆撃機、超重爆撃機に、投下目標で戦術爆撃機と戦略爆撃機に、敵防空網突破能力の有無でスタンドオフ爆撃機とペネトレイト爆撃機に分類される。爆弾の他に自衛武装も搭載しており、視界の良い後部胴体上、前方、これらの死角になる腹部に銃座を装備することが多かったが、スペイン内戦で尾翼の影から突っ込んでくる戦闘機にやられたため、尾部にも設置するようになった。強力な尾部銃座が開発されると後上方と腹部が不要になって尾部銃座のみの爆撃機も多くなり、低空高速侵攻を行うようになると自衛武装無しになった。ジェット機の発達で戦闘爆撃機や攻撃機に統合されてしまい、ICBMやSLBMの発達で核投射手段としての戦略爆撃機も廃れていき、21世紀に入っても爆撃機部隊を整備しているのはアメリカ、ロシア、中国くらい（一応リビアがTu-22、北朝鮮などがIl-28を持ってはいる）である。参考：飛行機のしくみ、月刊JWings10,’09別冊付録、世界の軍用機1982、世界の傑作機No.145、戦闘機のしくみ、月刊航空ファン8,’15、月刊軍事研究2,’18

＜爆撃航空団＞：BW（Bomb Wing）と略す。参考：月刊航空ファン8,’16

＜爆撃損害評価＞：BDAと略す。攻撃隊の後に続いて目標上空を飛行し、敵の損害を写真や赤外線画像で記録、成果を評価して次回以降の作戦に活かす。参考：月刊軍事研究5,’03

＜爆撃飛行隊＞：BS（Bomb Squadron）と略す。参考：月刊航空ファン8,’16

＜迫撃砲＞：英語ではMortar（モーター）。射角45度以上で弾丸を発射し、障害物越しに目標地域を攻撃できる曲射火砲である。大射角砲撃は1451年のコンスタンチノープル大包囲戦でモハメッド２世が行っており、敵艦の甲板を石弾で撃ち抜いて撃沈した。初期の迫撃砲は臼砲を単純化したもので、16世紀末には普及し始めており（1669年にオーストリアの砲兵少佐が開発？）、鋳鉄や青銅製の大口径短砲身砲を高仰角で固定したものであった。射程は装薬の量で調整するため、砲手の腕が命中率を左右する。1860年代から砲身を俯仰させる方式に改良され、命中率が向上、対艦攻撃用の沿岸砲として後装式ライフル砲身のものが多数配備された。日露戦争の旅順攻略戦で火砲不足に悩む日本軍が丸太をくりぬいて竹のタガをはめた即製12センチ迫撃砲を使用したことから地上戦での有効性が再認識され、日本陸軍技術審査部で本格的な十糎半携帯迫撃砲を開発して日露戦争に投入した。明治38年には更に本格的な106mm迫撃砲（最大射程450m）を設計したが、8月の発射試験で暴発を起こして砲要員全員と見学将校６名が死傷したため開発中止になっている。1915年、イギリスでストークス３インチ迫撃砲が開発された。第１次大戦中にはフランスで空薬莢に爆薬を詰めた鉄条網爆破用外装式迫撃砲が使用された他、黒色火薬のかわりにアセチレンや圧縮空気を使用するタイプも開発されたが、概ねストークス式に落ち着き、戦争が終わると殆どがスクラップにされた。1920年代後半から歩兵が簡単に携行できる支援火力として再び注目され、軽迫撃砲の整備が始まった。また、中隊支援用やガス弾投射用として、中迫撃砲も配備された。第２次大戦ではソ連を皮切りに大口径の重迫撃砲も使用されたが、戦後は対迫レーダーの発達で移動力の低い重迫撃砲は廃れており、ソ連の核砲弾投射用のものが残っている程度である。現在の迫撃砲は滑腔砲身にリコイルシステムと床板、数本の支脚からなる。初速が遷音速を超えると安定翼周りの空気の流れが不安定になるので、その場合はライフル砲身を使用することが多い。口径長10-20で、発射装薬が少量のため射程は比較的短いが、砲身は薄くでき、軽量なので歩兵が少人数で運用できる。反動抑制装置として地面を使うので、構造は単純だが、射角は45度以上しか取れず、床板だけは頑丈にしておかないと壊れる。前装式なら閉鎖器も要らず、砲尾に撃針を付けておけば済むので、構造が更に単純となり発射速度も速い。単位時間当たりの弾量は同口径野砲の２倍といわれる。砲弾が真上から落ちてくるので、破片がまんべんなく周囲にばらまかれ、威力も十分。腔圧が低いので弾殻を薄くでき、その分炸薬を多く詰めることができる。第２次大戦時には榴弾砲の弾丸が重量の8-10%を炸薬に充てていたのに対し、迫撃砲弾は20%以上だった。射角と射程の関係がほぼ一定なので、複雑な射撃計算が要らず、砲要員が少人数で済む。遮蔽陣地からも射撃でき、陣地転換も容易である。逆風が吹いている時に照明弾を高射角で打ち上げると、風で流されて味方陣地を照らしてしまう場合があるので注意。口径60mm前後の軽迫撃砲、80mm前後の中迫撃砲、120mmの重迫撃砲に分類され、中には107mm、160mmとか240mmといったものもある。軽中迫撃砲は連射が効くため、狙われたらダッシュして照準を外しつつ、砲弾飛翔音が聞こえる度に伏せる、を繰り返して安全な場所まで移動しないとやられる。参考：コンバット・バイブル２、月刊PANZER9,’02、月刊JWings9,’01、火器弾薬技術ハンドブック、MAMOR vol.146、第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3、米英軍戦闘兵器カタログVol.2、大砲入門、手榴弾・迫撃砲、月刊軍事研究8,’95、11,’14、丸エキストラ版No.71

＜迫撃砲（日本陸軍）＞：十一年式曲射歩兵砲と同時期に配備された外装式迫撃砲で、制式名称は無く、単に迫撃砲と呼ばれた。滑動砲架を採用しており、布陣する際は駐退機の一端を杭で地面に固定する。射撃すると砲と床板が地面の上を後座するが、杭で固定された駐退機に引っ張られて元の位置に戻る。弾丸は柄付き手榴弾のような形をしていて、柄の部分を砲身に押し込んで発射する。弾種は射程360mの一号弾と射程380mの二号弾、射程650mの試製三号弾。縦に回転しながら飛んでいくため、信管には常働信管や曳火信管を使用した。要員は４名で、１名は杭と木槌を持っている。２門で１個小隊を編成し、２個小隊が１個狙撃砲小隊と共に特種砲隊を編成、連隊に配属された。参考：月刊戦車マガジン10,’78、大砲入門

＜迫撃砲用縮射訓練具＞：自衛隊の機器。住商エアロシステムが受注している。参考：月刊軍事研究6,’13

＜迫撃砲用縮射弾＞：自衛隊の弾薬。住商エアロシステムが受注している。参考：月刊軍事研究10,’10

＜迫撃砲用縮射弾（８１Ｍ用縮射弾）＞：自衛隊の火工品。住商エアロシステムが受注している。参考：月刊軍事研究6,’13

＜迫撃砲用縮射弾（１２０Ｍ用縮射弾）＞：自衛隊の火工品。住商エアロシステムが受注している。参考：月刊軍事研究6,’13

＜爆轟＞：衝撃波を伴う超音速の化学反応。先行する衝撃波は爆発性物質を断熱圧縮し、化学反応を発生させるのに十分な温度まで加熱する。こうして生じた化学反応により、衝撃波を維持するのに十分な化学エネルギーが放出され、その衝撃波で更に化学反応が生じていく。爆轟波の伝播速度は毎秒8000mに達することもあり、爆轟圧力は30GPaを超えることもある。推進薬や発射薬は普通は爆轟しないが、大型の工業用雷管を使用したり、低温下で薬体が粉末化したりすると爆轟を起こす危険がある。参考：火器弾薬技術ハンドブック、GUN用語事典

＜白沙＞：日本海軍特設測量艦／特設工作艦Hakusa。元は大正3年6月に竣工したイギリス製貨物船で、中国税関監視艇母船福星（Fuhsing）となっていたのを昭和12年11月に捕獲し、昭和13年2月20日に特設測量艦として艦籍に編入した。監視艇の代わりに測量艇８隻を前部船体内に収容し、ガントリークレーンで揚降する。総トン数3841トン、公試排水量6800トン。主機はレシプロ蒸気機関、速力11ノット。乗員165名＋測量要員168名。華中・華北での測量任務に就いた。昭和19年5月1日、特設工作艦に改造されたが、老朽化が酷く、すぐに除籍されている。参考：月刊世界の艦船12,’21、敷設艦 工作艦 給油艦 病院船

＜白鮫＞：K731（長魚雷）を参照。

＜白山分屯基地＞：航空自衛隊の分屯基地。第14高射隊が置かれている。所在地は三重県津市白山町大原天王297。2016年10月18-20日、奈良育英中学校の職場体験学習に協力した。2021年12月19日、五條市上野公園で行われた奈良県防災フェア2021で広報を行った。2023年5月30日から6月2日、四日市市立西笹川中学校と津市立白山中学校の生徒ら７人の職場体験学習を支援した。参考：月刊JWings6,’10別冊付録、8,’14、3,'22、朝雲

＜白山丸＞：巴組汽船貨物船Hakusan Maru。大元は大正9年5月に竣工した第八札幌丸で、昭和5年に巴組合資に売却され白山丸になり、その後巴組汽船に移籍した。垂線間長82.3m、幅11.89m、深さ7.29m、吃水6.22m、総トン数2197トン、重量トン数3550トン。主機は三連成レシプロ蒸気機関１基１軸1219馬力、航海速力9.5ノット、最大速力11.8ノット。太平洋戦争で陸軍の輸送を行った。昭和18年9月27日、シンガポール港沖ブクム島泊地に停泊していた際、磁器機雷が爆発して沈没した。アメリカ側資料では、マレーシア工作員が沈没させたと記録されている。参考：月刊世界の艦船2,’19

＜白山丸＞：日本海汽船客船。総トン数4351トン。昭和19年10月の捕虜・抑留民間人への相互支援物資輸送に関する日米合意に基づき、10月28日に日本側救援物資を積んで日本を出港。ナホトカで救援物資を降ろし、代わりにアメリカ向け救援物資2025トンを積んで日本に向かった。羅津で満州にいる連合軍捕虜向けの救援物資150トンを降ろし、11月11日に神戸に帰港してアメリカ軍捕虜向け800トンと中国の抑留員向け275トンを卸下。残るマレー・ジャワの連合軍抑留員向け800トンは阿波丸に積み替えた。参考：輸送船入門

＜搏鯊型＞：中国海軍無人機母船Bosha型。無人機艦上運用の試験艦らしく、双胴船体に広い飛行甲板を載せ、主に回転翼無人機を搭載してテストを行う。艦橋上に背の高いラティスマスト２本が立っており、その上にフラットを設けて複数のアンテナドームを装備している。全長80m、幅35m。2024年現在、２隻が確認されている。参考：月刊世界の艦船10,’24

＜爆縮＞：圧壊を参照。

＜爆縮型原爆＞：インプローシブ型原爆を参照。

＜爆縮レンズ＞：爆発レンズを参照。

＜バクスター＞：APA-94（攻撃輸送艦）を参照。

＜バクストン＞：H96（駆逐艦）を参照。

＜バグダッド＞：Il-76輸送機・海外ファミリーを参照。

＜バグダッド・ファースト＞：2002年11月にアメリカ中央軍が作成したバクダッド速攻作戦。地上戦闘部隊８万名を含む総兵力25万名で作戦を行うとされていた。参考：月刊軍事研究5,’03

＜バクタル＞：M88（掃海艇）を参照。

＜バクタル・シカン＞：レッドアロー８海外シリーズ（対戦車ミサイル）を参照。

＜爆弾＞：Bomb。爆薬または致死剤入りの容器が飛行中の航空機から投下されるように設計された弾薬で、破壊、損害、傷害または殺傷するために使用される。航空機から投下されなくても、単なる爆薬入りの容器やIEDを爆弾と呼ぶこともあり、手製の爆弾、自動車爆弾などと使われる。参考：火器弾薬技術ハンドブック、月刊JWings10,’09別冊付録

　＜爆弾（ドイツ空軍）＞：第２次大戦時に使用した信管は電気式と機械式の併用で、コクピットの信管セレクターにより各モード（水平爆撃／急降下爆撃、瞬発／遅延など）の切り替えが行える。信管は爆弾の側面に付いていて、爆弾を爆弾架のフックに架けると信管の電気コネクターが自動的に接続されるようになっている。250kg以上の爆弾の場合、フックに取り付ける細かい作業が面倒で危険も伴う（下手をすると取り付け損ねて落下、下敷きになる）ので、フックと電気コネクターが付いている部分を機体から取り外して爆弾に装着しておき、これらを改めて機体に付け直すという手順をとっていた。安全装置もコンデンサー使用の電気式で、爆弾先端に風車は付いていない。よって安全性が高く、SC50などの小型爆弾（信管付き）を荷下ろしする際は、トラックの荷台から地面に放り出していた。参考：世界の傑作機No.141、145

　＜爆弾（日本海軍）＞：第１次大戦の青島攻略戦で砲弾を改造した爆弾を使用したのが始まりである。その後はイギリスなどから輸入しつつ、本格的な爆弾の開発生産を進めた。当初は重量で六〇瓩爆弾などと呼んでいたが、その後爆弾の種類が増えると六〇瓩通常爆弾と種類も付けるようになり、更に年式を追加、第一次上海事変よりも後にはkg単位の重量を10で割って番で呼ぶようになった（三番、六番、二五番、五〇番、八〇番）。爆弾の種類は当初対艦用の通常爆弾しか無かったが、日華事変で対地攻撃用の陸用爆弾を開発。その後アメリカ海軍新型戦艦の分厚い水平装甲も貫通できる徹甲爆弾を製作した。他に演習爆弾や化兵爆弾などがある。また、特殊用途のものには号数（三号爆弾、五号爆弾、二十七号爆弾など）を付けた。形状は当初流線型のナス型だったが、弾体強度が低い、作るのが面倒といった欠点があり、昭和12年から円筒形弾体を採用、前部フェアリングと後部フィンを付けて使用している。参考：月刊丸3,’18別冊、日本海軍の爆弾

　＜爆弾（日本陸軍）＞：50kg爆弾の場合、武装班もしくは整備兵が兵器庫から肩に担いで飛行場に運び、機体の下に潜って爆弾胴部の爪受けを機体電磁器装置の爪に引っかける。爆弾を担ぎながらの作業なので、爪と爪受けは視界外であり、カンに頼るしかなく、滑走路上に落としてしまうこともあった。参考：新兵サンよもやま物語

＜爆弾三勇士＞：肉弾三勇士ともいう。上海事変において、日本軍工兵は鉄条網破壊のため爆破筒を使用していた。本来は鉄条網の下に設置した後で導火索に点火するのだが、防御砲火が激しいため、導火索を半分に切って点火した後で鉄条網に向かうという方法が取られていた。昭和7年2月22日、上海郊外の廟行鎮で19路軍陣地の攻撃を行っていた混成第24旅団独立工兵第18大隊の作江伊之助工兵一等兵、北川丞工兵一等兵、江下武二工兵一等兵が爆破筒を仕掛けようとしていたが、途中で銃撃により１名が負傷、残る２名が筒もろとも鉄条網に突っ込んで破壊した。この時１名だけが即死を免れ、救出に来た兵士に「天皇陛下万歳」を告げて戦死したとされ、2月24日の新聞に美談として記載されたのがこの話である。大阪毎日新聞と東京日日新聞は爆弾三勇士、東京朝日新聞と大阪朝日新聞は肉弾三勇士を使っている。その後陸軍大臣の讃辞や勲六等金鵄勲章授与、教科書の掲載などが決定し、各新聞社が偉業を称える歌の歌詞を公募してレコードが発売され、更に3月3日以降映画も公開され、3月6日からは演劇も続き、グリコのおまけに着物の図柄、三勇士饅頭に銘酒三勇士まで登場、運動会の種目にもなった。昭和8年、靖国神社参道脇の大灯籠にレリーフが埋め込まれ（現存する）、昭和9年2月22日には銅像も建てられている（こちらは戦後に撤去された）。しかし鉄条網１つ突破するのにいちいち死人が出ていてはたまらないので、日本陸軍は有線遠隔操縦式のい号装置を開発することとなった。参考：歴史群像8,’08、月刊PANZER2,’05、工兵入門、大日本帝国陸海軍軍装と装備

＜バグ・タンク＞：Bag tank。耐油性合成ゴムや合成繊維で作った燃料タンクで、ブラダー・タンク（Bladder tank）、ブラダー・セル（Bladder cell）、燃料セル（Fuel cell）ともいう。モノコックやセミモノコックの機体では、金属タンクが入るくらいの大きい孔を外板に空けて燃料タンクを機体内に装着するのが難しいので、柔らかいバグ・タンクを小さい孔からねじ込み、中で広げてファスナーで止める。外板に擦れて孔が空かないよう、バグ・タンク装着部の機体側にFRPや金属薄板で内張りをしておく必要があるのと、フレキシブルとはいえ外板との間に多少の隙間が出来て無駄が多いので、1970年代頃から主翼・胴体内共にインテグラルタンクとする機体が多くなった。参考：航空用語事典増補改訂版、月刊JWings2,’03

＜爆弾作業車＞：U-GD3HJAA。航空自衛隊の荷役車両で、爆弾の運搬を行う。全長8.325m、全幅2.23m、全高2.95m、車重4.815トン、最大積載量４トン。エンジンはH07D直列６気筒ディーゼル（7412cc、195馬力）、トランスミッションは常時咬合式前進６段・後進１段、最大速度115km、燃料タンク容量100リットル。乗員３名。参考：自衛隊装備年鑑1996

＜爆弾作業車＞：航空自衛隊の車両。爆弾の積み降ろしや運搬に使用する。全長8.305m、全幅2.25m、全高2.965m、車両重量5.25トン、ペイロード4.9トン。最大速度120km。乗員３名。日野自動車製。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊軍事研究11,’16

＜爆弾テロ防止条約＞：正式にはテロリストによる爆弾使用の防止に関する国際条約。1997年12月15日に採択され、2001年5月23日に発効した。日本は1998年4月17日に署名し、2001年11月9日に国会で承認、11月16日に受託書を寄託し、11月21日に公布、12月16日に発効した。第２条で爆弾テロについて定義し、第４条でこれらを国内法上の犯罪として重大性を考慮した刑罰を科するよう定めている。容疑者を訴追したら、訴訟手続きの確定的な結果を国連事務総長に通報する。参考：ベーシック条約集2018

＜爆弾用精密誘導装置近接センサー＞：自衛隊の機器。アメリカ空軍省に発注している。参考：月刊軍事研究4,’17

＜爆弾用精密誘導装置用５００ポンドダミー弾＞：自衛隊の火工品。石川製作所製。参考：月刊軍事研究2,’18

＜爆弾用精密誘導装置用５００ポンドダミー弾（特徴点全周型）＞：自衛隊の火工品。石川製作所製。参考：月刊軍事研究4,’10

＜爆弾ラック＞：ラックを参照。

＜白頭＞：RC-800SIG（電子情報収集機）を参照。

＜白頭山＞：PC701（駆潜艇）を参照。

＜白頭山１号＞：テポドン１号（弾道ミサイル）を参照。

＜白頭山２号＞：テポドン２号（弾道ミサイル）を参照。

＜パク・ドンジン＞：韓国海軍尹永夏級ミサイル艇15番艇Bak Dongjin。2013年4月24日進水。参考：月刊世界の艦船7,’13

＜白馬＞：韓国陸軍第９師団のニックネーム。

＜爆破型切断機用薬包＞：自衛隊の薬包。中国化薬製。参考：月刊軍事研究5,’08

＜爆発装置処理隊＞：陸上自衛隊の部隊。自衛隊海外活動に際してIEDなど危険物の処理作業を行うのが主任務である。多目的防護衣や爆発物対処用UGVを装備する。2019年3月26日、宇都宮駐屯地で中央即応連隊隷下に新編され、隊旗授与式が行われた。参考：朝雲

＜爆発ナット＞：電気信管が取り付けてあり、作動させるとボルト・ナット結合を分離できるナット。参考：火薬のはなし

＜爆発反応装甲＞：ERA（Explosive Reactive Armor）と略す。薄い鋼板ボックスにシート上の爆薬を入れた増加装甲。高エネルギーの徹甲弾やHEATが衝突すると炸裂して装甲ボックスの表面側を弾き飛ばし、徹甲弾やHEATにぶつけて威力を削ぐ。よって、正面から弾丸がぶつかると効果が薄くなる（入射角30度くらいが最適）ので、斜めに傾けて取り付けることが多い。小口径弾での爆発や誘爆を防ぐため、爆薬は低反応性のものとする必要がある。また、ボックス裏面は車両本体に激突するため、装甲の薄い車両には使用できず、衝撃で精密機器が故障する恐れもある。爆発が大きいと周囲の歩兵が損害を受けてしまう。1970年にマンフレート・ヘルト博士が西ドイツで特許を取り、第４次中東戦争で戦車が大損害を受けたイスラエルが注目してブレイザーを開発、1982年のガリラヤ平和作戦で有効性を発揮したため、技術供与を受けたアメリカと、シリア経由で実物を入手したソ連も開発した。タンデムHEAT弾で無力化されるため、アクティブ装甲が開発されるようになった。参考：月刊グランドパワー7,’03、月刊軍事研究3,’09、月刊PANZER1,’03、6,’18、

＜爆発反応装甲（イラン）＞：外見はロシアのコンタクト５に似る。タンデム弾頭に対応するため爆薬が２層に配置されており、１番目の層は運動エネルギー弾に対する防御能力も持つ。高さ5mから落としても爆発せず、30mm弾の直撃、手榴弾破片、125mm榴弾破片でも爆発しない。ナパーム弾でも着火しないとされる。参考：月刊軍事研究2,’02

＜爆発物処理（日本）＞：自衛隊ではなく警察の担当で、爆発物処理隊員が行う。時限式で対処時間が無い場合でも所轄警察官が処理することは無い（というか無理）。隊員はＸ線撮影装置などの爆発物処理器材や爆発物処理筒車と共に行動し、爆発物と断定されれば処理筒車の後部荷台にある液体窒素の中に放り込んで処理場まで運んで処理する。爆発物を荷台まで上げるのはクレーンもしくはマジックハンドで行っていたが、危険性が高いため、大都市の警察ではタロン４無人ロボットを導入した。マニュピレータとカメラを持つ他、Ｘ線撮影装置も装備できるため、捜索・判別・液体窒素への投入までを安全に行うことができる。参考：月刊軍事研究9,’08

＜爆発物対処用無人車両＞：陸上自衛隊の爆発物処理用UGVで、技術研究本部が開発し、IHIエアロスペースが受注している。履帯走行で、大型の�T型と、一回り小型の�U型がある。2014年には太い転輪を片側３つ付けたタイプと、転輪は片側２つで後方転輪外側に小型履帯を取り付けたタイプの２種が展示された。どちらも上部にセンサーターレットと折り畳みアームを装備し、ペイロード7kg、最大速度10km、遠隔操作距離500m。前者は三菱電機特機システム製、後者はIHIエアロスペース製で、中央即応連隊に配備されている。参考：月刊軍事研究11,’10、6,’11、4,’14、6,’14、スピアヘッドNo.20

　＜爆発物対処用無人車両（�T型）＞：装軌式車体の外側４隅にそれぞれ小型履帯を取り付けた形状で、無線LANや光ファイバーで遠隔操縦される。進展時長さ1.2mのアームを装着することが可能で、5.5kgまでの物体を持ち上げることができる。アームに不発弾処理器材を取り付けたり、処理用爆薬をセッティングしたりすることも可能。重量50kg（移動機構部）、85kg（作業用アーム含む）。参考：月刊軍事研究11,’12

　＜爆発物対処用無人車両（�U型）＞：�T型の小型化・軽量化したもの。機能は限定的である。参考：月刊軍事研究11,’12

＜爆発物探知犬＞：鋭い嗅覚により火薬の匂いを嗅いでハンドラーに知らせる犬。IED探知、空港・大規模集客施設警備などに投入される。日本では2002年のサッカーワールドカップで東京税関が４頭の麻薬探知犬を訓練して爆発物も探知できるようにし、成田空港に配備したのが初である。その後、2007年に民間会社の東都警備保障が２頭を導入、その後５頭に増やした。参考：朝雲

＜爆発物対処用ＵＧＶ（試験用）＞：自衛隊の無人車両。IHIエアロスペースが受注している。参考：月刊軍事研究5,’18

＜爆発ボルト＞：電気雷管と爆薬を内蔵し、作動させると切断されて機能が解除されるようにしたボルト。小型のボルトでは電気雷管のみでボルトを切断できるが、大型のものではボルト固定後に電気雷管と爆薬を入れた円筒状容器を組み込む方式が用いられる。参考：火薬のはなし

＜爆発レンズ＞：Explosive Lens。爆縮型原爆の核物質を爆縮するため、爆轟衝撃波を正確にピット中心に集中させる爆薬構造。燃焼速度の速い火薬（コンポジットＢやHMXなど）と遅い火薬（バラトールやプラムバルなど）を組み合わせ、爆轟衝撃波を曲げて一点に絞るようにしている。Mk4ファットマンは32個の爆縮レンズを使用していたが、技術革新に伴いレンズ数が増加（90個以上）し、逆に爆縮型原爆自体は小型軽量化されていった。1990年代には直径300mm、重量20kgにまで軽量化されているという。参考：月刊軍事研究8,’05、8,’99

＜パグハム＞：M2716（通船）を参照。

＜爆風＞：火薬が燃焼もしくは爆轟すると、高圧のガスが急激に放出されて外周の空気を圧縮し、圧縮された空気が衝撃波を形成して周囲に伝播する。この波面は光の透過率が変化するため、上空から観察すると半球状に波面が伝播していく様子が見える。爆薬は0.1ミリ秒のオーダーで爆轟し、圧力は10GPa、温度4000K以上に達する。衝撃波のピーク圧力は爆発直後に100MPa以上に達して緩やかに圧力を減じ（正圧力領域）、一旦大気圧以下に減じた後（負圧力領域）大気圧に復帰する。衝撃波の速度は爆発時に毎秒6000-8000mであるが、遠方に行くにつれて減衰し、音速まで低下すると音波となる。爆風の破壊力はピーク圧力と作用時間、その積である衝撃量に依存する。ピーク圧力は伝播半径の２乗に反比例し、衝撃量は半径に反比例する。ピーク圧力が等しくなる距離は爆薬量の1/3乗に反比例し、衝撃量が等しくなる距離は爆薬量の2/3乗に反比例する。参考：火薬のはなし

＜爆風型衝撃波発生装置＞：自衛隊の機器。IHI製。参考：月刊軍事研究3,’18

＜爆風の効果＞

＜構造物＞：尖頭圧力に構造物の暴露面積を掛けた力が構造物の強度を上回り、衝撃量が構造物の慣性を上回ると破壊される。ガラスの場合、尖頭圧力は0.1MPaと比較的高い値が必要だが、衝撃量は0.07MPa・ms以下で十分である、逆に、煉瓦の場合、尖頭圧力は0.2-0.3MPaと小さくて済むが、衝撃量は7-8.5MPa・msと高い値が要る。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜人員＞：尖頭圧力0.76-1.0MPaで鼓膜が破れる。2.3-3.4MPaで立位の人間が秒速7.6mで吹っ飛ばされる。4.8-6.9MPaで50%が重傷を負う。4.12-34.5MPaで50%が死亡する。参考：火器弾薬技術ハンドブック

　＜航空機＞：尖頭圧力0.06MPa・衝撃量７MPa・msから尖頭圧力1MPa・衝撃量2MPa・msくらいで破壊される。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜爆風／破片弾頭＞：Blast/ Fragmentation。近接信管などにより目標近傍で炸裂し、爆風や弾体破片により破壊殺傷する弾頭である。対人、対ソフトスキン、対航空機などに使用される。参考：月刊世界の艦船3,’05

＜爆風偏向器＞：ブラスト・デフレクターを参照。

＜爆薬＞：爆轟により対象物の破壊に用いられる火薬類。参考：月刊軍事研究12,’04

＜爆薬缶＞：日本陸軍の爆破器材。参考：工兵入門

＜爆薬投擲機＞：日本陸軍の近接戦闘器材。参考：工兵入門

＜柏葉騎士鉄十字章＞：ドイツの鉄十字勲章。騎士鉄十字章の上位にあり、1940年6月に制定された。騎士鉄十字章の上に銀の柏葉３枚をあしらったデザインで、黒白赤の３色リボンで首から吊り、金属章が襟元に来るようにする。853名（陸軍486名、海軍53名、空軍270名、武装親衛隊74名、外国人７名）に授与された。1940年10月20日、U47艦長ギュンター・プリーンに授与された（全軍で４番目）。11月4日、U99艦長オットー・クレッチュメアに授与された（全軍で５番目）。1941年6月10日、U38艦長ハインリッヒ・リープ（全軍で13番目）とU46艦長エンゲルベルト・エントラス大尉に授与された。6月12日、U48艦長ヘルベルト・シュルツェに授与された（全軍で15番目）。7月14日、U103艦長ヴィクター・シュッツェに授与された（全軍で23番目）。8月14日、ハンス・ハーンに授与された。12月31日、U96艦長ハインリッヒ・レーマン・ヴィーレンブロックに授与された（全軍で51番目）。1942年4月11日、Ｕボート艦長エーリッヒ・トップに授与された（全軍で87番目）。6月3日、ハンス・ヨアヒム・マルセイユに授与された。11月13日、Ｕボート艦長ヴォルフガング・リュートに授与された（全軍で142番目）。11月16日、U68艦長カール・フリードリッヒ・メールテンに授与された（全軍で147番目）。1943年3月7日、U160艦長ゲオルグ・ラッセンに授与された（全軍で208番目）。7月28日、パウル・ハウザーSS大将に授与された。9月4日、ヴァルター・ノヴォトニー大尉に授与された。参考：武装親衛隊、Ｕボート入門、グラフィックアクション36、月刊世界の艦船7,’17

＜白陽丸＞：大阪商船貨客船。総トン数5742トン。昭和19年10月、雷撃を受けて沈没し、1451名が戦死した。参考：輸送船入門

＜白鷹丸＞：日本海軍測量船Hakuyo maru。元は昭和4年11月竣工の農林省水産講習所漁業練習船で、太平洋戦争により徴用された。垂線間長68.6m、幅10.97m、深さ6.1m、吃水4.6m、総トン数1327トン、重量トン数783トン。主機は神鋼スルザー型ディーゼル２基２軸1696馬力、最大速力13.295ノット。乗員109名。昭和19年、特設駆潜艇に艦種変更された。3月20日、硫黄島への兵員・貨物輸送任務からの帰途、鳥島北東58kmでSS-180ポラックの雷撃を受け沈没した。参考：月刊世界の艦船7,’22

＜薄翼失速＞：薄翼失速を参照。

＜爆雷＞：Depth Charge、Depth Bomb。対潜水艦用兵器の一種。内部に炸薬が詰まっており、艦船や航空機から投下され、空中では無誘導で飛行、水中では自重で沈降し、調定深度に達するか、触発で炸裂し、発生する強大な圧力により潜水艦の耐圧船殻を損傷・破壊する。普通爆雷、対潜弾、対潜ロケット弾、対潜爆弾などがある。1914年（1915年末？）にイギリスで開発されたのが最初で、この時は浮遊機雷の信管を紐で引っ張って炸裂させる方法だった。その後投下前に水圧信管をセットする方式の爆雷が登場し、現在の爆雷のベースとなった。初戦果は1916年3月22日のＱシップのファーンボロによるU68撃沈とされる。当初は潜水艦の真上を航過しつつ艦尾の爆雷投下軌条から爆雷を転がり落とす方法をとっており、第１次大戦中に爆雷投射機が開発され、水上艦の左右にも爆雷を落とすことで有効範囲を広げた。ただし時限信管の調定がずれると場所が合っていても深度の差で無効になる欠点があった。また、自艦の被害を避けるため全速前進しながら投下せねばならず、反転再攻撃に時間がかかった。1926年、カナダの捕鯨会社が爆雷をクジラ捕りに使用するアイディアを出したことがある。第２次大戦時、艦艇による１回の爆雷攻撃で潜水艦を撃沈する確率は7%であった。アクティブソナーと組み合わせて使用されるようになったが、潜水艦が艦の真下付近に入ると水平方向に音波ビームを放出するアクティブソナーの有効範囲から外れるため、このタイミングで潜水艦に回避行動を取られると逃げられることがあった。また、爆雷が炸裂すると大音圧や気泡で10分以上にわたりソナーが使えなくなるので、命中判定が困難だった。そのため、ヘッジホッグやアスロックなどの前方投射兵器が開発された。参考：火器弾薬技術ハンドブック、月刊丸5,’07、月刊JWings2,’00、11,’13、Ｕボート入門、世紀の失敗物語

＜爆雷投下軌条（海上自衛隊）＞：供与されたものはアメリカ制式のMk9で、国産（飯野重工業製）のものは67式爆雷投下軌条（当初は54式と称した）という。溝型鋼で製作された上部レールと下部レールを補強材で組み立てたもので、中に爆雷をセットして深度調整信管を調定し、投下レバーを操作（機側人力操作もしくは対潜指揮室遠隔操作）すると、７度の傾斜に沿って転がっていき、海中に投下される。１個が投下されると止め金具が作動して２個目以降の落下を防ぐ。使用爆雷はMk6またはMk9で、６個、８個、12個をセット出来るものがあるが、貸与フリゲートには８個（Mk9Mod2）、貸与護衛艦（あさかぜ型、ありあけ型、あさひ型）には12個、国産護衛艦（はるかぜ型、あやなみ型、むらさめ型、あきづき型、あけぼの、いかづち型、いすず型）には８個、駆潜艇には６個のものが装備された。参考：艦船メカニズム図鑑、月刊世界の艦船3,’10、1,’79増刊

＜爆雷投下台（海上自衛隊）＞：舷側から爆雷を投下するための台。舷側に向かって傾斜しており、爆雷がバンドで固定されていて、バンドを外せば自動的に爆雷が海中に落下する。哨戒艇１号型の両舷に２基ずつ搭載された。参考：丸スペシャルNo.76

＜爆雷投射機＞：爆雷を臼砲で飛ばすもので、爆雷投下軌条と合わせて使用し、潜水艦を爆雷で広く包み込むために用いる。Ｋ砲やＹ砲がある。参考：月刊世界の艦船3,’07

＜爆雷投射機（海上自衛隊）＞：1953年度艦から54式・55式爆雷投射機を装備した。参考：海上自衛隊全艦艇史

＜爆雷防御（日本海軍）＞：潜水艦内に「爆雷防御、防水扉、防水蓋閉め」の号令がかかる。自艦の探信儀で聴音のみ行い、敵の探信儀（アクティブソナー）による発振音を聴取する。水中聴音機で敵艦のプロぺラ音が聞こえなければ、停止聴音で精密探知を行っている証拠なので、艦尾を敵に向けて音響反射面積を減らし、自艦プロぺラのキャビテーションで発振音を消すようにする。対応を取りやすくするよう艦首を向けても良い。全周捜索中は発振音に高低があるが、探知されて精密測的に入られると高低や感度の差が無くなるので、この変化を聞いたら万事休すである。魚雷戦用意、全射線用意で一か八かの反撃（もしくは魚雷の航走音を追跡させて気を逸らす）準備を行う。探知されていれば、敵はアクティブソナーや測距ソナーを切ってこちらに向かうため、プロぺラ音が大きくなってくる。爆雷防御の号令で各区画の水密ハッチを閉じる。音源は感１、感２、感３、と大きくなり、感度全周に続いて艦底通過（敵艦が自艦の直上を通過、ドップラー効果により音質が急変する）となる。直後に爆雷が海面に落ちる音が聞こえてくるので、爆雷投下と叫んでレシーバーを外す。外す前に爆雷が炸裂すると、鼓膜が破れるので注意。後は直撃・至近炸裂が無いよう神に祈るのみである。死の恐怖から勝手に浮上操作をしようものなら海上で集中砲火を浴びて撃沈されてしまうので、とにかく耐えるしかない。攻撃が止むと、敵は反転し、再びアクティブソナーを降ろして聴音してくるので、この様子を聴取しながら逃げるか反撃するか決定する。参考：潜水艦気質よもやま物語、続潜水艦気質よもやま物語、陸海軍学校と教育

＜バクラザン型＞：ソ連海軍航洋曳船Baklazhan型。満載排水量8128トン。フォーティ・クリロフ、ニコライ・チカーなどが竣工した。参考：月刊世界の艦船3,’15、3,’20

＜バグラチオン作戦＞：第２次大戦時のテヘラン会談での合意に基づき、オーバーロード作戦に呼応して1944年6月23日にベラルーシから開始された、ソ連軍による白ロシア大攻勢。ドイツ中央軍集団の殲滅、ソ連領内からの枢軸軍撃退、ポーランド進攻を目的とし、620km正面に北から第１バルト方面軍、第３白ロシア方面軍、第２白ロシア方面軍、第１白ロシア方面軍の計166個師団、兵力241万名、戦車自走砲5200両、火砲31000門、航空機6000機を投入、砲迫密度は1kmあたり140門にも達した。それに加え、この地域の参加可能なパルチザン143000名を活用した。ドイツ中央軍集団は兵力89万名（後方予備含む）、戦車自走砲900両、火砲9500門（3000門？）、航空機1342機である。中央軍集団はミンスク東方のドニエプル川沿いにあるヴィテブスク、オルシャ、モギリョフで突出部を形成しており、ミンスク後方のウテナ−ヴォルコヴィスク−コブリンまでの縦深450kmに６本の陣地を構築、ソ連の攻勢に備えていたが、1944年3月8日にヒトラーが発した総統指令第11号（作戦上の重要地点である確地を死守して敵を消耗させ、駆けつけた反撃部隊で撃破させる）によりヴィテブスク、ボブルイスク、スルーツク、モギリョフ、オルシャ、ポロツクを死守せざるを得ない状況となっていた。しかし救援に駆けつける筈の反撃部隊（機動予備）は、ソ連軍の攻勢が南のウクライナ方面で始まると予想していたため、殆どが北ウクライナ軍集団に回されていて、中央軍集団には装甲擲弾兵師団４個と陸軍総司令部直轄の第20装甲師団しか機動戦力が無く、陣地帯に張り付かざるを得ない状況だった。ソ連軍の欺瞞にも引っかかり、航空偵察も実施困難な戦況で、ソ連第２戦車軍、第５親衛戦車軍、第５・第８親衛軍がウクライナ方面に止まったままであると間違った判断を行い、中央軍集団正面のソ連戦力を兵力123万名、戦車自走砲1100両、火砲5000門と予想していた。4月5日、ソ連国家防衛委員会が夏季攻勢の立案に着手。ソ連側が突出していたウクライナ方面からそのままバルカン半島に向かう案、ウクライナ方面突出部の北西から北に向かって中央軍・北方軍集団を包囲する案、白ロシアのドイツ軍突出部を叩く案の３つが検討され、4月12日に白ロシア攻勢を行うことが決定した。それと連携してカレリア地峡方面のヴィープリ作戦、ブリビャチ沼沢地南のリルヴォフ・サンドミエルツ作戦、ブリビャチ沼沢地西のルブリン＝ブレスト作戦、ルーマニア方面でヤッシー＝キシニョフ作戦を順次行い、これらの戦役で東部戦線のドイツ軍に大打撃を与えることとしている。4月17-19日、ソ連の各方面軍は攻勢を隠すため、縦深25kmの防御陣地を構築した。4月24日、白ロシア方面軍を第１白ロシア方面軍に、西部方面軍を第２・第３白ロシア方面軍に改編。4月30日、ソ連軍は夏季攻勢初期計画案を完成させ、5月1-7日に第1-3白ロシア、第１バルトの各方面軍司令部に伝達した。5月22-23日、スターリンが軍首脳部を集めて作戦会議を開催、作戦規模を拡大することになった。5月31日、ソ連軍は各方面軍に修正夏季攻勢案を伝達。6月15-20日を作戦開始予定日として必要物資の集積に入ったが、準備に手間取り、6月13日に作戦開始予定日を6月19-23日に延期した。6月9日、ソ連軍がフィンランド戦線（継続戦争）でヴィープリ作戦を開始。ドイツ軍の目は北に向けられた。6月14-18日、ソ連軍は軍・軍団レベルで図上演習を実施。6月15日、各方面軍司令部の作戦計画案を承認。方面軍司令部の上級として最高司令部代理を置き、副最高司令官ジューコフ元帥と幕僚組織からなる最高司令部代理が第１・第２白ロシア方面軍を、参謀総長ヴァシレフスキー元帥と幕僚組織からなる最高司令部代理が第３白ロシア方面軍と第１バルト方面軍を指揮することとなった。計画では、第３白ロシア方面軍と第１バルト方面軍がドイツ中央軍集団突出部先端北側のヴィテブスク、第１白ロシア方面軍右翼が突出部南寄りのボブルイスクを包囲し、第２白ロシア方面軍が突出部を中央突破する。更に第５親衛戦車軍や機械化騎兵集団などが機動力を活かし一気にミンスク後方まで突破してミンスク北西にあるモロデチノと南西にあるバラノヴィチを占領、更にモロデチノの部隊は南方、バラノヴィチの部隊は北方に進撃してミンスク後方で連絡を付け、中央軍集団に脱出する暇を与えず包囲殲滅する。その後第１白ロシア方面軍左翼が進撃して白ロシア全体を占領する。6月19日、パルチザンは線路、鉄橋、鉄道施設、有線電話の破壊を開始。24時間で15000カ所が爆破され、ミンスク周辺だけでも200本の列車が立ち往生し、電話が通じないため復旧もできなくなり、ドイツ予備戦力の機動が困難となった。6月20日、第２バルト方面軍、第３バルト方面軍、第１ウクライナ方面軍が欺瞞のための威力偵察を開始。6月21日、ソ連空軍が攻撃正面にあるドイツ軍陣地の爆撃を開始。ドイツ空軍機は殆どフランスに移動しており、即応戦闘機は40機しかなく、ドイツはろくに反撃できぬまま陣地を破壊された。6月23日0500、第１バルト方面軍、第２・第３白ロシア方面軍がヴィテブスク、オルシャ、モギレフ防御拠点の第３装甲軍と第４軍に攻撃を開始。120-140分の攻撃準備射撃の後、地雷処理装置付きT-34を先頭に前進を開始した。攻撃発起点は湿地帯だったが、パルチザンの案内で速やかに通り抜けた。6月24日、第１白ロシア方面軍が白ロシア作戦を開始。湿地に木の板を敷いて通れるようにし、第９軍に対して奇襲攻撃を仕掛けた。ドイツの前線部隊はヒトラーの方針により機動防御が行えず包囲されてしまい、6月26日に中央軍集団司令官ブッシュ元帥がヒトラーに対して確地放棄を求めたが、逆に更迭されてしまい、北ウクライナ軍集団司令官ヴァルター・モーデル元帥が中央軍集団司令官となった。第１バルト方面軍と第３白ロシア方面軍は6月27日にヴィテブスク（第53軍団が壊滅、捕虜22000名）とオルシャ（第27軍団が壊滅）を奪回、第２白ロシア方面軍は6月28日にモギレフ（第39装甲軍団が壊滅）を奪回した。ソ連軍は中央軍集団の包囲とモロデチノ及びバラノヴィチ封鎖に作戦を進め、第１バルト方面軍右翼がラトビア解放作戦を開始。夜、第３白ロシア方面軍第５親衛戦車軍第３親衛戦車軍団が第５装甲師団と遭遇戦になり、第３親衛戦車軍団は大損害を被ったが、同第29親衛戦車軍団が回り込んで第５装甲師団をミンスク方面に撤退させた。6月29日、第１白ロシア方面軍がドイツ第９軍のボブルイスク防御線を突破してボブルイスクを制圧。ドイツ軍は6月30日に第12装甲師団を送ってボブルイスク守備隊10000名を救出するのが精一杯だった。7月3日、第３白ロシア方面軍第11親衛軍第２親衛戦車軍団、第３白ロシア方面軍第31軍、第１白ロシア方面軍第３軍がミンスクに突入。7月4日、第１白ロシア方面軍がミンスクを奪回、400kmの進撃で中央軍集団を分断し、第２白ロシア方面軍第33軍、第49軍、第50軍と共にミンスク東側で10万名を包囲した。ドイツ軍は５個装甲師団、１個猟兵師団、５個歩兵師団でミンスクの西に防御ラインを構築、機動防御を行って第５親衛戦車軍の機甲戦力を作戦開始時の10%にまで低下させたが、多勢に無勢で後退せざるを得なくなった。バグラチオン作戦区域南方でソ連第１ウクライナ方面軍がルブリン・ブレスト作戦を開始。7月5日、ヴィルヌース作戦開始。7月10日、第１バルト方面軍左翼部隊はリトアニア解放作戦を開始。7月13日、ルヴォフ・サンドミエルツ作戦開始。7月27日、第１バルト方面軍はドヴィンスク防御拠点を制圧。7月28日、第１バルト方面軍左翼はリトアニア東部地域を解放。３週間で700kmを進撃したが、7月末にワルシャワ近郊に迫ったところで補給線が延びきったため停止を余儀無くされた。8月20日、ヤッシー・キシニョフ作戦開始。8月29日の作戦完了時にはワルシャワから数kmの位置に達していた。ドイツは28個師団を失い、死者・行方不明者・負傷者合わせて40万名の損害を出した。ソ連の損害は死者・行方不明者17万８千名、負傷者57万７千名であった。参考：歴史群像8,’17、6,’10、2,’01、4,’18、激闘東部戦線(2)、月刊軍事研究8,’09、6,’07

＜バグリー＞：DD-386（駆逐艦）またはFF-1069（フリゲート）を参照。

＜バクリ陣地攻撃＞：太平洋戦争のマレー半島攻略戦において、昭和17年1月17日、日本陸軍近衛師団岩畔追撃挺身支隊に配属された第25軍第３戦車団戦車第14連隊第３中隊（九五式軽戦車13両）はムアル河の渡河を開始。舟艇が足らず、九五式軽戦車６両を渡河させたのみだったが、1月18日にはシンパ付近の部隊集結地に進出。1月19日0730、随伴歩兵と共にバクリの防御線に向けて前進を開始。同日夜半に戦車６両（９両？）のみで味方歩兵を超越して防御陣地に突入したが、対戦車障害物、40mm対戦車砲、火炎瓶により全車（８両？）破壊され、乗員も全員戦死した。1月20日夕方、戦車第14連隊第２中隊（九五式軽戦車13両）がかわりに配属され、更に戦車第６連隊第２中隊（九七式中戦車10両、九五式軽戦車２両）とも協力して1月21日1000にバクリ戦闘陣地に攻撃を再開。この日は防御する第45インド歩兵旅団の頑強な抵抗に遭って戦車２両が破壊され、随伴歩兵にも損害が多発して攻撃は頓挫した。1月22日、歩兵は陣地正面から、野外機動力の高い戦車は陣地側後面の湿地帯から攻撃することとし、0700に進撃を開始。1130には陣地内に突入し、1430までに制圧した。参考：月刊丸3,’01、日本戦車隊戦史、月刊軍事研究4,’15

＜はくりゅう＞：SS-503（潜水艦）を参照。

＜白龍＞：AC-119Kガンシップ（南ベトナム空軍）を参照。

＜幕僚＞：指揮官を補佐する立場にある高等武官や、それに準ずる者。本陣や本営を囲む幕（帷幄）の中で指揮官と共に職務を行うので、こう呼ばれる。参謀ともいう。参考：朝雲、月刊MAMOR vol.71、vol.100

　＜幕僚（自衛隊）＞：自衛隊の隊務や行動などに関し、防衛大臣や部隊指揮官を補佐する者。指揮官の方針を指揮下部隊に正しく伝えると共に、指揮下部隊の現状を良く認識し、必要に応じて指揮官に意見具申を行い、問題の解決に努める。参考：月刊MAMOR vol.110、朝雲

＜幕僚業務用情報処理装置＞：自衛隊の機器。NECネッツエスアイ製。参考：月刊軍事研究11,’18

＜幕僚長（自衛隊）＞：統合幕僚長、陸上幕僚長、海上幕僚長、航空幕僚長がおり、防衛大臣の指揮監督を受け、統幕、陸幕、海幕、空幕の所掌事務に係る三自衛隊の隊務を監督し、これら隊務に関する最高の専門的助言者として防衛大臣を補佐すると共に、隊務に関して部隊等に対する防衛大臣の命令を執行する。また、統幕、陸自、海自、空自の隊員の服務を監督する。参考：自衛隊法

＜幕僚長（海上自衛隊）＞：海上自衛隊の職名で、サチと略す。参考：日本の防衛戦力Part3

＜白燐＞：White Phosphorus。リンの同素体で、見た目が白いのでこう呼ばれる。融点44度、沸点280度で、常温では柔らかい固体であり、強い毒性を持ち、空中で自然発火して五酸化二燐（十酸化四燐とも呼ばれる）になり、濃密な白煙を生じる。脂溶性であり、保存は水中で行う必要がある。黄燐を含める場合がある。参考：月刊軍事研究4,’09

＜白燐発煙弾＞：WP（White Phosphorus）と略す。通称ウィリーピート。白燐の小塊を空気中に散布し、自然発火させて空気よりも比重の重い白色煙を急速に発生させる。燃焼中の白燐が可燃物の上に落ちれば火が付くが、焼夷効果は付随的なので、焼夷兵器には分類されない。水などで一旦火が消えても、乾燥して空気に触れれば再度発火するので、付着部を削り取って燃やしてしまうのが手っ取り早い。皮膚に付いたら火傷の治療も兼ねて流水で洗い流す。砲弾、ロケット弾、煙幕弾、手榴弾などに使用され、煙幕展張の他、目標指示にも用いられる。急激に白煙が辺りを覆うため、敵兵をパニックに陥らせることも可能で、飛び出してきたところを狙い撃ちする戦法（シェイク・アンド・ベイク）もある。発生する白煙自体に害は無いので、発煙弾発射機（スモークディスチャージャー）を装備している車両がNBC防護装置を備える必要は無く、軽装甲機動車にも発煙弾発射機が付いている。また、随伴歩兵や富士総合火力演習・東千歳駐屯地創立記念祭（訓練展示最終段でスモークディスチャージャーの一斉発射がある）の見学者がガスマスクを着用する必要も無い。燃焼時に強烈な光を発するため、照明弾の替わりとしても使える。参考：月刊軍事研究4,’09、U.S.ウェポン・ハンドブック、朝雲

＜白令丸＞：新興水産トロール船Hakurei maru。垂線間長45.6m、幅7.4m、深さ4.2m、吃水3.7m、総トン数399トン。主機はディーゼル１基１軸550馬力、航海速力10ノット、最大速力11.457ノット。昭和9年5月15日竣工。昭和13年、新興水産が日本水産に合併したため、そちらに移籍した。その後海軍に徴用されて特設運送船（給糧船）となった。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は連合艦隊補給部隊に所属していた。昭和20年1月16日、スラバヤからバリクパパンに向かう途中、ボルネオ島東南端のラウト島南9kmで磁気機雷に触雷して沈没した。参考：月刊世界の艦船1,’18、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜爆裂手榴弾＞：手榴弾を参照。

＜はぐろ＞：DDG-180（まや型イージス護衛艦）を参照。

＜羽黒＞：日本海軍妙高型重巡洋艦４番艦Haguro。大正14年3月起工、昭和3年3月進水、昭和4年4月25日竣工。昭和7年2月5日、第１次上海事変で上海に将兵を輸送した。昭和10年6月、第１次改装を完工。昭和12年7月7日、日華事変勃発時には第５戦隊に所属していた。昭和14年12月28日、第２次改装を完工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制も兵力部署も第５戦隊に所属し、フィリピン攻略作戦支援を実施。昭和17年2月17日、チモール島攻略作戦に参加。2月27日、スラバヤ沖海戦に参加。4月下旬からMO作戦に参加。5月6日、第５戦隊所属で珊瑚海海戦に参加。6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。8月11日、柱島を出撃。8月17日、トラックに到着。8月21日、トラックを出撃してガダルカナルに向かった。8月24日、第２次ソロモン海戦に参加。直後に事故で機関を損傷し、佐世保で修理を行った。昭和18年11月2日、ブーゲンビル島沖海戦で被弾して小破した。昭和19年7月19日、マリアナ沖海戦に参加。10月22日、比島沖海戦に参加。11月16日、ブルネイ沖で爆撃を受けて損傷した。昭和20年5月16日0000、アンダマン諸島への輸送任務に従事中にイギリス海軍駆逐艦５隻と戦闘になり、魚雷３本（２本？）が命中してペナン沖で沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、連合艦隊巡洋艦、月刊丸10,’93、2,’08、月刊世界の艦船9,’14、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜白ロシア軍管区（ソ連軍、１９８９年）＞：西部戦略方面隷下で、司令部はミンスクにある。独立軍団１個、戦車師団10個、自動車化狙撃師団２個、空挺師団１個、砲兵師団１個、空中強襲旅団１個、スカッド旅団４個、Mi-8/-24ヘリ150機、対地攻撃戦闘飛行連隊４個（MiG-27戦闘機３個、Su-25攻撃機１個。計165機）、戦闘飛行連隊３個（MiG-23戦闘機２個、MiG-29戦闘機１個。計120機）、MiG-21フィッシュベッドＨ／MiG-25偵察機40機からなる。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜白ロシア方面軍＞：ソ連軍の方面軍。1943年10月20日、中央方面軍を改称して創設された。1944年4月12日、第１白ロシア方面軍に改称された。参考：激闘　東部戦線(2)、歴史群像8,’17

＜バグロス＞：K306（コルベット）を参照。

＜羽黒丸＞：板谷商船木材運搬用貨物船Haguro maru。垂線間長103.63m、幅14.94m、深さ7.85m、吃水6.76m、総トン数3353トン、重量トン数5570トン。主機は三連成汽機１基１軸2982馬力、航海速力11ノット、最大速力14.72ノット。昭和3年10月31日竣工。太平洋戦争勃発で日本海軍に徴用された。昭和19年1月13日、2112船団の一員としてラバウルからトラックに向け航行中、ニューアイルランド島カビエン西83海里でB-24の航空攻撃を受け沈没した。参考：月刊世界の艦船6,’16

＜ハクロン＞：AC-119Gガンシップ（南ベトナム空軍）を参照。

＜白鷲＞：Z-18（ヘリ）を参照。

＜パケット＞：C-82シリーズ（輸送機）を参照。

＜パケットＥ／ＮＫ＞：ロシアの対潜・対魚雷システムPAKET-E/NK。船体取り付けソナーを含む目標指示装置、魚雷発射管制装置、対潜魚雷MPTコンパクト、対魚雷用魚雷（対魚雷ミサイルともいう）ATからなる。コンパクトは全長3.2m、直径324mm、重量385kg、弾頭重量70kg。主機はピストンエンジンで、速力30-50ノット、最大航走距離20km。誘導はアクティブ・パッシブ音響で、ソナー最大有効距離2.5km。対魚雷用魚雷は全長3.018m、直径324mm、重量400kg、弾頭重量80kg。推進は固体燃料ロケットで、速力50ノット、最大航走距離1.4km。誘導はアクティブ・パッシブ音響で、ソナー有効距離100-800m。ステレグシュチイ級コルベット２番艦ソーブラジーテルヌイに試験搭載され、2019年に実用段階に入ったとされる。参考：月刊軍事研究11,’09、6,’15、月刊世界の艦船8,’19、7,’21

＜バケット式リバーサー＞：逆噴射装置を参照。

＜バケットローダ（装輪式）＞：陸上自衛隊の普通科、施設科（師団施設大隊、施設群、地区施設隊）、高射特科などに装備されている器材で、民間用のもの（川崎重工製KLD65Zなど）を使用しており、１型、２型、３型がある。車体前部のアームにバケットを装備しており、土砂の積み込み、掘削、除雪などに用いる。全長6.89-7.16m、全幅（バケット幅）2.45m、バケットを上げた状態での全高4.775-4.955m、車両総重量10.42-10.81トン、全備重量12.9トン。エンジン出力110-120馬力、最大速度38-39km、最小回転半径4.95m。バケット容積は平積みで1.4立方メートル、山積みで1.7-1.9平方メートル。川崎重工製。参考：自衛隊装備年鑑1996、陸上自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊軍事研究12,’08、自衛隊装備カタログ1981、陸上自衛隊地上戦力の全容

　＜バケットローダ（装輪式）１形＞：自衛隊の車両。KCMが受注している。参考：月刊軍事研究1,’12

　＜バケットローダ（装輪式）２形＞：自衛隊の車両。KCMが受注している。参考：月刊軍事研究11,’11

　＜バケットローダ（装輪式）３形＞：自衛隊の車両。KCMが受注している。参考：月刊軍事研究10,’10

＜禿鷲演習＞：フォール・イーグルを参照。

＜派遣艦＞：海上自衛隊が国際緊急援助活動や在外邦人等輸送に備えて指定している自衛艦。護衛艦隊所属のDDH/DD、LST、AOE各１隻が指定されており、３ヶ月ごとに交替する。参考：月刊世界の艦船8,’11増刊

＜派遣防火隊＞：日本海軍の陸上部隊が毎晩編成する消防隊で、各分隊の非外出員から派出し、一日交替で任務に就く。部隊の近くで火事が起こった場合に消火を手伝うのが主任務で、消防車や防毒マスクも用意されている。参考：海軍よもやま物語

＜馬公＞：台湾海軍キッド級ミサイル駆逐艦Makung。元はアメリカ海軍キッド級ミサイル駆逐艦DDG-996チャンドラーである。2013年10月16日、与那国島南方でキッド級ミサイル駆逐艦蘇澳と共にスタンダードSM-2艦対空ミサイル発射訓練を実施。2014年9月17日、漢光30号演習に参加。2015年1月1日、台湾南東沖で年頭洋上訓練に参加。参考：月刊世界の艦船1,’14、12,’14、4,’15

＜馬公警備府＞：日本海軍の警備府。昭和16年11月20日、馬公要港を改編して創設された。昭和18年4月1日に廃止され、かわりに高雄警備府が創設された。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊

＜馬公要港＞：日本海軍の要港。明治34年7月2日に創設された。昭和16年11月20日、馬公警備府に改編された。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊

＜箱入晒粉＞：日本陸軍の消毒器材。参考：工兵入門

＜ハ号軽戦車＞：九五式装甲軌道車を参照。

＜パコーチャ＞：S48（潜水艦）を参照。

＜パコーチャ・第８共和丸衝突事故＞：1988年8月26日1820頃（現地時間）、三木浦漁業が所有するマグロ延縄漁船第８共和丸（412トン）が、日本人乗組員16人とペルー人船員５人を乗せてペルーのカヤオ港を出港し、漁場に向け西へと航行した。ペルー海軍潜水艦S48パコーチャ（1870トン）は太平洋での演習を終えてカヤオ軍港に入港するため、南へと向かっていた。1850頃、カヤオ港の沖合8kmで２隻は接近したが、暗闇の中で第８共和丸がパコーチャに気付かず（第８共和丸は霧が出ていたとするが、パコーチャは霧が無く視程３マイルだったとしている）、パコーチャの汽笛が聞こえて初めてセイルの赤灯を発見、機関を停止して右に舵を切ったが、そのまま衝突した。パコーチャは直後に速力を1.5ノットに落としたが、艦後部から浸水して１分から数分の間に沈没。第８共和丸の方は軽微な損傷のみだったが、パコーチャが10ノットでそのまま遠ざかっていったと思い込み、救助を行わなかったため、激しい非難を浴びることになった。水深33mの海底に着底したパコーチャの乗員52名のうち26名は脱出したが、救助チームが救出作業をする間に３名が流されてしまった。艦内に残された乗員のうち３名は死亡しており、8月27日には酸素が残り少なくなってバッテリーから塩素ガスも発生、ペルー海軍潜水艦母艦ロドリゲスには沈潜救難能力が無く、アメリカ海軍が派遣を申し出た潜水艦救難チームは28日にならないと到着できないことが判明したため、前部魚雷発射管室に集合した生存者は救命胴衣を身に付けて魚雷発射管から数名ずつ脱出したものの、潜水病で２名が死亡し、残りも後遺症に悩まされることとなった。第８共和丸がパコーチャを右舷側に見る位置関係にあり、第８共和丸側に回避義務があったとして船長も責任を認めている。参考：月刊世界の艦船6,’01、8,’16

＜箱形急造地雷＞：木箱にカーリットを詰めて、九三式戦車地雷の上に埋めたもの。参考：月刊丸1,’07

＜箱型照準眼鏡＞：日本陸軍の照準眼鏡で、カール・ツァイス社製。明治末期から輸入が開始され、大正2年に制式化されてからは国内生産された。倍率４倍、視界10度で、三八式野砲、三八式十二珊榴弾砲、三八式十五糎榴弾砲に装着できる。参考：日本陸軍兵器資料集

＜箱形弾倉＞：ボックス・マガジン。直方体の形をした弾倉のこと。周囲を覆うチューブ、底板にあたるベース、内部で弾薬を下から支えるフォロワー、フォロワーを弾薬ごと上に持ち上げるフォロワー・スプリングから構成される。参考：GUN用語事典、世界の軍用銃

＜箱桁構造＞：ボックスビーム構造を参照。

＜パゴタ檣楼＞：日本戦艦の前檣楼に外国人が付けたニックネーム。改装でフラットを追加する際、前後不揃いに積み重ねて合致式測距儀による測距を困難にするようにしてあり、これを称した。参考：近代戦艦史

＜函館基地隊＞：海上自衛隊の基地隊、Sub Area Activity Hakodate。基地は函館港に面している。津軽海峡と周辺海域などの防衛警備監視、災害派遣、爆発物等調査処分、後方支援、広報、教育訓練を主任務とする。元は1952年8月1日に横須賀地方隊隷下に新編された保安庁警備隊函館航路啓開隊で、1953年9月16日に保安庁警備隊函館基地隊に改称され、1954年7月に海上自衛隊函館基地隊として大湊地方隊隷下に創設された。1955年1月、本部庁舎が大町から弁天町に移転。1968年3月、松前警備所が開所した。6月、本部庁舎が弁天町から大町に移転。1987年2月、本部警衛所が竣工した。2011年3月11日の東日本大震災で津波が倉庫に浸入した。10月13日、函館ラ・サール中学校２年生22人の総合学習時間（就業体験）を支援。2013年12月3日と10日、緊急登庁時の幼児保護教育として、隊員10名が函館市内の保育園で保育園研修に参加。2014年10月16日、長万部高校生徒３人の総合的な学習の時間（就業体験）を支援した。2016年10月6日、北海道森高校の総合的な学習の時間を支援し、ロープワーク実習を行った。2017年3月23日、大湊地方隊働き方改革推進最優秀部隊として大湊地方隊から表彰された。2018年2月23日から、青森県小川原湖でアメリカ空軍F-16戦闘機が投棄した増槽からの油回収の災害派遣に参加。2018年4月23日、平成29年度下半期大湊地方隊働き方改革推進の優秀部隊として大湊地方総監部で総監から賞状を授与された。9月6日に発生した北海道胆振東部地震の災害派遣に参加。2020年9月27日、松前警備所有志45名が松前町でポイ捨てごみ収集に参加。参考：函館基地隊ホームページ、月刊世界の艦船10,’12、2,’12、4,’13、朝雲、MAMOR vol.136

＜函館基地隊（１９７８年）＞：大湊地方隊隷下で、松前警備所、竜飛警備所、第39掃海隊を隷下に置く。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊

＜函館基地隊（２００１年４月１日）＞：大湊地方隊隷下で、第45掃海隊を隷下に置く。参考：月刊世界の艦船6,’01

＜函館基地隊（２０１１年）＞：大湊地方隊隷下で、本部、松前警備所、竜飛警備所、第45掃海隊からなる。参考：海上自衛新聞、月刊世界の艦船6,’11

＜函館基地隊（２０１５年）＞：大湊地方隊隷下で、トップは司令、その下に副長がいる。本部は総務科、厚生科、警備科、経理科、補給科、造修科、通信所、就職援護室からなる。松前警備所、竜飛警備所、第45掃海隊を隷下に置く。参考：函館基地隊ホームページ、月刊世界の艦船6,’15

＜函館基地隊（２０２０年）＞：大湊地方隊隷下で、第45掃海隊などを隷下に置く。参考：月刊世界の艦船6,’20

＜函館駐屯地＞：陸上自衛隊の駐屯地。史料館には函館戦争や函館要塞、自衛隊各種活動の史料が展示されている。所在地は北海道函館市広野町6-18。1962年1月、第28普通科連隊が新編された。1996年3月、第28普通科連隊第４中隊と第13施設群第343施設中隊が倶知安駐屯地に移駐した。2008年3月、中央輸送業務隊第３移動支援隊が横浜駐屯地に移った。2009年1月8日、海自函館基地隊、第44掃海隊と合同で、新成人隊員５名の成人式を実施。8月10-15日、函館市観光コンベンション部から依頼を受け、団体旅行者への部隊見学を実施。2010年1月5日、第28普通科連隊が訓練始めを実施。グラウンドに2010の人文字を描いて記念撮影を行った。3月29-31日、ネッツトヨタ函館の新入社員２名に対し、生活体験入隊を実施。第28普通科連隊第１中隊が基本教練や救急法などの体験訓練を施した。2011年10月13日、函館ラ・サール中学校２年生22人の総合学習時間（就業体験）を支援。2014年10月17日、長万部高校生徒３人の総合的な学習の時間（就業体験）を支援した。2015年6月25日、北海道立八雲高校生徒５人の総合的な学習の時間（就業体験）を支援した。2016年10月6日、北海道森高校の総合的な学習の時間を支援し、史料館見学を行った。2017年4月15-16日、函館地本が予備自衛官補（一般）試験を実施。9月、北朝鮮軍が発射した弾道ミサイルが上空付近を通過したため、八雲分屯基地の第６高射群PAC3部隊が展開を開始。9月19日、北朝鮮軍弾道ミサイル北海道上空通過を受け、第６高射群PAC-3が展開を開始。11月9日、江差高校生徒４人の総合的な学習の時間を支援した。2018年6月12日、函館駐屯地曹友会が関係機関女性職員懇談会を初開催し、函館駐屯地、函館基地隊、八雲分屯基地、函館海上保安本部、函館市消防本部から女性隊員・職員24人が参加した。7月31日、北朝鮮軍による弾道ミサイル発射の恐れが当面低くなったとして、PAC3部隊が撤収した。2023年2月21日、防衛監察本部がコンプライアンス講習会を実施。11月23日、函館地本が女性のつどいを開催し、女性募集対象者とその母親17人に、勤務・活動状況説明、体験喫食、ヘリ体験搭乗などを行った。参考：JGround Vol.23、MAMOR vol.91、朝雲、横浜駐屯地ホームページ、倶知安駐屯地ホームページ、滝川駐屯地ホームページ、月刊JWings12,’17

　＜函館駐屯地（２０１５年）＞：第11旅団第28普通科連隊、北部方面混成団第52普通科連隊第１中隊、第11後方支援隊第２整備中隊第３普通科直接支援小隊、第314基地通信中隊函館派遣隊、第120地区警務隊函館派遣隊、北部情報保全隊函館大１情報保全派遣隊、第332会計隊、函館地方協力本部、函館駐屯地業務隊が駐屯する。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜函館駐屯地業務隊＞：陸上自衛隊の駐屯地業務隊。2017年6月6-8日、管理科木工要員らが函館駐屯地通信講堂の屋根ふき替え作業を実施。2018年7月18日、駐屯地業務で優れた功績を挙げたとして、山崎陸幕長から２級賞状と副賞が授与された。11月14日、隊員７名が函館市の花園保育園で保育所研修を実施。2023年2月16日、FPパートナー函館支社から支社長以下３人を招き、令和4年度生涯生活設計セミナーを実施。参考：朝雲

＜はこっち＞：函館地本マスコットキャラ。北海道犬がモチーフである。参考：朝雲

＜バコロド・シティ（初代）＞：LC-550（揚陸艦）を参照。

＜バコロド・シティ（２代目）＞：フィリピン海軍バコロド・シティ級車両輸送艦Bacolod City。1993年就役。2011年12月6-10日、LIMA2011に参加。参考：月刊世界の艦船4,’12

＜バコロド・シティ級（初代）＞：フィリピン海軍揚陸艦Bacolod City級。アグサン・デル・スル級ともいう。元はアメリカ海軍LST-1級で、1970年代にLC-550バコロド・シティとLC-551の２隻が就役した。満載排水量4265トン。兵員200名、戦車16両を搭載可能。参考：JShips Vol.20、月刊世界の艦船4,’12、ミリタリー・バランス1989-1990

＜バコロド・シティ級（２代目）＞：フィリピン海軍戦車揚陸艦Bacolod City級。アメリカ陸軍フランク・Ｓ・ベッソン級がベースで、後部ランプを廃止し、後甲板に支柱を立ててヘリ甲板を設けている。艦首ランプはそのまま残された。満載排水量4333トン。戦車32両、兵員150名を搭載できる。バコロド・シティが19993年に就役した。参考：THE MILITARY BALANCE 2016、月刊世界の艦船4,’12

＜バザ＞：ポップ・グループ（レーダー）を参照。

＜バサースト＞：85（哨戒艇）を参照。

＜バザード＞：キ−105（モーターグライダー）またはク−７（グライダー）を参照。

＜パサット＞：ロシア海軍ナヌチュカ�V級コルベットPassat。2006年7月26-30日、ドイツで行われたシーフェスティバルに参加した。参考：月刊世界の艦船10,’06

＜パサデナ＞：CL-65（軽巡洋艦）またはSSN-752（潜水艦）を参照。

＜ハサヌッディン＞：インドネシア海軍トライバル級フリゲートHasanuddin。元はイギリス海軍トライバル級フリゲートのターターである。参考：月刊世界の艦船9,’96

＜ばさら＞：日本陸軍用語で、すごく、ひどく、といった意。参考：帝国陸海軍事典

＜バザルト＞：P-500（ミサイル）を参照。

＜ハサレイ＞：L53（駆逐艦）を参照。

＜羽沢岩太郎＞：日本陸軍エース。大正4年、北海道生まれ。昭和11年、陸軍に入隊し、昭和14年8月に歩兵軍曹から操縦学生に入学、昭和15年6月に卒業し、大刀洗と明野で教育を受け、昭和16年6月に曹長となり、12月に独立飛行第10中隊に配属された。昭和17年10月、所属中隊が飛行第25戦隊に改編され、第２中隊配属となった。昭和20年1月14日、武漢迎撃戦で被弾炎上し、脱出したもののパラシュートの綱が切れてしまい、戦死した。総撃墜機数十数機。最終階級は少尉。参考：日本陸軍戦闘機隊

＜馬山＞：955（フリゲート）を参照。

＜ハサン湖事件＞：張鼓峰事件を参照。

＜バサン社＞：スペインの艦艇メーカーで、1947年に設立された。名前の由来はレパント沖海戦を指揮したアルバロ・デ・バサン提督である。1940年に解散したスペイン造船会社が保有していた工廠（大元は無敵艦隊壊滅後に艦隊建造のため作られたもの）を引き継いでいる。1956年にスペインとアメリカが艦艇近代化援助協定を締結したことにより、各種艦艇の近代化を行い、能力を一気に向上させた。軍用艦艇建造・近代化の他、各種兵装のライセンス生産や民間船の建造も行っている。参考：月刊世界の艦船2,’87

＜パサンプシック＞：T-AO-107（給油艦）を参照。

＜バシージ＞：イランの準軍隊組織、人民動員軍。300-350名規模の大隊が500個くらい編成されており、小火器を装備する。戦時には革命防衛隊に組み込まれ、イラン・イラク戦争では100万名にも膨れ上がった。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜バシキリヤ＞：ソ連アブハシア級海洋観測艦Bashkiriya。1983年2月12日0900頃、フォックストロット級潜水艦レガルと共に、津軽海峡の東25kmを西に航行しているのを、第２航空群P-2J対潜哨戒機が発見した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜橋口嘉郎＞：はしぐちよしろう。大正7年、福岡県生まれ。昭和12年、海軍に入隊し、昭和13年9月に飛行練習生を卒業、佐伯航空隊に配属された。その後大分航空隊、大村航空隊を転属し、昭和14年6月、第12航空隊に配属され、中国中部戦線に配置された。昭和15年1月、鈴鹿航空隊教官となり本土に帰還。昭和16年11月、第３航空隊に配属された。太平洋戦争開戦後はフィリピン及び蘭印で空戦を実施。昭和17年4月からダーウィン攻撃に参加。9月、ラバウルに進出。11月、南西方面に戻り、ダーウィン攻撃に参加。昭和18年6月、大分航空隊に転属。12月、第601航空隊翔鶴戦闘機隊に転属。昭和19年6月、あ号作戦に参加。7月、第653航空隊戦闘164飛行隊に転属。千代田に搭乗して比島沖海戦に参加したが、10月25日に母艦沈没で行方不明となり、戦死認定された。公認撃墜数10機以上。最終階級は飛曹長。参考：日本海軍戦闘機隊

＜梯子自動車＞：日本陸軍の器材。日野重工業製。参考：工兵入門

＜鷂＞：日本海軍隼型水雷艇Hashitaka。明治37年2月27日竣工。大正12年4月1日に除籍された。参考：日本海軍特務艦船史

＜はしだて＞：ASY-91（特務艇）を参照。

＜橋立＞：日本海軍厳島型海防艦。明治21年8月起工、明治27年3月公試開始。公試中に５号缶が損傷して全力運転できなくなり、日清戦争に間に合わせるため6月26日にそのまま竣工したが、計画速力16ノットのところ11ノットしか出なくなった。9月17日、黄海海戦で損傷した松島の代わりに連合艦隊旗艦となった。11月13日、復帰した松島に旗艦を譲った。参考：月刊世界の艦船12,’10、9,’13増刊

＜橋立＞：日本海軍橋立型砲艦Hashidate。昭和15年6月30日竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第15戦隊所属で、香港においてイギリス船舶９隻を拿捕した。昭和18年8月30日、大鵬湾外で機銃掃射を受け損傷した。昭和19年5月22日、香港の東南東でアメリカ海軍潜水艦ピューダの雷撃を受け沈没した。7月10日に除籍された。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、日本海軍特務艦船史、日本海軍艦隊総覧

＜橋立型＞：日本海軍砲艦Hashidate型。安宅の後継としてマル三計画で建造された。船体は船首楼型で、船首楼は艦中央付近に達しており、旗艦設備を持つ。河用砲艦としても使用できるよう、吃水は浅くなっており、揚子江中流まで遡れる。水線長78.50m、最大幅9.70m、吃水2.45m、基準排水量993トン、公試排水量1100トン。主機は艦本式オール・ギヤード・タービン２基、主缶はホ号艦本式重油専焼水管缶２基、出力4600馬力（4000馬力？）、２軸推進、速力19.5ノット、重油搭載量170トン、航続距離は14ノットで2500海里。兵装は十年式45口径12サンチ連装高角砲Ａ型改一１基（前甲板）、四五口径十年式一二サンチ単装高角砲Ｂ二型改一１門（後甲板）、九六式25mm連装機銃２基（前部上構前端、後部上構後端）、留式／九二式7.7mm単装機銃３丁。舷側装甲厚は10mm、艦橋装甲厚は7mmで、どちらもデュコール鋼であり、ブローニング12.7mm弾（地上や航空機からの射撃を想定した）に抗堪できる。乗員158名。昭和15-16年に橋立、宇治が竣工した。参考：日本海軍特務艦船史、小艦艇入門、月刊モデルアート9,’15増刊

＜はしだて型＞：海上自衛隊特務艇で、ASY-92ひよどりの代艦。国内外の来賓などへの接遇を主任務とする迎賓艇で、災害派遣も任務の１つであり、医療機器を備品として常備する。船型は平甲板型で、船体はアルミ合金製、前後に長い上部構造物を持ち、内部には木材が多数使用されて落ち着いた内装となっている。戦闘艦ではないので階段は広く緩やかで、車椅子乗船用のスロープ付きタラップやバリアフリートイレも装備する。上部構造物第１甲板レベルは前から士官室、調理室、会議室、通訳室、待機室、クローク、医務室、休憩室の順に並ぶ。会議室では20名が着席して会食できる。01甲板レベルは前から航海艦橋、プロムナード・デッキ、煙突。プロムナード・デッキは木甲板で、パーティ・スペースとして使用され、立食なら130名を収容できる。航海艦橋上面の02甲板も木甲板である。煙突は後部両舷に１本ずつ用意されているが、左舷側はダミーで、01甲板レベルの前側面はガラス張りとなっており、中に階段と休憩用ベンチが仕込んである。可変ピッチプロペラとバウスラスターを持つ。災害派遣時にはプロムナード・デッキに帰宅困難者130人または軽傷者20人（マットレスを敷いて簡易ベッド20床設置）を収容し、待機室を軽傷者治療室、休憩室を簡易ベッド４床の病室、会議室を指揮支援室として使い、プロムナード・デッキと病室に広域災害用キット（包帯、三角巾、はさみ、テープ、手袋など）、AED、人工呼吸器、手術用照明、自動吸引器、陰圧式固定具などを設置し、医官や看護官などが乗り込む。人数分の救命胴衣はプロムナード・デッキのベンチの中などに仕込まれている。全長62m、全幅9.4m、深さ4.6m、吃水2m、基準排水量400トン、満載排水量490トン。主機は新潟鉄工所製16V16FXディーゼル２基２軸5500馬力、速力20ノット。最大搭載人員200名（うち乗員29名）。日立造船神奈川工場で建造され、ASY-91はしだてが1999年に竣工した。参考：MAMOR vol.122、海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船1,’04、8,’19、1,’14、8,’16

＜橋立丸＞：日本の油槽船。総トン数10347トン。昭和19年11月14日、ヒ81船団の一員として伊万里湾を抜錨。12月12日1600、ヒ82船団の一員としてシンガポールのブクム島を出港。12月24日、台湾の高雄に入港。参考：輸送船入門

＜パシフィック・アシスト作戦＞：オーストラリア軍による東日本大震災の人道支援作戦。3月13日、オーストラリア空軍第36飛行隊のC-17A輸送機に各州消防・警察救助員と捜索救助犬を搭載して横田基地に向かわせた。3月14日午前、C-17A輸送機１機が横田基地に飛来。3月18日、陸上自衛隊第15旅団の隊員と車両を沖縄から横田基地に輸送した。3月21日、C-17A輸送機２機が横田基地に飛来。陸上自衛隊の輸送支援任務、各国捜索救助グループの輸送任務を行った。3月22日、C-17A輸送機がウォーターキャノンを横田基地に輸送した。午後、C-17A輸送機２機が横田基地から嘉手納経由でオーストラリアに帰投。3月25日午後、C-17A輸送機１機が横田基地を離陸してオーストラリアに帰投した。参考：月刊JWings6,’10、月刊航空ファン6,’11

＜パシフィック・ヴァンガード＞：日米豪韓共同訓練Pacific Vanguard。海上自衛隊、アメリカ海軍、オーストラリア海軍、韓国海軍との４カ国共同訓練である。参考：月刊世界の艦船8,’19

＜パシフィック・ヴァンガード１９−１＞：2019年5月23-28日にグアム近海などで行われ、DD-109ありあけ、DD-119あさひ、艦載ヘリ２機、アメリカ海軍ブルー・リッジ級揚陸指揮艦LCC-19ブルー・リッジ、タイコンデロガ級イージス巡洋艦CG-54アンティータム、アーレイ・バーク級イージス駆逐艦１隻、補給艦２隻、オーストラリア海軍アデレード級ミサイル・フリゲート05メルボルン、アンザック級フリゲートFFH154パラマタ、コリンズ級潜水艦SSG-74ファーンコム、韓国海軍KDX2級駆逐艦978ワン・ゲオンが、戦術運動、対空戦、対潜戦、対水上戦、実弾射撃などの訓練を行った。参考：月刊世界の艦船8,’19

＜パシフィック・ヴァンガード２０＞：リムパック2020帰りの2020年9月10-13日にグアム島周辺海空域で行われ、DDH-182いせ、DDG-178あしがら、アメリカ海軍ロサンゼルス級攻撃原潜、T-AO-194ジョン・エリクソン、オーストラリア海軍フリゲートFFH-151アルンタ、韓国海軍イージス駆逐艦993ソエ・ユ・ソンリョン、ミサイル駆逐艦975チュンムゴン・イスンシンが参加し、対空戦、対水上戦、対潜戦などを演練した。参考：月刊世界の艦船12,’20、朝雲

＜パシフィック・ヴァンガード２１＞：タリスマン・セイバー21実施中の2021年7月5-10日にオーストラリア東方海空域で行われ、DD-112まきなみ、SH-60Kヘリ、アメリカ海軍イージス駆逐艦DDG-115ラファエル・ペラルタ、P-8A哨戒機、オーストラリア海軍イージス駆逐艦41ブリスベーン、潜水艦、P-8哨戒機、韓国海軍駆逐艦978ワン・ゲオンが、ミサイル射撃、水上射撃、対水上戦、対潜戦などの各訓練を行った。参考：月刊世界の艦船10,’21

＜パシフィック・ヴァンガード２２＞：日米豪韓加共同訓練Pacific Vanguard 22。2022年8月21-29日、グアム島周辺で行われ、DDH-183いずも、DD-110たかなみ、潜水艦、P-1哨戒機、UP-3D電子戦訓練機、水陸機動団が、アメリカ海軍潜水艦、T-AKE-6アメリア・イアハート、P-8A哨戒機、EA-18G電子戦機、第３海兵遠征軍第５航空艦砲連絡中隊、オーストラリア海軍イージス艦42シドニー、フリゲートFFH-157パース、韓国海軍ミサイル駆逐艦991セジョン・デワン、976ムーンム・デワン、カナダ海軍フリゲートFFH-331バンクーバーと、各種戦術訓練（対水上射撃、対地射撃、対水上戦、対潜戦など）を行った。オーストラリア海軍イージス駆逐艦42シドニーがRGM-84ハープーンによる対地射撃を行っている。参考：月刊世界の艦船1,’23

＜パシフィック・ヴァンガード２３＞：2023年7月1-10日、グアム島周辺で実施された。海上自衛隊DD-120しらぬい、潜水艦、アメリカ海軍DDG-83ハワード、潜水艦、T-AKE-14セザール・チャベス、T-AO-202ユーコン、P-8A哨戒機、アメリカ海兵隊第３海兵遠征軍第５航空艦砲連絡中隊、オーストラリア海軍司令部幕僚、韓国海軍976ムーンム・デワンが参加し、各種戦術訓練（対水上射撃、対地射撃、対水上戦、対潜戦など）とPHOTOEXを行った。参考：月刊世界の艦船9,’23

＜パシフィック・ヴァンガード２４＞：アメリカ主催多国間共同訓練PACIFIC VANGUARD24。2024年8月23日から9月2日、グアム島周辺で行われ、DD-109ありあけ、AOE-423ときわ、潜水艦、アメリカ海軍DDG-105デューイ、T-AKE-4リチャード・Ｅ・バード、P-8A哨戒機、EA-18G電子戦機、韓国海軍駆逐艦975チュンムゴン・イー・スンシン、カナダ海軍FFH331バンクーバーが、各種戦術訓練（ミサイル射撃、対潜戦、対水上戦、洋上補給など）とPHOtoEXを行った。参考：月刊世界の艦船11,’24

＜パシフィック・エクスプローラー試験＞：イージス艦同士で弾道ミサイル探知情報などをリンク16を介して伝達するシステムの試験。イージス弾道ミサイル防衛ブロック2004の一環として行われた。参考：月刊軍事研究1,’05

＜パシフィック・エクスプローラー１＞：2003年7月16日から8月6日に行われたもの。イージス艦レイク・エリーからアメリカ本土の陸軍陸上配備弾道ミサイル基地までの弾道ミサイル模擬追尾データの伝送が確認された。参考：月刊軍事研究1,’05

＜パシフィック・エクスプローラー２＞：DDG-56ジョン・Ｓ・マッケーンなどにより、人工衛星搭載センサー、陸上配備Ｘバンドレーダー、SPY-1レーダーの相互データリンクが試験され、データ授受が確認された。参考：月刊軍事研究1,’05

＜パシフィック級＞：オーストラリアがパシフィック哨戒艇プログラムに基づき22隻を建造し、南太平洋諸国に供与した哨戒艇。ついでに領海・EEZの警備ノウハウ教育や人材育成も行っている。参考：月刊軍事研究2,’15、月刊世界の艦船2,’17

　＜パシフィック級（クック諸島）＞：満載排水量168トン。1989年にテ・ククパが就役した。参考：月刊世界の艦船2,’17

　＜パシフィック級（サモア）＞：ナファヌアが就役した。参考：月刊世界の艦船2,’17

　＜パシフィック級（トンガ）＞： サヴィエアが就役した。参考：月刊軍事研究2,’15

　＜パシフィック級（パプアニューギニア）＞：パプアニューギニア海軍哨戒艇で、タランガウ級またはラバウル（Rabaul）級ともいう。満載排水量165トン。1987-89年にラバウル、ドレガー、ゼーアドラー、モレスビーの４隻が就役した。参考：月刊世界の艦船12,’16、月刊軍事研究2,’15、ミリタリー・バランス1989-1990

　＜パシフィック級（フィジー海軍）＞：クラ（Kula）級ともいう。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜パシフィック級（ミクロネシア連邦）＞：ミクロネシアが就役した。参考：月刊軍事研究2,’15

＜パシフィック・シールド０７＞：日本が主催したPSI海上阻止訓練で、2007年10月13-15日に実施された。参加国は日本（陸自第101特殊武器防護隊、DD-107いかづち、DD-112まきなみ、ASE-6102あすか、MST-463うらが、AMS-4302すおう）、アメリカ（DDG-85マッキャンベル、T-AK-3015ハリー・Ｌ・マーチン）、イギリス（F235モンマス）、オーストラリア（FFH157パース）、フランス、シンガポール、ニュージーランドの７ヵ国。10月13日は大量破壊兵器を積載した容疑船（T-AK-3015）を洋上で捜索、停船させ、立ち入りを行うまでを実施。10月14日は停泊中のASE-6102あすかに対する立ち入りから検査訓練までを行い、10月15日は容疑船（東京海洋大学の青鷹丸）の陸揚げコンテナから化学兵器が漏洩したとの想定で探知・除染を実施した。参考：月刊軍事研究12,’07

＜パシフィック・シールド１２＞：PSI宣言に基づいて日本が主催した航空阻止訓練で、2012年7月3-5日に千歳基地と周辺施設で実施された。オブザーバーを含む20カ国100名以上が参加している。7月4日、航空自衛隊のU-4多用途支援機を放射性物質を積んだ疑いのある貨物機に見立て、警告を行い緊急着陸させて北部方面隊第７化学防護隊と中央即応集団中央特殊武器防護隊の隊員、北海道警察NBC捜査隊、函館税関が機内を捜索し、発見した放射性物質を特殊車両に搬送した。機内から放射性物質が漏れたという想定でNBC偵察車や化学防護車などによる検知除染訓練も実施されている。地上検査訓練にはオーストラリア原子力科学技術機構、韓国国防部統合部隊第22化学特殊任務部隊、シンガポール陸軍化学生物放射能爆発物処理防衛群も参加した。参考：月刊JWings9,’12、朝雲

＜パシフィック・シールド１８＞：2018年7月24-26日に日本で行われたPSI訓練。日本（防衛省内局・統幕10名、陸上総隊・東部方面隊・化学学校50名、除染車３型など車両３両、海自隊員220名、DD-101むらさめ、AMS-4305えんしゅう、P-1哨戒機など航空機２機、外務省、警察庁、財務省、海上保安庁）、アメリカ、オーストラリア、韓国、シンガポール、ニュージーランドなど19カ国（オブザーバー含む）が参加し、24日にアカデミック・セッション、25日に横須賀での机上訓練と伊豆半島沖から房総半島沖での実動訓練、26日に久里浜での港湾訓練が行われた。25日の実動訓練では、日本海運貨物船のぞみが大量破壊兵器関連物資積載容疑船、DD-101むらさめとDDG-69ミリアスが臨検チーム母艦、AMS-4305えんしゅうが訓練海域警戒船、海自P-1、アメリカ海軍VP-45所属P-8A、オーストラリア空軍第92航空団第10飛行隊AP-3Cが容疑船捜索特定追跡航空部隊を務め、国際VHF無線により容疑船に呼びかけを行いつつ船籍を特定し、容疑船を停船させ、特殊警棒や模擬9mm拳銃などを携行した海自立入検査隊13名がゴムボートでDD-101むらさめから容疑船に向かい、うち10名が船尾から船内に入って検査を実施、更にDDG-69ミリアスからアメリカ海軍と韓国海軍の立入検査隊が容疑船に入り検査に加わった。26日の港湾訓練では、巡視船たかとりを化学兵器原料物質（サリンの原料となる亜リン酸ジメチル）積載貨物船に見立て、大量破壊兵器拡散懸念国の船舶に貨物を積み替えるのを阻止するというシナリオで、海上保安庁、神奈川県警、横浜税関が積み荷検査を行い、第１師団第１特殊武器防護隊が検知器で化学兵器を確認しつつ神奈川県警がサンプルを抽出し、化学物質を特定、発見された化学物質による周辺の汚染を神奈川県警NBCテロ対応部隊と陸上自衛隊第１師団第１特殊武器防護隊が除染した。また、7月23日と27日には陸自化学学校がフィリピン軍とタイ軍の計９名に放射性物質処理要領に関する能力構築支援を行っている。参考：月刊世界の艦船10,’18、月刊航空ファン10,’18、MAMOR vol.142、朝雲

＜パシフィック・スカイズ２０２４＞：ドイツ連邦空軍主催多国籍訓練プログラムPacific Skies 2024。ドイツ空軍ユーロファイター戦闘機８機、トーネードIDS攻撃機12機、A400M輸送機４機、H145Mヘリ４機に、フランス空軍（インド太平洋展開ミッションPEGASE 24の一環）ラファール戦闘機４機、A330MRTT空中給油輸送機３機、A400M輸送機３機、スペイン空軍C.16ユーロファイター戦闘機４機、A400M輸送機２機、NATO多国籍多目的タンカー輸送部隊A330MRTT空中給油輸送機４機が参加した。2024年6月、各国を離陸し、カナダで補給を行ってアラスカに展開、6月17-29日に飛行訓練を行い、7月8-18日にアークティック・ディフェンダー演習に加わっている。ここでドイツ空軍トーネードIDS攻撃機12機は帰投し、残りは7月17-22日に千歳基地と百里基地に到着、7月22日から３部隊に分かれて日本でのニッポン・スカイズ24演習、ハワイでのリムパック24演習、オーストラリアでのピッチ・ブラック演習に参加した。演習終了後は合流してマレーシアで補給を行い、8月7-14日にインド空軍多国籍演習タラング・シャクティ（Tarang Shakti）に参加し、サウジアラビアで補給後に各国に戻っている。参考：月刊JWings9,’24

＜パシフィック・ドラゴン＞：アメリカ海軍主催多国籍弾道ミサイル迎撃演習Pacific Dragon。２年に１度のペースで実施されている。参考：月刊世界の艦船11,’24

＜パシフィック・ドラゴン２０１６＞：海上自衛隊、アメリカ海軍、韓国海軍の共同ミサイル警戒演習Pacific Dragon 2016。2016年6月4日にシンガポールで開催された日米韓防衛相会談で実施が決定し、日米韓情報共有に関する防衛当局間取り決めを活用することになった。2016年6月20-28日にハワイ周辺空海域で実施され、DDG-53ジョン・ポール・ジョーンズ、DDG-86シャウプ、DDG-176ちょうかい、991セジョンデワン、979カン・ガンチャンなどが参加した。ちょうかいは弾道ミサイル標的追尾情報共有訓練を実施。MQ-9リーパーは機首にレイセオン社製マルチスペクトラムターゲッティングシステムＣ型（MTS-C。Ｂ型、MTS-B？）電子光学赤外線センサーを装着し、弾道ミサイルの探知に成功している。北朝鮮は非難声明を発表した。参考：月刊JWings9,’16、11,’16、月刊軍事研究11,’16、1,’17、月刊世界の艦船9,’16、朝雲

＜パシフィック・ドラゴン２４＞：アメリカ主催多国間ミサイル警戒演習Pacific Dragon24。2024年7月29日から8月15日、ハワイ周辺で行われ、アメリカ海軍CG-67シャイロー、DDG-120カール・Ｍ・レヴィン、DDG-100キッド、F/A-18戦闘機、EA-18G電子戦機、MQ-9無人機、海上自衛隊DDG-180はぐろ、イタリア海軍P432ライモンド・モンテクッコリ、オーストラリア海軍イージス艦42シドニー、オランダ海軍F803トロンプ、カナダ海軍FFH331バンクーバー、韓国海軍イージス艦992ユルゴク・イイが参加し、弾道ミサイル対処訓練と対空戦訓練を行った。42シドニーはホバート級イージス駆逐艦として初めてSM-6艦対空ミサイルの実射試験を行っている。参考：月刊世界の艦船11,’24

＜パシフィック・パートナーシップ＞：2004年のスマトラ島沖地震を踏まえ、アメリカ海軍太平洋艦隊と海兵隊を中心に、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、アジア諸国も交えて2007年から行っている、各国軍などによるアジア太平洋地域の国際医療衛生・文化交流事業Pacific Partnership。東南アジアや太平洋島嶼国、オセアニアなどの国々に人道援助や民生支援を行うもので、災害時に備えて平時から連携協力関係を強化しておくのも目的の１つである。海自も2007年から参加しており、2010年には鳩山首相の友愛ボート構想に基づいて協力体制が強化され、海自に代わって統合幕僚監部が参加計画を立案することになり、海上自衛隊輸送艦（LST-4003くにさき）と日本の民間NGOが初参加した。参考：月刊JWings6,’10、9,’10、月刊世界の艦船8,’10、9,’14、MAMOR Vol.43、朝雲

　＜パシフィック・パートナーシップ２００６＞：アメリカ海軍太平洋艦隊が活動を行った。参考：月刊世界の艦船9,’12

　＜パシフィック・パートナーシップ２００７＞：2007年6月15日から7月25日にベトナムとフィリピンで行われた。多国間国際活動となったのはこの年からである。海上自衛隊も医官と歯科医官を派遣した。参考：月刊世界の艦船9,’12

　＜パシフィック・パートナーシップ２００８＞：2008年5月29日から6月12日にフィリピンで行われた。海上自衛隊も医官と歯科医官を派遣した。参考：月刊世界の艦船9,’12

　＜パシフィック・パートナーシップ２００９＞：2009年6月30日から7月11日にサモアで行われた。海上自衛隊も医官と歯科医官を派遣した。参考：月刊世界の艦船9,’12

＜パシフィック・パートナーシップ２０１０＞：2010年5月31日から6月12日にベトナム、6月15-28日にカンボジアで行われた。アメリカ海軍病院船マーシー、LST-4003くにさき、陸上自衛隊野外手術システム、衛生補給車、水トレーラー、自衛隊医官、歯科医官、薬剤官、看護官、衛生員、民間医療チーム（医療・災害救援のNGO４団体から22名）などが参加。ベトナムで1731名（自衛隊1296名、NGO435名）、カンボジアで2721名（自衛隊1645名、NGO1076名）の患者を診察し、日本の民間医療チームは病院船マーシーで口唇口蓋裂患者26名を手術した。参考：月刊JWings9,’10、月刊世界の艦船9,’12、9,’10

　＜パシフィック・パートナーシップ２０１１＞：2011年4月13日（6月13日？）から7月15日まで、アメリカ（LPD-7クリーブランド、T-AO-194ジョン・エリクソン）、オーストラリア海軍（L126バリクパパン）、ニュージーランド（L421カンタベリー）などが参加し、トンガ、バヌアツ、パプアニューギニア、ティモール、ミクロネシアで実施された。自衛隊は東日本大震災で派遣規模を縮小、海自医療チーム（９名）のみを派遣した。参考：月刊世界の艦船9,’12、7,’11、8,’11増刊

　＜パシフィック・パートナーシップ２０１２＞：2012年6月18日から7月24日まで、アメリカ、オーストラリア、カナダ、韓国、ニュージーランドなど13カ国が参加してフィリピンやベトナムで実施された。日本からはLST-4001おおすみと各自衛隊医官、看護官、衛生員ら50名、NGO国際緊急医療・衛生支援機構の14人、NGOアムダの２人、個人３人が参加した。6月19日、フィリピンのカルバヨグ港で開会式を実施。ガルバヨグ市のスポーツ施設を海上として医療活動を開始した。7月1日、前半のフィリピンでの活動を終了。7月10日、ベトナムに場所を移して後半の活動を開始。7月24日、全日程を終了した。参考：朝雲、月刊世界の艦船9,’12

　＜パシフィック・パートナーシップ２０１３＞：2013年5月からキリバス、マーシャル諸島、パプアニューギニア、サモア、ソロモン諸島、トンガで実施された。アメリカ、オーストラリア、カナダ、日本、ニュージーランド、フランス、マレーシアと医療系NGOが参加している。自衛隊は医療要員40名、DD-152やまぎり、SH-60Jヘリ１機、KC-767空中給油輸送機１機を派遣し、6月12-22日にトンガ、6月25日から7月6日にパプアニューギニアで医療支援を行っている。参考：月刊世界の艦船9,’13、MAMOR Vol.81、朝雲

　＜パシフィック・パートナーシップ２０１４＞：2014年6月6-15日にベトナムのダナン、6月19-28日にカンボジアのシアヌークビル、7月4-15日にフィリピンのタクロバンで実施され、自衛隊はLST-4003くにさき、医療要員40名を含む隊員230名（プラスNGO要員12名）、C-1輸送機１機を派遣した。アメリカ海軍病院船マーシーが修理中だったため、くにさきがアメリカ海軍横須賀基地でアメリカ軍将兵130名、オーストラリア軍将兵10名、医療物資を輸送している。5月29日、くにさきがアメリカ海軍横須賀基地を出港。6月6日、くにさきがダナンに入港。ダナンでは第17軍病院で衛生教育、くにさき艦上で患者後送訓練などを行った。6月15日、くにさきがダナンを出港。6月19日、くにさきがシアヌークビルに入港。シアヌークビルでは小学校の歯科検診といった医療支援、剣道などの文化交流を行った。6月28日、くにさきがシアヌークビルを出港。7月4日、くにさきがフィリピンのタクロバンに入港し、LCACで物資の陸揚げを開始した。7月7日、日米豪医療チームがタクロバン北部のディイト地区医療センターで医療活動を開始。7月15日、くにさきがタクロバンを出港。7月29日、くにさきが呉に帰港した。参考：月刊世界の艦船5,’14、8,’14、9,’14、朝雲

　＜パシフィック・パートナーシップ２０１５＞：2015年5月31日から6月19日までフィジー、6月26日から7月10日までパプアニューギニア、7月18日から8月14日までフィリピンで実施された。アメリカ海軍から病院船マーシーが参加。日本からは自衛隊医療関係者30名、陸自施設要員30名、海自隊員150名、医療関係NGO要員13人、AOE-425ましゅうが参加した。フィジーでは医療活動に５名、施設活動に15名、パプアニューギニアでは医療活動に12名、フィリピンでは医療活動に14名、施設補修に15名が協力している。8月4日、AOE-425ましゅうが舞鶴を出港。8月10日、AOE-425ましゅうがスービック港に入港。8月10-14日、AOE-425ましゅうがフィリピンに滞在し、文化交流などを実施。8月11日、オロンガポ市コンベンションセンターで日本・アメリカ・フィリピンが負傷者搬送タイムトライアル競技に参加。8月13日、オロンガポ市リザル・トライアングル屋内広場でましゅう乗員が文化交流会を実施。参考：月刊世界の艦船8,’15、10,’15、MAMOR vol.106、朝雲

　＜パシフィック・パートナーシップ２０１６＞：2016年6月13-16日に東ティモール、7月15-28日にベトナム、7月29日から8月15日にパラオ、8月22-24日にインドネシアで実施された。自衛隊から輸送艦しもきた、三自衛隊医療要員30名、第１施設団など施設科30名、調整要員10名など隊員240名、日本の民間医療団体から19人が参加し、ENCAPやLCACによる支援物資揚陸を行っている。パラオでは日本海軍が建造した飛行艇用陸揚げ施設（スベリ）を利用してLCACが上陸した。パラオとペリリュー島では太平洋戦争戦没者慰霊行事を実施している。7月15日、しもきたがダナンに入港。7月17-18日、統合幕僚長がダナン港でしもきたを視察し、ベトナム軍総参謀長及び第３海軍区司令と会談した。7月28日、しもきたがダナンを出港してパラオに向かった。7月29日、しもきたがパラオに入港。8月5-15日、しもきたと自衛隊員がパラオで診療支援を実施し、40人に白内障手術を行い、延べ2000人を診察した。8月12日、ペリリュー島で日米戦没者慰霊行事を行った。参考：月刊世界の艦船8,’16、10,’16、月刊軍事研究3,’17、朝雲

＜パシフィック・パートナーシップ２０１７＞：2017年3月7日からスリランカ、4月14-23日にマレーシアのコネオ島クチン、4月29日から5月18日にベトナムのダナン、5月20-25日にベトナムのカムランで実施された。自衛隊からはDDH-183いずも、DD-113さざなみ、医療要員20名、陸自施設要員30名、第305施設隊、調整要員15名、日本の民間団体から10人が参加している。アメリカ海軍はT-EPF-4フォール・リバーを派遣した。他にイギリス、オーストラリア、韓国が参加している。参考：月刊世界の艦船5,’17、6,’17、8,’17、MAMOR vol.133、朝雲

＜パシフィック・パートナーシップ２０１８＞：2018年3月20日から6月2日まで実施された。自衛隊からはLST-4001おおすみ（乗員190名）、三自衛隊医療チーム40名、調整要員10名が参加した。3月20日から4月2日、自衛隊医療チームがミクロネシア連邦で医療活動を実施。4月3-4日、インドネシアのブンクルで女性・平和・安全保障セミナーが行われ、陸自女性自衛官（３等陸佐）が講師として参加した。4月3-16日、自衛隊医療チームがパラオで医療活動を実施。4月25日から5月9日、T-AH-19マーシーがスリランカを訪問し、自衛隊と共に診療支援、意見交換、文化交流などを実施。4月25日から5月9日、自衛隊医療チームがスリランカで医療活動を実施。5月17日から6月2日、自衛隊医療チーム15名と調整要員５名がベトナムで医療活動を実施。5月22日から6月2日、LST-4001おおすみをベトナムのカムランに派遣し、捜索救難訓練と文化交流などを行った。参考：朝雲、月刊世界の艦船8,’18、MAMOR vol.137、vol.138

＜パシフィック・パートナーシップ２０１９＞：2019年3月3日から実施された。自衛隊は陸海空医療チーム５名を派遣し、3月3-29日にマーシャル諸島で医療支援を実施。海自東京音楽隊もアメリカ太平洋艦隊バンドと共にマーシャル諸島で文化交流を行った。4月27日から5月5日、東ティモールで開催された女性・平和・安全保障セミナーに自衛隊員３名が参加。4月29日から5月19日、自衛隊医療チーム10名がベトナムで医療活動を実施。参考：朝雲

＜パシフィック・パートナーシップ２０２０＞：新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止された。参考：朝雲

＜パシフィック・パートナーシップ２０２１＞：新型コロナウイルス感染拡大の影響で、各国音楽隊（アメリカ海軍太平洋艦隊軍楽隊、フィリピン海軍シービーズバンド、自衛隊音楽隊）による音楽配信を行う事になり、2021年7月1日から9月1日にユーチューブで途上国向け音楽配信を行った。自衛隊からは防衛省内局、統幕、３自衛隊音楽隊の隊員145名が参加し、第１弾として東京音楽隊がベトナム向け、第２弾として中央音楽隊がパプアニューギニア向け、第３弾として航空中央音楽隊がフィリピン向け、第４弾として東京音楽隊がフィジー向けに、各国で人気の日本楽曲を演奏している。参考：朝雲

＜パシフィック・パートナーシップ２０２２＞：2022年6-9月に行われ、アメリカ海軍T-AH-19マーシー、アメリカ沿岸警備隊巡視船マートル・ハザード、イギリス海軍哨戒艦P233テイマーなどが参加した。自衛隊からは6月20日から7月3日に医官ら12名、7月にDD-104きりさめ、8月26日から9月12日に統幕、自衛隊中央病院、自衛隊呉病院、第９航空団の各１名が、医療活動（現地医療施設やT-AH-19マーシーでの診療、現地住民に対する衛生教育など）、統幕、システム通信団の各１名が各種調整などに参加している。参考：月刊世界の艦船10,’22、11,’22、朝雲

＜パシフィック・パートナーシップ２０２３＞：2023年8-10月に行われた。自衛隊から統合幕僚監部、海自第１術科学校、自衛隊横須賀病院、自衛隊入間病院、第１航空団、自衛艦隊（護衛艦・輸送艦乗員）、東京音楽隊が参加し、8月17-20日にフィジー、8月28-30日にトンガ、10月11-20日にパプアニューギニアで、医療活動、立入検査訓練、文化交流を行っている。参考：統合幕僚監部ホームページ

＜パシフィック・パートナーシップ２０２４＞：2023年11-12月に実施された。自衛隊から統合幕僚監部、自衛隊中央病院、自衛隊阪神病院、自衛隊横須賀病院、自衛隊入間病院、呉衛生隊、佐世保衛生隊、第７航空団、第８航空団、陸自中央音楽隊、第６師団第６音楽隊が参加し、11月18日から12月2日にソロモン諸島、12月21-30日にパラオ共和国で、医療活動や文化交流を行っている。アメリカ海軍救難艦T-ARS-52サルヴァーはミクロネシア連邦ウエノ港で沈没船引き揚げに協力した。参考：統合幕僚監部ホームページ、月刊世界の艦船2,’24

＜パシフィック・パートナーシップ２０２４−２＞：自衛隊から統合幕僚監部、陸上総隊、中部方面隊、自衛隊中央病院、自衛隊仙台病院、海幕、自衛艦隊、呉地方隊、東京音楽隊、海自第３術科学校、自衛隊横須賀病院、航空総隊が参加し、2024年7月15-19日にバヌアツ共和国、9月4-10日にミクロネシア連邦で、医療活動、施設補修整備、文化交流を行った。参考：統合幕僚監部ホームページ

＜パシフィック・パッセージ作戦＞：アメリカ軍による東日本大震災からのアメリカ軍関係者避難作戦、Operation Pacific Passage。トモダチ作戦と同じく横田基地に司令部が置かれている。参考：月刊JWings6,’11

＜パシフィック・フェニックス＞：アメリカ軍の大気圏内弾道ミサイル迎撃実験Pacific Phoenix。スタンダードSM-6配備までの繋ぎとなるSM-2ERブロック�Wが大気圏内迎撃に使えるかのテストで、2006年5月24日に実施され、CG-70レイク・エリーがスタンダードSM-2ERブロック�Wを発射、セミアクティブ・レーダー誘導でランス単弾頭短距離弾道ミサイルに命中させた。参考：月刊軍事研究6,’15、6,’16、12,’18

＜パシフィック・フリート・エンジェルズ＞：HC-1（戦闘支援ヘリコプター飛行隊）を参照。

＜パシフィック・ブリッツ２００８＞：アメリカ海軍が2008年11月1日に実施した艦隊訓練Pacific Blitz 2008。イージスBMD3.6を搭載したDDG-60ポール・ハミルトンとDDG-70ホッパーがSM-3ブロック�TＡによるSRBMの迎撃を行い、前者は成功、後者は赤外線シーカー不具合で失敗した。参考：月刊軍事研究6,’16、6,’09、5,’12、12,’18

＜パシフィック・プロテクター２１＞：PSI海上阻止訓練で、2017年9月6-9日にオーストラリアが主催してケアンズと周辺海空域で実施された。アメリカ、オーストラリア、韓国、ニュージーランド、日本（防衛省、自衛隊、外務省、警察庁、財務省、税関、海上保安庁）など21カ国が参加し、統合幕僚監部が１名、海上自衛隊が第５航空群P-3C哨戒機１機と隊員20名を派遣している。P-3Cは大量破壊兵器を輸送している疑いのある船舶を広大な海域から発見し、迅速に関係機関へと通報することに成功。訓練最終日にはケアンズ基地周辺で飛行訓練を行い、訓練目標上空を指定時間通り（秒も合っていたらしい）に航過した。参考：月刊世界の艦船11,’17、朝雲

＜パシフィック・プロテクター２４＞：PSI海上阻止訓練Pacific Protector 24。2024年9月25-27日、オーストラリアが主催してシドニーと周辺海空域で実施され、アカデミックセッション、机上訓練、実動訓練を行った。自衛隊から統合幕僚監部、陸上総隊、自衛艦隊（P-1哨戒機、特別警備隊員）が参加し、外務省、財務省、海上保安庁、警察庁も訓練を行っている。参考：統合幕僚監部ホームページ

＜パシフィック・ボンド演習＞：海上自衛隊、アメリカ海軍、オーストラリア海軍の３カ国共同演習で、2007年から実施されている。参考：朝雲

＜パシフィック・ボンド２０１３＞：第７回で、2013年6月22-26日にマリアナ諸島近海で行われた。DD-101むらさめ、第５航空群P-3C哨戒機２機、DDG-88プレブル、DDG-93チャンフーン、ミサイルフリゲート03シドニーなどが参加し、対空戦、対潜戦、対水上戦、通信などの訓練を実施している。参考：朝雲、月刊世界の艦船9,’13

＜パシフィック・リーチ＞：西太平洋海軍シンポジウム（WPNS、Western Pacific Naval Symposium）のメンバーが中心となって行う、多国籍潜水艦救難訓練Pacific Reach。WPNSで日本、アメリカ、オーストラリア、韓国、シンガポールの潜水艦隊幹部が会合を行った際、潜水艦遭難時に近隣諸国で協力して円滑な救難活動を行うための訓練が必要との声が出たのをきっかけに、2000年から開始された。当初は国際間救助ということでサンダーバードという名称も提案されたが、アメリカ海軍から却下されている。参考：月刊軍事研究3,’14、9,’04

　＜パシフィック・リーチ２０００＞：第１回で、2000年10月2-14日にシンガポール沖で開催され、アメリカ、シンガポール、海上自衛隊（AS-405ちよだ、SS-579あきしお）、韓国（潜水艦063チェムソン）が参加した。参考：月刊軍事研究3,’14、月刊世界の艦船6,’22、7,’19

　＜パシフィック・リーチ２００２＞：第２回で、佐世保で開催された。日本が初めて主催した多国間共同訓練で、海自から潜水艦救難艦１隻、潜水艦１隻、掃海母艦１隻が参加している。参考：月刊軍事研究3,’14、月刊世界の艦船7,’19

　＜パシフィック・リーチ２００４＞：第３回で、韓国のチンヘで開催された。海自から潜水艦救難母艦１隻と潜水艦１隻が参加している。参考：月刊軍事研究3,’14、月刊世界の艦船7,’19

　＜パシフィック・リーチ２００７＞：第４回で、オーストラリアで開催された。当初は2006年に行う予定だったが、SARSの発生で１年延期されている。海自から潜水艦救難艦１隻が参加した。参考：月刊軍事研究3,’14、月刊世界の艦船7,’19

　＜パシフィック・リーチ２０１０＞：第５回。シンガポールが主催し、2010年8月17-25日に南シナ海などで救難訓練や医療シンポジウムなどを行った。参加したのは海自（SS-586あらしお）、アメリカ、オーストラリア、韓国、シンガポール。参考：朝雲、月刊軍事研究3,’14、月刊世界の艦船7,’19

　＜パシフィック・リーチ２０１３＞：第６回で、2013年9月20-28日に海上自衛隊が主催して相模湾と横須賀で実施された。海自（ASR-403ちはや、TSS-3607ふゆしお、第111航空隊MH-53E）、アメリカ（司令部要員）、オーストラリア（コリンズ級潜水艦ウォーラー）、韓国（チャン・ボゴ級潜水艦062イーチョン、清海鎮級潜水艦救難艦ASR-21チョンヘジン）、シンガポール（司令部要員）が参加し、インド、インドネシア、エクアドル、タイ、パキスタン、ベトナム、ペルー、マレーシア、ロシアがオブザーバー参加した。洋上訓練は9月23日にちはやとイーチョン、9月24日にちはやとウォーラー、9月25日にチョンヘジンとウォーラー、9月26日にチョンヘジンとふゆしおの組み合わせで実施する予定だったが、台風20号の影響で9月24日に海自のみが行い、沈座したふゆしおにちはやのDSRVをドッキングさせている。陸上訓練では深海救難艇訓練装置（DSRVT）、潜水艦個人脱出訓練装置、深海潜水訓練装置などの研修が行われた。参考：月刊世界の艦船12,’13、11,’13、月刊JWings12,’13、月刊軍事研究3,’14、朝雲

　＜パシフィック・リーチ２０１６＞：第７回で、2016年5月25日から6月3日に済州島東方海域などで実施された。アメリカ、オーストラリア、韓国、シンガポール、日本、マレーシアが参加し、20カ国がオブザーバー参加している。海自はAS-405ちよだと練習潜水艦SS-590おやしおを派遣（派遣期間は5月22日から6月7日）し、潜水艦救難訓練や遭難潜水艦捜索救難図上演習などを行った。5月24日に参加外国艦が鎮海に入港した際、自衛艦旗を日本陸軍連隊旗と勘違いしたのか韓国メディアが大騒ぎしたため、6月3日の済州島への外国艦入港は中止となっている。参考：月刊世界の艦船8,’16

　＜パシフィック・リーチ２０１９＞：第８回で、2019年11月4-15日にオーストラリアが主催してパース西方海域とオーストラリア海軍スターリング基地で行われ、オーストラリア（潜水艦救難艦ベサント、同ストーカー、潜水艦シーアン）、アメリカ、海自（ASR-404ちよだ）、韓国（リースンシン）、シンガポール、マレーシア（潜水艦救難艦メガ・バクティ）、オブザーバー20カ国が参加し、潜水艦救難訓練、遭難潜水艦捜索・救難図上訓練、潜水医学分野医療シンポジウム、潜水艦運用安全に関する会議などを実施した。参考：月刊世界の艦船3,’20、2,’20、1,’20

＜はしま＞：MSC-652（掃海艇）を参照。

＜初島＞：日本海軍初島型電纜敷設艇Hashima。「はつしま」という名称で起工され、昭和15年10月25日の竣工時に「はしま」と改称され、電纜敷設艇に類別された。太平洋戦争開戦時は横須賀防備戦隊所属で、昭和18年1月から内南洋に移動して船団護衛を実施。4月、千島防備部隊に転属となり、北海道、宗谷岬、千島列島に電纜を敷設した。8月、横須賀−ラバウル間の船団護衛を実施。10月1日、ナウル島西方で爆撃を受けて損傷した。11月、東京湾に機雷を敷設した。昭和19年1月、佐世保鎮守府部隊に編入され、佐世保方面に機雷を敷設した。昭和20年4月28日、三重県三木崎の南南西（南南東？）24海里でSS-408セネットの雷撃を受けて沈没した。7月10日に除籍された。参考：日本海軍特務艦船史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜初島型＞：日本海軍電纜敷設艇Hashima型、計画番号J-21。出師準備計画第一次第一着により要地水道の対潜防備強化を図るために製作されたもので、建造時は雑役船に分類されており、竣工と同時に電纜敷設艇として艦籍に編入され、各鎮守府に１隻ずつ配備された。建造費節約のため、船体は軟鋼を使用し、商船構造を取り入れ、主機はレシプロ、主缶は石炭焚きとしている。船型は船首楼型で、船首楼後端に艦橋、艦橋後面に前部ポールマスト、艦橋後方にデリッククレーン、その後ろに煙突、更に後ろに後部上構、その後部上面に後部ポールマスト、煙突と後部上構の両舷にボートダビット計４基がある。九二式管制機雷及び陸上衛所からの管制ケーブルを敷設するのが主任務で、艦首にケーブルリールが付いており、艦橋と煙突の間の船体内に全長20km・重量394トンのケーブルを収容、バックしながら敷設する。艦橋と煙突間の甲板上にはケーブル取り扱い用大型クレーンを持つ。対潜戦も行えるよう九三式探信儀が装備された。水線長70.00m、垂線間長68.7m、最大幅10.18m（10.8m？）、吃水3.53m、基準排水量1560トン、公試排水量1700トン。主機は直立式３気筒３段膨張レシプロ蒸気機械２基、主缶はロ号艦本式石炭専焼水管缶２基、出力2300馬力、２軸推進、速力14.0ノット、石炭搭載量170トン、航続距離は12ノットで1000海里。兵装は三年式40口径８サンチ高角砲１門（後甲板）、九三式13mm連装機銃１基（後部マスト前方）、九二式管制機雷12個、爆雷９個。初島、大立、釣島、立石が昭和15-16年に竣工した。太平洋戦争中は船団護衛も行っており、昭和19年には九三式二型水中聴音機を搭載して爆雷数を60個に増やした。参考：日本海軍特務艦船史、写真集日本の小艦艇、小艦艇入門、月刊モデルアート9,’15増刊

＜ハシム＞：RPG-32（対戦車ロケット）を参照。

＜バジャー＞：DD-126（駆逐艦）またはFF-1071（フリゲート）またはTu-16シリーズ（爆撃機）を参照。

＜バジャー歩兵戦闘車シリーズ＞：南アメリカ陸軍装輪歩兵戦闘車で、アナグマの意。ラテルの後継で、パトリア社製８輪装甲車AMVをベースとして南アフリカ国防省とアームスコーが開発した。主契約社はデネル社で、砲塔やシステム開発を担当し、ランドシステムズOMC社が車体のライセンス生産を担当する。各種ファミリー車両計264両を装備予定。参考：月刊軍事研究1,’13、12,’08、12,’14

　＜バジャーＩＦＶ＞：基本の歩兵戦闘車。車体はほぼAMVで、後部ハッチを横開きにするなど小改良を行う。地雷への抗堪力を強化するため、ランド・モビリティー・テクノロジー社製の耐地雷パッケージを装備、8kgの対戦車地雷が炸裂しても耐えられる。デネル社製30mm機関砲Gl-30と7.62mm同軸機銃を装備するLCT30砲塔を搭載する。参考：月刊軍事研究1,’13、12,’06、3,’11、12,’08、12,’14

＜バジャー歩兵戦闘車ファミリー＞

　＜バジャー指揮通信車＞：自衛用として12.7mm機銃を装備する。参考：月刊軍事研究12,’14

　＜バジャー自走迫撃砲＞：砲塔にM10-BLLR後装式60mm迫撃砲を搭載したタイプ。全周射撃や直接照準射撃が可能である。参考：月刊軍事研究12,’08、12,’13、12,’14

　＜バジャー対戦車車両＞：LCT ATGWミサイルターレット両側にイングウェ対戦車ミサイル連装ランチャーと7.62mm機銃を１基ずつ搭載したもの。参考：月刊軍事研究1,’15、12,’14、1,’13

＜馬車曳き＞：日本海軍陸攻パイロットの蔑称。参考：月刊航空ファン7,’17、続日本海軍よもやま物語

＜ハジャル・デワンタラ級＞：インドネシア海軍フリゲートHajar Dewantara級。兵装はMM38エグゾセ連装発射筒２基、533mm魚雷発射管２基、対潜爆雷投射器１基。2015年現在の兵装は、MM38エグゾセ連装発射筒２基、533mm魚雷発射管２基（SUT長魚雷）、57mm砲１門。Bo-105/NBo-105ヘリ１機を搭載できる。参考：ミリタリー・バランス1989-1990、THE MILITARY BALANCE 2016

＜パシュトゥン人＞：アフガン南部のカンダハル周辺に住んでいた勢力で、アフガン人口の38%を占める。不朽の自由作戦開始時には有力な武装勢力が無く、グリーンベレーＡチームが訓練を施した。参考：月刊軍事研究5,’04

＜ハシュマート＞：S135（潜水艦）を参照。

＜ハシュマート級＞：アゴスタ級潜水艦（パキスタン海軍）を参照。

＜バショウ＞：SS-241（潜水艦）を参照。

＜馬上筒＞：短筒を参照。

＜はしら＞：MSC-647（掃海艇）を参照。

＜バジラ＞：K9自走榴弾砲（インド陸軍）を参照。

＜柱島艦隊＞：太平洋戦争時、連合艦隊の根拠地だった瀬戸内海の柱島で出撃の機会も無く停泊していた超弩級戦艦群を揶揄した言葉。参考：歴史群像8,’98

＜柱島泊地＞：日本海軍が艦艇投錨地として利用していた、山口県柱島南西沖のこと。柱島と周防大島の間にあるため海象が穏やかで、徳山海軍燃料廠との便も良好だった。戦艦陸奥の一部が未だに沈んでいる。参考：日本海軍艦隊総覧

＜バシリスク＞：H11（駆逐艦）を参照。

＜バシリョーク＞：2B9（迫撃砲）または2B9M（自走迫撃砲）または2K21（自走迫撃砲）を参照。

＜パシル・パンジャン要塞＞：イギリスが1878年からシンガポールのパシル・パンジャンに建設した要塞。７インチ（178mm）前装ライフル砲２門を据え付けたが、1880年に一旦撤去され、1885年に9.2インチ（234mm）後装砲と７インチ（178mm）前装砲が２門ずつ装備された。1890年代に砲座が２ヵ所追加され、砲も9.2インチ（234mm）後装砲２門（対戦艦用）、６インチ（152mm）速射砲２門（対巡洋艦用）、６ポンド速射砲２門（対水雷艇用）となった。第１次大戦後に武装強化が行われ、以前の砲を撤去して６インチ（152mm）砲Mk7を２門、12ポンド速射砲を２門据え付けた。戦後60周年を記念して一般公開されるようになった。参考：月刊軍事研究6,’08

＜バシレウス・コンスタンティノス＞：ギリシャ海軍計画戦艦Basileus Konstantinos。1914年にフランスに発注した。排水量23500トン。主砲は34cm連装砲塔５基。発注直後に第１次大戦が勃発し、建造中止になった。参考：月刊世界の艦船6,’20

