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＜チァオトン＞：555（フリゲート）を参照。

＜チアシン＞：521（フリゲート）を参照。

＜治安出動＞：自衛隊法第78条、81条、89条、90条に規定がある。間接侵略その他の緊急事態に際し、一般の警察力で治安を維持できない時、内閣総理大臣が自衛隊の全部または一部の出動を命じる。都道府県知事は、公安委員会と協議の上、自衛隊の出動を総理に要請することができ、総理がやむを得ないと判断した場合、自衛隊の出動を命じる。この時、自衛隊は警察官職務執行法に従って行動し、三等海曹以上の海上自衛官には海上保安庁法第16条（犯人逮捕や非常事変に際して付近の人や船舶に協力を求めることができる）、第17条１項（法令により船舶に備え置くべき書類の提出命令、船舶への立ち入り検査、船舶乗員乗客への職務質問）、第18条（海上で犯罪が行われようとするのを認めた場合、天災事変、海難、工作物損壊、危険物爆発等危険な事態がある場合で急を要する際の船舶移動・停船措置、航路変更、乗員乗客の強制下船または下船制限または下船禁止、積み荷強制陸揚げまたは陸揚げ制限または陸揚げ禁止、他船または陸地との交通制限または禁止、海上での人の生命身体に対する危険または財産に対する重大な損害を及ぼす恐れのある行為の制止。船舶や乗員乗客の様子からして明らかに海上で犯罪が行われたり海上での公共秩序が著しく乱されたりすると認められ、他に適当な手段が無い場合の船舶移動、停船措置、航路変更）の規定も準用される。刑法第36条（正当防衛）・第37条（緊急避難）に該当する場合、部隊指揮官の命令があった場合、職務上警護する人・施設・物件が暴行又は侵害を受けるか明白に受けそうになり武器使用以外に排除できない場合、多衆集合して暴行脅迫しているかその明白な危険があり武器使用以外に鎮圧防止できない場合、小銃・機関銃（機関拳銃含む）・砲・化学生物兵器その他殺傷力がこれらに類する武器を所持するか所持している疑いが高い者が暴行脅迫しているか暴行脅迫を行う高い蓋然性があり武器使用以外に鎮圧防止出来ない場合には、合理的に必要な限度で武器を使用できる。また、海上自衛官には海上保安庁法第20条第２項（海上保安庁法第17条第１項の規定に基づき船舶航行停止を命じても応じず抵抗逃亡しようとする場合で、当該船舶が外国船舶かつ軍艦でも政府所有・運航の非商業船舶でも無く、国連海洋法条約第19条に定める無害通航でない航行を正当な理由無く日本の内水または領海で行っており、航行を放置すれば将来において繰り返し行われる蓋然性があり、当該航行が３年以上の懲役・禁錮、無期刑、死刑にあたる凶悪な罪を犯すのに必要な準備をしていると疑われ、航行を停止させ立ち入り検査をしなければ凶悪な罪の発生を未然に防止出来ないと認められる場合の合理的に必要な限度内での武器使用）の規定も適応される。この場合の「武器」は、警察官職務執行法第７条に規定される「火器、火薬類、刀剣類その他直接人を殺傷し、または武器闘争の手段として物を破壊することを目的とする機械、器具、装置」に限られる。内閣総理大臣が治安出動を命令した場合、20日以内に国会に正当性を付託し、国会で承認されなかった場合には速やかに自衛隊を撤収させなければならない。都道府県知事が要請した場合、治安が回復した後で当該都道府県議会に事の次第を報告しなければならない。防衛出動した自衛隊の部隊が、作戦行動地域内で、間接侵略や外国から援助されていない騒乱に遭遇した場合は、防衛出動の段階で公共の秩序を維持する権限が部隊に与えられているため、改めて治安出動の命令を受ける必要は無い。警察からの要請で後方支援（軽火器や資材の貸与、車両の提供、通信・輸送の担任など）を行う場合は、直接に武力を行使しないので、治安出動とはみなされない。70年安保で警察機動隊の装備が強化されまくったため、治安出動専用の訓練は行われなくなり、非常呼集や警備は災害派遣訓練、戦闘訓練は防衛出動訓練に吸収されている。防衛大臣は、事態が緊迫して治安出動命令が発せられると予測される場合で、対処のために必要性を認めるとき、内閣総理大臣の承認を得て自衛隊の全部または一部に対して出動待機命令を発することができる。この場合、防衛大臣は国家公安委員会と緊密な連絡を保つ。また、治安出動命令が発せられると予測され、更に小銃、機関銃（機関拳銃含む）、砲、化学兵器、生物兵器その他殺傷力がこれらに類する武器を所持した者による不法行為が行われると予測される場合で、こういった事態の状況を把握するため特別に情報を収集する必要がある時には、国家公安委員会と協議の上、内閣総理大臣の承認を得て、武器を携行する自衛隊の部隊に、当該者が所在すると見込まれる場所とその近傍に於いて、当該情報の収集を命じることができる。その際、自己又は共に職務にあたる隊員の生命身体を防護するためやむを得ないと認める相当の理由がある場合には、合理的に必要な限度で武器を使用できる。ただし刑法第36条（正当防衛）または第37条（緊急避難）に該当する場合の他、人に危害を与えてはならない。参考：月刊軍事研究3,’05、自衛隊法、海上保安庁法、日本の防衛戦力Part1

　＜治安出動（保安隊）＞：保安庁法第61条（命令出動）、第64条（要請出動）に規定がある。参考：ストライクアンドタクティクスマガジン7,’11

＜治安出動準備＞：治安出動命令が出されると予想される場合に、方面隊総監または師団長が、施設内に限って予め治安出動の準備を命令すること。第一種から第三種の３段階に分かれる。参考：日本の防衛戦力Part1

　＜第一種出動準備＞：幹部幕僚が非常勤務態勢を取り、外出する隊員は所在位置を報告する。部隊の業務は通常と同じ。参考：日本の防衛戦力Part1

　＜第二種出動準備＞：作戦室を開設して出動準備や警備態勢の計画を策定し、関係機関との連絡を取る。参考：日本の防衛戦力Part1

　＜第三種出動準備＞：隊員を非常呼集し、部隊を編成、装備を整える。勤務時間中なら30分以内、外でも２時間以内に完了させる。参考：日本の防衛戦力Part1

＜治安出動待機命令＞：警察力で鎮圧できない騒乱が発生または発生すると予想される場合、防衛庁長官が総理大臣の承認を得て発令する。命令を受けた部隊は、武器を用意するなど治安出動の準備に入り、通信網を開設し、現場近くの施設に移動したりする。参考：日本の防衛戦力Part1

＜チァントン級＞：江東級（フリゲート）を参照。

＜チァンナン級＞：江南級（フリゲート）を参照。

＜チァンメン＞：562（フリゲート）を参照。

＜チイ＞：試製一号戦車を参照。

＜チーアン＞：518（フリゲート）を参照。

＜地域安全保障サミット＞：マナーマ対話ともいう。湾岸諸国の外務・国防・安全保障・情報関係者らが地域安全保障の意見交換を行う会議で、2004年から毎年開催されている。2009年、日本の防衛副大臣が参加。2010年、日本の防衛大臣政務官が参加。2011年は開催されなかった。参考：MAMOR vol.83

＜地域制圧兵器システム＞：メタルストームを参照。

＜地域爆撃＞：エリア・ボミングを参照。

＜地域復興支援チーム＞：Provincial Reconstruction Team、PRTと略す。紛争や内戦などの大規模戦闘が終了した後、治安が回復していない地域で復興を行う組織で、軍隊、外交官、各種専門家などで構成される。参考：MAMOR vol.56

＜地域防衛システム＞：テリトリアル・ディフェンス・システム。フィンランドの第２次大戦後の防衛ドクトリンで、1950年頃に採用された。事前に国境沿いに防衛ラインを設置しておくと、核で一網打尽にされるため、敵が侵攻してきた場合には小部隊による遅滞戦闘を行い、国土深くまで引き込みながら消耗させ、最後に機動部隊が撃破することとした。冬戦争におけるモッティ戦術の進化版である。全国土・全国民を戦闘に巻き込むことになるが、国土防衛に対する国民の強い決意を敵に示し、自国以上の大きな犠牲を敵に覚悟させることにより、戦争を抑止させる機能も持つ。参考：月刊軍事研究10,’07、11,’08

＜地域防衛戦略＞：1993年1月15日にアメリカが発表した戦略。冷戦終結で大規模戦争発生の可能性はほぼ消滅したものの、地域戦争の頻発や核兵器の拡散が問題となり、ヨーロッパ、東アジア、中東、ラテンアメリカの順に関心を持ち続ける必要があるとしている。また、国家安全保障の基本方針として、政治と軍事の連帯及びアメリカのリーダーシップを強調、友好国との安全保障を高めることを謳っている。弾道ミサイル拡散に備えて戦略抑止態勢を維持すること、小規模紛争への対応力を高めるための前方展開プレゼンス及び戦力の維持、戦力再構築能力の保持も定めた。参考：月刊軍事研究3,’99

＜地域用線量率計＞：陸上自衛隊のγ線測定器で、航空機や車両に搭載して広範囲の地域の放射線量を自動的に測定・記録する。全備重量50kg。測定可能範囲は毎時0-600レントゲン。理研計器製。化学防護隊、航空化学隊に装備されている。参考：自衛隊装備カタログ1981

＜地域用線量率計３型＞：陸上自衛隊のγ線測定器で、航空機または車両（化学防護車・装輪など）に搭載して使用する。重量2kgの測定器と、重量5.5kgの記録計で構成されており、広範囲の放射線量を自動的に測定・記録可能。測定可能範囲はβ線がエネルギー500eV以上、γ線が１時間あたり１マイクログレイから５グレイで、データは１秒ごとに測定されて測定器にデジタル表示され、設定しておいた強度を超えると警報音（0.5m離れた所で80ホン以上）及び赤色警報灯で警告を行う。記録計は１秒、２秒、10秒、１分、５分、10分間隔で24時間の測定記録を印字する。参考：月刊軍事研究6,’11、自衛隊装備年鑑1996

＜地域利用拒否対人地雷＞：ADAMを参照。

＜チークアン＞：FFG1105（フリゲート）を参照。

＜チークジェット演習＞：航空自衛隊とアメリカ空軍の共同演習で、2017年6月9-21日に横田基地で行われた。嘉手納の第353特殊作戦航空群第１特殊作戦飛行隊MC-130H特殊作戦機を横田基地に展開し、空自と統合混成交換訓練を行っている。6月15日夕方、遠州灘沖で浜松救難隊UH-60JがNVGを使用してMC-130Hと空中給油訓練を行った。これが日本本土で初となるNVG使用夜間ヘリ空中給油である。6月19日夕方、日本海上空で小松救難隊UH-60JがNVGを使用してMC-130Hと空中給油訓練を行った。参考：月刊航空ファン9,’17

＜チーク・ピース＞：厚く盛り上がったコーム。参考：GUN用語事典

＜智異山＞：PC704（駆潜艇）を参照。

＜チーショウ＞：557（フリゲート）を参照。

＜チーズカッター＞：EC-130H（電子戦機）を参照。

＜チーズグレータ＞：護衛艦の主機排ガス管の内筒温度を下げるための装置で、排ガスと冷却空気を混合し、赤外線放射を抑制する。参考：艦船メカニズム図鑑

＜チーズ・ボード＞：96L6E（レーダー）を参照。

＜チータ＞：SA315B海外シリーズ（ヘリ）を参照。

＜チータ戦闘機シリーズ＞：南アフリカ空軍戦闘機Cheetah。アパルトヘイトで武器供与を受けられなくなったため、ミラージュ�Vを独自改造したものである。1986年に生産開始された。JAS39グリペンの配備に伴い、2008年に全機退役した。参考：月刊JWings12,’03、3,’11

　＜チータＣ＞：エアインテイク後方上部にカナードを持ち、主翼前縁にはドッグツースが付いた。電子機器はイスラエルと共同で改修を行っている。全長15.65m（機首プローブ含む）、全幅8.22m、全高4.55m、最大離陸重量14.4トン。エンジンはスネクマ・アター9C（推力60.8kN）単発で、最大速度1262ノット。参考：月刊JWings12,’06

　＜チータＥＺ＞：単座戦闘機型。全長16m、全幅8.22m、全高4.25m、自重7.34トン。エンジンはスネクマAtar9K-50（推力５トン、A/B使用時7.2トン）１基で、最大速度マッハ1.8｡参考：月刊JWings12,’03

　＜チータＤＺ＞：複座の全天候戦闘爆撃機型。参考：月刊JWings12,’03

　＜チータＤ２＞：DZのエンジンをクリモフSMR95に換えたもの。南アフリカではグリペンの採用が決まったので、主に輸出用に提案されている。参考：月刊JWings1,’01

＜チータ・ファミリー＞

　＜チータＲＺ＞：単座の偵察機型。参考：月刊JWings12,’03

＜チータ海外シリーズ＞

　＜チータ（エクアドル空軍）＞：エクアドル空軍戦闘機。ミラージュF1の後継として採用することになり、南アフリカ空軍を2008年に退役して保管状態にあったチータC/D戦闘機14機（10機のチータＣと２機のチータＤ？）を2010年に4340万ドルでリースした。また、５年間の訓練整備契約を3500万ドルで結んでいる。リースにあたってイスラエルで近代化改修を加えており、精密誘導兵器の運用能力を持つ。参考：月刊JWings11,’16、3,’11

＜チータ装甲車＞：フォース・プロテクション社が開発した４×４輪装甲車。キャビンはモノコック式で、車輪下でTNT爆薬13kg、車体下部で6.5kg、半径2m以内で23kgの爆発に耐えられる。7.62mm弾に全周で抗堪できる他、追加装甲を施せば12.7mm徹甲弾にも対抗可能。戦闘重量7.3トン。エンジンはカミンズ社製ディーゼル（275または300馬力）で、最大速度75km、航続距離800km。乗員６名で、更に２席を増設可能。オプションでNBC防護装置を付けられる。参考：月刊軍事研究9,’07

＜チータ地対空ミサイル＞：デネル・ダイナミクス社が開発した短距離地対空ミサイル。誘導はレーダー式、信管は近接式。最大速度マッハ３、最大交戦距離6km。VLSで運用する。参考：月刊軍事研究12,’16

＜チータル＞：SA315B海外シリーズ（ヘリ）を参照。

＜チーナン＞：105（駆逐艦）を参照。

＜チーフ＞：MCM-14（掃海艦）を参照。

＜チーフ・インダクション・セレモニー＞：CICと略す。アメリカ空軍の上級曹長（チーフ・マスター・サージャント）昇任式のことである。参考：朝雲

＜チーフテン＞：シンガポール海軍A12型潜水艦４番艦Chieftain。元はスウェーデン海軍ショーオルメン級潜水艦ショーフンデンで、2001年に再就役した。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜チーフテン・シリーズ＞：イギリス陸軍主力戦車Chieftain。T-34/85の後継として出現するであろう強力なソ連戦車に対抗できる、センチュリオンとコンカラー重戦車を合わせた性格の戦車（中型砲戦車No.2）として、1951年にイギリス陸軍参謀本部が使用計画書を策定した。計画名はFV4201で、1954年にはIS-3を撃破できる半自動閉鎖方式の120mm砲とホルストマン懸架装置を装備する強力な装甲を持つ戦車という計画が策定され、1956年にレイランドモーターズ社が車体、ヴィッカーズ社が砲塔・兵装を担当することとなり、チーフテンという名称が決定。1959年9月に原型初号車が完成、1962年にテストを完了し、1963年5月から量産開始され、1967年には西ドイツ駐留ライン駐屯部隊に配備された。イギリスに900両強が配備された他、イギリス以外にもイラン（Mk3/3(P)と5/5(P)を707両と回収車73両）、クウェート（143両。165両？）、オマーン（27両）で採用された。イラン・イラク戦争でイラクに鹵獲されたものが、イラク戦争で破壊されている。参考：ウォーマシン・レポート11、月刊戦車マガジン10,’78、世界AFV年鑑2002-2003、月刊PANZER11,’04

　＜チーフテンＭｋ．１＞：前量産型。車体は前部が鋳造製、後部・上下面が均質圧延鋼板の溶接製で、最大装甲厚120mm。操縦席は車体前部中央にあり、車高を抑えるためリクライニングシート式となっていて、仰向けに寝るように座席を倒し、ハッチ後方の潜望鏡を見ながら操縦する。操縦手用ハッチはスライド式で、右に開く。ハッチ後部に操縦手用広角ペリスコープAFV No.36Mk.1が取り付けられていて、夜間操縦用アクティブ式赤外線ペリスコープへの換装も可能。車体底面は地雷対策としてＶ字型をしており、側面も外側に開いている。車体側面には大型の４分割装甲スカートが装着され、その上に雑具箱がある。車体後部が機関室で、レイランド製L60Mk.4A垂直対向６気筒２サイクル水冷ディーゼルエンジン（排気量19000cc、585馬力）、発電用コベントリー・クライマックスH30型エンジン（37馬力）、メリット・ウィルソン式TN12操向変速機を収容する。TN12は多旋回三重差動操向機と遊星歯車式パワーシフト・トランスミッションを組み合わせており、前進６速・後進２速（３速？）、路上平均速度40km、航続距離400km。砲が俯角を取った時に機関室とぶつからないよう、車体後部上面にはゴムパッドが取り付けられている。車体後面中央には排気システムがあり、両側から２本の太い排気パイプが突き出している。また、右上部からは補助エンジンの排気パイプも出ている。排気システム中央にガントラベルロック、左に車外電話ボックス、右に予備履帯ラックが付く。下部転輪は片側６個で、ボギーに２個１組で接続されており、それぞれホルストマン式サスペンションの水平コイルスプリング３個で支える。第１・第６転輪にはショック・アブソーバーが付く。起動輪は後部、誘導輪は前部にあり、上部転輪３個を持つ。履帯はシングル・ドライピン式で、片側96枚、当初はゴムパッドが付いていなかったが、試験走行でアスファルトを破壊しまくったために走行区域制限が加えられてしまい、後にゴムパッド装着可能履帯を開発した。砲塔も鋳造の前半部と均質圧延鋼板溶接の後半部の組み合わせで、右に砲手と車長、左に装填手が座る。装填手用ハッチには全周旋回式のAFV No.30Mk.1ペリスコープが用意されており、装填手側後方の砲塔バスルには無線機と弾丸が収容される。車長用キューポラはセンチュリオン後期型と同じものである。砲塔左側面には白色光／赤外線投光器No.2Mk.3（直径483mm、照射距離は赤外線で1000m以上、白色光で1500m以上）の装甲ボックスがあり、砲塔後部にはNBC防護装置と換気装置が搭載されている。車長用キューポラは照準潜望鏡付きのNo.15というタイプ。車長用にL1A1、砲手用にL3A1赤外線照準器を搭載し、夜間交戦距離は1000mを超える。主砲は安定装置付の55口径120mmライフル砲L11A2で、分離装薬式のAPDS及びHESH、白燐弾を計53発（弾丸は操縦室横、砲尾下方床上、砲塔後部。装薬は砲塔リングより下の水入り容器）搭載する。発射速度は毎分８発。同軸機銃は主砲の左斜め上に取り付けられた7.62mm機銃L8A1で、主砲の真左にあるのは測距用の12.7mm機銃L21A1である。7.62mm機銃弾は200発入りケース30個に収容される。また、乗員自衛用にL2A3スターリング短機関銃４丁、信号拳銃、手榴弾を搭載する。砲塔前面左右に６連装発煙弾発射機を装備。照準は砲手が行い、車長が補助FCSを使用して修正、測距銃を数発発射して最終的な修正を完了し、主砲を発射する。ドーザーブレードの装着が可能で、操縦手が電気駆動の油圧装置（前部フェンダー上に配置）により操作する。1963年（1965年？）から40両が引き渡され、全て訓練に回された。大部分が後にMk.1/1やMk.1/2に改良された。参考：ウォーマシン・レポート11、世界AFV年鑑2002-2003、月刊戦車マガジン10,’78、月刊軍事研究8,’01、月刊PANZER5,’05

　＜チーフテンＭｋ．１／１＞：Mk.1にMk.2の自動化機構をフィードバックしたもの。訓練に使用された。参考：月刊戦車マガジン10,’78

　＜チーフテンＭｋ．１／２＞：Mk.1/1に改良型砲塔を搭載したもの。キューポラを換装して車長用機銃を搭載し、赤外線ヘットライトを追加、発煙弾発射機や排気システムに改良を加えた。訓練に使用された。参考：ウォーマシン・レポート11、月刊戦車マガジン10,’78

　＜チーフテンＭｋ．１／３＞：エンジンを換装したもので、訓練に使用された。参考：ウォーマシン・レポート11

　＜チーフテンＭｋ．１／４＞：測距銃などを改良したもの。訓練に使用された。参考：ウォーマシン・レポート11

　＜チーフテンＭｋ．２＞：最初の量産型で、1966年11月から配備された。エンジンを650馬力のL60Mk.5に換装しており、キューポラは９個のAFV No.40Mk.2ペリスコープ、１個のAFV No.37Mk.4照準ペリスコープ、１枚式ハッチカバー、L37A1機銃、小型赤外線サーチライト装備のNo.15に換えられた。砲塔右にはジェリカンラックが設けられ、２個のジェリカンを搭載できる。参考：ウォーマシン・レポート11、月刊PANZER5,’05、月刊戦車マガジン10,’78

　＜チーフテンＭｋ．３＞：Mk.2の改良型で、1969年から配備された。エンジンを信頼性向上型のL60Mk.6A（650馬力）に換装、ドライ・エア・クリーナーを追加し、補助発電機を改良、車長用キューポラをNo.15Mk.2としてL37A1機銃を装備、赤外線照射装置を追加し、砲塔右のジェリカンラックの代わりに雑具箱を装着、車内機器を改良したもの。砲塔には乗員用の取っ手が付き、新型の12:1レシオ駐車ブレーキ装置を装備、上部転輪や軸受け、履帯展張機には注油設備を装着した。参考：ウォーマシン・レポート11、月刊戦車マガジン10,’78

　＜チーフテンＭｋ．３／Ｇ＞：Mk.3の砲塔にエンジン吸気機構を追加したもの。参考：月刊戦車マガジン10,’78、ウォーマシン・レポート11

　＜チーフテンＭｋ．３／２＞：Mk.3/Gの改良型で、車長用メインエンジン操作スイッチ及び車長用主砲発射スイッチを追加、レーザー測距機を搭載したもの。参考：月刊戦車マガジン10,’78、ウォーマシン・レポート11

　＜チーフテンＭｋ．３Ｓ＞：Mk.3/Gの改良型で、車長用メインエンジン操作スイッチと車長用主砲発射スイッチ、砲手用射撃スイッチ付き発射レバーを装備、HESH弾抜き取り用アンカーブロックを搭載したもの。砲塔後面補助エンジンにエアフィルターが付いたため、収容部の形状が変更されたのが以前のタイプとの判別点である。参考：月刊戦車マガジン10,’78、ウォーマシン・レポート11

　＜チーフテンＭｋ．３／３＞：Mk.3Sの改良型で、エンジンをL60Mk.7A（720馬力）に換装し、サスペンションを改良、レーザー測距機TLSを導入したタイプで、測距銃も射程延伸型を装備している。昼間視野用照準マークはレーザー測距機対応のNo.59に変更された。NBC防護装置はNo.6Mk.2センサー連動式となり、装置を収容する砲塔後面の装甲ボックスが大型化している。参考：月刊PANZER5,’05、月刊戦車マガジン10,’78、ウォーマシン・レポート11

　＜チーフテンＭｋ．４＞：燃料搭載量を増加させた試作型で、２両のみ製作された。参考：ウォーマシン・レポート11、月刊戦車マガジン10,’78

　＜チーフテンＭｋ．５＞：Mk.3/3の改良型で、後期基本型である。エンジンをL60Mk.8A（750馬力）に換装してギアボックスと排気装置を改良（排気管が真下向きから斜め後方向きになった）し、長射程測距銃の採用に伴って改良型No.43砲手用照準眼鏡と新型車長用望遠視察鏡、Mo.37Mk4車長用視察装置を搭載したもの。発電機用エアフィルターが追加され、バッテリーに与熱・保温装置が付加され、発射薬ケースも新型に換えられた。赤外線暗視装置は安定装置付になり、収容ケースも改良されている。砲口上部に砲口照合機を装備しており、主砲用トラベリングロックを改良し、APDS弾の携行数は増加（総弾薬搭載数が64発に増えた）、測距銃の弾薬携行数は半分に減少した。車長用キューポラも変更され、車長用機銃は仰角が90度まで取れるようになった。No.11FCSは消耗次第No.14FCSに変更される。全長10.795m（砲前方時）、9.87m（砲後方時）、車体長7.518m、全幅3.504m（スカートあり）、3.327m（スカート無し）、全高2.82m（キューポラまで）、2.895m（機銃まで）、車両重量53.5トン、戦闘重量55.0トン。エンジンはレイランドL60No.4Mk.8垂直対向６気筒水冷多燃料ディーゼル（19000cc、750馬力）、トランスミッションはSCG社製メリット・ウィルソンTN12遊星歯車式（前進６段・後進２段）、操向装置は多旋回方式三重作動式、最大速度は路上48km、不整地32km、燃料搭載量950リットル、航続距離は路上400-500km、不整地200-300km、燃費は１リットルで路上530m、不整地320m。APUとしてH30No.4Mk.10A水平対向３気筒水冷多燃料ディーゼル（23馬力）を装備する。主砲は120mm戦車砲L11A3/A5（64発）、同軸機銃は7.62mm機銃L8A1、測距銃は12.7mm機銃L21A1、対空機銃は7.62mm機銃L37A1で、7.62mm弾6800発と12.7mm弾582発を搭載する。自衛用として４連装発煙弾発射機２基を装備。装甲厚は車体前面80-120mm、側面80mm、防楯200mm、砲塔前面150mm、側面130mm、後面110mm。サスペンションは改良ホルストマン式、履帯はドライピン式で、履帯幅609.6mm、履帯ピッチ157mm、片側96枚で総重量4.719トン。乗員４名。参考：ウォーマシンレポート11、月刊戦車マガジン10,’78

　＜チーフテンＭｋ．６＞：Mk.2をMk.5仕様に改良したもの。参考：ウォーマシン・レポート11

　＜チーフテンＭｋ．７＞：Mk.3とMk.3/SをMk.5仕様に改良したもの。参考：ウォーマシン・レポート11

　＜チーフテンＭｋ．８＞：Mk.3/3をMk.5仕様に改良したもの。参考：ウォーマシン・レポート11

　＜チーフテンＭｋ．９＞：Mk.6に12-12Pデジタルコンピュータ、環境センサーなどを統合したマルコーニ社製IFCSを搭載したもの。照準装置も改良された。参考：ウォーマシン・レポート11、月刊PANZER5,’05

　＜チーフテンＭｋ．１０＞：Mk.7をMk.9仕様に改良したもの。参考：ウォーマシン・レポート11

　＜チーフテンＭｋ．１１＞：Mk.8をMk.9仕様に改良したもの。参考：ウォーマシン・レポート11

　＜チーフテンＭｋ．１２＞：チーフテンMk.5をMk.9仕様に改良したもの。参考：ウォーマシン・レポート11、月刊PANZER5,’05、世界AFV年鑑2002-2003

　＜チーフテンＭｋ．１３＞：チャレンジャー１の不足をカバーするため、Mk.10の砲塔前半にスティルブリュー中空装甲を被せ、チャレンジャー1Mk2と同じTOGS射撃統制装置を搭載し、砲塔左の投光器を外して熱線暗視装置を装備、NBC防護装置をNo.11に換装したもの。参考：ウォーマシン・レポート11

　＜チーフテンＭｋ．１４＞：Mk.11にMk.13と同じ改良を施したもの。参考：ウォーマシン・レポート11

　＜チーフテンＭｋ．１５＞：Mk.12にMk.13と同じ改良を施したもの。1980年代末期に改修された。参考：ウォーマシン・レポート11、世界AFV年鑑2002-2003、月刊PANZER1,’90、1,’03

＜チーフテン・ファミリー＞：

　＜チーフテンＡＲＲＶ＞：チーフテンARVにパワーパック交換用油圧クレーンを搭載し、整備機能を付加したもの。参考：世界AFV年鑑2002-2003

　＜チーフテンＡＲＶ＞：装甲回収車型、FV4204。チーフテンMk.3やMk.5の車体に全長122m・太さ28mmと全長260m・太さ11mmのケーブルを持つ２つのウインチと、車体固定用油圧アンカー（車体前部に装備）などを装備しており、油圧アンカーで車体を固定すると最大牽引力90トンを誇る。乗員４名、重量56トン。ドーザーやクレーンは装備しておらず、エンジン交換を行う時にはFV432系のARVやチーフテンARRVを呼ぶ必要がある。参考：世界AFV年鑑2002-2003、月刊戦車マガジン10,’78

　＜チーフテンＡＶＬＢ＞：戦車橋搭載型、FV4205。Mk.2やMk.5がベースで、車体上に全長24.4m・幅4mのNo.8橋体または全長13.4mのNo.9橋体を搭載する。前者は５分で架橋でき、10分で撤収できる。参考：世界AFV年鑑2002-2003、月刊戦車マガジン10,’78

　＜チーフテンＡＶＲＥ＞：戦闘工兵車型。砲塔を外して独自の上部構造物を設け、工兵用機材（粗朶束など）を搭載する籠型フレームを装着、10トン牽引ウインチ、アトラス油圧クレーンを備える。他に車体幅マインプラウ、ジャイアントヴァイパー導爆索、クラス60アルミ架設道板、ドーザーブレードなどを装備する。ユーゴ紛争で派遣された際には爆発性反応装甲をスカート前−中央部に取り付けていた。参考：世界AFV年鑑2002-2003、ウォーマシン・レポートNo.26

＜チーフテン海外シリーズ＞

　＜ＦＶ４０３０／１＞：FV4030/1を参照。

　＜ＦＶ４０３０／２シール・イラン１＞：FV4030/2を参照。

＜ＦＶ４０３０／３シール・イラン２＞：FV4030/3を参照。

　＜チーフテン９００＞：チーフテンMk.5にロールスロイス・コンダー・エンジン（900馬力）を搭載し、チョーバムアーマーを装着したもの。チーフテン使用国に売り込みが行われたが、どこも採用せず。参考：月刊PANZER12,’03

　＜チーフテンＭｋ．３／３（Ｐ）＞：イラン陸軍戦車。Mk.3/3の改修型で、Ｐはペルシャの頭文字である。参考：ウォーマシン・レポート11

　＜チーフテンＭｋ．５／５（Ｋ）＞：クウェート陸軍戦車。Mk.5/5の改修型で、パッシブ暗視装置を搭載して砲塔左のサーチライトを外し、ヘッドライトを通常灯左右1基ずつに減らしている。車体前部上面の渡渉用スクリーン展張レールは廃止された。143両が輸出された。参考：ウォーマシン・レポート11

　＜チーフテンＭｋ．５／５（Ｐ）＞：FV4030/1を参照。

　＜ハリド＞：カリドかも。FV4030/2がイラン革命でキャンセルされたため、これを改良して輸出市場に回したものである。パワーパックはチャレンジャー１と同じロールスロイス社製コンダー12V1200直噴式４サイクル60度Ｖ型12気筒ディーゼル（1200馬力）とデビット・ブラウン・ギア・インダストリーズ社製TN37（前進４速・後進３速）の組み合わせに変更され、車体後部がほぼチャレンジャー１と同じ形状になった。スターターは油気圧式と電動式を１基ずつ搭載する。サスペンションも改良され、トラベル長が増した。FCSはマルコーニ社製IFCS、バー・アンド・ストラウド社製レーザー測距機、ピルキントンPE社製No.84コンドル車長用昼夜間照準装置（車長用No.15キューポラに装備）を組み合わせている。また、操縦手用にピルキントンPE社製バッジャー・パッシブ・ペリスコープを採用した。白色光／赤外線投光器は外されて雑具箱に交換された。車体長8.39m、全幅3.518m、全高3.012m、全備重量58トン。1979年末にヨルダン陸軍で採用され、1981年から278両（274両？）が輸出された。参考：ウォーマシン・レポート11、世界AFV年鑑2002-2003

＜チーム６０＞：スウェーデン空軍のアクロバットチーム。ユーロ危機による軍事予算削減の影響を受け、実質的に活動停止状態となっている。参考：月刊航空情報8,’12

＜チーム・イスクラ＞：ポーランド空軍アクロバットチームで、正確にはBialo Czerwone Iskry（白と赤の閃光）。1969年に創設され、TS-11イスクラの７機編隊でアクロバットを行う。参考：月刊JWings12,’10

＜チーム・サムライ‘０４＞：アジア初のPSI海上阻止訓練で、2004年10月26日に日本主催で実施された。海上保安庁特殊部隊SSTも参加している。参考：月刊世界の艦船3,’05、月刊軍事研究12,’14、朝雲

＜チーム・スピリット＞：1976年から年１回行われていた米韓合同演習で、アメリカ軍が本土から増援部隊を派遣するというシナリオに基づいて例年2-3月（春の端境期で、北朝鮮の食料が不足気味になる頃）に実施された。1976年は6月10日から11日間の日程で、韓国軍、在韓米軍、沖縄の第３海兵師団第９海兵両用戦旅団、岩国の第１海兵航空団が参加した。1978年に参加人数が10万名を超え、1980年からは期間が50日を超えている。初めてランスの発射訓練が行われ、軍事境界線から20km南の地点で核弾頭用模擬弾を使用したといわれる。1983年は2月1日から4月16日まで行われ、防御作戦だけでなく反撃侵攻作戦も行うようになり、兵員43000名、２個空母機動部隊を含む艦艇50隻強が参加した。1980年代後半からは両軍合わせて20万名規模となっており、北朝鮮では1983年と1993年の２回、これに合わせて準戦時体制に入っている。1992年に北朝鮮核開発疑惑による緊張を緩和するため中止されたが、1991年の南北基本合意書に反して北朝鮮が従来通りの憲法を踏襲、韓国国内では大規模な北朝鮮スパイ組織が摘発されたため、1993年は12万名規模で再開実施された。1994年以降は政治判断及び費用面の問題、代替演習の存在（RSOI、ウルチフォーカスレンズ、フォールイーグル、鴨緑江）から中断されたままである。参考：月刊軍事研究4,’07、7,’95、10,’10、月刊JWings9,’00、月刊丸12,’90、4,’99、月刊PANZER5,’83

＜チーム・タンゴ＞：アメリカが対テロ戦争に備えるために編成した対テロ戦闘技術任務部隊のこと。2001年9月11日の同時多発テロ直後に技術開発第１段階が開始され、2002年5月からは第２段階に入った。参考：月刊軍事研究3,’02

＜チーム・パンサー＞：アメリカ軍の地雷原処理用UGV。M1A1の砲塔を外し、車体前方にマインローラーを配置、無線遠隔操縦／半自律制御で地雷を処理する。ボスニアでフィールド・テストを行っている。参考：月刊軍事研究1,’03

＜チームメイト＞：AN/TRQ-32（COMINT器材）を参照。

＜チーヤン＞：930（駆逐艦）を参照。

＜チウチァン＞：516（フリゲート）を参照。

＜チェアー・バック・レーダー＞：9M38-M2を参照。

＜チェイサー＞：D32（護衛空母）を参照。

＜チェイサー＞：試験機と共に飛行して飛行テストをサポートする航空機のこと。試験機の監視、計器読み合わせ、管制官との交信、安全管理上の助言などを行う。参考：月刊JWings10,’16

＜チェイス＞：APD-54（高速輸送艦）またはDE-158（護衛駆逐艦）を参照。

＜チェイス機＞：他の航空機と一緒に飛行しつつ監視やデータ収集を行う航空機のこと。参考：月刊JWings9,’15

＜チェイス社＞：アメリカの航空機会社。1943年、マイクル・ストルーコフが軍用グライダー専門企業として設立し、社長兼主任設計者に就任した。設計機には頭文字のMSで始まる社内設計番号を付けている。XCG-14/MS-1、XCG-18/MS-7、XCG-20/MS-3を設計したが太平洋戦争と空挺グライダーの時代が終わり、輸送機に切り替えたがYC-122は没になり、C-123は採用されたが量産できる工場が無く、造船王カイザーが株式の49%を取得してフォード社の工場で生産しようとしたものの契約に疑義が生じてフェアチャイルド社に生産権を取られ、全株式を入手したカイザーが1954年1月に会社を清算した。マイクル・ストルーコフは新たにストルーコフ社を設立している。参考：月刊JWings12,’22

＜チェインガン＞：チェイン駆動式を参照。

＜チェイン・ギャング＞：プレーン・キャプテンの通称。参考：月刊JWings1,’17

＜チェイン駆動式＞：単銃身で遊底１つを持ち、駆動機構部のチェインを外部動力で回転させて射撃する銃砲。チェインにはスライダが取り付けられ、スライダの回転を遊底の前後運動に変えて後座と復座を繰り返し行わせる。発射薬エネルギーを運動エネルギーに変えるメカニズムが不要で、構造を単純にでき信頼性も高い。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜チェイン式装填機＞：電気や油圧などで駆動するスプロケットにチェインがかみ合い、チェインが前進することにより装填トレイ上の弾薬を装填する方式の装填装置。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜チェイン・ショット＞：２つの弾丸をチェインやワイヤーで結んだもので、大砲から発射して帆船のマストをへし折る。16世紀頃から18世紀まで使用された。参考：GUN用語事典

＜チェイン・ホーム・レーダー＞：CHレーダーを参照。

＜チェイン・ホーム・ロー・レーダー＞：CHLレーダーを参照。

＜チェイン・ラマー＞：短い棒の連結で構成されているラマーで、使用時にはリンクがかみ合って１本の棒になり、非使用時にはほぐれて折り畳めるようになる。参考：月刊丸1,’07

＜チェヴァライン計画＞：A-3TK（SLBM）を参照。

＜チェーザレ・クニコフ＞：ロシア海軍ロプーチャ�T型揚陸艦Tsesar Kunikov。2022年3月24日、ウクライナ侵攻でウクライナのベルジャンスク港に停泊中、ウクライナ軍の攻撃を受けて損傷した。参考：月刊世界の艦船6,’22

＜チェカ＞：反革命・サボタージュ鎮圧非常委員会の略称。ロシア革命後に白軍などが起こしたテロやサボタージュに対応するため、反革命分子の摘発やサボタージュの鎮圧を行った組織で、当初は革命本拠地のスモルヌイ学院（ペトログラードにある）に出入りする人々の身辺調査を行っていたが、次第に全国組織に拡大され、他国諜報機関工作員にも対抗できるよう隊員を赤軍突撃隊から募集した。1920年代に治安が安定すると役目を終え、NKVDやGPUなどに分かれた。参考：グラフィックアクション39

＜チェ・ゲバラ＞：ゲバラを参照。

＜チェコ・インターナショナル・エア・フェスト＞：CIAFを参照。

＜チェコ空軍＞：2005年、JAS39C/D戦闘機のリースを開始。2009年3月1日からNATOバルト海空中警察活動に参加し、第２次大戦後初めて戦闘機（JAS39C戦闘機４機）を海外に派遣した。2019年、L-159T2練習機３機を配備。参考：月刊軍事研究11,’09、月刊航空ファン9,’19

　＜チェコ空軍（２０１５年）＞：現役兵力5800名。年間飛行時間は戦闘部隊120時間、輸送機部隊150時間。JAS39C戦闘機12機、JAS39D戦闘機12機、L-159軽攻撃機20機、L-159T軽攻撃機５機、C-295M輸送機４機、L-410輸送機６機、Yak-40輸送機２機、A319CJ要人輸送機２機、CL-601要人輸送機１機、L-39ZA練習機９機、Mi-24ハインドＤ攻撃ヘリ７機、Mi-35ハインドＥ攻撃ヘリ10機、Mi-17輸送ヘリ５機、Mi-8汎用ヘリ４機、Mi-171Sh汎用ヘリ16機、W3A軽ヘリ10機、9K35自走地対空ミサイル、RBS-70携帯地対空ミサイル、9K32携帯地対空ミサイル、AIM-9M/-120C-5空対空ミサイル、ペイブウェイ誘導爆弾シリーズを保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チェコ軍＞：2015年に国家防衛戦略を発表し、NATOが国家防衛の中心であるとした。同年に2030年までの長期防衛計画を立案し、現役兵力の27000名への増員、兵器の近代化、ロシア製兵器への依存度低下を決めている。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜チェコ軍（２０１５年）＞：現役兵力21700名（陸軍12200名、空軍5800名、特殊部隊・大統領護衛旅団・儀仗大隊・情報群・憲兵3700名）、準軍事組織3100名（国境警備隊3000名、国内保安軍100名）。アフガニスタンにレゾリュート・サポート作戦要員236名、UNAMAオブザーバー１名、アルメニア／アゼルバイジャンにOSCE要員１名、ボスニア・ヘルツェゴビナにEUFORアルテア作戦要員２名、OSCE要員１名、中央アフリカ共和国にMINUSCAオブザーバー２名、今後民主共和国にMONUSCOオブザーバー３名、エジプトにMFO要員15名、C-295M輸送機１機、マリにEUTM Mali要員38名、セルビアにKFOR要員11名、OSCE要員１名、UNMIKオブザーバー２名、シリア／イスラエルにUNDOF要員３名、ウクライナにOSCE要員18名を派遣している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チェコスロバキア＞：1939年にドイツとハンガリーにより分割併合され、1945年3月にソ連により解放された。戦後は親米政権となったが、1948年に２月事件が発生して共産党中心の人民政府が誕生し、1950年7月にチェコスロバキア社会主義共和国となった。1968年9月、プラハ事件が発生。参考：月刊PANZER5,’79

＜チェコスロバキア空軍＞：1918年10月29日が創設記念日で、この時は陸軍の１部門だった。1963年、MiG-21F-13戦闘機をライセンス生産。1978年、MiG-23戦闘機を導入。参考：月刊JWings10,’01、月刊エアコマンド8,’93、月刊航空ファン9,’18

＜チェコスロバキア空軍（１９７７年）＞：兵力46000名（うち徴兵15000名）、予備役50000名。Su-7戦闘機80機、MiG-17戦闘機36機、MiG-21戦闘機42機、MiG-15/MiG-21/L-29迎撃機25-機、MiG-21R偵察機36機、L-29偵察機36機、Il-14偵察機11機、An-24輸送機６機、Il-14輸送機42機、Tu-134輸送機１機、Mi-1/Mi-2ヘリ90機、Mi-4ヘリ130機、Mi-8ヘリ20機、Su-7B練習機６機、MiG-15練習機25機、MiG-21練習機43機、L-29練習機56機、SA-2/SA-3地対空ミサイルを装備する。参考：軍事力バランス78年版

＜チェコスロバキア空軍（１９８９年）＞：兵力51100名（うち徴兵18000名）、予備役45000名。航空軍２個航空師団４個戦闘連隊12個、防空師団３個地対空ミサイル連隊６個からなる。MiG-23BN/UM戦闘攻撃飛行連隊１個40機、MiG-21SMT/U戦闘攻撃飛行連隊１個20機、Su-25戦闘攻撃飛行連隊１個40機、Su-22戦闘攻撃飛行連隊１個32機、MiG-21/-21U戦闘飛行連隊５個200機、MiG-23MF戦闘飛行連隊１個45機、偵察飛行連隊１個（MiG-21RF偵察機16機、Su-22偵察機10機、L-29偵察機15機）、輸送飛行連隊２個（An-12輸送機２機、An-24輸送機16機、Il-14輸送機５機、Tu-134輸送機１機、L-410M輸送機30機）、Mi-24攻撃ヘリ連隊１個50機、Mi-8強襲輸送ヘリ連隊１個75機、Mi-2強襲輸送ヘリ連隊１個60機、L-29練習機、L-39練習機24機、Z-24練習機、Z-43連絡機、SA-2/-3地対空ミサイル250基を有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜チェコスロバキア軍＞

＜チェコスロバキア軍（１９８９年）＞：陸軍と空軍の他、軍に準ずる機関として内務省国境警備隊11000名７個旅団（BMP-1、OT-62、OT-64、対戦車兵器装備）、内務省国家保安軍団12500名、人民民兵12万名（OT-64、OT-65、迫撃砲、対戦車砲、高射砲装備）、民間防衛隊５個連隊7000名を擁する。また、ソ連中央軍集団司令部があり、ソ連陸軍１個軍団２個戦車師団２個・自動車化狙撃師団３個とソ連空軍戦闘攻撃飛行連隊１個・戦闘飛行連隊１個・偵察飛行隊１個が駐留している。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜チェコスロバキア侵攻（ソ連、１９６８年）＞：ダニューブ作戦を参照。

＜チェコスロバキア併合＞：ズデーデン地方併合後、ヒトラーはスロバキアとその東のルテニアの民族運動を煽って1939年3月14日にスロバキアを独立させてドイツの保護国とし、ルテニアはハンガリーが併合した。チェコスロバキアの首相は3月14日にベルリンに呼ばれ、１晩缶詰めにされて3月15日0400にチェコ併合協定に調印させられた。チェコは西のベーメン保護領及び東のメーレン保護領としてドイツに併合されている。参考：月刊軍事研究7,’04、歴史群像4,’17

＜チェコスロバキア陸軍＞：1945年10月、�W号戦車などで機甲部隊を再建した。1950年からソ連による軍事訓練が開始され、徴兵制による再軍備が実施された。兵力は23万名、軍団５個・師団15個を有し、戦時には30個師団への増員が可能だった。1952年、T-34/85戦車のライセンス生産を開始。1962年、OT-62装甲兵員輸送車、Vz53/59自走高射機関砲を採用。1963年、OT-64装甲兵員輸送車の量産を開始。1968年9月にプラハ事件が発生すると軍備の削減が進められた。1981年、DANA自走榴弾砲の配備を開始。参考：月刊PANZER5,’79、4,’04

＜チェコスロバキア陸軍（１９７９年）＞：兵員135000名（うち徴兵95000名）、予備役30万名。２個軍管区、５個自動車化狙撃師団、５個戦車師団、１個空挺連隊、３個重地対地戦術ミサイル旅団、２個対戦車連隊、２個砲兵旅団、２個高射旅団からなる。戦時には２個軍管区が１個機械化歩兵軍と１個戦車軍に改編される。主要装備はT-54/55戦車3400両、OT65/BRDM1/BRDM2装甲車680両、BMP-1/-2歩兵戦闘車200両、OT62/64/810装甲兵員輸送車2000両、82mm無反動砲110門、85mm対戦車砲125門、122mm榴弾砲600門、130mmカノン砲50門、152mm榴弾砲120門、AT-1/AT-3対戦車ミサイル110基、フロッグ40基、スカッド27基、ZSU-57-2自走対空砲200両、M53/59自走30mm連装対空機関砲、SA-3/-4/-6/-7地対空ミサイルなど。参考：軍事力バランス78年版、月刊PANZER5,’79

＜チェコスロバキア陸軍（１９８９年）＞：兵力148600名（うち徴兵100000名）、予備役25万名、予備役義務者29.5万名。西部軍管区、東部軍管区、スカッド旅団１個、空挺偵察旅団１個、工兵旅団（架橋）２個、工兵旅団（道路建設）２個を置き、西部軍管区は軍司令部２個と砲兵師団１個、東部軍管区は軍団司令部１個と戦車師団（訓練）２個からなる。西部軍管区の軍のうち１個は戦車師団１個、自動車化狙撃師団３個、砲兵旅団１個、スカッド旅団１個、工兵旅団１個、対戦車連隊１個、もう１個は戦車師団２個、自動車化狙撃師団２個、砲兵旅団１個、スカッド旅団１個、工兵旅団１個、対戦車連隊１個を隷下に置く。予備役部隊は動員師団５個で、西部軍管区に戦車師団１個と自動車化狙撃師団２個、東部軍管区に戦車師団２個を置いている。T-54/-55/-72戦車4585両、OT-65A偵察車280両、BRDM偵察車970両、BMP-1歩兵戦闘車1100両、BMP-2歩兵戦闘車50両、OT-62A/B/OT-64A/C/OT-810装甲兵員輸送車2500両、122mm砲M-1931/37を840門、122mm砲D-30/M-30、130mm砲M-46、152mm砲M-1937など牽引砲計1600門、2S1自走砲230門、DANA自走砲260門、2S7自走砲12門、RM-70多連装ロケット200基、M-51多連装ロケット120基など多連装ロケットランチャー500基、120mm迫撃砲60門、2S4自走迫撃砲12門、フロッグ７ミサイル36基、SS-21ミサイル８基、スカッド30基、AT-5対戦車ミサイル80基、AT-3/-4対戦車ミサイル460基、100mm対戦車砲M-53を250門、30mm高射機関砲M-53/-59、57mm高射機関砲S-60など高射砲575門、SA-7地対空ミサイル、SA-4/-6/-8/-9/-13地対空ミサイル210基を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜チェコ陸軍＞：2011年、T-72M4を30両だけ維持し、その費用は残る戦車の売却費で賄うと国防省が決定したが、議会は予算の関係から全戦車の退役を求めている。2018-20年、RBS70NG地対空ミサイル16セットを導入する予定。参考：月刊軍事研究2,’12、12,’17

　＜チェコ陸軍（２０１５年）＞：現役兵力12200名。情報監視偵察／電子戦連隊（偵察大隊１個、電子戦大隊１個）１個、第７機械化旅団（機甲大隊１個、機甲歩兵大隊２個、自動車化歩兵大隊１個）、第４即応旅団（機械化大隊２個、自動車化歩兵大隊１個、空挺大隊１個）、第13砲兵連隊（砲兵大隊２個）、工兵連隊（工兵大隊３個、EOD大隊１個）１個、CBRN連隊（２個CBRN大隊）１個、兵站連隊（兵站大隊２個、整備大隊１個）１個からなる。予備役部隊は地域防衛司令部14個、機甲中隊１個、歩兵中隊（歩兵小隊３個、戦闘支援小隊１個、兵站小隊１個）14個からなる。T-72M4CZ戦車30両、T-72戦車93両（保管中）、BMP-2歩兵戦闘車120両（＋保管中68両）、パンドゥル�U歩兵戦闘車102両、BMP-1歩兵戦闘車98両（保管中）、BPzV歩兵戦闘車34両（保管中）、OT-90装甲車17両（保管中）、OT-64装甲車５両（保管中）、ディンゴ２装甲車21両、155mm自走榴弾砲DANA48両（＋保管中38両以上）、120mm迫撃砲M-1982を40門（＋保管中42門）、120mm迫撃砲SPM-85を８門、9K113対戦車ミサイル、ARTHUR対地レーダー３基、VPV装甲回収車10両（＋保管中12両以上）、MT-55A戦車橋３両（＋保管中３両以上）、UOS-155地雷車両を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チェゴン＞：KF-5E（戦闘機）またはKF-5F（戦闘機）を参照。

＜チェサピーク＞：FFG-64（フリゲート）を参照。

＜チェジュ＞：958（フリゲート）を参照。

＜済州航空基地＞：韓国海軍の航空基地で、済州島にある。滑走路はランウェイ13/31。当初は格納庫はヘリ１機用のみ、エプロンはP-3C１機分というこぢんまりしたものだったが、2008年頃から拡張工事が始まり、P-3Cを1-2機収容できる格納庫、P-3Cを４機駐機させることができるエプロン、機体洗浄施設などを建設していて、第６戦団第613飛行大隊の分遣隊が常駐するようになった。2010年代前半には１個飛行隊が展開できるクラスの施設が完成するようである。参考：月刊軍事研究11,’11

＜済州島＞：韓国の島で、九州の西200kmにあり、観光地であると共に、韓国海軍済州航空基地が置かれている。ただ北朝鮮と向き合う最前線ではないので、島の中で行われる訓練は韓国陸軍のハルラ山行軍登山くらいである。1948年4月3日、韓国軍や警察が８万名ともいわれる島民を虐殺する４・３事件が発生した。1990年頃から西帰浦市の西に巨大な軍民共用港湾（アメリカ空母打撃群も入れる）を整備するという噂が流れはじめ、21世紀に入って着工、完成すればセジョンデワン型１隻、チュンムゴン・イースンシン型駆逐艦数隻、潜水艦数隻、揚陸艦6111ドクトからなる機動艦隊を配備する予定。ただ反対派の説得に失敗しているらしく、工事が進んでいない。2004-05年頃から日本海軍アルトゥル航空基地跡地を整備するか、大韓航空の飛行訓練場である静石飛行場を軍用化して捜索救難・輸送機部隊の拠点にする話が動き出しかけているようだ。黄海に出現する中国機に対するスクランブル機の不測の事態に備えてのことで、2007年には韓国空軍がアルトゥル航空基地跡地滑走路地区の土地を取得したが、戦闘機自体の配備計画を空軍が地元住民に隠しているという噂が立ってしまい、こちらも反対派の説得に難渋している。2008年頃から済州航空基地の拡張工事に着手した。参考：月刊軍事研究11,’11

＜済州島の騒乱＞：済州島は南北30km、東西70kmほどの島で、太平洋戦争時は日本軍が第17方面軍第58軍を置き、飛行場３ヶ所を３個師団１個独立旅団で防衛していた。火山島で水耕ができないため、太平洋戦争終結後も貧困が続き、過激な社会主義が横行、済州人民解放軍という武装集団500人と、シンパ1000人が結成された。1948年4月3日、独立のための総選挙に反発して済州人民解放軍が武装蜂起。日本軍が作り上げた坑道陣地を占領し、内部に埋めてあった日本軍の武器弾薬を掘り出した。警察が鎮圧に乗り出したが、民家に野営して反感を買ったり、所轄を守りすぎてゲリラを取り逃がしたりと不手際が続出、1948年8月の韓国独立後も鎮圧の兆しは見えなかった。そこで警察でなく軍を投入することにし、ゲリラの坑道陣地に避難していた一般住民をライフラインと食料完備の収容施設に退避させ、民衆とゲリラを分離して掃討作戦を行った。最後のゲリラが掃討されたのは1956年末である。参考：月刊軍事研究12,’09

＜チェスター＞：CA-27（重巡）を参照。

＜チェスター＞：イギリス海軍バーケンヘッド級軽巡洋艦Chester。1916年竣工。1921年に売却された。参考：近代巡洋艦史

＜チェスター・Ｔ・オブライエン＞：DE-421（護衛駆逐艦）を参照。

＜チェスター・ウィリアム・ニミッツ＞：ニミッツ（元帥）を参照。

＜チェスターフィールド＞：I28（駆逐艦）を参照。

＜チェスト＞：日本海軍用語で、被服収容箱のこと。参考：帝国陸海軍事典

＜チェタック＞：アルエート�V海外シリーズ（ヘリ）を参照。

＜チェチェン共和国＞：黒海とカスピ海に挟まれたコーカサス北部の一角、コーカサス山脈中部北側のカルムイク平原にある共和国で、広さは東西120km、南北150km、民族移動の激しい地域にあり、細かく分けると200以上の民族が居住している。1475年、トルコの侵入を度々受けたため、モスクワ大公国のイワン雷帝に支援を求めている。18世紀初め、コーカサス南部に進出したアラブ人からイスラム教が伝えられた。1760年頃からロシアが南下政策をとってコーカサス北部に駐留を行うようになり、1785年から本格的な戦闘に入った。1813年にロシアがコーカサスを制圧するが、チェチェンゲリラの駆逐に1860年代までかかった。ロシアは古くからの慣習法を尊重するとしたため、以降は穏健な状態が続いた。1887年に石油が発見され、1893年より石油採掘を開始。1917年の10月革命ではボリシェビキ側で戦い、1921年にイングーシと共にソビエト山岳共和国として認めると約束されたが、1924年に自治州に格下げされた。そのためゲリラ戦が勃発し、1936年12月にチェチェン・イングーシ自治共和国となったが、名前が変わっただけで、ロシア語教育の義務付けなど文化的な支配が続いた。1942年10月、ドイツ軍が北コーカサスに侵入、マイコブ油田掘削装置を破壊するなどして１年足らずで撤退した。この時独立運動が再燃し、武装勢力が赤軍及び共産党員２万人を殺害した他、ドイツ軍は民族意識を利用してスパイを養成している。これを口実に1943年2月11日、チェチェン・イングーシ自治共和国が廃止され、1944年2月、ナチス・ドイツに対する協力容疑で30万人以上（46万人？）がシベリア（カザフスタンとキルギスタン）送りとなり、18万人が死亡した。1956年7月16日のスターリン批判でチェチェン人はイングーシ人と共に名誉を回復、翌年にチェチェン・イングーシ自治共和国が再建された。1980年代後半のペレストロイカで独立運動が再開され、1991年9月6日、モスクワクーデターの隙をついてソ連空軍少将のドゥダーエフと独立派民衆がチェチェン最高会議を占拠し、自治共和国政府を退陣させた。10月27日、大統領選挙でドゥダーエフ大統領を選出し、11月1日に独立宣言を行った。当時のチェチェン石油採取量は年間350万トンで、ロシア全体の採掘量の200分の１程度だったが、原油精製量が年間1600万トンあり、黒海への石油パイプラインも通っており、他の自治州に独立の動きが波及する恐れもあったことから、ロシアがチェチェンの独立を容認する筈も無く、1994年に第１次チェチェン紛争が勃発。1996年に一旦終結したが、穏健派のマスハドフ大統領と、アルカイダを後ろ盾にするバサーエフ司令官との対立が激化。1999年に第２次紛争が勃発、以降断続的な戦闘とロシアに対するテロが続いている。2000年5月、ロシア連邦プーチン大統領がチェチェンを連邦直轄とし、暫定政権にイスラム教指導者カディロフ氏を任命。マスハドフ大統領は徹底抗戦を唱えて地下に潜った。2001年9月11日の同時多発テロをきっかけにアメリカが打ち出した対テロ戦争をプーチン大統領が支持、チェチェンに対する容赦無い掃討作戦が行われ、一般市民の犠牲が増大。2003年9月27日、ポポフ首相の毒物による暗殺未遂事件が起きた。2004年5月9日、対ドイツ戦勝記念日の行事中にカディロフ大統領が爆殺され、バサーエフ司令官が犯行声明を出した。8月29日、親ロシア派でプーチン大統領が推すアル・アルハノフ内相が勝利。9月1日、北オセチア学校占拠事件が発生。参考：歴史群像10,’04、月刊軍事研究11,’04

＜チェチェン紛争＞：当時のロシア軍には即応師団が殆ど無く、動員の終わった部隊を逐次投入したため、苦戦を強いられた。参考：月刊軍事研究10,’10

　＜第１次チェチェン紛争＞：1991年11月1日、チェチェンが独立を宣言。11月7日、ロシア連邦共和国のエリツィン大統領はチェチェン・イングーシ自治共和国に非常事態を宣言した。しかし11月10日に連邦最高会議が大統領令を否決、非常事態は撤回され、1992年3月12日にチェチェンは共和国憲法を公布、5月には２ヶ月以内にロシア軍を撤収することでロシアと合意した。12月、ロシアとチェチェンとの主権区分交渉で、チェチェンを主権国家として認める文言が入っていなかったことから、チェチェンが交渉を打ち切っため、ロシアとの関係が険悪化し、更にチェチェン国内も穏健派と強硬派の２つに割れてしまった。ロシアはこれを利用して穏健派に武器や軍事顧問を送り込み、1994年からチェチェンを内戦状態に陥らせることに成功。ロシア軍も支援を開始し、1994年12月1日にSu-25がチェチェンの飛行場を爆撃、12月8日にチェチェンへの軍事介入を命じるロシア大統領令第2166号が出て第１次チェチェン紛争が開始された。12月11日、ロシア陸軍と内務省軍合わせて４万名がチェチェンに侵攻。チェチェン軍を12000名程度と見積もっていたが、実際には３万名以上がおり、更に義勇兵が次々と参入したため、１日で前進できなくなった。そこでロシア軍は最精鋭のモスクワ軍管区タマン親衛戦車師団、第４親衛戦車師団、第106ツーラ空挺師団を投入。12月22日から首都グロズヌイに爆撃を行い、12月25日にはチェチェン国土の80%で電力とガスの供給ができなくなった。12月30日、首都グロズヌイに達したロシア軍は大晦日に３方向から攻撃をかけると共に空挺部隊も投入して首都制圧を図ったが、各個撃破されて壊滅した。1995年1月初め、第131自動車化狙撃旅団が車両120両のうち102両を破壊または鹵獲されて壊滅。ロシア軍は１ヶ月で装甲車両200両以上を失った。1月17日、ロシア軍がチェチェン大統領官邸を占領。2月22日ごろまでにチェチェン軍はグロズヌイから撤退。3月8日、ロシア軍はグロズヌイの完全占領を発表。しかし南部の山岳地帯で戦闘が続き、市民を巻き込んだ苛烈なゲリラ掃討戦となった。また、ロシア軍前線兵士の士気も低下し、チェチェン市民に対する略奪や暴行が横行するようになった。4月6日、チェチェン軍強硬派のバサーエフ率いる決死隊がロシア共和国ブジョンノスク市の病院を占領し、1000人以上の人質を取って立て籠もり、ロシア側を和平会談のテーブルにつかせた。4月8-12日、チェチェンのサマーシキ村がロシア軍による砲撃を受け、数百名の市民が死亡。4月21日、チェチェンのドゥダエフ大統領がロシア下院議員と和平問題について衛星電話で会話していたところ、下院議員が話を長引かせている間に電波を逆探知され、攻撃ヘリによるパッシブレーダー誘導250kg爆弾の攻撃を受けて大統領は死亡した。ヤンダルビエフ臨時大統領は5月27日にモスクワを訪問、捕虜交換などに合意。1996年8月31日、ハサブユルト合意が締結され、独立問題を2001年12月31日まで棚上げとし、停戦となった。ロシア軍の損害は戦死3800名、負傷18000名。チェチェンの死者は10万人。ロシア軍はガス弾まで使用したといわれる。参考：歴史群像10,’04、月刊丸8,’98、月刊軍事研究5,’04、月刊JWings3,’00

＜第２次チェチェン紛争＞：1997年1月27日、チェチェンで大統領選挙が行われ、穏健派のマスハードフ参謀総長が選出されたが、各地の強硬派はこれに反発し、イスラム義勇兵との結び付きを深め、1998年5月頃からチェチェン国内の治安が悪化。これをみたロシアは、メディアを通じてロシア国内に反チェチェン機運を高め、チェチェン侵攻への土台作りを行った。紛争の直接の原因は1999年8月7日にバサーエフ隷下のチェチェン武装勢力がダゲスタンに侵攻したこととされているが、ダゲスタンとロシアが最初に戦闘を始め、チェチェン武装勢力がダゲスタンを救援に行くとロシアとダゲスタンが組んで反撃に出てきたという。ロシア軍は8月18日から本格的な反撃を開始し、8月24日にダゲスタンの村を解放。8月31日から9月16日、モスクワ市内やロストフ近郊、ダゲスタンの集合住宅に対して爆弾テロが行われ、約300名の死者が出た。犯行声明は出なかったが、ロシア内務省はチェチェン人過激派によるものと断定し、ロシア世論を反チェチェンで固めることに成功した。9月23日からは無差別爆撃を繰り返し、9月30日からロシア軍地上部隊がチェチェン国内に侵攻、燃料気化爆弾を含む最新兵器を投入し、10月21日にはロシア軍の爆撃がイスラム寺院、産院、市場を直撃して多数の死傷者が出た。2000年2月、ロシア軍はグロズヌイを制圧したと発表、チェチェン軍は首都から撤退した。2002年7月、チェチェン南部で再び大規模な戦闘が開始された。8月19日、ロシア空軍Mi-26ヘリが撃墜され、127名が戦死した。2003年3月23日、マスハードフ政権を否定する新憲法が制定され、10月5日には大統領選挙が行われて穏健派のカドィロフ大統領が誕生したが、両方ともロシアによる得票操作が行われている。2004年5月9日、カドィロフ大統領が爆弾テロで殺害された。今でも駐留ロシア軍とゲリラとの戦闘が散発的に続いている。第１次・２次を通しての死者は17万人（チェチェン人口は100万人）といわれる。捕虜となったチェチェン軍兵士は激烈な拷問を受けた。更に占領後のチェチェンでは、戦闘実績を捏造するためにロシア軍兵士が銃を乱射し、爆薬を適当に爆発させているらしい。もちろん民間人死傷者も出ているが、これらはロシア側のメディア統制により報道されておらず、アメリカも同時多発テロ後のテロとの戦いでロシアの協力を得るために批判を行わず、世界的に黙殺状態である。参考：歴史群像10,’04、月刊軍事研究5,’04、月刊JWings6,’19

＜チェッカーテイルズ＞：VAH-11（重攻撃飛行隊）またはRVAH-11（偵察攻撃飛行隊）を参照。

＜チェッカーボーズ＞：VMF-312（海兵戦闘飛行隊）またはVMFA-312（海兵戦闘攻撃飛行隊）またはVMF(AW)-312（海兵全天候戦闘飛行隊）を参照。

＜チェッカリング＞：木製銃床のグリップに刻む、滑り止めの網目模様のこと。参考：GUN用語事典

＜チェック・シックス＞：Check six。航空機の死角であり、攻撃を受けやすい６時方向（真後ろ）を警戒すること。参考：ラバウル航空戦、月刊JWings11,’15

＜チェック・フィクスチャ＞：自衛隊の機器。日本エアロスペース製。参考：月刊軍事研究12,’18

＜チェックメイツ＞：VFA-211（戦闘攻撃飛行隊）を参照。

＜チェックメイト＞：スホーイが開発しているステルス単発戦闘機Checkmate。MAKS2021で公開された際、コクピット後方に青字で75と書いてあったのでSu-75と通称されることもあるが、メーカーではチェックメイトとしか呼んでいない。設計は実用機としてロシア初のデジタル設計で、Su-57の成果も取り入れて開発期間を大幅に短縮した。オープン・アーキテクチャー化により設計変更が容易で、複座化や無人機化も可能らしい。胴体は菱形断面で、尾部のみエンジンに合わせた円形をしている。機首下面に受け口型のエアインテイクを持つ。風防とキャノピーの境目に支柱がある。計器板はグラスコクピットで、タッチスクリーンとHUDを装備し、HMDは使わない。主翼は中翼配置のクリップド・デルタ翼。尾翼はＶ字の全遊動式ラダーベーターで、YF-23と同様にステルス性重視とみられる。排気ノズル後縁は鋸歯状にした。センサーはAESA式レーダー、IRST、ウラル光学機械工場UOMZ製KOEPS-75電子光学照準装置（エアインテイク右）などで、人工知能がパイロットを補佐する。胴体下面中央と左右にウェポンベイがあり、R-74/R-77M空対空ミサイル、Kh-38MLE空対地ミサイル、Kh-58UShKE対レーダーミサイル、Kh-59MK空対艦ミサイル、グロム誘導爆弾などを計５発搭載できる。後方支援システムとしてマトレシュカ兵站管理システムを開発しており、運用中の機体の状態をリアルタイムに収集して最適なメンテナンスが行える。全長15m、全幅10m、最大離陸重量26トン。エンジンはターボファン（推力17トン）単発、超音速巡航可能、最大速度マッハ1.8、航続距離2900km（機内燃料のみ）。最大ペイロード7.4トン。乗員１名。2023年に初飛行する予定。飛行時間あたりのコストはF-35の6-7分の１で済み、オープン・アーキテクチャー化により外国製武装にも対応できるとして、輸出も狙っている。参考：月刊JWings10,’21、2,’22、朝雲

＜チェペック機械工場＞：ソ連の核関連施設で、化学・冶金関連の工場である。1951年にグラゾフに創設された。参考：核兵器事典

＜チェムソン＞：063（潜水艦）を参照。

＜チェヨン＞：981（駆逐艦）を参照。

＜チェラン＞：チリ空軍練習機Chellan。T-41初等練習機及びT-34A基本練習機の後継として採用した。開発はパイパー社で、サラトガ軽飛行機の胴体をタンデム複座に改造し、チェロキーアロー曲技飛行機の主翼を取り付けてある。1981年末から100機をノックダウン生産した。参考：世界の軍用機1982

＜チェリー＞：九九式飛行艇を参照。

＜チェリー・ピッキング＞：政策決定者が好む情報のみを提供すること。参考：月刊軍事研究4,’09

＜チェリーマーク＞：海軍兵学校で学年の学術試験総合平均点が90点以上だった生徒に与えられる、学術優等章の通称。幅16mmくらいの桜花型で、金モール製。礼装両襟の錨の後方に付ける。１年ごとに授与されるので、複数付けている生徒もいた。明治30年に制定され、昭和18年12月29日に廃止された。参考：海軍兵学校よもやま物語

＜チェリャビンスク＞：K-442（潜水艦）を参照。

＜チェリャビンスク６５＞：1948年に創設されたソ連の核兵器生産閉鎖都市で、マヤーク生産協会を擁し、生産用原子炉、放射線化学工場などを持つ。チェリャビンスク州北部のオゼルスクにあって、核兵器用のプルトニウムをソ連で初めて生産した。1948-55年にプルトニウム生産用の黒鉛原子炉５基が操業を開始、1987-90年まで生産を行った。参考：核兵器事典

＜チェリャビンスク７０＞：ソ連の閉鎖都市で、核関連施設である全ロシア技術物理研究所が存在する。1955年4月に化学研究所1011の名称で設立された。参考：核兵器事典

＜チェルヴィーノ＞：G.222（輸送機）を参照。

＜チェルヴォナ・ウクライナ＞：ソ連海軍改スヴェトラーナ級軽巡洋艦Chervona Ukraina（赤いウクライナ）。1922年12月7日、アドミラル・ナヒモフから改称された。1923年4月1日、建造工事を再開。1927年3月21日就役。黒海艦隊に引き渡されて旗艦となった。1941年6月、セヴァストポリ海軍基地付近に機雷を敷設。11月12日、セヴァストポリ海軍基地に停泊中にドイツ急降下爆撃機28機の爆撃を受け、命中弾２発と至近弾３発を受けて70名が死亡、艦底に亀裂が入って16時間後に着底した。12月17日、兵装をセヴァストポリ防衛にあたる海軍陸戦隊に引き渡した。主砲は陸揚げされて砲台として使用されている。1946年1月、黒海艦隊救難局が引き揚げを開始。1947年11月13日に浮揚され、1949年4月11日、修理を終えて練習艦として再就役した。1950年10月30日、標的船に種別変更された。1952年5月10日、セヴァストポリ付近の岬に座礁させられ、航空部隊の標的となった。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜チェルヴォナ・ウクライナ＞：ソ連海軍スラヴァ級ミサイル巡洋艦Chervona Ukraina（赤いウクライナ）。1979年7月31日起工、1982年11月5日艦籍編入、1983年8月28日進水、1989年8月、洋上公試開始、1989年12月25日竣工。1990年1月7日、軍艦旗を掲揚。11月、ベトナムのカムラン港に寄港した後、太平洋に回航され、1991年に太平洋艦隊カムチャツカ中艦隊第173ミサイル艦旅団に配備された。1991年9月、P-1000対艦巡航ミサイルを初めて発射した。その後はカムチャツカ海域での作戦任務を実施。1992年、ミサイル発射成功で功績艦となった。1995年8月、太平洋艦隊創設60周年記念観艦式に参加。母港をストレロク湾に変更した。12月25日、ワリヤーグ（Varyag）に艦名変更した。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、月刊世界の艦船3,’92増刊、1,’19

＜チェルシー＞：I35（駆逐艦）を参照。

＜チェルノブイリ原発事故＞：1986年4月26日0123、ウクライナ地方チェルノブイリにある原子力発電所の４号原子炉を停止させる途中で冷却パイプから冷却水が漏れた。炉心自動停止装置も緊急炉心注水装置も作動せず、漏れた冷却水が蒸発し、更に化学反応を起こして水素が生じ、4月26日に大爆発。原子炉の天井が吹き飛び、制御棒に引火して燃料棒が解け、周囲に大量の放射性物質が撒き散らされた。更に火災は３号炉にまで燃え移った。事故後２時間で保健省からモスクワ第６病院に連絡があり、被曝者の受け入れ準備を開始。4月27日、モスクワ第６病院に129名の被曝者が空路で輸送されたが、ソ連は事故を隠し、プリピャチ以外の付近住民は中等度の放射線被曝を受け続けることになった。4月28日早朝にスウェーデンのフォルスマルク原発周辺で高レベルの放射線が検出されたため、スウェーデン政府がソ連に問い合わせたところ、2100にタス通信が事故を発表した。5月3日、周辺住民の避難が漸く始まったが、30km以内の避難が完了するまで更に１週間かかった。ソ連側発表では、消防隊員を含め31人が死亡したとされる。４号炉はコンクリートと鉄で封印されたが、放出された放射能によりヨーロッパ全域が汚染された。事故現場の調査や瓦礫撤去に使用するため、急遽月面無人探査機ルノホート開発に関わった科学者が集められ、２週間で無人ブルドーザを完成させて投入した。2005年までの20年間に復旧作業従事者53万人が平均117mSv、避難民115000人が平均31mSv、ベラルーシ・ロシア・ウクライナの汚染地域住民640万人が平均9mSvを被曝したと推定されている。復旧作業従事者のうち134人が急性放射線障害を発症したが、1993-2004年にそのうち５人が腫瘍性疾患（骨髄異形成症候群３人、急性骨髄性白血病１人、下顎神経鞘腫１人）で死亡している。1990年5月から1991年1月に実施された白ロシア、ロシア、ウクライナ住民（２才、５才、10才、40才、60才及び希望者）の健診では、小児甲状腺異常・甲状腺がん、血液学的検査異常、悪性新生物、白内障などの増加は認められなかった。しかしその直後から小児甲状腺異常・甲状腺がんが増加し初め、2010年現在で延べ6000-7000名が甲状腺がんを発症している。殆どは事故時の年齢が0-14歳で、事故後に出生した子供には増加はみられない。また、組織型は大部分が乳頭がんである。除染は進んでおらず、原発周辺では20年経っても半減期30年のセシウム137が大量に残っている。参考：血液フロンティア12,’11、世紀の失敗物語、月刊丸12,’11

＜チェルマー＞：K221（フリゲート）を参照。

＜チェルミナートル＞：Su-37（試作戦闘機）を参照。

＜チェロキー＞：PA-28シリーズ（軽飛行機）を参照。

＜チェロキー・ネイション＞：T-ATS-7（航洋救難曳船）を参照。

＜致遠＞：清国海軍致遠級防護巡洋艦Chihyuen。1887年7月23日竣工。1891年、日本を訪問した。1892年、日本を訪問した。1894年9月17日、日清戦争黄海海戦で戦没した。艦長以下245名が戦死し、生存者は７名のみだった。2015年、黄海北部の海底で残骸が発見された。参考：月刊世界の艦船11,’16

＜致遠級＞：清国海軍防護巡洋艦Chihyuen級。イギリスのアームストロング社エルジック造船所が建造した。垂線間長76.2m、常備排水量2300トン。主機はレシプロ蒸気機関２基２軸6850馬力、速力18ノット。主砲はクルップ式20.9cm連装砲１基（前甲板）、クルップ式20.9cm単装砲１門（後甲板）、15.2cm単装砲２門、5.7cm単装砲８門、固定式45cm単装魚雷発射管２門、旋回式45cm単装魚雷発射管２門。致遠など２隻が竣工した。参考：月刊世界の艦船11,’16

＜チェンクン＞：FFG1101（フリゲート）を参照。

＜チェンクン級＞：成功級（フリゲート）を参照。

＜チェンジ・オーバー・ターン＞：ブルーインパルス曲技飛行の１つ、Change Over Turn。会場右手から５機が縦列（トレイル隊形）で進入し、水平旋回を始めると同時に左右に展開して大きな傘型隊形をとり、機を密集させながら水平360度旋回を行い、会場左手に抜ける。参考：JWings7,’12、6,’09、6,’10別冊付録

＜チェンジ・オーバー・ループ＞：ブルーインパルス曲技飛行の１つ、Change Over Loop。会場後方から４機が縦列（トレイル隊形）で進入し、滑走路を通過したら3.5G引き起こしで宙返りを開始、ピッチ30度になったらダイヤモンド隊形に移行し、宙返りの後半で機首が真下を向いた際に右に90度（60度？）ロールをうって会場右手に抜ける。参考：月刊JWings7,’12、7,’16、6,’09、6,’10、6,’10別冊付録

＜チェンタウロ＞：G55（戦闘機）を参照。

＜チェンタウロ＞：イタリア海軍カノーポ級フリゲートCentauro。参考：月刊世界の艦船9,’96

＜チェンタウロ・シリーズ＞：イタリア軍の８輪装甲戦闘車Centauro。海岸線が長く、高速道路の発達した本土を防衛するために開発した。イヴェコ社製で、1984年に要求が出され、1987年に試作車が完成して採用された。参考：月刊軍事研究2,’00、世界の軍用車両(4)

　＜チェンタウロＢ１＞：B-1Centauro。避弾経始の良好な大型の車体の前部右に機関室、左に操縦席を設け、中央は戦闘室で、後部はファミリー化の際の予備スペースとなっている。車体は装甲鋼板の溶接製で、正面は20mm弾、全周で12.7mm弾の直撃に耐えられる防御力を持つ他、増加装甲の装着も可能である。サスペンションは油気圧式で、タイヤはランフラット式、空気圧調整システムも持つ。８輪駆動の他、後部の６輪駆動とすることもでき、操向は前方４輪もしくは６輪でも可能で、２輪が損傷しても走行できる。砲塔にはオットーブレダ社製52口径105mm砲を搭載し、俯仰角はマイナス６度からプラス15度、C1戦車と同じTURMSをFCSとして搭載して開発費用を抑えてある。主砲弾は車体後部に24発、砲塔後部に16発（14発？）を搭載するが、後期生産の150両はソマリアでの経験から車体後部の砲弾（22発分）を降ろせば完全武装の４名を乗せることができるようになり、威力偵察時に便利となった。7.62mm同軸機銃の他、砲手・車長用ハッチには防楯付きの7.62mm機銃を搭載可能。車長用には2.5倍・10倍の切り替え式パノラミックペリスコープを持ち、砲手用赤外線暗視装置の映像を見ることも出来る。重量は25トンで、防御力に不安があるため、増加装甲（25mm厚）、ERA（ROMORと呼ばれる）などを貼り付けて適宜強化する。車体底部はTNT6kgの爆発に耐える。全長8.55m、車体長7.5m、ホイールベースは前から1.6m、1.45m、1.45m、全幅2.94m、全高2.71m、重量24トン。エンジンはVCC80歩兵戦闘車と同系統のイヴェコ製V6水冷Ｖ型６気筒ターボディーゼル（520馬力）、トランスミッションはZF製LSG1500オートマチック（前進５速・後進２速）、最大速度105km、航続距離800km。乗員４名。イタリア陸軍が1991-96年に400両を配備した他、スペイン陸軍も20両を採用した。参考：月刊軍事研究2,’00、3,’07、11,’12、月刊PANZER8,’05、6,’99、12,’04、世界の軍用車両(4)

　＜チェンタウロ（１２０ｍｍ砲搭載）＞：イヴェコ・OTOメララ社が開発したHITFACTを搭載したタイプ。主砲弾数は40発から35発に減少した。FCSも新型に換装している。車内には近接防御戦闘員を４名まで搭載できるが、この場合、搭載弾数が16発になる。戦闘重量30トン、増加装甲追加で35トン。エンジンはイヴェコ製Vector8Vターボチャージド・ディーゼル（720馬力）、最大速度105km以上、航続距離800km以上。乗員４名。ユーロサトリ2002で発表された。参考：月刊軍事研究2,’03、10,’02、8,’16、月刊PANZER12,’04

　＜チェンタウロ２＞：イタリア陸軍の要求に応じてイヴェコ社とOTOメララ社が開発した120mm砲搭載型。車体・砲塔全周と上面にモジュラー装甲を適応し、車体底面はＶ字とした。車体後面に左開きのドアを持つ。砲塔はソロバン玉状で、上面前部にハッチ２基が横並びで用意されていて、その後方やや左に7.62mm/12.7mm遠隔操作式機銃ヒットロールModLを備える。主砲は45口径120mm滑腔砲で、半自動装填装置を持ち、砲弾は装填機に６発、砲塔内弾薬庫に６発を搭載し、車体後部の予備弾庫にも積む。52口径105mm砲への換装も可能。同軸機銃は7.62mm機銃で、発煙弾発射機16基を装備する。砲手用照準器と車長用全周パノラマサイトには第３世代熱線暗視装置が組み込まれている。レーザー検知器やIEDジャマー、IFFも装備する。全長8.26m、全幅3.12m、全高3.62m、戦闘重量30トン。エンジンはイヴェコ社製ユーロ�Vディーゼル、トランスミッションはオートマチック（前進７速）、最大速度105km、最大航続距離800km。乗員は３名（車長、操縦手、砲手）だが、実用上は装填手が要る。参考：月刊軍事研究10,’16、9,’16

＜チェンタウロ・ファミリー＞

　＜セスプローラー＞：チェンタウロVBMを参照。

　＜チェンタウロ１５５／３９＞：自走榴弾砲型で、別名ボルケーノ。M777ベースの39口径155mm榴弾砲と自動装填装置を搭載した砲塔を積んでいる。ボルケーノ誘導砲弾の使用が可能。参考：月刊軍事研究10,’12

　＜チェンタウロＡＭＣ＞：120mm自走迫撃砲型。砲塔を外し、車体後部上面に観音開きの大型ハッチを設け、兵員室に半自動装填式120mmライフル迫撃砲を搭載する。大型ハッチ前方右寄りにキューポラがあり、遠隔操作式12.7mm機銃を備える。参考：月刊軍事研究9,’16

　＜チェンタウロＡＰＣ兵員輸送装甲車＞：砲塔を外して25mm自動砲塔（１名用）を搭載し、車体後部スペースを８名収容可能な兵員室としたもの。参考：月刊軍事研究2,’00

　＜チェンタウロＶＢＣ歩兵戦闘車＞：フレシアを参照。

　＜チェンタウロＶＢＭ＞：別名セスプローラー。チェンタウロVBCの対戦車ミサイルランチャーをオットー・メララ社製OTO-HORUS無人機連装ランチャー（砲塔両側面１基ずつ）に換装したものである。参考：月刊軍事研究10,’12

　＜チェンタウロＶＢＭ回収車＞：チェンタウロVBMの砲塔を外し、９トンクレーンを搭載したタイプ。スペイン陸軍が採用した。参考：月刊軍事研究10,’12

　＜フレシア＞：フレシアを参照。

　＜ポーキュパイン＞：155mm榴弾砲搭載無人砲塔を装着した自走榴弾砲型。発射速度毎分８発。参考：月刊軍事研究10,’16

＜チェンタウロ海外シリーズ＞

　＜チェンタウロ（ロシア）＞：原型の105mm戦車砲装備型と125mm滑腔砲への換装型をテストのため輸入し、ヴォロシースク港に運び込んだ。120mm戦車砲型と30mm機関砲型も加えて試験に投入する予定だったが、導入に積極的だったセルジュコフ国防相が2012年に失脚したため、配備計画は中止に追い込まれたとみられる。参考：月刊PANZER10,’12、月刊軍事研究11,’14

＜チェンタウロ海外ファミリー＞

　＜チェンタウロＶＢＣ歩兵戦闘車（スペイン）＞：スペイン陸軍歩兵戦闘車。105mm砲塔を外して、25mm機関砲１門とTOWミサイルランチャーを砲塔両側に１基ずつ搭載する新型砲塔（ダルドーと同じTC-25）を載せたもの。車内には歩兵９名を収容できる。増加装甲キットもある。参考：月刊軍事研究10,’02、5,’01

　＜チェンタウロＶＢＣ歩兵戦闘車（ロシア）＞：チェンタウロ125mm滑腔砲型と同時期にヴォロシースク港に運び込んでおり、こちらもテストする予定だったが、チェンタウロ同様中止になったようである。参考：月刊PANZER10,’12、月刊軍事研究11,’14

＜チェンチァン＞：514（フリゲート）を参照。

＜チェンテー＞：FF1208（フリゲート）を参照。

＜チェンナイ＞：D-65（ミサイル駆逐艦）を参照。

＜チェンバーズ＞：DE-391（護衛駆逐艦）を参照。

＜遅延ブローバック式＞：ブローバック式を参照。

＜チェンホ＞：FFG1103（フリゲート）を参照。

＜チェンヤン＞：DDG928（駆逐艦）または天燕（空対空ミサイル）を参照。

＜遅延レバー閉鎖式＞：閉鎖機構を参照。

＜チェンロン＞：天龍（対地巡航ミサイル）を参照。

＜チガーラ・フルゴーシ級＞：コマンダンテ級（哨戒艇）を参照。

＜地下核実験＞：Ｌ字型の縦穴を掘って行うものと、トンネル式の横穴を掘って行うものの２種類がある。一番奥に核兵器を置いた後、コンクリートの遮蔽壁を数枚設置し、放射能漏れを防ぐが、掘りが浅かったり、威力が想定よりも大きかったりすると、地上の亀裂から放射性物質が漏れてくる。地震計で探知が可能で、威力の推定もできる。参考：月刊軍事研究1,’07

＜地下水探知器＞：日本陸軍の器材。参考：工兵入門

＜チカソー＞：H-19シリーズ（ヘリ）を参照。

＜地下鉄サリン事件＞：オウム真理教が東京の地下鉄にサリンを撒き、5500人の死傷者を出した事件。その直前にオウム真理教は公証役場職員の誘拐殺人事件を起こしており、誘拐現場から信者の指紋が検出されたため、関連施設の捜査を恐れたオウム真理教が警察の混乱を狙って起こしたものである。また、1994年7月9日・15日の上九一色村異臭事件で周囲の土壌からサリン分解物が発見されており、これに基づいて強制捜査を行う予定もあり、こちらの妨害も目的としていた。1995年3月17日、教祖が地下鉄へのサリン撒布を指示。幹部が計画を立案し、3月18日夜から3月19日の午前にかけ、山梨県上九一色村の教団施設でメチルスルホン酸とイソプロピルアルコールを混合して急遽サリン６リットルを製作した。純度は約30%（十数パーセント？）とみられる。1600、実行犯５人が上九一色村の教団施設を出て渋谷区のマンションに集結。夜、陽動作戦として、自衛隊員信者ら５名により教団に肯定的な大学教授マンションに時限発火装置を使って放火、教団総本部にも火炎瓶を投げ込ませた。2300頃、実行犯５人が担当の地下鉄の下見を実施、上九一色村に帰った。3月20日0230、実行犯は第７サティアンでサリン入りナイロン袋を渡され、穴を開ける予行演習を行った後、0300に車５台に分乗して上九一色村を出発、0500頃に渋谷のマンションに集結した。更に６人を加えて0600に地下鉄に向かい、途中でセロハンテープ、新聞、カッター、軍手を購入し、軍手をはめて指紋が付かないようにした後、サリン混合液600g入りナイロン袋を新聞紙3-4枚で包んだ。実行犯５人は丸ノ内線、千代田線、日比谷線の電車計５本にサリン袋2-3袋を持ち込み、0755に傘の先で突いて車内（丸ノ内線四ッ谷駅付近、同茶の水駅付近、千代田線新御茶ノ水駅付近、日比谷線恵比寿駅付近、同上野−秋葉原間を走行中）に撒布、車内には揮発したサリンが充満した。実行犯は速やかに現場を離れて列車を降り、逃走用の自動車で現場を離脱、硫酸アトロピン注射を受けた。傘と服は多摩川河川敷で焼却し、証拠を隠滅した。0806、日比谷線築地駅に到着した列車から多数の乗客が降りて症状を訴え始め、0809に日比谷線茅場町駅から消防へと救急要請が、0817に八丁堀駅から警察に通報が入った。救助に入った地下鉄職員、救急隊員、警察官なども被害に遭い、聖路加国際病院には640人にのぼる中毒患者が運び込まれたため、全職員を緊急召集し、外来患者の診療を中止、チャペルやラウンジ、外来廊下に引かれていた緊急用酸素／吸引配管をフル活用して治療にあたった。防衛庁や化学学校は松本サリン事件に伴うオウム真理教強制捜査を予定していた警察庁から捜査中にサリンが撒かれた際の対応や器材借用に関して事前に相談を受けており、この事件もサリンによる化学テロの疑いがあると判断、陸幕は化学学校に対して除染資材の準備を指示した。第32普通科連隊第２科長は自宅のニュースで事件を知り、直ちに登庁して被害発生状況をテレビから把握、状況図に記録した。第32普通科連隊連隊長は日曜日ということで送別ゴルフコンペに参加していたが、1020頃ハーフを終えてフロントに戻ったところで事件を知らせる書き置きメモを発見、連隊当直幹部と連絡を取って第３・第４科長と共に直ちに市ヶ谷に向かった。1100、警視庁は原因がサリンである可能性が高いと発表。1257、第１師団から第32連隊に災害派遣命令（第32普通科連隊長は都内の毒物を探知し、これを除去せよ）が発令され、第101化学防護隊、第１師団化学防護隊、第12師団化学防護隊が指揮下に入った。また、医官と看護師40名を８つの病院に派遣した。1319、第32連隊長が連隊臨時作戦室に到着。陸幕やテレビの情報で毒物がサリンであると判断し、中和のための苛性ソーダを関東補給処などからトラックで営庭に集積した。第32普通科連隊は統一代休を取っており、現場に派遣できる人数は120名ほどだったが、第101化学防護隊及び第12師団化学防護隊が都内に到着するまではかなり時間がかかるとみられたため、連隊チームに化学学校から派遣された専門スタッフを加えて直ちに出動させることにした。第１師団司令部からは日比谷駅、霞ヶ関駅、築地駅、小伝馬町駅の４箇所に派遣せよとの命令が届いたため、除染隊４個を編成、中隊長２名と副中隊長などを指揮官に据えた。日比谷駅に派遣されたのは連隊隊員33名、化学学校幕僚１名、第101化学防護隊16名、除染車４台、大型トラック３台、小型トラック３台。霞ヶ関駅に派遣されたのは連隊隊員21名、化学学校幕僚１名、第１師団化学防護隊22名、除染車２台、大型トラック６台、小型トラック４台。築地駅に派遣されたのは連隊隊員21名、化学学校幕僚１名、第101化学防護隊22名、除洗車２台、大型トラック６台、小型トラック４台。小伝馬町駅に派遣されたのは連隊隊員24名、化学学校幕僚１名、第12師団化学防護小隊７名、除染車１台、化学防護車１台、大型トラック２台、小型トラック１台。第１師団化学防護隊は災害派遣命令を受領後直ちに駅に向かったため1330に霞ヶ関に到着しており、連隊隊員は1440に編成を完結して現場に向かった。この時１個隊が物品受領の員数確認を普段通り行っていて出発が遅れたため、連隊長から叱責される一幕もあった。派遣時にはパトカーが先導したが、最初自衛隊車両の先導のみを行ったために後続の自衛隊車両が赤信号でいちいち止まる羽目になり、追加のパトカーを派遣してもらって車列の前後を挟みこむ形にして解決した。現場到着後、化学学校幕僚は駅員などから情報を把握、連隊隊員数名と共にサリン検知及び散布・汚染場所の特定を実施し、苛性ソーダ液作成のアドバイスなどを実施した。連隊隊員は苛性ソーダ液を作成すると共に、各機関との調整や現場付近の整理などにあたった。第１師団化学防護隊及び第101化学防護隊は日曜の道路渋滞に巻き込まれ、到着は1700過ぎとなったが、現場での除染準備はほぼ完了しており、直ちに除染作業を開始することができた。化学兵器探知用のCR警報機は前日警視庁に貸与していたため、築地駅では除染後に部隊長が構内で防護マスクを外して除染を確認している。人的被害は死者12人、負傷者5512人で、サリン濃度が低かったこと、地下鉄の換気が良好だったこと、早期治療を行えたことにより死者を局限した。その後のオウム真理教に対する強制捜査の際、教団が手持ちの武器で反撃を行う可能性があり、警察で対処できない場合には自衛隊が投入されることも考えられ、主体となるであろう第１師団の師団長は個人的に作戦計画の構想も練っていた。第32連隊長はオウム真理教が武器弾薬を強奪しに来る可能性を考慮し、警営隊を増強、駐屯地の歩哨を増やし、鉄条網や土嚢で警備を強化、有線電話も配置し、一部の弾薬を警営隊用の予備として弾薬庫から取り出すなど、万が一の事態に備えた。事件前、日本の官僚がワシントンを訪れ、化学兵器禁止条約による査察が民間など私的組織の施設にも適応されるのか質問しており、事前に日本の当局がオウム真理教による化学兵器の製造をある程度把握していたのではないかととれるフシもある。事件後、聖路加国際病院にはアメリカ、イスラエル、スウェーデン、フランス、ベルギーなど各国が視察団を派遣し、治療の様子を撮影したビデオテープなどを分析して今後の参考とした。オウム真理教には現職自衛官５名が関与しており、防衛庁長官、防衛事務次官、陸幕長、方面総監、隊員の所属する部隊の長らが減給、訓告、戒告などの処分を受けた。参考：月刊軍事研究1,’08、8,’95、7,’08、化学・生物兵器概論、図解雑学生物・化学兵器、月刊丸8,’95、スピアヘッドNo.17

＜近文台演習場＞：陸上自衛隊の演習場で、旭川近文台演習場ともいう。面積142万平方メートル。在日米軍の地位協定に基づく日米共同施設区域である。参考：月刊軍事研究4,’10

＜近文台分屯地＞：陸上自衛隊の分屯地で、ちかぶみだいと読む。所在地は北海道旭川市字近文５線２号。1955年1月10日に開設され、燃料業務を開始した。2月22日、弾薬業務を開始。2月28日、近文台弾薬支処と近文台燃料支処が新編された。参考：北海道補給処ホームページ、JGround Vol.23

　＜近文台分屯地（２０１５年）＞：北海道補給処近文台弾薬支処、同近文台燃料支処が駐屯している。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜近文台弾薬支処＞：陸上自衛隊の弾薬支処。1955年2月28日、北海道地区補給処隷下に近文台分屯地で新編された。参考：北海道補給処ホームページ

＜近文台燃料支処＞：陸上自衛隊の燃料支処。1955年2月28日、北海道地区補給処隷下に近文台分屯地で新編された。2015年8月26-30日、ノーザン・レスキュー2015に参加。2019年10月1日と4日、島松駐屯地で北海道鉾友所持続走競技会に参加し、総合優勝した。参考：北海道補給処ホームページ、朝雲

＜力＞：日本海軍練習滑空機。コクピットはタンデム複座で、複操縦装置を持つ。主翼は高翼配置。水平尾翼は垂直尾翼直前の胴体上面に付いている。参考：月刊航空ファン1,’20

＜チキン・プレート＞：アメリカ軍がベトナム戦争時に武装ヘリのドアガナー用として開発した防弾ベスト。グラスファイバーとスパンシールド防弾ナイロンを10層以上重ね、セラミック製の人造繊維をコーティングしたアーマープレートをベストに挿入したもので、100ヤードの距離からの.30口径徹甲弾を防御できる他、場合によっては.50口径弾の直撃にも対抗できた。重量11kg。参考：月刊軍事研究6,’07

＜地区警務隊＞：陸上自衛隊の警務科組織。方面警務隊の隷下にあり、師団司令部・団本部所在地に置かれている。トップは地区警務隊長で、警務官の二等陸佐であり、方面警務隊長の指揮監督の下に隊務を統括し、地区警務隊本部の事務を掌理する。警務官である副隊長１名が置かれる。地区警務隊本部、駐屯地警務隊、直接支援保安警務隊からなり、第127・第128・第129警務隊は地区警務隊本部と駐屯地警務隊からなる。参考：警務隊の組織及び運用に関する訓令、

＜ちくご＞：DE-215（護衛艦）を参照。

＜ちくご型＞：海上自衛隊の小型対潜護衛艦（DE）。三次防から建造された。主任務は日本周辺海域での哨戒と船舶護衛で、地方隊のみに配備する予定がDD建造の遅れから護衛艦隊にも配備することになり、荒天下でも有効な対潜能力に加え、対空・対水上装備も詰め込んでいる。船型はいすず型ベースの遮浪甲板型で、艦首にナックルが付いており、フレアも持つ。重量軽減のため艦首部のシアから艦尾に向かって乾舷をなだらかに下げており、トップヘビー対策としていすず型よりも水線長を4m短縮して水線幅を0.4m広げ、復原性を確保した。OQS-3バウ・ソナーやSQS-35J可変深度ソナー（DE-215、218、219、220、223、224が搭載）を備え、アスロック発射機（予備弾庫は無い）も装備し、DD並の強力な対潜能力を持たせたが、バウ・ソナー・ドームが船体に比べて大型なので、追波の時には航走性能が落ちた。艦橋構造物は２層で、01甲板前部に航海艦橋、後部にCICとソナー室、第１甲板に艦長室、隊司令室、電信室、機器室がある。艦橋構造物直後に煙突を収容した中部甲板室があり、後部右舷側はアスロック装填用ラマーレール室、左舷側はアスロック管制室となっている。機関の配置はきたかみ型と同様で、騒音対策のため排気マフラーを強化した。前後主機室の中央に操縦室があり、主機の電気油圧式遠隔集中制御を行う。砲熕兵装は76mm連装砲２基にしたい所だったが、重量の関係で後甲板を40mm連装機関砲で我慢し、ゆり型から外したものを搭載した。洋上補給装置として、艦橋前面にハイライン・ポスト、後部マスト基部に洋上補給ステーションを持つ。艦載艇は中部甲板室左舷重力式ダビットの内火艇１隻と、右舷振り出し式ダビットのカッター１隻。DE-225には40mm連装機関砲Mk1の代わりに陸自の35mm連装高射機関砲を艦載化して搭載する案があったが、予算が認められず没になっている。全長93.0m、水線長87m、幅10.8m、深さ7m、吃水3.5m（DE-216、220、222以降は3.6m）、基準排水量1470トン（DE-216、DE-220は1480トン、DE-222以降は海洋汚染防止法に基づく汚染処理装置搭載のため1500トン）、満載排水量1800トン。主機は三井1228V3BU-38V型（DE-215、217、218、219、221、223、225）または三菱12UEV30/40N型ディーゼル（DE-216、220、222、224）４基２軸16000馬力、速力25ノット（DE-223は24ノット）、航続距離は20ノットで5500海里。発電機はディーゼルで、400kW主発電機２基と120kW（２番艦以降200kW）補助発電機１基を装備する。兵装は68式76mm連装砲１門（前甲板）、ボフォース40mm連装機関砲Mk1が１基（後甲板）、アスロック８連装発射機１基（煙突と後部マストの間）、３連装短魚雷発射管HOS-301が２基（艦橋と中部甲板室の間の両舷）。電子装備はOPS-17対水上レーダー（前部マスト上部。OPS-16？）、OPS-14対空レーダー（前部マスト中段）、ソナーはOQS-3バウ・ソナー、ESMは後部マスト上のNOLR-1B（４番艦まで）またはNOLR-5（５番艦以降）。FCSは艦橋上に76mm砲用のFCS１型Ｂ、後部マスト後方に40mm機関砲用のMk51を搭載する。DE-219、220、223、224は後部右舷のVDSレセスにAN/SQS-35(J)VDSを１基装備する（未装備艦はダミーウェイトのみ）。乗員用として、64式小銃19丁、64式小銃用銃剣17本、62式機関銃２丁、散弾銃１丁、トンプソンM1サブマシンガン３丁、M1911A1拳銃（幹部自衛官用）を搭載する。乗員165名（DE-222、223、225は160名）で、第１分隊37名（３インチ砲射手８名、40mm連装機関砲射手５名、射撃指揮装置５名、方位盤１名、68式短魚雷発射管４名、アスロック６名、水測員９名）、第２分隊28名（航海科気象班１名含む）、第３分隊27名、第４分隊13名（補給科衛生科員１名含む）といった構成である。地方隊司令部が座乗する場合には地方隊司令含む幹部３名と海曹４名（２名が通信、２名が庶務を担当）が追加される。当初は14隻が建造される予定だったが、オイルショックで建造費用がかさんだためDE-215ちくご、DE-216あやせ、DE-217みくま、DE-218とかち、DE-219いわせ、DE-220ちとせ、DE-221によど、DE-222てしお、DE-223よしの、DE-224くまの、DE-225のしろの11隻が1970-77年に就役した。兵装を詰め込めるだけ詰め込んだせいで耐航性に難があったらしく、荒天時に揺れまくり、砲雷長が主方位盤から旗甲板に転落して事故死する事態も発生している。後にESMをNOLR-6に換装した。1996-2003年に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,’17増刊、2,’14、1,’79増刊、5,’02増刊、6,’11、12,'22、艦船メカニズム図鑑、自衛隊装備年鑑1996、月刊JWings1,’99、自衛隊装備カタログ1981、丸スペシャルNo.78、日本の防衛戦力Part7

＜筑後飛行場＞：日本陸軍の飛行場。参考：月刊JWings11,’18

＜千種丸＞：日本陸軍特2TL型護衛空母２番艦。昭和19年9月11日起工、昭和19年12月2日進水。進水後、戦局の推移からみて完成しても使用する見込みが無いと判断され、貨物船への改造が決定したが、竣工前に終戦となった。参考：月刊丸2,’08、日本航空母艦史

＜地区施設隊＞：陸上自衛隊の施設科部隊。1957年12月5日に新編された部隊で、民間企業では採算の取れない山間部の道路建設や補修、学校や運動場の敷地造成などの民生協力を、1990年代前半まで部外委託業務として行っていた。施設団の隷下に編成されており、全国に25部隊が展開し、戦後復興などに一役買っていたが、施設隊に改編されるにあたって６隊に減らされた。1962年1月19日、第324地区施設隊が新編された。1988年、第306地区施設隊が廃止された。1990年3月、第303地区施設隊が第７施設群第349施設中隊に改編された。第304地区施設隊が廃止された。3月26日、第324地区施設隊が第350施設中隊に改編された。参考：月刊軍事研究8,’04、陸上自衛隊地上戦力の全容、日本の防衛戦力Part1、出雲駐屯地ホームページ、第５旅団ホームページ、山口駐屯地ホームページ、三軒屋駐屯地ホームページ

＜逐次躍進＞：隊を２つに分け、１つが前進して安全を確保、その後もう１つが前進して追いつき、また１つが前進を開始する方法。慎重に前進する時に用いる。参考：JGround VOL.4

＜築城＞：Fortification。敵の攻撃を阻止する防御用施設を構築すること。臨時に設ける野戦築城と、永久築城に大別される。重要拠点に永久築城がなされると、要塞と呼ばれる。攻撃築城、防御築城という目的別の分類もある。参考：月刊軍事研究7,’05、工兵入門

　＜攻撃築城＞：要塞などを攻略するに際し、味方の損害を減らし、敵への接近を容易にするため行われる築城のこと。参考：工兵入門

　＜防御築城＞：敵の攻勢を防ぐための築城で、平時から設けておくことも多い。参考：工兵入門

　＜築城（陸上自衛隊）＞：防護性を向上し、戦闘力発揮を容易とするため、土地に施す工事及び構築物の総称。野戦陣地の強度は建設に必要な準備期間により分類され、１日、３日、５日、１週間、２週間準備がある。これ以上は永久築城となる。参考：月刊軍事研究7,’05

＜築城作業＞：施設科の戦闘支援任務の１つ。陣地構築作業、障害構成作業、交通作業などからなる。参考：月刊軍事研究8,’04

＜地区司令部＞：日本陸軍の本土防衛用指揮組織で、昭和20年3月24日の軍令陸甲第47号で臨時編成が下命され、5月に編成を完結した。地区特設警備隊と国民義勇隊／国民義勇戦闘隊を指揮して連隊区の防衛にあたるのが主任務である。参考：月刊丸8,’15別冊

＜蓄電池＞：二次電池を参照。

＜地区特設警備隊＞：日本陸軍が本土決戦に備えて新編した本土防衛部隊。昭和20年3月24日発出の軍令陸甲第48号で編成が下命された。在郷軍人防衛隊を改編したもので、市・区・郡単位で編成され、隊長は佐官か尉官、本部と中隊・小隊からなり、定数300名。国民義勇隊と共に地区司令部の隷下にあり、平時は地区警備隊本部に常置人員（主に在郷軍人会幹部）だけを配置しているが、本土決戦に備えて防衛召集が発令されると、召集された在郷軍人（一部はゲリラ戦を指揮する現役将校・下士官を配置）により定員を充足、国民義勇戦闘隊を統括して地区司令部が所属する連隊区の防衛にあたる。装備は九九式小銃（弾薬は１丁あたり30発を用意）、三十年式銃剣、下士官用の九五式軍刀で、取り敢えず常置人員分だけ用意した。他に九八式小円匙25個、小十字鍬10個、救急箱一式、衛生部員分の衛生嚢を配備する。918隊を編成する予定だった。参考：月刊丸8,'15別冊

＜竹生＞：日本海軍鵜来型海防艦Chikubu。戦後は掃海作業に従事し、昭和22年に運輸省に移管され、定点観測船竹生丸となった。10月から金華山東方沖520海里でラジオゾンデなどを使用した気象観測任務に就いた。昭和23年9月から台風の時期には南方で観測任務を行うようになった。昭和29年1月1日、海上保安庁に移管され、横浜海上保安部巡視船あつみになった。以降も5月から11月にかけ、中央気象台職員を乗せて台風観測のため南方定点業務を実施しており、昭和34年には伊勢湾台風、昭和36年には第２室戸台風を観測した。昭和37年に解役された。参考：月刊丸5,’07

＜ちくま＞：DE-233（護衛艦）を参照。

＜筑摩（初代）＞：日本海軍筑摩型防護巡洋艦１番艦Chikuma。明治45年5月17日竣工。大正元年11月12日、横浜沖で行われた大演習観艦式の御召艦を務めた。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊

＜筑摩（２代目）＞：日本海軍利根型重巡洋艦２番艦Chikuma。昭和10年10月1日起工、昭和14年5月20日竣工・就役、第６戦隊に配備された。通信長が前後部電信室の連絡用インターホンを改造して艦橋とも接続し、艦橋の通信長がマイクで電信室を指揮できるようにした。昭和16年12月8日、第８戦隊に所属して真珠湾攻撃に参加。12月21日、ウェーク島攻略作戦に参加。昭和17年4月5日、セイロン島攻撃に参加。6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。8月24日、第２次ソロモン海戦に参加。10月26日、南太平洋海戦に参加。艦橋左舷と主砲指揮所に直撃弾を受けて大破、死者190名を出した。昭和18年11月5日、ラバウルで爆撃を受けて損傷した。昭和19年3月17日からサ号作戦に参加。6月19日、マリアナ沖海戦に参加。10月22日、比島沖海戦に参加。10月25日、サマール島沖海戦で金剛・羽黒と共同でCVE-73ガンビア・ベイを撃沈したが、航空魚雷１本が命中して航行不能となり、サマール島沖で友軍により処分された。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、連合艦隊巡洋艦、激闘！太平洋戦争地上戦、近代巡洋艦史、月刊丸8,’95、月刊世界の艦船9,’14、1,'23、海軍操舵員よもやま物語

＜筑摩型＞：日本海軍二等巡洋艦。日本海軍最後の防護巡洋艦である。機関室のみ厚さ89mmの水線部装甲を備えていた。垂線間長134.1m、幅14.2m、基準排水量4400トン。主機は直結式蒸気タービン２組、出力22500馬力、４軸推進、速力26ノット。兵装は15.2cm単装砲８門、7.6cm単装砲４門、7.6cm単装高角砲２門、45cm魚雷発射管３門。甲板装甲厚57mm。１番艦筑摩、２番艦矢矧、３番艦平戸が明治45年に就役した。参考：月刊世界の艦船10,’17

＜チクロンＢ＞：青酸ガスを珪藻土に吸着させて固定化したもので、撒布すると青酸ガスが気化して毒性を発揮する。1923年にドイツ害虫駆除有限会社が販売した。絶滅収容所でも使用され、アウシュビッツとビルケナウで計400万人以上が殺害されたとされる。参考：図解雑学生物・化学兵器

＜地形回避レーダー＞：TAR（Terrain Avoidance Radar）と略す。前方の地形を探知するレーダーで、自動操縦装置と連動し、起伏や障害物にぶつからないような飛行コースをとってくれる。比較的近距離の地形を細かく捉えるため、レーダー波にはミリメートル波やサブ・ミリメートル波を使用して解像度を重視する。低速での低空飛行ならパイロットの目視で十分だが、音速付近になると操縦操作が難しくなりパイロットがあっという間に限界に達するので、必須の装備となる。参考：航空用語事典増補改訂版、月刊JWings10,’09別冊付録

