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＜ケ一＞：KS機（着艦拘束装置）を参照。

＜ケ二＞：日本陸軍が開発していた陸上用カタパルト。昭和10年10月にこの秘匿名称が付いた。参考：月刊航空ファン10,’18

＜ケ三＞：KY機（カタパルト）を参照。

＜ケアーン＞：A126（曳船）を参照。

＜ゲアソパ＞：イギリス貨物船Gairsoppa。総トン数5237トン。1919年竣工。第２次大戦勃発でイギリス海軍に徴用された。インドで鋳鉄2600トン、紅茶1765トン、銀塊200トン、コインなどを積んでイギリスに戻る途中、1941年2月17日にアイルランド沖でＵボートの雷撃を受けて沈没した。2011年9月、イギリス政府からの調査委託を受けたアメリカのオデッセイ・マリン社がアイルランド沖480km・水深4700mの地点で発見した。積んでいた銀塊は総額１億5000万ポンドといわれており、回収できればオデッセイ・マリン社が８割を受領する。参考：月刊世界の艦船12,’11

＜ケアフリー・ハンドリング＞：ユーロファイターの操縦性を示す言葉として、ユーロファイター社が使用している用語。機体の飛行安定性をコンピュータが自動制御しており、パイロットが無理な飛行操作を要求しても自動的に制限範囲内に収められるので、構造・空力限界を気にせずに任務に集中できる。参考：月刊JWings 11,’04

＜ケアフル＞：A227（曳船）を参照。

＜ゲァリー＞：DE-61（護衛駆逐艦）またはFFG-51（フリゲート）を参照。

＜ケアレス＞：Tu-154（旅客機）を参照。

＜軽ＭＡＴ＞：01式軽対戦車誘導弾を参照。

＜携ＳＡＭ＞：MANPADSまたは91式携帯地対空誘導弾を参照。

＜恵安基地＞：中国軍の航空基地。2100m滑走路、耐爆シェルター24基、シェルター12基を持つ。参考：月刊軍事研究8,’14

＜経緯儀＞：トランシットともいう。ある地点の座標を正確に求める器材で、砲兵部隊が主に使用する。参考：日本陸軍兵器資料集

＜係維機雷＞：機雷を参照。

＜係維掃海＞：掃海を参照。

＜係維掃海具＞：係維機雷を掃海するための器材。機雷の係維索を切断するためのカッター付きワイヤーを掃海艇から繰り出すものである。１隻で引っ張るタイプは、ワイヤー先端に展開器が付いていて、水中翼により掃海艇から左右に離れた水中を曳航されるようになっており、ワイヤーを海中に広く展開して係維索を引っ掛け、カッターで切断、浮かんできた機雷本体を銃撃して爆破する。２隻でワイヤーの両端を引っ張り、両掃海艇の間にある係維索を切断していくタイプもある。参考：敷設艦 工作艦 給油艦 病院船、月刊世界の艦船10,'15、4,’18、小艦艇入門

＜景雲＞：日本海軍十八試陸上偵察機、略符号R2Y1。十七試陸上偵察機（暁雲）が性能不足で計画中止になったため、代替のＹ−四〇計画案を進めることになり、高度10000mを時速741kmで飛行できる、レシプロ機の限界に挑戦する高速陸上偵察機として、昭和18年夏から空技廠で開発された。熱田三〇液冷エンジン２基を並列搭載し、長さ4mの延長軸で前方のプロペラと接続している。前脚にはA-20攻撃機のものをコピーした首振り防止用シミーダンパーを持つ。全長13.05m、全幅14m、全高4.34m、自重6015kg、全備重量8100kg。エンジンは愛知ハ七〇一一型液冷倒立Ｖ型双子式24気筒レシプロ（離昇出力3400馬力）１基、プロペラは６翅（直径4m）、巡航速度463km、最大速度741km、実用上昇限度11700m、航続距離3611km。戦局悪化で偵察機の開発どころではなく、一旦は計画中止になったが、昭和20年3月にターボジェットエンジン版である景雲改の開発計画が立ち上がったため、景雲の試作機を急遽完成させることになり、5月27日に木更津飛行場で初飛行した。5月29日、２回目の飛行で離陸10分後にエンジン過熱で火災を起こし、緊急着陸を余儀無くされている。エンジンの冷却問題を解決できず、ターボチャージャーも間に合わず、テスト飛行もろくに行えないまま終戦を迎えた。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・日本篇、月刊丸3,'18別冊、8,’11

＜警衛（陸上自衛隊）＞：駐屯地や分屯地で監視、警戒、規律維持、火災予防、信号らっぱによる日課の号令、国旗掲揚降下などにあたる隊員のこと。警衛司令、警衛副司令、歩哨、らっぱ手、操縦手などからなり、各部隊の隊員が持ち回りで務め、24時間365日怠りなく警衛所に詰めて人や車の出入りを監視したり、営内隊舎を巡回したりする。参考：MAMOR vol.126

＜警衛海曹＞：海上自衛隊の先任海曹。主任務は隊員の風紀・規律維持である。先任伍長制度が正式発足するまでは、最先任の先任警衛海曹は先任伍長と通称された。参考：月刊世界の艦船8,’11増刊

＜軽営倉＞：日本陸軍の軽い刑罰で、営倉送りにされる。食事は普通の兵食で、寝具なども通常通りのものを使用できる。参考：写真で見る日本陸軍兵営の食事、帝国陸海軍事典

＜軽掩蓋＞：厚さ1.7mの土層に相当する防御力を持つ掩蓋。長さ1m、太さ0.15mの丸太の上に盛り土をして厚さ0.8mに突き固めたものがこれくらいの防御力を持つ。105mm級以上の短遅延信管付き榴弾なら破壊できる。参考：月刊戦車マガジン1,’88

＜警戒（日本陸軍）＞：敵や敵意を持つ住民などが奇襲してくるのを防ぐと共に、味方の状況を掩蔽し、安全及び行動の自由を確保するのが目的である。上級指揮官が行う全般的な警戒に加え、各部隊が自ら直接警戒を行う。自衛力の少ない部隊の警戒に関しては、必要に応じて上級指揮官が適宜処置を講じる事になっているが、近隣部隊は言われなくても警戒に協力する。周密に捜索を行うのが重要で、警戒部隊は絶えず所在地付近を捜索し、必要に応じて遠距離捜索も実施する。敵に攻撃の機会を与えないよう味方部隊の行動を律し、攻撃を避け難いなら各種手段で速やかに発見して対策の機会を逃さない。この際、敵に牽制されて戦機を逃したり、自軍の重要な企図を暴露したりといった全局の不利を及ぼすような状況を作り出すのは絶対に避ける。参考：作戦要務令

＜警戒監視型水中無人機＞：IHI社の沿岸監視用UUV。魚雷型で、前方監視ソナー、側方スキャンソナー、監視カメラを搭載しており、磁気センサーや音響カメラなどを追加できる。監視海域・コース事前入力による自律航走モードと遠隔操作モードがあり、不審物を探知すると浮上して通信アンテナを伸ばし、情報を車載型管制室に伝送する。管制室では水上監視用USVも同時制御できるので、水上と水中を同時に監視可能。全長4m、直径0.4m、重量400kg。推進は電動モーター、最大速力５ノット以上、最大運用深度200m、航続時間24時間。参考：朝雲

＜警戒警報（日本）＞：昭和13年6月21日、全国で統一され、１分間サイレンを鳴らし続けて空襲の警戒を知らせることとなった。昭和18年3月からは３分間サイレンを鳴らし続けるようになった。警鐘は１回打った後に２連打する。夜間に発令されたら灯火管制を行う。解除は口頭で伝達する。参考：戦時用語の基礎知識、写真版東京大空襲の記録、大日本帝国陸海軍軍装と装備

＜警戒航空隊＞：航空自衛隊のAEW/AWACS部隊Airborne Warning and Control Wing。MiG-25強行着陸事件をきっかけに配備されたE-2Cの運用部隊として1982年12月21日に三沢基地で警戒航空準備隊として創設され、1983年11月15日にE-2C４機を受領して臨時警戒航空隊に改称、E-2Cの運用を開始し、更に４機が追加され、1986年4月5日に警戒航空隊として正式に発足、隷下に第601飛行隊が編成された。航空警戒管制の他、搭乗員や整備員の教育訓練も担当する。トップは警戒航空隊司令（一等空佐）。1987年、対領空侵犯措置任務を開始。1992年7月27日から8月7日、コープ・ノース92-4に参加。1993-94年、E-2C５機を追加配備した。1999年3月25日、浜松基地に移動。隷下部隊を第601飛行隊第１飛行班（三沢基地）、第601飛行隊第２飛行班（浜松基地）、空中警戒管制隊（浜松基地）とした。

2004年、E-767による対領空侵犯措置任務を開始。2005年3月31日、第601飛行隊と空中警戒管制隊を廃止し、飛行警戒監視隊（E-2C。三沢基地）と飛行警戒管制隊（E-767。浜松基地）を隷下に置いた。2009年7月30日、E-2Cが無事故飛行10万時間を達成。10月28日、ノースロップ・グラマン社から無事故飛行10万時間達成の記念品を贈呈された。2010年2月7-19日、コープノース・グアム10-1に参加し、E-2C２機を派遣した。10月16-20日、浜松基地を訪問したオーストラリア空軍E737AEW&C部隊と部隊間交流を行った。

2011年2月13-25日、コープノース・グアム11-1にE-2C２機で参加。3月11日に発生した東日本大震災の災害派遣に参加。7月28日、墜落した航空大学校帯広校所属ビーチクラフトA36の捜索にE-2C２機で参加。2012年2月11-24日、コープノース・グアム12-1にE-2C３機で参加。6月8-23日、レッド・フラッグ・アラスカに参加。2013年2月4-15日、コープノース・グアムに参加。11月30日、浜松基地で創設30周年記念式典を実施。2013年7月5-20日、３那覇基地と周辺空域で日米共同空中給油訓練に参加。2014年2月12-28日、グアム島とテニアン島で行われた日米豪共同訓練コープノース・グアム2014にE-2C３機で参加。2014年4月20日に改編され、隷下部隊がE-2C運用部隊の飛行警戒監視群とE-767運用部隊の第602飛行隊になった。8月3-5日、E-7A早期警戒管制機を運用するオーストラリア空軍第２飛行隊の隊長ら19名と防衛交流を実施。2015年1月27日から3月12日、グアム、サイパン、テニアン、ロタ島、フュラロン・デ・メディニラ空対地射爆場で日米豪共同訓練及び日米豪共同人道支援・災害救援共同訓練に参加。8月7-22日、レッドフラッグ・アラスカ15-3に参加。2016年1月4日、初飛行訓練を実施。1月12-22日、米軍再編に係る岩国飛行場から千歳基地への共同訓練移転に参加。2月10-26日、コープノース・グアム16に参加。6月3-18日、レッドフラッグ・アラスカ2016-2に参加。2017年2月15日から3月3日、コープノース・グアム2017に参加。5月25日から7月1日、レッドフラッグ・アラスカ17-2に参加。7月7-14日、米軍再編に係る嘉手納飛行場から三沢基地への訓練移転（共同訓練）にE-767早期警戒管制機１機で参加。第２航空団、第３航空団、北部航空警戒管制団と共に、アメリカ空軍第18航空団F-15C戦闘機、E-3早期警戒管制機１機と三沢東方・秋田西方空域で戦闘機戦闘訓練を行った。12月12日、E-2C早期警戒機１機が第９航空団F-15戦闘機４機、アメリカ空軍第34戦闘飛行隊F-35A戦闘機４機、第18航空団KC-135空中給油機１機、第37遠征爆撃飛行隊B-1B爆撃機２機、アメリカ海兵隊第12海兵航空群F/A-18戦闘機４機と、沖縄周辺空域で日米共同対処能力と部隊戦術技量向上を目的とした編隊航法訓練を行った。2018年2月4日から3月11日、コープノース・グアム2018に参加。5月9-24日、米軍再編に係る岩国飛行場から三沢基地への訓練移転（共同訓練）に参加。第２航空団F-15戦闘機４機、第３航空団F-35A戦闘機１機、F-2戦闘機４機、北部航空警戒管制団、第３・第６高射群などと共に、アメリカ海兵隊第12海兵航空群F-35B戦闘機８機と、三沢東方空域などで訓練を行った。5月28日から6月30日、レッドフラッグ・アラスカ18-2に参加。7月5日に発生した西日本豪雨の災害派遣に参加。9月6日に発生した北海道胆振東部地震の災害派遣に参加。12月6日に発生したF/A-18DとKC-130Jの墜落事故の捜索救助に係る災害派遣に参加。2019年2月20日から3月8日、日米豪共同訓練コープ・ノース・グアム2019に参加。5月27日から6月29日、レッドフラッグ・アラスカ19にE-767早期警戒管制機１機で参加。2020年1月31日から3月8日、日米豪共同訓練に参加。3月29日、警戒航空団に改編された。参考：月刊軍事研究12,’14、月刊JWings4,’10、4,’11、4,’12、4,’13、2,’14、4,’14、7,’14、4,’15、3,’18、11,’18、4,’19、8,’19、4,’20、6,’20、MAMOR vol.52、vol.141、月刊航空ファン11,’92、4,'16、4,’17、9,’17、4,’18、7,’18、8,’18、2,’19、朝雲

＜警戒航空隊（２００７年度）＞：航空総隊隷下で、ホームベースは浜松基地。飛行警戒管制隊と飛行警戒監視隊を隷下に置く。参考：月刊JWings6,’07

＜警戒航空隊（２０１０年）＞：航空総隊隷下で、浜松基地に置かれている。隷下に飛行警戒監視隊（三沢。E-2C装備）、飛行警戒管制隊（浜松。E-767装備）を置く。参考：月刊航空ファン4,’10

＜警戒航空隊（２０１４年）＞：航空総隊隷下で、ホームベースは浜松基地。飛行警戒監視群（三沢。第601飛行隊と第603飛行隊）、第602飛行隊（浜松）、第１整備群（三沢。検査隊、装備隊、修理隊）、第２整備群（浜松。検査隊、装備隊、修理隊）を隷下に置く。参考：月刊JWings2,’15

＜警戒航空団＞：航空自衛隊の空中早期警戒管制部隊。早期警戒管制機などで日本周辺空域を空から監視し、航空情報を収集・伝達、要撃管制を行うと共に、搭乗員や整備員の教育訓練を担任する。トップは警戒航空団司令（空将補）。2020年3月26日、警戒航空隊を拡大改編して航空総隊隷下に浜松基地で創設された。隷下に飛行警戒管制群、飛行警戒監視群、第１整備群、第２整備群を置く。3月29日、河野防衛大臣も出席して浜松基地で編成完結式を実施。2021年1月5日、E-2D早期警戒機１機で訓練始めを実施。1月18日から2月28日、コープ・ノース21にE-767早期警戒管制機１機で参加。6月1日から7月2日、レッドフラッグ・アラスカ21-2にE-767早期警戒管制機１機で参加。2022年1月5日、初飛行訓練を実施。1月18-19日、E-2C早期警戒機１機が那覇南東の太平洋上で日米共同訓練に参加。1月19日から3月4日、コープ・ノース・グアム22に参加。9月13日と15日、E-2C早期警戒機１機が那覇市南方の太平洋上で日米共同訓練に参加。2023年1月19日、沖縄周辺空域で日米共同訓練に参加。E-767早期警戒管制機１機が、第８航空団F-2戦闘機３機、第９航空団F-15戦闘機12機、南西航空警戒管制団と共に、アメリカ空軍第18航空団F-15戦闘機10機、KC-135空中給油輸送機１機、E-3早期警戒管制機１機、HH-60救難ヘリ２機、アメリカ海軍VP-10所属P-8哨戒機１機と、各種戦術訓練を行った。1月23日から3月4日、コープ・ノース・グアム23に参加。5月16日、沖縄周辺空域で日米共同訓練に参加。E-2C早期警戒機１機が、第９航空団F-15戦闘機８機、南西航空警戒管制団と共に、アメリカ空軍F-15E戦闘機６機、KC-135空中給油輸送機２機、アメリカ海軍F/A-18戦闘機４機、EA-18G電子戦機２機、E-2C早期警戒機１機、アメリカ海兵隊F-35B戦闘機４機と、各種戦術訓練を行った。5月26日から7月1日、レッドフラッグ・アラスカ23にE-767早期警戒管制機１機で参加。7月4-18日、ノーザン・エッジ23-2に参加。2024年1月17日と19日、沖縄周辺区区域で日米共同訓練に参加。警戒航空団E-767早期警戒管制機１機とE-2C早期警戒機２機が、第９航空団F-15戦闘機27機、第３輸送航空隊KC-46A空中給油輸送機２機、南西航空警戒管制団と共に、アメリカ空軍F-35A戦闘機10機と、各種戦術訓練を行った。2月5-23日、コープ・ノース24に参加。参考：警戒航空団ホームページ、月刊JWings6,’20、4,’21、8,’21、4,’22、12,'22、4,'23、7,'23、9,'23、4,'24、朝雲

　＜警戒航空団（２０２０年３月２６日新編時）＞：航空総隊隷下で、浜松基地にある。トップは司令（将補）、隊員数860名。飛行警戒管制群（浜松基地。群本部、E-767装備第602飛行隊、運用情報隊）、飛行警戒監視群（三沢基地。E-2C/D装備第601飛行隊、E-2C装備第603飛行隊）、第１整備群（三沢基地。E-2C/D整備。群本部、検査隊、装備隊、修理隊）、第２整備群（浜松基地。E-767整備。群本部、整備隊、装備隊、修理隊）を隷下に置く。参考：警戒航空団ホームページ、月刊JWings6,’20

＜警戒航行序列＞：日本海軍艦隊の防御陣形。戦艦や空母を単縦陣で中央に配置し、周囲を巡洋艦や駆逐艦が単縦陣または単横陣で囲むものである。対水上戦闘用の陣形で、航空機に四方八方から攻められると対応が難しく、潜水艦に対してもソナーの能力不足などから対応できず、高速航行で逃げ回るしかなかった。ミッドウェイ海戦で弱点を露呈し、輪形陣を採用することになった。参考：月刊丸12,’92

＜警戒資料群＞：航空自衛隊の部隊。1985年4月6日、警戒資料隊から改編されて北部航空警戒管制団隷下に創設された。1991年3月30日、第３収集隊が新編された。2001年3月27日に廃止された。参考：三沢基地ホームページ

＜警戒資料隊＞：航空自衛隊の部隊。1961年7月15日、北部航空警戒管制団隷下に創設された。1985年4月6日、警戒資料群に改編された。参考：三沢基地ホームページ

＜警戒隊（航空自衛隊）＞：航空自衛隊の防空レーダー運用部隊。監視小隊（レーダー操作分析担当）、通信電子小隊（整備・デコイ担当）、基地業務小隊（基地警備維持管理担当）からなる。2022年4月1日、初の分遣班（与那国分遣班）が第53警戒隊隷下に陸自与那国駐屯地で新編された。参考：月刊軍事研究7,’09、航空自衛隊パーフェクトガイド2015、朝雲

　＜警戒隊（航空自衛隊、２０１５年）＞：航空警戒管制団の隷下にあり、隊長、監視小隊、通信電子小隊、基地業務小隊からなる。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜警戒待機＞：アラートのこと。スクランブル発進を参照。

＜軽火器＞：Light Weapons。小火器、機関銃、手榴弾、擲弾発射機、非誘導式携帯対戦車火器、支援火器を含む。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜軽架橋機材＞：対岸に歩兵が渡渉するための機材。ゴムボート、強襲ボート、軽徒橋などが使用されるが、エアクッションボート（小型ホバークラフト）も検討されている。参考：月刊PANZER5,’01

＜計画ＶＴＯＬ機（フォッケウルフ社）＞：フォッケウルフ社が第２次大戦中に計画した、テイルシッター方式VTOL機。胴体中央に３翅ローターを持ち、その先端に推力850kgのラムジェットエンジンが付いている。最大速度1000kmを予定していた。ラムジェットの推力バランスが崩れるとローターが折れて墜落する欠点がある。参考：第２次世界大戦軍用機ハンドブック・ドイツ編

＜繋駕式速射機関砲＞：保式機関砲を参照。

＜軽荷重量＞：貨物などを積まない状態の船舶重量。満載排水量と載貨重量の差になる。参考：図解船の科学

＜軽ガス砲＞：薬室で発射薬を燃焼させ、発生ガスで軽ガス室のピストンを押して水素やヘリウムなどのエネルギー伝播速度の速いガスを圧縮し、弾丸を発射する砲。毎秒6000-10000mの初速が得られるという。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜軽型統制式武器運搬車＞：ドイツ陸軍自走砲、Leichte Einheitswaffentrager。1943年に�V／�W号車体をベースとした自走砲が試作されたが、コストが高すぎたため、クルップ社を中心としてラインメタル、アルデルト、シュタイアーが協力し、開発した。クルップ社は独自の車台、シュタイアーはRSO、ラインメタルは38(d)式駆逐戦車、アルデルトはヘッツァーをそれぞれ流用している。下部転輪は片側４枚、起動輪は前方、誘導輪は後方にあり、上部転輪は無い。車台の上には8.8cmPaK43/3 L/71（装弾数34発。旋回角360度、俯仰角マイナス８度からプラス20度、照準器はRblf36）や10.5cm leFH18/40/5 L/28（装弾数96発。旋回角360度、俯仰角マイナス５度からプラス42度、照準器はRblf36）などの搭載が予定されており、車両後部から積み降ろしが可能である。全長6.53m、全幅3.16m、全高2.25m、重量13.5トン。装甲厚は車体前面15mm、側面10mm、後面10mm、上面8mm、底面8mm、防楯前面15mm、側面10mm。エンジンはプラガAC/2、トランスミッションは前進５速・後進１速、最大速度35km。無線機はFuG16。乗員４名。1945年春から月産350両ペースで量産される予定だったが、試作段階で終戦となった。参考：ジャーマンタンクス

＜軽荷排水量＞：燃料、弾薬、水、食料を搭載せず、乗組員とその被服のみを搭載した状態での排水量。現実でこの状態になるのはドックに入る時くらいである。参考：艦船メカニズム図鑑、海軍操舵員よもやま物語

＜計器（航空機）＞：Gauge、Aircraft instrument。基本飛行計器（対気速度計、旋回計、昇降計、高度計、コンパス、時計など）、エンジンなどの状態を示す動力計器（エンジン計器ともいう。回転計、ブースト計、油圧計、油温計、燃圧計、排気温度計、シリンダ温度計、トルク計、エンジン圧力計など）、飛行機の状態を示す飛行計器・航法計器（人工水平儀、前後傾斜計、定針儀、航路計、羅針儀、大気温度計、クロスポインター指示計、マーカービーコンランプ、ラジオコンパスなど）がある。飛行計器や航法計器に異常値が入力されると、計器の隅に赤いフラッグが表示されるようになっている。針、スケール、バーなどで値を示すアナログ計器（Analogue indicator）と、数字で表示するデジタル計器（Digital indicator）がある。大多数のアナログ計器では正常時の針の位置は９時方向を向くようになっており、異常を示すと一目で分かる。また、多発機では並んだ動力計器の針の位置のずれによってエンジン異常を視覚的に一瞬で把握できる。デジタル計器は正確な数値を一瞬で読み取ることができ、読み誤りや読み取り誤差が最小限になる。両者の特徴が必要な計器もあり、１つの計器に針と数値表示が両方付いていたり、高度計では４桁以上がデジタル、３桁以下がアナログだったりする。参考：丸メカニック別冊１、航空用語事典増補改訂版、月刊航空ファン8,’15

＜軽機関銃＞：中国語では軽機槍という。第１次大戦中、小銃１本で敵前に晒された歩兵チームは重機関銃砲火から逃れるために分散せざるを得なかったが、その結果、歩兵の密集による戦闘力を失い、陣地突破が困難となった。このため、歩兵が携行できる軽量な機関銃を小隊レベルで運用し、分隊の突撃を支援するというアイディアが生まれ、軽機関銃が誕生した。三脚ではなく二脚を装着して射撃安定性保持と軽量化を図り、弾薬も重く運びにくいベルトリンクではなく弾倉を使ったりする。重量で区分することもあり、その場合は16kg以下のものを指す。1914年にフランスがショーシャM1914を開発したが、給弾不良で使い物にならなかった。1915年、空冷ガス利用のルイス及びマキシム機銃が登場し、無理矢理軽機関銃に改造したM08/15がドイツで生まれた。本格的な軽機関銃の登場は第１次大戦後で、先陣を切ったのは1922年の日本陸軍十一年式軽機関銃。1924年にはフランスでシャテルローMle1924が、1926年にはチェコのスコダ社でZB/vz26が開発された。第２次大戦後、M60を初めとする汎用機関銃に統合され、代わりに分隊レベルで運用される分隊機関銃が登場した。参考：月刊軍事研究11,’02、8,’14、拳銃・小銃・機関銃

＜計器気象状態＞：IMC（Instrument Meterological Conditions）と略す。有視界気象状態を満たさない気象状態のことである。有視界飛行方式での飛行はできず、計器飛行方式で飛行する。参考：航空管制のはなし、月刊JWings5,’04、飛行機のしくみ

＜計器空母着艦装置＞：アメリカ海軍の電波式艦上機着艦誘導装置で、ICLS（Instrument Carrier Landing System）と略す。空母に搭載したAN/SPN-41Aから着艦基準コースを送信し、着艦しようとする艦上機がAN/ARA-63で受信復号、パイロットがそれを見て適正なコース（グライドスロープから上下1.4度以内、中心線から左右６度以内）で着艦するものである。参考：月刊世界の艦船2,’16、月刊軍事研究4,’16

＜軽機甲歩兵大隊（アメリカ海兵隊、湾岸戦争時）＞：兵力824名。LAV-25装甲車51両、LAV-AT16両、LAV-M８両、LAV-C７両、LAV-R６両、LAV-L14両を配備する。大隊本部／本部中隊（大隊本部、中隊本部、LAV-C４両装備の指揮小隊、LAV-L８両装備の管理小隊、LAV-25装甲車４両装備の車両小隊、LAV-R２両装備の整備小隊、医務小隊）、軽機甲歩兵中隊（LAV-25装甲車１両、LAV-C１両、LAV-R１両、LAV-L２両装備の中隊本部、軽機甲歩兵小隊２個。軽機甲歩兵小隊は小隊本部とLAV-25装甲車２両装備の軽機甲歩兵班３個からなる）３個、重火器中隊（LAV-25装甲車２両、LAV-R１両装備の中隊本部、対戦車小隊１個、自走迫撃砲小隊１個。対戦車小隊はLAV-25装甲車５両装備の小隊本部、LAV-AT４両装備の対戦車ミサイル班４個からなる。自走迫撃砲小隊はLAV-25装甲車１両装備の小隊本部、LAV-M２両装備の自走迫撃砲班４個からなる）１個から編成される。参考：月刊軍事研究7,’08

＜軽機槍＞：中国語で軽機関銃の意。参考：月刊軍事研究5,’09

＜計器着陸装置＞：ILSを参照。

＜計器飛行＞：計器のみから飛行機の姿勢や速度などを判断し、指定された針路、速度、高度を保持して飛行すること。視界の確保できない状況では計器のみを信じて姿勢や速度などを細かく調整できる操縦技能が必要であり、また空間識失調にも陥りやすいので注意が要る。自衛隊では、防衛大臣の計器飛行証明を有する航空従事者か、計器飛行に関する技能の習得を命じられて計器飛行の教育訓練に従事する者の指導下で行うのでなければ、計器飛行をしてはならないと定められている。参考：月刊軍事研究7,’14、航空従事者技能証明及び計器飛行証明に関する訓令

＜計器飛行方式＞：IFR（Instrument Flight Rules）と略す。計器によって位置や高度を正確に把握し、航空管制官から指示された針路、高度、速度を保ち、安全に飛行する方式である。航空機は姿勢表示器、方向指示器、旋回計、すべり計、秒刻み時計、外気温時計、精密高度計、昇降計、ピトー管凍結防止装置付き速度計などを搭載する必要があり、パイロットは計器飛行証明の資格が要る。また、燃料は目的飛行場までに加えて代替飛行場までと、更に巡航速度で45分間飛行できる分を積む。乱気流などで針路変更を要する場合などは航空管制官の許可を得る必要がある。航空管制官はレーダーの情報を基に指示を出すが、レーダー覆域外では航空機から定期的にポジションレポート（現在位置報告）を受けて位置をチェックし、指示を行う。ポジションレポートはパイロットから無線で報告を受けるか、衛星通信で自動送信される航法装置のデータを受信する。計器気象状態でなくても本方式で飛ぶことも多く、日本の航空法第６章第94条第２項には国土交通大臣が告示で指定した特別管制空域では計器飛行方式でなければ飛行してはいけないことになっている。初めて成功したのは1929年9月で、ジェームズ・Ｈ・ドーリットル（後に日本本土奇襲攻撃を行った）がコンソリデーテッドNY-2により飛行した。参考：航空管制のはなし、航空用語事典増補改訂版、月刊JWings4,’16、5,’04、11,’09、飛行機のしくみ

＜警急舎営＞：舎営の１つ。警急舎営する部隊は勉めて建制部隊ごとに一家屋に舎営し、武器や装具を身辺に置き、直ちに出動できる準備を整えて仮眠し、窓戸を開き、各家屋に少なくとも１名の警戒兵を置き、馬繋場や車廠などは閉塞した庭園などを避け、必要なら通路を開き、馬は通常勒と鞍を付けるか輓具を附して厩外の適当な場所に繋ぐか繋駕させ、必要な車両などは機を失せず出動できる態勢を取る。参考：作戦要務令

＜警急班＞：太平洋戦争で日本本土空襲が本格的になったのを受け、日本陸軍航空隊が内務班の他に新設した班。スクランブル担当で、敵機の情報が入ると担当する機体を格納庫から誘導路に運び出し、エンジンを始動させて発進準備を整える。敵機が来ないとヒマなので、雑談をしたり、こっそり持ち込んだ酒で宴会をしたりしていた。参考：新兵サンよもやま物語

＜軽強襲型武装無人車両＞：XM1219を参照。

＜軽強襲揚陸戦闘艦＞：LAWを参照。

＜軽空母＞：正規空母よりも小型で、正規空母の補助として使用される空母のこと。艦上機のジェット化で空母の大型・高速化が必要になると廃れ、1970年代には全て姿を消し、VTOL機やヘリコプターを運用するVTOL空母・ヘリ空母のことをこう呼ぶようになった。参考：JShips Vol.44、月刊軍事研究8,’09、月刊世界の艦船3,’21

　＜軽空母（アメリカ海軍）＞：艦種記号はCVL。太平洋戦争前半の空母不足を補うべく、インディペンデンス級が1943年に竣工した。続いてサイパン級が建造されたが、太平洋戦争には間に合わなかった。参考：月刊世界の艦船6,’17

　＜軽空母（イギリス海軍）＞：コロッサス級軽空母が1945年から竣工したが、太平洋戦争には間に合わなかった。戦後にマジェスティック級軽空母も竣工したが、軍縮と予算不足でコロッサス級共々退役するか海外に売却されている。1950年代からハーミーズ級軽空母が竣工したが、小型でジェット化に対応できず、1960年代にはヘリ空母となった。参考：月刊世界の艦船3,’21

＜迎撃＞：Intercept。航空自衛隊では要撃という。対空作戦の１つで、味方支配領域に侵入する経空脅威を迎え撃つ防勢対空戦である。経空脅威は高速で接近してくるため、防空システムとスクランブル態勢を整えておき、可能な限り速く対応できるようにする。参考：月刊JWings8,’17

＜迎撃戦闘機＞：Interceptor。自衛隊では要撃戦闘機（Fighter Interceptor、FI）。味方支配領域に侵入してきた敵の経空脅威（戦闘機、爆撃機、偵察機など）を迎撃するための戦闘機のこと。作戦地域は味方防空システムの範囲内になるため、地上管制迎撃などに必要なデータリンク能力が必須である。格闘戦能力よりも加速力や上昇性能などが重要で、敵が目的を達する前に接敵して仕留める。また、できるだけ遠い所で敵を撃墜したり、戦闘空中哨戒の待機時間を確保したりする必要があり、航続性能も高い方が良い。１回の接敵で確実に敵機を墜とせるよう、破壊力が大きく命中率の高い兵装を運用する。長距離レーダーと射程の長い空対空ミサイルを装備し、遠距離から攻撃できるようにしたものもある。昼夜・天候問わず侵入してくる敵機に対応する全天候迎撃戦闘機や、国土が狭いなど迎撃に時間的余裕が無いため、防空警戒システムからの警報を受けてスクランブル発進し速やかに会敵することを至上命題とした局地迎撃戦闘機がある。参考：アメリカジェット戦闘機、月刊JWings10,’09別冊付録、1,’16、空軍

＜軽牽引車＞：ドイツ軍の試作戦闘車両、Leichtertraktor。1929年にクルップ社とラインメタル・ボルジッヒ社が試作した。試作１両目は両者共装軌式の貨物運搬車として1930年5月までに完成してテストに賦され、その後それぞれ２両が追加発注された。クルップ社では1931年と1932年に足回りが違う全周旋回砲塔付き軽戦車型１両ずつが完成した。全長4.18m、全高2.13m、重量7.9トン。乗員３名。ラインメタル・ボルジッヒ社では全周旋回砲塔付き軽戦車型と、火砲搭載用の台座を持つ自走砲型の２種類が完成した。兵装はどちらも45口径3.7cm対戦車砲で、前者は俯仰角マイナス10度からプラス25度、副武装として軽機関銃を搭載し、後者は俯仰角マイナス10度からプラス30度だった。量産はされなかった。参考：ジャーマンタンクス

＜継光＞：FFG-1105（フリゲート）を参照。

＜携行型映像伝送装置＞：自衛隊の機器。エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ製。参考：月刊軍事研究4,’18

＜携行型偵察用ＵＧＶ（試験用）＞：自衛隊の機器。IHIエアロスペース製。参考：月刊軍事研究4,’14

＜携行型偵察用ＵＧＶ＞：陸上自衛隊の爆発物・IED捜索用UGVで、IHIエアロスペース社が開発した。足回りは装軌式で、本体両側面の装軌式走行装置の前部外側に装軌式走行装置がもう１基ずつ付いている。車体前部上面に２つ折れのアームを持ち、センサーなどを装備する。2019年3月26日に新編された中央即応連隊爆発装置処理隊に早速配備された。参考：月刊JWings7,’19

＜携行糧食＞：日本陸軍の携帯用食料。１日当たり精米855g、乾パン675g、缶詰肉150g、食塩12gが基本である。携帯用燃料、副食品（砂糖、梅干し、でんぶ）、粉味噌（ワカメ・焼麩入り）、餅の素（湯で練ると餅のようになる。１袋180g）、試製圧搾口糧（玄米と丸麦を固めたもの。副食品付き）、ゴム玉羊羹（マリモ羊羹とほぼ同じもの）なども開発されていた。また、鯛、かまぼこ、尾頭付きエビ、くわい、魚などを詰めた口取缶詰も戦地に送られた。参考：歴史群像6,’02

＜軽航空機＞：Lighter-than-air aircraft。機体の平均比重が空気よりも軽い航空機で、静力学的浮力のみで浮き上がることができる。気球や飛行船（強いて言えば風船も）のことである。参考：航空用語事典増補改訂版、月刊JWings6,’02、飛行機のしくみ

＜軽航空支援機＞：LASを参照。

＜軽高射機関砲搭載装甲自走車＞：VFWLを参照。

＜経国シリーズ＞：台湾空軍戦闘機チンクオ（Ching Kuo。由来は蒋介石相当の息子の名前）。F-104/F-5Eの後継で、F-16（とF-20）が輸入できなかったため、航空工業開発中心AIDCが、アメリカ企業の協力の下に、国産防衛戦闘機（Indigenous Defensive Fighter）安翔という計画名で1980年から開発した。参考：月刊JWings4,’13、THE MILITARY BALANCE 2016

＜Ｆ−ＣＫ−１Ａ＞：F-16を双発にしてF/A-18（正面から見るとむしろラファール寄りかも）のエアインテイクとストレーキをくっつけたような形をしている。主翼前縁にはフルスパンのフラップ、後縁には大型のフラッペロンを持つ。水平尾翼は全遊動式。レーダーはAN/APG-67(V)の台湾国産改良型、金龍（チンロン）53で、捜索レンジ150km、ルックダウン・シュートダウン能力を持つ。操縦系統はデジタル式フライ・バイ・ワイヤ、スロットルはサイドスティック式で、コクピットにはHUDとMFD２枚を備える。射出座席はマーチンベイカー社製Mk12。全長13.26m（機首プローブ無し）／14.21m（あり）、全幅8.53m（翼端ミサイル無し、翼端ランチャー含む）／9.46m（翼端ミサイルあり）、全高4.65m、自重5.5トン、運用自重6.486トン、最大離陸重量12.247トン（9.1トン？）。翼面積24.2平方メートル（26平方メートル？）。エンジンはギャレット／AIDC製TFE1042-70（A/B時推力4.2トン）双発、巡航速度マッハ0.9、最大速度マッハ1.7、実用上昇限度16460m、海面上昇率毎分15000m、戦闘行動半径540海里（Hi-Lo-Hi）、航続距離1230海里。固定武装は左ストレーキ内の20mmバルカン砲M61A1が１基。主翼端と主翼下にパイロン、胴体下に中距離空対空ミサイルレセス（タンデムに２発装着）を持ち、赤外線受動誘導式短距離空対空ミサイル（AIM-9L、天剣１など）４発とセミアクティブ・レーダー・ホーミング式中距離空対空ミサイル（天剣２など）２発を装備でき、空対艦ミサイルやAGM-65空対地ミサイル２発の搭載も可能である。乗員１名。初飛行は1989年5月28日で、1994年1月から納入され、250機を導入する予定だったが、1996年にF-16の導入が決まったので、複座型を含めての生産数は131機に減らされた。2002年から燃料搭載量増加、アビオニクス更新、RAM適応といった改修を行った。参考：月刊JWings12,’06、12,’03、7,’05、3,’09、10,’11、9,’12、4,’13、11,’14、世界航空機年鑑2018-2019、月刊丸3,’90、月刊軍事研究6,’05、世界軍用機年鑑1990-91

　＜経国�U＞：計画改良型。エンジンを強化するなどの改良を施す予定だったが、F-16導入決定で開発中止になった。参考：月刊エアコマンド8,’93

　＜Ｆ−ＣＫ−１Ｃ＞：F-CK-1Aの対地攻撃能力強化型で、ニックネームも雄鷹（ションイン）に変わった。レーダー、アビオニクス、兵装、飛行制御システムを改修し、ペイロードを増大、萬剣空中発射巡航ミサイルを主翼下に１発ずつ装備可能とした。コンフォーマル燃料タンクの搭載も予定していたが、実用化には至っていない。試作初号機は2006年10月4日に初飛行した。71機を改修予定で、量産初号機は2011年7月30日に引き渡された。参考：月刊航空ファン11,’11、2,’15、月刊軍事研究4,’14、11,’15、世界航空機年鑑2018-2019、月刊JWings5,’21

＜経国ファミリー＞

　＜Ｆ−ＣＫ−１Ｂ＞：F-CK-1Aの複座練習機型。参考：月刊航空ファン11,’11

　＜Ｆ−ＣＫ−１Ｄ＞：F-CK-1Cの複座練習機型で、こちらも雄鷹と呼ばれる。試作初号機は2007年3月16日に初飛行した。参考：月刊航空ファン11,’11、世界航空機年鑑2018-2019

＜警告射撃用２０ｍｍ信号弾＞：防衛庁技術研究本部が開発した警告射撃用20mm機関砲弾。1987年のソ連領空侵犯時、警告射撃に気付かなかったとソ連政府が言い訳したため、言い逃れできないように開発した新型弾である。参考：月刊軍事研究7,’05

＜警護出動＞：自衛隊の施設等の警護出動を参照。

＜瓊沙級＞：中国海軍病院船のNATOコード、チョンシャー級。同名の兵員輸送船を改造したものである。全長86m、全幅13.5m、吃水4m、満載排水量2150トン。主機はディーゼル、出力3960馬力、３軸推進、速力16ノット。自衛用に14.5mm連装機銃４丁を装備する。乗員59名。傷病兵100-130名が乗船可能とみられる。艦番号833南康と、もう１隻が1991年から就役した。参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊世界の艦船2,’19

＜瓊沙級＞：中国海軍兵員輸送船のNATOコード、チョンシャー（Qiongsha）級。満載排水量2150トン。速力16.2ノット。兵員400名と貨物350トンを輸送可能。1980年から６隻が就役し、うち２隻は病院船に改造された。参考：月刊世界の艦船3,’13、中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版

＜鯨沙�U型＞：中国海軍724型エアクッション揚陸艇のNATOコード、チンシャー�U型。1979年に試作型が建造された。艦首に操舵室と車両用ランプ、艦尾に推進用プロペラを持つ。ランプ開放はスカートの空気を抜いてから行う。全長22m、全幅8m、排水量70トン。速力55ノット。兵装は14.5mm連装機銃２基。兵員10名、貨物・車両など15トンを搭載できる。10隻が建造された。722�U型と同じ？参考：中国／台湾海軍ハンドブック改訂第２版、月刊軍事研究4,’05、9,’18

＜軽索道＞：日本陸軍の電動式ロープウェー。断崖や河川などを越えて物資を輸送するのに使用する。起動停留所、支柱、支索、曳索などで構成され、馬に積んで運ぶことが可能。総重量1.7トン。搬送単位荷重最大0.2トン、輸送量毎時3.5トン。架設距離30m、最大高低差20m。参考：工兵入門