＜バシレク＞：2B9（迫撃砲）または2B9M（自走迫撃砲）または2K21（自走迫撃砲）を参照。

＜バジロン＞：DD-824（駆逐艦）またはDDG-122（ミサイル駆逐艦）を参照。

＜はす＞：LSSL-430（警備艇）を参照。

＜蓮＞：日本海軍樅型駆逐艦17番艦。大正11年7月31日竣工、二等駆逐艦に類別された。昭和12年7月7日、日華事変勃発時は第11戦隊に所属していた。昭和16年12月8日の太平洋戦争開戦時は上海方面根拠地隊所属で、上海において装甲巡洋艦出雲、河用砲艦鳥羽と共にイギリス海軍砲艦ペトレルを撃沈した。昭和18年4月11日、トラック春島で触礁事故を起こした。昭和20年1月16日、香港でアメリカ海軍機動部隊の攻撃を受けて損傷した。10月25日に除籍され、船体は福井県四箇浦港の防波堤となった。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、日本海軍艦隊総覧

＜バス＞：I17（駆逐艦）またはPF-55（フリゲート）またはSS-164（潜水艦）またはSSK-2（バラクーダ級潜水艦、２代目）を参照。

＜バス＞：日本海軍用語で、風呂のこと。艦長バス、士官バス、兵員バスの３種類がある。参考：月刊丸9,’03

＜バズ＞：F-15A/B戦闘機（イスラエル空軍）またはバラク・ゾヘル（射撃指揮装置）またはメルカヴァMk.3ブロック１（戦車）を参照。

＜バス・アイアン・ワークス社＞：アメリカの造船会社で、1884年に設立された。1900年代初期から軍艦の建造を行っており、第２次大戦後は護衛艦やミサイルフリゲート、イージス艦の建造にあたっている。参考：月刊軍事研究9,’07

＜バズーカ・ジープ＞：ジープ（アメリカ陸軍）を参照。

＜バズーカ砲＞：アメリカのM1/M9/M20ロケットランチャーの別名。M20はスーパーバズーカともいう。当時のコメディアン、ボブ・バーンズが使っていた小道具の大ラッパ「バズーカ」に形が似ていたためにこの名が付いた。第２次大戦で連合軍を勝利に導いた三種の神器の１つ（他の２つはC-47輸送機とジープ）である。参考：コンバット・バイブル２、月刊PANZER2,’11

＜パスカル＞：フランス海軍ルドゥタブル級潜水艦Pascal。1931年竣工。1944年に戦没した。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜ハスキー＞：A178（曳船）またはA330-200MRTT海外シリーズ（空中給油輸送機）またはD5/180（観測機）またはHH-43シリーズ（ヘリ）またはピラーニャ装甲車・海外ファミリーを参照。

＜ハスキー＞：イギリス陸軍の戦術支援車両（Tactical Support Vehicle）で、イスラエルのプラサン・ササ社が開発し、ナビスター・ディフェンス社が契約した。サスペンションはハイドロニューマチック式で、車高の変更が可能。全長6.4m、全幅2.4m、全高2.5m、車体後部カーゴスペースのペイロードは1.5トン。エンジンはマックス・フォース（出力340馬力、排気量6000cc）、トランスミッションはアリソン製オートマチック（５速）で、最大速度70km。乗員は車長と操縦手の２名で、他に２名を乗せられる。基本のパトロール型の他、野戦救急車、指揮通信車があり、2009年4月に派生型含め262両が発注された。参考：月刊軍事研究9,’09

＜ハスキー・シリーズ＞：南アフリカのCSI社（DCDプロテクション・モビリティ社？）が開発した装輪式地雷処理車両Husky。参考：月刊軍事研究8,’11、1,’13

　＜ハスキーＭｋ�V＞：

　＜ハスキー２Ｇ＞：2GはSecond Generationの略。ハスキーMk�Vの改良型で、キャビンにモジュラー式セラミック装甲を装着して防御力を強化、車体前部の地中レーダーと車体下部の磁気式地雷探知器を車内操作でコントロールできるようにし、ルーフに監視装置を装備できるようにした。幅3mの道路幅除雷タイヤ装着重量トレーラー（Vehicle Mounted Mine Detection、VMMD）を牽引し、センサーで探知し損ねた地雷を爆破処分する。戦闘重量12トン。エンジンはメルセデス・ベンツ社製OM906LAディーゼル（201馬力）、トランスミッションはアリソン社製2500SPオートマチック（前進５速）、路上除雷速度は毎時15-50km。乗員２名。参考：月刊軍事研究8,’11

＜ハスキー級原潜＞：ロシア海軍が計画している攻撃原潜／巡航ミサイル原潜の研究開発コードで、試作設計コードはライカらしい。885M型攻撃原潜／949A型巡航ミサイル原潜の後継で、攻撃原潜型を基本形に、ミサイル区画を追加した巡航ミサイル原潜も作る。2030年以降に配備予定。参考：月刊軍事研究6,’17、6,’18、月刊世界の艦船8,’19

　＜ハスキー級攻撃原潜＞：複殻式で、船体やプロペラは複合材を使用して軽量化を図ると共にノイズを低減する。UUVを運用可能。水中排水量12000トン。原子炉は液体冷却式。参考：月刊軍事研究6,’17、6,’18、12,’18、月刊世界の艦船8,’19

　＜ハスキー級巡航ミサイル原潜＞：3M22ツィルコン極超音速巡航ミサイルを積む予定。参考：月刊軍事研究6,’17

＜ハスキー作戦＞：第２次大戦時に行われた、連合軍のシチリア島上陸作戦。1943年、ソ連が脱落するのを防ぐため、ヨーロッパに第２戦線を築いて東部戦線のドイツ軍戦力を分散させることになり、アメリカは北フランスへの上陸作戦、イギリスはイタリア方面への上陸作戦を主張した。1943年1月、カサブランカ会談でイギリスの主張を組み入れ、まずはシチリア島に上陸することを決定。アルジェにあるホテルの141号室でアメリカ軍の幕僚が作戦立案を行い（141部隊と呼ばれた）、イギリス第８軍がシチリア島南東部に上陸し、東海岸に沿って前進、数日後にアメリカ第７軍が北西部へ上陸して北海岸沿いに進み、北西部のメッシナに枢軸軍を追い詰める予定とした。しかしイギリス第８軍司令官のモントゴメリーは、兵力が分散されること、北部上陸部隊が連合軍制空権外になることから、この案に反対。シチリア島東南端にあるパッチーノ半島に全部隊を同時に上陸させ、イギリス第８軍は東海岸沿いを北上してメッシナを一気に占領、枢軸軍の退路を断ち、アメリカ第７軍は西側で枢軸軍を拘束するという案を立てた。最終的にモントゴメリー案が採用され、東方機動部隊（イギリス第８軍隷下の第５歩兵師団、第50歩兵師団、ハイランド第51歩兵師団、カナダ第１歩兵師団）をシチリア南東部東海岸に上陸させ、両翼を第１グライダー旅団、コマンドー部隊、SAS、海兵２個連隊が固め、西方機動部隊（アメリカ第７軍隷下の第３歩兵師団、第１歩兵師団、第45歩兵師団）がシチリア南岸にあるジェラ湾に上陸、後方に第２機甲師団を配置することにした。上陸兵力160000名、戦車600両、車両14000両で、輸送船団は輸送艦67隻（APA-12レオナード・ウッドなど）、戦車揚陸艦65隻（LST-312、LST-344など）、リバーティ・シップ（ロバート・ローワンなど）などからなる。護衛は米英ギリシャ海軍の軽巡５隻と駆逐艦46隻（DD-489マーヴァインなど）などで、１船団に巡洋艦１隻と駆逐艦９隻前後を付け、イギリス軍上陸海岸には潜水艦が待機することになった。航空部隊は上陸前に爆撃を行うが、地上部隊の直接支援は航空優勢が確保できるまで待ち、上陸地点の対地支援は行わないことにした。シチリアに配備されていたのは陸上兵力270000名、イタリア軍４個師団と５個沿岸防衛師団にドイツ４個師団だったが、イタリア軍の士気は最悪で、殆ど戦力にならなかった。イタリア側は上陸正面が南東部であると判断し、兵力の集中を考慮したが、ドイツ側は西側への上陸も考えて広い範囲への兵力配置を提言。検討の結果、ドイツ側の意見が取り入れられ、シチリア島西側へも機動予備が配置された。1943年7月9日夜、アメリカ第82空挺師団の第505落下傘連隊と、イギリス第１空挺師団第１グライダー旅団が空挺降下を開始。しかし強風と輸送機パイロットの練度不足で降下に失敗、第505落下傘連隊は散り散りになり、第１グライダー旅団はグライダー147機中12機しか降下地点に到達できなかった。7月10日未明から米英軍地上部隊がLST、LCI、LCTなどで上陸を開始。DUKWも初使用されている。奇襲効果を高めるため、上陸支援射撃は行わなかった。上陸海岸正面には少数の部隊が配置されているだけで、あっさりと制圧に成功。夜明けまでに海岸堡を確保し、アメリカ軍は内陸の飛行場へ、イギリス軍は東岸沿いに進んでシラクサを占領、更にアウグスタへと進撃していった。これに対し、枢軸軍は夜明けから海岸堡への反撃を開始したが、バラバラに降下した第82空挺師団の小部隊が次々に現れたため前進できず、ドイツとイタリアの間で連絡を取らなかったため統制を欠き、海岸堡まであと少しのところで連合軍の巡洋艦や駆逐艦による猛烈な阻止砲火を受けて7月12日に反撃は頓挫、イタリア２個師団が降伏した。イギリス軍はアウグスタを占領。アメリカ軍も内陸のカルタジローネと西海岸のリカータを落とし、西海岸では引き続きアグリジェントに向けて前進していた。ケッセルリンクはヒトラーにシチリア放棄を提案。シチリア西部の枢軸軍部隊が前線に向け移動を開始。7月13日、イギリス軍は第１空挺師団第１落下傘旅団をドイツ軍背後のカターニャに降下させ、第３コマンドも同時に強襲上陸を行い、一気に兵を前進させることにした。夜から降下が開始されたが、連合軍洋上艦艇がこの作戦を知らず、誤射を受けてC-47輸送機145機のうち14機が撃墜され、26機が引き返した。降下予定地点には13機しか到達できず、部隊は広範囲に散らばり、しかも付近には前日にパラシュート降下したドイツ第１降下猟兵師団第３連隊が陣地を構築しており、翌日夕方までに制圧されてしまった。7月13日、アメリカ軍は第504落下傘連隊を降下させ、戦力を増強、第45歩兵師団はコミゾの飛行場を確保した。カターニャを攻めあぐねたイギリス軍は第１・第51歩兵師団を迂回攻撃させることにし、アメリカ軍はシチリア北西部のパレルモに向かい突進を開始した。7月14日、ヒトラーが連合軍をできるだけ長期間拘束してのシチリア放棄を許可。予備の第29装甲てき弾兵師団と第１降下猟兵師団全部隊の投入も許可した。枢軸軍の方針は、シチリア島北東部にあるメッシナに向け遅滞戦闘を行うことに統一され、ドイツ軍はイタリア軍の指揮下を離れた。7月14日、西部に配置されていたイタリア軍アオスタ師団とアシエッタ師団が東に後退を開始。ドイツHG装甲てき弾兵師団主力はエトナ山山麓まで後退。イギリス軍はプリモソーレ橋を占領してカターニャに向かった。7月16日、アメリカ軍がアグリジェントを占領。7月17日、イギリス第50歩兵師団がカターニャに攻撃を掛けたが、ドイツ軍の頑強な抵抗にあって阻止された。7月19日、アメリカ軍は第82空挺師団を南岸道路沿いに西へ進撃させてトラパニとマルサラに向かわせ、第２機甲師団と第３歩兵師団、第45歩兵師団を北上させてパレルモの制圧にあたった。7月23日、アメリカ軍がパレルモを攻略。周囲の枢軸軍は既にシチリア北東部への脱出を終えていた。カターニャ周辺では戦艦やモニターの支援射撃を受けてイギリス軍が攻略を図っていたが、ドイツ軍に阻止され続けた。7月23日、第82空挺師団がトラパニとマルサラを占領したが、沿岸守備隊少数が残されているのみだった。7月25日、イタリア国王ヴィットリオ・エマヌエレ�V世が王権を発動し、統領の安全を確保するという名目でムッソリーニを軟禁、失脚させた。後継にはイタリア陸軍ピエトロ・バドリオ元帥が就任した。8月1日、アメリカ第１歩兵師団がトロイナに攻撃を開始したが、撃退された。8月2日、在シチリアのイタリア軍はドイツ軍の隷下に入った。枢軸軍はエトナ山を中心に防衛ラインを構築、北西のサン・フラテロに第29装甲てき弾兵師団、中央のトロイナに第15装甲てき弾兵師団、南東のカターニャにHG装甲てき弾兵師団を配置し、第１降下猟兵師団の２個連隊と、イタリア軍アシエッタ師団・アオスタ師団を予備に置き、損害の大きいナポリ師団とリヴォルノ師団は最初にイタリア本土に撤退するためメッシナに向かわせた。米英軍が合流し、北西にアメリカ第１・第３・第９歩兵師団、南東にイギリス第１・第78・第５・第50歩兵師団が並んで枢軸軍に攻勢を掛けたが、山の上から射撃してくる枢軸軍により多大な損害を出した。8月3日、枢軸軍はシチリア島からの海上撤退作戦「レーアガンク（教育課程）」を開始。メッシナ海峡にはドイツ軍の88mm高射砲とイタリア軍の90mm高射砲計150門以上が配備され、連合軍航空機による妨害を排除した。8月4日、後方に上陸される可能性があったため、ドイツ軍はトロイナの防衛戦を後退させた。8月5日、イタリア軍も後退を開始、カターニャを放棄した。8月6日、トロイナをアメリカ軍が占領。アメリカ軍はドイツ軍の背後に歩兵１個大隊を上陸させることにし、8月7日にサン・フラテロ、8月11日にボローロに上陸を行ったが、兵力が小さすぎて有効打にはならなかった。8月15日、アメリカ軍は再度ドイツ軍背後に上陸作戦を行ったが、ドイツ軍は更に後退しており、効果は無かった。8月16日夜までにイタリア軍は兵員６万名、車両230両、砲40門を、ドイツ軍は兵員４万名、車両１万両、戦車・突撃砲100両、砲160門、燃料弾薬200トン、補給物資１万７千トンをイタリア本土に輸送して撤退を完了。負傷兵１万５千名も連れて帰った。8月17日、米英軍がメッシナで合流し、シチリア島の制圧を終了した。作戦中、パットン将軍が視察先の野戦病院で戦争神経症の兵士を殴る事件が発生し、軍司令官を解任された。参考：歴史群像8,’02、6,’14、アメリカ揚陸艦史

＜バスク＞：フランス海軍ラドロア級駆逐艦Basque。1930年竣工。1952年に解体された。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜バスク祖国と自由＞：ETAと略す。スペインの過激テロ組織である。1997年に政治家を拉致・処刑したため、スペイン全土からの非難の嵐に遭い、組織が衰退した。参考：月刊軍事研究8,’05、6,’01

＜ハスケル＞：APA-117（攻撃輸送艦）を参照。

＜ハスケル級＞：アメリカ海軍（艦籍はアメリカ海事委員会）攻撃兵員輸送艦Haskell級。ヴィクトリー型戦時標準貨物船（VC2-S-AP5型）を攻撃輸送艦に改造したもので、前部マストに10トンデリック４基、後部マストに10トンデリック４基とLCM用35トンデリック１基、前後キングポストに５トンデリック２基ずつ、上構両舷にトリプル・ウェリン式ダビット（LCVPを３隻積める）計６基を装着し、LCM２隻、LCVP22隻、LCPL１隻、LCPR１隻を搭載する。全長138.7m、幅18.9m、最大吃水8.53m、軽荷排水量6873トン、満載排水量10680トン（14900トン？）。主機は蒸気タービン１基、主缶はバブコック＆ウイルコックス缶２基、出力8500馬力、１軸推進、速力17ノット、航続距離は15ノットで7200海里。兵装は38口径12.7cm単装両用砲１門（艦尾）、40mm４連装機関砲１基（前部キングポスト基部）、40mm連装機関砲４基、20mm単装機関砲10門。兵員1596名など1800トンを搭載できる。乗員502名（536名？）。APA-117からAPA-180、APA-187からAPA-239の117隻が1944-45年に竣工し、APA-181からAPA-186、APA-240からAPA-247が建造中止となった。第二次大戦に投入され、朝鮮戦争やベトナム戦争に参加した艦もある。参考：アメリカ揚陸艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦

＜パスコ＞：PF-6（フリゲート）を参照。

＜バスター＞：全速のこと。参考：英独航空決戦

＜バスター級＞：イギリス海軍航洋曳船Buster級。全長62.5m、幅12.3m、吃水5.1m、満載排水量1630トン。主機はディーゼル２基１軸4000馬力、速力16ノット。乗員42名。第２次大戦中にA111サイクロンなど８隻が建造された。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜バスタブ実験型全体防御＞：Experimentalwanne GesamtSchutz、EGSと略す。ドイツ軍が1980年代終わりに開発したEGSコンセプト実験戦車に装備されている装甲で、小型砲塔の上に大型の装甲カバーを被せてステルス性も持たせるという目的を持つ。参考：月刊軍事研究4,’01

＜パスダラーネ＞：革命防衛隊を参照。

＜バスタン�WＤ＞：フランスのチュルボメカが開発したターボプロップエンジンで、IA50G�Uに搭載されている。コンプレッサーは軸流式１段、遠心式１段で、燃焼器はアニュラー式、タービン段数３段。離昇出力1000馬力。参考：世界の軍用機1979

＜バスチオン＞：9M116（対戦車ミサイル）またはK-300P（地対艦ミサイル）を参照。

＜バスチオンＰ＞：SSC-5海外シリーズ（地対艦ミサイル）を参照。

＜バスチオンＳ＞：SSC-5シリーズ（地対艦ミサイル）を参照。

＜バス・ティルト＞：MR-123（射撃指揮レーダー）を参照。

＜パストゥール＞：フランス海軍ルドゥタブル級潜水艦Pasteur。1932年竣工。1940年に自沈した。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜バストーニュ＞：CVE-124（護衛空母）を参照。

＜バズ・ナンバー＞：アメリカ陸軍航空軍／アメリカ空軍の騒音原因機特定用コードBuzz Number。第２次大戦後にジェット機などの騒音に関する苦情が軍に殺到したが、対処に必要な詳細情報を一般人に求めても正確な答えは得られないので、航空機の胴体側面に機種を示すアルファベットとシリアルナンバーの下３桁を大書して判別できるようにしたものである。アルファベットは殆どが２文字だが、４機種が３文字、１機種だけ１文字で、ジェット機に限らずグライダーにまで付与された。地上からも見えるように機首や胴体中央側面にデカデカと書いたものもあるが、YF-93あたりになると胴体尾部側面に控えめの大きさで書かれており（バズ・ナンバー全体でも胴体後部側面の空軍マークより小さい）、YF-12は非公式とはいえエンジンナセル側面上部という地上から見えない場所に胴体側面上部のU.S.AIR FORCEより小さい字で記入されていて、役目を失ったらしく1960年代末期に廃止された。参考：月刊JWings6,’20

＜バスに乗り遅れるな＞：大政翼賛会結成の過程で、主導権を取ろうとして政党が我先に解党した際に使われた言葉。元はイギリスのチェンバレン首相がファニーウォーの時（1939年11月）に使用した比喩「ヒトラーはバスに乗り遅れた（開戦の時期を逃した）」である。ちなみに1940年4月5日のイギリス保守党の会合でも使用しているが、4月9日にドイツ軍が黄作戦を開始、辞職に追い込まれてしまった。ドイツの緒戦での快進撃を受けた日独伊三国同盟締結推進の際にも日本で使われたが、飛び乗った結果はご存じの通りである。参考：戦時用語の基礎知識、月刊世界の艦船9,’13増刊

＜パスファインダー＞：AN/AAQ-20（ターゲッティングポッド）またはG10（駆逐艦）またはT-AGS-60（海洋観測艦）またはX-37シリーズ（試験機）またはモデル16H-1シリーズ（ヘリ）を参照。

＜パスファインダー＞：電気的に地雷を探知し、マーカー・ポールを自動的に立てていくシステムで、イギリスのペアソン・エンジニアリング社が開発した。装甲車両に100本のポールと共に搭載され、ポールは自動的に地面に設置される。参考：月刊PANZER10,’01

＜パスファインダー＞：アメリカ海軍測量艦。1945年5月5日、沖縄付近で特攻隊の攻撃を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜パスファインダー＞：南アフリカのB-CATミリタリー社が開発した戦闘用UGV。６輪UGVにランド・ルージュ遠隔操作兵装ステーションを搭載したものである。全長1.7m、全幅1.1m、車体高0.8m、重量800kg、ペイロード300kg。バッテリーによる電動モーター駆動で、遠隔操作距離0.4-10km以上、運用時間10時間。トヨタのランドクルーザーを改造した運搬車も用意されている。参考：月刊軍事研究1,’15

＜パスファインダー�T＞：モデル16H-1（ヘリ）を参照。

＜パスファインダー�U＞：モデル16H-1A（ヘリ）を参照。

＜パスファインダー�V＞：モデル16H-3K（ヘリ）を参照。

＜パスファインダー級＞：アメリカ海軍海洋観測艦Pathfinder級。トンプソン級を元に設計されており、マルチナロービーム音響測深儀、深海音響測深儀、曳航ソナー、ROVなどの各種観測装置を搭載する。全周旋回式プロペラや蓋付きバウ・スラスターを装備し、微妙な操艦が可能である。４番艦は自律型無人潜水装置（AUV）用のムーン・プールを備えており、船体が長い。全長100.1m（T-AGS-63ヘンソンは107.6m）、幅17.7m（７番艦）、満載排水量4762トン（７番艦は4838トン）。主機はディーゼル・エレクトリック方式、ディーゼル発電機４基・電動モーター２基２軸8000馬力で、推進はＺペラ（舵は無い）、速力16ノット。民間人24人、科学者27人が搭乗する。T-AGS-60パスファインダー、T-AGS-61サムナー、T-AGS-62ボウディッチ、T-AGS-63ヘンソン、T-AGS-64ブルース・Ｃ・ヒーゼン、T-AGS-65マリー・シアーズの６隻が1994-2001年に就役した。７番艦T-AGS-66モーリーは2016年に引き渡されている。８番艦T-AGS-67ロバート・バラードを建造中。参考：月刊世界の艦船2,’13、4,’04増刊、1,’10、6,’13、11,’14、5,’16、3,'23、月刊軍事研究4,’09、2,’16

＜バス・ボム＞：Fi-103（巡航ミサイル）を参照。

＜ハスラー＞：B-58（爆撃機）を参照。

＜ハスル・デワンタラ＞：インドネシア海軍ハスル・デワンタラ級フリゲートHasr Dewantara。1980年10月11日進水、1981年秋にインドネシアに回航された。参考：月刊世界の艦船6,’83

＜ハスル・デワンタラ級＞：インドネシア海軍練習フリゲートHasr Dewantara級。ユーゴスラビアのウリアニク造船所で建造された。有事には護衛や対潜任務に就く。全長96.7m、幅11.2m、吃水4.5m、満載排水量1850トン。主機はCODOG方式で、オリンパス・ガスタービン（22300馬力）１基・MTU16V956/T1391ディーゼル（7500馬力）２基、２軸推進、速力はディーゼルで20ノット、ガスタービンで26ノット、航続距離4000海里。兵装は57mm単装砲１門、エグゾセMM38対艦ミサイル４基、短魚雷発射管２門、GM101/41対潜迫撃砲１基、20mm単装機銃２丁。ヘリ甲板を持つが、格納庫は無い。乗員93名、練習員100名。ハスル・デワンタラが竣工した。参考：月刊世界の艦船6,’83

＜パセオ・シリーズ＞：フランスのサジェム社が開発した電子光学センサーPASEO。ジャイロ安定化全周旋回俯仰架台にセンサーを搭載しており、車載や艦載が可能である。参考：月刊軍事研究1,’16

　＜パセオＩＲＳＴ＞：PASEO InfraRed Search and Track。艦載型で、第３世代中波赤外線センサーを搭載する。参考：月刊世界の艦船12,'21、月刊軍事研究1,’16

　＜パセオＮＳ＞：PASEO Naval System。艦載型で、高分解能電子光学センサー（可視光／中波赤外線）とレーザー測距器を旋回俯仰架台に搭載している。オプションで弾道計算機と艦砲（口径40/57/76/100mm）制御用インターフェースを追加可能。フィリピン海軍HDF-3000型フリゲートに搭載された。参考：月刊世界の艦船12,'21、月刊軍事研究1,’16

　＜パセオＮＳ　Ｍｋ３＞：パセオNSの改良型で、解像度を上げた。参考：月刊世界の艦船12,'21

　＜パセオＸＬＲ＞：PASEO eXtra Long Range。艦載型で、パセオNSに有効距離25km以上の遠距離用電子光学センサーを追加したものである。パセオNSと同じオプションも積める。フランス海軍シャルル・ド・ゴール級空母に搭載された。フランス海軍アミラル・ロナルク級フリゲートやブラジル海軍タマンダーレ級フリゲートにも搭載予定。参考：月刊軍事研究1,’16、月刊世界の艦船12,'21

＜長谷川清＞：海軍兵学校31期卒。日露戦争では戦艦三笠に配属されていた。海軍大学校卒業後の大正3年に第２艦隊参謀となった。大正6-9年、アメリカに駐在。大正12-15年、アメリカ大使館付海軍武官を務めた。昭和7-9年、ジュネーブに出張して軍縮会議に出席。昭和9年5月、海軍次官を務めた。昭和11年12月1日から昭和13年4月25日、第３艦隊司令長官を務め、昭和12年10月20日からは支那方面艦隊司令長官を兼任した。その後横須賀鎮守府司令長官となり、昭和15年5月から昭和19年12月まで台湾総督を務めた。昭和45年9月2日、87歳で死去した。参考：日本海軍艦隊総覧

＜長谷川智在＞：明治40年、岐阜県生まれ。大正14年、陸軍飛行第１連隊に入隊。昭和6年4月、操縦学生を卒業した。昭和9年10月、飛行第11大隊に転属。昭和12年2月、航空兵准尉に昇進。昭和13年12月、少尉に昇進し、予備役に編入されたが、即日召集された。昭和14年5月から9月15日のノモンハン事件では19機を撃墜。太平洋戦争時も飛行第11戦隊に所属しており、マレー、ビルマで任務に就き、昭和17年12月にラバウルに進出した。昭和18年7月、第４航空軍司令部に転属となった。その後航空輸送部に転属し、終戦を迎えた。総撃墜数22機。最終階級は大尉。参考：日本陸軍戦闘機隊

＜バセット＞：A327（曳船）またはAPD-73（高速輸送艦）またはDE-672（護衛駆逐艦）を参照。

＜パセリちゃん＞：自衛隊のマスコットキャラクター。パプリカ王国の隣にあるブロッコリ王国の、とある村出身で、同村長の娘。ピクルス王子に一目惚れされ、結婚を前提に交際中。「ピクルス王子の自衛隊日記」で王子が婦人自衛官にデレデレしていたのを知ってか、「ピクルス王子の自衛隊日記２」ではボランティアと称して王子のPKO派遣先にまでついて行った。参考：ピクルス王子平和への旅、ピクルス王子の自衛隊日記、ピクルス王子の自衛隊日記２

＜パセリちゃんツアー＞：日本国籍を有する20歳代（開催日現在）女性を対象とした自衛隊模擬体験イベントで、1993年から毎年開催されている。担当は陸海空の持ち回り。交通費は自己負担で、他に食事代と雑費がかかる。参考：月刊JWings10,’14、MAMOR vol.99、朝雲

＜バソット＞：セモベンテM42Lda105/25（自走砲）を参照。

＜ばた＞：日本陸軍用語で、歩兵のこと。バタバタ走り回るので。参考：帝国陸海軍事典

＜バターカップ＞：K193（コルベット）を参照。

＜旗揚げ＞：海上自衛隊用語で、国旗や自衛艦旗を掲揚すること。参考：MAMOR vol.164

＜パターソン＞：DD-392（クレイブン級駆逐艦）またはDD-969（スプルーアンス級駆逐艦）またはFF-1061（ノックス級護衛艦）を参照。

＜バターン＞：CVL-29（軽空母）またはLHD-5（揚陸艦）を参照。

＜バターン＞：オーストラリア海軍駆逐艦Bataan。全長115m、基準排水量2108トン。主機は蒸気タービン２基２軸44000馬力、速力32ノット。兵装は12cm連装砲３基、10.2cm連装高角砲１基、２ポンド４連装ポンポン砲１基、40mm単装機関砲６門、533mm魚雷４連装発射管１基、Ｋ砲２基、爆雷投下軌条１条。1945年5月25日竣工。1950年、朝鮮戦争に参加。1954年10月18日に退役した。対潜護衛艦に改造する案もあったが没になり、1958年に売却されて解体された。参考：月刊世界の艦船12,’14

＜バターン死の行進＞：フィリピン攻略作戦を参照。

＜バダウ級＞：インドネシア海軍ミサイル艇Badau級。兵装はMM38エグゾセ艦対艦ミサイル連装発射筒２基。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜はたかぜ＞：DD-182（護衛艦）またはDDG-171（ミサイル護衛艦）またはTV-3520（練習艦）を参照。

＜旗風＞：日本海軍神風型（２代目）駆逐艦５番艦。大正13年8月30日竣工、第９号駆逐艦と命名され、一等駆逐艦に類別された。昭和3年8月1日、旗風に改称された。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時には建制でも兵力部署でも第５駆逐隊に所属していた。昭和17年3月1日、バタビア沖海戦に参加。昭和20年1月15日、台湾の高雄港でアメリカ機動部隊の空襲を受けて沈没し、3月10日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜はたかぜ型＞：海上自衛隊第３世代ミサイル護衛艦。海上自衛隊護衛艦初（2021年現在唯一でもある）のブルワーク設置艦、海自護衛艦初のCOGAG方式艦であり、DDG初のオール・ガスタービン艦、DDG初のフィン・スタビライザー装備艦である。船型は遮浪甲板型だが、艦尾係船装置収容部がカットされているので長船首楼型ともいえる。主機が軽量化し兵装が増加したため、復原性を確保すべく幅広船体を採用した。それまでDDGは全て艦対空ミサイル発射機を艦後部に配置しており、八八艦隊で死角になっていた前方からの経空脅威に素早く対応するのと、後甲板をヘリ甲板とする関係上、ターター／スタンダード発射機Mk13Mod4が前甲板に搭載されており、シアがあまり付けられず、代わりに対空ミサイルシステムの機能保護と波浪防護のためブルワークを設置した。Mk13Mod4からハープーンも撃てるが、別個に４連装発射筒を搭載して対空ミサイルの弾数を確保した。バウソナーに錨がぶつからないよう艦首は前方に突き出しており、艦首舷側に顕著なナックルを持つ。ターター／スタンダード発射機後方の127mm砲は架台の上に設置されており、架台前面がブラストデフレクターを兼ねる。ターターＤシステムはたちかぜ型３番艦さわかぜと同一構成とし、砲・ミサイル射撃指揮装置はMk74Mod13を採用、ミサイル誘導用のSPG-51Cレーダーは艦橋上に移した。船体中央水線下左右にビルジキール、その後方にフィン・スタビライザーが装備されている。船体各所に雑音低減策が施され、主機・減速機などに防振構造を採用、音の伝わりやすいパイプにはゴムパッドを貼り付け、マスカー及びプレーリー装置を装着するなど、潜水艦探知能力向上と被探知性低減を図った。CICは防御力強化とスペースの関係で船体内に配置している。艦首下部にOQS-4（�T型）低周波バウソナーを搭載する。第１甲板（上甲板）レベルは前から錨甲板、ターターランチャー、51番砲を載せた甲板室、アスロック発射機、上部構造物（前部上構、煙突、後部上構）、52番砲、ヘリ甲板という配置である。錨は第１主錨が艦首先端、第２主錨が艦首左舷にあり、１番艦がJISストックレスアンカー、２番艦がAC-14である。砲を横向きで発射すると発射炎と爆風が甲板を舐めるため、付近の区画には対策が施された。船体内第２甲板レベルは前から倉庫、倉庫／揚錨機室／第４空気調整室、倉庫／ターター弾薬庫／通路、第５空気調整室／第１浴室・第１便所／通路、第１居住区／洗身通路／第１洗面所、士官寝室／前部応急員待機所、第１・第２ソナー室、第２空所／CIC／第７空気調整室、第８空気調整室／砲雷科事務室／酒保／第１機械室／中部応急員待機所／幕僚事務室、食器洗浄室／操縦室兼応急指揮所／第２機械室／工作室、食堂／第３機械室／機械科事務室／第２電信室、食堂／第２消火機器室、調理室、第２居住区／第２揚弾室／医務室／病室、先任海曹室／後部応急員待機所、倉庫／第２洗面所兼洗身通路／第２浴室／第２便所と並ぶ。船体外第２甲板レベルは艦尾係船装置スペースとなっている。船体内第３甲板レベルは前から倉庫、錨鎖庫、第１ソナー機器室、倉庫、ターター弾薬庫、倉庫、第１発電機室、通路、倉庫、第１汚物処理室、第３居住区、方位盤管制室、CIC機器室、通路、第１IC室、第１機械室、第２機械室、第３機械室、第２IC室、第４居住区、倉庫、通路、第２発電機室、舵取機室、防水区画という配置である。船体内第４甲板レベルは前から第１防水区画、錨鎖庫、第２ソナー機器室、第１ポンプ室、倉庫、第１装薬庫、第１弾薬庫兼小火器弾薬庫、第２ポンプ室、倉庫、補給科事務室、７番燃料兼バラストタンク、８番燃料タンク、９番燃料兼バラストタンク、第１ICMG室、倉庫、通路、第11空気調整室、第１機械室、第２機械室、第３機械室、18番燃料兼バラストタンク、第２装薬庫、第２弾庫、第４ポンプ室、２番JP-5タンクの順。艦底は前から第１防水区画、１番燃料兼バラストタンク、２番燃料兼バラストタンク、３番燃料兼バラストタンク、４番燃料兼バラストタンク、５番燃料兼バラストタンク、６番燃料兼バラストタンク、７番燃料兼バラストタンク、８番燃料タンク、９番燃料兼バラストタンク、11番燃料兼バラストタンク、13番燃料兼バラストタンク、15番燃料兼バラストタンク、２号推進装置潤滑油溜タンク、17番燃料タンク、ボイラー水タンク、18番燃料兼バラストタンク、19番燃料タンク、第11空所、２番JP-5タンク、第10空所、防水区画と並ぶ。主機は運用要求最低許容値の最大速力30ノット発揮に必要な１軸あたり36000軸馬力を発揮できるガスタービンの組み合わせを探した結果、異機種ガスタービンのCOGAG方式にした。主機室は前から第１機関室、第２機関室、第３機関室と並んでおり、第１機関室にオリンパスTM3B２基、第２機関室に減速装置２基、第３機関室にスペイSM1A２基を収容していて、両ガスタービン１基ずつを減速装置経由で左右推進軸に繋ぐ左右舷パラレル配置をとっている。抗堪性に問題があるのでシフト配置に変更できないか検討されたが、こんごう型を建造することになったので諦めた。主機の艦橋操縦も計画されていたが、実現していない。速力24ノット（推進軸回転数毎分160回転）でRM1CとTM3Bを切り換える。プロペラは５翅の可変ピッチ式（後期艦はスキュードプロペラ）で、速力14ノット未満では回転数100回転固定でピッチ角制御を、14ノット以上ではピッチ角最大（31度）で回転数制御（最大260回転）を行う。51番砲搭載甲板室は前部にターターランチャー管制室、中央に第１揚弾室、左に第１教練弾格納庫、右前部と後部に倉庫という配置である。上部構造物ははつゆき型と基本的には同様だが、群司令部設備を収容したため大型化した。上部構造物第１甲板レベルは前からアスロック弾薬庫／アスロック管制室／油圧ポンプ室、司令公室／第２空気調整室／士官室、消音機室、第１重力タンク室、煙路室、第２重力タンク室、第４吸気室／第３吸気室、倉庫、通路、第３空気調整室／倉庫／第１消火機器室と並ぶ。上構01甲板レベルは前から司令室／艦長室、司令浴室便所／士官寝室／艦長浴室便所、士官寝室／第１空気調整室、士官浴室／士官便所、第２吸気室／第１吸気室、煙突、通風機室（煙突の排気管に空気を送って冷やし、赤外線放射を抑制する）、第４吸気室／第３吸気室（ボート・ダビットの真横）、倉庫、対空レーダー室という配置である。前部上構02甲板レベルは前から艦橋、テレメータ室／ET室、対水上レーダー室／通路／気象海象室、無線電話機室／通路／三次元レーダー熱交換機室、第１電信室／三次元レーダー室、後部上構02甲板レベルは前から20mm弾薬庫、20mm教練弾格納所／倉庫、通路、20mm砲管制室の順で、両舷に20mmCIWSが１基ずつ搭載されている。前部上構03甲板レベルは前から上部指揮所（防空指揮所）、第１射撃レーダー機器室、信号員待機所、射撃レーダー熱交換機室／チャフ機器室、電子戦室、チャフ弾庫、後部上構03甲板レベルは前から後部マスト、第３射撃レーダー機器室で、第３射撃レーダー機器室の上に射撃指揮装置２型22A（１番艦が２型21C、２番艦が２型22B？）が載っている。前部上構04甲板レベルは後部SPG-51Cレーダー塔付け根に第１庫外格納所があり、その後ろにメインマストが立っている。前部上構05甲板レベルは後部SPG-51Cレーダー塔内の第２射撃レーダー機器室である。ガスタービンを纏めて排気するため、煙突は相当に太い。国産の戦闘指揮システムOYQ-4-1を装備しており、艦内に広いCICスペースを取って多数のコンピュータとコンソールを収容、各種装備とセンサー類を統合している。アスロックと短魚雷の射撃管制はSFCS-6A水中攻撃指揮装置で行う。前部マストは頑丈な四脚ラティス構造で、上部にOPS-28B対水上レーダー、下部にSPS-52C三次元レーダーを搭載する。後部マストは四脚ラティス構造で、高温排気を避けるため背を低くしてあり、上面にOPS-11C対空レーダーを装備する。艦橋上支筒にSPG-51Cレーダー（Mk74Mod13？）２基（背負い式装備）、後部上構上に127mm砲用射撃指揮装置２型22A（１番艦が２型21C、２番艦が２型22B？）を持つ。電子戦用にNOLQ-1とOLR-9Bを装備する。第２方位盤前面にミサイル飛翔データ収集解析用テレメーター機材SKQ-3のアンテナ架台があり、訓練発射時にアンテナを取り付ける。船体後部はヘリ甲板になっており、格納庫は無いがヘリ用給油装置（と甲板下にJP-5燃料タンク）が用意されている。スペース確保のため、ヘリ発着艦時には52番砲を横に向ける必要がある。両舷前後に洋上給油装置、中部両舷にハイライン設備（スライディング・パッドアイ用ポスト）を持つ。２番艦DDG-172しまかぜは主錨（山字錨から現用標準のAC-14型に）、揚錨機（電動から油圧に）、揚艇機、空調システム（スペースを喰い抗堪性も低い冷却水管や通風管を端末空調に）などを改良した。全長150m、全幅16.4m、深さ9.8m、吃水4.8m、基準排水量4600トン（DDG-172しまかぜは4650トン）、公試排水量5600トン、満載排水量5900トン（しまかぜは5950トン）。主機はCOGAG方式、巡航用ロールスロイス・スペイSM1A（13500馬力）２基＋ブースト用オリンパスTM3B（22500馬力）２基、出力72000馬力、２軸推進、速力30ノット、航続距離は20ノットで6000海里。主発電機はガスタービン２基3600kVA（第１機械室の1200kWガスタービン１基と第３機械室の1200kWディーゼル１基？）、非常用発電機はディーゼル２基1200kVA（計600kW？船体内第３甲板レベル前後）。兵装は、スタンダードSM-1単装発射機Mk13Mod4が１基（前甲板。スタンダードSM-1MR艦対空ミサイル40発）、20mmCIWSMk15が２基（上部構造物後端左右）、73式127mm速射砲２門（Mk13Mod4発射機後方の前甲板、後甲板）、74式アスロック８連装発射機１基（前甲板の砲後方）、68式３連装短魚雷発射管２基（煙突後方両舷。Mk46短魚雷）、RGM-84Cハープーン４連装発射筒２基（煙突後方両舷、短魚雷発射管の１甲板上）。Mk36チャフ発射機４基も搭載している。データリンクはリンク11とリンク14。乗員260名。八八艦隊構想の主力DDGとして４隻が建造される予定だったが、同時対処能力がSPG-51の搭載数と同じ２目標に限られるため、イージス艦が採用されることになって56DDG・58DDGとして２隻のみ三菱重工長崎造船所で建造され、1986年にDDG-171はたかぜ、1988年にDDG-172しまかぜが就役した。価格はDDG-171が599億円、DDG-172が693億円。指揮通信システムの更新を適宜行っている。2013年度予算で、経費節減のためDDG-172しまかぜの主機をオーバーホール間隔の長いスペイSM1Cに換装した。まや型イージス護衛艦に後を譲って練習艦となった。参考：月刊世界の艦船5,’86、11,'17増刊、1,’20、2,’15、5,'21、8,’14、1,’04、1,’95、3,’92増刊、1,’02、1,’11、6,’11、12,’12、1,’16、月刊JWings12,’99、1,’99、艦船メカニズム図鑑、自衛隊装備年鑑1996、日米イージス艦とミサイル防衛、月刊軍事研究6,’93別冊、5,’16、海上自衛隊全艦艇史、月刊丸3,’90、THE MILITARY BALANCE 2016

＜はたかぜ型練習艦＞：海上自衛隊練習艦。まや型イージス護衛艦に後を譲ったはたかぜ型護衛艦を練習艦に艦種変更したものである。艦種変更ついでに司令部区画、女性用居住区、実習員講堂、実習員用海図区画を設置し、塗装をロービジにした。兵装はそのままだが、旧式の独自装備が多くて練習の役に立つか不明。SM-1MRの寿命とアメリカ海軍での維持管理停止期限が迫っているため更新も要するが、イージス艦の整備に追われて見送りが続いている。全長150m、幅16.4m、吃水4.8m、基準排水量4600トン（TV-3520）／4650トン（TV-3521）、満載排水量5900トン（TV-3520）／5950トン（TV-3521）。主機はCOGAG方式、ガスタービン４基２軸72000馬力、速力30ノット。兵装はスタンダード艦対空ミサイル単装発射機１基、ハープーン艦対艦ミサイル４連装発射筒２基、127mm単装砲２門、20mmCIWS２基、アスロック８連装発射機１基、３連装短魚雷発射管２基。乗員260名。2020年にDDG-171はたかぜがTV-3520はたかぜに、2021年にDDG-172しまかぜがTV-3521しまかぜに艦種変更された。2030年代まで運用予定。参考：月刊世界の艦船1,’22、1,’23

＜裸傭船＞：徴用船を参照。

＜はたき＞：ドイツ国防軍のウール製野戦服を綺麗にするための道具。洗濯すると服が縮むので、汚れた場合には乾かしてはたきで叩き落とす。形状がムチに似ているので、間違って解説されたりする。参考：月刊丸9,’03

＜バタ級＞：赤道ギニア海軍哨戒艇Bata級。兵装は76mm砲１門。ヘリ甲板を持つ。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パタクスント＞：T-AO-201（給油艦）を参照。

＜パタクセントリバー海軍航空基地＞：アメリカ海軍・海兵隊の航空機試験評価用航空基地で、通称パックスリバー（Pax River）。メリーランド州にあり、チェサピーク湾に面している。面積は2630ヘクタール（＋付属施設235ヘクタール）。滑走路はランウェイ06/24（3599m）、14/32（2969m）、02/20（1530m）の３本で、海抜０メートルに作ってあるので、海面高度条件での飛行試験が可能。スキージャンプ台も設置されている。ちなみにCATOBARの方はレイクハースト海軍航空基地でテストする。1943年に開設された。1976年4月、飛行場の名前がトラプネル・フィールド（由来は空軍航空試験センター司令官の名前）に変更されたが、基地名はそのままとされた。2010年現在、VX-1、VX-20、VH-21、VX-23、VZS-1、海軍回転翼試験飛行隊の各飛行隊と、アメリカ海軍テストパイロットスクールが所在している。2017年現在、NAWC-AD司令部、VX-1/-20/-23、VXS-1、HX-21、アメリカ海軍テストパイロットスクール、飛行試験センターなどが置かれている。参考：月刊軍事研究1,’13、4,’10、月刊航空ファン2,’16、2,’17、月刊JWings12,’22

＜パダスリー６＞：北朝鮮海軍地対艦ミサイル。見た目はKh-35地対艦ミサイルに似ており、弾体は円筒形で、中央下面にエアインテイク、中央と尾部にＸ字のフィンが付き、尾部に射出用ブースターを装着する。キャニスターは円筒形で、装軌式自走発射機の後部荷台に４列２段で搭載される。発射機に旋回機構は無く、油圧ジャッキで仰角を掛けて発射する。2024年2月14日に試射を行い、日本海を23分ほど飛翔して標的の船舶に命中した。参考：月刊世界の艦船5,’24

＜ハダック＞：SS-32（Ｋ級潜水艦）またはSSN-621（スレッシャー級攻撃原潜）を参照。

＜ハダック級＞：Ｋ級潜水艦（アメリカ）を参照。

＜パタニ級＞：パッターニー級（哨戒艦）を参照。

＜バタビア沖海戦＞：連合軍呼称はスンダ海峡海戦。太平洋戦争中の昭和17年2月28日朝、スラバヤ沖海戦後に離脱退避したCA-30ヒューストンとオーストラリア海軍軽巡洋艦パースがバタビア湾のタンジュンプリオーク港に入港。戦死したカレル・ドールマンに代わって連合軍海上部隊指揮官に就いたオランダ海軍ヘルフリッヒ中将からジャワ島チラチャップに集結するよう命じられたため、夕方にはオランダ海軍駆逐艦エバステンと共にチラチャップへと向かった。3月1日0009、ジャワ西部パンタム湾東方で警戒にあたっていた第３水雷戦隊第11駆逐隊駆逐艦吹雪が連合軍海上部隊の巡洋艦２隻を発見。通報を受けた第３護衛隊は第11駆逐隊（初雪、白雪、吹雪）に追跡を命じ、第５水雷戦隊旗艦名取に魚雷戦用意を下命、同戦隊第５駆逐隊（朝風、春風、旗風）、第７戦隊第２小隊（重巡三隈、最上）、第19駆逐隊敷波に集結を命令した。0029、連合軍海上部隊がパンタム湾沖のバビ島にさしかかったのを、バビ島とパンジャン島の間で哨戒していた駆逐艦春風が発見。連合軍海上部隊は西部ジャワ攻略部隊を乗せた日本軍輸送船団がジャワ島に第２師団及び第16軍司令部を上陸させているのを見つけ、0037からパースとヒューストンが輸送船に向け砲撃を開始した。これに対し、春風が輸送船団と連合軍海上部隊の間に割り込んで煙幕を張り、連合軍海上部隊の後をつけていた吹雪が距離1500mで魚雷９本を放って砲撃をかけた。連合軍海上部隊は砲撃目標を吹雪に変更したが、吹雪は煙幕を展長して退避。その隙に旗風が射距離3500mで探照灯照射による砲撃を開始し、初雪と白雪が連合軍海上部隊に向け突撃、0110にヒューストンに対して９本ずつの雷撃をかけ、0113には朝風がパースに魚雷６本を発射した。しかし魚雷は全てかわされてしまい、白雪が反撃の砲火を喰らって８名戦死の損害を出している。0119、最上と三隈が距離11200mでパースに向け魚雷６本ずつを発射し、11000mからヒューストンに砲撃を開始、ヒューストンを炎上させた。0127、最上がヒューストンに魚雷６本を発射。0128、春風がパースに向け魚雷６本を発射し、うち１本が命中した。更に第３戦隊第12駆逐隊（叢雲、白雲）が戦列に加わり、パースとヒューストンに９本ずつの魚雷を放って命中させた。しかし0135、パンジャン島南方で輸送船団の警戒にあたっていた掃海艇２号の右舷缶室に、最上がヒューストンに向け放った魚雷が艦底をくぐり抜けて命中し沈没。更に味方の魚雷で輸送船佐倉丸も被雷沈没し、竜城丸、蓬莱丸、竜野丸も大破転覆した。0142、三隈と最上の集中砲撃を受けてパースが沈没。0159には敷波の魚雷１本がヒューストンに命中し、0206にヒューストンも沈没した。日本側の損害は春風、白雪、敷波の被弾損傷。最上の魚雷が竜城丸に命中した際、第16軍司令官の今村均中将も海に放り出され、３時間後に何とか救出されている。この事件は今村中将の了承を得て敵の雷撃ということにし、同士討ちの事実は戦時中は秘密とされた。これによりジャワ島周辺の制海権は日本のものとなり、蘭印への上陸作戦がスムーズに行われた。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、太平洋海戦史、帝国海軍太平洋作戦史�T、ミッドウェー運命の３秒間、小艦艇入門

＜パタプスコ級・海外シリーズ＞

＜パタプスコ級（台湾海軍）＞：台湾海軍油槽艦。1961-72年にアメリカから３隻が貸与され、1976年に購入した。島嶼基地などへの軽質油輸送を主任務とする。台湾海軍編入後に76mm単装砲を撤去した。全長94.8m、全幅14.8m、吃水4.8m、満載排水量4335トン。燃料搭載量2000トン。主機はディーゼル２軸3000馬力、速力14ノット。兵装は40mm連装機関砲２丁、20mm単装機関砲４丁。乗員124名。艦番号507長白、515龍泉、517興龍が就役した。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜バダル＞：F-161（フリゲート）を参照。

＜はちじょう＞：MSO-303（掃海艦）を参照。

＜八丈＞：日本海軍占守型海防艦３番艦Hachijou。昭和16年3月31日竣工。昭和20年5月11日、千島列島占守島片岡湾で爆撃を受けて中破した。昭和20年11月に除籍され、昭和22年10月に解体された。参考：月刊丸6,’14、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜蜂の巣甲鉄＞：日本海軍が開発した、艦船開口部防御用鋼板。厚さ380mmの鋼板に直径180mmの穴を開け、無孔部面積に対して55%の開口部を設けるものである。材料は粘り強く、ひびや破損の生じにくいMNC甲鉄（モリブデン入りニッケル・クロム鋼）である。参考：戦艦入門

＜八戸基地＞：航空自衛隊の基地。1963年6月15日、臨時八戸派遣隊が新編された。1964年2月1日、第３飛行隊が松島基地から転入した。1971年12月1日、第３飛行隊が三沢基地に移動した。参考：月刊JWings4,’15、月刊航空ファン1,’15

＜八戸救難飛行隊＞：海上自衛隊の救難飛行隊。1960年、八戸航空基地で新編された。2008年3月26日、大湊航空分遣隊に改編された。参考：月刊航空ファン4,’16、八戸航空基地ホームページ

＜八戸航空基地＞：海上自衛隊の航空基地。所在地は青森県八戸市大字河原木字八太郎山官地。滑走路は長さ2250m・幅45m・ランウェイ07/25と長さ597m・幅15.5m・ランウェイ06/24で、陸上自衛隊八戸駐屯地との共用である。大元は1941年（昭和16年）に開設された陸軍八戸飛行場で、1945年の太平洋戦争終結でアメリカ陸軍がキャンプ・ハウゲンとして使用を開始、1956年に返還され、海自八戸航空隊準備室が設置された。1957年に八戸航空基地として開設され、大湊地方隊隷下に八戸航空隊が創設された。1958年、第２飛行隊が新編された。1960年、八戸救難飛行隊が新編された。1961年、八戸航空隊が航空集団第２航空群に改編された。9月1日、第51航空隊が新編された。1963年、第４航空隊が新編された。3月15日、第51航空隊が下総航空基地に移った。1977年、航空施設隊が新編された。1995年、八戸調査分遣隊が新編された。1998年、第２支援整備隊が第２整備補給隊、八戸航空工作所が第２航空修理隊に改編された。2001年、航空施設隊が機動施設隊に改編された。2002年、八戸システム通信分遣隊が新編された。2003年、八戸情報保全分遣隊が新編された。2008年、第４航空隊と八戸救難飛行隊が解隊された。2010年9月28日から10月1日、カナダ空軍CP-140哨戒機１機の親善訪問を受けた。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。八戸市は震度５強の揺れと2.7mの津波に襲われており、基地も外柵400mが流され停電したが、避難所として基地体育館を開放し、毛布3000枚と缶詰1000個を搬出した。2045までに避難者770名と車両140両を収容。3月12日、避難者に非常用食糧を提供。3月13日、避難者に非常用食糧を提供。入浴支援を開始。3月25日1800、地元住民に入浴・診療支援を実施。3月26日1800、八戸周辺被災者に入浴支援や診療支援を実施。2013年5月13日、三沢基地滑走路灯工事が終了するまでの間、第３航空団のスクランブル任務機が本基地に移動（10月19日までの予定）することになり、F-2戦闘機４機が到着した。5月18日1448頃、福島県沖を震源とする震度５強の地震が発生したため、1501から1802まで航空機で情報収集を行った。10月7日、新庁舎落成式を実施。2014年8月7-8日、高校生25人の基地研修を支援した。2016年3月8-15日、カナダ空軍第19航空団CP-140哨戒機１機が基地に滞在した。7月27日、学生・生徒25名を対象とする山形地本の東北地区三自衛隊研修に協力した。9月16日、第２航空修理隊本部と機動施設隊本部が入る第２庁舎の落成式を実施。10月2日、八戸市でEXPOはちのへに参加し、クレーン付トラックやドラッシュ・シェルターなどを展示した。2017年2月14日、在京政治部長会会員15人に研修を実施。3月15日、除雪隊解散式を実施。3月17日、隊員の緊急出動を想定したキッズルーム開設訓練を実施。4月8日、基地海曹会が主催して八戸市蕪島海浜公園で清掃ボランティア活動を行った。7月25日、第28次ソマリア沖海賊対処行動航空隊の出国行事を実施。9月1日、青森県・八戸市総合防災訓練に参加。9月23日、開隊60周年記念式典を実施。11月2日と12日、第28次ソマリア沖海賊対処行動航空隊の帰国行事を実施。2018年1月12日、新成人隊員26名の成人祝賀昼食会を実施。1月25日、前統幕長が青森県内所在三自衛隊員500名に講話を行った。2月21-23日、八戸市などの小学校４校を訪問し、那覇航空基地の隊員家族から贈られたサトウキビをプレゼントした。4月8日、八戸航空基地海曹会が主催して蕪島海浜公園清掃ボランティア活動を実施。8月27日から9月2日、第81航空隊EP-3電子情報収集機２機及びOP-3C画像情報収集機２機が展開した。8月29-30日に13隻で宗谷海峡を東に通過して演習を行い、9月1-2日に28隻で宗谷海峡を西に戻ったロシア艦隊の監視を行っていた模様。10月24-26日に大阪地本が近畿地方の援護企業主に実施した、東北地方での３自衛隊統一就職掩護広報を支援した。2019年10月17日、みちのく銀行の協力で、働き方改革・女性の活躍推進意見交換会を実施。2021年8月25日、青森県社会福祉協議会のこども宅食おすそわけ便に日用品や学用品を手渡した。2022年1月4日、第２航空隊P-3Cが初訓練飛行を実施。10月9日、八戸市水産科学館マリエント「ちきゅう」たんけんクラブ所属44人が航空基地を訪問し、航空管制塔や化学消防車を見学した。2023年5月20日、岩手地本が高校生など23人を対象にP-3C哨戒機体験地上滑走や広報資料館・航空管制塔・化学消防車見学を行った。6月19-20日、衛生隊員が心肺蘇生法とAEDの講習を受けた。参考：八戸航空基地ホームページ、月刊JWings6,’10別冊付録、6,’11、8,’13、11,’18、月刊世界の艦船12,’10、4,'22、東日本大震災海上自衛隊災害派遣の記録、MAMOR vol.52、vol.104、月刊航空ファン6,’16、11,’18、朝雲

＜八戸航空基地（２００７年度、改編前）＞：第２航空群第２航空隊（P-3C）、同第４航空隊（P-3C）、八戸救難飛行隊（UH-60J）、機動施設隊が所在している。参考：月刊JWings6,’07

＜八戸航空基地（２０１２年度）＞：第２航空隊（P-3C）、第２航空修理隊、機動施設隊が所在している。参考：月刊JWings2,’13別冊付録

＜八戸航空基地（２０１５年）＞：第２航空群司令部、第２航空隊、第２整備補給隊、第２航空修理隊、機動施設隊、八戸航空基地隊、八戸システム通信分遣隊、八戸警務分遣隊、八戸第２情報保全派遣隊が所在する。参考：八戸航空基地ホームページ

＜八戸航空基地（２０２０年）＞：第２航空群第２航空隊（P-3C）などが所在している。参考：月刊JWings3,’20

＜八戸航空基地隊＞：海上自衛隊の航空基地隊。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。3月24日1800、八戸で入浴支援を実施。3月29日0830、災害ゴミの搬出支援を行った。4月3日1800、八戸で診療支援を実施。4月4日1800、八戸で診療支援を実施。2018年2月13日、青森県蔦温泉周辺で沖縄の子供達に送るための雪を採取した。2021年4月14日、隊員２名が地元消防主催の山火事防止宣伝パレードに参加。参考：MAMOR vol.52、東日本大震災海上自衛隊災害派遣の記録、朝雲

＜八戸航空基地隊（１９７８年）＞：第２航空群隷下で、S-61A、S-62が配備された。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊

＜八戸航空基地隊（２００７年度、改編前）＞：第２航空群隷下で、八戸救難飛行隊を隷下に置く。参考：月刊JWings6,’07

＜八戸航空基地隊（２０１５年）＞：第２航空群隷下で、八戸航空基地に置かれている。本部、管理隊、警衛隊、運航隊、経理隊、厚生隊、八戸航空衛生隊からなる。参考：八戸航空基地ホームページ

＜八戸航空隊＞：海上自衛隊の航空隊。1956年に八戸航空基地で八戸航空隊準備室が設置され、1957年3月16日に大湊地方隊隷下に創設された。本部、第11飛行隊（鹿屋航空隊第３飛行隊ベース。TBM-3W2/-3S2対潜哨戒機19機）、第11整備隊、第12整備隊、第13整備隊からなる。1961年、第２航空群に改編され、航空集団隷下に移った。参考：八戸航空基地ホームページ、月刊世界の艦船8,'24、6,’22

＜八戸システム通信分遣隊＞：海上自衛隊の部隊。2002年、八戸航空基地で新編された。2023年6月4日、青森港で行われたDD-155はまぎり艦艇公開で広報ブースを設置した。遠隔地への移動ついでに移動通信訓練も行っている。6月24日、八戸港で行われたDE-231おおよど艦艇公開で広報ブースを設置した。7月15-16日、八戸航空基地サマーフェスタで広報活動を行った。参考：朝雲

＜八戸駐屯地＞：陸上自衛隊の駐屯地。滑走路は長さ2250m・幅45m、ランウェイ06/24で、隣接する海上自衛隊八戸航空基地との共用である。防衛館には日本軍や自衛隊の史料が展示されている。所在地は青森県八戸市大字市川町字桔梗野官地。青い森鉄道陸奥市川駅からタクシーで５分。1958年12月、第309地区施設隊が岩手駐屯地に移駐した。1970年3月、第９戦車大隊と第９対戦車隊が岩手駐屯地に移駐した。1999年3月、第38普通科連隊が多賀城駐屯地に移駐し、第９対戦車隊が岩手駐屯地から移駐した。2008年11月27日、八戸の第２千葉幼稚園と桔梗野幼稚園の園児70人が職場訪問を行い、リンゴなどを手渡した。12月7日、近隣住民チームによる第17回駐屯地司令杯地域女性バレーボール大会を実施。2009年1月5-7日、所在14個部隊が訓練始めを実施。7月17日、社団法人日本青年会議所のメンバーが駐屯地見学に訪れた。7月29-30日と8月3日、八戸市立日計ヶ丘小学校生徒11人の陣太鼓指導を実施。11月7日、地元協力者に対するヘリコプター体験搭乗を実施。11月11日、桔梗野幼稚園園児49人と第２千葉幼稚園園児23人が駐屯地を職場訪問した。2010年1月7日、第４地対艦ミサイル連隊が訓練始めを実施。0500に第三種訓練非常呼集をかけ、0630までに全隊員が出勤し、連隊長による訓示などを受けた。11月8日、桔梗野幼稚園と第２千葉幼稚園の園児58人が駐屯地を職場訪問した。2011年7月4-8日、青森県三戸郡内の中学校３校の生徒35人が体験学習を実施。7月26日、青森県立三沢高校の３年生43人の体験学習に協力。2013年12月4-5日、青森県立三沢商業高校１年生12人の体験学習を支援。2014年8月8日、高校生25人の基地研修を支援した。10月30日、八戸市立桔梗野小学校5-6年生が駐屯地の一部で実施したマラソン記録会を支援した。2016年1月8日、新成人隊員71名の成人式を実施。1月14日から2月4日、隊員35名からなる雪像製作協力隊を編成し、十和田湖冬物語2016の雪像製作を支援した。11月9-10日、八戸市内の中学校生徒12人に職場体験学習を実施。2017年1月16日、雪と氷のイベント十和田湖冬物語でメイン雪像を制作する雪像制作協力隊36名の出発式を実施。10月26日、八戸市立桔梗野小学校のマラソン記録会に協力し、駐屯地内コースを提供、交通整理や受付などを行った。11月27日、勤労感謝の日に合わせて桔梗野幼稚園園児37人が隊員にプレゼントを贈った。2018年1月15日、十和田湖冬物語で雪像を制作する協力隊32名の出発式を実施。2月2日、石像制作協力隊が十和田湖冬物語オップニングセレモニーに参加。3月26日、第５高射特科群が廃止された。9月3日から10月3日、地元中学校・高校10校の生徒52人に体験学習を実施。10月24-26日に大阪地本が近畿地方の援護企業主に実施した、東北地方での３自衛隊統一就職掩護広報を支援した。10月26日、八戸市立桔梗野小学校マラソン競技会のコースを提供した。2019年1月15日、十和田湖冬物語の雪像製作協力隊33名の出発式を実施。2月22日、八戸地区自衛隊協力会主催の三八地区入隊予定者激励会に参加。4月26日、八戸市と隊員家族あんしん協定を締結。5月20-21日、三菱製紙八戸工場新入社員21人に隊内生活体験を実施。6月28-30日、八戸港でDD-120しらぬい入港歓迎式典と艦艇広報を支援した。8月24-25日、町内会主催の桔梗野夏祭りを支援し、八戸陣太鼓部の演奏などを行った。10月18日、八戸陣太鼓部が三沢基地でアメリカ海軍創立244周年記念行事で演奏した。11月13日、桔梗野幼稚園園児23人が職場訪問を行った。2020年1月24日、駐屯地司令と雪像製作協力隊が十和田湖冬物語2020オープニングセレモニーに参加。2月24日までの開催期間中には雪像の維持補修を行っている。2月19日、八戸地区自衛隊協力会主催の入隊予定者激励会に参加した。7月13・14・28日、青森県内の高校生計27人に体験学習を実施。11月30日、海自第２航空群と共に、八戸市と、大規模災害時における緊急避難場所等に関する協定を締結した。大規模災害が発生した場合、八戸演習場と八戸航空基地の一部に地域住民らが緊急避難できるようにする。2021年2月8日、炊事競技会を行い、第４地対艦ミサイル連隊第３中隊が優勝した。8月3日、青森地本の依頼で県内学生13人のインターンシップを支援した。2022年1月14日、新成人隊員61名の成人式を実施。式典後、新成人隊員は二十歳の献血を行った。9月7・20・21日、青森県内中学校３校の職場体験学習を支援し、駐屯地概要説明、基本教練、人命救助システム装備品体験、手旗信号、天幕展張などを行った。12月15日、青森地本が陸自入隊予定者15名にフォローイベントを実施。概要説明、居住施設見学、体験喫食、第９師団第９後方支援連隊・第９施設大隊・第９飛行隊・東北方面管制気象隊・第384会計隊見学、装備品研修などを行った。2023年1月13日、新成人隊員109名の成人行事を実施。4月5-7日、青森地本が任期制隊員に令和5年度ライフプラン集合訓練を実施。参考：自衛隊岩手地方協力本部ホームページ、JGround Vol.23、月刊JWings6,’10別冊付録、6,’18、MAMOR vol.91、朝雲、多賀城駐屯地ホームページ

＜八戸駐屯地（２００７年度）＞：第９師団第９飛行隊（UH-1J、OH-6D）、東北方面航空隊第２対戦車ヘリコプター隊（AH-1S、OH-6D、OH-1）などが駐屯している。参考：月刊JWings6,’07

＜八戸駐屯地（２０１５年）＞：第９師団第９施設大隊、第９対戦車隊、第９飛行隊、第９後方支援連隊武器大隊、第２対戦車ヘリコプター隊、第４地対艦ミサイル連隊、第５高射特科群、第303特科直接支援中隊、第303高射直接支援中隊、第108全般支援大隊補給中隊八戸派遣隊、第105輸送業務隊第２端末地業務隊、東北方面管制気象隊第１派遣隊、第305基地通信中隊八戸派遣隊、第123地区警務隊八戸派遣隊、第384会計隊、八戸駐屯地業務隊が駐屯している。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜八戸駐屯地業務隊＞：陸上自衛隊の駐屯地業務隊。2014年12月8日、きめ細やかな家族支援の功績で、陸幕長から２級賞状と副賞が授与された。2020年9月7日、海で溺れた男子高校生を救助した功績で、後藤曹長が青森県おいらせ消防署長から感謝状を授与された。参考：朝雲

＜八戸貯油施設＞：在日米軍の貯油施設で、八戸市に油槽所、三沢基地に貯油タンクがあり、これを長さ27kmの送油管２本が繋いでいる。八戸の油槽所には鶴見貯油施設から八戸港まで海上輸送した燃料を貯める。1948年に開設された。参考：月刊軍事研究4,’10

＜八戸飛行場＞：日本陸軍の飛行場。戦後は八戸航空基地になった。参考：月刊JWings11,’18

＜パチムラ＞：インドネシア海軍コルベット。2023年5月11日、ジャワ海で日インドネシア親善訓練に参加。令和5年度インド太平洋方面派遣IPD23第３水上部隊FFM-2くまのと戦術運動訓練やPHOTOEXを行った。参考：月刊世界の艦船8,’23

＜巴中＞：625（056型コルベット）を参照。

＜初梅＞：日本海軍松型駆逐艦32番艦。昭和20年6月18日竣工。昭和20年10月5日に除籍され、特別輸送艦として使用された後、昭和22年7月6日に賠償艦として中国に引き渡され、国府海軍所属の信陽となった。昭和39年に廃艦とされた。参考：日本駆逐艦史、日本海軍艦隊総覧

＜発煙黄りん手りゅう弾＞：自衛隊の火工品。豊和工業製。参考：月刊軍事研究1,’15

＜発煙器２型＞：陸上自衛隊の煙幕展張器材。モービルオイル類似の油を加熱した後急速冷却し、白煙として展開する。霜害防止用器材としての利用も可能。重量75kgで、ドラム缶１本のオイルで１時間の発煙を行える。三井精機、栃木富士産業製。普通科、施設科、化学防護隊に配備された。参考：自衛隊装備カタログ1981、自衛隊装備年鑑1996

＜発煙器３型＞：陸上自衛隊の煙幕展張器で、発煙器２型の後継として開発された。高機動車の後部に搭載され、煙幕をダクテッド・ファンにより後方に吹き出す。発煙部重量870kg、最大発煙消費量は毎時350リットル。化学防護隊、普通科連隊、施設科部隊などに配備されている。参考：月刊PANZER4,’02、自衛隊装備年鑑1996、スピアヘッドNo.5

＜発煙機３形車体部（航空電源車用）＞：自衛隊の車輌。トヨタ自動車製。参考：月刊軍事研究9,’16

＜発煙弾＞：弾丸内部に発煙剤を収容した砲弾で、信管が作動すると大量の煙を生じる。味方の行動の秘匿や、目標指示に使用する。参考：MAMOR vol.132

＜発煙弾３型＞：自衛隊の発煙弾。ユニバーサル造船またはユニバーサル特機製。参考：月刊軍事研究10,’07、6,’11

＜発煙筒１形＞：自衛隊の発煙筒。国際化工製。参考：月刊軍事研究7,’07

＜発煙筒（信管付）＞：自衛隊の火工品。細谷火工製。参考：月刊軍事研究8,’08

＜発煙筒発射式＞：自衛隊の火工品。国際化工製。参考：月刊軍事研究9,’10

＜発音弾＞：自衛隊の火工品。JMUディフェンスシステムズ製。参考：月刊軍事研究2,’19

＜発音弾３形＞：自衛隊の機器。ユニバーサル特機製。参考：月刊軍事研究9,’13

＜ハッガード＞：DD-555（駆逐艦）を参照。

＜驀開機＞：伐開機を参照。

＜伐開機＞：日本陸軍のジャングル啓開器材。装軌車両に衝角を付けて突進させることによりジャングルの木を左右に押し分けて道を造るというのがコンセプトで、装甲作業機に衝角を付けて武蔵野森林でテストしたら上手くいったため、東京瓦斯電気工業で第１次試作を行った。この時は猪突猛進ということで亥号車と呼ばれ、更に驀進するということで驀開機と改称されたが、第２次試作では伐開機という名称になっている。第１次試作車は武蔵野森林でテストをした後、壊れるまで富士裾野を走り回らせ、テスト結果を反映させた第２次試作車は盛岡近傍の自然林と北海道で実用試験を行い、良好な成績を得た。衝角は車内操作で俯仰角や方位角を変更することが可能。針路を正確に保つ必要があるので、車両経路機（進行距離60kmあたり誤差0.8km）を搭載している。伐開機１両と伐掃車２両で１個作業隊を編成する。日野重工業製。昭和18年、ジャングル内に飛行場を建設するため初号機と二号機（どちらも試験中だったが急遽持って行った）と量産機１両をニューギニア西部に送ったが、揚陸直後に爆撃を受けて破壊されてしまった。同年、樺太でも飛行場建設に投入されたが、細長い通路しか開設できないので飛行場は作れないという結論が出ている。参考：工兵入門

＜八海丸＞：日本海軍特設工作艦。総トン数5114トン。昭和19年1月、ラバウルで艦上機の爆撃を受け沈没した。参考：敷設艦 工作艦 給油艦 病院船

＜発火金＞：アンビルを参照。

＜バッカシ＞：カメルーン海軍ミサイル艇。フランスのP-48級を導入したものである。全長165フィート（5.03m）、排水量308トン。出力3200馬力のエンジン２基を搭載し、最大速力26ノット。兵装は40mm単装砲２門、MM40エグゾセ艦対艦ミサイル発射筒８基。1983年竣工。1999年8月にミサイルを撤去、兵装は砲のみとなった。ミサイル艇なのに。参考：月刊軍事研究3,’00、ミリタリー・バランス1989-1990

＜はつかぜ＞：T-34A練習機（海上自衛隊） またはT-34A練習機（航空自衛隊）を参照。

＜初風＞：日本海軍陽炎型駆逐艦７番艦Hatsukaze。昭和15年2月15日竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制も兵力部署も第16駆逐隊に所属していた。昭和17年2月27日、スラバヤ沖海戦に参加。6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。8月24日、第２次ソロモン海戦に参加。10月26日、南太平洋海戦に参加。11月13日、第３次ソロモン海戦に参加。昭和18年1月10日、ガダルカナル島付近で魚雷艇の攻撃により損傷した。11月2日、ブーゲンビル島沖海戦で沈没し、2月28日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊丸1,’77、月刊世界の艦船9,’14、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜初風一一型＞：日本海軍の航空機エンジン、略号GK4。日立が開発した。空冷倒立４気筒ガソリンエンジンで、全長1.18m、全幅0.664m、全高0.442m、重量110kg。ボア105mm、ストローク125mm、圧縮比5.8。離昇出力110馬力、公称出力100馬力（2400回転）。二式陸上初歩練習機に搭載された。参考：月刊丸3,'18別冊

＜バッカニア＞：SB2Aシリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜バッカニア・シリーズ＞：イギリス軍地上攻撃機、Buccaneer。低空高速侵攻による長距離戦術核攻撃を行う艦上攻撃機としてブラックバーン社が開発し、原型機は1958年4月30日に初飛行した。低空飛行中に計器板を見ていると墜落する恐れがあるので、初めてHUDを搭載した軍用機となった。1978年に空母が廃止されると空軍に回され、更に空軍専用型も開発されている。湾岸戦争ではレーザー照射器を搭載してハンター任務に就いた（キラーはトーネード）。1994年（1993年？）に退役した。参考：世界の軍用機1979、1982、軍事分析湾岸戦争、月刊JWings6,’10、9,’18、月刊航空ファン12,’18、イギリス航空母艦史

　＜バッカニアＳ．Ｍｋ１＞：艦上攻撃機型。最初の量産型で、1962年7月に就役した。胴体にはエリアルールを適用し、中翼の三日月翼と組み合わせてある。自動航法計算装置、攻撃行動自動操縦装置により全天候洋上低空攻撃が可能で、低速時の機体コントロールのため舵面に空気吹き出し式境界層制御装置を持ち、低速安定性に優れる。エンジンはBSジャイロンジュニア（推力3.22トン）双発で、後にS.Mk2と同じロールスロイス・スペイRB168-1A Mk101に換えられた。参考：世界の軍用機1982、1979、月刊世界の艦船3,’21

＜バッカニアＳ．Ｍｋ２＞：エンジンをスペイRB168-1A Mk101に換えたもので、1969年に就役した。全長19.33m、全幅13.41m、全高4.95m、総重量20.865トン、最大カタパルト重量24.5トン、最大離陸重量28.123トン。エンジンはロールスロイス社製スペイRB168-1A Mk101（推力5.04トン）双発、巡航速度マッハ0.75、最大速度マッハ0.92、実用上昇限度16000m、航続距離3200海里、戦闘行動半径500-600海里。固定武装は無く、マーテル対艦ミサイル４発または4.5トンまでの爆弾などを搭載できる。乗員２名。参考：世界の軍用機1982、1979、軍事力バランス78年版、イギリス航空母艦史

　＜バッカニアＳ．Ｍｋ２Ｂ＞：空軍仕様。3V爆撃機の後継となる戦略爆撃機が開発中止になったため、代わりに導入した核攻撃機である。低空で敵地に侵攻し、マーテル対地ミサイルで核攻撃を行うのを主任務とする。翼面積47.8平方メートル。全長19.3m、全幅13.4m、総重量26.76トン。エンジンをロールスロイス・スペイ101（推力5.035トン）双発で、巡航速度マッハ0.75（高度1000m）、最大速度マッハ0.92（高度9150m）、560ノット（海面高度）、上昇限度16000m、航続距離2300海里。兵装はマーテル空対地ミサイル４発。乗員２名。海軍から移管すると共に26機を新規生産し、３個飛行隊に配備した。参考：空軍、世界の軍用機1982、1979

　＜バッカニアＳ．Ｍｋ２Ｃ＞：海軍のS.Mk2改良型。1970年代に近代化改修を施したものである。参考：月刊JWings3,’20

＜バッカニア海外シリーズ＞

　＜バッカニアＳ．５０＞：南アフリカ連邦空軍攻撃機。16機が輸出された。参考：世界の軍用機1982

＜バッカニア�T＞：SB2A海外シリーズ（艦上爆撃機）を参照。

＜バッカニア作戦＞：ブート作戦を参照。

＜はつかり＞：H-19Cヘリ（自衛隊）またはPC-315（駆潜艇）を参照。

＜初雁＞：日本海軍千鳥型水雷艇４番艦。昭和9年7月15日竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制では第２水雷隊、兵力部署では第21水雷隊に所属していた。昭和19年11月7日、香港北方で触雷して小破した。昭和22年5月3日に除籍され、昭和23年に解体された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜パッカリッジ＞：L108（駆逐艦）を参照。

＜パッカルド装甲自動車＞：1914年に帝政ロシアで開発された４輪装甲車。パッカード貨物自動車のシャシーにボルト止めの装甲板（3.5-5mm）を張り付け、後部の荷台に防楯付き37mm機関砲１門を搭載する。重量5.9トン。エンジン出力32馬力、乗員７名。1915-17年に３両が製作された。参考：ソビエト・ロシア戦闘車両大系（上）

＜発艦＞：航空機が艦船から飛び立つこと。参考：月刊JWings5,’13

　＜発艦（ニミッツ級空母）＞：まず救難ヘリが発艦して不時着水に備える。固定翼機は駐機位置（シェリフ）で発進準備を整え、主管制所の指示に基づいて飛行甲板上のプレーン・ディレクターから誘導のハンドシグナルが出されたら、それに従ってカタパルト後端へのタキシングを開始。プレーン・ディレクターの指示によりカタパルト後端で停止してカタパルト・ランチバーを下げ、少し前進してランチバーとホールドバック・バーで前脚をカタパルトに固定、機体重量をウエイトボード・オペレーターに伝達する。指示に従って折り畳まれていた主翼を広げると、オードナンス・クルーが兵装の安全ピンを外し、ブラスト・デフレクターが立ち上がる。最終チェックが終了したらライトを点灯して周囲に知らせ、エンジンをフルパワーにする。カタパルト士官は周囲の安全を確認し、パイロットに敬礼する。カタパルト士官が飛行甲板上にいる場合、そのまましゃがみ込んで敬礼した手を倒してデッキ・エッジ・オペレーターに射出を指示、デッキ・エッジ・オペレーターが射出ボタンを押してカタパルトを作動させる。カタパルト士官がICCSにいる場合、自分で射出ボタンを押す。ホールドバック・バーが前脚から外れて機体は前進、カタパルト前端付近で機首上げ姿勢を取り、発艦する。第１カタパルトなら少し右、第２ならそのまま、第３・第４なら少し左に旋回し、機首を戻して高度500m以下で３海里くらい飛行、後は空母航空管制センターの指示に従い編隊を組む。参考：月刊JWings1,’17

　＜発艦（海上自衛隊、艦載ヘリ）＞：ヘリ甲板から左舷方向に発艦するので、発艦前に副機長（左に座っている）とLSOが左舷上空の安全確認の行う。まずは真上に飛び立ち、20フィート（6.1m）上空で左上へと方向を変え、母艦との間に十分な距離ができたら進みたい方に向かう。参考：月刊JWings5,’13

＜麦缶＞：「ばっかん」と読み、飯缶とも書く。自衛隊の食品運搬用アルミニウム缶のこと。参考：MAMOR vol.100

＜バッキンガム＞：APA-141（攻撃輸送艦）を参照。

＜バッキンガムＭｋ．�T＞：イギリス軍双発双尾翼爆撃機Buckingham。ブレニムの後継として開発され、1943年2月4日に初飛行したが、エンジン不調などの解消に手間取るうちに、より高性能の機体が量産されたため、119機のみ生産されて大部分が輸送機に改造されてしまった。全長14.27m、全幅21.89m、全備重量17.26トン。エンジンはブリストル社製セントーラス７またはセントーラス11（2520馬力）双発で、最大速度540km、実用上昇限度7620m、航続距離3800km。防御兵装は7.7mm機銃10丁。爆弾1.8トンを搭載できる。乗員４名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜罰金帳＞：航空自衛隊の飛行隊に置いてある反省ノート。訓練などの反省点を自己申告して適切と思われる罰金（数百円程度）を払うもので、集めた罰金は忘年会に使用される。参考：月刊軍事研究8,’14

＜罰金箱＞：日本海軍の忘れ物・落とし物入れで、先任衛兵伍長や甲板士官が巡回中に発見した忘れ物や落とし物を入れる。先任衛兵伍長立ち会いの下、土曜日の午後に開けられ、落とし主は罰金（１点あたり士官室士官以上20銭、士官次室士官・特務士官・士官候補生10銭、准士官６銭、下士官４銭、兵２銭）を払って受け取る。その前に取り戻したい場合は、倍の罰金を支払う必要がある。罰金は甲板士官が保管して艦の公共資金として利用した。参考：続日本海軍よもやま物語

＜バック＞：DD-420（シムス級駆逐艦）またはDD-761（アレン・Ｍ・サムナー級駆逐艦）を参照。

＜パック−３＞：KH-13（偵察衛星）を参照。

＜バックアズマス＞：逆方位角を参照。

＜バックアップ航空機保管＞：BAIと略す。即応状態のまま保管しておくことで、現役部隊で必要になった場合などにはすぐ送り込むことができる。参考：月刊JWings5,’15

＜パックヴァーゲン＞：Sd.Kfz.234/4（ハーフトラック）を参照。

＜バックサイド・オペレーション＞：速度不安定を参照。

＜パックさん＞：第１高射群のマスコットキャラで、ペトリオットPAC3ミサイルがモチーフである。長男Ｐ太（赤ちゃんの時ピーピー泣いていたから）、長女Ａ子（ええ顔のかわええ子だから）、次男Ｍ司（海の傍で生まれた次男だから）、三男Ｃ造（Ｃを入れると４人の名前でアナグラムできるから）の４兄弟で、並べ替えるとPAC-Mになる。ちなみに父親がハーキュリーズ、祖父がアジャックス。ということは名字はナイキだろうか。参考：朝雲

＜バックショット＞：鹿撃ち弾。16発の散弾または9mm弾８発の散弾である。ダブル・オー・バックも参照。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜パックスキャット＞：PACSCAT（双胴船）を参照。

＜バック・トゥ・バック＞：ブルーインパルス曲技飛行の１つ、Back to back。2010年のブルーインパルス創設50周年記念で初登場した。２機（５・６番機）が上下に並んで会場右から進入し、下の機が背面飛行に移り、そのまま左に抜ける。元々は没になった別の機動に付けられていた名称をそのまま流用したらしく、腹合わせなのに「背中合わせ」と命名されている（実際に背中合わせをするのはカリプソ）。参考：月刊JWings6,’10、8,’24

＜バッグドラッグ＞：機体が故障した際に予備機に乗り換える作業のこと。ラインバッカー�U作戦でB-52のクルーがこう称した。この際、大型ブリーフケース、２食分の食料、マニュアル一式など大量の荷物を持っていく必要があった。参考：月刊軍事研究2,’03

＜パック・ハウザー＞：M1パック・ハウザー（榴弾砲）を参照。

＜バックファイア＞：Tu-22Mシリーズ（爆撃機）を参照。

＜バックフィン＞：Tu-98シリーズ（爆撃機）を参照。

＜パック・フロント＞：第２次大戦ツィタデレ作戦時にソ連軍が構築した対戦車集合陣地。縦深250-300kmに及ぶ３層の防御陣地で、地雷原、火点、鉄条網、トーチカなどによる防御拠点が各師団防御区域に7-12ヵ所設けてある。防御拠点には45-76.2mm対戦車砲が3-5門、14.5mm対戦車銃５丁以上、82-120mm迫撃砲2-5門及びこれらの支援用の重機関銃小隊が配置され、重点防御地区には対戦車砲12門が設置された。76.2mm対戦車砲の布陣密度は1kmあたり15門で、これにより�W号戦車50両の突破攻撃を防ぐという計算である。各防御拠点は互いに十字砲火を浴びせられるように配置してあり、必ず側面を狙えるようになっていた。第２・第３線の防御拠点周辺にはT-34/76がダックインしており、通常はトーチカとして使用、ドイツ軍が前線を突破して後方に抜けた際には機動防御を担当した。陣地内の歩兵は対戦車肉薄攻撃の徹底訓練を受けており、対戦車手榴弾や火炎瓶でドイツ軍戦車を攻撃した。参考：月刊PANZER9,’00、月刊軍事研究11,’13

＜バックホー＞：ブルドーザーの後部に装着する油圧ショベルのこと。参考：陸上自衛隊地上戦力の全容

＜パック・ボット５１０＞：アメリカ陸軍の爆発物処理用遠隔操作式小型ロボットPackbot 510。アイロボット社が1998年にDARPAから戦術機動ロボットの契約を得て開発した。装軌式車体（不整地踏破のため通常履帯の前部外側にフリッパーと呼ばれる小型の履帯を持つ）に機械式アーム（長さ1.8m、三段折り畳み）を装備している。アームの２段目にマニュピレータ・グリッパー（重量13.6kgまで持ち上げられる）、３段目先端に２基の光学カメラ（ズームは光学12倍とデジタル26倍の計312倍。赤外線カメラ１基を追加可能）が装着されており、光イオン化検知器、γ線検知器、可燃性ガス検知器、窒素検知器、塩素検知器などに換装してNBC偵察にも投入可能。400Gの耐衝撃性と3mの耐水性を持ち、２階の窓からコンクリートの地面に落としても作動する。全長686mm、フリッパー延長時989mm、全幅406mm、フリッパー延長時521mm、全高178mm（アーム除く）、全備重量18kg。最大速度9.6km（14km？）、動力源はリチウムイオンバッテリーで、作動時間４時間以上。コントローラはプレイステーションに使用されているようなタイプで、大きさは338mm×116mm×63.5mm、重量は5.38kg。使用周波数は2.4GHzまたは4.9GHzで、遠隔操作距離800-1000m。同時多発テロで倒壊したWTCの捜索活動に投入され、2002年からは不朽の自由作戦やイラクでのIED処理に投入されている。東日本大震災に伴い発生した福島第一原発事故で、３号機原子炉建屋内の偵察にも使用された。参考：月刊グランドパワー3,’05、月刊軍事研究2,’17、7,’12、12,’11、4,’05、防衛技術ジャーナル1,’07、月刊PANZER8,’10、朝雲

＜パックマン・シグネチャー＞：ROを参照。

＜パック飯＞：自衛隊用語で、戦闘糧食�U型のこと。参考：スピアヘッドNo.2

＜ハックルバック＞：SS-295（潜水艦）を参照。

＜バックレイ＞：DE-51（護衛駆逐艦）を参照。

＜バックレイ級＞：アメリカ海軍護衛駆逐艦Buckley級。エヴァーツ級より船体が長いので長船体型、主機の形式からTE（Turbo-Electric）型とも呼ばれる。エヴァーツ級の主機を当初の計画通り蒸気タービン・エレクトリック推進としたものである。缶・機・缶・機の交互配置を採用、機関スペースを確保するためエヴァーツ級よりも船体を延長しており、このスペースを活かして553mm３連装魚雷発射管１基を搭載した。全力時には前部の缶・機で右軸電動機、後部で左軸電動機を動かすが、片方が作動不能となった時に備え、片方で両軸を駆動させることもできる。全長93.27m、幅11.28m（DE153-161、198-223、665-673、693-705、789-800は11.2m）、吃水3.4m、基準排水量1357トン、戦時公称基準排水量1400トン、満載排水量1720トン。主機はターボ・エレクトリック方式、GEギヤード・タービン（単胴型、速度複式段落１段、衝動段落９段、回転数4500回転、出力6750馬力）２基、発電機（２極３相同期型交流、出力4600kW、電圧2700V、93.3サイクル）２基、電動機（出力6000馬力）２基、主缶はバブコック＆ウィルコックス式水管缶２基（DE-155、199-213、633-644、675-683、693-705はコンパッション・エンジニアリング式、DE51-98、563-578はフォスター・ホイーラー式。いずれも圧力１平方センチあたり30.6kg、温度399度）、出力12000馬力、２軸推進、速力23.5ノット。全力運転時の発電機と電動機の減速比は13:1で、プロペラ回転数は430rpm。重油搭載量378トン、航続距離4500海里（15ノット、1945年公称）／6000海里（12ノット、計画）。兵装は7.6cm50口径単装両用砲３門、28mm４連装機関砲１基（DE-153は40mm連装機関砲１基）、40mm単装機関砲４門（DE575-578のみ装備）、20mm単装機関砲８門（DE638-644、704、705、799、800は10門、DE575-578は６門）、533mm３連装魚雷発射管１基、爆雷投射機Ｋ砲８基、ヘッジホッグ１基、爆雷投下軌条２条。艦尾の爆雷投下軌条の間には発煙装置を持つ。乗員186名（戦時220名）。DE-51、DE53-57、DE-59、DE-60、DE-62、DE-63、DE65-70、DE153-161、DE198-223、DE575-578、DE633-644、DE665-667、DE675-683、DE693-705、DE789-800の108隻が1943-44年に就役し、約40隻がチャールズ・ローレンス級高速輸送艦などに改造され、４隻が戦没した。他に46隻がキャプテン級としてイギリスに引き渡されている。大戦後期に魚雷発射管を撤去し、40mm単装機関砲を両舷に２基ずつ、20mm単装機関砲を２門増設した。また、DE-678など10隻が第１・第３砲塔を12.7cm単装両用砲に換装、第２砲塔及び付近の20mm機関砲を撤去してヘッジホッグを移し、魚雷発射管と28mm４連装機関砲を撤去して40mm４連装機関砲１基と40mm連装機関砲２基を搭載した。参考：アメリカ護衛艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船12,'21、3,’13

＜パッケージＱ＞：デザート・ストーム作戦中の1991年1月19日、アメリカ軍がバグダッド昼間爆撃のために用意したストライク・パッケージ。攻撃の主力はF-16攻撃機72機（2000ポンド爆弾Mk84を２発、サイドワインダー４発、増槽２本搭載）で、護衛はF-15戦闘機16機とF-4Gワイルドウィーズル８機（AGM-88HARM２発搭載）、EF-111電子戦機４機である。しかしバグダッド地区はSAM552基とAAA1267門で固めてあり、HARMがあっという間に弾切れになったため、最後尾の第614戦術戦闘飛行隊はほぼ無防備のまま20発以上のSAM攻撃を受け、２機が撃墜された。また、使用した爆弾も無誘導だったため、攻撃目標の大半を撃ち漏らした。参考：月刊軍事研究7,’07

＜バッゲ工作＞：太平洋戦争末期に日本が行った終戦工作。昭和19年9月、朝日新聞専務と駐日スウェーデン公使のバッゲ氏が軽井沢で会談し、専務は全占領地域の返還及び満州放棄を条件に太平洋戦争を終結させる計画が近衛文麿氏らの元で進んでいるので、スウェーデン政府の斡旋によりロンドンに探りを入れて欲しいと申し出た。その後も２人は会談を重ね、昭和20年3月にバッゲ氏のスウェーデンへの帰国が決定した際には重光外相が外相官邸で面会し、スウェーデン政府への仲介を依頼した。しかし4月5日に小磯内閣が総辞職して外相が東郷氏に交代し、重光氏同様に和平を望んでいたもののストックホルムの日本公使との連絡が上手くいかず、4月末にスウェーデンに帰国したバッゲ氏との間で話がすれ違ってしまった。日本政府も5月中旬の最高戦争指導会議でソ連を仲介とした和平工作を決定し、本工作は保留になっていたが、ストックホルムの各紙が5月18日にスウェーデンを介した日本の和平工作を報じたため、情報が漏れたと判断した政府は工作を打ち切った。参考：太平洋戦争情報戦

＜白光＞：銀河二一型（夜間戦闘機）を参照。

＜八甲田山死の行軍＞：明治35年（1902年）1月、日本陸軍が日露戦争を前にして訓練と研究を目的に行った、青森県八甲田山での雪中行軍。歩兵第５連隊の210名が幸畑、嘉瀬子内、大滝平、馬立場、大中台、増沢というコースで行軍を開始した。気象情報は全く無く、案内人もいない状態で開始され、そこに氷点下22度、風速30mの吹雪が襲ってきたため道を失った上に食料・水が凍結し、冬装備も全く通用せず、３日で199名が凍死した。同時に別ルートで歩兵第31連隊の37名が八甲田山雪中行軍を行っているが、こちらは全員が無事に224kmを11泊12日で踏破している。1965年から、青森の第５普通科連隊が当時と同じコースで慰霊を兼ねた訓練を始めた。2012年4月12日、遺族が門外不出としてきた行軍当時の歩兵第31連隊指揮官福島泰蔵大尉の遺品250点が陸自幹部候補生学校に寄贈され、寄贈式が行われた。参考：コンバット・バイブル、朝雲

＜八甲田雪中行軍演習＞：1965年から陸自第９師団第５普通科連隊が実施している訓練で、八甲田山死の行軍の慰霊を兼ねる。日程は毎年変わるが、山中に一泊することが多い。2014年（第45回）は2月7日に実施され、0730に氷点下９℃・風速５メートルの降雪下、640名でスキー行軍を開始。20kgの装備を身に付け、4-5名で100kgのアキオを引っ張りながら八甲田山を登り、1325に7.4km先の銅像茶屋に到着、更に標高732mの馬立場にある後藤房之助伍長の像の前で行事完了を報告し、1500に青森駐屯地に帰投した。2015年（第46回）は2月9-11日に実施され、幸畑陸軍墓地を参拝した後、隊員710名が20kgの装備を身に付け、4-5名で80kgのアキオを曳きつつ体感温度氷点下28度の中を行進し、雪中で野営、11日1248に大中台に到着した。第３・第４中隊は小谷演習場で訓練検閲に移り、12日1120に終了している。2016年は2月15-18日に実施され、隊員720名が参加。氷点下10度・風速10mの中を20kgの装備を身に付け、80kgのアキオを4-5名で曳きつつ青森市小峠を出発、銅像茶屋まで行進し、車両で深沢温泉地区に移動して雪壕を構築し宿営、翌1200過ぎに大中台の到着した。2017年（第48回）は2月6-7日に行われ、隊員610名が参加。気温マイナス３℃・風速3m・降雪の中、幸畑陸軍墓地で出発報告を行い、20kgの個人装具を背負い80kgのアキオを曳き0700から順次小峠を出発、銅像茶屋で後藤伍長銅像に拝礼し、1435に小峠に到着、15kmを走破した。2018年は2月14日に行われ、隊員629名が参加。0600に幸畑陸軍墓地を訪れた後、気温マイナス９℃・風速8mの中、20kgの個人装備を背負い80kgのアキオを4-5名で曳行しつつ0700から順次小峠を出発し、銅像茶屋で折り返して1554に小峠に到着した。2019年の第50回は1月22-24日に行われ、隊員600名（うち女性自衛官５名）が参加。1月22日に幸畑陸軍墓地で参拝行事を行い、1月23日0838に八甲田山小峠からスキー行進を開始、1340以降に銅像茶屋に順次到着し、後藤房之介伍長の銅像に拝礼して深沢地区に向かい、雪壕で宿営して1月24日0639に出発、1522に全員が大中台に到着して演習を終了した。2020年の第51回は、1月24日に幸畑陸軍墓地で訓練開始式を行い、1月27日に本演習を実施。隊員622名が参加し、20kgの装備を身につけ80kgのアキオを曳行、小峠から銅像茶屋までの往復15kmを行進し、全員が無事に帰還した。2021年の第52回は新型コロナウイルス感染拡大の影響でスキー行進が中止された。2022年の第53回は1月31日に行われ、隊員470名が参加し、気温氷点下11℃・体感温度マイナス22度の中、20kgの背嚢を背負い、100kgのアキオを４名１組で曳航し、小峠を出発、後藤房之助伍長の銅像まで7.5kmを３時間半かけて踏破した。参考：JGround Vol.11、MAMOR vol.124、朝雲

＜八紘丸＞：日本海軍特設給油艦。捷一号作戦にあたり、燃料輸送のために徴用された。昭和19年12月4日、南シナ海で雷撃を受けて沈没した。参考：月刊軍事研究12,’07

＜白骨＞：韓国陸軍第３師団のニックネーム。

＜初桜＞：日本海軍松型駆逐艦26番艦。昭和20年5月28日竣工。昭和20年9月15日に除籍され、特別輸送艦として使用された後、昭和22年7月29日に賠償艦としてナホトカでソ連に引き渡された。参考：日本駆逐艦史、日本海軍艦隊総覧

＜発錆雷管＞：コロシブ・プライマーを参照。

＜ハッサン２世＞：612（フリゲート）を参照。

＜バッシェ＞：DD-470（駆逐艦）を参照。

＜バッジ・システム＞：BADGEシステムを参照。

＜パッシブ音響誘導＞：音響誘導を参照。

＜パッシブ型レーダー＞：レーダー送信アンテナと複数のレーダー受信アンテナを別個に設置したレーダー。CLOシステムの１つで、ステルス機により反らされた反射レーダー波を送信アンテナとは別の方向にある受信アンテナでキャッチし、ステルス機を発見することができる。チェコのタマラ（探知距離450km）、ウクライナのコルチュガ（探知距離700km）などが開発されている。参考：月刊JWings8,’03、月刊軍事研究9,’16

＜パッシブ検知装置＞：AN/ALR-73（レーダー警報）を参照。

＜パッシブ攻撃兵器＞：CBU-107/B（クラスター弾）を参照。

＜パッシブ・ジャミング＞：ジャミングを参照。

＜パッシブ赤外線暗視装置＞：赤外線暗視装置を参照。

＜パッシブ赤外線ホーミング＞：赤外線パッシブホーミングを参照。

＜パッシブ測距ソナー＞：船体側面に複数のソナー・アレイを装着し、探知した音の時間差を利用して目標までの距離を測定できるようにしたもの。精度の関係で2kHz以上あたりの周波数帯を使用しており、最大測距距離は短め。艦首ソナー、側面ソナー、TASSと複数のソナーを運用するようになったため、専用のパッシブ測距ソナーを搭載する代わりに、ソナーシステムのソフトウェアに測距機能を組み込むようになった。参考：月刊世界の艦船1,’17

＜パッシブ・ソナー＞：自分では音を発せず、相手の発する音を探知するソナー。相手のソナー音を専門に探知するものは逆探ソナーという。生の音なら0-10dB、プロセッサで増幅すればマイナス10dB以下の音もキャッチできる。高感度ハイドロフォンと高度な処理技術を要するが、被探知の危険が無い。スクリュー音の音色、リズム、速さ、推進軸数、方向、方位を測定し、艦種や射撃諸元を得る。1916年に無指向性、1917年に指向性パッシブ・ソナーが実用化された。昔は名人芸で判定していたが、近年はコンピュータ処理となった。音の性質や方位は分かるが、複数を組み合わせないと相手の距離が分からないという欠点があり、単体で測距機能を持つパッシブ測距ソナーも開発されたが、個別に積むのも面倒なのでソナーシステムに測距機能を統合するようになった。自艦騒音にも弱く、10ノットを超えると聴きづらくなり、20ノットを超えると自己雑音にマスクされて何も聞こえなくなってしまうらしいので、TASSが開発された。音響が複雑に反射する沿海域での音響探知も容易ではない。参考：兵器メカニズム図鑑、ザ・マーチ42号、39号、月刊世界の艦船1,’17、8,’82増刊、7,'20、6,'21、月刊軍事研究2,’11、続潜水艦気質よもやま物語、陸海軍学校と教育

＜パッシブ・ソナー（日本海軍）＞：水中聴音機という。音源がどの方位から来るか（右70度）、移動方向はどちらか（艦首に向かい移動）、近づく（内角）か遠ざかる（外角）か、速力はいくらか（１分間のスクリュー音リズムを測って判定。16ノット）、大きさはどれくらいか（感１）、種類は（タービン音、金属性、高速力推進器音）、スクリューが何翅で何軸推進かといったことを掴む。これらにより艦種の推定も可能である。複数艦が同時に来た場合には、整相器を振り分けて分離聴音を行う。条件が良ければ30kmくらい先の音源を探知できる。参考：潜水艦気質よもやま物語、続潜水艦気質よもやま物語、陸海軍学校と教育

＜パッシブ・フェイズド・アレイ・レーダー＞：フェイズド・アレイ・レーダーを参照。

＜パッシブ・レーダー＞：ある場所から発せられた電波を受信機で直接受信した直接波と、目標で反射してから受信機に入った散乱波の時間差から目標の距離を測り、散乱波の来た方向から方位を算定し、目標の位置を把握する方式のレーダー。既存の（その辺を飛び交っている）レーダー波や通信波、テレビや携帯電話の電波を使うので、自ら電波を送信する必要が無く、妨害や逆探知を受けにくい。散乱波の方向を正確にキャッチしないと目標位置が把握できない、目標のRCSが変化すると同一目標と認識できなくなったり探知できなくなったりする、リアルタイム処理が難しい、既存の電波発信施設が目標探知に最適な地点にあるとは限らないといった問題点がある。参考：月刊世界の艦船3,’17、月刊航空ファン5,’17

＜パッシブ・レーダー・ホーミング＞：Passive Radar Homing、PRHと略す。電波を逆探知し、発信源に向かわせる誘導方法のこと。対レーダーミサイルなどに使用される。敵電波の特性を予め調べておく必要がある。参考：月刊軍事研究12,’06、月刊世界の艦船3,’05

＜はつしま＞：MSC-606（えのしま型掃海艇）またはMSC-649（はつしま型掃海艇）を参照。

＜初島＞：初島（電纜敷設艇）を参照。

＜初島型＞：初島型（電纜敷設艇）を参照。

＜はつしま型＞：海上自衛隊の掃海艇。磁気／音響機雷の複合掃海能力を持つが、掃討の方を重視しており、水中処分員でなく遠隔操縦式機雷処分具による掃討を主任務とする。船体は木製、船型は長船首楼型で、たかみ型よりも一回り大きくした。船底はハードチャインのある角形である。海洋汚染防止のため舷側排気を止め、船体中央やや後方にFRP製の煙突を１本設置し、汚物処理装置を装備した。主機はたかみ型と同じだが、騒音を低減させるため、減速装置の減速比を上げて推進軸回転数を落としている。プロペラは４翅の可変ピッチ式で、MSC-666以降はスキュー翼を採用した。MSC-670あわしまとMSC-671さくしまは居住性向上（科員居住区２段ベッド化など）のため船体を3m延長した。全長54.3m（MSC-670以降58m）、全幅9.4m、深さ4.2m、吃水2.4m（MSC654-669は2.5m、MSC-670以降2.9m）、基準排水量440トン（MSC-670以降490トン）、満載排水量520トン（MSC-670以降550トン）。主機は三菱YV12ZC15/20�T型12気筒Ｖ型（MSC-666以降は三菱6NMU-TA1型６気筒直列４サイクル）非磁性ディーゼル２基２軸1440馬力（MSC656-665は1400馬力、MSC-666以降は1800馬力）で、速力14ノット。機雷処分用にエリコン20mm単装機関砲１門（MSC-652以降は20mm多銃身機関砲JM61を１基）を装備する。ZQS-2B機雷探知機、掃海・掃討装置、67式普通掃海具、S-2処分具、S-4機雷処分具（本体は煙突直後、誘導電線用ドラムは前甲板後部左舷にある）、掃海発電用10ZC型原動機２基（MSC-666以降は6NMU型１基）、OPS-9B対水上レーダーを搭載する。乗員45名。MSC-649はつしま、MSC-650にのしま、MSC-651みやじま、MSC-652えのしま、MSC-653うきしま、MSC-654おおしま、MSC-655にいじま、MSC-656やくしま、MSC-657なるしま、MSC-658ちちじま、MSC-659とりしま、MSC-660ははじま、MSC-661たかしま、MSC-662ぬわじま、MSC-663えだじま、MSC-664かみしま、MSC-665ひめしま、MSC-666おぎしま、MSC-667もろしま、MSC-668ゆりしま、MSC-669ひこしま、MSC-670あわしま、MSC-671さくしまの23隻が1979-89年に就役した。湾岸の夜明け作戦に参加したが、掃海具は役に立たず、ZQS-2B機雷探知ソナーとS-4機雷処分具による掃討も機雷処分数34個のうち５個しか処分できず１個で殉爆に失敗し、大半を水中処分員に委ねる結果となり、以降の対機雷戦艦艇開発に大きな戦訓を残している。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、月刊世界の艦船10,'15、11,'17増刊、1,’04、1,’95、1,’79増刊、8,’82増刊、1,’02、12,'22、海上自衛隊全艦艇史、丸スペシャルNo.76、No.78

＜初霜（初代）＞：日本海軍神風型駆逐艦２番艦。明治38年8月18日竣工、軍艦（駆逐艦）に類別された。明治38年12月12日、駆逐艦に類別変更となり、大正元年8月28日に三等駆逐艦に変更された。大正13年12月1日に掃海艇に転籍し、昭和3年4月1日に除籍され、7月6日に廃駆逐艦第９号となり、昭和3年10月12日に廃船認許された。参考：日本駆逐艦史

＜初霜（２代目）＞：日本海軍初春型駆逐艦４番艦Hatsushimo。昭和9年9月27日竣工、一等駆逐艦に類別された。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第21駆逐隊に所属していた。昭和18年3月27日、アッツ島沖海戦に参加。7月7日、キスカ島撤退作戦に参加。7月26日、キスカ島撤退作戦に向かう途中、アッツ島南方700海里で接触事故を起こした。10月24日、スルー海で艦上機の攻撃を受けて損傷した。昭和20年2月10-20日、北号作戦に参加。4月6日、沖縄特攻作戦に出撃。7月30日に京都府宮津湾で触雷沈没し、9月30日に除籍され、後に引き揚げられて昭和24年に解体された。参考：日本駆逐艦史、激闘太平洋戦記、第２次大戦日本海軍作戦年誌、ラバウル航空戦、月刊世界の艦船9,’14

＜発射後ロックオン＞：LOALを参照。

＜発射式照明筒＞：自衛隊の火工品。細谷火工製。参考：月刊軍事研究8,’08

＜発射式発煙筒＞：自衛隊の発煙筒。国際化工製。参考：月刊軍事研究5,’08

＜発射諸元＞：武器や兵装を目標に命中させるため、発射時に武器や兵装に入力するデータのこと。針路、速力、高度・深度、経路、武器や兵装が内蔵するセンサーの作動モードなどがある。参考：月刊世界の艦船5,’17

＜発射前インターロック＞：アメリカのICBM/SLBM用誤発射防止システム。指揮官から発射係将校２名に伝達されるコード（それぞれ異なる）を手続き通りに入力しなければ核弾頭の起爆装置が作動せず、15フィート（4.57m）以上離れた所にある２つのロック解除キーを同時（時間差２秒以内）に回さなければミサイルが発射状態にならない。参考：アメリカの核兵器

＜発射前ロックオン＞：LOBLを参照。

＜発射速度＞：単位時間（普通１分間）あたりの発射弾数。装填などの射撃動作にかかる時間も入れる。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜持続発射速度＞：銃の機能に影響を及ぼす事無く、長時間連続発射できる最大発射速度。参考：火器弾薬技術ハンドブック、GUN用語事典

＜実用発射速度＞：標準的な一連の射撃関連動作を連続的に行った場合の単位時間当たりの発射可能弾数。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜自動発射速度＞：連発時の発射間隔から換算した、理論上の発射速度。狭義の発射速度はこれ。実際には照準を付け、弾倉を交換し、銃身を冷やしたり交換したりしなければいけないので、この発射速度を継続して発揮できることは無い。参考：火器弾薬技術ハンドブック、月刊軍事研究4,’12

＜発射薬＞：Charge。装薬の中の火薬類を指す。弾丸を目標物まで飛翔させるため、発射のエネルギーを発生させる火薬のことである。圧力は高く（500MPa以上に達することもある）、燃焼時間は短く（数ミリ秒）、燃焼速度は速い（毎秒0.1-1m）。砲身長に合わせた燃焼時間を選ぶ必要があり、短すぎると一気に腔圧が高くなりすぎて砲身が破裂してしまい、長すぎると加速途中で弾丸が砲口を出て行ってしまう。参考：火器弾薬技術ハンドブック、月刊PANZER3,’98、MAMOR vol.146

＜ハッシュ・ハッシュ巡洋艦＞：イギリス海軍大型軽巡洋艦の別名。フィッシャー第１海軍卿が第１次大戦時に考案したもので、ベルリン北方のバルト海沿岸に上陸作戦を行う計画があり、それを支援するのが主任務である。イギリス上陸部隊輸送船団に対し、ドイツ側は高速の巡洋艦や駆逐艦を急派するとみられたため、これを駆逐しつつ上陸支援も行える大口径砲を備え、装甲は軽巡並にして30ノット以上を発揮できるようにし、浅海での行動に備えて吃水を浅くした。38.1cm砲４門搭載のカレイジャス級２隻と45.7cm砲２門搭載のフューリアス級を建造したが、発射時の振動に耐えられず、実際には使えない代物で、バルト海への上陸作戦も没になり、後に空母に改造された。参考：月刊世界の艦船1,’23、戦艦入門、第２次大戦のイギリス軍艦

＜ハッシュマーク＞：サービスストライプ（パッチ）を参照。

＜バッズワース＞：L03（駆逐艦）を参照。

＜バッセイン＞：M2707（掃海艇）を参照。

＜八仙山＞：913（揚陸艦）を参照。

＜パッセンジャステップ＞：航空自衛隊の政府専用機B747-400用乗降ステップPES-540C。全長7.636m、全幅2.4m、全高3.9m、車重6.5トン。エンジンは4D33直列４気筒ディーゼル（4124cc、120馬力）で、トランスミッションはM3S5（前進５段、後進１段）、燃料タンク容量130リットル。乗員２名。参考：自衛隊装備年鑑1996

＜伐掃車＞：日本陸軍のジャングル啓開器材。伐開機の後ろを付いていき、車体前面のウインチと前部左右のクレーンで倒木を片付け、必要に応じてチェーンソーや電動丸鋸で倒木や小樹木を細かく切断するのが主任務である。発電機を備えており、チェーンソーなら２基、丸鋸なら６基を同時に使用可能。伐開機１両あたり２両が配備される。日野重工業製。参考：工兵入門

＜バッタ＞：こおろぎを参照。

＜バッター＞：精神棒、海軍精神注入棒ともいう。長さ６尺（60cm？）、直径5cmの樫の木で出来た棒で、鬼心来々仏心無用と墨で書かれている。日本海軍でケツバット（罰直）用に使用された。殴られる方は両手を挙げて少し前屈みになり、尻を突き出す。野球の木製バットを代わりに使ったらすぐ折れてしまったというから、相当な全力ケツバットである。尻に布などを仕込んで痛み軽減に努めた者もいたが、ばれると倍以上くらった。死人も出たようである。参考：海軍よもやま物語、帝国陸海軍事典

＜パッターニー＞：タイ海軍パッターニー級哨戒艦１番艦Pattani。満載排水量1463トン。2005年12月竣工。2012年6月10日、バンコク沖で海上自衛隊遠洋練習航海艦隊と親善訓練を実施。参考：月刊世界の艦船8,’24、10,’12

＜パッターニー級＞：タイ海軍コルベットPattani級。建造は中国である。船体は余裕を持って設計されており、CIWS、対艦ミサイル、対潜兵装の追加が可能。76mm砲・20mm機関砲管制用にTMX/EO方位盤を装備する。全長95.5m、満載排水量1463トン。主機はディーゼル、速力25ノット、航続距離3500海里（15ノット）。兵装は76mm単装砲１門、20mm単装機関砲２門。１番艦パッターニーと２番艦ナラーティワートが2005-06年に就役した。参考：月刊世界の艦船9,’10、8,’13、4,’22、8,’24

＜はつたか＞：MSI-696（掃海艇）を参照。

＜初鷹＞：T-1練習機シリーズ（航空自衛隊）を参照。

＜初鷹＞：日本海軍初鷹型敷設艦Hatsutaka。昭和13年起工、昭和14年10月31日竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は南遣艦隊第９根拠地隊に所属、マレー攻略戦に参加。昭和17年2月からシンガポール及びマラッカ海峡周辺で水路警戒や護衛を実施。6月、ニコバル諸島攻略戦に参加。9月30日、ラバウルに展開。昭和18年4月、第９特別根拠地隊に編入され、ペナン、シンガポール、スマトラ周辺で対潜任務に就いた。12月27日、厳島丸と衝突した。昭和19年7月1日から仏印・シンガポール方面で船団護衛を実施。8月3日、シンガポール付近で触雷して小破した。10月、シンガポール及びペナンに機雷を敷設した。昭和20年5月4日、シャム湾でSS-371ラガートを撃沈した。5月16日、マレー沖で船団護衛中にSS-366ホークビルの雷撃で沈没した。8月10日に除籍された。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍特務艦船史、小艦艇入門、写真集日本の小艦艇、敷設艦 工作艦 給油艦 病院船

＜初鷹型＞：日本海軍敷設艦Hatsutaka級。中身は急設網艦だが、ソナー（九三式水中探信儀と九三式水中聴音機を１基ずつ）を持ち、爆雷や掃海具も搭載可能で、太平洋戦争では護衛艦としても使用された。白鷹型の改良型で、復原性強化のため乾舷を0.9m低くして吃水を0.9m増加、艦橋を２層として煙突を低くし、マストを軽量化した。主機を強化して燃料タンクを拡大、速力と航続力を強化している。主兵装は対空兼対潜用として40mm機関砲にしたが、故障が多く、潜水艦の耐圧船殻を撃ち抜くには威力不足だったため、３番艦では8cm高角砲＋13mm機銃に変更した。全長91m、水線長86.5m、最大幅11.3m、吃水4m、基準排水量1600トン、公試排水量1890トン。主機は艦本式オール・ギヤード・タービン２基、主缶はロ号艦本式石炭重油混焼水管缶３基、出力6000馬力、２軸推進、速力20ノット、燃料搭載量は石炭265トン・重油116トン、航続距離は14ノットで3000海里。兵装は毘式四〇ミリ連装機関砲２基（若鷹は三年式四〇口径八サンチ単装高角砲２門＋九三式13mm連装機銃２基）、機雷投下軌条６条、九六式防潜網24組または九三式一号機雷100個、九四式爆雷投射機１基、爆雷投下台４基、爆雷18個。乗員199名（若鷹は202名）。マル三計画（計画番号H-12）で初鷹、蒼鷹、マル四計画（計画番号H-12b）で若鷹が建造され、昭和14-16年に就役した。太平洋戦争では輸送や船団護衛に使用され、昭和19年頃には機雷投下軌条を撤去して爆雷投射器を増設した。参考：日本海軍特務艦船史、敷設艦 工作艦 給油艦 病院船、小艦艇入門、写真集日本の小艦艇

＜発達型６８８級＞：ロサンゼルス級フライト�V（攻撃原潜）を参照。

＜発達型ＲＰＶ＞：ARPVを参照。

＜発達型軽攻撃車両＞：ALSVを参照。

＜発達型戦術戦闘機＞：ATF（Advanced Tactical Fighter）と略す。アメリカ空軍が1973年1月26日に公式開発書類を作った高亜音速多用途戦闘機で、1981年5月21日にグラマン、ジェネラル・ダイナミクス、ノースロップ、フェアチャイルド、ボーイング、ボート、マクダネル・ダグラス、ロッキード、ロックウェル・インターナショナルの９社に対してRFIを出した。12月にはアメリカ空海軍戦闘機（F-15、F-16、F-14、F/A-18）の後継機という要求に変わっている。1982年4月、アメリカ空軍はグラマン、ジェネラル・ダイナミクス、ノースロップ、ボーイング、マクダネル・ダグラス、ロッキード、ロックウェル・インターナショナルに計画管理指示を出し、研究作業を始めさせた。結果、機体に要求する性能が軽量簡素低コスト、超音速巡航・高機動、亜音速飛行時低視認性、高マッハ・高々度性能に決まり、更に低視認性、超音速巡航、高機動性に絞られて1983年9月に７社と研究契約が結ばれた。1984年末、基本要求が離陸総重量50000ポンド（22.7トン）、超音速巡航（マッハ1.4-1.5）、戦闘行動半径800マイル、必要滑走距離2000フィート（609.6m）、機体価格4000万ドル以下、F-15と同等以下のライフサイクルコストに決定し、1985年9月にアメリカ空軍がRFPを出した。期限の1986年1月までに機体案を出したのはジェネラル・ダイナミクス、ノースロップ、ボーイング、マクダネル・ダグラス、ロッキードの５社で、実際にはボーイング／ジェネラル・ダイナミクス／ロッキードとノースロップ／マクダネル・ダグラスがチームを組み、1986年10月31日に試作機を作ることが決定、前者がYF-22を、後者がYF-23を製作した。同時にエンジンの開発も決まっており、プラット＆ホイットニーがYF119、ジェネラル・エレクトリックがYF120を作ることになった。YF119搭載YF-23が1990年8月27日、YF120搭載YF-22が9月29日、YF120搭載YF-23が10月26日、YF119搭載YF-22が10月30日に初飛行し、テストの結果、1991年4月23日にYF-22が選定され、F-22として制式化された。参考：月刊航空情報8,’12、月刊JWings3,’16

＜発達型対レーダーミサイル＞：AGM-88Eを参照。

＜発達型多用途ＲＰＶ＞：ARPV（無人機）を参照。

＜発達型短距離離陸・垂直着陸機＞：ASTOVLを参照。

＜発達型目標指示センサー＞：ATSを参照。

＜ハッチ＞：艙口。甲板昇降口のこと。水が入らないように縁板（Coaning）が付いているものもあり、ハッチのフタ（カバープレート）はボルト、ドッグ（回し金、かすがい）、ケッチで固定する。貨物ハッチのように大型のもの（開口部はハッチカバーやハッチボードで塞ぎ、防水布を被せて縁板に固定する）や、マンホールのようにヒンジだけで固定される小型のものがある。防御甲板に付いているハッチは甲板の装甲と同じ厚さがあり、凄まじく重いので、反対側に錘を付けるなどの工夫を施して開けやすくする。車両の天井や床に付く同様の構造もハッチと呼ばれ、側面にあってもドアでなくハッチと称されていたりする。参考：米海軍サバイバルマニュアル、海軍操舵員よもやま物語

＜バッチ＞：アメリカ海軍駆逐艦。1945年5月13日、沖縄付近で特攻機の攻撃を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜発着艦集合訓練＞：海上自衛隊のヘリコプター発着艦訓練。昼間と夜間の訓練を行った後、夜間に資格審査試験を実施して終了する。対象は飛行隊長が受験資格ありと認めた機長資格保持者などで、発着艦資格を持っていても３ヶ月以上発着艦を行っていなければ再度試験を受けなければならない。試験官は検定官の資格を持つ機長で、合格すれば航空隊司令により発着艦資格が授与される。参考：月刊JWings5,’13

＜罰直＞：日本海軍用語で、個人もしくは集団に対する制裁のこと。原因は成績が悪い、やる気が無い、風紀が乱れている、盗難事件が起きたといったものから、上官や古参兵の機嫌が悪い、古参兵が上官に殴られたので気晴らしに、といったものまで様々である。前に支え（腕立て伏せ）、釣床支え（釣床を両手で持ち上げる）、衣嚢支え、銃支え、バッター、アゴ（顔を殴る）、二列に整列して前後で殴り合う、蜂の巣（衣嚢棚に潜る）、ウグイスの谷渡り（ウグイスの鳴き真似をしながら梁の上や机の下などを走り回る）などがあり、兵科別にも色々な罰直があった。海軍記念日、四大節、観艦式などには行わない。兵の方でもお礼参りをすることがあり、短剣の鞘に塩を入れたり、異動直前に上官のチストの中に硫酸（！）を撒いたりした者もいたらしい。参考：海軍よもやま物語、帝国陸海軍事典

＜ハッチンス＞：DD-476（駆逐艦）を参照。

＜ハッチンソン＞：PF-45（フリゲート）を参照。

＜バッツ＞：RVAH-13（偵察攻撃飛行隊）またはVAH-13（重攻撃飛行隊）またはVMFA-242（海兵戦闘攻撃飛行隊）またはVMFA(AW)-242（海兵全天候戦闘攻撃飛行隊）を参照。

＜バッツ＞：ヴィルヘルム・バッツ（Wilhelm Batz）。ドイツ空軍エース。1942年、26歳で第52戦闘航空団に配属された。1944年6月、15機撃墜を達成。その後は撃墜機数を飛躍的に伸ばしたため、ソ連は親衛戦闘機連隊に特定目標として撃墜命令を出している。1945年4月21日、剣付柏葉騎士鉄十字章（戦闘機パイロットとしては最後となる）を受章した。最終階級は少佐。総撃墜機数237機。第２次大戦後は西ドイツ空軍に入隊した。参考：グラフィックアクション36

＜初月＞：日本海軍秋月型駆逐艦４番艦。昭和17年12月29日竣工。昭和17年11月14日、第３次ソロモン海戦に参加。昭和18年3月8日、門司埼の北東1820mの地点で触礁した。昭和19年10月20日、比島沖海戦に参加。10月25日、エンガノ岬沖で艦砲射撃を受けて沈没し、12月10日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜バッティスタ・デ・アンドラーデ級＞：ポルトガル海軍フリゲートBaptista de Andrade級。全長84.6m、幅10.3m、吃水3.1m、満載排水量1380トン。主機はディーゼルで、出力10560馬力、２軸推進、速力22ノット。兵装は100mm単装砲１門、40mm単装機関砲２丁、324mm３連装短魚雷発射管２基。1974年から４隻が就役した。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊

＜発電溶接機（１／２トン溶接車搭載用）＞：自衛隊の機器。アルティア製。参考：月刊軍事研究2,’18

＜バッテリ・アナライザ＞：自衛隊の機器。古河電池製。参考：月刊軍事研究4,’19

＜バッテリー＞：二次電池を参照。

＜発展型ＫＨ−１１＞：KH-12（偵察衛星）を参照。

＜発展型空中センサー＞：AN/APS-154（レーダー）を参照。

＜発展型シー・スパロー・ミサイル＞：RIM-7シリーズ（艦対空ミサイル）を参照。

＜発展型自己防御統合システム＞：ASPISを参照。

＜発展型ボルテックス＞：マーキュリー（衛星）を参照。

＜発展型ライフル完全外装式サプレッサー＞：ARIESを参照。

＜発電機＞：自衛隊の機器。オールホンダ販売が受注している。参考：月刊軍事研究12,’12

＜発電機交直両用ポータブル２型＞：自衛隊の機器。オールホンダ販売が受注している。参考：月刊軍事研究9,’11

＜発電機天幕用＞：自衛隊の機器。オールホンダ販売が受注している。参考：月刊軍事研究2,’12

＜発電機トレーラ（１２ＳＳＭ）＞：自衛隊の車両。日本トレクス製。参考：月刊軍事研究1,’15

＜発電機付加装置トレーラ（１２ＳＳＭ）＞：自衛隊の車両。日本トレクス製。参考：月刊軍事研究8,’18

＜発展と再生のためのバドル機関＞：バドル部隊がイラク戦争後に改名したもの。戦後のインフラ整備や人道支援に参加しているが、イランがイラクに築いた情報網の一端を担っているらしい。イラク新政府設立後は事実上のイラク軍となっており、イラク内務省対テロ部隊のウルフ旅団の主要メンバーを構成するなどしている。参考：月刊軍事研究4,’05