＜地形照合誘導＞：TERCOMを参照。

＜地形追従飛行＞：Contour Flight。最小高度15m程度の低空を地形に沿って飛行すること。障害物は飛び越えていく。ヘリコプターでは部隊最前線から8-20km後方の地点で使用される飛行方法である。参考：攻撃ヘリコブラ＆アパッチ、月刊JWings9,’01、5,’18

＜地形追随レーダー＞：TFR（Terrain Following Rader）と略す。低高度飛行の際に機体前方の地形を探知するレーダーで、自動操縦装置と連動させ、自動的に地上から一定の距離を保ちつつ飛行できるものもある。参考：月刊JWings10,’09別冊付録、月刊軍事研究8,’01

＜チケ車＞：試製重牽引車を参照。

＜チコーティミ＞：879（潜水艦）を参照。

＜チコピー＞：AO-34（給油艦）を参照。

＜チコピー級＞：アメリカ海軍給油艦で、民間タンカーを買い取って改造したものである。甲板上に給油装置を装備しており、洋上を航行しながら燃料を補給することができる。全長158.5m、幅20.7m、吃水9.4m、満載排水量22430トン。主機は蒸気タービン１軸9000馬力、速力19ノット。AO-34チコピー、AO-35ヒューザトニックなどが就役した。参考：第２次大戦のアメリカ軍艦

＜チ式軽機関銃＞：日本軍の軽機関銃。日華事変で鹵獲したチェコのZB26を制式化したもので、弾倉が直列式になっている以外は九九式軽機関銃と同じ、というか九九式のオリジナルがZB26だから当たり前である。口径7.9mmのチ式弾薬を制式化して使用した。この時期、日本軍の機関銃用制式弾薬は6.5mmと7.7mmと7.9mmの３種類あり、生産と供給に支障を来した事は想像に難くない。装弾数20発。参考：月刊PANZER5,’02

＜千島＞：日本海軍通報艦。常備排水量750トン。明治25年、フランスで竣工。11月24日1930、長崎港に入港。11月28日午後、長崎港を出港したが、悪天候で引き返した。11月29日0630、長崎港を出港。11月30日、瀬戸内海の興居島（伊予堀江）沖でイギリスP&O汽船ラヴェンナの衝突されて２分後に沈没し、乗員74名が死亡した。参考：月刊世界の艦船4,’19、小艦艇入門、人道・博愛−百年のあゆみ

＜千島方面根拠地隊＞：日本海軍の根拠地隊。昭和19年12月25日、海防艦択捉が編入された。昭和20年4月10日、択捉が大湊警備府に転出した。参考：月刊丸7,’14

＜千島丸＞：三光汽船貨物船Chishima maru。大元は明治24年竣工のイギリス貨物船ジェネラル・ボイドで、明治32年にノルウェーに売却されスクラムスタになり、明治36年4月に廣海二三郎が購入して千島丸に改称、廣海商事、増谷汽船、東興汽船などを経て三光汽船が船主になった。垂線間長76.66m、幅10.24m、深さ5.55m、満載吃水5m、総トン数1408トン、重量トン数1850トン。主機は三連成レシプロ蒸気機関１基１軸890馬力、速力９ノット。太平洋戦争では船舶運営会が運航して輸送任務に就いた。昭和20年7月18日、山口県仙崎川尻沖でアメリカ爆撃機の空襲を受け沈没した。参考：月刊世界の艦船3,’22

＜地上移動局衛星通信装置＞：J/VRC-601を参照。

＜地上可変ピッチ・プロペラ＞：調整ピッチ・プロペラを参照。

＜地上管制迎撃＞：GCI（Ground Controlled Intercept）と略す。迎撃機が地上の迎撃管制官から目標情報や迎撃指示を受け取って迎撃を行うこと。重要拠点や自国領域から可能な限り遠い位置で、かつ接敵した際に最も有利な態勢が取れるよう指示していき、迎撃機のレーダーか目視で目標を捕捉するまで地上からの誘導を続ける。敵の数が多かったり、ECMをかけられたりして個別に正確な誘導が困難な場合には、敵の位置や行動などの情報を迎撃機に送り、迎撃機の方で接敵法を判断してもらう間接管制（Remote Control）を行う。高度なECMや敵の攻撃などにより、防空指令所から迎撃機への通信が不可能となった場合には、ATC、ホーマー、一般放送局用周波数といった使用可能な代替手段を使って情報を流す放送管制（BROFICON）を実施する。帰投の際も迎撃管制官の指示に従い、基地に近づいたら着陸誘導レーダーやラプコンに切り替える（GCI-GCA）。迎撃管制官の指示が得られない場合は迎撃機のADF（自動方向探知器）やTACANを使う。迎撃管制官はレーダースコープなどの２次元表示を基に３次元空対空迎撃を管制しなければならないので、十分な技量が要る。参考：空軍、月刊JWings10,’09別冊付録、月刊丸4,’17

＜地上救難員＞：海上自衛隊の職種。新隊員教育中に希望者を募り、航空基地隊警衛隊で１年間勤務した後、第３術科学校教育第３部地上救難科で海士地上救難課程を修了すると航空基地の地上救難班、警衛班、車両班に配属され、大型化学消防車による人命救助・消火活動、基地警備、車両警備にあたる。艦艇（ヘリ搭載護衛艦や砕氷船しらせなど）に艦上救難員として配置されることもあり、艦載救難作業車で人命救助・消火活動を行う。海曹に昇任したら第３術科学校の海曹地上救難課程に進む。1955年に発足した特技課程・航空運用が大元で、1956年に航空基地運用と改称され、1966年に艦上救難任務を付加して地上救難課程となり、地上救難員が誕生した。参考：MAMOR vol.108、vol.109、vol.161

＜地上共振＞：Ground resonance。共振というが正しくは自励振動で、地上にいる回転翼機のメインローターを、ある回転数の範囲で回転させた時、メインローター全体の重心移動を伴うラグ・ヒンジ周りの振動と、降着装置の弾性による機械振動が連成し、急速に振動が増幅される現象である。メインローターが一瞬で破壊されることもあり、ローターブレードの回転面内や降着装置にダンパーを付けて防止する。また、メインローターを始動してから正規回転数に達するまでの間に地上共振を起こす回転数が存在する場合には、その回転数を通過する時間をなるべく短くするように工夫する。参考：航空用語事典増補改訂版

＜地上局（衛星データ送受信装置）用防雷器材＞：自衛隊の機器。音羽電機工業製。参考：月刊軍事研究6,'17

＜地上最小操縦速度＞：VMCGを参照。

＜地上試験装置＞：自衛隊の機器。三菱電機製。参考：月刊軍事研究8,’12

＜地上処理装置＞：自衛隊の機器。東芝製。参考：月刊軍事研究1,’18

＜地上接近警報装置＞：GPWSを参照。

＜地上設置型深宇宙探知システム＞：GEODSSを参照。

＜地上線無線機空中線＞：自衛隊の機器。アンテナ技研製。参考：月刊軍事研究10,’17

＜地上伝送マイクロシステム用導波管＞：自衛隊の機器。日本高周波製。参考：月刊軍事研究6,’14

＜地上電源装置＞：GPUを参照。

＜地上電波測定装置補給処整備用器材（その６）＞：自衛隊の機器。東芝製。参考：月刊軍事研究6,’17

＜地上配備型衝突回避装置＞：GBSAAシステムを参照。

＜地上配備型戦略抑止力＞：GBSD(ICBM)を参照。

＜地上配備訓練シミュレーター＞：GBTSを参照。

＜地上配備迎撃機＞：GBIを参照。

＜地上波緊急ネットワークセンター＞：Graundwave Emergency Network Center。アメリカ軍の通信システムで、高さ90mの発信塔からVLFにより潜水艦に緊急軍事信号を送るのが主任務である。参考：ザ・マーチ23号

＜地上爆裂擬爆筒＞：自衛隊の擬爆筒。細谷火工製。参考：月刊軍事研究5,’08

＜地上発射型小直径爆弾＞：GLSDBを参照。

＜地上標定機＞：日本陸軍の測角・測遠機で、三脚上の単眼式望遠鏡により敵陣を観察し、潜望鏡により測角を行う。眼鏡重量5.92kg、全備重量25.81kg。最大仰角30度。参考：日本陸軍兵器資料集

＜地上部隊用個人装甲システム＞：PASGTを参照。

＜地上マイクロ波伝送システム＞：自衛隊の機器。ネットワーク管理装置用、自動即時電話網用もある。日本電気製。参考：月刊軍事研究9,’09、9,’11

＜地上無線機＞：自衛隊の機器。日本無線製。参考：月刊軍事研究5,’10

＜地上無線機１号＞：JAN/GRC-N3またはJGRC-A13またはJGRC-A71を参照。

＜地上無線機２号＞：JAN/GRC-N2またはJGRC-A2またはJGRC-A22またはJGRC-A72を参照。

＜地上無線機３号＞：JAN/GRC-N1またはJGRC-A3またはJGRC-A73を参照。

＜地上無線機空中線＞：自衛隊の機器。アンテナ技研製。参考：月刊軍事研究12,’10

＜地上用雷電探知装置＞：航空自衛隊の雷雲発生探知装置。1969年にF-104が落雷で墜落した事故に基づき開発された。３カ所に空電方向探知器を設置して放電現象を捉えると共に、電場計をエリア内に複数設置して雲の静電気含有量を計測する。小松基地周辺の27カ所に設置されている。参考：月刊軍事研究9,’01、月刊JWings8,’12

＜地上レーダー装置１号＞：JTPS-P23またはJTPS-V6-Bを参照。

＜地上レーダー装置２号＞：JPPS-P10またはJPPS-P24を参照。

＜地図＞：古来から軍事的に重要な意味を持つ。測量や地図作製を国防省や軍が担当している国も多く、地図の販売を規制している国もある。旧ソ連では一般向けの地図が殆ど無く、あっても軍事基地や都市、飛行場などが書かれていなかったり、大都市の位置が十数キロもずれたところに書き込まれていたりした。朝鮮戦争では韓国陸軍本部工兵監がソウルに保管していた朝鮮半島全土の５万分の１の地図（日本作成）の原盤を緒戦で失ったため、日本に残っていたものに英文表記と座標を加え、国連軍が使用している。ちなみに北朝鮮軍は原盤を見つけられなかったのか価値に気付かなかったのか、ソウル再占領時に無傷で発見された。参考：月刊軍事研究3,’99、6,’13

＜チスト＞：日本海軍用語で、地上勤務の上級下士官以上や潜水艦乗員が使用する木製荷物入れのこと。長さ1m、幅0.4m、高さ0.5mくらいで、被服から私物まで身の回りのもの全てをしまい込み、座布団を載せれば椅子がわりに使える。参考：日本海軍よもやま物語、潜水艦気質よもやま物語

＜地図複製用写真処理車用搭載器材＞：自衛隊の機器。日立製作所製。参考：月刊軍事研究9,’16

＜チタ＞：B-260（キロ級潜水艦）を参照。

＜地対艦ミサイル＞：Surface to Surface Missile、SSMと略す。陸上から発射する対艦ミサイルである。参考：月刊世界の艦船11,’17

＜地対艦ミサイル連隊（陸上自衛隊）＞：陸上自衛隊の連隊。４個方面隊隷下に６個が編成されており、うち３個は北部方面隊第１特科団に配置されている。定員400名。連隊本部／本部管理中隊、４個地対艦ミサイル中隊から構成される。連隊本部のレーダー小隊にはJTPS-P15捜索評定レーダー装置が配備されており、これにより目標を捜索探知し、中継装置車を介して指揮統制装置に情報を送る。連隊本部では指揮統制装置により攻撃目標の選択や射撃諸元計算などを実施、地対艦ミサイル中隊のJTSQ-W5射撃統制装置に伝達し、各中隊は88式地対艦ミサイル発射機４両から最大24発の88式地対艦ミサイル（４個中隊では最大96発）を発射して敵艦隊を攻撃する。参考：月刊軍事研究10,’10

＜地対艦誘導弾年次射撃用経費（射撃支援費）＞：防衛省がアメリカ海軍省に発注している。参考：月刊軍事研究12,’18

＜地対空ミサイル＞：SAM（Surface to Air Missile）と略す。地上から航空機を攻撃するミサイルで、高射砲より遙かに高い命中率と弾頭威力を誇り、実用化されるとあっという間に拠点防空の主役になった。FCSにレーダーを組み込んでいるので、防空システムのレーダーが破壊されても単独で迎撃に使える。長射程のものは地域防空にも使用できるが、目標識別、目標変更、反復攻撃、融通性といった観点から迎撃戦闘機と併用されている。ただし誤射に注意。爆撃機編隊を一網打尽にしたり、弾道ミサイルを確実に迎撃したりするため核弾頭を搭載したものも作られたが、基本的に自国上空で炸裂するため、直接は地上に被害の及ばない高度に打ち上げてもフォールアウトやNEMPの損害は免れない。参考：空軍、ワイルドウエポン、月刊軍事研究10,’10

＜地対空誘導弾ペトリオット再保証弾＞：自衛隊の火器。三菱重工製。参考：月刊軍事研究11,’13

＜遅滞行動＞：敵の進撃を遅らせるための戦闘法で、近接戦闘を避け、ある程度の土地を敵に占領させるかわりに敵に出血を強いて時間を稼ぐ。その間に後方で戦力を整えたり、増援を待ったりする。敵に土地を与えても味方が分断されず戦闘を持続できるだけの十分な縦深があり、稜線射撃に適した場所や長大な隘路がある場所、それらが河川などでカバーされている場所が適しており、起伏のある内陸地帯で行われることが多い。防御線を後退させる時が最も危険なので、砲兵による火力支援により敵が浸透するのを防ぐ。参考：月刊軍事研究5,’08

＜チタデレ作戦＞：ツィタデレ作戦を参照。

＜チタニウム合金＞：Titanium alloy。チタンにアルミニウムやバナジウムを添加した合金材のこと。比重は4.5とアルミニウム合金の1.6倍だが、引っ張り強度が１平方メートルあたり90-110kgと２倍あり（特殊鋼並）、弾性係数は１平方メートルあたり11000kgと1.5倍で、400℃くらいまで強度が変わらず、ステンレス以上に腐食にも強く、疲労強さやクラックに対する抵抗にも優れる。高価で加工が難しいのが欠点で、200年前に見つかった元素でありながら、金属材料として実用化されたのは1948年になってからだった。航空機用として使用されているのはアルミニウム6%とバナジウム4%を含むTi-6Al-4Vで、熱処理すれば引っ張り強度１平方メートルあたり110kgに上げられるが、加工が難しくなるので、焼鈍状態のまま引っ張り強度１平方メートルあたり90kgで使う。YF-12Aは引っ張り強度１平方メートルあたり140kgを誇る13V-11Cr-3Al合金を使っているらしい。参考：航空用語事典増補改訂版、飛行機のしくみ、月刊世界の艦船6,’21、トコトンやさしい溶接の本

＜チタニウム合金装甲＞：チタニウムとアルミニウムの複合装甲（Ti-6Al-4Vが主体）で、鋼よりも密度が低いが耐弾性は同等であり、同じ重量なら均質装甲鋼板よりも厚みを増やせるので、同重量の均質圧延鋼板に比較して60%増しの耐弾効果があるとされる。割れにくいので、セラミックと違って複数回の被弾にも耐える。ただし高価（装甲の状態では装甲鋼板の30-50倍もの価格になるらしい）なので、主装甲でなくハッチ、装甲スカート、ブロウオフ・パネル、対トップアタック用付加装甲などに使用される。参考：火器弾薬技術ハンドブック、月刊PANZER9,’03、月刊軍事研究1,’10、3,’09

＜チタン＞：アンテイ（VLF通信システム）を参照。

＜チタン２＞：MG-332（ソナー）を参照。

＜チタン２Ｔ＞：ソ連海軍のバウ・ソナーで、1134A型クレスタ�U級に搭載されている。チタン型の真空管を半導体に変更するなどの改良を施した。しかし探知距離は海中条件が良好でも潜水艦で20-32km、機雷・魚雷で2-3km程度であり、通常は潜水艦で10-14kmくらいしか無かった。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜チタン合金＞：チタニウム合金を参照。

＜ちちじま＞：MSC-605（えのしま型掃海艇）またはMSC-658（はつしま型掃海艇）を参照。

＜父島＞：小笠原諸島にある島の１つで、日本海軍が二見港に着目、アメリカ艦隊を邀撃する際の拠点として整備を始めた。太平洋戦争での硫黄島陥落後は最前線となり、戦車砲塔トーチカや横穴陣地、航空機用トンネルなどを設営して島全体を要塞化、上陸に備えたが、アメリカ軍は航空攻撃のみで無力化する道を選んだ。この時ジョージ・Ｈ・Ｗ・ブッシュ元大統領（当時は中尉）もアベンジャーで爆撃に参加したが、高射砲の反撃で撃墜されて洋上に脱出している。様々な戦跡が残存しており、九七式中戦車の砲塔（トーチカに利用されていた）、洞窟陣地内の大型野戦探照灯及び発電車、輸送船の残骸、撃墜されたアメリカ軍機のエンジンや機体の一部、海軍一〇年式一二サンチ両用砲、13mm双連高角機銃の下部砲架、海軍防空兵舎などがある。また、象鼻岬付近の水中には複葉水上機２機が沈んでおり、落盤の危険があるとして機銃などを中に残したまま塞がれた洞窟もあるという。参考：月刊戦車マガジン11,’92

＜父島海軍航空隊＞：日本海軍航空隊。昭和16年12月8日の太平洋戦争開戦時は第７根拠地隊隷下だった。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜父島海軍通信隊＞：日本海軍の通信隊。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時には第１連合通信隊の隷下にあった。参考：日本海軍艦隊総覧

＜父島基地＞：海上自衛隊の基地。2022年2月26-27日、父島住民の新型コロナウイルスワクチン３回目接種会場に基地内体育館を提供し、隊員含め815人がワクチンを接種した。参考：朝雲

＜父島基地分遣隊＞：海上自衛隊の基地分遣隊。1968年6月27日（26日？）、小笠原諸島返還に伴い、父島で横須賀地方隊隷下に新編された。9月19日、無線局（海岸局、航空局、固定局）の運用を開始。1972年12月18日、無指向性無線標識局NDBの運用を開始。1973年6月15日、特務船103号が配備された。1973年11月15日、特務船103号が転属し、特務船105号が配備された。1974年3月30日、飛行艇用のすべりと艦船用のドルフィン桟橋が竣工した。1977年4月18日、特務船105号が特務艇85号に艦種変更された。1998年10月13日、小笠原村急患移送400回で感謝状を贈呈された。2002年10月30日、特務艇85号が除籍された。2008年3月31日、LCACの揚陸場としても使える飛行艇用すべりが竣工した。無線局（固定局）を廃止。2010年7月7日、小笠原村急患移送700回で感謝状を贈呈された。2011年10月27-28日、都立町田総合高校２年生55人に対して職場体験インターンシップを実施。2014年5月7日、小笠原村急患移送800回で感謝状を贈呈された。2014年7月28日、小野寺防衛大臣がMV-22Bオスプレイで部隊を視察。2018年6月28日、MSC-605ちちじま乗員と共に、父島のUS-2用すべり地区（US-2を揚陸させる坂）の整備清掃を行い、揚陸時にタイヤがパンクしないようにした。2021年6月6日、無事故日数連続6666日を達成。7月19-21日、小笠原村教育委員会の依頼で、小笠原中学校教諭の研修を支援した。参考：横須賀地方隊ホームページ、日本の防衛戦力Part3、朝雲

　＜父島基地分遣隊（２００１年４月１日）＞：横須賀地方隊隷下で、ASU-85特務艇85号が配備された。参考：月刊世界の艦船6,’01

　＜父島基地分遣隊（２０１５年）＞：横須賀地方隊隷下で、隊長、総務科（庶務、経理、補給、給養、衛生）、警備科（魚雷、射管、運用、ディーゼル、気象）、管理科（施設、地上救難）、通信所（通信、電子整備）からなる。参考：横須賀地方隊ホームページ

＜父島飛行場＞：日本海軍の飛行場。昭和14年、東京府小笠原村に開設された。参考：首都防空網と空都多摩

＜秩父丸＞：日本海軍特設艦船。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第４艦隊補給部隊に所属していた。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜地中海試験センター＞：CEMを参照。

＜地中海分遣隊（ソ連海軍、１９８９年）＞：司令部は洋上にあり、北洋艦隊、バルチック艦隊、黒海艦隊から艦船が派遣されている。空母またはヘリコプター巡洋艦１隻、巡洋艦１隻、駆逐艦2-3隻、フリゲート1-2隻、揚陸艦艇１隻、対機雷戦艦艇２隻、潜水艦4-5隻（北洋艦隊所属）、支援・補助艦艇20-24隻（うち情報収集艦２隻以上）が標準構成である。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜地中海連合水陸両用部隊＞：CAFMEDを参照。

＜地中探査レーダー＞：地中レーダーを参照。

＜地中レーダー＞：地中探査レーダーともいい、GPR(Ground Penetrating Radar）と略す。地面に向けてレーダー波を発射すると、埋設物や地層変化部から異なる強さの反射波が観測されるのを利用し、鋭い電波ビームや特殊な信号処理を行って解像度を向上させ、地中断面を描写できるようにしたレーダーのこと。氷や乾燥した岩石などの非絶縁体の中における電波の伝搬特性は、速度が違うだけで空気中と全く同一なので、空中に電波を飛ばすレーダーと同じ原理が使える。ただし地中を伝わる電磁波速度の正確な測定を要する。レーダー制御装置、パルス発生器、送信機、送信アンテナ、受信アンテナ、受信機、データ記録装置、ディスプレイなどで構成され、全て一体化した一体型や、送受信アンテナを分離した送受信分離型などがある。送受信アンテナ間隔を固定するものをプロファイル測定またはコモンオフセット測定、可変とするものをワイドアングル測定またはCMP（Common Mid Point）測定という。殆どがインパルスレーダー方式で、パルス幅数ナノ秒以下の送信パルスを使う。使用周波数帯は0.01-10GHzで、地中での減衰（探査距離）を考えると1GHz以下を使った方が良いが、高い周波数の方が解像度が良いため、用途に応じて総合的に判断する。人工地震や電流を使う地中探査手法よりも解像度が高く、スキャンが高速で、地層中の水分率変化、岩体中の水路、地下亀裂、地下水、人工埋設物（地雷含む）、遺跡など、電磁波に対して特徴的な性質を持つ地中物体の検出能力に優れ、電磁波は空気中も安定して伝わるので空洞や破砕帯といった超音波や地震波が苦手とする対象も観測でき、地面だけでなくコンクリート建造物の非破壊保全調査にも使用可能。地表から電波を届かせるのが難しい地中深くを探査する際には、ボーリングで空けた穴にレーダーを突っ込むボアホール・レーダー（Borehole radar）を使い、１つの穴に送受信機を入れるシングルホール・ボアホール・レーダーと、２つ穴を開けて一方に送信アンテナ、もう一方に受信アンテナを入れるクロスホール・ボアホール・レーダーが開発されている。異なる比誘電率を持った絶縁体の境界部で電波が反射するため、導体でなくとも検出可能で、地層の比誘電率は地層に含まれる水分率によってほぼ決まることから、土壌の水分が変化する境界面を探知できる。同一土壌でも圧密を受けたか受けないかで水分率が違うので、遺跡や大昔の地表面の検出が可能。導体は電波の反射強度が大きく基本的には検出できるが、パイプのような線状導体の場合、反射強度が偏波に依存するため、電磁波の偏波方向と線状導体の走る方向が直交すると電波が全く反射せず検出できないので注意が要る。得られた生波形はただの後方散乱波形なので、そのままでもある程度は地下構造の判断が可能だが、各種フィルタリングや、合成開口レーダーと類似のストップ・アンド・ゴー処理（地中レーダーでは地震波信号処理用語を流用してマイグレーション処理と呼ぶ）を施したり、対象物の形状を仮定して波形をシミュレートするフォワード・モデリングを行ったりすると、更に解釈が容易となる。アンテナを非接触式にできるので地雷探知機用として世界中で開発が進められている（東北大学のALISなど）が、特に対人地雷は浅いところに埋められているので地表の凹凸に邪魔されて認識が難しく、完成には至っていない。1929年にオーストリアの氷河で氷の厚さを電波により計測する実験をしたのが初とされるが、あまり注目されず、暫く進展しなかった。1950年代の極地研究の過程で、アメリカ軍がグリーンランドの氷上を飛ぶ航空機の電波高度計に極超短波から短波帯で大きな測定誤差が生じることを発見し、氷が電波を通すためと判明、1960年代になり氷厚測定用レーダーが南極観測に使用されるようになった。同じ頃から地中観測にも応用され、塩や石炭層の探査用として地中レーダーが開発されている。その後アポロ17号に載せて月の観測に使ったり、遺跡発見や遺跡探査に貢献したり、埋没パイプの位置を確定したり、鉄筋コンクリートの鉄筋を探知して安全確認をしたりと利用範囲が拡大、1980年代には市販されるようになり、2000年代のデジタル処理技術の発達で実用性も増していった。参考：レーダの基礎、レーダシステムの基礎理論

＜父よあなたは強かった＞：戦時歌謡の１つで、昭和13年に朝日新聞社が日華事変における皇軍感謝の歌として募集し、一等になったものである。歌詞を英語に翻訳してアメリカ軍人に聞かせると、どうしても内容が感謝や士気高揚に繋がるとは理解できず、劣悪な衛生状況（敵の屍と共に寝て）や最悪の兵站支援（泥水すすり草を噛み、十日も食べずにいたとやら）による反乱寸前の状況を歌った反戦歌としか思えないらしい。参考：海軍こぼれ話

＜窒息剤＞：呼吸器系の組織を破壊し、肺水腫による呼吸困難を引き起こす化学兵器。塩素やホスゲンがこれにあたる。参考：図解雑学生物・化学兵器、化学・生物兵器概論、月刊軍事研究10,’16

＜窒素マスタード＞：マスタードガス（化学兵器）を参照。

＜チッディングフォールド＞：L31（駆逐艦）を参照。

＜チップチャク＞：ロシアのルーチ設計局が開発したUAV。重量50kg、最大速度55km、滞空時間２時間。圧縮空気カタパルトで射出され、パラシュートで回収される。システムはUAV６機、通信車、誘導統制センター車両からなる。南オセチア紛争で砲兵が目標の発見に難渋した経験から急速配備が決定した模様で、2008年末に最初の部隊が南オセチアのアブハジアに展開したとされる。参考：月刊軍事研究2,’09

＜チップトウ＞：P332（潜水艦）を参照。

＜チップ・ボルテックス・キャビテーション＞：周端渦流空洞現象。高速回転するスクリューの周りに生じるキャビテーションで、スクリュー前面（船舶の進行方向）が負圧となるため主にこちらに発生するが、後面、ハブ、翼端などにも発生する。周波数は20-50000Hzと幅広く、ピークはスクリュー翼数と回転数の積の倍数となる。船体振動や水中騒音（発生前より数十dBも雑音が増す）の原因となり、推力を低下させ、エロージョンやスクリューの回転との共鳴でスクリュー面を破損させたり、最悪スクリューをへし折ったりする。スクリュー回転数が上がると発生しやすくなるので注意。水圧の関係で、水深が深いほど発生しにくく、深海を潜航中の潜水艦では起きにくいが、回転数を戻し忘れてそのまま浮上するとたちまち発生する。参考：ザ・マーチ42号、月刊軍事研究9,’01、3,’16、図解雑学　船のしくみ、月刊世界の艦船9,’17

＜チップマンク＞：DHC-1（練習機）を参照。

＜チディングフォールド＞：イギリス海軍掃海艇Chiddingfold。2014年10月27日から11月13日、IMCMEX14に参加。参考：月刊世界の艦船2,’15

＜遅動機雷＞：機雷を参照。

＜千島湖＞：886（補給艦）を参照。

＜池�ｺ七＞：韓国海軍尹永夏級ミサイル艇９番艇ジドクチル（Jideokchil）。2010年就役。参考：月刊世界の艦船7,’13

＜ちとせ＞：DE-220（護衛駆逐艦）を参照。

＜千歳（初代）＞：日本海軍笠置型二等巡洋艦２番艦Chitose。明治32年3月1日竣工（サンフランシスコのクランプ社で船体を建造し、横須賀に回航して横須賀工廠で兵装を搭載）。日露戦争時は第１艦隊第３戦隊に所属していた。明治40年1月18日、第２艦隊に編入された。1月20日、横須賀を出港して清水に回航され、1月25日まで清水沖で訓練を行った。清水を出港後、駿河湾外で第２艦隊旗艦巡洋艦筑波と会合し、横須賀に入港。2月28日、筑波と共に、遣外艦隊の一員として横浜を出港。アメリカでジェームスタウン300年（アメリカ入植300周年）記念大観艦式に参加し、ヨーロッパ10カ国も歴訪して11月16日に横須賀に帰投した。第１次大戦時、第２艦隊第６戦隊旗艦だった。大正10年9月、二等海防艦に類別変更された。昭和3年4月に除籍され、昭和6年7月に豊後水道で標的となり処分された。参考：月刊丸6,’14、月刊世界の艦船12,’14、1,’21

＜千歳（２代目）＞：日本海軍千歳型水上機母艦Chitose。昭和9年11月26日起工、昭和13年7月25日竣工。昭和16年12月8日の太平洋戦争開戦時は建制も兵力部署も第11航空戦隊所属で、フィリピン攻略戦に参加。昭和17年1月から蘭印攻略戦に参加。2月11日、セレベス南方で潜水艦の雷撃を受けて小破した。3月1日、ジャワ島攻略作戦に参加。3月14日、作戦を終えてマカッサルに入港。3月15日からニューギニア攻略戦に参加。5月1日、佐世保に帰投して整備を実施。6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。6月30日、空母への改造が決定。8月11日、柱島を出撃。8月17日、トラックに到着。8月21日、トラックを出撃してガダルカナルに向かった。8月24日、第２次ソロモン海戦に参加。ガダルカナル島南端付近で爆撃を受け、至近弾により損傷した。9月20日までトラックで修理を実施、水上機隊をショートランドに派遣した。10月11日0600、ガダルカナル島輸送のためショートランドを出撃。ガダルカナル島増援作戦を行った後、佐世保に帰港。11月15日（昭和18年1月26日？1月16日？）から空母への改造工事を開始。昭和18年8月31日、公試中に座礁した。12月15日に空母に類別変更された。昭和19年1月1日、改造工事を完了し、第３艦隊付属となった。2月1日、第３艦隊第３航空戦隊に転属。6月19日、マリアナ沖海戦に参加。9月19日、伊予灘で浮流木材に接触してスクリューを破損した。10月20日、比島沖海戦に参加。10月25日、エンガノ岬沖で艦上機の攻撃により直撃弾３発を喰らい沈没した。11月15日に連合艦隊付属となり、12月20日に除籍された。参考：日本航空母艦史、第２次世界大戦日本海軍作戦年誌、図解日本の空母、写真集日本の小艦艇、月刊丸2,’07、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜千歳演習場＞：陸上自衛隊の演習場。面積は9229万平方メートル。在日米軍の地位協定に基づく日米共同施設区域である。参考：月刊軍事研究4,’10

＜千歳海軍航空隊＞：日本海軍航空隊。昭和14年10月1日、陸攻常設航空隊として横須賀鎮守府管下に北海道千歳郡で新編された。定数は九六式陸攻16機、九六式艦戦36機である。昭和15年11月、陸攻定数が36機になった。昭和16年1月15日、第４艦隊第24航空戦隊隷下となった。5月から6月30日、第１航空隊、第３航空隊などと共に南洋展開訓練Ｇ訓練を実施。その後8月までサイパンで訓練を実施。10月、内南洋に展開することになり、10月から11月にかけてルオットに進出。11月中旬、内地から一式陸攻１機が持ち込まれた。11月下旬には九六式艦戦12機と九六式陸攻１個中隊がマーシャル群島タロア基地に派遣された。また、１個分隊がトラックに派遣された。12月4日、一式陸攻でウェーキ島の写真偵察を実施、F4F戦闘機の配備を確認した。12月7日、主計科から搭乗員に紙が配られ、何でも食べたいものを書いて提出するよう伝えられた。12月8日、太平洋戦争開戦時は第24航空戦隊隷下で、定数は九六式陸攻４個中隊37機、九六式艦戦２個中隊36機だった。0300、搭乗員起こしがかけられ、ルオットから九六式陸攻で出撃してウエーク島攻略戦に参加。以降もウエーク島占領まで出撃を繰り返した。ウエーク島占領後はラバウル攻略のため九六式陸攻３個中隊（第１・第２・第４）をトラックに進出させた。昭和17年1月4日、ラバウル爆撃を開始。1月25日、艦戦隊の一部が空母を中継してラバウルに進出することになったが、着艦経験の無いパイロットが多かったため、翔鶴や瑞鶴のパイロットが九六式艦戦を操縦して空母に着艦させた。1月26日、千歳航空隊要員が搭乗してラバウルに向かったが、天候不良のために空母に引き返し、未経験者も無事に着艦を終えた。1月27日、再度発艦し、カビエンに着陸。1月31日、ラバウル東飛行場に到着。2月1日、マーシャルに残っていた本隊がアメリカ機動部隊のマーシャル諸島空襲作戦を喰らったが、ルオットでは九六式艦戦延べ12機が出撃して５機を撃墜し、タロアでは延べ22機が出撃して12機を撃墜した。2月10日、ラバウルの艦戦隊は第４航空隊に編入された。3月、マーシャルの艦戦隊主力がウエーク島に進出。4月1日、定数36機に対して零戦９機と九六式艦戦19機を保有しており、ルオットに14機、ウエークに14機を配置していた。5月末、ラバウルの艦戦隊は台南航空隊に分遣された。10月末、陸攻隊がラバウルに進出。11月、ラバウルの陸攻隊は損耗著しく、本土に帰還して再建することになった。12月1日、ウエークの艦戦隊は第201航空隊に改編された。参考：日本海軍戦闘機隊、日本海軍艦隊総覧、月刊航空ファン11,’17、8,’18、11,’18、5,’19

＜千歳型空母＞：日本海軍空母で、千歳型水上機母艦からミッドウェイ海戦後に改造された。従来の水上機・甲標的格納甲板上に上下部格納庫と飛行甲板を設置し、飛行甲板は艦首に２組の支柱を立てて支えてある。艦首両舷には25mm３連装機銃１基ずつが装備された。飛行甲板は全長180m、前端部幅12m、中央部幅23m、後端部幅16mで、前後に１基ずつエレベーターを持つ。エレベーターのサイズは前部が13×12m、後部が12.5m×12m。呉式四型着艦制動装置７基（アレスティングワイヤ７本）、空廠式三型滑走制止装置１基（２基？）を持ち、遮風柵は無い。格納庫は艦内と上甲板上の２段式で、特殊潜航艇格納甲板を下部格納庫に流用したため吃水線からの高さが1mしか無く、防水区画を設けるなど念入りに防水加工が施された。艦橋は龍鳳型とほぼ同じ構造である。当初はディーゼルを巡航用に使用する予定だったが、出力不足でタービンも併用した。缶室からの排気は右舷中央の煙突から排出され、ディーゼル排気は右舷後部の小煙突から排出される。舵は中央部支持の１枚舵。水線長183.90m（185.93m？）、最大幅20.80m、平均吃水7.51m、基準排水量11190トン、公試排水量12550トン。主機は一一型一〇号内火機械（ディーゼルエンジン）２基＋艦本式ギヤード・タービン２基で、主缶はロ号艦本式専焼缶（22気圧・300℃）４基、出力56800馬力、２軸推進、速力29ノット、重油搭載量2687トン、航続距離は18ノットで11810海里。兵装は八九式12.7サンチ連装高角砲４基（前後エレベーター両舷に１基ずつ）、九六式二五粍三連装機銃10基（飛行甲板前端下の上甲板上に２基、艦尾に２基、中央部両舷に３基ずつ）。搭載機は零戦21機（７機が露天繋止）、九七式艦攻９機で、全機常用だった。乗員785名。千歳、千代田の２隻が就役した。両者では信号マストと無線マストの形状・配置が違う。マリアナ沖海戦では九七式艦攻のかわりに天山を搭載した。参考：日本航空母艦史、図解日本の空母、帝国陸海軍事典、写真集日本の小艦艇、月刊世界の艦船6,’18

＜千歳型水上機母艦＞：日本海軍水上機母艦Chitose型。マル二計画においてロンドン条約の制限外（基準排水量8000トン、速力20ノット、航続距離は16ノットで8000海里、カタパルト２基）で建造された。ただし軍令部の口頭説明では速力28ノット以上、水偵24機搭載、カタパルト４基装備とされ、平時の第１状態では水上機のみを搭載しているが、有事の第２状態では搭載機を半減して特殊潜航艇を積み、特殊潜航艇母艦として使用する予定だった。また、高速給油艦や空母への改造も考慮されており、戦時に艦中央から後部にかけての天蓋状上構２つを繋げる工事を行って飛行甲板にする計画があったが、友鶴事件による復原力強化のための設計変更により没になった。船型は平甲板型で、復原性確保のため舷側にバルジを持ち、艦尾はクルーザー・スターンである。兵装（背負い式高角砲２基）や４層の艦橋、主缶用煙突は艦前方に集中しており、船体中央両舷と後甲板に呉式二号五型射出機があり、後甲板に起動式デリックがある。船体中央には他艦航空機着艦用として長さ約40mの着艦甲板があるが、試験的なもの（実際に使用する必要が出た時には100mに延長する予定だった）で、実際には機銃甲板として使用された。機銃甲板前部支柱に40トンクレーン、後部支柱に20トンクレーンとディーゼル排気筒が設けられている（クレーンは甲標的搭載用）。艦内の潜航艇用格納庫に12機、後甲板上に12機の水上機を搭載可能で、４基のカタパルト（煙突左右と後甲板前方左右）がそれぞれ６分間隔で射出すると、全機を30分で発艦できる。給油艦に改造された時のことを考え、自艦の燃料消費を抑える目的で主機をディーゼルにしているが、出力不足で予定速力が出せず、建造中に条約が期限切れとなったので高速を出せるよう蒸気タービンを搭載し、更に巡航速力も低下しないよう巡航用タービンも装備した。マストは艦橋と煙突の間及び機銃甲板上に三脚マストを１本ずつ持っている。全長192.5m、幅18.8m、吃水7.2m、基準排水量11023トン。主機はCODAS方式、艦本式オール・ギヤード・タービン２基、ロ号艦本式重油専焼水管缶４基、艦本式一一号一〇型ディーゼル２基、出力56800馬力、２軸推進、速力29.0ノット、重油搭載量1600トン（甲標的母艦改造後千代田は1000トン）＋給油用2750トン、航続距離は16ノットで8000海里。兵装は八九式40口径12.7cm高角砲２基、25mm連装機銃６基。呉式二号五型カタパルト４基を装備し、九四式一号・二号水上偵察機及び九五式水上偵察機24機＋補用４機を搭載できる。後に零式水上観測機や零式三座水上偵察機を載せるようになった。千歳、千代田が昭和13年に竣工した。昭和15-16年、千代田はカタパルト２基を撤去し、艦内水上機格納庫を甲標的格納庫（14隻分。12隻という説もある。水上機搭載数は12機に減）に変更、艦尾形状を垂直に変更して甲標的発進孔を付けた。甲標的は格納庫上面のハッチから電動クレーンで搭載する。ちなみに千歳にはこの装備は付けられていない。太平洋戦争開戦時には千歳が第１状態、千代田が第２状態であった。昭和17年末から千歳型空母に改造された。参考：月刊世界の艦船11,’00、日本航空母艦史、写真集日本の小艦艇、月刊丸2,’12別冊付録、日本潜水艦物語

＜千歳管制隊（航空自衛隊）＞：航空自衛隊の管制隊。空自及び民間の航空交通管制業務に加えて飛行管理中枢業務も行う。1957年9月、千歳管制分遣隊として新編された。1962年1月、千歳飛行場の航空管制業務を開始。1969年、北部飛行管理中枢での飛行管理業務を開始。1984年9月、J/TRN-501タカン装置（移動用）を配備。1988年7月、新千歳空港開港に伴い、同港を離着陸する民間機の管制を開始。1992年3月、移動管制班が新編された。2003年3月、移動管制班が移動管制隊に拡大改編され、百里基地に移った。2014年8月9日、千歳発仙台行民間機の管制により無事故管制業務500万回を達成した。9月24日、無事故管制業務500万回を記念し、千歳市長から感謝状が贈呈された。2018年1月23-25日に開催された航空保安管制競技会で２位の成績を収めた。参考：月刊JWings4,’16、1,’15、8,’14、10,’16、航空保安管制群本部ホームページ、朝雲

　＜千歳管制隊（２０１５年）＞：航空保安管制群隷下で、千歳基地に置かれている。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜千歳気象隊（航空自衛隊）＞：航空自衛隊の気象隊。千歳基地に置かれている。参考：月刊JWings8,’14

　＜千歳気象隊（２０１５年）＞：航空気象群隷下で、千歳基地に置かれている。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜千歳基地（航空自衛隊）＞：航空自衛隊の航空基地。新千歳空港の隣にあり、千歳飛行場の滑走路は長さ2500m・幅45m・ランウェイ18R/36Lと、長さ3000m・幅60m・18L/36Rの２本。冬には滑走路に雪が積もり、気温が氷点下20℃くらいになったりするので、航空機の運用に注意が要る。民間との共用で、1988年に新千歳空港として民間用滑走路（3000×60m２本）が建設され施設が分離したが、千歳基地は共用空港のままで、誘導路が繋がっており、気象など状況に応じて民間機が使うこともある（逆に新千歳空港を空自で使うこともある）ため、管制業務は千歳基地も新千歳空港も空自千歳管制隊が行っている。敷地面積10636000平方メートル。所在地は北海道千歳市平和無番地。新千歳空港ターミナルからタクシーで10分。JR千歳線千歳駅からバスまたはタクシーで10分。大元は1926年（大正15年）に開設された新聞社用飛行場で、1939年に海軍千歳飛行場になり、1945年10月にアメリカ軍に接収されてアメリカ空軍基地になり、1951年に民間の千歳空港が開港、1957年9月2日に航空自衛隊基地として設置（全面返還は1976年）され、第２航空団、第３飛行隊、第４飛行隊が浜松から移動してきた。1959年2月1日、千歳救難分遣隊が新編された。8月1日、第６飛行隊が新編された。10月27日、第６飛行隊が新田原基地に移った。1961年5月17日、第４飛行隊が小松基地に移った。6月10日、第103飛行隊が小牧基地から移動してきた。1963年3月5日、第201飛行隊が新編された。第３飛行隊が松島基地に移った。12月16日、実験航空隊千歳派遣隊が新編された。1965年、実験航空隊千歳派遣隊が解隊された。1966年6月16日、空自初となるラプコンの運用を開始。1968年10月1日、第103飛行隊が解隊された。1974年10月1日、第201飛行隊が解隊され、第302飛行隊が編成された。1985年11月29日、第302飛行隊が那覇基地に移駐した。1986年3月19日、第201飛行隊が再編された。1993年6月1日、特別航空輸送隊が編成された。2009年4月20-23日、在日米軍再編に伴う訓練移転（共同訓練）を実施。第２航空団のF-15戦闘機とアメリカ第12海兵航空群のF/A-18戦闘機５機が訓練を行った。7月22-24日、漫画家を対象とした部隊見学ツアーを実施。2010年11月8-19日、米軍再編に係わる嘉手納飛行場から千歳基地への訓練移転（共同訓練）を実施。2012年2月20日、千歳川で搭乗員保命訓練を実施。第２航空団と千歳救難隊から15名が参加し、海上への不時着水を想定した訓練を行った。2月26日、千歳基地茶道教授、千歳市長、平成23年度千歳基地司令感謝状贈呈者、基地モニターなどの来賓を迎え、厚生センター内の茶室で千歳基地初釜を行った。8-10月、東側滑走路と接続する誘導路の工事を実施。9月5-7日、米軍再編に係る千歳基地への航空機訓練移転による日米共同訓練（タイプ�T）を実施。第２航空団のF-15戦闘機８機とアメリカ第12海兵航空群のF/A-18戦闘機４機が計５回の戦闘機戦闘訓練等を行った。2014年1月21-22日、千歳基地援護室が平成25年度北海道地区における任期制士に対するライフプラン集合訓練を実施。10月30-31日、基地10マイルマラソン大会を実施。長沼分屯基地隊員を含む1500名が参加した。2015年1月14日1100過ぎ、西側滑走路上でエンジンランナップを行っていたF-15戦闘機１機の前脚が折れた。乗員は無事で、民航機にも影響は無かったが、当日の訓練は全て中止され、千歳基地配備F-15J/DJ全機（後に全F-15J/DJに拡大）の点検を行っている。1月31日、基地司令含む基地隊員が除雪作業ボランティアのスノーバスターズ2015に参加した。7月29-31日、大型募集広報イベントのノーザン・スピリット2015に協力した。8月25日、自衛隊父兄会岩見沢支部、岩見沢自衛隊協力会、岩見沢駐屯地友の会の空自千歳基地見学に協力した。9月1-3日、イギリス空軍第３飛行隊の隊長ら４名が民間機で基地を訪問し、第201飛行隊、特別航空輸送隊、千歳救難隊、第３高射群、千歳管制隊を視察した。2016年1月12-22日、米軍再編に関する岩国飛行場から千歳基地への共同訓練移転を実施。第２航空団、北部航空警戒管制団、警戒航空隊からF-15戦闘機４機、E-2C早期警戒機１機、第12海兵航空群からF/A-18戦闘機５機と人員70名が参加し、戦闘機戦闘訓練などを行った。1月13日と16日、札幌地本が自衛官候補生・一般曹候補生合格者及びその家族48人に対する説明会を実施。12月5-16日、在日米軍再編に伴う訓練移転（日米共同訓練）を実施。VMA-542の人員90名とAV-8B攻撃機４機が展開し、第２航空団、北部航空警戒管制団と戦闘訓練などを行った。12月18-22日、オーストラリア空軍第34飛行隊B737BBJ政府専用機１機が訪問し、特別航空輸送隊と部隊間交流を行った。2017年9月29日、開庁60周年（9月2日）を祝い、隊員200名で60の人文字を作り、航空機５機と車両９両を並べて記念撮影を行った。2018年4月22-27日、米軍再編に係る訓練移転で、第35戦闘航空団第13戦闘飛行隊F-16CJ戦闘機６機が展開し、第２航空団F-15Jと戦闘機空対空戦闘訓練などを行った。2019年3月24日、政府専用機機種交代式典が行われた。6月29日、札幌地本と連携して千歳基地広報の日を実施。地元中高大専門学校生90人と保護者や教育関係者ら40人を招待し、装備品見学やカレー喫食などの募集広報を行った。同時に隊員家族ら200人に対する職場見学も実施している。8月3-5日、ノーザンスピリット19に協力した。2020年1月6日、年始行事と飛行訓練を実施。1月26日、陸自北千歳・東千歳駐屯地隊員と共に、青空東北会主催スノーバスターズ2020に参加し、ボランティア除雪活動を行った。4月17-23日、新型コロナウイルス感染予防の取り組みの一環として、手作りマスクコンテストを実施。8月4-6日、中高生12人に青少年防衛講座を実施。9月5-9日に札幌地本が行った大学生らに対するインターンシップに協力した。

2021年2月11日、自衛官採用試験合格者と募集対象者に千歳基地休日広報の日を実施。7月17日、北部方面隊総合広報ノーザンスピリットに協力した。9月27日2000、三沢基地がランウェイクローズしたため、第302飛行隊F-35A戦闘機２機が着陸した。翌日に三沢基地に戻っている。2022年2月14日、RC-2電波情報収集機が飛来。7月19日、三沢基地でEA-18G電子戦機のタイヤがパンクして滑走路が４時間ほど閉鎖されたため、F-35A戦闘機９機がダイバートしてきた。7月20日に７機、7月21日に２機が三沢基地に戻っている。8月31日から9月7日、令和4年度在外邦人等輸送訓練が行われた。2023年3月16日、第３高射群が廃止された。

参考：月刊JWings6,’10別冊付録、4,’11、12,’12、5,’14、4,’15、11,’18、12,'21、5,'22、10,'22、11,'22、6,'23、月刊丸3,’14、月刊軍事研究2,’15、月刊航空ファン1,’15、3,’17、7,’18、6,’19、朝雲

＜千歳基地（２００７年度）＞：第２航空団、第２航空団第201飛行隊（F-15J、F-15DJ、T-4）、同第203飛行隊（F-15J、F-15DJ、T-4）、特別航空輸送隊第701飛行隊（B-747）、航空救難団千歳救難隊（UH-60J、U-125A）、第３高射群が所在している。参考：月刊JWings6,’07

＜千歳基地（２０１４年改編前）＞：第２航空団、第２航空団第201飛行隊、同第203飛行隊、特別航空輸送隊、千歳救難隊、第１移動警戒隊、第３高射群、北部航空施設隊第２作業隊、基地防空教導隊、千歳管制隊、千歳気象隊、第３移動通信隊が置かれている。参考：月刊JWings8,’14

＜千歳基地（２０１５年）＞：第２航空団司令部、同整備補給群、同基地業務群、第201飛行隊、第203飛行隊、特別航空輸送隊、特別航空輸送隊整備隊、第701飛行隊、千歳救難隊、第１移動警戒隊、第３高射群本部、同指揮運用隊、同整備補給隊、第９高射隊、第10高射隊、北部航空施設隊第２作業隊、基地防空教導隊、千歳管制隊、千歳気象隊、第３移動通信隊、千歳地方警務隊が置かれている。F-15J飛行隊のうち１個は掩体運用される。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊航空情報5,’18

＜千歳基地（２０２０年）＞：第２航空団、第２航空団第201飛行隊（F-15J/DJ、T-4）、同第203飛行隊（F-15J/DJ、T-4）、特別航空輸送隊第701飛行隊（B-777）、航空救難団千歳救難隊（U-125A、UH-60J）などが所在している。参考：月刊JWings3,’20

＜千歳救難隊＞：航空自衛隊の救難隊。奥尻島からの患者空輸も行う。1959年2月1日に千歳救難分遣隊として救難航空隊隷下に新編された。1961年7月15日、上級部隊が航空救難群に改編された。1964年12月1日、千歳救難隊に改称された。1971年3月1日、上級部隊が航空救難団に改編された。1994年12月2日、奥尻島で作業員が重傷を負い、夜間悪天候下で防災ヘリ・道警航空隊・陸自が出動できず、代わりに救出に当たることになり、U-125AとUH-60Jで救助に向かったが、UH-60Jが行方不明になった。悪天候が続いたため捜索が困難で、４日半後に漸く渡島半島遊楽部山の山頂付近に墜落しているのが見つかり、乗員５名全員の死亡が確認された。2009年10月12日、北海道美瑛滑空場から離陸して行方不明になった１人乗りグライダーの捜索にU-125A救難機１機とUH-60Jヘリ２機で参加。乗員をUH-60Jヘリで救助した。12月11日2240頃、苫小牧港沖合の防波堤付近で陸自隊員６名の乗ったプレジャーボートが転覆し、５名が死亡、１名が行方不明となったため、12月12日0102に第１管区海上保安本部長から第２航空団に行方不明者捜索の災害派遣要請があり、0226からU-125A救難機３機とUH-60Jヘリ２機が捜索を開始。12月13日もU-125A救難機１機とUH-60Jヘリ１機で捜索を行い、1000頃に海保ダイバーが遺体を発見したため撤収した。2010年7月28-30日、北海道渡島半島付近で行方不明になった中日本航空所属セスナTU206G型機の捜索に参加。7月30日1146頃に機体を発見し、乗員２人を収容して函館空港に搬送した。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。7月28日、遭難信号を発信した航空大学校帯広校所属のビーチクラフトA36の捜索に参加。UH-60Jヘリ３機とU-125A救難機２機が出動し、芽室町剣山南斜面で機体と遭難者３人を発見した。11月24日1925頃に発生した北海道浦河沖を震源とする震度５弱の地震を受け、情報収集のためU-125A救難機１機を飛行させた。2012年6月27日、北海道礼文島沖で操業していたウニ漁船が帰港予定時刻を過ぎても戻らないため、6月28日1340に第一管区海上保安本部長から第２航空団司令に災害派遣要請が出された。U-125A救難機とUH-60Jヘリ延べ６機が捜索したが発見できず、6月29日に撤収した。2013年3月15-18日、北海道で行方不明になったモーターグライダーの捜索に参加。2014年2月13日、第２航空団と千歳川で冬季水上保命訓練に参加。2015年1月5日、初飛行訓練を実施。1月23日、第２航空団と千歳川で冬期水上保命訓練に参加。8月26-30日、ノーザン・レスキュー2015に参加。2016年8月8日0400頃、北海道松前沖で１人の乗った小型船が行方不明になったため、U-125A救難機１機とUH-60Jヘリ１機で海自第73航空隊大湊分遣隊及び第25航空隊と共に捜索し、8月9日1342に撤収した。2017年1月13日1310、北海道知事から第２航空団司令に患者輸送の災害派遣要請が出されたため、1337にU-125A救難機１機で千歳基地を離陸、1410に稚内空港に着陸して患者を収容し、1506に旭川空港に到着して消防に引き継いだ。5月15日に函館空港西で行方不明になった北部方面航空隊LR-2の捜索にU-125AとUH-60Jで参加。2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震の災害派遣に参加。10月5日0858頃、北海道胆振地方中東部を震源とするマグニチュード5.2の地震が発生し、最大震度５弱を観測したため、在空のUH-60Jヘリ１機を現地に向かわせ、情報収集を行った。10月29日から11月8日、キーン・ソード19に参加。2019年2月21日2122頃、北海道胆振地方中東部を震源とする最大震度６弱の地震が発生したため、UH-60Jヘリ１機で情報収集を行った。2020年3月12日、千歳川で第２航空団と操縦者冬季水上保命訓練を実施。11月、落下傘降下訓練無事故6000回（1978年3月以来）を達成。2022年4月22日、北海道防衛局の新規採用者教育研修（前段）に協力した。4月23日に発生した知床観光船沈没事故の災害派遣に参加。参考：MAMOR vol.52、航空救難団ホームページ、朝雲、月刊JWings6,’13、7,’13、3,’15、11,’18、12,’18、5,’19、7,'22、月刊航空ファン11,’16、1,’20

　＜千歳救難隊（２０１５年）＞：航空救難団隷下で、千歳基地に置かれている。U-125A、UH-60Jを装備する。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊航空ファン4,’16

　＜千歳救難隊（２０２０年）＞：航空救難団隷下で、千歳基地にある。U-125A、UH-60Jを装備する。参考：月刊JWings6,’20

＜千歳試験場＞：防衛装備庁の試験場で、東千歳駐屯地の南隣（千歳市駒里地区）にある。車両の走行性能試験と航空機やミサイルに関する性能試験を担当し、車両定地試験施設（外周4.3km。60%登坂路、20-40%斜面横行路、1.25km平坦直線路、1.65km・1%勾配緩斜面路、0.55km機動試験路、砂利道、泥濘路などを持つ）、空力推進研究施設（三音速風洞試験装置、エンジン高空性能試験装置、燃焼風洞装置）を有する。車両定置試験施設は90式戦車の開発をきっかけに設置され、それまで演習場の仮設試験場で行われていた車両試験を恒常的に行えるようになった。軟弱地を想定した走行試験の際は手作業で水を撒いて土とかき混ぜ、所定の柔らかさに調整する。三音速風洞試験装置は装置の組み替えによってマッハ0.3-4に対応し、亜音速、遷音速、超音速のテストが可能。エンジン高空性能試験装置は高度0mから22860m、空気温度マイナス72度からプラス270度、速度ゼロからマッハ2.5の状況を再現できる。燃焼風洞装置はラムジェットエンジンのテスト用である。2018年4月2日、札幌試験場から改称された。2023年度にジェットエンジン地上試験用の大型エンジン試験場が竣工予定。参考：MAMOR vol.105、朝雲

＜千歳地方警務隊（２０１５年）＞：千歳基地に置かれている。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜千歳飛行場＞：日本海軍の飛行場。戦後は千歳基地になった。参考：月刊JWings11,’18

＜千歳飛行場除雪隊＞：航空自衛隊の飛行場除雪隊。千歳基地に12月1日から翌年3月1日まで臨時編成される除雪部隊であり、トップの隊長は北部航空施設隊第２作業隊長の兼務で、隷下に第１小隊、第２小隊、第３小隊、支援小隊を置き、北部航空施設隊隊員と千歳基地所在部隊支援要員が配置される。作業チームを３個編成し、0900-1830の日勤と、1830-翌0900の夜勤の２交替制を取り、千歳飛行場管理を担当する第２航空団飛行場勤務隊の要請に基づき除雪作業を実施、24時間いつでもスクランブル発進できるよう滑走路などの状態を整備する。参考：MAMOR vol.124

＜ちどり＞：HSS-2シリーズ（ヘリ）またはS-61Aヘリ（海自）を参照。

＜千鳥（初代）＞：日本海軍隼型水雷艇Chidori。明治34年4月9日竣工。大正8年4月1日に除籍された。参考：日本海軍特務艦船史

＜千鳥（２代目）＞：日本海軍千鳥型水雷艇１番艦。昭和8年11月20日竣工。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制では第２水雷隊、兵力部署では第21水雷隊に所属していた。昭和18年10月14日、特務艦間宮の救援作業中に艦首外舷に孔が開いた。12月24日、敷設艇猿島と接触事故を起こした。昭和19年12月22日、静岡県御前崎の西10海里でSS-307タイルフィッシュの雷撃を受けて沈没し、昭和20年2月10日に除籍された。参考：日本駆逐艦史、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門、月刊世界の艦船11,’13、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜千鳥型＞：日本海軍水雷艇で、ロンドン条約の制限に入らない600トン未満の船体に駆逐艦とほぼ同じ兵装を詰め込んで完成した。予算の関係上排水量が535トンまで切り詰められた上、設計中に指揮装置を充実させ艦橋を拡大、更に居住性も改善させためトップヘビーになり、１番艦の公試で復原力が大幅に不足していたため舷側に大型のバルジを付けたが、それでも足りなかった。船型は船首楼型で、前甲板に12.7cm単装砲塔、船首楼甲板後端に艦橋、そのすぐ後ろに前部マスト、その後方に煙突、13mm機銃台、タンデム配置の魚雷発射管２基、後部マスト、12.7cm連装砲塔、爆雷投射器、大掃海具と並ぶ。全長82.0m、水線長79.00m、最大幅7.40m（バルジ無し）、吃水2.2m、基準排水量535トン、公試排水量615トン、バルジ装着時738トン。主機は艦本式オールギヤードタービン２基２軸、主缶はロ号艦本式重油専焼水管缶（蒸気圧力30気圧、蒸気温度350度）２基で、出力11000馬力、速力30.0ノット、航続距離は14ノットで3000海里。兵装は三年式12.7サンチ連装砲塔Ｂ型１基（後甲板）、三年式12.7サンチ単装砲塔Ａ型１門（前甲板）、九三式一三ミリ単装機銃１丁（煙突後方）、十一年式6.5ミリ機銃１丁（陸戦隊用）、六年式五三サンチ二連装発射管２基（艦中央やや後ろ寄りタンデム）、六年式五三サンチ魚雷８本、爆雷投射器。夜戦に使用するため煙突後方に須式七五サンチ探照灯を搭載している。乗員120名。12隻を建造する予定だったが、３番艦の友鶴が就役直後に転覆して大改修が必要となり性能が低下したため、１番艦千鳥（２代目）、２番艦真鶴（２代目）、３番艦友鶴、４番艦初雁の４隻で打ち切られた。友鶴事件後の改装により艦橋を縮小、艦底に98トンの固定バラストを搭載して吃水が2.4m、基準排水量が600トンになり、速力が28ノットに、航続距離が1400海里に低下、兵装が四五口径三年式一二サンチ単装砲３門（前甲板、後部マスト前後）、九三式13ミリ単装機銃１丁（煙突後方）、53サンチ連装魚雷発射管１基（艦中央やや後ろ寄り）、魚雷２本、爆雷投射器に減らされた（４番艦初雁は最初から改装後の状態で竣工）。太平洋戦争勃発後は輸送船団護衛任務に就き、航続力不足という問題はあったが、足が速いので潜水艦の追撃には有利で、好評を得た。参考：月刊モデルアート9,’15増刊、日本駆逐艦史、歴史群像10,’06、10,’04、小艦艇入門

＜千鳥ヶ淵戦没者墓苑＞：東京都千代田区にある国立の戦没者墓苑。太平洋戦争で戦没した無名戦没者の墓として1959年3月に創建され、36万柱の遺骨が納められている。ただし国としては引き取り手の無い遺骨の収容施設という扱いをしており、墓地では無く国民公園の類別である。参考：朝雲、月刊世界の艦船1,’21

＜千鳥式転輪配置＞：外側転輪と内側転輪の軸間距離を短縮し、内外転輪が互い違いに重なるような配置にしたもので、接地圧を低くするための方策である。内側転輪を整備するためには重なっている外側転輪を全て外さないといけないので、非常に面倒。間に泥や雪といった異物が詰まりやすいという欠点もあり、凍り付くと動けなくなるため、一部の転輪を外して予防することも多かった。参考：月刊PANZER1,’11

＜チニ＞：試作中戦車チニを参照。

＜チヌ＞：三式中戦車を参照。

＜チヌーク＞：CH-47シリーズ（ヘリ）またはPC-9（練習機）を参照。

＜知念分屯基地＞：航空自衛隊の分屯基地。第16高射隊、第18高射隊が置かれている。所在地は沖縄県南城市佐敷町佐敷1641。1973年2月15日、臨時高射訓練隊知念訓練隊が新編された。5月14日、アメリカ陸軍から移管されて創設された。10月16日、第18高射隊が新編された。1999年4月、新隊舎の落成式を実施。1996年2月1日、第16高射隊が新編された。2009年10月31日、航空救難団と那覇ヘリコプター空輸隊の支援を受け、CH-47Jヘリ体験搭乗を実施。2019年2月9日、サッカー部が沖縄テレビ杯争奪戦リーグの表彰式に出席し、準優勝とフェアプレー賞の表彰を受けた。参考：知念分屯基地ホームページ、第15高射特科連隊ホームページ、月刊JWings6,’10別冊付録、8,’14、朝雲

＜知念分屯地＞：陸上自衛隊の分屯地。所在地は沖縄県島尻郡知念町字知念1177-2。1973年4月13日に開設された。2014年3月26日、第６高射特科群第341中隊が第15旅団第15高射特科連隊第１高射中隊に改編された。2018年1月25日、PAC-3機動展開訓練で第５高射群第19高射隊が展開した。参考：第15高射特科連隊ホームページ、JGround Vol.23、月刊航空ファン4,’18、朝雲

　＜知念分屯地（２０１５年）＞：第15旅団第15高射特科連隊第１高射中隊、第15後方支援隊高射直接支援中隊第３直接支援小隊が駐屯している。参考：第15高射特科連隊ホームページ、陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜知能化弾システム＞：技術研究本部が研究試作した誘導砲弾。赤外線シーカーやミリ波レーダーを内蔵しており、目標を探知すると弾道を修正し、信管を調定して命中・炸裂、目標を無力化する。2006年度までで研究試作を終了した。参考：スピアヘッドNo.14

＜チハ＞：九七式中戦車シリーズを参照。

＜千葉翔＞：自衛隊千葉地方協力本部のイメージキャラクター空自版、ちばかける。参考：月刊JWings5,’11

＜千葉戦車学校＞：陸軍戦車学校を参照。

＜遅発＞：ハング・ファイア。撃針が雷管を打撃してから発火するまでに数ミリ秒から数秒の遅れが出ること。雷管・発射薬の劣化、撃針の打撃不足など、様々な原因がある。不発と勘違いして銃口を覗くと死ぬので注意。トリガーを引いても発射されなかった場合、遅発を考えて10秒くらいは目標に銃口を向けたままにし、ボルト・スライドの操作をしてはいけない。参照：GUN用語事典

＜チパナ＞：SS34（潜水艦）を参照。

＜千葉衛＞：自衛隊千葉地方協力本部のイメージキャラクター陸自版、ちばまもる。好物は缶飯の赤飯。ただこのメニューは東日本大震災後に廃止されてしまっており、士気低下が懸念される。参考：朝雲

＜千葉未来＞：自衛隊千葉地方協力本部のイメージキャラクター海自版、ちばみらい。女性自衛官である。参考：朝雲

＜ちはや＞：ASR-401（潜水艦救難艦）またはASR-403（潜水艦救難艦）を参照。

＜千早＞：日本海軍千早型水雷砲艦Chihaya。明治34年9月9日竣工、通報艦に類別された。明治38年5月27-28日、日本海海戦に参加。バルチック艦隊旗艦クニャージ・スワロフを雷撃して命中させ、連合艦隊司令長官から感状を授与された。大正元年8月28日、一等砲艦に類別変更された。大正7年8月から大正12年9月、シベリア出兵に伴う沿海州警備を実施。大正12年9月、関東大震災の救援作戦に参加。大正15年4月、横須賀海兵団練習艦となった。昭和3年9月1日に除籍され、雑役船（練習船）となり、海軍兵学校練習船として使用された。昭和14年7月25日に廃船となって解体され、船底部のみ呉の大浦崎付近で終戦直前まで残っていた。参考：月刊世界の艦船5,’16、日本海軍特務艦船史、小艦艇入門

＜千早型＞：日本海軍水雷砲艦Chihaya型。垂線間長83.8m、最大幅9.64m、吃水3m、常備排水量1263トン。主機は直立式３気筒３段膨張レシプロ蒸気機械２基、主缶はノルマン式石炭専焼水管缶４基、出力6000馬力、２軸推進、速力21ノット、石炭満載量344トン。兵装は安式40口径12cm単装砲２門、安式40口径8cm単装砲４門、保式47mm単装重速射砲４門、36cm連装水上発射管旋回式２基（船体中央両舷）、36cm単装水上発射管固定式１基（艦首）。乗員167名。千早が明治34年に竣工した。後に艦首の魚雷発射管を外し、両舷の発射管を45cm単装水上発射管旋回式２基に換装している。参考：日本海軍特務艦船史

＜ちはや型（初代）＞：海上自衛隊潜水艦救難艦。海自初の潜水艦であるおやしおから遅れること９ヶ月で就役した。救出用レスキューチェンバー（アメリカ製）、４点繋留措置、大型円筒形ブイ４個（煙突直前両舷に２個ずつ上構に立て掛けるように搭載）、再加圧タンク、潜水装置などを搭載しており、可変ピッチプロペラを採用している。沈没潜水艦周囲に錨４本を降ろして４点繋留し、潜水艦が出した救難索をレスキューチェンバーに結び、索を伝ってチャンバーを潜水艦のハッチまで降ろし、乗員を移して救出する。搭載ソナーはAN/SQS-11。潜水艦母艦、一般救難艦、曳船としての機能も持つ。上構後部に大型クレーンマストがあり、その両脇に９メートル作業艇を１隻ずつ搭載する。全長73.0m、最大幅12m、深さ6.7m、吃水3.9m、基準排水量1340トン、満載排水量1850トン。主機は三菱横浜MAN社製G6Z52/70型ディーゼル１基１軸2700馬力、速力15ノット。乗員90名。1961年にASR-401ちはやが就役し、1989年に除籍された。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'17増刊、1,’79増刊、5,’02増刊、3,’10、4,’13、丸スペシャルNo.77

＜ちはや型（２代目）＞：海上自衛隊潜水艦救難艦。ちよだ型潜水艦救難母艦の改良型で、潜水母艦機能を省き、阪神大震災の教訓から救難指揮能力と医療支援能力を強化した。船型は船首楼型で、大型の上部構造物に深海救難艇格納庫（両サイド開放）と揚降装置を内蔵し、船底に観音開きの扉があり、上構後方に煙突、その後ろにヘリコプター甲板がある。センターウエル上部には水中昇降室PTC（Personnel Transfer Capsule）吊り下げ用開口部があり、ダイバーを収容したPTCを水中に降下、水深450mまでの海中で作業を行うことが可能。航海艦橋直後の上構頂部（半甲板分高い位置）に救難指揮所RIC（Rescue Information Center）があり、前面と両側面にガラス窓が並ぶ。その後ろにラティスマストが立っている。DSRV、無人潜水艇ROV、捜索ソナー、海底調査装置が搭載されており、揚降装置の動力は大部分が電動式である。DSRVの揚収は、ちよだ型潜水艦救難母艦と同じく架台を海中に降ろす方式で、DSRVは艦尾に向かって発進する。センターウエルには油圧扉を設けて船体抵抗を減らした。バルバス・バウと前後２基ずつのサイド・スラスターを装備する。煙突直前の左舷には無人潜水装置揚降用のダビットを持つ。ソナーはOQS-8。全長128m、全幅20m、深さ9m、吃水5.1m（3m？）、基準排水量5450トン、満載排水量6900トン。主機は三井造船製12V42M-Aディーゼル２基２軸19500馬力、速力21ノット。乗員125名。三井造船玉野事業所でASR-403ちはやが2000年に竣工した。2019-20年度予算で近代化改装を受け、救難能力をちよだ型潜水艦救難艦と同等に向上させた。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'17増刊、1,’19、1,’04、1,’02、5,’02増刊、9,'15、12,’13、3,’10、1,’11、1,’13、2,'22、JShips VOL.70

＜千葉陸軍病院＞：日本陸軍病院。鉄道連隊（鉄道第１連隊補充隊）の裏にあり、患者もほぼ鉄道連隊の将兵だったため、気性の荒さが伝染し、傷口に貼り付いた包帯を引っぺがす痛みで泣き出す将校を看護婦が怒鳴りつけていたらしい。浴場は将校用と下士官兵用の２つ。将校用は病棟の裏にあり、将校は基本的に家に帰るから週番士官と見習士官しか入る者がおらず、委託生徒に使わせたりしていた。下士官兵用は炊事場の近くにある。将校用浴場の前にある防火用水を溜めるプールは、紋蔵という衛生兵が溺死したという噂から紋蔵池と呼ばれ、幽霊が出るという話もあった。参考：軍医サンよもやま物語

＜ちび弾＞：一式手投まる缶を参照。

＜チプチャーク＞：BLA-05（UAV）を参照。

＜チプチャークＭ＞：BLA-07（UAV）を参照。

＜ちぶり＞：MSC-620（掃海艇）を参照。

＜千振＞：日本海軍御蔵型海防艦Chiburi。昭和19年4月3日竣工、呉防備戦隊に編入された。5月13日、第１海上護衛隊に転属。5月24日から門司−シンガポールの船団護衛に就いた。10月15日から連合艦隊補給部隊の護衛に就いた。11月7日、マニラ湾で駆逐艦時雨、海防艦13号と共にSS-215グラウラーを撃沈した。11月17日、パラワン島の西で触礁した。昭和20年１月12日、仏印のサンジャック沖でアメリカ機動部隊の攻撃により沈没した。参考：月刊丸7,’14、第２次大戦日本海軍作戦年誌、小艦艇入門

＜チヘ＞：一式中戦車を参照。

＜西蔵軍区＞：中国軍の大軍区（一級軍区）。1955年5月1日に創設された。1968年12月、三級軍区に高角となり、成都軍区に編入された。参考：月刊航空ファン5,’16

＜チベット自治区＞：1911年7月に清王朝が打倒されたことに伴い、チベットは独立宣言を発表し、ラマ仏教を国教として自治を開始、1913年には独立条約が結ばれた。1913年10月から1914年7月にインドのシムラでチベットと同国での権益をめぐり対立するイギリス・中国によるシムラ会議が開催されたが、中国はチベットを自国領域とみなしており、譲歩を拒絶。チベットはイギリスとの間で秘密交渉を行い、マクマホン線と呼ばれるインドとの国境線などを確定した。第２次大戦中は中立を保ち、1947年にはアジア諸国会議に代表を送った。1949年10月1日に中華人民共和国が成立した際、中国はチベットを中国の一部であるとして人民解放軍を国境地帯に進めた。チベットはアメリカ、イギリス、インド、ネパールに介入を求めたが、いずれも拒否され、1950年10月7日に人民解放軍が侵攻を開始。10月25日には人民解放軍は300万名を動員した。11月、チベットは国連に対して救援を要請したが、議題には取り上げられず、1951年5月23日に17条の協定を批准させられて中国に併合された。以降は数万名の人民解放軍を養うことになり、中国政府に対する100万ドルの穀物と30万ドルの銀貨の貸与を要求され、激しいインフレに襲われてチベット経済が崩壊。総延長4400kmの道路建設で数千人が死亡し、更に中国により共産主義教義に基づいてチベット族の伝統文化を否定し改革が強引に進められたため、1950年代後半に武力闘争が起こった。1959年の国際法曹委員会の報告書では、武力闘争による弾圧において、手足を切断されたり焼き殺されたりという虐殺が行われたと記載されている。1959年3月10日、ダライ・ラマ14世に護衛無しで人民解放軍駐留キャンプ内の観劇会に来るよう命じた中国共産党に対してラサで大規模なデモが発生。これに対し、人民解放軍は3月22日未明から砲撃を開始し、ラサ市内全域が破壊され、ノルブリンカ離宮の周囲だけでも数千人が殺害された。3月28日、中国はチベット政府の解散を宣言し、職権をチベット自治区準備委員会に移行した。これに対し、ダライ・ラマ14世らは国外に逃れ、チベット臨時政府を樹立、4月20日にインドでチベット独立承認及び17条協定の否認を求める声明を発表。チベット臨時政府は1960年4月からチベット亡命政府となり、活動を開始した。1965年、チベットが自治区として認められたが、この際、チベットは中央チベットと東チベットに二分され、東チベットは中国に吸収された。自治区内にいるチベット人は全中国チベット人の３分の１程度である。1960-70年代には大躍進政策や文化大革命で数千人が虐殺され、産業に大打撃を受けた上、核物質加工工場が建設されたため放射能汚染も受けたといわれる。1984年のチベット亡命政府の発表では、パルチザン闘争により40万人のチベット人が殺害され、強制労働や逮捕後の拷問によるものを含めると120万人以上に達するという。1987-88年には僧侶らによる抗議活動が苛烈な弾圧を受け、800人以上が死亡した。2008年3月14日、ラサでチベット族僧侶及び住民による暴動が発生し、公安、人民武装警察、人民解放軍が出動して激しい衝突が起き、双方に数百人以上の犠牲者が出て数千人が逮捕された。中国政府はダライ・ラマらによる悪質な陰謀であると非難したが、同年のオリンピックを控えて国際的な世論に配慮せざるを得ず、5月にダライ・ラマ14世の代理人と対話を再開することになった。ただダライ・ラマ14世側（自治拡大を主張し、独立は目的としない）も中共侵略解消を掲げるチベット青年会議（チベット亡命政府の多数派）とは立場の違いが浮き彫りになっており、対話は不調なままである。自治区内にはリチウムや銅などの金属資源、年間100万トン産出の原油資源などがあるため、中国に手放すつもりは無い。2017年7月、軍民共用のシガツエ平和飛行場に殲撃11型戦闘機を増派し、地対空ミサイル部隊を初めて進駐させた。殲撃11型、殲轟7A型、翼竜１型も３機前後が駐機しているのが確認されており、8月にはY-20輸送機の駐機が確認されている。参考：歴史群像8,’08、4,’11、月刊軍事研究2,’09、8,’08、12,’18

＜チホ＞：試製九八式中戦車を参照。

＜地方＞：日本陸軍用語で、一般社会を指す。参考：帝国陸海軍事典

＜地方協力局＞：防衛省の組織。防衛施設庁の廃止に伴い、2007年9月に設置された。2021年7月1日、大規模改編を実施。大臣官房審議官を設置し、地元協力担当課を再編、在日米軍協力担当課を集約し、環境に関する防衛省内局の課を一本化（施設管理課と防衛大臣官房文書課環境対策室を統合）した。参考：朝雲

　＜地方協力局（２０２１年７月１日改編前）＞：防衛省内局で、定数340名。局長、次長、地方協力企画課、地方調整課、周辺環境整備課、防音対策課、沖縄調整官、補償課、施設管理課、提供施設課、労務管理課、調達官からなる。参考：朝雲

　＜地方協力局（２０２１年７月１日改編後）＞：防衛省内局で、定数340名。局長、次長、大臣官房審議官、大臣官房参事官２名（地元協力施策担当と在日米軍対応担当１名ずつ）、総務課、地域社会協力総括課、東日本協力課、西日本協力課、沖縄協力課、在日米軍協力課、環境政策課、労務管理課からなる。参考：朝雲

＜地方協力本部＞：自衛隊の機関で、地本と略す。英語ではProvincial Cooperation Officeで、PCOと略す。各都道府県に設置（北海道は４カ所、他は１カ所ずつ）されており、三自衛隊から広報官が派遣されて自衛隊に関する相談に応じている他、自衛官採用セミナーなどを開催し、自衛官・自衛官候補生の採用や志願票受付にあたる。地方に於ける渉外や広報、退職自衛官の就職援護、予備自衛官の招集、災害時における地方公共団体との連絡調整や危機管理も担当する。また、出張所、地域事務所、募集案内所といった下部組織を都道府県内各地に配し、同様の業務を行っている。災害発生時には役所や役場に連絡員を派遣するが、独自の通信手段が無いので、地本や他部隊との連絡に一般の固定電話や携帯電話を使わざるを得ず、無線や衛星通信装置を持つ自衛隊の部隊が到着するまでの連携手段に難がある。各地本独自のマスコットキャラを作成（プロ声優に依頼してオリジナルソング付きプロモーションビデオまで公開する所まである）してアピール強化も実施中。広報ルームを併設している所もある（愛知地本自衛隊広報ROOM、長野地本自衛隊広報ROOM、岐阜地本自衛隊広報センター自衛館など）。トップは地方協力本部長で、自衛官または事務官であり、防衛大臣が定めるところにより、方面総監の指揮監督を受けて部務を掌理する。事務仕事で体力が低下しがちなので、毎週金曜日に自衛官の体育日と称して自主ランニングを行う千葉地方協力本部のような所もある。参考：MOLIBITO Vol.3、自衛隊法、JWings6,’09、12,’11、11,’13、12,’15、MAMOR vol.100、vol.114、vol.132、東日本大震災自衛隊救援活動日誌、朝雲

＜地方総監部＞：海上自衛隊の組織で、地方隊の指揮中枢である。トップは地方総監（海将）で、幕僚長（海将補）がこれを補佐し、管理部、防衛部、経理部、監察官、技術補給管理官、衛生管理官を隷下に置く。2021年4月1日、広報係を広報推進室に改編した。参考：月刊丸1,’10別冊、朝雲

＜地方隊＞：Regional district、RDと略す。海上自衛隊の沿岸防備部隊で、担当地域の防衛や警備の他、自衛艦隊などの後方支援（物資補給、人事管理原簿保管、福利厚生、郵便業務など）も行う。防衛大臣直轄で、横須賀、大湊、佐世保、呉、舞鶴の各基地に置かれている。トップは地方総監で、防衛大臣の指揮監督を受けて地方隊の隊務（自衛艦隊その他の防衛大臣直轄部隊に対する補給その他防衛大臣の定める事項を含む）を統括する。隷下に地方総監部、護衛隊（以前は駆潜隊）、ミサイル艇隊（以前は魚雷艇隊）、掃海隊、基地隊、航空隊、教育隊、通信隊、警備隊、防備隊、その他長官の定める部隊（基地業務隊、衛生隊、音楽隊、基地分遣隊、弾薬整備補給所、造修補給所、航空補給所、航空工作所、水雷調整所、直轄艦など）を置く。主力は護衛隊のDEだったが、2008年の改編でDEは護衛艦隊に移された。1953年9月16日、地方隊の改編を実施。横須賀・舞鶴に加えて佐世保地方隊と大湊地方隊が創設され、各地方隊隷下にも呉地方基地隊、大阪基地隊、下関基地隊、函館基地隊が新編されて掃海隊がこちらに移った。トップは地方総監で、総監部、駆潜隊、基地隊、航空隊、教育隊、防備隊、警備隊、通信隊などを隷下に置いていた。地方総監部所在地には基地警防隊が新編され、航路啓開隊は廃止された。1954年7月1日、呉地方基地隊が呉地方隊になった。1958年から改編の調整に入ったが、海軍鎮守府組織をベースにしたのと、陸空自と編成が違いすぎたので先送りにされた。1960年、自衛艦隊改編に必要な法改正が廃案になってしまったため、急遽総理府令などにより法律改正無しで地方隊の改編を行うことになり、1961年2月1日に実施された。隷下に補給所と工作所、防衛部に第1-4幕僚班と気象係を新編し、防衛部長に幕僚長機能を付与するなどしている。9月1日、自衛艦隊の改編に伴い、地方隊隷下の航空隊は大湊と大村を除いて自衛艦隊隷下の航空群に改編された。航空工作所のみ地方隊隷下に残されている。これらの改編結果はイマイチで、指揮系統の充実や組織編成の標準化といった大がかりな再編が必要とみられたため、入念に計画を練って1970年3月2日に再編を行った。総監部に幕僚長を置き、横須賀と佐世保にあった副総監を廃止、幕僚班を幕僚室に改編して通信担当の第５幕僚室を新設し、専任の副官を設け、特別幕僚として補給管理官兼補給処長、技術管理官兼造修所長、衛生管理官兼衛生隊長を置き、人事部を廃止して監理部と監察官を設置、基地警防隊を警備隊に改称し、沿岸防備部隊として駆潜隊に加え護衛隊を隷下に置くことになった。艦艇に座乗する際には隊司令含む幹部３名と海曹４名（２名が通信担当、２名が庶務担当）で地方隊司令部を構成する。参考：月刊丸1,’10別冊、3,’90、月刊世界の艦船4,’13、1,’11、6,’14、MAMOR vol.104、日本の防衛戦力Part3、Part7、自衛隊法

＜地方防衛局＞：防衛省の出先機関で、2007年9月に創設された。北海道防衛局、東北防衛局、北関東防衛局、南関東防衛局、近畿中部防衛局、中国四国防衛局、九州防衛局、沖縄防衛局があり、その下に防衛支局、防衛事務所、出張所を持つ。地方における防衛行政の拠点で、各地方の企業から調達した装備品などの原価を監査したり、契約が適正に履行されているかチェックしたりする。地域住民との交流も担っており、牧草地を運営して地元酪農家向けに売却したり（帯広防衛支局）といった活動も行っている。参考：MAMOR vol.55、vol.62、vol.77、朝雲

＜チホミーロフＮＩＩＰ＞：ロシアの設計局。元はOKB-15/NIIP（プリボロ科学研究所）で、1985年に初代設計者が死去したことに伴い、名前を取ってチホミーロフNIIPと改称した。参考：月刊軍事研究9,’08

＜地本＞：地方協力本部を参照。

＜チポンちゃん＞：青森地方協力本部のマスコットキャラで、2009年9月に誕生した。モデルは青森地方協力本部長の竹本三保一等海佐（初の女性地本長）が前部隊を離任する際に送られた本人をモチーフとした人形である。父親がフランス人で、関西出身、身長1m。ややメタボ体型なのは青森名産の食べ過ぎ・飲み過ぎのせいである。参考：朝雲

＜地本ら・ふらんすくん＞：山形地本のマスコットキャラ。2019年12月1日、第６師団第６音楽隊が朝日町エコミュージアム創遊館で開催した朝日中学校吹奏楽部との合同コンサートで広報を実施。参考：朝雲

＜チモール島攻略作戦＞：太平洋戦争時、チモール島は西部がオランダ領、東部が中立のポルトガル領で、オランダ領にあるクーパンには飛行場が設営されており、日本軍はジャワ島侵攻とオーストラリアからの増援阻止との役割を果たす重要拠点とみなして早期攻略を予定した。攻略部隊は陸軍第16軍伊東支隊（歩兵大隊３個）と海軍第11航空艦隊第1001部隊（横須賀鎮守府第３特別陸戦隊）及び佐世保連合特別陸戦隊２個小隊。支援兵力は東方支援隊が重巡羽黒・那智及び駆逐艦２隻、輸送船団護衛の第２護衛隊が軽巡神通と駆逐艦８隻、掃海艇２隻、哨戒艇３隻、水上機母艦瑞穂。輸送船団は陸軍が輸送船５隻、海軍が４隻だが、横須賀鎮守府第３特別陸戦隊の大部分は空挺作戦を行うこととなった。昭和17年1月26日、ケンダリーに展開した航空部隊がクーパンの敵部隊に対して事前制圧を開始。2月15-16日、ポートダーウィン西に敵船団（重巡１隻、駆逐艦３隻、輸送船４隻）を発見し、九七式大艇と九六式陸攻で攻撃をかけたが、輸送船１隻に至近弾を与えて２名を負傷させただけに終わり、逆に重巡ヒューストンの反撃を受けて被弾12機の損害を出した。2月17日、陸海軍輸送船からなる第１梯団と、軽巡神通・駆逐艦７隻などからなる第２護衛隊がクーパン攻略部隊としてアンボンを出撃。瑞穂と第39号哨戒艇がスターリング湾を出撃。2月18日、デリー（ポルトガル領北部）攻略部隊の第２梯団（陸軍輸送船１隻）と第２護衛隊第２支隊（駆逐艦２隻）がアンボンを出撃。瑞穂と第39号哨戒艇がビノンコ島に到着、水上基地を設置して第１梯団の護衛を行い、夕方に撤収して南下した。2月19日、第１梯団がチモール島沖で雷撃を受けたが、損害無し。0600、瑞穂はロンブレン島北岸に水上基地を設置、第１梯団の護衛を行った。2000、第１梯団の掃海隊がマリ岬東方の掃海を開始。2330、第２梯団がデリー泊地に侵入。2400、第１梯団掃海隊が掃海を終了。2月20日、東方支援隊がケンダリーから南下を開始、基地航空隊も加わって15-16日に発見した敵船団の捜索を行ったが、発見できなかった。0050、第１梯団は上陸を開始。0240と0410の２回に分けて上陸に成功した。第２梯団は0220と0530の２回に分けてデリーへの上陸に成功。ポルトガル軍の抵抗は無く、オーストラリア軍兵士のみと交戦した。1045、第１航空隊九六式陸上輸送機28機に分乗した横須賀鎮守府第３特別陸戦隊第１次降下隊450名がババウ北方に降下。セレベス島作戦時の反省を基に、目標のクーパン飛行場から12km離れたところに降下し、無事装備を回収してクーパン飛行場に向かった。ほぼ同時に第１航空隊九六式陸攻17機が掩護のためクーパン飛行場に対し爆撃を実施、敵車列を発見したため低空に降りて機銃掃射を加えたが、指揮官機が集中砲火を浴びて撃墜された。1300、第２梯団がデリー市街と飛行場の占領を終了。夕方、横三特の第一次降下部隊が激戦の末ババウを占領。1900、第１梯団の一部がクーパンに突入。2月21日、横三特の第二次降下部隊250名がババウ北方に降下。ババウに進撃中、戦車・装甲車を含む敵部隊を２時間以上に及ぶ交戦で80名以上の戦死傷者を出した末に撃退し、第１次降下部隊と連絡した。1200、第１梯団はクーパンの掃討を終了。1400、第１梯団はクーパン飛行場を占領。東方支援隊はジャワ作戦準備のため、スターリング湾に引き揚げを開始。瑞穂もジャワ作戦参加のため、マカッサル海峡に向かった。2月22日、第１梯団は敵の追撃に移り、2月23日1000に降伏させた。戦闘機９機、陸上偵察機２機がクーパンのプトン飛行場に進出。2月24日、第２護衛隊が解散し、駆逐艦と軽巡はジャワ作戦参加のため移動した。輸送船はクーパンに集結し、掃海艇２隻と哨戒艇２隻が護衛にあたることとなった。参考：月刊丸1,’07、月刊航空ファン3,’19

＜チモニー＞：アイルランド軍４輪装甲車Timoney。アイルランド国産で、車体は装甲鋼板の溶接製、装甲厚は12.7-9.5mmあり、銃弾や105mm榴弾弾片（距離10mで炸裂）に耐えられる。操縦室前面と両斜め前には厚さ104mmの防弾ガラスを持つ。車体両側面、後面、上面前後にハッチがあり、上面前部のハッチにミラン対戦車ミサイル連装ランチャー、後部のハッチには7.62mm機銃などを装備できる。スモークディスチャージャーとNBC防護装置を持つ。全長5.1m、全幅2.47m、全高2.06m。エンジンはクライスラー社製８気筒Ｖ型ガソリン（180馬力）。水上航行も可能。乗員２名、乗車兵員10名。ベルギー空軍とベルギー警察も採用し、ベルギーのBDXで生産している。参考：ザ・マーチ５号

＜地文航法＞：ちもんこうほうと読む。Pilotage navigation。目視した地上の地形や建造物などを参考にして航法を行うこと。潜水艦では海底の地形を参考にすることもある。方位測定に磁気コンパスを使うので誤差修正を要し、地図の判読や視界に影響の出る気象状況の判断なども必要で、熟練と経験がものを言う。参考：航空用語事典増補改訂版、月刊JWings2,’11、月刊世界の艦船9,’12増刊

＜ちゃ一号＞：日本陸軍の化学兵器で、血液剤のシアン化水素のことである。参考：図解雑学生物化学兵器

＜チャー＞：SS-328（潜水艦）を参照。

＜チャージ＞：発射薬を参照。

＜チャージ＞：日本海軍用語で、艇指揮のこと。参考：帝国陸海軍事典

＜チャージャー＞：AVG-30（護衛空母）またはクリップを参照。

＜チャージャー級＞：アメリカ海軍護衛空母Charger級。イギリスに引き渡す予定でアーチャー級護衛空母チャージャーに改造していたC3型標準貨客船リオ・デ・ラ・プラタを、第２次大戦参戦に伴いアメリカ海軍が譲り受けたものである。ロング・アイランド級に準じる改造に加え、イギリスの要望でアイランドを設けた。商船船体の上に格納庫を設け、その上に飛行甲板を設置して護衛空母にしてある。ただ艦首尾にシアが付き、キャンバーも有していた上甲板をそのまま格納庫甲板としたため、格納庫の床が傾斜していて搭載機の扱いに支障があった。左舷寄りにカタパルト１基、右舷前部に小さいアイランド、アイランド上にラティスマスト、格納庫後ろ寄りにエレベーター１基を持つ。全長150m、水線長141.7m、最大幅33.9m（31.1m？）、水線幅21.2m、吃水8.0m、基準排水量8000トン（11000トン？）、満載排水量15126トン。主機はドックスフォード式ディーゼル１基、出力8500馬力、１軸推進、速力17ノット、重油搭載量3025トン。兵装は51口径12.7cm単装砲１門（艦尾）、50口径7.6cm単装両用砲２門（飛行甲板前端下方両舷）、20mm単装機関砲10門（飛行甲板両舷スポンソン）。搭載機数30機（21機？）で、混成中隊１個（F4F/FM2艦戦16-18機＋TBF/TBM艦攻12機）を積む。乗員856名（950名？）。AVG-30チャージャーが1942年に就役した。主機が不安定だったため、前線には出されず、練習空母として使用されている。1946年に退役した。参考：月刊世界の艦船6,’17、6,’18、10,'22、第２次大戦のアメリカ軍艦、比島決戦

＜チャージャーズ＞：HS-14（ヘリコプター飛行隊）またはVF-161（戦闘飛行隊）を参照。

＜チャージング・ハンドル＞：槓桿を参照。

＜チャーチル＞：I45（駆逐艦）またはS46（原潜）を参照。

＜チャーチル＞：ウィンストン・チャーチル。パブリック・スクール時代に士官学校を２回受けたが落ちたため、卒業後に予備校に通って再挑戦、合格したが成績がいまいちだったので騎兵科に編入された。1895年に士官学校を卒業し、騎兵連隊に入隊。キューバ内乱に参加するため２ヶ月半の休暇を取ってスペイン軍に加わった。1897年、インド北西部の反乱鎮圧に志願して参加。1898年、スーダン戦争に志願して参加。1899年、陸軍を退役。ボーア戦争に新聞社特派員として派遣され、装甲列車に搭乗中にボーア軍の待ち伏せにあって捕虜となったが、脱走して500km先のモザンビークに逃亡、英雄となって帰国した。その後政治家に転身。1910年、35才で内務大臣となった。1911年、海軍大臣に就任。1915年、ガリポリ上陸作戦を決行したが失敗に終わり、責任を取って大臣を辞任。フランス前線で大隊長として参加した。1916年、軍需相に就任。1939年、海軍大臣に就任。1940年、首相に就任。V1・V2によるロンドン空襲の報復としてマスタードガスを使うよう強行に主張し、妻からマスタードの鬼という称号まで冠されたとされるが、結局使用はされなかった。1945年7月の総選挙では所属する保守党が労働党に大敗した。1965年1月、90歳で死去した。2015年1月30日、国葬の際と同じランチを使用し、テムズ川で没後50周年追悼パレードが行われた。参考：英独航空決戦、図解雑学生物化学兵器、月刊世界の艦船4,’15

＜チャーチル歩兵戦車シリーズ＞：イギリス陸軍歩兵戦車Mk.�W（Tank, Infantry, Mk�W） Churchil、陸軍計画番号A22。第２次大戦勃発時にイギリス陸軍は歩兵戦車としてA20を開発（ハーランド＆ウォルフ社が担当）していたが、重量過大とトランスミッション能力不足を解決している最中にダンケルク撤退が行われ、イギリス本土に残された実戦用戦車が100両を割るという危機的状況に陥り、A20を悠長に開発している暇が無くなった。そこで1940年6月にGMC社のイギリス支社であるヴォグゾール社に対し、A20をベースとして１年以内に量産化できる歩兵戦車の開発を依頼。軽量化とエンジン強化を加えて済ませることにし、1940年11月に歩兵戦車Mk�Wとして試作車が完成した。1941年6月に先行量産車14両が製作されてチャーチルと命名され、すぐに500両の量産命令が出され、6月30日には部隊配備が始まっている。急速量産を行うため、ヴォグゾール社の他にブルーム＆ウェイド社、バーミンガムキャリッジ＆ワゴン社、メトロポリタン・キャメル社、チャールズ・ロバーツ社、ニュートン・チャンバース社、グロスター・レールウェイ・キャリッジ社、レイランド社、デニス社、ハーランド＆ウォルフ社が生産に加わった。ただ開発期間短縮を優先して細かい修正を行う余裕が無く、1942-43年に多数の改良を施す必要が出ている。1941-42年の北アフリカ戦の戦訓から、速度性能と信頼性に優れたA27巡航戦車の生産を優先すべきとの意見が出て、1943年に一旦は生産中止命令が出されたが、同年に実戦投入してみると鈍足ではあるが小型転輪多数による重量分散で不整地踏破能力は高く、重装甲と相俟って歩兵直協任務に活躍。チュニジア戦では通常の戦車では登れないような坂道を２両で突破してドイツ軍戦車２両、対戦車砲８門、ソフトスキン25両、兵員200名を撃破するといった戦果を挙げ、75mm砲を積むなどの大規模改修を施して1943年中に量産が再開され、各型計5640両が生産された。車幅が狭くターレットリング径が小さいせいで17ポンド砲が積めず、第２次大戦後期のドイツ軍戦車には主砲威力で劣ることになったが、それを補うだけの装甲厚を持っていた。また、ヨーロッパ大陸反攻に際しては、重装甲と車内容積を活かして各種装甲工兵車両のベースとしても使用されている。参考：British and American tanks of World War Two、歴史群像8,’08、月刊PANZER1,’03

　＜チャーチルＭｋ．�T＞：最初の量産型。厚さ12.7mmの軟鋼製内皮の外側に装甲板をボルトもしくはリベット止めする方式で作られている。車体は前部に操縦室、中央に戦闘室、後部に機関室があり、エンジンとトランスミッションは共に機関室に配置されている。車体前部左には３インチ榴弾砲（58発）を搭載する。足周りは小型転輪９個（＋前後に同形状のガイドローラー１個ずつ）を持つタイプで、前方に誘導輪、後方に起動輪がある。菱形戦車のように履帯が車体上部にまで達していて、鉄道ゲージの制限を受けた車体の横幅は狭いが、履帯に囲まれた部分が予備弾薬やその他物品の収容スペースに充てられており、乗員スペースは意外と広い。また、両側面前部には脱出ハッチも付いている。ただ履帯が剥き出しなので被弾に弱いという欠点があった。また、車体側面後部にエンジン用吸気ルーバーがあるが、下向きなので渡渉水深が浅いという問題も有していた。車内には対空用のブレンガン１丁を収容する。鋳造製砲塔は前方に向かって絞り込まれた独特の形状で、主砲は２ポンド砲（150発）、同軸にベサ機銃（4725発）を搭載する。全長7.35m、全高2.48m、戦闘重量38.5トン。装甲厚は車体前面下部89mm20度、操縦席正面101mm０度、前部上面38mm70度、側面76mm０度、後面50mm０度、上下面19mm、砲塔前面101mm０度、側面89mm０度。エンジンはトラック用のものを２基繋いだヴォグゾール・ベドフォード製ツインシックス水平対向12気筒ガソリン（325馬力）、トランスミッションはメリット・ブラウン式（前進４段）、操向装置はコントロールド・デファレンシャル式、最大速度27.2km。No.19無線機を搭載。乗員５名（車長、砲手、装填手、操縦手、副操縦手兼車体銃手）。303両が生産され、少数が1942年8月19日のディエップ上陸作戦で初陣を飾った。初期には足回りにトラブルが多発したが、生産中に改善している。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER1,’03、歴史群像8,’08

　＜チャーチルＭｋ．�TＣＳ＞：近接支援型で、主砲を３インチ榴弾砲に換装し、車体には7.92mm機銃を搭載したタイプ。少数が生産された。参考：歴史群像8,’08、月刊PANZER1,’03

　＜チャーチルＭｋ．�U＞：Mk.�Tと同時に生産されたタイプ。車体の３インチ砲を取り外し、ベサ機銃に換装している。最大速度25km。120両強が生産された。参考：月刊PANZER1,’03、歴史群像8,’08、British and American tanks of World War Two

　＜チャーチルＭｋ．�UＣＳ＞：主砲を３インチ榴弾砲にし、車体砲を２ポンド砲にしたタイプ。数両のみ生産された。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER1,’03

　＜チャーチルＭｋ．�V＞：この形式以降を中期生産型ということもある。砲塔を一回り大型の均質圧延鋼板溶接製非対称六角形に換え、６ポンド砲（84発）を搭載したもの。初期には43口径６ポンド砲Mk.3が搭載されたが、後期には50口径６ポンド砲Mk.5に換装された。俯仰角はマイナス12.5度からプラス20度。車体左前面にはベサ機銃を装備し、搭載弾数は6975発。砲塔装甲厚は前面89mm０度、側面76mm０度とやや薄くなったが、素材が良くなったので耐弾性は増している。全長7.65m、全幅3.25m、全高2.45m、戦闘重量39トン。エンジンはそのままだが出力が350馬力に向上した。路上最大速度24.8km、路外最大速度８マイル（12.9km）、燃料搭載量は車内682リットル、車外148リットル、航続距離90マイル（144.8km）。乗員５名。1942年3月から675両が新規生産され、Mk.�T、�Uにも砲塔換装が実施された。1942年5月以降の生産車は最初からフェンダー、スカート、上向き吸気ルーバー、強化型前部クラクションを装備している。参考：歴史群像8,’08、月刊PANZER1,’03、5,’83、British and American tanks of World War Two

　＜チャーチルＭｋ．�W＞：Mk.�Vの車体に、丸みを帯びた新型鋳造砲塔を搭載したもので、防御力が少し高くなった。初期の主砲は６ポンド砲Mk.3、後期はMk.5（砲口部にカウンターウェイトを装着していることが多い）で、搭載弾数はどちらも84発。1942年半ばから1622両が製造された。1943年11月から主砲を75mm戦車砲に換装し、キューポラを追加するなど、チャーチルMk.�Zに準じる改造が施された。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER1,’03

　＜チャーチルＭｋ．�WＮＡ７５＞：６ポンド砲は榴弾が撃てず、歩兵戦車なのに歩兵支援が出来ないという訳の分からない状態に陥ったため、北アフリカ戦で破壊されたM4シャーマンから75mm戦車砲M3（84発）と砲架を流用し、チャーチルMk.�Wに搭載した現地改造型。NAはNorth Africa（北アフリカ）の略である。同軸機銃は7.62mmブローニング機銃になった。1943年1月にチュニジアの第１軍が120両を改造し、北アフリカ戦、シチリア戦、イタリア戦で使用された。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER1,’03、歴史群像8,’08

　＜チャーチルＭｋ．�X＞：Mk.�Wに20口径95mm榴弾砲Mk.�T（47発）を搭載した近接支援型。装甲貫徹力110mmのHEATが撃てるので、対戦車戦闘も行える。1943-44年にMk.�Wと並行して241両が生産された。参考：月刊PANZER1,’03、5,’83、British and American tanks of World War Two、歴史群像8,’08

　＜チャーチルＭｋ．�Y＞：北アフリカ戦でイギリス第８軍がアメリカ陸軍M3/M4中戦車と同じ75mm砲弾を使える戦車を活用して戦果を挙げたのに基づき、チャーチルMk.�Wの備砲をヴィッカーズ社製75mm砲Mk.5に換えたタイプ。1943年1月に計画が立てられたが、主砲の量産が遅れて1943年末から生産された。アメリカ軍の75mm砲弾との共用だけでなく、徹甲弾と榴弾を両方撃てるようになった。No.38無線機も追加されている。この形式以降を後期生産型ということもある。参考：British and American tanks of World War Two、歴史群像8,’08、月刊PANZER1,’03

　＜チャーチルＭｋ．�Z＞：Mk.�Yの改良型だが、基礎構造まで改修が及んだため、陸軍開発番号がA22Fになり、更に1945年にはA42へと変えられている。新型の溶接車体を採用してリベットを省き、車体前部の操縦手視察窓と車体側面脱出ハッチの形状を四角から円形とし、車体銃マウントを内防楯式からボールマウント式に変更した。装甲厚は車体前面下部で152mm20度、操縦席正面140mm０度、前部上面57mm70度、側面95mm０度、後面50mm０度、上面19mm、底面25mmに強化されている。砲塔も一体鋳造の側壁に天井の装甲板を溶接するタイプに変えられ、キューポラも装備、全高が2.69mになった。主砲弾数84発。砲塔前面装甲厚は152mm０度、側面は94mm０度。エンジンはベドフォード水平対向12気筒ガソリン（350馬力）、最大速度21.6km。後期生産車以降は、チャーチル・クロコダイル換装用のブラケットが作りつけになっている。参考：月刊PANZER1,’03、5,’83、British and American tanks of World War Two、歴史群像8,’08

　＜チャーチルＭｋ．�[＞：Mk.�Zの備砲を95mm榴弾砲に換え、砲塔を多角形にし、砲塔天井前半の前傾を無くして内部容積を稼いだもの。Mk.�Zと平行して生産された。参考：月刊PANZER1,’03、British and American tanks of World War Two

　＜チャーチルＭｋ．�\＞：車体前面下部と側面に20mmの増加装甲を装着したMk.�VまたはMk.�Wの車体に、更に増加装甲板を溶接し、内部をMk.�Y並に改造、砲塔をMk.�Zと同じものに変更したもの。主砲は６ポンド砲Mk.5である。参考：月刊PANZER1,’03、British and American tanks of World War Two

　＜チャーチルＭｋ．�\ＬＴ＞：LTはLight Turret（軽砲塔）の略。Mk.�\の車体にMk.�VまたはMk.�Wの砲塔をそのまま載せたタイプ。キューポラなどはMk.�\と同じく装着されている。参考：月刊PANZER1,’03、British and American tanks of World War Two

　＜チャーチルＭｋ．�]＞：Mk.�YにMk.�\と同じ改造を施したもので、Mk.�\の主砲を75mm砲Mk.5に換えたものでもある。参考：月刊PANZER1,’03、British and American tanks of World War Two

　＜チャーチルＭｋ．�]ＬＴ＞：Mk.�\にMk.�Yと同じ砲塔を載せたもので、Mk.�\LTの主砲を75mm砲Mk.5に換えたものでもある。参考：月刊PANZER1,’03、British and American tanks of World War Two

　＜チャーチルＭｋ．�]�T＞：Mk.�Xの車体にMk.�\と同様の改修を加え、Mk.�[と同じ砲塔・砲を搭載したもの。参考：月刊PANZER1,’03、British and American tanks of World War Two

　＜チャーチルＭｋ．�]�TＬＴ＞：Mk.�]�Tの車体にMk.�Xの砲塔・砲を搭載したもの。参考：月刊PANZER1,’03、British and American tanks of World War Two

　＜チャーチル生産後改修＞：1942年5月、Mk.�T／Mk.�U／Mk.�Vの剥き出し履帯・車体側面後部吸気ルーバーという弱点をカバーするため、フェンダーとサイドスカートを装着し、ルーバーを上向き開口として泥水が入りにくくすると共に吸排気系を改良した。ついでに前部クラクションに強化板を取り付けている。1942年に車体前面下部と車体側面に20mmの第１次増加装甲をボルト止め。1943年に、更に20mm厚の第２次増加装甲をボルト止め。少数は、更にシュルツェンを真似たアーマースカートを装着。これらは最初から重装甲のMk.�Z・�[には施されていない。参考：月刊PANZER1,’03、British and American tanks of World War Two

＜チャーチル歩兵戦車ファミリー＞

　＜アーディア・アギー＞：Ardeer Aggie。チャーチルAVREの火力を強化するため、主砲をアーディア無反動砲に換装したタイプ。砲弾は重量54ポンド（2.45kg）、有効射程は450ヤード（411.5m）で、反動を打ち消すため長さ10フィート（3.05m）のカウンターマスを後方に放出する。1943年9月から開発され、チャーチル�Vの車体を使用した試作車両がテストされたが、主兵装が実戦では使えないと判断されて開発中止になった。参考：British and American tanks of World War Two

　＜ウッドペッカー＞：Woodpecker。チャーチルAVREの火力強化型で、290mm臼砲ペタード４門を車体両側面に装着している。斉射も単射も可能。試作のみに終わった。参考：British and American tanks of World War Two

　＜チャーチル３インチ自走砲＞：Gun Carrier, 3in, Mk �T, Churchill、陸軍計画番号A22D。1941年9月に参謀本部から戦車局に開発命令が出された火力強化型で、ドイツ重戦車に対抗できるよう、高初速大口径砲を積んだものである。17ポンド砲にしたい所だったが、横幅に限界があったので、上構前半をそのまま上に伸ばす形で箱形戦闘室を設け、前面左寄りに３インチ高射砲Mk.�V／Mk.�VＡ／Mk.�V*（30発）を搭載した。全備重量35トン。装甲厚16-85mm。路上最大速度24km、路外最大速度12km。100両を生産する予定で、1942年2月に試作車が完成したが、その前に６ポンド砲搭載型チャーチルが完成しており、1943年までに24両（50両？）が生産されたのみだった。実戦には使用されず、スネーク地雷処理器材の開発や、訓練に回されている。参考：British and American tanks of World War Two、米英軍戦闘兵器カタログVol.2、月刊PANZER2,’02、連合軍の傑作兵器駄作兵器

　＜チャーチルＡＭＲＡ　Ｍｋ�Uｅ＞：地雷処理戦車型Churchill with AMRA Mk �Ue。1937年から開発されたイギリス戦車用地雷処理ローラーAMRA（Anti-Mine Roller Attachment。通称Fowler Rollers）を車体前部に装着したもので、ローラーの圧力により地雷を踏み潰して処理する。チャーチル用のAMRAは製作されたが、実戦には使用されなかった。参考：British and American tanks of World War Two

　＜チャーチルＡＭＲＣＲ＞：地雷処理戦車型Churchill with AMRCR（Anti-Mine Reconnaissance Castor Roller）。1943年に開発されたタイプで、AMRAのローラーを６つから４つに減らして大型化、ローラー支柱をフレキシブルにするなどの改良を施したAMRCRを車体前部に装備している。AMRCRは車内操作で投棄可能。小数のみ生産された。参考：British and American tanks of World War Two