＜警察予備隊＞：日本が国内治安維持を建前として発足させた制度で、1950年7月8日のマッカーサー書簡に基づいて創設された。社会秩序維持のため日本警察に75000名のナショナル・ポリス・リザーブを増員せよと書かれており、当初は警察の増員なのか警察の名を借りた軍隊創設なのか分からず、国警本部総長らが設立の検討を行い、7月17日に予備隊設立準備委員会が組織された。7月18日にGHQから警察予備隊新設要綱が届き、予備隊は事変や暴動に備える治安警察で、全国を４管区に分けて各管区に部隊を置き、組織は内閣総理大臣の直轄で総理の任命した本部長官に統括され、拳銃や小銃などの武器と機動力を持つものとされた。当時の警察は棍棒と６尺棒しか持っておらず、明らかに４個師団程度の新軍隊創設を命令するものだったため、国家地方警察本部に警察予備隊準備室を置き、当時の香川県知事を長官に抜擢。8月9日にポツダム政令第260号警察予備隊令が閣議決定（公布は8月26日。8月10日？）され、管区隊４個、定員75000名を整備することになり、新聞に隊員募集の広告が載った。隊員の身分は国家公務員特別職で、年齢は20-35歳、勤務年限２年、月給5000円、衣食住付き、退職金６万円だった。8月13日からの募集では382300名が応募し、75000名が合格して二等警査となった。主要装備は全てSFRPに基づきアメリカ軍の貸与（修理もアメリカ担当）で賄われ、1950年10月にはM1カービン、7.62mm機関銃M1919A4/M1919A6、12.7mm機関銃M2、M3A1サブマシンガン、60mmバズーカM1、60mm迫撃砲M19、M3A1ハーフトラックなどが貸与され、1951年3-10月にはM1911A1拳銃、M1ライフル、M1903A4ライフル、M7A1/M8擲弾筒、81mm迫撃砲M1、107mm迫撃砲M2、57mm無反動砲M18、75mm無反動砲M20、40mm高射機関砲M1、４連装自走対空機銃M16、90mm高射砲M1A1/M2A1、M8/M20装甲車も貸与された。1950年8月14日、予備隊本部長官と次長が任命された。この時は警察予備隊本部の下に部隊中央本部があり、各部隊を統括した。主任務は日本の平和と秩序を維持し、公共の福祉を保障するため、必要な限度内で国家地方警察と自治体警察力を補うことで、治安維持のため特別に必要な場合、警察の活動の範囲内に限定した活動を行う。9月7日、越中島に仮部隊本部が開設された。10月8日、アメリカ陸軍第７師団が駐屯していた札幌真駒内キャンプに第１部隊（後に第２管区隊）を設置。この部隊の隊員数は３万名だったが、日本に駐留するアメリカ陸軍戦力は全て朝鮮戦争に送られていたため、ソ連の脅威に晒される北海道への派遣が急務となり、九州での合格者も第１部隊に配属され、列車内で銃の操作を訓練しながら北海道に向かった。到着してみると居住施設が整備されておらず、給料の支払いは遅れ、冬服の支給は雪が降ってからになる有様だった。指揮官もいなかったため、当初は訓練指導官であるアメリカ陸軍軍人の英語の号令を英語の分かる誰かが適宜訳して日本語の号令にしていたが、面倒なので、年齢、学歴、軍歴などを勘案して仮の連隊長や中隊長を決めた。ただ直訳しすぎて「Eyes, right!（頭、右！）」を「眼、右！」と命じてしまい、指導官を横目で見るようなこともあったらしい。編成はアメリカの野戦軍そのままであり、名前だけで中身の無い部隊もあった。10月9日、部隊本部長官が任命された。12月に漸くライフル、衣服、毛布などが隊員ぶん揃い、ジープやトラックも装備が開始された。12月29日、部隊編成と組織に関する規定が公布された。警察予備隊本部の下に総隊総監部が置かれ、４個管区隊、管理補給隊、直轄部隊を指揮する。1951年3月1日、職業軍人の公職追放解除に伴い、陸軍士官学校・海軍兵学校出身者の特別募集を開始。5月14日、警察予備隊総隊学校が開設された。6月1日、陸軍士官学校58期生や海軍兵学校74期生など245名を採用して尉官にした。6月20日、迫撃砲の交付を開始。9月10日、旧日本軍佐官級の採用試験を実施。9月15日、M1小銃の配備を開始。10月、旧職業軍人406名を佐官として採用した。10月10日、ルース台風で災害派遣を実施し、小月部隊が山口県広瀬町に派遣された。1952年3-10月、銃剣、89mmバズーカM20、105mm榴弾砲M2A1、155mm榴弾砲M1、M15A1対空自走砲が貸与された。5月、定員が11万名となったが、増員分35000名の火器が足りなくなり、九九式小銃32500丁をアメリカから借りて間に合わせた。5月1日のメーデーに発生した皇居前広場でのデモ隊暴動でデモ参加者２人が死亡、200人以上が負傷し、警官隊にも800人以上の重軽傷者が出たため、5月3日の皇居前広場での憲法制定記念式典では第１連隊の１個大隊が参列し、他の１個大隊が小火器と軽機関銃を用意して皇居北の丸に控え、万が一の事態に備えていた。5月30日、東京都内の部隊の一部に警戒警備が発令された。夏にはアメリカ軍からM24軽戦車10両が供与されたが、警察予備隊は戦力を持たないという建前だったので、特車と呼ばれ、4月に編成されていた相馬原特別教育隊（新町駐屯地）に配備されて教育が開始された。8月1日、サンフランシスコ講和条約締結後に保安隊が発足したのに伴い、総隊総監部が第１幕僚監部に改められ、組織全体も10月15日に保安隊へと移行した。参考：月刊軍事研究9,’03、4,’10、1,’11、歴史群像8,’02、月刊JWings12,’00、自衛隊装備カタログ1981、ストライク・アンド・タクティクスマガジン5,’11、スピアヘッドNo.8、No.12、日本の防衛戦力Part1

＜警察予備隊本部＞：トップは警察予備隊本部長官で、長官官房、警務局、人事局、装備局、経理局、医務局からなる。1952年5月に工務局が加わった。参考：スピアヘッドNo.8

＜計算光学照準システム＞：AN/ASG-30（光像式照準器）を参照。

＜ゲイジ＞：APA-168（攻撃輸送艦）を参照。

＜形式証明＞：略称T/C（Type Certification）。航空機の公的な安全証明である。社内飛行試験の後、航空当局が実施する各種検査（設計、解析、構造試験、装備試験、地上試験、飛行試験など）に合格すると取得でき、耐空証明の取得に進む。参考：航空機設計法

＜経始縄＞：日本陸軍の土工器材。参考：工兵入門

＜軽質油＞：ガソリンなどが得られる比重の小さい原油のこと。海上自衛隊ではガソリンを指す。参考：月刊軍事研究11,’15、艦船メカニズム図鑑

＜軽質油船（海上自衛隊）＞：海上自衛隊第１種支援船、艦種記号はYG（Yard Gasoline）。地方隊港務隊に配備されており、大型自衛艦に対して軽質油（軽油など）の港内補給を行うのが主任務である。燃料統一化に伴い、重油船と任務が重複するようになった。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊、自衛隊装備カタログ1981

＜軽質油船１号型＞：海上自衛隊軽質油船。全長23m、幅5m、深さ2.6m、吃水2m、載貨重量100トン。主機はディーゼルで、出力90馬力、１軸推進、速力８ノット。YG-01、YG-02、YG-03、YG-04の４隻が建造された。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊

＜軽質油船６号型＞：海上自衛隊軽質油船。全長34.4m、幅6.8m、深さ3.4m、満載時吃水2.8m、載貨重量270トン。主機はディーゼル、出力330馬力、２軸推進、速力９ノット。YG-06の１隻が建造された。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊

＜軽質油船７号型＞：海上自衛隊軽質油船。全長36.7m、幅6.8m、深さ3.6m、吃水2.6m、載貨重量270トン。主機はディーゼル、出力350馬力、１軸推進、速力10ノット。YG-07、YG-08の２隻が建造された。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊

＜軽質油船１５号型＞：海上自衛隊軽質油船。全長23m、全幅5m、深さ2.6m、吃水2.2m、積載量100トン。機関出力90馬力、速力８ノット。YG-15、YG-16、YG-17、YG-18の４隻が建造された。参考：自衛隊装備カタログ1981

＜軽質油船１９号型＞：海上自衛隊軽質油船。全長34.4m（YG-19）／36.7m（YG-20、YG-21）、全幅6.8m、深さ3.4m（YG-19）／3.6m（YG-20、YG-21）、吃水2.8m（YG-19）／2.6m（YG-20、YG-21）、積載量270トン。機関出力330馬力、速力９ノット。YG-19、YG-20、YG-21の３隻が建造された。参考：自衛隊装備カタログ1981

＜軽質油船２２号型＞：海上自衛隊軽質油船。全長45m、全幅7.8m、深さ3.8m、吃水2.9m、積載量490トン。機関出力460馬力、速力９ノット。参考：自衛隊装備カタログ1981

＜軽自動車（バン型）＞：自衛隊の車両。スズキまたは日産自動車製。参考：月刊軍事研究6,’09、8,’10

＜傾斜軌道＞：衛星軌道の１つ。傾斜角ゼロ（赤道上）または90度（極軌道）以外の軌道で、地軸から見て地球を斜めに周回している。衛星同士が異なる軌道をばらけて回っていた方が好ましい測位衛星、人口の多い中緯度あたりまでを重点的に回りたい偵察衛星、ミサイル発射予想地点を集中的に警戒したい早期警戒衛星が使用する。参考：月刊JWings7,’16

＜傾斜装甲＞：「避弾経始の付いた装甲」ともいう。装甲板を傾けることで見かけ上の装甲の厚さを増加させ、跳弾を促す効果がある。例えば厚さ30mmの装甲を45度傾けると、正面から見て約42mmの厚さになる。ただし重量は42mm装甲と同じになり、内部空間が斜めになるので使いにくい。高初速の弾丸に対しては相当傾けないと跳弾が起きない。参考：月刊グランドパワー7,’03、月刊軍事研究3,’09

＜荊州＞：532（フリゲート）を参照。

＜恵州＞：596（コルベット）を参照。

＜慶州＞：758（コルベット）を参照。

＜軽巡洋艦＞：巡洋艦を参照。

＜敬称（海軍兵学校）＞：一人称は同期・後輩に対しては「俺」、先輩・教官などには「わたくし」である。二人称は同期・後輩に対しては「貴様」、先輩・教官などには名字に教官や生徒などと職名・身分名を付けて呼ぶ。職名や身分名が敬称を兼ねるので、生徒殿、教官殿とは言わない。また、先輩や教官などには語尾に「であります」、教員には語尾に「です」を付ける。階級は教員よりも生徒が上だが、師ということで教員は生徒に対して敬語を使うことはせず、名字に生徒を付けて呼び、命令はできないので第３者に語るように話す（「背筋を伸ばせ」「背筋を伸ばして下さい」ではなく「青葉生徒、背筋は伸ばす」といった感じ）。参考：海軍兵学校よもやま物語、海軍兵学校岩国分校物語

＜敬称（日本海軍）＞：士官や下士官は、目上の者が下の者を呼ぶ時でも階級を付ける。役職（司令長官など）をそのまま呼ぶこともある。兵曹の場合は何等兵曹でも単に兵曹で良い。士官や下士官が兵を呼ぶ時には呼び捨て。兵が先輩兵を呼ぶ時にはさんを付け、同年や後輩を呼ぶ時には呼び捨てにする。一人称は私である。ただし例外も相当多く、一人称がわし、俺、僕だったり、二人称があなた、君、貴様、おまえ、てめえだったりした。参考：海軍よもやま物語、海軍兵学校よもやま物語

＜敬称（日本陸軍）＞：将官以上は「閣下」、それ未満の上級者は「殿」。兵の場合、初年の二等兵が一等兵を呼ぶ時は「○○一等兵殿」だが、入隊半年後に進級した初年の一等兵が二年兵の一等兵を呼ぶ時は「○○二年兵殿」になる。後期兵が前期兵を呼ぶ時は、前期兵が初年兵のうちは「○○一等兵殿」（半年差なので自動的に一等兵になっている）だが、前期兵が二年兵になると「○○二年兵殿」となる。三年兵以上は「○○三年兵殿」（四年兵殿、…）である。同期兵や下級兵は「お前」で、ビンタを取る時は「貴様」となる。青年将校はいつでも「貴様」である。一人称は上級者に対しては「自分」で、昭和18年頃から名字を言うようになった。同年兵以下には「俺」である。参考：新兵サンよもやま物語

＜形状抗力＞：Form drag。実在流体の流れが、物体周辺で粘性による影響を受けて生じる抗力のこと。流れの剥離が無い時には摩擦抗力など他の抗力に比べて小さいが、流れが剥離して乱流を生じるようになると一気に大きくなる。物体の形状により剥がれやすさが違ってくるので、この名称が付けられたが、摩擦抗力なども物体の形状に左右されるので、紛らわしいという意見も多く、伴流効力といった名称が作られたりもしている。流れが亜音速の場合は圧力抗力と同義になる。参考：航空用語事典増補改訂版

＜形象物＞：艦船が自艦の状況に応じて掲げる物体で、金属フレームに網を張って海上衝突予防法に定められた形状に仕立て上げたものである。球形、円錐形、円筒形、菱形、鼓形の５種があり、単独または組み合わせて各種状況を示す。参考：月刊世界の艦船8,’11増刊

＜慶昭丸＞：飯野海運戦時標準貨物船。総トン数2611トン。昭和20年7月、建造中に特設工作艦への改造が決まったが、竣工前に終戦を迎えた。参考：敷設艦 工作艦 給油艦 病院船

＜ケイス＞：D06（嚮同駆逐艦）またはDD-370（駆逐艦）またはDE-241（護衛駆逐艦）を参照。

＜軽水炉＞：原子炉の１つで、軽水冷却炉ともいう。重水でない普通の水（軽水）を中性子減速材及び冷却材として使うため、こう呼ばれる。参考：月刊世界の艦船2,’15、10,'23、月刊軍事研究4,’05

　＜加圧水型原子炉＞：PWR（Pressurized Water Reactor）と略す。熱中性子炉・濃縮ウラン炉の１つで、原子炉周囲（圧力容器内）に一次冷却水を通して高温高圧（600ケルビン以上。蒸気にならないよう加圧器で100気圧・4MPa以上に加圧しておく）の水を作り、主冷却ポンプ（一次冷却水ポンプ）で蒸気発生器（SG）に送り込み、二次冷却水に伝えて飽和蒸気（300℃、数十気圧）にし、タービンに送って出力を取り出す。出力調節は制御棒の上下ではなく、タービンに送る蒸気量の調整で行う。一次系の機器（蒸気発生器まで）は放射性物質で汚染されるために原子炉格納容器で遮蔽する必要があるが、二次冷却水は放射性物質から遮断されており、運転中でもタービン室での作業が可能。上から刺さっている制御棒を持ち上げて臨界を起こすシステムなので、間違って引き抜かない限り暴走しない。炉心には高温高圧の水が満たされているため、炉が傾いても暴走の危険は無く、炉の出力密度が高いので小型軽量にでき、艦船や潜水艦への搭載に向いている。原子炉容器と加圧器、蒸気発生器と一次冷却水ポンプを別々に設置して配管で接続する分離型、原子炉容器の中に蒸気発生器と一次冷却水ポンプを内蔵する一体型、原子炉容器と蒸気発生器及び一次冷却水ポンプを直結して配管を無くした半一体型がある。参考：月刊軍事研究4,’05、5,’07、6,’07、4,’97、月刊世界の艦船12,’11、12,’17、10,’23

　＜沸騰水型原子炉＞：BWR（Boiling Water Reactor）と略す。原子炉に水を満たし、原子炉で発生した熱によって直接蒸気を作り出してタービンに送り、発電する。蒸気発生器が要らないので構造は単純だが、蒸気が放射化されているので運転中はタービンまで汚染され、蒸気配管が損傷すると放射性物質混じりの水蒸気が噴出する。原子炉が傾くと炉心が水面上に出る危険があり、艦船・潜水艦などに搭載するのには向かない。また、制御棒を下から持ち上げて出力を制御しているので、このシステムが損傷すると制御棒が抜けて暴走する恐れがある。参考：月刊軍事研究4,’05、6,’07、月刊世界の艦船2,’10、2,’22

　＜自然循環式原子炉＞：加圧水型原子炉に沸騰水型原子炉の長所を取り入れたもので、一次冷却水ポンプを使用せず、温度差だけで冷却水を循環させる。一次冷却水を圧力容器の下から入れ、高温高圧にして上から取り出す方式で、ポンプが無い分、静粛性に優れる。ただし一次冷却水を流すパイプは直径数ミリメートルと非常に細く、抵抗が大きいため、沸騰水型原子炉と同様の流体ポンプ（GE社ではジェットポンプと呼ぶ）を取り付けてベンチュリー効果により冷却水を循環させているとみられる。艦艇用原子炉では加減速や姿勢変化で循環が乱れるので、素直に静粛な一次冷却水ポンプを使った方が良いかもしれない。参考：月刊軍事研究7,’05、9,’06、4,’97、月刊世界の艦船6,’21

＜ケイスター・キャッスル＞：K690（コルベット）を参照。

＜軽積載物運搬車両＞：ゴリアテ・シリーズ（無人車両）を参照。

＜軽雪上車＞：陸上自衛隊のスノーモービル。ヤマハ発動機製民生型ベースで、予備燃料タンク、カーゴキャリアー、無線機搭載ラックなどを追加した。車体前部左右にソリが、車体後部中央に履帯が付く。全長2.6m、全幅0.99m、全高1.1m、全備重量365kg。エンジンは空冷２サイクルガソリン（21馬力）、最大速度65km。ペイロード160kg。乗員は操縦者１名＋同乗者１名。1987年から配備した。参考：月刊JWings1,’02、自衛隊装備年鑑1996、月刊丸12,’10

　＜Ｓ３４０＞：初期型で、リコイルスターターを装備している。参考：スピアヘッドNo.6、月刊丸12,’10

　＜ＥＴ４１０ＴＲ＞：1997年度から調達されたもの。モータースターターを追加した他、バックを可能とするなど実用性が増した。参考：スピアヘッドNo.6、月刊丸12,’10

　＜ＶＫ５４０�V＞：2015年現在調達中のタイプで、前進２速のトランスミッションを採用し、履帯幅を381mmから508mmに広げた。全長3.335m、全幅1.19m、全高1.355m、車両総重量338kg。エンジン出力33.8kW、最大速度75km。乗員は操縦者１名＋同乗者１名。参考：スピアヘッドNo.6、陸上自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊丸12,’10

＜ゲイゼル＞：ロシア海軍ナヌチュカ�V級コルベットGeyzer。2006年7月26-30日、ドイツのシーフェスティバルに参加した。2021年7月25日、サンクト・ペテルブルグでロシア海軍記念日祝賀行事（艦艇パレード）に参加。参考：月刊世界の艦船10,’06、10,’21

＜係船桁＞：スインギングビーム。丸太の上を平らに削って歩けるようにし、縄梯子をいくつか垂らしてあって、短艇の舫いを縄梯子の先に結んで繋留する。停泊中のみ艦尾舷側から垂直に張り出して使用する。停泊時の上陸となると急に元気がでる者、船酔いが激しく港に戻ると復活する者も係船桁と称したり、英訳してスインギングビーム・オフィサーと呼んだりする。参考：帝国陸海軍事典、続日本海軍よもやま物語、月刊世界の艦船8,’11増刊、月刊丸7,’14

＜軽戦車＞：重さ10トン以下の戦車。第２次大戦後は20トン以下のものをこう呼ぶようになった。アメリカ軍では第２次大戦末期から口径75mm以下の火砲を搭載した戦車をこう呼んだ。機動力を重視しており、偵察任務などに投入される。第２次大戦における戦車の発展で、中戦車と重戦車の性能に圧倒されるようになり、単に速いだけの軽戦車は廃れた。その後主力戦車という名称が一般化すると、それよりも小型軽量で主力戦車の補助や緊急派兵用に用いる戦車をこう呼ぶようになった。発展途上国では主力戦車を大規模に運用するだけの予算が無いので、実質的に主力だったりする。冷戦後はコストの安い大口径砲搭載装輪装甲車に押され気味である。参考：月刊戦車マガジン1,’88、月刊PANZER8,’13、2,’11

＜軽戦車Ｍｋ�Z＞：テトラークを参照。

＜軽戦術多目的車両＞：LMVを参照。

＜軽戦闘機＞：翼面荷重を小さくして格闘戦向きに製作された戦闘機のこと。参考：ジェット戦闘機

＜軽装甲１２０ｍｍ自走迫撃砲＞：ヴィーゼル２装甲車ファミリーを参照。

＜軽装甲機動車＞：陸上自衛隊４×４輪小型装甲車。略称はLAV（Light Armoured Vehicle）、愛称はライトアーマー。普通科隊員3-4名を乗車させ、１個分隊あたり2-3両を配備、１個小隊7-10両を１両あたり制圧面積で96式装輪装甲車（１個小隊４両）と同じくらいにとり、96式装輪装甲車小隊の２倍くらい広く展開させ、戦略機動、接敵機動、機動戦闘を行わせることを主任務とし、CH-47J/JAヘリでの輸送が可能なサイズに纏めている。小型装輪装甲車として1994年から技本と小松製作所で予備研究が開始され（この時の名称は小型装甲車）、1997-98年に試作車４両が完成、各施設や駐屯地・基地でテストが行われ、1999年に試作車３両が追加され、生産前に運用法を確立し、2000年（2001年12月13日？）に防衛庁長官の部隊使用承認が得られ、軽装甲機動車に名称変更された。生産コスト低減のため民用品を50%以上使用しているからというよく分からない理由で制式化はされていない（部隊使用承認を得た物品という扱い）が、きめ細かい改良が可能である。デザインは垢抜けないVBLといった感じで、単純なラインを持つ外形をしている。素材は民間用高張力鋼である溶接構造用高張力鋼材（ハイテン鋼）で、降伏強さ下限が１平方ミリメートルあたり685ニュートン以上、引っ張り強度が１平方ミリメートル当たり800ニュートン以上の強靱な鋼板を使用しており、試作車は前面12.7mm弾防御（ガラス含む）、側面7.62mm弾防御（ガラス含まず）相当の防御力を持っていて、量産車も同程度らしい。車内には跳弾防止兼防音断熱兼クッション用のライナーが張られている。89式小銃を持つ隊員３名と、MINIMIまたは軽MATまたはパンツァーファウスト３を持つ隊員１名が乗り込み、MINIMIや軽MATなどは車体上部の全周旋回可能な円形ハッチから撃つ。ハッチには吊り下げ式の腰掛け（というかベルト２本を交差させて引っかけただけ）が用意されており、MINIMI専用の折り畳み式防楯を車体上部に取り付けることができる。2006年の第１空挺団降下訓練では、M2重機関銃が搭載されていた（防楯無し）。４ドア＋後部１ドアで、上開きの防弾ガラス窓が付いているが、防弾板は追加できない。陸上自衛隊の装甲車両としては初めてエアコンを標準装備していて、イラク派遣の時には好評だった。サスペンションは独立懸架で、前輪がダブルウィッシュボーン、後輪がセミ・トレーリングアーム。タイヤはブリジストン製L302ロー・プロファイル275/70R22.5ランフラットで、パンクしても潰れないように中子が入っており、タイヤ空気圧調整装置も搭載する。スタッドレスタイヤへの交換も可能だが、ホイールからタイヤを外して交換する必要があるため、めんどくさい。ステアリングは前輪のみのため、高機動車よりも最小旋回半径が0.9mほど大きい（6.5m）。分隊長車や小隊長車などには車体後部上方に発煙弾発射機左右４基ずつが付く。フランスのプロアンジャン社製液剤用DAAL化学剤検知器が搭載されている。CH-47J/JAやC-130Hに２両搭載できる。全長4.4m、全幅2.04m、全高1.85m、空車重量4.5トン。エンジンはいすゞ製4H系４サイクル水冷直列４気筒ターボチャージドディーゼル（総排気量4800cc、出力160馬力）、トランスミッションはトルクコンバーター付きオートマチック（前進４速・後進１速＋副変速機ハイ／ロー２段）、最大速度100km（メーターは140kmまである）、航続距離500km以上。乗員４名。小松製作所製。小隊長車１両、小銃班２両、MINIMI装備班２両、軽MAT搭載車２両で１個小隊を編成する。固有の操縦手、武装を持たないため、下車戦闘時は無人で戦線後方に置き去りにされることになる。盗まれないようにドアをロックするのだが、鍵を持った隊員が戦闘中に行方不明になると乗車できなくなるため、どうしようか考え中。なお車重的に普通免許では運転できない（準中型以上が要る）ので注意。いや準中型以上持ってても勝手に乗っちゃダメだよ。値段は配備当初が3200万円、2004年度契約では2669万7039円。2001年から2008年までに1251両（2010年初めの時点で1500両以上）、2016年予算までに1818両が調達されており、配備は2002年11月からで、１個中隊に約30両が装備される予定である。普通科だけでなく、機甲科（戦車部隊や偵察隊）にも73式小型トラックの後継として配備中。航空自衛隊も2003年から基地警備用に導入しており、2008年までで57両が配備された。2005年頃から海外派遣の経験を元にした改良型が導入されており、側面・後面防弾ガラス窓を7.62mm弾対応（跳ね上げ可能）とし、車体後面にスペアタイヤ・ジェリカン搭載ラックを新設、車体後面下部に牽引フックを取り付けている。参考：月刊グランドパワー7,’04、月刊PANZER7,’10、5,’03、3,’05、月刊JWing6,’03、月刊軍事研究3,’04、10,’16、5,’08、3,’09、4,’19、JGround Vol.11、スピアヘッドNo.7、No.15、MAMOR vol.91、vol.134、陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

　＜軽装甲機動車（ＬＡＴ装備型）＞：01式軽対戦車誘導弾のブラストで焦げないよう、車体上面がクリアになっている。位置は車体右側面後上方。参考：月刊PANZER7,’10

　＜軽装甲機動車（ＭＩＮＩＭＩ装備型）＞：車体上面ハッチにMINIMI用防楯が取り付けてある。アンテナ位置は車体右側面後上方。参考：月刊PANZER7,’10

　＜軽装甲機動車（小隊長用）＞：車体後部両側に４連装発煙弾発射機を持つ。一部にアンテナを運転席ドア上部に移設したものがある。参考：月刊PANZER7,’10

　＜軽装甲機動車（中隊長用）＞：車内にJVRC-F10/F11/F20といった無線機を搭載しており、運転席ドア上部に大型のアンテナマストを持つ。車体後部両側に４連装発煙弾発射機を装備した車両もある。参考：月刊PANZER7,’10

　＜軽装甲機動車（偵察型）＞：車体上面後部周囲に荷物用フレームラックが追加されており、車内に長距離無線機を搭載していて運転席ドア上部に大型アンテナマストを持つ。参考：月刊PANZER7,’10

　＜軽装甲機動車（イラク派遣型）＞：全車両とも、車体の四周に日の丸、JAPAN、日本という意味のアラビア語が書かれている。迷彩は単一深緑だが、砂漠の砂にまみれて砂色になっていることが多い。ただし日の丸だけはいつもきれいに磨いている。車体前面・側面の窓を強化しており、側面窓の開閉用アクチュエータと小型油気圧ダンパー（窓開放時にそれを支える）は外した。また、テールライト横のチューブも箱状の突起に変えてある。砂漠での行動に備えてラジエーターに砂塵フィルターを増設し、車体上面前部左右に内側に折り畳めるワイヤーカッター（ワイヤー対策というよりは切れた電線対策らしい）を装備している。車体上部にオープントップの装甲板を取り付けて防御力を強化した車両が半分くらいあり、前部は防楯付きMINIMIの取り付け部が切り欠かれていて、MINIMIだけ射角を変えることが可能。後部は装甲板が張られており、側面は車体上面のハッチがそのまま装甲板代わりになる。イラクでの訓練でMINIMIを撃ったところ、打殻薬莢がターレット回転部に填り込んで動かなくなったことがあるらしい。比較的小型であり、イラクの市街地を動くのには便利で、サマワのオランダ軍が羨ましがったという。アメリカ陸軍警備担当者も関心を持っていたようで、JLTV開発に影響を与えたかもしれない。イラク派遣後、後部ドアにスペアタイヤやジェリカンが装着された。また、スピーカーやGPSアンテナを取り付けた車両もある。イラク派遣終了後も国際任務仕様として国際活動教育隊などに配備されており、ジブチやハイチなどに派遣されている。参考：月刊JWings4,’04、月刊軍事研究5,’04、5,’10、2,’11、月刊グランドパワー7,’04、月刊PANZER7,’10、8,’05

　＜軽装甲機動車（航空自衛隊）＞：航空自衛隊小型装輪装甲車。基地警備用として2004年から基地業務群管理隊警備隊（基地の規模によっては警備分隊だったり警備班だったりする）に配備中で、MINIMIも一緒に導入を開始した。偵察型がベースで、無線機の違いからアンテナ形状が微妙に異なっているのと、色がオリーブグリーンなのが相違点である。2016年度予算までに119両が調達されている。参考：月刊PANZER7,’10、月刊軍事研究10,’16

＜軽装甲機動車（試験用車両）用エンジンＡｓｓｙ＞：自衛隊の機器。小松製作所製。参考：月刊軍事研究5,’17

＜軽装甲機動車用エンジン＞：自衛隊のエンジン。小松製作所製。参考：月刊軍事研究1,’12

＜軽装甲機動車用エンジン（維持用）＞：自衛隊のエンジン。小松製作所製。参考：月刊軍事研究6,’13

＜軽装甲機動車用車載機関銃銃架（試験用）＞：自衛隊の機器。小松製作所製。参考：月刊軍事研究4,’14

＜軽装甲機動車用特殊工具セット＞：自衛隊の機器。小松製作所製。参考：月刊軍事研究10,’09

＜軽装甲車（日本陸軍）＞：常に車両整備と燃料などの補充を万全にし、その特色を遺憾なく発揮できるようにしておく。戦闘の間、敵弾下で弾薬の補充、戦闘資材の運搬、消毒・除毒作業を行い、必要なら緊要な捜索や指揮連絡などを実施する。師団長が軽装甲車を使用する際は、緊要な方面の第一線部隊に配属する。参考：作戦要務令

＜軽装甲車両＞：LAVを参照。

＜軽装甲偵察車（４輪型）＞：ドイツ陸軍計画４輪偵察車。Sd.Kfz.222の代替として1941年7月に開発命令が出され、Sd.Kfz.234の部品を流用できることが要求された。ビュッシングNAG社で1943年初頭に試作車が完成したが、発注が取り消されて生産されなかった。重量７トン。武装は5cmPaK39とMG42。前面装甲厚30mm。エンジンはタトラ社製６気筒空冷ディーゼル、最大速度85km。参考：ジャーマンタンクス

＜計装信号情報＞：FISINTを参照。

＜計測確認用プログラム飛しょう体＞：自衛隊の機器。三菱電機製。参考：月刊軍事研究8,’13

＜計測器（ＲＦピークパワーメータ）＞：自衛隊の機器。キーサイト・テクノロジー製。参考：月刊軍事研究2,’17

＜計測器（オシロスコープ）＞：自衛隊の機器。TFF製。参考：月刊軍事研究3,’13

＜計測機用電源＞：自衛隊の機器。丸文製。参考：月刊軍事研究9,’15

＜計測系確認弾＞：自衛隊の火工品。三菱電機製。参考：月刊軍事研究7,’16

＜計測支援隊＞：航空自衛隊の部隊で、電子開発実験群の隷下にある。J/MSM-6電波環境測定装置の維持整備などを行う。2016年3月28日、入間基地から府中基地に移った。参考：朝雲

＜計測支援隊（２０１５年）＞：航空開発実験集団電子開発実験群隷下で、入間基地に置かれている。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜継続戦争＞：1941年6月25日にソ連とフィンランドの間で始まった戦争。第２次大戦で1941年6月22日にドイツ軍がバルバロッサ作戦を発動したのに伴い開始された。フィンランドは冬戦争終結後から継続戦争開戦までにルオチンサルミ級機雷敷設艇２隻、プッキア級連絡艇、掃海艇、特設機雷敷設艦などを建造した。戦争中、ドイツ海軍はフィンランドへの援軍として機雷敷設艦６隻や魚雷艇19隻などを派遣している。1941年6月14日、ドイツ海軍艦艇がフィンランド海域に到着。6月21日、フィンランド海軍は潜水艦３隻にエストニア沿岸への機雷敷設を命令。6月22日、ドイツ軍によるソ連侵攻が開始される前に、ドイツ海軍艦艇がフィンランド湾口に二重の機雷堰を作り上げ、バルト諸国の港湾周辺にも機雷を散布した。ドイツ空軍はクロンシュタットとレニングラード周辺に機雷を撒いている。フィンランド海軍はオーランド諸島に将兵を展開し、キョカリ、ニュハムン、マルケト周辺に機雷を敷設。ハンコ半島のソ連軍基地周辺にも海軍警備戦隊哨戒艇が機雷原を設置した。夜、フィンランド海軍潜水艦３隻がエストニア沿岸に機雷を敷設。6月23日、クロンシュタットを出撃したソ連艦隊が機雷原に引っかかり、駆逐艦１隻が沈没、巡洋艦マキシム・ゴーリキーなどが損傷した。7月9-11日、フィンランド海軍警備戦隊が魚雷艇によりカルクグルンデ浅瀬とエストニアの間に磁気機雷12個を設置。7月中旬、フィンランド海軍警備戦隊の魚雷艇がペリンキ諸島に磁気機雷を設置。7月下旬、機雷敷設艦ルオチンサルミがエストニア沿岸で機雷を敷設。8月8日、フィンランド海軍とドイツ海軍の敷設艦艇がユミンダ機雷堰（全長15海里、幅７海里、水面下1.5-3m）への機雷敷設を開始、10月までに2830個を敷設した。8月27日、ドイツ軍の迫るタリンから脱出しようとしたソ連軍船団がユミンダ機雷堰に引っかかり、フィンランド海軍・ドイツ海軍警備艇と航空機も攻撃を加えたが、投入戦力が限定されたこともあり、大部分の脱出を許した。8月末までにユミンダ機雷堰ではソ連の魚雷艇２隻、警備艇・掃海艇８隻、商船35隻が沈没した。9月14日、フィンランド砕氷海防艦イルマリーネン、バイナモイネン、ドイツ砲術練習艦ブルンメル�U世、第３哨戒隊が、フィンランド戦車隊をリガ湾北のオーゼル島に上陸させた。9月15日、オーゼル島にドイツ第61歩兵師団が上陸。軽巡ライプチヒ、エムデン、水雷艇T-7、T-8、T-11が、ソ連軍基地に艦砲射撃を行った。10月、オーゼル島の北にあるデゴ島にドイツ軍が上陸して占領、ソ連兵3388名を捕虜にした。この際、ドイツ巡洋艦ケルン、水雷艇T-2、T-5、T-7、T-8は陽動のため艦砲射撃を行っている。1942年5月末から6月にかけ、フィンランド湾口を塞ぐ形でスールサーリ機雷堰を設置。夏から秋にかけ、スールサーリ機雷堰の東側に機雷を敷設。また、スールサーリ機雷堰の西側にも対潜機雷原のポルッカラ機雷堰を敷設した。1943年、ポルッカラ半島からエストニアまで繋がる機雷原が完成し、ソ連艦艇・潜水艦がフィンランド湾から出られなくなった。1944年6月10日、ソ連がヴィープリ作戦を開始。6月22日、ドイツのリッベントロップ外相がヘルシンキに到着、6月23日の演説でフィンランドがドイツと共に最後まで戦わなければ軍事支援を打ち切ると述べた。6月26日、フィンランドのリュティ大統領とドイツのリッベントロップ外相が、フィンランドとソ連が単独講和を行わないとするリュティ・リッベントロップ協定を締結。ただし文書へのサインはリュティ大統領個人のものだった。リュティ・リッベントロップ協定が公表された。8月5日、フィンランドのリュティ大統領が辞職し、フィンランド軍総司令官マンネルヘイム元帥が大統領となった。9月2日、リュティ・リッベントロップ協定がフィンランド議会の承認を得ていないとしてフィンランドが破棄。9月4日、フィンランドはドイツとの友好を破棄してソ連に単独降伏した。9月19日、ソ連とフィンランドが休戦協定を締結した。終戦までにフィンランド湾には６万個以上の機雷が敷設された。終戦後、ソ連はポルッカラ半島にウピンニエミ基地を建設した。ウピンニエミ基地は1956年にフィンランドに返還されている。参考：月刊軍事研究2,’09、1,’09、8,’11、激闘東部戦線(2)、写真集ドイツの巡洋艦、歴史群像8,’17

＜計測装置＞：自衛隊の機器。共和電業製。参考：月刊軍事研究1,’13

＜計測・兆候情報収集＞：MASINTを参照。

＜計測データ収集装置＞：自衛隊の機器。キーエンス製。参考：月刊軍事研究8,’13

＜計測用飛翔体＞：自衛隊の機器。IHIエアロスペース製。参考：月刊軍事研究7,’16

＜ゲイター＞：AN/TPS-80（多機能レーダー）またはCBU-79/B（クラスター弾）を参照。

＜ゲイター・ネイヴィー＞：Gator Navy（Alligator Navyの略）。水陸両用戦艦艇部隊のアメリカ海軍通称である。参考：月刊世界の艦船2,’14

＜携帯Ｘ線透過装置＞：自衛隊の機器。双日エアロスペースが受注している。参考：月刊軍事研究9,’16

＜携帯円匙＞：日本陸軍の土工器材。参考：工兵入門

＜携帯音響警報器＞：日本陸軍の警報器材。参考：工兵入門

＜携帯化学剤検知器＞：自衛隊の機器。横河電子機器製。参考：月刊軍事研究8,’16

＜携帯型化学物質識別装置＞：自衛隊の機器。帝国繊維が受注している。参考：月刊軍事研究9,’16

＜携帯型小型情報収集機材＞：防衛省技術研究本部がACIES用に開発中の小型偵察機材で、通称は技本版偵察ソフトボール。以前に手投げ型情報収集ロボットとして開発されていたもので、ソフトボールを一回り大きくしたくらいまで小型化している。作動させると本体中央が割れてカメラのレンズと赤外線ライトが顔を出し、本体左右1/5ずつくらいが後方にずれて安定走行形状となり、隊員の持つグリップ式コントローラー（片手で操作可能）により走行し、30万画素の近赤外線ビデオカメラで20-30分間にわたり映像を撮る。画像は無線LAN経由で隊員や指揮所に送られる。指向性マイクも搭載されており、会話をピックアップすることも可能。直径100-120mm、重量840g。防衛技術シンポジウム2009で公表された。フレームの強度が低く投げられないこと、単価が高いことが欠点で、改良を加える予定。防衛技術シンポジウム2010ではスマートフォンを横倒しにしたような小型のコントローラーが追加されていた。幅110mm（展開時135mm）、奥行き90mm（展開時125mm）、高さ90mm（展開時90mm）、重量670g。3mからの自然落下に耐える。電波法の制限で通信に無線LANを使用しているため、行動範囲が限定されるのが欠点。複数を同時に運用するための追従制御機能や、見通し外遠隔操縦を行うための無線・画像中継機能、無線電波を捉えやすい位置に自動的に移動する無線中継適地探索機能を持たせる研究を実施中。参考：月刊軍事研究2,’10、11,’12、3,’13、ストライク・アンド・タクティカルマガジン1,’11、朝雲

＜携帯型サーチライト（改）＞：自衛隊の機器。東京航空計器製。参考：月刊軍事研究7,’17

＜携帯型磁石式電話機＞：自衛隊の機器。高射部隊用、基地警備用がある。沖電気工業製。参考：月刊軍事研究10,’10、9,’11

＜携帯型乗客用緊急酸素マスク＞：自衛隊の機器。海外物産が受注している。参考：月刊軍事研究12,’17

＜携帯型トータル・エンジン・マネージメント・システム端末（Ｆ１１０−１２０Ｍ−ＤＥＣ用）＞：自衛隊の機器。アイ・エヌ・シー・エンジニアリング製。参考：月刊軍事研究8,’14

＜携帯気象観測装置＞：航空自衛隊気象隊の気象観測装置、略称TACMET-R（TACtical METeorological equipments-R）。風向風速計、温度・湿度計、気圧計、雨量計を三脚支柱付きポールマストに装着した基本システムと、雲底高度計シーロメーター、雷探知機、現在天気／視程計からなる。ワゴン車１台で輸送可能。三興通商が受注している。参考：MAMOR vol.128、月刊軍事研究9,’10

＜携帯気象計＞：陸上自衛隊の携帯式気象観測装置。風向風速計セット、吹き流しセット、温度計、湿度計セット、気圧計から構成されており、局地の気象観測に使用する。全備重量4.5kg。観測可能範囲は風向16方位、風速毎秒1-20m、温度マイナス40度からプラス50度、湿度0-100%、気圧590-1040hPa。いすゞ製作所製。普通科、特科、施設科、化学防護隊などに配備された。参考：自衛隊装備カタログ1981、自衛隊装備年鑑1996

＜携帯気象計１−３型＞：陸上自衛隊の携帯式気象観測装置。発煙や除染に必要な局地の気象観測を行う。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜携帯気象計２形＞：自衛隊の機器。エス・ティ・ジャパンが受注している。参考：月刊軍事研究4,’18

＜携帯偽装網＞：自衛隊の機器。クラレ製。参考：月刊軍事研究3,’18

＜携帯偽装網（狙撃手用）＞：自衛隊の機器。クラレ製。参考：月刊軍事研究3,’18

＜携帯式爆発物処理用具（爆発物対処用ＵＧＶ用）＞：自衛隊の火工品。日本エム・アイ・シーが受注している。参考：月刊軍事研究4,’18

＜携帯写真機＞：日本陸軍の偵察用携帯カメラ。大正12年からドイツ製カメラを取り寄せて研究し、ツァイスの熱帯用携帯写真機をベースに極寒地操作仕様を追加して小西六商会で試作させ、昭和2年から工兵隊に配備した。参考：工兵入門

＜携帯障害処理器材＞：自衛隊の機器。IHIエアロスペース製。参考：月刊軍事研究4,’11

＜携帯除染器２型＞：陸上自衛隊の除染剤噴霧器で、防疫消毒にも使用できる。重量8.4kgの装置に最大11.5リットルの除染剤を充填する。総重量20kg。常用圧力７気圧。除染能力は戦車や大型トラックなら１両、平地なら100平方メートル。マルナカ製作所製。参考：自衛隊装備カタログ1981、自衛隊装備年鑑1996、月刊軍事研究6,’11

＜携帯生物剤検知器＞：自衛隊の生物兵器探知識別装置。帝国繊維が受注している。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015、月刊軍事研究6,’14