＜発電溶接機（１／２トン溶接車搭載用）＞：自衛隊の機器。アルティア製。参考：月刊軍事研究12,’15

＜ハット＞：Ka-10シリーズ（ヘリ）を参照。

＜ハッド＞：SS-255（潜水艦）またはSSN-604（スレッシャー級攻撃原潜）を参照。

＜バット＞：SWOD-9（誘導爆弾）またはT-AE-27（給兵艦）またはXP-67（試作戦闘機）を参照。

＜バット＞：メカム社が開発した多目的軽４輪駆動車。車体は装甲鋼板で、ウインド・シールドは防弾ガラスである。定員５名だが、後部座席を外せば68mm多連装ロケットランチャーや軽迫撃砲プラットフォームとしても使用できる。全長3.1m、全幅1.8m、全高1.8m。エンジンは138馬力のディーゼル。参考：月刊PANZER7,’00

＜バット２０＞：アメリカのMLB社が開発した小型UAV。前縁後退角を持つ全翼機形状である。全幅0.60m。エンジンはディーゼルで、最大速度64km、飛行範囲1.6km。参考：月刊軍事研究11,’12

＜バットＵＡＳ＞：BAT-UAS（無人機）を参照。

＜パッド・アイ＞：飛行甲板上に航空機をタイダウンさせておくための鎖を通す穴。参考：月刊JWings1,’02

＜ハット・イン・ザ・リング＞：第94戦闘飛行隊を参照。

＜発動機＞：日本陸海軍用語で、エンジンのこと。参考：月刊丸3,'18別冊

＜発動機天幕用＞：自衛隊の機器。オールホンダ販売が受注している。参考：月刊軍事研究4,’18

＜発動充電機（発動機兼用型）＞：自衛隊の機器。東洋電機工業製。参考：月刊軍事研究6,’09

＜発動発電機＞：自衛隊の機器。デンヨーまたは富士電機システムズまたは水戸工業が受注している。参考：月刊軍事研究9,’11、2,’12、12,’12

＜発動発電機（２．８ｋＶＡ）＞：自衛隊の機器。水戸工業製。参考：月刊軍事研究12,’12

＜発動発電機５．５ｋＶＡ＞：自衛隊の機器。オールホンダ販売が受注している。参考：月刊軍事研究12,’12

＜発動発電機１２．２ｋＶＡ＞：自衛隊の機器。デンヨーが受注している。参考：月刊軍事研究9,’11

＜発動発電機（１５ｋＷ）＞：自衛隊の機器。舟山が受注している。参考：月刊軍事研究8,’15

＜発動発電機（３０ｋＷ）＞：自衛隊の機器。デンヨーが受注している。参考：月刊軍事研究7,’15

＜発動発電機３０ｋＷ（Ｊ／ＴＲＱ−５０６用）＞：自衛隊の機器。シンフォニアテクノロジー製。参考：月刊軍事研究12,’16

＜発動発電機（４５ｋＷ）＞：自衛隊の機器。デンヨーまたはシンフォニアテクノロジーが受注している。参考：月刊軍事研究7,’15、8,’17

＜発動発電機（４５ｋＷ４００Ｈｚ）＞：自衛隊の機器。シンフォニアテクノロジー製。参考：月刊軍事研究12,’11

＜発動発電機６０ｋＷ＞：自衛隊の機器。デンヨーが受注している。参考：月刊軍事研究8,’11

＜発動発電機（９３式近距離地対空誘導弾野整備器材用）＞：自衛隊の機器。デンヨーが受注している。参考：月刊軍事研究1,’11

＜発動発電機１２５ｋＷ＞：自衛隊の機器。東洋電機製造製。参考：月刊軍事研究11,’12

＜発動発電機２００ｋＷ＞：自衛隊の機器。三社電機製作所または東洋電機製造またはシンフォニアテクノロジー製。参考：月刊軍事研究5,’12、11,’12、8,’15

＜発動発電機２００ｋＷ（屋外キュービクル型）＞：自衛隊の機器。東洋電機製造製。参考：月刊軍事研究8,’15

＜発動発電機（５００ｋＷ）＞：自衛隊の機器。東洋電機製造製。参考：月刊軍事研究3,’12

＜発動発電機７００ｋＷ（Ｊ／ＦＰＳ−７サイト用）＞：自衛隊の機器。明電舎製。参考：月刊軍事研究6,'17

＜発動発電機（小型）０．９ｋＶＡ＞：自衛隊の機器。オール本田販売が受注している。参考：月刊軍事研究10,’10

＜発動発電機（小型）１ｋＶＡ＞：自衛隊の機器。水戸工業製。参考：月刊軍事研究12,’12

＜発動発電機（小型）２ｋＶＡ＞：自衛隊の2kVA発動発電機。オールホンダ販売または富士重工産機販売が受注している。参考：月刊軍事研究6,’09、8,’10

＜発動発電機（小型）２．５ｋＶＡ＞：自衛隊の機器。水戸工業またはヤマハ発動機製。参考：月刊軍事研究3,’13、6,’18

＜発動発電機（小型）５ｋＶＡ＞：自衛隊の2kVA発動発電機。デンヨーが受注している。参考：月刊軍事研究8,’10

＜発動発電機（小型）１５ｋＶＡ＞：自衛隊の15kVA発動発電機。デンヨーが受注している。参考：月刊軍事研究8,’10

＜発動発電機（小型）１５ｋＷ＞：自衛隊の機器。デンヨーが受注している。参考：月刊軍事研究9,’11

＜発動発電機（小型）１５ｋＷ＞：自衛隊の機器。デンヨーが受注している。参考：月刊軍事研究11,’10

＜発動発電機（小型）５０ｋＶＡ＞：自衛隊の機器。デンヨーが受注している。参考：月刊軍事研究7,’18

＜発動発電機（宿営地給電用）２２０ｋＶＡ＞：自衛隊の機器。デンヨーが受注している。参考：月刊軍事研究1,’11

＜発動発電機（第二段階８７式対戦車誘導弾発車装置用特殊工具セット）＞：自衛隊の機器。デンヨー製。参考：月刊軍事研究6,’09

＜発動発電機負荷試験装置＞：自衛隊の機器。東芝イーアイコントロールシステムまたは東邦商工またはシンフォニアテクノロジーまたは東亜工業製。参考：月刊軍事研究12,’11、5,’14、12,’15、8,’18

＜発動発電機野外医療用２型＞：自衛隊の機器。デンヨーまたはオールホンダ販売が受注している。参考：月刊軍事研究10,’10、12,’11

＜発動発電機ユニット師・旅団用給電用＞：自衛隊の機器。デンヨーが受注している。参考：月刊軍事研究12,’15

＜発動発電機用鉛蓄電池１３０Ｅ４１Ｒ＞：自衛隊の機器。新神戸電機製。参考：月刊軍事研究12,’15

＜バット・ストック＞：銃床を参照。

＜バット・ノッチャー＞：直訳すれば「銃床に刻みを入れる者」。19世紀のアメリカで、倒した人数分の刻み目を銃床に入れる習慣があり、それを指した言葉である。第１次大戦時にはスナイパーを指す言葉になった。世界の軍用銃

＜パット・バンド＞：2K11用対空捜索レーダーのNATOコード。参考：ザ・マーチ17号

＜ハットフィールド＞：DD-231（駆逐艦）を参照。

＜バットフィッシュ＞：SS-310（ガトー級潜水艦）またはSSN-681（スタージョン級攻撃原潜）を参照。

＜バット・プレート＞：床尾板を参照。

＜バットマブ＞：アメリカ軍の小型無人機Batmav。高解像度の昼夜間カメラ、GPS/INS航法システム、自律飛行装置を搭載する。全長290mm、全幅420mm、重量１ポンド（453.6g）。モーター駆動のプロペラ推進である。参考：月刊軍事研究1,’08

＜バットメン＞：VQ-2（偵察飛行隊）を参照。

＜ハットメント＞：アメリカ軍の急造兵舎。鉄板を組み立てて倉庫型やカマボコ型に仕立てたもので、備品を運び込めば居住区、食堂、事務所、倉庫といった様々な用途に使用できる。参考：月刊軍事研究7,’14

＜バットラック＞：EP-3B（電子情報収集機）を参照。

＜パットン＞：M46（戦車）またはM47（戦車）またはM48（戦車）を参照。

＜パットン将軍＞：ジョージ・Ｓ・パットンJr。1909年、ウエストポイント陸軍士官学校卒。何が何でも戦いに勝つ、という主義で、鬼のパットンと呼ばれ、野戦病院のベッドで泣いていた兵士を平手打ちしてパワハラ問題に発展したこともあったが、戦闘を離れれば小さいことは気にしない性格だった。第１次大戦には騎兵将校として参加し、戦車に一目惚れして機甲部隊に移った。第２次大戦参戦で機甲師団長として北アフリカ戦に参加。戦時中は腰に２丁のリボルバーを差しており、１つはメキシコ動乱に持って行ったコルト・フロンティア4.75インチバレル・モデル（銀の鍍金に唐草の彫刻入り、象牙のグリップ付き）、もう１つは1935年にハワイで買ったスミス＆ウェッソン.357マグナム（象牙のグリップ付き）である。戦闘用ジャケット、乗馬ズボン、銀の拍車付き黒革乗馬ブーツに身を固め、特製のGPW/MBジープ（耐地雷用底面装甲、革張りシート、改良型フェンダー、フロントバンパー上及び前部フェンダー上に増設ライト、ボンネット上に長いラッパみたいなサイレン付き）で戦場を駆け回った。イタリア戦、オーバーロード作戦、ベルギー戦、バルジ大作戦に参加し、1945年5月の欧州戦線終戦でドイツに駐留。12月21日、ドイツで車に同乗して狩猟に出かけた際、トラックと衝突して首の骨を折り、死亡した。1970年に公開されたパットンの伝記映画「パットン大戦車軍団」の監督フランクリン・シャフナー（アカデミー賞監督賞受賞）は、第６機甲師団の小隊長として、前線でパットンと行動を共にしていたことがある。参考：THE JEEP、米英軍戦闘兵器カタログVol.1

＜ハットン弾＞：散弾銃で使用する弾丸の一種で、蝶番を破壊する時に使用する。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜発熱外来セット＞：自衛隊のテント式診察室で、陰圧式エアテントシステム内部にトリアージ／受付ドーム、患者待機／問診ドーム、診察／検査ドーム、単純Ｘ線写真（X-P）ドームを設けており、新型感染症罹患の有無や患者の重症度を判断し、それに応じた治療施設へと送る。参考：月刊軍事研究8,’09

＜バッハシュテルツェ＞：Fa330（オートジャイロ）を参照。

＜発発＞：陸上自衛隊のスラングで、発動発電機の略。参考：MAMOR vol.164

＜初春（初代）＞：日本海軍神風型駆逐艦23番艦。明治40年3月1日竣工。大正元年8月28日に三等駆逐艦に類別変更された。大正13年12月1日に除籍され、大正15年6月16日に廃船となり、昭和3年7月6日に廃駆逐艦第４号となり、昭和3年8月13日に標的艦として沈没した。参考：日本駆逐艦史

＜初春（２代目）＞：日本海軍初春型駆逐艦１番艦Hatsuharu。昭和8年9月30日竣工、一等駆逐艦に類別された。昭和9年3月6-10日、第21駆逐隊の一員として、軽巡龍田、第21水雷隊、第24潜水隊との訓練に参加。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第21駆逐隊に所属していた。昭和17年1月25日、ケンダリーで軽巡洋艦長良と衝突し、内地で修理を行った。10月17日、キスカ付近で爆撃を受けて小破した。昭和19年5月16日、千島列島松輪島付近で快鳳丸と衝突事故を起こした。11月13日、マニラ湾でアメリカ艦上機の攻撃を受けて沈没し、昭和20年1月10日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’14、6,'24、日本海軍艦隊総覧

＜初春型＞：日本海軍駆逐艦。ロンドン条約締結を受け、基準排水量1500トン以上の駆逐艦保有数が制限されたのに伴い、昭和6年度の第１次補充計画で1400トン級の駆逐艦を量産することにしたため、排水量を吹雪型より280トン減らしつつも武装は主砲１門減に止めるという計画で設計された。小さな船体に武装を無理矢理搭載したため、１番艦の公試で舵角10度にしたところ船体が38度も傾いてしまい、取り敢えずバルジを付けて就役した。更に友鶴事件と第４艦隊事件を受け、復原力強化改装を余儀無くされ、１・２番艦は後で改装を行い、３・４番艦は改装後の状態で就役している。１・２番艦の就役時諸元は以下の通り。全長109.5m、水線幅10m、吃水3m、基準排水量1400トン。主機は艦本式高低圧二胴型オール・ギヤード・タービン（巡航タービンは減速歯車を介して高圧タービンに付く）２基、主缶はロ号艦本式空気予熱器付き重油専焼水管缶（22気圧、300℃）３基で、出力42000馬力、２軸推進、速力36.5ノット、航続距離は14ノットで4000海里。兵装は三年式50口径12.7サンチ連装砲塔Ｂ型改二が２基、三年式50口径12.7サンチ単装砲塔Ａ型１門、40ミリ単装機関砲２門、九〇式三連装水上発射管（次発装填装置付き）３基。乗員205名。改装内容は、重油タンクの一部に海水補填装置を設け、艦艇外板を補強、艦艇に70トンのバラストを搭載し、船体側面の水防区画を廃止、羅針艦橋を艦橋甲板の位置に下げて小型化すると共に防楯鋼板を外し、煙突頂部を削り、機関砲台、90cm探照灯台、前後マスト、錨鎖庫の位置を下げ、前部２番弾薬庫は撤去して重油タンクに改造、３番魚雷発射管を撤去し、１番魚雷発射管の位置を1.5m下げ、前部甲板の２番砲を後部甲板に移動させ、主砲自体も高角射撃が出来ないＣ型に換装する、というものである。諸元は以下の通りとなった。基準排水量1700トン。速力33.3ノット、航続距離は14ノットで4000海里。兵装は12.7cm砲５門、40mm機関砲２門、61cm３連装魚雷発射管（次発装填装置付き）２基。初春、子日、若葉、初霜の４隻が昭和8-9年に就役した。参考：日本駆逐艦史、日本海軍艦隊総覧、歴史群像10,’06、月刊世界の艦船5,’11、9,’14

＜はつひ＞：DE-263（護衛艦）を参照。

＜ハッピーくん＞：陸上自衛隊米子駐屯地のマスコット。烏天狗がモチーフである。参考：朝雲

＜初飛行＞：First flight。航空機が完成して初めての飛行のこと。社内で初飛行したり、滑走中にたまたま浮いたりした場合には初飛行に含めないこともある。実際に飛べるか飛べないか分からない状態で挑むので、特にエンジンも機体も新開発の場合にはテストパイロットは緊張状態に置かれる。機体が完成した後、試験に必要な計測機器などを積み込み、液体漏洩試験やシステム作動試験、エンジン運転試験を行い、低速タクシーから高速タクシー試験を終え、初めて飛行試験へと移るので、ロールアウトから初飛行までの相当の間が開くこともある。参考：月刊JWings10,’09別冊付録、陸海軍学校と教育、月刊航空ファン1,’15

＜抜錨＞：錨を上げて出港・出撃すること。錨鎖を切断して海底に錨を捨てて出撃し、戦場に赴いて二度と還らないという覚悟を決めることもある。参考：海軍よもやま物語、日本潜水艦物語

＜パップ＞：イギリス軍複葉戦闘機。ソッピース社製で、原型機は1916年2月に初飛行し、イギリス海軍が5月にテストして採用を決定、イギリス陸軍も採用した。主脚は固定脚で、尾ソリが付く。20ノットの向かい風があれば6mの滑走で離陸できる。艦上からの発艦が可能だが、フロートが無いため、空母以外は陸上基地に着陸するか、不時着水するかしかなかった。全長5.86m、全幅8.07m、全高2.69m、自重357kg、全備重量555kg。翼面積23.6平方メートル、アスペクト比5.17。エンジンはクレルジェー空冷星型９気筒ロータリー（80馬力。前期型）またはル・ローヌ空冷星型９気筒ロータリー（80馬力。前期型）またはグノーム・モノソーペープ空冷星形９気筒ロータリー（100馬力。後期型）単発、プロペラは２翅、最大速度169km、航続時間３時間。武装はヴィッカーズ7.7mm機銃１丁。空対空ロケット弾８発（外翼部の上下翼間支柱に上下に４発ずつ）を搭載可能。乗員１名。1916年9月からイギリス海軍、12月からイギリス陸軍に配備され、1840機が生産されて第１次大戦に投入された。1917年春から登場したキャメル戦闘機やS.E.5戦闘機に後を譲り、練習機として使用されている。参考：月刊JWings2,'24、月刊丸10,’93

＜パップ戦闘機・海外シリーズ＞

　＜ソ式三型戦闘機＞：日本陸軍戦闘機。エンジンはロ式80馬力、プロペラはラングまたはレジー木製２翅（直径2.33m）。参考：月刊航空ファン8,’19

＜バッファ＞：緩衝器を参照。

＜バッファロー＞：CC-115（輸送機）またはCL-84（クリーブランド級軽巡洋艦）またはCL-99（クリーブランド級軽巡洋艦）またはCL-110（クリーブランド級軽巡洋艦）またはDHC-5シリーズ（輸送機）またはF2Aシリーズ（戦闘機）またはSSN-715（潜水艦）またはパナールM3シリーズ（装甲車）またはレオパルト２戦車・海外ファミリーを参照。

＜バッファロー・シリーズ＞：アメリカ軍６×６輪装甲車Buffalo。フォース・プロテクション社が開発した。参考：月刊軍事研究4,’05

＜バッファロー＞：地雷・爆発物処理専用車として導入しており、バッファローMP/CV（Mine Protected/ Clearance Vehicle）とも呼ばれる。ベースはキャスパー装甲車で、車軸を１軸追加して６輪駆動にした。フロントバンパーの両側に遠隔操作式の長さ9.1mのプラウ付きアームを装備でき、アーム先端のカメラの映像を車内で見ながらプラウで地面を掘って地雷を見つけられる。アームは115kgまでなら吊り下げられるので、梱包爆薬を設置して地雷や爆発物を誘爆させることも可能。万一爆発した時でも耐えられるよう、車体は防弾鋼板で作られており、底面はＶ字型で、車体の真下で13.6kgのTNTが炸裂しても耐えられ、タイヤの真下で20kgの高性能炸薬が炸裂してもタイヤは吹き飛ぶが車内の兵員は保護される。車体は7.62mm弾にも耐えられる。全長8.2m、全幅2.59m、全高3.96m、自重20.56トン、全備重量38.1トン、ペイロード17トン。エンジンはマック・アセット社製Al-400水冷直列６気筒ターボチャージドディーゼル（450馬力）で、トランスミッションはアリソンHD4560P（前進５段・後進１段）、最大速度105km、燃料搭載量322リットル、航続距離483km（615km？）。乗員２名、乗車兵員４名（16名？）。アメリカ軍がMRAPカテゴリー３として採用し、200両を配備してポスト・イラク戦争での爆発物処理に使用した。他にイギリスで18両、カナダで10両、イタリアで６両、フランスで５両が採用された。参考：月刊軍事研究4,’05、11,’07、月刊PANZER1,’11、8,’10

　　＜バッファローＡ２＞：エンジンをキャタピラー社製C13（12500cc）とし、増加装甲を装着したもの。少数のみアメリカ軍に採用された。参考：月刊PANZER1,’11

＜バッファロー作戦＞：ダイアデム作戦を参照。

＜八方園神社＞：海軍兵学校大講堂の北側、第２生徒館東側の小高い丘にある神社。昭和3年11月10日の昭和天皇即位の大典を記念し、不要となった伊勢皇大神宮神殿の檜材を譲り受けて昭和3年11月23日に創建された。境内の片隅には草囲いの張られた長方形のスペースがあり、休暇で帰郷した生徒が持ってきた石が山積みとなっていて、故郷の石と呼ばれた。昭和16年秋、境内に宮城遙拝所と方位盤（国内主要地名、ニューヨーク、ウラジオストク、シドニーなどの方位が刻まれている）が設置された。参拝は神殿参拝、宮城遙拝、方位盤による故郷の方角への拝礼の順で行う。参考：海軍兵学校よもやま物語

＜はつゆき＞：DD-122（護衛艦）を参照。

＜初雪（初代）＞：日本海軍神風型駆逐艦25番艦。明治39年5月17日竣工。大正元年8月28日に三等駆逐艦に類別変更された。大正13年12月1日に掃海艇に転籍となった。昭和3年4月1日に除籍され、7月6日に廃駆逐艦第17号となり、昭和4年1月31日に廃船となった。参考：日本駆逐艦史

＜初雪（２代目）＞：日本海軍吹雪型駆逐艦３番艦Hatsuyuki。昭和4年3月30日竣工、一等駆逐艦に類別された。昭和10年9月26日、第４艦隊事件で艦首を切断、修理して復旧した。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制も兵力部署も第11駆逐隊に所属していた。昭和17年3月1日、バタビア沖海戦に参加。4月5日、セイロン島攻撃に参加。6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。9月4日、ガダルカナル島揚陸作戦終了後にルンガ泊地に突入し、ガダルカナル島飛行場を砲撃した。9月5日、ガダルカナルからの帰路にアメリカ海軍APD-3グレゴリーとAPD-4リトルを発見し、夕立、叢雲と共に砲撃して撃沈した。10月1日、ガダルカナル島輸送の途中、爆撃を回避した際に舵が故障して引き返した。10月11日、サヴォ島沖夜戦で小破した。昭和18年7月5日、クラ湾夜戦に参加、被弾して小破した。7月17日、ブカからラバウルに帰投する途中、ブインでアメリカ海軍機の爆撃を受けて沈没し、10月15日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、歴史群像12,’09、6,’16、月刊世界の艦船9,’14、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜はつゆき型＞：海上自衛隊の汎用護衛艦DD。海上自衛隊初のCOGOG方式採用オールガスタービン艦・ヘリコプター搭載DDであり、八八艦隊計画に基づいて52DDとして計画された。デジタルコンピュータ式国内開発艦載戦闘システム、アクティブ対潜戦／パッシブ対潜戦兼用対潜武器システム、シースパロー艦対空ミサイルシステムIBPDMS、ハープーン艦対艦ミサイルを搭載するオールガスタービン艦で、DDとして初めてヘリコプターを積めるようにしたが、予算の関係（300億円台）から基準排水量を3000トン台に抑えたため、八八艦隊としての運用上必要最小限の機能を備えるに止めている。船型は長船首楼型で、船首楼甲板（第１甲板）が艦尾7.5m手前まで続いており遮浪甲板型に近く、船体軽量化のため船首部に強いシア、ヘリ甲板付近に下向きのシア、船首楼甲板後端で上向きのシアを有する独特の形状を採用した。船体は縦肋骨構造。バウソナーが廃止されてハル・ソナー（OQS-4中周波ソナー）になった関係で、艦首はセミ・クリッパー型になっており、小さな球状艦首を持つ。主錨も艦首両舷に格納している。対潜戦における静粛性を徹底追求しており、それまで造船所側で行っていた防音対策を予算付きで設計時から施すことにし、主機に防音・防振パッドを使用、みねゆき以降の艦のプロペラにはマスカーとプレーリー装置を取り付けた。マスカーは以前の艦も後日装備したが、プレーリーは推進系機構に組み込む関係で費用がかさむため、後日装備は断念している。ただこれらに必要な圧縮空気を作るコンプレッサーの騒音が思った以上に大きく、マスカーとプレーリーの効果を相殺してしまうという問題が生じた。主砲は前甲板の62口径76mm砲１門のみとしており、計画段階では使用不能になった際の戦闘力低下を自衛艦隊司令官から指摘されたが、装備する短SAMや僚艦によりカバーできるとして了承を得た。主砲の後ろにMk112アスロック８連装発射機を搭載していて、その後方にアスロック機力装填装置が用意されており、上構前端のアスロック弾庫は鋼板構造である。再装填時にはアスロック発射機の仰角を調整して予備弾装填装置の軸線と合致させ、手動で機力装填を行う（自動装填ではない）。煙突を挟んで左右にハープーン発射機を首尾線方向に装備、シースパローIPDMS（シースパローミサイルシステム２型）やCIWSも積んでおり、対水上戦・対空戦にも使用できる多目的艦である。煙突側面にハープーン・キャニスター操作用のクレーンが付いている。艦後部にはヘリ甲板（01甲板レベル）と格納庫を装備、ヘリコプター発着艦を円滑にするため、揺れ防止にヴォスパー社製（途中から三菱重工でライセンス生産）フィン・スタビライザーを汎用護衛艦DDとして初めて装着した。ヘリ甲板はヘリのローター回転面先端から格納庫後端まで5m以上離せる長さと、ローター直径の80%の幅を確保し、構造重量軽減のため伸縮接手を採用しており、中央にベアトラップ着艦拘束装置、伸縮接手部直前右舷にLSOを持つ。左舷側には短魚雷揚降ハッチがあり、組み立て式デリックを使って人力で魚雷庫からヘリ甲板へと短魚雷を持ち上げる。ヘリ甲板は上甲板（船首楼甲板）よりも１層高くし、水線から6mの高さを確保して波浪がヘリに被らないようにすると共に、シースパロー発射機（ヘリ甲板後方の上甲板にある）が発着の邪魔にならないよう、発射機頂部をヘリ甲板面からの仰角５度以下に収めた。後に着艦拘束装置を新型に換装し、機体尾部拘束用のリテイニング・レールを外した。艦尾7.5mはトップヘビー防止も兼ねて船首楼甲板を削り、第２甲板レベルが露天甲板となっており、航海中は波が打ち込んでくるため、備品を流されないようにしたり、サビないようにしたりと気が抜けなかった。また、艦内第２甲板レベルへの入り口は扉を二重にしたが、しばしば海水が入り込んで水浸しになった。艦尾はトランサム・スターン。船体中央水線下にはビルジキールがある。CICはDDとして初めて（護衛艦としてはいしかり型が先）主船体内（マストの真下からやや前方にかけての第２甲板レベル）に設け、戦闘区画が大きなスペースを占めている。戦闘時には艦長がCICに詰め、次席指揮官が航海艦橋で補佐する。最大速力は32ノットを目指したが、予算や主機構成の関係で難しかったため、使えるガスタービンの出力、対潜戦やアメリカ海軍との共同作戦時に必要な速力などを勘案し、最低限の30ノットを確保した。巡航ガスタービンは出力の関係でタインRM1Cの一択、メインガスタービンはオリンパスTM3BとLM2500のうち高出力で使用実績も長い前者を選択している。機関室は基準排水量の制約から来るスペース制限の関係でシフト配置が取れず、前方から第１機械室、第２機械室（減速機室？）、第３機械室（第２機械室？）という構成のパラレル配置で、第１機械室にTM3B２基、第２機械室（減速機室？）に減速機２基、第３機械室（第２機械室？）にRM1C２基を搭載（第２機械室に減速器２基とRM1C２基を搭載？）しており、TM3BとRM1Cの１基ずつの出力軸が減速機で１軸に纏められ、左右の出力軸に伝達される。ガスタービンが前後に離れている点では生残性が高いが、第２機械室（減速機室？）が浸水・破壊されると両軸ともプロペラを回せなくなってしまう。ガスタービン（24ノット・毎分160回転で巡航と高速を切り換える）と５翅可変ピッチプロペラ（海自護衛艦初の可変ピッチ式。14ノット未満では毎分100回転でピッチ制御、14ノット以上ではピッチ最大で回転数制御、最大毎分260回転まで）による速力の微調整が可能となり、従来の微速の下に最微速を設け、入出港や曳航の際に使用した。後進はプロペラのリバースピッチで行う。初めてのCOGOG艦ということもあり、速力に応じたガスタービンの切り替えは実地で経験を積むしか無く、対潜戦などで部隊が増速するタイミングを見計らってガスタービンを点火する必要もあり、最初は苦労したという。また、対潜捜索時は15-18ノットで航行するため巡航用ガスタービン２基で済むが、目標（特に水中で高速を出せる原潜）を発見して追いかける際には25ノット以上を出すので巡航用ガスタービン１基と高速用ガスタービン１基を回す必要があり、実運用の際には燃費をあまり改善できなかった。アメリカ機動部隊との共同演習で30時間連続高速航行を行った際には何度も護衛艦隊燃料安全保有基準を下回りかけたらしく、補給艦を配備するきっかけにもなっている。機関として軽量のガスタービンを採用し、船体上部に空気中の水滴飛沫除去用デミスターを装着した大型吸気口（相応に重い）を用意したことによる重心上昇を抑えるため、後部船体形状に工夫をこらし、艦橋後半部、ラティス・マスト、煙突、ヘリ格納庫をアルミ合金とし、ヘリ格納庫前方の高さを抑え、艤装品もなるべく軽い物を使った。アルミと鋼鉄を直接溶接すると電位差で腐蝕するので、チタンを挟み込んで爆発圧着することにより防止している。重要区画、ヘリ甲板、短SAM甲板は高張力鋼板でスプリンター防御を施した。燃料タンク兼用バラストタンクの他に復原性対策として専用バラストタンクも有しており、JP-5用航空燃料タンクも持つ。煙突は消音器と赤外線低減装置、散水装置付きで、ガスタービン４基の排煙を１本で排出するため、かなりの太さである。調理や浴場用の補助ボイラーを持つ。操縦室には艦内機器制御及びダメコンのため、応急監視制御板を配置した。消火装置は水成膜泡消火装置、TAS消火装置、ハロン1301消火装置など。上構は２層で、航海艦橋部分のみ３層となっており、航海艦橋は両舷ウイング付きの閉鎖型。科員居住区は４カ所あり、それぞれに休憩エリアがあってソファーとテーブルが設置されている。真水造水装置の能力は日量25トンだが、ヘリの洗浄に持って行かれ、乗員は2-3日に１回の真水シャワーが限界だった。マストは４脚ラティス式。艦橋前部両舷とヘリ甲板下両舷にプローブ式洋上給油用ステーション、艦橋と煙突の間の中部甲板両舷に洋上補給用のスライディング・パッドアイを持つ。３番艦DD-124みねゆき以降はCIWSを追加したため、海水バラストで重心を調整した。８番艦DD-129やまゆき以降は、フォークランド紛争の戦訓やジョン・Ｆ・ケネディとベルナップとの衝突事故の教訓を入れて上部構造物をアルミ合金から炎熱に強い鋼製としており、重心を降下させるため船体外板を厚くして固定バラスト230トンを搭載した（ついでに船体防御力も増した）。これに伴い、速力（１ノットくらい）や航続力などが若干低下したとみられる。全長130.0m、水線長126.0m、全幅13.6m、深さ8.5m、吃水4.2m（DD-123は4.1m、DD-129以降4.4m）、メタセンタ高さ1.69m、基準排水量2950トン（DD-129以降3050トン）、常備排水量3580トン（DD-122・123）／3660トン（DD124-128）／3970トン（DD-129以降）、満載排水量4000トン（DD-129以降4200トン）。主機はCOGOG方式、川崎ロールスロイス・タインRM1C巡航用ガスタービン２基9240軸馬力・オリンパスTM3B高速用ガスタービン２基45000軸馬力、推進は５翅可変ピッチスキュードプロペラ（直径3.9m）２軸、計画巡航速力22ノット、計画最大速力30ノット、航続距離5500海里（20ノット）。ガスタービン主発電機（1000kW。第１機関室）１基、ディーゼル発電機（600kW。第３機関室）２基、非常用ディーゼル発電機（300kW。後部発電機室）１基を搭載する。兵装は76mmコンパクト砲１門（前甲板）、20mmCIWS２基（艦橋上面両舷。DD-122/-123は後に旗甲板を補強して装備、DD-124以降は建造時から搭載）、RGM-84Cハープーン艦対艦ミサイル４連装発射筒２基（煙突両舷）、RIM-7E改シースパロー（RIM-7H？）艦対空ミサイル８連装発射機Mk29（DD-127以降は国産の発射機３型・GMLS-3、DD-131以降は発射機３型A-1・GMLS-3A-1）１基（後甲板。後にRIM-7F/-7Mに換装）、アスロック８連装発射機１基（上構直前）、３連装短魚雷発射管２基（煙突両舷。Mk46短魚雷）。自衛用にMk36チャフ発射機を装備する。HSS-2B（1991-94年にSH-60Jに機種転換）１機を搭載できる。ソナーはOQS-4（�U型）ハルソナー、対空レーダーはOPS-14B、対水上レーダーはOPS-18で、後にOPS-20航海レーダーを追加した。砲管制装置（シースパローは管制できない）は航海艦橋上のFCS-2-21A、シースパロー管制装置（砲も管制可能）はヘリ格納庫上のFCS-2-12（DD-124以降はFCS-2-12A、DD-131以降はFCS-2-12C）。戦術情報処理装置はOYQ-5シリーズ、水中攻撃指揮装置はSFCS-6、ソノブイ情報処理装置はOQA-201、ECMはOLT-3、ESMはNOLR-6B、ミサイル警報はOLR-9B、タカンはORN-6C。最後尾の甲板には対魚雷デコイの曳航具３型を２基搭載する。データリンクはリンク14で、リンク11オペレーションに参加するのは困難。艦載艇はヘリ格納庫両舷の改7.9メートル型内火艇（FRP製）計２隻で、ボート・ダビットはグラビティ式。カッターは積んでいない。膨張式救命筏コンテナを両舷に４個ずつ搭載する。乗員195名（DD-124以降は200名）。52DD-57DDとしてDD-122はつゆき、DD-123しらゆき、DD-124みねゆき、DD-125さわゆき、DD-126はまゆき、DD-127いそゆき、DD-128はるゆき、DD-129やまゆき、DD-130まつゆき、DD-131せとゆき、DD-132あさゆき、DD-133しまゆきの12隻が建造され、1982-87年に竣工した。1978年度計画艦の値段は１隻316億6100万円。DD-127（1987年）、DD-130（1992年）、DD-129（1993年）、DD-132（1993年）はOQR-1TACTASSを後日装備したが、艦内搭載区画や後甲板が狭く、運用に支障を来している。1991-94年、SH-60Jへの機種転換に伴い、対潜ヘリ用データリンクを追加し、ヘリ甲板後部のリテイリング・レールを撤去、着艦拘束装置を新型に換装した。1992-95年、対潜戦管制装置の搭載改修を実施。2010年から除籍または練習艦へと艦種変更されている。2013年3月5日、防衛大臣が退役後に海上保安庁へ譲渡することに関して実務者協議を行っていると述べた。2021年12月24日、TV-3518せとゆきが除籍され、全艦除籍された。参考：月刊世界の艦船11,’14、12,’14、7,'23、1,’15、2,’15、1,’20、3,'22、9,’10、1,’95、1,’04、3,’92増刊、5,’86、4,’98、3,’10、8,’82増刊、1,’02、1,’11、11,’11、5,’13、3,'22、月刊JWings1,’99、月刊丸8,’98、艦船メカニズム図鑑、JShips vol.48、自衛隊装備年鑑1996、海上自衛隊全艦艇史、丸スペシャルNo.77、No.78、月刊軍事研究5,’14、6,’15、8,’18、THE MILITARY BALANCE 2016

＜発令所＞：Control room。潜水艦の指揮中枢で、潜航中や戦闘時に艦長が指揮を執る場所である。潜水艦の全情報が集中しており、操縦装置、各種弁の操作装置、各種情報表示モニター、潜望鏡、海図台、指揮管制装置、戦闘システムコンソールなどが所狭しと並んでいる。参考：現代の潜水艦、月刊世界の艦船9,’12増刊、続潜水艦気質よもやま物語

＜バディ＞：相棒の意。89式小銃の愛称でもある。参考：月刊JWings6,’01、月刊丸3,’14

＜ハディーサ虐殺事件＞：2005年11月19日、イラク中西部のハディーサでアメリカ海兵隊のHMMWVがIEDで爆破され、兵士１名が死亡した。分隊長は付近にゲリラがいると見て捜索を開始したが、無関係の通りがかりのタクシーを止めて５人を射殺した上、「撃ってから質問しろ」と部下に命令して民家３軒に押し入り、19人を殺害した。タイム誌のスクープで表沙汰となり、海兵隊員４名が非計画的な殺人容疑、大隊指揮官ら４名が不正確な報告などで起訴されて裁判中だが、アメリカ国内の軍事法廷で裁かれているため、公正さが問われている。参考：月刊軍事研究3,’07

＜パティーニョ＞：A14（補給艦）を参照。

＜パティーニョ級＞：スペイン海軍補給艦Patinõ級。全長175m、排水量17050トン。速力21ノット。搭載燃料8360トン。ベル212ヘリなら３機、SH-3Dヘリなら２機を搭載できる。乗員162名。A14パティーニョが1995年に就役した。参考：月刊軍事研究1,’07、THE MILITARY BALANCE 2016、月刊世界の艦船1,’20

＜ハディール級＞：イラン海軍潜水艦Ghadil級。全長29m、幅2.75m、吃水2.5m、水中排水量115トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式、水上速力11ノット、水中速力８ノット。兵装は533mm魚雷発射管２門で、機雷も搭載可能。乗員18名。2011年11月に３隻、2012年2月9日に２隻が就役したとされる。参考：月刊世界の艦船4,’12

＜バディウイング演習＞：アメリカ空軍と韓国空軍の共同演習Exercise Buddy Wing。毎年数回実施される。参考：月刊JWings8,’15

　＜バディウイング１５−４＞：2015年6月1-5日に群山空軍基地で実施され、アメリカ空軍第８戦闘航空団と韓国空軍第20戦闘航空団第123戦術戦闘飛行隊が空対空・空対地作戦訓練と整備・地上支援共同訓練を行った。参考：月刊JWings8,’15

＜バディ給油＞：Buddy refueling、Buddy tanking。空中給油専門でない機体にバディ・ポッドを取り付けて空中給油機に仕立て、空中給油任務に就かせること。作戦機と同じ機体を使用すれば、飛行特性にあまり差が出ないので、運用が楽である。ただしポッド容量と送油速度に限界があるため、大量高速給油は出来ない。同型機同士のバディ給油は戦術核攻撃の一環として開発されたもので、作戦機の半分を給油用に割く必要があるので戦力が半減するが、核による強大な破壊力でそれを補うというコンセプトである。搭載機数に制限があり専用の空中給油機を用意できない空母でも使用されており、特に重量制限が大きいSTOBAR空母には欠かせない。参考：月刊JWings10,’09別冊付録、アメリカの核兵器、月刊世界の艦船11,’15、月刊航空ファン4,’16

＜バディ・ストア＞：A/A42R-1シリーズ（バディ・ポッド）を参照。

＜バディ・ポッド＞：ポッド式HDUのこと。ポッド内に燃料タンク、送油装置、ホース、ドローグが内蔵されている。主に増槽を改造して製作してあり、パイロンにぶら下げれば、どんな機体でも空中給油機に早変わりしてバディ給油が行える。参考：月刊JWings10,’01、10,’13

＜バディ・レージング＞：セミアクティブ・レーザー誘導兵器の誘導用レーザー照射を、発射母体以外が行うこと。参考：月刊JWings3,’23

＜パデューカ・ガス拡散工場＞：アメリカの核物質生産施設。ケンタッキー州パデューカにあり、1954年から稼働した。濃縮ウランの生産を行っている。参考：核兵器事典

＜パテラス・グイドーニ水上雷撃機＞：イタリア海軍の試作単葉水上雷撃機。1912年にパテラス・ペスカラ弁護士が海軍省に持ち込んだ雷撃機のアイディアを元に、イタリア海軍グイドーニ大尉が実機を製作した。大尉がアンリ・ファルマン水上機で80kgの物体を投下する実験に成功し、375kgの魚雷を投下するには重量2720kgの大型機が要ると算出、1914年に完成させている。全幅21.8m。1914年2月からテストに入り、ダミー魚雷の投下に成功、世界初の雷撃機となった。艦後部を滑走台に充てた防護巡洋艦も考案したが、どちらも実用性に欠けたらしく、制式化には至らなかった。参考：月刊丸7,’14

＜バテリア＞：南アフリカのデネル社が開発した大型UAVで、2004年に発表された。戦略監視、砲兵観測、哨戒、国境監視、偵察などに使用できる。機体上部には衛星通信用の皿形アンテナが付いており、機体下部にはコンフォーマル・ペイロード・モジュールの膨らみがある。合成開口レーダー、ELINT装備などを搭載可能。翼スパン15m、最大離陸重量1000kg。エンジンは富士重工製自動車用EA-82TまたはROTEX914、最大巡航速度250km、最大高度25000フィート（7620m）、航続距離750km、哨戒時間18-24時間。滑走距離15m（最小）／395m（最大重量）。ペイロード200kg。参考：月刊軍事研究1,’05

＜バテルール＞：デネル・エアロスペース・システムズ社が開発中の中高度・長滞空UAV。機首にセンサーを搭載する。最大離陸重量1000kg、ペイロード200kg。エンジンはRqtax914またはスバルEA82Tの予定で、最大巡航速度250km、最大上昇限度25000フィート（7620m）以上、行動半径750km、滞空時間18-24時間。舗装滑走路上での自動離陸能力は385m。イスラエル軍が採用予定。バテリアと同じ？参考：月刊軍事研究2,’05

＜はと＞：AS332L要人輸送ヘリ（陸上自衛隊）を参照。

＜ハト＞：四式重迫撃砲を参照。

＜鴿＞：日本海軍隼型水雷艇Hato。明治36年10月22日竣工。大正10年2月、佐世保港外で演習中に蒼鷹と衝突し、艦首を損傷。電気溶接で修理を行い、船体強度などの実地テストを行った。大正11年4月1日に除籍された。参考：日本海軍特務艦船史、小艦艇入門

＜鳩＞：日本海軍鴻型水雷艇８番艦。昭和12年9月20日竣工、水雷艇に類別された。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制では第５艦隊、兵力部署では北方部隊主隊に所属していた。昭和17年1-7月、横須賀からトラックに航空機を輸送する空母春日丸の護衛に就いた。昭和18年2月14日、呉工廠で火災事故を起こした。昭和19年10月16日、香港の南東でアメリカ陸軍機の爆撃を受けて沈没し、12月10日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍艦隊総覧、小艦艇入門、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜バトゥライ＞：S349（潜水艦）を参照。

＜バドゥル＞：パキスタン海軍ミルゲム級コルベット３番艦Badr。2021年5月1日、トルコのイスタンブール造船所で起工。2022年5月20日進水。参考：月刊世界の艦船8,’22

＜バドウン海峡海戦＞：バリ島沖海戦を参照。

＜バドエン・ストレイト＞：CVE-116（護衛空母）を参照。

＜パトカ＞：AO-9（給油艦）を参照。

＜鳩小屋作戦＞：シェバフヨニム作戦を参照。

＜パトシー＞：キ−74（試作偵察爆撃機）を参照。

＜ハドソン＞：A-28シリーズ（攻撃機）またはDD-475（駆逐艦）を参照。

＜鳩通信（日本陸軍）＞：伝書鳩による通信。勉めて略語または隠語（普通辞を通解しがたい意味に使うもの）を用い、必要なら暗号を使う。参考：作戦要務令

＜鳩通信網（日本陸軍）＞：伝書鳩による通信網。鳩の素質、訓練程度、訓練に使える日数、訓練の要度、他の通信網の状態などを考慮して定める。鳩訓練のためには鳩小隊長などに鳩舎（鳩通信所と称する）の位置、訓練の目的、完成時期などを示す。鳩通信網構成のためには鳩哨（鳩取扱兵、鳩、所要の器材からなる）の配置または鳩を配属すべき部隊、時期、必要なら鳩数などを明示する。参考：作戦要務令

＜ハドック＞：SS-231（潜水艦）を参照。

＜パトナギリ＞：インド海軍ポンディチェリ級航洋掃海艇Patnagri。参考：月刊世界の艦船6,’83

＜パトナム＞：DD-757（駆逐艦）を参照。

＜鳩爆弾＞：アメリカ軍がベトナム戦争時に計画していた爆弾で、訓練した鳩に爆薬を括り付け、敵兵士に突撃させるというものである。鳩の敵味方識別能力が思ったほど高くなかったので、採用されなかった。参考：月刊軍事研究12,’08

＜ハトフ・シリーズ＞：パキスタン軍短・中距離弾道ミサイルHatf（死）。参考：月刊軍事研究8,’02

＜ハトフ１＞：Hatf-1。民間用宇宙ロケットを軍用に改良したものとされる。弾頭重量500kg。推進は１段式固体ロケットで、射程300km（60-100km？80km？）。1997年に発射実験を行った。参考：月刊軍事研究8,’02、6,’05、月刊丸4,’99

＜ハトフ１改＞：ハトフ１の改良型。2000年に発射実験を行った。参考：月刊軍事研究8,’02

＜ハトフ２＞：Hatf-2、別名アブダリ（Abdali）またはシャドズ（Shadoz）。核弾頭を搭載可能とされる。弾頭重量500kg。推進は固体燃料ロケット２段式、射程280km。2002年5月28日に試射された。参考：月刊軍事研究8,’02、6,’05、月刊航空ファン9,’02、月刊航空情報8,’02

＜ハトフ３＞：Hatf-3、別名ガズナビ（Ghaznavi）またはガウリまたはシャヒーン。射程600km。2002年に発射実験が行われ、2004年2月に就役した。参考：月刊軍事研究8,’02、月刊航空ファン9,’02、月刊丸4,’99

＜ハトフ４＞：シャヒーン１（弾道ミサイル）を参照。

＜ハトフ５＞：ガウリ２（弾道ミサイル）を参照。

＜ハトフ６＞：シャヒーン２（弾道ミサイル）を参照。

＜ハトフ９＞：ナスル（弾道ミサイル）を参照。

＜ハトフ７＞：パキスタン陸軍対地巡航ミサイルHatf-7、別名バブル（Babur）。射程700kmという以外の詳細は不明である。2005年に射程500kmで初の発射試験を行い、2007年3月、7月、12月11日にもテストを行っている。参考：月刊軍事研究11,’08、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ハトフ８＞：ラード巡航ミサイル（パキスタン軍）を参照。

＜ハドヤ・シリーズ＞：イラン軍自走多連装ロケット。イラン国産で、北朝鮮が技術支援している。参考：月刊PANZER7,’00

＜ハドヤ３＞：1996年に初めて公開されたもので、当初はいすゞの６輪トラックを車台としていたが、生産車ではメルセデス・ベンツ社製2624シリーズ６輪トラックが用いられている。操縦キャビンのすぐ後ろにロケット弾射撃要員を収める小さなコンパートメントを新設し、キャビンとコンパートメントの窓には装甲シャッターを設けた。車体中央と後部の左右に、発射時の車体固定用ジャッキを装備。後部に６列２段の240mmロケット弾発射機を搭載している。旋回角は左90度・右100度、俯仰角は0-90度。ロケット弾重量は407kg、射程43km。参考：月刊PANZER7,’00

　＜ハドヤ５＞：333mmロケット弾４連装（４列１段）発射機を搭載するもの。旋回角は左右45度ずつ、俯仰角0-57度。ロケット弾重量915km、最大射程75km。参考：月刊PANZER7,’00

＜バトラー＞：D18（護衛空母）またはDD-636（駆逐艦）を参照。

＜バトラー・シリーズ＞：陸上自衛隊の交戦訓練装置で、Battle Training Apparatusの略。参考：戦車隊長、月刊JWings7,’01、1,’02

＜バトラー＞：レーザー光を使用した訓練システムで、人員と車両にレーザー光線受光部を付け、銃砲にレーザー発射器を装着、命中判定を行う。曲射弾道砲はレーザーで弾道を近似できないので、判定員に射撃地点を知らせ、エリア内の人員・車両の死傷・損害判定をしてもらう。砲の射撃時には発煙弾が発射され、被弾すると発煙装置や回転灯などが作動する。交戦状況は中央局で表示・記録される。それまでは審判による大味な判定しかできなかったが、これにより実戦に近い形での判定が可能となり、うっかり稜線を踏み越える戦車なども皆無になった。ただ初期型ではレーザーが照射された瞬間に被弾判定が出てしまうため、対戦車ミサイルなど発射から命中までに時間がかかる兵器のシミュレートが正確でなく（戦車不要論にまで発展しかかった）、後に修正が加えられた。参考：戦車隊長、月刊JWings7,’01、1,’02

　＜バトラー２＞：改良型で、制式名称は交戦訓練用装置�U型。統裁部には大型モニターが設置され、映し出された作戦図や状況図には車両や隊員などの位置が表示されて３秒ごとに更新される。弾着による損害は砲弾の種類や地形などを考慮して自動計算され、車両や隊員の交戦状況表示装置に送られるので、判定員が戦闘を中断させて損害を判定する必要が無くなり、更に実戦的になった。人員用のレーザー受光部はヘルメットカバーや専用上着に取り付けられており、送信用アンテナは太く短いタイプに変更された。人員用交戦状況表示装置は、６つの負傷箇所（頭部・胴体・両上下肢）や、８つの状況（死亡・重傷など）を示すことができる。各アンテナから3km以内しか機能しないので、圏外の状況は戦場審判が無線で報告する。富士通製。2011年11月17日、方面隊実動演習で報道陣に公開された。2014年4月、富士学校に配備された。参考：スピアヘッドNo.20、ストライク・アンド・タクティカルマガジン3,’12、月刊軍事研究12,’08、朝雲

＜パトラ級＞：フランス海軍高速ミサイル哨戒艇Patra級。船体は鋼板の全溶接製で、９つの水密区画に分けられており、２つが浸水しても沈まない。上部構造物は軽合金製である。デッカ1226レーダー、ジャイロコンパス、磁気コンパス２基、電磁ログ、音響記録器、FM方向探知機、HF無線機２基、多用途HF無線機、VHF無線機、UHF無線機を装備する。全長40.7m、水線長38.5m、幅5.9m、吃水1.55m、満載排水量148トン。主機はZF社製AGO195V12CZSHRスーパーチャージャー付きディーゼル（2200馬力）２基、最大速力28ノット、航続距離1500海里（15ノット）、航続日数10日間。兵装は艦首のボフォース40mm機関砲１門（500発）、12.7mm機銃１丁（2000発）、SS12M艦対艦ミサイル６基。乗員19名（士官２名、下士官５名、兵12名）。参考：ザ・マーチ18号

＜パトラ級・海外シリーズ＞

　＜パトラ級（ガボン海軍）＞：ガボン海軍ミサイル艇Patra級。兵装はSS12M艦対艦ミサイル４基。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バトラル級＞：フランス海軍戦車揚陸艦Batral級、別名シャンプレーン（Champlain）級。排水量1330トン。戦車７両またはトラック12両、兵員140名を搭載可能。５隻が1974-87年に就役した。2010年代末に退役した。参考：月刊世界の艦船12,'20、THE MILITARY BALANCE 2016、ミリタリー・バランス1989-1990

＜バトラル級・海外シリーズ＞

　＜バトラル級（ガボン海軍）＞：ガボン海軍戦車揚陸艦、別名President Omar Bongo級。ヘリ甲板を持つ。LCVP１隻、戦車７両、兵員140名を搭載可能。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バトラル級（チリ海軍）＞：チリ海軍戦車揚陸艦、別名Maipo級。ライセンス生産型である。ヘリ甲板を持つ。戦車７両、兵員140名を搭載可能。チャカブコなどが就役した。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バトラル級（モロッコ海軍）＞：モロッコ海軍戦車揚陸艦。1977-78年に就役した。2020年現在、３隻が現役である。参考：月刊世界の艦船12,’20

＜パトリア＞：P-15（高速艇）を参照。

＜パトリア＞：ドイツのハンブルクアメリカ・ライン所属南米航路船Patria。全長182.2m、幅22.5m、満載吃水7.8m、総トン数16595トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式、ディーゼル６基・電動機２基、出力18000馬力、２軸推進、航海速力17ノット、最大速力18ノット。船客定員一等185名、ツーリスト・クラス164名。1938年7月8日竣工。7月12日、試航を兼ねて北欧クルーズを実施。8月27日、パナマ経由チリ航路に就航。第２次大戦勃発で、1940年からシュテッチンで宿泊船兼電力船となった。1942年、フレンスブルクで海軍宿泊船となった。1945年5月3-23日、デーニッツ政府が船上に置かれた。7月、イギリスが取得し、兵員輸送船エンパイア・ウェランドとなった。1946年、ソ連に引き渡され、客船ロシアとなった。1985年、アニヴァに改称された。1986年、パキスタン（日本説あり）で解体された。参考：月刊世界の艦船8,’18

＜パトリアＳＩＳＵ＞：SISUファミリー（自走対空ミサイル）を参照。

＜パトリア工業＞：フィンランドの軍用メーカーで、防衛ベンチャーグループである。組織は、パトリア・エンジニアリング（装甲車両担当のパトリア・ビークル、兵器システム担当のパトリア・ヴァッマス）、パトリア・フィナヴィテク（航空機関連）、コマンド＆コントロール（C3I担当）に分かれる。ノルウェーの弾薬メーカー、ナッモ社やネクスプロ・インダストリーズ社と提携している。参考：月刊PANZER7,’00

＜ハドリアン＞：CG-4A（グライダー）またはCG-15A（グライダー）を参照。

＜バトリー＞：ポーランド海軍哨戒艇Batory。全長23.6m、排水量25トン。1932年3月就役。2009年からグディニア海軍博物館の屋外に展示されている。参考：月刊世界の艦船1,’15

＜パトリオート軍事愛国公園＞：クビンカ戦車博物館が2014年のロシア国防省令で改称されたもので、正式名称は文化・保養のためのロシア連邦軍軍事・愛国者公園パトリオート（Voennopatrioticheskii park kul’tuly I otdukha Vooruzhennyky sil RF “Patriot”）である。周辺を整備して敷地面積を46倍に広げ、サバイバルゲーム場などを併設してテーマパーク化する予定らしい。モスクワのベラルーシ駅からベラルーシ行きの郊外列車に乗ってガリツィノ駅で降り、バスで15分くらい。ただしバスが日本のように時間通りに来るとは限らないので、健脚なら30分ほど歩けば着く。事前予約は要らないが、入場料はロシア人400ルーブル、外国人1200ルーブルである。現用兵器や試作型の一部は博物館に隣接する敷地（やたら広いので隣と言っても博物館からシャトルバスで10分かかる）に移されて展示されている。2015年6月に新規開館した。2017年8月にはウラジオストク近郊ルースキー島に支部がオープンし、T-80戦車、BMP-1/-2歩兵戦闘車、カチューシャ、BRDMなど20両弱と魚雷や機雷などが展示されている。参考：月刊軍事研究7,’15、11,’15、11,’16、11,’17

＜パトリオット＞：VH-92A（大統領専用ヘリ）を参照。

＜パトリオットシステム・シリーズ＞：アメリカ陸軍長射程防空陣地PATRIOT（Phased Array Tracking Radar Intercept On Target） system。アメリカ陸軍ミサイル軍団が1961年から機動式全天候地対空ミサイルシステムとして研究を開始し、1967年にレイセオン社、RCA社、ヒューズ社と契約、1982年からアメリカ陸軍に納入された。参考：月刊軍事研究1,’18、6,’17、11,’98、11,’13、軍事分析湾岸戦争

＜パトリオットシステム＞：使用ミサイルはMIM-104A/B、誘導方式はTVM方式。最低迎撃高度60m。基本部隊単位は中隊で、AN/MPQ-53フェイズド・アレイ・レーダー、AN/MJQ-20またはAN/MSQ-24電源車、AN/MSQ-104迎撃管制ステーション（Engagement Control System）、OE-349通信中継アンテナ・マスト・グループ、４連装ミサイル発射機（M901保管・輸送コンテナ）８基から構成され、全てトレーラーに載せてあるので機動性が高い。発射機はボックス型で、垂直発射式ではないため、射界は前方180度に限られる。１個射撃中隊は再装填無しで64発を発射できる。ソフトウェアはPDB-1（Post Deployment Build-1）で、1986年7月にリリースされた。システム１基で50目標を追尾し、５目標同時対処が可能。４個ないし６個射撃中隊で１個大隊を構成し、司令部中隊ICC（Information Coodination Central）に全射撃中隊が極超短波ネットワーク経由でぶら下がる形になっているため、ICCを破壊されると全射撃中隊が機能停止に陥るのが欠点。参考：月刊軍事研究1,’18、7,’07、11,’98、月刊世界の艦船9,’09、6,’23

＜パトリオットシステム・フェーズ１Ａアップグレード＞：セクター外への射撃を可能としたもの。参考：月刊軍事研究1,’18

＜パトリオットシステム・フェーズ１Ｂアップグレード＞：システム１基で発射機を最大16基運用できるようにし、ECCM能力も向上させたタイプ。参考：月刊軍事研究1,’18

＜パトリオット・レベル１ＡＴＭ＞：PAC-1を参照。

＜パトリオット・レベル２ＡＴＭ＞：PAC-2を参照。

＜ＰＡＣ−１＞：パトリオットシステムの一次改良型で、PACはPatriot Anti-TBM Capability（パトリオット・対戦域弾道ミサイル能力）またはPatriot Advanced Capability（パトリオット先進能力型）の略。開発当初はパトリオット・レベル1ATM（Anti Tactical Missile）という名称だった。SAM陣地を狙った弾道ミサイルの弾着を逸らすのを目的としたソフトウェア改良型で、1985年から開発され、1986年9月にMGM-52ランスミサイルの迎撃実験を実施、1988年6月にPDB-2ソフトウェアがリリースされ、7月からシステムが配備された。ソフトウェアはPDB-2で、レーダーを仰角30度以上での連続捜索が行えるようにし、弾道ミサイルの飛行特性に合わせている。しかし逸れた弾道ミサイルは結局どこかに落ちるので、湾岸戦争のように市街地に配備してもあまり効果は無い。参考：月刊軍事研究1,’18、月刊PANZER7,’03

＜ＰＡＣ−２＞：PAC-1の弾道ミサイル対処能力を向上させた改良型で、開発当初はパトリオット・レベル2ATMと呼ばれていた。MIM-104Cミサイルを採用し、弾道ミサイル弾頭・本体の破壊を可能とした。レーダーには高仰角専用ビームを加えている。ソフトウェアはPDB-3で、1990年9月にリリースされた。システムは1990年末から配備され、湾岸戦争で使用されたが、ソフトウェアが弾道ミサイルに対応できるものではなく、破壊力も低く、迎撃成功率は9%に留まった。参考：月刊軍事研究1,’18、7,’07、11,’98、月刊PANZER7,’03

＜ＰＡＣ−２ＧＥＭ＞：PACはパトリオット先進能力型（Patriot Advanced Capability）の略、GEMはGuidance Enhanced Missile（誘導機能拡大型ミサイル）の略。TMD計画第一段階に基づき、湾岸戦争で使用されたPAC-2を対象に誘導機能の改良を図ったもの。ソフトウェアはPAC-3コンフィギュレーション１のPDB-3QRP以降に対応する。使用ミサイルはMIM-104Dで、ロケットモーターを強化し、射程1000km前後までの準中距離弾道弾（IRBM）への迎撃能力を改善させた。ただし弾頭威力はPAC-2とほぼ変わらず、信管も近接信管のままであり、誘導精度が向上しても破壊力に変わりは無い。参考：月刊軍事研究11,’98、7,’07、10,’05、1,’18

＜ＰＡＣ−２ＧＥＭ＋＞：GEMの改良型で、目標が弾道ミサイルかそうでないかで対応を変えることができる。クラッター対処能力や低RCS目標対処能力を強化しており、巡航ミサイルの迎撃能力が向上した。使用ミサイルはMIM-104E。FCSのソフトウェアはPAC-3コンフィギュレーション３のPDB-6以降でないと運用できない。参考：日米イージス艦とミサイル防衛、月刊航空情報3,’10

＜ＰＡＣ−３＞：Patriot Advanced Capability-3。元は1983年にLTV社が提案した射程延伸型迎撃機（ERINT）で、1991年のGPALSに引き継がれ、1992年から弾道ミサイル迎撃実験に賦され、1993年にはTMD構想の中核として開発が進められ、1993年11月に迎撃成功、レイセオン社製PAC-2MMSに勝って1994年2月に採用された。ミサイルは制式名称MIM-104Fだが、従来のMIM-104シリーズとは全くの別物で、パトリオットの既存の発射機にM902保管・輸送コンテナを搭載してキャニスター１基あたり４発ずつ計16発を収容できる。キャニスターの蓋部分が４発に小分けされているので、見た目で判別可能。射撃指揮レーダーはAN/MPQ-65改良型射撃統制レーダーに換装しており、データリンクとしてJTIDSクラス2MまたはAN/USQ-140(V)MIDS-LVTを追加した。ミサイルとレーダー以外のシステム構成品はPAC-2と同じで、輸出用はアンテナ・マスト・グループがOA-9054(V)41Gになっている。1999年から実戦配備が開始され、2006年に配備を完了した。2002年4月25日の第３回初期運用評価試験では１発が標的に命中したものの予定の場所ではなく、もう１発は発射に失敗している。2003年3月20日、イラク戦争でイラクがクウェートに向け発射したアバビル100短距離弾道ミサイルを撃墜し、初戦果を挙げた。2006年10月2日、嘉手納基地に搬入された。クウェートとUAEに売り込みを図っている。参考：月刊軍事研究1,’18、11,’98、7,’07、11,’13、6,’17、月刊PANZER7,’03、5,’06、1,’07、日米イージス艦と弾道ミサイル防衛、月刊航空情報8,’02

＜ＰＡＣ−３コンフィギュレーション１＞：初代PAC-3システム。MSQ-104迎撃管制ステーションのFCSコンピュータ、アンテナ・マスト・グループなどを改修し、新型パルス・ドップラー・プロセッサによりレーダー能力を強化したものである。ソフトウェアは1992年9月リリースのPDB-3QRPで、MIM-104Fミサイルは使用できず、PAC-2GEM/MIM-104EをM901発射機から発射する。1995年から運用された。参考：月刊軍事研究1,’18、7,’07

＜ＰＡＣ−３コンフィギュレーション２＞：コンフィギュレーション１の改良型で、リンク11及びリンク16戦術データリンクによるデータ通信システムを採用したもの。ソフトウェアもPDB-4（1996年12月リリース）に強化し、低RCS目標の探知能力を強化した。使用ミサイルは相変わらずPAC-2GEM/MIM-104Eである。1996年から運用された。参考：月刊軍事研究1,’18、7,’07、月刊航空情報3,’10

＜ＰＡＣ３コンフィグレーション３＞：コンフィギュレーション２の改良型で、レーダーを探知識別能力強化型のAN/MPQ-65とし、射撃管制装置をAN/MSQ-132に、情報調整装置をAN/MSQ-133に、無線中継装置をAN/MRC-147に変更している。火器管制用コンピュータはコンフィギュレーション２のWCC（Weapon Control Computer）にFSC（Fire Solution Computer）を追加したもので、ソフトウェアもPDB-5に改良し、M902発射機からMIM-104DとMIM-104Fを運用できるようになった。30km以上離れたランチャーからミサイルを発射できるようになったが、障害物があると無線が遮られてしまい、発射できなくなる。THAADシステムとのインターフェースも追加された。2000年から配備され、イラク戦争に投入された。参考：月刊軍事研究7,’07、1,’18、月刊航空情報3,’10

＜ＰＡＣ−３ＣＲＩ＞：CRIはCost Reduction Initiativesの略。生産コスト削減型で、ついでにAN/MPQ-65とのデータリンクをＣバンドとＸバンドの２波長とし、ECCM能力を強化した。ソフトウェアはPDB-6.5で、PAC-2GEM/MIM-104EとPAC-3/MIM-104Fに加えてPAC-3MSEにも対応する。参考：月刊軍事研究3,’14、月刊JWings6,’24

＜ＰＡＣ−３コンフィギュレーション３（ＰＤＢ−７）＞：操作用コンソールをカラー液晶ディスプレイとタッチスクリーンに換装し、MAP（Modern Adjunct Processor）を追加して管制機能を強化した。レーダー・データ・プロセッサは12カ国共同開発のCOTS品になり、信頼性が単体で10倍、システム全体で1.4倍に改善されている。参考：月刊軍事研究1,’18

＜ＰＡＣ−３ＭＳＥ＞：MSEはMissile Segment Enhancement（ミサイルセグメント強化）の略。ヨーロッパの中射程防空システム（MEADS）用に開発された改良型で、MIM-104Eの弾体後部直径を40mmほど大型化し、ロケットモーターをデュアルパルス式に改良して射程を1.5倍以上（対弾道ミサイルで30km台）に延伸、到達高度も延ばし、フィンを大型化して機動性を向上させている。全長5.205m、直径0.279m、重量385kg（373kg？）。最大速度マッハ５以上、最大射程35km、最大射高36000m。発射機はM903箱型発射機で、キャニスター４基に１基あたりミサイル３発ずつ計12発収容できる。PAC-3と同様、キャニスターの蓋部分がミサイルごとに小分けされているので、見た目で識別は容易。PAC-2GEM/MIM-104EやPAC-3/MIM-104Fとの混載も可能である。ソフトウェアはPDB-8（Post Deployment Build-8）で、シグナル・プロセッサを改良して捜索探知識別能力を強化し、IFFモード５及びモードＳ対応のAN/TPX-57IFFを装備、射撃管制コンピュータを新型にし、兵装管制コンピュータを強化する。2013年6月6日、弾道ミサイルと巡航ミサイルの同時撃墜に成功した。ミサイルは2014年度から1680発を配備予定で、2015年10月6日にアメリカ陸軍に初納入された。PDB-8ソフトウェアは2017年の導入を予定している。2015年12月10日、戦術弾道ミサイルの迎撃試験に成功した。2016年7月8日、PDB-8試験でエアブリージングターゲット迎撃テストに成功した。この弾体を使用した空中発射型ALHTKもテスト中である。参考：月刊軍事研究11,’13、1,’18、3,’14、7,’07、3,’07、2,’16、9,’16、6,’17、11,’17、月刊JWings2,’21、朝雲

＜パトリオット海外シリーズ＞

　＜パトリオット（ＵＡＥ）＞：UAE軍地対空ミサイル。2019年5月3日、アメリカ国防安全保障協力局がPAC-3MSE452発などのFMS輸出許可を出した。参考：月刊航空ファン7,’19

　＜パトリオット（オランダ）＞：オランダ軍地対空ミサイル。1984年1月、アメリカと４個射撃単位分のFMS契約を結んだ。参考：月刊軍事研究9,’15

　＜パトリオット（韓国）＞：韓国軍地対空ミサイル。2002年、ナイキ・ハーキュリーズの後継として候補に挙げられたが、価格が高すぎるとして採用しなかった。2007年、ドイツ空軍の余剰分を配備することにし、２個大隊分のシステムとランチャー48基を購入、レイセオン社で改良した上で2008年から配備した。2013年にPAC-2ミサイルを112発追加発注しており、こちらは後でPAC-2GEM-Tへと改修する予定。2014年にPAC-3ランチャー８基とミサイル136発を発注し、８個中隊に配備した。参考：月刊世界の艦船2,’18、月刊軍事研究3,’18

　＜パトリオット（サウジアラビア）＞：サウジアラビア軍地対空ミサイル。2003年にPAC-2を配備した。2015年、PAC-2発射機を改修してPAC-3ミサイル600発を導入することになった。参考：月刊軍事研究1,’16

　＜パトリオット（スイス）＞：2021年11月26日、発注契約を締結した。参考：月刊JWings2,’22

　＜パトリオット（スウェーデン）＞：2018年2月20日、アメリカ国防安全保障協力局が議会にFMSでAN/MPQ-65レーダー４基、AN/MSQ-132交戦管制ステーション４基、ランチャー12基、PAC-2GEM-Tミサイル100発、PAC-3MSEミサイル200発などを32億ドルでスウェーデンに輸出すると通告した。しかしスウェーデンでは予算を12億ドルと見積もっており、もう少し折衝が必要な模様。参考：月刊航空ファン5,’18

　＜パトリオット（台湾）＞：台湾軍地対空ミサイル。PAC-2発射群３個を北部に配備して中国の脅威に対抗している。弾道ミサイルに対抗するため、PAC-3発射群６個、ミサイル384基の配備を検討しているが、野党の反対で予算が付かない状態である。アメリカも一時提供を凍結していたが、2008年に輸出再開を決定した。参考：月刊軍事研究5,’07、5,’09

　＜パトリオット（ドイツ）＞：ドイツ連邦軍地対空ミサイル。1984年7月にアメリカと取得了解覚書を締結した。PAC-2を2002年にイスラエル、2004年にスペイン、2007年に韓国に売却しており、その代金でPAC-3を12システム購入した。更に12個中隊分のPAC-2をポーランドに売却すべく交渉中。参考：月刊軍事研究7,’11、9,’15

　＜パトリオット（バーレーン）＞：バーレーン軍地対空ミサイル。2019年5月3日、アメリカ国防安全保障協力局がシステム１式、PAC-2GEM-T、PAC-3MSEのFMS輸出許可を出した。参考：月刊航空ファン7,’19

　＜パトリオット（ポーランド）＞：ポーランド軍地対空ミサイル。2016年9月にポーランド国防省が８個大隊分の取得を明らかにした。レーダーは全周監視可能なアクティブ・フェイズド・アレイ・レーダーを採用する予定。2015年4月にアメリカとFMSについて合意したらしいが、取得を発表するにあたってアメリカから同意を得ていなかったらしく若干揉め、2017年11月17日にアメリカが輸出承認を出した。システム４セットとPAC-3MSEを導入し、ノースロップ・グラマン社製IBCS（Integrated air and missile defence Battle Command System）対応とする。参考：月刊軍事研究4,’17、月刊航空ファン2,’18

　＜パトリオット（ルーマニア）＞：ルーマニア軍地対空ミサイル。AN/MPQ-65レーダー、AN/MSQ-132交戦管制ステーション、コンフィギュレーション３ランチャーを７セットと、MIM-104E（GEM-T）を56発、PAC-3MSEを168発、FMSで導入する予定。参考：月刊航空ファン10,’17

　＜ペトリオット＞：航空自衛隊地対空ミサイル。1973年5月、アメリカからナイキの維持部品提供を1985年までで打ち切るとの連絡があったため、1975年から後継の選定に入り、1984年8月に採用を決定、６個高射群に４個射撃単位（Fire Unit）ずつと高射教導隊に２個FUで計26FUを配備することとし、1985年度からライセンス生産（ランチャー名はJM901となった）し、1994年度までにナイキからの換装を完了した。導入に際してはまず教官要員が渡米して教育を受けたが、通訳は付かず、帰国してから英語の説明書を９年かけて翻訳し、配備前で機材の無いまま部下に教育を行ったという。レーダー装置RS（Radar Set）、電源車EPP、発射機LS（Launching Station）、アンテナ・マスト・グループAMG（Antenna Mast Group）、射撃管制装置ECS（Engagement Control Station）、情報調整装置ICC（Information Coordination Central）からなる。また運用部隊の長期行動に備え、待機車１号・２号も開発された。レーダー装置は特大型セミトレーラーで牽引され、平板アンテナは起倒式で、起こしたらアンテナ背部に布製シュラウドを張り、中にサイドローブ防止用プレートを設置する。発射機は２×２の４連装キャニスターを搭載したもので、特大型セミトレーラーが牽引する。アンテナ・マスト・グループは６輪トラックの荷台に積まれており、移動時は台形シュラウドで両側面をカバー、現地に到着したらカバーを開き、荷台前後にアンテナ・マスト（最大高30m）を１本ずつ立てる。ちなみにアンテナ・マストの起倒は油圧式、伸張は空気圧式である。アンテナ・マスト上部にパラボラアンテナがあり、前部アンテナ・マストにパラボラアンテナ２基・後部に１基の計３基のものと、前後２基ずつ計４基のものがある。射撃管制装置はレーダー装置の情報を処理し、ミサイルの射撃管制を行うもので、３軸10輪（後２軸がダブルタイヤ）トラックの荷台にコンソール内蔵コンテナが載っており、コンテナ右側面上部に折り畳みアンテナを持つ。射撃管制装置自体には情報調整装置及び外部システムとの無線通信やデータリンク装置は無いため、アンテナ・マスト・グループとケーブルで接続する必要がある。情報調整装置は見た目は射撃管制装置とほぼ同じ３軸10輪トラックだが、荷台右の折り畳み式メッシュ足場が１枚多い２枚になっている。各高射群に１基が配備されており、JADGEの目標情報に基づき、隷下高射隊の射撃管制装置へと迎撃目標を割り振る。これも自前の外部通信装置が無いため、アンテナ・マスト・グループとケーブルで繋ぐ。価格は1986年度の１個群・４個FUで968億1600万円。1995年度からPAC2に改良された。PAC2への能力向上改修キットとミサイルは三菱重工、アンテナ・マスト・グループは富士重工、UHF通信装置は日本無線、セミトレーラーは東急車輌、戦術訓練シミュレータ用コンソールは東京エレクトロンが生産する。2000年からはPAC-2GEMへの改良を開始。2012年度予算では３個高射隊がPAC2Config.3への改修を行う。参考：MAMOR vol.151、vol.52、自衛隊装備年鑑1996、月刊軍事研究9,’12、7,’97、12,’10、陸上自衛隊地上戦力の全容、朝雲

　＜ペトリオットＰＡＣ３（航空自衛隊）＞：航空自衛隊地対空ミサイル。PAC3を導入したもので、実弾はFMSで購入、それ以外は三菱重工でライセンス生産されている。JM902発射機５台、レーダー装置１基、火器管制装置１基、情報調整装置１基、アンテナ・マスト・グループ１基、電源車１基でシステムを構成し、高射群には情報調整装置１基とアンテナ・マスト・グループ１基が配備され、各高射隊と無線中継装置を介して交信する。北朝鮮の脅威に対抗するため前倒しで配備が進められており、まず2007年3月30日に入間基地に配備された。１個高射隊のパトリオット発射機５基のうち２基がこれになる予定で、2010年度までに第１高射群（習志野、武山、霞ヶ浦）、高射教導隊（浜松）、第４高射群（岐阜・滋賀）、第２高射群（春日）の16個高射隊と第２術科学校（浜松）に配備される。2008年3月29日、第１高射群４個高射隊（習志野、武山、霞ヶ浦、入間）への配備を終了した。9月17日、ホワイトサンズ射場で弾道ミサイル模擬標的のローカルランチによる迎撃に成功。2009年8月21日、第４高射群４個高射隊（岐阜、饗庭野、白山）への配備を完了した。9月16日、ライセンス生産弾を初使用し、ホワイトサンズ射場で弾道ミサイル模擬標的のリモートランチによる迎撃に成功。入間基地のシステムは首都防衛に使用されるため、有事の際には市ヶ谷駐屯地、練馬駐屯地、皇居前広場、北の丸公園、日比谷公園などの国有・都有地に配備し、23区の防衛にあたる。PAC3コンフィギュレーション２／３が混在しているため、順次PAC3コンフィギュレーション２を３へとアップグレードする予定。基本ソフトウェアのPDB-5は既に旧式化しており、PAC3CRIを運用できるPDB-6.5へと一気に更新する。ミサイルランチャーの遠隔操作距離が11kmしかないため、30km以上に延伸する改良を加える予定だが、市街地のビル群に無線が遮られてしまうため、地上回線を使用してリンクする独自のリモートランチ端末を開発しており、2011年度以降に導入する予定。北朝鮮や中国の動静を睨み、2011年度予算で沖縄の第５高射群隷下１個高射隊へのPAC-3配備が決定した。2015年10月28日、６個高射群全てに配備を完了した。2017年度予算からPAC-3MSEを導入する。参考：月刊JWings6,’07、6,’08、11,’09、月刊軍事研究7,’07、12,’07、12,’08、6,’09、9,’11、月刊航空ファン4,’10、5,’16、11,’16、MAMOR vol.91、朝雲

　＜ペトリオットＰＡＣ３ＭＳＥ（航空自衛隊）＞：航空自衛隊地対空誘導弾。PAC3MSEを導入したもので、2020年3月から配備された。参考：朝雲

＜パトリオットバスター＞：9K79シリーズ（弾道ミサイル）を参照。

＜パトリック・ギャラハー＞：DDG-127（ミサイル駆逐艦）を参照。

＜パトリック・ヘンリー＞：SSBN-599（潜水艦）を参照。

＜バドル＞：ヴェクター（弾道ミサイル）を参照。

＜パドル＞：SS-263（潜水艦）を参照。

＜バトル＞：イギリス空軍初の低翼単葉引き込み脚付軽爆撃機Battle。フェアリー社が開発して1936年3月10日に原型機が初飛行し、1937年3月から就役、1941年までに2419機が量産された。第２次大戦にも投入されたが、既に旧式化しており損害が続出、訓練機や曳航標的機に回された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜バドル２０００＞：コンドル�U（弾道ミサイル）を参照。

＜バトルＥ＞：優秀部隊受賞の印で、アメリカ海軍機や艦船にＥとマーキングされる。艦隊レベルで18ヶ月間の成績を総合して決定する。参考：月刊JWings11,’04

＜バトルアクス＞：F89（フリゲート）を参照。

＜バトルアクス＞：市街戦でドアや障害物を破るために使用する斧。破壊槌よりも軽量で威力が高く、イラク戦争での評価も高かった。参考：月刊軍事研究4,’04

＜バトルアクス作戦＞：第２次大戦の北アフリカ戦でイギリス軍が1941年6月15日0430に発動した、トブルク解囲作戦。イタリア領リビアとイギリス領エジプトの国境から攻勢を仕掛けた。しかし「ピーターは明日」という作戦開始暗号をドイツ側に掴まれた上、攻撃発起点になる筈だったハルファヤ峠はドイツのスコルピオン作戦で奪われてしまっており、ここを奪取しようと突入した戦車隊（第４戦車大隊Ｃ中隊）は88mm高射砲４門によって僅か15分で全滅し、歩兵は20mm４連装機銃の掃射とMG34の連射で吹き飛ばされた。ハルファヤ峠南ではフォート・カプッツォを同日に確保し、更に西のポイント208への攻撃を開始したものの、ロンメル率いるドイツ・アフリカ軍団の強烈な反撃に遭って翌日にはポイント208への攻撃部隊が退却、6月17日にはフォート・カプッツォやハルファヤ峠からも退却を余儀無くされ、結局作戦は失敗した。イギリス軍はドイツの88mm高射砲18門により123両の戦車を失っている。この後ロンメルはトブルク攻勢を再び企画するが、イギリス軍はそれを事前に掴み、クルセイダー作戦を発動させた。参考：月刊PANZER10,’03、6,’03、月刊丸12,’92

＜パトルイユ・スイス＞： スイス空軍アクロバットチームPatrouille Suisse（スイス編隊）。ベースは第１・第11飛行隊のボランティアで1959年から活動していた４機のハンターMk.58による非公式アクロバットチームで、1964年のスイスExpo64で公式飛行を行ったのを機に8月22日に正式に誕生した。1970年、５機編成になった。1978年、６機編成で初の国外遠征（フランスのパトルイユ・ド・フランス創設25周年記念航空ショー）を実施。1995年、使用機をハンターMk.58からF-5Eタイガー�Uに変更。機体が小型化して見えにくくなったので、機体を赤白の二色塗りとし、ファイナルブレイクでフレアを射出するようになった。2004年、マスコットキャラである人形のフラット・エリックが誕生し、２番機のコクピットに同乗するようになった。2005年、フラット・エリックがレッド・アローズに誘拐される事件（？）が発生したが、赤のフライトスーツを着せられた姿で発見されて無事に帰還した。スイス空軍には大型輸送機が無いので、支援器材は全てトラック２台（コンテナ４個）に積んで運ぶ。永世中立国でNATOに加盟しておらず、燃料代や保険料を含む出演料がNATO諸国チームよりも20%ほど余計にかかるため、海外ショーへの出演は限定的である。F-5退役後の後継機は決まっていない。2016年6月9日、オランダのレーワルデン基地で航空ショーの事前訓練を行っていたF-5Eアクロ機２機が空中衝突し、１機が墜落した。パイロットは脱出して無事だった（殉職した？）。7月8-10日のエアタトゥーには５機で参加している。2019年7月6日、オスカー・ビーダー没後100周年記念式典が開催されたランゲンブルックで展示飛行を行う予定が、西5-6kmにあるミュームリスビル村のヨーデル祭りを式典会場と勘違いして展示飛行してしまった。2024年7月20-21日、エア・タトゥー2024で展示飛行を実施。参考：月刊エアワールド10,’03、月刊航空情報11,’10、8,’12、月刊JWings10,’13、12,’10、3,’11、9,’16、10,'24、月刊航空ファン9,’16、10,’19

＜パトルイユ・デタンプ＞：フランス空軍アクロバットチーム。1931年、ファルマン飛行学校が所在していたエタンプ基地で創設された。使用機はMS230練習機３機。第２次大戦でフランスが負け、解散した。参考：月刊丸9,’03

＜パトルイユ・ド・トゥール＞：フランス空軍アクロバットチーム。1946年、トゥール飛行学校で創設された。参考：月刊丸9,’03

＜パトルイユ・ド・ブライトリング＞：ブライトリング・ジェット・チーム（アクロバットチーム）を参照。

＜パトルイユ・ド・フランス＞：Patrouille de France。フランス空軍のアクロバットチームで、青白赤の三色塗装を施されている。1953年に創設（ベースとなったパトルイユ・デタンプは1931年に誕生した）され、F-84Fを４機使用した。その後ウーラガンに使用機を変更し、1956年からミステール�WＡ、1962年からミラージュ�V、1970年からCM.170マジステール高等練習機、1981年からアルファジェットを使っており、機数も８機になった。1987年、接触事故を起こした。1989年から主翼下面にARMEE DE L’AIR（空軍）の白文字を入れるようになった。1991年、接触事故を起こした。2017年3-5月、第１次大戦アメリカ参戦100周年記念でアメリカ各地のエアショーに参加。要員72名、アルファジェット10機（予備機含む）、A400M支援機１機の編成だった。2019年7月25日、フランスのペルピニャン＝リベサルト空港で２番機が滑走路を逸脱した。パイロットは射出座席で緊急脱出したが負傷し、展示飛行が中止となっている。2020年6月18日、第２次大戦ドイツ占領下のフランスからロンドンに脱出したシャルル・ド・ゴールによるフランス国民への抗独ラジオ放送80周年を記念し、レッド・アローズと共に、ロンドン及びパリ上空で赤白青のトリコロールを描いた。2021年8月8日、東京オリンピック閉会式に合わせてパリのエッフェル塔近くで行われたパリ・オリンピックへの引き継ぎ式で、赤白青のトリコロール・カラースモークによる展示飛行を行った。参考：月刊JWings2,’15、12,’10、6,’17、9,'20、10,'21、月刊エアワールド10,’03、月刊丸9,’03、月刊航空ファン7,’17、10,’19

＜パトルーラ・アギラ＞：Patrulla Aguila。スペイン空軍のアクロバットチームで、航空学校の教官により編成される。創設は1985年。使用機はCASA社製E.25（C-101アビオジェット？）で、７機編成である。ホームベースはサンファビエル基地。参考：月刊JWings6,’07、12,’10

＜パトルーラ・アスパ＞：Patrulla Aspa。スペインのヘリコプター・アクロバットチームで、ホームベースはグラナダ基地である。使用機はHE.25。参考：月刊JWings6,’07

＜パトルールＡ＞：ロシア国内軍４×４輪装甲車Patrul-A。カマズ自動車製造がKamAZ-43501トラックを部オスに開発した。7.62mm徹甲弾に抗堪できる装甲を持つ。重量12.7トン。乗員計10名。参考：月刊PANZER8,’18

＜バトル・オブ・ジ・アトランティック＞：大西洋の戦いを参照。

＜バトル・オブ・ブリテン＞：ドイツ側呼称はアドラー・アングリフ（荒鷲攻撃）。第２次大戦時の1940年7月末からドイツ軍が開始した、イギリス本土上陸作戦の前提となる制空権確保及びイギリス空軍撃滅作戦である。ドイツ軍航空戦力は400カ所の飛行場に分散配備された３個航空艦隊2800機（戦闘機1000機、急降下爆撃機750機、長距離爆撃機1000機）で、ノルウェーの第５航空艦隊には長距離爆撃機130機、双発戦闘機30機、長距離偵察機30機が配備されてイギリス北部を担当し、フランス北部の第２航空艦隊（第３・第26・第51・第52・第54戦闘航空団など）及び中部の第３航空艦隊（第２・第53戦闘航空団など）には単発戦闘機760機、双発戦闘機220機、急降下爆撃機280機、長距離爆撃機1200機、長距離偵察機50機、短距離偵察機140機が配備されてイギリス中央部・南部を担当した。部隊は一波あたり150機前後で、３機編隊の爆撃機編隊数十個が爆撃ユニットを構成、これをBf110が直接援護にあたり、両翼にBf109が展開して間接援護を行う。前方には制空隊のBf109が先行して露払いを行った。He111は中高度水平爆撃、Ju88とDo17は低空爆撃、Ju87は沿岸地域への精密急降下爆撃に使用された。爆撃機部隊はクニッケバインによる航法支援を受け、夜間悪天候でも目標への到達が可能だった。イギリスは南岸沿いに展開した高空早期警戒用CHレーダー26基、低空早期警戒用CHLレーダー、対空監視哨、Ｙサービスによる無線傍受で得た情報を戦闘機集団司令部情報評価室及び戦闘機群指揮所に集約、必要な情報を戦闘指揮所に伝達し、戦闘機群指揮所や各防空部隊司令部に迎撃を指令、管区戦闘指揮所が戦闘機に出撃命令を下し、迎撃編隊の位置を方位探知局の機上無線電波探知装置により把握して迎撃位置まで誘導するという防空システムにより対抗した。また、イギリス本土やドーバー海峡に救助部隊（民間含む）を展開し、脱出したパイロットの救助にあたった。戦闘開始時のイギリス飛行中隊はハリケーン装備22個、スピットファイア19個、ブレニム7.5個、デファイアント２個で、計600機、イギリス南西部に第10戦闘機群（スピットファイア・ハリケーン装備飛行中隊２個ずつ）、ロンドン含む南東部に第11戦闘機群（スピットファイア６個、ハリケーン12個、ブレニム4.5個）、中部に第12戦闘機群（スピットファイア・ハリケーン５個ずつ、ブレニム２個、デファイアント１個）、北部に第13グループ（スピットファイア６個、ハリケーン３個、ブレニム１個、デファイアント１個）を配置した。パイロットの損耗が激しいため、飛行中隊を技量によってA-Cの３段階に分けて運用した。パイロットにはイギリス連邦諸国や亡命者も含まれている。また、対空砲は最大射高12000m・有効射高9000mの3.7インチ高射砲、最大射高11000m・有効射高8500mの３インチ20cwt高射砲、最大射高5000m・有効射高2700mのボフォース40mm高射機関砲、最大射高4000m・有効射高2500mの２ポンド高射機関砲Mk.2を揃えていた。1940年6月30日、ドイツ空軍総司令官が、ドイツ空軍の主目標は戦闘機基地及び航空機製造工場であると訓辞。7月10日、Ju88爆撃機68機がファルマスの港湾施設を爆撃。7月19日、Bf109の迎撃に向かったデファイアント６機が全滅。7月25日、ドイツ軍がイギリスの石炭輸送船団に対する爆撃を実施。Bf109により低空におびき寄せられたスピットファイアやハリケーンの隙を突いてJu87が急降下爆撃をかけ、11隻のうち５隻を撃沈、４隻を損傷させ、駆逐艦１隻を大破させた。7月31日までにイギリスはドーバー海峡で船舶４万トン（駆逐艦３隻含む）を喪失した。空中戦闘でドイツ軍機190機、イギリス軍機77機が失われた。8月1日の段階で、保有戦闘機はドイツ軍が単発760・双発220、イギリス軍が単発578・双発58だった。8月12日、ゲーリングがイギリス本土への攻撃を下命。レーダー基地４箇所（ペブンジー、ポーツマス、ヴェントナー、マンストン）に対してBf109戦闘機とJu87爆撃機計250機で爆撃を行ったが、ヴェントナー基地を破壊して３週間にわたり作動不能にした他は大きな戦果を挙げられず、後にレーダー基地を爆撃目標から外してしまった。またこの日からドーバー海峡砲撃戦も開始された。ドイツは47機を撃墜され、イギリスは13機を撃墜されて22機を地上撃破されている。8月13日、ドイツ軍は荒鷲の日（アドラー・ターク）を発動、延べ1485機で空襲を行った。8月15日、ドイツ軍が延べ1790機で空襲を実施。イギリスは戦闘機150機で迎撃し、ドイツは76機、イギリスは34機を失った。8月18日、イギリス空軍第11戦闘機群迎撃管制センターがあるロンドン南方20kmのケンリー基地をドイツ空軍第76爆撃航空団のDo17爆撃機９機が超低空で襲撃、地上にあった作戦管制室が大破して使用不能となった。この隙にJu87が海岸地帯を爆撃したが、イギリス空軍の反撃で16機を喪失してしまい、イギリス本土へのJu87による爆撃はこれ以降実施されなくなった。8月8-18日の損害は、ドイツが被撃墜367機、イギリスが被撃墜183機、地上撃破30機、パイロット戦死154名だった。8月24日、夜間爆撃に出撃したHe111が航法ミスでロンドンを誤爆。8月25日、イギリス空軍重爆撃機81機がベルリンに夜間爆撃をかけた。8月30日、ビギンヒル航空基地が空襲を受けて機能を喪失。9月4日、ヒトラーがロンドン空襲を示唆する演説を行った。9月6日、ロンドン夜間空襲が開始された。この日までのドイツ空軍の損失は670機であった。イギリス空軍は8月24日からの２週間で単発戦闘機466機を失い、稼動機はスピットファイアが47機とハリケーンが80機といった状態に陥った。パイロットは103名が戦死、128名が重傷を負い、生存パイロットの肉体的・心理的負担も大きく、戦線離脱者まで出始めていた。9月7日、ドイツ軍が目標をイギリス戦闘機の撃滅から戦略爆撃に転換することを決定。イギリス空軍戦闘機部隊は崩壊寸前で立ち直ることになった。ドイツ軍によるイギリス本土上陸の危険性が高まったとして、イギリス国内に12時間以内の本土侵攻を意味する警報「クロムウェル」が発令された。イギリス空軍爆撃機部隊はブレニム、ホイットレー、ハンプデンなどの爆撃機を総動員してドイツ上陸用舟艇への攻撃を開始。9月15日、ドイツ軍は延べ1000機以上で２回にわたりロンドンを空襲したが、イギリス空軍第11グループの飛行中隊24個300機及び第12グループの戦闘機による全力迎撃に遭い、56機を失った（イギリスの損失は40機）。この日をイギリスはバトル・オブ・ブリテン・デー、ドイツは暗黒の日曜日と呼んだ。この日からドイツ軍は戦略爆撃を開始し、ロンドン市民は避難や学童疎開に追われた。9月17日、イギリス空軍爆撃機集団がドイツ軍港湾に夜間爆撃を行い、多数の上陸用舟艇を破壊した。2200、イギリスからカナダに向かう学童疎開船シティ・オブ・ベナレスがＵボートU48の雷撃を受け、左舷に魚雷２本を被雷して2215に沈没、253人（うち疎開児童77人）が死亡し、147人（うち疎開児童13人）が救助された。9月23日、ドイツ軍は少数の戦闘機及び戦闘爆撃機によるヒットエンドラン戦法であるイントルーダー作戦を実施。9月30日、ドイツ軍が最後のロンドン昼間爆撃を実施。10月、ドイツ軍は爆撃機を夜間にのみ使用し、昼間はBf110による高空からの爆撃に頼るようになったため、イギリス空軍はビギンヒルとメードストン、グレイヴゼントを結ぶラインで待ち構える戦法に変更した。10月12日、ヒトラーはゼーレーベ作戦の1941年春までの延期を決定、イングランド南部で制空権を確保し上陸作戦を行うという戦略目的は果たされなかった。この日までのドイツ空軍の損失は1700機以上であった。7月10日から10月31日までの双方の損害は、イギリス空軍が軍用機915機（＋修理不能225機。うち戦闘機1023機）、パイロット537名（重傷者422名）、ドイツ空軍が軍用機1877機（うち戦闘機873機）、パイロット2662名。イギリス民間人死者40000人、負傷者46000人。イギリス本土侵攻を阻止した1000名弱のイギリス空軍戦闘機パイロットに対し、チャーチル首相は、人類の闘争の場において、かくも多くの人間が、かくも少数の人間によって、これほど多大な恩恵を受けたことは、いまだかつて無かったことである、と賞賛した。11月11日、イタリア空軍のBR20双発爆撃機がCR42複葉戦闘機の護衛の下に出撃したが、イギリス空軍３個飛行中隊の迎撃に遭って爆撃機７機と戦闘機４機を撃墜され、途中で引き返した。11月14日夜、ドイツ空軍第100爆撃航空団が449機のHe111でコヴェントリーを空襲、500トンの通常爆弾と30トンの焼夷弾を投下した。ドイツが８ヶ月間に投下した爆弾は58000トン。Bf109の行動半径が560kmとロンドンぎりぎりで、降着装置が弱く不整地前線飛行場を活用できず、鈍足のJu87や低速で爆弾搭載量の少ない爆撃機隊を満足に護衛できなかった上、イギリス空軍がレーダー網を駆使した防空システムを備え、エニグマ暗号を解読し爆撃情報を予測していたために被害が続出した。更に爆撃目標もころころ変わったため、上陸作戦可能な夏中に決着をつけることができなかった。参考：英独航空決戦、歴史群像2,’05、連合軍の傑作兵器駄作兵器、グラフィックアクション36、月刊軍事研究11,’17、月刊JWings3,’12、月刊航空ファン12,’18、11,’15

＜バトル・オブ・ブリテン・デー＞：バトル・オブ・ブリテンで、ドイツ軍のロンドン空襲に対しイギリス空軍が全力で迎撃にあたった1940年9月15日のイギリス側名称。参考：英独航空決戦

＜バトルキャッツ＞：HSM-73（ヘリ飛行隊）を参照。

＜バトル級＞：イギリス海軍駆逐艦Battle級。太平洋戦域での戦闘行動を考慮して製作された大型駆逐艦である。全長115.6m、幅12.3m、吃水3.2m、基準排水量2325トン。主機は蒸気タービンで、主缶蒸気性状28.2気圧・326.7℃、出力50000馬力、速力35.6ノット。兵装は11.4cm連装砲２基（前甲板タンデム）、10.2cm単装砲１基、533mm４連装魚雷発射管２基。24隻が建造される予定だったが、第２次大戦終結により16隻がキャンセルされ、1944-48年にR14アルマダ、R80バーフルール、R32キャンパーダウン、R74ホーグ、R77トラファルガーなど８隻が竣工した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、月刊世界の艦船5,’11

＜バトル級・海外シリーズ＞

　＜バトル級（イラン海軍）＞：イラン海軍駆逐艦で、ダマバンド級ともいう。兵装はスタンダードSM-1連装発射筒４基、114mm連装砲２基、３連装爆雷投射器１基。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜バトル級（オーストラリア海軍）＞：オーストラリア海軍駆逐艦。オーストラリアで国産化している。全長115.25m、排水量2214トン。主機は蒸気タービン２基２軸50000馬力、速力31ノット。兵装は11.4cm連装両用砲２基、40mm連装機関砲３基、40mm単装機関砲６門、53.3cm５連装魚雷発射管２基、スキッド１基。アンザックなど２隻が建造された。参考：月刊世界の艦船10,’16

＜バドル級＞：サウジアラビア海軍コルベットBadr級。アメリカで建造された。全長74.7m、幅9.6m、吃水2.7m、満載排水量1038トン。主機はCODOG方式、出力23000馬力、２軸推進、速力30ノット。主機はRGM-84Cハープーン艦対艦ミサイル用４連装発射筒Mk140が２基、76mm単装砲１門、ファランクス１基、20mm単装機関砲１丁、81mm迫撃砲１門、40mmてき弾発射機２基、324mm短魚雷Mk46用３連装発射管２基。AN/SPS-40対空レーダーを装備する。1980年からタブクなど４隻が就役した。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊、6,’12、ミリタリー・バランス1989-1990、THE MILITARY BALANCE 2016

＜バトルサイト・ゼロ＞：銃砲から発射された弾丸が照準線と交差する地点のこと。銃の場合、弾丸はまず照準線の下から発射され、照準線とクロスして頂点に達し、落ちてきて再び照準線とクロスするが、後者をバトルサイト・ゼロと呼ぶ。アメリカ陸軍では、小銃の場合250mにセットされている。参考：コンバット・バイブル

＜バトルシップ・グレー＞：19世紀末頃から艦船に施された灰色のカモフラージュ塗装のことで、遠距離迷彩効果を狙っている。参考：グラフィックアクション29

＜バドルシップ・メガロマニア＞：戦艦の誇大妄想の意。20世紀初めに南米アルゼンチン（リバダビア級戦艦）・チリ（アルミランテ・ラトーレ級戦艦）・ブラジル（ミナス・ジェライス級戦艦）で勃発した戦艦配備競争を、イギリスなどが揶揄した言葉である。参考：月刊世界の艦船4,’17

＜バトルステーション＞：Battle Station、即時待機。滑走路の端にスクランブル用の戦闘機をパイロット搭乗のまま待機させるもの。命令が下るとエンジンを回して発進する。通常はアーミングエリアで待機している。参考：月刊JWings6,’05、7,’01

＜バトルタンク＞：タンク（戦車）を参照。

＜バトルフォース４５計画＞：アメリカ海軍の2045年までの増強計画。基は海軍を急速拡大する中国に対抗するためトランプ大統領が表明した、2045年までに艦艇を500隻に増やす計画で、海上分散作戦構想に基づき、2020年10月6日にエスパー国防長官が具体的に発表した。攻撃型原潜を51隻から70-80隻に増やし、空母数はそのままだがアメリカ級強襲揚陸艦ベースの45000トン級小型空母を６隻以上作り、機雷敷設やミサイル攻撃などを主任務とする小型USV/UUVを140-240隻建造、FFG(X)などの小型水上戦闘艦を60-70隻加え、戦闘補給艦を70-90隻配備し、無人艦上機の運用を給油機以外にも拡大する。アメリカ海兵隊の2030年海兵隊戦力デザインMFD2030も同時に推進する。参考：月刊JWings12,’20、月刊世界の艦船1,’21

＜バドル部隊＞：イラク・イスラム最高評議会の軍事部門で、1983年に発足した。イラン革命防衛隊の指導を受けており、兵力は10000-15000人といわれるが、実際に訓練を受けたのは3000人程度らしい。イラン・イラク戦争にも投入されている。イラク戦争後は「発展と再生のためのバドル機関」に改称した。参考：月刊軍事研究4,’05

＜バトルホーク＞：UH-60ヘリ海外ファミリーを参照。

＜バトルホーク＞：テクストロン・ディフェンス・システムズ社が開発したLMAMS用UAV。マーベリック小型UAVに40mmグレネードを装着したものである。参考：月刊軍事研究12,’12

＜バトルライフル＞：デジグネイテッド・マークスマン（歩兵）を参照。

＜バドレイア＞：K275（コルベット）を参照。

＜ハドレイ・キャッスル＞：K355（コルベット）を参照。

＜パドレル＞：イギリス海軍砲艦。1941年12月8日、上海で日本軍の降伏勧告を受けたが拒否して砲撃を開始したため、出雲の砲撃により沈められた。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜パトローラー＞：D07（護衛空母）を参照。

＜パトロール＞：4W60（４輪駆動車）を参照。

＜パトロール＞：歩兵が主に情報収集のため行う行動。偵察・哨戒・戦闘の３種類がある。敵に近いからといって、部隊の全員をパトロールに付けてしまうと、効率が悪くなる上に全員同時に疲労が蓄積してしまい、最悪全員いっぺんに寝てしまうことになるので注意。参考：コンバット・バイブル、月刊軍事研究5,’14

　＜哨戒パトロール＞：１箇所に留まって行うパトロールで、敵の接近を警戒する。日中は発見される恐れがあるため、夜間のみ防御拠点の隙間を埋める目的で行われる。3-4名程度で防衛する。参考：コンバット・バイブル

＜戦闘パトロール＞：敵陣地への襲撃、情報収集のための捕虜捕獲、敵パトロール隊の殲滅、アンブッシュ設定などのために行う。攻撃的任務のため、編成人数は10名から40名にも達することがある。参考：コンバット・バイブル

　＜偵察パトロール＞：戦闘を避けつつ敵状を視察する。敵パトロール隊の観察、自軍防御陣地のチェックなども行う。参考：コンバット・バイブル

＜バトン・ルージ作戦＞：ポスト・イラク戦争において、イラク中部のサマラで2004年8-10月に行われた掃討作戦。7月8日にサマラ郊外で小火器や迫撃砲、IEDによりアメリカ兵５名が殺害されたのを受け、第１歩兵師団第４機甲騎兵連隊第１大隊を初めとする3000名のアメリカ軍と2000名のイラク国境警備隊を投入して8月13日から開始、8月15日までに武装勢力45名を殺害した。9月10日からサマラ周辺でアメリカ軍への攻撃が始まったため、10月1日から作戦を再開。10月3日までに127名の武装勢力を殺害し、128名を拘束した。参考：月刊軍事研究12,’14、月刊グランドパワー3,’05

＜バトン・ルージュ＞：SSN-689（潜水艦）を参照。

＜パナ＞：626（ミサイル艇）を参照。

＜バナー＞：APA-60（攻撃輸送艦）を参照。

＜パナールＭ３シリーズ＞：フランスのパナール社がプライベート・ベンチャーで開発した４×４輪装甲車。1969年にプロトタイプ、1971年に量産型が完成した。アフリカ、中東、アジアの旧フランス植民地を中心に1000両以上が輸出された。参考：月刊PANZER7,’02、10,’85、世界の軍用車両(4)

　＜パナールＭ３＞：M3VCR/TT（Transport de Troupes、兵員輸送型）ともいう。パナールAML装甲車のコンポーネントの95%を流用しており、信頼性を高めて調達費を抑えている。基本的に兵員輸送用であり、車体は前方が絞り込まれた箱形である。前部中央には操縦手席があり、その後ろに機関室がある。操縦手席前面には３つのペリスコープが付いた視察ハッチがあり、右にスライドして開く。中央のペリスコープは夜間用の映像強化式に換装可能。兵員室左右には前開きの大型ドアがあり、後面にも左右２枚の大型ハッチがある。側面上部にも３枚ずつのハッチがあり、開いたままで固定して車内から射撃できる他、後面ハッチにはピストルポートも付いている。兵員室中央上部には7.62mm機銃用STBEマウント付きのハッチがあり、ハッチを開くとそのまま防楯になる。また、完全密閉式で上後部に後ろ開きのハッチを持つ１名用銃塔や、20mm機関砲塔、7.62mm機銃連装銃塔TL2i（俯仰角マイナス13-プラス55度）を装備することも可能。サスペンションはコイル・スプリングの独立懸架で、油圧式ショックアブソーバーも付いている。水上航行も可能で、車輪の回転で推力を得、前輪で操向する。全長4.45m、全幅2.4m、全高2m、戦闘重量6.1トン。エンジンはパナール・モデル4HD空冷４サイクルガソリン（90馬力）、トランスミッションはマニュアル式の前進６段・後進１段、最大速度90km、水上4km、燃料165リットルで航続距離600km。装甲厚は8-12mm。乗員２名。後部兵員室に10名または1.36トンの荷物を載せられる。参考：月刊PANZER7,’02、10,’85、世界の軍用車両(4)

＜バッファロー＞：エンジンをプジョーPRVV-6水冷ガソリン（145馬力）に換え、ホイールベースを延長、車体外側に収容スペースを追加したもの。1980年代半ばに開発され、ベニン、コロンビア、ウガンダに輸出された。指揮車、81mm迫撃砲搭載車、工作車、救急車、治安対策車などのファミリーがある。参考：月刊PANZER7,’02

＜パナールＭ３ファミリー＞

　＜Ｍ３ＶＡＴ＞：修理回収車型。プーリー、切断機、発電機、牽引ワイヤーなどを搭載し、メカニック３名を同乗させる。アルジェリア、ナイジェリア、スーダンが採用。参考：月刊PANZER7,’02

　＜Ｍ３ＶＣＲ／ＩＳ＞：患者輸送車型。シャシーを６×６輪にして車体を大型化し、担架６床または担架２床＋軽傷者４名を収容できるようにしている。乗員は操縦手、車長、看護者の３名。参考：月刊PANZER10,’85

　＜Ｍ３ＶＣＲ／ＰＣ＞：指揮車型で、M3VCR/ISをベースとしている。参考：月刊PANZER10,’85

　＜Ｍ３ＶＣＲ／ＴＨ＞：M3VCR/ISベースの対戦車型。車体中央上面にUTM800ミサイルターレット（左右にHOT対戦車ミサイル並列連装ランチャー１基ずつ搭載）、後部上面に7.62mm遠隔操作機銃を装着している。参考：月刊PANZER10,’85

＜Ｍ３ＶＤＡ＞：パナール社とダッソー・エレクトリック社が共同開発した対空自走砲バージョン。小型砲塔に外装式に20mm機関砲２門を搭載しており、射撃時には４カ所のジャッキで車体を固定する。照準は光学式で、砲塔基部前部にガリレオ社製照準器が設けられている。オプションとして、砲塔にダッソー・エレクトリック社製RA20捜索レーダーの追加装備が可能で、レーダー搭載車が他の２両を指揮することもできる。1973年12月に完成し、UAE、コートジボアール、ナイジェリアで採用された。参考：月刊PANZER7,’02、10,’85、世界の軍用車両(4)

＜Ｍ３ＶＬＡ＞：工兵車型。前部にドーザーブレードを装備している。乗員は車長、操縦手、工兵指揮官、工兵３名の計６名。参考：月刊PANZER7,’02

＜Ｍ３ＶＰＣ＞：指揮車型。無線機、地図テーブル、バッテリーなどを追加している。乗員は指揮官、副長、操縦手、無線手２名、幕僚の計６名。アルジェリア、ナイジェリアに採用された。参考：月刊PANZER7,’02

＜Ｍ３ＶＳＢ＞：電子機材装備用車両。車内に各種電子機器を搭載し、車体上にRASIT戦場監視レーダーや、ダッソー・エレクトリック社製RA20S対空捜索レーダーなどを装備する。RASIT搭載型がナイジェリアとスーダンに輸出された。参考：月刊PANZER7,’02

　＜Ｍ３ＶＴＳ＞：救急車型。車内に酸素吸入器などを搭載し、車体後部のドアを担架用に大型の１枚としたもの。乗員は操縦手と衛生兵２名の計３名で、担架２床もしくは軽傷者３名を収容できる。参考：月刊PANZER7,’02

＜Ｍ３治安対策車＞：車体前面に障害物除去ブレードを装備した暴徒鎮圧用車両。参考：月刊PANZER7,’02

＜パナール社＞：2005年にオーベルランド社の子会社となり、パナール・ジェネラル・ディフェンス社となった。参考：月刊軍事研究9,’06

＜花笠音頭の介＞：山形地本のマスコットキャラ。2019年12月1日、第６師団第６音楽隊が朝日町エコミュージアム創遊館で開催した朝日中学校吹奏楽部との合同コンサートで広報を実施。参考：朝雲

＜花田富男＞：日本陸軍エース。大正5年、鹿児島県生まれ。昭和9年2月、陸軍少年飛行兵として採用され、昭和10年11月に卒業し、飛行第11連隊に配属された。昭和13年9月、航空兵曹長に昇進。昭和14年5月24日、ソ連国境付近に移動。ノモンハン事件に参加し、5月28日、ハルハ河上空で初陣を飾った。7月4日、３機を撃墜後、中隊長が落下傘降下するのを目撃し、敵戦車隊の真ん中に着陸して収容、そのまま離陸して帰投した。7月25日、５機を撃墜した。9月22日に駐屯地に復帰。10月7日、ハルビンで訓練中に空中衝突事故を起こして殉職した。総撃墜数25機。最終階級は准尉。参考：日本陸軍戦闘機隊

＜花田守＞：日本陸軍エース。福岡県出身。昭和7年2月、陸軍操縦学生を卒業、飛行第11大隊に配属された。昭和12年7月、日華事変勃発で北部戦線に派遣された。ノモンハン事件勃発後、昭和14年6月に満蒙国境に派遣され、6月27日のタムスク攻撃で６機を撃墜した。7月6日、２機を撃墜。7月10日、６機を撃墜したが、被弾して重傷を負い、更に１機を撃墜した後に不時着、7月12日に死亡した。総撃墜機数17機。最終階級は少尉。参考：日本陸軍戦闘機隊

＜花月＞：日本海軍秋月型駆逐艦12番艦。昭和19年12月26日竣工。昭和20年10月5日に除籍された。その後は引き揚げ船として使用され、台湾、ラバウル、上海、仁川、グアムなどから復員者や民間人を輸送した。昭和21年12月20日、最後の復員輸送を終えてグアムから浦賀に帰港。復員輸送の総距離は４万海里、輸送人員は約２万名とみられる。昭和22年8月28日に青島でアメリカに引き渡され、DD-934となった。昭和23年に解体された。参考：日本駆逐艦史、月刊丸12,’90、日本海軍艦隊総覧

＜バナナ・ボート＞：護衛空母（イギリス海軍）を参照。

＜バナナマガジン＞：バナナのように弧を描いた弾倉のこと。参考：GUN用語事典

＜花の二水戦＞：第２水雷戦隊を参照。

＜華の航空団＞：第８航空団を参照。

＜パナビア１００＞：トーネード・シリーズ（戦闘機）を参照。

＜パナビア２００＞：トーネード・シリーズ（戦闘機）を参照。

＜パナビア社＞：Panavia Aircraft GmbH（Gesellschaft mit beschränkter Haftung、有限会社）。トーネードを生産するために1969年9月1日に設立された会社で、本社は西ドイツのミュンヘンにある。BACが42.5%、MBBが42.5%、アエリタリアが15%の株式を保有した。参考：月刊航空ファン5,’19、月刊軍事研究2,’08、月刊JWings6,’19

＜パナマ運河＞：標高差が大きいため、いくつかの水門を作って人造湖（ガドゥーン湖）から水を流し込み、運河の水位を上下させることで解決した。太平洋側の入り口はバルボア港で、太平洋側からミラ・フローレス閘門、ペドロ・ミゲル閘門、ガドゥーン閘門と並んでいる。スエズ運河を造ったフランス人のレセップスが建設に入ったが、地形が険しくマラリアも流行し断念、アメリカが引き継いで1914年8月15日に完成させた。通航可能最大船は長さ294.1m、幅32.3m、吃水12m。隣に新しい運河を建設中で、2016年第１四半期から運用する予定だったが、2015年に閘門の不具合が見つかり、2016年6月26日に共用を開始した。大西洋側のアグラ・クララ閘門と太平洋側のココリ閘門はどちらも長さ427m、幅55m、深さ18.3m。通航可能最大船は長さ366m、幅49m、吃水15.2mである。参考：月刊世界の艦船10,’13、2,’15、9,’13増刊、8,'15、6,’16、3,’17、7,’17、朝雲

＜パナマ運河永世中立条約＞：正式にはパナマ運河の永世中立と運営に関する条約。1977年9月7日にアメリカとパナマがワシントンで署名し、1979年10月1日に発効した。パナマ運河は平時でも戦時でも全ての国の船舶の平和的通行に対し、完全な平等の条件で安全に開放されるため、パナマ共和国はパナマ運河の中立を宣言する。パナマ運河とパナマ地峡は世界の他の諸国間のいかなる武力紛争でも復仇の目標にしてはならない。パナマ運河条約の失効後は、パナマ共和国のみがパナマ運河を運営し、その国家領域内に軍隊、防衛基地、軍事施設を維持する。アメリカとパナマの軍艦と補助艦船は、本条約のいずれの規定に関わらず、その艦内管理、推進方法、出発地、目的地、装備、積載貨物の如何に関わらず、パナマ運河を迅速に通航することができる。参考：ベーシック条約集2018

＜パナマ運河攻撃作戦＞：太平洋戦争末期に日本海軍が計画した、晴嵐によるパナマ運河攻撃作戦。参加するのは第１潜水隊の伊400、伊401、伊13、伊14で、北方航路を東に向かいエクアドル沖100海里に進出、各艦の距離を100海里にとって0300（月齢零の日を選ぶ）に一斉に浮上し、フロートを外した晴嵐をカタパルト発進させる。晴嵐は雷撃機２機、爆撃機８機の編成で、超低空飛行によりカリブ海に進み、コロン方面からガトゥーン・ロック閘門の閘扉を破壊、ガトゥーン湖の湖水を流出させてパナマ運河を使用不能にする。攻撃終了後に晴嵐は発艦位置に戻り、乗員だけを潜水艦に収容して離脱する。当初は雷爆撃を行う予定だったが、上層部は晴嵐に乗り込む第631航空隊の練度が不足しているとして800kg爆弾による緩降下体当たり攻撃に変更、隊員には告げずに爆弾が機体から離れないようにする工事を行っていた。ただ第631航空隊で唯一南山（晴嵐改）での雷撃試験の経験がある高橋少尉に意見を聞くことは無く、同少尉は練度などに関する意見については納得できず、上層が特攻にしたかっただけではないかと疑念を持ったという。昭和20年6月初めに開催された軍令部定例会で藤森参謀が作戦計画を明らかにし、許可を取ろうとしたところ、軍令部次長大西瀧治郎中将から間に合わないから中止せよと却下され、かわりにウルシー泊地を攻撃する嵐作戦と、事前偵察のための彩雲をトラックに輸送する光作戦が立案されることになった。参考：月刊丸6,’01、3,’90

＜パナマ運河トン数＞：国際総トン数の算出に用いる船舶総容積（Ｖ）に、パナマ運河当局が定める係数を掛けたもの。これに基づいて通航料が決定される。参考：図解船の科学

＜パナマ海軍＞：2004年、揚陸艇ヘネラル・エステバン・ウエルタスが就役。参考：月刊世界の艦船12,’16

　＜パナマ海軍（１９８９年）＞：兵力400名。バルボアに司令部、コロンに基地がある。パンキアコ級内海哨戒艇２隻、小型内海哨戒艇４隻、機械化揚陸艇４隻、輸送艦１隻を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜パナマ空軍＞

＜パナマ空軍（１９８９年）＞：兵力500名。C-212洋上哨戒機４機、BN-2A輸送機２機、CN-235輸送機１機、コマンダー輸送機１機、DHC-6輸送機２機、リアジェット35輸送機１機、U-21F輸送機１機、ボナンザ連絡機１機、セスナU206連絡機１機、PA-31連絡機２機、PA-32連絡機１機、U-17連絡機３機、AS-332捜索救難ヘリ１機、ベル205ヘリ６機、UH-1Hヘリ６機、UH-1Nヘリ４機、T-35練習機10機、T-41練習機１機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜パナマ軍＞：1990年に消滅した。以降は国家警察軍と国家海空沿岸警備組織が低レベルの安全保障活動に就いている。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パナマ軍（１９８９年）＞：兵力4400名。国連ナミビア独立移行援助グループにオブザーバー19名を派遣している。アメリカ陸軍歩兵旅団１個6800名、アメリカ海軍500名、アメリカ海兵隊600名、アメリカ空軍2800名が駐留している。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜パナマ侵攻作戦＞：ジャスト・コーズ作戦を参照。

＜パナマックス０９＞：アメリカ南方軍が主催して2009年9月11-22日に行われたパナマ運河防衛演習。太平洋、大西洋、パナマ運河で実施され、20カ国から艦艇23隻と兵員4500名が参加、運河防衛の他にPSIの臨検訓練や河川作戦訓練も実施した。参考：月刊軍事研究1,’10

＜パナマックス２０１５＞：アメリカ軍主催の国際指揮所演習PANAMAX2015。アメリカ、イギリス、エルサルバドル、ガイアナ、カナダ、コスタリカ、コロンビア、ジャマイカ、チリ、ドミニカ、ニカラグア、パナマ、パラグアイ、ブラジル、ペルー、ホンジュラス、メキシコが参加した。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パナマックス船＞：パナマ運河を通過できるギリギリの、全幅32.2mの艦船のこと。2016年6月に新閘門が開通し、こちらは全幅55mまで通れる。参考：図解雑学　船のしくみ、月刊世界の艦船3,’17

＜パナマ陸軍＞

＜パナマ陸軍（１９８９年）＞：兵力3500名。大隊２個、歩兵中隊８個、特殊部隊中隊１個、治安中隊２個、工兵中隊１個、騎兵中隊１個からなる。V-150偵察車16両、V-300偵察車13両、60mm/81mm/160mm迫撃砲、3.5インチ（89mm）バズーカM-20を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜パナミント＞：AGC-13（揚陸指揮艦）を参照。

＜パナンクルス＞：K117（コルベット）を参照。

＜バニー＞：BGM601（機雷）を参照。

＜ハニーサックル＞：K27（コルベット）を参照。

＜ハニカム構造＞：Honeycomb sandwich structure。蜂の巣状構造。サンドイッチ構造の心材として使われる構造で、蜂の巣の断面のような形状にして軽量化しつつ挫屈に強くする。素材はアルミ合金、FRPなど複合材、メックス（デュポン社製特殊ナイロン）の他、非構造用なら紙でも良い。蜂の巣と同じ６角形断面の他、菱形にすることもある。1938年にドルニエが特許を取ったが、接着剤の開発や、外板とぴったり合わせる工作精度の実現に時間がかかり、1950年頃になって漸く実用化された。中に水が溜まると上空で凍結して外板が剥がれたり、腐食の原因になったりするので、周辺の防水加工も重要である。参考：航空用語事典増補改訂版

＜ハニ車＞：試製中型牽引車を参照。

＜バニティ＞：D28（護衛駆逐艦）を参照。

＜ハニト＞：イスラエル海軍サール５級コルベット３番艦ハニト（Hanit）。2006年7月14日、艦対艦ミサイル攻撃を受けて大破した。参考：月刊世界の艦船11,’19、月刊軍事研究10,’06

＜ハニト大破＞：2006年7月14日、南レバノン侵攻でベイルート沖16kmを哨戒・港湾封鎖中だったイスラエル海軍Saar5級コルベット３番艦ハニトに向けて、ヌーアミサイルシステムから鷹撃２型ミサイル２発が発射された。１発は目標を逸れてカンボジアの貨物船に命中、これを撃沈して負傷者を出した。もう１発はハニトの艦尾に命中し、弾頭が作動しなかったという説もあるがハニトは大破、兵士４名が死亡した。発射したのはイラン革命防衛隊の指導を受けたヒズボラの人員とみられており、レバノン軍の沿岸警戒レーダーから情報を得たようである。ハニトは友軍機の混乱と誤射を避けるため、ECMとCIWSを作動させていなかった。参考：月刊軍事研究10,’06、11,’06、1,’07、6,’07、10,’07

＜バニ・ヤス＞：P110（コルベット）を参照。

＜バニ・ヤス＞：UAE海軍高速攻撃艇。全長44.9m、満載排水量260トン。主機はディーゼル４基で、４軸推進、速力40ノット。兵装は76mm単装砲１門、40mm連装機銃１基、7.62mm機銃２丁、MM40対艦ミサイル４基など。参考：月刊軍事研究5,’07

＜バニ・ヤス級＞：ゴーウインド級（UAE海軍）を参照。

＜パニョリーニ＞：イタリア海軍パグノリニ級潜水艦。輸送潜水艦に改造され、アジアに向かう予定だったが、イタリア降伏で1943年6月末にドイツに接収された。参考：月刊丸11,’09

＜バニラ＞：C-130シリーズ（輸送機）を参照。

＜バヌヌ事件＞：モロッコ出身のユダヤ人タクシードライバー、モルデカイ・バヌヌがモサドに拉致された事件。バヌヌは1977年8月から８年間、技術者としてイスラエルのディモナにある核施設で働いており、イスラエルの核保有に関する内部告発を行った。まずネパールのソ連大使館を訪れ、後にモスクワでKGBに会ったが表沙汰にはならなかった。これに失望したバヌヌがオーストラリアでフリージャーナリストのオスカル・ゲレロに会い、彼がシドニー・モーニング・ヘラルドに話を持ち込むが掲載されず、この情報がオーストラリア安全保障情報局からイスラエルに伝わった。ゲレロは更にオーストラリアのザ・エイジとロンドンのデイリー・ミラーにも持ち込んだが掲載されなかった。このデイリー・ミラー紙の国外担当編集者ニコラス・デービスがイスラエルのエージェントで、バヌヌもロンドンに来ていることをキャッチし、モサドのロンドン支局長と英国のMI5の間でバヌヌ監視の協力が行われた。英国内での拉致にはMI5に反対されたため、バヌヌをシンディ・ハニン・ベントフという女性によりローマ旅行に誘い出し、モサドのエージェント３名により拉致して箱に押し込め、イスラエルのアシュドッドまで船で運んだ。バヌヌはその後裁判にかけられ、1988年3月に懲役18年の判決を受けた。しかしデイリー・ミラーに持ち込む前にサンデー・タイムズにこの話が持ち込まれており、1986年10月に、イスラエルが核弾頭200発以上を保有しているという記事が掲載されることとなった。2004年4月21日、バヌヌは釈放されたが、１年間の海外渡航禁止など、条件付きであった。それでも核開発に関する暴露を続けたため、バヌヌは再び起訴され、2008年9月に禁固刑判決を受けて上訴している。参考：月刊軍事研究5,’02、月刊航空ファン3,’11

＜ハヌレ・トッケビ＞：F-4戦闘機（韓国空軍）を参照。

＜パネイ＞：PR-5（河用砲艦）を参照。

＜パネイ級＞：アメリカ海軍河用砲艦Panay級。全長58.3m、幅8.6m、吃水1.6m、基準排水量450トン。主機はレシプロで、出力2250馬力、２軸推進、速力15ノット。江南造船所でPR-5パネイ、PR-6オアフの２隻が建造された。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜ハネウェル社＞：1999年、アライドシグナル社を買収した。参考：月刊JWings10,’20