　＜チャーチルＡＲＫ　Ｍｋ�T＞：架橋戦車型で、ARKはArmoured Ramp Carrierの略。ディエップ上陸作戦の戦訓から、防波堤や戦車壕、砲爆撃によるクレーターなどを乗り越えるランプ（走行路）を敷設できる架橋戦車の必要性が判明したため、1943年秋に第79機甲師団が試作した。チャーチルの砲塔を撤去して装甲板で塞ぎ、角型キューポラを設置、履帯上面に走行路を設け、走行装置前後にヒンジを設けて履帯幅ランプ（長さ12.5フィート・3.81m、幅２フィート・0.61m）を取り付けている。ランプは走行時にはワイヤーで上にちょっと持ち上げてあり、戦車壕などに遭遇したら壕や溝の中に入り込んでランプ端をクイックリリース機構で地面に降ろし、自ら橋になる。壕が深い場合には２両積み重ねた。もっと長いランプを装着したり、ランプ端に更に長さ９フィート（2.74m）の延長ランプをくっつけたりした車両もある。ランプを引き上げる機構は用意されていないので、再使用の際にはクレーン付き回収車を呼ぶ。エンジン整備の際には履帯上面走行路を外す。乗員４名。テストの結果は良好で、1944年2月に50両の改造が決まり、CDL用のチャーチル�U／�W車体を使って製作した。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER7,’04、5,’83

　＜チャーチルＡＲＫ　Ｍｋ�U（イギリス型）＞：Churchill ARK Mk�U(UK Pattern)。1944年6月に製作された改造型で、左側ランプの幅を内側に２フィート（0.61m）広げ、車体幅の狭い車両も通れるようにしている。テスト結果は良好で、ARK Mk�Tを全てこの規格に改造し、新規生産もこのタイプにすることが決まった。ちなみに「イギリス型」というのは「イタリア型」が登場した後に区別のため付けられたものである。参考：British and American tanks of World War Two

　＜チャーチルＡＲＫ　Ｍｋ�U（イタリア型）＞：Churchill ARK Mk�U(Italian Pattern)。履帯幅ランプとしてアメリカ製M2（長さ12フィート3.5インチ、3.75m）またはM1（15フィート３インチ、4.65m）を搭載したもの。最初はOctopusと命名されていたが、イタリアに展開したイギリス第８軍が使ったため、イタリア型と呼ばれるようになった。現地の陸軍作業場が改造しており、車体のベースはチャーチルMk�Vで、履帯上面走行路は無く、履帯の上をそのまま走り抜ける。参考：British and American tanks of World War Two

　＜チャーチルＡＲＶ　Ｍｋ�T＞：ARVはArmoured Recovery Vehicleの略。チャーチル�T／�Uの砲塔を外して戦闘室を雑具用スペースとし、車体前部または後部にＡフレーム・クレーンを装着できるようにしたもの。対空用ブレン機関銃連装銃架が用意されている。1942年2月に製作された。参考：British and American tanks of World War Two

　＜チャーチルＡＲＶ　Ｍｋ�U＞：チャーチル�V／�Wの砲塔を外して箱形ダミー砲塔（ダミー砲身付き）を載せ、車体前部または後部にＡフレーム・クレーンを装着できるようにし、車体後面に駐鋤を装備、容量25ロングトンのウインチを搭載したもの。1944年に製作され、第二次大戦終結後も長期にわたり使用された。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチルＡＶＲＥ＞：AVREはArmoured Vehicle, Royal Engineersの略。ディエップ上陸作戦の戦訓から、開けた海岸に上陸した部隊の突撃を支援する装甲車両が必要と判明したため、戦闘工兵部隊支援用重装甲車両として開発された。ベース車体の候補としてはラム中戦車やシャーマン中戦車も挙げられたが、車体が大きく側面に脱出ドアを持つチャーチルが最適と判断されている。車体にソダ束投下装置、CIRD（Canadian Indestructible Roller Device）地雷除去装置、SBG（Small Box Girder）突撃橋（車体後部に架台を設置して車体上面に上下逆に搭載し、Ｖ字支柱、滑車、ワイヤーを使用して前方に架橋する）、ボビン泥濘地走行用シート展張装置、爆発物投射装置などを搭載可能。スキッド・ベイリー（Skid Bailey）と呼ばれるソリ付きの橋や、機動ベイリー橋と呼ばれる装軌式移動ユニット（dumb Orolo track unit）付き40トン架設橋を２両で運ぶ（牽引または推進する）こともあった。主砲は290mmスピゴット先込め式臼砲ピタード（Petard）で、フライング・ダストビン（空飛ぶゴミ箱）という渾名が付けられた。砲弾重量18.1kgで、射程は70-80mと短いが、威力は絶大である。先込め装填は車体銃手席上部のスライドハッチから行う。砲架はチャーチル�V／�Wの６ポンド砲用のものを改造して使用した。オーバーロード作戦までに180両が改造され、第79機甲師団に配備された。更に574両が改造を受けてヨーロッパ戦に参加している。イタリア戦線ではブラウン機動架設橋またはダルトン機動架設橋の運搬（砲塔を外した１両が橋を車体上面に乗せ、砲塔を付けたままのもう１両が後ろから橋を押して運ぶ）に使用されたものもあった。訓練用として非装甲バージョンも数両作られた。参考：British and American tanks of World War Two、月刊PANZER7,’04、連合軍の傑作兵器駄作兵器、歴史群像4,’16

＜チャーチルＡＶＲＥゴート＞：Churchill AVRE with Goat。チャーチルAVREの車体前部に爆薬台を設け、ヒンジで傾けて爆薬を前方に設置できるようにしたものである。すぐ前方に設置する簡単な作りのものや、架橋戦車と見間違えるくらいの長い骨組みを使って高い防壁上にもセットできるもの（Elevatable Goat）が製作された。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチルＡＶＲＥコンガーＭｋ�T＞：Churchill AVRE with Conger 2in, Mk�T。エンジンを外したユニバーサル・キャリアにコンガー地雷原爆破装置を積み、チャーチルAVREで牽引する地雷処理車両である。コンガーは長さ330ヤード（3.02m）・直径２インチ（50.8mm）の爆破ホースパイプで、地雷原にロケットで投射し、地雷を爆破処理する。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチルＡＶＲＥツイン・ボビン＞：Churchill AVRE Twin Bobbins。チャーチル・マット敷設装置の改良型の１つで、カーペットを巻いたロールと、若木を縛り付けてロール状にしたものを車体上に搭載し、路面状況に応じてどちらかを敷設できるようにしたものである。試作のみに終わった。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチルＡＶＲＥボビンＭｋ�T＞：Churchill AVRE with Bobbin Mk �T。チャーチル・マット敷設装置の改良型の１つで、幅９フィート11インチ（3.02m）のキャンバスをボビンに巻き付け、可動アームを介して車体前方に吊したもの。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチルＡＶＲＥボビンＭｋ�U＞：Churchill AVRE with Bobbin Mk �U。Mk�Tのアームを固定式に変更したものである。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチルＡＶＲＥログ・カーペット装置＞：Churchill AVRE with Log Carpet Device。チャーチル・マット敷設装置の改良型の１つで、直径６インチ（152.4mm）・長さ14フィート（4.27m）の丸太をワイヤーロープで100本連ね、上構上に搭載したもの。使用時には爆薬で固定を外し、車両前方に転がしてマット状に展開する。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチルＢＡＲＶ＞：BARVはBeach Armoured Recovery Vehicleの略。チャーチルARV Mk�Tと同様の車体を使用し、サスペンションアームに板を被せ、渡渉装備を追加したもの。ダミー砲塔を装備したものもある。海岸で動けなくなった戦車の回収用として少数が製作された。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチルＴＬＣ敷設装置＞：TLCはTank Landing Craftの略。クルセイダーMk�Tやマチルダ�U用に1940年から開発していたマット敷設装置TLCを、チャーチル用に改造したもので、1942年から開発が開始された。上陸用舟艇から発進して上陸する際に砂浜でスタックするのを防ぐのが主目的で、内陸でも障害物を乗り越えるのに使える。車体側面から前方に向かって支柱を取り付け、車体前方にボビンを装着、ここにマットを巻き付けている。マットは当初キャンバス製だったが、後に若木を繋げた簀の子タイプに変更された。マットの端には錘が付いており、リリーススイッチを押すと地面に垂れ下がるので、残りは自車で踏んづけて敷設していく。少数のみ製作された。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチル・ウッドラーク＞：Churchill Woodlark。外見はチャーチルARK Mk�U（イギリス型）と似ているが、３つ折りの走行路をロケットで前方に射出するタイプである。試作のみ。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチル・オーク＞：Churchill Oke。火炎放射戦車バージョンで、ディエップ上陸作戦に間に合わせるため、1942年8月に急遽製作された。チャーチルMk.�Uがベースで、車体後部に燃料タンクを設け、車体左側面パニア部に燃料パイプを通し、上部構造前面左端のロンソン火炎放射器に繋いでいる。射程は36-46m。少なくとも３両が改造され、作戦に参加したが、１両はLCTからの発進が早すぎて沈没し、１両は海岸でキャタピラを撃ち抜かれて行動不能となり、１両は燃料タンクに直撃弾を喰らって炎上し、何もしないまま全損してしまった。参考：月刊グランドパワー1,’04、British and American tanks of World War Two、異形戦車ものしり大百科

＜チャーチル・オクトパス＞：チャーチルARK Mk�U（イタリア型）を参照。

＜チャーチル・オニオン＞：Churchill with Onion device。車体前方に背の高い鉄骨フレームを組み、前面上部に爆薬を搭載、滑り台で前方に滑り落とすもので、障害物の向こう側に爆薬をセットできる。通常型と、トーチカなどを破壊するため爆薬の量を多くしたヘビーセットがある。参考：British and American tanks of World War Two、歴史群像4,’16

＜チャーチル・カーペット敷設装置＞：チャーチル・マット敷設装置を参照。

＜チャーチル架橋戦車＞：Churchill Bridgelayer。カヴィナンター／バレンタイン架橋戦車の経験を元に1942年から開発された架橋戦車型。チャーチル�V／�W（1945-46年はチャーチル�Z）の砲塔を外し、車体上に油圧アームを介して30フィート戦車橋No.2（自重4.8ロングトン、容量60トン）を搭載したものである。油圧装置は戦闘室内に収容されており、アームのピボットは車体上面前部に設けられていて、車体前方に戦車橋を振り出す。乗員２名。1944年からチャーチル戦車旅団司令部に３両ずつ配備され、生産数が増えるにつれて他の部隊にも装備が進められた。1946年からはNo.3戦車橋を搭載している。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチル・キャロット＞：Churchill with Carrot explosive charge。車体前方に鉄骨フレーム２本を伸ばして爆薬を挟み込んだもので、車内操作で爆薬を落として爆破する。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチル・グレート・イースタン・ランプ＞：Churchill Great Eastern Ramp。チャーチルの砲塔を外し、車体上面にチャーチルARKよりも頑丈な走行路を設置したタイプ。走行路が前部、中央、後部に分かれているのはチャーチルARKと同じで、走行時に後部走行路をワイヤーで吊り上げておくのも同様だが、中央走行路は前に向かって上に傾斜が付けられており、前部走行路は中央走行路の上に重ねられていて、ロケットにより前方にスライドさせ架橋する。テストの結果、成績は良好で、1945年に実戦テスト用の10両を追加生産したが、この頃には必要性が無く、量産には至らなかった。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチル・クロコダイル＞：Churchill Crocodile。1942年に牽引式燃料トレーラーを使う火炎放射戦車をバレンタイン歩兵戦車でテストした結果、窒素ガス圧式火炎放射器を装備するタイプを制式化することになり、1943年に250ユニットの製造が決まった。母体戦車はチャーチルMk.�Wを予定したが、1943年10月にチャーチルMk.�Zへと変更されている。車体銃を外して火炎放射器を搭載し、１軸２輪の燃料／圧縮窒素ガス・トレーラー（クロコダイル・トレーラー）を牽引した。射程73-110m。トレーラー重量6.5ロングトン。燃料182リットル（1800リットル？）を収容し、0.5秒間の放射を75-80回施行できる。燃料ホースにも装甲が施されており、いざという時にはトレーラーを車内の操作で切り離せる。主砲はそのままで、通常の戦車としての任務も遂行できた。また、チャーチルMk.�Z後期型以降の各型はいつでもクロコダイルとして改造できるように製作されており、実際に現地で改造が施されている。1945年5月までに800ユニットが作られ、ノルマンディー上陸作戦から実戦に投入された。極東方面にも250セットが配備されている。参考：British and American tanks of World War Two、月刊グランドパワー1,’04、月刊PANZER7,’04、連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜チャーチル・ジェフリーズ・プラウ＞：地雷除去鋤装着型Churchill with Jeffries Ploughs。車体前面に軽量ガーダーフレームを取り付け、先端に履帯幅地雷除去鋤を装着したものである。除去鋤は中央に向かって突き出していて、除去した地雷を両脇に避けるようになっているが、鋤の内側に排出された地雷が車体の下をくぐっていくので、若干危険な気がする。除去鋤中央上部からは前方に支柱が出ていて、前端にソリが付けられており、これで鋤が地面にめり込む深さを調整する。使わない時は鋤を引き上げておく。第79装甲師団で製作されたが、実戦には使われなかった。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチル・スネーク＞：Churchill Snake。チャーチル�V／�W／砲無しチャーチル３インチ自走砲のフェンダー上に、直径３インチ（76.2mm）の爆破パイプを搭載するタイプ。地雷原に遭遇したら、パイプ同士を繋いで地雷原の上に敷き、地雷ごと吹っ飛ばす。1942年に開発された。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチル・バンガロール・トーピード＞：Churchill Bangalore Torpedoes。チャーチル・オニオンの鉄骨フレームに長さの異なるチャーチル・スネークの爆破パイプ２本を取り付けたもので、鉄条網や軽障害の上に爆破パイプを倒して炸裂させ、通路を啓開する。試作のみ。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチル・ファーマー・プラウ＞：地雷除去鋤装着型Churchill with Farmer Ploughs。チャーチルAMRCRのフレームを流用し、ローラーの代わりに地雷除去鋤を装着したものである。鋤の形状などに改良を加えてFarmer Front、Farmer Deck、Farmer Trackといった別型が作られたが、結局実戦には使われなかった。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチル・プラウ＞：地雷除去鋤装着型Churchill with Plough。履帯前方の地雷を鋤ですくって除去するもので、ＡからＤのサブタイプがある。車体側面にアームを装着、アーム前部に鋤、後部にカウンターウェイトが取り付けられていて、使わない時には鋤を引き上げておく。試作のみに終わった。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチル・ブルズホーン＞：地雷除去鋤装着型Churchill with Bullshorn。イギリス第79装甲師団が製作した地雷除去戦車で、チャーチル・ジェフリーズ・プラウを単純化したものである。数両がノルマンディー上陸作戦に使用された。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチル・ボビン・カーペット・レイヤー＞：チャーチル・マット敷設装置を参照。

＜チャーチル・マット敷設装置＞：Churchill Mat Layer。チャーチル・カーペット敷設装置、チャーチル・ボビン・カーペット・レイヤーともいう。車体前上方に大型のボビンを装着し、長さ30m・幅3mもしくは3.76mのヘアシン布（木の棒で補強されている）を巻き付けたタイプ。砂浜などの軟弱地に布を敷き、履帯で踏みつけて敷設することにより、安全な通路を確保する。鉄条網も下敷きに出来るので、歩兵の進撃にも便利。チャーチルMk.�W（チャーチルMk.�T？）に小型のボビンを搭載したものがディエップ上陸作戦に投入されたのが初陣で、ノルマンディー上陸作戦に備えて1943年から各種改良型がブランカスターやノーフォークの海岸でテストされた。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器、British and American tanks of World War Two、歴史群像4,’16

＜チャーチル・レイクマンＡＲＫ＞：Churchill Lakeman ARK。チャーチル戦車の砲塔よりも高い位置に走行路を設け、後部に傾斜ランプを装着したもので、高い壁面を乗り越えるのに使う。試作のみ。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチル歩兵戦車・海外シリーズ＞

　＜チャーチル歩兵戦車（カナダ軍）＞：チャーチル�T／�V／�W／�X／�Zを配備した。ディエップ上陸作戦で初実戦投入している。参考：British and American tanks of World War Two

＜チャーチル歩兵戦車・海外ファミリー＞

　＜チャーチルＣＩＲＤ＞：Churchill with Canadian Indestructible Roller Device。カナダ陸軍が1943年に製作した地雷処理戦車型で、車体両側面から前方にアームを伸ばして間に棒を渡し、コイルスプリングを介して後方に鉄柱を装着、直径15.5-21インチ（393.7mm-533.4mm）のローラーを履帯前方に位置するよう取り付けている。ローラーの重量で地雷が誘爆するとローラーが吹き上がり、コイルスプリングの力でまた元に戻る仕組みのため、爆破の衝撃を逃がすことができ、再使用の機会が増えた。チャーチル戦車だけでなくチャーチルAVREにも搭載可能だが、実際に装着したものは少数である。参考：British and American tanks of World War Two、連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜チャーチル級攻撃型原子力潜水艦＞：イギリス海軍第２世代攻撃型原子力潜水艦Churchill Class。ヴァリアント級と外観は全く同じで、計画時はヴァリアント級3-5番艦だったが、Mk24タイガーフィッシュ誘導魚雷を運用可能とするなどの改良を施して別クラスになった。船体は部分複殻式、船型は涙滴型で、艦首だけ鯨型にした。潜舵は艦首上部にあり、艦尾に十字舵を持つ。ソナーは艦首上部の2001型アクティブ／パッシブソナーと2007型パッシブソナー。レーダーは1003型航海レーダー。全長86.9m、水上排水量4000トン、水中排水量4800-4900トン。主機は原子力蒸気タービン方式、PWR1型原子炉１基・ギヤード蒸気タービン１基１軸15000馬力、水上速力20ノット、水中速力28ノット。補助ディーゼル発電機１基、蓄電池112個、電動モーター１基を持つ。安全潜航深度300m。兵装は533mm魚雷発射管６門（横１列に配置。Mk24誘導魚雷とMk8無誘導魚雷計26本）。乗員103名。S46チャーチル、S48コンカラー、S50カレイジャスの３隻が1970-71年に就役した。1981年からハープーン搭載改修を行っている。PWR1原子炉の冷却系統トラブルに悩まされ、就役後20年強の1992年までに全艦退役した。参考：月刊世界の艦船9,’12増刊、8,’18、5,’83、10,'23、月刊軍事研究5,’01

＜チャービー・システム＞：RSD社が開発した路上地雷除去システム。MDV地雷探知車１両、T/MDV地雷探知車兼牽引車１両、地雷爆破車両２両、スペアシステム、スペアシステム用牽引車両などから構成される。MDV及びT/MDVで地雷をマーキングし、随伴歩兵が処理、逃した地雷は地雷爆破車両が踏み潰して爆破する。処理時走行速度は時速35kmで、１日に200kmの路面を啓開することが可能。ボスニアに投入されて高評価を得た。参考：月刊軍事研究3,’97

＜チャーフィー＞：DDG-90（駆逐艦）またはM24（戦車）を参照。

＜チャープ方式＞：パルス圧縮を参照。

＜チャーム１＞：L26（徹甲弾）を参照。

＜チャーリー型＞：670型シリーズ（潜水艦）を参照。

＜チャーリー・カンパニー＞：グリンベレー（特殊部隊）を参照。

＜チャーリー・キラー＞：M79（てき弾発射機）を参照。

＜チャールス＞：L100（ドック型揚陸艦）を参照。

＜チャールズ・Ｅ・ブラノン＞：DE-446（護衛駆逐艦）を参照。

＜チャールズ・Ｆ・アダムス＞：DDG-2（駆逐艦）を参照。

＜チャールズ・Ｆ・アダムス級＞：アメリカ海軍ミサイル駆逐艦Charles F. Adams級。フォレスト・シャーマン級に続く戦後第２世代駆逐艦で、アメリカ初の新造ミサイル駆逐艦でもある。当初はフォレスト・シャーマン級と同様の砲熕装備を持つ予定だったが、ターター・システム実用化の目途が付いたため、これを搭載して完成した。船体はシーアの強い平甲板型で、フォレスト・シャーマン級を一回り大きくしてターター・システムを収容できるようにしてあり、後部の127mm砲をターターミサイル発射機に換装した。軽量化のため、船体にはHY80高張力鋼を多用し、上構は軽合金製としている。ターター・システムの構成はAN/SPS-39三次元レーダー１基、Mk74GMFCS（AN/SPG-51イルミネーター・レーダー２基、Mk73方位盤、Mk118射撃計算機）、Mk13武器管制システム（武器管制コンソールと追尾コンソール２基ずつ）で、DDG2-14（前期型）はターターミサイル連装発射機Mk11を１基、DDG15-24（後期型）はターター単装発射機Mk13を１基を装備する。５インチ砲用GFCSはMk68を１基積んだ。ソナーはAN/SQS-23。小さい船体に兵装を詰め込んだため、NTDSは搭載できず、ファランクスCIWSも追加できなかった。全長132.8m、幅14.3m、吃水4.6m、基準排水量3230トン、満載排水量4526トン。主機は蒸気タービン２基、主缶４基、出力70000馬力、２軸推進、速力33ノット、航続距離は20ノットで4500海里。兵装はターター連装発射機Mk11または単装発射機Mk13を１基、５インチ単装速射砲２門、３連装短魚雷発射管Mk32（Mk44短魚雷）２基、アスロック８連装発射機１基。DDG-2チャールズ・Ｆ・アダムスからDDG-24ウオッデルの23隻が1960-64年に竣工した。うち４隻が後にJPTDS搭載改修を受けている。1970年代初頭からターターのかわりにスタンダードミサイルを運用するようになり、1977年頃からはハープーンミサイルも発射できるようになった（専用のミサイル筒でなく、スタンダードミサイル用発射機から発射する）。1980年度から３隻のみが艦齢延長工事を受けた。最終要目は全長132.2m、幅14.3m、吃水4.8m、基準排水量3300トン、満載排水量4825トン。主機は蒸気タービン２基、主缶（蒸気圧１平方センチあたり84kg、温度510℃）４基、出力70000馬力、２軸推進、最大速力33ノット（30ノット？）。兵装はRIM-26ターター／スタンダードMR／ハープーン連装発射機Mk11（後期型は単装発射機Mk13）１基、127mm単装砲２門、アスロック８連装発射機１基、324mm３連装短魚雷発射管２基。乗員360名。1990-93年に順次退役した。DDG25-30の６隻はオーストラリアとドイツに３隻ずつ輸出された。また、ギリシャにも４隻が貸与された。参考：月刊軍事研究5,’03、月刊世界の艦船12,'21、3,’92増刊、3,’14、5,’86、6,’16、10,’02、12,’13、2,’14

＜チャールズ・F・アダムス級駆逐艦・海外シリーズ＞

　＜１０３型＞：西ドイツ海軍初のミサイル駆逐艦で、別名リュッチェンス（Lutjens）級。1969-70年にDDG28-30を購入したものである。艦載戦闘システムはSATIR Z103。全長133m（128.1m？）、基準排水量3370トン、満載排水量4717トン。主機は蒸気タービン、速力36ノット。兵装は127mm単装砲Mk42が２門、アスロック８連装発射機Mk112が１基、ターター単装発射機Mk13が１基。D185リュッチェンス、D186メルダース、D187ロンメルの３隻が就役した。1974-76年にターターをスタンダードに換装し、1984年からの103B改装でスタンダード発射機からハープーンも撃てるようになった。煙突は上部で排気管が二叉に分かれて側後面から飛び出すようになり、前部マスト形状を変更、２番煙突にマストを追加し、SPS-52レーダーを２番煙突上面に移している。1992年の諸元は以下の通り。全長133.2m、幅14.3m、吃水6.1m、基準排水量3370トン、満載排水量4500トン。主機は蒸気タービン２基２軸70000馬力、速力32ノット。兵装はスタンダード／ハープーン単装発射機１基、アスロック８連装発射機１基、127mm単装砲２門、324mm３連装短魚雷発射管２基、爆雷投射機１基。乗員337名。老朽化による主缶トラブルなどで1995年以降は行動に制限が加えられ、2003年までに全艦退役した。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊、10,’11、6,’16、8,'20、12,'21、月刊軍事研究11,’06

　＜パース級＞：パース級を参照。

＜チャールズ・Ｆ・ヒューズ＞：DD-428（駆逐艦）を参照。

＜チャールズ・Ｈ・ローン＞：DD-853（駆逐艦）を参照。

＜チャールズ・Ｊ・キンメル＞：DE-584（護衛駆逐艦）を参照。

＜チャールズ・Ｊ・バジャー＞：DD-657（駆逐艦）を参照。

＜チャールズ・Ｐ・セシル＞：DD-835（駆逐艦）を参照。

＜チャールズ・Ｒ・ウェア＞：DD-865（駆逐艦）またはDE-547（護衛駆逐艦）を参照。

＜チャールズ・Ｒ・グリーア＞：DE-23（護衛駆逐艦）を参照。

＜チャールズ・Ｓ・スペリー＞：DD-697（駆逐艦）を参照。

＜チャールズ・アップハム＞：ニュージーランド海軍チャールズ・アップハム級輸送艦Charles Upham。1995年就役。ニュージーランド海軍唯一の輸送艦としてPKFの展開などに使用され、更なる改装も実施されたが、使用頻度が少ないため2002年に民間会社に売却された。参考：月刊軍事研究2,’02、月刊世界の艦船11,’00

＜チャールズ・アップハム級＞：ニュージーランド海軍輸送艦Charles Upham級。元はデンマークのRoRo船マーカディアン・クイーン�U世（総トン数7995トン）で、1994年に購入し、通信設備を設けるなどの改装を施して1995年に就役させたものである。PKO/PKF要員や最大500人の避難民の輸送が可能。チャールズ・アップハムが就役した。就役後に軽荷状態での安定が悪いという欠点が判明し、改装が行われている。使用頻度が少なく、2002年に民間会社に売却された。参考：月刊世界の艦船11,’00

＜チャールズ・オースバーン＞：DD-570（駆逐艦）を参照。

＜チャールズ・キャロル＞：APA-28（攻撃輸送艦）を参照。

＜チャールス級＞：ベイ級・海外シリーズ（揚陸艦）を参照。

＜チャールズタウン＞：I21（駆逐艦）を参照。

＜チャールズ・ドリュー＞：T-AKE-10（補給艦）を参照。

＜チャールストン＞：LCS-18（沿海戦闘艦）またはLKA-113（貨物揚陸艦）またはPG-51（砲艦）を参照。

＜チャールストン級＞：アメリカ海軍貨物揚陸艦Charleston級、基本計画番号SCB-403・65。甲板上に容量78.4トンのデリック２基、40トンデリック２基、15トンデリック８基とLCM(8)型４隻、LCM(6)型５隻、LCVP７隻、LCPL２隻を搭載しており、重機材を輸送したり、揚陸部隊への補給を行ったりする。艦尾にヘリ甲板を持つ。全長175.4m、幅25m、吃水7.77m、満載排水量20700トン。主機はウェスティングハウス社製蒸気タービン１基、主缶はコンバッション・エンジニアリング缶２基、出力22000馬力、１軸推進、速力22ノット、航続距離は16ノットで9400海里。兵装は50口径76mm連装速射砲４基で、LKA-113とLKA-117は後に連装砲２基を撤去して20mmCIWS２基を追加した。乗員334名。兵員226名（362名？）と車両・貨物5280トンを収容可能。1968-70年にLKA-113チャールストン、LKA-114ダーラム、LKA-115モービル、LKA-116セント・ルイス、LKA-117エル・パソの５隻が竣工した。1992-94年に退役した。参考：アメリカ揚陸艦史、月刊世界の艦船12,’13、5,’91

＜チャールストン空軍基地＞：アメリカ空軍の航空基地で、民間との共用（チャールストン国際空港）である。面積は民間と合わせて834ヘクタール、滑走路はランウェイ03/21（2135m、アスファルト舗装）と15/33（2744m、コンクリート舗装）の２本。1931年にチャールストン市営空港として開設され、1941年12月にアメリカ陸軍航空隊の管理下に置かれ、第56追撃航空軍が配備された。1943年、対潜戦部隊の訓練基地となった。9月、B-24の乗員訓練基地となった。1945年6月、輸送機の訓練基地となった。1953年、輸送部隊基地となり、第1608空輸航空群が配備された。6月、チャールストン空軍基地という名称になった。1954年2月、第444戦闘迎撃飛行隊が所在するようになった。1966年1月、第1608空輸航空群に替わって第437軍空輸航空団が配備された。1968年9月、戦闘迎撃飛行隊が基地を去った。2010年2月、第628基地航空団が創設された。他に第437空輸航空団（C-17A）、空軍予備役軍団第315空輸航空団が配備されている。参考：月刊軍事研究4,’10

＜チャールズ・ベリー＞：DE-1035（護衛駆逐艦）を参照。

＜チャールズ・ローレンス＞：APD-37（高速輸送艦）またはDE-53（護衛駆逐艦）を参照。

＜チャールズ・ローレンス級＞：アメリカ海軍高速輸送艦Charles Lawrence級。太平洋戦争で島嶼への兵員揚陸や水中処分隊輸送を行う小型高速輸送艦が必要となったため、バックレイ級護衛駆逐艦を改造したものである。中央船楼を追加して兵員収容部とし、その後端に貨物用ツインデリック付き三脚ラティス・ポストを装備、艦内に貨物倉を１区画設け、煙突直後両舷にトリプル・ウェリン式ダビットを設置してLCVPやLCPRなど計４隻を搭載、主砲を12.7cm単装砲１門としている。揚陸船団護衛のため、ソナーと爆雷兵装を持つ。全長93.3m、幅11.3m、吃水3.66m、基準排水量1725トン、満載排水量2114トン。主機はターボ・エレクトリック方式、GE製ターボ発電機２基・電動機２基、主缶はフォスター・ホイーラー缶またはバブコック＆ウィルコックス缶（APD-51、52、55-57、65、66、81-86）またはコンバッション・エンジニアリング缶（APD-40、53、59-63、75-80）２基、出力12000馬力、２軸推進、速力24ノット、航続距離は12ノットで12000海里。兵装は38口径12.7cm単装両用砲１門、40mm連装機関砲３基、20mm単装機関砲６門、爆雷投下軌条１条。乗員214名。兵員162名を乗せられる。APD-37からAPD-86の50隻の改造が予定され、APD-64、-67、-68、-82、-83が改造前に取り消し、APD-41が改造中に工事中止となり、1944-45年に43隻が竣工した。参考：アメリカ揚陸艦史、月刊世界の艦船11,’19

＜チャールズ・ローレンス級・海外シリーズ＞

＜チャールズ・ローレンス級（メキシコ海軍）＞：メキシコ海軍高速輸送艦。アメリカから３隻を導入した。全長93.3m、幅11.3m、吃水3.4m、満載排水量2130トン。主機はターボ・エレクトリック方式で、出力12000馬力、２軸推進、速力20ノット。兵装は127mm単装砲１門、40mm連装機関砲３基、20mm単装機関砲６門。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊

＜チャールトン＞：T-AKR-314（輸送艦）を参照。

＜チャーンウッド作戦＞：第２次大戦中の1944年7月7-9日にイギリス軍が実施したカーン北部攻勢作戦。7月7日、軍団砲兵に加えて戦艦ロドネイなどの艦砲射撃と４発重爆400機による絨毯爆撃が行われ、7月8日からカナダ第３歩兵師団、イギリス第59歩兵師団、機甲旅団がカーン北部へと押し寄せた。防衛するヒトラー・ユーゲント師団は必死に抵抗したものの、多勢に無勢で、軍団司令部に撤退許可を要請。ヒトラーからは死守命令が出されていたが、軍団司令部はカーンを横切るオルヌ川の南側に戻るだけなら撤退ではないと返答したため、ヒトラー・ユーゲント師団はオルヌ川を渡って橋を爆破、川沿いに防衛線を引き直した。参考：月刊丸3,’14

＜チャイヴォ＞：SS-341（潜水艦）を参照。

＜チャイカ＞：Be-12（飛行艇）またはI-15（戦闘機）を参照。

＜チャイナ・キャット＞：中国軍が2002年に原型を公開した高速ミサイル艇China cat。全長23mの双胴型船体にディーゼル２基を搭載し、最大速力50ノット。マスト上部に軽量の水上監視レーダーを、マスト付け根には電子光学方向指示器を装備している。船体後部に４連装対艦ミサイル発射機２基を搭載しており、C701短射程艦対空ミサイルを装備しているとみられる（C802を搭載するにはキャニスターが小さいらしい）。参考：月刊軍事研究2,’02

＜チャイナ・キャット海外シリーズ＞

　＜チャイナ・キャット（イラン）＞：イラン海軍・イラン革命防衛隊海軍ミサイル艇。兵装はコサール（C701）艦対艦ミサイル連装発射筒２基。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ちやいな丸＞：川崎汽船貨物船China maru。垂線間長117.35m、幅15.54m、深さ10.97m、吃水8.26m、総トン数5870トン、重量トン数9073トン。主機は三連成汽機１基１軸3837馬力、航海速力10.5ノット、最大速力13.997ノット。大正9年4月8日竣工。太平洋戦争勃発で陸軍に徴用され、その後船舶運営会に移された。昭和19年9月21日、マニラ港でアメリカ海軍第38任務部隊艦上機の空襲を受け沈没した。参考：月刊世界の艦船12,’16

＜チャイナレイク海軍航空基地＞：アメリカ海軍の航空兵器基地（NAWS）。カリフォルニア州にあり、海軍航空戦センター武器部門NAWC-WDが兵装試験を行っている。2015年現在、海軍航空戦センター武器部門NAWC-WD司令部とVX-9/-31が置かれている。参考：月刊航空ファン2,’16、月刊JWings12,’22

＜チャイニーズ・チョッパー＞：ジャングルに仕掛けるブービートラップの１つ。ワイヤーに引っかかると、上からスパイク付きの丸太が落ちてくる。参考：コンバット・バイブル２

＜チャイルズ＞：AVP-14（水上機母艦）を参照。

＜チャイルズ級＞：アメリカ海軍水上機母艦Childs級。フラッシュ・デッキ型駆逐艦を改造したもので、主缶の一部と魚雷発射管を撤去して水上機補給・修理施設と乗員用居住設備を追加した。基準排水量1190トン。主機は蒸気タービンで、速力25ノット。兵装は102mm単装砲２門。1938-40年にAVP-14チャイルズなど14隻が改造された。参考：月刊世界の艦船11,’00

＜チャイン＞：SR-71を参照。

＜チャイン＞：Chine、波切り板。水上機や飛行艇が離水滑走する際、水面に対してある迎え角に達すると、フロートや艇体の着水部後端（ステップ）前面に陽圧部が生じ、前面の水が前方に飛ばされ、側面の水が波を形成するため、飛沫が水上機や飛行艇を包み込んで視界を覆い隠し、水滴が機体やプロペラを叩いて破損させる。これを防ぐため、フロートや艇体の側下面に付けられた波切り構造がチャインで、波飛沫を低く抑える効果がある。空中では抗力の元になるため、水上機や飛行艇の性能を限定する要因となっている。参考：航空用語事典増補改訂版

＜チャオチン＞：563（フリゲート）を参照。

＜チャオ・プラヤ＞：タイ海軍フリゲートChao Phraya。2017年9月18日、タイ西方海域でDD-116てるづきと親善訓練（戦術運動訓練など）を実施。参考：月刊世界の艦船12,’17

＜チャオ・プラヤ級＞：タイ海軍フリゲートChao Phraya級。江滬�V型がベースで、中国で建造された。本来は船体だけ中国製としてそれ以外は他国の装備を載せる予定だったが、中国側の意向で全て中国製になっている。しかし第２次大戦時の駆逐艦に対艦ミサイルを載せた程度の実力しかなく、手抜き工事で防水扉に隙間があるなどの欠陥も多発していたらしい。安いことだけが取り柄とまで言われたが、建造費は４隻で630億円かかっている。全長103.2m、幅11.3m、吃水3.1m、満載排水量1955トン（1702トン？基準排水量1924トン？）。主機はディーゼルで、出力32850馬力、２軸推進、速力26ノット（28ノット？）。兵装はC-802A艦対艦ミサイル連装発射筒４基、HQ-61またはPL-9またはサドラル艦対空ミサイル連装発射機２基、100mm連装砲２基（３・４番艦は１基）、37mm連装機関砲４基、86式５連装対潜ロケット砲２基、爆雷投下軌条２条。３・４番艦はヘリコプター１機の搭載が可能。４番艦艦番号458サイブリなど４隻が1991-92年に就役した。参考：JShips Vol.24、月刊世界の艦船3,’92増刊、7,’16、3,’13

＜チャカ＞：BQM-74シリーズ（無人標的機）を参照。

＜チャカ�T＞：MQM-74A（無人標的機）を参照。

＜チャカ�U＞：MQM-74C（無人標的機）を参照。

＜チャカ�V＞：MQM-74E（無人標的機）を参照。

＜チャカ�V用艦上発射装置＞：自衛隊の機器。日本電気製。参考：月刊軍事研究11,’13

＜チャカＲ＞：陸上自衛隊の高速無人偵察・観測機。海自で使用していたBQM-74Cチャカ�Uの機首に撮影窓とカメラを収納している。無線データリンクによるリアルタイムのTVカメラ搭載型と、高解像度35mmフィルムカメラタイプがある。無線操縦で、最大航続時間30分。参考：月刊軍事研究6,’02、月刊JWings8,’15

＜茶褐薬＞：TNT（爆薬）を参照。

＜チャカブコ＞：チリ海軍戦車揚陸艦Chacabuco。フランス海軍バトラル級戦車揚陸艦のライセンス生産型である。1986年就役。2010年9月20日、チリ独立200周年国際観艦式に参加。参考：月刊世界の艦船12,’10

＜チャクラ（初代）＞：インド海軍がソ連から借りた06709型原子力潜水艦Chakra。元は670型潜水艦K43で、1988年1月からソ連海軍の指導を受けつつ運用された。貸与期間が３年を過ぎたら返却可能という契約で、当初は４年間借りる予定だったが、原子炉の安全性に問題があったらしく（インド民間科学者１人が被曝して死亡したという噂まで出た。噂で無く本当かもしれない）、1991年1月に運用を終了して返却（1992年返却？）された。参考：月刊軍事研究7,’05、6,’17、月刊世界の艦船5,’91、11,’18

＜チャクラ（２代目）＞：インド海軍09710型アクラ�U級攻撃原潜Chakra。元はロシア海軍アクラ�U型攻撃原潜K152ネルパで、10年間のリース契約に基づき、2011年12月29日にロシア極東ボリショイ・カメン造船所で引き渡された。2012年1月末にインドに回航される予定。2012年4月4日就役。2017年10月3日、ヴィシャカパトナム付近で事故を起こし、艦前部ソナードームが大破した。衝突事故のようで、ぶつけられた船はいないとみられることから、単独事故らしい。参考：月刊世界の艦船3,’12、11,’18、月刊軍事研究9,’12

＜着陸＞：Landing。有視界飛行状態ではダウンウインド・レグに入った時、計器飛行状態ではハイ・コーンを通過した時が着陸の開始地点で、着陸面上50フィート（15.2m）を失速速度の130%で通過し、正規姿勢で接地、完全に停止したら着陸終了となる。参考：航空用語事典増補改訂版

＜着陸滑走距離＞：Landing roll。着陸態勢にある飛行機の車輪が接地してから完全に停止するまでの距離。逆噴射装置やリバースピッチ・プロペラは、乾燥路面やエンジン故障といった状況によって効果がまちまちになるので、通常は性能データに加算しない。参考：航空用語事典増補改訂版、月刊JWings4,’04

＜着陸距離＞：Landing distance、Landing run。飛行機が着陸面上50フィート／15.2m（大型機で35フィート／10.7m）を通過してから正常に着陸し、機体が完全に停止するまでの距離。飛行機は最大着陸重量、高度は海面高度、気温は標準温度、滑走路傾斜や風は無しとして算出する。輸送機の場合、車輪ブレーキ最大、スポイラー・スピードブレーキ作動状態とし、逆噴射装置やリバースピッチ・プロペラの効果は故障などを考慮し除外して計算するが、性能を示す際は規定により着陸滑走路長の方を使用する。軍用機ではドラッグシュート非使用時の値を使う。ある高度に達してから引き起こしを開始するまでの水平距離、引き起こしてから接地までの移行区間、接地してから停止するまでの着陸滑走距離の３つに分けることが多い。実際の着陸に際しては、フラップの角度、着陸重量、圧力高度、気温、風速などにより距離が変化する。参考：航空用語事典増補改訂版、世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings4,’04

＜着陸形態＞：フラップを着陸用のセッティングにし、脚を降ろした状態のこと。参考：飛行機のしくみ

＜着陸信号下士官＞：LSEを参照。

＜着陸性能＞：Landing Performance。着陸距離をできるだけ短く出来る性能で、遅い進入速度、大きい沈下率、短い着陸滑走距離が有利になる。よって、翼面荷重を小さくし、スピードブレーキなどにより機体抵抗を大きくし、高性能の車輪ブレーキを装備する。軍用機ではドラッグシュートを使ったりする。また、向かい風方向から進入し、大気圧の大きい状態で着陸すると着陸性能が良くなる。プロペラのリバースピッチやジェットエンジンの逆噴射装置を使うこともあるが、乾燥路面ではあまり着陸滑走距離短縮効果が無く、また故障して使えなかったりもするので注意。参考：航空用語事典増補改訂版

＜着陸速度＞：Landing speed。着陸進入を開始してから接地するまでに取るべき速度の総称。進入操作速度（Maneuvering speed）、進入速度（Approach speed）、着陸進入速度（Threshold speed。着陸面上50フィート/15.2mで失速速度の130%）、接地速度（Touchdown speed）などを含む。速度が遅すぎると墜落するし、速すぎると着陸距離が長くなり操縦も難しくなるので、正確に速度を守る必要がある。また、着陸進入速度は較正対気速度の値で示されるが、実際には指示対気速度で運用されるので注意。参考：航空用語事典増補改訂版、世界航空機年鑑2018-2019

＜着陸灯＞：Landing light。着陸時の視界を確保するための灯火。主翼や降着装置に取り付けられ、固定式だったり引き込み式だったりする。操縦士の目に光が直接入らないよう、フィラメント側面に遮光板を付ける。参考：航空用語事典増補改訂版

＜着陸必要滑走路長＞：Required landing field length。Ｔ類飛行機の着陸性能を表す値で、目的地飛行場の場合は着陸必要滑走路長の60%が着陸距離、代替飛行場の場合は着陸必要滑走路長の70%が着陸距離になるよう計算（ターボジェット機の場合はどちらも60%とする）する。当然ながら実際の飛行場の滑走路長が着陸必要滑走路長の範囲に収まっていなければならない。滑走路面が濡れていたりして滑りやすい時は、着陸必要滑走路長を更に1.15倍して計算するので、晴れている時と同じ機体条件では滑走路長が足りなくなることがあり、重量を減らすなどして着陸距離を短くする工夫が要る。参考：航空用語事典増補改訂版

＜着陸誘導管制＞：GCAを参照。

＜着陸誘導管制装置（捜索レーダ）＞：自衛隊の機器。東芝製。参考：月刊軍事研究10,’09

＜チャクリ・ナルエベト＞：911（空母）を参照。

＜チャクリ・ナルエベト級＞：タイ海軍STOVL空母Chakri Naruebet級。プリンシペ・デ・アストゥリアスの改良型（縮小型）であり、タイ海軍初（東南アジアでも初）の空母としてスペインのバザン社が建造した。主任務は海難救助と排他的経済水域のパトロールで、戦闘指揮艦としての能力も持ち、タイ海軍の分類では外洋哨戒ヘリコプター搭載艦（Offshore Patrol Helicopter Carrier）だが、12度のスキージャンプ台を持っておりVTOLの運用が可能で、兵員も乗せられるのでヘリコプター揚陸艦としても使用できる。飛行甲板は長さ174.6m・幅30.5m（27.5m？）、左舷側４箇所と右舷前部エレベーター前方１箇所にヘリパッドがあり、５機同時に発着艦可能。アイランドは飛行甲板右舷側にあり、ステルス性を考慮した形状をしている。艦橋は上段が航海艦橋、下段が司令部艦橋。煙突はアイランドと一体化されており、その直前にタワーマストを持ち、頂部にAN/SPS-52C三次元対空レーダーを搭載する。エレベーターはアイランド直前にインボード式、飛行甲板後端にデッキサイド式で１基ずつ用意されており、容量は20トン。格納庫は長さ100m、幅20mで、最前部右舷寄りと最後部にエレベーターが収まる。艦尾甲板は飛行甲板よりも少し後ろにはみ出ている。艦尾形状はトランサム・スターンで、巡航性能改善と最大速力向上を図った特殊形状とした。全長182.6m、水線幅22.5m、飛行甲板幅30.5m、吃水6.2m、満載排水量11485-11669トン。主機はCODOG方式、LM2500ガスタービン２基・MTU16V1163ディーゼル２基、出力はガスタービンで44250馬力、ディーゼルで11780馬力、推進は固定ピッチプロペラ２軸、最大速力はガスタービンで26-27.5ノット、ディーゼルで16ノット、航続距離は巡航速力12ノットで10万海里（１万海里？）。通常AV-8Sマタドール６機、S-70B7対潜ヘリコプター６機を搭載するが、VTOLだけなら最大12機、ヘリだけなら最大14機を搭載できる。格納庫にはVTOLまたはヘリ10機を搭載可能で、飛行甲板上にはCH-47も５機以上駐機できる。防御兵装はミストラル対空ミサイル６連装発射機サドラル３基（後に４基に増えた）、20mm単装機関砲２門、12.7mm機銃２丁。シー・スパロー用Mk41VLS（８セル）１基（アイランド後方）と20mmCIWSも搭載する予定だったが、2020年現在、まだ搭載されていない。乗員455名、航空要員146名で、兵員675名を別に乗せられる他、タイ王室用の４名分の居住区があり、最高指揮官の国王などが乗艦する際に使用する。1997年3月にチャクリ・ナルエベトが就役した。直後にアジア通貨危機が発生したため予算不足で殆ど外洋行動ができず、艦上機は陸上基地で訓練している有様で、2001年にはインドへのリース話が出た。その後は経済回復でインド洋津波やスマトラ大地震の災害救援、排他的経済水域監視、捜索救難を行っているが、AV-8Sマタドールは2006年に退役（2005年頃から飛ばなくなった）し、実質的にヘリ空母となっている。搭載機はS-70B-7ヘリ６機とMH-60Sヘリ２機になったが、S-70B-7ヘリはタイ海軍全体で６機しか無いので、有事にはフリゲートとの奪い合いになる。三次元レーダーはシー・ジラフAMBに換装した。2010年頃からはサタヒップ海軍基地に繋がれたままで、毎日一般公開されて博物館状態である。2017年になってシンガポール海軍国際観艦式やASEAN50周年観艦式に出席し、出番が増えた。とはいえ小型でF-35Bの運用は無理があり、そもそもF-35Bが高すぎて買えず、ヘリ空母のまま余生を過ごしている。参考：月刊世界の艦船3,’20、9,’19、8,’17、10,’18、11,’15、9,’02、9,’12、8,’11、10,’14、11,’15、5,’17、8,'21、月刊軍事研究4,’02、6,’05、7,’95、6,’16、4,’18、7,’18、月刊JWings5,’14、MAMOR vol.115

＜チャスタイズ作戦＞：ダム攻撃作戦を参照。

＜チャタク＞：K96（ミサイル艇）を参照。

＜チャタヌーガ＞：CL-118（軽巡洋艦）またはPF-65（フリゲート）を参照。

＜チャタム＞：F87（フリゲート）を参照。

＜チャタム海軍工廠＞：イギリス海軍の造船所で、1547年にテムズ川の南を流れているメドウェー川の河口近くにあった。1586年に初めて軍艦を進水させている。元々はやや上流側にあったが、1613年に下流に移され、建造設備も強化された。帆船時代の戦艦からキング・ジョージ�X世級級戦艦、潜水艦まで400隻以上を建造した。1981年に閉鎖が決定し、1984年に閉鎖され、造船歴史博物館として保存されている。参考：月刊軍事研究10,’05

＜チャタム級（オーストラリア海軍）＞：オーストラリア海軍軽巡洋艦Chatham級。イギリス海軍チャタム級と同型で、1-2番艦はイギリス、３番艦ブリスベーンはオーストラリアで建造された。船型は長船首楼型で、舷側装甲を持つ。全長139.6m、常備排水量5400トン。主機はパーソンズ式蒸気タービン２組４軸25000馬力、速力25.5ノット。兵装は15.2cm単装砲８基、4.7cm単装砲４門、533mm水中魚雷発射管２門。水船部装甲厚76mm。シドニー（初代）など３隻が1913-16年に竣工した。参考：月刊世界の艦船1,’14、11,’00

＜チャタレイン＞：DE-149（護衛駆逐艦）を参照。

＜着艦＞：艦上機・艦載機が艦船上に降りること。機体に与える衝撃は大きく、Controlled crashとも呼ばれる。参考：月刊JWings1,’02、月刊軍事研究9,'15

＜着艦（アメリカ空母、現用）＞：ケース�T・�U・�Vリカバリーとエマージェンシー・ランディングに大別される。参考：月刊JWings1,’02

＜着艦（アメリカ空母、第２次大戦時）＞：着艦誘導士官がキャットウォークに立ち、パドルまたはライトを両手に持って誘導した。大戦後半になると夜間着艦を電波誘導と指導灯で行うようになっている。参考：月刊世界の艦船6,’17、歴史群像10,’06

＜着艦（日本空母）＞：艦尾両舷の赤と青の着艦指導灯を見て進入角度を確認、着艦した。参考：月刊世界の艦船6,’17、歴史群像10,’06

＜着艦（ヘリコプター）＞：ヘリ格納庫上部の進入角指示灯を確認しながら艦の右舷側よりアプローチを開始、艦中央線を横切って一旦左舷上方でホバリングし、タッチダウン動作に入って着艦位置上空に達する。ホバリングしながら格納庫上部後端と煙突寄りにある水平灯を見て機体を水平に保ち、ベアトラップやRASTを使用してテザード・ランディング、アンテザード・ランディング、フリーデッキ・ランディングのいずれかで着艦する。その間、母艦は着艦針路をとり続ける必要があり、艦隊の隊形から外れてしまうことがあるため、ベテランパイロットは母艦が着艦針路に入ると同時に着艦できるような位置を狙って待機する。着艦後は機体の静電気を取り除いてから格納庫への収容作業などに移る。参考：月刊世界の艦船4,’98、4,’12、艦船メカニズム図鑑

＜着艦拘束索＞：アレスティング・ワイヤを参照。

＜着艦拘束装置（２１ＤＤ用）＞：自衛隊の機器。三菱商事が受注している。参考：月刊軍事研究10,’10

＜着艦拘束装置（２５ＤＤ用）＞：自衛隊の機器。三菱商事が受注している。参考：月刊軍事研究11,’15

＜着艦資格審査＞：CQを参照。

＜着艦指揮灯（あきつ丸用）＞：護衛空母あきつ丸に搭載された着艦補助灯で、赤と青の灯火が交互に４つ横に並べてあり、縦にも灯火が並んでいる。着艦コースに入ると縦の灯火が横の灯火の上にスライドしていき、横の灯火を完全に越えたところで飛行甲板の着艦位置に到達、となる。参考：月刊丸2,’08

＜着艦信号灯＞：日本海軍が空母着艦補助のために開発した信号灯。飛行甲板後部両舷に、艦尾から赤い照門灯と青い照星灯の順でランプが取り付けてある。照門灯は上下に動いて後方に平行光線を送り、パイロットはそれを見て降下角度を判断、4-6度の降下角を保つ。参考：図解日本の空母

＜着艦制動索＞：アレスティング・ワイヤのこと。

＜着艦標識＞：航空機を安全に着艦させるための支援標識。参考：月刊JWings2,’02

＜着艦誘導支援装置＞：Ship Landing Assist System、SLASと略す。海上自衛隊の着艦時自動アプローチシステムで、母艦の３海里手前から60ヤード（54.9m）まではディファレンシャルGPSで誘導され、それ以降は赤外線とレーザーにより誘導される。悪天候時にパイロットのワークロードを低減できる他、将来的には無人機の発着艦にも応用可能。小規模改修で母艦とヘリに後付けすることもできる。ヘリ側のシステムはSH-60Kに搭載済みだが、あきづき型に初搭載される予定だった母艦側のシステムが予算の関係でまだ装備されていない。参考：月刊JWings11,’05、月刊世界の艦船8,’12、月刊航空ファン9,’17

＜チャック・イェーガー＞：アメリカ空軍テストパイロット、チャールズ・エルウッド・イェーガー。1923年2月13日、ウェストヴァージニア州生まれ。高校卒業後の1941年9月12日に陸軍航空軍に入隊して整備士となり、1942年9月からパイロットとしての訓練を開始、1943年11月に第363戦闘飛行隊第357戦闘機群P-51パイロットとして第２次世界大戦に参加し、ヨーロッパ戦線で11.5機（うちMe262ジェット戦闘機１機）を撃墜、ダブルエースになった。１日に５機撃墜したこともある。被撃墜は１回で、スペイン経由で脱出に成功した。1945年2月にアメリカに帰国し、飛行教官を務めた後、副整備士官になった。1946年1月、テストパイロット学校に入学。1947年6月、ベルX-1のパイロットに選ばれた。1947年10月14日、X-1で音速を突破。1954年、西ドイツのハーン基地をホームベースとする第417戦闘爆撃飛行隊に配属。1958年4月、カリフォルニア州ジョージ空軍基地をホームとする第413戦術戦闘航空単第１戦術戦闘飛行隊に配属。その後空軍大学に入学し、航空宇宙研究パイロットスクールの司令を務めた。1963年、NF-104の事故で重傷を負った。1966年8月、第405戦術戦闘航空団司令官となり、フィリピンのクラーク基地に赴任。ベトナム戦争に参加し、主にB-57Bで127ミッションを行った。1968年2月（3月？）、第４戦術戦闘航空団に移り、ノースカロライナ州シーモアジョンソン基地F-4D戦闘機部隊に赴任。プエブロ号拿捕事件では韓国の群山基地に展開した。1969年6月、准将に昇任。7月、第17航空群副司令に就任。1971年1月、副司令を離職し、パキスタンの軍事顧問などを歴任した。1975年3月1日に退役した。最終階級は空軍准将。1985年、文民最高の大統領自由勲章が贈呈された。1997年10月14日、超音速飛行50周年イベントでF-15Dに搭乗、超音速飛行を行った。80歳を越えても未だにフライトを続けている。2020年12月7日、ロサンゼルスで死去した。享年97。参照：月刊JWings10,’05、2,’21、4,’21

＜茶筒＞：J/TPS-102（レーダー）を参照。

＜チャッポロ事件＞：昭和2年、上海の日本人街にあったチャッポロで起きた事件。当時の中国では蒋介石が張作霖を打倒するため北京に向かっており、上海でも戦闘が起こっていた。参考：月刊PANZER8,’04

＜チャド空軍＞：2014年、MiG-29戦闘機の配備を開始。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チャド空軍（１９７７年）＞：兵力200名。A-1攻撃機４機、DC-4輸送機３機、C-47輸送機９機、キャンベル輸送機１機、アルエート�V４機、ピューマ４機を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜チャド空軍（１９８９年）＞：兵力200名。PC-7対ゲリラ戦機２機、SF-260W対ゲリラ戦機２機、C-47輸送機３機、C-130A輸送機１機、C-130B輸送機２機、C-212輸送機１機、DC-4輸送機２機、SA-330ヘリ４機、SA-341ヘリ１機、PC-6B連絡機２機、セスナFTB337連絡機５機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜チャド空軍（２０１５年）＞：現役兵力350名。MiG-29戦闘機１機、Su-25攻撃機８機、Su-25UB攻撃機２機、C-27J輸送機２機、C-130H-30輸送機１機、An-26輸送機３機、ビーチ1900輸送機１機、B737BBJ要人輸送機１機、DC-9-87要人輸送機１機、ガルフストリーム�U要人輸送機１機、PC-7練習機２機、PC-9練習機１機、SF-260WL練習機１機、Mi-24V攻撃ヘリ３機、AS550C汎用ヘリ６機、Mi-17汎用ヘリ３機、SA316アルエート�V汎用ヘリ２機、Mi-171汎用ヘリ２機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チャド軍＞：

＜チャド軍（１９８９年）＞：現役総兵力17000名。フランス軍1400名、歩兵中隊３個、高射砲部隊、航空部隊が駐留している。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜チャド軍（２０１５年）＞：現役総兵力30350名（陸軍25000名、空軍350名、共和国防衛隊5000名）、準軍事組織9500名（共和国護衛隊5000名、憲兵4500名）。コートジボアールにUNOCIオブザーバー４名、マリにMINUSMA要員1108名、特殊作戦中隊１個、歩兵大隊２個を派遣している。ベルギー軍Barkhane作戦要員２名、フランスがBarkhane作戦要員1250名、機械化歩兵戦闘群１個、航空ユニット１個、ラファールF3戦闘機４機、C-130H輸送機１機、C-160輸送機１機、C-135FR輸送機１機、ヘリ分遣隊１個、H225ヘリ２機、SA330ヘリ２機が駐留している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チャド内戦＞：1960年にチャドはフランスから独立したが、政府と北部イスラム勢力との対立から内戦に発展した。一旦北部イスラム派の政権が誕生したものの分裂、1980年に大統領派とイサン・ハブレ派が対立する状態になった。大統領派はリビアに支援を要請、リビアはTu-22により首都を爆撃し、地上部隊を派遣したのに対し、ハブレ派はスーダン経由でアメリカ・フランスの支援を受けて反撃、内戦が激化した。1981年11月、アフリカ統一機構の仲介で休戦。1982年春、ハブレ派が攻撃を再開して首都を占領、イサン・ハブレが新大統領となった。1983年4月、旧大統領派はリビアの支援の下に攻勢を開始。新大統領派はザイールの支援を受けて反撃したが劣勢となり、フランスの介入を得て1984年9月に休戦した。1986年、内戦が再燃し、フランスとリビアが再び介入、新大統領派が優位となり9月11日に停戦協定が成立した。参考：世界の傑作機No.113

＜チャド陸軍＞：

＜チャド陸軍（１９７７年）＞：兵力5000名。歩兵／空挺大隊３個からなる。AML装甲車、81mm/120mm迫撃砲を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜チャド陸軍（１９８９年）＞：兵力17000名。機甲大隊１個、歩兵大隊３個、歩兵中隊16個、大統領親衛隊連隊、偵察大隊１個、偵察中隊２個、砲兵中隊２個からなる。ERC-90装甲車４両、AML-60/-90装甲車50両、V-150（90mm砲装備）９両、105mm砲M-101を５門、81mm迫撃砲、120mm迫撃砲AM-50、ミラン対戦車ミサイル、68mmロケットランチャー、89mmロケットランチャー、106mm無反動砲M-40、112mm無反動砲APILAS、20mm高射機関砲、30mm高射機関砲、スティンガー10基を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜チャド陸軍（２０１５年）＞：現役兵力25000名。７個軍管区に分かれる。機甲大隊１個、歩兵大隊７個、砲兵大隊１個、工兵大隊１個、通信大隊１個、兵站群１個からなる。T-55戦車60両、AML-60/-90偵察車132両、バスティオン・パトサス偵察車22両、BRDM-2偵察車100両、EE-9偵察車20両、ERC-90F偵察車４両、RAM-2000偵察車31両以上、BMP-1歩兵戦闘車83両、LAV-150歩兵戦闘車（90mm砲装備）９両、BTR-80装甲車24両、BTR-3E装甲車８両、BTR-60装甲車20r用、ブラック・スコーピオン装輪装甲兵員輸送車10両、VAB-VTT装甲車25両、WZ-523装甲車８両、122mm自走砲2S1を10両、105mm砲M2を５門、63式107mm多連装ロケット数両、122mm多連装ロケットBM-21を６両、81式122mm多連装ロケット５両、81mm迫撃砲数門、120mm迫撃砲AM-50、エリックス対戦車ミサイル、ミラン対戦車ミサイル、106mm無反動砲M40A1、105mm自走対戦車砲PTL-02を30両、2K12自走地対空ミサイル、9K310携帯地対空ミサイル、14.5mm対空機銃ZPU-1/-2/-4、23mm高射機関砲ZU-23を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チャナッカレ＞：S358（潜水艦）を参照。

＜チャバ＞：39M（装甲車）を参照。

＜チャパエフ＞：ソ連海軍チャパエフ級巡洋艦Chapaev。1939年10月8日起工、1941年4月28日進水、1950年5月16日竣工。9月19日、第４艦隊（後のバルチック艦隊）に編入された。1951年7月30日、北洋艦隊に転属した。1960年2月6日、兵装を撤去して宿泊船PKZ-25に艦種変更された。1963年4月12日に除籍され、1964年に解体された。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、近代巡洋艦史

＜チャパエフ級＞：ソ連海軍巡洋艦68型／68K型Chapaev級。1937年8月の国防会議で基準排水量8000トン、速力35ノット、主兵装180mm３連装砲塔３基という軽巡を建造することになり、国防省海軍局は早くも10月5日に主任務を主力部隊護衛、偵察、艦隊警備とする戦術・技術規則を提出し、10月29日に海軍総司令官が承認、1938年1月10日に設計原案が纏められた。ただ3月の検討会議で兵装が弱いという指摘があったため、基準排水量１万トン、最大速力34-34.5ノット、152mm砲12門、100mm砲８門、37mm機関砲12門、３連装魚雷発射管２基、装甲厚舷側100mm、甲板50mm、司令塔150mm、カタパルト１基・航空機２機搭載という案に纏め直して6月の国防会議で承認された。1939年1月にフリノフスキイ海軍大臣が建造計画を国防会議議長に送ったが、大臣が粛正されてしまったため延期になり、4月に新任となったクズネツォフ海軍大臣が改めて提出、7月に建造が決まった。船体、主機、兵装全てソ連国産の巡洋艦である。1938-42年計画で16隻、1943-47年計画で10隻を起工する予定で、レニングラードの第189造船所に４隻、第194造船所に２隻、ニコラエフの第198造船所に２隻、第200造船所に２隻、第199造船所に２隻が発注されたが、実際には1938-40年に７隻が起工されたのみで、独ソ戦勃発により２隻（オルジョニキーゼとスヴェルドルフ）は建造中にドイツに接収されて解体され、残る５隻も工事を中断、数度の設計変更を経て竣工は戦後になった。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、近代巡洋艦史

＜６８型＞：マキシム・ゴルキイ級の船体と艦橋を大型化し、煙突を直立に変更、主砲口径を15cmに縮小して砲門数を12門に増やし、後部マストを後部煙突直前に移した。1939年の最終技術案での要目は以下の通り。全長195m、幅18.4m、吃水6.6m、基準排水量9450トン、満載排水量11370トン。機関出力126500馬力、最大速力35.0ノット、航続距離は20ノットで4500海里、連続航海日数30日。兵装は152mm３連装砲塔Mk5が３基、100mm連装高角砲B-54が４基、37mm連装機銃66Kが６基、12.7mm単装機銃４丁、533mm３連装魚雷発射管２基。装甲厚は舷側100mm、下甲板50mm、司令塔150mm、砲塔150mm、バーベット150mm。KOR-1偵察機２機を搭載する。1940年原案での要目は以下の通り。全長199m、幅18.7m、吃水6.5m、基準排水量10620トン、満載排水量13420トン。機関出力126500馬力、最大速力33.5ノット、航続距離は17ノットで4400海里、連続航海日数30日。兵装は152mm３連装砲塔Mk5が４基、100mm連装高角砲B-54が４基、37mm連装機銃66Kが６基、12.7mm単装機銃４丁、533mm３連装魚雷発射管２基。装甲厚は舷側100mm、下甲板50mm、司令塔150mm、砲塔175mm、バーベット130mm。KOR-1偵察機２機を搭載する。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、近代巡洋艦史

＜６８ｉ型＞：1939年に独ソ不可侵条約を締結したことにより、ラインメタル社製の主砲とFCSを導入する見込みが立ったため、兵装を変更したもの。排水量の増加や発電機の強化なども必要となったため、全面的な設計変更に至っている。全長199m、幅18.7m、吃水7.1m、基準排水量11350トン、満載排水量14460トン。機関出力126500馬力、最大速力33.0ノット、航続距離は17ノットで5000海里、連続航海日数30日。兵装は150mm３連装砲塔（砲弾重量45.3kg。初速毎秒875m、射程25.6km、１門あたり発射速度毎分８発）４基、105mm連装高角砲（砲弾重量15.1kg。初速毎秒900m、射程16.5km、発射速度毎分12-15発）４基、37mm連装機銃６基、12.7mm連装機銃４基、533mm３連装魚雷発射管２基。装甲厚は舷側100mm、下甲板50mm、司令塔150mm、砲塔175mm、バーベット130mm。KOR-1偵察機２機を搭載する。取り敢えずチャパエフ級２番艦の砲だけを換装してテストする予定だったが、ドイツが砲の輸出を延期したため建造が遅れ、そのうち独ソ戦が始まってしまった。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史

＜６８Ｋ型＞：戦時中の設計変更を経て1946年6月に予備承認されて建造されたタイプ。主砲をマキシム・ゴルキイ級と同じ180mm３連装砲塔Mk3-180に換装する計画もあったが、これは没にされ、高角砲のみS-44に変更した。12.7mm機銃、魚雷発射管、爆雷投射機などは撤去されている。FCSはレダン２型レーダー、ヴィンペル２型射撃指揮システムなど。全長199.0m、幅18.7m、吃水6.9m、基準排水量11130-11450トン、満載排水量14040-14100トン。主機は蒸気タービンで、出力124600-126500馬力、２軸推進、最大速力32.6-32.8ノット、航続距離は17-18ノットで5500-6360海里、連続航海日数30日。兵装は152mm３連装砲塔４基、100mm連装高角砲S-44が４基、37mm連装機銃V-11が14基、機雷200個。装甲厚は舷側100mm、下甲板50mm、司令塔130mm、予備指揮所・発令所10mm、砲塔175mm、バーベット130mm。KOR-1偵察機２機を搭載するよう設計されていたようだが、航空設備は装備されなかったらしい。乗員1183-1184名。1950-51年にチャパエフ、チュカロフ、ゼレスニャコフ、フルンゼ、クイビシェフの５隻が就役した。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、近代巡洋艦史

＜チャ・パヤ級＞：チャオプラヤ級（フリゲート）を参照。

＜チャパル＞：K94（ミサイル艇）を参照。

＜チャパレル＞：M48（自走地対空ミサイル）を参照。

＜チャビン・デ・ワンタル作戦＞：ペルー日本大使公邸占拠事件を参照。

＜チャフ＞：Chaff。敵の電子システムを混乱させ、遮蔽し、または逆用する目的で大気圏内外に浮遊させて、レーダー・通信機器・ウェポンシステムの電波放射に対応する、初歩的な受動反射体、吸収体、屈折媒体のこと。要するに、クラッターを生じさせてレーダーやレーダーシーカーを撹乱するために用いられる細い金属片で、アルミがよく使われる。元の意味は籾殻や切り藁である。開発されたのは1940年で、イギリスのダウニング（リンデマン？）博士が考案した。当初、ドイツに真似されるのを恐れて使用していなかったが、1943年7月24日のハンブルグ爆撃（ゴモラ作戦）でイギリス空軍が初使用した。ドイツもほぼ同時に使用（開発はかなり以前に終了していたが、連合軍に模倣されるのを嫌って資料を破棄し、使用を控えていたとされる）し、日本（昭和18年5月に開発しガダルカナル付近で使用）、アメリカも使用した。ちなみに日本軍名称は電探欺瞞紙、イギリス軍名称はウインドウ、ドイツ軍名称はデュッペル。アメリカ軍がB-29から散布したものは、チャフ同士が張り付かないように硫酸紙のテープを重ねてあり、このテープが洋裁の時に便利なので落下してきたものを回収する銃後の女性もいたという。パッシブECMの１つで、短い髪の毛のような金属片であり、レーダーの電波を受けるとダイポールアンテナの働きをして共振・反射を起こす。使用目的は、チャフ・コリドー敷設による侵攻作戦補助、敵レーダーへの欺瞞、敵レーダー処理能力の飽和・混乱、自己防御などで、電波の透過量を減少させて有効距離を短縮させる機能もある。敵に探知され始めたところで散布して疑似目標と真目標の区別を付け難くする「混乱」、発射されたミサイルの終末誘導装置にロックオンされないようにする「分散」「希釈」、ロックオン後に散布して追尾を外す「誘因」といった用法がある。初期はアルミホイルの背面に紙を張ったものが使用されたが、現在は薄いフィルムまたはグラスファイバーの表面をアルミまたは亜鉛でコーティングしたものを使用している。1970年代までは小型のチャフ射出機が無く、戦闘機などはスピードブレーキの間に挟んでおいて、少しずつ開いて撒布していた。爆撃機は乗員がチャフの包みを投げ落としたりした。当初はとにかく大きなRCSを持つチャフ雲を作り出していたが、ドップラー・レーダーの登場で判別機能が向上したため、チャフ射出側と似たようなRCSや速度を持たせないと見破られてしまうようになり、チャフ射出後に相手側と相対角90度で飛行して自機のドップラー効果を消し、レーダーにチャフ側だけを認識させるといった対策が必要になった。ただしチャフにより大部分のレーダー波が反射されてしまうので、その背後にいる機体は見つけにくくなる。照射レーダー波長の半分の長さのものが最も有効（3GHzのEW/GCIレーダーには50.8mm、30GHzのFCSレーダーには5.08mm）なので、予め長さの違うチャフを複数のカートリッジに搭載したり、ポッドに長いまま搭載して撒布する時に適当な長さに切ったりする。実用的なチャフの長さから考えると、妨害波長はＳバンドとＸバンドあたりになる。Ｌバンドを妨害する際には長さ100m以上もある浮遊箔（ロープ）を使用する。１本のチャフの有効反射面積はレーダー波長の２乗に比例する。チャフが広がっていくことをブルームまたはブロッサム（開花）といい、チャフが地表に落下するまでの時間をハングタイム（浮遊時間）という。ミサイルに対する防御用にはブルームの早いチャフ、チャフ・コリドー形成用には遅いチャフが用いられる。チャフ密度が薄くなり、効果が無くなることを拡散という。参考：月刊エアワールド9,’00、図解現代の航空戦、月刊JWings11,’03、10,’09別冊付録、9,'23、月刊軍事研究1,’08、航空ジャーナル9,’77臨時増刊、空軍、連合軍の傑作兵器駄作兵器

　＜アルミ・チャフ＞：アルミニウム製のチャフ。幅1mm以下、厚さ0.01mm以下で、バード・ネスティング（散布後に絡まること。ジャック・ストローイングともいう）防止のためＶ字型に折って補強してある。参考：月刊エアワールド9,’00

　＜グラス・チャフ＞：グラスファイバー製のチャフ。円筒形をしており、直径0.5-1.8mmの芯を0.025mmのコーティングで覆っている。アルミ・チャフよりも容量が小さくて済むので、チャフ・カートリッジ搭載用に多用されている。参考：月刊エアワールド9,’00

＜チャブ＞：SS-329（潜水艦）を参照。

＜チャフィー＞：DE-230（護衛駆逐艦）を参照。

＜チャフ・カートリッジ＞：自衛隊の機器。F-2用、F-4用、F-15用がある。理経または理計が受注している。参考：月刊軍事研究1,’11、8,’16

＜チャフ・コリドー＞：飛行経路上にチャフを散布することで生じさせる「チャフ回廊」。この内部を飛行することにより、航空機の情報をレーダーから隠蔽することができる。散布部隊が目標に向かいながら散布する方法、散布部隊が目標に先行到達した後に攻撃部隊の所まで引き返しながら散布する方法、目標と攻撃部隊の間を往復しながら散布する方法がある。参考：月刊エアワールド9,’00、月刊軍事研究1,’08

＜チャフ弾＞：自衛隊の火工品。理経が受注している。参考：月刊軍事研究1,’11

＜チャフ・ディスペンサー＞：チャフを撒布する装置のこと。参考：月刊JWings2,’02

＜チャプファイア＞：退役したMIM-72自走地対空ミサイルのランチャーを流用した艦載型ミサイルランチャーで、シーチャパラルとヘルファイアを２発ずつ装備できる。アメリカ陸軍が小型艦艇用としてアメリカ海軍や他国海軍に提案した。参考：月刊航空ファン11,’92

＜チャフ／フレア射出装置用整備器材＞：自衛隊の機器。住商エアロシステムが受注している。参考：月刊軍事研究8,’10

＜チャフ／フレア・ディスペンサー＞：チャフとフレア両方を撒布する装置のこと。

＜チャフ・フレア発射装置用器材（ＣＨ−４７ＪＡ用）（輸入）＞：自衛隊の機器。住商エアロシステムが受注している。参考：月刊軍事研究10,’11

＜チャプルテペク決議＞：アメリカ、アルゼンチン、ウルグアイ、エクアドル、キューバ、グアテマラ、コスタリカ、コロンビア、チリ、ドミニカ、ニカラグア、ハイチ、パナマ、パラグアイ、ブラジル、ベネズエラ、ペルー、ボリビア、ホンジュラス、メキシコが1945年3-4月に調印した集団安全保障決議。加盟国に対するいかなる攻撃も、加盟国全体に対する攻撃と見なし、阻止撃退するための軍事力行使を定めている。参考：軍事力バランス78年版

＜チャプレット＞：R52（駆逐艦）を参照。

＜チャフ・ロケット弾＞：チャフを素早く空中に散布し、欺瞞に必要な電波有効反射面積を迅速に確保するため、ロケット弾に搭載したもの。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜チャフロケット弾＞：自衛隊の火工品。IHIエアロスペース製。参考：月刊軍事研究4,’12

＜チャフロケット弾用金属容器＞：自衛隊の機器。東海理研製。参考：月刊軍事研究12,’10

＜チャホ型＞：北朝鮮海軍攻撃哨戒艇Chaho型。P6型魚雷艇をベースに開発した。全長26m、満載排水量83トン。主機はディーゼルで、速力37ノット。兵装は23mm連装機関砲１基（後甲板）、14.5mm連装機銃（前甲板）、BM21多連装ロケット発射機１基。参考：月刊世界の艦船7,’13

＜チャマク＞：K95（ミサイル艇）を参照。

＜チャムスリ＞：KUH-1P（ヘリ）を参照。

＜チャムスリ級＞：シードルフィン／ワイルドキャット級（哨戒艇）を参照。

＜チャムスリ�U級＞：韓国海軍ミサイル艇Chamusuri�U級、別名PKX-B（Patrol Killer Experimental-B）級。全長44m、幅7m、満載排水量300トン。主機はCODAG方式、キャタピラー・マリン社製CatC32ディーゼル＋LM500ガスタービン（6000馬力）、推進はウォータージェット、最大速力40ノット。兵装は130mmロケット弾12連装発射機、76mm砲、遠隔操作式12.7mm機銃２丁。乗員20名。2014年に第１バッチ４隻が韓進重工に発注され、艦番号211、212、213、215が2017年から引き渡された。2017年6月に第２バッチ４隻が発注され、艦番号216、217、218、219が2019年12月13日に進水した。2019年11月に第２バッチがもう４隻発注された。参考：月刊世界の艦船2,’20、3,’20

＜チャラグ＞：K97（ミサイル艇）を参照。

＜チャリオッター＞：アメリカ統合参謀本部が1947年12月10日に承認した、対ソ連用核兵器使用計画。戦争開始後30日以内に70目標に対して133発の核爆弾を投下するもので、モスクワに８発、レニングラードに７発を投下して政治機能を麻痺させ、工業地帯や石油関連施設も破壊することで戦争遂行能力の喪失を狙っていた。ただし失わせることのできる工業力は30-40%程度なので、戦争が長期化した場合には２年間に200発を追加で投下する計画だった。実際には1947年6月30日現在のMk3核爆弾の在庫は弾体29個・コア13個で、1948年6月30日になってもMk1弾体２個・コア０個、Mk3弾体53個・コア50個しか保有していなかったので、この計画を実行できるようになったのは1950年頃とみられている。核爆弾搭載可能なB-29も1948年3月1日の段階で35機しか無かった。参考：アメリカの核兵器

＜チャリオット・シリーズ＞：イギリス海軍の２名乗り人間魚雷で、乗員からはジープというあだ名も付けられた。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜チャリオット＞：全長7mの艇体に乗員２名が跨り、前方の艇長が操縦を担当、後方乗員は防潜網の切断や前部弾頭（272kg）の分離などを行った。弾頭は磁石もしくは留め金で艦底にセットする。操縦は方向舵と潜舵、浮潜はメインタンクとバラストタンク、圧縮空気で行う。乗員はデービス式呼吸器とスレードン潜水服を着用する。タイトル作戦が初出撃で、他にもトリポリを封鎖していたドイツ艦を攻撃したり、イタリア海軍巡洋艦ボルツァーノを転覆させたりした。1944年10月からは太平洋戦線に回されている。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜チャリオット２型＞：チャリオットの弾頭重量を500kgに増やしたタイプ。ツリンコマリから潜水艦トレンチャントに積まれて出撃し、パケット港でスマトラ丸を撃沈している。参考：連合軍の傑作兵器駄作兵器

＜チャリオット作戦＞：第２次大戦時にイギリス軍が行った、サン・ナゼール港ノルマンディー・ドック破壊作戦。大西洋で海上交通破壊作戦を行うビスマルク級戦艦ティルピッツ（ビスマルクは撃沈済み）を収容できる大きさのドックのうち、大西洋に面しているのはフランスのサン・ナゼール港にあるノルマンディー・ドック（竣工当時世界最大の客船ノルマンディーを建造した）だけだったため、これを破壊して活動を困難にさせるのが目的である。絨毯爆撃では周辺被害が大きすぎ、工作員では破壊力が小さすぎるため、駆逐艦に特殊部隊を乗せて突っ込ませ、特殊部隊で周囲を制圧する間に駆逐艦に積んだ爆薬や魚雷で爆破することになった。駆逐艦はI42キャンベルタウンで、艦首に爆薬4.5トンを詰め込み、上構と舷側に装甲板を張る一方、兵装の一部を撤去するなどの軽量化で吃水を浅くしてロアール川を遡れるようにし、煙突を２本にし先端を斜めにカットしてドイツ海軍メーヴェ級魚雷艇を装っている。他にも魚雷艇や砲艇を用意して上陸部隊を乗せ、ドックのゲートを雷撃することにした。1942年3月26日1400、I42キャンベルタウン、護衛の駆逐艦２隻、魚雷艇・砲艇16隻がファルマスを出港。3月27日夜、サン・ナゼール沖120kmで駆逐艦２隻が帰投。襲撃部隊はイギリス空軍の夜間爆撃でドイツ軍の気を逸らしつつ接近を続け、3月28日0100過ぎに突入に移った。ドイツ軍警備部隊は艦尾に掲げたドイツ海軍旗でやり過ごし、I42キャンベルタウンは港の1.6km手前でイギリス海軍旗に掲げ換えて19ノットに増速。ドイツ軍の阻止砲火をくぐり抜けて0134にドックのゲートに10mほど乗り上げ、第２襲撃グループが上陸してパサン・ド・サン・ナゼール内港の旧入口に向かった。魚雷艇や砲艇も突入を試み、パサン・ド・サン・ナゼール内港の旧入口に魚雷を撃ち込むことには成功したが、大半が沈められ、何とか上陸した第１襲撃グループはヴェー・モール突堤に突撃した。0300、襲撃グループはサン・ナゼール市街への脱出を開始したものの、ドイツ軍に包囲されて降伏した。1135、キャンベルタウン艦首の爆薬が炸裂し、ノルマンディー・ドックが破壊された。3月30日夕方、旧入口の魚雷が大延期信管により炸裂した。ノルマンディードックは終戦まで使用不能となり、作戦は成功したが、襲撃艦艇のうちイギリスに戻れたのは３隻だけで、169名が戦死、215名が捕虜となった。部隊指揮官、艦長、水兵１名がビクトリア・クロスを受章している。参考：月刊軍事研究1,’17、1,’15

＜チャリオティア＞：A27M戦車ファミリーを参照。

＜チャレット＞：DD-581（駆逐艦）を参照。

＜チャレンジャー＞：A30（巡航戦車）またはCC-144シリーズ（輸送機）またはCL601（輸送機）またはK07（水中作業支援艦）を参照。

＜チャレンジャー＞：シンガポール海軍A12型潜水艦Challenger。元はスウェーデン海軍潜水艦ショービョルネンで、1999年に引き渡され、共同訓練のため2003年までスウェーデンに置かれた。参考：世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究2,’03

＜チャレンジャー１戦車シリーズ＞：イギリス陸軍第３世代主力戦車、FV4030/4 Challenger。チーフテン戦車の後継として1970年代初めに西ドイツと共同で計画していたFMBT80が没になり、イギリス独自のMBT80計画としてFV4030/3シール�U戦車をベースに開発され、1982年に採用されて1983年3月16日に量産初号車が引き渡され、1990年までに420両が生産された。価格は1980年発注で５億4000万円。2000年末に退役した。参考：ウォーマシン・レポート11、世界AFV年鑑2002-2003、月刊PANZER3,’10、月刊軍事研究3,’12

　＜チャレンジャー１Ｍｋ．１＞：車体前面にチョーバムアーマーを採用、他の部分にも多くの中空装甲を採用している。操縦室は車体前部中央にあり、ハッチと視察装置（バジャー夜間用パッシブ暗視スコープに換装可能）は装甲を切り欠いて設けられている。操縦は左右１本ずつの操向レバーで行う。砲塔はチーフテンのものに中空式に装甲カバーを被せてあるため大型で、前側面にチョーバムアーマーを採用しており、前面には大きな傾斜角が付けられている。テストでTN37トランスミッションにトラブルが多発し、後で改良型のTN54（前進６速・後進２速）を発注する羽目になった。APUとして、コヴェントリー・クライマックスH30ディーゼル（水平対向水冷３気筒、995cc、37馬力）を持つ。下部転輪はダブルタイプ片側６組で、MVEEとエアログ社が開発したユニット式油気圧懸架装置を採用、ストロークが500mmもあって不整地踏破能力が高い。起動輪は後部、誘導輪は前部にあり、上部転輪３個を持つ。車体側面には鋼板製のサイドスカートを装備。砲手と車長は右、装填手兼無線手（兼紅茶係）は左に座る。車長には９個のペリスコープの付いたNo.32車長用キューポラ（砲塔と独立して旋回可能）と、N0.37昼間用照準器が用意され、夜間は光量増幅式のものと交換する。装填手ハッチは前後２つに開き、ハッチ前方にはペリスコープがある。砲手用としてはNo.10Mk.1昼間用照準器（有効測距距離10km以上、誤差10mのNd-YAGレーザー測遠機内蔵、視野8.5度、倍率１倍／10倍）をキューポラ前方に搭載し、No.8直接照準器（倍率７倍）も持つ。ただしこれらはチーフテンMk.5と同じものであった。車長席にも射撃グリップが用意されており、車長によるオーバーライド機構を持つ。主砲は120mmライフル砲L11A5で、サーマル・スリーブが巻かれ、先端には砲口照合システムのミラーが取り付けられている。砲弾64発と装薬を徹甲弾42発分搭載しており、分離装薬式なのは被弾時に装薬が一気に燃えるのを防ぐためで、装薬は全て防火コンテナに詰め込まれて砲塔より下に格納されている。内訳はAPFSDS弾L23Aが20発、HESH弾L31またはHESH-T弾L32A5と白燐発煙弾L34が44発（装薬は徹甲弾の半分）。他にAPDS-T弾L15A4、DS-T弾L20A1を搭載可能。俯仰角はマイナス10度からプラス20度、発射速度は最大毎分10発、通常６発。FCSはマルコーニ・スペース・アンド・ディフェンス・システムズ社製のIFCSで、チーフテン後期型と同じであり、ターゲットを水平方向に秒速30ミル、垂直方向に秒速10ミルのスピードで追跡・捕捉できる。データ処理装置はマルコーニ社製12-12Pデジタルコンピュータ。副武装は7.62mm同軸機銃L8A2、対空用7.62mm機銃L37A2（車長用キューポラに装着され、リモコン操作できる）で、装弾数は計4000発。砲塔・主砲は完全電気式で火災の危険が少ない。砲塔前面左右にパイプ状の発煙弾発射機が５本ずつ付いている。砲塔側面に熱線暗視装置（TISH）が付いているが、主砲からかなり離れているため、視差が生じるという欠点があった。全長11.56m（主砲前方時）、9.8m（主砲後方時）、車体長8.327m、全幅3.518m（スカート含む）、全高2.95m（キューポラまで）、2.5m（砲塔上面まで）、車両重量60トン、戦闘重量62トン。。エンジンはパーキンス・エンジンズ製コンダー12V1200二段過給器付き液冷Ｖ型12気筒ディーゼル（26110cc・1200馬力）、トランスミッションはデビッド・ブラウン社製TN37遊星歯車式全自動トルクコンバーター付オートマチック（前進４速、後進３速）、操向機はコマーシャル・ハイドリスク社製STN37ハイドロスタティック二重差動再生式、路上最大速度56km、燃料搭載量1797リットル、航続距離450km（350km？）。乗員４名。FCSの古さと、各機器の統合性の悪さから、CAT87（1987年度カナダ陸軍杯）でレオパルト２・M1戦車にぼろ負けした。参考：ウォーマシン・レポート11、月刊PANZER4,’05、7,’99、世界AFV年鑑2002-2003、月刊軍事研究1,’09

　＜チャレンジャー１Ｍｋ．２＞：1983年末から引き渡された、バー・アンド・ストラウド社製TOGS（熱線監視・射撃照準器）を装備したタイプ。参考：ウォーマシン・レポート11、月刊PANZER7,’99

　＜チャレンジャー１ＣＨＩＰ＞：CHIPはChallenger Improvement Programmeの略。エンジンとトランスミッションの制御をデジタル化したDASCU（Digital Automotive System Control Unit）、パーキンス社製ディーゼルAPU、プレッシー社製500A発電機を導入し、主砲制御をソリッドステート化、車長用キューポラを動力化している。参考：月刊PANZER7,’99

　＜チャレンジャー１Ｍｋ．２（ＡＣＢ）＞：チャレンジャーMk.2に、デザート・チャレンジャーと同じ改造を施したもの。第４装甲旅団に配備された。参考：月刊PANZER7,’99

　＜チャレンジャー１Ｍｋ．３＞：トランスミッションをTN54に変更し、装甲とGPSを追加したもの。参考：ウォーマシン・レポート11

　＜デザート・チャレンジャー＞：湾岸戦争に参加したタイプで、当時の最新仕様だったMk.3の改造型である。車体前面とサイドスカートにERAを追加し、砲塔側面に物入れを取り付け、GPSを搭載、車体後面の45ガロン入りドラム缶内の燃料を排気管に引き込んで発煙させる装置（イラク軍の暗視装置では見通せないが、TOGSの暗視システムでは見通せる）を装着した。更に、チャレンジャー２の主砲、L30用に開発したL26A1劣化ウランAPFSDSも使用可能とした。１両たりともイラク軍に撃破されず、射距離5100mからT-55を初弾で撃破した。参考：世界AFV年鑑2002-2003、月刊軍事研究4,’02

＜チャレンジャー１ファミリー＞：

　＜チャレンジャー１ＡＲＲＶ＞：チャレンジャー１をベースに開発された装甲修理・回収車両（Armoured Repair and Recovery Vehicle）。砲塔を外して大型クレーンを左にオフセットして搭載し、戦車牽引用ウインチと、車体前部に油圧式ドーザーを装備する。80両が生産された。参考：ウォーマシン・レポート11、世界AFV年鑑2002-2003、月刊PANZER7,’99、5,’01

　＜チャレンジャー１工兵作業車＞：チャレンジャー1ARRVの戦車牽引用ウインチを外し、障害物爆破装置を搭載したもの。参考：ウォーマシン・レポート11

　＜チャレンジャー１自走対空機関砲＞：エリコン35mm機関砲とマルコーニ社製対空レーダーを搭載した対空砲塔を搭載したもの。計画のみ。参考：ウォーマシン・レポート11

　＜チャレンジャー１操縦訓練車＞：砲塔を外し、教官１名・生徒４名の５名乗り教習用キャブを搭載したもの。17両が製造された。参考：世界AFV年鑑2002-2003、月刊PANZER7,’99

＜チャレンジャー１海外シリーズ＞

　＜エル・ハッサン＞：ヨルダン国防軍戦車。回収車・訓練車含め390両を輸入した。参考：月刊軍事研究12,’04

　＜エル・ハッサン・ハイバード＞：エル・ハッサンの改良型で、兵器見本市SOFEX’04で展示された。主砲を滑腔砲に換装し、給弾システムも変更、レイセオン社のIFCSを導入し、車長用独立熱線サイトと車長用フラット・ディスプレイを装備、APUを追加して砲塔・主砲駆動を電動に変更し、エアコンやNBC防護装置も改良されている。装甲も強化された。参考：月刊軍事研究12,’04

　＜エル・ハッサン改＞：2009年5月にヨルダン軍から要求が出され、KADDB社で開発している改良型。主砲をスイスのラーグ社製50口径120mm滑腔砲L50に換装、同軸機銃も12.7mm機銃とし、砲塔上部にFLIRを追加、車長用サイト、砲手用サイト、砲塔駆動系、APU、NBC防護装置、履帯、サスペンション、座席などを改修した。参考：月刊軍事研究8,’10

＜チャレンジャー２シリーズ＞：イギリス陸軍主力戦車Challenger 2。ヴィッカーズ社が1986年にプライベート・ベンチャーで開発を開始し、1987年にライン駐留イギリス軍用新型戦車を研究していた国防省に提出、1988年に正式設計案が纏まり、M-1A2を破って1989年1月20日に開発が正式契約された。開発は順調だったが、湾岸戦争勃発で戦訓を取り入れることになり、一時発注が延期されている。この戦争でチャレンジャー１が高性能を発揮したためチャレンジャー２の導入は動かぬものとなり、1991年6月21日に生産が議会承認され、1993年に生産が開始され、1994年5月に正式配備が決定、1994年7月に初号車がロールアウトし、2002年までに386両と操縦訓練車両22両が配備された。また、オマーンに38両が輸出されている。参考：ウォーマシン・レポート11、月刊PANZER3,’03、月刊軍事研究3,’12

＜チャレンジャー２＞：車体はチャレンジャー１と大差無いが、砲塔は再設計されて更に直線的なものに変更され、第２世代チョーバムアーマー（ドーチェスター）を採用して徹甲弾に対しても高い防御能力を持つ。RAMや赤外線吸収撹乱素材も使用されている。車体は前方から操縦室、戦闘室・砲塔、機関室となっており、操縦室中央に操縦手が座る。操縦手ハッチは前に旋回して開き、後方にペリスコープを持つ。操縦手用には映像強化式の夜間視察方式を採用している。砲塔内の配置は、右前に砲手、中央に車長、左中央に装填手で、車長と装填手には後方に開く１枚式の乗降用ハッチがある。車長用キューポラには８個のペリスコープがあり、下に赤いボタンがあって、これを押すと砲塔が自動的にそちらを向く。装填手用には１個の回転式ペリスコープが装備される。車長専用サイトとして旋回式パノラマサイトのフランスSFIM製VS580-10安定化サイトが砲塔右上部に装備されている。これにはNd-YAGレーザー測遠機が組み込まれており、360度全周の視察が可能で、3.2倍と10.5倍の切り替え式であり、オーバーライド機能も持つ。車長席の右には親指コントローラーがあり、砲俯仰、砲塔旋回、赤外線／光学選択を行える。また、右壁面にはコントロールユニットがあり、砲塔マスターパワースイッチ、砲コントロール装置、レーザー測距器操作機、武装スイッチ、ディスプレイ（砲塔の向き、弾種、目標までの距離、使用中のシステム、センサー状況、内蔵型機能診断装置メッセージなどを表示）などが付いている。砲手用サイトはフランスと共同開発のペリスコープ式安定化サイトで、レーザー測遠機が組み込まれ、左右７度の旋回が可能。バックアップ用として主砲同軸にL30望遠潜望鏡が装備されており、砲口照合にも用いられる。熱線暗視装置はピルキントン・オプティクス製TOGS�U（４倍と11.5倍の切り替え式）で、チャレンジャー１のような視差を無くすため防楯部（主砲の真上）に装備されており、映像は砲手と車長の双方が専用モニターで見られる。砲手にはハンドルが用意されていて、左グリップには発射コントロールスイッチ、レーザー測遠機スイッチ、倍率スイッチが、右グリップには赤外線／光学サイト切り替えスイッチが付く。砲手席右側には砲手用コントロールパネルがある。コンピュータはカナダのコンピューティング・ティバイセズCoが開発したデジタル式で、MIL-STD1553データバスを装備し、戦場情報交換システムやGPS運用にも対応できる。主砲はロイヤル・オードナンス社製55口径120mmライフル砲L30A1（L30E4？）で、グラスファイバー製サーマル・スリーブが砲身に巻かれ、中央部に排煙機があり、砲口には砲身の歪みを検出するマズルレファレンスシステムが取り付けられている。俯仰角はプラス20度からマイナス10度。弾薬はL26劣化ウランAPFSDS弾（CHARM1とも呼ばれる）、L23タングステン合金APFSDS弾、とL31HESH、L34発煙弾を50発搭載。装薬分離式で、爆発性弾頭は砲塔リング下に収容され、装薬は装甲ケースに収容される。また、2008年までに新型タングステン合金APFSDSのL28A2（CHARM2）やSTANAG4439対装甲榴弾（L31とL34を代替する）を導入する予定。砲コントロール／安定化システムは、マルコーニ・レーダー＆ディフェンス・システム社製の全電動式。主砲同軸にマクダネルダグラス社製7.62mmチェインガンL94A1を、装填手ハッチ左側に対空用7.62mm機銃L37A2を装備（弾数計4000発）する。車長は指揮に専念するため、車長用の機銃は無い。NBCシステムは砲塔バスルに装備され、乗員環境コントロールシステム（要するにエアコン）も付いている。砲塔後部に伸縮式の環境センサーを持つ。APUも搭載している。サスペンションはボルトオン式独立懸架の油気圧式で、アイドラーホイールに油圧式履帯張度調整装置が付き、操縦手が車内から操作できる。履帯はドイツ・ディール社製のダブルピンダブルブロック式で、履帯幅650mm。スカートは短い波形で、鋼板製。砲塔左右に各５発のスモークディスチャージャーを装備する他、エンジン排気にオイルを混ぜて煙幕を張るシステムも装備している。車体後部には200リットル入り補助燃料タンクを搭載でき（燃料供給システムとは直接繋がっておらず、使用時は電動ポンプで給油する必要がある）、非常時には車内の操作で投棄できる。車体前面にはパーソン工兵戦闘ドーザーブレードが装着可能。全長11.55m、砲塔を後方に向けると9.86m、車体長8.327m、全幅3.52m、スカート無し3.42m、全高2.49m、車両重量60.5トン、戦闘重量62.5トン。エンジンはパーキンスCV-12TCAコンダーV12ディーゼル（1200馬力）で、トランスミッションはデビッド・ブラウンTN54遊星歯車付全自動トルクコンバーター付（前進６段、後進２段）、操向装置は二重差動式の再生式で、最大速度は路上56km、不整地40km、燃料容量1592リットル、最大航続距離450km（路上）、250km（路外）。渡渉水深1.07m。乗員４名。イギリス陸軍には386両が戦車連隊８個に装備され、オマーンにも38両が輸出されている。参考：月刊PANZER3,’03、11,’99、9,’06、ウォーマシン・レポート11、世界AFV年鑑2002-2003、月刊軍事研究7,’97

＜チャレンジャー２Ｅ＞：中東向けバージョン。パワーパックをドイツMTU製883液冷ターボディーゼルとレンク社製HSWL295トランスミッションに換装しており、最大速度が72km（緊急時80km）、航続距離が550kmになった。装填手ハッチ前の対空機銃は12.7mmにも換装でき、40mmてき弾発射機も装備できる。GPSも装備され、車長用サイトと操縦手に熱映像チャンネルが追加され、履帯も油圧式調節装置付きの第２世代ダブルピン型に変更されている。2003年の国際防衛装備品展示会では主砲がラインメタル社製55口径120mm滑腔砲に換装されていた。ギリシャ陸軍にも提案されたが、レオパルト2A6に負けて採用されなかった。参考：月刊PANZER2,’01、世界AFV年鑑2002-2003、月刊軍事研究1,’04、ウォーマシン・レポート11

＜チャレンジャー２イラク戦争バージョン＞：車体前面とスカートにERAを装着している他、スカート下部に転輪を完全に覆う程の長さのキャンバスを装備（対RPG兼砂塵抑制）しており、砲塔側面に装甲を追加したものもある。また、車体側面から出る排気を後部に導くカバーが新設された。参考：月刊PANZER11,’03、ウォーマシン・レポート11

＜チャレンジャー２滑腔砲型＞：砲弾の一部が生産終了になったことに伴い、ラインメタルの55口径120mm滑腔砲L55ハイブリッド（チャレンジャー２用に規格を変更している）を搭載するもので、新型の120mmライフル砲を開発するよりも費用が安いという。2005年5月にプロトタイプが完成、2006年2月に軍事関係者に対するデモンストレーションが実施されたが、予算不足で開発中止となった。参考：月刊PANZER9,’06、12,’10

＜チャレンジャー２ＬＥＰ＞：LEPは延命計画の略。227両を2035年以降も（2035年まで？）現役で使用するための改修計画で、FCSや電気系統を中心に改良を施して2020年頃から就役する予定。参考：月刊軍事研究6,’13、1,’17

＜チャレンジャー３００シリーズ＞：ボンバルディア社製ビジネスジェット機、別名CL-300、社内名称BD-100。大陸横断飛行可能な中距離−準長距離自家用・社用機として1999年のパリ航空ショーでコンチネンタルとして発表し、リアジェット社が製作した。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜チャレンジャー３００＞：2004年1月から就航した。参考：世界航空機年鑑2018-2019

　＜チャレンジャー３５０＞：改良型で、2013年3月2日に初飛行し、2014年6月12日にカナダで形式証明を取得した。胴体尾部両側にエンジンを付けたリアジェット機で、その部分の胴体を絞り込み、エリアルールに適合させている。客室は長さ7.68m、幅2.19m（最大）／1.55m（床）、高さ1.86mで、胴体内最後尾にトイレがある。全長20.9m、全幅21m、全高6.1m、最大離陸重量18.416トン、最大着陸重量15.49トン。エンジンはハネウェル社製HTF7350ターボファン（推力32.57kN）双発、巡航速度マッハ0.8-0.82、実用上昇限度13716m、航続距離5926km。乗員2-3名。客席数8-10。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜チャレンジャー６０４＞：ボンバルディア社製ビジネスジェットで、クロアチア共和国政府飛行サービスが政府専用機として１機運用している。ザグレブ空港がホームベースである。参考：月刊JWings5,’08、月刊軍事研究7,’14

＜チャレンジャー６５０＞：ボンバルディア社のビジネスジェット。カナデア社製CL-605NGを改称したものである。主翼は三日月翼で、翼端にウイングレットが付き、横操縦にはスポイラーを使う。全長20.9m、全幅19.6m、全高6.3m、最大離陸重量21.863トン、最大着陸重量17.237トン。エンジンはGE社製CF34-3B MTOターボファン（推力41kN・4.17トン。逆噴射装置付）双発、巡航速度マッハ0.74（長距離）／マッハ0.82（最大）、実用上昇限度12497m、航続距離7408km（乗客６名）。乗員２名。客席数10。参考：世界航空機年鑑2018-2019

＜チャレンジャー級水中作業母艦＞：イギリス海軍海底支援艦（Seabed Operations Vessel、SOV）Challenger級。潜水支援艦リクレイムの後継で、1975年に建造計画が出され、1976年に６案を検討、最も大型複雑な案をベースに設計を進めて1979年にスコッツ造船所に発注した。主任務は曳航式無人潜水器による浅深度海底捜索ソナー運用・深深度海底捜索、有人潜水球と観察用有人潜水船搭載運用、飽和潜水用潜水球や飽和潜水用潜水船と飽和潜水支援装置搭載運用、クレーンによる海底物回収で、これらの任務に必要な精密航法装置、音響機器、情報処理装置などを装備する。潜水作業中の船位を一定に保つため、前部にバウ・スラスター３組、後部にフォイト・シュナイダー・プロペラ２組を持つ。後部上構頂部はヘリ甲板となっている。全長134.1m、幅18m、吃水5.5m、基準排水量7200トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式で、出力6200馬力、速力15ノット。K07チャレンジャーが1982年に竣工した。参考：月刊世界の艦船5,’83

＜チャレンジャー級潜水艦＞：ショーオルメン級（シンガポール海軍）を参照。

＜チャレンジャー爆発事故＞：スペースシャトル099チャレンジャーは1986年1月28日、STS-51-Lミッションの打ち上げを行った。この時、固体ロケットブースターのＯリングが低温で硬化、更に雨水が浸入して凍結し、強度が大幅に低下していた。打ち上げ直後、ブースターロケットのＯリング・シールから火焔が漏れ出し、外部燃料タンクに引火、打ち上げ74秒後に爆発してしまった。参考：月刊軍事研究3,’05、世紀の失敗物語

＜チャン＞：792（揚陸艦）を参照。

＜チャンウェイ型＞：江衛型シリーズ（フリゲート）を参照。

＜チャンシッター＞：F12（フリゲート）を参照。

＜チャンシッター級＞：ミャンマー海軍フリゲートKyan Sit Thar級。ミャンマー国産で、江衛�T型を参考にしたらしい。ステルス船型で、船型は平甲板型、艦首にシーアを持ち、ナックルラインより上の舷側を上構側面と面一にしており、前甲板にはブルワークが設けられている。前後マストはタワー型。上甲板には前方から錨甲板、主砲、甲板室、前部上構、艦対艦ミサイル発射筒、後部煙突、後部上構、ヘリ甲板と並ぶ。全長118m、基準排水量2500トン。主機はディーゼルで、速力30ノット。兵装はオットー・メララ社製76mm単装砲スーパーラピッド１門（ステルス砲塔。前甲板）、C-802艦対艦ミサイル４連装発射筒２基（前部上構と煙突の間の両舷、内舷向き）、RBU-1200（の中国コピー版かもしれない）２基（錨甲板両舷）、ロシア製近接防御用艦対空ミサイル、AK630CIWS３基（艦橋直前甲板室上、上構後端01甲板レベル両舷）、口径20mmくらいの６砲身ガトリング砲２基（艦橋ウイング両舷）。自衛用に945型チャフ・フレア発射機２基（前甲板両舷）を装備する。F12チャンシッターともう１隻が2014-15年に就役した。参考：月刊世界の艦船11,’17、10,’17、8,’17、THE MILITARY BALANCE 2016

＜チャンシャー＞：161（駆逐艦）を参照。

＜チャンジャン＞：615（哨戒艇）を参照。

＜チャンシンタオ＞：北救121（潜水艦救難艦）を参照。

＜チャンス・ヴォート社＞：アメリカの航空機会社Chance Vought。元はバーズアイ・ルイスとチョーンシー・ミルトン・ヴォートが1917年に設立したルイス・アンド・ヴォート社で、1922年にルイスが抜けてチャンス・ヴォート社になった。ちなみにチャンスはチョーンシーの愛称である。1929年、ユナイテッド・エアクラフト＆トランスポート社の傘下に入った。1934年親会社の分割により、ユナイテッド・エアクラフト社チャンス・ヴォート事業部になった。1939年、シコルスキー事業部と合併してヴォート・シコルスキー事業部になった。1942年、シコルスキー事業部を分離してチャンス・ヴォート事業部になった。1954年、独立してチャンス・ヴォート・エアクラフト社になった。1960年に買収され、LTV（リング・テムコ・ヴォート）エアロスペースになった。参考：月刊JWings7,’19、7,’15

＜チャンセラーズビル＞：CG-62（巡洋艦）を参照。

＜チャンチアン＞：165（駆逐艦）を参照。

＜チャンチー＞：519（フリゲート）を参照。

＜チャンチェン＞：FFG1109（フリゲート）を参照。

＜チャンティクリア＞：U05（スループ）を参照。

＜チャントー＞：509（フリゲート）を参照。

＜チャンドラー＞：DDG-996（キッド級）を参照。

＜チャンドラー＞：アメリカ海軍掃海駆逐艦。昭和19年6月22日、サイパン北西40海里で、DD-586ニューコムと共に伊185潜水艦を撃沈した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜チャンドラ・ボース＞：ボースを参照。

＜チャンネルダッシュ＞：ケルベロス作戦を参照。

＜チャンバー＞：薬室を参照。

＜チャンバー＞：航空自衛隊の航空生理学実習の通称。航空医学実験隊の低圧訓練室（チャンバー）を使うので、こう呼ばれる。参考：月刊JWings8,’13

＜チャンパイ＞：507（油槽艦）を参照。

＜チャンバイシャン＞：長白山（揚陸艦）を参照。

＜チャンピオン＞：MCM-4（掃海艦）を参照。

＜チャンピオン＞：アメリカ海軍掃海艇。1945年4月16日、沖縄付近で爆撃を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜チャンピオン＞：イギリス海軍カライアピ級軽巡洋艦Champion。1915年竣工。1934年に売却された。参考：近代巡洋艦史

＜チャンピオン級＞：アメリカ海軍油槽艦Champion級。1985-86年に竣工した民間のタンカー５隻を20年契約でチャーターしたものである。船体は耐氷構造をしており、３・４番艦は左舷にモノポール式の給油ポスト２基を持っていて、洋上給油が出来る。全長187.5m、満載排水量39624-40260トン、燃料搭載量238400バレル（4-5番艦は239500バレル）。主機はディーゼル１基１軸18400馬力、速力16ノット。乗員23人（民間人）。2003年にT-AOT-1125など2-5番艦が購入に切り替えられた。参考：月刊世界の艦船5,’14、1,’10

＜チャンピオンズ＞：VA-56（攻撃飛行隊）を参照。

＜チャンプ＞：FV1801（軽輸送車両）を参照。

＜チャンフー型＞：053級シリーズ（フリゲート）を参照。

＜チャンフーン＞：DDG-93（駆逐艦）を参照。

＜チャンプリン＞：DD-601（駆逐艦）を参照。

＜チャン・フン・ダオ＞：015（フリゲート）を参照。

＜チャン・ボゴ＞：061（潜水艦）を参照。

＜チャン・ボゴ級シリーズ＞：韓国海軍209/1200型潜水艦、張保皐（Chang Bogo）級。韓国初の本格的な潜水艦で、計画名称はKSS-1である。214型導入に伴い退役を進める予定で、２隻をインドネシア海軍に譲り、代わりにCASA235対潜哨戒機８機を受け取る交渉を行っている。参考：月刊軍事研究10,’02、5,’05、7,’05、4,’10、月刊世界の艦船12,’18、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版

＜チャン・ボゴ級＞：1987年に最初の３隻が西ドイツに発注され、1989年と1994年に３隻ずつを追加、１番艦はドイツで引き渡され、以降は大宇造船所で製作（2-3番艦はノックダウン生産、以降はライセンス生産）された。単殻構造の小型船体に大きめの上部構造物を載せている。全長56.4m、幅6.2m、吃水5.5m、水上排水量1118トン、水中排水量1306トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式で、ディーゼル発電機４基・電動モーター１基１軸4600馬力、水上速力11ノット、シュノーケル速力11ノット、水中速力22ノット、航続距離は水上８ノットで7500海里。運用深度250m、最大潜航深度320m。兵装は533mm魚雷発射管８基（有線誘導式SUT mod2魚雷14本または機雷28発）で、最後の３隻はUGM-84Bハープーン潜対艦ミサイルを運用可能。戦闘システムはISUS、ソナーはアトラス・エレクトロニク社製CSU-83。乗員35名（士官８名、下士官・兵27名。33名？）。艦番号061チャンボゴ、062イーチョン、063チェムソン、065パクイ、066リージョンム、067ジョンウン、068リースンシン、069ナーデーヨン、07１リーオッキの９隻が1993-2001年に就役した。後に長魚雷を白鮫に換装した。214型に準ずるAIP搭載を検討しているともいわれる。参考：月刊世界の艦船4,’09、7,’13、11,’16、12,’18、9,’01、4,’20、世界の潜水艦ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究5,’05、10,’02、4,’10、現代の潜水艦、THE MILITARY BALANCE 2016