＜軽対戦車兵器＞：LAWを参照。

＜軽対潜ヘリ飛行隊＞：HSLを参照。

＜携帯線量計荷電器４型＞：陸上自衛隊携帯線量計セットの線量計を荷電する器材。重量650g。参考：自衛隊装備年鑑1996

＜携帯線量計セット＞：陸上自衛隊のγ線・Ｘ線測定器材。0.3ミリグレイ用と500ミリグレイ用を１セットとし、被服などのポケットに装着して使用する。重量24g。参考：自衛隊装備年鑑1996、自衛隊装備カタログ1981

＜携帯測遠機＞：自衛隊の機器。81mm迫撃砲L16用、120mm迫撃砲RT用、92式地雷原処理車用がある。三菱電機製。参考：月刊軍事研究8,’09

＜携帯測角機＞：日本陸軍の測量器材。参考：工兵入門

＜携帯伝声筒＞：日本陸軍の携帯用メガホン。昭和3年12月12日に制式化された。重量500g。付属品として、重量300gの専用鞄が付いている。参考：工兵入門

＜携帯天幕＞：陸上自衛隊の携帯式簡易テント。２名１組で使用する。床が地面なので寝る時に冷えが直接伝わり、寝袋でも防ぎきれないという欠点があり、簡易ベッドやエアマットレスの使える宿営用天幕に後を譲った。参考：MAMOR vol.126

＜携帯電話機１号＞：JTA-T1またはJTA-T8またはJTA-T10またはJTA-T11を参照。

＜携帯電話用秘匿装置（連接装置）＞：自衛隊の機器。日本電気製。参考：月刊軍事研究5,’10

＜携帯ノネル発火具即発式＞：自衛隊の火工品。石川製作所製。参考：月刊軍事研究2,’18

＜携帯放射器１−１型＞：陸上自衛隊の個人用背負い式火炎放射器。ベースはアメリカ陸軍M-2A1携帯放射器で、バックパックに燃料ボンベ２個（容量15リットル）とその間に圧縮空気ボンベ１個が取り付けられており、放射器を手に持って目視照準で相手に向け、後方グリップのレバーを握って燃料を噴射、前方グリップの引き金を引いて点火する。点火が上手くいかなかった場合には助手に火を付けてもらう。重量20kg（空）／31kg（燃料充填時）。燃料はゲル化油または普通油で、有効射程40-50m（ゲル化油）／20-25m（普通油）。放射時間6-9秒。石井鑿井機製作製。豪雪や汚染の際の災害派遣で使用されている。参考：スピアヘッドNo.7、自衛隊装備年鑑1996、月刊軍事研究3,’18

＜携帯無線機＞：自衛隊の機器。アイコム製。参考：月刊軍事研究1,’15

＜携帯無線機１号＞：陸上自衛隊の携帯式無線機。三菱電機製。参考：月刊軍事研究2,’07

＜携帯無線機１号空中線＞：自衛隊の機器。日本電業工作またはキーコム製。参考：月刊軍事研究5,’10、11,’14

＜携帯無線機２号＞：自衛隊の無線機。富士通製。参考：月刊軍事研究11,’07

＜携帯無線機２号�U型＞：JPRC-F85を参照。

＜携帯無線機２号空中線＞：自衛隊の機器。日本電業工作またはキーコム製。参考：月刊軍事研究6,’11、9,’14

＜携帯無線機Ａ（ＡＤ）＞：自衛隊の機器。バーテックススタンダード製。参考：月刊軍事研究7,’13

＜携帯無線機Ａ型＞：自衛隊の無線機。スタンダードまたはバーテックススタンダード製。参考：月刊軍事研究8,’08、1,’12

＜携帯無線機Ｂ型＞：自衛隊の無線機。スタンダードまたはバーテックススタンダードまたは八重洲無線またはあきら製。参考：月刊軍事研究9,’08、8,’14、10,’15

＜携帯無線機Ｄ型＞：自衛隊の機器。八重洲無線製。参考：月刊軍事研究6,’13

＜携帯無線機（ＶＨＦ）＞：自衛隊の機器。バーテックススタンダードまたは八重洲無線製。参考：月刊軍事研究12,’12、9,’14

＜携帯無線機（基地警備用）＞：自衛隊の機器。スタンダードまたはバーテックススタンダードまたはアイコム製。参考：月刊軍事研究8,’09、8,’11、11,’16

＜携帯無線機（災害派遣用）＞：自衛隊の機器。バーテックススタンダード製。参考：月刊軍事研究11,’10

＜携帯無線機（除雪作業用）＞：自衛隊の機器。八重洲無線製。参考：月刊軍事研究6,’13

＜携帯無線機（整備統制用）＞：自衛隊の機器。東通電子またはモトローラまたはネットコムセックまたはモトローラ・ソリューションズ製。参考：月刊軍事研究6,’09、7,’11、12,’12、2,’13

＜携帯無線機（対空ＵＨＦ）＞：自衛隊の機器。三徳航空電装製。参考：月刊軍事研究7,’10

＜携帯用赤外線暗視装置＞：自衛隊の機器。海洋電子工業製。参考：月刊軍事研究7,’10

＜携帯用測距器＞：日本陸軍の近距離用測距器で、要するに巻き尺である。参考：日本陸軍兵器資料集

＜軽多目的車両＞：LMVを参照。

＜軽地上ステーションモジュール＞：AN/TSQ-178（通信装置）を参照。

＜ケイツ＞：DE-763（護衛駆逐艦）を参照。

＜ケイティー＞：Mk23（核砲弾）を参照。

＜軽偵察車＞：LRVを参照。

＜軽鉄条鋏＞：日本陸軍の器材。参考：工兵入門

＜ケイデット＞：PQ-8シリーズ（標的機）またはPT-13シリーズ（練習機）またはN2Sシリーズ（練習機）を参照。

＜ケイト１１＞：九七式一号艦上攻撃機を参照。

＜ケイト１２＞：九七式三号艦上攻撃機を参照。

＜ケイト６１＞：九七式二号艦上攻撃機を参照。

＜ケイトＭｋ１＞：九七式一号艦上攻撃機を参照。

＜ケイトＭｋ２＞：九七式三号艦上攻撃機を参照。

＜ケイトＭｋ３＞：九七式二号艦上攻撃機を参照。

＜けいとう＞：LSSL-448（警備船）を参照。

＜軽渡河器材徒橋（米）＞：日本陸軍の器材。参考：工兵入門

＜軽徒橋＞：陸上自衛隊の普通科用渡河器材。長さ3m、幅0.28mのアルミ製浮体（折り畳み艇）を横に並べて長さ3.6m、幅0.5mのアルミ製歩板を渡し、１セット36個を繋げて131.6mの橋を造る。流速毎秒2.5mまでの川に使用できる。通過能力は、流速毎秒1mなら昼間で通常毎分38名、最大75名。夜間なら通常毎分20名、最大40名。日本アルミニウム工業製。参考：自衛隊装備カタログ1981、自衛隊装備年鑑1996、陸上自衛隊地上戦力の全容

＜景徳鎮＞：617（コルベット）を参照。

＜軽トラクター＞：リヒターシュレッパー（軽戦車）を参照。

＜軽トラック＞：自衛隊の車両。日産自動車製。参考：月刊軍事研究8,’10

＜ゲイナード＞：DD-706（駆逐艦）を参照。

＜慶南＞：819（フリゲート）を参照。

＜ゲイニア＞：DE-751（護衛駆逐艦）を参照。

＜計根別第一飛行場＞：日本陸軍の飛行場。参考：月刊JWings11,’18

＜計根別第二飛行場＞：日本陸軍の飛行場。参考：月刊JWings11,’18

＜計根別第三飛行場＞：日本陸軍の飛行場。参考：月刊JWings11,’18

＜計根別第四飛行場＞：日本陸軍の飛行場。参考：月刊JWings11,’18

＜ケイパートン＞：DD-650（駆逐艦）を参照。

＜軽爆撃機＞：ジェット時代に入ると爆装戦闘機や戦闘爆撃機で十分カバーできるようになり、ジャンルとして消滅しかけている。参考：世界の軍用機1982

＜軽爆撃機（アメリカ軍）＞：B-36就役以降はB-29よりも小型の戦術爆撃機がこのクラスに分類された。参考：航空ジャーナル9月号臨時増刊

＜軽爆撃機（日本陸軍）＞：偵察で見付けた地上目標をそのまま爆撃してくるというのが最初期のコンセプトで、大正7年に導入したソ式一型／二型を偵察にも爆撃にも使用し、その後導入した乙式一型偵察機も乙式一型爆撃機に改造した。ただ改造機では能力に限界があるため、早々に専用機の開発に着手、八七式軽爆撃機を昭和2年に制式化した。昭和6年4月、八八式偵察機を改造した八八式軽爆撃機を準制式化した。昭和9-11年、日本陸軍が仮想敵をソ連極東軍に絞り込んだのを受け、緒戦でソ連軍航空基地を爆撃して配備機ごと破壊するのが主任務となったため、爆弾搭載量300kg・行動半径500kmの単発機と規定されている。昭和11年に全金属製単葉機の要求を出し、九七式・九八式軽爆を制式採用した。参考：月刊航空ファン3,’18、月刊JWings11,’23

＜軽迫撃砲＞：小隊レベルで運用される迫撃砲。口径60mm前後、操作要員３名。一般にコマンド・モーターを含む。参考：月刊PANZER9,’02

＜ケイハサルミ＞：05（敷設艇）を参照。

＜ケイハサルミ級＞：フィンランド海軍敷設艇Keihässalmi級。第２次大戦後初の機雷戦艦艇で、敷設だけでなく掃海もこなせる。兵装は40mm単装機関砲２門。1957年に艦番号05ケイハサルミが竣工した。1972年、近代化改装を受けた。全長56m、満載排水量360トン。主機はディーゼル２基２軸2000馬力、速力15ノット。兵装は30mm連装機関砲２基、20mm単装機関砲２門、12.7mm機銃２丁。機雷100個を搭載できる。1976年、艦後部にMR104ドラム・ティルト射撃指揮レーダーを搭載した。1994年に除籍された。参考：月刊世界の艦船6,'21、ミリタリー・バランス1989-1990

＜ケイパブル＞：A226（曳船）を参照。

＜軽搬送＞：JMRC-C1またはJMRC-R1を参照。

＜警備（航空自衛隊職域）＞：航空自衛隊の職域の１つで、警備、警務の職種を含む。基地警備、来訪者受付、司法警察職務などを担当する。参考：月刊JWings7,’12

＜警備員（海上自衛隊）＞：当直では基地正門での受付、身元確認、来訪者の訪問先部署への連絡、基地警備巡回を行う。日勤（当直以外の勤務）では武器庫点検、関連装備品維持管理、訓練、教育などを実施する。第３術科学校で教育を受け、艦艇基地の警備隊陸警隊や航空基地の航空基地隊警衛班に配属される。参考：MAMOR vol.114

＜警備員（航空自衛隊）＞：第３術科学校で教育を受け、警備小隊などに配属される。参考：MAMOR vol.114

＜警備艦＞：海上自衛隊の艦種名称。1954年7月1日の海自創設と同時に自衛艦の種別として制定された。基準排水量1500トン以上の甲型警備艦、1500トン未満の乙型警備艦がある。1956年8月、甲型警備艦（基準排水量1500トン以上）にDD、乙型警備艦（基準排水量1500トン未満）にDE、アメリカから供与されたパトロール・フリゲートにPFの艦種記号が付与され、1957年9月1に公式制定された。1960年10月1日に艦種分類が改定され、従来の警備艦は護衛艦に改称されると共に、自衛艦の大分類の１つとして警備艦が制定された。警備艦の下には中分類として機動艦艇、機雷艦艇、哨戒艦艇、揚陸艦艇が制定されている。1971年4月1日、中分類の揚陸艦艇が輸送艦艇に改称された。参考：月刊世界の艦船11,'17増刊、7,’13、月刊JWings1,’99

＜警備犬（海上自衛隊）＞：海上自衛隊の軍用犬。主任務は夜間基地警備（1630頃から翌0800頃まで）と、VIP来訪時のパトロールである。全国でジャーマンシェパード20頭が配備されており、書類上は装備品扱いだが、隊員からは二等海曹以上の敬意の念を持たれている。各基地が民間訓練所から購入し、陸警隊や警衛隊で警備訓練と捜索救助訓練を施して運用する。警備犬関連の特技（MOS）は無いので、隊員は通常の陸警隊や警衛隊の業務の傍らで警備犬を連れての動哨任務、訓練、世話などを行う。呉地方総監部が陸自第13師団のレンジャー部隊に仮想ゲリラとして基地への侵入を試みてもらったところ、警戒網をあっさり突破され、特に辺鄙なところにある通信施設の防衛に手を焼いたため、1983年に呉地方総監部防衛部長が柴犬を譲ってもらって（予算が付かなかった）配備したのが始まりである。2011年3月11日の東日本大震災では呉造修所吉浦給油所の金剛丸と妙見丸の２頭（国際救助犬連盟認定を受けていた）が捜索救助活動に参加した。2011年末、日本警察犬協会広島支部が主催した中国訓練チャンピオン決定競技会で、呉造修補給所貯油所の警備犬さくら号とジャック号が警戒の部に出場し、さくら号が１位、ジャック号が２位となった。2014年4月13日、呉造修補給所貯油所の警備犬３頭が春季西日本訓練チャンピオン決定競技会に参加し、警戒の部２部でピース号が２位、ピーロ号が５位に入賞、団体優勝となった。5月16-18日、呉造修補給所貯油所の警備犬５頭が救助犬訓練士協会主催の国際救助犬連盟公認国際救助犬試験を受験し、妙見丸号と多門丸号がＢ段階に合格した。参考：MAMOR vol.62、JShips Vol.48、朝雲

＜警備犬（航空自衛隊）＞：航空自衛隊の軍用犬で、歩哨犬から2013年度に名称変更された。2013年11月1日、全国300頭の警備犬を代表し、入間基地の23頭に防衛大臣から褒賞状と副賞（手製のメダル、ドッグフード、ドッグガム）が授与された。2014年5月18日、築城基地管理隊の警備犬６頭が日本警察権協会北九州支部主催の玄海訓練チャンピオン決定大会に参加。臭気選別１部、服従３部、服従４部に出場し、全て優勝した。11月9日、築城基地警備小隊犬舎分隊員と警備犬４頭が第18回西部日本訓練チャンピオン決定競技会に出場し、ゾル号が臭気選別の部、フック号が服従の部で優勝した。2015年5月23日、中部航空警戒管制団基地業務群管理隊のキュー号が空自警備犬として初めて国際救助犬認定試験（Ａ段階、国際救助犬連盟公認）に合格した。2016年初め、中部航空警戒管制団基地業務群管理隊の警備犬ロック号と第８航空団基地業務群管理隊の警備犬ヴェルディー号が国際救助犬連盟公認の国際救助犬試験（Ａ段階）に合格した。参考：MAMOR vol.84、朝雲

＜警備車（航空自衛隊）＞：航空自衛隊の警備用車両。ホンダ製CR-Vを警備用に使用したものである。参考：航空自衛隊パーフェクトガイド2015

＜警備銃弾Ｐ型＞：自衛隊の警備銃弾。細谷火工または中国化薬製。参考：月刊軍事研究5,’08、8,’09

＜警備銃弾Ｓ型＞：自衛隊の火工品。細谷火工製。参考：月刊軍事研究12,’18

＜警備銃弾用発射薬包＞：自衛隊の発射薬。細谷火工製。参考：月刊軍事研究5,’08

＜警備小隊（航空自衛隊）＞：航空自衛隊の部隊。基地業務群管理隊の隷下にあり、1950年代末に新編された。任務は、基地への不法侵入及び不法行為の監視と阻止。捕らえた容疑者は逮捕権を持つ警務隊に引き渡される。詰め所は基地正門の警衛所で、出入りする人物の身分チェックを行う他、基地内のパトロール（歩哨犬／警備犬を伴う）、テロリストや特殊部隊などに対する防護、VIP送迎、国旗掲揚などの任務を行う。装備は64式小銃、9mm機関拳銃、MINIMI、P220（幹部自衛官）、軽装甲機動車で、1990年頃まではM1ガーランド、M1カービン、トンプソンM1A1サブマシンガンからBAR、M1911A1に至るまで骨董品のオンパレードだった。参考：月刊軍事研究3,’07

＜警備船＞：警備隊の船種で、警備行動に従事する船舶を指す。船種符号はPFとLSである。1952年10月に制定され、8月1日に遡って適用された。1953年度計画で、大型警備船または甲型警備船（基準排水量1500トン以上）、中型警備船または乙型警備船（基準排水量1500トン未満）、小型警備船または丙型警備船（実質的に魚雷艇）の名称が用いられた。参考：月刊世界の艦船11,'17増刊

＜警備戦隊（日本海軍）＞：各鎮守府所属の在役艦艇や予備艦で編成される戦隊で、昭和8年12月に横須賀、呉、佐世保鎮守府に新編された。参考：日本海軍艦隊総覧

＜警備隊＞：1952年8月1日に保安庁法が施行され、総理府保安庁が設立されたのに伴い、海上警備隊が海上保安庁から保安庁隷下に移って（ついでに海上保安庁航路啓開部も吸収した）改称された組織で、海上自衛隊の前身である。中央組織は海上警備隊総監部から改編された保安庁第２幕僚監部で、越中島（現東京商船大学）に新編された。隷下部隊は旧海上警備隊と、海上保安庁航路啓開部から移管された掃海部隊で、保管引き受けという名目でアメリカから借用した警備船（PF４隻とLSSL２隻）、海上保安庁から移管された掃海船44隻と雑船32隻を保有する。地方隊２個（横須賀と舞鶴）と船隊群３個の設置が決定、横須賀地方総監部と舞鶴地方総監部が設置された。10月、配備船の種別を制定（警備船、掃海船、雑船の３種）し、8月1日に遡って適用した。11月、掃海隊10個が新編された。舞鶴練習隊に海上練習員第１期915名が入隊。11月12日、日米船舶賃借協定が調印され、漸くPFとLSSLが正式に引き渡されることとなった。1953年1月14日、第１回のPF・LSSL引き渡し式がアメリカ海軍横須賀基地で行われ、PF（くす型警備船）９隻とLSSL（ゆり型警備艇）16隻の貸与を受け、前者による第１・第２船隊、後者による第11船隊が編成された。貸与艦の艦尾の星条旗を米兵が降ろし、警備隊隊員が日の丸を掲揚した際には、隊員の目から涙がこぼれたという。1952年度、艦艇27000トンを有していた。1953年度予算ではるかぜ型２隻、あけぼの・いかづち型３隻、魚雷艇６隻、掃海艇３隻、敷設艦ARC-481つがる、敷設艇AMC-491えりもなどの建造が決まった。4月1日、第１船隊群を編成。5月、日本一周航海を実施、各地で一般公開を行った。8月16日、第２船隊群を編成。9月16日、佐世保地方隊、佐世保地方総監部、大湊地方隊、大湊地方総監部、呉地方基地隊、館山航空隊が新編され、横須賀市田浦に術科学校が開校した。12月1日、初の固定翼航空隊である鹿屋航空隊が編成された。1953年12月23日に船舶貸与が完了し、くす型警備船18隻とゆり型警備艇50隻により、PF船隊４個とLSSL船隊10個が編成された。1953年度、艦艇50000トン、航空機10機を有していた。1954年、T-34練習機10機がアメリカから引き渡された。4月までにPF船隊２個ずつで第１・第２船隊群、LSSL船隊３個で第３船隊群が編成された。6月5日、日米艦艇貸与協定が発効。1954年7月1日に海上自衛隊となった。参考：月刊世界の艦船1,’79増刊、5,’02増刊、11,'17増刊、月刊軍事研究9,’03、海上自衛隊全艦艇史、日本の防衛戦力Part3、月刊丸1,’10別冊

＜警備隊（海上自衛隊）＞：海上自衛隊の組織。施設警備、犯罪防止、秩序維持、交通規制などを主任務とする。参考：月刊丸1,’10別冊

　＜警備隊（２０１０年）＞：本部は市ヶ谷にある。隷下に大湊地方警務隊、東京地方警務隊、横須賀地方警務隊、舞鶴地方警務隊、呉地方警務隊、佐世保地方警務隊を置く。参考：月刊丸1,’10別冊

＜警備隊（海上自衛隊地方隊）＞：海上自衛隊地方隊隷下の施設警備管理部隊。地方総監部の所在地に置かれている。本部、陸警隊、港務隊、厚生隊、会計隊、車両隊、施設隊、補充部、直轄艦艇などからなる。参考：日本の防衛戦力Part3

＜警備隊旗＞：警備隊の旗で、1952年11月8日に制定された。白地に７本の青い横線（７つの海を表す）を引き、中央に桜を描いたもので、隊員から募集したデザインである。海上で視認しにくいという欠点があった。参考：ペルシャ湾の軍艦旗、月刊世界の艦船1,’79増刊

＜警備隊区＞：陸上自衛隊の連隊や群が警備、災害派遣、部外行事協力などを担当する地域で、自衛隊法施行令に基づき師団長が割り当てる。参考：戦車隊長

＜警備地誌＞：警備、災害派遣、作戦などの準備に必要な各地域の情報資料を纏めたもので、地形、地質、河川、標高傾斜、植生、気象、産業、行政、道路、通信、住民、政治・思想・世論動向といった多種多様な範囲をカバーする。中央情報隊や中央地理隊が作る陸幕地誌、方面総監部資料課や方面情報処理隊が作る方面地誌、各情報隊が作成して中央情報隊に提供する部隊各地誌、特定地域が対象の要域地誌がある。参考：月刊軍事研究7,’13

＜警備艇＞：海上自衛隊の艦種種別。1954年7月1日、海自発足と共に自衛艦（貸供与された上陸支援艇）の種別として定められた。艦種記号はLSSLで、401以降の艦番号も付与されている。1960年10月1日に廃止された。参考：月刊世界の艦船11,'17増刊

＜警備府＞：日本海軍の組織。昭和16年11月20日に要港を拡大改編して高雄、鎮海、大阪、大湊に誕生した。主任務は警備区の防御及び警備、軍需品の配給、配属された船舶・部隊による軍政及び内線作戦の実施である。トップは警備府司令長官（中将または少将）で、天皇直属であり、軍政に関しては海軍大臣、作戦計画に関しては軍令部総長の指示を受ける。参考：帝国陸海軍事典、月刊世界の艦船9,’13増刊

＜ケイプ・グローセスター＞：CVE-109（護衛空母）を参照。

＜軽武装偵察機＞：LARAを参照。

＜軽部隊＞：Light formations。非装甲車両を主に装備し、たまに装甲車がある程度の部隊で、下車歩兵・軽歩兵が主な戦闘力である。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜軽便牽引車＞：日本陸軍の車両。日野重工業製。参考：工兵入門

＜軽砲＞：口径115mm以下、重量３トン以下の火砲。参考：月刊PANZER3,’98

＜軽包装糧食１号＞：陸上自衛隊の携帯糧食。主食・副食缶詰の組み合わせで、８種類ある。加熱しないと味が悪い、赤飯など餅米が多くて胃にもたれる、などの欠点がある。戦闘糧食１型と同じ？参考：コンバット・バイブル

＜軽包装糧食２号＞：陸上自衛隊の携帯糧食。レトルトパックの組み合わせである。戦闘糧食２型と同じ？参考：コンバット・バイブル

＜軽砲兵ロケットシステム＞：LARSシリーズを参照。

＜慶北＞：956（フリゲート）を参照。

＜経補職域（海上自衛隊）＞：海上自衛隊の職域の１つ。総合経補、経補がある。参考：日本の防衛戦力Part3

＜軽歩兵＞：歩兵を参照。

＜軽歩兵師団（アメリカ陸軍、１９８９年）＞：旅団司令部３個、歩兵大隊９個、砲兵大隊３個、防空大隊１個からなる。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ケイマン＞：K506（フリゲート）を参照。

＜ケイマン・シリーズ＞：アメリカ軍の装甲トラック。FMTVトラックを装甲化したもので、アーマー・ホールディング社が開発し、MRAPカテゴリー１及びカテゴリー２に提案、2006年から調達された。参考：月刊PANZER12,’10、月刊軍事研究11,’07

　＜ケイマン４×４＞：FMTVの４×４輪型であるLMTVがベースで、キャビンをボンネット型に改修して装甲化した。全長7.727m、全幅2.471m、全高2.819m、車両重量16.8トン、最大重量19.27トン。エンジンはキャタピラー社製C7直列６気筒ターボチャージドディーゼル（出力330馬力、回転数2400rpm）、トランスミッションはアリソン社製3700SPオートマチック（前進７速、後進１速）、最大速度105km、燃料搭載量280リットル、航続距離645km。ペイロード2.5トン。ケイマン６×６と合わせて1100両が採用された。参考：月刊PANZER12,’10

　＜ケイマン６×６＞：FMTVの６×６輪型であるMTVをベースとしている。参考：月刊PANZER12,’10

　＜ケイマン・プラス＞：ケイマン４×４／６×６の装甲強化型。MEAP改修を施してあり、４×４輪では車幅3.35m、車重18.2トンとなった。参考：月刊PANZER12,’10

　＜ケイマン・ライト＞：海軍・海兵隊型。2008年から2800両を調達した。参考：月刊PANZER12,’10

＜ケイマンＭＴＶ＞：MTVはMulti-Terrain Vehivleの略。ケイマンの装甲カプセルを強化し、シャシー、サスペンション、動力系も改修した。温度調整システムを新型とし、高温・低温環境でも乗員やコンピュータがフル活動できるようにしている。1700両を導入予定。参考：月刊軍事研究11,’10

＜恵民＞：満州国海軍恩民型砲艇Huimin。1933年7月22日就役。参考：月刊世界の艦船7,’11

＜警務科＞：陸上自衛隊の職種の１つ。職種色は藍色。警務隊に配置され、部隊の秩序維持、犯罪捜査、警護、道路交通統制、防犯、特別儀仗が主任務で、有事には司法警察の権限が与えられる。海外派遣部隊と地元民や他国軍とのトラブル解決を担当することもある。一般国民に対する行政・司法警察権は持たず、司法業務は自衛隊施設でのみ行える。軍法会議、営倉、軍事刑務所といったものは存在しないので、起訴、裁判、法的処分などはできない。また、休暇の時に駐屯地外で現行犯逮捕された隊員などは警務科で引き取ることはせず、一般警察がそのまま取り調べる。警務科に就くためには小平学校警務教育部で半年間の警務教育を受けて初級陸曹特技・警務や幹部特技課程・警務を習得する必要があり、基本的に階級は陸曹以上となるが、特別儀仗隊の第302保安警務中隊のみ陸士が配置されている。保安（警備、警護、交通統制など）と警務にあたる隊員には三等陸曹以上の警務官と陸士長以下の警務官補がおり、どちらも特別司法警察職員だが、前者は検察官への送致権と逮捕状の請求権を持つ。警務隊以外の部隊等に配置される警務官・警務官補は、防衛大臣が特に命じた場合を除き、司法警察職務は行わない。参考：スピアヘッドNo.15、MAMOR vol.62、陸上自衛隊パーフェクトガイド2015、陸上自衛隊地上戦力の全容、日本の防衛戦力Part1、月刊JWings8,’16、警務隊の組織及び運用に関する訓令

＜警務官・警務官補（自衛隊）＞：陸上自衛隊小平学校で司法警察職員の職務に関する基礎教育課程を修了した者、検察官・検察事務官・司法警察職員だった者、三佐以上の自衛官で学校教育法による大学に於いて法学を履修するかこれと同等の学識経験を有すると認められる者の中から、陸海空幕長が指定する。ただし三佐以上の自衛官を命ずる時は、防衛大臣の承認を得る。三自衛隊の警務官・警務官補の職務範囲が競合する場合、相互の協議で主たる警務官を決める。司法警察職員としての職務を行う際は、身分を示す証票である警務手帳を常に携行し、必要なら証書や司法警察職員章を呈示する。参考：警務官及び警務官補の指定並びに権限の行使及び調整に関する訓令

＜刑務所食＞：日本海軍の特殊糧食。昭和6年3月の海軍糧食表改訂で制定された。刑務所で普段出される常食の他、使役時に追加される定役増加食がある。一日摂取カロリーは2628-3420kcal。参考：写真で見る海軍糧食史

＜警務隊（海上自衛隊）＞：海上自衛隊の犯罪捜査・規律保持部隊で、一般に言う憲兵隊にあたる。防衛大臣直轄で、隷下に本部（東京）、地方警務隊（東京、横須賀、呉、佐世保、舞鶴、大湊）を置き、地方警務隊の下には警務分遣隊19隊がある。隊司令は一等海佐、隊規模は140名。隊員は海上警務官と呼ばれ、警務POLICEと書かれた警務腕章を付け、半脚絆（ゲートル）を巻く。2022年3月1日、大規模改編を実施。東京地方警務隊を東京警務分遣隊に改編して地方警務隊を５個（横須賀、呉、佐世保、舞鶴、大湊）とし、警務分遣隊も東京の他に那覇警務分遣隊だけを残して他は廃止、新たに警務班５個（硫黄島、徳島、鹿屋、小月、函館）を編成した。参考：MAMOR vol.55、日本の防衛戦力Part3、朝雲

＜警務隊（陸上自衛隊）＞：陸上自衛隊の警務科組織で、一般に言う憲兵隊にあたる。任務・組織・運用は、自衛隊法施行令第32条の規定に基づいて1959年12月16日に定められた陸上自衛隊訓令第61号、警務隊の組織及び運用に関する訓令で規定されている。主任務は犯罪捜査・被疑者逮捕などの司法警察職務と、駐屯地司令を含む部隊等の長の行う警護、道路交通統制、犯罪予防、規律違反防止などに協力する保安職務である。防衛大臣直轄で、警務隊本部、中央警務隊、方面警務隊からなる。方面隊管区に方面警務隊本部と保安中隊／保安警務中隊、師団司令部及び団本部所在地に地区警務隊、各駐屯地に警務派遣隊または警務連絡班、師団司令部付隊に保安警務隊が編成されている。要人警護や国賓の儀仗は第302保安中隊／第302保安警務中隊が行う。トップの警務隊長は警務官である陸将補で、防衛大臣の指揮監督の下に隊務を統括し、警務隊本部の事務を掌理する。警務隊長が警務隊の訓練計画を作成する時は、予め方面総監から意見を求め反映させ、作成したら方面総監に通報する。警務官の副隊長１名が置かれる。警務隊全体では隊員数1500名で、隊員は警務MPと書かれた警務腕章を付ける。司法警察職務は昭和34年防衛庁訓練第72号・自衛隊犯罪捜査服務規則に基づいて行う。担当区域が決まっているが、中央警務隊は方面警務隊の担当区域でも捜査が可能。各警務部隊が警務職務を行う場合、特に必要がある時は、所在地の部隊等の長に対して人員・車両などの援助を求めることができる。元は保安隊時代の1952年7月に松戸駐屯地で編成を完結した発足した第400保安大隊で、1953年6月15日に司法警察業務を開始し、自衛隊創設と共にミリタリー・ポリスにあたる警務隊を編成した。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の災害派遣に参加。2008年3月、捜査部隊と保安部隊を一元化した。2011年4月に組織の大規模改編が行われ、防衛省警備本部付警務隊から改編された中央警務隊（防衛省全体を担当する三自衛隊統合部隊）と、各方面隊の北部・東北・東部・中部・西部方面警務隊が主要組織となった。方面警務隊隷下の保安中隊は保安警務中隊に改編され、法警察職務が追加されると共に防衛大臣直轄となったため、方面総監部で行う儀仗任務は保安警務中隊でなく方面直轄部隊の隊員を抽出して行うようになった。方面警務隊隷下には地区警務隊も数個編成されている。2012年6月15日、創設59周年記念日行事を実施。2013年6月15日、防衛省講堂で創隊60周年記念式典を実施。2014年1月15日から2月4日、キーン・エッジ2014に参加。2016年1月12日から2月2日、キーン・エッジ2016に参加。9月12日、伊勢志摩サミット支援の功績で、防衛大臣から一級賞状が授与された。12月12-16日、平成28年度在外邦人等保護措置訓練に参加。2019年12月9-14日、令和元年度在外邦人等保護措置訓練（国内）に参加。2020年1月24-31日、キーン・エッジ2020に参加。11月26日から12月3日、令和2年度在外邦人等保護措置訓練に参加。2022年8月31日から9月7日、令和4年度在外邦人等輸送訓練に参加。2024年2月4日から3月11日、コブラ・ゴールド24に参加。

参考：警務隊の組織及び運用に関する訓令、MAMOR vol.55、月刊軍事研究7,’97、4,’17、月刊世界の艦船2,’17、月刊JWings2,'21、11,'22、朝雲

＜警務隊本部＞：陸上自衛隊の警務科組織で、市ヶ谷に置かれている。総務科、企画訓練科、操作科、保安科からなり、各科長は警務隊長の命により、科務を掌理する。2015年2月28日と3月1日、朝霞駐屯地で平成26年度警務隊競技会を実施。方面対抗団体戦形式で、鑑識、持続走、逮捕術を競い、北部方面警務隊が優勝した。2020年12月16日、防衛省市ヶ谷体育館で令和2年度鑑識競技会を実施。５個方面警務隊から５名（幹部１名、陸曹４名）１組の代表チームが参加し、指揮、指紋採取、足跡採取、写真撮影、パソコン押収で技量を競い、北部方面警務隊が優勝した。2021年6月15日、創隊68周年記念行事を実施し、第130地区警務隊と西部方面警務隊第303保安警務中隊を隊務優秀部隊として表彰、殉職隊員８名の慰霊・追悼式を行った。参考：警務隊の組織及び運用に関する訓令、朝雲

＜警務派遣隊＞：陸上自衛隊の警務科組織。駐屯地警務隊の警務職務を分担する組織で、陸上幕僚長が防衛大臣の承認を得て各駐屯地に編成する。参考：警務隊の組織及び運用に関する訓令

＜警務連絡班＞：陸上自衛隊の警務科組織。陸上幕僚長の定めるところにより、方面警務隊長が所要の駐屯地に編成するもので、配置されたら陸上幕僚長が速やかに防衛大臣に報告する。また、警務隊長が防衛大臣の承認を得て防衛大学校、防衛医科大学校、防衛研究所、防衛監察本部、防衛装備庁の所在地に編成することができる。参考：警務隊の組織及び運用に関する訓令

＜荊門＞：506（コルベット）を参照。

＜軽門橋＞：門橋を参照。

＜軽門橋（陸上自衛隊）＞：陸上自衛隊の渡河器材。渡河ボートや折り畳み艇（FRP製クリンカー造りの軽量モーターボートを使用することもある）を３隻ほど横に並べてアルミ製道板を渡し、トラックや105mm以下の砲などを載せてフェリーのように運ぶものである。道板の一端はヒンジで跳ね上げられるようになっていて、渡河中は跳ね上げ、着岸したら降ろして車両が自走で岸へと乗り降りできる。船外機（25馬力）2-3基を取り付けて移動する。組み立てには30名で20分かかる。５隻横に並べて105mm以上の砲を乗せることも可能。軽門橋を対岸まで繋げば軽浮橋になり、中型トラック以下の車輌が通行できる。参考：自衛隊装備カタログ1981、陸上自衛隊地上戦力の全容、月刊PANZER6,’01、9,’01、MAMOR vol.136

＜契約本部＞：防衛庁の中央調達組織。2001年1月、調達実施本部を改編して創設された。調本背任事件の反省から原価計算部門は防衛庁管理部に移したが、業務に不都合が生じたため、2006年7月に装備本部に改編された。参考：月刊軍事研究11,’14、朝雲

＜軽野戦砲架４１＞：sPzB41を参照。

＜軽油＞：ディーゼルエンジンの燃料。最小引火点は45-50℃で、ガソリンより低い温度でも着火したりするが、200℃近くにならないと沸騰が始まらず、ガソリンよりも気化しにくい。そのため、運搬・貯蔵の間に自然消耗することが少なく、引火や爆発的燃焼の危険性が低く安全性も高い。潤滑油としての性質（自己潤滑性）を有する。比重0.8-0.86、発熱量は1kgあたり39800-41900kJ/9508-10009kcal、１リットルあたり38040kJ/9087kcal。セタン価で性能を表す。液体の状態でエンジンに噴射するので、低温で流動性が悪くなると本来の性能を発揮できなくなるため、周囲の温度より流動点の低い軽油を使う必要がある。参考：自動車エンジンの技術、日本の戦車と装甲車両、機甲入門、月刊軍事研究8,’16、月刊丸1,'17別冊

＜軽油２号・艦船用＞：海上自衛隊の艦船用燃料軽油。引火点を60-61℃と高めにして安全性を向上させた。硫黄分は質量比0.001%と極めて低い。最小セタン価45。当初はディーゼル燃料として使用したが、後に導入したガスタービンにも使った。1975年度からは蒸気タービンも重油からこちらに一本化したが、発生熱量が違うので主缶への負荷が大きく、度々爆発事故を起こして死人も出ている。民間規格と微妙に違うので受注生産になっており、軽油取引税の免税手続きも要るので発注から調達まで余計な時間を要するのが欠点。参考：月刊軍事研究12,’07、11,’16、1,’16、12,’16、月刊世界の艦船7,23

＜掲陽＞：587（コルベット）を参照。

＜慶洋丸＞：日本海軍特設航空機運搬船。元は昭和12年11月15日に竣工した東洋汽船貨物船で、後に日本海軍に徴用され、特設航空機運搬船として使用された。全長133.92m、幅17.76m、深さ9.75m、満載吃水7.845m、総トン数6442トン、重量トン数9542トン。主機はMAN社製D6Zu60/110ディーゼル１基１軸5310馬力、航海速力13.8ノット、最大速力16.61ノット。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は建制では第11航空艦隊付属、兵力部署では南方部隊航空部隊付属だった。昭和19年、運送艦に変更された。6月11日、サイパンで修理中に敵機動部隊接近の情報が入ったため、出港して避難したが、6月12-13日にアメリカ第58任務部隊艦上機の攻撃を受けて沈没した。参考：月刊世界の艦船7,’11、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜経理員＞：海上自衛隊の補給科員。金銭出納、給与計算、契約業務などが主任務で、隊員の各種手当てを正確に算出するため、護衛艦や潜水艦などには必ず１名以上が配員される。契約に際しては会計法に基づいて行い、入札にも立ち会う。補給科員として勤務し、第４術科学校で海士経理課程を修了すると経理員になれる。参考：MAMOR vol.118、vol.148

＜係留式空中レーダーシステム＞：自衛隊が三菱総合研究所に調査研究を依頼しているレーダーシステム。参考：月刊軍事研究7,’15

＜軽榴弾砲中隊（ドイツ陸軍、１９３８年編成）＞：ドイツ陸軍のleFH16軽榴弾砲装備中隊。兵力は将校４名、下士官・兵161名。装備はleFH16軽榴弾砲４門、拳銃39丁、小銃136丁、軽機関銃２丁。移動・輸送用に乗馬43頭、駄載用ラバ３頭、輓馬88頭、６頭立て観測用馬車Af12を１両、４頭立て電話車Nf2を１両、４頭立て弾薬車Af4を４両、同Hf2を１両、４頭立て補給車を１両、２頭立て大型野戦キッチンを１両、馬糧車Hf2を１両、トラック１両、中型オートバイ１両を配備する。参考：月刊グランドパワー8,’98

＜軽榴弾砲中隊（ドイツ陸軍装甲師団、１９４２年編成）＞：ドイツ陸軍装甲師団のleFH18軽榴弾砲装備中隊。兵力は将校５名、下士官・兵115名。装備はleFH18軽榴弾砲３門、拳銃27丁、小銃90丁、短機関銃４丁、軽機関銃２丁（Sd.Kfz.4に搭載）。輸送用にSd.Kfz.11を５両、軽乗用車２両、Kfz.15を４両、1.5トントラック１両、中型弾薬トラック４両、３トントラック３両、Sd.Kfz.76観測車１両、Sd.Kfz.15通信車２両、Kfz.2及びKfz.17/1無線車計２両、Kfz.4対空トラック１両、Kfz.2/40整備車１両、Sd.Kfz.253装甲観測車１両、オートバイ５両（うち１両はサイドカー付き）を配備する。参考：月刊グランドパワー8,’98

＜軽榴弾砲中隊（ドイツ陸軍装甲砲兵連隊、１９４４年編成）＞：ドイツ陸軍装甲砲兵連隊のleFH18軽榴弾砲装備中隊。兵力は将校３名、下士官・兵108名。装備はleFH18軽榴弾砲４門、拳銃12丁、小銃88丁、短機関銃12丁、軽機関銃５丁。輸送用にSd.Kfz.11を４両、シュビムヴァーゲン１両、軽乗用車４両、２トントラック４両、３トントラック８両、３トンハーフトラック５両、350ccオートバイ１両、Sd.Kfz.2を１両装備する。参考：月刊グランドパワー8,’98

＜軽量化小銃＞：防衛省技術研究本部試作軽量小銃。89式小銃を30%ほど軽量化したもので、アルミ合金、チタン合金、FRPを多用し、銃身を短縮、フラッシュサプレッサーの形状を変更した。ハンドガード上下面や機関部上面にはレールマウントを追加している。三点バースト機能は外されており、バイポッドや銃剣は装備できない。反動、命中性能、コストは極力変化しないように工夫してある。2006年から試作され、2008年に完成、試験に使用された。参考：MAMOR Vol.42

＜軽量型レーザー照射測距装置＞：AN/PED-1を参照。

＜軽量魚雷＞：短魚雷を参照。

＜軽量自走榴弾砲＞：シンガポール・テクノロジー・キネティクス社が開発中の39口径155mm装輪式自走榴弾砲、略称LWSPH。４輪のスケルトン車台に砲を搭載しており、重量7000kgと軽量で、走行能力は劣るがヘリコプターでの空輸が可能である。ダブルバッフル式マズルブレーキで反動を吸収する。最大射程19km（M107通常榴弾）／30km（射程延伸型ベースブリード）。４輪または２輪駆動、最大速度80km、航続距離600km。１分で布陣して射撃を開始できる。参考：月刊軍事研究6,’02、6,’05

＜軽量ストライド地雷除去器＞：LIMEと略す。戦車よりも軽量の車両に装備し、地表に撒布された地雷を押しのけるブレードである。軽いので、深めに埋設された地雷は取り除けない。参考：月刊PANZER10,’01