＜パネー号事件＞：日華事変中の昭和12年12月12日、中支那方面軍司令部が、中国兵を満載して南京上流10海里の揚子江を遡航する商船10隻を攻撃するため、日本海軍第２連合航空隊に出撃要請を出した。これを受け、常州飛行場から第12航空戦隊九四式艦爆６機と九六式戦闘機９機、第13航空戦隊艦爆６機と艦攻３機が出撃。南京の上流26海里付近の揚子江にいた商船群を爆撃したが、これは実際にはアメリカ砲艦PR-5パネー、イギリス砲艦クリケット、スカラブ、アメリカのスタンダード・バキューム・オイル社輸送船３隻、イギリスのジャーディン・マセソン社倉庫船・汽船であり、パネーとアメリカ商船１隻を誤爆して撃沈、死者３人と負傷者48人を出してしまった。戦闘機隊の一部は投弾後に不鮮明ながら甲板上の星条旗を確認したため、僚機に知らせようとしたが、無線を積んでいなかったためにできなかったという。アメリカでは世論が硬化したが、日本海軍第３艦隊では当日にアメリカ海軍からパネーが音信不通になったとの連絡を受けて事件を悟り、翌日には第３艦隊司令長官がニューヨーク・タイムスで謝罪文と賠償の意向を表明し、第３艦隊参謀長がアメリカ・アジア艦隊旗艦CA-31オーガスタを尋ねて事件内容を報告、司令長官も午後にCA-31オーガスタを訪問して謝罪した。日本の外相も駐日アメリカ大使を訪ねて陳謝し、損害賠償と再発防止を申し入れ、12月14日には駐米大使がアメリカ国務長官を訪問した。日本海軍も山本五十六海軍次官が談話で誤爆を認め、12月23日に軍関係者と外務省要員と共にアメリカ大使館で事情を説明、12月24日に外相が日本政府の正式文書をアメリカ大使に手渡し、アメリカからの謝罪・賠償・関係者処分要求を受け入れた。アメリカ側は意図的な攻撃であると主張していたが、昭和13年2月26日にアメリカ大使から日本政府の文書内容を受け入れるという通知があり、事件は終結した。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊、月刊軍事研究7,’99

＜羽根角＞：Blade angle。プロペラ回転面と、プロペラブレード各断面の基準線（下面が平面の場合には下部弦線）がなす角のこと。断面ごとに値が異なるので、代表的な断面をとって測定する。羽根角と流入角の差は概ね断面翼型の迎え角に等しい。羽根角βのタンジェントにその断面半径ｒの円周長を掛ける（２πｒ・tanβ）と、プロペラピッチが算出できる。参考：航空用語事典増補改訂版

＜バネ式装填機＞：砲の後座運動を利用して圧縮されたバネの力によって弾薬を装填する方式の装填装置。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜バネ式復座機＞：復座機を参照。

＜バネ下重量＞：車両を空中に持ち上げた際にサスペンションのスプリングにかかる重量のことで、サスペンションの一部や車輪の重量が含まれる。これが大きいと慣性が大きくなり、始動や停止に余計な力が必要で、サスペンションの反応が悪くなる。参考：クルマのすべてがわかる事典

＜羽田基地＞：元は昭和6年に開設された東京飛行場で、800m滑走路２本が建設されて民間用に使用され、日本軍も練習部隊用として使っていた。太平洋戦争終結で連合軍に接収されて羽田陸軍航空基地（Haneda Army Airbase）となり、昭和20年9月21日に穴守稲荷神社を含む一帯の住民3000人に48時間以内の退去命令が出て拡張工事が始まり（穴守稲荷神社の鳥居は頑丈すぎて壊せず残った）、昭和21年6月に2145m滑走路と1650m滑走路が１本ずつ完成した。昭和22年から海外民間航空が乗り入れを開始。昭和26年10月、日本航空が伊丹と板付間での定期運航を開始。昭和27年7月1日、施設の一部が日本に返還されて東京国際空港（羽田空港）になった。昭和33年、アメリカ空軍空輸隊MATSが撤退し、全施設と管制権が日本に返還された。参考：月刊丸4,’13、月刊JWings9,’20

＜跳ねっ返りベティ＞：SMi35（対人地雷）を参照。

＜羽付破壊筒＞：日本陸軍の鉄条網破壊用爆薬筒。九八式投擲機で飛ばして鉄条網や軽掩蔽部を破壊する器材で、軽破壊筒をベースに昭和14年5月に試作され、昭和15年6月に制式化された。全長2m、重量8.5kg、炸薬重量2.25kg。射程90-290m。信管は瞬発（鉄条網用）と延期（軽掩蔽部用）の二働式である。安全装置は三重になっており、発射時に第一段、発射衝撃で第二段、飛翔中の風圧による安全羽の回転離脱で第三段が外れて信管が作動状態になる。7-10本ほど炸裂させれば鉄条網に突撃路を開設することが可能。参考：工兵入門

＜ハネムーン＞：追撃機を援護する、という意味の符丁。参考：アメリカジェット戦闘機

＜パネルオペレーター＞：航空自衛隊飛行点検隊要員Panel Operator。三自衛隊の各飛行場で航空保安無線施設などの点検を行うのが主任務で、飛行点検機に乗り込んで電波データなどを解析する。機内装置に不具合が生じたり、電波状況が悪かったりして機内での計測が行えない場合、地上にセオドライトと呼ばれる計測器材を設置して滑走路に進入する飛行点検機の角度と方位を測定する手動飛行点検を実施する。よって、飛行点検機に搭乗するパネルオペレーター２名のうち１名はセオドライト要員になっている。空自第４術科学校で通信員課程を修了し、飛行点検隊でパネルオペレーター講習を受けると任命される。参考：MAMOR vol.106、月刊JWings3,’16

＜パネル橋＞：陸上自衛隊の架設鉄橋で、施設機材隊に配備されている。全長は２連で25m、全幅3.4m、全重量108トン。標準で36トン（30トン？）までの車両を通過させることが可能で、組み立て方によっては50トン以上でも耐えられる。輸送に2・1/2トントラック42両を要する。汽車製造製。参考：日本の防衛戦力Part1、自衛隊装備カタログ1981、自衛隊装備年鑑1996

＜パネル橋ＭＧＢ＞：陸上自衛隊が組み立て式仮設橋。イギリスのウイリアム・フェアリー社製で、双日エアロスペースが受注している。各パーツをトラックで運び、川岸にローラーを敷いてその上で組み立て、特大型トラックの前部バンパーに装着された牽引用連結器に押し出し棒を装着、対岸まで押し出して架橋する。全長40m、幅4m、全備重量58トン。通過能力30-50トン以上で、90式戦車も通過できる。1997年に導入し、東日本大震災で使用された。参考：朝雲、月刊軍事研究8,’04、2,’07、6,’11

＜パネル橋ＭＧＢ押し出し補助具＞：パネル橋MGBは最終の架橋段階で特大型トラックにより押し出す必要があるが、重量が58トンもあるため、地面がぬかるんでいたり、積雪があったりするとタイヤが空回りして架橋できなくなるという欠点があった。これを解決するため、排土板を外した中・大型ドーザーのアームにパネル橋MGBの押し出し棒を接続できるよう工夫したのがこの補助具である。厚さ2cmの廃材鉄板があれば製作でき、ドーザーのアームと連動してパネル橋を上下動させることも可能で、地盤が不安定でも容易に架橋できる。これを発明した第102施設器材隊車両主任の中井２曹は平成22年度防衛技術奨励賞を受賞した。参考：朝雲

＜ハノイ＞：HQ-182（潜水艦）を参照。

＜ハノーヴァー＞：APA-116（攻撃輸送艦）を参照。

＜ハノーファー＞：ドイツ海軍ドイッチュラント級戦艦。1916年5月31日、第２戦艦戦隊第４小隊に所属してジュットランド海戦に参加。参考：歴史群像6,’16

＜ハノマーク＞：Hanowersche Maschinenbau AGの略。ハノーバーにある車輌製造工場の略称である。参考：ジャーマンタンクス

＜パノラマ眼鏡＞：間接照準具の１つ。対物レンズのみの全周旋回で接眼レンズを回さずに全周を照準できる。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜パノラマサイト＞：照準器を旋回させることで全周視界が得られるもの。参考：月刊戦車マガジン6,’89

＜パノラミック・カメラ＞：画角の広いカメラで、180度写せるものもある。広角レンズで180度カバーしようとすると焦点距離8mmの魚眼レンズを使うことになるが、端の被写体が極小になってしまうため、首振りレンズとプリズムを組み合わせ、シャッター替わりにスリットを使用して広い画角をカバーする。スリットは自動露光制御装置により適切な幅に調整される。参考：ミリタリー・イラストレイテッド17

＜パノラミック・ペリスコープ＞：照準潜望鏡のこと。

＜ハノン＞：チュニジア海軍哨戒艇Hannon。2021年12月20日、ミサイル艇チュニスと共に、地中海でアメリカ海軍CVN-75ハリー・Ｓ・トルーマン、同CG-56サン・ジャシント、ノルウェー海軍フリゲートF310フリチョフ・ナンセンと共同演習を実施。参考：月刊世界の艦船3,’22

＜幅（艦船）＞：Beam、Breadth。船体を長軸と垂直に横断した場合に、吃水下断面積が最大となる場所（最大横切面）の、両舷間の長さ。外板を含めない型幅と、含む全幅がある。最大横切面における吃水線間の幅を水線幅、最大となる幅を最大幅と称する。参考：月刊世界の艦船10,'24、図解雑学　船のしくみ、JShips VOL.70

＜ハバーストン＞：M1147（トン級機雷掃討艇）を参照。

＜パパ型＞：661型（潜水艦）を参照。

＜ハバクック＞：イギリスが考案した氷製空母で、名称の由来はヘブライの予言者である。1942年にイギリスの科学者ジェフリー・パイクが北極海の流氷を空母に流用する案をチャーチルに提出したのが始まりで、長さ1600m、幅800-1000m、深さ30-35mの氷を切り出して大西洋に運び、滑走路と自衛兵装などを整備して空母に仕立てることにした。ただ切り出す方法が思いつかず、兵装などは自重でどんどん氷の中にめり込んでいってしまうため、この案は廃案となった。そこでパイクは木材パルプを氷に混ぜて補強したパイクリートを考案し、このブロックを多数結合して巨大な空母を組み上げることにした。カナダのアルバータ州にあるパトリシア湖に半水没式の実験棟が造られ、２ヶ月ほど実験した結果、パイクリートは十分な強度を持ち、溶解速度も極めて遅いことが分かった。そこでＡ計画（スキームＡ）と呼ばれる空母計画が組まれ、イラストリアス級並の全長227mの船体に電動モーター20基と推進器16基（船体左右に装着）、冷凍プラントなどを搭載することにしたが、排水量が180万トンにも達してしまい、必要なパイクリートブロックは28万個、建造期間は8000人で８ヶ月、費用は7000万ドルとはじき出された。護衛空母の方が安上がりで楽に建造できたため、お蔵入りになった。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜ははじま＞：MSC-660（掃海艇）またはMCL-724（掃海管制艇）を参照。

＜羽ばたきヒンジ＞：フラッピング・ヒンジを参照。

＜バハトゥール＞：MiG-27L（インド空軍）を参照。

＜パパドポラス効果＞：メリーランド大学のデニス・パパドポラス教授が研究した理論で、高度100kmで10キロトン級核爆弾が炸裂すると、地球を取り巻く磁場から電子と陽子の雲が形成され、高度1000-2000kmにある衛星の殆どが１ヶ月以内に破壊されるというものである。その後も２年以上にわたり電子と陽子が数千km上空のバンアレン帯の放射線を増幅、中軌道以上にあるGPS衛星や宇宙船まで無力化されてしまう。更に地上にも衝撃電流が到達して高空核爆発と同様のNEMP被害を及ぼす。対馬海峡の100km上空で炸裂した場合、西日本と韓国の軍事システム及びインフラが全て破壊され、無力化される。衛星を持たず、電子化の進んでいない国家が使用する危険がある。これに対抗するため、アメリカでは極超低周波の電波を照射して磁場中の電子と陽子を中和する技術を開発中。参考：月刊軍事研究5,’08、1,’03

＜パパニコリス＞：S-120（潜水艦）を参照。

＜バハマ海軍＞：2013年から海軍力強化に入っており、兵力を1200名から1500名に増やし、哨戒艇も増勢している。2014年、アーサー・ディオン・ハンナ級哨戒艇２隻が就役。参考：月刊世界の艦船11,’14

　＜バハマ海軍（１９８９年）＞：兵力750名。コーラル・ハーバー、ニュー・プロビデンス島に基地がある。イエロー・エルダー級高速哨戒艇３隻、マーリン級内海哨戒艇１隻、小型内海哨戒艇７隻、コマンダー500哨戒機３機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜バハマ軍＞：

　＜バハマ軍（２０１５年）＞：現役兵力1300名。海兵中隊１個、哨戒艇20隻、ビーチA350キングエア軽輸送機１機、セスナ208軽輸送機１機、P-68オブザーバー軽輸送機１機を保有する。ガイアナ海軍の基地がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バハマス＞：K503（フリゲート）を参照。

＜バハマン＞：イラン陸軍57mm自走高射砲。６×６輪トラックKrAZの後部荷台にプラットフォームを積んでZSU-57-2の砲塔を載せている。プラットフォームには４隅に油圧ジャッキが装着されていて、射撃時の車体固定に使用するらしい。2016年4月13日に初公開された。参考：月刊軍事研究9,’16

＜ババル＞：182（フリゲート）またはC-84（駆逐艦）を参照。

＜ババル＞：パキスタン海軍ミルゲム級フリゲート１番艦Babur。2020年6月4日、トルコのイスタンブール海軍工廠で起工。2021年8月15日進水。2023年9月23日、パキスタン海軍に引き渡された。参考：月刊世界の艦船11,’21、12,’23

＜ババル・シリーズ＞：パキスタン軍が開発した対地巡航ミサイル。対インド用として1990年から開発され、1998年にパキスタンで回収したトマホークの技術と、ロシアのRKP-55及び3M-54T、中国のHN-3の情報をスパイスに加えて完成した。参考：月刊世界の艦船2,’18

　＜ババル＞：陸上発射型で、2010年に配備された。参考：月刊世界の艦船2,’18

＜ババル２＞：陸上発射型で、2016年12月に発射実験に成功した。参考：月刊軍事研究6,’17

＜ババル３＞：潜水艦発射型Babur3。ババル２の潜水艦発射型で、核弾頭を搭載可能。全長6.2m、直径0.52m、弾頭重量0.45-0.5トン。射程450km（パキスタン軍発表700km、アメリカ空軍推定350km）。誘導は慣性航法＋GPS（GLONASS併用説あり）＋地形照合。2017年1月に潜水艦（アゴスタ90B型らしい）からの初試射に成功した。参考：月刊世界の艦船2,’18、4,’17、月刊軍事研究6,’17

＜ババル３７３＞：イラン防空軍長距離地対空ミサイルシステムBavar373。イラン国産だがS-300に似ており、イランではロシアから輸入できなかったS-300PMU1よりも近代的としていて、弾道ミサイル迎撃能力も持つらしい。８×８輪Zafar輸送車に搭載した回転型フェイズド・アレイ式目標捜索レーダー、トレーラー搭載フェイズド・アレイ式射撃指揮レーダー、10×10輪重輸送車搭載垂直発射キャニスター／ランチャーなどで構成される。目標捜索レーダーはHafezレーダー（探知距離250km以上、同時目標追尾能力100個）の改良型らしい。射撃指揮レーダーだけトレーラー搭載のため、野外機動性が低いとみられる。キャニスターは全長6.5mで、S-300PMU2より1mくらい短くなっている。2010年4月の軍事パレードに登場し、2016年8月21日にも公開された。2018年9月10日、イランのマスコミが弾道ミサイル迎撃試験に成功したと報じたが、標的になった筈の弾道ミサイルの発射は確認されておらず、真偽は不明。参考：月刊軍事研究2,’17、3,’13、3,’19

＜パパロアパン級＞：ニューポート級・海外シリーズ（揚陸艦）を参照。

＜ハバロフスク＞：ソ連海軍クレスタ�U型ミサイル巡洋艦Khabarovsk。1970年3月7日艦籍編入、3月20日起工、10月8日進水、1972年10月3日、マーシャル・ウォロシーロフ（Marshal Voroshilov）という名称で軍艦旗（26型キーロフ級巡洋艦ウォロシーロフの赤旗軍艦旗を授与された）掲揚、1973年9月15日竣工、北洋艦隊に編入された。10月26日、太平洋艦隊に編入された。1974年3月、モーリシャスを訪問。4月、ソマリアを訪問。6月11日、太平洋艦隊第10作戦艦隊第201対潜艦旅団に編入された。1977年3-12月、ウラジオストクで定期修理を受けた。1978年、日本海北部で遭難したリガ型警備艦３隻の救助作戦を実施。波浪を受けて前部レーダーや後部対空ミサイル発射機が損傷した。1979年7月から1980年3月、インド洋で作戦に就き、セイロン島やエチオピアなどを訪問。1980年11月から1986年3月、ウラジオストクで修理を受けた。1990年11月20日、ウラジオストク港近くで冷凍船と衝突した。1991年1月24日、ハバロフスクと改称された。1992年7月3日に予備役に編入され、1993年12月に兵装を撤去した。1994年1月、金角湾で停泊中に火災を起こした。同年、スクラップとしてインドに売却された。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、月刊世界の艦船4,’09、3,’92増刊

＜ハバロフスク＞：ロシア海軍原潜Khabarovsk。どういう原潜なのかは不明で、造船所は特殊用途原潜としか発表していない。2014年7月19日起工。参考：月刊世界の艦船10,’14

＜パハン＞：172（コルベット）を参照。

＜馬鼻疽菌＞：主に馬などに感染するグラム陰性菌だが、稀にヒトにも感染する。急性感染の場合、3-4週間で死亡することが多い。ソ連で第２次大戦後に兵器化されたとみられる。参考：月刊軍事研究2,’01

＜バビット＞：DD-128（駆逐艦）を参照。

＜バビロン＞：イラク軍が極秘に開発を進めていた超長射程砲で、1988年5月から開発を始めた。イラク軍のミサイル開発にも関わっていたカナダ人のジェラルド・ブル博士（カナダのベルベット・グラブ空対空ミサイルやアメリカの高々度研究計画HARPに参画、1960年代に火砲設計コンサルタントとなった）が設計を行っていたが、1990年3月にブリュッセルでイスラエルに暗殺された上、湾岸戦争で開発がストップした。参考：軍事分析湾岸戦争、月刊JWings12,’14

＜３５０ｍｍ列車砲バージョン＞：試験用のカノン砲である。砲身長は52mで、1989年4月に水平発射試験を実施したが、砲口が裂けて砲身の繋ぎ目も割れてしまった。修理の上1990年初めに再度実験したが、今度は砲尾が破壊されてしまい、交換用部品もトルコで押収されたため、以後のテストは放棄された。参考：軍事分析湾岸戦争

＜３５０ｍｍ車両牽引砲バージョン＞：砲身長30mで、方位角と射角の変更が可能にしてある。1989年に砲身を入手したが、揺架がギリシャ・イギリスで押収され、完成しなかった。参考：軍事分析湾岸戦争

　＜１０００ｍｍ固定砲バージョン＞：砲身長156m・口径1mの長大な砲で、26個の砲身を繋ぎ合わせて作っている。５門を製作する予定で、１門はテストのため水平に置かれ、１門は丘の斜面に作りつけてあった。1990年3月に砲身部を積み込んだ船がイギリス税関に摘発され、イタリアでは閉鎖機、ドイツ・スイスで油圧式駐退機が押収された。弾丸は1990年から開発する予定で、当面はロケット弾を使用することになっていた。湾岸戦争でプロジェクトがストップした。参考：軍事分析湾岸戦争

＜バビロン作戦＞：イスラエル軍が実施したイラク原子炉爆撃作戦。1974年8月頃、イラクがフランスからの原子炉導入を検討し始めたのを契機に、モサドとイスラエル軍情報部（アマン）が情報収集を開始。四国ほどの面積しかないイスラエルにとって、１発でも核兵器を撃ち込まる事は致命的なため、ありとあらゆる対策を検討した。1978年、フランスが核燃料の輸出を決定すると、外交ルートで阻止しようとしたが失敗したため、1979年4月7日0300過ぎにフランスのラ・セーヌ・シュルメール港の倉庫に格納されていたイラク向け原子炉格納容器を爆破し、フランス・エコロジスト・グループの名で「人類の将来に脅威を与えうる装置を無力化するため」とする犯行声明を発表した。1980年6月13日にはイラクの核開発を仕切るリーダー研究者であったヤヒヤ・エル・マシャド博士がフランスのホテルで撲殺死体となって発見され、目撃者の娼婦も轢殺された。同年8月6日にはホットセル装置の契約企業、SNIAテキント社のローマ事務所と重役の私邸が爆破され、イスラム革命保障委員会を名乗る組織から犯行声明が出た。また、イラクの核開発に関係するフランスとイタリアの科学者には大量の脅迫状がイラクの消印で送付された。しかし、イラクへの核技術流入は停止できなかったため、イラクの原子炉自体を爆破する計画が立案された。1980年2月までに「アムニション・ヒル」という名の爆撃計画が提出されたが、当時イスラエル軍が装備していたA-4では航続距離が足らず、敵陣上空で空中給油するという自殺行為にも等しい行動が必要であったため一旦諦めかけたが、イラン・イスラム革命の発生により、アメリカがイランに輸出する筈だったF-16が宙に浮いてイスラエルに２年間前倒しして輸出されることになった。1980年7月からF-16の引き渡しが開始され、これにより空中給油無しで原子炉攻撃が可能となった。同年11月には攻撃を実施する筈だったが、9月22日にイラン・イラク戦争が勃発。1980年9月30日、イラン空軍はイラク核施設タムーズ17への航空攻撃を実施したが、殆ど損害を与えられず、防空装備が強化されただけだった。これを受けてイスラエルは自力での原子炉攻撃を決断、攻撃のタイミングを計った。1981年6月30日前後に核燃料がタムーズ17に運び込まれるという情報がモサドからもたらされたため、これよりも前に決行して、核物質を撒き散らさずに済ませる必要があった。5月10日、作戦名をオペラに変更。5月17日と31日に出撃準備が下されたが、直前で撤回された。結局、6月4日にイスラエル首相のベギンとエジプト大統領サダトとの会談が行われた後に作戦決行日を6月7日とし、作戦名をバビロンに変更した。1981年6月7日1430、シナイ半島東部のエツィオン空軍基地のF-16ネテス８機がエンジンを始動。各機体にはAIM-9Lサイドワインダー２発、Mk.84爆弾２発、370ガロン翼下燃料タンク２個、300ガロン中心線燃料タンク１個が搭載されており、重量は最大離陸重量を１トン以上オーバーする17.2トンに達していた。1601、F-16が離陸開始。先に離陸していた護衛のF-15戦闘機６機と共に地表すれすれを飛行してまず南へ向かい、アカバ湾上空に到達。サウジアラビア領内に侵入し、慣性航法装置に従ってバクダッド南西のタムーズ17を目指した。東経30度、40度、42度を越える時のみ無線封鎖を１秒破ってチャーリー、ゼブラ、サンド・デューン・イエローという符丁を送信。1730少し前に原子炉付近に到着、F-15は２機ずつに分かれて高々度での警戒態勢に入った。F-16は目標から7kmの地点で上昇を開始、背面飛行で高度1500mに達して目標を確認、反転して35-38度の降下角で爆撃を実施した。イスラエル時間1731（イラク時間1831）、最初の爆弾が原子炉に命中。50秒間に14発のMk.84がタムーズ�T原子炉に命中して粉々に吹き飛ばし、１発が敷地内の別の施設に命中して粉砕した。原子炉周囲はSA-6、ZSU-23-4、ZSU-57-2それぞれ２両ずつが固めていたが、夕暮れ時の奇襲攻撃に対空レーダーを作動させる暇すらなかった。機関砲の散発的な応戦を後ろに見ながら、F-15とF-16は高度10000mでサウジとヨルダンの国境を横切りエツィオン基地まで真っ直ぐに帰投した。イラクは6月8日になっても誰が作戦を実行したか特定できずにおり、同日のイスラエル政府の発表で初めて明らかとなった。これによりイスラエルに国際的非難が集中したが、イラクの核開発も完全に中断された。参考：歴史群像12,’03

＜羽布＞：航空機の外皮に使用される布。張線を取り付ければ取り付け角や迎え角などを調節できる。破れたらシンナーでその部分の塗料を取り除き、ドープを塗り、ケバ出し（端の一方の糸を抜いてボサボサにする）をした新しい羽布を貼り、塗料を塗って仕上げる。参考：月刊JWings10,’09別冊付録、海軍よもやま物語、続日本海軍よもやま物語

＜ハブ＞：嘉手納基地に配備されたSR-71の非公式ニックネーム。

＜ハブ＞：Hub。ローターハブ（Rotor hub）ともいう。ヘリコプターのローターマスト頂部（ローターヘッド）で、ローターと駆動軸を接合させる中心金具のこと。ハブが機体に対して傾斜しないタイプ（全関節式ローター、リジッド・ローターなど）と、自由に傾斜するタイプ（シーソー・ローターなど）がある。操縦桿とハブを機体に固定したユニバーサル・ジョイントで繋ぎ、操縦桿でハブを直接傾けて操縦するタイプもあり、フラッピングを起こしてもローターブレードの幾何学的平衡を保てるのが長所だが、ハブに接合している駆動軸やトランスミッションも一緒に傾くため、チップ・ジェット駆動か超小型機でないと、駆動軸のトルクに負けて操縦できない。参考：航空用語事典増補改訂版、月刊航空ファン10,’98、月刊JWings10,’09別冊付録

＜パプア＞：K588（フリゲート）を参照。

＜パファー＞：SS-268（ガトー級潜水艦）またはSSN-652（スタージョン級攻撃原潜）を参照。

＜パプアニューギニア海軍＞：1987-89年、パシフィック級哨戒艇４隻が就役。2023年7月11日、珊瑚海で日パプアニューギニア親善訓練を実施。哨戒艇フランシスアグウィがDDH-183いずもと通信訓練や戦術運動などを行った。参考：月刊世界の艦船12,’16、9,’23

　＜パプアニューギニア海軍（１９８９年）＞：兵力200名。ポートモレスビーに司令部、ロンブラムに基地がある。パシフィック型哨戒艇４隻、アタック級哨戒艇１隻、バリクパパン級戦車揚陸艇２隻を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜パプアニューギニア海軍（２０１５年）＞：兵力200名。司令部はポートモレスビーにある。ラバウル級（パシフィック級）哨戒艇４隻、サラマウア級（バリクパパン級）戦車揚陸艇３隻（うち１隻は練習用）を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パプアニューギニア空軍＞

＜パプアニューギニア空軍（１９８９年）＞：兵力100名。N-22B哨戒機３機、C-47輸送機５機、N-22B輸送機１機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜パプアニューギニア空軍（２０１５年）＞：現役兵力100名。CN-235M-100軽輸送機２機、IAI-201アラバ軽輸送機３機、ベル205ヘリ（UH-1H）４機、ベル412ヘリ２機（リース）、ベル212ヘリ１機（リース）を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パプアニューギニア軍＞：2013年の防衛白書で、インドネシアの西パプア（イリアン・ジャヤ）分離独立派が西部国境を越えて侵入する可能性に言及し、戦闘になった場合に備えて2017年までに総兵力を現役4000名＋予備役1000名に強化するとしていたが、実現は不透明である。2018年のAPEC会議開催に合わせて軍楽隊を創設することになり、陸自中央音楽隊が能力構築支援を実施、11月17日のAPEC首脳会議歓迎夕食会で軍楽隊41名が演奏を披露した。2022年11月18-19日、軍楽隊が自衛隊音楽まつりに初参加した。参考：MAMOR vol.128、THE MILITARY BALANCE 2016、朝雲

＜パプアニューギニア軍（１９８９年）＞：兵力3200名。オーストラリア軍工兵隊１個・訓練部隊100名、軍事顧問30名が駐留している。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜パプアニューギニア軍（２０１５年）＞：現役総兵力1900名（陸軍1600名、海軍200名、空軍100名）。南スーダンにUNMISSオブザーバー２名、スーダンにUNAMID要員１名を派遣している。オーストラリア軍38名、訓練ユニット１個が駐留している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パプアニューギニア陸軍＞

＜パプアニューギニア陸軍（１９８９年）＞：兵力2900名。歩兵連隊２個、工兵大隊１個からなる。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜パプアニューギニア陸軍（２０１５年）＞：現役兵力1600名。歩兵大隊２個、工兵大隊１個、EODユニット１個、通信隊１個からなる。81mm迫撃砲、120mm迫撃砲３門を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パフィン＞：L52（コルベット）を参照。

＜バブール３＞：パキスタン海軍が開発中の潜水艦発射巡航ミサイルBabur-3。核弾頭を搭載できる。射程450km。アゴスタ90B型潜水艦から発射可能。2017年1月、発射実験に成功した。参考：月刊軍事研究10,’17

＜バフェッティング＞：バフェットを参照。

＜ハフェット＞：ニマー輸送車（６×６輪）を参照。

＜バフェット＞：Buffet。バフェッティング（Buffeting）ともいう。主翼から断続的に剥離した気流など、乱れた渦流を持つ気流が、胴体や水平尾翼に当たることで生じる機体振動のこと。低速で大迎え角をとった時など、主翼の一部で境界層の剥離が起こると発生するため、全面的失速の前兆現象でもあり、主翼付け根前縁をわざとバフェットが起きやすい構造にして失速警報代わりに使うこともある。最も早くバフェットを起こすのはエレベーターで、これは主翼上面の乱流が水平尾翼に当たり、もともと可動部分であるエレベーターを最初に振動させるためである。遷音速飛行により衝撃失速に陥りかけた際にもバフェットが生じるが、これは迎え角がゼロに近い機体姿勢で発生するので、ローリフト・バフェットと呼ばれる。超音速機など、衝撃失速が起きないように機体を設計してある場合には、ローリフト・バフェットは殆ど生じないが、亜音速機が急降下で制限速度を超えて遷音速領域に到達したりすると、激しいローリフト・バフェットを起こす。参考：航空用語事典増補改訂版、飛行機のしくみ、F-15イーグル

＜パフォーマンス価＞：Perfprmance number、PNと略す。出力価ともいう。ガソリンの性能（耐爆性）を表す数値で、オクタン価100以上の耐爆性を表すために開発された。オクタン価100のガソリンを使った場合との出力比を示すもので、分数の形（120/160など）で表され、分子は燃料と空気を１対18の最良経済混合比（リーン混合気）で混合した際の出力比（％）、分母は同１対12の最大出力混合比（リッチ混合気）の際の出力比（％）を示す。測定には４エチル鉛添加イソオクタンを標準燃料として使用し、耐爆性測定用CFR（Co-operative Fuel Research）エンジンをイソオクタンのみで運転した際の出力と、標準燃料で運転した際の出力を測定、パーセントで両者の出力比を計算しておく。あるガソリンで条件を同一にしてCFRエンジンを運転した際の出力と、標準燃料の出力が一致すれば、このガソリンと標準燃料のパフォーマンス価は同一である。参考：月刊丸10,’93、月刊軍事研究2,’08、航空用語事典増補改訂版

＜ハブ・グラス�T＞：F-16シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ハブ・グラス�U＞：F-16シリーズ（戦闘機）を参照。

＜ハブ・グラス�X＞：F-16シリーズ（戦闘機）を参照。

＜はぶし＞：MSC-608（掃海艇）を参照。

＜羽節＞：日本海軍海防艦。昭和20年4月8日、呉淞下流10海里で触雷して小破した。7月28日、佐世保で空襲を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜パフス＞：PUFFS（パッシブソナー測距）を参照。

＜ハフダフ＞：HF/DF（逆探知装置）を参照。

＜バフチャＵ＞：BMD-4（空挺戦闘車）を参照。

＜バプティスタ・デ・アンドラテ級＞：ポルトガル海軍コルベット、Baptista de Andrade級。ヨハン・コーチニョ級の兵装強化型である。全長84.6m、基準排水量1250トン。主機はディーゼルで、速力23.5ノット。兵装は100mm単装砲１門、40mm機関砲２門、３連装対潜魚雷発射管２基など。建造はスペインで行われ、1974年からF489オリヴェイラ・エ・カルモなど４隻が竣工した。参考：月刊世界の艦船8,’82増刊、ミリタリー・バランス1989-1990

＜波太＞：日本海軍日振型海防艦Habuto。昭和20年4月7日竣工、呉防備戦隊に編入された。5月5日、第51戦隊に転入した。6月6日（7日？）、神奈川県観音崎灯台の北1.3kmで触雷して損傷した。6月10日、神奈川県観音崎燈台付近で触雷して損傷した。7月20日、舞鶴を出港し、朝鮮南部への船団護衛に就いた。終戦時は鎮海にいた。参考：月刊丸7,’14、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ハブ・ナップ＞：AGM-142（ミサイル）を参照。

＜ハブ・ブルー＞：DARPAのステルス機開発計画Have Blue。機体のRCSをコンピュータで算出し、ステルス機を作るというのがコンセプトである。ノースロップ社は問題無く飛べる飛行機を極力ステルス化した設計案を提出。ロッキード社は対レーダー・ステルス性を最優先し、コンピュータが弾き出した平べったいピラミッドみたいな形状の機体（ホープレス・ダイヤモンドと呼ばれた）に翼を付け、フライ・バイ・ワイヤで無理矢理飛べるようにした設計案（F-117の双垂直尾翼が内側に傾けた感じ）を出した。審査の結果、後者が採用され、F-117ステルス機として完成している。参考：月刊JWings9,’24

＜ハブ・ボルテックス＞：プッシャー・プロペラのプロペラ・ボス後方に発生する、プロペラ後流による太い渦流のこと。プロペラ・ボスにフィンやキャップを付けることで解消する技術が開発され、艦船で5%の燃費改善効果、同一出力なら2%の増速効果を得た。参考：月刊世界の艦船9,’17

＜ハフマンデン型＞：オーストリア＝ハンガリー帝国海軍潜水艦Havmanden型。第１次大戦勃発に伴い、アドリア海でイタリアに対する作戦行動を行える潜水艦として、ホワイトヘッド社がデンマーク海軍向けに製造していたハフマンデン型を導入したものである。全長38.76m、水上排水量173トン、水中排水量210トン。水上出力450馬力、水中出力300馬力、水上速力13.2ノット、水中速力９ノット、航続距離は水上2000海里、水中70海里。兵装は45cm魚雷発射管２門（魚雷４本）。U20、U21、U22、U23の４隻が就役した。参考：月刊世界の艦船7,’15

＜ハブライト＞：アメリカ空軍とイスラエルのラファエル社が1992年から開発していた空対地ミサイル。AGM-142ハブ・ナップの軽量化型で、弾頭は同じだが、全長を短縮して重量を200kg減の1115kgとし、F-16などにも積めるようにする。参考：月刊航空ファン11,’92

＜バブリー・ワブリー＞：試製四式四十糎噴進砲を参照。

＜パプリカ王＞：パプリカ王国の元首。「父上」としか呼ばれないので、名前は不詳。息子の結婚相手の出自はあまり気にしないタイプ。参考：ピクルス王子平和への旅、ピクルス王子の自衛隊日記、ピクルス王子の自衛隊日記２

＜パプリカ王国＞：周りを山に囲まれた専守防衛を旨とする王国。現在の主力は剣を装備した歩兵隊なので、恐らく15世紀前半あたりのヨーロッパに相当する軍備である。にも関わらず、王子をいきなり20世紀の日本に留学させた凄い国。何故かプロペラ機を所有している。インフラの問題があるので、一気に自衛隊並みの装備とはいかないだろうが、自動小銃と迫撃砲だけで周辺国とのパワーバランスがかなり狂いそうである。国に持ち帰るのは、ぜひとも理念だけにして頂きたい。参考：ピクルス王子平和への旅、ピクルス王子の自衛隊日記、ピクルス王子の自衛隊日記２

＜パブリック＞：APD-70（高速輸送艦）またはDE-669（護衛駆逐艦）を参照。

＜バブル＞：61（駆逐艦）またはハトフ７（巡航ミサイル）を参照。

＜バブル＞：アメリカ空母飛行甲板前部カタパルト後端間にあるガラス張りの管制室で、発艦時の管制を行う。参考：月刊JWings11,’05

＜バブル３＞：パキスタン軍艦対地巡航ミサイル。ハトフ７巡航ミサイルの艦上発射型である。2017年1月と2018年3月には水中発射試験を行った。参考：月刊軍事研究3,’19

＜バブル級＞：アレン・Ｍ・サムナー級駆逐艦（イラン海軍）を参照。

＜バブル級＞：パキスタン海軍ヘリコプター搭載駆逐艦。イギリスのデボンシャー級を導入したものである。兵装は114mm連装砲２基。シーキング対潜ヘリ４機を搭載できる。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜バブル・ウインドウ＞：水面の泡のように外側へ半球状に張り出した窓。頭を入れて周囲を見渡せるので、視界が広くとれ、目視捜索の際に便利である。参考：月刊JWings7,’15

＜バブル・ジェット効果＞：長魚雷を艦底下数メートルで炸裂させた際に生じる艦艇破壊効果で、1930年代後半にアメリカ海軍船舶局が艦艇の小型構造モデルを使用した水中爆発抗堪実験を行っていた際に発見した。炸薬が水中で炸裂すると3000℃・50000気圧の泡が生じ、秒速7.6kmの衝撃波が発生、船体を衝撃波が貫いてダメージを与えるが、距離による減衰が大きく、短時間で通り抜けるため、直接の損傷は一部のみに留まる。直後、球形に膨張を続ける高温高圧の泡が船体を直撃。浅いところで炸薬が炸裂した場合には泡が水面上に出て圧が逃げてしまうため、船体へのダメージはさほどでも無いが、艦底下数メートルで炸裂すると、泡によって船体は真上に持ち上げられホギング状態になる。炸裂から0.5秒後、泡の内圧が水圧を下回ると泡が収縮を始め、船体は急激に沈み込んでサギング状態となり、急激なホギング・サギングにより外板に亀裂を生じたり、船体構造が損傷したりする。泡は周辺水圧よりやや高圧となった時点で収縮を止めるので、炸裂から１秒後に再度泡の膨張が始まり、艦底部と接触する。この際、接触面と反対側の泡の形状が崩れて急速に水が流入し、亀裂の生じた船体にジェット水流を吹き込んで上部構造物を吹き飛ばし、船体を真っ二つにしてしまう。水中に生じる泡を大きくして効果を増すため、炸薬にアルミニウムを混ぜることも多くなった。バブル・ジェット効果を最大限に発揮させるためには艦底下の適切な深度で魚雷を炸裂させる必要があり、信管に磁気センサーや高周波アクティブソナーを組み込んでおく。当初は磁気センサーとして船体磁気を感知するパッシブ式センサーを搭載したが、水上艦が磁気シグネチャーに気を遣うようになったため、魚雷に送信用磁気コイルを仕込み、船体の影響で歪められた磁場を魚雷の受信用コイルで探知するアクティブ式が開発された。参考：月刊世界の艦船10,’17、1,’19、月刊軍事研究4,’00

＜ハブロック＞：H88（駆逐艦）を参照。

＜ハヘブレ＞：サイレット・マトカル（特殊部隊）を参照。

＜パベル・オシポヴィッチ・スホーイ＞：スホーイを参照。

＜破片型爆弾＞：炸薬のエネルギーによって弾殻を破砕し、破片を高速で飛散させて目標を破壊する爆弾。弾体が細かく破砕されるような素材を使ったり、弾体内部に刻み目を入れたりする。炸薬には高爆速のものを使用し、炸薬質量比は15-30%。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜破片効果＞：榴弾が炸裂すると破片を生じ、人員を殺傷し、構造物を破壊する。破片破断面は、低度の爆轟では弾殻内壁に垂直方向、高度の爆轟では45度の方向をなし、鋭利な刃面となる。炸薬のエネルギーのうち50%が破片形成に利用され、残りは爆風となる。破片飛散方向は側方70度プラスマイナス20度が主である。破片が小さいと遠距離に飛散せず、大きいと破片密度が低下して命中率が下がるので、バランスが重要である。適切な大きさの破片を生じさせるため、溝を付けたり、断面が正方形の線をコイル状に巻いたり、環を積み重ねたり、弾体外面に弾子を貼り付けたりする。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜破片手榴弾＞：手榴弾を参照。

＜破片防護用ジャケット＞：Fragmentation Jacket、通称フラック・ジャケット。砲弾・爆弾弾片から兵士を防護するために製作された防護衣である。直線的に飛来する銃弾に対しては、殆ど防護力を持たない。参考：月刊軍事研究12,’04

＜ハホ指定＞：日本海軍用語で、ハホはBoat Dispatchの略であるBDをモールス信号に直し（−・・・　−・・）、それを更に日本語に転換したものである。沖に停泊している艦に民間電報を打つと、通常は軍港の郵便局に届けられた後、次の朝に上陸した艦の公用使がその艦宛の郵便物と一緒に持っていくが、それでは間に合わない場合、ハホの指定をしておくと、モーターボートですぐに沖の艦まで届けてくれる。その分料金は高い。昭和11年頃にはモーターボートの代わりに港務部や仮設無線電信所が手旗／発光信号で艦に送信するようになった。参考：海軍こぼれ話

＜バボチュカ級＞：ソ連海軍水中翼対潜哨戒艇。兵装は対潜魚雷発射管８門。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ハボック＞：A-20海外シリーズ（攻撃機）またはH43（駆逐艦）またはMi-28シリーズ（攻撃ヘリ）を参照。

＜ハボックＡＭＶ＞：ロッキードマーチンとパトリアがパトリアAMVをベースに開発中の８×８輪水陸両用装甲車で、AMVはArmored Modular Vehicleの略。モジュラー装甲により、最大で30mm機関砲弾に耐えられる防御力を発揮する。全長7.7m、全幅2.8m、車高2.3m、自重17トン、浮航時戦闘重量23.4トン、最大戦闘重量27トン。エンジン出力540馬力、最大速度105km、航続距離896km。車体後部の２軸プロペラにより時速13kmで水上航行が可能。自衛用として12.7mm遠隔操作機銃を装備する。乗員３名・兵員12名。2013年4月3日にキャンプ・ペンドルトンで浮上航行試験を実施し、成功裡に終了した。アメリカ海兵隊MPC（海兵兵員輸送車）／ACVに提案したが、採用されなかった。参考：月刊軍事研究5,’13、3,’16、朝雲

＜ハマー＞：AMS-20（掃海艇）またはHMMWVシリーズ（輸送車）またはSBU-54（空対地ミサイル）を参照。

＜ハマーヘッド＞：イタリアのピアッジオ・アエロスペースが開発したUAV、P.1HH。P180アヴァンティ�U双発ビジネス機を無人化したものである。シースプレー7300Eレーダーやサファイア380HD電子光学センサーを搭載し、ISRを主任務とする。翼スパン15.5m、最大離陸重量6.146トン。エンジンはターボプロップ双発、プロペラはプッシャー式、巡航速度250km、上昇限度40000フィート・13500m、滞空時間16時間。2013年末にアバンティ�U改造の無人機プロトタイプ、2014年12月にISR装備を載せた無人偵察機プロトタイプが初飛行した。2015年2月26日にイタリア空軍がUAV６機（後に８機に増）とセレックスES地上管制ステーション３基の導入を発表しており、2016年から引き渡される予定。2016年3月、UAEが８機の購入契約を締結した。ただ2016年に初号機が墜落して飛行テストが中断されてしまい、2017年から２号機を使った飛行テストを再開、引き渡しが遅れている。2018年11月にピアッジオ・エアロスペースの主要株主であるUAEムバダラが追加出資を拒否し、ピアッジオ・エアロスペースが事業清算されかかるという事態に陥ったため、イタリア空軍が一旦発注を取り消したが、イタリア政府が黄金株権利発動でピアッジオ・エアロスペースの救済を図り、2019年4月24日に生産を再開することが決まった。参考：月刊軍事研究8,’16、月刊JWings5,’15、月刊航空ファン10,’17、7,’19

＜ハマーヘッド海外シリーズ＞

　＜ハマーヘッド（ＵＡＥ）＞：2016年3月9日に８機の購入契約を結んだ。参考：月刊JWings5,’16

＜葉巻型魚雷艇＞：ノルウェー海軍がラップに続いて就役させた沿岸警備用魚雷艇で、船体形状からこの名が付いた。艦前後に魚雷発射管を装備する。1905年までに32隻が就役し、第１次大戦中は領海での商船護衛に従事、中立維持に活躍した。参考：月刊軍事研究1,’00

＜濱風（初代）＞：日本海軍磯風型駆逐艦２番艦。大正6年3月28日竣工、一等駆逐艦に類別された。昭和10年4月1日に除籍された。参考：日本駆逐艦史

＜濱風（２代目）＞：日本海軍陽炎型駆逐艦13番艦Hamakaze。昭和16年6月30日竣工。12月8日、第17駆逐隊に所属して真珠湾攻撃に参加。昭和17年4月5日、セイロン島攻撃に参加。6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。8月18日夜、一木支隊をガダルカナル島に輸送した。9月21日夜、ガダルカナル島に食料を輸送したが、揚陸中に空襲を受けた。10月26日、南太平洋海戦に参加。昭和18年1月15日、ソロモンのニュージョージア島北東で爆撃を受けて損傷した。2月1日、イサベル島沖海戦に参加。2月7日、イサベル島沖海戦で爆撃を受けて損傷した。7月5日、クラ湾夜戦に参加。7月12-13日、コロンバンガラ島沖夜戦に参加。8月17-18日、ベラ・ラベラ沖海戦に参加、駆逐艦との戦闘で小破した。8月26日、ブカ島北方で爆撃を受け、至近弾により損傷した。11月3日、長浜を出港。昭和19年10月22日、比島沖海戦に参加。左舷中部至近弾により２号缶室に火災を生じて使用不能となり、最大速力が28ノットに低下した。11月16日、第17駆逐隊の一員として第１遊撃部隊を護衛してボルネオ島ブルネイ湾を出港し、内地に向かった。11月23日、豊予海峡を通過後に大和から燃料補給を受けた。そのまま横須賀に向かう長門の護衛と、復路は呉に回航される信濃の護衛に就くことになり、2130に臼杵湾に到着して仮泊。11月24日0555、臼杵湾を出港し、横須賀に向かった。昭和20年1月8日、新竹沖中港泊地で海邦丸と衝突する事故を起こした。4月6日、沖縄特攻作戦に出撃。4月7日、奄美大島北西で艦上機の攻撃を受けて沈没し、6月10日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、連合艦隊巡洋艦、月刊丸4,’99、歴史群像12,’09、10,’18、月刊世界の艦船9,’14、日本海軍艦隊総覧

＜はまぎく＞：LSSL-415（警備艇）を参照。

＜はまぎり＞：DD-155（護衛艦）を参照。

＜はましお＞：SS-578（潜水艦）を参照。

＜ハマス＞：イスラム抵抗運動の頭文字をとって名付けられたが、ハマス自体にも熱狂、勇気などの意味がある。1987年後半（12月14日説あり）に、エジプトの過激派組織ムスリム同胞団パレスチナ支部から独立して誕生したイスラム原理主義組織である。1987年の第１次インティファーダ（対イスラエル民衆蜂起）の際に、ガザ地区のイスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」の指導者アフマド・ヤシン師が主導権を握るために組織を離れて創ったとされ、ガザ地区人口の40%に影響を持つといわれる。イスラエル全域を制圧してパレスチナ国家を樹立するのが究極の目的で、公然及び非公然活動を行っている。アメリカ国務省から国際テロ組織として指定されているが、アメリカに対する攻撃は仕掛けない。武装部門はカッサム旅団という名称で、イスラエルに対する抵抗として自爆テロという手段を用いた最初の組織であるが、女性や子供も自爆テロ犯に仕立てるため、パレスチナ側からも批判の声があがっている（イスラムは女性が戦いに出ることを禁じている）。第１次インティファーダで社会・政治部門が学校や医療機関の運営に積極関与して勢力を伸ばした他、ファタハの力を削ぐ目的でイスラエルの情報機関の支援が入ったこともある。1988年8月18日、綱領を公表した。第13条でパレスチナ問題にジハード以外の解決法は無く、その他の手段は全て時間の浪費で無駄な試みであると明記、平和的解決を完全に拒否した内容となっており、改定されない限りイスラエルとの戦いを継続しなければならない。1994年4月6日にイスラエルのアフラで最初の自爆テロを行った。1996年2月からテルアビブなどで自爆テロを実施。1997年9月25日、ハマス政治局長のハリド・メシャール氏がアンマン市内でモサドから化学薬品をかけられるが、一命を取り留め、モサド要員２名がヨルダン当局に逮捕されてしまった。この失敗により、イスラエルはモサド要員と引き替えに収監していた精神的指導者ヤシン師以下囚人多数を釈放せざるを得なかった。1998年以降は取り締まりが厳しくなり、活動が停滞。2004年3月22日、アフマド・ヤシン師の乗った車がイスラエルのヘリコプターから対戦車ミサイル３発を浴び、ヤシン氏含め８人が死亡。後任に最強硬派のアブドルアジス・ランティシ氏が選出された。4月17日、ランティシ氏の乗車がイスラエルのヘリコプターから対戦車ミサイルの射撃を受け、ランティシ氏含め４人が死亡。この３日前にイスラエルのシャロン首相はアメリカのブッシュ大統領と会談しており、暗殺にはアメリカの暗黙の了解があったと推測される。以降は指導者の人事を発表していないが、比較的穏健派のマハムード・ザハル氏や、より強硬派のイスマイル・ハニヤ氏の名前が挙がっている。4月19日にはモサドがハマス政治局長ハリド・メシャール氏の暗殺に失敗したといわれる。2005年2月、パレスチナ自治政府の仲介でイスラエルとの一時的な休戦が実現し、テロ攻撃の頻度は減少した。9月、イスラエルがガザ入植地の閉鎖を発表すると、抵抗運動の勝利と喧伝し、イスラエルへの攻撃を続けた。2006年1月25日のパレスチナ暫定自治区評議会選挙では過半数を獲得し、主要省庁を取り仕切るようになったが、イスラエルを認めないとする立場を変えないままだったため、国連、アメリカ、ロシア、EUはパレスチナに対する援助を中断、困窮状態にあるといわれ、テロ行為も沈静化した。ただしファタハに対抗して内務省に執行部隊と呼ばれる民兵組織を創設、13000人の兵力を整備して対戦車ミサイルや対空ミサイルを持たせ、ガザ地区の警備に充てている。顧問会議はシリアの首都ダマスカスにあり、政治部門トップのメシャール氏もシリアにいる。2009年1月27日、ファジル３ミサイルをイランからガザに運ぼうとしていた輸送団が、スーダンで国籍不明航空機の爆撃を受けて全滅した。2月11日、スーダンを走行中のハマス武器輸送車両が国籍不明航空機の攻撃を受けた。4月中旬、スーダンに近づいていたイランの船舶が、国籍不明艦船（潜水艦？）の攻撃を受けて沈没した。8月14日、ガザのモスクでハマスを非難し、ハマスからの反乱を呼びかけた武装組織をハマス治安部隊が急襲、双方に20人以上の死者と多数の負傷者が出て、武装組織指導者は自殺した。2010年1月19日、軍事部門司令官のマブフーフ氏がドバイのホテルで暗殺された。2011年、イスラエルが2006年に拉致されたイスラエル軍兵士１名とパレスチナ人囚人1000人以上を交換した。2023年10月7日、イスラエルに全面攻撃を仕掛けた。参考：月刊軍事研究12,’03、12,’00、7,’04、1,’07、10,’07、12,’09、1,’11、朝雲

＜ハマセー＞：イランが2013年5月9日に公開したUAV。肩翼式の主翼を持つツインテイルブーム機で、機首上部のバルジに衛星通信用データリンク、胴体下面の平べったい円筒状ドームにSIGINT用アンテナを収容しているとみられる。主翼下に107mmロケット弾１発ずつを搭載可能。参考：月刊軍事研究1,’14

＜浜田一式拳銃＞：浜田式自動拳銃を参照。

＜浜田二式拳銃＞：浜田式自動拳銃を参照。

＜浜大樹訓練場＞：自衛隊の揚陸訓練場で、北海道広尾郡大樹町浜大樹の海岸線にある。ただ海岸線全域が海岸保全区域のため、訓練の際には海岸法に基づく海岸保全区域の占用について北海道知事の許可を得る必要があり、地域を担当する帯広防衛支局が手続きにあたっている。参考：MAMOR vol.109

＜浜田式自動拳銃＞：太平洋戦争開戦間近、将校用ピストルの輸入が難しくなったため、その代替として日本銃器株式会社の浜田文次が設計した自動拳銃で、昭和16年に特許申請された。改良型が浜田一式拳銃（単に一式拳銃ともいう）として、それを口径8mmにしたものが浜田二式拳銃として陸軍に採用された。参考：GUN用語事典

＜浜田一式拳銃＞：作動はブローバック式で、撃発はストライカー式。使用弾は.32ACP。昭和18年末までに2000丁が製作された。参考：GUN用語事典

＜浜田二式拳銃＞：使用弾を8mmとしたもので、試作型はハケ式と呼ばれた。スライドが大きく重くなっている。大量生産前に終戦になった。参考：GUN用語事典

＜はまな＞：AO-411（給油艦）またはAOE-424（補給艦）を参照。

＜はまな型＞：海上自衛隊給油艦、計画番号J-102。海自初（AOE-421さがみが就役するまでの17年間は海自唯一でもあった）の洋上給油艦であり、基本設計は技術研究本部が行い、浦賀船渠が建造した。第１次防衛力整備計画の原案に建造計画は無かったが、当時の護衛艦の連続行動日数が１週間弱程度であり、長期行動が可能な原潜を想定した対潜戦訓練の実施が困難だった事と、太平洋戦争で洋上給油の重要性が判明していた事から、急遽整備が決定した。また、限定的だがハイライン装置による食糧や物品の補給も行える。商用タンカーの標準船体（NK規格）で建造されており、船型は船首楼と船尾楼を給油作業甲板で結んだウエルデッキ型（ウエルデッキが主甲板・第１甲板レベル、船首楼甲板−給油作業甲板−船尾楼甲板が01甲板レベル）である。船体長と舵面積を大きくして速力と保針性を重視しており、艦首乾舷を高くして船体動揺に追従できるウインチを採用、荒天時でも給油作業を可能とした。荒天時の作業安全性を考慮して艦首には顕著なフレアを持ち、船首楼甲板先端にブルワークが付く。船首楼内部は２層（一部３層）で、居住区、作業区画、補給用倉庫（400立方メートル）、ポンプ室、40mm機関砲用弾薬庫などが用意されている。補給用倉庫からは艦橋前面のデリック２基とウインチで貨物を出し入れし、その前方にあるハイライン・ポストによりハイライン式洋上補給を行う。船首楼後端に３層の艦橋構造物があり、CIC、通信室、士官室、士官居住区などがあり、03甲板が航海艦橋となっている。02甲板前部から両舷に露天回廊、03甲板両舷に船体幅一杯のウイングを持つ。艦橋頂部にMk51射撃指揮装置、航海艦橋後端のポールマストにOPS-4D対水上レーダーと方向探知用ループアンテナを装備する。船体内中央が貨油船倉部で、縦隔壁２枚と横隔壁４枚により15区画に細分されていて、中央４つと両舷の１つずつが重油専用、両舷２つずつが重油・バラストタンク兼用、残る両舷２つずつがバラストタンク専用であり、バラストには真水1000トンを使用する。中央最後部の区画は横隔壁で前後に分かれていて、前部は自艦用燃料タンク、後部は後部給油装置用ポンプ室として使用される。ちなみに前部給油装置用ポンプ室は貨油船倉部前方にある。艦中央の給油作業甲板前後端に給油用門型デリックポストを１基ずつ設置したが、給油用デリックブーム（全長18m）は前部デリックポスト右舷側と後部デリックポスト左舷側の計２基しか無い。給油方式はスパン・ワイヤ方式で、重油ポンプは石川島竪型渦巻式蒸気タービン駆動ポンプを使用し、給油能力は毎時600キロリットル。電気火花による火災を防ぐため、ポンプやウインチなどの作動に使用する補機には電動機でなく全て蒸気駆動を採用しており、主要区画の消火も蒸気で行う方式だった。これらに使用する蒸気は艦後端の主ボイラー室に設置された大小１基ずつの缶から供給される。缶が全て使えなくなった時に備え、非常用ガスタービン消火ポンプも用意された。缶の暖機には相当の時間を要し、安定的に蒸気供給がなされないと洋上給油もできないため、缶の運用にはかなり気を遣う必要がある。船尾楼甲板には後部上構と煙突が設置されており、後部上構前方両舷にハイライン装置、両舷に振り出し式ダビットがあって、右舷側に内火艇、左舷側にカッターを搭載する。船尾楼内は居住区、烹炊所、食堂、糧食庫などに割り当てられている。艦尾はクルーザー・スターンである。建造時は海自最大の艦（DDG-163あまつかぜに抜かれた）で、艦長も初めて一等海佐が充てられた（それまでは二佐または三佐）。全長128.0m、最大幅15.7m、深さ8.6m（8.7m？）、吃水6.3m、基準排水量2900トン、満載排水量7550トン。主機は三菱横浜MAN社製K6Z60/105Cディーゼル１基１軸5000軸馬力、給油時速力12ノット、最大速力16.1ノット、航続距離4000海里（15ノット）。兵装は40mm連装機関砲Mk1が１基（船首楼甲板）。重油3400キロリットル、ガソリン入りドラム缶50本、潤滑油入りドラム缶250本、真水600トン、貨物400立方メートル、糧食45000食を搭載できる。乗員100名。AO-411はまなが1962年に就役した。1978-79年、給油用デリック・ブームを前部デリックポスト左舷側と後部デリックポスト右舷側に１基ずつ増設して計４基にし、OPS-4D対水上レーダーをOPS-9に換装した。1987年に除籍された。参考：月刊世界の艦船8,’13、7,’14、11,'17増刊、1,’79増刊、5,’02増刊、8,’11増刊、6,’83、9,’01、8,’24、海上自衛隊全艦艇史

＜濱波＞：日本海軍夕雲型駆逐艦14番艦。昭和18年10月15日竣工。昭和19年10月22日、比島沖海戦に参加。11月11日、第３次多号作戦（オルモック輸送）に従事中、オルモック湾でアメリカ艦上機の攻撃を受けて沈没した。昭和20年1月20日に除籍された。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本駆逐艦史

＜はまにゃん＞：神奈川地方協力本部のマスコットキャラ、海自版。海自制服を着た雄ネコで、港町横浜をイメージしている。2010年6月に誕生した。2012年5月4日、第60回ザ・よこはまパレードに実行委員会から招待され、部外行事に初参加した。10月7-8日、厚木市役所で開催された、かなキャラ大集合に参加。2016年6月1-2日、第35回横浜開港祭に参加。2017年8月19日、厚木基地で日米親善アメリカンフェスティバル＆盆踊りに参加。2018年5月13日、第41回大和市民まつりに参加。2019年10月5-6日、観艦式付帯行事フリートウイークの自衛隊ゆるキャラ総選挙で１位を獲得した。2021年4月17日、神奈川地本上岡募集案内所がニッパツ三ツ沢競技場で行った募集広報活動に協力した。5月9日、相模原ギオンスタジアムで神奈川地本相模原地域事務所が行った募集広報に協力した。2023年4月17・18・20日、東洋英和女学院大学で神奈川地本市ヶ尾募集案内所が行った募集広報に協力した。7月21日、神奈川県内の駅周辺で広報活動を実施。9月23日、桐蔭横浜大学の燦爛祭で広報を実施。参考：朝雲、MAMOR vol.132、vol.165

＜浜松管制隊＞：航空自衛隊の管制隊。航空保安管制群隷下で、浜松基地に置かれている。元は1957年9月に浜松基地で創設された浜松管制分遣隊で、1959年6月に浜松管制隊に改編された。2016年1月31日、空自浜松広報館展示資料館視聴覚室で航空管制講座を実施。2018年1月23-25日に開催された航空保安管制競技会で優勝した。参考：浜松基地ホームページ、月刊JWings4,’16、8,’14、朝雲

＜浜松気象隊＞：航空自衛隊の気象隊。浜松基地に置かれている。元は1957年9月に浜松基地で創設された浜松気象分遣隊で、1959年6月に浜松気象隊に改編された。参考：浜松基地ホームページ、月刊JWings8,’14

＜浜松基地＞：航空自衛隊の基地。空自初の操縦学校が設置された場所である。総面積313万平方メートル、滑走路は2550×60m、ランウェイ09/27で、BAK-12A緊急拘束制動バリアが装備されている。隣には航空自衛隊浜松広報館がある。所在地は静岡県浜松市西区西山町無番地。JR東海道本線浜松駅が最寄り駅で、航空祭では臨時バス（有料）が出るが、始発から長蛇の列になるので注意。大元は1926年（大正15年）に開設された日本陸軍浜松飛行場で、飛行第７連隊が駐屯し、1933年には浜松陸軍飛行学校が創設され、太平洋戦争終戦でアメリカ軍が進駐し、不時着飛行場として使用された。1952年10月、保安隊航空学校が創設された。1954年7月6日、操縦学校が新編された。9月1日、通信学校と整備学校が新編された。1955年3月、臨時教材整備隊が新編された。9月、空自に移管されて浜松基地として創設された。浜松警務分遣隊が新編され、臨時教材整備隊が教材整備隊に改編された。11月、航空学校が明野に移転した。12月1日、航空団（後の第１航空団）が新編された。1956年1月10日、飛行隊（後の第１飛行隊）が新編された。ただ基地工事中だったので築城で訓練任務を実施、8月24日までに浜松に戻っている。3月、操縦学校が小月に移転した。8月25日、第２飛行隊が新編された。10月1日、航空団が第１航空団に改編され、第２航空団と第３飛行隊が新編された。1957年2月9日、第４飛行隊と第５飛行隊が新編された。9月、浜松管制分遣隊と浜松気象分遣隊が新編された。9月2日、第２航空団、第３飛行隊、第４飛行隊が千歳基地に移った。11月11日、第１基地業務群に航空救難要員を養成するヘリコプター小隊が編成された。1958年3月18日、臨時救難航空隊が新編された。8月、浜松北基地と浜松南基地に分かれた。10月1日、臨時救難航空隊が救難航空隊に改編され、救難教育隊、救難整備隊が新編された。11月1日、第５飛行隊が松島基地に移った。1959年6月、整備学校が第１術科学校、通信学校が第２術科学校、浜松管制分遣隊が浜松管制隊、浜松気象分遣隊が浜松気象隊に改編された。1960年7月1日、救難航空隊が入間に移った。8月、浜松北基地に空中機動研究班（後のブルーインパルス）が創設された。1962年9月、浜松南基地に術科教育本部が新編された。1964年12月、飛行教育集団司令部が浜松北基地への移駐を完了。1965年11月20日、第２飛行隊が解隊された。1969年1月、浜松南基地に教導高射隊が新編された。1971年3月1日、浜松救難隊が浜松南基地に新編され、救難教育隊が小牧基地に移った。1976年10月、浜松南基地に中部航空音楽隊が新編された。1978年4月、浜松警務分遣隊が浜松地方警務隊に改編された。1979年3月31日、第１飛行隊が解隊された。1981年12月、戦技研究班（後のブルーインパルス）が松島基地に移った。1985年10月、浜松南基地に第６移動警戒隊が新編された。1989年3月、浜松北基地と浜松南基地が統合されて浜松基地になった。3月16日、飛行教育集団司令部と術科教育本部が廃止され、航空教育集団が新編された。10月2日、第31教育飛行隊が編成された。1998年7月、教導高射隊が廃止され、高射教導隊が新編された。1999年3月25日、警戒航空隊が三沢から移動してきた。第601飛行隊第２飛行班が編成された。4月、航空自衛隊浜松広報館が開設された。2004年3月、第６移動警戒隊が廃止された。2005年3月31日、第601飛行隊第２飛行班が飛行警戒管制隊に改編された。2010年8月4日、空幕長と在日米軍司令官兼第５航空軍司令官が基地を視察した。10月16-20日、オーストラリア空軍E-7Aウェッジテイル部隊が訪問し、警戒航空隊と部隊間交流を行った。2014年4月20日、飛行警戒管制隊が第602飛行隊に改編された。7月4日、空自QC（品質管理）サークル第１回大会を実施。第１航空団施設隊、第２航空団装備隊、北部航空警戒管制団第18警戒隊にゴールド賞が授与された。8月1日、航空総隊高射教導隊が航空戦術教導団高射教導群に改編された。8月3日、オーストラリア空軍E-7Aウェッジテイル１機がグアムから飛来し、8月4日に警戒航空隊と部隊間交流を実施、8月5日に千歳基地経由でアラスカへと飛び立った。2016年5月12日、基地援護室が静岡地本本部で陸海空援護担当者会同に参加。8月29日、日本・ミャンマー将官級交流で来日したミャンマー軍訪日団の訪問を受けた。2018年8月2-7日、７年ぶりに基地美術展を開催。2019年2月22日、防衛監察本部がコンプライアンス講習会を実施。2020年3月26日、第２術科学校が第１術科学校に統合された。3月29日、警戒航空団と同団飛行警戒管制群が新編された。2021年10月29日、第41教育飛行隊が美保基地から移駐した。2022年9月28日、自衛隊家族会南関東地域協議会が静岡地本の支援で部隊研修を実施。10月5日、来日したイタリア空軍参謀長ゴレッティ中将とイタリア空軍士官候補生が基地を研修した。11月11日、来日したフィリピン空軍司令官カンラス中将が基地を訪問し、第１術科学校でレーダー整備教育を受けているフィリピン空軍要員を激励した。12月7日、援護室が富国生命保険の研修を実施。航空機見学やコクピット体験搭乗などを行った。2023年5月29日、防衛事務次官が基地を視察し、隊員を激励した。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015、MOLIBITO Vol.3、月刊航空ファン1,’15、6,’10、10,’14、月刊JWings6,’10別冊付録、7,’14、10,’14、4,’15、6,’20、12,'21、12,'22、警戒航空団ホームページ、朝雲

＜浜松基地（２００７年度）＞：航空教育集団司令部、第１航空団第31教育飛行隊（T-4）、同第32教育飛行隊（T-4）、第１術科学校（F-15、F-2、T-4、T-7）、第２術科学校、航空救難団浜松救難隊（UH-60J、V-107、MU-2）、警戒航空隊飛行警戒管制隊（E-767）、中部航空音楽隊、高射教導隊、教材整備隊が所在している。参考：月刊JWings6,’07

＜浜松基地（２０１５年）＞：航空教育集団司令部、第１航空団、同団第31・第32教育飛行隊、第１術科学校、第２術科学校、警戒航空隊、同隊第602飛行隊、浜松救難隊、高射教導群、教材整備隊、中部航空音楽隊、浜松管制隊、浜松気象隊、浜松地方警務隊が置かれている。参考：月刊JWings8,’14、航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜浜松基地（２０２０年）＞：第１航空団、同団第31教育飛行隊（T-4）、第32教育飛行隊（T-4）、警戒航空隊第602飛行隊（E-767）、航空救難団浜松救難隊（U-125A、UH-60J）などが所在している。参考：月刊JWings3,’20

＜浜松救難隊＞：航空自衛隊の救難隊で、航空救難団隷下である。ホームベースは浜松基地。1971年3月1日、小牧救難隊が浜松南基地に移って改称・新編され、航空救難団の隷下に入った。2004年7月13日に発生した新潟・福島豪雨の災害派遣に参加。2008年10月22日、MU-2Sのラストフライトを実施。2011年、創設40周年を迎えた。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。3月15日、UH-60Jで石巻市の捜索救難活動を実施。7月5日1918に発生した和歌山県北部を震源とする震度５強の地震を受け、航空機による情報収集を行った。7月26日、午前に静岡市富士川滑空場を離陸して消息を絶った民間小型プロペラ機の捜索に参加。UH-60Jヘリ２機とU-125A救難捜索機２機が捜索を行い、1430前に富士川河口から15kmの海上で機体の一部を発見した。7月27日、UH-60Jヘリ１機で引き続き捜索を行い、発見海域近くで破片を回収した。2012年4月22日、航空自衛隊浜松広報館で捜索救難訓練展示を実施。2013年4月17日1757頃、三宅島近海でマグニチュード6.2の地震があり、震度５強が観測されたため、1806から情報収集を行った。2014年9月27日から御嶽山噴火の災害派遣に参加。2015年9月10日から関東・東北豪雨の災害派遣に参加。2016年12月7日に墜落したVMFA-115所属F/A-18C+のパイロット捜索に参加。2017年3月6日、長野県消防防災ヘリ墜落事故の災害派遣に参加。6月15日、チークジェット演習に参加し、UH-60JがNVGを使用した夜間ヘリ空中給油を行った。6月25日0702頃、長野県南部を震源とするマグニチュード5.6の地震が発生したため、U-125A救難機１機で情報収集を行った。10月17日1751頃に浜松基地を離陸して暗視装置を使用した海上遭難者救助訓練を行っていたUH-60J�Uが、1757に浜松基地と最後の交信を行った後、1802に浜松基地南31kmの洋上でレーダーから消えた。救難信号やエマージェンシーコールは無く、1839頃から本救難隊U-125A、海自艦艇、海保船艇、民間船などが捜索を開始。増槽、担架、浮舟、タイヤ、左右キャビンドア、テイルローター、空中給油受油装置、吊り上げ用フック、ヘルメット、航空靴などが発見され、三重県の海岸には外装パネルや救急箱などが打ち上げられたが、機体と乗員４名は発見できていない。10月19日、MSO-304あわじがソナーで海底に物体を確認し、11月3日から民間サルベージ会社による海底探査を行った。11月17日、民間サルベージ会社が引き揚げ作業を開始。11月26日、UH-60Jの機体後部・底部、フライト・データ・レコーダーが海底から回収された。11月29日、機上整備員の遺体を収容。12月4日、機長の遺体を収容。12月7日、副操縦士の遺体を収容。残る１名は発見できず、捜索を12月13日で終了した。2018年1月30日、2017年10月17日の墜落事故で殉職した４隊員の葬送式を浜松基地で実施。2月14日、航空幕僚監部が事故調査結果を公表。高度1000フィートで洋上飛行中、進路上に視認した雲を避けるため降下に入った際、操縦士は夜間暗視装置を装着していたが、月明かりの無い暗夜に雲の下に降りるという光量不足で視認性が低下した状況下で、表示が若干遅れる特性のある昇降率計を見て実際よりも小さい降下率を確認したため、実際の自機の降下状況と自分の感覚との間にずれが生じる空間識失調に陥ったのに加え、乗員間の連携が不適切で他の乗員からの助言や飛行諸元確認が無く、高度250フィートと27フィートで作動した電波高度警報装置の確認や対応も不適切だったことから、通常の２倍の降下率で高度を下げ続け、海面に衝突したとしている。航空幕僚監部では再発防止策として基本操作の徹底、乗員間連携要領や夜間暗視装置運用要領などの見直し及び教育徹底、昇降率計改良などを挙げた。12月6日に発生したF/A-18DとKC-130Jの墜落事故の捜索救助に関する災害派遣に参加。2019年5月17-19日、静岡県下田市で開催された黒船祭りでUH-60Jによる救難訓練展示を実施。9月1日、令和元年度静岡県総合防災訓練にUH-60Jで参加。10月2日、浜松基地を訪問した海自第24航空隊５名と救命装備品及び救難要領の相互研修を行った。10月11日、台風14号が接近したため、U-125A救難捜索機１機を自主派遣し、三宅島と御蔵島を偵察、三宅島で土砂崩れ１カ所を確認した。10月13日から台風19号・21号被害の災害派遣に参加。2020年2月21-23日、令和元年度日米共同統合防災訓練に参加。2021年12月19日、五條市上野公園で行われた奈良県防災フェア2021で広報に協力し、UH-60Jヘリを展示した。2022年6月15日、フィリピン空軍に対する能力構築支援事業に協力し、装備品研修などを行った。9月4日、静岡県総合防災訓練にU-125A捜索救難機で参加。2023年9月1日、第44回九都県合同防災訓練に参加。参考：月刊航空ファン6,’11、1,’15、2,’17、9,’17、1,’18、2,’18、10,’18、2,’19、7,’19、月刊JWings12,’14、5,’17、1,’18、2,’18、3,’18、5,’18、8,’19、12,’19、5,’20、11,'22、月刊航空情報5,’18、浜松基地ホームページ、朝雲

　＜浜松救難隊（１９７５年）＞：航空救難団隷下で、浜松基地に置かれている。V-107救難ヘリ、S-62救難ヘリ、MU-2救難捜索機、T-34救難捜索機を装備する。参考：月刊軍事研究10,’75

　＜浜松救難隊（１９８５年）＞：航空救難団隷下で、浜松基地に置かれている。MU-2S救難捜索機、KV-107救難ヘリを装備する。参考：月刊JWings7,’24

　＜浜松救難隊（２００５年）＞：航空救難団隷下で、浜松基地に置かれている。MU-2S救難捜索機、KV-107救難ヘリを装備する。参考：月刊JWings7,’24

　＜浜松救難隊（２０１５年）＞：航空救難団隷下で、浜松基地に置かれている。U-125A救難捜索機、UH-60J救難ヘリを装備する。参考：月刊航空ファン4,’16

　＜浜松救難隊（２０２０年）＞：航空救難団隷下で、浜松基地に置かれている。U-125A救難捜索機、UH-60J救難ヘリを装備する。参考：月刊JWings6,’20

＜浜松地方警務隊＞：航空自衛隊の地方警務隊。元は1955年9月に浜松基地で新編された浜松警務分遣隊で、1978年4月に浜松地方警務隊に改編された。参考：浜松基地ホームページ

＜浜松飛行場＞：日本陸軍の飛行場。大正14年1月、飛行第７連隊の飛行場として静岡県三方ヶ原（浜名郡曳馬村）に建設が決まり、土地を確保しようとしたが、宮内省の所有だったため、宮内省から静岡に土地を一時借用して陸軍で買収することになり、大正14年12月に帝室林野庁から借用許可が下りて150万坪を買収、建設に入って大正15年10月に飛行第７連隊が立川飛行場から移駐した。昭和8年6月7日夜、飛行第７連隊火薬庫で爆発事故があり、爆弾が誘爆、軽油庫にも引火した。8月、飛行第７連隊練習部が浜松陸軍飛行学校に改編された。終戦後はアメリカ軍不時着飛行場と保安隊航空学校を経て航空自衛隊浜松基地になった。参考：月刊航空ファン12,’16

＜浜松陸軍飛行学校＞：日本陸軍飛行学校。爆撃、爆撃操縦、爆撃器材・爆弾の取扱に関する学術や、これらに関する兵器・器材の教育を担当する。昭和8年8月、飛行第７連隊練習部から改編されて浜松飛行場で創設され、八八式軽爆、八八式二型偵察機が配備された。参考：月刊航空ファン12,’16、6,’18

＜はまゆう＞：LSSL-439（警備艇）を参照。

＜はまゆき＞：DD-126（護衛艦）を参照。

＜ハミナ＞：フィンランド海軍R2000ハミナ級コルベット。1998年就役。2004年に改修工事を完工した。2023年10月31日、Tp47短魚雷の試射を実施。参考：月刊軍事研究1,’09、月刊世界の艦船1,’24

＜パミナ＞：AKA-34（攻撃貨物輸送艦）を参照。

＜ハミナ級＞：R2000（コルベット）を参照。

＜バミューダ＞：52（軽巡）を参照。

＜バミューダ＞：航空救難団の救出器材。ヘリによるスリング救出に使用するもので、幅広の布を股に通し、腰をくるんで吊り上げる。幼児から比較的元気な高齢者まで対応できる。参考：月刊航空ファン9,’19

＜ハミルカー＞：G.A.L.49（グライダー）またはG.A.L.58（グライダー）を参照。

＜ハミルカル＞：505（ミサイル艇）を参照。

＜ハミルトン＞：FFG-66（ミサイル・フリゲート）を参照。

＜ハミルトン・カウンティ＞：LST-802（揚陸艦）を参照。

＜ハミルトン・スタンダード社＞：アメリカのプロペラ会社。1929年にハミルトン社とスタンダード・スチール社が合併して創立した。油圧式可変ピッチプロペラを開発しており、錘式２段階可変ピッチプロペラ、定速プロペラ、フルフェザリング・プロペラを完成させている。参考：月刊航空ファン10,’19

＜ハミングバード＞：A160T（UAV）を参照。

＜ハミングバード＞：陸上自衛隊防府分屯地のOH-6D観測ヘリ展示飛行チーム。参考：月刊JWings5,’20

＜ハミングバード・ナノ＞：Aero Vironment社が開発している超小型VTOL式UAV。ハチドリ（ハミングバード）を似せた胴体に鳥の羽を模した樹脂製の翼が付いており、毎秒数十回羽ばたいて飛行する。降着装置として胴体下部に４本の針金がある。小型カメラとマイクの装着が可能で、送受信機により操縦者に画像を送る。体長（？）160mm、体重（？）19g。飛翔速度18km、連続飛行時間8-11分。参考：月刊軍事研究11,’12、10,’12

＜ハム級通船＞：イギリス海軍通船Ham級。ハム級内水掃海艇を転用したものである。M2716パグハム、M2726シップハム、M2781ポーティシャム、M2790サッチャムが竣工した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜ハム級内水掃海艇＞：イギリス海軍内水掃海艇Ham級。全長32.8m、幅6.7m、吃水1.8m、基準排水量120トン。主機はディーゼルで、出力1100馬力、速力14ノット。M2773ソーンハムなどが竣工した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜ハム級内水測量艇＞：イギリス海軍内水測量艇Ham級。ハム級内水掃海艇を改造したものである。全長32.5m、幅6.5m、吃水1.7m、基準排水量120トン。主機はディーゼルで、出力1100馬力、速力14ノット。M2720ウォーターウィッチ、M2780ウッドラークが1958-59年に竣工した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜ハムザ＞：S139（潜水艦）を参照。

＜ハムザ級＞：イラン海軍補助艦艇Hamzah級。兵装はC-802ノール艦対艦ミサイル単装発射筒２基。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ハムナー＞：DD-718（駆逐艦）を参照。

＜ハムラビ戦車師団＞：イラク共和国親衛隊の戦車師団、Hammurabi（バビロニア王の名前）。参考：月刊軍事研究4,’08

＜ハムラビ戦車師団（湾岸戦争時）＞：師団司令部、２個戦車旅団（３個戦車大隊及び１個機械化大隊）、１個機械化旅団（３個機械化大隊及び１個戦車大隊）、師団砲兵（155mm自走砲大隊５個と122mm自走砲大隊２個）、師団防空砲兵（対空砲大隊及び地対空ミサイル大隊それぞれ1-3個）、偵察大隊（３個偵察中隊など）、野戦工兵大隊（３個野戦工兵中隊、１個戦車橋小隊など）、通信大隊、補給輸送大隊、医務大隊、憲兵中隊、化学防護中隊（化学偵察小隊、車両除染小隊など）からなる。装備はT-72戦車312両、BMP-1/-2歩兵戦闘車197両（数量比は３対１程度）、BRDM2偵察車108両、155mm自走榴弾砲GCT54両、152mm自走榴弾砲2S3が36両、122mm自走榴弾砲2S1が36両、120mm重迫撃砲36門、57mm対空砲S60が54両、ZSU-23-4自走対空機関砲27両、9K35自走対空ミサイル27両、携SAM81基など。参考：月刊軍事研究4,’08

＜ハムリン＞：AV-15（水上機母艦）を参照。

＜ハメル・パイプ＞：プルート作戦のため開発された陸上敷設用柔軟鋼管材パイプで、開発に携わったイラク石油とパーマー石油の技術者の頭文字を取ってHAMELと名付けられた。サイズはヘイス・パイプと同じで、ヘイス・パイプの端末部分に接続して陸上での燃料・潤滑油運送に使用された他、一部は海底敷設にも使われた。参考：歴史群像10,’08

＜ハメンマー＞：02（機雷敷設艦）を参照。

＜ハメンマー級＞：フィンランド海軍機雷敷設艦Hämeenmaa級。ソナーはSS2030機雷探知ソナーとST2400VDS。全長77.8m、全幅11.5m、満載排水量1300-1473トン（就役当時フィンランド海軍最大）。速力20ノット。兵装はボフォース57mm砲Mk1が１門、ウムコントゥ艦対空ミサイル用垂直発射機８基、RBU1200対潜ロケット発射機２基、12.7mm機銃４丁、機雷投下軌条４条、機雷100-150個（100-120個？）。1992年に艦番号02ハメンマーと艦番号05ウーシマーの２隻が就役した。参考：月刊軍事研究8,’12、9,’06、月刊世界の艦船1,’15、11,’14、1,'15増刊、THE MILITARY BALANCE 2016

＜バヤ＞：SS-318（潜水艦）を参照。

＜早足＞：自衛隊の号令で、駆け足から徒歩に戻す際に「早足、進め」と使う。参考：MAMOR vol.164

＜バヤーン＞：ロシア海軍バヤーン級装甲巡洋艦Bayan。1899年2月起工、1900年6月12日進水、1903年2月竣工。フランスの地中海鉄工造船所からクロンシュタットに回航された。12月、旅順に入港し、太平洋艦隊に配備された。1904年2月から日露戦争に参加。7月27日、触雷して大破し、旅順に帰港して修理に入った。10月、日本陸軍重砲隊の砲撃により旅順港内で大破着底した。1905年1月1日、日本海軍に鹵獲され、阿蘇になった。参考：月刊世界の艦船12,’14

＜バヤーン級＞：ロシア海軍装甲巡洋艦Bayan級。クリミア戦争後の海軍拡大のためフランスに発注した装甲巡洋艦で、1-2番艦はフランス地中海鉄工造船所、3-4番艦はロシアで建造された。主任務は海上交通破壊作戦である。艦首には衝角を持つ。マストは２本で、その間に煙突が４本立っている。全長136.93m、幅17.51m、吃水6.7m、常備排水量7725トン。主機は直立式４気筒３段膨張式レシプロ蒸気機関２基、主缶はベルヴィール式石炭専焼缶26基、出力16500馬力、２軸推進、速力21ノット、石炭搭載量1100トン。兵装は45口径20.3cm単装砲塔２基（前後甲板）、45口径15.2cm単装砲８門（両舷カーゼマット式４門ずつ）、7.5cm単装砲16門（前後両舷甲板２層）、4.7cm単装砲８門、38.1cm魚雷発射管２門（艦首水線下）。装甲厚は水線部203mm、甲板51mm、隔壁203mm、砲塔171mm、砲廓63mm。乗員568名。１番艦バヤーンが1903年に竣工したところで日露戦争を迎え、残る３隻は戦後に起工されている。参考：月刊世界の艦船12,’14

＜早来分屯地＞：陸上自衛隊の分屯地で、安平駐屯地の分屯である。所在地は北海道勇払郡早来町東早来番外地。1955年2月3日、燃料業務を開始。2月28日、早来燃料支処が新編された。参考：北海道補給処ホームページ、JGround Vol.23

　＜早来分屯地（２０１５年）＞：北海道補給処早来燃料支処が駐屯している。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜早来燃料支処＞：陸上自衛隊の燃料支処で、早来分屯地に置かれている。道南地区の駐屯地などで使用する燃料を保管管理するのが主任務である。1955年2月28日、早来分屯地で新編された。2015年8月26-30日、ノーザン・レスキュー2015に参加。1950年代前半に製造された鋼板製覆土式燃料タンクが、危険物の規制に関する政令（総務省制定）の2004年改正で規定に合わなくなり、2016年12月の完成を目指して全燃料タンクの交換と関連施設建て替えを実施中。参考：北海道補給処ホームページ、MAMOR vol.106、朝雲

＜早合＞：ペーパー・カートリッジを参照。

＜早埼＞：日本海軍杵埼型給糧艦Hayasaki。昭和17年8月31日竣工、運送艦に類別された。昭和18年2月7日夜、ラバウル西70海里で浮上中のSS-215グラウラーを発見、体当たりと機銃掃射で損傷させたが、本艦も中央部が損傷し、横須賀で１ヶ月間修理を行った。11月2日、ラバウルで爆撃を受けて損傷した。昭和20年5月7日、スマトラ島北方で触雷して損傷した。10月5日、除籍された。昭和21年2月20日、特別輸送艦に指定され、復員輸送に従事。昭和22年10月3日、賠償艦としてソ連に引き渡された。参考：日本海軍特務艦船史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜はやしお＞：SS-521（はやしお型潜水艦）またはSS-585（はるしお型潜水艦）を参照。

＜早潮＞：日本海軍陽炎型駆逐艦５番艦Hayashio。昭和15年8月31日竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制も兵力部署も第15駆逐隊に所属していた。昭和17年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。10月26日、南太平洋海戦に参加。11月24日、ニューギニアのラエの東13海里でアメリカ軍機の爆撃を受けて沈没し、12月24日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’14、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜はやしお型＞：海上自衛隊潜水艦、計画番号S113。対潜訓練目標及び局地（海峡など）対潜防衛任務用として、対潜任務用のアメリカ海軍小型潜水艦SSKを参考に開発された。水中運動性能を重視しており、長さと深さの比を小さくしている。船体は二重船殻（艦尾の一部のみ単殻式）、内殻は外フレーム式で、外皮はNS30高張力鋼製、フレームはNS46高張力鋼であり、前後が軽く絞りこまれており、バラストキールは無い。上甲板はチーク材製スリット形式である。耐圧船殻内部は前方から魚雷発射管室、発令所、科員居住区／電池室、機械室／管制盤室と並ぶ。海自潜水艦として初めて艦底にマッシュルーム・アンカーを装備した。魚雷発射管は海自初の水圧式である。艦首上部にJQO-4捜索用パッシブソナー、セイル基部前面にJQO-3パッシブソナー、艦底部にJQS-2攻撃用アクティブソナーを持つ。潜望鏡はセイルの大きさの関係で56式３型10メートル潜望鏡１本しか装備していない。航海レーダーはZPS-2、ESMはZLR-1。推進軸１軸あたりディーゼル、発電機、主電動機が１基ずつ用意されており、蓄電池は寿命750サイクルの水冷気泡撹拌型クラッド式２群計240個である。主機と発電機の下には防振装置を装備した。潜舵は艦前方水線部付近にあり、使わない時は上面に付いている支柱を上構内に引き込んで上に90度折り畳むことができる。バラスト・コントロール・システムを搭載しており、発令所のバラスト・コントロール・パネルで主要管系の操作を一元的に行うことが可能。操舵装置は海自潜水艦初のジョイスティック方式で、１名でも操縦できるが、通常は２名で操舵する。全長59m、幅6.5m、深さ6.4m、吃水4.1m、基準排水量750トン、水中排水量930トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式、三菱神戸ズルツァー6LDA25B型直列６気筒中速ディーゼル（水上675馬力・シュノーケル610馬力）２基・主発電機２基・主電動機（水上450馬力・水中1160馬力）２基、水上出力900馬力、水中出力2300馬力、５翅プロペラ（直径1.5m）２軸推進、水上速力11ノット、水中速力14ノット、安全潜航深度200m。兵装は試製58式３連装水中魚雷発射管（艦首。試製54式魚雷９本）。乗員40名。SS-521はやしおとSS-522わかしおの２隻が1962年に就役し、1977年と1979年に除籍された。艦型が小型すぎて波浪に耐えきれず、潜航中に波に持ち上げられて浮上してしまうこともあったらしい。また、日本海の荒波ではシュノーケルを使いにくかったとされる。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'17増刊、5,'22、9,'15、11,'20、10,’12、1,’79増刊、5,’02増刊、10,’13、丸スペシャルNo.76、No.78、歴史群像10,’11

＜林武臣＞：日本陸軍エース。大正6年、長崎県生まれ。昭和10年、少年飛行兵として熊谷陸軍飛行学校に入学し、昭和11年末に卒業、明野で戦技教育を受けて飛行第１連隊に配属された。昭和13年7月、飛行第59戦隊に転属し、漢口に配置された。昭和14年9月9日、ハイラルに前進。9月15日、タムスク進攻で２機を撃墜した。太平洋戦争勃発後は南方で任務に就き、昭和16年12月8日にコタバル上空でブレニム２機を撃墜。昭和17年2月19日、ジャワ上空でB-17を撃墜した。8月、本土に戻り、終戦まで航空審査部のテストパイロットを務めた。総撃墜数９機以上。最終階級は准尉。参考：日本陸軍戦闘機隊

＜早霜＞：日本海軍夕雲型駆逐艦18番艦。昭和19年2月20日竣工。昭和19年10月22日、比島沖海戦に参加。10月26日（27日？）、ミンドロ島南方で艦上機の攻撃を受けて沈没し、昭和20年1月10日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜速吸＞：日本海軍速吸型給油艦Hayasui。昭和18年2月起工、昭和19年4月24日竣工。5月5日、兜島付近で伊155潜水艦と衝突した。6月20日、マリアナ沖海戦で空母ワスプ艦上機の攻撃を受け、直撃弾１発と至近弾２発を被弾して損傷した。8月8日、ヒ71船団の一員として六連島泊地を出港。8月19日0320、ルソン島北西でアメリカ潜水艦の雷撃を受けて沈没した。10月10日、除籍された。参考：日本海軍特務艦艇史、敷設艦 工作艦 給油艦 病院船、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、輸送船入門

＜速吸型＞：日本海軍給油艦Hayasui型。元は風早型給油艦２番艦としてマル急計画で建造されたが、ミッドウェイ海戦後に空母戦力補完のため機動部隊随伴給油艦として活動しつつ対潜水上機を搭載できるよう改設計が加えられ、石油搭載量を減らして弾庫や魚雷庫を設け、艦中央部にカタパルト１基と水上攻撃機７機を搭載することにした。しかし水上攻撃機が完成しなかったため、流星に変更することになったが、実際には九七式艦攻を積んでいる。艦中央の航空機搭載甲板は移動用軌条３条とターンテーブルがあるだけで、航空機は前後の５トンデリックで積み込み、カタパルトで発進させ、空母か陸上基地に帰投させる。垂線間長153m、最大幅20.1m、吃水8.83m、基準排水量18300トン、重油搭載量9800トン、軽質油搭載量200トン、糧食搭載量300トン。主機は石川島式オール・ギヤード・タービン１基、主缶は簡易二一号型重油専焼水管缶２基で、出力9500馬力、１軸推進、速力16.5ノット、航続距離は16ノットで9000海里。兵装は八九式40口径12.7cm連装高角砲２基（艦首尾）、九六式３連装25mm機銃２基（５基？）、九六式連装25mm機銃１基（２基）。艦中央右舷に一式二号一一型射出機１基を装備し、水上機・艦上機７機（うち補用１機）を搭載する。乗員301名。速吸が昭和19年に竣工した。マリアナ沖海戦では水上偵察機を積んで参加したが、他は石油輸送に使われており、改設計の意義はあまり無かったようである。参考：日本海軍特務艦艇史、敷設艦 工作艦 給油艦 病院船、小艦艇入門、月刊丸7,’14

＜はやせ＞：MST-462（掃海母艦）またはASU-7020（特務艦）を参照。

＜はやせ型掃海母艦＞：海上自衛隊掃海母艦。初の国産掃海母艦で、はやとも型の後継として建造された。建造費低減のため商船構造や一般舶用艤装品を採用しており、防水ハッチも無く、揚錨機も商船型１基のみである。船型は平甲板型で、そうや型機雷敷設艦との共通点が多い。中型掃海艇に対する母艦能力を持つ他、掃海隊群旗艦として使用できるよう群司令部作戦区画があり、水中処分隊の収容もでき、自身での訓練機雷敷設（有事には実機雷を敷設）も可能で、ソナーや短魚雷発射管といった対潜兵装に、対空用の連装速射砲まで備える。掃海艇への補給・整備施設、工作室、給水・給油タンク、補給用食料冷蔵・冷凍庫、潜水病治療用医務室及び再圧タンク、磁気・音響掃海電線、予備掃海具、予備電子部品、処分用爆雷、処分射撃用銃弾、水中処分員用空気ボンベ充填機などを搭載している。ソナーはAN/SQS-11を搭載し、機雷探知機としてZQS-1Bを装備する。後部甲板にはヘリコプター発着スペースがあり、KV-107掃海ヘリが発着艦可能。格納庫は無いが、JP-5燃料タンク、エンジン始動用電源装置、消火装置などを備える。全長99m、全幅14.5m、深さ8.4m、吃水4.2m、基準排水量2000トン、満載排水量3050トン。主機は川崎MAN社製V6V22/30ATLディーゼル４基２軸6400馬力、速力18ノット。兵装は50口径76mm連装速射砲１基、20mm単装機関砲２門、３連装短魚雷発射管２基、機雷敷設装置２型（機雷敷設軌条５条）、訓練用機雷投敷設装置１基、補給用掃海具１基、水中処分用具１基、訓練用機雷揚収装置１基、機雷116個。射撃指揮装置はMk63。乗員180名。MST-462はやせが1971年に就役した。後に主砲に防楯を装備している。1998年に特務艦に艦種変更されて潜水艦支援を行うようになり、2002年に除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊世界の艦船10,'15、11,'17増刊、8,'21、1,’95、1,’79増刊、5,’02増刊、3,’10、海上自衛隊全艦艇史

＜はやせ型特務艦＞：海上自衛隊特務艦。掃海母艦MST-462はやせが1998年に特務艦ASU-7020となったものである。兵装は敷設装置を含めてそのまま搭載されており、潜水艦の襲撃目標を務めたり、発射魚雷の揚収を行ったりする。全長99m、全幅15m、基準排水量2000トン。主機は川崎MAN社製V6V22/30ATLディーゼル４基２軸6400馬力、速力18ノット。76mm連装砲１門、20mm多銃身機関砲２門、３連装短魚雷発射管２基、訓練用機雷投敷設装置、補給用各種掃海具、水中処分具、訓練用機雷揚収装置を搭載する。乗員120名。参考：月刊JWings1,’99、月刊世界の艦船1,’02

＜はやたか＞：海上自衛隊ちよづる型掃海艇９番艇。元は駆潜特務艇第86号である。1952年8月1日に海上保安庁から移管され、掃海船MS-09となった。1954年7月1日に掃海艇に類別変更された。1956年4月1日、特務艇特務３号に種別変更された。1960年3月31日、特務雑船YAS-26に区分変更された。1965年3月31日に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'17増刊

＜疾風＞：四式戦闘機シリーズまたは高機動車を参照。

＜疾風（初代）＞：日本海軍神風型駆逐艦12番艦。明治40年3月25日竣工。大正元年8月28日、三等駆逐艦に類別変更された。大正13年12月1日に除籍され、大正15年6月16日に廃船となり、昭和3年7月6日に廃駆逐艦第５号と改称され、昭和5年1月13日に売却された。参考：日本駆逐艦史

＜疾風（２代目）＞：日本海軍神風型（２代目）駆逐艦７番艦。大正14年12月21日竣工、第13号駆逐艦という名称で一等駆逐艦に類別された。昭和3年8月1日、疾風に改称。昭和16年11月29日、トラックを出港。12月3日、ルオットに到着。12月8日、太平洋戦争開戦時は建制上も兵力部署でも第29駆逐隊に所属しており、1515にウェーク島攻略のためルオットを出撃。12月11日、ウェーク島攻略時にアメリカ海兵隊沿岸砲台の砲撃を受けて0403に沈没し、昭和17年1月10日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍艦隊総覧、月刊世界の艦船6,’83、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜はやてくん＞：航空自衛隊横田基地の公式マスコットキャラ。ハイタカがモデルで、ゴーグルを掛け、胸の鷹斑にＹ（横田の頭文字）、翼に日の丸が入っている。2022年に制定された。5月21-22日、在日米軍横田基地主催日米友好祭で広報を実施。参考：朝雲

＜ハヤテジュニア＞：明野駐屯地のミニバイク・ディスプレイチーム。ミニバイクにベニヤ板とウレタンで作ったハリボテを被せ、OH-1ミニバイク１両（１番機）とAH-1Sミニバイク４両（2-5番機）で演技を行う。2014年10月19日の明野駐屯地航空祭でデビューした。参考：月刊航空ファン1,’15

＜隼人くん＞：宮崎地本のマスコットキャラ。2022年12月4日、新田原基地エアフェスタ2022で広報を行った。参考：朝雲

＜はやとも＞：MST-461（掃海母艦）を参照。

＜早鞆＞：日本海軍穏戸型給油艦Hayatomo。大正13年5月18日竣工、運送艦に類別された。昭和16年12月8日の太平洋戦争開戦時は建制では第３艦隊補給部隊、兵力部署では比島部隊第４急襲（護衛）隊所属だった。12月15日、レガスピーで爆撃を受け、小破した。昭和17年8月23日、アンボン港外で潜水艦の雷撃を受けて小破した。昭和18年10月9日、ボルネオ付近でSS-268パファーの雷撃により中破した。昭和21年に海没処分され、昭和22年5月3日に除籍された。参考：日本海軍特務艦船史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜はやとも型＞：海上自衛隊掃海母艦。アメリカ海軍LST-802ハミルトン・カウンティを1960年6月に有償購入し、掃海母艦に改造したものである。元々アメリカではヘリ発着艦訓練に使用されており、甲板補強などは既に行われていたため、敷設軌条や掃海隊群旗艦設備を設置して完成した。機雷敷設軌条は左舷後部に１条が装備されており、構造はつがる型とほぼ同じで、訓練機雷を人力で投下する。艦橋左舷にLCPL改造型艇１隻を搭載している。全長100m、最大幅15.2m、深さ8.6m、吃水3.8m、基準排水量1650トン、満載排水量2600トン。主機はディーゼル２基２軸1700馬力、速力11ノット。兵装は40mm連装機関砲２基、40mm単装機関砲４門。乗員70名。1960年にMST-461はやともが就役し、1972年に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'17増刊、5,’02増刊、10,'15、丸スペシャルNo.76、No.77

＜速鳥＞：日本海軍春雨型駆逐艦３番艦。明治36年8月24日竣工、軍艦（駆逐艦）に類別された。明治37年8月3日に日露戦争で戦没、明治38年6月15日に除籍された。参考：日本駆逐艦史

＜はやとり＞：MSI-699（掃海艇）を参照。

＜早波＞：日本海軍夕雲型駆逐艦13番艦。昭和18年7月31日竣工。昭和19年6月7日、タウイタウイ島南方でSS-257ハーダーの雷撃により沈没し、8月10日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜はやぶさ＞：PC-308（駆潜艇）またはPG-824（ミサイル艇）を参照。

＜ハヤブサ＞：LR-2（連絡偵察機）を参照。

＜隼＞：一式戦闘機または第343航空隊（初代）を参照。

＜隼（初代）＞：日本海軍隼型水雷艇Hayabusa。明治33年4月19日竣工、竹敷要港部に配備された。大正8年4月1日に除籍された。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼（２代目）＞：日本海軍鴻型水雷艇３番艦。昭和11年12月7日竣工。昭和12年8月13日、上海が中国軍に包囲されたため、基隆を出港して上海に向かった。この際、艦橋周囲に防弾板を巡らせ、艦橋前方に7.7mm単装機銃を追加した。8月15日、水雷艇鴻と共に、揚子江口で第３水雷戦隊と会同。8月16日、上海に到着。9月14日から10月11日、第１水雷隊の一員として、馬鞍群島−呉淞の陸軍部隊集中輸送の護衛任務に就いた。昭和16年12月、第１水雷隊に所属していた。昭和19年9月24日、ミンドロ島の南で艦上機の攻撃により沈没し、12月10日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、月刊世界の艦船8,’20

＜隼型＞：日本海軍水雷艇Hayabusa型。設計はノルマン社で、白鷹型と比較し優秀だったため量産化された。垂線間長45m、最大幅4.9m、吃水1.45m、常備排水量152トン。主機は直立式３気筒３段膨張レシプロ蒸気機械２基、主缶はノルマン式石炭専焼水管缶２基、出力4200馬力、２軸推進、速力28.5ノット、石炭搭載量28.5トン。兵装は45cm単装水上発射管旋回式３門（第1-2煙突間右舷、第２煙突後方左舷、艇尾中心線上）、保式47mm単装軽速射砲３門。乗員30名。隼、鵲、真鶴、千鳥、雁、蒼鷹、鴿、燕、雲雀、雉、鷺、鶉、鴎、鷂、鴻の15隻が明治33-37年に竣工した。砲は後に山内式57mm単装速射砲１門＋山内式47mm単装軽速射砲２門とした。参考：日本海軍特務艦船史

＜はやぶさ型＞：海上自衛隊駆潜艇乙型、計画番号K102。かり型、かもめ型と同時期に開発されており、艦首にナックルを持つ。第１機関室にガスタービンと主発電機、第２機関室にディーゼルを搭載する。全長58m、最大幅7.8m、深さ4.1m、吃水2m、基準排水量380トン、満載排水量420トン。主機はCODAG方式で、三井B&W社製12/22VBU-34V型12気筒Ｖ型２サイクルディーゼル（2000馬力。1224VB4-45V？）２基（両舷軸）・三菱MUK-501型ガスタービン（5000馬力）１基（中央軸）、出力9000馬力、３軸推進、速力26ノット。兵装はボフォース40mm連装機関砲Mk1が１基（前甲板砲座上）、ヘッジホッグ１基（艦橋前方）、爆雷投射機（Ｙ砲）２基（後甲板タンデム）、爆雷投下軌条２条（艦尾）。乗員75名。PC-308はやぶさが1957年に就役した。船舶用ガスタービンのテストベッドも兼ねていたが、竣工時には未完成で、ディーゼルのみを積んでいた。1962年に漸く搭載して後部上構前部にガスタービン用の吸排気口を設けたが、計画最大速力を出せず、火災事故まで起こしたため1970年に撤去、実用化には至らなかった。1977年には特務艇に艦種変更され、兵装を撤去、甲板室を新設するなどして迎賓艇として使用された。迎賓艇時の諸元は以下の通り。全長58.0m、幅7.8m、深さ4.1m、吃水2.1m、基準排水量400トン。主機はディーゼルで、出力1000馬力、２軸推進、速力13ノット。1987年に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'17増刊、1,’79増刊、5,’02増刊、8,’11増刊、自衛隊装備カタログ1981、丸スペシャルNo.78

＜はやぶさ型＞：海上自衛隊のミサイル艇。主任務は対艦攻撃と近海哨戒で、半双胴型となる予定だったが、開発中に1999年の工作船逃走事件が起き、それに対処できるよう設計変更を加え、実用的な通常の単胴船体とし、速力や耐弾能力も強化した。船体は軽合金溶接製で、船型は平甲板型、艦首の浮き上がりが小さいディープＶ系ハイブリッド船型により冬の日本海に対応し、ウォータージェットを搭載して北朝鮮の工作船に追いつける速力を出せるようにしている。船体中央の上部構造物は側面を船体と面一にし、ステルス性に配慮した形状とした。上構は最前部に艦橋、中央に甲板室、後部に角柱断面の三脚マストがある。艦橋と下方のCICにはスプリンター防御を施した。後甲板に90式SSM連装発射機（軽量化のためアルミフレームを採用した関係で、４連装だと強度が足りない）２基を搭載し、前甲板には76mm速射砲１門を搭載、艦橋後部両舷には12.7mm機銃を１丁ずつ備える。76mm速射砲はコンパクト砲だが、スーパーラピッド砲類似のステルス・シールドを採用し、発射速度を毎分100発に上げている。艦橋上にOAX-2赤外線暗視装置とOPS-20航海レーダーを装備する。マストトップに釣り鐘状のNOLR-9B電波探知機があり、その下にOPS-18-3対水上レーダーを装備、マスト付け根後方の上構後端両舷にスーパーバードＢ衛星通信アンテナを持つ。FCSはFCS-2-31Cで、艦橋後方甲板室上に搭載しており、その両舷の01甲板にMk36SRBOCチャフ発射機を１基ずつを装備する。データリンクはリンク11と海上作戦部隊指揮管制（MOF）システムで、衛星通信も駆使して航空機や他艦と共に工作船を追い詰め、有事には艦対艦ミサイルによる水平線以遠対艦攻撃を行う。煙突直前に臨検用の6.3m（6.5m？）複合型作業艇RHIBを搭載し、CIC後方の食堂は特別警備隊待機室との兼用である。全長50.1m、幅8.4m、深さ4.2m、吃水1.7m、基準排水量200トン、満載排水量240トン。主機はLM500-G07ガスタービン３基、出力16200馬力、推進は三菱MWJ-900A型ウォータージェット３軸、速力44ノット。乗員21名。人数が少ない上、高速航行時でも的確に任務をこなさなければならないので、特別健康診断を受けて海曹課程を卒業しないと乗員になれない。当初は12隻作る予定だったが、予算が足らず６隻となり、11-13PGとして三菱重工下関造船所で建造され、2002-04年にPG-824はやぶさ、PG-825わかたか、PG-826おおたか、PG-827くまたか、PG-828うみたか、PG-829しらたかが就役し、余市、舞鶴、佐世保に配備された。2023年度末までに全て除籍され、30FFMや1900トン型哨戒艦に役目を譲る予定。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'17増刊、1,’04、1,’16、1,’14、1,’19、1,'21、10,’02、5,’02増刊、3,’10、1,’11、2,’12、1,’13、4,’14、11,’14、4,'23、1,'24、月刊軍事研究10,’02、3,’02、7,’11、JShips Vol.24、月刊丸2,’07

＜隼艇＞：日本海軍魚雷艇。ただし魚雷は搭載せず、代わりに機関砲と爆雷を装備し、味方魚雷艇の援護、敵魚雷艇の駆逐、潜水艦攻撃を主任務とした。船体は木造や鋼製があり、主機に航空機用エンジンもあって、速力も17-34ノットとまちまちである。主機の選定に時間がかかったため生産が遅れ、昭和18年から計154隻が量産された。４隻で１個艇隊を編成し、本土決戦の際には特攻艇の誘導や護衛を行う予定だった。参考：小艦艇入門、月刊モデルアート9,’15増刊

＜隼艇１号型＞：艇型はH1型という。太平洋戦争前にイタリアのバグリエット社から購入していたMAS魚雷艇を改造したものである。全長18m、幅4.42m、吃水0.84m、排水量26トン。主機はイソッタ・フラスキーニ型ガソリン機関２基２軸2100馬力、速力35.6ノット。兵装は恵式20mm単装機銃２丁。隼艇１号が竣工した。参考：日本海軍特務艦船史

　＜隼艇２号型＞：艇型はH2型という。隼艇１号型の艇体を鋼製全溶接に、主機を火星一一型に変更したものである。全長18m、幅4.42m、吃水0.84m、排水量26トン。主機は火星一一型ガソリン機関２基２軸2100馬力、速力35.6ノット。兵装は恵式20mm単装機銃２丁。隼艇2-9号が竣工した。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１０号型＞：艇型はH38型という。船型と主機はT38型魚雷艇と同じで、船体を鋼製全溶接に変更、魚雷発射管を外して機銃を増備している。主機排気口は舷外下方に向けたが、空気抵抗が大きい、排気音と熱気が乗員を直撃するといった欠点があった。全長18.0m、最大幅4.3m、吃水0.7m、排水量24.8トン。主機は金星四一型ガソリン機関２基２軸1400馬力、速力27.5ノット。兵装は九六式25ミリ単装機銃３丁（艇前部２丁、後部１丁）、爆雷４発。昭和18-19年に隼艇10-26号、51-73号、123-124号、204-211号の50隻が建造された。参考：日本海軍特務艦船史、小艦艇入門

＜隼艇２７号型＞：艇型はH35型という。隼艇10号型の主機を魚雷艇用の71号６型に換装したものである。ただ主機の生産が間に合わず、生産は少数に留まった。全長18m、幅4.3m、吃水0.7m、排水量25トン。主機は艦本式71号６型ガソリン機関２基２軸1840馬力、速力38ノット。兵装は九六式25ミリ単装機銃３丁、爆雷４個。昭和19年に隼艇27-32号、212-217号の12隻が竣工した。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇７４号型＞：隼艇10号型の小改良型らしいが、大半が建造中止となっており、詳細不明。全長18.3m、幅4.3m、吃水0.7m、排水量25トン。主機は金星四一型ガソリン機関２基２軸1400馬力、速力27.5ノット。兵装は九六式25ミリ単装機銃３丁。昭和19-20年に隼艇74-100号、201-203号が起工されたが、隼艇74-100号の大半は昭和20年2月に建造中止となった。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１０１号型＞：艇型はH61型という。主機をディーゼルに換装したもので、機関重量が増えたため、外板や甲板に波板を使用して船体の軽量化を図っている。全長19m、幅4.4m、吃水0.7m、排水量26トン。主機は艦本式五一号一〇型ディーゼル機関２基２軸600馬力、速力17.5ノット。兵装は九六式25mm単装機銃３丁、爆雷４個。昭和19-20年に隼艇33-46号、101-122号、218-245号の64隻が建造され、うち237-245号は未完成に終わった。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１号＞：日本海軍隼艇１号型、１号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２号＞：日本海軍隼艇２号型、２号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇３号＞：日本海軍隼艇２号型、３号隼艇。昭和18年11月28日、昭興丸に搭載されていたが、小笠原の西で昭興丸が沈没したため、一緒に喪失した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜隼艇４号＞：日本海軍隼艇２号型、４号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇５号＞：日本海軍隼艇２号型、５号隼艇。昭和18年11月28日、昭興丸に搭載されていたが、小笠原の西で昭興丸が沈没したため、一緒に喪失した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜隼艇６号＞：日本海軍隼艇２号型、６号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇７号＞：日本海軍隼艇２号型、７号隼艇。昭和18年11月28日、昭興丸に搭載されていたが、小笠原の西で昭興丸が沈没したため、一緒に喪失した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜隼艇８号＞：日本海軍隼艇２号型、８号隼艇。昭和18年11月28日、昭興丸に搭載されていたが、小笠原の西で昭興丸が沈没したため、一緒に喪失した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜隼艇９号＞：日本海軍隼艇２号型、９号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１０号＞：日本海軍隼艇10号型、10号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１１号＞：日本海軍隼艇10号型、11号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１２号＞：日本海軍隼艇10号型、12号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１３号＞：日本海軍隼艇10号型、13号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１４号＞：日本海軍隼艇10号型、14号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１５号＞：日本海軍隼艇10号型、15号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１６号＞：日本海軍隼艇10号型、16号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１７号＞：日本海軍隼艇10号型、17号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１８号＞：日本海軍隼艇10号型、18号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１９号＞：日本海軍隼艇10号型、19号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２０号＞：日本海軍隼艇10号型、20号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２１号＞：日本海軍隼艇10号型、21号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２２号＞：日本海軍隼艇10号型、22号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２３号＞：日本海軍隼艇10号型、23号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２４号＞：日本海軍隼艇10号型、24号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２５号＞：日本海軍隼艇10号型、25号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２６号＞：日本海軍隼艇10号型、26号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２７号＞：日本海軍隼艇27号型、27号隼艇。昭和19年竣工。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２８号＞：日本海軍隼艇27号型、28号隼艇。昭和19年竣工。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２９号＞：日本海軍隼艇27号型、29号隼艇。昭和19年竣工。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇３０号＞：日本海軍隼艇27号型、30号隼艇。昭和19年竣工。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇３１号＞：日本海軍隼艇27号型、31号隼艇。昭和19年竣工。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇３２号＞：日本海軍隼艇27号型、32号隼艇。昭和19年竣工。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇３３号＞：日本海軍隼艇101号型、33号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇３４号＞：日本海軍隼艇101号型、34号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇３５号＞：日本海軍隼艇101号型、35号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇３６号＞：日本海軍隼艇101号型、36号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇３７号＞：日本海軍隼艇101号型、37号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇３８号＞：日本海軍隼艇101号型、38号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇３９号＞：日本海軍隼艇101号型、39号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇４０号＞：日本海軍隼艇101号型、40号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇４１号＞：日本海軍隼艇101号型、41号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇４２号＞：日本海軍隼艇101号型、42号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇４３号＞：日本海軍隼艇101号型、43号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇４４号＞：日本海軍隼艇101号型、44号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇４５号＞：日本海軍隼艇101号型、45号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇４６号＞：日本海軍隼艇101号型、46号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇５１号＞：日本海軍隼艇10号型、51号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇５２号＞：日本海軍隼艇10号型、52号隼艇。昭和19年9月12日、セブで爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍特務艦船史

＜隼艇５３号＞：日本海軍隼艇10号型、53号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇５４号＞：日本海軍隼艇10号型、54号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇５５号＞：日本海軍隼艇10号型、55号隼艇。昭和19年9月12日、セブで爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍特務艦船史

＜隼艇５６号＞：日本海軍隼艇10号型、56号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇５７号＞：日本海軍隼艇10号型、57号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇５８号＞：日本海軍隼艇10号型、58号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇５９号＞：日本海軍隼艇10号型、59号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇６０号＞：日本海軍隼艇10号型、60号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇６１号＞：日本海軍隼艇10号型、61号隼艇。昭和19年9月12日、セブで爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍特務艦船史

＜隼艇６２号＞：日本海軍隼艇10号型、62号隼艇。昭和19年9月12日、セブで爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍特務艦船史

＜隼艇６３号＞：日本海軍隼艇10号型、63号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇６４号＞：日本海軍隼艇10号型、64号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇６５号＞：日本海軍隼艇10号型、65号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇６６号＞：日本海軍隼艇10号型、66号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇６７号＞：日本海軍隼艇10号型、67号隼艇。昭和19年9月12日、セブで爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍特務艦船史

＜隼艇６８号＞：日本海軍隼艇10号型、68号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇６９号＞：日本海軍隼艇10号型、69号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇７０号＞：日本海軍隼艇10号型、70号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇７１号＞：日本海軍隼艇10号型、71号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇７２号＞：日本海軍隼艇10号型、72号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇７３号＞：日本海軍隼艇10号型、73号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇７４号＞：日本海軍隼艇74号型、74号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇７５号＞：日本海軍隼艇74号型、75号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇７６号＞：日本海軍隼艇74号型、76号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇７７号＞：日本海軍隼艇74号型、77号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇７８号＞：日本海軍隼艇74号型、78号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇７９号＞：日本海軍隼艇74号型、79号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇８０号＞：日本海軍隼艇74号型、80号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇８１号＞：日本海軍隼艇74号型、81号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇８２号＞：日本海軍隼艇74号型、82号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇８３号＞：日本海軍隼艇74号型、83号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇８４号＞：日本海軍隼艇74号型、84号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇８５号＞：日本海軍隼艇74号型、85号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇８６号＞：日本海軍隼艇74号型、86号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇８７号＞：日本海軍隼艇74号型、87号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇８８号＞：日本海軍隼艇74号型、88号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇８９号＞：日本海軍隼艇74号型、89号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇９０号＞：日本海軍隼艇74号型、90号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇９１号＞：日本海軍隼艇74号型、91号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇９２号＞：日本海軍隼艇74号型、92号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇９３号＞：日本海軍隼艇74号型、93号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇９４号＞：日本海軍隼艇74号型、94号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇９５号＞：日本海軍隼艇74号型、95号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇９６号＞：日本海軍隼艇74号型、96号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇９７号＞：日本海軍隼艇74号型、97号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇９８号＞：日本海軍隼艇74号型、98号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇９９号＞：日本海軍隼艇74号型、99号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１００号＞：日本海軍隼艇74号型、100号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１０１号＞：日本海軍隼艇101号型、101号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１０２号＞：日本海軍隼艇101号型、102号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１０３号＞：日本海軍隼艇101号型、103号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１０４号＞：日本海軍隼艇101号型、104号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１０５号＞：日本海軍隼艇101号型、105号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１０６号＞：日本海軍隼艇101号型、106号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１０７号＞：日本海軍隼艇101号型、107号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１０８号＞：日本海軍隼艇101号型、108号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１０９号＞：日本海軍隼艇101号型、109号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１１０号＞：日本海軍隼艇101号型、110号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１１１号＞：日本海軍隼艇101号型、111号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１１２号＞：日本海軍隼艇101号型、112号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１１３号＞：日本海軍隼艇101号型、113号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１１４号＞：日本海軍隼艇101号型、114号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１１５号＞：日本海軍隼艇101号型、115号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１１６号＞：日本海軍隼艇101号型、116号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１１７号＞：日本海軍隼艇101号型、117号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１１８号＞：日本海軍隼艇101号型、118号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１１９号＞：日本海軍隼艇101号型、119号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１２０号＞：日本海軍隼艇101号型、120号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１２１号＞：日本海軍隼艇101号型、121号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１２２号＞：日本海軍隼艇101号型、122号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１２３号＞：日本海軍隼艇10号型、123号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇１２４号＞：日本海軍隼艇10号型、124号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２０１号＞：日本海軍隼艇74号型、201号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２０２号＞：日本海軍隼艇74号型、202号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２０３号＞：日本海軍隼艇74号型、203号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２０４号＞：日本海軍隼艇10号型、204号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２０５号＞：日本海軍隼艇10号型、205号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２０６号＞：日本海軍隼艇10号型、206号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２０７号＞：日本海軍隼艇10号型、207号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２０８号＞：日本海軍隼艇10号型、208号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２０９号＞：日本海軍隼艇10号型、209号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２１０号＞：日本海軍隼艇10号型、210号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２１１号＞：日本海軍隼艇10号型、211号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２１２号＞：日本海軍隼艇27号型、212号隼艇。昭和19年竣工。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２１３号＞：日本海軍隼艇27号型、213号隼艇。昭和19年竣工。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２１４号＞：日本海軍隼艇27号型、214号隼艇。昭和19年竣工。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２１５号＞：日本海軍隼艇27号型、215号隼艇。昭和19年竣工。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２１６号＞：日本海軍隼艇27号型、216号隼艇。昭和19年竣工。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２１７号＞：日本海軍隼艇27号型、217号隼艇。昭和19年竣工。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２１８号＞：日本海軍隼艇101号型、218号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２１９号＞：日本海軍隼艇101号型、219号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２２０号＞：日本海軍隼艇101号型、220号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２２１号＞：日本海軍隼艇101号型、221号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２２２号＞：日本海軍隼艇101号型、222号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２２３号＞：日本海軍隼艇101号型、223号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２２４号＞：日本海軍隼艇101号型、224号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２２５号＞：日本海軍隼艇101号型、225号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２２６号＞：日本海軍隼艇101号型、226号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２２７号＞：日本海軍隼艇101号型、227号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２２８号＞：日本海軍隼艇101号型、228号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２２９号＞：日本海軍隼艇101号型、229号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２３０号＞：日本海軍隼艇101号型、230号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２３１号＞：日本海軍隼艇101号型、231号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２３２号＞：日本海軍隼艇101号型、232号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２３３号＞：日本海軍隼艇101号型、233号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２３４号＞：日本海軍隼艇101号型、234号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２３５号＞：日本海軍隼艇101号型、235号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２３６号＞：日本海軍隼艇101号型、236号隼艇。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２３７号＞：日本海軍隼艇101号型、237号隼艇。竣工前に終戦となった。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２３８号＞：日本海軍隼艇101号型、238号隼艇。竣工前に終戦となった。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２３９号＞：日本海軍隼艇101号型、239号隼艇。竣工前に終戦となった。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２４０号＞：日本海軍隼艇101号型、240号隼艇。竣工前に終戦となった。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２４１号＞：日本海軍隼艇101号型、241号隼艇。竣工前に終戦となった。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２４２号＞：日本海軍隼艇101号型、242号隼艇。竣工前に終戦となった。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２４３号＞：日本海軍隼艇101号型、243号隼艇。竣工前に終戦となった。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２４４号＞：日本海軍隼艇101号型、244号隼艇。竣工前に終戦となった。参考：日本海軍特務艦船史

＜隼艇２４５号＞：日本海軍隼艇101号型、245号隼艇。竣工前に終戦となった。参考：日本海軍特務艦船史

＜早飯＞：自衛隊のスラングで、許可を得て喫食時間前に食事を取ること。参考：MAMOR vol.164

＜ハヤン（初代）＞：スウェーデン海軍ハヤン級潜水艦１番艦ハヤン。1904年進水・就役。1922年に退役し、現在はカールスクローナの海軍博物館に野外展示されている。参考：月刊軍事研究1,’03

＜ハヤン（２代目）＞：スウェーデン海軍ハヤン級（２代目）潜水艦１番艦。1917年11月8月進水。1943年3月19日退役、1944年にスクラップにされた。参考：月刊軍事研究1,’03

＜ハヤン（３代目）＞：スウェーデン海軍ハヤン級（３代目）潜水艦１番艦。1953年起工、1954年12月11日進水、1957年2月28日竣工。1980年7月1日に除籍された。参考：月刊軍事研究2,’03

＜ハヤン級（初代）＞：スウェーデン海軍初の潜水艦で、サメの意。水中性能を優先した涙滴型の船体に背の低い水上構造物が取り付けられており、ハッチと潜望鏡が装備されている。操舵は船体後下部の推進器後方にある十字型の舵で行う。全長21m、全幅3.6m、全高3m、排水量は水上107トン、水中127トン。主機はアヴァンス灯油エンジン（200馬力）１基と水中航行用ラス＆ロッセン電動モーター（70馬力）１基、１軸推進、水上速力9.5ノット、水中速力７ノット。灯油搭載量2.2トン。潜航深度15m。兵装は艦首の457mm魚雷発射管１門（魚雷３本）。乗員11名。1904年にハヤンが就役した。主機の信頼性が低く、運転時に白煙を大量に吹くため、1916年に船体を延長して４サイクルディーゼルエンジンに換装した。参考：月刊軍事研究1,’03

＜ハヤン級（２代目）＞：スウェーデン海軍潜水艦。全長54m、全幅5.2m、全高3.5m、水上排水量422トン、水中排水量600トン。主機は６気筒ディーゼル（1000馬力）２基と電動機（350馬力）２基、２軸推進、水上速力15.5ノット、水中速力９ノット。兵装は艦首の457mm魚雷発射管４門（魚雷８本）、75mm砲。乗員30名。ハヤン、サレン、ヴァルロッセンの３隻が1917-18年に進水した。参考：月刊軍事研究1,’03

＜ハヤン級（３代目）＞：スウェーデン海軍が第２次大戦後初めて建造した潜水艦で、1946年に引き上げたドイツ潜水艦�]�]�T型の技術を取り入れている。船体形状を流線型とし、水中速力を増加させた。主任務は沿岸哨戒。全長66m、全幅5.1m、全高5m、水上排水量720トン、満載水上785トン、水中900トン。主機はピールスティック・ディーゼル（830馬力）２基とASEA電動機（出力850kW）２基、２軸推進、水上速力16ノット、水中速力20ノット。兵装は艦首の533mm魚雷発射管４門（魚雷８本、機雷も可）。乗員44名。１番艦ハヤン（３代目）、２番艦サレン（２代目）、３番艦ファレン（２代目）、４番艦ヴォベルン（２代目）、５番艦イッレルン（２代目）、６番艦ウッテルン（２代目）の６隻が1957-60年に竣工し、1970年代一杯現役に留まり、1980年7月1日に全艦除籍された。参考：月刊軍事研究2,’03