＜チャン・ボゴ級中期向上化計画＞：船体を延長し、燃料電池式AIP機関を搭載、UGM-84ハープーン対艦ミサイルやOMS-110非貫通型電子光学マストを装備する予定。参考：月刊軍事研究10,’02、月刊世界の艦船2,’17、12,’18

＜チャン・ボゴ級・海外シリーズ＞

　＜チャン・ボゴ級（インドネシア海軍）＞：インドネシア海軍潜水艦。2011年12月に韓国の大宇造船に３隻を１兆ウォンで発注した。チャン・ボゴ級に韓国で改良を加えたタイプで、1-2番艦を大宇造船、３番艦をインドネシアのPT PAL造船所で建造する。全長61.2m、水中排水量1448トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式、水中速力21.5ノット。兵装は533mm魚雷発射管８門（ブラックシャーク長魚雷14本）。2018年から納入される予定で、１番艦艦番号403ナーガパーシャ（ナガパサ？）は2016年3月24日、２番艦艦番号404アルダデダリは2016年10月26日に進水した。３番艦アルゴロ（Alugoro）は2019年4月11日に進水し、2021年に引き渡された。2019年に第２バッチ３隻を１兆3000億ウォンで購入する契約が締結され、もう３隻作る予定もあったが、インドネシア建造の第１バッチ３番艦で韓国からの技術移転不足や艦の性能不足が指摘されたため、インドネシア側が第２バッチの前払いを実施せず、契約が宙に浮いている。しかし大宇造船は先んじて推進用電動機３隻分をシーメンスに発注してしまったため、電動機の出番が来るまでの保管費用も含めて900億ウォンの損失になるかもしれない。参考：月刊世界の艦船4,'20、5,'22、10,’16、11,’17、3,’12、11,’16、2,’17、7,’19、6,’21、11,’22

＜チュウ＞：DD-106（駆逐艦）を参照。

＜中ＭＡＴ＞：87式対戦車誘導弾を参照。

＜中ＳＡＭ発射試験の実施（射場支援費等）＞：防衛省がアメリカ陸軍に発注している。参考：月刊軍事研究7,’18

＜チュヴァシヤ＞：ロシア海軍タランタル�V型ミサイル艇（タランタル�U型？）Chuvashiya。2017年7月23日、サンクト・ペテルブルグでロシア海軍記念日の式典予行に参加。7月30日、サンクト・ペテルブルグでロシア海軍記念日の式典に参加。2019年7月28日、サンクト・ペテルブルグでロシア海軍記念日海上パレードに参加。2022年7月31日、サンクト・ペテルブルグでロシア海軍記念日祝賀行事に参加。参考：月刊世界の艦船11,’17、10,’19、10,’22

＜中尉＞：Lieutenant。大元は中世の副中隊長のことで、連隊長兼中隊長や副連隊長兼中隊長が連隊の指揮で留守にしている間、中隊の指揮を執る軍事専門家だった。18世紀末に中尉という階級名となっている。参考：歴史群像6,’16

＜中印国境紛争＞：中国のチベット併合により中国とインドは直接接することになり、インドはチベットが国境線としていたマクマホン線をそのまま国境としたが、中国側はマクマホン線を認めていなかった。1954年に発行したインドの地図では中国が実効支配しているアクサイチンがラダック地方としてインド側に組み込まれており、対立の火種がくすぶることになった。1959年3月にダライ・ラマ14世がインドに政治亡命。これにより中国とインドの関係が冷え込み、8月にはマクマホン線で国境警備隊による銃撃事件が起こった。9月8日、中国がインドに書簡を送り、マクマホン線は国境ではなく、その南も中国の領土であると主張。1960年4月19日、周恩来・ネルー会談がインドで開催されたが、物別れに終わった。1961年12月5日、インドは第114旅団をラダック地方に派遣する命令を発令。中国側はこれに対抗して新疆とチベットを結ぶ新蔵公路を密かに建設してアクサイチンの兵力を増強し、重要拠点に布陣した。両軍による散発的な戦闘が続いた後、1962年10月20日に中国軍は６個師団でマクマホン線と呼ばれる国境線を越えてインド側に侵攻、アクサイチンでも攻勢に出た。高山地帯で戦闘や補給が困難な場所であったが、中国軍は事前に用意していた集積物資と人海戦術でインドを圧倒し、11月21日までにマクマホン線から150km南に進出、ラダック山脈北側もアクサイチンとして併合した。インドはアメリカに介入を要請、中国はマクマホン線より南の部隊を12月1日から撤退させた。その後の国境画定交渉はインドが拒否し、インドがマクマホン線を国境として主張、その南側を実効支配し、中国がアクサイチンを実効支配するという状況が続いている。2016年6月9日、中国軍将兵250名がアルナチャル・プラデシュ州に侵入。JH-7戦闘機がインド領空を侵犯。参考：歴史群像4,’11、8,’02、月刊軍事研究8,’02、9,’15、11,’16

＜注液電池＞：電極（陽極・陰極）と、ガラスアンプル入り電解液からなる。砲撃時の衝撃でガラスが割れ、旋転の遠心力で電解液が電極に染み込んで発電する。安全性が高く、不発時にも着弾後には遠心力が無くなって電極がショートし、発電力が無くなるために暴発しない。ただし、滑腔砲やミサイルには使用できない。また、性能試験は破壊試験になるので、全数検査が出来ず、化学変化を使用するので温度の影響を受けやすい。ライフル弾の信管用電源として使用されている。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜中越紛争＞：1979年2月17日、カンボジアのポルポト派を後押ししていた中国が、ベトナム軍のカンボジアに対する反撃成功を受け、広州軍区、昆明軍区の両戦区から９個野戦軍を動員、60万名の人民解放軍をベトナムに侵攻させて生じた紛争で、最初中国はベトナムへの懲罰行動としていたが、後にベトナムへの自衛反撃戦に名目を転換させている。ベトナム軍は主要部隊をカンボジアに向けていて民兵と国境警備隊で対抗するしかなく、62式軽戦車を伴って人海戦術で怒濤の如く押し寄せる人民解放軍に当初は圧倒されて50kmほど押し込まれたが、野砲と高射砲の水平射撃で対抗し進撃を阻止、17日後に休戦が成立した。参考：月刊航空ファン5,’17、月刊グランドパワー7,’04、月刊軍事研究8,’06

＜中掩蓋＞：厚さ2.5mの土層に匹敵する強度を持つ掩蓋。長さ1.2m、太さ0.25mの丸太に厚さ1mの盛り土を載せて突き固めたものなどがこれにあたる。150mm級カノン砲と200mm級榴弾砲の全ての装薬での最大射程内、150mm榴弾砲の中級段階装薬での最大射程の40-65%以内、105mm榴弾砲の最強装薬での最大射程の50%以内で破壊可能。参考：月刊戦車マガジン1,’88

＜中延線車＞：日本陸軍の野戦有線通信路架設車両。２対入りまたは４対入りキャプタイヤケーブルを九七式延線車と同様の方式で敷設していく車両である。参考：工兵入門

＜中央＞：海上・陸上自衛隊のスラングで、防衛省本省のこと。参考：MAMOR vol.164

＜中央アジア合同緊急展開部隊＞：KSBR TsARと略す。集団安全保障条約機構が2001年5月に設立を決定した多国籍部隊で、ロシア陸軍５個大隊、ロシア空軍第999航空基地、カザフスタン軍２個大隊、タジキスタン軍２個大隊、キルギスタン軍１個大隊からなる。活動範囲は中央アジア。2004年からルベージュ演習を毎年開催している。戦力規模や作戦能力に限界があり、2009年に合同機動対応部隊が創設された。参考：月刊軍事研究9,’12、12,’11

＜中央アフリカ空軍＞

＜中央アフリカ空軍（１９７７年）＞：兵力100名。DC-4輸送機１機、C-47輸送機４機、キャラベル１機、ファルコン１機、アルエート�Uヘリ２機、H-34ヘリ５機を保有する。参考：軍事力バランス78年版

＜中央アフリカ空軍（１９８９年）＞：兵力300名。C-47輸送機２機、セスナ337輸送機２機、DC-4輸送機１機、AL-60連絡機８機、MH-1521連絡機６機、AS-350ヘリ１機、SE-3130ヘリ１機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜中央アフリカ空軍（２０１５年）＞：現役兵力150名。C-130A輸送機１機、BN-2輸送機３機、セスナ120RJ輸送機１機、J.300ジョーカー輸送機２機、AS3509\軽輸送ヘリ１機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜中央アフリカ軍＞：2013年に発生した国内騒乱で軍事・治安組織が崩壊した。2015年初めにEUによる軍の再建支援が始まっている。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜中央アフリカ軍（１９８９年）＞：現役総兵力6500名（憲兵隊2700名含む）。フランス軍1100名、歩兵大隊グループ１個、装甲騎兵大隊１個、砲兵中隊１個、航空部隊が駐留している。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜中央アフリカ軍（２０１５年）＞：現役総兵力7150名（陸軍7000名、空軍150名）、準軍事組織1000名。オーストリア軍EURAM RCA要員５名、バングラデシュ軍MINUSCA要員903名、歩兵大隊１個、通信中隊１個、医療中隊１個、オブザーバー11名、ベニン軍MINUSCA要員３名とオブザーバー１名、ブータン軍MINUSCA要員２名とオブザーバー２名、ボリビア軍MINUSCA要員３名、ブラジル軍MINUSCA要員３名とオブザーバー１名、ブルキナファソ軍MINUSCA要員１名、ブルンジ軍MINUSCA要員856名、歩兵大隊１個、オブザーバー９名、カンボジア軍MINUSCA要員217名、工兵中隊１個、オブザーバー６名、カメルーン軍MINUSCA要員967名、歩兵大隊１個、オブザーバー５名、コンゴ軍MINUSCA要員760名、歩兵大隊１個、オブザーバー５名、チェコ軍MINUSCAオブザーバー２名、コンゴ民主共和国MINUSCA要員809名、歩兵大隊１個、エジプト軍MINUSCA要員265名、工兵中隊１個、輸送中隊１個、オブザーバー２名、フランス軍Sangaris作戦要員900名、機械化旅団１個、ヘリ分遣隊１個、EUMAM RCA要員20名、ガボン軍MINUSCA要員437名、歩兵大隊１個、オブザーバー１名、ガンビア軍MINUSCA要員２名とオブザーバー２名、ジョージア軍EUMAM RCA要員５名、ガーナ軍MINUSCA要員２名とオブザーバー３名、グアテマラ軍MINUSCA要員２名とオブザーバー２名、ハンガリー軍MINUSCA要員２名とオブザーバー２名、インドネシア軍MINUSCA要員210名、工兵中隊１名、オブザーバー６名、ヨルダン軍MINUSCA要員３名とオブザーバー３名、ケニア軍MINUSCA要員８名とオブザーバー６名、モーリタニア軍MINUSCA要員６名とオブザーバー５名、モロッコ軍MINUSCA要員754名、歩兵大隊１個、オブザーバー２名、ネパール軍MINUSCA要員61名、憲兵小隊１個、オブザーバー３名、ニジェール軍MINUSCA要員133名、通信中隊１個、オブザーバー２名が駐留している。パキスタン軍MINUSCA要員1124名、歩兵大隊１個、ヘリ飛行隊１個、工兵中隊１個、オブザーバー10名、パラグアイ軍MINUSCA要員３名とオブザーバー１名、ペルー軍MINUSCA要員４名とオブザーバー５名、ポーランド軍EUMAM RCA要員２名、ポルトガル軍EUMAM RCA要員８名、ルワンダ軍MINUSCA要員780名、歩兵大隊１個、オブザーバー10名、セルビア軍EUMAM RCA要員４名、セネガル軍MINUSCA要員１名とオブザーバー１名、セルビア軍MINUSCA要員70名、医療中隊１個、オブザーバー２名、スペイン軍EUMAM RCA要員22名、スリランカ軍MINUSCA要員127名、ヘリ飛行隊１個、オブザーバー５名、スウェーデン軍EUMAM RCA要員２名、タンザニア軍MINUSCA要員１名、アメリカ軍MINUSCA要員６名、ベトナム軍MINUSCA要員３名、イエメン軍MINUSCAオブザーバー６名、ザンビア軍MINUSCA要員531名、歩兵大隊１個、軍事オブザーバー８名が駐留している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜中央アフリカ陸軍＞

＜中央アフリカ陸軍（１９７７年）＞：兵力1100名。歩兵大隊１個、工兵中隊１個、通信中隊１個からなる。フェレット偵察車、81mm迫撃砲、106mm無反動砲を保有する。参考：軍事力バランス78年版

＜中央アフリカ陸軍（１９８９年）＞：兵力3500名。共和国親衛隊連隊１個、地域防衛連隊１個、混成兵科連隊１個、支援／司令部連隊１個、大統領親衛隊大隊１個からなる。T-55戦車４両、フェレット偵察車10両、BTR-152装甲兵員輸送車４両、VAB装甲兵員輸送車10両、ACMAT装甲兵員輸送車25両、81mm迫撃砲、120mm迫撃砲M-1943を12門、89mmロケットランチャーLRAC、106mm無反動砲14門、小型河川哨戒艇９隻を保有する。ただしソ連製兵器は全て稼動状態に無いとみられる。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜中央アフリカ陸軍（２０１５年）＞：現役兵力7000名。T-55戦車３両、フェレット偵察車８両、BRDM-2偵察車１両、ラーテル歩兵戦闘車18両、BTR-152装甲兵員輸送車４両、TPK4.20VSC ACMAT装甲兵員輸送車25両以上、VAB装甲兵員輸送車10両以上、81mm迫撃砲、120mm迫撃砲M-1943を12門、106mm無反動砲M40を14門、哨戒艇９隻を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜中央音楽隊（航空自衛隊）＞：航空中央音楽隊を参照。

＜中央音楽隊（陸上自衛隊）＞：陸上自衛隊の音楽隊で、朝霞駐屯地に置かれており、防衛大臣直轄である。音楽科隊員の教育を担当する教育科が設けられており、この科は職種学校と同じ扱いをされる。トップは中央音楽隊長（一等陸佐）で、要員は70-80名、巡回演奏では50名くらいの編成で演奏する。中央観閲式など防衛省・自衛隊の重要行事や国家行事で演奏を行う他、国賓来日時の特別儀仗隊音楽隊（30名くらいの編成）を務める。楽器を運ぶ車両は自隊要員で運用し、空輸の際にはパレットに固縛するまで自ら行う。隊舎には大演奏場、録音ブース、楽器別の練習に使う練習室、楽器保管庫、楽譜室、資料室などが用意されている。大元は1951年6月に創設された警察予備隊総隊総監部仮分遣隊で、隊員46名を擁して越中島で新編され、後に警察予備隊音楽隊と改称された。大部分は楽器演奏が趣味というレベルだったが、陸軍軍楽隊の須磨洋朔氏を迎えて猛特訓を行い、8月の警察予備隊発足１周年記念行事で予備隊の歌を演奏している。1952年、保安隊音楽隊に改称された。1954年9月、陸上自衛隊中央音楽隊として新編され、須磨氏が初代隊長となった。1964年10月10日、東京オリンピック開会式で音楽吹奏を担当した。2007年度第18回日本管打・吹奏楽アカデミー賞演奏部門を受賞。2010年3月31日、朝霞駐屯地の中央音楽隊大演奏室で隊旗が授与された。地色は桜色で、中央に金の桜と葉（帽章と同じ）、背景に３本の紺色線をあしらっている。2010年10月4-10日、韓国で行われた韓国鶏龍軍文化祭りに参加。2011年2月27日、東京マラソンで初演奏を行った。3月30日から4月2日、福島市あづま総合運動公園や郡山市ビッグパレット福島など５カ所で東日本大震災の慰問演奏を実施。5月22日、東京都墨田区のすみだトリフォニーホールで東日本大震災復興祈念演奏会を実施。6月5-13日、東北ツアーを実施し、青森県、秋田県、山形県など６カ所で演奏を行った。2012年2月18日、埼玉県警察音楽隊第37回定期演奏会に初出演し、埼玉県警本部長から感謝状を授与された。3月11日、国立劇場で実施された東日本大震災一周年追悼式で演奏を実施。5月10日、東日本大震災一周年追悼式での演奏に対し、防衛相から総理大臣感謝状を伝達（授与は4月20日付）された。5月24日、防衛省講堂でグリーン・コンサートを実施。6月25日、金沢歌劇座で演奏会を実施。7月21日、代々木第１・第２体育館で行われたロンドンオリンピック日本選手団結団式・壮行会で音楽演奏を実施。8月、アメリカ陸軍士官学校軍楽隊のコンサートに招かれ、ニューヨーク州で合同演奏会を実施。9月20日、防衛省講堂でオータム・コンサートを実施。2013年3月6日、陸幕長から２級賞状を授与された。4月10日、東日本大震災２周年追悼式での演奏に対し、内閣総理大臣感謝状が授与された。2014年1月20日、ソチオリンピック日本代表選手団の結団式・壮行会で演奏を行った。2月2日、与那国島で演奏を実施。当日は那覇基地からCH-47Jで現地入りする筈だったが、悪天候で飛べず、民間航空機２便に分かれて向かうことになったが、１便が欠航で到着できなくなったため、もう１便の隊員13名だけで演奏できるよう隊長が数時間で編曲し、無事にコンサートを終了した。以降2月13日まで、石垣島、宮古島、沖縄本島で演奏を行っている。5月23日、防衛省講堂でグリーンコンサートを開催。7月29日から8月2日、フィンランドのハミナ市でハミナ国際軍楽祭2014に参加。9月6日、すみだトリフォニーホールで行われた第143回定期演奏会で、アメリカ陸軍士官学校軍楽隊（ウエストポイント・バンド）と日本で初となる合同演奏会を実施。10月13日、陸自幹部候補生学校で開校60周年記念演奏会に参加。2015年2月13日、防衛省講堂でウィンター・コンサートを実施。4月25-26日、幕張メッセでニコニコ超会議2015に参加。5月27日、防衛省講堂で笑顔いっぱいコンサート（グリーンコンサートから改称）を実施。6月23日から8月7日、パプアニューギニア国防軍大尉１名・伍長１名に能力構築支援事業に基づく軍楽隊（吹奏楽）技能教育を実施。7月11日、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで平成27年度陸・海・空自衛隊合同コンサートに参加。7月14日、創隊以来演奏10000回超の功績により、防衛大臣から１級賞状が授与された。9月6日、東京都墨田区のすみだトリフォニーホールで第146回定期演奏会を実施。10月21日、創設以来100カ国延べ1000人以上の賓客に儀仗を実施した功績により、安倍総理から内閣総理大臣特別賞状を授与された。2016年3月2日、アメリカ国防総省でトモダチ作戦５周年記念式典に参加。5月14日、航空中央音楽隊、アメリカ空軍太平洋音楽隊−アジア、在日米陸軍軍楽隊とビッグバンドを組み、朝霞市民会館で演奏を行った。7月3日、リオデジャネイロ五輪日本代表選手団結団式・壮行会で演奏支援を行った。2017年2月5日、すみだトリフォニーホールで第150回定期演奏会を実施。8月、スコットランドでエディンバラ軍楽祭（ロイヤル・エディンバラ・ミリタリー・タトゥー）に初参加し、最優秀出演団体賞（ポーリーソード賞）を受賞、隊長に名誉の剣が授与された。2018年1月24日、平昌冬季五輪に出場する日本代表選手団の結団式・壮行会で演奏支援を行った。4月29日、ニコニコ超会議2018で演奏した。5月24日から6月4日、外務省の第九演奏100周年（1918年に第１次大戦ドイツ捕虜が徳島県の坂東俘虜収容所で初演奏）記念イベントDAIKU2018に協力し、副隊長以下８名がドイツで演奏を実施。トーマス教会で君が代を演奏するなど単独公演を５回行い、ブランデンブルク門、デュッセルドルフのブルク広場、シュプレー川クルーズ船上などでドイツ連邦軍軍楽隊との合同演奏も５回開催した。7月7日、東京音楽隊・航空中央音楽隊と共に、ウェスタ川越大ホールで防衛省主催平成30年度陸・海・空自衛隊合同コンサートに参加。9月21日、渋谷区さくらホールでミリタリージャズフェスティバルを実施。10月18日、千鳥ヶ淵戦没者墓苑で行われた平成30年度千鳥ヶ淵戦没者墓苑秋期慰霊祭で演奏した。11月3日、日本代表対ニュージーランド代表のラグビー国際交流試合で国歌を演奏した。12月20日、能力構築支援としてパプアニューギニア軍楽隊育成にあたっていた隊員６名が陸幕長に帰国報告を行い、陸幕長から各級賞詞が授与された。2019年1月18日、防衛省講堂でウインターコンサートを実施。1月21日、パプアニューギニア軍楽隊育成の功績で、日本・パプアニューギニア協会から感謝状を贈呈された。3月3日、石垣島で第３回やいま特別演奏会を実施。4月10日、高等工科学校新入生歓迎行事で同校吹奏楽部と合同演奏を実施。5月15日、横浜みなとみらいホールで行われた横浜開港祭ザ・ブラスクルーズ2019特別講演に参加し、アメリカ海兵隊音楽隊と合同演奏を行った。8月23日から9月1日、モスクワの赤の広場でロシア国際軍楽祭スパスカヤ・タワーに参加。2020年3月11日、即位の礼に関する一連の儀式で演奏支援を行った功績で、安倍総理から内閣総理大臣感謝状を伝達された。8月4日、アメリカ海兵隊軍楽隊と行った、新型コロナウイルスに立ち向かう人たちに元気と勇気を贈るリモート演奏を、ユーチューブ陸自広報チャンネルに配信した。8月12日、オンライン配信のニコニコネット超会議2020夏に出演した。2021年3月11日、政府主催の東日本大震災追悼式で音楽演奏を実施。7月1日から9月1日、パシフィック・パートナーシップ2021に参加。9月10日から10月上旬、パプアニューギニア軍楽隊への能力構築支援事業に参加。10月1日、山形県鶴岡市の中高校吹奏楽部員に演奏指導を実施。10月2日、山形県鶴岡市の荘銀タクト鶴岡で講演を実施。2022年5月29日、東京競馬場で行われた第89回東京優駿（日本ダービー）で３年振りにファンファーレなどを演奏した。2023年11-12月、パシフィック・パートナーシップ2024に参加。参考：スピアヘッドNo.18、月刊JWings4,’16、月刊丸6,’14、陸上自衛隊地上戦力の全容、朝雲、月刊軍事研究9,’14、MAMOR vol.118、vol.103、vol.123、vol.140

＜中央会計隊＞：陸上自衛隊の組織Central Finance Command。防衛大臣直轄で、陸自全体の会計処理を担当する。2014年1月15日から2月4日、キーン・エッジ2014に参加。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015、朝雲

＜中央観閲式＞：自衛隊の観閲式。防衛庁が1955年に創立１周年記念行事として神宮外苑絵画館前で行ったのが始まりである。その後は自衛隊記念日前後の日曜日に陸上自衛隊が担任して毎年実施されるようになった。執行官は陸上総隊司令官（2018年から）／東部方面総監（2016年まで）で、観閲部隊は第１師団長が指揮する。また、東部方面総監部と方面直轄部隊から運営などを行う管理支援隊、第12師団と第１施設団から警備隊を編成して後方支援を行う。当初は神宮外苑で一般客の中を行進し、上空には陸海空の航空部隊とブルーインパルスが飛行していたが、東京都知事の反対と重装備の増加で1972年を最後に朝霞駐屯地の訓練場に移され、一般公開もされなくなった。1996年からは陸海空持ち回りとなり、陸上自衛隊がこの名称を引き継いで海上自衛隊の観艦式、航空自衛隊の航空観閲式と３年ごとに開催している。入場券が無いと列席できないが、航空機だけなら周辺の荒川河川敷や陸上自衛隊広報センターから見える。2001年は同時多発テロの影響で中止された。2016年は10月23日に行われ、隊員4000名、車両280両、航空機50機、アメリカ陸軍ストライカー、UH-60ヘリ、アメリカ海兵隊MV-22Bなどが参加した。次は2019年の予定だったが東京オリンピック・パラリンピック競技会場になる朝霞訓練場の工事が始まるので１年前倒しして2018年10月14日に行われ、観閲官は安倍総理、執行官は初めて陸上総隊司令官が務め、隊員4000名、車両260両、航空機40機（F-35A戦闘機２機含む）、在日米海兵隊MV-22B輸送機、AAV7水陸両用車などが参加した。対馬警備隊、呉造修補給所貯油所、偵察航空隊に特別賞状が授与されている。2021年は11月27日に行われ、新型コロナウイルス感染対策で一般公開はせず、朝霞駐屯地所在13個部隊の隊員800名が参加した。参考：朝雲、月刊軍事研究9,’12、月刊JWings1,’12、1,’17、2,'22、戦車の戦う技術、月刊航空ファン1,’18、1,’19

＜中央監査隊＞：陸上自衛隊の組織。防衛大臣直轄で、陸自の会計監査などを行う。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜中央管制気象隊＞：陸上自衛隊の航空科部隊。防衛庁長官／防衛大臣直轄の管制気象隊で、本部は檜町／市ヶ谷駐屯地にあり、方面航空気象隊の管制気象業務統括、防衛庁／防衛省屋上ヘリポートの航空管制、航空気象業務、陸上幕僚監部に対する気象支援を行う。一部は気象中枢勤務班として空自府中基地に展開している。1968年に新編された。2013年3月6日、陸幕長から３級賞状を授与された。2014年1月15日から2月4日、キーン・エッジ2014に参加。2017年1月23-27日、平成28年度自衛隊統合演習（指揮所演習）に参加。2022年2月8日、働き方改革推進のための取り組みコンテスト陸上幕僚長賞を受賞した。参考：MAMOR vol.161、自衛隊装備年鑑1996、朝雲

＜中央基地システム通信隊＞：陸上自衛隊の組織。陸幕システムや陸自指揮管理通信システムの運営・維持、地上・衛星系固定通信網の統括・統制、電話交換所、多重無線所、送信所の維持管理などが主任務である。参考：朝雲

＜中央業務支援隊＞：陸上自衛隊の部隊。防衛庁の市ヶ谷移転に伴い、檜町駐屯地業務隊、人事統計隊、市ヶ谷駐屯地業務隊、印刷補給隊を統合したもので、主任務は市ヶ谷駐屯地業務隊としての業務、近傍に所在する他の駐屯地の業務の一部、陸幕支援、人事統計、印刷補給、地方協力本部の管理支援など。理念はBest service quick response。トップは隊長（陸将補）で、防衛大臣の指揮監督を受け、隊務を統括する。副隊長１名、最先任上級曹長１名がおり、総務部、人事統計部、印刷補給部を隷下に置く。総務部は総務科（総務、駐屯地警備）、管理科（補給、給食、営繕。給食は海自や空自から派遣された隊員も担当する）、車両科（車両管理、陸幕などへの車両支援、車両による物流管理、首相用観閲車両の運用。隊員移動時の鉄道や航空機の手配も担当する）、厚生科（福利厚生）、衛生科（療養事務）からなる。人事統計部は資料処理科（隊員情報データ化、統計提供）、設計科（人事管理プログラム作成修正）、記録科（人事記録作成保管）からなる。印刷補給部は運用科（管理運営）、補給科（印刷物の送付）、印刷工場からなる。2000年3月28日、防衛省本省内で新編された。2015年2月13日、防衛省講堂で創隊15周年記念式典を実施。参考：陸上自衛隊中央業務支援隊の組織等に関する訓令、MAMOR vol.98、朝雲

＜中央局＞：太平洋戦争時、マッカーサーが設立した情報部セクションの１つ。フィリピンから逃れてきたアメリカ陸軍第２通信中隊（日本の外交電報及び日本軍の通信暗号解読を実施）とオーストラリア陸軍特別無線グループ（北アフリカと中東で通信暗号解読を実施）、オーストラリア空軍通信隊が合併したもので、南方戦線の日本軍による通信を解析したり、暗号を解読したりして兵力規模などを割り出し、蛙跳び作戦を確実なものにした。1944年3月19日、日本陸軍第17師団が3月22日にタロキナのアメリカ軍に攻撃を仕掛けるという計画を大本営に報告している電文を傍受し、タロキナに警告を送っている。終戦時には4000名以上の人員が配置されていた。参考：太平洋戦争情報戦

＜中央軍管区（ロシア軍）＞：ロシア軍の軍管区。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜中央軍管区（ロシア軍、２０１５年）＞：司令部はエカテリンブルグにある。陸軍部隊は軍司令部２個、スペツナズ旅団２個、戦車旅団１個、第201自動車化狙撃師団、自動車化狙撃旅団７個、山岳自動車化狙撃旅団１個、砲兵旅団２個、多連装ロケット旅団１個、イスカンデルＭ地対地ミサイル旅団１個、トチカ地対地ミサイル旅団１個、防空旅団２個、工兵旅団１個、NBC連隊２個、兵站旅団２個、予備役自動車化狙撃旅団３個からなる。空軍部隊は第14空軍防空軍のMiG-31BM連隊１個、MiG-31B/BS/BM飛行隊２個、Su-24M飛行隊２個、Su-25SM飛行隊１個（キルギスタン）、Su-24MR飛行隊１個、An-12/An-26/Tu-134/Tu-154/Mi-8連隊１個、Mi-24飛行隊２個、Mi-8/-26飛行隊２個、S-300PS連隊６個からなり、MiG-31B/BS/BM戦闘機50機、Su-24M戦闘機26機、Su-25攻撃機５機、Su-24MR偵察機９機、An-12/An-26/Tu-134/Tu-154輸送機36機、Mi-24攻撃ヘリ24機、Mi-26輸送ヘリ６機、Mi-8輸送ヘリ40機、S-300PSを保有する。空挺軍は空挺旅団１個からなる。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜中央軍作戦命令９１−００１＞：アメリカ中央軍がデザート・ストーム作戦の指針を定めた作戦命令。主要な軍事目標を、イラクの政治・軍事指導力及びC2機能に対する攻撃、航空優勢獲得・確保、補給線切断、NBC兵器の生産・貯蔵・運搬能力破壊、クウェート領内の共和国防衛隊兵力の撃滅、クウェート市の解放と定めた。参考：月刊PANZER4,’93

＜中央軍集団＞：ドイツ軍の軍集団。バルバロッサ作戦開始後、ポーランド東部からベラルーシを経てビアリストク、ミンスクを攻略し、7月16日にスモレンスクを占領した。スモレンスク奪回のため投入されたロシア西方面軍を逆包囲し、8月5日にロシア第16軍主力及び第19・第20軍の一部を殲滅、30万名の捕虜を得た。その後はキエフ攻略が優先されたため、モスクワへの攻撃は棚上げにされ、9月6日からタイフーン作戦を実施。1945年1月13日からソ連の東プロシア作戦を受けてケーニヒスベルク周辺のバルト海沿岸で包囲された。1月25日、北方軍集団に改称され、Ａ軍集団が中央軍集団に改称された。参考：WW�U欧州戦史シリーズVol.4、月刊軍事研究3,’09、歴史群像4,’18

　＜中央軍集団（バルバロッサ作戦時）＞：司令官はフォン・ボック元帥、参謀長はグライフェンベルク少将。隷下に第３装甲集団、第９軍、第４軍、第２装甲集団を擁し、後方地域に第102軍集団を配置、軍集団予備として第53軍団、OKH予備として第35兵団・第42軍団を配した。参考：WW�U欧州戦史シリーズVol.4、月刊軍事研究3,’09

　＜中央軍集団（バグラチオン作戦時）＞：司令官はエルンスト・ブッシュ元帥。隷下に第３装甲軍、第４軍、第９軍、第２軍を置く。参考：歴史群像6,’10

＜中央警務隊＞：陸上自衛隊（３自衛隊統合？）の特殊犯罪担当組織で、警務隊本部付警務隊の後継として2011年4月22日に市ヶ谷で警務隊隷下に新編された。隊員は50名で、空自航空警務隊や海自警務隊の要員も含まれる。機密漏洩、収賄、ハイテク犯罪などの取り締まりが主任務である。担当区域は市ヶ谷駐屯地の所在する区域だが、必要時には方面警務隊の担当区域でも任務を行う。参考：月刊軍事研究8,’11、月刊JWings7,’11、朝雲、警務隊の組織及び運用に関する訓令

＜中央航空力学研究所＞：ツアギを参照。

＜中央指揮システム＞：CCS（Central Command System）と略す。防衛大臣が自衛隊の指揮統制を行うために開発された統合指揮システムである。中央システム、陸幕システム、海幕システム、空幕システム、情報支援システムからなり、三自衛隊の指揮システムや首相官邸、関係省庁などと連接しており、部隊の展開状況、テレビ会議やチャットによるリアルタイム調整機能、計画・命令・報告資料作成機能を持つ。参考：月刊軍事研究1,’12

＜中央指揮システム維持整備支援＞：防衛省がアメリカ情報システム庁に発注している。参考：月刊軍事研究8,’18

＜中央指揮システム情報支援システム用プログラム＞：自衛隊の機器。東芝製。参考：月刊軍事研究9,’12

＜中央指揮システム専用通信構成用品＞：自衛隊の機器。日本電気製。参考：月刊軍事研究12,’18

＜中央指揮所＞：自衛隊の指揮所。MiG-25函館強行着陸事件を受けて防衛庁に建設された。参考：月刊軍事研究10,’15

＜中央システム管理隊＞：陸上自衛隊の部隊。陸上自衛隊指揮システムの開発管理を行うのが主任務で、1994年3月に新編された。2008年3月、システム開発隊に改編された。参考：月刊軍事研究8,’14

＜中央システム通信隊＞：海上自衛隊の組織。2002年に東京通信隊から改編されてシステム通信隊群隷下に創設された。2021年10月8日、システム通信隊群 横須賀システム通信隊、同保全監査隊と共に、保全監査隊（市ヶ谷地区）で、アメリカ海軍情報作戦コマンド横須賀NIOC-Yとの日米共同訓練（サイバー攻撃等対処）に参加。参考：月刊世界の艦船6,’01、1,’22

＜中央情報局＞：イラクの情報機関・秘密警察・治安部隊の統轄機関。大統領府直轄である。別名は特別保安部。参考：月刊軍事研究2,’04

＜中央情報隊＞：陸上自衛隊の情報部隊で、2007年3月28日に創設された。防衛大臣直轄で、基礎情報隊（中央資料隊を改編）、地理情報隊（中央地理隊を改編）、情報処理隊、現地情報隊からなり、作戦に必要な情報を一元収集管理する。2014年1月15日から2月4日、キーン・エッジ2014に参加。2月11-21日、コブラ・ゴールド14に参加。2015年2月9-20日、コブラ・ゴールド15に参加。12月17-18日、平成27年度在外邦人等輸送訓練に参加。2018年3月27日、陸上総隊の隷下に移り、隊長が陸上総隊司令部情報部長を兼務するようになった。参考：スピアヘッドNo.12、月刊世界の艦船4,’14、4,’15、陸上自衛隊パーフェクトガイド2015、朝雲、陸上総隊ホームページ、月刊軍事研究6,’18

　＜中央情報隊（２０１８年３月２７日）＞：陸上総隊隷下で、司令部は朝霞駐屯地にある。隊本部、情報処理隊、現地情報隊、基礎情報隊（市ヶ谷駐屯地、OSINT担当）、地理情報隊（東立川駐屯地）からなる。参考：月刊軍事研究6,’18

＜中央条約機構＞：CENTOを参照。

＜中央戦略地域（ソ連軍、１９８９年）＞：司令部はモスクワにある。モスクワ軍管区、ボルガ軍管区、ウラル軍管区に戦車師団３個、自動車化狙撃師団16個、空挺師団１個、砲兵師団１個を置き、主力戦車4500両、火砲／多連装ロケット砲／迫撃砲4700門、フロッグ76基、スカッド18基、地対空ミサイル900基、ヘリコプター225機、作戦機135機を装備する。動員をかければ４個軍規模に拡大できるとみられる。戦略兵器としてSS-11ICBM150基、SS-13ICBM60基、SS-17ICBM100基、SS-18ICBM188基、SS-19ICBM170基、戦略爆撃航空軍１個（司令部はスモレンスクにある）にTu-95爆撃機130機、Tu-160爆撃機20機、Tu-26爆撃機115機、Tu-16爆撃機90機、Tu-22爆撃機60機、Tu-16偵察機110機、Tu-22偵察機20機、Il-20/-22電子情報収集機５機、Mya-4空中給油機40機、Tu-16空中給油機11機、Il-78空中給油機14機が配備されており、中央直轄で運用される。防空軍指揮下の防空部隊はMiG-23/-25/-31/Su-15戦闘飛行連隊12個475機、ガロッシュ／SH-11ガロッシュ改／ガゼル弾道ミサイル迎撃ミサイル、SA-1/-2/-3/-5地対空ミサイルサイト135ヵ所、SA-10地対空ミサイルサイト40ヵ所。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜中央船楼型＞：全通甲板中央部に船楼を持つ艦船。船体が深くなる割に艦首乾舷が低くなって凌波性が悪い。また、艦首から艦尾への交通も不便である。参考：月刊JWings2,’00、艦船メカニズム図鑑

＜中央即応集団＞：陸上自衛隊の部隊で、CRF（Central Readiness Force）と略す。平成17年度以降に係わる防衛計画の大綱の中で示された、国際的安全保障環境改善のための主体的・積極的取り組みに対応すべく、2006年度（2007年3月28日）に新設した部隊で、防衛大臣（防衛庁長官）の直轄である。トップは中央即応集団司令官で、陸自初の司令官であり、陸将が充てられる。防衛大臣の指揮監督を受け、中央即応集団の隊務を統括する。副司令官（陸将補）は２名おり、それぞれ国内と海外を担当する。中央即応集団司令部（創設時は朝霞、後に座間）、司令部付隊（朝霞）、第１空挺団（習志野）、特殊作戦群（習志野）、第１ヘリコプター団（木更津）、第101特殊武器防護隊（大宮、旧第101化学防護隊。2008年3月に中央特殊武器防護隊に改編）、中央即応連隊（宇都宮、2008年3月30日に新編）、国際活動教育隊（駒門）、対特殊武器衛生隊（朝霞、2008年3月末に新編）からなる。人員総数3200名（後に4500名）。国内ではゲリラ・コマンドー対策を主任務とし、有事の際には戦力を必要とする方面隊に部隊を提供（フォース・プロバイダー）する緊急展開部隊である。国外では国際平和協力業務、国際緊急援助活動、人道復興支援活動、在外邦人等輸送に従事する国際活動部隊を一元管理し、先遣隊（中央即応連隊要員）をいち早く派遣、後続の方面隊要員を隷下に置いて（フォース・ユーザー）任務を遂行する。2007年4月1日、UNMINに第一次軍事監視要員を派遣。7月、新潟県中越沖地震の災害派遣に参加。8月24日、ゴラン高原PKO第24次隊を派遣。2008年3月30日、中央即応連隊及び対特殊武器衛生隊が新編され、編成を完結した。10月、スーダンPKO司令部に要員を派遣。2009年5月16日、ソマリア沖海賊対処を行うP-3Cの警備を実施する警衛チーム（50名）を編成した。実際の警備に当たるのは30名で、３交代により24時間の任務を行う。10月、インドネシア国際緊急医療援助隊を派遣。2010年1月21日、ハイチ国際緊急医療援助隊を派遣。8月、パキスタン国際緊急医療援助隊を派遣。9月、国連東ティモール統合ミッションに要員を派遣。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。3月12日、福島第一原発周辺の避難者をUH-60ヘリ３機とCH-47ヘリ３機で搬送し、2034に完了した。3月13日、福島第二原発で給水作業を実施。1337、福島原発の放射性物質空中モニタリング作業を行うため、ヘリが木更津を離陸。1555、ヘリによる原発空中モニタリングを一時中止。3月14日、福島第一原発３号機の爆発などを受け、副司令ら14名を残して要員がオフサイトセンターから郡山駐屯地に移動した。3月20日1100、ヘリコプターで内閣副大臣を霞目駐屯地に輸送した。4月21日、対特殊武器衛生隊が福島第一原発とＪビレッジメディカルセンターなどで緊急被曝患者搬送訓練を実施。5月7日、福島第一原発の半径20km圏内で行方不明者捜索を実施。7月31日から8月12日、モンゴルで実施されたカーン・クエスト11演習に幹部２名を派遣。10月5-13日、朝霞駐屯地で中級陸曹集合訓練を実施。教官13名と被教育者29名がテント・缶詰生活をしながら化学剤検知などの教育を行った。11月、南スーダンPKO司令部要員を派遣。2012年2月7-17日、コブラ・ゴールド12に参加。5月11日、対特殊武器衛生隊が朝霞駐屯地で体力検定競技会を実施。団体の部では第102対特殊武器治療隊が優勝した。8月12-23日、カーン・クエスト12演習に幹部２名を派遣。11月2-22日、西部方面隊実動演習に参加。11月5-16日、キーン・ソード13に参加。12月1-13日、ヤマサクラ63演習に参加。2013年3月26日、司令部が座間駐屯地に移駐した。8月31日、南海トラフ巨大地震を想定した平成25年度広域医療搬送訓練に参加。9月1日、相模市総合防災訓練に参加。9月6日、PKO活動などの功績により、統幕長から二級賞状を授与された。11月、フィリピン国際緊急援助隊を派遣。2014年1月15日から2月4日、キーン・エッジ2014に参加。2月7日、平成25年度日米共同統合防災訓練に参加。2月11-21日、コブラ・ゴールド14に参加。6月17-28日、カーン・クエスト14に６名で参加。7月14日、パリのシャンゼリゼ大通りでフランス革命記念軍事パレードに３名が参加。9月1日、神奈川県相模原市で開催された９都県市合同防災訓練に参加。9月29日から10月3日、平成26年度在外邦人等輸送訓練に参加。10月27日から11月7日、オリエント・シールド2014に参加。11月8-19日、キーン・ソード15に参加。2015年1月26-30日、自衛隊統合指揮所演習に参加。2月9-20日、コブラゴールド15に参加。2月14日、平成26年度自衛隊中央病院大量傷者受入訓練に参加。3月16-17日、日米兵站幕僚会議に参加。4月、ネパールに国際緊急援助隊を派遣。6月7日、平成27年度日米共同統合防災訓練に参加。6月20日から7月1日、カーン・クエスト15に中央即応連隊と国際活動教育隊が参加。8月11-24日、マレーシアでGPOIキャップストーン演習2015に参加。8月18日から9月9日、ドーン・ブリッツ2015に参加。9月28日から10月7日、赤道15に隊員１名で参加。10月19日から11月19日、鎮西27演習に参加。10月23日から11月13日、平成27年度自衛隊統合演習に参加。12月17-18日、平成27年度在外邦人等輸送訓練に参加。輸送防護車を初使用して相馬原演習場で訓練を行った。

2016年1月6日、座間駐屯地で訓練初めを実施。司令官以下司令部要員200名が12.7mm重機関銃分解・搬送・結合競技会を行い、司令部付隊グループが優勝した。1月12日から2月2日、キーン・エッジ2016に参加。3月7日、ホテルグランドヒル市ヶ谷で第３回国際平和協力活動民軍連携研究会を開催。自衛隊とアメリカ軍から50名、JICAなど文民組織27団体40人が参加し、国際緊急援助活動における民軍連携をテーマに基調講演やグループ討議を行った。3月12日、自衛隊中央病院で首都直下地震対処における同病院の対処要領を研修した。5月、伊勢志摩サミットを支援。5月22日から6月4日、カーン・クエスト2016とGPOIキャップストーン演習に参加。6月29-30日と7月5-8日、平成28年度自衛隊統合防災演習に参加。6月30日から8月4日、リムパック2016に参加。8月23日から9月1日、平成28年度第１回在外邦人等輸送訓練に参加。9月12日、伊勢志摩サミット支援の功績で、防衛大臣から一級賞状が授与された。 10月10日から11月11日、鎮西28に参加。10月30日から11月11日、キーン・ソード17に参加。12月12-16日、平成28年度在外邦人等保護措置訓練に参加。2017年1月23-27日、平成28年度自衛隊統合演習（指揮所演習）に参加。1月24日から2月24日、コブラ・ゴールド17に参加。2月21日、ホテルグランドヒル市ヶ谷で平成28年度国際平和協力活動民軍連携研究会を開催。3月20日から4月3日、２名がGPOIキャップストーン演習シャンティ・プラヤ３に参加。5月26日、座間駐屯地で創立10周年記念式典を実施。9月13日から10月11日、14名がルソン島でカマンダグ17訓練に参加。11月5日、平成29年度日米共同統合防災訓練に参加。11月6-24日、自衛隊統合演習（実動演習）に参加。2018年1月9日から2月3日、キーン・エッジ2018に参加。2月13-23日、コブラ・ゴールド18に参加。3月26日に座間駐屯地で廃止式が行われ、中央即応集団司令部付隊長から中央即応集団司令官に隊旗が返還されて廃止され、陸上総隊に改編された。参考：月刊軍事研究12,’06、3,’07、8,’09、5,’10、10,’10、9,'15、10,'15、スピアヘッドNo.16、JGround Vol.11、月刊JWings6,’07、6,’08、2,’13、4,’14、12,’14、4,’15、10,’15、11,’16、MAMOR vol.52、vol.100、月刊航空ファン6,’11、1,’15、8,’15、1,’17、6,’18、月刊世界の艦船4,’12、1,’13、4,’14、1,’15、10,’15、1,'16、2,'16、3,'16、8,’16、2,’17、1,’18、月刊PANZER6,’18、朝雲、自衛隊法

　＜中央即応集団（２００９年度）＞：朝霞駐屯地に置かれている。中央即応集団司令部、司令部付隊、第１空挺団（習志野駐屯地）、第１ヘリコプター団、中央即応連隊、中央特殊武器防護隊、特殊作戦群、国際活動教育隊、国際平和協力活動等派遣部隊を隷下に置く。参考：月刊軍事研究10,’10、3,’10、5,’10、月刊航空ファン4,’10

　＜中央即応集団（２０１４年度）＞：中央即応集団司令部／付隊、第１空挺団、第１ヘリコプター団、中央即応連隊、中央特殊武器防護隊、特殊作戦群などを隷下に置く。参考：月刊JWings6,’14

　＜中央即応集団（２０１５年）＞：防衛大臣直轄で、司令部は座間駐屯地に置かれている。中央即応集団司令部、司令部付隊、第１空挺団、第１ヘリコプター団、中央即応連隊、中央特殊武器防護隊、特殊作戦群、国際活動教育隊、対特殊武器衛生隊を隷下に置く。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜中央即応連隊＞：Central Readiness Regiment、CRRと略す。主任務は国内緊急事態への迅速適切な対処（有事には方面隊に増援として派遣され、大規模災害時には災害派遣を行う）と、国際平和協力活動等のニーズへの迅速的確な対応（先遣隊として派遣される）である。信条は「我らが祖国日本のため、正義と信儀にもとづき、命をかけて任務を必遂すべし」。隷下に連隊本部／本部管理中隊、第1-3普通科中隊を置き、要員は700名で、３交代で６か月待機態勢を取っており、世界各地への派遣に備えて予防注射や予防薬服用を欠かさず行っているという。海外派遣で部隊が留守になることが多く、レンジャー集合訓練は第１師団第１・第32普通科連隊に委託して行っている。主要装備は96式装輪装甲車（Ｂ）、軽装甲機動車、81mm迫撃砲L16、120mm迫撃砲RT、87式対戦車誘導弾、国際貢献活動用天幕、鉄条網構築セット、各種大型施設器材など。2008年3月、中央即応集団隷下に宇都宮駐屯地で新編された。2009年、ソマリア沖海賊対処航空部隊の警備要員としてジブチへの派遣を開始。2010年2月6日、ハイチ派遣国際救援隊に参加。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。連隊長により独自に「大和一丸」の作戦名が掲げられ、素直な心、反省の心、奉仕の心、謙虚な心、感謝の心の五心を基盤とした支援をスローガンに、活動を開始した。4月18日、福島第一原発から30km圏内の広野町沿岸部における行方不明者捜索を開始。5月1日、福島第一原発から20km圏内の楢葉町で行方不明者捜索を開始。5月14日、楢葉町での行方不明者捜索を終了した。10月3-6日、千歳基地周辺で実施された平成23年度在外邦人等輸送共同訓練に参加。2012年、南スーダン国際平和協力隊に参加。5月7-27日、平成24年度上半期新着任者戦力化訓練を実施。7月9-13日、白河布引山演習場でPKO活動における警備を主体とする平成24年度上半期先遣隊総合訓練を実施。2015年6月20日から7月1日、カーン・クエスト15に参加。2016年1月29日から2月19日、コブラ・ゴールド16に参加。12月15日、相馬原演習場で在外邦人等保護措置訓練を実施。輸送防護車や軽装甲機動車を使用し、暴漢に包囲された集合場所から空港へと邦人を移動する訓練などを行った。2017年9月25日から10月2日、平成29年在外邦人等保護措置訓練（国外）に参加。11月29日から12月13日、ヤマサクラ73に参加。2018年3月27日、陸上総隊の隷下に移った。6月14-28日、カーンクエスト18に参加。9月8日から10月23日、米比共同訓練カマンダグ2018に参加。2019年3月26日、爆発装置処理隊が新編された。6月14-16日、第１中隊が財務省主計局給与共済課職員４人に生活体験（基本教練、非常呼集、徒歩行進、救急法・救命処置、装備品見学など）を実施。6月14-28日、カーン・クエスト19に参加。7月5日、ソマリア沖海賊対処第12次支援隊第２波要員40名の出国行事を実施。7月26日、連隊「勝ち方」検討会を初開催。任務遂行の指針である勝ち方を考えるため、射撃や運動などの改良戦術、カーン・クエスト19の成果、爆発装置処理隊の運用検証結果などを発表・検討した。10月13日から台風19号・21号被害の災害派遣に参加。2020年1月21日、羽田空港と宇都宮駐屯地で、ソマリア沖海賊対処行動支援隊第12次隊帰国行事を実施。1月26日から3月9日、コブラゴールド20に参加。夏、国際任務活動に関する総合訓練と、PKO等先遣隊及び在外邦人等保護措置要員指定行事を実施。7月7日、ソマリア沖海賊対処行動支援隊第14次隊第２波80名がジブチに向け出国。10月30日、8月に磐越自動車道で負傷者救護・交通誘導を行った功績で、本部管理中隊衛生小隊所属陸曹３名がNEXCO東日本新潟管理事務所長からの感謝状を伝達された。

2021年5月4日、ツインリンクもてぎのゴールデンウィークイベントに参加し、96式装輪装甲車、軽装甲機動車、高機動車、偵察用オートバイが警察や消防の車両と共にサーキットを走行した。5月4日、栃木県内の働くクルマ大集合で96式装輪装甲車や偵察用オートバイを展示した。5月5日、栃木県小山市のはたらく車展に軽装甲機動車などを展示した。5月10日、新着任者戦力化教育を開始。5月14-16日、北富士演習場で行われた陸上総隊直轄部隊演習（PKO等先遣隊演習）に参加。5月17-20日、北富士・東富士演習場で在外邦人等保護措置連隊練成訓練を実施。5月21-23日、北富士演習場で行われた陸上総隊直轄部隊演習に参加。7月6日、ソマリア沖海賊対処行動支援隊16次隊第３波70名の出国行事を実施。7月20日、ソマリア沖海賊対処行動支援隊16次隊第３波70名が成田空港から出国。8月23-31日、相馬原演習場で新隊員15名に総合訓練（35km徒歩行進、陣地攻撃）を実施。10月20-22日、東京ビッグサイトで開催されたテロ対策特殊装備展／危機管理産業展2021にブースを出展し、中央特殊武器防護隊と協同でCBRNeレスキュー訓練展示を行った。2022年2月7-10日、宇都宮駐屯地市街地訓練場などで分隊対抗戦技競技会を実施。5月9-23日、サザン・ジャッカルー22に参加。6月6-20日、カーン・クエスト22に参加。2023年5月20日、G7広島サミット支援のため、海田市駐屯地に展開した。6月19日から7月2日、カーン・クエスト23に参加。

参考：スピアヘッドNo.16、中央即応連隊パンフレット、朝雲、MAMOR vol.60、月刊軍事研究2,’12、9,’15、10,’15、5,’16、2,’17、月刊JWings12,'17、7,’19、6,’20、7,'21、8,'23、宇都宮駐屯地ホームページ、陸上総隊ホームページ

＜中央調査隊（海上自衛隊）＞：海上自衛隊の調査隊。防衛庁長官直轄で、海上幕僚長の指揮を受け、情報活動を行う。日本の防衛戦力Part3

＜中央調査隊（陸上自衛隊）＞：陸上自衛隊の対情報組織。国内反自衛隊組織に対応する１科、北朝鮮やソ連の諜報機関などに対応する３科、資料総括担当の４科などからなり、それぞれ十数名ずつが配属された。参考：月刊軍事研究5,’09

＜中央調達実績＞：軍需産業（日本）を参照。

＜中央地理隊＞：陸上自衛隊の組織で、1995年に第101測量大隊から改称されて東立川駐屯地で創設された。本部管理中隊、測図大隊、複製中隊からなる。1997年、画像作業要員が情報本部に転出した。2007年3月28日、地理情報隊に改編され、中央情報隊の隷下に入った。参考：東立川駐屯地ホームページ、月刊軍事研究7,’97

＜中央通信隊群＞：海上自衛隊の組織。海上幕僚監部と各基地・艦艇との通信を行うのが主任務である。1968年3月16日に新編された。2002年3月、システム通信隊群に改編された。参考：日本の防衛戦力Part3、月刊世界の艦船6,’01、6,’22

＜中央通信隊群（１９７８年）＞：海上自衛隊の組織で、司令部、東京通信隊、移動通信隊、通信保全業務隊からなる。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊、日本の防衛戦力Part3

＜中央特殊作戦コマンド＞：SOCCENTを参照。

＜中央特殊武器防護隊＞：中央即応集団隷下のNBC対処部隊で、中特防またはCNBC（Central Nuclear Biological Chemical Weapon Decense Unit）と略す。NBC対処の他に発煙や消火活動を主任務とし、隊本部／本部中隊、第102特殊武器防護隊、第103特殊武器防護隊からなる。本部中隊には煙幕を張る発煙小隊と敵焼夷兵器により陣地等に発生した火災を消火する対焼夷小隊（液体撒布車、粉末撒布車装備）が編成されている。隊員数155名。2008年3月末、第101特殊武器防護隊から改編されて創設された。2010年8月23日から9月14日まで、玄武2010演習に参加。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。2217、化学防護車（装輪）４両を含む車両７両（６両？）で駐屯地を出発した。3月12日0335、副隊長らが福島第一原発に到着。0830、車両７両が緊急事態応急対策拠点施設（オフサイトセンター）に到着。その後、原発周辺のモニタリング、原発敷地内で使用された車両除染、行方不明者捜索場所の安全確保と捜索員除染、一時帰宅者安全確保など、任務が増大し続けたため、全国から10個化学科部隊を集結し、本来の３倍の規模の増強中央特殊武器防護隊を編成して対応した。3月14日0100、川俣町体育館で住民100名の除洗を行った。0645、福島第二原発での給水活動を継続。1101、福島第一原発３号機が水素爆発を起こし、給水作業に向かっていた隊員４名が重軽傷を負った。2056、福島第一原発２号機が危険な状態となり、連絡要員の隊員14名を残してオフサイトセンターから郡山駐屯地に退避。3月15日、福島県庁で除洗を実施した後、福島県立医大付属病院に除洗所（要員15名）を開設した。4月8日、大宮駐屯地でCBIRFと意見交換を実施。4月9日、横田基地でCBIRFと福島第一原発非常事態を想定した共同訓練を実施。4月23日、横田基地でCBIRFと共同訓練を実施。2012年6月13-18日、王城寺原演習場で東北方面衛生隊との共同訓練を実施。中央即応集団対特殊武器衛生隊第101対特殊武器治療隊も参加した。7月4日、第102特殊武器防護隊がパシフィック・シールド12に参加。7月16-20日、平成24年度自衛隊統合防災演習に参加。9月12日、新隊員教育隊が平成24年度新隊員特技課程「化学」と第５期一般陸曹候補生課程後期「化学」の新隊員計９名に対する教育修了式を実施。2013年10月15-28日、王城寺原演習場で在日米陸軍との平成25年度日米共同実動訓練に参加。2014年9月27日から御嶽山噴火の災害派遣に参加。2018年3月27日、陸上総隊の隷下に移った。2020年3月末、18式個人用防護装備の導入を開始。4月8日、大宮駐屯地で18式個人用防護装備の戦力化訓練（催涙剤環境下での装脱着訓練、武装走）を実施。2021年6月18日から7月11日、オリエント・シールド21に参加。10月20-22日、東京ビッグサイトで開催されたテロ対策特殊装備展／危機管理産業展2021にブースを出展し、中央即応連隊と協同でCBRNeレスキュー訓練展示を行った。10月28-29日、PSI多国間訓練ディープ・サーベル21に１名が参加。2022年8月28日、埼玉県北本総合公園で行われた第43回九都県市合同防災訓練に参加。2023年11月9-20日、カマンダグ23に参加。参考：月刊軍事研究6,’11、月刊JWings6,’11、12,’14、11,'22、MAMOR vol.52、vol.99、月刊航空ファン6,’11、朝雲、スピアヘッドNo.16、No.12、No.17、陸上総隊ホームページ

＜中央被保護者情報局（ジュネーブ第４条約）＞：ジュネーブ第４条約第５部に規定がある。中立国に置かれ、被保護者（特に被抑留者）に関して各紛争当事国の被保護者情報局が扱う全ての種類の情報で、公的・私的経路で入手可能なものを収集し、関係者の本国または関係者が住所を有する国にその情報を可能な限り速やかに伝達する（本人やその近親者にとり有害で無い限り）のを主任務とする。ジュネーブ第３条約に定める中央捕虜情報局と同一のものとすることが可能。締約国、特にその国民が本局の役務の利益を享有する国は、本局に対して必要な財政的援助を提供するよう要請される。全ての郵信料金、輸入税、税関手数料その他の課徴金は免除され、電報料金の免除または少なくともその著しい減額を受ける。参考：日本赤十字社社史稿第６巻

＜中央保安部＞：CSSを参照。

＜中央補給処（陸自、１９７７年）＞：防衛庁長官直轄。武器補給処、通信補給処、施設補給処、需品補給処、衛生補給処を隷下に置く。参考：日本の防衛戦力Part1

＜中央捕虜情報局＞：公的又は私的経路で入手可能な、捕虜に関する全ての情報を収集することと、捕虜の本国または捕虜が属する国にその情報を可能な限り速やかに伝達することを主任務とする機関で、中立国に設置される。ジュネーブ第３条約第５編第123条に規定があり、必要なら赤十字国際委員会が関係国に対して本局を組織することを提案しなければならない。各紛争当事国や捕虜を収容した中立国または非交戦国が設置する捕虜情報局が、関係国に対して情報を通知する際に、仲介を行う。参考：朝雲

＜中央野外通信群＞：陸上自衛隊の通信群。1968年3月、中央野外通信隊から改編されて久里浜駐屯地で創設された。参考：久里浜駐屯地ホームページ

＜中央野外通信隊＞：陸上自衛隊の通信隊。1961年3月、第１通信群から改編されて久里浜駐屯地で創設された。1968年3月、中央野外通信群に改編された。参考：久里浜駐屯地ホームページ

＜中央輸送業務隊＞：陸上自衛隊の輸送科部隊。方面隊間などの長距離大量輸送、統合運用や統合訓練に際して統幕長が必要と認める場合における陸自・海自・空自の輸送、国外輸送、京浜港・東京国際空港・成田国際空港でのFMS調達品受領・発送、輸送関連調査研究を主任務とし、民間企業とも提携している。1983年3月、京浜港湾処理隊、青函地区輸送連絡隊、第391会計隊を統合して横浜駐屯地で新編された。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の災害派遣に参加。1996年3月、移動支援隊１個を新編した。2006年3月、京浜地区隊と青函地区隊が廃止され、輸送処理隊と移動支援隊３個を隷下に置いた。2008年3月、第３移動支援隊が函館駐屯地から横浜駐屯地に移駐した。2013年3月6日、陸幕長から３級賞状を授与された。2014年1月15日から2月4日、キーン・エッジ2014に参加。2015年3月、第４・第５移動支援隊が横浜駐屯地で新編された。2017年5月3-22日、アメリカ、イギリス、フランス、自衛隊の共同訓練に参加。2018年10月2日1250（現地時間）／1350（日本時間）頃、カマンダグ2018に参加中の隊員１名が、水陸機動団の隊員１名と共に、フィリピン人男性の運転する役務契約車両でスービック海軍基地近くを移動中、大型車両と衝突して肋骨骨折の重症を負った。参考：陸上自衛隊中央輸送業務隊の組織等に関する訓令、横浜駐屯地ホームページ、MAMOR vol.111、朝雲、月刊軍事研究4,’17、月刊世界の艦船7,’17

　＜中央輸送業務隊（２０１５年）＞：横浜駐屯地に置かれている。トップは中央輸送業務隊長（一等陸佐）で、防衛大臣の指揮監督を受け隊務を統括し、隊本部の事務を掌理する。副隊長１名（２等陸佐）、隊本部（総務科、企画科、運用科、管理科、会計科）、輸送処理隊、第１移動支援隊、第２移動支援隊、第３移動支援隊からなる。3月に第４・第５移動支援隊が加わった。参考：陸上自衛隊中央輸送業務隊の組織等に関する訓令、横浜駐屯地ホームページ

＜中央輸送隊＞：陸上自衛隊の部隊。防衛大臣直轄で、横浜駐屯地に置かれている。民間輸送業者により自衛隊の部隊や物資を輸送するのと、空港や港湾などの輸送中継点（端末地）で部隊や物資の輸送を統制するのが主任務で、陸上自衛隊の隊内物流ネットワークである全国物流便を運用している。2020年12月17日、創隊以来の輸送業務とダイヤモンド・プリンセス号への対応による新型コロナウイルス感染防止の功績で、内閣総理大臣特別賞状が授与された。参考：朝雲

＜中央翼＞：Center section、Center panel。主翼を左右一体構造とし、左主翼外側、中央部、右主翼外側に分けて作った場合の中央部分で、外翼と対比して内翼とも呼ばれ、主翼全体を一体構造で作るのが困難な大型機にみられる。航空機の胴体と主翼を結合する部分で、飛行中には航空機の荷重をほぼ全て支える必要があり、捩れや振動にも耐えなければならないため、桁やストリンガーを多数通したボックス構造として強度を確保する。内部スペースは燃料タンクとして利用可能。飛行中の揚力により左右主翼に発生する曲げモーメントを中央翼で打ち消せるため、胴体構造は単純で済む。キャリースルーのことを中央翼と呼ぶこともある。参考：飛行機のしくみ、航空用語事典増補改訂版、航空機設計法

＜中海＞：201（戦車揚陸艦）または229（戦車揚陸艦）を参照。

＜中型＞：日本海軍潜水艦で、マル臨計画で９隻、マル急計画で８隻、マル追計画で１隻が建造された。海大型が高価な上に製作期間も長く、海中５型も量産向きにならず数を揃えることが難しいと考えられたため、艦隊決戦、通商破壊、沿岸防御と多任務に使える手頃なサイズの戦時急造潜水艦として海中５型をベースに新規開発された。船体を大型化して燃料搭載量を倍増し、機関を改良して速力も向上させ、艦隊について行けるようにしている。魚雷発射管は九五式に準じる改造が施され、発射時に気泡が出なくなった。安全潜航深度は80mで、危険深度は120mだが、実戦では130mまで潜ったこともあった。66cm測距儀、艦本式三型改一空気圧縮喞筒２基、8m潜望鏡２本、電波探知機、電波探信儀、12cm望遠鏡、8cm望遠鏡２基、水中聴音機を装備する。全長80.5m、常備標準時吃水線長79m、垂線間長76.5m、最大幅7.05m、耐圧船殻径4.5m、常備標準時平均吃水4.12m、基準排水量965トン（第392号艦以降968トン）、常備排水量1129.03トン（第392号艦以降1231.05トン）、満載排水量1205.96トン（第392号艦以降1270.52トン）、水中排水量1447トン。予備浮力は常備時323.6トン・28.7%、満載時246.7トン・20.5%（第392号艦以降176.3トン・13.9%）。主機は二二号型台抜一〇型ディーゼル（2100馬力）２基、特八型電動モーター（600馬力）２基で、水上出力4200軸馬力、水上出力600軸馬力、２軸推進、水上速力20.21ノット（19.8ノット？）、水中速力8.54ノット、燃料搭載量は常備70.4トン・満載147.8トン（第392号艦以降199.8トン）、蓄電池は一号一五型ペースト式電池２群計240個、航続距離は水上16ノットで5590海里、10ノットで16000海里（第392号艦以降12ノットで11000海里）、水中３ノットで120海里、５ノットで52.5海里。行動日数40日。兵装は艦首の九五式潜水艦発射管（533mm魚雷発射管）４門（魚雷10本）、セイル前方の八八式40口径8cm単装高角砲１門（75発）、セイル上面後部の25ミリ連装機銃１基（1000発）。乗員62名（61名？）。性能は良好で、79隻ほど作る予定だったが、戦況悪化で打ち切られ、昭和18-19年に呂35、呂36、呂37、呂38、呂39、呂40、呂41、呂42、呂43、呂44、呂45、呂46、呂47、呂48、呂49、呂50、呂55（２代目）、呂56（２代目）の18隻が就役した。昭和18年以降に逆探を搭載。昭和20年の残存艦の一部には対水上・対空電探を装備。呂50は水中充電装置を搭載した。参考：月刊世界の艦船11,’15、12,’10、9,’14、日本の潜水艦パーフェクトガイド、日本潜水艦物語、月刊モデルアート9,’15増刊

＜中型ギルダー橋＞：アメリカ軍の組み立て式パネル橋Medium Girder Bridge（MGB）。幅44.8-46.2m、通過可能重量70トン。参考：月刊軍事研究6,’12

＜中型支援車システム＞：MSVSを参照。

＜中型車両整備用オートリフト＞：自衛隊の車両。安全自動車が受注している。参考：月刊軍事研究1,’12

＜中型雪上車＞：60式3t雪上車を参照。

＜中型セミトレーラ・シリーズ＞：陸上自衛隊・航空自衛隊のセミトレーラ。積載量は通常20トンで、90式戦車も砲塔だけなら運搬できる。最大で30トンまで積めるが、その場合は緑色回転灯を点灯させるなど法律の規制に従う必要がある。トラクターは74式特大型トラックがベースである。参考：月刊丸3,’13、月刊PANZER12,’10、航空自衛隊パーフェクトガイド2015

　＜中型セミトレーラ＞：後部に２軸ダブルタイヤ（計８輪）を持つ。車台上面はタイヤ上面と同じ高さにある。東急車輌特装製。参考：月刊丸3,’13、月刊軍事研究10,’11

　＜中型セミトレーラ１型Ａタイプ＞：自衛隊の車両。東急車輌製造または東急車輌特装製。参考：月刊軍事研究3,’11、5,’12

＜中型セミトレーラ１型Ｂタイプ＞：自衛隊の車両。東急車輌製造または東急車輌特装または日本トレクスまたは東邦車輌製。参考：月刊軍事研究2,’09、5,’12、9,’16、8,’18

＜中型セミトレーラ２型Ａタイプ＞：車台上面の高さを車軸の位置くらいにまで低くして安定性を高めたタイプ。東急車輌製造または東急車輌特装またはトレクス製。参考：月刊丸3,’13、月刊軍事研究2,’09、5,’12、10,’13

＜中型セミトレーラ２型Ｂタイプ＞：２型Ａタイプの後面に折り畳み式スロープを標準装備したタイプ。東急車輌製造またはトレクスまたは東邦車輌製。参考：月刊丸3,’13、月刊軍事研究1,’10、10,’13、8,’18

＜中型セミトレーラ牽引車＞：自衛隊のセミトレーラ牽引車。三菱ふそうバス・トラック社製。参考：月刊軍事研究12,’07

＜中型戦術車両ファミリー＞：FMTVを参照。

＜中型多目的戦闘用機＞：MMRCAを参照。

＜中型ダンプ＞：自衛隊のダンプカー。日産ディーゼル工業または日産ディーゼルトラックス製。参考：月刊軍事研究5,’08、7,’10

＜中型統制式武器運搬車＞：ドイツ軍の試作自走砲、Mittlere Einheitswaffentrager。軽型統制式武器運搬車と同時期にクルップ社が開発した自走砲で、38(t)式戦車の車体を延長して転輪を６個に増やし、上部に各種武装を搭載できるようにしたものである。全長6.75m、全幅3.16m、全高2.25m、重量13-16トン。武装は10.5cm leFH18/40/5 L/28（装弾数40発、旋回角360度、俯仰角マイナス５度からプラス42度、照準器はRblf36）、15cm sIG33/2 L11、10.5cm sK18/1、12.8cm K81/3(Sf)L/55（装弾数30発、旋回角左右30度ずつ、俯仰角マイナス５度からプラス45度）、15cm sFH18/6 L/30（装弾数20発、旋回角左右30度ずつ、仰角0-45度）、8.8cmPaK43 L/71（装弾数34発、旋回角360度、俯仰角マイナス８度からプラス40度、照準器はRblf32またはRblf36）のいずれかで、装甲厚は車体前面上部20mm下部15mm、側後面10mm、上面8mm、防楯前面15mm、側面10mm。エンジンはプラガAC/2またはタトラ103空冷（220馬力）で、前進５速・後進１速、最大速度35km。無線機はFuG16。乗員４名。10.5cm leFH装備の試作車が完成したところで終戦となった。参考：ジャーマンタンクス

＜中型ドーザ＞：陸上自衛隊のブルドーザで、施設科（各師団の施設大隊と各方面隊の施設団）に装備されている。全長5.135m、全幅3.97m、全高3.02m、全備重量15700kg。エンジン出力160馬力で、最大速度は前進11km、後進9.8km。参考：自衛隊装備年鑑1996、自衛隊装備カタログ1981

　＜Ｄ６０−Ｐ−６＞：小松製作所製D60-P-6民間用ブルドーザを採用したもの。アタッチメントを追加してリッパ・ウインチ作業も行える。重量17.6トン。参考：陸上自衛隊地上戦力の全容

＜中型ドーザ（積雪寒冷地仕様）＞：自衛隊の車両。キャタピラージャパン製。参考：月刊軍事研究12,’12

＜中型ドーザ１型＞：自衛隊のブルドーザー。小松製作所またはキャタピラージャパン製。参考：月刊軍事研究9,’08、7,’11

＜中型ドーザ１型Ｂタイプ＞：自衛隊の車両。小松製作所製。参考：月刊軍事研究7,’09

＜中型ドーザ１型Ｂタイプ（リモコン付）＞：自衛隊の車両。小松製作所製。参考：月刊軍事研究5,’13

＜中型ドーザ１型（積雪寒冷地仕様）＞：自衛隊の車両。新キャタピラー三菱またはキャタピラージャパン製。参考：月刊軍事研究12,’08、11,’11

＜中型ドーザ３型＞：自衛隊の車両。小松製作所製。参考：月刊軍事研究9,’10

＜中型ドーザ３型Ｂタイプ＞：自衛隊のブルドーザー。小松製作所製。参考：月刊軍事研究12,’08

＜中型ドーザ３型（積雪寒冷地仕様）＞：自衛隊の車両。キャタピラージャパン製。参考：月刊軍事研究11,’11

＜中型ドーザ４型＞：自衛隊のブルドーザー。小松製作所またはキャタピラージャパン製。参考：月刊軍事研究9,’08、12,’12

＜中型ドーザ４型（積雪寒冷地仕様）＞：自衛隊の車両。新キャタピラー三菱またはキャタピラージャパン製。参考：月刊軍事研究12,’08、10,’09

＜中型トラック＞：自衛隊のトラック。三菱ふそうトラック・バスまたは日野自動車またはいすゞ自動車製。参考：月刊軍事研究5,’08、5,’09、8,’10

＜中型トラック（４×２）＞：自衛隊の車両。いすゞ自動車製。参考：月刊軍事研究12,’12

＜中型トラック（クレーン付）＞：自衛隊の車両。日野自動車製。参考：月刊軍事研究10,’10

＜中型トラック（全輪駆動）＞：自衛隊の車両。いすゞ自動車製。参考：月刊軍事研究8,’10

＜中型バキュームスイーパ＞：航空自衛隊の舗装面清掃用器材、VRS-1。４輪トラックの後部荷台に清掃用器材を搭載している。全長6.355-6.44m、全幅2.365-2.45m、全高2.86m、車重6.32-6.4トン、最大積載量2-2.2トン。エンジンはWO4D直列４気筒ディーゼル（4009cc、120馬力）で、トランスミッションは常時咬合式前進５段・後進１段、最大速度100km、作業速度0-20km、燃料タンク容量130リットル。清掃用エンジンは日野自動車製DM100ディーゼル（79馬力）で、清掃幅2m。Ｖベルト駆動のプレートファン式排風機（毎分3200回転）を装備しており、風量は毎分190立方メートル以上、静圧は650mmHg以上。乗員２名。東急車輌製。参考：自衛隊装備年鑑1996、自衛隊装備カタログ1981、航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜中型バス＞：自衛隊の車両。日野自動車製。参考：月刊軍事研究1,’11

＜中間結節＞：大隊のこと。参考：兵器最先端５

＜中間射程弾道ミサイル＞：MRBMを参照。

＜昼間戦闘機＞：Day Fighter。主に目視で敵を発見・攻撃する戦闘機で、夜間悪天候時にはほぼ使用できず、昼間にのみ活動するため、夜間戦闘機や全天候戦闘機との対比でこう呼ばれる。ただし地上の探照灯や、地上からのレーダー迎撃管制を使えば、限定的ながら夜間戦闘もできなくはないこともある。参考：月刊JWings9,’10、7,’19、空軍

＜中期業務見積もり＞：中業と略す。51大綱に基づいて防衛庁が策定した防衛力整備計画で、51大綱では1-4次防と異なり防衛予算を単年度方式で決めることになったが、重要事項の方向性を定めるには数年度単位の計画も必要ということで、昭和53年度と昭和56年度に防衛庁の内部資料として策定された。見積もりの策定は３年ごとだが、見積もり期間は５年間で、各年度の成立予算に応じた見直しも行う。昭和59年度の策定時に、中期計画も防衛庁でなく政府が決めた方が良いということになり、中期防衛力整備計画に改称された。参考：月刊世界の艦船2,’15、4,’11、6,'22

　＜中期業務見積もり（昭和５３年度）＞：53中業と略す。昭和52年（1977年）中期に作成作業が開始され、昭和54年7月17日に防衛庁長官承認が得られた。対象は昭和55-59年度である。護衛艦に関しては、老朽艦12隻の更新・近代化、旧式艦の近代化改装・艦齢延長、DDG４隻調達によるDDG各群２隻体制の確保を行うこととした。ただDDGは主機導入などの関係で２隻に減らし、代わりにDD調達数を２隻増やし、当初計画ではDDG２隻、DD10隻、DE４隻を調達、FRAM改装を６隻に施す予定にしている。更に各年度計画の修正で全体の隻数が減り、調達予定数はDDG１隻、DD８隻、DE２隻、FRAM改装は３隻となった。昭和55年度、DD-127いそゆき、DD-128はるゆき、DE-228ゆうべつ、SS-577なだしお、MSC-656やくしま、MSC-657なるしまの建造を承認。昭和56年度、DDG-171はたかぜ、DD-129やまゆき、DD-130まつゆき、SS-578はましお、MSC-658ちちじま、MSC-659とりしま、AS-405ちよだの建造を承認。昭和57年度、DD-131せとゆき、DD-132あさゆき、DD-133しまゆき、SS-579あきしお、MSC-660ははじま、MSC-661たかしまの建造を承認。結局護衛艦はDDG１隻、DD７隻、DE１隻の調達と２隻のFRAM改装となっている。参考：月刊世界の艦船2,’15、4,’11

　＜中期業務見積もり（昭和５６年度）＞：56中業と略す。昭和56年（1981年）4月28日の防衛庁長官指示で海幕が作成作業を開始し、昭和57年7月23日に国防会議で了承されて決定された。対象は昭和58-62年度だったが、中期防策定により昭和60年度までの３年間計画になった。空自ではFS-X支援戦闘機24機分とCH-X端末空輸ヘリ８機分の予算を獲得し、ナイキ後継（SAM-X）の選定を行うこととした。海自では４個護衛隊群全てを八八艦隊にするため、DDG３隻とDD８隻を建造し、地方隊駆潜艇の代替として対艦ミサイル搭載DE３隻を作り、はるな型DDHにFRAM改装を施す計画を立てた。各年度計画の修正で調達予定数はDDG２隻、DD６隻DE無しになった（FRAM改装は２隻のまま）。昭和58年度、DDG-172しまかぜ、DD-151あさぎり、SS-580たけしお、MSC-662ぬわじま、MSC-663えたじま、AGS-5104わかさの建造を承認。昭和59年度、DD-152やまぎり、DD-153ゆうぎり、DD-154あまぎり、SS-581ゆきしお、MSC-664かみしま、MSC-665ひめしま、AOE-422とわだの建造を承認。昭和60年度、SAM-Xとしてペトリオットを選定し、２個射撃単位の予算が付いた。DD-155はまぎり、DD-156せとぎり、DD-157さわぎり、SS-582さちしお、MSC-666おぎしま、MSC-667もろしまの建造を承認。結局護衛艦はDDG１隻とDD７隻の調達、２隻のFRAM改装になった。これは将来のイージス艦の建造を早めるため、DDG１隻をDD１隻に振り替えたことによる。参考：月刊世界の艦船2,’15、4,’11、月刊軍事研究7,’15、9,’15

＜駐機場＞：エプロンを参照。

＜中軌道＞：MEO（Medium Earth Orbit）と略す。低軌道と静止軌道の中間で、高度8000kmから20000kmないし35786km（静止軌道の一歩手前）を周回する軌道である。ただ高度2000-20000kmのヴァン・アレン帯を長時間周回すると放射線により電子機器が劣化するので、ヴァン・アレン帯を外すことが多く、GPS衛星は高度26560kmを周回している。参考：月刊軍事研究4,’07、12,’11、月刊JWings12,’20

＜中期防＞：中期防衛力整備計画を参照。

＜中期防衛力整備計画＞：中期防と略す。防衛計画の大綱をベースに策定される統合長期／中期防衛見積もりに基づき、陸海空幕僚監部が提出した中期能力見積もりを、防衛省で纏めたもので、国防会議と閣議決定を経て日本政府が定める。５年間の計画となっていて、これに基づいて単年度の業務計画が策定される。2022年12月16日、31中期防に代わり、防衛力整備計画が閣議決定された。参考：月刊JWings3,’11、MAMOR Vol.50、月刊世界の艦船4,’11、3,’23

　＜中期防衛力整備計画（昭和６１年−平成２年）＞：61中期防。昭和60年（1985年）9月18日に国防会議と閣議で決定された。空自に関しては、F-1支援戦闘機の後継機FS-Xについて別途検討し必要な処置を講じ、空中給油機能に関する研究を推進する。また、洋上防空体制のあり方について検討と行うという項目を設けてAWACS導入の検討に入った。海自は護衛艦９隻・潜水艦５隻など35隻69000トンを建造する予定とした。昭和61年度、DD-158うみぎり、DE-229あぶくま、DE-230じんつう、SS-583はるしお、MSC-668ゆりしま、MSC-669ひこしま、LCU-2001輸送艇１号、ATS-4202くろべの建造を承認。昭和62年度、DE-231おおよど、DE-232せんだい、SS-584なつしお、MSC-670あわしま、MSC-671さくしま、AOE-423ときわ、AOE-424はまなの建造を承認。昭和63年度、DDG-173こんごう、SS-585はやしお、MSC-672うわじま、MSC-673いえしまの建造を承認、平成元年度、DE-233ちくま、DE-234とね、SS-586あらしお、MSO-301やえやま、MSO-302つしま、AOS-5201ひびきの建造を承認。平成2年度、DDG-174きりしま、SS-587わかしお、MSO-303はちじょう、MSC-674つきしま、PG-821ミサイル艇１号、PG-822ミサイル艇２号、LCU-2002輸送艇２号、AOS-5202はりまの建造を承認。参考：月刊世界の艦船4,’11、6,'22、月刊軍事研究9,'15

　＜中期防衛力整備計画（平成３−７年）＞：03中期防。平成2年（1990年）12月20日に当初計画が安全保障会議と閣議で、平成4年12月18日に修正計画が安全保障会議と閣議で決定された。当初は護衛艦10隻・潜水艦５隻など35隻96000トンを建造する予定だったが、国際情勢の安定化と懐事情により、護衛艦８隻（むらさめ型６隻とこんごう型２隻）・潜水艦５隻など28隻87000トンに減額修正されている。空自はF-15J/DJ取得継続・能力向上、FS-X開発促進、C-130H/CH-47J/U-125A/UH-60J/ペトリオット装備、防衛統合デジタル通信網と衛星通信の整備、基地などの抗堪化を進めることとした。また、空中給油機の導入も予定したが、要求が通りやすい早期警戒管制機に切り替えている。平成3年度、DDG-175みょうこう、DD-101むらさめ、SS-588ふゆしお、MSC-675まえじまの建造を承認。平成4年度、DD-102はるさめ、SS-589あさしお、MSC-676くめじま、MSC-677まきしま、MSC-678とびしま、PG-823ミサイル艇３号、TV-3508かしま、ASE-6102あすかの建造を承認。平成5年度、DDG-176ちょうかい、SS-590おやしお、LST-4001おおすみ、LCAC-2101エアクッション艇１号の建造を承認。平成6年度、DD-103ゆうだち、DD-104きりさめ、SS-591みちしお、MSC-679ゆげしま、MSC-680ながしま、MST-463うらがの建造を承認。平成7年度、DD-105いなづま、DD-106さみだれ、SS-592うずしお、MSC-681すがしま、MSC-682のとじま、MST-464ぶんご、LCAC-2102エアクッション艇２号の建造を承認。参考：月刊世界の艦船4,’11、8,’12、6,’22

　＜中期防衛力整備計画（平成８−１２年）＞：08中期防。当初計画は平成7年（1995年）12月14日に安全保障会議・12月15日に閣議決定されたが、平成9年6月3日に大幅削減が閣議決定され、見直し計画が平成9年12月19日に安全保障会議と閣議で決定された。当初は護衛艦８隻・潜水艦５隻を含む31隻100000トンを建造する予定だったが、財政悪化で護衛艦はむらさめ型３隻とたかなみ型４隻の計７隻とし、30隻94000トンになった。平成8年度、DD-107いかづち、SS-593まきしお、MSC-683つのしま、AGS-5105にちなん、ASR-403ちはやの建造を承認。平成9年度、DD-108あけぼの、DD-109ありあけ、SS-594いそしお、MSC-684なおしま、ATS-4203てんりゅう、ASY-91はしだての建造を承認。平成10年度、DD-110たかなみ、DD-111おおなみ、SS-595なるしお、MSC-685とよしま、LST-4002しもきたの建造を承認。平成11年度、DD-112まきなみ、SS-596くろしお、MSC-686うくしま、MSC-687いずしま、PG-824はやぶさ、PG-825わかたか、LST-4003くにさき、LCAC-2103エアクッション艇３号、LCAC-2104エアクッション艇４号、AMS-4301ひうちの建造を承認。平成12年度、DD-113さざなみ、SS-597たかしお、MSC-688あいしま、PG-826おおたか、PG-827くまたか、LCAC-2105エアクッション艇５号、LCAC-2106エアクッション艇６号、AOE-425ましゅうの建造を承認。参考：月刊世界の艦船4,’11、8,’12、6,'22、月刊軍事研究2,’16

　＜中期防衛力整備計画（平成１３−１６年）＞：13中期防。平成12年（2000年）12月15日に安全保障会議と閣議で決定された。当初は平成13-17年の計画になる筈だったが、次の中期防を１年前倒しで策定することが平成16年12月10日に閣議決定されている。護衛艦５隻・潜水艦５隻を含む25隻86000トンを計画した。平成13年度、DD-114すずなみ、SS-598やえしお、MSC-689あおしま、MSC-690みやじま、PG-828うみたか、PG-829しらたか、AOE-426おうみ、AMS-4302すおう、AMS-4303あまくさの建造を承認。平成14年度、DDG-177あたご、SS-599せとしお、MSC-691ししじまの建造を承認。平成15年度、DDG-178あしがら、SS-600もちしお、MSC-692くろしまの建造を承認。平成16年度、DDH-181ひゅうが、SS-501そうりゅう、MSC-601ひらしまの建造を承認。参考：月刊世界の艦船4,’11、8,’12

　＜中期防衛力整備計画（平成１７−２１年度）＞：17中期防。平成16年（2004年）12月10日に安全保障会議と閣議で決定された。F-4EJ改の後継となるF-Xを７機導入する予定だったが、選定が遅れて延期になった。平成17年度、SS-502うんりゅう、MSC-602やくしま、AMS-4304げんかい、AMS-4305えんしゅう、AGB-5003しらせの建造を承認。平成18年度、DDH-182いせ、SS-503はくりゅう、MSC-603たかしまの建造を承認。平成19年度、DD-115あきづき、SS-504けんりゅう、AGS-5106しょうなんの建造を承認。平成20年度、DD-116てるづき、SS-505ずいりゅう、MSC-604えのしまの建造を承認。平成21年度、DD-117すずつき、DD-118ふゆづき、MSC-605ちちじま、ARC-483むろとの建造を承認。参考：月刊世界の艦船4,’11、8,’12、4,’14、月刊軍事研究2,’12

　＜中期防衛力整備計画（平成２２年度）＞：平成22年度以降に係る防衛計画の大綱に基づき策定される予定だったが、大綱が先送りされたため、こちらも延期された。平成22年度防衛予算は「平成22年度の防衛力整備等について」と称する単年度計画を2009年12月17日に安全保障会議と閣議で決定して策定している。平成22年度、DDH-183いずも、SS-506こくりゅうの建造を承認。参考：月刊世界の艦船6,’19、7,’19

　＜中期防衛力整備計画（平成２３−２７年度）＞：23中期防。平成23年度以降に係る防衛計画の大綱に基づき、平成22年（2010年）12月17日に安全保障会議と閣議で決定された。統合強化、島嶼対応能力強化、国際平和協力活動強化を図り、日米同盟を深化させるとしている。財政事情を考慮し、人件費を抑制、本格的な侵略への対処能力強化は最小限にとどめるとした。南西諸島に対する攻撃への対応として、島嶼部に陸自沿岸監視部隊や移動警戒レーダーを配置すること、初動部隊の新編を図ること、E-2Cの整備基盤を用意することを挙げている。常備自衛官は2000名減らして24万6000名とする。防衛関係費総額は23兆4900億円である。航空自衛隊では那覇基地に飛行隊を１個増やし、F-15戦闘機16機を近代化、F-4EJ後継機を12機とC-2輸送機10機を調達する。海上自衛隊では警備区を撤廃して護衛隊を全国で運用できるようにし、あたご型イージス艦２隻にBMD能力を追加、DDH１隻とDD２隻、潜水艦５隻、その他艦艇５隻、P-1哨戒機10機、SH-60K哨戒ヘリ26機、MCH-101掃海輸送ヘリ５機を調達する。イージス艦の更なる調達もあるかもしれない。陸上自衛隊は10式戦車68両、火砲32両、装甲車75両、地対艦誘導弾18両、中距離地対空誘導弾４個中隊、AH-64D戦闘ヘリ３機、CH-47JA輸送ヘリ５機を調達する。AH-64Dはこの３機（計13機）で調達を終える予定。平成23年度、SS-507じんりゅう、MSC-606はつしまの建造を承認。平成24年度、DDH-184かが、SS-508せきりゅうの建造を承認。平成25年度、DD-119あさひ、SS-509せいりゅう、MSO-304あわじの建造を承認。平成24年12月26日に政権交代が起きたため、防衛計画の大綱が纏め直されることになり、中期防も改訂された。平成25年1月25日に「平成25年度の防衛力整備などについて」を安全保障会議と閣議で決定している。参考：月刊JWings3,’11、月刊軍事研究9,’11、月刊航空ファン3,’13、月刊世界の艦船7,’19

　＜中期防衛力整備計画（平成２６−３０年度）＞：平成26年度以降に係る防衛計画の大綱に基づき、平成25年（2013年）12月17日の国家安全保障会議と閣議で決定された。総額24兆6700億円。陸自は第６師団、第７師団、第11旅団、第14旅団を機動師団／旅団に改編する。取得装備は10式戦車44両、16式機動戦闘車99両、装甲車24両、水陸両用車52両（恐らくAAV7）、火砲31門（迫撃砲除く）、ティルト・ローター機17機（恐らくMV-22B）、CH-47JA輸送ヘリ６機、地対艦誘導弾９個中隊分、中距離地対空誘導弾５個中隊分、護衛艦５隻（うち27DDG型イージス艦２隻、新型多機能護衛艦30DD２隻、26DD）、潜水艦５隻、掃海艇３隻（26MSOなど）、潜水艦救難艦１隻、音響測定艦１隻（計15隻52000トン）、P-1哨戒機23機、SH-60Kヘリ23機（数機は艦載無人機になるかも）、艦載多用途ヘリ９機、F-35A戦闘機28機、F-15近代化改修26機、早期警戒管制機４機（E-2DまたはE-737AEW&C）、空中給油輸送機（KC-46AまたはA330MRTT）３機、C-2輸送機10機、PAC-3MSE改修２個群＋教育分、滞空型無人機３機（グローバルホークまたはガーディアンER）。新型多機能護衛艦30DDは日本周辺海域の常時監視任務に就くため数を確保する必要があるが、護衛艦総数が防衛計画の大綱に縛られているため、対機雷戦能力を持たせて掃海艇MSCの隻数分を回す。海自UH-60J救難ヘリは退役に向かわせ、海自の陸上配備航空救難機能は空自との一元化を図っていく。３年後に予算や国際情勢を見極めて必要なら見直しを行う予定である。平成26年11月21日、取得予定のティルト・ローター機をMV-22B、早期警戒機をE-2D、滞空型無人機をグローバルホークに決定した。12月2日、取得予定の水陸両用車をAAV7A1RAM/RSに決定した。平成26年度、25DD／あさひ型護衛艦２番艦DD-120しらぬい、そうりゅう型10番艦SS-510しょうりゅう、25MSO２番艦、26ASR、260トン型曳船２隻、50トン型曳船２隻、490トン型油船２隻、170トン型練習船１隻、P-1哨戒機３機、SH-60Kヘリ４機、TH-135練習ヘリ２機の建造を承認。平成27年度、27DDGまや型イージス護衛艦１番艦DDG-179まや、そうりゅう型11番艦SS-511おうりゅうの建造を承認。平成27年9月8日、エアバス社が空中給油輸送機へのA330MRTT提案を辞退した。10月23日、防衛省が新空中給油輸送機をKC-46Aに決めた。平成28年度、27DDG２番艦、そうりゅう型12番艦、260トン型曳船２隻、12トン型交通船１隻、200トン型運貨船１隻、SH-60Kヘリ17機の建造を承認。あたご型イージス護衛艦２隻のBMD能力付与とMFTA装備、たかなみ型全艦ESSM化、艦令延伸工事などの予算を計上。平成29年度、29SS型潜水艦１隻、25MSO／あわじ型掃海艦３番艦、2900トン型／ひびき型音響測定艦３番艦、260トン型曳船１隻（航空機調達は無し）の建造を承認。あたご型イージス護衛艦２隻のBMD能力付与、SM-3ブロック�UＡ取得、あきづき型マルチスタティック対潜戦対応改修、あさぎり型・むらさめ型・ひゅうが型・おやしお型戦闘指揮システム近代化、おおすみ型改修などの予算を計上。平成30年度、30FFM型護衛艦１・２番艦、29SS型潜水艦２番艦などの建造を承認。C-2輸送機とKC-46空中給油輸送機は開発遅延、グローバルホークは納入遅延と価格高騰、F-15J/DJ近代化改修は価格高騰、多用途ヘリコプターは機種選定やり直しで一部または全部の予算化が見送られた。AAV-7RAM/RSは全数分が予算化されたが半分の納入が遅れる。MV-22Bも全機分が予算化されたが配備先が決まっていない。参考：月刊JWings3,’14、3,’18、月刊軍事研究2,’14、3,’14、1,’15、11,’15、12,'15、6,’16、月刊世界の艦船3,’14、4,’14、7,’14、8,’14、2,’15、7,’16、8,’16、7,’17、8,’17、7,’19、12,'22、月刊航空ファン11,’15、MAMOR vol.137

　＜中期防衛力整備計画（令和１−５年度）＞：2018年12月18日（新元号発表前）の国家安全保障会議と閣議で「中期防衛力整備計画（平成31年度〜平成35年度）について」として決定した。同日に決定した防衛計画の大綱を踏まえ、統合機動防衛力の方向性を深化させつつ、多次元統合防衛力の構築に向け、従来とは抜本的に異なる速度で防衛力を大幅に強化する。内局・統幕はサイバー戦専門部署を新設する。統幕は陸自にイージス・アショア部隊２個、空自に宇宙領域専門部隊１個隊、共同部隊としてサイバー防衛部隊１個隊と海上輸送部隊１個を新編し、空自地対空誘導弾部隊を高射群４個・高射隊24個態勢に改編する。陸自は陸上総隊隷下にサイバー部隊と電磁波作戦部隊を新編し、機動師団１個・機動旅団２個の改編を実施、水陸機動団に水陸機動連隊１個を新編し、島嶼防衛用高速滑空弾部隊の新編に向けた措置を行う。北海道・九州以外の作戦基本部隊戦車を廃止し、北海道以外の作戦基本部隊が装備する火砲は方面隊直轄特科部隊に集約、方面隊直轄戦闘ヘリ部隊を縮小する。海自は護衛艦・FFM・掃海艦艇部隊から構成される水上艦艇部隊と、哨戒艦部隊を新編し、試験潜水艦（既存の潜水艦から種別変更）を導入、潜水艦増勢のため必要な措置を行う。空自は警戒群８個を警戒隊８個に改編して警戒隊28個態勢とし、警戒航空団１個（隷下に飛行隊３個を置く）、空中給油輸送飛行隊１個、RQ-4飛行隊１個を新編、戦闘機飛行隊１個の新編に向けた措置を講じる。近代化改修に適さないF-15の後継として、F-35Aに加え、STOVL機18機（該当機はF-35Bのみ）を空自に導入する。いずも型にSTOVL機の運用改修を施すが、常時搭載する訳では無く、専守防衛の範囲で任務に応じ搭載する。宇宙状況監視システム、宇宙設置型光学望遠鏡、SSAレーザー測距装置、JSM/JASSM/LRASMスタンド・オフ・ミサイル、UUVを配備し、統幕サイバー防衛隊を500人規模に拡大。F-2戦闘機の後継となる戦闘機を日本主導で国際協力も得つつ早期に開発着手する。島嶼防衛用高速滑空弾、島嶼防衛用対艦誘導弾、極超音速誘導弾の研究開発を進める。スタンドオフ電子戦機、高出力電子戦装備、高出力マイクロ波装置、電磁パルスEMP弾などの導入に向けた研究開発などを迅速に実施する。整備規模は、陸自が機動戦闘車134両、装甲車29両、新多用途ヘリコプター34機、CH-47JA輸送ヘリ３機、地対艦誘導弾３個中隊、中距離地対空誘導弾５個中隊、イージス・アショア２基、戦車30両、火砲（迫撃砲除く）40両、海自が護衛艦10隻、潜水艦５隻、哨戒艦４隻、その他４隻、P-1哨戒機12機、SH-60K／同能力向上型13機、艦載型無人機３機、MCH-101掃海・輸送ヘリ１機、空自がE-2D早期警戒機９機、F-35A戦闘機27機（F-4EJ改代替分８機、F-15J/DJ代替分19機）、STOVL戦闘機（F-35B）18機（全機F-15J/DJ代替分）、F-15戦闘機能力向上20機、KC-46A空中給油輸送機４機、C-2輸送機５機、ペトリオット能力向上（PAC-3MSE）４個群、RQ-4滞空型無人機１機で、所要経費は2018年度価格で概ね27兆4700億円、各年度予算編成に伴う防衛関係費は概ね25兆5000億円程度を目途とする。2019年度（令和元年度）計画艦は30FFM型護衛艦３・４番艦、29SS型潜水艦３番艦、4900トン型油槽船２隻、260トン型曳船２隻、50トン型運貨船１隻。2019年度には、たかなみ型１隻のESSM対応改修、ファランクス・ブロック�TＢ４隻分とCIWS改修工事５隻分、あきづき型護衛艦など２隻のマルチスタティック対潜戦改修、おやしお型潜水艦１隻の戦闘システム近代化、あたご型イージス護衛艦２隻のSM-3ブロック�UＡ搭載改修といった予算も組まれている。2020年度（令和2年度）計画艦は30FFM型護衛艦５・６番艦、29SS型潜水艦４番艦、あわじ型掃海艦４番艦、270トン型油船２隻、490トン型油船２隻、200トン型運貨船１隻、260トン型曳船１隻、310トン型水船２隻。いずも型護衛艦のF-35B発着艦改修（飛行甲板耐熱化や誘導灯設置など）、あたご型護衛艦２隻のSM-3ブロック�UＡ搭載改修、あさぎり型３隻・たかなみ型２隻・むらさめ型４隻・あきづき型２隻・いずも型１隻の戦闘指揮装置近代化改修、おおすみ型１隻の能力向上改修といった予算も組まれている。2021年度（令和3年度）計画艦はもがみ型護衛艦７・８番艦、たいげい型潜水艦５番艦、260トン型曳船２隻、490トン型油船YO２隻、270トン型油船YG１隻、25トン型交通船２隻、1.9トン型特別機動船１隻。あさひ型護衛艦２隻能力向上、たかなみ型護衛艦１隻短SAMシステム能力向上、・対潜システム近代化改修、あきづき型１隻潜水艦戦闘システム近代化・短SAMシステム３型能力向上、おおすみ型１隻AAV-7運用のためのドック保護材付加、あたご型２隻の能力向上、護衛艦かがのF-35B搭載改修といった予算も組まれている。当初予算ではもがみ型護衛艦のVLS取得費が無かったが、補正予算で計上された。2022年度（令和4年度）計画艦はもがみ型護衛艦9-10番艦、たいげい型潜水艦６番艦、あわじ型掃海艦５番艦、3500トン型海洋観測艦１隻、ひびき型音響測定艦４番艦。もがみ型のVLS取得費は無いが、USV導入費は計上された。かがの航空管制室第１次改修費用といずものJPALS取得費といった予算も組まれている。陸海共同部隊向けに陸自予算でLSVとLCUが１隻ずつ計上された。参考：朝雲、月刊世界の艦船4,’19、7,’19、7,’20、7,’21、7,’22

＜中級海曹特技課程＞：海上自衛隊の術科教育。課程名は海士特技課程と同じだが、高度な教育を行う。第１術科学校（運用、射撃、射管、魚雷、水測、機雷・掃海、航海、電測、通信、電子整備、気象海洋）、第２術科学校（蒸気、ディーゼル、ガスタービン、電機、応急工作、情報）、第３術科学校（航空発動機整備、航空電機計器整備、航空機体整備、航空電子整備、航空武器整備、地上救難、施設）、第４術科学校（経理、補給、給養）、自衛隊横須賀病院（衛生）、東京音楽隊（音楽）で実施される。参考：月刊世界の艦船1,’13

＜中級幹部特技課程＞：海上自衛隊の術科教育で、中級幹部（一尉、三佐）向け。第１術科学校で一般課程（各幹部共通）、射撃、水雷、航海、船務、掃海、航空用兵、第２術科学校で機関、艦船整備、第３術科学校で航空装備、第４術科学校で経理補給が行われる。期間は約１年。参考：月刊世界の艦船1,’13

＜中級給養＞：陸上自衛隊の特技（MOS）。受品学校で初級陸曹特技給養課程を修了すると取得でき、各部隊で給養陸曹や炊事組長として野外調理チームのトップを務める。参考：MAMOR vol.163

＜中業＞：231（戦車揚陸艦）または中期業務見積もりを参照。

＜中魚雷＞：Mk37シリーズ（魚雷）を参照。

＜中距離拡大防空システム＞：MEADSを参照。

＜中距離核戦力＞：INFを参照。

＜中距離核兵器＞：INFを参照。

＜中距離核兵器全廃条約＞：INF条約を参照。

＜中距離戦術無人機システム＞：スペルヴェルを参照。

＜中距離多目的誘導弾＞：陸上自衛隊の多目的ミサイルで、MMPM（Medium-range Multi-Purpose Missile）と略す。79式対舟艇対戦車誘導弾及び87式対戦車誘導弾の後継として2004年からXATM-6の名称で開発し、2009年度から調達している。当初は中MATのみの後継となる予定だったが、96式MPMSが６両編成と複雑で20億円もするため重MATを完全には更新できなくなり、重MATの後継任務も追加された。COTSで価格を抑制しており、制式化でなく部隊使用承認に止めて改良を容易にしている。誘導はセミアクティブレーザーによる直接射撃と赤外線画像誘導による撃ちっ放し式の併用で、弾頭先端に赤外線シーカー、その下にレーザー検知シーカーが装備されており、多目的弾頭により戦車、車両、上陸用舟艇、バンカー、建造物、人員を破壊できる。発射後ロックオン能力や同時多目標対処能力も持ち、平成24年（2012年）度富士総合火力演習では赤外線画像誘導モードで２発を連射、平成25年度富士総合火力演習では２秒間に３発を発射して３目標に命中させた。ライジング・サンダーでは5km先の移動目標に直撃させている。ミサイル全長1.4m、直径0.14m、重量26kg。捜索評定装置は赤外線画像センサー（下部の箱形構造物に収容）とミリ波レーダー（上部の長方形アンテナ）で構成されており、全天候下で目標捜索が行える。また、この装置はミサイル発射機前端上部に折り畳み式に装着されているため、システムが高機動車１両で済んでいる。高機動車の後部荷台に６連装発射機（横一列に配置した３個の箱形キャニスター内にミサイルを２発ずつ横に並べて収容）と捜索評定装置を搭載、キャビン後方のキャンバス内にFCSを収容しており、高機動車に積んだままでも地上に設置しても発射でき、システムとは別の携行式レーザー照準器（地上布置照準器。小型の三脚に載せる）を使用して照準することも可能。ドアと幌を外せばCH-47J/JAの機内に収容して空輸でき、空中投下も行える。全長4.8m、全幅2.2m、全高2m、全備重量3.9トン。川崎重工製で、2010年度の価格は13セットで52億円。2017年度予算現在で計104セットが調達されており、普通科連隊本部中隊対戦車小隊、第15旅団第51普通科連隊の全普通科中隊対戦車小隊に配備されている。参考：月刊軍事研究9,’17、11,’10、5,’11、8,’11、11,’15、月刊JWings6,’10、11,’13、2,'18、月刊PANZER8,’10、12,’11、スピアヘッドNo.5、No.13、No.20、MAMOR vol.153、朝雲

＜中距離多目的誘導弾整備実習用教材＞：自衛隊の機器。川崎重工製。参考：月刊軍事研究6,’11

＜中距離多目的誘導弾トレーナ＞：自衛隊の機器。川崎重工製。参考：月刊軍事研究6,’11

＜中距離弾道ミサイル＞：IRBMを参照。

＜中距離用ＵＡＶ＞：自衛隊の機器。日立製作所製。参考：月刊軍事研究4,’14

＜注記を入れる＞：日本陸軍用語で、名前を記入すること。参考：新兵サンよもやま物語

＜中空式複合装甲＞：イスラエルのM113用増加装甲。外側は鋼板で、250mmの空間を設けてアルミニウム装甲が張ってあり、14.5mmAP弾に耐えられる。改良型がM113用サイドスカートとしてスイスとデンマークで採用された。参考：月刊PANZER9,’03

＜中空装甲＞：スペースド・アーマーを参照。

＜中訓＞：208（戦車揚陸艦）を参照。

＜中啓＞：218（戦車揚陸艦）を参照。

＜中建＞：205（戦車揚陸艦）を参照。

＜中権＞：221（戦車揚陸艦）を参照。

＜中堅海曹＞：海曹のうち、若手一等海曹や古参二等海曹を指す。普段は班長として海士を指導し、実務では各セクションのトップ（魚雷員長など）を務める。参考：月刊世界の艦船8,’11増刊

＜中光＞：216（戦車揚陸艦）を参照。

＜中攻＞：九六式陸上攻撃機シリーズを参照。

＜中公＞：日本陸軍用語で、中隊長のこと。参考：帝国陸海軍事典

＜中興號教練機＞：T-CH-1（練習機）を参照。

＜中高度長時間滞空作戦用無人航空システム＞：MALE OUASを参照。

＜中国遺棄化学兵器発掘回収事業＞：2000年度から日中両政府が実施している事業。内閣府の依頼で防衛庁が専門の陸上自衛官を派遣し、化学弾の識別、鑑定、回収指導を実施する。2005年度からは中国吉林省敦化市蓮花泡で行われている。2005年は10月6日から11月25日まで実施。2009年は8月21日から9月24日まで陸上自衛官７名を派遣した。2011年9月28日、派遣されていた陸上自衛官７名が帰国。化学砲弾59発を含む84発を回収した。2012年8月30日から9月27日、陸上自衛官７名が吉林省琿春市で活動を実施。日本軍の化学砲弾とみられる171発を含む174発を発掘回収した。2013年8月28日から１ヶ月間、吉林省琿春市で活動を実施。日本軍の化学砲弾など314発を発掘・回収した。参考：朝雲、MAMOR Vol.71、vol.84、北海道補給処ホームページ

＜中国海監１８＞：中国国家海洋局中国海監18級海洋調査船１番艦の艦番号、チョンクオハイチエン18。制式名は不明。1999年4月2日、鹿児島県坊ノ岬の西380kmを航行しているのを海上保安庁が発見した。4月15日、鹿児島県屋久島の西390kmを航行しているのを第５航空群P-3Cが発見した。4月16日、鹿児島県坊ノ岬の西370kmを航行しているのを海上保安庁が発見した。4月20日、鹿児島県坊ノ岬の西南西370kmを航行しているのを海上保安庁が発見した。5月6日、鹿児島県坊ノ岬の西363kmを航行しているのを海上保安庁が発見した。7月20日、薩摩半島の西320kmを航行しているのを第１航空群P-3Cが発見した。9月9日、長崎県福江島の南西250kmを航行しているのを第５航空群P-3Cが発見した。9月11日、鹿児島県坊ノ岬の西315kmを航行しているのを海上保安庁が発見した。10月13日、長崎県福江島の南西200kmを航行しているのを第１航空群P-3Cが発見した。2000年8月22日、福江島の南西155kmを航行しているのを第１航空群P-3Cが発見した。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’00、11,’00

＜中国海監１８級＞：中国国家海洋局海洋調査船チョンクオハイチエン18級。正式なクラス名は不明。全長71.4m、総トン数912トン。主機はディーゼル。中国海監18、中国海監49の２隻が確認されている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜中国海監４９＞：中国国家海洋局中国海監18級海洋調査船２番艦の艦番号、チョンクオハイチエン49。制式名は不明。1999年4月5日、沖縄県久米島の北西180kmを航行しているのを海上保安庁が発見した。4月14日、沖縄県久米島の北西185kmを航行しているのを海上保安庁が発見した。4月15日、沖縄の北西270kmを航行しているのを第５航空群P-3Cが発見した。5月10日、沖縄県久米島の北西232kmを航行しているのを海上保安庁が発見した。5月22日、鹿児島県奄美大島西北西82kmを航行しているのを海上保安庁が発見した。6月16日、鹿児島県奄美大島西北西330kmを航行しているのを第５航空群P-3Cが発見した。6月21日、鹿児島県奄美大島西北西269kmを航行しているのを海上保安庁が発見した。7月2日、鹿児島県奄美大島西北西309kmを航行しているのを海上保安庁が発見した。8月12日、沖縄北西350kmを航行しているのを第１航空群P-3Cが発見した。8月13日、鹿児島県奄美大島西北西344kmを航行しているのを海上保安庁が発見した。8月26日、鹿児島県奄美大島西北西322kmを航行しているのを海上保安庁が発見した。10月13日、長崎県福江島南西390kmを航行しているのを第１航空群P-3Cが発見した。10月14日、鹿児島県奄美大島西北西333kmを航行しているのを海上保安庁が発見した。10月15日、長崎県福江島南西350kmを航行しているのを第５航空群P-3Cが発見した。10月21日、鹿児島県奄美大島西北西337kmを航行しているのを海上保安庁が発見した。2000年8月3日、奄美大島北西290kmを航行しているのを第５航空群P-3Cが発見した。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船3,’00、11,’00