＜軽量戦闘車両システム＞：防衛省技術研究本部が開発中の６×６輪自走砲。直接／高射角間接射撃が可能なデュアルリコイル（二段駐退機）式105mm砲を装備する無人砲塔を搭載し、インホイールモーター型ハイブリッド電気駆動システムを装備、Ｖ字底部、衝撃緩衝材、車高可変システムによる高い耐地雷能力を持つ。インホイールモーター駆動なので、各車輪の回転方向や回転数を制御でき、装輪車両ながら超信地旋回が可能。砲弾は直接射撃でも間接射撃でも使えるよう、起爆タイミングを可変式としてある。また、従来の105mm砲弾も撃てる。C-130で１両、C-2で２両を輸送可能。重量16トンの軽量型、20トンの装甲強化型（Ｖ字底部採用）、乗員10名を乗せる歩兵戦闘車型といったファミリーが計画されている。個別の要素研究として2013年度からインホイールモーター、2014-15年度に105mm砲、2015年度からＶ字車体底部のテストを行う予定。2017年6月30日、車体部分のモデルである機動性能確認車両が公開された。参考：月刊軍事研究2,’12、4,’14、11,’11、月刊JWings1,’17、1,’19、朝雲

＜軽量対迫撃砲レーダー＞：AN/TPQ-49を参照。

＜軽量多目的装甲車＞：L-AMPVを参照。

＜軽量多目的装甲偵察車両＞：サーバルを参照。

＜軽量多用途ミサイル＞：LMMを参照。

＜軽量熱戦兵器照準装置＞：LTWSを参照。

＜軽量ポリエチレンロープ係留索＞：自衛隊の機器。装備開発機構製。参考：月刊軍事研究3,’18

＜軽量ロケット砲システム＞：LIMAWS-Rを参照。

＜桂林＞：164（駆逐艦）または164（ミサイル駆逐艦）を参照。

＜ケイル＞：K241（フリゲート）を参照。

＜敬礼＞：Present arms。軍隊は上下関係のある複数の人間が所属する組織なので、軍隊（というか集落の自衛武装集団レベルでも）誕生時から礼儀として丁寧な挨拶や姿勢を正すことくらいはあったと思われるが、統一された儀礼として行われるようになったのがどの軍隊でいつ頃なのかは不明。古い彫刻や絵画で何となく敬礼っぽい動作をしているものはあるが、相手が軍人とは限らず、芸術作品における記号的表現の可能性もあり、敬礼が正式に定められたことを示す文献などが出てくるのは19世紀に入ってからである。近代軍が行っている挙手の敬礼は、馬上で騎士が兜のバイザーを右手で上げて挨拶したのが起源といわれ、16-17世紀頃の西欧常備軍で採用されていた上官に対して脱帽する礼式が面倒になったのも加わり、19世紀初めのイギリス陸軍で挙手して掌を相手に向ける敬礼が始まり、最終的にバイザーの代わりに帽子やヘルメットのつばに右手の指先を当てる方式に落ち着いたようである（ただし被り物が無くても挙手の敬礼をする軍隊もある）。軍隊の士気は敬礼の仕方ひとつにも反映されてくるので、儀式的なものと疎かにはできない。他国の軍隊に対しても敬礼を行うが、礼を欠くと戦争が始まることがある（第一次蘭英戦争）ので注意。参考：MAMOR vol.109、vol.62、月刊世界の艦船8,’11増刊、月刊丸9,’03、月刊軍事研究8,'15、1,’16

　＜敬礼（アメリカ軍）＞：何も被っていなくても挙手の敬礼をする。参考：MAMOR vol.109

　＜敬礼（イギリス陸軍）＞：挙手の敬礼は掌を相手に向けるものが19世紀初めに始まった。腕は真横に張って肘を曲げ、手を開いて指を閉じ、掌を完全に相手に見せて中指の指先を帽子やヘルメットのつばに当てる。参考：MAMOR vol.109

　＜敬礼（オーストラリア陸軍）＞：挙手の敬礼はイギリス陸軍式である。参考：月刊軍事研究2,’17

　＜敬礼（海軍兵学校）＞：日本海軍の敬礼と同様に行う。生徒は下士官よりも上の身分とされているが、下士官の教員には師への礼ということで生徒が先に敬礼する。0620までは駆け足のまま、0700までは歩きながら敬礼するが、教官と教授には立ち止まって敬礼を行う。一号生徒が下級生に答礼する場合には、掌を前に向けたり真後ろに向けたり、指先を帽子のツバに付けた後で手を少し前にもっていったりと、様々な個性を発揮する。参考：海軍兵学校よもやま物語

　＜敬礼（海上自衛隊）＞：艦同士が出会った場合、指揮官旗を見て指揮官の序列の低い方が先に敬礼する。同格なら先任順、任命期日も同じなら成績順である。ただし隊司令は隊の種類によって階級が違うので、隊司令旗を掲げていても両艦最高位者の階級を直接比較して敬礼の順序を決める。号笛や信号らっぱで合図をし、外国艦に対しては全員が挙手の敬礼を行うが、自衛艦同士なら幹部自衛官と准尉が挙手の敬礼で、海曹（海曹長以下）・海士は気を付けのみで済ます。天皇旗を掲げた艦船と観艦式観閲官乗艦に対してや、海外派遣艦見送りと海外派遣先寄港地といった特別な場合には、上甲板に並んで登舷礼を実施する。挙手の敬礼は前腕が体の中心線から45度傾く位置に右手を挙げる方式で、肘を内側に落とし、上腕は斜め前に軽く上げる感じになる。陸空自と異なり肘を上げて上腕を真横水平にしないのは、狭い艦内でぶつけないようにするためである。指は伸ばして指先を帽子のつばに付け、掌を相手に見せない。らっぱ手が信号らっぱを保持している場合は着帽していても挙手の敬礼は行わず、右手で信号らっぱを持って姿勢を正す敬礼または10度・45度の敬礼を行う。参考：月刊世界の艦船8,’11増刊、MAMOR vol.109、vol.76、vol.126、日本の防衛戦力Part3

　＜敬礼（航空自衛隊）＞：挙手の敬礼は、上腕が地面と水平になるよう真横に伸ばし、帽子のつばに指先を付ける。らっぱ手が信号らっぱを保持している場合、姿勢を正す敬礼では信号らっぱを右手、挙手の敬礼では左手で持って体側に保持する。参考：MAMOR vol.76、vol.126

　＜敬礼（自衛隊）＞：自衛隊法施行規則に基づいて定められた自衛隊の礼式に関する訓令に規定がある。階級など立場が下の者がまず敬礼し、上の者が答礼を行い、上の者が答礼を終えたら下の者も敬礼を終える。操縦・作業・戦闘中など敬礼をしている場合ではない時、飲食店など公共の場、相手が自衛官かどうか不明な場合（私服着用時など）には省略できる。個人で行う各個の敬礼、部隊全員で行う隊の敬礼、警衛任務中の警衛隊が行う警衛隊の敬礼、歩哨や警衛の隊員が行う歩哨等の敬礼、旗の敬礼、自衛艦その他の船舶の敬礼がある。各個の敬礼には、姿勢を正す敬礼（不動の姿勢をとる）、10度の敬礼（脱帽時に不動の姿勢から上半身を頭ごと一直線に保って10度前に倒す）、45度の敬礼（最敬礼。脱帽時に不動の姿勢から上半身を頭ごと一直線に保って45度前に倒す。天皇陛下や隊員の棺などに行う）、挙手の敬礼（着帽時に不動の姿勢から右手を挙げ、前腕と手は一直線、掌を左下方に向けて掌も手の甲も相手から見えないようにし、手と指は真っ直ぐ伸ばし親指は掌側面に位置させ、人差し指を帽子・鉄帽のひさしの斜め前部に当てる。左手は腋を締め、手首を体に付け、手は適切な力で握る。両肩は水平）、捧げ銃の敬礼（小銃を左手で垂直に持ち、体の中央前方で体から10cm離し、右手を小銃のグリップに添える）、銃礼（右手で小銃の銃口付近を持ち、銃口を上に向けて地面に立てる。または右手で銃床を持ち右肩に担ぐ。左手は手首と前腕をまっすぐにして小銃に向け、掌を下にして指を揃え伸ばし、人差し指第１関節が小銃に軽く触れるようにする）がある。駆け足を行っている時に敬礼の必要があれば通常歩行に移った後で行う。国歌演奏時には不動の姿勢を取る（他国の場合にはその国の礼式に従う）。国旗に対しては小銃携帯時は捧げ銃、小銃無しで着帽時は挙手の敬礼を行い、脱帽時には不動の姿勢をとる。隊の敬礼は姿勢を正す敬礼、挙手の敬礼、45度の敬礼、頭（かしら）右／頭左／頭中の敬礼（受礼者に頭を向ける。角度は45度まで）、捧げ銃の敬礼、着剣捧げ銃の敬礼、指揮者のみの敬礼（部隊指揮官のみが挙手の敬礼を行う）で、指揮者のみの敬礼以外は指揮者が号令を出す。警衛隊の敬礼は、防衛大臣、将官、基地司令、駐屯地司令などが営門を出入りする際に警衛所前に整列して捧げ銃の敬礼を行う。歩哨等の敬礼は、挙手の敬礼や銃礼など。旗の敬礼は、右手で旗竿を垂直に上げ、左手で右腋に位置する部分の旗竿を握り、前方に水平位置まで倒す。自衛艦その他の船舶の敬礼は敬礼（海上自衛隊）を参照。参考：MAMOR vol.109、vol.76

　＜敬礼（ドイツ国防軍）＞：帽子やヘルメットを被っている時は右腕を横に90度上げ、肘を45度曲げる敬礼を行う。被っていない時は、右腕を斜め前方に真っ直ぐ伸ばす。参考：月刊丸9,’03

＜敬礼（日本海軍）＞：上官に会った時に行い、上官も答礼する。着帽している時は挙手、していない時は45度の礼である。挙手の場合、手は前下方45度あたりからそっと持ち上げ、掌は相手に見せない角度で、人差し指と中指が帽子の縁に少し触れる程度で止め、艦内の障害物にぶつけないようにする。入隊前の一般学校などでは陸軍式の腕を真横に上げるバージョンを行っており、意識を変えるのに苦労したらしい。ただ肘や上腕の角度について具体的な規定は無いので、艦外では腕を真横に上げていたりする。艦船同士の場合、乗艦している最上級の軍人の階級が下の艦が上の艦（同格ならば先任者の乗艦）に対して敬礼を行う。艦橋の見張り台にいる見張り員が相手の艦名を確認し、当直将校に知らせると、当直将校は自分の艦長（または乗艦最上級将官）と比較して敬礼を行うか答礼になるか判断する。通常は艦が大きいほど上級の艦長が乗艦しているが、たまに小さめの艦に艦隊司令や戦隊司令が座乗しているので注意が要る。こちらが格下で、相手艦の最上級者が佐官である場合、当直将校は適当に接近してきたところで気を付けの号令を発し、らっぱ手が気を付けのらっぱ譜を吹き、上甲板以上にいる者は士官なら挙手の礼を行い、下士官・兵は不動の姿勢をとる。答礼する方はこれを見て同様の行動を行うが、作業で忙しい者は上甲板以上にいてもそのまま作業を続ける。その後すぐに答礼する方の当直将校がかかれの号令をかけて答礼を止め、それを見て敬礼する方の当直将校もかかれの号令をかけて敬礼と答礼は終了である。相手艦の最上級者が将官である場合、当直将校は衛兵隊用意、前甲板／後甲板と号令をかけるので、次に勤務する順番の衛兵隊は整列し、サーベルを持った衛兵司令とらっぱ手2-3名が加わる。当直将校が気を付けの号令を掛けると、艦内に気を付けのらっぱが放送され、衛兵司令の号令で衛兵隊が相手艦の将旗に対して捧げ銃を行い、らっぱ手が将官礼式らっぱを吹く。このらっぱが鳴っている間、上甲板以上にいる士官は挙手の礼を行い、下士官・兵は不動の姿勢を取る。らっぱが終わると当直将校がかかれの号令をかけるので、衛兵司令は立て銃、解散の号令を掛けて上甲板を復帰させる。軍の艦船と商船の場合、商船が先に船尾の旗を半分くらいまで降ろして敬礼を行い、軍の艦船はこれを見て軍艦旗を半分くらいまで降ろして答礼する。次いで軍の艦船が軍艦旗を元に戻し、これを見て商船が旗を元に戻すと終了である。参考：海軍よもやま物語、続海軍よもやま物語、MAMOR vol.109

＜敬礼（日本陸軍）＞：挙手の敬礼は腕を真横に上げて素早く行う。掌は相手に見せない。将校を見たら、下士官と兵は必ず敬礼をしなければならないので、最初に見つけた者が「敬礼！」と叫んで周囲の者に知らせる。し忘れると欠礼で処罰されることもある。参考：新兵サンよもやま物語、海軍よもやま物語、MAMOR vol.109

＜敬礼（日本陸軍衛兵）＞：衛兵所で敬礼する際、控兵の起立動作は敏捷かつ姿勢厳正、「敬礼」の声には活気を要する。衛兵の整列は迅速整正にし、解散後の動作も活気を要するが、営舎に駆け込んだり、談笑・喧騒したりするような不謹慎な態度は厳に慎まなければならない。整列しての敬礼を行うのは以下の場合である。天皇、皇族、王族、公族、御名代、太皇太后、皇太后、皇后には、全員着剣・立刀して営舎前（営門前を通御の際は営門外）に整列、車駕隊列の30歩前から30歩後まで捧げ銃・捧げ刀と目迎目送を行い、衛兵司令が将校なら刀の礼も実施、喇叭手は君が代を吹奏する。皇族が陸海軍軍人または生徒だった場合、官職階級相当の礼式を行う。皇族が武官でなく公式の場でも無い場合、隊列を正し司令のみ敬礼を実施する。軍旗には、営舎前に整列して隊列の８歩前から８歩後まで全員が着剣捧げ銃と目迎目送を行い、衛兵司令が将校なら刀の礼も実施、喇叭手は足曳を１回吹奏する。将校の指揮する軍旗を持たず武装した部隊には、営舎前に整列し、隊列の８歩前から司令が捧げ銃・捧げ刀、全員が目迎目送を行い、衛兵司令が将校なら刀の礼も実施、喇叭手は皇御国を１回吹奏する。武装していなければ喇叭手の吹奏を省く。下士官以下の指揮する軍旗を持たず武装した部隊には、営舎前に整列し、立銃のまま姿勢を正し上体を15度前に傾け目迎目送を行い、喇叭手は皇御国を１回吹奏する。武装していなければ喇叭手の吹奏を省く。元帥、陸軍大臣、参謀総長、教育総監、陸軍大将、匿名検閲使には、営舎前に整列し、隊列の８歩前から隊列を過ぎるか答礼が終わるまで、司令が捧げ銃、全員が目迎目送を行い、喇叭手は海行かばを３回吹奏する。陸軍航空総監には航空部隊の衛兵、軍司令官・防衛司令官・航空兵団司令官には部下部隊の衛兵のみ営舎前での整列敬礼を実施し、隊列の８歩前から隊列を過ぎるか答礼が終わるまで、司令が捧げ銃、全員が目迎目送を行い、喇叭手は海行かばを３回吹奏する。衛戌司令官にはその衛戌衛兵のみ営舎前での整列敬礼を実施し、隊列の８歩前から隊列を過ぎるか答礼が終わるまで、司令が捧げ銃、全員が目迎目送を行い、喇叭手は中将なら海行かば２回、少将なら海行かば１回を吹奏する。独立部隊長、これに準ずる隊長、団隊長以上の部隊長、官衙学校長にはその部下部隊の衛兵のみ営舎前での整列敬礼を実施し、隊列の８歩前から隊列を過ぎるか答礼が終わるまで、司令が捧げ銃、全員が目迎目送を行い、喇叭手は中将なら海行かば２回、少将なら海行かば１回を吹奏、連隊長や佐尉官なら目迎目送とする。海行かばの吹奏回数は、受礼者の職名が分からなければ階級に応じた回数、それも分からなければ１回とする。敬礼は部隊停止間の敬礼と同じ。目迎目送は捧げ銃の操作を行う場合には操作完了後直ちに「頭右／左／央」の号令により受礼者の目または敬礼すべき物に注目、目で追っていき、「直れ」の号令で操作と同時に頭を正面に戻す。位置的に目で追うことができないなら、頭だけ受礼者または敬礼すべき物の方向に向ける。通常、夜間は天皇と軍旗に対する場合のみ整列しての敬礼を行う。以上が整列しての敬礼である。衛兵司令より上級の将校が衛兵所在の門や衛兵所を出入りする時は、将校を最初に見た衛兵が敬礼と叫び、所在の衛兵はその場に立って姿勢を正し、衛兵司令はその将校に対して敬礼を行う。ただし衛兵所に既に将校がいる時は、これより上級の将校が来た時に限り敬礼と叫ぶ。衛兵控兵は常に営門の出入者に注意し、上級者たる将校が来たら躊躇せず敬礼と叫ぶようにする。また、敬礼が終わったからといって直ぐに談笑するような行為は慎むこと。将校以外の上級者に対しては、衛兵司令のみ敬礼を行う。衛兵交代の際、下番衛兵は衛兵所の前で左に上番衛兵のスペースを空けて整列し、両衛兵は部隊相互の敬礼を行い、喇叭手が皇御国を１回吹奏する。下番衛兵司令は申し送りを行い、歩哨交代と物件授受を終えたら再度部隊相互の敬礼を実施、下番衛兵が退場する。衛兵交代や軍装検査のため衛兵が整列している時に、衛兵司令より上級者の下士官が引率する武装した部隊が通ったら、部隊停止間の敬礼を行う。衛兵司令より上級者の下士官兵が単独で通ったり、武装しない部隊が通ったりしたら、喇叭を吹奏しない以外は同様の敬礼を行う。衛兵司令が将校の場合、下士官兵の指揮する部隊に対しては部隊の敬礼は行わず衛兵司令のみ答礼する。部隊を指揮していない各部将校（直属の隊長たる各部将校を除く）、各部下士官兵に対しては、部隊の敬礼は行わず、隊列を正して衛兵司令のみ敬礼する。衛兵司令より上級の各部将校・各部下士官兵とその指揮する部隊に対する敬礼は、規定の場合と同じ。参考：衛兵勤務必携

＜敬礼（日本陸軍歩哨）＞：門を出入りする者に対しては、定位置に立ち（哨舎内にいたら外に出る）、８歩前に来た時から８歩過ぎ去る時まで敬礼を実施する。門を出入りしない者に対しては、任務に支障が無ければ敬礼する。門が無くても上記に準じた敬礼を行う。動哨ではその場で敬礼しても差し支え無い。複哨はなるべく同時に敬礼する。天皇、皇族、王族、公族、御名代（公式）、軍旗に対しては、着剣捧げ銃と目迎目送を行う。将校に対しては捧げ銃（着剣していたら外す必要は無い）と目迎目送、将校の指揮する部隊に対しては隊長に対して捧げ銃（着剣していたら外す必要は無い）と目迎目送、歩哨より上級者の指揮する部隊には隊長に対して立て銃のまま（着剣していたら外す必要は無い）目迎目送を行う。下士官・上等兵には立て銃のまま姿勢を正し頭を受礼者の方に向け注目、上体を少し前に傾ける。歩哨が敬礼を受けたら任務に支障が無ければ答礼する。軍人以外の者から敬礼されても、答礼を行う。一等兵と二等兵（歩哨が上等兵だったら上等兵も）及び同級者は歩哨に対して敬礼を行う規定があるので、歩哨が二等兵だった場合でも、一等兵は歩哨に対して敬礼しなければならない。夜間で等級の識別が難しい場合、どちらが敬礼でどちらが答礼か迷うようなことはせず、互いに敬礼する。歩哨交代の途中に上官が来たら、上番歩哨掛が敬礼の号令を掛け、立哨中の者は歩哨としての敬礼、他の交代兵は上番歩哨掛の指揮で部隊の敬礼を行う。交代の途中に中隊長や勤務上の上官などに会った時は、まず部隊の敬礼を行った後で勤務上必要な報告などに入る。交代の途中に軍旗に会ったら、停止間なら軍旗の通路に面して隊列を正し着剣捧げ銃の敬礼、行進間なら着剣して行進間の部隊の敬礼を行う。行進間に上官に会ったら、部隊の敬礼を行う。巡察途中に上官と会った時も部隊の敬礼を行うが、至急の用務を行っている時は、その旨を告げて移動速度を保ったまま敬礼する。参考：衛兵勤務必携

＜敬礼（フランス陸軍）＞：挙手の敬礼は腕を真横に張って掌を少し相手側に向け、手は完全に開かず少しくぼませ、指は伸ばして指先を帽子やヘルメットのつばに付ける。参考：MAMOR vol.109

＜敬礼（ポーランド陸軍）＞：挙手の敬礼は掌を相手側に完全に向け、指は第２・第３指だけ伸ばして他は曲げ（指を閉じたＶサイン）、第１指と第４指の先を付け、第２指の先を右眉の直前に持ってくる。参考：MAMOR vol.109

＜敬礼（陸上自衛隊）＞：挙手の敬礼は、上腕が地面と水平になるよう真横に伸ばし、帽子のつばに指先を付ける。らっぱ手が信号らっぱを保持している場合、姿勢を正す敬礼では信号らっぱを右手、挙手の敬礼では左手で持って体側に保持する。参考：MAMOR vol.76、vol.126

＜敬礼訓練プログラム＞：海上自衛隊が2010年12月から無料配信中のスマートフォン用アプリ、SALUTE TRAINER。iPhoneを右手に持ち、気を付け−敬礼−直れまでの動作を行うと、実際の海上自衛官の敬礼と比較して100点満点で採点してくれる。海上自衛隊のホームページからダウンロードページに飛べる。また、ユーチューブでレクチャービデオも公開中。参考：月刊JWings3,’11

＜軽レッカ＞：陸上自衛隊の車両。73式大型トラック／３・1/2トントラックの後部荷台に4.8トンクレーンを搭載しており、軽車両の回収や、不発弾処理に使用される。後二軸はダブルタイヤで、車体にアウトリガー４基とウインチ２基（前後１基ずつ）を装備する。全長7.81m、全幅2.49m、全高3.06m、車両重量14.2トン。エンジン出力240馬力、最大速度95km。最大吊り上げ能力4.8トン。いすゞ自動車製。参考：スピアヘッドNo.16、自衛隊装備年鑑1996、自衛隊装備カタログ1981、JGround Vol.11、月刊丸3,’13

＜ケイン＞：APD-18（高速輸送艦）またはDD-235（駆逐艦）を参照。

＜ゲインフル＞：2K12（地対空ミサイル）を参照。

＜ケーアイ＞：日本海軍士官のスラングで、キスのこと。Kissの頭２文字。参考：帝国陸海軍事典

＜ケーエー＞：日本海軍士官のスラングで、女房のこと。Kakaa（かかあ）の頭２文字。参考：日本海軍史、帝国陸海軍事典

＜ケーキ・デコレーター＞：M3シリーズ（サブマシンガン）を参照。

＜ケージ＞：VH-60N（ヘリ）を参照。

＜ゲージ＞：ショットガンの弾丸サイズを表す単位。重量１ポンド（453.6g）が１番ゲージ、２分の１ポンド（226.8g）が２番ゲージ、という風になっている。ショットガンでよく使用されるのは12番ゲージ（37.8g）。参考：GUN用語事典

＜ケージー＞：KG。日本海軍用語で、毛ジラミのこと。誰かがその手の店でもらってきたのが浴槽でばらまかれて乗員全員に蔓延する。治療は水銀軟膏。または、艦橋測距手のこと。基線長式の携帯用測距儀を操作する手つきが毛ジラミに似ているので。参考：海軍こぼれ話、帝国陸海軍事典

＜ケース＞：空薬莢のこと。参考：GUN用語事典

＜ケース�Tリカバリー＞：空母周辺に雲が無く、視界が5km以上あって有視界飛行が可能な場合に行われる着艦。着艦機は空母から見て左回りの長方形（レクタンギュラー・ホールド・パターン）で飛行する。空母上空をポイント１、次の短辺の真ん中あたりをポイント２、次の長辺の真ん中あたり（空母の真横５海里くらい）をポイント３、次の短辺の真ん中あたりをポイント４という。飛行高度は機種ごとに1000フィート（304.8m）ずつずらして設定され、そこを周回しながら着艦指示を待つ。また、周回中に燃料が不足した場合には、高度5000フィート（1524m）を周回しているS-3Bやバディ・ポッド装備F/A-18から給油を受ける。着艦許可が下りると、ポイント４から空母右舷直上高度800フィート（243.8m）で通過、アレスティング・フックを降ろして僚機同士で目視確認する。着艦重量を超えている場合、ここで燃料投棄を行う。艦前方１海里の地点で15秒間隔で編隊を解散し、高度600フィート（182.9m）まで降下しつつ180度旋回し、空母の真横1.2海里（アビーム・ポジション）を通過する直前に車輪を降ろす。空母では着艦機の脚とアレスティング・フックの状態を双眼鏡で確認、飛行甲板要員に「ヘッドアップ」の号令が出される。アビーム・ポジションを通過したら更に降下しつつ２海里進んで180度旋回（ファイナルと称する）、飛行甲板後端から３海里・高度325フィート（99m）で目視によりFLOLS/IFLOLSを確認し、「ボール」とコールする。計器空母着艦装置、精密進入着艦装置、FLOLS/IFLOLS、計器、LSOの指示を基にアングルドデッキに接近して着艦する。タッチダウンの瞬間はスロットルを全開にし、アレスティング・フックがワイヤを掴めなかった時の着艦やり直し（ウェーブオフ）・再上昇（ボルター・フライト・パス）に備える。LSOが危険と判断した場合には着艦機パイロットにウェーブオフを指示する。フックがワイヤを掴んだら、スロットルをアイドリングに戻して停止。ワイヤがフックから外れるのを確認してフックを収容、主翼を折り畳みつつ飛行甲板上のプレーン・ディレクターの指示に従ってファウル・ラインを横切り、駐機エリアに移動し、後続機の着艦スペースを空けておく。機体にはプレーン・キャプテンがタイダウンチェーンを掛けて固定する。編隊は35秒間隔で着艦する。参考：月刊JWings1,’02、1,’17、月刊航空ファン4,’72、月刊世界の艦船2,’16

＜ケース�Uリカバリー＞：視界が5km以上あり、有視界飛行ができるが、1000-3000フィート（304.8-914.4m）に全天で８分の５以上の雲がある場合に行われる着艦。空母から15マイル以上離れた地点で6000フィート（1828.8m）以上の高度を旋回（マーシャル・パターン）し、着艦許可を待つ。許可が下りると、空母から見て左回りに旋回しながら空母に接近、艦尾の延長線上12nmのところで高度1200フィート（365.8m）に降下する。そのままの高度で5nmまで接近して車輪を降ろし、空母直上を通過。艦首を通過したら左旋回して高度を落とし、飛行甲板後端から３海里・高度325フィート（99m）で目視によりFLOLS/IFLOLSを確認し、「ボール」とコールする。計器空母着艦装置、精密進入着艦装置、FLOLS/IFLOLS、計器、LSOの指示を基にアングルドデッキに接近して着艦する。参考：月刊JWings1,’02、月刊世界の艦船2,’16

＜ケース�Vリカバリー＞：計器気象状態や、夜間の場合に取られる着艦方式。ケース�Uリカバリーと同じくマーシャル・パターンで待機し、着艦許可を待つ。許可が下りると、空母から見て左回りで旋回しつつ降下し、アングルドデッキ後端の延長上12海里で高度1200フィート（365.8m）に達する。そのまま降下しつつアングルドデッキに向かい、８海里まで近づいたら車輪を降ろし、３海里まで近づいたらFLOLS/IFLOLSを確認して「ボール」をコール、そのまま計器空母着艦装置、精密進入着艦装置、FLOLS/IFLOLS、計器、LSOの指示を基にアングルドデッキに接近して着艦する。参考：月刊JWings1,’02、月刊世界の艦船2,’16

＜ケース・ショット＞：南北戦争時に使用されたキャニスター弾。内部にはマスケット・ボール37個と飛散用爆薬が入っており、時限信管で炸裂する。参考：GUN用語事典

＜ケー・スター＞：フランスのECA社が開発したワンショットUUV、K-ster。魚雷状をしており、頭部にソナー（周波数500-1200kHz）とテレビカメラ、左右に小型電動推進器、後部に安定翼４枚が付いている。頭部は上下90度ずつ振ることができ、遠距離をソナー、近距離をテレビカメラで観察するが、透明度が低いなら近距離もソナー（高周波数帯）でカバーする。全長1.45m、直径0.23m、重量50kg。最大速力６ノット、最大遠隔操作距離1000m、最大潜航深度300m、航続時間１時間。内部に重量6kgの成型炸薬が仕込んであり、これで機雷を吹き飛ばす。参考：月刊軍事研究3,’09

＜ケースレス・アモ＞：無薬莢弾のこと。参考：GUN用語事典

＜ゲーティ＞：アメリカ海軍掃海艇。1945年5月4日、菊水５号作戦特攻機の攻撃を受けて損傷した。5月27日、菊水８号作戦特攻機の攻撃を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ケーテンエンジン＞：ケーテン兄弟が発明したエンジン。パラフィンまたはケロシンを燃料として使用する。初期Ｕボートの動力として使用されたが、濃密な白い排気を出すので被発見率が高かった。参考：Ｕボート入門

＜ゲート（追尾レーダー）＞：追尾している目標が次のサンプリング時刻に存在すると予測される範囲のこと。現サンプリング時刻から１サンプリング後の目標予測位置を中心に一定範囲をゲートとして指定し、次サンプリングでゲート内に探知した信号を追尾中の目標と判断して追尾を継続する。ゲートを大きくすれば目標が予想外の動きをしても追尾を継続できる可能性が高くなるが、他の目標やクラッターが紛れ込む確率も高くなるので、必要な追尾継続確率を有する最小体積のゲートが最適ゲートとなる。三次元追尾で観測雑音などが正規分布に従うと仮定した場合、最適ゲートは楕円体をとる。参考：レーダの基礎

＜ゲートウェイ・ワン＞：アメリカ空軍の先進型戦場管理システムABMS用ゲートウェイ端末。作戦中の戦術機同士のデータ共有を可能とするもので、互換性が無いF-22戦闘機用飛行間編隊内データリンクとF-35戦闘機用多機能先進データリンクMADLも相互接続できる。最終的には陸海軍にも配備して全領域で戦域情報を同時に共有可能とする予定。2020年12月9日、XQ-58A無人機１機（半自律飛行）、F-22A戦闘機１機、F-35A戦闘機１機に装置を積み、編隊を組ませて通信を中継・共有するテストをアメリカ陸軍ユマ実験場上空で行った。F-22AとF-35Aの間では情報を共有できたが、XQ-58Aは器材の配線コネクターが緩んでいたためロケットブースターで射出直後に通信できなくなり、飛行に問題は無かったものの、情報中継・共有実験には失敗した。参考：月刊JWings3,’21

＜ゲートキーパー＞：オランダのタレス・ネーデルランド社が開発した固定式赤外線捜索探知システムGatekeeper。水平48度（46度？）・垂直36度（37度？）の視野を持つ長波長赤外線カメラ（8-12ミクロン帯）及びカラー可視光カメラを３基ずつ内蔵した水平視野角120度強のセンサーヘッド（重量30kg）３基を３方向に向けて１つに纏めたもので、旋回せずに全周を監視できる。毎秒５回の捜索で目標を自動的に探知追尾することが可能。目標探知距離0.5-0.6km（人間）／2km（RHIB）／7km（高速哨戒艇）。水平５度・垂直５度の高分解画像を得ることも可能である。船体各所にセンサーヘッドをばらして搭載し、全周視界を得ることもできる。オランダ海軍カレル・ドールマン級フリゲートの近代化改装で搭載した。オランダ海軍ホラント級哨戒艦には水平35度・垂直37度のカメラ３基を内蔵した水平視野角100度のセンサーがアイ・マストの四隅に１基ずつ計４基搭載されており、仰角37度までの全周をカバーする。参考：月刊軍事研究1,’08、5,’07、4,’11、1,’14、月刊世界の艦船12,’21

＜ゲートル＞：巻脚絆を参照。

＜ケーニギン・ルイゼ（初代）＞：ドイツ海軍敷設艦。第１次大戦時、機雷敷設中にイギリス軍艦の攻撃を受けて沈没したが、敷設した機雷で軽巡アンフィオンを撃沈した。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜ケーニギン・ルイゼ（２代目）＞：ドイツ海軍特設敷設艦。元は1934年に竣工した商船で、1939年に改造された。機雷240個を搭載する。1941年9月、ヘルシンキン沖で触雷して沈没した。参考：写真集ドイツの巡洋艦

＜ケーニッヒ＞：ドイツ海軍ケーニッヒ級戦艦König。1914年8月10日竣工。1916年5月31日、第３戦艦戦隊第５小隊所属でジュットランド海戦に参加し、10発被弾した。1917年、改装を受け、前部マストを太くしてマスト上の射撃指揮所を２層に増やした。1918年12月、第１次大戦終結でイギリスのスカパフロー泊地に抑留された。1919年6月21日、スカパフローのイギリス艦隊が水雷教練に出動した隙に、ドイツ艦隊司令官の「状態Ｚとなせ」の指令の下、自沈した。参考：月刊世界の艦船11,’19、6,’16、近代戦艦史、歴史群像6,’16

＜ケーニッヒ・アルベルト＞：ドイツ海軍カイザー級戦艦Konig Albert。1913年竣工。1913年、タービン機関の試験のため、半年間の南米航海を行った。第１次大戦終結後にスカパフローに集められ、抑留された。1919年6月21日、スカパフローのイギリス艦隊が水雷教練に出動した隙に、ドイツ艦隊司令官の「状態Ｚとなせ」の指令の下、自沈した。参考：近代戦艦史

＜ケーニッヒ級＞：ドイツ海軍ド級戦艦König級。カイザー級の改良型で、主砲を全て中心線上に配置している。煙突は２本で、前部から９缶、後部から６缶の排煙を放出する。全長175.4m、幅29.5m、吃水8.3m、常備排水量25390-25796トン。主機は改良パーソンズ式高低圧串型直結蒸気タービン３基、主缶はシュルツ・ソーニクロフト石炭専焼缶12基＋同重油専焼缶３基（蒸気圧１平方センチあたり16kg、飽和温度）、出力43000馬力（31000馬力？）、３軸推進、推進軸回転数毎分260、プロペラ直径3.8m、速力21ノット。兵装は30.5cm連装砲５基（前甲板と後甲板に背負い式で２基ずつ、煙突間に１基）、14.9cm単装砲14門、8.8cm単装砲６門（前上構前部）、8.8cm単装高角砲４門（後上構02甲板）、50cm水中発射管５門。装甲厚は水線部350mm、甲板100mm。乗員1136名。ケーニッヒ、グローサー・クルフュルスト、マルクグラーフ、クローンプリンツの４隻が1914-1915年に竣工した。1916-17年、魚雷防御網を撤去。第１次大戦中に8.8cm単装砲を撤去した。参考：近代戦艦史、月刊丸11,’09、月刊世界の艦船1,’12、6,’16

＜ケーニッヒス・ティーガー＞：ティーガーＢシリーズ（重戦車）を参照。

＜ケーニッヒスベルク（２代目）＞：ドイツ海軍ケーニッヒスベルク級（２代目）軽巡Konigsberg。1916年竣工。1920年、フランスに引き渡された。参考：近代巡洋艦史

＜ケーニッヒスベルク（３代目）＞：ドイツ海軍ケーニッヒスベルク級（３代目）軽巡洋艦１番艦Konigsberg。1925年4月起工、1929年4月竣工。1934年、軽巡ライプチッヒと共にイギリスを公式訪問した。第２次大戦開戦後はドイツ湾への機雷輸送や西方海域の機雷封鎖に従事。1940年4月9日、ヴェーゼル演習作戦に参加。夕方、イギリス空軍の爆撃機が来襲したが、損害は無かった。4月10日、ベルゲンで沿岸砲の射撃を受けて損傷。更にイギリス空母91アークロイヤル所属の第800／第803飛行隊スクア艦爆（オークニー諸島ハットストンから発艦）の攻撃を受け、225kg爆弾３発と至近弾多数を被弾し、沈没した。1943年に浮揚されたが、1944年に転覆し、放棄された。参考：写真集ドイツの巡洋艦、月刊丸8,’11

＜ケーニッヒスベルク級（初代）＞：ドイツ海軍小型巡洋艦Konigsberg級。主機比較のため、３隻がレシプロ蒸気機関、１隻（シュテッティン）が蒸気タービンを搭載している。全長117.4m、常備排水量3480トン。機関出力21670馬力、４軸推進、速力25.2ノット。兵装は10.5cm単装砲10門、5.2cm単装砲８門、45cm水中発射管２門。シュテッティンなど４隻が竣工した。参考：月刊世界の艦船12,’13

＜ケーニッヒスベルク級（２代目）＞：ドイツ海軍軽巡洋艦Konigsberg級。ヴィースバーデン級を一回り大きくしたもので、機関出力が予定より大きくなったため、29ノット以上の速力を出せたらしい。２・３番砲は船首楼甲板上に移された。全長151.4m、幅14.3m、吃水6m、満載排水量7125トン。主機は蒸気タービン、出力31000馬力、２軸推進、速力27.5ノット。兵装は15cm単装砲８門、8.8cm単装高角砲２門（３番煙突と後部マストの間の両舷）、50cm魚雷単装水上発射管２門、50cm魚雷単装水中発射管２門、機雷120個。乗員475名。ケーニッヒスベルク（２代目）、カールスルーエ（２代目）、エムデン（２代目）、ニュールンベルク（２代目）の４隻が1916-17年に就役した。参考：近代巡洋艦史

＜ケーニッヒスベルク級（３代目）＞：ドイツ海軍軽巡洋艦Konigsberg級、Ｋ級ともいう。ドイツ艦艇初の３連装砲搭載艦で、世界初の15cm３連装砲搭載軽巡でもある。軽量化のため船体の80-85%を軽合金による電気溶接で製作した。船体後部の２番・３番砲塔は梯形配置とされ、２番が左舷、３番が右舷側に寄せられている。前方射界の改善とも防御上の理由とも弾薬運搬上の工夫ともいわれているが、実際にはあまり意味が無かったらしく、発砲炎による悪影響も出たため、次のライプチッヒ級では中心線配置を採用した。船体の70%が二重底となっており、水線下防御装甲や細分化された水密区画を持つ。主機は航続距離延伸を狙って巡航用ディーゼルと全力用蒸気タービンを組み合わせた。全長174m、幅15.3m、平均吃水（排水量6000トン時）5.56m、吃水6.28m（排水量7000トン時）、基準排水量6650トン。主機はCOSOD方式、巡航用MAN社製ディーゼル（出力900馬力）２基＋全力用ギヤード・タービン（34000馬力）２基・主缶６基、出力68200馬力（ディーゼル1800馬力、蒸気タービン65000馬力？）、２軸推進、巡航速力10ノット、最大速力32ノット。兵装は60口径15cm３連装砲塔SKC25（最大仰角40度、最大射程25.7km、発射速度毎分６発）３基、8.8cm単装高角砲２門（ケルンは４門）、37mm機関砲８門、533mm（50cm？）魚雷３連装発射管４基、機雷120個。航空機２機を搭載できる。乗員850名。1924-25年に設計され、1929-30年にケーニッヒスベルク（３代目）、カールスルーエ（３代目）、ケルン（３代目）の３隻が就役した。再軍備宣言後に航空艤装を行い、煙突間にカタパルトを設置し、第２煙突左舷に航空機揚収クレーンを装備、航空用ガソリンタンクと爆弾庫を設け、Ar95水上偵察機を搭載した。また、高角砲を8.8cm連装高角砲３基（後部上甲板中心線上と両舷に１基ずつ）に変更し、煙突後部に高角砲用射撃指揮装置を搭載した。1938年（1939年？）にカールスルーエのみが船体強化工事ついでに改装を行い、水線下にバルジを装着して幅を1m広げ、第２煙突を短縮して大型の三脚マストを設置、第１・第２煙突にキャップを付け、8.8cm高角砲を10.5cm連装高角砲に換装した。排水量が200トン増え、速力が２ノット低下している。装甲厚は水線部50mm（全長の70%の範囲）、主砲防楯37mm、側面・天蓋30mm。参考：写真集ドイツの巡洋艦、近代巡洋艦史、月刊世界の艦船12,'20、月刊丸8,’11

＜ケープ・ヴィンセント＞：T-AKR-9666（車両輸送艦）を参照。

＜ケープ・ウーラナイ＞：オーストラリア海軍改ケープ級哨戒艇５番艇Cape Woolanai。参考：月刊世界の艦船6,’22

＜ケープ・エスペランス＞：CVE-88（護衛空母）を参照。

＜ケープ・オトウェイ＞：314（哨戒艇）を参照。

＜ケープ・カプリコーン＞：オーストラリア海軍改ケープ級哨戒艇４番艇Cape Capricorn。参考：月刊世界の艦船6,’22

＜ケープ級哨戒艇＞：オーストラリア海軍哨戒艇Cape級。オースタル社が建造した。全長58m。参考：月刊世界の艦船11,’19

＜ケープ級哨戒艇・海外シリーズ＞

　＜ケープ級哨戒艇（トリニダード・トバゴ）＞：トリニダード・トバゴ軍哨戒艇。オースタル社が２隻を建造し、2020年後半に引き渡す予定。参考：月刊世界の艦船11,’19

＜ケープ・セント・ジョージ＞：CG-71（巡洋艦）を参照。

＜ケープタウン＞：I88（軽巡洋艦）を参照。

＜ケープタウン級＞：イギリス海軍軽巡洋艦Capetown級。シアリーズ級の改良型で、第１次大戦中に発注されたが、戦争には間に合わなかった。それまでのＣ級は前部砲に波をかぶるという問題があったため、艦首に大きな舷弧を付けてトローラー・バウとしている。一部の艦は艦橋内に航空機格納庫を設けたが、すぐに撤去された。全長137.7m、幅13.3m、吃水4.4m、常備排水量4290トン、基準排水量4290トン。主機は蒸気タービン、出力40000馬力、速力29ノット。兵装は15.2cm単装砲５門、7.6cm単装高角砲２門、533mm魚雷連装発射管４基。乗員432名。1918-22年にI87カイロ、I82カルカッタ、I88ケープタウン、I67カーライル、I89コロンボの５隻が就役した。I88以外は防空巡洋艦に改造され、兵装を10.2cm連装砲４基、２ポンド４連装砲１基に換装して第２次大戦を迎えた。参考：近代巡洋艦史、第２次大戦のイギリス軍艦、月刊世界の艦船2,’87