＜バヤンドール級＞：イラン海軍コルベットBayandor級。兵装はC-802艦対艦ミサイル連装発射筒２基、324mm短魚雷３連装発射管Mk32が２基、76mm砲１門。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜坡陽級＞：アレン・Ｍ・サムナー級駆逐艦（台湾海軍）を参照。

＜鄱陽湖＞：882（補給艦）を参照。

＜バヨネット＞：銃剣を参照。

＜バヨネット・デターランス作戦＞：イラク戦争中の4月10日、第63機甲連隊第１大隊ベースの機甲支隊が実施した、クルド人自治区のバシール飛行場からアルビル・キルクークへの侵攻作戦。この時はまだ重装備の空輸が4月7日から始まったばかりで、M-1A1が５両とM-2A2が２両しか到着しておらず、整備車両すらまともに無い状態だったが、0600に第173空挺旅団と共に進撃を開始した。アルビル到着時には戦車２両が故障していたがそのまま進撃を続行、その日のうちにキルクークを占領した。参考：月刊軍事研究12,’03

＜ばら＞：LSSL-406（警備艇）を参照。

＜パラ＞：D27（護衛艦）を参照。

＜バラード＞：AVD-10（水上機母艦）またはDD-660（駆逐艦）を参照。

＜パラーニャ＞：D29（護衛艦）を参照。

＜パライバ＞：D28（護衛艦）を参照。

＜パラウ＞：CVE-122（護衛空母）を参照。

＜パラヴァン＞：Pe-2（爆撃機）を参照。

＜パラヴァン作戦＞：第２次大戦時にイギリス空軍が実施したティルピッツ爆撃作戦。ノルウェー北部のカーフィヨルドに投錨中のティルピッツを攻撃するため、第617中隊及び第９中隊のランカスター39機にトールボーイを搭載、B-24爆撃機２機に整備員と予備部品を搭載し、1944年9月11日夕方にイギリス本土を出発、ソ連のドヴィナ河中州にあるヤゴドニク飛行場に展開させた。9月15日、ティルピッツを爆撃し、前甲板右舷に１発が命中。船体を貫通して海中で爆発し、ティルピッツは1500トン浸水した上にキールが損傷して行動不能となった。参考：歴史群像8,’08

＜パラウ・リマウ＞：インドネシア海軍掃海艇Pulau Rimau。2021年4月21日に行方不明になったインドネシア海軍潜水艦402ナンガラの捜索活動に参加。参考：月刊世界の艦船7,’21

＜パラウ・レンガト＞：インドネシア海軍掃海艇Pulau Rengat。2021年4月21日に行方不明になったインドネシア海軍潜水艦402ナンガラの捜索活動に参加。参考：月刊世界の艦船7,’21

＜バラオ＞：SS-285（潜水艦）を参照。

＜バラオ級＞：ガトー級（潜水艦）を参照。

＜パラ級＞：ガルシア級・海外シリーズ（駆逐艦）を参照。

＜バラキューダ級＞：945型（潜水艦）を参照。

＜バラク＞：F-16（イスラエル）を参照。

＜バラク・シリーズ＞：イスラエル海軍（バラク８はインド海軍も）艦対空ミサイルBarak（雷光）。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船1,'15増刊、11,’17

＜バラク１＞：1983年（1970年代末？）から開発され、1989年に試射を開始、1992年に実用化された。全長2.175m、直径0.17m、翼スパン0.685m、発射重量98kg、炸薬重量22kg。垂直発射式で、ブースターで射出された後にデフレクターで排気を偏向して目標に向き、デフレクターを落下させて固体燃料ロケットで加速する。機動は操縦翼＋推力偏向ノズル。最大速度マッハ2.1、最小射程0.5km、最大射程12km。誘導は指令照準線追随（CLOS）方式で、ミサイルはレーダーまたは光学追尾され、母艦から操縦信号を送って命中させる。セミアクティブレーダー誘導型も開発していたが、未完成に終わった。レーザー近接信管を搭載しており、弾体側面にはレーザー照射用の窓が付く。2005年1月、ロケット弾の撃墜に成功した。インド海軍やシンガポール海軍も採用した。2016年4月、シンガポール海軍が水上目標に対する発射テストを行っている。参考：艦載兵器ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船1,'15増刊、11,’17、5,’91、月刊軍事研究2,’16

＜バラク８＞：Barak 8、インド側略称LRSAM（Long Range Surface to Air Missile）、バラク8ER計画後はバラク8LR（Barak 8 Long Range）。イスラエルのIAI社、ラファエル社、インド国防研究開発機構が共同開発した艦対空ミサイルで、当初はバラク�UまたはバラクNG（Next Generation）という名称だった。オリジナルの８セルVLS（４×２、円形蓋）やMk41VLSから発射できる。全長4.5m、直径0.54m、翼スパン0.94m、発射重量275kg、弾頭重量60kg。誘導は中間がGPSと双方向データリンク、終末が赤外線画像とアクティブレーダー。推進はデュアル・パルス・ロケットで、機動は操縦翼と推力偏向ノズル、最大速度マッハ２、最小射程0.5km、最大射程70km（初期型）／100km（後期型）。インドのバラト・ダイナミクス・リミテッド社で生産する。2014年11月初めに試射に成功、実戦化されたとされ、2015年末までにプロジェクト15Aコルカタ級駆逐艦や空母ヴィクラマディチャ、サール５級コルベットに搭載される。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊、2,’20、11,’17、8,’13、11,'21、月刊軍事研究2,’15、6,’08、9,’09、7,’15

＜バラク８ＥＲ＞：Barak 8 Extended Range。開発中の射程延伸型で、大直径ブースターにより射程を150kmにする。参考：月刊世界の艦船11,’17

＜バラク＞：イラク軍地対地ミサイル。S-125地対空ミサイルをベースにしている。射程25km。参考：月刊丸4,’99

＜バラク＞：パキスタン陸軍無人機Burraq。国産だが、中国のCH-3無人機に似ている。2015年、タリバンを爆撃した。参考：月刊軍事研究2,’16

＜パラグアイ＞：C1（河川哨戒艦）を参照。

＜パラグアイ海軍＞：1931年、パラグアイ級河川哨戒艦が就役。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜パラグアイ海軍（１９７７年）＞：兵力2000名（大隊規模の海兵連隊１個・海軍航空隊計500名含む）。大型哨戒艦２隻、哨戒艦３隻、沿岸哨戒艇８隻、河川哨戒艇２隻、戦車揚陸艇２隻、AT-6テキサン２機、UH-13ヘリ４機を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜パラグアイ海軍（１９８９年）＞：兵力2500名（うち海兵隊500名、海軍航空隊50名、徴兵1000名）。アスンシオン、バイア・ネグラ、プエルト・プレジデンテ・ストロエスネルに基地がある。パラグアイ級沿岸哨戒艦１隻、ナナワ級沿岸哨戒艦３隻、イタイプ級河川哨戒艦１隻、カブラル級内海哨戒艦１隻、輸送艦２隻、ボケロン級支援艦１隻、AT-6G対ゲリラ戦機２機、C-47輸送機１機、HB-350ヘリ２機、ベル47Gヘリ１機を保有する。海兵隊は海兵大隊１個とコマンドー大隊１個からなる。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜パラグアイ海軍（２０１５年）＞：現役兵力1950名（うち徴兵850名、海軍航空隊100名、海兵隊900名）。哨戒艇22隻、LCVP３隻、兵站支援船５隻、セスナ150輸送機２機、セスナ210輸送機１機、セスナ310輸送機２機、セスナ401輸送機１機、AS350(HB350)ヘリ２機を保有する。海兵隊は兵力900名（うち徴兵200名）で、海兵大隊３個からなり、105mm砲M101を２門保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パラグアイ級＞：パラグアイ海軍河川哨戒艦Paraguay級。設計はパラグアイだが、建造したのはイタリアである。兵装は1926年型12cm連装砲２基など。C1パラグアイが1931年に就役した。参考：月刊世界の艦船1,'15増刊

＜パラグアイ空軍＞

＜パラグアイ空軍（１９７７年）＞：兵力2500名（大隊規模の空挺連隊１個含む）。AT-6テキサン12機、DC-6B輸送機５機、C-54輸送機２機、CV240輸送機１機、C-47輸送機10機、DHC-6輸送機１機、ダブ１機、DHC-3輸送機１機、UH-13Aヘリ14機、H-12Eヘリ３機、フォッカーS11練習機８機、T-23ウイラブル８機、AT-6練習機、MS760練習機１機、セスナ185練習機を保有する。参考：軍事力バランス78年版

＜パラグアイ空軍（１９８９年）＞：兵力1000名、うち徴兵700名。AT-6対ゲリラ戦機６機、EMB-326対ゲリラ戦機９機、セスナ185連絡機３機、セスナ206連絡機６機、セスナ337連絡機１機、セスナ402連絡機１機、ベル47Gヘリ１機、C-47輸送機７機、C-131輸送機１機、C-212輸送機４機、DC-6B輸送機３機、PBR-5A輸送機１機、EMB-312練習機６機、T-23練習機８機、T-25練習機５機、T-41練習機７機を保有する。空挺大隊１個も隷下に置く。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜パラグアイ空軍（２０１５年）＞：現役兵力1100名（うち徴兵200名）。ビーチ58バロン輸送機１機、C-212-200輸送機４機、C-212-400輸送機１機、セスナ208B輸送機２機、セスナ210輸送機１機、セスナ310輸送機１機、セスナ402B輸送機２機、セスナU206輸送機２機、DHC-6輸送機１機、PA-32R(EMB-721C)輸送機１機、PZL-104輸送機２機、EMB-312練習機６機、T-25練習機６機、T-35A練習機７機、T-35B練習機３機、AS350(EB350)ヘリ３機、ベル205(UH-1H)ヘリ６機、ベル427要人輸送ヘリ１機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パラグアイ軍＞：2013年、ゲリラ組織のパラグアイ人民軍EPPに対抗するため、陸軍、警察、麻薬取締局の要員で構成される統合任務軍を編成した。しかし2015年になってもゲリラ活動は活発で、2013-15年の２年間に29人を殺害している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜パラグアイ軍（２０１５年）＞：現役総兵力10650名（陸軍7600名、海軍1950名、空軍1100名）、予備役164500名、準軍事組織（特殊警察部隊）14800名。中央アフリカ共和国にMINUSCA要員３名とオブザーバー１名、コートジボアールにUNOCI要員２名とオブザーバー２名、キプロスにUNFICYP要員14名、コンゴ民主共和国にMONUSCOオブザーバー17名、ハイチにMINUSTAH要員84名、工兵中隊１個、南スーダンにUNMISSオブザーバー２名、西サハラにMINURSOオブザーバー１名を派遣している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パラグアイ陸軍＞：2018年、大統領警護連隊に配備されていたM4A3中戦車３両が退役し、世界の軍隊からM4中戦車が引退した。参考：月刊軍事研究10,’18

＜パラグアイ陸軍（１９７７年）＞：兵力12500名。騎兵師団（旅団規模）１個、歩兵師団（大隊規模）６個、独立騎馬騎兵連隊２個、独立歩兵大隊２個、大統領親衛大隊１個、砲兵連隊１個、工兵大隊５個からなる。M-4中戦車９両、M-3軽戦車６両、装甲兵員輸送車、75mm砲、75mm/105mm榴弾砲を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜パラグアイ陸軍（１９８９年）＞：兵力12500名（うち徴兵8600名）。軍団司令部３個、独立歩兵師団１個、戦闘支援コマンドかｒなる。M-4A3戦車３両、M-3A1軽戦車18両、M-8偵察車12両、M-3ハーフトラック、EE-9偵察車20両、EE-11装甲兵員輸送車10両、1927/1934年型75mm砲25門、105mm砲M-101を48門、152mm沿岸砲Mk�Xを６門、81mm/107mm迫撃砲、75mm無反動砲M-20、20mm高射機関砲10門、40mm高射機関砲M-1A1を10門、UH-1Bヘリ３機、UH-12ヘリ２機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜パラグアイ陸軍（２０１５年）＞：現役兵力7600名（うち徴兵1500名）。平時は大半の部隊が幹部のみとなっており、師団といっても戦力的には中隊レベルで、現役の連隊や群も中隊サイズである。歩兵軍団３個（歩兵師団６個、騎兵師団３個、砲兵中隊６個）、大統領警護連隊（特殊作戦大隊１個、歩兵大隊１個、保安大隊１個、兵站群１個）１個、砲兵旅団（砲兵群２個、防空砲兵群１個）１個、工兵旅団（工兵連隊１個、建設連隊３個）１個、通信大隊１個、予備役歩兵連隊（幹部のみ）14個、予備役騎兵連隊（幹部のみ）４個からなる。M4A3シャーマン中戦車３両、EE-9偵察車28両、EE-11装甲兵員輸送車12両、105mm砲M101を19門、80mm迫撃砲80門、M9ハーフトラック改造20mm自走高射機関砲３両、40mm高射機関砲M1A1を13門、60口径40mm高射機関砲６門を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バラクーダ＞：AN/ASQ-239（電子戦装置）またはMk.50（短魚雷）またはS-164（ダフネ級潜水艦）またはSS-21（Ｆ級潜水艦）またはSS-163（バラクーダ級潜水艦、初代）またはSSK-1（バラクーダ級潜水艦、２代目）を参照。

＜バラクーダ＞：カナダのブリストル・エアロスペース社が開発した標的ボート。遠隔操作式の硬式ボートである。最大速力35ノット以上。海上自衛隊も導入し、ひうち型多用途支援艦に搭載して水上標的として使用中。参考：月刊軍事研究7,’95、月刊世界の艦船1,’15、月刊JWings9,’10

＜バラクーダ＞：スウェーデンのサーブ・バラクーダ社製カモフラージュ・ネットで、陸自ではバラキューダと読むこともある。元は1952年にバラクーダ社（1999年にサーブ社に買収され2000年にサーブ・バラクーダ社と改名、その後サーブ・ダイナミクス社バラクーダ部門）が開発したナイロン製軽量漁網で、1957年に軍用偽装網として同名での販売を開始した。当初は可視光対策のみだったが、改良を重ねて紫外線反射コーティングによる植物の葉への偽装や、赤外線輻射抑制コーティングによる赤外線暗視装置対策を可能とし、1990年代にはレーダー波もある程度吸収するタイプが完成、更に直射日光や外気温を遮断することでエアコンの電力消費量も低減できるようになった。車体に直接取り付けるよりは、フレームなどを介して少し離した方が効果があるらしい。各国で使用されており、陸上自衛隊でも偽装網の名称で配備している。参考：月刊PANZER4・5,’17、月刊丸8,’98、コンバット・バイブル２、12,’11、月刊軍事研究10,’13、1,’18

＜バラクーダ＞：ドイツのディールBGTディフェンス社が開発していた魚雷迎撃用超高速魚雷Barracuda。2004年に開発を公表した。スーパーキャビテーションを利用したロケット推進により、水中を200ノット以上で突き進むことが可能である。先端部は円錐状をしており、これを動かして針路を変更する他、内部に収容したアクティブ・ソナーにより、目標の魚雷を200m以上の距離で追尾できる。誘導は中間が慣性基準ユニット＋オートパイロット、終末がアクティブ音響。推定諸元は全長2.3m、直径0.16m、全備重量110kg、弾頭重量10kg。テストで予定通りの速力200ノットを発揮し、旋回角毎秒100度以上、360度旋回時間3.6秒以下、旋回半径60m以下などを記録したという。技術確認では速力400ノットに到達したらしいが、実用化には至らなかった。参考：月刊軍事研究4,’07、2,’07、6,’15、月刊世界の艦船1,'15増刊、8,’21

＜バラクーダ＞：韓国の大宇重工防衛生産部が開発した多目的４×４輪装輪装甲車Barracuda。メルセデス・ベンツ社製４輪トラックのウニモグU5000をベースにした車体に、全溶接製の装甲鋼板製車体を被せてある（ティッセン・ヘンシェル社製TM170装甲車のライセンス生産版？）。車体には10名の兵士を収容でき、側面と後部に乗降ドアを持つ。兵員室にはビジョンブロック付きガンポートがある。タイヤはランフラット型。重量11.7トン。エンジンはダイムラー・クライスラー社製OM924LAターボチャージド・ディーゼル（218馬力）で、トランスミッションは前進８段・後進６段、最大速度100km、航続距離1160km。兵装はルーフの7.62mmまたは12.7mm機銃装備銃塔で、前面窓ガラスの上に横一列で６連装発煙弾発射機も用意されている。固有の乗員は車長と操縦手１名ずつ。2005年、インドネシア陸軍とイラクが採用した。参考：月刊軍事研究7,’05、月刊PANZER12,’11、THE MILITARY BALANCE 2016

＜バラクーダ＞：EADSドイツとEADSスペインが開発した無人偵察機。機体は双垂直尾翼の通常航空機型だが、ステルス性を考慮しており、外板や構造材にはCFRPを多用し、エアインテイクは機体背部にあり、垂直尾翼はＶ字型である。胴体部分はモジュラー式で、各種センサーペイロードの搭載が可能な他、センサー・ベイも設けられ、多用な任務への対応を可能とした。操縦システムは三重フライ・バイ・ワイヤで、完全自動操縦と無線誘導のいずれでも運用できる。全長8.25m、全幅7.22m、軽荷重量2.3トン、最大離陸重量3.25トン、ペイロード0.3トン。エンジンはプラット＆ホイットニー社製JT15D-5Cターボファン（推力14kN・1.45トン）、最大速度マッハ0.85・1041km、飛行高度6100m、燃料搭載量0.65トン、航続距離200km。初号機は2006年4月2日に初飛行したが、9月23日に不時着水し、機体は回収できたが飛行不能になった。２号機は2009年に初飛行したが、量産化には至らず、タラリオンUAVのテストベッドとして使用された。参考：月刊軍事研究2,’07、5,’15、10,’18、2,’09、12,’09、11,’10

＜バラクーダ・シリーズ＞：イギリス海軍単葉艦上攻撃機Barracuda（オニカマス）。ソードフィッシュやアルバコアといった複葉固定脚艦上攻撃機の後継となる近代的な全金属製単葉引き込み脚艦上機として1937年（1938年1月？）にフェアリー社へと要求が出され、社内名称タイプ100として開発した。偵察、雷撃、急降下爆撃、機雷敷設、レーダー索敵、コンテナ輸送、救難に使用できる多用途機として計画され、試作機は1940年12月7日に初飛行した。1943年9月にサレルノ上陸作戦支援でイラストリアス搭載第810飛行隊バラクーダMk.�Uが初実戦参加し、1947年までに各型合計2180機（2572機？）が生産されている。元々性能があまり良くなく、太平洋の南方戦線では高温多湿により更に３割も能力が低下したため、太平洋戦争末期にはアメリカから供与されたアヴェンジャーに交代した。参考：月刊JWings9,'22、3,’03、3,’13、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、月刊丸8,’87

　＜バラクーダＭｋ．�T＞：任務の１つである偵察に必要な側下方視界を確保するため、胴体中央側面下部に張り出し窓を前後２カ所ずつ設けており、それを避けて主翼を肩翼配置にした関係で、キャノピー下部に主翼が刺さっている感じになった。主翼内翼部後縁にヤングマン・フラップ、外翼部後縁にエルロンを装備する。ヤングマン・フラップは主翼と隙間を設けて下方に配置してあり、上げ舵30度を取れば急降下爆撃時のダイブブレーキとして使える。ただ原型機のテストで、ヤングマン・フラップを上げ舵にすると、主翼後上方に吹き上がる後流が水平尾翼を直撃し、バフェッティングの原因になることが判明したため、水平尾翼を垂直尾翼のかなり上の方に配置し、補強用支柱も取り付けた。主翼は折り畳み式で、イギリス空母の格納庫は天井が低いため上方に畳むのは無理であり、後方折り畳み式にしてある。ただそのままだと主翼後部にヒンジを置いてもヤングマン・フラップが胴体にぶつかるので、内翼後縁をヤングマン・フラップごと上に跳ね上げから主翼全体を後方に折り畳むという面倒な方式にせざるを得なかった。コクピットは３座の密閉式。降着装置は尾輪式で、主脚は引き込み脚、尾脚は固定脚である。主翼が片翼配置で、胴体下に兵装ラックがあるため、主脚柱を長くしなければならず、胴体側面から主翼内翼部前下面に主脚収容部を設け、胴体側面下部のヒンジでＬ字の主脚柱アームを振り出す方式にした。エンジンはロールスロイス社製マーリン30（1260馬力）単発、プロペラは３翅。25機（30機？）が生産されたが、出力不足であり、テストと訓練のみに使用された。参考：月刊JWings9,'22、3,’03

　＜バラクーダＭｋ．�U＞：エンジンをマーリン32に換装し、プロペラを４翅に変更、ASVMk.�UＮレーダーを搭載し、両翼に八木アンテナを装着したもの。全長12.12m、全幅14.99m、全高4.6m、自重4907kg（4241kg？）、全備重量5715kg（6400kg？）。エンジンはロールスロイス社製マーリン32（1640馬力）単発、最大速度378km（338km？367km？）、実用上昇限度5060m、航続距離1372km（雷装時）／1851km（最大）。自衛武装は連装7.7mm旋回機銃１基（キャノピー後部）。胴体下面と両主翼下面に兵装を搭載でき、18インチ（457mm）735kg魚雷なら１発、113kg爆弾なら６発、226kg爆弾なら３発（４発？）、726g爆弾なら１発、204kg機雷なら４発積める。乗員３名。1688機が生産され、1943年1月から実戦部隊に配備された。参考：月刊JWings9,'22、3,’03、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、イギリス航空母艦史、月刊丸8,’87

＜バラクーダＭｋ．�V＞：対潜型。後部胴体下面にASVMk.�]のレドームを搭載する。参考：月刊JWings3,’03

　＜バラクーダＭｋ．�W＞：計画のみ。参考：月刊JWings3,’03

＜バラクーダＭｋ．�X＞：対日戦用。エンジンをロールスロイス社製グリフォン37（2020馬力）に換装し、翼スパンを延長、複座とした。垂直尾翼も大型化し、ドーサルフィンを追加、左翼にASHレドームを搭載している。30機が完成したところで日本降伏によりキャンセルされた。参考：月刊JWings3,’03

＜バラクーダ級＞：シュフラン級（攻撃原潜）を参照。

＜バラクーダ級（初代）＞：アメリカ海軍潜水艦Barracuda級。Ｖボートの１つで、元はV-1級というクラス名だった。第１次大戦時に水上速力25ノットを出せる艦隊型潜水艦として計画され、当初はＴ級をベースとする予定にしたが無理があったので、新規設計として1919年度予算で３隻の建造が認められた。ただ第１次大戦終結でドイツＵボートを入手したため、それに基づく改設計を加えており、竣工は1920年代半ばまでずれこんでいる。推進軸直結のディーゼルに加えてディーゼル発電機を搭載しており、蓄電池への充電や増速に使う。全長104.1m、最大幅8.4m、吃水4.6m、水上排水量2000トン、水中排水量2620トン。主機はディーゼル直結推進＋ディーゼル・エレクトリック方式、水上用ブッシュ・ズルザー式6-M-375型６気筒２サイクルディーゼル（2250馬力、325rpm）２基＋MAN式６気筒４サイクル・ディーゼル（900馬力）２基＋水中用エリオット式電動機２基、水上出力6200馬力、水中出力2400馬力、２軸推進、水上速力18.7ノット、水中速力９ノット、安全潜航深度61m、重油搭載量364トン、蓄電池はエレクトリック・ストレージ・バッテリー社製60セル２群計120セル、水上航続距離6000海里（11ノット）、水中航続時間10時間（５ノット）。兵装は533mm魚雷発射管６門（艦首４門、艦尾２門。魚雷12本）、51口径127mm単装甲板砲１門（SS-163/-165）／76mm単装甲板砲１門（SS-164）。乗員88名。SS-163バラクーダ、SS-164バス、SS-165ボニタの３隻が1924-26年に竣工した。就役後に一時水上機用格納筒を装備した。SS-165は復元力強化のため甲板砲を50口径76mm単装甲板砲に換装している。運用実績が悪く、1937年に全艦予備役に編入された。第２次大戦勃発で1940年に現役に復帰し練習潜水艦として使用され、1943年には広い居住区を利用して兵員輸送潜水艦に改造されたが、有効利用できる見込みが無く実戦には投入されず、太平洋戦争末期に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、第２次大戦のアメリカ軍艦、月刊世界の艦船6,’09

＜バラクーダ級（２代目）＞：アメリカ海軍潜水艦Barracuda級。元のクラス名はＫ級で、1955-56年に艦名が付いてクラス名が変わった。第２次大戦後にソ連が配備した水中高速潜水艦に対抗するのが主任務の対潜ハンター・キラー潜水艦SSKで、小型の船体にAN/BQR-4Aパッシブソナー（艦首上部）、AN/BQS-4ソナー（艦首底部）、射撃指揮装置を詰め込んでおり、艦首上面に大きな流線型ソナードームがある。全長59.8m、最大幅7.5m、吃水4.4m、水上排水量765トン、水中排水量1160トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式、GM式8-248型８気筒ディーゼル３基・GE式主発電機３基・GE式電動機２基、水上出力1125馬力、水中出力1050馬力、２軸推進、水上速力13ノット、水中速力8.5ノット、蓄電池はエレクトリック・ストレージ・バッテリー社製126セル１群。安全潜航深度122m。兵装は533mm魚雷発射管４門（艦首２門、艦尾２門。艦首４門？魚雷８本）。乗員37名。SSK-1、SSK-2、SSK-3の３隻が1951-52年に竣工した。作戦行動範囲が狭く、速力にも劣り、1958-59年に全艦退役し、1965-73年に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船2,’20

＜バラク・ゾヘル＞：メルカヴァMk.3バズに搭載されているFCSで、バズと略す。レーザー測遠器付き砲手用安定化サイト（12倍の昼間用チャンネルと５倍の赤外線暗視サイトを持つ）、自動追尾装置などを統合している。自動追尾装置は高速目標への対処もでき、ヘリコプターと交戦可能とされる。参考：イスラエル軍現用戦車と兵員輸送車1985-2004

＜バラクラバ＞：目出し帽のこと。元はクリミア戦争時にイギリス軍が防寒のために着用したもので、バラクラバという町で付けたのでこの名称になった。その後、素顔を隠したり、打殻薬莢や石、ガラスなどから顔面を守ったりする役目も持つようになっている。参考：ストライク・アンド・タクティクスマガジン5,’11

＜パラクラマバフ＞：スリランカ海軍江衛�T型フリゲートParakramabahu。元は中国海軍江衛�T型フリゲート542銅陵で、2019年6月5日に上海で引き渡し式典が行われ、パラクラマバフに改称されて8月22日に就役式典が挙行された。参考：月刊世界の艦船11,’19、9,’19

＜パラゴン＞：ロッキード・マーチン社が開発したレーザー／INS/GPS誘導爆弾。参考：月刊航空ファン5,’17

＜ハラサン＞：630（ミサイル艇）を参照。

＜パラシ＞：3M89（近接防御兵器）を参照。

＜パラシオス＞：DM-73（駆逐艦）を参照。

＜パラシオス＞：ペルー海軍フリゲート。2023年7月14-15日、カヤオ沖で日ペルー親善訓練に参加。コルベット・フェッレ、潜水艦と共に、海自遠洋練習航海部隊TV-3508かしま及びTV-3520はたかぜと、戦術運動訓練やPHOTOEXなどを行った。参考：月刊世界の艦船10,’23

＜パラシオス級＞：デアリング級駆逐艦（ペルー海軍）を参照。

＜パラシュート＞：17世紀頃に発明されたらしく、飛行機よりも歴史は古い。上空からの緊急脱出にも使用され、気球が戦争に投入された頃には既に脱出用具として搭載されていた。1918年にはドイツ軍が航空機搭載緊急脱出用パラシュートを制式化したが、速度の速い航空機では脱出後に主翼や尾翼に激突する事例が多発したため、後に射出座席が開発されている。1942年、アメリカ陸軍でムササビみたいな皮膜式のパラシュートを試験したことがあるが、２名のテストパイロットは地面に激突して死亡した。1958年11月16日、アメリカ空軍が高度23000mから与圧服を付けてのパラシュート降下実験を実施した。途中でスピンに陥って兵士は意識不明となったが、自動開傘装置で無事に地上に降下した。12月の再チャレンジでは成功している。1960年8月16日、アメリカ空軍は高度31333mからのパラシュート降下実験を実施。空気の薄い高々度では最大マッハ0.93（時速988km）で降下、空気が濃くなるにつれて降下速度が落ちていき、高度5500mでパラシュートを開き、降下開始から13分45秒後に地上に到達した。陸上自衛隊空挺部隊ではMC-4や60式空挺用降下傘、696MI、13式空挺傘、自由降下傘を使用している。自衛隊の航空機で緊急時に使用する人体落下傘は、輸送機、初級・中級滑空機、回転翼機を除いて人数分（必要に応じて予備も）を搭載し、基本的に搭乗者は常時装着、生命に危険がある場合に使う。参考：歴史群像6,’02、月刊JWings12,’01、4,’15、戦闘機のしくみ、人体落下さんの装備、装着及び使用に関する訓令

＜パラシュート・アンド・ケーブル・ロケット＞：PACロケットを参照。

＜パラシュート・ケーブル・システム＞：イギリス軍が第２次大戦時に使用した対空防御兵器。パラシュートにオモリと金属ワイヤーを取り付けたもので、敵機目掛けて打ち上げ、引っかけて撃墜する。PACロケットと同じ？参考：英独航空決戦

＜パラシュート降下作戦＞：空挺作戦の１つで、パラシュートにより兵員と兵器、物資を投下するものである。空挺部隊員が身に付けられるのは40-50kgが限度で、別にパラシュートで物量投下する必要がある。まず誘導小隊及び情報偵察小隊、斥候部隊が高度3000m以上からフリーフォールして敵地に潜入する。情報偵察小隊が周囲を監視し、誘導小隊は部隊進入路、降下点、降下地域をマーキングし、斥候部隊が重装備投下地点の確認及び応急滑走路建設の可否の判断を行う。必要なら誘導ビーコンや可搬式ILS/GCAを投下してもらう。輸送機は機体後部にランプがあるが、降下地点が見えない、２列で降下するとパラシュートが絡むといった欠点があり、通常は機体両側面のトループ・ドアを使う。荷物を背負った隊員だけ飛び出すなら0.5秒間隔で降下できるが、通常は脚の間に20kgくらいの荷物バッグをぶら下げているので、１秒間隔で降下する。アメリカや日本では前向きに飛び出すが、ヨーロッパでは背中から飛び出して風圧に耐える方式も採用されている。この時の輸送機の速度は遅い方が降着地域を狭く出来て部隊の集中を容易にするが、あまり遅いと失速して墜落しかねないので、失速速度の2-3割増しくらいに設定する。レシプロ輸送機時代は100ノット以下で、ジェット輸送機だと125-150ノットくらいになるが、パラシュートの方も進歩して150ノットで飛び出しても風圧に耐えられるようになった。高度が高いとパラシュート降下中に射撃を受ける時間が長くなり、低いと主傘が開かなかった際に予備傘を開く余裕が無くなるので、だいたい高度300-400mで降下させる。輸送機が編隊を組んでパラシュート降下を行う際には、飛行安定性を考えて速度を5-15ノット速く、高度を50-150m高くする。なるべく降下地域を小さくするため、縦列（トレイル）編隊が主に使用されており、通常は３機傘型編隊を縦に並べるが、場合によっては単縦陣で進入することもある。本隊は、一個大隊約600名の場合、幅1.5-2km、縦深2-3kmの地域に降下する。降下地域は単機で長さ1500m・幅500m、３機傘型編隊で長さ1800m・幅700mくらい必要であり、それより小さい場合には横風を避け向かい風になるよう飛行したり、旋回しながら何回かに分けて降下させたりする。パラシュートは降下時間を短くするため救命用パラシュートなどより直径が小さく、猛訓練を積んでいても怪我は多い。部隊に先行して降下地域に先遣される降下誘導班・戦闘統制班などはスカイダイビングの技術を利用したHALOを使い、自由な操作が可能なパラシュートで正確に降下侵入する。降下中に体が風上を向くと流されるので、風下に正対する。着地の際には両足を閉じ、体ごと地面に転がって衝撃を吸収する。足を開いて着地すると、片方の足に荷重がかかってしまい骨折するので注意。着地後は敵の反撃に備えて小銃を傍に置き、パラシュートを畳んで着地点から離脱、集合場所に急ぐ。物料は、50kgくらいまでなら兵員用と同じくらいの物料傘でトループ・ドアから落とす。パラシュート自体は100kgくらい（兵員の体重＋荷物）でも大丈夫だが、機内での取扱やドアからの投げ落としの問題から50kgくらいに制限されるため、50-100kgの物料を落とすならローラーなどを使って後部ランプから投下する。C-119ではモノレールを使っていたが、故障したり、途中で引っかかって動かなくなったりすると直せないという欠点があって廃れた。組織的戦闘が可能になるまでの時間は昼で45分、夜で90分。降下地域の確保を終了して中心部を狙撃されないようにし、工兵隊が平坦地を整備した後、重装備の投下を開始する。大砲や車両は以前は分解梱包して投下していたが、すぐ使えるようにそのまま落とすようになった。ローラーを利用しても重すぎて人力で落とすのは困難なため、まず抽出傘（リボン・パラシュート）でランプから機外に引っ張り出し、その後大型の貨物傘を開いて降下させる。貨物傘が開く時間を稼ぐためと、重量物投下での重心・重量変化による輸送機側の安全を確保するため、高度500mくらいで投下する必要があり、投下精度は低い。着地時の衝撃を軽くするため、緩衝パレットを使ったり、ロケットで落下速度を抑えたりする。物料は風と重力に従って落下し、操縦ができないため、着地点が分散しやすく、投下間隔をできるだけ短くして集中投下するといった工夫が要る。中身が見えない梱包された小型物料は、物料傘を色分けして区別する。重量物用貨物傘の方は、強風に煽られると周囲の兵員を吹っ飛ばしてしまうため、着地と同時に火薬で貨物とのリンケージ金具を吹っ飛ばし、自動的に貨物傘を外す機構が設けられている。衣類など落下の衝撃で壊れないものはパラシュートを付けず自由投下させることもある。地上に障害物が無く超低空飛行が行える場合は、長さ200m前後の平坦地が確保できれば、低空物料投下方式（LAPES）が使える。その後は飛行場を占領して補給路を確保したり、空挺堡を確保して地上部隊との連絡を待ったり、積極的に進撃したりする。空挺部隊を輸送する輸送機は非武装で戦闘力が無く、大規模な空挺部隊を輸送する際には大編隊を狭い範囲に集中させる必要があるので、かなり脆弱である。降下のやり直しは不可能で、重量物の降下や降下後の迅速な戦力集結が困難であり、降下直後の戦力集結前に逆襲を受けるとほぼ壊滅するため、特別な戦術や技術に習熟した優秀な将兵が求められる。空中機動力（航空機の輸送能力）に戦闘力が制限されるため、奇襲運用によりカバーする必要があり、十分な事前準備、特に指揮官による投入時期・投入地域の決断が重要。空挺堡は敵地の真ん中にあり、手持ちの弾薬物資も限られているので、速やかに補給手段を確保しないと包囲殲滅される。参考：兵器最先端５、空軍、月刊軍事研究8,’95、月刊丸12,’90、日本の防衛戦力Part1、スピアヘッドNo.15

　＜パラシュート降下作戦（陸上自衛隊）＞：本隊の降下に先立ち、夜間に第１空挺団本部中隊降下誘導小隊が輸送機（C-1、C-130H、C-2）から高度3500mでフリーフォールし、高度500m付近で開傘、降下予定地点に密かに侵入し、敵情・地形・天候を報告する。誘導小隊の代わりにレンジャー隊員を陸路で送り込むこともある。次いで先遣部隊の空挺隊員がパラシュート降下し、本隊降下地点の安全を確保する防御陣地を占領。その後本隊を搭載した輸送機の編隊が戦闘機の護衛を受けて降下空域に向かう。降下開始直前、降下予定地点周辺に支援戦闘機や重砲による制圧砲爆撃が実施され、輸送機編隊が高度1000mで降下進入を開始すると降下誘導小隊は発煙筒やバルーンにより風向・風速などを表示する。降下開始６分前にコクピットの指示で降下長が「降下用意、立て、環をかけ、装具点検」と号令をかけ、空挺隊員は機内の繋止索にパラシュートの自動索の先端にある金属環を引っかけて輸送機後部両側の降下扉に並ぶ。降下開始２分前に降下ドアが開き、降下長の「前へ、位置に付け、降下」の号令（聞こえない時に備えて降下員の尻も叩く）で順番に１秒間隔で空中に飛び出し、首を前屈させ両肘をしめて胸の予備パラシュートを両手で押さえる姿勢をとる。機内ロープに引っかけた金属環に引っ張られてパラシュートが引き出され、一・降下、二・降下、三・降下、四・降下と頭の中でカウントするとパラシュートが開き、5.5Gの荷重が加わる。この間は絶対に目を瞑らず、開傘確認動作を行い、安全を確認する。高度50mのところで背嚢を離脱して体から吊り下げるようにし、着地時の脚への負担を減らす。着地の際には両足底、片方の下腿部、同方の大腿部、臀部、反対側の肩甲骨の５カ所を順番に地面に付く５接地展開法（５点着地法）を使い転がり込んで衝撃を和らげ、パラシュートを風下に送って切り離す（訓練時は折り畳んで回収する）。体重と荷物で計130kgくらいの物体が落ちてくるので、空中でも地上でも他人にぶつからないように注意。同じ機体から降下しても、最初と最後では1kmくらい離れており、普通科は手持ちの武器（小銃、機関銃、カールグスタフなど）で戦闘に入り、野戦特科は迫撃砲を組み立て、本部中隊は無線機を回収して通信を確保、逐次集結して指揮所の開設や前進を開始する。重装備の投下前に敵戦車による反撃を受けた場合には、小銃擲弾に加えて砲塔基部に手榴弾をねじ込むなどの肉薄攻撃も行い阻止する。更に輸送機編隊が物料傘１号、物料傘２号、抽出傘で重量物を投下すると、地上に到達した73式小型トラック、高機動車、軽装甲機動車、対戦車ミサイル、105mm榴弾砲、106mm無反動砲、120mm迫撃砲RT、弾薬などの梱包を解いて回収、戦線に投入して空挺堡を確保する。参考：日本の防衛戦力Part1、MAMOR vol.124、朝雲

＜パラシュート・ジャンパー＞：パラレスキューを参照。

＜パラス＞：フランス海軍ミネルブ級潜水艦Pallas。1939年竣工。1942年11月にオランで自沈した。1943年に引き揚げられ、1946年に解体された。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜バラス級＞：フィンランド海軍小型揚陸艇。通常は島嶼の監視施設や防御陣地への物資輸送に使用されているが、有事には機雷を満載して敷設任務に従事する。満載排水量300トン。５隻が就役した。参考：月刊軍事研究9,’06

＜パラソル翼配置＞：胴体に支柱を設けて主翼を更に高い位置に載せたもの。参考：月刊JWings12,’00

＜パラダイス牧場＞：エリア51を参照。

＜原田要＞：日本海軍エース。大正5年、長野県生まれ。昭和12年2月、海軍飛行練習生を卒業し、佐伯航空隊に配属された。10月、第12航空隊配属となり、中国の中部戦線に配置された。昭和13年1月、本土に帰還し、佐伯航空隊、筑波航空隊、百里原航空隊、大分航空隊で教員を務め、昭和16年9月に蒼龍戦闘機隊に配属された。昭和17年4月5日、５機（不確実２機含む）を撃墜。4月9日、ハドソン爆撃機２機を共同撃墜。ミッドウェイ海戦では雷撃機２機を撃墜、３機を共同撃墜した。7月、飛鷹戦闘機隊に転属。10月17日、ガダルカナル島攻撃で１機を不確実撃墜した後に被弾して重傷を負い、本土に帰還、快復せぬまま終戦となった。公認撃墜数９機。最終階級は中尉。2016年5月3日、99歳で死去した。参考：日本海軍戦闘機隊、月刊航空ファン5,’17

＜バラタリア＞：AVP-33（飛行艇支援艦）を参照。

＜バラッジ・ジャミング＞：ジャミングを参照。

＜ハラデイル＞：K417（フリゲート）を参照。

＜パラディン＞：G69（Ｐ級駆逐艦）またはM109A6（自走榴弾砲）を参照。

＜ハラデン＞：DD-585（駆逐艦）を参照。

＜馬羅島＞：6112（揚陸艦）を参照。

＜パラトルーパー＞：落下傘降下兵のこと。

＜パラトルーパー＞：アメリカ海兵隊が1997年に採用した折り畳み式マウンテンバイク。アルミ製フレームにサスペンション付きフォークを備え、タイヤ径26インチ、24段変速。落下傘降下も可能。参考：歴史群像6,’04

＜パラトルーパー・タイプ＞：落下傘降下兵用に製作・改良された兵器のこと。参考：GUN用語事典

＜バラニ＞：イラン軍が2014年2月10日にテストしたらしい弾道ミサイルBarani。MRVを30個搭載している。参考：月刊軍事研究7,’14

＜腹びれ＞：ベントラル・フィンを参照。

＜パラベーン＞：艦首から展開して、係維機雷の係維索を切断するための器具。第１次大戦中にイギリス海軍で開発され、防雷具という名称で日本海軍でも使用された。参考：日本駆逐艦史

＜パラベーン＞：機雷防護用装置を曳航する時に利用する浮き。参考：月刊JWings2,’00

＜パラベラム＞：戦いに備える（For War）という意味のラテン語。M1900パラベラム・ピストル、M1902パラベラム・ピストル、P08拳銃のニックネームで、使用弾薬である9mm×19ルガー弾も9mmパラベラムと呼ばれるようになった。参考：GUN用語事典、グラフィックアクション２、日本の防衛戦力Part8

＜パラボラ・アンテナ＞：電波反射鏡を利用したアンテナで、凹面（メッシュ状のこともある）の反射器と、その焦点に位置する輻射器からなる。輻射器にはダイポールアンテナやホーンアンテナを使う。輻射器から電波を反射器に向かって送信し、反射器で跳ね返して指向性レーダー波として目標に向かわせ、目標からの反射波を反射器で集めて輻射器で受信させる。微量の電波の受信も可能で、ビーム状の鋭い指向性を持つため方位探知能力に優れる。アンテナ利得はアンテナ直径の２乗と開口効率（アンテナ実効面積と幾何学的面積の比。0.6-0.8くらい）に比例し、波長の２乗に反比例する。開口効率を高めるため、輻射器を指向性レーダー波の外に置いたタイプが開発されており、オフセット・パラボラアンテナまたはハーシェル式アンテナと呼ばれる。波長が長いとそれ相応の大型アンテナを使わなければならなくなるため、主にセンチメートル波の送受信に使用される。参考：レーダの基礎、JShips VOL.70、図解・電波のしくみ

＜腹巻き（日本海軍）＞：長さ80cm、幅20cmくらいで、布を二重にして中に芯が入っている。端にボタンが４つ付いていて、位置により腹囲の調整が可能。交換できるのは４年ごとなので、罰直を行う時の勤務年数の目安としても使用された。参考：海軍よもやま物語

＜パラマタ＞：FFH154（フリゲート）を参照。

＜原町飛行場＞：日本陸軍の飛行場。参考：月刊JWings11,’18

＜パラマッタ級＞：オーストラリア海軍フリゲート。兵装はアイカラSUM発射機１基、３連装短魚雷発射管２基、114mm砲２門。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ハラム・アッシャーリフ＞：イスラム教の聖地、「崇高な聖域」。東エルサレム旧市街にあり、ユダヤ教の聖地「神殿の丘」でもある。ここにはウマイヤ朝時代に立てられたアル・アクサ・モスクと、マホメットが昇天・復活した場所とされるオマール・モスク（通称岩のドーム）がある。このため、マホメットが生まれたメッカ、亡くなったメジナに次ぐ第３の聖地とされている。参考：月刊軍事研究12,’00

＜原村演習場＞：陸上自衛隊の演習場で、広島県東広島市にある。面積169万平方メートル。在日米軍の地位協定に基づく日米共同施設区域で、隣に在日米陸軍川上弾薬庫がある。大元は明治11年に砲兵隊演習が実施されたことをきっかけとして明治16年に日本陸軍が設置した原村演習場（後に海軍陸戦隊も使用）で、1946年9月に連合軍に接収されて実弾演習場として使用され、1954年11月に返還されて陸上自衛隊第13師団／第13旅団が射撃訓練や小部隊防御訓練に使っている。また、海自幹部候補生学校も野外戦闘訓練に使用中。参考：MAMOR vol.77、vol.103、月刊軍事研究4,’10、朝雲

＜パラメトリックＣＦＡＲ＞：CFARを参照。

＜バラライカ＞：PPSh-41（サブマシンガン）を参照。

＜バララト＞：FFH155（フリゲート）を参照。

＜パラランダー＞：カシディアン社が開発した空中投下用精密物料傘Paralander。GPS、サーボモーター、レーザー測距器を搭載しており、指定された地点に正確に降下、地上までの距離を測ってソフトランディングする。ペイロード１トンで、５トンに拡大する予定もある。2011年にドイツ軍の使用承認を得た。参考：朝雲

＜パラレスキュー＞：パラシュート・ジャンパー、PJとも略される。アメリカ空軍の特殊部隊員で、パラシュート降下の技能と医療知識を持ち、特殊部隊員を救助・回収する任務に就く。戦闘捜索救難と任務が重なるので、割り当てに余計な神経を使うことがある。参考：月刊軍事研究4,’03

＜パラレル式蒸気タービン＞：蒸気タービンを参照。

＜パラレル式ハイブリッドエンジン＞：ハイブリッドエンジンを参照。

＜パラレル配置＞：推進装置を複数にし、巡航機とブースト機に分けて独立した機関区画に収容、前後に分離配置したもの。参考：月刊世界の艦船9,’24

＜パラレル・リーフ式サスペンション＞：リジッドアクスル・サスペンションの１つ。リーフ・スプリングを前後に並べて中央に車軸を固定してある。ショック・アブソーバーは高さを確保しにくいが、直立に近く取り付け、左右の間隔を広くし、車軸後方に配置すると効果的。駆動・制動トルクでワインドアップと呼ばれるスプリングの変形を起こすため、その予防にショック・アブソーバーの左右どちらか一方を車軸前方に配置することもある。単純で頑丈、コストも安い。ただし重量がかさみ、乗り心地に劣る。参照：自動車のサスペンション

＜パラン＞：62（駆逐艦）を参照。

＜バランシング＞：懸吊を参照。

＜バランス舵＞：平衡舵を参照。

＜バランス・タブ＞：サーボ・タブを参照。

＜バランスドＶ１＞：V1（機速）を参照。

＜バランスビーム＞：Y8輸送機ファミリーを参照。

＜バランスビーム型レドーム＞：平均台のような前後に細長い角柱形レドームのことで、支柱を介して航空機上面に取り付ける。レーダー・アンテナは側方を向いているので、両側面には広い覆域を持つが、ロートドームのように回転しないので、前後方向は死角になるか、前後に補助アンテナを付けたとしても限定的にカバーするに止まる。ロートドームより空力的な影響は少ない。参考：月刊軍事研究1,’17、月刊JWings1,’21

＜ハランド＞：18（駆逐艦）を参照。

＜ハランド＞：スウェーデン海軍A19ゴトランド級潜水艦３番艦Halland。1994年10月21日起工、1996年9月27日進水、1997年10月1日竣工。2016年6月3-20日、バルトップス2016に参加。参考：月刊軍事研究2,’03、4,’00、5,’02、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、現代の潜水艦、月刊世界の艦船9,’16

＜ハランド級＞：スウェーデン海軍駆逐艦Halland級。世界初の艦対艦ミサイル搭載駆逐艦である。全長121m、基準排水量2790トン。主機は蒸気タービン２基２軸58000馬力、速力35ノット。兵装は120mm連装砲２基、57mm連装砲１基、40mm単装機関砲６門、Rb315艦対艦ミサイル連装発射機１基（３連装魚雷発射管上）、533mm魚雷５連装発射管１基、533mm魚雷３連装発射管１基、375mm対潜ロケット４連装発射機２基、爆雷投下軌条２条、機雷58個。ヘリ甲板を持つ。艦番号18ハランドなど２隻が就役した。後に艦対艦ミサイルをRb08に換装した。参考：月刊世界の艦船1,’18

＜ハリ＞：899（汚染制御艦）を参照。

＜パリ＞：MS.760（汎用機）を参照。

＜パリ＞：フランス海軍クールベ級戦艦４番艦Paris。1914年竣工。1920年頃、２番砲塔上に滑走台を設け、水上機の発艦試験を行った。1923-24年、近代化改装を受け、第１・第２煙突を近接させ、前部マストを三脚式にして煙突前方に移し、指揮所や見張り所を設けた。第２次大戦では1940年6月のルアーブル防衛戦に参加したが、ドイツ軍の爆撃により損害を受けた。フランス降伏直後、ブレスト港を脱出し、プリマスに移ってイギリスに接収され、亡命ポーランド海軍軍人のための宿泊施設として使用された。1945年にフランスに返却され、1955年に除籍されて解体された。参考：近代戦艦史、第２次大戦のフランス軍艦、月刊世界の艦船4,’17

＜ハリアー・シリーズ＞：イギリス空海軍VTOL戦闘攻撃機Harrier（チュウヒ）。BAe社が開発した、史上初の実用ジェットVTOL機である。フォークランド紛争では推力偏向エンジンを活かしてヴィフィングと呼ばれる戦闘機動を行い、制空権獲得に活躍した。2000年、空海軍ハリアー航空隊を統合し、空軍ストライク・コマンド合同ハリアー部隊を新編、空海軍どちらの所属でも空軍基地と空母両方での運用を可能とした。イギリスでは2018年まで使用する予定だったが、政権交代で予定が大幅に早められ、2006年にシーハリアーFA2が退役、2010年12月15日にハリアーGR.9/GR.9A/T.12計63機が全て退役し、最後のハリアー部隊である空軍第１飛行隊と海軍第800飛行隊も2011年4月に解体された。参考：世界の軍用機1979、月刊JWings3,’11、月刊軍事研究4,’14

　＜Ｐ．１１２７＞：原型機で、1960年10月21日に繋留されての初浮揚を実施、11月19日に初飛行した。１963年2月、空母R09アーク・ロイヤルへの着艦に成功した。参考：月刊軍事研究7,’11

　＜Ｐ．１１５４＞：超音速機バージョンで、P.1127の発展型である。1962年4月にNATO共通VTOL戦闘爆撃機（NBMR3）として選定されたが、開発困難や開発費高騰などで1965年2月に中止された。参考：月刊軍事研究7,’11

　＜ケストレルＦＧＡ．１＞：FGAはFighter Ground-Attack（戦闘地上攻撃）の略。実用評価機で、P.1127をベースに９機が製作され、1964年3月7日に初飛行した。イギリス、西ドイツ、アメリカの三カ国評価飛行隊でテストされた後、６機がアメリカ空軍に引き渡されてXV-6Aと名付けられ、引き続きテストに使用されている。結局アメリカ空軍は採用せず、海兵隊がAV-8Aの導入を決めた。参考：月刊軍事研究7,’11、軍事力バランス78年版

　＜Ｐ１１２７（ＲＡＦ）＞：ケストレルの試験結果から実用化の目途が立ったため、イギリス空軍が1965年に６機発注した実用開発機。1966年8月31日に初飛行した。参考：月刊軍事研究7,’11

＜ハリアーＧＲ．１＞：最初の量産型で、イギリス空軍向け。エンジンは２軸ターボファンのペガサスMk101で、ファン流が前方左右の偏向ノズル、コア流が後方左右の偏向ノズルから噴出して推進力・上昇力を発生させる。偏向ノズルの操作はスロットルレバー内側の操作レバーで行うため、左手で２本を同時操作せねばならず、操縦桿やラダーペダルの操作も全てパイロットが担任し、VTOLとSTOLと通常離着陸で全て操作が違っており、初期には事故が多発した。胴体下面左右に側面フェンスがあり、STOVL時には前脚後方にもフェンスが立ち上がり、地面から跳ね返ってくる排気を受け止めて揚力を増やす（ファウンテン効果）。ホバリング中の姿勢変向は、反応制御システム（Reacion Control System、RCS）と呼ばれるシステムで制御されており、操縦桿の動きと連動する小ノズル（翼端、機首、胴体後端）から高圧空気（エンジンの圧縮機から抽出する）を噴射して行う。エンジン始動はロータックス社製マイクロターボを使用するので、地上支援設備無しに出撃が可能。高翼配置の主翼は翼面積18.61平方メートル、後退角（25%翼弦）34度で、12度の下反角が付いており、取り付け角は１度45分、翼厚比は付け根が10%、翼端が5%。３本桁構造で、左右を一枚に構成してあり、外板は削り出し一体式で、後縁に補助翼とフラップを持つ。スポイラーは無い。翼端は取り外し可能で、0.53m長い主翼に換装できる。水平尾翼の下反角は15度で、これも左右一体に作られた。基本三舵のうちラダーのみ人力である。フェランティのINSと攻撃計算機を搭載し、地図投影装置とHUDに飛行・航法情報・攻撃照準などの情報を表示、１回の低空航過での爆弾投下時CEP5mを達成できる。通信機器としてUHF、VHF、HF無線機を装備。胴体下面に機関砲パックを搭載するが、これは垂直離着陸の際に気流を横に拡散させない役目も持つ。機関砲パックを搭載しない時はLIDS（揚力向上装置、Lift Improvement Devices）という板状のパーツを装備する。ほぼ昼間対地攻撃に特化しており、サイドワインダーの運用能力も持っていない。胴体下側面に30mmアデン機関砲ポッド（131発）２基を装備できる。胴体下面と主翼内側パイロンは容量680kg、主翼外側パイロンは容量340kg。全長13.91m、全幅7.7m、自重6.15トン、総重量7.26トン（垂直離陸）／9.77トン（短距離離陸）。エンジンはロールスロイス社製ペガサスMk101（推力8.62トン）単発で、最大速度マッハ0.95、航続距離1950海里（増槽あり）。戦闘行動半径は兵装2.27トン搭載Hi-Lo-Lo-Hiで250海里、225kg爆弾６発搭載Lo-Lo-Loで100海里。乗員１名。1967年初めに発注され、同年12月28日に初飛行した。1969年9月、R08ブルワークで空母運用評価試験を行っている。参考：月刊軍事研究12,’03、4,’11、7,’11、月刊JWings10,’05、3,’11、9,’14、5,’18、空軍、世界の軍用機1982、世界軍用機年鑑1990-91

＜ハリアーＧＲ．３＞：空軍向けで、GR.1の改良型。エンジンをペガサスMk103に換装、機首を延長してLRMTS（レーザー測距目標指示シーカー）を搭載しており、対地攻撃力に優れる。全長13.91m、全幅7.7m、全高3.43m、自重5.624トン、総重量はVTOL時8.165トン、STOL時10.433トン、最大総重量11.793トン。エンジンはロールスロイス社製ペガサスMk103（推力9.75トン）１基で、巡航速度マッハ0.8、最大速度マッハ0.95（クリーン）、マッハ0.85-0.87（兵装搭載時）、燃料搭載量2870リットル＋460-1500リットル増槽2-4基、フェリー航続距離1800海里（1500リットル増槽４基）、戦闘行動半径は兵装1.36トン搭載でのVTOLで50海里、兵装2.27トン搭載でのSTOLで360海里。固定武装は無いが、胴体下に30mm機関砲パック（130発）を装備する。ハードポイントは５カ所で、爆弾など2.4トンを搭載できる。乗員１名。1969年に就役した。フォークランド紛争の際、急遽サイドワインダー運用能力を付与して空軍所属のまま空母ハーミーズと航空機運搬船アトランティック・コンベアに乗せられて戦場に向かい、ハーミーズから出撃して主に対地攻撃任務に就いた。参考：世界の軍用機1979、月刊軍事研究12,’03、月刊航空ファン5,’18

＜ビッグウイング・ハリアーＭｋ．５計画＞：イギリスの改良計画で、翼面積を拡大して性能向上を図るものである。財政難で中止され、AV-8Bを採用することになった。参考：世界の軍用機1982

　＜ハリアーＧＲ．５＞：イギリス空軍向けAV-8Bで、BAeが主契約社である。機関砲をアデン25mm機関砲パック２基とし、補助車輪カバーに自衛用空対空ミサイル専用ランチャーを搭載、トーネードと同じ地図表示装置を装備し、射出座席やアビオニクスをイギリス空軍仕様とした。1985年4月30日に初飛行し、1987年7月から就役した。後にGR.7仕様に改造され、更にGR.9仕様にされた。参考：世界軍用機年鑑1990-91、世界航空機年鑑2018-2019、月刊軍事研究7,’11

　＜ハリアーＧＲ．７＞：イギリス空軍向けAV-8Bナイトアタック。全長14.12m、全幅9.25m、最大重量14トン以上（STO時）。エンジンはロールスロイス社製ペガサスMk105（推力9.8トン）単発、最大速度マッハ0.9、航続距離3200km以上。兵装ペイロード3.6トン以上。25mm機関砲２門、AIM-9サイドワインダー空対空ミサイル４発、レーザー誘導爆弾、汎用爆弾、ロケット弾などを搭載可能。乗員１名。34機を導入した。2005年からハリアーGR.9に改修された。参考：世界航空機年鑑2018-2019、イギリス航空母艦史、月刊航空ファン5,’18

＜ハリアーＧＲ．９＞：イギリス空軍向けの改良型。GR.7のエンジンをペガサス11-61Mk107に換え、胴体後部を複合材製に変更、アビオニクスを改良し、ストームシャドー対地ミサイル、ASRAAMなどを運用可能としたものである。シー・ハリアー退役後は空母にも搭載された。2007年1月30日に２機がカンダハルに派遣された。また、スナイパーATPの搭載も決定し、2007年6月からこれを装備しての作戦を実施している。2009年初頭より、アフガニスタンに展開する機は、装備する爆弾を500ポンド級ペイブウェイ�Wに統一することになった。2010年12月15日に退役し、保管状態となった72機はアメリカ海兵隊に部品取り用として売却された。参考：月刊軍事研究12,’03、9,’09、月刊JWings4,’07、5,’07、9,’12、世界航空機年鑑2018-2019

＜シーハリアーＦＲＳ．１＞：Sea Harrier。イギリス海軍空母艦上機型で、飛行特性を艦上運用に合わせ、アビオニクス改良を施してある。ハリアーGR.1の機首を太くしてフェランティ・シーフォックス多機能レーダーを搭載、全天候性を持ち、シーイーグル対艦ミサイルとサイドワインダーを運用して制空から洋上・地上攻撃まで行える。航法システムは、揺れる艦上でのINS整合が難しかったため、ツインジャイロ・プラットホームとAHRS、ドップラーレーダーを組み合わせたものに変更された。レーダーとHUD装備に伴いコクピットを400mm高くし、風防形状も水滴型に変更、電気・油圧系統も再設計している。着艦操縦が行えるよう、横操縦吹き出し制御や水平尾翼操舵角などが強化され、自動操縦装置も追加された。全長14.17m、全幅7.7m、全高3.71m、自重6374kg、最大重量11880kg、兵装ペイロード2250kg。エンジンはロールスロイス社製ペガサスMk106（推力9760kg）単発、最大速度マッハ0.95、戦闘行動半径370km。固定武装は無いが、30mm機関砲２門を外装可能。サイドワインダー２発、マーテルASM２発、通常爆弾、WE-177核爆弾1-2発などを搭載できる。乗員１名。試作機は1978年8月20日に初飛行し、1979年から量産型が配備され、1980年3月に最初の作戦部隊が編成され、1981年に就役した。フォークランド紛争で、ハリアー・シリーズとして初めて実戦参加した。参考：世界軍用機年鑑1990-91、月刊JWings12,’03、月刊軍事研究12,’03、7,’11、世界の軍用機1979、月刊世界の艦船8,’82増刊、3,'21、ミリタリー・バランス1989-1990

＜シーハリアーＦＲＳ．２＞：FA.2ともいう。近代化型で、ブルービクセン（Blue Vixen）マルチモードレーダーを搭載し、AMRAAM運用能力を持つ。レーザー誘導爆弾やシー・イーグル空対艦ミサイル（1989年以降）などの搭載も可能である。全長14.17m、機首折り畳み時13.16m、全幅7.7m、フェリー翼装備時9.04m、全高3.71m。機外最大搭載量3.269トン。エンジンはロールスロイス社製ペガサスMk104（95.64kN）１基で、巡航速度459ノット、水平最大速度639ノット。機内燃料容量2865リットルで、戦闘行動半径は超音速迎撃で116nm、Hi-Lo-Hi対艦攻撃で200nm。乗員１名。2006年に退役した。参考：月刊JWings11,’05、5,’02、月刊軍事研究7,’97、イギリス航空母艦史

＜シーハリアーＦＲＳ．５１＞：FRS.1をベースにした輸出型。全長14.5m、全幅7.7m（フェリー翼装備時9.04m）、全高3.71m、自重5.897トン、最大離陸重量11.884トン。エンジンはロールスロイス社製ペガサスMk104（95.6kN）単発で、最大速度639ノット、実用上昇限度15545m、戦闘行動半径400海里。インド海軍で使用されている。参考：月刊JWings12,’06、12,’03、9,’12

＜ハリアー・ファミリー＞

　　＜ハリアーＴ．２＞：イギリス空軍複座練習機。GR.1ベースである。参考：世界の軍用機1979

＜ハリアーＴ．４＞：複座練習機型。ハリアーT.2のエンジンをペガサスMk103に換装したものである。参考：世界の軍用機1982

　＜ハリアーＴ．１０＞：イギリス空軍向け複座練習機。

　＜ハリアーＴ．１２＞：練習機型。2010年12月15日に退役し、アメリカ海兵隊に部品取り用として売却された。参考：月刊JWings3,’11、9,’12

＜ハリアー海外シリーズ＞

＜ＡＶ−８Ａ＞：アメリカ海兵隊VTOL戦闘攻撃機。主任務は近接航空支援で、太平洋戦争や朝鮮戦争における空母搭載海兵隊所属F4U戦闘機及びベトナム戦争における陸上配備海兵航空隊の実績と、ベトナム戦争で海兵隊の地上戦闘が概ね30分で決着が付いたという教訓に基づき、支援要請を受けてヘリパッド・簡易滑走路・強襲揚陸艦から飛び立ち15分以内に近接航空支援を行える機体として採用された。ハリアーGR1がベースで、無線機などをアメリカ規格に改修した。全長13.88m、全幅7.7m、全高3.43m、自重5.55トン、最大重量9.75トン。エンジンはロールスロイス社製ペガサス101F402-RR-401（推力9.751トン）単発、最大速度マッハ0.95、航続距離320km。1970年11月20日から配備された。推力偏向操作が難しく、運用初期の50万飛行時間あたりクラスＡミシャップは158.85に達していた。参考：月刊JWings12,’03、7,’01、月刊軍事研究4,'17、月刊世界の艦船8,'21

＜ＡＶ−８Ａ（タイ海軍）＞：タイ海軍VTOL戦闘攻撃機。スペイン海軍中古のAV-8Sマタドールで、制式名はアメリカ海兵隊に合わせた。1997年に７機を導入したが、財政難で2006年に退役した。参考：月刊航空ファン4,’18、月刊JWings12,’03、月刊世界の艦船9,’12、5,’17

＜ＡＶ−８Ｂ＞：別名ハリアー�U。AV-8Aの運用実績からペイロードと航続力を改善したもので、アメリカ海兵隊が開発を決定し、マクダネル・ダグラス社がBAe社の協力で開発した。遷音速域で抵抗の少ないスーパークリティカル翼を採用し、後退角を34度から24度に減らして翼幅と翼面積を増加させ、アスペクト比を3.2から4.0にして巡航マッハ数を上げ、主翼を厚くして翼下ハードポイント容量を増加させ、翼内インテグラルタンク容量も2870リットルから4000リットルに増やして航続距離を延長した。また、主翼や水平尾翼をCFRP複合材とした他、コクピットの位置を上げ水滴型キャノピーを採用して視界を良くし、胴体を延長している。重量増に対応してエンジン推力を強化、エアインテイクを大型化しており、補助エアインテイクは２列になった。下面ガンパック（左がGAU-12ポッド、右が弾倉）の前後には引き込み式の衝立（LIDS、揚力増強装置）が設けられており、排気ノズル形状変更（ゼロ・スカーフと呼ばれる開口部が真っ直ぐなタイプ）と合わせてVTOL時の揚力向上（550kg増し）を図っている。翼下ハードポイントは左右３カ所ずつ（左翼Sta1-3、右翼Sta.5-7）に増えた。Sta1/7にはLAU-7/Aを介してAIM-9を、BRU-36/Aを介して爆弾やポッドを搭載できる。Sta2/6はボムラックを介して爆弾を、ボムラック・ADU-299/Aアダプター・LAU-7/Aを介してAIM-9を装着でき、燃料配管が通っているので300ガロン増槽の装備も可能。Sta.3/5にも燃料配管があるので、300ガロン増槽を装着できる。また、Sta.2-3間とSta.5-6間にある主翼下補助脚（アウトリガー）にAIM-9を１発装着することができる（ステーション名称は左翼Sta.1Aと右翼Sta.7A）。胴体下面のSta.4は前脚後方フェンスの関係で搭載物の長さが限定される。各パイロンにはBRU-36/Aラックが標準装備されているので、14インチサスペンション対応の兵装類を直接搭載可能。BRU-42/A改良型３連装エジェクターラックをSta.2-6に装着するとMk82汎用爆弾を14発積むことができ（Sta.4だけ連装になる）、GBU-12/Bレーザー誘導爆弾ならSta.3/5に３発ずつとSta.2/6に２発ずつ（長いのでSta.4には不可、フィンが大きいのでSta.2/6内側にも不可）の計10発積める。爆撃照準器はA-4Mと同じAN/ABS-19(V)ARBS（角速度爆撃システム）で、AYK-14爆撃計算機、ASH130慣性航法装置を搭載、F/A-18と同じHUDを持つ。全長14.12m、全幅9.25m、全高3.56m、運用自重5.624トン、最大着陸重量8.8トン、最大離陸重量9.414トン（VTO時）、14.061トン（STO時）。エンジンはロールスロイス社製F402-RR-408（105.9kN）単発で、最大速度1063km／マッハ0.9、燃料搭載量3.18トン、戦闘行動半径1100km、航続距離3243km。乗員１名。試作型のYAV-8Bは1978年11月9日に初飛行し、1981年8月にアメリカ海兵隊が採用。量産型初号機は11月5日に初飛行し、細部改修の後に1985年8月から配備された。その後イギリスもハリアーGR5として導入を決め、イタリアやスペインも配備した。３号機以降は主翼付け根にストレーキが付いた。強襲揚陸艦にアプローチする際は、飛行甲板左舷でホバリングを行い、徐々に右にずれていって着艦する。駐機は専ら後部甲板右舷を使用する。2003年10月1日から2012年4月11日における飛行時間50万時間あたりクラスＡミシャップは6.76だった。2016年、APKWS誘導ロケットの運用が可能となった。2026年9月にVMA-223で運用を終えて退役する予定。参考：月刊JWings7,’01、7,’12、9,’14、12,’03、12,’06、7,’16、7,’17、6,'24、世界軍用機年鑑1990-91、月刊軍事研究12,’03、4,’17、世界の軍用機1982、1979、月刊航空ファン4,’10

＜ＡＶ−８Ｂナイトアタック＞：夜間攻撃型で、FLIRを機首上面に搭載し、コクピットをNVG対応としている。HUDは広視野型を採用、デジタルマッピングシステムも搭載した。1987年6月に初飛行し、海兵隊向け167号機からこのバージョンになった。参考：月刊軍事研究12,’03、月刊JWings7,’12、4,’10

＜ＡＶ−８Ｂプラス＞： APG-65レーダーを搭載してBVRAAMを運用可能としたもので、別名ハリアー�Uプラス。開発にはイギリスとアメリカに加え、スペインのCASAとイタリアのアレニアも参加し、1993年3月17日に初飛行（1992年から導入？）した。機首を0.43m延長してレーダーを積んでおり、AIM-120やハープーンの装備が可能。FLIRフェアリングが角張った形状になり、少し後方に移った。AN/ABS-19(V)は撤去され、必要に応じてLANTIRNまたはAN/AAQ-28(V)ライトニング目標指示ポッドを搭載する。自衛装備はAN/ALE-39、AN/ALR-67、AN/ALQ-164。全長14.55m（飛行姿勢時）、全幅9.25m、全高3.55m、運用自重6.74トン（6.47トン？）、最大離陸重量14.061トン（STO滑走距離435m）／8.7トン（VTO）。翼面積22.61平方メートル。エンジンはロールスロイス社製F402-RR-408（推力105.9kN/10.795トン）単発、最大速度580ノット、戦闘行動半径はアムラーム４発と増槽装備の２時間42分滞空CAPで100海里、同２時間６分滞空CAPで200海里、サイドワインダー２発とAGM-84を２発と増槽２本で609海里、サイドワインダー２発の海洋監視で608海里、ハープーン２発のSTOで1128km。固定武装は25mm機関砲GAU-12が１門。兵装搭載量4.173トンで、AGM-84やAGM-88なら２発、AIM-9L、AIM-120、500-1000ポンド級通常爆弾、GBU-12/-16レーザー誘導爆弾、GBU-32/-38JDAM、GBU-54LJDAMなら４発、AGM-65なら６発を搭載可能。乗員１名。205号機が試作機に改造され、233号機（ビューロナンバー164548）以降27機が新規生産され、78機（72機？）が既存の機体から改修された。参考：月刊JWings3,’09、9,’12、7,’01、7,’12、4,’10、月刊軍事研究8,’12、世界航空機年鑑2018-2019、月刊世界の艦船8,’21

＜ＡＶ−８Ｃ＞：AV-8Aにレーダー警報装置やチャフ・フレアディスペンサーを搭載したもの。61機がＡ型から改修された。参考：月刊JWings7,’01

＜ＡＶ−８Ｓ（スペイン海軍）＞：スペイン海軍VTOL戦闘攻撃機、別名マタドール。AV-8A相当で、1976年から12機を導入して第８飛行隊に配備し、R01デダロで運用した。EAV-8Bに後を譲って1996年に退役し、７機がタイ海軍に引き渡された。参考：月刊世界の艦船9,’12、月刊航空ファン4,’19

＜ＥＡＶ−８Ｂ＞：スペイン海軍VTOL戦闘攻撃機、別名マタドール�U。AV-8Bを導入したもので、1988年10月6日に最初の３機がアメリカで引き渡され、12機を第９飛行隊に配備、R11プリンシペ・デ・アストゥリアスとL61ファン・カルロス�T世で運用した。2003年から５機をEAV-8Bプラス相当に改修し、2010年からは４機にSNUG改修を行っている。参考：月刊航空ファン4,’19、ザ・マーチ42号、世界航空機年鑑2018-2019

＜ＥＡＶ−８Ｂプラス＞：スペイン海軍VTOL戦闘攻撃機、これも別名マタドール�U。AV-8Bプラスを導入したもので、1996年1月29日から８機を第９飛行隊に配備した。参考：月刊航空ファン4,’19、月刊世界の艦船9,’12、月刊JWings5,’14、世界航空機年鑑2018-2019

＜ＥＡＶ−８Ｂ（ＳＮＵＧ）＞：スペイン海軍VTOL戦闘攻撃機で、SNUGはSpanish Navy UpGradeの略。EAV-8B/-8Bプラスの改良型で、2008年6月にEADS CASAと契約が結ばれ、2010年から改修された。エンジンをロールスロイス社製F402-RR-408Aペガサスに強化し、NVG対応コクピット、NVG用外部ライト、新型HUDを搭載、AN/ARC-210(V)や自動標的ハンドオフシステム、ミニTACAN、GPSを追加し、デジタルビデオマッピング能力を得る。参考：月刊軍事研究7,’11、11,’14、月刊世界の艦船6,’18、月刊航空ファン4,’19

＜ＡＶ−１６Ａ＞：アメリカ海兵隊計画VTOL戦闘攻撃機。AV-8Aの改良型で、エンジンを換装するなどしてペイロードと航続距離を２倍にする計画だった。しかしエンジン開発に行き詰まり、AV-8Bが開発されることになった。参考：世界の軍用機1979

＜シーハリアーＦＲＳ．２（インド海軍）＞：インド海軍VTOL戦闘攻撃機。AMRAAM運用能力の無いタイプを８機導入する予定だったが、価格やアップグレードの問題から取りやめになり、FRS.51の能力向上で済ませた。参考：月刊軍事研究8,’07

＜シーハリアーＦＲＳ．５１（インド海軍）＞：インド海軍VTOL戦闘攻撃機Sea Harrier FRS Mk.51。全長14.5m、全幅7.7m、全高3.71m。最大速度マッハ0.96。マトラR550空対空ミサイルを運用できる。乗員１名。1983年から23機を配備した。2020年まで使用できるようにするため、イスラエルのエルタ社製EL/M2032FCSレーダー、ヘルメット照準装置、ラファエル社製ダービー対空ミサイルを搭載する改修を行う予定。MiG-29Kに後を譲って退役し、2016年3月6日に退役し、5月11日に退役式典が行われた。参考：月刊軍事研究8,’07、月刊JWings5,’14、5,'24、月刊航空ファン7,’16、5,’16

＜ハリアー（イタリア海軍）＞：イタリア海軍VTOL戦闘攻撃機。AV-8Bプラスを16機と、TAV-8Bを２機導入した。参考：月刊世界の艦船9,’12、世界航空機年鑑2018-2019

＜ハリアー海外ファミリー＞

＜ＴＡＶ−８Ａ（タイ海軍）＞：タイ海軍複座練習機。スペイン海軍中古で、制式名はアメリカ海兵隊に合わせた。1997年に２機を導入したが、財政難で2006年に退役した。参考：月刊航空ファン4,’18、月刊世界の艦船9,’12

＜ＴＡＶ−８Ｂ＞：アメリカ海兵隊複座練習機。胴体を1mほど延長してタンデム複座にしており、方向安定性確保のため垂直尾翼を増積した。重量増で兵装ペイロードが減少したため、兵装を搭載しての運用は基本的に行わない。1986年11月末に初号機が引き渡された。参考：月刊JWings7,’12、11,'24、ザ・マーチ39号

＜ＴＡＶ−８Ｂ（イタリア海軍）＞：イタリア海軍複座練習機。２機を導入した。参考：月刊JWings11,’24

　＜ＴＡＶ−８Ｂ（スペイン海軍）＞：スペイン海軍複座練習機、別名マタドール�U。2000年にTAV-8B練習機１機を導入し、第９飛行隊に配備した。参考：月刊世界の艦船9,’12、月刊航空ファン4,’19

＜ＴＡＶ−８Ｓ（スペイン海軍）＞：スペイン海軍複座練習機、別名マタドール。TAV-8A相当で、1976年から２機を導入して第８飛行隊に配備し、R01デダロで運用した。TAV-8Bに後を譲って1996年に退役し、２機ともタイ海軍に引き渡された。参考：月刊世界の艦船9,’12、月刊航空ファン4,’19

＜シーハリアーＴ．４（インド海軍）＞：インド海軍複座練習機Sea Harrier T-4N。2003年にイギリス空軍の中古を２機導入した。参考：月刊航空ファン４，’１６

＜シーハリアーＴ．６０（インド海軍）＞：インド海軍複座練習機Sea Harrier T-60。機種転換訓練用に４機を導入した。参考：月刊航空ファン４，’１６

＜バリア作業車＞：航空自衛隊の車両。クラッシュ・バリアによる緊急着陸の際の復旧作業に使用する。全長6.09m、全幅2m、全高2.965m、車両重量3.63トン、ペイロード2.25トン。最大速度110km。三菱自動車工業またはいすゞ自動車製。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊軍事研究3,’97、1,’13

＜バリア保守作業車＞：自衛隊の車両。いすゞ自動車製。参考：月刊軍事研究7,’10

＜バリアブル・フロー・ダクテッド・ラムロケット＞：VFDRを参照。

＜バリアント＞：A38（試作歩兵戦車）またはBT-13シリーズ（練習機）またはヴィッカーズMk.4（戦車）を参照。

＜バリー＞：APD-29（高速輸送艦）またはDD-248（平甲板型駆逐艦）またはDD-933（フォレスト・シャーマン級駆逐艦）またはDDG-52（イージス駆逐艦）を参照。

＜ハリー・Ｂ・ハリスＪｒ＞：ハリスを参照。

＜ハリー・Ｅ・ハバード＞：DD-748（駆逐艦）を参照。

＜ハリー・Ｅ・ヤーネル＞：CG-17（巡洋艦）を参照。

＜ハリー・Ｆ・バウアー＞：アメリカ海軍敷設駆逐艦。1945年4月5日、沖縄付近で基地航空部隊の雷撃により損傷した。4月29日、沖縄付近で特攻隊の攻撃を受けて損傷した。5月10日、沖縄付近で特攻隊の攻撃を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ハリー・Ｌ・コール＞：APD-108（高速輸送艦）またはDE-598（護衛駆逐艦）を参照。

＜ハリー・Ｌ・マーティン＞：T-AK-3015（輸送艦）を参照。

＜ハリー・Ｓ・トルーマン＞：CVN-75（空母）を参照。

＜ハリー・Ｗ・ヒル＞：DD-986（駆逐艦）を参照。

＜ハリー・デウォルフ＞：430（砕氷哨戒艦）を参照。

＜ハリー・デウォルフ級＞：カナダ海軍大型砕氷哨戒艦AOPV（Arctic and Offshore Patrol Vessel）／AOPS（Arctic and Offshore Patrol Ship）Harry Dewolf級。領海監視警戒、海洋資源保護、氷海啓開などが主任務で、2015年1月16日にカナダのアーヴィング造船所に発注された。ノルウェー沿岸警備隊Svalbard級をベースとしており、船体は砕氷構造で、耐氷性能PC5+（国際船級協会連合の極地氷海船階級ポーラークラス５プラス。多年氷が混在する一年氷の海面を通年航行可能）、連続砕氷能力1m（３ノット航行）。両舷にレセスが２ヵ所ずつ設けられていて、多目的救難艇MRRB（Multi-Role Rescue Boat）やRHIBを収容可能。後甲板はヘリ甲板（CH-148ヘリ１機の発着スポットあり）で、その下に貨物収容ベイが用意されており、10名用ダイビングボート、11m型LCVP、20フィートコンテナ６個、雪上バギー、スノーモービルなどを搭載できる。統合艦橋航法システムIBNS（Integrated Bridge and Navigation System）を装備し、操艦、主機操縦、ダメージ・コントロールを艦橋で一元管理する。煙突は上構中央両舷に１本ずつ。バウ・スラスターや引き込み式フィン・スタビライザーを装備する。指揮管制装置はロッキード・マーチン・カナダ社製CMS330、捜索レーダーはテルマ社製スキャンター6002。全長103.6m、幅19m、吃水5.8m、満載排水量6400トン（6615トン？）。主機はディーゼル・エレクトリック方式、ディーゼル発電機４基＋電動モーター２基、出力12069馬力、速力17ノット、航続距離6800海里（14ノット）。兵装は遠隔操作式25mm単装機関砲Mk38が１門（船首楼甲板。２門？）、12.7mm機銃１丁。乗員65名（38名？）＋便乗者（臨検隊員・遭難者など）20名。１番艦艦番号430ハリー・デウォルフ、２番艦マーガレット・ブルク、３番艦マックス・バーネーズ、４番艦艦番号433ウィリアム・ホール、５番艦フレデリック・ロレット、６番艦ロバート・ハンプトン・グレイの６隻が2021年から就役した。沿岸警備隊向けにもう２隻建造する。参考：月刊世界の艦船2,’16、10,’17、12,’18、9,'23、2,’20、10,'20、9,'21、12,'22、11,'23、8,’24、11,'24、月刊軍事研究11,’18、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ハリーフ型＞：アル・シャミク級（コルベット）を参照。

＜ハリー・ホプキンス＞：Mk�[軽戦車を参照。

＜ハリー・ホプキンスＭｋ�TＣＳ＞：アレクト�T（自走榴弾砲）を参照。

＜ハリー・リー＞：APA-10（攻撃輸送艦）を参照。

＜ハリエット・タブマン＞：T-AO-214（給油艦）を参照。

＜はりお＞：MSC-618（掃海艇）を参照。

＜針尾＞：日本海軍針尾型給油艦Hario。昭和19年12月1日竣工、運送艦に類別された。昭和20年2月3日、仏印の東岸で暗礁に接触した。3月3日、海南島三亜沖で自軍機雷に触雷して沈没した。5月10日に除籍された。参考：日本海軍特務艦艇史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜バリオ＞：イタリア海軍フルット級潜水艦Bario。1943年9月9日、建造中にドイツ軍に接収され、UIT7となった。第２次大戦後の1946年に再度就役した。参考：ナチスＵボート

＜針尾型＞：日本海軍給油艦Hario型。戦没した風早の代艦で、船体は1TL型戦時標準船に準ずる構造である。横曳き式洋上給油装置の他、30トン・デリックを装備しており、大発の艦載が可能。垂線間長154.32m、最大幅20m、吃水8.8m、基準排水量18500トン、石油搭載量14500トン。主機は三菱式オール・ギヤード・タービン１基、主缶は簡易二一号型重油専焼水管缶２基で、出力8600馬力（12000馬力？）、１軸推進、速力16.5ノット（19.4ノット？）、航続距離は16ノットで9000海里。兵装は一〇年式45口径12サンチ単装高角砲２門、九六式３連装25mm機銃４基、九六式連装25mm機銃２基。針尾が昭和19年に竣工した。竣工後に縦曳き用洋上給油装置を追加した。参考：日本海軍特務艦艇史、敷設艦 工作艦 給油艦 病院船

＜針尾島弾薬集積所＞：在日米海軍の弾薬処理場で、面積123万平方メートル。元は日本海軍の工場や倉庫だったところで、1951年に接収された。弾薬のテストも実施されている。アメリカ海軍佐世保基地のアメリカ海軍弾薬司令部東アジア佐世保支部の管理下にあるようだ。参考：月刊軍事研究4,’10

＜針尾無線塔＞：佐世保湾の針尾島の南にある３本の無線塔。第１次大戦中に佐世保の弓張岳にあった木製無線塔が台風で壊れたため、大正7-11（1918-1922）年にコンクリートで建造され、佐世保鎮守府の管理下に置かれた。一辺300mの正三角形の頂点に位置しており、高さは全て136mで、直径は基部12.2m、頂部3.0m。以前は頂部に正三角形のアンテナ線展張装置が付いていたが、昭和50年代に撤去されている。太平洋戦争では開戦暗号を南方に向け送信した。戦後は海上保安庁が佐世保海上保安部針尾送信所として平成9年まで使用している。無線塔の前で願掛けをすると、願いが叶うらしい。参考：月刊世界の艦船4,’10

＜バリオルＴ．２＞：イギリス空軍高等練習機。ボールトン・ポール社が1950年から生産した。参考：月刊JWings5,’23

＜パリ解放＞：第二次大戦時の1944年8月7日、ドイツ第84軍団長のコルティッツ中将は、ヴォルフ・シャンツェでヒトラーからパリの要塞化を命じられ、またパリが敵の手に渡る場合には完全に破壊して廃墟とすることも命ぜられた。これに基づき、パリの西にはパリ阻絶線と名付けられた防衛ラインが敷かれたが、兵力１万名ではいささか荷が重かった。8月14日、アメリカ第３軍司令官パットン中将に対し、第15軍団軍団長ウェード・Ｈ・ヘイズリップ少将が、隷下のルクレール少将率いる自由フランス第２装甲師団にパリへの進撃命令を出すように進言したが、ドイツ本土への侵攻路から外れていること、市街が破壊される恐れがあること、パリ解放後の市民への生活物資補給が困難であることから却下された。その頃、フランスでは自由フランス派と共産党派の二つのレジスタンス組織が形成されており、共産党派は自由フランス派の率いる第２装甲師団の進撃前に武装蜂起してパリを解放することとしていた。8月19日、アメリカ軍はパリ西部、セーヌ川河畔のマントルに到達。同日、共産党派が蜂起寸前であることを察知した自由フランス派が先んじて武装蜂起を宣言、パリ警視庁を占拠した。これに共産党派が続き、共同戦闘組織としてフランス国内軍（FFI）を形成し、公共機関を占拠した。午後には武力に勝るドイツ軍が反撃を開始したが、1900にスウェーデン総領事の仲介で休戦が成立。8月21日、パリの状況を知らせる密使がシャルル・ド・ゴールのもとに到着、ヨーロッパ派遣連合軍総司令官アイゼンハワー大将に自由フランス軍第２装甲師団の進撃を認めるよう進言したが、また却下された。その夜、パリ進撃に備えて燃料・弾薬・食料などを余分に請求して備蓄していたフランス第２装甲師団（この時は第５軍団に配置換えになっていた）が、ルクレール少将の独断でパリへの進撃を開始。8月22日、パリの状況を知らせる密使がアメリカ軍戦線に到着、破壊と虐殺をでっちあげてアイゼンハワー大将に進撃許可を出させることに成功。アメリカ第１軍第４歩兵師団と共に第２装甲師団はパリに向かった。8月23日早朝、両師団はパリ阻絶線にぶつかり、88mm砲とパンツァーファウストで出血を強いられた。8月24日、自由フランス軍第２装甲師団の連絡機がパリ警視庁に通信袋を投下後、ついでにパリ市内を観光飛行したが、ドイツ軍小火器で穴だらけにされた。また、第４歩兵師団砲兵観測班の２名も、パリ保全で砲兵射撃が出来なかったため暇で、パイパー・カブ観測機でエッフェル塔をくぐりにでかけたが、ケーブルが張られていたためにそのまま帰還し、上官に捕まって８日間の営倉入りになった。市内ではフランス国内軍とドイツ軍との戦闘が激化したが、連合軍への反撃を考えてドイツ軍は建物への発砲などを控えており、町並みに目立った被害はみられていない。8月25日、自由フランス軍第２装甲師団海兵駆逐戦車連隊第４中隊のM10駆逐戦車「シムアン号」がエトワール広場に到達。自由フランス軍第２装甲師団チャド連隊のアンリ・カルシェ中尉がホテル・ムーリスでコルティッツ大将（昇進した）を捕虜とし、パリ警視庁に連行して降伏文書にサイン、パリは解放された。ホテル・リッツにはアーネスト・ヘミングウェイ率いる71名の兵士が２両のGMCトラックで到着、71杯のドライ・マティーニで喉を潤した。ヒトラーが命じたパリの破壊は、果たされなかった。その後、イギリスのモントゴメリーは戦力を集中させてベルギーを攻略、アーヘン・ケルンからルールを迂回して一気にベルリンに進むプランを立てたが、アメリカのアイゼンハワーは側面が危険であることを指摘、アメリカ軍が脇役に回されるのを嫌ったこともあり、セーヌ川沿いにアメリカ第３軍第15軍団、同第12軍団、同第20軍団、アメリカ第１軍第７軍団、同第５軍団、同第19軍団、イギリス第２軍第30軍団、同第12軍団、カナダ第１軍第２軍団、イギリス第１軍団を並べ、8月末から全戦線で軍勢を押し出した。ドイツ軍に抵抗する力は無く、9月3日にアメリカ第12軍団がコモルシーに、第20軍団がベルダンに、第７軍団がルテルに、第19軍団がベルギー国境に、イギリス第30軍団がブリュッセルに、第12軍団がエスコー川に、カナダ第２軍団がソンム川に到達、9月15日にはアメリカ第12軍団がナンシーに、第20軍団がムーズ川に、第20軍団がメッツに、第７軍団がアーヘンに、第５軍団がドイツ国境に、第19軍団がマーストリヒトに、イギリス第30軍団がオランダ国境に、第12軍団がアントワープに、カナダ第２軍団がオランダ国境に、イギリス第１軍団がル・アーブルに到達した。しかし補給路が延びきって前進出来なくなってしまい、一方で9月8日からドイツ軍が使用したA-4弾道ミサイルの発射基地であるオランダを早期に攻略する必要が出たため、マーケット・ガーデン作戦が発案された。参考：月刊PANZER10,’01、月刊丸5,’07

＜張殻構造＞：モノコック構造を参照。

＜バリカタン演習＞：アメリカとフィリピンの共同演習で、バリカタンは共に肩を組む、という意味のタガログ語。1992年、冷戦終結とピナツボ火山噴火による基地閉鎖に伴い中止されていたが、1999年の訪問米軍地位協定締結に伴い2000年に再開された。再開後は、主に国内のイスラム過激派アブサヤフに対する掃討訓練を行っている。2010年8月12日、バシラン島でフィリピン軍と警察がアブサヤフ掃討作戦を実施し、31人を殺害して爆発物を押収したが、情報が漏れていたらしく、フィリピン軍兵士23名が死亡した。参考：月刊軍事研究12,’02、6,’07、月刊丸11,’09

＜バリカタン０２−１＞：不朽の自由作戦フィリピン版の一環で、2002年1月15日から7月15日まで実施された。演習といいつつ中身はアブサヤフの掃討作戦で、ミンダナオ島サンボアンガとバシラン島が舞台である。アメリカ軍はアメリカ太平洋特殊コマンドが統合任務部隊510を編成して支援にあたっており、2月から7月までは沖縄トリイ・ステーションのグリンベレー３個作戦分遣隊も参加しているが、フィリピンは憲法で外国軍による国内戦闘を禁じているので、情報提供や訓練支援などの後方任務に就いているとされる。5月2日1030頃、フィリピン空軍F-5戦闘機が墜落、民家に接触した後で夏休み中の小学校に落ち、民家10軒以上が焼失した。アブサヤフがバシラン島から撤退して終結したが、アメリカ軍は対テロ作戦支援のためマニラに統合特殊作戦任務部隊フィリピンの本部を設置、連絡班をフィリピン軍南部コマンド司令部に派遣した。参考：月刊軍事研究6,’02、6,’07、12,’09、月刊航空情報8,’02

＜バリカタン１２＞：2012年4月16-27日に行われた。この回から指揮所演習が多国間演習となったため、アメリカとフィリピン以外の国や組織も加わっている。参加国はアメリカ、フィリピン、インドネシア、オーストラリア、韓国、シンガポール、ベトナム、マレーシア、ASEAN事務局で、自衛隊も初参加して統幕から佐官級３名を派遣した。参考：朝雲

＜バリカタン１５＞：2015年4月20-30日に行われた。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バリカタン１７＞：2017年5月8-19日に行われた。防衛省内局、統幕、三自衛隊から12名が参加し、指揮所訓練（国際緊急援助隊部隊運用・多国間調整）、能力構築支援（医療プログラム）を実施、建設プログラムにオブザーバーとして加わっている。参考：朝雲

＜ハリガン＞：DD-584（駆逐艦）を参照。

＜馬力＞：出力単位の１つで、75kgの物体を１秒間に1m、重力に反して持ち上げる時の仕事率。エンジン出力は原則的にはＷ（ワット）を使用するが、用途などを勘案して馬力の使用も認められていて、メートル制の１馬力（フランス馬力）は735.5Wになる。ただし、ヤード・ポンド制では500ポンドの物体を１秒間に１フィート（メートル法換算だと76kgの物体を１秒間に１m）、重力に反して持ち上げる時の仕事率を１馬力（イギリス馬力）としており、イギリス馬力では１馬力が745.7Wになる。ちなみにメートル馬力（フランス馬力）はPS（Pferde Stärke。ドイツ語）、ヤード・ポンド馬力（イギリス馬力）はhp（horse power）と略して区別する。日本ではきりが良いように１馬力を750Wで定義しており、日本馬力と呼ばれる。エンジンの場合、単体での馬力を表すグロス馬力と、負荷をかけた際の馬力を表すネット馬力がある。参考：航空用語事典増補改訂版、ティーガー重戦車パーフェクトバイブル、月刊JWings4,’02、図解雑学　船のしくみ

＜馬力荷重＞：Power loading。航空機の総重量をエンジンの最大馬力で割ったもの。レシプロエンジンでは離昇出力、ターボプロップエンジンでは離昇時等価軸馬力を使う。値が小さいと加速性能、上昇性能、離陸性能が良い。参考：航空用語事典増補改訂版

＜馬力・推力換算＞：推力・馬力換算を参照。

＜ハリキャット＞：シーハリケーンMk.�TＡ（戦闘機）を参照。

＜バリクパパン＞：L126（揚陸艦）を参照。

＜バリクパパン級＞：オーストラリア海軍中型揚陸艦Balikpapan級。全長44.5m、満載排水量509トン。主機はディーゼルで、出力348馬力、２軸推進、速力10ノット。中型戦車３両を輸送できる。防御兵装は12.7mm機銃２丁。1971-74年にL126バリクパパンなど６隻が就役した。参考：月刊世界の艦船11,’00、6,’05

＜バリクパパン級・海外シリーズ＞

　＜バリクパパン級（パプアニューギニア海軍）＞：パプアニューギニア海軍戦車揚陸艇で、サラマウア（Salamaua）級ともいう。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜バリクパパン戦略爆撃＞：太平洋戦争時にアメリカ軍が行った、ボルネオ島バリクパパンの石油施設に対する戦略爆撃。アメリカ陸軍航空軍第13航空軍と第５航空軍が昭和19年9月末から開始した。9月30日、第13航空軍第５爆撃群と第５航空軍第90爆撃群のB-24爆撃機が初の空襲に出撃したが、第331航空隊戦闘第309飛行隊の零戦（一部は九九式三番三号爆弾を装備）、第381航空隊戦闘第602飛行隊の雷電、第22特別根拠地隊付属飛行機隊の零式観測機（九九式三番三号爆弾装備）により４機が撃墜された。日本軍は零戦１機喪失、３機撃破の損害を受けている。10月5日、第13航空軍２個爆撃群が２度目の空襲に出撃したが、７機を失った。10月10日の３度目の空襲ではモロタイ島から前衛のP-47と直掩のP-38を同行させ、迎撃に向かった日本軍機10機以上を撃墜、損害はB-24爆撃機４機とP-47戦闘機１機だった。10月14日、戦闘機の掩護の下にB-24爆撃機が来襲し、製油施設が大損害を受けた。参考：月刊航空ファン1,’17

＜バリケード＞：艦載用縦深デコイシステムで、長射程スーパーストッケード、中射程スーパーストッケード、短射程スーパーパラセードを同時に展開し、対艦ミサイルによる多方向同時攻撃への対処を狙っている。参考：月刊軍事研究1,’08

＜バリケード・スタンチョン＞：緊急着艦の時にクラッシュ・バリアを張るための支柱。必要時に立ち上がる。参考：月刊JWings1,’02

＜ハリケーン＞：H06（駆逐艦）またはPC-3（哨戒艇）を参照。

＜ハリケーン＞：イギリスの核実験装置で、1952年10月3日に試験に付された。参考：月刊軍事研究5,’01

＜ハリケーン戦闘機シリーズ＞：イギリス空軍戦闘機。1934年11月のイギリス空軍省次期新型戦闘機F.5/34仕様に基づき、フューリー複葉戦闘機を単葉化してロールスロイス製マーリンエンジンのプロトタイプであるPV12を搭載する戦闘機としてホーカー社が提案し、1935年2月に試作発注されてプロトタイプ製作が始まり、11月6日に初飛行した。テストで最大速度504kmとスピットファイアより55kmも遅かったが、ヨーロッパ情勢が緊迫していたため、1936年6月に600機の発注を受けた。第２次大戦にイギリスが参戦した1939年9月3日には18個飛行隊に497機が配備されていて、バトル・オブ・ブリテンでは戦闘機として防空（爆撃機迎撃）を担い、その後スピットファイアの量産が間に合うと対地攻撃機として活躍した。1944年8月までにイギリスで12780機、カナダで1448機が生産された。参考：月刊JWings8,’00、6,’15、7,’13、4,’17、4,’19、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、月刊丸1,'17別冊

　＜ハリケーンＭｋ．�T＞：最初の量産型。低翼単葉機で、胴体は鋼管ボルト止めの骨組みに前半分がジュラルミン外皮、後半分が羽布張り。主翼は鋼管骨組みに中央部がジュラルミン外皮、中央部以外が羽布張りで、翼厚比が16%とかなり分厚く、抗力が増えた。垂直・水平尾翼はジュラルミン骨組みの全面羽布張りである。後方排出型排気管を持ち、キャノピーはファストバック式で、最初風防には装甲が無かった。ラジエーターは胴体下面に置いたが、抗力が大きく、コクピットが過熱されるという欠点があった。武装は両翼の7.7mm機銃計８丁で、内翼部分に片側４丁を集中して搭載、集弾性に優れる。主脚はイギリス空軍初の引き込み式（油圧作動）である。全長9.58m、全幅12.2m、全高4.07m、自重2135kg、全備重量2996kg（2822kg？）。エンジンはマーリン�U（1030馬力）、最大速度522km、実用上昇限度10180m、航続距離845km。乗員１名。生産後、スピンからの回復を容易にするためのフィンが胴体後部下面に装備された。また、1939年にはエンジンがマーリン�V液冷Ｖ型12気筒ガソリン（1030馬力）となり、主翼を金属外皮セミモノコック構造に変更、プロペラを木製固定ピッチ２翅から木製２段切り替え式３翅に換え、最終的に金属製定速式３翅になった。量産型初号機初飛行は1937年10月12日で、12月25日から実戦部隊に配備された。1939年からは主翼を全金属製に変更している。西方電撃戦ではBf109E相手に苦戦して397機を喪失したため、バトル・オブ・ブリテンでは対爆撃機戦闘と夜間迎撃に専念した。参考：月刊JWings8,’00、6,’15、12,’10、7,’13、4,’19、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、月刊丸1,'17別冊、英独航空決戦

　＜ハリケーンＭｋ．�UＡ＞：エンジンを２段過給器付きマーリン20（1185馬力、後に1280馬力）に換えたタイプで、機首が0.27m延長されている。気化器エアインテイクに防氷装置を追加した。武装は両翼の7.7mm機銃計８門のままである。1940年6月11日に初飛行し、9月から配備された。最大速度550kmになったが、戦闘機としては十分でなく、対地攻撃任務が主任務となっていった。参考：月刊JWings8,’00、図解世界の戦闘機史

＜ハリケーンＭｋ．�UＢ＞：�UＡの武装を7.7mm機銃12丁としたタイプ。主翼外翼部下面に250ポンド爆弾１発ずつを搭載できるようにしたため、ハリボマー（Harribomber）とも呼ばれた。翼面積23.92平方メートル。全長9.81m、全幅12.2m、全高3.98m、自重2495kg、全備重量3311kg。エンジンはロールスロイス社製マーリン20（1280馬力）単発、最大速度550km（531km？）、実用上昇限度11152m、航続距離772km（748km？）／1585km（最大）。乗員１名。参考：月刊JWings6,’15、8,’00、7,’13、4,’19、月刊丸1,’17別冊

＜ハリケーンＭｋ．�UＣ＞：戦闘爆撃型。7.7mm機銃に換えてイスパノ20mm機関砲４門を搭載しており、両翼のパイロンに合計1000ポンドの爆弾を搭載できる。全長9.81m、全幅12.2m、全高3.98m、自重2568kg、全備重量3425kg。エンジンはロールスロイス社製マーリン20（1435馬力）単発で、最大速度531km、上昇限度9882m、航続距離740km。参考：月刊JWings8,’00、月刊PANZER7,’03、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜ハリケーンＭｋ．�UＤ＞：�UＣの20mm機関砲を撤去して翼下にヴィッカーズＳ型40mm機関砲１門ずつを装備したタイプ。また、左右翼内に7.7mm機銃１門ずつをスポッティングライフル代わりに装備している。40mm機関砲の反動は凄まじく、発射すると45kmも減速してしまう。また、片方だけ発射するのは危険なため禁止された。1942年3月以降、北アフリカから配備が開始され、アフリカ戦線ではエアインテイクに防塵フィルターを付けた。参考：月刊PANZER7,’03、月刊JWings8,’00

＜ハリケーンＭｋ．�V＞：パッカード・マーリンエンジンを装備したタイプ。計画のみ。参考：月刊JWings8,’00

　＜ハリケーンＭｋ．�W＞：40mm機関砲や対地ロケット、500ポンド爆弾などの武装を選択装備できるユニバーサルウイング（固定武装は7.7mm機銃２丁）を装着したタイプ。対空放火に対抗するため、エンジン下部から操縦席下部に装甲強化が施されている。エンジンもマーリン24または27（1620馬力）に換えられた。全長9.45m、全幅12.20m、総重量3530kg。最大速度550km、実用上昇限度9000m、航続距離740km。参考：月刊PANZER7,’03、月刊丸12,’90

　＜ハリケーンＭｋ．�X＞：Mk.�UＤのエンジンをマーリン32（1700馬力）に換えたもの。３機が試作されたが、タイフーンが採用されていたので、こちらは採用されなかった。参考：月刊JWings8,’00

　＜ハリボマー＞：Harribomber。爆撃装備を持つハリケーンのこと。ハリケーンMk.�UＢや�UＣなど、主翼下に250/500ポンド爆弾装着パイロンを持つものがこう呼ばれる。参考：月刊JWings8,’00

＜夜間戦闘機型＞：機体下面塗装をブラックとし、ラウンデルも塗り潰している。上面と側面は通常塗装のものと前面ブラックのものがあり、後者はスピナーを赤く塗っていた。参考：月刊JWings9,’10

＜ハリケーン戦闘機ファミリー＞

　＜シーハリケーン＞：シーハリケーン・シリーズを参照。

＜複葉型＞：スリップウイングと呼ばれる、２枚目の主翼を追加したもの。離陸距離短縮と航続距離増大を狙っており、戦闘時には外す。1942年に試作機が作られ、飛行試験も行ったが、採用されなかった。参考：月刊JWings8,’00

＜磁気機雷掃海型＞：直径12mの磁気探知装置リングを装着したもの。１機が改造されてテストされた。採用されず。参考：月刊JWings8,’00

＜ハリケーン海外シリーズ＞

　＜ハリケーン（ベルギー空軍）＞：ベルギー空軍戦闘機。1939年に配備された。参考：月刊航空ファン5,’18

　＜ハリケーンＭｋ．�U（日本陸軍）＞：日本陸軍鹵獲戦闘機。ビルマ侵攻で鹵獲し、飛行第64戦隊などで使用した。参考：月刊丸5,’13

＜ハリケーン・バウ＞：エンクローズド・バウを参照。

＜ハリケーン・ハンター＞：WC-130B（気象観測機）を参照。

＜パリ講和会議＞：第１次大戦の講和会議で、1919年1月12日にフランス外務省でアメリカ、イギリス、フランス、イタリアの各国首相・外相による非公式準備会合が始まり、1月18日に第１回総会が開始された。招聘されたのは戦勝５大国のアメリカ、イギリス、イタリア、日本、フランスで、他に交戦国としてベルギー、ギリシャ、ポルトガル、ルーマニア、セルビア、ポーランド、チェコスロバキア、カナダ、ニューファンドランド、キューバ、ハイチ、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、パナマ、ブラジル、エクアドル、ペルー、ボリビア、ウルグアイ、ヘジャーズ、リベリア、南アフリカ、インド、シャム、中華民国、オーストラリア、ニュージーランドが自国に関与する会議にのみ参加した。ドイツは参加することはおろか傍聴すら許可されなかった。会議では各国の利害が入り交じり、アメリカのウイルソン大統領が提案していた14箇条の講和綱領は都合良く解釈され、ベルサイユ条約となってドイツ側に提示された。参考：歴史群像12,’10

＜パリ講和条約＞：1947年にフィンランドが調印した条約。陸軍兵力を34400名、海軍兵力を4500名、総トン数を10000トン、航空機を60機に制限し、爆弾倉を持つ爆撃機、核兵器、ミサイル、機雷、潜水艦、魚雷艇などの保有を禁止するものである。参考：月刊軍事研究4,’08

＜パリ国際航空宇宙ショー＞：奇数年（ファーンボロ国際航空宇宙ショーの無い年）にパリのル・ブールジェ空港で開催されるエアショーで、正式には国際航空宇宙サロン（Salon International de l’Aéronautique et de l’Espace、SIAE）である。第１回は1908年に開催された。2009年は46カ国から1982社が参加、トレードデイに138000人、一般公開日に193000人以上が訪れた。2011年は6月20-26日に開催され、45カ国から2113社が参加、トレードデイに145000人、一般公開日に20万人以上が訪れた。2013年に50回目を迎えた。2015年の第51回は6月14-21日に開催され、48カ国303社が参加し、総入場者数351000人（トレード・デイ151000人、パブリック・デイ200000人）だった。2017年の第52回は6月19-25日に開催され、来場者数は322000人（トレード・デイ142000人、パブリック・デイ180000人）だった。海自からP-1哨戒機１機が参加して地上展示され、マクロン大統領の視察を受けている。もう１機でフライトも行う筈だったが、ジブチで機体に不具合が発生して断念。日本からはMRJ90飛行試験３号機とホンダジェットも参加した。2019年は6月17-23日に開催され、フランス圏から1185社、その他48カ国から1268社が出展し30万人が来場した。NGFモックアップ、トルコ空軍TFXモックアップ、ヒュルジェ攻撃機モックアップ、空自第403飛行隊C-2輸送機１機と海自第51航空隊P-1哨戒機１機、三菱航空機スペースジェットM90、ホンダジェット・エリートが地上展示されている。2021年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止された。2023年は6月19-25日に開催された。参考：月刊航空ファン9,’17、9,’19、月刊軍事研究9,’11、9,’15、9,’17、月刊世界の艦船9,’17、月刊JWings8,’19、9,’19、9,'23、朝雲

＜ハリコフ・オリョール奪還＞：第２次大戦時の1943年7月、ドイツ軍がクルスク攻撃を準備している間にソ連軍はその両翼のハリコフ（クルスク南）・オリョール（同北）の奪還を企図していた。合計40個師団（うち機甲師団６個）で防衛するドイツ軍に対し、ソ連軍はハリコフにヴォロネジ方面軍とステップ方面軍、オリョールに西部方面軍とブリヤンスク方面軍を向け、前者は8月3日、後者（クツーゾフ作戦）は7月12日に攻勢を開始した。オリョール方面では7月21日にムゼンスク、7月29日にボルボフを制圧してカラチェフ方面に進出、ドイツ軍を撃破して8月3日（5日？）にオリョールを制圧した。ハリコフ方面では8月3日からビェルゴロド・ハリコフ奪回作戦を開始。8月5日にビェルゴロドが陥落し、ボゴドゥホフ及びアフティルカ方面に進出して、クルスクのドイツ軍の退路を塞ぎにかかった。8月11日からハリコフに対する包囲攻撃を開始。ハリコフは8月23日に陥落した。ドイツ軍の損害は戦車だけで6000両（クルスクで3000、ハリコフ・オリョールで1500ずつ）に達し、中央軍集団の兵力20%が損耗して戦力再建が不可能な状態に陥った。退却距離は中部ウクライナで500km、南ウクライナで1300kmにもなり、9月4日にはドニエプル川を西部方面軍が渡河。9月7日、ブリャンスク方面軍がブリャンスクへの攻撃を開始。9月11日にはデスナ河を強行渡河してブリャンスク防御部隊を後方から包囲する状況になったため、ドイツ軍はブリャンスクを捨てて退却した。9月15日から西部方面軍がスモレンスク攻撃を開始し、カリーニン方面軍の一部も加わって三方向からスモレンスクを包囲、9月25日にスモレンスクを奪回した。11月6日にはキエフがソ連の手に落ちた。参考：月刊PANZER12,’03、月刊軍事研究9,’05、激闘　東部戦線(2)

＜パリジスカヤ・コンムナ＞：セヴァストーポリ（戦艦）を参照。

＜ハリジ・ファルス＞：イラン軍が開発中の対艦弾道ミサイルで、ペルシャ湾の意。ベースはファテフA110戦術弾道ミサイルで、慣性誘導装置に加え終末誘導用電子光学／赤外線シーカーを装備している。発射重量３トン、弾頭重量0.45トン（0.65トン？）。終末速度マッハ３、最大射程300km。2011年2月に停止船舶へと命中する映像が初公開された。2012年7月に水上移動目標に対するテストを行い、命中したという映像が公開されたが、この映像の中では目標が移動していないなど疑問点もあり、どこまで実用段階にあるかは不明。水平線以遠を移動する目標の位置をリアルタイムで探知してミサイルを中間誘導するシステムも必要だが、こちらの開発状況も不明である。2014年3月5日に実戦部隊への配備式典が行われたが、その間の追加テスト情報は無く、相変わらずどの程度の実用レベルかは不明。参考：月刊軍事研究12,’12、11,’11、9,’14、2,’15

＜パリ条約＞：国際航空条約を参照。

＜ハリス＞：APA-2（攻撃輸送艦）を参照。

＜ハリス＞：ハリー・Ｂ・ハリスJr。母親が日本人で、1956年横須賀生まれ。父親が除隊後にテネシー州の農場へと移住した。1978年、アナポリス海軍兵学校を卒業し、海軍飛行士官となり第44哨戒飛行隊に配属された。その後戦術行動士官としてCV-60サラトガに搭乗し、1985年のアキレ・ラウロ号事件と1986年のエルドラド・キャニオン作戦に参加。その後第４哨戒飛行隊（VP-4）作戦士官となり、1987年に少佐に昇進、1988年にアーネスト・ウィル作戦に参加、湾岸戦争時には南西アジアに派遣された。第46哨戒飛行隊長、在日米海軍司令官副官、第１哨戒偵察航空団などを務める間の1992年にハーバード大学ジョン・Ｆ・ケネディ行政学校を卒業して行政修士号を取得。1992年からサザン・ウォッチ作戦に第１哨戒偵察航空団司令（大佐）として参加。2002年、第５艦隊作戦計画政軍関係担当（N3/N5）参謀長補佐となり不朽の自由作戦に参加。2003年、イラク戦争に参加。2004年、少将（下級）となり海軍作戦総長幕僚に就任。2006年3月末からグアンタナモ統合任務部隊司令官を務めた。2007年6月、少将（上級）に承認し、USSOUTHCOM作戦部長（J3）となった。2008年6月、中将となり、海軍作戦総長補・通信網担当（OPNAV N6）兼海軍省主広報官補に任じられた。2009年11月、第６艦隊司令官となった。2011年10月、統合参謀本部議長補佐官。2013年10月16日、アジア系として初の海軍大将（全軍ではシンセキ陸軍大将、キャンベル陸軍大将に次ぐ３人目）に昇任し、太平洋艦隊司令官となった。2014年9月22日、次期太平洋軍司令官に指名され、2015年5月27日に太平洋軍司令官に就任した。2018年4月20日、旭日大綬章が授与され、4月26日に防衛省で小野寺防衛大臣から伝達された。5月30日、太平洋軍司令官を退き退役、駐韓米大使に就任した。同日に太平洋軍はインド太平洋軍に改称されたので、最後の太平洋軍司令官となっている。参考：月刊軍事研究4,’15、9,’18、月刊航空ファン8,’15、月刊世界の艦船8,’18、朝雲

＜ハリスコ＞：P167（哨戒艦）を参照。

＜バリスティックヘルメット＞：PASGTヘルメットを参照。

＜バリスト＞：フランス海軍ラ・メルポメーヌ級水雷艇Baliste。1938年竣工。1943年に戦没した。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜ハリスバーグ＞：LPD-30（揚陸艦）を参照。

＜パリセイド＞：Palisade。飛行機転落防止柵のこと。参考：イギリス航空母艦史

＜パリ宣言＞：1989年1月に発せられた、化学兵器の使用を禁止する宣言。ジュネーブ毒ガス議定書が有名無実になってきたため、新たに採択された。参考：軍事分析湾岸戦争

＜ハリソン＞：DD-573（駆逐艦）を参照。

＜針玉＞：旋回計を参照。

＜ハリド＞：チーフテン・シリーズ（戦車）を参照。

＜バリ島沖海戦＞：連合軍呼称バドウン海峡海戦。太平洋戦争時の昭和17年2月17日、オランダ海軍ヘルフリッヒ中将に、日本軍のバリ島上陸部隊がマカッサルから出港する見込みとの連絡が入ったため、チラチャップのカレル・ドールマン少将に迎撃命令を出した。ドールマン少将隷下の部隊はチラチャップに軽巡デ・ロイテル、ジャワ、駆逐艦ピートハイン、コルテノール、アメリカ駆逐艦DD-228ジョン・Ｄ・フォード、DD-225ポープ、スラバヤに軽巡トロンプ、スマトラのタンジュンカラン・ランプン湾にアメリカ第18駆逐隊DD-224スチュワート、DD-218パロット、DD-619エドワース、DD-227ピルスベリーがおり、まずチラチャップの部隊で一次攻撃を行い、次いで残りの艦を合流させて二次攻撃に入ることにした。2200、ドールマン少将率いる軽巡デロイテル、ジャワ、駆逐艦ピートハイン、コルテノール、ジョン・Ｄ・フォード、ポープがチラチャップを出撃したが、コルテノールが浅瀬に乗り上げて脱落した。2月19日夜、バリ島攻略戦の第１次急襲作戦を終えた護衛隊の第８駆逐隊所属駆逐艦４隻のうち、第２小隊の満潮と荒潮、輸送船相模丸はマカッサルに、第１小隊の大潮と朝潮、輸送船笹子丸はサヌール泊地に向かった。2353、第８駆逐隊第１小隊が連合軍艦隊（デロイテル、ジャワ、5000m離れてピートハイン、フォード、ポープの単縦陣）を南方6000mに発見。連合軍側も第１小隊を発見し、距離2000mでジャワが朝潮に砲撃を開始、朝潮も応戦したが、数分後には双方を見失った。第１小隊は連合軍艦隊が南に退避したとみて追撃を開始。再び南方6000mでピートハインを発見し、大潮が突撃、面舵で退避するピートハインに対して今度は朝潮が距離1500mまで接近して砲撃をかけ、2月20日0016には魚雷１本を命中させて撃沈した。退避した連合軍艦隊の他艦を追って第１小隊は再び南に向かい、0045に駆逐艦フォードとポープを発見。距離2000mで砲撃を開始して0140まで交戦したが、煙幕を張って逃げられた。0310、第１小隊が南から高速で接近してくるアメリカ駆逐艦スチュワート、パロット、エドワースを発見。0341、射距離3200mで第１小隊がアメリカ駆逐艦に向け砲撃を開始。スチュワートに１発が命中し、機関室を破壊した。アメリカ駆逐艦隊はそのまま北に抜けようとしたため、第１小隊は後ろに回り込んだが、軽巡トロンプを駆逐艦隊の後方に発見したため、射距離3000mで砲戦に入った。トロンプの射撃指揮装置と探照灯を破壊したものの、反撃の砲火が大潮の後部２番砲塔を直撃、９名が戦死している。直後に第２小隊が現場に到着、荒潮がトロンプに砲撃を開始したため、トロンプは北へと逃れた。そこにエドワーズ、スチュワート、パロット、ピルスベリーが出現したため、第２小隊は右舷側のエドワーズとスチュワートに砲撃を集中し、スチュワートに１発を命中させて操舵機を破壊したが、満潮も機械室に被弾して航行不能に陥り64名が戦死傷する損害を出し、0354に戦闘を終了した。主砲弾射数は朝潮310発、大潮217発、荒潮73発、満潮62発。損害はオランダ駆逐艦ピートハインが沈没、オランダ軽巡トロンプが中破、アメリカ駆逐艦スチュワートが小破、満潮が大破、大潮が小破（至近弾で浸水し一時速力10ノットに低下したため駆逐隊司令部は朝潮に移乗）である。第８駆逐隊司令の報告に基づく2月21日の大本営発表では、敵駆逐艦２隻撃沈、１隻大破、我方駆逐艦１隻損傷としている。参考：日本海軍艦隊総覧、月刊丸1,’07、第２次大戦日本海軍作戦年誌、太平洋海戦史、月刊世界の艦船12,’21

＜バリ島攻略戦＞：太平洋戦争時の昭和17年2月18日0100、第１次急襲作戦を行う日本陸軍第16軍金村支隊（台湾歩兵第１連隊第３大隊・１個中隊欠、山砲小隊１個、独立工兵小隊１個など）が輸送船笹子丸と相模丸に分乗し、第８駆逐隊（攻略隊）の駆逐艦大潮（旗艦）、朝潮、満潮、荒潮と共にマカッサルを出撃。早朝に飛行艇１機の攻撃で輸送船が小破したが、第２根拠地隊の特設水上母艦讃岐丸、第36号哨戒艇、漁船２隻がマカッサル付近のバラバ海岸に水上基地を設置して零観５機と九五式水偵１機で対潜哨戒・上空警戒にあたり、その後は順調にスンダ海を南進した。2300、バリ島南東砂ヌール沖で泊地進入を開始。2月19日0100、第１次急襲隊が上陸を終え、0800にB-24爆撃機３機の襲撃を受けて輸送船相模丸が船体中央機関室に爆弾１発を被弾したが片舷航行は可能で、兵器や物資の揚陸も1700までに完了し、デンパッサル飛行場を占領した。攻略隊は1630に大潮が泊地沖でアメリカ潜水艦シーウルフの潜望鏡を発見、爆雷攻撃で撃退したものの一応サヌール泊地とマカッサルに分かれて退避することにした。2月19日夜、連合軍水上部隊が北上してきたため、バリ島沖海戦が勃発した。2月22日、第23航空戦隊の戦闘機32機、陸上偵察機４機、陸攻11機がデンパッサル飛行場に進出。バリ島への第２次輸送作戦は、バリ島沖海戦で敵艦隊の反撃が強力だったため、護衛隊を強化することとなり、輸送船５隻を軽巡長良、駆逐艦５隻、駆潜艇５隻、敷設艦筑紫で護衛して2月23日にマカッサルを出撃。2月23日夕方に敵艦隊発見の報が入ったが、護衛隊では発見できなかったため輸送を継続。2月25日夜にバリ島に入り、2月末までに揚陸を完了した。参考：月刊丸1,’07、日本海軍艦隊総覧

＜パリ同時多発テロ＞：2015年11月13日夜、フランスとドイツの親善試合（フランスのオランド大統領が観戦中）が行われていたサッカー競技場に自爆ベストを着た男が入場券で入場しようとしたが、入口の検査で断念してその場で自爆し、巻き込まれて１人が死亡した。他にも競技場周辺で２人が自爆している。更にロックコンサート会場や飲食店などで自動小銃の乱射事件が発生し、130人が死亡、350人以上が負傷した。コンサート会場では警官との銃撃戦になり、犯人１人が射殺され、残りは自爆した。飲食店などを襲撃した犯人は車両で逃走している。イスラム国が犯行声明を出した。犯行グループはベルギーのブリュッセル郊外にある移民外のモレンベークに拠点を置くイスラム国支持派ネットワークで、モロッコ系ベルギー人のイスラム国幹部アブデルハミド・アバウドが関与していたとみられる。11月18日、パリ郊外サンドニにある建物にフランス治安部隊と軍が突入し、アバウドが死亡、従姉妹が自爆し、他のメンバー数人が逮捕された。参考：月刊軍事研究1,’16

＜ハリド・シェイク・ムハマド＞：アルカイダ幹部で、アフガン国外の主要テロを仕切り、国際テロネットワークを築きあげた張本人とされる。1993年のニューヨーク貿易センタービル爆破、1995年のアメリカ航空機12機爆破未遂、1998年のアフリカ米大使館連続爆破、2000年のイエメンでのイージス艦コール爆破、2001年の同時多発テロの首謀者で、ジェマア・イスラミアの実質的指揮官ハンバリと直接コンタクトを取って資金を与えてもいる。2003年3月にパキスタンで捕らえられ、アメリカに送られた。参考：月刊軍事研究5,’04

＜パリヌロ＞：イタリア海軍帆走練習艦Palinuro。帆装は３檣バーケンティン。全長59m、幅10m、満載排水量1473トン。1934年竣工。2017年9月22日、練習航海を終えてイタリアのリヴォルノに帰国。参考：月刊世界の艦船12,’17

＜ハリバートン＞：FFG-40（フリゲート）を参照。

＜ハリバット＞：SS-232（潜水艦）またはSSGN-587（巡航ミサイル原潜）を参照。

＜ハリバット級＞：アメリカ海軍巡航ミサイル原子力潜水艦Halibut級。艦前部にレギュラス格納用耐圧筒を斜めに搭載しており、発射の際には浮上して筒からレギュラスを後方に引っ張り出してセイル前方上甲板のランチャーに載せる。耐圧筒後方の船体内はミサイル誘導関連設備区画になっている。潜舵は艦首に折り畳み式で装備する。艦首からセイル下方にかけて大きい楕円形のフリーフラッドホールを多数配置して急速潜航能力を確保したが、水中雑音が増した。レギュラス格納用耐圧筒は魚雷発射管室を兼ねているため区画が超大型で、浸水すると対処困難に陥る可能性が高い。AN/BQR-2ソナーとAN/BQS-4ソナーを装備する。全長106.7m、全幅9m、吃水6.3m、水上排水量3846トン、水中排水量4895トン。主機は原子力蒸気タービン方式、S3W加圧水型原子炉１基・WH式ギヤード蒸気タービン２基２軸6600馬力、水上速力15ノット、水中速力14ノット。安全潜航深度213m。兵装はレギュラス�T発射筒５基またはレギュラス�U発射筒２基、533mm魚雷発射管６門（艦首４門、艦尾２門。魚雷12本）。乗員111名。SSGN-587ハリバットが1960年に竣工した。ポラリスSLBMの実用化で存在価値が無くなり、1965年に攻撃原潜SSNに艦種変更され、実際には特殊部隊母艦や海洋調査艦として使用された。1976年に退役し、1986年に除籍された。参考：アメリカ潜水艦史、月刊世界の艦船6,’13、ザ・マーチ17号