＜中国海監５０＞：中国国家海洋局東海総隊調査船Haijian 50。全長98m、幅15m、排水量3980トン。船体後部にヘリ格納庫とヘリ甲板、ヘリ甲板後方にＡフレームクレーンを持つ。2011年7月23日就役。参考：月刊世界の艦船1,’12

＜中国海警局＞：China Coast Guard。中国の海上法執行機関５つを統一して2013年7月22日に発足し、国家海洋局の玄関に看板が並列して設置された。国家海洋局が海上法執行を実施する際の対外名称であり、国家海洋局北海分局、東海分局、南海分局に中国海警北海分局、東海分局、南海分局がそれぞれ設けられている。各分局は海警総隊やその支隊を隷下に置き、中国海警局が直接指揮を執る。要員は16296名。分局所属艦の艦番号は４桁で、１桁目は分局（北海が１、東海が２、南海が３）、２桁目がタイプ名／トン数（1000トン型が１、2000トン型が２、…）、3-4桁目が旧船名の下２桁を示す。海警総隊所属艦の艦番号は５桁で、1-2桁目が所属海警総隊（上海市なら31）、3-5桁目が分局所属艦の2-4桁目と同様の意味を持つ。参考：月刊世界の艦船11,’13

＜中国航空工業公司＞：AVICを参照。

＜中国航空発動機集団有限公司＞：AECC（Aero Engine Corporation of China）と略す。中国の国営航空機エンジン企業で、AVIC傘下の関連企業・研究機関46個を統合して2016年8月28日に創設された。参考：月刊JWings2,’17

＜中国航天科技集団公司＞：中国の国営弾道ミサイル開発生産企業CASC（China Aerospace Science and technology Corporation）。1999年に設立された。中国ロケット技術研究院（第一研究院。弾道ミサイル担当）、航天固体推進研究院（第四研究院。ミサイル用固体ロケット担当）、中国空間技術研究院（第五研究院。衛星担当）、航天液体推進技術研究院（063生産基地。液体ロケット、弾道ミサイル担当）、上海航天技術研究院（第八研究院。弾道ミサイル、衛星、ミサイル担当）、中国航天電子技術研究院（ミサイル担当）、中国航天時代機器公司（管制誘導装置、電子光学機器、精密機器担当）、四川航天工業公司（多連装ロケット担当）などを傘下に置いており、従業員は合わせて103000名／170000名（2023年）にも達する。参考：月刊JWings6,'23、月刊軍事研究4,’16、3,’12、9,’08

＜中国航天科工集団公司＞：中国の国営弾道ミサイル・対艦ミサイル開発企業で、中国長峰機電技術設計院（第二研究院。ミサイル、センサー、エレクトロニクス担当）、中国海鷹電技術研究院（第三研究院。ミサイル、レーダー、電子装置担当）、中国河西化工機械公司（固体ロケット担当）、中国航天建築設計研究院（研究施設・工場設計担当）、中国江南航天集団公司（詳細不明）、中国三江航天工業集団公司（TEL、暗号化装置担当）などを傘下に置いており、従業員は合わせて10万人。後に中国航天機電集団公司に改称された。参考：月刊軍事研究4,’16、9,’08、3,’12

＜中国航天機電集団公司＞：中国のミサイル開発生産企業で、中国航天科工集団公司が改称されたものである。参考：月刊軍事研究3,’12

＜中国国際航空航天博覧会＞：エアショー・チャイナを参照。

＜中国国家安全部＞：中国の情報機関Ministry of state security of the peoples republic of China。国家の主権と国益を守るため、憲法と国家安全法第四条に基づき、公安機関に準ずる捜査、拘留、逮捕職権を行使するのが主任務で、公然・非公然の情報活動や諜報、防諜などを行う。1983年7月、中国共産党中央調査部を中核に、国務院公安部政治保衛局（防諜部門）、党統一戦線工作部、総参謀部第２部、国防科学技術工業委員会の一部機能を加えて創設された。情報員は国内に50000名、国外に一般人を装って40000名を擁するといわれ、規模からして世界一の情報機関である。国内業務担当の第１局、国外業務担当の第２局、香港・マカオ・台湾担当の第３局、情報収集技術開発担当の第４局、地方情報局業務担当の第５局、対諜報担当の第６局、資料作成配布担当の第７局、研究・現代国際研究院管理担当の第８局、人的保全（二重スパイ、欺瞞工作）担当の第９局、科学技術情報収集担当の第10局、詳細不明の第11-16局、経済情報担当の第17局、教育局、監察審査局、本庁で構成され、主要都市に国家安全局を置き、国際関係学院（国際情報教育）、蘇州江南社会大学（諜報員養成）、中国現代国際関係研究院（戦略情報研究）といった教育研究機関を抱えている。参考：月刊軍事研究8,’12

＜中国四国防衛局＞：防衛省地方防衛局の１つで、中国５県と四国４県を管轄する。防衛施設庁廃止に伴い、広島防衛施設局、防衛省装備本部大阪支部広島事務局、防衛省装備本部大阪支部玉野事務所を統合して2007年9月1日に開設された。2015年1月30日夜、山口県、岩国市、アメリカ海兵隊岩国基地、地元防犯関係者と共に、岩国基地近くの防犯パトロールを実施。6月29日、第59回岩国飛行場藻場・干潟回復調査研究委員会を実施。9月27日、山口県周防大島町陸上競技場でSUO-OSHIMA日米子供サッカーを開催。岩国基地周辺住民と基地関係者の相互理解を深めた。2016年2月20日、シンフォニア岩国コンサートホールで第６回となるIWAKUNI日米交流合同コンサートを実施。岩国市、大竹市、和木町、周防大島町、アメリカ海兵隊岩国基地の小中校生ら220人がコーラスや演奏を披露した。3月15日、松山市で第26回防衛セミナーを実施。自然災害とワタシ−南海トラフ巨大地震の備えと想定外をテーマに講演を行った。8月30日、KC-46Aの美保基地配備について島根県や地元などへの事前説明を行った。2017年9月20日、防衛監察本部がコンプライアンス講習会を実施。部外講師による講演を聴講した。10月21日、周防大島町総合体育館で第４回SUO-OSHIMA日米子供サッカーを実施。周防大島町内サッカースポーツ少年団とアメリカ海兵隊岩国航空基地ユースサッカーの児童ら60人が参加した。2018年7月5日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。延べ職員314名がはくおうでの入浴・宿泊支援と呉市内避難所から陸自入浴拠点までの被災者車両送迎を行った。8月24日、基地周辺対策経費21億円を拠出した岩国市民文化会館改修事業が完工し、リニューアル竣工式に局長が出席した。12月2日、岩国市主催・アメリカ海兵隊岩国航空基地など後援・中国四国防衛局特定防衛施設周辺整備調整交付金活用の日米親善リレーマラソンに２チーム26名で参加。12月6日、西日本豪雨の災害派遣で広島県知事から感謝状が授与された。12月25日、広島県呉市くれ絆ホールで旧軍港の歴史と文化遺産〜鎮守府と工廠のまち・呉をテーマに、第30回防衛問題セミナーを実施。2019年8月9日、岩国航空基地司令官ファースト海兵隊大佐に局長からの感謝状と記念品を贈呈した。9月26日、愛媛県松山市の男女共同参画センター多目的ホールで「新たな防衛計画の大綱・中期防衛力整備計画」をテーマとした第31回防衛セミナーを開催。2020年末、高知県香南市にある陸自赤岡宿舎の津波対策工事を完工した。2021年10月9日、第32回防衛セミナーを新型コロナウイルス対策でオンラインにより開催。参考：中国四国防衛局ホームページ、朝雲、月刊航空ファン5,’17

　＜中国四国防衛局（２０１５年）＞：総務部（総務課、会計課、契約課、報道官、労務対策官）、企画部（地方調整課、基地対策室、地方協力確保室、周辺環境整備課、防音対策課、業務課、施設補償課、施設管理課、施設取得課）、調達部（調達計画課、建築課、土木課、設備課、装備課）、美保防衛事務所、津山防衛事務所、玉野防衛事務所、岩国防衛事務所、高松防衛事務所からなる。参考：中国四国防衛局ホームページ

＜中国人民解放軍＞：People’s Liberation Army（PLA）。1927年8月1日、中国共産党が江西省南昌で武装闘争を開始した日が建軍節で、国の軍隊というよりも共産党の軍隊であり、軍に入る時の宣誓でも国家と中国共産党への忠誠を誓い、閲兵式では党旗が先頭を行進し国旗が続く。2012年初めに軍は国家のもので人民に忠誠を誓うものであるという趣旨の発言をしたとされる中国人民解放軍副総参謀長は、中央軍事委員会主席だった胡錦濤氏により停職処分を受けたといわれる（2012年3月上旬にネット上で処分に関する情報が広まったが、中国国内では検閲対象となって削除され、関係キーワードによる検索すらできなくなった）。また、名前の通り陸軍がメインで、総兵力の約75%を陸軍が占め、立場的にも陸軍がトップであり、その下に空海軍、第２砲兵が位置していた。設立当初は人民戦争理論に基づき、侵入してきた敵を内陸深くに誘い込んで陣地戦及びゲリラ戦で対抗する戦略を立てたが、経済発展に伴ってその戦略を取りにくくなったため、国境外まで積極的に進出して防御を行う積極防御に方針を転換、軍の機械化を進めた。21世紀に入り、千島列島−日本列島−南西諸島−台湾−南シナ海外縁を第１列島線、小笠原諸島−マリアナ諸島−ニューギニア西端を第２列島線と定義し、将来的に第２列島線まで進出してアジア太平洋域の支配権を掌握する目標を立てており、海洋国家へ転換中。チベットを武力併合し、インド、ベトナム、ソ連などと武力衝突、南シナ海で軍事占領と軍事拠点化を進めているが、中国的には一度も戦争をしたことが無いらしい。国共合作以降は国民革命軍第八路軍という名称だったが、1947年9月に人民解放軍と改称した。1949年10月1日に中華人民共和国が建国されると、ソ連式の大軍区（６個）体制をとり、ソ連や東ドイツなどの援助を受けて兵器開発・生産を進めた。1950年2月14日、中ソ友好同盟相互援助条約（期限30年。相互防衛義務あり）に調印。1954年、新たに制定された憲法に基づき、国家主席の統帥下に置かれることとなり、国家主席の下に国防委員会、国務院には国防部が設置されたが、最高決定機関は国防委員会や国務院ではなく、中国共産党中央軍事委員会である。1955年、階級制度や義務兵役法を定め、大軍区を12個に増やした。3月、防空軍を設立。1957年5月、防空軍が空軍に吸収された。1950年代後半から中ソ対立が鮮明になると友好同盟相互援助条約はほぼ用を為さなくなり、東側諸国の技術要員が全て引き揚げてしまい、1958年の大躍進路線における自力更生・自主独立政策強行、1966年からの文化大革命も加わって兵器レベルは第２次大戦時に毛の生えた水準でストップしてしまった。1960年代から内陸部に軍事工場を建設した（三線建設）。1961年、北朝鮮と相互防衛条約及び無償軍事援助協定を締結。1962年10月、中印国境紛争。1964年10月、初の核実験に成功。1966年5月、水爆実験に成功。1969年3月、珍宝島でソ連と軍事衝突が発生。その後は中ソ国境に常備軍の45%にあたる15-16個軍を配備した。ベトナム国境には６個軍、東部防衛戦（台湾・沖縄方面）には11個軍が配置されていた。1970年代、主要作戦方針として三打三防を策定。1979年、中越戦争で敗退し、４つの現代化をモットーに軍事力増強を進めた。また、�ｹ小平が近海積極防御戦略を策定。三線建設で内陸部に設定していた防衛ラインを洋上沖合に引き直したもので、列島線戦略の切っ掛けとなった。1980年代、改革開放路線に方針転換し、北方工業公司（NORINCO）、中国船舶工業総公司など軍需企業が設立された。1982年11月、憲法改正により国家主席が復活し、中国共産党中央軍事委員会が国家中央軍事委員会という名称も持つようになったが、単に国外向けの名義に過ぎず、両者のメンバーは同一で、国家主席も動員令と戒厳令は発令できるものの武装力を統率する権限は無く、党の軍隊という立場のままだった。兵力は1980年代半ばには400万名を超えていたが、1985-88年に100万名を削減した。1984年、1959年以来となる建国記念軍事パレードを実施。1985年、大軍区を11個から７個（北京、蘭州、成都、広州、済南、瀋陽、南京）に減らした。1990年代初め、湾岸戦争でのアメリカ軍エア・ランド・バトルに刺激されて空地一体戦能力の整備に着手。1997-2005年、兵力を300万名から230万名に削減した。主に減らされたのはロシア方面を担当していた北方集団軍である。それでも兵力では世界一を保っている。1998年、中央軍事委員会に総装備部を創設し、４総部（残りは総参謀部、総政治部、総后勤部）体制とした。2月3-8日、中国国防相が日本を初めて公式訪問した。11月、軍が営利事業を実施するのを禁止した（それまでは企業やホテル、農場などを運営していた）。1999年、三打三防を改訂。10月1日、建国50周年記念軍事パレードを実施。2003年、連携2003演習に参加。2005年、平和の使命2005演習に参加。2006年現在、現役兵力は230万名で、予備役は50万名以上、民兵は1000万人以上を整備しているとされる。2006年10月までに台湾付近にCSS-6/CSS-7短距離ミサイルを900基配備した。2007年現在の核戦力はCSS-3が20基、CSS-4が20基、CSS-2が14-18基、CSS-5が50基、JL-1。2007年8月9-17日、和平使命2007演習に参加。2009年7月22-27日、和平使命2009演習に参加。8-9月、跨越2009演習を実施。４個大軍区の自動車化歩兵師が他の軍区に長距離機動した。夏以降、軍の再編を開始。空海軍第２砲兵各司令部と７大軍区を統合再編し、合同参謀本部会議と東西南北部の４大戦略区に改編する予定である。また、人民武装警察を軍から切り離して国務院公安部に完全に移行する計画もあるが、60万人の武装勢力を簡単に移せるかは不明。10月1日、建国60周年記念軍事パレードを実施。同月、集団軍の陸空統合演習である前鋒2009演習を実施。2010年1月11日、ミッドコースでの弾道ミサイル迎撃実験を実施。２カ所からミサイルが発射され、大気圏外で衝突したことがアメリカ国防総省によって確認されており、中距離弾道ミサイル以上の弾道ミサイルに対するテストを実施したものとみられる。3月、海鳥保護法を制定し、尖閣諸島を含む中国が領土と主張する7000強の島嶼の海洋権益を国家の管理下に置いた。7月1日、国防動員法を制定。有事の際には全人代常務委員会が動員令を発し、国務院と中央軍事委員会が動員業務を行い、18-60歳の男性と18-55歳の女性は国防勤務の義務を負い、物資や生産設備、金融、交通、医療、マスコミなどは政府や軍の管理下に置かれ、違反者には刑事罰が科されることになった。また、各地方政府は同法の宣伝教育や愛国主義教育を積極的に展開する義務を負うことになった。9月9-25日、和平使命2010に参加。2012年6月、和平使命2012に参加。11月、習近平国家主席が中国共産党18期中央委員会第１回全体会議で中央軍事委員会主席に就任し、第１回常務会議で軍事競争主導権奪取を目標に掲げた。習主席は強国は必ず強軍でなければならず、強軍は必ず改革でなければならないとし、国防改革・軍隊改革に着手。2013年、PKO治安維持部隊に初めて要員を派遣（西アフリカのマリ、1645名）した。4月1日、瀋陽軍区所属部隊が中朝国境付近で実弾演習を実施。4月11日、吉林省琿春市で市民も参加して防空避難訓練を実施。4月下旬、軍総政治部が習近平国家主席の許可に基づいて「下連当兵」（連隊幹部が中隊以下の兵士と寝食を共にする）を下命できる規則が制定された。軍幹部の綱紀粛正を図ったものらしいが、年に十数日くらい隊内生活体験をしたところで幹部の意識は変わらないという意見もある。10月1日、習近平国家主席肝入りの中国人民解放軍警備条例が施行され、軍規粛正をアピールした。11月15-22日、渤海湾で5000名規模の実弾演習を実施。11月23日、東シナ海に設定した防空識別圏の監視を主任務とする東シナ海連合作戦指揮センターを創設した。複数軍区に跨る海空部隊を統合指揮するらしい。また、総参謀部第１部（作戦部）に中央軍事委員会合同作戦指揮センターを設置したとも伝えられており、東シナ海だけでなく南シナ海方面（広州軍区）や黄海方面（済南軍区）などにも連合作戦指揮センターを創設したとみられ、陸海空軍第二砲兵が各軍区に配置している様々な戦力・兵器を統合的に一元運用する体制を確立しているようである。2014年3月、中央軍事委員会国防軍隊改革深化指導小組が創設され、習近平国家主席が組長となった。5月16日、中国共産党中央軍事委員会が広州軍区の空軍、第二砲兵、南海艦隊に対し、日本・ベトナム・フィリピンとの戦争が不可避であるとして5月18日付で２級戦備（戦争準備レベルの上から２番目）を発令した。5月17日、中国共産党中央軍事委員会が済南軍区第54集団軍、南京軍区第31集団軍に待機を命じた。7月15日から火力2014演習を実施。7月29日から8月2日、東シナ海で大規模実弾演習を実施。9月24-29日、和平使命2014に参加。2014年末から2015年初め、高級将校100名の人事異動を実施。2015年1月15日、総後勤部副部長、第二砲兵副政委、蘭州軍区副政委を重大腐敗案件で立件したと発表、慣例を破って軍級職以上の16名の重大汚職案件を公開した。3月2日、浙江省軍区副政委ら14名を規律違反や違法行為により立件したと発表。4月、南スーダンPKOに700名を派遣。5月26日、国防白書を発行し、強国は強軍でなければならないと強調、陸軍重視から近海防衛・遠洋防護に転換すると明記した。9月3日、北京で中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年記念軍事パレードを実施。外国首脳は30カ国が参加、北朝鮮は参加せず韓国は大統領が出席した。外国軍は17カ国1000名が参加したが、連合国・戦勝国といえるのはロシアくらいで、他のアフガン、エジプト、カザフスタン、カンボジア、キューバ、キルギス、セルビア、タジキスタン、パキスタン、バヌアツ、フィジー、ベネズエラ、ベラルーシ、メキシコ、モンゴル、ラオスは近年の経済関係によるものである。習近平国家主席は兵力を30万名削減して200万名にするとした。実態は反国家主席派将校の粛正らしい。9月18日、大連市と大連市旅順口区沖で大規模演習を開始。11月24-26日、中国共産党中央軍事委員会改革工作員会が北京市で開催され、習近平国家出席が軍の大改革を指示。内容は2020年までに４総部制を職能別多部門制に変更し、陸軍に指導機関を創設、７大軍区を４大戦区（北方戦区、東方戦区、南方戦区、西方戦区）に再編し、戦区連合指揮部を創設するというものらしい。軍政は中央軍事委員会が軍種ごとに行い、軍令は中央軍事委員会が戦区連合指揮部を介して実施する。戦区への改編は北京、南京、広州、成都軍区らしく、廃止対象の瀋陽軍区と蘭州軍区は2014-15年に粛正した元中央軍事委員会副主席の出身軍区で、粛正の一環ともいわれる。12月31日、大規模改編を実施。陸軍に指導機構（陸軍領導機構）を置き、第二砲兵を火箭軍に改称、戦略支援部隊を創設し、陸・海・空・火箭軍・戦略支援部隊の５軍種編制となった。2016年2月1日、大規模改編を実施。総参謀部・総政治部・総装備部・総兵站部（総后勤部）だった中央軍事委員会職能部門を弁公庁、連合参謀部、政治工作部、后勤保障部、装備発展部、訓練管理部、国防動員部、紀律検査委員会、政法委員会、科学技術委員会、戦略計画弁公室、改革・編制弁公室、国際軍事協力弁公室、審計署、機関事務管理総局の15部門に分割し、総部−二級部−局−処の４級制から部−局−処の３級制に減らした。ただし決裁の段階が減っただけで、中央軍事委員会主席の独裁体制は変わらない。７大軍区は５戦区（東部戦区、南部戦区、西部戦区、北部戦区、中部戦区）に統合改編した。各戦区はフォース・ユーザー（軍令または用兵と称する）で、統合作戦指揮機構を置き、隷下部隊を指揮する。フォース・プロバイダー（軍政または養兵と称する）は軍種で、陸軍、海軍、空軍、火箭軍、戦略支援部隊の５軍種がある。中国国務院国防部は特に改編されず、中身も兵役と報道発表などを国防部名義で行うだけの存在のままである。9月15-21日、和平使命2016に参加。2017年春から第２段階の大規模改編を開始。公表されたのは集団軍を13個に、院校（教育機関）を43個に改編したということだけだが、他にも省軍区の辺海防部隊を戦区陸軍に移管、陸軍に空中突撃旅を新編し、海軍陸戦隊に指揮部を新設して陸軍から１個旅を転属させ、空軍空挺部隊３個師を９個旅に改編するなどしている。兵力は30万名減って200万名（陸軍91万名、海軍30万名、空軍40万名、火箭軍14万名、戦略支援部隊10万名、学生・医療人員など15万名、非現役文職人員20万名）になった。8月1日、人民解放軍健軍90周年で習近平国家主席が政治建軍、改革強軍、科技興軍、依法治軍の４方針を発表。戦闘力という唯一の根本的基準を堅持し、戦備を進め、国家の領土、主権、海洋権益を断固として守るとスピーチした。ジブチに初の海外軍事基地である中国人民解放軍駐ジブチ保障基地を設置。面積36ヘクタールで、埠頭と直結しており、駐留兵力2000名、警備用として８×８輪装甲戦闘車も配備した。2018年6月8日、自衛隊との海空連絡メカニズムの運用を開始。2020年4月、インド国境に兵力5000名を増派。5月5日、インド北部ラダックのパンゴン湖付近でインド軍との衝突が発生した。5月9日、インド北東部シッキム州との国境付近でインド軍との衝突が発生した。6月15日夜から16日未明、インド北部ラダック地方ガルワン渓谷でインド軍と衝突した。中国側はインド軍兵士が実行支配線を越えて攻撃してきたと主張。インド側は中国が現状変更を試みた結果と発表し、インド軍20名が死亡・76名以上が負傷、中国軍にも35-40名の死者が出たとしたが、中国政府は損害についての確認を拒否している。8月26日、中距離弾道ミサイル４発を本土から発射し、西沙諸島と海南島の間の海域に着弾させた。青海省からDF-26B対艦弾道ミサイル１発、浙江省からDF-21D対艦弾道ミサイル１発を発射し、西沙諸島と海南島の間を無人航行させた商船に同時着弾させて撃沈したらしい。2022年8月2-3日のアメリカ下院議長訪台の対抗措置として、8月4-7日に台湾周辺を封鎖する形で実弾演習を実施。8月4日1500-1600過ぎ、弾道ミサイル９発を発射し、うち５発が与那国島南の日本の排他的経済水域内に落ちた。8月5日、中国軍機68機と中国軍艦艇13隻が台湾海峡の中間線を越えて台湾側に入った。参考：月刊軍事研究9,’14、5,’16、5,’07、4,’05、9,’07、4,’97、3,’99、6,’09、12,’09、5,’10、7,’10、8,’10、9,’10、11,’10、1,’11、7,’13、4,’14、12,’14、4,’15、6,’15、9,'15、12,’15、2,’16、1,’17、9,’17、10,’17、月刊世界の艦船4,’98、8,'15、4,’16、5,’16、3,’18、2,’19、7,'21、10,'22、月刊丸11,’72、月刊JWings8,'15、2,’16、10,'22、軍事力バランス78年版、月刊航空ファン4,’16、5,’16、7,’16、MAMOR vol.116、歴史群像10,’18、朝雲

　＜中国人民解放軍（１９７７年）＞：総正規兵力395万名。11個の大軍区を持ち、各大軍区は2-3個の軍分区に細分される。瀋陽軍区と北京軍区に主力部隊55個師団と地方部隊25個師団、蘭州軍区と新疆軍区に主力部隊20個師団と地方部隊８個師団、済南・南京・福州・広州軍区に主力部隊28個師団と地方部隊18個師団、武漢軍区に主力部隊15個師団と地方部隊11個師団、成都軍区と昆明軍区に主力部隊18個師団と地方部隊８個師団が配備されている。参考：軍事力バランス78年版

　＜中国人民解放軍（１９８９年）＞：総兵力303万名（うち徴兵135万名）、人民武装警察183万名、予備役120万名。大軍区７個（瀋陽軍区、北京軍区、蘭州軍区、成都軍区、杭州軍区、済南軍区、南京軍区）、省軍区28個、警備区３個からなる。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜中国人民解放軍（１９９５年）＞：人民解放軍300万名、人民武装警察隊95万名、予備役100万名からなる。参考：月刊軍事研究4,’97

　＜中国人民解放軍（２０１０年）＞：組織の序列は国務院−国防省−中央軍事委員会で、大軍区（北京軍区、瀋陽軍区、蘭州軍区、済南軍区、南京軍区、広州軍区、成都軍区）、人民解放軍海軍、人民解放軍空軍、第２砲兵、軍事化学院、国防大学、国立軍事科学技術大学からなる。中央軍事委員会は公安省隷下の人民武装警察も統制する。参考：月刊軍事研究11,’10

　＜中国人民解放軍（２０１５年）＞：トップは習近平国家主席兼党中央軍事委員会主席兼国家中央軍事委員会主席。序列は中国共産党中央委員会−党／国家中央軍事委員会−４総部（総装備部、総後勤部、総政治部、総参謀部）／国務院国防省−陸軍７大軍区／海軍／空軍／第２炮兵。総参謀部作戦部に党中央軍事委員会直轄の中央軍事委員会合同作戦指揮センターがあり、南京軍区東シナ海合同作戦指揮センターなど各軍区の統合指揮中枢を隷下に置いて複数軍区や複数軍種の統合運用を行う。大軍区は瀋陽軍区、北京軍区、蘭州軍区、済南軍区、南京軍区、杭州軍区、成都軍区。現役総兵力2333000名（陸軍1600000名、海軍235000名、空軍398000名、第２炮兵100000名）、予備役510000名、準軍事組織660000名（人民武装警察660000人、沿岸警備隊、海洋安全局）。中星（Zhongxing）軍民両用通信衛星５基、北斗2(M)航法衛星６基、北斗2(G)航法衛星５基、北斗2(IGSO)航法衛星７基、海洋（Haiyang）2A偵察衛星１基、遥感（Yaogan Weixing）地球観測衛星36基、ZY-2（Zhangguo Ziyuan）資源衛星２基、実践（Shijian）６ELINT/SIGINT衛星４ペア計８基、実践（Shijian）11ELINT/SIGINT衛星７基を保有する。コートジボアールにUNOCIオブザーバー６名、コンゴ民主共和国にMONUSCO要員221名、オブザーバー５名、工兵中隊１個、野戦病院１個、アデン湾にミサイルフリゲート２隻、支援船１隻、レバノンにUNIFIL要員418名、工兵中隊１個、野戦病院１個、リベリアにUNMIL要員514名、オブザーバー２名、工兵中隊１個、輸送中隊１個、野戦病院１個、マリにMINUSMA要員402名、保安中隊１個、工兵中隊１個、野戦病院１個、中東にUNTSOオブザーバー３名、南スーダンにUNMISS要員1052名、オブザーバー３名、歩兵大隊１個、工兵中隊１個、野戦病院１個、スーダンにUNAMID要員231名、工兵中隊１個、西サハラにMINURSOオブザーバー10名を派遣している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016、月刊軍事研究4,’15

＜中国人民解放軍海軍＞：People’s Liberation Army Navy（PLAN）。外洋への出口が島嶼で取り囲まれているため、進出に必要な海峡として特にマラッカ海峡と宮古海峡を重視している。また、各海峡は敵の侵入を防ぐ防衛ラインとしても機能するため、有事には潜水艦を展開して確保するとみられる。国共内戦中は総参謀部に組み込まれていて独立軍種ではなく、1949年4月23日に華東軍区海軍として創設され、水上艦部隊、沿岸防備部隊、潜水艦部隊、海軍航空隊、海軍陸戦隊の兵種を定めた。当時の戦力は183隻43268トン（プラス商船改造船舶48隻25470トン）と沿岸警備隊程度で、内戦時に国民党軍から鹵獲した艦艇を装備しており、台湾侵攻を行いたいところだが台湾海峡を跋扈するアメリカ海軍への対抗は不可能で、まずは航空機、魚雷艇、潜水艦を優先整備することにした。1950年2月、中南軍区海軍指導機構を新編。中ソ友好同盟相互援助条約を締結。4月、青島基地を創設。6月、朝鮮戦争勃発で北朝鮮支援を開始したため、海軍創設予算として用意していた１億5000万ドルを2000万ドルに減らさざるを得なくなり、ソ連からの艦艇導入を図った。また、台湾を占領して海南島・台湾・朝鮮半島を結ぶ「海の長城」により仮想敵の侵攻を防ぐ戦略も頓挫し、内陸防御の三線建設戦略を取ることになった。8月、主任務を地上軍との協力とし、多数の軽快小型艦艇を装備することにした。1953年から中ソ友好同盟相互援助条約に基づいてソ連艦艇を導入。鞍山級駆逐艦４隻、クロンシュタット級駆潜艇、T43型掃海艇、M-V型沿岸防衛用潜水艦などを購入した。1953年、陸戦隊を創設。1955年、華東区海軍を東海艦隊に、中南軍区海軍指導機構を南海艦隊に改称。リガ級フリゲートの生産を開始。1956年からＷ級潜水艦を建造。撫順級掃海艇が就役。1957年、陸戦隊を解隊。1959年、ソ連と新しい武器供与協定を結び、ロメオ級潜水艦、ゴルフ級潜水艦、オサ型ミサイル艇、コマール型ミサイル艇などを導入した。1960年8月、北海艦隊を創設。1960年代に入って中ソ対立でソ連の軍事援助が得られなくなるとソ連艦艇ベースの戦闘艦を自前で製造するようになり、文化大革命の混乱が収まった1970年代に入って漸く本格的な戦闘艦船が導入されるようになった。1960年代に成都級フリゲート４隻が就役。1963年から海南級対潜哨戒艇が就役。1966年、031型弾道ミサイル潜水艦が進水。滬川級ミサイル艇が就役開始。1967-68年、江南型フリゲートが就役。1968-72年、雲南級揚陸艇が就役。1970年代、079�T型揚陸艦31隻が竣工。1971-93年、051型旅大級駆逐艦17隻が就役。1972年、312型無人掃海艇70隻が就役開始。1974年、明型潜水艦と091型攻撃原潜５隻が就役を開始。1月20日、西沙群島を軍事占領。1975年、チャンフー型駆逐艦と江衛型フリゲートを開発。SA321Jaヘリの導入を開始。1975-77年、江東級フリゲート２隻とSA-321Jaヘリを導入。1976年から大江型潜水艦救難艦３隻が竣工。1979年、福清型補給艦４隻が就役開始。6月、陸戦隊を復活させた。1980年代から外洋作戦艦の建造を開始。1980年代、079�U型揚陸艦30隻が竣工。1980年から072型揚陸艦７隻が就役。1987年、夏型戦略原潜と鄭和級練習艦１隻が就役。1988年、918型敷設艦１隻が就役。渦掃級掃海艇16隻が就役開始。1988年3月、南沙群島赤爪礁と永暑礁を軍事占領。1991年、073�V型揚陸艦１隻が就役。1992-94年、江衛�T級フリゲート４隻が就役。1992-2002年、072�U型揚陸艦10隻が就役。1992年、大運級輸送艦２隻が就役。1993年から海情級哨戒艇が就役。1994年、Zhi-8ヘリを制式化。1994-96年、052型旅滬級駆逐艦２隻が就役。1995年、877EKM型キロ級潜水艦２隻がロシアから回航された。074型揚陸艦12隻が就役開始。2月、ミスチーフ環礁などに建造物を構築して領土としての既成事実化を開始。1996年、台湾初の総統選にプレッシャーをかけるためSRBMを台湾沖に連射したが、アメリカが派遣した２個空母打撃群の前に手も足も出ず、沈静化を余儀無くされた。これを受けて海軍の急速近代化を開始。南倉型補給艦１隻が就役。636型キロ級潜水艦が就役開始。1997年、世昌級航空練習艦１隻が就役。1998-2005年、江衛�U型フリゲート10隻が就役。1999-2001年、プロジェクト956E型ソブレメンヌイ級駆逐艦２隻が就役。1999-2006年、宋級潜水艦14隻が就役。1999年、051B型旅海級駆逐艦１隻が就役。21世紀に入り、活動範囲を東シナ海から日本近海に拡大、測量艦や海洋調査船を日本領海付近に進出させて潜水艦（アメリカ空母機動艦隊に唯一対抗しうる戦力）を中心とした作戦に備えている。2003-05年、072�V型揚陸艦10隻が就役。2003年、艦隊と基地を分離し、指揮体制が艦隊−基地−水警区−艦艇支隊となり、艦艇支隊の作戦指揮権を艦隊が保有するようになった。2004年から福池型補給艦が就役。2004年、052B型旅洋級駆逐艦２隻と073�VＡ型揚陸艦10隻が就役。Su-30MK2を導入。漢級潜水艦が日本領海を侵犯した。8月、空母開発プロジェクトの海軍048工程を開始。2004-05年、052C型旅洋�U級駆逐艦２隻が就役。2005年から022型ミサイル艇60隻が就役。2005-06年、ソブレメンヌイ級プロジェクト956EM型駆逐艦２隻と054型江凱�T級フリゲート２隻が就役。2005年、ロシアやインドとの合同演習を初めて行った。2006年、基地と水警区が旅順・青島・上海・舟山・福建・広州・湛江・楡林の各保障基地と、大連・威海・厦門・汕頭・北海・西沙の各水警区に改編され、艦隊−水警区という指揮体制になった。その後、９個基地・10個水警区体制となっている。093型商級SSNと039A級潜水艦が就役開始。2006-07年、051C型旅州級２隻が就役。2007年現在、戦闘艦艇72隻、攻撃型潜水艦58隻、中・大型揚陸艦50隻、ミサイル艇41隻などを配備していた。2007年から094型SSBNと071型揚陸艦が竣工。2007年、904A型補給艦が就役。渦池級掃海艇が確認された。潜水艦による哨戒活動は６回だった。2008年、大連海軍アカデミーで艦載固定翼機パイロットの養成訓練を始めた。潜水艦による哨戒活動は12回で、ロシア（７回）よりも多くなった。哨戒を行っているのは攻撃型原潜の漢型及び商型とみられ、戦略原潜の夏型や晋型は活動していない。054A型フリゲートが就役開始。12月、920型病院船１隻が就役。ソマリアへの海賊対処派遣部隊派遣を開始。2009-2012年頃に名称を中国海軍に変更したらしい。2009年4月23日、中国初の国際観艦式となる人民解放軍海軍創設60周年記念国際観艦式を青島で実施。観閲艦は石家荘が務めた。9月、ソマリアでロシア海軍と共同護衛を行った。11月、アデン湾でロシアと和平藍盾2009演習を実施。2010年から大撈型潜水艦救難艦が就役。2010年4月、駆逐艦２隻、フリゲート３隻、潜水艦２隻、補給艦１隻、救難艦１隻の艦隊が太平洋に進出。2012年、海上連合2012演習を実施。917型高速救助船３隻が就役。7月31日、駆逐艦青島とフリゲート煙台が初めて黒海に入り、ウクライナやルーマニアを訪問した。9月25日、初の空母となる遼寧が就役した。9月30日、東海艦隊が東シナ海で海空合同実弾射撃訓練を実施。10月2日、南海艦隊が西沙諸島周辺海域で臨検・拿捕訓練を実施。10月19日、東シナ海で東海協作2012演習を実施。11月、南海艦隊が島嶼上陸訓練を実施。2013-15年、駆逐艦の量産型を052C型系列に決めたらしく、同型3-6番艦が就役。2013年、056型コルベットが就役を開始。5月10日、初の空母艦上機部隊である艦載航空兵部隊が創設された。7月5-12日、海上連携2013演習を実施。10月17日、北海艦隊と東海艦隊から100隻以上の艦船、30機以上の航空機、沿岸ミサイル部隊などが参加し、黄海で海上演習を実施。10月18日から11月1日、機動−５号演習を実施。北海艦隊、東海艦隊、南海艦隊の各所属艦船が同時に第１列島線を越え、西太平洋で初の合同訓練を行った。2014年、水警区隷下の駆潜艇大隊や高速ミサイル艇大隊を、056型コルベット装備の護衛艦大隊に改編し始めた。052D型駆逐艦が就役を開始。5月20-26日、東シナ海でロシアとの合同軍事演習を実施。5月25日、海軍航空隊が河南省で高速道路からの離着陸訓練を実施。Su-27UBK、Z-9、Y-7などが参加した。10月、北海艦隊、東海艦隊、南海艦隊の各海軍航空隊が合同演習を実施。DACTや、AWACSの支援を受けての戦闘機対抗訓練などを行っている。2015-16年、072B型揚陸艦３隻が就役。2015年、軍区が戦区に改編されたのに伴い、西沙・南沙水警区以外の水警区を廃止し、北部・東部・南部戦区の各海軍基地に護衛艦支隊（隷下に護衛艦大隊２個を置く）を新編、056型コルベットを配備して排他的経済水域の防衛（近海防御）を担任させた。5月11-21日、地中海で海上連合2015（�T）に参加。7月、904B型補給艦が就役。8月20-28日、ロシア海軍との共同演習である海上連合2015（�U）に参加。9月上旬から11月上旬、ミサイル駆逐艦152済南、フリゲート548益陽、補給艦886千島湖がフィンランド、ポーランド、ポルトガル、アメリカなどを訪問した。11月7日、ミサイル駆逐艦152済南、フリゲート548益陽、補給艦886千島湖がメイポート沖の大西洋でアメリカ海軍CG-61モントレイ、DDG-55スタウト、DDG-87メイスンと親善訓練を実施。2016年1月1日、ミサイル駆逐艦152済南、フリゲート548益陽、補給艦886千島湖がクイーンズランド沖でオーストラリア海軍フリゲート04ダーウィンと共同演習を実施。7月5日0800-7月11日0800、西沙諸島近海で北海艦隊、東海艦隊、南海艦隊が参加して大規模演習を実施。9月11-19日、海上連合2016演習に参加。2017年6月、航空兵学院と航空工程学院を統合して海軍航空大学を創設、中国共産党中央軍事委員会総後勤部の隷下だった第２軍医大学を海軍軍医大学とした。7月11日、868東海島と999井崗山が海軍陸戦隊を乗せて湛江の南海艦隊基地を出港し、ジブチに向かった。10月、南海艦隊のフリゲート艦長と作戦訓練指揮官がKJ-500に、KJ-500の空中管制官が水上艦に搭乗し、空海データリンク構築の検証を行った。2018年1月、北海艦隊が航空部隊と艦艇のデータリンク構築訓練を行い、東シナ海での目標捜索などを実施した。1月15日、東海艦隊が72時間連続対抗訓練を行い、056型コルベット株州が陸上偵察部隊からの目標データをH/ZKT艦載戦闘システムで他艦艇に中継し、目視外からの精密攻撃を実施したと、中国中央テレビが報道した。4月12日、海南島沖の南シナ海で観艦式を実施。移動式で、受閲艦48隻、観閲艦１隻、その他１隻、航空機76機が参加し、習近平国家主席が観閲官を務めた。4月17日2000から4月18日深夜まで、台湾の金門島40km沖で兵力10000名、艦船48隻、航空機76機が参加して丸一日強の実弾射撃演習を実施し、習近平国家主席も視察した。4月20日、空母遼寧機動艦隊（遼寧含む７隻）が与那国島近海の西太平洋で艦上機発着艦訓練を行い、21-22日には宮古水道を抜けて東シナ海に戻り対空戦・対潜戦訓練を実施した。8月31日、東シナ海で潜水艦救難演習を実施。2019年、002型空母17山東が就役。2020年、055型駆逐艦が就役開始。7月1-5日、南シナ海・東シナ海・黄海で同時に演習を実施。西沙諸島周辺の演習には中国海警局も参加している。2021年10月14-17日、日本海で日露共同演習海上連合2021を実施。その後中露参加艦が日本を一周した。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究4,’05、9,’07、3,’09、3,’10、6,’10、8,’10、1,’13、4,’14、11,’14、12,’14、1,’17、12,’17、11,’18、JShips Vol.24、現代の潜水艦、月刊丸5,’07、12,’90、月刊世界の艦船4,’09、3,’13、6,’09、3,’10、9,’10、9,’11、1,’13、9,’13、1,’14、7,’14、11,’15、1,’16、3,’16、3,’18、7,’18、11,’18、12,’18、2,’19、4,'20、8,'20、9,'20、歴史群像10,’18、月刊JWings12,’12、8,’14、1,'22、月刊航空ファン1,’15、9,’16、朝雲

　＜中国人民解放軍海軍（１９６０年）＞：ゴルディー級駆逐艦４隻、リガ級フリゲート４隻、クロンシュタット級駆潜艇24隻、P4魚雷艇70隻、P6魚雷艇60隻、Ｗ級潜水艦18隻、Ｓ級潜水艦４隻、M-V級潜水艦３隻、国民政府軍からの鹵獲艦15隻など300隻を保有していた。参考：月刊軍事研究8,’10

　＜中国人民解放軍海軍（１９７７年）＞：兵力30万名（うち海軍航空隊３万名、海軍陸戦隊38000名）。北海艦隊（200隻）、東海艦隊（500隻）、南海艦隊（200隻）からなる。ゴルフ級潜水艦１隻、ロメオ級潜水艦36隻、ウイスキー級潜水艦21隻、明級潜水艦２隻、旅大級駆逐艦６隻、ゴルディ級駆逐艦４隻、リガ級護衛駆逐艦４隻、護衛駆逐艦８隻、護衛哨戒艇16隻、クロンシュタット級駆潜艇35隻、オサ型ミサイル艇90隻、コマール型ミサイル艇70隻、魚雷艇175隻、水中翼艇100隻、砲艇400隻（上海級、汕頭級、フアンポア級）、T43級掃海艇16隻、掃海艇６隻、戦車揚陸艦15隻、中型上陸用艦16隻、歩兵上陸用艦15隻、上陸用舟艇450隻、沿岸／河川防備艇300隻を配備する。参考：軍事力バランス78年版

　＜中国人民解放軍海軍（１９８１年）＞：兵力は36万名。原潜１隻、潜水艦93隻、駆逐艦12隻、フリゲート16隻、護衛艦12隻、ミサイル艇187隻、哨戒艇45隻、高速砲艇374隻、水中翼魚雷艇120隻、魚雷艇135隻、水中翼砲艇２隻、沿岸哨戒艇８隻、河用哨戒艇117隻、航洋掃海艇23隻、戦車揚陸艦15隻、中型揚陸艦16隻、揚陸艇319隻、固定翼機770機、回転翼機50機を有する。参考：月刊世界の艦船8,’82増刊

　＜中国人民解放軍海軍（１９８９年）＞：兵力260000名（うち徴兵35000名、海軍航空隊25000名、海軍陸戦隊6000名）。北海艦隊、東海艦隊、南海艦隊からなる。夏級弾道ミサイル原潜１隻、漢級攻撃原潜４隻、改ロメオ級潜水艦１隻、改明級潜水艦３隻、明級潜水艦84隻（うち稼動は半数程度）、ウイスキー級潜水艦20隻（保管中）、弾道ミサイル試験用ゴルフ級潜水艦１隻、改旅大級駆逐艦１隻、旅大級駆逐艦16隻、鞍山級駆逐艦２隻、江滬�T型フリゲート13隻、江滬�U型フリゲート９隻、江滬�V型フリゲート２隻、江滬�W型フリゲート２隻、江東級フリゲート２隻、江南級フリゲート５隻、成都級フリゲート４隻、オサ級ミサイル艇125隻、コマール型ミサイル艇90隻、フーチュアン級魚雷艇100隻、P-6級魚雷艇60隻、海瑞級沿岸哨戒艇10隻、海南級沿岸哨戒艇90隻、クロンシュタット級沿岸哨戒艇10隻、上海級高速艇290隻、小型内海高速哨戒艇90隻、小型河川哨戒艇50隻、T-43級掃海艦35隻、新型掃海艇艦番号4422、撫順級掃海艇20隻、遠隔操作式無人内海掃海艇60隻、ユイカン級戦車揚陸艦３隻、LST-1級戦車揚陸艦13隻、ユイリアン級中型揚陸艦30隻、ユイリン級中型揚陸艦１隻、ユイダオ級中型揚陸艦１隻、LSM-1級中型揚陸艦10隻、汎用揚陸艇320隻、兵員揚陸艇40隻、戦車揚陸艇10隻、ホバークラフト数隻、福清級洋上給油艦３隻、給油支援艦25隻、洋上補給・潜水艦母艦１隻、潜水艦支援艦８隻、工作艦２隻、チオンシャ級兵員輸送艦６隻、輸送艦11隻、測量／調査／実験艦35隻、砕氷艦３隻、外洋曳船23隻、練習艦１隻、独立砲兵連隊／地対艦ミサイル連隊35個、85mm/100mm/130mm沿岸砲、シルクワーム地対艦ミサイルを保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜中国人民解放軍海軍（１９９５年）＞：兵力は30万名（沿岸防衛隊、陸戦隊、航空部隊含む）。水上艦50隻、高速艇240隻、両用戦艦艇60隻、支援艇2000隻、陸戦旅団１個、作戦機700機を保有する。参考：月刊軍事研究4,’97

　＜中国人民解放軍海軍（２００９年）＞：黄海担当の北海艦隊（青島）、東シナ海担当の東海艦隊（寧波）、南シナ海担当の南海艦隊（湛江）からなる。戦略原潜３隻（北海２隻、南海１隻）、攻撃原潜６隻（北海４隻、南海２隻）、従来型潜水艦53隻（北海20隻、東海19隻、南海14隻）、駆逐艦26隻（北海10隻、東海８隻、南海８隻）、フリゲート48隻（北海8隻、東海22隻、南海18隻）、揚陸艦58隻（北海９隻、東海19隻、南海30隻）、ミサイル艇80隻（北海15隻、東海32隻、南海33隻）を持つ。参考：月刊世界の艦船3,’10

　＜中国人民解放軍海軍（２０１２年）＞：兵力25.5万名。空母１隻、駆逐艦23隻、フリゲート52隻、揚陸艦55隻、戦略原潜３隻、攻撃原潜５隻、通常動力型潜水艦49隻など主要艦艇270隻、航空機500機を保有する。参考：月刊軍事研究9,’13

　＜中国人民解放軍海軍（２０１４年）＞：司令部、北海艦隊（青島に司令部を持つ。担当は北京と東北地域。戦略原潜配備）、東海艦隊（ニンポーに司令部を持つ。担当は日本海と台湾海峡）、南海艦隊（チャンジャンに司令部を持つ。担当は福建省からベトナム国境）、航空兵部、試験基地からなる。各艦隊は艦隊航空兵、保障基地、艦艇支隊、水警区、航空兵師、陸戦隊を隷下に置き、有事には海軍司令部と各軍区／戦区からの指揮を受ける。空母遼寧は海軍司令部直轄。水上艦830隻（遼寧級空母１隻、051/051B/051C/052/052B/052C/052D型駆逐艦24隻、053/054/054A/054B型フリゲート29隻、056型コルベット８隻、022型ミサイル艇85隻、071型など揚陸艦29隻）、潜水艦60隻（092型弾道ミサイル原潜１隻、094型弾道ミサイル原潜３隻、091型攻撃原潜３隻、093型攻撃原潜２隻、039型潜水艦13隻、636型／877型潜水艦12隻、041型潜水艦12隻、035型潜水艦13隻、清級潜水艦１隻）の計142万トンを配備する。参考：月刊軍事研究2,’15、11,’15

　＜中国人民解放軍海軍（２０１５年）＞：現役兵力235000名（うち徴兵35000名）。北海艦隊、東海艦隊、南海艦隊からなり、潜水艦、水上艦、海軍航空兵、沿岸防衛、海軍歩兵の各部隊で構成される。094型晋級戦略原潜（巨浪２型SLBM12基搭載）４隻、091型漢級攻撃原潜３隻、093型商級攻撃原潜２隻、877型キロ級潜水艦２隻、636型キロ級潜水艦２隻、636N型キロ級潜水艦８隻、035G型明級潜水艦８隻、035B型明級潜水艦４隻、039G型宋級潜水艦12隻、039A型元級潜水艦４隻、039B型元級改潜水艦11隻、032型清級潜水艦１隻、遼寧級空母１隻、ソブレメンヌイ�T級ミサイル駆逐艦２隻、ソブレメンヌイ�U級ミサイル駆逐艦２隻、052B型旅洋�T級ミサイル駆逐艦２隻、052C型旅洋�U級ミサイル駆逐艦６隻、052D型旅洋�V級ミサイル駆逐艦２隻、051B型旅海級ミサイル駆逐艦１隻、052型旅滬級ミサイル駆逐艦２隻、051C型ミサイル駆逐艦２隻、054型江凱�T級フリゲート２隻、054A型江凱�U級フリゲート20隻、053H3型江衛�U級フリゲート10隻、053H1Q型江滬�U級（�W級？）練習フリゲート１隻、051DT型旅大�V級フリゲート２隻、051G型旅大�V級フリゲート２隻、053H型江滬�T級フリゲート２隻、053H1型江滬�U級フリゲート６隻、053H2型江滬�V級フリゲート１隻、053H1G型江滬�X級フリゲート６隻、051型旅大�U級フリゲート２隻、056型江島�T級コルベット18隻、056A型江島�U級コルベット４隻、022型ミサイル艇65隻以上、037�U型ミサイル艇６隻、037�TＧ型ミサイル艇22隻、037�T型哨戒艇２隻、037型哨戒艇30隻、037�TＳ型哨戒艇18隻、062�T型哨戒艇34隻以上、Wochi級掃海艇４隻、Wochi改級掃海艇６隻、Wozang級掃海艇２隻、T-43級掃海艇14隻、Wosao級掃海艇16隻、529型Wonang級掃海艇６隻、Wolei級敷設艦１隻、071型ドック型揚陸艦３隻、074A型揚陸艦31隻、073型揚陸艦１隻、074型揚陸艦10隻、073A型揚陸艦10隻、Yuting級戦車揚陸艦６隻、Yuting�U級戦車揚陸艦10隻、Yunnan級汎用揚陸艇56隻、Yuyi級LCAC３隻、ズブル級LCAC２隻、UCAC12隻、兵站支援船171隻、YJ-62地対艦ミサイル連隊３個を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜中国人民解放軍海軍航空大学＞：中国海軍の教育研究機関。海軍航空兵・沿岸防空兵の初級・中級指揮幹部、飛行幹部、参謀幹部、空中戦闘勤務幹部、航空宇宙工程技術幹部の教育と、航空領域の科学技術研究を主任務とし、本部は山東省煙台市区、分校は青島、訓練基地は北京、青島、遼寧省（艦上機訓練）、山西省、河北省、河南省などにある。海軍航空兵学院と海軍工兵学院を統合して2017年に新編された。参考：月刊軍事研究9,’18

＜中国人民解放軍海軍航空兵＞：主任務は対艦攻撃、対潜哨戒、洋上偵察、軍港・沿岸都市防空である。空母配備に伴い、遠洋侵攻を主任務に加えた。1952年9月6日、海軍航空部という名称で陸軍第10軍をベースとして北京で創設された。海軍艦隊と同じレベルの部隊である。第１航空団はその前の1952年6月27日に創設されている。1953年2月21日、第２航空団と第３航空団が新編された。1954年5月、空軍第17航空団が移管されて第４航空団が新編された。1955年2月、公安軍第11航空団が移管されて第５航空団が新編された。9月25日、第６航空団が新編された。1955年10月、海軍航空兵に改称された。1958年3月8日、海軍防空兵を吸収した。1963年8月30日、第８航空団が新編された。1968年2月、第10航空団が新編された。8月、第12航空団が新編された。1976年、第２航空団が第５航空団に、第５航空団が第２航空団に、第10航空団が第７航空団に、第12航空団が第９航空団に改称された。1985年、第３航空団が解隊された。1988年、第７航空団を訓練航空団に改編した。2003年10月、航空団と独立飛行隊を北海・東海・南海艦隊の隷下に入れた。2004年、Su-30MK2戦闘機を配備。2010年、Ka-31早期警戒ヘリを導入。2013年5月、初の固定翼艦上機部隊である艦載航空兵戦闘機団が遼寧省の海軍艦載機綜合試験訓練基地で新編された。2016年から改編に入り、従来の航空師（師団）−航空団（連隊）−大隊−中隊の４層指揮体制を航空旅（旅団）−飛行大隊−飛行中隊の３層体制に変更した。各艦隊に２個ずつ編成されていた航空師は航空旅に改編され、１個航空旅は４個飛行大隊、１個飛行大隊は３個飛行中隊、１個飛行中隊は４機編成なので、１個航空旅あたり航空機48機が配備される。2019年、爆撃機や特種機（電子偵察機や哨戒機など）が独立団（連隊）として再編された。2021年、南部戦区に海軍航空兵特種機師が新編され、航空師が復活した。南部戦区に限った話なのか、海軍航空兵全体で師団制を復活させるのかは不明。5月、海南島の陵水基地に２番目の艦上戦闘機部隊（艦載航空兵旅、海軍航母第２編隊）が新編された。ちなみに最初の部隊（こちらも旅団規模。海軍航母第１編隊）は遼寧省興城市にある。参考：月刊航空ファン2,’16、6,’17、月刊世界の艦船4,’22

＜中国人民解放軍海軍航空兵（１９７７年）＞：兵力30000名。Il-28/Tu-2/Tu-16爆撃機130機、MiG-17/MiG-19/F6/F9戦闘機など500機、Be-6海上哨戒機、Mi-4ヘリ50機などを保有する。参考：軍事力バランス78年版

＜中国人民解放軍海軍航空兵（１９８９年）＞：兵力25000名。轟炸６型爆撃機50機、轟炸6D型爆撃機、H-5軽爆撃機130機、Q-5攻撃機100機、殲撃５型／６型／７型含む戦闘機600機、H-5偵察機、Be-6対潜哨戒機10機、PS-5対潜哨戒機４機、Z-5ヘリ50機、SA321対潜ヘリ12機、Z-9ヘリ６機、軽輸送機60機、JJ-5/-6練習機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜中国人民解放軍海軍航空兵（２０１５年）＞：現役兵力26000名。総司令部は北京房山区良郷飛行場に置かれている。８個（９個？）航空団に作戦機346機（600機弱？）を配備する。H-6G爆撃機30機、殲撃8F戦闘機24機、殲轟7/7A戦闘攻撃機120機、殲撃10A戦闘機16機、殲撃10S戦闘機８機、殲撃11B/BS戦闘機72機、殲撃15戦闘機14機、Su-30MK2戦闘機24機、SH-5対潜哨戒機３機、Y-8JB電子情報収集機４機、Y-8X電子情報収集機３機、Y-8J早期警戒機４機、Y-8W早期警戒機６機、Y-9JB早期警戒機４機、HZ-5偵察機７機、H-6DU空中給油機３機、Y-8輸送機４機、Y-5輸送機50機、Y-7輸送機４機、Y-7H輸送機６機、Yak-42輸送機２機、CJ-6練習機38機、HJ-5練習機５機、HY-7練習機21機、JJ-6練習機14機、JJ-7練習機４機、JL-8練習機12機、JL-9練習機12機強、Ka-28ヘリックスＡ対潜ヘリ19機、Z-9C対潜ヘリ25機、Ka-31早期警戒ヘリ９機、Z-8早期警戒ヘリ１機以上、Z-8JH捜索救難機４機、Z-8S捜索救難機２機、SA321輸送ヘリ15機、Z-8/Z-8A輸送ヘリ20機、Mi-8輸送ヘリ８機、BZK-005/-007無人機、PL—5/-8/-9/-11/-12空対空ミサイル、R-27/-73/-77空対空ミサイル、Kh-31A空対地ミサイル、KD-88空対地ミサイル、YJ-8K/-12/-61/-83K空対艦ミサイル、YJ-91対レーダーミサイル、LS-500Jレーザー誘導爆弾、KAB-500KR/-1500KRテレビ誘導爆弾を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016、月刊航空ファン2,’16

＜中国人民解放軍海軍飛行員訓練センター＞：中国海軍の空母艦上機パイロット養成施設で、興城飛行場の南にある。滑走路に２基のスキージャンプ台と２セットのアレスティングワイヤを備える。参考：月刊軍事研究4,’15

＜中国人民解放軍海軍陸戦隊＞：中国海軍の水陸両用戦部隊（いわゆる海兵隊）。国共内戦時に海南島で戦闘を行った部隊がベースで、1953年に海軍陸戦第１団として編成され、1954年には第１海軍陸戦師団となったが、中国海軍が沿岸型海軍として発達したのと、台湾がアメリカと防衛条約を結んだことにより台湾本島への侵攻がほぼ不可能となっため、重視されなくなり、1957年に縮小（解隊？）された。装備も63式水陸両用戦車、66式水陸両用兵員輸送車、77式水陸両用兵員輸送車などを少数配備するのみに止まり、水陸両用戦は主に陸軍部隊で行う体制が取られた。1970年代の国防近代化と1979年の中越紛争・南沙諸島領有権問題を受け、1979年に海軍陸戦隊に改称され、1980年には海南島に第１陸戦旅団（南海艦隊隷下）が編成された。1983年に東海艦隊隷下に第３陸戦旅団が編成され、台湾正面ということもあって２個旅団（＋予備役２個旅団）にまで拡大されている。1980年代後半から装備も更新され、86B式両用歩兵戦闘車や63A式水陸両用戦車が配備された。1998年、陸軍第164師団をベースに第164陸戦隊旅団が南海艦隊隷下に新編され、後に第２陸戦旅団に改称された。2005年、05式水陸両用突撃車と05式水陸両用歩兵戦闘車の配備を開始。2012年には２個旅団１万名規模だった。2014年2月、北部軍管区で初めて訓練を実施。3000名規模で、ZBD-05、ZTD-05、PLZ-07Bといった装甲戦闘車両を伴っており、中国軍の統合作戦などを想定したらしい。2016年1月22-23日、広東省の海軍陸戦隊1000名が正月から6000kmを機動し、新疆ウイグル自治区ゴビ砂漠にあるコルラ訓練基地で対抗演習と対テロ・人質解放演習を行った。2017年4月、陸軍からの転用戦力で２個旅団を新設し、東海艦隊と北海艦隊に配置した模様。兵力は12000名から20000名に増加した。2023年には６個旅団（＋特殊戦旅団１個＋司令部だけの第７航空旅団）40000名規模となっており、最終的には100000名を目指すという。参考：月刊軍事研究6,’10、9,’13、9,’14、9,’17、朝雲

　＜中国人民解放軍海軍陸戦隊（１９８９年）＞：兵力6000名。旅団１個と特殊偵察部隊からなる。予備役を動員すると師団８個と独立戦車連隊２個となる。59式戦車、60式軽戦車、63式軽戦車、PT-76軽戦車、WZ531水陸両用装甲兵員輸送車、54式122mm榴弾砲、54-1式122mm自走榴弾砲、63型多連装ロケット発射機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜中国人民解放軍海軍陸戦隊（２０１４年）＞：即応兵力12000名、予備役16000名。海軍陸戦第１旅団（南海艦隊）と海軍陸戦第２旅団（東海艦隊）の２個海軍陸戦旅団編成で、旅団は本部（水路進入中隊、化学戦防護中隊、衛生中隊、警備保安中隊、両用偵察小隊、ヘリコプター小隊）、両用戦車連隊１個、陸戦機械化歩兵大隊３個、陸戦強襲歩兵大隊１個、特殊作戦大隊１個、砲兵大隊１個、防空大隊１個、通信大隊１個からなり、兵力は6000名規模である。Z-8輸送ヘリコプター、05式水陸両用突撃車、05式水陸両用歩兵戦闘車、07B式122mm自走榴弾砲、86B式歩兵戦闘車、77式水陸両用兵員輸送車、66式水陸両用装甲兵員輸送車、63A式軽戦車、63式軽戦車などを装備する。橋頭堡を確保したら広州軍区の陸軍第41集団軍を投入して内陸へと侵攻する。参考：月刊PANZER6,’14

　＜中国人民解放軍海軍陸戦隊（２０１５年）＞：現役兵力10000名。海兵旅団（特殊作戦大隊１個、特殊作戦水陸両用偵察大隊１個、偵察大隊１個、戦車大隊１個、機械化歩兵大隊２個、砲兵大隊１個、対戦車・防空大隊１個、工兵大隊１個、通信大隊１個）２個からなる。05式水陸両用突撃車73両、05式水陸両用歩兵戦闘車152両、07式122mm自走砲20両以上、89式122mm自走榴弾砲20両以上、63式107mm多連装ロケット、82mm迫撃砲、レッドアロー73対戦車ミサイル、レッドアロー８対戦車ミサイル、98式120mm無反動砲、HN-5携帯地対空ミサイルを保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜中国人民解放軍海軍陸戦旅団（２０２３年）＞：中国人民解放軍海軍陸戦隊の旅団で、南部戦区に第１・第２、東部戦区に第３・第４、北部戦区に第５・第６の計６個（2022年からもう２個増えた説あり）が編成されている。揚陸機械化歩兵大隊２個、軽機械化歩兵大隊１個、航空強襲大隊１個、偵察大隊１個、砲兵大隊１個、防空大隊１個、支援大隊１個、業務大隊１個からなる。揚陸機械化歩兵大隊は機械化歩兵中隊（ZTD-05水陸両用戦車・ZBD-05水陸両用歩兵戦闘車計14両装備）４個、砲兵中隊１個、偵察小隊１個、防空分隊１個、砲兵分隊１個、工兵分隊１個、修理分隊１個からなる。参考：月刊世界の艦船12,’23

＜中国人民解放軍火箭軍＞：中国軍の弾道ミサイル運用軍種People’s Liberation Army Rocket Force（PLARF）。核弾頭搭載弾道ミサイルだけでなく、通常弾頭型や、対艦弾道ミサイルの運用も担当する。核弾頭は秦嶺山脈地下基地で保管しているらしい。中央軍事委員会が直接指揮するが、通常弾頭装備弾道ミサイルの運用まで中央軍事委員会がいちいち指揮するかは不明で、核弾頭と通常弾頭を両方積める弾道ミサイルも配備しているため、前線部隊が通常弾頭装備弾道ミサイルを発射したら相手から報復核攻撃を受ける羽目になりかねない。ちなみにSSBNは海軍、戦略爆撃機は空軍が配備しており、SLBMや空対地核兵器の核弾頭をどこが管理しているのかは不明である。2015年12月31日、独立兵種の第２炮兵から格上げ改編されて創設された。2016年11月、東風21C型弾道ミサイル10発をサルボー発射した。2017年、東風41型を配備。参考：月刊軍事研究5,’16、7,’17、月刊世界の艦船3,’17

　＜中国人民解放軍火箭軍（２０１５年１２月３１日創設時）＞：司令部は北京市にあり、ミサイル部隊の戦闘序列は指導機関−発射基地（軍クラス）−導弾旅−発射営で、独立した指導機構は無く、中央軍事委員会が直接指揮する。発射基地は第51基地、第52基地、第53基地、第54基地、第55基地、第56基地の６ヵ所で、前３者が核弾頭、後３者が通常弾頭を主に配備している。他に保障部隊として偵察情報、通信、測量、気象、電子対抗、工程（地下トンネルなどの建設工兵部隊）、後勤、装備の各部隊が編成されており、院校や研究機関なども擁する。参考：月刊軍事研究5,’16、7,’17、月刊世界の艦船3,’18

＜中国人民解放軍航空軍＞：People’s Liberation Army Air Force（PLAAF）。軍区制時代には部隊が各軍区の陸軍の指揮下に置かれており、序列（戦区／軍区−航空師／航空旅−航空団−航空営−航空連−航空排−航空班）も陸軍をベースとしている。創設前の1946年3月に東北民主聯軍航空学校を開設してパイロット訓練を実施。1949年11月11日に創設された。PT-19、九九式高等練習機、一式双発高等練習機などでパイロットの訓練を行い、ソ連の援助を受けて発展し、朝鮮戦争を受け1950年10月から1951年9月にMiG-15戦闘機200機を供与された。1950年12月12日、第４航空団第10飛行隊第28大隊が遼寧省安東に展開し、初めて朝鮮戦争に参加。1951年、司令部、爆撃指揮所（DCのこと）、攻撃指揮所（GCIのこと）を編成。1月21日、中国空軍MiG-15戦闘機がB-29爆撃機編隊を攻撃し、初空戦を記録。1954年7月3日、初教５型練習機が初飛行。1955年、米-4ヘリの輸入を開始。1956年7月19日、殲撃５型戦闘機初号機が完成。1957年5月、高射砲部隊の防空軍を傘下とした。1958年、殲撃６型の生産を開始。7月26日、殲教１型練習機が初飛行。10月6日、紅旗２型を配備した第１地対空ミサイル大隊が誕生した。1950年代末からソ連との関係が悪化し、コピー機を大量生産して独自の戦力を保持。1958年、Y-5輸送機の生産を開始。1961年、空挺部隊を拡大改編して空航兵第15軍を創設。1963年、Z-5ヘリを制式化。1960年代後半、殲撃７型の生産を開始。1969年、殲撃８型の導入を開始。1970年、Mi-6ヘリをソ連から供与された。1981年、Y-8輸送機の量産を開始。1984年、S-70C-2ヘリの輸入を開始。1986年、陸軍航空兵が新編されたため、空軍ヘリの大部分にあたる50機を移管した。1980年代後半、中ソ対立が終息したのを受けて、90年代から近代化に着手、旧式のコピー機が大量退役すると共にフランカー・シリーズの導入を開始した。1992年から殲撃11型の輸入を開始。1994年、教練８型練習機の導入を開始。2000年12月、Su-30MKK戦闘機の配備を開始。2002年頃から殲撃10型の生産を開始。2007年、KJ-2000早期警戒管制機が初飛行。2009-2012年頃に名称を中国空軍に変更したらしい。2011年、Il-78空中給油機の引き渡しが開始された。2014年7月22-28日、ボロネジ近郊で行われたロシア軍主催の国際航空攻撃競技会にSu-30MKK戦闘機を参加させた。2015年11月16-27日、タイ空軍との教導訓練ファルコンストライク2015を実施。2016年2月1日、軍区が戦区に改編され、戦区空軍の指揮下に入った。部隊の編制改革も行っており、単一機種を運用する航空師団制を止め、飛行隊、空軍基地、レーダー兵などを統合して作戦区域指揮所から直接指揮を受ける航空旅団とし、戦闘機飛行隊＋電子戦機飛行隊＋AWACS飛行隊や、戦闘機飛行隊＋輸送機分遣隊といった、複数機種からなる飛行隊を組み合わせて隷下に置く。よって、各飛行場も運用機種が複数となり、1-2機種の兵站ステーションといった役割から、多機種の運用に関わる航空基地に変化する。航空団は廃止し、戦闘機飛行隊定数は24機から32機に増やす予定。7月、Y-20輸送機の運用を開始。12月、Su-35S戦闘機の配備を開始。2017年4月、空挺部隊の空航兵第15軍が空航兵軍に改編され、隷下部隊が３個師、特戦大隊、第６航運団、ヘリ大隊、支援部隊から６個旅、特戦旅、運輸航空兵旅、支援旅になった。2018年6月、中国西北部で、中部戦区空軍と西部戦区空軍による合同対抗演習の紅剣2018が行われた。2019年7月23日、轟炸６型Ｋ爆撃機が日本海でロシア空軍Tu-95MS爆撃機と初の共同訓練を実施。2020年8月10日、蔡英文総統とアメリカのアザー厚生長官が会談したのを受け、複数の軍用機を台湾海峡の台湾側に進入させた。8月18日、空軍機８機以上を台湾海峡の台湾側に進入させた。8月19日、李登輝総統の告別式にアメリカのクラック国務次官が参列したのを受け、殲撃16型戦闘機を含む19機を台湾海峡の台湾側に進入させた。参考：月刊軍事研究4,’05、8,’10、9,’10、9,’17、月刊航空ファン8,’09、10,’14、4,'16、6,’16、4,’17、5,’17、6,’17、12,’17、11,’18、10,’19、11,’19、月刊世界の艦船1,’13、月刊JWings12,’20

　＜中国人民解放軍航空軍（１９７７年）＞：兵力40万名（戦略爆撃部隊、防空部隊含む）。Tu-16爆撃機80機、Tu-4爆撃機、Il-28爆撃機400機、Tu-2爆撃機100機、MiG-15戦闘機、F-9戦闘機600機、MiG-17/-19戦闘機4000機、MiG-21戦闘機120機、An-2輸送機300機、Li-2輸送機100機、Il-14輸送機、Il-18輸送機50機、An-12/-24/-26輸送機、Mi-4ヘリ、Mi-8ヘリ、シュペルフルロン16機を配備する。参考：軍事力バランス78年版

　＜中国人民解放軍航空軍（１９８０年）＞：F-9を200機、F-8/MiG-21Fを100機、F-6/MiG-19SF/PFMを2000機、F-4/MiG-17/PFを900機、F-2/MiG-15bisを200機、轟炸６/Tu-16を60機、轟炸５／Il-28を450機、H.S.トライデントを18機、An-10、An-24、Il-18、Il-14、Il-12、Li-2、An-2、Tu-70、MiG-15UTI、MiG-19U、Il-28U、L-29、Yak-11、Yak-18、BT-6、スーパーファルコンヘリコプター、アルエート�V、Mi-8、直昇５／Mi-4、Mi-1、Be-6、Yak-12を装備する。参考：月刊マーチ18号

　＜中国人民解放軍航空軍（１９８９年）＞：兵力47万名（うち徴兵16万名）。轟炸６型爆撃機120機、H-5軽爆撃機250-300機、Q-5攻撃機500機、殲撃５型戦闘機400機、殲撃６型／６型Ｂ／６型Ｄ／６型Ｅ戦闘機3000機、殲撃７型戦闘機300機、殲撃７型戦闘機200機、殲偵５型偵察機150機、殲偵６型偵察機100機、HZ-5偵察機40機、BAeトライデント1E/2E輸送機18機、Il-14輸送機30機、Il-18輸送機10機、Li-2輸送機50機、Y-5輸送機300機、Y-7輸送機20機、Y-8輸送機25機、Y-11輸送機、Y-12輸送機、AS332ヘリ６機、ベル214ヘリ４機、Mi-8ヘリ30機、S-70ヘリ24機、Z-5ヘリ300機、Z-6ヘリ、Z-9ヘリ10機、SA342武装ヘリ（HOT装備）８機（試験中）、CJ-5/-6練習機、J-2/JJ-2練習機、JJ-4/-5/-6練習機、HJ-5練習機、35mm/57mm/85mm/100mm高射砲16000門、HQ-2/-2B/-2J地対空ミサイル、HQ-61地対空ミサイルを保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜中国人民解放軍航空軍（１９９５年）＞：兵力30万名（防空部隊、空挺部隊含む）。戦闘航空師団・連隊40個と空挺軍１個を隷下に置き、戦闘機・攻撃機4000機、攻撃機300機、輸送機400機、ヘリ100機を装備する。参考：月刊軍事研究4,’97

　＜中国人民解放軍航空軍（２００５年）＞：空軍司令部の下に７個の軍区空軍司令部があり、航空部隊、空挺部隊、防空部隊を隷下に置く。航空部隊は師団や独立飛行連隊を編成している。１個師団は３個飛行連隊、１個飛行連隊は３個飛行隊、１個飛行隊は３個飛行小隊からなり、１個飛行小隊は4-5機を定数とする。参考：月刊軍事研究4,’05

　＜中国人民解放軍航空軍（２０１２年）＞：兵種は航空兵、地上防空兵、レーダー兵、空挺兵、通信兵、電子対抗兵、技術偵察兵、化学兵器防護兵など。軍区の航空兵指揮序列は、空軍司令部−軍区空軍司令部−指揮所−航空兵師団−航空団（航空連隊のこと）−航空営（航空大隊）−航空連（航空中隊、飛行隊）−航空排（小隊）−航空班（分隊、班）。指揮所と師団を併せた基地という単位を持つ所もあり、軍区空軍司令部−基地−航空兵旅団−航空営−航空連…という序列になる。航空師は2-3個航空連からなり、航空連には戦闘機の場合で27-30機が配備される。兵力33万名。戦闘機1700機、攻撃機・攻撃機600機、輸送機475機を装備する。参考：月刊軍事研究9,’13、5,’15、月刊航空ファン6,’16

　＜中国人民解放軍航空軍（２０１５年）＞：現役兵力398000名。年間飛行時間100-150時間（実戦パイロット）／200時間以上（輸送機パイロット）。各飛行連隊には、その年に達成すべき総飛行時間数と、そのうち戦術訓練に充てるべき割合が設定されている。組織は軍区空軍（計７個）−指揮所（計５個）または基地（計４個）−師団（計４個）という構成で、各軍区空軍・指揮所・基地は作戦区域内の戦闘組織（航空機、地対空ミサイル、高射砲、レーダー）を統括する。師団隷下の連隊は旅団に改編中で、軍区空軍の訓練組織は新編航空学校３校に統合中。轟炸６型Ｍ爆撃機連隊１個、轟炸６型Ｈ爆撃機連隊２個、轟炸６型Ｋ爆撃機連隊３個、殲撃７型戦闘機連隊６個、殲撃７型Ｅ戦闘機連隊５個、殲撃７型Ｇ戦闘機連隊４個、殲撃８型Ｂ戦闘機連隊１個、殲撃８型Ｆ戦闘機連隊１個、殲撃８型Ｈ戦闘機連隊２個、Su-27SK/UBK戦闘機連隊１個、殲撃11型／Su-27UBK戦闘機連隊６個、殲撃11型B/BS戦闘機連隊２個、殲撃７型Ｇ／殲撃10型A/S戦闘機旅団２個、殲撃７型Ｅ／８型Ｈ／JZ-8F／Su-30MKK戦闘攻撃偵察機旅団２個、殲轟７型Ａ攻撃機連隊４個、強撃５型Ｃ／Ｄ／Ｅ攻撃機連隊４個、Y-8CB/G/XZ電子戦機連隊１個、Y-8/Y-8CB/Y-8G電子戦機連隊１個、JZ-8F偵察機連隊１個、Y-8H1偵察機連隊１個、KJ-200/-500/-2000/Y-8T早期警戒機連隊１個、Mi-171/Z-8戦闘捜索救難連隊１個、轟炸６型Ｕ空中給油機連隊１個、B-737/CRJ-200/-700要人輸送機連隊１個、B-737/Tu-154M/Tu-154M/D要人輸送機連隊１個、Il-76MD/TD輸送機連隊１個、Il-76MD/Il-78輸送機連隊１個、Mi-17V-5/Y-7輸送連隊１個、Y-5/Y-7/Z-9輸送連隊１個、Y-5/Y-7輸送機連隊１個、Y-7輸送機連隊３個、Y-8輸送機連隊１個、Y-8/Y-9輸送機連隊１個、殲撃７型／殲教７型練習機連隊２個、CJ-6/-6A/-6B/JL-8/Y-5/Y-7/Z-9練習機旅団５個、AS332/H225要人輸送ヘリ連隊１個、Gongji-1偵察無人機連隊１個、地対空ミサイル師団３個、地対空ミサイル・高射砲師団２個、地対空ミサイル旅団９個、地対空ミサイル・高射砲旅団２個、高射砲旅団２個、独立地対空ミサイル連隊９個、独立高射砲連隊１個、独立地対空ミサイル大隊４個からなる。轟炸６型H/M爆撃機70機、轟炸６型Ｋ戦略爆撃機50機、殲撃７型戦闘機216機、殲撃７型Ｅ戦闘機192機、殲撃７型Ｇ戦闘機120機、殲撃８型Ｂ戦闘機24機、殲撃８型Ｆ戦闘機24機、殲撃８型Ｈ戦闘機96機、殲撃11型戦闘機95機、Su-27SK戦闘機43機、Su-27UBK戦闘機32機、殲撃10型戦闘機78機、殲撃10型Ａ戦闘機144機、殲撃10型Ｂ戦闘機53機、殲撃10型Ｓ戦闘機48機、殲撃11型B/BS戦闘機110機、殲轟７型Ａ戦闘機120機、Su-30MKK戦闘機73機、強撃５型C/D/E攻撃機120機、Y-8CB電子戦機４機、Y-8G電子戦機７機、Y-8XZ電子戦機２機、Tu-154M/D電子情報収集機４機、JZ-8偵察機24機、JZ-8F偵察機24機、Y-8H1偵察機３機、KJ-200早期警戒機４機、KJ-500早期警戒機２機、KJ-2000早期警戒機４機、B-737通信司令機２機、Y-8T通信司令機３機、轟炸６型Ｕ空中給油機10機、Il-78空中給油機１機、Il-76MD/TD輸送機16機以上、Y-8輸送機40機、Y-9輸送機３機以上、Y-5輸送機170機、Y-7/Y-7H輸送機41機、Y-11輸送機20機、Y-12輸送機８機、B-737要人輸送機９機、CRJ-200輸送機５機、CRJ-700輸送機５機、Tu-154M輸送機８機、CJ-6/-6A/-6B練習機400機、殲教７型練習機200機、JL-8練習機350機、JL-9練習機少数、Z-9ヘリ20機、Mi-17V-5ヘリ２機、Z-8ヘリ18機以上、AS332ヘリ６機以上、H225要人輸送ヘリ３機、Mi-171ヘリ４機以上、CH-1無人機、Gongji-1無人機４機以上、ハーピー無人機、HD-6D自走地対空ミサイル24基、HQ-7自走地対空ミサイル60基以上、HQ-9自走地対空ミサイル32基以上、HQ-12（KS-1A）自走地対空ミサイル24基、S-300PMU地対空ミサイル32基、S-300PMU1地対空ミサイル64基、S-300PMU2地対空ミサイル64基、HQ-2/-2A/-2B(A)地対空ミサイル300基以上、85mm/100mm高射砲16000門、PL-2B/-5B/-5/-8/-10/-11/-12空対空ミサイル、R-27/-73/-77空対空ミサイル、KD-88空対地ミサイル、Kh-29/-31A/-31P/-59M空対地ミサイル、YJ-91空対地ミサイル、CJ-20戦略巡航ミサイル、YJ-63（KD-63）戦術巡航ミサイル、KD-9/-10レーザー誘導爆弾、LS-500Jレーザー誘導爆弾、LT-2レーザー誘導爆弾、KAB-500KR/-1500KRテレビ誘導爆弾、弾道ミサイル探知用大型フェイズド・アレイ・レーダー４基以上、弾道ミサイル探知追尾レーダー数基を保有する。隷下の空挺部隊である空航兵第15軍は特殊作戦ユニット１個、偵察連隊１個、空挺師団（空挺連隊２個、砲兵連隊１個）２個、空挺師団（空挺連隊１個、砲兵連隊１個）１個、ヘリ連隊１個、通信群１個、兵站群１個、Y-7/Y-8連隊１個からなり、03式空挺戦闘車180両、03式装軌式装甲兵員輸送車ZZZ-03を４両、96式牽引122mm榴弾砲54門、63式牽引107mm多連装ロケット54基、82mm迫撃砲少数、100mm迫撃砲54門、レッドアロー９対戦車ミサイル少数、QW-1携帯地対空ミサイル、87式牽引25mm高射機関砲54基、Y-7輸送機２機、Y-8輸送機６機、Z-8KA戦闘捜索救難ヘリ８機、Z-9WZ汎用ヘリ12機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜中国人民解放軍戦略支援部隊＞：People’s Liberation Army Strategic Support Force（PLASSF）。情報戦、サイバー戦、技術偵察、衛星管理、電子戦、心理戦などを主任務とする。2015年12月31日、軍種の１つとして創設された。参考：月刊軍事研究9,’16、5,’16

　＜中国人民解放軍戦略支援部隊（２０１５年１２月３１日創設時）＞：隷下に網絡信息戦（ネットワーク情報戦の意）部隊と軍事航天（軍事宇宙の意）部隊を置く。網絡信息戦部隊は中央軍事委員会総参謀部第２部（情報部）、第３部（技術偵察部）、第４部（電子対抗レーダー部）、信息化部、測絵導航部など、軍事航天部隊は中央軍事委員会総装備部宇宙関連部隊（司令部、電子信息基礎部、北京航天飛行控制中心、中国載人航天工程弁公室、中国衛星導航系統管理弁公室、第20基地、第23基地、第25基地、第26基地、第27基地など）を引き継いだ。参考：月刊軍事研究9,’16、5,’16

＜中国人民解放軍防空軍＞：中国がソ連防空軍を手本に1955年3月に設立した部隊。高射砲兵、レーダー兵、探照灯兵から構成されており、戦闘機部隊は持たない。1957年5月に空軍に吸収された。参考：月刊航空ファン8,’09

＜中国人民解放軍陸軍＞：People’s Liberation Army Ground Force（PLAGF）またはPeople’s Liberation Army Army（PLAA）。中国人民解放軍は陸軍の軍隊なので、正確には中国人民解放軍（陸上部隊）と言った方が良いかもしれない。中華人民共和国が建国された1949年に創設され、野戦部隊を第1-70軍（第56・第57・第59欠）の６軍区67個軍に整理した。当初は陸軍全体を指揮する独立した組織が無く、中央軍事委員会４総部と軍区が指揮機構を務めていた。1950年代半ばから軍区が13に増加。1957年頃から59式戦車の量産を開始。1963年、63式多連装ロケットシステムを制式化。62式軽戦車の量産を開始。1977年77式水陸両用装甲兵員輸送車を制式化。1970年代末には11軍区33個軍にまで整理された。1982年、榴弾砲口径を152mmから155mmに変更すると決定。1983年、82式自走多連装ロケットシステムと83式自走多連装ロケットシステムを制式化。1985年、軍の近代化に伴い、兵力を400万名から300万名に縮小し、軍区を７つに、33個軍を24個集団軍（数個の師、旅、団からなる）に再編成することを発表した。1986年、総参謀部陸軍航空局が新編されて陸軍航空兵が創設され、自前のヘリ部隊を保有するようになった。空軍ヘリの大部分にあたる50機が移管されたが、運用法の確立に時間がかかり、最初の航空部隊を編成するまで12年もかかっている。1988年、88B式戦車、YW531H装甲兵員輸送車を制式化。1989年、89式自走多連装ロケットシステムを制式化。1990年、90式自走多連装ロケットシステムを制式化。1991年、HQ-61地対空ミサイル、HQ-7地対空ミサイルの配備を開始。1996年、88C式戦車／96式戦車を制式化。1997年、南京軍区に地対地ミサイル旅団が新編された。トールM1地対空ミサイルを配備。1998年、第28・第64・第67集団軍が廃止され、21個集団軍となった。集団軍自体も隷下部隊の旅団化改編が進められたが、重要部隊は師団編成を保っている。98式戦車を制式化。2000年10月、Z-11ヘリを制式化。2003年、第23・第24・第63集団軍が廃止され、18個集団軍となった。03式空挺戦闘車、03式300mm自走多連装ロケット発射機を制式化。2004年、WS-2ロケットシステムの配備を開始。2005年、05式155mm自走砲を制式化。2006年、04式歩兵戦闘車を制式化。2009-12年頃に名称を中国陸軍と改めたらしい。2009年、09式装輪歩兵戦闘車を制式化。2012年、Z-19対戦車ヘリの配備を開始。2013年11月5日からインド陸軍との対テロ共同演習である連携2013演習に参加。2015年12月31日、独立した陸軍指導機構である陸軍領導機構が北京市に設置された。陸海空統合作戦（中国軍では連合作戦と称する）を容易にし、現代戦に適応するための改編とみられる。2016年2月1日、軍区が戦区に改編され、各部隊は戦区の指揮下に移った。8月6日、成都の南部戦区第13集団軍第２ヘリコプター旅団で中国陸軍配備ヘリ数1000機突破記念式典を実施。2017年4月、集団軍を第71−第83の13個に再編した。6月、国連アフリカ連合ダルフール派遣団UNAMIDに中部戦区第81集団軍陸軍航空第４旅からMi-171ヘリ４機を派遣。PKOで初めてヘリ部隊を展開した。参考：月刊軍事研究5,’07、9,’10、2,’15、5,’16、9,’17、月刊PANZER9,’10、月刊世界の艦船1,’13、月刊航空ファン6,’16、4,’17、5,’17、朝雲

　＜中国人民解放軍陸軍（１９７７年）＞：兵力325万名。機甲師団12個、歩兵師団121個、空輸師団３個、砲兵／高射砲師団40個、鉄道・建設工兵師団15個、独立連隊150個、地方部隊歩兵師団70個、独立連隊130個からなる。IS-2戦車／T-34中戦車／59式戦車／63式戦車／60式水陸両用戦車／62式軽戦車10000両、M1967/K63装甲兵員輸送車3500両、榴弾砲／ロケット砲／SU-76/SU-100/ISU-122/ISU-152など火砲20000門、82mm/90mm/120mm/160mm/240mm迫撃砲、57mm/75mm無反動砲、57mm/85mm/100mm対戦車砲、37mm/57mm/85mm/100mm高射砲を配備する。参考：軍事力バランス78年版

　＜中国人民解放軍陸軍（１９８９年）＞：兵力230万名（うち徴兵1075000名）。統合集団軍24個、歩兵師団80個、機甲師団10個、野砲／高射砲師団5-6個、独立砲兵連隊数個、独立防空連隊数個、独立工兵連隊50個、ヘリコプター群２個からなる。T-54/59式戦車6000両、69式戦車200両、79式戦車、80式戦車、62式軽戦車1200両、63式水陸両用戦車800両、YW-307/-309歩兵戦闘車、装甲兵員輸送車（YW531C/D/E/H、YW534、BTR-40/55式、BTR-152/56式、63式、77式１型／２型／BTR-50PK、523型、551型）2800両、牽引砲14500門（59式100mm砲、86式100mm砲、54式122mm砲、60式122mm砲、83式122mm砲、122mm砲D-30、59式130mm砲、59式１型130mm砲、54式152mm砲、66式152mm砲、83式152mm砲、54-1式122mm自走砲、122mm自走砲YW302、83式155mm自走砲、ロケットランチャー3800基（63式107mm、81式自走107mm、81式122mm、83式122mm、63式130mm、70式自走130mm、82式130mm、BM-13-16、BM-14-16、83式273mm、74式284mm地雷投射器、WS-1、762型425mm地雷除去器）、53式82mm迫撃砲、W84型82mm迫撃砲、82mm自走迫撃砲YW304、55式120mm迫撃砲、W86型120mm迫撃砲、120mm自走迫撃砲YW381、56式160mm迫撃砲、M-9地対地ミサイル、M-11地対地ミサイル、レッドアロー73対戦車ミサイル、レッドアロー８対戦車ミサイル、52式75mm無反動砲、56式75mm無反動砲、65式82mm無反動砲、51式90mmロケットランチャー、55式57mm対戦車砲、54式76mm対戦車砲、73式100mm対戦車砲、86式100mm対戦車砲、高射砲15000門（23mm高射機関砲ZU-23、55式37mm、65式37mm、74式37mm、63式自走37mm連装高射機関砲、59式57mm高射機関砲、80式自走高射機関砲、56式85mm高射砲、59式100mm高射砲）、HN-5/-5A/-5C地対空ミサイル、HQ-61地対空ミサイル、ヘリコプターを保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜中国人民解放軍陸軍（１９９５年）＞：兵力200万名以上で、７軍区に24個集団軍、歩兵師団80個、戦車師団・旅団20個、砲兵師団・旅団30個を配置しており、戦車14000両、火砲16000門、多連装ロケット3800門などを装備する。参考：月刊軍事研究4,’97

　＜中国人民解放軍陸軍（２００６年）＞：現役兵力は推定140-160万名で、うち40万名が台湾付近に配備されている。野戦部隊は７軍区18集団軍で、瀋陽軍区が第16・第39・第40集団軍、北京軍区が第27・第38・第65集団軍、蘭州軍区が第21・第47集団軍、済南軍区が第20・第26・第54集団軍、南京軍区が第１・第12・第31集団軍、広州軍区が第41・第42集団軍、成都軍区が第13・第14集団軍を直轄する。各軍区には特殊作戦大隊も配置されている他、南京軍区第１集団軍隷下に第１水陸両用機械化師団、南京軍区第31集団軍隷下に１個水陸両用戦装甲旅団、広州軍区第42集団軍隷下に第124水陸両用機械化師団が置かれている。陸軍全体では装甲、機械化歩兵、水陸両用機械化、自動車化歩兵、歩兵、砲兵、防空の師・旅を合計100-130個ほど保有しているとみられ、各軍区に少なくとも１つの機械化歩兵師・旅を配置しているようだ。保有する主力戦車は59式戦車、69式戦車、79式戦車が4000-6000両、80式・88式戦車が400両強、96式戦車が1500両以上、99式戦車が少数。また、軽戦車として62式、63式など2000両を配備している。自走砲は89式自走122mm榴弾砲、83式自走152mm加農榴弾砲など。IFVとして86式・97式装軌式歩兵戦闘車、ZBD2000歩兵戦闘車、装甲兵員輸送車としてWZ551、YW531、YW534などを保有する。野戦防空部隊には95式戦場防空車両、トールM1及び紅旗17（60両以上）、紅旗７、紅旗61Aなどの自走式ミサイルを配備（S-300PMUなどは空軍管轄）している他、各種携帯式対空ミサイルと高射砲を装備している。ヘリ部隊として陸航団及び直昇機大隊約10個を持ち、直９汎用ヘリ100機以上、武直９武装ヘリ、米17中型ヘリ216機、直11小型ヘリなど約500機を配備しているとされる。参考：月刊軍事研究5,’07、6,’10

　＜中国人民解放軍陸軍（２０１２年）＞：序列は中央軍事委員会−軍区−省軍区−軍分区−人民武装部。軍区・省軍区・軍分区の下の部隊単位は集団軍、師（西側の師団相当）、旅（旅団）、団（連隊）、営（大隊）、連（中隊）、排（小隊）、班（分隊または班）である。陸軍単独の指導機関は存在せず、トップは中央軍事委員会の４総部（総参謀部、総政治部、総后勤部、総装備部）であり、軍区が集団軍を直轄している。水陸両用戦部隊も有しており、水陸両用戦師団、水陸両用戦装甲旅団、水陸両用強襲師団がある。兵力125-160万名で、27個師団・52個旅団からなる。戦車8200両、歩兵戦闘車2350両、火砲8000門を装備する。参考：月刊軍事研究9,’13

　＜中国人民解放軍陸軍（２０１５年）＞：現役兵力1600000名（うち徴兵800000名）。軍区司令部７個、軍司令部18個、特殊部隊旅団10個、特殊部隊群（連隊規模）２個、機甲師団（機甲連隊３個、砲兵連隊１個、防空連隊１個）１個、機甲旅団16個、機械化歩兵師団（機甲連隊１個、機械化歩兵連隊２個、砲兵連隊１個、防空連隊１個）７個、機械化歩兵旅団21個、自動車化歩兵師団（機甲連隊１個、自動車化歩兵連隊３個、砲兵連隊１個、防空連隊１個）１個、自動車化歩兵師団（機甲連隊１個、自動車化歩兵連隊２個、砲兵連隊１個、防空連隊１個）10個、自動車化歩兵旅団22個、山岳歩兵旅団５個、仮想敵自動車化歩兵旅団１個、機械化警備師団（機甲連隊１個、機械化歩兵連隊２個、砲兵連隊１個、防空連隊１個）１個、保安警備師団（保安連隊４個）１個、国境警備連隊59個、国境警備群１個、航空旅団７個、航空連隊５個、訓練航空連隊４個、砲兵旅団19個、多連装ロケット旅団２個、地対艦ミサイル連隊19個、防空旅団22個、工兵旅団２個、工兵連隊19個、電子戦連隊10個、通信連隊50個からなる。予備役部隊は機甲連隊２個、歩兵師団18個、歩兵旅団４個、独立歩兵連隊３個、砲兵師団３個、砲兵旅団７個、防空師団17個、防空旅団８個、防空連隊８個、工兵連隊15個、架橋旅団１個、架橋連隊３個、化学連隊10個、通信連隊10個、兵站旅団９個、兵站連隊１個からなる。59式戦車1800両、59式�U型戦車650両、59D式戦車600両、79式戦車200両、88A/B式戦車300両、96式戦車1000両、96A式戦車1200両、98A式戦車40両、99式戦車500両、99A式戦車250両、05式水陸両用突撃車250両、62式軽戦車250両、63A式軽戦車150両、09式装輪突撃車250両、04式歩兵戦闘車500両、04A式歩兵戦闘車350両、05式水陸両用装甲車300両、09式歩兵戦闘車400両、86式歩兵戦闘車600両、86A式歩兵戦闘車650両、92式歩兵戦闘車550両、92B式歩兵戦闘車600両、63式／63C式装甲兵員輸送車2400両、89式装甲兵員輸送車1750両、92A式装甲兵員輸送車700両、09A式装甲兵員輸送車120両、93式装甲兵員輸送車50両、89式122mm自走榴弾砲700両、07式122mm自走榴弾砲300両、07B式122mm自走榴弾砲150両、09式122mm自走榴弾砲（PLC-09）300両、09式122mm自走榴弾砲（PLL-09）150両、83A/B式152mm自走榴弾砲390両、05式155mm自走榴弾砲290両、54-1式（M-1938）／83式／60式（D-74）／96式（D-30）122mm榴弾砲3800門、59式（M-46）／59−�T式130mm砲234門、54式（D-1）／66式（D-20）152mm榴弾砲2106門、05式自走120mm迫撃砲200両、05A式自走120mm迫撃砲100両、自走107mm多連装ロケット少数、81式自走122mm多連装ロケット1250両、89式自走122mm多連装ロケット375門、10式自走122mm多連装ロケット18両、03式自走300mm多連装ロケット175両、63式107mm多連装ロケット54基、53式（M-37）／67式／82式／87式82mm迫撃砲、89式100mm迫撃砲、レッドアロー８対戦車ミサイル（自走式）450基、レッドアロー10対戦車ミサイル（自走式）24基、ZSL-02B自走対戦車ミサイル450両、レッドアロー73A/B/C対戦車ミサイル、レッドアロー8A/C/E対戦車ミサイル、無反動砲（56式75mm無反動砲、65式／78式82mm無反動砲、75式105mm無反動砲、98式120mm無反動砲）3966門、02式自走100mm突撃砲250両、89式自走突撃砲230両、73式（T-12）／86式100mm対戦車砲1308門、Y-8輸送機４機、Y-7輸送機４機、Z-10攻撃ヘリ100機、Z-19攻撃ヘリ100機、Mi-17ヘリ22機、Mi-17-1Vヘリ３機、Mi-17V-5ヘリ37機、Mi-17V-7ヘリ25機、SA342Lヘリ８機、Z-9Aヘリ21機、Z-9Wヘリ31機、Z-9WAヘリ10機、Z-9WZヘリ193機、Mi-26ヘリ４機、Z-8Aヘリ９機、Z-9Bヘリ72機、Mi-8Tヘリ50機、Mi-171ヘリ140機、S-70C2ヘリ19機、AS350ヘリ53機、H120ヘリ15機、BZK-005/-006/-007/-009無人機、WZ-5無人機、ASN-104/-105/-206無人機、W-50無人機、9K331自走地対空ミサイル24基、HQ-6D自走地対空ミサイル30基、HQ-7A自走地対空ミサイル200基、HQ-16A自走地対空ミサイル40基、HQ-17自走地対空ミサイル18基、HN-5A/-5B/FN-6/QW-1/-2携帯地対空ミサイル、04A式自走25mm高射機関砲270両、07式自走35mm高射機関砲100両、88式自走37mm高射機関砲６両、牽引式高射砲7000門強（87式25mm高射機関砲、99式35mm高射機関砲／GDF-002、55式37mm高射機関砲／M-1939、65式37mm高射機関砲、74式37mm高射機関砲、59式57mm高射機関砲／S-60、59式100mm高射砲／KS-19）、チーター・レーダー、RASITレーダー、378式レーダー、海鷹１型／海鷹２型／海鷹４型／YJ-62空対艦ミサイル、AKD-8/-9/-10対戦車ミサイル、73式／84式／85式／97式／654式戦車回収車、KMM/MTU/TMM/84A式戦車橋、74式／79式／81�U式／84式地雷戦車両を保有する。中国メディアの報道では、Z-8ヘリ53機、Z-9ヘリ253機、Z-10ヘリ180機、Z-11ヘリ100機、Z-19ヘリ135機、Z-20ヘリ少数、S-70C-2ヘリ20機、Mi-8ヘリ45機、Mi-17ヘリ250機、Mi-171ヘリ150機、SA-341/342ヘリ８機、AS350ヘリ53機、EC120ヘリ93機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016、月刊航空ファン4,’17

＜中国船舶工業集団公司＞：CSSC（China State Shipbuilding Corporation）と略す。中国船舶工業総公司のうち、揚子江より南にある施設が1999年7月1日より独立企業体となったもので、関連企業含め27の造船所を持つ。従業員は95000名で、2004年の船舶建造は350万トン。2017年12月現在、上海外高橋造船、江南造船集団、滬東中華造船、広州中船黄埔造船、広州広船国際など造船所68社と研究所９カ所を傘下に収め、総従業員数は12万人。2019年11月26日、中国船舶重工集団公司と経営統合し、中国船舶集団有限公司になった。中国船舶及海洋工程設計研究院MARICを中国船舶重工集団公司の第708研究所と統合し、中国船舶及海洋工程設計研究院708研究所MARIC（Marine Design and Research Institute of China）として傘下に入れている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究6,’09、月刊世界の艦船2,’19、2,’20、4,’21

＜中国船舶工業総公司＞：中国国務院第六機械工業部が1982年に会社化されたもので、中国の軍事産業として最初に会社化された。配下に26カ所の基幹造船所を持ち、中国海軍艦艇の建造・修理を一手に引き受けていた。1998年に中国船舶重工集団公司と中国船舶工業集団公司の２つに分かれ、1999年7月1日から独立採算企業体として運営されている。参考：月刊軍事研究6,’09、中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜中国船舶重工集団公司＞：CSIC（China Shipbuilding Industry Corporation）と略す。中国船舶工業総公司のうち、揚子江より北にある施設を分離して1999年7月1日から企業体としたもの。関連企業含め48の造船所を持つ。従業員は17万人。2009年に国産空母建造用とみられる大連工場が完成し、近くのホテルは閉鎖され、隣の客船ターミナルは入出港が夜のみに制限され、周囲には遮蔽も兼ねて90棟以上の高層マンションが建造されている。2017年12月現在、大連造船重工、青島北海船舶重工、渤海船舶重工、武昌船舶重工など造船所34社と研究所29カ所を傘下に収め、総従業員数は10万人。2019年11月26日、中国船舶工業集団公司と合併し、中国船舶集団有限公司になった。第708研究所は中国船舶工業集団公司の中国船舶及海洋工程設計研究院と統合され、中国船舶工業集団公司の傘下に移っている。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究6,’09、5,’13、月刊世界の艦船2,’19、2,’20、4,’21

＜中国船舶集団有限公司＞：中国の国営造船企業で、CSCL（China Shipbuilding Corporation Ltd.）と略す。2019年11月26日、中国船舶工業集団公司と中国船舶重工集団公司が合併して設立された。従業員数31万人、総資産7900億元。参考：月刊世界の艦船2,’20

＜中国造船公司＞：台湾の国産戦闘艦艇を全て建造している国営造船所。造船所は２カ所にある。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜中国大使館誤爆事件＞：ユーゴ爆撃（アライド・フォース）作戦中、NATOがユーゴ政府兵器調達庁だと思って爆撃したら中国大使館だった事件。1999年5月7日、B-2爆撃機が５発のJDAMを事前に標定された座標に命中させたところ、そこは兵器調達庁ではなく中立国だった中国の大使館で、４名が死傷した。中国はNATOに対して即時攻撃停止を求めたが受け入れられなかった。アメリカは後に中国に賠償金を支払っている。参考：月刊軍事研究8,’99、8,’06

＜中国共産党中央軍事委員会＞：2016年2月1日に改編が行われ、総参謀部、総政治部、総後勤部、総装備部を弁公室、統合参謀部、政治工作部、後勤保障部、装備開発部、訓練管理部、国防動員部、紀律検査委員会、政法委員会、科学技術委員会、戦略計画弁公室、改革・編制弁公室、国際軍事交流弁公室、審計署、機関事務管理総局とした。また、統合作戦指揮センターが新編され、総司令官習近平国家主席の作戦命令を各戦区司令官に伝達する任務を担うこととなった。9月13日、旧総後勤部の実施統制組織を再編して聯勤保障部隊を新編し、武漢に聯勤保障基地（聯勤後方基地から改編）、５戦区に１ヵ所ずつ聯勤保障センター（聯勤２・13・20・25・33分部から改編）を置いた。2017年10月25日、中国共産党第１回全体会議で新指導部を選出。８人だった委員が４人に減らされ、中央軍事委員会主席（国家主席兼務）、副主席２名、委員４名の計７人になった。参考：月刊軍事研究9,’17、2,’18

＜中国共産党中央軍事委員会総参謀部＞：トップは総参謀長（上将）で、制服組のトップでもある。作戦部（１部）、情報部（２部）、技術情報部（３部）、電子対抗レーダー部（４部）で構成され、各部のトップ（部長）の階級は少将。1986年、陸軍航空局が新編された。2014年、連合作戦指揮センターを設置。連合作戦指揮センターは北京西部の太行山脈にある戦略弾道ミサイル部隊司令部の西山指揮所を改造したものとされ、深さ100m以上の所に地下指揮所が設けられているらしい。2016年2月1日、中国中央軍事委員会改編に伴い解体された。参考：月刊軍事研究4,’15、5,’16、9,’16、月刊航空ファン4,’17

　＜第１部＞：北京の西にある西山地区地下100m以上の中央軍事委員会戦略指揮センター／合同作戦指揮センターを運用する。参考：月刊軍事研究4,’15

　＜第２部＞：HUMINT/OSINT担当。要員は電話盗聴部隊を除いても5-6万名に達するといわれ、偽装要員も含めたエージェントを国内外に派遣して人的情報収集と軍事関連公開情報収集を行っている。総務担当の弁公庁、政治指導組織の政治部、台湾を中心に世界中（国内含む）の秘密情報収集を行い、北京、瀋陽、天津、広州、上海の分局を運営する第１処（軍事情報処）、偵察衛星や情報船（科学測量船向陽紅、新豊山、大洋など）を運用するなど戦略ISRを含む包括的情報分析を行い総参謀部や中央軍事委員会などに報告する第２処（戦術情報処）、駐在武官を統括する第３処（特使処）、ロシアと東欧を担当する第４処（共産国際処）、欧米を担当する第５処（欧米処）、アジアを担当する第６処（亜州処）、諜報分野の先端技術を研究開発する第７処（科学技術処）、海外の刊行物を収集蓄積する档案局、機密文書の処理伝達保管を担当する機要局、職員管理を行う総合局、情報要員の活動を支援する管理局、要人警護や警備を担当する軍委警衛局、組織間の連絡を行う連絡局を擁する。分局は北京が各国大使館の監視、瀋陽がロシア、東ヨーロッパ、日本、韓国、北朝鮮、広州が台湾、マカオ、香港、上海が西ヨーロッパ、天津がアメリカを担当する。第２処には外軍模擬部隊と呼ばれる3500名規模の特殊部隊があり、敵軍兵士に変装して後方攪乱を行う。参考：月刊軍事研究8,’12、10,’12

　＜第３部＞：COMINT／サイバースパイ担当で、技術偵察部とも呼ばれる。２局ではサイバー戦部隊61398部隊を指揮しているとみられる。参考：月刊軍事研究8,’12

　＜第４部＞：ELINT/SIGINT／サイバー攻撃担当。参考：月刊軍事研究8,’12

　＜信息化部＞：2013年9月頃に新編された。指揮通信における情報化部隊らしく、無人機部隊の一部も第２部に代わって信息化部が運用するようになったとみられる。参考：月刊軍事研究4,’16

＜中国電子科技集団公司＞：中国の情報・エレクトロニクス企業CETC（China Electronics Technology group Corporation）。軍民の通信機器、レーダー・ミサイル関連電子機器、コンピュータ、監視カメラなどの開発生産を行っている。2002年に創設された。参考：月刊JWings6,'23、月刊軍事研究3,’12

＜中国内戦＞：国共内戦を参照。

＜中国兵器工業集団有限公司＞：中国の国有軍需企業。国務院国有資産監督管理委員会の管理・監督を受け、中国の軍事関連企業の親会社としての役目を果たす。1988年に創設された。参考：月刊JWings6,’23

＜中佐＞：Lieutenant colonel。大隊長、小型艦の艦長、飛行隊長に相当し、軍学校は主にこの階級にふさわしい人物を育成するのが目標である。現場指揮官なので定年は45-50歳と若めだが、軍の目標通りの成績を収めたということで退役後も高い評価を得られる。大元は中世時代にお飾りのことも多かった連隊長を軍事的に補佐する副連隊長のことで、18世紀末に中佐という階級名になった。参考：防衛学研究第35号、歴史群像6,’16

＜駐在武官＞：Defense attaché、Military attaché。自衛隊では防衛駐在官という。在外公館で外務事務官として勤務する軍人のことで、概ね大佐・中佐クラスが充てられる。19世紀頃から一般化した。参考：MAMOR vol.106、月刊世界の艦船12,’12

　＜駐在武官（日本海軍）＞：正式には大使もしくは公使館附海軍武官で、英語ではNaval attaché to an embassyという。大使館や公使館に派遣され、HUMINTを中心とする情報収集活動、軍事交流、大使・公使への軍事面での助言などを行う。佐官級が概ね２年交代で務める。明治13年にロシアとイギリスの大使館に派遣したのが始まりである。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊

＜中索道＞：日本陸軍のロープウェー。軽索道よりも時間当たりの輸送量が３倍くらいあるが、重いので器材を車載する必要がある。総重量60トン。架設距離2000m、最大高低差300m。搬送単位荷重0.2トン、輸送量毎時10トン。参考：工兵入門

＜中さん＞：日本陸軍用語で、中隊長のこと。参考：帝国陸海軍事典

＜中治＞：226（戦車揚陸艦）を参照。

＜中紫外線＞：紫外線を参照。

＜チュージャン＞：617（哨戒艇）を参照。

＜忠州＞：762（コルベット）を参照。

＜駐鋤＞：ちゅうじょ、と読む。英語ではスペード。発射反動によって火砲が後退するのを防ぐ装置で、砲後端に取り付けられており、地面に喰い込ませて使用する。参考：陸上自衛隊地上戦力の全容、手榴弾・迫撃砲

＜中将旗（日本海軍）＞：日本海軍の旗章。白地の中央に日の丸があり、旭光が８方向に出ていて、旗の上部が赤く縁取りされている。参考：大日本帝国陸海軍軍装と装備

＜中小造船コンツェルン＞：KSMKを参照。

＜中心線＞：翼型中心線を参照。

＜中枢気象隊＞：航空自衛隊の統合気象中枢運用部隊。陸自管制気象隊中枢勤務班、海自海洋業務・対潜資料群統合気象中枢係と連携して統合気象中枢を運用し、気象予報、気象通信、気象支援など気象情報に関する業務を行うのが主任務である。気象所では24時間体制で１日６回の天気図作成にあたっており、統合気象システムが収集した気象庁、自衛隊気象所、アメリカ軍からの気象情報を元に、解析員が天気図を作成し、気象幹部が地上予想図、週間予想図、台風進路予想図、空域悪天予想図などを作る。最も重要なのが飛行前ブリーフィング用資料と呼ばれる36時間天気予想図で、毎日0700に隊長がチェックして防衛省や三自衛隊に送付する。各基地・駐屯地の気象部隊や気象班ではこれを元に気象ブリーフィングを行う。他に各地域や各航空機別に必要な気象予報や天気図も作成している。2012年3月、航空気象群気象業務隊と同群気象通信隊を統合して航空気象群隷下に府中基地で新編された。2016年5月20日、研究班が日本気象学会春季大会で研究発表を行った。参考：朝雲、MAMOR vol.127、月刊JWings4,’17、府中基地パンフレット