＜ケープ・テキサス＞：T-AKR-113（車両輸送艦）を参照。

＜ケープ・ナチュラリステ＞：オーストラリア海軍改ケープ級哨戒艇３番艇Cape Naturaliste。参考：月刊世界の艦船6,’22

＜ケープ・ピラー＞：オーストラリア海軍改ケープ級哨戒艇６番艇Cape Pillar。参考：月刊世界の艦船6,’22

＜ケープ・ペロン＞：オーストラリア海軍改ケープ級哨戒艇２番艇Cape Peron。参考：月刊世界の艦船6,’22

＜ケープ・メイ＞：T-AKR-5063（艀運搬艦）を参照。

＜ケープ・モヒカン＞：T-AKR-5065（艀運搬艦）を参照。

＜ケーブルテスター＞：自衛隊の機器。ワイマックス製。参考：月刊軍事研究1,’11

＜ケーブルホルダー＞：揚錨機。錨の上げ下ろしをする装置である。上部はロープを巻き取るのに使用され、キャプスタンと呼ばれる。参考：月刊JWing2,’00

＜ケープ・レイ＞：T-AKR-9679（輸送艦）を参照。

＜ゲーベン＞：ドイツ海軍モルトケ級巡洋戦艦２番艦Goeben。1912年7月2日竣工。就役後、慣熟訓練を終えると地中海で示威行動に就いた。1914年8月3日の第１次大戦勃発時にはドイツ地中海戦隊の所属で、イタリアのメッシナに在泊中だった。フランスへの宣戦布告で軽巡ブレスラウと共に出撃してフランス領北アフリカを砲撃したが、イギリス巡洋戦艦３隻に追われてイスタンブールに逃げ込んだ。8月16日にトルコに売却され、ヤウズ・スルタン・セリムと改称されたが、将兵は全てドイツ軍所属だった。第１次大戦休戦後は将兵もトルコ軍人になったが、第１次大戦時の触雷被害修復に1930年までかかっている。参考：近代戦艦史、月刊世界の艦船1,’12、10,’14、歴史群像6,’16

＜ケーリアン＞：�X号戦車ファミリーを参照。

＜ゲーリー＞：CL-147（軽巡洋艦）を参照。

＜ゲーリー・スーツ＞：ギリースーツ（迷彩服）を参照。

＜ゲーリング＞：ヘルマン・ゲーリング。1918年7月、第１戦闘航空団司令官に就任した。白一色に塗装したフォッカーD.�Z複葉戦闘機などを駆り、第１次大戦では22機を撃墜し、プール・ラ・メリート勲章を授与された。参考：図解世界の軍用機史

＜ケールシュ＞：DE-1049（護衛駆逐艦）を参照。

＜ゲーンブル＞：アメリカ海軍敷設駆逐艦。1945年2月18日、硫黄島付近で空襲を受けて損傷した。参考：第２次大戦日本海軍作戦年誌

＜ゲオ−ＩＫ２＞：ロシアの測地衛星。2011年に１基が打ち上げられたが、失敗に終わった。参考：月刊軍事研究5,’13

＜ゲオフィージカ＞：M-17（高々度観測機）を参照。

＜ゲオルギー・クルバトフ＞：ロシア海軍プロジェクト12700掃海艇２番艦Georgiy Kurbatov。2015年4月24日起工。2016年6月7日、建造中に艦上で火災を起こし、600平方メートルが延焼した。7月29日進水。2021年8月就役、バルチック艦隊に配備された。参考：月刊世界の艦船2,’17、12,’16、3,’18、11,’21

＜ゲオルク・ティーレ＞：Z-2（駆逐艦）を参照。

＜ゲオルグ・ペーター・エダー＞：エダー（ドイツ空軍エース）を参照。

＜撃針＞：雷管を打撃して機械的衝撃により点火薬を発火させる部品。参考：火器弾薬ハンドブック、MAMOR vol.132

　＜慣性撃針＞：Firing pin。撃鉄で打撃された時、慣性力で突出し雷管を発火させる撃針。参考：火器弾薬ハンドブック、GUN用語事典

　＜撃発撃針＞：Striker。撃針バネ（ストライカー・スプリング）で前進し、雷管を発火させる撃針。参考：火器弾薬ハンドブック、GUN用語事典

　＜固定撃針＞：遊底または揺底に固定している撃針。参考：火器弾薬ハンドブック

　＜浮動撃針＞：雷管を打撃する時以外、動きを拘束していない撃針。参考：火器弾薬ハンドブック

＜撃鉄＞：hammer。雷管を発火させるための撃針を打撃する部品。回転式と直進式がある。参考：火器弾薬技術ハンドブック、GUN用語事典

＜撃鉄筒＞：ストレート・ライン・ハンマーを参照。

＜撃鉄バネ＞：撃鉄の力となるバネ。参照：GUN用語事典

＜撃鉄ブロック＞：トリガーを引かない限り、撃鉄が雷管を叩かないように静止させておく部品で、リボルバーの安全装置として使用されている。これが開発されるまでは、一発装填せずに開けておいて、そこにレスト状態の撃鉄を置いておく必要があった。参照：GUN用語事典

＜撃発＞：作動を参照。

＜撃発機構部＞：引き金、逆鈎、撃鉄などの部品と、それらを収容する引き金枠からなり、撃発を行うための組み部品を構成している部分。逆鈎が意図せずに遊底・揺底を開放しないよう、安全装置（安全子）が取り付けてある。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜撃発撃針＞：撃針を参照。

＜撃発準備＞：作動を参照。

＜ケキ砲�T型＞：二式二〇粍高射機関砲を参照。

＜ケキ砲�U型＞：二式多連二十粍高射機関砲を参照。

＜ケキ砲�V型＞：ケキ砲�T型を装軌車両に搭載し、自走対空機関砲としたもの。昭和18年8月に開発を完了し、12月に試作を終える予定だったが、どうなったのかは不明。参考：大砲入門、日本の戦車と装甲車両

＜劇務休（日本陸軍）＞：傷病により軍医の診察を受けた結果、劇務だけ休ませると軍医が診断したもの。参考：軍医サンよもやま物語

＜ケグラー＞：Kh-25シリーズその１（空対地ミサイル）またはKh-27（対レーダーミサイル）を参照。

＜ケグレス＞：フランスのシトロエン社が1920年頃に製造したハーフトラック。1931年4月にベイルートを出発してサハラ砂漠を縦断、北京に達して話題になり、アメリカ、ソ連、イギリス、日本などが購入して研究した。前輪は操向のみに用いられ、駆動は後部のゴム製履帯で行う。後のケッテンクラートのような履帯による操向は付いていないので、砂地では前輪が埋まってしまい苦労したようだ。積雪地では前輪にソリを付ける。不整地走行力はなかなかで、フランスでは3.7cm砲搭載版など装甲車型２種類と兵員輸送車型２種類を生産し、7.5cm野砲を載せた自走砲型も開発した。参考：月刊PANZER11,’86、7,’04

＜ケグレス海外シリーズ＞

　＜ケグレス（アメリカ軍）＞：アメリカ軍ハーフトラック、Citroen-Kegresse semi-track vehicle。1925年に２両、1931年に１両を購入した。参考：British and American tanks of World War Two

　＜ケグレス自動車＞：日本陸軍が輸入したもの。車体前部がボンネット式エンジンルーム、中央から後部が乗車スペースで、オープントップのため幌をかけることが可能。前輪は１軸タイヤ、後輪部分が装軌式となっており、下部転輪は小型で片側４枚、起動輪と誘導輪は同サイズで両方とも接地している。車体側面に前輪用スキーを装着しており、前輪に履かせれば0.8mの積雪地でも行動できる。自重1.3トン。エンジン出力10馬力、最大速度30km。試験用に導入して旭川でテストし、その後は積雪地で実際に使用した。参考：月刊PANZER11,’86

＜ケグレスＭファミリー＞

　＜タイプＱ指揮連絡車＞：操縦席から後方のキャビンを木製とし、重量を400kg軽減して雪に埋まらないようにしている。また、履帯幅を広げ、車体前面のローラーを外して上方に曲がった鉄板を取り付け、前車輪にスキーを装着可能とした。1934年に２両が試作されたが、量産には至らなかった。参考：月刊PANZER9,’01

＜撃術＞：北朝鮮の軍隊格闘技。参考：月刊丸2,’07

＜激動食＞：非常労働食を参照。

＜ケ号＞：マルケ（対艦誘導弾）を参照。

＜ケ号作戦＞：キスカ島撤収作戦を参照。

＜ケ号装置＞：日本陸軍が昭和8年頃に検討したアレスティングワイヤー。雨季のフィリピンで雨により滑る滑走路での着陸距離を短縮するためのもので、直接車輪で引っかける。採用されなかった。この時、軟弱地盤に滑走路を急速設営するための穴あき鋼板も検討されたが、こちらも制式化されなかった。参考：工兵入門

＜ケサリ＞：L15（ゴールパッド級戦車揚陸艦）またはL15（マガル級戦車揚陸艦）を参照。

＜けし＞：LSSL-409（警備船）を参照。

＜ゲ式七十五粍対戦車砲＞：Pak41海外シリーズ（対戦車砲）を参照。

＜ゲシュタポ＞：ゲハイメ・シュターツポリツァイ（秘密国家警察）の略。ドイツ及びドイツ占領地域での治安維持と反政府活動の摘発が主任務の警察組織で、制服または平服で活動し、逮捕した人物に拷問を加えて情報を得た。1933年6月にゲーリングがプロシア政治警察を改編して誕生させたもので、当時はゲーリングの敵となる人物を自由に逮捕するのが目的だった。プロシア以外の地域ではミュンヘン警察長官のヒムラーが同様の組織を作り、1933年4月にヒムラーが統一政治警察長官になると全国に作られ、1934年4月20日にはゲーリングがプロシア政治警察をヒムラーの手に渡し、1936年にヒムラーが全ドイツ警察長官となって組織が完成した。1936年2月のプロシア州法では、主任務は反州政府的な傾向のある人物の調査・抑圧であり、ゲシュタポの指令や内部事情は法廷でも公開されないと定められていた。ただ国防軍の将校は逮捕できず、国防軍情報部に情報提供を行うのみだった。1939年9月、国家保安本部創設に伴い、その隷下に入った。トップはハインリヒ・ミュラーで、人員は５万人である。1944年、国境警察の権限を奪取した。参考：ゲシュタポ

＜毛ジラミ艦隊＞：特設監視艇を参照。

＜ゲジン＞：トルコのアセルサン社が開発した小型UGV。ルーフに小火器とセンサーを搭載でき、機械化歩兵の下車戦闘時に偵察用として使う。参考：月刊軍事研究8,’09

＜ゲスト＞：DD-472（駆逐艦）を参照。

＜ケストラル�U＞：台湾の中山研究所が製作したUAV。翼スパン5m、最大離陸重量120kg。航続距離100km、滞空時間６時間。参考：月刊軍事研究11,’06

＜ケストレル＞：VH-71A（ヘリ）またはハリアー・シリーズ（VTOL）を参照。

＜ケストレル＞：インドのタタ・モーターズ社がDefexpo2014で発表した８×８輪水陸両用歩兵戦闘車。兵装はコングスバーグ社製プロテクターMCT-30R砲塔など。装甲レベルはSTANAG4569レベル１で、モジュラー装甲を追加できる。戦闘重量22.5-26トン。路上最大速度100km、水上最大速力10km。乗員２名＋乗車歩兵10名。BMP-1/-2の後継としてインド陸軍に提案するらしい。参考：月刊軍事研究7,’14

＜ケストレル・アイ＞：アメリカ陸軍小型電子光学偵察衛星。安価（量産予定価格200万ドル）ですぐ打ち上げられる偵察衛星を目指している。大きさ305mm×102mm×102mm、重量10kg。参考：月刊航空ファン11,’17

＜ケストレル・アイ�U＞：アメリカ陸軍試作小型電子光学偵察衛星。国家偵察局が運用する偵察衛星からの画像は戦略情報として運用され、前線各部隊での使用は極めて限定的で、届くのに時間も掛かるので、前線指揮官がリアルタイムで戦術画像情報を得るための偵察衛星として開発された。１軸ジンバルにカメラ６基を装着し、市街地程度の広さを360度パノラマ画像で中程度解像度（数十cm級？）により撮影でき、複数目標同時追跡能力や指定地域自動モニタリング能力を持つ。画像は地上にリアルタイム送信されるが、通信妨害を受けた場合に備えて30日分のデータ保存能力があり、妨害が外れた際に受信できる。初号機は2017年8月14日に国際宇宙ステーションへの物資補給用ロケット（スペースＸ社製ファルコン９）に相乗りして打ち上げられ、2018年4-10月に技術試験と運用試験を実施、良好な成績を収めた。参考：朝雲

＜ケストレルズ＞：VFA-137（戦闘攻撃飛行隊）を参照。

＜気仙沼飛行場＞：日本海軍の飛行場。参考：月刊JWings11,’18

＜桁＞：主翼構造の１つ。飛行中に主翼上面にかかる圧縮力と下面にかかる引張り力に堪えるのが主な役目である。よって、Ｔ字断面の丈夫なフランジ（スパーキャップ、スパーコードともいう）を翼幅方向に２本通し、１本を主翼上面、１本を主翼下面に置いてそれぞれの力を分担させる。上下のフランジが前後左右にずれないようウエブという板でフランジ同士を繋ぎ、ウエブが折れ曲がるのを防ぐためスティフナーという支柱を適宜の間隔でボルト止めする。これら全体を桁と呼び、フランジの上下間隔が大きいほど丈夫になるので、翼厚の一番大きいあたりに桁を置いたのが単桁構造である。翼内構造の都合などで複数の桁を置くと複桁・多桁構造になり、桁だけでなく縦通材や外板にも圧縮・引っ張り力を分担させるとボックスビーム構造となる。参考：航空用語事典増補改訂版

＜ケダー＞：171（コルベット）を参照。

＜ケダー級＞：MEKO A100型コルベット（マレーシア海軍）を参照。

＜下駄履き機＞：水上機を参照。

＜ケタリング・バグ＞：ケッタリング・バグ（自爆無人機）を参照。

＜ゲダンク・バー＞：艦内酒保（アメリカ海軍）を参照。

＜決一号作戦＞：決号作戦を参照。

＜決二号作戦＞：決号作戦を参照。

＜決三号作戦＞：決号作戦を参照。

＜決四号作戦＞：決号作戦を参照。

＜決五号作戦＞：決号作戦を参照。

＜決六号作戦＞：決号作戦を参照。

＜決七号作戦＞：決号作戦を参照。

＜ケツァルコアトゥル＞：E-03（駆逐艦）を参照。

＜ケツァルコアトゥル級＞：ギアリング級・海外シリーズ（駆逐艦）を参照。

＜血液剤＞：化学兵器の１つで、細胞の呼吸活動を阻害して死に至らしめる。青酸ガス、塩化シアンなどがある。拡散が速いので実戦では使用しにくく、密閉されたガス室でのユダヤ人大量殺害に使われた。亜硝酸アミル、亜硝酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムが解毒剤であり、あとは高濃度酸素を投与して回復を待つ。参考：化学・生物兵器概論、戦争がやってくる、軍事分析湾岸戦争、図解雑学生物・化学兵器

＜月月火水木金金＞：日本海軍の猛訓練を示す標語。明治40年頃、第２艦隊次いで第１艦隊司令長官となった伊集院五郎中将が、日露戦争・日本海海戦大勝利後の天狗状態を叩き直すため猛訓練を実施。連合艦隊司令長官となった後は海軍全将兵に対して厳しい訓練が続き、一日中教練合戦準備を繰り返し、入港しても上陸させずに作業地訓練を行った。大正10年のワシントン会議で軍備が制限された際には、アメリカ海軍に対抗できないと憤慨する軍令部次長加藤�ｪ治中将に対して東郷平八郎が軍艦に制限があっても訓練に制限は無いと発言し、猛訓練が日本海軍の伝統となった。これに音を上げた津留雄三大尉（海軍兵学校30期。猥談の名人）が、土曜日曜無しの月月火水木金金と評したのが始まりらしい。伊集院五郎中将自らの発言という説もある。昭和15年に歌謡曲が出されて国民にも知れ渡った。参考：月刊丸10,’93、日本海軍艦隊総覧、月刊世界の艦船12,’10、山本五十六と米内光政

＜ゲッコ＞：南アフリカ軍８×８輪空中投下即応展開兵站車。アルゴ・コンクエスト車両が開発し、2002年7月22日に初号車が引き渡された。車長席の前に7.62mm機銃マウントが標準装備されている。トレーラー牽引状態で空中投下でき、C-130Hに４両積める。全長3.34m、全幅1.66m、全高1.38m、自重1150kg。エンジンはダイハツ製ディーゼル（31馬力）、トランスミッションはオートマチック、最大速度45km、航続距離200-250km。ペイロード900kg。搭載能力600kgのトレーラーを牽引する。乗員２名（車長、操縦手）＋同乗者２名。参考：月刊PANZER10,’02

＜ゲッコ＞：アメリカで開発中のUGV、GECKO。市販の８輪水陸両用車を無線操縦／半自律化している。後部に電子光学／赤外線センサーターレット２基を搭載する。参考：月刊軍事研究1,’03

＜月光＞：F-86D（航空自衛隊）を参照。

＜月光シリーズ＞：日本海軍夜間戦闘機、略符号J1N、連合軍コードはアービング（Irving）。ラバウル基地の夜間空襲に手を焼いていた台南空副司令小園安名中佐が、昭和17年11月に内地に帰還した際、斜め銃のアイディアを提案した。海軍側では20mm固定機銃搭載動力銃架を搭載した本格的な夜間戦闘機を開発する予定にしていたが、重量も抗力も大きく、開発も難航したため、簡易型武装として斜め銃を試すことにし、二式陸上偵察機３機を改造して昭和18年5月21日からラバウル戦に投入。見事B-17を撃墜したのを受け、8月23日に夜間戦闘機J1N1-S月光一一型として制式採用された。昭和19年10月までに各型計477機が生産され、B-29に対抗するには高々度性能が不十分として後継機の開発に移ったが上手くいかず、終戦まで使用された。本土防空に於いて、第302航空隊の遠藤幸夫大尉・西尾治上飛曹乗機が８機撃墜・８機撃破（６機撃墜・10機以上撃破ともいわれる）のスコアを挙げているが、B-29が高々度昼間爆撃を行うとそこまで上がることができず、昭和20年5月末以降は殆ど活動できなくなった。スミソニアン博物館に１機が展示されている。平成25年12月17日、厚木基地内の防空壕跡で右主翼前縁スラットとみられる部品が発見された。参考：月刊JWings5,’02、12,’06、月刊丸3,'18別冊、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・日本篇、図解世界の軍用機史、朝雲

　＜月光一一型前期型＞：J1N1-S。二式陸上偵察機に20mm上向き斜め銃・下向き銃を２丁ずつ搭載し、機首先端を透明窓にした。一部に十八試空二号電探を搭載し、八木アンテナ４本を機首に突き出したものもある。301号機からは胴体背部を成形して銃座跡の段を無くした。下向き銃は殆ど使われなかったので、生産途中で撤去され、生産済みの機体からも外されていった。全長12.177m、全幅16.98m、全高4.56m、自重4562kg（4852kg？）、正規全備重量6900kg、過荷時総重量7527kg。翼面積40平方メートル。エンジンは中島製栄二一型空冷星形複列14気筒レシプロ（1130馬力）双発、最大速度475km（高度6000m）、上昇限度9900m、上昇力5000mまで９分35秒、航続距離2545km（正規。2849km？）／3778km（過荷重）。兵装は20mm斜め銃４門（上向き・下向き２門ずつ）。爆弾500kgを搭載できる。乗員２名。参考：月刊JWings5,’02、12,’06、歴史群像6,’08、月刊丸3,'18別冊、12,’90、世界の傑作機No.157

　＜月光一一型後期型＞：J1N1-Sa。名称は月光一一型甲という説もあるが、不明。上向き斜め銃を１門追加し、下向き銃を外した。これも一部に、機首に十八試空二号無線電信機（電探）を追加したものがある。全長12.2m、全幅16.9m、自重4857kg、全備重量7536kg。エンジンは栄二一型（1115馬力）双発、巡航速度300km、最大速度535km、実用上昇限度9800m、航続距離2537km。固定武装は機首の20mm機関砲１門、20mm斜め銃３門。250kg爆弾２発を搭載可能。昭和19年12月まで生産された。参考：月刊JWings5,’04、歴史群像6,’08、第２次世界大戦軍用機ハンドブック・日本篇

　＜月光二一型＞：月光一一型の量産名はこれ、という説もあるが、誤記のようである。参考：歴史群像6,’08、月刊JWings5,’02

　＜月光二三型＞：J1N3。月光一一型甲が後にこう改称されたという説もあるが、これも誤りのようだ。参考：歴史群像6,’08、月刊JWings5,’02

＜決号作戦＞：太平洋戦争における日本本土防衛作戦で、昭和20年1月20日の帝国陸海軍作戦計画大綱に基づいて3月24日に作戦準備要項が内示され、4月6日に作戦名が決定された（ただし3月20日発出の大海指第513号にも敵本土上陸軍撃滅作戦として名称が出てくる）。日本本土に上陸したアメリカ軍に痛打を加え、そのまま有利な条件で講和に持ち込むというものである。まず特攻作戦で上陸部隊に損害を与え、地上部隊は砲爆撃の被害を受けにくい沿岸の丘陵地帯に陣地を構えて上陸部隊を迎え撃ち、２週間以内に20個師団と敵の３倍相当の砲兵火力を後方地域に集中、そのまま橋頭堡に突入させて一気に決着をつけるという計画を立案した。これに必要な新兵力は、40個師団＋22個独立混成旅団＋予備の計200万名と見積もられ、三次にわたり根こそぎ動員が行われた。6月20日、水際玉砕戦法に作戦を変更。現地部隊からは無謀だとの意見も出たが、陸軍統帥部に押し切られてしまった。問題は戦場にいる非戦闘員の避難で、一億玉砕といっても戦闘に加われない傷病者、看護人、老人、婦女子などを予め退避させておかないと避難民で道路が塞がれて機動反撃ができなくなるが、アメリカ軍が上陸してくる可能性の高い南九州で20万人、関東で480万人に達する非戦闘員を安全な場所に移動させてその後の衣食住を確保する見込みが全く立たず、更にソ連参戦で北海道や日本海側まで守るとなるとどう考えても不可能であり、降伏に追い込まれた。参考：月刊丸8,'15別冊、歴史群像12,’03、太平洋海戦史

　＜決一号作戦＞：北海道・千島・樺太防衛作戦。第５方面軍が担当する。終戦時には札幌に第５方面軍司令部、稚内に第42師団、帯広に第７師団と第22戦車連隊、択捉島に第89師団、苫小牧と千島列島得撫島に独立混成第101旅団を置いていた。参考：月刊丸8,'15別冊、歴史群像12,’03

　＜決二号作戦＞：東北防衛作戦。第11方面軍が担当する。終戦時には仙台に第11方面軍司令部、青森に第50軍司令部、福島に第72師団、大和に第142師団、岩谷堂に第222師団、大河原に第322師団、平に独立混成第113旅団、森岡に第44戦車連隊、三沢に第157師団、野辺地に第308師団、三本木に独立混成第95旅団を置いていた。参考：月刊丸8,'15別冊、歴史群像12,’03

　＜決三号作戦＞：関東平野防衛作戦。第12方面軍の担当で、戦力は４個軍計18個師団、２個戦車師団、７個独立混成旅団など。アメリカ軍の上陸予想地点は鹿島灘、九十九里浜、相模湾で、予想日時は九州上陸作戦が昭和20年6月頃なら同年10月頃、九州上陸作戦が10月頃なら昭和21年春頃である。印旛沼、江戸川、荒川と障害は多いものの大兵力を揚陸可能な九十九里浜を主攻方面と判断して第52軍を配置、進撃は楽だが湾口が狭く、相模川があるので揚陸が東側半分に限られる相模湾には第53軍を配置し、東京に進撃するのが最も困難な鹿島灘は飛行場確保部隊程度の上陸と判断して第51軍を配置した。守りにくい九十九里浜の防備を固めるためにこの予想を立てた面もある。砲弾は師団会戦分８個と予備14個を集積した。また、大宮・川越・小山・下館付近には決戦兵団として第36軍を配置し、上陸地点に急行して反撃する計画としたが、利根川と江戸川の渡河が問題で、制空権が確保できないため日中の移動も困難と予想されることから、第36軍を全力投入するのは九十九里浜にアメリカ軍主力が上陸した場合に限り、他の二正面のみに上陸してきた場合には一部だけを派遣し、九十九里浜上陸が行われないのを確認して全力を投入する予定とした。ちなみにアメリカ側のコロネット作戦は、相模湾を主攻として九十九里浜に助攻を上陸させる計画だった。相模湾の第53軍には機動打撃師団が無いので、アメリカ上陸部隊主攻への反撃は第36軍第201師団が到着するまで待たなければならないが、土壌や資材不足の関係で陣地構築が進んでおらず、相模湾東側（三浦半島西岸）に砲兵火力を集中していたが事前砲爆撃に耐えられない可能性もあった。参考：月刊丸8,'15別冊、激闘！太平洋戦争地上戦、歴史群像12,’03

＜決四号作戦＞：東海地方防衛作戦。参考：歴史群像12,’03

＜決五号作戦＞：四国地方防衛作戦。参考：歴史群像12,’03

＜決六号作戦＞：南九州防衛作戦。第16方面軍の担当で、兵力90万、３個軍（第40軍、第56軍、第57軍。計13個師団）＋１個師団、８個独立混成旅団、３個独立戦車旅団などから編成される。アメリカ軍の上陸の目的を南九州における飛行場確保と考え、宮崎海岸と有明湾に主力が上陸、同時に吹上浜に牽制部隊が上陸し、主力部隊は鹿屋及び都城を占領して周辺飛行場群を占領、牽制部隊は鹿児島湾西部の掃討にあたると読んだ。上陸は早くて昭和20年6月と考えたが、この時期には上陸してこなかったので、次は台風シーズンの終了する秋頃を想定した。これはオリンピック作戦をほぼ完全に読み切っていた。上陸船団が現れたら、まず福岡の第６航空軍（一般機400機、特攻機1000機）及び鹿屋の第５航空艦隊（制空機600機、特攻含む攻撃機1800機）が総力を挙げて航空特攻を行い、回天、海龍、震洋などの海上・水中特攻部隊も出撃することとした。昭和20年7月の兵棋演習では６個師団を載せた第１次上陸船団揚陸艦1200隻・輸送船300隻のうち630隻を撃破、上陸兵力のうち３割を洋上で撃滅して船団を撃退できると判定されたが、特攻兵力は一度で使い果たしてしまうので、第２次上陸船団以降は上陸後の地上戦で撃退する必要があった。そこで最も防御がしやすい有明湾に戦力を集中して撃退する予定とし、有明湾、宮崎海岸、吹上浜の優先順位で沿岸陣地を建造した。有明湾には第86師団と独立混成第98旅団を配置、昭和19年7月頃から地下陣地の構築を開始し、終戦時には９割が完成していた。有明湾周辺には正面反斜面陣地に15cm榴弾砲８門、24cm榴弾砲４門、28cm榴弾砲６門を配置、南側側面の内之浦要塞に15cm加農砲７門と海軍8cm加農砲１門、波見に12cm加農砲４門、海軍8cm加農砲２門、10cm榴弾砲３門、7.5cm野砲２門を置き、志布志は12cm加農砲４門と10cm加農砲４門で固め、湾内の鬢垂島に12cm加農砲２門、枇榔島に10cm加農砲２門を据え、間隙は師団砲兵で埋めて濃密で抗堪性の高い火力網を敷いた。宮崎海岸には第154・第156・第212師団、吹上浜には第206師団、薩摩半島には第146・第303師団、独立混成第125旅団を置いて迎撃にあたらせた。霧島山系には機動兵力として師団４個と戦車旅団３個を配備、アメリカ軍上陸部隊主力に向けて出撃する予定としたが、実際は舗装もされていない細い山道を移動せねばならないので、兵力を迅速に集中できるかは疑わしい。知覧飛行場に空挺強襲作戦が行われた場合に備え、独立戦車第６旅団戦車第40連隊を川辺町に配置した。更に本州からも2-4個師団の増援を受ける予定とした。弾薬は昭和20年5月下旬から決号輸送として集積を開始、6月中旬には師団会戦分８個と予備４個を備えていた。参考：月刊丸8,'15別冊、激闘！太平洋戦争地上戦、歴史群像12,’03

　＜決七号作戦＞：朝鮮半島防衛作戦。第17方面軍が担当する。参考：月刊丸8,'15別冊

＜結合翼＞：ジョイント・ウイング。ウォーレン・ヤング翼ともいう。後退角の付いた主翼と、前進角の付いた水平尾翼を、翼端でくっつけたもの。軽量で、効率の良い主翼になるとされる。失速特性に優れ、錐揉みも起こさない。参考：月刊JWings12,’00、スパイ機

＜ゲッコー＞：9K33（地対空ミサイル）またはオーサＭ（艦対空ミサイル）を参照。

＜ケッジ＞：Kh-29シリーズ（空対地ミサイル）を参照。

＜結節＞：師団・旅団・連隊…など、各指揮レベルのこと。参考：兵器最先端５

＜決戦（日本陸軍）＞：日本陸軍教育総監部が昭和12年に発行した典範用字例では、緒戦、戦闘実行、追撃、退却に対する名称で、攻撃戦闘第３期（戦闘実行と追撃・退却との中間期）に属し、戦闘実行により相対する彼我両軍の有形無形の戦闘状態に偏りが生じ、一方軍の主力が全軍の運命を賭けて憤然肉薄し剣尖により勝敗を一挙に決しようとする戦闘行為のこと、としている。ある戦闘の一時期に限定した話がいつの間にか全軍の話に膨らみ、最終的に肉薄銃剣突撃で勝てば何とかなる、ということで本土決戦まで行ってしまった。参考：比島決戦

＜ケッタリング・バグ＞：アメリカのデルコ社が1917年に開発した自爆式無人複葉機。車輪付きのトロリーに搭載して射出され、エンジンの積算回転計により飛翔距離を算出、事前設定された距離まで飛ぶと主翼支持ボルトが自動的に外れて落下し、目標にぶつかる。全長3.8m、全幅3.6m、機体重量300ポンド（136kg）。エンジン出力40馬力。300ポンド爆弾（爆薬量180ポンド・81.6kg）を搭載可能。量産に入ったものの、第１次大戦終結で実戦使用はされなかった。参考：月刊ミリタリーエアクラフト4,’02、月刊航空ファン6,’19

＜ケッチ＞：防水扉の留め金のこと。扉１枚に数個が取り付けられており、浸水時の水圧に耐えて扉を閉鎖したままの状態に保つ。防水扉の中央にはマンホールが付いていたりするが、こちらもケッチで止められている。参考：海軍操舵員よもやま物語

＜ケッチェン＞：ドイツ国防軍試作全装軌式装甲兵員輸送車Katzchen（子猫）。1943年後半から開発され、アウト・ウニオン社の試作車が1944年初頭に２両が完成、大戦末期に実戦投入され、１両がアメリカ軍に鹵獲された。パンターの砲塔を外しただけのような外見をしており、転輪は千鳥式鋼製片側５枚、サスペンションはトーションバー式。エンジンは車体後部右に寄せられ、左には通路があり兵員は後部扉から乗降できる。車体前部左に操縦手が位置し、右にはボールマウント式7.92mm機銃MG34を装備する。全長4.22m、全幅2.34m、全高1.45m。エンジンはマイバッハHL50（180馬力）。装甲厚は車体前面下部20mm20-55度、上部20mm60度、側面下部20mm０度、上部15mm45度、後面20mm30度、上面オープン。参考：月刊グランドパワー10,’00別冊、ジャーマンタンクス

＜ゲッチンゲン型風洞＞：風洞を参照。

＜ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン＞：SS第17装甲擲弾兵師団を参照。

＜ケッテンクラート＞：Sd.Kfz.2シリーズ（輸送車）を参照。

＜ゲッピオ＞：P425（ミサイル艇）を参照。

＜ケップ＞：艦長を表す日本海軍スラング。CaptainのCapが多少なまったもの。参考：日本海軍史

＜ケッペル＞：D84（嚮導駆逐艦）を参照。

＜血盟団事件＞：昭和5年12月、日本の国家社会を陸海軍とも連携した革命により救うとの考えの下、首謀者の井上日召や陸海軍関係者を含む16人が香椎温泉で秘密会合を開いた。昭和6年4月23日、要人暗殺テロを8月に行う予定であるとし、井上は海軍関係者に武器及び資金1000円の調達を依頼。海軍関係者は６連発ブローニング拳銃８丁を用立てた。ただしこれは海軍関係者の意志を確認するためのもので、実際にはテロは実施されていない。8月26日には日本青年館で本事件だけでなく後の5.15事件や2.26事件の関係者も交えて会合が開かれた。その後、井上日召は陸軍が満州で謀略事件を起こし、それに呼応してクーデターを発生させる計画に民間側から参画することを決定。ただクーデターの思想が食い違っていたため、実行後の御前会議で首謀者を殺害する計画を立てていた。9月18日の満州事変勃発でクーデターの決行日が10月24日に決定したが、未然に防止され、10月事件となった。その後も海軍関係者を中心に計画は進められ、昭和6年2月11日の紀元節でのテロ実行を計画したが、1月28日の上海事変勃発で海軍関係者が出征したために計画を変更、民間関係者のみで実行することにした。2月9日、民政党の元蔵相・井上準之助が射殺され、3月5日には三井合名会社理事長の団琢磨が射殺された。警察は政友会や民政党の院外団が選挙がらみで起こした事件とみていたが、関係者の密告があり、首謀者の井上日召は弁護士に説得されて3月11日に警察に出頭した。実行犯や共犯も逮捕されたが、事件の背景を知った国民から裁判所には減刑嘆願書が30万通寄せられたという。首謀者と実行犯２名は無期懲役、共犯者は3-15年の懲役刑が下された。この事件に呼応して上海事変での出征から戻った海軍関係者が起こしたのが5.15事件である。参考：歴史群像2,’08

＜月曜カタル＞：生徒倶楽部を参照。

＜ゲディズ＞：F495（フリゲート）を参照。

＜ゲティスバーグ＞：CG-64（巡洋艦）を参照。

＜ケト＞：二式軽戦車を参照。

＜ケドレストン＞：M1153（トン級機雷掃討艇）を参照。

＜ケドロフ＞：ソ連海軍クリヴァク�V型フリゲートKedrov。1990年竣工。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊

＜ケニ＞：九八式軽戦車を参照。

＜ケニア＞：14（軽巡洋艦）を参照。

＜ケニア海軍＞：

＜ケニア海軍（１９７７年）＞：兵力400名。大型哨戒艇７隻を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜ケニア海軍（１９８９年）＞：兵力1100名。基地はモンバサにある。ニアヨ級高速ミサイル艇２隻、マンバ級ミサイル艇１隻、マダラカ級ミサイル艇３隻、小型内海哨戒艇２隻を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ケニア海軍（２０１５年）＞：現役兵力1600名（海兵隊120名含む）。哨戒艇７隻、LCM２隻、兵站支援船２隻を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ケニア空軍＞

＜ケニア空軍（１９７７年）＞：兵力800名。ハンターFGA.9戦闘機４機、F-5E/F戦闘機12機、BAC167ストライクマスターCOIN機５機、ブルドッグ練習機14機、DHC-4軽輸送機６機、ビーバー軽輸送機15機、ターボコマンダー１機、ナバホ２機、アルエート�Uヘリ３機、ベル47Gヘリ２機を配備する。参考：軍事力バランス78年版

＜ケニア空軍（１９８９年）＞：兵力3500名。F-5E戦闘機９機、F-5F戦闘機２機、ストライクマスターMk87対ゲリラ戦機５機、ホークT.Mk62対ゲリラ戦機12機、コマンダー680輸送機１機、DHC-5D輸送機８機、Do28D輸送機７機、PA-32輸送機１機、ブルドッグ103/127練習機８機、ヒューズ500MD武装ヘリ（TOW装備）15機、ヒューズ500MEヘリ８機、ヒューズ500Mヘリ15機、IAR330汎用ヘリ９機、SA330汎用ヘリ３機、SA342汎用ヘリ１機、ヒューズ500D練習ヘリ２機を保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ケニア空軍（２０１５年）＞：現役兵力2500名。F-5E戦闘機18機、F-5F戦闘機４機、DHC-5D輸送機４機、DHC-8輸送機３機、Y-12（�U）輸送機９機、Do-28D-2輸送機６機（全て保管中）、F-70要人輸送機１機、ブルドッグ103/127練習機８機、EMB-312練習機11機、グロブ120A練習機６機、ホークMk52練習機５機、Mi-171汎用ヘリ２機、SA330汎用ヘリ11機、AIM-9空対空ミサイル、AGM-65空対地ミサイルを保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ケニア軍＞：

＜ケニア軍（１９８９年）＞：兵力23600名。国連ナミビア独立移行援助グループUNTAGに１個歩兵大隊と司令部要員計889名、国連イラン・イラク軍事監視団UNIMOGにオブザーバーを派遣している。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ケニア軍（２０１５年）＞：現役総兵力24100名（陸軍20000名、海軍1600名、空軍2500名）、準軍事組織5000名。中央アフリカ共和国にMINUSCA要員８名とオブザーバー６名、コンゴ民主共和国にMONUSCO要員10名とオブザーバー15名、レバノンにUNIFIL要員１名、マリにMINUSMA要員４名、ソマリアにアフリカ連合AMISOM要員3650名、歩兵大隊３個、南スーダンにUNMISS要員742名、歩兵大隊１個、オブザーバー12名、スーダンにUNAMID要員112名、憲兵中隊１個、オブザーバー４名を派遣している。イギリス陸軍200名が駐留している。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ケニア陸軍＞：1980-82年、ヴィッカーズMk3B戦車76両を配備。参考：ウォーマシンレポート11

＜ケニア陸軍（１９７７年）＞：兵力6500名。歩兵大隊４個、支援群１個、工兵大隊１個からなる。FV601サラディン装甲車３両、フェレット装甲車14両、UR416装甲兵員輸送車15両、パナールM3装甲兵員輸送車10両、105mm砲８門、81mm迫撃砲20門、120mm迫撃砲８門、カールグスタフ56門、120mm無反動砲を保有する。参考：軍事力バランス78年版

＜ケニア陸軍（１９８９年）＞：兵力19000名。機甲旅団１個、歩兵旅団２個、工兵旅団１個、独立空中騎兵大隊１個、歩兵大隊５個、空挺大隊１個、高射砲大隊１個からなる。ヴィッカーズMk3B戦車76両、AML-60/-90偵察車40両、ショーランド偵察車８両、UR416装甲兵員輸送車30両、パナールM3装甲兵員輸送車10両、105mm軽砲40門、105mm駄載砲16門、81mm迫撃砲L16を20門、120mm迫撃砲10門、ミラン対戦車ミサイル、スイングファイア対戦車ミサイル８基、84mm無反動砲カールグスタフ80門、120mm無反動砲ウォンバット、20mm高射機関砲TCM-20を50門保有する。参考：ミリタリー・バランス1989-1990

＜ケニア陸軍（２０１５年）＞：現役兵力20000名。機甲旅団（機甲偵察大隊１個、機甲大隊２個）１個、特殊作戦大隊１個、レンジャー大隊１個、歩兵旅団（歩兵大隊３個）１個、歩兵旅団（歩兵大隊２個）１個、独立歩兵大隊１個、航空騎兵大隊１個、空挺大隊１個、砲兵旅団（砲兵大隊２個、迫撃砲中隊１個）１個、防空砲兵大隊１個、工兵旅団（工兵大隊２個）１個からなる。ヴィッカーズMk3戦車78両、AML-60/-90偵察車72両、フェレット偵察車12両、S52ショーランド偵察車８両、UR416装甲兵員輸送車52両、92式装甲兵員輸送車32両、パナールM3装甲兵員輸送車10両（全て保管中）、プーマM26-15装甲車105両、105mm砲モデル56パックハウザー８門、105mm砲L118を40門、81mm迫撃砲50門、120mm迫撃砲ブラント12門、ミラン対戦車ミサイル、84mm無反動砲カールグスタフ80門、エリコン20mm高射機関砲11門、20mm高射機関砲TCM-20を70門、70口径40mm高射機関砲13門、ヴィッカーズ戦車回収車７両、ボゼナ耐地雷戦車両、ヒューイ500Dヘリ２機、ヒューイ500Mヘリ12機、ヒューイ500MDスカウト・ディフェンダー（TOW装備）10機、ヒューイ500MEヘリ10機、Z-9W汎用ヘリ３機を保有する。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ケニソン＞：DD-138（駆逐艦）を参照。

＜ケニルワース・キャッスル＞：K420（コルベット）を参照。

＜ケヌ＞：四式軽戦車を参照。

＜ケネス・Ｄ・ベイリー＞：DD-713（駆逐艦）またはDE-552（護衛駆逐艦）を参照。

＜ケネス・Ｍ・ウィレット＞：DE-354（護衛駆逐艦）を参照。

＜ケネス・ホワイティング＞：AV-14（水上機母艦）を参照。

＜ケネス・ホワイティング級＞：アメリカ海軍水上機母艦Kenneth Whiting級。カリタック級が高価だったので、同じ装備をC-3型標準貨物船に載せたものである。公試排水量12000トン。速力16ノット。1944-46年に４隻が建造された。参考：月刊世界の艦船11,’00