＜ハリファックス＞：FFH-330（フリゲート）を参照。

＜ハリファックス・シリーズ＞：イギリス空軍４発重爆撃機。1936年9月の仕様P.13/36に基づきハンドレイ・ページ社が開発した。当初は双発爆撃機の予定だったが、搭載予定のロールスロイス社製バルチャーエンジンが不調で、1937年9月の仕様32/37で４発に切り替えられている。1939年10月25日（9月24日？）に原型機が初飛行し、1940年11月から配備された。総生産機数6178機。ドイツ本土爆撃の延べ出撃機数47069機、爆弾投下量224207トン、損失機数1467機。参考：月刊JWings9,’04、12,’12、12,'21、月刊軍事研究11,’17、10,’18

　＜ハリファックスＢ　Ｍｋ．�T＞：胴体は細長く、主翼は中翼配置で、双垂直尾翼である。機首下部には爆撃手窓を設けた。垂直尾翼は三角形をしていたが、突然錐揉みに入る欠点があったので、生産途中で長方形に変えられた。夜間爆撃用に、機体下面後方にH2Sレーダーを搭載した機体もある。全長21.35m（21.82m？）、全幅30.1m、全高6.33m、自重17670kg、最大離陸重量26250kg。エンジンはロールスロイス社製マーリン�]液冷Ｖ型12気筒ガソリン（1280馬力。1130馬力？）４発、最大速度429km、実用上昇限度6960m、航続距離2950km（爆弾2620kg搭載）。爆弾等搭載量5900kg。自衛武装は7.7mm機銃２丁（機首上部）、7.7mm機銃４連装銃塔１基（尾部）。乗員７名。1940年11月11日に初飛行し、1940年末から84機が生産され、1941年3月10日のルアーブル夜間爆撃で初陣を飾った。参考：月刊JWings9,’04、12,’21

　＜ハリファックスＢ　Ｍｋ．�Uシリーズ１スペシャル＞：エンジンをロールスロイス社製マーリンMk.�]�]�U（1480馬力）に変更し、機首の銃塔を廃止し、機首を整形、機体背部の銃塔も撤去したタイプ。参考：月刊JWings9,’04

　＜ハリファックスＢ　Ｍｋ．�Uシリーズ１Ａ＞：後上方銃塔を7.7mm機銃４丁搭載の低抵抗銃塔に変更、機首を整形して7.7mm機銃２丁を装備したタイプ。エンジンはマーリンMk.�]�]�U。参考：月刊JWings9,’04

　＜ハリファックスＢ　Ｍｋ．�V＞：エンジンを空冷星形のハーキュリーズ�\／�]�Y系（1600馬力）に換装したもの。翼端も角形から半球状となり、機首は整形されて7.7mm機銃２丁が搭載され、尾輪は引き込み式とされた。全長21.36m、総重量29.5トン。最大速度454km、爆弾搭載量5897kg。乗員７名。2080機が生産された。参考：月刊JWings9,’04、ラバウル航空戦

　＜ハリファックスＢ　Ｍｋ．�X＞：エンジンをマーリン�]�]�Uに換え、油圧系も改めたタイプ。900機が生産された。参考：月刊JWings9,’04

＜ハリファックスＢ　Ｍｋ．�Y＞：長距離熱帯仕様。ハーキュリーズ100エンジンを搭載している。550機が生産された。参考：月刊JWings9,’04

　＜ハリファックスＢ　Ｍｋ．�Z＞：エンジンをハーキュリーズ�]�Wに換装したタイプ。430機が生産された。参考：月刊JWings9,’04

＜ハリファックス・ファミリー＞

＜ハリファックスＡ　Ｍｋ．�\＞：グライダー曳航機バージョン。140機が生産された。参考：月刊JWings9,’04

＜ハリファックスＣ　Ｍｋ．�[＞：爆弾倉の位置に3.6トンのカーゴ・パニアを装着したもの。96機が生産された。参考：月刊JWings9,’04

＜ハリファックスＧＲ　Ｍｋ．�U＞：哨戒・洋上偵察型。機首を整形してＺノーズとし、プロペラを４翅とした。参考：月刊JWings9,’04

＜ハリファックス級シリーズ＞：カナダ海軍フリゲートHalifax級。CPF計画の名称で1980年代から開発し、セント・ジョン造船所で建造した。主任務は外洋対潜戦、副次任務は対水上戦である。参考：月刊軍事研究4,’18

＜ハリファックス級＞：艦橋を２層にして低く抑え、砲のシールドを傾斜した多面体にするなどステルス性に配慮している。シースパロー発射機や艦載艇は煙突両舷に剥き出しで装備されているが、外側に防護板を立ててレーダー反射を抑えた。アンテナマストはトラス構造で、こちらはあまりステルス性を考慮していない。CICは艦橋直下第２甲板にある。戦闘システムはユニシス社製UYK-507コンピュータを四重SHINPADSデータバスで連接した分散型システム。対空レーダーはAN/SPS-49(V)5、対水上レーダーはSPS-505（シー・ジラフ150HC？）、57mm砲・シースパロー用射撃指揮レーダーはSPG-503（STIR1.8のカナダ名称）。ESMはAN/SLQ-501CANEWS、ECMはSLQ-505とラムセス、チャフ・デコイ発射機はSLQ-502シールド�U（両舷２基ずつ）、対魚雷デコイはAN/SLQ-25。艦橋頂部に電子光学／赤外線センサーを装備する。ハルソナーはSQS-510(V)、音響情報処理装置はAN/UYS-503。SQR-501CANTASS曳航ソナーを装備予定だったが、開発が間に合わず、1993年から順次搭載した。データリンクはリンク11とリンク14。全長134.1m、全幅16.4m（15.4m？）、吃水4.9m、満載排水量4770トン。主機はCODOG方式で、ガスタービン２基・ディーゼル２基２軸46000馬力、速力29ノット。兵装はボフォース57mm単装砲Mk2が１門（前甲板）、シースパローRIM-7P用８セルMk48VLS２基（煙突両舷）、ハープーン艦対艦ミサイル４連装発射機２基（ハープーン・ブロック�TＣ）、324mm連装（３連装？）短魚雷発射管Mk32Mod9が２基（Mk46短魚雷）、ファランクス１基（格納庫上）、12.7mm単装機銃２丁。ヘリコプター格納庫を持ち、CH-124Aシーキング１機を搭載できる。乗員は平時185名、有事225名。FFH330ハリファックス、２番艦FFH331バンクーバー、FFH332ヴィル・ド・ケベック、FFH334レジャイナ、FFH335カルガリー、FFH336モントリオール、８番艦FFH337フレデリクトン、９番艦FFH338ウィニペグ、FFH339シャーロットタウン、FFH340セント・ジョンズ、トロントなど12隻が1992-96年に就役した。参考：月刊丸3,’01、JShips Vol.24、月刊世界の艦船3,’92増刊、9,’96、7,’97、8,’10、5,’91、11,’14、1,’15、1,'15増刊、11,’16、7,’17、11,’18、2,’19、4,'22、月刊軍事研究4,’18、1,’15

　＜ハリファックス級ＨＣＭ／ＦＥＬＥＸ＞：HCM/FELEXはHallifax Class Modernization / Frigate Life Extension（ハリファックス級近代化・寿命延長改修）の略。冷戦終結で沿海域作戦に対応する必要が出てきたため、近代化改装・寿命延長を行うことにしたもので、2002年からFELEXとして計画され、2006年に改装と寿命延長を別個に計画することになりHCM/FELEXと改称され、2007年に実施が決定した。2008年11月に主契約社がロッキード・マーチン・カナダ社（戦闘システム、戦術データリンク、ESMなど担当）に決まり、サーブ社（FCS、射撃管制レーダー、対水上レーダー）、エリスラ社（ESM）、IBMカナダ社（データリンク）、CAEプロフェッショナル・サービセズ、L-3エレクトロニック・システムズ社、エックスウェーブ社が協力している。戦闘システムはオープン・アーキテクチャにより改良を容易としたロッキード・マーチン・カナダ社製CMS330で、FCSとしてCANACCS-9LV（Canadian Advanced Command and Control System-9LV。サーブ社製9LVがベース）を搭載し、交戦ドクトリンはカナダ軍用とするため改装前のアルゴリズムをそのまま使っている（ソースコードは書き直した）。対空レーダーをAN/SPS-49(V)5からSMART-S Mk�U（SMART-S Mk3？）、対水上レーダーをSPS-505からシー・ジラフ150HC、射撃指揮レーダーをSPG-503からセロス200、ESMをSLQ-501からイスラエル製NS9003A-V2HC、チャフ・デコイ発射機をSLQ-502からMASS（両舷１基ずつ）とFDS3（両舷１基ずつ）に換装した。主砲は57mm単装砲Mk3、CIWSはファランクス・ブロック�TＢ、艦対空ミサイルはESSM、ハープーンはAGM-84Lハープーン・ブロック�Uに更新している。自衛用機銃はミニ・タイフーン遠隔操作機銃に換装する予定で、2016年3月15日に発注した。艦橋頂部の電子光学／赤外線センサーは撤去してシリウス赤外線捜索追尾装置（マスト上部）に換装し、航海レーダーはレイセオン・アンシュッツ社製Ｓバンド航海レーダーと同社製Ｘバンド航海レーダーを積み、テレフォニクス社製新型IFFを搭載してIFFモードS/5を追加した。航法装置はノースロップ・グラマン社製Mk49慣性航法装置、衛星通信装置はタレスUK社水中システム部門製QHASS極超短波衛星通信アンテナ。ついでに溶接部位の補修や、フロンガス規制に合わせた冷却システム改修も行っている。全長134.7m、満載排水量4847トン。主機はCODOG方式、速力29ノット。兵装は57mm単装砲Mk3が１門（前甲板）、ESSM用８セル（前後４列×左右２列）垂直発射機Mk48が２基（煙突両舷）、ハープーン・ブロック�U４連装発射筒２基（煙突前方両舷、内舷向き）、ファランクス・ブロック�TＢ１基、324mm短魚雷連装発射管Mk32mod.9が２基（Mk48VLS後方両舷、前方斜め向き固定）など。CH-124AヘリまたはCH-148ヘリ１機を搭載できる。乗員215名。2010年10月1日から改修に入っており、2016年11月29日に全12隻の改装を終えた。2016年4-5月、FFH331バンクーバーがハープーン・ブロック�Uを対地モードで発射し、対地攻撃能力の獲得を証明した。2017年9月、追加改修用リンク16端末が納入された。2018年6月、艦載ヘリとしてCH-148の運用を開始。2021年からシー・ジラフ180レーダーを搭載予定。更に対潜戦システム、戦闘システム、電子戦システム、艦対空ミサイル（ESSMブロック�U導入）などの改良を行っていく予定である。参考：月刊軍事研究4,’18、12,’15、月刊世界の艦船11,’16、10,’17、3,’19、月刊JWings1,’21、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜ハリファックス級ＰＤＭＳＵ＞：PDMSUはPoint Defence Missile System Upgradeの略。個艦防空能力強化改修で、指揮管制システムを改良し、ESSMブロック�U艦対空ミサイルを導入する。2024年6月にIOCを達成した。参考：月刊世界の艦船9,’24

＜ハリファックス国際安全保障会議＞：ハリファックス・インターナショナル・セキュリティー・フォーラムが主催・カナダ国防相が後援して2009年から開催されている国際会議。2009年に第１回が開催され、欧米諸国に加え、日本の政府関係者も参加している。参考：MAMOR vol.83

＜ハリボマー＞：ハリケーン・シリーズ（戦闘機）を参照。

＜はりま＞：AOS-5202（音響測定艦）を参照。

＜ハリマウ＞：インドネシア陸軍中戦車Harimau。インドネシアのPT PINDAD社とトルコのFNSSが共同開発した。車体はＶ字底部でやや背が高い。下部転輪はダブルタイプ片側６組で、下部転輪頂部にかかるくらいのスカートを持つ。主砲はコッカリル社製105mm戦車砲（自動装填装置付き）、副武装は7.62mm機銃。装甲レベルは全周STANAG4569レベル４で、増加装甲を付ければレベル５になる。全長9.105m、全幅3.360m、全高2.456m、全備重量32-35トン。エンジンはキャタピラーディーゼル社製C13ディーゼル、トランスミッションはアリソン／キャタピラー社製X300フルオートマチック、最大速度70km。2019年から量産し、44両を調達予定。参考：月刊軍事研究4,’19

＜播磨造船所＞：1960年、石川島重工と合併して石川島播磨重工になった。参考：月刊世界の艦船6,’11

＜播磨造船所本社工場＞：太平洋戦争時はＡ型戦時標準貨物船24隻とＢ型戦時標準貨物船７隻を建造した。参考：戦時標準船入門

＜播磨造船松浦造船所＞：Ｅ型戦時標準貨物船建造のため新設された造船所。年産100隻が目標で、総トン数1000トン級の複数建造用船渠（全長240m）を２基備える。作業員4110人のうち3020人が囚人だった。参考：戦時標準船入門

＜バリヤ＞：クラッシュ・バリア（航空自衛隊）を参照。

＜バリヤ作業車＞：U-LG4YH41。航空自衛隊の荷役車両で、不時着航空機拘束用のバリヤを復旧したり保守点検したりする。キャビン後方にクレーンを持つ。全長5.99m、全幅1.885m、全高2.52m、車重3.465トン、最大積載量2.5トン。エンジンはFD42直列４気筒ディーゼル（4214cc、125馬力）で、トランスミッションはRS5R50A（前進５段・後進１段）、最大速度110km、燃料タンク容量100リットル。乗員６名。いすゞ自動車製。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊軍事研究8,’18

＜バリュート＞：BALLoon-com-parachUTEの略。風圧により膨張するエアバッグで、Mk80シリーズの尾部に装着して高抵抗爆弾にする。トスボミングや急降下爆撃にも対応していて、飛行速度200-700ノットで使用でき、投下されると円筒形の収容部からエアバッグが放出され、４ヵ所のラムエアダクト（孔）から外気が入り込んで膨張する。投下時に非膨張を選択可能で、この場合は普通の低抵抗爆弾になる。参考：U.S.ウェポン・ハンドブック、月刊JWings5,’24、11,’12

　＜ＢＳＵ−４９／Ｂ＞：Mk82用。参考：月刊JWings11,’12

　＜ＢＳＵ−５０／Ｂ＞：Mk84用。参考：月刊JWings11,’12

　＜ＢＳＵ−８５／Ｂ＞：Mk83用。参考：月刊JWings11,’12

＜バリリア＞：イタリア海軍の潜水艦。ドイツ海軍がフィアット社のディーゼルエンジンを試す目的で建造させたもので、U-42潜水艦となる予定だったが、引き渡す前に第１次大戦が勃発したため、イタリア海軍がこの名を付けて使用した。参考：Ｕボート入門

＜バリンデリー＞：K255（フリゲート）を参照。

＜ハル＞：DD-350（ファラガット級駆逐艦）またはDD-945（フォレスト・シャーマン級駆逐艦）を参照。

＜ハル＞：Hull。船体のこと。参考：米海軍サバイバルマニュアル

＜バル＞：九九式艦上爆撃機シリーズまたはKh-35（地対艦ミサイル）を参照。

＜バルーニング＞：Ballooning。航空機が降下するとも上昇するともつかない状態になること。軽飛行機が着陸する直前、地面効果で揚力が増したところで上げ舵を余計にとってしまった時に良く発生し、いつまでもフワフワ浮いてなかなか接地してくれず、うっかり速度を落とすと失速して滑走路にドスンと落ちたりする。低翼面荷重、無風または軽い追い風、強い日射（上昇気流が発生する）、低翼機などで起きやすい。その状態での失速速度を掴み、惑わされないようにするのが肝心。参考：航空用語事典増補改訂版

＜パルヴィン級＞：イラン海軍哨戒艇Parvin級。兵装はC-704ナスル艦対艦ミサイル単装発射筒２基。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バルエス＞：日本海軍士官のスラングで、不見転芸者のこと。参考：帝国陸海軍事典

＜はるかぜ＞：DD-101（護衛艦）またはLM-1（連絡機）を参照。

＜春風（初代）＞：日本海軍神風型駆逐艦９番艦。明治39年5月14日竣工。大正元年8月28日、三等駆逐艦に類別変更された。大正13年12月1日に掃海艇に転籍となった。昭和3年4月1日除籍され、7月6日に廃駆逐艦第14号となり、昭和4年1月31日に廃船となった。参考：日本駆逐艦史

＜春風（２代目）＞：日本海軍神風型（２代目）駆逐艦３番艦。大正12年5月31日就役、第５駆逐艦の名称で一等駆逐艦に類別された。大正13年4月24日、第５号駆逐艦に名称変更。昭和3年8月1日に春風と名称変更された。昭和8年頃、煙突を延長。昭和10-11年、性能改善工事を行い、常備排水量が1784トンに増加、速力は34ノットに低下した。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時には建制上も兵力部署も第５駆逐隊に所属していた。昭和17年2月27日、スラバヤ沖海戦に参加。3月1日、バタビア沖海戦で損傷。11月12日、第３次ソロモン海戦に参加。11月16日、スラバヤ北水道で触雷して中破した。昭和18年1月16日、スラバヤ北水道付近で触雷し、船体前部を切断、大破した。昭和19年6月4日、高雄から佐世保に向かっていたところ、瑞穂丸と接触して損傷した。10月24日、ルソン海峡西でSS-314シャークを撃沈した。11月4日、ルソン海峡でアメリカ海軍潜水艦の雷撃を受けて中破した。昭和20年1月21日、馬公でアメリカ海軍機動部隊の攻撃を受けて中破した。8月15日の終戦時には中破状態だった。11月20日に除籍され、船体は京都府竹野港の防波堤となった。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船2,’13、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜はるかぜ型＞：海上自衛隊甲型警備艦。海上自衛隊が1953年度（昭和28年度）計画で建造した、戦後初のDDである。船体は国産だが、兵装は相互安全保障法MSAに基づき全てアメリカから供与された。白露型とギアリング級がベースで、当初は基準排水量1600トンを予定したが、途中で要求が増大したので100トン増やしている。保安庁技術研究所は1952年8月に創設されたばかりで設計能力が無かったため、日本海軍技術士官や民間技術者の協力を仰ぎ、最終的に財団法人船舶設計協会を設立して委託した。船型は平甲板型、構造は主要部が縦肋骨構造（ギアリング級方式）で前後部・艦底部のみ横肋骨構造（白露型方式）、素材は船殻が軟鋼、機関区画など重要部がスプリンター防御のため溶接用高張力鋼（後のNS30）で、溶接を多用するが強度部材は鋲止めとしている。船体は幅を広めにして安定性や強度を確保し、船殻重量を減らしたが、速力性能的には不利なため、小型のバルバス・バウを採用し、艦尾は爆雷投下の便も考慮してトランサム・スターンにした。強いシーアとフレアー、水線部付近にナックル、艦尾船底にスケグを持ち、当時の潜水能力の低い潜水艦を体当たりで沈めるために衝角も付いている。艦橋の真下あたりにソナーがあり、船体中央付近にビルジキールを持つ。機関部は缶・機・缶・機のシフト配置（前方が左舷機、後方が右舷機）で、主機は比較のためにDD-101（手動嵌脱式の日本海軍方式）とDD-102（巡航タービンを省いたアメリカ海軍方式）で別形式のものを搭載した。プロペラは日本海軍のチャートを使用して設計している。舵は半平衡舵２枚で、斜めに突き出す。船体は艦首部で3-4層、機関部より後方で２層の甲板からなる。上構は前後に長く、前から40mm機関砲、ヘッジホッグ、艦橋、三脚マスト、前部煙突、後部煙突、40mm機関砲（１甲板かさ上げ）、52番砲が並ぶ。艦橋付近の乾舷が低いため、ブルワークを設置した。AN/SPS-6対空レーダー（マスト頂部）、OPS-3対水上レーダー（AN/SPS-6後方の単脚マスト上）、QHBアクティブソナー（使用周波数25.5kHz）、QDA攻撃用ソナーを搭載する。FCSは127mm砲がMk51、40mm機関砲がMk63で、前者は船体前部に１基、後者は前後に１基ずつ装備された。主砲用FCSに測距レーダーが無いので、水上戦闘能力に問題がある。ESMは国産（デッドコピー）のOLR-3。応急甲板は第１甲板である。科員居住区は第２甲板レベルにあり、総員分の３段式寝台（不要時は壁に折り畳む吊りベッド）と衣服箱を設け、寝室と食堂を分離、主缶用造水装置の水を流用することで真水割り当てを日本海軍時代の５倍にあたる１日５リットルに増やし、飲水用の冷水噴水器を装備、主要戦闘区画に冷房を導入するなどの配慮を行っている。ただ設計途中で司令部設備（１番艦は群司令部用、２番艦は自衛艦隊司令部用。司令部幕僚は６人部屋、個艦幹部は８人部屋）を増設し、電子機器や乗員も増えたため、廃熱処理能力が不足して艦内に熱が籠もり、居住区自体も科員１名あたり面積1.75平方メートルと狭く、居住性は悪かった。司令公室、士官室、食堂は上構にあり、士官室は1-2段ベッド。家具は軽合金製、椅子やカーテンなどは難燃性合成樹脂製で、火災を助長しないようにした。艦橋はアルミ合金で製作して軽量化したが、下部構造が波をかぶって腐食するという問題が発生した。全長109m、全幅10.5m、深さ6.4m、吃水3.7m、基準排水量1700トン／1754トン（DD-102竣工時）、常備排水量2156トン（DD-102竣工時）、満載排水量2300トン／2384トン（DD-102竣工時）。船殻重量601トン。主機はギヤード蒸気タービン（DD-101は三菱造船製エッシャーワイス衝動型手動嵌脱式巡航タービン付き高・中・低圧型、DD-102は新三菱重工製ウェスティングハウス反動型高・低圧型）２基、主缶は水管缶（蒸気圧2.94MPa、温度400℃。DD-101は日立B&W・インテグラルファネス型４胴で蒸気発生量毎時63トン、DD-102は三菱神戸CE舶用２胴水管型・空気予熱器付きで蒸気発生量毎時62トン）２基、出力30000馬力、３翅固定ピッチプロペラ２軸推進、最大速力30ノット、航続距離6000海里（20ノット。18ノット？）。主発電機は容量350kVAのもの２基、停泊発電機は容量100kVAのディーゼル発電機１基。兵装は127mm単装砲Mk30が３門（上甲板前後に１門ずつ、上構後部に１門）、ボフォース40mm４連装機関砲Mk2が２基（51番砲後方甲板室上、52番砲前方架台上）、ヘッジホッグ２基（艦橋前方）、Ｋ砲８基（艦尾甲板両舷４基ずつ）、爆雷投下軌条２条（艦尾甲板）。乗員247名（240名？）。DD-101はるかぜとDD-102ゆきかぜが1956年に竣工した。1958年、はるかぜのみFCSをヤベルクに換装した。1959年1-3月、IFFや洋上給油装置などを装備し、戦闘区画の一部に冷房を設置、爆雷兵装の半分（Ｋ砲４基、爆雷投下軌条１条、爆雷36個）を撤去してMk2短魚雷落射機２基（Mk32短魚雷８本）を搭載した。ソナーはSQS-11A捜索用ソナーとSQR-4/SQA-4攻撃用ソナーに、電子戦装置はQLR-4に換装し、ゆきかぜはFCSをMk57にした。1967年、はるかぜが捜索ソナーをAN/SQS-30（AN/SQS-29J？）に換装した。1975年度以降、開発指導隊群所属となり、実用実験任務に就き、1985年に２隻とも退役した。参考：海上自衛隊全艦艇史、艦船メカニズム図鑑、月刊世界の艦船11,'17増刊、7,'23、4,’13、1,’17、12,'21、8,’11増刊、4,’13、10,’06、1,’79増刊、5,’02増刊、3,’10、6,’11、5,’18、月刊軍事研究9,’03、自衛隊装備カタログ1981、丸スペシャルNo.78

＜バルカン誘導爆弾＞：スーダンのサハット・アビエーション・グループが開発した誘導爆弾。投下されると滑空翼を展開して飛翔する。誘導はINS/GPS。射程15-80km。威力半径150m。参考：月刊軍事研究1,’17

＜バルカン３＞：P-1000（巡航ミサイル）を参照。

＜バルカン作戦＞：第２次大戦時の北アフリカ戦で連合軍が行った、枢軸軍への攻勢作戦。マレト防衛線を突破した連合軍は、枢軸軍をチュニジア北東部、アンフィタビル−セラト岬を結ぶラインの奥に追いつめた。配置は南のアンフィタビル周辺にイギリス第８軍、その西にフランス第19軍団、その北にイギリス第９軍団、更に北にイギリス第５軍団、地中海に面する最も北にアメリカ第２軍団である。4月19日夜、イギリス第８軍が攻撃を開始。20日、これを牽制と見た枢軸軍はイギリス第５軍団に対して反攻、出鼻を挫こうとしたが、イギリス軍に阻止された。4月22日、イギリス第５・第９軍団、アメリカ第２軍団が東進を開始。チュニスへの攻撃発起点に進出を終了した。参考：歴史群像10,’06

＜バルカン症候群＞：2000年のNATO軍によるユーゴ爆撃後、コソボ住民や治安部隊兵士の間に発症した症候群。湾岸戦争症候群と同じく、脱力感などの慢性症状を訴える。参考：月刊JWings1,’01

＜バルカン・ファランクス＞：ファランクス・シリーズ（CIWS）を参照。

＜バルカン砲＞：M61シリーズ（ガトリング砲）を参照。

＜バルカン防空システム＞：VADS（高射機関砲）を参照。

＜バルキリー＞：DDG-84（駆逐艦）またはXB-70（試作爆撃機）またはXQ-58A（試作無人機）を参照。

＜ハルク＞：倉庫や牢獄として使用される廃船または定係練習艦のこと。参考：月刊世界の艦船11,’00

＜バルク＞：R-39M（SLBM）を参照。

＜バルグジン＞：RS-27（ICBM）を参照。

＜バルクヘッド＞：Bulkhead、隔壁。艦船においては船体内を縦横に区切る壁で、一定間隔で防水壁となっている。キールから主甲板に達する横隔壁は、船体強度を保つのにも役立つ。軍用艦では最外側縦隔壁（Holding Bulkhead）の水面下外面に二重のタンクを設置し、外側にオイルや水を入れ、内側を空（Void）にしておくことで魚雷の衝撃を吸収するようにしている。航空機においては区画分割用の隔壁のことで、単なる仕切りから圧力隔壁まで大小様々な隔壁がある。参考：米海軍サバイバルマニュアル、月刊JWings10,’09別冊付録

＜バルクホルン＞：ゲルハルト・バルクホルン（Gerhard Barkhorn）。ドイツ空軍エース。1919年3月20日、東プロイセンのケーニッヒスベルク生まれ。1937年11月、ドイツ空軍に入隊。1939年、第２戦闘航空団第�T飛行隊第３中隊に配属された。1940年8月1日、第52戦闘航空団第�U飛行隊第６中隊に転属となった。1941年7月2日、DB-3爆撃機を撃墜して初撃墜を記録。1942年3月1日、中尉に昇進し、第52戦闘航空団第４飛行隊の中隊長となった。5月に７機を撃墜。以降撃墜ペースが跳ね上がり、6月に16機、7月に31機を撃墜、8月23日に通算64機撃墜で騎士鉄十字章を受章した。12月、100機撃墜を達成。1943年1月11日、105機撃墜で柏葉騎士鉄十字章を受章。9月1日、162機撃墜を達成。大尉となり、第52戦闘航空団第２飛行隊司令官となった。11月30日、通算５人目となる200機撃墜を達成。1944年1月、1000回出撃を達成。2月13日、通算３人目となる250機撃墜を達成。5月31日、272機撃墜を達成したが、P-39の攻撃にあって被弾負傷、５ヶ月間の療養を余儀無くされた。1945年1月5日、300機撃墜を達成。1月16日、少佐に昇進し、第６戦闘航空団司令官となった。4月15日、第44戦闘団に転属となった。Me262での２回目の出撃でアメリカ爆撃機を攻撃中に右エンジンが停止、不時着の際に重傷を負って入院したまま終戦となった。最終階級は少佐。総出撃回数1104回、撃墜機数301機（全てソビエト機）。被撃墜回数９回。戦後は西ドイツ空軍に入隊して戦術攻撃航空軍司令官（少将）で退職。1983年1月8日、73歳で死去した。参考：月刊JWings8,’11、グラフィックアクション36

＜バルコム８型＞：ネウストラシムイ級（フリゲート）を参照。

＜ハルコン＞：C-101海外シリーズ（練習機）を参照。

＜バルコン装置＞：ドイツ海軍Ｕボート用パッシブソナー、Balkon（バルコニー）。キール前方にゴンドラ状の張り出しを設置し、48個の受波器を２列に分けて並べ、各受波器の感知する音量の差から方位を判断するものである。船体の低い位置に設置してあるため浮上時でも聴音が可能で、可聴範囲は前方象限300度に及ぶ。測定時には艦を停止させる必要があったが、海が平穏なら50海里先の船団や駆逐艦を精度プラスマイナス２度で探知できた。1943年から標準装備とされ、既存のＵボートにも順次搭載された。1944年には受波器を144個に増やした水中高速航行用のものも開発されたが、搭載予定の�]�]�Y型を建造中に終戦を迎えた。参考：ナチスＵボート、月刊丸5,’07、Ｕボート入門

＜春作戦＞：ユーゴスラビア内戦における、クロアチア軍のE70幹線道路奪回作戦。E70道路はクロアチア政府とセルビア人勢力の経済協力合意に基づいて1994年12月に開通したが、1995年4月28日にセルビア人が刺殺された報復として道路を走行していたクロアチア人車輌が銃撃を受け４人が死傷する事件が発生、その後セルビア人勢力が一部を一方的に封鎖していた。1995年5月1日未明、E70道路沿いを、特殊部隊2000名、戦車隊、砲兵を含むクロアチア軍が進撃。西スラボニア地方でセルビア人が封鎖していた20kmの区間を２日間で制圧し、西スラボニア地方でセルビア人勢力が首都と称していたオクチャニと、北のパクラツを占領、5月2日に作戦を終了した。パクラツではセルビア人男性2000人が拘束された。航空支援も行われ、西スラボニア地方南部でボスニア・ヘルツェゴビナと国境を接するスタラグラディシュカの町にかかっていた橋梁をMiG-21戦闘機２機で攻撃したが、破壊には失敗した。参考：月刊軍事研究8,’95

＜バルザック＞：ミラージュ�V戦闘機（試作型）を参照。

＜バルザック�X＞：ミラージュ�V戦闘機ファミリーを参照。

＜バルサム＞：K72（コルベット）を参照。

＜バルザム＞：ソ連海軍バルザム型電子情報収集艦Balsam（Balzam？）。参考：月刊世界の艦船8,’82増刊

＜バルザム型＞：ソ連海軍電子情報収集艦Balsam（Balzam？）型。前後の上部構造物及び煙突上に１本ずつのマストを持つ。前方上部構造物上のマスト前後には大型のレドームがある。全長105m、全幅15.5m、吃水5m、満載排水量4500トン。主機はディーゼルで、速力20ノット。自衛用に30mmCIWSを１基と、SA-N-5対空ミサイル４連装発射機を２基搭載する。バルザム、プリバルチカなどが就役し、1980年に西側が認識した。参考：月刊世界の艦船10,’06、8,’82増刊

＜はるさめ＞：DD-102（２代目むらさめ型護衛艦）またはDD-109（初代むらさめ型護衛艦）を参照。

＜春雨（初代）＞：日本海軍春雨型駆逐艦１番艦。明治36年6月26日竣工、軍艦（駆逐艦）に類別された。明治38年12月12日、駆逐艦に類別変更。明治44年11月24日、横須賀から佐世保に向かう途中で嵐に遭い、三重県鳥羽沖で座礁して沈没した。地元住民らが乗員64名の救助にあたったが、隊司令と艦長を含む44名が死亡した。明治44年12月28日に除籍され、大正元年8月1日に沈没したまま売却された。明治45年から三重県鳥羽市で供養祭が行われている。2011年11月24日、殉難100周年慰霊祭が鳥羽市相差町春雨公園で行われ、護衛艦隊司令官やDD-102はるさめ乗員が参加した。2012年11月24日、殉難101周年供養祭が行われた。参考：日本駆逐艦史、月刊世界の艦船2,’12、朝雲

＜春雨（２代目）＞：日本海軍白露型駆逐艦５番艦Harusame。昭和12年8月26日竣工、一等駆逐艦に類別され、第２駆逐隊に編入された。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制も兵力部署も第２駆逐隊に所属していた。昭和17年6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。11月13日、第３次ソロモン海戦に参加。昭和18年1月24日、ウエワク西方11海里でアメリカ潜水艦の雷撃を受けて大破した。昭和19年6月8日、渾作戦に参加。マノクワリ北西80海里で爆撃を受けて沈没し、8月10日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’14、10,’18、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜春雨型＞：日本海軍駆逐艦で、同型艦７隻全て国産（５隻が横須賀工廠、２隻が呉工廠）であり、初の国産駆逐艦となった。前半分はイギリスのヤーロー型、後半分はソーニクロフト型に似ており、両者の長所を取り入れた艦型となっている。ヤーロー型３胴缶を改良した国産水管缶を搭載したが、工作精度に問題があって所定の馬力を出せない艦もあったらしい。舵は吊り舵で、全体が水面下にある。垂線間長69.2m、全幅6.6m、平均吃水1.8m、常備排水量375トン。主機は直立式４気筒三段膨張レシプロ蒸気機械（気筒直径は高圧20.5インチ・521mm、中圧31.5インチ・800mm、低圧34インチ・864mm、行程18インチ・457mm）２基、主缶は艦本式（後にイ号艦本式と改称）石炭専焼水管缶（蒸気圧力17.6気圧、飽和温度）４基で、出力6000馬力、２軸推進、速力29ノット、航続距離は10ノットで1200海里。兵装は40口径８サンチ単装速射砲２門、40口径5.7サンチ単装速射砲４門、45サンチ単装魚雷発射管２門で、６番艦以降は5.7サンチ単装砲を短８サンチ砲に換装している。乗員62名。1-5番艦も後に5.7サンチ単装砲を短８サンチ砲に換装した。明治41年頃から無線用の後部マストを追加している。春雨、村雨、速鳥、朝霧、有明、吹雪、霰が明治36-38年に就役し、日露戦争に参加した。参考：日本駆逐艦史、月刊世界の艦船12,’10、5,’11

＜バルザン級＞：カタール海軍ミサイル艇Barzan級。イギリスのVita級を導入したものである。兵装はエグゾセMM40ブロック�V４連装発射筒２基、ミストラル艦対空ミサイル６連装発射機１基、ゴールキーパー１基、76mm砲１門。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バルシ＞：イラン軍弾道ミサイル・ロケット弾用クラスター弾頭Barshi。重量17kgの弾頭30個を収容しており、総重量は510kgになる。ファテフ／A110弾道ミサイル用弾頭として2014年5月11日に公開された。ゼルザルにも搭載可能。参考：月刊軍事研究10,’14、3,’17

＜バルジ＞：Bulge（洋樽、ビヤ樽）。主船体の舷側に張り出した部分のことで、ブリスターともいう。水雷防御縦壁から外板までの距離を稼いで魚雷の爆発力を減殺するため、第１次大戦中にイギリスで考案された。内部を重油タンクや防水区画とすることで、一層効果が増す。外板の内側に建造当初から組み込んで設計してあるものもあり、インターナル・バルジと呼ばれる。航空機の同様の張り出しもこう称するが、中身は降着装置や燃料タンクなどである。参考：近代戦艦史、月刊JWings2,’00、月刊丸2,’12

＜はるしお＞：SS-563（あさしお型潜水艦）またはSS-583（はるしお型潜水艦）を参照。

＜はるしお型＞：海上自衛隊の潜水艦で、計画番号は1-6番艦がS126、７番艦がS127。ゆうしお型の発展型で、既存の潜水艦が、演習対抗部隊のP-3Cの完全パッシブオペレーションにより突如攻撃を受け為す術無く「撃沈」させられるという事態が多発したため、徹底的な静粛化が図られていて、騒音防止のため二重構造の防振装置を使用しており、プロペラを改良してモーターも低回転化し、マスカー装置や赤外線探知装置も装着した（プロペラ雑音は極小なのでマスカーを装備していないという説もある）。これにより、海上自衛隊の国産潜水艦として初めて静粛性が作戦要求レベルに達したとされ（アメリカ海軍からもお墨付きをもらったという）、後期艦はソノブイを潜望鏡で視認するまでシュノーケル航行していても大丈夫といわれたらしい。89式魚雷を運用可能として打撃力も高めた。海上自衛隊の潜水艦として初めて曳航ソナーと超長波受信装置を搭載しており、尾部下面の縦舵脇には収容用のポッド状突起物があるという。船型は涙滴型、船体は完全複殻式で、シェーカー型耐圧船殻の一部にNS110鋼を採用しており、潜航能力は高い。艦内配置は前から科員居住区／ソナー室、発令所／魚雷発射管室／電池室、士官室／科員食堂／電池室、機械室、電動機室で、ゆうしお型やうずしお型とほぼ同じである。科員居住区、発令所、士官室、機械室に上甲板と繋がるハッチを持つ。艦首部上面には逆探用ソナーを収容するフェアリングが設けられている。主発電機は交流発電機で、静止型整流装置により直流に変換する。指揮管制装置はZYQ-2Bで、ソナーシステムはZQQ-5（１番艦）／ZQQ-5B（２番艦以降）であり、艦首ソナー、艦首上面逆探ソナー、ZQR-1曳航ソナー（１番艦は後日装備、２番艦以降は新造時から搭載）を装備し、セイルにもアクティブソナーを搭載する。ソナー・システムはデジタル化されており、狭帯域探知解析（音紋分析）が可能。潜望鏡は13m潜望鏡１型改３（２番潜望鏡）などで、赤外線探知装置も積んでいる。通信装置としてVLF受信装置と衛星通信受信装置を新たに搭載した。操舵員席はサイドバイサイドで、それぞれにハンドル式の操舵装置とアナログメーターが用意されている。全長77m（あさしおは78m）、全幅10m、深さ10.5m、吃水7.7m、基準排水量2450トン（あさしおは2500トン）、水中排水量3200トン（あさしおは3250トン）。主機はディーゼル・エレクトリック方式で、川崎MAN製12V25/25S複合過給（メカニカルとターボの２段式）直立４サイクル高速ディーゼル（水上3100馬力・水中2700馬力）２基・主発電機２基・主電動機（水上3400馬力・水中7200馬力）１基、水上出力3400馬力、水中出力7200馬力、７翅スキュードプロペラ１軸推進、水上速力12ノット、水中速力20ノット。蓄電池は４群計480基。運用潜航深度350m、最大潜航深度500m。兵装は533mm魚雷発射管HU603B６門（艦前方両側面に３門ずつ）で、89式魚雷、Mk46魚雷、ハープーンを計20本を搭載する。乗員75名（あさしおは71名）。61-04SSで建造され、SS-583はるしお、SS-584なつしお、SS-585はやしお、SS-586あらしお、SS-587わかしお、SS-588ふゆしお、SS-589あさしおの７隻が1990-95年に就役した。あさしおは兵装の性能向上、おやしお型と同様の発令所装備搭載、操舵員の１名化、遠隔操作式シュノーケル装備、トリム注排水移水・発射管注排水自動化、ラバー製ソナードーム搭載といった改良が施されており、就役後すぐAIPを搭載してあさしお型練習潜水艦（実質的にはおやしお型プロトタイプ）に艦種変更されている。なだしおによる衝突事故以降、セイル頂部左舷に円筒形レーダー・リフレクターを装備した取り外し式マストを装着するようになった。2009-13年（TSS-3601あさしおは2017年）に除籍された。参考：自衛隊装備年鑑1996、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊JWings1,’99、月刊世界の艦船9,'15、11,'17増刊、1,’19、11,'20、1,’04、1,’95、5,’02増刊、1,’02、1,’11、10,’12、海上自衛隊全艦艇史、JShips Vol.46、現代の潜水艦、月刊軍事研究9,’10

＜ハルシオン級＞：イギリス海軍掃海スループHalcyon級。ブリッジウォーター級護衛スループをベースに開発されており、船体を一回り小さくして後部に掃海具を搭載している。全長74.7m、基準排水量835トン。速力17ノット。兵装は10.2cm単装高角砲２門。第２次大戦中に後部マストと２番砲を撤去し、20mm機銃などの対空兵装を追加した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜バルジ作戦＞：ラインの守り作戦を参照。

＜ハルシチョフニコフ加速装置＞：VRDK（Vozdushno-Reaktivny Dvigatel Kompressornyi、空気反動エンジン圧縮機）と略す。ソ連の航空エンジン中央研究所TsIAMのハルシチョフニコフ技師が開発した混合動力で、レシプロエンジンでプロペラを回すと共に、動力の一部をドライブシャフトで抽出して補助ジェットエンジンの圧縮機を駆動させるものである。1941年から開発され、スホーイ設計局Su-5試作機とミコヤン設計局I-250試作戦闘機でテストされたが、第２次大戦でドイツに勝ってジェットエンジンの技術を入手できたため、こちらは用無しになった。参考：月刊JWings9,'24、7,’11、世界の傑作機No.120

＜バルス＞：K-480（原潜）またはN011ME（レーダー）またはT-80UM-1（戦車）を参照。

＜パルス９８＞：ロシアのエレクトロポリボール社が開発した電子光学マストParus98。耐圧船殻貫通型攻撃潜望鏡と、非貫通型多目的潜望鏡で構成され、ジャイロスコープによる視準線安定化機能を持ち、画像・音響記録装置、油圧式昇降機構、レーダー、電波探知装置、衛星航法装置などと組み合わされている。多目的潜望鏡は可視光テレビカメラ（視野角5-32度）、赤外線カメラ（視野角９×12度または2.6×４度）、レーザー測距器、GPS/GLONASS衛星航法装置などからなり、攻撃潜望鏡は目視系（倍率1.5-12倍、視野角5-40度）と夜間用暗視テレビカメラ（視野角10×7.5度）で構成される。677型ラダ級潜水艦に搭載された。参考：月刊世界の艦船12,'21、月刊軍事研究11,’15

＜パルス圧縮＞：パルス・レーダーのピーク出力を上げること無く、距離分解能を確保してクラッター受信量の増大を防ぎつつ最大探知距離を拡大する技術。実用レーダー方程式から、信号雑音比は単一受信パルスエネルギーに比例するため、最大探知距離を拡大するには送信パルスのエネルギーを上げれば良く、ピーク出力を増やすか、パルス幅を広げれば良い。しかし前者は最大発生電力の限界（探知距離を２倍にするにはピーク出力を16倍にする必要がある）や他機器との干渉、後者は距離分解能の劣化やクラッター受信量及び最小探知距離の増大といった問題点がある。そこで、送信パルスの占有周波数帯域を拡大して広帯域パルス・レーダー波を送信し、受信する際にマッチドフィルタを通してパルス幅を圧縮する。マッチドフィルタは圧縮後の最大信号雑音比を保持したままパルス幅だけを圧縮するよう設計しておく。これにより、長パルス波を送信しても短パルス波としてのシステム性能を確保でき、送信波と圧縮後受信波の位相関係が保たれるので連続パルス間のコヒーレンシーを利用した信号処理も行える。マッチドフィルタの信号雑音比は単一受信パルスエネルギーに依存し、パルス内の波形には影響されないため、目標探知能力はパルス圧縮処理を行っても同一エネルギーを持つ無変調矩形パルス正弦波信号の場合と同じになる。ただし時間サイドローブの低減やパルス圧縮処理に伴い損失が発生するので、これをレーダー方程式に組み込んで探知距離を算出する必要がある。周波数帯域が広帯域になるが、高電力短パルスで同じ性能を持たせる場合と同じ帯域幅なので、特に問題にはならない。最小探知距離増大だけは解決できないが、近距離専用の短パルス波を別に送信するシステムを組み込んでおけば良い。送信パルスには変調（大部分は符号化位相変調）が加えられるため、逆探知されにくく、適切にコード化された妨害以外は除外できる。1940年にドイツでチャープ方式（アナログ式線形周波数変調）の特許が出願され、その後位相変調によるデジタルパルス圧縮方式が誕生し、更にチャープ方式のアナログ波形をデジタル変換してデジタル処理に置き換える方式が主流となっている。人工衛星など限られた電力で高分解能レーダーを作動させる際には必須の技術である。21世紀に入り、低周波アクティブソナーで浅海域の潜水艦を探知するため、低出力で海底音響反射による残響を抑えつつ短パルス幅で解像度を上げる方法として、アクティブソナーの発信パルス音にパルス圧縮技術を適応する研究が進められている。参考：レーダシステムの基礎理論、月刊エアワールド4,’00、月刊軍事研究3,’99、レーダの基礎、月刊世界の艦船4,’18

　＜位相変調信号によるデジタルパルス圧縮方式＞：送信パルス幅Ｔの送信波をパルス幅τのサブパルスＮ個に分割し、サブパルスそれぞれにパルス圧縮符号列の符号Ｎ個を割り当て、その符号がとる状態の数に等しい位相状態数の位相変調を行い、Ｎ個のサブパルス出力を加算処理してフィルタ出力とすることにより、出力信号のパルス幅を圧縮する。符号列が２値符号の場合には０とπの位相状態を取る２相変調、３値以上の状態数Ｍの場合には２π×ｉ／Ｍ（ｉは０からM-1までの整数）の位相状態を取る多相変調を行う。２相変調で使われるのが1953年に発表されたバーカー符号（Barker code）で、全区間の時間サイドローブ極大値が一定の最大値になるよう設定されており、符号長２（10または11。サイドローブレベルはマイナス6dB）、３（110。マイナス9.5dB）、４（1101または1110。マイナス12dB）、５（11101。マイナス14dB）、７（1110010。マイナス16.9dB）、11（11100010010。マイナス20.8dB）、13（1111100110101。マイナス22.3dB）の７種がある。圧縮比はＮ（＝符号長）で、圧縮パルス幅はサブパルス幅と同じτ、圧縮パルス尖頭値はＮとなる。バーカー符号以外にも最適２値符号列が検索され、サイドローブレベルが最小になる符号列として符号長250でマイナス25.4デシベルのものが確認されている。また、圧縮比を最大にするためシフトレジスタ符号が考案されていて、シフトレジスタ段数ｎの場合に符号長２＾ｎ−１の符号列を得られるが、サイドローブレベルが低いとは限らないので注意。多相変調では位相状態数Ｍ（３以上）の多相符号列を使用し、２値符号列より最大最大サイドローブレベルが低く、ドップラー周波数偏移耐性が高くなるよう工夫する。送信波をＭ個に分割し、更にＭ個に分割して行列により位相を付与するフランク符号（Frank code）では、パルス圧縮比がＭの２乗、最大サイドローブレベルは１／（10×Ｍ＾２）となり、符号長が同一のシフトレジスタ符号に対して最大サイドローブレベルが10dBくらい改善する。それでもチャープ方式に比べると時間サイドローブ特性が悪い、ドップラー周波数偏移への対応が不十分といった欠点があり、チャープ方式のデジタル化にほぼ後を譲った。参考：レーダシステムの基礎理論

　＜チャープ方式＞：矩形パルスを包絡線とする正弦波に線形周波数変調LFM（Linear Frequency Modulation）を行って送信し、受信波をマッチドフィルタの１つであるパルス圧縮フィルタに通して圧縮後パルスを取り出す方式のこと。アメリカのベル研究所でChirpという名称が使用されたため、この名が付いており、アメリカでは1945年に特許が出されて1953年に登録されているが、それより前の1940年にドイツで特許出願が行われている。持続時間Ｔのパルス送信波を、経過時間に比例して周波数を高くする（または低くする）線形変調をかけて送信し、目標から返ってきた受信波をパルス圧縮フィルタに入力する。パルス圧縮フィルタには受信波各点の信号電圧によりインパルス応答が励起され、その波形は送信波を左右反転させたものとなり、周波数は送信波と逆に経過時間に比例して周波数が低く（または高く）なっていて、パルス圧縮フィルタの出力信号は全インパルス応答の積分となり、LFM信号とインパルス応答との畳み込み積分式により算出される。パルス圧縮フィルタは、時刻Ｔにおいて信号雑音比が最大となるようなマッチドフィルタとして設計されており、パルス圧縮フィルタに受信波信号が入り始めてからＴだけ時間が経過して受信波がフィルタと完全に重なると、全体が積分されて大きな信号が出力されるが、受信波には周波数変調がかけられているため、それ以外の時刻では互いの位相がずれてしまい、重なる部分が一気に小さくなって積分量すなわち出力信号も小さくなるため、元の矩形パルス包絡線に近い値を取るのはＴの近傍のみとなり、パルス幅がぐっと狭くなる。圧縮後のパルス幅は、送信波の周波数変調幅（最大周波数マイナス最小周波数）をＢとすると、だいたいＢの逆数に等しく、元のパルス幅が広いほど、分解能が高くなる。出力信号の大きさは、周波数変調幅、圧縮後パルス時間、時間サイドローブの大きさに影響を受けない。ただ出力信号が元の矩形パルス包絡線に近くなるのはＴの近傍のみとはいえ、圧縮パルスの前後にマイナス13.2デシベルの信号が発生してしまう。これは時間サイドローブと呼ばれ、目標を覆い隠したり幻の目標を出現させたりする。これを低減する方法の１つとして、受信後のLFM波形に周波数領域での重み付けを行うものがあるが、フィルタがマッチドフィルタではなくなるのでピーク出力が下がり信号対雑音比が劣化する、圧縮パルス幅が拡大するといった欠点がある。別の方法として、非線形周波数変調をかける方法があり、マッチドフィルタとしての特性を保ったまま時間サイドローブを低減できるが、どのような周波数変調が最適になるか定めるのが難しい、ドップラー周波数偏移に弱く位置誤差や損失が発生するといった欠点がある。パルス圧縮フィルタは最大遅延時間100マイクロ秒弱を達成する必要があるが、チャープ方式開発当初は電気的手段で達成することができず、信号を超音波に変換し、表面弾性波として圧電結晶表面を伝播させ、周波数ごとに伝播経路の長さを変えることで周波数に応じた遅延量を与え、電気信号に戻すという表面弾性波分散遅延線（Surface Acoustic Wace Dispersive　Delay Line）パルス圧縮フィルタが使用された。小型単純低コストだが、伝播経路の長さで遅延秒時が決まるため、作成できる圧電結晶の大きさでパルス長の限界が決定されてしまう。デジタル処理の発達で位相変調方式が主流となり、一旦廃れたが、時間サイドローブ特性や耐ドップラー特性に優れており、高速デジタル処理が可能となったことに伴ってアナログパルス信号をパルス圧縮用集積回路でデジタル信号に置換してパルス圧縮を行うようになった。この際、時間領域のパルス圧縮処理をデジタルで行おうとすると、畳み込み積分の演算に膨大な計算が必要になるため、時間領域の信号波形と周波数領域の周波数スペクトルとの間でフーリエ変換を行い、得られた圧縮パルス信号の周波数スペクトルを逆フーリエ変換して時間領域に戻して畳み込み積分と同じ結果を取得（コンボリューション定理）、圧縮パルス信号として出力する方式をとり、乗算処理だけで済ませる。この処理は受信信号スペクトルに整合した参照スペクトルでフィルタリングを行うため、整合フィルタリングと呼ばれる。デジタル高速処理により、広パルス幅への対応、非線形周波数変調、重み付けなどを簡単に実行でき、最適な圧縮パルス信号を得ることが可能で、パルス幅を20分の１に圧縮してピーク出力を50倍にするような処理も行える。参考：レーダシステムの基礎理論、レーダの基礎

＜パルス繰り返し時間＞：PRT（Pulse Repetition Time）と略す。パルス・レーダーにおける送信パルス間の時間のこと。参考：レーダの基礎

＜パルス繰り返し周波数＞：PRF（Pulse Repetition Frequency）と略す。レーダー波の周波数と紛らわしいので、単にパルス繰り返し数ともいう。パルス・レーダーに於いて、１秒間にレーダー波パルスを放出する回数を表す。送信パルスを発信してから次のパルスを発信するまでの時間の逆数になる。PRFが高ければ１秒間に何度も反射波を受信できるので測距精度が高くなるが、受信までの時間が短くなるので、最大探知距離も短くなる。距離分解能の向上にはパルス幅も関係する。参考：月刊軍事研究5,’13、月刊エアワールド4,’00、連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜パルス・ジェットエンジン＞：圧縮機とタービンの無いジェットエンジン。圧縮機の代わりにシャッターが付いており、スパークプラグにより燃焼室で燃料を燃焼させると、発生する高圧でシャッターが閉じて燃焼ガスが後方に噴射され、推力を生じる。圧力が下がるとシャッターが再び開いて空気が入ってくるので、タイミングを見て燃料を噴射し、スパークプラグで点火するのを繰り返す。構造は簡単だが、熱効率が低く、間欠燃焼なので推力も低く、振動と騒音が激しい。前に進んでいないと空気が入らずエンジンが作動しないので、始動の際にはカタパルトやロケットブースターで加速してやる必要がある。参考：月刊JWings5,’12、1,’01

＜パルス・ジェネレータ＞：自衛隊の機器。アジレント・テクノロジーまたは東陽テクニカが受注している。参考：月刊軍事研究7,’09、6,’13

＜ハルステッド＞：K556（フリゲート）を参照。

＜パルス・デトネーション・エンジン＞：PDEを参照。

＜パルス・ドップラー高度走査＞：AN/APY-2（レーダー）を参照。

＜パルス・ドップラー非高度走査＞：AN/APY-2（レーダー）を参照。

＜パルス・ドップラー・レーダー＞：ドップラー・レーダーを参照。

＜パルス／パターンジェネレータ＞：自衛隊の機器。アジレント・テクノロジー製。参考：月刊軍事研究7,’15

＜パルス発信機（ＡＩＡ混合装置用）＞：自衛隊の機器。三興通商が受注している。参考：月刊軍事研究5,’17

＜パルス幅＞：パルス・レーダーにおいて、１回のレーダー波パルスを送信する時間のこと。広いと近接目標を１つと認識してしまったり（空間分解能の悪化）、送信中に前の受信パルスが返って来て測距できなくなったりするが、狭いとノイズが混入したり、探知距離が短くなったりする。これを解決するためにパルス圧縮技術が開発された。参考：月刊軍事研究5,’13、レーダの基礎

＜パルス幅弁別＞：PWDを参照。

＜パルス分析器＞：自衛隊の機器。アジレント・テクノロジー製。参考：月刊軍事研究1,’11

＜パルス・レーダー＞：電波（レーダー波）を短い間隔で間欠的に送信するレーダー。レーダー波を送信していない間は、反射波の受信を行えるので、送受信が１つのアンテナで済む。システムは送信部（パルス発生器、変調器、電力増幅器／発振器）、送信系高周波伝送線路（送受切替器、送信アンテナ）、受信系高周波伝送線路（受信アンテナ、送受切替器）、受信部（低雑音高周波増幅器、ミキサ・局部発振器、狭帯域フィルタ、中間周波増幅器）、検波器、ビデオ増幅器、表示器からなる。パルス発生器でパルス信号を発生させ変調器に送り、変調器は電力増幅器（またはマグネトロンなどの発振器）に変調を付与、電力増幅器（または発振器）が高周波送信パルス信号を作り、送受切替器が送信アンテナへと送信電波を送ると共に、分波器（Duplexer）が受信系高周波伝送線路を遮断して強力な送信電波流入による受信系の破壊を防ぐ。送信パルス波はＸ軸に時間、Ｙ軸に出力を取ると持続時間の短い矩形に振幅変調されており、送信パルス波のピーク出力はパルス内平均電力、パルス幅はパルス発信時間となる。パルス波を送信すると送受切替器が一定時間だけ受信側に切り替わる。受信信号（目標からの反射波だけでなく雑音なども含まれる）を受信アンテナ（通常は送信アンテナと共用）が受信すると、送受切替器が受信部に導き、低雑音高周波増幅器が内部雑音の発生を最小限に抑えつつ受信信号を増幅（スーパーヘテロダイン方式が多い）、ミキサーが高周波信号を中間周波信号に変換し、狭帯域フィルタで帯域幅をパルス幅の逆数に絞ってレーダー信号の信号対雑音比を最大化、中間周波増幅器で信号を増幅し、検波器で直流パルス信号に転換、ビデオ増幅器で増幅し、PPIなどの表示器に表示する。検波器の前後に信号処理機を置いて受信信号品質向上や検出性能改善を図ることもある。また、送受信信号の位相のずれを利用した信号処理を行う場合は、共通の発信器により送信系と受信系を接続する。パルス電波を送信している間は反射波が強烈な送信波にブロックされ、受信機での反射波受信が不可能になるため、パルス幅（電波送信時間）を２で割って光の速さを掛けた距離よりも近い目標の距離を測ることができない。また、反射波がパルス間隔（パルス繰り返し時間）を越えて受信されると、前回送信したレーダー波が遠距離目標に反射して受信された（二次周回エコー、Second-time-around echoという）のか、今回送信したレーダー波が近距離目標に反射して受信されたのか区別が付かなくなる、目標距離の多義性（Ambiguity）が生じるため、最大測距距離をパルス間隔を２で割って光の速さを掛けた距離よりも短く設定し、二次周回エコーによる間違いを防ぐ。この時の最大測距距離をMaximum unambignous rangeという。普通は遠距離目標からの反射波の方が小さい信号になるが、目標のRCSによっては遠距離でも強烈な反射波が返ってくるので、パルス間隔が出来るだけ大きくなるようにしておく。二次周回エコーによる誤認防止にはスタガ方式やジェッター方式といった手法も使用される。設計の際は最大探知距離としてMaximum unambignous range をまず決める。これはパルス間隔の半分×光速に等しいので、これでパルス繰り返し時間が決まり、パルス繰り返し周波数も決まる。次に平均送信電力と距離分解能を決めてパルス幅が決まる。次いで運用目標に合わせて水平ビーム幅と垂直ビーム幅を決め、用途により周波数を決定し、それに合わせてアンテナを設計する。最後に捜索速度（スキャン速度）を決定して設計終了。電波をパルス状に発信するので送信出力を大きくせねばならず、逆探知されやすいので、パルス圧縮などの工夫を入れる。参考：レーダシステムの基礎理論、レーダの基礎、月刊エアワールド4,’00、月刊JWings7,’19

＜ハル・スワップ＞：シップ・スワップを参照。

＜ハルゼー＞：CG-23（巡洋艦）またはDDG-97（駆逐艦）を参照。

＜ハルゼー＞：ウィリアム・フレデリック・ハルゼー・ジュニア（William Frederick Halsey, Jr.）。1882年10月30日、ニュージャージー州エリザベス生まれ。1899年、ヴァージニア大学医学部に進学。軍医として海軍に入隊する予定だったが、在学中にアナポリス兵学校の推薦を得たため、医学部を中退して1900年にアナポリス兵学校に入校した。スポーツが得意で、アメリカン・フットボール・チームのフルバックで活躍し、ドジャースの熱狂的ファンでもあった。1904年、アナポリス海軍学校を62名中43番で卒業。少尉でグレート・ホワイト・フリートに搭乗し、日本に寄港した際は東郷平八郎提督と面会した。第１次大戦時は駆逐艦艦長だった。1921年の演習時には駆逐隊司令（中佐）で、戦艦部隊を襲撃したが、700ヤード（640m）まで突っ込んで雷撃したために訓練用魚雷が戦艦テキサス、ミシシッピ、ニューメキシコの外板を突き破り、150万ドルの損害を与えてしまった。しかし突撃精神を称えられ、責められることは無く、闘争精神に溢れているとのことでブル（雄牛）というニックネームを付けられた。51歳、大佐の時にペンサコラ飛行学校偵察学生課程に入り、卒業後の1935年にCV-3サラトガ艦長となった。太平洋戦争開戦時には航空戦隊司令官だった。愛車はクライスラー社製1939年型インペリアル・リムジンで、積んでいたイギリス陸軍特注のカスタム・エイト・エンジンを、サラトガの機関長にチューンアップさせた特注の特注版「どえらいボイラー」である。また、GPW/MBジープも「ちびっ子」と称して乗艦に１両積み、上陸先で自ら乗り回していた。疾病治療でミッドウェイ海戦直前に戦線を一時離れたが、南太平洋方面軍司令長官として復帰。その後第３艦隊司令長官となった。アメフト張りの突進と野球張りのヒット・エンド・ランで日本海軍を翻弄し、猛牛提督や暴走ハルゼーと称されている。任務には厳格だが、普段は細かいことを指摘しない豪放な性格で、右腕に錨の入れ墨を入れ、チョコレート色の革ジャケットに青い野球帽を被って旗艦の艦橋に立ち、部下からは慕われている。1944年10月、第３艦隊司令長官（中将）として比島沖海戦に参加。ここでは囮作戦に引っかかって隷下艦隊を北に南に走らせてしまい、「ブルズ・ラン」と嘲笑される羽目になった。太平洋戦争終結後間もなく退役し、民間航空会社の重役になった。1959年8月16日、心臓発作により76歳で死去した。最終階級は元帥。参考：月刊世界の艦船5,’19、月刊丸12,’92、THE JEEP

＜ハルゼー・ポウエル＞：DD-686（駆逐艦）を参照。

＜バルセロ＞：F-115（フリゲート）またはP11（ミサイル艇）を参照。

＜バルセロ級＞：スペイン海軍ミサイル艇Barcelo級。西ドイツのリュールセン社が開発したTNC36型を導入したもので、１番艇はリュールセン社が、以降はバサン社が建造した。平時はミサイルを積まずに砲艇として配備されているが、有事にはハープーンを積んでミサイル艇になる他、ハル・ソナーと３連装短魚雷発射管を装備して駆潜艇にもなる。満載排水量134トン。速力36ノット。兵装はブレダ／ボフォース40mm機関砲など。P11バルセロ、P12、P13、P14、P15、P16の６隻が竣工した。参考：月刊世界の艦船2,’87

＜ハル・ソナー＞：船体下に装備されているソナー。引き込み式のものもある。参考：月刊JWings2,’00

＜バルタ＞：ウクライナ海軍消磁船Balta。2015年12月6日、黒海でアメリカ海軍との共同演習に参加。参考：月刊世界の艦船2,’16

＜ハルダー＞：ユルゲン・ハルダー（Jurgen Harder）。ドイツ空軍エース。1939年、ドイツ空軍に入隊。1941年、第53戦闘航空団に配属された。1945年2月、乗機が墜落して死亡した。総撃墜機数64機。最終階級は少佐。参考：グラフィックアクション36

＜ハルダウン＞：戦車や装甲車などが、車体を遮蔽物に隠し、砲塔や武装だけを表出させて戦闘を行うこと。参考：コンバット・バイブル２

＜バルタザール＞：ヴィルヘルム・バルタザール（Wilhelm Balthasar）。ドイツ空軍エース。1914年2月2日、ヘッセンのウルータ生まれ。スペイン内戦ではコンドル連隊に配属され、He51複葉戦闘機に搭乗、次いでHe70偵察機に乗り、その後Bf109B戦闘機に転換、第88戦闘飛行隊第３飛行中隊所属となり、1938年1月20日にI-16を撃墜して初撃墜を記録。スペイン内戦中に７機を撃墜した。ドイツ本国に帰投すると第２戦闘航空団に転属となり、1939年12月に大尉に昇任して第27戦闘航空団第７中隊長となった。1940年5月から黄作戦に参加し、23機を撃墜した。6月6日には１日で９機を撃墜している。黄作戦中、アドルフ・ガーラントが操縦していたテスト用茶色迷彩Bf109をイギリス機と誤認して撃墜しかけた。第３戦闘航空団に移ってバトル・オブ・ブリテンを迎え、第３飛行隊長として参加したが、9月4日に重傷を負って後送された。1941年2月、第２戦闘航空団司令になった。7月2日、柏葉騎士鉄十字章を受章。7月3日にBf109F-4で試験飛行を行っていた際にスピットファイアと遭遇、戦死した。総撃墜機数47機。最終階級は大尉。参考：グラフィックアクション36

＜パルタス級＞：636型（潜水艦）または877型（潜水艦）または1851型（潜水艦）を参照。

＜バルダック＞：APD-132（高速輸送艦）またはDE-716（護衛駆逐艦）を参照。

＜バルチ＞：DD-363（駆逐艦）を参照。

＜パルチザン＞：敵後方を襲撃する遊撃部隊のことで、イタリア語のPartigianoが語源。19世紀初めからゲリラと呼ばれるようになったが、ロシアではナポレオンによる侵略時にこちらを使ったため、東側諸国ではパルチザンの方がよく使用される。参考：月刊軍事研究8,’09、歴史群像10,’08

　＜パルチザン（ロシア）＞：1936年の赤軍野外教令にある全縦深同時破砕を実現する戦略縦深制圧部隊として位置づけられた。1941年6月22日のバルバロッサ作戦を受け、7月3日にはスターリンがパルチザン戦争をラジオ放送で命令。7月18日に共産党中央委員会が敵後方における闘争の組織指令を発し、占領地及び占領の恐れのある地域に300のコムソモール地下組織と800の地下党組織を準備した。白ロシア地域には森林や湖沼地帯に逃げ込んだソ連軍将兵がおり、これを中核としてパルチザン部隊が編成された。1942年5月、モスクワにパルチザン運動中央本部、白ロシアとウクライナに支部を置いた。1943年春頃からソ連に余力が出始めると、パルチザンへの支援も増し、1943年の夏季攻勢では鉄道破壊作戦を行って一晩に5800カ所の線路を破壊するなど、活発な活動を行った。8月からの３か月の破壊箇所は線路30万、鉄橋72にも及び、鉄道輸送に頼っていたドイツ軍の兵站は立ちゆかなくなった。ドイツ側は正規師団25個、SS、SD、警察など数十万人を投入し、公開処刑やパルチザン活動域の民家の破壊などを行ったが、かえってパルチザンを増やすだけの結果になった。1944年6月のバグラチオン作戦では線路や鉄橋、電話線を切断し、湿地帯を先導してソ連軍を誘導、包囲網を逃れたドイツ軍将兵を掃討している。活躍の裏で、ドイツ軍による苛烈な掃討による犠牲者も多く、第２次大戦におけるドイツ軍によるパルチザンの損害は、白ロシアで死亡220万人、強制労働38万人、民家120万戸、学校7000とされる。戦後、支持組織の無い国外での戦争でもパルチザンのような不正規戦を行えるよう、戦線後方50-70kmでの偵察を主任務とする師団偵察大隊遠距離偵察中隊や、戦線後方100-500kmでの破壊工作を主任務とする後方撹乱中隊・スペツナズを編成した。参考：月刊軍事研究8,’09

＜バルチスタン級＞：海南級哨戒艇（パキスタン海軍）を参照。

＜バルチック艦隊＞：ロシア海軍の艦隊。冷戦終結でバルト三国が独立すると、サンクト・ペテルブルグ周辺（サンクト・ペテルブルグ基地、クロンシュタット基地）及びカリーニングラード飛び地（カリーニングラード基地、バルチースク基地）が主要基地となった。2016年5月11日から6月10日にかけて軍が行った検閲の結果、深刻な職務怠慢が明らかになったとし、司令官や参謀長を含む50名が更迭された。本当に職務怠慢が理由なのかは不明。2022年2月のウクライナ侵攻でフィンランドがNATOに加わり、スウェーデンも加盟申請を出したため、バルト海全体がほぼNATO諸国で囲まれる形になっており、NATOと事を構えた場合には瞬時に壊滅させられかねない状況になってしまった。参考：月刊世界の艦船6,’15、9,’16、9,’23

　＜バルチック艦隊（１９８９年）＞：司令部はカリーニングラードにある。兵力87000名。主要基地はクロンシュタット、リエバヤ、バルチスク、タリン。戦略潜水艦４隻、巡航ミサイル潜水艦３隻、攻撃型潜水艦35隻、その他任務潜水艦５隻、巡洋艦３隻、駆逐艦13隻、フリゲート31隻、哨戒・沿岸戦闘艦艇155隻、機雷戦艦艇119隻、両用戦艦艇20隻、支援・補助艦艇120隻、海軍航空隊Tu-26飛行連隊３個60機、Tu-16飛行連隊１個25機、Tu-22飛行連隊１個15機、Su-17飛行連隊１個35機、Il-38対潜哨戒機５機、Be-12対潜哨戒機10機、Ka-25/Ka-27/Mi-14対潜ヘリ30機、Tu-16哨戒機20機、Tu-22偵察機10機、Su-24偵察機10機、An-12哨戒機２機、Ka-25哨戒ヘリ５機、Mi-14掃海ヘリ５機、Ka-27強襲ヘリ５機、Tu-16空中給油機10機、海軍歩兵3000名（１個旅団）、SS-C-1b地対艦ミサイル８基、130mm沿岸砲72門を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜バルチック艦隊（２０１５年）＞：西部軍管区の隷下にある。攻撃型潜水艦１隻、ミサイル駆逐艦２隻、ミサイル・フリゲート６隻、フリゲート10隻、哨戒艇13隻、対機雷戦艦艇12隻、戦車揚陸艦４隻、汎用揚陸艇６隻、中型揚陸艇１隻、LCAC２隻を保有する。海軍航空部隊はSu-27飛行隊１個、Su-24M/MR飛行隊１個、Ka-27/Ka-29飛行隊１個、An-26/Tu-134飛行隊１個、Mi-8飛行隊１個からなり、Su-27/-27UB戦闘機18機、Su-24M戦闘機10機、Su-24MR偵察機４機、An-26輸送機６機、Tu-134輸送機２機、Ka-27対潜ヘリ、Ka-29輸送ヘリ、Mi-8輸送ヘリを保有する。海軍歩兵は自動車化狙撃旅団１個、自動車化狙撃連隊１個、海軍歩兵旅団１個、砲兵旅団１個、トチカ地対地ミサイル旅団１個、地対空ミサイル連隊１個からなる。沿岸砲兵・ミサイル部隊は地対艦ミサイル連隊１個からなる。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バルチック・フォートレス演習＞：NATO軍が2016年5月6-13日にリトアニア周辺のバルト海で実施した演習。第１常設掃海部隊及び第１常設水上部隊のデンマーク海軍掃海艇MSD-6サルトホルム、掃海・対機雷無人艇MSF-1、ドイツ海軍支援母艦A516ドナウ、ノルウェー海軍オクソイ級掃海艇M351オトラ、ベルギー海軍掃海艇M924プリムラなど14隻が参加し、対機雷戦・対水上戦・捜索救難などの訓練を行っている。参考：月刊世界の艦船8,’16

＜バルチモア＞：A-30シリーズ（攻撃機）またはCA-68（重巡）を参照。

＜バルチモア級＞：アメリカ海軍重巡洋艦Baltimore級。1940年度・1942年度計画で建造された艦で、防御力を強化しており、条約型重巡より排水量が４割近く大きい。機関はシフト配置を取っており、12.7cm連装砲塔を採用した。全長205.7m、全幅21.6m、吃水6.2m（7.3m？）、基準排水量13600トン（14472トン？CA-122から-129、-137、-138は13700トン）。主機は蒸気タービン２軸（４軸？）120000馬力、速力33ノット。兵装は20.3cm３連装砲塔３基、12.7cm連装高角砲塔６基、40mm機関砲48門。搭載機数４機。乗員1700名（2039名？）。CA-68バルチモア、CA-69ボストン、CA-70キャンベラ、CA-71クインシー、CA-72ピッツバーグ、CA-73セント・ポール、CA-74コロンブス、CA-75ヘレナ、CA-122オレゴン・シティ、CA-123オルバニー、CA-124ロチェスター、CA-125ノーザンプトン、CA-126ケンブリッジ、CA-127ブリッジポート、CA-128カンザス・シティ、CA-129タルサ、CA-130ブレマートン、CA-131フォール・リバー、CA-132メーコン、CA-133トレド、CA-134デ・モイン、CA-135ロサンゼルス、CA-136シカゴ、CA-137ノーフォーク、CA-138スクラントンが起工されたが、CA126-129、CA-137、CA-138は途中で建造中止となり、残り18隻が1943-45年に就役した。就役開始時期が太平洋戦争での実動艦不足時期と重なっており、初期艦は就役訓練を省いて前線に投入されている。CA122-129までは上構の位置を低くし、煙突を１本に纏めるなどの重心低下措置を施しており、オレゴン・シティ級と呼ばれることもある。1955-56年にCA-69ボストンとCA-70キャンベラがテリアを搭載し、ボストン級ミサイル重巡として再就役した。1962-64年にCA-123オルバニー、CA-136シカゴ、CA-74コロンブスがタロスとターターを搭載し、オルバニー級ミサイル重巡として再就役している。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦、近代巡洋艦史、月刊世界の艦船9,’14、6,’16

＜バルチャー＞：ロールスロイス社が開発した航空機用ガソリンエンジン。クランクシャフトを中心に24本のシリンダーをＸ字に配置している。クランクシャフトの構造が複雑で、出力に耐える強度を持たせるのも難しく、マンチェスター爆撃機に搭載したが故障を頻発した。参考：月刊軍事研究6,’16

＜春月＞：日本海軍秋月型駆逐艦９番艦。昭和19年12月28日竣工。第103戦隊旗艦となるべく改装に入り、前部マストに二二号及び一三号電探、後部マストに一三号電探のアンテナを装備した。前部マスト下部には旗艦施設が設けられ、他の同型艦に追加された機銃座は無い。昭和20年1月20日に完成した。昭和20年10月5日に除籍され、特別輸送艦として使用された後、昭和22年8月28日にナホトカでソ連に引き渡された。参考：日本駆逐艦史、日本海軍艦隊総覧

＜バルティム海戦＞：第４次中東戦争中の1973年10月6日夜、ラタキア海戦で圧勝したイスラエル海軍のミサイル艇隊はハイファに帰投した。しかしエジプト海軍がポートサイドからイスラエル船舶にミサイル攻撃を加えているとの通報があり、10月8日夜にミサイル艇６隻で現場に急行。バルティム沖でイスラエルのミサイル艇２隻がエジプトのコマール型ミサイル艇２隻と遭遇した。エジプト側はSS-N-2ミサイル４発を発射したが、ECMで完全に無力化され、ミサイルは全て海上で爆発してしまい、エジプト艇はポートサイドに離脱した。イスラエル海軍ミサイル艇６隻は引き続きバルティム港に向かったが、エジプト海軍オーサ級ミサイル艇４隻を探知、交戦に入った。10月9日0015、オーサ級ミサイル艇が射距離24海里で対艦ミサイルを発射したが、砲撃とECMで全て無力化された。イスラエル側は17kmまで接近してガブリエル対艦ミサイルで反撃、まず北側にいた２隻を撃沈し、次いで南側にいた１隻をミサイルで、１隻を砲撃で撃沈した。参考：月刊丸12,’92、月刊世界の艦船9,'22、JShips Vol.20

＜バルデナス・レアレス射爆場＞：スペイン軍の射爆場。総面積42000ヘクタールで、ヨーロッパ最大の広さを誇り、砂漠地帯の中にあるが、高原や渓谷など様々な地形を内包する。国立公園の中にあり、間違って立ち入らないよう注意が要る（もちろん看板などは立っているが）。参考：月刊JWings4,’14

＜バルデュール＞：SE5000（試作戦闘機）を参照。

＜パルトゥス計画＞：877型（潜水艦）を参照。

＜バルデラス＞：ゼルダ（装甲車）を参照。

＜バルト３国＞：エストニア、ラトビア、リトアニアのこと。バルト海東岸に北から順に並んでおり、いずれも18世紀にロシア帝国が支配、ロシア革命で独立し、ドイツとソ連に占領され、第２次大戦後にソ連が併合、1991年のソ連崩壊とモスクワクーデターによる混乱時に独立し、2004年3月にNATOに加盟した。同年からNATO諸国が交代で戦闘機を派遣し、スクランブル任務を代替している。参考：月刊航空ファン11,’15、月刊航空ファン6,’18

＜バルト軍管区（ソ連軍、１９８９年）＞：西部戦略方面隷下で、司令部はカリーニングラードにある。戦車師団３個、自動車化狙撃師団７個、空挺師団２個、砲兵師団２個、空中強襲旅団１個（Mi-8/-24ヘリ120機）、戦闘飛行連隊１個（MiG-29戦闘機45機）、Su-17/-24/MiG-25偵察機35機、Yak-28電子戦機15機を擁する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜バルト地域訓練演習２２＞：NATO軍が2015年9月29-30日にバルト３国で行った空対空訓練演習Baltic Regional Training Exercise 22。フィンランド、ドイツ、ハンガリー、ノルウェー、ポーランド、スウェーデンが参加した。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バルトップス演習＞：BALTOPSはBaltic Operations Exerciseの略。1972年にバルチック艦隊に対抗すべくアメリカ海軍中心に開始された演習で、当初は対潜対空演習だったが、冷戦終結後はテロ対策が重視されるようになり、ロシアや旧東側諸国も参加している。終了後は参加艦艇がキール海軍基地に帰港するが、そのタイミングに合わせてキール・ウィークという海上パレード・イベントが開催される。参考：月刊世界の艦船9,’09、8,’12、月刊軍事研究11,’15

　＜バルトップス２００１＞：2001年6月1-18日にバルト海で実施された。アメリカ（CG-68アンツィオ、CG-71ケープ・セント・ジョージ）、イギリス（フォート・ヴィクトリア）、エストニア、オランダ、カナダ、スウェーデン、デンマーク（F359ヴィビューネン）、ドイツ、フィンランド、フランス、ポーランド、ラトビア、リトアニア、ロシア（ベスポコイヌイ）の14カ国から艦艇45隻が参加している。参考：月刊世界の艦船9,’01

　＜バルトップス２００９＞：2009年6月6-19日に実施され、アメリカ、デンマーク、ドイツなど12カ国43隻の艦艇が参加した。参考：月刊世界の艦船9,’09

　＜バルトップス２０１１＞：2011年6月6-16日に実施され、アメリカ（LCC-20マウント・ホイットニー）、エストニア（M315ウガンディ）、オランダ（F804デ・ロイテル）、グルジア、スウェーデン（K22イェーブレ）、デンマーク（L16アプサロン）、ドイツ（F216シュレスヴィヒ・ホルシュタイン）、フランス（F791コマンダン・レルミニエ）、ベルギー（F930レオポルド�T世）、ポーランド（ゲネラウ・タデウシュ・コシチュシュコ、掃海艇ガルドノ、潜水艦コンドル）、ラトビア、リトアニア（M52スドゥヴィス、N42ジョトヴィンギス）、ロシア（戦車揚陸艦ミンスク）から22隻が参加した。参加艦艇は6月17-26日にキール軍港で開催されたキール・ウィーク2011にも参加している。参考：月刊世界の艦船9,’11

　＜バルトップス２０１２＞：2012年6月1-16日に実施され、アメリカ（CG-60ノルマンディ）、ロシア、ドイツなど12カ国27隻が参加した。参考：月刊世界の艦船8,’12

　＜バルトップス２０１４＞：通算42回目で、2014年6月6-21日に実施され、アメリカ（DDG-79オスカー・オースチン、LCC-20マウント・ホイットニー）、イギリス（F236モントローズ）、オランダ（A900メルキュール、P842フリースラント）、デンマーク（セティス）、ドイツ（A1442シュペサルト、F218メーレンブルク・フォアポンメルン、F220ハンブルク、U-31）、ポーランド（シニャルドヴィ）、リトアニア（M53スカルヴィス）など14カ国から水上艦28隻、潜水艦２隻、航空機52機が参加した。ロシアはウクライナ情勢に鑑みて参加せず、Il-20電子戦機と531ソーブレジーツェルニィによる監視偵察を行っている。参考：月刊世界の艦船9,’14

　＜バルトップス２０１５＞：2015年6月5-20日に実施され、17カ国（NATO加盟国14カ国、その他３カ国。ベルギー、カナダ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ジョージア、ドイツ、ラトビア、リトアニア、オランダ、ノルウェー、ポーランド、スウェーデン、トルコ、イギリス、アメリカ）から兵員5600名、艦艇49隻（DDG-109ジェイソン・ダンハム、LPD-17サン・アントニオ、揚陸ヘリ母艦オーシャン、補給艦A631ソム、多目的支援艦アプサロン、戦車揚陸艦ルブリンなど）、航空機（B-52H、B-2A、JAS-39グリペンなど）が参加、揚陸演習などを行った。ロシアは参加せず、ロシア艦艇やSu-24などが偵察を行っている。参考：月刊世界の艦船9,'15、月刊JWings9,’15、月刊軍事研究11,’15、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜バルトップス２０１６＞：第44回で、2016年6月3-20日に実施され、17カ国から海兵隊員800名、艦艇40隻以上（アメリカ海軍LCC-20マウント・ホイットニー、LSD-50カーター・ホール、イギリス海軍揚陸ヘリ母艦オーシャン、F234アイアン・デューク、P164エクスプローラー、エストニア海軍掃海艇アドミラル・コーワン、オランダ海軍L801ヨハン・デ・ウィット、スウェーデン海軍潜水艦ハランド、スペイン海軍F104メンデス・ヌネス、デンマーク海軍MSD6サルトホルム、ドイツ海軍補給艦ベルリン、A516ドナウ、M1098ジークブルク、ラトビア海軍M-06タリヴァルディス、リトアニア海軍N42ヨトヴィンギスなど）、航空機60機以上が参加、対空戦、対水上戦、対潜戦、水陸両用作戦、非対称戦などの訓練を行った。ロシアは参加していない。アメリカ空軍第23遠征爆撃飛行隊（第５爆撃航空団第23爆撃飛行隊をイギリスのフェアフォード空軍基地に派遣したもの）B-52H爆撃機２機が機雷戦訓練に参加し、Mk62クイックストライクを敷設した。6月9日にはアメリカ空軍第23遠征爆撃飛行隊B-52H爆撃機、アメリカ空軍F-16戦闘機４機、スウェーデン空軍JAS-39戦闘機４機、ドイツ空軍EF2000戦闘機２機、ポーランド空軍F-16戦闘機２機が編隊飛行を行っている。参考：月刊世界の艦船9,’16、月刊航空ファン9,’16

　＜バルトップス２０１７＞：第45回で、2017年6月1-16日に実施され、14カ国から将兵4000名、航空機55機（B-52H爆撃機３機、B-1B爆撃機３機、B-2A爆撃機２機など）、艦艇50隻（アメリカ海軍LPD-24アーリントン、イギリス海軍F234アイアン・デューク、P293レンジャー、エストニア海軍A433ヴァンポラ、オランダ海軍F805エフェルトセン、デンマーク海軍F363ニールス・ユール、ドイツ海軍F218メークレンブルグ・フォアポンメルン、A1413ボン、ベルギー海軍A960ゴデチア、ポーランド海軍戦車揚陸艦クラクフ、潜水艦セプ、ラトビア海軍掃海艇M-08ルースィンシュ、リトアニア海軍M54クルシスなど）が参加した。参考：月刊世界の艦船9,’17、月刊航空ファン11,’17

　＜バルトップス２０１８＞：第46回で、2018年6月1-15日に実施され、22カ国から艦艇43隻（アメリカ海軍DDG-96ベインブリッジ、LCC-20マウント・ホイットニー、LSD-51オーク・ヒル、イギリス海軍F235モンマス、スウェーデン海軍潜水艦セーデルマンランド、スペイン海軍F101アルヴァロ・デ・バサン、デンマーク海軍F361イーヴァル・ヒュイトフェルト、ドイツ海軍A1412フランクフルト・アム・マイン、トルコ海軍F495ゲディズなど）、アメリカ海兵隊、ルーマニア海兵隊などが参加した。リトアニア大統領が水陸両用戦演習を視察している。参考：月刊世界の艦船9,’18

　＜バルトップス２０１９＞：2019年6月9-21日にバルト海で実施され、18カ国から人員8600名、水上艦50隻、潜水艦２隻、航空機36機（アメリカ海軍DDG-107グレイブリイ、LCC-20マウント・ホイットニー、LSD-43フォート・マクヘンリー、スペイン海軍F100級ミサイル・フリゲートF102アルミランテ・ドン・ファン・デ・ボルボン、ファン・カルロス�T世級強襲揚陸艦L61ファン・カルロス�T世、デンマーク海軍セティス級フリゲートF357セティス、掃海艇MSF-1、掃海艇MSD-6サルトホルム、ドイツ海軍タイプ702ベルリン級戦闘支援艦A1413ボン、ポーランド海軍ミサイル・フリゲート272ゲネラウ・カシミエルツ・プラスキ、ルブリン級戦車揚陸艦グニェズノなど）が参加し、対水上、対潜、対機雷、水陸両用戦などの訓練を行った。参考：月刊世界の艦船9,’19

　＜バルトップス２０２０＞：2020年6月7-16日にバルト海で実施され、NATO加盟国＋スウェーデン・フィンランドの19カ国から人員3000名と艦艇28隻（アメリカ海軍LCC-20マウント・ホイットニー、DDG-75ドナルド・クック、T-AOE-6サプライ、イギリス海軍フリゲートF78ケント、掃海艇M110ラムゼイ、オランダ海軍掃海艇M861ユルク、掃海艇M862ジーリクゼー、カナダ海軍フリゲートFFH337フレデリクトン、デンマーク海軍多目的支援艦L17エスベアン・スナーレ、ドイツ海軍支援母艦A516ドナウ、フィンライド海軍掃海艇41プルンパー、リトアニア海軍掃海艇M53スカルヴィスなど）が参加した。参考：月刊世界の艦船9,’20

　＜バルトップス５０＞：第50回記念で実施年でなく回数が付いた。2021年6月6-18日、バルト海で実施され、NATO加盟16カ国＋スウェーデン・フィンランドの計18カ国から人員4000名、艦艇40隻（アメリカ海軍LCC-20マウント・ホイットニー、イギリス海軍揚陸艦L-14アルビオン、揚陸艦L-3008マウンツ・ベイ、カナダ海軍フリゲートFFH-330ハリファックス、デンマーク海軍フリゲートF341アプサロン、ノルウェー海軍ミサイル艇P961ストルム、ミサイル艇グニスト、フランス海軍フリゲートF793コマンダン・ブレゾンなど）、航空機60機が参加し、対空戦、対水上戦、対潜戦、対機雷戦、非対称戦などの訓練を行った。参考：月刊世界の艦船9,’21

　＜バルトップス２０２２＞：2022年6月6-17日、バルト海で実施され、NATO16カ国とスウェーデン・フィンランドから人員7500名、艦艇45隻（アメリカ海軍DDG-78ポーター、LHD-3キアサージ、LSD-44ガンストン・ホール、T-AO-201パタクセント、イギリス海軍45型ミサイル駆逐艦D36ディフェンダー、エストニア海軍サンダウン級掃海艇M314サカラ、スウェーデン海軍ショル級コルベットK34ニュヒェーピング、ドイツ海軍F124型フリゲートF219ザクセン、ブラウンシュヴァイク級コルベットF260ブラウンシュヴァイク、ベルリン級補給艦A1411ベルリン、ノルウェー海軍オクソイ級掃海艇M343ヒネイ、フィンランド海軍ハメンマー級敷設艦05ウーシマー、カタンパー級掃海艇41プルンパー、ポーランド海軍ルブリン級揚陸艦トルンなど）、航空機75機（アメリカ海兵隊AV-8B、MV-22B、UH-1Y、AH-1Z、ドイツ海軍SH-3など）が参加した。参考：月刊世界の艦船9,’22

　＜バルトップス２０２３＞：通算52回目で、2023年6月4-16日にバルト海で実施され、NATO加盟国20カ国とスウェーデンから人員6000名、艦艇50隻（アメリカ海軍LCC-20マウント・ホイットニー、DDG-117ポール・イグナティウス、デビル・レイT24型無人水上艇、イタリア海軍L9893サン・マルコ、エストニア海軍M314サカラ、オランダ海軍フリゲートのファン・アムステル、M857マックム、M863フラールディンゲン、スウェーデン海軍潜水艦アプランド、デンマーク海軍F362ピーター・ヴィレモース、ドイツ海軍M1063バート・ベヴェンセン、ノルウェー海軍M351モーレイ、ポーランド海軍ルビン級揚陸艦、哨戒艇241シロンザクなど）、航空機45機が参加し、対水上戦、対潜戦、対機雷戦、水陸両用戦などの訓練を行った。参考：月刊世界の艦船9,’23

　＜バルトップス２０２４＞：2024年6月4-20日、バルト海で行われた。アメリカ海軍LHD-1ワスプ、オランダ海軍UUV、スウェーデン海軍P04カールスクローナ、M76ヴェン、警備艇87ハーティグ、スペイン海軍L-61ファン・カルロス�T世、デンマーク海軍MSF-2、ノルウェー海軍F363ニールス・ユール、フランス海軍L-9013ミストラルなどが参加している。参考：月刊世界の艦船9,’24

＜ハルトマン＞：エーリッヒ・ハルトマン（Erich Hartmann）。ドイツ空軍エース。1922年4月19日、ドイツのヴェルテンベルク州生まれ。1940年10月、ドイツ空軍に入隊。1942年8月、少尉となり、東部補充戦闘飛行隊に配備された。1942年10月、第52戦闘航空団第�V飛行隊第７中隊所属となった。童顔のため、ブービ・ハルトマン（坊やのハルトマン）というニックネームを付けられている。ドルトムント・ロスマン曹長の僚機となり、３回目の出撃で初の空戦を経験したが、緊張と興奮で右往左往する内に曹長機を見失った上、燃料切れになり、胴体着陸して乗機を損傷、３日間の謹慎処分になった。11月5日、Il-2を撃墜して初撃墜を記録。1943年5月15日、15機を撃墜。敵を先に発見して上空に潜み（状況判断）、攻撃すると決めたら（決心）急降下に移って50m以下まで接近し一撃を加え（攻撃）、そのまま戦闘領域から脱出して再度隙を窺い（離脱）、不利な体勢での空中戦は絶対に避けるという戦術を編み出してツィタデレ作戦開始後に急速にスコアを伸ばし、7月だけで24機、8月には49機を撃墜、9月に100機撃墜を達成し、10月までに計148機を撃墜して10月29日に騎士鉄十字章を受章した。その後中尉となって第52戦闘航空団第９中隊長に任命された。引き続きBf109の特性に合った戦術により、基本的に高度3000m以下しか飛ばないソ連軍機を撃墜しまくり、ソ連空軍からは南部の黒い悪魔と称された。1944年3月2日に１日で10機を撃墜して202機撃墜を達成、柏葉騎士鉄十字章を授与された。6月24日、266機撃墜達成により剣付柏葉騎士鉄十字章を授与された。8月24日、300機撃墜を達成。帰投すると第４航空艦隊司令官自らの祝福に迎えられた。一旦ドイツ本国に戻ってヒトラーから直接ダイヤモンド剣付柏葉騎士鉄十字章を授与され、Me262戦闘機実験隊への転属命令を断って10月に第52戦闘航空団第４中隊長兼第�U飛行隊司令官代理となった。1945年3月、大尉に昇進し、第52戦闘航空団第�V飛行隊司令官となった。4月17日、350機撃墜を達成。5月8日、Yak-11戦闘機１機を撃墜して352機を撃墜を達成したが、基地に戻るとドイツは降伏していたため、徒歩で西に逃れてアメリカ軍に降伏した。しかしソ連軍が第52戦闘航空団を自軍の捕虜にするよう主張したためソ連側に引き渡され、1955年10月になって漸くドイツに帰国した。総撃墜機数352機。最終階級は少佐。被撃墜回数は２回。西ドイツ空軍に入隊してF-86Fに搭乗した後、1970年9月末に退役。1993年9月20日に病死した。参考：月刊JWings11,’09、グラフィックアクション36

＜バルドメロ・ロペス中尉＞：T-AK-3010（輸送艦）を参照。

＜バルト領空警備＞：BAPを参照。

＜バルトロメオ・コレオーニ＞：イタリア海軍ジユッサノ級軽巡洋艦Bartolomeo Colleoni。1932年竣工。1940年7月19日、スパダ岬沖海戦で沈没し、第２次大戦におけるイタリア巡洋艦初の損失となった。参考：近代巡洋艦史、月刊世界の艦船11,’00

＜ハルドン＞：L19（駆逐艦）を参照。

＜はるな＞：DDH-141（護衛艦）を参照。

＜榛名＞：日本海軍金剛型巡洋戦艦Haruna。大正元年起工。大正4年1月23日、由良で10/10全力公試を実施。排水量27598トン、出力80476軸馬力、速力27.78ノットだった。4月19日竣工、巡洋戦艦に類別された。大正4年12月13日、第２艦隊第３戦隊に配属された。大正6年12月1日、第２艦隊第３戦隊を退いた。大正7年9月1日、第２艦隊第３戦隊に配属された。10月15日、第２艦隊第３戦隊を退いた。12月1日、第２艦隊第３戦隊に配属された。大正9年12月1日、第２艦隊第３戦隊を退いた。大正9年、１番砲塔右砲身が筒内暴発を起こした。大正13年3月、第１次近代化改装を開始。昭和3年7月31日、第１次近代化改装を完工。12月10日、第２艦隊第４戦隊に配属された。昭和4年11月30日、第１艦隊第１戦隊に転属。昭和5年12月1日、第１艦隊第１戦隊を退いた。昭和6年6月1日、戦艦に類別変更された。11月8日、昭和天皇熊本県行幸の御召艦となり、横須賀を出港。11月11日、佐世保に入港。昭和8年1月1日、第１艦隊第１戦隊に配属された。9月1日、第１艦隊第１戦隊を退いた。昭和9年8月28日、宿毛湾で第２次近代化改装後の10/10全力公試を実施。排水量36529トン、出力136338軸馬力、速力30.2ノットだった。9月3日、第２次改装を完工。11月15日、第１艦隊第１戦隊に配属された。昭和11年6月1日、第１艦隊第３戦隊に転属。昭和12年7月7日、日華事変勃発時には第１艦隊第３戦隊に所属していた。12月1日、第１艦隊第３戦隊を退いた。昭和14年11月15日、第１艦隊第３戦隊に配属された。昭和15年11月15日、第１艦隊第３戦隊を退いた。昭和16年4月10日、第１艦隊第３戦隊に配属された。11月20日、戦艦金剛と訓練射撃を実施。平均射距離25000mで命中率は14%だった。12月8日、太平洋戦争開戦時には建制も兵力部署も第１艦隊第３戦隊第２小隊に所属していた。昭和17年4月5日、セイロン島攻撃に参加。6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。7月14日、第２艦隊第３戦隊に転属。10月11日、トラック環礁からガダルカナル島砲撃作戦に出撃。10月26日、南太平洋海戦に参加。12月24日、第３艦隊第３戦隊に転属。昭和19年3月1日、第２艦隊第３戦隊に転属。6月19日、マリアナ沖海戦に参加。6月20日、艦上機の攻撃で損傷した。佐世保軍港で１ヶ月半の修理を終えてリンガ泊地に向かったが、左舷後部スクリューの修理不全で増速すると激しい振動が生じたため、セレター軍港の浮きドックに入ってスクリューを切断、最大速力が４ノット低下して26ノットになった。内地から運んできた発電機はセレター軍港に降ろしており、8月23日以降、捷号作戦参加各艦に搭載して二二型電探のピーク出力を5kWに上げる工事が始まった。10月5日、リンガ泊地に到着。10月22日、捷一号作戦のためブルネイ泊地を出撃し、比島沖海戦に参加。10月25日、サマール沖海戦に参加。14名が戦死し、70名が戦傷を負った。12月、呉に帰投。出撃するための燃料も無く、電気は陸上から電線を引っ張り、砲塔駆動用水圧機も運転できないので石炭缶の蒸気を回し、豊後水道防衛用に15cm副砲が持ち去られ、機銃も大半が陸上陣地用に撤去されてしまった。昭和20年1月1日、第２艦隊第１戦隊に転属。2月10日、第２艦隊第１戦隊を退いた。3月19日、アメリカ艦上機15機の空襲を受け、直撃弾１発を被弾、小破した。6月23日、８機のB-24による空襲を受け、後甲板に直撃弾１発を被弾。これを受けて対岸の江田島に避難した。7月24日、アメリカ艦上機10機以上の空襲を受け、第４砲塔に直撃弾１発を被弾。7月28日、呉で240機のアメリカ軍機による空襲を受けたが、主砲員不足により第１・第２砲塔と対空機銃40丁でしか反撃できず、主砲射撃指揮所付近に直撃弾を受けた。午後にはB-24の編隊が来襲、三式弾で先導機を撃墜したが、13発の直撃弾を受けて大破着底、艦首が僅かに水面に出るだけの状態になった。そのまま終戦を迎え、昭和21年5月2日、呉で解体が開始された。解体中に後部食料庫から大量の食料と酒が発見されている。参考：戦艦入門、第２次大戦日本海軍作戦年誌、図解日本の戦艦、日本海軍艦隊総覧、帝国陸海軍事典、月刊丸4,’99、8,’11、3,’14、8,'15別冊、月刊世界の艦船1,’12、1,’13、日本海軍艦隊総覧

＜はるな型護衛艦＞： 海上自衛隊ヘリコプター護衛艦DDH。海自初のヘリコプター搭載艦である。三次防の八六艦隊を構成する主力護衛艦で、対潜捜索・攻撃と船舶護衛を主任務とし、対潜ヘリ３機を運用、１機が潜水艦を捜索し、もう１機が僚機移動中の捜索を行い、最後の１機が燃料補給のため帰投する機体と交代で出撃する。艦内編成には第５分隊／飛行科が加えられ、ヘリ搭乗員は６組が乗り込む。ヘリの運用に支障を出さないための減揺装置としてイギリス製フィン・スタビライザーを装備することにし、駆潜艇PC-313おおとりでテストを行った。また、ベアトラップは揚陸艦LST-4003しれとこでテストしている。対潜用装備としてVDSを搭載することにし、将来的には大型低周波ソナー（後のOQS-101）を積むことも考慮、旗艦（対潜中枢艦）としての機能も持たせた。５インチ砲と格納庫の位置関係を中心に35種類もの艦型が検討され、最終的に５インチ砲を前甲板に集中、後甲板は広いヘリ甲板とし、後方射界の死角は艦対空ミサイルの後日装備で解決することにしている。動揺安定性確保とヘリ甲板に必要な幅を確保するため、船体にはほぼ全長に及ぶナックルラインとフレアーを持っており、船型は遮浪甲板型の第２甲板最後部舷側を係留装置搭載のためカットした長船首楼型で、２層の全通甲板を持つ。着艦時の動揺を抑えるため艦底にはビルジキールを装着、フィン・スタビライザーも左右２基ずつ装備し、荒天下でも揺れが概ね５度以内に収まったという。バウソナーとしてOQS-3を搭載しており、艦首が突き出している。OQS-101への換装は計画のみに終わった。船体中央に上部構造物があり、護衛隊群司令部施設を収容している。上構前部は３層構造で、02甲板レベル前部が航海艦橋、中央が第１ソナー室、後部がCICである。上構後部は２層ぶち抜きのヘリ格納庫となっている。上構中央は２層の煙路で、上面左寄りにマック型の煙突がある。この煙突の排煙部は両舷に分かれて斜め後方を向いているが、煙が逆流してくるので、はるなはマック基部舷側に箱状の整流器を付けた。ひえいでは煙突を1.5m高くして排煙部を１つに纏め、煙突上端で後上方に向けて排出するようにしている。127mm砲２門は艦のなるべく前に配置し、艦橋上に加えてヘリ格納庫上にも72式１型Ａ射撃指揮装置（艦橋上が第１方位盤、ヘリ格納庫上が第２方位盤）を搭載、後方目標にも砲撃を行えるようにした。ただ砲を背負い式に置いたため後部ヘリ甲板の大きさ（長さ50m、平均幅15m）が制限されて発着スポットが１ヵ所しか取れず（２機並べられるが１機は待機状態となる）、３機の発艦に40分（20分おきに飛び立つ）かかる。ヘリ甲板には右舷に発着艦管制室があり、ベアトラップ２基（右軌条が着艦拘束・移送装置、左軌条が移送装置。はるなは就役時１基でFRAM改装時に追加）が装備されていて、ヘリ格納庫内には右に直列で２機、左に１機を収容する。格納庫上右舷側には８トン（10トン？）クレーンがあり、不時着水したヘリの吊り上げや、カッターの揚収が可能。艦尾第２甲板後方13mをオープンデッキとしてVDS装備スペースを確保しているが、予算の関係でVDSは搭載されなかった。洋上給油装置は上甲板と格納庫上に、洋上補給装置は艦橋前壁にある。艦内は４層構造。上構の真下にあたる艦中央部が機関区画（天井が第２甲板、床が第５甲板）で、前から第１ボイラー室、第１機械室、補機室、第２ボイラー室、第２機械室と並ぶ。主機は高圧タービンと巡航タービンを一体化したタービンと、低圧タービンで構成されており、巡航速力以下では蒸気を巡航−高圧−低圧の順に流し（シリーズ方式）、巡航速力付近では蒸気を直接高圧タービンに流す（その後低圧タービンに流れる）経路を加え（シリーズ・パラレル方式）、最大速力付近では巡航と高圧に別々に蒸気を入れてそれぞれ低圧タービンに流す（パラレル方式）。これにより20-26ノットでの蒸気消費量を大きく改善した。構造も単純なので、艤装も楽になっている。前後機械室に各軸の主機・主缶を管制する操縦室を設置した。艦載艇は内火艇２隻（艦橋両舷重力式ダビット）とカッター１隻（格納庫天井甲板後端）。全長153.0m、水線長145.0m、全幅17.5m、深さ11.0m、吃水5.1m、メタセンタ高さ1.52m、基準排水量4700トン、満載排水量6500トン。主機は蒸気タービン（DDH-141はるなは三菱２胴衝動式シリーズ・パラレル方式高圧巡航一体型・低圧型タービン、DDH-142ひえいは石川島播磨重工２胴衝動式シリーズ・パラレル方式高圧巡航一体型・低圧型タービン）２基、主缶（DDH-141はるなは三菱長崎CE舶用二胴型水管缶、DDH-142ひえいは石川島播磨重工FW・Ｄ型二胴水管缶。蒸気圧１平方センチあたり60kg、温度480℃、蒸気発生量毎時130トン）２基、減速装置はロックドトレーン二段減速歯車式、出力70000軸馬力、２軸推進、推進器回転数毎分300回転、最大速力32ノット、航続距離は20ノットで6000海里。発電機は主発電機がターボ発電機（1200kW）２基とディーゼル発電機（750kW）１基、非常用発電機が45kW２基。兵装は前甲板の73式54口径５インチ単装速射砲２基（背負い式装備）、その後ろのアスロック８連装発射機１基（艦橋下部の予備弾は機力補助の手動装填）、艦橋基部両側の68式３連装短魚雷発射管２基。戦闘管制システムはTDS-2-1（はるなは後日搭載、ひえいは就役時から搭載）。FCSは72式１型Ａ射撃指揮装置２基。電子装備はOPS-11C対空捜索レーダー（OPS-11B？）、OPS-17対水上レーダー、ORN-6Bタカンなど。HSS-2（はるな）またはHSS-2A対潜ヘリコプター（ひえい）３機を搭載可能。乗員360名。DDH-141はるなとDDH-142ひえいが1973-74年に就役した。就役後にNOLR-5ESMを装備している。参考：月刊世界の艦船3,’14、11,'17増刊、10,'21、1,’79増刊、1,’17、11,’13、6,’11、8,’11増刊、6,'22、11,'24、月刊軍事研究12,’03、8,’10、JWing1,’99、艦船メカニズム図鑑、自衛隊装備年鑑1996、海上自衛隊全艦艇史、丸スペシャルNo.78

＜はるな型護衛艦ＦＲＡＭ改装＞：56中業で計画され、DDH-141はるなが1986年3月から1987年10月、DDH-142ひえいが1987年8月から1989年3月に行った改装工事で、しらね型に準じる戦闘能力（戦闘指揮システムはあさぎり型と同等）を持たせるものである。シースパロー８連装発射機１基、20mmCIWS２基を追加し、対空レーダーをOPS-11C、対水上レーダーをOPS-28Cに、電子戦装置をNOLQ1-3とNOLR-9Bに、タカンをORN-6Cに変更、スーパーバード衛星通信装置とOE-82C衛星通信アンテナを搭載した。マック直後に２層の甲板室を増設してシースパロー用２型12射撃指揮装置を搭載、内部に短SAM管制室や弾庫を設けている。Mk36チャフ発射機を旗甲板両舷に２基ずつ装備した。戦術処理装置はOYQ-3の発展型OYQ-6（UYK-20コンピュータ＋コンソール５台）とし、リンク11とリンク14を装備、コンピュータをUYK-20デジタルに変更した。船体に空きスペースが無く、外す装備品も無かったことから（ヘリ格納庫上面右舷の第２方位盤、７メートルカッター、８トンデッキクレーンくらい）、これらの装備は殆どが拡大した艦橋構造物、マック周辺、格納庫天井甲板に追加されている。対潜兵装はそのままだが、Mk46短魚雷を運用可能とするための改良を加えた。艦底両舷にはマスカー装置を搭載した。全長153m、全幅17.5m、深さ11m、吃水5.2m（ひえい5.3m）、基準排水量4950トン（ひえいは5050トン）、満載排水量6800トン。主機は蒸気タービン２基２軸70000馬力、速力31ノット。兵装は127mm単装砲２基、20mmCIWS２基（旗甲板両舷）、シースパロー８連装発射機�V型１基（ヘリ格納庫上。RIM-7F）、アスロック８連装発射機１基（艦橋直前）、３連装短魚雷発射管２基（艦橋基部両舷）。搭載ヘリはHSS-2B３機になった。乗員370名。費用ははるなが91億円、ひえいが110億円。改修後も群旗艦用としてはCICや戦闘システムの能力が不十分で、対空レーダーなども性能不足だったらしい。FRAM改装後もフリートサットなどを追加した。1993-94年、搭載ヘリをSH-60Jに更新し、通信用データリンクを装備した。2009-10年に除籍された。参考：月刊軍事研究12,’03、月刊世界の艦船3,’15、1,’95、1,’02、11,’13、8,’11増刊、11,'17増刊、10,'21、自衛隊装備年鑑1996、海上自衛隊全艦艇史、月刊丸12,’90

＜榛名丸＞：日本海軍特設艦船。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第４艦隊補給部隊に所属していた。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜バルニィ＞：フランス海軍ドゥダール・ド・ラグレ級河用砲艦Balny。1940年に重慶で退役し、1944年に解体された。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜バルニィ＞：フランス海軍コマンダン・リヴィエル級フリゲートBalny。ガスタービンエンジン試験艦として使用された。参考：月刊世界の艦船9,’96

＜バルネラブル・コーン＞：直訳すると「脆弱な円錐」。航空機後方の、敵に占位されると最も危険な位置のことである。参考：月刊JWing9,’02

＜ハル・ノート＞：1941年（昭和16年）11月26日、アメリカのハル国務長官が野村・来栖大使に示した対日通告。中国・仏印からの日本軍・警察権全面撤退、日中特殊緊密関係の放棄、三国同盟死文化、中国における重慶政権以外の政権の否認などの条件が示されていたが、いずれも日本が呑めるものではなく、最後通牒に等しかった。ワシントン駐在の来栖大使は、日本政府がこれを見れば交渉の打ち切りと判断するだろう、とその場で述べている。前日には大統領、国務長官、陸海軍長官、陸軍参謀総長、海軍作戦部長が会議を開き、国務長官はいつ日本から攻撃を受けてもおかしくないと語り、大統領は来週の月曜日にでも奇襲攻撃されるかもしれないと応じたという。アメリカとしては、日本に先制攻撃をさせることによって、日本が侵略者であることを明確にさせる目的があり、11月25日に陸軍長官の日記には、アメリカ側の危険を最小限に止めつつどうやって日本に先制攻撃をさせるかというのが問題である、と記述されている。11月29日にハル国務長官は在米イギリス大使と会見し、日本との外交交渉は事実上終了し、問題は陸海軍当局に移ったと述べた。実際には危険を最小限に止めるどころか、真珠湾攻撃で太平洋艦隊の主力艦隊が大損害を受け、フィリピンまで失ってしまい、代償は高く付いた。参考：WW�U欧州戦史シリーズVol.4、太平洋戦争情報戦、山本五十六と米内光政、パールハーバー

＜春の残弾処理＞：自衛隊で年度末に行われる、予算消化兼用の射撃訓練。一般部隊では足りないが、富士学校などでは教育用の弾薬が年度末に余剰となることがあり、一気に消費する。参考：月刊軍事研究8,’07、戦車隊長

＜春の燃料消費＞：自衛隊で年度末に行われる、予算消化兼用の操縦訓練。参考：月刊軍事研究8,’07

＜春の目覚め作戦＞：第２次大戦末期の1945年3月6日からドイツ軍がハンガリーで開始した、バラトン湖西のナジカニジャ油田地帯奪回作戦「フリューリングス・エルヴァッヘン」。事前に春風作戦を実施してグラン川西岸橋頭堡を除去し、背後を安全にしてから作戦が決行された。主力は陸軍総司令部予備SS第６装甲軍を基幹とするドイツ第６軍で、油田地帯付近にある第３ウクライナ方面軍の戦線突出部北側、バラトン湖とヴェレンツェ湖の間から南東方向に進撃する。また、突出部西のバラトン湖南西で南方軍集団第２軍、突出部南でＥ軍集団が攻勢をかけ、突出部を潰す。ヒトラーが秘匿と称して事前の偵察行動を禁止したせいで進撃路の状況を確認できず、悪天候などで作戦部隊の集結もままならない状態で予定通り作戦を開始したため、雪解けの泥道、水障害、地雷原、ソ連の抵抗で全く前進できず、3月15日になっても最大進撃距離は25kmに留まっていた。3月16日、第２ウクライナ方面軍がブダペスト西・ヴェレンツェ湖北、第３ウクライナ方面軍がバラトン湖南西でウイーンに向かって進撃を開始。後方を遮断される恐れが出てきた第６軍隷下部隊は包囲されるのを防ごうとヒトラーの許可が出る前に後退を急ぎ、作戦は失敗に終わった。SS第６装甲軍は東部戦線を支える最後の機甲予備で、これをソ連の主攻方面から引き抜いてしまったためヴィツスワ・オーデル・シュレジェン作戦によるソ連軍の進撃を止められず、挙げ句に本作戦による損耗で機甲予備が消滅してしまい、ウイーンも4月13日に第３ウクライナ方面軍第６親衛戦車軍の手に落ちている。参考：激闘東部戦線(2)、歴史群像4,’18、丸エキストラ版No.71、武装親衛隊

＜ハルバー＞：F-163（フリゲート）を参照。

＜ハルバーソン・プロジェクトＮｏ６３＞：太平洋戦争時にアメリカが計画した日本本土空襲作戦。中国の飛行場に航続距離の長いB-24を展開させて空襲を行う予定で、1942年5月に23機がスーダンに到着した。ここから中国の飛行場に向かう予定だったが、日本軍に飛行場が占領されてしまったため作戦は中止され、部隊は6月にプロエスティ油田爆撃を行った。参考：歴史群像10,’06

＜ハルバート＞：DD-342（駆逐艦）を参照。

＜ハルハ川の戦闘＞：第２次ノモンハン事件において、第23師団はソ連軍陣地北方に展開し、ハルハ河左岸を主攻撃方面に設定、小林部隊がハルハ河を渡河してこちらを攻撃し、防備の固いハルハ河右岸には安岡支隊の戦車部隊を向かわせることとした。昭和14年7月1日1700、小林部隊が兵力の集結を完了。7月2日1500、安岡支隊主力の戦車第３連隊、戦車第４連隊、歩兵第64連隊がソ連軍陣地北側のホロンバイル草原に進撃。師団命令では7月3日から攻撃を開始する予定だったが、ソ連軍に退却の傾向が見られたため、すぐに追撃をかけることにし、夕方から攻撃を開始した。戦車第３連隊はソ連軍第１・第２線陣地を突破して2130には733高地まで達したが、徒歩移動の歩兵部隊（山縣部隊）が付いてこれず、戦車第３連隊は3km後ろの731高地に下がり、7月3日未明になって歩兵部隊と合流した。戦車第４連隊はソ連軍の砲撃を受けて進撃方向が左にずれてしまったため、単独でソ連軍陣地に攻撃を仕掛け、ホルステン河付近の砲兵陣地を制圧した。この際、一時は各車がバラバラになって連隊長が自決しかける事態になったが、何とか部隊集結に成功、7月3日0430にウズル水西側へと9kmほど下がった。7月3日0230、小林部隊は歩兵第71連隊第１大隊を皮切りにハルハ川の渡河を開始。0700前には架橋を終了して野砲兵第13連隊第３大隊や第23師団司令部も渡河を開始した。ソ連のジューコフ司令官は、日本軍がハルハ側右岸で攻勢に出たという連絡を受け、モンゴル第15騎兵連隊、ソ連第24自動車化狙撃連隊、第11戦車旅団、第７装甲車旅団などの予備を投入することにしたが、移動途中で第15騎兵連隊が小林部隊と遭遇して撃退された。これをみてジューコフ司令官はこの予備兵力を日本軍の橋頭堡に振り向けたものの、速射砲、連隊砲、火炎瓶による反撃を受けて第11戦車旅団だけで戦車77両と装甲車37両を撃破された。7月3日朝、戦車第３連隊と山縣部隊は733高地へと攻撃を開始したが、1000頃からソ連軍が川又からハルハ川右岸へ第11戦車旅団第２大隊のBT-5を渡河させ、ハルハ川対岸から砲兵支援射撃も始まったため、戦車13両と軽装甲車５両が破壊され、戦車第３連隊長が戦死、進撃がストップした。戦車第４連隊も左翼から733高地に向かったが、付近の強力な陣地帯を戦車単独で制圧するのが不可能なため、一旦後退した。1500頃、関東軍は第23師団の以降の作戦について協議し、１本の軍用架橋のみではハルハ川左岸の橋頭堡を維持するのが困難なため、夜を待って小林部隊をハルハ川右岸に撤退させ、右岸にいるソ連軍を撃退することになった。安岡支隊は7月4日朝から再度攻撃を仕掛ける予定だったが、戦車第４連隊に命令が届かず、他部隊も準備不足で攻撃が不可能となり、逆にソ連からの反撃を防ぐのが手一杯の状況となった。小林部隊は7月5日に漸く撤退を完了。7月6日、第23師団の砲兵火力が不足していたため、関東軍は内地から到着した野戦重砲兵第３旅団隷下部隊に在満州ムーリン重砲兵連隊などを加えた砲兵団を増強した。7月7日1130、薄暮攻撃による733高地の奪取と、夜襲によるハルハ川右岸制圧が第23師団長から下命された。7月7日夕方、安岡支隊が歩兵を主力として夜襲を開始したが、夜が明けると砲撃を受けて後退を余儀無くされ、翌日も同じ状態が続いた。7月10日、師団捜索隊がフイ高地を、岡本支隊が742高地を、須見部隊が731高地付近を確保したが、ソ連軍をハルハ川右岸から完全に追い出すことはできず、7月11日以降は陣地戦に移行した。7月2-7日に八九式中戦車17両、九七式中戦車１両、九五式軽戦車11両が破壊された。参考：歴史群像8,’11、月刊PANZER7,’05、月刊軍事研究1,’07、月刊丸8,’87

＜バルバス・バウ＞：Bulbous bow、球状艦首。船首直下に大きな球状の張り出し（バルブ）を設けてわざと波を生じさせ、船首で発生する波と干渉させて打ち消し、造波抵抗を減らす。造波抵抗よりも粘性圧力抵抗が問題となる水面下の船体形状が流線型となるので、水面下の抵抗を減少させる事が可能。速度によって効果が変わる（低速ではかえって抵抗になる）ので、位置と形状の選択に注意が必要であり、航海速力で最適な効果が出るような工夫をする。また、吃水が浅くなってバルバス・バウが海面上に露出すると、かえって造波抵抗が増えるので、吃水の変わりにくい客船、軍用艦船、タンカーなどに設けられることが多い。ただバルブの分だけ全長が長くなるので港湾の制限を受けることがあり、あえてバルバス・バウにせず垂直船首を採用する客船もある。1963年に竣工した日本郵船高速貨物船山城丸が設計に当たって理論解析を行ったバルバス・バウを採用し、必要な機関出力を２割も減らした。参考：艦船メカニズム図鑑、月刊JWings2,’00、月刊世界の艦船4,’98、8,’17、7,’19、図解雑学　船のしくみ、図解船の科学

＜バルバドス＞：K504（フリゲート）を参照。

＜バルバドス軍＞

　＜バルバドス軍（２０１５年）＞：現役総兵力610名（陸軍500名、沿岸警備隊110名）、予備役430名。歩兵大隊１個、哨戒艇６隻、兵站支援船１隻からなる。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ハルハ廟事件＞：昭和10年1月8日、外蒙軍が満州領ハルハ廟付近の三角地帯を占拠、満州軍に向け発砲した事件。関東軍はこれに反撃し、撃退した。参考：月刊PANZER1,’90

＜バルバラ＞：ドイツ海軍砲術練習艦。大元は1915年に竣工したイギリス海軍スループのアザレアで、1920年にベルギーの漁業監視船ジンニアとなり、1940年にドイツ軍に捕獲されて改造を受け、1941年にこの名称で竣工した。1943年、Ｒボート母艦に艦種変更された。戦後はベルギーに返還されてブレイデルとなり、1952年に解体された。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜バルバリゴ＞：イタリア海軍ダンドロ級潜水艦。1943年6月15日、ボルドーを出港。その後行方不明となった。参考：月刊丸11,’09

＜バルバロス＞：F244（フリゲート）を参照。

＜バルバロス級＞：MEKOシリーズ（フリゲート）を参照。

＜バルバロッサ＞：神聖ローマ帝国皇帝フリードリヒ�T世の渾名。イタリア語で赤髭の意味。参考：月刊JWings5,’04

＜バルバロッサ作戦＞：第２次大戦時の1941年6月22日にドイツ軍が開始した、ソ連侵攻作戦。フランス降伏後も頑強に抵抗を続けるイギリスはソ連の後ろ盾を受けているのではないかと考えたヒトラーが、1940年7月21日に陸軍最高司令官ブラウヒッチュ将軍に作戦の検討を指示した。9月3日の参謀本部会議では進撃路の整備されているモスクワ及びキエフを第1目標とし、その後南に転じてウクライナを占領することになったが、12月5日のヒトラーを交えた会議で戦略資源確保を優先することになり、12月18日の会議で北方軍集団がレニングラード、中央軍集団がモスクワ、南方軍集団がキエフを目指し、北欧からの資源輸送路確保のためレニングラードを落としてからモスクワに向かうことが決定した。最終到達ラインは、ソ連空軍爆撃機がドイツ本土に届かず、ドイツ空軍がウラル工業地帯を爆撃できるライン（北極海に面したアルハンゲリスクからカスピ海沿いのアストラハンを結ぶ線）。冬に入る前に決着を付けようと、当初は春に開始する予定だったが、北アフリカ戦への介入、バルカン半島武力進駐により1941年6月下旬までずれ込んでしまった。投入したのはドイツ陸軍第２軍（ヴァイクス上級大将）で、兵力は北方、中央、南方の３つの軍集団に分かれた145個師団320万名（同盟国軍フィンランド軍28万6000名、スロバキア軍５万7000名、イタリア軍６万名、ハンガリー軍４万名、ルーマニア軍32万6000名含む）だったが、1600kmという長い戦線を支える予備兵力が無かった。Bf110戦闘機は第26駆逐航空団２個飛行隊78機と第210高速爆撃航空団２個飛行隊83機である。対するソ連軍は301万4000名だが、スターリンは独ソ不可侵条約を信じていたためと、ドイツを刺激しないために国境線の防備体制を完全に解いており、航空機を掩体に入れることすらしておらず、前線の司令官に戦闘態勢が下命された時には、既にドイツ軍の攻撃が開始されていた。ソ連空軍の作戦機は12000機以上で、ドイツとの前線あったのは5500機、うち戦闘機は4200機だったが、内訳はI-16が1635機、I-153が1301機、I-15が286機と旧式機が大半を占めており、MiG-1/-3、Yak-1、LaGG-3などの新鋭戦闘機は980機だった。また、1000両のT-34を擁していたが、運用が不完全だったため、緒戦では殆ど活躍できなかった。バルチック艦隊封じ込めのため、ドイツ軍は敷設艦10隻、魚雷艇28隻、大型掃海艇３隻、トロール漁船５隊、機動掃海艇２隊を展開して機雷原を作ることにした。1941年6月18日夜以降、敷設艦プロイセン、グリーレ、スカゲラック、ヴェルサイユ、第６魚雷艇隊６隻がEMC係維触発機雷1150個を敷設。また、第５掃海隊の護衛の下、敷設艦ブルンメル２世、ハンスタット・ダンチヒ、タンネンフェルスが700個、コブラ、カイゼル、ケーニゲン・ルイゼが700個を敷設した。6月22日0300、作戦開始。0315、ドイツ空軍はソ連軍飛行場を奇襲攻撃し、夕方までに2000機をほぼ地上で撃破した。0345、ジューコフ参謀総長が就寝中のスターリンに電話でドイツ侵攻を伝えると、スターリンは絶句してしまい、聞こえてきたのは呼吸音だけだったという。その後の前線部隊崩壊の報告を受け、スターリンは一時ダーチャ（郊外の別荘）に閉じ籠もるほどのショックを受けた。6月23日、ドゥビッサ河橋頭堡を確保したドイツ第６装甲師団にソ連第２戦車師団が反撃。6月26日、北方軍集団はドヴィナ河にかかる橋を確保。6月27日、中央軍集団はミンスクを包囲。この中にはソ連軍50万名が取り残された。機甲集団は処理を後続に任せ、ドニエプル川に向け前進。6月29日、ドイツ軍はソ連空軍機3630機を破壊し、制空権を確保。１両のT-28がミンスクを襲撃。6月30日、中央軍集団がブレスト・リトフスク要塞を制圧。7月1日、北方軍集団がラトビアのリガを占領。7月10日、北方軍集団はレニングラード南100kmのルガ川に向かい前進。中央軍集団は、要塞化された重要地点を避けてドニエプル川を渡河、そのままスモレンスクに突進。7月11日、北方軍集団はソ連の防御陣地にぶつかり、進撃が停止。7月13日、北方軍集団は防備の薄いルガ河下流に向かう。7月14日、北方軍集団はルガ河を渡河、橋頭堡を確保。しかし総司令部からはレニングラードへの進撃命令が出ず、8月10日まで待たされた。7月15日、中央軍集団はスモレンスクへの攻撃を開始。7月16日、イェリニャ攻防。スモレンスク占領。このままタイフーン作戦に突入する筈だったが、戦略資源を求めたウクライナ作戦が優先されてしまい、中央軍集団はモスクワでなくゴメリに向かわされた。8月8日、キエフ包囲戦を開始。8月8-9日、エストニア西のサーレマー島にある海軍航空隊基地を離陸したソ連軍DB-3爆撃機５機がベルリンを爆撃。8月10日、北方軍集団はレニングラード攻略を開始。しかしソ連の要塞線にぶつかって進撃スピードは鈍かった。8月20日、北方軍集団はモスクワ・レニングラード間の鉄道路を切断。8月27日、北方軍集団がエストニアのタリンを占領。9月1日、北方軍集団は砲兵の射程内にレニングラードを収めた。9月5日、ヒトラーの意向により、レニングラードを攻略でなく包囲することになった。9月8日、北方軍集団はレニングラード包囲を完成。ソ連は軍需工場や設計局などをウラル山脈の東まで疎開させたため、ドイツ軍はこれを破壊することが出来なくなった。工場疎開には半年くらいかかり、完了するまで生産がストップしたが、ソ連軍は極東方面から兵器を回すと共に、レンドリース法と英ソ相互援助協定により米英兵器を入手して戦力を増強している。9月15日、第61歩兵師団がサーレマー島攻略を開始。9月16日、タイフーン作戦を発令。9月23日、第61歩兵師団が第３狙撃兵旅団主力の守備隊24000名を壊滅させてサーレマー島の９割を占領した。9月26日、キエフ包囲戦が終了。参考：月刊PANZER11,’02、5,’13、月刊丸3,’01、第２次大戦ソ連軍用機写真集、WW�U欧州戦史シリーズVol.4、写真集ドイツの巡洋艦、月刊JWings10,’13、世界の傑作機No.157、歴史群像4,’17、ウォーマシン・レポートNo.67、朝雲