　＜中枢気象隊（２０１７年）＞：航空気象群隷下で、府中基地に置かれている。総括班、中枢予報班、統合気象システム班、資料班、研究班、移動気象班、監査統計班からなる。参考：MAMOR vol.127

＜中正＞：191（揚陸艦）を参照。

＜中正號＞：F-5海外シリーズ（戦闘機）を参照。

＜忠正作戦＞：空輸特戦団司令部の行う暴動鎮圧作戦のこと。参考：月刊軍事研究8,’99

＜中性子線＞：放射線（粒子線）の１つ。電荷が無いので透過性が高いが、陽子（水素原子核）とぶつかってエネルギーを喪失するため、水やコンクリートで効果的に阻止できる。人工的に発生させることが可能で、ウラン235の核分裂で発生させる方法、加速器で粒子を加速して標的にぶつけ発生させる方法、アルファ線をベリリウムに当てる方法がある。参考：知ることから始めよう放射線のいろいろ

＜中性子線用線量率計（ＮＢＣ偵察車用）＞：自衛隊の機器。帝国繊維が受注している。参考：月刊軍事研究9,’16

＜中性子爆弾＞：Neutron Bomb。放射線強化兵器（Enhanced Radiation Nuclear Weapon、ERW）を指す俗称で、ミニ・ニュークともいう。アメリカ陸軍でのニックネームはクッキー・カッター（Cookie Cutter）。基本は水爆で、熱爆風効果を抑えて放射線（特に中性子）の威力を高めており、起爆装置は超高圧圧縮により臨界に必要な重量を極端に減らしたウラン235またはプルトニウム核分裂装置（威力0.5キロトン程度。自発核分裂を起こし、臨界量がごく少量で済むアメリシウムやカリフォルニウム、キューリウムを使用しているともいわれる）で、重水素と三重水素（こちらの量を多くしておく）の融合により、同出力の水爆の６倍に達する大量の中性子を放出する。この時にリチウムを使わず、反射材にウラン238を使用せずタングステン、ニッケル、レニウムなどの合金に変更して核分裂に伴う出力と放射性物質生成量を抑制、残留放射能を同出力の水爆の0.25%に止める。１キロトンの中性子爆弾の加害範囲は、建造物大破が半径425m、中性子線による戦車乗員の即死効果が700m、戦車乗員の数時間後の死亡効果が1000m、数週以内に死亡する程度の放射線障害が1200m、爆風効果が700m、火災が1200mで、放射線効果は10キロトンの核分裂弾頭に匹敵するが、爆風・火災効果は半分に抑えられる。建造物の破壊を限定し、残留放射性物質の量も少ない（「きれいな水爆」という表現も使われた）ため、市街地に接近・侵入した機甲部隊の攻撃に最適（１キロトン中性子爆弾１発で１個戦車連隊を壊滅させることができる）と考えられ、残留放射性物質が少ないので1-2週間後には友軍が使用地域に進入可能であり、0.5-2キロトンの203mm砲用M753/W79中性子弾頭300発が製造された。威力は少ないといっても核兵器は核兵器なので、被害はそれ相応に大きく、核戦争の引き金にもなる。爆弾と言いながら最初に作られたのはランス地対地ミサイルと203mm榴弾砲用の核弾頭で、1976年に初期生産が許可され、その後１年以内にネバダ核実験場で地下核実験が行われた。中性子弾頭の基礎設計はもっと前の1958年には完成していたとされ、1963年にネバダ核実験場で初期実験を行い、1975年からスパルタンABMで運用可能となったらしいが、1976年にはスパルタンABM自体が退役してしまった。また、1960年代にはランス用のW63放射線強化弾頭を開発していたが、十分な放射線量が得られず開発中止となっている。これらは秘密事項だったが、1978会計年度予算のエネルギー研究開発局公共事業費にW70Mod3ランス用放射線強化弾頭の項目があり、ワシントン・ポスト紙がこれに気付いてスクープしたためアメリカ上院軍事委員会で大問題となった。当初西ドイツに配備される予定だったが、核戦争を誘発するという懸念からアメリカ本土に留め置かれ、緊急時に輸送することにしている。冷戦終結と共に殆どが廃棄されたとみられる。中国は1988年9月27日に実験に成功しており、配備状況は不明。参考：ザ・マーチ17号、月刊軍事研究11,’99、7,’95、アメリカの核兵器、核兵器事典、軍事力バランス78年版

＜中戦車＞：第２次大戦までは25トン、それ以降は40トン級の戦車をこう呼ぶ。アメリカ軍では第２次大戦末期から70-90mm口径の主砲を搭載した戦車をこう呼んだ。参考：月刊戦車マガジン1,’88

＜鋳造＞：金属を加熱して液体状態にし、目的の形状をした型に流し込み、冷却して固めたもの。型に流し込んだ際に隙間が出来ず細部まで流入するよう、液体状態での金属の流動性を高める必要がある。鋳鉄では流動性を出すために大量の炭素を付加するため、更に溶接しようとすると熱変化で割れてしまうので、鋳造だけで製品化する。炭素の代わりにマンガンを付加した鋳鋼では炭素量次第で鋳造＋溶接での製品化が可能。融点600度以下の金属なら砂型でなく金型を使うことができ（ダイキャスト製品）、表面が滑らかに仕上がる。参考：トコトンやさしい溶接の本

＜鋳造装甲＞：型に溶けた鉄を流し込んで作った装甲。複雑な形状を作る時には便利で安価だが、型から不純物が混じったり、気泡が入ったり、厚みが各部で異なるので熱処理がしにくかったりして耐弾性は均質圧延鋼板よりも1-2割劣る。避弾経始を重視した第２世代戦車の砲塔がこれで作られていることが多い。参考：月刊軍事研究3,’09、5,’04、月刊グランドパワー7,’03

＜中速ディーゼル＞：回転数毎分300-1000回転のディーゼルエンジンのこと。シリンダ径220-580mm、ストローク390-1050mm、１回転あたりの出力は200-1330kW。燃料はＣ重油を使用する。参考：図解雑学　船のしくみ、月刊軍事研究8,’16

＜中速標的機＞：MQM-175海外シリーズ（標的機）を参照。

＜中ソ国境紛争＞：中ソ国境は19世紀の帝政ロシア時代に締結された条約により決められていたが、内容が曖昧で、黒竜江（アムール川）の中州がどちらに帰属するかなどは未決のままであった。第２次大戦後に中華人民共和国が成立すると、スターリン路線に基づいて国作りをしていたが、1956年2月24日のフルシチョフによるスターリン批判を知り、1957年に毛沢東がフルシチョフの平和共存路線を批判するなど思想対立が発生。中印国境紛争でソ連が曖昧な態度を取ったことも加わり、1961年にアルバニア共産党を巡る論争が起きるなど次第に対立が激化、キューバ危機により対立が決定的となって1963年3月から中国の人民日報に中ソ国境問題が取り上げられるようになった。1960年にソ連が専門技術者を中国から引き上げ、武器供与も打ち切っているが、何故かMiG-21だけは供与している。1963年11月、ソ連は中国に対して従来の国境線を堅持する立場を表明する書簡を送った。1964年にフルシチョフが失脚すると関係改善を図る動きも見られたが、結局は対立激化となり、1960年代後半から中国東北部の黒竜江やウスリー川で国境警備隊による小競り合いが発生、戦争に発展する可能性があるとしてソ連はシベリア鉄道で兵力を極東方面に送り込み、1969年には中国・モンゴルとの国境沿いに27個師団を配備した。文化大革命とプラハの春で関係悪化が頂点に達し、1969年3月2日未明、ウスリー川の真ん中にある珍宝島（ダマンスキー島）に中国軍が上陸し、銃撃戦となってソ連兵31名が死亡、14名が負傷、ソ連は第135自動車化歩兵師団を、中国は第24歩兵連隊を付近に展開して睨み合いとなった。ソ連軍機関誌には中国に対する核攻撃を示唆する記事まで掲載されたが、本格的な戦争に発展することを避けたいソ連はKGB国境軍第57自動車化機動群に奪回を命じ、T-62戦車４両を蹴立てて攻撃を仕掛けた。しかし中国軍は野砲や迫撃砲で反撃し、第57自動車化機動群司令官を戦死させるなどして撃退した。3月14日、ソ連極東軍管区司令官が政府の命令を無視して軍事介入を開始。1700からBM21グラード多連装ロケットランチャーによる攻撃準備射撃を行い、1710から１個大隊をダマンスキー島に上陸させ、1900までに中国軍を撃退して占領した。極東軍管区司令官は装甲戦車学校校長に左遷されたが、後継には戦略ロケット軍副司令官が任命されており、戦略核の使用が考慮に入っていたともいわれる。6月10日、中国はソ連軍部隊が新疆ウイグル自治区に侵入して一般人を誘拐したと非難。ソ連は中国軍部隊がカザフ共和国セミパラチンスク州に入り込んだと非難した。7月8日、黒竜江流域にある八岔島（ゴルディンスキー島）で銃撃戦が発生。8月頃、中国に核兵器を使用した際の態度について、ソ連からアメリカに複数ルートで打診が入ったが、アメリカは中立の態度は取れないと返答した。8月13日、再度新疆ウイグル自治区でソ連と中国による越境非難合戦が起こった。9月2日、ベトナムのホーチミン氏が死去したことに伴うハノイでの葬儀で中ソ会談が開かれ、紛争の終結が図られた。その後も長らく国境は画定せず、1980年に中ソ友好同盟相互援助条約（1950年締結）が失効、1980年代半ばにはソ連軍の国境配備兵力が57個師団50万名にも達していたが、1990年に中ソ国境兵力削減協定が調印され、1991年5月16日に暫定的な国境が決定され、1997年に国境問題の98%を解決、2001年に中ロ友好善隣協力条約が締結され、2008年7月21日に画定した。参考：月刊軍事研究4,’13、1,’17、歴史群像4,’11

＜中ソ朝軍隊連合演習＞：中国、ソ連、北朝鮮が1957年に行った合同演習で、海上から侵攻する敵を撃退するというシナリオで実施された。中国はそれ以降2002年の演習01まで外国軍との合同演習を行っていない。参考：月刊軍事研究4,’07

＜チューター＞：CT-114（練習機）またはN2T-1（練習機）を参照。

＜中隊＞：Company（Coy）。語源はラテン語のクン・パニス（一緒にパンを食べる）で、12世紀末の北イタリアで市民民兵隊の名称として誕生し、15世紀にフランスとブルゴーニュで新編された常備軍の戦術単位名（カンパニーズ・オブ・オードナンス、勅令隊）として採用された。中国軍では連。昔の騎兵隊ではTroopと呼ばれた。戦闘部隊の基本戦術単位部隊で、作戦行動は中隊単位で計画される。また、管理単位としての性格も強く、兵営は中隊単位で生活している。序列は小隊の上級、大隊の下である。誕生当時は管理単位で、戦時には大隊や小隊に組み直していたが、フランス革命後に大隊隷下の戦術単位としての機能が付与された。参考：歴史群像6,’16、コンバット・バイブル２、軍事力バランス78年版、月刊軍事研究5,’16

　＜中隊（日本陸軍）＞：中隊長、中隊附諸官（中隊附将校、中隊附准尉、中隊附曹長、中隊兵器掛、内務班長）などからなる。参考：内務教育の参考

＜中隊ＬＯＧＰＡＣ（デジタル重師団）＞：アメリカ陸軍デジタル重師団の中隊交付用兵站パッケージ。兵站端末点から前線部隊にLOGPACを輸送する輸送車両部隊で、大隊本部付支援小隊から派遣された弾薬輸送用M977重機動トラック２両、2500ガロン積みM978重機動タンカー２両と、FSCの補給トラック（補給品、食料、飲料水）、PLLトラック（定格補給品）、工作トラック（修理・整備メカニック）から構成される。兵站端末点で待機しており、FSCの曹長が搭乗する給水トレーラー牽引2.5トン積み貨物トラックの道案内で前線の中隊に案内され、サービスステーション方式もしくはテールゲート・テクニック方式で補給を行う。参考：月刊軍事研究8,’03

＜駐退機＞：火砲の後座エネルギー（発射反動）を吸収して後座長を規制する装置で、19世紀末に開発された。駐退管内のピストンによって押される作動油の流れを絞る時に生じる抵抗によって後座エネルギーを吸収する。可変後座装置や油補充器が付くこともある。この装置により発射の際には砲身だけ後退させれば済むようになり、発射の度に砲全体が後退することが無くなって再照準が容易となった。また、砲架にかかる反動力も減少するので、頑丈に作る必要が無くなり、砲の軽量化が可能となった。参考：火器弾薬技術ハンドブック、ザ・マーチ５号

＜中隊交付用兵站パッケージ＞：中隊LOGPAC（デジタル重師団）を参照。

＜中対戦車兵器＞：MAWを参照。

＜中隊長＞

＜中隊長（日本陸軍）＞：任務は、中隊を統率し、訓練を行い、賞罰・休暇附与を実施することなど。参考：帝国陸海軍事典

＜中隊長（陸上自衛隊）＞：直属の幕僚などは付かないので、隷下隊員100名以上を全員直接掌握しなければならず、リーダーシップが問われる。参考：月刊軍事研究1,’17

＜中隊附准尉＞：日本陸軍の中隊附諸官。中隊長の命令意図の実施を監督し、必要に応じ将校に準じた教育訓練を行い、教育や人馬に関する事務、兵の身元調査や勤怠調査、装蹄手続き、勤務割作成、公用証・外出証の保管出納、下士官の業務指導を担当する。参考：内務教育の参考

＜中隊附将校＞：日本陸軍の中隊附諸官。中隊長を補佐して教育訓練を行い、中隊附准尉以下の業務を指導監督し、経理事務を分担して主任下士官や関係委員と連携し整理にあたる。参考：内務教育の参考

＜中隊附曹長＞：日本陸軍の中隊附諸官で、１個中隊に２名いる。教育訓練、図書文書の整理保管訂正加除、諸記録の記入報告通報調製、一般庶務、金銭給養・営繕・糧秣に関する事務、物品や被服の監守を担当する。伍長勤務以上は会報に出席し、命令の伝達を行う。参考：内務教育の参考

＜中隊当番（日本陸軍）＞：内務班の事務室で雑用をする兵で、一等兵が任命される。通常より30分ほど早く起きてヤカンでお湯を沸かし、日朝点呼後に将校や下士官といった事務室勤務者にお茶を出す。昼間は私用・雑用をこなすが、基本的にヒマなので、自分の雑用もできる。就寝も30分ほど遅いが、仕事は楽で食事の量も多いため、テンホの甲の職務だった。参考：新兵サンよもやま物語

＜中隊兵器掛＞：日本陸軍の中隊附諸官。武器、弾薬、器材、器具、材料、兵器用物品、射撃に関する事務を行う。参考：内務教育の参考

＜駐退復座機＞：Recoil System。発射反動で砲全体が後退すると照準がずれて迅速な射撃に支障をきたすので、近代火砲では揺架に砲身を載せてあり、射撃時に砲身のみが後退するが、そのエネルギーを受け止めて砲身を射撃位置に戻すための機構をこう称する。駐退機、復座機、復座緩衝器からなる。参考：兵器最先端５、月刊PANZER3,’98

＜中隊用線量率計２型＞：陸上自衛隊の線量率計。装備、人員、地域における線量を測定するメーターで、設定強度を越えるとブザー及び警報灯で警告する。重量2.4kg。毎時0-500レントゲンのγ線を測定可能で、ベータ線の検知も可能。参考：自衛隊装備カタログ1981

＜中隊用線量率計３形＞：陸上自衛隊のγ線測定装置で、地域用線量率計３形から記録計を外したものである。中隊に配備され、地域、人員、装備品などの放射能汚染の有無を検知する。一定以上の汚染レベルを検知すると警報ブザーが鳴る。重量2kg。参考：月刊軍事研究6,’11、自衛隊装備年鑑1996

＜中地上ステーションモジュール＞：AN/TSQ-168（通信装置）を参照。

＜中肇＞：217（戦車揚陸艦）を参照。

＜抽筒＞：作動を参照。

＜中東地域情報収集活動＞：2019年8月7日、日本政府がホルムズ海峡の航行安全を目指す有志連合への協力を表明した。12月27日、日本関係船舶の安全確保のための情報収集強化を目的に、防衛省設置法第４条に依る調査・研究に基づき、中東海域に海自を派遣することが国家安全保障会議と閣議で決定された。海賊対処行動に支障が出ない範囲で海賊対処水上・航空部隊を活用し、水上部隊はオマーン湾やアラビア海北部の公海、航空部隊はアデン湾やアラビア海の公海を中心に情報を収集する。ホルムズ海峡は活動範囲に含まれず、アメリカ主導有志連合によるホルムズ海峡監視センチネル作戦ではなく日本独自の活動で、アメリカ海軍第５艦隊司令部に連絡幹部を派遣して情報共有を図るに止める。不測の事態が生じたら海上警備行動を発令するが、武器使用で防護できるのは国際法上日本船籍船舶のみで、日本関連外国船籍船舶の防護は警告や進路妨害といった非実力行使で行う。期間は訓練など準備期間を含み同日から2020年12月26日までの１年間で、必要に応じて延長する。2020年1月8-9日、海自幹部学校で、中東のシーレーンを航行する日本関係船舶の安全確保に必要な情報収集活動を行う艦艇派遣に先立つ図上演習を実施。海幕、自衛艦隊司令部、第１護衛隊DD-101むらさめなどが参加した。1月10日、河野防衛大臣が海自に対し、中東海域（オマーン湾、北アラビア海、バブ・エル・マンデブ海峡以東のアデン湾）での情報収集に関する派遣命令を発出した。1月11日、初の中東地域情報収集航空部隊（兼第38次航空部隊）の第５航空群第５航空隊P-3C哨戒機２機と隊員第１波60名が那覇航空基地を出発。1月19日、航空部隊隊員第２波がチャーター機で那覇空港を出発。1月20日、航空部隊が活動を開始し、初任務飛行に向けた準備に入った。1月21日、航空部隊が初任務飛行を実施。1月25日、河野防衛大臣が横須賀基地でDD-110たかなみを視察して隊員を激励し、家族説明会にも出席して全面支援を表明した。1月30日、横須賀基地で、中東のシーレーンを航行する日本関係船舶の安全確保に必要な情報収集活動を行う艦艇派遣に先立つ図上演習を実施。2月2日、DD-110たかなみが、特別輸送ヘリコプター隊EC-225LPヘリで横須賀基地に到着した安倍総理の激励を受けた後、中東方面における情報収集活動のための派遣水上部隊（第１次隊）兼ソマリア沖海賊対処第35次水上部隊として第22航空群SH-60Kヘリ２機を載せ横須賀基地を出港。2月26日、DD-110たかなみが活動を開始。2月26-29日、DD-110たかなみはアラビア海北部とオマーン湾の公海上で船舶500隻を確認した。航空部隊は活動開始から2月29日までにソマリア沖アデン湾とアラビア海北部西側を中心に船舶2500隻を確認している。3月1-31日の中東地域での情報収集実績は、航空隊（アデン湾とアラビア海北部西側公海）が確認船舶2400隻、水上部隊（オマーン湾とアラビア海北部公海）が確認船舶2700隻。4月7-8日、幹部学校で中東における情報収集活動のための部隊派遣に伴う図上演習を実施。5月10日、DD-104きりさめが中東方面における情報収集活動のための派遣水上部隊（第２次隊）として佐世保を出港。5月13日、DD-104きりさめ乗員全員の新型コロナウイルスPCR検査陰性を確認。5月24日、日本近海での２週間待機・訓練を終え、DD-104きりさめが中東に向かった。6月9日、水上部隊が第１次隊から第２次隊に任務を交代した。第１次隊は延べ8000隻の船舶を確認している。6月30日、DD-110たかなみが横須賀に帰港。安倍総理から第１次隊に特別賞状、司令に第１級賞詞が、山崎統幕長から艦長に第２級賞詞、先任伍長に第３級賞詞が授与された。7月16-17日、中東への護衛艦派遣を想定した図上演習を海自幹部学校で実施。8月30日、DD-101むらさめが中東地域派遣情報活動第３次水上部隊として横須賀を出港。9月1日、乗員１名の新型コロナウイルス感染が判明したため、当該乗員は退艦し、濃厚接触者を隔離、横須賀基地で待機して他に感染者がいないことを確認し、9月16日に再度出港して中東に向かった。10月26日、DD-104きりさめが佐世保に帰港。12月11日、中東地域情報部隊航空・水上部隊の活動期間を2021年12月26日まで１年延長すると、国家安全保障会議及び閣議で決定した。12月20日、DD-114すずなみが中東における情報収集活動のための派遣水上部隊（第４次隊）として大湊を出港。新型コロナウイルス対策で全乗員にPCR検査を行い、日本近海で訓練を行うなどして14日間待機の後、中東に向かった。12月1-31日に中東地域情報部隊航空部隊はアデン湾とアラビア海北部西側の公海で船舶1741隻、水上部隊はオマーン湾の公海とアラビア海北部の公海で船舶4305隻を確認した。活動開始から12月31日までの累計船舶確認数は航空部隊21658隻、水上部隊31479隻。2021年2月11日、第３次水上部隊DD-101むらさめが横須賀に帰港。部隊に内閣総理大臣からの特別賞状、司令に１級賞詞、艦長に統幕長からの２級賞詞が授与された。2月1-28日に航空部隊はアデン湾とアラビア海北部西側の公海で船舶1689隻、水上部隊はアデン湾とアラビア海北部西側の公海で船舶2951隻を確認した。3が月17-18日、横須賀基地海上作戦センターで情報収集活動の図上演習を実施。3月1-31日に航空隊はアデン湾とアラビア海北部西側の公海で船舶1594隻、水上部隊はアデン湾とアラビア海北部西側の航海で船舶4789隻を確認した。4月18日、第５次水上部隊DD-115あきづきが佐世保を出港。5月1-31日に航空隊はアデン湾とアラビア海北部西側の公海で船舶3072隻、水上部隊はアデン湾とアラビア海北部西側の公海で船舶1473隻を確認した。6月14日、第４次水上部隊DD-114すずなみが大湊に帰港。1月20日から5月21日までの活動期間122日間で延べ船舶17037隻を確認している。7月28-29日、海自が横須賀基地海上作戦センターで自衛艦隊幕僚長を搭載艦に情報収集活動の図上演習（不測事態発生時の各級指揮官情勢判断など）を実施。8月1-31日、航空隊はアデン湾とアラビア海北部西側の公海で船舶1424隻を確認した。9月5日、第６次水上部隊DD-118ふゆづきが部隊指揮官の第３護衛隊司令以下220名を乗せ舞鶴を出港。10月30日、第５次水上部隊DD-115あきづきが佐世保に帰港。12月26日（24日？）、護衛艦の運用に余裕が無い事と、ソマリア沖海賊事案がほぼ無くなっていることから、ソマリア沖海賊対処行動水上部隊が中東地域情報収集任務を兼ねることを閣議と安全保障会議で決定した。2022年1月9日、第41次ソマリア海賊対処水上部隊との兼務となるDD-106さみだれが呉を出港。1月11日、DD-106さみだれで乗員１名の新型コロナウイルス感染が判明したため、1月12日に呉に戻った。3月10日、第６次水上部隊DD-118ふゆづきが舞鶴に帰港。活動開始から12月31日までに航空隊は船舶延べ61082隻、水上部隊は84360隻を確認した。2023年6月3日、ソマリア沖海賊対処第45次水上部隊兼無のDD-107いかづちが横須賀を出港。9月27日、ソマリア沖海賊対処第46次水上部隊兼中東地域情報収集活動部隊のDD-108あけぼのが佐世保を出港。

5月22日、第７次水上部隊兼第42次派遣海賊対処水上部隊DD-102はるさめが佐世保を出港。参考：月刊世界の艦船9,’20、10,'20、11,'20、1,'21、4,'21、6,'21、8,'21、11,'21、12,'21、1,'22、3,'22、5,'22、6,'22、8,'22、月刊JWings3,’20、4,’20、5,’20、6,’20、7,'20、8,'20、9,’20、10,'20、11,'20、12,'20、1,'21、2,'21、3,'21、5,'21、6,'21、8,'21、11,'21、3,'22、4,'23、9,'23、12,'23、朝雲

＜抽筒子＞：extractor。打殻薬莢または不発弾薬を薬室から引き抜く部品。参考：火器弾薬ハンドブック

＜中東新和平案＞：ロードマップを参照。

＜中特車＞：M4海外シリーズ（戦車）を参照。

＜チュートニック＞：イギリス海軍初の特設巡洋艦Teutonic。元は1889年7月25日に竣工したホワイト・スター・ラインの客船で、有事に徴用されるという条件の下に政府の支援を受けて建造された。全長177.39m、幅17.58m、深さ11.94m、総トン数9984トン。主機は三連成汽機２基２軸17000馬力、速力20ノット。1889年8月1日、4.7インチ砲８門を搭載して観艦式に参加。すぐに外して8月7日にリバプール−ニューヨーク航路で就航した。1891年8月、ブルーリボンを獲得。第２次ボーア戦争で徴用されて兵員輸送に使用された。第１次大戦では特設巡洋艦及び兵員輸送艦となった。1921年、ドイツでスクラップにされた。参考：月刊世界の艦船11,’14

＜駐屯地＞：Camp。参考：MAMOR vol.153

＜駐屯地（陸上自衛隊）＞：陸上自衛隊の部隊が所在・駐留する場所。あくまでも平時に一時的に駐屯している所であり、有事の際には私物も含め全ての物品を処置し、駐屯地の中を空にして命じられた地域に応急出動する。災害派遣などでも全機能を駐屯地から派遣先に移動させる。司令部庁舎、部隊庁舎、補給倉庫、訓練場・グラウンド、体育館、整備場、隊員宿舎、隊員食堂、隊員浴場、厚生施設などが設けられている。出入りの際には門の警衛所で警備隊の点検を受ける必要があり、門限に遅れたからといって外柵を乗り越えて侵入したりすると、所属隊員であっても建造物侵入罪に問われる。正門を出入りする際は制服や戦闘服の着用義務があるが、申請すればランニングウェアも可。参考：MAMOR vol.153、月刊JWings6,’11、戦車隊長、朝雲

＜駐屯地業務隊＞：陸上自衛隊の駐屯地維持管理部隊で、各駐屯地に置かれている。管理科、補給科（補給班、糧食班）、衛生科などからなる。参考：東日本大震災自衛隊救援活動日誌

＜駐屯地消防隊＞：陸上自衛隊の消防部隊。専門の職種ではなく、駐屯地の長が要員を任命する。トップは駐屯地消防隊長で、消防班などを隷下に置き、消火、通報、避難、救護といった任務に就く。教育は航空自衛隊第３術科学校で行われる。参考：MAMOR vol.108

＜駐屯地司令＞：方面総監の指揮を受け、駐屯地の業務を統制し、駐屯地の警備に当たる。参考：月刊軍事研究7,’12

＜駐屯地整備車＞：自衛隊の車両。日立建機または船山またはユニキャリア製。参考：月刊軍事研究5,’13、9,’14、5,’16

＜駐屯地等情報基盤装置＞：自衛隊の機器。東部方面隊などに配備されている。日本電気または富士通製。参考：月刊軍事研究9,’10、6,’11

＜中特防＞：中央特殊武器防護隊を参照。

＜チューナ＞：SS-203（潜水艦）を参照。

＜忠南＞：953（フリゲート）を参照。

＜中南軍区＞：中国軍の大軍区（一等軍区）。山東省を担当する。1950年1月、華中軍区から改称されて創設された。1955年の改編で廃止された。参考：月刊航空ファン5,’16

＜中波＞：波長0.1km-1km、周波数3000-300kHzの電磁波で、MF（Medium Frequency）と略す。ドイツ語ではグレンツヴェレで、第２次大戦時には1.5-3MHzを指した。参考：図解・電波のしくみ、現代の潜水艦、Ｕボート入門

＜中波アクティブ・ソナー＞：アクティブ・ソナーを参照。

＜チューハイ＞：166（駆逐艦）を参照。

＜注排水装置＞：艦船の間接防御システムの１つ。浸水して艦が傾斜した際、反対舷の重心対称区画に海水を急速に注入すると共に、浸水区画に圧縮空気を押し込んで排水を行い、傾斜を元に戻すものである。参考：月刊丸12,’11

＜注排水装置＞：自衛隊の機器。三井造船製。参考：月刊軍事研究6,’17

＜中爆撃機（アメリカ）＞：第２次大戦中はB-25及びB-26を指した。B-36の就役に伴い、B-29がこのクラスに分類された。参考：航空ジャーナル９月号臨時増刊

＜中迫撃砲＞：大隊レベルの火力支援に使用される、口径80mm前後の迫撃砲。人力でも移動できるが、普通は車両を使う。参考：月刊PANZER9,’02

＜中波赤外線アレイ・センサー＞：MIRAセンサーを参照。

＜中波長赤外線＞：赤外線を参照。

＜中発＞：日本海軍の特型運貨船で、中型発動艇の略。海軍が大発を小型化して独自開発したもので、日本陸軍は使用していない。全長13.0m、最大幅2.9m、吃水0.7m、排水量15.5トン。機関出力60馬力、速力８ノット。兵員60名を乗せられる。参考：小艦艇入門、写真で見る海軍糧食史

＜中搬運搬車＞：自衛隊の車輌。トヨタ自動車製。参考：月刊軍事研究9,’16

＜中搬送＞：JMRC-C2（無線搬送端局装置）またはJMRC-C20（無線搬送端局装置）またはJMRC-C21（無線搬送端局装置）またはJMRC-C22（無線搬送端局装置）またはJMRC-R2（無線搬送端局装置）またはJMRC-R20（無線搬送端局装置）を参照。

＜チューブ・アロイ＞：イギリスの原子爆弾審議会のコードネームで、管合金（Tube Alloy）の意味。1941年9月に設立されたが、1943年までにマンハッタン計画に吸収された。参考：月刊軍事研究5,’01

＜中部軍（日本陸軍）＞

　＜中部軍（昭和１９年後半）＞：防衛総司令部隷下で、第44師団、第73師団、第84師団からなる。参考：比島決戦

＜中部軍集団（ソ連軍、１９８９年）＞：西部戦略方面隷下で、司令部はチェコスロバキアのミロビーチェにある。兵力70000名。軍団司令部１個、戦車師団２個、自動車化狙撃師団３個、空中強襲大隊１個、スカッド旅団２個、砲兵旅団１個、攻撃ヘリ連隊２個（Mi-8/-24ヘリ180機）、対地攻撃戦闘飛行連隊１個（MiG-27戦闘機45機）、戦闘飛行連隊１個（MiG-23戦闘機45機）、Su-17偵察機15機を擁する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜中部航空音楽隊＞：航空自衛隊の音楽隊。1976年10月1日、中部航空方面隊隷下に浜松南基地で新編された。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。2012年3月24日、小松市公会堂大ホールで小松基地開庁50周年記念演奏会を実施。5月30日、横田基地で行われた航空総隊司令部横田基地移転記念式典でシルバー・ウイングスを演奏した。2014年12月11日、埼玉県所沢市ミューズ・アークホールでクリスマスコンサートを実施。2015年2月19日、浜松市アクトシティ浜松大ホールで第38回定期演奏会を実施。11月8日、鈴鹿サーキットで開催されたJAF鈴鹿グランプリで音楽演奏を実施。2016年1月17日、航空自衛隊浜松広報館でアンサンブルコンサートを開催。3月6日、神奈川自衛隊音楽まつりに参加。7月15日、三重県立上野高校と伊賀白鳳高校の吹奏楽部生徒100人に演奏指導を実施。2017年1月15日、航空自衛隊浜松広報館展示格納庫でアンサンブルコンサートを実施。8月5-6日、静岡市で開催された清水みなと祭りで演奏した。2018年1月27日、静岡市グランシップ静岡で第37回静岡音楽祭に参加。3月23日、木更津分屯基地が袖ケ浦市民会館で開催した空の音楽祭で演奏した。3月24日、木更津分屯基地で地元中高生70人にパート別楽器技術指導を実施。2019年7月13日、山梨県見延町総合文化会館で音楽演奏会を実施。7月14日、山梨県韮崎市の東京エレクトロン韮崎文化ホールで音楽演奏会を実施。

2020年1月25日、ふれあいコンサートinこまつを開催。2月1日、南関東防衛局が浜松市福祉交流センターで開催した第38回防衛セミナーで演奏を行った。2021年3月12日、岐阜市OKBふれあい会館サラマンカホールで行われた避難訓練コンサート・東日本大震災メモリアルコンサートに参加。6月26日、山梨県都留市の都留うぐいすホールでふれあいコンサートを実施。7月1日、令和2年度隊員自主募集の功績で、井筒空幕長から第４級賞状を授与された。7月23-24日、名古屋市金山総合駅南口で行われた金山マルシェコラボ企画自衛隊ウィークで演奏を行った。12月19日、五條市上野公園で行われた奈良県防災フェア2021で広報に協力し、演奏を行った。2022年6月4日、輪島市民まつりで市中パレードと演奏会を行った。6月18日、なら100年会館で行われた第37回自衛隊奈良定期演奏会で演奏を行った。6月19日、大阪商工会議所で大阪日米協会主催音楽イベント「空の共演」に参加。

参考：MAMOR vol.52、浜松基地ホームページ、月刊航空情報8,’12、月刊JWings8,’14、10,'21、3,'22、9,'22、朝雲

　＜中部航空音楽隊（２０１５年）＞：中部航空方面隊隷下で、浜松基地に置かれている。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜中部航空警戒管制団＞：航空自衛隊の航空警戒管制団。2009年11月14-20日、在日米軍再編に伴う岩国・三沢両飛行場から小松基地への訓練移転に参加。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。3月13日、福島第二原発で給水作業を実施。2013年12月7-14日、在日米軍再編に係る嘉手納基地から小松基地への訓練移転にともなう日米共同訓練に参加。2014年11月7-20日、キーン・ソード15の一環として、空自第６・第７航空団、アメリカ空軍第35戦闘航空団などと戦闘機戦闘訓練を実施。9月7日から9月18日、在日米軍再編に係る岩国飛行場から航空自衛隊百里基地への訓練移転（共同訓練）に参加。第12海兵航空群と戦闘機戦闘訓練などを行った。2015年5月23日、基地業務群管理隊の警備犬キュー号が国際救助犬認定試験（Ａ段階、国際救助犬連盟公認）に空自警備犬として初めて合格した。8月18日、王城寺原演習場で行われた平成27年度実爆を伴う滑走路被害復旧訓練に参加。9月7-18日、在日米軍再編に係る岩国飛行場から茨城県の百里基地への共同訓練移転に参加。10月29日、整備補給群補給隊のQCサークルであるAutomaticがQCサークル埼玉地区40周年記念改善事例選抜大会で埼玉県知事賞（最優秀サークル賞）を受賞した。2016年3月7-18日、在日米軍再編に係る岩国飛行場から航空自衛隊小松基地への訓練移転（共同訓練）に参加。7月25-29日、在日米軍再編に係る嘉手納飛行場から小松基地への訓練移転（共同訓練）に参加。2016年2月18日、整備補給群補給隊QCサークルのオートマティックが練馬文化センターで関東支部改善事例チャンピオン大会に出場し、改善事例JHS（事務・販売・サービス）部門で銀賞を受賞した。7月19日、基地業務群消防小隊が狭山警察署・埼玉西部消防局と共に入間基地飛行場地区で場外救難訓練を実施。2017年7月7-21日、米軍再編に係る岩国飛行場から百里基地への訓練移転（共同訓練）に参加。第７航空団と共に、第12海兵航空群と百里沖で戦闘機戦闘訓練などを行った。2018年4月6-12日、米軍再編に係る岩国飛行場から百里基地への訓練移転（共同訓練）に参加。第７航空団F-4EJ改戦闘機４機と共に、VFA-195所属F/A-18E戦闘機５機と、百里沖で戦闘機戦闘訓練などを行った。7月5日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。7月16-20日、第６航空団と共に小松沖でアメリカ第18航空団F-15戦闘機６機との米軍再編に係る訓練移転（共同訓練）に参加。9月6日に発生した北海道胆振東部地震の災害派遣に基地業務群施設隊が参加。9月28日、西日本豪雨及び北海道胆振東部地震の災派活動で行方不明者の発見に貢献した功績で、管理隊の警備犬アイオス号とロック号に小野寺防衛大臣からの褒賞状と副賞のメダル型ドッグフードが伝達された。2019年9月9日に上陸した台風15号被害の災害派遣に参加。2021年3月11日、新型コロナウイルス対応の功績で、１級賞状が授与された。3月25日、令和2年度体力測定�T練度向上で優秀賞を獲得し、空幕長から表彰を伝達された。7月3日に発生した静岡県熱海市の土石流の災害派遣に参加。11月7日、神奈川県横浜市臨港パークで行われた第42回九都県市合同防災訓練（令和3年度横浜市総合防災訓練）に参加し、救助犬による人命救助訓練を行った。2022年1月18日、基地業務群が警備犬訓練始め行事を実施。2月25日、令和3年度航空自衛隊英語競技会ブリーフィング部門で優勝した。6月29日、東シナ海と日本海上で日米共同訓練に参加。第２航空団F-15戦闘機４機、第６航空団F-15戦闘機４機、第８航空団F-2戦闘機４機、北部航空警戒管制団、西部航空警戒管制団と共に、アメリカ空軍第34爆撃飛行隊B-1B爆撃機２機と、編隊航法訓練を行った。10月27日、日本海上空で日米共同訓練に参加。第２航空団、第７航空団、第８航空団、北部・西部航空警戒管制団と共に、アメリカ空軍B-52H戦略爆撃機２機と、編隊航法訓練を行った。12月20日、日本海上の空域で日米共同訓練に参加。第６航空団F-15戦闘機４機、第８航空団F-2戦闘機４機、西部航空警戒管制団と共に、アメリカ空軍B-52爆撃機２機及びC-17輸送機１機と、編隊航法訓練を行った。2023年1月16-26日、日印共同訓練ヴィーア・ガーディアン23に参加。2月28日、日米共同訓練に参加。第７航空団F-2戦闘機２機と共に、アメリカ空軍第２爆撃航空団B-52爆撃機２機と、茨城県東方の太平洋上で、各種戦術訓練を行った。3月2日、日米共同訓練に参加。第３航空団F-35A戦闘機４機、第７航空団F-2戦闘機４機、第８航空団F-2戦闘機４機、北部・西部航空警戒管制団と共に、アメリカ空軍第28爆撃航空団B-1B爆撃機１機、第35戦闘航空団F-16戦闘機４機、第18航空団KC-135空中給油輸送機１機と、日本海上で各種戦術訓練を行った。3月3日、日米共同訓練に参加。第３航空団F-35A戦闘機４機、第６航空団F-15戦闘機４機、第８航空団F-2戦闘機４機、北部・西部航空警戒管制団と共に、アメリカ空軍第28爆撃航空団B-1B爆撃機１機と、日本海上で各種戦術訓練を行った。3月30日、日米共同訓練に参加。第２航空団F-15戦闘機４機、第５航空団F-15戦闘機４機、第６航空団F-15戦闘機４機、第８航空団F-2戦闘機４機、北部・西部航空警戒管制団と共に、アメリカ空軍第２爆撃航空団B-52H爆撃機２機と、日本海及び東シナ海上で各種戦術訓練を行った。7月26-29日、新田原基地・同周辺空域・関東周辺空域で日仏共同訓練に参加。第５航空団F-15戦闘機３機、第８航空団F-2戦闘機２機、第１輸送航空隊KC-767空中給油輸送機１機、第２輸送航空隊C-2輸送機１機、西部航空警戒管制団が、フランス空軍第４航空団第１・第２飛行隊ラファール戦闘機２機、第31航空団第１飛行隊A330-200MRTT空中給油輸送機１機、第61航空団第１飛行隊A400M輸送機１機と、各種戦術訓練を行った。8月2-10日、小松基地と周辺空域で日伊共同訓練に参加。第６航空団F-15戦闘機４機、第１輸送航空隊KC-767空中給油輸送機１機と共に、イタリア空軍第７・第32航空団F-35A戦闘機４機、第14航空団KC-767空中給油輸送機３機・G550CAEW１機・G550輸送機１機、第46航空旅団C-130J輸送機１機と、各種戦術訓練を行った。8月23日から9月15日、小松基地と周辺空域で日豪共同訓練武士道ガーディアン23に参加。10月6日、茨城県東方の太平洋上及び沖縄周辺で日米共同訓練に参加。第７航空団F-2戦闘機２機、第９航空団F-15戦闘機４機、南西航空警戒管制団と共に、アメリカ空軍B-52H爆撃機２機、F-35A戦闘機４機、F-15E戦闘機４機、アメリカ海兵隊F-35B戦闘機４機と、各種戦術訓練を行った。10月17日、日本海上と沖縄周辺で日米共同訓練に参加。第２航空団F-15戦闘機４機、第６航空団F-15戦闘機４機、第９航空団F-15戦闘機４機、北部航空警戒管制団、南西航空警戒管制団と共に、アメリカ空軍B-52H爆撃機２機、F-35A戦闘機６機、KC-135空中給油輸送機１機と、各種戦術訓練を行った。2024年1月30日、日本海と東シナ海上空で日米共同訓練に参加。第２航空団F-15戦闘機４機、第７航空団F-2戦闘機４機、第８航空団F-2戦闘機４機、北部・西部航空警戒管制団と共に、アメリカ空軍B-52H爆撃機１機と、各種戦術訓練を行った。参考：MAMOR vol.52、vol.141、vol.155、月刊JWings3,’14、8,’14、1,’15、11,’18、9,'21、2,'22、9,'22、1,'23、3,'23、5,'23、10,'23、1,'24、4,'24、月刊航空ファン11,’15、5,'16、10,’16、9,’17、6,’18、朝雲

＜中部航空警戒管制団（２０１０年）＞：中部航空方面隊隷下で、入間基地に置かれている。隷下に中部防空管制群（入間）、第１警戒群（笠取山、J/FPS-3改）、第５警戒隊（串本、AN/FPS-20）、第22警戒隊（御前崎、J/FPS-2）、第23警戒群（輪島、J/FPS-3改）、第27警戒群（大滝根山、J/FPS-3改）、第35警戒隊（経ヶ岬、J/FPS-3改）、第44警戒隊（峯岡山、J/FPS-4）、第46警戒隊（佐渡、J/FPS-5）、移動管制隊（百里）、第２移動警戒隊（入間）、第９移動警戒隊（小松）を置く。参考：月刊航空ファン4,’10、月刊軍事研究6,’10

＜中部航空警戒管制団（２０１５年）＞：中部航空方面隊隷下で、司令部は入間基地に置かれている。中部防空管制群、第１警戒群、第23警戒群、第27警戒群、第５警戒隊、第22警戒隊、第35警戒隊、第44警戒隊、第46警戒隊、第２移動警戒隊、整備補給群、基地業務群を隷下に置く。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊航空ファン4,’16

＜中部航空警戒管制団（２０２０年）＞：中部航空方面隊隷下で、入間基地にある。参考：月刊JWings6,’20

＜中部航空施設隊＞：航空自衛隊の施設隊。1987年、百里基地で第３作業隊が新編された。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。2015年8月18日、王城寺原演習場で平成27年度実爆を伴う滑走路被害復旧訓練に参加。中部航空警戒管制団、第６航空団、第７航空団、第１高射群、第４高射群を含む隊員200名が参加し、陸自、海自、アメリカ軍など研修者300名も加わった。模擬滑走路（縦55m、横20m。右半分コンクリート、左半分アスファルト）を500ポンド爆弾２発で爆破し、生じた直径10m・深さ3mの穴２個の復旧を実施。ブルドーザー、ショベルローダー、油圧ブレーカーで周囲の破片や土砂を除去し、砕石で穴を埋め、モーターグレーダーでならしてタイヤローラーで固め、コンクリート部分にはAM2型滑走路復旧マット、アスファルト部分にはFFM型滑走路復旧マットを広げてアンカーボルトで固定、４時間で応急復旧を終了した。2019年9月9日に上陸した台風15号被害の災害派遣に参加。10月13日から台風19号・21号被害の災害派遣に参加。2020年2月20日、第３作業隊が百里基地訓練場でアメリカ空軍施設中隊（横田基地所属）と滑走路被害等復旧訓練に参加。6月29日、丸茂空幕長が部隊を激励した。2021年3月25日、令和2年度体力測定�T練成成果２位の功績で、空幕長から表彰を伝達された。2022年3月28日、令和3年度体力測定�T練成成果の部２位の功績で、空幕長から表彰を伝達された。参考：MAMOR vol.52、vol.155、月刊JWings8,’14、5,’20、10,'20、10,'21、朝雲

　＜中部航空施設隊（２０１５年）＞：中部航空方面隊隷下で、入間基地に置かれている。第１作業隊（入間基地）、第２作業隊（小松基地）、第３作業隊（百里基地）からなる。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊航空ファン4,’16

＜中部航空方面隊＞：航空自衛隊の航空方面隊。元は1957年8月1日に入間川で新編された航空集団司令部臨時中部司令所で、1958年8月1日に同司令所が中部航空方面隊司令部に改編され（同時に入間基地を開設）、中部航空方面隊が創設された。1960年7月1日、第４航空団が隷下に入った。1962年3月15日、新潟基地隊が隷下に入った。1964年6月16日に発生した新潟地震の災害派遣に参加。1966年12月15日、新潟基地隊が航空救難群の隷下に移った。1973年、第４航空団が飛行教育集団の隷下に移った。1976年10月1日、中部航空音楽隊が新編された。2009年1月28日、小松基地で第２回調理競技会を実施。第６航空団の大野２曹が優勝した。2011年1月21日、百里基地で中部航空方面隊調理競技会を実施。第７航空団給養小隊の田邊２曹が優勝した。3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。3月21日、給水活動、給食支援、道路啓開作業、応急救護活動などを実施。3月23日、給水支援、炊き出し、巡回診療などを実施した。3月26日、入浴支援を実施。11月29日、入間基地で中部防衛区域らっぱ競技会を実施。団体では第１航空団、個人では第12高射隊の内田士長が優勝した。2014年8月1日、中部航空方面隊司令部支援飛行隊が創設された。9月25日、司令部援護業務課が入間基地東体育館で平成26年度基地企業面談会を開催。定年を控えた隊員61名、任期制隊員48名、隊員の上司ら36名、企業62社が参加した。11月6-9日、みちのくALERT2014に参加。2015年8月18日、王城寺原演習場で実爆を伴う滑走路被害復旧訓練を実施。9月7-8日、岐阜基地で平成27年度中部航空方面隊英語競技会を実施。ブリーフィング競技幹部の部、同准曹士の部、通訳の部全てで中部航空警戒管制団が優勝した。2016年5月18-19日、援護業務課長が平成28年度都県募集等連絡会議に参加。2017年11月2日、京都平安ホテルで京都府国民保護セミナー・弾道ミサイル対応図上演習に参加。2018年1月23日、草津白根山噴火の災害派遣に参加。7月5日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。9月1日、神奈川県東扇島などで行われた九都県市合同防災訓練に参加。2019年9月19日、入間基地で調理競技会を実施し、第35警戒隊が優勝した。2020年7月1日、隊員自主募集の功績で、丸茂空幕長から第２級賞状が授与された。2021年3月11日、新型コロナウイルス対応の功績で、１級賞状が授与された。7月1日、令和2年度隊員自主募集の功績で、司令部が井筒空幕長から第５級賞状を授与された。2022年8月28日、埼玉県北本総合公園で行われた第43回九都県市合同防災訓練に参加。2023年3月16日、第１・第４高射群が中部高射群に統合された。参考：月刊JWings1,’04、10,’14、4,’18、11,'22、6,'23、MAMOR vol.52、vol.141、月刊航空ファン1,’15、2,’15、3,’15、4,’19、月刊軍事研究10,'15、入間基地ホームページ、松島基地ホームページ、新潟分屯基地ホームページ、朝雲

　＜中部航空方面隊（１９８０年代前半）＞：中部航空方面隊司令部、第６航空団、第７航空団、第１高射群、第４高射群、中部航空警戒管制団などを隷下に置く。参考：日本の戦力、自衛隊装備カタログ1981

　＜中部航空方面隊（２００７年度）＞：第６航空団、第７航空団、中部航空警戒管制団、第１高射群、第４高射群、中部航空施設隊、硫黄島基地隊、中部航空音楽隊を隷下に置く。参考：月刊JWings6,’07

　＜中部航空方面隊（２０１０年）＞：隷下に第６航空団、第７航空団、中部航空警戒管制団、第１高射群、第４高射群、中部航空施設隊、硫黄島基地隊、中部航空音楽隊を置く。参考：月刊航空ファン4,’10

　＜中部航空方面隊（２０１５年）＞：航空総隊隷下で、司令部は入間基地に置かれている。第６航空団、第７航空団、中部航空方面隊司令部支援飛行隊、中部航空警戒管制団、第１高射群、第４高射群、中部航空施設隊、硫黄島基地隊、中部航空音楽隊を隷下に置く。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊航空ファン4,’16

　＜中部航空方面隊（２０２０年）＞：航空総隊隷下で、入間基地にある。中部航空方面隊司令部支援飛行隊、第６航空団、第７航空団、中部航空警戒管制団、第１高射群、第４高射群などを隷下に置く。参考：月刊JWings6,’20

＜中部航空方面隊司令部支援飛行隊＞：航空自衛隊の飛行隊。2014年8月1日、航空総隊司令部飛行隊から改編されて創設され、中部航空方面隊の隷下に入った。2016年9月1日、埼玉県で行われた第37回９都県市合同防災訓練に参加。2018年1月23日、草津白根山噴火の災害派遣に参加。8月10-11日、草津白根山上空付近で行方不明となった群馬県防災ヘリ捜索救助の災害派遣に参加。2019年9月9日に上陸した台風15号被害の災害派遣に参加。2020年6月29日、丸茂空幕長がT-4で飛行訓練（年間飛行）を行った。2023年3月20-25日、U-4多用途支援機の国外運航訓練に参加。U-4多用途支援機１機と人員10名がパールハーバー・ヒッカム統合基地で長距離洋上航法訓練を行った。参考：月刊JWings10,’14、10,'20、5,'23、月刊航空ファン4,’16、MAMOR vol.135、vol.142、vol.155、朝雲

　＜中部航空方面隊司令部支援飛行隊（２０１５年）＞：中部航空方面隊隷下で、入間基地に置かれている。T-4、U-4を装備する。参考：月刊航空ファン4,’16

　＜中部航空方面隊司令部支援飛行隊（２０２０年）＞：中部航空方面隊隷下で、入間基地にある。T-4、U-4を装備する。参考：月刊JWings6,’20

＜中部高射群＞：航空自衛隊の高射群。2023年3月16日、第１・第４高射群を統合して中部航空方面隊隷下に入間基地で新編された。参考：月刊JWings6,’23

＜忠武公李舜臣＞：975（駆逐艦）を参照。

＜中部戦区＞：中国軍の戦区。北京軍区、済南軍区の一部（河南省）、広州軍区の一部（湖北省）、蘭州軍区の一部（陝西省）が管轄していた北京市、天津市、河北省、河南省、山西省、陝西省、湖北省を担当（内蒙古自治区西側も含む説あり）する。戦略方面は北京市、天津市で、他の４戦区の戦略予備も務める。連合作戦指揮機構は北京、陸軍司令部は石家庄、空軍司令部は北京の西郊基地に置かれている。2016年2月1日に創設された。2017年4月、第20集団軍が廃止され、第65集団軍が第81集団軍、第38集団軍が第82集団軍、第54集団軍が第83集団軍に改編された。参考：月刊航空ファン5,’16、月刊軍事研究5,’16、9,’17

　＜中部戦区（２０１６年２月１日）＞：連合作戦指揮機構は北京にある。戦区陸軍司令部は石家庄にあり、第20集団軍（河南省開封）、第27集団軍（山西省太原）、第38集団軍（河北省保定）、第54集団軍（河南省新郷）、第65集団軍（河北省張家口）を置く。戦区空軍司令部は北京、指揮所は唐山、大同、武漢にあり、第７航空団、第15航空団、第22航空団、第24航空団、第34輸送航空団、第36轟炸師（轟炸６型Ｈ装備の第107航空連隊、轟炸６型H/M装備の第108航空連隊）、飛行試験研究センター、第15空挺軍を配備する。火箭軍基地は河南省洛陽の第54基地。参考：月刊軍事研究5,’16、11,’16、9,’17、月刊航空ファン5,’16

＜中部ソロモン奪回作戦＞：太平洋戦争において、ガダルカナル島撤退後の昭和18年2月、日本陸軍はニューブリテン島及びニューアイルランド島まで後退して防御線を張ることを主張したが、ラバウルに飛行場を持つ海軍は、ソロモン諸島を失えばラバウルを制圧されかねず、そうなった場合にはトラック環礁が維持できなくなり艦隊の行動に支障を来すことから、ガダルカナル島のすぐ北のニュージョージア島・イサベル島を死守することを主張した。結局、ブーゲンビル島より北を陸軍、ニュージョージア島及びイサベル島を海軍が防衛するということで落ち着き、海軍第８連合特別陸戦隊及び陸軍南東支隊が配置された。両部隊はニュージョージア島ムンダ地区に司令部を置き、同島は陸軍歩兵第229連隊、第15野戦防空隊、海軍呉第６特別陸戦隊などを配置、コロンバンガラ島には陸軍歩兵第13連隊、歩兵第229連隊の１個大隊、野戦高射砲第58連隊、海軍横須賀第７特別陸戦隊などを配置した。2月20日、アメリカ軍がガダルカナル島北西のラッセル島に上陸。6月3日、アメリカ軍がニュージョージア島攻略を決定。6月20日、ニュージョージア島南端にアメリカ海兵隊第４襲撃大隊が隠密裏に上陸。6月27日、日本軍がアメリカ海兵隊を発見し、ニュージョージア島で戦闘が開始された。6月30日、アメリカ軍がニュージョージア島の向かいにあるレンドバ島に上陸。ここには呉第６特別陸戦隊１個中隊及び陸軍歩兵第229連隊１個中隊の計140名しか配備されておらず、敵6000名の上陸を許した。アメリカ軍は重砲によりムンダ飛行場を砲撃、日本軍は7月4日までに延べ348機の陸海軍機を出撃させて対抗した7月1日、ニュージョージア島のアメリカ海兵隊が日本軍を撃退。ニュージョージア島南方のウィクハム錨地にアメリカ軍が上陸。7月4日、ニュージョージア島ライス湾にアメリカ軍が上陸。7月6日にはザナナ海岸にも上陸し、ムンダが包囲された。8月4日、アメリカ軍がムンダ飛行場を占領したが、予定の４倍もの兵力を投入せねばならず、島づたいに日本の拠点を制圧する飛び石作戦では日本に辿り着くのが昭和25年になることが判明したため、蛙跳び作戦に変更、コロンバンガラ島を通り越してベララベラ島に奇襲上陸し、飛行場の建設を開始した。日本軍はコロンバンガラ島の兵力をベララベラ島に転用しようとしたが、制空権と制海権が無いために上手くいかず、8月末に中部ソロモンの兵力をブーゲンビル島及びニューブリテン島まで撤退させることを決定、9月28-29日、10月2日、10月6日に各地の撤収を行った。ブーゲンビル島には第17軍司令部、第６師団、第17歩兵団、ショートランド島には南海第４守備隊を配置し、飛行場のある南部を中心にアメリカ軍を待ち構えたが、11月1日、アメリカ第３海兵師団は無防備な西海岸のエンプレス・オーガスタ湾付近に上陸、翌日には第37歩兵師団も加え、兵力34000名を展開し、タロキナに飛行場を建設し始めた。11月6日、日本陸軍歩兵第23連隊2200名が反撃を行ったが、爆撃と艦砲を含む砲撃により粉砕され、11月7日にはラバウルからタロキナに向かった第17歩兵団歩兵第54連隊第２大隊880名も撃退された。12月15日、アメリカ軍がニューブリテン島に上陸、飛行場を設営し、ラバウルへの空襲を連日行うようになった。昭和19年2月20日、海軍航空隊がラバウル基地から後退し、陸軍第８方面隊、海軍南東方面艦隊など115000名が終戦までラバウルに取り残された。ブーゲンビル島のアメリカ軍は飛行場維持を行うのみで、ブインの日本軍には攻勢を仕掛けなかったが、日本側は補給ができず、昭和19年3月末には食料が尽きることが判明。そこで昭和19年3月8日、陸軍第17軍はブインからエンプレス・オーガスタ湾に２本の補給路を啓開、重砲を運び込んで0415から飛行場への攻撃を行った。しかし再び防御砲火に阻まれ、3月24日には戦闘の大部分が終結、3月31日までに日本軍は撤退した。11月22日、ブーゲンビル島の作戦がアメリカ軍からオーストラリア軍に引き継がれ、ブインへの攻勢が開始された。昭和20年3-4月にオーストラリア軍陣地に対して守備隊が反撃を行ったが、半数が戦死して撃退され、その後終戦を迎えた。ブーゲンビル島に集結した日本兵は48000名で、33549名が戦死または戦病死した。参考：激闘！太平洋戦争地上戦

＜中部太平洋艦隊（日本海軍）＞：日本海軍の艦隊で、中部太平洋方面（マーシャル諸島、ギルバート諸島、マリアナ諸島、カロリン諸島）を担当する。昭和19年3月4日、サイパンで新編され、第４艦隊と第14航空艦隊を隷下に置いた。司令長官は南雲忠一中将。6月、サイパン戦に参加。7月5日、南雲長官がサイパンから最後の電報を発信。7月8日、部隊はサイパン島で玉砕した。7月18日に解隊された。参考：日本海軍艦隊総覧、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊世界の艦船9,’13増刊、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜中部防空管制群（２０１５年）＞：中部航空警戒管制団隷下で、入間基地に置かれている。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜中部方面移動監視隊＞：陸上自衛隊の移動監視隊。2008年3月、今津駐屯地で新編された。2010年3月26日、中部方面情報隊に改編された。参考：今津駐屯地ホームページ、中部方面隊ホームページ

＜中部方面衛生隊＞：陸上自衛隊の方面衛生隊。2003年3月、中部方面隊隷下に新編された。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。2020年4月8日、法務省からの依頼で大阪拘置所職員に新型コロナウイルス衛生教育（防護服着脱要領）を実施。参考：中部方面隊ホームページ、MAMOR vol.52、朝雲

＜中部方面音楽隊＞：陸上自衛隊の音楽隊。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の災害派遣に参加。2014年2月2日、鯖江市でふるさと鯖江の日・記念コンサートに参加。2015年2月6日、鯖江市でふるさと鯖江の日記念コンサートに参加。2月7日、鯖江市の中学校吹奏楽部生徒に演奏指導を行った。4月19日、浜田地区防衛協会主催のスプリングコンサートinはまだに参加。7月10日、大阪城野外音楽堂でたそがれコンサート2015に参加。2016年4月30日と5月1日、ラ・フォル・ジュルネ金沢2016で演奏を披露した。6月18日、京都府宮津市で宮津のふるさとを愛する友の会50周年記念演奏会に参加。8月29日、大阪城音楽堂たそがれコンサートに参加し、大阪府警察音楽隊と初めて共演した。11月13日、倉吉市立河北中学校でミニコンサートin倉吉を開催。10月21日の鳥取県中部地震でコンサート会場が被災して中止になったため、代わりに実施したもので、450人が会場を訪れた。2017年1月9日、兵庫県立芸術文化センターで平成28年度中部方面隊音楽まつりに参加。2018年3月16日、神戸文化大ホールで１・17犠牲者追悼、東北・九州復興支援特別演奏会を実施。6月27日、鶫３曹のメジャーデビューアルバムいのちの音が発売された。12月9日、ミュージックフェスタ2018 in TOYAMAで演奏を実施。2019年3月3日、大阪南港でOSAKA防衛・防災フェスティバルに参加。6月1日、奈良基地祭で音楽演奏を実施。6月30日、神戸市スタジアムで行われたサッカーJ1リーグヴィッセル神戸×名古屋グランパス戦で選手入場曲などを演奏した。9月17日、鳥取県婦人防衛協力会が会歌作曲協力のお礼で隊を訪問した。2020年4月下旬、ユーチューブ特設サイトに演奏配信第１弾をアップロードした。7月1日、ユーチューブ特設サイトに演奏配信第４弾をアップロードした。10月17日、大久保駐屯地を視察した湯浅陸幕長に儀仗を行った。12月16日、クリスマスコンサートinふくいを開催した。2021年12月4日、金沢歌劇座で中部方面音楽隊Special Concert in 金沢を実施。2022年7月10日、岡山県奈義町主催の特別演奏会に参加。参考：朝雲、月刊軍事研究4,’17、月刊JWings6,’19

＜中部方面会計隊＞：陸上自衛隊の方面会計隊。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の災害派遣に参加。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。参考：MAMOR vol.52、月刊軍事研究4,’17

＜中部方面管制気象隊＞：陸上自衛隊の方面管制気象隊。2018年3月27日、第４派遣隊が美保分屯地で新編された。参考：月刊航空ファン6,’18

＜中部方面警務隊＞：陸上自衛隊の方面警務隊。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の災害派遣に参加。2017年5月29-30日、伊丹駐屯地で中部方面警務隊要人警護要員集合訓練を実施。中部方面警務隊本部、第304保安警務中隊、第130・第131・第132・第133地区警務隊から38名が参加し、徒歩・車両警護要領、不測事態対処要領の訓練を行った。2018年12月25-27日、岐阜県関市の豚コレラ発生に伴う豚の殺処分などの支援に係る災害派遣に第130地区警務隊が参加。2019年2月13-14日、中部方面警務隊逮捕術競技会を実施。団体戦では第130地区警務隊が優勝した。2020年7月20-21日、伊丹駐屯地体育館で中部方面警務隊競技会を実施。7月20日の鑑識競技会では第130地区警務隊、7月21日の逮捕術競技会では第131地区警務隊が優勝し、総合優勝は第131地区警務隊だった。参考：月刊軍事研究4,’17、MAMOR vol.146、警務隊の組織及び運用に関する訓令、朝雲

＜中部方面警務隊（２０１２年）＞：隊本部（担当区域は伊丹駐屯地の所在する区域）、第304保安警務中隊、第130地区警務隊、第131地区警務隊、第132地区警務隊、第133地区警務隊からなる。参考：スピアヘッドNo.15、警務隊の組織及び運用に関する訓令

＜中部方面航空隊＞：陸上自衛隊の方面航空隊。1962年、伊丹分屯地（後の八尾駐屯地）で新編された。1994年、第10飛行隊が第10師団の隷下に移った。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の災害派遣に参加。2009年5月28日、和歌山県御坊総合運動公園東側で発生した山林火災の災害派遣に参加。6月、中部方面管制気象隊第１派遣隊（明野駐屯地）が航空無事故管制300万回（1962年1月の創設以来）を達成。6月1-6日、日本原演習場で中部方面ヘリコプター隊と中部方面航空整備隊の訓練検閲を実施。9月1日、今治市吉海町で行われた愛媛県総合防災訓練に参加。2010年9月7-24日、アメリカのヤキマ演習場でアメリカ陸軍との合同実動演習ライジングサンダーに参加。OH-6D観測ヘリ２機を派遣した。2011年1月25日、兵庫県高砂市阿弥陀町の鷹巣山で起きた山林火災の災害派遣に参加。3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。4月4-6日、兵庫県姫路市と高知県香美市で発生した山林火災の災害派遣に参加。8月10-12日、瀬戸内海の石島で発生した山林火災の災害派遣に参加。2012年5月29日、徳島県那賀郡那賀町で発生した山林火災の災害派遣に参加。2013年4月13日0533頃、兵庫県淡路島付近を震源とするマグニチュード6.3の地震が発生し、震度６弱を観測したため、0546から情報収集を行った。2014年2月15-23日、関東甲信大雪災害の災害派遣に参加。8月20日に発生した広島市安佐南地区土砂災害の災害派遣に参加。12月6日、徳島県豪雪被害の災害派遣に参加し、UH-1で情報収集を行った。2015年2月17日1300頃に八尾駐屯地を離陸し、エンジン１基の出力を下げて離着陸する緊急操作訓練を行っていたOH-1観測ヘリが、訓練中にメインローター回転数が低下したため、オートローテーション状態に移行して海上に移動、1340に機体を傾けた状態で和歌山県白浜町才野沖100mに不時着水させた。ローターが停止した後に乗員２名は自力で脱出し、副操縦士が右足に軽傷を負い、機体は水没した。1400、陸上幕僚監部はOH-1全機に飛行停止命令を出し、1600に航空事故調査委員会を設置した。2月21日に民間企業がサルベージした機体を2月23日0000に八尾駐屯地に運び込んで調査を実施。墜落現場付近の海域への燃料漏れは無かった。6月7日、四国で第14旅団災害対処演習に参加。6月26日、陸上幕僚監部が2月のOH-1事故調査結果を発表。エンジンの高圧タービン内にある新品のブレードとディスクが接触して固着し、接触部分に予期せぬ負荷が掛かり、ブレードが疲労破壊されて６ヵ所に亀裂を生じたのが原因であると判明した。対策として、新品のブレードとディスクを使用しているOH-1のエンジンのうち、一度も分解していないものを対象に、エンジンを分解して固着が無いことを確認する検査を実施した。飛行停止処置解除と飛行再開も発表している。10月20-23日、徳島県那賀町で発生した山林火災の災害派遣に参加。2016年4月14日と16日に発生した熊本地震の災害派遣に参加。12月12-13日、奈良県吉野郡辻堂山山林火災の災害派遣に参加。2018年2月5-6日、兵庫県志方町で発生した山林火災の災害派遣に参加。4月23-27日、饗庭野演習場でAH-1S射撃訓練・ドアガン射撃訓練を実施。6月18日に発生した大阪北部地震の災害派遣に参加。7月5-8日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。11月10日、香川地本の援護協力企業主ら29人に対するヘリ体験搭乗にUH-1Jで協力した。2019年1月24日に発生した和歌山県田辺市の山林火災に対する災害派遣に参加。4月4-5日、呉市で発生した山林火災の災害派遣に参加。6月18日、山形県沖を震源とする最大震度６強の地震が発生したため、情報収集を実施。6月20-22日、高知県北川村で発生した山林火災の災害派遣に参加。2020年1月9日、第３師団第３飛行隊、中部方面通信群と協同で、航空隊統一編隊飛行訓練を実施。計13機で大阪・京都・奈良上空150kmを編隊飛行した。9月2-9日、令和2年度機動展開訓練（中部方面隊）に参加。9月21-30日、中部方面航空野整備隊が予備自衛官補招集訓練を実施。11月21日、八尾駐屯地で行われた防災研修・航空偵察・装備品展示に協力した。2021年10月9日、日本航空学園能登空港キャンパス航空祭で石川地本の広報に協力し、AH-1S対戦車ヘリやUH-1J多用途ヘリを展示した。11月28日、福井県防衛協会が主催して福井県産業会館駐車場で行われた陸海空自市中パレードに第３飛行隊CH-47Jヘリが参加。12月11日、三軒屋駐屯地で岡山地本が行ったUH-1J多用途ヘリ体験搭乗に協力した。12月19日、五條市上野公園で行われた奈良県防災フェア2021で広報に協力し、UH-1Jヘリを展示した。参考：月刊丸12,’10、MAMOR vol.52、vol.136、vol.140、vol.150、vol.152、月刊JWings11,’14、2,’15、5,’15、9,’18、10,’18、4,’19、5,’20、11,'20、3,'22、月刊航空ファン4,’16、7,’16、八尾駐屯地ホームページ、朝雲、月刊軍事研究4,’17

＜中部方面航空隊（２００７年度）＞：中部方面隊隷下で、八尾に本部がある。中部方面ヘリコプター隊、第５対戦車ヘリコプター隊などを隷下に置く。参考：月刊JWings6,’07

＜中部方面航空隊（２００９年度）＞：中部方面隊隷下で、八尾駐屯地に置かれている。隷下に中部方面ヘリコプター隊、第５対戦車ヘリコプター隊、中部方面管制気象隊、中部方面航空野整備隊を置く。参考：月刊航空ファン4,’10

＜中部方面航空隊（２０１５年）＞：中部方面隊隷下で、八尾駐屯地に置かれている。隷下に中部方面ヘリコプター隊、第５対戦車ヘリコプター隊、中部方面管制気象隊、中部方面航空野整備隊を置く。参考：八尾駐屯地ホームページ

＜中部方面後方支援隊＞：陸上自衛隊の方面後方支援隊。2004年3月、中部方面隊隷下に桂駐屯地で新編された。2009年2月16-20日、アメリカ海兵隊第３海兵兵站群第35戦闘兵站連隊補給大隊の兵員６名に対する国内隊付訓練（兵站）を支援した。6月8-30日、饗庭野演習場などで不発弾処理技能者集合訓練を実施。10月28日、持続走大会を実施。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。2012年1月10日、本部と本部付隊の隊員56名が加茂勢山の徒歩行進訓練を実施。4月23-26日、災害対処指揮所訓練を実施。桂駐屯地所在の全部隊が参加し、増援１個旅団の受け入れ能力検討、大型台風来襲時の支援訓練、土砂災害への即応訓練などを行った。2016年3月27日、隷下にコア部隊の第101補給大隊と第303弾薬中隊が新編された。4月14日と16日に発生した熊本地震の災害派遣に参加。2018年6月18日に発生した大阪北部地震の災害派遣に参加。7月5-8日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。2019年9月9日に上陸した台風15号被害の災害派遣に参加。10月13日から台風19号・21号被害の災害派遣に参加。2020年7月4日に発生した九州豪雨の災害派遣に参加。2021年10月5日から和歌山市断水の災害派遣に参加。参考：MAMOR vol.52、vol.140、vol.155、桂駐屯地ホームページ、中部方面隊ホームページ、朝雲

＜中部方面混成団＞：陸上自衛隊の混成団。中部方面隊直轄の教育部隊で、2008年3月26日に大津駐屯地で新編された。団本部、第４陸曹教育隊（大津駐屯地）、第109教育大隊（大津駐屯地）、第47普通科連隊（コア連隊。海田市駐屯地）からなる。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣で第47普通科連隊の即応予備自衛官40名（鳥取地本から16名、島根地本から９名、香川地本から15名）が召集され、3月24日から被災地に投入された。4月4日、米子駐屯地と善通寺駐屯地で即応予備自衛官40名の編成解組式を実施、災害招集命令が解除された。2014年3月26日、第49普通科連隊が第10師団から転入し、隊旗授与式が実施された。9月3-5日、第49普通科連隊が民間企業社員の隊内生活体験を支援。2015年1月6日、第49普通科連隊が訓練始め（山地機動）を実施。2月14日、饗庭野演習場で小火器射撃競技会を実施。89式小銃の部で第４陸曹教育隊が優勝した。3月4-5日、第47普通科連隊が大津駐屯地で即応予備自衛官担当者会議を実施。企業主研修や企業訪問について会議を行った。4月10日と12日、第47普通科連隊が海田市・松山・善通寺駐屯地で即応予備自衛官訓練開始式を実施。4月13-14日、第49普通科連隊が高山射場で小火器射撃競技会を中隊対抗方式で実施。第３中隊が総合優勝した。6月15-16日、第49普通科連隊が東富士演習場で81mm迫撃砲射撃訓練を実施。6月21-24日、第47普通科連隊が日本原演習場で第１次連隊野営訓練を実施。隊員495名（うち即応予備自衛官298名）が参加し、小銃分隊戦闘射撃、対人狙撃銃・01式対戦車誘導弾・110mm携帯対戦車誘導弾の実射を行った。6月25日、第49普通科連隊が70式地雷原爆破装置の爆破投射訓練を実施。10月10-11日、第49普通科連隊が信太山演習場で第１次中隊等訓練検閲（第４中隊、情報小隊、通信小隊）を実施。第４中隊は即応予備自衛官88名を招集、対抗部隊を務めた第３中隊も即応予備自衛官を集め、常備自衛官と共に訓練検閲に参加した。10月17-18日、第47普通科連隊が原村演習場で高知地本による即応予備自衛官雇用企業主ら３人の訓練見学会に協力した。12月10日、連隊・大隊最先任上級曹長集合教育学生18名とアメリカ陸軍最先任上級曹長の意見交換会を行った。2016年5月24-26日、第47普通科連隊が広島県内企業の社員70人に隊内生活体験（起居容儀、基本教練、格闘、野外衛生、観閲式）を実施。12月2日、京都刑務所総合防災訓練で400人分のカレーを作り、地域住民に振る舞った。2017年2月17-21日、第49普通科連隊が技能公募予備自衛官招集訓練を実施。3月13-14日、第47普通科連隊が即応予備自等担当者調整会議を実施。3月18日、第47普通科連隊第１中隊が予備自衛官50名と共に香川地本が開催した団結式に参加。4月29日、第47普通科連隊が熊野町東部地域健康センターのキッズフェスタで高機動車や偵察用オートバイを展示した。5月26日から6月7日、饗庭野演習場で第１次集中野営訓練を実施。２個普通科連隊が実弾射撃、第４陸曹教育隊が総合訓練、第109教育大隊が掩体構築訓練や25km行進訓練などを行った。6月15-20日、第47普通科連隊が日本原演習場で第３次連隊野営を実施。陣地防御を想定した各級指揮官指揮手順や隊員基礎動作などを訓練し、重機関銃実弾射撃も行った。9月22-26日、第49普通科連隊が信太山演習場で第５次即応予備自衛官招集訓練の一環として第３中隊と衛生小隊に対する第２次中隊等訓練検閲を実施。隊員90名（うち即応予備自衛官55名）が参加し、第３中隊が陣地防御、衛生小隊が陣地防御における施設の展開・撤収・治療・後送を課目とする検閲を受閲した。終了後、検閲での任務達成に功績があった即応予備自衛官６名に対し、褒賞状が授与された。10月13日、第49普通科連隊が平成28年度隊員自主募集で２名入隊に寄与した第５中隊所属即応予備自衛官に５級賞詞を授与した。2018年2月1-2日、女性自衛官と最先任上級曹長等に女性自衛官集合訓練を実施。2月9日、第110教育大隊が善通寺駐屯地から松山駐屯地に移駐した。2月20-25日、第49普通科連隊が饗庭野演習場で第３次野営訓練を実施。即応予備自衛官15名を含む133名が参加し、初の06式小銃てき弾（実弾）射撃を行った。4月1日、第49普通科連隊が創隊14周年記念行事を実施。6月17日、第47普通科連隊隊員14名と山口県の即応予備自衛官19名が山口県消防学校で総合防災訓練に参加。7月5-8日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。第47普通科連隊は即応予備自衛官を招集派遣した。9月4日、第47普通科連隊が転入者家族を対象にオリエンテーションを実施。9月27日、西日本豪雨の災害派遣から帰隊中の7月14日に京都南インターチェンジ付近で追突事故に巻き込まれながらも交通誘導や負傷者に対する応急処置を行った功績で、第49普通科連隊本部管理中隊の７名に、京都府警高速道路交通警察隊長から感謝状が授与された。12月2日、第110教育大隊が自衛官候補生75名の第３次募集期自衛官候補生課程入隊式を実施。2019年1月7日、第49普通科連隊が訓練始めとして豊川海軍工廠平和公園に徒歩行進し、平和交流館で史跡研修を行った。4月6-7日、第47普通科連隊即応予備自衛官194名が即応予備自衛官招集訓練開始式に参加。平成30年7月豪雨で災害派遣に従事した12名に賞詞が授与された。5月11-15日、第47普通科連隊が日本原演習場で第２次即応予備自衛官招集訓練の即応予備自衛官51名を含む161名に対し、第１次連隊野営訓練（個人携帯対戦車弾・01式携帯線車誘導弾射撃）を実施。6月22-26日、第47普通科連隊が饗庭野演習場で連隊射撃野営を実施。7月24-27日、海田市駐屯地、原村基本射場・演習場、海田湾で、予備自衛官37名に対する技能公募予備自衛官招集訓練を実施。8月4-8日、第49普通科連隊が饗庭野演習場で連隊１次野営を実施。120mm迫撃砲・対人狙撃銃・110mm個人携帯対戦車弾射撃、手榴弾投てき、指向性散弾爆破訓練などを行った。9月24日、第47普通科連隊が震度６弱の地震を想定した防災応急対処訓練を実施。２時間以内に緊急登庁と災害派遣準備を終え、小型ドーザー積載・卸下と丸太切断訓練を行った。10月1日と5日、第14期一般陸曹候補生計41名の入隊式を実施。10月25日、第47普通科聯隊が広島県尾道市立美木中学校で防災教育を実施。2020年1月5日、第14期一般曹候補生課程修了式を実施。1月6日、第49普通科連隊が第306普通科直接支援中隊と三ヶ根山登山を実施。1月22-26日、第47普通科連隊が海田市駐屯地と海自長浜射撃場で予備自衛官41名に第２次技能公募予備自衛官招集訓練を実施。2月3-7日、饗庭野演習場で方面統制総合戦闘射撃訓練を実施。予備自衛官を含む第47・第49普通科連隊などから普通科中隊４個が参加し、防御戦闘（小銃、狙撃銃、機関銃、対戦車誘導弾、迫撃砲などの火力戦闘）を実施、第49普通科連隊第３中隊が最優秀となった。2月15-16日、第49普通科連隊が金沢駐屯地と三子牛山演習場で一般公募予備自衛官招集訓練を実施。2月25-28日、第47普通科連隊が連隊競技会を戦技の部（射撃・持続走）と後方の部（炊事・車両）に分けて実施。4月10日、第109教育大隊が第15期一般陸曹候補生課程と自衛官候補生課程の各入隊者に武器授与式を実施。4月11日、第49普通科連隊が信太山駐屯地で一般予備自衛官10名の招集訓練開始式を実施。4月11-12日、第47普通科連隊が即応予備自衛官の各出頭駐屯地（米子、日本原、海田市、山口、善通寺、松山）で令和2年度即応予備自衛官招集訓練開始式を実施。6月1-4日、第109・第110教育大隊が饗庭野演習場などで新隊員1300名の25キロ徒歩行進訓練を実施。7月18日、第49普通科連隊が久居駐屯地で一般公募予備自衛官（即応予備自衛官志願者）訓練開始式を実施。8月25-29日、第49普通科連隊常備自衛官２名と即応予備自衛官２名が部隊訓練評価隊第６次運営に参加。10月6-7日、大津・松山駐屯地で一般曹候補生62名と自衛官候補生118名の入隊式を実施。10月21-25日、第47普通科連隊が海田市駐屯地と原村基本射場で技能公募予備自衛官34名の招集訓練（広帯域多目的無線機取扱、戦闘射撃訓練シミュレーターGICSSを活用した射撃予習、小銃射撃検定など）を実施。2021年1月6-7日、松山・大津駐屯地で一般陸曹候補生課程と自衛官候補生課程の修了式を実施。2月17-21日、第47普通科連隊が原村演習場と射撃場で技能公募予備自衛官15名の招集訓練を実施。3月2日、第49普通科連隊が日吉原演習場で持続走競技会を実施。中隊対抗の部で第３中隊、チーム対抗の部で第１中隊Ａが優勝した。3月29日、第49普通科連隊が第17期一般陸曹候補生150名の教育を開始。4月6-7日、第47普通科連隊が企業の新入社員24人に隊内生活体験支援を実施。4月10-11日、第47普通科連隊が７個駐屯地で計223名に即応予備自衛官招集訓練開始式を実施。5月17日、第47普通科連隊が海田市駐屯地と原村演習場で令和3年度防災応急対処訓練を実施。海田市駐屯地に緊急登庁し、緊急出動態勢を完了、原村演習場に移動して人命救助システム取り扱い法やスリングロープなどによる背負い負傷者搬送などの訓練を行った。6月下旬、第109教育大隊が第17期一般陸曹候補生課程（男子）及び令和3年度自衛官候補生課程（女子）に交戦用訓練装置（バトラー�U型）を用いた戦闘訓練や、電動ガンを用いた近接戦闘訓練を、対抗方式で実施。9月9-15日、中部方面指揮所訓練センターで対抗方式の指揮所演習を実施。第49普通科連隊が攻撃側、第47普通科連隊が防御側を務め、時間的・地域的制限を最小とした自由行動下での戦闘を演練した。参考：月刊軍事研究6,’11、8,’11、月刊JWings10,’18、朝雲、中部方面隊ホームページ

　＜中部方面混成団（２０１５年）＞：中部方面隊隷下で、団本部は大津駐屯地に置かれている。第47普通科連隊、第49普通科連隊、第４陸曹教育隊、第109教育大隊、第110教育大隊を隷下に置く。参考：中部方面混成団ホームページ

＜中部方面指揮所訓練支援隊＞：陸上自衛隊の指揮所訓練支援隊。2002年3月、中部方面隊隷下に新編された。参考：中部方面隊ホームページ

＜中部方面情報処理隊＞：陸上自衛隊の方面情報処理隊。2007年に新編された。2010年3月26日、中部方面情報隊に改編された。参考：MAMOR vol.43

＜中部方面情報隊＞：陸上自衛隊の方面情報隊。主任務は、移動監視隊（レーダー車など車両10両、人員50名）や無人偵察機隊（無人偵察機４機、人員30名）で得たインフォメーションを隊本部でインテリジェンスに統合し、それを必要としている部隊に送付すること。中部方面情報処理隊（2007年新編）と中部方面移動監視隊（2008年新編）をベースに、2010年3月26日、陸上自衛隊情報科誕生と同時に新編された。隊本部（伊丹駐屯地。方面総監部と同じ場所）、中部方面移動監視隊（今津駐屯地）、中部方面無人偵察機隊（今津駐屯地）を隷下に置く。2016年6月、無人偵察機が福井県沖で行方不明になった。海自掃海艇の協力も得て捜索を行い、7月11日に美浜町沖33km・水深150mの海底で発見、民間船で回収している。参考：MAMOR vol.43、月刊軍事研究10,’10、JShips VOL.70

＜中部方面総監部＞：陸上自衛隊の方面総監部。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の災害派遣に参加。2017年1月27日、国民保護共同図上訓練に参加。2019年6月30日、総監部付隊が神戸市スタジアムで兵庫地本が行った募集広報に協力した。参考：月刊軍事研究4,’17、朝雲

＜中部方面隊＞：陸上自衛隊の方面隊で、東海、北陸、近畿、中国、四国地方（日本の面積の30%にあたる南北470km、東西700kmの地域。人口の37%が居住し、第２の政経中枢である阪神地区、防衛産業の集中する中京地区、在韓米軍後方地域の瀬戸内地域を含む）の防衛を担当する。ただし侵攻を受ける危険性が低いと判断されているためか、予算不足のせいか、広い演習場が無いせいか、方面特科隊が無い。1960年1月14日に新編された。1962年1月、第３師団、第10師団、第13師団が編成を完結。1964年6月16日に発生した新潟地震の災害派遣に参加。1966年2月、阪神地区病院が開設された。1968年3月、中部方面ヘリコプター隊が新編された。1987年6月、北方機動演習に参加。1989年6-7月、北方機動特別演習に参加。1990年8月、陸上自衛隊演習に参加。1991年11月、アメリカ海兵隊との実動訓練に参加。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の災害派遣に参加。1997年9月、アメリカ陸軍との実動訓練に参加。2000年1月、ヤマサクラ37に参加。2001年3月、第105システム管理隊が新編された。2002年3月、中部方面指揮所訓練支援隊が新編された。2003年3月、中部方面後方支援隊と中部方面衛生隊が新編された。2006年3月、第14旅団が新編された。2007年7月、新潟県中越沖地震の災害派遣に参加。2008年3月、第２教育団が中部方面混成団に改編された。中部方面移動監視隊が新編された。2009年4月6-18日、大伐採21作戦を実施。隊員8700名と車両2200両で饗庭野演習場と日本原演習場の春期集中整備を行った。2010年3月26日、中部方面情報処理隊が中部方面情報隊に改編された。6月15-16日、中国人民解放軍済南軍区司令員の上将が伊丹駐屯地や第４施設団を訪問。2012年3月22日、伊丹駐屯地でNEXCO中日本・NEXCO西日本と災害発生時の相互協力を目的とした協定の締結式を実施。4月11-20日、日本原演習場で平成24年度方面統制演習場春期集中整備を実施。2013年7月2日から8月4日、平成25年度協同転地演習（北方転地）に参加。8月31日、南海トラフ巨大地震を想定した平成25年度広域医療搬送訓練に参加。10月25日、平成25年度日米共同統合防災訓練に参加。2014年1月29日から2月4日、久代訓練場で第13次方面指揮所訓練（BCTC）を実施。第35普通科連隊を基幹とする第35連隊戦闘団が、対抗部隊の第14普通科連隊を基幹とする第14連隊戦闘団と、遭遇戦を想定した対抗演習を行った。2月7日、平成25年度日米共同統合防災訓練に参加。2月11-21日、コブラ・ゴールド14に参加。6月1-11日、南海トラフ地震対処訓練の南海レスキュー26を実施。9月29日から10月3日、平成26年度在外邦人等輸送訓練に参加。2015年6月1-13日、ヤマサクラ68に参加。6月7日、平成27年度日米共同統合防災訓練に参加。9月30日から10月19日、平成27年度協同転地演習（連隊等）を実施。10月23日から11月13日、平成27年度自衛隊統合演習に参加。12月1-13日、ヤマサクラ69に参加。2016年2月27日、兵庫県立美術センターで方面隊音楽まつりを実施。3月2日、饗庭野演習場で方面隊偵察警戒車射撃競技会を実施。第13偵察隊が優勝した。7月5-9日、平成28年度自衛隊統合防災演習に合わせ、日米豪共同防災訓練南海レスキュー28を実施。9月12日、伊勢志摩サミット支援の功績で、防衛大臣から一級賞状が授与された。9月8-9日、伊丹駐屯地で平成28年度賠償補償業務担当者集合訓練を実施。管内陸自賠償補償専門官・法務官に加え、海自や空自からも法務関係者が参加し、グループ講義や聴講を行った。2017年1月9日、兵庫県立芸術文化センターで平成28年度中部方面隊音楽まつりを開催。中部方面音楽隊、西部方面音楽隊、第10師団・第13旅団・第14旅団音楽隊、今津・宇治・大久保・信太山・善通寺・豊川・福知山・姫路・山口駐屯地太鼓隊から250名が参加した。1月24日から2月24日、コブラ・ゴールド17に参加。6月20-23日、南海レスキュー29を実施。7月3-7日、長崎市で開催された赤十字国際委員会主催第12回東南及び東北アジア地域・国際人道法トレーニングに第３師団法務幹部を派遣した。7月29日、内閣府主催平成29年度大規模地震時医療活動訓練に参加。11月2日、京都平安ホテルで京都府国民保護セミナー・弾道ミサイル対応図上演習に参加。11月5日、平成29年度日米共同統合防災訓練に参加。2018年2月13-23日、コブラ・ゴールド18に参加。7月6日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。10月13-14日、南海レスキュー30を実施。2019年2月12-22日、コブラ・ゴールド19に参加。3月3日、西日本豪雨災害派遣の功績で、岩屋防衛大臣から１級賞状が授与された。12月9-14日、令和元年度在外邦人等保護措置訓練（国内）に参加。2020年2月21-23日、南海レスキュー01に参加。2月24-28日、令和元年度日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練に参加。2月26-27日、姫路駐屯地で中部方面特科部隊合同射撃指揮競技会を実施。第３師団第３特科隊が担任し、第10師団第10特科隊、第13旅団第13特科隊、中部方面特科隊も参加、部隊対抗の部では第10特科連隊が優勝した。4月8日、法務省からの依頼で大阪拘置所職員に新型コロナウイルス衛生教育（防護服着脱要領）を実施。12月14日から看護官ら６名が新型コロナウイルス感染拡大で医療が逼迫した大阪府の医療支援に係る災害派遣に参加。

2021年2月12-13日、日米共同統合防災訓練TREXに参加。2月22-26日、令和2年度日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練に参加。6月18日から7月11日、オリエント・シールド21に参加。9月、デザート甲子園を実施。陸幕栄養専門官や需品学校教官などの評価の結果、大津駐屯地、姫路駐屯地、出雲駐屯地、善通寺駐屯地が選出された。12月1-13日、ヤマサクラ81に参加。2022年2月21-25日、令和3年度日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練に参加。4月5日、デザート甲子園の認定証授与式を実施。前年9月に選出された４献立を各駐屯地食堂で提供し、隊員が評価した結果、出雲駐屯地の出雲トライフルが最優秀献立に決定し、認定証と副賞（顕彰板）が贈呈された。他の３献立には優秀献立の認定証と副賞が授与されている。2023年2月17日と20-22日、令和4年度日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練に参加。2024年2月16日と19-22日、令和5年度日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練に参加。

参考：中部方面隊ホームページ、月刊軍事研究10,’10、9,’13、4,’17、月刊JWings7,’10、4,’14、12,’14、5,’20、5,'21、5,'23、月刊世界の艦船12,’13、4,’14、1,'16、5,'22、陸上自衛隊地上戦力の全容、月刊航空ファン8,’15、4,’19、朝雲、日本の防衛戦力Part1、MAMOR vol.140

　＜中部方面隊（１９７７年）＞：総監部は伊丹にある。第３師団、第10師団、第13師団、第４施設団、第２教育団、第８高射特科群、中部方面通信群、中部方面航空隊、関西地区補給処、阪神地区病院などを隷下に置く。参考：日本の防衛戦力Part1

　＜中部方面隊（１９８０年）＞：総監部は伊丹にある。隷下に第３師団、第10師団、第13師団、第４施設団、第２教育団、第８高射特科群、関西地区補給処、阪神地区病院などを隷下に置く。参考：自衛隊装備カタログ1981

　＜中部方面隊（１９８０年代後半）＞：富山、岐阜、愛知から山口県にかけての２府14県を担当する。直接侵略を受ける可能性が低く、有事の際には重点地域に転用される。総監部は伊丹にあり、第３師団、第10師団、第13師団、第２混成団、第４施設団、第２教育団、第８高射特科群を基幹とする。参考：兵器最先端５、月刊軍事研究3,’10、陸上自衛隊地上戦力の全容

＜中部方面隊（２００７年度）＞：第３師団、第10師団、第13旅団、第14旅団、第４施設団、第２教育団、中部方面航空隊、関西補給処などを隷下に置く。参考：月刊JWings6,’07

＜中部方面隊（２００９年度）＞：中部方面総監部（伊丹駐屯地）、中部方面総監部付隊、中部方面航空隊、第３師団、第10師団、第13旅団、第14旅団、第８高射特科群（青野原駐屯地。改良ホーク）、第４施設団、中部方面混成団、中部方面通信群、中部方面後方支援隊、中部方面衛生隊、中部方面会計隊、中部方面指揮所訓練支援隊、中部方面情報処理隊（2010年度から中部方面情報隊）、中部方面音楽隊、関西補給処（宇治駐屯地）、自衛隊阪神病院、各駐屯地業務隊、各地方協力本部を隷下に置く。参考：月刊軍事研究10,’10、3,’10、月刊航空ファン4,’10

＜中部方面隊（２０１４年度）＞：中部方面総監部／付隊、第３師団、第10師団、第13旅団、第14旅団、中部方面混成団、中部方面航空隊、第８高射特科群、第４施設団などを隷下に置く。参考：月刊JWings6,’14

＜中部方面隊（２０１５年）＞：中部方面総監部、中部方面総監部付隊、第３師団、第10師団、第13旅団、第14旅団、中部方面混成団、中部方面航空隊、中部方面通信群、中部方面後方支援隊、中部方面指揮所訓練支援隊、中部方面情報隊、中部方面衛生隊、中部方面会計隊、中部方面音楽隊、第８高射特科群、第４施設団、関西補給処、自衛隊阪神病院、各駐屯地業務隊を隷下に置く。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜中部方面隊（２０２０年）＞：中部方面総監部／総監部付隊、第３師団、第10師団、第13旅団、第14旅団、中部方面航空隊、第４施設団、中部方面混成団などを隷下に置く。参考：月刊JWings6,’20

＜中部方面調査隊＞：陸上自衛隊の方面調査隊。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の災害派遣に参加。参考：月刊軍事研究4,’17

＜中部方面通信群＞：陸上自衛隊の方面通信群で、中部方面隊の隷下にある。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の災害派遣に参加。2009年8月18日から9月18日、中部方面通信群と中部方面衛生隊の隊員14名に対し、曹候履修前教育を実施。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。2014年12月6日、徳島県豪雪災害の災害派遣に参加し、道路啓開を行った。2020年1月9日、第３師団第３飛行隊、中部方面航空隊と協同で、航空隊統一編隊飛行訓練を実施。計13機で大阪・京都・奈良上空150kmを編隊飛行した。参考：MAMOR vol.52、月刊JWings2,’15、朝雲、月刊軍事研究4,’17

＜中部方面特科隊＞：陸上自衛隊の野戦特科部隊。2018年3月27日、第14特科隊から改編されて松山駐屯地で創設された。平時は第14旅団の隷下で、有事には中部方面隊直轄として運用される。7月5-8日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。2020年2月26-27日、姫路駐屯地で中部方面特科部隊合同射撃指揮競技会に参加。2021年2月20-21日、高知地本が高知新港で行ったミリまつり高知に協力し、155mm榴弾砲FH70を展示した。2022年1月4日、愛媛県西条市の養鶏場２カ所で鳥インフルエンザが確認されたため、1600に愛媛県知事から中部方面特科隊長に災害派遣要請が出され、1930から活動を開始し、1月6日2127に撤収要請を受けた。参考：月刊軍事研究11,’18、第14旅団ホームページ、月刊JWings5,'21、朝雲

＜中部方面武器隊＞：陸上自衛隊の方面武器隊。1964年3月、桂分屯地で新編された。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の災害派遣に参加。2004年3月に廃止された。参考：桂駐屯地ホームページ、月刊軍事研究4,’17

＜中部方面ヘリコプター隊＞：陸上自衛隊の方面ヘリコプター隊。1968年3月、中部方面隊隷下に八尾駐屯地で新編された。2010年9月3日0847頃、八尾駐屯地でUH-1Hヘリが整備後のホバリング試験中に高度10mから墜落して横転し、陸自隊員１名が脳挫傷の重傷、３名が軽傷を負った。メインローターの一部は駐屯地周辺の公園に飛散した。原因はホバリング中に副操縦士が誤って油圧制御ハイドロ・スイッチをオフにしてしまったためで、機長が姿勢を修正しようと操縦桿を動かしたままハイドロ・スイッチをオンにしたところ、操縦桿の操作量が限界を超えてしまい、メインローターブレードがテイルブームに接触して破断、墜落に至ったものである。2011年3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。3月12日、UH-1Hにより大船渡で医療関係輸送任務を行った。3月21日1755、南三陸町に救援物資を輸送。4月10日、集中捜索に参加。2012年3月、本部付隊のOH-6Dヘリが第11飛行隊に転出し、かわりにOH-1ヘリ２機が配備された。2016年8月6日、和歌山地本の募集対象者に対するUH-1J体験搭乗に協力した。2017年7月22日、滋賀地本の募集対象者らに対するUH-1J体験搭乗に協力した。12月9日、和歌山地本の募集対象者らに対するUH-1J体験搭乗の協力した。2018年3月27日、第３飛行隊が美保分屯地で新編され、CH-47JAヘリ２機が配備された。3月29日、第３飛行隊が島根県隠岐の島町で発生した山火事の災害派遣に参加。7月5日からの西日本豪雨に対する災害派遣に参加。2019年6月8日、和歌山地本が八尾駐屯地で行った募集対象者向けUH-1Jヘリ体験搭乗を支援した。7月27日、第３飛行隊が米子がいな祭に参加し、CH-47Jヘリで航過飛行を行った。9月13日、広島県江田島市で発生した山林火災の災害派遣に参加。12月2日、第３飛行隊が岡山県笠岡ふれあい空港で行われた大空と大地のカーニバルにCH-47Jで参加。2020年5月9-11日、第３飛行隊が兵庫県朝来市の山林火災に係る災害派遣に参加。10月31日、鳥取県原子力防災訓練に参加し、訓練要員をCH-47Jヘリに乗せて美保分屯地と鳥取空港を往復した。11月15日、島根地本が行った募集対象者らに対するCH-47Jヘリ体験搭乗に第３飛行隊が協力した。2021年3月20日、和歌山地本の体験搭乗イベントに協力し、南紀白浜空港でUH-1J多用途ヘリに若者ら計36人を乗せて体験飛行を行った。11月5日、鳥取県原子力防災訓練にCH-47Jヘリで参加。参考：月刊JWings12,’10、6,’11、9,’18、10,’19、1,'21、1,'22、月刊航空ファン6,’11、6,’18、2,’19、MAMOR vol.52、vol.155、vol.163、朝雲

＜中部方面ヘリコプター隊（２００９年度）＞：中部方面航空隊隷下で、八尾駐屯地に置かれている。本部付隊（OH-6D）、第１・第２飛行隊（UH-1H、UH-1J）からなる。参考：月刊航空ファン4,’10

＜中部方面ヘリコプター隊（２０２０年）＞：中部方面航空隊隷下で、八尾駐屯地にある。本部付隊（OH-1）、第１飛行隊（UH-1J）、第２飛行隊（UH-1J）、第３飛行隊（美保分屯地。CH-47J）を隷下に置く。参考：月刊JWings6,’20

＜中部方面無人偵察機隊＞：陸上自衛隊の無人偵察機隊。2010年、今津駐屯地で新編された。参考：今津駐屯地ホームページ

＜中部方面輸送隊＞：陸上自衛隊の方面輸送隊。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の災害派遣に参加。2018年7月5-8日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。参考：月刊軍事研究4,’17、朝雲

＜チューブ・マガジン＞：銃身下部に、銃身と並行に付けられた弾倉。弾倉が銃の外に飛び出さず、装弾数が多いという利点があるが、装弾が１発ずつしかできない、弾薬の消費と共に重心が移動して精密射撃に向かない、弾丸先端が前の弾薬のプライマーに当たるので暴発の危険がある、などの欠点がある。ショットガンなどで使用されている。参考：GUN用語事典

＜チューブ・ロック＞：細長いチューブの中に発火剤を入れ、薬室に通じる孔に差し込み、外に出ている部分をハンマーで叩いて発火させて発射する方式の銃。19世紀初めに発明されたが、チューブを差し込んだ時に変形してしまって抜けなくなったりしたので、普及しなかった。雷管が発明されると忘れ去られた。参考：GUN用語事典

＜中平＞：233（戦車揚陸艦）を参照。

＜中邦＞：230（戦車揚陸艦）を参照。

＜中砲＞：口径115-155mm、重量3-8トンの火砲。参考：月刊PANZER3,’98

＜中帽＞：陸上自衛隊のプラスチック製軽作業用ヘルメット。88式鉄帽は重いので、災害派遣や日常作業などの際にはこちらを被る。甲武装で被る時もある。内部には頭部が直接ヘルメットに接触しないよう着装体が装着されている。着装体の額の部分は合成皮革製で、汗が吸収されず流れ落ちてくるので、取り外し可能な布製着装体に変更するという案を第６高射特科群所属の３曹が提出し、平成20年度防衛技術奨励賞を受賞した。参考：朝雲、MAMOR vol.137

＜中砲牽引車＞：陸上自衛隊のFH-70用牽引トラック。74式特大型トラック／７トントラックがベースで、前後のバンパーに牽引用フック、後方フック周辺にFH-70用電源やブレーキなどへの接続ソケット、後部バンパー下に電動ウインチ、キャビンと荷台の間にクレーン、車体中央部に油圧ジャッキを追加している。スペアタイヤの装備位置は車体後部下面からクレーン側面に移動した。荷台には最大21名を乗せることができ、砲弾や装薬を運ぶことも可能。三菱ふそうトラック・バス製。参考：月刊丸3,’13、月刊軍事研究2,’14

＜冲鋒槍＞：中国語でサブマシンガンの意。参考：月刊軍事研究5,’09

＜中防雷具三型＞：日本海軍の駆逐艦用Ｄ型防雷具で、昭和9年に防雷具四号という名称で採用され、後にこの名称に変わった。参考：日本駆逐艦史

＜忠北＞：DD-915（駆逐艦）を参照。

＜中マット＞：87式対戦車誘導弾を参照。

＜中明＞：227（戦車揚陸艦）を参照。

＜駐蒙軍（昭和１９年後半）＞：北支那方面軍隷下で、第118師団、独立混成第２旅団からなる。参考：比島決戦

＜チューモルト＞：R11（駆逐艦）を参照。

＜中山鋸＞：日本陸軍の木工器材。参考：工兵入門

＜冲鷹＞：日本海軍大鷹型空母Chuyou。昭和15年3月23日、日本郵船の客船新田丸として竣工し、サンフランシスコ航路で運用された。昭和16年9月12日に海軍に徴用され、輸送船として使用された。昭和17年5月27日、呉工廠で空母への改造工事に入った。8月20日、海軍が買収し、冲鷹に改称された。11月25日竣工、航空母艦に類別され、連合艦隊付属となった。トラック、カビエン、ラバウルへの航空機輸送に投入されている。昭和18年11月30日、トラックへの航空機輸送を終えて横須賀に帰投するため、雲鷹、瑞鳳、鳥海、摩耶、駆逐艦３隻とトラックを出港。12月3日、八丈島の東180海里でSS-192セイルフィッシュの雷撃を受けて損傷した。12月4日0024、八丈島の東方180海里で再度SS-192セイルフィッシュの雷撃を受け、射距離2300mからの魚雷４本のうち１本が左舷前方に命中、次いで発射された３本のうち１本を左舷中央に被雷し、更に放たれた３本のうち１本が左舷に命中、0948に沈没した。昭和19年2月5日に除籍された。参考：日本航空母艦史、図解日本の空母、護衛空母入門、第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本海軍艦隊総覧

＜中翼配置＞：Mid wing。正面から機体を見た場合、胴体の真ん中から主翼が出ているもの。胴体と主翼の空力干渉が最も小さい配置で、空力学的に有利である。背面飛行でも操縦感覚があまり変化しないので、激しい機動を行う戦闘機や練習機などで採用されることが多い。中央翼が胴体の真ん中を貫通して邪魔なので、輸送機には向かない。参考：航空機設計法、飛行機のしくみ、月刊JWings12,’00

＜チューラタム射場＞：バイコヌール・コスモドロームを参照。

＜チューリップ＞：K29（コルベット）を参照。

＜駐留軍等労働者労務管理機構＞：防衛省が所管する独立行政法人で、LMO（Labor Management Organization for USFJ employees, incorporated administrative agency）と略す（読みはエルモ）。日米安全保障条約に基づいて日本政府（防衛大臣）が雇用する在日米軍従業員（正式名は駐留軍等労働者）の募集、採用、配置転換、給与計算、福利厚生など労務管理全てを行う組織である。在日米軍の労務要求に従って募集をかけるなど、在日米軍側担当官と調整を進める必要があり、職員の身分は国家公務員となっている。本部と、三沢・横田・横須賀・座間・京丹後・岩国・佐世保・沖縄の各支部からなり、岩国支部には呉分室がある。それまで関係都県が機関委任事務として行っていた在日米軍従業員の労務管理を一括して実施する組織として、2002年4月に創設された。参考：朝雲

＜中立法＞：アメリカが1935年に制定した法律で、交戦中の他国に対する武器の輸出を禁止するものである。1939年の改定で、現金払い・輸入国による自国への輸送に限定して軍需物資の輸出を解禁し、イギリスやフランスへの輸出が始まった。1941年3月のレンドリース法制定で事実上撤廃された。参考：比島決戦

＜チューリンゲン＞：ドイツ海軍ヘルゴラント級戦艦Thuringen。1911年竣工。1916年5月31日のジュットランド海戦では第１戦艦戦隊第１小隊２番艦として主砲弾107発を射撃した。夜戦ではイギリス装甲巡洋艦ブラック・プリンスを砲撃により撃沈した。第１次大戦終結直前、キール軍港で革命が起こる４日前に集団抗命事件が発生、革命の引き金となった。1919年に除籍され、1920年に賠償艦としてフランスに引き渡された。その後は標的艦として使用され、1923-33年に解体された。参考：近代戦艦史、月刊丸2,’08、月刊世界の艦船6,’16

＜チューレン＞：九三式中間練習機（インドネシア空軍）を参照。

＜中和＞：232（戦車揚陸艦）を参照。

＜チュカロフ＞：ソ連海軍チャパエフ級巡洋艦Chkalov。元はValeriy Chkalovという名称だった。1939年8月31日起工、1947年10月25日進水、1950年11月5日竣工。1951年4月22日、第８艦隊（後のバルチック艦隊）に編入された。1953年、ポーランドを訪問。1958年4月18日、戦闘艦艇リストから除かれ、練習巡洋艦となった。10月29日、コムソモレッツ（Komsomolets）に改称された。1964年、デンマークを訪問。1965年、スウェーデンを訪問。1969年、東ドイツとフィンランドを訪問。1973年5月28日、レニングラード海軍基地に転属。1976年1月28日、バルチック艦隊に転属。1979年9月27日、兵装を撤去して除籍され、1980年に解体された。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、近代巡洋艦史

＜チュク級哨戒艇＞：ソ連海軍哨戒艇Zhuk級。1971-86年に85隻が竣工した。参考：月刊世界の艦船2,’14

＜チュク級哨戒艇・海外シリーズ＞

　＜チュク級哨戒艇（エストニア海軍）＞：エストニア海軍哨戒艇。全長22.9m、満載排水量50トン。主機はディーゼルで、出力2400馬力、２軸推進、速力30ノット。兵装は14.5mm連装機銃１基。P401グリフが1992年に就役した。参考：月刊世界の艦船2,’14

＜チュニジア海軍＞：

＜チュニジア海軍（１９７７年）＞：兵力2500名（うち徴兵500名）。護衛駆逐艦１隻、フォーギュ級コルベット１隻、沿岸掃海艇１隻、SS12M艦対艦ミサイル装備ミサイル艇３隻、沿岸哨戒艇10隻を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜チュニジア海軍（１９８９年）＞：兵力4500名（うち徴兵800名）。サベージ級フリゲート1隻、コンバタント�VＭ級ミサイル艇３隻、P-48級ミサイル艇３隻、ユセフ級沿岸哨戒艇１隻、ハンニバル級沿岸哨戒艇２隻、上海級内海高速哨戒艇２隻、タザルカ級内海高速哨戒艇２隻、小型内海哨戒艇10隻を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜チュニジア海軍（２０１５年）＞：現役兵力4800名。コンバタント�VＭ級ミサイル艇３隻、P-48級ミサイル艇３隻、143B級魚雷艇６隻、哨戒艇17隻、兵站支援船10隻を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チュニジア革命＞：チュニジアの名産物からジャスミン革命、フェイスブックが大きな役目を果たしたことからフェイスブック革命とも呼ばれる。若年失業率が30%にも達してベン・アリ大統領による1987年からの長期政権に対する不満が募っていた2010年12月17日、大学卒業後に職に就けず露天商をしていた26歳の青年が警官に商品の野菜を没収され、暴行を受けた事に抗議して焼身自殺した。これをきっかけに政権に不満を持つ若者たちがフェイスブックなどを使ってストライキやデモを呼びかけ、反政府暴動にまで発展した。大統領は次期選不出馬などを表明するが収まらず、1月10日頃にはチュニジア全土に暴動が広がり、大統領は軍に鎮圧を要請したが逆に逮捕されたくなければ亡命しろと言われる始末で、2011年1月14日に大統領がサウジアラビアに亡命し、政権が崩壊した。これをきっかけに近隣諸国でも反体制派が立ち上がり、アラブの春が始まった。参考：月刊丸12,’11、月刊PANZER4,’11、月刊軍事研究8,’11、4,’11

＜チュニジア空軍＞：1994年、C-130輸送機の導入を開始。2013年、C-130J-30輸送機の導入を開始。2015年、UH-60M医療後送ヘリの配備を開始。2016年、OH-58D武装ヘリの配備を開始。2020年1月、アンカＳ攻撃型無人機の導入契約を締結。参考：月刊JWings5,’10、6,’13、6,’20、1,'23、THE MILITARY BALANCE 2016