＜ケネット＞：RPL10（揚陸艇）を参照。

＜ケネディ・ジープ＞：M151シリーズ（トラック）を参照。

＜ゲネラール・アレクセーエフ＞：インペラトール・アレクサンドル３世（戦艦）を参照。

＜ゲネラウ・タデウシュ・コシチュシュコ＞：273（フリゲート）を参照。

＜ゲネラリシムス・スワロフ＞：K-554（955A型戦略原潜）を参照。

＜ゲネラル・カシミエルツ・プラスキ＞：272（フリゲート）を参照。

＜ゲパード＞：K-335（潜水艦）を参照。

＜ゲパードＧＭ６リンクス＞：ハンガリーのセロ社が開発したブルパップ式対物狙撃銃。テレスコープ方式で、携行時には全長を短縮できる。セロEOPビテオ照準システムに対応しており、ヘルメットに装着したディスプレイを見ながら射撃可能（有効射程300m）。全長1.126m／0.928m（携行時）、銃身長0.73m、重量11.5kg。作動はセミオート、装弾数５発。使用弾は.50ブローニングまたは.50ロシアンで、初速は前者が毎秒870m、後者が毎秒780m。参考：月刊軍事研究12,’09

＜ゲパードＭシリーズ＞：ハンガリーのMOMウォーターメジャーリング・テクニック社が開発した対物狙撃銃。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ゲパードＭ１＞：使用弾は12.7mm×107弾で、１発ずつ薬室に装填し、グリップ後方の撃鉄を起こして発射する。レシーバー先端に二脚、トリガー直前に単脚が付いている。全長1.57m、銃身長1.10m、重量19kg。ライフリングは８条右回り。有効射程2km。ハンガリー軍が採用した。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ゲパードＭ２Ａ１＞：ブルパップ式セミオート版。作動は反動利用式で、ロングリコイル方式を採用したため、命中精度は下がった。二脚付き。全長1.26m、銃身長0.83m、重量8kg。ライフリングは８条右回り。使用弾は12.7mm×107弾、装弾数10発。有効射程1km。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ゲパードＭ３＞：ゲパードM2A1を14.5mm×114弾用に改造したもので、反動に耐えるため空気圧式ショック・アブソーバーを搭載、銃口に大型のマズルブレーキを装着している。有効射程は1kmで変わりない。全長1.88m、銃身長1.48m、重量20kg。ライフリングは８条右回り。装弾数10発。参考：最新軍用ライフル図鑑

＜ゲパール＞：H160M（ヘリ）またはノール1500シリーズ（試作軽戦闘機）を参照。

＜ゲパール＞：フランス海軍ゲパール級駆逐艦Guépard。1929年竣工。1940年6月13日からヴァード作戦に参加。1942年11月にツーロンで自沈した。一旦浮揚されたが、1944年3月11日に連合軍の爆撃を受けて沈没した。参考：第２次大戦のフランス軍艦、月刊世界の艦船2,’18

＜ゲパール級＞：フランス海軍駆逐艦Guepard級。シャカル級の改良型で、缶室が４つに減り、煙突が４本に増え、機関のシフト配置を採用した。全長130.2m、幅11.8m、吃水7.7m、基準排水量2400トン。主機は蒸気タービン、出力64000馬力、速力35.5ノット。兵装は1924年型13.8cm単装砲５門（発射速度毎分5-6発）、37mm機関砲４門、55cm魚雷３連装発射管２基。1925-26年度計画で３隻ずつが建造され、ビゾン、ゲパール、リオン、ヴォーバン、ヴェルデュン、ヴァルミの６隻が1929-30年に就役した。後に前部の３連装魚雷発射管を撤去し、後部マストを短縮、４番煙突にアンテナ支柱を設け、対空兵装を改良した。参考：第２次大戦のフランス軍艦、月刊世界の艦船10,’06

＜ゲバラ＞：エルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナ。1928年6月14日、アルゼンチン生まれ。医学部時代にアルゼンチン各地を旅行し、貧富の差や人種差別に対する反感を持つようになった。医学部卒業後は無医村地域で医療活動を行った後、反体制派のアルゼンチン人グループと知り合い、グアテマラ革命党が政権を奪取して農地改革を行っていたグアテマラに医療奉仕に向かった。しかし、グアテマラで農地を独占していた財閥の１つであるユナイテッドフルーツ社の大株主だったアメリカ国務長官が、弟のCIA長官を介して、ホンジュラスに亡命していたグアテマラ陸軍大佐に兵器を提供、グアテマラ革命党を1954年6月末に打倒してしまったため、市民に対して武装蜂起を呼びかけていたゲバラもメキシコに逃れた。1955年、キューバから国外追放されたカストロ兄弟と知り合い、反政府組織M26を結成。1956年11月25日に他のメンバー82人と共にヨットに乗ってキューバに向かい、キューバ革命に参加した。革命成功後は通商代表として各国を歴訪し、帰国後にキューバ国立銀行総裁となり、1961年には工業相に任命された。1965年3月、突然キューバを後にしてアフリカに向かった。ソ連との協調路線を取るカストロと意見の相違があったと言われる。アフリカ８ヵ国を歴訪したゲバラは4月にコンゴ共和国に密入国し、コンゴ民族解放戦線に加わってゲリラ戦を行ったが、政府軍に制圧され、1966年11月までに撤退を余儀無くされた。次いでボリビアに向かい、ペルー民族解放戦線と共に政府軍と戦ったが、民衆の支持を得ることができず、次第にグリーンベレーの支援を受けた政府軍に押されるようになった1967年10月8日、ボリビアのセントラル山脈ユーロ渓谷で野営しているところを住民に通報され、レンジャー大隊の包囲攻撃を受けて捕らえられた。翌日までアメリカ中央情報局工作員が尋問したが応じず、10月9日昼にボリビア政府軍により銃殺された。遺体は27年後に発見され、キューバに埋葬された。参考：歴史群像10,’08

＜ゲパルト＞：トルナード（装甲兵員輸送車）を参照。

＜ゲパルト・シリーズ＞：ドイツ連邦陸軍自走対空機関砲Gepard（豹）。1958年からクラウス・マッファイ社で開発され、1970年に試作車の5PFZ-Aが採用され、初期生産型5PFZ-Bが12両製造され、1973年に生産発注が出され、1976年末から配備された。ベルギーとオランダも採用している。アメリカも師団低空域用防空システムが完成するまでの繋ぎとして４個大隊171両の導入を検討したが、値段が高い、走行間射撃が出来ないなどの理由で採用されなかった。参考：異形戦車ものしり大百科、月刊軍事研究2,’00、月刊PANZER7,’09、5,’79

　＜５ＰＦＺ−Ａ＞：試作車。車体はレオパルト１の流用である。砲塔は丸みを帯びた形状をしており、機関砲は砲塔前部に追尾レーダーを挟んで１門ずつ内装されている。砲塔後部には捜索レーダーアンテナを装備する。参考：月刊PANZER7,’09

　＜ゲパルト＞：車体はレオパルト１の流用で、車体左前部に発電用のダイムラー・ベンツ社製OM314（M314？）水冷ディーゼル（90馬力）と20KVA発電機２基を搭載しており、左側面前部にはエアインテイクと装甲カバーを追加した。車体後部を後方に延長してバッテリーを詰め込んでおり、リアパネルは斜めに傾いた形状となっている。これらの機材を追加したため、車体装甲を削ったにも関わらず戦闘重量は47.5トンになった。車体中央に箱形の大型砲塔が載る。発射ガスの影響などを考慮して砲塔両外側に１門ずつエリコン製90口径35mm機関砲KDAを装備しており、１門あたり対空用榴弾（HE-I、HE-I-T、半徹甲HE-I-T）320発（310発？）と対地用徹甲弾（APDS-T）20発が用意されている。発射速度は１門あたり毎分550発で、20-40発のバースト射撃を行う。砲口初速毎秒1175m（対空）／毎秒1385m（対地）、射程4000m（対空）。砲塔前部にはジーメンスMSR-400Ｓバンド（Kuバンド？Ｊバンド？）追尾レーダー（有効範囲15km、敵味方識別機能付き）のディッシュ型アンテナを、後部にはジーメンスMPDR12Kuバンド（Ｓバンド？E/Fバンド？）捜索レーダー（探知距離15km、生産196両目からはレーザー測距器付き、毎分60回転）の湾曲長方形型アンテナを搭載し、１目標を追尾しながら他目標の捜索が可能。このレーダー配置は特許を取っているので、他国の同様の車両はこのデザインを採用していない。バックアップとして光学照準システム（視野50度・倍率1.5倍と視野12.5度・倍率６倍の切り替え式）も装備する。捜索レーダーが発見した航空機の方位角、高度、距離、敵味方識別情報はスクリーンに表示され、追尾レーダーにも送られる。追尾レーダーはこの情報を基に自動的に目標の追尾を開始、光学照準器も連動し、アナログ式射撃統制コンピュータが砲口初速、車体姿勢、風力、気圧、気温と合わせて照準を調整する。スクリーンと航法装置は北磁極を基準に表示される。各種データは他の防空車両や対空火器と合わせて防空部隊指揮所に送られ、防空システムを構成する。ビルト・イン・テスト装置（BITE）と呼ばれる自己診断装置が付いていて、不具合や故障箇所を自力で発見することも可能。全長7.73m、全幅3.37m、全高4.03m、戦闘重量47.5トン。エンジンはMB838CaM500液冷10気筒Ｖ型ディーゼル（830馬力）、トランスミッションは前進４速・後進２速、最大速度65km、航続距離550km。乗員３名。西ドイツに432両、ベルギーに５両が引き渡された。参考：月刊軍事研究2,’00、異形戦車ものしり大百科、世界の軍用車両(2) 、月刊PANZER7,’09、月刊グランドパワー10,’94

＜ＦｌａｋＰｚ１Ａ２＞：ドイツ陸軍の改良型。新型デジタルコンピュータ、GPS、射撃統制ユニット、防空指令システムとのデータリンク、新型冷却システムを搭載し、新型徹甲弾（フランジブルAPDS）を使用可能とした。参考：月刊軍事研究2,’00、3,’00、4,’99

＜ゲパルト改（クラウス・マッファイ社）＞：クラウス・マッファイ社の独自開発型。ゲパルトにLFK標準型スティンガー発射システムを追加したもので、35mm機関砲の機関部外側にスティンガー連装ランチャーを１基ずつ取り付け、赤外線センサー冷却用ボトルを連装ランチャー１基につき40回分搭載した。ゲパルトのレーダーで目標を捜索・追尾し、スティンガーの発射に際しては砲塔上部に追加された光学照準器を使用してミサイルのセンサーが目標をロックオンする。スティンガーに限らず、撃ち放し式ミサイルなら装備可能。参考：月刊軍事研究3,’00

＜ゲパルト海外シリーズ＞

＜ＣＡ−１＞：オランダ陸軍自走対空機関砲、試作名称5PFZ-C、制式名称PRTR（Pantser Rups Tegen Luchtdoelen、装甲装軌式対空車両）。チーターと呼ばれるが、正式な愛称ではなく、マスコミがこう呼ぶので軍もつられたというだけらしい。砲塔後部の捜索レーダーをシグナール社製モノパルス・ドップラーに換装しており、形状が横長円筒形に変わっている。砲塔前面の追尾レーダー用アンテナも低い円錐型に変更し、砲塔側面の発煙弾発射機を片側６基に増やした。1971-79年にバッチC1からC3まで95両が生産された。2006年までに退役し、60両がヨルダン陸軍に売却された。参考：月刊PANZER9,’02、7,’09、異形戦車ものしり大百科

＜ＰＲＴＬ３５ｍｍＧＷＬ＞：オランダ陸軍のFlakPz1A2相当版。参考：月刊軍事研究4,’99

＜ゲパルト（ベルギー陸軍）＞：ベルギー陸軍自走対空機関砲。55両を配備した。参考：月刊PANZER7,’09

＜ゲパルト（ヨルダン陸軍）＞：ヨルダン陸軍自走対空機関砲。オランダ陸軍で退役保管されていた60両の購入契約を2013年2月11日に締結した。2014年から35mm機関砲弾35万発などと共に受領しており、2016年に引き渡しが終わる予定である。参考：月刊軍事研究9,’13、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ゲパルト＞：ドイツ海軍ミサイル艇Gepard、艦番号P6121。2009年10月16-29日、ノーザン・コースト2009演習に参加。2013年8月26日から9月6日、バルト海でFLOTEX2013演習に参加。参考：月刊世界の艦船12,’13、2,’10

＜ゲパルト級＞：ドイツ海軍ミサイル艇143A型Gepard級。船体はアルミニウム骨格の木製外皮である。全長57.6m、満載排水量391トン。主機はディーゼル、速力40ノット。兵装はエグゾセMM38艦対艦ミサイル連装発射筒２基（後甲板前半。前方発射筒が右舷前方、後方発射筒が左舷前方向き）、62口径76mm単装砲１門（前甲板）。機雷の敷設も可能。1982-84年にP6124ネルツ、P6123ヘルメリン、P6125ツォーベル、８番艇オツェロト（Ozelot）など10隻が就役した。1993-97年に近代化改装を受けて後甲板後部にMk49RAM発射機１基が追加された。参考：月刊世界の艦船3,’07、8,’16、4,’18、月刊軍事研究3,’02、ミリタリー・バランス1989-1990、THE MILITARY BALANCE　2016

＜ゲパルト３．９級＞：ロシア海軍フリゲート、プロジェクト11661K（11671？）Gepard 3.9級。グリシャ型の後継で、対潜能力強化のため大型ソナーを積んだ。ヘリ甲板や格納庫は無く、ヘリは運用できない。全長102.1m、幅13.8m、吃水4.4m、満載排水量1961トン。主機はCODOG方式、ガスタービン２基・ディーゼル１基２軸30850馬力、速力26ノット。兵装は１番艦が76mm単装砲AK-176M１門、3M-24ウランＥ艦対艦ミサイル４連装発射筒２基、オーサＭ艦対空ミサイル連装発射機１基、RBU-6000対潜ロケット発射機１基、AK630CIWS２基。２番艦が76mm単装砲AK-176M１門、カリブルNK巡航ミサイル用８セル垂直発射機UKSK（3S14）１基、3M89CIWS１基（＋オーサＭ艦対空ミサイル連装発射機１基？）。射撃指揮装置はポジティブME1レーダー、5P-10-03ラスカ方位盤。自衛装備はPK-10デコイ発射機４基。ソ連崩壊直前に建造が始まり、ロシアになってから１番艦タタールスタンと２番艦ダゲスタンの２隻が2003年（2002年？）と2012年に就役し、カスピ小艦隊に配備された。参考：月刊世界の艦船2,’17、6,’15、5,’16、月刊軍事研究10,’11

＜ゲパルト３．９級・海外シリーズ＞

　＜ゲパルト３．９級（ベトナム海軍）＞：ディン・ティエン・ホアン級を参照。

＜下番＞：日本陸軍用語で、勤務が終わること。○○下番という形で用いると、何かが終わったり、何かを終えたりすることを指す。参考：帝国陸海軍事典

＜気比丸事件＞：昭和16年11月5日、朝鮮半島北東部沿岸で日本海汽船客船気比丸（総トン数4552トン）が浮遊機雷に触雷沈没し、乗客乗員156人が死亡した事件。昭和16年6月の独ソ戦勃発で、ソ連軍は日本海のソ連港湾周辺に機雷を敷設したが、浮遊機雷が朝鮮半島東岸まで流されており、7-10月に57個が発見され、9-11月に５個が炸裂して小型貨物船１隻と漁船１隻が沈没、死者17人の被害が出ていた。日本政府はソ連に対して抗議したが音沙汰は無く、鎮海要港部から砲艦２隻と監視艇５隻、大湊要港部から特務艦１隻と哨戒艇１隻を派遣し、朝鮮半島東岸と樺太・北海道西岸の監視を行っていた。11月5日1420、気比丸が乗員89人と乗客358人を乗せて朝鮮半島東岸の清津港を出港し、敦賀に向け12.5ノットで南南東に航行した。夜になりやや海が荒れてきたため、浮遊機雷の危険性もあり10ノットに減速したが、直後の1014に清津港南東90海里で船首左舷に触雷、2250に沈没し、乗員20人と船体前部で就寝中だった乗客136人が死亡した。生存者は救命艇10隻で脱出に成功している。日本政府は12月6日になって在日ソ連大使に対して抗議した。参考：輸送船入門

＜ケビル級＞：アルジェリア海軍哨戒艇Kebir級。兵装は76mm単装砲１門。参考：THE MILITARY BALANCE 2016

＜ゲビルクスイェーガー＞：山岳猟兵を参照。

＜ゲファス＞：ラインメタル・ランド・システムズ社が2003年から開発した４輪装甲車GeFaS（Geschutztes FahrzeugSystem）。車体はモジュール化されており、乗員が座るメインモジュールの前に推進モジュール（機関室）があり、それらの前後にアクセルモジュール（車輪駆動部分）が付いている。車体下部はＶ字になっている他、アクセルモジュールをメインモジュールから極力離してあり、車体は二重装甲を採用、乗員用シートも防弾・防爆仕様で、地雷や爆発物に対する防御力が高い。基本仕様でも爆薬重量150kgのIED、TMPR-6地雷、RPG-7に耐えられるが、更に追加装甲を装着することもできる。操縦席はグラスコクピット化された。サスペンションはフィンランドのティモニー社が開発したダブルウィッシュボーン式。タイヤ空気圧調整機能、NBC防護装置を標準装備する。全長7.83m、全幅2.55m、全高2.4m、自重16トン、戦闘重量17.5トン。エンジンはMTU社製4R890ディーゼル（410kW）と、アクセルモジュールに配置された電動モーターを組み合わせたハイブリッド式で、最大速度105km。ペイロード1.5トン。メインモジュール上面に遠隔操作式ターレット（機銃、40mmてき弾銃、ノンリーサルウェポン）を搭載できる。C-130で空輸可能。2006年6月のユーロサトリ2006でフルスケールモックアップが公開され、2007年に試作初号車がロールアウト予定。技術実証車両なので、量産はされない。参考：月刊軍事研究8,’06、4,’07、9,’08

＜ケファリニーア級＞：ギリシャ海軍エアクッション艇Kefallinia級。ロシアのズブル型エアクッション艇を購入したものである。全長57.6m、満載排水量550トン。主機はガスタービン５基（リフト用２基・推進用３基）、推進用プロペラ３基。兵装は140mm多連装ロケット２基（甲板前方左右）、30mm機関砲AK630が２基（艦橋前方左右）。海兵隊員なら360名（230名？）、レオパルト戦車なら３両、軽装甲車両なら10両、混載ならレオパルト戦車１両＋兵員140名を搭載できる。１番艇は中古、２番艇は建造途中のもの、３番艇は新造で、本当は４番艇まで購入する筈だったが、なぜか2001年までに３隻しか就役せず、その後もう１隻購入して結局４隻配備した。信頼性に問題があり、衝突事故まで起こしている。参考：月刊世界の艦船1,’04、月刊軍事研究10,’09、THE MILITARY BALANCE 2016

＜ケファル型＞：690型（潜水艦）を参照。

＜ケプガン＞：日本海軍用語で、士官次室の先任士官のこと。CAPtain of GUN roomの略。参考：帝国陸海軍事典

＜ケプハート＞：APD-61（高速輸送艦）またはDE-207（護衛駆逐艦）を参照。

＜ケブラー＞：Kevlar。デュポン社の開発した合成繊維（パラ系全芳香族ポリアミド、一般名はアラミド繊維）で、登録商標である。比重1.44-1.45と軽く、引っ張り強度が１平方ミリメートルあたり300kg（炭素繊維並み、ピアノ線の1.5倍）、引っ張り弾性率が１平方ミリメートルあたり1100kg（ナイロンの17.6倍）と強度・耐弾性に優れ、耐熱性（500度）・耐衝撃性を持ち、加工も容易である。弾丸の摩擦熱にも耐えられるという耐熱性に着目したアメリカ陸軍ナティック研究所が織布を重ねて防弾ベストに仕立て上げた。13枚重ねれば弾速毎秒800フィート（243.8m）の.38口径弾または弾速毎秒1000フィート（304.8m）の.22口径弾を90%防ぐことができる。難燃性で、自己消火性も持つので、装甲の裏側に装着して破片飛散防止用ライナーとしても用いられる。水に弱いのが欠点。また、高初速の尖頭ライフル弾に対する防御は困難なので、セラミックプレートと併用することも多い。参考：月刊軍事研究6,’07、5,’04、12,’04、ミリタリー・イラストレイテッド17

＜ケプラー＞：DD-765（駆逐艦）またはDE-311（エヴァーツ級護衛駆逐艦）またはDE-375（ジョン・Ｃ・バトラー級護衛駆逐艦）を参照。

＜ケブラーＥ＞：ウクライナ軍試作歩兵戦闘車。ウクライナ戦争に投入されたらしい。参考：月刊JWings6,’22

＜ゲプラット＞：F714（フリゲート）を参照。

＜ゲブリクスカレッテ＞：西ドイツ陸軍試作山岳地帯用全装軌運搬車Gebrigskarette。空中投下が可能である。全長3.1m、全幅1.3m、全高1.35m、車重2.5トン。エンジンはポルシェ製空冷水平対向４気筒（総排気量1331cc、出力40馬力）。1957-59年にNSUで設計され、1960-62年に３両が試作されてテストされたが、採用されなかった。参考：月刊PANZER4,’11

＜ケベック＞：カナダ海軍軽巡洋艦Québec。元は1944年10月にイギリスから供与されたフィジー級軽巡洋艦66ウガンダで、1947年8月に退役したのを、1952年1月にケベックと改称して再就役させたものである。全長169.4m、基準排水量8941.2トン。主機は蒸気タービン４基４軸72500馬力、速力33ノット。兵装は15.2cm３連装砲３基、10.2cm連装高角砲４基、40mm４連装機関砲３基、40mm単装機関砲２門、53.3cm魚雷３連装発射管２基。1956年6月に退役した。三井物産に売却され、1961年に堺で解体されている。参考：月刊世界の艦船8,’23

＜ケベック会談＞：第２次大戦時の1943年8月にカナダのケベックで行われた第４回連合国首脳会談で、コード名はクォドラント。アメリカは近々日本に対する戦略爆撃を開始すると表明した。参考：比島決戦

＜ゲペックカステン＞：雑具箱のこと。

＜ケベック級＞：A615級（潜水艦）を参照。

＜ケホ＞：五式軽戦車を参照。

＜ゲマ＞：FuMO29（レーダー）を参照。

＜ケマルレイス＞：F247（フリゲート）を参照。

＜ケミカルミリング＞：Chemical milling。金属を化学薬品で溶解して板厚を薄くする方法の事で、厚さ数ミリの薄板を更に薄くする時などに使用する。アルミニウム合金ならアルカリ性薬品を使い、素材全体を生ゴム系塗料で覆った後に削り出す部分の塗膜を剥がし、薬品槽に入れると、１時間に1mmくらい溶けていくので、仕上がりの厚さに合わせて時間を調整し、薬品槽から取り出して水洗、全ての塗膜を剥がす。チタン合金の削り出しにも使える。大面積を浅く削るのが得意分野で、外板やパイプを成型加工してから薄くする事も可能。参考：航空用語事典増補改訂版

＜ゲムリク（初代）＞：トルコ海軍ケルン級フリゲートGemlik。元はドイツ海軍ケルン級フリゲートのエムデンである。1983年就役。1989年に機関室で火災事故を起こし、1990年に退役した。参考：月刊世界の艦船9,’96

＜ゲムリク（２代目）＞：トルコ海軍ケルン級フリゲートGemlik。元はドイツ海軍ケルン級フリゲートのブラウンシュヴァイクである。1989年就役。参考：月刊世界の艦船9,’96

＜ゲムリク（３代目）＞：F492（ガジアンテプ級ミサイル・フリゲート）を参照。

＜煙風洞＞：風洞を参照。

＜ケムル＞：ガーナ海軍スネーク級哨戒艇Chemle。参考：月刊世界の艦船2,’12

＜けやき＞：PF-295（警備船）を参照。

＜欅（初代）＞：日本海軍楢型駆逐艦５番艦。大正7年4月20日竣工、二等駆逐艦に類別された。昭和9年4月1日除籍。参考：日本駆逐艦史

＜欅（２代目）＞：日本海軍松型駆逐艦18番艦。昭和19年12月15日竣工。昭和20年7月15日、大阪警備府に編入された。10月5日に除籍され、特別輸送艦として使用された後、昭和22年7月6日に賠償艦としてアメリカに引き渡され、海没処分された。参考：日本駆逐艦史、日本海軍艦隊総覧

＜ゲラート０６Ｈ＞：モーゼル社が1942-43年に自主開発した軽量型突撃銃で、StG44の後継を狙っていた。作動をMG42と同じローラー・ロッキング式遅延ブローバックに変更、発射速度を毎分350-450発に抑えて射撃精度を向上させている。全長893mm、全備重量4kg。改良型がStG45(M)としてドイツ国防軍に採用された。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

＜ゲラート５８＞：ドイツ国防軍5.5cm対空機関砲システム。中高度で進入してくる爆撃機編隊を確実に迎撃するために開発されたもので、レーダーやFCSも含めて一括開発された。当初は口径5cmで計画されたが、威力向上を目指して5.5cmに拡大されている。砲身長4.211m、戦闘重量2.99トン。使用弾は榴弾（弾頭重量2.03kg）、初速毎秒1050m、発射速度毎分140発。給弾は５発クリップ。４輪トレーラーSd.Ah.204で牽引される。1942年からラインメタル社で開発され、1944年春に試作砲が完成したが、他のシステムの完成が遅れ、そのまま終戦を迎えた。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ゲラート８５＞：ドイツ国防軍計画24cm高射砲。使用弾重量198kg、初速毎秒1000m、最大射高19000m、発射速度毎分10発。空軍が開発し、1942年夏からは海軍も加わったが、砲身命数が200-300発しか無く空襲１回で砲身交換が必要となり、運用費用が莫大なため、1943年に計画が中止された。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ゲラート９５＞：Sd.Kfz.234/1（装甲車）を参照。

＜ゲラート２３９＞：ドイツのマグストロフ社が1940-41年に開発した空挺部隊用軽量20mm対空機関砲。採用されず、分解可能な砲架のみがGebFlak38に流用された。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.4

＜ゲラート３００４＞：ドイツ国防軍短機関銃。MP40/�Tの発射速度向上型で、スティアヴェルケ社が1943年7月から開発した。元々の弾倉を２つ並べて装弾数64発にしてあるが、発射していくと重心がずれて命中精度が落ちる、重量4.54kgと携帯するには重いという欠点があり、量産はされなかった。参考：第２次大戦ドイツ戦闘兵器カタログVol.3

＜ゲラクレス＞：アンテイ（VLF通信システム）を参照。

＜ケラックス＞：ルノー・トラックディフェンス社が開発した８×８輪タンク・トランスポーター。SR-PC50/70セミトレーラーを牽引する。最大重量40-120トン。エンジンはルノー社製DXi13（520馬力）。参考：月刊軍事研究10,’10

＜ゲラティック３２＞：PZL-104多用途機・海外シリーズを参照。

＜慶良間諸島上陸作戦＞：太平洋戦争時の昭和20年3月26日に開始された、アメリカ軍の慶良間諸島上陸・制圧作戦。沖縄戦に先立ち、揚陸艦隊の補給・修理泊地を確保するために実施された。日本軍はここにアメリカ軍が来るとは考えず、慶良間諸島には守備隊でなく沖縄に上陸された時の海上挺身隊（海上特攻隊）しか配備されていなかった。武器は少数の小銃、機関銃、擲弾筒くらいである。3月23日、艦上機による空襲を開始。3月24日、ウルシー環礁を手始めに掃海を開始。3月25日、火力支援艦隊が上陸準備射撃を開始。潜水チームが上陸海岸の障害物破壊と海岸線の状況偵察を行った。3月26日、決死の守備隊が籠もっていると判断したアメリカ軍は第77師団20981名全力での上陸を決定。戦艦を筆頭に猛烈な支援射撃を実施し、火力支援艇の支援を受けたLVT(A)-1アムタンクを先頭に0800過ぎから座間味、阿嘉、慶留間、外地の４島に上陸、抵抗は殆ど受けなかった。3月26日夜に海上挺身隊が夜間攻撃を試みたが、特攻艇配備地近くにアメリカ軍が出現したため、中止した。3月27日夜から3月28日明け方に特攻艇４隻が出撃し、２隻は沖縄本島に達した。しかし出撃しなかった残りの特攻艇は、艦砲射撃や爆撃などで破壊されてしまった。守備隊や住民の一部がゲリラ的な襲撃を行ったものの、3月29日には慶良間諸島全域を制圧した（一部は終戦まで抵抗）。住民に対してはアメリカ軍上陸時の避難場所の指示や非常食糧備蓄が全く無く、渡嘉敷島住民を中心に700人以上が集団自決した。参考：月刊軍事研究11,’02、1,’05

＜ゲラルディ＞：DD-637（駆逐艦）を参照。

＜ケランタン＞：マレーシア海軍コルベットKelantan。2011年1月26日、マレーシア海軍フリゲート26レキウと共に、マラッカ海峡で、CVN-70カールヴィンソン、CG-52バンカーヒルと洋上訓練を実施。参考：月刊世界の艦船4,’11

＜ケリ＞：三式軽戦車を参照。

＜ケリー＞：F01（Ｋ級駆逐艦）またはKh-66シリーズ（空対地ミサイル）を参照。

＜ケリー・ジョンソン＞：ロッキード社の飛行機設計者。本名はクラレンス・レオナード・ジョンソンで、小学校ではクララという女性名のニックネームを付けられてしまったので、大きい相手に喧嘩で勝ってケリー（「エメラルド島からのケリー」という流行歌が元ネタ）に変えさせた。1910年2月27日、ミシガン州北部イシュペミング市生まれ。ミシガン大学航空工学部に入学し、３年のコースを２年でクリア、1932年に航空工学士として卒業した。しかし世界恐慌の影響で就職先が無く、ロッキード社の面接で来年になったら新入社員を募集できるかもしれないとして大学に戻ることを勧められ、奨学金でミシガン大学に戻ってスーパーチャージャーと境界層制御を専攻。1933年に修士課程を卒業し、ロッキード社に工具設計者として雇われた。在学中にロッキード社が開発していたエレクトラ旅客機の風洞実験を手伝っており、設計チームに安定性不良などを直言したためクビにされかけたが、ミシガン大学で安定性改善のための設計変更に従事、双尾翼の採用で解決してロッキード社にエンジニアとして戻った。1937年、スーパー・エレクトラ用に開発したファウラーフラップによりローレンス・スペリー賞を受賞。1938年、イギリス軍用機調達委員会の訪問に合わせてスーパー・エレクトラの爆撃機型模型を５日で製作、イギリスに呼ばれて３日間でハドソン対潜哨戒機の基本設計・性能見積もりを仕上げ、200機の受注に成功し、チーフリサーチエンジニアに昇格した。1939年、コンステレーション輸送機を開発。1943年、XP-80を開発。第２次大戦で会社がてんてこ舞いだったので、設計から製作までを一任され、エンジニア23人とメカニック103人をかき集めて試作部門スコンクワークス（後にスカンクワークスに改称）を設立し、開発開始から143日間でXP-80を初飛行させた。1952年、チーフエンジニアに昇格。1958年、F-104設計の功績により、コリアー・トロフィーを受章。1954年、U-2を開発。1956年、研究技術担当副社長に就任。1957年、A-12/SR-71の開発を開始。1959年、先進航空機開発組織担当副社長に就任。1963年、A-12の功績でコリアー・トロフィーを受章。1967年、メダル・オブ・フリーダムを受章。1975年、スカンクワークスをベン・リッチに委ねて引退。1980年、重役会を退任。1990年12月21日に死去した。参考：世界の傑作機No.104

＜ケリス＞：111（多任務艦）を参照。

＜ケリス級＞：LMS（多任務艦）を参照。

＜ゲリボル＞：F493（ガビヤ級フリゲート）を参照。

＜ゲリボル＞：トルコ海軍ケルン級フリゲートGelibolu。元はドイツ海軍ケルン級フリゲートのカールスルーエで、1983年に引き渡され、一時はガジ・オスマン・パシャ（Gazi Osman Pasa）という名称だった。参考：月刊世界の艦船9,’96

＜ゲリボル級＞：ケルン級フリゲート（トルコ海軍）を参照。

＜ゲリラ＞：Guerrilla。自国領土または敵支配地域に展開し、不正規戦を実行する組織及びその活動のこと。パルチザンの同義語で、社会主義・共産主義国家では、資本家に反抗し人民に奉仕する者という意味もある。語源はスペイン語のGuerra（小さな戦争）で、1808年にスペインに侵攻し、スペイン国王カルロス４世を退位させて自身の兄のジョセフ・ボナパルトをスペイン王座に就かせたナポレオンに対し、スペイン民衆が反発してフランス軍に抵抗戦を挑んだのが始まりである。戦闘員は制服や標章を付け、階級に基づき指揮官の命令で行動し、武器を隠さず携行、戦争法を遵守し、その限りに於いて捕虜として扱われる資格を有する。活動には地域住民の協力が必須で、毛沢東は「ゲリラは住民という水の中を泳ぐ魚である」と記述している。正規軍が根負けするまで戦い続けなければならないので、食糧と安全地帯の確保が最重要課題となる。参考：月刊軍事研究12,’99、2,’05、3,’07、6,’09、歴史群像10,’08、4,’16、朝雲

＜ゲリラ戦＞：ゲリラが正規軍に仕掛ける戦闘のこと。国家同士の戦争でも、軍事力に大きな差がある時や、後方攪乱・側方牽制を狙う時にはゲリラ戦が行われる。兵力や装備に大きな差があるので、正面対決は避け、徹底的な隠密行動と奇襲に徹し、住民の支持を得ながらそこを隠れ蓑にして要点に攻撃を仕掛ける。長期にわたり敵戦力を釘付けにし、敵戦力を分散させる。最終的には敵の権力を自己崩壊させ、勝利を得る。大規模戦力の集中や物資集積は禁物で、夜の闇、地形、遮蔽物などを利用して小規模に分かれ移動する。物資の輸送を極力避けるため、食料や被服などは現地調達する（なので住民の協力が必須になる）。通信は傍受されにくい方法を選ぶ。損害が出ると正規軍との兵力差が余計に開いて不利になるので、可能な限り損害を出さないことを最優先にする必要があり、攻撃後の脱出路と、脱出するための時間を確保しておく。参考：空軍、月刊軍事研究12,’99

＜ケリングトン＞：M1154（トン級機雷掃討艇）を参照。

＜ける＞：日本軍のスラングで、盗んでくること。参考：帝国陸海軍事典

＜ケルサン＞：フランス海軍ヴォークラン級駆逐艦Kersaint。1933年竣工。1942年11月、ツーロンで自沈した。後に浮揚・解体された。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜ケルサン級＞：フランス海軍ミサイル駆逐艦。シュフラン級駆逐艦（1955-57年に12隻就役）のうち４隻にターターシステムを搭載したものである。1965年から配備された。参考：月刊世界の艦船7,’13

＜ケルシイ＞：フランス海軍特設巡洋艦Quercy。元は商船で、第２次大戦参戦と同時期に徴用して特設巡洋艦に改造した。全長98.5m、幅13.2m、吃水5.2m、総トン数3100トン。主機はディーゼル、出力3700馬力、１軸推進、速力15.5ノット。兵装は13.8cm単装砲７門、7.5cm単装高角砲２門。1941年には13.8cm砲を３門に減らした。1944年、13.8cm砲を１門に減らし、主に輸送任務を行うようになった。8月、ツーロン港解放後に初めて入港したのは本艦といわれる。参考：第２次大戦のフランス軍艦

＜ケルチ＞：ソ連海軍カーラ級ミサイル巡洋艦Kerch。1969年12月25日艦籍編入、1971年4月20日起工、1972年7月21日進水。造船所公試では41日間で4200海里、国家公試では51日間で5794海里を航行し、巡航速力公試では巡航速力18ノット、航続距離7300海里、１海里あたり燃料消費量230kg、最大速力公試では最大速力33ノット、航続距離2760海里、１海里あたり燃料消費量687kgだった。1974年12月25日竣工・軍艦旗掲揚、黒海艦隊第30師団第70対潜艦旅団に編入された。1976年、イスラエル・レバノン紛争中に陽動作戦を実施。1982年9-10月、黒海艦隊のシチャー82演習に参加。1983年9月、黒海艦隊大演習に参加。1984年3月、黒海艦隊のソユーズ84演習に参加。8月、ブルガリアを訪問。その後セヴァストポリのセブモルザボド船舶修理工場で修理及び近代化工事に入り、URPK-5対潜ミサイル、シュトルムＮ艦対空ミサイル、MR-700ポドベレゾヴィク対空レーダー、衛星通信装置などを搭載して1988年に工事を完了した。1989年6-7月、トルコを訪問。8月、ブルガリアを訪問。1991年、グルジア独立紛争でポチ海軍基地疎開作戦に参加。1992年2月、地中海作戦艦隊旗艦としてアメリカ第６艦隊と共同訓練を実施。1993年3月1日、セヴァストポリの埠頭に衝突して船体後部を破損した。1994年、エリツィン大統領のギリシャ訪問を支援した。1994-97年、黒海艦隊旗艦となった。1998年11月、フランスとイタリアを訪問。2005年、ノヴォロシースクの船舶修理工場で定期修理を行った。2006年、セヴァストポリのセブモルザボド船舶修理工場でMR-700ポドベレゾヴィク対空レーダーを修理。2008年、セヴァストポリのセブモルザボド船舶修理工場で定期修理を実施。2009年現在、黒海艦隊第30師団に所属している。2014年11月4日、セヴァストポリで定期修理のためドックイン中に火災を起こし、80平方メートルが延焼した。損害の程度次第では退役に追い込まれるかもしれない。参考：ソ連／ロシア巡洋艦建造史、月刊世界の艦船6,’09、3,’92増刊、3,’15

＜ケルト＞：KSR-2シリーズ（空対艦ミサイル）を参照。

＜ゲルニカ爆撃＞：スペイン内戦中に行われた無差別爆撃。1937年4月26日、バスク自治政府の拠点だったスペイン・バスク地方のゲルニカ村にドイツ軍義勇部隊コンドル連隊70機が爆撃及び機銃掃射を行い、7000人の住民のうち1600人以上が死亡し、900人弱が負傷した。参考：月刊軍事研究4,’03

＜ゲルハルト・シューフェル＞：シューフェル（ドイツ空軍エース）を参照。

＜ゲルハルト・バルクホルン＞：バルクホルン（ドイツ空軍エース）を参照。

＜ゲルハルト・ホームス＞：ホームス（ドイツ空軍エース）を参照。

＜ケルビン＞：F37（駆逐艦）を参照。

＜ゲルベゾルテ＞：第１次大戦中、ドイツ軍の塩素ガスに対して連合軍が付けた渾名。元はドイツの有名なタバコの銘柄である。参考：月刊PANZER11,’99

＜ケルベロス・シリーズ＞：イギリスのキネティックが開発した水中固定型侵入者探知装置、Cerberus。参考：月刊軍事研究1,’11

＜ケルベロスＭｋ１＞：長径1.5m・短径0.7mの卵形をしており、内部に音響センサーを搭載、半径900mの範囲の音源を探知して不審なダイバーの侵入を警告する。精度は距離30mm（300mm？）、方位角0.5度。最大径0.7m、高さ1.4mで、データは長さ50-1000mのケーブルにより地上局に伝達する。港湾や沿岸などで使用できるよう、騒音や反響を識別する能力が高い。参考：月刊軍事研究5,’07、1,’08、12,’09

＜ケルベロスＭｋ２＞：ケルベロスMod2かも。キネティックの水中機器部門を併合したアトラス・エレクトロニク社が開発した小型版で、可搬式ダイバー探知ソナー（Portable Diver Detection Sonar、PDDS）ともいう。送受波器、ケーブル、パソコン型信号処理装置で構成される。送受波器は長径0.4m・短径0.3m・重量23kgの円筒形で、70-130KHzの音波により全周を捜索、ダイバーを発見すると音響や光学の警報を出す。方位精度１度、距離精度25mm、有効距離850-900m（オープン潜水具着用ダイバー）／675/700m（クローズド）、運用深度5-50m。ドイツ海軍がF125型フリゲートで運用する予定。参考：月刊軍事研究2,’14、3,’14、1,’11、4,’11