＜バルバロッサ作戦まで＞：当時のソ連にはGRU、NKVD、コミンテルンといった諜報活動団体があり、1930年代以降はかなりの諜報能力を持っていたが、スターリンの粛正のあおりを受けてGRUとNKVDの諜報能力が失われ、スターリンの意に反する情報を上げることも難しくなっていた。また、ドイツでは共産党員が大規模な迫害や追放を受けており、コミンテルンの情報収集能力も失われていた。イギリスはエニグマ暗号を解読してドイツ軍がソ連国境沿いに移動している事実は掴んでいたものの、ヨーロッパ本土のMI6情報網が壊滅していてドイツ上層部の意志を掴みきれず、攻撃意図は無いと判断していた。1941年4月、チャーチルからスターリンに、ドイツによる奇襲攻撃の可能性に関して警告が発せられたが、スターリンはこれをソ連を対ドイツ戦に引き込むために行った謀略であると判断して信じず、逆にイギリスとドイツが単独講和してソ連に攻めてくる可能性が無いかどうか、諜報機関に対して情報収集を命じていた。ドイツ側も、ソ連と交戦する場合には最後通牒を行うといった偽情報を流して欺瞞。1941年初めには、ヒトラーがスターリンに対して、イギリス偵察機と戦略爆撃から逃れるため、軍隊をソ連との国境付近に避難させているという書簡を送っている。ソ連の上層部は、リヒャルト・ゾルゲを初めとする84の情報源（一説には100以上）からバルバロッサ作戦に関する警告を受けていたが、スターリンを初めとする上層部にとっては聞きたくない情報だったため、偽情報として無視され、結局奇襲を許した。イギリスは6月4日に大島駐ドイツ全権大使が日本政府に送った、ドイツによるソ連侵攻が迫っているとの電文を解読し、6月12日に漸くドイツがソ連に侵攻するつもりであるとの判断を下したが、日程までは分からず、手遅れとなった。参考：月刊軍事研究7,’09

＜ハルバロフスク＞：アドミラル・レフチェンコ（駆逐艦）を参照。

＜バルハン作戦＞：フランス空軍によるサヘルG5諸国（チャド、モーリタニア、マリ、ブルキナファソ、ニジェール）安全保障作戦Barkhan。チャドのンジャメナ国際空港にミラージュ2000、ラファール、KC-135F、C-160、CN235M、EC725Rなどを展開している。2016年7月29日、ラファールＣ戦闘機４機がフランスに帰国し、交代のミラージュ2000Dが出発した。参考：月刊航空ファン11,’16

＜パルヒム型シリーズ＞：東ドイツ海軍警備艦Parchim型。参考：月刊世界の艦船5,’91、3,’92増刊

＜パルヒム�T型＞：グリシャ型がベースである。全長72.5m、幅9.4m、吃水3.5m、満載排水量1200トン。主機はディーゼルで、出力12000馬力、３軸推進、速力28ノット。兵装は57mm連装砲AK725が１基、30mm連装機関砲１基、SA-N-5ミサイル４連装発射機２基、400mm単装魚雷発射管４基、12連装対潜ロケット発射機２基、爆雷投下軌条１条。ヴィスマール、リューブツなど16隻が1981-85年に竣工した。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊、5,’91、2,’17

＜パルヒム�U型＞：1331型Parchim�U型。兵装強化型で、東ドイツで建造され、全てソ連海軍に供給された。バルト海で沿岸対潜哨戒を行うのが主任務である。全長75.2-76m、幅9.4m、吃水3.5m、満載排水量975-1200トン。主機はディーゼル、出力18000馬力、３軸推進、速力26-28ノット。兵装はストレラ２艦対空ミサイル４連装発射機２基、76mm単装砲１門（後甲板）、AK630CIWS１基（上構前端）、12連装対潜ロケット発射機RBU-6000が２基（艦橋前方両舷）、533mm連装魚雷発射管２基（艦後部両舷）、爆雷投下軌条２条。1986-90年にゼレノドルスク、MPK-227、カザネツなど12隻がソ連に輸出された。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊、6,’15、2,’17、10,’19、THE MILITARY BALANCE 2016

＜パルヒム型・海外シリーズ＞

＜パルヒム�T型（インドネシア海軍）＞：インドネシア海軍警備艦Parchim�T級。ドイツ統一で余った艦を購入した。満載排水量781トン。兵装は9K32M艦対空ミサイル４連装発射機２基、400mm対潜魚雷単装発射管４門、RBU6000対潜ロケット発射機２基、57mm連装砲１基。イマム・ボンジョル、スルタン・ヌク、艦番号385トゥク・ウマールなど16隻が1993-96年に就役した。2014年7月からタイプ730CIWS搭載改修を行っている。参考：月刊世界の艦船11,’14、1,'15増刊、9,’18、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ハルビン＞：112（駆逐艦）を参照。

＜ハルヒン・ゴール事件＞：ノモンハン事件を参照。

＜バルフォア＞：K464（フリゲート）を参照。

＜ハルフォード＞：DD-480（駆逐艦）を参照。

＜バルフルール＞：フランス海軍特設巡洋艦Barfleur。貨物船を徴用して特設巡洋艦に改造したものである。全長102.6m、幅13.9m、吃水5.8m、総トン数3100トン。主機はディーゼル１軸で、出力3850馬力、速力16ノット。兵装は15cm単装砲７門、7.5cm単装高角砲２門。1943年以降は15cm砲を２門に減らし、主に輸送任務に使用された。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜ハルベーン＞：水上艦の艦尾に取り付ける水中翼の一種。速力向上、燃費改善、曳き波抑制などの効果がある。参考：月刊世界の艦船3,’24

＜バルヘッド＞：SS-332（潜水艦）を参照。

＜バルボア＞：EMS-2（遠征病院船）を参照。

＜バル・ポッド＞：SUU-16/A（機関砲ポッド）を参照。

＜パルマ＞：3M89海外シリーズ（CIWS）を参照。

＜バルマー＞：DD-222（駆逐艦）を参照。

＜パルマラ６９＞：イタリア製の対人地雷。円筒形のプラスチック・ケースにコンポジットＢを充填したもので、頂部に振動点火器またはトラップ・ワイヤー式信管を装着できる。炸裂すると1000個以上の破片が飛散し、25m以内の人員を殺傷する。参考：月刊グランドパワー4,’95

＜パルマリア＞：オットー・ブレダ社が輸出向けに開発した155mm自走砲Palmaria。車体はOF-40のものを利用しており、機関室は後部のままで、操縦手席は車体前部右にあり、左側面にはAPU用のグリルが追加されている。乗員は車体前部右側の操縦手と、砲塔内の車長、装薬装填手、砲手、マガジン操作手の５名。操縦手用ハッチには３つのペリスコープが取り付けられており、真ん中のものはパッシブ式夜間暗視ペリスコープに換装可能。砲塔はアルミニウム製で、砲塔上面右前方には８基のペリスコープを持つ車長用ハッチ、両側面には右開きのハッチがある。砲塔後部には２つの弾庫があり、砲塔駆動は油圧もしくは手動。主砲は41口径155mm榴弾砲（即用弾が砲塔に23発、予備弾が車体に７発）で、自動装填装置（弾丸のみ）を持ち、発射速度は15秒に１発、バーストなら20秒で３発。装填時には自動的に仰角２度に戻る。撃発は電動油圧式バルブで行う。砲俯仰角はマイナス４度からプラス70度、全周旋回可能で、射程は通常弾で24.7km、RAPで30km。弾薬はFH-70やFH-77と共通である。照準はP170直接照準器、P186パノラミックサイトなどで行う。砲塔上面には7.62mmまたは12.7mm機銃１丁を取り付けることができ、砲塔前面には左右４個ずつの発煙弾発射機を装備する。全長11.5m、全幅3.35m、全高2.87m、全備重量46トン。エンジンは８気筒液冷ディーゼル（750馬力）で、最大速度60km、航続距離500km。リビア軍に210両、ナイジェリア軍に25両が引き渡され、アルゼンチン軍にはTAM戦車に搭載する砲塔のみ20基が輸出された。湾岸戦争時、イラク軍にも少数が配備されていた。参考：世界の軍用車両(2)、世界AFV年鑑2002-2003、兵器最先端５、月刊軍事研究4,’08

＜バルモラル・キャッスル＞：イギリスのユニオン・キャッスル・ライン所属南アフリカ航路船Balmoral Castle。全長179.8m、幅19.7m、深さ11.8m、総トン数13361トン。主機は四連成汽機２基、出力12500馬力、２軸推進、航海速力17ノット。船客定員320人（一等）＋220人（二等）＋270人（三等）。1910年2月竣工。10月、アーサー王子夫妻の南アフリカ連邦訪問でロイヤル・ヨットを務めた。第１次大戦では兵員輸送船としてガリポリ上陸作戦に参加。終戦後はオーストラリア帰還兵輸送なども行った。1919年、定期航路に復帰。1939年に運航を終了し、解体された。参考：月刊世界の艦船4,’20

＜はるゆき＞：DD-128（護衛艦）を参照。

＜バルラッシュ＞：K307（コルベット）を参照。

＜ハルランド級＞：スウェーデン海軍駆逐艦Halland級。船型は船首楼型。艦橋上にMk22射撃指揮装置の卵形レドーム、前部マスト頂部にトムソンCSF社製サターン・レーダー、艦橋上面前部左に対水上レーダー、後部上構上のマスト頂部にLW-02対空レーダーを装備する。1960年代にRB08A艦対艦ミサイルを搭載し、スウェーデン海軍初の艦対艦ミサイル装備艦となった。全長121m、幅12.6m、満載排水量3400トン。主機は蒸気タービンで、出力58000馬力、２軸推進。兵装はボフォース375mm対潜ロケット４連装発射機２基（艦首タンデム）、ボフォース50口径120mm連装速射砲２門（前後甲板）、57mm連装砲１基（艦橋直前）、40mm単装機関砲６門（艦橋両舷、第２煙突両舷、後部上構後方両舷）、533mm魚雷５連装発射管１基、533mm魚雷３連装発射管１基（第２煙突後方）、RB08A艦対艦ミサイル連装発射機Mk20が１基（３連装発射管の上）、機雷敷設装置（艦尾）。J19スモーランドなど２隻が就役した。参考：月刊世界の艦船3,’16

＜バレアレス＞：F71（フリゲート）を参照。

＜バレアレス＞：スペイン海軍カナリアス級重巡洋艦Baleares。1937年竣工。竣工時は４番砲が搭載されていなかったが、1937年6月に装備した。1938年3月6日、共和国軍駆逐艦の雷撃により沈没した。参考：近代巡洋艦史

＜バレアレス級＞：スペイン海軍ミサイル・フリゲートBaleares級。ノックス級フリゲートをベースにアメリカで設計されたものである。ブルワークや波返し板は付いておらず、後部のヘリコプター施設を撤去してスタンダード単装発射機とSPG-51C射撃指揮レーダーを追加した。艦橋上にはSPG-53C主砲管制レーダーが装備されており、スタンダードの誘導に使用することも可能。全長133.6m、幅14.3m、吃水4.7m、基準排水量3015トン、満載排水量4177トン。主機は蒸気タービン１基１軸35000馬力、速力28ノット。兵装はハープーン４連装発射筒２基、スタンダードSM-1MR単装発射機Mk22が１基、127mm砲Mk42が１門、アスロック８連装発射機Mk112が１基、メロカ20mmCIWS２基、324mm３連装短魚雷発射管２基、533mm対潜魚雷発射管２基。乗員256名。F71バレアレス、F72、F73、F74、F75が1973-76年に竣工した。改装時にTRITAN戦闘システムを導入している。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊、2,’87、10,’11、7,’13、ミリタリー・バランス1989-1990

＜バレー・フォージ＞：CG-50（巡洋艦）を参照。

＜パレスチナ・イスラム聖戦＞：PIJと略す。1960年代にムスリム同胞団から抜けたイスラム教スンニ派のパレスチナ人が1970年代にガザで立ち上げた民兵組織が起源で、イスラム教のパレスチナ国家創設とイスラエル解体を目的とする。また、穏健なアラブ諸国も敵対視している。95年10月に指導者ファティ・シュカキがイスラエル情報機関モサドによると思われる攻撃で殺害され、一時活動が沈静化したが、99年10月にラマダン・シャハラーが指導者となり、シリアの首都ダマスカスに本拠を置いて活動している。イスラエルのみを標的とし、アメリカは構っていない。参考：月刊軍事研究12,’03

＜パレスチナ解放機構＞：PLOと略す。イスラエル誕生に伴い周辺諸国に難民として流入したパレスチナ人が解放組織を立ち上げたが、これらをエジプトのナセル大統領が主導して一本化し、1964年5月に誕生した。1969年、ファタハを率いていたアラファト氏が議長に就任。1979年1月22日、最高幹部アリ＝ハッサン＝アラーマ氏がモサドの自動車爆弾で爆殺された。1985年10月1日、イスラエル空軍の義足作戦でチュニスの本部が爆破された。2004年11月11日、アラファト議長が死去。2005年1月15日、マハムード・アッバス氏が議長に就任。参考：月刊軍事研究5,’05、4,’18、月刊JWings10,’19

＜パレスチナ解放人民戦線＞：PFLPと略す。1967年の第３次中東戦争の後、自力でのパレスチナ解放を訴えてキリスト教徒のパレスチナ人医師ジョルジュ・ハバシュが1967年12月に設立した組織で、第３次中東戦争においてアラブ正規軍が一瞬で壊滅したため、パレスチナ難民が自力でパレスチナを解放しようと武力闘争を開始した際に誕生したものである。マルクス・レーニン主義を信奉するPLO反主流・急進左翼過激派組織で、パレスチナ人の反イスラエル闘争は不法な占領に対する正当な戦いであるとしており、イスラエルとの交渉には応じない。民間機ハイジャックを得意とし、1968年7月23日に初のハイジャックを実施、日本・西ドイツ赤軍と共闘して70年代後半までアメリカ・西ヨーロッパの航空機を標的とした。1969-70年が最盛期で、3000人を擁していた。70年9月6日にヨーロッパ一斉蜂起を起こし、ヨルダンの飛行場で人質を解放した後にハイジャック機３機を爆破。世界中から批難が集中し、メンツを潰されたヨルダン国王がベドウィン部隊を動員、ヨルダン国内のパレスチナゲリラは一掃されてしまった（ヨルダン内戦）。これ以降は本拠地をシリアのダマスカスに移した。1976年6月、フランス航空139便をハイジャックしてエンテベ空港に強行着陸させ、日本赤軍メンバーらの解放を要求したが、イスラエルはヨナタン作戦で強行突入、人質救出に成功。8月にもハイジャックに失敗し、両作戦の責任者だったワディア・ハダト氏は1977年11月に組織を追放された。1999年9月、ムスタファ・ジブリ副議長がパレスチナ入りし、その後議長になりヨルダン西岸のラマラに事務所を開設したが、2001年8月27日にイスラエルのヘリ攻撃により暗殺された。この報復としてイスラエル極右の国家統一党党首で観光大臣のレハバム・ゼエビ師を暗殺した。2008年1月26日、ジョルジュ・ハバシュ議長が心臓病により死亡した。参考：月刊軍事研究12,’03、5,’08

＜パレスチナ自治区＞：1947年11月29日、イギリス委任統治領パレスチナをユダヤ民族とアラブ民族で分割することが国連総会で決議された。1948年5月14日、イギリスによるパレスチナ委任統治が終了し、イスラエルが建国された。反発したアラブ諸国とイスラエルとの間で第１次中東戦争が勃発したが、イスラエルがアラブ領パレスチナの８割を占領して1949年2月24日に停戦、イスラエル国境が定められた。1967年、第３次中東戦争で嘆きの壁のある東エルサレムをイスラエルが奪取。1980年7月30日、イスラエルはエルサレム恒久首都法案を可決して東エルサレムを併合、東西エルサレムを永遠で不可分の首都に決定。これにより東エルサレムは占領地でなくイスラエルの領土扱いとなり、占領地に戻すには国会の議決が必要となった。1982年、レバノン紛争が勃発。PLO指導部はベイルートを追われ、チュニジアのチュニスに移った。1987年末、イスラエル軍車両の交通事故をきっかけとしてガザ地区で第１次インティファーダが発生。この頃、ハマスが誕生して勢力を伸ばした。1990年10月8日朝、ユダヤ原理主義のメンバーが神殿の丘に来るという風説が一人歩きして暴動に発展、イスラエル警察が実弾で応戦して18人の死者が出た。1993年9月13日、ワシントンでイスラエルのラビン首相とPLOのアラファト議長がパレスチナ暫定自治合意（オスロ合意）に調印し、イスラエルとパレスチナの共存を目指すことになった。ただエルサレム全域やヨルダン西岸地区イスラエル入植地を自国領とするイスラエル側と、東エルサレムやヨルダン西岸地区全域（＋ガザ地区全域）をパレスチナ国家領土とするパレスチナ側で折り合いが付いていない。1994年5月、ヨルダン川西岸のエリコと地中海沿岸のガザで暫定自治が開始された。7月、アラファト議長がガザに入った。国際支援が開始されると、ファタハ幹部に汚職が横行し、民心はハマスに傾いた。パレスチナ和平交渉を停滞させるためハマスはテロを繰り返し、1996年にイスラエルに強硬右派リクード党のネタニヤフ政権が発足した。これを受けてイスラム過激派がテロ攻撃を更に激化させ、自治政府が取り締まりを行わなかったため、イスラエル軍が自治区に侵攻、実質上の戦争状態になった。9月24日朝、イスラエルは神殿の丘の観光用トンネルを開通させるが、これを聖地の冒涜ととったアラファト議長は抗議デモを呼びかけ、9月25日から衝突に発展、双方に死者100人、負傷者1300人以上を出した。イスラエル側が軍のヘブロン撤退を前倒しし、事態を収拾した。1997年9月25日、モサドがハマスの政治部門トップ、メシャール氏の暗殺に失敗。工作員をハマスに拘束されてしまい、解放と引き替えにハマス創設者らを釈放した。1999年7月、イスラエルに労働党のバラク政権が誕生し、和平交渉が再開。9月5日、ヨルダン川西岸からのイスラエル軍追加撤退に合意。2000年7月14日、アメリカのクリントン大統領がキャンプ・デービッドにイスラエルのバラク首相とPLOのアラファト議長を招いて話し合いを行ったが決裂。9月18日、神殿の丘訪問事件が勃発。第２次インティファーダに発展して和平交渉は頓挫した。2001年3月、イスラエルで強硬派のシャロン政権が誕生。同時多発テロ勃発以降はパレスチナ自治区での軍事作戦を強化し、ハマスも自爆テロと乱射事件を繰り返して挑発。イスラエルは西岸自治区主要都市のうち７つを制圧した。2003年4月、アメリカ、EU、ロシア、国連がイスラエル・パレスチナ両国家共存のロードマップを提示、双方の当事者も受諾した。2004年3月22日、ハマスのヤシン師をイスラエルが武装ヘリで殺害。4月17日、ハマスのランティシ氏をイスラエルが殺害。11月、PLOのアラファト議長が死去し、アッバス議長が跡を継いだ。2005年9月、イスラエル軍と入植住民が一方的に撤退し、ガザ地区が完全自治区となった。2006年1月、パレスチナ評議会選挙が実施され、イスラエルの撤退はテロによる功績であると主張したハマスが132議席中74議席を獲得して第１党となり、汚職によりイメージの低下したファタハは45議席で第２党に転落した。ハマスはガザを実質上制圧、カッサム・ロケットがイスラエルに撃ち込まれるようになり、エジプトからの密輸トンネルも掘られ、軍制式の兵器が持ち込まれるのも時間の問題であるという。これを受けて国連安保理はハマスの武装解除要求を議決、アメリカとEUはイスラエルを認めないとするハマス綱領の修正を求めたが、ハマスはいずれも拒否したため、自治区に対する援助が停止され、暫定自治政府職員の給与が支払えなくなった。4月、ガザ南部のハンユニスでファタハ系治安部隊が給料の支払いを求めて暴動を起こしたため、ハマスは独自の治安部隊6000人を立ち上げ、エジプトから武器を密輸してファタハとの全面対決になった。6月25日、ハマス戦闘員７名が地下トンネルからイスラエルに侵入し、イスラエル兵２名を殺害、７名を負傷させ、１名を人質に取った。2007年5月、ハマスとファタハの対立が激化し、内戦状態に発展、6月14日にハマスがガザ地区全域を制圧し、実質上自治区は２つに分裂した。このため自治区のアッバス議長はファタハとの連立内閣を解散して非常事態を宣言し、アメリカはヨルダン川西岸地区を正統派に認定した。6月17日、アッバス議長が緊急内閣を発足させたことに伴い、アメリカとイスラエルが援助を再開した。穏健派アラブ諸国は、地理的に近いガザ地区が過激派の拠点となることを恐れ、ハマスを支援しているイランやシリアを非難している。この混乱で、ハマスの支持率は急落し、ファタハの支持率が回復しているという。11月27日、アナポリス中東和平国際会議が開催された。12月4日、イスラエルが東エルサレム南東部の入植地を拡大すると発表、パレスチナやアメリカがイスラエルを非難したが、イスラエルは東エルサレムを併合しているとの立場を取っており、相手にしなかった。12月11日、イスラエル国防軍がパレスチナ自治区のガザ北部を爆撃してイスラム聖戦メンバー１名を殺害、南部にも戦車10両などで侵攻してイスラム聖戦メンバー４名を殺害した。12月12日、イスラエルとパレスチナが和平交渉を開始。2008年5月、イスラエルは91%の地域をパレスチナ領土にすると提案したが、自治政府は100%を要求して拒否した。6月15日、イスラエルは東エルサレム地区に数万戸の住宅を建設し、入植を進めると発表。12月17日、イスラエルはキャスト・レッド作戦を発動してガザ地区に侵攻。2009年1月18日に停戦が成立した。2011年10月、2006年6月に人質となったイスラエル兵１名と、イスラエルで収監中のパレスチナ囚人1027人を交換。2014年6月、イスラエルの少年３人が誘拐・殺害され、イスラエルがハマスの犯行と断定、反発したハマスがガザ地区からロケット弾を撃ち込んだ。7月、パレスチナ人の少年がイスラエル入植者に殺害され、パレスチナで大規模抗議デモが勃発、ハマスもロケット弾を撃ち込みまくったため、イスラエル軍がプロテクティブ・エッジ作戦を開始。7月7-15日にガザに対する爆撃を行い、ハマスに停戦を提案したが、ハマスは応じず、秘密トンネルからイスラエルへの侵入を図ったため、地上軍がガザ地区に侵攻した。8月1日に72時間の停戦が発効したが、２時間で戦闘が再開されている。イスラエル軍はロケット弾製造拠点と密輸・侵攻用地下トンネルを一般市民ごと破壊し、8月半ばまでに1800人以上の死者と10000人の負傷者が出た。ハマスも反撃のロケット弾を発射したが、アイアンドームで撃ち落とされたのかイスラエル人がシェルターに逃げるのが上手かったのかロケット弾が尽きたのか、イスラエルの民間人死者は３人に止まっている。2021年5月10-21日、ハマスがガザ地区からロケット弾4340発をイスラエル領内に発射し、12人が死亡した。イスラエル空軍が報復としてガザ地区を爆撃し、253人が死亡している。5月21日未明に停戦が発効し、その数時間後にハマスの指導者ハニーヤ氏はイランの資金・兵器・技術支援に感謝の声明を発表した。参考：月刊軍事研究12,'73、12,’00、10,’07、2,’08、3,’09、10,’14、1,’15、朝雲

　＜パレスチナ自治区（２０１５年）＞：西バンクはパレスチナ自治区政府、ガザ地区はハマスが支配している。パレスチナ自治区政府には正規軍は無く、大統領警護隊3000名、特殊部隊1200名、警察9000名、市民防衛隊1000名、アル・アクサ旅団（ファタハに忠誠を誓う）が所在している。ハマスは旅団司令部６個、コマンドー隊（ヌクバ）１個、軽歩兵大隊27個、戦闘中隊100個、工兵隊数個、兵站隊数個からなり、イズ・アル・ディン・アル・カッサム旅団は15000-20000名を擁する。カッサム・ロケット、122mm多連装ロケット砲グラード、迫撃砲、9K11対戦車ミサイル（を保有しているという報告あり）を保有している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜パレスチナ被災民救援の物資協力＞：2008年12月27日からイスラエルがガザ地区への爆撃と地上侵攻を行い、ガザ地区への物資流入を阻止したことにより、生活必需品が極端に不足するなどの状況に陥ったため、日本政府は1000万ドルの緊急無償資金援助に加え、2009年1月23日にPKO協力法に基づく物資協力を閣議決定した。国連パレスチナ難民救済事業機関（UNRWA）に対し、ビニールシート8000枚、毛布29000枚、スリーピングマット20000枚を無償譲渡している。参考：朝雲

＜パレット＞：K304（フリゲート）を参照。

＜パレット化弾薬計画＞：ラピッド・ドラゴン計画を参照。

＜パレット化積荷システム＞：PLSを参照。

＜パレット・コンパクト機動発射機＞：ドイツのLFK社が自主開発した地対空ミサイルシステム。支柱の上にスティンガー・ミサイル連装発射機２基を両側に持つ電子光学センサーパッケージが装着されており、トラックの荷台などに据え付けて使用する。ミサイル発射機を片側２基ずつ、計４基８連装とすることも可能で、イグラなどへの換装も可能。光電子センサーは光学目標指示機、赤外線カメラ、TVカメラ、赤外線スキャナーなどからなり、レーザー測距器も搭載している。補助動力装置も自前で装備する。センサー有効範囲は最大40km、システム全体の重量は1150kg。地上に据え付けての発射も可能。参考：月刊軍事研究4,’01

＜バレット・トラップ式＞：てき弾発射機を参照。

＜バレット・フライト＞：ナイトアーマメント社が開発した携帯アプリ。銃と弾丸の種類、射距離（3000mまで）、狙撃角度を入力すると、現地の気温、気圧、湿度、風速風向などの天候情報を元に、修正データを計算してくれる。軍用バージョンがアメリカ陸軍で試験導入された。参考：月刊軍事研究1,’12

＜バレット・プルーフ・ベスト＞：防弾チョッキを参照。

＜バレル＞：銃身を参照。

＜バレル・オブストラクション＞：銃腔内の異物。泥や雪などの汚れが詰まったり、クリーニング用の布を忘れたりすることが多い。そのまま射撃すると、銃身が膨らんで射撃不能になったり、最悪破裂したりする。参考：GUN用語事典

＜バレルロール＞：空中戦機動の１つ。ロールと機首上げを繰り返して減速し、後方から迫る高速の敵機やミサイルをオーバーシュートさせる。操縦桿を横に倒して上昇に入ると自然にこの軌道となる。軌跡が樽の内壁をなぞるような形になるので、この名称になった。参考：戦闘機のしくみ

＜バレルロール・アタック＞：空中戦機動の１つで、防衛側がブレイクを行った時に攻撃側が対抗策として使用する。まずハーフロールをうち、機首を上に向け、旋回方向から離れるようにもう一度ハーフロールを行い、目標の真後ろに機体を横滑りさせて射撃位置に付く。速度を落とさずに接近角を変えられるのが有利な点である。降下で増速し、引き離すのが対抗手段。参考：図解現代の航空戦

＜バレン＞：K460（フリゲート）を参照。

＜バレンタイン＞：D49（護衛駆逐艦）またはR17（駆逐艦）を参照。

＜バレンタイン戦車シリーズ＞：イギリス陸軍歩兵戦車Mk�V（Infantry Tank, Mk �V）Valentine。参謀部の要求に応じて製作されたものでは無いため、Ａナンバーは付いていない。愛称の由来は、1938年のバレンタインデー（の４日前？）に仕様書が軍に提出されたから、という説と、Vickers-Armstrong Limited on Tyne（ヴィッカーズ社の所在地）の略という説、同社の戦車技術者ジョン・カーデン卿のミドルネームという説がある。1938年初めにマチルダ�Uの生産に参加するか、A10戦車（当初は歩兵戦車の分類で、マチルダ�T／�Uの登場により重巡航戦車に変更）ベースの新規歩兵戦車の開発を行うかの選択を求められたヴィッカーズ社が、A10戦車の生産設備を活かすべく後者を選んだものである。機関系と足回りはA10戦車を流用し、重装甲の上構と２ポンド砲搭載新砲塔を載せることにして一気に設計図を完成させた。しかし２名しか入れない砲塔の是非を審議するのに時間がかかり、試作車の製作が決まったのは１年以上経過した1939年6月で、既にドイツとの戦争が不可避な情勢になっていたため、試作車完成前に量産車275両が発注された。1940年5月からの軍によるテストで好成績を収め、ヴィッカーズ社に加えてメトロポリタン・キャメルとバーミンガムキャリッジ＆ワゴンで1940年4月から1944年4月までに計7430両が生産され、2394両がソ連に送られた。カナダでもカナディアン・パシフィック社で1420両が生産され、30両がカナダで訓練用に使用され、２両は見本となり、1388両がソ連に送られている。1940年後半から実戦部隊に送られ、当初は巡航戦車不足のため巡航戦車として使われていた。初実戦参加は1941年6月の北アフリカ戦である。1943年にはイギリスで生産された戦車の４分の１を占める程になったが、火力と機動力が低いのが難点で、小型砲塔しか積めない難点をどうにか克服しながら数度の武装強化を行っている。ソ連では機械的信頼性の高さから好評で、終戦まで使用された。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER5,’02、月刊グランドパワー8,’98

＜バレンタインＭｋ．�T＞：Infantry Tank Mk �V、Valentine �T。最初の量産型である。車体及び砲塔はリベット止め。車体前部中央に操縦手席があり、前には開放式の視察窓が設けられている他、天井左右には１基ずつのペリスコープが装備されている。操縦手用ハッチも中央の天井を挟んで左右に１個ずつ設けてあるが、操縦しながら頭を出すことが出来ないので不評だった。車体中央は戦闘室で、ターレットリング径1.27mの２名用砲塔を載せる。車体後部は機関室。足周りはA9やA10と同じスローモーション式で、大転輪１個と小転輪２個を１基のボギーに取り付け、それを１組のメインコイルスプリングとニュートン式油圧ショックアブソーバーで支えて１ユニットとしたものを片側２ユニット取り付けている。起動輪は後方、誘導輪は前方にあり、上部転輪３個を持つ。ファイナルドライブの外側にステアリング・ブレーキドラムが設置されているため、起動輪中央部が飛び出している。履帯は幅356mmのマンガン鋼製。砲塔は円筒形で、上面中央に車長・砲手兼用の大型ハッチと車長・砲手用旋回式ペリスコープ１基ずつを持つ。右に車長兼装填手、左に砲手兼無線手が位置する。主砲は52口径の２ポンド砲（60発。79発？）で、右に同軸のベサ7.92mm機銃（3150発）が装備されている。砲塔旋回は電動式だが、俯仰（マイナス５度からプラス20度まで）は砲手が肩当てで調節する方式だった。砲塔右には２連装２インチ発煙弾発射機装着ブラケットを持つ。車内には砲塔上に取り付けるレイクマン式対空銃架、ブレンガン（600発）、人数分のトンプソン短機関銃またはステンガンが用意されていた。全長5.41m、全幅2.629m、全高2.28m、戦闘重量15.8トン。装甲厚は車体前面下部60mm20度、前上部30mm68度、操縦室前面60mm０度、側面60mm０度、側面前方上部30mm63度、側面後方上部30mm45度、後面60mm０度、後面上部17mm58度、上面10mm、下面前部20mm、下面後部7mm。砲塔周囲65mm０度、上面前部20mm、上面後部15mm。エンジンはAEC社製A189ガソリン（135馬力）、トランスミッションはクラッチ・ブレーキ式のメドウズ・タイプ22（前進５速・後進１速）で、最大速度は路上24km、路外８マイル／12.9km、燃料搭載量180リットル、航続距離130km。乗員３名（車長、砲手、操縦手）。参考：月刊グランドパワー8,’98、月刊PANZER5,’02、British and American tanks of World War Two

　＜バレンタインＭｋ．�U＞：Infantry Tank Mk �V*、Valentine �U。Mk.�TのエンジンをAEC社製A190液冷６気筒４ストロークディーゼル（131馬力）に換えたもの。燃料タンク容量が167リットルに減った。参考：月刊グランドパワー8,’98、月刊PANZER5,’02、British and American tanks of World War Two

＜バレンタインＭｋ．�U砂漠仕様＞：砂塵巻き上げ防止用の大型フェンダーカバーと、長距離移動用32.5ガロン入り外装燃料タンク（後部フェンダー上面両側）を装備したもの。参考：月刊PANZER5,’02、月刊グランドパワー8,’98、British and American tanks of World War Two

＜バレンタインＭｋ．�V＞：Valentine �V。Mk.�Uの砲塔を３名用のものに換えたタイプ。砲塔を前後に延長し、砲塔後部のバスルに無線機を移設、車長席を主砲砲尾の真後ろに設け、装填手席を増設している。砲塔上面後部中央に３名兼用の３分割式ハッチ（ペリスコープ１基付き）を持っており、砲手用ペリスコープは廃止された。装填手側と砲手側には、上方に開く円形カバー付きのピストルポートが設けられた。搭載弾数62発。砲塔重量増に伴い、車体側面装甲厚が10mm減って50mmになった。戦闘重量16.75トン、最大速度22km。参考：月刊PANZER5,’02、月刊グランドパワー8,’98、British and American tanks of World War Two

＜バレンタインＭｋ．�W＞：Valentine �W。Mk.�U（Mk.�T？）のエンジンをアメリカのGM社製タイプ6-71型６気筒２ストロークディーゼル（138馬力）に換えたタイプ。搭載無線機はNo.19無線機。参考：月刊グランドパワー8,’98、月刊PANZER5,’02、2,’11、British and American tanks of World War Two

＜バレンタインＭｋ．�X＞：Valentine �X。Mk.�WにMk.�Vと同じ３名用砲塔を載せ、車体側面装甲厚を50mmに減らしたタイプ。参考：月刊グランドパワー8,’98、月刊PANZER5,’02、British and American tanks of World War Two

　＜バレンタインＭｋ．�Y＞：Valentine �Y。カナダのカナディアン・パシフィック鉄道製造社に製造を依頼して1941年後半から生産したバージョンで、Mk.�Wの小改良型である。初期には車体前部がリベット止めだったが、すぐに一体鋳造に換えられた。また、砲塔側面全周、エンジンルーバーも鋳造になった。生産16両目からは同軸機銃がブローニング.30口径機銃に換えられている。参考：月刊PANZER5,’02、月刊グランドパワー8,’98、British and American tanks of World War Two

　＜バレンタインＭｋ．�Z＞：Valentine �Z。Mk.�Yの無線機を換装し、内装を変更したもので、カナダで生産された。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER5,’02、月刊グランドパワー8,’98

　＜バレンタインＭｋ．�ZＡ＞：Valentine �ZＡ。Mk.�Zに燃料タンクを追加し、防御力を強化したもの。履帯も新型に換えられ、ヘッドライトガードが追加された。カナダで生産された。参考：British and American tanks of World War Two、月刊グランドパワー8,’98、月刊PANZER5,’02

＜バレンタインＭｋ．�[＞：Valentine Mk �[。Mk.�Vの砲塔を６ポンド砲（53発）搭載の新型に換えたタイプで、初期には45口径の６ポンド砲Mk.3、後に52口径Mk.5を装備した。俯仰装置は砲手が肩で押す方式からギア方式に換えられ、防楯は外装式となり、上部に駐退機を納めるバルジが設けられ、砲塔上面にベンチレイターが付けられた。砲尾が大きい６ポンド砲を載せるため、同軸機銃と２インチ発煙弾発射機を外し、砲塔乗員は２名に戻され、砲尾で左右が完全に分かれてしまったため砲塔上のハッチが２つに増えている。車長用ハッチの前後には１つずつのペリスコープが設けられ、砲塔外側の右側面に４インチ発煙弾発射機２基が装着された。重量増加に伴い、車体側面装甲厚が43mmに減らされている。全長19フィート４インチ／5.89m、戦闘重量17.2トン。エンジンはAEC社製A190液冷ディーゼルで、航続距離150km。1942年3月から生産開始。参考：月刊グランドパワー8,’98、月刊PANZER5,’02、British and American tanks of World War Two

　＜バレンタインＭｋ．�\＞：Valentine Mk �\。Mk.�XにMk.�[と同じ改良を施したタイプ。エンジンはGMC社製6-71モデル6004液冷ディーゼル（138馬力）で、後期生産型300両には改良型の6-71エンジン（165馬力）が搭載されている。航続距離は150kmないし135km。参考：月刊PANZER5,’02、月刊グランドパワー8,’98、British and American tanks of World War Two

　＜バレンタインＭｋ．�]＞：Valentine Mk �]。Mk.�\後期型にベサ同軸機銃（2500発。主砲防楯左に搭載）を復活させたタイプで、1943年に製作された。砲塔リング周囲に弾片防御用装甲板を持つ。戦闘重量17.3トン。エンジンはGMC社製ディーゼル（165馬力）で、最大速度26km。参考：月刊PANZER5,’02、月刊グランドパワー8,’98、British and American tanks of World War Two

　＜バレンタインＭｋ．�]�T＞：Valentine �]�T。Mk.�]の主砲をアメリカ製75mm砲弾が発射できるイギリス製75mm砲OQF Mk.�Xに換えたタイプ。シングルバッフル式マズルブレーキが付いているのですぐ分かる。車体前端部が鋳造製で、ボルトが無いのも特徴。戦闘重量17.35トン。航続距離135km。1943年後半から生産された。参考：月刊PANZER5,’02、British and American tanks of World War Two

＜バレンタイン戦車ファミリー＞

＜６ポンド対戦車自走砲＞：Valentine with 6pdr anti-tank mounting。砲塔を撤去し、６ポンド対戦車砲を搭載、周囲を防楯で覆ったもの。簡便な戦車駆逐車として1942年にヴィッカーズ社が試作したが、採用されなかった。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER5,’02

＜アーチャー＞：アーチャーを参照。

＜ソダ束ローラー＞：Roller Fascine。１本の心棒に直径６フィート４インチ／1.93mのソダ束２つを装着し、戦車上から前方に転がして対戦車壕を埋める。1940年に60基が製作され、マチルダ戦車からも運用する予定だったが、結局使われなかった。参考：British and American tanks of World War Two

＜バレンタイン１７ポンド自走砲＞：アーチャーを参照。

＜バレンタインＡＭＲＡ　Ｍｋ�Tｂ＞：試作地雷処理戦車Valentine Anti-Mine Roller Attachment Mk �Tｂ。車体前部にローラー（Fowler Roller）と呼ばれる地雷処理ローラーを装着したもので、履帯前方の地雷を踏み潰す。試作のみ。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER5,’02

＜バレンタインＣＤＬ＞：Valentine CDL。砲塔を外して夜間戦闘用探照灯CDLを搭載したタイプ。少数のみ製作された。参考：British and American tanks of World War Two

＜バレンタインＤＤ＞：Valentine Mk�V DD／Valentine Mk�[ DD。DD浮航戦車型で、Mk.�X、Mk.�\、Mk.�]�Tから改造された。1942年6月にデザインが固まり、650両（450両という説も）が改造され、少数がイタリアで実戦使用された。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER5,’02

　＜バレンタインＯＰ／コマンド＞：Valentine OP/Command。砲兵隊の前進観測用車両。Mk.�]や�]�Tの備砲をダミーに変更し、通信機材を増設したものである。1944年以降、アーチャー対戦車自走砲を装備する対戦車連隊を中心に配備された。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER5,’02

　＜バレンタイン火炎迫撃砲搭載車＞：Valentine 7.92in flame mortar。砲塔を撤去して戦闘室に200mm重迫撃砲を搭載し、ベトン建造物破壊用25ポンドTNT弾（有効射程400ヤード／365.8m、最大射程2000ヤード／1828.8m）を投射する。Petroleum Warfare Departmentで1943-45年に試験運用された。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER5,’02

　＜バレンタイン火炎放射戦車＞：Valentine Flamethrower。車体前部右に旋回式小型砲塔を設けて火炎放射器を収容し、燃料タンクと加圧用窒素ボンベを搭載した装甲トレーラーを牽引する。1941年末に２両（１両は火薬式、１両は窒素ガス圧式）が試作され、後者が成績良好として採用されかかったが、チャーチル・クロコダイルに負けて制式化には至らなかった。参考：British and American tanks of World War Two、月刊グランドパワー1,’04、連合軍の傑作兵器駄作兵器

　＜バレンタイン架橋戦車＞：架橋戦車Valentine Bridgelayer。バレンタイン�Uの砲塔を撤去し、30フィートNo.1シザーズ橋（長さ34フィート／10.4m、幅9.5フィート／2.9m、クラス30）を搭載したもの。戦闘室内の油圧アームで展張・回収する。実戦用としてはチャーチル架橋戦車が配備されたため、1943-44年に主として訓練に使われたが、イタリア戦線やビルマ戦線で少数使用された他、ソ連にも供与されて実戦投入された。オーストラリア陸軍にも少数が引き渡されている。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER5,’02

＜バレンタイン・スコーピオン�U＞：地雷処理戦車Valentine Scorpion �U。フレイル式地雷処理装置搭載型である。バレンタイン�U・�Vの砲塔を外し、8-14mmの装甲板で上部構造物を増設、内部にフォードV8エンジン（80馬力）２基と車長、フレイル操作手を収容する。車体前方にマチルダ・スコーピオンと同様のフレイル装置を搭載し、車体両側のカルダン・シャフトで動力を伝達する。処理速度は毎時0.8-2.4km、地表下76mm以内の対戦車地雷を誘爆させ、幅2.9mの通路を啓開できる。センチピード地雷処理ローラーの追加装備も可能。フレイル装置とバランスを取るため、車体後部に大型カウンターウェイトを装着した。1943-44年に150両が生産されたが、すぐにシャーマン・クラブが完成したため、訓練用に使用された。参考：British and American tanks of World War Two、月刊戦車マガジン8,’78、月刊PANZER3,’02

　＜バレンタイン・スネーク＞：地雷処理戦車Valentine Snake。スネーク装置と呼ばれる爆薬パイプで地雷原を爆破、通路を啓開するものである。北アフリカの第８軍が少数使用した。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER5,’02

　＜バレンタイン・ブルマーク架橋戦車＞：架橋戦車Valentine Burmark。砲塔を外して車体前部にそれぞれ折り畳み式ランプ（Twaby Ark ramp）を装着したもので、壕の中に車体を乗り入れ、前後のランプを展開して自ら長い橋になる。ビルマのジャングルではチャーチル・アークが大きすぎて使えなかったので、代わりに開発されることになり、１両が試作されたが、大戦が終わった1946年に開発が中止された。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER5,’02

　＜ビショップ＞：ビショップを参照。

＜バレンタイン戦車・海外シリーズ＞

　＜バレンタイン戦車（オーストラリア軍）＞：オーストラリア陸軍戦車。1943年に少数が引き渡された。参考：British and American tanks of World War Two

＜バレンタイン戦車（カナダ軍）＞：カナダ陸軍戦車。カナディアン・パシフィック社でバレンタイン�Y／�Z／�ZＡを1420両生産したが、1390両はソ連のレンドリースに回され、30両のみカナダ軍で訓練に使用された。車体前部が鋳造製なのが特徴である。参考：British and American tanks of World War Two

　＜バレンタイン戦車（ニュージーランド軍）＞：ニュージーランド陸軍戦車。1942年に一定数が引き渡されて太平洋戦線で使用された。オーストラリア軍で火炎放射戦車に改造されたマチルダ歩兵戦車から外した３インチ榴弾砲を譲り受け、２ポンド砲の代わりに装着してCS（近接支援）バージョンに改造したものもある。参考：British and American tanks of World War Two

＜バレンツ海海戦＞：第２次大戦時の1942年12月、PQ18船団以来３ヶ月振りのバレンツ海航路援ソ船団となるJW-51B船団がイギリスを出港。12月30日、レーゲンボーゲ作戦のためドイツ海軍重巡アドミラル・ヒッパーがリュッツオと駆逐艦６隻を率いて基地を出撃。Ｕボートからイギリス船団がバレンツ海を行動中との情報を得て現地に向かった。12月31日、JW-51B船団と護衛の駆逐艦６隻及び小艦艇５隻がバレンツ海の北緯16度付近にさしかかった。0830、イギリス駆逐艦が艦影を認めたが、敵なのかソ連の駆逐艦なのかはっきりせず、駆逐艦を派遣して確かめることにした。0930、確認に行ったイギリス駆逐艦が相手から攻撃を受けたため、ドイツ海軍艦隊と判断。輸送船団を南に待避させ、小艦艇は煙幕を張り、駆逐艦はドイツ艦隊に向けて突撃した。この時ドイツ艦隊はリュッツオを南側に回り込ませており、1040に輸送船団の南側からリュッツオが出現。船団を壊滅させる絶好のチャンスだったが、イギリス駆逐艦が必死に応戦して魚雷襲撃運動を繰り返し、自ら楯となり砲撃を一身に受けた。イギリス駆逐艦G17オンスローがアドミラル・ヒッパーの７斉射を被弾して大破、アチャテスも船体前部を吹き飛ばされ、護衛隊指揮官シャーブルック大佐は左眼を失明する重傷を負ったが、そのまま指揮を続けている。1130、支援隊の軽巡24シェフィールドと44ジャマイカが到着し、アドミラル・ヒッパーに奇襲攻撃を開始。アドミラル・ヒッパーは缶室に１発を被弾して速力が低下し、西に離脱した。ドイツ駆逐艦Z16フリードリッヒ・エッコルトはイギリス軽巡をアドミラル・ヒッパーと間違えて近接したため、衝撃を受けて沈没した。1145、リュッツオが再び船団に接近し、アドミラル・ヒッパーも北から近づいてきたため、イギリス駆逐艦が応戦しようとしたが、ドイツ艦隊は陸上司令部から「冒険するな」という命令を受けた。この命令はヒトラーの大局的な方針を海軍作戦本部が発したもので、この戦闘を止めろという意味では無かったが、陸上司令部が間違って伝えてしまったため、ドイツ艦隊は戦闘を中止して引き揚げ、イギリス船団は被害無く輸送を続けることができた。シャーブルック大佐にはビクトリア・クロス勲章が授与されている。船団を取り逃がしたことにヒトラーは激怒し、レーダー元帥を更迭してデーニッツ中将を海軍司令長官に充てた。それでもヒトラーの怒りは収まらず、水上戦闘艦の全廃まで命令したが、デーニッツが説得して収めている。参考：写真集ドイツの巡洋艦、グラフィックアクション44、月刊世界の艦船7,’15、月刊丸9,’20

＜パレンバン攻略作戦＞：日本軍秘匿名はＬ作戦。パレンバンには年産300万トンの油田があり、太平洋戦争緒戦での主要目標で、マレー作戦やジャワ島攻略に障害となる飛行場も設置されていた。そこで第１挺進団を空挺降下させて精油所と飛行場を制圧し、第38師団主力は川を遡ってパレンバンに向かい、合流してパレンバンを占領することにした。問題は、川を12時間かけて100kmも遡る必要があり、石油を流して火を付けられると到達が更に遅れ、空挺隊が敵中で孤立して全滅する恐れがあることであった。昭和16年12月1日、日本陸軍第一挺進団に動員が下令され、南方軍に配属された。12月13日、挺進第一連隊が明光丸に乗船して門司港を出港。台湾の高雄で船団を組み南下した。昭和17年1月3日、明光丸の第１船倉から出火して弾薬に引火する危険が生じ、全員が海中に待避。装備を失ったため、バンコクで再編に入った。かわりに挺進第２連隊が2月2日にプノンペンに到着、ジャワ島攻略の鍵を握るスマトラ島のパレンバン飛行場占領の任務に就くこととなった。2月14日0830、第１次挺進部隊339名が第３飛行集団の61機の輸送機に分乗してマレー半島南部のクルアン飛行場とカハン飛行場を離陸。雲高200mの悪天候を突いて飛行場急襲部隊240名（東側180名、西側60名）は1126に、精油所急襲部隊99名（東精油所39名、西精油所60名）は1130に空挺降下を完了した。また、司令部要員６名が胴体着陸で到着した。降下地点周辺はジャングル地帯で、武器が木に引っかかったり、部隊が集結できなかったりと苦労したが、装甲車を奪った20名で300名の敵を倒したり、重傷を負った第４中隊長が部下に担がれながら指揮したり、連隊長ら６名で敵100名を撃退したり、第２中隊長ら４名で飛行場兵営前の敵350名を排除したりと少人数グループで戦闘を継続、飛行場急襲部隊は夕方までに飛行場を、精油所急襲部隊は2月15日正午までに精油所を占領した。1300には第２次挺進部隊90名がパレンバン飛行場に降下、パレンバン市街の掃討を開始した。夕方には第38師団歩兵第229連隊先遣隊が放火などの妨害を受けること無くムシ川を遡ってパレンバンに到着。連合軍のパレンバン守備部隊は1100名だったが、英蘭豪の３カ国で指揮系統に混乱があり、有効な防御を行うことができなかった。2月16日、全部隊の連絡がつき、スマトラ島に上陸した第38師団と2月20日までに任務を交代した。また、2月15日午前中には第３飛行集団の１個中隊がパレンバンに到着、2月19日からジャワ島に対して航空作戦を開始した。参考：激闘太平洋戦記、激闘！太平洋戦争地上戦、月刊丸12,’90、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜ぱれんばん丸＞：三菱商事（後に三菱海運）1TM型戦時標準油槽船。総トン数5237トン。昭和16年12月22日起工、昭和17年6月14日（24日？）進水、8月31日竣工。昭和19年12月12日、ヒ82船団の一員としてブクム島を出港。昭和20年1月9日、六連島泊地に到着。参考：戦時標準船入門、輸送船入門、比島決戦

＜ハロ＞：Mi-26シリーズ（ヘリ）を参照。

＜破浪＞：中国海軍練習帆船Polang。2018年就役。参考：月刊世界の艦船9,’24

＜バロウ＞：APA-61（攻撃輸送艦）を参照。

＜波浪貫通型船体＞：ウェーブ・ピアサーを参照。

＜バロウズ＞：DE-105（護衛駆逐艦）を参照。

＜バロー＞：V-280（ヘリ）を参照。

＜バローア＞：南アフリカのパラマウント社が開発した１名用砲塔。主兵装は20mm機関砲（20mm×139弾使用）で、デュアル・フィード方式である。装甲はレベル２で、増加装甲を装着すればレベル３に強化できる。昼夜間サイトとFCSも付いており、車内からの遠隔操作が可能。参考：月刊軍事研究1,’13

＜バロッソ＞：ブラジル海軍バロッソ級コルベットBarroso。2009年就役。2010年9月20日、チリ独立200周年国際観艦式に参加。2018年11月27日、MANSUP対艦ミサイルの試射を実施。参考：月刊世界の艦船12,’10、6,’19

＜バロッソ級＞：ブラジル海軍コルベットBarroso級。満載排水量3288トン。主機はCODAG方式、ガスタービン１基・ディーゼル２基、最大巡航速力20.5ノット、最大速力29ノット。兵装は114mm単装砲１門、40mmCIWSシー・トリニティ１基、エグゾセMM40ブロック�U艦対艦ミサイル連装発射筒２基、324mm短魚雷Mk46用３連装発射管２基。スーパーリンクスMk21Aヘリ１機を搭載できる。2009年にバロッソが就役した。あと３隻作る予定もある。参考：月刊世界の艦船8,’13、THE MILITARY BALANCE 2016

＜バロッティング＞：砲弾発射時に砲身が横揺れを起こし、弾丸が砲身内面と衝突を繰り返すこと。弾丸飛翔姿勢に影響を与える。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜パロット＞：DD-218（駆逐艦）を参照。

＜ハロプ＞：イスラエルのIAIが開発したSEAD用自爆無人機。ハーピーの改良型で、航空機から発射され、リモコンで飛翔、FLIRとカラーCCDカメラで捉えた動画映像をデータリンクで母機に送り、目標に突入して爆破する。全長2.5m。推進はプロペラ。爆薬搭載量23kg。2020年秋のナゴルノ・カラバフ紛争でアゼルバイジャン軍が徘徊型兵器としてアルメニア軍に突入させ、大損害を与えた。参考：月刊JWings4,’21、月刊軍事研究11,’10、朝雲

＜バロラス＞：L00（護衛駆逐艦）を参照。

＜パロラ戦車博物館＞：フィンランドのハメンリンナ近郊のパロラにある戦車博物館で、屋外・屋内の展示施設と修理工場があり、1961年6月18日に開館した。屋外にはフィンランド軍が使用した戦闘車両（�W号戦車Ｊ型、KV-1E、T-26、BT-42など）や海外から手に入れた戦闘車両（スウェーデンのランズベルク対空戦車、M4シャーマンなど）、屋内には軽戦車（FT17、ヴィッカーズ６トン戦車など）、小型車輌、火砲（スオミ、パンツァーファウスト、PaK35/36、45mm対戦車砲など）が展示されている。後に資金集め用に併設していたダンスホールが対戦車兵器展示場になった。2008年夏には第２屋内展示場が開設され、戦後戦闘車両（T-54/-55、T-72など）が収容されている。運営は民間組織の戦車博物館財団。クリスマス期間は休館する。2017年秋から屋外で野ざらしになっている車両を収容する展示場の建設に入る予定。参考：月刊軍事研究8,’17、月刊丸12,’92

＜ハロラン＞：DE-305（護衛駆逐艦）を参照。

＜ハロルド・Ｃ・クリンガー３等准尉＞：LSV-2（兵站支援艦）を参照。

＜ハロルド・Ｃ・トーマス＞：DE-21（護衛駆逐艦）を参照。

＜ハロルド・Ｅ・フィッシャー＞：フィッシャー（アメリカ空軍エース）を参照。

＜ハロルド・Ｅ・ホルト＞：FF-1074（フリゲート）を参照。

＜ハロルド・Ｊ・エリソン＞：DD-864（駆逐艦）またはDE-545（護衛駆逐艦）を参照。

＜バロン＞：DE-166（護衛駆逐艦）を参照。

＜バロン・シリーズ＞：イギリス陸軍の地雷除去用フレイル装置装備マチルダ�U戦車Baron。マチルダ・スコーピオンとは別物である。参考：British and American tanks of World War Two、月刊戦車マガジン8,’78、月刊PANZER8,’03

＜バロンＭｋ�T＞：Baron Mk�T。砲塔を除去して車体前部に長いアームを搭載し、チェーン付きのローターを車体前方3m・地上高1.8mに装備、アーム駆動用６気筒60馬力エンジン（クライスラー社製）によりローターを回転させ、チェーンで地雷を処理する。ローターの上下には砲塔旋回用油圧ポンプを使用した。1941年12月に試作車両が完成したが、テストの結果、ローター回転用エンジンと俯仰用油圧装置のどちらも出力不足だったため、バロンMk�Uが開発されることになった。参考：British and American tanks of World War Two、月刊戦車マガジン8,’78、月刊PANZER8,’03

　＜バロンＭｋ�U＞：Baron Mk�U。Mk�Tの改良型で、ローター回転用エンジンをベドフォード社製６気筒73馬力に換え、俯仰用に専用油圧ポンプを備えている。1942年4月に完成し、6月までテストが行われた結果、まだまだエンジン出力が不足しており、冷却も不十分であることが判明し、除雷に十分な打撃を与えるにはローターの高さが低いことも分かったため、バロンMk�Vが開発されることになった。参考：British and American tanks of World War Two、月刊戦車マガジン8,’78

　＜バロンＭｋ�V＞：Baron Mk�V。ローター回転用エンジンを２基に増やし、乳母車（Perambulator）と呼ばれる改良型フレイルを搭載した。冷却能力改善のため、エンジンは操作要員ごと車体後部の装甲ボックスに収容している。試作車完成前の1942年9月には重量増で性能低下を来すことが指摘されたため、バロンMk�VＡが作られることになった。参考：British and American tanks of World War Two、月刊戦車マガジン8,’78

　＜バロンＭｋ�VＡ＞：Baron Mk�VA。Mk�Vの軽量化型で、砲塔跡に固定式キャブを増設、ここに操作要員を収容している。処理速度は毎時0.4-0.8km、幅3mの通路を啓開する。鉄条網の破壊や掘削作業もできるようになっていた。1942年末にテストを終了、1943年7月までに60両が生産されたが、より優れた性能を持つマチルダ・スコーピオンが開発されており、シャーマン・クラブも計画されていたため、訓練のみに使用された。参考：British and American tanks of World War Two、月刊戦車マガジン8,’78

＜バロンＧ５８＞：テキストロン・アビエーション／ビーチクラフト社の汎用機Baron G58。キャビンにはテーブルがあり、胴体右舷後部に両開きドアを備え、貨物輸送や医療搬送にも使用可能。アビオニクスはガーミン社製G1000で、自動操縦装置、気象レーダー、WAAS対応GPS、AHRS、ADC、シンセティック・ビジョン、TAWS/GPWS、衝突警告装置、ADS-B対応トランスポンダ、自動制御空調、風防ヒーター、プロペラ防氷装置、プロペラ・アンフェザリング・アキュミュレイター、飛行チャートなどを標準装備する。全長9.09m、全幅11.53m、全高2.97m、自重2506kg、最大離陸重量2495kg。翼面積18.51平方メートル。エンジンはテレダイン・コンチネンタル社製IO-550-Cレシプロ（300馬力）双発、最大巡航速度374km、実用上昇限度6306m、航続距離1513km。最大ペイロード551kg。乗員１名。客席数4-5。2006年から納入され、民間用双発課程練習機として多用されている。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜ハロン消火装置＞：ハロゲン化合物を含むガスを使用した消火装置。ハロゲンが炎に触れると、負触媒作用により燃焼が抑制されることを利用している。ハロゲン化合物がオゾン層を破壊するのが欠点。参考：イスラエル軍現用戦車と兵員輸送車1985-2004

＜パワー＞：A109E（ヘリ）またはDD-839（護衛艦）を参照。

＜バワ−３７３＞：ババル373（地対空ミサイル）を参照。

＜パワー・ウォーク＞：カナダのバイオニックパワー社が開発した下肢装着式外骨格型充電装置。装着者の歩行運動により発電した電力を通信機などのバッテリーに供給でき、下肢筋力補助能力も持つ。参考：月刊軍事研究10,’16

＜パワー型低価格自律攻撃システム＞：P-LOCAASを参照。

＜パワーショベル（ＭＩＮＵＳＴＡＨ用）＞：自衛隊の車両。住友建機販売が受注している。参考：月刊軍事研究7,’11

＜パワーショベル（ＵＮＭＩＳＳ用）＞：自衛隊の車両。小松製作所製。参考：月刊軍事研究8,’13

＜ハワース＞：DD-592（駆逐艦）を参照。

＜パワー・セットリング＞：Power-settling。重搭載状態のヘリコプターが低い前進速度（18km以下くらい）で降下飛行を行った際、メインローターの揚力が急激に失われて一気に降下してしまう現象のことで、高い高度において生じやすい。メインローターがボルテックス・リングに陥り、更に重い機体を支えるため大きい迎え角をとっているメインローターブレードが失速を起こすのが原因とされる。ブレードのピッチを減少させると共に、機首を下げて前進加速することでブレードの失速を回復すると離脱できる。参考：航空用語事典増補改訂版

＜ハワード＞：DDG-83（駆逐艦）を参照。

＜ハワード・D・クロウ＞：DE-252（護衛駆逐艦）を参照。

＜ハワード・F・クラーク＞：DE-533（護衛駆逐艦）を参照。

＜ハワード・Ｏ・ローレンツェン＞：T-AGM-25（ミサイル追跡艦）を参照。

＜パワード・リフト＞：EBF（フラップ）を参照。

＜パワー・バイ・ワイヤ＞：フライ・バイ・ワイヤから油圧システムを省き、完全電気駆動にしたもの。小型軽量化と整備性向上が図れる。実際には電気システムのトラブルで飛行不能となるのを防ぐため、アクチュエータに電動油圧システムを内蔵した電気油圧アクチュエータ（EHA）を使用し、油圧でのバックアップ操縦が行えるようにしている。参考：月刊軍事研究6,’13

＜パワーパック＞：エンジンとトランスミッションを一緒にしたもの。故障・整備時の交換作業が楽。参考：月刊JWings1,’03

＜パワーフライト作戦＞：ソ連に対する示威行為として行われた、B-52による無着陸世界一周。1957年1月16日13時にキャッスル空軍基地を離陸、東回りで世界一周した。総航程21130海里、1月18日10時19分に着陸した。成功したのは４機で、１番機のニックネームはラッキーレディー�V世。参考：月刊軍事研究10,’02

＜パワー・メータ＞：自衛隊の機器。アジレント・テクノロジーまたはアンリツまたはキーサイト・テクノロジー製。参考：月刊軍事研究8,’10、5,’14、12,’16

＜パワーメータ４型＞：自衛隊の機器。ローデ・シュワルツ・ジャパン製。参考：月刊軍事研究10,’15

＜パワーメータ６型＞：自衛隊の機器。日本電計製。参考：月刊軍事研究10,’15

＜パワー・メータ（８７式自走高射機関砲用計器校正セット）＞：自衛隊の機器。日本電計製。参考：月刊軍事研究11,’12

＜パワー・レバー＞：スロットル・レバーを参照。

＜ハワイ＞：CB-3（巡洋艦）またはSSN-776（潜水艦）を参照。

＜パワフル＞：イギリス海軍マジェスティック級空母Powerful。1952年、建造中にカナダに売却され、カナダ海軍空母22ボナベンチャーになった。参考：イギリス航空母艦史

＜バン＞：K256（フリゲート）を参照。

＜班（海上自衛隊）＞：海上自衛隊の組織で、分隊の下にある。トップは班長で、上級海曹が任命され、分隊先任海曹の監督の下に班員を指導する。参考：月刊世界の艦船8,’11増刊

＜班（日本海軍）＞：分隊／小隊の隷下。トップは班長で、概ね高等科練習生を卒業した兵曹長手前の下士官である。人数は科や配置により異なり、3-4名から15-16名まで様々。参考：海軍よもやま物語

＜番禹＞：773（ミサイル艇）を参照。

＜ハンヴィー＞：HMMWVシリーズ（輸送車）を参照。

＜半永久植柱車＞：日本陸軍の器材。日野重工業製。参考：工兵入門

＜半応力外皮構造＞：セミモノコック構造を参照。

＜パンガ＞：FV721海外シリーズ（装甲車）を参照。

＜ハンガー＞：Hanger。航空機格納庫のこと。整備が行える整備ハンガー、修理が行える修理ハンガー、塗装が行えるペイント・ハンガーなどもある。参考：月刊JWings10,’09別冊付録

＜バンカー＞：掩体、掩体壕、掩蔽壕。内部の人員を敵弾から防御する側面と天蓋を持つ構造物で、銃眼を設けたり射界を確保したりして、内部の銃砲により敵を射撃できるようにしてある。木材や土、コンクリートなどで製作するが、内部に固い壁面が露出していると銃眼や開口部から飛び込んだ銃砲弾が中で跳ね回るので、板などを張って跳弾を防いでおくと良い。バンカー出入り口を塹壕と繋げる場合には、すぐ外に塹壕屈曲部を設け、塹壕内に飛び込んできた砲弾の破片がバンカーの中にまで入ってこないようにする。中に湿気や水分がたまると居住性を悪化させるので、水はけには注意する。特に木材製バンカーの場合は、腐食により防御力が低下する恐れがある。砲を入れる場合には水平をきちんと取る。大型で天蓋まで作る余裕が無い場合は、偽装網だけでも張っておく。参考：月刊コンバットマガジン7,’09、MAMOR vol.11、vol.167

＜ハンガー・クイーン＞：故障が多く、修理整備のためしょっちゅうハンガーに入っている航空機のこと。参考：月刊JWings12,’20

＜バンカーバスター＞：GBU-28/B（徹甲爆弾）または貫徹型爆弾を参照。

＜バンカーヒル＞：CV-17（空母）またはCG-52（巡洋艦）を参照。

＜反革命・サボタージュ鎮圧非常委員会＞：チェカを参照。

＜パンガシナン＞：フィリピン海軍フリゲートPangasinan。2011年6月28日から7月7日、カラット2011演習に参加。参考：月刊世界の艦船9,’11

＜バンガスト＞：DE-739（護衛駆逐艦）を参照。

＜半片持ち翼＞：翼を胴体に直接取り付け、更に張り線や支柱で翼と胴体の間を補強したもの。参考：航空用語事典増補改訂版

＜バンガバンドゥ＞：バングラデシュ海軍バンガバンドゥ級フリゲートBangabandhu。2001年6月20日就役。2002年2月、予備役に編入され、HQ-7艦対空ミサイル８連装発射機１基を搭載した。2007年7月、現役に復帰。2012年9月、カラット2012演習に参加。2015年10月、カラット2015演習に参加。参考：月刊世界の艦船12,’12、9,’02、12,’15

＜バンガバンドゥ級＞：バングラデシュ海軍フリゲートBangabandhu級。サウジアラビアの資金援助により導入したもので、ウルサン級フリゲートをベースに大宇造船海洋が建造した。船型は中央船楼型で、煙突上部が２つに分かれている。全長103.5m、全幅12.5m、吃水3.8m、満載排水量2370トン。主機はCODAD方式、ディーゼル２軸22500馬力、速力25ノット。武装は76mm単装砲１基、40mm連装機関砲２基、オトマートMk2対艦ミサイル単装発射筒４基（連装発射筒２基？）、３連装短魚雷発射管２基（A244短魚雷）。リンクスまたはAW109Eヘリコプター１機を搭載可能。バンガバンドゥが2001年に就役したが、不具合で使い物にならず、2002年に一旦退役させて修理を行い、ついでにHQ-7艦対空ミサイル８連装発射機１基を追加、2007年に再就役させた。参考：月刊世界の艦船12,’12、9,’02、12,’15、THE MILITARY BALANCE 2016

＜バンガラム級＞：インド海軍哨戒艇Bangaram級。兵装は30mm機関砲CRN-91。2006年に４隻が就役した。参考：月刊世界の艦船1,’21

＜ハンガリー革命＞：ハンガリー動乱を参照。

＜ハンガリー空軍＞：1998年9月、創設60周年を迎えた。2018年9月、ファルコン7X人員輸送機の初号機が引き渡された。参考：月刊航空ファン7,’99、1,’19

＜ハンガリー空軍（１９７７年）＞：兵力20000名（うち徴兵8000名）、予備役13000名。Su-7戦闘機30機、MiG-17/-19戦闘機30機、MiG-21戦闘機116機、An-2/-24/-26/Il-14/Li-2輸送機50機、Mi-1/-2ヘリ30機、Mi-8ヘリ35機、MiG-15UTI練習機53機、MiG-21UTI練習機11機、Yak-11/-18/L-29練習機20機、S-75地対空ミサイルを保有備する。参考：軍事力バランス77年版

＜ハンガリー空軍（１９８９年）＞：兵力23000名（うち徴兵8000名）、予備役28000名。航空師団１個からなる。MiG-21bis飛行連隊２個90機、MiG-23MF飛行隊１個11機、Su-22偵察飛行隊１個11機、An-26輸送飛行隊１個12機、An-24輸送機４機、Mi-8ヘリ４機、Ka-26ヘリ４機、Mi-24飛行隊２個40機、Mi-8/-17飛行隊３個25機、連絡飛行連隊１個（Ka-26ヘリ10機、Mi-2ヘリ３機）、Yak-11/-18練習機、L-29練習機、MiG-15UTI練習機、S-75/-125地対空ミサイル120基を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ハンガリー空軍（２０１５年）＞：現役兵力5900名、予備役8800名。年間飛行時間50時間。JAS39C/D飛行隊１個、An-26輸送機飛行隊１個、Yak-52訓練飛行隊１個、Mi-24攻撃ヘリ飛行隊１個、Mi-7/-17輸送ヘリ飛行隊１個、防空ミサイル連隊１個、レーダー連隊１個からなる。JAS39C戦闘機12機、JAS39D戦闘機１機、An-26輸送機４機、Yak-52練習機８機、Mi-24DハインドＤ攻撃ヘリ３機、Mi-24VハインドＥ攻撃ヘリ６機、Mi-24PハインドＦ攻撃ヘリ２機、Mi-17輸送ヘリ７機、Mi-8輸送ヘリ13機、2K12地対空ミサイル16基、ミストラルMANPADS、RAT-31DLレーダー３基、P-18レーダー６基、SZT-68UMレーダー６基、P-37レーダー14基、AIM-9/-120C空対空ミサイル、R-27/-73空対空ミサイル、AGM-65空対地ミサイル、3M11対戦車ミサイル、9K114対戦車ミサイルを保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ハンガリー軍＞：第２次大戦には枢軸軍側で参戦。1947年、パリ平和条約で兵力65000名、空軍5000名、航空機90機を容認された。その後、ソ連の援助を受けて兵力を拡大したが、ハンガリー動乱後はソ連主導の軍備削減が行われている。2004年、徴兵制を廃止した。2012年の国際軍事戦略では領域防衛、NATO及び他の国際任務への参加能力を主任務とした。2013年、国防省が軍事サイバー防衛コンセプトを策定した。参考：月刊PANZER5,’79、朝雲、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜ハンガリー軍（２０１５年）＞：現役総兵力26500名（陸軍10300名、空軍5900名、統合部隊10300名）、準軍事組織（国境警備隊）12000名、予備役44000名（陸軍35200名、空軍8800名）。アフガニスタンにレゾリュート・サポート作戦要員97名、ボスニア・ヘルツェゴビナにアルテア作戦要員164名、歩兵中隊１個、中央アフリカ共和国にMINUSCA要員２名とオブザーバー２名、キプロスにUNFICYP要員77名、歩兵小隊１個、イラクにインヒアラント・リゾルブ作戦要員116名、レバノンにUNIFIL要員４名、リトアニアにバルチック・エア・ポリシングでJAS-39C戦闘機４機、マリにEUTMマリ要員５名、セルビアにKFOR要員357名、歩兵中隊１個、コソボにOSCE要員４名、ウガンダにEUTMソマリア要員４名、ウクライナにOSCE要員30名、西サハラにMINURSOオブザーバー７名を派遣している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ハンガリー国境警備隊＞

＜ハンガリー国境警備隊（１９８９年）＞：内務省の隷下で、隊員数16000名（うち徴兵11000名）。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ハンガリー国境警備隊（２０１５年）＞：内務省の隷下で、隊員数12000名（削減中）。ブダペスト区（即応中隊７個）、連隊11個からなる。BTR-80装甲車68両を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ハンガリー第１＞：SS第25擲弾兵師団を参照。

＜ハンガリー第２＞：SS第26擲弾兵師団またはSS第33騎兵師団を参照。

＜ハンガリー動乱＞：ハンガリーではハンガリー革命といわれる。1945年4月4日、ソ連軍によりハンガリーが解放され、1945年11月4日、選挙を実施、共産党などの連立政権が樹立された。1946年2月1日、王制が廃止されて共和制となった。ソ連軍の権威と治安警察を盾にして共産党は躍進し、1949年5月、ハンガリーは共産化した。同年8月20日、ハンガリーは新憲法を設立して人民共和国となり、ラーコシが独裁政治を行ったが、これに民衆の不満が蓄積、1955年7月18日にはソ連の圧力でゲレーに政権委譲したものの中身が変わらなかった。1955年10月、ポーランドで自由化のスローガンを掲げてゴムウカが政権の座に就いたのをきっかけに、ハンガリーでも学生中心に集会が開かれるようになった。1956年2月24日、ソ連共産党大会でフルシチョフによるスターリン批判演説が行われた。これにより、スターリンの弾圧を受けていた知識人らを中心にソ連からの脱却、ソ連軍撤退、共産主義政権打倒などが叫ばれるようになり、10月23日には大学生がブダペスト市内で民主化要求のデモを実施した。10月24日に戒厳令が敷かれ、ソ連軍（ハンガリーの第２・第17親衛機械化師団、ルーマニアの第33親衛機械化師団、本国の第39親衛機械化師団、第128親衛狙撃兵師団）が制圧を開始した。これに対してハンガリー軍の一部が学生側に寝返り、ハンガリー全土での戦闘が開始された。ソ連による武力弾圧に対して国際社会の非難が集中したため、10月27日にはイムレ・ナジによる新政権が樹立され、10月28日にはソ連軍が一旦撤退を開始した。しかしワルシャワ条約機構からの離脱を表明したハンガリーをソ連や東欧諸国は許さず、10月31日にソ連軍３個軍10個師団15万名がハンガリーに侵攻した。11月1日にハンガリーの全空港を包囲、11月4日にブダペストへの総攻撃を開始。ソ連の後ろ盾を受けたカダール政権が発足し、ハンガリーは再び社会主義となった。ユーゴスラビア大使館に逃げ込んだナジは帰宅を許されたが、途中でソ連軍に逮捕され、２年後に処刑された。参考：歴史群像12,’09、月刊PANZER2,’04

＜ハンガリー陸軍＞：1938年、38M軽戦車を採用。1940年、39M装甲車の生産を開始。1940年、40M中戦車の生産を開始。1941年、41M重戦車の生産を開始。1943年、ズリーニィ突撃砲を制式化。1949年8月18日の新憲法採択後はソ連の援助の下で軍備を拡大し、兵力30万名、軍管区４個、師団13個と予備師団５個（戦車師団３個、一般師団12個、航空師団２個、防空師団１個）、空挺旅団２個を擁した。1956年のハンガリー動乱後は軍備を削減されている。1970年、PSzH-�W装甲兵員輸送車を採用。参考：月刊PANZER5,’79、月刊グランドパワー11,’12

　＜ハンガリー陸軍（１９７９年）＞：兵力91000名、予備役130000名。１個戦車師団、５個自動車化狙撃師団、１個重地対地戦術ミサイル旅団、３個砲兵連隊、２個高射砲連隊、１個地対空ミサイル連隊、１個空挺大隊から構成される。主要装備はT-54/55戦車1000両、PT-76軽戦車1000両、FUG65/66装甲車600両、PSzH装甲兵員輸送車1500両、85mm砲100門、122mm砲250門、152mm砲36門、82mm迫撃砲300門、120mm迫撃砲100門、122mmロケットランチャー75門、フロッグ22基、スカッド８基、57mm/76mm対戦車砲200門、サガー／スワッター75基、57mm/100mm高射砲200門、ZSU-57-2/ZSU-23-4自走高射機関砲100門、SA-6/SA-9地対空ミサイル、哨戒艇10隻、上陸用舟艇６隻など。参考：月刊PANZER5,’79、軍事力バランス77年版

　＜ハンガリー陸軍（１９８９年）＞：兵力68000名（うち徴兵40000名）、予備役140000名。軍司令部１個・軍団司令部３個を置く。軍団は戦車旅団１個、自動車化狙撃旅団４個、砲兵旅団１個、SA-6連隊１個などからなる。他に軍直轄部隊として戦車旅団１個、砲兵旅団１個、スカッド旅団１個、SA-4旅団１個、対戦車大隊１個、高射砲大隊１個、空挺大隊１個が編成されている。T-54/55戦車1300両、T-72戦車135両、BRDM-2偵察車410両、FUG65偵察車340両、BMP-1歩兵戦闘車490両、PSZH-�W／FUG-70装甲兵員輸送車1070両、122mm砲M1938を225門、152mm砲M1943/D-1を50門、152mm砲D-20を315門、SU-76自走砲104両、2S1自走砲154両、2S3自走砲18両、BM-21多連装ロケット60両、82mm迫撃砲560門、120mm迫撃砲260門、フロッグ７対地ミサイル18基、スカッド９基、9M14対戦車ミサイル180基、9K111対戦車ミサイル90基（9M113の配備開始情報あり）、85mm対戦車砲D-44を110門、100mm対戦車砲T-12を60門、ZSU-23-4自走対空機関砲14両、57mm高射砲S-60を189門、2K11地対空ミサイル25基、2K12地対空ミサイル50基、9M32地対空ミサイル150基、9K31地対空ミサイル50基（9K35の配備開始情報あり）を保有する。ドナウ小艦隊にはネスチン級内海掃海艇10隻などを配備する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜ハンガリー陸軍（２０１５年）＞：現役兵力10300名、予備役35200名。特殊部隊第隊１個、第５機械化歩兵旅団（機甲偵察大隊１個、機械化歩兵大隊３個、戦闘工兵中隊１個、通信中隊１個、兵站大隊１個）、第25機械化歩兵旅団（戦車大隊１個、機械化歩兵大隊１個、空挺大隊１個、砲兵大隊１個、対戦車大隊１個、兵站大隊１個）、工兵連隊１個、爆発物処理／河川連隊１個、CBRN大隊１個、通信連隊１個、兵站連隊１個からなる。T-72戦車30両、K90NBC偵察車24両、PSZH-�WNBC偵察車、BTR-80A歩兵戦闘車120両、BTR-80装甲兵員輸送車260両、152mm榴弾砲D-20を18門、82mm迫撃砲50門、120mm迫撃砲M-43を１門、9K111対戦車ミサイル、9K113対戦車ミサイル、哨戒艇２隻、BAT-2装甲工兵車両、BMP-1VPV装甲回収車、T-54/55戦車回収車、VT-55A戦車回収車、BLG-60戦車橋、MTU戦車橋、TMM戦車橋を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ハンガリー労働者民兵（１９８９年）＞：内務省隷下で、兵力60000名。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜バンガロール級＞：コルカタ級（駆逐艦）を参照。

＜半関節型ローター＞：Semi-articulated rotor。セミリジッドローター、剛性ローターともいう。ラグ・ヒンジを省略し、フラッピング・ヒンジとフェザリング・ヒンジでハブと結合するタイプのローターのこと。ブレードのフラッピングが自由に行えるので、ブレードの付け根に無理な曲げモーメントが発生せず、ブレードの揚力不均衡によるモーメントが機体に伝わることも無い。ただフラッピングの幾何学的不平衡により、ローターが１回転する間に回転軸に２回の捩り振動が生じる。テイルローターがこの構造を取ることが多く、メインローターには通常は採用されないが、シーソーローターは半関節型ローターの一種である。フラッピング・ヒンジも省略したリジッド型ローター（無関節型ローター）もこちらに分類することもある。参考：航空用語事典増補改訂版、月刊JWings10,’09別冊付録、3,’18、世界の傑作機No34、月刊軍事研究9,’07

＜半球形多目的レーダー＞：MHRと略す。RADAエレクトロニック・インダストリーズ社が開発した迫撃砲弾・短距離ロケット弾警戒用レーダーで、2015年にイスラエル軍がガザ地区に配備した。イスラエル国防省発射体前線警戒コマンドの警戒システムとリンクしており、着弾13秒前（それまでは８秒前だった）に住民へ警告を出すことができる。参考：月刊軍事研究2,’16

＜ハン級＞：091型（原潜）を参照。

＜ハン級潜水艦領海侵犯事件＞：漢級潜水艦領海侵犯事件を参照。

＜半球爆雷＞：日本陸軍の対戦車兵器。半球状の成型炸薬弾頭に吸盤と信管を取り付けたもので、戦車の上に置いて炸裂させる。装甲貫徹力100mmの３キロ半球爆雷、装甲貫徹力200mmの５キロ半球爆雷、長さ2mの棒の先に括り付けた３キロ木桿半球爆雷、2-2.5mの木の棒の先端に吊り下げた５キロ半球爆雷、底面攻撃に使用する３キロ・５キロ柄付半球爆雷があり、柄付半球爆雷では遅延秒時１秒の底板信管または急造点火具、他では遅延秒時10秒の甲板信管を使用する。参考：月刊丸1,’07

＜ハンギング＞：懸吊を参照。

＜ハンク＞：DD-702（駆逐艦）を参照。

＜バング＞：SS-385（潜水艦）を参照。

＜バンク＞：機体の傾きのこと。参考：航空用語事典増補改訂版

＜バンクーバー＞：CPF331（警備フリゲート）またはFFH331（フリゲート）またはLPD-2（ドック型輸送揚陸艦）を参照。

＜ハングエ＞：デネル社が開発したUAV、Hungwe。全長3m、全幅2m。最大巡航高度12000フィート（3657.6m）、滞空時間６時間。運用可能距離100km。ペイロード5kg。参考：月刊軍事研究12,’12

＜バンク・オシレーション＞：機体が不規則なロールを繰り返すこと。参考：月刊JWings3,’20

＜ハングタイム＞：チャフが地表に落下するまでの時間。

＜ハングファイア＞：遅発を参照。

＜バングラデシュ海軍＞：1976年、61型フリゲート１隻を導入。1978-82年、レオパルド級フリゲート２隻を導入。1989年、中国から053H級フリゲートを購入し、オスマンと命名した。2001年、サウジアラビアの資金援助で韓国製フリゲートであるバンガバンドゥを購入したが、不具合で使い物にならず、2002年に一旦退役させて修理を行い、2007年に再就役させた。2013年（2011年？）、ソムドラ・ジョイ級フリゲート１隻が就役。2013年、ダージョイ級大型哨戒艇２隻が就役。2014年、053H2級フリゲート２隻が引き渡された。2016年から056級コルベットが就役。2016年、明級潜水艦２隻が就役。2019年、江衛�U型フリゲート２隻が引き渡された。参考：月刊世界の艦船9,’10、5,’16、9,’96、8,’17、10,’17、3,’20

＜バングラデシュ海軍（１９７７年）＞：兵力3000名。61型フリゲート１隻、クラレジェビカ級哨戒艇５隻、河川哨戒艇３隻、支援船１隻を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜バングラデシュ海軍（１９８９年）＞：兵力7000名。チッタゴンに司令部、ダッカ、クルナ、カプタイに基地がある。61型フリゲート１隻、レオパルド級フリゲート２隻、コマール級ミサイル艇４隻、123K型魚雷艇４隻、海南級哨戒艇８隻、メグナ級漁業保護艇２隻、シャジャラル級哨戒艇１隻、上海級哨戒艇８隻、カリナプリ級哨戒艇２隻、パドマ級哨戒艇２隻、ビスカリ級哨戒艇１隻、河川哨戒艇５隻、沿岸タンカー１隻、工作艦１隻、外洋曳船１隻、輸送／練習艦１隻を保有する。ただし部品不足で一部は稼働していない。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜バングラデシュ海軍（２０１５年）＞：現役兵力16900名（うち特殊戦・水中処分コマンド300名）。バンガバンドゥ級フリゲート１隻、053H2級フリゲート２隻、053H級フリゲート１隻、61型ウマール・ファルーク級フリゲート１隻、ダージョイ級コルベット２隻、ビジョイ級コルベット１隻、ソムドラ・ジョイ級哨戒艇２隻、ドゥルダーシャ級哨戒艇４隻、マドゥマティ級哨戒艇１隻、カパタカヤ級哨戒艇５隻、メグナ級漁業保護艇２隻、ニルボイ級哨戒艇１隻、パドマ級哨戒艇５隻、ドゥルバー級哨戒艇５隻、滬川級哨戒艇４隻、ティタス級哨戒艇４隻、哨戒艇11隻、サガル級掃海艇１隻、シャプラ級掃海艇４隻、兵站揚陸艇１隻、LCT２隻、LCU４隻、LCVP３隻、ダーシャク級LCM５隻、兵站支援船12隻、Do-228NG洋上哨戒機２機、AW109E軽輸送ヘリ２機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バングラデシュ空軍＞：Bangladesh Biman Bahini。1971年のバングラデシュ独立戦争に勝利したのを受け、解放軍航空隊を改称改編して1973年9月28日に創設された。ヘリコプターも全て空軍の隷下である。司令部はバシャール基地で、他にクルミトラ基地（ダッカ国際空港の隣で滑走路共用）、ハンナン国際空港、ボグラ基地、ジェッソール基地がある。創設時の主力機はMiG-21MFとMiG-21UM。1973年、An-24RV輸送機５機を導入。1978年、中古のCM-170Rマジステール練習機16機を導入。1979年、殲撃６型24機と殲教５型を導入。初教６甲練習機40機の導入を開始。1989年、殲撃６型・殲教６型計40機を配備。1995年、L-39ZAアルバトロス練習機８機を導入。1996年、アメリカ空軍中古のT-37B練習機12機を配備。1997年、C-130B輸送機４機を導入。1998年、MiG-29を導入した。2007年、FT-7BG練習機の配備を開始。2011年11月、F-7BGI/FT-7BGI戦闘機16機を発注した。2014年、K-8練習機の配備を開始。参考：月刊JWings6,’11、2,’13、月刊航空ファン10,’15、月刊軍事研究5,’18

　＜バングラデシュ空軍（１９７７年）＞：兵力3000名。MiG-21MF戦闘機11機、An-24輸送機１機、An-26輸送機２機、ビーバー４機、アルエート�Vヘリ５機、ウェセックスHCヘリ２機、AB212ヘリ６機、Mi-8ヘリ８機、MiG-21UTI練習機２機、T-33A練習機１機、F-86練習機８機を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜バングラデシュ空軍（１９８０年）＞：MiG-21MF/U４機、殲撃６型36機、An-24を１機、An-26を３機、DC-6を１機、DHC-3、DHC-4を１機、F-27を２機、Yak-40を１機、マジステール８機、BT-6を12機、アルエート�V５機、Mi-8を４機、ウェセックスHC.5を２機、ベル212を６機保有している。参考：ザ・マーチ18号

＜バングラデシュ空軍（１９８９年）＞：兵力6000名。J-6/JJ-6戦闘機25機、Q-5攻撃機16機、MiG-21MF戦闘機16機、MiG-21U戦闘機２機、An-24輸送機１機、An-26輸送機４機、DHC-3輸送機２機、ベル206Lヘリ２機、ベル212ヘリ13機、Mi-8ヘリ12機、CJ-6練習機20機、CM-170練習機14機、JJ-5練習機２機、MiG-15UTI練習機４機を保有する。ただし部品不足で一部は稼働していない。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜バングラデシュ空軍（２０１１年）＞：MiG-29SE６機、MiG-29UB２機、F-7BG12機、F-7MB14機、FT-7BG３機、FT-7M９機、A-5C13機、FT-6、L-39ZA、T-37B11機、PT-6を46機、C-130B４機、An-32輸送機３機、Mi-17ヘリ13機、Mi-171ヘリ５機、ベル212ヘリ17機、ベル206L-1ヘリ２機、ベル206L-4ヘリ７機を保有している。参考：月刊JWings6,’11

＜バングラデシュ空軍（２０１５年）＞：現役兵力14000名。F-7MB戦闘機９機、F-7BG戦闘機11機、F-8BGI戦闘機12機、FT-7B戦闘機５機、FT-7BG戦闘機４機、FT-7BGI戦闘機４機、MiG-29戦闘機６機、MiG-29UB戦闘機２機、C-130B輸送機４機、An-32輸送機３機、L-410UVP輸送機１機、K-8W練習機９機、L-39ZA練習機７機、PT-6練習機10機、Yak-130練習機６機、Mi-17ヘリ12機、Mi-17-1Vヘリ２機、Mi-181Sh練習ヘリ２機、ベル206L練習ヘリ２機、ベル212ヘリ４機、R-3/R-27R/R-73/PL-5/PL-7空対空ミサイルを保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バングラデシュ軍＞：1970年12月に東パキスタンで初選挙が行われ、独立を目指すアワミ連盟が第一党になると、1971年3月に西パキスタンが軍事弾圧を開始して内戦状態となり、インドの支援を受けて12月16日に東パキスタンがバングラデシュ人民共和国として独立した。これにより東パキスタン軍がバングラデシュ軍になったが、アワミ連盟ラーマン党首は内戦を戦ったムクチ・バヒニをラッキ・バヒニと改称し、親衛隊として重用したため、軋轢が生じている。1974年9月、西パキスタンを援助していた中国が拒否権の行使を止めたため、国連への加入を果たした。しかし北海道の倍くらいの国土に7600万人が居住し、識字率２割で物的資源も無く、旱魃や大水害に見舞われた上に汚職もはびこり、1974年12月に非常事態宣言が出され、1975年1月にはアワミ連盟一党独裁体制を敷き、ラーマン党首が大統領になって権力集中による打開を図った。8月15日未明、バングラデシュ軍ダリム元少佐率いる若手将校がクーデターを起こし、ラーマン大統領を射殺、革命評議会を結成し、アーメド元商業相を大統領に就任させ、同日中に新内閣を発足させた。パキスタンは即座に新政権を承認して軍事援助を再開、ソ連のインド洋進出を阻みたいアメリカも新政権を歓迎している。ラーマン大統領を支援していたソ連とインドは態度を保留。中国は8月末になって新政権を承認した。参考：月刊軍事研究10,'75、歴史群像8,’17

＜バングラデシュ軍（１９８９年）＞：兵力103000名。ナミビア国連独立移行援助グループにオブザーバー25名を派遣している。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜バングラデシュ軍（２０１５年）＞：現役総兵力157050名（陸軍126150名、海軍16900名、空軍14000名）、準軍事組織63900名（保安隊アンサールス20000名以上、即応大隊14個5000名、国境警備隊38000名・大隊54個・河川中隊１個、沿岸警備隊900名・哨戒艇９隻）。中央アフリカ共和国にMINUSCA要員903名、歩兵大隊１個、通信中隊１個、医療中隊１個、オブザーバー11名、コートジボアールにUNOCI要員1421名、機械化歩兵大隊２個、通信中隊１個、兵站中隊１個、野戦病院１個、オブザーバー13名、コンゴ民主共和国にMONUSCO要員1784名、機械化歩兵大隊１個、工兵中隊２個、航空中隊１個、ヘリコプター中隊２個、オブザーバー16名、ハイチにMINUSTAH要員110名、ヘリ中隊１個、レバノンにUNIFIL要員286名、フリゲート２隻、リベリアにUNMIL要員292名、工兵中隊１個、兵站小隊１個、オブザーバー８名、マリにMINUSMA要員1578名、歩兵大隊１個、工兵中隊１個、河川中隊１個、通信中隊１個、輸送中隊１個、オブザーバー２名、南スーダンにUNMISS要員482名、工兵中隊１個、河川中隊１個、オブザーバー６名、スーダンにUNAMID要員370名、オブザーバー７名、歩兵中隊１個、西サハラにMINURSO要員20名、野戦病院１個、オブザーバー１名を派遣している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バングラデシュ・テロ事件＞：2016年7月2日0030（日本時間。現地時間7月1日2130）、武装集団がバングラデシュの首都ダッカにあるレストランのホーリー・アーティザン・ベーカリーを襲撃し、警官隊との銃撃戦で警官２人を射殺、外国人客を人質に立て籠もった。各国大使館の並ぶ地域にあり、外国人を狙ったものとみられる。0245、ダッカにある日本大使館が現地対策本部を設置。0450、首相官邸に情報連絡室、警察庁が連絡室を設置。0516、イスラム国が系列メディアのアマク通信で24人の殺害を発表。0730、情報連絡室を官邸対策室に、警察庁連絡室を対策本部に格上げした。1040、治安部隊がレストランに突入。1130、首相官邸で国家安全保障会議を開催。1157、日本政府が外務副大臣と海外緊急展開チーム（外務省職員や医師らで構成）と国際テロ情報収集ユニット（外務省・防衛省職員などで構成）のバングラデシュ派遣を発表。1205、警察庁が国際テロリズム緊急展開班の現地派遣を発表。1510、バングラデシュのハシナ首相が、治安部隊の突入で武装集団６人を殺害、１人を拘束し、人質13人を救出したと発表。しかし人質20人が殺害されており、当時食事をしていたJICA関連事業参加日本人８人のうち７人も遺体で発見された。参考：読売新聞

＜バングラデシュ陸軍＞：

＜バングラデシュ陸軍（１９７７年）＞：兵力65000名。歩兵師団１個、歩兵旅団７個、戦車連隊１個、砲兵連隊４個、重迫撃砲連隊２個、工兵大隊３個からなる。T-54戦車30両、105mm榴弾砲30門、25ポンド砲５門、81mm迫撃砲、120mm迫撃砲50門、106mm無反動砲を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜バングラデシュ陸軍（１９８９年）＞：兵力90000名。歩兵師団司令部６個、歩兵旅団14個、機甲旅団１個、砲兵連隊６個、工兵大隊６個からなる。59式戦車20両、T-54/-55戦車30両、62式軽戦車40両、105mm砲モデル56を30門、105mm砲M-101を50門、54式122mm砲20門、81mm迫撃砲、53式82mm迫撃砲、53式120mm迫撃砲50門、106mm無反動砲M-40を30門、６ポンド砲18門、54式76mm対戦車砲50門を保有する。ただし部品不足で一部は稼働していない。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜バングラデシュ陸軍（２０１５年）＞：現役兵力126150名。歩兵師団司令部７個、コマンドー大隊１個、機甲旅団１個、独立機甲連隊６個、歩兵旅団18個、混成旅団１個、航空連隊１個（固定翼飛行隊１個、ヘリ飛行隊１個）、砲兵連隊20個、防空旅団１個、工兵旅団１個、通信旅団１個からなる。59式戦車174両、69式／69G式戦車58両、90式�U型戦車／MBT-2000を44両、62式軽戦車８両、BOV M11偵察車５両強、BTR-80A歩兵戦闘車155両、MT-LB装甲車134両、コブラ装輪装甲車17両、155mm自走砲NORA B-52を６両強、105mm砲モデル56A1を56門、105mm砲モデル56/L 10A1パックハウザー114門、54式／54-1式122mm砲（M-30）57門、83式122mm砲20門、96式122mm砲（D-30）54門、59-1式130mm砲（M-46）62門、81mm迫撃砲M29A1を11門、53式／87式82mm迫撃砲／82mm迫撃砲M-31（M-1937）366門、120mm迫撃砲MO-120-AM-50M67/UBM52を95門、9K115-2対戦車ミサイル、106mm無反動砲M40A1を238門、LCT１隻、LCVP２隻、セスナ152軽輸送機５機、PA-31T軽輸送機１機、AS365N3多用途ヘリ２機、ベル206L-4軽輸送ヘリ３機、FM-90自走地対空ミサイル、QW-2/HN-5A携帯地対空ミサイル、65式／74式37mm高射機関砲132門、59式57mm高射機関砲（S-60）34門、MT-LB装甲工兵車、T-54/-55戦車回収車、84式戦車回収車、654式戦車回収車、MTU戦車橋を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜バンクロフト＞：DD-598（駆逐艦）を参照。

＜パンケーキ型＞：16-338型（ディーゼルエンジン）を参照。

＜反撃能力（自衛隊）＞：相手の領域で有効な反撃を加えられる能力のこと。令和4年の国家安全保障戦略で定められた。1956年2月29日の政府見解で、他に手段が無い場合に敵基地を攻撃する事は法理的に自衛の範囲に含まれ、専守防衛下でも可能であるとしており、2015年の平和安全法制で定めた武力行使３要件に基づき行われる自衛措置でも反撃能力を行使でき、専守防衛とは矛盾しないとしている。武力攻撃３要件に基づかない先制攻撃の手段として反撃能力を行使することは無い。この能力を保有するため、スタンド・オフ防衛能力などを活用すると定めており、防衛力整備計画でスタンド・オフ・ミサイルの開発・量産・調達を目指すことになった。参考：月刊世界の艦船4,’23

＜バンケルト＞：F810（フリゲート）を参照。

＜バンゲルト＞：オランダ海軍駆逐艦。1942年2月4日、ジャワ沖海戦に参加。参考：日本海軍艦隊総覧

＜半減期（放射性物質）＞：ある放射性物質が元の量の半分になる時間のこと。参考：知ることから始めよう放射線のいろいろ

　＜実効半減期＞：体内に取り込まれた放射性物質が、崩壊及び生体活動により、元の量の半分になる時間のこと。物理学的半減期（Tp）の逆数と、生物学的半減期（Tb）の逆数を足すと、実効半減期の逆数になるので、実効半減期＝（Tp×Tb）／（Tp＋Tb）となる。参考：知ることから始めよう放射線のいろいろ

　＜生物学的半減期＞：体内に取り込まれた放射性物質が、代謝や排泄などの生体活動により、元の量の半分になる時間のこと。体内組織に取り込まれ代謝や排泄で体外に出にくい放射性物質は、生物学的半減期が長くなる。小児は代謝が速く、成人より生物学的半減期が短い。参考：知ることから始めよう放射線のいろいろ

　＜物理学的半減期＞：放射性物質が崩壊して元の量の半分になる時間のこと。半減期が長い放射性物質は、単位時間当たりに崩壊する量が少ないので、単位時間当たりに放出される放射線も少なく、放射能は低い。参考：知ることから始めよう放射線のいろいろ

＜半舷上陸＞：日本海軍用語で、艦内の兵員を同格の者で二分し、半数ずつ交替で上陸させること。残り半分は緊急時に備えて艦に残るが、あまり仕事にはならないので、土日祝祭日しか許可されない。ちなみに日本海軍では陸上部隊の外出許可も「上陸」と称するので、陸上部隊にも半舷上陸があり、二分した兵員を左舷直・右舷直と称して交代で外出許可を出す。下士官は二日に一晩（二分の一という）、兵は四日に一晩（四分の一という）の割合で外泊できるため、下士官は半舷上陸となれば必ず外泊、兵は二回に一回外泊可能である。ただし成り立ての三等兵は外泊できず、夕方には艦に戻らなければならない。日課手入れ終了後に半舷上陸用意の号令がかかり、上陸員整列で後甲板に整列する。副直将校の注意事項訓示の後、回ってくる当直の伝令が持っている箱に上陸札を入れ、副直将校と先任伍長の持ち物点検を受ける。点検は容姿が乱れていないか、備品の持ち出しが無いか、ルーデサックと消毒クリームを持っているかというのが主なチェックポイントである。宿泊場所は借りた下宿、下士官兵集会所、売春宿など。外泊したら翌朝の朝食前に帰艦するので、それを狙って早朝の軍港前には露天商が列をなし、納豆や生姜、トロロコンブなどを売っている。下士官はこれらを班員の分まで購入して朝食に臨むため、優秀（？）な食卓番は、味を付けるための醤油や味噌を予めギンバイしてストックしておく。ただ納豆は食器にへばりつくので、洗うのが大変である。参考：海軍よもやま物語、帝国陸海軍事典、歴史群像6,’16、赤十字の旗なにわに百年

＜ハンコ＞：フィンランド海軍R2000ハミナ級コルベット３番艦。2005年就役。2011年9月9-23日、ノーザン・コースト2011演習に参加。参考：月刊軍事研究1,’09、JShips Vol.46

＜飯盒＞：携帯用炊飯道具で、日本陸軍は明治28年に導入した。最前線でも分隊単位で米を調理することが可能となり、八甲田山死の行軍に際する救出活動では分散して捜索活動に当たる兵士がそれぞれ独自に食事を取ることができ、有効性が確認された。陸上自衛隊の使用するものは本体（容量1200cc）、中子（容量500cc）、蓋（容量370cc）からなる。中子の容量線（340cc）まで米を入れ、本体に移し、水を入れて蓋をし、上下に振って米を研ぐ。研ぎ終わって研ぎ水を捨てたら本体の水量線（700cc）まで水を加えて蓋をし、地面から高さ30-50cmに渡した棒にぶら下げ直火に掛ける。沸騰して5-6分経ったら直火から遠ざけて加熱、５分くらいで火から下ろし、逆さにして5-7分蒸らす。参考：歴史群像6,’02、MAMOR vol.116

＜バンゴール＞：M109（掃海艇）またはPF-16（フリゲート）を参照。

＜バンゴール海軍潜水艦基地＞：アメリカ海軍潜水艦基地Naval Submarine Base Bangor。元は1942年に開設された海軍補給基地で、オハイオ級の建造に伴い、戦略原潜基地となった。2004年、ブレマートン海軍基地と統合してキットサップ海軍基地になった。参考：月刊世界の艦船9,’13

＜ハンゴール級＞：元級潜水艦・海外シリーズを参照。

＜バンゴール級＞：イギリス海軍掃海スループBangor級。ハルシオン級の後継として建造された掃海スループで、船体を一回り小型化し、主機をディーゼル・タービン・レシプロいずれも使用できるようにしてある。レシプロ型の諸元は、全長54.9m、基準排水量672トン。速力16ノット。磁気機雷除去具などを搭載するには船型が小型すぎたため、アルジェリン級が建造されることとなった。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜盤谷丸＞日本海軍盤谷丸型特設巡洋艦兼敷設艦Bankoku maru。昭和16年10月、特設巡洋艦兼敷設艦に類別された。昭和17年8月27日、佐伯湾で伊８と衝突した。昭和18年5月20日、マーシャル諸島でSS-180の攻撃を受け沈没した。参考：月刊モデルアート9,’15増刊、アメリカ潜水艦史

＜盤谷丸型＞：日本海軍特設巡洋艦兼敷設艦Bankoku maru型。大阪商船貨客船を改造したものである。兵装は45口径十年式12cm単装高角砲Ｅ型４門、留式／九二式7.7mm機銃、機雷500個。盤谷丸、西貢（さいごん）丸が就役した。参考：月刊モデルアート9,’15増刊

＜反国家分裂法＞：中国が2005年に制定した法律で、台湾が独立した場合に武力行使する際の国内法上の根拠となるものである。台湾は中国の一部であり、外国勢力のいかなる干渉も受けず、台湾が分離独立しようとした場合には非平和的方式（つまり軍事侵略）により国家主権と領土保全を行うと定めている。参考：月刊軍事研究10,’13、月刊丸5,’07

＜ハンコック＞：CV-19（空母）を参照。

＜ハンゴル＞：S131（潜水艦）を参照。

＜ハンゴル級＞：ダフネ級潜水艦（パキスタン海軍）を参照。

＜パンサー＞：AS565シリーズ（ヘリ）またはF9Fシリーズ（戦闘機）またはG41（Ｐ級駆逐艦）またはLMVシリーズ（装甲車）またはトーネード・シリーズ（戦闘機）を参照。

＜パンサー艦上偵察機＞：日本海軍初の艦上偵察機で、イギリス製のパーナル・パンサーを輸入したものである。ただし空母には搭載されず、大正13年に除籍された。参考：図解日本の空母

＜パンサー�U＞：M1戦車ファミリーを参照。

＜万歳＞：艦上は狭くて手をぶつけるので、日本海軍では手を挙げずに声だけで万歳を行う。参考：海軍よもやま物語

＜バンザイ・クリフ＞：サイパン上陸作戦を参照。

＜バンザイ突撃＞：日本兵が玉砕のために突撃することに対し、アメリカ軍が付けた名称。参考：軍事用語の基礎知識

＜盤作戦＞：太平洋戦争時に実施された、日本陸軍第15軍による中部ビルマ防衛作戦。昭和19年後半に開始されたが、第15軍はインパール作戦に失敗して後退してきたところで、引き続きイギリス第14軍の攻撃に遭い、昭和20年2月にマンダレーが陥落、3月3日には南方のメイクテーラが陥落して第15軍が包囲された。第33軍が救出に向かったが、戦力の質と量の差は圧倒的で、3月28日に作戦を中止した。参考：激闘！太平洋戦争地上戦

＜ハンサンド級＞：閑山島級（練習艦）を参照。

＜バンシー＞：A24（攻撃機）またはF2Hシリーズ（戦闘機）を参照。

＜バンジー＞：Bungee。補助力装置の１つで、脚やフラップを上げ下げする際などに人力操作を助ける。ショック・コードというゴム紐やコイルスプリングが使用され、前者はバンジー・コード、後者はバンジー・スプリングと呼ばれる。参考：航空用語事典増補改訂版

＜パンジー熊罠＞：ベトナム戦争でベトコンが使用したブービートラップの１つ。穴の上にスパイクを打ち込んだ板を乗せてあり、踏むと板が２つに割れてスパイクが足の両側面に刺さる。参考：コンバット・バイブル２

＜パンシオ級輸送艦＞：フィンランド海軍輸送艦Pansio級。形状はLSTで、船体前後にランプを持ち、平時には人員と物資を輸送しているが、有事には機雷を満載して敷設艦になる。全長43m、全幅10m、満載排水量457トン（620トン？）。速力11ノット。兵装は23mm連装機関砲ZU-23-2Mが１基、12.7mm機銃２丁。1991-92年に艦番号875フェランタなど３隻が就役した。2015-17年の改装でZU-23-2M機関砲を40mm機関砲に換装している。参考：月刊軍事研究8,’12、月刊世界の艦船1,’15、1,'15増刊、1,’21

＜攀枝花＞：621（コルベット）を参照。

＜半自動機構＞：自動機構を参照。

＜半自動指令照準線一致＞：SACROSを参照。

＜半自動地上管制組織＞：SAGEを参照。

＜半自動誘導式＞：SACROSを参照。

＜パンジャービ＞：F21（駆逐艦）を参照。

＜反射型空間給電方式＞：フェイズド・アレイ・レーダーを参照。

＜反射体＞：リフレクター。核分裂連鎖反応の結果生成される中性子を反射し、内部に弾き返して連鎖反応を維持する装置である。ウラン238（天然ウランまたは劣化ウラン）や、ベリリウムなどの中性子反射が大きい物質を用いる。特にベリリウム９は、１個の中性子が当たるとベリリウム８になって中性子が２個になる性質があり、また比重が1.85と軽いため、核分裂兵器の殆どがこちらを利用している。参考：月刊軍事研究8,’99

＜反射タイル＞：アクティブ・ソナー音を発振方向とは違う方向に反射させるタイルで、アクティブ・ソナーに探知されにくくする。参考：月刊世界の艦船1,’19

＜反斜面陣地＞：Reverse-slope Defence。敵の侵入予想方向と稜線を越えて反対側の斜面を主抵抗線とした陣地のこと。稜線を越えるまで敵地上部隊には主抵抗線の様子が分からず、稜線上で姿が丸見えになってしまい、稜線を越えた部隊には稜線が邪魔で直接射撃による火力支援を行う事ができないので、防御に最適であり、これを使用した防御戦術はイギリス軍（第１次大戦時のドイツ軍？）が編み出した。稜線付近に監視哨・砲兵観測所を設置しておき、敵部隊の接近を警告し、砲兵に連絡して稜線を越えてくる前に阻止砲火を浴びせる。敵部隊が前進を続け稜線を越えて反斜面の主抵抗線に入ってきたら、側面に構成した陣地や反斜面に配置した火砲による側後面からの直射火力と、主陣地帯後方からの間接砲撃を集中して撃破する。稜線付近の監視所や観測所を制圧されると敵部隊の接近が分からなくなってしまうため、要塞や洞窟陣地などで頑強に構成すると共に、敵側斜面にも監視所や観測所を守るための陣地を設置しておくが、敵の攻撃が集中するので、こちらは大被害を覚悟しておかなければならない。参考：月刊軍事研究9,’09、歴史群像8,’17、12,’03、8,’11

＜バンジャルマシン＞：592（ドック型輸送揚陸艦）を参照。

＜パンジャンドラム＞：第２次大戦時にイギリス軍が試作した大西洋防壁突破兵器で、統合作戦実験研究所が開発した。高さ3m・厚さ2mのコンクリート壁を破壊するのが主任務で、空気力学者のネヴィル・シュート・ノーウェーが計画主任となり、海面下の障害物や地雷、防御火力を踏み越えてコンクリート壁まで一気に到達し、爆薬により壁を破砕する方法が考えられた。この計画を元に、フィンチ・ノイス空軍大佐が1.83トン爆薬入りの車軸両側に直径3m・幅0.4mの車輪を取り付け、車輪周辺にコルダイトを使用するロケットを18個ずつ装着し、時速96kmで転がる兵器を考案した。早速試作に取りかかり、1943年9月7日にアップルドアの海岸（海水浴客が多数いた）で実験が行われた。上陸用舟艇のランプから発進したパンジャンドラムは一時的に直進したが、すぐにロケット取り付け架が破損して右側に旋転して止まってしまった。9月8日、ロケットを片側36個に増やしてトーリッジ河口インストゥで実験を行ったが、やはり途中で止まってしまった。次いで車輪を３つに増やして実験したが、ロケット点火装置に異常があってロケットが作動せず海没。３週間後にロケットの数を片側70個に増やしてアップルドアで実験を行ったが、海を越えて浜に上がった所で凹凸に車輪を取られて逆戻りしてしまい、海面下で爆発して転覆した。次いで両輪に長さ600mのケーブルを取り付けて制御しようとしたが、サスペンションもダンパーも付いていない車輪を制御するのは無理があり、上手くいかなかった。ロケット取り付け架も相変わらず強度不足で、時速が80kmを越えると遠心力でロケットが外れてしまった。その後、主任務がドイツ軍沿岸陣地の爆破に緩和され、1944年1月初めに実験が行われた。上陸用舟艇から海面に突入し、砂浜に上がるところまでは上手くいったが、またまたロケットが外れ、推力バランスを崩したまま段差に車輪を取られて右に回旋、砂浜に突っ込んで爆発した。あまりに無惨な実験で、秘密兵器の割には海水浴客のすぐ傍で行うなど秘匿も不十分であり、オーバーロード作戦の欺瞞であるフォーティチュード作戦ではないかという説もあるが、不明である。実験映像はロンドンの帝国戦争博物館に収められており、各種動画サイトでも見られる。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜磐城＞：日本海軍磐城級砲艦Banjo。明治13年7月5日竣工。朝鮮半島の警備などに従事した。明治22年5月、測量艦に指定され、日本や朝鮮半島の沿岸測量に就いた。明治24年、主缶を換装。公試で出力480馬力・速力10.2ノットを記録した。明治31年3月21日、二等砲艦に類別された。ただし主任務は相変わらず測量である。明治36年11月、測量任務を終えた。明治40年7月12日に除籍され、雑役船となった。明治44年5月23日に廃船となり、明治45年4月23日に売却されて新潟県立商業商船学校繋留練習船になった。参考：日本海軍特務艦船史、月刊世界の艦船12,’21

＜磐城級＞：日本海軍砲艦Banjo級。横須賀造船所が日本人のみの独力で設計して建造した初の軍艦で、木製の３本マスト艦である。垂線間長44.6m、最大幅7.72m、吃水3.7m、常備排水量667トン。主機は横置式二気筒単膨張レシプロ蒸気機械１基、主缶は石炭専焼円缶１基、出力659馬力、１軸推進、速力10ノット、石炭搭載量70-120トン。３檣バークの帆装も備える。兵装は克式15cm単装砲１門、克式12cm単装砲１門、諾式25mm４連装機砲２基。乗員111名。磐城が明治13年に竣工した。参考：日本海軍特務艦船史、月刊世界の艦船12,’21

＜阪神淡路大震災＞：1995年1月17日0546、淡路島北部沖の明石海峡を震源とするマグニチュート7.3の地震が発生し、最大震度７を記録、倒壊家屋の下敷きになるなどして6500人が死亡した。0550、中部航空方面隊長が待機中のヘリ２機に航空偵察準備を下命。0600頃には逐次登庁した中部方面総監部の情報担当幕僚が情報所を開設して被災状況の確認を開始。駐屯地や基地を結ぶ防衛マイクロ回線は無傷だったため、各部隊と連絡を取り、駐屯地や基地の周辺における被災状況は確認できたが、被害の全体像は掴めなかった。0630、中部方面隊隷下全部隊が非常勤務態勢に入り、災害派遣準備に取り掛かったが、自衛隊の災害派遣には都道府県知事の要請が必須だったためすぐには動けず、近傍派遣として0635に第36普通科連隊が倒壊した阪急伊丹駅交番の救出を行えた程度で、神戸担当の第３特科連隊は災害派遣要請の有無を県庁に確認しようとしたものの電話が不通だった。また、それまで兵庫県と神戸市は自衛隊の防災訓練や防災会議への参加を認めず、協同訓練が１回も実施されていないどころか、自衛隊関係者が県知事に挨拶に行っても居留守を使って面会しない状態で、連携が取れていなかった。第３師団司令部が情報所を開設。0714、災害派遣命令が出されないのに業を煮やした中部方面航空隊がOH-6Dヘリ２機を訓練という名目で八尾駐屯地から離陸させ、大阪から神戸・淡路島にかけて偵察飛行を実施。ただ市街地上空では飛行高度を300m以上に保たねばならず、詳細な状況は掴めなかった。0810、第３特科連隊が兵庫県庁との電話連絡に成功したが、災害派遣をお願いするかも知れませんと言われただけだった。0820、県知事が登庁して対策会議を開催。0830、中部方面航空隊ヘリが偵察飛行を終えて中部方面総監部に飛来し、神戸市での高速道路倒壊や多数の火災発生を伝えた。0900、呉地方総監部が兵庫県からの災害派遣要請が今後出されるとみて輸送艦ゆらへの救援物資積み込みを開始。0905、国土庁が兵庫県に自衛隊への災害派遣要請を促したが、要請は出されなかった。0930、中部方面航空隊ヘリが情報収集要員を乗せ神戸・淡路島方面の航空偵察のため離陸。0940、輸送艦ゆらが非常食45000食を搭載して呉を出港。神戸市長が兵庫県知事に自衛隊への災害派遣要請を電話で依頼したが、要請は出されなかった。1000、第３師団が中部方面総監部に兵庫県知事から災害派遣要請を受けたと報告。中部方面総監部では方面航空隊の派遣と第２混成団の淡路島への展開を決定し、陸上幕僚監部に第１ヘリコプター団輸送ヘリの投入を要請した。1010、陸自連絡幹部が兵庫県防災係長に対して災害派遣要請を行うよう依頼し、兵庫県知事がこれを事後承認して漸く陸上自衛隊への正式な災害派遣要請が確認された。1015、第３師団隷下部隊は神戸市に向かったが、各道路は大渋滞に陥っており、当時の法制では路上に障害物があっても自衛隊独自の判断では撤去できず、第３特科連隊が姫路駐屯地から神戸市の激甚被害地域まで50kmを移動するのに更に３時間もかかり、第３師団主力の活動開始は翌日になってしまった。1030、中部方面総監部が第１回の作戦会議を実施。警察発表でも確認された死者は22人と実際の200分の１しか把握できていない状況で、自衛隊でも神戸と淡路島を中心に大きな被害が出ているらしいことは掴んでいたものの、全体の状況は未だ把握できずにいた。この時点での派遣規模は第３師団中心に3500-4000名と、中部方面隊直轄の1500-2000名を予定しており、淡路島は第２混成団、倒壊家屋処理は施設団が担当することにしたが、村山総理から人員を3000名に限定された。伊丹・千僧駐屯地業務隊は食料・給食・燃料支援から被災隊員家族の賠償・補償まで各種後方任務にあたった。物資調達は災害対策費での後払いになるため、会計隊が四苦八苦している。各部隊の連絡を確保するため、通信群が六甲中継所に中継アンテナを増設するなどして通信支援を実施。自衛隊阪神病院は院外に診療所を開設し、巡回診療も行っている。車載無線機が盗まれる事件が散発したため、警務隊が捜査にあたった。在日米軍はCV-62インディペンデンスなどによる支援を申し入れたが、日本側に拒否された。1430、第１ヘリコプター団の輸送ヘリが到着。日没まで３時間しか無く、神戸にある大型ヘリの運用に耐えるヘリポートは王子グランドだけで、神戸と淡路島に隊員350名を輸送したところで時間切れになってしまった。1950、海上自衛隊に対して災害派遣要請が出された。1月18日、陸自と空自が神戸市内に臨時ヘリポートを開設。しかしこの情報を海自とは共有できず、海自は阪神基地隊に到着した輸送艦からトラックを使い瓦礫に埋まった陸路で緊急食料を輸送しにかかったため、到着が半日も遅れてしまった。しかも海幕でこの状況を把握しておらず、防衛庁記者クラブで突っ込まれると、ヘリを使わないのは陸自ヘリとは着陸安全基準が違うからだ、などとトンチンカンな回答をして非難囂々となっている。0300、中部方面隊総監部が第10師団と第13師団に神戸進出準備命令を発した。0740、第10師団と第13師団に神戸への出動を下命。中部地方と中国地方が留守になり、そちらで大規模災害が起きたり、朝鮮半島情勢が変化したりした場合の対応が問題となったが、まずは震災に全力対応することにした。第10師団が神戸市東灘区の瀬戸公園に指揮所を開設。第13師団が神戸市北区のしあわせ村に指揮所を開設。2100、漸く航空自衛隊に災害派遣要請が出された。1月19日、派遣規模を13000名に拡大。1月20日、第３師団では派遣部隊の指揮を執りきれなくなったため、中部方面総監が指揮を執ることになり、方面隊前進指揮所を兵庫県庁に開設した。派遣規模を15000名に拡大1月21日、三自衛隊によるヘリ協同運用態勢が漸く整った。2月10日、防衛事務次官と統合幕僚会議議長が平成天皇に被災地の状況についての御説明を行った。2月下旬、音楽隊が慰問演奏を開始。3月16日、第10師団と第13師団が撤収し、神戸地区を第３師団、淡路島を第２混成団で支援することとなった。3月31日、第２混成団が撤収し、陸自は第３師団のみ2000名規模となった。4月27日、災害派遣を終了した。自衛隊の災害派遣日数は101日、延べ人数2236500名（うち海自255000名）、延べ航空機数13250機（うち海自1396機）、延べ車両数344300両、延べ派遣艦艇数679隻。空自ヘリコプター空輸隊はCH-47Jで人員526名と救援物資235.9トンを輸送した。9月1日、中部方面災害派遣部隊とその隷下部隊・支援部隊に防災功労内閣総理大臣表彰が授与された。報道ヘリの爆音で要救助者の声が聞こえない、報道ヘリが輸送ヘリや救助ヘリの針路を妨害するといった問題が生じ、陸自で空域統制しようとしたところ、報道管制だと逆ギレされる事態が発生した。初動対応の遅れが指摘されたため、防衛庁長官が独自に災害派遣を命じたり、部隊長が情報収集や人命救助などを自主的に行ったりできるよう改善が行われ、防衛庁防災業務計画に明確な自主派遣基準を設けた。救援活動の円滑化のため、災害対策基本法の改正も行われている。参考：月刊軍事研究3,’17、2,’17、4,’17、6,’11、11,’12、1,’17、月刊丸1,’10別冊、8,’95、月刊PANZER7,’11、MAMOR vol.98、月刊航空ファン2,’16、10,’16、1,’20、2,’20、月刊世界の艦船6,’16、7,’19、6,'22、月刊JWings6,’19、朝雲

　＜阪神淡路大震災・陸上自衛隊災害派遣部隊（１月２０日から３月１６日）＞：隊員数18000名。中部方面隊及び方面管区の中部方面総監部／総監部付隊、第３師団、第10師団、第13師団、第２混成団、第４施設団、第２教育団、第８高射特科群、中部方面通信群、中部方面航空隊、中部方面武器隊、中部方面会計隊、中部方面輸送隊、中部方面調査隊、第304保安中隊、中部方面音楽隊、自衛隊阪神病院、関西地区補給処、各駐屯地業務隊、航空学校、中部方面警務隊に、北部方面増援部隊（整備支援隊、輸送中隊、治療班、入浴支援隊、施設支援群）、徳北方面増援部隊（航空派遣隊、第６師団給食支援隊、第６師団給水支援隊、第９師団給食支援隊、第９師団給水支援隊、通信支援隊、輸送中隊、医療チーム、施設支援群）、東部方面増援部隊（航空派遣隊、後方支援隊、通信支援隊、映像伝送支援隊、輸送支援隊、燃料補給支援隊、医療支援隊、中央病院派遣隊、入浴支援隊、衛生補給支援班、施設支援群）、西部方面増援部隊（航空派遣隊、後方支援隊、治療隊、治療班、入浴支援隊、施設支援群、施設器材支援隊）、長官直轄支援部隊（第１ヘリコプター団現地派遣隊、通信団通信・写真支援隊、中央輸送業務隊輸送調整隊、警務隊増援警務隊）が加わっていた。参考：月刊軍事研究4,’17