＜チュニジア空軍（１９７７年）＞：兵力1700名（うち徴兵500名）。F-86F戦闘機10機、MB326B攻撃機８機、G222輸送機３機、SF260W練習機12機、T-6練習機12機、アルエート�Uヘリ６機、アルエート�Vヘリ６機、ピューマ１機を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜チュニジア空軍（１９８９年）＞：兵力3500名（うち徴兵700名）。F-5E戦闘機８機、F-5F戦闘機４機、MB-326K対ゲリラ戦機７機、MB-326L対ゲリラ戦機４機、C-130H輸送機２機、S-208M連絡機２機、SF-260C練習機９機、SF-260W練習機12機、MB-326B練習機８機、SA-313ヘリ６機、SA-316ヘリ５機、UH-1Hヘリ４機、UH-1Nヘリ２機、AB-205ヘリ18機、AS-350Bヘリ６機、AS-365Fヘリ１機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜チュニジア空軍（２０１５年）＞：現役兵力4000名。F-5E戦闘機10機、F-5F戦闘機２機、MB-326K攻撃機３機、C-130B輸送機５機、C-130H輸送機１機、C-130J-30輸送機２機、G-222輸送機５機、L-410軽輸送機３機、S-208A軽輸送機２機、L-59練習機９機、MB-326B練習機４機、MB-326L練習機３機、SF-260練習機14機、AS365ヘリ１機、SA313ヘリ６機、SA316アルエート�Vヘリ３機、HH-3E捜索救難ヘリ11機、AS350B輸送ヘリ６機、ベル205（AB-205）汎用ヘリ15機、ベル205（UH-1H）汎用ヘリ10機、ベル212（UH-1N）汎用ヘリ２機、AIM-9P空対空ミサイルを保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チュニジア軍＞：2015年3月、バルド美術館がテロ攻撃を受けたため、主要都市に軍を展開させて非常事態に備えた。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜チュニジア軍（２０１５年）＞：現役総兵力35800名（陸軍27000名、海軍4800名、空軍4000名）、内務省国家防衛隊12000名。コートジボアールにUNOCI要員３名とオブザーバー７名、コンゴ民主共和国にMONUSCOオブザーバー29名を派遣している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チュニジア国際航空宇宙防衛展示会＞：IADEと略す。第１回は2020年3月4-8日にチュニジアのジェルバ空港で行われ、アメリカ、中東、アフリカから80の企業・組織が参加した。第２回は2022年3月9-14日の予定。参考：月刊JWings6,’20

＜チュニジア治安旅団（１９８９年）＞：内務省隷下で、要員3500人。３個大隊からなり、訓練は陸軍が担当している。EBR-75装甲車、フィアット6614装甲兵員輸送車110両、V-150装甲兵員輸送車を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜チュニジア陸軍＞：2016年、アメリカ陸軍からOH-58Dヘリ（AN/AAR-57、NVG、GPS/INS、M134ガトリング砲１基、12.7mmM3P機銃１丁、70mmロケット弾用ランチャー２基を標準装備）24機、AGM-114Rミサイル10発、M279A1ランチャー６基、APKWS誘導ロケット弾82発をFMSで導入することになった。参考：月刊JWings8,’16

＜チュニジア陸軍（１９７７年）＞：兵力18000名（うち徴兵12000名）。混成機甲連隊２個、サハラ連隊１個、空挺奇襲攻撃大隊１個、砲兵大隊１個、工兵大隊１個からなる。AMX-13軽戦車30両、M41軽戦車20両、サラディン装甲車20両、EBR装甲車15両、155mm砲10門、105mm自走砲10両、40mm高射機関砲を装備する。参考：軍事力バランス78年版

＜チュニジア陸軍（１９８９年）＞：兵力30000名（うち徴兵25000名）。機械化旅団２個、サハラ旅団１個、パラシュート・コマンドー旅団１個、装甲偵察連隊１個、対戦車連隊１個、野砲兵連隊１個、防空旅団１個、工兵連隊１個からなる。M-48A3戦車14両、M-60A3戦車54両、AMX-13軽戦車40両、M-41軽戦車10両、SK-105軽戦車54両、サラディン偵察車24両、AML-90偵察車23両、M-113A1/A2装甲兵員輸送車100両、EE-11装甲兵員輸送車18両、フィアット6614装甲兵員輸送車90両、105mm砲M-101A1/A2を48門、155mm砲M-114A1を18門、155mm砲M-198を57門、105mm自走砲M-108を10両、155mm自走砲M-109を18両、81mm/120mm迫撃砲、107mm自走迫撃砲M-30を12両、TOW対戦車ミサイル、ミラン対戦車ミサイル、SS-11対戦車ミサイル、M-901自走対戦車ミサイル35両、STRIM-89ロケットランチャー、M163自走高射機関砲26両、37mm高射機関砲M-1939/55を10門、40mm高射機関砲M-42を12門、RBS-70地対空ミサイル48基、MIM-72地対空ミサイル25基を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜チュニジア陸軍（２０１５年）＞：現役兵力27000名（うち徴兵22000名）。特殊作戦旅団１個、サハラ特殊作戦旅団１個、偵察連隊１個、機械化旅団（機甲連隊１個、機械化歩兵連隊２個、砲兵連隊１個、防空連隊１個、工兵連隊１個、通信連隊１個、兵站群１個）３個、工兵連隊１個からなる。M60A1戦車30両、M60A3戦車54両、SK-105軽戦車48両、AML-90偵察車40両、サラディン偵察車20両、M113A1/A2装甲車140両、フィアット6614装甲車110両、キルピ装甲車30両、105mm牽引砲M101A1/A2を48門、155mm牽引砲M114A1を12門、155mm牽引砲M198を55門、81mm迫撃砲95門、107mm迫撃砲48門（一部自走迫撃砲）、120mm迫撃砲ブラント18門、対戦車ミサイル590基、M901ITV自走対戦車ミサイル35両、ミラン対戦車ミサイル、TOW対戦車ミサイル、89mmロケットランチャーLRACを300門、89mmロケットランチャーM20を300門、M48自走地対空ミサイル26両、RBS-70携帯地対空ミサイル、40mm自走高射機関砲M-42を12両、20mm高射機関砲M-55を100門、55式（M-1939）／65式37mm高射機関砲15門、RASIT対砲レーダー、グライフ装甲工兵車２両、グライフ装甲回収車３両、M88A1戦車回収車６両を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チュニス＞：FuMB26（電波探知器）を参照。

＜チュニス＞：チュニジア海軍ミサイル艇Tunis。2021年12月20日、哨戒艇ハノンと共に、地中海でアメリカ海軍CVN-75ハリー・Ｓ・トルーマン、同CG-56サン・ジャシント、ノルウェー海軍フリゲートF310フリチョフ・ナンセンと共同演習を実施。参考：月刊世界の艦船3,’22

＜チュビー・システム＞：南アフリカのドービル社が開発した地雷探知・処理システムで、アメリカ陸軍が1998年1月に発注した。まず装輪式の対地雷防護車（MPV）がパルス感応探知器で地雷を捜索、発見すると操作要員及び上級司令部に警告を発し、マーキングする。その後ろを別車両に牽引された地雷起爆トレーラーがついて行き、幅3mにわたって地雷を積極的に爆破させて処理する。深さ0.5mのところにある地雷を探知しながら時速40kmで走行可能であり、啓開は通常で時速35km、綿密モードでも時速10kmで行える。MPVには装甲キャビンがあり、地雷を踏み抜いても乗員は保護される。チャービー・システムと同じ？参考：月刊軍事研究1,’98

＜美ら島レスキュー＞：陸上自衛隊第15旅団が沖縄本島沖大地震とそれに伴う津波を想定し、沖縄県内自治体、警察、消防、企業なども参加して2013年から実施している災害対処訓練。参考：MAMOR vol.133

　＜美ら島レスキュー（２０１７年）＞：初の沖縄県との共催で、在沖縄米軍も初参加（図上演習のみ）し、2017年7月19-20日に行われた。隊員600名、在沖縄米軍20名、県・市町村・警察・消防・企業など103機関から600人が参加し、図上訓練（情報収集、インフラ復旧調整など）と実動訓練（応急救助、応急復旧、応急医療拠点運営など）を実施している。参考：MAMOR vol.133、朝雲

＜チュリパン＞：2S4（自走砲）またはDS-P1-M（標的衛星）を参照。

＜チュルカ級＞：ギアリング級・海外シリーズ（駆逐艦）を参照。

＜チュルカ級第３群＞：アラバ級（駆逐艦）を参照。

＜チュルパン＞：2P4（TEL）を参照。

＜チュルボメカ＞：フランスのガスタービンエンジン会社。チュルボメカはフランス語読みで、日本支社は英語読みのターボメカ・ジャパンになっている。会社のモットーは安全性、イノベーション、信頼性、近接性。1938年に航空機用コンプレッサー製作会社として創設された。第２次大戦後は航空機（特にヘリコプター）用ガスタービンエンジンの開発生産行っている。アルツースト、マキラ、アリウスの他、ロールスロイス社と共同でアドーア、RTM322を開発した。参考：月刊軍事研究4,’14

＜チュルモ�VＣ４＞：フランスのチュルボメカが開発したターボシャフトエンジンで、SA330に搭載されている。コンプレッサーは軸流式１段・遠心式１段、燃焼器はアニュラー式、タービン段数は高圧２段・低圧１段。全長2.184m、高さ0.719m、重量225kg。最大連続出力1170馬力、離昇出力1312馬力、瞬間最大出力1384馬力。参考：世界の軍用機1979

＜チュルモ�VＣ７＞：フランスのチュルボメカが開発したターボシャフトエンジンで、SA321Fに搭載されている。コンプレッサーは軸流式１段・遠心式１段、燃焼器はアニュラー式、タービン段数は高圧２段・低圧２段。全長1.819m、高さ0.716m、重量325kg。最大連続出力1275馬力、瞬間最大出力1610馬力。参考：世界の軍用機1979

＜チュレル＞：MR-105（レーダー）を参照。

＜チュンイェ＞：231（戦車揚陸艦）を参照。

＜チュンクアン＞：216（戦車揚陸艦）を参照。

＜チュンジュ＞：762（コルベット）を参照。

＜チュンジェン＞：205（戦車揚陸艦）を参照。

＜チュンシュン＞：208（戦車揚陸艦）を参照

＜チュンチ＞：218（戦車揚陸艦）を参照。

＜チュンチェン＞：191（揚陸艦）を参照。

＜チュンチュアン＞：221（戦車揚陸艦）を参照。

＜チュンツア＞：217（戦車揚陸艦）を参照。

＜チュンツー＞：226（戦車揚陸艦）を参照。

＜チュンナム＞：953（フリゲート）またはFFG-828（フリゲート）を参照。

＜チュンナム級＞：韓国海軍フリゲートChungnam級、計画名称FFX�V。FFX�U型インチョン級バッチ�Uの改良型で、戦闘指揮システムの多目標同時処理能力を向上させた。船体はステルス性を考慮しており、上構舷側を船体舷側と面一・逆傾斜にし、タワーマストを採用した。船型は中央船楼型。艦橋後方に太い四角錐台形タワーマストがあり、上部が一回り太くなっていて、前後左右に八角形のプラナー・アレイ・アンテナが１枚ずつ付いている。全長129m、幅14.8m、満載排水量4300トン。主機はCODLOG方式、ロールスロイス社製MT30ガスタービン、最大速力30ノット。兵装は127mm単装砲Mk45Mod4、KVLS16セル（上構最前部01甲板。K-SAAM艦対空ミサイル）、海星艦対艦ミサイル４連装発射筒４基。６隻を建造予定で、１番艦FFG-828チュンナムは2020年3月に現代重工に発注された。参考：月刊世界の艦船7,'23、6,’20、7,’22

＜チュンハイ＞：201（戦車揚陸艦）を参照。

＜チュンハイ級＞：LST-1級戦車揚陸艦（台湾海軍）を参照。

＜チュンバン＞：230（戦車揚陸艦）を参照。

＜チュンピン＞：233（戦車揚陸艦）を参照。

＜チュンブック＞：816（フリゲート）または忠北（駆逐艦）を参照。

＜チュンホ＞：232（戦車揚陸艦）を参照。

＜チュンミン＞：227（戦車揚陸艦）を参照。

＜チュンム級＞：フレッチャー級駆逐艦（韓国海軍）を参照。

＜チュンムゴン・イスンシン＞：975（駆逐艦）を参照。

＜超７＞：殲撃７型シリーズ（戦闘機）を参照。

＜長一〇サンチ連装高角砲＞：九八式一〇サンチ高角砲を参照。

＜長運丸＞：日本海軍特設砲艦Choun maru。元は長崎合同汽船の船尾機関型貨物船で、昭和15年8月21日に竣工し、昭和16年11月に日本海軍に徴用されて特設砲艦になった。垂線間長82.8m、幅12.2m、深さ6.2m、満載吃水5.37m、総トン数1914トン、重量トン数2830トン。主機は三連成レシプロ蒸気機関１基１軸1760馬力、航海速力11ノット、最大速力13.652ノット。横須賀鎮守府に配備された。昭和17年4月、第４艦隊第２海上護衛隊に配備された。昭和18年、海上護衛総司令部を経て北東方面艦隊に配属された。昭和20年5月、特設運送艦に艦種変更された。太平洋戦争終戦後は復員船となり、昭和21年8月に解用されて民間で使用され、昭和40年に解体された。参考：月刊世界の艦船2,’23

＜張掖＞：541（コルベット）を参照。

＜長遠赤外線＞：赤外線を参照。

＜超黄蜂＞：Zhi-8（ヘリ）を参照。

＜聴音員＞：日本海軍のソナー要員。水雷学校水中測的科で水上艦用水中聴音機を主とした基礎教育を受け、高等科でも水上艦における対潜戦をメインとした教育が施される。潜水艦の聴音員はその後に潜水学校水中測的部で潜水艦用水中聴音機・探信儀の教育を受けた。参考：陸海軍学校と教育

＜聴音機（ドイツ）＞：5-12kmの聴音能力を持つ聴音機で、1937年から配備された。２軸４輪のSd.Ah.104で牽引される。1944年までに5559基が生産された。操作要員は４名。参考：月刊グランドパワー9,’04

＜超音速＞：Supersonic。音速以上の速度のこと。流体の性質が圧縮性の影響を受け、亜音速の時の性質と完全に異なったものになる。超音速の流れが先細ダクトを通過すると減速圧縮され、末広ダクトを通過すると増速減圧されるが、これらは亜音速時とは正反対である。超音速の流れが凹角に沿って曲がると、角から斜め衝撃波が発生し、流れが減速して不連続的に圧力が増す。凸角に沿って流れると、連続的に増速減圧され、亜音速の時のような渦は生じない。流れの中に迎え角を付けて平板を置くと、亜音速では前縁に大きな負圧が生じるが、超音速では前縁から後縁まで圧力分布は一様になり、揚力係数は超音速の方が小さくなる。参考：航空用語事典増補改訂版

＜超音速機＞：Supersonic aircraft。音速よりも速く飛行できる航空機。主翼は後退翼とし、翼面上の気流が音速を超えにくいようにする。また、エアダクト内の気流が音速を超えるとタービンブレードが破壊されるので、コンバージェント／ダイバージェント型エアインテイクにより気流速度を落とす。超音速飛行時は舵の効きが悪くなるため、動翼は大型のものを採用する他、水平尾翼は全遊動式とすることが多い。マッハ２を越えるあたりから空力加熱による気体温度上昇が問題になる。参考：飛行機のしくみ、航空用語事典増補改訂版

＜超音速巡航＞：スーパー・クルーズを参照。

＜超音速風洞＞：風洞を参照。

＜ちょうかい＞：DDG-176（護衛艦）を参照。

＜鳥海＞：日本海軍摩耶型砲艦Chokai。明治21年12月27日竣工。明治31年3月21日、二等砲艦に類別された。明治41年4月1日に除籍され、雑役船となった。明治45年に売却された。参考：日本海軍特務艦船史

＜鳥海＞：日本海軍高雄型重巡洋艦４番艦Chokai。昭和3年3月26日起工、昭和6年4月進水、昭和7年6月30日竣工。昭和7年9月27日、東京湾外で実施された公開戦技に参加。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時には建制では第４戦隊、兵力部署では馬來部隊主隊に所属していた。昭和17年2月10日、Ｌ作戦参加のためカムラン湾を出撃。2月22日、サンジャック沖で舷側を損傷した。3月9日、Ｔ作戦参加のため昭南を出港。3月10日、Ｄ作戦支援任務にも就いた。4月5日、セイロン島攻撃に参加。6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。8月7日1430、ラバウルを出港。8月8日、第１次ソロモン海戦に第８艦隊旗艦として参加、被弾損傷した。10月14日、ガダルカナル島飛行場を夜間砲撃した。11月14日、第３次ソロモン海戦で爆弾の至近弾を受けて損傷した。昭和18年11月30日、冲鷹、雲鷹、瑞鳳、摩耶、駆逐艦３隻と共にトラックを出港。昭和19年6月19日、マリアナ沖海戦に参加。10月22日、マリアナ沖海戦に参加。10月25日、サマール沖海戦で艦上機の攻撃を受けて航行不能になり、駆逐艦藤波に雷撃処分された。生存者は藤波に救出されたが、その後藤波も戦没し、全員戦死している。2019年5月5日、ポール・アレン氏の沈没艦船調査チーム調査船ペトレルが、フィリピン海の深さ5173mの海底で発見した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊丸1,’07、4,’07、連合艦隊巡洋艦、月刊世界の艦船11,’11、6,’83、9,’14、1,’20、護衛空母入門、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜張家口＞：605（コルベット）を参照。

＜張家港＞：805（掃海艇）を参照。

＜超過射撃＞：前方に展開する味方部隊の頭上越しに射撃すること。参考：GUN用語事典

＜蝶型下げ翼＞：フラップを参照。

＜蝶型フラップ＞：フラップを参照。

＜長官艇＞：日本海軍の内火艇で、鎮守府長官の使用する、または艦隊司令長官の座乗する重巡以上の軍艦（連合艦隊の大和もしくは武蔵、第２艦隊の愛宕、第３艦隊の瑞鶴、第５艦隊の那智）に搭載される15メートル内火艇である。司令長官用に内装を豪華にしたもので、諸元は15メートル内火艇と同じ。参考：小艦艇入門

＜長旗＞：海上自衛隊の指揮官旗の１つ。非常に細長い三角形の旗で、付け根に日光ライン９本の旭日旗が描かれている。艦艇長が自艦に掲揚する。参考：月刊世界の艦船8,’11増刊

＜長期運用型ＵＵＶ＞：防衛装備庁艦艇装備研究所の実験用UUV。将来UUVの研究用で、三菱重工が製作した。船体、構成機器、ソフトウェアは全てモジュール式で、人工知能AIにより外的環境や内部異常に自律対応できる。太い円筒形で、船首が半球形、船尾が円錐形に成形されており、艦尾にＸ舵とシュラウド付プロペラ４基が付く。前方・全周ソナーを搭載する。研究成果の民生品への開放も視野に入れている。垂線間長10.1m、幅1.8m、深さ1.8m、総トン数17.5トン。主機は電動モーター４基、推進はシュラウド付プロペラ４軸、巡航速力3-4ノット。2022年12月20日竣工。2023年5月11日、日本船舶海洋工学会シップ・オブ・ザ・イヤー2022海洋構造物・海洋機器部門賞を受賞した。参考：月刊世界の艦船8,’23

＜長魚雷＞：対艦用の大型魚雷を指す海上自衛隊用語で、欧米のHeavy Weight Torpedo（重魚雷）にあたる。炸薬重量は概ね200kg以上である。対潜水艦用にも使用でき、潜水艦や艦艇の魚雷発射管から発射され、対艦モードでは艦底から少し潜ったバブルジェット効果が最大限発揮できる位置で炸裂し、対潜モードでは直撃して炸裂、敵艦を破壊する。対艦ミサイルの発達で水上艦からは姿を消したが、潜水艦では相変わらず主戦兵装である。参考：月刊世界の艦船10,’17、月刊JWings2,’02、火器弾薬技術ハンドブック、月刊軍事研究9,’10、月刊丸2,’12

＜超級軍刀式戦闘機＞：F-100海外シリーズ（戦闘機）を参照。

＜長距離音響兵器＞：LRADを参照。

＜長距離空中発射標的＞：LRALTを参照。

＜長距離攻撃爆撃機＞：LRS-Bを参照。

＜長距離極超音速兵器システム＞：LRHWSを参照。

＜長距離砂漠集団＞：LRDGを参照。

＜長距離識別レーダー＞：LRDRを参照。

＜長距離精密弾＞：LRPM（空対地ミサイル）を参照。

＜長距離先進斥候・監視システム＞：LRAS3を参照。

＜長距離戦闘航空機＞：アメリカ空軍の空中発射巡航ミサイル母機開発計画で、LRCA（Long-Range Combat Aircraft）と略す。B-1Aが開発中止になった後、1979年11月から計画を開始し、FB-111AをベースとしたFB-111B/Cとして開発が進められたが、爆弾倉内に収めきれず機外に大量にミサイルを吊り下げねばならず、計画が行き詰まっていた。1981年のレーガン政権誕生で、B-1AをベースにしたB-1Bを充てることになり、開発が進められ制式化に至った。参考：月刊軍事研究10,’17

＜長距離対地攻撃砲弾＞：LRLAPを参照。

＜長距離斜めポッド＞：LOROPポッドを参照。

＜長空一号＞：CK-1（無人標的機）を参照。

＜肇慶＞：563（フリゲート）を参照。

＜長鯨＞：日本海軍迅鯨型潜水母艦Chougei。大正13年8月2日（20日？）竣工、水雷母艦に類別された。9月、第２潜水戦隊旗艦となった。12月1日、潜水母艦に艦種変更された。昭和2年、実験的に水上機を搭載。昭和3年、水上機搭載設備を廃止。昭和5年、水上機を搭載。昭和8-9年、呉工廠で特定修理を実施。船体水線部付近にバルジを追加し、艦橋頂部に測距塔を設け、前部マスト第２ヤードに信号灯を設置した。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制では第６潜水戦隊旗艦、兵力部署で南方部隊潜水部隊第６潜水戦隊所属だった。12月31日、カムラン湾から馬公経由でダバオに展開。その後はスターリング湾で補給・哨戒活動を行った。昭和17年4月1日、佐世保に帰投。4月10日、呉鎮守府に編入され、潜水学校で訓練を行った。5月8日、伊予灘で伊153潜水艦と接触事故を起こした。昭和18年1月15日、第８艦隊第７潜水戦隊旗艦となった。1月19日、呉を出港し、トラック環礁に向かった。2月14日、ラバウルに進出。11月25日、呉に帰投。11月29日、第６艦隊第11潜水戦隊旗艦となった。昭和19年8月1日から9月末まで、沖縄への輸送任務を２回実施した。昭和20年6月4日、舞鶴に帰港。6月8日、舞鶴港外で触雷して損傷した。7月30日、京都府伊根付近で艦上機45機による爆撃を受けて大破した。終戦時には舞鶴にあり、艦橋部に直撃弾を受けて中破（大破？）状態だったが、船体の損傷は軽微であり、10月5日に除籍され、特別輸送艦として復員輸送に従事した。任務終了後、掃海母船や宿泊艦として使えるとの意見も出たが、旧軍艦のためGHQから許可が出ないだろうとして申請は見送られ、昭和21年9月20日、日立向島造船所で解体が開始された。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌、日本潜水艦物語、日本海軍特務艦船史、日本の潜水艦パーフェクトガイド、帝国陸海軍事典、写真集日本の小艦艇、月刊世界の艦船9,’12増刊、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜張騫＞：FFG1109（フリゲート）を参照。

＜張謇＞：中国の海洋調査船Zhangjian。彩虹魚級潜水調査艇（潜航深度11000m）の母船である。総トン数4800トン。2016年竣工。2019年7月9日1500頃、沖大東島南西300kmの日本EEZ内で、事前の同意を得ずワイヤーを海中に延ばし海洋調査をしているのを、海上保安庁機が確認した。無線で調査中止を勧告したが無視し、7月10日1320頃にEEZを出た。参考：月刊世界の艦船9,’19

＜長剣１０＞：中国軍の地対地巡航ミサイルCJ-10（CZ-10？）。８輪トラックの荷台にDH-10巡航ミサイル（の車載発射型）を収容したキャニスター３基を山型に搭載する。ミサイル全長6.3-8.3m、直径0.51-0.75m、翼スパン3.1m。弾頭は450-500kg通常弾頭または20-90キロトンないし300キロトン核弾頭。射程1500km以上（2000-4000km説あり）。誘導はINS＋GPS/GLONASS/北斗＋TERCOM＋DSMAC、CEP5-15m。2006年にIOCを獲得して制式化され、2008年4月の段階で発射機40-55基、ミサイル150-350発が第二砲兵に配備されているという。2015年の軍事パレードでキャニスターにDF-10Aと書かれており、改称されたらしい。参考：月刊軍事研究1,’13、12,’09、12,’15、月刊世界の艦船4,'22、9,’09、2,’20、8,'20、月刊PANZER5,’10

＜超限戦＞：ハイブリッド戦を参照。

＜超壕機＞：日本陸軍が開発した架橋戦車で、TG機と略す。車体は九七式中戦車で、その上に２本の火薬カタパルトを置き、戦車橋をセットしてある。戦車橋は長さ10m・重量約２トンで、目標の約5m前に車体を停止させて火薬カタパルトにより射出する。車体銃はそのまま装備された。火薬のかわりにロケットを使用する試作車も製作されている。参考：月刊PANZER6,’01、日本の戦車と装甲車両

＜長興基地＞：中国軍の航空基地。2500m滑走路、航空機用シェルター28基、地下格納庫を備える。参考：月刊軍事研究8,’14

＜超高硬度装甲＞：VHSと略す。ブリネル硬度600以上の装甲鋼板で、カスカベルとウルツ装甲車に使用された。これらは硬度・粘性の異なる２種類の鋼板を重ねてあり、追加装甲としても有効である。参考：月刊PANZER9,’03

＜長光丸＞：日本海軍特設運送船Choko maru。大元は葛原冷蔵の冷凍貨物船で、大正13年4月12日に竣工し、大正16年に日魯漁業が購入、後に日本海軍が特設運送船（給糧船）として徴用した。垂線間長76.2m、幅11.89m、深さ5.79m、吃水5.21m、総トン数1793トン、重量トン数2064トン。主機は三連成汽機１基１軸1422馬力、航海速力９ノット、最大速力13.021ノット。昭和16年12月8日、太平洋戦争勃発時は連合艦隊補給部隊に所属していた。昭和19年2月25日、サイパンから横浜に空襲退避のため移動中に、サイパン西北西180kmでSS-306タングの雷撃を受け沈没した。参考：月刊世界の艦船4,’17、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜長後座式＞：反動利用長後座式を参照。

＜超甲巡＞：日本海軍計画大型巡洋艦。昭和10年頃に軍令部が検討した無条約昭和十五年度末に於る国防所要兵力表に名前が出てきたのが始まりで、排水量15000トン、10インチ（25.4cm）砲８門以上（魚雷装備案もあった）、防御力対10インチ（25.4cm）砲射距離20km・対８インチ（20.3cm）砲射距離12km、速力36ノットの性能を持ち、昭和12年以降に２隻を建造する予定を立てたが、マル三計画・マル四計画には反映されなかった。その後、アメリカ海軍がアラスカ級大型巡洋艦を計画したため、これに対抗すべくスペックを強化してマル五計画で建造することにし、基本計画番号B-65（巡洋艦のＣでなく巡洋戦艦のＢが付いている）、第79号艦型大型巡として設計が開始された。大規模夜戦部隊旗艦機能も持つ。主砲はアラスカ級を圧倒する50口径36cm砲の搭載も考慮されたが（連装砲塔４基とみられる）、排水量が40000トンを超えてしまうため、31cm砲で落ち着いた。艦橋頂部と後部上構に10m基線長式測距儀を持つ。高角砲用射撃指揮装置は九四式が４基で、片舷あたり同時２目標対処が可能である。31cm砲の射距離20-30kmでの砲撃に耐える防御力がある。機関はシフト配置をとっておらず、煙突は１本である。舵は主と副の２つをタンデムに並べて魚雷への抗堪力を増した。全長240m、公試水線幅27.5m、吃水8.8m、基準排水量31400トン。主缶はロ号艦本缶、機関出力170000馬力、速力33ノット、航続距離は18ノットで8000海里。兵装は50口径31cm試製乙砲３連装砲塔３基（前甲板２基背負い式、後甲板１基。１基あたり重量1000トン）、長10cm連装高角砲８基（船体中央両舷に４基ずつ）、25mm連装機銃４基（艦中央）、13mm連装機銃２基（艦橋基部）。装甲厚は水平防御がバイタルパート中甲板レベルNVNC甲鈑125mm、垂直防御がバイタルパート舷側VH甲鈑195mm（最厚部。艦底までテーパー）、艦首・艦尾水線部VH甲鈑25mm、艦底防御が弾火薬庫CNC甲鈑40mm、機関室がDS甲鈑16mm二重。煙突後方にカタパルト１基と艦載機２機分の露天駐機スペースがあり、水上偵察機３機を搭載する。795号艦と796号艦の２隻を建造予定だったが、作るのに時間がかかりすぎることなどから、太平洋戦争開戦直前に中止となった。参考：月刊丸5,’13、近代巡洋艦史

＜超高層大気＞：Upper atmosphere。高度30km以上の大気圏のこと。参考：航空用語事典増補改訂版

＜超高速徹甲弾による貫通＞：APFSDS弾など、徹甲弾が秒速1500m以上で装甲に衝突すると、衝突部分の圧力がウゴニオ弾性限界を超えることがある。タングステン合金の徹甲弾を鋼板に衝突させた場合、速度毎秒850m以上でウゴニオ弾性限界を超える。このため両者は流体として振るまい、弾体は先端が溶けながら装甲板内部に侵徹していく。流体同士の衝突に類似するため、跳弾も起こりにくい。ウゴニオ弾性限界を超えた場合は防御力が装甲板密度に比例するため、タングステン合金弾や劣化ウラン弾なら弾速が毎秒1600mの場合には弾芯長とほぼ同じ厚さの装甲を貫通でき、セラミックを使用した複合装甲に対しても威力が高い。侵徹の際に弾体先端はマッシュルーム状となるが、劣化ウラン弾ではこの先端が鋭く（セルフ・シャープニング）、装甲貫徹力に優れるといわれる。装甲を突き抜けると、頂角60度の円錐状に弾体の残りと装甲板破片をスプレーし、車内に損害を与える。衝突時の衝撃で装甲にクラックを生じた場合、クラック成長速度は徹甲弾速度を上回る（鋼で毎秒2000m、セラミックで毎秒3000m）ので、引っ張り強度の低いセラミックはすぐに割れてしまい、一般に徹甲弾防御としてはあまり役立たないが、金属枠内に封入して破片が飛散しないように圧力をかけておくと、高い抗力を発揮する。弾速がタングステン合金で毎秒2000m、鋼鉄で毎秒2500mを超えると、侵徹孔の直径を大きくする方にエネルギーが消費されるため、貫徹効率が悪くなる。参考：月刊グランドパワー5,’04、月刊戦車マガジン1,’88、月刊軍事研究8,’08、10,’12

＜超高速輸送三胴船＞：VHSSを参照。

＜長興島＞：北救121（潜水艦救難艦）を参照。

＜ちょう光投弾３型＞：自衛隊の弾火薬。日本工機製。参考：月刊軍事研究7,’07

＜超広帯域レーダー＞：Ultra Wide Band Radar。無搬送波レーダー（Carrier-Free Radar）ともいう。長波からマイクロ波までの広い周波数帯を同時にカバーするレーダーで、特定周波数しか吸収できない電波吸収素材に対抗できる。参考：月刊JWings3,’99

＜張鼓峰事件＞：ソ連呼称ハサン湖事件。昭和13年7月1日、日ソ双方が領土と主張していた朝鮮東北端の張鼓峰（高さ150m）にソ連軍が侵入し、7月9日から頂上に陣地を構築しだした。大本営は動員態勢をとったが、天皇の裁可が得られず、動員解除命令を出した。しかし現場は応じず、解除が進まずにいるうちに7月29日になってソ連軍の新手が出現、陣地構築を開始した。これを別の越境事件と判断して7月31日0215に朝鮮軍第19師団が独断で攻撃を開始、ソ連側に600名の死者、戦車17両撃破などの損害を与えて撃退した。8月2日、今度はソ連軍が航空機130機以上で反撃、200門近い火砲で砲撃を加えてきた。狙撃師団３個と戦車200両以上を投入したソ連軍に対し、不拡大方針の下で兵力は１個師団のみ、重砲や航空機の使用も制限された日本軍は損害を増大させながらも耐えしのぎ、8月11日にソ連が突然譲歩して休戦となった。傾斜が急で戦車の運動が制限される地形も幸いした。日本軍は戦死526名、負傷914名、ソ連軍は戦死236名、負傷611名の損害を出している。日本軍の撤退後、再びソ連は張鼓峰初め満州の各地の要所に侵入して陣地構築を行った。参考：月刊PANZER1,’90、日本戦車隊戦史、機甲入門、月刊丸8,’87

＜長沙＞：161（旅大�T型駆逐艦）または173（052D型ミサイル駆逐艦）を参照。

＜調査学校＞：陸上自衛隊の情報教育組織で、情報・調査関係の職域勤務者に対し、語学（ロシア語、中国語、朝鮮語など）や地図判読といった知識・技能を修得させるのが主任務である。大元は警察予備隊総隊学校第２部の情報教育で、1952年に第５部第１期調査課程という正式科目になり、同年の保安隊発足・総隊学校廃止で業務学校情報課程に移り、1954年9月の自衛隊発足を機に独立し調査学校として久里浜駐屯地に開設され、1956年3月に小平駐屯地に移駐した。2001年、小平学校に統合され、情報教育部になった。参考：月刊軍事研究4,’09、9,’09、陸海軍学校と教育、久里浜駐屯地ホームページ

＜張作霖爆殺＞：関東軍司令部が設立された頃、中国では軍閥同士の抗争のため治安が乱れていたが、大正15年から蒋介石が国民革命軍を率いて北伐を開始、広州・桂林から北上して他の軍閥を制圧していった。これにより満州利権が脅かされると考えた日本陸軍は奉天系地方軍閥の張作霖に援助し、蒋介石軍と対抗させ、満州全土を支配下に置こうと考えた。日本政府も満州・蒙古を中国と切り離して日本の支配下に置くこととし、張作霖に更なる援助のかわりに満蒙における日本権益の拡大をもちかけた。しかし、中国人のナショナリズムが高まる中で、反日的な態度を表すようになった張作霖はこれを拒否し、昭和3年4月から再開された蒋介石の北伐に対抗し軍勢を改編したが、各地で敗退を続けた。そのため、日本は張作霖に対し、北京を放棄して奉天に引き上げるよう勧告。これに従って専用列車で奉天に帰る途中の6月4日0523、関東軍が線路上に爆薬を仕掛けて張作霖を爆殺した。これにより生じた混乱に乗じて武力介入し、満州全土を手に入れようとしたのだが、政府や参謀本部が同調せず、奉天派の軍隊も挑発に乗らず、失敗した。当時の首相である田中義一大将は首謀者を軍法会議にかける旨を奏上し、天皇も軍紀粛正を申し渡したが、結局起訴すらされず、逆に田中首相が総辞職に追い込まれる事態になった。その後関東軍は満州事変を起こし、満州全土の掌握を目論む。参考：月刊PANZER1,’90、月刊丸8,’87、月刊軍事研究7,’05

＜調査隊（陸上自衛隊）＞：陸上自衛隊の対情報組織で、1952年11月の保安隊発足直後に214名で創設された。トップは警視庁出身で、中野学校出身者も相当数を入隊させたが、情報収集分析は中野学校式ではなく情報活動理論に基づいて行うことにした。本部は越中島で、北部方面隊と４個管区隊のそれぞれに分遣隊本部を、各駐屯地に2-5名の派遣隊を置いた。主任務は防諜で、目的の１つは共産主義勢力による武装蜂起の阻止であるが、思想のみを理由に隊員を罷免させることはできない（裁判で負けたこともある）ため、異動命令拒否など他の理由を付けたり、徹底調査を行って自主退職に持って行ったりしている。1960年に改編が行われ、市ヶ谷駐屯地に防衛庁及び陸自各組織を担当する中央調査隊が、各方面総監部に方面調査隊が置かれ、中央調査隊と方面調査隊の指揮権（前者は陸幕第二部、後者は東部方面総監部第二部）が分かれた。その頃は警察との密接な協力体制が敷かれていたが、徐々に疎遠になったようである。参考：月刊軍事研究4,’09、7,’97、5,’09

＜長沙大托鋪基地＞：中国軍航空基地。2600m滑走路、掩体15基、シェルター20基を持つ。参考：月刊軍事研究8,’14

＜長沙丸＞：日本海軍特設艦船。太平洋戦争開戦時は兵力部署では馬來部隊機雷部隊所属だった。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜長治＞：519を参照。

＜銚子飛行場＞：日本陸軍の飛行場。昭和11年、千葉県銚子市上野町に開設された。参考：首都防空網と空都多摩

＜長射程巡航ミサイル＞：アメリカ軍がトマホークの後継として開発しているミサイルで、CMER（Cruise Missile Extended Range）と略す。ステルス化弾体を採用し、弾頭重量2000ポンド（907.2kg）。射程2000km以上。参考：月刊世界の艦船12,’13

＜長射程中距離核戦力＞：中距離核戦力を参照。

＜長射程野戦砲兵ロケット＞：BM-21海外シリーズを参照。

＜チョウシャン＞：537（フリゲート）を参照。

＜潮州＞：595（コルベット）を参照。

＜超重い号装置＞：日本陸軍の遠隔操縦式大型装軌車両。多少の地形障害や戦車壕を乗り越えて敵トーチカに有線遠隔操縦で接近し、爆薬を投下して破壊するというコンセプトで製作された。全長12m、全幅2m、全高1.5mの装軌車両に300kgの爆薬を搭載しており、後部に長さ2000mの遠隔操作電纜を収容する。大阪造兵廠で試作されて良好な試験結果を収めたが、実用化はされなかった。参考：工兵入門

＜超重爆撃機（アメリカ）＞：B-29のこと。B-36就役により、B-29は中爆撃機に格下げされ、このクラスは無くなった。参考：航空ジャーナル９月号臨時増刊

＜弔銃発射＞：公的な葬儀で弔意を表すため行われる発砲で、空包を３発発射する。参考：MAMOR vol.139

＜長寿山丸＞：日本海軍特設砲艦Chojusan maru。参考：月刊モデルアート9,'15増刊

＜超ジュラルミン＞：Super duralumin。銅系高力アルミニウム合金の一種で、現在の2024アルミニウム合金（2024 alloy）にあたる。銅4.5%、マンガン0.6%、マグネシウム1.5%を含み、引っ張り強さを１平方ミリメートルあたり42kg（軟鋼と同レベル）に強化した。ジュラルミンの改良版として1930年代に開発され、現在でも航空機用アルミニウム合金として広く使用されている。純粋アルミニウムより腐蝕しやすいので、部品に加工したら陽極処理（アノダイズ。表面に酸化被膜を作る）または化学被膜で表面の防蝕加工を行う。参考：航空用語事典増補改訂版

＜長春＞：150（駆逐艦）を参照。

＜長城２３７号＞：237（潜水艦）を参照。

＜聴診器＞：PaK36（対戦車砲）を参照。

＜超信地旋回＞：Pivot Turn。装軌車両が左右の履帯を逆方向に駆動し、その場で旋回すること。トランスミッション、操向装置、左右履帯間隔と接地長の関係などで可能かどうかが決まる。参考：戦車の戦う技術、兵器メカニズム図鑑

＜長征０１＞：409（攻撃原潜）を参照。

＜長征１号＞：401（攻撃原潜）を参照。

＜長征０２＞：410（攻撃原潜）を参照。

＜長征２号＞：402（攻撃原潜）を参照。

＜長征０３＞：403（攻撃原潜）を参照。

＜長征３号＞：403（攻撃原潜）を参照。

＜長征０４＞：404（攻撃原潜）を参照。

＜長征４号＞：404（攻撃原潜）を参照。

＜長征０５＞：405（攻撃原潜）を参照。

＜長征５号＞：405（攻撃原潜）を参照。

＜長征０６＞：406（戦略原潜）を参照。

＜長征０７＞：407（攻撃原潜）を参照。

＜長征０８＞：408（攻撃原潜）を参照。

＜長征０９＞：中国海軍094型晋級戦略原潜１番艦、長征09（Changzheng 09）。2001年起工、2004年進水、2007年3月就役、艦番号は411だった。2016年現在、南海艦隊に配備されている。2017年、艦番号が409に変更された模様。2018-20年現在、南海艦隊に配備されている。2020年、艦番号が411に戻った模様。2021-22年現在、南海艦隊に配備されている。2022年、艦番号が406に変更された模様。参考：月刊世界の艦船6,’14、12,’11、4,’16、3,’17、3,’18、3,’19、4,’21、4,’22

＜長征１０＞：中国海軍094型晋級戦略原潜２番艦Changzheng 10。2003年起工、2006年進水、2010年（2009年？）就役。艦番号は412だった。2016-18年現在、北海艦隊に配備されている。2017年、艦番号が410に変更された模様。2019-20年現在、南海艦隊に配備されている。2020年、艦番号が413に変更された模様。2021-22年現在、南海艦隊に配備されている。2022年、艦番号が410に変更された模様。参考：月刊世界の艦船6,’14、4,’16、3,’17、3,’18、3,’19、4,’21、4,’22

＜長征１１＞：中国海軍094型晋級戦略原潜３番艦（094A型１番艦）Changzheng 11。2004年起工、2009年進水、2012年（2011年？）就役。艦番号は413だった。2016-17年現在、北海艦隊に配備されている。2017年、艦番号が411に変更された模様。2018年現在、北海艦隊に配備されている。2019-20年現在、南海艦隊に配備されている。2020年、艦番号が412に変更された模様。2021-22年現在、南海艦隊に配備されている。2022年、艦番号が411に変更された模様。参考：月刊世界の艦船6,’14、4,’16、3,’17、3,’18、2,’19、4,’22

＜長征１２＞：中国海軍094型晋級戦略原潜４番艦（094A型２番艦）Changzheng 12。2006年起工、2011年進水、2015年就役。艦番号は414だった。2016年現在、南海艦隊に配備されている。2017年、艦番号が412に変更された模様。2019-20年現在、南海艦隊に配備されている。2020年、艦番号が414に戻った模様。2021-22年現在、南海艦隊に配備されている。2022年、艦番号が412に変更された模様。参考：月刊世界の艦船4,’16、3,’18、2,’19、4,’21、4,’22

＜長征１３＞：409（攻撃原潜）または415（攻撃原潜）を参照。

＜長征１４＞：414（攻撃原潜）または416（攻撃原潜）を参照。

＜長征１５＞：418（攻撃原潜）を参照。

＜長征１６＞：419（攻撃原潜）を参照。

＜長征１７＞：中国海軍094型晋級戦略原潜５番艦（094A型３番艦）Changzheng 17。2017年進水、2020年4月就役。艦番号は417だった。2022年、南海艦隊に配備されており、艦番号は420に変更された模様。参考：月刊世界の艦船6,’21

＜長征１８＞：中国海軍094型晋級戦略原潜６番艦（094B型１番艦）。2021年4月就役。艦番号は420だった。2022年、南海艦隊に配備されており、艦番号が421に変更された模様。参考：月刊世界の艦船4,'22、6,’21

＜長征４０６＞：406（戦略原潜）を参照。

＜調整交付金＞：総務省が在日米軍基地のある自治体に支出している交付金で、アメリカ軍所有資産からの固定資産税や、アメリカ兵からの市町村民税が徴収できないため、替わりに支払っているものである。1970年に施行された施設等所在市町村調整交付金交付要綱に基づく。参考：月刊軍事研究7,’10

＜調整タンク＞：トリムタンクを参照。

＜調整破片弾＞：3P弾を参照。

＜調整ピッチ・プロペラ＞：Adjustable-pitch propeller。地上可変ピッチ・プロペラともいう。プロペラハブの締め付けバンドを緩めることにより、地上でピッチを変更できるプロペラのこと。可変ピッチ・プロペラの進歩で廃れた。参考：航空用語事典増補改訂版

＜長船首楼型＞：Long Forecastle Type。船首から後部甲板まで続く長い船楼を持つ艦船。船首楼型と同じく、航行中の船体の歪みが船楼端に集中するので、この部分の構造を強化する必要がある。あやなみ型などは、オランダ坂を採用してこれを解決した。参考：艦船メカニズム図鑑

＜朝鮮戦争＞：韓国名称は韓国戦争。6月25日に開戦したので６（ユク）２（イル）５（オ）からユギオとも呼ぶ。1950年6月11日、北朝鮮が大機動演習を発令し、７個師団を国境付近に展開。韓国は非常警戒令を発令した。中旬、韓国で部隊が改編され、部隊内部が混乱した上、各部隊の装備の３分の１が修理のため後方に送られた。6月22日、北朝鮮軍に全面的南進作戦を下達。6月24日、韓国の非常警戒令が解除され、農村出身の兵士は収穫を手伝うために15日間の休暇に入った。ソウルでは陸軍会館の落成式が行われ、竜山陸軍兵器廠の竣工パーティーも開かれており、上級幹部やアメリカ軍顧問団は酔っぱらっていた。北朝鮮軍は総兵力135000名のうち90000名が韓国侵攻のため38度線におり、予備兵力10000名が後方に置かれた。保有していた重火力は、戦車150両、砲600門で、戦闘機など180機を配備していた。6月25日（日曜日）0400、北朝鮮軍が38度線全線にわたり攻撃準備射撃を開始した。0430、北朝鮮軍の７個歩兵師団と１個機甲旅団が越境、７本の進撃路を使用して南進を開始。0630、韓国全軍に漸く非常呼集が発令された。0900、予備の３個師団をソウルに集結させようとしたが、輸送網が整備されておらず到着できずにいた。1000、韓国大統領に漸く北朝鮮侵攻の報が入った。韓国軍は河川障害を盾にして抵抗したが、左翼では第１師団が臨津江の橋の爆破に失敗。春川では砲兵射撃と白兵戦で北朝鮮軍を食い止めた。日本海側では後方を封鎖されそうになった第８師団が何とか後退に成功、山岳を利用して抵抗した。ソウル前面の議政府では第７師団が防衛にあたったが、東豆川の第１連隊は山に籠もって抵抗したものの、抱川の第９連隊が機甲師団の突撃にあった上に2.36インチバズーカもT-34には通用せず、パニック状態となり潰走、抱川は1100に陥落し、戦線に大穴が開いた。これを塞ぐために派遣した第３連隊もパニックを起こして潰走、予備陣地からも勝手に後退してしまった。アメリカ極東航空軍隷下の重爆部隊はグアムの第19爆撃航空群のみだったため、戦略航空コマンドからの増派を決定した。アメリカ第７艦隊任務海域にいた空母はCV-45バレー・フォージだけだったが、南シナ海から急遽朝鮮半島に向かい、第77機動部隊を編成した。極東に派遣され親善航海で日本に向かっていたイギリス空母トライアンフも朝鮮半島周辺に舳先を変えた。6月26日0400（ニューヨーク時間25日1400）、アメリカの要求により国連安保理が召集された。非常任理事国はインド、エクアドル、エジプト、キューバ、ノルウェー、ユーゴスラビアで、ソ連は中国の代表権を巡って1月以来安保理をボイコットしていた。安保理は北朝鮮の行動を侵略行為と認定し、戦闘行為の即時停止と38度線以北への撤退、国連全加盟国による国連援助を行う決議を賛成９カ国、棄権１カ国（ユーゴスラビア）、欠席１カ国（ソ連）で採択したが、北朝鮮は無視した。早朝、増援に到着した第２師団第５連隊が抱川方面に反撃を開始したが、戦車隊に遭遇してやはりパニックを起こして壊滅した。更に第16連隊も送ったが同じく潰走し、1300にはソウルの北20kmにある議政府に北朝鮮軍が突入した。第７師団は東豆川で反撃に転じていたが、後方遮断の恐れがあり西に退いた。午後、国連安保理で北朝鮮の武力攻撃を撃退するのに必要な援助を韓国に与える決議が議決され、在韓国連軍（ソ連欠席のため正式な国連軍ではない。アメリカ、イギリス、イタリア、オーストラリア、オランダ、カナダ、韓国、ギリシャ、コロンビア、タイ、デンマーク、トルコ、ニュージーランド、ノルウェー、フィリピン、フランス、ベルギー、南アフリカ。司令官はマッカーサー元帥）の編成が決まった。夕刻、韓国軍第１師団は予備陣地に後退。6月27日、トルーマン大統領はアメリカ空海軍を38度線以南に、第７艦隊を台湾海峡に出動させることとし、マッカーサー元帥に指令第２号を発令。0300、韓国政府は水原に遷都を決定。0700、政府高官はソウルから脱出。韓国軍第25連隊がソウルに到着して議政府南に到達したが、朝までに突破された。6月28日0100、北朝鮮軍がソウルに突入。参謀総長は漢江にかかる１本の人員車両用橋と３本の鉄道橋の爆破を命じ、第２・第３・第７師団長が部隊の撤退を優先すべきと進言したため一旦取り消したものの現場の工兵には届かず、0230に人員車両用橋は将兵と避難民ごと爆破され、北岸には10万名の韓国軍兵士と150万人の避難民が取り残された。鉄道橋は３本とも爆薬が不発で残ってしまい、北朝鮮軍はこちらを渡って進撃した。6月28日夜、韓国軍第１師団は議政府の第７師団が壊滅したため、漢江を渡って潰走。春川で粘り続けた第６師団も、両翼が崩壊したため後方に下がった。ここで北朝鮮軍はソウルの占領と祝勝会に３日を、漢江鉄橋の修復に２日を費やしてしまう。占領時にソウルから北朝鮮に連行された市民は大多数が行方不明となった。6月29日朝、マッカーサー司令官が漢江で戦線を視察。午前、日本に駐留していたアメリカ第５航空軍に出撃命令が下され、B-26攻撃機が平壌を爆撃した。アメリカ海軍は東海岸に艦砲射撃を開始。同日夜、九州北部の各都市に空襲警戒警報が出され、灯火管制が敷かれた。6月30日、北朝鮮軍は漢江の渡河を開始。アメリカ軍が地上軍投入を決定、九州駐留の第24師団と、阪神駐留の第25師団第27歩兵連隊、京浜地方駐留の第１騎兵師団を引き抜くことにした。7月、老斤里事件が勃発。7月1日、CV-45ヴァリー・フォージが沖縄に進出。7月3日、北朝鮮戦車が漢江を渡り進撃を再開。CV-45ヴァリー・フォージと空母トライアンフの艦上機が航空攻撃を開始し、平壌を空襲。戦略航空コマンドから第22爆撃航空群及び第92爆撃航空群が日本に派遣され、極東航空軍爆撃軍団隷下に入った。7月4日、北朝鮮軍は水原を占領。7月5日、烏山に展開したアメリカ第24歩兵師団スミス支隊は、北朝鮮戦車隊に対抗する術無く敗走、師団長が捕虜になる始末だった。そこで日本にいる第25師団主力と第１騎兵師団の投入も決定したが、日本に駐留するアメリカ陸軍部隊は第７師団のみとなった。7月7日、国連安保理はアメリカの統率下に統合軍司令部を設置することを賛成７カ国、反対１カ国（ユーゴスラビア）、棄権２カ国（インド、エジプト）、欠席１カ国（ソ連）で可決。これに基づいて創設された在韓国連軍（ソ連が欠席中だったので第７条による正規のものではない）には最終的にアメリカなど16ヵ国が参加し、国連最高司令官にはマッカーサーが任命された。北朝鮮軍は第３次攻勢を開始。7月8日、駐留米軍の減少で、日本がソ連による直接侵攻や北朝鮮支持勢力による反乱に対処できなくなる可能性が出てきたため、マッカーサーが日本に警察予備隊創設を命じた。7月10日、ブルー・ハート作戦の中止が決定。7月11日、小倉でアメリカ兵が脱走。7月13日、錦江の左翼が北朝鮮軍に突破され、7月14日には付近を防衛するアメリカ軍が撤退、大田を占領された。マッカーサーの命令で、海上保安庁の掃海艇６隻が佐世保に進出、アメリカ第３掃海部隊指揮官の隷下に入り、佐世保港外の航路掃海を行うことになった。この頃、佐世保や横須賀の湾口には数百メートルから数キロメートルの網が設置され、夜間は閉鎖されていた。7月15日、韓国大統領が韓国軍の作戦指揮権を国連軍司令官に委譲した（大田協定）。7月16日、韓国政府はテグに移転。7月17日、韓国政府は釜山に移転。韓国東海岸ではアメリカ艦隊が猛烈な艦砲射撃で進撃を遅滞させていたが、西では為す術無く突破を許し、7月20日、北朝鮮軍第４師団が大田に突入。アメリカ第24師団は師団長自らM20バズーカを手にしてT-34/85を攻撃するなど抵抗したが、その日の内に大田は陥落し、第24師団長も捕虜になった。7月29日には晋州が北朝鮮軍に占領された。このため、アメリカ第８軍は全軍を南北135km・東西90kmの釜山円陣に撤退させ、制海権と制空権を完全に掌握して北朝鮮軍に反撃を続けた。7月23日、P-51戦闘機145機を搭載したCV-21ボクサーが太平洋横断最短記録（８日間と16時間）で横須賀に到着。7月25日、東京に国連軍司令部が設置された。7月29日、マッカーサーが台湾を訪問。中国はこれに反発し、朝鮮戦争への介入を決定。7月30日、B-26及びB-29による北朝鮮への戦略爆撃を開始。7月31日、赤羽デポにあったM4中戦車54両（M4A3E8主力）で編成された第8072中戦車大隊が釜山に到着。8月1日、第98爆撃航空群と第307爆撃航空群が日本に派遣され、極東航空軍爆撃軍団隷下に入った。8月5日、北朝鮮軍が攻勢を開始。8月9日、日本政府は国会終了を待ってポツダム政令として警察予備隊令を決定し、翌日に交付、施行した。北朝鮮軍は8月初めに兵力７万・戦車40両にまで減少し、補給もままならなくなった。戦略爆撃により北朝鮮の主要道路の80%は破壊され、平壌の操車場、兵器廠、元山精油所、工場、製鉄所も粉砕された。8月12日、クロマイト100-B計画を作成。8月16日、B-29爆撃機98機が倭館の北朝鮮軍に戦術爆撃を行い、30分間に500ポンド爆弾3084発と1000ポンド爆弾150発を投下した。8月27日、第１軍団司令部が釜山橋頭堡に進出。9月1日、北朝鮮は全ての兵力を投入して全戦線で突破を図ったが、国連軍は撃退に成功。9月11日、日本に駐留していたアメリカ陸軍第７師団が仁川に向け出港。日本駐留米陸軍は全て出払ってしまい、日本の防衛は誕生したばかりの警察予備隊３万人が担うことになった。9月15日、国連軍は仁川上陸作戦を敢行。9月18日、韓国第１師団が釜山橋頭堡を突破して北上。北朝鮮軍の猛烈な反撃を受けつつも9月25日にソウルに突入、9月26日にアメリカ陸軍第７師団は第８軍第１騎兵師団と連絡し、北朝鮮軍包囲網を完成させた。北朝鮮軍は補給の欠乏から士気が低下しており、9月23日に38度線以北への総退却命令が出たが部隊ごとの退却行動がとれず、個別に壊走するか智異山に籠もってゲリラになった。これを掃討するため、ラットキラー作戦を実施。9月27日、マッカーサーがソ連・中国の介入意図が無い限り、北朝鮮撃滅のため38度線を越えて進撃することを許可した。9月28日、国連軍はソウルを占領。9月29日、かつての韓国支配域をほぼ回復し、韓国政府がソウルに復帰。9月30日、韓国大統領は韓国軍に38度線を越えて北上するよう伝えた。9月末までにB-29は3159ソーティをこなし、北朝鮮主要目標の殆どを破壊、損失は１機だけだった。10月、オーストラリア海軍空母シドニーがイギリス機動部隊の隷下で作戦を開始。10月1日、韓国軍が38度線を越えて進撃。マッカーサーが北朝鮮に降伏を勧告するが、反応無し。10月2日、国連軍も一般命令第２号に基づき38度線を越えて進撃。10月6日、海上保安庁特別掃海隊が門司を出港。10月7日、国連総会で、全朝鮮の安定を図るため、38度線を越えての進撃を含めあらゆる措置を執ることを勧告する決議が採択された。10月9日、モスクワを訪れた周恩来がソ連に参戦を告げ、ソ連空軍の参加を要請したが、これは拒否された。10月10日、元山を韓国軍が占領。第10軍団が元山に上陸することになり、補助掃海艇３隻と特務機動掃海艇６隻で元山沖の掃海を開始、５日間で終了する予定にした。10月11日、元山沖でヘリが機雷堰を発見。10月12-13日、ヘリ、掃海艇、水中処分員が元山沖の機雷原を捜索。10月13日、元山沖の機雷原を爆撃して水路を確保、補助掃海艇５隻を追加して掃海を継続したが、鋼製掃海艇パイレートとプレッジが触雷して沈没、感応式機雷の存在が判明したため、機雷掃討を併用することになり、対機雷戦完了予定が後ろにずれ込むことになった。10月16日、第10軍団が仁川を出港。10月17日、掃海艇MS14が触雷沈没。10月18日、中国人民解放軍先遣隊が鴨緑江を越えて北朝鮮に入った。元山沖の機雷原は400平方海里にわたっており、磁気機雷と係維機雷合わせて3000個が敷設されていると判明した。10月19日、韓国第１師団が平壌市街に突入、平壌が陥落。同日、マッカーサーは鴨緑江から約60km南の地点までの進撃を命じた。第10軍団が元山沖に到着したが、掃海が済んでおらず、上陸できたのは予定より８日遅れの26日になってからだった。10月20日1000、平壌の掃討を完了。正午、第187空挺連隊戦闘団4000名が金浦飛行場からC-47及びC-119輸送機113機で出撃、粛川盆地と順川に降下した。しかし北朝鮮軍主力は北に逃れており、米韓捕虜の救出はできなかった。10月21日正午、順川付近のトンネル内で北朝鮮軍兵士により射殺されたアメリカ軍捕虜66名が発見された。10月24日、マッカーサーは鴨緑江への進撃を命令。国連軍全部隊に中国国境までの全力進撃を命じた。10月25日、18日から密かに北朝鮮側に侵入していた中国軍が、朝鮮半島西部から攻勢をかけ、韓国第１師団が前進を阻止されて第１騎兵師団の増援を受けた。10月26日、第10軍団が元山に上陸。中国軍の間隙を突いた韓国軍第６師団第７連隊は鴨緑江に到達したが、退路を遮断されてしまい、決死の退却が開始された。10月29日、アメリカ第７師団が利原に上陸開始。10月末から中国のMiG-15が急激に増加。11月1日、鴨緑江をパトロール飛行していたF-51Dムスタング４機とT-6FAC１機がソ連空軍（中国空軍？）のMiG-15戦闘機６機に攻撃された。アメリカ第８軍が中国軍の介入を公式発表、韓国第１師団とアメリカ第１騎兵師団は清川江への後退を開始したが、第１騎兵師団の１個大隊が壊滅した。11月5日、中国軍は攻勢を中止し、後方での戦力整備に入った。11月8日、鴨緑江にかかる３つの橋を爆撃で破壊。F-86A装備の第４戦闘機・迎撃機航空団（デラウェア州ウィルミントン基地）が朝鮮半島への移動準備を開始。F-80CがMiG-15と交戦し、MiG-15戦闘機１機を撃墜した。11月9日、F9F戦闘機がMiG-15戦闘機２機を撃墜。RB-29偵察機がMiG-15の攻撃を受けて不時着した。11月10日、B-29がMiG-15に攻撃され、１機が撃墜された。11月21日、アメリカ第７師団が鴨緑江に到達。11月24日、清川江を渡ってこない中国軍に対し、国連軍は鴨緑江に向かう攻勢を開始。クリスマス・イブを本国で迎えるというのを合い言葉にしたため、クリスマス攻勢と呼ばれた。11月25日、36個師団を集結させた中国軍は全戦線で人海戦術をかけ、韓国第２軍団が壊滅、国連軍の後方に浸透を開始した。国連軍は平壌防衛ラインに撤退を開始。11月29日、クヌリのガントレット開始。11月30日、トルーマン大統領が「保有するあらゆる兵器を使用する用意がある」と発言。核兵器の使用が危惧されたが、イギリス首相がすぐさま訪米して核兵器不使用の言質を取った。12月初め、第４戦闘機・迎撃機航空団のF-86A-5が金浦空港に到着。同じ頃、第27戦闘機護衛航空団のF-84Dが金浦空港に到着。12月1日、第１海兵師団は中国軍12個師団に包囲され、決死の突破を開始。12月3日、平壌東方の成川が突破され、平壌防衛ラインが崩壊。第８軍が包囲の危機に陥り、38度線に後退を開始すると共に第10軍団を海上から撤退させて第８軍の増援にあたらせることとした。この頃、制空権確保もソ連及び中国空軍のMiG-15により困難になっており、マッカーサーは中国に対する爆撃や原爆使用を提言するも、却下された。12月10日、国連軍は第10軍団の海上撤退を開始。12月11日、第１海兵師団は包囲していた中国軍に死者25000名・負傷者13000名の大損害を与えつつ125kmの後退に成功、興南への撤退を完了した。12月15日、第８軍は38度線の南に後退し、防御線を構築。北朝鮮・中国軍は補給のため前進を停止。金浦空港にF-86A戦闘機が配備された。12月17日、F-86AとMiG-15の空戦が発生し、MiG-15戦闘機１機が撃墜された。12月23日、第８軍司令官ウォーカー中将が車両事故で死亡。12月24日、第10軍団は撤退を完了し、釜山に揚陸された。12月26日、F-86Aに初の損失が生じた。12月31日、北朝鮮・中国軍の第３次攻勢が開始され、1951年1月3日に国連軍は37度線まで後退。F-86は金浦空港からジョンソン基地に後退し、朝鮮半島には分遣隊が派遣されるのみとなった。1月4日、国連軍はソウルを放棄して37度線まで下がった。キディ・カー作戦で戦争孤児964人と孤児院職員80人をソウルから済州島に空輸。1月13日、西ヨーロッパ諸国が国連に朝鮮戦争の即時停戦を提議、アメリカは一旦賛成を表明。1月15日、北朝鮮・中国軍の前進が停止。国連軍はウルフハウンド作戦で限定的攻勢をかけた。1月17日、中国が停戦条件として中国の即時国連加盟を認めるよう要求したため、アメリカは停戦拒否と判断し、中国を侵略者と決議するよう国連に提議、総会で認められ、侵略者を韓国から排除するまで戦争が続くことになった。1月25日（1月15日？）、戦線西部でアメリカ第８軍が大規模威力偵察のサンダーボルト作戦を発動。2月1日、国連総会で中国を侵略国とする決議案が出された。2月上旬、国連軍は漢江まで到達。戦線中部では2月5日からアメリカ第９軍団と韓国第１・第３軍団によるラウンドアップ作戦が開始され、洪川まで進出した。これに対し中国軍も中西部で2月11日から25個師団の人海戦術で反撃、一部で戦線後方まで突破したが、補給不足と国連軍の猛烈な砲爆撃で19日までに撃退された。国連軍は2月20日からキラー作戦を開始、中国軍を消耗させると共に、戦線を漢江南岸−楊平−江陵の線に統一して北進の準備を整えた。3月1日、B-29爆撃機18機が護衛無しに出撃したが、９機のMiG-15による迎撃を受けて10機が被弾し、３機が手近の飛行場に緊急着陸した。これを受けてB-29による昼間爆撃が一時中止に追い込まれた。3月6日、F-86装備の第４戦闘機・迎撃機航空団が水原に展開を開始した。3月7日、国連軍はリッパー作戦を発動し、3月15日に韓国第１師団がソウルを再占領。3月24日、マッカーサーはワシントンとの協議無しに中国まで戦線を拡大する声明を発表。3月27日、国連軍が38度線（礼成江河口−東豆川−春川北方−麟蹄南方−襄陽）に沿ったアイダホ・ラインを確保した。4月、横浜にアメリカ陸軍第40・第45師団が到着し、日本駐留米陸軍が漸く補充された。4月9日、国連軍はラギッド作戦を開始、38度線の北20kmのカンザス・ラインに向け前進を開始した。4月11日、トルーマン大統領はマッカーサーを解任し、リッジウェイを後任に充てた。4月12日、B-29爆撃機39機が護衛戦闘機付きで出撃したが、MiG-15により２機が撃墜され、６機が損傷した。これにより北朝鮮領内へのB-29出撃は一時中止となり、F-86部隊がアメリカ本土から派遣されることになった。4月19日、国連軍はカンザス・ラインを越え、西部でユタ・ラインを確保。4月21日、国連軍は東部でカンザス・ラインの北に引かれたワイオミング・ラインを確保。4月22日、北朝鮮・中国軍もソウルに向けて大攻勢を仕掛けたが、人海戦術に国連軍が対応できており、西から韓国第１師団、アメリカ第１騎兵師団、アメリカ第３師団を並べて火砲400門と艦砲による猛射を浴びせ、７万名以上の損害を強いて撃退した。5月1日、空母プリンストンを離陸したAD-1スカイレイダー８機が、コルセア12機の護衛を受けて華川（ファチョン）ダムを雷撃して破壊した。5月15日、再度北朝鮮・中国軍は大攻勢を仕掛けたが、国連軍は防御陣地ノーネーム・ラインで食い止め反撃。5月24日には38度線を越え、再びカンザス・ラインに進撃。更にパイルドライバー作戦を発動し、6月中旬にはワイオミング・ラインを確保した。北朝鮮・中国軍は4-5月の攻勢時に参加兵30万の30%を失っていたとみられ、次の攻撃に出られる余力は無くなっていた。6月23日、ソ連の国連代表が胸腺を提案。国連軍と北朝鮮・中国軍は休戦交渉に入ることを合意したが、韓国は朝鮮統一を強く主張して反対し続けた。6月30日、国連軍総司令官リッジウェイが中国・北朝鮮に休戦交渉を提案、双方が同意した。7月10日、休戦交渉開始。この後も鉄の三角地帯を中心に戦闘は続いた。7月26日、議題を５項目とすることで合意。7月30日、国連軍はストラングル作戦を開始。8月22日、中国・北朝鮮側は国連軍の領空侵犯を理由に交渉を中断。10月、国連軍は全線で攻勢を開始。ハートブレイク・リッジの戦闘では105mm榴弾40万発と迫撃砲弾12万発など70万発の砲弾を叩き込んで戦線を10km前進させた。10月3日、コマンド作戦を開始。10月25日、板門店で休戦交渉が再開。11月27日、現在の接触戦を基に軍事境界線を張ることで同意。両軍とも陣地戦に移行した。国連軍は後方陣地でのゲリラ掃討やヘリによる部隊移動実験を行っている。年末からMiG-15がGCIOとレーダー連動探照灯の支援を受けた夜間B-29迎撃を開始。ただ肝心のMiG-15に全天候性が無く、戦果は乏しかった。1952年2月、中国・北朝鮮は突然アメリカの細菌戦を非難。国連軍の中立地帯侵犯や捕虜収容所での反乱が発生した。5月12日、国連軍司令官がクラーク大将に交代。6月23日、B-29爆撃機とアメリカ海軍機が発電所13カ所を爆撃し、北朝鮮の発電力を１割にまで落とした。10月、捕虜の強制送還を主張する中国・北朝鮮と、戻りたくないという捕虜の意思を尊重したいとする国連軍側とで交渉が行き詰まり、無期限休会となる。11月18日、CVA-34オリスカニー所属の第781戦闘飛行隊F9F戦闘機８機が北朝鮮北東部のソ連近くでCAPを行っていたところ、1330にCVA-34のレーダーがボギー7-8機が接近してくるのを捉えたため、F9F戦闘機４機が迎撃に向かった。途中で燃料ブーストポンプ不調により１機が脱落、F9F戦闘機３機とソ連空軍MiG-15戦闘機７機の殴り合いとなり、F9FがMiG-15を２機撃墜・１機撃破した。F9Fの損害は１機損傷のみだった。1953年3月5日、スターリン死去。4月20日、第１回傷病兵捕虜交換。4月26日、休戦交渉再開。5月13日、北朝鮮・中国軍は４個軍で攻勢をかけ、5月27日からは更に３個軍を投入。6月6日、捕虜送還問題が妥結。6月17日、韓国は25000人の反共産主義者捕虜を釈放。6月25日、アメリカ国務次官補がソウルに入り、李承晩大統領と朝鮮統一無しの休戦を目指す交渉に入った。7月5日、アメリカは米韓安全保障条約締結、韓国軍20個師団増設、戦後復興援助を約束するかわりに、韓国に休戦反対をしないよう約束させた。7月13日に中国軍９個軍及び北朝鮮軍が再度攻勢に出たが、いずれも国連軍により撃退された。7月27日1000、漸く休戦協定（朝鮮人民軍最高司令官及び中国志願軍司令官を一方とし、国連軍総司令官を他方とする朝鮮軍事休戦に関する協定）に当事者（金日成元帥、彭徳懐司令員、マーク・クラーク大将）が署名し（韓国代表は署名していない）、2200に発効、戦争は休戦状態に入った。ただし休戦協定はさっぱり守られておらず、第１条の規定で幅4kmある筈のDMZは狭いところで数百メートルになり、第２条で韓国・北朝鮮内に国外から入れてはならない増援の軍事要員・兵器・弾薬は持ち込まれまくり、第３条の捕虜・失郷文民送還も北朝鮮が韓国人を自国軍人・自国民に組み込んでしまって行われなかった。第４条には３ヶ月以内に講和会議を開くと定められたが、10月26日に政治会議準備会議が開かれただけで、12月12日に準備会議も無期延期となり、1954年4月27日から韓国、国連軍参加16カ国中15カ国、北朝鮮、中国、ソ連が参加してジュネーブ極東平和会議が始まったものの、こちらも6月15日に中断されたままとなった。アメリカ軍の動員兵力は572万名（陸軍283.4万名、海軍117.7万名、海兵隊42.4万名、空軍128.5万名）。死傷者は韓国軍が戦死28000名、行方不明44000名、戦傷717000名、国連軍が戦死37000名、行方不明6000名、戦傷115000名、うちアメリカ軍が総死者数36574名（陸軍29856名、海軍657名、海兵隊4509名、空軍1552名）、戦死33739名（陸軍27731名、海軍503名、海兵隊4267名、空軍1238名）、戦闘外の死者2835名（陸軍2125名、海軍154名、海兵隊242名、空軍314名）、負傷103284名（陸軍77596名、海軍1576名、海兵隊23744名、空軍368名）、北朝鮮軍が戦死294000名、行方不明91000名、戦傷226000名、中国軍が戦死18400名、行方不明22000名、戦傷716000名に達し、民間人被害者は正確に把握できていない。当時の朝鮮半島人口の1/3にあたる約1000万人が離散家族となった。在韓国連軍に参加したのはアメリカ、イギリス、フランス、ギリシャ、カナダ、フィリピン、ニュージーランド、エチオピア、トルコ、ベルギー、ルクセンブルク、タイ、南アフリカ、コロンビア、オーストラリア、オランダで、司令官はアメリカ軍マッカーサー元帥。アメリカ軍日系二世兵士2000名も戦闘要員や通訳として参加している。アメリカ軍の戦費は年平均60億ドルで、総弾薬消費量は銃砲弾311万トン、航空用弾薬63万トン。B-29の延べ出撃機数は21328機（うち偵察1995機、リーフレット散布など797機）、爆弾投下量は167100トン、喪失は34機（迎撃機16機、対空砲火４機、その他14機）で、太平洋戦争時に匹敵する爆弾を投下し、損失は10分の１であった。日本からは特別掃海隊が元山上陸作戦などの際に掃海を行い、軍事輸送のためにも民間人・民間船が駆り出され、日本船舶運営会はアメリカ軍から貸与されていた戦車揚陸艦37隻を使用して佐世保からの輸送任務にあたり、輸送船１隻が触雷沈没して22人が死亡、また休戦後の捕虜交換でも日本人数人が含まれていた。日本海側には朝鮮半島東岸に敷設された機雷（主にソ連・北朝鮮製）が浮遊機雷となって漂着、数量は1952年41個、1953年78個、1954年71個、1955年71個、1956年43個、1957年47個、1958年42個、1959年18個で、処分数は1952年15個、1953年61個、1954年48個、1955年34個、1956年13個、1957年14個、1958年20個、1959年９個だった。1950年8月から日本はアメリカ向けの兵器・軍需品の生産を開始、1957年6月までに500億円以上を稼いで朝鮮特需と呼ばれた。福岡には国連軍兵站病院が作られて日赤から看護婦が派遣された。立川基地は爆撃機・輸送機の出撃基地となった他、慰安基地にもなり、米兵相手の売春が横行、付近の小学校校庭にまで使用済みコンドームが散乱する有様だった。国連軍の心理戦として、20億枚以上のビラがC-47から撒かれ（大半は手投げで、ビラ撒布爆弾は故障が多かった）、砲弾でも撒布された。C-47や地上車両に拡声器を載せてのプロパガンダ放送も行われ、ボイス・オブ・ユナイテッド・ネイション・コマンドと呼ばれるラジオ放送が日本から流された。ヘリコプターも本格的に使用され、ブラック・ハット作戦やホワイト・ハット作戦が行われた。1954年6月、日本が在韓国連軍と国連軍地位協定を締結し、横田、横須賀、佐世保、座間、嘉手納、普天間、ホワイトビーチが在韓国連軍基地に指定され、締結国（2018年現在、アメリカ、イギリス、イタリア、オーストラリア、カナダ、タイ、トルコ、南アフリカ、ニュージーランド、フィリピン、フランス）がこれらの基地を国連軍地位協定第５条に基づいて使用できるようになった。1978年、国連軍司令官にあった作戦指揮権が米韓連合司令部司令官に委譲された。1979年、朝鮮戦争中に故障したB-29が利根川に緊急投棄していた500ポンド爆弾のうちの１発が突然爆発したため、不発弾回収のサルベージが実施された。1994年、平時の作戦統制権が米韓連合軍司令部司令官から韓国側に返還された。2007年11月、1957年からキャンプ座間に設置されていた在韓国連軍後方司令部が横田基地に移転した。2015年8月4日、非武装地帯の韓国側で地雷が炸裂し、韓国軍兵士が重傷を負った。これを受けて韓国が拡声器による心理戦を再開。反発した北朝鮮は拡声器に向けて砲撃を行い、韓国も即座に数倍にして撃ち返した。北朝鮮は準戦時体制に移行すると声明を発表、潜水艦50隻を出撃させるなどの行動に出たが、韓国は在韓米軍と共同でDMZ付近の威嚇飛行を行ったりして対抗し、板門店での南北高官会議で北朝鮮が遺憾の意を示し（ただし韓国は謝罪としているが北朝鮮はただの感想だと主張）、韓国が拡声器放送を中止して決着した。嘉手納基地からRC-135S/U/V/W、E-8C、LSRS搭載P-3Cが出撃して情報収集にあたっている。2018年9月19日、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩労働党委員長が陸海空の軍事的敵対行為を禁止する合意文書に署名し、11月からDMZに幅10-40kmの飛行禁止区域を設定することになった。これによりDMZ沿いを飛行して空中偵察が行える範囲が狭まる。参考：朝鮮戦争（上）、朝鮮戦争（下）、月刊PANZER2,’00、5,’04、6,’13、月刊エアワールド10,’03、戦争がやってくる、月刊JWings2,’03、11,’15、月刊軍事研究8,’02、3,’08、12,’09、10,’10、6,’13、7,’13、4,’16、10,’16、11,’18、月刊ミリタリーエアクラフト4,’02、航空ジャーナル9,’77臨時増刊、月刊丸12,’92、1,’10別冊、9,'03、週刊エアクラフトNo.41、月刊世界の艦船4,’98、8,’82増刊、11,’15、2,'22、歴史群像8,’02、4,’16、日本海軍の爆弾、月刊戦車マガジン6,’89、MAMOR vol.151、月刊航空ファン5,’19、10,’19、朝雲

＜朝鮮戦争まで＞： 1945年8月15日、太平洋戦争終結。同日、朝鮮半島全域の統治体として朝鮮建国準備委員会を結成。8月24日、ソ連軍が平壌に進駐。9月2日、1943年11月のカイロ宣言に基づく朝鮮独立の実行措置として、連合軍最高司令官総司令部一般命令第１号が発表され、38度線より北の日本軍はソ連極東軍最高司令官、南はアメリカ合衆国太平洋陸軍部隊最高司令官に降伏することとなった。こうして朝鮮半島は南北に分断された。アメリカは当初、日本の役人をそのままの地位にとどめようとして反発を買った。9月6日、朝鮮建国準備委員会が全国人民代表者大会をソウルで開き、朝鮮人民共和国の樹立を宣言した。9月19日、朝鮮人ソ連軍臨時将校が元山に到着。10月13日、朝鮮共産党北朝鮮分局を設置。12月18日、朝鮮共産党北朝鮮分局が北朝鮮共産党に改名、金日成が責任秘書となった。12月27日、モスクワ協定により、５年間の信託統治の後、南北統一臨時政府を樹立することが発表された。1946年12月、アメリカがモスクワ協定を破棄、国連により南北総選挙を実施し、統一独立政府を樹立することを提案したが、ソ連に蹴られたため、取り敢えず1948年5月10日に南朝鮮総選挙が行われた。1947年2月、金日成が北朝鮮人民委員会委員長となった。秋、韓国警備隊（後の韓国陸軍）第５連隊の大隊対抗演習にアメリカ陸軍第６師団偵察隊が参加。1948年8月15日、大韓民国が成立。北朝鮮も8月に選挙を行い、9月に人民共和国政府の設立を宣言、金日成を首相とした。北朝鮮にはYak戦闘機、Il-2攻撃機、戦車、重砲などの装備が供与され、十分な訓練が施された。韓国では済州島で2000名の共産主義支持者が警察を襲撃（済州島の騒乱）、第14連隊が鎮圧に向かったが、曹長が連隊長ら幹部を殺害して連隊ごと反乱を起こし（麗水の反乱）、麗水と順天の警察を襲撃、智井山に立て籠もった。これを機に軍で共産主義に対する徹底的な取り締まりが行われ、兵士の10%が軍を追われ、２個大隊が丸ごと北朝鮮に亡命する事態まで発生した。1948年9月、北朝鮮は米ソ両国の北朝鮮からの撤兵を要求するが、この時には北朝鮮軍はほぼ自立していた。アメリカは朝鮮半島に興味を失っており、軍装備供与や訓練もろくに行われないまま1949年6月に撤退した。1949年10月、韓国国防部長官がアメリカ軍事顧問団にM26中戦車３個大隊分193両の供与を要請したが、韓国のインフラでは42トンの戦車を運用できないとして断られた。1950年1月、アメリカの国務長官がアメリカのアジア政策について、アリューシャン列島・日本・沖縄・フィリピンを結ぶ線の外にある国にはアメリカ軍の防衛義務は無いという演説をした。3月、金日成がソ連を訪問。3月から38度線を挟んで武力衝突が頻発し、共産ゲリラも多発したが、アメリカは危機とは受け止めなかった。4月から北朝鮮軍は国境沿いに５個師団を展開し、砲兵と工兵の増強を開始。韓国側もこれを掴んでいたが、兵力増強は図られず、5月1日のメーデーと5月30日の韓国総選挙前後に非常警戒令を発令するに止まった。ソ連極東軍は北朝鮮に対する兵器供与を活発化させた。6月19日、北朝鮮が平和統一方策を韓国に対して一方的に提案し、6月21日を回答期限としたため、韓国軍は非常警戒令を発令した。回答期限が過ぎて週末金曜日を迎えた6月23日、韓国軍は非常警戒令を解除し、6月24日には外出・外泊も許可された。開戦時、韓国軍は８個師団＋首都警備司令部98000名という編成だったが、実戦部隊は４個師団で、最大の砲兵火力はアメリカ軍の105mm歩兵砲M3（有効射程6500m）、韓国軍の火砲は89門、機甲戦力はM8装甲偵察車27両、対戦車兵器は2.36インチバズーカと57mmカノン砲で対戦車地雷は無しという有様で、１個戦車旅団＋10個師団135000名を擁し、T-34/85を前面に押し立てる北朝鮮軍を前に圧倒されることになった。日本には在日米軍として第８軍隷下に第１騎兵師団（朝霞）、第７師団（仙台）、第24師団（小倉）、第25師団（堺）が駐屯していたが、演習場が狭くて訓練もままならず、平時編制で充足率が70%しか無かった。参考：朝鮮戦争（上）、現代の空挺作戦、月刊軍事研究7,’99、1,’10、10,’10、6,’13、月刊PANZER6,’13

＜朝鮮特需＞：朝鮮戦争に伴い、日本が国連軍の兵站受注などにより大量の外貨を獲得したことをいう。GHQ参謀長直属の物資調達局が経済科学局と調整して日本政府に通達し、特別調達庁が発注した。GHQ廃止と特別調達庁改称に伴い、1952年4月からは在日米軍調達本部または極東空軍補給部が通達し、調達庁が発注するようになった。1950年7月、アカバネ・デポで日本人の役務提供によりM15対戦車地雷の梱包が開始されたのが最初である。赤羽デポや相模原デポではM4シャーマンなどの整備改造が急ピッチで進められ、これらを運ぶために国鉄のダイヤも物資輸送優先に切り替えられた。貨車は鶴見の操車場に集められた後、レッドボール・エクスプレスと呼ばれる専用の貨物列車に編成し直されて佐世保に到着、日本人船員の操船する貨物船で釜山に到着するまで最短60時間だった。当初の主な受注品は土嚢袋や戦闘服といった繊維製品で、韓国軍向けのトラックなども生産している。弾薬は日本にある備蓄で当面は対処する予定だったが、照明弾だけは不足していたため、東京セールスと日本化工に発注されている。輸血用血液の需要も見込まれたため、丸の内のホテルに本部を置き、コカコーラ１本とハーシー製チョコレート１枚を手土産にして献血を行い、売血も買い上げて羽田から大邱へと毎日一便の航空便で輸送した。レーションは南部線沿線地域の府中と調布で生産し、調布の陸軍飛行場跡に生鮮野菜の水耕農場を作って将校用生鮮野菜を育てている。また、遺体処理も一体数百円で委託され、主に小倉の遺体処理隊（AGRS）が行った。仁川上陸作戦の準備では第１海兵師団が搭乗する神戸港をジェーン台風が直撃したが、予定を遅らせること無く準備を完了した（山口組が組織力を発揮したらしい）。戦争２年目になると弾薬備蓄が底を尽いたため完成品弾薬が受注品のトップになり、自動車用部品も大量に生産するようになった。1952年5月、大阪機工に107mm重迫撃砲528門が発注された。一般的には1956年6月までで区切るが、終戦後の発注には自衛隊への供与品も含まれていて、総額は不明。ちなみに調達庁では16億1017万３千ドル、経済企画庁では16億1874万ドルと発表しているが、45-55億ドル、1950-53年だけで23億7000万ドルとするものもある。参考：月刊軍事研究6,’13、人道・博愛−百年のあゆみ

＜朝鮮特別掃海隊＞：特別掃海隊を参照。

＜朝鮮半島エネルギー開発機構＞：KEDOを参照。

＜長楕円軌道＞：HEOを参照。

＜調達実施本部＞：調本と略す。防衛庁の中央調達機関で、1954年7月に越中島で創設された。自衛隊の任務遂行に必要な装備品などを一元的に調達するのが主任務である。要員500名。1956年3月、霞ヶ関庁舎に移転した。1960年1月、桧町庁舎に移転した。1972年5月、本部組織を改編。1975年7月、地方組織を改編。府中基地に府中調達管理事務所を開設。1980年6月、輸入課を輸入第一課（一般輸入）と輸入第二課（FMS）に分けた。1991年5月、契約・原価計算部門を５課体制に改編。1997年7月、契約管理課を新設。1998年に背任事件を起こした。2000年5月、市ヶ谷新庁舎に移転。2001年1月、契約本部に改編された。参考：朝雲、月刊軍事研究11,’14、府中基地ホームページ

＜調達調整会議＞：調達計画、調達（予定）価格、調達の監督・検査・契約方式、調達優先順位、調達実施に関する規則などに関し、防衛省、統幕、三自衛隊、情報本部、防衛研究所、防衛監察本部、防衛大学校、防衛医科大学校、防衛装備庁、地方防衛局の相互調整を行うための会議。議長は防衛装備庁長官で、委員は大臣官房会計課長、人事教育局衛生官、統幕総務部長、陸幕監理部長・装備計画部長・補給統制本部副本部長、海幕総務部長・装備計画部長・補給本部副本部長、空幕総務部長・装備計画部長・補給本部副本部長、情報本部総務部長、防衛研究所副所長、防衛監察本部副監察官、防衛大学校総務部長、防衛医科大学校事務局経理部長、防衛装備庁長官官房審議官・装備政策部長・プロジェクト管理部長・調達管理部長・調達事業部長である。事務担当として防衛装備庁装備制作部装備制度管理官と同調達管理部調達企画課長が幹事を務める。議長が招集し、定例会議は四半期ごとに１回開催され、必要時に臨時会議も開催する。参考：調達調整会議規則

＜跳弾＞：Ricochet（リコシェ）。弾頭が地面・水面・壁などに当たって弾き返ること。予想外の方向に飛んでいくため、非常に危険である。フルメタルジャケットの軽量高速弾では小枝や葉でも跳弾を起こす。参考：GUN用語事典

＜超短距離滑走着艦＞：SRVLを参照。

＜超短波＞：アメリカ電気電子学会標準規定（IEEE Std.）で波長1-10m（メートル波）・周波数300-30MHz（Ｇバンド）の電磁波を指し、VHF（Very High Frequency）と略す。電離層では殆ど反射せず、地上波伝搬と対流圏伝搬により伝わる。長距離通信には向かないが、電波障害を受けにくい。解像度は低いが、遠方まで届くので、早期警戒レーダーに使用される。参考：航空管制のはなし、図解・電波のしくみ、月刊航空ファン5,’17、現代の潜水艦、レーダシステムの基礎理論

＜超短波受信機＞：日本陸軍の無線通信機材。参考：工兵入門

＜超短波全方向式無線標識施設＞：VOR（VHF Omni-directional Radio range）と略す。超短波（100MHzくらい）を放出して施設からの方位を航空機に示す航空保安無線施設で、超短波を使用しているので無指向性無線標識（NDB）よりも悪天候に強い。発信局に無指向性標準位相の超短波を発するアンテナと、時計回りに30Hzで回転しながら可変位相の超短波を発するアンテナが設置してあり、航空機で受信した可変位相の超短波が標準位相から動いた位相角によって方位角を測定（０なら北、1/4周期なら東、半周期なら南、3/4周期なら西。実際には１度刻みで表示できる）する。距離測定装置（DME）と併用することで、航空機は悪天候下でも自機の位置を正確に把握できるようになり、自動操縦装置と組み合わせて自動帰投することも可能となった。参考：航空用語事典増補改訂版、航空管制のはなし

＜超々ジュラルミン＞：Extra super duralumin。亜鉛系高力アルミニウム合金の１種で、現在の7075アルミニウム合金（7075 alloy）に相当する。超ジュラルミンに亜鉛を混ぜて強度を増したもので、亜鉛5.6%、銅1.6%、マグネシウム2.5%、クロム0.3%を含み、引っ張り強さは１平方ミリメートルあたり56kgと軟鋼を超える。1930年代後半に実用化され、日本では住友金属工業伸銅所の五十嵐勇博士が昭和13年に開発して零戦の翼桁に使用されたことで有名である。純粋アルミニウムより腐蝕しやすいので、部品に加工したら陽極処理（アノダイズ。表面に酸化被膜を作る）または化学被膜で表面の防蝕加工を行う。強さ故に加工しにくい、曲げたりプレスしたりヒビが入ったりすると割れやすい、引っ張り力に対して金属疲労が起きやすい、応力腐蝕割れを生じやすいといった欠点があり、主翼上面など圧縮力を受ける場所にこれを使い、主翼下面や与圧部外板といった飛行の度に引っ張り力を受ける所には従来通り超ジュラルミン（2024アルミニウム）を使用する。参考：航空用語事典増補改訂版、月刊JWings6,’17

＜超長波＞：波長10-100km、周波数30-3kHzの電磁波で、VLF（Very Low Frequency）と略す。地表からも水中に伝播し、妨害は殆ど不可能で、地球の裏側まで届くため、潜水艦用緊急通信に使用される。深度数十メートルまで届くとされ、ソ連の原潜は、曳航アンテナにより深度20mまで受信できるという。通信速度は毎秒300ビットくらいで、８ビットのアスキー・コードなら単純計算で毎分2750語となるが、暗号化などが加わるので、毎分450語くらいらしい。長さ10-30kmの送信アンテナが必要で、航空機から展張して送信することも可能だが、潜水艦は受信しかできない。ドイツ語ではレングストヴェレで、第２次大戦時には100kHz以下を指した。参考：図解・電波のしくみ、ソ連／ロシア原潜建造史、現代の潜水艦、月刊世界の艦船4,'17、11,’16、2,’10、ザ・マーチ23号、Ｕボート入門

＜超長波送信局＞：2016年現在、アメリカ（19周波数。うち14はE-6TACAMO）、イギリス（１ヵ所、１周波数）、インド（１ヵ所、１周波数）、オーストラリア（１ヵ所、１周波数）、スウェーデン（１ヵ所、１周波数）、中国（湖南省常徳と山西省大同に１ヵ所ずつ、１周波数）、チリ（１ヵ所、１周波数）、トルコ（１ヵ所、１周波数）、日本（１ヵ所、１周波数）、ノルウェー（１ヵ所、NATOと共用）、ブラジル（１ヵ所、１周波数）、フランス（２ヵ所、４周波数）、ロシア（13周波数、全て地上局）、NATO（ドイツのルハウダーフェンに１ヵ所）が運用している。参考：月刊世界の艦船4,’17

　＜超長波送信局（インド）＞：2014年にビジャヤナラヤナムに開設された。敷地面積12.1平方キロメートルで、電波塔13本により内側半径227m・外側半径276mの同心円状アンテナを構成している。また、高さ471mの電波塔に傘型アンテナが付いている。使用周波数18.2kHz。参考：月刊世界の艦船4,’17

　＜超長波送信局（ロシア）＞：アンテイ（VLF通信システム）を参照。

＜超長波長赤外線＞：赤外線を参照。

＜超低高度えい航標的＞：自衛隊の標的。日本飛行機製。参考：月刊軍事研究1,’09

＜長島＞：867（潜水艦救難艦）を参照。

＜超弩級＞：標準より大きいことを大げさに言う時にこれを付ける。超弩級戦艦という用語が一般に浸透し、俗語としても使用されるようになったものである。参考：続日本海軍よもやま物語

＜超弩級戦艦＞：ドレッドノート級を超える強大な戦艦で、ポスト・ジュットランド級までのものを指す。1910年、今後の交戦距離が10000-11000mと予想されたため、この距離での命中率向上を図り、イギリスで13.5インチ（34.3cm）砲搭載艦の建造が秘密裏に開始された。これを新聞記者が記事にしてSuper Dreadnoughtsと名付けたのが始まりである。最初に建造されたのはイギリスのオライオン級戦艦とライオン級巡洋戦艦。日本で超弩級戦艦と呼ばれるのは金剛型、扶桑型、伊勢型の計８隻で、金剛は1911年1月に起工された。アメリカはテキサス級が初である。主砲は全て首尾線上に背負い式に配置、アメリカのみ３連装砲塔を採用して開口部を減らしている。イギリスでは駆逐艦に対抗するための補助砲は当初舷側に均等にずらりと並べられたが、攻撃が艦橋に集中する傾向が見られたため、分割して搭載するようになった。魚雷航走距離が増加して補助砲では射程不足となると、イギリス海軍も６インチ（15.2cm）クラスの副砲を搭載、補助砲を高角砲に換えて上構などに移した。アメリカのネバダ級で集中防御方式が開発され、重油専焼缶の採用により多層式水中防御が誕生した。1913年、煙幕展張機の装備により、駆逐艦が昼間の雷撃を行えるようになったため、補助砲にも防楯が装備された。また、駆逐艦に的確に反撃できるよう、副砲にも方位盤を使用した射撃統制をかけるようになった。参考：近代戦艦史、戦艦入門、月刊世界の艦船4,’17

＜超弩級戦艦（改装）＞：第１次大戦後はポスト・ジュットランド型への改装が各国で実施された。水平防御及び魚雷に対する水中防御を強化し、主砲仰角を30度以上に引き上げ、射撃指揮装置を強化、５インチ（12.7cm）クラスの高角砲と対機銃掃射用の高角機銃を搭載した。更に、1926年から使用されるようになった急降下爆撃に対抗するため、口径40mmまでの機銃を追加している。カタパルトと水上機が追加されて魚雷兵装は撤去され、新型のギヤードタービンと高圧重油専焼缶を採用して速力を向上した。大規模な改装のため、多くの場合、２度に分けて実施されている。参考：近代戦艦史

＜長男＞：日本軍における特権階級。戦時中であっても軍隊への兵役義務以上の長期服務を拒否することが可能であり、特攻隊からも除外されることがあった。参考：新兵サンよもやま物語

＜蝶野仁郎＞：日本海軍エース。ちょうのじろう。明治40年、愛媛県生まれ。昭和2年、海軍に入隊し、昭和5年4月に操縦練習生課程を修了した。日華事変勃発時には加賀戦闘機隊の小隊長で、昭和12年11月11日に馬鞍群島沖でノースロップ爆撃機１機を撃墜した。昭和13年4月13日、広東攻撃に参加、２機を撃墜した。8月30日、南雄攻撃で４機（不確実１機含む）を撃墜。年末に本土に帰還。昭和15年、第14航空隊に転属となった。昭和16年2月21日、昆明攻撃で対空砲を被弾し、戦死した。公認撃墜機数７機。最終階級は少尉。参考：日本海軍戦闘機隊

＜長波＞：波長1-10km、周波数300-30kHzの電磁波で、LF（Low Frequency）と略す。低周波ともいう。ドイツ語ではラングヴェレで、第２次大戦時には100-1500KHzを指した。参考：図解・電波のしくみ、現代の潜水艦、Ｕボート入門

＜長白＞：507（油槽艦）を参照。

＜長白山＞：989（揚陸艦）を参照。

＜長波長赤外線＞：赤外線を参照。

＜懲罰召集＞：召集（日本軍）を参照。

＜懲罰的抑止＞：抑止を参照。

＜徴発令＞：戦時や事変に際し、陸海軍所要の軍需を地方の人民に賦課して徴発するための法律で、明治15年8月12日に公布された。平時の演習や行軍にも適用される。徴発書を交付できるのは陸軍の司令官、特命司令官、軍団長、師団長、旅団長、分遣隊長、演習・行軍中の軍隊長、海軍の鎮守府長官、特命司令官、艦隊司令長官、艦隊司令官、分遣艦長、操練・航海艦隊司令官または艦長である。徴発できるものは、米、麦、秣、蒭、塩、味噌、醤油、漬け物、梅干し、薪炭、乗馬、駄馬、駕馬車両その他運搬に使用する獣及び器具、人夫、宿舎、厩圉、倉庫、船舶、鉄道、汽車、演習用地所、演習用材料器具。また、戦時・事変に限り、造船所、工作所、軍事工作に要する材料器具、職工、鉱夫、洗濯人など、被服、装具、草鞋、兵器、弾薬、船具、寝具、薬剤、治療機械、包帯具、水車搗春、病院を徴発可能である。徴発したものには賠償が支払われ、３ヶ月を超える支払い延滞があった場合には年6%の利子が付く。徴発を拒んだ場合、禁固刑または罰金刑に処される。参考：帝国陸海軍事典

＜跳飛弾道＞：発射した弾丸が地面・水面で跳ね返って空中に飛んでいく弾道。短遅延信管を用いて敵の上空で炸裂させたり、水上艦船の船腹を攻撃したり、超低空爆撃で短遅延信管を使用して投下機自身の被害を防いだりするのに用いる。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜長風シリーズ＞：中国軍の巡航ミサイルで、X-600の技術をベースとしている。参考：月刊軍事研究8,’12

　＜長風１型＞：CF-1ともいう。射程400km。参考：月刊軍事研究8,’12

　＜長風２型＞：CF-2ともいう。射程800km。参考：月刊軍事研究8,’12

＜調布飛行場＞：日本陸軍の飛行場。昭和16年4月に北多摩郡調布町の土地50万坪を確保して建設を開始、南北方向1000mと東西方向700mの２本の滑走路を設けた。当初は民間との共用にする予定で、内務省や逓信省も建設に協力したが、太平洋戦争開戦により陸軍専用飛行場となっている。昭和18年3月、独立飛行第47中隊が移駐した（当時は他に第17飛行団司令部と飛行第244戦隊が駐屯）。10月3日、独立飛行第47中隊が飛行第47戦隊に改編された。12月、飛行第47戦隊が成増飛行場に移った。昭和19年2月、軍機保護法施行規則に基づく機密飛行場に指定された。昭和20年9月3日、占領軍が進駐を開始。調布飛行場はアメリカ陸軍航空軍の管轄下に入ったが、立川基地のアメリカ軍人航空クラブである立川エアロクラブが使うくらいだった。昭和21-22年、飛行場西側に調布水耕農場（水交栽培地66000坪、土壌栽培地315000坪）が開設され、作物は進駐軍基地に供給された。昭和27年4月のサンフランシスコ講和条約・日米安全保障条約発効で、接収財産の調布水耕農場が提供施設区域の調布水耕農園に改称された。昭和36年6月、調布水耕農園が閉鎖された。昭和37年3月、調布水耕農園跡地にアメリカ軍人・日本人従業員などの居住区（関東村住宅）が造成されることになった。昭和48年1月の日米安全保障協議委員会で関東地方のアメリカ空軍施設を横田に統合することになり、3月に調布飛行場、12月に関東村住宅が返還された。参考：首都防空網と空都多摩、月刊航空ファン11,’15

＜徴兵＞：兵員の徴集。兵役法の定めるところにより、人員を簡抜して現役または補充兵に編入すること。参考：帝国陸海軍事典

＜徴兵区＞：兵員を徴集するために設定された行政区域のこと。勅令で規定される。参考：帝国陸海軍事典

＜徴兵検査＞：兵員徴集のための検査のこと。参考：帝国陸海軍事典

　＜徴兵検査（日本軍）＞：毎年4月16日から7月31日までに行われる。身長1.55m以上（視力は0.6以上）は甲種、身体1.55m以上で甲種に次ぐ身体強健者は第一乙種、身長1.55m以上で第一乙種に次ぐ身体強健者は第二乙種、身長1.55m以上で第二乙種に次ぐ身体強健者または身長1.5m-1.55mで丁種・戊種以外の者は丙種、身長1.5m未満または疾病などの異常がある者は丁種、疾病などで現在は甲・乙種には該当しないが翌年には甲・乙種に合格できる見込みのある者は戊種に分類され、甲・乙が現役に適する者、丙が国民兵役に適する者、丁が兵役に適しない者とされた。この中で体格の良い順に現役、第一補充兵、第二補充兵と割り当てられるが、体格の同じ者は抽選により徴集順序を決定した。甲種・乙種合格者の数が多い場合には入営しない者が出る（クジのがれ）。身長の基準は、徴兵制創設当時の東京近郊の村に住んでいた若者の平均を調べたところ５尺２寸くらいだったので、身長６尺の欧米人に対抗できるよう５尺４寸くらいにしようとしたが、オランダの資料を参考にやや低めの設定として数を確保することになり、５尺３寸（1.6m）にするよう報告が出されている。実際にはもう少し低めの1.55mに決まったようだ。大正11年は壮丁1000名のうち甲種362名・丙種216名の割合だったが、昭和4年は甲種300名・丙種305名、昭和11年は甲種297名・丙種318名と段々体格が悪くなっていったため、昭和13年1月に国民の健康向上を図るべく厚生省が誕生している。昭和15年には身長基準が0.05mずつ（甲種だけ0.03m）引き下げられ、第三乙種（第二乙種に次ぐ身体強健者）が作られた。第三乙種や丙種は第二国民兵役に割り当てられ、非常時に国内警備を行うことになっていた。検査担当のトップは兵科将校の徴兵官で、身体検査は徴兵医官（軍医）が行い、徴兵正医官が内科、陰部、肛門など、徴兵副医官が眼科や耳鼻科などの検査を実施する。身体測定は衛生下士官が行う。参考：帝国陸海軍事典、月刊丸9,’03、軍医サンよもやま物語、月刊JWings11,’15

＜徴兵制＞：Conscription。国家が一定年齢に達した国民に数年間の兵役義務を課すこと。兵役を終えた兵士を予備役などに入れ、戦時に短期間の訓練を施して現役に復帰させる制度を追加することもある。兵士の必要数を強制的に安定確保することができ、特殊技能保有者も不足を心配せずに済み、国防教育や愛国心涵養も兼ねる。ただ軍務適齢期の若者を全員徴収すると社会経済活動などに支障が出るし、費用も莫大になるので、平時は志願制もしくは選抜徴兵制（Draft。ちなみに野球のドラフト会議の語源）を取ることも多い。兵役不適格者や選抜徴兵制で漏れた者に対する兵役負担公平化を図ったり、軍でも役立つ様々な特殊技能を民間で効率良く学ばせたりするため、義務兵役に就かなかった者に対して社会役（代替服務）を定めることもある。中世ヨーロッパでは戦争に傭兵を使っていたが、費用がもったいないので決戦を避ける傾向にあった。これに対し、革命後のフランスで、国家を守るのは主権者たる国民の義務という考えから徴募による国民軍が誕生すると、損耗を恐れない決戦と高い士気により圧倒的な強さを発揮した。王政復古でフランスでは一旦廃れた（制度は残ったが定員が減った）が、プロイセンで1971年に徴兵制（現役３年、予備役４年、後備役５年）が誕生、これに対抗するためフランスも1889年に国民皆兵の徴兵制を敷いた。参考：月刊軍事研究4,’14、9,’14、陸海軍学校と教育、月刊丸9,’03、朝雲

　＜徴兵制（ＵＡＥ）＞：2015年現在、18-30才男性に２年間の義務兵役があるが、中等教育学校卒業者は９ヶ月に減免される。女性には志願兵役９ヶ月がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（アゼルバイジャン）＞：2015年現在、17ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（アメリカ）＞：第１次大戦勃発を受け、1917年に選抜徴兵制が定められた。対象は18-45歳の男子である。第１次大戦中には2400万名が徴兵登録され、うち280万名が兵役に就いた。1940年9月、アメリカ初の平時（第２次大戦は勃発済みだがアメリカは未参戦）徴兵制である選抜徴兵法が制定された。1973年に廃止された。参考：月刊軍事研究4,’16、月刊世界の艦船11,’19

　＜徴兵制（アルジェリア）＞：2015年現在、陸軍のみ18ヶ月（基礎教練６ヶ月、通常軍務12ヶ月）の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（アルメニア）＞：2015年現在、24ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（イスラエル）＞：対象はユダヤ系市民の男女及びドルーズ族の男子で、徴兵年齢は18歳。男子は兵役終了後も予備役に就く義務がある。既婚女性や子供のいる女性は徴兵免除が認められている。2015年現在、士官48ヶ月、その他36ヶ月、女性24ヶ月の義務兵役がある。対象はユダヤ人とドルーズ族で、キリスト教徒、イスラム教徒、チェルケス人は志願のみである。参考：月刊軍事研究11,’06、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（インドネシア）＞：2015年現在、２年間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（ウクライナ）＞：2008年、国境警備隊の徴兵制を廃止。2013年秋を最後にウクライナ軍の徴兵制を廃止。内務省国防軍の徴兵制のみ残っていたが、ウクライナ紛争勃発で2015年春（当初は2014年春を予定していたが準備不足で延期）からウクライナ軍、2016年から国境警備隊の徴兵制が復活した。復活したウクライナ軍の徴兵制は以前と同じく対象が18-25歳、期間は高等教育修了者９ヶ月、その他12ヶ月だったが、後に対象20-27歳、期間が高等教育修了者12ヶ月、その他18ヶ月に変更されている。参考：月刊軍事研究7,’16

　＜徴兵制（ウズベキスタン）＞：2015年現在、12ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（エクアドル）＞：2015年現在、１年間の選択徴兵制がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（エジプト）＞：2015年現在、12ヶ月から３年間の義務兵役があり、終了後も９年間までの復習訓練期間がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（エストニア）＞：18-27歳の男性が対象で、8-11ヶ月の兵役に就く。2015年現在、８ヶ月の義務兵役がある。士官やいくつかのスペシャリストは兵役が11ヶ月間だが、こちらに徴集兵は割り当てない。参考：月刊軍事研究1,’12、THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（エリトリア）＞：2015年現在、16ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（オーストリア）＞：17歳以上の男子が対象で、６ヶ月の兵役に就く。拒否者は警察、消防、赤十字といった機関で９ヶ月の代替役務を行う。2015年現在の兵役は６ヶ月で、志願予備役は30日間、予備役士官・下士官・スペシャリストは120-150日間の復習訓練を受ける。参考：MAMOR vol.87、月刊JWings2,’11、THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（カザフスタン）＞：2015年現在、12ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（カタール）＞：2015年現在、18-35才に４ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（韓国）＞：満19才の男性が対象で、30歳までに軍に現役入隊する。また、軍での基本訓練を受けた後に郷土予備軍、戦闘警察隊、警察、消防、刑務所、KATUSAに２年間服務する転換服務もある。金メダリストなど、ごくごく一部は免除されるが、良心的兵役拒否は認められず、宗教上の理由で兵役を拒否して国家反逆罪に問われるケースが毎年数百件あり、国連人権委員会から非難されている。現役勤務終了後は予備役に回される。2015年現在、26ヶ月間の義務兵役がある。参考：月刊軍事研究8,’09、4,’07、9,’14、10,’14、THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（カンボジア）＞：徴兵制は制度として残っているが、1993年以降は実施されていない。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（北朝鮮）＞：2015年現在、義務兵役は陸軍5-12年間、海軍5-10年間、空軍3-4年間で、40才まで強制非常勤従軍があり、その後60才まで労農赤衛隊に所属する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（ギニア）＞：2015年現在、２年間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（キプロス）＞：2015年現在、24ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（キューバ）＞：2015年現在、２年間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（ギリシャ）＞：2015年現在、９ヶ月間までの義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（キルギスタン）＞：2015年現在、18ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（クウェート）＞：1976年から徴兵制を敷いているが、人口が70万人しかいないため、必要な兵力を維持するのが困難な上、兵役期間も短く、有効な戦力を育てられずにいる。2017年に徴兵制を復活させ、18-35歳の健康で特別な家庭の事情がない男子に１年間の兵役を科した。参考：月刊PANZER4,’93、MAMOR vol.155

＜徴兵制（クロアチア）＞：2015年現在、８週間の志願兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（ジョージア）＞：2015年現在、18ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（シリア）＞：2015年現在、30ヶ月の義務兵役があるが、徴兵逃れが多発している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（シンガポール）＞：シンガポール国籍やシンガポールへの永住権を持つ男性が２年間の兵役に就く。リー・クアンユー初代首相は、人種・民族・言語・宗教の別無く互いに協力して生活・労働することを学ぶ場である、と説いている。2015年現在、24ヶ月間の義務兵役がある。参考：MAMOR vol.157、THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（スイス）＞：19-20歳が対象で、17週間の兵役に就く。1989年、徴兵制に関する国民投票の結果、賛成64%・反対36%で存続が決まった。アーミー95で兵役が15週間に短縮された。1996年、兵役の代わりに社会奉仕活動に就くことが認められた（収入の4%を納付する）。2001年、徴兵制に関する国民投票の結果、賛成79%・反対21%で存続が決定した。2013年9月22日、徴兵制に関する国民投票の結果、賛成73%・反対27%で存続が決定した。18-32歳の男性が７週間の訓練を受け、更に19日間の兵役を６回こなし、予備役に入ったら銃を自宅に保管して有事に備える。2015年現在の義務兵役は、19-20才で軍種により18/21/25週間の新兵訓練を受け、20-30才に３週間×7/6/5回の復習訓練を行う方式である。参考：朝雲、月刊軍事研究3,’97、THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵制（スウェーデン）＞：2010年7月に廃止された。その後の兵力不足や難民急増などで復活論が出ているらしい。更にロシアの脅威が増大したのを受けて2017年2月28日に復活が決定し、2018年1月から志願制と並立で再開された。対象は18歳以上の男女で、毎年4000名が徴集され、最長11ヶ月の訓練を受ける。参考：MAMOR vol.136、月刊軍事研究3,’11、月刊PANZER4・5,’17、朝雲