＜ケルベロス作戦＞：ドイツ海軍が第２次大戦時に行った、大型水上戦闘艦による白昼のドーバー海峡突破作戦で、ドイツ語読みだとツェルベルス作戦、連合軍通称はチャンネルダッシュ。ベルリン作戦を終えた戦艦グナイゼナウ、シャルンホルスト、重巡プリンツ・オイゲンは大西洋での通商破壊任務に備えてブレストに停泊していたが、イギリスの目と鼻の先にあるため空襲が続き、ヒトラーが援ソ船団攻撃のためノルウェーに移動させるよう命じたことから、夜陰に乗じてブレストを出港し、高速性能に任せてドーバー海峡を白昼に突破、ノルウェーに向かう作戦を立案した。1942年1月から第１・第２・第４・第５・第12掃海隊と第２・第３・第４機動掃海隊が掃海を開始。2月3日、イギリスがブレスト港停泊ドイツ艦艇のドーバー海峡突破を防止するフラー作戦を仮発動し、海峡周辺の監視を強化すると共に、出撃空海軍部隊を指定した。2月11日2100過ぎ、戦艦グナイゼナウ、シャルンホルスト、重巡プリンツ・オイゲンが直衛の第５駆逐隊（Z4、Z5、Z7、Z14、Z25）、駆逐艦Z29と共にブレストを出港。この時哨戒にあたっている筈のイギリス潜水艦２隻は充電のためどちらも監視を外しており、ブレストからドーバー海峡にかけて３段の哨戒を行っていた哨戒機もレーダー故障及び悪天候で出撃できず、イギリス側は全く探知できなかった。2月12日朝、ドーバー海峡の交信数が多いことから不審に思ったイギリス軍が航空隊を出撃させ、1130頃に漸くドーバー海峡を通過中のドイツ艦隊を発見、慌ててフラー作戦を発動した。イギリス空海軍は駆逐艦６隻、魚雷艇５隻、砲艦２隻、空軍第72中隊スピットファイア10機、海軍第825中隊ソードフィッシュ６機を出撃させ、沿岸砲台も射撃を開始したが、ドイツ側には水雷艇10隻（第２・第５水雷艇隊）、Ｓボート／Ｒボート40隻（第２・第４・第６魚雷艇隊）、第２・第26戦闘航空団Bf109/Fw190A護衛戦闘機計252機（上空直掩作戦名称ドンナーカイル）の増援が加わっており、魚雷艇は遠距離からの攻撃しかできずに命中ゼロ、ソードフィッシュ隊は全て撃墜され乗員18名中13名が死亡（戦死した海軍第825飛行隊長ユージン・エスモンド少佐にビクトリア・クロス勲章が授与されている）、沿岸砲台の猛射も外れた。1432、シャルンホルストが航空磁気機雷に触雷して停止。旗艦としての機能を一時的に喪失したため、戦艦戦隊司令官はZ29に移乗したが、1449にシャルンホルストは航行を再開した。1517、イギリス駆逐艦戦隊が攻撃を仕掛けたが、砲撃に阻まれて失敗した。イギリス軍は夕方から爆撃機200機以上で追撃したが、悪天候のため39機しか辿り着けず、護衛に阻まれて攻撃は失敗、ドイツ艦隊はドーバー海峡を通過した。ドーバー海峡の深いところを通っており、沈底機雷の脅威は考えず、繋維機雷の掃海のみを行って進んだが、イギリスは海面下50m付近に航空磁気機雷を繋維しており、1955、グナイゼナウが触雷して小破。2134、シャルンホルストが触雷して1000トンの浸水をみたが、右舷軸の復帰に成功して12ノットで航行を再開した。2月13日0700、グナイゼナウとプリンツ・オイゲンがエルベ川河口のブルンスビュッテルに到着。この時グナイゼナウが難破船に衝突、右舷軸に重大な損傷を受けた。2月14日0000、シャルンホルストがヴィルヘルムスハーフェンに到着した。作戦は成功したものの、艦底下数十メートルで機雷が炸裂したため、両戦艦は艦全体の精密機器が破損しており、半年の修理を要する損傷を受けていた。他に哨戒艇V1302が沈没、水雷艇T-13とヤガールが損傷した。ドイツ空軍はFw190A戦闘機３機を含む17機を失った。イギリスは駆逐艦D96ウースターが損傷（グナイゼナウの砲撃で主缶が壊れ、缶水の代わりに海水を入れて何とか再始動させた）、戦闘機17機と雷爆撃機26機を喪失した。イギリス軍は面子を潰されたため、2月25日からキール軍港で修理中のグナイゼナウに対して爆撃を仕掛け、2月26日に艦首に徹甲爆弾を命中させて大破させている。参考：月刊丸4,’07、写真集ドイツの巡洋艦、丸エキストラ版No.71、グラフィックアクション44、月刊世界の艦船5,’18、1,’12、月刊JWings10,’12、3,’18、月刊軍事研究1,’16

＜ゲルマニア＞：SS護衛連隊ゲルマニアを参照。

＜ゲルマニア型＞：巡潜１型（潜水艦）を参照。

＜ゲルマニア型＞：オーストリア＝ハンガリー帝国海軍試作潜水艦Germania型。ドイツのゲルマニア社で建造された。全長43.2m、水上排水量240トン、水中排水量300トン。主機は石油機関、水上出力600馬力、水中出力340馬力、水上速力12ノット、水中速力8.5ノット、水上航続距離2000海里、水中航続距離60海里。兵装は艦首の45cm魚雷発射管２門（魚雷３本）。1909年にU3とU4が就役した。参考：月刊世界の艦船7,’15

＜ゲルマニア型＞：オーストリア＝ハンガリー帝国海軍潜水艦Germania型。レーク型、ゲルマニア型、ホランド型、改ホランド型の運用結果から、航洋性の高い大型高速潜水艦が必要と判断されて500トン級潜水艦（水上速力16-18ノット、水中速力12ノット）として要求が出され、ドイツのゲルマニア社の案が採用された。全長69.05m、水上排水量695トン、水中排水量885トン。水上出力2300馬力、水中出力1240馬力、水上速力17ノット、水中速力11ノット、水中航続距離100海里。兵装は45cm魚雷発射管５門（艦首４門、艦尾１門。魚雷９本）。1913年4月にU7からU11が発注されたが、第１次大戦勃発でドイツからオーストリアへの輸送が困難となったため、1914年11月28日に全艦ドイツに譲渡された。参考：月刊世界の艦船7,’15

＜ゲルマニア式蒸気タービン（グナイゼナウ）＞：ドイツ海軍戦艦グナイゼナウの主機で、ブレーメンのデシマーク社が製造した。高中低圧オールギヤードタービンで、前進高圧はカーチス式衝動１段＋ラトー式衝動３段、中圧はラトー式衝動１段＋反動17段、低圧はラトー式衝動５段＋複ラトー式衝動２段、後進高圧はカーチス式衝動１段、後進低圧はラトー式衝動２段、減速機は前進高圧だけ２段減速、他が１段である。回転数は前進高圧6700 rpm、前進中圧3200 rpm、前進低圧 2700 rpm、プロペラ 265 rpm、後進高圧2415 rpm、後進低圧 2035 rpm、プロペラ 200rpm。タービン段落や減速機をなぜこんな複雑な構成にしたのかは不明だが、そのせいか造船所公試で最大出力が109000軸馬力しか出ず、改修が必要になった。参考：月刊丸4,’17

＜ゲルメス＞：BMP-3歩兵戦闘車ファミリーを参照。

＜ゲルリッヒ砲＞：ドイツのゲルリッヒ博士が開発した漸減口径砲。砲身内径が先端に行くほど小さくなっており、軽金属製のフランジの付いた砲弾を発射する。砲身内で弾丸が細く変形しながら加速し、発射時にはほぼ弾芯直径程度に成型されるため、空気抵抗が小さく威力が高い。ただし砲身にかなり負担がかかる、榴弾が撃てないという欠点がある。ドイツ軍が2.8/2cm sPzB41、4.05/2.95cm lePaK41、7.5/5.5cm PaKに使用した。

＜ケルン＞：F211（ブレーメン級フリゲート）またはF265（ブラウンシュヴァイク級バッチ２）を参照。

＜ケルン（２代目）＞：ドイツ海軍ケルン級軽巡洋艦Köln。1918年竣工。1919年に自沈した。参考：近代巡洋艦史

＜ケルン（３代目）＞：ドイツ海軍ケーニッヒスベルク級軽巡洋艦３番艦Köln。1926年8月起工、1930年1月15日竣工。1937年、スペイン内戦ではアルメリア沖で禁輸品を運ぶ船舶が無いか監視に就いた。第２次大戦開戦後はドイツ湾に機雷を輸送した。1939年10月8日、駆逐艦９隻と共にノルウェー方面に進出したが、偵察機に発見されてイギリス本国艦隊が出動してきたため、バルト海に引き返した。11月21日、戦艦シャルンホルスト、戦艦グナイゼナウ、軽巡ライプチヒ、駆逐艦Z11ベルント・フォン・アルニム、Z12エーリヒ・ギーゼ、Z20カール・ガルスターと共にヴィルヘルムスハーフェンを出港。12月12日夜、軽巡ライプチヒ、ニュルンベルグ、駆逐艦５隻と共に、機雷敷設のため出撃。帰途にエルベ河口付近でイギリス潜水艦N59ウスラの雷撃を受け損傷した。1940年4月、ヴェーゼル演習作戦に参加。1941年10月、継続戦争のデゴ島上陸作戦に参加。1942年、北海通商破壊戦に参加。1945年3月（4月30日？）、ウィルヘルムスハーフェンでイギリス空軍の爆撃を受け爆弾２発が命中、大破着底した。その後は浮き砲台として使用され、1945年4月5日に退役した。参考：写真集ドイツの巡洋艦、近代巡洋艦史、月刊丸8,’11

＜ケルン級＞：ドイツ海軍軽巡洋艦Köln級。第１次大戦で喪失した巡洋艦を補うために建造されたもので、艦橋と司令塔が一体化した。全長155.5m、幅14.3m、吃水6m、満載排水量7486トン。主機は蒸気タービン、出力31000馬力、２軸推進、速力27.5ノット。兵装は15cm単装砲８門、8.8cm単装高角砲２門（予定は３門）、60cm魚雷単装発射管４門、機雷120個。乗員511-552名。1915-16年に10隻が起工されたが、完成したのはケルン（２代目）とドレスデン（２代目）の２隻だけで、ヴィースバーデン（２代目）、マグデブルグ（２代目）、ライプチッヒ（２代目）、ロストック（２代目）、フラウエンロプ（２代目）とあと３隻は未完成のまま1920-22年に解体された。参考：近代巡洋艦史

＜ケルン級＞：西ドイツ海軍フリゲートKöln級。西ドイツ海軍戦後初の大型水上艦で、基本的には対潜艦だが、100mm両用砲を装備しているため対空・対艦戦闘も行える。全長109.8m、満載排水量2750トン。主機はCODAG方式、速力32ノット。兵装は55口径100mm単装砲Mod53が２門、４連装対潜ロケット発射機２基、533mm魚雷単装発射管４基。1961-64年に６隻が就役した。うちエムデン、カールスルーエ、リューベック、ブラウンシュヴァイクの４隻は1983-89年にトルコに引き渡され、残る２隻は1980年代末に除籍された。参考：月刊世界の艦船9,'96

＜ケルン級・海外シリーズ＞

　＜ケルン級（トルコ海軍）＞：トルコ海軍フリゲート、別名ゲリボル級。全長109.9m、幅11m、吃水5.1m、満載排水量2700トン。主機はCODAG方式、出力36000馬力、２軸推進、速力28ノット。兵装は100mm単装砲２門、40mm連装機関砲２基、40mm単装機関砲２丁、ボフォース４連装対潜ロケット発射機１基、533mm魚雷単装発射管４基、爆雷投下軌条２条、機雷80個。1983年に２隻を購入してゲムリクとゲリボル、1989年に１隻を購入して２代目ゲムリクとして就役させた。ゲムリクは1989年に火災を起こして退役したため、２代目ゲムリクに名前を譲っている。真水製造能力に欠けるため、沿岸哨戒用として使用した。他にリューベックを1988年に購入しているが、これは部品取り用らしい。参考：月刊世界の艦船9,'96、3,’92増刊

＜ケレス級＞：オーストリア＝ハンガリー海軍河用砲艦Körös級。ドナウ小艦隊向けに建造された。全長54m、吃水1.2m、常備排水量448トン。主機はレシプロ蒸気機関２基２軸1200馬力、速力10ノット。兵装は12cm単装砲２門、6.6cm単装砲２門、8mm単装機銃２丁。装甲厚は舷側50mm、甲板19mm、司令塔50mm、主砲塔75mm。２番艦サモスなど２隻が竣工した。参考：月刊世界の艦船3,’21

＜ケロシン＞：Kerosene、灯油。酸化・腐蝕防止剤などを添加してジェット燃料に加工する。比重0.82。参考：戦闘機のしくみ、世界の軍用機1982

＜ケロッグ＆ブラウンルート社＞：アメリカの民間軍事会社（PMC）。MWケロッグリミテッド社とブラウン＆ルートサービス社が提携関係を結んで1998年に誕生し、2007年4月に親会社から独立した。ブラウン＆ルートサービス社は、ジョージ・Ｈ・Ｗ・ブッシュ大統領政権下で国防長官を務めたチェイニー氏が親会社のCEOに就任して以降、アメリカ軍の兵站契約を次々と獲得しており、2000年に同氏が副大統領となってからも受注を得続けている。PKFなどでの派遣先における兵舎や基地内外食チェーン店の建設から食事、インフラ整備、レクリエーション施設管理に至るまで運営しており、基地内で使用されるトイレットペーパーには会社のロゴが印刷されているという。ただ様々な問題も発覚しており、副大統領となり退職した筈のチェイニー氏への給与支払い、手抜き工事疑惑、水増し請求疑惑、超低賃金での現地労働者雇用疑惑などが挙げられる。参考：月刊軍事研究7,’08

＜研二＞：東大航空研究所が計画した高々度飛行研究機。参考：月刊丸1,'17別冊

＜研三＞：キ−78（試作機）を参照。

＜牽引式地雷原啓開用導爆索＞：MICLICを参照。

＜牽引式弾薬運搬車＞：自衛隊の弾薬運搬車。ソーシン製。参考：月刊軍事研究5,’08

＜牽引式プロペラ＞：プル・プロペラを参照。

＜牽引車（航空機用２トン）＞：航空自衛隊の航空機用牽引車2TG20。全長3.215m、全幅1.42m、全高1.36m、車重3.4トン、車両総重量3.56トン。エンジンは4Y直列４気筒ガソリン（54馬力）、トランスミッションはフルシンクロメッシュ４段（前進）／選択摺動１段（後進）、最大速度27km、燃料タンク容量70リットル。乗員２名。トヨタエルアンドエフ東京が受注している。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊軍事研究6,’09

＜けん引車航空機用２トン（ガソリン）＞：自衛隊の車両。トヨタエルアンドエフ東京が受注している。参考：月刊軍事研究6,’10

＜けん引車航空機用２．５トン＞：自衛隊の車両。トヨタエルアンドエフ東京またはワイ・エンジニアリングが受注している。参考：月刊軍事研究7,’09、9,’11

＜牽引車（航空機用３トン）＞：3TG35。航空自衛隊の航空機用牽引車。牽引力34.3kN以上。全長3.845m、全幅1.9m、全高1.73m、車重5.25トン、車両総重量5.49トン。エンジンは2F直列６気筒ガソリン（総排気量4230cc、出力67馬力）、トランスミッションは常時咬合・選択摺動式前進４段・後進１段、最大速度27km、燃料タンク容量100リットル。乗員２名。トヨタエルアンドエフ東京が受注している。参考：自衛隊装備年鑑1996、月刊軍事研究2,’10、MAMOR Vol.52

＜けん引車航空機用３トン（ガソリン）＞：自衛隊の車両。トヨタエルアンドエフ東京が受注している。参考：月刊軍事研究7,’09

＜けん引車航空機用４トン＞：自衛隊の車両。トヨタエルアンドエフ東京が受注している。参考：月刊軍事研究6,’10

＜けん引車航空機用２０トン＞：航空・海上自衛隊の航空機用牽引車。E-767やKC-767の牽引に使用される。小松製作所製。参考：月刊丸3,’13

＜けん引車航空機用４０トン＞：航空自衛隊の政府専用機用牽引車。三菱重工製。千歳基地に配備された。参考：月刊丸3,’13

＜牽引砲＞：馬や車両で牽引して移動する大砲のこと。車両で高速移動する際には、移動時の衝撃が砲架などに伝わらないよう、緩衝装置で保護する必要があるが、砲発射時には反動で緩衝装置が壊れないようにするためと、命中精度を向上させるため、砲ごと緩衝装置を固定する必要がある。よって牽引姿勢と発射姿勢の相互転換が必要であり、この機構を簡潔に収めるのに工夫が要る。参考：月刊丸5,’07

＜牽引砲架＞：砲架を参照。

＜検閲＞：センサーシップ。軍隊構成員や各種メディアの流す情報が、政治的、外交的、社会心理的、軍事的に不利な影響を与えないかどうか、当局が統制して取り締まるもので、軍事検閲、民間検閲、報道検閲がある。アメリカではベトナム戦争初期の1964年1月にFM30-28検閲教範を作成しており、1997年現在も適応されている。参考：月刊軍事研究7,’97

　＜検閲（日本）＞：明治16年（1883年）4月、新聞紙条令改正で検閲を強化。日本軍では中隊付准尉が兵士の手紙をチェックしていた。太平洋戦争後は憲法第21条２項で検閲が禁止されており、有事の際でも自衛隊員などが手紙や電話の内容を調べられることは無い。ただし占領軍司令部はラジオコードやプレスコードを制定して民間検閲を行っていた。参考：月刊軍事研究7,’97、人道・博愛−百年のあゆみ

＜減音器＞：サウンド・サプレッサー。弾速が音速を超える火器に装着する機器で、発射音や特定周波数の音を減少させる効果がある。参考：火器弾薬技術ハンドブック

＜げんかい＞：AMS-4304（多用途支援艦）を参照。

＜遣外艦隊＞：日本海軍の艦隊。アメリカ入植300周年記念行事に参加するための艦隊で、装甲巡洋艦筑波（旗艦）と防護巡洋艦千歳からなる。明治40年2月17日に新編されたが、筑波への旗艦指定は1月22日に出されていた。2月28日、横浜を出港。アメリカ、イギリス、ドイツ、ベルギー、オランダ、イギリス、フランス、スペイン、ポルトガル、イタリア、オーストリア＝ハンガリー（トリエステ、9月5-15日）を訪問し、スエズ運河を抜けて11月16日に横須賀に帰投した。総航程32400海里。参考：月刊世界の艦船12,’14

＜舷外機（偵察ボート八人乗用）＞：自衛隊の機器。双信商事が受注している。参考：月刊軍事研究11,’10、1,’13

＜舷外通路＞：上部構造物が船幅一杯に設けられている時に、乗員の通路として船体外側に張り出して設けられる構造。参考：月刊JWings2,’00

＜舷外電路＞：磁気機雷の防御用設備で、艦全周に電線を張ってコイルにし、磁場を発生させて艦自体の磁気を打ち消すものである。第２次大戦勃発直後にドイツがばらまいた磁気沈底機雷に対抗してイギリスDMWDが完成させ、自国に入港する艦船の安全性も確保するため世界に公表した。これを受けて日本海軍も昭和15年秋に全艦艇に装備させている。当初は接舷時に切れないよう木の板で覆ったこともあったが、波に浚われるという欠点があったので、電纜を補強して直接外板に取り付けた。参考：丸エキストラ版No.71、丸スペシャル第49号、月刊JWings2,’00

＜懸架装置＞：サスペンションを参照。

＜元級シリーズ＞：中国海軍通常動力潜水艦（中国の艦種呼称は常規潜艇）のNATOコード、Yuan（ユアン）級。中国名は041型説があったが、039A/B/C型だったようである。2006-21年に20隻が就役した。あと25隻くらい作るらしい。参考：月刊軍事研究3,’16、月刊世界の艦船2,'23、2,’20、5,’23

＜０３９Ａ型＞：1-4番艦、Type-039A。船体は涙滴型複殻構造で、636M型と類似しており、防振構造と吸音タイルにより静粛性もこれに匹敵するとされるが、設計は039型宋級の改良型ともいわれ、詳しい性能は不明。セイル前部に比較的大型のセイルプレーンを持つのは宋級譲りである。ソナーシステムはSQZ-Dで、艦首にアクティブ／パッシブソナー、側面にパッシブソナーを配しているが、曳航ソナーは無く、能力に限界があるといわれる。主機はドイツから非常用発電機という名目で輸入したものを流用した。全長72m、幅8.4m（9.8m？）、吃水6.5-6.7m、水上排水量2725トン、水中排水量3600トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式、ディーゼル２基、７翅ハイスキュード・プロペラ（毎分250回転）１軸推進、水上速力12ノット、水中速力20ノット（22ノット？）。最大潜航深度400m。兵装は533mm魚雷発射管６門（艦首上段２門、下段４門）で、YJ-82、YJ-8Q、SS-N-27、53-65KE、Yu-3、Yu-4、Yu-6などを装備するらしい。乗員65名（58名？）。艦番号330、331、332、333の４隻が2006年から就役した。一部は039B型と同じフランク・アレイ・ソナーをレトロフィットしている。参考：月刊軍事研究3,’16、4,’05、8,’07、4,’10、8,’10、月刊世界の艦船2,'23、2,’20、3,’18、3,’17、4,’16、11,’16、5,’15、6,’14、8,’11、3,’10、9,’10、10,’13、10,’12、3,’13、4,’22

＜０３９Ｂ型＞：5-20番艦。フランク・アレイ・ソナーを搭載し、スターリング式AIP（75kW）２基を追加したもの。艦番号341以降はセイル付け根前縁に整流フェアリングを装着し、セイル頂部前後を丸みの付いた形状に変更している（艦番号341の公試時の写真ではセイル付け根前縁の整流フェアリングが無く、後付けした模様）。艦番号334、335、336、337、338、339、340、341、342、343、344、345、346、347、348、349などが2011年から就役した。参考：月刊世界の艦船2,'23、2,’20

　＜０３９Ｃ型＞：2021年就役の21番艦以降。上構や十字舵の形状を変更し、セイルをA26型類似の上部がソロバン玉状に膨らんだマッシュルーム型にしており、新型という説も出ている。全長77.2m、幅8.4m、吃水6.7m、水上排水量2725トン、水中排水量3600トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式＋スターリングAIP、ディーゼル発電機４基・電動モーター１基、７翅ハイスキュード・プロペラ１軸推進、水上速力12ノット、水中速力20ノット。兵装は533mm魚雷発射管６門（YJ-18潜対艦ミサイル、YJ-82潜対艦ミサイル、Yu-6魚雷、Yu-9魚雷計18本）。乗員75名。参考：月刊世界の艦船9,'23、2,’20、2,'23、9,’15、11,’16、3,’18、4,'21、4,'22、月刊軍事研究5,’17、THE MILITARY BALANCE 2016

＜元級潜水艦・海外シリーズ＞

　＜Ｓ−２０型＞：039B型の輸出型。船体を小型化し、AIPをオプション装備としている。全長66m、水中排水量2300トン。主機はディーゼル・エレクトリック方式（＋スターリング式AIP）、水中速力18ノット。兵装は533mm魚雷発射管６門（YJ-2/YJ-28、Yu-3、Yu-4）。参考：月刊軍事研究2,’17、月刊世界の艦船4,'20、11,’16

　＜Ｓ−２６Ｔ型＞：タイ海軍計画潜水艦。S-20型の小改良型である。水上排水量2600トン。水中速力18ノット、最大潜航行動日数20日間。兵装は533mm魚雷発射管６門（YJ-82・魚雷計16本または機雷30個以上）。３隻を360億タイバーツ（10億ドル）で調達し、2021年頃から配備する予定だったが、性能や品質に不安があったらしく、2015年7月15日にタイ政府が計画延期を発表した。2017年4月25日にタイ政府が１隻の購入を承認し、5月5日に北京で契約を締結している。１番艦は2019年9月5日に武昌船舶重工集団有限公司で起工された。残る２隻の調達は2020年8月に議会で承認されたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で潜水艦どころではないと国内から反発され、発注が先延ばしになっている。更に主機のMTU396ディーゼルがドイツから売却拒否に遭い、2022年に入って１番艦の建造も止まってしまった。中国からCHD620ディーゼルの搭載を提案されたものの、2023年10月に計画中止が決まり、予算はフリゲートの調達に回す。参考：月刊軍事研究12,’15、月刊世界の艦船5,'22、11,’16、7,’17、12,‘19、11,’20、6,'22、1,’24、朝雲

　＜ハンゴール級＞：パキスタン海軍潜水艦Hangor級。S-20型を導入するもので、最初の４隻は中国で建造して2022-23年にパキスタンに送り、残る４隻（５番艦タスニムTasnimなど）はパキスタンが国内建造して2028年までに配備する。全長77.7m、水上排水量2600トン、水中排水量3230トン。水中速力18ノット。兵装は533mm魚雷発射管６門。参考：月刊世界の艦船5,'22、3,’22

＜研究所構内回線接続装置＞：自衛隊の機器。日立製作所製。参考：月刊軍事研究1,’19

＜研究本部（陸上自衛隊）＞：陸上自衛隊の研究実施機関。従来の陸自研究は幹部学校研究部が立案した戦略構想を基に職種学校研究部門が検討を行い、開発した装備品を装備開発実験隊でテストしていたが、作戦・戦闘・装備のシステム化が進むとこれらを一元管理する組織の必要性が認識され、2001年3月27日に朝霞駐屯地で陸上幕僚監部隷下に創設された。主任務は陸自の運用（ドクトリン）、編制、装備、衛生、教育、訓練などの調査研究や各種試験を行うことで、研究本部長（陸将）をトップとし、企画室、総務部、総合研究部、教育訓練センター、開発実験団、システム開発隊（2008年3月26日創設）からなる。研究の中核となるのは総合研究部で、分析企画官、第１研究課（陸上防衛構想・長期戦略）、第２研究課（体制・運用、CBRN、サイバー戦）、第３研究課（装備品）、第４研究課（教育訓練・教範）、第５研究課（運用解析／オペレーションズ・リサーチ）、教訓課（2003年12月1日創設、教訓センターともいう。海外派遣・大規模災害派遣の教訓収集）、先進部隊研究グループ（2005年にC4I2部隊実験推進グループとして創設。第２師団と共同のC4ISR部隊実験）で構成される。2014年1月15日から2月4日、キーン・エッジ2014に参加。6月19日、目黒基地で初の統合意見交換会を実施。統幕、陸海空幕、各学校、各部隊、情報本部などから200名が参加し、研究深化と連携強化を図った。2015年3月9日、中谷防衛大臣の視察を受け、状況報告を行った。3月16-17日、日米兵站幕僚会議に参加。2017年3月6-19日、二等陸佐２名がエチオピア平和支援訓練センターに派遣され、PKOなどに関する教育訓練マニュアル作りに協力した。2018年3月26日に廃止され、27日に教育訓練研究本部に改編された。システム開発隊はシステム通信団に統合されている。参考：月刊軍事研究8,’14、6,’18、朝雲

＜健軍駐屯地＞：陸上自衛隊の駐屯地。西部方面隊創隊記念行事が秋に行われ、観閲行進は市中パレードの形をとり、第８戦車大隊が殿を務める。広報館には西部方面隊の史料が展示されている。所在地は熊本県熊本市東町1-1-1。熊本駅からバスまたは熊本市電健軍町駅からタクシー５分、徒歩15分。1954年に開設された。2013年1月8日、新成人隊員37名に対する成人行事を実施。9月3日、韓国合同軍事大学正規課程学生354名の訪問を受けた。2014年1月7日、新成人隊員31名に成人祝賀行事を実施。2015年1月14-15日、広報担当者集合訓練を実施。部外メディアトレーニングや担当者同士の交流を行った。2017年3月28日、熊本地本及び熊本県自衛隊家族会と留守家族支援協定を締結。12月11日、北熊本駐屯地、熊本駐屯地、熊本地本、熊本県隊友会と、大規模災害発生時の「災派隊員の留守家族支援に関する協定」を締結した。2018年4月6日、西部方面衛生隊がシミュレーション・ラボ開所式を実施。2019年2月13日、熊本駐屯地、北熊本駐屯地、熊本地本、熊本県家族会、熊本県隊友会と、留守家族支援合同協定締結式を実施。3月、西部方面通信群が西部方面システム通信群に改編された。11月6日、ソプラノ歌手の宮良多鶴子さんを招き、講演・演奏会を実施。宮良さんと共に駐屯地を訪問した東ティモール軍関係者から友情の証として伝統的織物のタイスを贈呈された。2021年1月12日、新成人隊員50名の成人式を実施。3月29日、第301電子戦中隊が新編された。2022年5月11日、熊本地本が行った専門学校キャリアセンター５人に対する研修に協力し、広報館・12式地対艦誘導弾見学、野外救急法訓練、隊員との懇談などを行った。参考：JGround Vol.23、MAMOR vol.91、朝雲、月刊JWings6,’19

　＜健軍駐屯地（２０１５年）＞：西部方面総監部、西部方面総監部付隊、西部方面情報隊、西部方面通信群、西部方面指揮所訓練支援隊、西部方面輸送隊、西部方面警務隊、西部方面衛生隊、西部方面会計隊、西部方面音楽隊、第５地対艦ミサイル連隊、第106全般支援大隊建軍派遣隊、第301通信直接支援中隊、第101特科直接支援隊直接支援中隊、九州補給処建軍支処、健軍駐屯地業務隊が駐屯している。参考：陸上自衛隊パーフェクトガイド2015

＜健軍駐屯地業務隊＞：陸上自衛隊の駐屯地業務隊。2016年4月14日と16日に発生した熊本地震の災害派遣に参加。参考：朝雲

＜舷弧＞：シーア（Sheer）。舷側における甲板線の上下の反りのことで、艦を横から見ると、艦首に向かって船縁が上向きに反っている。通常航行中に波飛沫が艦橋まで飛んだりするのを防止する働きがあり、波浪中でピッチングをしながら航行する時には波を被りにくくなり、高速航行時のバウダイビングを防ぐ。軍用艦艇の艦首にはだいたい付いている。参考：月刊世界の艦船4,’98、艦船メカニズム図鑑、図解船の科学

＜減口径銃＞：スクイーズド・ボアを参照。

＜減口径砲＞：スクイーズド・ボアを参照。

＜建国機＞：T-6練習機（韓国空軍）を参照。

＜検査（海上自衛隊）＞：各年度で行う年次検査と、3-5年ごとに行う定期検査がある。参考：MAMOR vol.139

＜現在地＞：陸上自衛隊では、此処に居る、という意味で返事に使ったりする。参考：MAMOR vol.118

＜剣作戦＞：日本軍が太平洋戦争時に計画したサイパン島空挺強襲作戦で、烈作戦と日を同じくして実行される予定だった。靖二号作戦が中止になった後、B-29の本土空襲で軍需物資の生産が滞り、決号作戦準備にも支障が出てきたため、サイパン、テニアン、グアムのB-29を破壊して2-3ヶ月時間を稼ぐために計画された。昭和20年6月24日、第３航空艦隊に剣作戦部隊の編成命令が出され、第706海軍航空隊が一式陸攻60機を集めて輸送機に改造し、呉鎮守府第101特別陸戦隊300名を乗せることとした。陸戦隊の装備は棒付爆弾（カメノコ）、爆薬、焼夷弾、短銃、オートバイ、自転車で、アメリカ軍の整備員服に似せたものを着ていく事になっていた。当初は7月下旬に決行予定だったが、アメリカに暗号を解読されてしまい（アメリカ側は沖縄急襲作戦と判断した）、7月14日に作戦準備基地の三沢が機動部隊の空襲に遭って一式陸攻18機が被弾炎上したため、次の月明期（8月18-23日）に延期された。7月27日には陸軍挺進第１連隊286名も参加することになり、第５航空艦隊第101航空戦隊から一式陸攻30機を追加して第２剣作戦部隊が編成された。しかし8月9日にもアメリカ機動部隊が東北各地を空襲し、松島の一式陸攻が損害を受けた。8月10日から陸海軍合同で訓練を開始したが、決行前に終戦を迎えた。参考：激闘太平洋戦記、月刊丸4,’13

＜玄作戦＞：日本軍の回天特攻作戦。前線に集結したアメリカ機動部隊に対し、回天で特攻を仕掛けるもので、太平洋戦争中の昭和19年秋頃から計画した。参考：月刊軍事研究3,’02

　＜第１次玄作戦＞：菊水隊として伊36と伊47がそれぞれ回天４基を積み、昭和19年11月18日に大津島基地を出撃。11月20日に伊36が回天１基、伊47が４基を発進し、ウルシー泊地で給油艦ミシシネワを撃沈した。伊37も回天４基を積んでコッソル水道に向かったが、未帰還となっている。日本軍の戦果発表は空母２隻・戦艦３隻と誇大だった。参考：月刊軍事研究8,’04、歴史群像4,’16

　＜第２次玄作戦＞：潜水艦部隊の名称は金剛隊。昭和19年12月25日、大津島基地を伊47が出撃。伊48は出撃途中で連絡が取れなくなり、伊56は警戒厳重で攻撃を断念した。昭和20年1月12日、ニューギニア島フンボルト湾ホーランディア泊地に向け伊47が回天４基、パラオに向け伊53が３基、グアムに向け伊58が４基、ウルシーに向け伊36が４基を発進させたが、戦果は無かった。日本軍の戦果発表は特空母１、大型輸送船９、油槽船１、巡洋艦１、有力艦６撃沈と、百発百中になっている。参考：月刊軍事研究8,’04、歴史群像4,’16

＜元山＞：560（機雷敷設支援艦）を参照。

＜元山海軍航空隊＞：日本海軍航空隊。昭和15年11月15日、佐世保鎮守府所属の常設航空隊として朝鮮の咸鏡南道元山で新編され、第２連合航空隊の隷下に入った。定数は九六式艦戦が常用18機・補用６機、陸攻が常用27機・補用９機である。人員は大部分が同日に解隊された第15航空隊からの異動で、基地の庁舎が建造中だったため、木造の各科倉庫を居住区の代わりにしている。寒冷地で訓練にも支障が出たため、昭和16年1月早々に鹿屋に移った。1月15日、第11航空艦隊第22航空戦隊隷下となった。4月10日、支那方面艦隊に編入され、上海戊基地に進出した。4月11日、F1作戦支援のため九六式陸攻27機で玉山と麗水を爆撃。4月15日、祟安、浦城、龍泉を爆撃。4月17日、九六式陸攻27機で海門の沿岸砲台を爆撃。4月18日、玉山飛行場を九六式陸攻９機で偵察し、情報を美幌航空隊に伝達した。4月20日、九六式陸攻常用27機＋補用６機で美幌航空隊と共に漢口基地に進出、四川省の爆撃及び地上直協と基地の哨戒任務に就いた。4月23日、美幌航空隊と共に、常徳、長沙、益陽の軍事施設を爆撃。4月29日、美幌航空隊と共に、恩施と冷水灘の軍事施設を爆撃。5月3日、美幌航空隊、第12航空隊と共に、九六式陸攻27機で重慶を爆撃。5月9日、九六式陸攻（250kg爆弾２発＋60kg爆弾４発）27機で重慶北西部の軍事施設を爆撃。5月16日、重慶を爆撃。5月21日から六〇一号作戦に参加。6月28日、九六式陸攻３個中隊25機で第12次重慶爆撃に参加。6月30日、九六式陸攻23機で第14次重慶爆撃に参加。その後漢口から孝感に移動して7月27日から百二号作戦に参加。9月2日、元山に帰投。陸攻のみの編成となった。休暇の後、9月15日から臨戦訓練（夜間編隊航法、爆撃、多方向同時雷撃、射撃、航法通信など）を実施。10月15日、鹿屋基地に移動し、摂津に対する爆撃訓練などを実施。10月31日、高雄を経由して海南島三亜に展開し、慣熟飛行と南シナ海天候偵察を実施。11月8日から。サイゴンへの進出を開始。12月4日、隊員に開戦予定日とマレー作戦の概要が知らされ、この日から上陸船団航行海域の哨戒が始まった。12月7日、250kg爆弾２発と60kg爆弾４発を積んだ九六式陸攻34機が、2354にサイゴン上空で編隊を組んでシンガポールに向かった。12月8日の太平洋戦争開戦時は建制では第22航空戦隊１番隊、兵力部署では第22航空戦隊第１攻撃隊で、定数は九六式陸攻36機だった。シンガポール爆撃は天候不良で断念し、0230-0300にサイゴンに帰投している。12月10日、九六式陸攻36機でマレー沖海戦に参加。その後はマレー半島東岸やボルネオ島北部・西部の航空基地に対する爆撃任務を行った。12月31日、シンガポール作戦に備えてスンゲイパタニに進出することにしたが、飛行場が狭く１個中隊しか前進できず、残りはサイゴンからの出撃を続けた。昭和17年1月21日、第４次シンガポール昼間爆撃に参加。1月31日、ボルネオ島北西端のクチンに第１中隊が進出。しかし滑走路長が600mしか無く、半載状態での出撃を余儀無くされた。2月15日、ガスパール海峡の戦いに参加。2月末、バンコク北50kmにあるドムアン飛行場に進出した。3月初め、ベンガル湾東部哨戒を開始。4月、艦戦隊（定数36機）が付属した。ラングーン占領後はラングーン郊外ミンガラドン飛行場に移動してインド洋東側哨戒を実施。4月6日、九六式陸攻26機が陸軍一式戦闘機の護衛を受けアキャブ飛行場とアキャブ湾内艦船を爆撃。4月10日、第22航空戦隊の担当地域が本土東方方面になったため、内地に帰還する筈だったが、ラバウルの第25航空戦隊第４航空隊が戦力を損耗していたため、増援としてラバウルに進出することになった。4月11日、高尾に移動。陸攻１個分隊が高尾空に移り、陸攻定数が３個分隊36機になった。4月17日、陸攻隊がクラーク飛行場に移動。4月19日、陸攻隊がパラオに移動。4月20日、陸攻隊がトラックに移動。4月21日、陸攻隊がラバウル西飛行場（ブナカナウ飛行場）に移動。4月22日、陸攻隊がソロモン方面の哨戒飛行を開始。5月1日、艦戦隊が木更津基地で訓練に入った。5月6日、陸攻隊がポートモレスビー爆撃に向かったが、悪天候で引き返した。5月7日、九六式陸攻20機で珊瑚海海戦に参加。5月11日、九六式陸攻19機でポートモレスビー飛行場を爆撃。5月14日、九六式陸攻でポートモレスビー港を爆撃。6月26日、九六式陸攻20機でポートモレスビー飛行場を爆撃。6月30日、陸攻部隊がブナカナウを離れ、トラックとテニアン経由で内地に向かった。7月2日、陸攻隊が木更津基地に帰還。一週間の休暇の後、7月中旬に三沢基地に移動して一式陸攻への機種転換訓練及び北太平洋・千島方面の哨戒に入った。9月20日、艦戦隊が館山基地で第252航空隊と改称された。10月下旬、木更津基地に移動。11月1日、第755航空隊に改称した。昭和62年、航空隊生存者がインドネシアのスラウェシ州に南太平洋戦域の陸海軍戦没者を慰霊する元山航空隊慰霊碑を建立した。参考：日本海軍戦闘機隊、日本海軍艦隊総覧、月刊航空ファン3,’18、6,’18、8,’18、11,’18、5,’19、7,’19、帝国海軍太平洋作戦史�T、朝雲

＜元山級＞：韓国海軍機雷敷設支援艦ウォンサン（Wonsan）級。機雷戦及び対機雷戦の作戦指揮艦で、対水上戦・対潜水艦戦にも限定的に投入でき、対機雷戦艦艇の支援も可能で、練習艦としても使えるよう設計されている。全長103.8m、全幅15m、吃水3.4m、満載排水量3353トン。主機はディーゼル４基２軸17200馬力、速力22ノット。兵装は76mm単装速射砲コンパクト１門、ブレダ40mm連装機関砲２基、324mm短魚雷３連装発射管Mk32が２基、機雷敷設装置２基、機雷300個。後甲板はヘリ甲板で、格納庫は無い。左舷中央の甲板上に車両人員揚陸艇（LCVP）１隻を搭載。乗員160名。1997年に艦番号560元山が就役し、あと２隻を建造する予定だったが、予算不足で断念した。参考：月刊軍事研究5,’05、7,’05、月刊世界の艦船4,’09、9,'17、7,’13、2,’12、9,’01、JShips VOL.44

＜遣支艦隊＞：日本海軍の艦隊。大正7年2月26日に新編された。大正8年8月9日、第１遣外艦隊に改編された。参考：月刊世界の艦船9,’13増刊

＜原子爆弾＞：核分裂連鎖反応を利用した爆弾のことで、核分裂兵器（Fission weapon）ともいう。２つに分けた核物質を合体させるガンバレル（砲身）型と、核物質を爆薬で圧縮するインプローシブ（爆縮）型、その亜型のリニア・インプロージョン法がある。臨界量に達すると自動的に核分裂連鎖反応が起こってしてしまうため、威力には限界がある。また、臨界量に達しないと核分裂連鎖反応が起きないので、小型化にも限界がある。臨界には99%ウラン235で15kg、90%ウラン235で25kg（威力20キロトン）、99%プルトニウム239で4.4kg必要とされる。最大威力はMk18弾頭が1952年11月に出した500キロトン。参考：月刊軍事研究3,’16、8,’99、10,’10、戦争がやってくる、アメリカの核兵器

＜原子兵器（１９４８年ブリュッセル条約に対する議定書）＞：核燃料または放射性同位体を含む兵器、あるいはそれらを含み又は使うために設計された兵器であり、かつ核燃料の爆発又は他の制御されない核転換により、あるいは核燃料又は放射性同位体の放射能により、大量破壊、大量損傷又は大量中毒を可能とする兵器。また、その兵器のために特に設計された部分、装置、組み立て部品、原料。参考：軍縮条約・資料集第２版

＜原子砲＞：アメリカ軍280mmカノン砲、別名280mmA（atomicのＡ）型砲M65。元は第２次大戦中から開発された280mmカノン砲で、倉庫に入れられていたのを核砲弾発射用に引っぱり出してきたものである。1953年5月25日にネバダ核実験場フレンチマンズ・フラット兵器実験場で発射実験「ショット・グレイブル」を行い、Mk.9核砲弾の実弾を発射、15キロトンの核爆発が起きた。砲身長12.2m、口径280mm、重量85トン。使用弾はMk.9核砲弾（後にMk19核砲弾）または通常弾、装填は水圧式、射程48km以上（32km？）。４輪の375馬力牽引車両２両を砲前後に配置して移動する。射撃準備にかかる時間は15分。砲２門と運搬車両４両、運用車両８両で１個中隊を形成し、１個中隊で64-85km正面をカバー、３個中隊６門で１個大隊を編成する。西ドイツに１個大隊が配備され、ここではブカニアと呼ばれた。ショット・グレイブルでキノコ雲を見上げる写真の宣伝効果は高かったが、実戦投入するには大型鈍重すぎ、1963年に退役した。参考：月刊PANZER10,’03、月刊軍事研究10,’10、核兵器図鑑

＜拳銃＞：片手で保持して照準・発射する銃。直訳するとハンドガンだが、軍ではサイドアームまたはピストルという。中国では手槍。有効射程は頭部などバイタルパートを狙っても概ね30m前後で、軍では主に個人防護用補助火器として使用される。回転式拳銃の実用化で火力が一気に向上し、アメリカ軍がネイティブ・アメリカン騎兵との戦闘で優位に立ったことで軍用火器としての地位を確立した。20世紀初頭には自動式拳銃が誕生し、軍用拳銃の主力となっている。第１次大戦では狭い塹壕内での白兵戦においてナイフやスコップと共に活躍し、射撃精度を上げるため木製銃床を付けたりした。第２次大戦ではサブマシンガンに主役を奪われて殆ど出番が無く、暴発した時以外に殺傷能力を発揮することは稀だったという。参考：GUN用語事典、日本の防衛戦力Part8、拳銃・小銃・機関銃、世界の軍用銃、月刊軍事研究5,’09