＜阪神基地隊（海上自衛隊）＞：海上自衛隊の基地隊。元は大阪基地隊で、1968年3月30日に大阪から神戸市東端の神戸港に面した埋め立て地に移転してこの名称となった。1975年12月、隷下に紀伊警備所が新編された。1986年3月27日、第45掃海隊が編入され、第41掃海隊が廃止された。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災で基地機能を全喪失する大損害を受け、1997年暮れに復旧工事を完了した。防災センターも兼ねる６階建ての新庁舎、CH-47も離着陸できるヘリポート、長さ235m・深さ10mと長さ145m・深さ10mの２つの岸壁を持つ。2009年1月19日、神戸港周辺海域で前年に発見された日本軍砲弾100発（1.8トン）を饗庭野演習場で爆破処理した。2012年8月21日、海幕長の部隊視察を受けた。2013年6月3日、紀伊警備所が廃止された。2015年1月15日、神戸市主催一斉防災訓練のシェイクアウト訓練に参加。1月17日、ひょうご安全の日の防災訓練に参加。1月25日、東灘防災安全協会が主催する東灘市民放水大会に参加。2月6日、基地モニター７人に基地モニター部隊研修を実施。2016年5月6-10日、オーストラリア海軍潜水艦ランキンが寄港。5月16-18日、シバタ工業新入社員14人の隊内生活体験（甲板掃除、ロープワーク、海上自衛隊体操、放水訓練、体力測定など）を支援した。5月29日、儀仗隊を編成するなどして大阪護国神社での海軍関係戦没者追悼式を支援した。6月21-22日、護衛艦いせの姫路港寄港支援を行った。7月9-10日、サマーフェスティバルを実施。DE-234とね、DD-158うみぎり、AOE-423ときわ、MCL-729まえじま、MCL-730くめじまが一般公開された。7月22-24日、輸送艦くにさきの大阪港寄港を支援。9月2日、兵庫地本主催大学生インターシップ研修を支援し、学生27人に講話受講、MSC-684なおしま見学、交通船体験航海、隊員との懇談を行った。10月15-17日、DDG-172しまかぜの大阪港寄港を支援。12月11日、阪神基地隊ウインターフェスタ2016を実施。DE-229あぶくま、SS-594いそしお、MSC-684なおしまの一般公開、YF-1034交通船1034号による港内クルーズ、第３師団第３高射特科大隊81式短SAM展示などが行われ、5500人が来場した。2017年2月3日、基地モニター８人に部隊研修を実施。5月28日、大阪護国神社で関西水交会主催海軍関係戦没者追悼式を支援した。12月10日、阪神基地隊ウインターフェスタ2017を実施。DDG-172しまかぜ、SS-504けんりゅうが一般公開された。2018年6月18日に発生した大阪北部地震の災害派遣に参加。7月21日、サマーフェスタを実施。DD-113さざなみ、ASR-403ちはやが一般公開された。2021年5月26日、兵庫県立東灘高校生徒35人が部隊を見学した。12月19日、五條市上野公園で行われた奈良県防災フェア2021で広報を行った。2022年7月11-13日、滋賀地本が行った県立彦根工業高校２年生７人に対するインターシップに協力し、手旗・発光信号概要体験、体験喫食、点検設備見学などを行った。2024年5月22-23日、LST-4002しもきた、LCAC-2104エアクッション艇４号と共に、阪神基地で災害派遣対策検証訓練に参加。参考：月刊世界の艦船4,’98、1,’79増刊、5,’86、7,'16、3,’17、3,’18、8,’24、MAMOR vol.140、月刊JWings3,’22、朝雲

＜阪神基地隊（１９７８年）＞：呉地方隊隷下で、由良基地分遣隊、仮屋磁気測定所、第41掃海隊、第２港湾哨戒隊、直轄艦を隷下に置く。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊

＜阪神基地隊（２００１年４月１日）＞：呉地方隊隷下で、第42掃海隊を隷下に置く。参考：月刊世界の艦船6,’01

＜阪神基地隊（２０１１年）＞：呉地方隊隷下で、本部、由良基地分遣隊、仮屋磁気測定所、紀伊警備所、第42掃海隊からなる。参考：海上自衛新聞

＜阪神基地隊（２０１５年）＞：呉地方隊隷下で、本部（総務科、厚生科、警備科、経理科、補給科、造修科、通信所、就職援護室）、由良基地分遣隊、仮屋磁気測定所、第42掃海隊を隷下に置く。参考：月刊世界の艦船6,’15

＜阪神基地隊（２０２０年）＞：呉地方隊隷下で、第42掃海隊を隷下に置く。参考：月刊世界の艦船6,’20

＜ハンス・アーノルト・シュタールシュミット＞：シュタールシュミット（ドイツ空軍エース）を参照。

＜半数必中界＞：CEPを参照。

＜ハンス・シュトリッペル＞：ドイツ第１機甲師団の戦車エースで、70両以上の戦果を上げて「戦車のキツネ」というニックネームを冠された。参考：月刊PANZER3,’05

＜ハンススタット・ダンチヒ＞：ドイツ海軍敷設艦。1940年、デンマーク侵攻作戦に参加。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜ハンス・ハーン＞：ドイツ空軍エースで、アッシ（雄鶏）のニックネームで呼ばれた。1941年8月14日、41機撃墜で柏葉騎士鉄十字章を授与された。西部戦線で68機を撃墜し、1942年11月1日に第54戦闘航空団第�U飛行隊司令官となり、東部戦線に移動。1943年1月26日、100機目を撃墜。2月21日、エンジントラブルで不時着してソ連の捕虜となった。1950年に帰国。560回出撃で108機撃墜、未確認撃墜36機。最終階級は少佐。参考：フォッケウルフFw190A/F/Gシリーズ

＜ハンス・フィリップ＞：フィリップ（ドイツ空軍エース）を参照。

＜ハンスフォード＞：APA-106（攻撃輸送艦）を参照。

＜ハンス・ヨアヒム・マルセイユ＞：マルセイユ（ドイツ空軍エース）を参照。

＜ハンス・ヨアヒム・ヤブス＞：ヤブス（ドイツ空軍エース）を参照。

＜ハンス・リューデマン＞：Z-18（駆逐艦）を参照。

＜ハンス・レマー＞：レマー（ドイツ空軍エース）を参照。

＜ハンス・ロディ＞：Z-10（駆逐艦）を参照。

＜万世特攻平和祈念館＞：日本海陸軍万世飛行場跡地に1993年に設立された平和祈念館。零式水上偵察機や特攻隊の資料が展示されており、毎年４月第２日曜には慰霊祭が行われる。所在地は鹿児島県南さつま市加世田高橋1955-3。開館時間は0900-1700。休館日は12月31日と1月1日。入館料300円。参考：MAMOR vol.58

＜万世飛行場＞：日本陸軍の飛行場。参考：月刊JWings11,’18

＜萬世丸＞：日本陸軍輸送船Bansei maru。元は明治33年6月29日進水・8月竣工のイギリス・ハル蒸気船会社所属中型貨物船ヤーボローで、巡り巡って大正13年に日本に売船され最勝丸となり、昭和8年に日下部汽船に移って萬世丸と改称、太平洋戦争で陸軍に徴用された。垂線間長98.9m、幅14.36m、深さ7.56m、吃水6.27m、総トン数3120トン、重量トン数5150トン。主機は三連成レシプロ蒸気機関１基１軸1200馬力、航海速力8.5ノット、最大速力10ノット。昭和20年3月17日、上海から汕頭に向かう途中、揚子江口で触雷し、近くの浅瀬に座礁して放棄された。参考：月刊世界の艦船6,’19

＜磐石＞：532（補給艦）を参照。

＜磐石級＞：台湾海軍補給艦Panshih級。船体はステルス性を考慮しており、上構は前後に分かれていて、中央両舷に補給ポスト６基（前後４基がウェット、中央２基がドライカーゴ）が配置されている。前部上構頂部に短いタワーマスト、後部上構頂部中央に高いタワーマスト、両側に煙突が１基ずつ立っている。右舷前部には軽車両用ランプがある。後甲板はヘリ甲板で、ヘリ格納庫を持つ。前甲板に76mm砲１門を積む予定だったが、シーチャパラルに変更された。全長196m、幅25.2m、吃水8.6m、満載排水量20859トン。速力22ノット。兵装はシーチャパラル４連装発射機１基（前甲板）、20mmCIWSファランクス２基（艦橋前方中央、ヘリ格納庫上面中央）、40mm単装機関砲２門（ヘリ格納庫上面両舷）。中型ヘリ（CH-53も可）１機を搭載可能で、ヘリ甲板にはCH-47も着艦できる。乗員165名。2015年1月に艦番号532磐石が就役した。参考：月刊世界の艦船4,’15、3,’15

＜半潜水艇（北朝鮮）＞：SP-10Hを参照。

＜半潜水艇撃沈事件＞：1998年12月17日2315、韓国南部突山島海岸にある韓国陸軍沿岸警備哨所の監視員が、熱線映像監視装置をモニターしていたところ、南西4-5kmの領海上に黒く細長い物体を発見。北朝鮮の半潜水艇と判断して上級部隊に通報すると共に、接岸予想地点に哨戒隊員４名を向かわせたが、2320頃に半潜水艇は海岸を離れ、見失ってしまった。12月18日0000頃、半潜水艇を再度発見。0100、半潜水艇は艇首を外海方向に向け、0140には10ノットに増速して移動を開始した。0210、南海一体に船舶警報が発令された。0220、突山島から東に40kmの所にある欲知島の韓国海軍第266レーダー基地が、対水上レーダーで半潜水艇を探知。0320、韓国海軍第３艦隊司令部は付近で哨戒を行っていたフリゲート782光明を出動させた。0327、高速哨戒艇２個艇隊、鎮海基地の駆逐艦・フリゲートに出動命令が発せられた。0335、金海基地を離陸した韓国空軍CN235戦術輸送機が現場海域に照明弾を投下した。0438、光明と高速哨戒艇隊が現場に到着、半潜水艇に数キロメートルまで接近して停船命令を出し、20mm機関砲で威嚇射撃を行ったが、反応は無かった。次いで40mm機関砲で威嚇射撃を行ったところ、半潜水艇は40ノットに増速して逃げ出した。0445、対馬の南西80kmを航行中の海上保安庁航路標識測定船つしまが前方13kmに照明弾を確認、次いで韓国海軍艦艇が集中射撃を行っているのが見えたため、付近で操業中の日本漁船に対して退避するよう指導した。0501、S-2E対潜哨戒機が出撃。0519、空軍戦闘機と輸送機が１機ずつ出撃した。0520、韓国海軍は当該船舶が敵性であると判断し、撃沈命令を出した。外海で逃げ道を塞いでいたフリゲート751東海と781南原が半潜水艇を捕捉、追跡していた高速哨戒艇２隻と共に射距離5000-7000mで猛射を浴びせ、0550頃から20分間に76mm砲弾40発、40mm機関砲弾2000発、20mm機関砲弾1500発を射撃。KF-5E戦闘機も海軍F-406訓練支援機の照明弾による支援を受けて機銃掃射を行った。0558には半潜水艇が機関銃で反撃したが、40mm機関砲弾３発を被弾して速力が低下した。0610、高速哨戒艇が数百メートルまで接近したところ、機関銃で反撃したため、南原から40mm機関砲数発を叩き込んで沈黙させた。間も無く半潜水艇は自爆し、0650に巨済島の南100kmで沈没した。0715、潜航の可能性があったため、南原が爆雷５発を投下。油が浮いてきたため、攻撃完了と作戦終了が下達された。0810、乗員と見られる１名の遺体を発見。周辺では浦項基地から離陸したP-3C対潜哨戒機とS-2E対潜哨戒機、鎮海基地を離陸したリンクスMk99対潜ヘリによる母艦捜索が午後まで行われたが、発見できなかった。第７管区海上保安本部は朝から山口県と九州北部各県の漁協に注意を呼びかけ、0900頃から海上保安庁はビーチクラフト機１機、巡視船・巡視艇４隻を付近に派遣して警戒にあたった。海上自衛隊は早朝に通報を受け、午前に岩国基地からEP-3C１機、鹿屋基地からP-3C哨戒機、佐世保基地から護衛艦３隻を派遣した。韓国は撃沈した半潜水艇を引き上げ、武器や１万円札などを押収した。参考：月刊丸4,’99、月刊軍事研究3,’02、月刊JWings12,’14

＜帆走＞：帆を張って風を受け航走する方式。速力を風力と風向に完全に依存しているため、蒸気機関の信頼性が高まると軍艦の航走方式としては廃れた。速力を気にしなければ、帆が損傷しない限り航続距離が無限大という利点があり、太陽電池パネルから電力を供給するセンサーを積んで長期監視を行う無人帆船が注目されている。参考：月刊世界の艦船9,’24

＜半装軌式＞：ハーフトラックを参照。

＜ハンソン＞：DD-832（駆逐艦）を参照。

＜ハンター＞：D80（護衛空母）またはH35（Ｈ級駆逐艦）またはRQ-5A（UAV）を参照。

＜パンター＞：�X号戦車シリーズを参照。

＜ハンター＞：UAE陸軍特殊部隊４×４輪ファースト・アタック・ヴィークル。基本武装はミニミ２丁と66mm発煙弾発射機８基（前輪のフェンダー上に左右４基ずつ装備）で、ルーフマウントにM2重機関銃、20mm機関砲、Mk19グレネードランチャー、コロネット対戦車ミサイルなどを搭載できる。隊員3-4名が３日間の作戦を行える。参考：月刊軍事研究8,’03

＜ハンター＞：南アフリカのOTTテクノロジー社が開発した軽攻撃車両。南アフリカ陸軍で余ったサミル20トラックを改造したものである。戦闘重量7.7トン。エンジンはディーゼル（124馬力）、巡航速度70-80km、航続距離800km／1280km（燃料ジェリカンあり）。ペイロード２トン。参考：月刊軍事研究3,’11

＜ハンター＞：イギリスのジャンケル社が開発した４×４輪装甲車。トヨタのランドクルーザー79を装甲化したもので、後部ドアを観音開きにし、車体左右及び後部にビジョンブロックとガンポートを追加、天井に大型ハッチを設けた。最大速度140km、航続距離900km。ペイロード0.9トン。参考：月刊軍事研究10,’08

＜パンター＞：ドイツ海軍レオパルト級水雷艇。元はノルウェー海軍艦船である。第２次大戦後、ノルウェーに返還された。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜パンター戦車駆逐車＞：西ドイツ軍計画戦車駆逐車。1985年にジラフの名称で開発を発表し、1986年7月から1987年10月に各社案の審査が行われ、ヴェグマン社の案が採用された。レオパルト１戦車の車体に２名用ミサイルターレットを取り付け、ターレット上の２つ折り伸縮式マスト（有効高12m）先端にATGW-3LR対戦車ミサイルランチャーを搭載している。ランチャーにはスティンガー地対空ミサイルも装備しており、ヘリに対しては状況に応じてどちらかのミサイルで対処する。1995年の配備開始を予定していたが、開発中止になった。参考：月刊戦車マガジン6,’89

＜ハンター戦闘機シリーズ＞：イギリス空軍戦闘機。イギリス空軍初の後退翼機で、1946年にホーカー社が後退翼機の検討を開始し、シーホークを後退翼にしたP.1052が1948年11月19日に初飛行、更に水平尾翼を後退翼にして垂直尾翼後縁にも後退角を付け、エイボンエンジンを積んだ原型機P.1067が1951年7月20日（21日？6月20日？）に初飛行し、実用型は1953年5月16日に初飛行して採用された。失敗時に備えサファイアエンジン版も開発されている。各型計1972機が生産され、インド、イラク、オマーン、スイス、オランダ、ヨルダンなどに輸出もされた。参考：月刊JWings9,’18、10,’03、3,'23、月刊航空ファン11,’92

＜ハンターＦ．１＞：最初の量産型。機首に30mmアデン砲４門と薬莢リンク回収装置内蔵フェアリングを装着している。中翼の両主翼付け根に横長三角形のエアインテイクを持つ。主翼半ばには気流アウトフロー防止用のドッグトゥースが付けられた。主翼後縁内側はスプリットフラップ、外側は補助翼である。胴体後部にエイボンMk.133エンジン１基を搭載する。胴体後部下面にスピードブレーキがあり、ジェット排気口上部にドラッグシュートを持つ。水平尾翼は垂直尾翼半ばから出ている。コクピットは与圧式で、射出座席を装備する。全長13.8m、全幅10.3m、総重量８トン。エンジンはロールスロイス社製エイボンMk.133（推力3.4トン）単発、最大速度1150km。乗員１名。139機が生産され、テスト用に使用された。参考：月刊JWings10,’03、月刊丸9,’03

＜ハンターＦ．２＞：サファイアエンジン搭載し型。45機が生産され、各種試験に賦された。参考：月刊JWings10,’03

＜ハンターＦ．４＞：エイボンMk.115エンジンを搭載した実戦型。胴体内燃料タンクを増やし、主翼下にもパイロンを付けた。参考：月刊JWings10,’03

　＜ハンターＦ．５＞：ハンターF.2にF.4と同じ改修を施したもの。エンジンはサファイアのままである。参考：月刊JWings10,’03

＜ハンターＦ．６＞：エイボンMk.203エンジンを搭載したもの。機首には射撃照準レーダーを装備する。全長13.98m、全幅10.26m、全高4.01m、自重6.3トン、全備重量10.76トン。エンジンはエイボンMk.203（推力4.58トン）単発、最大速度1142km、上昇限度15700m、航続距離1000km。固定武装は30mmアデン砲４門。1000ポンド爆弾２発を搭載できる。乗員１名。開発に時間がかかりすぎ、活躍期間は短かった。参考：月刊JWings10,’03

＜ハンターＦ．９＞：全長13.98m、全幅10.26m、全高4.01m、最大離陸重量11.158トン。エンジンはロールスロイス製エイボン207（推力4.6トン）単発、最大速度998km、実用上昇限度15850m、航続距離1850km。固定武装は30mmアデン砲４門。爆弾・ロケット弾など2000ポンド（907.2kg）を搭載可能。参考：月刊JWings11,’01

　＜ハンターＦ．５８＞：地上攻撃型。F.6から改造された。参考：月刊JWings11,’01

＜ハンター・ファミリー＞

　＜ハンターＦ．Ｇ．Ａ．９＞：近接支援型。1959年に開発された。自重７トン、全備重量10.8トン。最大速度マッハ0.92、上昇限度53000フィート（16154m）、戦闘行動半径980km。乗員１名。参考：軍事力バランス78年版、月刊JWings10,’03

　＜ハンターＦ．Ｒ．１０＞：写真偵察機型。参考：月刊JWings10,’03

＜ハンター海外シリーズ＞

　＜Ｊ３４＞：スウェーデン空軍戦闘機。1959年から120機を導入し、1969年まで運用した。参考：月刊JWings11,’16

　＜ハンターＦ．５８（スイス空軍）＞：スイス空軍攻撃機。1958年から対地攻撃機として160機を導入し、1994年まで使用した。参考：月刊軍事研究10,’06、月刊丸8,’95

　＜ハンターＦ．５８（ＡＴＡＣ社）＞：民間のATAC社で訓練支援機として使用されている。2014年10月29日、ポイントマグー海軍航空基地で墜落事故を起こし、パイロットが死亡した。参考：月刊航空ファン1,’15

＜ハンターＵＡＶ＞：IAI社の短距離偵察UAV。パイオニアUAVの後継で、同じく後部双胴型である。主胴体の前後にプロペラとエンジンが１基ずつ付いている。全長7m、翼スパン8.9m、全高1.7m、最大離陸重量726kg。エンジン出力60馬力（２基合計）、巡航速度165km、最大速度196km、上昇限度4600m、滞空時間11.6時間。フランスが４機を試験導入した。参考：月刊軍事研究1,’04

＜ハンターＵＧＶ＞：アメリカ軍TOVを構成する無人車両の１つ。オープンタイプのHMMWVを改造しており、操縦席には人間型ロボットが搭乗する。このロボットはコントロール・バンのUGV遠隔運転席に座るオペレーターの動きを模倣し、左足でクラッチを、右足でアクセルとブレーキを、右手でシフトレバーを動かす。ロボットはクロス・ハンドルが出来ないので、ハンドルが取り外されており、ステアリングはハンドルシャフトに取り付けられたサーボモーターで行う。ロボットには立体カメラが搭載されていて、この映像を見ながらオペレーターが運転する。後部席には高さ3.7mの折り畳み式昇降マストがあり、低照度ズーム・TVカメラ、AN/TAS-4FLIR、AN/PAQ-3MULE（レーザー照射器）を装備する。自衛用武器は助手席の12.7mm対空・対地機銃で、コントロール・バンからの遠隔操作で照準・射撃できる。参考：月刊軍事研究1,’03

＜パンター�U＞：�X号戦車シリーズを参照。

＜ハンター・アビエーション・インターナショナル社＞：ハンターF.58戦闘機、クフィル戦闘機、ドラケン戦闘機などの旧軍用機を使用し、標的曳航や電子戦支援など、アメリカ軍の訓練支援を行っている会社である。参考：月刊軍事研究5,’07

＜ハンター・ウルフ＞：HDT社がSMET用に2012年から開発している６×６輪UGVで、WOLFはWheeled Offload Logistics Follower（装輪路外兵站追随車）の略。車体上面が平らな荷台になっている。タイヤはエアチューブを省略したミシュランタイヤ製トゥイールSSL不整地用パンクレスタイヤで、履帯を巻くこともできる。操向は左右タイヤの回転数を変えることで行う。全長2.3m、全幅1.4m、全高1.17m、自重1100kg、ペイロード450kg。ディーゼルエンジン（130馬力）と発電機（20kW）によるハイブリッド電気駆動で、最大速度32km、航続距離160km。HMMWVやJLTVにより最大速度80kmで牽引でき、UH-60ヘリに１両、V-22輸送機に３両、CH-47に６両を搭載可能。荷台に無人機運用装備と発着スペースを載せた遠隔操縦偵察車バージョンもテストされている。アメリカ海兵隊も2018年3月の市街先進海軍演習ANTX18で12.7mm機銃M2搭載の武装型をテストした。参考：月刊軍事研究9,’18

＜パンター・オストヴァルトルム＞：�X号戦車ファミリーを参照。

＜ハンター級＞：オーストラリア海軍がアンザック級の後継として建造予定のフリゲートHunter級。計画名はSEA5000で、F-100型ベース案に勝ってBAEシステムズ社の案が採用された。26型フリゲートがベースで、アメリカ製Mk6Mod1イージス武器システムとオーストラリア製CEAFAR2アクティブ・フェイズド・アレイ・レーダーをサーブ・オーストラリア社製戦術インターフェースで組み合わせ、弾道ミサイル防衛能力も持たせるらしい。船体はブロック建造方式で、船殻ブロック22個を組み立てる。ヘリ格納庫直前にミッション・ベイがあり、コンテナ化装備品や無人機材を追加できる。ソナーは2150型中周波ソナー、2087型曳航ソナー、VDS。全長149.9m、幅20.8m、吃水6m、満載排水量8800トン。主機はCODLOG方式、巡航用ディーゼル発電機４基＋電動モーター２基・高速用MT30ガスタービン１基、出力46935馬力、２軸推進、速力27ノット以上（28ノット？）、航続距離7000海里（15ノット）。兵装はMk41垂直発射機32セル（艦橋前方甲板室。SM-2ブロック�VＡ／�VＢ艦対空ミサイル、SM-6艦対空ミサイル、ESSM艦対空ミサイル）、艦対地巡航ミサイル／艦対艦ミサイル４連装発射筒（煙突後方両舷）、127mm単装砲Mk45Mod4Aが１門、ファランクス・ブロック�TＢ２基（煙突両舷）、30mm単装機関砲２門、MU90短魚雷用発射管。MH-60R多用途ヘリ１機を搭載でき、発着艦だけならCH-47も可。乗員180名＋予備寝台28名分。９隻を建造予定だったが2024年2月20日に６隻に減らされ、１番艦ハンター、２番艦フリンダース（Flinders）、３番艦タスマン（Tasman）などが2028年から就役予定で、１番艦は2020年12月18日（2024年6月21日？）にオーストラリアのオズボーン海軍工廠でファースト・スチール・カットを行った。参考：月刊世界の艦船12,’19、6,'23、11,'24、9,’18、6,’19、4,’20、2,’21、3,’21、7,’21、11,’22、5,’24、9,’24

＜ハンター・キラー＞：HUKと略す。敵を発見するハンターと、攻撃するキラーに分かれて任務を行うものである。参考：月刊航空ファン4,’72、月刊世界の艦船3,’07、月刊軍事研究5,’09

＜ハンター・キラー（対潜戦）＞：第１次大戦時、アクティブソナー装備艦が潜水艦を発見して他艦に攻撃させるクリーピング対潜戦が行われた。第２次大戦中には護衛空母ボーグ級・カサブランカ級を中心とした対潜ハンター・キラー・チーム（護衛空母１隻＋護衛駆逐艦4-5隻）や、護衛空母に搭載された戦闘機と雷撃機による対潜ハンター・キラー・チームが活躍した。また、大戦後はTBM-3W/W2（AN/APS-20レーダー装備）とTBM-3S/S2による対潜ハンター・キラー・チームも開発された。機材の小型化と共に両方の任務を１機で行えるようになり、廃れた。参考：月刊航空ファン4,’72、月刊世界の艦船3,’07、月刊軍事研究5,’09、護衛空母入門

＜パンター指揮戦車＞：�X号戦車ファミリーを参照。

＜バンダ・アチェ＞：593（ドック型輸送揚陸艦）を参照。

＜パンター砲兵観測車＞：�X号戦車ファミリーを参照。

＜ハンター・マーシャル＞：APD-112（高速輸送艦）またはDE-602（護衛駆逐艦）を参照。

＜ハンター・リゲット＞：APA-14（攻撃兵員輸送艦）を参照。

＜バンタム＞：RB53（対戦車ミサイル）またはX-4（試験機）を参照。

＜バンタム＞：イスラエル軍ATAPクラスター爆弾に搭載されている子爆弾。外殻は13個の破砕リングで構成され、内部に44.5gの炸薬を収容する。全長50mm、直径42mm、重量296g。参考：軍用機ウェポン・ハンドブック

＜ハンダラン＞：マレーシア海軍ミサイル艇Handalan。2019年9月18-20日、ミサイル艇ガンヤン、ペルダナ級ミサイル艇ペルダナと共に、クアンタンを親善訪問したDD-151あさぎりと親善訓練を実施。参考：月刊世界の艦船12,’19

＜ハンダラン級＞：マレーシア海軍ミサイル艇Handalan級。スウェーデンのスピカＭ級を導入したものである。全長43.6m、幅7.1m、吃水2.4m、満載排水量268トン。主機はディーゼル３基３軸10865馬力、速力34.5ノット。兵装はエグゾセMM38艦対艦ミサイル連装発射筒２基、ボフォース社製57mm単装砲１門、ボフォース社製40mm単装機関砲１門。1978-79年に３番艇ペンデカールなど４隻が就役した。後に艦対艦ミサイルを外して高速戦闘艇になった。参考：月刊世界の艦船11,'24、THE MILITARY BALANCE 2016、ミリタリー・バランス1989-1990

＜バンダリア＞：Bandoleer。布製予備弾帯のこと。参考：月刊コンバットマガジン7,’09

＜半田亘理＞：はんだわたり。明治44年、福岡県生まれ。昭和3年に海軍に入隊し、昭和8年3月に操縦練習生を卒業、空母龍驤に配属された。その後大村航空隊、横須賀航空隊に配属され、昭和12年8月の日華事変勃発に伴い加賀乗員となり、上海戦線に向かった。9月7日、太湖上空でカーチス・ホーク１機を撃墜し、初戦果を挙げた。9月20日、南京空襲で３機を撃墜。昭和13年6月、第15航空隊に転属となり、南昌で任務に就いた。昭和13年11月、本土に帰還。昭和15年11月、空曹長に進級し、除隊となったが、即日召集された。昭和17年2月、台南航空隊に転属となった。4月20日、ラバウルに進出。4月21日、ラバウルを出撃してモレスビーを攻撃しに向かったが、途中で引き返した。4月22日、ラバウル上空哨戒任務に就いた。4月23日、ラバウルから出撃してポートモレスビーを偵察し、ラエに着陸した。4月24日、ラエを出撃してモレスビー攻撃を実施。4月25日、ラエを出撃してモレスビー攻撃を実施。4月28日、ラエを出撃してモレスビー攻撃を実施。4月29日、ラエを出撃してモレスビー攻撃を実施。4月30日、ラエを出撃して敵機を追撃した。5月1日、ラエを出撃して敵機の迎撃にあたった。5月2日、ラエを出撃してモレスビー攻撃を実施。午後にはラエの上空哨戒を行った。5月3日、ラエの上空哨戒を実施。5月4日、ラエを出撃して敵機を迎撃。その後ラエを出撃してモレスビー攻撃を実施した。5月10日、ラエの上空哨戒を実施。5月11日、ラエを出撃してモレスビー攻撃を実施。5月12日、台南航空隊第１中隊第３小隊１番機としてラエを出撃し、モレスビー攻撃を行った。5月13日、ポートモレスビー強行偵察を実施したが、P-39の奇襲を受けて僚機を失った。以降はラバウルでの出撃機会は無く、昭和18年末、結核の悪化により本土に帰還。昭和23年12月21日に結核で死去した。公認総撃墜数13機。最終階級は中尉。参考：日本海軍戦闘機隊、丸スペシャルNo.71

＜反坦克導弾＞：対戦車ミサイルを参照。

＜バンチ＞：APD-79（高速輸送艦）またはDE-694（護衛駆逐艦）を参照。

＜汎地球指揮管制システム＞：GCCSを参照。

＜汎地球打撃機動部隊＞：GSTFを参照。

＜パンチャー＞：D79（護衛空母）またはP291（哨戒艦）を参照。

＜パンチャオ＞：FFG1108（フリゲート）を参照。

＜ハンチュア級＞：マレーシア海軍フリゲート。イギリスのマーメイド級を導入したものである。兵装はリンボー１基、102mm連装砲１基。ヘリ甲板を持ち、ワスプ・ヘリを運用できる。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ハンチョウ＞：杭州（駆逐艦）を参照。

＜班超＞：FFG1108（フリゲート）を参照。

＜半長靴＞：陸上自衛隊擁護で、ブーツのこと。甲武装や作業服装などで履く。参考：MAMOR vol.137、月刊軍事研究6,’07、5,’03

＜反跳爆撃＞：敵艦の真横から超低空で接近して爆弾を投下し、水切り石のように爆弾を海面で反跳させて敵艦の吃水線近くに命中させる爆撃法のこと。最初に考案したのはイギリス空軍である。超低空飛行で接近するので直掩戦闘機に見つかりにくく、爆弾の速度は雷撃よりも遙かに速いので投弾されると回避は困難であり、吃水線近くに被弾するので魚雷に準ずる大ダメージを受ける。爆弾が跳ねる距離が短いので艦艇の対空砲火が最も濃密な舷側方向から防御弾幕に突っ込まなければならないのが欠点。爆弾の速度も舷側装甲を貫通する程には達しないので、舷側装甲の無い艦艇を相手にすることになるが、それなら高射機関砲の射程外から127mmロケット弾を連射した方が良さそうである。参考：日本海軍の爆弾、月刊丸4,’17

＜反跳爆撃（アメリカ軍）＞：スキップ・ボミング（Skip bombing）。アメリカ陸軍航空軍第５航空軍司令官が考案して1942年末頃から第５航空軍での訓練を開始、1943年3月のビスマルク海海戦でA-20やB-25が使用し、大きな戦果を挙げた。使用するのは500ポンド汎用爆弾に遅延秒時５秒の延期信管を取り付けたもので、高度5-15mを飛行し、目標艦船の150-200m（30m？）手前で投下する。爆弾が小さく一撃で撃沈するのは難しいので、反復投下してカバーする。ただ側面を見せまいと逃げ回る艦船の真横を捉え続けるのは困難で、適切な距離と高度で投弾するのも難しく、防御砲火を雨あられと浴び続けるという欠点もあった。そこで前方機銃を増設して投弾前に撃ちまくることにより防御砲火を沈黙させることにしたが、より簡単なマストトップ攻撃法も考案された。B-17などの４発大型機で行うこともあったが、ちょっと無理があり、夜に限って実施した部隊もある。参考：日本海軍の爆弾、輸送船入門、月刊航空ファン3,’11、ラバウル航空戦、太平洋戦争情報戦

＜反跳爆撃（日本軍）＞：日本海軍名称で、日本陸軍では跳飛爆撃という。81号作戦で大損害を受けたので逆用することにし、日本陸軍では昭和18年3月から跳飛爆撃に使用する弾殻の厚い爆弾の開発を開始（日本海軍から通常爆弾を借りるのはプライドが許さない）、三式二百五十瓩爆弾跳飛型と四式百瓩爆弾跳飛型を完成させ、爆撃法として軽爆撃機なら高度3m、重爆撃機なら高度10-20mに急降下し、時速500km以上で水平飛行を行い、艦船から200mの地点で爆弾を投下するというのを採用した。昭和19年12月8日にフィリピンで一〇〇式重爆が実施したのが初である。日本海軍では、第１航空艦隊が鉄壁の防御を誇るアメリカ空母機動部隊に練度の低い搭乗員でもダメージを与えられる爆撃法として採用。昭和18年末から反跳爆撃用の八号爆弾の開発に入り、雷撃と同様の飛行法なので艦攻を充てたかったが数が無いので零戦を爆装させることにし、昭和19年8月にはフィリピンで訓練を開始していた。しかし遅延秒時5-7秒の信管の開発に手間取り、既存の爆弾の改造では大型艦舷側装甲の貫徹に必要な弾道の安定性が得られず、防御砲火を駆逐するだけの武装も無ければ耐えるだけの防弾装備も無い機体では熟練パイロットでも４機編隊中１機を失う大損害を出すと予想され、結局大々的に行われる事無く特攻に移行した。参考：日本海軍の爆弾、月刊軍事研究9,’01、歴史群像8,’15、月刊丸4,’17

＜ハンチョン型＞：北朝鮮海軍LCM、Hanchon型。排水量147トン。1980年代に建造された。参考：月刊世界の艦船7,’13

＜ハンチントン＞：CL-77（クリーブランド級軽巡洋艦）またはCL-107（クリーブランド級軽巡洋艦）を参照。

＜ハンチントン・インガルス・インダストリー社＞：Huntington Ingalls Intustries。ノースロップ・グラマン社の造船部門が分離独立したもので、2011年3月31日に設立された。ニューポート・ニューズ造船所、インガルス造船所、アヴォンデール造船所を擁する。社名のハンチントンはニューポート・ニューズ造船所を創設したコリス・ポッター・ハンチントン、インガルスはインガルス造船所を創設したロバート・インガソル・インガルスから取っている。2014年10月、アヴォンデール造船所が閉鎖された。参考：月刊軍事研究7,’11、月刊世界の艦船6,’11

＜パンツァーヴェルファー＞：sWSファミリー（自走ロケットランチャー）を参照。

＜パンツァーヴェルファー４２＞：ドイツ陸軍自走ロケットランチャー。15cmネーベルベルファー41が牽引式で、発射後の陣地転換などに問題が多かったため、これを自走式としたものである。車台はSd.Kfz.3オペル・マウルティア（Sd.Kfz.4/1というネームが与えられた）またはsWSハーフトラックで、車体後部に横５本・縦２列の10連装ランチャーを搭載する。俯仰角マイナス12度からプラス80度（sWSはマイナス５度からプラス45度）、旋回角は左右計270度、照準器はRA35。再装填は車外で行う。予備弾20発（40発？sWSでは26発）を搭載できるが、同じ車体の弾薬運搬車（Sd.Kfz.4）も作られた。キャビン内にはMG34またはMG42機銃、MP40短機関銃３丁が収容され、弾薬はそれぞれ2000発ずつ搭載する。機銃はキャビン上部のマウントに装着できた。Sd.Kfz.3バージョンの諸元は、全長6m、全幅2.2m、全高2.5m、重量7.1トン。装甲厚は車体前面下部8mm６度、上部8mm35度、側面下部8mm０度、上部8mm35度、後面8mm30度、底面6mm90度、上面6mm90度、操縦室前面10mm45度、側面10mm40度、後面10mm40度、上面6mm90度。エンジンはオペル製液冷６気筒ガソリン（68馬力）、sWS版はマイバッハHL42TRKMS液冷６気筒ガソリン（100馬力）、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度40km、航続距離130km。無線機はFuG Spr G f。乗員３名。1943年4月から1944年3月までにSd.Kfz.4/1は300両、弾薬輸送車は289両が生産され、1944年6月までに運搬車19両にロケットランチャーが搭載された。ソ連はクルスク戦で本車を鹵獲し、BM-24開発の参考にしたらしい。参考：月刊グランドパワー8,’04、ジャーマンタンクス、月刊PANZER5,’13

＜パンツァーヴェルファー４２（８ｃｍロケット搭載型）＞：ソ連の82mmロケットランチャーBM-8用82mmロケット弾を武装親衛隊向けにコピーした8cmロケット弾や、GRS-82ロケット弾、鹵獲M-8ロケット弾を搭載するタイプで、武装親衛隊の手による改造型らしい。ランチャーレールは24連で、上下２発を装填できるので、計48発を一気に発射できる。ロケット弾は全長703mm、直径78mm、重量6.88kg、弾頭重量0.61kg（TNT）で、射程5300m。同じロケットランチャーをソミュアMCLハーフトラックの後部に搭載したものもある。参考：月刊グランドパワー8,’04、月刊PANZER3,’04、ジャーマンタンクス

＜パンツァーヴェルファー４３＞：制式名称は15cm Panzerwerfer 43 Sd.Kfz.4/1。オペルのマウルティアに装甲車体（6-10mm）を架装し、後部に10連装の15cmロケットランチャーを搭載したもの。車重8.5トン。15cm Panzerwerfer 43ロケット弾は本車のために製造されており、射程4-6.9km。車内に予備弾薬10発を搭載し、斉射後に陣地転換してもう１連射、補給所まで後退して弾薬を補充する。ランチャーは360度旋回が可能。自衛用にMG34またはMG42機銃１丁、短機関銃３丁を搭載している。1943年4月から1944年に300両が生産された。参考：月刊PANZER3,’04、12,’03、激闘東部戦線(2)

＜パンツァーカイル＞：戦車隊による楔形隊形の意。ドイツ軍が重戦車運用のために編み出した戦術で、部隊を楔形に配置し、前方と側面を火力制圧しながらひたすら前方に突き進む。機動力の無い重戦車が陣地突破する際に便利な隊形だが、運用や戦術の柔軟性はあまり無い。参考：ティーガー重戦車パーフェクトバイブル

＜パンツァークラフトヴァーゲン＞：1909年にダイムラー・ベンツ社が開発した自走式高射砲で、気球迎撃用である。装甲化した自動車に5.7cm高射砲を搭載している。参考：月刊グランドパワー9,’04

＜パンツァーシュレック＞：ドイツ軍の88mm対戦車ロケットで、「戦車の脅威」の意。ニックネームはオーフェンロール（ストーブの煙突）。アメリカ軍のバズーカ砲の拡大コピーである。Fw190F-9に搭載する空対地版もテストされた。1945年1月、パンツァーファウストの射程延伸に伴い、そちらに統一されることが決定、生産中止となった。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3、月刊PANZER10,’03

　＜ＲＰｚＢ４３＞：発射筒は太い鉄パイプに発射装置と照準器を取り付けたような外見で、口径をバズーカ砲の60mmから88mmに拡大してある。発火装置は永久磁石を使用した充電式とし、バッテリーを携帯する必要が無くなった。発射時に弾薬の推進薬燃料ガスから身を守るため、防炎マスクと耐火手袋をはめる必要がある。また、バックブラストが後方3mまで噴く。全長1.638m、重量9.2kg。使用弾はRP.Gr4322ロケット弾で、重量3.27kg、射程150m、装甲貫徹力200mm。1943年に開発された。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

　＜ＲＰｚＢ５４＞：発射筒左前方に照準用開口部（防弾ガラス入り）の付いた防炎用防楯（36cm×47cm）を、砲口部に照準板を装着した改良型で、マスクや手袋をする必要が無くなった。また、RP.Gr4992ロケットが使用可能となり、射程が200mに延びた。重量10.5kg。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

　＜ＲＰｚＢ５４／１＞：砲身を1.333mに切り詰めた軽量化型。射程は同じである。全長1.35m、重量9.5kg。RPzB54も後にこの規格に改造された。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

＜パンツァーシュレック（空対地）＞：ETC71ラックにレールランチャーを装着し、直径88mmの対戦車ロケットを搭載したもの。片翼あたり2-4発装備できる。1944年10月にFw190F-8に搭載されて試験使用されたが、有効射程は100-150mしかなく、命中率も悪く、実用化には至らなかった。参考：フォッケウルフFw190A/F/Gシリーズ

＜パンツァー・ドライジーネ＞：ドイツ軍の装甲トロッコ。１両ずつ独立運用したり、数量連結して運用したりできる。�V号戦車Ｎ型砲塔を搭載したものや、フレームアンテナを備えた指揮用タイプなどがある。参考：月刊PANZER9,’03

＜パンツァーハウビッツ８８／９５＞：M109A1B（自走榴弾砲）を参照。

＜パンツァーファウスト・シリーズ＞：ドイツ軍の歩兵携行対戦車兵器で、1942年にHASAC社が開発した。使い捨て式の無反動砲の一種で、事故の多かった対戦車手榴弾を爆薬で投射できるようにしたものである。使用済み発射筒を回収して工場に持ち込めば再装填は可能だったが、実際そこまでしていたかは微妙。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3、月刊グランドパワー10,’03、手榴弾・迫撃砲

　＜パンツァーファウスト３０Ｍ（クライン）＞：発射筒は軟鋼製で、中央部に発射薬１個が内封されており、砲口から有翼成型炸薬弾を装填して発射する。砲口直後に照準装置（照門）及びトリガーが付いており、発射時には照準装置を立ち上げ、トリガーを固定している安全ピンを抜き、脇の下に抱えこんで使用する。照星は弾頭のペンキ印である。弾頭直径80mm、弾頭重量1.3kg。装甲貫徹力140mm。1943年8月に5000発が配備されたが、T-34の傾斜装甲で弾かれることが多く、1943年中に35万発生産されたところで30M（グロス）の生産に移った。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3、手榴弾・迫撃砲

　＜パンツァーファウスト３０Ｍ（グロス）＞：弾頭直径150mm、重量2.9kg。装甲貫徹力200mmの成型炸薬弾を発射するタイプ。炸薬はRDXとTNTの混合である。射程30m、後方危険域2m。参考：月刊グランドパワー10,’03、第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

　＜パンツァーファウスト６０Ｍ＞：射程を60mに延伸したタイプで、弾頭は30M（グロス）と同一。照準装置とトリガーが山なりに盛り上がった形状となった。1944年8月から配備された。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

　＜パンツァーファウスト１００Ｍ＞：発射薬２個を使用して射程を100mに延伸したタイプで、これも弾頭は30M（グロス）と同一である。1944年11月から配備された。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

　＜パンツァーファウスト１５０Ｍ＞：パンツァーシュレックの弾頭を使用し、射程を150mに延伸したタイプで、炸薬量が半分で住むようになった。発射筒にはグリップ付きのトリガーが用意されており、RPG-7類似の外見をしている。1945年2月から10万丁が生産されたが、前線に届いて使用されたのは少数のみであった。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3、手榴弾・迫撃砲

＜パンツァーファウスト２５０＞：1945年初期に設計され、1945年8月までに生産を軌道に乗せる予定だったタイプ。射程を250mに延伸し、弾丸尾部に発射薬を付けることで前線における発射筒の再使用を可能としている。試作前に終戦を迎えた。参考：手榴弾・迫撃砲

＜パンツァーファウスト３シリーズ＞：ドイツのダイナマイト・ノーベル社が開発した肩撃ち式の携帯式対戦車無反動砲。発射装置以外は使い捨てである。1987年に西ドイツ陸軍が採用した。オーストリア軍、オランダ軍、韓国軍、スイス軍、陸自も配備している。参考：月刊軍事研究5,’17、3,’05

＜パンツァーファウスト３＞：発射筒、発射装置、弾頭からなる。発射装置は照準器などからなり、発射後に取り外してフォアグリップ、グリップ、ストックを折り畳んで携行し、再利用が可能。弾頭は対戦車・対建造物兼用で、プローブが付いており、対戦車弾として使う場合には伸ばす。全長1350mm、総重量13kg。発射筒は口径60mm、全長1200mm。弾薬は口径110mm、重量6.2kgで、弾頭重量3.8kg、装甲貫徹力700mm。初速毎秒250mで、有効射程は停止目標で500m、移動目標で300m。プラスチック製のカウンターマスによりバックブラストを抑えており、後方安全距離は10m、塹壕内からの発射も可能。参考：月刊軍事研究5,’17、3,’04、3,’05、月刊JWings7,’02、2,’04、コンバット・バイブル２、スピアヘッドNo.6

＜パンツァーファウスト３−ＩＴ６００＞：レーザー測距器、光学照準器、目標速度測定センサー、IS2000コンピュータ化照準器を搭載し、距離600mまでの目標と交戦できるようにしたタイプ。夜間用にシムラドKN205映像増幅器を装備する。参考：月刊軍事研究3,’05

＜ブンカーファウスト＞：対軽装甲車両用弾頭を装備したタイプで、強化コンクリートなどの構造物も破壊できる。参考：月刊軍事研究3,’05

＜パンツァーファウスト３海外シリーズ＞

＜１１０ｍｍ個人携行対戦車弾＞：LAM（Light weight Anti-tank Munitionsの略）とも呼ばれる。陸上自衛隊が装備しているもので、1989年から日産自動車でライセンス生産して配備しており、1990年からは日産自動車宇宙航空部門を引き取ったIHIエアロスペース社がライセンス生産中。弾頭はJM12対戦車榴弾とJM18演習弾。参考：月刊JWings2,’04、JGround Vol.11、月刊軍事研究5,’17、12,’06

＜パンツァーファウスト作戦＞：ドイツ軍が実施した特殊作戦で、ハンガリーのホルティ摂政が連合軍（ソ連）への講和を画策していたため、それを阻止すべく行ったものである。1944年10月15日、まずミッキーマウス作戦を行い、ブダペストの交通を遮断。10月16日、スコルツェニーSS少佐の指揮する特殊部隊や第503重戦車大隊がドナウ川西岸にある王宮のウイーン門（北門）から突入。王宮の東からは武装親衛隊降下猟兵１個中隊、南からは歩兵１個大隊が攻撃を行った。ハンガリー守備隊は降伏し、ホルティ摂政の息子であるニコラス・ホルティは誘拐されオーストリアのマウトハウゼン強制収容所に押し込められた。ホルティは摂政を辞任、ハンガリーにはドイツの傀儡政権であるスツァルシ政府が創設され、ハンガリーはソ連への降伏を断念した。参考：グラフィックアクション44、武装親衛隊、ティーガー重戦車パーフェクトバイブル

＜パンツァーフェーレ＞：LWS�U（試作水陸両用牽引車）を参照。

＜パンツァーブリッツ・シリーズ＞：ドイツ空軍の航空機搭載対戦車ロケット、Panzerblitz。参考：フォッケウルフFw190A/F/Gシリーズ

＜パンツァーブリッツ１＞：直径55mmのR4M空対空ロケットを直径80mmに拡大したもの。Fw190F-8/F-9の翼下レールランチャーに左右６発ずつ搭載できる。1945年2月現在、115機に装備されていた。参考：フォッケウルフFw190A/F/Gシリーズ、月刊PANZER10,’03

＜パンツァーブリッツ２＞：パンツァーブリッツ１の威力向上型で、装甲貫徹力180mm。Fw190F-8/F-9の翼下に左右6-7発ずつ搭載できる。1945年初めに東部戦線で少数が使用された。参考：月刊PANZER10,’03

＜パンツァーブリッツ３＞：直径210mmに拡大したもの。Fw190F-8/F-9に搭載できる。少数のみ使用された。参考：フォッケウルフFw190A/F/Gシリーズ、月刊PANZER10,’03

＜パンツァーブルフミーネ＞：ドイツ軍が第２次大戦時に使用した対戦車用成型炸薬手榴弾で、対戦車てき弾の意。西洋ナシ状の本体にTNTとシクロナイトの混合物524gを充填し、木製の柄を取り付け、４枚の布製尾翼を装着してある。投げた後で尾翼が開き、常働信管が作動する。参考：手榴弾・迫撃砲

＜パンツァー・マイヤー＞：マイヤーを参照。

＜パンツァーレーア＞：ドイツ機甲教導師団（Panzer Lehr Division 130）のこと。グデーリアン機甲兵総監のアイディアを元に、1943年12月30日にドイツ国防軍各教導部隊を集結して結成され、1944年4月2日に正式な師団称号を受けた。元教官らが結集した精鋭部隊であり、装備も充実し、1944年当時最強の師団と呼ばれた。1944年1月からフランスで訓練を開始。3月半ば、ハンガリーでマルガレーテ作戦（ハンガリーの枢軸軍離脱防止のための威圧行動）に参加。5月1日からマルガレーテ作戦を終了してフランスに戻った。オーバーロード作戦直前の編成は、師団司令部、司令部護衛中隊、第130教導戦車連隊（�X号戦車70両装備の第１大隊と�W号戦車96両装備の第２大隊）、第901教導機甲てき弾兵連隊、第902教導機甲てき弾兵連隊、教導機甲偵察大隊（SdKfz234/2装備）、教導戦車駆逐大隊（�W号駆逐戦車装備）、第130機甲砲兵連隊（ヴェスペ、フンメル、10.5cm牽引榴弾砲、鹵獲15.2cm牽引カノン砲装備）、第130機甲工兵大隊、第311陸軍高射砲大隊（8.8cmFlak37、2cmFlak38装備）、第316無線戦車中隊（Ｂ�W、突撃砲９両）で、戦車・駆逐戦車229両、装甲兵員輸送車658両を擁し、定数は将校449名、下士官3494名、兵10891名だった。初陣はオーバーロード作戦に対する反撃だったが、出撃指示が遅れた上に作戦目標も次々に変更され、連合軍の進出を許してしまった。6月9日、カーン西のティリィで防衛線を敷き、6月11日からイギリス軍と戦闘に入ったが、ボカージュ地帯では�X号戦車のでかい図体と長い砲身は邪魔になり、オープントップの装甲兵員輸送車は木に当たって炸裂する砲弾の弾片やヤーボの機銃掃射を防げず、苦戦を強いられた。6月18日、ティリーから後退。第276歩兵師団と交代して再編成を行うことになったが、6月25日にイギリス軍がマートレット作戦を発動、6月26日にはエプソム作戦も始まったため、戦車連隊第２大隊と駆逐戦車大隊、増援の第992砲兵大隊を残さざるを得なかった。6月中に連隊長１名と大隊長１名を含む2972名の死者・行方不明者を出し、400名以上が病気で前線を離れ、補充は1533名だけだった。7月7日、戦力の一部をサン・ローに割くことになり、サン・ジャン・ド・ディ付近のアメリカ軍に攻撃を仕掛けるよう命じられた。まだ全部隊が集結しておらず、師団長は反対したが、聞き入れられられなかった。7月11日に攻撃を開始したが、航空偵察で師団の到着を知り２個師団以上を増派して待ち伏せていたアメリカ軍の前に攻勢は頓挫、損害は補充されなかった。7月12日、アメリカ第30歩兵師団の反撃を受けて消耗戦となり、戦車・突撃砲は50両、各てき弾兵連隊兵力は300-350名にまで減少した。7月25日、連合軍のコブラ作戦で猛爆撃を受け、直接の損害は軽微だったものの指揮通信システムが崩壊。個別に反撃を続けたが戦力をすり減らし、残った僅かな兵力は8月6日のリュティヒ作戦に参加したが、作戦は失敗。8月中旬にはファレーズ・ポケットで包囲されてしまい、脱出後には師団の重装備は戦車20両、駆逐戦車５両、重砲６門しか存在していなかった。8月17日、パリの北40kmにあるサンリスで再編を開始。8月18日、第１軍隷下に転属した。8月25日、パリの南東75kmまで後退し、ベルギーとオランダに駐屯していた第509-511快速大隊が合流、多少の戦車と砲を受領した。9月中旬、アメリカ第５装甲師団がドイツ領内に侵入してきたため、第901連隊を中心とする部隊を派遣して撃退した。11月まで本国で補充を受けて1944年型機甲師団編成となる予定だったが、11月1日になっても重装備や車両の不足は深刻で、�W号戦車28両、�X号戦車18両、自走砲50両、トラック216両、その他車両686両、重歩兵砲６門、対戦車砲13門、榴弾砲15門しか装備しておらず、駆逐戦車、対空砲はゼロであった。11月11日、アメリカ第３軍の進撃を止めるため、再編を中止して出撃した。11月23日にライン川に迫るアメリカ軍を攻撃。しかし反撃に遭って11月26日には後退した。12月9日、鉄道でザールからアルデンヌ方面に移動。隷下部隊は第130戦車教導連隊（�X号戦車39両、�W号戦車44両）、第130対戦車猟兵教導大隊（�W号駆逐戦車ランク19両）、第130機甲砲兵連隊（105mm砲７門、150mm砲12門）、第901装甲てき弾兵教導連隊、第902機甲てき弾兵教導連隊、第311陸軍高射砲大隊（8.8cmFlak４門）、機甲偵察教導大隊、第559戦車猟兵大隊（ヤークトパンター数両。ただし到着は12月25日以降）、第243突撃砲旅団である。12月16日、第47機甲軍団の指揮下に入ってラインの守り作戦に参加。バストーニュに迫ったが、陥落させることはできなかった。1945年1月は後退戦に終始し、2月にライヒスヴァルトの戦いとＭ・グランドバッハの戦いに参加。3月始めにヴェーゼル橋頭堡の防衛戦を行い、更にレマーゲン鉄橋を渡ったアメリカ軍にも反撃を行っている。3月末にはヴィンテルベルクの戦いなど、遅滞行動に努め、4月11日にルール・ポケット内に包囲され、降伏した。参考：月刊PANZER12,’99、7,’09、3,’10、5,’10、7,’10、9,’10

＜パンツィールＭ＞：ロシア海軍CIWS、Pantsyr M。パンツィールS1の艦載型で、CADS-N-1の後継となる予定である。ミサイルはパンツィールS1用9M335の射程延伸型57E6-1（有効射程20km）で、機関砲は30mm６銃身ガトリング砲AO-18KD（射程200-4000m、射高0-3000m）２基に換装した。センサーはミリ波レーダーと電子光学センサーで、４目標同時対処が可能。総重量7.1トン（ミサイル８発＋弾薬1000発込み）。プロジェクト22800コルベット、プロジェクト22350Mフリゲート、アドミラル・クズネツォフ級の改装時に搭載予定である。参考：月刊軍事研究1,’18、11,’11、月刊世界の艦船2,'21、10,’11、12,’18

＜パンツィールＭ海外シリーズ＞

＜パンツィールＭＥ＞：パンツィールＭの輸出版。参考：月刊軍事研究11,’11

＜パンツィールＳ１＞：ロシア陸軍地対空ガン・ミサイルシステム96K6 Pantsyr S1（Pantsir-S1？）。米軍コードはSA-22、NATOコードはグレイハウンド（Greyhound）。ロシアのツーラ兵器設計局がツングースカの成功を受けて1995-96年頃から開発した。箱形砲塔の左右に機関砲と対空ミサイルキャニスターを取り付け、砲塔上面後部に目標捜索レーダー、前部に光学照準装置、前面に目標追尾用レーダーを配置している。機関砲は装輪型が単砲身30mm機関砲2A72を２門、装軌型が30mm機関砲2A28Mまたは2A38Mを連装で２基。有効射程は水平2000-4000m、高度0-3000mとされ、2000mまでの軽装甲目標にも対応できる。弾薬はHEF-I（焼夷破片榴弾）とAP-T（曳光徹甲弾）、F-T（曳光破片弾）合計750発を搭載。ミサイルは9M311の改良型とされる57E6YEまたは9M335を使用し、装輪では左右６発ずつ、装軌では４発ずつを装備する。レーダーはアクティブ・フェイズド・アレイ式で、捜索レーダーの最大探知距離は36-38km、目標捕捉精度は水平方向で0.4度、垂直方向で0.7度、距離で50mと高く、速度毎秒1000mまでの目標を20個まで捕捉できる。追尾レーダーは24-30kmで追尾を開始、20目標を同時追尾する。ミサイルの発射可能範囲は目標までの中心線から上下・左右各90度で、システムリアクションタイムは4-6秒。プラットフォームとして８×８輪トラック（ウラル53232系列MAZ重トラックやKAMAZ-6560トラックなど）の後部車体に搭載されるバン、車輪部を取り外したシェルター、BMP-3や2S6Mの車体などがある。乗員は車長、砲手、操縦手の３名。砲塔を搭載したバンまたはシェルター６基、弾薬補給車３基、機械部品整備修理車１両、電子部品整備修理車１両、射撃照準調整用車両１両、訓練用シェルター搭載車１両で１個中隊を構成、バンまたはシェルター６基を互いにデータリンクで繋いで組織防空を行う。量産が遅れ、ロシア陸軍での配備（装輪版のみ）は2009年からとなった。参考：月刊軍事研究3,’00、2,’05、7,’10、2,’11、7,’15、ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、月刊PANZER8,’18

＜パンツィールＳ１海外シリーズ＞

＜パンツィールＳ１（ＵＡＥ）＞：UAE陸軍地対空ガン・ミサイルシステム。2000年半ばに24両の装軌型と26両の８輪駆動MZKT7930トラック搭載装輪型を発注し、2004年から引き渡しが開始された。参考：月刊軍事研究2,’05

＜パンツィールＳ１（イラク）＞：イラク陸軍地対空ガン・ミサイルシステム。2016年2月までに42-50両を導入した。参考：月刊軍事研究5,’16

＜パンツィールＳ１（ブラジル）＞：ブラジル陸軍地対空ガン・ミサイルシステム。2015年にシステム３セットの調達でロシアと合意した。参考：月刊軍事研究3,’16

＜パンツィールＳ１Ｅ（シリア）＞：シリア陸軍地対空ガン・ミサイルシステム。2008-13年に36個中隊700発を調達した。参考：月刊丸7,’14

＜半釣合舵＞：半平衡舵を参照。

＜ハンディ＞：H19（駆逐艦）を参照。

＜バンディエラ級＞：イタリア海軍潜水艦Bandiera級。全長69.8m、水上排水量925トン、水中排水量1080トン。主機はディーゼルと電動モーターで、水上速力15ノット、水中速力８ノット。兵装は533mm魚雷発射管８門、102mm単装砲１門。1930年にフラテリ・バンディエラなど４隻が就役した。参考：月刊世界の艦船6,’09

＜ハンディ級＞：ブラジル海軍駆逐艦Handy級。建造したのはイギリスである。全長98.5m、幅10.1m、吃水2.6m、基準排水量1340トン。主機は蒸気タービンで、出力34000馬力、速力35.5ノット。兵装は12cm単装砲４門、533mm４連装魚雷発射管２基。1939年にH19ハンディ、H32ハーヴァント、H88ハブロック、H57ハーティ、H44ハイランダー、H06ハリケーンの６隻が進水した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜バンディット＞：敵機のこと。参考：F-15イーグル

＜ハンディパワーメータ＞：自衛隊の機器。菊水電子工業製。参考：月刊軍事研究7,’09

＜バンディランテ＞：EMB-110（輸送機）またはEMB-111（対潜哨戒機）を参照。

＜ハンティング＞：ドラッギングを参照。

＜ハンティング航空機社＞：イギリスの航空機会社。1957年、ハンティング・パーシバル航空機社から改称されて創設された。1960年、BACに統合された。参考：月刊JWings5,’23

＜ハンティング・パーシバル航空機社＞：イギリスの航空機会社。1954年、パーシバル航空機社から改称されて創設された。1957年、ハンティング航空機社に改称された。参考：月刊JWings5,’23

＜パンテーラ＞：K-317（潜水艦）またはスナイパーXR（ターゲッティング・ポッド）を参照。

＜パンテーラＫ＞：ドーファン２海外シリーズ（ヘリ）を参照。

＜パンテーラＫ２＞：ドーファン２海外シリーズ（ヘリ）を参照。

＜パンテール＞：フランス海軍シャカル級駆逐艦Panthere。1926年竣工。1942年11月にツーロン港で自沈した。1943年3月にイタリア軍が浮揚させ、ラ・スペチアで修復を受けてFR.22と命名した。9月9日、イタリア降伏に伴いラ・スペチアで自沈した。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜ハンテ型＞：北朝鮮海軍LSM、Hantae型。排水量356トン。戦車３両、人員350名を搭載できる。1980年代に建造された。参考：月刊世界の艦船7,’13、THE MILITARY BALANCE 2016

＜パンテックス工場＞：アメリカの核弾頭生産施設で、テキサス州アマリロにある。1951年から稼働。高性能爆薬部分を組み立て、他の工場から運ばれた部品と合わせて最終組み立てを行う。また、核兵器の解体も行っている。参考：核兵器事典

＜半徹甲弾頭＞：Semi Armor Piercing Warhead。対艦ミサイルに装備される徹甲榴弾弾頭のことで、遅延信管が付いており、舷側装甲を貫通して艦内で炸裂する。参考：月刊世界の艦船3,’05

＜パンデュル＞：オーストリア陸軍６×６輪（６×４輪への切り替えも可能）装甲兵員輸送車Pandur（17-18世紀のオーストラリア軽歩兵のこと）。オーストリアのステアー・ダイムラー・プフ社がプライベートベンチャーで1979年から開発し、1985年に試作車が完成、1994年に採用された。車体は均質圧延鋼板の全溶接製で、内側にライナーが装着されており、全周で7.62mm徹甲弾に抗堪できる。車体前部左に操縦手、その後方に車長席、右に機関室（パワーパック収容）、後部に兵員室を持つ。兵員室は一段高くなっており、８名が搭乗可能で、側面にビジョンブロック付きガンポート（右に１基、左に２基）が用意されている。兵員室後面には両開きのドアが設けられているが、間に仕切りがあるので微妙に出にくいかもしれない。上面には左に２枚、右に１枚の外開きドアがあり、右ドアの前方には分隊長用キューポラを持つ。タイヤはミシュラン社製12.5R20で、タイヤ空気圧中央制御装置を装備しており、前２軸がステアする。全長5.697m（車体延長型は6.172m）、全幅2.5m、全高1.82m、重量13.5トン。エンジンはシュタイアWD612.95型液冷直列６気筒ターボチャージド・ディーゼル（260馬力）、トランスミッションはアリソン社製MT-653DRオートマチック（前進５段・後進１段）、最大速度100km、航続距離は巡航速度55kmで600km。武装は車長ハッチの7.62mm機銃または12.7mm機銃または40mmてき弾発射機１丁。車体右に３連装76mm発煙弾発射機２基を装備可能。乗員２名、乗車兵員８名。1995年から68両（うち17両は国連活動用）が配備された。パンデュル�Uの完成でパンデュル�Tに改称されたが、同時に生産が打ち切られている。2018年からスイスのRUAG製Mine Pro&SidePro-KE/IED増加装甲キット（重量４トン）を装着する改修を行う予定。参考：月刊PANZER10,’12、3,’03、世界の軍用車両(4)、月刊軍事研究7,’97、7,’18

＜パンデュル・ファミリー＞

＜ＡＲＦＳＶ−９０＞：戦闘偵察・火力支援型。コッカリル社製LCTS-90砲塔システム（48.5口径90mm低反動ライフル砲Mk.8搭載）またはGIAT社製TS-90砲塔システム（52口径90mm低反動ライフル砲F4搭載）を装備する。参考：月刊PANZER10,’12

＜ＡＲＳＶ２５＞：偵察車型で、エリコン社製25mm機関砲KBA-B02（600発）とラインメタル社製7.62mm同軸機銃MG3を装備する２名用砲塔を持つ。自衛用として砲塔両側面に80mm発煙弾発射機３基ずつを装備する。戦闘重量11.5トン。参考：月刊PANZER10,’12

＜ＡＲＳＶ３０＞：偵察車型で、マウザー社製30mm機関砲MK30（200発）と7.62mm同軸機銃FN-MAGを装備する２名用砲塔を持つ。自衛用として砲塔両側面に80mm発煙弾発射機３基ずつを装備する。戦闘重量12.5トン。参考：月刊PANZER10,’12

＜ＡＴＭパンデュル＞：ATMは先進砲塔モジュールの略。砲塔中心部にビデオカメラやFLIRなどを搭載した昇降式マストを備え、両側面に自衛用の対戦車ミサイルやグレネードランチャーを搭載する。ユーロサトリ2002で発表された。参考：月刊軍事研究2,’03

＜ＳａｎＰｚＲｄ＞：装甲救急車バージョン。武装を外して兵員室内に担架４床を収容できるようにしている。オーストリア陸軍が採用した。参考：月刊PANZER10,’12、9,’04

＜パンデュル自走迫撃砲＞：後部兵員室に81mmまたは120mm迫撃砲を搭載したタイプ。車体にアンカーを追加するなどの反動対策を行い、GPS、弾道コンピュータ、レーザージャイロなどを装備している。参考：月刊PANZER10,’12

＜パンデュル戦車駆逐車＞：車体上面に対戦車ミサイルランチャーを装備したもの。ユーロミサイル社製UTM800ランチャー（HOTミサイル４連装）、クバエルナー・ユーレカ社製TOWランチャー、AVテクノロジー社製ヘルファイアランチャーから選択できる。参考：月刊PANZER10,’12

＜パンデュル歩兵戦闘車＞：後部兵員室上面にアメリカAVテクノロジー社製マルチガン砲塔を搭載し、7.62mm機銃、12.7mm機銃、25mm機関砲、30mm機関砲などから武装を選択装備できるタイプ。参考：月刊PANZER10,’12

＜パンデュル海外シリーズ＞

＜ヴァルク＞：スロベニア陸軍歩兵戦闘車Valuk。イスラエルのラファエル社と共同で改修を加え、スロベニアのRAVNE社でライセンス生産した。車体にERAを貼り付け、車体上に背負い式25mm機関砲塔を追加している。85両が配備された。参考：月刊PANZER11,’00、10,’12

＜パンデュル（アメリカ陸軍）＞：アメリカ陸軍装甲車。陸軍特殊作戦コマンドに50両を配備した。参考：月刊PANZER10,’12

＜パンデュル（ガボン陸軍）＞：ガボン陸軍装甲車。2004年から20両を配備した。参考：月刊PANZER10,’12

＜パンデュル（クウェート陸軍）＞：クウェート陸軍装甲車。装甲兵員輸送車型１両と90mm砲搭載火力支援型１両をテスト中に湾岸戦争が勃発、どちらもイラク軍に鹵獲された。1996年に70両を配備することを決定している。参考：月刊PANZER10,’12

＜パンデュル（ベルギー陸軍）＞：ベルギー陸軍装甲車。1997年に基本型、装甲救急車、指揮車、整備回収車など合わせて54両の導入を決定し、1998年からライセンス生産して配備している。参考：月刊軍事研究7,’99、月刊PANZER10,’12

＜パンデュル�Uシリーズ＞：オーストリアのシュタイア・ダイムラー・プフ社（2003年以降はジェネラル・ダイナミクス・ランド・システムズ社）が自主開発した装輪装甲車Pandur�U。パンデュルの大型化バージョンで、８×８輪型の他にコンポーネントの90%が共通の６×６輪型も製作され、パンデュルの後継として売り込み中。参考：月刊PANZER10,’12、9,’02、月刊軍事研究11,’08、7,’02

＜パンデュル�U（６×６輪型）＞：戦闘重量15.5トン。エンジンはカミンズISLeHPCR ６気筒ディーゼル（402馬力）で、トランスミッションはZFECOMAT6HP602Cトルクコンバーター付きオートマチック、最大速度105km、水上航行速度11km、航続距離600km。タイヤはミシュラン365/80R20XZLで、前２軸がステアする。乗員２名＋搭乗兵員10名。参考：月刊軍事研究11,’08

＜パンデュル６×６ＥＶＯ＞：６×６輪型に12.7mm機銃装備遠隔銃塔を搭載したもの。ジェネラル・ダイナミクス・ヨーロピアン・ランド・システムズ社がユーロサトリ2018で展示した。参考：月刊軍事研究12,’18

＜パンデュル�U（８×８輪型）＞：車体は装甲鋼板の全溶接製で、内側にはライナーが張ってあり、7.62mm徹甲弾を全周防御でき、増加装甲を付けると14.5mm徹甲弾（射距離30m）にも抗堪できるSTANAG4569レベル４の防御力を得る。底部は二重構造でＶ字型をしており、乗員用に吊り下げ式マイン・プロテクション・シートを採用、対地雷防御能力はSTANAG4569レベル3aで、車輪下での8kg対戦車地雷に耐えられる。前部左に操縦席、その後ろに車長席、前部右に機関室（パワーパック収容）、後部に兵員室を持つ。兵員室後面のドアは下開きのランプドア１枚に変更された。サスペンションはコイルスプリングとトーションバーの独立懸架式。タイヤはミシュラン製365/80R20XZLランフラットで、タイヤ空気圧中央制御装置を持つ。駆動は８×８輪の他、８×４輪も可能である。ステアリングは前２軸。自動動力配分調整装置（ADM、Automatic Drive-train Management system）と呼ばれる走行システムを備えており、タイヤや路面の状況を計測してタイヤ回転数・トラクションに反映させ、機動性や居住性を向上させることができる。基本型は40mm擲弾発射機Mk19（150発）と昼夜間照準装置、76mm発煙弾発射機を備えるが、機銃だったり、遠隔操作銃塔だったりすることも多い。ERA、操縦手用液晶モニター、APU、NBC防護装置、自動消火装置も標準装備する。車体前部上面のトリムベーンを立て、車体後部左右のウォータージェットを作動させれば水上航行が可能。車体長7.54m、全幅2.66m、全高2.08m、戦闘重量22トン、ペイロード8.5トン。エンジンはカミンズISLe製HPCR350液冷直列６気筒ディーゼル（452馬力）、トランスミッションはZF社製ECOMAT6HP602Cトルクコンバーター付きオートマチック（前進６段、後進２段、副変速機高低２段）、最大速度105km、水上航行速度10km、航続距離700km。乗員２名（３名？）＋乗車兵員12名。オーストリア陸軍が採用した。参考：月刊PANZER10,’12、9,’02、月刊軍事研究2,’13、11,’08、7,’02

＜パンデュル�Uファミリー＞

　＜パンデュル�U火力支援型＞：52口径105mm低反動ライフル砲装備のHITFACT砲塔もしくはコッカリル社製53口径105mm低反動ライフル砲（自動装填装置付き）装備のCMIディフェンス社製CT-CV砲塔を搭載するもの。参考：月刊PANZER10,’12

　＜パンデュル�U救急車＞：兵員室に担架を収容できるようにしたもの。参考：月刊PANZER10,’12

　＜パンデュル�U訓練車＞：

　＜パンデュル�U指揮車＞：

　＜パンデュル�U自走迫撃砲＞：兵員室に120mm迫撃砲を搭載したもの。参考：月刊PANZER10,’12

＜パンデュル�U前線観測車両＞：迫撃砲部隊用の観測車両。参考：月刊PANZER9,’02

　＜パンデュル�U対戦車車両＞：ビル対戦車ミサイルを搭載したもの。参考：月刊PANZER9,’02

＜パンデュル�U偵察車＞：マウザー製の30mm機関砲と7.62mm機銃を同軸に装備する２名用砲塔を搭載したもの。参考：月刊PANZER9,’02

＜パンデュル�U歩兵戦闘車＞：シュタイアSP30砲塔（マウザー30mm機関砲Mk30-2と7.62mm同軸機銃装備）を搭載したもの。全長7.36m、全幅2.67m、全高2.09m、戦闘重量24.0トン。エンジンはカミンズ社製ISLeHPCR液冷直列６気筒ターボチャージド・ディーゼル（452馬力）、トランスミッションはZF社製6HP602C（前進６段、後進１段、副変速機高低２段）、最大速度105km、航続距離700km。乗員２名、乗車兵員10名（5-7名？）。ポルトガル陸軍が採用した。参考：月刊PANZER10,’12、月刊軍事研究2,’13

＜パンデュル�U海外シリーズ＞

　＜パンデュル�Uシリーズ（チェコ共和国）＞：チェコ陸軍装甲車。OT-64の後継として2006年6月に８×８輪型の18種類234両が採用され、2007年に納入される予定だったが、技術的問題と政権交代で一旦キャンセルされ、2008年3月1日に改めて発注された。2013年までに歩兵戦闘車型（30mm機関砲Mk44とスパイクLR対戦車ミサイル連装ランチャー搭載無人ターレット装備）72両、コマンドポスト型11両、偵察型16両、救急車型４両、工兵車型４両を配備する。参考：月刊PANZER10,’12、月刊軍事研究4,’07、10,’08、7,’16

　＜パンデュル�Uシリーズ（ポルトガル）＞：ポルトガル軍装甲車。８×８輪型を陸軍用に240両、海兵隊用に20両を発注した。基本型120両、遠隔操作銃塔搭載型７両、歩兵戦闘車型30両、自走迫撃砲型30両、コマンドポスト型20両、対戦車車両15両、救急車10両、工兵車９両、回収車７両などを配備する。うち33両に105mm機動砲システムを搭載する予定もある。2006-07年から供給を開始し、最初の40両を輸入、残りをライセンス生産して2009年までに配備を終える予定だったが、リーマンショックによる経済危機で遅れている。参考：月刊PANZER10,’12、月刊軍事研究4,’07

　＜パンデュル�U（チェコ）＞：チェコ陸軍装甲兵員輸送車。兵装が遠隔操作銃塔になっている。参考：月刊PANZER10,’12

　＜パンデュル�U（ポルトガル）＞：ポルトガル陸軍装甲兵員輸送車。12.7mm機銃搭載型と遠隔操作銃塔搭載型がある。参考：月刊PANZER10,’12

＜パンデュル�U海外ファミリー＞

　＜パンデュル�U歩兵戦闘車（チェコ）＞：チェコ陸軍歩兵戦闘車。ラファエル社製RCW30遠隔操作砲塔を搭載しており、兵装はATKガンシステムズ社製30mm機関砲Mk44、7.62mm同軸機銃、スパイク対戦車ミサイル連装発射機で、センサーとして光学赤外線カメラ２基を装備して全周を監視する。参考：月刊PANZER10,’12

＜バンデラ＞：APA-131（攻撃輸送艦）を参照。

＜パンテレモン＞：ポチョムキン（戦艦）を参照。

＜反転キャンバー翼型＞：Airfoil with reverse camber。通常の翼型とは逆に、翼型の中心線が翼弦の全長または後部近くで下に反っている翼型のこと。迎え角を低速飛行時のままにして機速を上げていっても、零揚力角が保たれるので、遷音速に達しても衝撃波による失速が起こりにくい。後退翼や薄翼と同様の効果を得つつ、後退翼や薄翼につきものの構造の困難さを克服できるが、低速特性や失速性能が悪いので、高揚力装置で補う必要がある。参考：航空用語事典増補改訂版

＜ハント＞：DD-674（駆逐艦）を参照。

＜ハンド＞：回転式拳銃の部品で、撃鉄を起こした時に弾倉を１発分回転させるものである。参照：GUN用語事典

＜ハンドアロー＞：91式携帯地対空誘導弾の愛称。参考：月刊JWings6,’01

＜パンドゥール＞：パンデュル（装甲車）を参照。

＜バンドゥール�U＞：パンデュル２（装甲車）を参照。

＜反動タービン＞：蒸気タービンを参照。

＜半導体探査装置＞：自衛隊の機器。双日エアロスペースが受注している。参考：月刊軍事研究1,’19

＜半導体レーザー＞：レーザー媒質に半導体を使用したレーザー。Ｐ型半導体とＮ型半導体の間に活性層を挟んで全体をクラッド層で包んだ構造物に電流を流すことで、活性層からレーザー光が放出される。発振装置が小型なので多数の半導体レーザーを集めて高出力化が図れる（LDアレイ）が、過熱が凄いので、発振装置を熱伝導率の高い酸化ベリリウムに取り付け、酸化ベリリウムを冷却する方式をとる。参考：月刊軍事研究2,’12

＜半島打撃作戦＞：アメリカ陸軍第４歩兵師団がポスト・イラク戦争時の2003年6月9-11日に実施した、バグダッドの北のバラード一帯（スンニ派トライアングル一角）での掃討作戦Peninsula Strike。兵力4000名、戦車、攻撃ヘリ、自走砲などを投入し、周辺を包囲封鎖して全ての建物を捜索し、400人を勾留、多数の武器弾薬を押収した。ただ勾留した人物の内、実際にバース党関係者やテロリストだったのは30人だけで、乱暴な戦術により反米感情が悪化している。参考：月刊軍事研究12,’14、9,’04

＜反動利用式＞：Recoil Action、Recoil Operation。発射時に火器に作用する反動を利用して、遊底を銃身と一緒に後座させ、遅れて遊底と銃身の結合を解除して銃身を復座バネで元の位置に戻し、遊底のみを後退させ、銃身との隙間から蹴筒を行い、遊底が復座バネで戻る際に装填を行うという手順で銃尾機構を作動させる方式である。遊底と銃身双方に復座バネが付いている。可動部品が少ないので信頼性が高く、拳銃から重機関銃まで幅広く使用されたが、銃身が前後に動くので小銃や軽機関銃には使いにくく、銃身交換構造をとりにくいという欠点がある。参考：火器弾薬技術ハンドブック、拳銃・小銃・機関銃、世界の軍用銃

＜反動利用短後座式＞：ショートリコイル・アクション。遊底と銃身が一緒に後退する距離が弾薬全長を超えないタイプで、ジョン・ブローニングが開発した。発射後、銃身とボルトがロックされたまま後退し、銃身が後退しきって弾丸が銃口を離れ、ガス圧が低下すると遊底と銃身のロックが解除され、銃身はその位置で固定され、アクセレーターと呼ばれる部品を回転させる。アクセレーターは遊底を押して遊底の後退速度を増加させ、空薬莢をスムーズに蹴出させる。その後遊底はスプリングにより前進を開始、銃身ロック用ラッチにぶつかって銃身のロックを解除し、遊底と共に銃身も前進し、再び閉鎖位置に戻って撃発準備を完了する。ブローバック式よりも複雑だが、遊底質量を軽くでき、弾丸が銃口から出るまで確実に薬室を閉鎖しておけるので、安全性が高く、残渣による機能不良も起こりにくい。大口径拳銃の大多数と、重機関銃の一部（M1917、M1919、M2）がこの方式を使用している。参考：世界の軍用銃、火器弾薬技術ハンドブック

　＜反動利用長後座式＞：ロングリコイル・アクション。遊底と銃身が一緒に後退する距離が弾薬全長を上回るタイプ。発射後、遊底と銃身が後退しきった後にまず銃身が復座バネで前進し、薬室が開放され、薬莢が抽出・蹴出されてから遊底が復座バネで元の位置に戻る。この際に次弾装填が行われる。一部の自動式ショットガンに使用されているが、作動不良を起こしやすい、銃身の移動距離が長いので銃の跳ね上がりが大きいという欠点がある。参考：火器弾薬技術ハンドブック、世界の軍用銃

＜ハンド・エジェクター＞：スミス＆ウェッソン社が1896年に発売したリボルバー。エジェクター・ロッドを押せば空薬莢を纏めて排出できるスイングアウト式を採用しており、中折れ式に換わってその後のリボルバー・デザインの主流となった。参照：GUN用語事典

＜ハンド・ガード＞：銃身の周りを覆って熱を遮断し、保持しやすいようにする部品のこと。参照：GUN用語事典

＜ハンドカノン＞：突火槍を改良して誕生した小口径砲。黒色火薬の燃焼を利用して弾丸を投擲する小型の砲で、13-14世紀に中国からヨーロッパにもたらされた。銃口から黒色火薬と弾丸を入れ、伝火孔に火のついた棒を差しこんで点火する。Ｓ字金具（サーペンタイン）で火縄を固定し、指一本で点火できるため、両手で敵を狙うことが可能である。鉄砲の大元であり、これの銃身を長くし、銃床を取り付けたものが火縄銃に発展した。参考：月刊軍事研究5,’04、GUN用語事典

＜バンドカノン・シリーズ＞：スウェーデン陸軍155mm自走砲Bandkanon。Strv103と共に1960年から開発され、1965年に制式化が決定したが、重量とコストが過大で1965-68年に26両がスウェーデンのボフォース社で生産されたのみに留まった。参考：世界AFV年鑑2002-2003

　＜バンドカノン１Ａ＞：Bk1A。足周りはStrv103と共通化されており、通常はディーゼルで走行し、路外ではガスタービンを併用する。トランスミッションやサスペンションも同一である。操向装置は再生式ダブルディファレンシャルのハイドロスタティック・ステアリング。転輪は５枚、起動輪は前方にあり、接地式誘導輪を持つ。上部転輪、スカートは無い。車体は低姿勢で、前部が機関室、後部が戦闘室となっており、装甲厚は10-15mm。車体前部にはガンロッキングアームを持つ。砲塔は主砲を挟んで左右に分かれており、装甲厚は20mm。主砲は50口径155mmカノン砲で、砲後部に14発入り装甲化マガジン（側面20mm、上面10mm、下面15mm）を装着し、自動装填装置（反動利用式。最初の１発は手動装填）で給弾する。全弾発射には48秒、再装填（砲塔上部のクレーンで14発纏めて再装填する）には２分を要する。使用砲弾は重量48kgの榴弾で、最大射程25600m。砲塔旋回は手動で、俯仰角は電動でプラス２度からプラス38度、手動でマイナス３度からプラス40度。射界は左右15度ずつだが、俯角を取ると右は４度までしか旋回できない。全長11m、全幅3.37m、全高3.25m、全備重量53トン。エンジンはロールス・ロイスK60ディーゼル（240馬力）とボーイング・モデル502/10ガスタービン（300馬力）を組み合わせたパワーパックで、最大速度は路上28km、路外9km。航続距離230km。乗員は砲塔直前左の操縦手、砲塔左の車長、砲手、通信手、右の装填手、対空機銃手。1988年にメインエンジンがデトロイト・ディーゼル6V-53T（290馬力）となり、トランスミッションも変更され、1993年にはハネウェル製の新型FCSが採用された。参考：世界AFV年鑑2002-2003、世界の軍用車両(2)、月刊軍事研究4,’97

＜ハンド・ガン＞：拳銃のこと。

＜ハント級シリーズ＞：イギリス海軍護衛駆逐艦。1938年から旧式駆逐艦に替わる対空対潜護衛艦として開発されたもので、魚雷兵装は無く、速力を駆逐艦よりも落として安価に仕上げている。主にイギリス本土周辺及び地中海で護衛任務に就いた。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、月刊世界の艦船9,'96

　＜ハント級�T型＞：1939年計画で建造された20隻を指す。船体のベースはビッターン級スループで、船体幅を2.4m縮めて速度を増している。当初は連装高角砲３基を搭載する予定だったが、復元性が足りず、１基減らして完成した。また、動揺軽減のためにフィン・スタビライザーを装備した。全長85.4m、幅8.8m、吃水2.4m、基準排水量907トン。主機は蒸気タービンで、出力19000馬力、速力27.5ノット、満載状態で26ノット、燃料搭載量240トン、航続距離は20ノットで2500海里。兵装は45口径10.2cm連装砲２基、２ポンド４連装砲１基、爆雷投射機２基、爆雷投下軌条１条、爆雷40個。２ポンド単装砲１門を追加したものもある。L05アサーストーン、L17バークレー、L35キャティストック、L46クリーブランド、L54コッツウォルド、L78コッテスモア、L87エグリントン、L61エクスムーア、L11ファーニー、L20ガース、L37ハンブルドン、L48ホールダーネス、L60メンディップ、L82メイネル、L92ピッチリー、L58クオントック、L66クオーン、L25サウスダウン、L96タインデイル、L45ワドンの20隻が1940-1941年に竣工した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、月刊世界の艦船9,'96

　＜ハント級�U型＞：戦時計画で追加建造が決まった36隻を指す。�T型で問題になった復元性を改善するため、幅を0.8m増やして解決している。フィン・スタビライザーは撤去して燃料タンクを増設し、武装も強化した。全長86.2m、幅9.6m、吃水2.4m、基準排水量1050トン（L24は1000トン）。主機は蒸気タービンで、出力19000馬力、速力27ノット、満載状態で25.5ノット、燃料搭載量277トン、航続距離は20ノットで2100海里。兵装は10.2cm連装砲３基（L24は２基）、２ポンド４連装砲１基、20mm単装機関砲２門、爆雷投射機２基、爆雷投下軌条２条、爆雷110個。L24は２ポンド単装砲１門も搭載する。L06アヴォン・ヴェイル、L03バッズワース、L14ビューフォート、L26ビデイル、L34ビセスター、L43ブラックモア、L30ブランクニー、L24ブレンカスラ、L51ブランハム、L08バートン、L42ブロックレスビー、L71カルペ、L31チッディングフォールド、L52カウドレイ、L62クルーム、L63ダルバートン、L68エリッジ、L70ファーンデイル、L77グローブ、L85ヘイスロップ、L84ハースレイ、L28ハーワース、L88ラマートン、L95ローダーデイル、L90レッドバリー、L100リデスデイル、L74ミドルトン、L72オークレイ、L108パッカリッジ、L115シルバートン、L10サウスウォルド、L99テトコット、L98ティックハム、L122ホイートランド、L128ウイルトン、L59ゼットランドの36隻が1940-42年に竣工した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、月刊世界の艦船9,'96

　＜ハント級�V型＞：1940年度計画で建造されたもので、地中海での戦訓から、10.2cm連装砲の３番砲を撤去して魚雷発射管を搭載し、護衛艦よりも駆逐艦としての性能に近づけたものである。爆雷投射機も２基増設された。全長86.2m、幅9.6m、吃水2.4m、基準排水量1087トン。主機は蒸気タービンで出力19000馬力、速力27ノット、満載時速力25.5ノット、燃料搭載量285トン、航続距離は20ノットで2400海里。兵装は10.2cm連装砲２門、２ポンド４連装砲１門、533mm連装魚雷発射管１基、爆雷投射機４基、爆雷投下軌条２条。L07エアデール、L12アルブライトン、L22アルデンハム、L32ベルボア、L47ブリーン、L50ブリースデイル、L65ボルブローク、L67ボーダー、L81キャッテリック、L83ダーウェント、L09イーストン、L15エッゲスフォールド、L36エスクデイル、L44グレイスデイル、L27ゴースランド、L19ハルドン、L53ハサレイ、L75ヘイドン、L56ホルコーム、L57リンボーネ、L73メルブレイク、L91モドバリー、L89ペニラン、L39ロックウッド、L16スティーブンストーン、L18テイリーボント、L69タナトサイド、L86ウェンスレイデイルの28隻が1941-43年に竣工した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、月刊世界の艦船9,'96

　＜ハント級�W型＞：ソーニクロフト社の独自改造型で、1940年に２隻が建造された。船型は長船首楼型を採用、艦内容積を広くとることが可能となった。１隻のみフィン・スタビライザーを廃止して燃料搭載量を357トンとし、航続距離を増している。全長90.3m、幅10.2m、吃水2.4m、基準排水量1175トン。主機は蒸気タービンで、出力19000馬力、速力27ノット、満載時速力25.5ノット、燃料搭載量285トン、航続距離は20ノットで2400海里。兵装は10.2cm連装砲３基、２ポンド４連装砲１基、533mm３連装魚雷発射管１基。L76ブレコン、L79ブリッセンデンの２隻が1942-43年に竣工した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦、月刊世界の艦船9,'96

＜ハント級護衛駆逐艦・海外シリーズ＞

　＜ハント級（ドイツ連邦海軍）＞：ドイツ連邦海軍フリゲート。海軍再建時に３隻が供与され、グナイゼナウなどとして就役した。参考：JShips VOL.70

＜ハント級＞：イギリス海軍掃海スループHunt級。第１次大戦時に建造された。全長70.4m、基準排水量710トン。速力16ノット。兵装は10.2cm単装砲１門、7.6cm単装高角砲１門。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜ハント級＞：イギリス海軍掃海艇Hunt級。掃海のみならず、処分具やフロッグマンを搭載しての機雷掃討、漁場保全任務も行っている。船体は長船首楼型で、GRP製。構造は横肋骨単板構造で、外板と肋骨の接合は２次接着式であり、補強のためフランジ部と外板の接合部には機械的固定を施している。ASDIC193ソナーを搭載。全長57-60m、幅9.9m、吃水2.5m、基準排水量615トン、満載排水量752トン。主機はディーゼルで、出力3800馬力、速力15ノット。補助電動推進装置を搭載する。兵装は30mm機関砲または40mm機関砲１門。PAP処分具、係維・音響・磁気掃海具などを艦後部に搭載している。1980-89年にM29ブレコン、M30レッドバリー、M31キャティストック、M32コッテスモア、M33ブロックレスビー、M34ミドルトン、M39ハーワース、M41クォルン、アザーストーン、ダルバートンなど13隻が竣工した。2000年に近代化改装を受け、2193型広域帯機雷掃討ソナーとシーフォックス遠隔操作機雷処分具を搭載、感応掃海具を改良した。参考：月刊世界の艦船1,’04、8,’82増刊、10,'15、6,’12、8,’12、5,’83、月刊軍事研究10,’10、7,’95、朝雲

＜ハント級ファミリー＞

　＜ハント級哨戒艇＞：掃海関連装置を撤去し、検閲ボート２隻と揚収用油圧クレーン２基を装備したもの。４隻が改造された。参考：月刊軍事研究7,’95

＜ハント級・海外シリーズ＞

　＜ハント級掃海艇（ギリシャ海軍）＞：ギリシャ海軍掃海艇で、Evropi級ともいう。中古２隻を購入し、カリストなどとして就役させた。参考：月刊世界の艦船10,’15、1,'21、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜ハント級掃海艇（リトアニア海軍）＞：リトアニア海軍掃海艇。全長60m、全幅9.8m、排水量645トン、満載排水量762トン。速力15ノット。兵装は40mm機関砲１門。機雷探知器材と機雷処分具一式を搭載する。M54クルシュスとM53スカルヴィスの２隻が2008-11年に就役した。元イギリス海軍M41クォルンも引き渡される予定で、2022年に再就役整備が発注されている。参考：月刊軍事研究6,’12、月刊世界の艦船12,’19、10,’22

＜ハントシャール＞：SS第13山岳師団を参照。

＜バンド・スタンド＞：MR-331（レーダー）またはモノリット（データリンクアンテナ）を参照。

＜パンドする＞：日本海軍士官のスラングで、妊娠すること。参考：帝国陸海軍事典

＜ハンドポケット＞：ポケットに手を突っ込んで歩くこと。転倒すると危険であり、日本軍では厳禁である。ただ日本海軍では兵のズボンにポケットが無く、士官は注意する者がいないため、専ら新参下士官がついハンドポケットをして古参下士官から殴られていた。参考：続日本海軍よもやま物語

＜パンドラ＞：N42（潜水艦）を参照。

＜ハンドラー＞：航空自衛隊の職種。警備犬の管理・育成・訓練、警備犬を伴ってのパトロール・検問・捜索などを主任務とする。空自第３術科学校で初級警備員課程を修了すると資格が得られる。参考：MAMOR vol.140

＜バンドリア＞：弾薬帯。火縄銃の弾丸と発射薬を一発分収容した筒を帯状に繋げたものである。装填に便利だが、火縄から火が発射薬に引火する事故が起こるのが欠点。参考：歴史群像2,’08

＜バンドリジェクション・フィルタ（Ａ）＞：自衛隊の機器。日本電気製。参考：月刊軍事研究8,’18

＜バンドリジェクション・フィルタ（Ｂ）＞：自衛隊の機器。日本電気製。参考：月刊軍事研究8,’18

＜ハンドレイ・ページ社＞：イギリスの航空機会社Handley Page。1909年に創設された。1970年に倒産した。参考：月刊航空ファン4,’18

＜バンドワゴン＞：ポーランドのPZLスベドニクとアグスタウエストランドが開発している無人ヘリコプター。PZLスベドニク製SW-4ヘリ（Mi-2の民間型）を無人化したもので、2012年からテスト飛行を行う予定。参考：月刊軍事研究9,’12

＜ハンナ＞：DE-449（護衛駆逐艦）を参照。

＜バンナー・ターゲット＞：吹き流し式曳航標的。長いワイヤーで吹き流しを引っ張るタイプの曳航標的で、中央に的がある。ジェット機のような高速機の機動を再現するには無理があり、空対空射撃訓練用としては廃れた。参考：月刊JWings7,’13、月刊軍事研究11,’15

＜反日争乱＞：中国で2004年から2005年春に相次いだ反日デモ。江沢民主席時代に行われた反日教育をベースに、裏で中国政府が煽動したという説もあるが、反政府勢力が反日を隠れ蓑にして中国政府に対する威圧行動として実施したという説もある。この年の争乱・暴動件数は80000件以上といわれ、デモに参加した教職員や学生は大学から追放されたままになっている。また、日本に対するサイバー攻撃も行われたが、中国政府の指示によるものか、個別の行為なのかは不明である。参考：月刊軍事研究2,’09、3,’09

＜反応装甲用爆薬シート（試験用）＞：自衛隊の火工品。中国化薬製。参考：月刊軍事研究11,’13

＜ハンニバル作戦＞：第２次大戦末期の1944年12月、東プロイセンのドイツ軍50万名とドイツ系の避難民150万人はソ連軍に包囲され、バルト海グディニア湾沿岸のグディニア（ゴーテンハーフェン）、ダンツィヒ、メーメルに追い詰められた。ドイツ本国に戻る陸路は既にソ連軍に封鎖されており、海路で撤退するしかなく、1月23日にドイツ海軍はハンニバル作戦を発動。アドミラル・ヒッパー、プリンツ・オイゲンといった大型軍艦から100トン未満の掃海艇、２万トンクラスの客船から小型商船に至るまで、ドイツ海軍（第４駆逐隊、第６駆逐隊、第３水雷艇隊、第６水雷艇隊含む）及び民間商船で動ける船は全てがかき集められ、東プロイセン唯一の良港であるグディニア港に向かった。1月30日、客船ヴィルヘルム・グストロフ（24548総トン）が避難民と乗員計6050人を乗せて1300にグディニアを出港。しかし乗り切れなかった避難民が小舟で行く手を塞いだため、舷側からネットや梯子を降ろして船に乗せ、総員は10582人になった。護衛は旧式魚雷艇１隻と雑役艇１隻だけで、こちらも避難民を満載しており、とても護衛どころの騒ぎではなかった。2005、ソ連海軍S-13潜水艦が５海里先に12ノットで航行中のグディニアのマストを発見。2108、S-13潜水艦は魚雷３本を発射し、グディニアの左舷船首、左舷中央部やや前寄り、左舷中央部に命中。グディニアは70分後に転覆して沈没した。護衛の２隻及び避難民を満載して付近を航行していたアドミラル・ヒッパーと貨物船２隻が救難に向かい、1251人を救助したが、救命艇は28隻、救命胴衣は6000人分しかなく、厳冬の荒波に9331人の命が呑み込まれた。2月10日深夜、客船シュトイベン（14690総トン）がS-13潜水艦の雷撃を受けて沈没、乗員・避難民3450人のうち3100人が死亡した。4月16日2200、中型貨物船ゴヤ（5230総トン）が乗員・避難民6849人を乗せてグディニアを出港。4月17日0040、右舷中央部に魚雷２本が命中して４分後に沈没、6666人が死亡した。5月7日、ドイツの敗戦と共に作戦は終了。2022602名の難民とドイツ兵がドイツに避難した。1995年、ヴィルヘルム・グストロフ遭難50周年の慰霊祭が生存者の会により開催された。この際、撃沈したS-13潜水艦乗員のうちただ１名の存命者だった航海下士官も招待され、生存者達に握手で迎えられたという。ヴィルヘルム・グストルフは今でもシュトルベミュンデ沖の水深50mに沈んでおり、号鐘など備品がいくつか回収されて保存されている。参考：月刊世界の艦船1,’02、輸送船入門、グラフィックアクション44

＜パンパ＞：IA-63シリーズ（練習機）を参照。

＜バンパー＞：SS-333（潜水艦）を参照。

＜ハンバー軽偵察車シリーズ＞：イギリス軍４輪装甲車。第２次大戦ダンケルク撤退で多くの車両を失ったため、急遽開発・生産したものである。当初は機甲部隊に配備されていたが、戦車などの配備が進むと偵察軍団に移った。3600両が量産された。参考：世界の軍用車両(4)

　＜ハンバー軽偵察車Ｍｋ�T＞：ハンバー社製のスーパー・スナイプをベースにオープントップの装甲車体を載せたもの。参考：世界の軍用車両(4)

　＜ハンバー軽偵察車Ｍｋ�U＞：密閉車体にしてブレン軽機関銃を搭載したタイプ。参考：世界の軍用車両(4)

　＜ハンバー軽偵察車Ｍｋ�V＞：４輪駆動にしたタイプ。参考：世界の軍用車両(4)

　＜ハンバー軽偵察車Ｍｋ�VＡ＞：視察窓を増やすなど、小改良を加えたタイプ。参考：世界の軍用車両(4)

＜ハンバー・スカウトカー・シリーズ＞：イギリス陸軍装輪装甲偵察車。ダイムラー・スカウトカーが好評で、生産が間に合わなくなってきたため、ルーツ・グループにも開発生産させたものである。ダイムラー・スカウトカーの生産委託ではなく、ある程度の変更が認められていたため、自社生産のハンバー・ボックス４輪駆動車のシャシーを利用して製作した。1942-45年に4300両が発注され、4100両が納入された。参考：月刊PANZER1,’13、世界の軍用車両(4)

＜ハンバー・スカウトカーＭｋ�T＞：ハンバー・ボックスのシャシーに補強フレームを追加するなどして強化し、車高を抑えるためシャシー中央部を外側に張り出させた。車体は左右非対称の形状で、戦闘室上面前方に左スライド、後方に右スライドのハッチを持ち、中央にP.L.M機銃架を介してリモコン式ブレン軽機関銃１丁（後にヴィッカーズ7.7mm連装機銃に換装）を装備する。このリモコン機構はドイツ軍が�V号突撃砲やヘッツァーに応用した。サスペンションは前輪が横置きリーフスプリングの独立式、後輪がリーフスプリングの縦置き式。全長3.81m、全幅1.88m、全高2.01m、全備重量3.39トン。エンジンは６気筒液冷ガソリン（85馬力）、トランスミッションは２速トランスファー付き４速ダブルクラッチ式、最大速度97km、航続距離320km。乗員は操縦手、無線手、通信手兼機銃手の３名。参考：世界の軍用車両(4)、月刊PANZER1,’13

＜ハンバー・スカウトカーＭｋ�U＞：トランスミッションをシングルクラッチにしたもの。参考：月刊PANZER1,’13、世界の軍用車両(4)

＜ハンバー装甲車シリーズ＞：イギリス軍の４輪装甲車（Armoured Car）。ガイ・モータース社がトラックの生産に集中し、ガイ装甲車を量産できなくなったため、かわりにルーツ・グループで製作させたものである。生産設備の変更を最小限とするため、シャシーはルーツ・グループの一員であるカリエール社製カリアKT-4ガントラクター（インド陸軍向け牽引車、通称インディアン・クオッド）をベースとし、ガイ装甲車の車体と銃塔を載せて完成させた。5400両（ハンバー・シリーズ3652両＋フォックス1506両？）が生産された。参考：月刊PANZER10,’12、月刊丸2,’07、世界の軍用車両(4)

　＜ハンバーＭｋ．�T＞：車体・銃塔にガイMk.�TＡのものを使用したタイプ。前輪のフェンダー前面と車体前面に段差ができ、前部ショックアブソーバーが大型化するなどの細かい違いがある。車体の構造上、操縦手が後ろを見ることができないという欠点があったため、ギアをバックに入れると機関室ハッチが油圧で自動的に35度開いて視界を確保するシステムを搭載した。エンジンを出力強化型に換装したが、耐久性の低さに悩まされている。全長4.57m、全幅2.18m、全高2.38m、全備重量6.84トン。エンジンはルーツ社製６気筒液冷ガソリン（90馬力）で、最大速度72km、航続距離400km。兵装はベサ15mm機関砲１門、ベサ7.92mm機銃１丁。乗員３名。参考：世界の軍用車両(4)、月刊PANZER10,’12、月刊丸2,’07

＜ハンバーＭｋ．�U＞：車体前面の形状を改め、操縦室が突出しないようにしたタイプ。ラジエーター吸気部にルーバーを設置した。参考：月刊PANZER10,’12、世界の軍用車両(4)

＜ハンバーＭｋ．�V＞：銃塔と銃塔リングを大型化して操作スペースを確保、これに合わせて乗員区画も後方に広げ、乗員を４名に増やしたタイプ。参考：月刊PANZER10,’12、世界の軍用車両(4)

　＜ハンバーＭｋ．�W＞：武装をアメリカ製37mm砲とリモコン式機銃に換えたタイプで、スペース確保のため、乗員は３名に減らされた。車体前面にサンドチャンネル用固定ラックを標準装備し、車体右側面ハッチを廃止してスペアタイヤを装着できるようにしている。砲塔基部にリング状のガードを持つ。1943年から生産された。参考：世界の軍用車両(4) 、月刊PANZER10,’12

　＜フォックス＞：GMカナダ社がノックダウン生産したハンバーMk.�W。シャシーをCMPトラックに変更しているが、リア・ステアリング機構に欠陥があり、不具合が多かった。兵装は12.7mm機銃とベサ7.92mm機銃１丁ずつに換装されている。航続距離250km。1506両が生産され、イギリスで退役後はオランダやポルトガルに輸出された。参考：月刊PANZER10,’12

＜ハンバー装甲車ファミリー＞

　＜前進観測車＞：砲兵観測車型。兵装は7.92mm機銃２丁である。参考：月刊PANZER10,’12

＜対空車両型＞：Mk.�Tの銃塔をベサ7.92mm機銃４丁搭載オープントップ銃塔に換装したタイプ。威力が低く、試作のみに終わった。参考：月刊PANZER10,’12、世界の軍用車両(4)

＜ハンバーＦＷＤ＞：イギリス軍ヘビーユーティリティ軍用車。スナイプMk�Uのコンポーネントを流用したもので、1940-45年に6500両が配備された。エンジンは85馬力。７名の兵員を収容できる。8cwtトラック、救急車、装甲偵察車に改造されて使用されたものもある。参考：月刊グランドパワー3,’02

＜パンはアーマー＞：日本海軍用語で、パンを食べる時は耳の部分（バイタルパートを囲む装甲にあやかってアーマーと呼んだ）を選ぶと食べ応えがあって良いということ。片側全部が耳になっている食パンの端っこ部分は特に人気である。下士官や古参兵にパンの耳を出すことは無いので、腹を空かせた新兵の取り合いになる。酒保（養浩館）で自由におやつが買えなくなった太平洋戦争時代の海軍兵学校生徒も、朝のパンが片面アーマーであることを祈った。ただ海軍兵学校岩国分校ではコッペパンしか出ず、アーマーで歓喜する機会は無かった。休暇は前期などと同じ意。参考：海軍よもやま物語、帝国陸海軍事典、海軍兵学校岩国分校物語

＜バンパイア＞：DH100シリーズ（戦闘機）またはP72（Ｖ級潜水艦）を参照。

＜バンパイア＞：イギリス海軍駆逐艦。1942年1月26日、エンドウ沖海戦に参加。4月9日、日本軍のセイロン島攻撃の際に空襲を受けて沈没した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜バンパコン＞：タイ海軍チャ・パヤ級フリゲートBangpakong。1996年7月8-13日、アメリカ海軍横須賀基地を訪問した。2011年2月21日、タイ湾でアメリカ海軍イージス駆逐艦DDG-76ヒギンズと共同演習を実施した。2019年4月6日、ナレースアン級フリゲート421ナレースアンと共にアメリカ海軍佐世保基地に寄港。参考：月刊世界の艦船9,’96、5,’11、7,’19

＜晩発影響（放射線障害）＞：放射線を被曝してから相当の時間をおいて発生する影響のこと。代表的なものは発ガン作用で、白内障もこちらに含むことがある。他に胎児影響や遺伝的影響がある。参考：放射線健康科学、知ることから始めよう放射線のいろいろ

＜遺伝的影響＞：生殖細胞（精子や卵子）に突然変異を生じ、被曝した人の子孫に影響が表れるもの。人における疫学調査では証明されていないが、実験動物レベルでは証明されているので、放射線防護学上は影響ありと仮定し、しきい値の無い確率的影響としている。参考：放射線健康科学、知ることから始めよう放射線のいろいろ

＜胎児影響＞：受精してから10日未満の場合、0.1Gy以上の被曝で胎児死亡の可能性がある。２週目を過ぎると胎児の細胞数が増えるために死亡の危険は低くなるが、器官形成に重要な時期であるため、0.1Gy以上の被曝で先天性異常が生じる危険が出てくる。８週を過ぎると大脳皮質の構築時期に入るため、0.12-0.2Gy以上の被曝で精神発達遅滞の危険があり、1Svあたり知能指数が30低下するとされる。25週を過ぎると各器官や大脳の形成が終了するため、胎児特有の影響は無くなり、成人と同じ早期・晩発影響となる。参考：放射線健康科学

　＜発ガン作用＞：潜伏期が長い。被爆者10万人の調査の結果、100mSvを被曝すると、ガン（白血病含む）による死亡が0.5%（被曝1000人あたり５人）増加することが判明している。ただ、被曝したことでのみ発生するガンは無いので、ガン発症率増加の有無は統計学的手法に頼らざるを得ず、100mSv未満の被曝では統計学的有意差が無く、ガン過剰発生にしきい値があるのか無いのか（あるいは放射線ホルミシス効果説のようにごく微量の被曝では逆に健康に良い影響があるのか）不明で、今のところはしきい値無しと仮定し、ごく微量の被曝でもそれに応じてガンが過剰発生するとして放射線防護を定めている。白血病では被曝後2-3年で発生率が上昇し始め、7-8年でピークとなり、25年で誘発白血病の大部分が発生しきる。急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ球性白血病は線量依存性を伴って増加するが、慢性リンパ球性白血病の増加は無い。急性骨髄性白血病は60年以上経っても過剰リスクが認められるが、慢性骨髄性白血病と急性リンパ球性白血病は10年経過後に急速に過剰リスクが消失する。固形ガンでは潜伏期が20-30年に及び、ほぼ全ての臓器で過剰リスクが存在し、被曝線量と直線的に比例して生涯持続する。被曝線量が多いほど、ガンの発生率が増加する。被曝時年齢が若いほど生涯のガン発生率が高くなり、また女性の方が発生率が高い。被曝線量あたりの発ガン率が最も高いのは乳ガンで、潜伏期は15年とされる。参考：血液フロンティア12,’11、放射線健康科学、チャート放射線科、知ることから始めよう放射線のいろいろ

＜パンパニト＞：SS-383（潜水艦）を参照。

＜半張殻構造＞：セミモノコック構造を参照。

＜ハンビー＞：HMMWVシリーズ（輸送車）を参照。

＜バンビバケット＞：陸上自衛隊のCH-47J/JA用放水バケット。容量7562リットル。取水時間は30秒、放水時間は7-8秒で、高度150フィート（45.7m）を時速40ノットで前進中に放水すると、25m×150mの範囲に放水される。参考：月刊軍事研究7,’09

＜バンフ＞：Y43（スループ）を参照。

＜ハンプ＞：零戦三二型（艦上戦闘機）を参照。

＜ハンプ＞：Hump。水上機や飛行艇が水面で滑走を開始して離水する際の抗力の山のこと。滑走速度が低いうちは艇体やフロートと水との摩擦抵抗が抗力の大半を占めるが、速度が上がると摩擦抵抗が減って造波抵抗が大きくなり、抗力が急増していく。更に加速して一定の速度を超えると、艇体やフロートが動圧や揚力で持ち上がり、滑走艇のように水面を滑る状態となって摩擦抵抗や造波抵抗が減少する。この滑走状態になる直前にできる抗力の山がハンプで、その速度をハンプ速度（Hump speed）という。ハンプを乗り越えるだけの強力なエンジンを積んでおかないと、いつまで経っても離水できないので注意。参考：航空用語事典増補改訂版

＜ハンフォード特別保留地＞：アメリカの核物質生産施設で、ワシントン州リッチランドにある。1944年から稼働した。プルトニウムの生産、核燃料再処理、核廃棄物の管理を行っている。参考：核兵器事典

＜バンフ級＞：イギリス海軍護衛スループ、Banff級。元はアメリカ沿岸警備隊のレイク級カッターである。全長78.1m、幅12.8m、吃水4.9m、基準排水量1546トン。主機はターボ・エレクトリックで、出力3200馬力、速力16ノット。兵装は12cm単装砲１門（Y88は7.6cm単装砲2-3門）、20mm機関砲など。Y43バンフ、Y87カルヴァー、Y59フィッシュガード、Y92ゴールストン、Y00ハートランド、Y56ランドガード、Y60ルルワース、Y21センネン、Y88トートランド、Y04ウォルニーの10隻が1941年に引き渡されて就役した。参考：第２次大戦のイギリス軍艦

＜パンプキン爆弾＞：アメリカ軍がMk3ファットマンの訓練用に開発した爆弾。形状はファットマンと同型で、内部に2500kgの炸薬が内蔵されており、空中爆発用近接信管が付いている。参考：丸エキストラ版No.71

＜バンプストッパ＞：車体からの過大な振動に対し、サスペンションのオーバーストロークによる各部の干渉を防いで保護するための構造。衝撃吸収エネルギーが大きいものはヘルパという。天然ゴムや発泡ウレタンで作られる。参考：自動車のサスペンション

＜ハンプ速度＞：ハンプを参照。

＜ハンプデン・シリーズ＞：イギリス空軍双発爆撃機Hampden。ハンドレイ・ページ社が開発し、1936年6月21日に初飛行、1938年3月から配備された。総生産機数1430機。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇、月刊軍事研究11,’17

　＜ハンプデン１＞：最初の量産型。胴体は幅が狭く、後方でブーム状になっており、後下方銃座の射界を確保している。垂直尾翼は双尾翼。1942年3月までに1430機が生産された。全長16.33m、全幅21.08m、全備重量8.51トン。エンジンはブリストル・ペガサス18（1000馬力）双発で、最大速度420km、実用上昇限度5800m、航続距離1500km。固定武装は7.7mm機銃６丁。爆弾1.8トンを搭載できる。乗員４名。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜ハンプデンＴＢ．１＞：1942年に登場した雷撃機型。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

　＜ヒアフォード＞：エンジンをネピア・ダガーに換装したタイプ、Hereford。150機が生産され、主に訓練用として使用された。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ヨーロッパ篇

＜ハンプトン＞：APA-115（攻撃輸送艦）またはSSN-767（潜水艦）を参照。

＜ハンフリーズ＞：APD-12（高速輸送艦）またはDD-236（平甲板型駆逐艦）を参照。

＜ハンブル＞：RPL08（揚陸艇）を参照。

＜ハンブルク＞：D-181（駆逐艦）またはF220（フリゲート）を参照。

＜ハンブルク級＞：101型シリーズ（駆逐艦）を参照。

＜ハンブルク爆撃＞：ゴモラ作戦を参照。

＜ハンブルトン＞：A1769（通船）またはDD-455（駆逐艦）を参照。

＜ハンブルドン＞：L37（護衛駆逐艦）を参照。

＜バンブルビー計画＞：アメリカ海軍武器局が1944年8月（1945年1月？）にジョンホプキンス大学応用物理学研究所に委託して開始した艦対空ミサイル開発計画、Bumblebee Project（マルハナバチ計画）。開発陣はセクションＴと呼ばれ、政府機関、企業、大学の計17機関が参加している。神風特攻のような戦術に対抗すべく太平洋戦争後も開発が続けられ、1949年にミサイル開発の目処が付き、後に3Tミサイルやタイフォンミサイル、トライトンミサイルを生んだ。参考：月刊世界の艦船6,’16、3,’05、5,’86、月刊軍事研究5,’03

＜ハンブレン＞：APA-114（攻撃輸送艦）を参照。

＜半閉回路式スキューバ＞：スキューバを参照。

＜半平衡舵＞：半釣合舵ともいう。平衡舵の舵軸前方上半分をカットしたものである。参考：海軍操舵員よもやま物語

＜パンペロ＞：アルゼンチン陸軍の国産16連装105mm自走ロケットランチャーPampero。ランチャーは８本が上下に連装されており、使用ロケット弾は直径105mm、弾薬重量28.5kg、弾頭重量10kg。固体ロケットモーター推進で、最大射程10100m。車台はCP-30と同じウニモグ・トラックを使用している。1980年代に40両前後が配備された。参考：世界AFV年鑑2002-2003

＜半没水式無人潜水艇システム＞：FDS3を参照。

＜バンボロー・キャッスル＞：K412（コルベット）を参照。

＜ハンマー＞：81mm迫撃砲L16（陸上自衛隊）または撃鉄を参照。

＜ハンマーバーグ＞：DE-1015（護衛駆逐艦）を参照。

＜ハンマー・ブロック＞：撃鉄ブロックを参照。

＜ハンマーヘッド＞：SS-364（ガトー級潜水艦）またはSSN-663（スタージョン級攻撃原潜）を参照。

＜ハンマーヘッド＞：アメリカ海軍計画対潜機雷Hammerhead。カプセル内にMk54魚雷を収容したもので、ジェネラル・ダイナミクス・ミッション・システムズが開発している。参考：月刊世界の艦船12,’21

＜ハンマーヘッド＞：ブルーインパルス航過飛行の１つ、Hummer head。前から３機、１機、１機とＴ字に並んで航過する。参考：月刊JWings11,’13

＜ハンマーボックス＞：SA型発音装置を参照。

＜バンマス＞：K98（榴弾砲）を参照。

＜ハンマン＞：DD-412（駆逐艦）またはDE-131（護衛駆逐艦）を参照。

＜ハン・ムンシク＞：韓文植（ミサイル艇）を参照。

＜ハンモック＞：海軍で艦内寝具として永らく使用され、日本海軍では釣床と称した。艦艇が揺れても落ちる心配が無く、戦闘になったらマントレットとして弾片防御に使う。ただ被弾の際に炎上する恐れがあるので、第２次大戦勃発後は折り畳み式簡易ベッドが主流になった。参考：月刊世界の艦船9,’21

＜ハンモック＞：日本海軍士官のスラングで、パイパンのこと。ノーヘアに同じ。参考：帝国陸海軍事典

＜ハンモック・ナンバー＞：兵学校での卒業席次（卒業時の成績順位）のこと。学術点、訓育点、実習点の総合点で決定される筈だが、実質的には学術試験の総合点数だけで決められていた。その後の進級や人事に大いに影響するので、水兵時代について回るハンモック生活に引っ掛けて、士官時代について回る卒業席次をハンモック・ナンバーと呼ぶようになった。士官になれば兵学校各期がごちゃまぜになるので、上級から下級、先任から後任に連なる士官席次番号が付けられるが、こちらもハンモック・ナンバーと呼び、当然ながらこれにも兵学校でのハンモック・ナンバーが影響を及ぼす。また、士官席次番号は考課表によって毎年変更された。同じ作戦に兵学校同期・進級年次同期の司令官が複数参加した場合には、海軍大学校の成績などは関係無く、ハンモック・ナンバーが上の者が指揮を執ることが軍令承行令により定められている。また、指揮官の序列もハンモックナンバー順なので、連合艦隊隷下の艦隊司令長官は全員連合艦隊司令長官よりもハンモックナンバーの低い者を充てなければならず、高位高官になるほど人事が硬直する元凶となった。昭和20年5月29日に小澤治三郎中将が連合艦隊司令長官に着任した際、先任の大川内傳七南西方面艦隊司令長官と草鹿任一南東方面艦隊司令長官を部下にすることができないので、両艦隊をわざわざ連合艦隊から外して大本営直轄にしている。同じ頃、米内光政海軍大臣は小澤中将を大将に昇任させて鎮守府・警備府部隊など海軍全軍を指揮させようと考えていたが、そうなると大川内・草鹿両中将は予備役編入・即日召集となってしまうので、小澤中将が固辞したとされる。指揮権に関しては軍令承行令で決められているので効力は絶大であり、太平洋戦争での作戦指揮に関して様々な都市伝説も生まれている。参考：陸海軍学校と教育、海軍兵学校よもやま物語、歴史群像2,’01、帝国陸海軍事典、月刊世界の艦船9,’12増刊、9,’14、海軍操舵員よもやま物語、海軍兵学校岩国分校物語

＜バンヤ＞：RDS220（水爆）を参照。

＜バン・ヤス級＞：UAE海軍ミサイル艇Ban Yas級。西ドイツのラーセンTNC-45級を導入したものである。兵装はエグゾセMM40ブロック�V艦対艦ミサイル連装発射筒２基、76mm砲１門。参考：THE MILITARY BALANCE 2016、ミリタリー・バランス1989-1990

＜ハンヤン＞：915（駆逐艦）を参照。

＜パンユィ＞：773（ミサイル艇）を参照。

＜藩陽＞：DDG923（駆逐艦）を参照。

＜汎用カーゴポッド＞：航空自衛隊の航空機搭載用荷物運搬ポッドで、F-104J/DJ用増槽を改造しており、パイロンに装着して使用する。トラベルポッド、バゲージポッド、ラゲージポッドなどとも通称される。参考：月刊JWings4,’10

＜汎用機関銃＞：GPMGと略す。中国軍では通用機槍という。バイポッドを付ければ軽機関銃、トライポッドを付ければ重機関銃として使用できる機関銃のこと。ついでに車載したり、ヘリのドアガンにしたりもする。ドイツ軍が配備したMG34機銃が祖である。参考：陸上自衛隊地上戦力の全容、月刊軍事研究11,’02、5,’09、日本の防衛戦力Part8

＜班用機槍＞：分隊機関銃の中国語。参考：月刊軍事研究5,’09

＜汎用軽機動車＞：陸上自衛隊の４輪小型車輌。V-22輸送機に搭載できるサイズの車両としてカワサキモータースジャパンが開発した。市販MULE PRO-FXT(EPS)に固縛フックなどを追加したもので、ベースが輸出車のため操縦席が左側にある。車体上部のパイプフレームは取り外し可能。2021年5月22日、富士総合火力演習に初登場した。参考：月刊JWings8,’21、8,’22

＜汎用電子計算機（ノート型、デスクトップ型）＞：自衛隊の機器。NECネッツエスアイまたはユニアデックスまたはKDDI製。参考：月刊軍事研究10,’14、10,’15、2,’19

＜汎用電子計算機（ノート型、デスクトップ型、タブレット型）＞：自衛隊の機器。KDDI製。参考：月刊軍事研究2,’19

＜汎用爆弾＞：General purpose bomb。通常爆弾、自由落下爆弾とも呼ばれ、自衛隊では普通爆弾と称する。貫徹、破片、爆風の３つの効果がバランス良く発揮される爆弾で、誘導装置や滑空装置は持たない。炸薬質量比は40-50%。参考：火器弾薬技術ハンドブック、歴史群像6,’01、月刊JWings9,’10、月刊軍事研究3,’11、戦闘機のしくみ

＜汎用爆弾モジュール＞：GPBMを参照。

＜汎用兵装インターフェース＞：UAIを参照。

＜汎用ヘリコプター＞：輸送連絡を主任務とし、他にも武装偵察、強襲、戦場支援など多用途に使えるヘリコプターのこと。歩兵１個分隊8-12名程度が乗れる中型クラスを指し、１個小隊が乗れる大型クラスは輸送ヘリコプターと称する。一機種で多任務をこなせるため便利で、機種を統一でき整備補給や教育運用も楽だが、各任務に振り分ける割合に迷う、どれも能力が中途半端、装甲も攻撃ヘリほど厚くなく生残性が低い、といった欠点がある。参考：月刊JWings9,’01、4,’13

＜汎用揚陸艇＞：LCUを参照。

＜反乱鎮圧戦＞：略称CRW（カウンター・レボリューション・ウォー）。

＜伴流＞：Wake。物体表面との摩擦や剥離などによりエネルギーを失い、流速が遅くなった流体のこと。参考：航空用語事典増補改訂版

＜蟠龍＞：日本陸軍機動艇（SS艇）２番艇。参考：歴史群像6,’01

＜伴流効力＞：圧力抗力を参照。

＜ハンレー＞：アメリカ南北戦争で南軍が使用した葉巻型潜水艦。パイオニア�Uの設計・建造に加わったハンレー（H. L. Hunley）が開発し、1863年にモビルの鉄工所で建造した。船体はボイラーを流用しており、８名がクランクを回してスクリューを作動させる人力推進（残る１名は舵を担当）で、外装式に水雷（というか棒の先に付いた90ポンド火薬入り銅缶。Spar Torpedoという）を搭載する。敵艦に銛状の水雷先端を突き刺して分離し、15m後退してから炸裂させるが、水雷の爆発に巻き込まれる恐れが高く、特攻兵器に近かった。バラストタンクは付いておらず、艇体に直接水を出し入れして深度を調節する。緊急浮上の際には船内のボルトを外して船底の固定バラストを離脱させる。艦内には水銀深度計とコンパスが設置された。船体前後にハッチがあり、ハッチカバーには側面に丸窓が用意されていて、艦内から外部を視察することが可能。前部ハッチの後ろには換気筒２本があり、水面すれすれを航行する際には上に立てて艦内の換気を行うことができた。全長12m、排水量２トン。水中速力4-5ノット、航続距離は乗員の体力が続く限り。乗員９名。南部海軍が正式に採用し、1863年8月に北部海軍封鎖艦隊を攻撃するためチャールストンに送り込んだ。目標は新型装甲艦ニューアイアンサイド（排水量4120トン）で、当初は曳航水雷による危険性の少ない攻撃を行う予定だったが、その場所の水深が浅く、艦底をくぐり抜けるのが困難だったため、外装水雷での攻撃に切り替えて訓練に入った。8月29日、ドック内で係留中に傍を通過した船の横波を受けて浸水して沈没、乗員５名が死亡した。9月21日に浮揚されて再び訓練に入ったが、10月15日、船舶インディアン・チーフを仮想敵艦に見立てて襲撃訓練中、姿が見えなくなった。海中からの泡を見つけて捜索したところ、海底に沈むハンレー艇が発見され、設計者のハンレーを含む乗員全員の死亡が確認されている。再び浮揚されて使用可能な状態に整備されたが、度重なる事故により南軍指揮官から潜航禁止命令が出されたため、水面スレスレを航行するようにバラストを調整、外装水雷による夜間襲撃訓練を再開した。1864年2月17日夜、北軍スループのハウザトニック（Housatonic。排水量1934トン）を攻撃。2100にハウザトニックの乗員が右舷100mのところに丸太のような物体が近づいてくるのを発見、直ちに抜錨と総員呼集が命じられたが、時既に遅く、2102に前部マスト付近の船体右舷でハンレー艇の外装水雷が炸裂、ハウザトニックは急速に浸水して沈没した。これが潜水艦として世界初の撃沈記録だが、ハンレー艇も帰還せず、その時の爆発に巻き込まれて損傷・沈没したとみられ、乗員は全員死亡認定されている。参考：月刊丸6,’01、5,’07、月刊軍事研究1,’03、月刊世界の艦船10,’13、世紀の失敗物語、アメリカ潜水艦史、兵器メカニズム図鑑、現代の潜水艦、Ｕボート入門

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