＜徴兵制（スーダン）＞：2015年現在、18-30才男性は２年間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（スペイン）＞：海軍は15ヶ月現役の徴兵制である。2015年現在、義務兵役は無い。参考：月刊世界の艦船2,’87、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（スロバキア）＞：2015年現在、６ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（セネガル）＞：2015年現在、２年間の選択徴兵制がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（セルビア）＞：2015年現在、６ヶ月間の志願兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（タイ王国）＞：陸海空軍海兵隊と徴兵免除の札が箱に入っており、これを引いて配属先を決める。2015年現在、２年間の義務兵役がある。参考：月刊軍事研究11,’06、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（大日本帝国）＞：明治6年1月10日に徴兵令（満20歳の男子から抽選、７年間服務）が制定された。この時は養子や一人っ子は徴集されない、270円を納めれば兵役を免除されるなど免役制度が大きく設けられており、徴兵忌避のため養子縁組が大流行するなど国民皆兵とはほど遠かった。また、訓練は基本的に午後が休みなど農作業よりも楽で、白米の食事に給料まで支給されるので兵役終了後に働かなくなり、軍隊は怠け者を作るところといわれて社会的地位は低いものだった。明治10年、西南戦争で士族を主力とする薩摩軍に対して政府の徴兵軍が奮戦、勝利を収めた。明治16年、上納金による兵役免除を廃止。明治22年1月22日に大改正が行われ、満17-40歳の男子全てが兵役の義務（現役３年。下士官は兵種により異なる）を負うこととなった。昭和2年3月31日に徴兵令が廃止されて兵役法が制定され、戸籍法の適用を受ける20歳の男子（前年12月1日からその年の11月30日までの間に満20才に達するもの）が徴兵検査の対象とされた。師範徴兵などの例外制度も設けられている。昭和13年、在営期間が無期限に延長された。昭和14年、師範徴兵が廃止された。昭和17年5月、朝鮮に徴兵施行準備命令が出された。昭和18年3月2日、兵役法改正により朝鮮で徴兵制が敷かれることになった（施行は8月から）。9月23日には昭和20年度から台湾で実施することを決定した。10月2日には文科系学生の徴兵猶予が無くなり（学徒出陣）、12月24日、徴兵検査の年齢が19歳に引き下げられた。10月14日、17歳未満でも志願によって兵籍に入ることができるようになり、10月18日、17歳以上が兵籍に編入されることとなった。昭和20年、台湾で徴兵令が施行された。海軍では技量取得に長い期間を要するため、徴兵よりも早い時期での志願による入隊を重視した。参考：戦時用語の基礎知識、陸海軍学校と教育、帝国陸海軍事典、月刊軍事研究5,’13、10,’14、歴史群像8,’15、軍医サンよもやま物語

　＜徴兵制（台湾）＞：第２次大戦前に国民政府が定めた兵役法に基づいて20歳の男性が徴集される。実際には18-23歳までの希望年に徴兵検査を受けて兵役に就く。現役期間は陸軍２年、海空軍３年であったが、1990年に改正され、全軍２年となり、2008年から１年になった。身体検査で甲、乙、丙、丁、戊に分けられ、甲と乙が現役適格者で軍の兵役に入り、丙と丁が国民兵役適格者で国民兵役に就くかまたは軍務免除、戊が軍務不適となる。2015年現在、12ヶ月間の義務兵役がある。参考：月刊軍事研究4,’97、8,’11、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（タジキスタン）＞：2015年現在、24ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（タンザニア）＞：2012年に復活した。2015年現在、18-23才で３ヶ月間の基礎軍隊訓練（社会奉仕含む）を受ける。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（中央アフリカ共和国）＞：2015年現在、２年間の選択徴兵制がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（中国）＞：18-22歳の男性は２年間の義務兵役がある。ただし対象全員だと兵力が多すぎるので、１割くらいを入隊させて常備兵力を賄っている。2009年からは大学生も徴兵の対象となり、学費援助や戸籍の移転（一般人では禁止されている）といった特典が付く。女性も一定数が徴兵されるが、志願で間に合っているので実質的に志願制となっている。義務兵役終了後、志願すれば8-12年の追加服務が可能である。参考：月刊軍事研究2,’12、4,’97、4,’14

　＜徴兵制（チュニジア）＞：2015年現在、12ヶ月の選択徴兵制がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（チリ）＞：2015年現在、法律上は24ヶ月間の義務兵役となっているが、実際には陸軍１年間、海軍21ヶ月間、空軍18ヶ月間である。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（デンマーク）＞：2015年現在、4-12ヶ月の義務兵役があるが、必要人員（陸軍1000名、海軍150名、空軍100名）の大半は志願で埋まる。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（ドイツ国防軍）＞：1935年3月から徴兵制が敷かれ、20歳の男子はその年の秋に徴兵検査を受けて兵役に就くことになった。第２次大戦開戦後は18歳になり、最終的に16歳になっている。徴兵の担当は軍管区で、各軍管区は2-3個の徴兵区を受け持つ。各徴兵区には4-12の準徴兵区があり、中佐または大佐をトップとする司令部が置かれていて、登録、徴兵検査、徴募、召集、編入といった徴兵手続きを行った。参考：月刊丸9,’03

　＜徴兵制（ドイツ連邦）＞：ドイツ連邦軍設立後の1956年8月に施行され、西ドイツ基本法22条に18歳以上の男子の兵役義務が記されている。10ヶ月の兵役と２ヶ月の即応予備勤務に就くのが基本で、2-13ヶ月の兵役延長や職業軍人への転向も可能である。４条には良心的兵役拒否の規定があり、これに基づいて拒否することもでき、この場合は13ヶ月の地域奉仕を行う。女性は志願制で、非戦闘任務にのみ就くことが可能。2011年7月1日から一時停止となり、志願制に移行したが、制度自体は残されている。2015年現在も志願制のみで、志願者の兵役期間は23ヶ月。参考：月刊軍事研究11,’05、3,’11、朝雲、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（トーゴ）＞：2015年現在、２年間の選択徴兵制がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（トルクメニスタン）＞：2015年現在、24ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（トルコ）＞：2015年現在、15ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（ニジェール）＞：2015年現在、２年間の選択徴兵制がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（ノルウェー）＞：男女平等ということで2015年から女性にも義務兵役義務が課せられた。2015年現在、19-21才に12ヶ月間の義務兵役があり、終了後も階級や兵種によって35/44/55/60才まで4-5回の復習訓練期間がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016、朝雲

　＜徴兵制（パラグアイ）＞：2015年現在、12ヶ月間（海軍は２年間）の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（フィンランド）＞：2015年現在、兵は6-9ヶ月、士官・下士官・特殊任務兵は12ヶ月の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（ブラジル）＞：2015年現在、12ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（フランス）＞：1889年に法律を改正して国民皆兵を原則とする徴兵制を敷いた。2015-16年の大規模テロを受け、徴兵制復活が議論されており、18歳の男女60万人を徴募するとしているが、21歳まで毎年１ヶ月だけ入隊させるという内容で、兵役というより体験入隊レベルである。参考：陸海軍学校と教育、朝雲

　＜徴兵制（ベトナム）＞：2015年現在、陸軍と防空軍は２年間、空軍と海軍は３年間、一部少数民族は２年間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（ベニン）＞：2015年現在、18ヶ月間の選択徴兵制がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（ベネズエラ）＞：2015年現在、30ヶ月間の選択徴兵制がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（ベラルーシ）＞：18-27歳の男性が対象で、春と秋に実施され、期間は高等教育を受けた者が１年間、それ以外が１年半。参考：月刊軍事研究5,’16

　＜徴兵制（ボリビア）＞：2015年現在、18-22才で12ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（マダガスカル）＞：2015年現在、18ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（モーリタニア）＞：2015年現在、24ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（モザンビーク）＞：2015年現在、２年間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（モロッコ）＞：2015年現在、18ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（モンゴル）＞：2015年現在、18-25才の男性は１年間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（ラオス）＞：2015年現在、最低18ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（リトアニア）＞：2015年現在、９ヶ月間の義務兵役がある。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜徴兵制（ロシア）＞：2008年秋から徴兵期間が２年から１年に短縮された。そのため、倍の人数を集めないと兵力を充足できなくなり、それまで30万名弱だった徴兵者が2009年には55万名を超えた。ただ一般社会への負担が大きすぎたらしく、2011年は35万名に減り、2012年には295710名と元の水準に戻った。徴兵忌避が蔓延していて、健康診断書を偽造するなどして徴募対象者の６割が健康上の理由から徴兵対象から脱落、徴兵期間中に別荘に隠れて徴兵令状の手渡しを逃れる者も2011年秋の徴兵では20万人以上に達している。このため、ロシア軍の定数100万名に対して実数が３分の２しかいないという説も出た。2015年は義務兵役期間12ヶ月間、春季150145名、秋季147100名で、契約軍人は352000名おり、将校や学校生徒なども合わせたロシア軍全体の人員充足率は92%となった。併合したクリミア半島でも徴兵を行っている。2017年は春季142000名、秋季134000名だった。参考：月刊軍事研究1,’12、1,’13、3,’16、THE MILITARY BALANCE 2016

＜徴兵適齢＞：徴兵検査を受ける年齢のこと。戸主は家族の中に徴兵適齢のものがいる場合、本籍の市町村長に届け出る義務があり、怠ると50円以下の罰金または科料に処された。参考：帝国陸海軍事典

＜調別＞：陸幕調査部別室の略。二別が1977年（1978年？）に改称したもので、SIGINT担当である。1982年頃には要員900名だった。1993年には要員1300名となった。1996年には通信所（北海道東千歳、新潟県小舟渡、埼玉県大井、島根県美保、福岡県大刀洗、鹿児島県喜界島）が陸幕情報本部指揮下の電波部に編入された。1997年、防衛庁情報本部創設に伴い、そちらに吸収された。参考：月刊軍事研究1,’05、7,’97、3,’14

＜諜報＞：Espionege。非公然手段による情報収集のことで、スパイ・買収者・協力者による人的情報収集活動、通信傍受、無断撮影、暗号解読などを含む。軍事関連だけでなく民間の科学技術なども対象であり、ワルシャワ条約機構の軍事システムの７割が西側からの諜報で得た科学技術を使用していた（知っての通り日本はほぼザルである）ともいわれる。逆に東側は科学技術を国家統制下に置いており、西側からの諜報は至難の業だった（得る物も少なかったと思われるが）。参考：月刊軍事研究7,’97、1,’12、5,’12

　＜諜報（日本陸軍）＞：通常は特殊の組織的機関が行うが、軍隊もチャンスがあれば各種手段で状況候察の資料を獲得するよう努力する。諜報勤務は敵の国民性、作戦地住民の性情、作戦経過の時期などに応じて企画し、敵の宣伝の真相を明らかにする。諜報勤務には住民感情が多大な影響を及ぼすため、施設や態度などは住民感情に配慮するよう注意する必要がある。諜報材料としては住民の言、新聞、信書、電信、郵便局・通信所・官公庁・旅舎などにある文書が有用で、捜索部隊や斥候はもちろん、他部隊もこれらの収集に努める。文書は時に視えにくい方法で記載されているので、注意して調査すること。敵の暗号、略号、通信に関する規定などを押収・諜知したら速やかに高級指揮官に報告する。無線通信傍受、有線通信窃聴などで重要な情報を得られることがある。捕虜の言、敵の携帯・遺棄文書、地図、兵器、材料特に化学戦資材、敵砲弾破片などは有用な情報資料なので、収集利用を怠らないようにする。住民の意向、態度、敵兵宿営・休憩跡、交通、通信機関設置方向・破壊方法などを詳細に観察することで敵情判断の根拠を得られることがあり、蔑ろにしてはならない。参考：作戦要務令

＜超法規発言＞：1982年7月、統合幕僚会議議長栗栖弘臣陸将が、週刊ポストのインタビューで、現在の法制度では首相が防衛出動を命ずるまで自衛隊が出動できないので、奇襲攻撃を受けた場合には第一線指揮官が超法規で行動しなけばならないことがありうると発言したもの。政治上の不備による有事法制整備の遅れを指摘したものだが、これが政治問題に発展し、7月28日に金丸信防衛庁長官がシビリアン・コントロール上問題があるとして議長を事実上更迭した。福田総理はこの発言を踏まえて1977年に防衛庁に有事法制の研究を指示しているが、漸く2003-04年になって武力攻撃事態対処法や国民保護法などが制定された。参考：月刊軍事研究8,’12、10,’16

＜張保皐＞：061（潜水艦）を参照。

＜張保皐級＞：チャン・ボゴ級シリーズ（潜水艦）を参照。

＜調本＞：調達実施本部を参照。

＜地洋丸＞：日本海軍特設艦船。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第４艦隊補給部隊に所属していた。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜超大和型＞：日本海軍計画戦艦。マル五計画で建造予定の戦艦２隻（第798号艦と第799号艦）の俗称である。主砲を51cm砲とすることは確定していたが、基本計画策定前に太平洋戦争勃発で建造中止になった。設計担当者の間では３連装砲塔だと無理があるので連装砲塔３基６門が限界だろうと話していたらしい。51cm砲は試作甲砲として試験砲２門を作ったが、射撃試験前にこちらも太平洋戦争勃発で開発中止になっている。参考：月刊世界の艦船6,’20、近代戦艦史

＜超勇＞：清国海軍超勇級巡洋艦Chaoyung。1881年7月竣工。1894年9月17日、日清戦争黄海海戦で戦没した。参考：月刊世界の艦船2,’23

＜超勇級＞：清国海軍巡洋艦Chaoyung級。日本海軍砲艦筑紫と同型で、アームストロング社に発注し、下請けのチャールズ・ミッチェル社が建造した。垂線間長64m、常備排水量1380トン。主機はレシプロ蒸気機関２基２軸2887馬力、速力16.5ノット。兵装は25.4cm単装砲２門、12cm単装砲４門、7cm単装砲２門、37mm機砲４門、ガトリング機砲４基、ノルデンフェルド機砲２門。超勇と揚威が1881年7月に竣工した。両艦共1894年9月17日の日清戦争黄海海戦で戦没している。参考：月刊世界の艦船2,’23

＜長鷹＞：中国エアショー2008で模型が展示されたUAVで、グローバルホークに似ている。参考：月刊軍事研究4,’09

＜朝陽級＞：ギアリング級駆逐艦（台湾海軍）を参照。

＜徴用工＞：国家総動員法に基づいて昭和14年に公布された国民徴用令により動員された者のこと。対象は16-50歳の男子で、かつ厚生大臣の指定する職業に３ヶ月以上就業したことのある者であり、厚生大臣の発行する徴用令書に基づいて徴用された。昭和14年には850人だったが、翌年に新規徴用が５万人を超え、16年には約26万人になり、17年には約31万人に達した。昭和18年の徴用令改正で応徴士と呼ばれるようになった。参考：戦時用語の基礎知識

＜徴用船（日本）＞：日本海軍では船だけを徴用し、乗員は予備士官中心の海軍軍人や軍属を配置するレンタル方式で、裸傭船と呼ぶ。日本陸軍では手持ちの運航要員がいないため船に加えて乗員も軍属として徴用するチャーター方式で、期間傭船または傭船と称する。どちらも兵装を扱うのは軍人で、海軍は警戒隊、陸軍は船舶砲兵に所属している。日本海軍では満州事変勃発後から1500トンクラスの商船を徴用し、特設艦船（特設砲艦、特設掃海艦など）として使用した。昭和15年頃から大型船舶の徴用が開始され、関特演では陸軍に90万トンが徴用されている。太平洋戦争開戦後の昭和17年3月に戦時船舶管理令が公布され、これに基づいて国家管理下に置いた船舶を徴用し、陸軍で輸送船、海軍で特設艦船などとして使ったが、ガダルカナル・ニューギニア戦線での戦闘が激化すると、内地や中国・満州からの戦力移動で必要な船腹量が増えた上、アメリカの潜水艦や航空機に次々と沈められ、いくら徴用しても足りなくなった。昭和17年7月にはガダルカナル島奪回作戦のため陸軍が徴用を解除する筈だった24万総トンの解除中止を決定。昭和17年後半には新たに62万総トンの徴用が必要になり、11月21日の大本営政府連絡会議で差し当たり29.5万総トンの徴用が認められたが、その分だけ民需用船舶が減少し、鉄鉱石の輸送船が不足して鉄鋼生産量が昭和17年度の427万トンから300万トンに低下する見込みとなり、62万トン全てを徴用した場合には200万トンと半分以下になってしまう、と東条首相が釘を刺している。鉄鋼生産減見込みの影響は軍政担当陸軍省と作戦担当参謀本部の対立に発展し、12月5日に作戦部長と軍務局長が殴り合いの喧嘩となり、12月6日夜には作戦部長が東條首相に面と向かって馬鹿野郎と怒鳴ったため、師団長に更迭されてビルマに送られる東條バカヤロー事件が発生した。参考：戦時用語の基礎知識、輸送船入門、敷設艦 工作艦 給油艦 病院船、歴史群像8,’15、月刊モデルアート9,'15増刊

＜朝嵐丸＞：日本海軍特設運送船Chouran maru。元はイギリス油槽船レイク・シャンプレインで、太平洋戦争のシンガポール占領時に沈没していたのを接収して引き揚げ、修理して使用した。参考：月刊モデルアート9,'15増刊

＜調理競技会＞：航空自衛隊が各部隊で実施している料理コンテスト。参考：MAMOR vol.70

＜長漁３７０５＞：2001年12月22日の不審船事件で自爆沈没した北朝鮮工作船。1998年の覚醒剤密輸事件に使われた北朝鮮製第十二松神丸の改造らしい。船体前部から中央部の２区画が機関室（内舷用・外舷用エンジンを２基ずつ搭載）で、船体後部は小型艇の収容スペースになっており、後面に観音開きの扉を持つ。船型はＶ字船首の高速滑走艇形状だが、船体前部にエンジンを積んだため船首上げが不十分で、最大速力はそれほど高くなく、高速対応船型は横波にも弱いため、事件当時の時化ではその最大速力も発揮できなかった。プロペラは船尾形状の関係で直径が小さく、高速対応のピッチ角で固定されているため、巡航時のプロペラ効率が悪く航続性能に劣る。煙突はダミーで、舷側排気方式であり、エンジン停止時には蓋が閉まる。全長29.7m、幅4.7m、深さ2.3m、総トン数44トン、重量トン数約100トン。エンジンはロシア製ディーゼル（1100馬力）４基、４軸推進、推定最大速力33ノット、燃料搭載量24トン、航続距離1200海里（33ノット）／3000海里（７ノット）。小型艇は長さ11m、幅3mで、木材及びFRP製、ガソリンエンジン３基３軸推進で、爆発物２個や水中スクーターを搭載していた。同時に回収された武器は、9M313イグラ1E（輸出型で、北朝鮮がライセンス生産）が２基、14.5mm連装機銃ZPU-2が１門、AKS-74が４丁、PK軽機関銃１丁、68年式７号発射筒２基及び弾頭（RPG-7のコピーと思われる）、82mm無反動砲B-10が１門、四角手榴弾など。その他北朝鮮製の毛布、タバコ、菓子袋、金日成バッジなどが回収された。参考：月刊世界の艦船2,'22、月刊JWings1,’03

＜超臨界翼型＞：スーパークリティカル翼を参照。

＜チョーク＞：散弾の広がりのパターンを変えるため、散弾銃の銃口に設ける絞り。内径が細い（強い）チョークは散弾の散開を遅らせ、有効射程を長くする。参考：火器弾薬技術ハンドブック、GUN用語事典

　＜インプルーブド・シリンダ＞：銃腔径に対し、直径を約0.2mm絞ったもの。散弾の広がりがやや小さい。参考：火器弾薬技術ハンドブック

　＜インプルーブド・モディファイド・チョーク＞：モディファイド・チョークとフルチョークの間くらいの絞りを持つもの。参考：GUN用語事典

　＜可変チョーク＞：Adjustable Choke。取り外し可能なチョークを交換するタイプと、切れ目のあるチョークをネジで絞って調節するタイプがある。参考：GUN用語事典

　＜シリンダ＞：チョークの径が銃腔径と同じもの。絞り効果が無く、散弾の広がりが大きい。参考：火器弾薬技術ハンドブック

　＜フルチョーク＞：銃腔径に対し、直径を約1mm絞ったもの。散弾の広がりが最も小さい。参考：火器弾薬技術ハンドブック

　＜モディファイド・チョーク＞：シリンダとフルチョークの真ん中くらいのチョークを持つもの。参考：GUN用語事典

＜チョーク・ポイント＞：海峡のこと。通過する船の動向を掴む重要な地形なので、こう呼ばれる。ロシア海軍の場合、北極海の出口となるグリーンランド−アイルランド−イギリス（GIUKライン）、アラスカ海峡、黒海の出口となるボスポラス海峡、ダーダネルス海峡、日本海の出口である宗谷海峡、津軽海峡、対馬海峡がチョーク・ポイントである。中国の場合、南シナ海の出口となる南西諸島、バシー海峡、ミンダナオ島南方、ロンボク海峡がチョーク・ポイントで、南西諸島を日本、バシー海峡をアメリカと台湾、ミンダナオ島南方海域をアメリカとフィリピン、ロンボク海峡周辺をオーストラリア海軍、ついでにスマトラ島沖からアンダマン・ニコバル諸島周辺（水深20m強と浅く大型戦闘艦の航行や潜水艦の潜航には向かないが海上貿易には重要なマラッカ海峡とスンダ海峡）をインドに抑えられると、海上物流及びA2/ADの両方が成り立たなくなり国家の存亡に関わるので、日米豪印の協調態勢には神経を尖らせている。参考：月刊JWings2,’05、現代の潜水艦、月刊世界の艦船4,’21、10,’23

＜チョーシン＞：CG-65（巡洋艦）を参照。

＜チョーバムアーマー＞：イギリスがサリー州Chobham村に所在する英国軍用車両技術研究所（MVEE）で開発した複合装甲。ハービーの装甲（発明者のギルバート・ハービーから）、バーリントン（MVEEのコード名）装甲などとも呼ばれた。1964年に基本構造が完成し、1976年6月17日にイギリスの国防大臣がこれを使用したFV4211試作戦車と共に公表している。戦艦の防御装甲は二重防御鋼板の内部に重油などを詰め込んでいることに注目し、これを対HEAT弾用に応用したもので、２枚の装甲板に傾斜を付けたセラミックプレート、鋼板、チタンプレート、防弾ナイロンを充填しているとされる。充填部はボックス構造をしており、新素材が出たり破損したりした場合には交換可能のようだ。アメリカのXM1と西ドイツのレオパルト２にイギリス製の120mmライフル砲を採用する見返りとして公表前に技術を両国に渡したが、結局砲は採用されず、渡し損になってしまった。参考：月刊軍事研究5,’08、3,’12、月刊戦車マガジン1,’88、5,’79、月刊グランドパワー7,’03、ウォーマシン・レポート11

＜チョールズ＞：L100（揚陸艦）を参照。

＜チョールズ級＞：ベイ級・海外シリーズ（揚陸艦）を参照。

＜チョールナヤ・アクーラ＞：Ka-50（攻撃ヘリ）を参照。

＜チョールヌイ・オリョール＞：ロシア軍試作戦車で、黒鷲（Chiorny Oriol）の意。計画名称オブイエークト640。T-80Uをベースに1980年代半ばから開発され、国際兵器エキシビション「オムスク’97」でモックアップが初公開され、1999年に実際に開発していることが明らかとなった。エンジンを1400馬力級GTDガスタービンに換装、車体を延長して下部転輪を片側７組とし、主砲を135mmもしくは140mm（射距離2000mで貫徹力700mmといわれる）に、新型装甲防御システムとして複合装甲とEDZを組み合わせたカクタスを採用、ドローズドを標準装備しアレナ併用を検討。砲塔後部を延長し、ここに自動装填装置と弾薬バスルを持つ。砲塔上部には車長用独立熱線暗視装置らしき視察装置がついている。全長7.5m、全幅3.4m、全高2.1m、重量48トン。最大速度72km、航続距離450km。同軸に7.62mmPKT機銃１丁、対空用に12.7mmNSVT重機銃を１丁搭載する。量産に入れずにいるうちに予算不足で政府の開発資金が尽き、製造元であるオムスク輸送機械が自主開発していたが会社が倒産してしまい、完成の見込みが無くなった。参考：世界AFV年鑑2002-2003、ソビエト・ロシア戦闘車両大系（下）、月刊グランドパワー9,’03、月刊軍事研究7,’07、7,’15

　＜Ｔ−８０ＵＭ２＞：ロシアが1998年に公表したもので、外観からチョールヌイ・オリョールと同一のものとみられる。T-80Uの改良型で、車体前部とスカート前半にカクタスを適応、エンジンをGTD1250Gガスタービン（1250馬力）に換装した。砲塔は後部に自動装填装置を持つ新型で、車体に砲弾を搭載していた既存のロシア戦車よりも被弾時の生残性が向上した。主砲は125mm滑腔砲2A45Mで、FCSは車長用及び砲手用レーザー測距機付き安定化昼夜照準システム、DV-EBS風力センサー、射撃管制コンピュータ。砲塔前面にはカクタス、周囲にはアレナ、前面下部には対弾片スクリーンを装備する。内部には左に車長、右に砲手が位置する。ツマン急速反応火災探知消火システム、RPz80M対レーダーコーティング、光電子対抗手段、空調システム、秘話デジタルデータ通信システム、衛星航法装置なども装備している。開発中止になった。参考：月刊軍事研究7,’95、2,’11

＜チョーンセイ＞：DD-667（駆逐艦）を参照。

＜直５＞：Z-5（ヘリ）を参照。

＜直６＞：Z-6（ヘリ）を参照。

＜直７＞：Z-7（ヘリ）を参照。

＜直８＞：Zhi-8（ヘリ）を参照。

＜直９＞：Z-9シリーズ（ヘリ）を参照。

＜直１０＞：Z-10（攻撃ヘリ）を参照。

＜直１１＞：Z-11（ヘリ）を参照。

＜直１５＞：EC175（ヘリ）を参照。

＜直１８＞：Z-18シリーズ（ヘリ）を参照。

＜直１９＞：Z-19（攻撃ヘリ）を参照。

＜直２０＞：Z-20（汎用ヘリ）を参照。

＜直協偵察機＞：直接協同偵察機を参照。

＜直昇８＞：Zhi-8（ヘリ）を参照。

＜直昇９＞：Z-9シリーズ（ヘリ）を参照。

＜直昇１５型＞：EC175（ヘリ）を参照。

＜直昇１８＞：Z-18シリーズ（ヘリ）を参照。

＜直銃床＞：銃床を参照。

＜直接横力制御＞：ACTの１つ、Direct Side-Force Control（DSC、DSF、DSFCと略す）。積極的に機を横滑りさせることで、機体姿勢を変化させずに飛行方向を変えたり、飛行方向を変化させずに機体姿勢を変えたりする機体制御技術のこと。パイロットがラダーやエルロンの舵面操作で機体姿勢を変えることにより間接的に行っていた横操縦を、直接制御できるようにすることで、飛行経路と機体姿勢の関係を切り離すことができ、機体を水平にしたまま旋回したり、飛行方向を変えずに機首を左右に振ったり、飛行方向も機首の向きも変えずに水平移動したりできる。ラダーの他にも横方向の力を発生させる装置を持つ必要があり、機体重心よりも前方に垂直カナードを取り付けたり、推力偏向ノズルを使ったりする。参考：航空用語事典増補改訂版、日本の防衛戦力Part8、月刊JWings10,’23

＜直接音声入力＞：DVIを参照。

＜直接協同偵察機＞：日本陸軍航空機のカテゴリーの１つ。前線から離着陸して偵察・射撃観測及び対地攻撃を行うもので、頑丈さや不整地離着陸能力に優れることが要求される。陸上前線部隊が上級部隊や航空部隊指揮官を介さずに地上支援を依頼でき、砲兵と違って試射無しに地上攻撃に移れるので、便利な存在だった。陸軍航空本部兵器研究方針昭和12年度改訂で誕生し、九八式直協機が開発された。参考：第二次世界大戦軍用機ハンドブック・日本篇、歴史群像12,’09、月刊JWings4,’20

＜直接支援（陸上自衛隊）＞：DS（Direct Support）と略す。各部隊の装備品整備などを迅速に支援すること。直接支援を行う部隊は、支援対象の部隊と同じ駐屯地に所在して日常的な点検整備を行うと共に、訓練や有事では支援対象部隊と一緒に行動して故障や損傷に対処する。参考：MAMOR vol.141

＜直接商業販売＞：DSCを参照。

＜直接照準眼鏡＞：光学系を利用した照準具で、照星照門式照準具よりも精密な射撃が可能である。直線式直接照準眼鏡、照準潜望鏡、Ｌ型眼鏡などがある。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜直接照準射撃＞：射手が相手に直接狙いを付けて射撃すること。参考：月刊軍事研究1,’16

＜直接発信方式＞：捜索レーダー送信信号発生方式の１つで、送信機としてマグネトロンなど高出力マイクロ波発振管を使用するものである。変調器から変調パルスを発振管に入力して大電力送信パルスを直接発生させ、アンテナからレーダー波として送信する。受信波はアンテナで受信して受信回路保護のためのリミッターを通し、スーパーヘテロダイン方式（低雑音増幅器で増幅後、局部発振器STAble Local Oscillatorの信号と混ぜて中間周波数に周波数転換し、中間周波数増幅器を通して検波する）で受信する。マグネトロンは周波数安定度があまり高くないため、マグネトロンと局部発振器の間を自動周波数制御AFC（Automatic Frequency Control）回路で繋ぎ、マグネトロン発振周波数に合わせて局部発信器を制御することで、受信信号の中間周波数を一定に保つ必要がある。検波は参照信号にコヒーレント発振器COHO（Coherent Oscillator）という安定な原発信器を使用した位相検波で行い、デジタル転換して雑音抑制や目標検出処理を実施、追尾処理などのデータ処理を行って結果が表示される。直接大電力送信パルスを発生できるので電力増幅器が要らず、安価で小型軽量になる。参考：レーダの基礎

＜直接吹き込み式＞：ガス圧作動式を参照。

＜直線式直接照準眼鏡＞：ほぼ正面から目標をレンズに捉えて照準する方式の直接照準眼鏡。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜直接命中法＞：直命法と略す。英語ではバースト・オン・ターゲット（Burst On Target）という。照準レティクルを目標に合わせて射撃を行ったにも関わらず初弾が外れた場合、初弾弾着点に照準レティクルが合うよう修正し、次弾を照準する方法のこと。弾着点の正確な観測が必須である。参考：戦車隊長、スピアヘッドNo.3

＜直接揚力制御＞：ACTの１つ、Direct Lift Control（DLCと略す）。従来、機体を空中に浮かばせるためだけに使用されてきた揚力を、尾翼や舵面の代わりとなる機体安定性保持や操縦のためにも使い、機体姿勢と関係無く揚力を増減させたり、揚力を変化させずに機体姿勢を変えたりすることを可能とする機体制御技術のこと。パイロットがスタビレーターなどの舵面操作で機体姿勢を変えることにより間接的に増減させていた揚力を、直接制御できるようにすることで、飛行経路と機体姿勢の関係を切り離せるようになり、迎え角一定で上昇したり、水平飛行しながら機首を上下させたり、機体姿勢を一定にしたまま機体を上昇・下降させたりすることが可能となる。エンジンに推力偏向ノズルを取り付ける方法もあるが、特殊な専用エンジンを付けることになり面倒なので、主翼取り付け角を変更したり、フラップを細かく操作したりするのが手っ取り早い。参考：航空用語事典増補改訂版、日本の防衛戦力Part8、月刊JWings10,’23

＜直線偏波＞：偏波を参照。

＜直線翼＞：Straight wing。主翼前縁から後縁までの長さの25%の位置を主翼付け根から翼端までプロットした線と、機体中心線のなす角度が90度になっている主翼のこと。矩形翼、テーパー翼などに細分される。大きな揚力が得られ、翼端失速が起こりにくく、空気の圧縮性による影響が無い低速では最も有利である。しかし衝撃波の影響を受けやすいので遷音速での飛行には向かず、音速前後における風圧中心の移動が大きく機体が不安定になる。主翼全体が超音速流に包まれる状態になると、後退翼より抗力が少なくなり、最大揚力係数も大きいことから、F-104のような直線翼超音速機が開発されたが、空戦機動を行うのは遷音速領域であること、後退翼技術が発達したことなどにより、使われなくなった。参考：航空用語事典増補改訂版、月刊JWings12,’00、歴史群像2,’05

＜直増幅方式＞：捜索レーダー送信信号発生方式の１つ。高安定性原発振器のコヒーレント発振器COHO（COHerent Oscillator）で中間周波数励振信号を発生させ、安定局部発振器STALO（Stable Local Oscillator）によりマイクロ波に転換し、電力増幅器（進行波管、クライストロン、シリコン／ガリウム砒素／窒化ガリウム半導体など）で増幅、アンテナから送信する。受信はスーパーヘテロダイン方式で、受信信号を低雑音増幅器で増幅し、STALOで中間周波数の周波数変換し、中間周波数増幅器を通してCOHOの参照信号を基に位相検波を行い、デジタル変換器でアナログ／デジタル変換を実施、雑音抑制や目標検出処理を行い、モニターに結果を表示する。送受信信号の周波数と位相が安定しているため雑音やクラッターの抑制能力が高く、励振信号の変調でパルス圧縮処理も簡単に行うことができ、高性能レーダーを作れる。参考：レーダの基礎

＜チョクトー＞：H34（ヘリ）を参照。

＜チョクトー・カウンティ＞：JHSV-2（統合高速輸送艦）またはT-EPF-2（遠征用高速輸送艦）を参照。

＜直噴エンジン＞：ディーゼルエンジンまたは燃料直接噴射式ガソリンエンジンを参照。

＜直命法＞：直接命中法を参照。

＜直流整流子電動機＞：電動モーターを参照。

＜直流標準電圧発生器＞：自衛隊の機器。TFF製。参考：月刊軍事研究3,’13

＜勅令憲兵＞：憲兵を参照。

＜直列エンジン＞：気筒を直線配置したレシプロエンジンのこと。一列だと長くなりすぎて配置スペースやクランクシャフト強度などに問題が生じるため、せいぜい６気筒が限度で、それ以上はＶ型にしたり、水平対向にしたりする。それでもシリンダー数が多いと長くなって単発航空機の下方視界を妨げるので、逆Ｖ型にしたりと工夫をこらすが、星型エンジンに比べると気筒数に限界がある。参考：月刊軍事研究4,’12、6,’16、クルマのすべてがわかる事典

＜チョコチップ迷彩＞：DBDUを参照。

＜貯水タンク一〇〇〇Ｌ１号（改）用＞：自衛隊の機器。帝国繊維製。参考：月刊軍事研究1,’18

＜貯水タンク一〇〇〇Ｌ２号（改）用＞：自衛隊の機器。帝国繊維製。参考：月刊軍事研究1,’18

＜貯水タンク五〇〇〇Ｌ＞：自衛隊の機器。帝国繊維製。参考：月刊軍事研究8,’18

＜貯水タンク一万Ｌ＞：自衛隊の機器。帝国繊維製。参考：月刊軍事研究8,’18

＜ちよだ＞：AS-405（潜水艦救難母艦）またはASR-404（潜水艦救難艦）を参照。

＜千代田＞：日本海軍三等巡洋艦。回航中に行方不明となった畝傍艦の保険金でイギリスに発注したもので、日本の巡洋艦として初めて舷側装甲帯を採用した。兵装は12cm単装砲10門（艦首尾に１基ずつ、両舷に４基ずつ）、36cm水上魚雷発射管３門。明治21年1月就役。日清戦争に参加し、黄海海戦では本隊２番艦として旗艦松島に続き、安式12斤速射砲を撃ちまくって活躍した。北清事変、日露戦争にも参加している。その後二等海防艦に艦種変更された。大正10年、水雷母艦（実質的には潜水母艦）に艦種変更された。ただ老朽化しすぎて艦隊訓練に参加できず、大正11年に雑役船（潜水艦母艇）に編入されている。昭和2年、実艦的として処分された。参考：月刊世界の艦船2,’10、9,’13増刊、日本海軍特務艦船史

＜千代田＞：日本海軍千歳型水上機母艦Chiyoda。昭和11年12月14日起工、昭和13年12月15日竣工。昭和15年5月23日から6月23日、呉工廠で甲標的母艦への第一次改造を実施。秋の観艦式には艦尾に張り出しを設けた姿で参加した。昭和16年5-7月、呉工廠で甲標的母艦への第二次改造を実施。12月8日、太平洋戦争開戦時は連合艦隊付属で、昭和16年12月22日まで呉でドックインしていた。その後は内海で訓練を実施。昭和17年4月24日、甲標的を輸送するため出撃し、トラック環礁に到着。甲標的の訓練を行った。6月5日、ミッドウェイ海戦に参加。甲標的８基と呉工廠工員約100名を搭載しており、ミッドウェイ島占領後は甲標的の出撃基地を設営する予定だった。6月28日、横須賀からキスカに甲標的、飛行機、軍需品などを輸送。6月30日、空母への改造を決定。7月19日から内海西部で甲標的訓練を実施。9月24日、甲標的６基を搭載して呉を出撃。9月30日、トラック環礁に到着。10月6日、外南洋部隊に編入され、ガダルカナル島に甲標的基地を設営する任務のため、ショートランドに向かった。12月28日、呉に帰投。昭和18年1月16日、横須賀に回航されて空母への改造工事を開始。10月27日、横須賀工廠で工事中に中部下甲板で火災が発生した。12月15日、空母に類別変更された。12月21日、第12航空艦隊第51航空戦隊所属となった。12月26日、空母への改造工事を完了。昭和19年2月1日、第３艦隊第３航空戦隊に転属。6月19日、マリアナ沖海戦に参加。20日、艦上機の攻撃を受けて損傷した。10月20日、比島沖海戦に参加。10月25日、エンガノ岬沖で艦上機の攻撃により炎上、艦砲射撃を受けて沈没した。11月15日に連合艦隊付属となり、12月20日に除籍された。参考：日本航空母艦史、図解日本の空母、第２次大戦日本海軍作戦年誌、月刊丸2,’08、写真集日本の小艦艇、月刊世界の艦船11,’00、日本潜水艦物語

＜ちよだ型＞：海上自衛隊潜水艦救難母艦。ちはや型（初代）の後継で、設計段階では双胴型を含めた種々の船型を検討し、最終的には普通のモノハル型になった。DSRV１隻を上部構造物（センター・ウエル）内の架台に搭載、船体中央部の昇降口から海中に降ろし、沈没潜水艦のハッチに取り付けて救難を行う。DSRV揚収時に揺れを減衰させるため、船体中央部には揚降装置用ラム・テンショナーが設けられている。DSRVを海中に降ろした架台に乗せれば収容できるので、ダイバーが揚収ワイヤーをDSRVに海中で取り付ける必要が無く、作業が楽。潜水艦１隻の乗員を丸ごと減圧できる減圧タンクを持つが、DSRVの往復には4-5時間かかるため、潜水艦乗員全員の救助には２日を要する。船型は船首楼型、上部構造物は４層で背が高く、艦尾にはヘリ甲板がある。艦内に再圧室があって飽和潜水作業の支援が可能。艦首と艦尾には２基ずつのサイドスラスターと推進器があり、細かな操艦が可能で、自動艦位保持装置DPSも備えている。燃料、食料品、真水、魚雷などを搭載して潜水艦への補給任務ができ、ヘリ甲板直下に80名分の給養・宿泊区画があって乗員の休養も行える。ソナーはAN/SQS-36(J)。全長113m、全幅17.6m、深さ8.5m、吃水4.6m、基準排水量3650トン、満載排水量5400トン。主機は三井造船製8L42Mディーゼル２基２軸11500馬力、速力17ノット。乗員120名。三井造船玉野事業所で建造され、AS-405ちよだが1985年3月27日に就役した。２代目ちよだ型に後を譲って2018年3月20日に退役した。参考：海上自衛隊全艦艇史、月刊世界の艦船11,'17増刊、1,’04、12,’13、1,’14、1,’16、1,’95、1,’02、1,’15、5,’18、月刊JWings1,’99、JShips Vol.46

＜ちよだ型＞：海上自衛隊潜水艦救難艦。ちよだ型潜水艦救難母艦の後継で、26ASRとして計画された。母艦任務は省き、燃料タンクを大型化して高速航行でも十分な航続距離を有し、目的地に早く着けるようになった。船型は船首楼型で、船首楼甲板は錨甲板であり、揚錨装置は民間型のウインドラスとして経費を節減した。錨は艦首両舷に備える。船首楼直後に直方体の大型上構があり、上構のすぐ後ろがDSRV収容部と揚降装置搭載部、その後ろが飽和潜水用水中昇降室PTCと揚降装置で、更に後ろに角張った煙突が１本立っていて、煙突直前左舷にOXX-3無人探査装置（ROV）揚収用Ａフレーム・クレーン、煙突左舷にRHIB揚収用多目的クレーン、煙突右舷にボート・ダビットが１基ずつ用意されており、後甲板（01甲板、船首楼甲板と同レベル）はMCH-101も発着艦できるヘリ甲板である。第１甲板レベル艦尾両舷には鉛直水温記録器XBT用自動式多連装投下機を１基ずつ装備する。水線下にはバルバス・バウ、バウ・スラスター２基、ビルジキールを持つ。深海潜水装置DDS、OQQ-201救難捜索装置、自動艦位保持装置を装備。艦内には潜水病治療用再圧タンク３基、飽和潜水用減圧装置（６名収容）２基、潜水艦乗員用艦上減圧室（82名収容）１室、手術台２床、病床10床、居住設備82名分を備え、災害派遣にも対応するが、常駐の医官は配員されていない。潜水艦乗員用艦上減圧室にはハッチで仕切られた小部屋があり、負傷者用ベッドやトイレが用意されている。右舷側ボート・ダビット直後の第１甲板には長方形のハッチがあり、中にはエレベーターが用意されていて、ストレッチャーに患者を乗せたまま医療区画まで降ろすことが可能。DSRVはリチウム・イオン電池駆動の新型で、16名を収容できる。上構頂部にタワーマストが１本立っている。救難作業の指揮を執るのは救難情報センターRICで、対勢作図装置、ROV管制コンソール、ソナー・コンソール、DPSコンソールなどが並ぶ。ちはや型で航海艦橋の一甲板上にあたる上構頂部にあった救難指揮所は廃止した。士官室備品など艤装品にはCOTSを使用している。飽和潜水は１チーム20名で行い、全員がダイバーの資格を有するが１回に潜るのは６名で、残り14名は支援にあたる。また、専門の医官も乗艦する。最大飽和潜水深度は450mで、任務を終えたら減圧装置の中で１ヶ月間生活し、徐々に体を慣らしていく。全長128m、幅20m、深さ9m、吃水5.1m、基準排水量5600トン、満載排水量7100トン。主機は三井造船製12V42M-Aディーゼル２基、出力19700馬力・19500軸馬力、２軸推進、速力20ノット。乗員130名。三井造船玉野事業所で建造され、ASR-404ちよだが2018年3月20日に就役した。参考：月刊世界の艦船10,’18、1,’17、1,’19、2,’19、11,'17増刊、12,’16、5,’18、月刊軍事研究12,’16、5,’18

＜ちよだ型装甲自動車＞：東京瓦斯電気工業が開発した６×４輪装甲車で、満州事変の際に使用された。ちよだＱ型軍用トラックに装甲板を貼り付け、操縦席左にボールマウント式機銃を装備。車体上部には機銃２丁（正面及び右側面。右側面のものは斜め上を向けて取り付けてあり、対空用となっている）を搭載した銃塔を装備した。エンジンは直立水冷６気筒。値段は１両２万円で、200両が生産された。参考：機甲入門

＜ちよだ型自動貨車＞：東京瓦斯電気工業製軍用トラックで、ちよだの名称は宮内省からの買い上げを記念したものらしい。参考：月刊PANZER11,’86

　＜ちよだＬ型自動貨車＞：４輪トラックTGE L型の軍用型。全長5.25m、全幅1.95m、全高2.64m、自重2.5トン、ペイロード1.5トン。エンジン出力63馬力、最大速度50km、燃料搭載量80リットル。参考：機甲入門、月刊PANZER11,’86

　＜ちよだＱ型六輪自動貨車＞：全長6m、全幅1.95m、全高2.81m、自重3.99トン、ペイロード２トン。最大速度50km、燃料搭載量100リットル。参考：機甲入門

＜直結式ガスマスク＞：ガスマスクを参照。

＜直結式蒸気タービン＞：蒸気タービンを参照。

＜チョッパー＞：SS-342（潜水艦）を参照。

＜チョッパー＞：ヘリコプターを参照。

＜ちよづる＞：MSI-695（掃海艇）を参照。

＜ちよづる型＞：海上自衛隊掃海艇。元は日本海軍駆潜特務艇で、戦後も海軍省・第２復員省・第２復員局・運輸省海運総局・海上保安庁で掃海船として使用（69隻を改造）されていたものを、海上保安庁配備時代の1951年12月1日にこう命名（この時23隻が使用されていた）したものである。1952年8月1日に海上保安庁航路啓開本部から保安庁警備隊に、1954年7月1日に海上自衛隊に移管された。全長29.3m（29.0m？）、最大幅5.5m、深さ2.8m、吃水2m、基準排水量130トン、満載排水量140トン。主機は中速ディーゼル１基１軸400馬力、最大速力11ノット。15kW発電機２基（15kWと6kWを１基ずつという説あり）と五式二型掃海具（一部は初期に三式掃海具）を搭載する。乗員24名。MSI-695ちよづる、MSI-690よしきり、MSI-696はつたか、ふるたか、やまばと、MSI-691かもづる、MSI-697うみつばめ、ゆうひばり、はやたか、MSI-692ゆうかり、はくおう、みやこどり、MSI-698いわつばめ、MSI-699はやとり、MSI-693ともづる、MSI-694しらとり、にしきどり、きじ、おおとり、わかたか、MSI-700ひよとり、しらさぎ、おおたかが就役し、1964年まで掃海に従事した。参考：月刊世界の艦船8,’11増刊、11,'17増刊、9,’14、海上自衛隊全艦艇史、丸スペシャルNo.76

＜チョナン＞：772（コルベット）または826（フリゲート）を参照。

＜チョニョン＞：天龍（巡航ミサイル）を参照。

＜猪鷹６０＞：LY-60。中国の上海航天技術研究院がイタリアのアレニア社の技術を導入して開発した短距離地対空ミサイル。外見はアスピーデに似ており、同時３目標対処能力を持つ。艦対空ミサイル版はHQ-64と呼ばれる。参考：月刊軍事研究9,’08

＜チョラの戦い＞：不朽の自由作戦において、2007年6月16日、タリバンがアフガン中央ウルツガン峡谷のチョラに奇襲攻撃を掛け、オランダ兵士及びアフガン国際警備軍との間で交戦状態になった。現地のオランダ兵士は救援を要請、ISAF地域司令官との協議の結果、付近のオランダ軍及びオーストラリア軍を集結して反撃に出ることにした。オランダ軍は地元民衆に退避を呼びかけた後、F-16戦闘機、AH-64攻撃ヘリ、PzH2000自走砲で攻撃を仕掛けてタリバンを撃退したが、退避命令に従う民衆は少なく、タリバンに人間の盾として使われた者もおり、民間人に死傷者が出た。特にPzH2000自走砲が前線観測員無しに射距離30kmでの長距離砲撃を行ったことが問題となっている。NATOやオランダ軍が調査しているが、詳細は不明である。参考：月刊軍事研究7,’08

＜チョンクオハイチエン１８＞：中国海監18（海洋調査船）を参照。

＜チョンクオハイチエン１８級＞：中国海監18級（海洋調査船）を参照。

＜チョンクオハイチエン４９＞：中国海監49（海洋調査船）を参照。

＜チョンサンオ＞：K745（短魚雷）を参照。

＜チョンジ＞：073（潜水艦）を参照。

＜チョンジー＞：AOE57（補給艦）を参照。

＜チョンジー級＞：天地級（補給艦）を参照。

＜チョンシャー級＞：瓊沙級（病院船）または瓊沙級（兵員輸送船）を参照。

＜チョンジャボン＞：687（揚陸艦）を参照。

＜チョンジュ＞：961（フリゲート）を参照。

＜チョンジュー＞：DD-925（駆逐艦）を参照。

＜チョンジュ級＞：北朝鮮海軍ミサイル艇Chongju級。ソジュ級に似ているらしい。排水量208トン。ミサイルが旧式化したため、１隻は兵装を魚雷に換装したといわれる。参考：月刊世界の艦船7,’13

＜チョンジョ・デワン＞：995（イージス艦）を参照。

＜チョンジン級＞：北朝鮮海軍攻撃艇Chong-Jin型。排水量81トン。兵装は85mm砲１門、14.5mm連装機銃。RBU1200対潜ロケット２基を搭載する艇もある。参考：月刊世界の艦船7,’13、THE MILITARY BALANCE 2016

＜チョン長＞：日本海軍用語で、チョンガー（総角。韓国語で独身野郎の意）の年長者を指す。給与の使い道が無いので気前が良く、妻と揉めて周囲に当たり散らすことも無いので部下にウケが良い。参考：海軍よもやま物語

＜チョンチン＞：133（駆逐艦）を参照。

＜チョントゥー級＞：成都級（フリゲート）を参照。

＜チョンブック＞：813（フリゲート）または全北（駆逐艦）を参照。

＜チョンブリ＞：331（哨戒艇）を参照。

＜チョンブリ級＞：タイ海軍高速哨戒艇Chonburi級。イタリア製で、チョンブリ、プーケットなど３隻が建造された。全長60.4m、満載排水量457トン。兵装は76mm速射砲２門（前甲板、後甲板）、40mm連装機関砲１基（上構後部）。参考：月刊世界の艦船4,’12、7,’13、JShips Vol.44

＜チョンヘジン＞：ASR21（潜水艦救難艦）を参照。

＜チョンヘジン級＞：清海鎮型（潜水艦救難艦）を参照。

＜チョンホー＞：81（練習艦）を参照。

＜チョンホー級＞：鄭和級（練習艦）を参照。

＜チョンナム＞：957（フリゲート）を参照。

＜チョンマ＞：天馬（自走地対空ミサイル）を参照。

＜チョンマホ＞：天馬号（戦車）を参照。

＜チョンミンタオ＞：862（潜水艦救難艦）を参照。

＜チョンワンボン＞：686（揚陸艦）を参照。

＜チョンワンボン級＞：韓国海軍揚陸艦Cheonwangbong（天王峰）級。計画名はLST-�U戦車揚陸艦だが、艦首にバウ・ドアやランプは無くビーチング能力は持たず、実質的にはLSDで（LPDとして設計されていた時期もあった）、船体後部にドック・ウェルを持ち、LSM１隻を収容する。前甲板にもLCMを２隻並列搭載しており、艦橋直前の大型クレーン１基で揚収する。艦後部にヘリ甲板と格納庫を持ち、UH-60ヘリ２機（１機？）を運用可能で、ヘリ甲板には発着スポット２ヵ所がタンデムに並ぶ。全長126.9m、幅19.4m、基準排水量4950トン、満載排水量7140トン。主機はCODAD方式で、出力16288馬力、速力18ノット（23ノット？）。兵装は40m単装機関砲１門、20mm単装機関砲２門。乗員120名。兵員300名（最大700名説あり）、戦車20両を搭載可能。４隻を建造する予定で、１番艦艦番号686チョンワンボンは2014年に就役した。２番艦687チョンジャボンは2015年12月15日進水。４番艦ノジョクボンは2018年11月21日に引き渡された。参考：月刊世界の艦船12,’13、9,’17、10,’17、2,’14、1,’16、3,’16、2,’19

＜チラン・シリーズ＞：イスラエル軍戦車。中東戦争で大量に鹵獲したT-54/55を自軍向けに再配備したものである。1980年代後半までに退役し、チラン1-3は南レバノン軍に供与され、Ti-67はアチザリットに改造された。参考：月刊PANZER5,’11

　＜チラン１＞：鹵獲したT-54。無線機などをイスラエル仕様にしている。後に副武装を12.7mm機銃M2と7.62mm機銃M1919とし、装填手ハッチ脇にM1919を１丁追加した。参考：月刊PANZER5,’11

　＜チラン２＞：鹵獲したT-55。無線機などをイスラエル仕様にしている。後に副武装を12.7mm機銃M2と7.62mm機銃M1919とし、装填手ハッチ脇にM1919を１丁追加した。参考：月刊PANZER5,’11

　＜チラン３＞：チラン１／２に小改造を加えたもの。後に副武装を12.7mm機銃M2と7.62mm機銃M1919とし、装填手ハッチ脇にM1919を１丁追加した。参考：月刊PANZER5,’11

　＜チラン４＞：別名Ti-67（Tank Israel 1967）。チラン１の主砲用の100mm弾のストックが鹵獲砲弾しか無かったので、105mmライフル砲M68を搭載したもの。砲架は100mm砲用のものをそのまま使っている。主砲に合わせて弾薬ラックと砲制御装置を換装し、砲塔周囲には雑具箱を装着して簡易中空装甲にした。副武装は12.7mm機銃M2が１丁と7.62mm機銃M1919が２丁。車体後部に歩兵との連絡用の電話機を装備、新型夜間暗視装置と空調も追加されている。参考：月刊PANZER5,’11、7,’03、月刊丸6,’03

　＜Ｔ−５４／５５モデルＳ＞：Ti-67チラン４のFCSをメルカヴァと同等のものに換え、パッシブ暗視装置などを装着、砲安定化装置を新型とし、砲身にサーマルスリーブを装備したもの。新型砲塔バスケット採用、車長用キューポラ換装、砲塔左側面への60mm迫撃砲追加、砲塔両側面にスモークディスチャージャー装備、砲塔右・後部への雑具箱装着、車体前面・砲塔前側面のブレイザー・リアクティブアーマー装備、エンジン及びトランスミッション換装、車体後部設計変更、燃料タンク増設・エアクリーナー搭載などを行っている。エンジンは8V-71T空冷８気筒ディーゼル（609馬力）、最大速度は61kmに増加、航続距離450kmを確保した。参考：月刊PANZER7,’03

　＜チラン５＞：チラン２にチラン４と同様の改良を加えたもので、こちらもTi-67と呼ばれる。参考：月刊PANZER5,’11

　＜Ｔｉ−６７改＞：第４次中東戦争の戦訓を元にしたチラン４／５改修型。マタドールFCSと60mm迫撃砲、ブレイザー爆発反応装甲を搭載している。参考：月刊PANZER5,’11

　＜Ｔｉ−６７Ｓ＞：第４次中東戦争の戦訓を元に、エンジンをデトロイト・ディーゼル社製8V71T空冷８気筒ディーゼル（609馬力）に、トランスミッションをゼネラルモータース・アリソン・ディビジョン製トルクコンバーター付き油圧式セミオートマチックに換装したもの。Ti-67改と同様の改修も施されている。参考：月刊PANZER5,’11

　＜チラン６＞：第４次中東戦争で鹵獲したシリア軍のT-62（チェコスロバキア製）を配備したもの。砲塔周囲に雑具箱を追加し、機銃を変更した。攻撃力と防御力は高かったが、故障が多く居住性も悪く、短期間就役したのみで海外に売却された。参考：月刊PANZER5,’11

＜知覧特攻平和会館＞：陸軍特攻隊の資料、零戦、疾風、隼三型甲（映画撮影用レプリカ）などが展示されている。所在地は鹿児島県南九州市知覧町郡17881。開館時間は0900-1700（最終入館1630）。年中無休。入館料は大人500円。1975年に開設された。1986年から展示されていた飛燕は2015年から川崎重工で修復作業に入っており、終了後はかがみはら航空宇宙科学博物館に移される。参考：MAMOR vol.58、月刊航空ファン2,’16、5,’16

＜知覧飛行場＞：日本陸軍の飛行場。昭和16年12月10日、鹿児島県知覧に陸軍飛行場として開設され、陸軍航空学校分教所が開設された。昭和17年1月30日、少年飛行兵78名が着任し、2月4日から九五式練習機での飛行訓練を開始。参考：月刊航空ファン5,’16

＜チリアン＞：R67（駆逐艦）を参照。

＜チリ海軍＞：1818年に創設された。1919年、海軍航空隊が編成された。装備機はソッピース・ベイビー、ショート184、アブロ504などの水上機である。1920年、戦艦アルミランテ・ラトーレが就役。1930年3月、海軍航空隊が陸軍航空隊と統合されてチリ空軍になった。1951年、ブルックリン級巡洋艦２隻を購入。1953年7月4日、海軍航空隊が再編された。装備機はビーチクラフトD18とベル47ヘリ４機ずつである。1960年、アルミランテ級駆逐艦２隻が就役。1973-74年、リアンダー級フリゲート２隻が就役。1976年、オベロン級潜水艦２隻が就役。1984-87年、カウンティ級駆逐艦４隻が引き渡された。1984年、209/1300型潜水艦２隻が就役。1990-92年、リアンダー級フリゲート２隻が就役。1993年、P-3A哨戒機を導入。2002年、SH-32（AS332L）を２機導入。2003年、22型フリゲートのアルミランテ・ウイリアムスが就役。2004-05年、オランダからカレル・ドールマン級フリゲート２隻を購入し、アルミランテ・リベロス級として配備。2005-06年、オ・ヒギンズ級潜水艦２隻が就役。2006年、オランダからヤコブ・ヴァン・ヘームスケルク級フリゲート２隻を購入。2006-08年、イギリスから23型フリゲート３隻を購入。2008年からピロート・パルド級哨戒艦３隻が就役。2010年、補給艦アルミランテ・モントが就役。P-295哨戒機３機を配備。9月20日、バルパライソ沖で独立200周年国際観艦式を実施。艦船24隻やヘリコプター、アメリカ海軍FFG-33ジャレット、アルゼンチン沿岸警備隊マンティラ、イギリス海軍ポートランド、カナダ海軍アルゴンキン、ブラジル海軍バロッソが参加した。2011年、フードル級ドック型揚陸艦１隻を購入。2018年12月2日、創設200周年国際観艦式を実施。チリ海軍から19隻、アメリカ海軍DDG-108ウェイン・Ｅ・メイヤー、イギリス海軍F236モントローズ、エクアドル海軍CM12マナビ、中国海軍病院船和平方舟、ペルー沿岸警備隊リオ・カニエテなど外国艦７隻の計26隻が参加した。参考：月刊世界の艦船12,’10、4,’11、1,’16、3,’16、4,’17、9,’19、月刊航空ファン11,’17

　＜チリ海軍（１９７７年）＞：兵力20200名（海軍航空隊500名含む。うち徴兵1600名）。オベロン級潜水艦２隻、艦隊型潜水艦１隻、ブルックリン級巡洋艦１隻、トレ・クローナー級巡洋艦１隻、アレン・Ｍ・サムナー級駆逐艦２隻、フレッチャー級駆逐艦２隻、アルミランテ級駆逐艦２隻、リアンダー級フリゲート２隻、護衛駆逐艦３隻、コルベット４隻、大型哨戒艇２隻、魚雷艇４隻、LSM３隻、戦車揚陸艇４隻、C-47輸送機４機、ビーチD18S輸送機５機、EMB110輸送機３機、ナバホ１機、AB206ヘリ４機、UH19ヘリ４機、UH-1Dヘリ２機、ベル47Gヘリ14機、T34練習機５機を配備する。参考：軍事力バランス78年版

　＜チリ海軍（１９８９年）＞：兵力29000名（海軍航空隊500名、海兵隊5200名、沿岸警備隊1600名含む。うち徴兵3000名）。第１海軍区域（南緯35度以北）はバルパライソに司令部、イキケに基地がある。第２海軍区域（南緯35-43度）はタルカウアノに司令部、プエルト・モントに基地、ビーニャ・デル・マルに航空隊基地がある。第３海軍区域（南緯43度からホーン岬）はプンタ・アレナスに司令部、プエルト・ウイリアムスに基地と航空隊基地がある。部隊は艦隊、潜水艦隊、輸送隊からなり、これらに属さない戦力は各海軍区域に配属されている。オベロン級潜水艦２隻、209/1300型潜水艦２隻、ブルックリン級巡洋艦１隻、カウンティ級駆逐艦４隻、アルミランテ・リベロス級駆逐艦２隻、アレン・Ｍ・サムナー級駆逐艦２隻、リアンダー級フリゲート２隻、カスマ級ミサイル艇２隻、イキケ級ミサイル艇２隻、グアコルダ級魚雷艇４隻、外洋哨戒艦２隻、沿岸哨戒艇１隻、マイポ級中型揚陸艇３隻、戦車揚陸艇２隻、タイド級洋上給油艦１隻、アラウカノ級洋上給油艦１隻、潜水艦支援艦１隻、輸送艦２隻、測量船１隻、EMB-111N哨戒機６機、ファルコン200哨戒機３機、C-212A連絡機３機、EMB-110N哨戒機３機、IAI-1124哨戒機２機、PA-31哨戒機１機、SA319ヘリ８機、SH-57ヘリ３機、PC-7練習機10機を保有する。沿岸警備隊は沿岸哨戒艇２隻、小型内海哨戒艇11隻、ベル206Bヘリ１機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜チリ海軍（２０１５年）＞：現役兵力19100名（うち海軍航空隊600名、海兵隊3600名）。海軍区は５個で、第１海軍区司令部はバルパライソ、第２海軍区司令部はタルカウアノ、第３海軍区司令部はプンタ・アレナス、第４海軍区司令部はイキケ、第５海軍区司令部はプエルト・モントにある。水中処分員コマンド１個、スコルペヌ級潜水艦２隻、209/1300型潜水艦２隻、22型アルミランテ・ウィリアムス級駆逐艦１隻、23型アルミランテ・コクレーン級フリゲート３隻、カレル・ドールマン級／アルミランテ・リベロス級フリゲート２隻、ヤコブ・ヴァン・ヘームスケルク級／アルミランテ・ラトーレ級フリゲート２隻、サール４級／カスマ級ミサイル艇３隻、148型タイガー級ミサイル艇２隻、哨戒艇８隻、フードル級揚陸艦１隻、エリクラ級LSM１隻、バトラル級／マイポ級LST２隻、CDIC級LCT１隻、LCM２隻、兵站支援船19隻、エグゾセMM38艦対艦ミサイル、C-295対潜哨戒機２機、P-3ACH対潜哨戒機２機、C-295MPA洋上哨戒機１機、EMB-111洋上哨戒機３機、O-2A偵察機２機、PC-7練習機７機、AS532SC対潜ヘリ５機、AS365汎用ヘリ８機、ベル206汎用ヘリ３機、Bo-105S汎用ヘリ４機、AM-39空対艦ミサイルを保有する。沿岸警備隊も海軍と一体で、巡視船55隻を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チリ海兵隊＞

＜チリ海兵隊（１９７７年）＞：兵力3800名。１個旅団と数個沿岸防衛部隊からなる。参考：軍事力バランス78年版

＜チリ海兵隊（１９８９年）＞：兵力5200名。海兵グループ４個からなり、各グループは増強歩兵大隊１個、コマンドー中隊１個、野砲中隊１個、高射砲中隊１個、両用戦大隊１個という編成である。モワグ社製ローランド装甲兵員輸送車、LVTP-5装甲兵員輸送車30両、105mm砲16門、155mm砲M-114を35門、155mm沿岸砲GPFM-3を16門、60mm迫撃砲50門、81mm迫撃砲50門、ブローパイプ地対空ミサイルを保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜チリ海兵隊（２０１５年）＞：海軍隷下で、現役兵力3600名。水陸両用旅団（海兵大隊２個、戦闘支援大隊１個、兵站大隊１個）１個、沿岸防衛ユニット２個からなる。スコーピオン軽戦車15両、モワグ・ローランド装輪装甲兵員輸送車25両、AAV-7水陸両用車12両、105mm砲KH-178を７門、155mm砲ソルタムM-71を16門、81mm迫撃砲16門、MM-38地対艦ミサイル、M998アヴェンジャー自走地対空ミサイル４両、M1097アヴェンジャー自走地対空ミサイル10両を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜地理空間情報支援システム用プログラム＞：自衛隊の機器。日立製作所製。参考：月刊軍事研究6,’15

＜地理空間情報支援システム用プログラム（その２）＞：自衛隊の機器。日本電気製。参考：月刊軍事研究7,’16

＜チリ空軍＞：Fuerza Aérea de Chile（FACh）。1930年3月、チリ陸軍航空隊とチリ海軍航空隊を統合して創設された。1958年、F-80Cの供与が始まった。1982年、キャンベラPR.9偵察機３機を導入。2006年、F-16戦闘機の導入を開始。2008年8月、A-29B練習機を採用。2009年、EMB-314軽攻撃機の配備を開始。2011年、ヘルメス900UAVを導入。2015年、KC-130R空中給油輸送機の導入を開始。参考：月刊航空ファン11,’17、10,’15、7,’18、11,’18、月刊軍事研究12,’11、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜チリ空軍（１９７７年）＞：兵力11000名。ハンターF71戦闘機32機、F-5E/F戦闘機18機、T-6G対ゲリラ戦機20機、HU16B捜索救難機８機、C-130H輸送機２機、C-118輸送機５機、DC-6B輸送機６機、C-47輸送機25機、C-45輸送機10機、DHC-6輸送機11機、EMB110輸送機３機、ツインボナンザ５機、キングエア１機、セスナ180輸送機10機、S55Tヘリ６機、SL4ヘリ６機、UH-1Hヘリ２機、UH-12Eヘリ６機、ラマ６機、T34練習機30機、T37B練習機30機、T41練習機８機、バンパイアT22/T55練習機11機、ハンターT77練習機、T6練習機４機、ビーチ99練習機９機、高射砲連隊１個を配備する。参考：軍事力バランス78年版

　＜チリ空軍（１９８９年）＞：兵力15000名。ハンターF.71戦闘機20機、ハンターFGA.9戦闘機11機、ハンターFR.71戦闘機４機、ハンターT.72戦闘機３機、F-5E戦闘機13機、F-5F戦闘機３機、A-37B対ゲリラ戦機27機、ミラージュ50FCH戦闘機８機、ミラージュ50CH戦闘機６機、ミラージュ50DCH練習機１機、キャンベラPR.9偵察機２機、キングエアA100偵察機１機、リアジェット35A偵察機２機、B727輸送機１機、B707輸送機２機、C-130H輸送機２機、ビーチ99輸送機３機、DHC-6-100輸送機５機、DHC-6-300輸送機11機、SA315Bヘリ２機、Bo105CB連絡ヘリ６機、UH-1H連絡ヘリ４機、PA-28練習機16機、T-35A/B練習機60機、T-36練習機16機、T-37B/C練習機30機、T-41D練習機８機、UH-1H練習ヘリ６機、20mm高射機関砲S-639/-665、20mm連装機関砲GAI-CO1、35mm連装機関砲K-63を36基、ブローパイプ地対空ミサイル、クロタル／カクタス地対空ミサイル12基を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

　＜チリ空軍（２０１５年）＞：現役兵力7800名。飛行時間年間100時間。F-5Eタイガー�Vプラス戦闘機10機、F-5Fタイガー�Vプラス戦闘機２機、F-16AM戦闘機29機、F-16BM戦闘機７機、F-16Cブロック50戦闘機６機、F-16Dブロック50戦闘機４機、C-101CC攻撃機９機、O-2A観測機２機、B707早期警戒管制機１機、KC-130R空中給油機１機、KC-135空中給油機３機、C-130B輸送機１機、C-130H輸送機２機、C-212-200輸送機２機、C-212-300輸送機１機、セスナ525サイテーションCJ1輸送機４機、DHC-6-100輸送機３機、DHC-6-300輸送機７機、リアジェット35A輸送機２機、PA-28-236輸送機11機、B737-300要人輸送機１機、B737-500要人輸送機１機、B767-300ER要人輸送機１機、ガルフストリーム�W要人輸送機１機、SR-22T練習機４機、EMB-314練習機12機、T-35A/Bピラン練習機30機、ベル412EP汎用ヘリ12機、S-70A汎用ヘリ１基、ベル205/UH-1H汎用ヘリ13機、ベル206B練習ヘリ５機、BK-117汎用ヘリ２機、Bo105CBS-4汎用ヘリ１機、ヘルメス900無人偵察機３機、クロタル自走地対空ミサイル５両、ミストラル（アスピック）自走地対空ミサイル、Mygale防空システム、20mm高射機関砲M163、20mm高射機関砲M167、35mm国社機関砲GDF-005、AIM-9J/-9M/-120C空対空ミサイル、パイソン�V／�W空対空ミサイル、シャフリル空対空ミサイル、ダービー空対空ミサイル、AGM-65G空対地ミサイル、JDAM、ペイブウェイ�Uを保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チリ軍＞：1974年、CIAの煽動でチリ陸軍司令官アウグスト・ピノチェト将軍がクーデターを起こし、軍事政権が誕生した。その後ピノチェト政権が人権弾圧に走ると、アメリカは1976年10月1日に兵器禁輸措置を開始している。1990年、民主政権誕生でアメリカとの関係が改善し、後に禁輸措置が解かれた。参考：月刊航空ファン11,’18

　＜チリ軍（２０１５年）＞：現役総兵力64750名（陸軍37850名、海軍19100名、空軍7800名）、予備役40000名（全て陸軍）、準軍事組織（内務省憲兵カラビネーロス）44700名。SSOT（Sistema Satelital del la Observación del la Tierra）偵察衛星１基を保有する。ボスニア・ヘルツェゴビナにEUFORのアルテア作戦要員15名、キプロスにUNFICYP要員14名、ハイチにMINUSTAH要員331名、歩兵大隊司令部１個、歩兵中隊２個、ヘリ隊１個、インド・パキスタンにUNMOGIPオブザーバー２名、中東にUNTSOオブザーバー３名を派遣している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チリサン＞：PC704（駆潜艇）を参照。

＜チリ車＞：五式中戦車を参照。

＜地理情報隊＞：陸上自衛隊の部隊。東立川駐屯地に置かれている。各種測量機器、全周囲カメラ搭載73式小型トラック（新）、野外地図等作成車、小型無人機などを装備し、行動に必要な地理情報の収集・作成を行い、各部隊に提供する。2016年、熊本地震の災害派遣に参加。2020年1月9日、新年祈願行事を実施。2021年7月3日に発生した熱海市土石流の災害派遣に参加。2022年3月30日、首相官邸で岸田首相から令和3年度内閣総理大臣特別賞状を授与された。参考：月刊JWings10,'22、朝雲

＜チリ中部地震＞：2010年2月27日、チリ中部沿岸を震源とするマグニチュード8.8の大地震が発生。2月28日、気象庁は大津波警報を発令し、陸海空自衛隊は隊員延べ730名、車両延べ230両、航空機72機を出して情報収集にあたり、被害発生に備えて事前に展開した。28日午後から三陸地方で最大1.2mの潮位変化を観測したものの、被害は無く、3月1日1120に自衛隊は活動を終了した。同日、チリ政府の要請で国際緊急援助医療チームの派遣を決定し、防衛省職員など調査員３名を現地に派遣したが、後にチリ政府から派遣見合わせ申し入れがあり、派遣されなかった。参考：朝雲

＜チリ内務省カラビネーロス＞：Carabineros。内務省隷下の憲兵部隊である。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

　＜チリ内務省カラビネーロス（２０１５年）＞：現役人員数44700名。15区域・36地区・179憲兵所からなる。モワグ・ローランド装輪装甲車20両、81mm迫撃砲、ビーチ200キングエア輸送機１機、セスナ208輸送機１機、セスナ550サイテーション�X輸送機１機、PA-31T輸送機１機、AW109Eヘリ５機、ベル206ヘリ１機、BK117ヘリ２機、Bo105ヘリ５機、H135ヘリ２機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チリ陸軍＞：1930年3月、陸軍航空隊が海軍航空隊と統合されてチリ空軍になった。1970年、陸軍航空軍団が新編された。1995年、陸軍航空軍団が陸軍航空旅団に改編された。参考：月刊航空ファン11,’17、10,’15

＜チリ陸軍（１９７７年）＞：兵力５万名（うち徴兵２万名）、予備役16万名。師団６個からなる。M4中戦車76両、M3軽戦車10両、M41軽戦車60両、M113／モワグMR8装甲兵員輸送車、105mm榴弾砲、105mm分解式榴弾砲M56、120mm迫撃砲、106mm無反動砲、20mm/40mm高射機関砲、T25練習機９機、ピューマ９機、UH-1Hヘリ３機、AB206ヘリ２機を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜チリ陸軍（１９８９年）＞：兵力57000名（うち徴兵30000名）。師団６個、旅団１個、航空連隊１個、工兵連隊１個からなる。M-4A3/M-51戦車150両、AMX-30戦車21両、M-24軽戦車50両、M-41軽戦車60両、AMZ-13軽戦車47両、EE-9偵察車30両、ピラーニャ歩兵戦闘車（90mm砲装備）20両、M-113装甲兵員輸送車100両、ピラーニャ装甲兵員輸送車200両、EE-11装甲兵員輸送車30両、105mm砲M-101を72門、56式105mm砲36門、155mm自走砲MkF3を12門、81mm迫撃砲M1、120mm迫撃砲、ミラン／マンバ対戦車ミサイル、3.5インチ（89mm）バズーカM-20、57mm無反動砲M-18、106mm無反動砲M-40A1、ブロウパイプ地対空ミサイル、C-212を６機、PA-31を４機、セスナR-172練習機16機、AB206ヘリ２機、AS332ヘリ２機、SA315ヘリ11機、SA330ヘリ11機からなる。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜チリ陸軍（２０１５年）＞：現役兵力37850名、予備役40000名。６個陸軍区に分かれる。師団司令部６個、特殊作戦旅団（特殊作戦大隊１個、山岳特殊作戦群１個、空挺大隊１個、コマンドー中隊１個、兵站中隊１個）１個、コマンドー中隊２個、機甲偵察小隊１個、騎兵隊３個、偵察小隊４個、第１機甲旅団（機甲偵察小隊１個、機甲騎兵群１個、機械化歩兵大隊１個、砲兵群１個、対戦車中隊１個、工兵中隊１個、通信中隊１個）、第２機甲旅団（編成は第１と同）、第３機甲旅団（編成は第１と同）、第４機甲旅団（機甲偵察小隊１個、機甲騎兵群１個、機械化歩兵大隊１個、砲兵群１個、工兵中隊１個）、第１機械化歩兵連隊、第１増強連隊（自動車化歩兵大隊１個、砲兵群１個、対戦車中隊２個、工兵大隊１個）、第４増強連隊（自動車化歩兵大隊１個、多連装ロケット群１個、自動車化歩兵中隊１個、対戦車中隊１個、工兵大隊１個）、第５増強連隊（機甲騎兵群１個、機械化歩兵中隊１個、砲兵群１個、工兵中隊１個）、第７増強連隊（自動車化歩兵大隊１個、砲兵群１個、通信中隊１個）、第10増強連隊（自動車化歩兵大隊１個、耐煎茶中隊１個、工兵大隊１個、通信大隊１個）、第11増強自動車化歩兵連隊（自動車化歩兵大隊１個、砲兵群１個、対戦車中隊１個）、第24増強自動車化歩兵連隊（編成は第11と同）、第14増強自動車化歩兵連隊（自動車化歩兵大隊１個、通信中隊１個、対戦車中隊１個）、自動車化歩兵連隊７個、第３増強山岳連隊（山岳歩兵大隊１個、砲兵群１個、工兵中隊１個）、第９増強山岳連隊（山岳歩兵大隊１個、工兵大隊１個）、第17増強山岳連隊（山岳歩兵大隊１個、工兵中隊１個）、山岳歩兵連隊２個、航空旅団（輸送航空大隊１個、ヘリ大隊１個、整備大隊１個、支援大隊１個、兵站中隊１個）１個、砲兵連隊３個、工兵連隊１個、通信連隊２個、情報連隊１個、憲兵大隊１個、兵站師団（兵站連隊２個）１個、兵站連隊４個、兵站中隊６個、整備師団１個からなる。レオパルト１戦車114両、レオパルト2A4戦車131両、マルダー歩兵戦闘車173両、YPR-765歩兵戦闘車18両、M113A1/A2装甲兵員輸送車369両、ピラーニャ装甲兵員輸送車179両、155mm自走砲M109A3を24両、155mm自走砲M109A5プラス24両、105mm砲M101を89門、105mm砲Mod56を104門、155mm砲M-68を40門、160mm多連装ロケットLAR-160を12基、81mm迫撃砲ECIA L65/81を303門、81mm迫撃砲FAMAEを175門、81mm迫撃砲ソルタムを266門、120mm迫撃砲ECIA L65/120を173門、120mm迫撃砲FAMAEを16門、120mm迫撃砲ソルタムM-65を93門、120mm迫撃砲FAMAE搭載ピラーニャ６×６輪自走迫撃砲36両、120mm迫撃砲ソルタム搭載M113A2自走迫撃砲36両、スパイク対戦車ミサイル、84mm無反動砲カールグスタフ、106mm無反動砲M40A1を213門、C-212-300軽輸送機２機、セスナ208軽輸送機３機、CN-235軽輸送機３機、MD-530F武装偵察ヘリ９機、AS532AL汎用ヘリ８機、AS532ALe汎用ヘリ１機、SA330汎用ヘリ４機、H125汎用ヘリ４機、AS355F汎用ヘリ１機、ミストラル携帯地対空ミサイル、20mm自走高射機関砲ピラーニャ／TCM-20を16両、20mm高射機関砲M167を25基、レオパルト１装甲工兵車８両、レオパルト１戦車回収車21両、レオパルト１戦車橋13両、レオパルト１地雷原処理車３両を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜チリ陸軍航空軍団＞：チリ陸軍の航空部隊で、1970年に創設された。SA330Cヘリ14機とSA315Bヘリ２機が配備されている。1972年、航空大隊が編成された。1974-75年、SA315ヘリ５機を追加配備した。1995年に陸軍航空旅団に改編された。参考：月刊航空ファン10,’15

＜チリ陸軍航空旅団＞：チリ陸軍の航空部隊で、BAVE（Brigada de Aviación del Ejercito）と略す。チリ陸軍航空軍団から1995年に改編されて創設された。1995年、固定翼機を装備する大隊が編成され、CN235-100MとCASA212-100が配備された。1997年、CASA212-100の後継としてCASA212-300を３機導入した。1998年、セスナC208Bグランドキャラバンの導入を開始。2008年までにMD530Fヘリ９機を配備。2014年、VIP輸送機としてC680ソブリンの運用を開始。3月までにAS532ALヘリ９機が引き渡された。参考：月刊航空ファン10,’15

＜チルトン＞：APA-38（攻撃輸送艦）を参照。

＜チロ＞：八九式中戦車を参照。

＜沈４＞：中国軍の磁気機雷Chen-4。全長1.5m、重量270kg、炸薬重量200kg。参考：月刊軍事研究1,’18

＜沈５＞中国軍の磁気・水圧機雷Chen-5。全長640mm、直径710mm、重量210kg、炸薬重量150kg。参考：月刊軍事研究1,’18

＜鎮遠＞：清国北洋水師定遠型装甲コルベット。1885年、清に回航された。1886年、長崎に寄港。乗員が長崎事件を起こした。1894年9月17日、黄海海戦に参加。主砲弾１発を日本海軍連合艦隊旗艦松島に命中させて大破させた。1895年2月17日、威海衛で日本軍に鹵獲された。参考：歴史群像8,’17

＜鎭遠＞：日本海軍第一種軍艦。元は清国北洋水師甲鉄砲塔艦鎭遠で、日清戦争時の明治28年2月17日に威海衛で鹵獲、3月16日に第一種軍艦（当時は戦艦や装甲巡洋艦という分類が無かった）として艦籍に編入された。前ド級戦艦の富士型が就役するまでは日本海軍最強の戦闘艦であった。常備排水量7220ロングトン（7355メートルトン）。主砲は克式30.5cm連装砲２基、副砲は克式15センチ単装砲２門で、魚雷発射管３門を装備する。明治28年2月末に西京丸が曳航して旅順港にドックイン、艦底部の応急修理を行い、7月4日に旅順を出港。鹿児島、呉、神戸などを巡航した後、7月29日（28日？）に定係港の横須賀に入港した。8月から横須賀鎮守府造船部で本格修理に入り、副砲を安式40口径15センチ単装速射砲４門に変更して両舷スポンソン上に装備した。主砲と魚雷発射管はそのままで、他に47mm速射砲10門、37mm速射砲２門を搭載している。常用最大速力12ノット、短時間最大速力13.5ノット。明治29年11月25日、横須賀で明治天皇による日清戦争戦利艦天覧に参加。明治31年3月21日、二等戦艦に類別変更された。明治36年5月27日、伊勢湾の砲術訓練において、500発以上の内膅砲による主砲射撃を実施。5月28日、主砲の実弾射撃訓練を行っていたところ、左舷砲塔右砲の尾栓を完全に閉鎖しないまま発射してしまい、装薬燃焼ガスが砲塔内に噴出して重傷者６名を含む12名が負傷した。明治37年、日露戦争に第３艦隊第５戦隊として参加。8月10日、黄海海戦（8月10日の海戦）で主砲弾６発を発射したが、被弾して負傷者５名を出した。日本海海戦では敵艦隊後衛の襲撃を命じられたが、鈍足で活躍できず、夕方からの掃討戦で工作艦カムチャツカを砲撃により共同撃沈し、行動不能となっていた戦艦クニャージ・スワロフに主砲弾５発を発射した程度であった。12月、一等海防艦に類別変更された。明治41年、運用術練習艦に艦種変更された。明治44年4月1日に除籍され、11月に実艦的として沈没、明治45年にスクラップとして売却された。時鐘が神奈川県小田原高校校庭と香川県三豊市粟島の海洋記念館に、主錨が岡山県岡山市の福田海本部に保存されている。参考：月刊世界の艦船8,’11、月刊丸3,’13、4,’13、5,’13、歴史群像8,’17

＜鎮海＞：766（コルベット）を参照。

＜鎮海＞：台湾軍70mm誘導ロケット弾。ハイドラ70に誘導装置を追加したものである。参考：月刊世界の艦船4,’22

＜鎮海基地＞：韓国海軍基地。アメリカ海軍第７艦隊第78任務部隊司令部（在韓米海軍の指揮も担当）も置かれている。参考：月刊世界の艦船3,’12

＜鎮海警備府＞：日本海軍の警備府。昭和16年11月20日、鎮海要港から改編されて創設された。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊

＜鎮海防備戦隊（日本海軍）＞：日本海軍の防備戦隊。昭和16年10月1日に編成された。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜鎮海要港＞：日本海軍の要港。大正5年4月1日に創設された。昭和16年11月20日、鎮海警備府に改編された。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊

＜沈下速度＞：Sinking speed。滑空中のグライダーが単位時間あたりに失う高度のこと。滞空時間向上のためには、可能な限り小さい方が良い。参考：航空用語事典増補改訂版

＜沈下率＞：Sink rate。降下率（Rate of descent）ともいう。降下飛行で単位時間内に失われる高度または垂直距離のこと。飛行場への進入や着陸のことを考慮し、適度に大きい方が良い。翼幅荷重が大きい程、沈下率が大きくなる。エンジン出力を絞る、機体の抗力を大きくする、機体重量を軽くするといったことで降下率を大きくすることができる。ただし人間が気圧変化を不快に感じない降下率は毎分300フィート（91.4m）が限度とされており、旅客機などではこちらに合わせる必要がある。参考：航空用語事典増補改訂版

＜チング＞：日本海軍士官のスラングで、待合を表す。ウェイティング（Waiting）のティング。参考：日本海軍史、帝国陸海軍事典

＜チンクオ＞：経国シリーズ（戦闘機）を参照。

＜陳景潤＞：海洋二十六号（測量艦）を参照。

＜チンケース＞：Tin case、スズ缶、ブリキ缶、石油缶。日本海軍用語で、５ガロン入り燃料缶の上部を切り、取っ手を付けて容器代わりにしたもの。艦に勤務する際にはスコールの雨水を溜めるのに便利だが、数が少ないので自分用のものを持っているのは古参兵のみである。航空隊では大量にあるので新兵でも持っていたりする。整備員が油まみれの服を洗う際にはガソリンを何リットルかギンバイしてきてこれに入れ、服を浸して掻き回した後、乾燥させて石鹸洗いした。ブリキ製の煙草盆もこう言う。参考：海軍よもやま物語、帝国陸海軍事典、海軍兵学校よもやま物語、海軍こぼれ話

＜鎮江＞：514（フリゲート）を参照。

＜チンコティーグ＞：AVP-24（飛行艇支援艦）を参照。

＜沈座＞：潜水艦が安全潜航深度内で海底に着地すること。横倒しにならないような形状をしているので、倒れる心配は無い。機関を全て停止すれば音も出ず、海底地形に紛れるので敵に探知されにくくなる。海水が防御壁となってくれるので、停泊中に爆撃を受けた際には沈座でやり過ごした。ただし慌てて潜ると着底の衝撃が大きくなるので注意。また、原子力潜水艦は艦底の冷却水取り入れ口が塞がるので、沈座は不可能である。ソナーでは海底地形と一体化して探知できないので、解像度数センチメートルのマルチビーム測深儀による画像化で判別するといった手段を講じる。参考：現代の潜水艦、潜水艦気質よもやま物語、続潜水艦気質よもやま物語、日本潜水艦物語、月刊世界の艦船5,’12、9,’12増刊

＜チンシャー�U型＞：鯨沙�U型（揚陸艇）を参照。

＜鎮守府＞：日本海軍の根拠地のことで、各海軍区に設置されている。海軍区に於ける軍政を実施すると共に内線作戦を担当する機関で、所管警備区の防御や警備の任務に就き、出師準備を行い、所属部を監督する部署である。トップは天皇直属の司令長官（大将または中将）で、海軍大臣の命により軍政を、軍令部総長の命により作戦計画を執行する。竣工した海軍艦艇は必ず鎮守府に艦籍が置かれ、恒久根拠地である軍港で後方支援を受ける。隷下に防備戦隊、防備隊、警備戦隊、海兵団、海軍病院、鎮守府軍法会議、人事部、経理部、艦船部、港務部、施設部、軍需部などを置く。太平洋戦争中は、陸軍参謀などが派遣されていた。鎮守府別に縄張り争いのようなものがあり、特に横須賀鎮守府と佐世保鎮守府は仲が悪かった。明治4年に海軍提督府を設置することにしたのが始まりで、明治9年8月31日に東海鎮守府を横浜、西海鎮守府を長崎に置くことを決定、9月11日に海軍鎮守府事務章程が定められた。東海鎮守府は9月6日に横浜に仮設されて明治17年12月に横須賀鎮守府となったが、西海鎮守府は結局設置されなかった。明治16年、海軍水路部測量課長をトップとする調査チームが鎮守府適地の調査を実施。明治17年、鎮守府に造修・補給の機能と施設を備えることが決まった。明治19年4月、海軍条令と鎮守府官制が定められ、全国を５海軍区に分けて各海軍区に鎮守府を置くこととなり、横須賀鎮守府に加えて呉鎮守府、佐世保鎮守府、舞鶴鎮守府、室蘭鎮守府が開設されることとなった。呉と佐世保は明治22年7月1日、舞鶴は明治34年10月1日に開庁したが、室蘭は開庁されないまま明治36年に海軍区が４つに統合された。日露戦争後の明治38年1月7日に旅順鎮守府が置かれた。明治43年、海軍区が５つになったが、第５海軍区は佐世保鎮守府所管となり、新たな鎮守府は置かれなかった。大正3年3月13日、旅順鎮守府が要港部に格下げとなった。大正12年3月24日、ワシントン条約締結を受けて海軍区が３つに減り、舞鶴鎮守府が要港部に格下げとなった。各所管は横須賀鎮守府が静岡県、長野県、新潟県を含みそれらよりも東、呉鎮守府が愛知県、岐阜県、富山県を含みそれよりも西の本州、佐世保鎮守府が四国、九州、沖縄、朝鮮、台湾、中国大陸である。昭和14年12月1日、舞鶴要港部が鎮守府に格上げされて本州日本海側を所管するようになり、この体制が太平洋戦争終戦まで続いた。参考：戦時用語の基礎知識、海軍よもやま物語、月刊世界の艦船9,’13増刊、9,’19

＜鎮西＞：日本海軍鎮東型砲艦Chinsei。元は明治12年に竣工した清国海軍砲艦鎮西（Chenhsi）で、日清戦争時の明治28年2月17日に鹵獲した。明治31年3月21日、二等砲艦に類別された。明治36年8月21日に除籍され、雑役船に編入された。明治41年5月23日、島根県立隠岐商船学校練習船となった。参考：日本海軍特務艦船史

＜鎮西演習＞：陸上自衛隊西部方面隊実動演習で、2010年度から実施されている。参考：月刊軍事研究2,’15、5,’15

＜鎮西２６＞：平成26年度鎮西演習。第５回で、2014年10月27日から11月26日まで、西部方面区の演習場や施設（在日米軍含む）、奄美大島、江仁屋離島で実施された。西部方面隊実動演習、日米共同統合演習キーン・ソード、協同転地演習、中央即応集団演習を一体化したもので、西部方面隊、中央即応集団、補給統制本部、第２師団（協同転地演習と連動）、東北方面特科隊（協同転地演習と連動）、第２高射特科群、第５高射特科群（協同転地演習と連動）、第４地対艦ミサイル連隊（協同転地演習と連動）などから隊員16500名、車両3900両、航空機80機が参加し、離島への緊急展開を中心に演習を行った。AH-64Dで得た目標情報をAH-1Sに送って攻撃してもらう戦術のテストも実施している。参考：月刊軍事研究5,’15、2,’15、朝雲

＜鎮西２７＞：平成27年度鎮西演習／平成27年度方面隊実動演習。第６回で、2015年10月19日から11月19日まで、自衛隊統合実動演習と北部方面隊の平成27年度協同転地演習の枠組みを一部活用して実施された。西部方面隊、中央即応集団、第４師団、第８師団、西部方面普通科連隊、西部方面航空隊、第２高射特科団、対馬警備隊、第１特科団、空自C-130H輸送機、第９警戒隊、海自多用途支援艦など隊員15000名、車両3500両、航空機75機が参加し、十文字、日出生台、大矢野原、霧島などの各演習場や自衛隊・在日米軍各施設、奄美大島や徳之島などの離島で、対着上陸、沿岸監視、兵站施設開設、水際障害構成、飛行、ゲリコマ対処、空挺降下、ヘリボーン、通信などの訓練を行った。第４特殊武器防護隊はドローンによるCBRN攻撃を想定した訓練、西部方面普通科連隊は水路潜入、第12普通科連隊は空自第55警戒隊や第９警戒隊との協同基地警備訓練、西部方面航空隊、第２高射特科団、C-130H輸送機、多用途支援艦は弾薬やミサイルの輸送、対馬警備隊は対馬でゲリコマ対処や指揮所移転行動、第１特科団は北海道から種子島（第１・第３地対艦ミサイル連隊）や沖永良部島（第２地対艦ミサイル連隊）への長距離機動、離島防衛訓練、西部方面特科隊や空自と協同での対艦戦闘訓練を実施している。参考：朝雲

＜鎮西２８＞：平成28年度方面隊実動演習。2016年10月10日から11月11日まで、島嶼部を含む九州・沖縄全域で実施され、隊員15000名、車両3500両、航空機45機、中央即応集団、第８師団、第２高射特科団、第１空挺団、西部方面普通科連隊、海自、空自C-130H輸送機、高速船ナッチャン・ワールド、民間フェリーはくおうなどが参加し、水陸両用作戦、着上陸作戦、航空機部隊展開、不法行動対処、兵站施設開設、沿岸監視、水際障害構成、模擬傷病者治療・後送などの訓練を行った。これに連動して北部方面隊と東北方面隊が協同転地演習を行い、訓練に参加している。参考：朝雲

＜鎮西２９＞：2017年10月23日から11月22日、九州と沖縄で実施され、西部方面隊、第４師団、第８師団、西部方面ヘリコプター隊、第５地対艦ミサイル連隊、第１ヘリコプター団などから隊員14000名、車両3800両、航空機60機（UH-60JAヘリ13機、AH-64Dヘリ２機、CH-47J/JAヘリ23機など）が参加した。演習対抗部隊を第２師団が務めており、平成29年度連隊等協同転地演習として、第３普通科連隊基幹隊員1200名、第27普通科連隊基幹隊員650名、車両700両、航空機４機が、自衛隊輸送機、民間航空機、鉄道、民間船舶（ナッチャンWORLDなど）で長距離機動を行っている。参考：月刊JWings2,’18、朝雲

＜鎮西（令和元年度）＞：2019年10月21日から11月22日、隊員17000名、車両4500両、航空機30機が参加し、九州各地で島嶼侵攻事態対処要領（当初展開、水陸両用作戦、滞空作戦、対艦攻撃、海岸障害構成など）を実施した。これに合わせて第２師団と第５旅団が西部方面区への協同転地演習を行っている。第５施設団は300名で水際障害構成訓練を実施。11月5日に民間船舶で種子島に到着し、前之浜で訓練準備を始め、11月7日から機能別訓練（タイバーによる海側からの合同偵察、UH-60JAヘリ・94式水際地雷敷設装置による水際地雷原構成）を行い、施設器材120両で水際地雷原、水際障害（漁網、蛇腹鉄条網、対戦車壕、地雷原）、汀線部障害を構築した。参考：朝雲

＜０２鎮西＞：2020年10月16日から11月5日、日出生台演習場などで行われ、三自衛隊、在日米軍、自治体関係機関から人員16000名、車両3000両、航空機50機が参加、島嶼防衛をテーマに防御訓練（機動打撃）などを実施した。11月1-5日には久留米駐屯地と自衛隊熊本病院で予備自衛官招集訓練が行われている。参考：朝雲

＜鎮西精武館＞：陸上自衛隊大村駐屯地にある史料館。日本陸軍や自衛隊、雲仙普賢岳噴火活動やそれに伴う災害派遣の資料が展示されている。駐屯地開放時または事前予約で見学可能。所在地は長崎県大村市西乾馬場町416。開館時間は0830-1700、休館日は土日祝日年末年始、8月13-15日（土日は事前予約で見学可）。参考：MAMOR Vol.42

＜チンソナー＞：潜水艦の艦首底部に円弧状に設置されるソナーのこと。参考：月刊世界の艦船1,’17

＜チンタウ＞：ドイツ海軍魚雷艇母艦。排水量2490トン。速力17.5ノット。兵装は8.8cm単装高角砲２門。乗員143-397名。1934年竣工。1940年4月7日からノルウェー攻略ヴェーゼル演習作戦に参加。終戦後はイギリスに引き渡され、1950年にスクラップになった。参考：写真集ドイツの巡洋艦、JShips VOL.70

＜チンタオ＞：113（駆逐艦）を参照。

＜青島総合保障基地（中国海軍）＞：中国海軍基地。北部戦区海軍の基地で、山東省最大の商業港である青島港と、その周辺にある。青島港北東側、団島湾、青島湾に位置する青島基地（北海艦隊司令部／北部戦区海軍部、北海艦隊主力部隊配備）、膠州湾東25kmの青島沙小口基地（原潜基地。基地総面積10.7平方キロメートル、水域面積3.9平方キロメートル。漢級SSNと夏型SSBN配備）、青島膠南小口子基地（空母遼寧配備）などからなる。参考：月刊世界の艦船2,’20、2,’19、9,’13

＜青島海軍航空隊＞：日本海軍航空隊。偵察を担当する練習航空隊である。参考：歴史群像4,’16

＜青島膠南小口子基地＞：中国海軍北海艦隊基地で、青島港南西45kmの膠南市鎮口湾にあり、1988年2月に竣工した。前小口子村にあり、基地総面積10.7平方キロメートル、水域面積3.9平方キロメートル。３本の防波堤、維持補修用桟橋を含む４つの桟橋、２基のドック、兵舎などで構成され、青島古鎮軍港とも呼ばれる。2008年頃から後小口子村に全長580m・幅120mの桟橋と長さ1.6km・1.8km・3.3kmの３本の防波堤を建設しており、空母遼寧及び付随船舶用とみられ、古鎮航母軍港とも呼ばれる。参考：月刊世界の艦船9,’13、月刊軍事研究6,’13

＜青島攻略戦＞：1897年11月1日に山東省西部で発生したドイツ人宣教師２名の殺害事件を機にドイツ東洋艦隊は膠州湾を占領、湾口に位置する清の海軍基地を占拠して拠点とした。1898年3月6日の独清条約で膠州湾をドイツに99年間租借することが決定し、その後ドイツは山東半島全域を手中に収めてドイツ東洋艦隊基地としていた。第１次大戦勃発に伴い、イギリスはドイツ東洋艦隊の撃滅を企図し、日英同盟で同盟国となっていた日本に支援を要請。ただ中国における日本の勢力拡大を危惧していたこともあり、一旦要請を撤回した。しかしドイツは山東半島を要塞化しており、イギリス単独で制圧するのは困難だったため、再度日本に参戦を要請、大正3年（1914年）8月15日に日本はドイツに対して東洋艦隊の撤退もしくは武装解除と、租借地返還のため膠州湾一帯を一旦日本に引き渡すよう通告した。これに対してドイツは回答せず、8月23日に日本はドイツに対して宣戦を布告し、第１次大戦に参戦した。ドイツ東洋艦隊はその前に膠州湾を脱出し、本国に向かったが、フォークランド沖海戦で壊滅した。青島攻略部隊は日本海軍第２艦隊（若宮丸含む）、陸軍独立第18師団（第18師団基幹、49542名）、イギリス軍歩兵１個大隊、インド歩兵２個中隊、アメリカ・ロシア・スペインなど連合国観戦武官である。砲兵部隊は独立攻城重砲兵第２大隊が参加した。また、日本陸軍として初めて自動車が実戦参加しており、砲工廠で試作した甲号自動貨車・乙号自動貨車計４両が投入された。自動車を運転できるのは陸軍全体で６名しかおらず、輜重兵第１連隊から助手十数名を集めて部隊を編成、11月から攻城廠自動車班として輸送任務を開始している。ドイツ軍守備隊はドイツ陸軍及びドイツ・オーストリア連合海軍陸戦隊計4900名日本陸海軍航空隊は初実戦参加となった。9月1日、水上機母艦若宮が青島に到着し、航空戦が開始された。9月2日、膠州湾とは反対側の山東半島北岸に主力部隊が上陸、南下して膠州湾に向かうと共に、一部は西進して山東鉄道を確保した。9月5日、独立攻城重砲兵第２大隊は大阪に到着し、火砲を受領、訓練に入った。9月18-19日、膠州湾の東にある労山湾の機雷掃討が終了し、上陸部隊第２陣が上陸。9月28日に主力及び第二陣は青島付近のドイツ軍前哨陣地を制圧し、攻略準備に入った。青島市街との間には山岳地帯があり、ドイツ軍が重砲など80門を据え付けていたため、日本軍は重砲輸送路確保を目的として臨時軽便鉄道部隊により上陸地点から鉄道を敷設（ただし物資運搬動力は機関車でなく人力）した。10月1日、独立攻城重砲兵第２大隊が到着、二八糎榴弾砲などの重砲を運び込み、入念な準備を行った。火砲設置中の10月2日からドイツ軍はルンプラー・タウベ偵察機を飛ばして偵察を行い、工作船関東に向かって小型爆弾２個を投下した（ただし当たらなかった）ため、大阪工廠で試作した高射砲を取り寄せて反撃を行った。２発撃ったところで壊れてしまったものの、それ以降偵察機は姿を見せなくなっている。10月31日（天長節）、日本軍は猛烈な準備射撃を実施、要塞陣地から青島市街地の石油タンクまで吹き飛ばし、歩兵突撃を開始した。射撃中に四五式二十糎榴弾砲２門と四五式二十四糎榴弾砲２門が筒内暴発を起こしている。11月7日にドイツ軍守備隊は降伏、青島開城規約書が調印され、11月16日に日本軍が青島に入った。これにより山東半島の権益は日本に渡った。ドイツ人捕虜は軍民合わせて4700名強で、ベルサイユ条約締結まで内地14箇所の捕虜収容所に収容された。この時の捕虜が演奏したベートーベンの交響曲第９番は、今や年末の恒例行事となっている。また、ベルサイユ条約締結後も約500名がアジアに留まっており、その中にはバウムクーヘンを日本に伝えた菓子職人も含まれる。参加火砲と発射弾数は、二八糎榴弾砲６門798発、四五式二十四糎榴弾砲４門990発、四五式二十糎榴弾砲４門983発、三八式十五糎榴弾砲36門19355発、三八式十二糎榴弾砲24門10181発、四五式十五糎加農２門896発、三八式十糎加農12門6961発、三八式野砲36門21902発、四一式山砲10門3870発、六吋海軍砲４門2375発、四吋七海軍砲４門2089発。海軍機は12機が49回出撃し、総飛行時間は71時間だった。海軍機は49回出撃して爆弾199発を投下したが、当時の爆撃照準器は精度など無きに等しく、命中確実６発、不確実16発、効果無し不命中177発であった。陸軍は砲弾にパラシュート（小型風船？）を付けて爆弾にしていたが、風にあおられて揺れるため落下時に横になってしまい弾頭信管が作動せず、海軍の爆弾（８センチ及び12センチ砲弾の尾部に安定翼と風車式安全装置を付けたもの）を分けてもらっている。参考：歴史群像2,’08、大砲入門、大日本帝国陸海軍軍装と装備、月刊丸4,’99、月刊世界の艦船8,’10、6,’16、月刊PANZER11,’86、山本五十六と米内光政

＜青島方面特別根拠地隊＞：日本海軍の特別根拠地隊。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第３遣支艦隊附属だった。参考：日本海軍艦隊総覧

＜鎮中＞：日本海軍鎮東型砲艦Chinchu。元は明治12年に竣工した清国海軍砲艦鎮中（Chenchung）で、日清戦争時の明治28年2月17日に鹵獲した。明治31年3月21日、二等砲艦に類別された。明治36年8月21日に除籍され、雑役船に編入された。明治42年に売却された。参考：日本海軍特務艦船史

＜沈底機雷＞：機雷を参照。

＜チンディット作戦＞：太平洋戦争中、ビルマ戦線でイギリス軍が行った長距離侵攻作戦で、参加部隊をチンディット部隊と呼ぶこともある。ちなみに名前の由来はチンティと呼ばれるビルマ仏教の寺院守護獣神。インドに着任したイギリス軍ウィンゲート准将がビルマ戦線の日本陸軍に対する攻勢が可能か研究した結果、小規模部隊を後方に侵入させて兵站線を撹乱するのが最適と判断し、ジャングルや山地での戦闘訓練を行った3000名からなる部隊を編成、1943年2月にインパール・コヒマ方面から徒歩でビルマ北部へと送り込んだ。部隊は輸送機から空中投下された物資を回収しつつ１ヶ月半に亘り日本陸軍の後方を撹乱して大きな成果を挙げ、一定数の部隊が空中補給のみで長期活動を行えるという戦訓を得て、より大規模な部隊による第２次作戦も実施されることになった。ただ山岳ジャングルの環境は予想以上に厳しく、参加将兵はほぼ全員が感染症にかかり、戦傷病者800名を置き去りにせねばならず、戦死者も合わせると部隊の半数を損耗して壊滅している。第２次作戦はサーズデイ作戦と命名され、ビルマ方面限定攻勢作戦の一環として日本陸軍がインパール作戦を行おうとしていた時期である1944年3月5日に開始された。参加部隊は第16旅団（コラム６個）、第77旅団（コラム10個）、第111旅団（コラム５個）、第14旅団（コラム８個）で、兵力9052名、馬1359頭、物資234トンをC-47輸送機延べ579機、グライダー74機で日本陸軍の後方地区に投入、コラムと称する250名（300-400名？）の部隊に分けて空中補給を受けながらゲリラ戦を展開した。3月12日、モール駅東に300名が降下し、ナンカン以北の線路を遮断したため、鉄道第５連隊が反撃したが、軽火器しか無く撃退されてしまった。3月24日、ウィンゲート准将が乗っていた航空機がインパール付近に墜落して准将が事故死。イギリス軍のビルマ方面担当第14軍司令官スリム中将は本作戦にあまり乗り気で無く（作戦に投入する予定だった第23旅団を編成途中で解隊した）、指揮権をアメリカ陸軍中国・ビルマ・インド戦域司令官のスティルウェル中将に委譲したため、ゲリラ戦どころかアメリカ軍ミイトキーナ攻略部隊の前衛を務めさせられ、偶然発見したインパール作戦向け補給物資集積所を空襲で焼き払ってもらった以外は長距離行軍からの正面戦闘で大量の戦死傷病者を出し、更に奥地への空中補給のため輸送機を割かねばならず、５ヶ月間に渡る戦闘の戦果は芳しくないものだった。参考：歴史群像10,’18、現代の空挺作戦

＜鎮東＞：日本海軍鎮東型砲艦Chinto。明治12年、清国海軍砲艦鎮東（Chentung）として竣工した。明治28年2月17日に鹵獲され、明治31年3月21日、二等砲艦に類別された。明治36年8月21日に除籍され、雑役船に編入された。明治39年8月に売却された。参考：日本海軍特務艦船史

＜鎮東型＞：日本海軍砲艦Chinto型。単に鎮型とも呼ばれる。元は清国海軍に配備されていたアームストロング社製レンデル式砲艦で、日清戦争において威海衛で鹵獲した。大口径主砲を搭載しているが、旋回機構が無いので照準に難があり、主に内地警備や訓練に使用された。垂線間長38.28m、最大幅8.84m、吃水2.82m（鎮辺は3m）、常備排水量420トン（鎮辺は440トン）。主機は斜動式二段膨張レシプロ蒸気機械２基、主缶は石炭専焼円缶、出力350馬力、２軸推進、公試時速力10ノット、石炭搭載量60トン。兵装は安式23口径28cm前装式単装砲１門、安式12斤単装砲２門。乗員37名。鎮東、鎮西、鎮南、鎮北、鎮辺、鎮中が就役した。参考：日本海軍特務艦船史

＜珍島犬一号＞：韓国国防部の最高レベル警戒態勢。参考：月刊軍事研究10,’98

＜沈頭鋲＞：リベットの頭が外板から飛び出さず、面一になるよう加工したもの。手間は増えるが、空気抵抗は減る。三菱重工が平山鋲を開発し、以降は日本軍機の殆どに採用され、外国も真似た。参考：月刊丸2,’12

＜鎮南＞：日本海軍鎮東型砲艦Chinnan。元は明治12年に竣工した清国海軍砲艦鎮南（Chennan）で、日清戦争時の明治28年2月17日に鹵獲した。明治31年3月21日、二等砲艦に類別された。明治36年8月21日に除籍され、雑役船に編入された。大正2年に売却された。参考：日本海軍特務艦船史

＜チンフェン＞：緑蜂（地対地ミサイル）を参照。

＜チンヘ＞：766（コルベット）を参照。

＜鎮辺＞：日本海軍鎮東型砲艦Chinpen。元は明治12年に竣工した清国海軍砲艦鎮辺（Chenpien）で、日清戦争時の明治28年2月17日に鹵獲した。明治31年3月21日、二等砲艦に類別された。明治36年8月21日に除籍され、雑役船に編入された。明治39年6月30日に廃船となり、7月16日に監獄局汽船鎮辺号と改称された。参考：日本海軍特務艦船史

＜チンホア＞：534（フリゲート）を参照。

＜鎮北＞：日本海軍鎮東型砲艦Chinhoku。元は明治12年に竣工した清国海軍砲艦鎮北（Chenpei）で、日清戦争時の明治28年2月17日に鹵獲した。明治31年3月21日、二等砲艦に類別された。明治36年8月21日に除籍され、雑役船に編入された。明治42年に売却された。参考：日本海軍特務艦船史

＜チンボテ＞：142（戦車揚陸艦）を参照。

＜沈黙猟手＞：低空衛士・海外シリーズ（レーザー砲）を参照。

＜チンヤン＞：DD-909（駆逐艦）を参照。

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