＜原州＞：769（コルベット）を参照。

＜拳銃（試験用）＞：自衛隊の火器。銀座銃砲店が受注している。参考：月刊軍事研究11,’10

＜拳銃帯警務用（改）＞：自衛隊の装備。武田商店が受注している。参考：月刊軍事研究8,’18

＜拳銃（弾薬試験用）＞：自衛隊の弾薬試験用拳銃。サンが受注している。参考：月刊軍事研究6,’08

＜拳銃嚢＞：日本陸軍用語で、ホルスターのこと。参考：月刊PANZER4,’93

＜剣術教範＞：日本軍の銃剣術教本。フランスのものがベースで、明治22年に制定した。当初は日本古来の刀槍術に押されてあまり重要視されなかったが、日露戦争後に白兵戦主義が採用されると価値を増し、日華事変緒戦で銃剣突撃により敵を撃退する機会が多くなると銃剣突撃至上主義にまで発展した。参考：日本陸軍兵器資料集

＜原子力艦隊の父＞：リッコーヴァーを参照。

＜原子力空母＞：原子炉を動力とする航空母艦。航続力がほぼ無限大で最大戦速による航行をいくらでも行える、排気が無いので飛行甲板の気流が安定する、煙路が無いのでスペースを節約できる、燃料タンクが要らないのでその分を艦上機用の燃料スペースに充てられる、燃料補給が不要で運用費が安く前線を離れずに済む、危険な洋上補給の頻度が減る、スチームカタパルトをフル活用しても速力が落ちない、電磁カタパルトに必要な電力も十分に供給できる、外気を利用しないのでNBC防護に有利、豊富な電力で真水の生産にも事欠かないといった利点がある。欠点は、建造費が高い（原子力空母２隻で通常動力空母３隻が建造できるといわれる）、核燃料交換に１年以上の手間がかかり運用経費も安くはない、原子炉の予備役保管が困難、退役後は放射能汚染された装備を長期保管しなければならず費用がかさむ、など。アメリカ会計検査院の報告（1998年公表、1997会計年度ベース）によれば、ニミッツ級の就役50年間のライフサイクルコストは改装費24億ドル、直接運用費（人件費、修理費など。燃料費はゼロで済む）117億ドル、間接運用費（訓練費、維持費など）32億ドル、解体処分費９億ドル、核燃料保管費1300万ドルで、建造費も含めた年間コストは４億4400万ドルに達し、管理、廃棄、乗員訓練に特別な処置が要らない同規模の通常動力空母（２億8200万ドル）の1.6倍くらいの費用がかかるという。湾岸戦争では搭載機用の燃料弾薬を消費分だけ適宜補給する方式をとったため、補給頻度は通常動力空母と変わらない3-3.5日に１度となり、この面での利点はあまり発揮されなかった。真水の産生能力は通常動力空母でも原子力空母と変わらないくらいになっており、この利点も薄れている。また、洋上補給が進歩したので、戦場に展開するまでの日数も差が無くなってきている。参考：月刊世界の艦船3,’00、10,'23、月刊軍事研究5,’05、月刊丸12,’92

＜原子力災害派遣＞：自衛隊法第83条の３に規定されている。放射線測定、放射性物質測定、被災者救援、輸送支援などを行う。参考：月刊MAMOR vol.133

＜原子力蒸気タービン＞：原子炉で発生した熱で蒸気を発生させ、タービンを回す機関のこと。燃料と空気の補給が要らず、航続距離を気にしなくて良いが、放射能遮蔽構造や耐衝突・座礁構造に万全を期す必要があり、初期費用が非常に高価で、艦船建造費の半分を占めてしまう。使用される原子炉は殆どが洋上での安全性に優れる加圧水型で、二次冷却水を蒸気に換えてタービンに送る。一次冷却水の温度や圧力が重油専焼缶に比べて低い（飽和蒸気しか作れない）ので、通常の蒸気タービンに比べて出力が劣るという欠点がある。一次冷却系にトラブルが生じた場合には放射能の問題で洋上修理が出来ないので、予備の機関を積んでいることもある。敵の攻撃で破壊されると甚大な被害が出るため、アメリカ海軍では50Gの衝撃に耐えられる核燃料棒、完全密閉の強固な一次系容器（原子炉圧力容器及び一次冷却水循環系。循環ポンプは容器外から電磁力で操作する）、原子炉格納容器、船体の装甲と、多重の防御システムを配置して戦闘に備えている。回転数を落とすとトルクも落ちてしまう蒸気タービンと、推進効率向上・雑音低減・キャビテーション防止のため回転数を落としての高トルクが要求されるプロペラを両立させるため、蒸気タービンとプロペラシャフトを減速歯車で繋いでいるので、これが騒音源になり場所も取るという欠点がある。参考：月刊世界の艦船3,’92増刊、3,’00、9,’17、7,’11、2,’15

＜原子力水上艦＞：原子力空母を護衛するには燃料補給の要らない水上艦が必要、という事で開発された。しかし建造費が高い（原子力駆逐艦１隻で通常動力駆逐艦3-4隻が作れるとされる）、原子炉の重量と容積がかさむので船体が不必要に大型化する、船体の一部に機関重量が集中し燃料タンクの分散も出来ず重量配分が難しい、燃料交換アクセスや居住区の配置など設計が面倒、機関要員が通常動力艦より多くなる、食料や水の補給ついでに燃料も補給すればいい、ある艦が補給に行っても代わりの艦が来れば用が足りるなどで廃れている。参考：月刊軍事研究5,’05、月刊世界の艦船3,’00、10,’23

＜原子力潜水艦＞：潜水艦を参照。

＜原子力ターボ・エレクトリック＞：原子炉で発生した熱で蒸気を作り、発電機に直結したタービンを回し、その電力でモーターを回転させる機関のこと。原子力蒸気タービンのような減速ギアが要らないので、騒音が減る。モーターの方で速力を調節できるので、原子炉の出力を頻繁に増減させる必要が無く、低濃縮ウランで出力一定の運転をさせていても用が足りるらしい。機構が複雑で占有スペースが大きくエネルギー伝達効率が低いのと、蒸気タービン並の出力を持つモーターが存在しないため最大速力に限界があるのが欠点で、特にモーターの大きさも規制される潜水艦では影響が大きく、この方式の原潜は水中最大速力がだいたい25ノットとなっている。参考：月刊世界の艦船11,’16、9,’17、2,’15、8,’17、4,’20

＜原子力ターボジェットエンジン＞：原子炉で発生した熱により空気を加熱し、後方から噴射して推力を得るエンジン。空気を原子炉の中で直接加熱する（一次冷却水の代わりが空気）直接サイクル（Direct cycle）式と、水銀やナトリウムなど融点の低い金属を熱媒体として使用する（二次冷却水の代わりが空気）間接サイクル（Indirect cycle）式がある。欠点は、原子炉の遮蔽が難しく乗員が被曝すること、直接サイクル式では噴射する空気に放射性物質が混じるので超絶はた迷惑なこと。参考：世界の傑作機No.125、月刊JWings5,’06

＜原子力打撃巡洋艦＞：アメリカ海軍計画原子力イージス巡洋艦。ベトナム戦争の戦訓に基づき、ヴァージニア級のイージスシステム搭載版として1974年春（1960年代末？）から計画され、数が限られる空母戦闘群の代わりに脅威の限定される海域で攻撃作戦を行う水上打撃群の旗艦となる打撃巡洋艦に変更されて開発が進められ、ハープーンやトマホークも積むことになった。満載排水量17000トン。主機は原子炉２基。兵装は203mm砲、スタンダード艦対空ミサイル、トマホーク巡航ミサイル、ハープーン艦対空ミサイル。1978年度に１番艦を予算化する方針で、議会はひとまずCGN-9ロング・ビーチを1977-79年度予算でこのタイプに改装してみる意見を出していたが、1977年1月17日にロング・ビーチの改装計画が没になり、国防予算削減で程無く計画自体もキャンセルされた。代わりにタイコンデロガ級イージス巡洋艦を開発している。参考：月刊軍事研究12,’15、近代巡洋艦史、日米イージス艦と弾道ミサイル防衛

＜原子力ミサイル・フリゲート（計画）＞：SCB-227またはSCB-240・65を参照。

＜原子力ミサイル・フリゲート（計画）＞：アメリカ海軍計画フリゲート。満載排水量12000トン。速力30ノット。兵装は長射程タイフォンSAM／アスロック単装発射機１基、中射程タイフォンSAM単装発射機１基、127mm単装砲１門、533mm魚雷発射管２基。1960年代初めに検討されたが、タイフォンが開発中止になったため、こちらの建造も中止された。参考：近代巡洋艦史

＜原子炉＞：Nuclear reactor。核分裂を利用して出力を得る外燃機関。ウラン235主体のウラン燃料をジルコニウム製パイプに収容した燃料棒の核分裂連鎖反応で生じるエネルギーを、ハフニウム、ボロン、カドミウム（銀・インジウム・カドミウム合金）などの中性子吸収剤で構成された制御棒と、中性子の速度を効率良く核分裂を起こせるレベル（熱中性子クラス）に落とす減速材（軽水、重水、黒鉛、ホウ酸など）によりコントロールし、適度な熱エネルギーに転換、これを水に与えて高温高圧の蒸気とし、タービンを回して出力するものである。軽水炉、重水炉、黒鉛炉、液体金属冷却炉、高速炉（高速増殖炉）があるが、軍用エンジンとしては軽水炉が主に使用されている。軸出力が原発でいう電気出力に等しい。原発の発生させる熱出力（MWth）のうち電気出力（MWe）として取り出せるのは３分の１くらい、つまりエネルギー効率33%だが、船舶用原子炉ではスペースの問題などで効率がもっと低くなっている可能性が高く、20-25%くらいらしい。ちなみに船舶用原子炉の電気出力1MWeは1340軸馬力にあたる。商用原子炉では燃料のウランは濃縮率数パーセント（日本では4%）だが、軍用原子炉では核燃料交換の手間を省くため、可能な限りウランを濃縮して原子炉内に詰め込んでおり、アメリカ海軍では濃縮率が93%以上（武器級ウラン並）に達し、交換間隔は10-30年に１回程度であり、交換の際には炉心ごとそっくり入れ替える。また、核燃料棒も棒というより板状で、熱中性子の吸収断面積が最小であるジルコニウムとウランの合金を薄い金属板でサンドイッチしているらしい。ロシア海軍では濃縮率21-45%（液体金属冷却炉では90%）。原子力ターボ・エレクトリック方式のフランス海軍では10%以下（7.5%くらい）で、10年間隔での核燃料交換を行っているらしく、原潜の耐圧船殻に交換用ハッチを設けて作業を単純化しており、取り出した使用済み燃料は再処理工程に回す。バラクーダ級では商用原子炉と同じものを使って軍専用のウラン濃縮工場を作らずに済ませるようである。使用済み原子炉の処分が問題で、圧力容器が中性子線で放射化し、除染してもバルブやパイプなどに放射性物質が多少は残るため、長期保管せねばならず、アメリカは円筒形鋼製コンテナに収容してワシントン州ハンフォードに埋めているが、イギリスでは処分場が決まらずに原潜から取り出せないままロシスとデヴォンポートに係留されていて、ソ連に至っては原潜ごと公海に沈めている。参考：月刊軍事研究6,’07、兵器メカニズム図鑑、月刊世界の艦船6,’21、10,'23、2,’15、9,’17、10,’14、2,’10、11,’16、12,’17

＜元帥（日本軍）＞：元帥府に属する陸海軍大将のこと。階級ではなく、単なる称号である。終身現役で、副官として佐官と尉官１名ずつが付いた。ちなみに天皇陛下は大元帥で、これも称号である。明治36年の軍事参議院条例制定により、軍事参議院の構成メンバーとなった。初代元帥は小松宮彰仁親王、山県有朋、大山巌（以上陸軍大将）、西郷従道（海軍大将）である。参考：戦時用語の基礎知識、月刊世界の艦船9,’13増刊、海軍こぼれ話

＜懸垂降下＞：ラペリングを参照。

＜元帥府＞：軍事上の最高顧問機関。天皇の軍務を補翼するための機関で、陸海軍元帥が顧問である。陸海軍の意見調整機関としての役割もあり、日清戦争で陸海軍統帥の一元化を巡って大もめになったため、明治31年1月20日に設置された。しかし明治35年に海軍側元帥の西郷従道が死去して意見調整機関としての機能を失ったため、明治36年に軍事参議院条例が制定され、そちらが重要軍務について天皇の諮詢に応じる機関となった。参考：戦時用語の基礎知識、帝国陸海軍事典

＜乾瑞丸＞：乾汽船貨物船Kenzui maru。総トン数4156トン。昭和19年12月、雷撃を受け沈没し、1539名が戦死した。参考：輸送船入門

＜減衰力調整式ショック・アブソーバー＞：ショック・アブソーバーを参照。

＜建制＞：制度で定められている編制のこと。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜建制＞：日本海軍用語で、正規の艦隊編制を指す。参考：歴史群像2,’08

＜建設機械用アタッチメント（ロータリーブッシュカッター）＞：自衛隊の機器。キャタピラージャパン製。参考：月刊軍事研究12,’10

＜建設工兵＞：工兵部隊の１つ。トーチカなどの施設を構築する。参考：月刊JWings6,’00

＜弦線＞：翼弦を参照。

＜舷窓＞：艦船の舷側に設けられた窓。ガラスカバー付きの舷窓フレームや、不要時に塞ぐための舷窓蓋が用意されている。艦内照明や空調が不十分だった時代には必須の装備で、他にも着水した水上機が波に揉まれて艦に接触しそうになった際には舷窓から三つ叉付きの棒を突き出して押しのけるなど、便利に使用された。ただ防御上の欠点になるので、照明や空調の完備と共に廃れたが、司令室や艦長室には今でも残っている。また、フランス海軍は、第２次大戦勃発後も舷窓を廃止しなかった。参考：艦船メカニズム図鑑、月刊JWings2,’00、第２次大戦のフランス軍艦、海軍よもやま物語

＜減装弾＞：弱装弾を参照。

＜舷側＞：船体側面で、吃水線より上の部分を指す。参考：艦船メカニズム図鑑

＜減速度上昇＞：Decelerate Climb。飛行機のマッハ数を一定に維持して上昇すること。上昇するにつれて音速が低下するので、同じマッハ数でも真速度は低くて済むことになり、その分の速度エネルギーを位置エネルギーに転換できるので、上昇率が向上する。参考：航空用語事典増補改訂版

＜舷側配置垂直発射機＞：Mk57（垂直発射機）を参照。

＜現代級＞：ソブレメンヌイ級（中国海軍）を参照。

＜源田検閲＞：1957年度初めに航空自衛隊で事故が多発、２ヶ月の間にF-86F戦闘機６機とT-33A練習機・T-6G練習機が１機ずつ墜落して死者５名・重傷者１名を出す事態となったため、佐薙航空幕僚長が源田実航空集団司令に命じた全部隊に対する検閲のこと。アメリカ第５航空軍からも検閲要員を募って徹底した事故要因の洗い出しを行い、後方支援体制の不備と部隊能力以上の任務付与が主因と判明、航空気象観測や航空救難態勢の整備からパイロットの食事に至るまで600項目近い改善を３年間で実施している。参考：月刊軍事研究7,’14

＜源田サーカス＞：横須賀航空隊特殊飛行チームの別名。源田大尉、岡村大尉、間瀬・青木両下士官により３機編隊でアクロバット飛行を行った。参考：日本海軍戦闘機隊

＜ケンタッキー＞：BB-6（戦艦）またはBB-66（戦艦）またはSSBN-737（潜水艦）を参照。

＜現地情報隊＞：陸上自衛隊の情報組織。2007年に新編された。参考：月刊軍事研究1,’09

＜現地生産＞：太平洋戦争時、ブインの第938航空隊（水上機部隊）では、農園を作ってサツマイモ（収穫が早く、葉も食べられる）、カボチャ、キュウリを栽培。爆弾の穴に雨が降って池になると、そこに発生した魚やウナギを釣り、集まる鳥を狩った。他部隊が残していった航空機用擬装網をほぐして地引き網を作り、海岸で漁をした他、零式観測機のフロートに船外機を付けてボートを造り、沖まで出て行った。参考：月刊航空ファン8,’09

＜検知パルス干渉＞：DPTを参照。

＜弦長＞：翼弦長を参照。

＜懸吊＞：ハンギング、ホバリング。潜水艦が一定深度に静止すること。燃料の節約や、停止聴音のために実施する。原潜は原子炉冷却水取排水の関係で沈座できないので、特殊部隊員発進収容などの際にも懸吊を行う。細かい浮力調整が必要なので、潜航長など担当者にとっては大仕事であり、人力操艦では30分が限度である。専用のホバリング・タンクや高速注排水装置が必要になる場合もある。海中水温が深度に比例して急激に低下する海域では注排水無しに一定深度を維持する事ができ、この場合はバランシングという。参考：潜水艦気質よもやま物語、続潜水艦気質よもやま物語、月刊世界の艦船9,’12増刊、6,’17

＜剣付戦功章＞：ドイツの勲章。戦闘以外で顕著な実績を残した者に授与される。ワルター機関を考案したワルター教授も授与された。参考：Ｕボート入門

＜剣付柏葉騎士鉄十字章＞：ドイツの鉄十字勲章。1941年9月、柏葉騎士鉄十字章の上位に設けられた。柏葉騎士鉄十字章の柏葉の下に交差した剣を追加したデザインで、黒白赤の３色リボンで首から吊り、金属章が襟元に来るようにする。全軍で154名に授与された。1941年6月22日、第26戦闘航空団司令ガーランド少佐に授与された（全軍で初）。12月26日、U-99艦長オットー・クレッチュメアに授与された（全軍で５番目）。1942年1月20日、ロンメルに授与された。5月19日、第52戦闘航空団第９中隊長ヘルマン・グラーフに授与された。7月15日、第２戦闘航空団司令ヴァルター・エーザウに授与された。8月17日、Ｕボート艦長エーリッヒ・トップに授与された（全軍で17番目）。1943年4月15日、年間撃沈トン数10万トンの功績でU-43艦長ヴォルフガング・リュートに授与された（全軍で29番目）。9月22日、ヴァルター・ノヴォトニー大尉に授与された。1944年2月、ヘルベルト・オットー・ギレSS中将に授与された。6月24日、エーリッヒ・ハルトマンに授与された。6月25日、ミハエル・ヴィットマンに授与された。7月2日、ヨーゼフ・プリラーに授与された（全軍で73番目）。7月28日、ハインツ・ヴォルフガング・シュナウファーに授与された。8月、東部戦線のナルヴァ戦線でフェリクス・シュタイナーSS上級大将に授与された（全軍で86番目）。SS義勇第11装甲擲弾兵師団長フリッツ・フォン・ショルツ中将に授与された（7月28日戦死、死後受章）。8月26日、ノルマンディ戦での功績で、Ｇ軍集団司令官パウル・ハウザーSS上級大将に授与された（全軍で90番目）。1945年4月21日、ヴィルヘルム・バッツ少佐に授与された。5月6日、ヴィルヘルム・ヴィットリッヒSS中将とシルヴェスター・シュタッドラーSS少将に授与された。参考：Ｕボート入門、武装親衛隊、グラフィックアクション36

＜舷梯＞：艦船の舷側にある階段で、艦から乗降する時に使う。登ったところには舷門がある。航海中は邪魔なので艦内に格納しておく。参考：海軍よもやま物語

＜現偵＞：陸上自衛隊用語で、現地を偵察すること。訓練や演習に限らず、日常でも使う。参考：MAMOR vol.164

＜限定核戦争＞：核戦争を参照。

＜限定核戦争論＞：1957年、キッシンジャー博士が「核兵器と外交政策」の中で発表した核戦略。当時アメリカが採用していた大量報復戦略（全面核戦争戦略）は、全面戦争における勝利を不可能にし、全面戦争以外には抑止力を発揮できず、同盟政策を困難にし、軍事と政治を二元化するもので、ソ連や中国の戦略理論には対抗できないと批判。敵の報復力に手を付けず、聖域を認め合い、核兵器の使用を局地的なものに止めることで、段階的に敵にダメージを与え、その都度政治的な話し合いの場を設けて決着を図る段階抑止戦略を提案した。また、高い機動力と火力を持ち、紛争発生地域に迅速に進出して敵を圧倒する戦術軍の創設も薦めている。参考：アメリカの核兵器

＜限定致死性爆弾＞：アメリカ空軍が開発中の爆弾で、FLM（Focused Lethality Munition）と略す。弾殻を複合材で製作しており、爆撃周辺地域への付随被害を低減する。参考：月刊軍事研究10,’06、8,’09

＜ケンティッシュ重砲＞：イギリス陸軍が第２次大戦中に展開した、対ドイツ軍上陸部隊用重砲兵隊。列車砲を含む24門が1940年にドーバー海峡沿いに展開した。対岸には届かない。参考：歴史群像12,’03

＜限定的利用可能期間＞：Restricted Availability Period。必要ならば整備を切り上げて任務に復帰できる。参考：月刊世界の艦船9,’02

＜検定用標準器＞：自衛隊の機器。穂高電子製。参考：月刊軍事研究1,’13

＜ケント＞：54（重巡洋艦）またはD12（駆逐艦）またはF78（23型フリゲート）またはKh-55シリーズ（ミサイル）を参照。

＜ケンドール・Ｃ・キャンベル＞：DE-443（護衛駆逐艦）を参照。

＜ケント級＞：イギリス海軍重巡洋艦Kent級。ワシントン条約の基準内で建造されたイギリス初の条約型巡洋艦である。船体は平甲板型で、船体前部にナックルを持ち、航洋性と居住性を高くして長期海外任務に適応した。排水量制限のため、水平防御、水防区画、水線下バルジは備えたが、機関部舷側装甲や垂直防御は施されておらず、後で追加された。主砲は高角射撃を考慮して仰角を70度まで取れるようにしてある。全長192.2m、幅20.8m、吃水5.0m、基準排水量9750-9870トン。主機は蒸気タービン４基４軸80000馬力、速力31.5ノット、航続距離11000海里（11ノット）。兵装は20.3cm連装両用砲Mk�T４基、45口径10.2cm単装高角砲Mk�V４門、２ポンド単装ポンポン砲Mk�U、533mm魚雷４連装発射管２基。シーガル�V複葉飛行艇１機を搭載可能。乗員685-710名。艦番号65バーウィック、56コーンウォール、57カンバーランド、54ケント、55サフォークが1928年に就役した。また、オーストラリアにも６番艦オーストラリア、７番艦キャンベラの２隻が引き渡された。1930年代半ばに近代化改装が実施され、３番煙突後部にカタパルトとクレーンを設置してウォーラス飛行艇２機収容の格納庫も置き、３・４番高角砲を連装砲に換装、魚雷発射管を撤去した。この際、カンバーランドとサフォークは重量過大のため船体後部を１甲板分除去している。参考：月刊世界の艦船11,’13、近代巡洋艦史、第２次大戦のイギリス軍艦

＜建徳＞：834（掃海艇）を参照。

＜ケンドリック＞：DD-612（駆逐艦）を参照。

＜ゲンドロー＞：DE-639（護衛駆逐艦）を参照。

＜ケントン＞：APA-122（攻撃輸送艦）を参照。

＜ケンナン＞：KH-11（偵察衛星）を参照。

＜研二＞：ロ式Ｂ型高々度研究機を参照。

＜ケンネル＞：KS-1（対艦ミサイル）またはナグマホン・シリーズ（装甲兵員輸送車）を参照。

＜原爆＞：原子爆弾を参照。

＜原爆判決＞：アメリカが広島・長崎に投下した原爆が、当時の国際法に照らして合法か違法かを判断したもので、昭和38年12月7日に東京地方裁判所で違法の判断が出た。主な判決理由は、以下の通り。当時の国際法規には原子爆弾の投下について直接規定を設けたものはないが、国際法規での禁止は既存の国際法規の解釈及び類推適用からして当然禁止されていると見られる場合を含むと考えられる。また、それらの国際法規の基礎となっている国際法の諸原則に照らしてこれに反するものと認められる場合も含むと解される。新兵器は常に国際法の規律とはならないという意見も、十分な根拠が無く、文明国の慣例や国際法の諸原則に反するものは法規に明文が無くても禁止されるべきことは当然であることから、十分な根拠がない。広島市及び長崎市は当時地上兵力による占領の企図に対して抵抗していた都市ではなく、空襲に対し高射砲などで防衛され、軍事施設があったからといって、敵の占領の危険が迫っていない都市である以上、防守都市に該当しない。更に広島には33万人、長崎に27万人の一般市民がその住居を構えていたことが明らかで、原爆による爆撃が仮に軍事目標のみをその攻撃の目的としたとしても、原爆の巨大な破壊力から盲目爆撃と同様な結果を生ずるものである以上、原爆による爆撃は無防守都市に対する無差別爆撃として、当時の国際法（空戦に関する規則案の規定及び陸戦の法規慣例に関する条約・戦時海軍砲撃条約からの類推）に照らして違法な戦闘行為である。当時は総力戦が展開されていたが、軍事目標と非軍事目標との区別が全く無くなった訳ではなく、学校、寺院、教会、神社、病院、民家は明らかに非軍事目標である。区域爆撃は、軍事的利益またはその必要が大きいのに比べて非軍事目標の破壊の割合が小さいので、これを合法化する余地が無いとは言えない。しかし広島・長崎はこのような軍事目標の集中している地域とはいえないため、区域爆撃の法理を適用することはできない。また、原子爆弾は、戦争に際して不要な苦痛を与えるもの非人道的なものは害敵手段として禁止されるという国際法上の原則にも違反する。参考：軍縮条約・資料集第２版

＜ケンバス＞：日本海軍用語で、帆布（キャンバス）のこと。参考：日本海軍艦隊総覧

＜検波後積分処理＞：ノンコヒーレント積分処理を参照。

＜検波前積分処理＞：コヒーレント積分処理を参照。

＜玄武１＞：韓国軍地対地ミサイル、ヒョンム１（Hyonmu �T）、別名NHK-2。北朝鮮軍がスカッドミサイルを配備したため、これに対抗すべく白熊をベースに開発した。ナイキ地対空ミサイルを改造したもので、牽引式２軸４輪トレーラーに搭載する。射程180km。旧式化により、ATACMSに後を譲って退役する予定。参考：月刊軍事研究8,’13、12,’13、1,’14

＜玄武２シリーズ＞：韓国軍弾道ミサイル、ヒョンム２（Hyonmu �U）。参考：月刊JWings12,’03

＜玄武２Ａ＞：1995年にアメリカとの協定で弾頭重量500kg・最大射程300kmまでの弾道ミサイルを保有できるようになったために開発した。誘導はINS＋地形照合。最大射程300kmで、休戦ラインから発射すれば北朝鮮西部の中国国境付近にある新義州、中央部の中国国境付近にある江界、東海岸の城津まで届く他、韓国南部から発射すれば九州北部一帯も射程内に入る。1999年4月10日に試射が行われた。その後弾頭重量制限が緩んで1.5-2トン級の弾頭を積んでいるらしい。2017年7月4日の北朝鮮軍による火星14号発射を受け、翌5日にアメリカ軍ATACMSと合同発射演習を行い、韓国東海岸から発射して韓国領海内に着弾させた。9月15日の北朝鮮軍による火星12号発射では６分後に２発を発射、１発は火星12号発射地点までと同じ距離に設定した洋上目標に命中したが、もう１発は発射後数秒で海に落ちた。11月29日の火星15号発射では１発を発射して火星15号発射地点を想定する目標地点に命中させた。参考：月刊JWings12,’03、月刊軍事研究8,’13、7,’99、12,’17、3,’18

＜玄武２Ｂ＞：ヒョンム2B。尾部に小翼４枚を持ち、子弾950個を収容する。国産４軸８輪TELの後部荷台に搭載された箱形ランチャーに装填される。最大射程500km。参考：月刊軍事研究6,’13、12,’13

＜玄武２Ｃ＞：ヒョンム2C。最大射程800km。2017年8月29日、北朝鮮軍の火星12号発射に対抗して発射テストを行い、目標海域に着弾させた。参考：月刊軍事研究1,’18

＜玄武３シリーズ＞：韓国軍対地巡航ミサイル、ヒョンム３（Hyunmoo3。Hyonmu �V？）2007年に存在が公表された。参考：月刊軍事研究8,’13、10,’10、THE MILITARY BALANCE 2016

　＜玄武３Ａ＞：最大射程500km。参考：月刊軍事研究8,’13、10,’10

　＜玄武３Ｂ＞：外形はほぼトマホークである。射程1000km。2006年末に発射実験に成功した。参考：月刊軍事研究8,’13、6,’13、10,’10

　＜玄武３Ｃ＞：2010年から実戦配備中（公式な配備表明は2012年4月19日）の長射程型で、平壌や北朝鮮全土（平沢軍港から700km）はおろか、北京（1000km未満）や東京（1100km強）、ウラジオストク（800km）やハバロフスクまで届く。全長6.15m、直径0.52m、重量1.5トン。弾頭はHEまたはAPHE、弾頭重量0.315トンまたは0.45トン。巡航速度マッハ0.9、射程1500km。誘導はINS＋地形照合、CEP1-2m。円筒型キャニスターに収容され、起亜自動車製８×８輪10トントラックKM1001をベースとしたTELから発射可能。水上艦・潜水艦発射型は天龍と呼ばれる。参考：月刊軍事研究9,’12、8,’13、10,’10、12,’13、2,’14、月刊世界の艦船2,’18、月刊JWings11,’10、5,’13

＜玄武４−４＞：韓国海軍潜水艦発射弾道ミサイル。玄武２がベースで、射程500-1000km。2021年7月初め、海中バージから初試射を行った。9月1日、KSS-3級潜水艦SS-083トサン・アン・チャンホが水中射出試験に成功した。9月15日、SS-083トサン・アン・チャンホが水中発射試験に成功し、開発を完了した。参考：月刊世界の艦船11,’21、12,’21

＜ケンプソーン＞：K483（フリゲート）を参照。

＜ケンブリッジ＞：CA-126（重巡洋艦）を参照。

＜ケンブリッジ・キャリア＞：イギリス陸軍試作装軌式軽輸送車両。1946年からロールス・ロイスが開発した。オックスフォード・キャリア類似の外見で、サスペンションがトーションバーに変更されている。試作車両が部隊テストに投入されたが、量産はされなかった。参考：月刊PANZER11,’86

＜憲兵＞：内務省または国防省に所属するジャンダルマリ（Gendarmerie）と、軍に所属するミリタリー・ポリス（Military Police）があり、前者は一般市民にも警察権を行使するが、後者は部隊及び軍人にのみ警察権を行使する。古代に指揮官直属の規律違反者処罰・要人警護部隊として生まれ、17世紀頃に脱走兵の収容や捕虜の後送を行う部隊として憲兵兵科が制定された。ミリタリー・ポリスの主要業務は、司法・行政警察（部隊の防犯及び犯罪捜査、軍に対する民間人の犯罪の取り締まり、軍拘置所及び刑務所の管理、治安警備）、保安憲兵業務（部隊警護、作戦地域での交通整理、離脱者及び落伍者の収容、施設警備）、ジュネーブ条約関連（捕虜の管理、住民保護）である。参考：月刊軍事研究7,’97

　＜憲兵（アメリカ軍）＞：陸軍にはミリタリー・ポリス、海軍にはショア・パトロール（Shore Patrol）、空軍にはエアー・ポリス（Air Police）がいる。陸軍では軍及び軍団１個に１個憲兵旅団、師団１個に１個憲兵中隊、駐屯地１個に１個警備中隊または１個警備小隊を編成している。占領下の日本では交差点の交通整理にあたっていた。参考：月刊軍事研究7,’97

　＜憲兵（イタリア軍）＞：カラビニエリと呼ばれ、陸海空軍と同列に位置する。平時には市中で警察活動を行っており、観光客への道案内から美術品保護や盗難美術品の捜査まで担当している。有事には憲兵としての役割の他、自前で空挺部隊まで保有しているので軍事作戦も実施できる。参考：MAMOR vol.55

　＜憲兵（海上自衛隊）＞：警務隊を参照。

＜憲兵（韓国軍）＞：ホンビョンと呼ばれ、陸海空軍海兵隊にそれぞれ配置されている。市中での活動はしないが、非武装地帯での警察活動は憲兵が行う。参考：MAMOR vol.55

　＜憲兵（航空自衛隊）＞：航空警務隊を参照。

　＜憲兵（自衛隊）＞：憲兵とは呼ばないが、自衛隊法第96条に規定がある。陸上自衛隊に警務隊、海上自衛隊に海上自衛隊警務隊、航空自衛隊に航空警務隊が置かれており、本部は全て防衛省庁舎内にある。所属隊員は特別司法警察職員にあたり、警務官（司法警察官で、検察官への送致権や逮捕状などの請求権を持つ。階級は三曹以上）または警務官補（司法巡査で、検察官への送致権や逮捕状などの請求権が無い。階級は士長以下）と呼ばれる。志願制で、部隊の勤務経験を積んだ後に本人の希望に基づいて警務隊担当者が面接を実施、合格したら小平学校で初級陸曹特技課程警務または幹部特技課程警務を受講し、修了すればその時の階級に基づいて警務官または警務官補となる。取り締まり（司法警察業務）の対象は、自衛官、自衛隊に所属する自衛官以外の隊員、学生、訓練召集に応じている予備自衛官・即応予備自衛官、教育訓練召集に応じている予備自衛官補が犯した犯罪、職務に従事中の自衛官などに対する犯罪、自衛官などの職務に関して自衛官など以外の者が犯した犯罪、自衛隊の使用する船舶、庁舎、営舎など施設内での犯罪、自衛隊の所有する物品や使用する施設に対する犯罪である。軍拘置所や軍刑務所が無いので、事情聴取が終わった後は容疑者を警察に引き渡す。検察官に送致してからは一般の事件と同じ手続きとなる。他に保安業務も行っており（陸上自衛隊は保安警務中隊が担当、海上・航空は警務官が兼務する）、警護、警戒、交通統制、犯罪予防などを担当する。使用する車両は道路交通法施行令第13条に該当し、都道府県公安委員会から緊急自動車の指定を受けていて、覆面パトカーも持っている。PKO協力で大規模部隊を派遣する際には必ず随行し、現地でのトラブル防止や解決にあたっている。参考：MAMOR vol.55

　＜憲兵（中国）＞：ミリタリー・ポリスとして軍区憲兵隊、ジャンダルマリに相当する部隊として人民武装警察がいる。参考：月刊軍事研究7,’97

　＜憲兵（ドイツ軍）＞：第２次大戦中にはフェルデジャンダルムリと呼ばれていた。戦後は、初期の憲兵が脱走兵を見つける任務に就いていたことに因んで、Feldjaeger（フェルドイェーガー、野戦猟兵）と呼ばれており、軍団及び地域軍１個あたり１個大隊（３個中隊600名）、師団１個あたり１個中隊（５個小隊180名）が編成されている。参考：月刊軍事研究7,’97

＜憲兵（日本軍）＞：明治14年3月11日に条例が制定され、陸軍組織の一部として誕生した。陸軍大臣の管轄で、軍事行政警察と軍事司法警察を司る。海外展開している方面軍または占領地に派遣されるものは野戦憲兵と呼ぶ。兵（といっても一番下の階級が上等兵）の身分でも軍刀（三十二年式軍刀、後に九四式軍刀）、長靴、拳銃（十四年式拳銃または九四式拳銃）を携帯しており、大正12年からは幅12cmの白地布に赤く「憲兵」と描かれた腕章と短マントを着用するようになった。外地用腕章には「憲兵」の上に黒字で「GENDARME」または「Ｍ．Ｐ」とあったり、「憲兵」の下に黒字で「Ｍ☆Ｐ」（☆は中が黄色）と書かれていたりするが、「憲兵」は右から左、英字は左から右に書いてあるので、一瞬戸惑う。上等兵でも下士官を取り締まることが可能である。内地を担当する勅令憲兵、派遣軍に隷属する軍令憲兵（スパイ活動や暗殺も行う）、憲兵勤務を補助する一般兵科兵の補助憲兵（腕章のみ付ける）、朝鮮籍志願者の憲兵補、満州国籍志願者の憲補に分かれる。ジャンダルマリとミリタリー・ポリスを一緒くたにしたもので、当初は陸海軍人の検察・行政警察・司法警察と国内治安の安定を任務としていたが、昭和3年に特高警察が設立されると憲兵も民間人思想運動を取り締まるようになり、防諜任務や戦意高揚なども行うこととなった。ただ軍人でも手一杯なのに民間にまで手を回すのには無理があり、政治に対して影響力を持つ人物の監視拘束を主体とし、一般人は特高警察に任せている。昭和20年3月31日には大増員が行われ、終戦時には36000名以上を擁していた。最後の仕事は敗戦のどさくさに紛れて軍需物資を横流しする軍人を取り締まることで、こんな事では皇軍の有終の美が飾れないと嘆き節を残している。参考：戦時用語の基礎知識、帝国陸海軍事典、月刊軍事研究7,’97、続日本海軍よもやま物語、新兵サンよもやま物語、月刊丸6,’14、3,’14、大日本帝国陸海軍軍装と装備

＜憲兵（フランス軍）＞：国家憲兵（ジャンダルマリ）が18世紀に創設された。軍人だけでなく、一般市民にも警察権を行使できる。独自の特殊部隊GIGNを隷下に置く。参考：MAMOR vol.55

＜憲兵（陸上自衛隊）＞：警務隊を参照。

＜憲兵（ロシア軍）＞：憲兵という名称の兵科は無いが、司令部付中隊指揮官直轄隊がKGB及びMVD（内務省軍）の支援を受けてミリタリー・ポリスの機能を果たす。ジャンダルマリに相当するのはロシア国家保安委員会所属のKGB及びMVDである。参考：月刊軍事研究7,’97

＜憲兵特勤隊＞：台湾軍国防部が1978年に創設した対テロ部隊。要員は約200名で、３分の１が即応体制をとっている。武装組織鎮圧の際には、12.7mm機関銃や81mm迫撃砲、106mm無反動砲、携帯式地対空ミサイルなどを装備する憲兵重火器中隊の応援を要請する。1987年の監獄暴動などの解決にあたった。参考：月刊軍事研究4,’07

＜憲兵補＞：憲兵（日本軍）を参照。

＜憲兵練習所＞：日本陸軍の憲兵士官・下士官養成機関。所長は憲兵司令官である。甲種学生（士官候補）、乙種学生（少尉候補）、丙種学生（下士官及び下士官候補者）が教育を受けた。参考：帝国陸海軍事典

＜ケンペンフェルト＞：R03（駆逐艦）を参照。

＜憲補＞：憲兵（日本軍）を参照。

＜建武丸＞：三光汽船貨物船。総トン数953トン。昭和18年2月28日、八一号作戦に参加。3月3日、航空攻撃を受けて沈没した。参考：輸送船入門

＜建武丸＞：日本の貨物船。総トン数4519トン。昭和19年12月30日、ヒ八六船団の一員としてシンガポールを出港。昭和20年1月12日、仏印沖で航空攻撃を受け大破し、海岸に擱座した。参考：輸送船入門

＜舷門＞：Gangway。舷檣（ブルワーク）または手すりの開口部で、門に似せてある部分を指す。艦艇の乗降部であり、ここに舷梯を設置する。参考：米海軍サバイバルマニュアル、海軍よもやま物語、MAMOR vol.115

　＜舷門（日本海軍）＞：左右両舷にあり、士官室士官以上は右舷、それ以外は左舷のものを使う。グループで出入りする場合、その中に士官室士官以上の士官がいれば、全員右舷側を使用する。周りには当直将校、副直将校、衛兵伍長、伝令、舷門番兵、時鐘番兵、取り次ぎがいる。参考：海軍よもやま物語、続日本海軍よもやま物語

＜舷門当直（アメリカ海軍）＞：Gangway Watch。必要に応じて舷門または突出部に配置され、当直士官から指示を受けた任務を実施する。参考：米海軍サバイバルマニュアル

＜舷門当直（海上自衛隊）＞：舷門に詰めている当直員で、艦艇に出入りする者の確認などを行う。参考：MAMOR vol.115

＜舷門番兵（日本海軍）＞：日本海軍の役職で、衛兵の中から中堅で容姿の良さげな者が選出される。夏は白の第二種軍装、冬は紺色の第一種軍装に身を固め、脚絆は付けず、舷門の傍で帯剣して小銃を持ち、立て銃の姿勢をとって舷門を通る者を出迎える。士官が通る場合は捧げ銃、下士官が通る場合は立て銃で不動の姿勢を取るが、兵が通る場合には兵の方が敬礼する。皇族が通る場合には着剣する。また、火災が起きた場合にも着剣する。勤務は４時間交替。参考：海軍よもやま物語

＜建陽＞：DDG-912（駆逐艦）を参照。

＜減揺水槽＞：アンチ・ローリング・タンクを参照。

＜健洋丸＞：日本海軍特設給油艦。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は連合艦隊補給部隊所属で、真珠湾攻撃に参加。昭和17年4月5日、セイロン島攻撃に参加。10月26日、南太平洋海戦に参加。昭和19年1月14日、メレヨン島南西で雷撃を受け沈没した。参考：月刊軍事研究12,’07、日本海軍艦隊総覧、帝国海軍太平洋作戦史�T

＜玄洋丸＞：日本海軍特設艦船。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は第３艦隊補給部隊所属だった。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜原料物質生産センター＞：アメリカの核物質生産施設で、オハイオ州フェルナルドに1953年に建設された。生産炉燃料用金属ウランを作るための濃縮ウランを製作している。参考：核兵器事典

＜けんりゅう＞：SS-504（潜水艦）を参照。

＜乾�驫ﾛ＞：日本海軍特設運送船Kenryu-Maru。元は乾汽船の貨物船である。垂線間長109.7m、幅15.2m、深さ8.86m、満載吃水7.3m、総トン数4575トン、重量トン数6749トン。主機はディーゼル１基１軸2200馬力、航海速力12.5ノット、最大速力15.3ノット。昭和10年11月15日竣工。昭和15年、海軍に徴用されて特設運送船になった。昭和18年11月29日、横須賀からトラックに向かう途中、八丈島の北西20kmでSS-185スナッパーの雷撃を受けて沈没した。参考：月刊世界の艦船10,’13

＜健良丸＞：日本海軍特設艦船。昭和16年12月8日、太平洋戦争開戦時は連合艦隊補給部隊所属だった。参考：帝国海軍太平洋作戦史�T

＜堅牢防水型電池パックセット＞：自衛隊の機器。日立製作所製。参考：月刊軍事研究2,’17

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